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▶ シンティス バイオ,インコーポレイティドの特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-31
(54)【発明の名称】工学操作ロイシン脱炭酸酵素
(51)【国際特許分類】
   C12N 9/04 20060101AFI20241024BHJP
   C12N 15/53 20060101ALI20241024BHJP
   C12N 15/63 20060101ALI20241024BHJP
   C12N 1/15 20060101ALI20241024BHJP
   C12N 1/19 20060101ALI20241024BHJP
   C12N 1/21 20060101ALI20241024BHJP
   C12N 5/10 20060101ALI20241024BHJP
   A61K 38/43 20060101ALI20241024BHJP
   A61P 3/00 20060101ALI20241024BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20241024BHJP
【FI】
C12N9/04 Z ZNA
C12N15/53
C12N15/63 Z
C12N1/15
C12N1/19
C12N1/21
C12N5/10
A61K38/43
A61P3/00
A61P43/00 111
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024526835
(86)(22)【出願日】2022-11-01
(85)【翻訳文提出日】2024-06-28
(86)【国際出願番号】 US2022079089
(87)【国際公開番号】W WO2023077169
(87)【国際公開日】2023-05-04
(31)【優先権主張番号】63/274,395
(32)【優先日】2021-11-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】324009899
【氏名又は名称】シンティス バイオ,インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100117019
【弁理士】
【氏名又は名称】渡辺 陽一
(74)【代理人】
【識別番号】100141977
【弁理士】
【氏名又は名称】中島 勝
(74)【代理人】
【識別番号】100138210
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 達則
(72)【発明者】
【氏名】ジョナサン ベンジャミン アスファハ
(72)【発明者】
【氏名】サブハモイ ダス
(72)【発明者】
【氏名】フェイ ローン デュ
(72)【発明者】
【氏名】ステファン ジェーン
(72)【発明者】
【氏名】ニッキ ディー.クルーゼ
(72)【発明者】
【氏名】ジョイス リウ
(72)【発明者】
【氏名】ケリン マクルスキー
(72)【発明者】
【氏名】ロアサ メームード
(72)【発明者】
【氏名】アダム ピー.シルバーマン
(72)【発明者】
【氏名】クリステン ジーン バリュー
【テーマコード(参考)】
4B065
4C084
【Fターム(参考)】
4B065AA01X
4B065AA01Y
4B065AA57X
4B065AA57Y
4B065AA72X
4B065AA72Y
4B065AA83X
4B065AA83Y
4B065AA90X
4B065AA90Y
4B065AB01
4B065AC14
4B065BA02
4B065CA44
4B065CA46
4C084AA02
4C084AA07
4C084BA01
4C084BA02
4C084BA22
4C084DC01
4C084DC23
4C084MA27
4C084MA34
4C084MA35
4C084MA37
4C084MA52
4C084MA55
4C084ZC021
4C084ZC022
4C084ZC211
4C084ZC212
4C084ZC511
4C084ZC512
(57)【要約】
本発明は、工学操作ロイシン脱炭酸酵素(LDC)ポリペプチド及びその組成物、並びに工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを提供する。いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、強化された触媒活性、並びにタンパク質分解に対する感受性の低下、及び/又は低pH環境に対する耐容性の上昇を示す。いくつかの実施態様では、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、改良された保存安定性を提供するように最適化される。本発明はまた、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドを含む組成物を、治療目的及び産業目的で使用する方法を提供する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
配列番号828又は888に対応する参照配列に対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、又はそれ以上の配列同一性を有するアミノ酸配列含む工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドであって、ここで、前記アミノ酸配列は、配列番号828又は888に対応する参照配列に対して1つ又はそれ以上の置換を含む、ポリペプチド。
【請求項2】
配列番号828に対応する参照配列に対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、又はそれ以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、ここで、前記アミノ酸配列は、配列番号828に対応する参照配列に対して1つ又はそれ以上の置換を含む、請求項1に記載の工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチド。
【請求項3】
配列番号888に対応する参照配列に対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、又はそれ以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、ここで,前記アミノ酸配列は、配列番号828に対応する参照配列に対して1つ又はそれ以上の置換を含む、請求項1に記載の工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチド。
【請求項4】
前記アミノ酸配列が、アミノ酸位置5、19、33、41、47、51、55、64、141、170、173、187、198、200、202、267、270、272、290、312、353、357、383、若しくは384、又はこれらの組み合わせにおいて少なくとも置換を含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号828に対応する参照配列に対して相対的なものである、請求項1~3のいずれか1項に記載の工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチド。
【請求項5】
前記アミノ酸配列が少なくとも置換5V、19L、33L、41D、47F、51E、55I、64S/N、141P、170P、173I、187L、198G、200S、202H、267L、270L/T、272A、290I、312T、353E、357S/C、383S、若しくは384W、又はこれらの組み合わせを含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号828に対応する参照配列に対して相対的なものである、請求項1~4のいずれか1項に記載の工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチド。
【請求項6】
前記アミノ酸配列が、アミノ酸位置33、55、64、126、270、若しくは357、又はこれらの組み合わせにおいて少なくとも置換を含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号828に対応する参照配列に対して相対的なものである、請求項1~3のいずれか1項に記載の工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチド。
【請求項7】
前記アミノ酸配列が、少なくとも置換33L、55I、64N、126A、270L、若しくは357Sの置換、又はこれらの組み合わせを含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号828に対応する参照配列に対して相対的なものである、請求項1~3及び6のいずれか1項に記載の工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチド。
【請求項8】
1~3のいずれか1項に記載の工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドであって、ここで、前記アミノ酸配列が、アミノ酸位置170/270/383、270、41/173、272、5/141/272/383、41/383、41/141/187/272/290、41/141/173/290、5/272/383、5/41/173/272/383、41/141、141/272、353/384、272/383、41/141/173、41/272/383、41/141/187/200/202/272、33/55/64/126/270/357、33/126/353/357、55/64/267/35/384、33/64/357、126/267、64/267/353/384、33/55/64/357、19/64/126/267、55/267、33/126/267/270/312/357、19/33/55/353/357/384、19/33/126、126/312、126/198/202/267/312、126/353、55/126、126/270/384、33/64/353/357、19/267、51/55/267/270/353、33/126/267/270、19/55/64/126/267/270/353、19/33/126/270/353/357/384、19/33/64/267/353、126/353/384、126/270/312/353/384、19/33/55/126、33/357、47/51/64/126/353/384、126、又は126/270において少なくとも置換又は置換セットを含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号828に対応する参照配列に対して相対的なものである、ポリペプチド。
【請求項9】
請求項1~3及び8のいずれか1項に記載の工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドであって、前記アミノ酸配列が、少なくとも置換又は置換セット170P/270L/383S、270L、41D/173I、272A、5V/141P/272A/383S、41D/383S、41D/141P/187L/272A/290I、41D/141P/173I/290I、5V/272A/383S、5V/41D/173I/272A/383S、41D/141P、141P/272A、353E/384W、272A/383S、41D/141P/173I、41D/272A/383S、41D/141P/187L/200S/202H/272A、33L/55I/64N/126A/270L/357S、33L/126A/353E/357S、55I/64N/267L/353E/384W、33L/64N/357S、126A/267L、64N/267L/353E/384W、33L/55I/64N/357S、19L/64N/126A/267L、55I/267L、33L/126A/267L/270T/312T/357S、19L/33L/55I/353E/357S/384W、19L/33L/126A、126A/312T、126A/198G/202H/267L/312T、126A/353E、55I/126A、126A/270T/384W、33L/64N/353E/357S、19L/267L、51E/55I/267L/270T/353E、33L/126A/267L/270T、19L/55I/64N/126A/267L/270T/353E、19L/33L/126A/270T/353E/357S/384W、19L/33L/64N/267L/353E、126A/353E/384W、126A/270T/312T/353E/384W、19L/33L/55I/126A、33L/357S、47F/51E/64N/126A/353E/384W、126A、又は126A/270Tを含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号828に対応する参照配列に対して相対的なものである、ポリペプチド。
【請求項10】
請求項1~3、8、及び9のいずれか1項に記載の工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドであって、前記アミノ酸配列が、少なくとも置換又は置換セットA170P/R270L/A383S、R270L、H41D/F173I、T272A、K5V/R141P/T272A/A383S、H41D/A383S、H41D/R141P/V187L/T272A/V290I、H41D/R141P/F173I/V290I、K5V/T272A/A383S、K5V/H41D/F173I/T272A/A383S、H41D/R141P、R141P/T272A、D353E/P384W、T272A/A383S、H41D/R141P/F173I、H41D/T272A/A383S、H41D/R141P/V187L/H200S/S202H/T272A、F33L/V55I/S64N/D126A/R270L/C357S、F33L/D126A/D353E/C357S、V55I/S64N/I267L/D353E/P384W、F33L/S64N/C357S、D126A/I267L、S64N/I267L/D353E/P384W、F33L/V55I/S64N/C357S、I19L/S64N/D126A/I267L、V55I/I267L、F33L/D126A/I267L/R270T/A312T/C357S、I19L/F33L/V55I/D353E/C357S/P384W、I19L/F33L/D126A、D126A/A312T、D126A/A198G/S202H/I267L/A312T、D126A/D353E、V55I/D126A、D126A/R270T/P384W、F33L/S64N/D353E/C357S、I19L/I267L、L51E/V55I/I267L/R270T/D353E、F33L/D126A/I267L/R270T、I19L/V55I/S64N/D126A/I267L/R270T/D353E、I19L/F33L/D126A/R270T/D353E/C357S/P384W、I19L/F33L/S64N/I267L/D353E、D126A/D353E/P384W、D126A/R270T/A312T/D353E/P384W、I19L/F33L/V55I/D126A、F33L/C357S、L47F/L51E/S64N/D126A/D353E/P384W、D126A、又はD126A/R270Tを含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号828に対応する参照配列に対して相対的なものである、ポリペプチド。
【請求項11】
配列番号888に対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、又はそれ以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、ここで、前記アミノ酸配列は、配列番号888に対応する参照配列に対して1つ又はそれ以上置換を含む、請求項1に記載の工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチド。
【請求項12】
前記アミノ酸配列が、アミノ酸位置5、19、33、41、47、51、55、64、141、170、173、187、198、200、202、267、270、272、290、312、353、357、383、若しくは384、又はこれらの組み合わせにおいて少なくとも置換を含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号888に対応する参照配列に対して相対的なものである。請求項11に記載の工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチド。
【請求項13】
請求項11又は12に記載の工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドであって、前記アミノ酸配列が、アミノ酸残基5V、19L、33L、41D、47F、51E、55I、64S/N、141P、170P、173I、187L、198G、200S、202H、267L、270L/T、272A、290I、312T、353E、357S/C、383S、若しくは384W、又はこれらの組み合わせを含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号888に対応する参照配列に対して相対的なものである、ポリペプチド。
【請求項14】
請求項11~13のいずれか1項に記載の工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドであって、前記アミノ酸配列が、アミノ酸位置64/173/202/353/384、41/141/272/353、141/202/272/353/357、173/202/357、202/353、5/51/173/272/353/384、51/202/272/357、141/173/272、272、41/173/384、41/64/141/353/357/383、141/173/202、5/51/64/202/353、357、64、5/41/141、41/141/173/202/353、353、202/357、51/141/202/272/353、202、51/141/173/353/384、41/141/173/202/272/353/383/384、64/202/357、5/64/353/383/384、41/272/353/383、41/173/272/353/357、51/141/272/353/357/383/384、41/353/357、173/272/353/357、5/41/64/173/353/357、64/173/357、51/272、51/64/357/384、51/141/173/272/353、64/202/272/353/357/384、51/272/357、51/173/272/353/384、353/384、202/272/357、64/141/173/202/353/357、5/41/51/202/357/383、5/51/173/272/383、41/141/272、51/173、5/353、41/64/173/272/353/383、5/64/173/272/353、51/64、41/357/383、41/173/353/357、202/272/383、202/272、353/357、41/173/202/272/357、141/173/202/272/353/357、64/141/202、又は5/173/272において少なくとも置換又は置換セットを含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号888に対応する参照配列に対して相対的なものである、ポリペプチド。
【請求項15】
請求項14に記載の工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドであって、前記アミノ酸配列が少なくとも置換又は置換セット64S/173I/202H/353E/384W、41D/141P/272A/353E、141P/202H/272A/353E/357C、173I/202H/357C、202H/353E、5V/51E/173I/272A/353E/384W、51E/202H/272A/357C、141P/173I/272A、272A、41D/173I/384W、41D/64S/141P/353E/357C/383S、141P/173I/202H、5V/51E/64S/202H/353E、357C、64S、5V/41D/141P、41D/141P/173I/202H/353E、353E、202H/357C、51E/141P/202H/272A/353E、202H、51E/141P/173I/353E/384W、41D/141P/173I/202H/272A/353E/383S/384W、64S/202H/357C、5V/64S/353E/383S/384W、41D/272A/353E/383S、41D/173I/272A/353E/357C、51E/141P/272A/353E/357C/383S/384W、41D/353E/357C、173I/272A/353E/357C、5V/41D/64S/173I/353E/357C、64S/173I/357C、51E/272A、51E/64S/357C/384W、51E/141P/173I/272A/353E、64S/202H/272A/353E/357C/384W、51E/272A/357C、51E/173I/272A/353E/384W、353E/384W、202H/272A/357C、64S/141P/173I/202H/353E/357C、5V/41D/51E/202H/357C/383S、5V/51E/173I/272A/383S、41D/141P/272A、51E/173I、5V/353E、41D/64S/173I/272A/353E/383S、5V/64S/173I/272A/353E、51E/64S、41D/357C/383S、41D/173I/353E/357C、202H/272A/383S、202H/272A、353E/357C、41D/173I/202H/272A/357C、141P/173I/202H/272A/353E/357C、64S/141P/202H、又は5V/173I/272Aを含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号888に対応する参照配列に対して相対的なものである、ポリペプチド。
【請求項16】
請求項14に記載の工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドであって、前記アミノ酸配列が少なくとも置換又は置換セットN64S/F173I/S202H/D353E/P384W、H41D/R141P/T272A/D353E、R141P/S202H/T272A/D353E/S357C、F173I/S202H/S357C、S202H/D353E、K5V/L51E/F173I/T272A/D353E/P384W、L51E/S202H/T272A/S357C、R141P/F173I/T272A、T272A、H41D/F173I/P384W、H41D/N64S/R141P/D353E/S357C/A383S、R141P/F173I/S202H、K5V/L51E/N64S/S202H/D353E、S357C、N64S、K5V/H41D/R141P、H41D/R141P/F173I/S202H/D353E、D353E、S202H/S357C、L51E/R141P/S202H/T272A/D353E、S202H、L51E/R141P/F173I/D353E/P384W、H41D/R141P/F173I/S202H/T272A/D353E/A383S/P384W、N64S/S202H/S357C、K5V/N64S/D353E/A383S/P384W、H41D/T272A/D353E/A383S、H41D/F173I/T272A/D353E/S357C、L51E/R141P/T272A/D353E/S357C/A383S/P384W、H41D/D353E/S357C、F173I/T272A/D353E/S357C、K5V/H41D/N64S/F173I/D353E/S357C、N64S/F173I/S357C、L51E/T272A、L51E/N64S/S357C/P384W、L51E/R141P/F173I/T272A/D353E、N64S/S202H/T272A/D353E/S357C/P384W、L51E/T272A/S357C、L51E/F173I/T272A/D353E/P384W、D353E/P384W、S202H/T272A/S357C、N64S/R141P/F173I/S202H/D353E/S357C、K5V/H41D/L51E/S202H/S357C/A383S、K5V/L51E/F173I/T272A/A383S、H41D/R141P/T272A、L51E/F173I、K5V/D353E、H41D/N64S/F173I/T272A/D353E/A383S、K5V/N64S/F173I/T272A/D353E、L51E/N64S、H41D/S357C/A383S、H41D/F173I/D353E/S357C、S202H/T272A/A383S、S202H/T272A、D353E/S357C、H41D/F173I/S202H/T272A/S357C、R141P/F173I/S202H/T272A/D353E/S357C、N64S/R141P/S202H、又はK5V/F173I/T272Aを含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号888に対する参照配列に対して相対的なものである、ポリペプチド。
【請求項17】
前記アミノ酸配列が表12-1及び12-2に提供される変種の置換又は置換セットを含み、ここで、前記置換又は置換セットは配列番号12に対応する参照配列に対して相対的なものである、請求項1に記載の工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチド。
【請求項18】
前記アミノ酸配列が表12-1及び12-2に提供される少なくとも1つのアミノ酸位置に置換を含む、請求項1に記載の工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチド。
【請求項19】
前記アミノ酸配列が表12-1及び12-2に提供される少なくとも1つの置換を含む、請求項1に記載の工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチド。
【請求項20】
前記アミノ酸配列が表12-1及び12-2に提供される少なくとも置換又は置換セットを含み、ここで、前記置換又は置換セットは配列番号828又は888に対応する参照配列に対して相対的なものである、請求項1に記載の工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチド。
【請求項21】
前記アミノ酸配列が表12-1及び12-2に提供される工学操作ロイシン脱炭酸酵素の配列を含む、請求項1に記載の工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチド。
【請求項22】
前記アミノ酸配列が配列番号854~1064のうちの偶数の配列番号を含む、請求項1に記載の工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチド。
【請求項23】
前記工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドが、野生型のプランクトミセス科種のロイシン脱炭酸酵素、又は配列番号12に対応するアミノ酸配列を有するロイシン脱炭酸酵素と比較して、1つ又はそれ以上の改良された特性を示す、請求項1~22のいずれか1項に記載の工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチド。
【請求項24】
請求項23に記載の工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドであって、前記改良された特性が、野生型のプランクトミセス科種のロイシン脱炭酸酵素、又は配列番号12に対応するアミノ酸配列を有するロイシン脱炭酸酵素と比較して、(i)ロイシンに対する活性の上昇、(ii)タンパク質分解に対する耐性の上昇、(iii)低pH環境に対する耐容性の上昇、若しくは(iv)熱安定性の上昇、又はこれらの任意の組み合わせから選択される、ポリペプチド。
【請求項25】
前記工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドが精製されている、請求項1~24のいずれか1項に記載のロイシン脱炭酸酵素ポリペプチド。
【請求項26】
請求項1~25のいずれか1項に記載の少なくとも1つの工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドを含む組成物。
【請求項27】
請求項1~25のいずれか1項に記載の少なくとも1つの工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドを含む医薬組成物。
【請求項28】
少なくとも1つの医薬的に許容し得る賦形剤及び/又は担体をさらに含む、請求項27に記載の医薬組成物。
【請求項29】
前記組成物がヒトへの経口投与に適している、請求項26、27、又は28に記載の医薬組成物。
【請求項30】
前記組成物が、丸薬、錠剤、カプセル剤、ジェルキャップ、液剤、又はエマルジョンの形態である、請求項27~29のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項31】
前記丸薬、錠剤、カプセル剤、又はジェルキャップが腸内コーティングをさらに含む、請求項30に記載の医薬組成物。
【請求項32】
前記組成物がヒトへの非経口注射に適している、請求項27又は28に記載の医薬組成物。
【請求項33】
請求項1~24のいずれか1項に記載の少なくとも1つの工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドをコードする組換えポリヌクレオチド。
【請求項34】
配列番号853~1063のうちの奇数の配列番号に対応する参照ポリペプチド配列に対して、少なくとも70%、75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、又はそれ以上の配列同一性を有するポリヌクレオチド配列を含む、請求項33に記載の組換えポリヌクレオチド。
【請求項35】
前記ポリヌクレオチド配列がコドン最適化されている、請求項33又は34に記載の組換えポリヌクレオチド。
【請求項36】
前記ポリヌクレオチド配列が配列番号853~1063のうちの奇数の配列番号を含む、請求項33に記載の組換えポリヌクレオチド。
【請求項37】
請求項33~36のいずれか1項に記載の少なくとも1つの組換えポリヌクレオチドを含む発現ベクター.
【請求項38】
前記組換えポリヌクレオチドが制御配列に作動可能に連結されている。請求項37に記載の発現ベクター。
【請求項39】
請求項33~36のいずれか1項に記載の少なくとも1つのポリヌクレオチド又は請求項37又は38に記載の発現ベクターで形質転換されている宿主細胞。
【請求項40】
前記宿主細胞が原核細胞である、請求項39に記載の宿主細胞。
【請求項41】
前記原核細胞が大腸菌(E. coli)である、請求項40に記載の宿主細胞。
【請求項42】
請求項39~41のいずれか1項に記載の宿主細胞を、少なくとも1つの工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドが発現されるような条件下で培養することを含む、宿主細胞中で工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドを産生する方法。
【請求項43】
培養物及び/又は宿主細胞から工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドを回収することをさらに含む、請求項42に記載の方法。
【請求項44】
少なくとも1つの工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドを精製する工程をさらに含む、請求項42又は43に記載の方法。
【請求項45】
血漿中のロイシン、イソロイシン、アロイソロイシン、及び/又はケトイソカプロン酸レベルの上昇に関連する疾患又は状態の症状を治療及び/又は予防する方法であって、それを必要とする被験体に、血漿中のロイシン、イソロイシン、アロイソロイシン、及び/又はケトイソカプロン酸レベルを低下させる工学操作ロイシン脱炭酸酵素の有効量を投与することを含む、方法。
【請求項46】
血漿中のロイシン、イソロイシン、アロイソロイシン、及び/又はケトイソカプロン酸レベルの上昇に関連する前記疾患又は状態がメープルシロップ尿症である、請求項45に記載の方法。
【請求項47】
血漿中のロイシン、イソロイシン、アロイソロイシン、及び/又はケトイソカプロン酸レベルの上昇に関連する前記疾患又は状態がイソ吉草酸血症である、請求項45に記載の方法。
【請求項48】
血漿中のロイシン、イソロイシン、アロイソロイシン、及び/又はケトイソカプロン酸レベルの上昇に関連する前記疾患又は状態が3-メチルクロトニル-CoAカルボキシラーゼ欠損症である、請求項45に記載の方法。
【請求項49】
それを必要とする被験体に工学操作ロイシン脱炭酸酵素の有効量を投与することを含む、前記被験体における血漿中のロイシン、イソロイシン、アロイソロイシン、及び/又はケトイソカプロン酸のレベルを低下させる方法。
【請求項50】
前記被験体が、メープルシロップ尿症、イソ吉草酸血症、又は3-メチルクロトニル-CoAカルボキシラーゼ欠損症を有する、請求項49に記載の方法。
【請求項51】
前記工学操作ロイシン脱炭酸酵素が、1mg/kg~500mg/kg、1mg/kg~400mg/kg、1mg/kg~200mg/kg、又は5mg/kg~200mg/kgの用量で投与される、請求項45~50のいずれか1項に記載の方法。
【請求項52】
前記工学操作ロイシン脱炭酸酵素が、1mg/kg~25mg/kg未満又は1mg/kg~25mg/kg未満の用量で投与される、請求項51に記載の方法。
【請求項53】
前記投与量が約6.25mg/kg~約12.5mg/kgである、請求項52に記載の方法。
【請求項54】
前記工学操作ロイシン脱炭酸酵素が、血漿中のロイシン、ケトイソカプロン酸、及びメチオニンのレベルを低下させるのに有効な量で投与される、請求項45~53のいずれか1項に記載の方法。
【請求項55】
前記工学操作ロイシン脱炭酸酵素が、少なくとも2日又はそれ以上連続して被験体に投与される、請求項54に記載の方法。
【請求項56】
前記工学操作ロイシン脱炭酸酵素が、少なくとも3日又はそれ以上連続して被験体に投与される、請求項54に記載の方法。
【請求項57】
前記工学操作ロイシン脱炭酸酵素が、タンパク質を含む食事の摂取直前、摂取と同時、及び/又は摂取直後に投与される、請求項45~56のいずれか1項に記載の方法。
【請求項58】
それを必要とする前記被験体がメープルシロップ尿症を患っており、及びここで、前記メープルシロップ尿症の症状が改善されている、請求項45~57のいずれか1項に記載の方法。
【請求項59】
それを必要とする前記被験体がイソ吉草酸血症を有し、及びここで、前記イソ吉草酸血症の症状が改良されている、請求項45~57のいずれか1項に記載の方法。
【請求項60】
それを必要とする前記被験体が3-メチルクロトニル-CoAカルボキシラーゼ欠損症を有し、及びここで、前記3-メチルクロトニル-CoAカルボキシラーゼ欠損症の症状が改良されている、請求項45~57のいずれか1項に記載の方法。
【請求項61】
前記被験体が、前記疾患に罹患している被験者が必要とする食事と比較して、ロイシン、イソロイシン、及び/又はバリン含有量の制限が少ない食事を摂取することができる、請求項45~60のいずれか1項に記載の方法。
【請求項62】
前記被験体が、前記疾患に罹患している被験者が必要とする食事と比較して、タンパク質含有量の制限が少ない食事を摂取することができる、請求項45~60のいずれか1項に記載の方法。
【請求項63】
前記被験体が、幼児、子供、若者、又は成人である、請求項45~62のいずれか1項に記載の方法。
【請求項64】
前記工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドが、配列番号2、4、6、8、10、12、14、38、234、284、484、594、686、688、766、828、又は888に対応する参照配列に対して、少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、又はそれ以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、ここで、前記アミノ酸配列は、配列番号2、4、6、8、10、12、14、38、234、284、484、594、686、688、766、828、又は888に対応する参照配列に対して1つ又はそれ以上の置換を含む、請求項45~63のいずれか1項に記載の方法。
【請求項65】
前記工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドが、配列番号12、38、234、284、484、594、686、688、766、828、又は888に対応する参照配列に対して、少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、又はそれ以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、ここで、前記アミノ酸配列は、配列番号12、38、234、284、484、594、686、688、766、828、又は888に対応する参照配列に対して1つ又はそれ以上の置換を含む、請求項45~63のいずれか1項に記載の方法。
【請求項66】
前記工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドが、配列番号12、38、234、284、484、594、686、688、766、828、又は888に対応する参照配列に対して、少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、又はそれ以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、ここで、前記アミノ酸配列は、配列番号12に対応する参照配列に対して1つ又はそれ以上の置換を含む、請求項45~63のいずれか1項に記載の方法。
【請求項67】
工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドが、アミノ酸位置 2、3、5、12、14、16、19、33、34、38、39、41、47、48、51、55、63、64、66、69、76、77、80、87、89、91、92、102、106、109、118、123、126、127、132、134、135、139、140、141、156、161、164、168、170、173、181、187、189、193、194、196、198、200、201、202、211、223、228、245、255、256、259、262、263、265、267、270、272、275、290、296、299、300、303、304、312、317、319、324、328、331、338、339、340、343、349、350、352、353、357、364、365、365、366、379、380、381、382、383、384、386、388、389、390、391、393、394、395、397、398、401、404、若しくは405、又はこれらの組み合わせにおいて、少なくとも置換を含むアミノ酸配列を含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号12に対応する参照配列に対して相対的なものである、請求項65又は66に記載の方法。
【請求項68】
前記工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドが、少なくとも置換2E、3M、5M/V、12G、14I/T、16Q/V、19I/L、33L、34L、38V、39N/S、41D、47F、48L、51Q/E、55I、63C、64S/A/N/E、66S/N、69I、76V、77L、80G/K、87R、89P、91A/Q、92K、102S、106M、109G、118T/D、123F/M/V、126A/T、127S、132F、134A/S、135V、139G、140V、141P、156A/S、161V、164A/C、168K、170A/P、173A/I/T、181K/R/V、187L、189A/D、193I、194C/L、196D/R、198G、200S、201D/R、202H、211S、223M、228D、245M、255G/N/P/H、256W、259K/L/Q、262D/G/H/I/S/T、263T/V、265P、267L/I、270R/A/T/L、272A、275S、290I、296D/E、299A、300R/K、303Q、304R、312A/T、317Q、319A、324N/S/M/N/T、328N、331V、338S、339A/D、340T/V、343A/E、349T、350S/E、352A、353I/L/D/N/S/W/E、357S/C/M/V、364K/R、365E、365E、366A/M/Q/T/V、379D/N/P/E、380E、381D/E、382G/S、383S、384W、386、388A、389G/P/Q、390A/S/E/、391E/、393T、394E、395A/D/G/K/S、397A、398、401Y/、404I、若しくは405D/H/L/E、又はこれらの組み合わせを含むアミノ酸配列を含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号12に対応する参照配列に対して相対的なものである、請求項65~67のいずれか1項に記載の方法。
【請求項69】
前記工学操作ロイシン脱炭酸酵素がポリペプチドが、配列番号12に対して少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、又はそれ以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、及びここで、前記工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドのアミノ酸配列が、アミノ酸位置5、14、14/34/38/39/102/267/275/350/357、14/39/102/127/245/267/275/349/350、34/38/39/102/127/275/357、34/38/39/102/275/357、34/38/39/127/245/349/350/357、34/38/39/127/245/350/357、34/39/102/127/264/275/357、34/39/102/127/275/349/357、34/39/102/264/275/350/357、34/39/275/349/350/357、38/39/102/127/264/267/350/357、38/39/102/127/267/275/349/350/357、38/39/102/127/349/350/357、38/39/102/127/350、38/39/102/127/350/357、38/39/127/245/267/357、38/39/127/264/275、38/39/127/264/350/357、38/39/127/350/357、38/39/127/357、38/39/245/275/357、38/39/264/267/275/350、38/39/264/275/357、38/39/275、38/39/275/350、39、39/102/127/264/275/357、39/102/264/275/357、39/102/267/275/357、39/127/245/264/267/275/350、39/127/245/264/275/350/357、39/127/245/357、39/127/267/275/350/357、39/127/267/350/357、39/127/357、39/245/264/267/275/357、39/264/267/275/350、39/275/350/357、48、139、164、196、255、299、318、324、339、343、350、353、357、364、365、379、381、386、389、391、393、394、395、397、398、及び405において少なくとも置換又は置換セットを含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号12に対して番号が付けられている、請求項65~68のいずれか1項に記載の方法。
【請求項70】
前記工学操作ロイシン脱炭酸酵素がポリペプチドが、配列番号38、234、284、484、594、686、688、766、828、又は888に対応する参照配列に対して、少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、又はそれ以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、ここで、前記アミノ酸配列は、配列番号38、234、284、484、594、686、688、766、828、又は888に対応する参照配列に対して1つ又はそれ以上の置換を含む、請求項66に記載の方法。
【請求項71】
前記工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドが、アミノ酸位置2、3、5、12、14、16、19、33、34、38、39、41、47、48、51、55、63、64、66、69、76、77、80、87、89、91、92、102、106、109、118、123、126、127、132、134、135、139、140、141、156、161、164、168、170、173、181、187、189、193、194、196、198、200、201、202、211、223、228、245、255、256、259、262、263、265、267、270、272、275、290、296、299、300、303、304、312、317、319、324、328、331、338、339、340、343、349、350、352、353、357、364、365、365、366、379、380、381、382、383、384、386、388、389、390、391、393、394、395、397、398、401、404、若しくは405、又はこれらの組み合わせにおいて、少なくとも置換を含むアミノ酸配列を含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号38、234、284、484、594、686、688、766、828、又は888に対応する参照配列に対して相対的なものである、請求項70に記載の方法。
【請求項72】
前記工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドが、配列番号38に対して、少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、又はそれ以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、及びここで、前記工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドのアミノ酸配列が、アミノ酸位置48/64/164/324/343/353/357/364、48/64/164/324/343/364、48/64/164/353/357/364、48/64/357/364、64/164/324/343/353/357/364、64/164/324/343/357/364、64/164/353/357、64/318/324/357/364、64/324/353/357/364、132/255/339/379/395、164/196/324/357/364、164/318/324/343/353/357、164/318/324/357/364、164/324/343/353/357/364、164/324/357/364、164/353/357/364、164/364、196/318/324/353/357/364、318/343/357、324/343/357/364、324/353/357/364、324/357/364、339/379/389/394/395、339/389/395、339/391、339/394/395/405、357/364、379/386、379/394/395/397/404/405、379/394/395/397/405、389/394/395/397/405、又は394/397において少なくとも置換又は置換セットを含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号38に対応する参照配列に対して相対的なものである、請求項70又は71に記載の方法。
【請求項73】
前記工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドが、配列番号234に対して、少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、又はそれ以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、及びここで、前記工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドのアミノ酸配列が、アミノ酸位置2、3、33、48/64/255、48/255/339、48/255/379、64、64/255、69、161、193、255、255/318/379、259、263、318/339/379、324、324/389/394、324/389/394/395、324/389/394/397、324/394、324/394/395、324/394/395/397、324/395、339、340、380、382、389、389/394、389/394/395、389/394/395/397、389/394/397、389/395、389/397、390、394、394/395、394/395/397、395、395/397、397、401、又は405において少なくとも置換又は置換セットを含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号234に対応する参照配列に対して相対的なものである、請求項70又は71に記載の方法。
【請求項74】
前記工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドが、配列番号284に対して、少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、又はそれ以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、及びここで、前記工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドのアミノ酸配列が、アミノ酸位置2/64/69/324/380/382/388/389、3/64/69/263/339/380/388、3/64/69/389、3/64/69/390、3/64/379/380/390、3/69/263/380、3/69/324、3/69/324/380/382/389/390、12/135/259/263、12/135/263/382、12/259/263/304、48/64/255、64/69、64/69/189/259/263/304、64/69/189/259/263/304/339/340/379、64/69/223/388、64/69/223/388/389/390、64/69/304/379/382、64/69/324、64/69/324/339/380/389/390、64/69/339、64/69/339/382/388/389、64/69/339/389/390、64/69/379/380、64/69/380/388/390、64/69/389、64/69/390、64/255/263、64/263、64/324/339/389/390、69/223/263/324/382/388/390、69/223/324/379/380/382/388/390、69/263、69/263/324、69/263/339、69/263/388、69/263/389/390、69/324/379/380/388、69/324/380、69/339/390、69/382/390、259/263/304、259/263/304/339/340/379、263/339/389/390、263/390、又は304/340/379/380/382において少なくとも置換又は置換セットを含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号284に対応する参照配列に対して相対的なものである、請求項70又は71に記載の方法。
【請求項75】
前記工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドが、配列番号484に対して、少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、又はそれ以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、及びここで、前記工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドのアミノ酸配列が、アミノ酸位置3/194/304、3/259/263/304、3/259/304、3/259/304/324/339、3/259/304/324/382、3/259/304/382、3/263/304/324、3/263/304/324/339、3/263/304/324/382、3/304、3/304/324、16、63、77、80、87/270、87/270/365、87/328/365、91、92、126、140、156、168/270/328/338、181、194、201、256、259、259/263、259/263/304、259/263/304/324、259/263/304/324/382、259/263/304/379、259/263/304/382、259/304、259/304/324、259/304/324/339、259/304/324/339/382、259/304/382、262、263/304、263/304/324、263/304/324/339、263/304/324/382、263/324、270、270/319、270/328/338、270/328/338/365、304、304/324、324、328、352、365、366、又は382において少なくとも置換又は置換セットを含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号484に対応する参照配列に対して相対的なものである、請求項70又は71に記載の方法。
【請求項76】
前記工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドが、配列番号594に対して、少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、又はそれ以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、及びここで、前記工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドのアミノ酸配列が、アミノ酸位置16/63/80/126/168/366、16/63/80/126/181/194/259/324/328/366、16/63/126/168/270/328/366、16/80/126/324/366、16/80/126/366、16/80/168、16/80/168/270/366、16/80/168/324、16/80/168/366、16/80/324、16/91/126/168/324/366、16/126/168/366、16/168/259/366、16/168/270/324/366、16/168/324/328/366、16/168/324/366、16/168/366、16/259/263/328、16/324/328/366、16/328/366、80/126/168/270/366、80/126/168/366、80/126/181/270/324/366、80/168/270/366、又は168/366において少なくとも置換又は置換セットを含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号594に対応する参照配列に対して相対的なものである、請求項70又は71に記載の方法。
【請求項77】
前記工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドが、配列番号686に対して、少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、又はそれ以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、及びここで、前記工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドのアミノ酸配列が、アミノ酸位置66/76/118/141/201/300、66/76/198/200/296/303、66/76/198/200/300、66/118/200/296/303/317、66/118/296、66/118/296/300、66/200、76/118/141/200/296、76/141/198/200/201/300、80/201/270、80/270、80/270/324、89/118/200、106/270/324/352、118/141/200、126、126/201/270/324、126/270、141/144/198/200/300、156/270、156/270/324、201/270、201/270/352、270、又は270/324において少なくとも置換又は置換セットを含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号686に対応する参照配列に対して相対的なものである、請求項70又は71に記載の方法。
【請求項78】
前記工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドが、配列番号686に対して、少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、又はそれ以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、及びここで、前記工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドのアミノ酸配列が、アミノ酸位置19、109、123、134、170、173、187、211、又は312において少なくとも置換又は置換セットを含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号686に対応する参照配列に対して相対的なものである、請求項70又は71に記載の方法。
【請求項79】
前記工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドが、配列番号688に対して、少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、又はそれ以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、及びここで、前記工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドのアミノ酸配列が、アミノ酸位置19/109/123/141/170/198/200/211/270/312、19/109/123/141/170/198/211、19/109/123/141/170/198/211/270/312、19/109/123/170/211/270/312、19/109/123/198/200/211/270/312、19/109/170/173/211/270/312、19/109/211/270/312、109/170/211/270/312、又は109/211/270/312において少なくとも置換又は置換セットを含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号688に対応する参照配列に対して相対的なものである、請求項70又は71に記載の方法。
