(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-31
(54)【発明の名称】デュアル・ダマシン・ビアとスーパー・ビアによる冗長性とを備えたBEOL上部ビア配線
(51)【国際特許分類】
H01L 21/3213 20060101AFI20241024BHJP
H01L 21/768 20060101ALI20241024BHJP
【FI】
H01L21/88 C
H01L21/90 B
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024527348
(86)(22)【出願日】2022-11-21
(85)【翻訳文提出日】2024-05-09
(86)【国際出願番号】 CN2022133227
(87)【国際公開番号】W WO2023093676
(87)【国際公開日】2023-06-01
(32)【優先日】2021-11-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】390009531
【氏名又は名称】インターナショナル・ビジネス・マシーンズ・コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】INTERNATIONAL BUSINESS MACHINES CORPORATION
【住所又は居所原語表記】New Orchard Road, Armonk, New York 10504, United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100112690
【氏名又は名称】太佐 種一
(74)【代理人】
【識別番号】100120710
【氏名又は名称】片岡 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】ミグノット、ヤン
(72)【発明者】
【氏名】パーク、チャンロ
(72)【発明者】
【氏名】サイモン、ジャック
(72)【発明者】
【氏名】チェン、フュー-チュン
(72)【発明者】
【氏名】リウ、チー-チュン
【テーマコード(参考)】
5F033
【Fターム(参考)】
5F033HH07
5F033HH08
5F033HH19
5F033HH20
5F033HH33
5F033JJ07
5F033JJ08
5F033JJ19
5F033JJ20
5F033JJ33
5F033KK07
5F033KK08
5F033KK19
5F033KK20
5F033KK33
5F033MM01
5F033MM02
5F033NN37
5F033PP14
5F033PP27
5F033QQ12
5F033QQ13
5F033QQ14
5F033QQ24
5F033QQ28
5F033QQ38
5F033QQ39
5F033QQ48
5F033QQ54
5F033QQ83
5F033RR01
5F033RR02
5F033RR04
5F033RR08
5F033RR12
5F033SS15
(57)【要約】
本発明は、ICチップを形成するための集積回路および関連する方法のステップに関する。この方法のステップは、上部ビア・サブトラクティブ・エッチングおよびデュアル・ダマシン・エッチング技術からの下部ビアを使用した冗長な同一ビア・レベル形成を含む半導体デバイス構造体をもたらす。実施形態では、同一レベル冗長性ビアのオプションは任意選択的である。デュアル・ダマシン処理を使用した冗長な同一ビア・レベル接続の提供は、デバイス抵抗と容量性の性能を改善する。さらなる方法のステップは、サブトラクティブ・エッチング金属レベル・ビア形成をバイパスする直接スーパー・ビア接続を含む半導体デバイス構造体をもたらす。これらの強調された方法のステップは、設計の柔軟性を高め、(金属レベルをスキップすることによって)デバイスの占有スペースを減少させ、ビア接続の高さの減少および短い金属接続という利点を有する。このような方法のステップおよび結果として得られたIC装置構造体は、利用されていないスペースを利用し、デバイス性能に悪影響を与えることなくICチップのさらなるサイズ減少を可能にする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
集積回路(IC)装置であって、
第1ライン・レベルの複数の金属配線構造体を含む第1の層間絶縁膜材料層と、
前記第1の層間絶縁膜材料層の上に形成された第2の層間絶縁膜材料層であって、第2ライン・レベルの複数の金属配線構造体を含む第2の層間絶縁膜材料層と、
前記第2の層間絶縁膜材料層内に形成された第3ライン・レベルの複数の金属配線構造体と、
前記第2ライン・レベル及び前記第3ライン・レベルの複数の金属配線構造体間のビア・レベルと、を備え、前記ビア・レベルは、
前記第2ライン・レベルの第2のレベル金属配線構造体を前記第3ライン・レベルの第3のレベル金属配線構造体に接続する第1の金属ビアと、同じ前記第2のレベル金属配線構造体を同じ前記第3のレベル金属配線構造体に接続する冗長金属ビアとを備える、集積回路装置。
【請求項2】
前記第2のレベル金属配線構造体を前記第3のレベル金属配線構造体に接続する前記第1の金属ビアが、サブトラクティブ・エッチング金属を含み、同じ前記第2のレベル金属配線構造体を同じ前記第3のレベル金属配線構造体に接続する前記冗長金属ビアが、エッチングできないダマシン金属を含む、請求項1に記載の集積回路装置。
【請求項3】
第2のレベル金属配線構造体を第3のレベル金属配線構造体に接続する第1の金属ビアが、エッチングできないダマシン金属を含む単独の非冗長ビア接続である、請求項1に記載の集積回路装置。
【請求項4】
前記第1ライン・レベル及び前記第2ライン・レベルの複数の金属配線構造体間のさらなるビア・レベルをさらに備え、前記さらなるビア・レベルが、
前記第1ライン・レベルの1つ以上の第1のレベル金属配線構造体を、前記第2ライン・レベルの1つ以上の第2のレベル金属配線構造体に接続する1つ以上の金属ビア接続を備え、第1のレベル金属配線構造体を第2のレベル金属配線構造体に接続する金属ビアが、エッチングできないダマシン金属を含む、請求項1に記載の集積回路装置。
【請求項5】
前記第1ライン・レベル及び前記第3ライン・レベルの複数の金属配線構造体間のさらなるビア・レベルをさらに備え、前記さらなるビア・レベルが、
前記第1ライン・レベルの第1のレベル金属ビア配線構造体を、前記第3ライン・レベルの第3のレベル金属配線構造体に接続する1つ以上の金属スーパー・ビア接続を備え、前記第1のレベル金属配線構造体を前記第3のレベル金属配線構造体に接続するスーパー金属ビアが、エッチングできないダマシン金属である、請求項4に記載の集積回路装置。
