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特表2024-540340改質ホプカライト触媒の調製方法及び応用
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  • 特表-改質ホプカライト触媒の調製方法及び応用 図1
  • 特表-改質ホプカライト触媒の調製方法及び応用 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-31
(54)【発明の名称】改質ホプカライト触媒の調製方法及び応用
(51)【国際特許分類】
   B01J 23/889 20060101AFI20241024BHJP
   B01D 53/86 20060101ALI20241024BHJP
   B63G 8/36 20060101ALN20241024BHJP
【FI】
B01J23/889 A
B01D53/86 245
B01D53/86 ZAB
B63G8/36 B
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024526759
(86)(22)【出願日】2022-12-05
(85)【翻訳文提出日】2024-05-03
(86)【国際出願番号】 CN2022136499
(87)【国際公開番号】W WO2024066032
(87)【国際公開日】2024-04-04
(31)【優先権主張番号】202211177646.8
(32)【優先日】2022-09-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519434695
【氏名又は名称】西安向陽航天材料股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100103207
【弁理士】
【氏名又は名称】尾崎 隆弘
(72)【発明者】
【氏名】董浩
(72)【発明者】
【氏名】趙少丹
(72)【発明者】
【氏名】王文幼
(72)【発明者】
【氏名】張振国
(72)【発明者】
【氏名】董一涛
(72)【発明者】
【氏名】羅円
(72)【発明者】
【氏名】封超
(72)【発明者】
【氏名】許竜竜
【テーマコード(参考)】
4D148
4G169
【Fターム(参考)】
4D148AA13
4D148AB01
4D148BA03X
4D148BA28X
4D148BA35X
4D148BA42X
4D148BB01
4D148CA03
4G169AA02
4G169AA08
4G169BB06A
4G169BB06B
4G169BC16A
4G169BC16B
4G169BC31A
4G169BC31B
4G169BC62A
4G169BC62B
4G169BD02A
4G169BD02B
4G169CA02
4G169CA03
4G169CA14
4G169FC07
4G169FC08
4G169FC09
(57)【要約】
【課題】 本発明は改質ホプカライト触媒及びその調製方法と応用を開示する。
【解決手段】 改質ホプカライト触媒の調製方法は次の手順を含む。銅源、マンガン源及びアルミニウム源を含む溶液を混ませて混合溶液を取得し、アルカリ性条件で混合溶液を共沈させて沈殿物を取得し、取得した沈殿物を焙煎して改質ホプカライト触媒を取得した。Alのドーピングにより、本発明で開示される改質ホプカライト触媒はAlがCu及びMnと新規スピネル構造を形成してキャリアとして働き、更に多くのCu2+及びMn4+が触媒の表面に散在するようにし、構造が安定であり、低温接触活性が良く、触媒安定性が高い。本発明で開示される調製方法はプロセスが簡単であり、産出物の安定性が高い。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記の手順を含むことを特徴とする改質ホプカライト触媒の調製方法。
銅源、マンガン源及びアルミニウム源を含む溶液を混ませて混合溶液を取得し、アルカリ性条件で前記の混合溶液を共沈させて沈殿物を取得し、取得した沈殿物を焙煎して前記の改質ホプカライト触媒を取得する。
その中、アルカリ性条件、10~30℃で前記の混合溶液を共沈させる。
【請求項2】
下記のことを特徴とする請求項1に記載の改質ホプカライト触媒の調製方法。
前記の銅源はCuイオンを含む化合物の酸溶液、前記のマンガン源はMnイオンを含む化合物の酸溶液、前記のアルミニウム源はAlイオンを含む化合物の酸溶液である。
