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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-31
(54)【発明の名称】バルベナジン組成物
(51)【国際特許分類】
   A61K 31/4745 20060101AFI20241024BHJP
   A61P 25/18 20060101ALI20241024BHJP
   A61P 25/00 20060101ALI20241024BHJP
   A61P 25/24 20060101ALI20241024BHJP
   A61P 25/28 20060101ALI20241024BHJP
   A61P 21/00 20060101ALI20241024BHJP
   A61K 9/58 20060101ALI20241024BHJP
   A61P 9/14 20060101ALI20241024BHJP
   A61K 47/34 20170101ALI20241024BHJP
   A61K 47/10 20170101ALI20241024BHJP
   A61K 47/02 20060101ALI20241024BHJP
   A61K 47/38 20060101ALI20241024BHJP
   A61K 47/26 20060101ALI20241024BHJP
   A61K 47/36 20060101ALI20241024BHJP
   A61K 47/12 20060101ALI20241024BHJP
【FI】
A61K31/4745
A61P25/18
A61P25/00
A61P25/24
A61P25/28
A61P21/00
A61K9/58
A61P9/14
A61K47/34
A61K47/10
A61K47/02
A61K47/38
A61K47/26
A61K47/36
A61K47/12
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024525337
(86)(22)【出願日】2022-10-28
(85)【翻訳文提出日】2024-06-25
(86)【国際出願番号】 US2022048181
(87)【国際公開番号】W WO2023076568
(87)【国際公開日】2023-05-04
(31)【優先権主張番号】63/273,561
(32)【優先日】2021-10-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】398005054
【氏名又は名称】ニューロクライン バイオサイエンシーズ,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【弁護士】
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】ムーア, リチャード アレクサンダー ジュニア
(72)【発明者】
【氏名】ショート, アメリア エム.
(72)【発明者】
【氏名】ファン, ジョンフイ
【テーマコード(参考)】
4C076
4C086
【Fターム(参考)】
4C076AA31
4C076AA44
4C076AA53
4C076BB01
4C076DD21
4C076DD27
4C076DD38
4C076DD41
4C076DD66
4C076DD69
4C076EE06
4C076EE23
4C076EE31
4C076EE32
4C076FF04
4C076FF05
4C076FF06
4C076FF23
4C076GG04
4C076GG09
4C076GG16
4C076GG33
4C086AA01
4C086CB09
4C086GA07
4C086MA03
4C086MA05
4C086MA37
4C086MA41
4C086MA52
(57)【要約】
本出願は、L-バリン,(2R,3R,11bR)-1,3,4,6,7,11b-ヘキサヒドロ-9,10-ジメトキシ-3-(2-メチルプロピル)-2H-ベンゾ[a]キノリジン-2-イルエステル(バルベナジン)またはその薬学的に受容可能な塩の医薬組成物および固体剤形(その調製プロセスを含む)に関し、それらは、神経疾患もしくは神経障害または精神疾患もしくは精神障害(例えば、多動性運動障害)の処置において有用である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の顆粒を含む医薬剤形であって、各顆粒は、
(a)少なくとも1mmの平均直径;
(b)少なくとも1種の薬学的に受容可能なキャリア;
(c)一定量のバルベナジンまたはその薬学的に受容可能な塩;および
(d)フィルムコーティング
を含む、医薬剤形。
【請求項2】
各顆粒が平均直径約1.5mm~約5mmを有する、請求項1に記載の医薬剤形。
【請求項3】
各顆粒が平均直径約2mm~約3mmを有する、請求項1に記載の医薬剤形。
【請求項4】
各顆粒が平均直径約2.15mm~約2.25mmを有する、請求項1に記載の医薬剤形。
【請求項5】
各顆粒が平均直径約2.18mm~約2.23mmを有する、請求項1に記載の医薬剤形。
【請求項6】
各顆粒が平均直径約2.19mm~約2.21mmを有する、請求項1に記載の医薬剤形。
【請求項7】
各顆粒が平均直径約2.2mmを有する、請求項1に記載の医薬剤形。
【請求項8】
各顆粒が前記平均直径から20%以下の直径変動を有する、請求項1~7のいずれか一項に記載の医薬剤形。
【請求項9】
各顆粒が前記平均直径から10%以下の直径変動を有する、請求項1~7のいずれか一項に記載の医薬剤形。
【請求項10】
各顆粒が最大約2.8mmのd99粒子径分布を有する、請求項1~9のいずれか一項に記載の医薬剤形。
【請求項11】
各顆粒が最大約2.5mmのd99粒子径分布を有する、請求項1~9のいずれか一項に記載の医薬剤形。
【請求項12】
各顆粒が少なくとも約0.5g/cmの平均密度を有する、請求項1~11のいずれか一項に記載の医薬剤形。
【請求項13】
各顆粒が少なくとも約1g/cmの平均密度を有する、請求項1~11のいずれか一項に記載の医薬剤形
【請求項14】
各顆粒が平均密度約1g/cm~約2g/cmを有する、請求項1~11のいずれか一項に記載の医薬剤形。
【請求項15】
各顆粒が、
(a)最大約2.5mmの平均直径;
(b)最大約2.8mmのd99粒子径分布;および
(c)平均密度約0.75g/cm~約2.5g/cm
を有する、請求項1に記載の医薬剤形。
【請求項16】
各顆粒が、約0.5kp~約3kpの平均硬度を有する、請求項1~15のいずれか一項に記載の医薬剤形。
【請求項17】
各顆粒が、約0.8kp~約2.6kpの平均硬度を有する、請求項1~15のいずれか一項に記載の医薬剤形。
【請求項18】
各顆粒が、約1kp~約2.4kpの平均硬度を有する、請求項1~15のいずれか一項に記載の医薬剤形。
【請求項19】
各顆粒が、約1.2kp~約2kpの平均硬度を有する、請求項1~15のいずれか一項に記載の医薬剤形。
【請求項20】
各顆粒が、約1.4kp~約1.8kpの平均硬度を有する、請求項1~15のいずれか一項に記載の医薬剤形。
【請求項21】
各顆粒が、約1.5kp~約1.7kpの平均硬度を有する、請求項1~15のいずれか一項に記載の医薬剤形。
【請求項22】
各顆粒が、約1.6kpの平均硬度を有する、請求項1~15のいずれか一項に記載の医薬剤形。
【請求項23】
各顆粒が、約8mg~約10.2mgの平均重量を有する、請求項1~22のいずれか一項に記載の医薬剤形。
【請求項24】
各顆粒が、約8.2mg~約10.1mgの平均重量を有する、請求項1~22のいずれか一項に記載の医薬剤形。
【請求項25】
各顆粒が、約8.3mg~約9.9mgの平均重量を有する、請求項1~22のいずれか一項に記載の医薬剤形。
【請求項26】
各顆粒が、約8.5mg~約9.7mgの平均重量を有する、請求項1~22のいずれか一項に記載の医薬剤形。
【請求項27】
各顆粒が、約8.7mg~約9.5mgの平均重量を有する、請求項1~22のいずれか一項に記載の医薬剤形。
【請求項28】
各顆粒が、約8.9mg~約9.3mgの平均重量を有する、請求項1~22のいずれか一項に記載の医薬剤形。
【請求項29】
各顆粒が、約9mg~約9.2mgの平均重量を有する、請求項1~22のいずれか一項に記載の医薬剤形。
【請求項30】
各顆粒が、約9.1mgの平均重量を有する、請求項1~22のいずれか一項に記載の医薬剤形。
【請求項31】
各顆粒がフィルムコーティングプロセスに対して安定である、請求項1~30のいずれか一項に記載の医薬剤形。
【請求項32】
各顆粒が経口投与に適している、請求項1~31のいずれか一項に記載の医薬剤形。
【請求項33】
前記フィルムコーティングがフィルム形成ポリマーを含む、請求項1~32のいずれか一項に記載の医薬剤形。
【請求項34】
前記フィルム形成ポリマーがポリ(ビニルアルコール)である、請求項33に記載の医薬剤形。
【請求項35】
前記フィルムコーティングがフィルム形成ポリマーを含み、該フィルム形成ポリマーは該フィルムコーティングの重量の約25重量%~約55重量%である、請求項1~34のいずれか一項に記載の医薬剤形。
【請求項36】
前記フィルムコーティングが可塑剤を含む、請求項1~35のいずれか一項に記載の医薬剤形。
【請求項37】
前記可塑剤がポリエチレングリコール、グリセリン、またはそれらの混合物である、請求項36に記載の医薬剤形。
【請求項38】
前記可塑剤がポリエチレングリコールである、請求項36に記載の医薬剤形。
【請求項39】
前記フィルムコーティングが可塑剤を含み、該可塑剤は該フィルムコーティングの重量の約5重量%~約30重量%である、請求項1~38のいずれか一項に記載の医薬剤形。
【請求項40】
前記フィルムコーティングが充填剤を含む、請求項1~39のいずれか一項に記載の医薬剤形。
【請求項41】
前記充填剤がタルクである、請求項40に記載の医薬剤形。
【請求項42】
前記フィルムコーティングが充填剤を含み、該充填剤は該フィルムコーティングの重量の約5重量%~約45重量%である、請求項1~41のいずれか一項に記載の医薬剤形。
【請求項43】
前記フィルムコーティングが顔料/乳白剤を含む、請求項1~42のいずれか一項に記載の医薬剤形。
【請求項44】
前記顔料/乳白剤が二酸化チタンである、請求項43に記載の医薬剤形。
【請求項45】
前記フィルムコーティングが顔料/乳白剤を含み、該顔料/乳白剤は該フィルムコーティングの重量の約40重量%までである、請求項1~44のいずれか一項に記載の医薬剤形。
【請求項46】
前記フィルムコーティングが、前記フィルムコーティングの重量に基づいて、
(a)約25重量%~約55重量%のフィルム形成ポリマー;
(b)約5重量%~約30重量%の可塑剤;
(c)約5重量%~約45重量%の充填剤;および
(d)約40重量%までの顔料/乳白剤
を含む、請求項1~45のいずれか一項に記載の医薬剤形。
【請求項47】
前記フィルムコーティングが、前記フィルムコーティングの重量に基づいて、
(a)約25重量%~約55重量%のポリ(ビニルアルコール);
(b)約5重量%~約30重量%のポリエチレングリコール;
(c)約5重量%~約45重量%のタルク;および
(d)約40重量%までの二酸化チタン
を含む、請求項1~45のいずれか一項に記載の医薬剤形。
【請求項48】
前記フィルムコーティングがOPADRY(登録商標)IIを含む、請求項1~32のいずれか一項に記載の医薬剤形。
【請求項49】
前記フィルムコーティングがOPADRY(登録商標)IIである、請求項1~32のいずれか一項に記載の医薬剤形。
【請求項50】
前記フィルムコーティングが各顆粒の重量の約3.5重量%~約15重量%を構成する、請求項1~49のいずれか一項に記載の医薬剤形。
【請求項51】
前記少なくとも1種の薬学的に受容可能なキャリアが希釈剤を含む、請求項1~50のいずれか一項に記載の医薬剤形。
【請求項52】
前記希釈剤がケイ化微結晶性セルロース、イソマルト、またはそれらの混合物である、請求項51に記載の医薬剤形。
【請求項53】
前記希釈剤がケイ化微結晶性セルロースとイソマルトとの混合物である、請求項51に記載の医薬剤形。
【請求項54】
各顆粒が、約25重量%~約65重量%の前記希釈剤を含む、請求項51~53のいずれか一項に記載の医薬剤形。
【請求項55】
各顆粒が、約35重量%~約55重量%の前記希釈剤を含む、請求項51~53のいずれか一項に記載の医薬剤形。
【請求項56】
各顆粒が、約40重量%~約50重量%の前記希釈剤を含む、請求項51~53のいずれか一項に記載の医薬剤形。
【請求項57】
各顆粒が、約45重量%の前記希釈剤を含む、請求項51~53のいずれか一項に記載
【請求項58】
前記少なくとも1種の薬学的に受容可能なキャリアが崩壊剤を含む、請求項1~57のいずれか一項に記載の医薬剤形。
【請求項59】
前記崩壊剤が部分アルファ化トウモロコシデンプンである、請求項58に記載の医薬剤形。
【請求項60】
各顆粒が、約2重量%~約12重量%の前記崩壊剤を含む、請求項58または59に記載の医薬剤形。
【請求項61】
各顆粒が、約5重量%~約10重量%の前記崩壊剤を含む、請求項58または59に記載の医薬剤形。
【請求項62】
各顆粒が、約6重量%~約9重量%の前記崩壊剤を含む、請求項58または59に記載の医薬剤形。
【請求項63】
各顆粒が、約7重量%~約8重量%の前記崩壊剤を含む、請求項58または59に記載の医薬剤形。
【請求項64】
各顆粒が、約7.5重量%の前記崩壊剤を含む、請求項58または59に記載の医薬剤形。
【請求項65】
前記少なくとも1種の薬学的に受容可能なキャリアが結合剤を含む、請求項1~64のいずれか一項に記載の医薬剤形。
【請求項66】
前記結合剤がヒドロキシプロピルメチルセルロースである、請求項65に記載の医薬剤形。
【請求項67】
各顆粒が、約0.5重量%~約10重量%の前記結合剤を含む、請求項65または66に記載の医薬剤形。
【請求項68】
各顆粒が、約2重量%~約8重量%の前記結合剤を含む、請求項65または66に記載の医薬剤形。
【請求項69】
各顆粒が、約3重量%~約7重量%の前記結合剤を含む、請求項65または66に記載の医薬剤形。
【請求項70】
各顆粒が、約4重量%~約6重量%の前記結合剤を含む、請求項65または66に記載の医薬剤形。
【請求項71】
各顆粒が、約4.5重量%~約5.5重量%の前記結合剤を含む、請求項65または66に記載の医薬剤形。
【請求項72】
各顆粒が、約5重量%の前記結合剤を含む、請求項65または66に記載の医薬剤形。
【請求項73】
前記少なくとも1種の薬学的に受容可能なキャリアが、滑沢剤を含む、請求項1~72のいずれか一項に記載の医薬剤形。
【請求項74】
前記滑沢剤isステアリン酸マグネシウム、請求項73に記載の医薬剤形。
【請求項75】
各顆粒が、約0.5重量%~約5重量%の前記滑沢剤を含む、請求項73または74に記載の医薬剤形。
【請求項76】
各顆粒が、約1重量%~約3重量%の前記滑沢剤を含む、請求項73または74に記載の医薬剤形。
【請求項77】
各顆粒が、約2重量%~約2.8重量%の前記滑沢剤を含む、請求項73または74に記載の医薬剤形。
【請求項78】
各顆粒が、約2.2重量%~約2.6重量%の前記滑沢剤を含む、請求項73または74に記載の医薬剤形。
【請求項79】
各顆粒が、約2.3重量%~約2.5重量%の前記滑沢剤を含む、請求項73または74に記載の医薬剤形。
【請求項80】
各顆粒が、約2.4重量%~約2.4重量%の前記滑沢剤を含む、請求項73または74に記載の医薬剤形。
【請求項81】
各顆粒が、約2.5重量%の前記滑沢剤を含む、請求項73または74に記載の医薬剤形。
【請求項82】
各顆粒が、遊離塩基の重量に基づいて、約5重量%~約40重量%のバルベナジンまたはその薬学的に受容可能な塩を含む、請求項1~81のいずれか一項に記載の医薬剤形。
【請求項83】
各顆粒が、遊離塩基の重量に基づいて、約10重量%~約40重量%のバルベナジンまたはその薬学的に受容可能な塩を含む、請求項1~81のいずれか一項に記載の医薬剤形。
【請求項84】
各顆粒が、遊離塩基の重量に基づいて、約15重量%~約30重量%のバルベナジンまたはその薬学的に受容可能な塩を含む、請求項1~81のいずれか一項に記載の医薬剤形。
【請求項85】
各顆粒が、遊離塩基の重量に基づいて、約19重量%~約25重量%のバルベナジンまたはその薬学的に受容可能な塩を含む、請求項1~81のいずれか一項に記載の医薬剤形。
【請求項86】
各顆粒が、遊離塩基の重量に基づいて、約20重量%~約24重量%のバルベナジンまたはその薬学的に受容可能な塩を含む、請求項1~81のいずれか一項に記載の医薬剤形。
【請求項87】
各顆粒が、遊離塩基の重量に基づいて、約21重量%~約23重量%のバルベナジンまたはその薬学的に受容可能な塩を含む、請求項1~81のいずれか一項に記載の医薬剤形。
【請求項88】
各顆粒が、遊離塩基の重量に基づいて、約21.5重量%~約22.5重量%のバルベナジンまたはその薬学的に受容可能な塩を含む、請求項1~81のいずれか一項に記載の医薬剤形。
【請求項89】
各顆粒が、遊離塩基の重量に基づいて、約21.9重量%~約22.1重量%のバルベナジンまたはその薬学的に受容可能な塩を含む、請求項1~81のいずれか一項に記載の医薬剤形。
【請求項90】
各顆粒が、遊離塩基の重量に基づいて、約22重量%のバルベナジンまたはその薬学的に受容可能な塩を含む、請求項1~81のいずれか一項に記載の医薬剤形。
【請求項91】
バルベナジンまたはその薬学的に受容可能な塩がバルベナジン二トシル酸塩である、請求項1~90のいずれか一項に記載の医薬剤形。
【請求項92】
各顆粒が、
(a)遊離塩基の重量に基づいて、約5重量%~約40重量%のバルベナジン、またはその薬学的に受容可能な塩;
(b)約25重量%~約65重量%の希釈剤;
(c)約0.5重量%~約15重量%の崩壊剤;
(d)約0.5重量%~約10重量%の結合剤;および
(e)約0.5重量%~約5重量%の滑沢剤
を含む、請求項1~91のいずれか一項に記載の医薬剤形。
【請求項93】
各顆粒が、
(a)約30重量%~約50重量%のバルベナジン二トシル酸塩;
(b)約25重量%~約65重量%の希釈剤;
(c)約0.5重量%~約15重量%の崩壊剤;
(d)約0.5重量%~約10重量%の結合剤;および
(e)約0.5重量%~約5重量%の滑沢剤
を含む、請求項1~91のいずれか一項に記載の医薬剤形。
【請求項94】
各顆粒が、
(a)約30重量%~約50重量%のバルベナジン二トシル酸塩;
(b)約15重量%~約35重量%のケイ化微結晶性セルロース;
(c)約10重量%~約30重量%のイソマルト;
(d)約0.5重量%~約15重量%の部分アルファ化トウモロコシデンプン;
(e)約0.5重量%~約10重量%のヒドロキシプロピルメチルセルロース;および
(f)約0.5重量%~約5重量%のステアリン酸マグネシウム
を含む、請求項1~91のいずれか一項に記載の医薬剤形。
【請求項95】
各顆粒が、
(a)遊離塩基の重量に基づいて、約5重量%~約40重量%のバルベナジン、またはその薬学的に受容可能な塩;
(b)約25重量%~約65重量%の希釈剤;
(c)約0.5重量%~約15重量%の崩壊剤;
(d)約0.5重量%~約10重量%の結合剤;
(e)約0.5重量%~約5重量%の滑沢剤;および
(f)約3.5重量%~約15重量%の前記フィルムコーティング
を含む、請求項1~91のいずれか一項に記載の医薬剤形。
【請求項96】
各顆粒が、
(a)約30重量%~約50重量%のバルベナジン二トシル酸塩;
(b)約25重量%~約65重量%の希釈剤;