【請求項6】
形成された第3のレベル金属配線構造体が、
該第3のレベル金属配線構造体を第2のレベル金属配線構造体に接続する冗長金属ビア部分であって、形成された前記第3のレベル金属配線構造体に同じ前記第2のレベル金属配線構造体を接続するさらなる金属ビアと重複している冗長金属ビア部分と、
前記第3のレベル金属配線構造体を第1のレベル金属配線構造体に接続するスーパー・ビア部分とをさらに備える、請求項5に記載の集積回路装置。
【請求項7】
冗長金属ビア部分およびスーパー・ビア部分を含む形成された前記第3のレベル金属配線構造体が、エッチングできないダマシン金属材料で形成され、前記さらなる金属ビアが、サブトラクティブ・エッチング金属を含む、請求項6に記載の集積回路装置。
【請求項8】
集積回路(IC)装置を形成する方法であって、
第1の層間絶縁膜材料層内に第1のライン・レベル金属配線構造体を形成することと、
前記第1の層間絶縁膜材料層の上に第2の層間絶縁膜材料層を形成することと、
前記第2の層間絶縁膜材料層内に第2のライン・レベル金属配線構造体を形成することと、
1つ以上の第2のライン・レベル金属配線構造体に接続されたビア・レベル金属ビアを形成することと、
前記第2の層間絶縁膜材料層内に第3のライン・レベル金属配線構造体を形成することであって、形成された第1のビア・レベル金属ビアが、第2のライン・レベル金属配線構造体を形成された第3のライン・レベル金属配線構造体に接続することとを含み、
前記第2の層間絶縁膜材料層内に第3のライン・レベル金属配線構造体を形成することは、前記第1のビア・レベル金属ビアと同じ前記第2のレベル金属配線構造体を同じ前記第3のレベル金属配線構造体に接続する冗長金属ビアを形成することを含む、方法。
【請求項9】
第2のレベル金属配線構造体を第3のレベル金属配線構造体に接続する前記第1のビア・レベル金属ビアを形成することは、
サブトラクティブ・エッチング処理を行うことを含み、前記第1の金属ビアが、サブトラクティブ・エッチング金属を含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記第2の層間絶縁膜材料層内に第3のライン・レベル金属配線構造体を形成することは、
前記第2の層間絶縁膜材料層の表面上にハードマスク層を堆積することと、
前記ハードマスク層を通る1つ以上のトレンチ開口部をエッチングすることにより、前記ハードマスク層をパターニングし、前記ハードマスク層を貫通する前記1つ以上のエッチングされたトレンチ開口部は、前記第3のライン・レベル金属配線構造体を形成するために使用されるメタライゼーション機構を画定することと、を含む、請求項8に記載の方法。
【請求項11】
前記第2の層間絶縁膜材料層内に第3のライン・レベル金属配線構造体を形成することは、
犠牲有機平坦化層(OPL)を、前記ハードマスク層を通って形成される各々の前記1つ以上のエッチングされたトレンチ開口内に堆積し、犠牲材料層を、ハードマスク層の残りの部分の表面上に犠牲材料層を形成するために、前記犠牲材料をさらに堆積することと、
前記犠牲材料層の上面を平坦化することと、さらに含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記第2の層間絶縁膜材料層内に第3のライン・レベル金属配線構造体を形成することは、
前記犠牲OPLの上面の上に酸化層を形成することと、
前記酸化層の前記上面の上にレジスト層を形成し、前記レジスト層を、さらなる第3のライン・レベル・メタライゼーション機構を画定する1つ以上の開口でパターニングすることと、
パターニングされた前記レジスト層に形成された前記1つ以上の開口において、前記酸化層、前記犠牲OPL、前記ハードマスク層を通って、ならびに1つ以上の前記第2の層間絶縁膜材料層および前記第1の層間絶縁膜材料層を通って延在する1つ以上のダマシン・トレンチを形成するためにデュアル・ダマシン・エッチングを適用することとをさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記デュアル・ダマシン・エッチングが、
ダマシン・トレンチの前記エッチングを第2のライン・レベル金属配線構造体の表面上で停止させ、前記第2のライン・レベル金属配線構造体の表面の一部分を露出させることをさらに含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記デュアル・ダマシン・エッチングが停止される前記第2のライン・レベル金属配線構造体が、サブトラクティブ・エッチング処理によって形成されるビア・レベル金属ビア接続を含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記デュアル・ダマシン・エッチングが、
ダマシン・トレンチの前記エッチングを、第1のライン・レベル金属配線構造体の表面上で停止させ、前記第1のライン・レベル金属配線構造体の表面の一部分を露出させることをさらに含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記第2の層間絶縁膜材料層内に前記第3のライン・レベル金属配線構造体を形成することは、
前記犠牲材料層を除去することと、
前記第2の層間絶縁膜材料層の1つ以上の露出された表面を通ってエッチングすることとを含み、前記第2の層間絶縁膜材料層の前記1つ以上の露出された表面を通ってエッチングすることは、1つ以上の第2のライン・レベル金属配線構造体に接続された1つ以上のビア・レベル金属ビアの上面を露出させるように延在しており、前記第2の層間絶縁膜材料層の1つ以上の露出された表面および形成された前記1つ以上のダマシン・トレンチを通ってエッチングすることは、前記第3のライン・レベル金属配線構造体を画定するために、前記第2の層間絶縁膜材料層内にトポグラフィを形成することを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記第2の層間絶縁膜材料層内に前記第3のライン・レベル金属配線構造体を形成することは、
パターニングされた前記ハードマスク層の残りの部分を除去することと、
エッチングできないダマシン金属を、各々の形成された前記ダマシン・トレンチを充填するように堆積させることであって、堆積された前記エッチングできないダマシン金属が、第2の層間絶縁膜材料層内の形成されたトポグラフィの高さと一致し、かつ前記高さまで延在することと、
化学的機械平坦化を行って、堆積された前記エッチングできないダマシン金属の前記高さを減少させ、最終的に形成された第3のライン・レベル金属配線構造体をもたらすこととをさらに含む、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
