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特表2024-540371表面を光学的に測定するための方法及びその方法を実行するための装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-31
(54)【発明の名称】表面を光学的に測定するための方法及びその方法を実行するための装置
(51)【国際特許分類】
   G02B 21/00 20060101AFI20241024BHJP
   G02B 21/06 20060101ALI20241024BHJP
   G02B 21/36 20060101ALI20241024BHJP
【FI】
G02B21/00
G02B21/06
G02B21/36
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024526879
(86)(22)【出願日】2022-10-20
(85)【翻訳文提出日】2024-06-28
(86)【国際出願番号】 EP2022079294
(87)【国際公開番号】W WO2023078690
(87)【国際公開日】2023-05-11
(31)【優先権主張番号】102021128444.9
(32)【優先日】2021-11-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524166787
【氏名又は名称】ブライトマイヤー・メステッヒニク・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング
【氏名又は名称原語表記】Breitmeier Messtechnik GmbH
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【弁理士】
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100135703
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 英隆
(74)【代理人】
【識別番号】100221556
【弁理士】
【氏名又は名称】金田 隆章
(72)【発明者】
【氏名】ヴェーバー,マルク アレクサンダー
【テーマコード(参考)】
2H052
【Fターム(参考)】
2H052AA08
2H052AB01
2H052AC04
2H052AC33
2H052AD06
2H052AD31
2H052AF14
(57)【要約】
本発明は、共焦点センサを用いて技術的表面を光学的に測定する方法に関する。光源の光は、光学系を介して、測定されるサンプル表面に向けられる。光学系は、照明マスク(13)と、センサマトリクスと、照明ビーム経路及び検出ビーム経路とを結合するためのビームスプリッタと、結像光学系とを含む。照明マスク(13)は、チェッカーボードパターンに配置された透明領域(1)と、非透明又はやや透明な領域(2)とから構成される。照明マスク(13)上のパターンのピッチ(3)は、センサマトリクスの画素ピッチに一致する。照明マスク(13)及びセンサマトリクスは、結像光学系によって透明領域(1)とセンサマトリクスの画素とが同時にサンプル上に鮮明に結像されるように相対的に調整され、それによって照明マスク(13)の鮮明な像がセンサマトリクス上に鮮明に結像され、明及び暗の照明された画素のチェッカーボードパターンがセンサマトリクス上に生成される。本発明は、照明マスク(13)の透明領域(1)が円形であることを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
共焦点センサを用いて技術的表面を光学的に測定する方法であって、
光源(11)の光は、光学系を介して、測定されるサンプル表面に向けられ、
前記光学系は、照明マスク(13)と、センサマトリクス(15)と、照明ビーム経路及び検出ビーム経路とを結合するためのビームスプリッタ(14)と、結像光学系(6)とを含み、
前記照明マスク(13)は、チェッカーボードパターンに配置された透明領域(1)と、非透明又はやや透明な領域(2)とから構成され、
前記照明マスク(13)上のパターンのピッチ(3)は、センサマトリクス(15)の画素ピッチ(24)に一致し、
前記照明マスク(13)及び前記センサマトリクス(15)は、結像光学系(6)によって透明領域(1)とセンサマトリクス(15)の画素とが同時に前記サンプル(7)上に鮮明に結像されるように相対的に調整され、それによって前記照明マスク(13)の鮮明な像がセンサマトリクス(15)上に鮮明に結像され、明及び暗の照明された画素のチェッカーボードパターンが前記センサマトリクス上に生成され、