【請求項80】
前記工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドが、配列番号766に対して、少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、又はそれ以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、及びここで、前記工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドのアミノ酸配列が、アミノ酸位置5/41、5/41/228、33、41、47、51、55、64、126、265、267、270、331、353、357、又は384において少なくとも置換又は置換セットを含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号766に対応する参照配列に対して相対的なものである、請求項70又は71に記載の方法。
【請求項81】
前記工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドが、配列番号766に対して、少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、又はそれ以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、及びここで、前記工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドのアミノ酸配列が、アミノ酸位置66、66/118、66/118/296、66/118/296/300、66/118/300、66/296、66/296/300、66/300、118、118/296、118/296/300、118/300、296、296/300、又は300において少なくとも置換又は置換セットを含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号766に対応する参照配列に対して相対的なものである、請求項70又は71に記載の方法。
【請求項82】
前記工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドが、配列番号828の参照配列に対して、少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、又はそれ以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、及びここで、前記工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドのアミノ酸配列が、アミノ酸位置170/270/383、270、41/173、272、5/141/272/383、41/383、41/141/187/272/290、41/141/173/290、5/272/383、5/41/173/272/383、41/141、141/272、353/384、272/383、41/141/173、41/272/383、41/141/187/200/202/272、33/55/64/126/270/357、33/126/353/357、55/64/267/35/384、33/64/357、126/267、64/267/353/384、33/55/64/357、19/64/126/267、55/267、33/126/267/270/312/357、19/33/55/353/357/384、19/33/126、126/312、126/198/202/267/312、126/353、55/126、126/270/384、33/64/353/357、19/267、51/55/267/270/353、33/126/267/270、19/55/64/126/267/270/353、19/33/126/270/353/357/384、19/33/64/267/353、126/353/384、126/270/312/353/384、19/33/55/126、33/357、47/51/64/126/353/384、126、又は126/270において少なくとも置換又は置換セットを含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号828に対応する参照配列に対して相対的なものである、請求項70又は71に記載の方法。
【請求項83】
前記工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドが、配列番号888の参照配列に対して、少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、又はそれ以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、及びここで、前記工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドのアミノ酸配列が、アミノ酸位置64/173/202/353/384、41/141/272/353、141/202/272/353/357、173/202/357、202/353、5/51/173/272/353/384、51/202/272/357、141/173/272、272、41/173/384、41/64/141/353/357/383、141/173/202、5/51/64/202/353、357、64、5/41/141、41/141/173/202/353、353、202/357、51/141/202/272/353、202、51/141/173/353/384、41/141/173/202/272/353/383/384、64/202/357、5/64/353/383/384、41/272/353/383、41/173/272/353/357、51/141/272/353/357/383/384、41/353/357、173/272/353/357、5/41/64/173/353/357、64/173/357、51/272、51/64/357/384、51/141/173/272/353、64/202/272/353/357/384、51/272/357、51/173/272/353/384、353/384、202/272/357、64/141/173/202/353/357、5/41/51/202/357/383、5/51/173/272/383、41/141/272、51/173、5/353、41/64/173/272/353/383、5/64/173/272/353、51/64、41/357/383、41/173/353/357、202/272/383、202/272、353/357、41/173/202/272/357、141/173/202/272/353/357、64/141/202、又は5/173/272において少なくとも置換又は置換セットを含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号888に対応する参照配列に対して相対的なものである、請求項70又は71に記載の方法。
【請求項84】
前記工学操作ロイシン脱炭酸酵素がポリペプチドが、表1-2、2-1、3-2、4-1、5-1、6-1、7-1、8-1、8-2、10-1、11-1、11-2、12-1、又は12-2のいずれかに提供される変種ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドである、請求項45~64のいずれか1項に記載の方法。
【請求項85】
前記工学操作ロイシン脱炭酸酵素がポリペプチドが、配列番号2~1064のうちの偶数の配列番号を含むアミノ酸配列を含む、請求項45~64のいずれか1項に記載の方法。
【請求項86】
前記工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドが、配列番号16~1064のうちの偶数の配列番号を含むアミノ酸配列を含む、請求項45~64のいずれか1項に記載の方法。
【請求項87】
前記工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドが、野生型のプランクトミセス科種のロイシン脱炭酸酵素又は配列番号12に対応する配列を有するロイシン脱炭酸酵素と比較して、1つ又はそれ以上の改良された特性を示す、請求項45~86のいずれか1項に記載の方法。
【請求項88】
前記改良された特性が、野生型のプランクトミセス科種のロイシン脱炭酸酵素、又は配列番号12に対応する配列を有するロイシン脱炭酸酵素と比較して、(i)ロイシンEに対する活性の上昇、(ii)タンパク質分解に対する耐性の上昇、(iii)低pH環境に対する耐容性の上昇、及び/又は(iv)熱安定性の上昇のうちの1つ又はそれ以上である、請求項87に記載の方法
【請求項89】
血漿中のロイシン、イソロイシン、アロイソロイシン、及び/又はケトイソカプロン酸レベルの上昇に関連する疾患又は状態を治療するための、請求項1~25のいずれか1項に記載の工学操作ロイシン脱炭酸酵素、又は請求項26~32のいずれか1項に記載の組成物の使用。
【請求項90】
血漿中のロイシン、イソロイシン、アロイソロイシン、及び/又はケトイソカプロン酸レベルの上昇に関連する疾患又は状態を治療するための薬剤の調製における、請求項1~25のいずれか1項に記載の工学操作ロイシン脱炭酸酵素の使用。
【請求項91】
前記疾患又は状態がメープルシロップ尿症、イソ吉草酸血症、又は3-メチルクロトニル-CoAカルボキシラーゼ欠損症である、請求項89又は90に記載の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願への相互参照
本出願は、35U.S.C.第119条(e)のもとに、2021年11月1日に提出された米国仮出願第63/274,395号の利益を主張するものであり、その全文は参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
配列リスト、表、又はコンピュータプログラムへの参照
EFS-Web経由でファイル名CX7-221WO2_ST26.xmlとして同時に提出された配列リスト(2022年10月30日に作成され、ファイルサイズは2.08メガバイトである)は、本明細書の一部であり、参照により本明細書に組み込まれる。
【0003】
技術分野
本開示は、工学操作ロイシン脱炭酸酵素(LDC)、その組成物、及び工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドに関する。本開示はまた、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドを治療目的及び産業目的で使用する方法に関する。
【背景技術】
【0004】
発明の背景
メープルシロップ尿症(MSUD)は、「ロイシン尿症」、「分岐鎖α-ロイシン脱水素酵素欠損症」、及び「BCKD欠損症」とも呼ばれ、ロイシン、イソロイシン、及びバリン(すなわち、分岐鎖アミノ酸)の異化経路に関与する分岐鎖ケト酸脱水素酵素(BCKDH)複合体の機能不全に続発するまれな遺伝性アミノ酸代謝異常症である。これは、1954年に Menkes et al., Pediatrics, 1954, 14:462-467 によって初めて記載され、罹患した新生児の尿が独特の甘い匂いを放つことからこの名前が付けられた。これはまた、哺乳不良、嘔吐、無気力、異常な行動(例えば、筋緊張亢進又は筋緊張低下)、及び発達遅延も特徴とする。この疾患は治療しないと、脳症、発作、昏睡、永久的な神経損傷、及び死亡に進行する可能性がある。後年は、発育遅延、学習障害、発作、運動障害が一般的である。病気の兆候と症状に基づいて、4つの一般的な形態に分類される。最も一般的で重篤なタイプは「古典的」タイプであり、これは、生後2週間以内に明らかになる。その他のタイプは、中間型MSUD、間欠性MSUD、チアミン反応性MSUDである。古典的形態では、新生児がタンパク質を含むミルクを摂取した後に病気が明らかになる。その結果、体内のイソロイシン、ロイシン、バリンが増加し、これは脳に毒性を与える。間欠性形態では、脳損傷は身体的なストレス(例えば、感染症、発熱、長期間の断食など)の際に発生し、代謝の代償不全につながる。
【0005】
新生児のMSUDの診断検査には、血液と尿のアミノ酸検査が含まれ、これらの体液中のロイシン、イソロイシン、アロイソロイシン、及びバリン濃度が測定される。MSUDが確認されると、ケトーシスとアシドーシスの兆候が見られる。診断後及び症状発現中は、治療はタンパク質を含まない食事の摂取及びアミノ酸レベルの上昇に伴う代謝結果の修正を含む。特別な静脈注射用溶液の使用は、ロイシンレベル(最も毒性が高い)を低下させ、エネルギー不足を修正する。
【0006】
MSUDに加えて、ロイシン代謝及び分岐アミノ酸の他の障害には、イソ吉草酸血症及び3-メチルクロトニルグリシン尿症(3-メチルクロトニルCoAカルボキシラーゼ欠損症とも呼ばれる)などがある。これらのタイプの障害に対する現在の治療法には、ロイシン及びその他の分岐鎖アミノ酸(BCAA)の食事制限及び/又はタンパク質摂取制限が含まれる。BCAA代謝に関与する酵素のレベルが不足すると、脳脊髄液、血液、及び組織におけるBCAA及びその関連代謝物の毒性蓄積が生じる。治療又は継続的な注意深いケアがなければ、多数の深刻な副作用(例えば、神経機能障害、発作、及び乳児死亡)につながる。BCAAの一部は腎クリアランスによって代謝されるが(その結果、罹患患者の尿は典型的な甘いメープルシロップの匂いになる)、体内の毒性アミノ酸レベルの蓄積を軽減するには十分ではない(Schadewalt and Wendel, Eur. J. Pediatr., 1997, 156(Suppl. 1): S62-66;及び Skvorak, J. Inherit. Metab. Dis., 2009, 32(2):229-46を参照)。
【発明の概要】
【0007】
発明の要約
本発明は、工学操作ロイシン脱炭酸酵素(LDC)ポリペプチド及びその組成物、並びに工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを提供する。いくつかの実施態様において、ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、触媒活性の強化、タンパク質分解に対する感受性の低下、及び/又は低pHに対する耐容性の上昇を含む改良された特性を有するように操作される。いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、改良された保存安定性を示すように工学操作されている。本発明はまた、治療及び産業目的で工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチド及びその組成物を使用する方法を提供する。
【0008】
1つの態様において、本発明は、野生型ロイシン脱炭酸酵素又は参照ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドと基本的に同じ条件下で比較したとき、改良された特性を有する工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチド並びにその生物活性断片及び類似体に関する。
【0009】
いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、配列番号828又は888に対応する参照配列に対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、又はそれ以上の配列同一性を含み、ここで、前記アミノ酸配列は、配列番号828又は888に対応する参照配列に対して1つ又はそれ以上の置換を含む。
【0010】
いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、配列番号828に対応する参照配列に対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、又はそれ以上の配列同一性を含み、ここで、前記アミノ酸配列は、配列番号828に対応する参照配列に対して1つ又はそれ以上の置換を含む。
【0011】
いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドのアミノ酸配列は、アミノ酸位置5、19、33、41、47、51、55、64、141、170、173、187、198、200、202、267、270、272、290、312、353、357、383、若しくは384、又はこれらの組み合わせにおいて少なくとも置換を含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号828に対応する参照配列に対して相対的なものである。
【0012】
いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドのアミノ酸配列は、アミノ酸位置33、55、64、126、270、若しくは357、又はこれらの組み合わせにおいて少なくとも置換を含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号828又は888に対応する参照配列に対して相対的なものである。いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドのアミノ酸配列は、アミノ酸位置33、55、64、126、270、及び357の少なくとも2つアミノ酸位置に置換を含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号828又は888に対応する参照配列に対して相対的なものである。いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドのアミノ酸配列は、アミノ酸位置33、55、64、126、270、及び/又は357において置換を含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号828又は888に対応する参照配列に対して相対的なものである。いくつかの実施態様において、アミノ酸位置33、55、64、126、270、及び/又は357における置換は、33L、55I、64N、126A、270L、及び357Sから選択される。
【0013】
いくつかのさらなる実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素は、配列番号828に対して、少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、又はそれ以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、前記アミノ酸配列は、アミノ酸位置170/270/383、270、41/173、272、5/141/272/383、41/383、41/141/187/272/290、41/141/173/290、5/272/383、5/41/173/272/383、41/141、141/272、353/384、272/383、41/141/173、41/272/383、41/141/187/200/202/272、33/55/64/126/270/357、33/126/353/357、55/64/267/35/384、33/64/357、126/267、64/267/353/384、33/55/64/357、19/64/126/267、55/267、33/126/267/270/312/357、19/33/55/353/357/384、19/33/126、126/312、126/198/202/267/312、126/353、55/126、126/270/384、33/64/353/357、19/267、51/55/267/270/353、33/126/267/270、19/55/64/126/267/270/353、19/33/126/270/353/357/384、19/33/64/267/353、126/353/384、126/270/312/353/384、19/33/55/126、33/357、47/51/64/126/353/384、126、又は126/270において少なくとも置換又は置換セットを含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号828に対応する参照配列に対して相対的なものである。
【0014】
いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、配列番号888に対して、少なくとも80%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、又はそれ以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0015】
いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、配列番号888に対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、又はそれ以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、ここで、前記アミノ酸配列は、配列番号888に対応する参照配列に対して1つ又はそれ以上の置換を含む。
【0016】
いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドのアミノ酸配列は、アミノ酸位置5、19、33、41、47、51、55、64、141、170、173、187、198、200、202、267、270、272、290、312、353、357、383、若しくは384、又はこれらの組み合わせにおいて少なくとも置換を含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号888に対応する参照配列に対して相対的なものである。
【0017】
いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドのアミノ酸配列は、アミノ酸残基5V、19L、33L、41D、47F、51E、55I、64S/N、141P、170P、173I、187L、198G、200S、202H、267L、270L/T、272A、290I、312T、353E、357S/C、383S、若しくは384W、又はこれらの組み合わせを含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号888に対応する参照配列に対して相対的なものである。
【0018】
さらにいくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、配列番号888に対して、少なくとも80%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、又はそれ以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、ここで、前記アミノ酸配列は、アミノ酸位置64/173/202/353/384、41/141/272/353、141/202/272/353/357、173/202/357、202/353、5/51/173/272/353/384、51/202/272/357、141/173/272、272、41/173/384、41/64/141/353/357/383、141/173/202、5/51/64/202/353、357、64、5/41/141、41/141/173/202/353、353、202/357、51/141/202/272/353、202、51/141/173/353/384、41/141/173/202/272/353/383/384、64/202/357、5/64/353/383/384、41/272/353/383、41/173/272/353/357、51/141/272/353/357/383/384、41/353/357、173/272/353/357、5/41/64/173/353/357、64/173/357、51/272、51/64/357/384、51/141/173/272/353、64/202/272/353/357/384、51/272/357、51/173/272/353/384、353/384、202/272/357、64/141/173/202/353/357、5/41/51/202/357/383、5/51/173/272/383、41/141/272、51/173、5/353、41/64/173/272/353/383、5/64/173/272/353、51/64、41/357/383、41/173/353/357、202/272/383、202/272、353/357、41/173/202/272/357、141/173/202/272/353/357、64/141/202、又は5/173/272において少なくとも置換又は置換セットを含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号888に対応する参照配列に対して相対的なものである。
【0019】
いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、表12-1及び12-2に提供される工学操作ロイシン脱炭酸酵素の少なくとも置換又は置換セットを含むアミノ酸配列を含み、ここで、前記置換又は置換セットは、配列番号12に対応する参照配列に対して相対的なものである。
【0020】
いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、表12-1及び12-2に提供される工学操作ロイシン脱炭酸酵素の少なくとも置換又は置換セットを含むアミノ酸配列を含み、ここで、前記置換又は置換セットは、配列番号828又は888に対応する参照配列に対して相対的なものである。
【0021】
いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、表12-1及び12-2に提供される工学操作ロイシン脱炭酸酵素のアミノ酸配列を含む。
【0022】
いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、配列番号854~1064のうちの偶数の配列番号を含むアミノ酸配列を含む。
【0023】
いくつかの実施態様において、本明細書に記載の工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、野生型のプランクトミセス科(Planctomycetaceae)種のロイシン脱炭酸酵素又は配列番号12に対応する配列を有する工学操作ロイシン脱炭酸酵素と比較して、1つ又はそれ以上の改良された特性を示す。いくつかの実施態様において、本明細書に記載の工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、野生型のプランクトミセス科種のロイシン脱炭酸酵素又は配列番号12に対応するアミノ酸配列を有するロイシン脱炭酸酵素と比較して、(i)ロイシンに対する活性の上昇、(ii)タンパク質分解に対する耐性の上昇、(iii)低pH環境に対する耐容性の上昇、若しくは(iv)熱安定性の上昇、又はこれらの任意の組み合わせから選択される改良された特性を示す。
【0024】
さらなる態様において、本開示はまた、本明細書に記載の少なくとも1つの工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドをコードする組換えポリヌクレオチドも提供する。いくつかの実施態様において、組換えポリヌクレオチドは、配列番号853~1063の奇数の配列番号に対応するポリヌクレオチド配列に対して、少なくとも70%、75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、又はそれ以上の配列同一性を有するポリヌクレオチド配列を含み、ここで、前記組換えポリヌクレオチドはロイシン脱炭酸酵素活性を有するポリペプチドをコードする。いくつかの実施態様において、組換えポリヌクレオチドは、配列番号15~851の奇数の配列番号のいずれかを含むポリヌクレオチド配列を含む。
【0025】
いくつかの追加の実施態様において、組換えポリヌクレオチド配列は制御配列に作動可能に連結されている。いくつかの実施態様において、前記組換えポリヌクレオチド配列はコドン最適化されている。
【0026】
別の態様において、本開示はまた、本明細書で提供される少なくとも1つの組換えポリヌクレオチド配列を含む発現ベクターも提供する。いくつかの実施態様において、発現ベクターはさらに、少なくとも1つ制御配列を含む。いくつかの実施態様において、制御配列はプロモーターを含む。さらにいくつかの実施態様において、プロモーターは1つの異種のプロモーターである。
【0027】
別の態様において、本発明はさらに、少なくとも1つポリヌクレオチド配列で形質転換され及び/又は本明細書に提供される発現ベクターを含む、宿主細胞を提供する。いくつかの実施態様において、宿主細胞は、本明細書に提供されるポリヌクレオチド配列で形質転換されている。いくつかのさらなる実施態様において、宿主細胞は、本明細書で提供される発現ベクターを含む。いくつかの実施態様において、宿主細胞は大腸菌(E. coli)である。
【0028】
別の態様において、本開示はまた、宿主細胞中で工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドを産生する方法を提供し、この方法は、本明細書で提供される少なくとも1つの発現ベクターを含む宿主細胞を適切な培養条件下で培養して、少なくとも1つのロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドを産生させることを含む。いくつかの実施態様において、この方法はさらに、培養物及び/又は宿主細胞から少なくとも1つの工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドを回収することを含む。いくつかの追加の実施態様において、この方法はさらに、前記少なくとも1つの工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドを精製する工程を含む。
【0029】
別の態様において、本開示は、少なくとも1つの工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドを含む組成物を提供する。いくつかの実施態様において、前記組成物は、少なくとも1つの工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドを含む医薬組成物である。いくつかの実施態様において、前記医薬組成物は、少なくとも1つの医薬的に許容し得る賦形剤及び/又は担体を含む。いくつかの実施態様において、少なくとも1つの工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドを含む前記医薬組成物は、経口投与又は非経口投与に適している。いくつかの実施態様において、前記組成物は、丸薬、錠剤、カプセル剤、ジェルカプセル剤、液剤、又はエマルジョンの形態である。いくつかの追加の実施態様において、前記組成物は、哺乳動物、特にヒト患者への経口投与に適している。いくつかの実施態様において、前記組成物は、少なくとも1つ追加の治療に有効な化合物を含む。
【0030】
いくつかの実施態様において、本開示はまた、本明細書に開示される工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドをコードする少なくとも1つのポリヌクレオチドを含む組成物も提供し、ここで、前記ポリヌクレオチドは遺伝子治療に使用するのに適している。いくつかの実施態様において、前記組成物は、本明細書に開示される工学操作ポリペプチドをコードする少なくとも1つのポリヌクレオチドを含む発現ベクターを含み、ここで、前記発現ベクターは、血漿中のロイシン、イソロイシン、アロイソロイシン、及び/又はケトイソカプロン酸のレベルの上昇に関連する疾患又は状態の治療に使用するのに適した遺伝子治療ベクターである。いくつかの実施態様において、前記組成物は、mRNA療法に使用するのに適している。
【0031】
さらなる態様において、本開示は、血漿ロイシン、イソロイシン、アロイソロイシン、及び/又はケトイソカプロン酸レベルの上昇に関連する疾患又は状態の症状を治療及び/又は予防する方法を提供する。いくつかの実施態様において、血漿ロイシン、イソロイシン、アロイソロイシン、及び/又はケトイソカプロン酸レベルの上昇に関連する疾患又は状態の症状を治療及び/又は予防する方法は、それを必要とする被験体に、有効量の工学操作ロイシン脱炭酸酵素を投与して、被験体の血漿ロイシン、イソロイシン、アロイソロイシン、及び/又はケトイソカプロン酸のレベルを低下させることを含む。いくつかの実施態様において、血漿ロイシン、イソロイシン、アロイソロイシン、及び/又はケトイソカプロン酸レベルの上昇に関連する疾患又は状態は、メープルシロップ尿症、イソ吉草酸血症、又は3-メチルクロトニル-CoAカルボキシラーゼ欠損症である。
【0032】
いくつかの実施態様において、被験体における血漿中のロイシン、イソロイシン、アロイソロイシン、及び/又はケトイソカプロン酸のレベルを低下させる方法も本明細書に提供され、この方法は、それを必要とする被験体に、有効量の工学操作ロイシン脱炭酸酵素を投与することを含む。いくつかの実施態様において、それを必要とする被験体は、メープルシロップ尿症、イソ吉草酸血症、又は3-メチルクロトニル-CoAカルボキシラーゼ欠損症を患っている。
【0033】
被験体における、血漿ロイシン、イソロイシン、アロイソロイシン、及び/又はケトイソカプロン酸レベルの上昇に関連する疾患又は状態の症状を治療及び/又は予防する方法の、又は血漿ロイシン、イソロイシン、アロイソロイシン、及び/又はケトイソカプロン酸レベルを低下させる方法のいくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素は、1mg/kg~500mg/kg、1mg/kg~400mg/kg、又は1mg/kg~200mg/kgの用量で投与される。いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素は、1mg/kg~25mg/kg未満の用量で投与される。いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素は、5mg/kg~25mg/kg未満の用量で投与される。いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素は、約6.25mg/kg~約12.5mg/kgの用量で投与される。
【0034】
いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素は、それを必要とする被験体に、血漿中のロイシン、イソロイシン、バリン、メチオニン、システイン、フェニルアラニン、アロイソロイシン、及び/又はケトイソカプロン酸のレベルを低下させるのに有効な量で投与される。いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素は、それを必要とする被験体に、血漿中のロイシン、ケトイソカプロン酸、及びメチオニンのレベルを低下させるのに有効な量で投与される。いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素は、被験体に少なくとも2日間以上連続して投与される。いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素は、被験体に少なくとも3日間以上連続して投与される。いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素は、被験体に必要に応じて連続して投与される。いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素は、タンパク質を含む食事の摂取直前、摂取と同時、及び/又は摂取直後に投与される。
【0035】
いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素による治療のための被験体はメープルシロップ尿症を患っており、及びここで、前記メープルシロップ尿症の症状が緩和される。いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素による治療のための被験体はイソ吉草酸血症を患っており、及びここで、前記イソ吉草酸血症の症状が緩和される。いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素による治療のための被験体は3-メチルクロトニル-CoAカルボキシラーゼ欠損症を患っており、及びここで、前記3-メチルクロトニル-CoAカルボキシラーゼ欠損症の症状が緩和される。いくつかの実施態様において、被験体は、疾患を煩っている被験体が必要とする食事と比較して、ロイシン、イソロイシン、及び/又はバリン含有量の制限が少ない食事を摂取することができる。いくつかの実施態様において、被験体は、乳児、子供、若年成人、又は成人である。いくつかの実施態様において、被験体は乳児である。いくつかの実施態様において、被験体は子供である。
【0036】
いくつかの実施態様において、ロイシン、イソロイシン、アロイソロイシン、及び/又はケトイソカプロン酸の治療法又は血漿レベルを低下させる方法を含む本明細書に記載の方法及び使用のために、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、配列番号2、4、6、8、10、12、14、38、234、284、484、594、686、688、766、828、及び/又は888の少なくとも1つに対して、少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、又はそれ以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0037】
方法のいくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、配列番号2、4、6、8、10、12、14、38、234、284、484、594、686、688、766、828、又は888の少なくとも1つに対して、少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、又はそれ以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、ここで、前記アミノ酸配列は、配列番号2、4、6、8、10、12、14、38、234、284、484、594、686、688、766、828、又は888に対応する参照配列に対して、1つ又はそれ以上の置換を含む。
【0038】
方法のいくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、配列番号12、38、234、284、484、594、686、688、766、828、又は888に対応する参照配列に対して、少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、又はそれ以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、ここで、前記アミノ酸配列は、配列番号12、38、234、284、484、594、686、688、766、828、又は888に対応する参照配列に対して、1つ又はそれ以上の置換を含む。
【0039】
方法のいくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、配列番号12、38、234、284、484、594、686、688、766、828、又は888に対応する参照配列に対して、少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、又はそれ以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、ここで、前記アミノ酸配列は、配列番号12に対応する参照配列に対して、1つ又はそれ以上の置換を含む。
【0040】
方法のいくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドのアミノ酸配列は、アミノ酸位置2、3、5、12、14、16、19、33、34、38、39、41、47、48、51、55、63、64、66、69、76、77、80、87、89、91、92、102、106、109、118、123、126、127、132、134、135、139、140、141、156、161、164、168、170、173、181、187、189、193、194、196、198、200、201、202、211、223、228、245、255、256、259、262、263、265、267、270、272、275、290、296、299、300、303、304、312、317、319、324、328、331、338、339、340、343、349、350、352、353、357、364、365、365、366、379、380、381、382、383、384、386、388、389、390、391、393、394、395、397、398、401、404、若しくは405、又はこれらの組み合わせにおいて、少なくとも置換を含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号12に対応する参照配列に対して相対的なものである。
【0041】
方法のいくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、配列番号12に対して、少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、又はそれ以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、及びここで、前記工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドのアミノ酸配列が、アミノ酸位置5、14、14/34/38/39/102/267/275/350/357、14/39/102/127/245/267/275/349/350、34/38/39/102/127/275/357、34/38/39/102/275/357、34/38/39/127/245/349/350/357、34/38/39/127/245/350/357、34/39/102/127/264/275/357、34/39/102/127/275/349/357、34/39/102/264/275/350/357、34/39/275/349/350/357、38/39/102/127/264/267/350/357、38/39/102/127/267/275/349/350/357、38/39/102/127/349/350/357、38/39/102/127/350、38/39/102/127/350/357、38/39/127/245/267/357、38/39/127/264/275、38/39/127/264/350/357、38/39/127/350/357、38/39/127/357、38/39/245/275/357、38/39/264/267/275/350、38/39/264/275/357、38/39/275、38/39/275/350、39、39/102/127/264/275/357、39/102/264/275/357、39/102/267/275/357、39/127/245/264/267/275/350、39/127/245/264/275/350/357、39/127/245/357、39/127/267/275/350/357、39/127/267/350/357、39/127/357、39/245/264/267/275/357、39/264/267/275/350、39/275/350/357、48、139、164、196、255、299、318、324、339、343、350、353、357、364、365、379、381、386、389、391、393、394、395、397、398、又は405において少なくとも置換又は置換セットを含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号12に対応する参照配列に対して相対的なものである。
【0042】
方法のいくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、配列番号38に対して、少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、又はそれ以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、及びここで、前記工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドのアミノ酸配列が、アミノ酸位置48/64/164/324/343/353/357/364、48/64/164/324/343/364、48/64/164/353/357/364、48/64/357/364、64/164/324/343/353/357/364、64/164/324/343/357/364、64/164/353/357、64/318/324/357/364、64/324/353/357/364、132/255/339/379/395、164/196/324/357/364、164/318/324/343/353/357、164/318/324/357/364、164/324/343/353/357/364、164/324/357/364、164/353/357/364、164/364、196/318/324/353/357/364、318/343/357、324/343/357/364、324/353/357/364、324/357/364、339/379/389/394/395、339/389/395、339/391、339/394/395/405、357/364、379/386、379/394/395/397/404/405、379/394/395/397/405、389/394/395/397/405、又は394/397において少なくとも置換又は置換セットを含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号38に対応する参照配列に対して相対的なものである。
【0043】
方法のいくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、配列番号234に対して、少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、又はそれ以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、及びここで、前記工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドのアミノ酸配列が、アミノ酸位置2、3、33、48/64/255、48/255/339、48/255/379、64、64/255、69、161、193、255、255/318/379、259、263、318/339/379、324、324/389/394、324/389/394/395、324/389/394/397、324/394、324/394/395、324/394/395/397、324/395、339、340、380、382、389、389/394、389/394/395、389/394/395/397、389/394/397、389/395、389/397、390、394、394/395、394/395/397、395、395/397、397、401、又は405において少なくとも置換又は置換セットを含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号234に対応する参照配列に対して相対的なものである。
【0044】
方法のいくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、配列番号284に対して、少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、又はそれ以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、及びここで、前記工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドのアミノ酸配列が、アミノ酸位置2/64/69/324/380/382/388/389、3/64/69/263/339/380/388、3/64/69/389、3/64/69/390、3/64/379/380/390、3/69/263/380、3/69/324、3/69/324/380/382/389/390、12/135/259/263、12/135/263/382、12/259/263/304、48/64/255、64/69、64/69/189/259/263/304、64/69/189/259/263/304/339/340/379、64/69/223/388、64/69/223/388/389/390、64/69/304/379/382、64/69/324、64/69/324/339/380/389/390、64/69/339、64/69/339/382/388/389、64/69/339/389/390、64/69/379/380、64/69/380/388/390、64/69/389、64/69/390、64/255/263、64/263、64/324/339/389/390、69/223/263/324/382/388/390、69/223/324/379/380/382/388/390、69/263、69/263/324、69/263/339、69/263/388、69/263/389/390、69/324/379/380/388、69/324/380、69/339/390、69/382/390、259/263/304、259/263/304/339/340/379、263/339/389/390、263/390、又は304/340/379/380/382において少なくとも置換又は置換セットを含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号284に対応する参照配列に対して相対的なものである。
【0045】
方法のいくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、配列番号484に対して、少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、又はそれ以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、及びここで、前記工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドのアミノ酸配列が、アミノ酸位置3/194/304、3/259/263/304、3/259/304、3/259/304/324/339、3/259/304/324/382、3/259/304/382、3/263/304/324、3/263/304/324/339、3/263/304/324/382、3/304、3/304/324、16、63、77、80、87/270、87/270/365、87/328/365、91、92、126、140、156、168/270/328/338、181、194、201、256、259、259/263、259/263/304、259/263/304/324、259/263/304/324/382、259/263/304/379、259/263/304/382、259/304、259/304/324、259/304/324/339、259/304/324/339/382、259/304/382、262、263/304、263/304/324、263/304/324/339、263/304/324/382、263/324、270、270/319、270/328/338、270/328/338/365、304、304/324、324、328、352、365、366、又は382において少なくとも置換又は置換セットを含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号484に対応する参照配列に対して相対的なものである。
【0046】
方法のいくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、配列番号594に対して、少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、又はそれ以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、及びここで、前記工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドのアミノ酸配列が、アミノ酸位置16/63/80/126/168/366、16/63/80/126/181/194/259/324/328/366、16/63/126/168/270/328/366、16/80/126/324/366、16/80/126/366、16/80/168、16/80/168/270/366、16/80/168/324、16/80/168/366、16/80/324、16/91/126/168/324/366、16/126/168/366、16/168/259/366、16/168/270/324/366、16/168/324/328/366、16/168/324/366、16/168/366、16/259/263/328、16/324/328/366、16/328/366、80/126/168/270/366、80/126/168/366、80/126/181/270/324/366、80/168/270/366、又は168/366において少なくとも置換又は置換セットを含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号594に対応する参照配列に対して相対的なものである。
【0047】
方法のいくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、配列番号686に対して、少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、又はそれ以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、及びここで、前記工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドのアミノ酸配列が、アミノ酸位置66/76/118/141/201/300、66/76/198/200/296/303、66/76/198/200/300、66/118/200/296/303/317、66/118/296、66/118/296/300、66/200、76/118/141/200/296、76/141/198/200/201/300、80/201/270、80/270、80/270/324、89/118/200、106/270/324/352、118/141/200、126、126/201/270/324、126/270、141/144/198/200/300、156/270、156/270/324、201/270、201/270/352、270、又は270/324において少なくとも置換又は置換セットを含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号686に対応する参照配列に対して相対的なものである。
【0048】
方法のいくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、配列番号686に対して、少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、又はそれ以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、及びここで、前記工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドのアミノ酸配列が、アミノ酸位置19、109、123、134、170、173、187、211、又は312において少なくとも置換又は置換セットを含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号686に対応する参照配列に対して相対的なものである。
【0049】
方法のいくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、配列番号688に対して、少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、又はそれ以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、及びここで、前記工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドのアミノ酸配列が、アミノ酸位置19/109/123/141/170/198/200/211/270/312、19/109/123/141/170/198/211、19/109/123/141/170/198/211/270/312、19/109/123/170/211/270/312、19/109/123/198/200/211/270/312、19/109/170/173/211/270/312、19/109/211/270/312、109/170/211/270/312、又は109/211/270/312において少なくとも置換又は置換セットを含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号688に対応する参照配列に対して相対的なものである。
【0050】
方法のいくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、配列番号766に対して、少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、又はそれ以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、及びここで、前記工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドのアミノ酸配列が、アミノ酸位置5/41、5/41/228、33、41、47、51、55、64、126、265、267、270、331、353、357、又は384において少なくとも置換又は置換セットを含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号766に対応する参照配列に対して相対的なものである。
【0051】
方法のいくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、配列番号766に対して、少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、又はそれ以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、及びここで、前記工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドのアミノ酸配列が、アミノ酸位置66、66/118、66/118/296、66/118/296/300、66/118/300、66/296、66/296/300、66/300、118、118/296、118/296/300、118/300、296、296/300、又は300において少なくとも置換又は置換セットを含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号766に対応する参照配列に対して相対的なものである。
【0052】
