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  • 特表-新規抗L1CAM抗体 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-31
(54)【発明の名称】新規抗L1CAM抗体
(51)【国際特許分類】
   C07K 16/32 20060101AFI20241024BHJP
   C12N 15/13 20060101ALI20241024BHJP
   C12N 15/63 20060101ALI20241024BHJP
   C12N 1/15 20060101ALI20241024BHJP
   C12N 1/19 20060101ALI20241024BHJP
   C12N 1/21 20060101ALI20241024BHJP
   C12N 5/10 20060101ALI20241024BHJP
   A61K 39/395 20060101ALI20241024BHJP
   A61P 35/00 20060101ALI20241024BHJP
   G01N 33/53 20060101ALI20241024BHJP
   G01N 33/531 20060101ALI20241024BHJP
【FI】
C07K16/32
C12N15/13 ZNA
C12N15/63 Z
C12N1/15
C12N1/19
C12N1/21
C12N5/10
A61K39/395 N
A61P35/00
G01N33/53 D
G01N33/531 A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024526914
(86)(22)【出願日】2022-11-01
(85)【翻訳文提出日】2024-06-21
(86)【国際出願番号】 CN2022128854
(87)【国際公開番号】W WO2023078224
(87)【国際公開日】2023-05-11
(31)【優先権主張番号】202111296133.4
(32)【優先日】2021-11-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202210022509.0
(32)【優先日】2022-01-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524167522
【氏名又は名称】クロン バイオファーマシューティカル (シャンハイ) カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】CURON BIOPHARMACEUTICAL (SHANGHAI) CO., LIMITED
【住所又は居所原語表記】Room 103, No. 6, Lane 898, Halley Road, China (Shanghai) Pilot Free Trade Zone, Pudong New Area, Shanghai, CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】110002952
【氏名又は名称】弁理士法人鷲田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ワン ジ
(72)【発明者】
【氏名】ディン ジルウ
(72)【発明者】
【氏名】チェン ジホン
(72)【発明者】
【氏名】クー ジンミン
(72)【発明者】
【氏名】ツイ ドンビン
(72)【発明者】
【氏名】ヤン チウメイ
【テーマコード(参考)】
4B065
4C085
4H045
【Fターム(参考)】
4B065AA90X
4B065AA90Y
4B065AB01
4B065AC14
4B065BA02
4B065BC01
4B065CA25
4B065CA44
4B065CA46
4C085AA14
4C085BB11
4C085BB41
4C085BB43
4C085BB50
4C085CC02
4C085DD63
4C085EE01
4H045AA11
4H045BA10
4H045CA40
4H045DA76
4H045EA20
4H045EA50
4H045FA74
(57)【要約】
本発明は、ヒトL1CAMに高特異的に結合する完全ヒト由来モノクローナル抗体、その抗原結合断片、およびその二重特異性抗体などを提供する。本発明の抗体は、癌の診断および治療に利用することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
軽鎖相補決定領域であるLCDR1、LCDR2およびLCDR3を有する軽鎖可変領域、および/または重鎖相補決定領域であるHCDR1、HCDR2およびHCDR3を有する重鎖可変領域を含む、L1CAMに特異的に結合する抗体またはその抗原結合断片であって、前記抗体またはその抗原結合断片は、L1-CAMのIg1またはFN-4構造ドメインに特異的に結合可能であり、抗体L1-9.3またはUJ127と同じまたは同等のCDRの組み合わせを有しないことを特徴とする、抗体またはその抗原結合断片。
【請求項2】
前記抗体またはその抗原結合断片の重鎖可変領域が、配列番号43、45、47、49および51から選択された重鎖可変領域配列中のHCDR1、HCDR2およびHCDR3に対して少なくとも80%、90%または100%の同一性を有するHCDR1、HCDR2およびHCDR3を含み、その軽鎖可変領域が、配列番号44、46、48、50および52から選択された軽鎖可変領域配列中のLCDR1、LCDR2およびLCDR3に対して少なくとも80%の同一性を有するLCDR1、LCDR2およびLCDR3を含むことを特徴とする、請求項1に記載の抗体またはその抗原結合断片。
【請求項3】
前記抗体またはその抗原結合断片が、重鎖可変領域および軽鎖可変領域を含み、重鎖可変領域および軽鎖可変領域が、以下からなる群から選択されるCDRの組み合わせを有することを特徴とする、請求項1または2に記載の抗体またはその抗原結合断片。
(1)配列番号43の重鎖可変領域配列中のHCDR1、HCDR2およびHCDR3に対して少なくとも80%の同一性を有するHCDR1、HCDR2およびHCDRと、配列番号44の軽鎖可変領域配列中のLCDR1、LCDR2およびLCDR3に対して少なくとも80%の同一性を有するLCDR1、LCDR2およびLCDR3、
(2)配列番号45の重鎖可変領域配列中のHCDR1、HCDR2およびHCDR3に対して少なくとも80%の同一性を有するHCDR1、HCDR2およびHCDRと、配列番号46の軽鎖可変領域配列中のLCDR1、LCDR2およびLCDR3に対して少なくとも80%の同一性を有するLCDR1、LCDR2およびLCDR3、
(3)配列番号47の重鎖可変領域配列中のHCDR1、HCDR2およびHCDR3に対して少なくとも80%の同一性を有するHCDR1、HCDR2およびHCDRと、配列番号48の軽鎖可変領域配列中のLCDR1、LCDR2およびLCDR3に対して少なくとも80%の同一性を有するLCDR1、LCDR2およびLCDR3、
(4)配列番号49の重鎖可変領域配列中のHCDR1、HCDR2およびHCDR3に対して少なくとも80%の同一性を有するHCDR1、HCDR2およびHCDRと、配列番号50の軽鎖可変領域配列中のLCDR1、LCDR2およびLCDR3に対して少なくとも80%の同一性を有するLCDR1、LCDR2およびLCDR3、
(5)配列番号51の重鎖可変領域配列中のHCDR1、HCDR2およびHCDR3に対して少なくとも80%の同一性を有するHCDR1、HCDR2およびHCDRと、配列番号52の軽鎖可変領域配列中のLCDR1、LCDR2およびLCDR3に対して少なくとも80%の同一性を有するLCDR1、LCDR2およびLCDR3。
【請求項4】
(1)前記HCDR1は、以下から選択される配列に対して少なくとも80%の同一性を有する:配列番号1、配列番号7、配列番号13、配列番号19、配列番号25、配列番号31、配列番号37、
(2)前記HCDR2は、以下から選択される配列に対して少なくとも80%の同一性を有する:配列番号2、配列番号8、配列番号14、配列番号20、配列番号26、配列番号32、配列番号38、
(3)前記HCDR3は、以下から選択される配列に対して少なくとも80%の同一性を有する:配列番号3、配列番号9、配列番号15、配列番号21、配列番号27、配列番号33、配列番号39、
(4)前記LCDR1は、以下から選択される配列に対して少なくとも80%の同一性を有する:配列番号4、配列番号10、配列番号16、配列番号22、配列番号28、配列番号34、配列番号40、
(5)前記LCDR2は、以下から選択される配列に対して少なくとも80%の同一性を有する:配列番号5、配列番号11、配列番号17、配列番号23、配列番号29、配列番号35、配列番号41、
(6)前記LCDR3は、以下から選択される配列に対して少なくとも80%の同一性を有する:配列番号6、配列番号12、配列番号18、配列番号24、配列番号30、配列番号36、配列番号42、
ことを特徴とする、請求項1~3のいずれか1項に記載の抗体またはその抗原結合断片。
【請求項5】
(1)前記HCDR1は、配列番号1に示すアミノ酸配列を含む、
(2)前記HCDR2は、配列番号2に示すアミノ酸配列を含む、
(3)前記HCDR3は、配列番号3に示すアミノ酸配列を含む、
(4)前記LCDR1は、配列番号4に示すアミノ酸配列を含む、
(5)前記LCDR2は、配列番号5に示すアミノ酸配列を含む、
(6)前記LCDR3は、配列番号6に示すアミノ酸配列を含む、
ことを特徴とする、請求項1~4のいずれか1項に記載の抗体またはその抗原結合断片。
【請求項6】
(1)前記HCDR1は、配列番号7に示すアミノ酸配列を含む、
(2)前記HCDR2は、配列番号8に示すアミノ酸配列を含む、
(3)前記HCDR3は、配列番号9に示すアミノ酸配列を含む、
(4)前記LCDR1は、配列番号10に示すアミノ酸配列を含む、
(5)前記LCDR2は、配列番号11に示すアミノ酸配列を含む、
(6)前記LCDR3は、配列番号12に示すアミノ酸配列を含む、
ことを特徴とする、請求項1~4のいずれか1項に記載の抗体またはその抗原結合断片。
【請求項7】
(1)前記HCDR1は、配列番号13に示すアミノ酸配列を含む、
(2)前記HCDR2は、配列番号14に示すアミノ酸配列を含む、
(3)前記HCDR3は、配列番号15に示すアミノ酸配列を含む、
(4)前記LCDR1は、配列番号16に示すアミノ酸配列を含む、
(5)前記LCDR2は、配列番号17に示すアミノ酸配列を含む、
(6)前記LCDR3は、配列番号18に示すアミノ酸配列を含む、
ことを特徴とする、請求項1~4のいずれか1項に記載の抗体またはその抗原結合断片。
【請求項8】
(1)前記HCDR1は、配列番号19に示すアミノ酸配列を含む、
(2)前記HCDR2は、配列番号20に示すアミノ酸配列を含む、
(3)前記HCDR3は、配列番号21に示すアミノ酸配列を含む、
(4)前記LCDR1は、配列番号22に示すアミノ酸配列を含む、
(5)前記LCDR2は、配列番号23に示すアミノ酸配列を含む、
(6)前記LCDR3は、配列番号24に示すアミノ酸配列を含む、
ことを特徴とする、請求項1~4のいずれか1項に記載の抗体またはその抗原結合断片。
【請求項9】
(1)前記HCDR1は、配列番号25に示すアミノ酸配列を含む、
(2)前記HCDR2は、配列番号26に示すアミノ酸配列を含む、
(3)前記HCDR3は、配列番号27に示すアミノ酸配列を含む、
(4)前記LCDR1は、配列番号28に示すアミノ酸配列を含む、
(5)前記LCDR2は、配列番号29に示すアミノ酸配列を含む、
(6)前記LCDR3は、配列番号30に示すアミノ酸配列を含む、
ことを特徴とする、請求項1~4のいずれか1項に記載の抗体またはその抗原結合断片。
【請求項10】
(1)前記HCDR1は、配列番号31に示すアミノ酸配列を含む、
(2)前記HCDR2は、配列番号32に示すアミノ酸配列を含む、
(3)前記HCDR3は、配列番号33に示すアミノ酸配列を含む、
(4)前記LCDR1は、配列番号34に示すアミノ酸配列を含む、
(5)前記LCDR2は、配列番号35に示すアミノ酸配列を含む、
(6)前記LCDR3は、配列番号36に示すアミノ酸配列を含む、ことを特徴とする、請求項1~4のいずれか1項に記載の抗体またはその抗原結合断片。
【請求項11】
(1)前記HCDR1は、配列番号37に示すアミノ酸配列を含む、
(2)前記HCDR2は、配列番号38に示すアミノ酸配列を含む、
(3)前記HCDR3は、配列番号39に示すアミノ酸配列を含む、
(4)前記LCDR1は、配列番号40に示すアミノ酸配列を含む、
(5)前記LCDR2は、配列番号41に示すアミノ酸配列を含む、
(6)前記LCDR3は、配列番号42に示すアミノ酸配列を含む、
ことを特徴とする、請求項1~4のいずれか1項に記載の抗体またはその抗原結合断片。
【請求項12】
前記重鎖可変領域が、配列番号43に示されるアミノ酸配列、又は配列番号43と少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むことを特徴とする、請求項1~11のいずれか1項に記載の抗体またはその抗原結合断片。
【請求項13】
前記軽鎖可変領域が、配列番号44に示されるアミノ酸配列、又は配列番号44と少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むことを特徴とする、請求項1~11のいずれか1項に記載の抗体またはその抗原結合断片。
【請求項14】
前記重鎖可変領域が、配列番号45に示されるアミノ酸配列、又は配列番号45と少なくとも90%、少なくとも95%又はより高い同一性を有するアミノ酸配列を含むことを特徴とする、請求項1~11のいずれか1項に記載の抗体またはその抗原結合断片。
【請求項15】
前記軽鎖可変領域が、配列番号46に示されるアミノ酸配列、又は配列番号46と少なくとも90%、少なくとも95%又はより高い同一性を有するアミノ酸配列を含むことを特徴とする、請求項1~11のいずれか1項に記載の抗体またはその抗原結合断片。
【請求項16】
前記重鎖可変領域が、配列番号47に示されるアミノ酸配列、又は配列番号47と少なくとも90%、少なくとも95%又はより高い同一性を有するアミノ酸配列を含むことを特徴とする、請求項1~11のいずれか1項に記載の抗体またはその抗原結合断片。
【請求項17】
前記軽鎖可変領域が、配列番号48に示されるアミノ酸配列、又は配列番号48と少なくとも90%、少なくとも95%又はより高い同一性を有するアミノ酸配列を含むことを特徴とする、請求項1~11のいずれか1項に記載の抗体またはその抗原結合断片。
【請求項18】
前記重鎖可変領域が、配列番号49に示されるアミノ酸配列、又は配列番号49と少なくとも90%、少なくとも95%又はより高い同一性を有するアミノ酸配列を含むことを特徴とする、請求項1~11のいずれか1項に記載の抗体またはその抗原結合断片。
【請求項19】
前記軽鎖可変領域が、配列番号50に示されるアミノ酸配列、又は配列番号50と少なくとも90%、少なくとも95%又はより高い同一性を有するアミノ酸配列を含むことを特徴とする、請求項1~11のいずれか1項に記載の抗体またはその抗原結合断片。
【請求項20】
前記重鎖可変領域が、配列番号51に示されるアミノ酸配列、又は配列番号51と少なくとも90%、少なくとも95%又はより高い同一性を有するアミノ酸配列を含むことを特徴とする、請求項1~11のいずれか1項に記載の抗体またはその抗原結合断片。
【請求項21】
前記軽鎖可変領域が、配列番号52に示されるアミノ酸配列、又は配列番号52と少なくとも90%、少なくとも95%又はより高い同一性を有するアミノ酸配列を含むことを特徴とする、請求項1~11のいずれか1項に記載の抗体またはその抗原結合断片。
【請求項22】
前記抗体がヒト化抗体であることを特徴とする、請求項1~21のいずれか1項に記載の抗体またはその抗原結合断片。
【請求項23】
重鎖可変領域および/または軽鎖可変領域を含み、重鎖可変領域が配列番号53または配列番号54または配列番号55または配列番号56に示されるアミノ酸配列の1つを含み、且つ軽鎖可変領域が、配列番号57または配列番号58または配列番号59に示されるアミノ酸配列の1つを含むことを特徴とする、請求項22に記載の抗体またはその抗原結合断片。
【請求項24】
重鎖可変領域および/または軽鎖可変領域を含み、
1)前記重鎖可変領域が配列番号53で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号57で示されるアミノ酸配列を含む、または、
2)前記重鎖可変領域が配列番号53で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号58で示されるアミノ酸配列を含む、または、
3)前記重鎖可変領域が配列番号53で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号59で示されるアミノ酸配列を含む、または、
4)前記重鎖可変領域が配列番号54で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号57で示されるアミノ酸配列を含む、または、
5)前記重鎖可変領域が配列番号54で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号58で示されるアミノ酸配列を含む、または、
6)前記重鎖可変領域が配列番号54で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号59で示されるアミノ酸配列を含む、または、
7)前記重鎖可変領域が配列番号55で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号57で示されるアミノ酸配列を含む、または、
8)前記重鎖可変領域が配列番号55で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号58で示されるアミノ酸配列を含む、または、
9)前記重鎖可変領域が配列番号55で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号59で示されるアミノ酸配列を含む、または、
10)前記重鎖可変領域が配列番号56で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号57で示されるアミノ酸配列を含む、または、
11)前記重鎖可変領域が配列番号56で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号58で示されるアミノ酸配列を含む、または、
12)前記重鎖可変領域が配列番号56で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号59で示されるアミノ酸配列を含む、
ことを特徴とする請求項23に記載の抗体またはその抗原結合断片。
【請求項25】
重鎖可変領域が、配列番号60または配列番号61または配列番号62または配列番号63に示されるアミノ酸配列の1つを含み、且つ軽鎖可変領域が、配列番号64または配列番号65または配列番号66に示されるアミノ酸配列の1つを含むことを特徴とする、請求項23に記載の抗体またはその抗原結合断片。
【請求項26】
重鎖可変領域および/または軽鎖可変領域を含み、
1)前記重鎖可変領域が配列番号60で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号64で示されるアミノ酸配列を含む、または、
2)前記重鎖可変領域が配列番号60で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号65で示されるアミノ酸配列を含む、または、
3)前記重鎖可変領域が配列番号60で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号66で示されるアミノ酸配列を含む、または、
4)前記重鎖可変領域が配列番号61で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号64で示されるアミノ酸配列を含む、または、
5)前記重鎖可変領域が配列番号61で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号65で示されるアミノ酸配列を含む、または、
6)前記重鎖可変領域が配列番号61で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号66で示されるアミノ酸配列を含む、または、
7)前記重鎖可変領域が配列番号62で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号64で示されるアミノ酸配列を含む、または、
8)前記重鎖可変領域が配列番号62で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号65で示されるアミノ酸配列を含む、または、