(c)約0.5重量%~約15重量%の崩壊剤;
(d)約0.5重量%~約10重量%の結合剤;
(d)約0.5重量%~約5重量%の滑沢剤;および
(e)フィルム形成ポリマー;
可塑剤;および
充填剤
を含む、約3.5重量%~約15重量%のフィルムコーティング
を含む、請求項1~91のいずれか一項に記載の医薬剤形。
【請求項97】
各顆粒が、
(a)約30重量%~約50重量%のバルベナジン二トシル酸塩;
(b)約15重量%~約35重量%のケイ化微結晶性セルロース;
(c)約10重量%~約30重量%のイソマルト;
(d)約0.5重量%~約15重量%の部分アルファ化トウモロコシデンプン;
(e)約0.5重量%~約10重量%のヒドロキシプロピルメチルセルロース;および
(f)約0.5重量%~約5重量%のステアリン酸マグネシウム;および
(g)ポリ(ビニルアルコール);
ポリエチレングリコール;および
タルク
を含む、約3.5重量%~約15重量%のフィルムコーティング
を含む、請求項1~91のいずれか一項に記載の医薬剤形。
【請求項98】
各顆粒が、
(a)約33重量%~約40重量%のバルベナジン二トシル酸塩;
(b)約20重量%~約25重量%のケイ化微結晶性セルロース;
(c)約16重量%~約20重量%のイソマルト;
(d)約6重量%~約8重量%の部分アルファ化トウモロコシデンプン;
(e)約4重量%~約5重量%のヒドロキシプロピルメチルセルロース;
(f)約2重量%~約2.5重量%のステアリン酸マグネシウム;および
(g)約8重量%~約11重量%の前記フィルムコーティング
を含む、請求項1~91のいずれか一項に記載の医薬剤形。
【請求項99】
各顆粒が、
(a)約33重量%~約40重量%のバルベナジン二トシル酸塩;
(b)約20重量%~約25重量%のケイ化微結晶性セルロース;
(c)約16重量%~約20重量%のイソマルト;
(d)約6重量%~約8重量%の部分アルファ化トウモロコシデンプン;
(e)約4重量%~約5重量%のヒドロキシプロピルメチルセルロース;
(f)約2重量%~約2.5重量%のステアリン酸マグネシウム;および
(e)約8重量%~約11重量%の前記フィルムコーティングであって、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、タルク、および二酸化チタンを含む、フィルムコーティング
を含む、請求項1~91のいずれか一項に記載の医薬剤形。
【請求項100】
各顆粒が、
(a)約33重量%~約40重量%のバルベナジン二トシル酸塩;
(b)約20重量%~約25重量%のケイ化微結晶性セルロース;
(c)約16重量%~約20重量%のイソマルト;
(d)約6重量%~約8重量%の部分アルファ化トウモロコシデンプン;
(e)約4重量%~約5重量%のヒドロキシプロピルメチルセルロース;
(f)約2重量%~約2.5重量%のステアリン酸マグネシウム;および
(g)約8重量%~約11重量%のOPADRY(登録商標)II
を含む、請求項1~91のいずれか一項に記載の医薬剤形。
【請求項101】
各顆粒が、
(a)約34.5重量%~約38.2重量%のバルベナジン二トシル酸塩;
(b)約22.6重量%~約24重量%のケイ化微結晶性セルロース;
(c)約17.3重量%~約19.2重量%のイソマルト;
(d)約6.5重量%~約7.2重量%の部分アルファ化トウモロコシデンプン;
(e)約4.4重量%~約5重量%のヒドロキシプロピルメチルセルロース;
(f)約2重量%~約2.3重量%のステアリン酸マグネシウム;および
(g)約8.2重量%~約10.5重量%の前記フィルムコーティング
を含む、請求項1~91のいずれか一項に記載の医薬剤形。
【請求項102】
各顆粒が、
(a)約34.5重量%~約38.2重量%のバルベナジン二トシル酸塩;
(b)約22.6重量%~約24重量%のケイ化微結晶性セルロース;
(c)約17.3重量%~約19.2重量%のイソマルト;
(d)約6.5重量%~約7.2重量%の部分アルファ化トウモロコシデンプン;
(e)約4.4重量%~約5重量%のヒドロキシプロピルメチルセルロース;
(f)約2重量%~約2.3重量%のステアリン酸マグネシウム;および
(g)約8.2重量%~約10.5重量%の前記フィルムコーティングであって、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、タルク、および二酸化チタンを含む、フィルムコーティング
を含む、請求項1~91のいずれか一項に記載の医薬剤形。
【請求項103】
各顆粒が、
(a)約34.5重量%~約38.2重量%のバルベナジン二トシル酸塩;
(b)約22.6重量%~約24重量%のケイ化微結晶性セルロース;
(c)約17.3重量%~約19.2重量%のイソマルト;
(d)約6.5重量%~約7.2重量%の部分アルファ化トウモロコシデンプン;
(e)約4.4重量%~約5重量%のヒドロキシプロピルメチルセルロース;
(f)約2重量%~約2.3重量%のステアリン酸マグネシウム;および
(g)約8.2重量%~約10.5重量%のOPADRY(登録商標)II
を含む、請求項1~91のいずれか一項に記載の医薬剤形。
【請求項104】
各顆粒が、遊離塩基の重量に基づいて、平均量約1.5mg~約2.5mgのバルベナジンまたはその薬学的に受容可能な塩を含む、請求項1~103のいずれか一項に記載の医薬剤形。
【請求項105】
各顆粒が、遊離塩基の重量に基づいて、平均量約1.8mg~約2.2mgのバルベナジンまたはその薬学的に受容可能な塩を含む、請求項1~103のいずれか一項に記載の医薬剤形。
【請求項106】
各顆粒が、遊離塩基の重量に基づいて、平均量約1.85mg~約2.15mgのバルベナジンまたはその薬学的に受容可能な塩を含む、請求項1~103のいずれか一項に記載の医薬剤形。
【請求項107】
各顆粒が、遊離塩基の重量に基づいて、平均量約1.9mg~約2.1mgのバルベナジンまたはその薬学的に受容可能な塩を含む、請求項1~103のいずれか一項に記載の医薬剤形。
【請求項108】
各顆粒が、遊離塩基の重量に基づいて、平均量約1.95mg~約2.05mgのバルベナジンまたはその薬学的に受容可能な塩を含む、請求項1~103のいずれか一項に記載の医薬剤形。
【請求項109】
各顆粒が、遊離塩基の重量に基づいて、平均量約2mgのバルベナジンまたはその薬学的に受容可能な塩を含む、請求項1~103のいずれか一項に記載の医薬剤形。
【請求項110】
各顆粒が平均量約3mg~約4.5mgのバルベナジン二トシル酸塩を含む、請求項1~103のいずれか一項に記載の医薬剤形。
【請求項111】
各顆粒が平均量約3.4mg~約4mgのバルベナジン二トシル酸塩を含む、請求項1~103のいずれか一項に記載の医薬剤形。
【請求項112】
各顆粒が平均量約3.5mg~約3.9mgのバルベナジン二トシル酸塩を含む、請求項1~103のいずれか一項に記載の医薬剤形。
【請求項113】
各顆粒が平均量約3.6mg~約3.8mgのバルベナジン二トシル酸塩を含む、請求項1~103のいずれか一項に記載の医薬剤形。
【請求項114】
各顆粒が平均量約3.7mgのバルベナジン二トシル酸塩を含む、請求項1~103のいずれか一項に記載の医薬剤形。
【請求項115】
カプセル剤である、請求項1~114のいずれか一項に記載の医薬剤形。
【請求項116】
前記カプセル剤がサイズ00であるかまたはそれより小さい、請求項115に記載の医薬剤形。
【請求項117】
前記カプセル剤がサイズ00である、請求項115に記載の医薬剤形。
【請求項118】
前記カプセル剤がサイズ0である、請求項115に記載の医薬剤形。
【請求項119】
前記カプセル剤がサイズ1である、請求項115に記載の医薬剤形。
【請求項120】
前記カプセル剤がサイズ2である、請求項115に記載の医薬剤形。
【請求項121】
前記カプセル剤がスプリンクルカプセルである、請求項115~120のいずれか一項に記載の医薬剤形。
【請求項122】
請求項1~121のいずれか一項に記載の医薬剤形を含む単位剤形であって、前記バルベナジンまたはその薬学的に受容可能な塩が、遊離塩基の重量に基づいて、約10mg~約200mgの量で存在する、単位剤形。
【請求項123】
前記バルベナジンまたはその薬学的に受容可能な塩が、遊離塩基の重量に基づいて、約20mg~約80mgの量で存在する、請求項122に記載の単位剤形。
【請求項124】
前記バルベナジンまたはその薬学的に受容可能な塩が、遊離塩基の重量に基づいて、約10mgの量で存在する、請求項122に記載の単位剤形。
【請求項125】
前記バルベナジンまたはその薬学的に受容可能な塩が、遊離塩基の重量に基づいて、約20mgの量で存在する、請求項122に記載の単位剤形。
【請求項126】
前記バルベナジンまたはその薬学的に受容可能な塩が、遊離塩基の重量に基づいて、約40mgの量で存在する、請求項122に記載の単位剤形。
【請求項127】
前記バルベナジンまたはその薬学的に受容可能な塩が、遊離塩基の重量に基づいて、約60mgの量で存在する、請求項122に記載の単位剤形。
【請求項128】
前記バルベナジンまたはその薬学的に受容可能な塩が、遊離塩基の重量に基づいて、約80mgの量で存在する、請求項122に記載の単位剤形。
【請求項129】
前記バルベナジンまたはその薬学的に受容可能な塩が、遊離塩基の重量に基づいて、約100mgの量で存在する、請求項122に記載の単位剤形。
【請求項130】
バルベナジンまたはその薬学的に受容可能な塩を、それを必要とする患者に投与する方法であって、
(a)請求項1~121のいずれか一項に記載の医薬剤形または請求項122~129に記載の単位剤形を提供する工程;
(b)複数の顆粒を柔らかい食物に散布する工程;および
(c)該柔らかい食物を経口投与する工程
を含む、方法。
【請求項131】
前記柔らかい食物が、アップルソース、ヨーグルト、プディング、アイスクリーム、ベビーフード、およびダイズをベースとする製品または穀物をベースとする製品から選択される、請求項130に記載の方法。
【請求項132】
バルベナジンまたはその薬学的に受容可能な塩を、それを必要とする患者に投与する方法であって、請求項1~121のいずれか一項に記載の医薬剤形または請求項122~129に記載の単位剤形を経口投与する工程を含む、方法。
【請求項133】
バルベナジンまたはその薬学的に受容可能な塩を、それを必要とする患者に投与する方法であって、請求項1~121のいずれか一項に記載の医薬剤形を含むカプセル剤または請求項122~129に記載の単位剤形を含むカプセル剤を経口投与する工程を含む、方法。
【請求項134】
神経疾患もしくは神経障害または精神疾患もしくは精神障害の処置を、それを必要とする患者において行う方法であって、該患者に治療有効量の請求項1~121のいずれか一項に記載の医薬剤形または請求項122~129に記載の単位剤形を投与する工程を含む、方法。
【請求項135】
前記患者が嚥下障害を有する、請求項134に記載の方法。
【請求項136】
前記患者が小児患者である、請求項134または135に記載の方法。
【請求項137】
前記神経疾患もしくは神経障害または精神疾患もしくは精神障害が、多動性運動障害、気分障害、双極性障害、統合失調症、統合失調感情障害、気分障害における躁病、気分障害における抑うつ、治療抵抗性強迫性障害、レッシュ・ナイハン症候群に関連する神経機能障害、アルツハイマー病に関連する激越、脆弱X症候群もしくは脆弱X関連振戦失調症候群、自閉症スペクトラム障害、レット症候群、または舞踏病有棘赤血球増加症である、請求項134~136のいずれか一項に記載の方法。
【請求項138】
前記神経疾患もしくは神経障害または精神疾患もしくは精神障害が多動性運動障害である、請求項134~136のいずれか一項に記載の方法。
【請求項139】
前記多動性運動障害が遅発性ジスキネジアである、請求項138に記載の方法。
【請求項140】
前記多動性運動障害がトゥレット症候群である、請求項138に記載の方法。
【請求項141】
前記多動性運動障害がハンチントン病である、請求項138に記載の方法。
【請求項142】
前記多動性運動障害がチックである、請求項138に記載の方法。
【請求項143】
前記多動性運動障害が、ハンチントン病に関連する舞踏病である、請求項138に記載の方法。
【請求項144】
前記多動性運動障害が運動失調、舞踏病、ジストニア、ハンチントン病、ミオクローヌス、不穏下肢症候群、または振戦である、請求項138に記載の方法。
【請求項145】
前記患者が22q11.2欠失症候群を有する、請求項134~144のいずれか一項に記載の方法。
【請求項146】
前記患者が、該患者が22q11.2欠失症候群を有することに起因して精神障害を発症する素因がある、請求項134~144のいずれか一項に記載の方法。
【請求項147】
前記患者がCOMTハプロ不全を有する、請求項134~144のいずれか一項に記載の方法。
【請求項148】
前記患者が、該患者がCOMTハプロ不全を有することに起因して精神障害を発症する素因がある、請求項134~144のいずれか一項に記載の方法。
【請求項149】
一定量のバルベナジンまたはその薬学的に受容可能な塩を含む顆粒を調製するためのプロセスであって、
(1)製粉されたイソマルト(物品3)と製粉されたバルベナジン二トシル酸塩(物品1)と製粉されたケイ化微結晶性セルロース(物品2)と製粉された部分アルファ化トウモロコシデンプン(物品4)と製粉されたヒプロメロース(物品5)と篩分けされたステアリン酸マグネシウム(物品6)とを含むブレンドをローラー圧縮して、ローラー圧縮されたリボン材料を得る工程;
(2)該ローラー圧縮されたリボン材料を製粉する工程;
(3)追加の篩分けされたステアリン酸マグネシウムと工程(2)の製粉されたローラー圧縮されたリボン材料とをブレンドして、最終ブレンドを得る工程;および
(4)該最終ブレンドをプレスして、顆粒を得る工程
を含む、プロセス。
【請求項150】
一定量のバルベナジンまたはその薬学的に受容可能な塩を含む顆粒を調製するためのプロセスであって、
(1)イソマルト(物品3)と、バルベナジン二トシル酸塩(物品1)と、ケイ化微結晶性セルロース(物品2)とをブレンドする工程;
(2)工程(1)の混合物を製粉し、製粉された材料をビンに移す工程;
(3)工程(2)の混合物をブレンドする工程;
(4)部分アルファ化トウモロコシデンプン(物品4)およびヒプロメロース(物品5)を製粉し、物品4と物品5とを含む製粉された混合物を工程(3)の混合物に添加する工程;
(5)工程(4)の混合物をブレンドする工程;
(6)篩分けされたステアリン酸マグネシウム(物品6)を工程(5)の混合物に添加する工程;
(7)工程(6)の混合物をブレンドする工程;
(8)工程(7)の混合物をローラー圧縮して、ローラー圧縮されたリボン材料を得る工程;
(9)該ローラー圧縮されたリボン材料を製粉する工程;
(10)追加の篩分けされたステアリン酸マグネシウムと工程(9)の製粉されたローラー圧縮されたリボン材料とをブレンドして、最終ブレンドを得る工程;ならびに
(11)該最終ブレンドをプレスして、顆粒を得る工程
を含む、プロセス。
【請求項151】
前記顆粒をフィルムコーティングでコーティングする工程をさらに含む、請求項149または150に記載のプロセス。
【請求項152】
前記フィルムコーティングがOPADRY(登録商標)IIを含む、請求項151に記載のプロセス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、米国特許法第119条(e)の下で、2021年10月29日に出願された米国特許仮出願第63/273,561号の利益を主張し、この米国特許仮出願第63/273,561号は、その全体が参照により援用される。
【0002】
(分野)
本出願は、L-バリン,(2R,3R,11bR)-1,3,4,6,7,11b-ヘキサヒドロ-9,10-ジメトキシ-3-(2-メチルプロピル)-2H-ベンゾ[a]キノリジン-2-イルエステル(バルベナジン、もしくは「VBZ」)またはその薬学的に受容可能な塩の医薬組成物および固体剤形(その調製プロセスを含む)に関し、それらは、神経疾患もしくは神経障害または精神疾患もしくは精神障害(例えば、多動性運動障害)の処置において有用である。
【背景技術】
【0003】
(背景)
ドーパミン作動系の調節不全は、いくつかの中枢神経系(CNS)障害(神経疾患および神経障害ならびに精神疾患および精神障害が挙げられる)に不可欠である。これらの神経疾患および神経障害ならびに精神疾患および精神障害としては、多動性運動障害、ならびに統合失調症および気分障害などの状態が挙げられる。トランスポータータンパク質である小胞モノアミントランスポーター2(VMAT2)は、シナプス前ドーパミン放出において重要な役割を果たし、貯蔵および放出のために細胞質からシナプス小胞へのモノアミン取込みを調節する。
【0004】
L-バリン,(2R,3R,11bR)-1,3,4,6,7,11b-ヘキサヒドロ-9,10-ジメトキシ-3-(2-メチルプロピル)-2H-ベンゾ[a]キノリジン-2-イルエステル(バルベナジンとしても知られている)は選択的VMAT2インヒビターである。バルベナジン:4-メチルベンゼンスルホナート(1:2)(バルベナジントシル酸塩またはバルベナジン二トシル酸塩(valbenazine ditosylate)とも呼ばれる)の製剤は、INGREZZA(登録商標)についてFDA承認薬物表示で以前に報告された。それは、遊離塩基として測定した場合に40mg単位投与量のためのサイズ1の硬ゼラチンカプセル剤の形態で製造される。バルベナジンは、熱および水の存在下で容易に加水分解する。その安定性に一部起因して、バルベナジンを製剤化する試みは、特に、錠剤およびカプセル剤を嚥下する際に困難を経験する患者(例えば、嚥下障害を有する患者、または小児患者)への経口投与に適する製剤について、困難であることが証明されている。
【0005】
多くの患者が、錠剤およびカプセル剤を嚥下する際に困難を経験する。この問題は、種々の有害事象および患者が処置レジメンを遵守しないことをもたらし得る。錠剤およびカプセル剤を嚥下する際の困難に関する成人の調査は、この問題が40パーセントもの多くの米国人に影響を与え得ると示唆している。錠剤およびカプセル剤を嚥下するのが困難だと思う個人は、嚥下する際の困難についての主要な理由として、そのサイズに頻繁に言及する。
【0006】
より大きな錠剤およびカプセル剤は咽頭および食道を通る薬物製品の通過に影響を与えることもまた、示されている。より大きな錠剤およびカプセル剤は、長い食道通過時間を有することが示されており、患者が特定の薬物製品を嚥下する能力に直接的に影響を与え得る。これは、食道におけるその製品の崩壊をもたらし得、かつ/または食道に対する損傷を引き起こし得る。アメリカ食品医薬品局(「FDA」)は、「サイズは、単一の製品リスク/ベネフィットプロファイルの一部として考慮されるべきである」と示している。FDAは、「錠剤またはカプセル剤の最大寸法は22mmを越えるべきではないこと、およびカプセル剤は標準的00サイズを越えるべきではないこと」をさらに推奨している。
【0007】
したがって、神経疾患もしくは神経障害または精神疾患もしくは精神障害の処置における経口投与に適した、バルベナジンまたはその薬学的に受容可能な塩(例えば、バルベナジン二トシル酸塩)の改善された医薬組成物の必要性が、存在する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0008】
(概要)
複数の顆粒を含む医薬剤形が提供され、各顆粒は、
(a)少なくとも1mmの平均直径;
(b)少なくとも1種の薬学的に受容可能なキャリア;
(c)一定量のバルベナジンまたはその薬学的に受容可能な塩;および
(d)フィルムコーティング
を含む。
