(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-31
(54)【発明の名称】ガス供給システム内の水分検出及び管理
(51)【国際特許分類】
A61M 16/16 20060101AFI20241024BHJP
【FI】
A61M16/16 A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024529253
(86)(22)【出願日】2022-11-15
(85)【翻訳文提出日】2024-07-16
(86)【国際出願番号】 IB2022060952
(87)【国際公開番号】W WO2023084492
(87)【国際公開日】2023-05-19
(32)【優先日】2021-11-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】504298349
【氏名又は名称】フィッシャー アンド ペイケル ヘルスケア リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100119013
【氏名又は名称】山崎 一夫
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【氏名又は名称】鈴木 博子
(74)【代理人】
【識別番号】100196221
【氏名又は名称】上潟口 雅裕
(72)【発明者】
【氏名】シークアップ ピーター アラン
(72)【発明者】
【氏名】ストックス エルモ ベンソン
(72)【発明者】
【氏名】アウ ユージェナ ミン-イー
(72)【発明者】
【氏名】デヴェリック エリック
(72)【発明者】
【氏名】リウ ポ-イェン
(72)【発明者】
【氏名】テン イヴァン チー-ファン
(72)【発明者】
【氏名】ブディラジャ ニマンシャ
(72)【発明者】
【氏名】ラザリ ナイーム ビン
(72)【発明者】
【氏名】ゲメル ルーク モーガン
(72)【発明者】
【氏名】スロヴィエツ リー アイザック
(57)【要約】
導管、特に呼吸用ガス又は手術用ガスを供給するためのガス供給システム導管内の水分状態は、導管の電気的特性を用いて検出することができる。水分状態はまた、ガス供給システムの別の構成要素においても検出することができる。検出された水分状態は、システム内の過剰水分を低減及び/又は除去するように管理することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガスの流れをユーザに送達するように構成された加湿システムであって、
前記ガスを加熱及び加湿するように構成された加湿器と、
前記ガスを前記加湿器から前記ユーザに搬送するように構成された導管と、
前記システムの構成要素内に存在する水分の量に基づいて少なくとも1つのセンサ信号を出力するように構成された少なくとも1つのセンサと、
前記加湿器の動作を制御するように構成された制御装置であって、
前記少なくとも1つのセンサ信号に少なくとも部分的に基づいて、前記構成要素内に存在する前記水分の量を示す少なくとも1つの値を決定し、
前記構成要素内に存在する前記水分の量を示す前記少なくとも1つの値に基づいて、1つ又は複数の水分管理応答を実行する、
ようにさらに構成された制御装置と
を含む加湿システム。
【請求項2】
前記導管が、少なくとも第1の導電性要素と第2の導電性要素とをさらに含み、前記少なくとも1つのセンサ信号が、前記少なくとも第1及び第2の導電性要素のうちの1つ又は複数を用いて生成された信号を含む、請求項1に記載の加湿システム。
【請求項3】
前記少なくとも1つの信号が、前記第1の導電性要素と前記第2の導電性要素との間の静電容量を示す、請求項2に記載の加湿システム。
【請求項4】
前記少なくとも1つの信号が、前記第1の導電性要素と前記第2の導電性要素との間の静電容量の変化を示す、請求項2又は3に記載の加湿システム。
【請求項5】
前記第1の導電性要素と前記第2の導電性要素は、前記第1の導電性要素と前記第2の導電性要素との間で容量性電荷を感知できるように構成された距離だけ離される、請求項2~4のいずれか一項に記載の加湿システム。
【請求項6】
前記第1の導電性要素と前記第2の導電性要素との間に位置する誘電体材料をさらに含む、請求項2~5のいずれか一項に記載の加湿システム。
【請求項7】
前記制御装置が、前記第1の導電性要素及び/又は前記第2の導電性要素の測定値の比較に基づいて、水分を示す前記少なくとも1つの値を決定するように構成されている、請求項2~6のいずれか一項に記載の加湿システム。
【請求項8】
前記少なくとも1つの信号が、前記第1の導電性要素又は前記第2の導電性要素の温度を示す、請求項2~7のいずれか一項に記載の加湿システム。
【請求項9】
前記少なくとも1つの信号が、前記第1の導電性要素又は前記第2の導電性要素の温度の変化を示す、請求項2~8のいずれか一項に記載の加湿システム。
【請求項10】
前記少なくとも1つの信号が、前記第1の導電性要素と前記第2の導電性要素との間の媒体の熱伝導率を示し、又は前記少なくとも1つの信号が、前記第1の導電性要素又は前記第2の導電性要素に近接する媒体の熱伝導率を示す、請求項2~8のいずれか一項に記載の加湿システム。
【請求項11】
前記少なくとも1つの信号が、前記第1の導電性要素又は前記第2の導電性要素の抵抗を示す、請求項2~10のいずれか一項に記載の加湿システム。
【請求項12】
前記第1の導電性要素又は前記第2の導電性要素が、互いに電気的に切り離された少なくとも2つの部分を含む、請求項2~11のいずれか一項に記載の加湿システム。
【請求項13】
ガスの流れをユーザに送達するように構成された加湿システムであって、
前記ガスを加熱し加湿するように構成された加湿器と、
前記システムの構成要素内に存在する水分及び/又は湿度の量に基づいて少なくとも1つのセンサ信号を出力するように構成された少なくとも1つのセンサと、
前記加湿器の動作を制御するように構成された制御装置であって、
前記少なくとも1つのセンサ信号に基づいて、前記構成要素内に存在する前記水分及び/又は湿度の量を示す値を決定し、
前記構成要素内に存在する前記水分及び/又は湿度の量を示す前記値に基づいて、前記ガスの流れの湿度を決定する、
ようにさらに構成された制御装置と
を含む加湿システム。
【請求項14】
導管が、少なくとも第1の導電性要素と第2の導電性要素とをさらに含み、前記少なくとも1つのセンサ信号が、前記少なくとも第1及び第2の導電性要素の1つ又は複数を用いて生成された信号を含む、請求項13に記載の加湿システム。
【請求項15】
前記少なくとも1つの信号が、前記第1の導電性要素と前記第2の導電性要素との間の静電容量を示す、請求項14に記載の加湿システム。
【請求項16】
前記少なくとも1つの信号が、前記第1の導電性要素と前記第2の導電性要素との間の静電容量の変化を示す、請求項14又は15に記載の加湿システム。
【請求項17】
前記第1の導電性要素と前記第2の導電性要素は、前記第1の導電性要素と前記第2の導電性要素との間で容量性電荷を感知できるように構成された距離だけ離されている、請求項14~16のいずれか一項に記載の加湿システム。
【請求項18】
前記第1の導電性要素と前記第2の導電性要素との間に位置する誘電体材料をさらに含む、請求項14~17のいずれか一項に記載の加湿システム。
【請求項19】
前記誘電体材料が水蒸気又は液体透過性である、請求項18に記載の加湿システム。
【請求項20】
前記水蒸気透過性誘電体材料が、周囲空気への液体の水及び呼吸ガスの通過を抑制しながら、周囲空気への水の蒸発を可能にする、請求項19に記載の加湿システム。
【請求項21】
前記制御装置が、前記第1の導電性要素及び/又は前記第2の導電性要素の測定値の比較に基づいて、水分を示す前記少なくとも1つの値を決定するように構成される、請求項14~20のいずれか一項に記載の加湿システム。
【請求項22】
ガスの流れをユーザに送達するように構成された加湿システムであって、
前記ガスを加熱し加湿するように構成された加湿器と、
第1の位置に関連付けられた第1のセンサであって、前記第1の位置に存在する水分の量に基づいて少なくとも1つの第1のセンサ信号を出力するように構成された第1のセンサと、
第2の位置に関連付けられた第2のセンサであって、前記第2の位置に存在する水分の量に基づいて少なくとも1つの第2のセンサ信号を出力するように構成された第2のセンサと、
前記加湿器の動作を制御するように構成された制御装置であって、
第1のセンサ信号に基づいて前記第1の位置に存在する湿度及び/又は水分の量を示す第1の値を、及び
第2のセンサに基づいて前記第2の位置に存在する湿度及び/又は水分の量を示す第2の値を、
決定するようにさらに構成された制御装置と
を含む加湿システム。
【請求項23】
前記第1の位置が前記システムの第1の構成要素に関連する、請求項22に記載の加湿システム。
【請求項24】
前記第2の位置が前記システムの第2の構成要素に関連する、請求項22又は23に記載の加湿システム。
【請求項25】
前記第1及び/又は第2の構成要素が、
導管、
前記導管の一部、
コネクタ、
前記ガスの流れに曝されるチャンバの一部、及び/又は
患者インタフェース、
のうちの少なくとも1つを含む、請求項23又は24に記載の加湿システム。
【請求項26】
前記コネクタが1つ又は複数のアダプタを含む、請求項25に記載の加湿システム。
【請求項27】
前記コネクタが2つの導管を接続するか、又は吸気導管、呼気導管、及び患者インタフェース供給導管を接続するワイピースである、請求項25又は26に記載の加湿システム。
【請求項28】
前記システムの通常動作中、前記第1の位置が前記第2の位置の上流にある、請求項22~27のいずれか一項に記載の加湿システム。
【請求項29】
前記制御装置が、
前記第1の位置において第1の所定量の水分を検出すること、及び
前記第1の位置において前記所定量の水分を検出した所定期間後に、第2の位置において第2の所定量の水分が検出されないと判定すること、
によって、前記システム内で流れが生じていないこと、及び/又は閾値を下回る流量が生じていることを判定するように構成されている、請求項22~28のいずれか一項に記載の加湿システム。
【請求項30】
前記制御装置が、前記第1の位置において前記第1の所定量の水分を検出し、前記第1の位置において前記所定量の水分を検出した所定期間後に、前記第2の位置において前記第2の所定量の水分を検出しなかったことに応答して、前記ガスの流量が、前記第1の位置における第1の温度センサ及び前記第2の位置における第2の温度センサからの読み取り値に基づく範囲内にあると判定するように構成される、請求項22~29のいずれか一項に記載の加湿システム。
【請求項31】
前記第1の温度センサが、前記加湿器のチャンバ出口に配置される、請求項30に記載の加湿システム。
【請求項32】
前記第2の温度センサが、前記加湿器から前記ユーザへ前記ガスを搬送するように構成された吸気導管の患者端部又は患者供給導管の遠位端又はその近傍に配置されている、請求項30又は31に記載の加湿システム。
【請求項33】
前記制御装置が、上流位置の水分が下流位置の水分よりも多いことに応答して、流れ方向が正しいと判定するように構成されている、請求項22~32のいずれか一項に記載の加湿システム。
【請求項34】
前記制御装置が、上流位置の水分が下流位置の水分より少ないことに応答して、流れ方向が正しくないと判定するように構成されている、請求項22~33のいずれか一項に記載の加湿システム。
【請求項35】
吸気導管が前記上流位置を含む、請求項33又は34に記載の加湿システム。
【請求項36】
前記ガス源と前記加湿器との間に位置決めされた導管が前記下流位置を含む、請求項33~35のいずれか一項に記載の加湿システム。
【請求項37】
前記システムの第3の位置に関連付けられた第3のセンサを含み、前記第3のセンサは、前記第3の位置に存在する水分の量に基づいて少なくとも1つの第3のセンサ信号を出力するように構成されている、請求項22~36のいずれか一項に記載の加湿システム。
【請求項38】
前記第3の位置が前記第1の位置及び前記第2の位置の上流にある、請求項37に記載の第3の位置。
【請求項39】
前記第1の位置が吸気導管にある、請求項37又は38に記載の加湿システム。
【請求項40】
前記第3の位置が呼気導管にある、請求項37~39のいずれか一項に記載の加湿システム。
【請求項41】
前記第2の位置が加湿チャンバのチャンバ入口にある、請求項37~40のいずれか一項に記載の加湿システム。
【請求項42】
前記制御装置が、前記加湿器から検出された水分の方向に基づいて流れ方向を判定するように構成され、前記制御装置は、正しく接続されたときに前記加湿器の上流の構成要素内で水分が検出されたことに応答して逆流状態を検出するように構成される、請求項37~41のいずれか一項に記載の加湿システム。
【請求項43】
ガス供給システムで使用可能な加湿システムであって、
ガスを加熱し加湿するように構成された加湿器と、
前記ガスを前記加湿器からユーザまで搬送するように構成された導管であって、
第1の導電性要素、及び
第2の導電性要素、
をさらに含む導管と、
前記第1の導電性要素と前記第2の導電性要素との間に形成されたコンデンサの静電容量及び/又は静電容量変化を監視し、前記導管に近接又は接触している皮膚の存在を検出するように構成された制御装置と
を含む加湿システム。
【請求項44】
前記静電容量及び/又は静電容量変化を監視することが、前記第1の導電性要素と前記第2の導電性要素との間に形成された前記コンデンサの時定数、共振周波数、時定数の変化、又は共振周波数の変化を測定することを含む、請求項43に記載の加湿システム。
【請求項45】
前記制御装置が、前記監視された静電容量及び/又は静電容量変化に基づいて、前記コンデンサの誘電率の変化を検出するように構成される、請求項43又は44に記載の加湿システム。
【請求項46】
前記制御装置が、前記検出された誘電率の変化を1つ又は複数の誘電率閾値と比較するように構成される、請求項43~45のいずれか一項に記載の加湿システム。
【請求項47】
前記制御装置が、前記検出された誘電率の変化が前記1つ又は複数の誘電率閾値を超えたことに応答して、前記導管に近接又は接触している皮膚の存在を検出するように構成される、請求項46に記載の加湿システム。
【請求項48】
前記制御装置が、前記導管に近接又は接触している皮膚の存在を検出したことに応答して、警報を出力するように構成される、請求項43~47のいずれか一項に記載の加湿システム。
【請求項49】
前記制御装置が、前記導管に近接又は接触している皮膚の存在を予め定義された継続時間にわたって連続的又は断続的に検出することに応答して、前記警報を出力するように構成される、請求項48に記載の加湿システム。
【請求項50】
前記予め定義された継続時間が、予想される導管表面温度に基づいて可変である、請求項49に記載の加湿システム。
【請求項51】
前記導管が、前記第1の導電性要素と前記第2の導電性要素との間に誘電体材料を含む、請求項43~50のいずれか一項に記載の加湿システム。
【請求項52】
前記第1の導電性要素と前記第2の導電性要素が、少なくとも前記導管の長さの周りに螺旋状に巻かれる、請求項43~51のいずれか一項に記載の加湿システム。
【請求項53】
前記第1の導電性要素及び前記第2の導電性要素は、前記導管内に、前記導管を通って、又は前記導管の周りに螺旋状に巻かれる、請求項43~52のいずれか一項に記載の加湿システム。
【請求項54】
前記第1の導電性要素及び前記第2の導電性要素は、前記導管壁の一部を形成する、請求項43~53のいずれか一項に記載の加湿システム。
【請求項55】
前記第1の導電性要素は感知ワイヤである、請求項43~54のいずれか一項に記載の加湿システム。
【請求項56】
前記第1の導電性要素は加熱ワイヤである、請求項43~55のいずれか一項に記載の加湿システム。
【請求項57】
前記第2の導電性要素は感知ワイヤである、請求項43~56のいずれか一項に記載の加湿システム。
【請求項58】
前記第2の導電性要素は加熱ワイヤである、請求項43~57のいずれか一項に記載の加湿システム。
【請求項59】
前記第1の導電性要素と前記第2の導電性要素は、前記第1の導電性要素と前記第2の導電性要素との間で容量性電荷を感知できるように構成された距離だけ離される、請求項43~58のいずれか一項に記載の加湿システム。
【請求項60】
前記第1の導電性要素又は前記第2の導電性要素が、互いに電気的に切り離された少なくとも2つの部分を含む、請求項43~59のいずれか一項に記載の加湿システム。
【請求項61】
前記少なくとも2つの部分が互いに直列である、請求項60に記載の加湿システム。
【請求項62】
前記少なくとも2つの部分が互いに並列である、請求項60に記載の加湿システム。
【請求項63】
患者にガスを提供するように構成された医療用加湿器の状態を判定する方法であって、
前記医療用加湿器に結合された呼吸チューブのヒータワイヤへの電力を低減することであって、前記医療用加湿器がヒータプレートと温度に基づく流れセンサとを含む、低減することと、
凝縮水基準値を測定することと、
前記測定された凝縮水基準値が予想される凝縮水基準値を満たすかどうかを判定することと、
前記測定された凝縮水基準値が前記予想される凝縮水基準値を満たさないことに応答して、前記医療用加湿器の状態を前記医療用加湿器の制御装置に出力することであって、前記医療用加湿器の状態を出力することは、前記医療用加湿器の制御のために前記温度に基づく流れセンサからの読み取り値を無視することを含む、出力することと
を含む方法。
【請求項64】
前記測定された凝縮水基準値が前記予想される凝縮水基準値を満たすかどうかを判定することが、前記呼吸チューブ内の凝縮水レベルを所定の閾値と比較することを含む、請求項63に記載の方法。
【請求項65】
前記測定された凝縮水基準値が前記予想される凝縮水基準値を満たさないことが、前記呼吸チューブ内の前記凝縮水レベルが前記所定の閾値を上回ることを含む、請求項64に記載の方法。
【請求項66】
前記医療用加湿器の状態を出力することが、前記温度に基づく流れセンサを無効にすることをさらに含む、請求項63~65のいずれか一項に記載の方法。
【請求項67】
前記ヒータワイヤへの電力を低減することが、前記ヒータワイヤへの電力を無効にすることを含む、請求項63~66のいずれか一項に記載の方法。
【請求項68】
前記医療用加湿器の状態を出力することが、前記ガスの流量を示す値を決定する代替方法を実施することを含む、請求項63~67のいずれか一項に記載の方法。
【請求項69】
前記代替方法が、センサからのさらなる入力を必要としないアルゴリズム的方法を含む、請求項63~68のいずれか一項に記載の方法。
【請求項70】
前記医療用加湿器の状態を出力することが、前記医療用加湿器のユーザインタフェースに表示される前記医療用加湿器の設定を調整することを含む、請求項63~69のいずれか一項に記載の方法。
【請求項71】
前記医療用加湿器の設定を調整することが、
PID係数を調整すること、
制御ループタイミングを増加させること、及び/又は
前記ヒータプレートの設定点の最大増加を適用すること
のうちの少なくとも1つを含む、請求項70に記載の方法。
【請求項72】
前記状態がHelioxモードである、請求項63~69のいずれか一項に記載の方法。
【請求項73】
前記医療用加湿器の状態を出力することが、ガス源のタイプを決定することを含む、請求項63~69のいずれか一項に記載の方法。
【請求項74】
前記呼吸チューブの前記ヒータワイヤへの電力が、所定の期間、低減されるか、又は無効にされる、請求項63~73のいずれか一項に記載の方法。
【請求項75】
前記ヒータワイヤへの電力を低減することにより形成された凝縮水を除去することをさらに含む、請求項63~74のいずれか一項に記載の方法。
【請求項76】
患者にガスを提供するように構成された医療用加湿器の状態を判定する方法であって、
前記医療用加湿器に結合された呼吸チューブのヒータワイヤへの電力を低減することであって、前記医療用加湿器がヒータプレートを含む、低減することと、
凝縮水基準値を測定することと、
前記測定された凝縮水基準値が予想される凝縮水基準値を満たすかどうかを判定することと、
前記測定された凝縮水基準値が前記予想される凝縮水基準値を満たさないことに応答して、前記医療用加湿器の状態を前記医療用加湿器の制御装置に出力することと
を含む方法。
【請求項77】
前記呼吸チューブの前記ヒータワイヤへの電力を低減することが、前記ヒータワイヤへの電力を無効にすることを含む、請求項76に記載の方法。
【請求項78】
前記呼吸チューブの前記ヒータワイヤへの電力が所定の期間低減される、請求項76に記載の方法。
【請求項79】
前記測定された凝縮水基準値が前記予想される凝縮水基準値を満たすかどうかを判定することが、前記呼吸チューブ内の凝縮水レベルを所定の閾値と比較することを含む、請求項76~78のいずれか一項に記載の方法。
【請求項80】
前記測定された凝縮水基準値が前記予想される凝縮水基準値を満たさないことが、前記呼吸チューブ内の凝縮水レベルが所定の閾値を上回ることを含む、請求項79に記載の方法。
【請求項81】
前記測定された凝縮水基準値が前記予想される凝縮水基準値を満たさないことが、前記呼吸チューブ内の凝縮水レベルが所定の閾値未満であることを含む、請求項79に記載の方法。
【請求項82】
前記状態が逆流状態を含む、請求項81に記載の方法。
【請求項83】
前記測定された凝縮水基準値が前記予想される凝縮水基準値を満たさないことが、前記医療用加湿器及びガス源に接続されたドライラインの凝縮水レベルが前記呼吸チューブの凝縮水レベルを上回ることを含む、請求項82に記載の方法。
【請求項84】
前記状態を出力することが、逆流警報を出力することをさらに含む、請求項81に記載の方法。
【請求項85】
前記状態が、前記医療用加湿器が起動したばかりであること、又は誤動作していることを含む、請求項82に記載の方法。
【請求項86】
前記医療用加湿器の状態が、流れが存在しないこと又は水切れを含む、請求項76~79のいずれか一項に記載の方法。
【請求項87】
流れ試験又は水切れ試験を実施することにより前記判定を確認することをさらに含む、請求項86に記載の方法。
【請求項88】
音声又は視覚メッセージで前記患者に状態を示すことをさらに含む、請求項76~87のいずれか一項に記載の方法。
【請求項89】
前記測定された凝縮水基準値が前記予想される凝縮水基準値を満たさないことが、前記呼吸チューブ内の凝縮水を乾燥させるまでの継続時間が所定の閾値継続時間よりも長いことを含む、請求項76~81のいずれか一項に記載の方法。
【請求項90】
前記呼吸チューブ内の凝縮水を乾燥させるまでの前記継続時間が所定の閾値継続時間よりも長いことに応答して、前記呼吸チューブが覆われていることを含む状態を出力する、請求項89に記載の方法。
【請求項91】
凝縮水基準値を測定することが、吸気管の第1のセクションで第1の凝縮水基準値を測定し、前記吸気管の第2のセクションで第2の凝縮水基準値を測定することを含み、
前記測定された凝縮水基準値が予想される凝縮水基準値を満たすかどうかを判定することが、前記吸気管の第1のセクションの第1の凝縮水基準値と前記吸気管の第2のセクションの第2の凝縮水基準値とを比較することを含み、
前記状態は、前記医療用加湿器とともに使用されている保育器を含む、請求項76~81のいずれか一項に記載の方法。
【請求項92】
前記第1のセクションの前記第1の凝縮水基準値が前記第2のセクションの前記第2の凝縮水基準値を上回ることに応答して、前記保育器が使用されると判定される、請求項91に記載の方法。
【請求項93】
前記第1の凝縮水基準値及び前記第2の凝縮水基準値がそれぞれ、凝縮水の存在に対応する、請求項91又は92に記載の方法。
【請求項94】
前記吸気管の前記第1のセクションにおける凝縮水の存在及び前記吸気管の前記第2のセクションにおける凝縮水の不在が、前記保育器が使用中であることを示す、請求項93に記載の方法。
【請求項95】
前記保育器が使用されているとき、前記吸気管の前記第2のセクションにおいて前記ヒータワイヤに送達される電力を低減することをさらに含む、請求項91~94のいずれか一項に記載の方法。
【請求項96】
前記保育器が使用されているとき、前記吸気管の前記第1のセクションにおいて前記ヒータワイヤに送達される電力を増加させることをさらに含む、請求項91~95のいずれか一項に記載の方法。
【請求項97】
前記状態が前記呼吸チューブの向きである、請求項76~81のいずれか一項に記載の方法。
【請求項98】
前記測定された凝縮水基準値が前記予想される凝縮水基準値を満たさないことが、前記呼吸チューブの患者端部における前記測定された凝縮水基準値が前記医療用加湿器の加湿チャンバの出口における前記測定された凝縮水基準値を上回ることを含む、請求項97に記載の方法。
【請求項99】
前記測定された凝縮水基準値が前記予想される凝縮水基準値を満たさないことが、前記患者端部における前記測定された凝縮水基準値が、前記患者端部と前記出口との間の領域における前記測定された凝縮水基準値を上回ることを含む、請求項97又は98に記載の方法。
【請求項100】
前記ヒータワイヤへの電力を低減することによって形成された凝縮水を除去することをさらに含む、請求項76~99のいずれか一項に記載の方法。
【請求項101】
患者にガスを提供するように構成された加湿器の状態を判定する方法であって、
起動状態を決定することと、
呼吸チューブに結合され、ヒータプレートを含む医療用加湿器のヒータプレートへの電力を低減することと、
測定された凝縮水基準値が予想される凝縮水基準値を満たすかどうかを判定することと、
前記測定された凝縮水基準値が前記予想される凝縮水基準値を満たさないかどうかに基づいて、前記加湿器の状態を前記加湿器の制御装置に出力することと
を含む方法。
【請求項102】
前記起動状態が、前記加湿器が電源オンになっている継続時間を決定することと、前記加湿器が電源オンになって間もないことを示す継続時間を決定することとを含む、請求項101に記載の方法。
【請求項103】
前記測定された凝縮水基準値が前記予想される凝縮水基準値を満たすことに応答して、状況又は通常制御を再開することをさらに含む、請求項101又は102に記載の方法。
【請求項104】
前記状態が、前記呼吸チューブが汚染されているという警報を含む、請求項101~103のいずれか一項に記載の方法。
【請求項105】
前記加湿器の電源がオンになったばかりである、請求項101~104のいずれか一項に記載の方法。
【請求項106】
前記ヒータプレートの電源をオフにし、前記ヒータプレートが実質的に低温であることを保証することをさらに含む、請求項101~105のいずれか一項に記載の方法。
【請求項107】
前記凝縮水が検出されたときに回路水分警報を発することをさらに含む、請求項101~106のいずれか一項に記載の方法。
【請求項108】
加湿システムの加湿器に結合された吸気チューブの加熱要素への電力を制御する方法であって、
前記加湿システムの凝縮水基準値を測定することと、
前記測定された凝縮水基準値が予想される凝縮水基準値を満たすかどうかを判定することと、
少なくとも前記測定された凝縮水基準値が前記予想される凝縮水基準値を満たすかどうかに基づいて、前記加熱要素への電力を制御することと
を含む方法。
【請求項109】
前記測定された凝縮水基準値が前記予想される凝縮水基準値を満たすかどうかを判定することが、前記測定された凝縮水基準値が所定の閾値を上回るかどうかを検出することを含む、請求項108に記載の方法。
【請求項110】
前記測定された凝縮水基準値が前記所定の閾値を上回ることに応答して、前記加熱要素への電力を増加させることをさらに含む、請求項109に記載の方法。
【請求項111】
前記測定された凝縮水基準値が前記所定の閾値未満であることに応答して、前記加熱要素への電力を低減することをさらに含む、請求項109又は110に記載の方法。
【請求項112】
前記加熱要素への電力が最大であるかどうかを判定することをさらに含む、請求項108に記載の方法。
【請求項113】
前記加熱要素への電力が最大である場合に、前記加湿システムの前記加湿器のヒータプレートの設定点を下げることをさらに含む、請求項112に記載の方法。