【請求項3】
前記のCuイオンの化合物の酸溶液は硝酸銅及び/または硫酸銅を含むことを特徴とする請求項2に記載の改質ホプカライト触媒の調製方法。
【請求項4】
前記のMnイオンを含む化合物の酸溶液が硝酸マンガンを含むことを特徴とする請求項2に記載の改質ホプカライト触媒の調製方法。
【請求項5】
前記のAlイオンの化合物の酸溶液が硝酸アルミニウムを含むことを特徴とする請求項2に記載の改質ホプカライト触媒の調製方法。
【請求項6】
前記の銅源の中のCu元素、前記のマンガン源の中のMn元素、前記のアルミニウム源の中のAl元素の物質量の比が(1-10):(1-10):(0.2-5)であることを特徴とする請求項1~5のいずれかに記載の改質ホプカライト触媒の調製方法。
【請求項7】
前記の銅源の中のCu元素、前記のマンガン源の中のMn元素、前記のアルミニウム源の中のAl元素の物質量の比が5:1:(0.2-1)であることを特徴とする請求項6に記載の改質ホプカライト触媒の調製方法。
【請求項8】
前記の銅源の中のCu元素、前記のマンガン源の中のMn元素、前記のアルミニウム源の中のAl元素の物質量の比が5:1:(0.5-1)であることを特徴とする請求項7に記載の改質ホプカライト触媒の調製方法。
【請求項9】
前記の焙煎温度が300~500℃、焙煎時間が6~10hであることを特徴とする請求項1~5のいずれかに記載の改質ホプカライト触媒の調製方法。
【請求項10】
前記のアルカリ性条件がpH=8-9、アルカリを沈殿剤にすること及びアルカリの濃度が1~3mol/Lであることを含むことを特徴とする1~5のいずれかに記載の改質ホプカライト触媒の調製方法。
【請求項11】
アルカリ性条件、15~20℃で前記の混合溶液を共沈させることを特徴とする1~5のいずれかに記載の改質ホプカライト触媒の調製方法。
【請求項12】
アルカリ性条件で前記の混合溶液を共沈させて10~20hに静置して到前記の沈殿物を取得することを特徴とする1~5のいずれかに記載の改質ホプカライト触媒の調製方法。
【請求項13】
請求項1~12のいずれかに記載の調製方法で調製して取得した改質ホプカライト触媒。
【請求項14】
CO触媒の燃焼における請求項13に記載の改質ホプカライト触媒の応用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は触媒燃焼CO用触媒の技術分野に関わる。
【背景技術】
【0002】
工業生産及び工事作業の実践によると、機器は不完全燃焼の状態で大量のCOが発生する。無色無臭のCOガスは極めて人間の血液中のヘモグロビンと結びやすいので、脳への酸素不足による片麻痺、失語症ないし死亡のような極めて重大な取り返しのつかない結果につながる。石炭火力ボイラー、工場などの機器の稼働及び材料の酸化分解でよく見られる応用シーンで、一酸化炭素中毒の事故が頻繁であるので、COの処理は切迫した課題となっている。
【0003】
今まで、成熟してCO触媒の燃焼に用いられる触媒は主に貴金属触媒であるが、コストが高いので、貴金属触媒の市場化応用が極めて大きく制限されている。よって、高い低温活性、高い安定性、低いコストの非貴金属触媒の開発は極めて大きく触媒燃焼の市場化応用の進捗を進めるものである。
【0004】
非貴金属触媒で、Cu、Mn酸化物及びその複合酸化物を主要成分にするホプカライト触媒は触媒の燃焼活性に関する考察で高い反応活性を示している。MnO2とCuOを主要成分にするホプカライト触媒は広く潜水艦の密閉されたキャビンに用いられていて、320℃の燃焼器周囲でCOをCO2に転化できる。この反応は二次有毒汚染物が発生しないような長所がある(Christopher et al. Applied Catalysis B:Environmental、2017、(203)533-540)。従来のホプカライト触媒がCu、MnによるCuMn2O4スピネルからのものであるので、殆どのCu、Mn元素は主にキャリアで触媒に存在し、分散して触媒の表面に遊離して触媒反応活性中心を形成できるCu2+及びMn4+が少ないので、ホプカライト触媒により望ましい低温接触活性を取得し難い。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明はAlのドーピングがCu及びMnと新規スピネル構造を形成してキャリアとして働き、更に多くのCu2+及びMn4+が触媒の表面に散在するようにし、構造が安定であり、低温接触活性が良く、触媒安定性が高い改質ホプカライト触媒、前記のプロセスが簡単であり、産出物の安定性が高い触媒の調製方法及び前記の触媒の応用方法を提供することを目的にする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記の目的の一を達成するために、本発明は下記の技術策を提供する。