方法のいくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、配列番号828の参照配列に対して、少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、又はそれ以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、及びここで、前記工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドのアミノ酸配列が、アミノ酸位置170/270/383、270、41/173、272、5/141/272/383、41/383、41/141/187/272/290、41/141/173/290、5/272/383、5/41/173/272/383、41/141、141/272、353/384、272/383、41/141/173、41/272/383、41/141/187/200/202/272、33/55/64/126/270/357、33/126/353/357、55/64/267/35/384、33/64/357、126/267、64/267/353/384、33/55/64/357、19/64/126/267、55/267、33/126/267/270/312/357、19/33/55/353/357/384、19/33/126、126/312、126/198/202/267/312、126/353、55/126、126/270/384、33/64/353/357、19/267、51/55/267/270/353、33/126/267/270、19/55/64/126/267/270/353、19/33/126/270/353/357/384、19/33/64/267/353、126/353/384、126/270/312/353/384、19/33/55/126、33/357、47/51/64/126/353/384、126、又は126/270において少なくとも置換又は置換セットを含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号828に対応する参照配列に対して相対的なものである。
【0053】
方法のいくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、配列番号888の参照配列に対して、少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、又はそれ以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、及びここで、前記工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドのアミノ酸配列が、アミノ酸位置64/173/202/353/384、41/141/272/353、141/202/272/353/357、173/202/357、202/353、5/51/173/272/353/384、51/202/272/357、141/173/272、272、41/173/384、41/64/141/353/357/383、141/173/202、5/51/64/202/353、357、64、5/41/141、41/141/173/202/353、353、202/357、51/141/202/272/353、202、51/141/173/353/384、41/141/173/202/272/353/383/384、64/202/357、5/64/353/383/384、41/272/353/383、41/173/272/353/357、51/141/272/353/357/383/384、41/353/357、173/272/353/357、5/41/64/173/353/357、64/173/357、51/272、51/64/357/384、51/141/173/272/353、64/202/272/353/357/384、51/272/357、51/173/272/353/384、353/384、202/272/357、64/141/173/202/353/357、5/41/51/202/357/383、5/51/173/272/383、41/141/272、51/173、5/353、41/64/173/272/353/383、5/64/173/272/353、51/64、41/357/383、41/173/353/357、202/272/383、202/272、353/357、41/173/202/272/357、141/173/202/272/353/357、64/141/202、又は5/173/272において少なくとも置換又は置換セットを含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号888に対応する参照配列に対して相対的なものである。
【0054】
方法のいくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、野生型のプランクトミセス科種のロイシン脱炭酸酵素又は配列番号12に対応する配列を有する工学操作ロイシン脱炭酸酵素と比較して、1つ又はそれ以上の改良された特性を示す。いくつかの実施態様において、前記改良された特性は、野生型のプランクトミセス科種又は配列番号12に対応するアミノ酸配列を有するロイシン脱炭酸酵素と比較して、(i)ロイシンに対する活性の上昇、(ii)タンパク質分解に対する耐性の上昇、(iii)低pH環境に対する耐容性の上昇、若しくは(iv)熱安定性の上昇、又はこれらの任意の組み合わせから選択される。
【0055】
方法のいくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素は、表1-2、2-1、3-2、4-1、5-1、6-1、7-1、8-1、8-2、10-1、11-1、11-2、12-1、及び/又は12-2のいずれかに提供される少なくとも1つのロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドを含む。方法のいくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、配列番号2~1064のうちの偶数の配列番号を含むアミノ酸配列を含む。いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、配列番号16~1064のうちの偶数の配列番号を含むアミノ酸配列を含む。
【図面の簡単な説明】
【0056】
図1A図1A及び1Bは、中間型MSUDマウスモデルにおける工学操作ロイシン脱炭酸酵素の効果に関する薬力学的(PD)試験の結果を示す。ホエータンパク質食の投与後に工学操作ロイシン脱炭酸酵素で処理すると、血漿ロイシンレベルが抑制される。図1Aは、ビヒクル、配列番号484のLDCポリペプチド、配列番号686のLDCポリペプチド、又は配列番号766のLDCポリペプチドで処理した動物の血漿ロイシンレベルの経時変化を示す。データは平均±SEMとして示されている。ビヒクルと比較した多重t検定:、p<0.05;**、p<0.01;***、p<0.001;****、p<0.0001。図1Bは、血漿ロイシンAUCを示す。データは平均±SEMとして示されている。ビヒクルと比較したチューキー(Tukey)の事後検定を伴う一元配置分散分析:、p<0.05;**、p<0.01;***、p<0.001。
図1B図1A及び1Bは、中間型MSUDマウスモデルにおける工学操作ロイシン脱炭酸酵素の効果に関する薬力学的(PD)試験の結果を示す。ホエータンパク質食の投与後に工学操作ロイシン脱炭酸酵素で処理すると、血漿ロイシンレベルが抑制される。図1Aは、ビヒクル、配列番号484のLDCポリペプチド、配列番号686のLDCポリペプチド、又は配列番号766のLDCポリペプチドで処理した動物の血漿ロイシンレベルの経時変化を示す。データは平均±SEMとして示されている。ビヒクルと比較した多重t検定:、p<0.05;**、p<0.01;***、p<0.001;****、p<0.0001。図1Bは、血漿ロイシンAUCを示す。データは平均±SEMとして示されている。ビヒクルと比較したチューキー(Tukey)の事後検定を伴う一元配置分散分析:、p<0.05;**、p<0.01;***、p<0.001。
図2A図2A及び2Bは、iMSUDマウスモデルにおける配列番号766のLDCポリペプチドの薬力学的(PD)用量反応試験の結果を示す。ホエータンパク質食の投与後に、配列番号766の工学操作LDCポリペプチドの異なる量で処理すると、血漿ロイシンレベルの用量依存的な抑制がもたらされる。図2Aは、ビヒクル又は3つの異なる用量の配列番号766のLDCで処理した動物の血漿ロイシンレベルの経時変化を示す。データは平均±SEMとして示されている。ビヒクルと比較した多重t検定:、p<0.05;**、p<0.01;***、p<0.001;****、p<0.0001。図2Bは、血漿ロイシンAUCを示す。ビヒクルと比較した一元配置分散分析:**、p<0.01;***、p<0.001;****、p<0.0001。
図2B図2A及び2Bは、iMSUDマウスモデルにおける配列番号766のLDCポリペプチドの薬力学的(PD)用量反応試験の結果を示す。ホエータンパク質食の投与後に、配列番号766の工学操作LDCポリペプチドの異なる量で処理すると、血漿ロイシンレベルの用量依存的な抑制がもたらされる。図2Aは、ビヒクル又は3つの異なる用量の配列番号766のLDCで処理した動物の血漿ロイシンレベルの経時変化を示す。データは平均±SEMとして示されている。ビヒクルと比較した多重t検定:、p<0.05;**、p<0.01;***、p<0.001;****、p<0.0001。図2Bは、血漿ロイシンAUCを示す。ビヒクルと比較した一元配置分散分析:**、p<0.01;***、p<0.001;****、p<0.0001。
図3A図3A及び3Bは、iMSUDマウスモデルにおける、配列番号828の工学操作LDCポリペプチドと配列番号766の工学操作LDCポリペプチドを比較した薬力学的(PD)用量反応試験の結果を示す。図3Aは、ホエータンパク質食後の配列番号766のLDCポリペプチド又は配列番号828のLDCポリペプチドによる処理の血漿ロイシンの経時変化を示す。データは平均±SEMとして示されている。ビヒクルと比較した多重t検定:、p<0.05;**、p<0.01;***、p<0.001。図3Bは、対応する血漿ロイシンAUCを示す;ビヒクルと比較した一元配置分散分析:、p<0.05。
図3B図3A及び3Bは、iMSUDマウスモデルにおける、配列番号828の工学操作LDCポリペプチドと配列番号766の工学操作LDCポリペプチドを比較した薬力学的(PD)用量反応試験の結果を示す。図3Aは、ホエータンパク質食後の配列番号766のLDCポリペプチド又は配列番号828のLDCポリペプチドによる処理の血漿ロイシンの経時変化を示す。データは平均±SEMとして示されている。ビヒクルと比較した多重t検定:、p<0.05;**、p<0.01;***、p<0.001。図3Bは、対応する血漿ロイシンAUCを示す;ビヒクルと比較した一元配置分散分析:、p<0.05。
図4A図4A~4Dは、健康なカニクイザルにおける工学操作ロイシン脱炭酸酵素の薬力学的(PD)用量反応試験を示す。図4Aは、配列番号484の工学操作LDCポリペプチドを3つの異なる用量で投与した後の血漿ロイシンレベルの経時変化を示す。データは平均±SEMとして示されている。ビヒクルと比較した多重t検定:、p<0.05。図4Bは、配列番号686のLDCポリペプチドを3つの異なる用量で投与した後の血漿ロイシンレベルの経時変化を示す。データは平均±SEMとして示されている。ビヒクルと比較した多重t検定:、p<0.05。図4Cは、配列番号766のLDCポリペプチドを3つの異なる用量で投与した後の血漿ロイシンレベルの経時変化を示す。データは平均±SEMとして示されている。ビヒクルと比較した多重t検定:、p<0.05。図4Dは、異なる用量で投与された工学操作ロイシン脱炭酸酵素の対応する血漿ロイシンAUCを示す。データは平均±SEMとして示されている。ビヒクルと比較した一元配置分散分析:、p<0.05;**、p<0.01;***、p<0.001。
図4B図4A~4Dは、健康なカニクイザルにおける工学操作ロイシン脱炭酸酵素の薬力学的(PD)用量反応試験を示す。図4Aは、配列番号484の工学操作LDCポリペプチドを3つの異なる用量で投与した後の血漿ロイシンレベルの経時変化を示す。データは平均±SEMとして示されている。ビヒクルと比較した多重t検定:、p<0.05。図4Bは、配列番号686のLDCポリペプチドを3つの異なる用量で投与した後の血漿ロイシンレベルの経時変化を示す。データは平均±SEMとして示されている。ビヒクルと比較した多重t検定:、p<0.05。図4Cは、配列番号766のLDCポリペプチドを3つの異なる用量で投与した後の血漿ロイシンレベルの経時変化を示す。データは平均±SEMとして示されている。ビヒクルと比較した多重t検定:、p<0.05。図4Dは、異なる用量で投与された工学操作ロイシン脱炭酸酵素の対応する血漿ロイシンAUCを示す。データは平均±SEMとして示されている。ビヒクルと比較した一元配置分散分析:、p<0.05;**、p<0.01;***、p<0.001。
図4C図4A~4Dは、健康なカニクイザルにおける工学操作ロイシン脱炭酸酵素の薬力学的(PD)用量反応試験を示す。図4Aは、配列番号484の工学操作LDCポリペプチドを3つの異なる用量で投与した後の血漿ロイシンレベルの経時変化を示す。データは平均±SEMとして示されている。ビヒクルと比較した多重t検定:、p<0.05。図4Bは、配列番号686のLDCポリペプチドを3つの異なる用量で投与した後の血漿ロイシンレベルの経時変化を示す。データは平均±SEMとして示されている。ビヒクルと比較した多重t検定:、p<0.05。図4Cは、配列番号766のLDCポリペプチドを3つの異なる用量で投与した後の血漿ロイシンレベルの経時変化を示す。データは平均±SEMとして示されている。ビヒクルと比較した多重t検定:、p<0.05。図4Dは、異なる用量で投与された工学操作ロイシン脱炭酸酵素の対応する血漿ロイシンAUCを示す。データは平均±SEMとして示されている。ビヒクルと比較した一元配置分散分析:、p<0.05;**、p<0.01;***、p<0.001。
図4D図4A~4Dは、健康なカニクイザルにおける工学操作ロイシン脱炭酸酵素の薬力学的(PD)用量反応試験を示す。図4Aは、配列番号484の工学操作LDCポリペプチドを3つの異なる用量で投与した後の血漿ロイシンレベルの経時変化を示す。データは平均±SEMとして示されている。ビヒクルと比較した多重t検定:、p<0.05。図4Bは、配列番号686のLDCポリペプチドを3つの異なる用量で投与した後の血漿ロイシンレベルの経時変化を示す。データは平均±SEMとして示されている。ビヒクルと比較した多重t検定:、p<0.05。図4Cは、配列番号766のLDCポリペプチドを3つの異なる用量で投与した後の血漿ロイシンレベルの経時変化を示す。データは平均±SEMとして示されている。ビヒクルと比較した多重t検定:、p<0.05。図4Dは、異なる用量で投与された工学操作ロイシン脱炭酸酵素の対応する血漿ロイシンAUCを示す。データは平均±SEMとして示されている。ビヒクルと比較した一元配置分散分析:、p<0.05;**、p<0.01;***、p<0.001。
図5A図5A~5Dは、健康なカニクイザルにおける配列番号766の工学操作LDCポリペプチドを用いた薬力学的(PD)用量反応試験及び3日間反復投与試験の結果を示す。図5Aは、配列番号766の工学操作LDCポリペプチドの3つの異なる用量で処理した後の血漿ロイシンの経時変化を示す。データは平均±SEMとして示されている。ビヒクルと比較した多重t検定:、p<0.05。図5Bは、対応する血漿ロイシンiAUCを示す。データは平均±SEMとして示されている。ビヒクルに対する一元配置分散分析:、p<0.05;**、p<0.01。図5Cは、配列番号766の工学操作LDCポリペプチドの3つの異なる用量について、血漿ケトイソカプロン酸(KIC)の経時変化を示す。データは平均±SEMとして示されている。ビヒクルと比較した多重t検定:、p<0.05;**、p<0.01。図5Dは、配列番号766の工学操作LDCポリペプチドの異なる用量について、対応する血漿KIC iAUCを示す。データは平均±SEMとして示されている。ビヒクルに対する一元配置分散分析:**、p<0.01。
図5B図5A~5Dは、健康なカニクイザルにおける配列番号766の工学操作LDCポリペプチドを用いた薬力学的(PD)用量反応試験及び3日間反復投与試験の結果を示す。図5Aは、配列番号766の工学操作LDCポリペプチドの3つの異なる用量で処理した後の血漿ロイシンの経時変化を示す。データは平均±SEMとして示されている。ビヒクルと比較した多重t検定:、p<0.05。図5Bは、対応する血漿ロイシンiAUCを示す。データは平均±SEMとして示されている。ビヒクルに対する一元配置分散分析:、p<0.05;**、p<0.01。図5Cは、配列番号766の工学操作LDCポリペプチドの3つの異なる用量について、血漿ケトイソカプロン酸(KIC)の経時変化を示す。データは平均±SEMとして示されている。ビヒクルと比較した多重t検定:、p<0.05;**、p<0.01。図5Dは、配列番号766の工学操作LDCポリペプチドの異なる用量について、対応する血漿KIC iAUCを示す。データは平均±SEMとして示されている。ビヒクルに対する一元配置分散分析:**、p<0.01。
図5C図5A~5Dは、健康なカニクイザルにおける配列番号766の工学操作LDCポリペプチドを用いた薬力学的(PD)用量反応試験及び3日間反復投与試験の結果を示す。図5Aは、配列番号766の工学操作LDCポリペプチドの3つの異なる用量で処理した後の血漿ロイシンの経時変化を示す。データは平均±SEMとして示されている。ビヒクルと比較した多重t検定:、p<0.05。図5Bは、対応する血漿ロイシンiAUCを示す。データは平均±SEMとして示されている。ビヒクルに対する一元配置分散分析:、p<0.05;**、p<0.01。図5Cは、配列番号766の工学操作LDCポリペプチドの3つの異なる用量について、血漿ケトイソカプロン酸(KIC)の経時変化を示す。データは平均±SEMとして示されている。ビヒクルと比較した多重t検定:、p<0.05;**、p<0.01。図5Dは、配列番号766の工学操作LDCポリペプチドの異なる用量について、対応する血漿KIC iAUCを示す。データは平均±SEMとして示されている。ビヒクルに対する一元配置分散分析:**、p<0.01。
図5D図5A~5Dは、健康なカニクイザルにおける配列番号766の工学操作LDCポリペプチドを用いた薬力学的(PD)用量反応試験及び3日間反復投与試験の結果を示す。図5Aは、配列番号766の工学操作LDCポリペプチドの3つの異なる用量で処理した後の血漿ロイシンの経時変化を示す。データは平均±SEMとして示されている。ビヒクルと比較した多重t検定:、p<0.05。図5Bは、対応する血漿ロイシンiAUCを示す。データは平均±SEMとして示されている。ビヒクルに対する一元配置分散分析:、p<0.05;**、p<0.01。図5Cは、配列番号766の工学操作LDCポリペプチドの3つの異なる用量について、血漿ケトイソカプロン酸(KIC)の経時変化を示す。データは平均±SEMとして示されている。ビヒクルと比較した多重t検定:、p<0.05;**、p<0.01。図5Dは、配列番号766の工学操作LDCポリペプチドの異なる用量について、対応する血漿KIC iAUCを示す。データは平均±SEMとして示されている。ビヒクルに対する一元配置分散分析:**、p<0.01。
図6A図6A及び6Bは、連続3日間の刺激投与で健康なカニクイザルにおけるホエータンパク質食中のロイシンに対する配列番号766の工学操作LDCポリペプチドの有効性を調べた試験の結果を示す。図6Aは、配列番号766の工学操作LDCポリペプチドによる処理後の血漿ロイシンの経時変化を示す。データは平均±SEMとして示されている。多重t検定、p<0.05;**、p<0.01;***、p<0.001;****、p<0.0001。図6Bは、対応する血漿ロイシンAUCを示す。データは平均±SEMとして示されている。対応のないt検定;ビヒクル対処理 、p<0.05;**、p<0.01。図6Cは、ベースラインを差し引いた血漿ロイシンの経時変化を示す。データは平均±SEMとして示されている。多重t検定、p<0.05;**、p<0.01;***、p<0.001;****、p<0.0001。図6Dは、対応する血漿ロイシンiAUC(ベースラインを差し引いたもの)を示す。データは平均±SEMとして示されている。対応のないt検定、ビヒクル対処理 、p<0.05;**、p<0.01。
図6B図6A及び6Bは、連続3日間の刺激投与で健康なカニクイザルにおけるホエータンパク質食中のロイシンに対する配列番号766の工学操作LDCポリペプチドの有効性を調べた試験の結果を示す。図6Aは、配列番号766の工学操作LDCポリペプチドによる処理後の血漿ロイシンの経時変化を示す。データは平均±SEMとして示されている。多重t検定、p<0.05;**、p<0.01;***、p<0.001;****、p<0.0001。図6Bは、対応する血漿ロイシンAUCを示す。データは平均±SEMとして示されている。対応のないt検定;ビヒクル対処理 、p<0.05;**、p<0.01。図6Cは、ベースラインを差し引いた血漿ロイシンの経時変化を示す。データは平均±SEMとして示されている。多重t検定、p<0.05;**、p<0.01;***、p<0.001;****、p<0.0001。図6Dは、対応する血漿ロイシンiAUC(ベースラインを差し引いたもの)を示す。データは平均±SEMとして示されている。対応のないt検定、ビヒクル対処理 、p<0.05;**、p<0.01。
図6C図6A及び6Bは、連続3日間の刺激投与で健康なカニクイザルにおけるホエータンパク質食中のロイシンに対する配列番号766の工学操作LDCポリペプチドの有効性を調べた試験の結果を示す。図6Aは、配列番号766の工学操作LDCポリペプチドによる処理後の血漿ロイシンの経時変化を示す。データは平均±SEMとして示されている。多重t検定、p<0.05;**、p<0.01;***、p<0.001;****、p<0.0001。図6Bは、対応する血漿ロイシンAUCを示す。データは平均±SEMとして示されている。対応のないt検定;ビヒクル対処理 、p<0.05;**、p<0.01。図6Cは、ベースラインを差し引いた血漿ロイシンの経時変化を示す。データは平均±SEMとして示されている。多重t検定、p<0.05;**、p<0.01;***、p<0.001;****、p<0.0001。図6Dは、対応する血漿ロイシンiAUC(ベースラインを差し引いたもの)を示す。データは平均±SEMとして示されている。対応のないt検定、ビヒクル対処理 、p<0.05;**、p<0.01。
図6D図6A及び6Bは、連続3日間の刺激投与で健康なカニクイザルにおけるホエータンパク質食中のロイシンに対する配列番号766の工学操作LDCポリペプチドの有効性を調べた試験の結果を示す。図6Aは、配列番号766の工学操作LDCポリペプチドによる処理後の血漿ロイシンの経時変化を示す。データは平均±SEMとして示されている。多重t検定、p<0.05;**、p<0.01;***、p<0.001;****、p<0.0001。図6Bは、対応する血漿ロイシンAUCを示す。データは平均±SEMとして示されている。対応のないt検定;ビヒクル対処理 、p<0.05;**、p<0.01。図6Cは、ベースラインを差し引いた血漿ロイシンの経時変化を示す。データは平均±SEMとして示されている。多重t検定、p<0.05;**、p<0.01;***、p<0.001;****、p<0.0001。図6Dは、対応する血漿ロイシンiAUC(ベースラインを差し引いたもの)を示す。データは平均±SEMとして示されている。対応のないt検定、ビヒクル対処理 、p<0.05;**、p<0.01。
図7A図7A及び7Bは、連続3日間の刺激投与(challenge)で、健康なカニクイザルにホエータンパク質食中のメチオニンに対する配列番号766の工学操作LDCポリペプチドの有効性を調べた試験の結果を示す。図7Aは、配列番号766の工学操作LDCポリペプチドによる処理後のベースラインを差し引いた血漿メチオニンの経時変化を示す。データは平均±SEMとして示されている。多重t検定 、p<0.05;**、p<0.01;***、p<0.001。図7Bは、対応する血漿メチオニンiAUC(ベースラインを差し引いたもの)を示す。データは平均±SEMとして示されている。対応のないt検定;ビヒクル対処理 、p<0.05;**、p<0.01。
図7B図7A及び7Bは、連続3日間の刺激投与(challenge)で、健康なカニクイザルにホエータンパク質食中のメチオニンに対する配列番号766の工学操作LDCポリペプチドの有効性を調べた試験の結果を示す。図7Aは、配列番号766の工学操作LDCポリペプチドによる処理後のベースラインを差し引いた血漿メチオニンの経時変化を示す。データは平均±SEMとして示されている。多重t検定 、p<0.05;**、p<0.01;***、p<0.001。図7Bは、対応する血漿メチオニンiAUC(ベースラインを差し引いたもの)を示す。データは平均±SEMとして示されている。対応のないt検定;ビヒクル対処理 、p<0.05;**、p<0.01。
図8A図8A及び8Bは、中間型MSUDマウスモデルにおける工学操作LDCポリペプチドの効果の薬力学的(PD)用量反応試験の結果を示す。ホエータンパク質食の投与後に3用量の工学操作LDC(配列番号828)で処理すると、血漿ロイシンレベルが抑制される。図8Aは、ビヒクル並びに25、50、及び100mg/kgの配列番号828のLDCポリペプチドで処理したマウスにおける正規化された血漿ロイシンレベルの経時変化を示す。データは平均±SEMとして示されている。ウェルチの補正による対応のない多重t検定(ビヒクルと比較):p<0.05;**p<0.01;***p<0.001;****p<0.0001。図8Bは、血漿ロイシンiAUCを示す。データは平均±SEMとして示されている。ビヒクルと比較したチューキー事後検定を伴う一元配置分散分析:**p<0.01;***p<0.001。
図8B図8A及び8Bは、中間型MSUDマウスモデルにおける工学操作LDCポリペプチドの効果の薬力学的(PD)用量反応試験の結果を示す。ホエータンパク質食の投与後に3用量の工学操作LDC(配列番号828)で処理すると、血漿ロイシンレベルが抑制される。図8Aは、ビヒクル並びに25、50、及び100mg/kgの配列番号828のLDCポリペプチドで処理したマウスにおける正規化された血漿ロイシンレベルの経時変化を示す。データは平均±SEMとして示されている。ウェルチの補正による対応のない多重t検定(ビヒクルと比較):p<0.05;**p<0.01;***p<0.001;****p<0.0001。図8Bは、血漿ロイシンiAUCを示す。データは平均±SEMとして示されている。ビヒクルと比較したチューキー事後検定を伴う一元配置分散分析:**p<0.01;***p<0.001。
図9A図9A及び9Bは、健康なカニクイザルにおける工学操作ロイシン脱炭酸酵素(LDC)の効果の薬力学的(PD)試験の結果を示す。ホエータンパク質食の投与後に3用量の工学操作LDC(配列番号828)で処理すると、血漿ロイシンレベルが抑制される。図9Aは、ビヒクル並びに6.25、12.5、及び25mg/kgの配列番号828のLDCポリペプチドで処理したサルの正規化された血漿ロイシンレベルの経時変化を示す。データは平均±SEMとして示されている。ウェルチの補正による対応のない多重t検定(ビヒクルと比較):p<0.05;**p<0.01。図9Bは、血漿ロイシンiAUCを示す。データは平均±SEMとして示されている。ビヒクルと比較したチューキー事後検定を伴う一元配置分散分析:p<0.05;***p<0.001。
図9B図9A及び9Bは、健康なカニクイザルにおける工学操作ロイシン脱炭酸酵素(LDC)の効果の薬力学的(PD)試験の結果を示す。ホエータンパク質食の投与後に3用量の工学操作LDC(配列番号828)で処理すると、血漿ロイシンレベルが抑制される。図9Aは、ビヒクル並びに6.25、12.5、及び25mg/kgの配列番号828のLDCポリペプチドで処理したサルの正規化された血漿ロイシンレベルの経時変化を示す。データは平均±SEMとして示されている。ウェルチの補正による対応のない多重t検定(ビヒクルと比較):p<0.05;**p<0.01。図9Bは、血漿ロイシンiAUCを示す。データは平均±SEMとして示されている。ビヒクルと比較したチューキー事後検定を伴う一元配置分散分析:p<0.05;***p<0.001。
図10A図10A、10B、及び10Cは、健康なカニクイザルにおける工学操作LDCの効果の薬力学的(PD)試験の結果を示す。ホエータンパク質食の投与後に3用量の工学操作LDC(配列番号828)で処理すると、血漿ロイシン及びKICレベルが抑制される。図10Aは、ビヒクル並びに3.125、6.25、12.5、及び25mg/kgの配列番号828のLDCポリペプチドで処理したサルの正規化された血漿ロイシンレベルの経時変化を示す。データは平均±SEMとして示されている。ウェルチの補正による対応のない多重t検定(ビヒクルと比較):**p<0.01;***p<0.001;****p<0.0001。図10Bは、血漿ロイシンiAUCを示す。データは平均±SEMとして示されている。テューキー事後検定を伴う一元配置分散分析(ビヒクルと比較):p<0.05;**p<0.01。図10Cは血漿KIC iAUCを示す。データは平均±SEMとして示されている。ビヒクルと比較したテューキー事後検定を伴う一元配置分散分析:p<0.05。
図10B図10A、10B、及び10Cは、健康なカニクイザルにおける工学操作LDCの効果の薬力学的(PD)試験の結果を示す。ホエータンパク質食の投与後に3用量の工学操作LDC(配列番号828)で処理すると、血漿ロイシン及びKICレベルが抑制される。図10Aは、ビヒクル並びに3.125、6.25、12.5、及び25mg/kgの配列番号828のLDCポリペプチドで処理したサルの正規化された血漿ロイシンレベルの経時変化を示す。データは平均±SEMとして示されている。ウェルチの補正による対応のない多重t検定(ビヒクルと比較):**p<0.01;***p<0.001;****p<0.0001。図10Bは、血漿ロイシンiAUCを示す。データは平均±SEMとして示されている。テューキー事後検定を伴う一元配置分散分析(ビヒクルと比較):p<0.05;**p<0.01。図10Cは血漿KIC iAUCを示す。データは平均±SEMとして示されている。ビヒクルと比較したテューキー事後検定を伴う一元配置分散分析:p<0.05。
図11A図11A、11B、及び11Cは、健康なカニクイザルにおける工学操作ロイシン脱炭酸酵素(LDC)の効果の薬力学的(PD)3日間反復投与試験の結果を示す。ホエータンパク質食の投与後に低用量(6.25mg/kg)の工学操作LDC(配列番号828)で処理すると、血漿ロイシン及びKICレベルが抑制される。図11Aは、ビヒクル及び6.25mg/kgの配列番号828のLDCポリペプチドで処理したサルの正規化された血漿ロイシンレベルの経時変化を示す。データは平均±SEMとして示されている。ウェルチの補正による対応のない多重t検定(ビヒクルと比較)。図11Bは、血漿ロイシンiAUCを示す。データは平均±SEMとして示されている。テューキー事後検定を伴う一元配置分散分析(ビヒクルと比較):p<0.05;**p<0.01。図11Cは血漿KIC iAUCを示す。データは平均±SEMとして示されている。ビヒクルと比較したチューキー事後検定を伴う一元配置分散分析:p<0.05。
図11B図11A、11B、及び11Cは、健康なカニクイザルにおける工学操作ロイシン脱炭酸酵素(LDC)の効果の薬力学的(PD)3日間反復投与試験の結果を示す。ホエータンパク質食の投与後に低用量(6.25mg/kg)の工学操作LDC(配列番号828)で処理すると、血漿ロイシン及びKICレベルが抑制される。図11Aは、ビヒクル及び6.25mg/kgの配列番号828のLDCポリペプチドで処理したサルの正規化された血漿ロイシンレベルの経時変化を示す。データは平均±SEMとして示されている。ウェルチの補正による対応のない多重t検定(ビヒクルと比較)。図11Bは、血漿ロイシンiAUCを示す。データは平均±SEMとして示されている。テューキー事後検定を伴う一元配置分散分析(ビヒクルと比較):p<0.05;**p<0.01。図11Cは血漿KIC iAUCを示す。データは平均±SEMとして示されている。ビヒクルと比較したチューキー事後検定を伴う一元配置分散分析:p<0.05。
図11C図11A、11B、及び11Cは、健康なカニクイザルにおける工学操作ロイシン脱炭酸酵素(LDC)の効果の薬力学的(PD)3日間反復投与試験の結果を示す。ホエータンパク質食の投与後に低用量(6.25mg/kg)の工学操作LDC(配列番号828)で処理すると、血漿ロイシン及びKICレベルが抑制される。図11Aは、ビヒクル及び6.25mg/kgの配列番号828のLDCポリペプチドで処理したサルの正規化された血漿ロイシンレベルの経時変化を示す。データは平均±SEMとして示されている。ウェルチの補正による対応のない多重t検定(ビヒクルと比較)。図11Bは、血漿ロイシンiAUCを示す。データは平均±SEMとして示されている。テューキー事後検定を伴う一元配置分散分析(ビヒクルと比較):p<0.05;**p<0.01。図11Cは血漿KIC iAUCを示す。データは平均±SEMとして示されている。ビヒクルと比較したチューキー事後検定を伴う一元配置分散分析:p<0.05。
【発明を実施するための形態】
【0057】
発明の説明
本開示は、工学操作ロイシン脱炭酸酵素(LDC)ポリペプチド及びその組成物、並びに工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを提供する。いくつかの実施態様において、前記工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、触媒活性の強化、並びにタンパク質分解に対する感受性の低下、低pH環境に対する耐容性の上昇、及び/又は耐熱性の上昇を提供するように工学操作される。いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、改良された保存安定性を提供するように進化される。本開示はまた、治療及び産業目的のための、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチド及びその組成物の使用方法を提供する。
【0058】
略語と定義
他に定義されない限り、本明細書で使用されているすべての技術用語及び科学用語は一般に、本発明が関係する技術分野の通常の技術者が一般的に理解している意味と同じ意味を有する。一般に、本明細書で使用されている命名法、及び以下で説明する細胞培養、分子遺伝学、微生物学、有機化学、分析化学、及び核酸化学の実験操作は、当該技術分野でよく知られており、一般的に使用されているものである。このような技術はよく知られており、当業者によく知られている多数の教科書及び参考文献に記載されている。化学合成及び化学分析には、標準技術又はその修正版が使用される。本明細書で言及されている上記及び下記のすべての特許、特許出願、論文、及び刊行物は、参照により本明細書に明示的に組み込まれる。
【0059】
本明細書に記載のものと類似又は同等の適切な方法及び材料はいずれも本発明の実施に使用できるが、本明細書ではいくつかの方法及び材料について説明する。本発明は、記載された特定の方法、プロトコール、及び試薬に限定されないことを理解されたい。これらは、当業者が使用する状況に応じて変化する可能性があるからである。従って、すぐ下に定義される用語は、出願全体を参照することにより、より完全に定義される。本明細書で言及される上記及び下記すべての特許、特許出願、論文、及び刊行物は、参照により本明細書に明示的に組み込まれる。
【0060】
また、本明細書で使用される単数形の「a」、「an」、及び「the」は、文脈から明らかに別の意味が示されていない限り、複数形の参照も含む。
【0061】
数値範囲には、範囲を定義する数値が含まれる。従って、ここで開示されるすべての数値範囲は、その広い数値範囲内に含まれるすべての狭い数値範囲を、あたかもそのような狭い数値範囲がすべて本明細書に明示的に記載されているかのように包含することを意図している。また、ここで開示されるすべての最大(又は最小)の数値制限は、すべてのより低い(又はより高い)数値制限を、あたかもそのようなより低い(又はより高い)数値制限が本明細書に明示的に記載されているかのように包含することを意図している。
【0062】
用語「約」という用語は、特定の値に対する許容誤差を意味する。場合によっては、「約」は、特定の値の範囲の0.05%、0.5%、1.0%、又は2.0%以内を意味する。場合によっては、「約」は、特定の値の1、2、3、又は4標準偏差以内を意味する。
【0063】
さらに、本明細書で提供される見出しは、出願全体を参照して得られる本発明のさまざまな態様又は実施態様を制限するものではない。従って、すぐ下で定義される用語は、出願全体を参照してより完全に定義される。それでも、本発明の理解を容易にするために、いくつかの用語を以下に定義する。
【0064】
特に明記しない限り、核酸は5’から3’の方向で左から右に記述され、アミノ酸配列はそれぞれアミノからカルボキシの方向で左から右に記述される。
【0065】
本明細書で使用される用語「含む(comprising)」及びその同義語は、包括的な意味で使用される(すなわち、「含む(including)」という用語及びその対応する同義語と同等である)。
【0066】
「EC」番号は、国際生化学及び分子生物学連合命名委員会(NC-IUBMB)の酵素命名法を指す。IUBMB生化学分類は、酵素が触媒する化学反応に基づいた酵素の数値分類システムである。
【0067】
「ATCC」とは、遺伝子や菌株を含む生物貯蔵品(biorepository collection)を保有するアメリカタイプカルチャーコレクション(American Type Culture Collection)を指す。
【0068】
「NCBI」とは、米国国立バイオテクノロジー情報センター(National Center for Biological Information)及びそこで提供される配列データベースを指す。
【0069】
本明細書で使用される用語「ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチド」又は「LDC」は、バリン脱炭酸酵素クラス(EC4.1.1.14)のメンバーを指す。これらの酵素は、ピリドキサール5’-リン酸(PLP)補助因子を使用して、バリンやロイシンなどのアミノ酸を脱炭酸し、それぞれ2-メチルプロパンアミンとイソペンチルアミンを生成し、同時に二酸化炭素を放出する。
【0070】
「タンパク質」、「ポリペプチド」、及び「ペプチド」は、本明細書では、長さや翻訳後修飾(例えば、グリコシル化又はリン酸化)に関係なく、アミド結合によって共有結合した少なくとも2つのアミノ酸のポリマーを表すために互換的に使用される。
【0071】
本明細書において、「ポリヌクレオチド」は、少なくとも2つのヌクレオチド(デオキシリボヌクレオチド又はリボヌクレオチドのいずれか)を含むポリマーを指すために使用される。
【0072】
本書では、「アミノ酸」は、一般に知られている3文字の記号、又はIUPAC-IUB生化学命名委員会が推奨する1文字の記号で表される。同様に、ヌクレオチドは、示されているように、一般に受け入れられている1文字のコードで参照される場合がある。遺伝的にコード化されたアミノ酸に使用される略語は慣例的なものであり、次のとおりである:アラニン(Ala又はA)、アルギニン(Arg又はR)、アスパラギン(Asn又はN)、アスパラギン酸(Asp又はD)、システイン(Cys又はC)、グルタミン酸(Glu又はE)、グルタミン(Gln又はQ)、グリシン(Gly又はG)、ヒスチジン(His又はH)、イソロイシン(Ile又はI)、ロイシン(Leu又はL)、リジン(Lys又はK)、メチオニン(Met又はM)、フェニルアラニン(Phe又はF)、プロリン(Pro又はP)、セリン(Ser又はS)、スレオニン(Thr又はT)、トリプトファン(Trp又はW)、チロシン(Tyr又はY)、及びバリン(Val又はV)。
【0073】
用語「工学操作」、「組み換え」、「非天然」、及び「変種」は、細胞、ポリヌクレオチド、又はポリペプチドに関して使用される場合、本来は自然界には存在しないかような方法で修飾された自然の若しくは本来の形態に対応する物質、又はそれと同一であるが、合成材料から及び/若しくは組み換え技術を使用する操作によって生成された材料を指す。いくつかの実施態様において、「組み換えLDCポリペプチド」(本明細書では「工学操作LDCポリペプチド」、「変種LDC酵素」、及び「LDC変種」とも呼ぶ)は、組み換え技術を使用して作成されたロイシン脱炭酸酵素である。
【0074】
ここで使用される「野生型」及び「天然に存在する」は、自然界で見られる形態を指す。例えば、野生型のポリペプチド又はポリヌクレオチド配列は、自然界の供給源から単離することができ、人間の操作によって意図的に修飾されていない生物に存在する配列である。
【0075】
「コード配列」とは、タンパク質のアミノ酸配列をコードする核酸(遺伝子など)の部分を指す。
【0076】
用語「パーセント(%)配列同一性」は、本明細書では、ポリヌクレオチド間及びポリペプチド間の比較を指すために使用され、比較ウィンドウにわたって最適に整列された2つの配列を比較することによって決定され、比ポリヌクレオチド配列又はアミノ酸配列の較ウィンドウ内の部分は、2つの配列の最適整列のための参照配列と比較して、付加又は欠失(すなわち、ギャップ)を含むことができる。パーセントは、両方の配列で同一の核酸塩基又はアミノ酸残基が存在する位置の数を決定して一致した位置の数を算出し、一致した位置の数を比較ウィンドウ内の位置の総数で割り、その結果に100を掛けて配列同一性パーセントを算出することによって計算することができる。あるいは、パーセントは、両方の配列で同一の核酸塩基若しくはアミノ酸残基が存在するか、又は核酸塩基若しくはアミノ酸残基がギャップと整列される位置の数を決定して一致した位置の数を算出し、一致した位置の数を比較ウィンドウ内の位置の総数で割り、その結果に100を掛けて配列同一性パーセントを算出することによって計算することができる。当業者であれば、2つの配列を整列させるために利用可能な確立されたアルゴリズムが多数あることを理解している。比較のための配列の最適な整列は、(例えば、Smith and Watermanのローカル相同性アルゴリズム;Smith and Waterman, Adv. Appl. Math., 1981, 2:482 により)、Needleman and Wunschの相同整列アルゴリズム(Needleman and Wunsch, J. Mol. Biol., 1970, 48:443)により、Pearson and Lipmanの類似性検索法(Pearson and Lipman, Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 1988, 85:2444)により、これらのアルゴリズムのコンピュータによる実行(例えば、GCG Wisconsin Software Package のGAP、BESTFIT、FASTA、及びTFASTA)により、又は当技術分野で知られている目視検査によって実行することができる。パーセント配列同一性及び配列類似性を決定するのに適したアルゴリズムの例には、限定されるものではないが、BLAST及びBLAST2.0アルゴリズム(例えば、Altschul et al., J. Mol. Biol., 1990, 215: 403-410;及びAltschul et al., Nucleic Acids Res., 1977, 3389-3402 を参照)が含まれる。BLAST分析を実行するためのソフトウェアは、国立バイオテクノロジー情報センター(National Center for Biotechnology Information)のWebサイトから公開されている。このアルゴリズムでは、まずデータベース配列内の同じ長さの単語と並べた場合に、いくつかの正の値の閾値スコア「T」と一致するかそれを満たすクエリ配列内の長さの短い単語「W」を特定することにより、高スコアの配列対(HSP)を特定することを含む。Tは、近傍単語スコア閾値と呼ばれる(Altschul et al.、前出、を参照)。これらの最初の近傍単語ヒットは、それらを含むより長いHSPを見つける検索を開始するためのシード(seed)として機能する。次に、累積整列スコアを増やせる限り、各配列に沿って両方向に単語ヒットが拡張される。ヌクレオチド配列の場合、累積スコアは、パラメーター「M」(一致する残基の対に対する報酬スコア;常に>0)と「N」(不一致残基に対するペナルティスコア;常に<0)を使用して計算される。アミノ酸配列の場合、スコアリングマトリックスを使用して累積スコアが計算される。各方向の単語ヒットの拡張は、次の場合に停止される:累積整列スコアが最大達成値から量「X」だけ減少した場合;1つ又はそれ以上の負のスコアの残基整列の蓄積のために、累積スコアが0以下になった場合;又は、いずれかの配列の末端に達した場合。BLASTアルゴリズムのパラメーターW、T、及びXは、整列の感度と速度を決定する。BLASTNプログラム(ヌクレオチド配列用)は、デフォルトとしてワード長(W)11、期待値(E)10、M=5、N=-4、及び両方の鎖の比較を使用する。アミノ酸配列の場合、BLASTPプログラムは、デフォルトとしてワード長(W)3、期待値(E)10、及びBLOSUM62スコアリングマトリックスを使用する(例えば、Henikoff and Henikoff, Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 1989, 89:10915 を参照)を使用する。配列の整列及び%配列同一性の例示的な決定には、提供されるデフォルトパラメータを使用して、GCGウィスコンシンソフトウェアパッケージ(Accelrys, Madison WI)のBESTFITプログラム又はGAPプログラムを使用することができる。
【0077】
「参照配列」とは、配列比較の基礎として使用される定義済みの配列を指す。参照配列は、より大きな配列のサブセット、例えば、全長遺伝子又はアミノ酸配列のセグメントであってもよい。一般に参照配列は、少なくとも20ヌクレオチド又はアミノ酸残基の長さ、少なくとも25残基の長さ、少なくとも50残基の長さ、少なくとも100残基の長さ、又は核酸又はポリペプチドの全長である。2つのポリヌクレオチド又はポリペプチドはそれぞれ、(1)2つの配列間で類似する配列(すなわち、完全な配列の一部)を含み、(2)2つの配列間で異なる配列をさらに含む可能性があるため、2つ(又はそれ以上)のポリヌクレオチド又はポリペプチド間の配列比較は、通常、2つのポリヌクレオチド又はポリペプチドの配列を「比較ウィンドウ」にわたって比較し、配列類似性の局所領域を識別して比較することによって実行される。いくつかの実施態様において、「参照配列」は一次アミノ酸配列に基づくことができ、ここで、前記参照配列は一次配列に1つ又はそれ以上の変化を有し得る配列である。例えば、「「X123」に対応する残基にバリンを有する配列番号686に基づく参照配列」という語句は、配列番号686の位置X123の対応する残基(例えば、チロシン)がバリンに変更された参照配列を指す。
【0078】
「比較ウィンドウ」とは、少なくとも約20個の連続したヌクレオチド位置又はアミノ酸残基の概念的セグメントを指し、ここで、ある配列が少なくとも20個の連続したヌクレオチド又はアミノ酸の参照配列と比較され、及びここで、前記比較ウィンドウ内の配列の部分は、2つの配列を最適に整列させるために、参照配列(付加又は欠失を含まない)と比較して20パーセント以下の付加又は欠失(つまりギャップ)を含むことができる。比較ウィンドウは20個の連続した残基よりも長くてもよく、任意選択的に30、40、50、100、又はそれ以上のウィンドウが含まれる。
【0079】
所定のアミノ酸又はポリヌクレオチド配列の番号付けの文脈で使用される「に対応する」、「を参照」、及び「に関して」は、所定のアミノ酸又はポリヌクレオチド配列が参照配列と比較される場合の、指定された参照配列の残基の番号付けを指す。言い換えれば、所定のポリマーの残基番号又は残基位置は、所定のアミノ酸又はポリヌクレオチド配列内の残基の実際の数値位置ではなく、参照配列をに関連して指定される。例えば、工学操作ロイシン脱炭酸酵素のアミノ酸配列などの所定のアミノ酸配列は、ギャップを導入して2つの配列間の残基の一致を最適化することにより、参照配列と整列させることができる。これらの場合、ギャップは存在するが、所定のアミノ酸又はポリヌクレオチド配列内の残基の番号付けは、それが整列された参照配列に関して行われる。
【0080】
「アミノ酸の相違」及び「残基の相違」とは、あるアミノ酸配列のある位置のアミノ酸残基を、参照配列の対応する位置のアミノ酸残基と比較したときの相違を指す。アミノ酸の相違の位置は、一般に本明細書では「Xn」と呼ばれ、nは残基の相違の根拠となる参照配列の対応する位置を指す。例えば、「配列番号686と比較した位置X123の残基の相違」は、配列番号686の位置123に対応するポリペプチド位置のアミノ酸残基の相違を指す。従って、配列番号686の参照ポリペプチドが位置123にチロシンを有する場合、「配列番号686と比較した位置X123の残基の相違」は、配列番号686の位置123に対応するポリペプチドの位置におけるチロシン以外の任意の残基のアミノ酸置換を指す。本明細書のほとんどの場合、ある位置の特定のアミノ酸残基の相違は「XnY」として示され、「Xn」は参照ポリペプチドの対応する残基及び位置を指定し(上記のとおり)、「Y」は、工学操作されたポリペプチドで見つかったアミノ酸(すなわち、参照ポリペプチドとは異なる残基)の1文字識別子である。場合によっては、元のアミノ酸は示されない(例えば、123F)。いくつかの例(例えば、表1-2、2-1、3-2、4-1、5-1、6-1、7-1、8-1、8-2、10-1、11-1、11-2、12-1、及び12-2)では、本開示は、従来の表記「AnB」で示される特定のアミノ酸の差異も提供し、ここで、Aは参照配列中の残基の1文字識別子、「n」は参照配列中の残基位置の番号、及びBは工学操作されたポリペプチドの配列中の残基置換の1文字識別子である。いくつかの例では、本開示のポリペプチドは、参照配列に対する1つ又はそれ以上のアミノ酸残基の差異を含むことができ、これは、参照配列に対する残基の差異が存在する特定の位置のリストによって示される。いくつかの実施態様において、ポリペプチドの特定の残基位置に2つ又はそれ以上のアミノ酸を使用できる場合、使用できるさまざまなアミノ酸残基は「/」で区切られる(例えば、X123F/X123M/X123V又はX123F/M/V又は123F/M/V)。本開示は、保存的アミノ酸置換及び非保存的アミノ酸置換のいずれか又は両方を含む1つ又はそれ以上のアミノ酸差異を含む工学操作されたポリペプチド配列を含む。
【0081】
用語「アミノ酸置換セット」及び「置換セット」は、アミノ酸配列内のアミノ酸置換のグループを指す。いくつかの実施態様において、置換セットは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、又はそれ以上のアミノ酸置換を含む。いくつかの実施態様において、置換セットは、実施例及び付録中の表のいずれかに列挙された変種ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドのいずれかに存在するアミノ酸置換のセットを指す(すなわち、表1-2、2-1、3-2、4-1、5-1、6-1、7-1、8-1、8-2、10-1、11-1、11-2、12-1、及び12-1)。
【0082】
「保存的アミノ酸置換」とは、残基を類似の側鎖を有する異なる残基で置換することを指し、従って、典型的にはポリペプチド中のアミノ酸を、同じ又は類似の定義されたアミノ酸クラス内のアミノ酸で置換することを含む。例として、限定されるものではないが、脂肪族側鎖を有するアミノ酸は別の脂肪族アミノ酸(例えば、アラニン、バリン、ロイシン、及びイソロイシン)で置換することができ;ヒドロキシル側鎖を有するアミノ酸はヒドロキシル側鎖を有する別のアミノ酸(例えば、セリン及びスレオニン)で置換され;芳香族側鎖を有するアミノ酸は芳香族側鎖を有する別のアミノ酸(例えば、フェニルアラニン、チロシン、トリプトファン、及びヒスチジン)で置換され;塩基性側鎖を有するアミノ酸は塩基性側鎖を有する別のアミノ酸(例えば、リジン及びアルギニン)で置換され;酸性側鎖を有するアミノ酸は酸性側鎖を有する別のアミノ酸(例えば、アスパラギン酸又はグルタミン酸)で置換され;及び疎水性又は親水性アミノ酸はそれぞれ別の疎水性又は親水性アミノ酸で置換される。例示的な保存的置換には、A、L、V、又はIを他の脂肪族残基(例えば、A、L、V、I)又は他の非極性残基(例えば、A、L、V、I、G、M)で置換;G又はMを他の非極性残基(例えば、A、L、V、I、G、M)で置換;D又はEを他の酸性残基(例えば、D、E)で置換;K又はRを他の塩基性残基(例えば、K、R)で置換;N、Q、S、又はTを他の極性残基(例えば、N、Q、S、T)で置換;H、Y、W、又はFを他の芳香族残基(例えば、H、Y、W、F)で置換;又は、C又はPを他の非極性残基(例えば、C、P)で置換が含まれる。
【0083】
「非保存的置換」とは、ポリペプチド中のアミノ酸を、側鎖特性が著しく異なるアミノ酸で置換することをいう。非保存的置換は、定義されたグループ内ではなく、グループ間のアミノ酸を使用し、(a)置換領域のペプチド骨格の構造(例えば、グリシンをプロリンに)、(b)電荷又は疎水性、及び/又は(c)側鎖の嵩に影響を与える。例として、限定されるものではないが、非保存的置換の例には、塩基性又は脂肪族アミノ酸で置換された酸性アミノ酸;小さなアミノ酸で置換された芳香族アミノ酸;及び疎水性アミノ酸で置換された親水性アミノ酸が含まれる。
【0084】
「欠失」とは、参照ポリペプチドから1つ又はそれ以上のアミノ酸を除去することによってポリペプチドを修飾することを指す。欠失は、参照酵素を構成する1つ又はそれ以上のアミノ酸、2つ又はそれ以上のアミノ酸、5つ又はそれ以上のアミノ酸、10又はそれ以上のアミノ酸、15又はそれ以上のアミノ酸、又は20又はそれ以上のアミノ酸、アミノ酸総数の最大10%、又はアミノ酸総数の最大20%の除去を含むことができ、一方、工学操作ロイシン脱炭酸酵素の酵素活性を維持し及び/又は改良された特性を維持する。欠失は、ポリペプチドの内部部分及び/又は末端部分に向けることができる。さまざまな実施態様において、欠失は連続セグメントを含むことができるか、又は不連続であることができる。
【0085】
「挿入」とは、参照ポリペプチドから1つ又はそれ以上のアミノ酸を追加することによってポリペプチドを修飾することを指す。挿入は、ポリペプチドの内部、又はカルボキシ末端若しくはアミノ末端に行うことができる。ここで使用される挿入には、当技術分野で知られている融合タンパク質が含まれる。挿入は、アミノ酸の連続したセグメントである場合もあれば、天然ポリペプチド内の1つ又はそれ以上のアミノ酸によって分離されている場合もある。
【0086】
本明細書において用語「機能性断片」及び「生物活性断片」は互換的に使用され、アミノ末端及び/又はカルボキシ末端の欠失及び/又は内部欠失を有するが、残りのアミノ酸配列は比較される配列内の対応する位置と同一であり(例えば、本発明の全長工学操作LDC)、及び全長ポリペプチドの実質的にすべての活性を保持するポリペプチドを指す。いくつかの実施態様において、全長ポリペプチドの活性のほぼすべてとは、それが由来する組換えポリペプチドの少なくとも90%の活性を指す。
【0087】
「単離されたポリペプチド」とは、自然に付随する他の汚染物質(例えば、タンパク質、脂質、及びポリヌクレオチド)から実質的に分離されたポリペプチドを指す。この用語は、その天然に存在する環境又は発現システム(例えば、宿主細胞又はインビトロ合成)から取り出し又は精製されたポリペプチドを包含する。組換えロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、細胞内に存在するか、細胞培地に存在するか、又は溶解物若しくは単離された調製物などのさまざまな形態で調製され得る。従って、いくつかの実施態様において、本明細書で提供される組換えロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、単離されたポリペプチドである。
【0088】
「実質的に純粋なポリペプチド」とは、その中にポリペプチド種が主に存在する分子種である(すなわち、モル又は重量ベースで、ポリペプチド種が組成物中の他の個々の高分子種よりも豊富である)組成物を指し、一般に、対象分子種が、存在する高分子種のモル又は重量%で少なくとも約50パーセントを構成する場合、実質的に精製された組成物である。一般に、実質的に純粋なロイシン脱炭酸酵素組成物は、組成物中に存在するすべての高分子種のモル又は重量%で、約60パーセント又はそれ以上、約70パーセント又はそれ以上、約80パーセント又はそれ以上、約90パーセント又はそれ以上、約95パーセント又はそれ以上、及び約98パーセント又はそれ以上を構成する。いくつかの実施態様において、対象分子種は、本質的に均一になるまで精製され(すなわち、従来の検出方法では組成物中に汚染分子種を検出できない)、組成物は本質的に単一の高分子種からなる。溶媒分子種、小分子(<500ダルトン)、及び元素イオン分子種は、高分子種とは見なされない。いくつかの実施態様において、単離された組換えロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、実質的に純粋なポリペプチド組成物である。
【0089】
工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドの文脈において「改良された酵素特性」とは、野生型ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチド(例えば、配列番号2を有する野生型LDC)又は別の工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドなどの参照ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドと比較して、なんらかの酵素特性の改良を指す。改良された特性には、限定されるものではないが、タンパク質生成の増加、血清安定性の上昇、生体内血清半減期の延長、熱活性の上昇、熱安定性の上昇、pH活性の上昇、安定性の上昇、酵素活性の上昇、基質特異性及び/又は親和性の上昇、比活性の上昇、基質及び/又は最終生成物阻害に対する活性の上昇、化学的安定性の上昇、化学選択性の改良、溶媒安定性の改良、酸性pHに対する耐容性の上昇、タンパク質分解活性に対する耐容性の上昇(すなわち、タンパク質分解に対する感受性の低下)、凝集の減少、溶解性の上昇、免疫原性の減少(すなわち、免疫応答を誘導及び/又は誘発する能力の低下)、及び温度プロフィールの変更などの特性が含まれる。
【0090】
「酵素活性の上昇」及び「触媒活性の強化」は、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドの改良された特性を指し、これは、参照ロイシン脱炭酸酵素(例えば、野生型ロイシン脱炭酸酵素及び/又は別の工学操作ロイシン脱炭酸酵素)と比較して、比活性(例えば、生成された生成物/時間/タンパク質重量)の上昇、及び/又は基質から生成物への変換率の上昇(例えば、指定量のロイシン脱炭酸酵素を使用した指定時間内の開始量の基質から生成物への変換率)によって表され得る。酵素活性を決定するための例示的な方法は、実施例に提供されている。酵素活性に関連するいずれの特性も影響を受ける可能性があり、この特性には、Km、Vmax、又はkcatの古典的な酵素特性が含まれ、これらが変化することで酵素活性が上昇する可能性がある。酵素活性の改良は、対応する野生型酵素の酵素活性の約1.1倍から、天然のロイシン脱炭酸酵素又はロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドの由来となった他の工学操作ロイシン脱炭酸酵素の酵素活性の2倍、5倍、10倍、20倍、25倍、50倍、75倍、100倍、150倍、200倍、又はそれ以上にまで及ぶ可能性がある。
【0091】
いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、少なくとも0.01μmol/分-mg、少なくとも0.02/μmol/分-mg、少なくとも0.03/μmol/分-mg、少なくとも0.05/μmol/分-mg、少なくとも1.0/μmol/分-mgの比活性を有し、いくつかの好ましい実施態様において、2.0/μmol/分-mgを超える。いくつかの実施態様において、Kmは約1μm~約5mMの範囲、約5μm~約2mMの範囲、約10μm~約2mMの範囲、又は約10μm~約1mMの範囲である。いくつかの特定の実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素は、参照ロイシン脱炭酸酵素の1.5~10倍、1.5~25倍、1.5~50倍、1.5~100倍又はそれ以上の範囲で酵素活性が向上している。ロイシン脱炭酸酵素活性は、当該技術分野で既知の任意の標準アッセイによって測定することができる(例えば、反応物の枯渇又は生成物の生成を追跡することによって)。いくつかの実施態様において、生成された生成物の量又は消費された基質の量は、UV吸収又は質量スペクトル検出と組み合わせた高速液体クロマトグラフィー(HPLC)分離によって測定される。いくつかの実施態様において、酵素活性の比較は、本明細書でさらに詳細に説明されているように、定義された酵素調製物、設定された条件下での定義されたアッセイ、及び1つ又はそれ以上の定義された基質を使用して行われる。一般に溶解物を比較する場合、宿主細胞によって生成され溶解物中に存在する酵素の量の変動を最小限に抑えるために、細胞数とアッセイされるタンパク質の量が決定され、並びに同一の発現システムと同一の宿主細胞が使用される。
【0092】