9)前記重鎖可変領域が配列番号62で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号66で示されるアミノ酸配列を含む、または、
10)前記重鎖可変領域が配列番号63で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号64で示されるアミノ酸配列を含む、または、
11)前記重鎖可変領域が配列番号63で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号65で示されるアミノ酸配列を含む、または、
12)前記重鎖可変領域が配列番号63で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号66で示されるアミノ酸配列を含む、
ことを特徴とする、請求項25に記載の抗体またはその抗原結合断片。
【請求項27】
重鎖可変領域が、配列番号67または配列番号68または配列番号69または配列番号70または配列番号71または配列番号72または配列番号73または配列番号74に示されるアミノ酸配列の1つを含み、且つ軽鎖可変領域が、配列番号75または配列番号76または配列番号77または配列番号78または配列番号79または配列番号80または配列番号81に示されるアミノ酸配列の1つを含むことを特徴とする、請求項22に記載の抗体またはその抗原結合断片。
【請求項28】
重鎖可変領域および/または軽鎖可変領域を含み、
1)前記重鎖可変領域が配列番号67で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号75で示されるアミノ酸配列を含む、または、
2)前記重鎖可変領域が配列番号67で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号76で示されるアミノ酸配列を含む、または、
3)前記重鎖可変領域が配列番号67で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号77で示されるアミノ酸配列を含む、または、
4)前記重鎖可変領域が配列番号67で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号78で示されるアミノ酸配列を含む、または、
5)前記重鎖可変領域が配列番号67で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号79で示されるアミノ酸配列を含む、または、
6)前記重鎖可変領域が配列番号67で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号80で示されるアミノ酸配列を含む、または、
7)前記重鎖可変領域が配列番号67で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号81で示されるアミノ酸配列を含む、または、
8)前記重鎖可変領域が配列番号68で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号75で示されるアミノ酸配列を含む、または、
9)前記重鎖可変領域が配列番号68で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号76で示されるアミノ酸配列を含む、または、
10)前記重鎖可変領域が配列番号68で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号77で示されるアミノ酸配列を含む、または、
11)前記重鎖可変領域が配列番号68で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号78で示されるアミノ酸配列を含む、または、
12)前記重鎖可変領域が配列番号68で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号79で示されるアミノ酸配列を含む、または、
13)前記重鎖可変領域が配列番号68で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号80で示されるアミノ酸配列を含む、または、
14)前記重鎖可変領域が配列番号68で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号81で示されるアミノ酸配列を含む、または、
15)前記重鎖可変領域が配列番号69で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号75で示されるアミノ酸配列を含む、または、
16)前記重鎖可変領域が配列番号69で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号76で示されるアミノ酸配列を含む、または、
17)前記重鎖可変領域が配列番号69で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号77で示されるアミノ酸配列を含む、または、
18)前記重鎖可変領域が配列番号69で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号78で示されるアミノ酸配列を含む、または、
19)前記重鎖可変領域が配列番号69で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号79で示されるアミノ酸配列を含む、または、
20)前記重鎖可変領域が配列番号69で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号80で示されるアミノ酸配列を含む、または、
21)前記重鎖可変領域が配列番号69で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号81で示されるアミノ酸配列を含む、または、
22)前記重鎖可変領域が配列番号70で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号75で示されるアミノ酸配列を含む、または、
23)前記重鎖可変領域が配列番号70で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号76で示されるアミノ酸配列を含む、または、
24)前記重鎖可変領域が配列番号70で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号77で示されるアミノ酸配列を含む、または、
25)前記重鎖可変領域が配列番号70で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号78で示されるアミノ酸配列を含む、または、
26)前記重鎖可変領域が配列番号70で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号79で示されるアミノ酸配列を含む、または、
27)前記重鎖可変領域が配列番号70で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号80で示されるアミノ酸配列を含む、または、
28)前記重鎖可変領域が配列番号70で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号81で示されるアミノ酸配列を含む、または、
29)前記重鎖可変領域が配列番号71で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号75で示されるアミノ酸配列を含む、または、
30)前記重鎖可変領域が配列番号71で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号76で示されるアミノ酸配列を含む、または、
31)前記重鎖可変領域が配列番号71で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号77で示されるアミノ酸配列を含む、または、
32)前記重鎖可変領域が配列番号71で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号78で示されるアミノ酸配列を含む、または、
33)前記重鎖可変領域が配列番号71で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号79で示されるアミノ酸配列を含む、または、
34)前記重鎖可変領域が配列番号71で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号80で示されるアミノ酸配列を含む、または、
35)前記重鎖可変領域が配列番号71で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号81で示されるアミノ酸配列を含む、または、
36)前記重鎖可変領域が配列番号72で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号75で示されるアミノ酸配列を含む、または、
37)前記重鎖可変領域が配列番号72で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号76で示されるアミノ酸配列を含む、または、
38)前記重鎖可変領域が配列番号72で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号77で示されるアミノ酸配列を含む、または、
39)前記重鎖可変領域が配列番号72で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号78で示されるアミノ酸配列を含む、または、
40)前記重鎖可変領域が配列番号72で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号79で示されるアミノ酸配列を含む、または、
41)前記重鎖可変領域が配列番号72で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号80で示されるアミノ酸配列を含む、または、
42)前記重鎖可変領域が配列番号72で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号81で示されるアミノ酸配列を含む、または、
43)前記重鎖可変領域が配列番号73で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号75で示されるアミノ酸配列を含む、または、
44)前記重鎖可変領域が配列番号73で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号76で示されるアミノ酸配列を含む、または、
45)前記重鎖可変領域が配列番号73で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号77で示されるアミノ酸配列を含む、または、
46)前記重鎖可変領域が配列番号73で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号78で示されるアミノ酸配列を含む、または、
47)前記重鎖可変領域が配列番号73で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号79で示されるアミノ酸配列を含む、または、
48)前記重鎖可変領域が配列番号73で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号80で示されるアミノ酸配列を含む、または、
49)前記重鎖可変領域が配列番号73で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号81で示されるアミノ酸配列を含む、または、
50)前記重鎖可変領域が配列番号74で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号75で示されるアミノ酸配列を含む、または、
51)前記重鎖可変領域が配列番号74で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号76で示されるアミノ酸配列を含む、または、
52)前記重鎖可変領域が配列番号74で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号77で示されるアミノ酸配列を含む、または、
53)前記重鎖可変領域が配列番号74で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号78で示されるアミノ酸配列を含む、または、
54)前記重鎖可変領域が配列番号74で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号79で示されるアミノ酸配列を含む、または、
55)前記重鎖可変領域が配列番号74で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号80で示されるアミノ酸配列を含む、または、
56)前記重鎖可変領域が配列番号74で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号81で示されるアミノ酸配列を含む
ことを特徴とする、請求項22に記載の抗体またはその抗原結合断片。
【請求項29】
前記重鎖可変領域が、配列番号82または配列番号83または配列番号84または配列番号85または配列番号86または配列番号87または配列番号88または配列番号89または配列番号90に示されるアミノ酸配列の1つを含み、且つ前記軽鎖可変領域が、配列番号91または配列番号92または配列番号93または配列番号94または配列番号95または配列番号96に示されるアミノ酸配列の1つを含むことを特徴とする、請求項22に記載の抗体またはその抗原結合断片。
【請求項30】
重鎖可変領域および/または軽鎖可変領域を含み、
1)前記重鎖可変領域が配列番号82で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号91で示されるアミノ酸配列を含む、または、
2)前記重鎖可変領域が配列番号82で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号92で示されるアミノ酸配列を含む、または、
3)前記重鎖可変領域が配列番号82で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号93で示されるアミノ酸配列を含む、または、
4)前記重鎖可変領域が配列番号82で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号94で示されるアミノ酸配列を含む、または、
5)前記重鎖可変領域が配列番号82で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号95で示されるアミノ酸配列を含む、または、
6)前記重鎖可変領域が配列番号82で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号96で示されるアミノ酸配列を含む、または、
7)前記重鎖可変領域が配列番号83で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号91で示されるアミノ酸配列を含む、または、
8)前記重鎖可変領域が配列番号83で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号92で示されるアミノ酸配列を含む、または、
9)前記重鎖可変領域が配列番号83で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号93で示されるアミノ酸配列を含む、または、
10)前記重鎖可変領域が配列番号83で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号94で示されるアミノ酸配列を含む、または、
11)前記重鎖可変領域が配列番号83で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号95で示されるアミノ酸配列を含む、または、
12)前記重鎖可変領域が配列番号83で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号96で示されるアミノ酸配列を含む、または、
13)前記重鎖可変領域が配列番号84で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号91で示されるアミノ酸配列を含む、または、
14)前記重鎖可変領域が配列番号84で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号92で示されるアミノ酸配列を含む、または、
15)前記重鎖可変領域が配列番号84で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号93で示されるアミノ酸配列を含む、または、
16)前記重鎖可変領域が配列番号84で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号94で示されるアミノ酸配列を含む、または、
17)前記重鎖可変領域が配列番号84で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号95で示されるアミノ酸配列を含む、または、
18)前記重鎖可変領域が配列番号84で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号96で示されるアミノ酸配列を含む、または、
19)前記重鎖可変領域が配列番号85で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号91で示されるアミノ酸配列を含む、または、
20)前記重鎖可変領域が配列番号85で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号92で示されるアミノ酸配列を含む、または、
21)前記重鎖可変領域が配列番号85で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号93で示されるアミノ酸配列を含む、または、
22)前記重鎖可変領域が配列番号85で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号94で示されるアミノ酸配列を含む、または、
23)前記重鎖可変領域が配列番号85で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号95で示されるアミノ酸配列を含む、または、
24)前記重鎖可変領域が配列番号85で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号96で示されるアミノ酸配列を含む、または、
25)前記重鎖可変領域が配列番号86で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号91で示されるアミノ酸配列を含む、または、
26)前記重鎖可変領域が配列番号86で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号92で示されるアミノ酸配列を含む、または、
27)前記重鎖可変領域が配列番号86で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号93で示されるアミノ酸配列を含む、または、
28)前記重鎖可変領域が配列番号86で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号94で示されるアミノ酸配列を含む、または、
29)前記重鎖可変領域が配列番号86で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号95で示されるアミノ酸配列を含む、または、
30)前記重鎖可変領域が配列番号86で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号96で示されるアミノ酸配列を含む、または、
31)前記重鎖可変領域が配列番号87で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号91で示されるアミノ酸配列を含む、または、
32)前記重鎖可変領域が配列番号87で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号92で示されるアミノ酸配列を含む、または、
33)前記重鎖可変領域が配列番号87で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号93で示されるアミノ酸配列を含む、または、
34)前記重鎖可変領域が配列番号87で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号94で示されるアミノ酸配列を含む、または、