【0007】
CuAl2O4、MnAl2O4及びCu、Mnの酸化物からなる複合酸化物を含む改質ホプカライト触媒。
【0008】
本発明の実例の一部では、前記のCu、Mnの酸化物はCuMnO2である。
【0009】
本発明の実例の一部では、前記の複合酸化物で、Cu元素、Mn元素及びAl元素の物質量の比は1~10:1~10:0.2~5である。
【0010】
望ましくは、前記のCu元素、Mn元素及びAl元素の物質量の比は5:1:0.2~3、更に望ましくは5:1:0.5~1である。
【0011】
前記の目的の二を達成するために、本発明は下記の技術策を提供する。
【0012】
前記の触媒の調製方法は次の過程を含む。Cuイオン、Mnイオン及びAlイオンを含む混合溶液を共沈させ、取得した沈殿物を焙煎する。
【0013】
本発明の実例の一部では、前記の混合溶液はCuの化合物、Mnの化合物及びAlの化合物を含む酸溶液である。
【0014】
望ましくは、前記の酸溶液は硝酸溶液である。
【0015】
本発明の実例の一部では、前記の焙煎温度は300~500℃にある。
【0016】
本発明の実例の一部では、前記の焙煎時間は6~10hにある。
【0017】
本発明の実例の一部では、前記の共沈はアルカリ性条件で行われる。
【0018】
望ましくは、前記のアルカリ性条件はpH=8~9、更に望ましくはpH=8~8.5である。
【0019】
本発明の実例の一部では、前記の共沈アルカリを沈殿剤にし、前記のアルカリは水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム及びアンモニアのいずれかまたは複数である。
【0020】
本発明の実例の一部では、前記のアルカリは濃度が0.3~3mol・L-1にある。
【0021】
望ましくは、前記のアルカリは濃度が1.5~2.5mol・L-1にある。
【0022】
本発明の実例の一部では、前記の共沈は温度が10~30℃にある。
【0023】
望ましくは、前記の共沈は温度が15~20℃にある。
【0024】
本発明の実例の一部では、共沈の後に前記の混合溶液を10~20hに静置する。
【0025】
本発明の実例の一部では、前記の複合酸化物で、Cu元素、Mn元素及びAl元素の物質量の比は1~10:1~10:0.2~5である。
【0026】
望ましくは、前記のCu元素、Mn元素及びAl元素の物質量の比は5:1:0.5~1である。
【0027】
本発明の実例の一部では、前記の混合溶液は金属イオンの総濃度が0.5~1.5mol・L-1にある。
【0028】
本発明の実例の一部では、前記のCuの化合物は硝酸銅(Cu(NO3)2・3H2O)及び/または硫酸銅(CuSO4)のいずれかである。
【0029】
本発明の実例の一部では、前記のMnの化合物は硝酸マンガン(MnN2O6・4H2O)及び/または硝酸マンガン溶液(Mn(NO3)2)のいずれかである。
【0030】
本発明の実例の一部では、前記のAlの化合物は硝酸アルミニウム(Al(NO3)3・9H2O)のいずれかである。
【0031】
本発明の実例の一部では、前記の混合溶液は調製の手順が前記の銅源、マンガン源及びアルミニウム源を順序に蒸留水に溶けて前記の混合溶液を取得することを含む。
【0032】
前記の目的の三を達成するために、本発明は下記の技術策を提供する。
【0033】
前記の触媒または前記の調製方法に従って調製した触媒をCO触媒の燃焼に応用する。
【0034】
本発明の実例の一部では、前記の触媒は粒径が20~60メッシュにある。
【0035】
具体的に、前記の応用で、CO低温酸化は温度が20℃にある。
【発明の効果】
【0036】
(1)本発明では新たなCO触媒の燃焼用ホプカライト触媒を取得した。
(2)従来の技術によるホプカライト触媒と比べてみると、本発明は既存のホプカライト触媒でAl2O3のドーピングも行い、活性中心成分のCu2+及びMn4+の分散度を向上させる同時に、金属イオンのドーピング効果により、COとCu及びMnとの結合強度が向上したので、触媒の低温活性及び接触効率が顕著に向上している。