【0009】
本明細書において記載されている医薬剤形を含む単位剤形もまた提供され、そのバルベナジンまたはその薬学的に受容可能な塩は、その遊離塩基の重量に基づいて約10mg~約200mgの量で存在する。
【0010】
バルベナジンまたはその薬学的に受容可能な塩を、それを必要とする患者に投与する方法もまた提供され、その方法は、
(a)本明細書において記載されている医薬剤形または本明細書において記載されている単位剤形を提供する工程;
(b)その複数の顆粒を柔らかい食物に散布する工程;および
(c)その柔らかい食物を経口投与する工程
を含む。
【0011】
バルベナジンまたはその薬学的に受容可能な塩を、それを必要とする患者に投与する方法もまた提供され、その方法は、本明細書において記載されている医薬剤形または本明細書において記載されている単位剤形を経口投与する工程を含む。
【0012】
バルベナジンまたはその薬学的に受容可能な塩を、それを必要とする患者に投与する方法もまた提供され、その方法は、本明細書において記載されている医薬剤形を含むカプセル剤または本明細書において記載されている単位投与量を含むカプセル剤を経口投与する工程を含む。
【0013】
神経疾患もしくは神経障害または精神疾患もしくは精神障害の処置を、それを必要とする患者において行う方法もまた提供され、その方法は、その患者に治療有効量の本明細書において記載されている医薬剤形または本明細書において記載されている単位剤形を投与する工程を含む。本開示はまた、治療における使用のための本明細書において開示されている医薬剤形を提供する。本開示はまた、神経疾患もしくは神経障害または精神疾患もしくは精神障害を処置するための医薬の調製における本明細書において開示されている医薬剤形の使用を提供する。
【0014】
本開示のこれらの目的および他の目的が以下の段落に記載される。これらの目的は、本開示の範囲を狭くすると考えられるべきではない。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1図1は、バルベナジン二トシル酸塩の経口顆粒の経口溶解プロファイルを示す。
【0016】
図2図2は、最終ブレンド粉末と、顆粒を得るために打錠機において圧縮された最終ブレンド粉末との溶解プロファイルの比較を示す。
【発明を実施するための形態】
【0017】
(詳細な説明)
本開示は、経口投与のための改善された特性を有する、バルベナジンまたはその薬学的に受容可能な塩(例えば、バルベナジン二トシル酸塩)の医薬剤形に関する。詳細には、その医薬剤形は、高温および水性環境を伴うプロセスによって調製され得、その医薬剤形は、ビヒクル(例えば、柔らかい食物)を使用して、例えば、嚥下障害患者および小児患者に容易に経口投与され得る。本明細書において記載されている医薬剤形はバルベナジンの他の剤形(例えば、粉末充填カプセル剤)に匹敵する溶解プロファイルを有し得るが、柔らかい食物に散布することによって、投与により良く適した物理的特性(例えば、均一なサイズ、重量、および/または硬度)を有し得る。その医薬剤形は複数の顆粒を含み、各顆粒は水溶性フィルムコーティングを含み、このことは、その散布された医薬組成物の感覚受容特性をさらに改善し得る。
【0018】
バルベナジンの既知の剤形は、粉末充填カプセル剤を含む。その粉末充填カプセル製剤中の滑沢剤の量が原因で、その中にブレンドされた粉末は、剪断に起因して過剰滑沢する傾向を有し得る。したがって、そのカプセル剤中に充填された粉末ブレンドは、ドーシングディスク(dosing disk)/ドセーター(dosator)によってスラグへと圧縮されない場合は、放出(溶解速度)の変動を受け得る。「散布(sprinkle)」を意図された製品はそのカプセルのカプセルシェルから取り出され、嚥下を容易にするために崩壊されるので、剪断の衝撃から生じる変動は、その粉末がカプセルシェルから取り出された場合に制御されていない可能性がある。
【0019】
対照的に、本明細書において記載されている顆粒は、自動化打錠機において最終粉末ブレンドを圧縮することによって調製され、それにより、剪断に関連する変動を取り除く。崩壊剤成分の圧縮は、この散布形式であってさえ、一貫した迅速な溶解を生じる。
【0020】
図2は、本明細書において記載されている顆粒がその粉末と比較して遅い溶解速度を有することを示す。
【0021】
絶食状態で、バルベナジンについてのCmaxは、アップルソースに散布されて本明細書において記載されている顆粒として投与された場合に、バルベナジンの市販の粉末充填カプセル剤(参照)と比較した場合に約28%減少した。この所見は、わずかに減少した吸収速度だが類似する吸収の程度と一致する。有利には、バルベナジン吸収速度の遅延および関連するCmax減少は、バルベナジンの全体的薬物動態には影響を与えなかった。さらに、本明細書において記載されている経口顆粒は、チューブを詰まらせることなく胃瘻チューブ(gastronomy tube)を通るために十分な崩壊時間を可能にする。
【0022】
(組成物および医薬剤形)
バルベナジンおよびその薬学的に受容可能な塩の医薬組成物が、提供される。バルベナジンの遊離塩基形態は、式:
【化1】
を有する。
【0023】
バルベナジンはまた、[(2R,3R,11bR)-9,10-ジメトキシ-3-(2-メチルプロピル)-2,3,4,6,7,11b-ヘキサヒドロ-1H-ベンゾ[a]キノリジン-2-イル](2S)-2-アミノ-3-メチルブタノアート、(S)-2-アミノ-3-メチル-酪酸(2R,3R,11bR)-3-イソブチル-9,10-ジメトキシ-1,3,4,6,7,1lb-ヘキサヒドロ-2H-ピリド[2,l-a]イソキノリン-2-イルエステル、またはNBI-98854とも呼ばれ得る。バルベナジンはまた、L-バリン,(2R,3R,11bR)-1,3,4,6,7,11b-ヘキサヒドロ-9,10-ジメトキシ-3-(2-メチルプロピル)-2H-ベンゾ[a]キノリジン-2-イルエステルとも呼ばれ得る。バルベナジンの特定の活性代謝生成物/分解生成物が以下に示される:
【化2】
【0024】
バルベナジン二トシル酸塩(valbenazine ditosylate)とはバルベナジンの4-メチルベンゼンスルホン酸塩を指し、これはまたINGREZZA(登録商標)、バルベナジントシル酸塩、バルベナジン:4-メチルベンゼンスルホナート(1:2)、またはL-バリン,(2R,3R,11bR)-1,3,4,6,7,11b-ヘキサヒドロ-9,10-ジメトキシ-3-(2-メチルプロピル)-2H-ベンゾ[a]キノリジン-2-イルエステル,4-メチルベンゼンスルホナート(1:2)としても知られている。
【0025】
複数の顆粒を含む医薬剤形が提供され、各顆粒は、
(a)少なくとも1種の薬学的に受容可能なキャリア;
(b)一定量のバルベナジンまたはその薬学的に受容可能な塩(例えば、バルベナジン二トシル酸塩);および
(c)フィルムコーティング
を含む。
【0026】
複数の顆粒を含む医薬剤形が提供され、各顆粒は、
(a)少なくとも1mmの平均直径;
(b)少なくとも1種の薬学的に受容可能なキャリア;および
(c)一定量のバルベナジンまたはその薬学的に受容可能な塩(例えば、バルベナジン二トシル酸塩)
を含む。
【0027】
複数の顆粒を含む医薬剤形が提供され、各顆粒は、
(a)少なくとも1mmの平均直径;
(b)少なくとも1種の薬学的に受容可能なキャリア;
(c)一定量のバルベナジンまたはその薬学的に受容可能な塩(例えば、バルベナジン二トシル酸塩);および
(d)必要に応じて、フィルムコーティング
を含む。
【0028】
複数の顆粒を含む医薬剤形が提供され、各顆粒は、
(a)少なくとも1mmの平均直径;
(b)少なくとも1種の薬学的に受容可能なキャリア;
(c)一定量のバルベナジンまたはその薬学的に受容可能な塩;および
(d)フィルムコーティング
を含む。
【0029】
一部の実施形態において、各顆粒はフィルムコーティングを含む。
【0030】
一部の実施形態では、各顆粒は、約1.5mm~約5mmの平均直径を有する。一部の実施形態では、各顆粒は、約2mm~約3mmの平均直径を有する。一部の実施形態では、各顆粒は、約2.15mm~約2.25mmの平均直径を有する。一部の実施形態では、各顆粒は、約2.18mm~約2.23mmの平均直径を有する。一部の実施形態では、各顆粒は、約2.19mm~約2.21mmの平均直径を有する。一部の実施形態では、各顆粒は、約2.2mmの平均直径を有する。一部の実施形態では、各顆粒は、約2mmの平均直径を有する。
【0031】
一部の実施形態では、各顆粒は、約1mm~約5mmの平均直径を有する。一部の実施形態では、各顆粒は、約1mm~約4mmの平均直径を有する。一部の実施形態では、各顆粒は、約1mm~約3.5mmの平均直径を有する。一部の実施形態では、各顆粒は、約1.2mm~約5mmの平均直径を有する。一部の実施形態では、各顆粒は、約1.2mm~約4mmの平均直径を有する。一部の実施形態では、各顆粒は、約1.2mm~約3.5mmの平均直径を有する。
【0032】
一部の実施形態では、各顆粒は、約1.2mm、約1.4mm、約1.6mm、約1.8mm、約1.9mm、約2mm、約2.1mm、約2.2mm、約2.3mm、約2.4mm、約2.5mm、約2.6mm、約2.8mm、または約3mmの平均直径を有する。
【0033】
一部の実施形態では、各顆粒は、平均直径から20%以下の直径変動を有する。一部の実施形態では、各顆粒は、平均直径から15%以下、10%以下、7.5%以下、または5%以下の直径変動を有する。一部の実施形態では、各顆粒は、最大約2.8mmのd99粒子径分布を有する。一部の実施形態では、各顆粒は、最大約2.5mmのd99粒子径分布を有する。一部の実施形態では、各顆粒は、約1.2~約2.8mm、約1.2mm~約2.5mm、約1.6mm~約2.8mm、約1.6mm~約2.5mm、約1.8mm~約2.8mm、または約1.8mm~約2.5mmのd99粒子径分布を有する。
【0034】
一部の実施形態では、各顆粒は、少なくとも約0.5g/cmの平均密度を有する。一部の実施形態では、各顆粒は、少なくとも約0.75g/cm、少なくとも約1g/cm、少なくとも約1.25g/cm、または少なくとも約1.5g/cmの平均密度を有する。一部の実施形態では、各顆粒は、約0.5g/cm~約2.5g/cmの平均密度を有する。一部の実施形態では、各顆粒は、約0.5g/cm~約2g/cm、約0.75g/cm~約2.5g/cm、約0.75g/cm~約2g/cm、約1g/cm~約2.5g/cm、または約1g/cm~約2g/cmの平均密度を有する。一部の実施形態では、各顆粒は、約1g/cm、約1.25g/cm、約1.5g/cm、約1.75g/cm、約2g/cm、または約2.25g/cm、または約2.5g/cmの平均密度を有する。
【0035】
一部の実施形態では、各顆粒は、約1.2mm~約4mmの平均直径、平均直径から10%以下の平均直径変動、および約0.5g/cm~約2.5g/cmの平均密度を有する。一部の実施形態では、各顆粒は、約1.2mm~約4mmの平均直径、平均直径から10%以下の平均直径変動、および約0.75g/cm~約2.5g/cmの平均密度を有する。一部の実施形態では、各顆粒は、約1.2mm~約3.5mmの平均直径、平均直径から10%以下の平均直径変動、および約0.75g/cm~約2.5g/cmの平均密度を有する。一部の実施形態では、各顆粒は、約1.2mm~約3.5mmの平均直径、平均直径から10%以下の平均直径変動、および約1g/cm~約2g/cmの平均密度を有する。
【0036】
一部の実施形態では、各顆粒は、最大約2.5mmの平均直径、最大約2.8mmのd99粒子径分布、および約0.75g/cm~約2.5g/cmの平均密度を有する。一部の実施形態では、各顆粒は、最大約2.5mmの平均直径、最大約2.8mmのd99粒子径分布、および約1g/cm~約2.5g/cmの平均密度を有する。一部の実施形態では、各顆粒は、最大約2.2mmの平均直径、最大約2.5mmのd99粒子径分布、および約0.75g/cm~約2g/cmの平均密度を有する。一部の実施形態では、各顆粒は、最大約2.2mmの平均直径、最大約2.5mmのd99粒子径分布、および約1g/cm~約2g/cmの平均密度を有する。
【0037】
一部の実施形態では、各顆粒は、約0.5kp~約3kpの平均硬度を有する。一部の実施形態では、各顆粒は、約0.8kp~約2.6kpの平均硬度を有する。一部の実施形態では、各顆粒は、約1kp~約2.4kpの平均硬度を有する。一部の実施形態では、各顆粒は、約1.2kp~約2kpの平均硬度を有する。一部の実施形態では、各顆粒は、約1.4kp~約1.8kpの平均硬度を有する。一部の実施形態では、各顆粒は、約1.5kp~約1.7kpの平均硬度を有する。一部の実施形態では、各顆粒は、約1.6kpの平均硬度を有する。
【0038】
一部の実施形態では、各顆粒は、約1kp~約2.5kpの平均硬度を有する。一部の実施形態では、各顆粒は、約1kp~約2kp、約1.2kp~約2.5kp、または約1.2kp~約2kpの平均硬度を有する。一部の実施形態では、各顆粒は、約1kp、約1.1kp、約1.2kp、約1.3kp、約1.4kp、約1.5kp、約1.6kp、約1.7kp、約1.8kp、約1.9kp、または約2kpの平均硬度を有する。
【0039】
一部の実施形態では、各顆粒は、約8mg~約11mgの平均重量を有する。一部の実施形態では、各顆粒は、約8mg~約10.2mgの平均重量を有する。一部の実施形態では、各顆粒は、約8mg~約10mgの平均重量を有する。一部の実施形態では、各顆粒は、約8.2mg~約10.1mgの平均重量を有する。一部の実施形態では、各顆粒は、約8.3mg~約9.9mgの平均重量を有する。一部の実施形態では、各顆粒は、約8.5mg~約9.7mgの平均重量を有する。一部の実施形態では、各顆粒は、約8.7mg~約9.5mgの平均重量を有する。一部の実施形態では、各顆粒は、約8.9mg~約9.3mgの平均重量を有する。一部の実施形態では、各顆粒は、約9mg~約9.2mgの平均重量を有する。一部の実施形態では、各顆粒は、約9.1mgの平均重量を有する。
【0040】
一部の実施形態において、各顆粒はフィルムコーティングプロセスに対して安定である。一部の実施形態において、各顆粒は、水の存在下で(例えば、40℃よりも高い)高温にてフィルムコーティングプロセスに対して安定である。各顆粒は、水の存在下で高温にてバルベナジンまたはその薬学的に受容可能な塩の(例えば、加水分解による)顕著な分解を生じることのないフィルムコーティングプロセスを受け得るフィルムコーティングプロセスに対して安定である。一部の実施形態において、バルベナジンまたはその薬学的に受容可能な塩の約10重量%未満、約7.5重量%未満、約5重量%未満、約2.5重量%未満、または約1重量%未満が、そのフィルムコーティングプロセスによって分解される。各顆粒が安定であるフィルムコーティングプロセスとしては、例えば、Wurster技術が挙げられ、これは、水の存在下で(例えば、40℃よりも高い)高温の使用を含み得る。
【0041】
一部の実施形態において、各顆粒はフィルムコーティングを含む。本明細書において記載されているフィルムコーティングはフィルム形成ポリマーを含み得る。一部の実施形態において、そのフィルムコーティングはフィルム形成ポリマーを含む。本明細書において使用される場合、用語「フィルム形成ポリマー」とは、水性コーティング技術(例えば、Wursterコーティング)を使用して各顆粒上に薬学的に受容可能なフィルムコーティングを提供するために本明細書において記載されている各顆粒の表面に(例えば、フィルムコーティングの成分として)適用され得るポリマーを指す。例示的なフィルム形成ポリマーとしては、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(ヒプロメロースとも呼ばれる)、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリ(ビニルアルコール)、およびメタクリル酸コポリマーが挙げられるが、それらに限定されない。一部の実施形態において、そのフィルム形成ポリマーはポリ(ビニルアルコール)である。
【0042】
一部の実施形態において、そのフィルムコーティングはフィルム形成ポリマーを含み、そのフィルム形成ポリマーはそのフィルムコーティングの重量の約25重量%~約55重量%である。一部の実施形態において、そのフィルムコーティングはフィルム形成ポリマーを含み、そのフィルム形成ポリマーはそのフィルムコーティングの重量の約25重量%~約45重量%である。一部の実施形態において、そのフィルムコーティングはフィルム形成ポリマーを含み、そのフィルム形成ポリマーはそのフィルムコーティングの重量の約35重量%~約55重量%である。一部の実施形態において、そのフィルムコーティングはフィルム形成ポリマーを含み、そのフィルム形成ポリマーはそのフィルムコーティングの重量の約35重量%~約45重量%である。一部の実施形態において、そのフィルムコーティングはフィルム形成ポリマーを含み、そのフィルム形成ポリマーはそのフィルムコーティングの重量の約30重量%、約35重量%、約40重量%、約45重量%、または約50重量%である。一部の実施形態において、そのフィルム形成ポリマーはポリ(ビニルアルコール)である。
【0043】
一部の実施形態において、そのフィルムコーティングは可塑剤を含む。本明細書において使用される場合、用語「可塑剤」とは、そのフィルム形成ポリマーのガラス転移温度および最小フィルム形成温度を減少させるためにフィルムコーティングに添加され得る化合物を指す。例示的な可塑剤としては、ポリエチレングリコール、グリセリン、クエン酸トリエチル、およびフタル酸ジエチルが挙げられるが、それらに限定されない。一部の実施形態において、その可塑剤はポリエチレングリコール、、グリセリン、、またはそれらの混合物である。一部の実施形態において、その可塑剤はポリエチレングリコールである。一部の実施形態において、その可塑剤は(例えば、分子量約1,000g/mol~約4,000g/molを有する)ポリエチレングリコールである。
【0044】
一部の実施形態において、そのフィルムコーティングは可塑剤を含み、その可塑剤はそのフィルムコーティングの重量の約5重量%~約30重量%である。一部の実施形態において、そのフィルムコーティングは可塑剤を含み、その可塑剤はそのフィルムコーティングの重量の約5重量%~約25重量%、約10重量%~約30重量%、または約10重量%~約25重量%である。一部の実施形態において、そのフィルムコーティングは可塑剤を含み、その可塑剤はそのフィルムコーティングの重量の約10重量%、約15重量%、約20重量%、または約25重量%である。一部の実施形態において、その可塑剤はポリエチレングリコールである。
【0045】
そのフィルムコーティングは、充填剤をさらに含み得る。一部の実施形態において、そのフィルムコーティングは充填剤を含む。本明細書において使用される場合、用語「充填剤(filler)」とは、組成物中の他の成分の量を減少させるためにフィルムコーティングに添加され得る化合物を指す。特定の充填剤は、そのフィルムコーティングの流動性を改善し得る。例示的な充填剤としては、タルク、フュームドシリカ、ベントナイト、および食用水素添加植物油が挙げられるが、それらに限定されない。一部の実施形態において、その充填剤はタルクである。
【0046】