35)前記重鎖可変領域が配列番号87で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号95で示されるアミノ酸配列を含む、または、
36)前記重鎖可変領域が配列番号87で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号96で示されるアミノ酸配列を含む、または、
37)前記重鎖可変領域が配列番号88で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号91で示されるアミノ酸配列を含む、または、
38)前記重鎖可変領域が配列番号88で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号92で示されるアミノ酸配列を含む、または、
39)前記重鎖可変領域が配列番号88で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号93で示されるアミノ酸配列を含む、または、
40)前記重鎖可変領域が配列番号88で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号94で示されるアミノ酸配列を含む、または、
41)前記重鎖可変領域が配列番号88で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号95で示されるアミノ酸配列を含む、または、
42)前記重鎖可変領域が配列番号88で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号96で示されるアミノ酸配列を含む、または、
43)前記重鎖可変領域が配列番号89で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号91で示されるアミノ酸配列を含む、または、
44)前記重鎖可変領域が配列番号89で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号92で示されるアミノ酸配列を含む、または、
45)前記重鎖可変領域が配列番号89で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号93で示されるアミノ酸配列を含む、または、
46)前記重鎖可変領域が配列番号89で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号94で示されるアミノ酸配列を含む、または、
47)前記重鎖可変領域が配列番号89で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号95で示されるアミノ酸配列を含む、または、
48)前記重鎖可変領域が配列番号89で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号96で示されるアミノ酸配列を含む、または、
49)前記重鎖可変領域が配列番号90で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号91で示されるアミノ酸配列を含む、または、
50)前記重鎖可変領域が配列番号90で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号92で示されるアミノ酸配列を含む、または、
51)前記重鎖可変領域が配列番号90で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号93で示されるアミノ酸配列を含む、または、
52)前記重鎖可変領域が配列番号90で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号94で示されるアミノ酸配列を含む、または、
53)前記重鎖可変領域が配列番号90で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号95で示されるアミノ酸配列を含む、または、
54)前記重鎖可変領域が配列番号90で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号96で示されるアミノ酸配列を含む
ことを特徴とする、請求項29に記載の抗体またはその抗原結合断片。
【請求項31】
Fc領域をさらに含み、必要に応じて、ヒト免疫グロブリン(Ig)のFc領域を含み、または必要に応じて、ヒトIgGのFc領域を含み、Fc領域が、ヒトIgG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgA1、IgA2またはIgM由来であることを特徴とする、請求項1~30のいずれか1項に記載の抗体またはその抗原結合断片。
【請求項32】
前記抗原結合断片が、scFv、scFv-Fc、Fv、Fab、Fab’、F(ab)2またはF(ab’)2であることを特徴とする、請求項1~31のいずれか1項に記載の抗体またはその抗原結合断片。
【請求項33】
モノクローナル抗体、二重特異性抗体、多重特異性抗体、組換え抗体、キメラ抗体、二価抗体、抗異型抗体または融合タンパク質であることを特徴とする、請求項1~32のいずれか1項に記載の抗体またはその抗原結合断片。
【請求項34】
請求項1~33のいずれか1項に記載の抗体または抗原結合断片、および別のエフェクター分子コンジュゲートを含有する、ことを特徴とする抗体-薬物複合体。
【請求項35】
請求項1~33のいずれか1項に記載の抗体または抗原結合断片をコードすることを特徴とする、核酸分子。
【請求項36】
プロモーターに操作可能に結合していることを特徴とする、請求項39に記載の核酸分子。
【請求項37】
請求項39または40に記載の核酸分子を含むことを特徴とする、組換え発現ベクター。
【請求項38】
請求項39または40に記載の核酸分子を含むことを特徴とする、プラスミド。
【請求項39】
請求項39または40に記載の核酸分子、請求項41に記載の組換え発現ベクター、または請求項42に記載のプラスミドを含有することを特徴とする、宿主細胞。
【請求項40】
生体サンプルと、請求項1~33のいずれか1項に記載の抗体またはその抗原結合断片とを接触させ、免疫複合体の存在の有無を検出するステップを含み、免疫複合体の存在は、生体サンプル中にL1CAMが存在することを示すことを特徴とする、生体サンプル中のL1CAM発現を検出する方法。
【請求項41】
活性物質として、請求項1~33のいずれか1項に記載の抗体またはその抗原結合断片と、請求項34~38のいずれか1項に記載の抗体-薬物複合体と、薬学的に許容される担体とを含むことを特徴とする、医薬組成物。
【請求項42】
請求項1~33のいずれか1項に記載の抗体またはその抗原結合断片、請求項34に記載の抗体-薬物複合体、および/または請求項45に記載の医薬組成物を含むことを特徴とする、試験キット。
【請求項43】
癌治療を必要とする対象に、請求項1~33のいずれか1項に記載の抗体またはその抗原結合断片、請求項34に記載の抗体-薬物複合体、または請求項45に記載の医薬組成物を投与することを特徴とする、癌治療方法。
【請求項44】
前記薬剤を投与する前に、癌試料中のL1-CAMの存在を検出するステップをさらに含むことを特徴とする、請求項47に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バイオテクノロジー分野に属し、具体的には、特異的に結合するヒトL1CAMの完全ヒト由来モノクローナル抗体、抗原結合断片、キメラ抗原受容体、および当該抗体、抗原結合断片およびキメラ抗原受容体を構築するために必要な核酸、プラスミド、宿主細胞、対応する医薬組成物およびその用途に関する。
【背景技術】
【0002】
L1細胞接着分子(L1 cell adhesion molecule)は、CD171とも呼ばれる膜貫通糖タンパク質であり、分子量は20万~22万間である[Miriam van der Maten et al.,Int. J. Mol. Sci.,2019、20:4180.]。L1細胞接着分子の健康な人での発現は主に神経系に局在しており、腎臓組織と皮膚で少量発現する[Annette Kunkele et al.,Clin. Cancer Res.,2016,23:466-477.]。L1細胞接着分子は、様々な癌でいずれも比較的高い発現レベルを示しており、また、様々な癌細胞の増殖および薬剤耐性と密接に関連している。
【0003】
L1細胞接着分子は膨大な可能性を持つ癌治療ターゲットであるが、依然としてL1細胞接着分子に対する治療性抗体の必要性が求められている。
【発明の概要】
【0004】
本発明の発明者は、ハイブリドーマ技術を利用して、スクリーニングにより、高い特異性、親和性および安定性を有する抗L1CAMモノクローナル抗体を得た。
【0005】
第1の態様において、本発明は、L1CAMに特異的に結合する完全ヒト由来免疫グロブリンを含むL1CAM結合分子を提供する。
【0006】
別の態様において、本発明に係るL1CAM結合分子をコードする核酸分子、および核酸分子を含有する発現ベクターおよび宿主細胞を提供する。
【0007】
本発明は、これらの完全クローン抗体および抗原結合断片をコードする核酸をさらに提供する。いくつかの実施形態では、これらの核酸を含むベクター、これらのベクターを含む宿主細胞を開示する。さらなる実施形態では、これらの完全クローン抗体、抗原結合断片、二重特異性抗体、免疫複合体、融合タンパク質、核酸、およびベクターを含む医薬組成物を開示する。他の実施形態では、これらの完全クローン抗体、抗原結合断片、二重特異性抗体、免疫複合体、融合タンパク質、核酸、およびベクターは、自己免疫疾患、慢性ウイルス感染および癌などの疾患を診断または治療するために利用することができる。
【0008】
本発明は、L1CAMに特異的に結合する新規な完全ヒト由来モノクローナル抗体を開示する。この抗体CDR領域または部分または完全遺伝子を利用して、原核および真核細胞、任意の発現システムで異なる型の遺伝子工学抗体を改造および生産し、臨床で自己免疫疾患、慢性ウイルス感染および癌などの疾患を診断または治療することができる。
【0009】
本発明は、ヒトL1CAMに特異的に結合する完全ヒト由来モノクローナル抗体、その軽鎖可変領域、および/または重鎖可変領域のCDR領域を開示する。いくつかの実施形態では、モノクローナル抗体または抗原結合断片の軽鎖可変領域のアミノ酸配列、および/または重鎖可変領域のアミノ酸配列は、少なくとも1つの軽鎖、および/または重鎖可変領域のCDR領域を含むことが可能である。本発明は、これらのモノクローナル抗体の抗原結合断片、二重特異性抗体、キメラ抗原受容体CAR、抗体複合体、対応する核酸、プラスミドおよび宿主細胞、対応する医薬組成物、および癌の診断と治療における用途をさらに開示する。
【0010】
本発明は、軽鎖相補決定領域LCDR1、LCDR2およびLCDR3を有する軽鎖可変領域、および/または重鎖相補決定領域HCDR1、HCDR2およびHCDR3を有する重鎖可変領域を含むL1CAMに特異的に結合する抗体またはその抗原結合断片を提供する。抗体またはその抗原結合断片はL1-CAMのIg1またはFN-4ドメインに特異的に結合することができ、抗体L1-9.3またはUJ127と同じまたは同等のCDR組み合わせを有しない。
【0011】
本発明の技術的解決策では、重鎖可変領域は、配列番号43、45、47、49および51から選択された重鎖可変領域配列中のHCDR1、HCDR2およびHCDR3に対して少なくとも80%、90%または100%の同一性を有するHCDR1、HCDR2およびHCDR3を含み、軽鎖可変領域は、配列番号44、46、48、50および52から選択された軽鎖可変領域配列中のLCDR1、LCDR2およびLCDR3に対して少なくとも80%の同一性を有するLCDR1、LCDR2およびLCDR3を含むことができる。
【0012】
本発明の技術的解決策では、重鎖可変領域および軽鎖可変領域を含み、重鎖可変領域および軽鎖可変領域が、以下からなる群から選択されるCDRの組み合わせを有する。
(1)配列番号43の重鎖可変領域配列中のHCDR1、HCDR2およびHCDR3に対して少なくとも80%の同一性を有するHCDR1、HCDR2およびHCDR3と、配列番号44の軽鎖可変領域配列中のLCDR1、LCDR2およびLCDR3に対して少なくとも80%の同一性を有するLCDR1、LCDR2およびLCDR3、
(2)配列番号45の重鎖可変領域配列中のHCDR1、HCDR2およびHCDR3に対して少なくとも80%の同一性を有するHCDR1、HCDR2およびHCDR3と、配列番号46の軽鎖可変領域配列のLCDR1、LCDR2およびLCDR3に対して少なくとも80%の同一性を有するLCDR1、LCDR2およびLCDR3、
(3)配列番号47の重鎖可変領域配列のHCDR1、HCDR2およびHCDR3に対して少なくとも80%の同一性を有するHCDR1、HCDR2およびHCDR3と、配列番号48の軽鎖可変領域配列のLCDR1、LCDR2およびLCDR3と少なくとも80%の同一性を有するLCDR1、LCDR2およびLCDR3、
(4)配列番号49の重鎖可変領域配列のHCDR1、HCDR2およびHCDR3に対して少なくとも80%の同一性を有するHCDR1、HCDR2およびHCDR3と、配列番号50の軽鎖可変領域配列のLCDR1、LCDR2およびLCDR3に対して少なくとも80%の同一性を有するLCDR1、LCDR2およびLCDR3、および
(5)配列番号51の重鎖可変領域配列のHCDR1、HCDR2およびHCDR3に対して少なくとも80%の同一性を有するHCDR1、HCDR2およびHCDR3と、配列番号52の軽鎖可変領域配列のLCDR1、LCDR2およびLCDR3に対して少なくとも80%の同一性を有するLCDR1、LCDR2およびLCDR3。
【0013】
本発明の技術的解決策では、
HCDR1は、以下から選択される配列に対して少なくとも80%の同一性を有する:配列番号1、配列番号7、配列番号13、配列番号19、配列番号25、配列番号31、配列番号37、
HCDR2は、以下から選択される配列に対して少なくとも80%の同一性を有する:配列番号2、配列番号8、配列番号14、配列番号20、配列番号26、配列番号32、配列番号38、
HCDR3は、以下から選択される配列に対して少なくとも80%の同一性を有する:配列番号3、配列番号9、配列番号15、配列番号21、配列番号27、配列番号33、配列番号39、
LCDR1は、以下から選択される配列に対して少なくとも80%の同一性を有する:配列番号4、配列番号10、配列番号16、配列番号22、配列番号28、配列番号34、配列番号40、
LCDR2は、以下から選択される配列に対して少なくとも80%の同一性を有する:配列番号5、配列番号11、配列番号17、配列番号23、配列番号29、配列番号35、配列番号41、
LCDR3は、以下から選択される配列に対して少なくとも80%の同一性を有する:配列番号6、配列番号12、配列番号18、配列番号24、配列番号30、配列番号36、配列番号42。
【0014】
本発明の技術的解決策では、
(1)HCDR1は、配列番号1に示すアミノ酸配列を含む、
(2)HCDR2は、配列番号2に示すアミノ酸配列を含む、
(3)HCDR3は、配列番号3に示すアミノ酸配列を含む、
(4)LCDR1は、配列番号4に示すアミノ酸配列を含む、
(5)LCDR2は、配列番号5に示すアミノ酸配列を含む、
(6)LCDR3は、配列番号6に示すアミノ酸配列を含む。
【0015】
本発明の技術的解決策では、
(1)HCDR1は、配列番号7に示すアミノ酸配列を含む、
(2)HCDR2は、配列番号8に示すアミノ酸配列を含む、
(3)HCDR3は、配列番号9に示すアミノ酸配列を含む、
(4)LCDR1は、配列番号10に示すアミノ酸配列を含む、
(5)LCDR2は、配列番号11に示すアミノ酸配列を含む、
(6)LCDR3は、配列番号12に示すアミノ酸配列を含む。
【0016】
本発明の技術的解決策では、
(1)HCDR1は、配列番号13に示すアミノ酸配列を含む、
(2)HCDR2は、配列番号14に示すアミノ酸配列を含む、
(3)HCDR3は、配列番号15に示すアミノ酸配列を含む、
(4)LCDR1は、配列番号16に示すアミノ酸配列を含む、
(5)LCDR2は、配列番号17に示すアミノ酸配列を含む、
(6)LCDR3は、配列番号18に示すアミノ酸配列を含む。
【0017】
本発明の技術的解決策では、
(1)HCDR1は、配列番号19に示すアミノ酸配列を含む、
(2)HCDR2は、配列番号20に示すアミノ酸配列を含む、
(3)HCDR3は、配列番号21に示すアミノ酸配列を含む、
(4)LCDR1は、配列番号22に示すアミノ酸配列を含む、
(5)LCDR2は、配列番号23に示すアミノ酸配列を含む、
(6)LCDR3は、配列番号24に示すアミノ酸配列を含む。
【0018】
本発明の技術的解決策では、
(1)HCDR1は、配列番号25に示すアミノ酸配列を含む、
(2)HCDR2は、配列番号26に示すアミノ酸配列を含む、
(3)HCDR3は、配列番号27に示すアミノ酸配列を含む、
(4)LCDR1は、配列番号28に示すアミノ酸配列を含む、
(5)LCDR2は、配列番号29に示すアミノ酸配列を含む、
(6)LCDR3は、配列番号30に示すアミノ酸配列を含む。
【0019】
本発明の技術的解決策では、
(1)HCDR1は、配列番号31に示すアミノ酸配列を含む、
(2)HCDR2は、配列番号32に示すアミノ酸配列を含む、
(3)HCDR3は、配列番号33に示すアミノ酸配列を含む、
(4)LCDR1は、配列番号34に示すアミノ酸配列を含む、
(5)LCDR2は、配列番号35に示すアミノ酸配列を含む、
(6)LCDR3は、配列番号36に示すアミノ酸配列を含む。
【0020】
本発明の技術的解決策では、
(1)HCDR1は、配列番号37に示すアミノ酸配列を含む、
(2)HCDR2は、配列番号38に示すアミノ酸配列を含む、
(3)HCDR3は、配列番号39に示すアミノ酸配列を含む、
(4)LCDR1は、配列番号40に示すアミノ酸配列を含む、
(5)LCDR2は、配列番号41に示すアミノ酸配列を含む、
(6)LCDR3は、配列番号42に示すアミノ酸配列を含む。
【0021】
本発明の技術的解決策では、重鎖可変領域は、配列番号43に示されるアミノ酸配列、又は配列番号43と少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0022】
本発明の技術的解決策では、軽鎖可変領域は、配列番号44に示されるアミノ酸配列、又は配列番号44と少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0023】
本発明の技術的解決策では、重鎖可変領域は、配列番号45に示されるアミノ酸配列、又は配列番号45と少なくとも90%、少なくとも95%又はより高い同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0024】
本発明の技術的解決策では、軽鎖可変領域は、配列番号46に示されるアミノ酸配列、又は配列番号46と少なくとも90%、少なくとも95%又はより高い同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0025】
本発明の技術的解決策では、重鎖可変領域は、配列番号47に示されるアミノ酸配列、又は配列番号47と少なくとも90%、少なくとも95%又はより高い同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0026】
本発明の技術的解決策では、軽鎖可変領域は、配列番号48に示されるアミノ酸配列、又は配列番号48と少なくとも90%、少なくとも95%又はより高い同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0027】
本発明の技術的解決策では、重鎖可変領域は、配列番号49に示されるアミノ酸配列、又は配列番号49と少なくとも90%、少なくとも95%又はより高い同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0028】
本発明の技術的解決策では、軽鎖可変領域は、配列番号50に示されるアミノ酸配列、又は配列番号50と少なくとも90%、少なくとも95%又はより高い同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0029】
本発明の技術的解決策では、重鎖可変領域は、配列番号51に示されるアミノ酸配列、又は配列番号51と少なくとも90%、少なくとも95%又はより高い同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0030】
本発明の技術的解決策では、軽鎖可変領域は、配列番号52に示されるアミノ酸配列、又は配列番号52と少なくとも90%、少なくとも95%又はより高い同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0031】