【請求項114】
前記ヒータプレートの設定点を下げることが、前記測定された凝縮水が前記予想される凝縮水基準値を満たすと判定することにさらに基づく、請求項113に記載の方法。
【請求項115】
前記吸気チューブが患者端部でセンサレスである、請求項108~114のいずれか一項に記載の方法。
【請求項116】
前記測定された凝縮水基準値が前記予想される凝縮水基準値を満たすかどうかが、前記患者端部に配置された前記センサからの入力なしに判定される、請求項108~115のいずれか一項に記載の方法。
【請求項117】
前記加湿システムが、前記システムの加湿チャンバの出口においてセンサレスである、請求項108~116のいずれか一項に記載の方法。
【請求項118】
ガスの流れをユーザに送達するように構成された加湿システムであって、
前記ガスを加熱し加湿するように構成された加湿器と、
前記システムの構成要素内に存在する水分の量に基づいて少なくとも1つのセンサ信号を出力するように構成された少なくとも1つのセンサと、
前記加湿器の動作を制御するように構成された制御装置であって、
前記少なくとも1つのセンサ信号に少なくとも部分的に基づいて、前記構成要素内に存在する水分の量を示す少なくとも1つの値を決定し、
前記構成要素内に存在する水分の量を示す前記少なくとも1つの値に基づいて、1つ又は複数の水分管理応答を実行する、
ようにさらに構成された制御装置と
を含む加湿システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、導管内の水分を検出することに関する。より詳細には、本開示は、凝縮水、湿度及び/若しくは体液の1つ若しくは複数の存在、量並びに/又は場所を検出できる、呼吸或いは手術用ガス搬送システムについて記載する。
【背景技術】
【0002】
呼吸補助装置及び手術吸入器は、導管システムを通ってガス流又は加圧ガス流を患者に提供する。これら及び同様のデバイスを使用する用途の範囲では、供給されたガスを加湿することが有益である。これらの用途は、手術中に患者の手術部位にガスが吹き込まれる、及び/又はガスが供給される場合を含む。導管を通って加湿ガスを提供することの欠点は、導管内に凝縮水が形成される可能性である。凝縮水に加えて、他の型の水分も、患者、任意の熱水分交換器(HME)、任意の吸入器、及び/又は環境(例えば室内に取り込む換気装置を介して、又は液体若しくは水蒸気を透過できる導管壁などを通して)から導管の中に導かれることがある。水分には、唾液、血液粘液等などの体液が含まれ得る。本出願では、例として水を挙げる場合があるが、水は、より一般的には水分、又は他の液体と置き換えられてもよいことが理解されよう。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
加湿ガスは、ガス源とガス送達先との間の導管システムを通過する際に冷却される可能性がある。その結果、ガスが冷えるにつれて導管内に凝縮水などの水分(又は液体)が形成される可能性がある。凝縮水に加えて、水分は、水、唾液、血液、粘液などの体液、又は導管内の液体の存在を指すことができる。水分の形成は、典型的には呼吸支援装置及び手術吸入器に望ましくない。例えば導管内の凝縮水は、「レインアウト」と呼ばれる状態をもたらす可能性がある。レインアウトは、水分が形成される時に起き、導管システムの壁を流れ落ちる可能性がある。水分は、導管システムの下部に溜まる可能性があり、或いは水分は導管システムから流出して患者の呼吸系、身体の中に流れ、ガス源に戻り、又は換気装置に戻り、又は呼吸支援装置若しくは手術吸入器の導管に連結された他のデバイスに入る可能性がある。これらのレインアウト効果の全てが望ましくなく、多数の厄介な問題を起こす可能性がある。同様に他の源(患者、他の器具及び/若しくは環境を含む)からの流体は、望ましくないことがあり、並びに/又は他の理由のために監視するべきである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本明細書で使用する場合、語句「導管システム」は、あらゆる導管(本明細書ではチューブとも呼ばれる)、コネクタ、或いはガス源と患者との間でガスを搬送する、及び/又は患者から呼吸支援装置若しくは手術吸入器の別の構成要素に呼気を搬送する患者インタフェースを包含する。例えば、以下でさらに詳述するように、導管システムは、吸気チューブ、ドライライン、ガス供給チューブ、呼気チューブ、ガス注入チューブ、コネクタ、Yピース、患者チューブ、及び/又は患者インタフェース(マスク、鼻カニューレ、ネーザルピロー、気管内チューブ、気管切開チューブ、外科用カニューレ、その他を含む)のうちの1つ又は複数を含むことができる。さらに、水分、凝縮液、凝縮水及び液体は、本明細書におけるこれらの用語の文脈上の用法から当業者によって理解され得るように、本開示において一般に同義的に使用される。ドライラインという用語は、必ずしも乾燥ガスを運ぶとは限らない(例えば、空気取り込み型ベンチレータ又は空気取り込み型ブローシステムが使用される場合、又はシステムを通る逆流の場合など)ことが、当業者には理解されるはずである。
【0005】
呼吸支援装置及び手術吸入器(本明細書では集合的にガス供給システムと呼ばれる)は、熱源を提供するために導管システム内、例えば導管システムの一部若しくは全ての構成要素の壁内で、1つ又は複数の加熱ワイヤを利用することができる。1つ又は複数の加熱ワイヤにより、ガスが導管システムを通過する際に、導管がガスの温度及び/又は相対湿度を所望の値若しくは範囲に制御することができ、凝縮の可能性が低下する。1つ又は複数のセンサワイヤも、同様に導管システムの内腔内又は導管システムの壁内に含むことができる。1つ又は複数のセンサワイヤは、典型的には1つ又は複数の温度センサから導管及び/又は患者インタフェースを通ってガス供給システムの制御装置に戻って流れる、加湿ガスの温度測定情報を搬送するために使用される。ガス供給システムは、ガス供給システムの1つ又は複数の加熱ワイヤ若しくは他の構成要素によって提供された熱量を調節するために、フィードバック制御システム内で温度測定情報を使用することができる。
【0006】
加熱ワイヤを備える場合であっても、凝縮及びレインアウトは依然として起こり、他の源からの流体が依然として回路システムに導かれることがある。本開示は、回路システムに水分を検出することを提供する。水分は、導管システム内部若しくは導管システム壁に埋め込まれた2つ以上の離間した導体の静電容量、誘導抵抗、及び/若しくは電気抵抗、又は静電容量、誘導抵抗、及び/若しくは電気抵抗の変化を測定或いは推定することによって検出することができる。これらの導体は、例えば1つ若しくは複数の加熱ワイヤ及び/又は1つ若しくは複数のセンサワイヤなどの、1つ若しくは複数の導線であることが可能である。別法として又は追加として、専用導体は、導管の内腔又はその壁を含む導管システム内に提供され、又は埋め込まれてもよい。静電容量は、固有/寄生容量であることが可能である。測定は、ワイヤの時間応答及び/又は周波数応答を使用することができる。水分は、本明細書に開示されたような抵抗の変化、及び/又はRF信号などの無線信号への変化を測定することによって検出することもできる。
【0007】
本開示は、ガス供給システム内で使用できる加湿システムを提供し、加湿システムは、加湿器と、導管であって、第1の導電性要素と第2の導電性要素とを含む、導管と、信号の少なくとも一部に基づいて導管内の水分を示す値を決定するために、第1の導電性要素及び第2の導電性要素の1つ又は複数を使用して信号を監視するように構成された制御装置とを含む。
【0008】
いくつかの構成において、信号は、第1の導電性要素と第2の導電性要素との間の静電容量を示すことができる。
【0009】
いくつかの構成において、信号は、第1の導電性要素と第2の導電性要素との間の静電容量の変化を示すことができる。
【0010】
いくつかの構成において、制御装置は、信号発生器を含むことができる。
【0011】
いくつかの構成において、制御装置は、1つ又は複数のハードウェアプロセッサ及び/又はソフトウェアプロセッサを含むことができる。
【0012】
いくつかの構成において、第1の導電性要素及び第2の導電性要素は、第1の導電性要素と第2の導電性要素との間で容量性電荷を感知できるように構成された距離だけ離すことができる。
【0013】
いくつかの構成において、加湿システムは、第1の導電性要素と第2の導電性要素との間に配置された誘電体材料を含むこともできる。
【0014】
いくつかの構成において、誘電体材料は、水蒸気透過性又は液体透過性とすることができる。
【0015】
いくつかの構成において、水蒸気透過性誘電体材料は、周囲空気への液体の水及び呼吸ガスの通過を抑制しながら、周囲空気への水の蒸発を許容することができる。
【0016】
いくつかの構成において、制御装置は、第1の導電性要素及び/又は第2の導電性要素の測定値の比較において、水分を示す値を決定するように構成することができる。
【0017】
いくつかの構成において、水分を示す値は、基準抵抗器と直列に接続された第1の導電性要素又は第2の導電性要素を含む回路の時定数を含むことができる。
【0018】
いくつかの構成において、信号は、第1の導電性要素及び/又は第2の導電性要素を含む回路の時定数又は共振周波数を示すことができる。
【0019】
いくつかの構成において、信号は、第1の導電性要素及び/又は第2の導電性要素を含む回路の時定数の変化又は共振周波数の変化を示すことができる。
【0020】
いくつかの構成において、導管内の水分の誘導性の値は導管のインダクタンスに対応し得る。
【0021】
いくつかの構成において、導管内の水分の誘導性の値は導管のインダクタンスの変化に対応し得る。
【0022】
いくつかの構成において、加湿システムは、インダクタがコンデンサと並列に配置される共振回路を含むこともできる。
【0023】
いくつかの構成において、共振回路は、第1の導電性要素、第2の導電性要素、又は第1の導電性要素及び第2の導電性要素の両方と並列に電気的に接続することができる。
【0024】
いくつかの構成において、共振回路は、信号によって十分に励起されたときに共振挙動を示すように調整することができる。
【0025】
いくつかの構成において、共振回路は、信号によって励起されたときに共振挙動を示すように調整することができ、信号は、共振回路を励起するように選択されている。
【0026】
いくつかの構成において、制御装置は、通常の制御電力と組み合わせて、第1の導電性要素に追加電力を印加するように構成することができる。
【0027】
いくつかの構成において、加湿システムはAC電源を含むこともできる。
【0028】
いくつかの構成において、加湿システムはDC電源を含むこともできる。
【0029】
いくつかの構成において、信号は、第1の導電性要素又は第2の導電性要素の温度を示すことができる。
【0030】
いくつかの構成において、信号は、第1の導電性要素又は第2の導電性要素の温度の変化を示すことができる。
【0031】
いくつかの構成において、信号は、第1の導電性要素と第2の導電性要素との間の媒体の熱伝導率を示すことができ、又は信号は、第1の導電性要素又は第2の導電性要素に近接する媒体の熱伝導率を示すことができる。
【0032】
いくつかの構成において、信号は、第1の導電性要素と第2の導電性要素との間の媒体の熱伝導率の変化を示すことができ、又は信号は、第1の導電性要素又は第2の導電性要素に近接する媒体の熱伝導率の変化を示すことができる。
【0033】
いくつかの構成において、第1の導電性要素又は第2の導電性要素の温度の変化は、実質的に線形であり得る。
【0034】
いくつかの構成において、信号は、第1の導電性要素と第2の導電性要素との間の温度差を示すことができる。
【0035】
いくつかの構成において、第2の導電性要素は信号を測定することができる。
【0036】
いくつかの構成において、信号は、第2の導電性要素の抵抗に対応することができ、第2の導電性要素の抵抗は、第2の導電性要素の温度によって変化する。
【0037】
いくつかの構成において、第1の導電性要素又は第2の導電性要素は、サーミスタをさらに含むことができる。
【0038】
いくつかの構成において、第1の導電性要素又は第2の導電性要素は、ダイオードをさらに含むことができる。
【0039】
いくつかの構成において、ダイオードはサーミスタと並列に電気的に接続され得る。
【0040】
いくつかの構成において、ダイオードはサーミスタと並列に電気的に接続され、サーミスタと実質的に隣接して位置決めされ得る。
【0041】
いくつかの構成において、第1の導電性要素及び第2の導電性要素は、互いに隣接する可能性がある。
【0042】
いくつかの構成において、第1の導電性要素及び第2の導電性要素は、互いに隣接しない可能性がある。
【0043】
いくつかの構成において、第1の導電性要素及び第2の導電性要素は、導管のビーズ内にあることができる。
【0044】
いくつかの構成において、第1の導電性要素は信号を測定することができる。
【0045】
いくつかの構成において、信号は、第1の導電性要素又は第2の導電性要素の抵抗を示すことができる。
【0046】
いくつかの構成において、信号は、第1の導電性要素と第2の導電性要素との間の媒体の抵抗を示すことができる。
【0047】
いくつかの構成において、第1の導電性要素又は第2の導電性要素は、互いに電気的に切り離された少なくとも2つの部分を含むことができる。
【0048】
いくつかの構成において、第1の導電性要素及び第2の導電性要素は、第1の導電性要素の長さの一部及び第2の導電性要素の長さの一部に関して、他の導電性要素から電気的に絶縁され得る。
【0049】
いくつかの構成において、少なくとも2つの部分は、導管の内腔の中に突出することができる。少なくとも2つの部分は、導管の内壁と同一平面であることが可能である。
【0050】
いくつかの構成において、少なくとも2つの部分は、チューブ壁内に配置することができ、導管の内腔と空気圧的に結合される。
【0051】
いくつかの構成において、互いに電気的に切り離すことができる少なくとも2つの部分は、互いに直列であることができる。
【0052】
いくつかの構成において、互いに電気的に切り離すことができる少なくとも2つの部分は、互いに並列であることができる。
【0053】
いくつかの構成において、制御装置は、少なくとも部分的に信号の大きさ及び/又は位相に基づいて、導管内の水分を示す値を決定することができる。
【0054】
いくつかの構成において、加湿システムは、信号発生器を含むこともできる。
【0055】
いくつかの構成において、信号は、30Hz~300GHzの周波数を有することができる。
【0056】
いくつかの構成において、信号は、1MHz~100MHzの周波数を有することができる。
【0057】
いくつかの構成において、信号は、約10MHzの周波数を有することができる。
【0058】
いくつかの構成において、第1の導電性要素及び/又は第2の導電性要素は、信号の波長の4分の1であることが可能である。
【0059】
いくつかの構成において、信号の波長は、第1の導電性要素及び/又は第2の導電性要素の長さより4倍長いことが可能である。
【0060】
いくつかの構成において、信号発生器は、信号を第1の導電性要素の中に注入することができる。
【0061】
いくつかの構成において、第1の導電性要素は、送信機であるように構成することができる。
【0062】
いくつかの構成において、第2の導電性要素は、第1の導電性要素によって送信された信号を受信する受信機であるように構成することができる。
【0063】
いくつかの構成において、信号の大きさ及び/又は位相は、無線周波数変換器によって測定することができる。
【0064】
いくつかの構成において、無線周波数変換器は、AM受信機、RFサンプリングADC、又はRF整流器であることが可能である。
【0065】
いくつかの構成において、加湿システムは、信号をフィルタリングするフィルタも含むことができる。
【0066】
いくつかの構成において、フィルタは、ハイパス又はバンドパスフィルタを含むことができる。
【0067】
いくつかの構成において、フィルタは、主電源周波数をフィルタで除去するように構成することができる。
【0068】
いくつかの構成において、フィルタは、50~60Hzの周波数をフィルタで除去するように構成することができる。
【0069】
いくつかの構成において、送信機は、ループアンテナを含むことができる。
【0070】
いくつかの構成において、受信機は、ループアンテナを含むことができる。
【0071】
いくつかの構成において、送信機は、モノポールアンテナを含むことができる。
【0072】
いくつかの構成において、送信機は、モノポールアンテナを含むことができる。
【0073】
いくつかの構成において、第1の導電性要素は、第1のスイッチに電気的に接続することができる。
【0074】
いくつかの構成において、第2の導電性要素は、第2のスイッチに電気的に接続することができる。
【0075】
いくつかの構成において、第1のスイッチは、第1の導電性要素の一端を電気的に切り離すように構成することができる。
【0076】
いくつかの構成において、第2のスイッチは、第2の導電性要素の一端を電気的に切り離すように構成することができる。
【0077】
いくつかの構成において、第1のスイッチ及び/又は第2のスイッチは、ヒータベース、センサカートリッジ、導管、外部構成要素、又は中間コネクタのいずれか1つに置くことができる。
【0078】
いくつかの構成において、制御装置は、水分を示す値が第1の閾値より低い場合に、警報を出力するように構成することができる。
【0079】
いくつかの構成において、制御装置は、凝縮水を示す値が第2の閾値を超える場合に、警報を出力するように構成することができる。
【0080】
いくつかの構成において、警報は、許容できないレベルの水分を示す。
【0081】
いくつかの構成において、制御装置は、導管内の水分及び/又は湿度を示す値に応答して、呼吸又は吸入ガスの加湿を自動的に低減するように構成することができる。
【0082】
いくつかの構成において、患者に送達された湿度の低減は、ヒータプレート電力の低減によって達成することができる。
【0083】
いくつかの構成において、導管は複合導管であることが可能である。
【0084】
いくつかの構成において、導管は、水蒸気及び/又は液体透過性ビーズを含むことができる。
【0085】
いくつかの構成において、透過性ビーズは、周囲空気への水の蒸発を可能にする一方で、周囲空気への液体水及び呼吸ガスの通過を抑制する。
【0086】
いくつかの構成において、透過性ビーズは、超親水特性を有する活性化パーフルオロポリマー材料、親水性熱可塑性樹脂、通気性熱可塑性コポリエステル、通気性特性を示す織布処理布、又は親水性ポリエステルブロックコポリマーの1つ又は複数であることが可能である。
【0087】
いくつかの構成において、第1の導電性要素及び第2の導電性要素は、少なくとも導管の長さの周りに螺旋状に巻くことができる。
【0088】
いくつかの構成において、第1の導電性要素及び第2の導電性要素は、導管内に、導管を通って、又は導管の周りに螺旋状に巻くことができる。
【0089】
いくつかの構成において、第1の導電性要素及び第2の導電性要素は、導管壁の一部を形成することができる。
【0090】
いくつかの構成において、第1の導電性要素は、感知ワイヤであることが可能である。
【0091】
いくつかの構成において、第1の導電性要素は、ヒータワイヤであることが可能である。
【0092】
いくつかの構成において、第2の導電性要素は、感知ワイヤであることが可能である。
【0093】
いくつかの構成において、第2の導電性要素は、ヒータワイヤであることが可能である。
【0094】
本開示は、呼吸又は手術ガスを搬送するために使用されるガス供給システムの導管内の水分の表示を検出する方法を提供し、方法は、導管の特性の少なくとも一部に基づいて、水分の存在及び/又はレベルを決定することを含む。
【0095】
いくつかの構成において、水分の存在又はレベルの決定は、導管の誘電特性から推定することができる。
【0096】
いくつかの構成において、特性の決定は、導管内の第1の導電性要素に信号を印加することを含むことができる。
【0097】
いくつかの構成において、特性の決定は、第1の導電性要素と第2の導電性要素との間の静電容量を測定することを含むことができる。
【0098】
いくつかの構成において、特性の決定は、印加された信号に基づいて、第1の導電性要素と第2の導電性要素との間の静電容量を測定することを含むことができる。
【0099】
いくつかの構成において、特性の決定は、第1の導電性要素を含む回路の時定数又は共振周波数の表示を測定することを含む。
【0100】
いくつかの構成において、特性の決定は、インダクタンスを示す値を処理することを含むことができる。
【0101】
いくつかの構成において、特性の決定は、第1の導電性要素の抵抗の表示を測定することをさらに含むことができる。
【0102】
いくつかの構成において、特性の決定は、温度の表示を測定することをさらに含むことができる。
【0103】
いくつかの構成において、特性の決定は、熱伝導率の表示を測定することをさらに含むことができる。
【0104】
いくつかの構成において、特性の決定は、信号の大きさ及び/又は位相を測定することをさらに含むことができる。
【0105】
いくつかの構成において、導管は、本明細書に開示された導管の実施態様のいずれかの導管であることが可能である。
【0106】
いくつかの構成において、方法は、本明細書に開示されたいずれかの加湿システムの加湿システムを使用する。
【0107】
本開示は、加湿ガスを搬送するために利用された導管内の水分を検出する方法を提供し、方法は、誘電体によって分離され、導管内、導管の周り又は導管上に置かれた2つの導電性要素を提供すること、及び導管内の水分又は凝縮水の測定値を示すために静電容量又は静電容量の変化を測定することを含む。
【0108】
本開示は、加湿ガスを搬送するために利用された導管内の水分を検出する方法を提供し、方法は、導管内、導管の周り又は導管上に置かれた2つの導電性要素を提供すること、及び導管内の水分又は凝縮水の測定値を示すために抵抗又は抵抗の変化を測定することを含む。
【0109】
いくつかの構成において、方法は、本明細書に開示された導管の実施態様のいずれかの導管を使用する。
【0110】
いくつかの構成において、方法は、本明細書に開示されたいずれかの加湿システムの加湿システムを使用する。
【0111】
本開示は、加湿ガスを搬送するために利用された導管内の水分を検出する方法を提供し、方法は、導管内、導管の周り又は導管上に置かれた2つの導電性要素を提供すること、及び導管内の水分又は凝縮水の測定値を示すために、時定数、共振周波数、時定数の変化、又は共振周波数の変化を測定することを含む。
【0112】
いくつかの構成において、方法は、本明細書に開示された導管の実施態様のいずれかの導管を使用する。
【0113】
いくつかの構成において、方法は、本明細書に開示されたいずれかの加湿システムの加湿システムを使用する。
【0114】
本開示は、加湿ガスを搬送するために利用された導管内の水分を検出する方法を提供し、方法は、導管内、導管の周り又は導管上に置かれた2つの導電性要素を提供すること、及び導管内の水分又は凝縮水の測定値を示すために、抵抗又は抵抗の変化を測定することを含む。
【0115】
いくつかの構成において、方法は、本明細書に開示された導管の実施態様のいずれかの導管を使用する。
【0116】
いくつかの構成において、方法は、本明細書に開示されたいずれかの加湿システムの加湿システムを使用する。
【0117】
本開示は、加湿ガスを搬送するために利用された導管内の水分を検出する方法を提供し、方法は、導管内、導管の周り又は導管上に置かれた2つの導電性要素を提供すること、及び導管内の水分又は凝縮水の測定値を示すために、温度又は温度の変化を測定することを含む。
【0118】
いくつかの構成において、方法は、本明細書に開示された導管の実施態様のいずれかの導管を使用する。
【0119】
いくつかの構成において、方法は、本明細書に開示されたいずれかの加湿システムの加湿システムを使用する。
【0120】
本開示は、加湿ガスを搬送するために利用された導管内の水分を検出する方法を提供し、方法は、導管内、導管の周り又は導管上に置かれた2つの導電性要素を提供すること、及び導管内の水分又は凝縮水の測定値を示すために、熱伝導率又は熱伝導率の変化を測定することを含む。
【0121】
いくつかの構成において、方法は、本明細書に開示された導管の実施態様のいずれかの導管を使用する。
【0122】
いくつかの構成において、方法は、本明細書に開示されたいずれかの加湿システムの加湿システムを使用する。
【0123】
本開示は、加湿ガスを搬送するために利用された導管内の水分を検出する方法を提供し、方法は、導管内、導管の周り又は導管上に置かれた2つの導電性要素を提供すること、及び導管内の水分又は凝縮水の測定値を示すために、信号の大きさ及び/又は位相、或いは信号の大きさ及び/又は位相の変化を測定することを含む。
【0124】
いくつかの構成において、方法は、本明細書に開示された導管の実施態様のいずれかの導管を使用する。
【0125】
いくつかの構成において、方法は、本明細書に開示されたいずれかの加湿システムの加湿システムを使用する。
【0126】
本開示は、外部付属品を提供する。外部付属品の例は、呼吸又は手術加湿システム内の加湿器と共に使用するためのカートリッジである。
【0127】
本開示は、呼吸又は手術加湿システム内の加湿器と共に使用するためのカートリッジを提供し、カートリッジは、加湿器の取り外し可能な加湿チャンバ内のガス流の特性を感知するための1つ又は複数のセンサと、加湿器の対応する電気コネクタと電気接続させるように構成された第1の電気コネクタと、カートリッジと取り外し可能に係合可能な吸気導管の対応する電気コネクタと電気接続させるように構成された第2の電気コネクタであって、第2の電気コネクタは、吸気導管の長さの少なくとも一部に沿って延在する第1の導電性要素及び第2の導電性要素と電気接続させるように構成された、少なくとも第1の電気端子又はパッド及び第2の電気端子又はパッドを含むことができる、第2の電気コネクタと、1つ又は複数のセンサ並びに第1の導電性要素及び第2の電気コネクタと通信接続された制御装置とを含む。
【0128】
いくつかの構成において、カートリッジは、加湿器に取り外し可能に取り付けることができ、制御装置は、取り外し可能な吸気導管の第1の導電性要素と第2の導電性要素との間の静電容量を示す信号を使用時に測定するように構成することができる。
【0129】
本開示は、呼吸又は手術加湿システム内の加湿器と共に使用するためのカートリッジを提供し、カートリッジは、加湿器の取り外し可能な加湿チャンバ内のガス流の特性を感知するための1つ又は複数のセンサと、加湿器の対応する電気コネクタと電気的に接続するように構成された第1の電気コネクタと、カートリッジと取り外し可能に係合可能な吸気導管の対応する電気コネクタと電気的に接続するように構成された第2の電気コネクタであって、第2の電気コネクタは、吸気導管の長さの少なくとも一部に沿って延在する第1の導電性要素及び第2の導電性要素と電気的に結合するように構成された、少なくとも第1の電気端子又はパッド及び第2の電気端子又はパッドを含むことができる、第2の電気コネクタと、1つ又は複数のセンサ並びに第1の導電性要素及び第2の電気コネクタと通信接続された制御装置とを含む。
【0130】
いくつかの構成において、カートリッジは、加湿器に取り外し可能に取り付けることができ、制御装置は、取り外し可能な吸気導管の第1の導電性要素及び第2の導電性要素を含む、回路の時定数又は共振周波数を示す信号を使用時に測定するように構成することができる。
【0131】