一部の実施形態において、そのフィルムコーティングは充填剤を含み、その充填剤はそのフィルムコーティングの重量の約5重量%~約45重量%である。一部の実施形態において、そのフィルムコーティングは充填剤を含み、その充填剤ははそのフィルムコーティングの重量の約5重量%~約20重量%、約10重量%~約45重量%、または約10重量%~約20重量%である。一部の実施形態において、そのフィルムコーティングは充填剤を含み、その充填剤はそのフィルムコーティングの重量の約10重量%、約15重量%、約20重量%、約25重量%、約30重量%、約35重量%、または約40重量%である。一部の実施形態において、その充填剤はタルクである。
【0047】
そのフィルムコーティングは顔料/乳白剤をさらに含み得る。一部の実施形態において、そのフィルムコーティングは顔料/乳白剤を含む。本明細書において使用される場合、用語「顔料/乳白剤」とは、不透明度を増加させるためおよび/またはフィルムコーティングから形成されるコーティングに色を提供するために、フィルムコーティングに添加され得る化合物を指す。例示的な顔料/乳白剤としては、アルミニウムフレーク、酸化鉄、二酸化チタン、および天然顔料が挙げられるが、それらに限定されない。一部の実施形態において、その顔料/乳白剤は二酸化チタンである。
【0048】
一部の実施形態では、フィルムコーティングは、顔料/乳白剤を含み、顔料/乳白剤は、フィルムコーティングの重量の約40重量%までである。一部の実施形態では、フィルムコーティングは、顔料/乳白剤を含み、顔料/乳白剤は、フィルムコーティングの重量の約5重量%~約40重量%、約10重量%~約40重量%、20重量%~約40重量%、または約20重量%~約30重量%である。一部の実施形態では、フィルムコーティングは、顔料/乳白剤を含み、顔料/乳白剤は、フィルムコーティングの重量の約5重量%、約10重量%、約15重量%、約20重量%、約25重量%、約30重量%、または約35重量%である。一部の実施形態では、顔料/乳白剤は二酸化チタンである。
【0049】
一部の実施形態では、フィルムコーティングの重量に基づいて、フィルムコーティングは、(a)約25重量%~約55重量%のフィルム形成ポリマー;(b)約5重量%~約30重量%の可塑剤;(c)約5重量%~約45重量%の充填剤;および(d)約40重量%までの顔料/乳白剤を含む。一部の実施形態では、フィルムコーティングの重量に基づいて、フィルムコーティングは、(a)約25重量%~約55重量%のポリ(ビニルアルコール);(b)約5重量%~約30重量%のポリエチレングリコール;(c)約5重量%~約45重量%のタルク;および(d)約40重量%までの二酸化チタンを含む。
【0050】
一部の実施形態において、そのフィルムコーティングはpH非依存性水溶性ポリマー性フィルムコーティングシステムを含み、このシステムは、ポリマー、可塑剤を含み、必要に応じて顔料(例えば、OPADRY(登録商標)II)を含む。一部の実施形態において、そのフィルムコーティングはOPADRY(登録商標)IIから本質的になる。一部の実施形態において、そのフィルムコーティングはOPADRY(登録商標)IIである。
【0051】
一部の実施形態において、そのフィルムコーティングは各顆粒の重量の約3.5重量%~約15重量%を構成する。一部の実施形態において、そのフィルムコーティングは各顆粒の重量の約3.5重量%~約12.5重量%、約5重量%~約15重量%、または約5重量%~約12.5重量%を構成する。一部の実施形態において、そのフィルムコーティングは各顆粒の重量の約5重量%、約7.5重量%、約10重量%、または約12.5重量%を構成する。
【0052】
一部の実施形態において、その少なくとも1種の薬学的に受容可能なキャリアは希釈剤を含む。本明細書において使用される場合、用語「希釈剤(diluent)」とは、組成物を希釈し得る化合物を指す。希釈剤はまた、充填剤(filler)、希釈剤(dilutant)またはシンナーとも呼ばれ得る。例示的な希釈剤としては、ラクトース、ラクトース一水和物、噴霧乾燥一水和物ラクトース、ラクトース-316 Fast Flo(登録商標)、マンニトール、イソマルト、スクロース、デキストロース、ソルビトール、微結晶性セルロース、ケイ化微結晶性セルロース(silicified microcrystalline cellulose)、酸性化セルロース、スターチ1500、prosolve MCC、コロイド状シリカ、リン酸水素カルシウム二水和物(dicalcium phosphate dihydrate)、および炭酸カルシウム、またはそれらの任意の組合せが挙げられるが、それらに限定されない。
【0053】
一部の実施形態において、その希釈剤はケイ化微結晶性セルロース、イソマルト、またはそれらの混合物である。一部の実施形態において、その希釈剤は、ケイ化微結晶性セルロースとイソマルトとの混合物である。
【0054】
一部の実施形態では、各顆粒は、約25重量%~約65重量%の希釈剤を含む。一部の実施形態では、各顆粒は、約30重量%~約60重量%の希釈剤を含む。一部の実施形態では、各顆粒は、約35重量%~約55重量%の希釈剤を含む。一部の実施形態では、各顆粒は、約40重量%~約50重量%の希釈剤を含む。一部の実施形態では、各顆粒は、約45重量%の希釈剤(例えば、ケイ化微結晶性セルロースと、イソマルトとの混合物)を含む。
【0055】
一部の実施形態では、各顆粒は、約25重量%、約30重量%、約35重量%、約40重量%、約45重量%、約50重量%、約55重量%、または約60重量%の希釈剤(例えば、ケイ化微結晶性セルロースと、イソマルトとの混合物)を含む。
【0056】
一部の実施形態では、各顆粒は、約15重量%~約40重量%のケイ化微結晶性セルロースと、約10重量%~約35重量%のイソマルトとの混合物を希釈剤として含む。一部の実施形態では、各顆粒は、約20重量%~約35重量%のケイ化微結晶性セルロースと、約10重量%~約35重量%のイソマルトとの混合物を希釈剤として含む。一部の実施形態では、各顆粒は、約20重量%~約30重量%のケイ化微結晶性セルロースと、約10重量%~約35重量%のイソマルトとの混合物を希釈剤として含む。
【0057】
一部の実施形態では、各顆粒は、約15重量%~約40重量%のケイ化微結晶性セルロースと、約15重量%~約30重量%のイソマルトとの混合物を希釈剤として含む。一部の実施形態では、各顆粒は、約20重量%~約35重量%のケイ化微結晶性セルロースと、約15重量%~約30重量%のイソマルトとの混合物を希釈剤として含む。一部の実施形態では、各顆粒は、約20重量%~約30重量%のケイ化微結晶性セルロースと、約15重量%~約30重量%のイソマルトとの混合物を希釈剤として含む。
【0058】
一部の実施形態では、各顆粒は、約15重量%~約40重量%のケイ化微結晶性セルロースと、約15重量%~約25重量%のイソマルトとの混合物を希釈剤として含む。一部の実施形態では、各顆粒は、約20重量%~約35重量%のケイ化微結晶性セルロースと、約15重量%~約25重量%のイソマルトとの混合物を希釈剤として含む。一部の実施形態では、各顆粒は、約20重量%~約30重量%のケイ化微結晶性セルロースと、約15重量%~約25重量%のイソマルトとの混合物を希釈剤として含む。
【0059】
一部の実施形態において、その少なくとも1種の薬学的に受容可能なキャリアは崩壊剤を含む。本明細書において使用される場合、用語「崩壊剤」とは、(例えば、水分と接触した際に)組成物が崩壊しその薬物物質を放出することを引き起こし得る化合物を指す。崩壊剤は、例えば、剤形を経口投与後に崩壊することを促進する。例示的な崩壊剤としては、、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン、デンプン(例えば、部分アルファ化トウモロコシデンプン(partially pregeletanized maize starch))、セルロース、低置換ヒドロキシプロピルセルロース、アルギン酸、デンプングリコール酸ナトリウム、および酸-炭酸塩発泡系が挙げられるが、それらに限定されない。一部の実施形態において、その崩壊剤は部分アルファ化トウモロコシデンプンである。
【0060】
一部の実施形態では、各顆粒は、約2重量%~約12重量%の崩壊剤を含む。一部の実施形態では、各顆粒は、約5重量%~約10重量%の崩壊剤を含む。一部の実施形態では、各顆粒は、約6重量%~約9重量%の崩壊剤を含む。一部の実施形態では、各顆粒は、約7重量%~約8重量%の崩壊剤を含む。一部の実施形態では、各顆粒は、約7.5重量%の崩壊剤を含む。一部の実施形態では、各顆粒は、約0.5重量%~約15重量%、約0.5重量%~約12.5重量%、約2.5重量%~約15重量%、または約2.5重量%~約12.5重量%の崩壊剤(例えば、部分アルファ化トウモロコシデンプン)を含む。一部の実施形態では、各顆粒は、約1.5重量%、約2.5重量%、約5重量%、約7重量%、約7.5重量%、約8重量%、約10重量%、または約12.5重量%の崩壊剤(例えば、部分アルファ化トウモロコシデンプン)を含む。
【0061】
一部の実施形態では、医薬剤形は、約0.5重量%~約15重量%、約0.5重量%~約12.5重量%、約2.5重量%~約15重量%、または約2.5重量%~約12.5重量%の崩壊剤(例えば、部分アルファ化トウモロコシデンプン)を含む。一部の実施形態では、医薬剤形は、約1.5重量%、約2.5重量%、約5重量%、約7重量%、約7.5重量%、約8重量%、約10重量%、または約12.5重量%の崩壊剤(例えば、部分アルファ化トウモロコシデンプン)を含む。
【0062】
一部の実施形態において、その少なくとも1種の薬学的に受容可能なキャリアは結合剤を含む。本明細書において使用される場合、用語「結合剤」とは、組成物が一緒に保持することを引き起こし得る化合物を指す。例示的な結合剤としては、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(ヒプロメロースとも呼ばれる)、ポリビニルピロリドン、天然ガム(例えば、アカシアガム)、微結晶性セルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、スクロース、デンプン、およびゼラチンが挙げられるが、それらに限定されない。一部の実施形態において、その結合剤はヒドロキシプロピルメチルセルロースである。
【0063】
一部の実施形態では、各顆粒は、約0.5重量%~約10重量%の結合剤を含む。一部の実施形態では、各顆粒は、約2重量%~約8重量%の結合剤を含む。一部の実施形態では、各顆粒は、約3重量%~約7重量%の結合剤を含む。一部の実施形態では、各顆粒は、約4重量%~約6重量%の結合剤を含む。一部の実施形態では、各顆粒は、約4.5重量%~約5.5重量%の結合剤を含む。一部の実施形態では、各顆粒は、約5重量%の結合剤を含む。一部の実施形態では、各顆粒は、約0.5重量%~約10重量%、約0.5重量%~約7.5重量%、約2.5重量%~約10重量%、または約2.5重量%~約7.5重量%の結合剤(例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロース)を含む。一部の実施形態では、各顆粒は、約1.5重量%、約2.5重量%、約4重量%、約5重量%、約6重量%、または約7.5重量%の結合剤(例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロース)を含む。
【0064】
一部の実施形態では、医薬剤形は、約0.5重量%~約10重量%、約0.5重量%~約7.5重量%、約2.5重量%~約10重量%、または約2.5重量%~約7.5重量%の結合剤(例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロース)を含む。一部の実施形態では、医薬剤形は、約1.5重量%、約2.5重量%、約4重量%、約5重量%、約6重量%、または約7.5重量%の結合剤(例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロース)を含む。
【0065】
一部の実施形態において、その少なくとも1種の薬学的に受容可能なキャリアは滑沢剤を含む。本明細書において使用される場合、用語「滑沢剤」とは、組成物中の物質間の摩擦を減少し得る化合物(例えば、有機化合物)を指す。例示的な滑沢剤としては、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸(ステアリン)、タルク、デンプン、フュームドシリカ、水素添加油、ポリエチレングリコール、フマル酸ステアリルナトリウム、およびベヘン酸グリセリルが挙げられるが、それらに限定されない。一部の実施形態において、その滑沢剤はステアリン酸マグネシウムである。
【0066】
一部の実施形態では、各顆粒は、約0.5重量%~約5重量%の滑沢剤を含む。一部の実施形態では、各顆粒は、約1重量%~約3重量%の滑沢剤を含む。一部の実施形態では、各顆粒は、約2重量%~約2.8重量%の滑沢剤を含む。一部の実施形態では、各顆粒は、約2.2重量%~約2.6重量%の滑沢剤を含む。一部の実施形態では、各顆粒は、約2.3重量%~約2.5重量%の滑沢剤を含む。一部の実施形態では、各顆粒は、約2.4重量%~約2.4重量%の滑沢剤を含む。一部の実施形態では、各顆粒は、約2.5重量%の滑沢剤を含む。
【0067】
一部の実施形態では、各顆粒は、約0.5重量%~約5重量%、約0.5重量%~約4重量%、約1重量%~約5重量%、または約1重量%~約4重量%の滑沢剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム)を含む。一部の実施形態では、各顆粒は、約1重量%、約2重量%、約3重量%、または約4重量%の滑沢剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム)を含む。一部の実施形態では、医薬剤形は、約0.5重量%~約5重量%、約0.5重量%~約4重量%、約1重量%~約5重量%、または約1重量%~約4重量%の滑沢剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム)を含む。一部の実施形態では、医薬剤形は、約1重量%、約2重量%、約3重量%、または約4重量%の滑沢剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム)を含む。
【0068】
一部の実施形態では、各顆粒は、遊離塩基の重量に基づいて、約5重量%~約40重量%のバルベナジンまたはその薬学的に受容可能な塩(例えば、バルベナジン二トシル酸塩)を含む。一部の実施形態では、各顆粒は、遊離塩基の重量に基づいて、約10重量%~約40重量%のバルベナジンまたはその薬学的に受容可能な塩を含む。一部の実施形態では、各顆粒は、遊離塩基の重量に基づいて、約15重量%~約30重量%のバルベナジンまたはその薬学的に受容可能な塩を含む。一部の実施形態では、各顆粒は、遊離塩基の重量に基づいて、約19重量%~約25重量%のバルベナジンまたはその薬学的に受容可能な塩を含む。一部の実施形態では、各顆粒は、遊離塩基の重量に基づいて、約20重量%~約24重量%のバルベナジンまたはその薬学的に受容可能な塩を含む。一部の実施形態では、各顆粒は、遊離塩基の重量に基づいて、約21重量%~約23重量%のバルベナジンまたはその薬学的に受容可能な塩を含む。一部の実施形態では、各顆粒は、遊離塩基の重量に基づいて、約21.5重量%~約22.5重量%のバルベナジンまたはその薬学的に受容可能な塩を含む。一部の実施形態では、各顆粒は、遊離塩基の重量に基づいて、約21.9重量%~約22.1重量%のバルベナジンまたはその薬学的に受容可能な塩を含む。一部の実施形態では、各顆粒は、遊離塩基の重量に基づいて、約22重量%のバルベナジンまたはその薬学的に受容可能な塩を含む。
【0069】
一部の実施形態では、各顆粒は、遊離塩基の重量に基づいて、約5重量%~約40重量%のバルベナジンまたはその薬学的に受容可能な塩(例えば、バルベナジン二トシル酸塩)を含む。一部の実施形態では、各顆粒は、遊離塩基の重量に基づいて、約5重量%~約35重量%、約5重量%~約30重量%、約10重量%~約40重量%、約10重量%~約35重量%、約10重量%~約30重量%、約15重量%~約40重量%、約15重量%~約35重量%、または約15重量%~約30重量%のバルベナジンまたはその薬学的に受容可能な塩(例えば、バルベナジン二トシル酸塩)を含む。一部の実施形態では、各顆粒は、遊離塩基の重量に基づいて、約10重量%、約15重量%、約20重量%、約25重量%、約30重量%、または約35重量%のバルベナジンまたはその薬学的に受容可能な塩(例えば、バルベナジン二トシル酸塩)を含む。
【0070】
一部の実施形態では、各顆粒は、約20重量%~約50重量%のバルベナジン二トシル酸塩を含む。一部の実施形態では、各顆粒は、約10重量%~約60重量%、約25重量%~約60重量%、約25重量%~約50重量%、約10重量%~約40重量%、約25重量%~約35重量%、または約35重量%~約55重量%のバルベナジン二トシル酸塩を含む。一部の実施形態では、各顆粒は、約30重量%、約32重量%、約35重量%、または約40重量%のバルベナジン二トシル酸塩を含む。
【0071】
一部の実施形態では、医薬剤形は、遊離塩基の重量に基づいて、約5重量%~約40重量%のバルベナジンまたはその薬学的に受容可能な塩(例えば、バルベナジン二トシル酸塩)を含む。一部の実施形態では、医薬剤形は、遊離塩基の重量に基づいて、約5重量%~約35重量%、約5重量%~約30重量%、約10重量%~約40重量%、約10重量%~約35重量%、約10重量%~約30重量%、約15重量%~約40重量%、約15重量%~約35重量%、または約15重量%~約30重量%のバルベナジンまたはその薬学的に受容可能な塩(例えば、バルベナジン二トシル酸塩)を含む。一部の実施形態では、医薬剤形は、遊離塩基の重量に基づいて、約10重量%、約15重量%、約20重量%、約25重量%、約30重量%、または約35重量%のバルベナジンまたはその薬学的に受容可能な塩(例えば、バルベナジン二トシル酸塩)を含む。
【0072】
一部の実施形態では、医薬剤形は、約20重量%~約50重量%のバルベナジン二トシル酸塩を含む。一部の実施形態では、医薬剤形は、約10重量%~約60重量%、約25重量%~約60重量%、約25重量%~約50重量%、約10重量%~約40重量%、約25重量%~約35重量%、または約35重量%~約55重量%のバルベナジン二トシル酸塩を含む。一部の実施形態では、医薬剤形は、約30重量%、約32重量%、約35重量%、または約40重量%のバルベナジン二トシル酸塩を含む。
【0073】
一部の実施形態では、バルベナジンまたはその薬学的に受容可能な塩はバルベナジン二トシル酸塩である。
【0074】
一部の実施形態では、各顆粒は、(a)遊離塩基の重量に基づいて、約5重量%~約40重量%のバルベナジンまたはその薬学的に受容可能な塩;(b)約25重量%~約65重量%の希釈剤;(c)約0.5重量%~約15重量%の崩壊剤;(d)約0.5重量%~約10重量%の結合剤;および(e)約0.5重量%~約5重量%の滑沢剤を含む。
【0075】
一部の実施形態では、各顆粒は、(a)約30重量%~約50重量%のバルベナジン二トシル酸塩;(b)約25重量%~約65重量%の希釈剤;(c)約0.5重量%~約15重量%の崩壊剤;(d)約0.5重量%~約10重量%の結合剤;および(e)約0.5重量%~約5重量%の滑沢剤を含む。
【0076】
一部の実施形態では、各顆粒は、(a)約30重量%~約50重量%のバルベナジン二トシル酸塩;(b)約15重量%~約35重量%のケイ化微結晶性セルロース;(c)約10重量%~約30重量%のイソマルト;(d)約0.5重量%~約15重量%の部分アルファ化トウモロコシデンプン;(e)約0.5重量%~約10重量%のヒドロキシプロピルメチルセルロース;および(f)約0.5重量%~約5重量%のステアリン酸マグネシウムを含む。