本発明の技術的解決策では、抗体はヒト化抗体である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
本発明は、重鎖可変領域および/または軽鎖可変領域を含み、重鎖可変領域が、配列番号53または配列番号54または配列番号55または配列番号56に示されるアミノ酸配列の1つを含み、且つ軽鎖可変領域が、配列番号57または配列番号58または配列番号59に示されるアミノ酸配列の1つを含む、抗体またはその抗原結合断片を提供する。
【0033】
本発明は、重鎖可変領域および/または軽鎖可変領域を含む抗体またはその抗原結合断片を提供し、ここで、
1)重鎖可変領域は配列番号53で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号57で示されるアミノ酸配列を含む、または、
2)重鎖可変領域は配列番号53で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号58で示されるアミノ酸配列を含む、または、
3)重鎖可変領域は配列番号53で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号59で示されるアミノ酸配列を含む、または、
4)重鎖可変領域は配列番号54で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号57で示されるアミノ酸配列を含む、または、
5)重鎖可変領域は配列番号54で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号58で示されるアミノ酸配列を含む、または、
6)重鎖可変領域は配列番号54で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号59で示されるアミノ酸配列を含む、または、
7)重鎖可変領域は配列番号55で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号57で示されるアミノ酸配列を含む、または、
8)重鎖可変領域は配列番号55で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号58で示されるアミノ酸配列を含む、または、
9)重鎖可変領域は配列番号55で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号59で示されるアミノ酸配列を含む、または、
10)重鎖可変領域は配列番号56で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号57で示されるアミノ酸配列を含む、または、
11)重鎖可変領域は配列番号56で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号58で示されるアミノ酸配列を含む、または、
12)重鎖可変領域は配列番号56で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号59で示されるアミノ酸配列を含む。
【0034】
本発明は、重鎖可変領域および/または軽鎖可変領域を含み、重鎖可変領域が、配列番号60または配列番号61または配列番号62または配列番号63に示されるアミノ酸配列の1つを含み、かつ軽鎖可変領域が、配列番号64または配列番号65または配列番号66に示されるアミノ酸配列の1つを含む、抗体またはその抗原結合断片を提供する。
【0035】
本発明は、重鎖可変領域および/または軽鎖可変領域を含む抗体またはその抗原結合断片を提供し、ここで、
1)重鎖可変領域は配列番号60で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号64で示されるアミノ酸配列を含む、または、
2)重鎖可変領域は配列番号60で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号65で示されるアミノ酸配列を含む、または、
3)重鎖可変領域は配列番号60で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号66で示されるアミノ酸配列を含む、または、
4)重鎖可変領域は配列番号61で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号64で示されるアミノ酸配列を含む、または、
5)重鎖可変領域は配列番号61で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号65で示されるアミノ酸配列を含む、または、
6)重鎖可変領域は配列番号61で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号66で示されるアミノ酸配列を含む、または、
7)重鎖可変領域は配列番号62で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号64で示されるアミノ酸配列を含む、または、
8)重鎖可変領域は配列番号62で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号65で示されるアミノ酸配列を含む、または、
9)重鎖可変領域は配列番号62で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号66で示されるアミノ酸配列を含む、または、
10)重鎖可変領域は配列番号63で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号64で示されるアミノ酸配列を含む、または、
11)重鎖可変領域は配列番号63で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号65で示されるアミノ酸配列を含む、または、
12)重鎖可変領域は配列番号63で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号66で示されるアミノ酸配列を含む。
【0036】
本発明は、重鎖可変領域が、配列番号67または配列番号68または配列番号69または配列番号70または配列番号71または配列番号72または配列番号73または配列番号74に示されるアミノ酸配列の1つを含み、且つ軽鎖可変領域が、配列番号75または配列番号76または配列番号77または配列番号78または配列番号79または配列番号80または配列番号81に示されるアミノ酸配列の1つを含む、抗体またはその抗原結合断片を提供する。
【0037】
本発明は、重鎖可変領域および/または軽鎖可変領域を含む抗体またはその抗原結合断片を提供し、ここで、
1)重鎖可変領域は配列番号67で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号75で示されるアミノ酸配列を含む、または、
2)重鎖可変領域は配列番号67で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号76で示されるアミノ酸配列を含む、または、
3)重鎖可変領域は配列番号67で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号77で示されるアミノ酸配列を含む、または、
4)重鎖可変領域は配列番号67で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号78で示されるアミノ酸配列を含む、または、
5)重鎖可変領域は配列番号67で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号79で示されるアミノ酸配列を含む、または、
6)重鎖可変領域は配列番号67で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号80で示されるアミノ酸配列を含む、または、
7)重鎖可変領域は配列番号67で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号81で示されるアミノ酸配列を含む、または、
8)重鎖可変領域は配列番号68で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号75で示されるアミノ酸配列を含む、または、
9)重鎖可変領域は配列番号68で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号76で示されるアミノ酸配列を含む、または、
10)重鎖可変領域は配列番号68で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号77で示されるアミノ酸配列を含む、または、
11)重鎖可変領域は配列番号68で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号78で示されるアミノ酸配列を含む、または、
12)重鎖可変領域は配列番号68で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号79で示されるアミノ酸配列を含む、または、
13)重鎖可変領域は配列番号68で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号80で示されるアミノ酸配列を含む、または、
14)重鎖可変領域は配列番号68で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号81で示されるアミノ酸配列を含む、または、
15)重鎖可変領域は配列番号69で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号75で示されるアミノ酸配列を含む、または、
16)重鎖可変領域は配列番号69で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号76で示されるアミノ酸配列を含む、または、
17)重鎖可変領域は配列番号69で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号77で示されるアミノ酸配列を含む、または、
18)重鎖可変領域は配列番号69で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号78で示されるアミノ酸配列を含む、または、
19)重鎖可変領域は配列番号69で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号79で示されるアミノ酸配列を含む、または、
20)重鎖可変領域は配列番号69で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号80で示されるアミノ酸配列を含む、または、
21)重鎖可変領域は配列番号69で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号81で示されるアミノ酸配列を含む、または、
22)重鎖可変領域は配列番号70で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号75で示されるアミノ酸配列を含む、または、
23)重鎖可変領域は配列番号70で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号76で示されるアミノ酸配列を含む、または、
24)重鎖可変領域は配列番号70で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号77で示されるアミノ酸配列を含む、または、
25)重鎖可変領域は配列番号70で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号78で示されるアミノ酸配列を含む、または、
26)重鎖可変領域は配列番号70で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号79で示されるアミノ酸配列を含む、または、
27)重鎖可変領域は配列番号70で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号80で示されるアミノ酸配列を含む、または、
28)重鎖可変領域は配列番号70で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号81で示されるアミノ酸配列を含む、または、
29)重鎖可変領域は配列番号71で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号75で示されるアミノ酸配列を含む、または、
30)重鎖可変領域は配列番号71で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号76で示されるアミノ酸配列を含む、または、
31)重鎖可変領域は配列番号71で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号77で示されるアミノ酸配列を含む、または、
32)重鎖可変領域は配列番号71で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号78で示されるアミノ酸配列を含む、または、
33)重鎖可変領域は配列番号71で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号79で示されるアミノ酸配列を含む、または、
34)重鎖可変領域は配列番号71で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号80で示されるアミノ酸配列を含む、または、
35)重鎖可変領域は配列番号71で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号81で示されるアミノ酸配列を含む、または、
36)重鎖可変領域は配列番号72で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号75で示されるアミノ酸配列を含む、または、
37)重鎖可変領域は配列番号72で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号76で示されるアミノ酸配列を含む、または、
38)重鎖可変領域は配列番号72で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号77で示されるアミノ酸配列を含む、または、
39)重鎖可変領域は配列番号72で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号78で示されるアミノ酸配列を含む、または、
40)重鎖可変領域は配列番号72で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号79で示されるアミノ酸配列を含む、または、
41)重鎖可変領域は配列番号72で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号80で示されるアミノ酸配列を含む、または、
42)重鎖可変領域は配列番号72で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号81で示されるアミノ酸配列を含む、または、
43)重鎖可変領域は配列番号73で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号75で示されるアミノ酸配列を含む、または、
44)重鎖可変領域は配列番号73で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号76で示されるアミノ酸配列を含む、または、
45)重鎖可変領域は配列番号73で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号77で示されるアミノ酸配列を含む、または、
46)重鎖可変領域は配列番号73で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号78で示されるアミノ酸配列を含む、または、
47)重鎖可変領域は配列番号73で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号79で示されるアミノ酸配列を含む、または、
48)重鎖可変領域は配列番号73で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号80で示されるアミノ酸配列を含む、または、
49)重鎖可変領域は配列番号73で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号81で示されるアミノ酸配列を含む、または、
50)重鎖可変領域は配列番号74で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号75で示されるアミノ酸配列を含む、または、
51)重鎖可変領域は配列番号74で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号76で示されるアミノ酸配列を含む、または、
52)重鎖可変領域は配列番号74で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号77で示されるアミノ酸配列を含む、または、
53)重鎖可変領域は配列番号74で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号78で示されるアミノ酸配列を含む、または、
54)重鎖可変領域は配列番号74で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号79で示されるアミノ酸配列を含む、または、
55)重鎖可変領域は配列番号74で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号80で示されるアミノ酸配列を含む、または、
56)重鎖可変領域は配列番号74で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号81で示されるアミノ酸配列を含む。
【0038】
本発明は、重鎖可変領域が、配列番号82または配列番号83または配列番号84または配列番号85または配列番号86または配列番号87または配列番号88または配列番号89または配列番号90に示されるアミノ酸配列の1つを含み、且つ軽鎖可変領域が、配列番号91または配列番号92または配列番号93または配列番号94または配列番号95または配列番号96に示されるアミノ酸配列の1つを含む、抗体またはその抗原結合断片を提供する。
【0039】
本発明は、重鎖可変領域および/または軽鎖可変領域を含む抗体またはその抗原結合断片を提供し、ここで、
1)重鎖可変領域は配列番号82で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号91で示されるアミノ酸配列を含む、または、
2)重鎖可変領域は配列番号82で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号92で示されるアミノ酸配列を含む、または、
3)重鎖可変領域は配列番号82で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号93で示されるアミノ酸配列を含む、または、
4)重鎖可変領域は配列番号82で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号94で示されるアミノ酸配列を含む、または、
5)重鎖可変領域は配列番号82で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号95で示されるアミノ酸配列を含む、または、
6)重鎖可変領域は配列番号82で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号96で示されるアミノ酸配列を含む、または、
7)重鎖可変領域は配列番号83で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号91で示されるアミノ酸配列を含む、または、
8)重鎖可変領域は配列番号83で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号92で示されるアミノ酸配列を含む、または、
9)重鎖可変領域は配列番号83で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号93で示されるアミノ酸配列を含む、または、
10)重鎖可変領域は配列番号83で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号94で示されるアミノ酸配列を含む、または、