「保存安定性の向上」という語句は、本発明の工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドが、乾燥形態(例えば、凍結乾燥又は噴霧乾燥)で製造され、室温を超える温度(例えば、30℃、37℃、45℃、55℃など)で数日から数か月間の期間保存された後、標準アッセイ(例えば、実施例に記載されるような)において参照ロイシン脱炭酸酵素と比較してより多くの活性を保持することを意味する。
【0093】
「変換」とは、基質から対応する生成物への酵素変換(又は生体内変換)を指す。「変換パーセント」とは、特定の条件下で一定期間内に生成物に変換される基質のパーセントを指す。従って、ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドの「酵素活性」又は「活性」は、特定の時間内に基質から生成物に変換される「変換パーセント」として表すことができる。
【0094】
「ハイブリダイゼーションの厳密性」は、核酸のハイブリダイゼーションにおける洗浄条件などのハイブリダイゼーション条件に関する。一般に、ハイブリダイゼーション反応は、より低い厳密性条件下で行われ、その後、変動するがより高厳密性の洗浄が行われる。用語「中厳密性ハイブリダイゼーション」は、標的DNAが、標的DNAに対して約60%、好ましくは約75%、約85%の同一性を有し、標的ポリヌクレオチドに対して約90%を超える同一性を有する相補核酸に結合することを可能にする条件を指す。例示的な中厳密性条件は、50%ホルムアミド、5×デンハルツ溶液、5×SSPE、0.2%SDS中で42℃でハイブリダイゼーションに続いて、0.2×SSPE、0.2%SDS中で42℃で洗浄することに相当する条件である。「厳密性ハイブリダイゼーション」は、一般に、定義されたポリヌクレオチド配列の溶液条件下で決定される熱融解温度Tmから約10℃以下の条件を指す。いくつかの実施態様において、高厳密性条件とは、0.018M NaCl中、65℃で安定なハイブリッドを形成する核酸配列のみのハイブリダイゼーションを可能にする条件を指す(すなわち、ハイブリッドが0.018M NaCl中、65℃で安定でない場合は、本明細書で想定されるように高厳密性条件下で安定ではない)。高厳密性条件は、例えば、50%ホルムアミド、5×デンハルツ溶液、5×SSPE、0.2%SDSで42℃に相当する条件でハイブリダイゼーションし、その後0.1×SSPE、0.1%SDS中、65℃で洗浄することによって提供することができる。別の高厳密性条件は、0.1%(w:v)SDSを含む5×SSC中で65℃でハイブリダイズし、0.1%SDSを含む0.1×SSC中で65℃で洗浄するのに相当する条件でハイブリダイズすることである。他の高厳密性ハイブリダイゼーション条件、並びに中厳密性条件は、上記で引用した参考文献に記載されている。いくつかの実施態様において、ロイシン脱炭酸酵素をコードするポリヌクレオチドは、工学操作脱炭酸酵素ポリペプチドをコードする本明細書に開示された組換えポリヌクレオチドに、高厳密性条件下でハイブリダイズする。
【0095】
「コドン最適化」とは、タンパク質をコードするポリヌクレオチドのコドンを、特定の生物で優先的に使用されるコドンに変更し、こうして、コードされたタンパク質がその生物でより効率的に発現されるようにすることを指す。遺伝子コードは縮重しており、ほとんどのアミノ酸は「同義語」コドン又は「同義」コドンと呼ばれる複数のコドンで表されるが、特定の生物によるコドンの使用はランダムではなく、特定のコドントリプレットに偏っていることはよく知られている。このコドン使用の偏りは、特定の遺伝子、共通機能又は祖先起源の遺伝子、高発現タンパク質対低コピー数タンパク質、及び生物のゲノムの集合タンパク質コード領域に関して高くなる可能性がある。いくつかの実施態様において、ロイシン脱炭酸酵素をコードするポリヌクレオチドは、発現のために選択された宿主生物からの最適な産生のためにコドン最適化されている。「制御配列」とは、本明細書において、本開示のポリヌクレオチド及び/又はポリペプチドの発現に必要又は有利なすべての成分を含むことを意味する。各制御配列は、ポリペプチドをコードする核酸配列に対して固有又は外来であってもよい。このような制御配列には、限定されるものではないが、リーダー、ポリアデニル化配列、プロペプチド配列、プロモーター配列、シグナルペプチド配列、開始配列、及び転写ターミネーターが含まれる。制御配列には、少なくともプロモーター、転写及び翻訳停止シグナルが含まれる。いくつかの実施態様において、制御配列には、ポリペプチドをコードする核酸配列のコード領域と制御配列との連結を容易にする特定の制限部位を導入する目的でリンカーが設けられている。
【0096】
「作動可能に連結された」とは、本明細書では、制御配列が、目的のポリヌクレオチドに対する位置に適切に(すなわち、機能的な関係で)配置され、こうして、制御配列が、目的のポリペプチドをコードするポリヌクレオチドの発現を指示又は制御する構成として定義される。
【0097】
「プロモーター配列」とは、コード配列などの目的のポリヌクレオチドの発現のために宿主細胞によって認識される核酸配列を指す。プロモーター配列には、目的のポリヌクレオチドの発現を媒介する転写制御配列が含まれる。プロモーターは、変異体、末端切断型、ハイブリッドプロモーターなどの、選択した宿主細胞で転写活性を示す任意の核酸配列であり、宿主細胞に対して相同的又は異種の細胞外又は細胞内ポリペプチドをコードする遺伝子から取得することができる。
【0098】
酵素変換反応プロセスにおける「基質」とは、ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドが作用する化合物又は分子を指す。酵素変換プロセスにおける「生成物」とは、ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドが基質に作用して生じる化合物又は分子を指す。
【0099】
本明細書において使用される用語「培養する」は、任意の適切な培地(例えば、液体、ゲル、又は固体)を使用して適切な条件下で細胞集団を増殖させることを指す。
【0100】
組み換えポリペプチド(例えば、LDC酵素変種)は、当該技術分野で既知の任意の適切な方法を使用して生成することができる。例えば、当業者によく知られている多種多様な突然変異誘発技術がある。さらに、多くの商業的な分子生物学サプライヤーから突然変異誘発キットも入手可能である。特定のアミノ酸で特定の置換を行う方法(部位特異的)、遺伝子の局所領域で特異的又はランダム突然変異を行う方法(領域特異的)、又は遺伝子全体にわたるランダム突然変異誘発(例えば、飽和突然変異誘発)が利用可能である。酵素変種を生成するための多数の適切な方法が当業者に知られており、限定されるものではないが、PCRを使用する一本鎖DNA又は二本鎖DNAの部位特異的突然変異誘発、カセット突然変異誘発、遺伝子合成、エラープローンPCR、シャフリング、及び化学的飽和突然変異誘発、又は当該技術分野で知られている他の適切な方法が含まれる。DNA及びタンパク質工学に使用される方法の非限定的な例は、以下の特許で提供されている:米国特許第6,117,679号、米国特許第6,420,175号、米国特許第6,376,246号、米国特許第6,586,182号、米国特許第7,747,391号、米国特許第7,747,393号、米国特許第7,783,428号、及び米国特許第8,383,346号。変種が生成された後に、これらは、任意の所望の特性(例えば、高い又は上昇した活性、又は低い又は低下した活性、上昇した熱活性、上昇した熱安定性、及び/又は酸性pH安定性など)についてスクリーニングすることができる。
【0101】
本明細書で使用される用語「適切な反応条件」は、本出願のロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドが基質を所望の生成物化合物に変換することができる酵素変換反応溶液中の条件(例えば、酵素負荷、基質負荷、温度、pH、緩衝液、共溶媒の範囲)を指す。例示的な「適切な反応条件」は、本出願に提供され、実施例によって説明される。「化合物負荷」又は「酵素負荷」などの「負荷」は、反応開始時の反応混合物中の成分の濃度又は量を指す。酵素変換反応プロセスの文脈における「基質」は、ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドによって作用される化合物又は分子を指す。酵素変換プロセスの文脈における「生成物」は、ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドが基質に作用して生じる化合物又は分子を指す。
【0102】
本明細書で使用される「ベクター」とは、DNA配列を細胞に導入するためのDNA構築物である。いくつかの実施態様において、ベクターは、DNA配列にコードされているポリペプチドを適切な宿主で発現させることができる適切な制御配列に作動可能に連結された発現ベクターである。いくつかの実施態様において、「発現ベクター」は、宿主細胞で発現を駆動するためにDNA配列(例えば、トランス遺伝子)に作動可能に連結されたプロモーター配列を有し、いくつかの実施態様において、転写ターミネーター配列も含む。
【0103】
本明細書で使用される用語「発現」には、限定されるものではないが、転写、転写後修飾、翻訳、及び翻訳後修飾を含む、ポリペプチドの生成に関与するあらゆる工程が含まれる。いくつかの実施態様において、この用語には細胞からのポリペプチドの分泌も含まれる。
【0104】
本明細書で使用される場合、アミノ酸又はヌクレオチド配列(例えば、プロモーター配列、シグナルペプチド、ターミネーター配列)は、2つの配列が自然界で関連付けられていない場合、それが作動可能に連結されている別の配列に対して「異種」である。
【0105】
本明細書で使用される用語「宿主細胞」及び「宿主株」は、本明細書で提供されるDNA(例えば、少なくとも1つのLDC変種をコードするポリヌクレオチド配列)を含む発現ベクターに適した宿主を指す。いくつかの実施態様において、宿主細胞は、当該技術分野で知られている組換えDNA技術を使用して構築されたベクターで形質転換又はトランスフェクトされた原核細胞又は真核細胞である。
【0106】
用語「類似体」は、参照ポリペプチドとの配列同一性が70%超であるが、100%未満の配列同一性(例えば、75%、78%、80%、83%、85%、88%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%を超える配列同一性)を有するポリペプチドを意味する。いくつかの実施態様において、類似体とは、限定されるものではないが、ホモアルギニン、オルニチン、ノルバリンを含む非天然アミノ酸残基並びに天然アミノ酸を指す。いくつかの実施態様において、類似体には、1つ又はそれ以上のDアミノ酸残基、及び2つ又はそれ以上のアミノ酸残基間の非ペプチド結合も含まれる。
【0107】
用語「治療用」は、病状の兆候又は症状を示す被験体に投与され、有益又は望ましい医学的効果をもたらす化合物を指す。
【0108】
用語「医薬組成物」は、医薬的有効量の本発明に包含される工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドと許容し得る担体とを含む、哺乳動物被験体(例えば、ヒト)における医薬用途に適した組成物を指す。
【0109】
用語「遺伝子治療」は、哺乳動物被験体(例えば、ヒト)の疾患を治療及び/又は予防するための遺伝子(すなわち、遺伝物質)の使用を指すために使用される。いくつかの実施態様において、遺伝物質は哺乳動物被験体の少なくとも一部の細胞に直接導入される。本発明は、遺伝子治療に有用な特定の方法又は組成物に限定されることを意図していない。
【0110】
用語「mRNA療法」は、哺乳動物被験体(例えば、ヒト)の疾患を治療及び/又は予防するためのメッセンジャーRNA(mRNA)を使用に関して使用される。いくつかの実施態様において、遺伝物質は哺乳動物被験体の少なくとも一部の細胞に直接導入される。本発明は、mRNA療法に有用な特定の方法又は組成物に限定されることを意図していない。
【0111】
用語「有効量」は、所望の結果を生み出すのに十分な量を意味する。当業者であれば、明細書の指針を考慮して有効量を決定することができる。
【0112】
用語「単離された」及び「精製された」は、自然に関連する少なくとも1つの他の成分から分離された分子(例えば、単離された核酸、ポリペプチドなど)、又はその他の成分を指すために使用される。用語「精製された」は絶対的な純度を要求するものではなく、相対的な定義として意図されている。
【0113】
用語「被験体」には、哺乳動物、例えばヒト、ヒト以外の霊長類、家畜、ペット動物、実験動物(例えば、げっ歯類やウサギ類)が含まれる。この用語には、雄も雌も含まれることを意図している。
【0114】
本明細書において用語「患者」は、疾患の評価を受けている、疾患の治療を受けている、又は疾患を経験しているあらゆる被験体を意味する。
【0115】
用語「乳児」は、生後1か月からおよそ1歳までの子供を指す。本明細書で使用される用語「新生児」は、出生から生後28日目までの子供を指す。用語「未熟児」は、妊娠20週目以降に生まれたが満期前に生まれ、出生時の体重が通常約500グラム~約2499グラムの乳児を指す。「極低出生体重児」は、出生時の体重が1500グラム未満の乳児である。
【0116】
本明細書において使用される用語「子供」は、治療又は研究方法に同意できる法定年齢に達していない人を指す。いくつかの実施態様において、この用語は出生時から青年期までの人を指す。
【0117】
本明細書で使用されている用語「成人」は、関連する法域の法定年齢(例えば、米国では18歳)に達した人を指す。いくつかの実施態様において、この用語は完全に成長した成熟した成体を指す。いくつかの実施態様において、用語「若年成人」は、18歳未満であるが性的に成熟した人を指す。
【0118】
本明細書において使用される「組成物」及び「製剤」は、本発明の少なくとも1つの本発明の工学操作ロイシン脱炭酸酵素を含み、任意の適切な用途を意図した生成物(例えば、医薬組成物、食事/栄養補助食品、飼料など)を包含する。
【0119】
組成物を「投与」及び「投与する」という用語、本発明の組成物を被験体(例えば、MSUDの影響に苦しんでいる人)に提供することを意味する。
【0120】
医薬組成物に関して使用される用語「担体」は、標準的な医薬担体、緩衝剤、賦形剤、例えば安定剤、保存剤、補助剤などのいずれかを意味する。
【0121】
用語「医薬的に許容し得る」は、望ましくない生物学的影響を引き起こすことなく、又は含まれる成分のいずれかと有害な方法で相互作用することなく被験体に投与することができ、かつ所望の生物学的活性を有する物質を意味する。
【0122】
本明細書において使用される用語「賦形剤」は、医薬有効成分(API、例えば本発明の工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチド)以外の、医薬的に許容し得る添加剤、担体、希釈剤、補助剤、又はその他の成分を指す。賦形剤は、通常、製剤化及び/又は投与の目的で含まれる。
【0123】
疾患/状態の症状に関して使用される用語「治療有効量」は、疾患/状態の1つ又はそれ以上の症状を緩和、軽減、又は排除するか、又は症状(例えば、MSUD)の発生を予防又は遅延させる化合物(例えば、工学操作されたLDCポリペプチド)の量及び/又は濃度を指す。いくつかの実施態様において、この用語は、研究者、医師、獣医、又はその他の臨床家が求める組織、系、若しくは動物被験体による生物学的(例えば、医学的)反応を誘発する組成物の量に関して使用される。
【0124】
疾患/状態に関して使用される用語「治療有効量」は、疾患/状態を緩和、軽減、又は排除する組成物の量及び/又は濃度を指す。
【0125】
用語「治療している」、「治療する」、及び「治療」は、予防的(preventive)(例えば、予防的(prophylactic))治療及び緩和的治療も含むことを意図している。
【0126】
本明細書で使用される用語「少なくとも1つ」は、本発明を特定の数の項目に限定するものではない。必要に応じて、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、又はそれ以上の項目を包含することを意図している。
【0127】
工学操作LDCポリペプチド
本開示は、工学操作ロイシン脱炭酸酵素(LDC)並びにこれらの医薬、栄養補助食品、及び/又は産業用途としての使用を提供する。本開示において、特定のロイシン脱炭酸酵素変種(すなわち、工学操作されたLDCポリペプチド)が、野生型ロイシン脱炭酸酵素又は参照ロイシン脱炭酸酵素の配列中の特定のアミノ酸残基の修飾に関連して言及される場合、同等の位置(各アミノ酸配列間のアミノ酸配列の整列から決定される)で修飾された別のロイシン脱炭酸酵素の変種も本明細書に含まれることが理解される。
【0128】
いくつかの実施態様において、本発明の工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドが由来する親のロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドには、プランクトミセス科細菌などの細菌株が含まれる。本明細書での使用に適用可能な、さまざまな供給源からのロイシン脱炭酸酵素を表1-2に示す。
【0129】
いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、少なくとも1つの工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドをコードする少なくとも1つのポリヌクレオチド配列を含む細胞又は微生物を、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドの産生に適した条件下で培養することによって産生される。いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、その後、得られた培養培地及び/又は細胞から回収される。
【0130】
いくつかの実施態様において、本開示の工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、配列番号828又は888の参照配列に対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、又はそれ以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、ここで、前記アミノ酸配列は、そのアミノ酸配列中に1つ又はそれ以上の置換を含む。
【0131】
いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、配列番号828に対応する参照配列に対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、又はそれ以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、ここで、前記アミノ酸配列は、配列番号828に対応する参照配列に対して1つ又はそれ以上の置換を含む。
【0132】
いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、配列番号888に対応する参照配列に対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、又はそれ以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、ここで、前記アミノ酸配列は、配列番号828に対応する参照配列に対して1つ又はそれ以上の置換を含む。
【0133】
いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドのアミノ酸配列は、アミノ酸位置5、19、33、41、47、51、55、64、141、170、173、187、198、200、202、267、270、272、290、312、353、357、383、若しくは384、又はこれらの組み合わせにおいて少なくとも置換を含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号828に対応する参照配列に対して相対的なものである。
【0134】
いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドのアミノ酸配列は、少なくとも置換5V、19L、33L、41D、47F、51E、55I、64S/N、141P、170P、173I、187L、198G、200S、202H、267L、270L/T、272A、290I、312T、353E、357S/C、383S、若しくは384W、又はこれらの組み合わせを含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号828に対応する参照配列に対して相対的なものである。
【0135】
いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドのアミノ酸配列は、位置33、55、64、126、270、若しくは357、又はこれらの組み合わせにおいて少なくとも置換を含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号828に対応する参照配列に対して相対的なものである。
【0136】
いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドのアミノ酸配列は、少なくとも置換33L、55I、64N、126A、270L、又は357S、又はこれらの組み合わせを含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号828に対応する参照配列に対して相対的なものである。
【0137】
いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドのアミノ酸配列は、位置33、55、64、126、270、及び357、又はこれらの組み合わせにおいて少なくとも置換を含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号828に対応する参照配列に対して相対的なものである。
【0138】
いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドのアミノ酸配列は、少なくとも置換33L、55I、64N、126A、270L、及び357S、又はこれらの組み合わせを含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号828に対応する参照配列に対して相対的なものである。
【0139】
いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドのアミノ酸配列は、アミノ酸位置170/270/383、270、41/173、272、5/141/272/383、41/383、41/141/187/272/290、41/141/173/290、5/272/383、5/41/173/272/383、41/141、141/272、353/384、272/383、41/141/173、41/272/383、41/141/187/200/202/272、33/55/64/126/270/357、33/126/353/357、55/64/267/35/384、33/64/357、126/267、64/267/353/384、33/55/64/357、19/64/126/267、55/267、33/126/267/270/312/357、19/33/55/353/357/384、19/33/126、126/312、126/198/202/267/312、126/353、55/126、126/270/384、33/64/353/357、19/267、51/55/267/270/353、33/126/267/270、19/55/64/126/267/270/353、19/33/126/270/353/357/384、19/33/64/267/353、126/353/384、126/270/312/353/384、19/33/55/126、33/357、47/51/64/126/353/384、126、又は126/270において少なくとも置換又は置換セットを含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号828に対応する参照配列に対して相対的なものである。
【0140】
いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドのアミノ酸配列は、少なくとも置換又は置換セット170P/270L/383S、270L、41D/173I、272A、5V/141P/272A/383S、41D/383S、41D/141P/187L/272A/290I、41D/141P/173I/290I、5V/272A/383S、5V/41D/173I/272A/383S、41D/141P、141P/272A、353E/384W、272A/383S、41D/141P/173I、41D/272A/383S、41D/141P/187L/200S/202H/272A、33L/55I/64N/126A/270L/357S、33L/126A/353E/357S、55I/64N/267L/353E/384W、33L/64N/357S、126A/267L、64N/267L/353E/384W、33L/55I/64N/357S、19L/64N/126A/267L、55I/267L、33L/126A/267L/270T/312T/357S、19L/33L/55I/353E/357S/384W、19L/33L/126A、126A/312T、126A/198G/202H/267L/312T、126A/353E、55I/126A、126A/270T/384W、33L/64N/353E/357S、19L/267L、51E/55I/267L/270T/353E、33L/126A/267L/270T、19L/55I/64N/126A/267L/270T/353E、19L/33L/126A/270T/353E/357S/384W、19L/33L/64N/267L/353E、126A/353E/384W、126A/270T/312T/353E/384W、19L/33L/55I/126A、33L/357S、47F/51E/64N/126A/353E/384W、126A、又は126A/270Tを含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号828に対応する参照配列に対して相対的なものである。
【0141】
いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドのアミノ酸配列は、少なくとも置換又は置換セットA170P/R270L/A383S、R270L、H41D/F173I、T272A、K5V/R141P/T272A/A383S、H41D/A383S、H41D/R141P/V187L/T272A/V290I、H41D/R141P/F173I/V290I、K5V/T272A/A383S、K5V/H41D/F173I/T272A/A383S、H41D/R141P、R141P/T272A、D353E/P384W、T272A/A383S、H41D/R141P/F173I、H41D/T272A/A383S、H41D/R141P/V187L/H200S/S202H/T272A、F33L/V55I/S64N/D126A/R270L/C357S、F33L/D126A/D353E/C357S、V55I/S64N/I267L/D353E/P384W、F33L/S64N/C357S、D126A/I267L、S64N/I267L/D353E/P384W、F33L/V55I/S64N/C357S、I19L/S64N/D126A/I267L、V55I/I267L、F33L/D126A/I267L/R270T/A312T/C357S、I19L/F33L/V55I/D353E/C357S/P384W、I19L/F33L/D126A、D126A/A312T、D126A/A198G/S202H/I267L/A312T、D126A/D353E、V55I/D126A、D126A/R270T/P384W、F33L/S64N/D353E/C357S、I19L/I267L、L51E/V55I/I267L/R270T/D353E、F33L/D126A/I267L/R270T、I19L/V55I/S64N/D126A/I267L/R270T/D353E、I19L/F33L/D126A/R270T/D353E/C357S/P384W、I19L/F33L/S64N/I267L/D353E、D126A/D353E/P384W、D126A/R270T/A312T/D353E/P384W、I19L/F33L/V55I/D126A、F33L/C357S、L47F/L51E/S64N/D126A/D353E/P384W、D126A、又はD126A/R270Tを含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号828に対応する参照配列に対して相対的なものである。
【0142】
いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素は、配列番号888に対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、又はそれ以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、ここで、前記アミノ酸配列は、配列番号888に対応する参照配列に対して1つ又はそれ以上の置換を含む。
【0143】
いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドのアミノ酸配列は、アミノ酸位置5、19、33、41、47、51、55、64、141、170、173、187、198、200、202、267、270、272、290、312、353、357、383、若しくは384、又はこれらの組み合わせにおいて少なくとも置換を含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号888に対応する参照配列に対して相対的なものである。
【0144】
いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドのアミノ酸配列は、アミノ酸残基5V、19L、33L、41D、47F、51E、55I、64S/N、141P、170P、173I、187L、198G、200S、202H、267L、270L/T、272A、290I、312T、353E、357S/C、383S、若しくは384W、又はこれらの組み合わせを含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号888に対応する参照配列に対して相対的なものである。
【0145】
いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドのアミノ酸配列は、アミノ酸位置64/173/202/353/384、41/141/272/353、141/202/272/353/357、173/202/357、202/353、5/51/173/272/353/384、51/202/272/357、141/173/272、272、41/173/384、41/64/141/353/357/383、141/173/202、5/51/64/202/353、357、64、5/41/141、41/141/173/202/353、353、202/357、51/141/202/272/353、202、51/141/173/353/384、41/141/173/202/272/353/383/384、64/202/357、5/64/353/383/384、41/272/353/383、41/173/272/353/357、51/141/272/353/357/383/384、41/353/357、173/272/353/357、5/41/64/173/353/357、64/173/357、51/272、51/64/357/384、51/141/173/272/353、64/202/272/353/357/384、51/272/357、51/173/272/353/384、353/384、202/272/357、64/141/173/202/353/357、5/41/51/202/357/383、5/51/173/272/383、41/141/272、51/173、5/353、41/64/173/272/353/383、5/64/173/272/353、51/64、41/357/383、41/173/353/357、202/272/383、202/272、353/357、41/173/202/272/357、141/173/202/272/353/357、64/141/202、又は5/173/272において少なくとも置換又は置換セットを含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号888に対応する参照配列に対して相対的なものである。
【0146】
いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドのアミノ酸配列は、少なくとも置換又は置換セット64S/173I/202H/353E/384W、41D/141P/272A/353E、141P/202H/272A/353E/357C、173I/202H/357C、202H/353E、5V/51E/173I/272A/353E/384W、51E/202H/272A/357C、141P/173I/272A、272A、41D/173I/384W、41D/64S/141P/353E/357C/383S、141P/173I/202H、5V/51E/64S/202H/353E、357C、64S、5V/41D/141P、41D/141P/173I/202H/353E、353E、202H/357C、51E/141P/202H/272A/353E、202H、51E/141P/173I/353E/384W、41D/141P/173I/202H/272A/353E/383S/384W、64S/202H/357C、5V/64S/353E/383S/384W、41D/272A/353E/383S、41D/173I/272A/353E/357C、51E/141P/272A/353E/357C/383S/384W、41D/353E/357C、173I/272A/353E/357C、5V/41D/64S/173I/353E/357C、64S/173I/357C、51E/272A、51E/64S/357C/384W、51E/141P/173I/272A/353E、64S/202H/272A/353E/357C/384W、51E/272A/357C、51E/173I/272A/353E/384W、353E/384W、202H/272A/357C、64S/141P/173I/202H/353E/357C、5V/41D/51E/202H/357C/383S、5V/51E/173I/272A/383S、41D/141P/272A、51E/173I、5V/353E、41D/64S/173I/272A/353E/383S、5V/64S/173I/272A/353E、51E/64S、41D/357C/383S、41D/173I/353E/357C、202H/272A/383S、202H/272A、353E/357C、41D/173I/202H/272A/357C、141P/173I/202H/272A/353E/357C、64S/141P/202H、5V/173I/272Aを含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号888に対応する参照配列に対して相対的なものである。
【0147】
いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドのアミノ酸配列は、少なくとも置換又は置換セットN64S/F173I/S202H/D353E/P384W、H41D/R141P/T272A/D353E、R141P/S202H/T272A/D353E/S357C、F173I/S202H/S357C、S202H/D353E、K5V/L51E/F173I/T272A/D353E/P384W、L51E/S202H/T272A/S357C、R141P/F173I/T272A、T272A、H41D/F173I/P384W、H41D/N64S/R141P/D353E/S357C/A383S、R141P/F173I/S202H、K5V/L51E/N64S/S202H/D353E、S357C、N64S、K5V/H41D/R141P、H41D/R141P/F173I/S202H/D353E、D353E、S202H/S357C、L51E/R141P/S202H/T272A/D353E、S202H、L51E/R141P/F173I/D353E/P384W、H41D/R141P/F173I/S202H/T272A/D353E/A383S/P384W、N64S/S202H/S357C、K5V/N64S/D353E/A383S/P384W、H41D/T272A/D353E/A383S、H41D/F173I/T272A/D353E/S357C、L51E/R141P/T272A/D353E/S357C/A383S/P384W、H41D/D353E/S357C、F173I/T272A/D353E/S357C、K5V/H41D/N64S/F173I/D353E/S357C、N64S/F173I/S357C、L51E/T272A、L51E/N64S/S357C/P384W、L51E/R141P/F173I/T272A/D353E、N64S/S202H/T272A/D353E/S357C/P384W、L51E/T272A/S357C、L51E/F173I/T272A/D353E/P384W、D353E/P384W、S202H/T272A/S357C、N64S/R141P/F173I/S202H/D353E/S357C、K5V/H41D/L51E/S202H/S357C/A383S、K5V/L51E/F173I/T272A/A383S、H41D/R141P/T272A、L51E/F173I、K5V/D353E、H41D/N64S/F173I/T272A/D353E/A383S、K5V/N64S/F173I/T272A/D353E、L51E/N64S、H41D/S357C/A383S、H41D/F173I/D353E/S357C、S202H/T272A/A383S、S202H/T272A、D353E/S357C、H41D/F173I/S202H/T272A/S357C、R141P/F173I/S202H/T272A/D353E/S357C、N64S/R141P/S202H、K5V/F173I/T272Aを含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号888に対応する参照配列に対して相対的なものである。
【0148】
いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、表12-1及び12-2に提供される変種の置換又は置換セットを含むアミノ酸配列を含み、ここで、前記置換又は置換セットは、配列番号12に対応する参照配列に対して相対的なものである。
【0149】
いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、表12-1及び12-2に提供される少なくとも1つのアミノ酸位置に置換を含むアミノ酸配列を含む。
【0150】
いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、表12-1及び12-2に提供される少なくとも1つの置換を含むアミノ酸配列を含む。
【0151】
いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、表12-1及び12-2に提供される変種の少なくとも置換又は置換セットを含むアミノ酸配列を含み、ここで、前記置換又は置換セットは、配列番号828又は888に対応する参照配列に対して相対的なものである。
【0152】
いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、表12-1及び12-2に提供される工学操作ロイシン脱炭酸酵素の配列を含むアミノ酸配列を含む。
【0153】
いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、配列番号854~1064のうちの偶数の配列番号(例えば854、856、858、860、862、864、868、870、872、874、876、878、880、882、884、886、888、890、892、894、896、898、900、902、904、906、908、910、912、914、916、918、920、922、924、926、928、930、932、934、936、938、940、942、944、946、948、950、952、954、956、958、960、962、964、966、968、970、972、974、976、978、980、982、984、986、988、990、992、994、996、998、1000、1002、1004、1006、1008、1010、1012、1014、1016、1018、1020、1022、1024、1026、1028、1030、1032、1034、1036、1038、1040、1042、1044、1046、1048、1050、1052、1054、1056、1058、1060、1062、又は1064)に対応する参照配列に対して、少なくとも80%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、又はそれ以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、配列番号854~948のうちの偶数の配列番号に対応する参照配列に対して、少なくとも80%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、又はそれ以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、配列番号950~1604のうちの偶数の配列番号に対応する参照配列に対して、少なくとも80%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、又はそれ以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0154】
いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、配列番号854~1064のうちの偶数の配列番号を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素はリペプチドは、配列番号854~1064のうちの偶数の配列番号を有するアミノ酸配列を含み、前記アミノ酸配列は、任意選択的に1、2、3、4、5、6、7、8、9、又は最大10個の置換を有する。いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、配列番号854~948のうちの偶数の配列番号を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、配列番号854~948のうちの偶数の配列番号を有するアミノ酸配列を含み、ここで、前記ポリペプチドは、任意選択的にアミノ酸配列中に1、2、3、4、5、6、7、8、9、又は最大10個の置換を有する。いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、配列番号950~1604のうちの偶数の配列番号を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素は、ポリペプチドは、配列番号950~1604のうちの偶数の配列番号を有するアミノ酸配列を含み、ここで、前記ポリペプチドは、任意選択的にアミノ酸配列中に1、2、3、4、5、6、7、8、9、又は最大10個の置換を有する。いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、アミノ酸配列中に1、2、3、4、又は最大5個の置換を有する。いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、アミノ酸配列中に1、2、3、又は4個の置換を有する。いくつかの実施態様において、置換は、非保存的置換又は保存的置換を含む。いくつかの実施態様において、置換は、保存的置換を含む。いくつかの実施態様において、置換は、非保存的置換及び保存的置換を含む。いくつかの実施態様において、非保存的置換及び保存的置換に関する指針は、本明細書に開示される変種によって提供される。
【0155】
いくつかの実施態様において、本開示の工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、野生型プランクトミセス科種のロイシン脱炭酸酵素又は配列番号12に対応する配列を有するロイシン脱炭酸酵素と比較して、1つ又はそれ以上の改良された特性を示す。いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、野生型プランクトミセス科種のロイシン脱炭酸酵素又は配列番号12に対応する配列を有するロイシン脱炭酸酵素と比較して、(i)ロイシンに対する活性の上昇、(ii)タンパク質分解に対する耐性の上昇、低pH環境に対する耐容性の上昇、及び(iii)熱安定性の上昇、から選択される改良された特性を示す。
【0156】
表12-1及び12-2、並びに表1-2、2-1、3-2、4-1、5-1、6-1、7-1、8-1、8-2、10-1、11-1、及び11-2に提供される実施例、並びに国際公開第WO2021158686号(参照により本明細書に組み込まれる)に開示されて関連活性は、特定のアミノ酸配列の特徴と工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドの機能活性とを相関させる配列/構造情報を提供することは明白であるはずである。この構造-機能相関情報は、配列番号12の参照工学操作ポリペプチドに対する特定のアミノ酸残基の差異の形で、並びに例示的な工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドの関連する実験的に決定された活性データの形で提供され、それによって本明細書に記載の酵素特性を有する工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドの調製に関する指針を提供する。
【0157】
いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは精製される。いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、特に本明細書に記載の改良又は強化された特性を有するロイシン脱炭酸酵素活性を有する。
【0158】
いくつかの実施態様において、本発明は、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドの機能性断片又は生物活性断片を提供する。いくつかの実施態様において、機能性断片は、それが由来する工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチド(すなわち、親の工学操作されたLDC)の活性の少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、又は少なくとも約99%を含む。いくつかの実施態様において、前記機能性断片は、工学操作ロイシン脱炭酸酵素の親配列の少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、又は少なくとも約99%を含む。いくつかの実施態様において、前記機能性断片は、5未満、10未満、15未満、10未満、25未満、30未満、35未満、40未満、45未満、及び50未満のアミノ酸が末端切断される。
【0159】
いくつかの実施態様において、前記機能性断片は、工学操作ロイシン脱炭酸酵素の親配列の少なくとも90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、又は99%を含む。いくつかの実施態様において、前記機能性断片は、5未満、10未満、15未満、10未満、25未満、30未満、35未満、40未満、45未満、50未満、55未満、60未満、65未満、又は70未満のアミノ酸が末端切断される。
【0160】
いくつかの実施態様において、本明細書に記載の工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドの機能性断片又は生物活性断片には、本明細書に記載の工学操作ロイシン脱炭酸酵素のアミノ酸配列において少なくとも1つの変異又は変異セットが含まれる。従って、いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素の機能性断片又は生物活性断片は、親ロイシン脱炭酸酵素において変異又は変異セットに関連する強化又は改良された特性を示す。
【0161】
工学操作ポリペプチドをコードするポリヌクレオチド、発現ベクター、及び宿主細胞
別の態様において、本開示は、本明細書に記載の工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドをコードする工学操作又は組み換えポリヌクレオチドを提供する。いくつかの実施態様において、前記ポリヌクレオチドは、遺伝子発現を制御してポリペプチドを発現することができる1つ又はそれ以上の異種調節配列に作動可能に連結される。いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドをコードする少なくとも1つの異種ポリヌクレオチドを含む発現構築物が、適切な宿主細胞に導入されて、対応するロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドを発現する。
【0162】
当業者には明らかなように、タンパク質配列の利用可能性及び様々なアミノ酸に対応するコドンの知識は、対象のポリペプチドをコードすることができるすべてのポリヌクレオチドの説明を提供する。同じアミノ酸が代替コドン又は同義コドンによってコードされる遺伝コードの縮重により、極めて多数の核酸の作製が可能になり、これらのすべてが工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドをコードする。従って本発明は、可能なコドン選択に基づいて組み合わせを選択することによって、本明細書に記載のロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドをコードする、作製され得るロイシン脱炭酸酵素ポリヌクレオチドのありとあらゆるバリエーションのそれぞれを産生するための方法及び組成物を提供し、そしてポリヌクレオチドのそのようなバリエーションはすべて、実施例(例えば、表12-1及び/又は12-2)に示されるアミノ酸配列を含めて、本明細書に記載の任意のポリペプチドについて具体的に開示されていると見なされる。
【0163】
いくつかの実施態様において、コドンは、タンパク質産生のために選択された宿主細胞によって利用されるように最適化されることが好ましい。例えば、細菌で使用される好ましいコドンは、通常、細菌での発現に使用される。その結果、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドをコードするコドン最適化ポリヌクレオチドは、全長コード領域内のコドン位置の約40%、50%、60%、70%、80%、90%、又は90%を超える位置に好ましいコドンを含む。
【0164】
いくつかの実施態様において、組換えポリヌクレオチドは、本明細書に開示された特性を有するロイシン脱炭酸酵素活性を有する工学操作ポリペプチドをコードし、ここで、前記ポリペプチドは、配列番号828又は888に対応する参照配列に対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、又はそれ以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、ここで、前記アミノ酸配列は、配列番号828又は888に対応する参照配列又は実施例に開示される任意の変種のアミノ酸配列に対して、1つ又はそれ以上の置換を含む。
【0165】
いくつかの実施態様において、組換えポリヌクレオチドは、本明細書に開示された特性を有するロイシン脱炭酸酵素活性を有する工学操作ポリペプチドをコードし、ここで、前記ポリペプチドは、参照配列である配列番号888に対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、又はそれ以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0166】
いくつかの実施態様において、組換えポリヌクレオチドは、参照配列である配列番号828に対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、又はそれ以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドをコードし、ここで、前記アミノ酸配列は、配列番号828に対応する参照配列に対して1つ又はそれ以上の置換を含む。
【0167】
いくつかの実施態様において、組換えポリヌクレオチドは、配列番号888に対応する参照配列に対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、又はそれ以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドをコードし、ここで、前記アミノ酸配列は、配列番号828に対応する参照配列に対して1つ又はそれ以上の置換を含む。
【0168】
いくつかの実施態様において、組換えポリヌクレオチドは、アミノ酸位置5、19、33、41、47、51、55、64、141、170、173、187、198、200、202、267、270、272、290、312、353、357、383、若しくは384、又はこれらの組み合わせに少なくとも置換を含むアミノ酸配列を含む工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドをコードし、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号828に対応する参照配列に対して相対的なものである。
【0169】
いくつかの実施態様において、組換えポリヌクレオチドは、アミノ酸位置33、55、64、126、270、若しくは357、又はこれらの組み合わせに少なくとも置換を含むアミノ酸配列を含む工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドをコードし、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号828に対応する参照配列に対して相対的なものである。
【0170】
いくつかの実施態様において、組換えポリヌクレオチドは、アミノ酸位置170/270/383、270、41/173、272、5/141/272/383、41/383、41/141/187/272/290、41/141/173/290、5/272/383、5/41/173/272/383、41/141、141/272、353/384、272/383、41/141/173、41/272/383、41/141/187/200/202/272、33/55/64/126/270/357、33/126/353/357、55/64/267/35/384、33/64/357、126/267、64/267/353/384、33/55/64/357、19/64/126/267、55/267、33/126/267/270/312/357、19/33/55/353/357/384、19/33/126、126/312、126/198/202/267/312、126/353、55/126、126/270/384、33/64/353/357、19/267、51/55/267/270/353、33/126/267/270、19/55/64/126/267/270/353、19/33/126/270/353/357/384、19/33/64/267/353、126/353/384、126/270/312/353/384、19/33/55/126、33/357、47/51/64/126/353/384、126、又は126/270において、少なくとも置換又は置換セットを有するアミノ酸配列を含む工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドをコードし、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号828に対応する参照配列に対して相対的なものである。
【0171】
いくつかの実施態様において、組換えポリヌクレオチドは、配列番号888に対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、又はそれ以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む工学操作ロイシン脱炭酸酵素をコードし、ここで、前記アミノ酸配列は、配列番号888に対応する参照配列に対して相対的なものである。
【0172】
いくつかの実施態様において、組換えポリヌクレオチドは、アミノ酸位置5、19、33、41、47、51、55、64、141、170、173、187、198、200、202、267、270、272、290、312、353、357、383、若しくは384、又はこれらの組み合わせに、少なくとも置換を含むアミノ酸配列を含む工学操作ロイシン脱炭酸酵素をコードし、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号888に対応する参照配列に対して相対的なものである。
【0173】
いくつかの実施態様において、組換えポリヌクレオチドは、アミノ酸位置64/173/202/353/384、41/141/272/353、141/202/272/353/357、173/202/357、202/353、5/51/173/272/353/384、51/202/272/357、141/173/272、272、41/173/384、41/64/141/353/357/383、141/173/202、5/51/64/202/353、357、64、5/41/141、41/141/173/202/353、353、202/357、51/141/202/272/353、202、51/141/173/353/384、41/141/173/202/272/353/383/384、64/202/357、5/64/353/383/384、41/272/353/383、41/173/272/353/357、51/141/272/353/357/383/384、41/353/357、173/272/353/357、5/41/64/173/353/357、64/173/357、51/272、51/64/357/384、51/141/173/272/353、64/202/272/353/357/384、51/272/357、51/173/272/353/384、353/384、202/272/357、64/141/173/202/353/357、5/41/51/202/357/383、5/51/173/272/383、41/141/272、51/173、5/353、41/64/173/272/353/383、5/64/173/272/353、51/64、41/357/383、41/173/353/357、202/272/383、202/272、353/357、41/173/202/272/357、141/173/202/272/353/357、64/141/202、又は5/173/272において、少なくとも置換又は置換セットを有するアミノ酸配列を含む工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドをコードし、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号888に対応する参照配列に対して相対的なものである。
【0174】
いくつかの実施態様において、組換えポリヌクレオチドは、表12-1及び12-2に提供される変種の置換又は置換セットを含むアミノ酸配列を含む工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドをコードし、ここで、前記置換又は置換セットは、配列番号12に対応する参照配列に対して相対的なものである。
【0175】
いくつかの実施態様において、組換えポリヌクレオチドは、表12-1及び12-2に提供される少なくとも1つのアミノ酸位置に置換を含むアミノ酸配列を含む工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドをコードする。
【0176】
いくつかの実施態様において、組換えポリヌクレオチドは、表12-1及び12-2に提供される少なくとも1つの置換を含むアミノ酸配列を含む工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドをコードする。
【0177】