【0077】
一部の実施形態では、各顆粒は、(a)遊離塩基の重量に基づいて、約5重量%~約40重量%のバルベナジンまたはその薬学的に受容可能な塩;(b)約25重量%~約65重量%の希釈剤;(c)約0.5重量%~約15重量%の崩壊剤;(d)約0.5重量%~約10重量%の結合剤;(e)約0.5重量%~約5重量%の滑沢剤;および(f)約3.5重量%~約15重量%のフィルムコーティングを含む。
【0078】
一部の実施形態では、各顆粒は、(a)約30重量%~約50重量%のバルベナジン二トシル酸塩;(b)約25重量%~約65重量%の希釈剤;(c)約0.5重量%~約15重量%の崩壊剤;(d)約0.5重量%~約10重量%の結合剤;(d)約0.5重量%~約5重量%の滑沢剤;および(e)フィルム形成ポリマー;可塑剤;および充填剤を含む約3.5重量%~約15重量%のフィルムコーティングを含む。
【0079】
一部の実施形態では、各顆粒は、(a)約30重量%~約50重量%のバルベナジン二トシル酸塩;(b)約15重量%~約35重量%のケイ化微結晶性セルロース;(c)約10重量%~約30重量%のイソマルト;(d)約0.5重量%~約15重量%の部分アルファ化トウモロコシデンプン;(e)約0.5重量%~約10重量%のヒドロキシプロピルメチルセルロース;および(f)約0.5重量%~約5重量%のステアリン酸マグネシウム;および(g)ポリ(ビニルアルコール);ポリエチレングリコール;およびタルクを含む約3.5重量%~約15重量%のフィルムコーティングを含む。
【0080】
一部の実施形態では、各顆粒は、(a)約33重量%~約40重量%のバルベナジン二トシル酸塩;(b)約20重量%~約25重量%のケイ化微結晶性セルロース;(c)約16重量%~約20重量%のイソマルト;(d)約6重量%~約8重量%の部分アルファ化トウモロコシデンプン;(e)約4重量%~約5重量%のヒドロキシプロピルメチルセルロース;(f)約2重量%~約2.5重量%のステアリン酸マグネシウム;および(g)約8重量%~約11重量%のフィルムコーティングを含む。
【0081】
一部の実施形態では、各顆粒は、(a)約33重量%~約40重量%のバルベナジン二トシル酸塩;(b)約20重量%~約25重量%のケイ化微結晶性セルロース;(c)約16重量%~約20重量%のイソマルト;(d)約6重量%~約8重量%の部分アルファ化トウモロコシデンプン;(e)約4重量%~約5重量%のヒドロキシプロピルメチルセルロース;(f)約2重量%~約2.5重量%のステアリン酸マグネシウム;および(e)約8重量%~約11重量%のフィルムコーティングを含み、フィルムコーティングは、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、タルク、および二酸化チタンを含む。
【0082】
一部の実施形態では、各顆粒は、(a)約33重量%~約40重量%のバルベナジン二トシル酸塩;(b)約20重量%~約25重量%のケイ化微結晶性セルロース;(c)約16重量%~約20重量%のイソマルト;(d)約6重量%~約8重量%の部分アルファ化トウモロコシデンプン;(e)約4重量%~約5重量%のヒドロキシプロピルメチルセルロース;(f)約2重量%~約2.5重量%のステアリン酸マグネシウム;および(g)約8重量%~約11重量%のOPADRY(登録商標)IIを含む。
【0083】
一部の実施形態では、各顆粒は、(a)約34.5重量%~約38.2重量%のバルベナジン二トシル酸塩;(b)約22.6重量%~約24重量%のケイ化微結晶性セルロース;(c)約17.3重量%~約19.2重量%のイソマルト;(d)約6.5重量%~約7.2重量%の部分アルファ化トウモロコシデンプン;(e)約4.4重量%~約5重量%のヒドロキシプロピルメチルセルロース;(f)約2重量%~約2.3重量%のステアリン酸マグネシウム;および(g)約8.2重量%~約10.5重量%のフィルムコーティングを含む。
【0084】
一部の実施形態では、各顆粒は、(a)約34.5重量%~約38.2重量%のバルベナジン二トシル酸塩;(b)約22.6重量%~約24重量%のケイ化微結晶性セルロース;(c)約17.3重量%~約19.2重量%のイソマルト;(d)約6.5重量%~約7.2重量%の部分アルファ化トウモロコシデンプン;(e)約4.4重量%~約5重量%のヒドロキシプロピルメチルセルロース;(f)約2重量%~約2.3重量%のステアリン酸マグネシウム;および(g)約8.2重量%~約10.5重量%のフィルムコーティングを含み、フィルムコーティングは、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、タルク、および二酸化チタンを含む。
【0085】
一部の実施形態では、各顆粒は、(a)約34.5重量%~約38.2重量%のバルベナジン二トシル酸塩;(b)約22.6重量%~約24重量%のケイ化微結晶性セルロース;(c)約17.3重量%~約19.2重量%のイソマルト;(d)約6.5重量%~約7.2重量%の部分アルファ化トウモロコシデンプン;(e)約4.4重量%~約5重量%のヒドロキシプロピルメチルセルロース;(f)約2重量%~約2.3重量%のステアリン酸マグネシウム;および(g)約8.2重量%~約10.5重量%のOPADRY(登録商標)IIを含む。
【0086】
一部の実施形態では、医薬剤形は、(a)遊離塩基の重量に基づいて、約5重量%~約40重量%のバルベナジンまたはその薬学的に受容可能な塩;(b)約25重量%~約65重量%の希釈剤;(c)約0.5重量%~約15重量%の崩壊剤;(d)約0.5重量%~約10重量%の結合剤;および(e)約0.5重量%~約5重量%の滑沢剤を含む。
【0087】
一部の実施形態では、医薬剤形は、(a)約30重量%~約50重量%のバルベナジン二トシル酸塩;(b)約25重量%~約65重量%の希釈剤;(c)約0.5重量%~約15重量%の崩壊剤;(d)約0.5重量%~約10重量%の結合剤;および(e)約0.5重量%~約5重量%の滑沢剤を含む。
【0088】
一部の実施形態では、医薬剤形は、(a)約30重量%~約50重量%のバルベナジン二トシル酸塩;(b)約15重量%~約35重量%のケイ化微結晶性セルロース;(c)約10重量%~約30重量%のイソマルト;(d)約0.5重量%~約15重量%の部分アルファ化トウモロコシデンプン;(e)約0.5重量%~約10重量%のヒドロキシプロピルメチルセルロース;および(f)約0.5重量%~約5重量%のステアリン酸マグネシウムを含む。
【0089】
一部の実施形態では、医薬剤形は、(a)遊離塩基の重量に基づいて、約5重量%~約40重量%のバルベナジンまたはその薬学的に受容可能な塩;(b)約25重量%~約65重量%の希釈剤;(c)約0.5重量%~約15重量%の崩壊剤;(d)約0.5重量%~約10重量%の結合剤;(e)約0.5重量%~約5重量%の滑沢剤;および(f)約3.5重量%~約15重量%のフィルムコーティングを含む。
【0090】
一部の実施形態では、医薬剤形は、(a)約30重量%~約50重量%のバルベナジン二トシル酸塩;(b)約25重量%~約65重量%の希釈剤;(c)約0.5重量%~約15重量%の崩壊剤;(d)約0.5重量%~約10重量%の結合剤;(d)約0.5重量%~約5重量%の滑沢剤;および(e)フィルム形成ポリマー;可塑剤;および充填剤を含む約3.5重量%~約15重量%のフィルムコーティングを含む。
【0091】
一部の実施形態では、医薬剤形は、(a)約30重量%~約50重量%のバルベナジン二トシル酸塩;(b)約15重量%~約35重量%のケイ化微結晶性セルロース;(c)約10重量%~約30重量%のイソマルト;(d)約0.5重量%~約15重量%の部分アルファ化トウモロコシデンプン;(e)約0.5重量%~約10重量%のヒドロキシプロピルメチルセルロース;および(f)約0.5重量%~約5重量%のステアリン酸マグネシウム;および(g)ポリ(ビニルアルコール);ポリエチレングリコール;およびタルクを含む約3.5重量%~約15重量%のフィルムコーティングを含む。
【0092】
一部の実施形態では、医薬剤形は、(a)約33重量%~約40重量%のバルベナジン二トシル酸塩;(b)約20重量%~約25重量%のケイ化微結晶性セルロース;(c)約16重量%~約20重量%のイソマルト;(d)約6重量%~約8重量%の部分アルファ化トウモロコシデンプン;(e)約4重量%~約5重量%のヒドロキシプロピルメチルセルロース;(f)約2重量%~約2.5重量%のステアリン酸マグネシウム;および(g)約8重量%~約11重量%のフィルムコーティングを含む。
【0093】
一部の実施形態では、医薬剤形は、(a)約33重量%~約40重量%のバルベナジン二トシル酸塩;(b)約20重量%~約25重量%のケイ化微結晶性セルロース;(c)約16重量%~約20重量%のイソマルト;(d)約6重量%~約8重量%の部分アルファ化トウモロコシデンプン;(e)約4重量%~約5重量%のヒドロキシプロピルメチルセルロース;(f)約2重量%~約2.5重量%のステアリン酸マグネシウム;および(e)約8重量%~約11重量%のフィルムコーティングを含み、フィルムコーティングは、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、タルク、および二酸化チタンを含む。
【0094】
一部の実施形態では、医薬剤形は、(a)約33重量%~約40重量%のバルベナジン二トシル酸塩;(b)約20重量%~約25重量%のケイ化微結晶性セルロース;(c)約16重量%~約20重量%のイソマルト;(d)約6重量%~約8重量%の部分アルファ化トウモロコシデンプン;(e)約4重量%~約5重量%のヒドロキシプロピルメチルセルロース;(f)約2重量%~約2.5重量%のステアリン酸マグネシウム;および(g)約8重量%~約11重量%のOPADRY(登録商標)IIを含む。
【0095】
一部の実施形態では、医薬剤形は、(a)約34.5重量%~約38.2重量%のバルベナジン二トシル酸塩;(b)約22.6重量%~約24重量%のケイ化微結晶性セルロース;(c)約17.3重量%~約19.2重量%のイソマルト;(d)約6.5重量%~約7.2重量%の部分アルファ化トウモロコシデンプン;(e)約4.4重量%~約5重量%のヒドロキシプロピルメチルセルロース;(f)約2重量%~約2.3重量%のステアリン酸マグネシウム;および(g)約8.2重量%~約10.5重量%のフィルムコーティングを含む。
【0096】
一部の実施形態では、医薬剤形は、(a)約34.5重量%~約38.2重量%のバルベナジン二トシル酸塩;(b)約22.6重量%~約24重量%のケイ化微結晶性セルロース;(c)約17.3重量%~約19.2重量%のイソマルト;(d)約6.5重量%~約7.2重量%の部分アルファ化トウモロコシデンプン;(e)約4.4重量%~約5重量%のヒドロキシプロピルメチルセルロース;(f)約2重量%~約2.3重量%のステアリン酸マグネシウム;および(g)約8.2重量%~約10.5重量%のフィルムコーティングを含み、フィルムコーティングは、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、タルク、および二酸化チタンを含む。
【0097】
一部の実施形態では、医薬剤形は、(a)約34.5重量%~約38.2重量%のバルベナジン二トシル酸塩;(b)約22.6重量%~約24重量%のケイ化微結晶性セルロース;(c)約17.3重量%~約19.2重量%のイソマルト;(d)約6.5重量%~約7.2重量%の部分アルファ化トウモロコシデンプン;(e)約4.4重量%~約5重量%のヒドロキシプロピルメチルセルロース;(f)約2重量%~約2.3重量%のステアリン酸マグネシウム;および(g)約8.2重量%~約10.5重量%のOPADRY(登録商標)IIを含む。
【0098】
一部の実施形態では、各顆粒は、遊離塩基の重量に基づいて、約1.5mg~約2.5mgのバルベナジンまたはその薬学的に受容可能な塩の平均量を含む。一部の実施形態では、各顆粒は、遊離塩基の重量に基づいて、約1.8mg~約2.2mgのバルベナジンまたはその薬学的に受容可能な塩の平均量を含む。一部の実施形態では、各顆粒は、遊離塩基の重量に基づいて、約1.85mg~約2.15mgのバルベナジンまたはその薬学的に受容可能な塩の平均量を含む。一部の実施形態では、各顆粒は、遊離塩基の重量に基づいて、約1.9mg~約2.1mgのバルベナジンまたはその薬学的に受容可能な塩の平均量を含む。一部の実施形態では、各顆粒は、遊離塩基の重量に基づいて、約1.95mg~約2.05mgのバルベナジンまたはその薬学的に受容可能な塩の平均量を含む。一部の実施形態では、各顆粒は、遊離塩基の重量に基づいて、約2mgのバルベナジンまたはその薬学的に受容可能な塩の平均量を含む。
【0099】
一部の実施形態において、各顆粒は、平均量約3mg~約4.5mgのバルベナジン二トシル酸塩を含む。一部の実施形態において、各顆粒は、平均量約3.4mg~約4mgのバルベナジン二トシル酸塩を含む。一部の実施形態において、各顆粒は、平均量約3.5mg~約3.9mgのバルベナジン二トシル酸塩を含む。一部の実施形態において、各顆粒は、平均量約3.6mg~約3.8mgのバルベナジン二トシル酸塩を含む。一部の実施形態において、各顆粒は、平均量約3.7mgのバルベナジン二トシル酸塩を含む。
【0100】
一部の実施形態において、その医薬剤形はカプセル剤である。一部の実施形態において、そのカプセル剤はサイズ00であるかまたはそれより小さい。一部の実施形態において、そのカプセル剤はサイズ00である。一部の実施形態において、そのカプセル剤はサイズ0であるかまたはそれより小さい。一部の実施形態において、そのカプセル剤はサイズ0である。一部の実施形態において、そのカプセル剤はサイズ1であるかまたはそれより小さい。一部の実施形態において、そのカプセル剤はサイズ1である。一部の実施形態において、そのカプセル剤はサイズ2である。一部の実施形態において、そのカプセル剤はサイズ2であるかまたはそれより小さい。一部の実施形態において、そのカプセル剤はスプリンクルカプセル(sprinke capsule)である。本明細書において使用される場合、「カプセルサイズ」とは、米国の承認された薬品において使用されるカプセルサイズについての国際的に受け入れられている番号付けシステムを指す。
【0101】
本明細書において記載されている医薬剤形を含む単位剤形もまた本明細書において提供され、そのバルベナジンまたはその薬学的に受容可能な塩は、その遊離塩基の重量に基づいて約10mg~約200mgの量で存在する。用語「単位剤形(unit dosage form)」とは、ヒト対象および他の哺乳動物のための単位投与量として適した物理的に別個の単位を指し、各単位は、望まれる治療効果を生じるように計算された所定量の活性物質を、適切な薬学的キャリアとともに含む。一部の実施形態では、単位剤形中のバルベナジンまたはその薬学的に受容可能な塩は、遊離塩基の重量に基づいて、約20mg~約100mgの量で存在する。一部の実施形態では、単位剤形中のバルベナジンまたはその薬学的に受容可能な塩は、遊離塩基の重量に基づいて、約20mg~約80mgの量で存在する。一部の実施形態では、単位剤形中のバルベナジンまたはその薬学的に受容可能な塩は、遊離塩基の重量に基づいて、約10mgの量で存在する。一部の実施形態では、単位剤形中のバルベナジンまたはその薬学的に受容可能な塩は、遊離塩基の重量に基づいて、約20mgの量で存在する。一部の実施形態では、単位剤形中のバルベナジンまたはその薬学的に受容可能な塩は、遊離塩基の重量に基づいて、約40mgの量で存在する。一部の実施形態では、単位剤形中のバルベナジンまたはその薬学的に受容可能な塩は、遊離塩基の重量に基づいて、約60mgの量で存在する。一部の実施形態では、単位剤形中のバルベナジンまたはその薬学的に受容可能な塩は、遊離塩基の重量に基づいて、約80mgの量で存在する。一部の実施形態では、単位剤形中のバルベナジンまたはその薬学的に受容可能な塩は、遊離塩基の重量に基づいて、約100mgの量で存在する。
【0102】
一部の実施形態では、単位剤形中のバルベナジンまたはその薬学的に受容可能な塩は、遊離塩基の重量に基づいて、約20mg~約200mg、約20mg~約160mg、約40mg~約200mg、約40mg~約160mg、約60mg~約200mg、または約60mg~約160mgの量で存在する。一部の実施形態では、単位剤形中のバルベナジンまたはその薬学的に受容可能な塩は、遊離塩基の重量に基づいて、約20mg、約40mg、約60mg、約80mg、約100mg、約120mg、約140mg、または約160mgの量で存在する。
【0103】
一部の実施形態において、その単位剤形はカプセル剤である。一部の実施形態において、そのカプセル剤はサイズ00であるかまたはそれより小さい。一部の実施形態において、そのカプセル剤はサイズ00である。一部の実施形態において、そのカプセル剤はサイズ0であるかまたはそれより小さい。一部の実施形態において、そのカプセル剤はサイズ0である。一部の実施形態において、そのカプセル剤はサイズ1であるかまたはそれより小さい。一部の実施形態において、そのカプセル剤はサイズ1である。一部の実施形態において、そのカプセル剤はサイズ2であるかまたはそれより小さい。一部の実施形態において、そのカプセル剤はサイズ2である。一部の実施形態において、そのカプセル剤はスプリンクルカプセル(sprinke capsule)である。本明細書において使用される場合、「カプセルサイズ」とは、米国の承認された薬品において使用されるカプセルサイズについての国際的に受け入れられている番号付けシステムを指す。
【0104】
(医薬剤形を調製するためのプロセス)
一定量のバルベナジンまたはその薬学的に受容可能な塩を含む顆粒を調製するためのプロセスが提供され、そのプロセスは、
(1)製粉されたイソマルト(物品3)と製粉されたバルベナジン二トシル酸塩(物品1)と製粉されたケイ化微結晶性セルロース(物品2)と製粉された部分アルファ化トウモロコシデンプン(物品4)と製粉されたヒプロメロース(物品5)と篩分けされたステアリン酸マグネシウム(物品6)とを含むブレンドをローラー圧縮して、ローラー圧縮されたリボン材料を得る工程;
(2)そのローラー圧縮されたリボン材料を製粉する工程;
(3)追加の篩分けされたステアリン酸マグネシウムと工程(2)の製粉されたローラー圧縮されたリボン材料とをブレンドして、最終ブレンドを得る工程;および
(4)その最終ブレンドをプレスして、顆粒を得る工程
を含む。
【0105】
一部の実施形態において、一定量のバルベナジンまたはその薬学的に受容可能な塩を含む顆粒を調製するためのプロセスが提供され、そのプロセスは、
(1)イソマルト(物品3)と、バルベナジン二トシル酸塩(物品1)と、ケイ化微結晶性セルロース(物品2)とをブレンドする工程;
(2)工程(1)の混合物を製粉し、その製粉された材料をビンに移す工程;
(3)工程(2)の混合物をブレンドする工程;
(4)部分アルファ化トウモロコシデンプン(物品4)およびヒプロメロース(物品5)を製粉し、物品4と物品5とを含むその製粉された混合物を工程(3)の混合物に添加する工程;
(5)工程(4)の混合物をブレンドする工程;
(6)篩分けされたステアリン酸マグネシウム(物品6)を工程(5)の混合物に添加する工程;
(7)工程(6)の混合物をブレンドする工程;
(8)工程(7)の混合物をローラー圧縮して、ローラー圧縮されたリボン材料を得る工程;
(9)そのローラー圧縮されたリボン材料を製粉する工程;
(10)追加の篩分けされたステアリン酸マグネシウムと工程(9)の製粉されたローラー圧縮されたリボン材料とをブレンドして、最終ブレンドを得る工程;ならびに