11)重鎖可変領域は配列番号83で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号95で示されるアミノ酸配列を含む、または、
12)重鎖可変領域は配列番号83で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号96で示されるアミノ酸配列を含む、または、
13)重鎖可変領域は配列番号84で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号91で示されるアミノ酸配列を含む、または、
14)重鎖可変領域は配列番号84で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号92で示されるアミノ酸配列を含む、または、
15)重鎖可変領域は配列番号84で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号93で示されるアミノ酸配列を含む、または、
16)重鎖可変領域は配列番号84で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号94で示されるアミノ酸配列を含む、または、
17)重鎖可変領域は配列番号84で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号95で示されるアミノ酸配列を含む、または、
18)重鎖可変領域は配列番号84で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号96で示されるアミノ酸配列を含む、または、
19)重鎖可変領域は配列番号85で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号91で示されるアミノ酸配列を含む、または、
20)重鎖可変領域は配列番号85で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号92で示されるアミノ酸配列を含む、または、
21)重鎖可変領域は配列番号85で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号93で示されるアミノ酸配列を含む、または、
22)重鎖可変領域は配列番号85で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号94で示されるアミノ酸配列を含む、または、
23)重鎖可変領域は配列番号85で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号95で示されるアミノ酸配列を含む、または、
24)重鎖可変領域は配列番号85で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号96で示されるアミノ酸配列を含む、または、
25)重鎖可変領域は配列番号86で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号91で示されるアミノ酸配列を含む、または、
26)重鎖可変領域は配列番号86で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号92で示されるアミノ酸配列を含む、または、
27)重鎖可変領域は配列番号86で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号93で示されるアミノ酸配列を含む、または、
28)重鎖可変領域は配列番号86で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号94で示されるアミノ酸配列を含む、または、
29)重鎖可変領域は配列番号86で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号95で示されるアミノ酸配列を含む、または、
30)重鎖可変領域は配列番号86で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号96で示されるアミノ酸配列を含む、または、
31)重鎖可変領域は配列番号87で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号91で示されるアミノ酸配列を含む、または、
32)重鎖可変領域は配列番号87で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号92で示されるアミノ酸配列を含む、または、
33)重鎖可変領域は配列番号87で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号93で示されるアミノ酸配列を含む、または、
34)重鎖可変領域は配列番号87で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号94で示されるアミノ酸配列を含む、または、
35)重鎖可変領域は配列番号87で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号95で示されるアミノ酸配列を含む、または、
36)重鎖可変領域は配列番号87で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号96で示されるアミノ酸配列を含む、または、
37)重鎖可変領域は配列番号88で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号91で示されるアミノ酸配列を含む、または、
38)重鎖可変領域は配列番号88で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号92で示されるアミノ酸配列を含む、または、
39)重鎖可変領域は配列番号88で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号93で示されるアミノ酸配列を含む、または、
40)重鎖可変領域は配列番号88で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号94で示されるアミノ酸配列を含む、または、
41)重鎖可変領域は配列番号88で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号95で示されるアミノ酸配列を含む、または、
42)重鎖可変領域は配列番号88で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号96で示されるアミノ酸配列を含む、または、
43)重鎖可変領域は配列番号89で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号91で示されるアミノ酸配列を含む、または、
44)重鎖可変領域は配列番号89で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号92で示されるアミノ酸配列を含む、または、
45)重鎖可変領域は配列番号89で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号93で示されるアミノ酸配列を含む、または、
46)重鎖可変領域は配列番号89で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号94で示されるアミノ酸配列を含む、または、
47)重鎖可変領域は配列番号89で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号95で示されるアミノ酸配列を含む、または、
48)重鎖可変領域は配列番号89で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号96で示されるアミノ酸配列を含む、または、
49)重鎖可変領域は配列番号90で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号91で示されるアミノ酸配列を含む、または、
50)重鎖可変領域は配列番号90で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号92で示されるアミノ酸配列を含む、または、
51)重鎖可変領域は配列番号90で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号93で示されるアミノ酸配列を含む、または、
52)重鎖可変領域は配列番号90で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号94で示されるアミノ酸配列を含む、または、
53)重鎖可変領域は配列番号90で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号95で示されるアミノ酸配列を含む、または、
54)重鎖可変領域は配列番号90で示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域は配列番号96で示されるアミノ酸配列を含む。
【0040】
さらに、本発明は、Fc領域をさらに含み、必要に応じてヒト免疫タンパク質(Ig)Fc領域を含み、または必要に応じてヒトIgGのFc領域を含み、Fc領域は、ヒトIgG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgA1、IgA2またはIgM由来である、完全ヒト由来の抗体またはその抗原結合断片を提供する。
【0041】
本発明の抗原結合断片は、scFv、scFv-Fc、Fv、Fab、Fab’、F(ab)またはF(ab’)である。
【0042】
好ましくは、本発明に記載の抗原結合断片は、F(ab)、FabおよびscFvである。
【0043】
F(ab)断片は「2価」である。「2価」とは、抗体とF(ab’)断片が2つの抗原結合部位を有することを指す。逆に、Fab、Fv、およびscFv断片は1価であり、1つの抗原結合部位のみを有する。
【0044】
F(ab)は、(H鎖の224番アミノ酸残基を切断する)タンパク質分解酵素パパインを用いてIgG抗体分子を処理して得られた断片のうち、約50,000分子量を持ち、抗原結合活性を有する抗体断片であり、ここで、N端側の約半分と全体L鎖はジスルフィド結合で結合される(C.A.K Borrebaeck,editor(1995) Antibody Engineering(Breakthroughs in Molecular Biology),Oxford University Press;R.Kontermann & S.Duebel,editors(2001) Antibody Engineering(Springer Laboratory Manual),Springer Verlag)。
【0045】
Fabは、上記F(ab’)のヒンジ領域のジスルフィド結合を切断して得られる、分子量が約50,000で抗原結合活性を有する抗体断片である。本発明のFabは、還元剤、例えばジチオトレトールを用いてF(ab)を処理することにより製造することができる。
【0046】
「単鎖Fv」または「scFv」は、リンカーで連結された抗体重鎖可変ドメイン(または領域、VH)と抗体軽鎖可変ドメイン(または領域、VL)の分子を指す。このようなscFv分子は、H2-VL-リンカー-VH-COOHまたはH2-VH-リンカー-VL-COOHという一般的な構造を持つことができる。適切な従来技術のリンカーは、重複したGGGGSアミノ酸配列またはその変異体、例えば1-~4個の重複した変異体で構成される。
【0047】
本発明に記載の抗体またはその抗原結合断片は、モノクローナル抗体、二重特異性抗体、多重特異性抗体、組換え抗体、キメラ抗体、二価抗体、抗異型抗体または融合タンパク質であり得る。
【0048】
さらに、本発明は、本発明の上記のいずれか1項に記載の抗体または抗原結合断片、および別のエフェクター分子コンジュゲートを含む抗体-薬物複合体をさらに提供する。
【0049】
さらに、本発明は、本発明の上記のいずれか1項に記載の抗体または抗原結合断片をコードする核酸分子をさらに提供する。
【0050】
本発明の核酸分子は、操作可能にプロモーターに連結する。
【0051】
さらに、本発明は、本発明に記載の核酸分子を含有する組換え発現ベクターをさらに提供する。
【0052】
さらに、本発明は、本発明に記載の核酸分子を含有するプラスミドをさらに提供する。
【0053】
さらに、本発明は、本発明に記載の核酸分子、本発明に記載の組換え発現ベクターまたは本発明に記載のプラスミドを含有する宿主細胞をさらに提供する。
【0054】
さらに、本発明は、生体サンプル中のL1CAM発現を検出する方法をさらに提供し、この方法は、生体サンプルと、本発明に記載のいずれか1つの抗体またはその抗原結合断片とを接触させ、免疫複合体の存在の有無を検出する工程を含み、ここで、免疫複合体の存在は、生体試料にL1CAMが存在することを示す。
【0055】
さらに、本発明は、活性物質としての本発明に記載のいずれか1つの抗体またはその抗原結合断片、抗体-薬物複合体、および薬学的に許容される担体を含む医薬組成物をさらに提供する。
【0056】
本発明は、有効な予防または治療用量の本発明の抗体または抗原結合断片または二重特異性抗体またはキメラ抗原受容体またはその核酸分子、プラスミドまたはこのキメラ抗原受容体を発現する細胞、および生理学または薬学的に許容される担体、賦形剤または安定剤を混合して調製される医薬組成物をさらに提供し、組成物は、凍結乾燥製剤、水溶液製剤、リポソームまたはカプセル製剤などを含むが、これらに限定されない。本発明のモノクローナル抗体または抗原結合断片または二重特異性抗体またはキメラ抗原受容体またはその核酸分子、プラスミドまたはこのキメラ抗原受容体を発現する細胞の濃度は、約0.1%から100%(重量)まで変化することができる。
【0057】
さらに、本発明は、本発明に記載のいずれか1つの抗体またはその抗原結合断片、本発明に記載の抗体-薬物複合体、および/または本発明に記載の医薬組成物を含む試験キットをさらに提供する。
【0058】
さらに、本発明は、癌治療を必要とする対象に本発明に記載のいずれか1つの抗体またはその抗原結合断片、本発明に記載の抗体-薬物複合体または本発明の医薬組成物を投与する工程を含む、癌治療方法をさらに提供する。
【0059】
本発明の上記方法は、薬剤を投与する前に癌サンプル中のL1-CAMの存在を検出する工程をさらに含む。
【0060】
好ましくは、本発明に記載の抗体または抗原結合断片は完全ヒト由来である。完全ヒト由来とは、抗体またはその抗原結合断片が本明細書において非キメラ(例えば、非「ヒト化」)、(全部または部分が)非ヒト種に由来しないことを意味する。完全ヒト由来抗体またはその抗原結合断片は、ヒト由来のもの、または合成されたヒト抗体であってもよい。完全ヒト由来抗体またはその抗原結合断片の他の一例は、ヒト由来の抗体配列のライブラリー(例えば、ヒト自然由来の抗体に基づくライブラリー)から分離した核酸がコードするヒト抗体であってもよい。
【0061】
本発明の抗体またはその抗原結合断片は、モノクローナル抗体、二重特異性抗体、多重特異性抗体、組換え抗体、キメラ抗体、二価抗体、抗異型抗体または融合タンパク質であり得る。
【0062】
本発明は、L1CAMに結合する抗体または抗原結合断片をさらに提供し、それは二重特異性抗体または二重特異性抗原結合断片である。いくつかの実施形態では、二重特異性抗体または二重特異性抗原結合断片を分離することができる。「二重特異性」の用語は、抗原結合分子が少なくとも2つの異なる抗原決定基に特異的に結合することを指す。いくつかの実施形態では、二重特異性抗体と二重特異性抗原結合断片は、本発明による抗原結合断片を含む。いくつかの実施形態では、二重特異性抗体と二重特異性抗原結合断片は、L1CAMに結合可能な抗原結合断片を含み、L1CAMに結合可能な抗原結合断片は、本発明による抗原結合断片を含む。いくつかの実施形態では、二重特異性抗体と二重特異性抗原結合断片は、L1CAM結合の抗原に結合可能な断片、および他方のターゲットタンパク質に結合可能な抗原に結合可能な断片を含む。いくつかの実施形態では、二重特異性抗体または抗原結合断片は、L1CAMに結合可能な抗原結合分子およびL1CAM以外の抗原に結合可能な抗原結合分子を含む。いくつかの実施形態では、L1CAM以外の抗原は免疫細胞表面分子である。いくつかの実施形態では、L1CAM以外の抗原は癌細胞抗原である。いくつかの実施形態では、L1CAM以外の抗原は受容体分子、例えば、細胞表面受容体である。
【0063】
本発明は、モノクローナル抗体または抗原結合断片または二重特異性抗体またはキメラ抗原受容体をコードする核酸を提供する。本発明は、核酸を含むプラスミドを提供し、任意に、調節配列、例えばプロモーター、エンハンサーなどに操作可能に連結することができる。本発明は、このプラスミドを含む宿主細胞、およびこのモノクローナル抗体または抗原結合断片または二重特異性抗体またはキメラ抗原受容体を生産および任意に回収する方法を提供する。本発明に記載の宿主細胞は、任意の原核細胞または真核細胞であり、細菌細胞(例えば大腸菌、枯草菌)、昆虫細胞(例えばバキュロウイルス発現システムを利用)、酵母または哺乳動物細胞(例えばCHOまたはBHK細胞系)を含むが、これらに限定されない。他の適切な宿主細胞は、当業者が知るものである。
【0064】
好ましくは、本発明に記載の疾患は癌であり、リンパ腫、胚細胞腫、肉腫(脂肪肉腫を含む)、神経内分泌腫、中皮腫、神経鞘腫、髄膜腫、腺腫、黒色腫および非白血病性白血病またはリンパ悪性腫を含むが、これらに限定されない。上記癌のより具体的な例は、扁平上皮癌(例えば扁平上皮細胞癌)、肺癌、小細胞肺癌、非小細胞肺癌、肺腺癌および肺扁平上皮癌、腹膜癌、肝細胞癌、胃癌、胃腸癌、膵臓癌、悪性脳腫瘍、子宮頸癌、卵巣癌、肝臓癌、膀胱癌、肝細胞癌、乳腺癌、結腸癌、直腸癌、結腸直腸癌、子宮内膜または子宮癌、唾液腺癌、腎臓癌、前立腺癌、外陰部癌、甲状腺癌、肝臓癌、肛門癌、陰茎癌、精巣癌、食道癌、胆管癌、頭部癌、頸部癌、骨髄鞘腫、破骨細胞腫、多発性骨髄腫、溶骨性骨癌(osteolytic bone cancers)、中枢神経系腫、脳腫瘍(神経膠腫、神経芽細胞腫、星状細胞腫、髄芽細胞腫、脳室膜細胞腫および網膜芽細胞腫)、鼻咽頭癌、基底細胞癌、胆管癌、カポジ肉腫、原発性肝臓癌または子宮内膜癌、および血管系腫(血管肉腫およびHemagiopericytoma)、血腫、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫(Burkitt’sリンパ腫、小リンパ球性リンパ腫/慢性リンパ性白血病、菌状息肉症、外皮細胞リンパ腫、濾胞性リンパ腫、広汎B型大細胞リンパ腫、辺縁系リンパ腫、有毛細胞白血病およびリンパ形質細胞性白血病)、リンパ球前駆細胞腫、B細胞急性リンパ芽球性非白血球性白血病/リンパ腫、T細胞急性リンパ芽球性非白血病/リンパ腫、胸腺腫、成熟T細胞およびNK細胞リンパ腫、周辺T細胞非白血病、成熟T細胞非白血病/T細胞リンパ腫、大顆粒リンパ球性白血病、ランゲルハンス細胞組織球増殖症、急性骨髄性顆粒球性白血病の骨髄腫、成熟した急性骨髄性白血病(AML)、分化した急性骨髄性白血病、急性前骨髄性白血病、急性骨髄単球性白血病、急性単核細胞性白血病、骨髄形成異常症候群、慢性骨髄増殖疾患、慢性骨髄性白血病、多発性骨髄腫(MM)のような血液癌、骨髄増殖異常症候群(MDS)および急性骨髄性白血病(AML)を含む。
【0065】
本発明の抗体または抗原結合断片または二重特異性抗体またはキメラ抗原受容体またはその核酸分子、プラスミドまたはこのキメラ抗原受容体を発現する細胞、および医薬組成物は、様々な異なる投与経路を通じてヒトまたは動物の被験体に投与され、上記投与経路は、治療する疾患自体の特徴によって決定される。一般的に、医学的に許容可能な任意の投与形態で本発明の方法を実施することができ、上記投与形態は、経口、直腸、局所、眼内、眼球内、脳槽内、脳室内、気管内、鼻腔内点滴、経皮、皮下、硝子体内、筋肉内、腹腔内、腹膜内、頭蓋内注入または静脈内注入を含む。
【0066】
本発明をより完全に理解するために、以下にいくつかの定義を列挙する。上記の定義は、文法的に同等の表現を含む。
【0067】
本明細書において「抗体」とは、基本的に、公知の免疫グロブリン遺伝子の全部または一部がコードする1つまたは複数のポリペプチドで構成されるタンパク質を指す。上記公知の免疫グロブリン遺伝子は、例えばヒトにおいて、カッパ(κ)、ラムダ(λ)および重鎖遺伝子座を含み、ここで無数の可変領域遺伝子、およびIgM、IgD、IgG、IgEおよびIgA同種をコードする不変領域遺伝子ミュー(μ)、デルタ(δ)、ガンマ(γ)、エプシロン(ε)、アルファ(α)を含む。本明細書において、抗体は、完全長抗体および抗体断片、および任意の生物体由来の天然抗体、工学的抗体、または試験、治療、または後述するその他の目的のために遺伝子組換えで生成された抗体を含む。「抗体」という用語は、抗体断片を含み、これは、当該分野で公知の例として、Fab、Fab’、F(ab’)2、Fv、scFvまたは抗体の抗原に結合する他の部分配列、または完全抗体、または組換えDNA技術を用いて再合成されたこれらの抗体を改変して生成された抗体断片を指す。「抗体」という用語は、モノクローナル抗体およびポリクローナル抗体を含む。抗体は、拮抗剤、アゴニスト、中和性抗体または阻害性抗体、または刺激性抗体であり得る。本発明の抗体は、非ヒト抗体、キメラ抗体、ヒト化抗体または完全ヒト抗体であり得る。