本開示は、呼吸又は手術加湿システム内の加湿器と共に使用するためのカートリッジを提供し、カートリッジは、加湿器の取り外し可能な加湿チャンバ内のガス流の特性を感知するための1つ又は複数のセンサと、加湿器の対応する電気コネクタと電気接続させるように構成された第1の電気コネクタと、カートリッジと取り外し可能に係合可能な吸気導管の対応する電気コネクタと電気接続させるように構成された第2の電気コネクタであって、第2の電気コネクタは、吸気導管の長さの少なくとも一部に沿って延在する第1の導電性要素及び第2の導電性要素と電気接続させるように構成された、少なくとも第1の電気端子又はパッド及び第2の電気端子又はパッドを含むことができる、第2の電気コネクタと、1つ又は複数のセンサ並びに第1の導電性要素及び第2の電気コネクタと通信接続された制御装置とを含む。
【0132】
いくつかの構成において、カートリッジは、加湿器に取り外し可能に取り付けることができ、制御装置は、取り外し可能な吸気導管の第1の導電性要素又は第2の導電性要素の抵抗を示す信号を使用時に測定するように構成することができる。
【0133】
本開示は、呼吸又は手術加湿システム内の加湿器と共に使用するためのカートリッジを提供し、カートリッジは、加湿器の取り外し可能な加湿チャンバ内のガス流の特性を感知するための1つ又は複数のセンサと、加湿器の対応する電気コネクタと電気接続させるように構成された第1の電気コネクタと、カートリッジと取り外し可能に係合可能な吸気導管の対応する電気コネクタと電気接続させるように構成された第2の電気コネクタであって、第2の電気コネクタは、吸気導管の長さの少なくとも一部に沿って延在する第1の導電性要素及び第2の導電性要素と電気接続させるように構成された、少なくとも第1の電気端子又はパッド及び第2の電気端子又はパッドを含むことができる、第2の電気コネクタと、1つ又は複数のセンサ並びに第1の導電性要素及び第2の電気コネクタと通信接続された制御装置とを含む。
【0134】
いくつかの構成において、カートリッジは、加湿器に取り外し可能に取り付けることができ、制御装置は、取り外し可能な吸気導管の第1の導電性要素又は第2の導電性要素の温度を示す信号を使用時に測定するように構成することができる。
【0135】
本開示は、呼吸又は手術加湿システム内の加湿器と共に使用するためのカートリッジを提供し、カートリッジは、加湿器の取り外し可能な加湿チャンバ内のガス流の特性を感知するための1つ又は複数のセンサと、加湿器の対応する電気コネクタと電気的に接続するように構成された第1の電気コネクタと、カートリッジと取り外し可能に係合可能な吸気導管の対応する電気コネクタと電気的に接続するように構成された第2の電気コネクタであって、第2の電気コネクタは、吸気導管の長さの少なくとも一部に沿って延在する第1の導電性要素及び第2の導電性要素と電気的に結合するように構成された、少なくとも第1の電気端子又はパッド及び第2の電気端子又はパッドを含むことができる、第2の電気コネクタと、1つ又は複数のセンサ並びに第1の導電性要素及び第2の電気コネクタと通信接続された制御装置とを含む。
【0136】
いくつかの構成において、カートリッジは、加湿器に取り外し可能に取り付けることができ、制御装置は、取り外し可能な吸気導管の第1の導電性要素と第2の導電性要素との間の媒体の熱伝導率を示す信号を使用時に測定するように構成することができる。
【0137】
本開示は、呼吸又は手術加湿システム内の加湿器と共に使用するためのカートリッジを提供し、カートリッジは、加湿器の取り外し可能な加湿チャンバ内のガス流の特性を感知するための1つ又は複数のセンサと、加湿器の対応する電気コネクタと電気接続させるように構成された第1の電気コネクタと、カートリッジと取り外し可能に係合可能な吸気導管の対応する電気コネクタと電気接続させるように構成された第2の電気コネクタであって、第2の電気コネクタは、吸気導管の長さの少なくとも一部に沿って延在する第1の導電性要素及び第2の導電性要素と電気接続させるように構成された、少なくとも第1の電気端子又はパッド及び第2の電気端子又はパッドを含むことができる、第2の電気コネクタと、1つ又は複数のセンサ並びに第1の導電性要素及び第2の電気コネクタと通信接続された制御装置とを含む。
【0138】
いくつかの構成において、カートリッジは、加湿器に取り外し可能に取り付けることができ、制御装置は、取り外し可能な吸気導管の第1の導電性要素と第2の導電性要素との間の信号の大きさ及び/若しくは位相、又は信号の大きさ及び/若しくは位相の変化を使用時に測定するように構成することができる。
【0139】
本開示は、ガス供給システム内で使用可能な加湿器を提供し、加湿器は、ガス供給器を加湿するように構成された加湿チャンバと、第1の導電性要素及び第2の導電性要素を含む吸気導管と連結するように構成された吸気導管コネクタと、信号の少なくとも一部に基づいて導管内の水分を示す値を決定するために、第1の導電性要素及び第2の導電性要素の1つ又は複数を使用して信号を監視するように構成された制御装置とを含む。
【0140】
いくつかの構成において、制御装置は、信号を監視するようにさらに構成することができる。
【0141】
いくつかの構成において、信号は、第1の導電性要素と第2の導電性要素との間の静電容量を示すことができる。
【0142】
いくつかの構成において、信号は、第1の導電性要素と第2の導電性要素との間の静電容量の変化を示すことができる。
【0143】
いくつかの構成において、信号は、第1の導電性要素又は第2の導電性要素の時定数又は共振周波数を示すことができる。
【0144】
いくつかの構成において、信号は、第1の導電性要素又は第2の導電性要素の温度を示すことができる。
【0145】
いくつかの構成において、信号は、第1の導電性要素又は第2の導電性要素の温度の変化を示すことができる。
【0146】
いくつかの構成において、信号は、第1の導電性要素若しくは第2の導電性要素の間の媒体の熱伝導率を示すことができ、又は信号又は信号は、第1の導電性要素若しくは第2の導電性要素に近接した媒体の熱伝導率を示す。
【0147】
いくつかの構成において、信号は、第1の導電性要素又は第2の導電性要素の間の媒体の熱伝導率の変化を示すことができ、又は信号又は信号は、第1の導電性要素若しくは第2の導電性要素に近接した媒体の熱伝導率の変化を示す。
【0148】
いくつかの構成において、信号は、第1の導電性要素と第2の導電性要素との間の温度差を示すことができる。
【0149】
いくつかの構成において、水分を示す値は、信号の大きさ及び/若しくは位相、又は信号の大きさ及び/若しくは位相の変化であることが可能である。
【0150】
いくつかの構成において、制御装置は、信号発生器を含むことができる。
【0151】
いくつかの構成において、制御装置は、1つ又は複数のハードウェア及び/又はソフトウェアプロセッサを含むことができる。
【0152】
いくつかの構成において、加湿器は、本明細書に開示された導管の実施態様のいずれかの導管をさらに含むことができる。
【0153】
本開示は、呼吸又は手術ガス供給システムと共に使用される導管を提供し、導管は、第1の導電性要素と、容量効果が水分の存在を変えるように、容量効果が第1の導電性要素と第2の導電性要素との間に存在することができるように構成された距離だけ、第1の導電性要素から離間された第2の導電性要素と、第2の導電性要素から第1の導電性要素を分離する材料とを含む。
【0154】
いくつかの構成において、導電性要素の少なくとも1つは、ヒータワイヤ又はセンサワイヤの1つ又は複数であることが可能である。
【0155】
いくつかの構成において、導管は、第1の導電性要素と第2の導電性要素との間の静電容量又は静電容量の変化を決定することにより、導管内の水分の存在及び/又は表示を決定するように構成された制御装置をさらに含むことができる。
【0156】
いくつかの構成において、制御装置は、1つ又は複数のマイクロプロセッサであることが可能である。
【0157】
いくつかの構成において、制御装置は、第1の導電性要素と第2の導電性要素との間に存在する容量性リアクタンス及び/又はインダクタンスを測定することにより、導管内の水分の存在又は表示を決定するために、第1の導電性要素及び第2の導電性要素を使用することができる。
【0158】
いくつかの構成において、第1の導電性要素及び第2の導電性要素は、静電容量を測定できるように十分に近いが、水分の存在に起因して静電容量の変化を測定できるように十分に離れて置くことができる。
【0159】
本開示は、呼吸又は手術ガス供給システムと共に使用される導管を提供し、導管は、第1の導電性要素と、第2の導電性要素とを含み、第1の導電性要素及び第2の導電性要素の1つ又は複数は、導管内の水分の存在若しくは量を示す時定数又は共振周波数の測定値を提供するように構成されることができる。
【0160】
いくつかの構成において、導管は共振回路をさらに含むことができ、誘導要素は、容量要素と並列に電気的に接続される。
【0161】
いくつかの構成において、第1の導電性要素及び第2の導電性要素の1つ又は複数は、共振回路と並列に電気的に接続するように構成することができ、誘導要素は、容量要素と並列に電気的に接続される。
【0162】
いくつかの構成において、共振回路は、導管の外部にあることが可能である。
【0163】
いくつかの構成において、共振回路は、信号によって励起された時に共振挙動を示すために調節することができる。
【0164】
いくつかの構成において、第1の導電性要素及び第2の導電性要素の1つ又は複数は、信号発生器と並列に電気的に接続するように構成することができる。
【0165】
いくつかの構成において、導管は、時定数、共振周波数、時定数の変化、又は共振周波数の変化を決定することにより、導管内の水分の存在及び/又は表示を決定するように構成された制御装置を含むことができる。
【0166】
いくつかの構成において、第1の導電性要素及び第2の導電性要素の1つ又は複数は、制御装置と並列に電気的に接続するように構成することができる。
【0167】
いくつかの構成において、制御装置は、信号発生器を含むことができる。
【0168】
いくつかの構成において、制御装置は、1つ又は複数のマイクロプロセッサであることが可能である。
【0169】
本開示は、呼吸又は手術ガス供給システムと共に使用される導管を提供し、導管は、第1の導電性要素と、第2の導電性要素とを含み、第1の導電性要素及び第2の導電性要素の1つ又は複数は、導管内の水分の存在又は量を示す抵抗特性の測定値を提供するように構成される。
【0170】
いくつかの構成において、第1の導電性要素又は第2の導電性要素は、互いに電気的に切り離される少なくとも2つの部分を含むことができる。
【0171】
いくつかの構成において、少なくとも2つの部分は、導管の内腔の中に突出することができる。
【0172】
いくつかの構成において、少なくとも2つの部分は、導管の内壁と同一平面であることが可能である。
【0173】
いくつかの構成において、少なくとも2つの部分は、チューブ壁内に配置することができ、導管の内腔と空気圧的に結合することができる。
【0174】
いくつかの構成において、互いに電気的に切り離すことができる少なくとも2つの部分は、互いに直列であることが可能である。
【0175】
いくつかの構成において、互いに電気的に切り離すことができる少なくとも2つの部分は、互いに並列することが可能である。
【0176】
いくつかの構成において、導管は、抵抗又は抵抗の変化を決定することにより、導管内の水分の存在及び/又は表示を決定するように構成された制御装置をさらに含むことができる。
【0177】
いくつかの構成において、制御装置は、1つ又は複数のマイクロプロセッサであることが可能である。
【0178】
本開示は、呼吸又は手術ガス供給システムと共に使用される導管を提供し、導管は、第1の導電性要素と、第2の導電性要素とを含み、第1の導電性要素及び第2の導電性要素の1つ又は複数は、導管内の水分の存在又は量を示す温度又は熱伝導特性の測定値を提供するように構成される。
【0179】
いくつかの構成において、第1の導電性要素又は第2の導電性要素は、サーミスタをさらに含むことができる。
【0180】
いくつかの構成において、第1の導電性要素又は第2の導電性要素は、ダイオードをさらに含むことができる。
【0181】
いくつかの構成において、ダイオードは、サーミスタと並列に電気的に接続することができる。
【0182】
いくつかの構成において、ダイオードは、サーミスタと並列に電気的に接続し、サーミスタと実質的に隣接して位置付けることができる。
【0183】
いくつかの構成において、第1の導電性要素及び第2の導電性要素は、互いに隣接することができる。
【0184】
いくつかの構成において、第1の導電性要素及び第2の導電性要素は、互いに隣接しないことが可能である。
【0185】
いくつかの構成において、第1の導電性要素及び第2の導電性要素は、導管のビーズ内にあることが可能である。
【0186】
いくつかの構成において、導管は、第1の導電性要素又は第2の導電性要素の温度、熱伝導率、温度の変化、又は熱伝導率の変化を決定することにより、導管内の水分の存在及び/又は水分の表示を決定するように構成された制御装置をさらに含むことができる。
【0187】
いくつかの構成において、制御装置は、定格制御電力と連動して第1の導電性要素に追加の電力を印加するように構成することができる。
【0188】
いくつかの構成において、制御装置は、1つ又は複数のマイクロプロセッサであることが可能である。
【0189】
本開示は、呼吸又は手術ガス供給システムと共に使用される導管を提供し、導管は、第1の導電性要素と、第2の導電性要素とを含み、第1の導電性要素及び第2の導電性要素の1つ又は複数は、導管内の水分の存在又は量を示す信号の大きさ及び/若しくは位相、又は信号の大きさ及び/若しくは位相の変化を測定するように構成される。
【0190】
いくつかの構成において、第1の導電性要素は、送信機であるように構成することができる。
【0191】
いくつかの構成において、第2の導電性要素は、第1の導電性要素によって送信された信号を受信するための受信機であるように構成することができる。
【0192】
いくつかの構成において、送信機は、ループアンテナを含むことができる。
【0193】
いくつかの構成において、受信機は、ループアンテナを含むことができる。
【0194】
いくつかの構成において、送信機は、モノポールアンテナを含むことができる。
【0195】
いくつかの構成において、受信機は、モノポールアンテナを含むことができる。
【0196】
いくつかの構成において、第1の導電性要素は、第1のスイッチに電気的に接続することができる。
【0197】
いくつかの構成において、第2の導電性要素は、第2のスイッチに電気的に接続することができる。
【0198】
いくつかの構成において、第1のスイッチは、第1の導電性要素の一端を電気的に切り離すように構成することができ、第2のスイッチは、第2の導電性要素の一端を電気的に切り離すように構成することができる。
【0199】
いくつかの構成において、導管は、第1の導電性要素又は第2の導電性要素内の信号の大きさ及び/若しくは位相、又は信号の大きさ及び/若しくは位相の変化を決定することにより、導管内の水分の存在及び/又は表示を決定するように構成された制御装置をさらに含むことができる。
【0200】
いくつかの構成において、制御装置は、1つ又は複数のマイクロプロセッサであることが可能である。
【0201】
いくつかの構成において、材料は、流体透過性材料であることが可能である。
【0202】
本開示全体を通して、「液体」及び「流体」は交換可能に使用される。
【0203】
いくつかの構成において、第1の導電性要素及び第2の導電性要素は、細長いフィラメントであることが可能である。
【0204】
いくつかの構成において、細長いフィラメントは、電気的に絶縁するジャケットによって包囲されることが可能である。
【0205】
いくつかの構成において、第1の導電性要素及び第2の導電性要素は、少なくとも導管の長さの一部の周りに螺旋状に巻くことができる。
【0206】
いくつかの構成において、第1の導電性要素及び第2の導電性要素は、導管の一端から導管の他端に延在する。
【0207】
いくつかの構成において、第1の導電性要素及び第2の導電性要素は、導管の一端から導管の他端の長さの少なくとも一部に延在する。
【0208】
いくつかの構成において、導管は、第1の導電性要素と第2の導電性要素との間の静電容量又は静電容量の変化を決定することにより、導管内の水分の存在及び/若しくは表示を決定するように構成された制御装置を含み、並びに/又は制御装置と通信することができる。
【0209】
いくつかの構成において、導管は複合導管であることが可能である。
【0210】
いくつかの構成において、第1の導電性要素及び第2の導電性要素は、導管の壁の一部を形成する。
【0211】
いくつかの構成において、第1の導電性要素及び第2の導電性要素は、複合導管内に配列されたビーズの一部を形成することができる。
【0212】
いくつかの構成において、第1の導電性要素及び第2の導電性要素は、第1の導電性要素及び第2の導電性要素が導管内で自由に動くことができるように、導管内に配列することができる。
【0213】
いくつかの構成において、材料は、水蒸気及び/又は液体透過性材料であることが可能である。
【0214】
いくつかの構成において、材料は、周囲空気への水の蒸発を可能にする一方で、周囲空気への液体水及び呼吸ガスの通過を抑制する。
【0215】
いくつかの構成において、材料は、超親水特性を有する活性化パーフルオロポリマー材料、親水性熱可塑性樹脂、通気性熱可塑性コポリエステル、通気性特性を示す織布処理布、又は親水性ポリエステルブロックコポリマーの1つ又は複数であることが可能である。
【0216】
いくつかの構成において、導管は、水分を動かすために毛細管現象を使用するように構成された微細構造をさらに含むことができる。
【0217】
いくつかの構成において、水蒸気及び/又は液体透過性材料は、誘電体材料であることが可能である。
【0218】
いくつかの構成において、導管は、第1の導電性要素及び/又は第2の導電性要素の一部を横切って水分を吸い上げるように構成された微細構造を含むことができる。
【0219】
いくつかの構成において、導管は、第1の導電性要素と第2の導電性要素との間の毛細管現象により水分を搬送するように構成された開口をさらに含むことができる。
【0220】
いくつかの構成において、導管は、第1の導電性要素と第2の導電性要素との間の水分を搬送するように構成された吸い上げ材料を含むことができる。
【0221】
いくつかの構成において、第1の導電性要素及び第2の導電性要素は、リボンワイヤであることが可能である。
【0222】
いくつかの構成において、第1の導電性要素及び第2の導電性要素は、透過性、非透過性、又は一部が透過性、及び非透過性ビーズ内に含まれることが可能である。
【0223】
いくつかの構成において、第1の導電性要素及び第2の導電性要素及びビーズは、押し出されることが可能である。
【0224】
いくつかの構成において、導管は、導電性メッシュをさらに含むことができる。
【0225】
いくつかの構成において、第1の導電性要素と第2の導電性要素との間の間隔は、導管内に存在する水分の存在及び/又は量に依存して変化することができる。
【0226】
いくつかの構成において、材料は、第1の導電性要素及び第2の導電性要素を水分の存在に基づいて接触又は分離させることができる。
【0227】
いくつかの構成において、材料は、第1の導電性要素と第2の導電性要素との間の水分を許容し、第1の導電性要素と第2の導電性要素との間の容量効果に影響を与えるように構成された、開口、鍵穴、窪み、チャネル及び/又は間隙を含むことができる。
【0228】
いくつかの構成において、第1の導電性要素及び第2の導電性要素は、導管の接触に鋭敏に反応することができる。
【0229】
いくつかの構成において、材料は、水分の存在を拡大又は収縮するアコーディオン形状を含むことができ、それによって第1の導電性要素及び第2の導電性要素が共にさらに遠ざかり、又は近づくように動く。
【0230】
いくつかの構成において、材料は、第1の導電性要素及び第2の導電性要素を水分の存在に基づいて接触又は分離させることができる。
【0231】
本開示は、ガス供給システムで使用可能な加湿システムを提供し、加湿システムは、加湿器と、導電性要素を含む導管と、信号の少なくとも一部に基づいて導管内の水分を示す値を決定するために、導電性要素を使用して信号を監視するように構成された制御装置とを含む。
【0232】
いくつかの構成において、信号は、導電性要素の時定数又は共振周波数を示すことができる。
【0233】
いくつかの構成において、信号は、導電性要素の時定数の変化又は共振周波数の変化を示すことができる。
【0234】
いくつかの構成において、値は、導管のインダクタンスに対応する導管内の水分を示すことができる。
【0235】
いくつかの構成において、導管内の水分を示す値は、導管のインダクタンスの変化に対応することができる。
【0236】
いくつかの構成において、加湿システムは、共振回路をさらに含むことができ、誘導要素は、容量要素と並列に電気的に接続される。
【0237】
いくつかの構成において、共振回路は、導電性要素と並列に電気的に接続することができる。
【0238】
いくつかの構成において、加湿システムは、信号発生器をさらに含むことができる。
【0239】
いくつかの構成において、制御装置は、信号発生器を含むことができる。
【0240】
いくつかの構成において、制御装置は、ハードウェア及び/又はソフトウェアプロセッサの1つ又は複数を含むことができる。
【0241】
いくつかの構成において、共振回路は、信号によって十分に励起された時に共振挙動を示すために調節することができる。
【0242】
いくつかの構成において、共振回路は、信号によって励起された時に共振挙動を示すために調節することができ、信号は、共振回路を励起するように選択されている。
【0243】
いくつかの構成において、制御装置は、定格制御電力と連動して導電性要素に追加の電力を印加するように構成することができる。
【0244】
いくつかの構成において、加湿システムは、AC電源をさらに含むことができる。
【0245】
いくつかの構成において、加湿システムは、DC電源をさらに含むことができる。
【0246】
いくつかの構成において、信号は、導電性要素の温度を示すことができる。
【0247】
いくつかの構成において、信号は、導電性要素の温度の変化を示すことができる。
【0248】
いくつかの構成において、信号は、導電性要素に近接した媒体の熱伝導率を示すことができる。
【0249】
いくつかの構成において、信号は、導電性要素に近接した媒体の熱伝導率の変化を示すことができる。
【0250】
いくつかの構成において、導電性要素の温度の変化は、実質的に直線であることが可能である。
【0251】
いくつかの構成において、導電性要素は、サーミスタをさらに含むことができる。
【0252】
いくつかの構成において、導電性要素は、ダイオードをさらに含むことができる。
【0253】
いくつかの構成において、ダイオードは、サーミスタと並列に電気的に接続することができる。
【0254】
いくつかの構成において、ダイオードは、サーミスタと並列に電気的に接続され、サーミスタと実質的に隣接して位置付けることができる。
【0255】
いくつかの構成において、導電性要素は、導管のビーズ内にあることが可能である。
【0256】
いくつかの構成において、導電性要素は、信号を測定することができる。
【0257】
いくつかの構成において、制御装置は、水分を示す値が第1の閾値より低い場合に、警報を出力するように構成することができる。
【0258】
いくつかの構成において、制御装置は、水分を示す値が第2の閾値を超える場合に、警報を出力するように構成することができる。
【0259】
いくつかの構成において、警報は、許容できないレベルの水分を示す。
【0260】
いくつかの構成において、警報は、許容できないレベルの水分を示す。
【0261】
いくつかの構成において、制御装置は、導管内の水分及び/又は湿度を示す値に応答して、呼吸又は注入ガスの加湿を自動的に低減するように構成することができる。
【0262】
いくつかの構成において、導管に送達された湿度の低減は、ヒータプレート電力の低減によって達成することができる。
【0263】
いくつかの構成において、導管は、複合導管であることが可能である。
【0264】
いくつかの構成において、導管は、水蒸気及び/又は液体透過性ビーズを含むことができる。
【0265】
いくつかの構成において、透過性ビーズは、周囲空気への水の蒸発を可能にする一方で、周囲空気への液体水及び呼吸ガスの通過を抑制する。
【0266】
いくつかの構成において、透過性ビーズは、超親水特性を有する活性化パーフルオロポリマー材料、親水性熱可塑性樹脂、通気性熱可塑性コポリエステル、通気性特性を示す織布処理布、又は親水性ポリエステルブロックコポリマーの1つ又は複数であることが可能である。
【0267】
いくつかの構成において、導電性要素は、少なくとも導管の長さの周りに螺旋状に巻くことができる。
【0268】
いくつかの構成において、導電性要素は、導管内に、導管を通って、又は導管の周りに螺旋状に巻くことができる。
【0269】
いくつかの構成において、導電性要素は、導管壁の一部を形成することができる。
【0270】
いくつかの構成において、導電性要素は感知ワイヤであることが可能である。導電性要素はヒータワイヤであることが可能である。
【0271】
本開示は、加湿ガスを搬送するために利用された導管内の水分を検出する方法を提供し、方法は、導管内、導管の周り又は導管上に置かれた導電性要素を提供すること、及び導管内の水分若しくは凝縮水の測定を示すために、時定数、共振周波数、時定数の変化、又は共振周波数の変化を測定することを含む。
【0272】
いくつかの構成において、方法は、本明細書に開示された導管の実施態様のいずれかの導管を使用する。
【0273】
いくつかの構成において、方法は、本明細書に開示されたいずれかの加湿システムの加湿システムを使用する。
【0274】
本開示は、加湿ガスを搬送するために利用された導管内の水分を検出する方法を提供し、方法は、導管内、導管の周り又は導管上に置かれた導電性要素を提供すること、及び導管内の水分若しくは凝縮水の測定を示すために、温度又は温度の変化を測定することを含む。
【0275】
いくつかの構成において、方法は、本明細書に開示された導管の実施態様のいずれかの導管を使用する。
【0276】
いくつかの構成において、方法は、本明細書に開示されたいずれかの加湿システムの加湿システムを使用する。
【0277】
本開示は、加湿ガスを搬送するために利用された導管内の水分を検出する方法を提供し、方法は、導管内、導管の周り又は導管上に置かれた導電性要素を提供すること、及び導管内の水分若しくは凝縮水の測定を示すために、熱伝導率又は熱伝導率の変化を測定することを含む。
【0278】
いくつかの構成において、方法は、本明細書に開示された導管の実施態様のいずれかの導管を使用する。
【0279】
いくつかの構成において、方法は、本明細書に開示されたいずれかの加湿システムの加湿システムを使用する。
【0280】
本開示は、呼吸又は手術加湿システム内の加湿器と共に使用するためのカートリッジを提供し、カートリッジは、加湿器の取り外し可能な加湿チャンバ内のガス流の特性を感知するための1つ又は複数のセンサと、加湿器の対応する電気コネクタと電気接続させるように構成された第1の電気コネクタと、カートリッジと取り外し可能に係合可能な吸気導管の対応する電気コネクタと電気接続させるように構成された第2の電気コネクタであって、第2の電気コネクタは、吸気導管の長さの少なくとも一部に沿って延在する導電性要素と電気接続させるように構成された、少なくとも第1の電気端子又はパッドを含むことができる、第2の電気コネクタと、1つ又は複数のセンサ並びに第1及び第2の電気コネクタと通信接続された制御装置とを含む。
【0281】
いくつかの構成において、カートリッジは、加湿器に取り外し可能に取り付けることができ、制御装置は、取り外し可能な呼吸導管の導電性要素を含む回路の時定数又は共振周波数を示す信号を使用時に測定するように構成することができる。
【0282】