(11)その最終ブレンドをプレスして、顆粒を得る工程
を含む。
【0106】
ローラー圧縮する工程は、例えば、Fitzmill IR 220 Roller Compactorなどの任意の適切な装置において実行され得て、リボン材料を提供し得る。そのローラー圧縮されたリボンは、Fitzmillに通すことによって製粉されて、顆粒化された材料を提供する。
【0107】
その最終ブレンドのプレスは、例えば、Fette 52i Pressなどの適切な打錠機において実行される。一部の実施形態において、その最終ブレンドがプレスされて顆粒を得た後に、そのプロセスは、その顆粒をフィルムコーティングでコーティングする工程をさらに含む。
【0108】
本開示は、本明細書において開示されている医薬剤形のフィルムコーティングされた顆粒を調製するためのプロセスをさらに提供し、そのプロセスは、顆粒コアをフィルムコーティングでコーティングする工程を含む。
【0109】
一部の実施形態において、そのフィルムコーティングは、フィルム形成ポリマーと、可塑剤、充填剤、および顔料/乳白剤のうちの1種以上とを含む。
【0110】
一部の実施形態では、フィルムコーティングは、フィルム形成ポリマーを含む。一部の実施形態では、フィルムコーティングは、フィルム形成ポリマーを含み、フィルム形成ポリマーは、フィルムコーティングの重量の約25重量%~約55重量%、約25重量%~約45重量%、約35重量%~約55重量%または約35重量%~約45重量%である。一部の実施形態では、フィルムコーティングは、フィルム形成ポリマーを含み、フィルム形成ポリマーは、フィルムコーティングの重量の約30重量%、約35重量%、約40重量%、約45重量%、または約50重量%である。一部の実施形態では、フィルム形成ポリマーはポリ(ビニルアルコール)である。
【0111】
一部の実施形態では、フィルムコーティングは、可塑剤を含む。一部の実施形態では、フィルムコーティングは、可塑剤を含み、可塑剤は、フィルムコーティングの重量の約5重量%~約30重量%、約5重量%~約25重量%、約10重量%~約30重量%、または約10重量%~約25重量%である。一部の実施形態では、フィルムコーティングは、可塑剤を含み、可塑剤は、フィルムコーティングの重量の約10重量%、約15重量%、約20重量%、または約25重量%である。一部の実施形態では、可塑剤はポリエチレングリコールである。
【0112】
一部の実施形態では、フィルムコーティングは、充填剤を含み、充填剤は、フィルムコーティングの重量の約5重量%~約45重量%、約5重量%~約20重量%、約10重量%~約45重量%、または約10重量%~約20重量%である。一部の実施形態では、フィルムコーティングは、充填剤を含み、充填剤は、フィルムコーティングの重量の約10重量%、約15重量%、約20重量%、約25重量%、約30重量%、約35重量%、または約40重量%である。一部の実施形態では、充填剤はタルクである。
【0113】
一部の実施形態では、フィルムコーティングは、顔料/乳白剤を含み、顔料/乳白剤は、フィルムコーティングの重量の約5重量%~約40重量%、約10重量%~約40重量%、20重量%~約40重量%、または約20重量%~約30重量%である。一部の実施形態では、フィルムコーティングは、顔料/乳白剤を含み、顔料/乳白剤は、フィルムコーティングの重量の約5重量%、約10重量%、約15重量%、約20重量%、約25重量%、約30重量%、または約35重量%である。一部の実施形態では、顔料/乳白剤は二酸化チタンである。
【0114】
一部の実施形態では、フィルムコーティングの重量に基づいて、フィルムコーティングは、(a)約25重量%~約55重量%のフィルム形成ポリマー;(b)約5重量%~約30重量%の可塑剤;(c)約5重量%~約45重量%の充填剤;および(d)約40重量%までの顔料/乳白剤を含む。一部の実施形態では、フィルムコーティングの重量に基づいて、フィルムコーティングは、(a)約25重量%~約55重量%のポリ(ビニルアルコール);(b)約5重量%~約30重量%のポリエチレングリコール;(c)約5重量%~約45重量%のタルク;および(d)約40重量%までの二酸化チタンを含む。
【0115】
一部の実施形態において、そのフィルムコーティングはOPADRY(登録商標)IIを含む。一部の実施形態において、そのフィルムコーティングはOPADRY(登録商標)IIを含む。一部の実施形態において、そのフィルムコーティングはOPADRY(登録商標)IIから本質的になる。一部の実施形態において、そのフィルムコーティングはOPADRY(登録商標)IIである。
【0116】
一部の実施形態において、そのフィルムコーティングは、各顆粒の重量の約3.5重量%~約15重量%を構成する。一部の実施形態において、そのフィルムコーティングは、各顆粒の重量の約3.5重量%~約12.5重量%、約5重量%~約15重量%、または約5重量%~約12.5重量%を構成する。一部の実施形態において、そのフィルムコーティングは、各顆粒の重量の約5重量%、約7.5重量%、約10重量%、または約12.5重量%を構成する。
【0117】
一部の実施形態において、その顆粒コアをフィルムコーティングでコーティングする工程は、水とフィルムコーティングとを含む混合物をその顆粒コアの表面上に噴霧すること、およびその顆粒と、高温(例えば、少なくとも約40℃の温度)を有するプロセス気体とを接触させることを含む。本明細書において使用される場合、用語「プロセス気体」とは、本明細書において記載されているプロセスにおける使用に適した気体または気体混合物を指す。
【0118】
一部の実施形態において、その顆粒をフィルムコーティングでコーティングする工程は、少なくとも約40℃、少なくとも約45℃、または少なくとも約50℃の温度を有するプロセス気体を使用してその顆粒を流動化すること、および水とそのフィルムコーティングとを含む混合物を、その流動化された顆粒の表面上に噴霧することを含む。一部の実施形態において、その温度は約40℃~約65℃である。一部の実施形態において、その温度は約45℃~約60℃である。一部の実施形態において、その温度は約50℃~約54℃である。一部の実施形態において、そのプロセス気体は1種以上の不活性ガス(例えば、窒素)を含む。一部の実施形態において、そのプロセス気体は空気を含む。
【0119】
その顆粒コアは、バルベナジンまたはその薬学的に受容可能な塩を含む前駆組成物を圧縮することによって形成され得、その前駆組成物は、約1mm未満の平均直径を有する粒子を含む粒子を含む。
【0120】
一部の実施形態において、その前駆組成物を圧縮することは、打錠機においてその前駆組成物をプレスすることを含む。その前駆組成物を圧縮することは、本明細書において記載されいる顆粒コアを形成し得る。
【0121】
一部の実施形態において、その前駆組成物を圧縮することは、平均直径約1.5mm~約5mm、約2mm~約3mm、約2.15mm~約2.25mm、約2.18mm~約2.23mm、または約2.19mm~約2.21mmを有する顆粒を形成する。
【0122】
一部の実施形態において、その前駆組成物を圧縮することは、平均直径約1mm~約5mm、約1mm~約4mm、約1mm~約3.5mm、約1.2mm~約5mm、約1.2mm~約4mm、または約1.2mm~約3.5mmを有する顆粒を形成する。一部の実施形態において、その前駆組成物を圧縮することは、平均直径約1.2mm、約1.4mm、約1.6mm、約1.8mm、約2mm、約2.2mm、約2.4mm、約2.6mm、約2.8mm、または約3mmを有する顆粒を形成する。
【0123】
一部の実施形態において、その前駆組成物を圧縮することは、平均直径約1.2mm~約4mm、その平均直径から10%以下の平均直径変動、および平均密度約0.5g/cm~約2.5g/cmを有する、顆粒を形成する。一部の実施形態において、その前駆組成物を圧縮することは、平均直径約1.2mm~約4mm、その平均直径から10%以下の平均直径変動、および平均密度約0.75g/cm~約2.5g/cmを有する、顆粒を形成する。一部の実施形態において、その前駆組成物を圧縮することは、平均直径約1.2mm~約3.5mm、その平均直径から10%以下の平均直径変動、および平均密度約0.75g/cm~約2.5g/cmを有する、顆粒を形成する。一部の実施形態において、その前駆組成物を圧縮することは、平均直径約1.2mm~約3.5mm、その平均直径から10%以下の平均直径変動、および平均密度約1g/cm~約2g/cmを有する、顆粒を形成する。
【0124】
一部の実施形態において、その前駆組成物を圧縮することは、最大約2.5mmの平均直径、最大約2.8mmのd99粒子径分布、および平均密度約0.75g/cm~約2.5g/cmを有する、顆粒を形成する。一部の実施形態において、その前駆組成物を圧縮することは、最大約2.5mmの平均直径、最大約2.8mmのd99粒子径分布、および平均密度約1g/cm~約2.5g/cmを有する、顆粒を形成する。一部の実施形態において、その前駆組成物を圧縮することは、最大約2.2mmの平均直径、最大約2.5mmのd99粒子径分布、および平均密度約0.75g/cm~約2g/cmを有する、顆粒を形成する。一部の実施形態において、その前駆組成物を圧縮することは、最大約2.2mmの平均直径、最大約2.5mmのd99粒子径分布、および平均密度約1g/cm~約2g/cmを有する、顆粒を形成する。
【0125】
一部の実施形態において、その前駆組成物を圧縮することは、平均硬度約1kp~約2.5kpを有する顆粒を形成する。一部の実施形態において、その前駆組成物を圧縮することは、平均硬度約1kp~約2kp、約1.2kp~約2.5kp、または約1.2kp~約2kpを有する顆粒を形成する。一部の実施形態において、その前駆組成物を圧縮することは、平均硬度約1kp、約1.2kp、約1.4kp、約1.6kp、約1.8kp、または約2kpを有する顆粒を形成する。
【0126】
その前駆組成物は、バルベナジンまたはその薬学的に受容可能な塩と少なくとも1種の薬学的に受容可能なキャリア(例えば、希釈剤、崩壊剤、結合剤、または滑沢剤)とのブレンドを圧縮すること;およびその圧縮されたブレンドを製粉することによって、形成され得る。
【0127】
一部の実施形態では、その前駆組成物は、遊離塩基の重量に基づいて、約5重量%~約40重量%のバルベナジンまたはその薬学的に受容可能な塩(例えば、バルベナジン二トシル酸塩)を含む。一部の実施形態では、その前駆組成物は、遊離塩基の重量に基づいて、約5重量%~約35重量%、約5重量%~約30重量%、約10重量%~約40重量%、約10重量%~約35重量%、約10重量%~約30重量%、約15重量%~約40重量%、約15重量%~約35重量%、または約15重量%~約30重量%のバルベナジンまたはその薬学的に受容可能な塩(例えば、バルベナジン二トシル酸塩)を含む。一部の実施形態では、その前駆組成物は、遊離塩基の重量に基づいて、約10重量%、約15重量%、約20重量%、約25重量%、または約30重量%のバルベナジンまたはその薬学的に受容可能な塩(例えば、バルベナジン二トシル酸塩)を含む。
【0128】
一部の実施形態において、その前駆組成物は、少なくとも1種の薬学的に受容可能なキャリア((例えば、本明細書において記載されている顆粒コアを提供するために選択される)希釈剤、崩壊剤、結合剤、および滑沢剤のうちの1種以上など)を含む。一部の実施形態において、本明細書において記載されている前駆組成物は、その遊離塩基の重量に基づいて、約5重量%~約40重量%のバルベナジンまたはその薬学的に受容可能な塩、約25重量%~約65重量%の希釈剤、約0.5重量%~約15重量%の崩壊剤、約0.5重量%~約10重量%の結合剤,および約0.5重量%~約5重量%の滑沢剤を含む。
【0129】
一部の実施形態では、本明細書に記載される前駆組成物は、約30重量%~約50重量%のバルベナジン二トシル酸塩、約25重量%~約65重量%の希釈剤、約0.5重量%~約15重量%の崩壊剤、約0.5重量%~約10重量%の結合剤、および約0.5重量%~約5重量%の滑沢剤を含む。
【0130】
一部の実施形態では、本明細書に記載される前駆組成物は、約30重量%~約50重量%のバルベナジン二トシル酸塩、約15重量%~約35重量%のケイ化微結晶性セルロース、約10重量%~約30重量%のイソマルト、約0.5重量%~約15重量%の部分アルファ化トウモロコシデンプン;約0.5重量%~約10重量%のヒドロキシプロピルメチルセルロース、および約0.5重量%~約5重量%のステアリン酸マグネシウムを含む。
【0131】
一部の実施形態では、本明細書に記載される前駆組成物は、(a)約33重量%~約40重量%のバルベナジン二トシル酸塩;(b)約20重量%~約25重量%のケイ化微結晶性セルロース;(c)約16重量%~約20重量%のイソマルト;(d)約6重量%~約8重量%の部分アルファ化トウモロコシデンプン;(e)約4重量%~約5重量%のヒドロキシプロピルメチルセルロース;および(f)約2重量%~約2.5重量%のステアリン酸マグネシウムを含む。
【0132】
一部の実施形態では、本明細書に記載される前駆組成物は、約40重量%のバルベナジン二トシル酸塩、約25重量%のケイ化微結晶性セルロース、約20重量%のイソマルト、約7.5重量%の部分アルファ化トウモロコシデンプン、約5重量%のヒドロキシプロピルメチルセルロース、および約2.5重量%のステアリン酸マグネシウムを含む。
【0133】
一部の実施形態では、本明細書に記載される前駆組成物は、(a)約34.5重量%~約38.2重量%のバルベナジン二トシル酸塩;(b)約22.6重量%~約24重量%のケイ化微結晶性セルロース;(c)約17.3重量%~約19.2重量%のイソマルト;(d)約6.5重量%~約7.2重量%の部分アルファ化トウモロコシデンプン;(e)約4.4重量%~約5重量%のヒドロキシプロピルメチルセルロース;および(f)約2重量%~約2.3重量%のステアリン酸マグネシウムを含む。
【0134】
一部の実施形態において、その前駆組成物は、最大約0.9mmの平均粒子径を有する粒子を含む。一部の実施形態において、その前駆組成物は、平均粒子径約1μm~約0.9mm、約10μm~約0.9mm、約50μm~約0.9mm、約1μm~約0.8mm、約10μm~約0.8mm、または約50μm~約0.8mmを有する粒子を含む。一部の実施形態において、その前駆組成物は、平均粒子径約50μm、約100μm、約200μm、約300μm、約400μm、または約500μmを有する粒子を含む。
【0135】
一部の実施形態において、その前駆組成物は、最大約0.9mmのd99粒子径分布を有する。一部の実施形態において、その前駆組成物は、約50μm~約0.9mm、または約50μm~約0.8mmのd99粒子径分布を有する。一部の実施形態において、その前駆組成物は、最大約500μm、最大約250μm、または最大約100μmのd90粒子径分布を有する。一部の実施形態において、その前駆組成物は、約10μm~約500μm、約10μm~約250μm、または約10μm~約100μmのd90粒子径分布を有する。
【0136】
(定義)
本明細書において使用される場合、別途に特定されていない場合には、用語「約」とは、特定の組成物、塩、または固体形態を記載するために提供される数値または値の範囲(例えば、融解、水和、またはガラス転移;質量変化(例えば、温度または湿度の関数としての質量変化など);(例えば、質量またはパーセンテージの点での)溶媒もしくは水の含量;あるいは(例えば、13C NMR、DSC、TGA およびXRPDによる分析などにおける)ピーク位置を記載するなどの、特定のサイズ測定値、特定の温度もしくは特定温度範囲)と組み合わせて使用される場合は、その特定の固体形態を依然として記載しながら、当業者にとって妥当と考えられる程度にその値または値の範囲が変化し得ることを、示す。詳細には、用語「約」とは、本文脈において使用される場合は、その数値または値の範囲が、その特定の固体形態を依然として記載しながら、記載された値または値の範囲の5%、4%、3%、2%、または1%変化し得ることを示す。一部の実施形態において、用語「約」とは、その数値または値の範囲が5%変化し得ることを示す。本明細書において使用される場合、用語「ブレンドする(blend)」、「ブレンドすること(blending)」および「ブレンドされた(blended)」とは、混合物を得るために種々の物質を合わせることまたは混合することを指す。生じたブレンドされた混合物は均一であり得る。
【0137】
本明細書において使用される場合、本明細書において記載されている顆粒の直径とは、その最大寸法(例えば、球状粒子の直径、卵形粒子の長さ、円筒状粒子の高さおよび直径のうちの大きい方など)を指す。本明細書において使用される場合、d99粒子径分布とは、サンプル中の粒子の約99%がそのd99値よりも低い値を有し、サンプル中の粒子の約1%がそのd99値よりも高い値を有する、その粒子径(例えば、顆粒の直径)の値を指す。本明細書において記載されている顆粒の平均直径粒子径分布は、従来の粒度分析技術(例えば、篩分け分析、レーザー回折分析、または顕微鏡計数)を使用して測定され得る。さらなる測定方法は、米国薬局方(「USP」)905(Uniformity of Dosage Units(2016))およびUSP429(Light Diffraction Measurement of Particle Size(2016))(これらの各々はすべての目的のために参考により本明細書に援用される)において記載されている。
【0138】
本明細書において使用される場合、用語「直径変動」とは、ある分布中の粒子の直径がその分布の平均直径から変化する最大量を示す。例えば、20%以下の直径変動を有する顆粒のサンプルについて、そのサンプル中の各顆粒の直径は、その顆粒の示された平均直径の20%以上かつ20%以下である。
【0139】
本明細書において使用される場合、顆粒の「平均硬度」とは、顆粒の破壊点および構造的完全性の尺度を指す。詳細には、その平均硬度とは、顆粒が破砕し始めることを引き起こすためにその顆粒に適用される必要がある力の平均量を指す。平均硬度は、当該分野における慣行的実務(例えば、圧縮試験)を使用して、またはMonsantoテスターもしくはPfizerテスターなどのデバイスを使用して、測定され得る。
【0140】
句「薬学的に受容可能」は、健全な医学的判断の範囲内で、過度な毒性も、刺激も、アレルギー反応も、免疫原性も、他の問題も、合併症も伴わずにヒトおよび動物の組織と接触して使用するのに適し、妥当なベネフィット/リスク比に見合っている、化合物、材料、組成物、および/または剤形を指すために本明細書において使用される。
【0141】
種々の薬学的に受容可能なキャリアが、本明細書において記載されている製剤において使用され得る。本明細書において使用される場合、「薬学的に受容可能なキャリア」とは、
薬学的に受容可能な材料、組成物、またはビヒクル(例えば、液体もしくは固体の、充填剤、希釈剤、溶媒、または封入材料)を指す。薬学的に受容可能なキャリアはまた、「薬学的に受容可能な賦形剤」としても知られている。キャリアは、一般的には安全で、非毒性であり、生物学的にもその他の点でも望ましくないわけではなく、キャリアとしては、獣医学的用途ならびにヒトの医薬用途のために受容可能なキャリアが挙げられる。一実施形態において、各成分は、本明細書において定義されているとおり「薬学的に受容可能」である。例えば、Remington:The Science and Practice of Pharmacy、第21版;Lippincott Williams & Wilkins:Philadelphia、Pa.、2005;Handbook of Pharmaceutical Excipients、第6版;Roweら編;The Pharmaceutical Press and the American Pharmaceutical Association:2009;Handbook of Pharmaceutical Additives、第3版;AshおよびAsh編;Gower Publishing Company:2007;Pharmaceutical Preformulation and Formulation、第2版;Gibson編;CRC Press LLC:Boca Raton、Fla.、2009を参照のこと。