形成された第3のライン・レベル金属配線構造体は、
前記サブトラクティブ・エッチング処理によって形成された前記ビア・レベル金属ビア接続を有する同じ前記第2のレベル金属配線構造体に接続する前記冗長金属ビアであって、前記エッチングできないダマシン金属を含む冗長金属ビアと、
他のビア・レベル金属ビア接続を有しない第2のレベル金属配線構造体に接続する非冗長金属ビアであって、前記エッチングできないダマシン金属を含む非冗長金属ビアと、
第1のレベル金属配線構造体へのスーパー・ビア金属接続であって、前記エッチングできないダマシン金属を含むスーパー・ビア金属接続とのうちの1つ以上を含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
集積回路(IC)装置であって、
第1のライン・レベル金属配線構造体を含む第1の層間絶縁膜材料層と、
前記第1の層間絶縁膜材料層の上に形成された第2の層間絶縁膜材料層であって、第2のライン・レベル金属配線構造体を含む第2の層間絶縁膜材料層と、
前記第2の層間絶縁膜材料層内に形成された第3のライン・レベル金属配線構造体と、
エッチングできないダマシン金属からなり、かつ第2のライン・レベル金属配線構造体を第3のライン・レベル金属配線構造体に接続する第1の金属ビアであって、デュアル・ダマシン処理によって形成される第1の金属ビアとを備える、集積回路装置。
【請求項20】
第1のライン・レベル金属配線構造体を第3のレベル金属配線構造体に接続するエッチングできないダマシン金属からなる第2の金属ビアであって、デュアル・ダマシン処理によって形成される第2の金属ビアをさらに備える、請求項19に記載の集積回路装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、サブ・レベル配線またはデバイス、あるいはその両方を備える集積回路(IC)、およびその製造方法に関する。より詳しくは、本発明は、2つの隣り合ったライン・レベル間の少なくとも1つのビア・レベルに位置する配線またはデバイス、あるいはその両方を備えるICに関する。
【背景技術】
【0002】
集積回路(IC)設計は、通常、層間絶縁膜(ILD)によって互いに絶縁され、かつその間で複数の金属ビアによって相互接続された多重レベル配線またはデバイス、あるいはその両方を備える。配線またはデバイスあるいはその両方が位置するレベルは、通常「ライン・レベル」と呼ばれ、金属ビアが位置するレベルは、通常「ビア・レベル」と呼ばれる。
【0003】
ICチップが積極的に微細化されるにつれて、ライン・レベルにおける配線またはデバイスあるいはその両方の密度は大幅に増加し、最適なデバイス性能のために許容される最大密度に次第に達する。
【0004】
デバイス性能に悪影響を与えることなく、ICチップのサイズをさらに小さくする必要性が継続的に存在する。
【発明の概要】
【0005】
本発明は、一態様では、集積回路(IC)装置において半導体構造体を形成するためのシステムおよび方法に関する。
【0006】
本発明は、一態様では、ビア配置を改善し、メモライゼーションによる二重ビア・パターニングを避ける、半導体構造体を形成するためのシステムおよび方法に関する。
【0007】
一態様では、抵抗を減少させ、その結果、デバイスの占有スペースを減少させながらデバイス性能を向上させる、金属ビア接続冗長性を提供するために、隣り合った金属レベルを接続する2つのビアを形成することを含む、半導体構造および方法が提供される。
【0008】
さらなる態様では、抵抗を減少させ、結果としてデバイス性能を向上させる金属接続冗長性を提供するために、各2ビア接続が隣り合った金属レベルを接続する1つ以上の2ビア接続の同時形成を含む半導体構造および方法が提供される。
【0009】
さらなる態様では、1つ以上の2ビア接続と、離間している2つの金属レベルを直接接続し、介在する金属レベルをスキップするビアである「スーパー・ビア」または「スキップ・ビア」接続との同時形成を含む、半導体構造および方法が提供される。
【0010】
本開示の第1の態様によれば、集積回路(IC)装置が提供される。このIC装置は、第1ライン・レベルの複数の金属配線構造体を含む第1の層間絶縁膜材料層と、第1の層間絶縁膜材料層の上に形成された第2の層間絶縁膜材料層であって、第2の層間絶縁膜材料層は、第2ライン・レベルの複数の金属配線構造体を含む、第2の層間絶縁膜材料層と、第2の層間絶縁膜材料層内に形成された第3ライン・レベルの複数の金属配線構造体と、第2ライン・レベル及び第3ライン・レベルの複数の金属配線構造体間のビア・レベルとを備え、ビア・レベルは、第2ライン・レベルの第2のレベル金属配線構造体を第3ライン・レベルの第3のレベル金属配線構造体に接続する第1の金属ビアと、同じ第2のレベル金属配線構造体を同じ第3のレベル金属配線構造体に接続する冗長金属ビアとを備える。
【0011】
本開示のさらなる態様によれば、集積回路(IC)装置を形成する方法が提供される。方法は、第1の層間絶縁膜材料層内に第1のライン・レベル金属配線構造体を形成することと、第1の層間絶縁膜材料層上に第2の層間絶縁膜材料層を形成することと、第2の層間絶縁膜材料層内に第2のライン・レベル金属配線構造体を形成することと、1つ以上の第2のライン・レベル金属配線構造体に接続された金属ビアのビア・レベルを形成することと、第2の層間絶縁膜材料層内に第3のライン・レベル金属配線構造体を形成することとを含み、形成された第1のビア・レベル金属ビアが第2のライン・レベル金属配線構造体を金属配線構造体の形成された第3のライン・レベルに接続し、第2の層間絶縁膜材料層内に第3のライン・レベル金属配線構造体を形成することは、第1のビア・レベル金属ビアとして、同じ第2のレベル金属配線構造体を、同じ第3のレベル金属配線構造体に接続する冗長金属ビアを形成することを含む。
【0012】
本開示のさらなる態様によれば、集積回路(IC)装置が提供される。このIC装置は、第1のライン・レベル金属配線構造体を含む第1の層間絶縁膜材料層と、第1の層間絶縁膜材料層の上に形成された第2の層間絶縁膜材料層であって、第2の層間絶縁膜材料層は、第2のライン・レベル金属配線構造体を含む、第2の層間絶縁膜材料層と、第2の層間絶縁膜材料層内に形成された第3のライン・レベル金属配線構造体と、エッチングできないダマシン金属からなり、かつ第2のライン・レベル金属配線構造体を第3のライン・レベル金属配線構造体に接続する第1の金属ビアであって、第1の金属ビアが、デュアル・ダマシン処理によって形成される、第1の金属ビアとを備える。
【0013】