いくつかの実施態様において、組換えポリヌクレオチドは、表12-1及び12-2に提供される少なくとも置換又は置換セットを含むアミノ酸配列を含む工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドをコードし、ここで、前記置換又は置換セットは、配列番号828又は888に対して相対的なものである。
【0178】
いくつかの実施態様において、組換えポリヌクレオチドは、表12-1及び12-2に提供される工学操作ロイシン脱炭酸酵素の配列を含むアミノ酸配列を含む工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドをコードする。
【0179】
いくつかの実施態様において、組換えポリヌクレオチドは、配列番号854~1064のうちの偶数の配列番号(例えば、854、856、858、860、862、864、868、870、872、874、876、878、880、882、884、886、888、890、892、894、896、898、900、902、904、906、908、910、912、914、916、918、920、922、924、926、928、930、932、934、936、938、940、942、944、946、948、950、952、954、956、958、960、962、964、966、968、970、972、974、976、978、980、982、984、986、988、990、992、994、996、998、1000、1002、1004、1006、1008、1010、1012、1014、1016、1018、1020、1022、1024、1026、1028、1030、1032、1034、1036、1038、1040、1042、1044、1046、1048、1050、1052、1054、1056、1058、1060、1062、又は1064)に対応する参照配列に対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、又はそれ以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドをコードする。
【0180】
いくつかの実施態様において、組換えポリヌクレオチドは、配列番号827又は887に対応する参照ポリペプチド配列に対して、少なくとも70%、75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、又はそれ以上の配列同一性を有する核酸配列を含み、ここで、前記組換えポリヌクレオチドはロイシン脱炭酸酵素活性を有するポリペプチドをコードする。
【0181】
いくつかの実施態様において、組換えポリヌクレオチドは、配列番号853~1063のうちの奇数の配列番号(例えば、853、855、857、859、861、863、867、869、871、873、875、877、879、881、883、885、887、889、891、893、895、897、899、901、903、905、907、909、911、913、915、917、919、921、923、925、927、929、931、933、935、937、939、941、943、945、947、949、951、953、955、957、959、961、963、965、967、969、971、973、975、977、979、981、983、985、987、989、991、993、995、997、999、1001、1003、1005、1007、1009、1011、1013、1015、1017、1019、1021、1023、1025、1027、1029、1031、1033、1035、1037、1039、1041、1043、1045、1047、1049、1051、1053、1055、1057、1059、1061、又は1063)に対応する参照配列に対して、少なくとも70%、75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、又はそれ以上の配列同一性を有する核酸配列を含み、ここで、前記ポリヌクレオチドは、ロイシン脱炭酸酵素活性を有するポリペプチドをコードする。
【0182】
いくつかの実施態様において、組換えポリヌクレオチドは、配列番号853~1063のうちの奇数の配列番号(例えば、853、855、857、859、861、863、867、869、871、873、875、877、879、881、883、885、887、889、891、893、895、897、899、901、903、905、907、909、911、913、915、917、919、921、923、925、927、929、931、933、935、937、939、941、943、945、947、949、951、953、955、957、959、961、963、965、967、969、971、973、975、977、979、981、983、985、987、989、991、993、995、997、999、1001、1003、1005、1007、1009、1011、1013、1015、1017、1019、1021、1023、1025、1027、1029、1031、1033、1035、1037、1039、1041、1043、1045、1047、1049、1051、1053、1055、1057、1059、1061、又は1063)を含む核酸配列を含む。
【0183】
いくつかの実施態様において、組換えポリヌクレオチドは、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドをコードする参照ポリペプチド配列に、高厳密性条件下でハイブリダイズすることができる。いくつかの実施態様において、参照配列は、配列番号827又は887、又はその相補体配列、又は本明細書で提供される工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドのいずれかをコードするポリヌクレオチド配列から選択される。いくつかの実施態様において、高厳密性条件下でハイブリダイズすることができる組換えポリヌクレオチドは、表12-1及び12-2に記載される任意の位置から選択される残基位置において、配列番号828又は888と比較して1つ又はそれ以上の残基の相違を有するアミノ酸配列を含む工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドをコードする。さらにいくつかの実施態様において、組換えポリヌクレオチドは、表12-1及び12-2に提供されるものから選択される参照組換えポリヌクレオチドに、高厳密性条件下でハイブリダイズすることができるか、又は配列番号827若しくは887に対応する参照核酸配列に対して、少なくとも70%、75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、又はそれ以上の配列同一性を有するポリヌクレオチドを含む。いくつかの追加の実施態様において、高厳密性条件下でハイブリダイズする組換えポリヌクレオチドは、表12-1及び表12-2に提供される少なくとも1つのポリヌクレオチド参照配列(例えば、配列番号853~1063のうちの奇数の配列番号を含む核酸配列)に対して、少なくとも70%、75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、又はそれ以上の配列同一性を有する配列を含み、ここで、前記前記組換えポリヌクレオチドはロイシン脱炭酸酵素活性を有するポリペプチドをコードする。
【0184】
いくつかの実施態様において、本明細書に記載の工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドのいずれかをコードする単離されたポリヌクレオチドは、ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドの発現を促進するために様々な方法で操作される。いくつかの実施態様において、ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドは、ロイシン脱炭酸酵素ポリヌクレオチド及び/又はポリペプチドの発現を調節するための1つ又はそれ以上の制御配列が存在する発現ベクターを含む。ベクターに挿入される前の単離されたポリヌクレオチドの操作は、使用される発現ベクターに応じて望ましいか又は必要であり得る。組み換えDNA法を使用してポリヌクレオチド及び核酸配列を修飾する技術は、当技術分野で周知である。いくつかの実施態様において、制御配列には、特に、プロモーター、リーダー配列、ポリアデニル化配列、プロペプチド配列、シグナルペプチド配列、及び転写ターミネーターが含まれる。いくつかの実施態様において、適切なプロモーターは宿主細胞の選択に基づいて選択される。細菌宿主細胞の場合、本開示の核酸構築物の転写を指令するための適切なプロモーターには、限定されるものではないが、大腸菌のlacオペロン、ストレプトミセス・セリカラー(Streptomyces coelicolor)のアガラーゼ遺伝子(dagA)、枯草菌(Bacillus subtilis)のレバンスクラーゼ遺伝子(sacB)、リケニフォルミス菌(Bacillus licheniformis )のアルファ-アミラーゼ遺伝子(amyL)、バチルス・ステアロサーモフィルス(Bacillus stearothermophilus)のマルトースアミラーゼ遺伝子(amyM)、バチルス・アミロリケファシエンス(Bacillus amyloliquefaciens)のアルファ-アミラーゼ遺伝子(amyQ)、リケニフォルミス菌のペニシリナーゼ遺伝子(penP)、枯草菌のxylA及びxylB遺伝子、及び原核生物のベータ-ラクタマーゼ遺伝子(例えば、Villa-Kamaroff et al., Proc. Natl Acad. Sci. USA, 1978, 75:3727-3731 を参照)、並びにtacプロモーター(例えば、DeBoer et al., Proc. Natl Acad. Sci. USA, 1983, 80: 21-25 を参照)から得られるプロモーターが挙げられる。糸状菌宿主細胞用の例示的なプロモーターとしては、限定されるものではないが、麹菌(Aspergillus oryzae)のTAKAアミラーゼ、リゾムコール・ミエヘイ(Rhizomucor miehei)のアスパラギン酸プロテイナーゼ、黒カビ(Aspergillus niger)の中性アルファ-アミラーゼ、黒カビの酸安定性アルファ-アミラーゼ、黒カビ又は黒麹菌(Aspergillus Awamori)のグルコアミラーゼ(glaA)、リゾムコール・ミエヘイのリパーゼ、麹菌のアルカリプロテアーゼ、麹菌のトリオースリン酸イソメラーゼ、アスペルギルス・ニデュランス(Aspergillus nidulans)のアセトアミダーゼ、及びフザリウム・オキシスポラム(Fusarium oxysporum)のトリプシン様プロテアーゼ(例えば、国際公開第96/00787号を参照)、並びにNA2-tpiプロモーター(黒カビの中性アルファ-アミラーゼと麹菌のトリオースリン酸イソメラーゼの遺伝子の遺伝子からのプロモーターのハイブリッド)、並びにこれらの変異体、末端切断型、及びハイブリッドプロモーターが挙げられる。酵母細胞プロモーターの例は、サッカロミセス・セレビッシェのエノラーゼ(ENO-1)、サッカロミセス・セレビシエのガラクトキナーゼ(GAL1)、サッカロミセス・セレビシエのアルコール脱水素酵素/グリセルアルデヒド-3-リン酸脱水素酵素(ADH2/GAP)、サッカロミセス・セレビシエの3-ホスホグリセリン酸キナーゼの遺伝子から得られる。酵母宿主細胞用の他の有用なプロモーターは、当該技術分野で公知である(例えば、Romanos et al., Yeast, 1992, 8:423-488 を参照)。
【0185】
いくつかの実施態様において、制御配列はまた、適切な転写ターミネーター配列(すなわち、転写を終結させるために宿主細胞によって認識される配列)でもある。いくつかの実施態様において、ターミネーター配列は、ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドをコードする核酸配列の3’末端に作動可能に連結されている。選択された宿主細胞で機能する任意の適切なターミネーターは本発明で使用される。細菌での発現の場合、転写ターミネーターは、Rho転写因子に依存するRho依存性ターミネーター、又は転写因子を必要としないRho非依存性若しくは内因性ターミネーターであり得る。例示的な細菌転写ターミネーターは、Peters et al., J Mol Biol., 2011, 412(5):793-813 に記載されている。糸状菌宿主細胞用の転写ターミネーターの例は、麹菌のTAKAアミラーゼ、黒カビのグルコアミラーゼ、アスペルギルス・ニデュランスのアントラニル酸シンターゼ、黒カビのアルファグルコシダーゼ、及びフザリウム・オキシスポラムのトリプシン様プロテアーゼの遺伝子から得ることができる。酵母宿主細胞用のターミネーターの例は、サッカロミセス・セレビシエのエノラーゼ、サッカロミセス・セレビシエのシトクロムC(CYC1)、及びサッカロミセス・セレビシエのグリセルアルデヒド-3-リン酸脱水素酵素の遺伝子から得ることができる。酵母宿主細胞用の他の有用なターミネーターは、当該技術分野で既知である(例えば、Romanos et al.、前述、を参照)。
【0186】
いくつかの実施態様において、制御配列は適切なリーダー配列(すなわち、宿主細胞による翻訳に重要なmRNAの非翻訳領域)でもある。いくつかの実施態様において、リーダー配列は、ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドをコードする核酸配列の5’末端に作動可能に連結されている。選択された宿主細胞で機能する任意の適切なリーダー配列が本発明で使用される。糸状菌宿主細胞用の例示的なリーダーは、麹菌のTAKAアミラーゼ、及びアスペルギルス・ニデュランスのトリオースリン酸イソメラーゼの遺伝子から得られる。酵母宿主細胞に適したリーダーは、サッカロミセス・セレビシエのエノラーゼ(ENO-1)、サッカロミセス・セレビシエの3-ホスホグリセリン酸キナーゼ、サッカロミセス・セレビシエのアルファ因子、及びサッカロミセス・セレビシエのアルコール脱水素酵素/グリセルアルデヒド-3-リン酸脱水素酵素(ADH2/GAP)の遺伝子から得られる。
【0187】
いくつかの実施態様において、制御配列はまたポリアデニル化配列(すなわち、核酸配列の3’末端に作動可能に連結されており、転写されると、転写されたmRNAにポリアデノシン残基を付加するシグナルとして宿主細胞によって認識される配列)でもある。選択された宿主細胞で機能する任意の適切なポリアデニル化配列が本発明で使用される。糸状菌宿主細胞の例示的なポリアデニル化配列には、限定されるものではないが、麹菌のTAKAアミラーゼ、黒カビのグルコアミラーゼ、アスペルギルス・ニデュランスのアントラニル酸シンターゼ、フザリウムオキシスポルムのトリプシン様プロテアーゼ、及び黒カビのアルファグルコシダーゼの遺伝子が含まれる。酵母宿主細胞に有用なポリアデニル化配列は既知である(例えば、Guo and Sherman, Mol. Cell. Bio., 1995, 15:5983-5990 を参照)。
【0188】
いくつかの実施態様において、制御配列はシグナルペプチドでもある(すなわち、ポリペプチドのアミノ末端に連結されたアミノ酸配列をコードし、コード化されたポリペプチドを細胞の分泌経路に導くコード領域)。いくつかの実施態様において、核酸配列のコード配列の5’末端は、分泌されたポリペプチドをコードするコード領域のセグメントと、翻訳リーディングフレームで自然に連結されたシグナルペプチドコード領域を本質的に含む。あるいは、いくつかの実施態様において、コード配列の5’末端は、コード配列とは無関係なシグナルペプチドコード領域を含む。選択された宿主細胞の分泌経路に、発現されたポリペプチドを導く任意の適切なシグナルペプチドコード領域は、工学操作されたポリペプチドの発現に使用される。細菌宿主細胞に有効なシグナルペプチドコード領域は、限定されるものではないが、バチルスNClB11837のマルトース生成アミラーゼ、バチルス・ステアロサーモフィルスのアルファアミラーゼ、バチルス・リケニフォルミスのサブチリシン、バチルス・リケニフォルミスのベータラクタマーゼ、バチルス・ステアロサーモフィルスの中性プロテアーゼ(nprT、nprS、nprM)、及び枯草菌のprsAの遺伝子から得られるシグナルペプチドコード領域を含む。さらなるシグナルペプチドは、当該技術分野で既知である(例えば、Simonen and Palva, Microbiol. Rev., 1993, 57:109-137 を参照)。いくつかの実施態様において、糸状菌宿主細胞に有効なシグナルペプチドコード領域は、限定されるものではないが、麹菌のTAKAアミラーゼ、黒カビの中性アミラーゼ、黒カビのグルコアミラーゼ、リゾムコール・ミエヘイのアパラギン酸プロテイナーゼ、フミコラ・インソレンス(Humicola insolens)のセルラーゼ、及びフミコラ・ラヌギノーサ(Humicola lanuginosa)のリパーゼの遺伝子から得られるシグナルペプチドコード領域が含まれる。酵母宿主細胞に有用なシグナルペプチドには、限定されるものではないが、サッカロミセス・セレビシエのアルファ因子及びサッカロミセス・セレビシエのインベルターゼの遺伝子から得られるシグナルペプチドが含まれる。
【0189】
いくつかの実施態様において、制御配列はまた、ポリペプチドのアミノ末端に位置するアミノ酸配列をコードするプロペプチドコード領域でもある。結果として得られるポリペプチドは、「プロ酵素」、「プロポリペプチド」、又は「チモーゲン」と呼ばれる。プロポリペプチドは、プロポリペプチドからプロペプチドを触媒又は自己触媒的に切断することによって、成熟した活性ポリペプチドに変換することができる。プロペプチドコード領域は、限定されるものではないが、枯草菌のアルカリプロテアーゼ(aprE)、枯草菌の中性プロテアーゼ(nprT)、サッカロミセス・セレビシエのアルファ因子、リゾムコール・ミエヘイのアパラギン酸プロテアーゼ、及びミセリオフトラ・サーモフィラのラクターゼの遺伝子を含む、任意の適切な供給源から取得することができる(例えば、国際公開第95/33836号を参照)。シグナルペプチド領域とプロペプチド領域の両方がポリペプチドのアミノ末端に存在する場合、プロペプチド領域はポリペプチドのアミノ末端の隣に位置し、シグナルペプチド領域はプロペプチド領域のアミノ末端の隣に位置する。
【0190】
いくつかの実施態様において、調節配列も利用される。これらの配列は、宿主細胞の増殖に対するポリペプチドの発現の調節を促進する。調節システムの例としては、調節化合物の存在を含む化学的又は物理的刺激に応答して遺伝子の発現をオン又はオフにするものがある。原核生物宿主細胞では、適切な調節配列には、限定されるものではないが、lac、tac、及びtrpオペレーターシステムが含まれる。酵母宿主細胞では、適切な調節配列は、限定されるものではないが、ADH2システム又はGAL1システムを含む。糸状菌では、適切な調節配列は、限定されるものではないが、TAKAアルファアミラーゼプロモーター、黒カビのグルコアミラーゼプロモーター、及び麹菌のグルコアミラーゼプロモーターを含む。
【0191】
別の態様において、本発明は、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドをコードするポリヌクレオチド、及び導入される宿主の種類に応じてプロモーター及びターミネーター、複製開始点などの1つ又はそれ以上の発現調節領域を含む組み換え発現ベクターに関する。いくつかの実施態様において、本明細書に記載されるさまざまな核酸及び制御配列が一緒に結合されて、ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドをコードする核酸配列をそのような部位に挿入又は置換することを可能にする1つ又はそれ以上の便利な制限部位を含む組み換え発現ベクターが産生される。あるいは、いくつかの実施態様において、本発明の核酸配列は、核酸配列又は配列を含む核酸構築物を、発現のための適切な発現ベクターに挿入することによって発現される。発現ベクターの作成を伴ういくつかの実施態様において、コード配列はベクター内に配置されるため、コード配列は、適切な発現制御配列と作動可能に連結される。
【0192】
組換え発現ベクターは、組換えDNA操作に都合よく適用でき、ロイシン脱炭酸酵素ポリヌクレオチド配列の発現をもたらすことができる任意の適切なベクター(例えば、プラスミド又はウイルス)である。ベクターの選択は、通常、ベクターとベクターが導入される宿主細胞との適合性に依存する。ベクターは、線状又は閉環状プラスミドであり得る。
【0193】
いくつかの実施態様において、発現ベクターは、自律複製ベクター(すなわち、染色体外実体として存在し、その複製が染色体の複製に依存しないベクター、例えばプラスミド、染色体外要素、ミニ染色体、又は工学操作染色体)である。ベクターは、自己複製を保証する任意の手段を含んでもよい。いくつかの別の実施態様において、ベクターは、宿主細胞に導入されるとゲノムに組み込まれ、組み込まれた染色体とともに複製されるベクターである。さらに、いくつかの実施態様において、単一のベクター若しくはプラスミド、又は宿主細胞のゲノムに導入される全DNAを含む2つ又はそれ以上のベクター又はプラスミド、及び/又はトランスポゾンが使用される。
【0194】
いくつかの実施態様において、発現ベクターは、形質転換細胞を容易に選択できる1つ又はそれ以上の選択マーカーを含む。「選択マーカー」とは、その生成物が殺生物剤耐性又はウイルス耐性、重金属耐性、栄養要求株に対する原栄養性などを提供する遺伝子である。細菌性選択マーカーの例には、限定されるものではないが、枯草菌の又はバチルス・リケニフォルミスのdal遺伝子、又はアンピシリン、カナマイシン、クロラムフェニコール、若しくはテトラサイクリン耐性などの抗生物質耐性を付与するマーカーが含まれる。酵母宿主細胞に適したマーカーには、限定されるものではないが、ADE2、HIS3、LEU2、LYS2、MET3、TRP1、及びURA3が含まれる。糸状菌宿主細胞で使用される選択マーカーとしては、限定されるものではないが、amdS(アセトアミダーゼ、例えば、黒カビ又は麹菌由来)、argB(オルニチンカルバモイルトランスフェラーゼ)、bar(ホスフィノトリシンアセチルトランスフェラーゼ、例えば、エス・ヒグロスコピクス(S. hygroscopicus)由来)、hph(ヒグロマイシンホスホトランスフェラーゼ)、niaD(硝酸還元酵素)、pyrG(オロチジン-5’-リン酸脱炭酸酵素、例えば黒カビ又は麹菌由来)、sC(硫酸アデニルトランスフェラーゼ)、及びtrpC(アントラニル酸シンターゼ)、並びにこれらの同等物が挙げられる。
【0195】
別の態様において、本発明は、本発明の少なくとも1つの工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドをコードする少なくとも1つのポリヌクレオチドを含む宿主細胞を提供し、前記ポリヌクレオチドは、宿主細胞内で工学操作ロイシン脱炭酸酵素を発現するための1つ又はそれ以上の制御配列に作動可能に連結されている。本発明の発現ベクターによってコードされるポリペプチドの発現に使用するのに適した宿主細胞は当該技術分野で周知であり、限定されるものではないが、細菌細胞、例えば大腸菌、ビブリオ・フルビアリス(Vibrio fluvialis)、ストレプトミセス(Streptomyces)、及びサルモネラ・チフス菌(Salmonella typhimurium)細胞;真菌細胞、例えば酵母細胞(例えば、サッカロミセス・セレビシエ又はピキア・パストリス(Pichia pastoris)(ATCC受託番号201178));昆虫細胞、例えばショウジョウバエ(Drosophila)S2細胞及びスポドプテラ(Spodoptera)Sf9細胞;動物細胞、例えば、CHO細胞、COS細胞、BHK細胞、293細胞、及びボウズ黒色腫細胞;及び植物細胞が含まれる。例示的な宿主細胞にはまた、様々な大腸菌株(例えば、W3110(ΔfhuA)及びBL21)も含まれる。
【0196】
従って、別の態様において、本発明は、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドを産生する方法を提供し、この方法は、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを発現することができる宿主細胞を、前記ポリペプチドの発現に適した条件下で培養することを含む。いくつかの実施態様において、前記方法は、培養物及び/又は宿主細胞から工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドを回収することをさらに含む。いくつかの実施態様において、前記方法は、本明細書に記載のロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドを単離及び/又は精製する工程をさらに含む。
【0197】
宿主細胞に適した培養培地及び増殖条件は、当該技術分野でよく知られている。ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドの発現のためにポリヌクレオチドを細胞に導入するあらゆる適切な方法が本発明で利用されると考えられる。適切な技術には、限定されるものではないが、電気穿孔法、微粒子銃法、リポソーム媒介トランスフェクション、塩化カルシウムトランスフェクション、及びプロトプラスト融合が含まれる。
【0198】
本明細書に開示された特性を有する工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、天然又は工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを、当該技術分野で既知の及び/又は本明細書に記載の任意の適切な突然変異誘発及び/又は指向性進化法に供することによって得ることができる。例示的な指向性進化技術は、突然変異誘発及び/又はDNAシャッフリングである(例えば、Stemmer, Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 1994, 91:10747-10751;国際公開第95/22625号;国際公開第97/0078号;国際公開第97/35966号;国際公開第98/27230号;国際公開第00/42651号;国際公開第01/75767号;及び米国特許第6,537,746号を参照)。使用できる他の指向性進化手順としては、特に、スタッガード伸長プロセス(StEP)、インビトロ組換え(例えば、Zhao et al., Nat. Biotechnol., 1998, 16:258-261 を参照)、変異誘発PCR(例えば、Caldwell et al., PCR Methods Appl., 1994, 3:S136-S140 を参照)、及びカセット変異誘発(例えば、Black et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 1996, 93:3525-3529 を参照)などがある。
【0199】
突然変異誘発法と指向性進化法は、ロイシン脱炭酸酵素をコードするポリヌクレオチドに容易に適用でき、発現、スクリーニング、アッセイが可能な変種ライブラリを生成することができる。任意の適切な突然変異誘発法及び指向性進化法が、本発明で使用され、当該技術分野で周知である(例えば、米国特許第5,605,793号、第5,811,238号、第5,830,721号、第5,834,252号、第5,837,458号、第5,928,905号、第6,096,548号、第6,117,679号、第6,132,970号、第6,165,793号、第6,180,406号、第6,251,674号、第6,265,201号、第6,277,638号、第6,287,861号、第6,287,862号、第6,291,242号、第6,297,053号、第6,303,344号、第6,309,883号、第6,319,713号、第6,319,714号、第6,323,030号、第6,326,204号、第6,335,160号、第6,335,198号、第6,344,356号、第6,352,859号、第6,355,484号、第6,358,740号、第6,358,742号、第6,365,377号、第6,365,408号、第6,368,861号、第6,372,497号、第6,337,186号、第6,376,246号、第6,379,964号、第6,387,702号、第6,391,552号、第6,391,640号、第6,395,547号、第6,406,855号、第6,406,910号、第6,413,745号、第6,413,774号、第6,420,175号、第6,423,542号、第6,426,224号、第6,436,675号、第6,444,468号、第6,455,253号、第6,479,652号、第6,482,647号、第6,483,011号、第6,484,105号、第6,489,146号、第6,500,617号、第6,500,639号、第6,506,602号、第6,506,603号、第6,518,065号、第6,519,065号、第6,521,453号、第6,528,311号、第6,537,746号、第6,573,098号、第6,576,467号、第6,579,678号、第6,586,182号、第6,602,986号、第6,605,430号、第6,613,514号、第6,653,072号、第6,686,515号、第6,703,240号、第6,716,631号、第6,825,001号、第6,902,922号、第6,917,882号、第6,946,296号、第6,961,664号、第6,995,017号、第7,024,312号、第7,058,515号、第7,105,297号、第7,148,054号、第7,220,566号、第7,288,375号、第7,384,387号、第7,421,347号、第7,430,477号、第7,462,469号、第7,534,564号、第7,620,500号、第7,620,502号、第7,629,170号、第7,702,464号、第7,747,391号、第7,747,393号、第7,751,986号、第7,776,598号、第7,783,428号、第7,795,030号、第7,853,410号、第7,868,138号、第7,783,428号、第7,873,477号、第7,873,499号、第7,904,249号、第7,957,912号、第7,981,614号、第8,014,961号、第8,029,988号、第8,048,674号、第8,058,001号、第8,076,138号、第8,108,150号、第8,170,806号、第8,224,580号、第8,377,681号、第8,383,346号、第8,457,903号、第8,504,498号、第8,589,085号、第8,762,066号、第8,768,871号、第9,593,326号、第9,665,694号、第9,684,771号、及び、全ての関連する米国及び米国以外の対応特許;Ling et al., Anal. Biochem., 1997, 254(2):157-78; Dale et al., Meth. Mol. Biol., 1996, 57:369-74; Smith, Ann. Rev. Genet., 1985, 19:423-462; Botstein et al., Science, 1985, 229:1193-1201; Carter, Biochem. J., 1986, 237:1-7; Kramer et al., Cell, 1984, 38:879-887; Wells et al., Gene, 1985, 34:315-323; Minshull et al., Curr. Op. Chem. Biol., 1999, 3:284-290; Christians et al., Nat. Biotechnol., 1999, 17:259-264; Crameri et al., Nature, 1998, 391:288-291; Crameri, et al., Nat. Biotechnol., 1997, 15:436-438; Zhang et al., Proc. Nat. Acad. Sci. U.S.A., 1997, 94:4504-4509; Crameri et al., Nat. Biotechnol., 1996, 14:315-319; Stemmer, Nature, 1994, 370:389-391; Stemmer, Proc. Nat. Acad. Sci. USA, 1994, 91:10747-10751;国際公開第95/22625号;国際公開第97/0078号;国際公開第97/35966号;国際公開第98/27230号;国際公開第00/42651号;国際公開第01/75767号;国際公開第2009/152336号;及び米国特許出願公開第2011/0082055号、2014/0005057号、2014/0214391号、2014/0221216号号、2015/0133307号、2015/0134315号、及び2015/0050658号;これらはすべて参照により本明細書に組み込まれる)。
【0200】
いくつかの実施態様において、突然変異誘発処理後に得られる酵素クローンは、酵素調製物を規定の温度(又は他のアッセイ条件)に供し、熱処理又は他の適切なアッセイ条件後に残存する酵素活性の量を測定することによってスクリーニングされる。次に、ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを含むクローンを遺伝子から単離し、配列決定してヌクレオチド配列の変化(ある場合)を識別し、これを使用して宿主細胞内で酵素が発現される。発現ライブラリからの酵素活性の測定は、当該技術分野で知られている任意の適切な方法(例えば、HPLC分析などの標準的な生化学技術)を使用して実行することができる。
【0201】
既知の配列の工学操作ポリペプチドの場合、酵素をコードするポリヌクレオチドは、既知の合成方法に従う標準的な固相法によって調製することができる。いくつかの実施態様において、最大約100塩基の断片を個別に合成し、次に結合して(例えば、酵素的又は化学的連結法、又はポリメラーゼ媒介法によって)、任意の所望の連続配列を形成することができる。例えば、本明細書に開示されるポリヌクレオチド及びオリゴヌクレオチドは、古典的なホスホラミダイト法自動化合成法で調製することができ(例えば、Beaucage et al., Tet. Lett., 1981, 22:1859-69; 及び Matthes et al., EMBO J., 1984, 3:801-05を参照)、これは、典型的には自動合成法で実施されている。オリゴヌクレオチドはホスホラミダイト法に従って合成される(例えば、自動DNA合成装置、精製、アニーリング、連結、及び適切なベクター中のクローニング)。
【0202】
従って、いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドを調製する方法は、(a)本明細書に記載の任意の変種のアミノ酸配列から選択されるアミノ酸配列を含むポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを合成すること、及び(b)ポリヌクレオチドによってコードされるロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドを発現することを含み得る。前記方法のいくつかの実施態様において、ポリヌクレオチドによってコードされるアミノ酸配列は、任意選択的に、1つ又は複数(例えば、最大3、4、5、又は最大10)のアミノ酸残基の欠失、挿入、及び/又は置換を有し得る。いくつかの実施態様において、アミノ酸配列は、任意選択的に、1~2、1~3、1~4、1~5、1~6、1~7、1~8、1~9、1~10、1~15、1~20、1~21、1~22、1~23、1~24、1~25、1~30、1~35、1~40、1~45、又は1~50個のアミノ酸残基の欠失、挿入、及び/又は置換を有する。いくつかの実施態様において、アミノ酸配列は、任意選択的に1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、30、30、35、40、45、又は50個のアミノ酸残基の欠失、挿入、及び/又は置換を有する。いくつかの実施態様において、アミノ酸配列は、任意選択的に1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、18、20、21、22、23、24、又は25個のアミノ酸残基の欠失、挿入、及び/又は置換を有する。いくつかの実施態様において、置換は保存的置換又は非保存的置換である。
【0203】
いくつかの実施態様において、発現された工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、限定されるものではないが、本明細書に記載のアッセイ及び条件を含む当該技術分野で既知の任意の適切なアッセイを使用して、任意の所望の改良された特性又は特性の組み合わせ(例えば、活性、選択性、安定性など)について評価することができる。
【0204】
いくつかの実施態様において、宿主細胞で発現された任意の工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、細胞及び/又は培養培地から、タンパク質精製のためのよく知られた技術の1つ又はそれ以上、例えば、特にリゾチーム処理、超音波処理、濾過、塩析、超遠心分離、クロマトグラフィーを使用して回収される。
【0205】
ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドの単離のためのクロマトグラフィー技術には、特に、逆相クロマトグラフィー、高速液体クロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィー、疎水性相互作用クロマトグラフィー、サイズ排除クロマトグラフィー、ゲル電気泳動、及び親和性クロマトグラフィーが含まれる。特定の酵素を精製するための条件は、部分的には、正味電荷、疎水性、親水性、分子量、分子形状などの要因に依存し、当業者には明らかである。いくつかの実施態様において、親和性技術を使用して、改良されたロイシン脱炭酸酵素を単離することができる。親和性クロマトグラフィー精製には、目的のロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドに特異的に結合する任意の抗体を使用することができる。抗体を産生するために、限定されるものではないが、ウサギ、マウス、ラットなどを含む様々な宿主動物は、ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチド又はその断片の注射により免疫化される。いくつかの実施態様において、ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチド又は断片は、BSAなどの適切な担体に、側鎖官能基又は側鎖官能基に結合したリンカーによって結合される。
【0206】
いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、本明細書に記載の工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドをコードするポリヌクレオチド配列を含む宿主細胞(例えば、大腸菌株)を、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドの産生につながる条件下で培養し、前記細胞及び/又は培養培地から工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドを回収することを含む方法によって、宿主細胞内で産生される。いくつかの実施態様において、宿主細胞は、2つ以上の工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドを産生する。
【0207】
組成物
別の態様において、本開示の工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、様々な用途の組成物として調製される。これらの組成物は、限定されるものではないが、医薬品、食事/栄養補助食品、食品、飼料、及びファインケミカル製造を含む多くの分野で使用されている。例えば、いくつかの実施態様において、本発明は、少なくとも1つの工学操作ロイシン脱炭酸酵素変種及び/又は少なくとも1つのロイシン脱炭酸酵素変種をコードする少なくとも1つのポリヌクレオチド配列を含む食品及び/又は飼料を提供する。いくつかの実施態様において、本発明は、少なくとも1つの工学操作ロイシン脱炭酸酵素変種を含む飲料を提供する。いくつかの実施態様において、組成物は、有効量の補酵素、例えばピリドキサール5’リン酸をさらに含む。
【0208】
いくつかの実施態様において、食品、飼料、及び/又は栄養/食事補助食品中の工学操作ロイシン脱炭酸酵素変異体はグリコシル化されている。さらに、工学操作ロイシン脱炭酸酵素変種は、任意の適切な食用酵素送達マトリックスで使用することができる。いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素変種は、変種を摂取すると動物の消化管内でロイシン脱炭酸酵素変種が迅速に分散するように設計された食用酵素送達マトリックスに存在する。
【0209】
いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、ファインケミカル及びその他の産業上重要な化合物の製造に使用される(例えば、米国特許出願第2013/0340119号、第2013/0005012号、及び第2005/0260724号、並びに国際公開第2012/122333号を参照)。
【0210】
医薬品及び他の組成物
本発明はまた、医薬品及び食事/栄養補助食品などの他の組成物に使用するのに適した、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドを提供する。
【0211】
投与方法に応じて、本発明に従って工学操作ロイシン脱炭酸酵素の治療有効量を含むこれらの組成物は、固体、半固体、又は液体である。いくつかの実施態様において、組成物は、他の医薬的に許容し得る成分、例えば希釈剤、緩衝剤、賦形剤、塩、乳化剤、防腐剤、安定剤、充填剤、及びその他の成分を含む。製剤化及び投与の技術の詳細は、当技術分野でよく知られており、文献に記載されている。
【0212】
いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、経口医薬組成物で使用するために配合される。本発明では、限定されるものではないが、丸剤、錠剤、ゲルタブ、カプセル剤、ロゼンジ、糖衣錠、粉末、ソフトゲル、ゾルゲル、ゲル剤、乳剤、インプラント、パッチ、噴霧剤、軟膏、塗布剤、クリーム、ペースト、ゼリー、ペイント、エアロゾル、チューイングガム、粘滑剤、スティック、懸濁剤(限定されるものではないが、油性懸濁剤、水中油乳剤などを含む)、スラリー、シロップ、放出制御製剤、坐剤などを含む、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドを送達するために使用するのに適した任意の形式が使用される。いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、注射に適した形式(すなわち、注射可能な製剤)で提供される。いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、シリカ系(例えばオキシシラン)ゾルゲルを含むゾルゲルなどの生体適合性マトリックス中に提供される。いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドはカプセル化される。いくつかの代替実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドはナノ構造体(例えばナノチューブ、小ナノチューブ、ナノカプセル、又はマイクロカプセル、ミクロスフェア、リポソームなど)中にカプセル化される。実際、本発明は、特定の送達処方及び/又は送達手段に限定されることを意図していない。工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、限定されるものではないが、非経口、経口、局所、経皮、鼻腔内、眼内、髄腔内、インプラントなどを含む当該技術分野で既知の任意の適切な手段によって投与されることを意図している。
【0213】
いくつかのさらなる実施態様において、医薬組成物は、補酵素ピリドキサール-5-リン酸をさらに含む。いくつかの実施態様において、ピリドキサール-5-リン酸は、工学操作ロイシン脱炭酸酵素とともに安定な組成物として配合されるか、又は投与直前に調製され得る。
【0214】
いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、グリコシル化、PEG化(すなわち、ポリエチレングリコール[PEG]又は活性化PEGなどで修飾)、又は他の化合物によって化学的に修飾される(例えば、Ikeda, Amino Acids, 2005, 29:283-287;米国特許第7,531,341号、第7,534,595号、第7,560,263号、及び第7,553,653号;米国特許出願公開第2013/0039898号、第2012/0177722号などを参照)。実際、本発明は、特定の送達方法及び/又はメカニズムに限定されることを意図していない。
【0215】
いくつかの追加の実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、マトリックス安定化酵素結晶を含む製剤で提供される。いくつかの実施態様において、前記製剤は、架橋された結晶性工学操作ロイシン脱炭酸酵素と、酵素結晶に付着する反応性部分を有するポリマーとを含む。本発明はまた、ポリマー中の工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドも提供する。
【0216】
いくつかの実施態様において、本発明の工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドを含む組成物には、1つ又はそれ以上の一般的に使用される担体化合物が含まれ、そこれらは、限定されるものではないが、糖類(例えば、ラクトース、スクロース、マンニトール、及び/又はソルビトール)、デンプン(例えば、トウモロコシ、小麦、米、ジャガイモ、又はその他の植物デンプン)、セルロース(例えば、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム)、ゴム(例えば、アラビアゴム、トラガカントゴム、グアーゴムなど)、及び/又はタンパク質(例えば、ゼラチン、コラーゲンなど)を含む。経口製剤中の追加の成分には、着色剤及び/又は甘味剤(例えば、グルコース、スクロース、及びマンニトール)、及び潤滑剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム)、並びに腸溶性コーティング(例えば、メタクリレートポリマー、フタル酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、及び/又は当該技術分野で知られている他の任意の適切な腸溶性コーティング)が含まれ得る。いくつかの実施態様において、崩壊剤又は可溶化剤(例えば、架橋ポリビニルピロリドン、寒天、アルギン酸又はその塩、例えばアルギン酸ナトリウム)が含まれる。
いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、特に液体製剤において、さまざまな追加成分、限定されるものではないが、防腐剤、懸濁剤、増粘剤、湿潤剤、アルコール、脂肪酸、及び/又は乳化剤と組み合わされる。
【0217】
いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、特に液体製剤において、さまざまな追加成分、限定されるものではないが、防腐剤、懸濁剤、増粘剤、湿潤剤、アルコール、脂肪酸、及び/又は乳化剤と組み合わされる。いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、MSUDの治療に使用される他の化合物、並びに他の任意の適切な化合物と組み合わせて被験体に投与される。
【0218】
いくつかの実施態様において、本発明は、本明細書に記載のように、MSUDの兆候及び/又は症状の軽減、改善、又は排除に使用するのに適した、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドを提供する。患者に投与される工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドの用量は、患者の遺伝子型、患者の全身状態、及び当業者に知られている他の要因に依存する。いくつかの実施態様において、組成物は、患者への単回又は反復投与を意図している。いくつかの実施態様において、患者に投与される組成物中の工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドの濃度は、疾患の症状を効果的に治療、改善、及び/又は予防するのに十分であることが意図されている。いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、他の医薬組成物及び/又は食事組成物と組み合わせて投与される。
【0219】
産業用組成物
本発明の工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、食品香料(チーズなど)などの分野を含む産業用組成物における用途を見いだすことが考えられる。
【0220】
いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは食品及び/又は飼料産業における用途のために製剤化されている。いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは顆粒又はペレット生成物として製剤化され、これらは追加の酵素(例えば、セルラーゼ、ラッカーゼ、及びアミラーゼ)などの動物飼料成分と混合される。いくつかの代替実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、液体動物飼料組成物(例えば、水性又は油性スラリー)で使用される。従って、いくつかの実施態様において、本発明の工学操作ロイシン脱炭酸酵素変種は、充分に耐熱性及び熱安定性であり、ペレットやその他飼料/食品を製造するために使用される処理に耐える。
【0221】
治療用途と方法
別の態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、ロイシン、イソロイシン、及び/又はアロイソロイシン代謝の機能不全に関連する状態の症状の治療及び/又は予防に使用される。いくつかの実施態様において、血漿中のロイシン、イソロイシン、アロイソロイシン、及び/又はケトイソカプロン酸のレベルを低下させる治療のための被験体は、有機酸血症又はアミノ酸代謝先天異常を有する。いくつかの実施態様において、血漿中のロイシン、イソロイシン、アロイソロイシン、及び/又はケトイソカプロン酸のレベルを低下させる治療のための被験体は、原因不明の病因によりロイシンレベルが上昇している。
【0222】
いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、血漿ロイシン、イソロイシン、アロイソロイシン、及び/又はケトイソカプロン酸レベルの上昇に関連する疾患又は状態の症状を治療及び/又は予防するために使用される。いくつかの実施態様において、血漿ロイシン、イソロイシン、アロイソロイシン、及び/又はケトイソカプロン酸レベルの上昇に関連する疾患又は状態の症状を治療及び/又は予防する方法は、被験体の血漿ロイシン、イソロイシン、アロイソロイシン、及び/又はケトイソカプロン酸のレベルを低下させるのに有効な量の工学操作ロイシン脱炭酸酵素を、それを必要とする被験体に投与することを含む。
【0223】
いくつかの実施態様において、血漿ロイシン、イソロイシン、アロイソロイシン、及び/又はケトイソカプロン酸レベルの上昇に関連する疾患又は状態は、メープルシロップ尿症である。いくつかの実施態様において、血漿ロイシン、イソロイシン、アロイソロイシン、及び/又はケトイソカプロン酸レベルの上昇に関連する疾患又は状態は、イソ吉草酸血症である。いくつかの実施態様において、血漿ロイシン、イソロイシン、アロイソロイシン、及び/又はケトイソカプロン酸レベルの上昇に関連する疾患又は状態は、3-メチルクロトニル-CoAカルボキシラーゼ欠損症である。
【0224】
いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、被験体の血漿中のロイシン、イソロイシン、バリン、メチオニン、システイン、フェニルアラニン、アロイソロイシン、及び/又はケトイソカプロン酸のレベルを低下させるために使用される。いくつかの実施態様において、ロイシン、イソロイシン、バリン、メチオニン、システイン、フェニルアラニン、アロイソロイシン、及び/又はケトイソカプロン酸のレベルは、例えばアミノ酸代謝の機能不全に関連する疾患又は状態の指標として、及び/又は工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドによる治療の有効性のマーカーとして使用することができる。いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、被験体における血漿中のロイシン、イソロイシン、バリン、メチオニン、システイン、フェニルアラニン、アロイソロイシン、及び/又はケトイソカプロン酸のレベルを低下させるために使用され、その方法は、それを必要とする被験体に、工学操作ロイシン脱炭酸酵素の有効量を投与することを含む。
【0225】
いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、被験体における血漿ロイシン、イソロイシン、アロイソロイシン、及び/又はケトイソカプロン酸レベルを低下させるために使用され、その方法は、それを必要とする被験体に、工学操作ロイシン脱炭酸酵素の有効量を投与することを含む。いくつかの実施態様において、血漿ロイシン、イソロイシン、アロイソロイシン、及び/又はケトイソカプロン酸レベルを低下させるための治療のための被験体は、メープルシロップ尿症である。いくつかの実施態様において、血漿ロイシン、イソロイシン、アロイソロイシン、及び/又はケトイソカプロン酸レベルを低下させるための治療のための被験体は、イソ吉草酸血症である。いくつかの実施態様において、血漿ロイシン、イソロイシン、アロイソロイシン、及び/又はケトイソカプロン酸レベルを低下させるための治療のための被験体は、3-メチルクロトニル-CoAカルボキシラーゼ欠損症を有する。
【0226】
いくつかの実施態様において、被験体におけるロイシン、イソロイシン、及び/又はアロイソロイシン代謝の機能不全に関連する状態の症状の治療及び/又は予防のために、又は血漿中のロイシン、イソロイシン、アロイソロイシン、及び/又はケトイソカプロン酸のレベルを低下させるために、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは有効用量で投与される。
【0227】
いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、1mg/kg~500mg/kgの用量で投与される。いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、1mg/kg~400mg/kgの用量で投与される。いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、約1mg/kg~200mg/kgの用量で投与される。いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、約2mg/kg~約300mg/kg、又は約5mg/kg~約200mg/kgの用量で投与される。いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、約1mg/kg、約5mg/kg、約10mg/kg、約20mg/kg、約30mg/kg、約40mg/kg、約50mg/kg、約60mg/kg、約70mg/kg、約80mg/kg、約90mg/kg、約100mg/kg、約120mg/kg、約140mg/kg、約160mg/kg、約180mg/kg、約200mg/kg、約250mg/kg、約300mg/kg、約350mg/kg、又は約400mg/kgの用量で投与される。いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、1mg/kg~25mg/kg未満の用量で投与される。いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、5mg/kg~25mg/kg未満の用量で投与される。いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、約6.25mg/kg~約12.5mg/kgの用量で投与される。いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、約6.25mg/kgの用量で投与される。いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、約12.5mg/kgの用量で投与される。
【0228】
メープルシロップ尿症の治療のためのいくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、1mg/kg~25mg/kg未満の用量で投与される。メープルシロップ尿症の治療のためのいくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、5mg/kg~25mg/kg未満の用量で投与される。いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、約6.25mg/kg~約12.5mg/kgの用量で投与される。いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、約6.25mg/kgの用量で投与される。いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、約12.5mg/kgの用量で投与される。
【0229】
いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、被験体における血漿中のロイシン、イソロイシン、バリン、メチオニン、システイン、フェニルアラニン、アロイソロイシン、及び/又はケトイソカプロン酸のレベルを低下させるために使用される。いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、それを必要とする被験体における血漿中のロイシン、ケトイソカプロン酸、及びメチオニンのレベルを低下させるのに有効な量で投与される。いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、少なくとも2日又はそれ以上連続して被験体に投与される。いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、少なくとも3日又はそれ以上連続して被験体に投与される。いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、それを必要とする被験体を治療するために、例えば数週間、数ヶ月、数年、及び/又は必要に応じて連続して投与される。
【0230】
いくつかの実施態様において、ロイシン、イソロイシン、及び/又はアロイソロイシン代謝の機能不全に関連する状態の症状の治療及び/又は予防のために、又は被験体における血漿ロイシン、イソロイシン、アロイソロイシン、及び/又はケトイソカプロン酸のレベルを低下させるために、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、疾患又は障害を有する未治療の被験体におけるベースラインのロイシンレベルと比較して、血漿又は血清ロイシンレベルを約5%又はそれ以上、10%又はそれ以上、15%又はそれ以上、20%又はそれ以上、25%又はそれ以上、30%又はそれ以上、40%又はそれ以上、及び/又は50%又はそれ以上低下させる用量で投与される。
【0231】
いくつかの実施態様において、ロイシン、イソロイシン、及び/又はアロイソロイシン代謝の機能不全に関連する状態の症状の治療及び/又は予防のために、又は被験体における血漿中のロイシン、イソロイシン、アロイソロイシン、及び/又はケトイソカプロン酸のレベルを低下させるために、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、タンパク質を含む食事の摂取直前、摂取と同時、及び/又は摂取直後に投与される。
【0232】
いくつかの実施態様において、本明細書に記載の方法のいずれにおいても、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、補酵素ピリドキサール-5-リン酸と組み合わせて投与することができる。いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、投与前にピリドキサール-5-リン酸と配合することができる。いくつかの実施態様において、ピリドキサール-5-リン酸は、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドの投与と同時に投与される。