本開示は、呼吸又は手術加湿システム内の加湿器と共に使用するためのカートリッジを提供し、カートリッジは、加湿器の取り外し可能な加湿チャンバ内のガス流の特性を感知するための1つ又は複数のセンサと、加湿器の対応する電気コネクタと電気接続させるように構成された第1の電気コネクタと、カートリッジと取り外し可能に係合可能な吸気導管の対応する電気コネクタと電気接続させるように構成された第2の電気コネクタであって、第2の電気コネクタは、吸気導管の長さの少なくとも一部に沿って延在する導電性要素と電気接続させるように構成された、少なくとも第1の電気端子又はパッドを含むことができる、第2の電気コネクタと、1つ又は複数のセンサ並びに第1及び第2の電気コネクタと通信接続された制御装置とを含む。
【0283】
いくつかの構成において、カートリッジは、加湿器に取り外し可能に取り付けることができ、制御装置は、取り外し可能な呼吸導管の導電性要素の温度を示す信号を使用時に測定するように構成することができる。
【0284】
本開示は、呼吸又は手術加湿システム内の加湿器と共に使用するためのカートリッジを提供し、カートリッジは、加湿器の取り外し可能な加湿チャンバ内のガス流の特性を感知するための1つ又は複数のセンサと、加湿器の対応する電気コネクタと電気的に接続するように構成された第1の電気コネクタと、カートリッジと取り外し可能に係合可能な吸気導管の対応する電気コネクタと電気的に接続するように構成された第2の電気コネクタであって、第2の電気コネクタは、吸気導管の長さの少なくとも一部に沿って延在する導電性要素と電気的に結合するように構成された、少なくとも第1の電気端子又はパッドを含むことができる、第2の電気コネクタと、1つ又は複数のセンサ並びに第1及び第2の電気コネクタと通信接続された制御装置とを含む。
【0285】
いくつかの構成において、カートリッジは、加湿器に取り外し可能に取り付けることができ、制御装置は、取り外し可能な呼吸導管の導電性要素に近接した媒体の熱伝導率を示す信号を使用時に測定するように構成することができる。
【0286】
本開示は、ガス供給システム内で使用可能な加湿器を提供し、加湿器は、ガス供給器を加湿するように構成された加湿チャンバと、導電性要素を含む吸気導管と連結するように構成された吸気導管コネクタと、信号の少なくとも一部に基づいて導管内の水分を示す値を決定するために、導電性要素を使用して信号を監視するように構成された制御装置とを含む。
【0287】
いくつかの構成において、信号は、導電性要素の時定数又は共振周波数を示すことができる。
【0288】
いくつかの構成において、信号は、導電性要素の温度を示すことができる。
【0289】
いくつかの構成において、信号は、導電性要素に近接した媒体の熱伝導率を示すことができる。
【0290】
いくつかの構成において、制御装置は、信号発生器を含むことができる。
【0291】
いくつかの構成において、制御装置は、1つ又は複数のハードウェア及び/又はソフトウェアプロセッサを含むことができる。
【0292】
いくつかの構成において、加湿器は、本明細書に開示された導管の実施態様のいずれかの導管をさらに含むことができる。
【0293】
本開示は、呼吸又は手術ガス供給システムと共に使用される導管を提供し、導管は、導電性要素を含み、導電性要素は、導管内の水分の存在又は量を示す時定数又は共振周波数の測定値を提供するように構成される。
【0294】
いくつかの構成において、導管は、共振回路をさらに含むことができ、誘電要素は、静電要素と並列に電気的に接続される。
【0295】
いくつかの構成において、共振回路は、導管の外部にあることが可能である。
【0296】
いくつかの構成において、共振回路は、信号によって十分に励起された時に共振挙動を示すために調節することができる。
【0297】
いくつかの構成において、共振回路は、信号によって励起された時に共振挙動を示すために調節することができ、信号は、共振回路を励起するために選択されている。
【0298】
いくつかの構成において、導電性要素は、信号発生器と並列に電気的に接続するように構成することができる。
【0299】
いくつかの構成において、導管は、時定数、共振周波数、時定数の変化、又は共振周波数の変化を決定することにより、導管内の水分の存在及び/又は表示を決定するように構成された制御装置をさらに含むことができる。
【0300】
いくつかの構成において、導電性は、制御装置と並列に電気的に接続するように構成することができる。
【0301】
いくつかの構成において、制御装置は、信号発生器を含むことができる。
【0302】
いくつかの構成において、制御装置は、1つ又は複数のマイクロプロセッサを含むことができる。
【0303】
本開示は、呼吸又は手術ガス供給システムと共に使用される導管を提供し、導管は、導電性要素を含み、導電性要素は、導管内の水分の存在又は量を適切に示す温度又は熱伝導率の測定値を提供するように構成される。
【0304】
いくつかの構成において、導電性要素は、サーミスタをさらに含むことができる。
【0305】
いくつかの構成において、導電性要素は、ダイオードをさらに含むことができる。
【0306】
いくつかの構成において、ダイオードは、サーミスタと並列に電気的に接続することができる。
【0307】
いくつかの構成において、ダイオードは、サーミスタと並列に電気的に接続され、サーミスタと実質的に隣接して位置付けることができる。
【0308】
いくつかの構成において、導電性要素は、導管のビーズ内にあることが可能である。
【0309】
いくつかの構成において、導管は、導電性要素の温度及び/若しくは温度の変化を決定することにより、並びに/又は導電性要素に近接した媒体の熱伝導率及び/若しくは導電性要素に近接した媒体の熱伝導率の変化を決定することにより、導管内の水分の存在並びに/或いは表示を決定するように構成された制御装置をさらに含むことができる。
【0310】
いくつかの構成において、制御装置は、定格制御電力と連動して導電性要素に追加の電力を印加するように構成することができる。
【0311】
いくつかの構成において、制御装置は、1つ又は複数のマイクロプロセッサであることが可能である。
【0312】
本開示は、2つの導電性要素を備えたあらゆる公知の導管に適用することができる。
【0313】
いくつかの構成において、材料は、流体透過性材料であることが可能である。
【0314】
いくつかの構成において、導電性要素は、細長いフィラメントであることが可能である。
【0315】
いくつかの構成において、細長いフィラメントは、電気的に絶縁するジャケットによって包囲されることが可能である。
【0316】
いくつかの構成において、導電性要素は、少なくとも導管の長さの一部の周りに螺旋状に巻くことができる。
【0317】
いくつかの構成において、導電性要素は、導管の一端から導管の他端に延在し得る。
【0318】
いくつかの構成において、導電性要素は、導管の一端から導管の他端の長さの一部のみに延在し得る。
【0319】
いくつかの構成において、導管は、複合導管であることが可能である。
【0320】
いくつかの構成において、導電性要素は、導管の壁の一部を形成することができる。
【0321】
いくつかの構成において、導電性要素は、複合導管内に配列されたビーズの一部を形成することができる。別法として、第1の導電性要素及び第2の導電性要素は、第1の導電性要素及び第2の導電性要素が導管内で自由に動くことができるように、導管内に配列することができる。
【0322】
いくつかの構成において、材料は、水蒸気及び/又は液体透過性材料であることが可能である。
【0323】
いくつかの構成において、材料は、周囲空気への水の蒸発を可能にする一方で、周囲空気への液体水及び呼吸ガスの通過を抑制する。
【0324】
いくつかの構成において、材料は、超親水特性を有する活性化パーフルオロポリマー材料、親水性熱可塑性樹脂、通気性熱可塑性コポリエステル、通気性特性を示す織布処理布、又は親水性ポリエステルブロックコポリマーの1つ又は複数であることが可能である。
【0325】
いくつかの構成において、導管は、水分を動かすために毛細管現象を使用するように構成された微細構造をさらに含むことができる。
【0326】
いくつかの構成において、水蒸気及び/又は液体透過性材料は、誘電体材料であることが可能である。
【0327】
いくつかの構成において、導管は、導電性要素の一部を横切って水分を吸い上げるように構成された微細構造を含むことができる。
【0328】
いくつかの構成において、導管は、毛細管現象により水分を搬送するように構成された開口をさらに含むことができる。導管は、水分を搬送するように構成された吸い上げ材料をさらに含むことができる。
【0329】
いくつかの構成において、導電性要素は、リボンワイヤであることが可能である。
【0330】
いくつかの構成において、導電性要素は、透過性、非透過性、又は一部が透過性、及び非透過性ビーズ内に含まれることが可能である。
【0331】
いくつかの構成において、導電性要素及びビーズは、共に押し出されることが可能である。
【0332】
いくつかの構成において、導管は、導電性メッシュをさらに含むことができる。
【0333】
いくつかの構成において、導電性要素は、導管の接触に鋭敏に反応することができる。
【0334】
本開示による加湿システムは、ガスの流れをユーザに送達し得る。加湿器は、ガスを加熱及び加湿し得る加湿器と、ガスを加湿器からユーザに搬送する導管と、システムの構成要素内に存在する水分の量に基づいて少なくとも1つのセンサ信号を出力し得る少なくとも1つのセンサと、加湿器の動作を制御する制御装置とを提供し得る。制御装置は、少なくとも1つのセンサ信号に少なくとも部分的に基づいて、構成要素内に存在する水分の量を示す少なくとも1つの値を決定し、構成要素内に存在する水分の量を示す少なくとも1つの値に基づいて、1つ又は複数の水分管理応答を実行し得る。
【0335】
いくつかの構成において、1つ又は複数の水分管理は、少なくとも1つの通知及び/又は警報を生成すること、加湿器ヒータに供給される電力を変更すること、少なくとも1つの導管ヒータに供給される電力を変更すること、加湿器のモードを変更すること、及び/又は加湿システムの一部であり得る人工呼吸器のパラメータを変更すること、のうちの1つ又は複数を含み得る。
【0336】
いくつかの構成において、構成要素は、導管、導管の一部、コネクタ、ガスの流れに曝され得るチャンバの一部、及び/又は患者インタフェースを含み得る。
【0337】
いくつかの構成において、システムの構成要素内に存在する水分は、凝縮水、及び/又はシステムの構成要素の水蒸気透過性及び/又は液体透過性材料中の水を含み得る。
【0338】
いくつかの構成において、水蒸気透過性材料は通気性材料であり得る。
【0339】
いくつかの構成において、構成要素内に存在する水分の量を示す少なくとも1つの値は、システムの構成要素内の凝縮水の量を示す値、及び/又はシステムの構成要素の水蒸気透過性材料及び/又は液体透過性材料内の水の量を示す値のうちの少なくとも1つを含み得る。構成要素内に存在する水分の量を示す値は、システムの構成要素内の凝縮水の量を示す値と、システムの構成要素の水蒸気透過性材料及び/又は液体透過性材料内の水の量を示す値との合計であり得る。
【0340】
いくつかの構成において、制御装置は、加湿器の湿度出力に基づいて、構成要素内に存在する水分の量を示す少なくとも1つの値を決定し得る。
【0341】
いくつかの構成において、制御装置は、構成要素内に存在する水分の量を示す少なくとも1つの値に基づいて、構成要素内に所定レベルの水分が存在する可能性があると判定し得る。
【0342】
いくつかの構成において、制御装置は、構成要素内に存在する水分の量を示す少なくとも1つの値と少なくとも1つの閾値とを比較することに基づいて、構成要素内に所定レベルの水分が存在する可能性があると判定し得る。
【0343】
いくつかの構成において、少なくとも1つの値が少なくとも1つの閾値を超えることに応答して、所定レベルの水分が存在すると判定され得る。
【0344】
いくつかの構成において、少なくとも1つの値が少なくとも1つの閾値未満であることに応答して、所定レベルの水分が存在すると判定され得る。
【0345】
いくつかの構成において、少なくとも1つの閾値は、絶対値閾値、値変化閾値、最大センサ出力のパーセンテージ閾値、パーセンテージ変化閾値、経時パーセンテージ変化閾値、勾配閾値、及び/又は交差閾値を含み得る。
【0346】
いくつかの構成において、最大センサ出力は、導管の水蒸気及び/又は液体材料が水分で飽和している可能性があることを示す出力を提供し得る。
【0347】
いくつかの構成において、最大センサ出力は、所定量又は許容可能な量の水分が存在する可能性があることを示す出力を提供し得る。
【0348】
いくつかの構成において、パーセンテージ閾値は80%であり得る。
【0349】
いくつかの構成において、パーセンテージ閾値は90%であり得る。
【0350】
いくつかの構成において、パーセンテージ閾値は100%であり得る。
【0351】
いくつかの構成において、交差閾値は、出力が特定の閾値を何回も超えたときに発生し得る。これは任意に所定の期間にわたるものであり得る。
【0352】
いくつかの構成において、システムは、構成要素内に存在すると判定された所定レベルの水分に応答して、少なくとも1つの通知及び/又は警報を生成し得る。
【0353】
いくつかの構成において、制御装置は、構成要素内に存在する水分の量を示す少なくとも1つの値と、少なくとも1つの凝縮水閾値との間の比較に基づいて、構成要素内の凝縮水の存在を判定し得る。
【0354】
いくつかの構成において、制御装置は、構成要素内に存在する水分の量を示す少なくとも1つの値と、少なくとも1つの水量閾値との間の比較に基づいて、システムの構成要素の水蒸気透過性材料及び/又は液体透過性材料内の所定量の水の存在を判定し得る。所定量の水は、任意に、水蒸気透過性材料及び/又は液体透過性材料の飽和を示し得る。
【0355】
いくつかの構成において、制御装置は、湿度目標を達成するために、加湿器のヒータ及び/又は導管のヒータを制御し得る。
【0356】
いくつかの構成において、湿度目標は、露点目標、絶対目標、及び/又は相対湿度目標を含み得る。
【0357】
いくつかの構成において、制御装置は、構成要素内に存在すると判定された所定量の水分に応答して、ガスの流れの湿度目標、並びに任意に絶対湿度及び/又は相対湿度目標を下げ得る。
【0358】
いくつかの構成において、加湿器は、加湿液体を加熱するように構成されたヒータを含み得る。
【0359】
いくつかの構成において、ヒータはヒータプレートを含み得る。
【0360】
いくつかの構成において、導管は、導管内のガスの流れを加熱するための少なくとも1つのヒータワイヤを含み得る。
【0361】
いくつかの構成において、制御装置は、加湿器のヒータの少なくとも1つの動作パラメータを変更することによって、ガスの流れの絶対湿度を低下させ得る。
【0362】
いくつかの構成において、制御装置は、加湿器のヒータの少なくとも1つの動作パラメータを変更することによって、ガスの流れの相対湿度を低下させ得る。
【0363】
いくつかの構成において、変更することは、ガスの流れの相対湿度を低下させるか、制限するか、又は無効にすることを含む。
【0364】
いくつかの構成において、少なくとも1つの動作パラメータは、ヒータ温度設定点及び/又はヒータへの電力を含み得る。
【0365】
いくつかの構成において、制御装置は、導管のヒータの少なくとも1つの動作パラメータを変更することによって、ガスの流れの相対湿度目標を低下させ得る。いくつかの構成において、変更は、動作パラメータを増加させることを含み得る。
【0366】
いくつかの構成において、導管の少なくとも1つのヒータの動作パラメータは、患者端部温度設定点及び/又は導管の少なくとも1つのヒータへの電力であり得る。
【0367】
いくつかの構成において、加湿器のヒータ及び/又は導管のヒータの動作パラメータは、構成要素内に存在する水分の量を示す少なくとも1つの値に基づいて変更され得る。
【0368】
いくつかの構成において、制御装置は、所定レベルの水分が存在する可能性があると最初に判定した所定期間後に、所定レベルの水分が依然として構成要素内に存在する可能性があると判定することに応答して、絶対湿度目標、及び/又は相対湿度目標をさらに低下させ得る。
【0369】
いくつかの構成において、制御装置は、所定レベルの水分が存在する可能性があると最初に判定した後に、所定レベルの水分がもはや構成要素内に存在しない可能性があると判定することに応答して、通常動作に戻り、及び/又はガスの流れの元の絶対湿度及び/又は相対湿度目標に戻り得る。
【0370】
いくつかの構成において、制御装置は、所定レベルの水分が存在する可能性があると最初に判定した後に、所定レベルの水分がもはや構成要素内に存在しない可能性があると判定することに応答して、通常動作に戻り、及び/又はガスの流れの元の絶対湿度及び/又は相対湿度目標に戻り得る。
【0371】
いくつかの構成において、制御装置は、構成要素内に水分が存在しないか、又は少量の水分が存在することを検出することに応答して、構成要素内に所定レベルの水分がもはや存在しない可能性があると判定し得る。
【0372】
いくつかの構成において、制御装置は、構成要素内に凝縮水が存在しないか、又は少量の凝縮水が存在することを検出することに応答して、構成要素内に所定レベルの水分がもはや存在しない可能性があると判定し得る。
【0373】
いくつかの構成において、導管又はシステムの別の構成要素の少なくとも一部は、水蒸気透過性材料及び/又は液体透過性材料を含み得る。
【0374】
いくつかの構成において、導管は、少なくとも第1の導電性要素及び第2の導電性要素を含み得、少なくとも1つのセンサ信号は、少なくとも第1及び第2の導電性要素の1つ又は複数を使用して生成された信号を含む。
【0375】
いくつかの構成において、第1の導電性要素及び第2の導電性要素は、少なくとも導管の長さの周囲に螺旋状に巻かれ得る。
【0376】
いくつかの構成において、第1の導電性要素及び第2の導電性要素は、導管内に、導管を通して、又は導管の周囲に螺旋状に巻かれている。
【0377】
いくつかの構成において、第1の導電性要素及び第2の導電性要素は導管壁の一部を形成する。
【0378】
いくつかの構成において、第1の導電性要素は感知ワイヤであり得る。
【0379】
いくつかの構成において、第1の導電性要素は、少なくとも1つのヒータワイヤであり得る。
【0380】
いくつかの構成において、第2の導電性要素は、少なくとも1つのヒータワイヤであり得る。
【0381】
いくつかの構成において、水蒸気透過性材料及び/又は液体透過性材料は、誘電体材料であり得る。
【0382】
いくつかの構成において、誘電体材料は水蒸気透過性又は液体透過性であり得る。
【0383】
いくつかの構成において、水蒸気透過性誘電体材料は、周囲空気への液体の水及び呼吸ガスの通過を抑制しながら、周囲空気への水の蒸発を許容し得る。
【0384】
いくつかの構成において、他の構成要素は患者インタフェースを含み得る。
【0385】
いくつかの構成において、他の構成要素はコネクタ及び/又はアダプタを含み得る。
【0386】
いくつかの構成において、導管は複合導管を含み得る。
【0387】
いくつかの構成において、導管は水蒸気及び/又は液体透過性ビーズを含み得る。
【0388】
いくつかの構成において、水蒸気透過性ビーズは、周囲空気への液体の水及び呼吸ガスの通過を抑制しながら、周囲空気への水の蒸発を許容する。
【0389】
いくつかの構成において、水蒸気透過性ビーズは、超親水特性を有する活性化パーフルオロポリマー材料、親水性熱可塑性樹脂、通気性熱可塑性コポリエステル、通気性特性を示す織布処理布、及び/又は親水性ポリエステルブロックコポリマーであり得る。
【0390】
いくつかの構成において、信号は、第1の導電性要素と第2の導電性要素との間の静電容量を示し得る。
【0391】
いくつかの構成において、信号は、第1の導電性要素と第2の導電性要素との間の静電容量の変化を示し得る。
【0392】
いくつかの構成において、第1の導電性要素と第2の導電性要素は、第1の導電性要素と第2の導電性要素との間で容量性電荷を感知できるように構成された距離だけ離される。
【0393】
いくつかの構成において、加湿システムは、第1の導電性要素と第2の導電性要素との間に配置された誘電体材料をさらに含み得る。
【0394】
いくつかの構成において、制御装置は、第1の導電性要素及び/又は第2の導電性要素の測定値の比較に基づいて、水分を示す少なくとも1つの値を決定し得る。
【0395】
いくつかの構成において、信号は、第1の導電性要素又は第2の導電性要素の温度を示し得る。
【0396】
いくつかの構成において、信号は、第1の導電性要素又は第2の導電性要素の温度の変化を示し得る。
【0397】
いくつかの構成において、信号は、第1の導電性要素と第2の導電性要素との間の媒体の熱伝導率を示す場合があり、又は少なくとも1つの信号は、第1の導電性要素又は第2の導電性要素に近接する媒体の熱伝導率を示す場合がある。
【0398】
いくつかの構成において、信号は、第1の導電性要素又は第2の導電性要素の抵抗を示し得る。
【0399】
いくつかの構成において、第1の導電性要素又は第2の導電性要素は、互いに電気的に切り離された少なくとも2つの部分を含む。
【0400】
いくつかの構成において、2つの部分は互いに直列であり得る。
【0401】
いくつかの構成において、加湿システムは信号発生器をさらに含むことができ、制御装置は、少なくとも1つの信号の大きさ及び/又は位相に少なくとも部分的に基づいて、導管内の水分の量を示す少なくとも1つの値を決定し得る。
【0402】
いくつかの構成において、導管内の水分の量を示す少なくとも1つの値は、導管のインダクタンスに対応し得る。
【0403】
いくつかの構成において、導管内の水分の量を示す少なくとも1つの値は、導管のインダクタンスの変化に対応する。
【0404】
いくつかの構成において、構成要素内に存在する所定レベルの水分は、システムの構成要素の水蒸気透過性材料及び/又は液体透過性材料内の所定量の水を示し得る。
【0405】
いくつかの構成において、制御装置は、所定レベルの水分が構成要素内に存在すると判定されたことに応答して、導管の少なくとも1つのヒータワイヤの動作パラメータを最初に変更し得る。いくつかの構成において、変更は、動作パラメータを減少、制限、又は無効にすることを含み得る。いくつかの構成において、減少又は制限は、少なくとも1つのヒータワイヤへの電力を3.0W/mから7.0W/mの範囲に減少又は制限することを含む。
【0406】
いくつかの構成において、制御装置は、導管のヒータワイヤの最初に変更された動作パラメータを維持し得る。
【0407】
いくつかの構成において、導管の少なくとも1つのヒータワイヤの最初に変更された動作パラメータを維持することにより、水蒸気透過性材料及び/又は液体透過性材料の飽和水分量が増加する可能性がある。この変化は、任意に、所定の飽和水分量に対する増加であり得る。
【0408】
いくつかの構成において、制御装置は、導管の少なくとも1つのヒータワイヤの動作パラメータをさらに変更し得る。
【0409】
いくつかの構成において、制御装置は、最初に変更された動作パラメータを維持した後、所定時間後に、導管のヒータワイヤの動作パラメータをさらに変更し得る。
【0410】
いくつかの構成において、さらなる変更は、動作パラメータの増加であり得る。
【0411】
いくつかの構成において、制御装置は、所定レベルの水分が構成要素内に存在すると判定されたことに応答して、導管のヒータの動作パラメータを変更し得る。
【0412】
いくつかの構成において、所定レベルは、最大センサ出力のパーセンテージ閾値であり得る。いくつかの構成において、パーセンテージ閾値は80%であり得る。いくつかの構成において、パーセンテージ閾値は90%であり得る。いくつかの構成において、パーセンテージ閾値は100%であり得る。完全に飽和した透過性材料は100%であり得る。
【0413】
いくつかの構成において、最大センサ出力は、導管のビーズが水分で飽和している可能性があることを示す出力であり得る。
【0414】
いくつかの構成において、最大センサ出力は、所定量又は許容可能な量の水分が存在し得ることを示す出力であり得る。
【0415】
いくつかの構成において、制御装置は、大気への蒸発を介した水蒸気透過性材料及び/又は液体透過性材料の乾燥を可能にするために、導管の少なくとも1つのヒータワイヤの変更された動作パラメータを維持し得る。
【0416】
いくつかの構成において、加湿システムは、水分が水蒸気透過性材料を横切って大気に移動され得る割合を高めるように、変更された動作パラメータを維持し得る。
【0417】
いくつかの構成において、変更された動作パラメータは、少なくとも1つのヒータワイヤに対する10W/m~14W/mへの増大された電力を含み得る。
【0418】
いくつかの構成において、制御装置は、変更された動作パラメータを維持した後、所定時間後に、導管の少なくとも1つのヒータの通常又は元の動作パラメータに戻り得る。
【0419】
いくつかの構成において、制御装置は、動作パラメータの増加及び維持、その後の動作パラメータの減少及び維持を複数回繰り返した後、通常又は元の動作パラメータに戻り得る。
【0420】
いくつかの構成において、制御装置は、構成要素内の所定レベルの水分が閾値を下回ると判定されたことに応答して、導管の少なくとも1つのヒータの通常又は元の動作パラメータに戻り得る。いくつかの構成において、閾値はパーセンテージ閾値であり得る。いくつかの構成において、パーセンテージ閾値は20%であり得る。いくつかの構成において、パーセンテージ閾値は15%であり得る。いくつかの構成において、パーセンテージ閾値は0%であり得る。
【0421】
いくつかの構成において、制御装置は、水蒸気透過性材料及び/又は液体透過性材料中の所定量の水分子が水分子閾値を下回ると判定されたことに応答して、導管の少なくとも1つのヒータワイヤの通常又は元の動作パラメータに戻り得る。
【0422】
いくつかの構成において、制御装置は、構成要素内の所定レベルの凝縮水が凝縮水閾値を下回ると判定されたことに応答して、導管の少なくとも1つのヒータワイヤの通常又は元の動作パラメータに戻り得る。
【0423】
いくつかの構成において、導管の少なくとも1つのヒータワイヤの動作パラメータは、患者端部温度設定点、及び/又は少なくとも1つのヒータワイヤへの電力を含み得る。
【0424】
いくつかの構成において、制御装置は、導管のヒータを介して水蒸気透過性材料の温度を上昇させて、水が材料の一方の側から材料の反対側へ通過する割合を増加させ得る。
【0425】
いくつかの構成において、制御装置は、導管のヒータを介して液体透過性材料の温度を上昇させて、液体透過性材料内の液体である水の大気への蒸発率を上昇させ得る。
【0426】
いくつかの構成において、制御装置は、水蒸気透過性材料及び/又は液体透過性材料と大気との間の相対湿度勾配を、水蒸気透過性材料及び/又は液体透過性材料と導管の内腔との間の相対湿度勾配よりも大きくなるように制御し得る。
【0427】
いくつかの構成において、加湿システムは、凝縮水を収集し、及び/又は凝縮水を加湿チャンバに戻すように構成された水分排出アセンブリを含み得る。
【0428】
いくつかの構成において、水分排出アセンブリは、凝縮水を収集するように構成された水トラップを含み得る。
【0429】
いくつかの構成において、水分排出アセンブリは、制御装置に電子的に結合された少なくとも1つの弁を含む。制御装置は、少なくとも1つのセンサ信号に基づいて少なくとも1つの弁を作動し得る。
【0430】
いくつかの構成において、制御装置は、所定レベルの水分が構成要素内に存在すると判定されたことに応答して、少なくとも1つの弁を開位置に作動し得る。
【0431】
いくつかの構成において、制御装置は、所定レベルの凝縮水が構成要素内に存在すると判定されたことに応答して、少なくとも1つの弁を開位置に作動し得る。
【0432】
いくつかの構成において、水分排出アセンブリは、水トラップ又は導管内に収集された水分を加湿チャンバに戻すように構成された水分運搬アセンブリを含み得る。
【0433】
いくつかの構成において、水分排出アセンブリは、運搬導管、及び/又はポンプをさらに含み得る。いくつかの構成において、ポンプは蠕動ポンプであり得る。