本発明のその他の態様、特徴および利点は、以下の開示および添付の特許請求の範囲からより完全に明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1A】本開示の態様を示す半導体デバイス構造体の一部分の例示的な断面図である。
【
図1B】本開示の代替実施形態のさらなる態様を示す半導体デバイス構造体の一部分の例示的な断面図である。
【
図2A】本開示の態様による、デバイスを形成するために使用される中間半導体構造体をもたらす半導体製造MOLおよびBEOL処理ステップのシーケンスを示す断面図である。
【
図2B】本開示の態様による、デバイスを形成するために使用される中間半導体構造体をもたらす半導体製造MOLおよびBEOL処理ステップのシーケンスを示す断面図である。
【
図2C】本開示の態様による、デバイスを形成するために使用される中間半導体構造体をもたらす半導体製造MOLおよびBEOL処理ステップのシーケンスを示す断面図である。
【
図2D】本開示の態様による、デバイスを形成するために使用される中間半導体構造体をもたらす半導体製造MOLおよびBEOL処理ステップのシーケンスを示す断面図である。
【
図2E】本開示の態様による、デバイスを形成するために使用される中間半導体構造体をもたらす半導体製造MOLおよびBEOL処理ステップのシーケンスを示す断面図である。
【
図2F】本開示の態様による、デバイスを形成するために使用される中間半導体構造体をもたらす半導体製造MOLおよびBEOL処理ステップのシーケンスを示す断面図である。
【
図2G】本開示の態様による、デバイスを形成するために使用される中間半導体構造体をもたらす半導体製造MOLおよびBEOL処理ステップのシーケンスを示す断面図である。
【
図2H】本開示の態様による、冗長なデュアル・ダマシン金属「同一レベル」ビアおよびデュアル・ダマシン金属「スーパー・ビア」を含む最終的な半導体構造体の断面図である。
【
図2I】本開示の変形例による、冗長性のない形成されたデュアル・ダマシン金属ビアを含む代替の最終的な半導体構造体の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
次に、本出願に付随する以下の説明および図面を参照しながら、本出願をより詳細に説明する。本出願の図面は、説明のためにのみ提供されるものであり、図面は一定縮尺で描かれたものではないことに留意されたい。また、同様の要素および対応要素は同様の参照番号で参照されていることに留意されたい。
【0016】
以下の記述では、本出願の様々な実施形態の理解を提供するために、特定の構造体、構成要素、材料、寸法、処理ステップ、および技術など、多数の特定の詳細を述べる。しかしながら、当業者であれば、これらの特定の詳細がなくても、本出願の様々な実施形態を実施できることが理解されよう。他の例では、よく知られる構造体または処理ステップは、本出願が不明瞭になるのを避けるために詳しく説明されていない。
【0017】
層、領域、または基板としての要素が他の要素の「上(onもしくはover)」にあるとして表現される場合、それは、他の要素上に直接ある場合もあれば、間に介在する要素が存在する場合もあることが理解されよう。一方、ある要素が他の要素の「直接上にある(directly onもしくはdirectly over)」と表現される場合、間に介在する要素は存在しない。また、ある要素が他の要素の「下(beneathもしくはunder)」にあると表現される場合、その要素は直接他の素子の下(beneathもしくはunder)にある場合もあれば、間に介在する要素が存在する場合もあることが理解されよう。一方、ある要素が他の要素の「直接下(directly beneathもしくはdirectly under)」にあると表現される場合、間に介在する要素は存在しない。
【0018】
図1Aは、本開示の態様を示す半導体デバイス構造体10の一部分の例示的な断面図である。
図1Aに示されるように、構造体10は、コンデンサ、ダイオード、抵抗器、トランジスタ、インダクタ、バラクタを含むがそれに限定されない論理回路構成要素などのすでに形成されている個別のデバイス(図示せず)を相互接続する電導性配線、接点、絶縁材料層、金属レベルなどを作製するためのMOL(Middle-of-Line)またはBEOL(Back-End-Of-Line)半導体製造処理を強調している。
図1Aに示されるように、例示的な構造体10は、下方から上方に向かって、酸化物誘電材料もしくはシリコンドープ酸化物などの低k誘電材料の第1の層間絶縁膜(ILD)層12と、層間絶縁膜材料層12の上方に形成された上部誘電体材料キャップ層17と、誘電体材料キャップ層17の上方に形成された低k誘電体材料の第2の層間絶縁膜(ILD)材料層20とを含む。一実施形態では、好適なILD層材料は、SiCOH、SICNH、多孔質シリケート、炭素ドープ酸化物、シリコンドープ酸化物、シリコンドープ酸窒化物、炭素ドープ酸化ケイ素(SiCOH)およびその多孔質変形体、シルセスキオキサン、シロキサン、または、例えば、約2~約4の範囲の誘電率を有する他の誘電体材料を含み得る。約2.7~2.8の誘電率(k)を有するSiCOH誘電体膜は、例えば、1つ以上のILD層を含み得る。このような誘電体膜は、プラズマ化学気相成長法(PECVD)を用いて堆積され得る。第1の層間絶縁膜材料層12内に形成されるのは、例示的な金属構造体15、例えば、金属ワイヤ、バーまたは同様の金属構造体である。この金属構造体15を、本明細書では第1の金属レベル(「M1」)金属構造体と呼ぶ。一実施形態では、M1金属レベル構造体15は、従来のリソグラフィ・パターニング、サブトラクティブ・エッチング、および金属材料堆積処理によって形成される。金属構造体15は、Mo、Ru、W、Al、TiNなどのエッチング可能金属材料、またはプラズマ反応性イオン・エッチング(RIE)によって除去可能な任意の他の金属材料で形成することができる。このM1レベル構造体の一部として、金属構造体、例えば、第2の層間絶縁膜(ILD)材料層20に形成された第2の金属レベル(「M2」)に導電性相互接続を提供するように機能する、形成された金属ビア16がある。M1金属レベルに形成されたこのビア16は、「M1V1」相互接続と呼ばれ、Mo、Ru、W、Al、TiNを含むがこれらに限定されない同一または異なるエッチング可能金属材料の従来のサブトラクティブ金属エッチング処理によって形成することができる。M1V1ビア16の上面を露出させ、誘電体キャップ層17の表面と同一平面上にあるようにするために、後続の平坦化処理が行われ得る。すなわち、キャップ層17のCMP処理は、キャップ層17とビア16の上部とを同じレベルに有することを実現するために、ビア16からの金属の高さ選択性を有する。