【0142】
本出願はまた、本明細書において記載されている化合物の薬学的に受容可能な塩を含む。本明細書において使用される場合、「薬学的に受容可能な塩」とは、開示された化合物の誘導体を指し、その親化合物は、既存の酸部分または塩基部分をその塩形態へと変換することによって改変されている。薬学的に受容可能な塩の例としては、塩基性残基(例えば、アミン)の無機酸塩または有機酸塩;酸性残基(例えば、カルボン酸)のアルカリ塩または有機塩など挙げられるが、それらに限定されない。本出願の薬学的に受容可能な塩としては、例えば、非毒性の無機酸または有機酸から形成された、親化合物の従来の非毒性の塩が挙げられる。本出願の薬学的に受容可能な塩は、塩基性部分または酸性部分を含む親化合物から、従来の化学的方法によって合成され得る。一般に、そのような塩は、水中もしくは有機溶媒中またはそれら2つの混合物中で、これらの化合物の遊離酸形態または遊離塩基形態を、化学量論量の適切な塩基または酸と反応させることによって、調製され得る;一般に、エーテル、酢酸エチル、アルコール(例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、もしくはブタノール)またはアセトニトリル(MeCN)などの非水性媒体が、好ましい。適切な塩のリストは、Remington’s Pharmaceutical Sciences、第17版(Mack Publishing Company、Easton、1985)、p.1418、Bergeら、J.Pharm.Sci.、1977、66(1)、1~19、およびStahlら、Handbook of Pharmaceutical Salts:Properties,Selection,and Use、(Wiley、2002)において見出される。
【0143】
本明細書において使用される場合、互換可能に使用される用語「個体」、「患者」、または「対象」とは任意の動物を指し、これには、哺乳動物、好ましくは、マウス、ラット、サル、他のげっ歯類、ウサギ、イヌ、ネコ、ブタ、ウシ、ヒツジ、ウマ、または霊長類が挙げられ、最も好ましくはヒトが挙げられる。
【0144】
本明細書において使用される場合、句「治療有効量」とは、研究者、獣医、医師、または他の臨床医によって組織、系、動物、個体またはヒトにおいて探求されている生物学的反応または医学的反応を惹起する、活性化合物または薬剤の量を指す。その治療有効量は、化合物、疾患、障害または状態およびその重篤度、ならびに処置される哺乳動物の年齢、処置される哺乳動物の体重などに依存して変化する。その投与量は、例えば、1日に4回までの分割用量で、または持続放出形態で、従来どおり投与され得る。
【0145】
本明細書において使用される場合、用語「処置する」または「処置」とは、疾患を阻害すること(例えば、疾患、状態もしくは障害の病態または症候を経験または呈している個体においてその疾患、状態もしくは障害を阻害すること(すなわち、その病態および/または症候のさらなる発展を停止すること));あるいはその疾患を好転させる(ameliorate)こと(例えば、疾患、状態もしくは障害の病態または症候を経験または呈している個体においてその疾患、状態もしくは障害を好転させること(すなわち、その病態および/または症候を逆転すること)(例えば、疾患の重篤度を減少すること))を指す。
【0146】
(使用方法)
本開示はまた、神経疾患もしくは神経障害または精神疾患もしくは精神障害の処置を、それを必要とする患者において行う方法に関し、その方法は、その患者に治療有効量の本明細書において記載されている医薬剤形または本明細書において記載されている単位剤形を投与する工程を含む。
【0147】
一部の実施形態において、その患者は、嚥下障害(dysphagia)または他の嚥下の障害(swallowing disorder)に罹患している。一部の実施形態において、その患者は嚥下障害に罹患している。一部の実施形態において、その患者は嚥下障害を有する。
【0148】
一部の実施形態において、その患者は小児患者、例えば、12歳以下、6歳以下、5歳以下、4歳以下、3歳以下、2歳以下、または1歳以下の小児である。一部の実施形態において、その小児患者の年齢は、約6か月~約5歳、約6か月~約4歳、約6か月~約3歳、約6か月~約2歳、または約6か月~約1歳である。
【0149】
一部の実施形態において、その患者は老年患者、例えば、嚥下障害(dysphagia)または他の嚥下の障害(swallowing disorder)に罹患している老年患者である。一部の実施形態において、その老年患者は少なくとも50歳、少なくとも60歳、少なくとも70歳、または少なくとも80歳である。
【0150】
バルベナジンまたはその薬学的に受容可能な塩を、それを必要とする患者に投与する方法が開示され、その方法は、
(a)本明細書において記載されている医薬剤形または本明細書において記載されている単位剤形を提供する工程;
(b)その複数の顆粒を柔らかい食物に散布する工程;および
(c)その柔らかい食物を経口投与する工程
を含む。
【0151】
一部の実施形態において、その柔らかい食物は、アップルソース、ヨーグルト、プディング、アイスクリーム、ベビーフード、およびダイズをベースとする製品または穀物をベースとする製品から選択される。
【0152】
バルベナジンまたはその薬学的に受容可能な塩を、それを必要とする患者に投与する方法が開示され、その方法は、本明細書において記載されている医薬剤形または本明細書において記載されている単位投与形態を経口投与する工程を含む。
【0153】
バルベナジンまたはその薬学的に受容可能な塩を、それを必要とする患者に投与する方法が開示され、その方法は、本明細書において記載されている医薬剤形を含むカプセル剤または本明細書において記載されている単位投与量を含むカプセル剤を経口投与する工程を含む。
【0154】
一部の実施形態において、各顆粒は経口投与に適している。
【0155】
一部の実施形態において、本明細書において記載されている医薬組成物を経口投与する工程は、その組成物を食物(例えば、柔らかい食物)に散布することを含む。
【0156】
一部の実施形態において、その神経疾患もしくは神経障害または精神疾患もしくは精神障害は、多動性運動障害、気分障害、双極性障害、統合失調症、統合失調感情障害、気分障害における躁病、気分障害における抑うつ、治療抵抗性強迫性障害、レッシュ・ナイハン症候群に関連する神経機能障害、アルツハイマー病に関連する激越、脆弱X症候群もしくは脆弱X関連振戦失調症候群、自閉症スペクトラム障害、レット症候群、または舞踏病有棘赤血球増加症である。
【0157】
一部の実施形態において、その神経疾患もしくは神経障害または精神疾患もしくは精神障害は多動性運動障害である。一部の実施形態において、その多動性運動障害は遅発性ジスキネジアである。一部の実施形態において、その多動性運動障害はトゥレット症候群である。一部の実施形態において、その多動性運動障害はハンチントン病(ハンチントン(Huntington’s)病とも呼ばれる)である。一部の実施形態において、その多動性運動障害はチックである。一部の実施形態において、その多動性運動障害は、ハンチントン病に関連する舞踏病(すなわち、ハンチントン舞踏病、ハンチントン(Huntington’s)舞踏病、またはハンチントン慢性進行性遺伝性舞踏病)である。一部の実施形態において、その多動性運動障害は、運動失調、舞踏病、ジストニア、ハンチントン病、ミオクローヌス、不穏下肢症候群、または振戦である。
【0158】
一部の実施形態において、本開示の医薬組成物は、疾患を予防することまたは疾患を発症するリスクを減少すること(例えば、疾患、状態もしくは障害の素因があり得るが未だにその疾患の病理または症候を経験も提示もしていない個体において、その疾患、状態もしくは障害を予防することまたはその疾患、状態もしくは障害を発症するリスクを減少すること)において、有用であり得る。
【0159】
一部の実施形態において、その患者は22q11.2欠失症候群を有する。一部の実施形態において、その患者は、その患者が22q11.2欠失症候群を有することに起因して精神障害を発症する素因がある。
【0160】
一部の実施形態において、その患者は、カテコール-O-メチルトランスフェラーゼ(「COMT」)ハプロ不全を有する。一部の実施形態において、その患者は、その患者がCOMTハプロ不全を有することに起因して精神障害を発症する素因がある。
【0161】
多動性運動障害は、望ましくなく制御不能であるかまたは不十分にしか制御できない不随意運動によって特徴付けられる種類の神経障害を示す。これらの障害の現象はとても変化しやすく、舞踏病、振戦、ジストニア、ミオクローヌス、チック、他のジスキネジア、痙動および震え(shake)を含む。多動性運動障害は、運動失調、舞踏病、ジストニア、片側顔面痙攣、ハンチントン病、ハンチントン病に関連する舞踏病、ミオクローヌス、不穏下肢症候群、遅発性ジスキネジア、チック、トゥレット症候群、および振戦を含む。
【0162】
気分障害は、基礎となる問題が主に人の持続的感情状態(その人の気分)に影響を与える種類の精神障害を示す。気分障害は、大うつ病性障害(大うつ病とも呼ばれる)、双極性障害、持続性抑うつ障害(持続性軽度抑うつ)、気分循環症(軽症型の双極性障害)、緊張病性うつ病、産後うつ病、躁病、および季節性感情障害(SAD)を含む。気分障害は、物質誘発性気分障害、および医学的状態(例えば、甲状腺機能低下症またはパーキンソン病)に起因する気分障害を含む。
【0163】
双極性障害(双極性感情障害または躁うつ病としても知られている)は、気分高揚期間と抑うつ期間とによって特徴付けられる精神障害である。その気分高揚期間は、その重篤度もしくは精神病が存在するか否かに依存して、躁病または軽躁病として知られている。躁病または躁病エピソードの症状としては、長期間の「高揚」感もしくは過度の幸福感または社交的な気分、極度の易刺激性、非常に早口で話すこと、競争思考(racing thought)、次から次にアイデアが移り変わること(jumping from one idea to another)、容易に気が散ること(being easily distracted)、活動が増加すること、過度に不穏であること、睡眠が少ないこと、自身の才能に非現実的な信頼を有すること、衝動的な行動、および快楽的な高リスクの行動に没頭することが挙げられる。抑うつまたは抑うつエピソードの症状としては、過度に長期間の悲嘆または無希望、活動への関心の欠如、疲労感、集中または記憶に関連する問題、決断困難、不穏であるかまたは易刺激的であること、食事習慣または睡眠週間の変化、および自殺の観念化が挙げられる。双極性障害の患者は、自殺および自傷の高いリスクを有する。
【0164】
統合失調感情障害は、統合失調症の症状(例えば、幻覚または妄想)および気分障害の症状(例えば、躁病および抑うつ)によって主に特徴付けられるメンタルヘルスの状態である。
【0165】
強迫性障害(OCD)は、強迫思考によって引き起こされる苦悩を軽減することに関心を集中する反復的行動(強迫行為)をもたらす再発的で持続的な不安を引き起こす思考(強迫観念)によって特徴付けられる不安症である。患者は、その強迫観念および強迫行為が不合理であること、ならびにこれらの思考および行動が時間のかかるものになり得、機能を損ない得ることを、認識している可能性もあり、認識していない可能性もある。
【0166】
レッシュ・ナイハン症候群は、神経機能障害、認知障害および行動障害、ならびに尿酸過剰産生によって特徴付けられ、1:380,000の有病率を有する。この症状を有する患者は、認知障害、運動障害、および自傷行動に苦しむ。レッシュ・ナイハン症候群の最も一般的に現れる症状は、生後1年間の発達の遅滞であり;筋緊張低下および運動技能遅滞が、通常は3か月齢~6か月齢までに明らかである。レッシュ・ナイハン症候群を有する小児は、典型的には、座ること、腹這いすること、および歩くことができず、最終的には車椅子生活に制限される。症状を有効に管理した場合でさえ、ほとんどの罹患した個人は、20代または30代までしか生存しない。
【0167】
アルツハイマー病における激越とは、この疾患に関連する一群のいくつかの行動症状を指す。激越は、この疾患が進行するにつれて発症し、認知の喪失に加えて生じる。その一群の症状としては、不安、抑うつ、易刺激性、および運動不穏(例えば、ペーシング(pacing)、徘徊、一定の運動)が挙げられる。生じ得る他の症状としては、睡眠障害、妄想、幻覚、強迫行動、攻撃性、および全般的感情的苦悩が挙げられる。激越は、アルツハイマー病を有するすべての個体のうちの半分で生じ得る。激越は、不十分な生活の質を有する患者に関連し、家族の関係性および専門の介護従事者を損ない、最終的には居住介護施設への入所に到る。
【0168】
脆弱X症候群(マーティン・ベル症候群とも呼ばれる)は、一定範囲の発達の問題(学習障害および認知障害が挙げられる)を引き起こす遺伝的状態である。通常は、男性が、女性よりも重篤にこの障害に罹患する。脆弱X症候群はX連鎖顕性パターンで遺伝される。罹患個体は、通常は、2歳までに発語および言語の発達遅滞を有する。脆弱X症候群を有するほとんどの男性は軽度~中程度の知的障害を有し、一方、罹患女性の約3分の1が知的障害を有する。脆弱X症候群を有する小児はまた、行動の問題(不安、注意欠陥、不安、および多動性行動(例えば、そわそわすること(fidgeting)または衝動的行為)が挙げられる)を示し得る。
【0169】
自閉症スペクトラム障害(ASD)は、社会性の障害;コミュニケーション困難;ならびに制限され反復的で常同的な行動パターン(常同症)によって特徴付けられる、一定範囲の複合性神経発達障害である。自閉症性障害(自閉症または古典的ASDと時には呼ばれる)が、最も重篤な型のASDである。他の状態としては、アスペルガー症候群として知られる、より軽度の型、小児期崩壊性障害、広汎性発達障害(これは、他の点で特定されていない(通常はPDD-NOSと呼ばれる))が挙げられる。ASDは特徴および重篤度が顕著に変化するが、ASDは、すべての民族および社会経済的集団で生じ、どの年齢群も罹患する。
【0170】
大うつ病性障害は、最も一般的な精神疾患のうちの1つである。抑うつは、人々が日常生活から楽しみを失うことを引き起こし、他の医学的状態を複雑にし得、自殺に到るのに十分に深刻でさえあり得る。抑うつは、誰にも、どの年齢でも、どの人種または民族の人々にも起こり得る。
【0171】
レット症候群(RTT)(元々は脳萎縮性高アンモニア血症(cerebroatrophic hyperammonemia)と呼ばれた)は、女性患者および男性患者の両方が罹患する脳の灰白質の稀な遺伝的出生後神経障害であり、女性患者が優勢である。レット症候群は、認知、感覚、感情、運動、および自律神経の機能を担う脳機能において問題を引き起こす。生じる最も頻繁な問題としては、学習、発語、感覚機能、気分、運動、呼吸、心機能、咀嚼、嚥下、および消化に関する問題が挙げられる。それは、正常な初期の成長および発達、その後に続く発達の緩徐化、手の意図的な使用の喪失、特徴的な手の運動、脳および手の成長の緩徐化、歩行に関する問題、発作、ならびに知的障害によって特徴付けられ得る。
【0172】
舞踏病有棘赤血球増加症(ChAc)は、身体の多くの部分における運動に影響を与える神経障害である。舞踏病とは、この障害を有する人々によって行われる不随意痙動運動を指す。この状態を有する人々はまた、異常な星型の赤血球を有する(有棘赤血球増加症)。この障害は、神経の問題および異常な赤血球を伴う、神経有棘赤血球症と呼ばれる一群の状態の一つである。
【0173】
本明細書において使用される場合、「22q11.2欠失症候群」(22q11.2 DS)は、口蓋心臓顔面症候群(「VCFS」)、ディジョージ症候群、またはCATCH22としても知られており、頻度は低いが、ディジョージ配列(DiGeorge sequence)、微小欠失22q11.2、モノソミー22q11、円錐動脈幹異常顔貌症候群(Conotruncal anomaly face syndrome)、セドラコワ症候群、シュプリンツェン症候群、高尾症候群、またはケイラー心臓顔面症候群と呼ばれる。
【0174】
本明細書において使用される場合、「COMT」は、カテコール化合物(ドーパミン、エピネフリンおよびノルエピネフリンが挙げられる)を調節するための重要な酵素である。VCFSを有する個体は、正常対象と比較して約50%少ないCOMT mRNA、COMTタンパク質発現、および酵素活性を有する。VCFSの特徴的な行動上の症状発現は、COMTハプロ不全から生じるドーパミン調節不全に関連し得る。
【実施例
【0175】
(実施例)
本開示は、特定の実施例をさらに提供する。以下の実施例は、例示的目的のために提供され、本開示を限定することはいかなる様式でも意図されない。本質的に同じ結果を生じるために変更または改変され得る重要ではない種々のパラメータを、当業者は容易に認識する。
(実施例1.顆粒の調製)
(材料)
【表1A】
【0176】
(ブレンド前、30Lビン、Comil、およびFitzmil)
30Lビンブレンダーに、以下の成分を順番に添加した:イソマルト(GalenIQ(商標)720、1.820kg、物品3)、バルベナジン二トシル酸塩(3.640kg、物品1)、およびケイ化微結晶性セルロース(PROSOLV(登録商標)90、2.275kg、物品2)。そのビンに蓋を固定し、それらの成分を20rpmにて4分間ブレンドした。0.8mmスクリーンと0.150インチスペーサとを備えて約1500rpmで構成した円錐型スクリーンミル(COMIL(登録商標))に、それらのブレンドした成分を移した。それらの製粉した成分をそのビンに添加し、その蓋を固定した。20rpmに設定したブレンダー回転速度で、それらの成分を25分30秒間ブレンドした。
【0177】
0.8mmスクリーンと0.150インチスペーサとを備えた約1500rpmの円錐型スクリーンミルに、以下の成分を順番に移した:部分アルファ化トウモロコシデンプン(STARCH 1500(登録商標)、0.683kg、物品4)およびヒプロメロース(METHOCEL(商標)E5 Premium LV、0.455kg、物品5)。その製粉した材料をそのビンに移し、その蓋を固定した。20rpmに設定したブレンダー回転速度で、それらの成分を10分15秒間ブレンドした。
【0178】
ステアリン酸マグネシウム(Ligamed MF-2-V、0.136kg、物品6)を、手で18メッシュスクリーンに通して篩にかけた。その篩にかけた材料をその30Lビンに添加し、その蓋を固定した。20rpmに設定したブレンダー回転速度で、それらの成分を3分間ブレンドした。ブレンド後に、それらのブレンドした成分(すなわち、物品1~6)を、ポリエチレンで内張された工程内容器(in-process container)に排出した。
【0179】
(ローラー圧縮およびFitzmill処理)