【0434】
いくつかの構成において、制御装置は、構成要素内に存在する水分の量を示す少なくとも1つの値に基づいて、チャンバの溢流事象を判定し得る。
【0435】
いくつかの構成において、構成要素は加湿器の加湿チャンバの出口付近に配置され得る。
【0436】
いくつかの構成において、センサは導管の遠位端近傍に配置された温度センサを含み得る。
【0437】
いくつかの構成において、制御装置は、所定量の水分の存在を決定することに応答して、温度センサによって感知されたガスの流れの温度に基づいて、ガスの流れの露点温度又はそれを示す値を決定し得る。
【0438】
いくつかの構成において、制御装置は、所定量の凝縮水の存在を決定することに応答して、温度センサによって感知されたガスの流れの温度に基づいて、露点温度又はそれを示す値を決定し得る。
【0439】
いくつかの構成において、露点温度又はそれを示す値は、温度センサによって感知されたガスの流れの温度であり得る。
【0440】
いくつかの構成において、制御装置は、決定された露点温度又はそれを示す値に基づいて、加湿器のヒータ又は導管のヒータを制御し得る。
【0441】
いくつかの構成において、制御装置は、導管内の相対湿度を増加させ、凝縮水の形成を誘導するために、導管のヒータの動作パラメータを減少させ得る。
【0442】
いくつかの構成において、制御装置は、露点温度設定点に到達するように、加湿器から出るガスを制御し得る。
【0443】
いくつかの構成において、制御装置は、患者端部温度が露点温度設定点を上回る可能性があること及び所定レベルの水分が存在する可能性があることの判定に応答して、加湿器のためのガスの供給源が周囲空気であり得るか、又は室内取り込み型人工呼吸器に由来し得ると判定し得る。
【0444】
いくつかの構成において、加湿器のガスの供給源が周囲空気であるか、又は室内取り込み型人工呼吸器に由来すると制御装置が判定すると、制御装置は、加湿器の温度設定点を一定の値に制御し得る。
【0445】
いくつかの構成において、温度設定点は、チャンバ出口設定点であることができる。
【0446】
いくつかの構成において、チャンバ出口設定点はガスの露点に対応し得る。
【0447】
いくつかの構成において、制御装置は、導管が加湿器に接続されたことに応答して、及び/又は加湿器の動作前に、導管内の水分の量を示す少なくとも1つの値に基づいて、導管内の所定レベルの水分の存在を決定し得る。
【0448】
いくつかの構成において、制御装置は、閾値と導管内の水分の量を示す少なくとも1つの値との間の比較に基づいて、導管内の所定レベルの水分の存在を決定し得る。
【0449】
いくつかの構成において、制御装置は、導管が加湿器に最初に接続され得るときに、導管内の所定レベルの水分の存在を決定し得る。
【0450】
いくつかの構成において、導管内に存在する水分の所定レベルは、新しい未使用の導管が必要とされ得るレベル、或いは導管が不具合についてチェックされること又はさらに乾燥されることを必要とするレベルであり得る。
【0451】
いくつかの構成において、制御装置は、導管内の所定レベルの水分の存在を決定することに応答して、警報を生成し得る。
【0452】
いくつかの構成において、警報は、視覚的及び/又は音響的指示を含むことができる。
【0453】
いくつかの構成において、制御装置は、導管内の所定レベルの水分の存在を決定することに応答して、導管のヒータへの給電を防止すること、及び/又は導管に接続されている間の加湿器の使用を防止することによって、導管を加湿器とともに使用することを防止し得る。
【0454】
いくつかの構成において、導管は患者端部センサを含まない場合がある。
【0455】
いくつかの構成において、構成要素内に存在する水分の量に基づく少なくとも1つのセンサ信号は、構成要素内のガスの湿度に関する信号をさらに含み得る。
【0456】
いくつかの構成において、構成要素内のガスの加湿器に関する信号は、少なくとも1つの信号からフィルタリングされるか、又は制御装置によって無視される可能性がある。
【0457】
いくつかの構成において、制御装置は、少なくとも1つのセンサ信号に基づいて、構成要素内に存在する水分の量を示す少なくとも1つの値を決定し、その値に基づいて構成要素内に存在すると決定された所定量の水分に応答して水分を低減するようにガス源の機能を制御し得る。
【0458】
いくつかの構成において、機能は、1回換気量を減少させること、吸気立ち上がり時間を増加させること、吸気対呼気比を減少させること、入口ガス温度を増加させること、及び/又は取り込み空気量を減少させること、及び/又は壁又はボトルガス源に切り替えることを含み得る。
【0459】
いくつかの構成において、ガス源は人工呼吸器を含み得る。
【0460】
いくつかの構成において、ガス源はグロージェネレータ(glow generator)を含み得る。
【0461】
いくつかの構成において、制御装置は、少なくとも1つのセンサ信号に基づいて、構成要素内に存在する水分の量を示す少なくとも1つの値を決定し、構成要素内に存在する水分の量を示す少なくとも1つの値に基づいて、加湿チャンバの水切れ状態を決定し得る。
【0462】
いくつかの構成において、構成要素内の水分及び/又は湿度の量の増加の検出に応答して、水切れ状態でないと判定され得る。
【0463】
いくつかの構成において、構成要素内の水分及び/又は湿度の量の増加が閾値を超えることに応答して、水切れ状態でないと判定され得る。
【0464】
いくつかの構成において、構成要素内の水分及び/又は湿度の量の増加が検出されないことに応答して、水切れ状態が判定され得る。
【0465】
いくつかの構成において、構成要素内の水分及び/又は湿度の量の増加が閾値未満であることに応答して、水切れ状態が判定され得る。
【0466】
いくつかの構成において、水切れ状態は、水が存在しないこと、又は所定レベルの水分が存在することを含む。
【0467】
いくつかの構成において、制御装置は、湿度を増加させ、及び/又は水分を増加させるように、加湿器のヒータプレートへの電力を増加させ、及び/又は加湿器からのガスをユーザに提供するように構成された導管の少なくとも1つのヒータワイヤへの電力を減少させ得る。
【0468】
いくつかの構成において、増加した水分は、水蒸気透過性及び/又は液体透過性材料中の凝縮水又は水であり得る。
【0469】
いくつかの構成において、制御装置は、所定量の水分及び/又は湿度が閾値未満であると判定されたことに応答して、ヒータプレートへの電力を増加させること、及び/又は少なくとも1つのヒータワイヤへの電力を減少させることに続いて、水切れ状態を判定し得る。
【0470】
加湿システムは、ガスの流れをユーザに送達し得る。加湿システムは、ガスを加熱及び加湿する加湿器と、システムの構成要素内に存在する水分及び/又は湿度の量に基づいて少なくとも1つのセンサ信号を出力する少なくとも1つのセンサと、加湿器の動作を制御する制御装置とを含み得、制御装置は、少なくとも1つのセンサ信号に基づいて構成要素内に存在する水分及び/又は湿度の量を示す少なくとも1つの値を決定し、構成要素内に存在する水分及び/又は湿度の量を示す少なくとも1つの値に基づいてガスの流れの湿度を決定し得る。
【0471】
いくつかの構成において、制御装置は、値に基づいて水分の存在を検出すると、相対湿度を100%と仮定し得る。
【0472】
いくつかの構成において、導管の遠位端の近くに位置する温度センサは、ガスを加湿器からユーザに搬送し得る。制御装置は、構成要素内に存在する水分及び/又は湿度の量を示す少なくとも1つの値に基づいて、所定レベルの水分の存在を判定し得る。制御装置は、ガスの流れの湿度として、ガスの流れの露点を決定し得る。
【0473】
いくつかの構成において、湿度は、露点温度、相対湿度値、又は絶対湿度値であり得る。
【0474】
いくつかの構成において、制御装置は、目標湿度を制御するために、湿度に基づいて加湿器及び/又は導管のヒータを制御し得る。
【0475】
いくつかの構成において、制御装置は、構成要素内に存在する水分及び/又は湿度の量を示す少なくとも1つの値に基づいて、所定レベルの水分の存在を判定し得る。
【0476】
いくつかの構成において、制御装置は、決定された露点温度又はそれを示す値に基づいて加湿システムの少なくとも1つの動作パラメータを制御し得る。
【0477】
いくつかの構成において、制御装置は、決定された露点温度又はそれを示す値に基づいて加湿器のヒータ及び導管のヒータを制御し得る。
【0478】
いくつかの構成において、加湿器のヒータの動作パラメータは、ヒータプレート温度設定点、及びヒータプレートへの電力の少なくとも1つを含み得る。
【0479】
いくつかの構成において、導管のヒータの動作パラメータは、患者端部温度設定点、及び少なくとも1つのヒータワイヤへの電力の少なくとも1つを含み得る。
【0480】
いくつかの構成において、決定された露点温度又はそれを示す値は、温度センサによって感知されたガスの流れの温度であり得る。
【0481】
いくつかの構成において、制御装置は、導管内の相対湿度を増加させ、凝縮水の形成を誘導するために、導管のヒータの動作パラメータを減少させ得る。
【0482】
いくつかの構成において、制御装置は、患者端部温度設定点に達するように導管のヒータを制御し得る。
【0483】
いくつかの構成において、目標患者端部温度は、決定された露点温度又はそれを示す値よりも大きい場合がある。
【0484】
いくつかの構成において、ガスの流れの決定された湿度は、相対湿度又は絶対湿度であり得る。
【0485】
いくつかの構成において、少なくとも1つのセンサの出力は、構成要素内の湿度に関連する可能性のある少なくとも1つの信号の一部を取得するためにフィルタリングされ得る。
【0486】
いくつかの構成において、加湿器は患者端部センサを含まない場合がある。
【0487】
いくつかの構成において、加湿システムは流れ発生器を含み得る。
【0488】
いくつかの構成において、流れ発生器と加湿器は単一ハウジング内にあり得る。
【0489】
いくつかの構成において、導管は、少なくとも第1の導電性要素及び第2の導電性要素を含み得る。少なくとも1つのセンサ信号は、少なくとも第1及び第2の導電性要素の1つ又は複数を使用して生成された信号を含み得る。
【0490】
いくつかの構成において、第1の導電性要素及び第2の導電性要素は、少なくとも導管の長さの周囲に螺旋状に巻かれ得る。
【0491】
いくつかの構成において、第1の導電性要素及び第2の導電性要素は、導管内、導管を通して、又は導管の周囲に螺旋状に巻かれ得る。
【0492】
いくつかの構成において、第1の導電性要素及び第2の導電性要素は、導管壁の一部を形成する。
【0493】
いくつかの構成において、第1の導電性要素は感知ワイヤであり得る。
【0494】
いくつかの構成において、第1の導電性要素は少なくとも1つのヒータワイヤであり得る。
【0495】
いくつかの構成において、第2の導電性要素は感知ワイヤであり得る。
【0496】
いくつかの構成において、第2の導電性要素は少なくとも1つのヒータワイヤであり得る。
【0497】
いくつかの構成において、少なくとも1つの信号は、第1の導電性要素と第2の導電性要素との間の静電容量を示し得る。
【0498】
いくつかの構成において、少なくとも1つの信号は、第1の導電性要素と第2の導電性要素との間の静電容量の変化を示し得る。
【0499】
いくつかの構成において、第1の導電性要素と第2の導電性要素は、第1の導電性要素と第2の導電性要素との間で容量性電荷を感知することを可能にし得る距離だけ離され得る。
【0500】
いくつかの構成において、加湿システムは、第1の導電性要素と第2の導電性要素との間に配置された誘電体材料を含み得る。
【0501】
いくつかの構成において、誘電体材料は水蒸気透過性又は液体透過性であり得る。
【0502】
いくつかの構成において、水蒸気透過性の誘電体材料は、周囲空気への液体の水や呼吸ガスの通過を抑制しながら、周囲空気への水の蒸発を可能にし得る。
【0503】
いくつかの構成において、制御装置は、第1の導電性要素及び/又は第2の導電性要素の測定値の比較に基づいて、水分を示す少なくとも1つの値を決定し得る。
【0504】
いくつかの構成において、少なくとも1つの信号は、第1の導電性要素又は第2の導電性要素の温度を示し得る。
【0505】
いくつかの構成において、少なくとも1つの信号は、第1の導電性要素又は第2の導電性要素の温度の変化を示し得る。
【0506】
いくつかの構成において、少なくとも1つの信号は、第1の導電性要素と第2の導電性要素との間の媒体の熱伝導率を示し得、又は少なくとも1つの信号は、第1の導電性要素又は第2の導電性要素に近接する媒体の熱伝導率を示し得る。
【0507】
いくつかの構成において、少なくとも1つの信号は、第1の導電性要素又は第2の導電性要素の抵抗を示し得る。
【0508】
いくつかの構成において、第1の導電性要素又は第2の導電性要素は、互いに電気的に切り離された少なくとも2つの部分を含み得る。
【0509】
いくつかの構成において、少なくとも2つの部分は互いに直列であり得る。
【0510】
いくつかの構成において、少なくとも2つの部分は互いに並列であり得る。
【0511】
いくつかの構成において、加湿システムは、信号発生器をさらに含み得る。制御装置は、少なくとも1つの信号の大きさ及び/又は位相に少なくとも部分的に基づいて、導管内の水分の量を示す少なくとも1つの値を決定し得る。
【0512】
いくつかの構成において、導管内の水分の量を示す少なくとも1つの値は導管のインダクタンスに対応する。
【0513】
いくつかの構成において、導管内の水分の量を示す少なくとも1つの値は、導管のインダクタンスの変化に対応し得る。
【0514】
加湿システムは、ガスの流れをユーザに送達し得る。加湿システムは、ガスを加熱して加湿する加湿器と、第1の位置に関連付けられた第1のセンサと、第2の位置に関連付けられた第2のセンサと、加湿器の動作を制御する制御装置と、を含み得る。第1のセンサは、第1の位置に存在する水分の量に基づいて、少なくとも1つの第1のセンサ信号を出力し得る。第2のセンサは、第2の位置に存在する水分の量に基づいて、少なくとも1つの第2のセンサ信号を出力し得る。制御装置は、第1のセンサ信号に基づいて第1の位置に存在する湿度及び/又は水分の量を示す第1の値を決定し得、第2のセンサに基づいて第2の位置に存在する湿度及び/又は水分の量を示す第2の値を決定し得る。
【0515】
いくつかの構成において、第1の位置はシステムの第1の構成要素に関連付けられ得る。
【0516】
いくつかの構成において、第2の位置はシステムの第2の構成要素に関連付けられ得る。
【0517】
いくつかの構成において、第1及び/又は第2の構成要素は、導管、導管の一部、コネクタ、ガスの流れに曝され得るチャンバの一部、及び/又は患者インタフェースを含み得る。
【0518】
いくつかの構成において、コネクタは、1つ又は複数のアダプタを含み得る。
【0519】
いくつかの構成において、システムの通常動作中、第1の位置は第2の位置の上流にあり得る。
【0520】
いくつかの構成において、制御装置は、第1の位置において第1の所定量の水分を検出し、第1の位置において所定量の水分を検出した所定期間後に、第2の位置において第2の所定量の水分が検出されない可能性があると判定することによって、システムにおいて流れが発生していない及び/又は閾値を下回る流量が発生している可能性があると判定し得る。
【0521】
いくつかの構成において、制御装置は、第1の位置において第1の所定量の水分を検出し、第1の位置において所定量の水分を検出した所定期間後に第2の位置において第2の所定量の水分を検出しなかったことに応答して、ガスの流量が、第1の位置における第1の温度センサ及び第2の位置における第2の温度センサからの読み取り値に基づく範囲内にある可能性があると決定し得る。
【0522】
いくつかの構成において、第1の温度センサは加湿器のチャンバ出口に配置され得る。
【0523】
いくつかの構成において、第2の温度センサは、加湿器からユーザへガスを搬送するように構成された吸気導管の患者端部又は患者供給導管の遠位端部又はその近傍に配置され得る。
【0524】
いくつかの構成において、制御装置は、上流位置の水分が下流位置の水分を上回ることに応答して、流れ方向が正しい可能性があると判定し得る。
【0525】
いくつかの構成において、吸気導管は上流位置を含み得る。
【0526】
いくつかの構成において、ガス源と加湿器との間に位置決めされた導管が下流位置を含み得る。
【0527】
いくつかの構成において、加湿システムは、システムの第3の位置に関連付けられた第3のセンサを含み得る。第3のセンサは、第3の位置に存在する水分の量に基づいて少なくとも1つの第3のセンサ信号を出力し得る。
【0528】
いくつかの構成において、第3の位置は、第1の位置及び第2の位置の上流であり得る。
【0529】
いくつかの構成において、第1の位置は吸気導管に存在し得る。
【0530】
いくつかの構成において、第3の位置は呼気導管に存在し得る。
【0531】
いくつかの構成において、第2の位置は加湿チャンバのチャンバ入口に存在し得る。
【0532】
いくつかの構成において、制御装置は、加湿器から検出された水分の方向に基づいて流れ方向を決定するように構成され得る。制御装置は、正しく接続されている場合に、加湿器の上流の構成要素において水分が検出されたことに応答して、逆流状態を検出するように構成され得る。
【0533】
本開示による加湿システムは、ガスの流れをユーザに送達し得る。加湿器は、ガスを加熱及び加湿し得る加湿器と、ガスを加湿器からユーザに搬送する導管と、システムの構成要素に存在する水分の量に基づいて少なくとも1つのセンサ信号を出力し得る少なくとも1つのセンサと、加湿器の動作を制御する制御装置と、を提供し得る。制御装置は、少なくとも1つのセンサ信号に基づいて構成要素に存在する水分の量を示す値を決定し、この値に基づいて構成要素内に存在すると決定された所定量の水分に応答して水分を低減するようにガス源の機能を制御し得る。
【0534】
いくつかの構成において、機能は1回換気量を減少させること、吸気立ち上がり時間を増加させること、吸気対呼気比を減少させること、入口ガス温度を増加させること、及び/又は取り込まれる空気の量を減少させること、及び/又は壁又はボトルガス源に切り替えることを含み得る。
【0535】
いくつかの構成において、ガス源は人工呼吸器を含み得る。
【0536】
いくつかの構成において、ガス源はグロージェネレータを含み得る。
【0537】
いくつかの構成において、導管は、少なくとも第1の導電性要素及び第2の導電性要素を含み得る。少なくとも1つのセンサ信号は、少なくとも第1及び第2の導電性要素の1つ又は複数を使用して生成された信号を含み得る。
【0538】
いくつかの構成において、第1の導電性要素及び第2の導電性要素は、少なくとも導管の長さの周りに螺旋状に巻かれ得る。
【0539】
いくつかの構成において、第1の導電性要素と第2の導電性要素は、導管内、導管を通して、又は導管の周囲に螺旋状に巻かれ得る。
【0540】
いくつかの構成において、第1の導電性要素と第2の導電性要素は、導管の壁の一部を形成する。
【0541】
いくつかの構成において、第1の導電性要素は感知ワイヤであり得る。
【0542】
いくつかの構成において、第1の導電性要素は少なくとも1つのヒータワイヤであり得る。
【0543】
いくつかの構成において、第2の導電性要素は感知ワイヤであり得る。
【0544】
いくつかの構成において、第2の導電性要素は少なくとも1つのヒータワイヤであり得る。
【0545】
いくつかの構成において、少なくとも1つの信号は、第1の導電性要素と第2の導電性要素との間の静電容量を示し得る。
【0546】
いくつかの構成において、少なくとも1つの信号は、第1の導電性要素と第2の導電性要素との間の静電容量の変化を示し得る。
【0547】
いくつかの構成において、第1の導電性要素と第2の導電性要素は、第1の導電性要素と第2の導電性要素との間で容量性電荷を感知することを可能にし得る距離だけ離され得る。
【0548】
いくつかの構成において、加湿システムは、第1の導電性要素と第2の導電性要素との間に配置された誘電体材料を含み得る。
【0549】
いくつかの構成において、誘電体材料は、水蒸気透過性又は液体透過性であり得る。
【0550】
いくつかの構成において、水蒸気透過性の誘電体材料は、液体の水や呼吸ガスの周囲空気への通過を抑制する一方で、周囲空気への水の蒸発を許容し得る。
【0551】
いくつかの構成において、制御装置は、第1の導電性要素及び/又は第2の導電性要素の測定値の比較に基づいて、水分を示す少なくとも1つの値を決定し得る。
【0552】
いくつかの構成において、少なくとも1つの信号は、第1の導電性要素又は第2の導電性要素の温度を示し得る。
【0553】
いくつかの構成において、少なくとも1つの信号は、第1の導電性要素又は第2の導電性要素の温度の変化を示し得る。
【0554】
いくつかの構成において、少なくとも1つの信号は、第1の導電性要素と第2の導電性要素との間の媒体の熱伝導率を示し得、又は少なくとも1つの信号は、第1の導電性要素又は第2の導電性要素に近接する媒体の熱伝導率を示し得る。
【0555】
いくつかの構成において、少なくとも1つの信号は、第1の導電性要素又は第2の導電性要素の抵抗を示し得る。
【0556】
いくつかの構成において、第1の導電性要素又は第2の導電性要素は、互いに電気的に切り離された少なくとも2つの部分を含む。
【0557】
いくつかの構成において、少なくとも2つの部分は互いに直列であり得る。
【0558】
いくつかの構成において、少なくとも2つの部分は互いに並列であり得る。
【0559】
いくつかの構成において、加湿システムは、信号発生器をさらに含み得る。制御装置は、少なくとも1つの信号の大きさ及び/又は位相に少なくとも部分的に基づいて、導管内の水分の量を示す少なくとも1つの値を決定し得る。
【0560】
いくつかの構成において、導管内の水分の量を示す少なくとも1つの値は導管のインダクタンスに対応する。
【0561】
いくつかの構成において、導管内の水分の量を示す少なくとも1つの値は導管のインダクタンスの変化に対応し得る。
【0562】
本開示による加湿システムは、ガスの流れをユーザに送達し得る。加湿器は、ガスを加熱し加湿し得る加湿器と、ガスを加湿器からユーザに搬送する導管と、システムの構成要素内に存在する水分の量に基づいて少なくとも1つのセンサ信号を出力し得る少なくとも1つのセンサと、加湿器の動作を制御する制御装置と、を提供し得る。制御装置は、少なくとも1つのセンサ信号に基づいて、構成要素内に存在する水分の量を示す少なくとも1つの値を決定し、構成要素内に存在する水分の量を示す少なくとも1つの値に基づいて、加湿チャンバの水切れ状態を判定し得る。
【0563】
いくつかの構成において、構成要素内の水分及び/又は湿度の量の増加を検出したことに応答して、水切れ状態でないと判定され得る。
【0564】
いくつかの構成において、構成要素内の水分及び/又は湿度の量の増加が閾値を超えることに応答して、水切れ状態でないと判定され得る。
【0565】
いくつかの構成において、構成要素内の水分及び/又は湿度の量の増加が検出されないことに応答して、水切れ状態が判定され得る。
【0566】
いくつかの構成において、構成要素内の水分及び/又は湿度の量の増加が閾値未満であることに応答して、水切れ状態が判定され得る。
【0567】
いくつかの構成において、水切れ状態は、水が存在しないこと、又は所定レベルの水分が存在することを含む。
【0568】
いくつかの構成において、制御装置は、湿度を増加させ、及び/又は水分を増加させるように、加湿器のヒータプレートへの電力を増加させ、及び/又は加湿器からのガスをユーザに提供するように構成された導管の少なくとも1つのヒータワイヤへの電力を減少させ得る。
【0569】
いくつかの構成において、増加した水分は、水蒸気透過性及び/又は液体透過性材料中の凝縮水又は水であり得る。
【0570】
いくつかの構成において、制御装置は、所定量の水分及び/又は湿度が閾値未満であると判定されたことに応答して、ヒータプレートへの電力を増加させること、及び/又は少なくとも1つのヒータワイヤへの電力を減少させることに続いて、水切れ状態を判定し得る。
【0571】
いくつかの構成において、導管は、少なくとも第1の導電性要素及び第2の導電性要素を含み得る。少なくとも1つのセンサ信号は、少なくとも第1及び第2の導電性要素の1つ又は複数を使用して生成された信号を含み得る。
【0572】
いくつかの構成において、第1の導電性要素及び第2の導電性要素は、少なくとも導管の長さの周囲に螺旋状に巻かれ得る。
【0573】
いくつかの構成において、第1の導電性要素及び第2の導電性要素は、導管内、導管を通して、又は導管の周囲に螺旋状に巻かれ得る。
【0574】
いくつかの構成において、第1の導電性要素及び第2の導電性要素は、導管壁の一部を形成する。
【0575】
いくつかの構成において、第1の導電性要素は感知ワイヤであり得る。
【0576】
いくつかの構成において、第1の導電性要素は少なくとも1つのヒータワイヤであり得る。
【0577】
いくつかの構成において、第2の導電性要素は感知ワイヤであり得る。
【0578】
いくつかの構成において、第2の導電性要素は少なくとも1つのヒータワイヤであり得る。
【0579】
いくつかの構成において、少なくとも1つの信号は、第1の導電性要素と第2の導電性要素との間の静電容量を示し得る。
【0580】
いくつかの構成において、少なくとも1つの信号は、第1の導電性要素と第2の導電性要素との間の静電容量の変化を示し得る。
【0581】
いくつかの構成において、第1の導電性要素と第2の導電性要素は、第1の導電性要素と第2の導電性要素との間で容量性電荷を感知することを可能にし得る距離だけ離され得る。
【0582】
いくつかの構成において、加湿システムは、第1の導電性要素と第2の導電性要素との間に配置された誘電体材料を含み得る。
【0583】
いくつかの構成において、誘電体材料は水蒸気透過性又は液体透過性であり得る。
【0584】
いくつかの構成において、水蒸気透過性の誘電体材料は、周囲空気への液体の水や呼吸ガスの通過を抑制しながら、周囲空気への水の蒸発を可能にし得る。
【0585】
いくつかの構成において、制御装置は、第1の導電性要素及び/又は第2の導電性要素の測定値の比較に基づいて、水分を示す少なくとも1つの値を決定し得る。
【0586】
いくつかの構成において、少なくとも1つの信号は、第1の導電性要素又は第2の導電性要素の温度を示し得る。
【0587】
いくつかの構成において、少なくとも1つの信号は、第1の導電性要素又は第2の導電性要素の温度の変化を示し得る。
【0588】
いくつかの構成において、少なくとも1つの信号は、第1の導電性要素と第2の導電性要素との間の媒体の熱伝導率を示し得、又は少なくとも1つの信号は、第1の導電性要素又は第2の導電性要素に近接する媒体の熱伝導率を示し得る。
【0589】
いくつかの構成において、少なくとも1つの信号は、第1の導電性要素又は第2の導電性要素の抵抗を示し得る。
【0590】
いくつかの構成において、第1の導電性要素又は第2の導電性要素は、互いに電気的に切り離された少なくとも2つの部分を含み得る。
【0591】
いくつかの構成において、少なくとも2つの部分は互いに直列であり得る。
【0592】
いくつかの構成において、少なくとも2つの部分は互いに並列であり得る。
【0593】
いくつかの構成において、加湿システムは、信号発生器をさらに含み得る。制御装置は、少なくとも1つの信号の大きさ及び/又は位相に少なくとも部分的に基づいて、導管内の水分の量を示す少なくとも1つの値を決定し得る。
【0594】
いくつかの構成において、導管内の水分の量を示す少なくとも1つの値は導管のインダクタンスに対応する。
【0595】
いくつかの構成において、導管内の水分の量を示す少なくとも1つの値は導管のインダクタンスの変化に対応し得る。
【0596】
加湿システムは、ガス供給システムで使用することができる。加湿システムは、ガスを加熱し加湿する加湿器と、ガスを加湿器からユーザまで搬送する導管とを含み得る。導管は、第1の導電性要素と、第2の導電性要素と、第1の導電性要素及び第2の導電性要素の間に形成されたコンデンサの静電容量及び/又は静電容量の変化を監視し、導管に近接又は接触している皮膚の存在を検出するように構成された制御装置と、を含み得る。