【0068】
本明細書で使用される用語「モノクローナル抗体」は、基本的に同質性の抗体群体から得られた抗体を指す、すなわち、上記モノクローナル抗体を含む集団は、極少量で存在する変異(例えば、自然変異)以外は同一である。これにより、上記用語「モノクローナル」は上記抗体の性質を示し、すなわち、非関連(別個の)抗体の混合物ではない。通常、異なるな抗原決定基(エピトープ)をターゲットにする異なるな抗体を含むポリクローナル抗体製剤とは逆に、モノクローナル抗体製剤の各モノクローナル抗体は全て抗原上の単独的な一つの決定基のみをターゲットとする。この特異性の他に、モノクローナル抗体製剤の利点は、これらは通常、他の免疫グロブリンによって汚染されないことである。上記「モノクローナル」は、任意の特定の方法で上記抗体を製造しなければならないと理解されるべきではない。モノクローナル抗体という用語は、具体的には完全ヒト抗体を含む(参照:CN201280067865-抗FGFR2の抗体およびその用途-特許許可済)。
【0069】
本明細書で用いられる用語「相補性決定領域」(CDR、例えばCDR1、CDR2およびCDR3)は、抗体可変領域のアミノ酸残基を指し、相補性決定領域の存在は抗原結合において必須である。抗体の「抗原結合領域」は通常、抗体の1つまたは複数の高変異領域中に存在し、例えばCDR1、CDR2およびCDR3のCDR領域のようなものである。各相補性決定領域は、例えばKabatが定義した「相補性決定領域」に由来するアミノ酸残基を含むことができ、例えば、軽鎖可変領域中の残基24~34(L1)、50~56(L2)および89~97(L3)、重鎖可変領域中の26~33(H1)、51~57(H2)および96~105(H3)である(Kabat et al.,Sequences of Proteins of Immulological Interest,5th Ed. Public Health Service,National Institutes of Health,1991)。
【0070】
本明細書で使用される「抗原」とは、動物体内で抗体産生またはT細胞反応を刺激する化合物、組成物または物質を指し、動物体内に注射または吸収された組成物を含み、タンパク質、糖類、脂質またはその他の病原体であり得る。
【0071】
抗体/免疫グロブリンの「機能断片」または「抗原結合断片」は、本明細書において、抗原結合領域を保持する抗体/免疫グロブリンの断片(例えば、IgGの可変領域)と定義される。抗体の「抗原結合領域」は、通常、抗体の1つまたは複数の高変異領域、例えばCDR-1、-2および/または-3の領域に存在するが、可変「フレーム」領域も抗原結合において重要な役割を果たし、例えばCDRの構造を提供することによって実現することができる。好ましくは、上記「抗原結合領域」は、少なくとも可変軽鎖(VL)のアミノ酸残基4~103と可変重鎖(VH)のアミノ酸残基5~109を含み、より好ましくは、VLのアミノ酸残基3~107とVHのアミノ酸残基4~111を含み、また、特に好ましくは、完全なVLおよびVH鎖(VLのアミノ酸残基1~109位およびVHのアミノ酸残基1~113位、番号は国際公開第97/08320号に基づき付与した)を含む。本発明で使用される好ましい免疫グロブリン類はIgGである。
【0072】
本明細書で使用される「アミノ酸」は、20種類の天然に存在するアミノ酸のうちの1つまたは任意の非天然類似体を指し、これらは具体的に規定された位置に位置することができる。本明細書において「タンパク質」とは、少なくとも2つの共有結合したアミノ酸を指し、タンパク質、ポリペプチド、オリゴペプチドおよびペプチドを含む。タンパク質は、天然に存在するアミノ酸とペプチド結合で構成されるか、または合成されたペプチド類似体構造で構成することができ、当該ペプチド類似体はすなわち「類似体」である。したがって、本明細書で使用される「アミノ酸」または「ペプチド残基」は、天然に存在するまたは合成されたアミノ酸を指す。例えば、本発明の目的において、高フェニルアラニン、シトルリンおよびノルロイシンは、本発明の目的用アミノ酸である可能性がある。「アミノ酸」は、プロリンやヒドロキシプロリンなどのイミノ酸残基をさらに含んでもよい。側鎖は、(R)または(S)構造であってもよい。好ましい実施態様では、アミノ酸は(S)またはL-構造で存在する。もし非天然に存在する側鎖を使用する場合、非アミノ酸置換を使用することができ、例えば、体内分解を妨害または遅延させることができる。
【0073】
本明細書で使用される「同一性」は、ヌクレオチドまたはアミノ酸配列間の類似性を指し、または配列の同一性と呼ばれる。配列同一性は通常、百分率同一性(または類似性または相同性)に基づいて測定され、百分率が高いほど、2つの配列はより類似している。標準的な方法を用いて比較する場合、相同生物または変異体は比較的高い程度の配列同一性を持つ。配列を比較する対照方法は、当該分野で熟知されているものである。各種プログラムと配列アルゴリズムは、Smith and Waterman、Adv Appl. Math.,2: 482,1981;Needlema and Wunsch,J. Mol. Biol. 48: 443、1970;Pearson and Lipman,Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A. 85:2444、1988;Higgins and Sharp,Gene 73:237-244、1988;Higgins and Sharp、CABIOS 5:151-153、1989;Corpetら,Nucleic Acids Research 16:10881-10890,1988;Altschulら、Nature Genet.,1994,6:119-129に記載されている。
【0074】
様々なソースから取得することができ、NCBI基本局所対比検索ツール(BLAST TM)(Altschulら,J. Mol. Biol.,215:403-410,1990.)、国家生物技術情報センター(NCBI、Bethesda、Md.)およびインターネット上の配列解析に利用されるプログラムblastp、blastn、blastx、tblastnおよびtblastxを含む。
【0075】
本明細書で使用される「核酸」は、ヌクレオチド単位(リボヌクレオチド、ジオキシリボヌクレオチド、関連する天然に存在する構造変異体およびその合成された非天然に存在する類似体)とその間のリン酸ジエステル結合で構成されるポリマーである。これにより、当該用語は、ヌクレオチドポリマーを含み、ここで、ヌクレオチドとそれらの間の結合は、非天然に存在する合成類似体、例えば、チオリン酸塩、アミドリン酸塩、メチルリン酸塩、キラル性メチルリン酸塩、2’-O-メチルリボヌクレオチド、ペプチド核酸(PNA)を含むが、これらに限定されない。自動DNA合成機でこれらのポリヌクレオチドを合成する。用語「オリゴヌクレオチド」は、一般に短いポリヌクレオチドであり、一般に約50ヌクレオチド未満である。当然のことながら、ヌクレオチド配列は、DNA配列(すなわち、A、T、G、C)で表される場合、「T」を「U」で置換したRNA配列(すなわち、A、U、G、C)も含む。
【0076】
本明細書は、一般的な符号を使用してヌクレオチド配列を説明するために利用され、単鎖ヌクレオチド配列の左手末端を5’末端、二重鎖ヌクレオチド配列の左手方向を5’方向と呼ぶ。新生RNA転写物に5’~3’ヌクレオチドを追加する方向を転写方向と呼ぶ。mRNAと同じ配列を持つDNA鎖をコード鎖と呼ぶ。
【0077】
本明細書で使用される「コードする」とは、ポリヌクレオチド中のヌクレオチド配列の固有の特性、例えば遺伝子、cDNAまたはmRNAを特定すること指し、生物学的過程で他のポリマーや高分子を合成するためのテンプレートとして利用され、確定したヌクレオチド配列または確定したアミノ酸配列とそれによって生成された生物学的特徴を有する。これにより、もし当該遺伝子によって生じたmRNAの転写と翻訳が細胞または他の生物システムでタンパク質を生成する場合、遺伝子はタンパク質をコードする。コード鎖(そのヌクレオチド配列はmRNA配列と同じであり、また通常、シークエンスリストで提供される)と非コード鎖(遺伝子またはcDNA転写テンプレートとして利用される)は、コードタンパク質と呼ばれる。または、その遺伝子またはcDNAの他の産物であってもよい。特に断わらない限り、「アミノ酸配列をコードするヌクレオチド配列」は、相互に重なり合う形式であり、同じアミノ酸配列をコードするすべてのヌクレオチド配列を含む。タンパク質およびRNAをコードするヌクレオチド配列は、介在配列を含むことができる。
【0078】
本明細書で使用される「プラスミド」とは、天然のプラスミドを基礎として、実験室での操作に適応するように人工的に構築したプラスミドを指す。核酸分子を宿主細胞に導入し、形質転換された宿主細胞を生成する。ベクターは、宿主細胞中での複製を可能にする核酸配列、例えば複製開始点を含み、また、1つまたは複数の選択可能なマーカー遺伝子および当該分野の他の遺伝要素をさらに含む。
【0079】
本明細書で使用される「宿主細胞」は、受容体細胞とも呼ばれ、形質転換と形質導入(感染)の中で外来遺伝子を受容する宿主細胞を指す。
【0080】
本明細書で使用される「薬学的に許容可能な担体」は、一般的な薬学的に許容される担体を指す。Remington’s Pharmaceutical Sciences,EW Martin,Mack Publishing Co.,Easton,Pa.、第15版(1975)で、薬剤送達に適用する1つまたは複数の治療化合物または分子(例えば、1つまたは複数の抗体)の組成物および製剤、および他の薬剤が開示されている。
【0081】
本明細書で使用される疾患の「診断」とは、患者に検査を行った後、患者の症状および症状の進行状況を判定することを指す。疾患の「予防」とは、疾患の完全な発展を抑制することを指す。「治療」とは、症状が発症し始めた後、疾患または病状状況の徴候または症状を改善する治療的干渉を指す。
【0082】
本明細書で使用される「投与」とは、適切な経路を選択して上記物質を対象者に導入することを指す。例えば、もし選択された経路が静脈内である場合、上記物質を対象者の静脈に導入することによって組成物を投与するようにする。
【0083】
本明細書において「効果的な予防/治療用量」とは、当該薬剤を用いて治療する対象者に必要な効果が得られる一定量の特定の薬剤を指す。正確な投与量は、治療の目的に基づき、また、当該分野で通常の知識を有する者において、公知の技術を使用することにより確定可能なものである。投与量の範囲は、0.01~100mg/kg体重またはそれ以上、例えば0.1、1、10または50mg/kg体重、好ましくは1~10mg/kg体重であることができる。当該分野で知られているように、抗体またはFc融合体の分解、全身または局所的な薬剤送達および新規タンパク質酵素合成率、および年齢、体重、大体健康状態、性別、食物、投薬時間、薬剤相互作用および病状の重症度において、調節は必須であり、また、当該分野の通常の知識を有する者において、一般的な実験方法で確定することができる。このような試薬は、本明細書の上記モノマーFCドメイン分子を含む。非限定的な一例では、これは、HIV感染を予防、治療または改善することができるHIV特異的モノマーFCドメイン(またはHIV特異的CH3ドメイン分子)の量であってもよい。理想的には、治療に有効な量の抗体は、例えば、被験者におけるHIV感染に起因する感染または疾患を予防、治療または改善するのに十分な量であり、被験者に顕著な細胞毒性を引き起こさない。被験者において予防、改善及び/又は治療に有効な量の薬剤は、治療する被験者、苦痛の種類及び重症度、及び治療組成物の投与形態によって決定される。
【0084】
本明細書で使用される「癌」は、固形腫瘍または血液癌を指す。本発明の上記固形腫瘍は、肉腫または癌であり、例えば、繊維肉腫、粘液肉腫、脂肪肉腫、軟骨肉腫、骨原性肉腫、または、滑膜腫、中皮腫、ユーイング肉腫、平滑筋肉腫、横紋筋肉腫などの他の種類の肉腫、結腸癌、リンパ悪性腫瘍、膵臓癌、乳腺癌、肺癌、卵巣癌、前立腺癌、肝細胞癌、扁平上皮癌、基底細胞癌、腺癌、汗腺癌、皮脂腺癌、乳頭上皮癌、乳頭腺癌、海綿状癌、気管支癌、腎細胞癌、肝細胞癌、胆管癌、絨毛膜癌、腎芽細胞腫、子宮頸癌、精巣腫瘍、膀胱癌または中枢神経系腫瘍(如コロイド癌、星細胞腫、髄芽細胞腫、頭蓋咽頭腫、脳室膜腫、松果体、血管芽細胞腫、聴神経腫、希少突起神経膠腫、血管腫、黒色腫、神経芽細胞腫または網膜芽細胞腫)である。本発明に記載の血液癌は、白血病、例えば急性白血病(例えば急性リンパ性白血病、急性髓細胞白血病、急性骨髄性白血病および骨髄芽球、前骨髄球、骨髄単核球、単核球および赤血病)、慢性白血病(例えば慢性顆粒球性(顆粒球)白血病、慢性顆粒球性白血病および慢性リンパ球性白血病)、真性多血球症、リンパ腫、ホジキン病、非ホジキンリンパ腫(骨髄性および高度型)、多発性骨髄腫、バルテンスロムマクログロブリン血症、重鎖球菌症、骨髄増殖異常症候群、多発性白血病または骨髄増殖異常である。
【0085】
特に明示しない限り、使用される上記技術及び科学用語は、本発明の当該分野の通常の知識を有する者が一般的に理解する意味と同じ意味を有する。上下文で他に明確な説明がない限り、単数形の用語「一」、「1つ」および「該」は、複数の指示体を含む。また、核酸またはポリペプチドの説明で記載され、また提供されたすべての塩基サイズまたはアミノ酸サイズ、およびすべての分子量または分子量値は、類似しており、また説明するために提供されることを理解されたい。本明細書で説明したものと類似または同等の方法および材料は、本発明の実施または試験に利用することができるが、以下に適切な方法および材料を説明した。用語「含有」は「含む」を示す。で説明した上記の出版物、特許出願、特許およびその他の参考文献は、すべて全体を引用することで取り込まれた。もし矛盾が生じた場合は、本明細書(用語の解釈を含む)に従うものとする。また、材料、方法および実施例は、説明のためのものに過ぎず、限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0086】
図1】マウス抗L1CAMモノクローナル抗体のHeLa細胞への結合曲線である。
図2】抗L1CAMヒトマウスキメラ抗体のHeLa細胞およびHeLa KO細胞への結合曲線である。
【実施例
【0087】
一、定義
特に定義しない限り、本明細書で使用される技術および科学用語は、当該分野の通常の知識を有する者が理解するのと同じ意味を有する。また、本明細書で使用されるタンパク質および核酸化学、分子生物学、細胞および組織培養、微生物学、免疫学に関連する用語および実験室操作手順は、いずれも当該分野で広く使用される用語および一般的な手順である。同時に、本発明をよりよく理解するために、関連する用語の定義と解釈を以下に示す。
【0088】
本発明で使用される用語「L1CAM」とは、L1CAMの任意の変異体、同種および生物種相同体を指す。L1CAMは膜貫通糖タンパク質であり、分子量は20万から22万の間にあり、CD171とも呼ばれる。構造上、L1CAMの細胞外部分は、タンパク質のアミノ基末端から順に6つの免疫グロブリンドメインと5つのIII型フィブロネクチン重複配列であり、さらに、L1CAMは、1つの膜貫通ドメインと1つの細胞内ドメインを含む。いくつかの実施例では、L1CAMはヒトL1CAMである。ヒトL1CAMタンパク質の例示的な配列は、NCBI Ref Seq No. NP_001265045.1、NCBI Ref Seq No. NP_000416.1、NCBI Ref Seq No. NP_076493.1およびNCBI Ref Seq No. NP_001137435.1に開示されている。サルL1CAMタンパク質の例示的な予測配列は、NCBI Ref Seq No. XP_005594990.1、Ref Seq No. XP_005594993.1、Ref Seq No. XP_005594994.1、Ref Seq No. XP_005594995.1、およびRef Seq No. XP_005594996.1に開示されている。
【0089】
本発明で使用される用語「抗体」は、任意の特定の抗原に結合する免疫グロブリンを指す。1つの天然完全抗体は2本の重(H)鎖および2本の軽(L)鎖を含む。哺乳動物の各重鎖は、1つの可変領域(VH)と第1、第2、第3、第4(選択的に)定常領域(それぞれCH1、CH2、CH3、CH4)で構成され、哺乳動物の軽鎖はλまたはκで区分され、各軽鎖は1つの可変領域(VL)と1つの定常領域で構成される。軽鎖及び重鎖の可変領域は抗原の結合を決定する。各鎖の可変領域は3つの高変異領域を含み、相補性決定領域(CDR)(軽鎖CDRはLCDR1、LCDR2、LCDR3を含み、重鎖CDRはHCDR1、HCDR2、HCDR3を含む)と呼ぶ。本発明で開示した抗体と抗原結合断片のCDR変系は、Kabat命名法で命名及び識別することができる。
【0090】
本発明で使用される用語「モノクローナル抗体」は、同一の抗体の群体を指し、モノクローナル抗体群体中の各単独の抗体分子と他の抗体分子は同一であることを示す。このような特性は、抗体のポリクローナル群体の特性と反対であり、抗体のポリクローナル群体は、多数の異なるな配列を有する抗体を含む。
【0091】
本発明で使用される用語「二重特異性抗体」は、2つの異なるモノクローナル抗体由来の断片を有し、且つ、2つの異なるエピトープと結合できる人工抗体を指す。2つのエピトープは、同じ抗原に存在するか、または2つの異なる抗原に存在してもよい。
【0092】
本発明で使用される用語「多重特異性抗体」は、複数の異なるモノクローナル抗体由来の断片を有し、且つ、複数の異なるエピトープと結合できる人工抗体を指す。複数のエピトープは、同一の抗原に存在するか、または複数の異なる抗原に存在してもよい。
【0093】
本発明で使用される用語「組換え抗体」は、組換え遺伝子工学技術を通じて、編集細胞株または編集菌株の中で発現して生成した抗体を指す。
【0094】
本発明で使用される用語「キメラ抗体」は、以下の抗体分子であり、ここで抗体定常領域またはその部分は置換されて抗原結合部位(可変領域、CDRまたはその部分)が異なる物種の定常領域に接続されるものを指す。
【0095】
本発明で使用される用語「アミノ」は、アミノ基((-NH)とカルボキシル基(-COOH)官能基および各アミノ酸の特有の側鎖を含む有機化合物を指す。アミノ酸の名称は、本発明の中で当該分野で認証する標準の単文字または三文字コードで表示することができる。
【0096】
本発明で使用されるある疾患、病状または状況に対する「治療」または「療法」は、ある疾患、病状または状況の予防または減少、ある疾患、病状または状況の発生または発展する速度を減少、ある疾患、病状または状況に発展するリスクを減少、ある疾患、病状または状況に関連する症状の発展を予防または遅延、ある疾患、病状または状況に関連する症状を減少または停止、ある疾患、病状または状況の生成を完全または部分的に逆転、ある疾患、病状または状況を治癒、またはこれらの組み合わせを含む。
【0097】
本発明で使用される用語「診断」は、病理学的状態、疾患または状況の検査、例えば、癌関連疾患の検査、または特定の治療方法から利益を得た被験者に対する検査を指す。
【0098】
二、実施例
以下、実施例の方式を通じて本発明をさらに説明するが、本発明を、説明する実施例の範囲に限定するものではない。
【0099】
実施例1:L1CAMに対するモノクローナル抗体の生産
L1CAMに対する抗体を生成するために、組換え発現されたヒトL1CAM抗原断片でBalb/cマウスを免疫する。免疫操作の過程で、定期的にマウスから血液を採取して血清試料を得、免疫反応を監視する。十分な力価の抗L1CAM抗体を有するマウスを融合実験に用いる。免疫マウス由来の脾臓細胞および/またはリンパ節細胞を分離し、これをマウス骨髄腫細胞系と融合させる。ヒトL1CAM細胞外領域組換えタンパク質でELISA分析を行い、ヒトL1CAM高発現HeLa細胞およびサルL1CAM高発現HEK293細胞からL1CAM特異的抗体を生成できるハイブリドーマをスクリーニングし、これに対してサブクローニングを行い、安定したハイブリドーマクローンを取得する。サブクローニング後、モノクローナルハイブリドーマ細胞に対して抗体シークエンシングを行い、さらなる分析テストに提供する。
【0100】
本発明において、マウス抗L1CAMモノクローナル抗体は「ハイブリドーマクローン番号」で表示し、例えばハイブリドーマクローン25F8H8由来のマウス抗L1CAMモノクローナル抗体を「25F8H8」と表示する。
【0101】
実施例2:L1CAMに対するキメラ抗体の生産
モノクローナルハイブリドーマ細胞抗体シークエンシングの結果に基づいて、ヒトIgG1のCH1、CH2およびCH3を定常領域とし、且つマウス抗L1CAMモノクローナル抗体のVHおよびVLを可変領域としたヒトマウスキメラ抗体をデザインし、哺乳動物細胞中で組換え発現を行い、また精製を行うことにより、さらなる解析試験に提供する。本発明において、キメラ抗体番号は「ch+ハイブリドーマクローン番号」で表示し、例えばハイブリドーマクローン25F8H8由来のキメラ抗体を「ch25F8H8」と表示する。