(3)本発明では、触媒はCO触媒の燃焼反応に用いられる低温活性の表現が従来のホプカライト触媒以上にあり、20℃の室温条件でCOの100%の転化を達成できる。
(4)Alのドーピングは触媒の低温接触活性を向上させると同時に、更にホプカライト触媒の調製コストを安くし、共沈の調製プロセスが操作しやすく、実現可能性が強い。
【図面の簡単な説明】
【0037】
図1】実例5のXRDスペクトル
図2】実例5と業務用ホプカライト触媒のH2-TPRとの比較図
【発明を実施するための形態】
【0038】
次に、実例と結び合わせて本発明について具体的に説明するが、理解する必要があるのは、前記の実例及び図が本発明に関する例示的な説明のためのものだけであり、本発明の範囲に対していかなる制限も構成しなく、本発明の目的と一致する適切な変換でも組合でも本発明の請求項にある。
【0039】
下記の各実例に用いられる触媒は下記の調製手順によるものである。
【0040】
適量の硝酸銅、硝酸マンガン及び硝酸アルミニウムを適量の蒸留水に入れ、充分に混合させてから透明な金属イオン混合溶液を取得した。その中、各原料の用量はCu:Mn:Alのモル比が5:1:x、x=0~1であるようにすること。取得した混合溶液で、金属イオンは総濃度が1mol・L-1となるようにする。2mol・L-1のNaOH溶液を沈殿剤にし、撹拌条件で、同時に金属イオン混合液及びNaOH沈殿剤を5Lのビーカーに滴下し、共沈させ反応、反応温度を常温、pH=8~8.5にし、滴定中に両者の滴下速度を調節して反応液のpHを調節する。金属イオン溶液が完全に滴下されると、直ちにNaOH沈殿剤の滴下を止め、続いて常温で2hに撹拌を行い、静置して15hに老化させる。取得した沈殿物を濾過してからpH=7程度に洗い、取得したフィルターケーキを100℃の空気で乾燥させてから400℃で6~10hに焙煎してCuO-MnO2-xAl2O3触媒を取得し、ふるい分けられた20~60メッシュの触媒顆粒を固定床CO触媒の燃焼反応に用いる。
【0041】
以下の各実例で固定床CO触媒を用いる燃焼反応の過程は次のとおりである。
【0042】
ふるい分けられた触媒顆粒の5gを固定床反応器に充填し、空気で350℃で6h程度に予備活化してから床層の温度を所要の反応温度に調節し、30mL・min-1の流れる速度で質量流量計を通じてCOを固定床反応器に入れて触媒燃焼反応を行い、反応産出物のガスが直接にガスクロマトグラフに入るようにして検出を行い、触媒燃焼反応の考察温度が20~200℃にあり、考察されるCuO-MnO2-xAl2O3触媒でAlドーピング量(金属イオンAl/(Cu+Mn)%で計算する)が0~30%にある。
【実施例1】
【0043】
業務用ホプカライト触媒に対してCO触媒の燃焼反応活性に関する考察を行う。固定床反応器で30mL・min-1の速度で1.6%CO、21.4%の酸素及び77.0%の窒素からなる混合ガスを通じさせ、反応空気の流れ速度360h-1、常圧、反応温度15℃の条件でCO触媒の燃焼反応を行い、温度が安定になって15minに渡ってから採集を始め、SC-2000形ガスクロマトグラフでTCD検出器のオンライン分析を行い、下式で反応物のCO転化率を評価する。
XCO(%)=([CO]in-[CO]out)/[CO]in*100%
XCO:CO転化率、[CO]in:反応器入口におけるCO濃度;[CO]out:反応器出口におけるCO濃度
【0044】
3回のサンプリング成績の誤差が1%以下にある条件で当該温度での採集を終え、3回のサンプリングの平均転化率を当該温度での転化率にする。次に、5℃/回で温度を上げ、CO転化率が100%となってから反応を終える。
【0045】
反応の結果によると、125℃でミキサーが触媒床層に入ってからCO転化率が100%に達した。
【実施例2】
【0046】
Cu:Mn:Alのモル比=5:1:0.2でCu-Mn-Al複合酸化物を調製して触媒にする。固定床反応器で30mL・min-1の速度で1.6%CO、21.4%の酸素及び77.0%の窒素からなる混合ガスを通じさせ、反応空気の流れ速度360h-1、常圧、反応温度15℃条件でCO触媒の燃焼反応を行い、温度が安定になって15minにわたってから採集を始め、SC-2000形ガスクロマトグラフでTCD検出器のオンライン分析を行う。
【0047】