前記照明マスク(13)の前記透明領域(1)は、円形である、
方法。
【請求項2】
前記照明マスク(13)と前記ビームスプリッタ(14)との間、又は、カメラセンサと前記ビームスプリッタ(14)との間には、結像光学系が存在しない、
技術的表面を光学的に測定する方法、及び請求項1に記載の方法を実行するための装置。
【請求項3】
前記結像光学系(6)は、共焦点画像の画像スタックを取得している間、前記サンプル(7)を通してフォーカスし、各焦点位置の位置は、強度が最大値となるz位置の決定に含まれる、
技術的表面を光学的に測定する方法、及び請求項1に記載の方法を実行するための装置。
【請求項4】
前記カメラセンサは、単色センサであり、
前記照明マスク(13)の前記非透明又はやや透明な領域(2)に対応する暗い画素の強度値は、まず反転され、次に強度が最大値となるZ位置が決定され、又は、前記照明マスク(13)の前記やや透明な領域の高さの値が隣接する画素の高さの値から補間される、
技術的表面を光学的に測定する方法、及び請求項1に記載の方法を実行するための装置。
【請求項5】
前記カメラセンサは、ベイヤパターンを有するカラーセンサであり、前記照明マスクの前記透明領域(1)に対応する明るい画素は、緑色画素(21)であり、強度が最大値となるz位置は、これらの画素について決定される、
技術的表面を光学的に測定する方法、及び請求項1に記載の方法を実行するための装置。
【請求項6】
赤色画素(23)及び青色画素(22)の高さの値は、隣接する緑色画素(21)の高さの値から補間される、
技術的表面を光学的に測定する方法、及び請求項1に記載の方法を実行するための装置。
【請求項7】
色付きの強度画像を生成するとき、赤色画素(23)及び青色画素(22)の色情報は、焦点のすぐ外側の強度値から決定される、
技術的表面を光学的に測定する方法、及び請求項1に記載の方法を実行するための装置。
【請求項8】
強度が最大値となるZ位置の計算は、測定データの取得中に既に開始され、
強度が最大値となるZ位置の計算は、並列化されたアルゴリズムを使用して実行される、
技術的表面を光学的に測定する方法、及び請求項1に記載の方法を実行するための装置。
【請求項9】
請求項1~8のいずれかに記載の方法を実行するための装置であって、
前記装置は、ビームスプリッタとして、ビームスプリッタプレート、ビームスプリッタキューボイド又はビームスプリッタキューブを含み、
ビーム分割コーティングは、偏光中立分割比を有し、又は、偏光効果を有し、
偏光効果の場合には、前記ビームスプリッタ(14)とサンプル(7)との間に、反射光の偏光方向を90度回転させるλ/4遅延板が配置される、
装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、共焦点センサを用いて技術的表面を光学的に測定する方法に関する。光源(11)の光は、光学系を介して、測定されるサンプル表面に向けられ、光学系は、照明マスク(13)と、センサマトリクス(15)と、照明ビーム経路及び検出ビーム経路とを結合するためのビームスプリッタ(14)と、結像光学系(6)とを含む。照明マスク(13)は、チェッカーボードパターンに配置された透明領域(1)と、非透明又はやや透明な領域(2)とから構成され、照明マスク(13)上のパターンのピッチ(3)は、センサマトリクス(15)の画素ピッチ(24)に一致し、照明マスク(13)及びセンサマトリクス(15)は、結像光学系(6)によって透明領域(1)とセンサマトリクス(15)の画素とが同時にサンプル(7)上に鮮明に結像されるように相対的に調整され、それによって照明マスク(13)の鮮明な像がセンサマトリクス(15)上に鮮明に結像され、明及び暗の照明された画素のチェッカーボードパターンがセンサマトリクス上に生成される。
【0002】
また、本発明は、上記の方法を実行するための装置に関する。
【背景技術】
【0003】
これまで、ビームスプリッタを用いて照明と検出とを組み合わせ、共焦点フィルタを挿入することによって、平面共焦点画像化を実現することが一般的であった。これは、例えば、回転マルチピンホールディスク(ニプコー円板)、ピンホールを有する固定ピンホールパターン、マイクロレンズアレイ、又はマイクロレンズアレイとピンホールパターン若しくは回転マルチピンホールディスクの組合せである。共焦点フィルタの透明度は、マイクロレンズを使用して特に高めることができるが、この解決策のための製造工程は技術的に厳しく、マイクロレンズはシステム全体の光学画像化品質に悪影響を及ぼす可能性がある。