【0019】
次に、従来の処理によって、第2の層間低k絶縁膜材料層20内に形成され、キャップ層17の上に堆積されるのは、例示的なM2金属構造体23およびM2金属構造体24である。M2金属構造体24は、上方に形成され、M1V1ビア16の露出した上面に電気的に接続されていると示されている。さらに
図1Aに示されるように、サブトラクティブ・エッチング処理を使用して、M2金属構造体23の上部に、「M2V2」上部金属ビア構造体26が形成され、M2金属構造体24の上部に、M2V2上部金属ビア構造体27が形成される。M2金属構造体24は、M1V1相互接続ビア16の露出した上面への電気的接続のために位置している。それぞれの中間M2V2相互接続ビア構造体26、27を有するM2金属レベル構造体23、24は、Mo、Ru、W、Al、TiNを含むがこれらに限定されないエッチング可能金属材料で形成されている。
【0020】
次に、それぞれのサブトラクティブ金属ビア26、27を有する、M2金属レベル構造体23、24が埋め込まれた第2の層間絶縁膜材料層20を形成するための低k誘電体の再充填を含むその後の半導体処理ステップの結果、さらに第2の層間絶縁膜材料層20の上面を平坦化するためのさらなるCMP処理の結果後、後続のメタライゼーションのための第3の金属レベル(「M3」)トレンチを画定するために使用される上部ハードマスク(図示せず)が、絶縁膜材料層20上にさらに形成される。M3金属レベル・トレンチを画定するさらなるリソグラフィ・パターニングおよびエッチング処理ステップを行った後、その後に形成されたM3金属レベル構造体をM1およびM2金属レベル構造体の両方に接続するためのビアを形成するために使用されるトレンチを少なくとも形成するために、デュアル・ダマシン処理がその後に行われる。すなわち、第1のデュアル・ダマシン処理は、サブトラクティブM2金属構造体23の一部分に置かれ、充填されると、前に形成された同一レベルの金属ビア26で冗長化された「同一レベル」のビア・トレンチを形成するために行われる。この形成された「同一レベル」のビア・トレンチは、形成されたサブトラクティブ金属ビア26、27と同一レベルでの冗長ビアの形成をもたらす。この方法は、2つ以上のビアをきわめて接近させ、さらに多レベルのビア冗長性を可能にするための複合の二重または多重ビアのカラー・パターニングを回避することにより、従来の処理ステップを改善する。絶縁膜材料層20および12を通って延び、形成されたサブトラクティブM1金属構造体15に置かれる「スーパー・ビア」を形成するために、さらなるデュアル・ダマシン処理が行われる。さらに、M3金属構造体を形成する追加機構を画定するために、さらなるエッチング・ステップが行われ得る。そのような1つのさらなるエッチング・ステップは、それぞれ下層の金属構造体23、24を接続するそれぞれのサブトラクティブ金属ビア26、27の上面33、34を露出させるように、絶縁膜材料層20の一部分を除去するために行われ得る。絶縁膜材料層20のさらなる部分を除去することにより、さらなるメタライゼーション機構を画定するためのさらなるエッチング・ステップの結果、さらに、形成された上部のハードマスクを除去するための上部ハードマスク除去処理を行った後、銅(Cu)などのダマシン金属を堆積して、画定された同一レベルのビアおよびスーパー・ビア・トレンチならびにその他の形成されたメタライゼーション機構を充填する。このような銅堆積は、銅シード層を形成することと、次いで銅堆積ステップとを含んでもよく、同一レベルのビアおよびスーパー・ビア・トレンチ、ならびに他の形成されたメタライゼーション機構を充填する。
【0021】
図1Aに示されるように、ダマシン金属充填とそれに続く化学的機械平坦化(CMP)ステップが、M3金属構造体30、31をもたらし、M3金属構造体30は、その上面を介してM2金属構造体23、24と電気的に接続される。M3金属構造体30は、充填された同一レベルのビア・トレンチからの、形成された同一レベルのダマシン金属ビア50をさらに含む。このようにしてM3金属構造体30は、元のサブトラクティブ金属ビア26を介して下層のM2金属構造体23、およびデュアル・ダマシンによる上部の「M3V2」相互接続ビアと呼ばれる形成された同一レベルのダマシン金属ビア50と接続する。同一レベルのダマシン金属ビア50と、前に形成されたサブトラクティブ金属ビア26とは、M3金属レベル構造体30と下層のM2金属レベル構造体23との間の冗長接続である。さらに、
図1Aの結果として得られた構造体10は、後で形成された構造体から下層のM1金属構造体15への直接電気接続を提供するスーパー・ビア40を形成するためのダマシン金属が充填されたスーパー・ビア・トレンチを図示する。
【0022】
図1Bは、本開示の代替実施形態のさらなる態様を示す、半導体デバイス構造体11の一部分の例示的な断面図を示す。特に、
図1Bは、
図1Aに示した結果的に得られた構造体10と全く同じ構造体を示すが、
図1Bの構造体11は、下層のM2金属レベル23を接続する形成されたサブトラクティブ・エッチング金属ビア26を含まない。したがって、
図1Aの構造体10と
図1Bの構造体11との唯一の違いは、
図1Bの構造体11において、形成された上部M3V2ダマシン金属ビア接続50が、M3金属構造体30と下層のM2金属構造体23との間の接続のみであることであり、すなわち、M3金属構造体30と下層のM2金属構造体23との間に同じビア・レベルの電気接続冗長性が存在しない。
【0023】
図2A~
図2Gは、
図2Hに示される冗長デュアル・ダマシン金属「同一レベル」ビアおよびデュアル・ダマシン金属「スーパー・ビア」を含み、
図2Iに示される冗長でないデュアル・ダマシン金属ビア接続を任意選択で含む、最終構造体をもたらす中間半導体構造体をもたらす半導体製造MOLおよびBEOL処理ステップのシーケンスを図示する断面図を示す。
【0024】
図2Aに示されるように、初期半導体構造体100の断面図が図示されている。初期構造体100は、トランジスタ、コンデンサ、抵抗器などのすでに形成された個別のデバイス(図示せず)を相互接続する導電性配線、接点、絶縁材料層、金属レベルなどを作製するためのMOLまたはBEOL半導体製造処理で形成される。