【0597】
いくつかの構成において、静電容量及び/又は静電容量の変化は、第1の導電性要素と第2の導電性要素との間に形成されたコンデンサの時定数、共振周波数、時定数の変化、又は共振周波数の変化を測定することを含む。
【0598】
いくつかの構成において、制御装置は、監視された静電容量及び/又は静電容量の変化に基づいて、コンデンサの誘電率の変化を検出し得る。
【0599】
いくつかの構成において、制御装置は、誘電率の検出された変化を1つ又は複数の誘電率閾値と比較し得る。
【0600】
いくつかの構成において、制御装置は、誘電率の検出された変化が1つ又は複数の閾値を超えることに応答して、導管に近傍又は接触している皮膚の存在を検出し得る。
【0601】
いくつかの構成において、制御装置は、導管に近接又は接触している皮膚の存在を検出することに応答して、警報を出力し得る。
【0602】
いくつかの構成において、制御装置は、予め定義された継続時間の間に連続的又は断続的に導管に近接又は接触している皮膚の存在の検出に応答して、警報を出力し得る。
【0603】
いくつかの構成において、予め定義された継続時間は、予想される導管表面温度に基づいて可変であり得る。
【0604】
いくつかの構成において、導管は、第1の導電性要素と第2の導電性要素との間に誘電体材料を含み得る。
【0605】
いくつかの構成において、第1の導電性要素と第2の導電性要素は、少なくとも導管の長さの周りに螺旋状に巻かれる。
【0606】
いくつかの構成において、第1の導電性要素と第2の導電性要素は、導管内に、導管を通して、又は導管の周囲に螺旋状に巻かれる。
【0607】
いくつかの構成において、第1の導電性要素と第2の導電性要素は、導管壁の一部を形成する。
【0608】
いくつかの構成において、第1の導電性要素は感知ワイヤであり得る。
【0609】
いくつかの構成において、第1の導電性要素はヒータワイヤであり得る。
【0610】
いくつかの構成において、第2の導電性要素は感知ワイヤであり得る。
【0611】
いくつかの構成において、第2の導電性要素はヒータワイヤであり得る。
【0612】
いくつかの構成において、第1の導電性要素と第2の導電性要素は、第1の導電性要素と第2の導電性要素との間で容量性電荷が感知されることを可能する距離だけ離され得る。
【0613】
いくつかの構成において、第1の導電性要素又は第2の導電性要素は、互いに電気的に切り離された少なくとも2つの部分を含み得る。
【0614】
いくつかの構成において、少なくとも2つの部分は互いに直列であり得る。
【0615】
いくつかの構成において、少なくとも2つの部分は互いに並列であり得る。
【0616】
本開示によるガスの流れをユーザに送達する方法は、加湿システムの一部であり得る加湿器の制御装置を使用し得る。加湿器は、ガスを加熱して加湿し得る加湿器と、ガスを加湿器からユーザに搬送する導管と、システムの構成要素内に存在する水分の量に基づいて少なくとも1つのセンサ信号を出力し得る少なくとも1つのセンサと、加湿器の動作を制御する制御装置と、を提供し得る。この方法は、少なくとも1つのセンサ信号に少なくとも部分的に基づいて構成要素内に存在する水分の量を示す少なくとも1つの値を決定することと、構成要素内に存在する水分の量を示す少なくとも1つの値に基づいて、1つ又は複数の水分管理応答を実行することとを含む。
【0617】
いくつかの構成において、1つ又は複数の水分管理は、少なくとも1つの通知及び/又は警報を生成すること、加湿器ヒータに供給される電力を変更すること、少なくとも1つの導管ヒータに供給される電力を変更すること、加湿器のモードを変更すること、及び/又は加湿システムの一部であり得る人工呼吸器のパラメータを変更することのうちの1つ又は複数を含み得る。
【0618】
いくつかの構成において、構成要素は、導管、導管の一部、コネクタ、ガスの流れに曝され得るチャンバの一部、及び/又は患者インタフェースを含み得る。
【0619】
いくつかの構成において、システムの構成要素内に存在する水分は、凝縮水、及び/又はシステムの構成要素の水蒸気透過性及び/又は液体透過性材料中の水を含み得る。
【0620】
いくつかの構成において、水蒸気透過性材料は通気性材料であり得る。
【0621】
いくつかの構成において、構成要素内に存在する水分の量を示す少なくとも1つの値は、システムの構成要素内の凝縮水の量を示す値、及び/又はシステムの構成要素の水蒸気透過性材料及び/又は液体透過性材料内の水の量を示す値のうちの少なくとも1つを含み得る。構成要素内に存在する水分の量を示す値は、システムの構成要素内の凝縮水の量を示す値と、システムの構成要素の水蒸気透過性材料及び/又は液体透過性材料内の水の量を示す値との合計であり得る。
【0622】
いくつかの構成において、方法は、加湿器の湿度出力に基づいて、構成要素内に存在する水分の量を示す少なくとも1つの値を決定することをさらに含み得る。
【0623】
いくつかの構成において、方法は、構成要素内に存在する水分の量を示す少なくとも1つの値に基づいて所定量の水分が構成要素内に存在し得ると判定することをさらに含み得る。
【0624】
いくつかの構成において、方法は、構成要素内に存在する水分の量を示す少なくとも1つの値と少なくとも1つの閾値とを比較することに基づいて、構成要素内に所定レベルの水分が存在し得ると判定することをさらに含み得る。
【0625】
いくつかの構成において、所定レベルの水分は、少なくとも1つの値が少なくとも1つの閾値を超えることに応答して存在すると判定され得る。
【0626】
いくつかの構成において、所定レベルの水分は、少なくとも1つの値が少なくとも1つの閾値未満であることに応答して存在すると判定され得る。
【0627】
いくつかの構成において、少なくとも1つの閾値は、絶対値閾値、値変化閾値、最大センサ出力のパーセンテージ閾値、パーセンテージ変化閾値、経時パーセンテージ変化閾値、勾配閾値、及び/又は交差閾値を含み得る。
【0628】
いくつかの構成において、最大センサ出力は、導管の水蒸気及び/又は液体材料が水分で飽和している可能性があることを示す出力を提供し得る。
【0629】
いくつかの構成において、最大センサ出力は、所定量又は許容可能な量の水分が存在する可能性があることを示す出力を提供し得る。
【0630】
いくつかの構成において、パーセンテージ閾値は80%であり得る。
【0631】
いくつかの構成において、パーセンテージ閾値は90%であり得る。
【0632】
いくつかの構成において、パーセンテージ閾値は100%であり得る。
【0633】
いくつかの構成において、交差閾値は、出力が特定の閾値を何回も超えたときに発生し得る。これは任意に所定の期間にわたるものであり得る。
【0634】
いくつかの構成において、方法は、構成要素内に存在すると判定された所定レベルの水分に応答して、少なくとも1つの通知及び/又は警報を生成することをさらに含み得る。
【0635】
いくつかの構成において、方法は、構成要素内に存在する水分の量を示す少なくとも1つの値と少なくとも1つの凝縮水閾値との間の比較に基づいて、構成要素内の凝縮水の存在を判定することをさらに含み得る。
【0636】
いくつかの構成において、方法は、構成要素内に存在する水分の量を示す少なくとも1つの値と少なくとも1つの水量閾値との間の比較に基づいて、システムの構成要素の水蒸気透過性材料及び/又は液体透過性材料内の所定量の水の存在を判定することをさらに含み得る。所定量の水は、任意に、水蒸気透過性材料及び/又は液体透過性材料の飽和を示し得る。
【0637】
いくつかの構成において、方法は、湿度目標を達成するために加湿器のヒータ及び/又は導管のヒータを制御することをさらに含み得る。
【0638】
いくつかの構成において、湿度目標は、露点目標、絶対湿度目標、及び/又は相対湿度目標を含み得る。
【0639】
いくつかの構成において、方法は、構成要素内に存在すると判定された所定量の水分に応答して、ガスの流れの湿度目標、及び任意に絶対湿度及び/又は相対湿度目標を減少させることをさらに含み得る。
【0640】
いくつかの構成において、加湿器は、加湿液体を加熱するように構成されたヒータを含み得る。
【0641】
いくつかの構成において、ヒータはヒータプレートを含み得る。
【0642】
いくつかの構成において、導管は、導管内のガスの流れを加熱するための少なくとも1つのヒータワイヤを含み得る。
【0643】
いくつかの構成において、方法は、加湿器のヒータの少なくとも1つの動作パラメータを変更することにより、ガスの流れの絶対湿度を低下させることをさらに含み得る。
【0644】
いくつかの構成において、方法は、加湿器のヒータの少なくとも1つの動作パラメータを変更することにより、ガスの流れの相対湿度を低下させることをさらに含み得る。
【0645】
いくつかの構成において、変更することは、ガスの流れの相対湿度を低下させるか、又は制限するか、又は無効にすることを含む。
【0646】
いくつかの構成において、少なくとも1つの動作パラメータは、ヒータ温度設定点及び/又はヒータへの電力を含み得る。
【0647】
いくつかの構成において、方法は、導管のヒータの少なくとも1つの動作パラメータを変更することによりガスの流れの相対湿度目標を低下させることをさらに含み得る。いくつかの構成において、変更することは動作パラメータを増加することを含み得る。
【0648】
いくつかの構成において、導管の少なくとも1つのヒータの動作パラメータは、患者端部温度設定点及び/又は導管の少なくとも1つのヒータへの電力であり得る。
【0649】
いくつかの構成において、加湿器のヒータ及び/又は導管のヒータの動作パラメータは、構成要素内に存在する水分の量を示す少なくとも1つの値に基づいて変更され得る。
【0650】
いくつかの構成において、方法は、所定レベルの水分が存在する可能性があると最初に判定してから所定時間後に、所定レベルの水分が構成要素内に依然として存在する可能性があると判定することに応答して、絶対湿度目標、及び/又は相対湿度目標を低下させることをさらに含み得る。
【0651】
いくつかの構成において、方法は、所定レベルの水分が存在する可能性があると最初に判定した後に、所定レベルの水分がもはや構成要素内に存在しない可能性があると判定することに応答して、通常動作に戻ること、及び/又はガスの流れの元の絶対湿度及び/又は相対湿度目標に戻ることをさらに含み得る。
【0652】
いくつかの構成において、方法は、所定レベルの水分が存在する可能性があると最初に判定した後に、所定レベルの水分がもはや構成要素内に存在しない可能性があると判定することに応答して、通常動作に戻ること、及び/又はガスの流れの元の絶対湿度及び/又は相対湿度目標に戻ることをさらに含み得る。
【0653】
いくつかの構成において、方法は、構成要素内に水分が存在しないこと又は少量の水分が存在することを検出することに応答して、構成要素内に所定レベルの水分がもはや存在しない可能性があると判定することをさらに含み得る。
【0654】
いくつかの構成において、方法は、構成要素内に凝縮水が存在しないこと又は少量の凝縮水が存在することを検出することに応答して、構成要素内に所定レベルの水分がもはや存在しない可能性があると判定することをさらに含み得る。
【0655】
いくつかの構成において、導管又はシステムの別の構成要素の少なくとも一部は、水蒸気透過性材料及び/又は液体透過性材料を含み得る。
【0656】
いくつかの構成において、導管は、少なくとも第1の導電性要素及び第2の導電性要素を含み得、少なくとも1つのセンサ信号は、少なくとも第1及び第2の導電性要素の1つ又は複数を使用して生成された信号を含む。
【0657】
いくつかの構成において、第1の導電性要素及び第2の導電性要素は、少なくとも導管の長さの周りに螺旋状に巻かれ得る。
【0658】
いくつかの構成において、第1の導電性要素及び第2の導電性要素は、導管内に、導管を通して、又は導管の周囲に螺旋状に巻かれる。
【0659】
いくつかの構成において、第1の導電性要素及び第2の導電性要素は、導管壁の一部を形成する。
【0660】
いくつかの構成において、第1の導電性要素は感知ワイヤであり得る。
【0661】
いくつかの構成において、第1の導電性要素は少なくとも1つのヒータワイヤであり得る。
【0662】
いくつかの構成において、第2の導電性要素は少なくとも1つのヒータワイヤであり得る。
【0663】
いくつかの構成において、水蒸気透過性材料及び/又は液体透過性材料は、誘電体材料であり得る。
【0664】
いくつかの構成において、誘電体材料は、水蒸気透過性又は液体透過性であり得る。
【0665】
いくつかの構成において、水蒸気透過性誘電体材料は、周囲空気への液体の水及び呼吸ガスの通過を抑制する一方で、周囲空気への水の蒸発を可能にし得る。
【0666】
いくつかの構成において、他の構成要素は患者インタフェースを含み得る。
【0667】
いくつかの構成において、他の構成要素はコネクタ及び/又はアダプタを含み得る。
【0668】
いくつかの構成において、導管は複合導管を含み得る。
【0669】
いくつかの構成において、導管は水蒸気透過性及び/又は液体透過性ビーズを含み得る。
【0670】
いくつかの構成において、水蒸気透過性ビーズは、周囲空気への液体の水及び呼吸ガスの通過を抑制しながら、周囲空気への水の蒸発を可能にする。
【0671】
いくつかの構成において、水蒸気透過性ビーズは、超親水特性を有する活性化パーフルオロポリマー材料、親水性熱可塑性樹脂、通気性熱可塑性コポリエステル、通気性特性を示す織布処理布、及び/又は親水性ポリエステルブロックコポリマーであり得る。
【0672】
いくつかの構成において、信号は、第1の導電性要素と第2の導電性要素との間の静電容量を示し得る。
【0673】
いくつかの構成において、信号は、第1の導電性要素と第2の導電性要素との間の静電容量の変化を示し得る。
【0674】
いくつかの構成において、第1の導電性要素と第2の導電性要素は、第1の導電性要素と第2の導電性要素との間で容量性電荷を感知できるように構成された距離だけ離される。
【0675】
いくつかの構成において、加湿システムは、第1の導電性要素と第2の導電性要素との間に配置された誘電体材料をさらに含み得る。
【0676】
いくつかの構成において、方法は、第1の導電性要素及び/又は第2の導電性要素の測定値の比較に基づいて、水分を示す少なくとも1つの値を決定することを含み得る。
【0677】
いくつかの構成において、信号は、第1の導電性要素又は第2の導電性要素の温度を示し得る。
【0678】
いくつかの構成において、信号は、第1の導電性要素又は第2の導電性要素の温度の変化を示し得る。
【0679】
いくつかの構成において、信号は、第1の導電性要素と第2の導電性要素との間の媒体の熱伝導率を示す場合があり、又は少なくとも1つの信号は、第1の導電性要素又は第2の導電性要素に近接する媒体の熱伝導率を示す場合がある。
【0680】
いくつかの構成において、信号は、第1の導電性要素又は第2の導電性要素の抵抗を示し得る。
【0681】
いくつかの構成において、第1の導電性要素又は第2の導電性要素は、互いに電気的に切り離された少なくとも2つの部分を含む。
【0682】
いくつかの構成において、2つの部分は互いに直列であり得る。
【0683】
いくつかの構成において、加湿システムは信号発生器をさらに含むことができ、制御装置は、少なくとも1つの信号の大きさ及び/又は位相に少なくとも部分的に基づいて、導管内の水分の量を示す少なくとも1つの値を決定し得る。
【0684】
いくつかの構成において、導管内の水分の量を示す少なくとも1つの値は、導管のインダクタンスに対応し得る。
【0685】
いくつかの構成において、導管内の水分の量を示す少なくとも1つの値は、導管のインダクタンスの変化に対応する。
【0686】
いくつかの構成において、構成要素内に存在する所定レベルの水分は、システムの構成要素の水蒸気透過性材料及び/又は液体透過性材料内の所定量の水を示し得る。
【0687】
いくつかの構成において、方法は、所定レベルの水分が構成要素内に存在すると判定されたことに応答して、導管の少なくとも1つのヒータワイヤの動作パラメータを最初に変更することを含み得る。いくつかの構成において、変更は、動作パラメータを減少、制限、又は無効にすることを含み得る。いくつかの構成において、減少又は制限は、少なくとも1つのヒータワイヤへの電力を3.0W/mから7.0W/mの範囲に減少又は制限することを含む。
【0688】
いくつかの構成において、方法は、導管のヒータワイヤの最初に変更された動作パラメータを維持することを含み得る。
【0689】
いくつかの構成において、導管の少なくとも1つのヒータワイヤの最初に変更された動作パラメータを維持することにより、水蒸気透過性材料及び/又は液体透過性材料の飽和水分量が増加する可能性がある。この変化は、任意に、所定の飽和水分量に対する増加であり得る。
【0690】
いくつかの構成において、方法は、導管の少なくとも1つのヒータワイヤの動作パラメータを変更することをさらに含み得る。
【0691】
いくつかの構成において、方法は、最初に変更された動作パラメータを維持した後、所定時間後に、導管のヒータワイヤの動作パラメータを変更することをさらに含み得る。
【0692】
いくつかの構成において、さらなる変更は、動作パラメータの増加であり得る。
【0693】
いくつかの構成において、方法は、所定レベルの水分が構成要素内に存在すると判定されたことに応答して、導管のヒータの動作パラメータを変更することをさらに含み得る。
【0694】
いくつかの構成において、所定レベルは、最大センサ出力のパーセンテージ閾値であり得る。いくつかの構成において、パーセンテージ閾値は80%であり得る。いくつかの構成において、パーセンテージ閾値は90%であり得る。いくつかの構成において、パーセンテージ閾値は100%であり得る。完全に飽和した透過性材料は100%であり得る。
【0695】
いくつかの構成において、最大センサ出力は、導管のビーズが水分で飽和している可能性があることを示す出力であり得る。
【0696】
いくつかの構成において、最大センサ出力は、所定量又は許容可能な量の水分が存在し得ることを示す出力であり得る。
【0697】
いくつかの構成において、方法は、大気への蒸発を介した水蒸気透過性材料及び/又は液体透過性材料の乾燥を可能にするために、導管の少なくとも1つのヒータワイヤの変更された動作パラメータを維持することをさらに含み得る。
【0698】
いくつかの構成において、方法は、水分が水蒸気透過性材料を横切って大気に移動され得る割合を高めるように、変更された動作パラメータを維持することをさらに含み得る。
【0699】
いくつかの構成において、変更された動作パラメータは、少なくとも1つのヒータワイヤに対する10W/m~14W/mへの増大された電力を含み得る。
【0700】
いくつかの構成において、方法は、変更された動作パラメータを維持した後、所定時間後に、導管の少なくとも1つのヒータの通常又は元の動作パラメータに戻ることをさらに含み得る。
【0701】
いくつかの構成において、方法は、動作パラメータの増加及び維持、その後の動作パラメータの減少及び維持を複数回繰り返した後、通常又は元の動作パラメータに戻ることをさらに含み得る。
【0702】
いくつかの構成において、方法は、構成要素内の所定レベルの水分が閾値を下回ると判定されたことに応答して、導管の少なくとも1つのヒータの通常又は元の動作パラメータに戻ることをさらに含み得る。いくつかの構成において、閾値はパーセンテージ閾値であり得る。いくつかの構成において、パーセンテージ閾値は20%であり得る。いくつかの構成において、パーセンテージ閾値は15%であり得る。いくつかの構成において、パーセンテージ閾値は0%であり得る。
【0703】
いくつかの構成において、方法は、水蒸気透過性材料及び/又は液体透過性材料中の所定量の水分子が水分子閾値を下回ると判定されたことに応答して、導管の少なくとも1つのヒータワイヤの通常又は元の動作パラメータに戻ることをさらに含み得る。
【0704】
いくつかの構成において、方法は、構成要素内の所定レベルの凝縮水が凝縮水閾値を下回ると判定されたことに応答して、導管の少なくとも1つのヒータワイヤの通常又は元の動作パラメータに戻ることをさらに含み得る。
【0705】
いくつかの構成において、導管の少なくとも1つのヒータワイヤの動作パラメータは、患者端部温度設定点、及び/又は少なくとも1つのヒータワイヤへの電力を含み得る。
【0706】
いくつかの構成において、方法は、導管のヒータを介して水蒸気透過性材料の温度を上昇させて、水が材料の一方の側から材料の反対側へ通過する割合を増加させることをさらに含み得る。
【0707】
いくつかの構成において、方法は、導管のヒータを介して液体透過性材料の温度を上昇させて、液体透過性材料内の液体である水の大気への蒸発率を上昇させることをさらに含み得る。
【0708】
いくつかの構成において、方法は、水蒸気透過性材料及び/又は液体透過性材料と大気との間の相対湿度勾配を、水蒸気透過性材料及び/又は液体透過性材料と導管の内腔との間の相対湿度勾配よりも大きくなるように制御することをさらに含み得る。
【0709】
いくつかの構成において、加湿システムは、凝縮水を収集し、及び/又は凝縮水を加湿チャンバに戻すように構成された水分排出アセンブリを含み得る。
【0710】
いくつかの構成において、水分排出アセンブリは、凝縮水を収集するように構成された水トラップを含み得る。
【0711】
いくつかの構成において、水分排出アセンブリは、制御装置に電子的に結合された少なくとも1つの弁を含み得る。方法は、少なくとも1つのセンサ信号に基づいて少なくとも1つの弁を作動することをさらに含み得る。
【0712】
いくつかの構成において、方法は、所定レベルの水分が構成要素内に存在すると判定されたことに応答して、少なくとも1つの弁を開位置に作動することをさらに含み得る。
【0713】
いくつかの構成において、方法は、所定レベルの凝縮水が構成要素内に存在すると判定されたことに応答して、少なくとも1つの弁を開位置に作動することをさらに含み得る。
【0714】
いくつかの構成において、水分排出アセンブリは、水トラップ又は導管内に収集された水分を加湿チャンバに戻すように構成された水分運搬アセンブリを含み得る。
【0715】
いくつかの構成において、水分排出アセンブリは、運搬導管、及び/又はポンプをさらに含み得る。いくつかの構成において、ポンプは蠕動ポンプであり得る。
【0716】
いくつかの構成において、方法は、構成要素内に存在する水分の量を示す少なくとも1つの値に基づいて、チャンバの溢流事象を判定することをさらに含み得る。
【0717】
いくつかの構成において、構成要素は加湿器の加湿チャンバの出口付近に配置され得る。
【0718】
いくつかの構成において、センサは導管の遠位端近傍に配置された温度センサを含み得る。
【0719】
いくつかの構成において、方法は、所定量の水分の存在を決定することに応答して、温度センサによって感知されたガスの流れの温度に基づいて、ガスの流れの露点温度又はそれを示す値を決定することをさらに含み得る。
【0720】
いくつかの構成において、方法は、所定量の凝縮水の存在を決定することに応答して、温度センサによって感知されたガスの流れの温度に基づいて、露点温度又はそれを示す値を決定することをさらに含み得る。
【0721】
いくつかの構成において、露点温度又はそれを示す値は、温度センサによって感知されたガスの流れの温度であり得る。
【0722】
いくつかの構成において、方法は、決定された露点温度又はそれを示す値に基づいて、加湿器のヒータ又は導管のヒータを制御することをさらに含み得る。
【0723】
いくつかの構成において、方法は、導管内の相対湿度を増加させ、凝縮水の形成を誘導するために、導管のヒータの動作パラメータを減少させることをさらに含み得る。
【0724】
いくつかの構成において、方法は、露点温度設定点に到達するように、加湿器から出るガスを制御することをさらに含み得る。
【0725】
いくつかの構成において、方法は、患者端部温度が露点温度設定点を上回る可能性があること及び所定レベルの水分が存在する可能性があることの判定に応答して、加湿器のためのガスの供給源が周囲空気であり得るか、又は室内取り込み型人工呼吸器に由来し得ると判定することをさらに含み得る。
【0726】
いくつかの構成において、方法は、加湿器のガスの供給源が周囲空気であるか、又は室内取り込み型人工呼吸器に由来すると判定した後、加湿器の温度設定点を一定の値に制御することをさらに含み得る。
【0727】
いくつかの構成において、温度設定点は、チャンバ出口設定点であることができる。
【0728】
いくつかの構成において、チャンバ出口設定点はガスの露点に対応し得る。
【0729】
いくつかの構成において、方法は、導管が加湿器に接続されたことに応答して、及び/又は加湿器の動作前に、導管内の水分の量を示す少なくとも1つの値に基づいて、導管内の所定レベルの水分の存在を決定することをさらに含み得る。
【0730】
いくつかの構成において、方法は、閾値と導管内の水分の量を示す少なくとも1つの値との間の比較に基づいて、導管内の所定レベルの水分の存在を決定することをさらに含み得る。
【0731】
いくつかの構成において、方法は、導管が加湿器に最初に接続され得るときに、導管内の所定レベルの水分の存在を決定することをさらに含み得る。
【0732】
いくつかの構成において、導管内に存在する水分の所定レベルは、新しい未使用の導管が必要とされ得るレベル、或いは導管が不具合についてチェックされること又はさらに乾燥されることを必要とするレベルであり得る。
【0733】
いくつかの構成において、方法は、導管内の所定レベルの水分の存在を決定することに応答して、警報を生成することをさらに含み得る。
【0734】
いくつかの構成において、警報は、視覚的及び/又は音響的指示を含むことができる。
【0735】
いくつかの構成において、方法は、導管内の所定レベルの水分の存在を決定することに応答して、導管のヒータへの給電を防止すること、及び/又は導管に接続されている間の加湿器の使用を防止することによって、導管を加湿器とともに使用することを防止することをさらに含み得る。
【0736】
いくつかの構成において、導管は患者端部センサを含まない場合がある。
【0737】
いくつかの構成において、構成要素内に存在する水分の量に基づく少なくとも1つのセンサ信号は、構成要素内のガスの湿度に関する信号をさらに含み得る。
【0738】
いくつかの構成において、構成要素内のガスの加湿器に関する信号は、少なくとも1つの信号からフィルタリングされるか、又は制御装置によって無視される可能性がある。
【0739】
いくつかの構成において、方法は、少なくとも1つのセンサ信号に基づいて、構成要素内に存在する水分の量を示す少なくとも1つの値を決定し、その値に基づいて構成要素内に存在すると決定された所定量の水分に応答して水分を低減するようにガス源の機能を制御することをさらに含み得る。
【0740】
いくつかの構成において、機能は、1回換気量を減少させること、吸気立ち上がり時間を増加させること、吸気対呼気比を減少させること、入口ガス温度を増加させること、及び/又は取り込み空気量を減少させること、及び/又は壁又はボトルガス源に切り替えることを含み得る。
【0741】
いくつかの構成において、ガス源は人工呼吸器を含み得る。
【0742】
いくつかの構成において、ガス源はグロージェネレータを含み得る。
【0743】
いくつかの構成において、方法は、少なくとも1つのセンサ信号に基づいて、構成要素内に存在する水分の量を示す少なくとも1つの値を決定し、構成要素内に存在する水分の量を示す少なくとも1つの値に基づいて、加湿チャンバの水切れ状態を判定することをさらに含み得る。
【0744】
いくつかの構成において、構成要素内の水分及び/又は湿度の増加した量の検出に応答して、水切れ状態が判定され得る。
【0745】
いくつかの構成において、構成要素内の水分及び/又は湿度の量の増加が閾値を超えることに応答して、水切れ状態が判定され得る。
【0746】