【0004】
マイクロレンズを使用しない共焦点フィルタは、通常、透明度が5%未満であるため、非常に強力な光源が使用されなければならず、共焦点フィルタの前の装置で妨害的な光の反射がしばしば発生する。カメラのフレームレートに加えて、システムの速度は、カメラ信号の十分な変調に必要な照明強度と、同期して動作するマルチピンホールディスクの最大速度とによって制限される。
【0005】
請求項1のプリアンブルに係る方法及び対応装置は、以下の刊行物から公知である。
WO2014/125037 A1
WO2012/083967 A1
WO2010/145669 A1
M. Noguchi M., S.K. Nayar S. K., “Microscopic shape from focus using a projected illumination pattern”, Mathematical and Computer Modelling, Volume 24, Issues 5-6 (1996), Pages 31-48, ISSN 0895-7177, https://doi.org/10.1016/0895-7177(96)00114-8
US 6 229 913 B1
DE 10 2015 209 410 A1
【発明の概要】
【0006】
この先行技術では、照明マスクの透明領域には角がある。
【0007】
図2のような矩形の透明領域を有するピンホールパターンが照明マスクとしての共焦点フィルタとして使用されると、照明において、方向依存性がある回折効果が生じる。テクスチャのある表面の画像を撮影する場合、このような回折効果により、表面を通してフォーカスする際に、光強度に局所的な非対称性が生じる。方向によっては、これはスパイクの形成、及び決定された3D表面の過度の粗さにつながる。これは、光軸周りの回転角度を変えて同じ表面領域を複数回測定し、結果を比較することによって、実験的に実証可能である。
【0008】
本発明の目的は、前述の方向依存性の回折効果を除去することにある。
【0009】
この目的は、本発明に従って、照明マスク(13)の透明領域(1)が円形であるという点で、冒頭に述べたタイプの方法において達成される。
【0010】
特に以下の利点が達成される。方向に依存するアーチファクトを除去するために、図3に示す円形の透明領域を有するピンホールパターンが提案される。これは、個々のピンホールに対する回折効果の方向依存性を排除し、その結果、サンプル上に所望の対称的な円形のエアリーパターンが得られる。
【0011】
本発明は、共焦点表面検出の実装を低減して本質的な要素とし、システム全体の光学的透明度を著しく向上させ、実際に実現可能な測定速度という従来の制限を取り除く。
【0012】
本発明の有利な実施形態は、従属請求項に規定される。
【0013】
したがって、照明マスク(13)とビームスプリッタ(14)との間にも、カメラセンサとビームスプリッタ(14)との間にも、結像光学系が存在しないことが提案される。
【0014】
さらに次のことが提案される。結像光学系(6)は、共焦点画像の画像スタックを取得している間、サンプル(7)を通してフォーカスし、各焦点位置の位置は、強度が最大値となるz位置の決定に含まれる。
【0015】
3D画像を取得するために、所望の解像度に応じて、典型的には20~1000枚の画像を含む画像スタックが、サンプルを通して焦点をZ方向に連続的に移動させながら、又はそれに対応して焦点を通してサンプルを移動させながら取得される。後続の画像スタックの取得は、逆走査方向又は同方向のいずれかで行われ、フォーカスは、事前にできる限り早く元の位置に戻される。各画素の強度曲線は、記録された画像スタックから評価される。
【0016】
さらに次のことが提案される。カメラセンサは、単色センサであり、照明マスク(13)の非透明又はやや透明な領域(2)に対応する暗い画素の強度値は、まず反転され、次に強度が最大値となるZ位置が決定され、又は、照明マスク(13)のやや透明な領域の高さの値が隣接する画素の高さの値から補間される。
【0017】
単色センサマトリクス(白黒カメラ)が使用される場合、隣接する画素では、記録された画像スタックの中で、焦点において強度が最大又は最小となる強度信号がそれぞれ生成される。どちらの場合も、その高さ位置zは、アルゴリズム的に、例えば重心アルゴリズムを使用して、決定される。焦点内で強度が最小の画素の場合、強度値はまず反転され、高さ位置zは、強度が最大の画素と同様に決定される。