図2Aに示されるように、例示的な構造体100は、下方から上方に向かって、低k誘電体材料の第1の層間絶縁膜層12と、層間絶縁膜材料層12の上方に形成された上部誘電体材料キャップ層17と、誘電体材料キャップ層17の上方に形成された低k誘電体材料の第2の層間絶縁膜材料層20とを含む。第1の層間絶縁膜材料層12内に形成されるのは、少なくとも1つの例示的な第1のライン・レベル(M1)金属構造体15、例えば、Mo、Ru、W、Al、TiNなどのエッチング可能金属材料、またはプラズマRIEによって除去可能な任意の他の金属材料(例えば、金属配線構造体)で形成された金属ワイヤ、バー、または同様の金属配線構造体である。このM1レベル配線構造体15の上に、従来のサブトラクティブ・エッチング処理によって形成された形成M1V1ビア16が存在する。M1V1ビア16は、第2の層間絶縁膜材料層20に形成されたM2金属構造体に導電性相互接続を提供するように機能する。M1V1ビア16の上面は、誘電体キャップ層17の上面と同一平面上にあり、形成されたM2金属構造体に対して露出され、導電接続されている。さらに、
図2Aに示されるように、非限定的かつ例示的な目的のために、追加の第1のライン・レベル(M1)金属配線構造体は、1つ以上の金属構造体113と、M1金属構造体15と同一レベルのさらなる別の場所に形成された複数の離間した金属構造体118とを含み得る。一実施形態では、第1のライン・レベル金属配線は、約18nm~約200nmの範囲のワイヤ幅を有し得、M1V1ビア16は、約18nm~約40nmの範囲の幅を有し得る。
【0025】
さらに
図2Aに示されるように、誘電体キャップ層17の上、かつ第2の層間絶縁膜材料層20内には、
図1Aにあるように、少なくとも例示的な第2のライン・レベル(M2)金属構造体23およびM2金属構造体24が形成されている。M2金属構造体24は、M1V1相互接続ビア16の露出した上面への電気的接続のために形成されている。それぞれのビア26、27を有するM2金属レベル配線構造体23、24は、Mo、Ru、W、Al、TiNなどのエッチング可能な金属材料で形成されている。
図1Aにあるように、M2金属構造体23の上方にサブトラクティブ・エッチング処理によってさらに形成されているのは、上部ビア部分26であり、M2金属構造体24の上方にサブトラクティブ・エッチング処理によって形成されているのは、上部ビア部分27である。さらに
図2Aに示されているのは、非限定的かつ例示的な目的で、従来のリソグラフィ・パターニング、サブトラクティブ・エッチング、および金属材料堆積処理によって形成された、1つ以上のさらなる例示的なM2金属レベル構造体123、124、125、126である。これらの追加の例示的なM2金属レベル構造体123、124、125および126は、第2の層間絶縁膜材料層20内の誘電体キャップ層17の上のさらなる別の位置に形成されている。例示的なM2金属レベル構造体123、124、125および126を形成した後、後続の低k誘電体材料の再充填処理を実行し、後続のCMP処理を実行して第2の層間絶縁膜材料層20の表面201を平坦化する。一実施形態では、第2のライン・レベル金属配線は、約18nm~約200nmの範囲のワイヤ幅を有し得、形成されたサブトラクティブ・エッチング・ビア26、27、124、127は、約18nm~約40nmの範囲の幅を有し得る。
【0026】
実施形態では、第1の層間絶縁膜材料層12および第2の層間絶縁膜材料層20は、低k誘電体材料層(例えば、SiO2の誘電率より小さい誘電率を有する)であり得る。これらの層間絶縁膜材料層は、少なくとも2つの異なる誘電体材料を含むハイブリッド誘電体構造体であり得る。例えば、層12および層20は、デバイスのR/C性能を最適化するために、2つ以上の異なる誘電体層で構成することができる。例えば、ILD層12または20は、ビア相当高さの場合のビア性能のために最適化された下部膜と、トレンチ性能のために最適化された上部膜の二層膜であり得る。
【0027】
第2の層間絶縁膜材料層20の表面201上に形成されているのは、誘電体材料層または誘電体材料層のスタック200であり、例えば、下方から上方に向かって、5nm~20nmの範囲の厚さのさらなる誘電体キャップ層205、例えば、10nm~40nmの範囲の厚さのTiN W、WC、WSi、BNなどの材料からなるハードマスク層210、および10nm~40nmの範囲の厚さのさらなる上部テトラエチルオルソシリケート(TEOS)誘電体材料層215を含む。これらの層205、210、215は、M3金属レベル構造体を形成するためのさらなるトレンチを画定するために使用されるハードマスク・オープン(HMO)エッチング・スタックを形成し、例えば化学気相成長法(CVD)、プラズマ化学気相成長法(PECVD)、物理気相成長法(PVD)を含む従来の堆積技法によって形成することができる。
【0028】
図2Bは、その後に形成されるM3金属構造体の機構を画定するためにハードマスク層スタック200をパターニングするステップのさらなる適用でもたらされる構造体をさらに図示する。これらの次のレベルのメタライゼーション機構は、HMO積層スタック200にトレンチ220のパターンをエッチングするためのさらなるリソグラフィ・パターニングおよびRIEエッチングのステップによって形成され、各トレンチを形成するためのエッチングは、第2の層間絶縁膜材料層20の上方の誘電体キャップ層205の表面205上で停止する。非限定的かつ例示的な目的のために、
図2Bの例示的な構造体100に示されるように、適用されたリソグラフィ・パターンニングおよびRIEエッチングは、HMOトレンチ・パターン220を形成するハードマスク層に例示的なトレンチ250、255、260、265および270を形成した。一実施形態では、リソグラフィ・パターンニングのステップは、ハードマスク積層スタック200の表面上にフォトレジスト(図示せず)を形成することと、フォトレジストを所望のパターンの放射光に露光することと、その後、従来のレジスト用現像液を利用して露光されたフォトレジストを現像することとを含み得る。その後、フォトレジスト内のパターンがハードマスク200を通って転写され、最小限の凹部(例えば、<5nm)を有して層205上で停止する。単一エッチングまたは多重エッチングは、
図2Bに示される結果として得られたHMOトレンチ・パターン220を提供するために使用され得る。エッチングまたは多重エッチングは、ドライエッチ処理、化学ウェット・エッチ処理、またはそれらの組合せを含み得る。ドライエッチを使用する場合、ドライエッチは、反応性イオン・エッチング処理、プラズマ・エッチング処理、イオン・ビーム・エッチングまたはレーザーアブレーションであり得る。パターニングされたフォトレジスト材料は、パターンを少なくともハードマスクに転写した後であれば、いつでも従来の剥離処理を利用して除去することができる。
【0029】