いくつかの構成において、水切れ状態は、水が存在しないこと、又は所定レベルの水分が存在することを含み得る。
【0747】
いくつかの構成において、方法は、湿度を増加させ、及び/又は水分を増加させるように、加湿器のヒータプレートへの電力を増加させ、及び/又は加湿器からのガスをユーザに提供するように構成された導管の少なくとも1つのヒータワイヤへの電力を減少させることをさらに含み得る。
【0748】
いくつかの構成において、増加した水分は、水蒸気透過性及び/又は液体透過性材料中の凝縮水又は水であり得る。
【0749】
いくつかの構成において、方法は、所定量の水分及び/又は湿度が閾値未満であると判定されたことに応答して、ヒータプレートへの電力を増加させること、及び/又は少なくとも1つのヒータワイヤへの電力を減少させることに続いて、水切れ状態を判定することをさらに含み得る。
【0750】
本開示によるユーザにガスの流れを送達する方法は、加湿システムの一部であり得る加湿器の制御装置を使用し得る。加湿システムは、ガスを加熱及び加湿する加湿器と、システムの構成要素内に存在する水分及び/又は湿度の量に基づいて少なくとも1つのセンサ信号を出力する少なくとも1つのセンサと、加湿器の動作を制御する制御装置とを含み得る。方法は、少なくとも1つのセンサ信号に基づいて構成要素内に存在する水分及び/又は湿度の量を示す少なくとも1つの値を決定すること、及び構成要素内に存在する水分及び/又は湿度の量を示す少なくとも1つの値に基づいてガスの流れの湿度を決定することを含み得る。
【0751】
いくつかの構成において、方法は、値に基づいて水分の存在を検出すると、相対湿度を100%と仮定することをさらに含み得る。
【0752】
いくつかの構成において、導管の遠位端の近くに位置する温度センサは、ガスを加湿器からユーザに搬送し得る。方法は、構成要素内に存在する水分及び/又は湿度の量を示す少なくとも1つの値に基づいて、所定レベルの水分の存在を判定することをさらに含み得る。方法は、ガスの流れの湿度として、ガスの流れの露点を決定することをさらに含み得る。
【0753】
いくつかの構成において、湿度は、露点温度、相対湿度値、又は絶対湿度値であり得る。
【0754】
いくつかの構成において、制御装置は、目標湿度を制御するために、湿度に基づいて加湿器及び/又は導管のヒータを制御し得る。
【0755】
いくつかの構成において、方法は、構成要素内に存在する水分及び/又は湿度の量を示す少なくとも1つの値に基づいて、所定レベルの水分の存在を判定することをさらに含み得る。
【0756】
いくつかの構成において、方法は、決定された露点温度又はそれを示す値に基づいて加湿システムの少なくとも1つの動作パラメータを制御することをさらに含み得る。
【0757】
いくつかの構成において、方法は、決定された露点温度又はそれを示す値に基づいて加湿器のヒータ及び導管のヒータを制御することをさらに含み得る。
【0758】
いくつかの構成において、加湿器のヒータの動作パラメータは、ヒータプレート温度設定点、及びヒータプレートへの電力の少なくとも1つを含み得る。
【0759】
いくつかの構成において、導管のヒータの動作パラメータは、患者端部温度設定点、及び少なくとも1つのヒータワイヤへの電力の少なくとも1つを含み得る。
【0760】
いくつかの構成において、決定された露点温度又はそれを示す値は、温度センサによって感知されたガスの流れの温度であり得る。
【0761】
いくつかの構成において、方法は、導管内の相対湿度を増加させ、凝縮水の形成を誘導するために、導管のヒータの動作パラメータを減少させることをさらに含み得る。
【0762】
いくつかの構成において、方法は、患者端部温度設定点に達するように導管のヒータを制御することをさらに含み得る。
【0763】
いくつかの構成において、目標患者端部温度は、決定された露点温度又はそれを示す値よりも大きい場合がある。
【0764】
いくつかの構成において、ガスの流れの決定された湿度は、相対湿度又は絶対湿度であり得る。
【0765】
いくつかの構成において、少なくとも1つのセンサの出力は、構成要素内の湿度に関連する可能性のある少なくとも1つの信号の一部を取得するためにフィルタリングされ得る。
【0766】
いくつかの構成において、加湿システムは流れ発生器を含み得る。
【0767】
いくつかの構成において、流れ発生器と加湿器は単一ハウジング内にあり得る。
【0768】
いくつかの構成において、導管は、少なくとも第1の導電性要素及び第2の導電性要素を含み得る。少なくとも1つのセンサ信号は、少なくとも第1及び第2の導電性要素の1つ又は複数を使用して生成された信号を含み得る。
【0769】
いくつかの構成において、第1の導電性要素及び第2の導電性要素は、少なくとも導管の長さの周囲に螺旋状に巻かれ得る。
【0770】
いくつかの構成において、第1の導電性要素及び第2の導電性要素は、導管内、導管を通して、又は導管の周囲に螺旋状に巻かれ得る。
【0771】
いくつかの構成において、第1の導電性要素及び第2の導電性要素は、導管壁の一部を形成する。
【0772】
いくつかの構成において、第1の導電性要素は感知ワイヤであり得る。
【0773】
いくつかの構成において、第1の導電性要素は少なくとも1つのヒータワイヤであり得る。
【0774】
いくつかの構成において、第2の導電性要素は感知ワイヤであり得る。
【0775】
いくつかの構成において、第2の導電性要素は少なくとも1つのヒータワイヤであり得る。
【0776】
いくつかの構成において、少なくとも1つの信号は、第1の導電性要素と第2の導電性要素との間の静電容量を示し得る。
【0777】
いくつかの構成において、少なくとも1つの信号は、第1の導電性要素と第2の導電性要素との間の静電容量の変化を示し得る。
【0778】
いくつかの構成において、第1の導電性要素と第2の導電性要素は、第1の導電性要素と第2の導電性要素との間で容量性電荷を感知することを可能にし得る距離だけ離され得る。
【0779】
いくつかの構成において、加湿システムは、第1の導電性要素と第2の導電性要素との間に配置された誘電体材料を含み得る。
【0780】
いくつかの構成において、誘電体材料は水蒸気透過性又は液体透過性であり得る。
【0781】
いくつかの構成において、水蒸気透過性の誘電体材料は、周囲空気への液体の水や呼吸ガスの通過を抑制しながら、周囲空気への水の蒸発を可能にし得る。
【0782】
いくつかの構成において、方法は、第1の導電性要素及び/又は第2の導電性要素の測定値の比較に基づいて、水分を示す少なくとも1つの値を決定することをさらに含み得る。
【0783】
いくつかの構成において、少なくとも1つの信号は、第1の導電性要素又は第2の導電性要素の温度を示し得る。
【0784】
いくつかの構成において、少なくとも1つの信号は、第1の導電性要素又は第2の導電性要素の温度の変化を示し得る。
【0785】
いくつかの構成において、少なくとも1つの信号は、第1の導電性要素と第2の導電性要素との間の媒体の熱伝導率を示し得、又は少なくとも1つの信号は、第1の導電性要素又は第2の導電性要素に近接する媒体の熱伝導率を示し得る。
【0786】
いくつかの構成において、少なくとも1つの信号は、第1の導電性要素又は第2の導電性要素の抵抗を示し得る。
【0787】
いくつかの構成において、第1の導電性要素又は第2の導電性要素は、互いに電気的に切り離された少なくとも2つの部分を含み得る。
【0788】
いくつかの構成において、少なくとも2つの部分は互いに直列であり得る。
【0789】
いくつかの構成において、少なくとも2つの部分は互いに並列であり得る。
【0790】
いくつかの構成において、加湿システムは、信号発生器をさらに含み得る。方法は、少なくとも1つの信号の大きさ及び/又は位相に少なくとも部分的に基づいて、導管内の水分の量を示す少なくとも1つの値を決定することをさらに含み得る。
【0791】
いくつかの構成において、導管内の水分の量を示す少なくとも1つの値は導管のインダクタンスに対応する。
【0792】
いくつかの構成において、導管内の水分の量を示す少なくとも1つの値は、導管のインダクタンスの変化に対応し得る。
【0793】
本開示によるユーザにガスの流れを送達する方法は、加湿システムの一部であり得る加湿器の制御装置を使用し得る。加湿システムは、ガスを加熱して加湿する加湿器と、第1の位置に関連付けられた第1のセンサと、第2の位置に関連付けられた第2のセンサと、加湿器の動作を制御する制御装置と、を含み得る。第1のセンサは、第1の位置に存在する水分の量に基づいて、少なくとも1つの第1のセンサ信号を出力し得る。第2のセンサは、第2の位置に存在する水分の量に基づいて、少なくとも1つの第2のセンサ信号を出力し得る。方法は、第1のセンサ信号に基づいて第1の位置に存在する湿度及び/又は水分の量を示す第1の値を決定し、及び第2のセンサに基づいて第2の位置に存在する湿度及び/又は水分の量を示す第2の値を決定することを含み得る。
【0794】
いくつかの構成において、第1の位置はシステムの第1の構成要素に関連付けられ得る。
【0795】
いくつかの構成において、第2の位置はシステムの第2の構成要素に関連付けられ得る。
【0796】
いくつかの構成において、第1及び/又は第2の構成要素は、導管、導管の一部、コネクタ、ガスの流れに曝され得るチャンバの一部、及び/又は患者インタフェースを含み得る。
【0797】
いくつかの構成において、コネクタは、1つ又は複数のアダプタを含み得る。
【0798】
いくつかの構成において、システムの通常動作中、第1の位置は第2の位置の上流にあり得る。
【0799】
いくつかの構成において、方法は、第1の位置において第1の所定量の水分を検出し、第1の位置において所定量の水分を検出した所定期間後に、第2の位置において第2の所定量の水分が検出されない可能性があると判定することによって、システムにおいて流れが発生していない及び/又は閾値を下回る流量が発生している可能性があると判定することをさらに含み得る。
【0800】
いくつかの構成において、方法は、第1の位置において第1の所定量の水分を検出し、第1の位置において所定量の水分を検出した所定期間後に第2の位置において第2の所定量の水分を検出しなかったことに応答して、ガスの流量が、第1の位置における第1の温度センサ及び第2の位置における第2の温度センサからの読み取り値に基づく範囲内にある可能性があると決定することをさらに含み得る。
【0801】
いくつかの構成において、第1の温度センサは加湿器のチャンバ出口に配置され得る。
【0802】
いくつかの構成において、第2の温度センサは、加湿器からユーザへガスを搬送するように構成された吸気導管の患者端部又は患者供給導管の遠位端部又はその近傍に配置され得る。
【0803】
いくつかの構成において、方法は、上流位置の水分が下流位置の水分を上回ることに応答して、流れ方向が正しい可能性があると判定することをさらに含み得る。
【0804】
いくつかの構成において、吸気導管は上流位置を含み得る。
【0805】
いくつかの構成において、ガス源と加湿器との間に位置決めされた導管が下流位置を含み得る。
【0806】
いくつかの構成において、加湿システムは、システムの第3の位置に関連付けられた第3のセンサを含み得る。第3のセンサは、第3の位置に存在する水分の量に基づいて少なくとも1つの第3のセンサ信号を出力し得る。
【0807】
いくつかの構成において、第3の位置は、第1の位置及び第2の位置の上流であり得る。
【0808】
いくつかの構成において、第1の位置は吸気導管に存在し得る。
【0809】
いくつかの構成において、第3の位置は呼気導管に存在し得る。
【0810】
いくつかの構成において、第2の位置は加湿チャンバのチャンバ入口に存在し得る。
【0811】
いくつかの構成において、方法は、加湿器から検出された水分の方向に基づいて流れ方向を決定することをさらに含み得る。方法は、正しく接続されている場合に、加湿器の上流の構成要素において水分が検出されたことに応答して、逆流状態を検出することをさらに含み得る。
【0812】
本開示によるユーザにガスの流れを送達する方法は、加湿システムの一部であり得る加湿器の制御装置を使用し得る。加湿器は、ガスを加熱及び加湿し得る加湿器と、ガスを加湿器からユーザに搬送する導管と、システムの構成要素に存在する水分の量に基づいて少なくとも1つのセンサ信号を出力し得る少なくとも1つのセンサと、加湿器の動作を制御する制御装置と、を提供し得る。方法は、少なくとも1つのセンサ信号に基づいて構成要素に存在する水分の量を示す値を決定すること、及びこの値に基づいて構成要素内に存在すると決定された所定量の水分に応答して水分を低減するようにガス源の機能を制御することを含み得る。
【0813】
いくつかの構成において、機能は1回換気量を減少させること、吸気立ち上がり時間を増加させること、吸気対呼気比を減少させること、入口ガス温度を増加させること、及び/又は取り込まれる空気の量を減少させること、及び/又は壁又はボトルガス源に切り替えることを含み得る。
【0814】
いくつかの構成において、ガス源は人工呼吸器を含み得る。
【0815】
いくつかの構成において、ガス源はグロージェネレータを含み得る。
【0816】
いくつかの構成において、導管は、少なくとも第1の導電性要素及び第2の導電性要素を含み得る。少なくとも1つのセンサ信号は、少なくとも第1及び第2の導電性要素の1つ又は複数を使用して生成された信号を含み得る。
【0817】
いくつかの構成において、第1の導電性要素及び第2の導電性要素は、少なくとも導管の長さの周りに螺旋状に巻かれ得る。
【0818】
いくつかの構成において、第1の導電性要素と第2の導電性要素は、導管内、導管を通して、又は導管の周囲に螺旋状に巻かれ得る。
【0819】
いくつかの構成において、第1の導電性要素と第2の導電性要素は、導管の壁の一部を形成する。
【0820】
いくつかの構成において、第1の導電性要素は感知ワイヤであり得る。
【0821】
いくつかの構成において、第1の導電性要素は少なくとも1つのヒータワイヤであり得る。
【0822】
いくつかの構成において、第2の導電性要素は感知ワイヤであり得る。
【0823】
いくつかの構成において、第2の導電性要素は少なくとも1つのヒータワイヤであり得る。
【0824】
いくつかの構成において、少なくとも1つの信号は、第1の導電性要素と第2の導電性要素との間の静電容量を示し得る。
【0825】
いくつかの構成において、少なくとも1つの信号は、第1の導電性要素と第2の導電性要素との間の静電容量の変化を示し得る。
【0826】
いくつかの構成において、第1の導電性要素と第2の導電性要素は、第1の導電性要素と第2の導電性要素との間で容量性電荷を感知することを可能にし得る距離だけ離され得る。
【0827】
いくつかの構成において、加湿システムは、第1の導電性要素と第2の導電性要素との間に配置された誘電体材料を含み得る。
【0828】
いくつかの構成において、誘電体材料は、水蒸気透過性又は液体透過性であり得る。
【0829】
いくつかの構成において、水蒸気透過性の誘電体材料は、液体の水や呼吸ガスの周囲空気への通過を抑制する一方で、周囲空気への水の蒸発を許容し得る。
【0830】
いくつかの構成において、方法は、第1の導電性要素及び/又は第2の導電性要素の測定値の比較に基づいて、水分を示す少なくとも1つの値を決定することをさらに含み得る。
【0831】
いくつかの構成において、少なくとも1つの信号は、第1の導電性要素又は第2の導電性要素の温度を示し得る。
【0832】
いくつかの構成において、少なくとも1つの信号は、第1の導電性要素又は第2の導電性要素の温度の変化を示し得る。
【0833】
いくつかの構成において、少なくとも1つの信号は、第1の導電性要素と第2の導電性要素との間の媒体の熱伝導率を示し得、又は少なくとも1つの信号は、第1の導電性要素又は第2の導電性要素に近接する媒体の熱伝導率を示し得る。
【0834】
いくつかの構成において、少なくとも1つの信号は、第1の導電性要素又は第2の導電性要素の抵抗を示し得る。
【0835】
いくつかの構成において、第1の導電性要素又は第2の導電性要素は、互いに電気的に切り離された少なくとも2つの部分を含み得る。
【0836】
いくつかの構成において、少なくとも2つの部分は互いに直列であり得る。
【0837】
いくつかの構成において、少なくとも2つの部分は互いに並列であり得る。
【0838】
いくつかの構成において、加湿システムは、信号発生器をさらに含み得る。方法は、少なくとも1つの信号の大きさ及び/又は位相に少なくとも部分的に基づいて、導管内の水分の量を示す少なくとも1つの値を決定することをさらに含み得る。
【0839】
いくつかの構成において、導管内の水分の量を示す少なくとも1つの値は導管のインダクタンスに対応する。
【0840】
いくつかの構成において、導管内の水分の量を示す少なくとも1つの値は導管のインダクタンスの変化に対応し得る。
【0841】
本開示によるユーザにガスの流れを送達する方法は、加湿システムの一部であり得る加湿器の制御装置を使用し得る。加湿器は、ガスを加熱及び加湿し得る加湿器と、ガスを加湿器からユーザに搬送する導管と、システムの構成要素に存在する水分の量に基づいて少なくとも1つのセンサ信号を出力し得る少なくとも1つのセンサと、加湿器の動作を制御する制御装置と、を提供し得る。方法は、少なくとも1つのセンサ信号に基づいて構成要素に存在する水分の量を示す少なくとも1つの値を決定すること、及び構成要素内に存在する水分の量を示す少なくとも1つの値に基づいて加湿チャンバの水切れ状態を判定することを含み得る。
【0842】
いくつかの構成において、構成要素内の水分及び/又は湿度の増加した量を検出したことに応答して、水切れ状態が判定され得る。
【0843】
いくつかの構成において、構成要素内の水分及び/又は湿度の量の増加が閾値を超えることに応答して、水切れ状態が判定され得る。
【0844】
いくつかの構成において、水切れ状態は、水が存在しないこと、又は所定レベルの水分が存在することを含む。
【0845】
いくつかの構成において、方法は、湿度を増加させ、及び/又は水分を増加させるように、加湿器のヒータプレートへの電力を増加させ、及び/又は加湿器からのガスをユーザに提供するように構成された導管の少なくとも1つのヒータワイヤへの電力を減少させることをさらに含み得る。
【0846】
いくつかの構成において、増加した水分は、水蒸気透過性及び/又は液体透過性材料中の凝縮水又は水であり得る。
【0847】
いくつかの構成において、方法は、所定量の水分及び/又は湿度が閾値未満であると判定されたことに応答して、ヒータプレートへの電力を増加させること、及び/又は少なくとも1つのヒータワイヤへの電力を減少させることに続いて、水切れ状態を判定することをさらに含み得る。
【0848】
いくつかの構成において、導管は、少なくとも第1の導電性要素及び第2の導電性要素を含み得る。少なくとも1つのセンサ信号は、少なくとも第1及び第2の導電性要素の1つ又は複数を使用して生成された信号を含み得る。
【0849】
いくつかの構成において、第1の導電性要素及び第2の導電性要素は、少なくとも導管の長さの周囲に螺旋状に巻かれ得る。
【0850】
いくつかの構成において、第1の導電性要素及び第2の導電性要素は、導管内、導管を通して、又は導管の周囲に螺旋状に巻かれ得る。
【0851】
いくつかの構成において、第1の導電性要素及び第2の導電性要素は、導管壁の一部を形成する。
【0852】
いくつかの構成において、第1の導電性要素は感知ワイヤであり得る。
【0853】
いくつかの構成において、第1の導電性要素は少なくとも1つのヒータワイヤであり得る。
【0854】
いくつかの構成において、第2の導電性要素は感知ワイヤであり得る。
【0855】
いくつかの構成において、第2の導電性要素は少なくとも1つのヒータワイヤであり得る。
【0856】
いくつかの構成において、少なくとも1つの信号は、第1の導電性要素と第2の導電性要素との間の静電容量を示し得る。
【0857】
いくつかの構成において、少なくとも1つの信号は、第1の導電性要素と第2の導電性要素との間の静電容量の変化を示し得る。
【0858】
いくつかの構成において、第1の導電性要素と第2の導電性要素は、第1の導電性要素と第2の導電性要素との間で容量性電荷を感知することを可能にし得る距離だけ離され得る。
【0859】
いくつかの構成において、加湿システムは、第1の導電性要素と第2の導電性要素との間に配置された誘電体材料を含み得る。
【0860】
いくつかの構成において、誘電体材料は水蒸気透過性又は液体透過性であり得る。
【0861】
いくつかの構成において、水蒸気透過性の誘電体材料は、周囲空気への液体の水や呼吸ガスの通過を抑制しながら、周囲空気への水の蒸発を可能にし得る。
【0862】
いくつかの構成において、方法は、第1の導電性要素及び/又は第2の導電性要素の測定値の比較に基づいて、水分を示す少なくとも1つの値を決定することをさらに含み得る。
【0863】
いくつかの構成において、少なくとも1つの信号は、第1の導電性要素又は第2の導電性要素の温度を示し得る。
【0864】
いくつかの構成において、少なくとも1つの信号は、第1の導電性要素又は第2の導電性要素の温度の変化を示し得る。
【0865】
いくつかの構成において、少なくとも1つの信号は、第1の導電性要素と第2の導電性要素との間の媒体の熱伝導率を示し得、又は少なくとも1つの信号は、第1の導電性要素又は第2の導電性要素に近接する媒体の熱伝導率を示し得る。
【0866】
いくつかの構成において、少なくとも1つの信号は、第1の導電性要素又は第2の導電性要素の抵抗を示し得る。
【0867】
いくつかの構成において、第1の導電性要素又は第2の導電性要素は、互いに電気的に切り離された少なくとも2つの部分を含み得る。
【0868】
いくつかの構成において、少なくとも2つの部分は互いに直列であり得る。
【0869】
いくつかの構成において、少なくとも2つの部分は互いに並列であり得る。
【0870】
いくつかの構成において、加湿システムは、信号発生器をさらに含み得る。方法は、少なくとも1つの信号の大きさ及び/又は位相に少なくとも部分的に基づいて、導管内の水分の量を示す少なくとも1つの値を決定することをさらに含み得る。
【0871】
いくつかの構成において、導管内の水分の量を示す少なくとも1つの値は導管のインダクタンスに対応する。
【0872】
いくつかの構成において、導管内の水分の量を示す少なくとも1つの値は導管のインダクタンスの変化に対応し得る。
【0873】
本開示によるユーザにガスの流れを送達する方法は、加湿システムの一部であり得る加湿器の制御装置を使用し得る。加湿システムは、ガスを加熱し加湿する加湿器と、ガスを加湿器からユーザまで搬送する導管とを含み得る。導管は、第1の導電性要素及び第2の導電性要素を含み得る。方法は、第1の導電性要素と第2の導電性要素との間に形成されたコンデンサの静電容量及び/又は静電容量の変化を監視し、導管に近接又は接触している皮膚の存在を検出することを含み得る。
【0874】
いくつかの構成において、静電容量及び/又は静電容量の変化は、第1の導電性要素と第2の導電性要素との間に形成されたコンデンサの時定数、共振周波数、時定数の変化、又は共振周波数の変化を測定することを含む。
【0875】
いくつかの構成において、方法は、監視された静電容量及び/又は静電容量の変化に基づいて、コンデンサの誘電率の変化を検出することをさらに含み得る。
【0876】
いくつかの構成において、方法は、誘電率の検出された変化を1つ又は複数の誘電率閾値と比較することをさらに含み得る。
【0877】
いくつかの構成において、方法は、誘電率の検出された変化が1つ又は複数の閾値を超えることに応答して、導管に近傍又は接触している皮膚の存在を検出することをさらに含み得る。
【0878】
いくつかの構成において、方法は、導管に近接又は接触している皮膚の存在を検出することに応答して、警報を出力することをさらに含み得る。
【0879】
いくつかの構成において、方法は、予め定義された継続時間の間に連続的又は断続的に導管に近接又は接触している皮膚の存在の検出に応答して、警報を出力することをさらに含み得る。
【0880】
いくつかの構成において、予め定義された継続時間は、予想される導管表面温度に基づいて可変であり得る。
【0881】
いくつかの構成において、導管は、第1の導電性要素と第2の導電性要素との間に誘電体材料を含み得る。
【0882】
いくつかの構成において、第1の導電性要素と第2の導電性要素は、少なくとも導管の長さの周りに螺旋状に巻かれる。
【0883】
いくつかの構成において、第1の導電性要素と第2の導電性要素は、導管内に、導管を通して、又は導管の周囲に螺旋状に巻かれる。
【0884】
いくつかの構成において、第1の導電性要素と第2の導電性要素は、導管壁の一部を形成する。
【0885】
いくつかの構成において、第1の導電性要素は感知ワイヤであり得る。
【0886】
いくつかの構成において、第1の導電性要素はヒータワイヤであり得る。
【0887】
いくつかの構成において、第2の導電性要素は感知ワイヤであり得る。
【0888】
いくつかの構成において、第2の導電性要素はヒータワイヤであり得る。
【0889】
いくつかの構成において、第1の導電性要素と第2の導電性要素は、第1の導電性要素と第2の導電性要素との間で容量性電荷が感知されることを可能する距離だけ離され得る。
【0890】
いくつかの構成において、第1の導電性要素又は第2の導電性要素は、互いに電気的に切り離された少なくとも2つの部分を含み得る。
【0891】
いくつかの構成において、少なくとも2つの部分は互いに直列であり得る。
【0892】
いくつかの構成において、少なくとも2つの部分は互いに並列であり得る。
【0893】
本開示は、患者にガスを提供するように構成された医療用加湿器の状態を判定する方法を含む。本方法は、医療用加湿器に結合された呼吸チューブのヒータワイヤへの電力を低減することであって、医療用加湿器はヒータプレート及び温度に基づく流れセンサを含み得る、低減することと、凝縮水基準値を測定することと、測定された凝縮水基準値が予想される凝縮水基準値を満たすかどうかを判定することと、測定された凝縮水基準値が予想される凝縮水基準値を満たさないことに応答して医療用加湿器の制御装置に医療用加湿器の状態を出力することとを含むことができ、ここで、医療用加湿器の状態を出力することは、医療用加湿器の制御のために温度に基づく流れセンサからの読み取り値を無視することを含むことができる。
【0894】
いくつかの構成において、方法は、測定された凝縮水基準値が予想される凝縮水基準値を満たすかどうかを判定することが、呼吸チューブ内の凝縮水レベルを所定の閾値と比較することを含むことをさらに含むことができる。
【0895】
いくつかの構成において、測定された凝縮水基準値が予想される凝縮水基準値を満たさないことは、呼吸チューブ内の凝縮水レベルが所定の閾値より大きいことを含むことができる。
【0896】
いくつかの構成において、医療用加湿器の状態を出力することは、温度に基づく流れセンサを無効にすることを含むことができる。
【0897】
いくつかの構成において、ヒータワイヤへの電力を低減することは、ヒータワイヤへの電力を無効にすることを含むことができる。
【0898】
いくつかの構成において、医療用加湿器の状態を出力することは、ガスの流量を示す値を決定する代替方法を実施することを含むことができる。
【0899】
いくつかの構成において、代替方法は、センサからのさらなる入力を必要としないアルゴリズム的方法を含むことができる。
【0900】
いくつかの構成において、医療用加湿器の状態を出力することは、医療用加湿器のユーザインタフェースに表示される医療用加湿器の設定を調整することを含むことができる。
【0901】
いくつかの構成において、医療用加湿器の設定を調整することは、PID係数を調整すること、制御ループタイミングを増加させること、及び/又はヒータプレートの設定点の最大増加を適用することのうちの少なくとも1つを含むことができる。
【0902】
いくつかの構成において、状態はHelioxモードであり得る。
【0903】
いくつかの構成において、医療用加湿器の状態を出力することは、ガス源のタイプを決定することを含むことができる。