【0102】
実施例3:マウス抗L1CAMモノクローナル抗体のHeLa細胞への結合
本実施例で使用されるHeLa細胞で、マウス抗L1CAMモノクローナル抗体が細胞表面上に内在性発現したヒトL1CAMに対する結合を測定する。HeLa細胞は10%FBS(Gibcoから購入)及び100U/mLペニシリン-ストレプトマイシン混合液(Thermofisher、15140122)を含有するDMEM完全培地(Corningから購入)で培養する。細胞の培養容器中におけるカバー率が80~90%に達する場合、TrypLE(Thermofisherから購入)を使用してHela細胞を培養容器から解離させ、4x10細胞/mlの密度で96ウェルプレート(AXYGENから購入)に播種し、各穴に100000細胞(25μL DMEM完全培地)であり、各穴に25μLの希釈後の抗体を含むハイブリドーマ上清を追加し、軽く混合し、96ウェルプレートを4℃で1時間培養する。その後、各穴に150μLの2%FBS含有PBS緩衝液(Corningから購入)を加え、1400回転/分で4分間遠心分離し、上清を除去し、再度1回洗浄を行う。次に培地の入った穴に50μLの1:800希釈したAlexa Flour 647標識羊抗マウス蛍光2次抗体(Jacksonimmunoから購入)を添加し、96ウェルプレートを4℃で0.5時間培養する。2%FBS含有PBS溶液を使用して細胞を2回洗浄した後、細胞を120μLのPBSで再浮遊させ、フローサイトメトリー(BD FACS Celesta)を使用して細胞表面の蛍光信号を検出して、中央値蛍光強度(MFI)を得る。抗体含有ハイブリドーマの上清に対して、抗マウスELISA分析方法を用いて上清中のマウスIgG濃度を測定する。最後に投与量反応曲線を生成し、GraphPadソフトウェアを使用して非線形回帰で半数効果濃度(EC50)を演算する。
【0103】
【表1】
【0104】
実施例4:抗L1CAM人マウスキメラ抗体のHeLa細胞上の内因性発現のヒトL1CAMへの結合
本実施例ではHeLa細胞およびヒトL1CAMノックアウトHeLa細胞(Abcamから購入)を使用して、マウス抗L1CAMモノクローナル抗体が細胞表面上に内因性発現したヒトL1CAMへの結合を測定する。ヒトL1CAMノックアウトHeLa細胞を本発明ではHeLa KO細胞と略称する。
【0105】
HeLa細胞を10%FBS(Gibcoから購入)と100U/mLペニシリン-ストレプトマイシン混合液(Thermofisher、15140122)を含むDMEM完全培地(Corningから購入)で培養し、細胞の培養容器中におけるカバー率が80~90%に達した場合、TrypLE(Thermofisherから購入)を使用してHela細胞とHela KO細胞を培養容器から解離させ、4x10細胞/mlの密度で96ウェルプレート(AXYGENから購入)に播種した。各穴に100000細胞(25μL DMEM完全培地)である。その後、ヒトマウスキメラ抗体をDMEM完全培地を利用して段階希釈し、各穴に25μLのキメラ抗体希釈液を追加し、軽く混合し、96ウェルプレートを4℃で1時間培養する。次に、各穴に150μLの2%FBS含有PBS緩衝液(Corningから購入)を加え、1400回転/分で4分間遠心分離し、上清を除去した後、再度1回洗浄を行う。次に培地の入った穴に50μLの1:800希釈したAlexa Flour 647標識羊抗マウス蛍光2次抗体(Jacksonimmunoから購入)を添加し、96ウェルプレートを4℃で0.5時間培養する。2%FBS含有PBS溶液を使用して細胞を2回洗浄した後、細胞を120μLのPBSで再浮遊させ、フローサイトメーター(BD FACS Celesta)を使用して細胞表面の蛍光信号を検出して、中央値蛍光強度(median fluorescence intensity、MFI)を得る。その後、投与量反応曲線を生成し、GraphPadソフトウェアを使用して非線形回帰で半数効果濃度(EC50)を演算する。HeLa細胞は内因的にL1CAMを高発現し、HeLa KO細胞はL1CAM遺伝子をノックアウトしたため、L1CAMの発現量は野生型HeLaに比べて著しく減少し、これによりフローサイトメトリーで抗体がHeLa細胞表面のL1CAMに対して結合する能力を測定し、HeLa KO細胞表面の蛍光信号を検出することで抗体の特異性を評価する。
【0106】
【表2】
【0107】
実施例5:L1CAMに対するヒト化抗体の生産
マウス抗L1CAMモノクローナル抗体46F1D5、49E10H1および103E9B3を選択し、ヒト化クローンとする。抗体配列とヒト系配列を比較し、最適なモデルを確定する。原始マウス抗体配列の相同性を基に、最もマッチングするヒト系配列をヒト化のテンプレートとする。次に、マウス抗体配列由来のCDRと抗体の上核および中心核構造を維持する残基を一緒にテンプレートに移植する。最適化された変異をフレーム領域に導入し、ヒト化重鎖可変領域の変異体とヒト化軽鎖可変領域の変異体を生成し、これらを混合してマッチングし、多数のヒト化抗体クローンを提供する。哺乳動物細胞中で組換え発現を行い、精製を行い、さらなる分析試験に提供する。
【0108】
実施例6 Hela細胞表面ヒト化L1CAM抗体結合の測定
実験原理は以下の通りである。Hela細胞は表面でL1CAMタンパク質を高発現するから、ヒト化L1CAM抗体と細胞を培養した後、フローサイトメトリー法により、抗体がHela細胞表面のL1CAMに対する結合能力を測定する。
【0109】
実験方法の概要は以下の通りである。 L1CAMのヒト化抗体(Human IgG1-Kappa)を完全培地を利用して4倍段階希釈し、合計7つの濃度勾配ポイントを得る。
【0110】
Hela細胞を10%FBS(Gibco, 10099-141)と100U/mLペニシリン-ストレプトマイシン混合液(Thermofisher, 15140122)を含むDMEM完全培地(Corning, 10-013-CVR)で培養し、細胞の培養容器中におけるカバー率が80~90%に達する場合、TrypLE(Thermofisher, 12604-013)を使用してHela細胞を培養容器から解離させ、2.2×10細胞/mlの密度で96ウェルプレート(AXYGEN、P-96-450V-C)に播種し、各穴に100000細胞(45μLの完全培地)とし、次に各穴に5μLの抗体希釈液を追加し、軽く混合し、96ウェルプレートを4℃で1時間培養する。次に各穴に150μLの2%FBS含有PBS(Corning, 21-040-CVC)溶液を加え、1400回転/分で4分間遠心分離し、上清を除去した後、再度1回洗浄を行う。次に各穴に50μLの1:800希釈したAlexa Flour 647標識羊抗ヒト蛍光2次抗体(Jacksonimmuno、109-605-088)を添加し、96ウェルプレートを4℃で0.5時間培養する。2%FBS含有PBS溶液を使用して細胞を2回洗浄した後、細胞を120μLのPBSで再浮遊させ、フローサイトメトリー(BD FACS Celesta)を使用して細胞表面の蛍光信号を検出して、中央値蛍光強度(MFI)を得る。その後、投与量反応曲線を生成し、GraphPadソフトウェアを使用して非線形回帰で半数効果濃度(EC50)を演算する。
【0111】
【表3】
【0112】
【表4】
【0113】
【表5】
【0114】
本発明において、ヒト化抗体番号を「hz+ハイブリドーマクローン番号+重鎖番号+軽鎖番号」、例えばヒト化抗体「hz46F1D5H1L2」は、マウス抗L1CAMモノクローナル抗体46F1D5から誘導されたヒト化抗体を示し、且つ、可変領域重鎖はVH1(すなわち配列番号60)であり、可変領域軽鎖はVL2(すなわち配列番号65)である。
【0115】
本発明において、ヒトマウスキメラ抗体番号は「ch+ハイブリドーマクローン番号」で示し、例えばヒトマウスキメラ抗体「ch46F1D5」は、マウス抗L1CAMモノクローナル抗体46F1D5から誘導されたヒトマウスキメラ抗体を示し、且つ、可変領域重鎖はマウスモノクローナル抗体46F1D5の重鎖可変領域、可変領域軽鎖はマウスモノクローナル抗体46F1D5の軽鎖可変領域、定常領域はヒトIgG1の定常領域である。
【0116】
抗体配列情報:
【表6】
【0117】
【表7】
【0118】
【表8】
図1
図2
【配列表】
2024540383000001.xml
【手続補正書】
【提出日】2024-06-21
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記群から選ばれる重鎖CDR及び軽鎖CDRを含む、L1CAMに特異的に結合する抗体またはその抗原結合断片。
(a)配列番号19または25のアミノ酸配列を含むHCDR1、配列番号20のアミノ酸配列を含むHCDR2、配列番号21または27のアミノ酸配列を含むHCDR3、配列番号22のアミノ酸配列を含むLCDR1、配列番号23のアミノ酸配列を含むLCDR2、及び配列番号24のアミノ酸配列を含むLCDR3;
(b)それぞれ配列番号1、2、並びに3のアミノ酸配列を含むHCDR1、HCDR2、並びにHCDR3、及びそれぞれ配列番号4、5、並びに6のアミノ酸配列を含むLCDR1、LCDR2、並びにLCDR3;
(c)それぞれ配列番号7、8、並びに9のアミノ酸配列を含むHCDR1、HCDR2、並びにHCDR3、及びそれぞれ配列番号10、11、並びに12のアミノ酸配列を含むLCDR1、LCDR2、並びにLCDR3;
(d)それぞれ配列番号13、14、並びに15のアミノ酸配列を含むHCDR1、HCDR2、並びにHCDR3、及びそれぞれ配列番号10、11、並びに12のアミノ酸配列を含むLCDR1、LCDR2、並びにLCDR3;及び
(e)それぞれ配列番号37、38、並びに39のアミノ酸配列を含むHCDR1、HCDR2、並びにHCDR3、及びそれぞれ配列番号40、41、並びに42のアミノ酸配列を含むLCDR1、LCDR2、並びにLCDR3。
【請求項2】
重鎖可変領域及び軽鎖可変領域を含む、請求項1に記載の抗体またはその抗原結合断片であって、
(a)前記重鎖可変領域が、配列番号43に示されるアミノ酸配列、または配列番号43と少なくとも90%、少なくとも95%または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み、且つ 前記軽鎖可変領域が、配列番号44に示されるアミノ酸配列、または配列番号44と少なくとも90%、少なくとも95%または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む
(b)前記重鎖可変領域が、配列番号45に示されるアミノ酸配列、または配列番号45と少なくとも90%、少なくとも95%またはより高い同一性を有するアミノ酸配列を含み、且つ 前記軽鎖可変領域が、配列番号46に示されるアミノ酸配列、または配列番号46と少なくとも90%、少なくとも95%またはより高い同一性を有するアミノ酸配列を含む;
(c)前記重鎖可変領域が、配列番号47に示されるアミノ酸配列、または配列番号47と少なくとも90%、少なくとも95%またはより高い同一性を有するアミノ酸配列を含み、且つ 前記軽鎖可変領域が、配列番号48に示されるアミノ酸配列、または配列番号48と少なくとも90%、少なくとも95%またはより高い同一性を有するアミノ酸配列を含む;
(d)前記重鎖可変領域が、配列番号49に示されるアミノ酸配列、または配列番号49と少なくとも90%、少なくとも95%またはより高い同一性を有するアミノ酸配列を含み、且つ 前記軽鎖可変領域が、配列番号50に示されるアミノ酸配列、または配列番号50と少なくとも90%、少なくとも95%またはより高い同一性を有するアミノ酸配列を含む;または
(e)前記重鎖可変領域が、配列番号51に示されるアミノ酸配列、または配列番号51と少なくとも90%、少なくとも95%またはより高い同一性を有するアミノ酸配列を含み、且つ 前記軽鎖可変領域が、配列番号52に示されるアミノ酸配列、または配列番号52と少なくとも90%、少なくとも95%またはより高い同一性を有するアミノ酸配列を含む
ことを特徴とする、抗体またはその抗原結合断片。
【請求項3】
前記重鎖可変領域が配列番号53で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号57で示されるアミノ酸配列を含む、または、
前記重鎖可変領域が配列番号53で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号58で示されるアミノ酸配列を含む、または、
前記重鎖可変領域が配列番号53で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号59で示されるアミノ酸配列を含む、または、
前記重鎖可変領域が配列番号54で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号57で示されるアミノ酸配列を含む、または、
前記重鎖可変領域が配列番号54で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号58で示されるアミノ酸配列を含む、または、
前記重鎖可変領域が配列番号54で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号59で示されるアミノ酸配列を含む、または、
前記重鎖可変領域が配列番号55で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号57で示されるアミノ酸配列を含む、または、
前記重鎖可変領域が配列番号55で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号58で示されるアミノ酸配列を含む、または、
前記重鎖可変領域が配列番号55で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号59で示されるアミノ酸配列を含む、または、
前記重鎖可変領域が配列番号56で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号57で示されるアミノ酸配列を含む、または、
前記重鎖可変領域が配列番号56で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号58で示されるアミノ酸配列を含む、または、
前記重鎖可変領域が配列番号56で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号59で示されるアミノ酸配列を含む、または
前記重鎖可変領域が配列番号60で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号64で示されるアミノ酸配列を含む、または、
前記重鎖可変領域が配列番号60で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号65で示されるアミノ酸配列を含む、または、
前記重鎖可変領域が配列番号60で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号66で示されるアミノ酸配列を含む、または、
前記重鎖可変領域が配列番号61で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号64で示されるアミノ酸配列を含む、または、
前記重鎖可変領域が配列番号61で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号65で示されるアミノ酸配列を含む、または、
前記重鎖可変領域が配列番号61で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号66で示されるアミノ酸配列を含む、または、
前記重鎖可変領域が配列番号62で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号64で示されるアミノ酸配列を含む、または、
前記重鎖可変領域が配列番号62で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号65で示されるアミノ酸配列を含む、または、
前記重鎖可変領域が配列番号62で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号66で示されるアミノ酸配列を含む、または、
前記重鎖可変領域が配列番号63で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号64で示されるアミノ酸配列を含む、または、
前記重鎖可変領域が配列番号63で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号65で示されるアミノ酸配列を含む、または、
前記重鎖可変領域が配列番号63で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号66で示されるアミノ酸配列を含む、または
前記重鎖可変領域が配列番号67で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号75で示されるアミノ酸配列を含む、または、
前記重鎖可変領域が配列番号67で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号76で示されるアミノ酸配列を含む、または、
前記重鎖可変領域が配列番号67で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号77で示されるアミノ酸配列を含む、または、
前記重鎖可変領域が配列番号67で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号78で示されるアミノ酸配列を含む、または、
前記重鎖可変領域が配列番号67で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号79で示されるアミノ酸配列を含む、または、
前記重鎖可変領域が配列番号67で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号80で示されるアミノ酸配列を含む、または、
前記重鎖可変領域が配列番号67で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号81で示されるアミノ酸配列を含む、または、
前記重鎖可変領域が配列番号68で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号75で示されるアミノ酸配列を含む、または、
前記重鎖可変領域が配列番号68で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号76で示されるアミノ酸配列を含む、または、
前記重鎖可変領域が配列番号68で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号77で示されるアミノ酸配列を含む、または、
前記重鎖可変領域が配列番号68で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号78で示されるアミノ酸配列を含む、または、
前記重鎖可変領域が配列番号68で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号79で示されるアミノ酸配列を含む、または、
前記重鎖可変領域が配列番号68で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号80で示されるアミノ酸配列を含む、または、
前記重鎖可変領域が配列番号68で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号81で示されるアミノ酸配列を含む、または、
前記重鎖可変領域が配列番号69で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号75で示されるアミノ酸配列を含む、または、
前記重鎖可変領域が配列番号69で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号76で示されるアミノ酸配列を含む、または、
前記重鎖可変領域が配列番号69で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号77で示されるアミノ酸配列を含む、または、
前記重鎖可変領域が配列番号69で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号78で示されるアミノ酸配列を含む、または、
前記重鎖可変領域が配列番号69で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号79で示されるアミノ酸配列を含む、または、