【0233】
いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドで治療される被験体はメープルシロップ尿症を患っており、ここで、メープルシロップ尿症の症状が緩和される。いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドで治療される被験体はイソ吉草酸血症を患っており、ここで、イソ吉草酸血症の症状が緩和される。いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドで治療される被験体は3-メチルクロトニル-CoAカルボキシラーゼ欠損症を患っており、ここで、3-メチルクロトニル-CoAカルボキシラーゼ欠損症の症状が緩和される。いくつかの実施態様において、被験体は、疾患に罹患している被験体が要求する食事と比較して、ロイシン、イソロイシン、及び/又はバリン含有量の制限が少ない食事を摂取することができる。いくつかの実施態様において、被験体は、乳児、子供、若年成人、又は成人である。
【0234】
いくつかの実施態様において、本明細書の治療方法及び使用に有用な工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、上記の工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチド、並びに国際特許公開WO2021158686号及びその対応する配列表に記載されているもの(これらはその全体が参照により本明細書に組み込まれる)を含む。これらの工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、付録(表1-2、2-1、3-2、4-1、5-1、6-1、7-1、8-1、8-2、10-1、11-1、及び11-2)、及び本開示の組み込まれた配列リストにも示されている。
【0235】
治療用途及び治療方法のいくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、配列番号2、4、6、8、10、12、14、38、234、284、484、594、686、688、766、828、及び/又は888の少なくとも1つに対して、少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、又はそれ以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、配列番号2、4、6、8、10、12、14、38、234、284、484、594、686、688、766、828、又は888の参照配列に対して1つ又はそれ以上の置換を含む。
【0236】
いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、配列番号2、4、6、8、10、12、14、38、234、284、484、594、686、688、766、828、及び/又は888に対応する参照配列に対して、少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、又はそれ以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、ここで、前記アミノ酸配列は、配列番号2、4、6、8、10、12、14、38、234、284、484、594、686、688、766、828、又は888に対応する参照配列に対して1つ又はそれ以上の置換を含む。
【0237】
いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、配列番号2に対して、少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、又はそれ以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0238】
いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、配列番号4に対して、少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、又はそれ以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0239】
いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、配列番号6に対して、少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、又はそれ以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0240】
いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、配列番号8に対して、少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、又はそれ以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0241】
いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、配列番号10に対して、少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、又はそれ以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0242】
いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、配列番号14に対して、少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、又はそれ以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0243】
いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、配列番号12、38、234、284、484、594、686、688、766、828、又は888に対応する参照配列に対して、少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、又はそれ以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、ここで、前記アミノ酸配列は、配列番号12、38、234、284、484、594、686、688、766、828、又は888に対応する参照配列に対して1つ又はそれ以上の置換を含む。
【0244】
いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、配列番号12、38、234、284、484、594、686、688、766、828、又は888に対応する参照配列に対して、少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、又はそれ以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、ここで、前記アミノ酸配列は、配列番号12に対応する参照配列に対して1つ又はそれ以上の置換を含む。
【0245】
いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素のアミノ酸配列は、アミノ酸位置2、3、5、12、14、16、19、33、34、38、39、41、47、48、51、55、63、64、66、69、76、77、80、87、89、91、92、102、106、109、118、123、126、127、132、134、135、139、140、141、156、161、164、168、170、173、181、187、189、193、194、196、198、200、201、202、211、223、228、245、255、256、259、262、263、265、267、270、272、275、290、296、299、300、303、304、312、317、319、324、328、331、338、339、340、343、349、350、352、353、357、364、365、365、366、379、380、381、382、383、384、386、388、389、390、391、393、394、395、397、398、401、404、若しくは405、又はこれらの組み合わせに、少なくとも置換を含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号12に対応する参照配列に対して相対的なものである。
【0246】
いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素のアミノ酸配列は、少なくとも置換2E、3M、5M/V、12G、14I/T、16Q/V、19I/L、33L、34L、38V、39N/S、41D、47F、48L、51Q/E、55I、63C、64S/A/N/E、66S/N、69I、76V、77L、80G/K、87R、89P、91A/Q、92K、102S、106M、109G、118T/D、123F/M/V、126A/T、127S、132F、134A/S、135V、139G、140V、141P、156A/S、161V、164A/C、168K、170A/P、173A/I/T、181K/R/V、187L、189A/D、193I、194C/L、196D/R、198G、200S、201D/R、202H、211S、223M、228D、245M、255G/N/P/H、256W、259K/L/Q、262D/G/H/I/S/T、263T/V、265P、267L/I、270R/A/T/L、272A、275S、290I、296D/E、299A、300R/K、303Q、304R、312A/T、317Q、319A、324N/S/M/N/T、328N、331V、338S、339A/D、340T/V、343A/E、349T、350S/E、352A、353I/L/D/N/S/W/E、357S/C/M/V、364K/R、365E、365E、366A/M/Q/T/V、379D/N/P/E、380E、381D/E、382G/S、383S、384W、386、388A、389G/P/Q、390A/S/E/、391E/、393T、394E、395A/D/G/K/S、397A、398、401Y/、404I、若しくは405D/H/L/E、又はこれらの組み合わせを含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号12に対応する参照配列に対して相対的なものである。
【0247】
いくつかのさらなる実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、配列番号12に対して、少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、又はそれ以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、ここで、前記工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドのアミノ酸配列が、アミノ酸位置5、14、14/34/38/39/102/267/275/350/357、14/39/102/127/245/267/275/349/350、34/38/39/102/127/275/357、34/38/39/102/275/357、34/38/39/127/245/349/350/357、34/38/39/127/245/350/357、34/39/102/127/264/275/357、34/39/102/127/275/349/357、34/39/102/264/275/350/357、34/39/275/349/350/357、38/39/102/127/264/267/350/357、38/39/102/127/267/275/349/350/357、38/39/102/127/349/350/357、38/39/102/127/350、38/39/102/127/350/357、38/39/127/245/267/357、38/39/127/264/275、38/39/127/264/350/357、38/39/127/350/357、38/39/127/357、38/39/245/275/357、38/39/264/267/275/350、38/39/264/275/357、38/39/275、38/39/275/350、39、39/102/127/264/275/357、39/102/264/275/357、39/102/267/275/357、39/127/245/264/267/275/350、39/127/245/264/275/350/357、39/127/245/357、39/127/267/275/350/357、39/127/267/350/357、39/127/357、39/245/264/267/275/357、39/264/267/275/350、39/275/350/357、48、139、164、196、255、299、318、324、339、343、350、353、357、364、365、379、381、386、389、391、393、394、395、397、398、又は405において少なくとも置換又は置換セットを含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号12に対応する参照配列に対して相対的なものである。いくつかの追加の実施態様において、前記工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドのアミノ酸配列が、少なくとも置換又は置換セット5M、14I、14T/34L/38V/39N/102S/267I/275S/350E/357V、14T/39N/102S/127S/245M/267I/275S/349T/350E、34L/38V/39N/102S/127S/275S/357V、34L/38V/39N/102S/275S/357V、34L/38V/39N/127S/245M/349T/350E/357V、34L/38V/39N/127S/245M/350E/357V、34L/39N/102S/127S/264V/275S/357V、34L/39N/102S/127S/275S/349T/357V、34L/39N/102S/264V/275S/350E/357V、34L/39N/275S/349T/350E/357V、38V/39N/102S/127S/264V/267I/350E/357V、38V/39N/102S/127S/267I/275S/349T/350E/357V、38V/39N/102S/127S/349T/350E/357V、38V/39N/102S/127S/350E、38V/39N/102S/127S/350E/357V、38V/39N/127S/245M/267I/357V、38V/39N/127S/264V/275S、38V/39N/127S/264V/350E/357V、38V/39N/127S/350E/357V、38V/39N/127S/357V、38V/39N/245M/275S/357V、38V/39N/264V/267I/275S/350E、38V/39N/264V/275S/357V、38V/39N/275S、38V/39N/275S/350E、39N/102S/127S/264V/275S/357V、39N/102S/264V/275S/357V、39N/102S/267I/275S/357V、39N/127S/245M/264V/267I/275S/350E、39N/127S/245M/264V/275S/350E/357V、39N/127S/245M/357V、39N/127S/267I/275S/350E/357V、39N/127S/267I/350E/357V、39N/127S/357V、39N/245M/264V/267I/275S/357V、39N/264V/267I/275S/350E、39N/275S/350E/357V、39S、48F、139G、164A、164C、196D、196R、255G、255N、255P、299A、299V、318K、324M、324S、324T、339A、339D、343A、343E、350S、353D、353E、353L、353N、353S、353W、357C、357M、364K、364R、365E、379D、379P、381D、381E、386、389E、389G、389P、389Q、391、391E、393T、394E、395A、395D、395G、395K、395S、397A、398、405D、405E、405H、又は405Lを含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号12に対応する参照配列に対して相対的なものである。いくつかの追加の実施態様において、前記工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドのアミノ酸配列が、少なくとも置換又は置換セットK5M、H14I、H14T/I34L/C38V/T39N/T102S/V267I/T275S/N350E/I357V、H14T/T39N/T102S/T127S/I245M/V267I/T275S/V349T/N350E、I34L/C38V/T39N/T102S/T127S/T275S/I357V、I34L/C38V/T39N/T102S/T275S/I357V、I34L/C38V/T39N/T127S/I245M/V349T/N350E/I357V、I34L/C38V/T39N/T127S/I245M/N350E/I357V、I34L/T39N/T102S/T127S/I264V/T275S/I357V、I34L/T39N/T102S/T127S/T275S/V349T/I357V、I34L/T39N/T102S/I264V/T275S/N350E/I357V、I34L/T39N/T275S/V349T/N350E/I357V、C38V/T39N/T102S/T127S/I264V/V267I/N350E/I357V、C38V/T39N/T102S/T127S/V267I/T275S/V349T/N350E/I357V、C38V/T39N/T102S/T127S/V349T/N350E/I357V、C38V/T39N/T102S/T127S/N350E、C38V/T39N/T102S/T127S/N350E/I357V、C38V/T39N/T127S/I245M/V267I/I357V、C38V/T39N/T127S/I264V/T275S、C38V/T39N/T127S/I264V/N350E/I357V、C38V/T39N/T127S/N350E/I357V、C38V/T39N/T127S/I357V、C38V/T39N/I245M/T275S/I357V、C38V/T39N/I264V/V267I/T275S/N350E、C38V/T39N/I264V/T275S/I357V、C38V/T39N/T275S、C38V/T39N/T275S/N350E、T39N/T102S/T127S/I264V/T275S/I357V、T39N/T102S/I264V/T275S/I357V、T39N/T102S/V267I/T275S/I357V、T39N/T127S/I245M/I264V/V267I/T275S/N350E、T39N/T127S/I245M/I264V/T275S/N350E/I357V、T39N/T127S/I245M/I357V、T39N/T127S/V267I/T275S/N350E/I357V、T39N/T127S/V267I/N350E/I357V、T39N/T127S/I357V、T39N/I245M/I264V/V267I/T275S/I357V、T39N/I264V/V267I/T275S/N350E、T39N/T275S/N350E/I357V、T39S、L48F、N139G、I164A、I164C、K196D、K196R、H255G、H255N、H255P、K299A、K299V、R318K、R324M、R324S、R324T、Q339A、Q339D、H343A、H343E、N350S、R353D、R353E、R353L、R353N、R353S、R353W、I357C、I357M、L364K、L364R、Q365E、K379D、K379P、A381D、A381E、D386、K389E、K389G、K389P、K389Q、A391、A391E、K393T、K394E、R395A、R395D、R395G、R395K、R395S、T397A、P398、T405D、T405E、T405H、又はT405Lを含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号12に対応する参照配列に対して相対的なものである。
【0248】
いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、配列番号38に対して、少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、又はそれ以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、ここで、前記工学操作ロイシン脱炭酸酵素のアミノ酸配列は、アミノ酸位置48/64/164/324/343/353/357/364、48/64/164/324/343/364、48/64/164/353/357/364、48/64/357/364、64/164/324/343/353/357/364、64/164/324/343/357/364、64/164/353/357、64/318/324/357/364、64/324/353/357/364、132/255/339/379/395、164/196/324/357/364、164/318/324/343/353/357、164/318/324/357/364、164/324/343/353/357/364、164/324/357/364、164/353/357/364、164/364、196/318/324/353/357/364、318/343/357、324/343/357/364、324/353/357/364、324/357/364、339/379/389/394/395、339/389/395、339/391、339/394/395/405、357/364、379/386、379/394/395/397/404/405、379/394/395/397/405、389/394/395/397/405、及び394/397において少なくとも置換又は置換セットを含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号38に対応する参照配列に対して相対的なものである。いくつかの追加の実施態様において、前記工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドのアミノ酸配列が、少なくとも置換又は置換セット48F/64E/164A/324M/343E/353E/357C/364K、48F/64E/164A/324M/343E/364R、48F/64E/164C/353N/357V/364R、48F/64E/357M/364K、64E/164A/324M/343E/353D/357V/364K、64E/164A/324M/343E/357C/364R、64E/164C/353D/357V、64E/318K/324S/357V/364R、64E/324M/353N/357C/364R、132F/255P/339A/379D/395D、164A/196D/324M/357C/364K、164A/318K/324M/343E/353E/357C、164A/324M/343E/353D/357C/364R、164A/324M/357C/364K、164A/353W/357C/364R、164A/364R、164C/318K/324S/357V/364R、164C/324M/343E/353D/357V/364R、164C/353D/357V/364K、164C/353D/357V/364R、164C/353W/357C/364R、196D/318K/324M/353N/357C/364K、318K/343E/357C、318K/343E/357M、324M/343E/357V/364K、324M/357M/364R、324N/353W/357C/364K、339A/379D/389G/394E/395D、339A/389G/395K、339A/391、339A/394E/395K/405D、357V/364R、379D/386、379D/394E/395D/397A/404I/405H、379D/394E/395K/397A/405D、389G/394E/395D/397A/405D、又は394E/397Aを含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号38に対応する参照配列に対して相対的なものである。いくつかの追加の実施態様において、前記工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドのアミノ酸配列が、少なくとも置換又は置換セットL48F/A64E/I164A/R324M/H343E/R353E/I357C/L364K、L48F/A64E/I164A/R324M/H343E/L364R、L48F/A64E/I164C/R353N/I357V/L364R、L48F/A64E/I357M/L364K、A64E/I164A/R324M/H343E/R353D/I357V/L364K、A64E/I164A/R324M/H343E/I357C/L364R、A64E/I164C/R353D/I357V、A64E/R318K/R324S/I357V/L364R、A64E/R324M/R353N/I357C/L364R、Y132F/H255P/Q339A/K379D/R395D、I164A/K196D/R324M/I357C/L364K、I164A/R318K/R324M/H343E/R353E/I357C、I164A/R324M/H343E/R353D/I357C/L364R、I164A/R324M/I357C/L364K、I164A/R353W/I357C/L364R、I164A/L364R、I164C/R318K/R324S/I357V/L364R、I164C/R324M/H343E/R353D/I357V/L364R、I164C/R353D/I357V/L364K、I164C/R353D/I357V/L364R、I164C/R353W/I357C/L364R、K196D/R318K/R324M/R353N/I357C/L364K、R318K/H343E/I357C、R318K/H343E/I357M、R324M/H343E/I357V/L364K、R324M/I357M/L364R、R324N/R353W/I357C/L364K、Q339A/K379D/K389G/K394E/R395D、Q339A/K389G/R395K、Q339A/A391、Q339A/K394E/R395K/T405D、I357V/L364R、K379D/D386、K379D/K394E/R395D/T397A/R404I/T405H、K379D/K394E/R395K/T397A/T405D、K389G/K394E/R395D/T397A/T405D、又はK394E/T397Aを含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号38に対応する参照配列に対して相対的なものである。
【0249】
いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、配列番号234に対して、少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、又はそれ以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、ここで、前記工学操作ロイシン脱炭酸酵素のアミノ酸配列は、アミノ酸位置2、3、33、48/64/255、48/255/339、48/255/379、64、64/255、69、161、193、255、255/318/379、259、263、318/339/379、324、324/389/394、324/389/394/395、324/389/394/397、324/394、324/394/395、324/394/395/397、324/395、339、340、380、382、389、389/394、389/394/395、389/394/395/397、389/394/397、389/395、389/397、390、394、394/395、394/395/397、395、395/397、397、401、又は405において少なくとも置換又は置換セットを含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号234に対応する参照配列に対して相対的なものである。いくつかの追加の実施態様において、前記工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドのアミノ酸配列が、少なくとも置換又は置換セット2E、3M、33L、48F/64E/255P、48F/255P/339A、48F/255P/379D、64E、64E/255P、64S、69I、161V、193I、255P、255P/318K/379D、259L、263T、263V、318K/339A/379D、324N、324N/394E/395K/397A、324N/395D、324S/389G/394E、324S/389G/394E/395D、324S/389G/394E/397A、324S/394E、324S/394E/395K、324S/394E/395K/397A、324S/395K、339A、340T、340V、380E、382S、389G、389G/394E、389G/394E/395D、389G/394E/395D/397A、389G/394E/395K、389G/394E/395K/397A、389G/394E/397A、389G/395D、389G/395K、389G/397A、390、390A、390E、390S、394E、394E/395D、394E/395K/397A、395D/397A、395K、397A、401、401Y、又は405Hを含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号234に対応する参照配列に対して相対的なものである。いくつかの追加の実施態様において、前記工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドのアミノ酸配列が、少なくとも置換又は置換セットG2E、N3M、F33L、L48F/A64E/H255P、L48F/H255P/Q339A、L48F/H255P/K379D、A64E、A64E/H255P、A64S、V69I、T161V、M193I、H255P、H255P/R318K/K379D、R259L、S263T、S263V、R318K/Q339A/K379D、M324N、M324N/K394E/R395K/T397A、M324N/R395D、M324S/K389G/K394E、M324S/K389G/K394E/R395D、M324S/K389G/K394E/T397A、M324S/K394E、M324S/K394E/R395K、M324S/K394E/R395K/T397A、M324S/R395K、Q339A、S340T、S340V、A380E、A382S、K389G、K389G/K394E、K389G/K394E/R395D、K389G/K394E/R395D/T397A、K389G/K394E/R395K、K389G/K394E/R395K/T397A、K389G/K394E/T397A、K389G/R395D、K389G/R395K、K389G/T397A、P390、P390A、P390E、P390S、K394E、K394E/R395D、K394E/R395K/T397A、R395D/T397A、R395K、T397A、A401、A401Y、又はT405Hを含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号234に対応する参照配列に対して相対的なものである。
【0250】
いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、配列番号284に対して、少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、又はそれ以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、ここで、前記工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドのアミノ酸配列が、アミノ酸位置2/64/69/324/380/382/388/389、3/64/69/263/339/380/388、3/64/69/389、3/64/69/390、3/64/379/380/390、3/69/263/380、3/69/324、3/69/324/380/382/389/390、12/135/259/263、12/135/263/382、12/259/263/304、48/64/255、64/69、64/69/189/259/263/304、64/69/189/259/263/304/339/340/379、64/69/223/388、64/69/223/388/389/390、64/69/304/379/382、64/69/324、64/69/324/339/380/389/390、64/69/339、64/69/339/382/388/389、64/69/339/389/390、64/69/379/380、64/69/380/388/390、64/69/389、64/69/390、64/255/263、64/263、64/324/339/389/390、69/223/263/324/382/388/390、69/223/324/379/380/382/388/390、69/263、69/263/324、69/263/339、69/263/388、69/263/389/390、69/324/379/380/388、69/324/380、69/339/390、69/382/390、259/263/304、259/263/304/339/340/379、263/339/389/390、263/390、又は304/340/379/380/382において少なくとも置換又は置換セットを含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号284に対応する参照配列に対して相対的なものである。いくつかの追加の実施態様において、前記工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドのアミノ酸配列が、少なくとも置換又は置換セット2E/64S/69I/324S/380E/382S/388A/389G、3M/64S/69I/263T/339A/380E/388A、3M/64S/69I/389G、3M/64S/69I/390、3M/64S/379D/380E/390、3M/69I/263T/380E、3M/69I/324S、3M/69I/324S/380E/382S/389G/390、12G/135V/259K/263T、12G/135V/263T/382G、12G/259K/263T/304R、48L/64A/255H、64A/255H/263T、64S/69I、64S/69I/189A/259Q/263T/304R/339A/340T/379N、64S/69I/189D/259K/263T/304R、64S/69I/223M/388A、64S/69I/223M/388A/389G/390、64S/69I/304R/379E/382G、64S/69I/324S、64S/69I/324S/339A/380E/389G/390、64S/69I/339A、64S/69I/339A/382S/388A/389G、64S/69I/339A/389G/390、64S/69I/379D/380E、64S/69I/380E/388A/390、64S/69I/389G、64S/69I/390、64S/263T、64S/324S/339A/389G/390、69I/223M/263T/324S/382S/388A/390、69I/223M/324S/379D/380E/382S/388A/390、69I/263T、69I/263T/324S、69I/263T/339A、69I/263T/388A、69I/263T/389G/390、69I/324S/379D/380E/388A、69I/324S/380E、69I/339A/390、69I/382S/390、259K/263T/304R、259K/263T/304R/339A/340T/379N、263T/339A/389G/390、263T/390、又は304R/340T/379D/380E/382Gを有し、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号284に対応する参照配列に対して相対的なものである。いくつかの追加の実施態様において、前記工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドのアミノ酸配列が、少なくとも置換又は置換セットG2E/E64S/V69I/M324S/A380E/A382S/Q388A/K389G、N3M/E64S/V69I/S263T/Q339A/A380E/Q388A、N3M/E64S/V69I/K389G、N3M/E64S/V69I/P390、N3M/E64S/K379D/A380E/P390、N3M/V69I/S263T/A380E、N3M/V69I/M324S、N3M/V69I/M324S/A380E/A382S/K389G/P390、S12G/L135V/R259K/S263T、S12G/L135V/S263T/A382G、S12G/R259K/S263T/A304R、F48L/E64A/P255H、E64A/P255H/S263T、E64S/V69I、E64S/V69I/T189A/R259Q/S263T/A304R/Q339A/S340T/K379N、E64S/V69I/T189D/R259K/S263T/A304R、E64S/V69I/A223M/Q388A、E64S/V69I/A223M/Q388A/K389G/P390、E64S/V69I/A304R/K379E/A382G、E64S/V69I/M324S、E64S/V69I/M324S/Q339A/A380E/K389G/P390、E64S/V69I/Q339A、E64S/V69I/Q339A/A382S/Q388A/K389G、E64S/V69I/Q339A/K389G/P390、E64S/V69I/K379D/A380E、E64S/V69I/A380E/Q388A/P390、E64S/V69I/K389G、E64S/V69I/P390、E64S/S263T、E64S/M324S/Q339A/K389G/P390、V69I/A223M/S263T/M324S/A382S/Q388A/P390、V69I/A223M/M324S/K379D/A380E/A382S/Q388A/P390、V69I/S263T、V69I/S263T/M324S、V69I/S263T/Q339A、V69I/S263T/Q388A、V69I/S263T/K389G/P390、V69I/M324S/K379D/A380E/Q388A、V69I/M324S/A380E、V69I/Q339A/P390、V69I/A382S/P390、R259K/S263T/A304R、R259K/S263T/A304R/Q339A/S340T/K379N、S263T/Q339A/K389G/P390、S263T/P390、又はA304R/S340T/K379D/A380E/A382Gを有し、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号284に対応する参照配列に対して相対的なものである。
【0251】
いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、配列番号484に対して、少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、又はそれ以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、ここで、前記工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドのアミノ酸配列が、アミノ酸位置3/194/304、3/259/263/304、3/259/304、3/259/304/324/339、3/259/304/324/382、3/259/304/382、3/263/304/324、3/263/304/324/339、3/263/304/324/382、3/304、3/304/324、16、63、77、80、87/270、87/270/365、87/328/365、91、92、126、140、156、168/270/328/338、181、194、201、256、259、259/263、259/263/304、259/263/304/324、259/263/304/324/382、259/263/304/379、259/263/304/382、259/304、259/304/324、259/304/324/339、259/304/324/339/382、259/304/382、262、263/304、263/304/324、263/304/324/339、263/304/324/382、263/324、270、270/319、270/328/338、270/328/338/365、304、304/324、324、328、352、365、366、又は382において少なくとも置換又は置換セットを含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号484に対応する参照配列に対して相対的なものである。いくつかの追加の実施態様において、前記工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドのアミノ酸配列が、少なくとも置換又は置換セット3M/194L/304R、3M/259K/263T/304R、3M/259K/304R、3M/259K/304R/324S/339A、3M/259K/304R/324S/382S、3M/259K/304R/382S、3M/263T/304R/324S、3M/263T/304R/324S/339A、3M/263T/304R/324S/382S、3M/304R、3M/304R/324S、16Q、16V、63C、77L、80G、80K、87R/270R、87R/270R/365E、87R/328N/365E、91A、91Q、92K、126A、126T、140V、156A、156S、168K/270R/328N/338S、181K、181R、181V、194C、194L、201D、256W、259K、259K/263T、259K/263T/304R、259K/263T/304R/324S、259K/263T/304R/324S/382S、259K/263T/304R/379D、259K/263T/304R/382S、259K/304R、259K/304R/324S、259K/304R/324S/339A、259K/304R/324S/339A/382S、259K/304R/382S、262D、262G、262H、262I、262S、262T、263T/304R、263T/304R/324S、263T/304R/324S/339A、263T/304R/324S/382S、263T/324S、270R、270R/319A、270R/328N/338S、270R/328N/338S/365E、304R、304R/324S、324S、328N、352A、365E、366A、366L、366M、366Q、366T、366V、又は382Sを含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号484に対応する参照配列に対して相対的なものである。いくつかの追加の実施態様において、前記工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドのアミノ酸配列が、少なくとも置換又は置換セットN3M/F194L/A304R、N3M/R259K/S263T/A304R、N3M/R259K/A304R、N3M/R259K/A304R/M324S/Q339A、N3M/R259K/A304R/M324S/A382S、N3M/R259K/A304R/A382S、N3M/S263T/A304R/M324S、N3M/S263T/A304R/M324S/Q339A、N3M/S263T/A304R/M324S/A382S、N3M/A304R、N3M/A304R/M324S、R16Q、R16V、A63C、E77L、A80G、A80K、H87R/L270R、H87R/L270R/Q365E、H87R/C328N/Q365E、E91A、E91Q、E92K、D126A、D126T、M140V、G156A、G156S、C168K/L270R/C328N/P338S、T181K、T181R、T181V、F194C、F194L、E201D、Y256W、R259K、R259K/S263T、R259K/S263T/A304R、R259K/S263T/A304R/M324S、R259K/S263T/A304R/M324S/A382S、R259K/S263T/A304R/K379D、R259K/S263T/A304R/A382S、R259K/A304R、R259K/A304R/M324S、R259K/A304R/M324S/Q339A、R259K/A304R/M324S/Q339A/A382S、R259K/A304R/A382S、R262D、R262G、R262H、R262I、R262S、R262T、S263T/A304R、S263T/A304R/M324S、S263T/A304R/M324S/Q339A、S263T/A304R/M324S/A382S、S263T/M324S、L270R、L270R/I319A、L270R/C328N/P338S、L270R/C328N/P338S/Q365E、A304R、A304R/M324S、M324S、C328N、D352A、Q365E、H366A、H366L、H366M、H366Q、H366T、H366V、又はA382Sを含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号484に対応する参照配列に対して相対的なものである。
【0252】
いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、配列番号594に対して、少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、又はそれ以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、ここで、前記工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドのアミノ酸配列が、アミノ酸位置16/63/80/126/168/366、16/63/80/126/181/194/259/324/328/366、16/63/126/168/270/328/366、16/80/126/324/366、16/80/126/366、16/80/168、16/80/168/270/366、16/80/168/324、16/80/168/366、16/80/324、16/91/126/168/324/366、16/126/168/366、16/168/259/366、16/168/270/324/366、16/168/324/328/366、16/168/324/366、16/168/366、16/259/263/328、16/324/328/366、16/328/366、80/126/168/270/366、80/126/168/366、80/126/181/270/324/366、80/168/270/366、又は168/366に、少なくとも置換又は置換セットを含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号594に対応する参照配列に対して相対的なものである。いくつかの追加の実施態様において、前記工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドのアミノ酸配列が、少なくとも置換又は置換セット16Q/63C/80K/126T/168K/366M、16Q/63C/80K/126T/181R/194C/259K/324S/328N/366M、16Q/63C/126T/168K/270R/328N/366M、16Q/80K/126T/324S/366M、16Q/80K/126T/366M、16Q/80K/168K、16Q/80K/168K/270R/366M、16Q/80K/168K/324S、16Q/80K/168K/366M、16Q/80K/324S、16Q/91A/126T/168K/324S/366M、16Q/126T/168K/366M、16Q/168K/259K/366M、16Q/168K/270R/324S/366M、16Q/168K/324S/328N/366M、16Q/168K/324S/366M、16Q/168K/366M、16Q/259K/263T/328N、16Q/324S/328N/366M、16Q/328N/366M、80K/126T/168K/270R/366M、80K/126T/168K/366M、80K/126T/181R/270R/324S/366M、80K/168K/270R/366M、又は168K/366Mを含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号594に対応する参照配列に対して相対的なものである。いくつかの追加の実施態様において、前記工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドのアミノ酸配列が、少なくとも置換又は置換セットR16Q/A63C/A80K/D126T/C168K/H366M、
R16Q/A63C/A80K/D126T/T181R/F194C/R259K/M324S/C328N/H366M、R16Q/A63C/D126T/C168K/L270R/C328N/H366M、R16Q/A80K/D126T/M324S/H366M、R16Q/A80K/D126T/H366M、R16Q/A80K/C168K、R16Q/A80K/C168K/L270R/H366M、R16Q/A80K/C168K/M324S、R16Q/A80K/C168K/H366M、R16Q/A80K/M324S、R16Q/E91A/D126T/C168K/M324S/H366M、R16Q/D126T/C168K/H366M、R16Q/C168K/R259K/H366M、R16Q/C168K/L270R/M324S/H366M、R16Q/C168K/M324S/C328N/H366M、
R16Q/C168K/M324S/H366M、R16Q/C168K/H366M、R16Q/R259K/S263T/C328N、R16Q/M324S/C328N/H366M、R16Q/C328N/H366M、A80K/D126T/C168K/L270R/H366M、A80K/D126T/C168K/H366M、A80K/D126T/T181R/L270R/M324S/H366M、A80K/C168K/L270R/H366M、又はC168K/H366Mを含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号594に対応する参照配列に対して相対的なものである。
【0253】
いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、配列番号686に対して、少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、又はそれ以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、ここで、前記工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドのアミノ酸配列が、アミノ酸位置は66/76/118/141/201/300、66/76/198/200/296/303、66/76/198/200/300、66/118/200/296/303/317、66/118/296、66/118/296/300、66/200、76/118/141/200/296、76/141/198/200/201/300、80/201/270、80/270、80/270/324、89/118/200、106/270/324/352、118/141/200、126、126/201/270/324、126/270、141/144/198/200/300、156/270、156/270/324、201/270、201/270/352、270、又は270/324において、少なくとも置換又は置換セットを含み、ここで、アミノ酸位置は、配列番号686に対応する参照配列に対して相対的なものである。いくつかの追加の実施態様において、前記工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドのアミノ酸配列が、少なくとも置換又は置換セット66N/76V/118D/141P/201R/300K、66N/76V/198G/200S/296E/303Q、66N/76V/198G/200S/300K、66N/118D/200S/296E/303Q/317Q、66N/118D/296E、66N/118D/296E/300K、66N/200S、76V/118D/141P/200S/296E、76V/141P/198G/200S/201R/300K、80K/201D/270R、80K/270R、80K/270R/324S、89P/118D/200S、106M/270R/324S/352A、118D/141P/200S、126T、126T/201D/270R/324S、126T/270R、141P/144V/198G/200S/300K、156A/270R、156A/270R/324S、201D/270R、201D/270R/352A、270R、又は270R/324Sを含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号686に対応する参照配列に対して相対的なものである。いくつかの追加の実施態様において、前記工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドのアミノ酸配列が、少なくとも置換又は置換セットS66N/R76V/T118D/R141P/E201R/R300K、S66N/R76V/A198G/H200S/D296E/A303Q、S66N/R76V/A198G/H200S/R300K、S66N/T118D/H200S/D296E/A303Q/K317Q、S66N/T118D/D296E、S66N/T118D/D296E/R300K、S66N/H200S、R76V/T118D/R141P/H200S/D296E、R76V/R141P/A198G/H200S/E201R/R300K、A80K/E201D/L270R、A80K/L270R、A80K/L270R/M324S、A89P/T118D/H200S、L106M/L270R/M324S/D352A、T118D/R141P/H200S、D126T、D126T/E201D/L270R/M324S、D126T/L270R、R141P/M144V/A198G/H200S/R300K、G156A/L270R、G156A/L270R/M324S、E201D/L270R、E201D/L270R/D352A、L270R、又はL270R/M324Sを含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号686に対応する参照配列に対して相対的なものである。
【0254】
いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、配列番号686に対して、少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、又はそれ以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、ここで、前記工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドのアミノ酸配列が、アミノ酸位置19、109、123、134、170、173、187、211、又は312において少なくとも置換又は置換セットを含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号686に対応する参照配列に対して相対的なものである。いくつかの追加の実施態様において、前記工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドのアミノ酸配列が、少なくとも置換又は置換セット19I、109G、123F、123M、123V、134A、134S、170A、173A、173I、173T、187L、211S、又は312Aを含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号686に対応する参照配列に対して相対的なものである。いくつかの追加の実施態様において、前記工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドのアミノ酸配列が、少なくとも置換又は置換セットL19I、L109G、Y123F、Y123M、Y123V、N134A、N134S、P170A、F173A、F173I、F173T、V187L、A211S、又はT312Aを含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号686に対応する参照配列に対して相対的なものである。
【0255】
いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、配列番号688に対して、少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、又はそれ以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、ここで、前記工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドのアミノ酸配列が、アミノ酸位置19/109/123/141/170/198/200/211/270/312、19/109/123/141/170/198/211、19/109/123/141/170/198/211/270/312、19/109/123/170/211/270/312、19/109/123/198/200/211/270/312、19/109/170/173/211/270/312、19/109/211/270/312、109/170/211/270/312、又は109/211/270/312において少なくとも置換又は置換セットを含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号688に対応する参照配列に対して相対的なものである。いくつかの追加の実施態様において、前記工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドのアミノ酸配列が、少なくとも置換又は置換セット19I/109G/123F/170A/211S/270R/312A、19I/109G/123F/198G/200S/211S/270R/312A、19I/109G/123V/141P/170A/198G/200S/211S/270R/312A、19I/109G/123V/141P/170A/198G/211S、19I/109G/123V/141P/170A/198G/211S/270R/312A、19I/109G/170A/173I/211S/270R/312A、19I/109G/211S/270R/312A、109G/170A/211S/270R/312A、又は109G/211S/270R/312Aを含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号688に対応する参照配列に対して相対的なものである。いくつかの追加の実施態様において、前記工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドのアミノ酸配列が、少なくとも置換又は置換セットL19I/L109G/Y123F/P170A/A211S/L270R/T312A、L19I/L109G/Y123F/A198G/H200S/A211S/L270R/T312A、L19I/L109G/Y123V/R141P/P170A/A198G/H200S/A211S/L270R/T312A、L19I/L109G/Y123V/R141P/P170A/A198G/A211S、L19I/L109G/Y123V/R141P/P170A/A198G/A211S/L270R/T312A、L19I/L109G/P170A/F173I/A211S/L270R/T312A、L19I/L109G/A211S/L270R/T312A、L109G/P170A/A211S/L270R/T312A、又はL109G/A211S/L270R/T312Aを含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号688に対応する参照配列に対して相対的なものである。