図2Cは、パターニングされたHMOスタック層200のトレンチ220のうちの形成されたパターンの各々の形成されたトレンチ255、260、265および270を充填し、その被覆範囲がパターニングされたHMOスタック層220の残りのHMO層スタック部分の高さを上回る厚さまで延びて、パターニングされたHMOスタック層220の残りのHMO層スタック部分をカプセル化する、有機平坦化材料(OPL)層300で構成されるリソグラフィ・スタックを形成した結果として得られた構造体をさらに図示する。一実施形態では、OPL層300はOPLによって形成することができる。OPL層300の上方にさらに形成されているのは、ALDまたはLTOによって堆積された薄酸化物層303、またはシリコン含有反射防止コーティング(SiARC)などのスピン層であり、さらなる上部レジスト層306が、ビア・パターンのための場所309を形成するためにリソグラフィ処理によって現像されている。一実施形態では、ビア場所309を含むビア・パターンは、酸化物層303の表面上でフォトレジスト層306を所望の放射パターンに露光し、次いで、露光されたフォトレジストを従来のレジスト現像液を利用して現像することによって形成される。次いで、フォトレジスト内のパターンは、犠牲OPL層300、下層のILD層20および下層のILD層12を通って転写される。
【0030】
図2Dを参照すると、形成される様々なM3レベル構造体と下層のM2金属レベル構造体との間に冗長な同一レベルのビア接続を形成するために使用される、犠牲OPL層300および第2の層間絶縁膜材料層20を通る形成されたビア・パターンの1つ以上の場所309でトレンチをエッチングするための、さらに適用されたデュアル・ダマシン・リソグラフィ・パターニングおよびエッチングのステップからもたらされるさらなる例示的な構造体100が図示されている。
図2Dは、形成される様々なM3金属レベル構造体と下層のM1金属構造体との間にスーパー・ビア接続を形成するために使用される、犠牲OPL300、第2の層間絶縁膜材料層20、および第1の層間絶縁膜材料層12の一部分を通って延びるさらなるビアを、形成されたビア・パターンの他の場所309においてエッチングするための、さらに適用されたデュアル・ダマシンからもたらされる構造体をさらに図示している。例えば、リソグラフィ・パターニングおよびRIEエッチングのステップは、犠牲OPL300と、M2金属構造体23、123へのそれぞれの冗長な同一レベルのビア接続をそれぞれ形成するために使用される同一の金属レベルのビア・トレンチ310、340を含む第2の層間絶縁膜材料層15とを通るビアを作成するためのデュアル・ダマシン処理、ならびに、犠牲OPL層300と、第2の層間絶縁膜材料層15と、形成されるM3金属レベルの構造体機構およびM1金属構造体15からスーパー・ビア接続を形成するために使用されるスーパー・ビア・トレンチ320、形成されるM3金属レベル構造体機構とM1金属構造体113のスーパー・ビア接続を形成するために使用されるスーパー・ビア・トレンチ330、別のM3金属レベル構造体からM1金属構造体119へのスーパー・ビア接続を形成するために使用されるスーパー・ビア・トレンチ350を含む第1の層間絶縁膜材料層12の一部分とを通るトレンチを作成するためのデュアル・ダマシン処理において実行される。
図2Dは、形成されるそれぞれの他のM3金属レベル構造体機構とそれぞれのM2金属レベル構造体125、126とのビア接続を形成するために使用される追加のビア・トレンチ360、370を作成するためのさらなるデュアル・ダマシン・リソグラフィ・パターニングおよびRIEエッチングの処理の結果を示す。
【0031】
一実施形態では、
図2Dに示されるように、単一エッチングまたは多重エッチングが、下層のM2レベル金属配線構造体の表面上で停止する、結果として得られたM3V2レベル・トレンチ310、340と、下層のM1レベル金属配線構造体の表面上で停止するスーパー・ビアまたはスキップ・ビア・トレンチ320、330、350とを提供するために使用され得る。エッチングまたは多重エッチングは、ドライエッチ処理、化学ウェット・エッチ処理、またはそれらの組合せを含み得る。ドライエッチを使用する場合、ドライエッチは、反応性イオン・エッチング処理、プラズマ・エッチング処理、イオン・ビーム・エッチングまたはレーザーアブレーションであり得る。パターニングされたフォトレジスト材料は、OPL層300の開口中に、例えばO2、CO/CO2またはN2/H2で構成されるエッチング・プラズマを用いて除去される。層303(例えば、SiARC)は、例えば、CF4、C4F8、C4F6などのフッ化炭素ガスと、CH2H2、Ar、N2、およびO2などの添加ガスとで構成されるエッチング・プラズマを用いて、層205、20、17、および12の誘電エッチング中に除去される。
【0032】
図2Eは、下層の層間絶縁膜材料層の材料表面201およびスタック220からのハードマスクに対して選択的な残りの犠牲OPL層300を通ってエッチングし、それらを除去するためのさらなるブランケット・エッチングのステップの結果を示している。OPL層300は、例えば、N2/H2、CO/CO2、O2で構成されるエッチング・プラズマによって除去されて、誘電体層および金属層に関する高選択性を達成することができる。犠牲OPL層300を除去した後、第2の層間絶縁膜レベル20の表面201上にパターニングされたHMO積層スタック220の一部分が残る。
【0033】
図2Fは、第2の層間絶縁膜材料層20のさらなる部分を取り除いて、その後のM3レベルのメタライゼーション機構および対応M3金属構造体の形成、形成されたM3金属レベル構造体と下層のM2金属レベル構造体との間の冗長な同一レベルのビアの形成、および形成されたM3金属レベル構造体と下層のM1金属レベル構造体との間のスーパー・ビアの形成のためのトポグラフィをさらに画定するための、層間絶縁膜材料層の材料表面201を通るRIEエッチングを含む、
図2Eの構造体をエッチングするためのさらなるエッチング・ステップの結果を示す。
図2Fに示されるように、第2の層間絶縁膜材料層20の特定部分311、312、313、314、および315がエッチングされ除去される。このエッチングは、タイミング・エッチング、またはそれぞれの下層のM2金属レベル構造体23、24、123を接続するように形成されたサブトラクティブ金属ビア26、27、127の上面に対して選択的であり、その上面上で停止する部分311、312、313、314、および315のエッチングであってもよい。さらなる第2の層間絶縁膜材料部分311を除去した結果、下層に形成されたサブトラクティブ金属ビア26、27の上面33、34が露出される。同様に、さらに層間部分313を除去した結果、下層に形成されたサブトラクティブ金属ビア127の上面35が露出される。
図2Fは、パターニングされたHMOスタック220からTEOS層215を除去し、下層のTiNハードマスク層210の残りの部分を残すためのステップを実施した後のさらなる結果を示す。
【0034】