【0018】
焦点内で強度が最小である画素の追加評価には、通常は廃棄されるデータも、3D結果を計算するために使用されるという利点がある。つまり、強度が最大の画素のみを評価する通常の方法と比較して、2倍の生データが全体の3D結果の計算に含まれることになる。適切な事後評価を行った事例では、同一のハードウェアで、ノイズフィギュアを元の値(1/ルートN)の70.7%まで低減することができる。それぞれのケースで強度の最大値/最小値から決定される両方の部分画像は、起源が異なるため基本的に異なる基本情報に基づいているので、特に反射率の低いサンプル領域では、隣接する画素の両方の結果を適切に組み合わせることで、より有効な測定データを決定することができる。これは、3D結果の品質及びデータ密度を向上させる。
【0019】
あるいは、強度が最小である画素の高さ位置zは、隣接する画素の高さ値を補間することによって決定されてもよい。決定された高さ位置は、個々の画素について出力される。
【0020】
その結果、データ評価の速度をほぼ2倍にすることができる。
【0021】
図4aは、照明マスクの高透明領域において結像された画素の強度信号を示し、図4bは、照明マスクのやや透明な領域において結像された画素の強度信号を示す。
【0022】
さらに、カメラセンサは、ベイヤパターンを有するカラーセンサであり、照明マスクの透明領域(1)に対応する「明るい」画素は、緑色画素(21)であり、強度が最大値となるz位置は、これらの画素について決定され、赤色画素(23)及び青色画素(22)の高さの値は、隣接する緑色画素(21)の高さの値から補間される。
【0023】
光源として白色光源、例えば白色LEDが使用され、図5に示すベイヤパターンを有するカラーセンサマトリクスが使用される場合、照明マスクの透明領域がセンサマトリクスの緑色画素に対応するように装置が調整される。つまり、緑色画素のみが焦点において照らされる一方で、異なる色の画素は「暗い」。強度最大の高さ位置は、各場合において緑色画素について決定され、その間の異なる色の画素について補間される。
【0024】
隣接する異なる色の画素の3D評価における既知の問題は、決定される高さ位置が波長に応じて垂直方向にずれることである。このため、全ての画素が表示されると、3D結果中にチェッカーボードのようなパターンが生じる。
【0025】
3D評価のために「緑色」画素を排他的に使用することには、光とサンプル表面との間の波長依存性相互作用によっても、結像光学系の色収差によっても、3D結果に可視性のアーチファクトが生じないという利点がある。
【0026】
さらに、色付きの強度画像を生成するとき、赤色画素(23)及び青色画素(22)の色情報は、焦点のすぐ外側の強度値から決定される。
【0027】
焦点内では、図4bに従った共焦点効果により、赤色と青色の画素の強度が低下する。そうであるにもかかわらず正しい色判定を達成するために、焦点のすぐ外側で強度が測定される。焦点のすぐ外側ではボケは数画素であり、強度信号はまだ共焦点効果によって減少しない。
【0028】
それぞれの焦点における強度値が、緑色画素に使用される。
【0029】
強度が最大値となるZ位置の計算が、測定データの取得中に既に開始されることが提案され、強度が最大値となるZ位置の計算は、並列化されたアルゴリズムを使用して実行される。
【0030】
共焦点評価は、画像スタックの取得中に実行される。この場合、各画像はグラフィックカードに送信され、そこで並列に評価される。つまり、結果として得られる3D画像は、後続の画像スタックの取得中に既に利用可能、表示可能及び保存可能であり、その結果、画像スタックの取得後に結果を取得するための待ち時間は、典型的には、取得に必要な時間よりも短くなる。
【0031】
同様に、3D画像が算出されると、データ評価に使用されるリソースは再び解放されるため、次の3D計算をその後速やかに開始することができ、画像取得を中断する必要はない。
【0032】
このことは、例えば800Hzのフレームレートを有し、画像スタックごとに40枚の画像を記録するような高速カメラシステムを使用する場合、20Hzの3Dフレームレートを達成できることを意味する。これにより、2つの3D画像の記録の間に待ち時間が発生することなく、動画周波数で3D画像を連続的に表示し、保存することができる。測定データの取得中に、測定されるサンプル表面が一定の速度で連続的に動かされた場合、歪んだ3D画像が生成される。これは、後処理アルゴリズムにおける速度に関する3Dキャリブレーションによって補正され得る。