反応の結果によると、85℃でミキサーが触媒床層に入ってからCO転化率が100%に達した。
【実施例3】
【0048】
Cu:Mn:Alのモル比=5:1:0.4Cu-Mn-Al複合酸化物を調製して触媒にする。固定床反応器で30mL・min-1の速度で1.6%CO、21.4%の酸素及び77.0%の窒素からなる混合ガスを通じさせ、反応空気の流れ速度360h-1、常圧、反応温度15℃条件でCO触媒の燃焼反応を行い、温度が安定になって15minにわたってから採集を始め、SC-2000形ガスクロマトグラフでTCD検出器のオンライン分析を行う。
【0049】
反応の結果によると、55℃でミキサーが触媒床層に入ってからCO転化率が100%に達した。
【実施例4】
【0050】
Cu:Mn:Alのモル比=5:1:0.6Cu-Mn-Al複合酸化物を調製して触媒にする。固定床反応器で30mL・min-1の速度で1.6%CO、21.4%の酸素及び77.0%の窒素からなる混合ガスを通じさせ、反応空気の流れ速度360h-1、常圧、反応温度15℃条件でCO触媒の燃焼反応を行い、温度が安定になって15minにわたってから採集を始め、SC-2000形ガスクロマトグラフでTCD検出器のオンライン分析を行う。
【0051】
反応の結果によると、35℃でミキサーが触媒床層に入ってからCO転化率100%に達した
【実施例5】
【0052】
Cu:Mn:Alのモル比=5:1:0.8Cu-Mn-Al複合酸化物を調製して触媒にする。固定床反応器で30mL・min-1の速度で1.6%CO、21.4%の酸素及び77.0%の窒素からなる混合ガスを通じさせ、反応空気の流れ速度360h-1、常圧、反応温度15℃条件でCO触媒の燃焼反応を行い、温度が安定になって15minにわたってから採集を始め、SC-2000形ガスクロマトグラフでTCD検出器のオンライン分析を行う。
【0053】
反応の結果によると、20℃でミキサーが触媒床層に入ってからCO転化率が100%に達した。
【実施例6】
【0054】
Cu:Mn:Alのモル比=5:1:1でCu-Mn-Al複合酸化物を調製して触媒にする。固定床反応器で30mL・min-1の速度で1.6%CO、21.4%の酸素及び77.0%の窒素からなる混合ガスを通じさせ、反応空気の流れ速度360h-1、常圧、反応温度15℃条件でCO触媒の燃焼反応を行い、温度が安定になって15minにわたってから採集を始め、SC-2000形ガスクロマトグラフでTCD検出器のオンライン分析を行う。
【0055】
反応の結果によると、45℃でミキサーが触媒床層に入ってからCO転化率が100%に達した。
【実施例7】
【0056】
主に業務用ホプカライト触媒以及びCu:Mn:Alのモル比がそれぞれ5:1:0.2、5:1:0.4、5:1:0.6、5:1:0.8、5:1:1である場合にCu-Mn-Al複合酸化物を調製したプロセスを考察した。低温活性が最もいい実例5で触媒がX線により回折することを再現して図1に示したXRDスペクトルを取得した。図によると、Cu-Mn-Al触媒の中の主な結晶形がCu、Mn及びAlが相互に結びあわせてスピネルを生成する構造である。それと同時に、生成したCuMnO2複合酸化物がみられた。それによると、Al元素が入れられてから新たに生成したCu-Mn-Al複合酸化物触媒で、AlがキャリアとしてCuMn2O4スピネル構造がCuAl2O4またはMnAl2O4に代替されるようにしたので、Cu、Mnは分散度が向上して更に良好な接触活性を取得した。H2-TPRの結果も同様にこの規律を検証した。実例5で触媒と業務用ホプカライト触媒がH2手順を通じて温度を上げ、還元することを再現して図2に示したH2-TPR比較スペクトルを取得した。図によると、Alのドーピングにより、Cu-Mn触媒が更に容易に還元される。これは更に触媒の中のCu2+、Mn2+分散度の向上を証明する。それと同時に、Alのドーピングは有効に活性成分とキャリアとの相互作用を下げ、触媒表面における活性成分としての遊離状態のCu2+、Mn4+の分散程度が向上するようにし、触媒の低温還元性を向上させて触媒燃焼の反応活性を向上させた。
【0057】
上記の実例は本発明の望ましい実施方法に過ぎなく、本発明の請求項が前記の実例に限られるものではなく、本発明の考え方と一致する一切の技術策が本発明請求項にある。本技術分野の普通の技術者が本発明の原理を離脱しない前提で行う改善や修飾も本発明の請求項にある。
図1
図2
【国際調査報告】