図2Gは、パターニングされたHMO積層ハードマスク層220の残りの層205、210を除去し、形成されたトレンチ内、かつ
図2Fに示された構造体におけるサブトラクティブ金属ビア26、27、127の露出した上面を含む第2の層間絶縁膜材料層20の残りの部分の表面の上部にダマシン金属400を堆積させるさらなる処理ステップの結果を示す。例えば、金属が銅の場合など、必要であれば主メタライゼーションの前に金属シードや裏打ちが堆積されてもよい。
図2Gに示されるように、ダマシン金属400は、M2金属構造体23、123へのそれぞれの冗長な同一レベル・ビア接続をそれぞれ形成するために使用される同一金属レベルのビア・トレンチ310、340を充填するために堆積され、形成されるM3金属レベル構造体とM1金属構造体15とのスーパー・ビア接続を形成するために、ダマシン金属でスーパー・ビア・トレンチ320を充填し、形成されるM3金属レベル構造体とM1金属構造体113とのスーパー・ビア接続を形成するために、ダマシン金属でスーパー・ビア・トレンチ330を充填し、形成される別のM3金属レベル構造体とM1金属構造体119とのスーパー・ビア接続を形成するために、ダマシン金属でスーパー・ビア・トレンチ350を充填する、ように堆積される。さらに、堆積されたダマシン金属は、形成される他のM3金属レベル構造体とそれぞれのM2金属構造体125、126との間に金属ビア接続を形成するために、トレンチ360、370を充填する。ダマシン金属が銅である実施形態では、銅堆積の1つの方法は、最初にPVDを使用してウェハ上にシード層を堆積することと、次いで銅電気めっきとを含み得る2段階処理である電気めっきである。
【0035】
図2Hは、
図1Aに示した構造体10を含む最終的な半導体デバイス構造体500をもたらす最終的なM3金属レベル構造体を形成するために、ダマシン金属レベル400の上部分を平坦化し、除去するためのさらなるCMP処理ステップの結果を示している。すなわち、CMP処理の結果、
図1Aの実施形態の構造体10に示されるM3レベルのメタライゼーション機構が形成され、
図1Aに図示した最終的な構造体10の実施形態と同様に、M3金属構造体30を、サブトラクティブ金属ビア26で冗長化された下層のM2金属構造体23に接続する同一レベルの上部M3V2相互接続金属ビア50を含む部分と、サブトラクティブ金属ビア27を介してM2金属構造体24にさらに接続する部分とを含むM3金属構造体30を含む。さらに、このCMP処理により、結果として、
図1Aに図示された最終的な構造体10の実施形態と同様に、M3金属構造体31と、後続の構造体を下層のM1金属レベル構造体23に接続するための独立した構成M3スーパー・ビア40とを含むメタライゼーション機構が形成される。
【0036】
一実施形態では、同じCMP処理の結果、さらなる最終的なM3レベルのメタライゼーション機構が形成され、一端において、M3金属レベル構造体60を下層のM1金属レベル構造体113に接続する形成されたスーパー・ビア70部分、および、他端において、M3金属配線構造体60を、M3金属配線構造体60を下層の金属構造体123にさらに接続するサブトラクティブ金属ビア127で冗長化された下層の金属構造体123に接続する冗長な同一レベルの金属ビア80部分とを含むM3金属配線構造体60を含むM3メタライゼーション構造体19と、後続の構造体を下層のM1金属レベル構造体119に接続するための別の独立したM3レベル・スーパー・ビア85と、さらなるM3金属構造体81と、M3金属構造体90を下層のM2金属構造体125に接続するための金属ビア接続95および、反対の端部において、M3金属構造体90を別の下層のM2金属構造体126に接続するための別の金属ビア接続98を含むさらなるM3金属構造体90とを含む。
【0037】
図2Iは、
図2Hに示す結果として得られた構造体500と全く同じ構造体であるが、
図1Bの構造体11を含む代替の実施形態の例示的な半導体デバイス構造体600の例示的な断面図を示す。すなわち、
図2Hの構造体500と
図2Iの構造体600との唯一の違いは、形成されたダマシンM3V2金属ビア接続50が、M3金属構造体30とその下層のM2金属構造体23との間に形成された唯一のビア接続である
図1Bの形成された構造体11を
図2Iの構造体600が含むこと、すなわち、M3金属構造体30と下層のM2金属構造体23との間に、サブトラクティブ・エッチング金属ビア26を含んでいないため、同一レベルのビア接続冗長性が存在しないことである。
図2Hおよび
図2Iにおいて、M3金属構造体30、31、40、60、85、81、90のすべての上面は、第2の層間絶縁膜材料層20の上面と同一平面上にある。
【0038】
したがって、
図2A~
図2Iは、本発明の実施形態によるICチップを形成するための方法のステップを強調している。これらの強調されているステップは、デュアル・ダマシン・エッチング技術からの下部ビアおよび上部ビア・サブトラクティブ・エッチングを使用した冗長な同一ビア・レベル形成を含む半導体デバイス構造体をもたらす。実施形態では、
図1Bに示すように、同一レベルの冗長性ビアのオプションは任意選択である。デュアル・ダマシン処理を使用した冗長な同一ビア・レベル接続の提供は、抵抗および容量性の性能を改善する。さらなる強調された方法のステップは、サブトラクティブ金属レベル・ビア形成をバイパスする直接スーパー・ビア接続を含む半導体デバイス構造体をもたらす。これらの強調された方法のステップは、ビア配置を改善し、メモライゼーションによる二重ビア・パターニングを避けることによって、設計の柔軟性を高める。方法のステップのこれらの適用は、より短く、より多くの直接相互接続ルーチンでデバイスの占有スペースをさらに減少させ、ビア接続の高さの減少およびより短い金属接続という利点をさらに提供する。このような方法のステップおよび結果として得られたIC装置構造体は、ICチップの利用されていないスペースを利用し、デバイス性能に悪影響を与えることなくICチップのさらなるサイズ減少を可能にする。
【0039】
図1Aおよび
図1Bならびに
図2A~
図2Iは、本発明の特定の実施形態による例示的な構造および処理ステップを例示的に示しているが、当業者であれば、上記の説明により、特定の適用要件への適合のためにそのような構造または処理ステップを容易に修正できることは明らかである。
【0040】
したがって、本発明は、上記で例示した特定の実施形態に限定されるものではなく、むしろ、他の修正、変形、応用、および実施形態へ有用性において拡張するものであり、したがって、そのような他のすべての修正、変形、応用、および実施形態は、本発明の範囲内であるとみなされるべきであると認識されるべきである。
【国際調査報告】