前記重鎖可変領域が配列番号69で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号80で示されるアミノ酸配列を含む、または、
前記重鎖可変領域が配列番号69で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号81で示されるアミノ酸配列を含む、または、
前記重鎖可変領域が配列番号70で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号75で示されるアミノ酸配列を含む、または、
前記重鎖可変領域が配列番号70で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号76で示されるアミノ酸配列を含む、または、
前記重鎖可変領域が配列番号70で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号77で示されるアミノ酸配列を含む、または、
前記重鎖可変領域が配列番号70で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号78で示されるアミノ酸配列を含む、または、
前記重鎖可変領域が配列番号70で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号79で示されるアミノ酸配列を含む、または、
前記重鎖可変領域が配列番号70で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号80で示されるアミノ酸配列を含む、または、
前記重鎖可変領域が配列番号70で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号81で示されるアミノ酸配列を含む、または、
前記重鎖可変領域が配列番号71で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号75で示されるアミノ酸配列を含む、または、
前記重鎖可変領域が配列番号71で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号76で示されるアミノ酸配列を含む、または、
前記重鎖可変領域が配列番号71で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号77で示されるアミノ酸配列を含む、または、
前記重鎖可変領域が配列番号71で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号78で示されるアミノ酸配列を含む、または、
前記重鎖可変領域が配列番号71で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号79で示されるアミノ酸配列を含む、または、
前記重鎖可変領域が配列番号71で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号80で示されるアミノ酸配列を含む、または、
前記重鎖可変領域が配列番号71で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号81で示されるアミノ酸配列を含む、または、
前記重鎖可変領域が配列番号72で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号75で示されるアミノ酸配列を含む、または、
前記重鎖可変領域が配列番号72で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号76で示されるアミノ酸配列を含む、または、
前記重鎖可変領域が配列番号72で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号77で示されるアミノ酸配列を含む、または、
前記重鎖可変領域が配列番号72で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号78で示されるアミノ酸配列を含む、または、
前記重鎖可変領域が配列番号72で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号79で示されるアミノ酸配列を含む、または、
前記重鎖可変領域が配列番号72で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号80で示されるアミノ酸配列を含む、または、
前記重鎖可変領域が配列番号72で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号81で示されるアミノ酸配列を含む、または、
前記重鎖可変領域が配列番号73で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号75で示されるアミノ酸配列を含む、または、
前記重鎖可変領域が配列番号73で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号76で示されるアミノ酸配列を含む、または、
前記重鎖可変領域が配列番号73で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号77で示されるアミノ酸配列を含む、または、
前記重鎖可変領域が配列番号73で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号78で示されるアミノ酸配列を含む、または、
前記重鎖可変領域が配列番号73で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号79で示されるアミノ酸配列を含む、または、
前記重鎖可変領域が配列番号73で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号80で示されるアミノ酸配列を含む、または、
前記重鎖可変領域が配列番号73で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号81で示されるアミノ酸配列を含む、または、
前記重鎖可変領域が配列番号74で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号75で示されるアミノ酸配列を含む、または、
前記重鎖可変領域が配列番号74で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号76で示されるアミノ酸配列を含む、または、
前記重鎖可変領域が配列番号74で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号77で示されるアミノ酸配列を含む、または、
前記重鎖可変領域が配列番号74で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号78で示されるアミノ酸配列を含む、または、
前記重鎖可変領域が配列番号74で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号79で示されるアミノ酸配列を含む、または、
前記重鎖可変領域が配列番号74で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号80で示されるアミノ酸配列を含む、または、
前記重鎖可変領域が配列番号74で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号81で示されるアミノ酸配列を含む、または
前記重鎖可変領域が配列番号82で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号91で示されるアミノ酸配列を含む、または、
前記重鎖可変領域が配列番号82で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号92で示されるアミノ酸配列を含む、または、
前記重鎖可変領域が配列番号82で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号93で示されるアミノ酸配列を含む、または、
前記重鎖可変領域が配列番号82で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号94で示されるアミノ酸配列を含む、または、
前記重鎖可変領域が配列番号82で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号95で示されるアミノ酸配列を含む、または、
前記重鎖可変領域が配列番号82で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号96で示されるアミノ酸配列を含む、または、
前記重鎖可変領域が配列番号83で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号91で示されるアミノ酸配列を含む、または、
前記重鎖可変領域が配列番号83で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号92で示されるアミノ酸配列を含む、または、
前記重鎖可変領域が配列番号83で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号93で示されるアミノ酸配列を含む、または、
前記重鎖可変領域が配列番号83で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号94で示されるアミノ酸配列を含む、または、
前記重鎖可変領域が配列番号83で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号95で示されるアミノ酸配列を含む、または、
前記重鎖可変領域が配列番号83で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号96で示されるアミノ酸配列を含む、または、
前記重鎖可変領域が配列番号84で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号91で示されるアミノ酸配列を含む、または、
前記重鎖可変領域が配列番号84で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号92で示されるアミノ酸配列を含む、または、
前記重鎖可変領域が配列番号84で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号93で示されるアミノ酸配列を含む、または、
前記重鎖可変領域が配列番号84で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号94で示されるアミノ酸配列を含む、または、
前記重鎖可変領域が配列番号84で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号95で示されるアミノ酸配列を含む、または、
前記重鎖可変領域が配列番号84で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号96で示されるアミノ酸配列を含む、または、
前記重鎖可変領域が配列番号85で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号91で示されるアミノ酸配列を含む、または、
前記重鎖可変領域が配列番号85で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号92で示されるアミノ酸配列を含む、または、
前記重鎖可変領域が配列番号85で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号93で示されるアミノ酸配列を含む、または、
前記重鎖可変領域が配列番号85で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号94で示されるアミノ酸配列を含む、または、
前記重鎖可変領域が配列番号85で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号95で示されるアミノ酸配列を含む、または、
前記重鎖可変領域が配列番号85で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号96で示されるアミノ酸配列を含む、または、
前記重鎖可変領域が配列番号86で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号91で示されるアミノ酸配列を含む、または、
前記重鎖可変領域が配列番号86で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号92で示されるアミノ酸配列を含む、または、
前記重鎖可変領域が配列番号86で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号93で示されるアミノ酸配列を含む、または、
前記重鎖可変領域が配列番号86で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号94で示されるアミノ酸配列を含む、または、
前記重鎖可変領域が配列番号86で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号95で示されるアミノ酸配列を含む、または、
前記重鎖可変領域が配列番号86で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号96で示されるアミノ酸配列を含む、または、
前記重鎖可変領域が配列番号87で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号91で示されるアミノ酸配列を含む、または、
前記重鎖可変領域が配列番号87で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号92で示されるアミノ酸配列を含む、または、
前記重鎖可変領域が配列番号87で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号93で示されるアミノ酸配列を含む、または、
前記重鎖可変領域が配列番号87で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号94で示されるアミノ酸配列を含む、または、
前記重鎖可変領域が配列番号87で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号95で示されるアミノ酸配列を含む、または、
前記重鎖可変領域が配列番号87で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号96で示されるアミノ酸配列を含む、または、
前記重鎖可変領域が配列番号88で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号91で示されるアミノ酸配列を含む、または、
前記重鎖可変領域が配列番号88で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号92で示されるアミノ酸配列を含む、または、
前記重鎖可変領域が配列番号88で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号93で示されるアミノ酸配列を含む、または、
前記重鎖可変領域が配列番号88で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号94で示されるアミノ酸配列を含む、または、
前記重鎖可変領域が配列番号88で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号95で示されるアミノ酸配列を含む、または、
前記重鎖可変領域が配列番号88で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号96で示されるアミノ酸配列を含む、または、
前記重鎖可変領域が配列番号89で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号91で示されるアミノ酸配列を含む、または、
前記重鎖可変領域が配列番号89で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号92で示されるアミノ酸配列を含む、または、
前記重鎖可変領域が配列番号89で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号93で示されるアミノ酸配列を含む、または、
前記重鎖可変領域が配列番号89で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号94で示されるアミノ酸配列を含む、または、
前記重鎖可変領域が配列番号89で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号95で示されるアミノ酸配列を含む、または、
前記重鎖可変領域が配列番号89で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号96で示されるアミノ酸配列を含む、または、
前記重鎖可変領域が配列番号90で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号91で示されるアミノ酸配列を含む、または、
前記重鎖可変領域が配列番号90で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号92で示されるアミノ酸配列を含む、または、
前記重鎖可変領域が配列番号90で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号93で示されるアミノ酸配列を含む、または、
前記重鎖可変領域が配列番号90で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号94で示されるアミノ酸配列を含む、または、
前記重鎖可変領域が配列番号90で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号95で示されるアミノ酸配列を含む、または、
前記重鎖可変領域が配列番号90で示されるアミノ酸配列を含み、前記軽鎖可変領域が配列番号96で示されるアミノ酸配列を含む
ことを特徴とする、請求項2に記載の抗体またはその抗原結合断片。
【請求項4】
Fc領域をさらに含み、必要に応じて、ヒト免疫グロブリン(Ig)のFc領域を含み、または必要に応じて、ヒトIgGのFc領域を含み、Fc領域が、ヒトIgG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgA1、IgA2またはIgM由来であることを特徴とする、請求項1~3のいずれか1項に記載の抗体またはその抗原結合断片。
【請求項5】
前記抗原結合断片が、scFv、scFv-Fc、Fv、Fab、Fab’、F(ab)2またはF(ab’)2であることを特徴とする、請求項1~3のいずれか1項に記載の抗体またはその抗原結合断片。
【請求項6】
モノクローナル抗体、二重特異性抗体、多重特異性抗体、組換え抗体、キメラ抗体、二価抗体、抗異型抗体または融合タンパク質であることを特徴とする、請求項1~3のいずれか1項に記載の抗体またはその抗原結合断片。
【請求項7】
請求項1~3のいずれか1項に記載の抗体またはその抗原結合断片、および別のエフェクター分子コンジュゲートを含有することを特徴とする、抗体-薬物複合体。
【請求項8】
請求項1~3のいずれか1項に記載の抗体またはその抗原結合断片をコードすることを特徴とする、核酸分子。
【請求項9】
請求項8に記載の核酸分子を含むことを特徴とする、組換え発現ベクター。
【請求項10】
請求項8に記載の核酸分子を含むことを特徴とする、プラスミド。
【請求項11】
請求項8に記載の核酸分子を含有することを特徴とする、宿主細胞。
【請求項12】
生体サンプルと、請求項1~3のいずれか1項に記載の抗体またはその抗原結合断片とを接触させ、免疫複合体の存在の有無を検出するステップを含み、免疫複合体の存在は、生体サンプル中にL1CAMが存在することを示すことを特徴とする、生体サンプル中のL1CAM発現を検出するex vivoの方法。
【請求項13】
活性物質として、請求項1~3のいずれか1項に記載の抗体またはその抗原結合断片と、薬学的に許容される担体とを含むことを特徴とする、医薬組成物。
【請求項14】
請求項1~3のいずれか1項に記載の抗体またはその抗原結合断片を含むことを特徴とする、試験キット。
【請求項15】
対象の癌を治療するための、請求項1~3のいずれか1項に記載の抗体またはその抗原結合断片
【国際調査報告】