【図面の簡単な説明】
【0033】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態をより詳細に説明する。全ての図面において、同じ参照符号は同じ意味を有し、したがって、適切な場合には一度だけ説明される。
【0034】
図1図1は、基本的な共焦点ビーム経路を示す。
図2図2は、チェッカーボードパターンに配置された矩形の透明領域を有する照明マスクを示す(比較例)。
図3図3は、チェッカーボードパターンに配置された円形の透明領域を有する本発明に係る照明マスクを示す。
図4図4は、サンプルを通してフォーカスしたときの強度を示す。
図5】ベイヤパターンを有するカラーセンサマトリクスのベイヤパターンを示す。
【0035】
図1は、基本的な共焦点ビーム経路を示している。光源(11)はコリメータ(12)を介して照明マスク(13)を照射する。マスクは、結像光学系(6)を用いて、ビームスプリッタ(14)を通してサンプル(7)に結像される。サンプルは、結像光学系を用いて、ビームスプリッタを通してセンサマトリクス(15)上に結像される。サンプルに焦点が合うと、パターンがサンプル上に鮮明に結像され、この像がセンサマトリクス上に鮮明に結像される。
【0036】
図2は、チェッカーボードパターンに配置された矩形の透明領域を有する照明マスクを示している。エッジ長(4)を有する透明領域(1)は、センサマトリクスの画素ピッチ(24)に対応するピッチ(3)を有するチェッカーボードパターンにおいて、エッジ長(5)を有するやや透明な領域(2)の間に配置される。
【0037】
図3は、チェッカーボードパターンに配置された円形の透明領域を有する照明マスクを示している。直径(25)を有する透明領域(1)は、センサマトリクスの画素ピッチ(24)に対応するピッチ(3)を有するチェッカーボードパターンにおいて、やや透明な領域(2)の間に配置される。
【0038】
図4は、サンプルを通してフォーカスしたときの強度を示す。a)「明るい」画素では、高さスキャン中に焦点(z0)の領域で強度の増加があり、b)他の画素では、焦点(z0)において、強度の減少がある。それぞれの極値に対するZ位置zが決定される。
【0039】
図5は、ベイヤパターンを有するカラーセンサマトリクスのベイヤパターンを示している。青色画素(22)及び赤色画素(23)は、緑色画素(21)の間に配置され、これらの画素はチェッカーボードパターンにおいて斜めに配置され、照明マスクのピッチ(3)に対応する画素ピッチ(24)を有する。
【発明を実施するための形態】
【0040】
技術的表面を光学的に測定するための本発明に係る方法の動作モード
技術的表面を光学的に測定するための本発明に係る方法の動作モードを以下に詳細に説明する。
【0041】
図1は、本発明の基本構造を示している。光源(1)は、コリメータによって平行化され、固定して設置された照明マスク(13)を照射する(図2及び図3参照)。照明マスクは、共焦点フィルタとして機能し、ピンホールパターンを有する。ピンホールパターンのピッチは、センサマトリクス(15)の画素ピッチに対応する。照明光は、ビームスプリッタ(14)によってサンプルの方向に反射され、結像光学系(6)によってサンプル(7)の表面に集光される。サンプルに焦点が合うと、照明マスク(13)は、サンプル上に鮮明に結像される。検出ビーム経路では、サンプル(7)の表面は、結像光学系(6)により、ビームスプリッタ(14)を介してセンサマトリクス(15)上に結像される。サンプルに焦点が合っている場合、サンプル上に鮮明に結像された照明マスクのピンホールパターンは、センサマトリクス上に鮮明に結像される。サンプル表面が焦点領域の外側にある場合、ピンホールパターンはぼやけ、そこでは認識できなくなる。
【0042】
この構造は、照明光学系(11)~(13)とセンサマトリクス(15)を入れ替えることによっても実現可能である。すなわち、照明光はビームスプリッタを透過し、センサマトリクスは反射経路内に配置されてもよい。
【符号の説明】
【0043】
1 透明領域
2 やや透明な領域
3 照明マスクのピッチ
4 エッジ長
5 エッジ長
6 結像光学系
7 サンプル
11 光源
12 コリメータ
13 照明マスク
14 ビームスプリッタ
15 センサマトリクス
21 緑色画素
22 青色画素
23 赤色画素
24 センサマトリクスの画素ピッチ
25 直径
図1
図2
図3
図4
図5
【国際調査報告】