Fitzmill IR 220 Roller Compactor(ポリエチレンで内張された工程内容器をそのローラーコンパクターの排出部に固定した)を、以下の操作パラメータで設定した:1)3.0rpmのロール速度、2)250rpmのVFSスクリュー速度、3)55rpmのHFSスクリュー速度、および4)2710lb/インチの圧下力(roll force)。そのローラーコンパクターおよびホッパーバイブレーターを開始し、それらのブレンドした成分(すなわち、物品1~6)をそのローラーコンパクターに少しずつ充填した。
【0180】
ナイフ構成のModel M5A Fitzmillに20メッシュスクリーンを備えて、1200rpmに設定した。そのローラー圧縮したリボンをこのFitzmillに通してゆっくり移動させて、7.448kgの顆粒化した材料を得、これをポリエチレンで内張された工程内容器の中に配置した。
【0181】
(最終ブレンド、30Lビンブレンダー)
30Lビンブレンダーに、以下の成分を順番に添加した:上記のとおり調製した製粉したリボン材料、および篩分けしたステアリン酸マグネシウム(Ligamed MF-2-V、顆粒内収率に基づいて1.0%に調整し、0.075kgを添加した、物品7)。そのビンに蓋を固定し、それらの成分を20rpmにて3分間ブレンドした。その最終ブレンドを二重のポリエチレンで内張された容器(その2つのライナー間に2個の4ユニット乾燥剤バッグを含む)中に排出して、その最終ブレンドを7.345kg得た。
【0182】
(プレスバッチ設定)
Fette 52i Pressを、6mm充填カム(fill cam)、ドーシングシム(dosing shim)、およびマルチチップパンチ(2.2mm)を備えた構成にした。設定中に収集するために、ポリエチレン製ごみ袋を錠剤排出シュートの下に配置した。このプレスを以下の操作パラメータで設定した:1)35rpmのターレット速度、2)3.42mmでの充填深さ設定、3)1.83mmでの予圧設定、4)0.70kNでの予圧設定、5)1.66mmでの本圧縮設定(main compression setting)、6)5.00kNでの本圧縮設定、7)50rpmでのフィーダー1設定、および8)各々10個のチップを備えたパンチ数16。このFette 52i Pressのホッパーに最終ブレンドを充填し、このプレスを開始した。およそ5gの錠剤を収集した後、このプレスを停止し、それらの錠剤を調べ、必要に応じてこのプレスを調整した。顆粒についての標的および標的範囲は以下のとおりである:各顆粒の重量、9.12mg、範囲8.21mg~10.03mg;10個の顆粒についての総重量、91.20mg、範囲86.64mg~95.76mg;硬度、1.6キロポンド(kp);破砕性、1.0%以下(NMT);および外観、欠損なし。
【0183】
(顆粒の圧縮)
いったん標的範囲の顆粒特性を提供するようにプレスを調整した後に、そのごみ袋を取り除き、新しいポリエチレン袋を錠剤排出シュートの下に配置して、許容できる顆粒を収集した。プレスを開始し、その顆粒を収集した。
【0184】
(金属検査)
それらの顆粒を金属検出器に通した。合格して許容できると考えた顆粒をすべて、8ユニット乾燥剤1つを含む二重のポリエチレンで内張された容器中に収集して、6.904kg(工程内試験材料の重量0.109kgを除く)を得た;その仕上がった顆粒(未コーティング)について総重量は7.013kg(77%収率)であった。顆粒についての平均重量は9.195mg(3.7mgのバルベナジン二トシル酸塩または2.0mgのバルベナジン遊離塩基)であると決定し、このプロセスから生成した顆粒の理論上の個数は750,843個(6.904kg/9.195mg×1,000,000)であった。
(実施例2.コーティングした顆粒の調製)
(材料)
【表2】
【0185】
(コーティング溶液の調製)
ステンレス鋼容器(NLT 20-L)に10.312kgの精製水(USP)(物品番号2)を充填した。穏やかな撹拌を開始して渦を生じさせ、OPADRY(登録商標)II White(1.820kg、物品番号3)をゆっくり添加した。いったんOPADRY(登録商標)II Whiteの添加が完了した後に、それらの内容物を、30分間以上、溶液を得るまで(34分間)混合した。この溶液が依然として動くようにこの撹拌を減らし、わずかな渦の出現を認めた。この溶液を調製の24時間以内に使用した。
【0186】
(噴霧システムの準備)
GPCG-5 Wurster Spray Systemを以下のとおりに構成した:仕切りの長さ、18インチ;空気分配プレート、D;製品支持スクリーン、100メッシュ;分配プレートからの仕切りの高さ、25+/-2mm;ノズルチップポートサイズ、1.0mm;ノズルキャップの高さ、ノズルチップと同じ高さ;溶液チュービングのサイズ、MASTERFLEX(登録商標)14mm;プロセス、水性;フィルターバッグ振盪の間隔/持続期間、30秒間/5秒間。以下の設定値を使用して、そのノズルを手で精製水(USP)により検査した:噴霧速度について6mL/分、および噴霧化空気圧について1.0bar。
(コーティングプロセスパラメータ)
【表3】
【0187】
表3中のコーティングプロセスパラメータは代表であり、他のパラメータもまた使用し得ることが、理解される。例えば、このコーティングプロセス中に、そのプロセス空気温度(℃)は、製品の質に対して何の影響もなく55℃~72℃の範囲であり得る;そのプロセス空気体積(cfm)は、製品の質に対して何の影響もなく600cfm~900cfmの範囲であり得る;170g/分までの噴霧速度を、製品の質に対して何の影響もなく使用し得る;48℃を超える製品温度の逸脱が、製品の質に対して何の影響もなく5分~8分まで(最大51℃~52℃まで)生じ得る。
【0188】
(装置の準備および顆粒の充填)
GPCG-5 Wurster Spray Systemを以下の処理パラメータに事前調整した:約60℃のプロセス空気温度;140cfmのプロセス空気体積;および約6℃の露点。いったん、その製品温度が50℃に達した後で、このGPCG-5を停止し、実施例1の未コーティング顆粒(物品番号1)をその製品チャンバ中に充填した。そのチャンバの背面をGPCG-5ユニット中に挿入し、その後、その噴霧伝達ライン、温度プローブ、および噴霧化空気ラインをそのノズル入口に取り付けた。その製品ボウルを圧縮して顆粒を予熱し、そのドライヤー送風機を開始した。
【0189】
(コーティング)
流動化を達成した後に、40個の顆粒をGPCG-5サンプルポートから収集し、その平均重量を決定した(9.125mg)。その平均顆粒重量に基づいて、標的とした10%コーティング重量を10.038mgと計算した。その噴霧速度を8mL/分で開始し、20mL/分の噴霧速度を達成するまで、10分毎に4mL/分ずつ増加した。いったん、その20mL/分の噴霧速度を達成すると、その後は15分毎にそのサンプルポートの製品を凝集について点検した。その温度、空気フロー、および製品床温度を必要に応じて調整して、標的範囲内に入るようにした。いったん標的コーティング重量を達成すると、その溶液ポンプを停止し、フローを逆転し、そのポンプを再始動して、そのラインを清浄にした。同時に、その製品温度が2℃増加するまで追加の乾燥時間の間はその顆粒の流動化を継続させ、そのユニットを停止した。そのコーティングした顆粒を製品ボウルから排出し、専用の米国標準サイズ7メッシュおよび10メッシュの篩に通して篩分けした。<7メッシュかつ>10メッシュのサイズである材料が保持された。篩上(>7メッシュ)材料も篩下(<10メッシュ)材料も、特定されなかった。8ユニット乾燥剤1つを含む二重のポリエチレンで内張された容器中に、それらのコーティングした顆粒を配置した、7.523kg(重量は0.020kgの分析サンプルを含む)(99%収率)。
【0190】
(カプセル化)
コーティングした顆粒を、Size 00ペレット投入器(pellet doser)とそのSize 0ペレット投入器からのピストンとを備える構成のペレットドセーター(pellet dosator)を備える構成のIMA Adaptaカプセル化装置を使用して、開口状態であるように設計したスプリンクルカプセル(sprinkle capsule)(すなわち、CAPSUGEL(登録商標)Size 0 CONI-SNAP(登録商標)Sprinkleカプセル)中に充填して、20mg、40mg、60mg、および80mgのバルベナジンの標的投与量強度を達成した。顆粒投入(granule dosing)を体積により制御して、80mg強度を達成した。顆粒を手でもまた計数して充填し、それよりも低い強度を達成した。
【0191】
(同等の上流プロセスを利用する)追加バッチが、計数ホイールおよび減圧を備える構成のIMA Adaptaカプセル化装置を使用した。ドセーターおよび穴を備えたホイールを使用して、投入を計数により制御して、自動カプセル化と、単位投入に対するより良い制御とを提供した。
したがって、そのコーティングした顆粒は、表1Bに示す組成を有する:
【表1B】
【0192】
(実施例3.コーティングした顆粒の溶解プロファイル)
(材料)
【表4】
【0193】
(一般的方法)
下記の溶解標準物およびサンプル調製物をHPLCによって分析した。器具のパラメータは以下の表5に記載するとおりであった:
【表5】
【0194】
その移動相勾配は、以下の表6に記載するとおりであった:
【表6】
【0195】
そのカラムを各サンプルシーケンスの前に初期条件で平衡化し、各サンプルシーケンスの後に、カラム温度50℃にて1.0mL/分で流れるアセトニトリルおよびHO/アセトニトリル(90/10(v/v))の勾配を使用して洗浄した。
【0196】
下記の各サンプル調製物について、下記の各時点で、a%のバルベナジン(遊離塩基)放出値を以下のとおりに計算した:
【数1】
この式において、
As=サンプル中のバルベナジン面積
Astd=溶解標準物のバルベナジンピークの平均面積
Cstd=溶解標準物中のバルベナジン二トシル酸塩の濃度(mg/mL)
P=バルベナジン二トシル酸塩標準品の純度
LC=バルベナジンの表示量(20mg、40mg、または80mg)。
【0197】
(バルベナジンについての溶解標準物の調製)
(80mg用量)
40.5±4.0mgのバルベナジン二トシル酸塩標準品(22.22mgのバルベナジン遊離塩基と同等)を250mLメスフラスコに添加した。希釈剤(0.1N HCl溶解媒体)をこのフラスコの体積の約75%までこのフラスコに添加した。このフラスコの内容物を十分に混合し、必要な場合は超音波処理して、0.0889mg/mLのバルベナジン遊離塩基を含む標準溶液を提供した。この標準物は、周囲実験室条件で保管して、17日間安定であった。
【0198】
(20mg用量および40mg用量)
10.12±1.0mgのバルベナジン二トシル酸塩標準品(5.55mgのバルベナジン遊離塩基と同等)を250mLメスフラスコに添加した。希釈剤(0.1N HCl溶解媒体)をこのフラスコの体積の約75%までこのフラスコに添加した。このフラスコの内容物を十分に混合し、必要な場合は超音波処理して、0.0222mg/mLのバルベナジン遊離塩基を含む標準溶液を提供した。この標準物は、周囲実験室条件で保管して、7日間安定であった。
(溶解試験)
(試験基準)
【表7】
【0199】
ステージSで、6つのユニットをTier I媒体(0.1N HCl)で試験した。
【0200】
ステージS基準が満たされなかったが架橋の証拠が存在しなかった(薄膜(pellicle)が観察されなかった)場合は、ステージS試験を追加の6つのユニットについてTier I媒体で実行し、Tier I媒体で試験したこれらの12ユニットからの結果を評価し、報告した。ステージS基準が満たされなかった場合は、ステージS試験を追加の12ユニットについてTier I媒体で実行し、Tier I媒体で試験したこれらの24ユニットからの結果を評価し、報告した。
【0201】
ステージS基準が満たされず、架橋の証拠が存在する(薄膜が観察される)場合は、ステージS試験をTier II媒体(ペプシンを含む0.1N HCl、媒体1L当たり700,000~750,000活性単位)で反復した。ステージS基準がTier II媒体で満たされなかった場合は、ステージS試験を追加の6つのユニットについてTier II媒体で実行し、Tier II媒体で試験したこれらの12ユニットからの結果を評価し、報告した。ステージS基準が満たされなかった場合は、ステージS試験を追加の12ユニットについてTier II媒体で実行し、Tier II媒体で試験したこれらの24ユニットからの結果を評価し、報告した。
【0202】
(試験パラメータ)
実施例2にしたがって調製した80mg用量、40mg用量、および20mg用量のコーティングした経口顆粒をそのカプセル剤から取り出し、以下の表8にしたがって試験した:
【表8】
【0203】
実施例2にしたがって調製した80mg用量、40mg用量、および20mg用量のコーティングした経口顆粒を、以下の表9にしたがってカプセル剤全体として試験した:
【表9】
【0204】
(試験手順-80mg用量、カプセルを除去)
各溶解容器に900mLの脱気済み溶解媒体を充填した。各容器についての媒体の温度を、溶解実行を開始する前に記録した。
【0205】
6つのバルベナジンスプリンクルカプセルを秤量し、その重量を記録した。各カプセル剤の内容物を注意深く取り出し、それぞれのバスケットに移した。各々の空のカプセルシェルの重量を記録した。
【0206】
溶解を上記の表8にしたがって測定した。その溶解が完了した後に、各容器についての終了温度および所見を記録した。その溶解サンプルは、周囲実験室条件で保管して12日間安定であった。
【0207】
図1に示すTier I媒体中での溶解は、ステージS受け入れ基準を満たした。
【0208】
(試験手順-40mg用量および20mg用量、カプセルを除去)
各溶解容器に900mLの脱気済み溶解媒体を充填した。各容器についての媒体の温度を、溶解実行を開始する前に記録した。
【0209】
6つのバルベナジンスプリンクルカプセルを秤量し、その重量を記録した。各カプセル剤の内容物を注意深く取り出し、それぞれのバスケットに移した。各々の空のカプセルシェルの重量を記録した。
【0210】
溶解を上記の表8にしたがって測定した。その溶解が完了した後に、各容器についての終了温度および所見を記録した。その溶解サンプルは、周囲実験室条件で保管して7日間安定であった。
【0211】
図1に示すTier I媒体中での溶解は、ステージS受け入れ基準を満たした。
【0212】
(試験手順-80mg用量、カプセル剤全体)
各溶解容器に900mLの脱気済み溶解媒体を充填した。各容器についての媒体の温度を、溶解実行を開始する前に記録した。6つのバルベナジンスプリンクルカプセルを秤量し、その重量を記録した。各カプセル剤にワイヤヘリックスシンカーを取り付け、それぞれの容器に導入した。
【0213】
溶解を上記の表9にしたがって測定した。その溶解が完了した後に、各容器についての終了温度および所見を記録した。その溶解サンプルは、周囲実験室条件で保管してTier I媒体中で12日間安定であった。その溶解サンプルは、周囲実験室条件で保管してTier II媒体中で7日間安定であった。
【0214】
図1に示すTier II媒体中での溶解は、ステージS受け入れ基準を満たした。
【0215】
(試験手順-40mgおよび20mg用量、カプセル剤全体)
各溶解容器に900mLの脱気済み溶解媒体を充填した。各容器についての媒体の温度を、溶解実行を開始する前に記録した。6つのバルベナジンスプリンクルカプセルを秤量し、その重量を記録した。各カプセル剤にワイヤヘリックスシンカーを取り付け、それぞれの容器に導入した。
【0216】
溶解を上記の表9にしたがって測定した。その溶解が完了した後に、各容器についての終了温度および所見を記録した。その溶解サンプルは、周囲実験室条件で保管してTier I媒体中で7日間安定であった。その溶解サンプルは、周囲実験室条件で保管してTier II媒体中で7日間安定であった。
【0217】
図1に示すTier II媒体中での溶解は、ステージS受け入れ基準を満たした。
【0218】
(実施例4.スプリンクルカプセル用経口顆粒のGチューブ適合性評価)
この研究の目的は、臨床用途のための胃瘻チューブ(Gチューブ)による投与についてスプリンクルカプセル用バルベナジン経口顆粒の適合性を決定することであった。この研究のための用量は、20mg、40mg、60mg、および80mgであった。
【0219】
(胃瘻チューブの選択)
シリコーン材料を、それが一般的に使用される胃瘻チューブ材料であるという理由で選択し、患者集団の必要性に基づいて、サイズ範囲12Fr~18Frを選択した。胃瘻チューブの長さ8インチを、この研究全体にわたって使用した。
【0220】
(分散媒体および分散物の調製)
水を、介護従事者/患者にとっての容易性および利用可能性のために、分散媒体として選択した。水は、容易に利用可能であり、すべての食事に適合する。温水(触れると温かい)が、胃瘻チューブを通した製品の投与のために必要である。その温水は、十分な用量が送達されることを確実にし、胃瘻チューブの詰まりを防止する。なぜなら、温水は、製品を懸濁するのではなく製品を分散媒体中に溶解するからである
【0221】
介護従事者/患者は、典型的には、薬物と分散媒体とを混合すること、その後、それをシリンジ中に吸い上げること、および胃瘻チューブに押し通すことによって、その胃瘻チューブを通して医薬を投与する。その後、その分散媒体を用いて洗い流しを実施して、残ったあらゆる物質をその胃瘻チューブから除去する。
【0222】
(胃瘻チューブ適合性評価)
この適合性評価は、回収試験を実施することによって実行した。回収試験は、Gチューブを通す投与、ならびにその最小用量および最大用量での回収%を決定することによって、実行した。受け入れ基準は、90.0%~110.0%の回収%に設定した。
【0223】
周囲温度の水道水での浸漬時間(30分間および45分間)を、一群とする(bracketing)胃瘻チューブサイズ寸法12Frおよび18Fr、ならびに一群とする用量20mgおよび80mgについて、最初に評価した。この80mgの試験はこの周囲温度の水道水の浸漬時間30分間および45分間について不合格であったので、温かい水道水(触れると温かい)を用いて進めることを決定した。周囲温度の水道水を45分間よりも長い浸漬時間で使用し得ることが、可能である。しかし、この経路は、それが介護従事者/患者に長い準備時間をもたらすという不都合が原因で、さらに探求はしなかった。
【0224】
表10は、この回収%試験からの結果を示す。
【表10】
【0225】
温水を用い、カップをリンスせずに最初の投与(10mL)の評価を実施して、意図した用量を送達するためにそのカップのリンスが必要であったか否かを決定した。この評価は、12Fr胃瘻チューブと、一群とする用量20mgおよび80mgとを使用して実施した。この評価は、投与後にカップを5mLでリンスすることが、十分な回収を達成するためには必要であると決定した。
【0226】
(実施例5.安定性試験)
剤形を、25℃/60%相対湿度(RH)、30℃/75%RHおよび40℃/75%RHにて3か月間保管した。60mg粉末充填カプセル剤をスプリンクルカプセル中の60mg経口顆粒と比較した。安定性試験からの結果を表11に示す。この試験条件下では、本明細書において記載されている経口顆粒は3か月目で許容可能な安定性を有する。
【表11】
【0227】
本明細書において記載されている改変のほかにも、種々の改変が、上記の説明から当業者には明らかである。そのような改変もまた、添付の特許請求の範囲の範囲内にあることが意図される。本出願において引用された各々の参考文献(すべての特許、特許出願、公開物を含む)は、その全体が参照により本明細書に援用される。
図1
図2
【国際調査報告】