【0256】
いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、配列番号766に対して、少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、又はそれ以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、ここで、前記工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドのアミノ酸配列が、アミノ酸位置5/41、5/41/228、33、41、47、51、55、64、126、265、267、270、331、353、357、又は384において少なくとも置換又は置換セットを含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号766に対応する参照配列に対して相対的なものである。いくつかの追加の実施態様において、前記工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドのアミノ酸配列が、少なくとも置換又は置換セット5V/41D、5V/41D/228D、33L、41D、47F、51E、51Q、55I、64N、126A、126T、265P、267L、270A、270T、331V、353E、353I、353L、357S、又は384Wを含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号766に対応する参照配列に対して相対的なものである。いくつかの追加の実施態様において、前記工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドのアミノ酸配列が、少なくとも置換又は置換セットK5V/H41D、K5V/H41D/T228D、F33L、H41D、L47F、L51E、L51Q、V55I、S64N、D126A、D126T、E265P、I267L、R270A、R270T、T331V、D353E、D353I、D353L、C357S、又はP384Wを含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号766に対応する参照配列に対して相対的なものである。
【0257】
いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、配列番号766に対して、少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、又はそれ以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、ここで、前記工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドのアミノ酸配列が、アミノ酸位置66、66/118、66/118/296、66/118/296/300、66/118/300、66/296、66/296/300、66/300、118、118/296、118/296/300、118/300、296、296/300、又は300において少なくとも置換又は置換セットを含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号766に対応する参照配列に対して相対的なものである。いくつかの追加の実施態様において、前記工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドのアミノ酸配列が、少なくとも置換又は置換セット66S、66S/118T、66S/118T/296D、66S/118T/296D/300R、66S/118T/300R、66S/296D、66S/296D/300R、66S/300R、118T、118T/296D、118T/296D/300R、118T/300R、296D、296D/300R、又は300Rを含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号766に対応する参照配列に対して相対的なものである。いくつかの追加の実施態様において、前記工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドのアミノ酸配列が、少なくとも置換又は置換セットN66S、N66S/D118T、N66S/D118T/E296D、N66S/D118T/E296D/K300R、N66S/D118T/K300R、N66S/E296D、N66S/E296D/K300R、N66S/K300R、D118T、D118T/E296D、D118T/E296D/K300R、D118T/K300R、E296D、E296D/K300R、又はK300Rを含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号766に対応する参照配列に対して相対的なものである。
【0258】
いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、アミノ酸位置5、14、14/34/38/39/102/267/275/350/357、14/39/102/127/245/267/275/349/350、34/38/39/102/127/275/357、34/38/39/102/275/357、34/38/39/127/245/349/350/357、34/38/39/127/245/350/357、34/39/102/127/264/275/357、34/39/102/127/275/349/357、34/39/102/264/275/350/357、34/39/275/349/350/357、38/39/102/127/264/267/350/357、38/39/102/127/267/275/349/350/357、38/39/102/127/349/350/357、38/39/102/127/350、38/39/102/127/350/357、38/39/127/245/267/357、38/39/127/264/275、38/39/127/264/350/357、38/39/127/350/357、38/39/127/357、38/39/245/275/357、38/39/264/267/275/350、38/39/264/275/357、38/39/275、38/39/275/350、39、39/102/127/264/275/357、39/102/264/275/357、39/102/267/275/357、39/127/245/264/267/275/350、39/127/245/264/275/350/357、39/127/245/357、39/127/267/275/350/357、39/127/267/350/357、39/127/357、39/245/264/267/275/357、39/264/267/275/350、39/275/350/357、48、139、164、196、255、299、318、324、339、343、350、353、357、364、365、379、381、386、389、391、393、394、395、397、398、又は405において、少なくとも置換又は置換セットを有するアミノ酸配列を含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号12に対応する参照配列に対して相対的なものである。いくつかの追加の実施態様において、前記工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドのアミノ酸配列が、少なくとも置換又は置換セット5M、14I、14T/34L/38V/39N/102S/267I/275S/350E/357V、14T/39N/102S/127S/245M/267I/275S/349T/350E、34L/38V/39N/102S/127S/275S/357V、34L/38V/39N/102S/275S/357V、34L/38V/39N/127S/245M/349T/350E/357V、34L/38V/39N/127S/245M/350E/357V、34L/39N/102S/127S/264V/275S/357V、34L/39N/102S/127S/275S/349T/357V、34L/39N/102S/264V/275S/350E/357V、34L/39N/275S/349T/350E/357V、38V/39N/102S/127S/264V/267I/350E/357V、38V/39N/102S/127S/267I/275S/349T/350E/357V、38V/39N/102S/127S/349T/350E/357V、38V/39N/102S/127S/350E、38V/39N/102S/127S/350E/357V、38V/39N/127S/245M/267I/357V、38V/39N/127S/264V/275S、38V/39N/127S/264V/350E/357V、38V/39N/127S/350E/357V、38V/39N/127S/357V、38V/39N/245M/275S/357V、38V/39N/264V/267I/275S/350E、38V/39N/264V/275S/357V、38V/39N/275S、38V/39N/275S/350E、39N/102S/127S/264V/275S/357V、39N/102S/264V/275S/357V、39N/102S/267I/275S/357V、39N/127S/245M/264V/267I/275S/350E、39N/127S/245M/264V/275S/350E/357V、39N/127S/245M/357V、39N/127S/267I/275S/350E/357V、39N/127S/267I/350E/357V、39N/127S/357V、39N/245M/264V/267I/275S/357V、39N/264V/267I/275S/350E、39N/275S/350E/357V、39S、48F、139G、164A、164C、196D、196R、255G、255N、255P、299A、299V、318K、324M、324S、324T、339A、339D、343A、343E、350S、353D、353E、353L、353N、353S、353W、357C、357M、364K、364R、365E、379D、379P、381D、381E、386、389E、389G、389P、389Q、391、391E、393T、394E、395A、395D、395G、395K、395S、397A、398、405D、405E、405H、又は405Lを含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号12に対応する参照配列に対して相対的なものである。いくつかの追加の実施態様において、前記工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドのアミノ酸配列が、少なくとも置換又は置換セットK5M、H14I、H14T/I34L/C38V/T39N/T102S/V267I/T275S/N350E/I357V、H14T/T39N/T102S/T127S/I245M/V267I/T275S/V349T/N350E、I34L/C38V/T39N/T102S/T127S/T275S/I357V、I34L/C38V/T39N/T102S/T275S/I357V、I34L/C38V/T39N/T127S/I245M/V349T/N350E/I357V、I34L/C38V/T39N/T127S/I245M/N350E/I357V、I34L/T39N/T102S/T127S/I264V/T275S/I357V、I34L/T39N/T102S/T127S/T275S/V349T/I357V、I34L/T39N/T102S/I264V/T275S/N350E/I357V、I34L/T39N/T275S/V349T/N350E/I357V、C38V/T39N/T102S/T127S/I264V/V267I/N350E/I357V、C38V/T39N/T102S/T127S/V267I/T275S/V349T/N350E/I357V、C38V/T39N/T102S/T127S/V349T/N350E/I357V、C38V/T39N/T102S/T127S/N350E、C38V/T39N/T102S/T127S/N350E/I357V、C38V/T39N/T127S/I245M/V267I/I357V、C38V/T39N/T127S/I264V/T275S、C38V/T39N/T127S/I264V/N350E/I357V、C38V/T39N/T127S/N350E/I357V、C38V/T39N/T127S/I357V、C38V/T39N/I245M/T275S/I357V、C38V/T39N/I264V/V267I/T275S/N350E、C38V/T39N/I264V/T275S/I357V、C38V/T39N/T275S、C38V/T39N/T275S/N350E、T39N/T102S/T127S/I264V/T275S/I357V、T39N/T102S/I264V/T275S/I357V、T39N/T102S/V267I/T275S/I357V、T39N/T127S/I245M/I264V/V267I/T275S/N350E、T39N/T127S/I245M/I264V/T275S/N350E/I357V、T39N/T127S/I245M/I357V、T39N/T127S/V267I/T275S/N350E/I357V、T39N/T127S/V267I/N350E/I357V、T39N/T127S/I357V、T39N/I245M/I264V/V267I/T275S/I357V、T39N/I264V/V267I/T275S/N350E、T39N/T275S/N350E/I357V、T39S、L48F、N139G、I164A、I164C、K196D、K196R、H255G、H255N、H255P、K299A、K299V、R318K、R324M、R324S、R324T、Q339A、Q339D、H343A、H343E、N350S、R353D、R353E、R353L、R353N、R353S、R353W、I357C、I357M、L364K、L364R、Q365E、K379D、K379P、A381D、A381E、D386、K389E、K389G、K389P、K389Q、A391、A391E、K393T、K394E、R395A、R395D、R395G、R395K、R395S、T397A、P398、T405D、T405E、T405H、又はT405Lを含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号12に対応する参照配列に対して相対的なものである。
【0259】
いくつかの追加の実施態様において、前記工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドのアミノ酸配列が、アミノ酸位置48/64/164/324/343/353/357/364、48/64/164/324/343/364、48/64/164/353/357/364、48/64/357/364、64/164/324/343/353/357/364、64/164/324/343/357/364、64/164/353/357、64/318/324/357/364、64/324/353/357/364、132/255/339/379/395、164/196/324/357/364、164/318/324/343/353/357、164/318/324/357/364、164/324/343/353/357/364、164/324/357/364、164/353/357/364、164/364、196/318/324/353/357/364、318/343/357、324/343/357/364、324/353/357/364、324/357/364、339/379/389/394/395、339/389/395、339/391、339/394/395/405、357/364、379/386、379/394/395/397/404/405、379/394/395/397/405、389/394/395/397/405、又は394/397において少なくとも置換又は置換セットを含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号38に対応する参照配列に対して相対的なものである。いくつかの追加の実施態様において、前記工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドのアミノ酸配列が、少なくとも置換又は置換セット48F/64E/164A/324M/343E/353E/357C/364K、48F/64E/164A/324M/343E/364R、48F/64E/164C/353N/357V/364R、48F/64E/357M/364K、64E/164A/324M/343E/353D/357V/364K、64E/164A/324M/343E/357C/364R、64E/164C/353D/357V、64E/318K/324S/357V/364R、64E/324M/353N/357C/364R、132F/255P/339A/379D/395D、164A/196D/324M/357C/364K、164A/318K/324M/343E/353E/357C、164A/324M/343E/353D/357C/364R、164A/324M/357C/364K、164A/353W/357C/364R、164A/364R、164C/318K/324S/357V/364R、164C/324M/343E/353D/357V/364R、164C/353D/357V/364K、164C/353D/357V/364R、164C/353W/357C/364R、196D/318K/324M/353N/357C/364K、318K/343E/357C、318K/343E/357M、324M/343E/357V/364K、324M/357M/364R、324N/353W/357C/364K、339A/379D/389G/394E/395D、339A/389G/395K、339A/391、339A/394E/395K/405D、357V/364R、379D/386、379D/394E/395D/397A/404I/405H、379D/394E/395K/397A/405D、389G/394E/395D/397A/405D、又は394E/397Aを含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号38に対応する参照配列に対して相対的なものである。いくつかの追加の実施態様において、前記工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドのアミノ酸配列が、少なくとも置換又は置換セットL48F/A64E/I164A/R324M/H343E/R353E/I357C/L364K、L48F/A64E/I164A/R324M/H343E/L364R、L48F/A64E/I164C/R353N/I357V/L364R、L48F/A64E/I357M/L364K、A64E/I164A/R324M/H343E/R353D/I357V/L364K、A64E/I164A/R324M/H343E/I357C/L364R、A64E/I164C/R353D/I357V、A64E/R318K/R324S/I357V/L364R、A64E/R324M/R353N/I357C/L364R、Y132F/H255P/Q339A/K379D/R395D、I164A/K196D/R324M/I357C/L364K、I164A/R318K/R324M/H343E/R353E/I357C、I164A/R324M/H343E/R353D/I357C/L364R、I164A/R324M/I357C/L364K、I164A/R353W/I357C/L364R、I164A/L364R、I164C/R318K/R324S/I357V/L364R、I164C/R324M/H343E/R353D/I357V/L364R、I164C/R353D/I357V/L364K、I164C/R353D/I357V/L364R、I164C/R353W/I357C/L364R、K196D/R318K/R324M/R353N/I357C/L364K、R318K/H343E/I357C、R318K/H343E/I357M、R324M/H343E/I357V/L364K、R324M/I357M/L364R、R324N/R353W/I357C/L364K、Q339A/K379D/K389G/K394E/R395D、Q339A/K389G/R395K、Q339A/A391、Q339A/K394E/R395K/T405D、I357V/L364R、K379D/D386、K379D/K394E/R395D/T397A/R404I/T405H、K379D/K394E/R395K/T397A/T405D、K389G/K394E/R395D/T397A/T405D、又はK394E/T397Aを含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号38に対応する参照配列に対して相対的なものである。
【0260】
いくつかの追加の実施態様において、前記工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドのアミノ酸配列が、アミノ酸位置2、3、33、48/64/255、48/255/339、48/255/379、64、64/255、69、161、193、255、255/318/379、259、263、318/339/379、324、324/389/394、324/389/394/395、324/389/394/397、324/394、324/394/395、324/394/395/397、324/395、339、340、380、382、389、389/394、389/394/395、389/394/395/397、389/394/397、389/395、389/397、390、394、394/395、394/395/397、395、395/397、397、401、又は405において、少なくとも置換又は置換セットを含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号234に対応する参照配列に対して相対的なものである。いくつかの追加の実施態様において、前記工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドのアミノ酸配列が、少なくとも置換又は置換セット2E、3M、33L、48F/64E/255P、48F/255P/339A、48F/255P/379D、64E、64E/255P、64S、69I、161V、193I、255P、255P/318K/379D、259L、263T、263V、318K/339A/379D、324N、324N/394E/395K/397A、324N/395D、324S/389G/394E、324S/389G/394E/395D、324S/389G/394E/397A、324S/394E、324S/394E/395K、324S/394E/395K/397A、324S/395K、339A、340T、340V、380E、382S、389G、389G/394E、389G/394E/395D、389G/394E/395D/397A、389G/394E/395K、389G/394E/395K/397A、389G/394E/397A、389G/395D、389G/395K、389G/397A、390、390A、390E、390S、394E、394E/395D、394E/395K/397A、395D/397A、395K、397A、401、401Y、又は405Hを含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号234に対応する参照配列に対して相対的なものである。いくつかの追加の実施態様において、前記工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドのアミノ酸配列が、少なくとも置換又は置換セットG2E、N3M、F33L、L48F/A64E/H255P、L48F/H255P/Q339A、L48F/H255P/K379D、A64E、A64E/H255P、A64S、V69I、T161V、M193I、H255P、H255P/R318K/K379D、R259L、S263T、S263V、R318K/Q339A/K379D、M324N、M324N/K394E/R395K/T397A、M324N/R395D、M324S/K389G/K394E、M324S/K389G/K394E/R395D、M324S/K389G/K394E/T397A、M324S/K394E、M324S/K394E/R395K、M324S/K394E/R395K/T397A、M324S/R395K、Q339A、S340T、S340V、A380E、A382S、K389G、K389G/K394E、K389G/K394E/R395D、K389G/K394E/R395D/T397A、K389G/K394E/R395K、K389G/K394E/R395K/T397A、K389G/K394E/T397A、K389G/R395D、K389G/R395K、K389G/T397A、P390、P390A、P390E、P390S、K394E、K394E/R395D、K394E/R395K/T397A、R395D/T397A、R395K、T397A、A401、A401Y、又はT405Hを含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号234に対応する参照配列に対して相対的なものである。
【0261】
いくつかの追加の実施態様において、前記工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドのアミノ酸配列が、アミノ酸位置2/64/69/324/380/382/388/389、3/64/69/263/339/380/388、3/64/69/389、3/64/69/390、3/64/379/380/390、3/69/263/380、3/69/324、3/69/324/380/382/389/390、12/135/259/263、12/135/263/382、12/259/263/304、48/64/255、64/69、64/69/189/259/263/304、64/69/189/259/263/304/339/340/379、64/69/223/388、64/69/223/388/389/390、64/69/304/379/382、64/69/324、64/69/324/339/380/389/390、64/69/339、64/69/339/382/388/389、64/69/339/389/390、64/69/379/380、64/69/380/388/390、64/69/389、64/69/390、64/255/263、64/263、64/324/339/389/390、69/223/263/324/382/388/390、69/223/324/379/380/382/388/390、69/263、69/263/324、69/263/339、69/263/388、69/263/389/390、69/324/379/380/388、69/324/380、69/339/390、69/382/390、259/263/304、259/263/304/339/340/379、263/339/389/390、263/390、又は304/340/379/380/382において、少なくとも置換又は置換セットを含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号284に対応する参照配列に対して相対的なものである。いくつかの追加の実施態様において、前記工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドのアミノ酸配列が、少なくとも置換又は置換セット2E/64S/69I/324S/380E/382S/388A/389G、3M/64S/69I/263T/339A/380E/388A、3M/64S/69I/389G、3M/64S/69I/390、3M/64S/379D/380E/390、3M/69I/263T/380E、3M/69I/324S、3M/69I/324S/380E/382S/389G/390、12G/135V/259K/263T、12G/135V/263T/382G、12G/259K/263T/304R、48L/64A/255H、64A/255H/263T、64S/69I、64S/69I/189A/259Q/263T/304R/339A/340T/379N、64S/69I/189D/259K/263T/304R、64S/69I/223M/388A、64S/69I/223M/388A/389G/390、64S/69I/304R/379E/382G、64S/69I/324S、64S/69I/324S/339A/380E/389G/390、64S/69I/339A、64S/69I/339A/382S/388A/389G、64S/69I/339A/389G/390、64S/69I/379D/380E、64S/69I/380E/388A/390、64S/69I/389G、64S/69I/390、64S/263T、64S/324S/339A/389G/390、69I/223M/263T/324S/382S/388A/390、69I/223M/324S/379D/380E/382S/388A/390、69I/263T、69I/263T/324S、69I/263T/339A、69I/263T/388A、69I/263T/389G/390、69I/324S/379D/380E/388A、69I/324S/380E、69I/339A/390、69I/382S/390、259K/263T/304R、259K/263T/304R/339A/340T/379N、263T/339A/389G/390、263T/390、又は304R/340T/379D/380E/382Gを含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号284に対応する参照配列に対して相対的なものである。いくつかの追加の実施態様において、前記工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドのアミノ酸配列が、少なくとも置換又は置換セットG2E/E64S/V69I/M324S/A380E/A382S/Q388A/K389G、N3M/E64S/V69I/S263T/Q339A/A380E/Q388A、N3M/E64S/V69I/K389G、N3M/E64S/V69I/P390、N3M/E64S/K379D/A380E/P390、N3M/V69I/S263T/A380E、N3M/V69I/M324S、N3M/V69I/M324S/A380E/A382S/K389G/P390、S12G/L135V/R259K/S263T、S12G/L135V/S263T/A382G、S12G/R259K/S263T/A304R、F48L/E64A/P255H、E64A/P255H/S263T、E64S/V69I、E64S/V69I/T189A/R259Q/S263T/A304R/Q339A/S340T/K379N、E64S/V69I/T189D/R259K/S263T/A304R、E64S/V69I/A223M/Q388A、E64S/V69I/A223M/Q388A/K389G/P390、E64S/V69I/A304R/K379E/A382G、E64S/V69I/M324S、E64S/V69I/M324S/Q339A/A380E/K389G/P390、E64S/V69I/Q339A、E64S/V69I/Q339A/A382S/Q388A/K389G、E64S/V69I/Q339A/K389G/P390、E64S/V69I/K379D/A380E、E64S/V69I/A380E/Q388A/P390、E64S/V69I/K389G、E64S/V69I/P390、E64S/S263T、E64S/M324S/Q339A/K389G/P390、V69I/A223M/S263T/M324S/A382S/Q388A/P390、V69I/A223M/M324S/K379D/A380E/A382S/Q388A/P390、V69I/S263T、V69I/S263T/M324S、V69I/S263T/Q339A、V69I/S263T/Q388A、V69I/S263T/K389G/P390、V69I/M324S/K379D/A380E/Q388A、V69I/M324S/A380E、V69I/Q339A/P390、V69I/A382S/P390、R259K/S263T/A304R、R259K/S263T/A304R/Q339A/S340T/K379N、S263T/Q339A/K389G/P390、S263T/P390、又はA304R/S340T/K379D/A380E/A382Gを含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号284に対応する参照配列に対して相対的なものである。
【0262】
いくつかの追加の実施態様において、前記工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドのアミノ酸配列が、アミノ酸位置3/194/304、3/259/263/304、3/259/304、3/259/304/324/339、3/259/304/324/382、3/259/304/382、3/263/304/324、3/263/304/324/339、3/263/304/324/382、3/304、3/304/324、16、63、77、80、87/270、87/270/365、87/328/365、91、92、126、140、156、168/270/328/338、181、194、201、256、259、259/263、259/263/304、259/263/304/324、259/263/304/324/382、259/263/304/379、259/263/304/382、259/304、259/304/324、259/304/324/339、259/304/324/339/382、259/304/382、262、263/304、263/304/324、263/304/324/339、263/304/324/382、263/324、270、270/319、270/328/338、270/328/338/365、304、304/324、324、328、352、365、366、又は382において、少なくとも置換又は置換セットを含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号484に対応する参照配列に対して相対的なものである。いくつかの追加の実施態様において、前記工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドのアミノ酸配列が、少なくとも置換又は置換セット3M/194L/304R、3M/259K/263T/304R、3M/259K/304R、3M/259K/304R/324S/339A、3M/259K/304R/324S/382S、3M/259K/304R/382S、3M/263T/304R/324S、3M/263T/304R/324S/339A、3M/263T/304R/324S/382S、3M/304R、3M/304R/324S、16Q、16V、63C、77L、80G、80K、87R/270R、87R/270R/365E、87R/328N/365E、91A、91Q、92K、126A、126T、140V、156A、156S、168K/270R/328N/338S、181K、181R、181V、194C、194L、201D、256W、259K、259K/263T、259K/263T/304R、259K/263T/304R/324S、259K/263T/304R/324S/382S、259K/263T/304R/379D、259K/263T/304R/382S、259K/304R、259K/304R/324S、259K/304R/324S/339A、259K/304R/324S/339A/382S、259K/304R/382S、262D、262G、262H、262I、262S、262T、263T/304R、263T/304R/324S、263T/304R/324S/339A、263T/304R/324S/382S、263T/324S、270R、270R/319A、270R/328N/338S、270R/328N/338S/365E、304R、304R/324S、324S、328N、352A、365E、366A、366L、366M、366Q、366T、366V、又は382Sを含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号484に対応する参照配列に対して相対的なものである。いくつかの追加の実施態様において、前記工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドのアミノ酸配列が、少なくとも置換又は置換セットN3M/F194L/A304R、N3M/R259K/S263T/A304R、N3M/R259K/A304R、N3M/R259K/A304R/M324S/Q339A、N3M/R259K/A304R/M324S/A382S、N3M/R259K/A304R/A382S、N3M/S263T/A304R/M324S、N3M/S263T/A304R/M324S/Q339A、N3M/S263T/A304R/M324S/A382S、N3M/A304R、N3M/A304R/M324S、R16Q、R16V、A63C、E77L、A80G、A80K、H87R/L270R、H87R/L270R/Q365E、H87R/C328N/Q365E、E91A、E91Q、E92K、D126A、D126T、M140V、G156A、G156S、C168K/L270R/C328N/P338S、T181K、T181R、T181V、F194C、F194L、E201D、Y256W、R259K、R259K/S263T、R259K/S263T/A304R、R259K/S263T/A304R/M324S、R259K/S263T/A304R/M324S/A382S、R259K/S263T/A304R/K379D、R259K/S263T/A304R/A382S、R259K/A304R、R259K/A304R/M324S、R259K/A304R/M324S/Q339A、R259K/A304R/M324S/Q339A/A382S、R259K/A304R/A382S、R262D、R262G、R262H、R262I、R262S、R262T、S263T/A304R、S263T/A304R/M324S、S263T/A304R/M324S/Q339A、S263T/A304R/M324S/A382S、S263T/M324S、L270R、L270R/I319A、L270R/C328N/P338S、L270R/C328N/P338S/Q365E、A304R、A304R/M324S、M324S、C328N、D352A、Q365E、H366A、H366L、H366M、H366Q、H366T、H366V、又はA382Sを含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号484に対応する参照配列に対して相対的なものである。
【0263】
いくつかの追加の実施態様において、前記工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドのアミノ酸配列が、アミノ酸位置16/63/80/126/168/366、16/63/80/126/181/194/259/324/328/366、16/63/126/168/270/328/366、16/80/126/324/366、16/80/126/366、16/80/168、16/80/168/270/366、16/80/168/324、16/80/168/366、16/80/324、16/91/126/168/324/366、16/126/168/366、16/168/259/366、16/168/270/324/366、16/168/324/328/366、16/168/324/366、16/168/366、16/259/263/328、16/324/328/366、16/328/366、80/126/168/270/366、80/126/168/366、80/126/181/270/324/366、80/168/270/366、又は168/366において、少なくとも置換又は置換セットを含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号594に対応する参照配列に対して相対的なものである。いくつかの追加の実施態様において、前記工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドのアミノ酸配列が、少なくとも置換又は置換セット16Q/63C/80K/126T/168K/366M、16Q/63C/80K/126T/181R/194C/259K/324S/328N/366M、16Q/63C/126T/168K/270R/328N/366M、16Q/80K/126T/324S/366M、16Q/80K/126T/366M、16Q/80K/168K、16Q/80K/168K/270R/366M、16Q/80K/168K/324S、16Q/80K/168K/366M、16Q/80K/324S、16Q/91A/126T/168K/324S/366M、16Q/126T/168K/366M、16Q/168K/259K/366M、16Q/168K/270R/324S/366M、16Q/168K/324S/328N/366M、16Q/168K/324S/366M、16Q/168K/366M、16Q/259K/263T/328N、16Q/324S/328N/366M、16Q/328N/366M、80K/126T/168K/270R/366M、80K/126T/168K/366M、80K/126T/181R/270R/324S/366M、80K/168K/270R/366M、又は168K/366Mを含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号594に対応する参照配列に対して相対的なものである。いくつかの追加の実施態様において、前記工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドのアミノ酸配列が、少なくとも置換又は置換セットR16Q/A63C/A80K/D126T/C168K/H366M、R16Q/A63C/A80K/D126T/T181R/F194C/R259K/M324S/C328N/H366M、R16Q/A63C/D126T/C168K/L270R/C328N/H366M、R16Q/A80K/D126T/M324S/H366M、R16Q/A80K/D126T/H366M、R16Q/A80K/C168K、R16Q/A80K/C168K/L270R/H366M、R16Q/A80K/C168K/M324S、R16Q/A80K/C168K/H366M、R16Q/A80K/M324S、R16Q/E91A/D126T/C168K/M324S/H366M、R16Q/D126T/C168K/H366M、R16Q/C168K/R259K/H366M、R16Q/C168K/L270R/M324S/H366M、R16Q/C168K/M324S/C328N/H366M、R16Q/C168K/M324S/H366M、R16Q/C168K/H366M、R16Q/R259K/S263T/C328N、R16Q/M324S/C328N/H366M、R16Q/C328N/H366M、A80K/D126T/C168K/L270R/H366M、A80K/D126T/C168K/H366M、A80K/D126T/T181R/L270R/M324S/H366M、A80K/C168K/L270R/H366M、又はC168K/H366Mを含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号594に対応する参照配列に対して相対的なものである。
【0264】
いくつかの追加の実施態様において、前記工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドのアミノ酸配列が、アミノ酸位置66/76/118/141/201/300、66/76/198/200/296/303、66/76/198/200/300、66/118/200/296/303/317、66/118/296、66/118/296/300、66/200、76/118/141/200/296、76/141/198/200/201/300、80/201/270、80/270、80/270/324、89/118/200、106/270/324/352、118/141/200、126、126/201/270/324、126/270、141/144/198/200/300、156/270、156/270/324、201/270、201/270/352、270、又は270/324において、少なくとも置換又は置換セットを含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号686に対応する参照配列に対して相対的なものである。いくつかの追加の実施態様において、前記工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドのアミノ酸配列が、少なくとも置換又は置換セット66N/76V/118D/141P/201R/300K、66N/76V/198G/200S/296E/303Q、66N/76V/198G/200S/300K、66N/118D/200S/296E/303Q/317Q、66N/118D/296E、66N/118D/296E/300K、66N/200S、76V/118D/141P/200S/296E、76V/141P/198G/200S/201R/300K、80K/201D/270R、80K/270R、80K/270R/324S、89P/118D/200S、106M/270R/324S/352A、118D/141P/200S、126T、126T/201D/270R/324S、126T/270R、141P/144V/198G/200S/300K、156A/270R、156A/270R/324S、201D/270R、201D/270R/352A、270R、又は270R/324Sを含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号686に対応する参照配列に対して相対的なものである。いくつかの追加の実施態様において、前記工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドのアミノ酸配列が、少なくとも置換又は置換セットS66N/R76V/T118D/R141P/E201R/R300K、S66N/R76V/A198G/H200S/D296E/A303Q、S66N/R76V/A198G/H200S/R300K、S66N/T118D/H200S/D296E/A303Q/K317Q、S66N/T118D/D296E、S66N/T118D/D296E/R300K、S66N/H200S、R76V/T118D/R141P/H200S/D296E、R76V/R141P/A198G/H200S/E201R/R300K、A80K/E201D/L270R、A80K/L270R、A80K/L270R/M324S、A89P/T118D/H200S、L106M/L270R/M324S/D352A、T118D/R141P/H200S、D126T、D126T/E201D/L270R/M324S、D126T/L270R、R141P/M144V/A198G/H200S/R300K、G156A/L270R、G156A/L270R/M324S、E201D/L270R、E201D/L270R/D352A、L270R、又はL270R/M324Sを含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号686に対応する参照配列に対して相対的なものである。
【0265】
いくつかの追加の実施態様において、前記工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドのアミノ酸配列が、アミノ酸位置19、109、123、134、170、173、187、211、又は312において、少なくとも置換又は置換セットを含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号686に対応する参照配列に対して相対的なものである。いくつかの追加の実施態様において、前記工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドのアミノ酸配列が、少なくとも置換又は置換セット19I、109G、123F、123M、123V、134A、134S、170A、173A、173I、173T、187L、211S、又は312Aを含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号686に対応する参照配列に対して相対的なものである。いくつかの追加の実施態様において、前記工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドのアミノ酸配列が、少なくとも置換又は置換セットL19I、L109G、Y123F、Y123M、Y123V、N134A、N134S、P170A、F173A、F173I、F173T、V187L、A211S、及びT312Aを含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号686に対応する参照配列に対して相対的なものである。
【0266】
いくつかの追加の実施態様において、前記工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドのアミノ酸配列が、アミノ酸位置19/109/123/141/170/198/200/211/270/312、19/109/123/141/170/198/211、19/109/123/141/170/198/211/270/312、19/109/123/170/211/270/312、19/109/123/198/200/211/270/312、19/109/170/173/211/270/312、19/109/211/270/312、109/170/211/270/312、又は109/211/270/312において、少なくとも置換又は置換セットを含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号688に対応する参照配列に対して相対的なものである。いくつかの追加の実施態様において、前記工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドのアミノ酸配列が、少なくとも置換又は置換セット19I/109G/123F/170A/211S/270R/312A、19I/109G/123F/198G/200S/211S/270R/312A、19I/109G/123V/141P/170A/198G/200S/211S/270R/312A、19I/109G/123V/141P/170A/198G/211S、19I/109G/123V/141P/170A/198G/211S/270R/312A、19I/109G/170A/173I/211S/270R/312A、19I/109G/211S/270R/312A、109G/170A/211S/270R/312A、又は109G/211S/270R/312Aを含み、ここで 前記アミノ酸位置は、配列番号688に対応する参照配列に対して相対的なものである。いくつかの追加の実施態様において、前記工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドのアミノ酸配列が、少なくとも置換又は置換セットL19I/L109G/Y123F/P170A/A211S/L270R/T312A、L19I/L109G/Y123F/A198G/H200S/A211S/L270R/T312A、L19I/L109G/Y123V/R141P/P170A/A198G/H200S/A211S/L270R/T312A、L19I/L109G/Y123V/R141P/P170A/A198G/A211S、L19I/L109G/Y123V/R141P/P170A/A198G/A211S/L270R/T312A、L19I/L109G/P170A/F173I/A211S/L270R/T312A、L19I/L109G/A211S/L270R/T312A、L109G/P170A/A211S/L270R/T312A、又はL109G/A211S/L270R/T312Aを含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号688に対応する参照配列に対して相対的なものである。
【0267】
いくつかの追加の実施態様において、前記工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドのアミノ酸配列が、アミノ酸位置5/41、5/41/228、33、41、47、51、55、64、126、265、267、270、331、353、357、又は384において少なくとも置換又は置換セットを含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号766に対応する参照配列に対して相対的なものである。いくつかの追加の実施態様において、前記工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドのアミノ酸配列が、少なくとも置換又は置換セット5V/41D、5V/41D/228D、33L、41D、47F、51E、51Q、55I、64N、126A、126T、265P、267L、270A、270T、331V、353E、353I、353L、357S、又は384Wを含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号766に対応する参照配列に対して相対的なものである。いくつかの追加の実施態様において、前記工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドのアミノ酸配列が、少なくとも置換又は置換セットK5V/H41D、K5V/H41D/T228D、F33L、H41D、L47F、L51E、L51Q、V55I、S64N、D126A、D126T、E265P、I267L、R270A、R270T、T331V、D353E、D353I、D353L、C357S、又はP384Wを含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号766に対応する参照配列に対して相対的なものである。
【0268】
いくつかの追加の実施態様において、前記工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドのアミノ酸配列が、アミノ酸位置66、66/118、66/118/296、66/118/296/300、66/118/300、66/296、66/296/300、66/300、118、118/296、118/296/300、118/300、296、296/300、又は300において少なくとも置換又は置換セットを含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号766に対応する参照配列に対して相対的なものである。いくつかの追加の実施態様において、前記工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドのアミノ酸配列が、少なくとも置換又は置換セット66S、66S/118T、66S/118T/296D、66S/118T/296D/300R、66S/118T/300R、66S/296D、66S/296D/300R、66S/300R、118T、118T/296D、118T/296D/300R、118T/300R、296D、296D/300R、又は300Rを含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号766に対応する参照配列に対して相対的なものである。いくつかの追加の実施態様において、前記工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドのアミノ酸配列が、少なくとも置換又は置換セットN66S、N66S/D118T、N66S/D118T/E296D、N66S/D118T/E296D/K300R、N66S/D118T/K300R、N66S/E296D、N66S/E296D/K300R、N66S/K300R、D118T、D118T/E296D、D118T/E296D/K300R、D118T/K300R、E296D、E296D/K300R、又はK300Rを含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号766に対応する参照配列に対して相対的なものである。
【0269】
いくつかの実施態様において、本明細書の治療用途及び治療方法のための工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、上記及び本明細書に開示された工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドである。
【0270】
いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、配列番号828又は888の参照配列に対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、又はそれ以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0271】
いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、配列番号828又は888に対応する参照配列に対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、又はそれ以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、ここで、前記アミノ酸配列は、配列番号828又は888に対応する参照配列に対して1つ又はそれ以上の置換を含む。
【0272】
いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、配列番号828に対応する参照配列に対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、又はそれ以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、ここで、前記アミノ酸配列は、配列番号828に対応する参照配列に対して1つ又はそれ以上の置換を含む。
【0273】
いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドのアミノ酸配列は、アミノ酸位置5、19、33、41、47、51、55、64、141、170、173、187、198、200、202、267、270、272、290、312、353、357、383、若しくは384、又はこれらの組み合わせにおいて、少なくとも置換を含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号828に対応する参照配列に対して相対的なものである。
【0274】
いくつかのの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドのアミノ酸配列は、アミノ酸位置33、55、64、126、270、若しくは357、又はこれらの組み合わせにおいて、少なくとも置換を含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号828に対応する参照配列に対して相対的なものである。
【0275】
いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、配列番号828の参照配列に対して、少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、又はそれ以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、ここで、前記アミノ酸配列は、アミノ酸位置170/270/383、270、41/173、272、5/141/272/383、41/383、41/141/187/272/290、41/141/173/290、5/272/383、5/41/173/272/383、41/141、141/272、353/384、272/383、41/141/173、41/272/383、41/141/187/200/202/272、33/55/64/126/270/357、33/126/353/357、55/64/267/35/384、33/64/357、126/267、64/267/353/384、33/55/64/357、19/64/126/267、55/267、33/126/267/270/312/357、19/33/55/353/357/384、19/33/126、126/312、126/198/202/267/312、126/353、55/126、126/270/384、33/64/353/357、19/267、51/55/267/270/353、33/126/267/270、19/55/64/126/267/270/353、19/33/126/270/353/357/384、19/33/64/267/353、126/353/384、126/270/312/353/384、19/33/55/126、33/357、47/51/64/126/353/384、126、又は126/270において、少なくとも置換又は置換セットを含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号828に対応する参照配列に対して相対的なものである。いくつかの追加の実施態様において、前記工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドのアミノ酸配列が、少なくとも置換又は置換セット170P/270L/383S、270L、41D/173I、272A、5V/141P/272A/383S、41D/383S、41D/141P/187L/272A/290I、41D/141P/173I/290I、5V/272A/383S、5V/41D/173I/272A/383S、41D/141P、141P/272A、353E/384W、272A/383S、41D/141P/173I、41D/272A/383S、41D/141P/187L/200S/202H/272A、33L/55I/64N/126A/270L/357S、33L/126A/353E/357S、55I/64N/267L/353E/384W、33L/64N/357S、126A/267L、64N/267L/353E/384W、33L/55I/64N/357S、19L/64N/126A/267L、55I/267L、33L/126A/267L/270T/312T/357S、19L/33L/55I/353E/357S/384W、19L/33L/126A、126A/312T、126A/198G/202H/267L/312T、126A/353E、55I/126A、126A/270T/384W、33L/64N/353E/357S、19L/267L、51E/55I/267L/270T/353E、33L/126A/267L/270T、19L/55I/64N/126A/267L/270T/353E、19L/33L/126A/270T/353E/357S/384W、19L/33L/64N/267L/353E、126A/353E/384W、126A/270T/312T/353E/384W、19L/33L/55I/126A、33L/357S、47F/51E/64N/126A/353E/384W、又は126A、126A/270Tを含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列配列番号828に対応する参照配列に対して相対的なものである。いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドのアミノ酸配列は、少なくとも置換又は置換セットA170P/R270L/A383S、R270L、H41D/F173I、T272A、K5V/R141P/T272A/A383S、H41D/A383S、H41D/R141P/V187L/T272A/V290I、H41D/R141P/F173I/V290I、K5V/T272A/A383S、K5V/H41D/F173I/T272A/A383S、H41D/R141P、R141P/T272A、D353E/P384W、T272A/A383S、H41D/R141P/F173I、H41D/T272A/A383S、H41D/R141P/V187L/H200S/S202H/T272A、F33L/V55I/S64N/D126A/R270L/C357S、F33L/D126A/D353E/C357S、V55I/S64N/I267L/D353E/P384W、F33L/S64N/C357S、D126A/I267L、S64N/I267L/D353E/P384W、F33L/V55I/S64N/C357S、I19L/S64N/D126A/I267L、V55I/I267L、F33L/D126A/I267L/R270T/A312T/C357S、I19L/F33L/V55I/D353E/C357S/P384W、I19L/F33L/D126A、D126A/A312T、D126A/A198G/S202H/I267L/A312T、D126A/D353E、V55I/D126A、D126A/R270T/P384W,、F33L/S64N/D353E/C357S、I19L/I267L、L51E/V55I/I267L/R270T/D353E、F33L/D126A/I267L/R270T、I19L/V55I/S64N/D126A/I267L/R270T/D353E、I19L/F33L/D126A/R270T/D353E/C357S/P384W、I19L/F33L/S64N/I267L/D353E、D126A/D353E/P384W、D126A/R270T/A312T/D353E/P384W、I19L/F33L/V55I/D126A、F33L/C357S、L47F/L51E/S64N/D126A/D353E/P384W、D126A、又はD126A/R270Tを含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号828に対応する参照配列に対して相対的なものである。
【0276】
いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドのアミノ酸配列は、アミノ酸位置33、55、64、126、270、若しくは357、又はこれらの組み合わせにおいて少なくとも置換を含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号828又は888に対応する参照配列に対して相対的なものである。いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドのアミノ酸配列は、アミノ酸位置33、55、64、126、270、及び357の少なくとも2つ又はそれ以上の置換を含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号828又は888に対応する参照配列に対して相対的なものである。いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドのアミノ酸配列は、アミノ酸位置33、55、64、126、270、及び357の少なくとも3つ又はそれ以上の置換を含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号828又は888に対応する参照配列に対して相対的なものである。いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドのアミノ酸配列は、アミノ酸位置33/55、33/64、33/126、33/270、33/357、55/64、55/126、55/270、55/357、64/126、64/270、64/357、126/270、126/357、又は270/357に少なくとも置換を含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号828又は888に対応する参照配列に対して相対的なものである。いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、アミノ酸位置33/55/64、33/55/126、33/64/126、55/64/270、55/64/357、又は64/126/270に少なくとも置換セットを含み、ここで、前記アミノ酸は配列番号828又は888に対応する参照配列に対して相対的なものである。いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドのアミノ酸配列は、アミノ酸位置33、55、64、126、270、及び357に少なくとも置換を含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号828又は888に対応する参照配列に対して相対的なものである。いくつかの実施態様において、アミノ酸位置33、55、64、126、270、及び357の置換は、33L、55I、64N、126A、270L、及び357Sから選択される。いくつかの実施態様において、アミノ酸位置33、55、64、126、270、及び357における置換は、F33L、V55I、S64N、D126A、R270L、及びC357Sから選択される。
【0277】
いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素は、配列番号888に対して、少なくとも80%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、又はそれ以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、ここで、前記アミノ酸配列は、配列番号888に対応する参照配列に対して1つ又はそれ以上の置換を含む。
【0278】
いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素のアミノ酸配列は、アミノ酸位置5、19、33、41、47、51、55、64、141、170、173、187、198、200、202、267、270、272、290、312、353、357、383、若しくは384、又はこれらの組み合わせにおいて少なくとも置換を含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号888に対応する参照配列に対して相対的なものである。
【0279】
いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素のアミノ酸配列は、アミノ酸残基5V、19L、33L、41D、47F、51E、55I、64S/N、141P、170P、173I、187L、198G、200S、202H、267L、270L/T、272A、290I、312T、353E、357S/C、383S、若しくは384W、又はこれらの組み合わせを含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号888に対応する参照配列に対して相対的なものである。
【0280】
いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドのアミノ酸配列は、少なくとも置換又は置換セット64/173/202/353/384、41/141/272/353、141/202/272/353/357、173/202/357、202/353、5/51/173/272/353/384、51/202/272/357、141/173/272、272、41/173/384、41/64/141/353/357/383、141/173/202、5/51/64/202/353、357、64、5/41/141、41/141/173/202/353、353、202/357、51/141/202/272/353、202、51/141/173/353/384、41/141/173/202/272/353/383/384、64/202/357、5/64/353/383/384、41/272/353/383、41/173/272/353/357、51/141/272/353/357/383/384、41/353/357、173/272/353/357、5/41/64/173/353/357、64/173/357、51/272、51/64/357/384、51/141/173/272/353、64/202/272/353/357/384、51/272/357、51/173/272/353/384、353/384、202/272/357、64/141/173/202/353/357、5/41/51/202/357/383、5/51/173/272/383、41/141/272、51/173、5/353、41/64/173/272/353/383、5/64/173/272/353、51/64、41/357/383、41/173/353/357、202/272/383、202/272、353/357、41/173/202/272/357、141/173/202/272/353/357、64/141/202、又は5/173/272を含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号888に対応する参照配列に対して相対的なものである。いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドのアミノ酸配列は、少なくとも置換又は置換セット64S/173I/202H/353E/384W、41D/141P/272A/353E、141P/202H/272A/353E/357C、173I/202H/357C、202H/353E、5V/51E/173I/272A/353E/384W、51E/202H/272A/357C、141P/173I/272A、272A、41D/173I/384W、41D/64S/141P/353E/357C/383S、141P/173I/202H、5V/51E/64S/202H/353E、357C、64S、5V/41D/141P、41D/141P/173I/202H/353E、353E、202H/357C、51E/141P/202H/272A/353E、202H、51E/141P/173I/353E/384W、41D/141P/173I/202H/272A/353E/383S/384W、64S/202H/357C、5V/64S/353E/383S/384W、41D/272A/353E/383S、41D/173I/272A/353E/357C、51E/141P/272A/353E/357C/383S/384W、41D/353E/357C、173I/272A/353E/357C、5V/41D/64S/173I/353E/357C、64S/173I/357C、51E/272A、51E/64S/357C/384W、51E/141P/173I/272A/353E、64S/202H/272A/353E/357C/384W、51E/272A/357C、51E/173I/272A/353E/384W、353E/384W、202H/272A/357C、64S/141P/173I/202H/353E/357C、5V/41D/51E/202H/357C/383S、5V/51E/173I/272A/383S、41D/141P/272A、51E/173I、5V/353E、41D/64S/173I/272A/353E/383S、5V/64S/173I/272A/353E、51E/64S、41D/357C/383S、41D/173I/353E/357C、202H/272A/383S、202H/272A、353E/357C、41D/173I/202H/272A/357C、141P/173I/202H/272A/353E/357C、64S/141P/202H、又は5V/173I/272Aを含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号888に対応する参照配列に対して相対的なものである。いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドのアミノ酸配列は、少なくとも置換又は置換セットN64S/F173I/S202H/D353E/P384W、H41D/R141P/T272A/D353E、R141P/S202H/T272A/D353E/S357C、F173I/S202H/S357C、S202H/D353E、K5V/L51E/F173I/T272A/D353E/P384W、L51E/S202H/T272A/S357C、R141P/F173I/T272A、T272A、H41D/F173I/P384W、H41D/N64S/R141P/D353E/S357C/A383S、R141P/F173I/S202H、K5V/L51E/N64S/S202H/D353E、S357C、N64S、K5V/H41D/R141P、H41D/R141P/F173I/S202H/D353E、D353E、S202H/S357C、L51E/R141P/S202H/T272A/D353E、S202H、L51E/R141P/F173I/D353E/P384W、H41D/R141P/F173I/S202H/T272A/D353E/A383S/P384W、N64S/S202H/S357C、K5V/N64S/D353E/A383S/P384W、H41D/T272A/D353E/A383S、H41D/F173I/T272A/D353E/S357C、L51E/R141P/T272A/D353E/S357C/A383S/P384W、H41D/D353E/S357C、F173I/T272A/D353E/S357C、K5V/H41D/N64S/F173I/D353E/S357C、N64S/F173I/S357C、L51E/T272A、L51E/N64S/S357C/P384W、L51E/R141P/F173I/T272A/D353E、N64S/S202H/T272A/D353E/S357C/P384W、L51E/T272A/S357C、L51E/F173I/T272A/D353E/P384W、D353E/P384W、S202H/T272A/S357C、N64S/R141P/F173I/S202H/D353E/S357C、K5V/H41D/L51E/S202H/S357C/A383S、K5V/L51E/F173I/T272A/A383S、H41D/R141P/T272A、L51E/F173I、K5V/D353E、H41D/N64S/F173I/T272A/D353E/A383S、K5V/N64S/F173I/T272A/D353E、L51E/N64S、H41D/S357C/A383S、H41D/F173I/D353E/S357C、S202H/T272A/A383S、S202H/T272A、D353E/S357C、H41D/F173I/S202H/T272A/S357C、R141P/F173I/S202H/T272A/D353E/S357C、N64S/R141P/S202H、又はK5V/F173I/T272Aを含み、ここで、前記アミノ酸位置は、配列番号888に対応する参照配列に対して相対的なものである。
【0281】
治療用途及び治療方法のいくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドのアミノ酸配列は、表1-2、2-1、3-2、4-1、5-1、6-1、7-1、8-1、8-2、10-1、11-1、11-2、12-1、及び/又は12-2のいずれかに提供される工学操作ロイシン脱炭酸酵素の置換又は置換セットを含む。
【0282】
治療用途及び治療方法のいくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、表1-2、2-1、3-2、4-1、5-1、6-1、7-1、8-1、8-2、10-1、11-1、11-2、12-1、及び/又は12-2のいずれかに提供される工学操作ロイシン脱炭酸酵素のアミノ酸配列を含む。
【0283】
治療用途及び治療方法のいくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、配列番号2~1064のうちの偶数の配列番号に対応する配列に対して、少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、又はそれ以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。治療用途及び治療方法のいくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、配列番号2~1064のうちの偶数の配列番号を有するアミノ酸配列を含む。治療用途及び治療方法のいくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、配列番号16~1064のうちの偶数の配列番号を含むアミノ酸配列を含む。
【0284】
治療用途及び治療方法のいくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、配列番号16~852のうちの偶数の配列番号を含むアミノ酸配列を含む。治療用途及び治療方法のいくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、配列番号16~204のうちの偶数の配列番号を含むアミノ酸配列を含む。治療用途及び治療方法のいくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、配列番号206~278のうちの偶数の配列番号を含むアミノ酸配列を含む。治療用途及び治療方法のいくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、配列番号280~390のうちの偶数の配列番号を含むアミノ酸配列を含む。治療用途及び治療方法のいくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、配列番号392~484のうちの偶数の配列番号を含むアミノ酸配列を含む。治療用途及び治療方法のいくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、配列番号486~636のうちの偶数の配列番号を含むアミノ酸配列を含む。治療用途及び治療方法のいくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、配列番号638~686のうちの偶数の配列番号を含むアミノ酸配列を含む。治療用途及び治療方法のいくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、配列番号688~736のうちの偶数の配列番号を含むアミノ酸配列を含む。治療用途及び治療方法のいくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、配列番号738~762のうちの偶数の配列番号を含むアミノ酸配列を含む。治療用途及び治療方法のいくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、配列番号764~780のうちの偶数の配列番号を含むアミノ酸配列を含む。治療用途及び治療方法のいくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、配列番号782~822のうちの偶数の配列番号を含むアミノ酸配列を含む。治療用途及び治療方法のいくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、配列番号824~852のうちの偶数の配列番号を含むアミノ酸配列を含む。治療用途及び治療方法のいくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、配列番号854~1064のうちの偶数の配列番号を含むアミノ酸配列を含む。
【0285】
いくつかの実施態様において、本明細書の治療用途及び治療方法のためのロイシン脱炭酸酵素は、野生型のプランクトミセス科細菌種のロイシン脱炭酸酵素と比較して、少なくとも1つの改良された特性を示す。いくつかの実施態様において、前記工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、ロイシンに対して、野生型のプランクトミセス科種のロイシン脱炭酸酵素又は配列番号12に対応するアミノ酸配列を有するロイシン脱炭酸酵素よりも高い活性を示す。いくつかの実施態様において、前記工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、野生型のプランクトミセス科細菌種のロイシン脱炭酸酵素又は配列番号12に対応するアミノ酸配列を有するロイシン脱炭酸酵素よりも安定である。いくつかの実施態様において、前記工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、タンパク質分解に対して、野生型のプランクトミセス科細菌種又は配列番号12に対応するアミノ酸配列を有するロイシン脱炭酸酵素よりも耐性が高い。いくつかの実施態様において、前記工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、低pH環境に対して、野生型のプランクトミセス科細菌種のロイシン脱炭酸酵素又は配列番号12に対応するアミノ酸配列を有するロイシン脱炭酸酵素よりも耐容性が高い。いくつかの実施態様において、前記工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、野生型のプランクトミセス科細菌種のロイシン脱炭酸酵素又は配列番号12に対応するアミノ酸配列を有するロイシン脱炭酸酵素よりも免疫原性が低い。いくつかの実施態様において、前記工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドは、野生型のプランクトミセス科細菌種のロイシン脱炭酸酵素又は配列番号12に対応するアミノ酸配列を有するロイシン脱炭酸酵素よりも血清安定性が高い。
【0286】
いくつかの追加の実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドは、ロイシン、イソロイシン、及び/又はアロイソロイシン代謝の機能不全に関連する疾患又は状態の症状を治療及び/又は予防するための遺伝子治療に使用することができる。いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドをコードする前記ポリヌクレオチドは、血漿中のロイシン、イソロイシン、アロイソロイシン、及び/又はケトイソカプロン酸レベルの上昇に関連する疾患又は状態の症状を治療及び/又は予防するための遺伝子治療に使用することができる。いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドをコードする前記ポリヌクレオチドは、メープルシロップ尿症、イソ吉草酸血症、又は3-メチルクロトニル-CoAカルボキシラーゼ欠損症を有する被験体を治療するための遺伝子治療に使用することができる。いくつかの実施態様において、工学操作ロイシン脱炭酸酵素ポリペプチドをコードする前記ポリヌクレオチドは、ヒト患者における発現のためにコドン最適化されている。いくつかの実施態様において、遺伝子治療に使用するための前記ポリヌクレオチドは、DNA又はRNAである。いくつかの実施態様において、遺伝子治療用のための前記ポリヌクレオチド又はその組成物は、mRNAを含む。
【0287】
本発明の上記及びその他の態様は、以下の非限定的な実施例と関連してよりよく理解され得る。実施例は、例示目的のみで提供されており、決して本発明の範囲を限定することを意図するものではない。
実験例
【0288】
実験及び達成された結果を含む以下の実施例は、説明目的のみで提供されており、本発明を制限するものとして解釈されるべきではない。
【0289】
以下の実験開示では、次の略語が適用される:ppm(百万分の一);M(モル);mM(ミリモル);μM及びμM(マイクロモル);nM(ナノモル);mol(モル);gm及びg(グラム);mg(ミリグラム);μg及びμg(マイクログラム);L及びl(リットル);ml及びmL(ミリリットル);cm(センチメートル);mm(ミリメートル);μM及びμm(マイクロメートル);sec.(秒);min(s)(分);h(s)及びhr(s)(時間);U(単位);MW(分子量);rpm(毎分回転数);psi及びPSI(平方インチあたりのポンド重量);℃(摂氏度);RT及びrt(室温);CDS(コード配列);DNA(デオキシリボ核酸);RNA(リボ核酸);AUC(曲線下面積);定量限界(LOQ);E. coli W3110(一般的に使用されている実験室用大腸菌株、Coli Genetic Stock Center [CGSC], New Haven, CT から入手可能);iMSUD(中間型メープルシロップ尿症);HTP(高速処理);HPLC(高圧液体クロマトグラフィー);LC(液体クロマトグラフィー);MS(質量分析);LC-MS/MS(2つの質量分析計と組合わされて液体クロマトグラフィー);SPE(固相抽出);KIC(ケトイソカプロン酸);IPTG(イソプロピルβ-D-1-チオガラクトピラノシド);PLP(ピリドキサール5’-リン酸);BSA(ウシ血清アルブミン);BW(体重);MSUD(メープルシロップ尿症);FIOPC(陽性対照に対する改良倍数);LB(ルリアブロス);TB(テリフィックブロス);Innovative Research (Innovative Research, Novi, MI); Microfluidics (Microfluidics Corp., Newton, MA); Thermotron (Thermotron, Holland, MI); Waters (Waters Corp., Milford, MA); Infors (Infors AG, Bottmingen, Switzerland); Cambridge Isotope Laboratories (Cambridge Isotope Laboratories, Inc., Tewksbury, MA); Sigma-Aldrich (Sigma-Aldrich, St. Louis, MO); Applied Biosystems (Applied Biosystems, Life Technologies, Corp.の一部, Grand Island, NY), Agilent (Agilent Technologies, Inc., Santa Clara, CA); Thermo Scientific (Thermo Fisher Scientificの一部, Waltham, MA); Gibco (Gibco, Thermo Fisher Scientific の一部, Waltham, MA); Khuner (Khuner Shaker, Inc., Santa Clara, CA); BN Labs (British Nutritions, LLC, Irvine, CA); GraphPad Software (GraphPad Software, San Diego, CA); 及び Corning (Corning, Inc., Palo Alto, CA)。
【0290】
実施例1
ロイシン脱炭酸酵素(LDC)変種を発現する大腸菌の高速(HTP)増殖とLDCスクリーニング条件
LDC変種を発現する大腸菌のHTP増殖
形質転換された大腸菌細胞を、1%グルコースを含むLB寒天プレートにプレーティングして厳選した。37℃で一晩インキュベーション後、1%グルコースを補足した180μl/ウェルのLBを充填した96ウェルの浅い平底プレート(Nunc(商標)、Thermo-Scientific)のウェルに入れ、選択した。培養物をシェーカー(200rpm、30℃、85%相対湿度;Kulner)で一晩(18~20時間)増殖させた。一晩培養した試料(20μL)を、選択化合物を補足したテリフィックブロス(Terrific Broth)380μLを充填した Costar(登録商標)96ウェル深底プレート (Corning) に移した。プレートをシェーカー(250rpm、30℃、相対湿度85%、Kuhner) 中で約2時間インキュベートした。次に、細胞を40μLの10mM IPTGで誘導し、シェーカー(250rpm、30℃、相対湿度85%、Kuhner)で一晩(20~24時間)インキュベートした。細胞をペレット化し(4000rpm×20分)、上清を捨てて、細胞を-80℃で凍結後、溶解した。
【0291】
HTPペレットの溶解
大腸菌細胞のペレットを400μLの溶解緩衝液(20mMリン酸ナトリウム (pH7)、0.04mMピリドキサール5’-リン酸(PLP)、1mg/mlリゾチーム、0.5g/LポリミキシンB硫酸塩(PMBS))で溶解した。混合物を室温で1.5時間撹拌し、ペレット化(4000rpmx10分)した後、清澄化した溶解物をMultitronプレートシェーカー(250又は400rpm、Infors HT)中で60℃で1時間プレインキュベートした。熱処理した溶解物をペレット化(4000rpmx10分)し、上清をHTPアッセイに使用した。
【0292】
清澄化溶解物のLDC活性のHTP分析
20mMリン酸ナトリウム(pH7.0)中又は模擬腸液塩の混合物中の最終濃度が3mMのロイシンとなるように、希釈した熱処理済み清澄化溶解物を反応混合物に加えてLDC活性を評価した。一部の実験では、最終濃度が3mMのロイシン、イソロイシン-d10、バリン、メチオニン、及びシステイン(5AA混合物)となる反応混合物を使用した。反応物を、Multitronプレートシェーカー(Infors HT)で37℃、250rpmで1時間インキュベートした後、0.1%ギ酸を含む3倍容量のアセトニトリルでクエンチし、4℃、4000rpmで10分間遠心分離し、そして水で50倍希釈した。得られた試料を、ロイシンの脱炭酸生成物であるイソペンチルアミンについて RapidFire(登録商標)-MS/MS(Agilent)により分析し、試料のイソペンチルアミンピーク面積を主鎖のイソペンチルアミンピーク面積で割って、FIOP(親化合物に対する改良倍数)値を計算することにより、相対活性を決定した。
【0293】
胃及び腸の状態を模擬して前処理した清澄化溶解物のHTP分析
LDC変種を含む熱処理済み溶解物に、ペプシンを含む酸性緩衝液を刺激投与して胃の環境を模擬した。具体的には、Costar(登録商標)96ウェル丸底プレート(Corning)中で、熱処理した清澄化溶解物をMcIlvaine緩衝液(pH2.8~3)及び最終濃度0.8g/Lのペプシンと1:1でプレインキュベートした。プレートを密封し、Multitronプレートシェーカー(250rpm、Infors HT)中で37℃で2時間インキュベートした。続いて、模擬胃液刺激投与溶解物を、Multitronプレートシェーカー(250rpm、Infors HT)中で、最終濃度4g/Lのトリプシン及び1.5g/Lのキモトリプシンと1:1で37℃で2時間プレインキュベートして、腸の環境を模擬した。このインキュベーション後、試料を遠心分離し、40μLの試料を60μLの反応混合物に加え、20mMリン酸ナトリウム(pH7)又は模擬腸液塩の混合物中で最終濃度3mMロイシンになるようにした。一部の実験では、最終濃度3mMのロイシン、イソロイシン-d10、バリン、メチオニン、及びシステイン(5AA混合物)を与える反応混合物が使用された。次に、LDC変種の活性を上記実施例1.3で説明したように測定した。
【0294】
実施例2
LDC変種のスクリーニング結果
配列番号828のLDCポリペプチドに有益な突然変異を組み換えることによって、ライブラリー変種が生成された。LDC変種を発現する大腸菌細胞のHTP増殖及び溶解は、実施例1に記載のとおりに実施した。変種を、2時間の模擬胃液刺激投与(50% McIlvaine緩衝液(pH3)、0.8g/Lペプシン)及び2時間の腸液刺激投与(200mMリン酸ナトリウム(pH8)、4g/Lトリプシン、1.5g/Lキモトリプシン)後に、模擬腸液塩溶液に溶解した5AA混合物中のLDC活性についてスクリーニングした。LDC活性は実施例1に記載のとおり測定し、配列番号828に対するデータの解析を表12-1に列記する。
【表12.1-1】
【表12.1-2】
【表12.1-3】
【表12.1-4】
【表12.1-5】
【表12.1-6】
【表12.1-7】
【0295】
表12-2の結果に基づいて、配列番号888を主鎖として選択した。表12-1で特定された有益な突然変異を主鎖に組み込んだ。得られた変種は、20mMリン酸ナトリウム(pH7)中の最終濃度が3mMロイシン及び0.01mM PLPになるように、80倍希釈の熱処理済み清澄化溶解物20μLをの80μLの反応混合物とインキュベートし、ロイシンに対する無刺激投与の活性についてスクリーニングされた。変種はまた、2時間の模擬胃液刺激投与(50% McIlvaine 緩衝液(pH2.8)、0.8g/Lペプシン)及び2時間の模擬腸液刺激投与(200mMリン酸ナトリウム(pH8)、4g/Lトリプシン、1.5g/Lキモトリプシン)の後、20mMリン酸ナトリウム(pH7)に溶解した0.01mM PLPを含む5AA混合物でLDC活性についてスクリーニングされた。LDC活性は実施例1に記載のとおり測定し、配列番号888に関するデータの解析を表12-2に列記する。
【表12.2-1】
【表12.2-2】
【表12.2-3】
【表12.2-4】
【表12.2-5】
【表12.2-6】
【表12.2-7】
【表12.2-8】
【表12.2-9】
【表12.2-10】
【0296】
実施例3
中間型MSUDマウスモデルにおけるLDC変種の薬力学的(PD)試験
中間型メープルシロップ尿症(iMSUD;Dbttm1Geh)Tg(Cebpb-tTA)5Bjd Tg(tetO-DBT)A1Geh/J、JacksonLabs #006999)マウスを、健康を増進し、生存期間を延ばすために、離乳時にロイシン制限(Research Diets #A05080202i、5.75g/Lロイシンを補足したロイシンを含まない食事、Sigma #L8912)に供した。iMSUDマウスが体重(BW)約20gに達したとき、18匹の未治療のマウスが無作為に試験グループに分けられた(雌雄混合、2~3.5か月齢)。試験期間中、マウスはロイシンを含まない食事とロイシン補足水を自由に摂取できた。100μLの水に懸濁された約45mgのホエー(Grass Fed Whey Protein、BN Labs ロット番号U0637AL、8.57%w/wのロイシンを含むホエータンパク質粉末)を、各マウスに強制経口投与した。ホエータンパク質食後、マウスにビヒクル(20mMリン酸ナトリウム+0.4mM PLP、pH7.2)又は酵素(配列番号484、配列番号686、又は配列番号766のLDC、ビヒクルで希釈した200mg/kgで投与)のいずれかを強制経口投与(100μL/マウス)した。血液を、予定された時点(投与前、及び投与後15、30、60、120、及び240分)で尾静脈から採取した。採取した血液試料から血漿を抽出し、LC-MSで分析し、標準曲線(範囲:2~3050mM、LOQ:2μM)を使用してロイシン濃度を決定した。
【0297】
ホエータンパク質食及びビヒクルの投与後、マウスの血漿ロイシンが有意に増加した。ホエー食直後に工学操作ロイシン脱炭酸酵素で処理すると、ロイシンの急上昇が有意に抑制され、経時変化データ(図1A)及び曲線下面積(AUC、図1B;ビヒクルと比較して、配列番号484、配列番号686、及び配列番号766のLDCで、それぞれ21%(p<0.05)、30%(p<0.01)、又は39%(p<0.001)の抑制)の両方で、より進化した変種で抑制が強化された。
【0298】
実施例4
iMSUDマウスモデルにおける配列番号766のLDCポリペプチドの薬力学的(PD)用量反応試験
前の試験からの13匹の投薬経験済みのiMSUDマウスを、最低2週間のウォッシュアウト後、無作為にグループ分けした(雌雄混合、2.5~4か月齢、体重約20g)。マウスは、試験期間中、ロイシンを含まない食事とロイシン補足水(ロイシン5.75g/L)を自由に摂取できた。100μLの水に懸濁された約45mgのホエー(Grass Fed Whey Protein; BN Labs ロット番号U0637AL;8.57%w/wのロイシンを含むホエータンパク質粉末)を各マウスに強制経口投与した。ホエータンパク質食後、マウスに、ビヒクル(20mMリン酸ナトリウム+0.4mM PLP、pH7.2)又は配列番号766のLDC(50、100、又は200mg/kg、ビヒクルで希釈)を強制経口投与(100μL/マウス)した。血液を、予定された時点(投与前、及び投与後15、30、60、120、及び240分)で尾静脈から採取した。採取した血液試料から血漿を抽出し、LC-MSで分析し、それぞれの標準曲線(LOQ:2μM)を使用してロイシン、イソロイシン、バリン、フェニルアラニン、及びメチオニンのレベルを決定した。マウス間の高いベースライン変動を補正するために、バックグラウンド(投与前)を差し引いた。
【0299】
ホエータンパク質食及びビヒクルの投与後、血漿ロイシンの有意な増加が観察された。ホエー直後に配列番号766のLDCの全用量で処理すると、バックグラウンドを差し引いた経時変化データ(図2A)、及びバックグラウンドを差し引いた経時変化データを使用して計算されたAUCである増分AUC(iAUC)(図2B;ビヒクルと比較して、50、100、及び200mg/kgの配列番号766のLDCで、それぞれ40%(p<0.01)、57%(p<0.001)、又は92%(p<0.0001)の抑制)の両方において、用量依存的にロイシンの急上昇が有意に抑制された。ホエータンパク質食は評価した他のアミノ酸の急上昇をもたらしたが、LDCはどの用量でも抑制を誘導しなかった。検査したいくつかのアミノ酸の平均iAUC±SEMのデータを以下の表13-1に示す。
【表13-1】
【0300】
実施例5
iMSUDマウスモデルにおける、配列番号766のLDCポリペプチドと比較した進化したLDC変種の薬力学的(PD)用量反応試験
投薬未経験のiMSUDマウスを、健康を増進し、生存期間を延ばすために、離乳時にロイシン制限(Research Diets #A05080202i、5.75g/Lロイシンを補足したロイシンを含まない食餌;Sigma #L8912)に供した。体重20g以上の24匹のiMSUDマウスが無作為に試験グループに分けられた(雌雄混合、2.5~6か月齢)。ロイシン補足水(5.75g/L)を、最初の採血の約40~60分前に通常の水に交換し、最後の採血後に交換した。試験期間中、マウスにはロイシンを含まない食事と水を自由に摂取させた。約45mgのホエー(Grass Fed Whey Protein、BN Labs ロット番号U0637AL、8.57%w/wのロイシンを含むホエータンパク質粉末)を100μLの水に懸濁し、各マウスに強制経口投与した。ホエータンパク質食後、マウスにビヒクル(20mMリン酸ナトリウム+0.4mM PLP、pH7.2)又は工学操作ロイシン脱炭酸酵素(配列番号766又は配列番号828、ビヒクルで希釈した100mg/kg投与)を強制経口投与(100μL/マウス)した。血液を、予定された時点(投与前、及び投与後15、30、60、120、240分)で尾静脈から採取した。採取した血液試料から血漿を抽出し、LC-MSで分析し、それぞれの標準曲線(LOQ:2μM)を使用してロイシン、イソロイシン、バリン、フェニルアラニン、及びメチオニンのレベルを決定した。
【0301】
ホエータンパク質食及びビヒクルの投与後、血清ロイシンの有意な増加が観察された。ホエー直後に工学操作ロイシン脱炭酸酵素で処理すると、経時的データ(図3A)及びAUC(図3B;ビヒクルと比較して28%(配列番号766)及び45%(配列番号828、p<0.05)の抑制)の両方で、ロイシンの急上昇が有意に抑制された。ホエータンパク質食は評価した他のアミノ酸の急上昇を引き起こしたが、LDCはどちらのロイシン脱炭酸酵素変種でも抑制を誘導しなかった。検査したいくつかのアミノ酸の平均iAUC±SEMのデータを以下の表14-1に示す。
【表14-1】
【0302】
実施例6
健康なカニクイザルにおけるLDC変種の薬力学的(PD)用量反応試験
13匹の雄カニクイザルを投与前に一晩絶食させた。20mLの水に懸濁された約10gのホエー(Grass Fed Whey Protein; BN Labs ロット番号U0637AL;8.57%w/wロイシンを含むホエータンパク質粉末)を各サルに強制経口投与した。カニクイザルに、ビヒクル(20mMリン酸ナトリウム+0.4mM PLP、pH7.2)又は工学操作ロイシン脱炭酸酵素(配列番号484、配列番号686、又は配列番号766、ビヒクルで希釈した25、50、100mg/kgで投与)を、懸濁液(2.5mL/kg、7.5~10mL/サル)として強制経口投与した。標準食(Certified Primate Chow 2055C; Envigo)を、処理の約8時間後にすべてのサルに与えた。血液を大腿静脈から、投与前に2回(-1.5時間及び-30分)と投与後5、15、30分、及び1、2、4、8、12、及び24時間に採取した。採取した血液試料から血漿を抽出し、LC-MSで、ロイシン、イソロイシン、バリン、フェニルアラニン、メチオニン、及びチロシンのレベルをそれぞれの標準曲線(LOQ:それぞれ4、8、8.5、6、7、及び11μM)に対して分析した。
【0303】
ホエー食を強制経口投与し、その直後にビヒクルを投与すると、ロイシン濃度が上昇し、4時間の時点で最大値約1165μMに達した。ホエータンパク質食直後にLDCで処理すると、すべての変種で血漿ロイシンの急上昇が抑制され、経時的データ(図4A~4C)とAUC(図4D)の両方で、より進化した変種において抑制が強化されることが示された。LDC変種の血漿ロイシンの減少も表15-1に示されている。
【表15-1】
【0304】
ホエータンパク質食は評価した他のアミノ酸の急上昇を引き起こしたが、LDCはどの用量でも抑制を引き起こさなかった。検査したいくつかの追加のアミノ酸の平均AUC±SEMのデータは、表15-2、15-3、及び15-4に示されている。
【表15-2】
【表15-3】
【表15-4】
【0305】
実施例7
健康なカニクイザルにおける配列番号766のLDCポリペプチドを用いた薬力学的(PD)用量反応さらに及び3日間の反復投与試験
10匹の雄カニクイザルを投与前に一晩絶食させた。20mLの水に懸濁された約10gのホエー(Grass Fed Whey Protein; BN Labs ロット番号U0637AL;8.57%w/wロイシンを含むホエータンパク質粉末)を各サルに強制経口投与した。カニクイザルに、ビヒクル(20mMリン酸ナトリウム+0.4mM PLP、pH7.2)又は配列番号766のLDC(6.25、12.5、及び25mg/kg、ビヒクルで希釈)を懸濁液(2.5mL/kg、7.5~10mL/サル)として強制経口投与した。標準食(Certified Primate Diet 5048; PMI)は、投与の約8時間後にすべてのサルに与えた。血液を大腿静脈から、投与前、及び次に、投与後5、15、30分、1、2、4、8、12、及び24時間に採取した。採取した血液試料から血漿を抽出し、LC-MSにより、ロイシン、ケトイソカプロン酸(KIC)、イソロイシン、バリン、メチオニン、フェニルアラニンのレベルをそれぞれの標準曲線(LOQ:それぞれ15、10、10、15、5、10μM)に対して分析した。
【0306】
ホエー食を強制経口投与し、その直後にビヒクルを投与すると、ロイシンとKICレベルが上昇し、2時間の時点でそれぞれ最大約877と77μMになった。ホエータンパク質食直後に配列番号766のLDCを処理すると、バックグラウンドを差し引いた経時的データ(図5Aと5C)とiAUC(図5Bと5D及び表16-1)の両方において、血漿ロイシンとKICの急上昇がすべての用量で有意に抑制された。
【表16-1】
【0307】
タンパク質食は評価した他のアミノ酸の増加をもたらしたが、LDCはどの用量でも抑制を誘導しなかった。検査したいくつかのアミノ酸の平均iAUCは表16-2に示されている。
【表16-2】
【0308】
3週間のウォッシュアウト後、10匹のカニクイザルすべてを再度、無作為に2つのグループに分け、毎日の投与の前に一晩絶食させた。20mLの水に懸濁された約10gのホエータンパク質食を各サルに強制経口投与した。カニクイザルに、ビヒクル(20mMリン酸ナトリウム+0.4mM PLP、pH7.2)又は配列番号766のLDC(25mg/kg、ビヒクルで希釈)を懸濁液(2.5mL/kg、7.5~10mL/サル)として強制経口投与した。処理の約8時間後に、標準食(Certified Primate Diet 5048; PMI)をすべてのサルに与えた。このプロトコールは3日間連続して繰り返され、カニクイザルは試験全体を通じて同じグループの指定を維持した。各投与日には、投与前、投与後1、2、4、8、12、及び24時間(3日目のみ)に大腿静脈から血液を採取した。採取した血液試料から血漿を抽出し、LC-MSにより分析し、ロイシン、イソロイシン、バリン、メチオニン、及びフェニルアラニンのレベルをそれぞれの標準曲線(LOQ:それぞれ15、10、15、5、及び10μM)に対して分析した。
【0309】
ホエー食を強制経口投与し、その直後にビヒクルを投与すると、各日の投与後2時間にロイシンが同様に増加した(図6A)。ホエータンパク質食の直後に配列番号766のLDCで処理すると、すべての日に血漿ロイシンが有意に抑制された。反復投与により、ビヒクルと処理ベースラインとの分離が拡大することが観察され(2日目と3日目の投与前の値、図6A)、相加効果を示唆していた。AUCデータ(図6B)も処理の相加効果を裏付けており、最大の減少は3日目(47%)に観察されたのに対し、1日目と2日目にはそれぞれ32%と34%であった。反復食事刺激投与によるベースラインの違いをより適切に評価するために、毎日のデータを、1日目の食事前の値をベースラインとして差し引くことによって再分析した(図6Cと6D)。正規化により、ビヒクル群では食事刺激投与を繰り返すとベースラインが上昇するが、処理群のベースラインは1日目の食事前ベースラインに向かって減少し続けることがより明確になった(図6C)。処理の最大の効果は、食事刺激投与の3日目に再び見られた(図6D)。表16-3には、ビヒクルと比較して血漿ロイシンの減少%も示される。
【表16-3】
【0310】
タンパク質食は3日間すべてで評価した他のアミノ酸の増加をもたらしたが、LDCは連続投与の3日目にのみ有意な抑制を引き起こした(図7A及び7B)。検査した追加のアミノ酸の平均iAUC±SEMは表16-4に示される。
【表16-4】
【0311】
実施例8
中間型MSUDマウスモデルにおける配列番号828のLDCの薬力学的(PD)用量反応試験
中間型メープルシロップ尿症(iMSUD;Dbttm1GehTg(Cebpb-tTA)5Bjd Tg(tetO-DBT)A1Geh/J、Jackson Labs #006999)マウスを、健康を増進し、生存期間を延ばすために、離乳時にロイシン制限(Research Diets #A05080202i、5.75g/Lロイシンを補足したロイシンを含まない食事、Sigma #L8912)に供した。iMSUDマウスが体重(BW)約20gに達したとき、14匹のマウスは無作為に試験グループに分けられた(雌雄混合、2~4.7か月齢)。試験期間中、マウスはロイシンを含まない食事とロイシン補足水を自由に摂取できた。100μLの水に懸濁された約45mgのホエー(Grass Fed Whey Protein; BN Labs ロット番号X01010AL0R;8.613%w/wのロイシン、0%の遊離アミノ酸を含む)を、各マウスに強制経口投与した。ホエータンパク質食後、マウスに、ビヒクル(1mMリン酸ナトリウム+0.4mM PLP、pH7.5)又は酵素(配列番号828、25、50、100mg/kgで投与、PLPなしのビヒクルで希釈)のいずれかを強制経口投与した。試験計画は、間に2週間のウォッシュアウトを挟んだ2相クロスオーバーに従った。血液は、予定された時点(投与前30分、投与後30、60、120、及び240分)で尾静脈から採取された。採取した血液試料から血漿を抽出し、LC-MS/MSで分析し、標準曲線(範囲:2~3050mM;LOQ:2μM)を使用してロイシンレベルを測定し、有効性を評価した。
【0312】
ホエータンパク質食及びビヒクルの投与後、血漿ロイシンレベルの有意な増加が観察された。ホエー食直後のLDCによる処理は、経時的データ及び曲線下面積の両方において、用量依存的にロイシンの急上昇を有意に抑制した。具体的には、投与後のすべての時点で、ビヒクルと比較して100mg/kg及び50mg/kgの用量で統計的に有意な抑制があった(図8A)。同様に、曲線下面積の漸増(iAUC)データは、配列番号828の50及び100mg/kgの処理でそれぞれ40%及び54%の血漿ロイシンの有意な抑制を示した(図8B、表17)。イソロイシン、バリン、メチオニン、又はフェニルアラニンの血漿レベルには、処理の統計的に有意な効果(iAUC)は観察されなかった(表17)。統計計算と有意性はGraphPad Prism9(GraphPadソフトウェア)を使用して決定された。
【表17】
【0313】
実施例9
健康なカニクイザルにおける配列番号828の薬力学的(PD)用量反応試験
12匹の雄カニクイザルを投与前に一晩絶食させた。20mLの水に懸濁された約10gのホエータンパク質粉末(Grass Fed Whey Protein; BN Labs ロット番号U06376AL;8.63%w/wロイシンを含む)を各サルに強制経口投与した。カニクイザルに、ビヒクル(1mMリン酸ナトリウム+0.4mM PLP、pH7.5)又は酵素(配列番号828、PLPなしのビヒクルで希釈した6.25、12.5、及び25mg/kgで投与)を懸濁液(2.5mL/kg)として強制経口投与した。この試験計画は、間に1週間のウォッシュアウトを挟んだ2段階のクロスオーバーとした。標準食(Certified Primate Diet 5048, PMI Inc.)は、処理の約8時間後にすべてのカニクイザルに与えた。血液を大腿静脈から、投与前に2回(1時間及び2時間)、及び次に投与後5、15、及び30分、並びに投与後1、2、4、8、及び24時間に採取した。採取した血液試料から血漿を抽出し、LC-MS/MSにより、ロイシン、イソロイシン、バリン、フェニルアラニン、及びメチオニンのレベルをそれぞれの標準曲線(LOQ:それぞれ4、8、8.5、6、及び7μM)に対して分析した。
【0314】
ホエー食を強制経口投与し、その直後にビヒクルを投与すると、ロイシン濃度が上昇した。ホエータンパク質食直後にLDCで処理すると、用量依存的に血漿ロイシンの急上昇が抑制され、経時的データでは25mg/kgで統計的に有意な抑制が示された(図9A)。これはまた、12.5mg/kg(24%)及び25mg/kg(37%)で血漿ロイシンiAUCが統計的に有意に抑制された(図9B)。ホエータンパク質食は評価した他のアミノ酸の急上昇を引き起こしたが、LDCは、イソロイシン、バリン、メチオニン、又はフェニルアラニンの血漿レベルのiAUCに統計的に有意な影響を誘導しなかった(表18)。統計計算及び有意性はGraphPad Prism9(GraphPadソフトウェア)を使用して決定した。
【表18】
【0315】
実施例10
健康なカニクイザルにおける配列番号828の薬力学的(PD)用量反応試験の確認
15匹の雄カニクイザルを投与前に一晩絶食させた。20mLの水に懸濁された約10gのホエータンパク質粉末(Grass Fed Whey Protein; BN Labs ロット番号X01010AL0R;8.63%w/wロイシンを含む)を各サルに強制経口投与した。カニクイザルに、ビヒクル(1mMリン酸ナトリウム+0.4mM PLP、pH7.5)又は酵素(配列番号828、PLPなしのビヒクルで希釈した3.125、6.25、12.5、及び25mg/kgで投与)を懸濁液(2.5mL/kg)として強制経口投与した。この試験計画は、間に1週間のウォッシュアウトを挟んだ2段階のクロスオーバーとした。標準食(Certified Primate Diet 5048, PMI Inc.)は、処理の約8時間後にすべてのサルに与えた。血液を大腿静脈から、投与前に2回(1時間及び2時間)、及び次に投与後5、15、及び30分、並びに投与後1、2、4、8、及び24時間に採取した。採取した血液試料から血漿を抽出し、LC-MS/MSにより、ロイシン、イソロイシン、バリン、フェニルアラニン、及びメチオニンのレベルをそれぞれの標準曲線(LOQ:それぞれ4、8、8.5、6、及び7μM)に対して分析した。
【0316】
ホエー食を強制経口投与し、その直後にビヒクルを投与すると、ロイシン濃度が上昇した。ホエータンパク質食直後にLDCで処理すると、用量依存的に血漿ロイシンの急上昇が抑制され、投与後1時間及び2時間の経時的データでは6.25、12.5、及び25mg/kgで統計的に有意な抑制が示された(図10A)。同様に、これは、6.25mg/kg(38%)、12.5mg/kg(35%)、及び25mg/kg(43%)で、血漿ロイシンiAUCの統計的に有意な抑制をもたらした(図10B)。LDC処理は、KICも用量依存的に抑制し、25mg/kg用量で統計的有意に達した(図10C)。ホエータンパク質食は評価した他のアミノ酸の急上昇を引き起こしたが、LDCは、処理によるイソロイシン、バリン、メチオニン、又はフェニルアラニンのiAUCに統計的に有意な影響を及ぼさなかった(表19)。統計計算と有意性はGraphPad Prism9(GraphPadソフトウェア)を使用して決定した。
【表19】
【0317】
実施例11
健康なカニクイザルにおける配列番号828による3日間の薬力学的(PD)反復投与試験
12匹の雄カニクイザルを2つのグループ(n=6)に分け、3日間反復投与試験計画で、毎日の投与の前に一晩絶食させた。20mLの水に懸濁された約10gのホエータンパク質食(Grass Fed Whey Protein; BN Labs ロット番号X01010AL0R;8.63%w/wロイシンを含む)を各サルに強制経口投与した。カニクイザルに、ビヒクル(1mMリン酸ナトリウム+0.4mM PLP、pH7.5)又は配列番号828(PLPなしのビヒクルで希釈した6.25mg/kg)を懸濁液(2.5mL/kg)として強制経口投与した。標準食(Certified Primate Diet 5048, PMI Inc.)は、処理の約8時間後にすべてのサルに与えた。このプロトコールは3日間連続して繰り返され、カニクイザルは試験中ずっと同じグループの指定を維持した。各投与日に、投与前1時間、並びに次に投与後1、2、4、8、12、及び24時間(3日目のみ)に、血液を大腿静脈から採取した。採取した血液試料から血漿を抽出し、LC-MS/MSにより、ロイシン、イソロイシン、バリン、メチオニン、及びフェニルアラニンのレベルをそれぞれの標準曲線(LOQ:それぞれ15、10、15、5、及び10μM)に対して分析した。
【0318】
ホエー食を強制経口投与し、その直後にビヒクルを投与すると、各日とも投与後1~2時間にロイシンが同様に増加した(図11A)。ホエータンパク質食直後に配列番号828で処理すると、同様にすべての日に時間の経過とともに血漿ロイシンが抑制されたが、統計的有意には達しなかった。LDCは、2日目にiAUCデータで血漿ロイシンとKICの有意な抑制を引き起こした(表20、図11B及び図11C)。ホエータンパク質食は評価した他のアミノ酸の急上昇を引き起こしたが、LDCは、イソロイシン、バリン、メチオニン、又はフェニルアラニンのiAUCに統計的に有意な影響を及ぼさなかった(表21)。統計計算と有意性はGraphPad Prism9(GraphPadソフトウェア)を使用して決定した。
【表20】
【表21】
【0319】
本発明は特定の実施態様を参照して説明されているが、特定の状況、材料、組成物、プロセス、プロセス工程に適応するために、さまざまな変更を加えたり、同等のものを置き換えたりすることができ、それによって、請求の範囲から逸脱することなく、本発明の利点を達成することができる。
【0320】
あらゆる目的のために、本開示で引用されているすべての刊行物及び特許文書は、そのような各刊行物又は文書は具体的かつ個別に参照により本明細書に組み込まれていかのように、参照により本明細書に組み込まれる。刊行物及び特許文献の引用は、そのような文書が、関連する先行技術であることを、またその内容又は日付の承認を構成することを示すことを意図するものではない。
付録
【表1-2】
【表2.1-1】
【表2.1-2】
【表2.1-3】
【表3-2-1】
【表3-2-2】
【表4-1-1】
【表4-1-2】
【表4-1-3】
【表4-1-4】
【表5-1-1】
【表5-1-2】
【表5-1-3】
【表6-1-1】
【表6-1-2】
【表6-1-3】
【表6-1-4】
【表6-1-5】
【表6-1-6】
【表7-1-1】
【表7-1-2】
【表8-1-1】
【表8-1-2】
【表8-1-3】
【表8-2-1】
【表8-2-2】
【表10-1】
【表11-1-1】
【表11-1-2】
【表11-1-3】
【表11-2-1】
【表11-2-2】
図1A
図1B
図2A
図2B
図3A
図3B
図4A
図4B
図4C
図4D
図5A
図5B
図5C
図5D
図6A
図6B
図6C
図6D
図7A
図7B
図8A
図8B
図9A
図9B
図10A
図10B
図11A
図11B
図11C
【配列表】
2024540358000001.xml
【国際調査報告】