【0904】
いくつかの構成において、呼吸チューブのヒータワイヤへの電力は、所定の期間、低減又は無効にすることができる。
【0905】
患者にガスを提供するように構成された医療用加湿器の状態を判定する方法であって、医療用加湿器に結合された呼吸チューブのヒータワイヤへの電力を低減することであって、医療用加湿器はヒータプレートを含む、低減することと、凝縮水基準値を測定することと、測定された凝縮水基準値が予想される凝縮水基準値を満たすかどうかを判定することと、測定された凝縮水基準値が予想される凝縮水基準値を満たさないことに応答して、医療用加湿器の状態を医療用加湿器の制御装置に出力することとを含む方法。
【0906】
いくつかの構成において、呼吸チューブのヒータワイヤへの電力を低減することは、ヒータワイヤへの電力を無効にすることを含むことができる。
【0907】
いくつかの構成において、呼吸チューブのヒータワイヤへの電力は、所定の期間低減することができる。
【0908】
いくつかの構成において、測定された凝縮水基準値が予想される凝縮水基準値を満たすかどうかを判定することは、呼吸チューブ内の凝縮水レベルを所定の閾値と比較することを含むことができる。
【0909】
いくつかの構成において、測定された凝縮水基準値が予想される凝縮水基準値を満たさないことは、呼吸チューブ内の凝縮水レベルが所定の閾値を上回ることを含むことができる。
【0910】
いくつかの構成において、測定された凝縮水基準値が予想される凝縮水基準値を満たさないことは、呼吸チューブ内の凝縮水レベルが所定の閾値未満であることを含むことができる。
【0911】
いくつかの構成において、状態は逆流状態を含むことができる。
【0912】
いくつかの構成において、測定された凝縮水基準値が予想される凝縮水基準値を満たさないことは、医療用加湿器とガス源とに接続されたドライラインの凝縮水レベルが呼吸チューブの凝縮水レベルを上回ることを含むことができる。
【0913】
いくつかの構成において、状態を出力することは、逆流警報を出力することを含むことができる。
【0914】
いくつかの構成において、状態は、医療用加湿器が起動したばかりであること、又は誤動作していることを含むことができる。
【0915】
いくつかの構成において、医療用加湿器の状態は、流れがないこと又は水切れを含むことができる。
【0916】
いくつかの構成において、方法は、流れ試験又は水切れ試験を実行することによって判定を確認することを含むことができる。
【0917】
いくつかの構成において、方法は、音声又は視覚メッセージで患者に状態を示すことを含むことができる。
【0918】
いくつかの構成において、測定された凝縮水基準値が予想される凝縮水基準値を満たさないことは、呼吸チューブ内の凝縮水を乾燥させるための持続時間が所定の閾値持続時間よりも長いことを含むことができる。
【0919】
いくつかの構成において、呼吸チューブ内の凝縮水を乾燥させるための持続時間が所定の閾値持続時間よりも長いことに応答して、呼吸チューブが覆われていることを含む状態を出力する。
【0920】
いくつかの構成において、凝縮水基準値を測定することは、吸気管の第1のセクションにおける第1の凝縮水基準値及び吸気管の第2のセクションにおける第2の凝縮水基準値を測定することを含むことができ;測定された凝縮水基準値が予想される凝縮水基準値を満たすかどうかを判定することは、吸気管の第1のセクションの第1の凝縮水基準値と吸気管の第2のセクションの第2の凝縮水基準値とを比較することを含み、状態は医療用加湿器と共に使用される保育器を含む。
【0921】
いくつかの構成において、第1のセクションの第1の凝縮水基準値が第2のセクションの第2の凝縮水基準値よりも大きいことに応答して、保育器は使用されると判定されることができる。
【0922】
いくつかの構成において、第1の凝縮水基準値及び第2の凝縮水基準値はそれぞれ、凝縮水の存在に対応し得る。
【0923】
いくつかの構成において、吸気管の第1のセクションにおける凝縮水の存在及び吸気管の第2のセクションにおける凝縮水の不在は、保育器が使用中であることを示すことができる。
【0924】
いくつかの構成において、方法は、保育器が使用されているときに、吸気管の第2のセクションにおいてヒータワイヤに送達される電力を減少させることを含むことができる。
【0925】
いくつかの構成において、方法は、保育器が使用されているときに、吸気管の第1のセクションにおいてヒータワイヤに送達される電力を増加させることを含むことができる。
【0926】
いくつかの構成において、状態は呼吸チューブの向きであることができる。
【0927】
いくつかの構成において、測定された凝縮水基準値が予想される凝縮水基準値を満たさないことは、呼吸チューブの患者端部における測定された凝縮水基準値が、医療用加湿器の加湿チャンバの出口における測定された凝縮水基準値よりも大きいことを含むことができる。
【0928】
いくつかの構成において、測定された凝縮水基準値が予想される凝縮水基準値を満たさないことは、患者端部における測定された凝縮水基準値が、患者端部と出口との間の領域における測定された凝縮水基準値よりも大きいことを含むことができる。
【0929】
患者にガスを提供するように構成された加湿器の状態を判定する方法であって、起動状態を判定することと、呼吸チューブに結合され、ヒータプレートを含む医療用加湿器のヒータプレートへの電力を低減することと、測定された凝縮水基準値が予想される凝縮水基準値を満たすかどうかを判定することと、測定された凝縮水基準値が予想される凝縮水基準値を満たさないかどうかに基づいて、加湿器の状態を加湿器の制御装置に出力することと、を含む方法。
【0930】
いくつかの構成において、起動状態は、加湿器が電源オンになっている継続時間を決定することと、加湿器が電源オンになって間もないことを示す継続時間を決定することとを含むことができる。
【0931】
いくつかの構成において、方法は、測定された凝縮水基準値が予想される凝縮水基準値を満たすことに応答して、状況又は通常制御を再開することを含むことができる。
【0932】
いくつかの構成において、状態は、呼吸チューブが汚染されているという警報を含むことができる。
【0933】
いくつかの構成において、加湿器は電源がオンになって間もない可能性がある。
【0934】
いくつかの構成において、方法は、ヒータプレートの電源をオフにすること、及びヒータプレートが実質的に低温であることを保証することを含むことができる。
【0935】
いくつかの構成において、方法は、凝縮水が検出されたときに回路水分警報を発することを含むことができる。
【0936】
加湿システムの加湿器に結合された吸気チューブの加熱要素への電力を制御する方法であって、加湿システムの凝縮水基準値を測定することと、測定された凝縮水基準値が予想される凝縮水基準値を満たすかどうかを判定することと、少なくとも測定された凝縮水基準値が予想される凝縮水基準値を満たすかどうかに基づいて加熱要素への電力を制御することとを含む方法。
【0937】
いくつかの構成において、測定された凝縮水基準値が予想される凝縮水基準値を満たすかどうかを決定することは、測定された凝縮水基準値が所定の閾値より大きいかどうかを検出することを含むことができる。
【0938】
いくつかの構成において、方法は、測定された凝縮水基準値が所定の閾値より大きいことに応答して、加熱要素への電力を増加させることをさらに含むことができる。
【0939】
いくつかの構成において、方法は、測定された凝縮水基準値が所定の閾値未満であることに応答して、加熱要素への電力を減少させることを含むことができる。
【0940】
いくつかの構成において、方法は、加熱要素への電力が最大であるかどうかを決定することを含むことができる。
【0941】
いくつかの構成において、方法は、加熱要素への電力が最大であるとき、加湿システムの加湿器のヒータプレートの設定点を下げることができる。
【0942】
いくつかの構成において、ヒータプレートの設定点を下げることは、測定された凝縮水が予想される凝縮水基準値を満たしていると判定することに基づくことができる。
【0943】
いくつかの構成において、吸気チューブは、患者端部においてセンサレスであることができる。
【0944】
いくつかの構成において、測定された凝縮水基準値が予想される凝縮水基準値を満たすかどうかは、患者端部に配置されたセンサからの入力なしに決定することができる。
【0945】
いくつかの構成において、加湿システムは、システムの加湿チャンバの出口においてセンサレスであることができる。
【0946】
加湿システムのチューブタイプを識別する方法は、チューブの静電容量値を決定することと、静電容量値をチューブタイプにマッピングすることとを含むことができる。
【0947】
いくつかの構成において、方法は、加湿システムの起動時に行うことができる。
【0948】
主に呼吸支援装置及び手術吸入器に関して論じたが、本出願によって提供された水分検出の開示は、水分の存在又は程度を検出することが望ましい、導管若しくは加湿ガス搬送システムの他の医療又は非医療の使用にも適用することができることを理解されたい。
【0949】
本開示のこれら及び他の特徴、態様、並びに利点は、特定の実装形態の図を参照して記載されており、これらは特定の実装形態を概略的に例示しており、本開示を限定しないことを意図する。
【図面の簡単な説明】
【0950】
【
図1A】例示的呼吸加湿システムを概略的に例示する。
【
図1C】例示的ヒータベース及びカートリッジを例示する。
【
図1D】電空コネクタが
図1Bの加湿器から切断された、例示的加湿器を例示する。
【
図1E】例示的ヒータベース及び加湿チャンバを例示する。
【
図2】例示的手術加湿システムを概略的に例示する。
【
図3A】例示的複合導管の一部の側面平面図を示す。
【
図3B】
図3Aの例示的複合導管に類似した、チューブの上部の長手方向断面を示す。
【
図3C】複合導管内の第1の細長い部材を例示する、別の長手方向断面を示す。
【
図4A】複合導管の非透過性ビーズと相互作用する凝縮水を例示する。
【
図4B】複合導管の透過性ビーズと相互作用する凝縮水を例示する。
【
図5A】凝縮水を検出するために静電容量を使用して、凝縮水検出システムの例示的にモデル化された回路システムを例示する。
【
図5B】凝縮水を検出するために静電容量を使用する凝縮水検出システムの例示的なモデル化された回路システムを示す。
【
図6】凝縮水を検出するために、インダクタンスから得られる時定数又は共振周波数を使用する凝縮水検出システムの例示的なモデル化された回路システムを示す。
【
図7A】凝縮水を検出するために抵抗を使用する凝縮水検出システムの例示的なモデル化された回路システムを示す。
【
図7B】凝縮水を検出するために抵抗を使用する凝縮水検出システムの例示的なモデル化された回路システムを示す。
【
図8A】凝縮水を検出するために抵抗と短絡を使用する凝縮水検出システムの例示的なモデル化された回路システムを示す。
【
図8B】凝縮水を検出するために抵抗と短絡を使用する凝縮水検出システムの例示的なモデル化された回路システムを示す。
【
図9A】凝縮水を検出するために信号減衰を使用して、例示的凝縮水検出システムを概略的に例示する。
【
図9B】信号減衰を使用して水分を検出するように構成された、導管壁構造を例示する。
【
図10A】凝縮水を検出するために信号減衰を使用して、凝縮水検出システムの例示的にモデル化された回路システムを例示する。
【
図10B】モノポールで凝縮水を検出するために信号減衰を使用して、凝縮水検出システムの例示的にモデル化された回路システムを例示する。
【
図11A】ビーズ内でワイヤから放出する熱を例示する。
【
図11B】凝縮水を検出するために温度又は熱伝導率を使用して、凝縮水検出システムの例示的にモデル化された回路システムを例示する。
【
図12】凝縮水検出システム内の抵抗器電圧に対する時定数の表を例示する。
【
図13C】共振周波数を使用して凝縮水測定モードの流れ図を例示する。
【
図13D】信号減衰を使用して凝縮水測定モードの流れ図を例示する。
【
図13E】熱伝導率を使用して凝縮水測定モードの流れ図を例示する。
【
図14】水分を検出するように構成された、様々な導管壁構造を備えた例示的ビーズを例示する。
【
図15】開口を備えたビーズの例示的構成を例示する。
【
図16】開口を備えたビーズの第2の例示的構成を例示する。
【
図17A】チューブ壁の一部の例示的構成の断面を例示する。
【
図17B】チューブ壁の一部の第2の例示的構成の断面を例示する。
【
図18】平行な要素を備えたチューブ壁の一部を例示する。
【
図19】要素が枢動することができるチューブ壁の一部を例示する。
【
図21】導管壁の透過性壁部の第2の例を例示する。
【
図22】要素が外部導管壁の表面に平行な同じ平面にある、例示的導管構成を例示する。
【
図23】要素が長手方向に内腔に平行に提供され、チューブの周囲に等距離に離間される、例示的導管の断面を例示する。
【
図24】追加の導管要素が導管壁の外側の周りに巻かれる、例示的導管の断面を例示する。
【
図25】2つのメッシュの個々の撚糸が絶縁されて多重にされることが可能な、例示的導管の断面を例示する。
【
図26】加湿器制御装置が様々な水分管理手段を実行する例示的な方法を示す。
【
図27】水分管理のための絶対湿度低減の例示的な方法を示す。
【
図28】水分管理のための相対湿度低減の例示的な方法を示す。
【
図29】乾燥戦略を使用した水分管理の例示的な方法を示す。
【
図30】水分管理のための自動凝縮水排出の例示的な方法を示す。
【
図31A】水分感知の例示的な受動的な方法を示す。
【
図31B】水分感知の例示的な能動的な方法を示す。
【
図32A】本明細書で開示される水分検出を使用した、流れ関連感知の例示的な方法を示す。
【
図32B】本明細書で開示される水分検出を使用した、流れ関連感知の例示的な方法を示す。
【
図32C】本明細書で開示される水分検出を使用した、流れ関連感知の例示的な方法を示す。
【
図32D】本明細書で開示される水分検出を使用した、流れ関連感知の例示的な方法を示す。
【
図34A】正しい接続の例示的な加湿システムを示す。
【
図34B】正しい接続の例示的な加湿システムを示す。
【
図35A】誤った接続の例示的な加湿システムを示す。
【
図35B】誤った接続の例示的な加湿システムを示す。
【
図35C】誤った接続の例示的な加湿システムを示す。
【
図35D】誤った接続の例示的な加湿システムを示す。
【
図36】大流量の呼吸支援を提供できる例示的な加湿システムを示す。
【
図37】本明細書で開示される凝縮水検出/測定方法に基づく、ガスタイプ及び室内取り込み型ベント検出のための例示的なプロセスのフローチャートを示す。
【
図38A】本明細書で開示される凝縮水検出/測定方法に基づく、無流量/水切れ検出のための例示的なプロセスのフローチャートを示す。
【
図38B】本明細書で開示される凝縮水検出/測定方法に基づく、無流量/水切れ検出のための例示的なプロセスのフローチャートを示す。
【
図38C】故障検出のために無湿度の検出を使用する例示的なプロセスのフローチャートを示す。
【
図39】本明細書に開示される静電容量測定に基づく逆流検出のための例示的なプロセスのフローチャートを示す。
【
図40】本明細書に開示される凝縮水検出/測定方法に基づく、被覆されたチューブ検出のための例示的なプロセスのフローチャートを示す。
【
図41】本明細書に開示される凝縮水検出/測定方法に基づく、汚染チューブ検出のための例示的なプロセスのフローチャートを示す。
【
図42】本明細書に開示される凝縮水検出/測定方法に基づく、保育器使用検出のための例示的なプロセスのフローチャートを示す。
【
図43】本明細書に開示される凝縮水検出/測定方法に基づく、チューブタイプ検出のための例示的なプロセスのフローチャートを示す。
【
図44】本明細書に開示される凝縮水検出/測定方法に基づく、チューブ向き検出のための例示的なプロセスのフローチャートを示す。
【
図45】本明細書で開示される凝縮水検出/測定方法に基づく、吸気チューブ加熱要素電力への電力を計算するための例示的なプロセスのフローチャートを示す。
【
図46】本明細書で開示される凝縮水検出/測定方法に基づく、吸気チューブ加熱要素の複数のゾーンへの電力を計算するための例示的なプロセスのフローチャートを示す。
【
図47】4重螺旋配置の気泡チューブ4701の例示的な長手方向断面を示す。
【発明を実施するための形態】
【0951】
特定の実装形態及び例が以下に記載されているが、本開示は、具体的に開示された実装形態及び/又は使用、並びにそれらの明らかな修正及び等価物を越えて広がることが当業者には理解されよう。こうして開示された本明細書における本開示の範囲は、以下に記載されるいかなる特定の実装形態によっても制限されるべきではないことが意図される。例えば本開示に提供された寸法は例であり、限定するものではない。同様に主に呼吸又は手術加湿システムに関して記載されているが、本開示は、水分を測定することが望ましい、あらゆるチューブ配置に適用可能である。以下の例では、導管内の水分、例えば凝縮水、水、唾液、血液、粘液などの体液、又は任意の液体の存在、及び任意に量及び/又は位置の検出について記載するが、開示された方法及び装置は、代替的又は追加的に、ガスの湿度及び/又は導管システム内の他の水分又は流体の存在を検出するために適用することができる。
【0952】
例示的なガス供給システム
図1は、1つ又は複数の導管103、117、患者インタフェース115、及びYピース113を備える導管システムを含む例示的な呼吸補助装置を概略的に示す。呼吸補助装置は、人工呼吸器、連続的、可変的、又はバイレベルの気道陽圧(PAP)システムであり得、又は例えば高流量療法などの別の形態の呼吸療法を提供し得る。
【0953】
ガスは以下のように
図1の呼吸回路内を搬送され得る:乾燥した又は比較的乾燥したガスは、ガス源105から乾燥ラインチューブ又は供給チューブ157を通って加湿器107に至り、加湿器107は乾燥ガスを加湿する。ガス源105は、例えば、人工呼吸器又は送風機であり得る。ガス源105は、加湿器107から分離されてもよいし、単一のハウジング内で加湿器107と一体化されてもよい。
【0954】
加湿器107は、ポート111を介して吸気チューブ103などの導管の端部109に接続する。吸気チューブ103は、任意にYピース113を使用して、患者インタフェース115を介して患者101に接続される。呼気チューブ117などの任意の呼気導管がYピース113を介して患者インタフェース115に同じく接続される。呼気チューブ117は、呼気ガスを患者101から遠ざけるように構成することができる。
図1に示されるように、呼気チューブ117は、患者101からの呼気ガスをガス源105に戻す。或いは、吸気チューブ103はYピース113を介さずに患者インタフェース115に直接接続する。このような実施態様では、呼気ガスは、呼気チューブを必要とせずに、周囲環境に直接流れることができる。
【0955】
吸気チューブ103は、ヒータ、センサ及び/又は水分検出要素145などの導電性要素を含むことができる。同様に、呼気チューブ117は、ヒータ、センサ及び/又は水分検出要素147を含むことができる。更にYピース113及び患者インタフェース115も、ヒータ、センサ及び/又は水分検出要素を含むことができる。以下に更に詳細に説明されるように、ヒータ、センサ及び/又は水分検出要素145、147は、ワイヤ又はフィラメントであることが可能である。
【0956】
図1の例示的呼吸支援装置に示されたように、乾性又は相対乾性ガスは、通気口119を通ってガス源105に入る。ファン121は、通気口119を通って空気又は他のガスを引き寄せることにより、ガス源105の中に入るガス流を増進することがある。ファン121は、例えば電子制御装置123がファンの速度を制御する、可変速度ファンであってもよい。また電子制御装置123は、一部の実装形態では、第2の電子制御装置125によって制御されてもよく、逆も同様である。
【0957】
加湿器107は、大量の水130又は他の適切な加湿液を含有する加湿チャンバ129を含むことができる。加湿チャンバ129は、加湿器107から取り外すことができる。加湿チャンバ129は、加湿器107上のヒータプレート131と接触又は関連した高温の熱伝導性ベース(例えばアルミニウムベース)を含んでもよい。本開示の例では、加湿器のヒータとしてヒータプレートを、チューブのヒータとしてヒータワイヤを記載している。加湿器の他のヒータも可能であり(例えば、ヒータワイヤ、又は他のタイプの加熱要素)、導管の他のヒータも可能である(例えば、他のタイプのヒータ要素)ことが理解されよう。
【0958】
加湿器107は、電子制御部も含んでもよい。
図1では、例えば加湿器107は、電子、アナログ、又はデジタル制御装置125を含む。制御装置125は、関連するメモリに記憶されたコンピュータソフトウェアコマンドを実行するマイクロプロセッサベースの制御装置であってもよい。ユーザインタフェース133及び/又は集積センサを介して提供された湿度、温度又は他のフィードバック値に応答して、制御装置125は、患者(本明細書ではユーザとも呼ばれる)に加湿ガスを提供するために使用された熱、流れ、圧力及び/又は他の変数を決定する。ユーザインタフェース133は、1つ又は複数のハードウェアボタン及び/又はディスプレイ若しくはタッチスクリーンディスプレイであることが可能である。ユーザインタフェース133は、ユーザに音響及び/又は視覚フィードバックを提供することができる。凝縮水が検出された時に、あらゆる数の警報、警告、フィードバック、指針又は命令が、凝縮水状態に対する存在、程度又は治療を示すためにユーザに提供することができる。例えばユーザインタフェース133は、凝縮水が検出された時に警報を提供することができる。ユーザインタフェース133は、凝縮水の視覚表示を提供することができる。ユーザインタフェース133は、凝縮水を適切に排出する方法をユーザに命令するために動画も提供することができる。
【0959】
あらゆる適切な患者インタフェースが使用されてもよい。患者インタフェースは、広義語であり、当業者に対してその通常及び慣用的意味を与えるべきであり(すなわち特定又はカスタマイズされた意味に限定するべきではない)、限定することなく、マスク(気管マスク、フェイスマスク、及び鼻マスクなど)、気管内チューブ、気管切開チューブ、カニューレ、及び鼻枕を含む。温度プローブ135は、Yピース113付近で吸気チューブ103に、又は直接Yピース113若しくは患者インタフェース115に組み込まれ、或いは連結されてもよい。温度プローブ135は、患者インタフェース115付近又は患者インタフェース115でガス流の温度を監視する。加熱ワイヤ(水分検出要素145など)を使用して、患者インタフェース115、Yピース113、及び/又は吸気チューブ103の温度を調整して、ガスの流れの温度を飽和温度(ガスの流れの露点温度である)より上に維持し、それによって不要な凝縮水の機会を減らし、及び/又は患者の治療に最適な温度(例えば、吸気チューブの患者端において40℃、及び/又は非侵襲的治療の患者において37℃)でガスを送達することができる。
図1に示すように、呼気ガスは任意に患者インタフェース115から呼気チューブ117を介してガス源105に戻される。
【0960】
図1のシステムは、これに限定されないが、腹腔鏡、及び同種のものを含む、ユーザ又は患者に加熱及び/又は加湿ガス流の供給に関与する、他の適用に容易に適合し得る。このような適用は、代替ガス、作動パラメータ(例えば流れ、圧力、温度、又は湿度)及び患者インタフェースを使用してもよい。更に別個の換気装置及び加湿システムに関して示されているが、本開示は、一体型換気装置/送風機及び加湿システムと共に使用することもできることを理解されたい。
【0961】
図1のシステムは、ポート149を通してユーザに酸素(O
2)又はO
2濃度も提供することができる。
図1のシステムは、遠隔源から、及び/又は大気を遠隔源から流入するO
2と混合することによりO
2を受領することができる。大気と流入するO
2の混合は、ガス源105若しくは加湿器107内に置かれたベンチュリ又は類似の入口を介して行うことができる。
【0962】
図1Bは、例示的呼吸加湿器をより詳細に例示する。以下に記載された差は別として、加湿器は、その他は
図1に例示されたシステムの加湿器107に類似している。
【0963】
図示の加湿器は、ヒータプレート152、ユーザインタフェース154及び制御装置125(
図1参照)を備えたヒータベース151と、取り外し及び交換可能な加湿チャンバ153と、取り外し及び交換可能なカートリッジ155とを備えている。
図1C~1Fは、カートリッジ155をより詳細に示している。
図1B及び1Dに示すように、吸気チューブ159はカートリッジ155に接続可能である。加湿チャンバ153は、ヒータプレート152と熱的に接触した状態で、ヒータベース151によって受容される。いくつかの実施形態では、カートリッジ155は、取り外し及び交換可能ではなく、ヒータベースと一体であるか、又はヒータベースに恒久的に接続されることもある。
【0964】
カートリッジ155は、電子機器、及び使用時に加湿チャンバ153を通って流れるガスの1つ若しくは複数の特性を感知する1つ又は複数のセンサを収容する。センサは、使用時にカートリッジ155から加湿チャンバ153の入口又は出口内の孔を通って突出するプローブ上に提供されてもよい。カートリッジ155は、制御装置と通信(例えばシリアル通信)するためにヒータベース151と電気接続させる電気コネクタ161も含む。カートリッジ155は、以下に更に詳細に記載されるように、静電容量若しくは吸気チューブ159の静電容量の変化を決定又は推定するように構成された電子機器の一部或いは全体を更に収容し、これを制御装置に電子コネクタ161を介して連通してもよい。従ってカートリッジ155は、好ましくはセンサ及び制御装置と通信可能に接続されたマイクロコントローラを含む。別法として又は追加として、一部又は全体がヒータプレート151内に提供された制御装置は、電気接続を介してセンサから受信されたデータから静電容量を決定又は推定するように構成されてもよい。
【0965】
使用時に、ガス源からガス流を受領するドライラインチューブ157の出口は、加湿チャンバ153の入口と空圧接続され、電子空圧コネクタ161を含む吸気チューブ159は、カートリッジ155と電気接続され、ガスの加湿流を患者に向かって搬送するために加湿チャンバ153の出口と空圧接続される。電子空圧コネクタ161は、加湿チャンバ153及び/又はカートリッジ155と解除可能で係止可能に接続させ、解除ボタン163を含む。
【0966】
図1Gにさらに詳細に示す電子空圧コネクタ161は、吸気チューブ159内に埋め込まれた一対のセンサワイヤ173及び一対のヒータワイヤ175とそれぞれ結合され、それぞれの感知及び加熱ループを形成する電気端子又はパッド171を備える。電気端子又はパッド171は、電子空圧コネクタ161内に埋め込まれた識別抵抗器又は他の識別要素と電気的に結合することができ、これは、カートリッジ155に結合された吸気チューブの種類を識別するために加湿器によって使用され得る。或いは、カートリッジ155に結合された吸気チューブの種類は、
図43に示され、さらに後述される方法を用いて識別されてもよい。さらに詳述するように、吸気導管159内の水分は、電気的に絶縁された加熱ループと感知ループとの間の静電容量の測定値から検出されてもよい。コネクタ161は、単独で、又はセンサ又はヒータワイヤ173、175の1つ又は複数と組み合わせて、吸気チューブ159内の水分を検出するように構成された追加のワイヤ又は導体をさらに備え得る。対応する水分検出端子又はパッド171が、追加のワイヤ又は導体に接続され得る。或いは、追加のワイヤ又は導線は、識別抵抗器又は他の識別要素の代わりに「識別」端子又はパッドと電気的に結合することができ、任意に、各チューブモデルに固有の所定の抵抗(又は所定の範囲内の抵抗)、静電容量、又は共振周波数を有し得る。この配置は、識別と水分検出の二重機能を提供する。例えば、特定の抵抗値を有する水分検出ワイヤを加湿器で使用して、チューブを容量性水分検出用に構成されたものであると識別し、及び/又は、その特定のチューブモデルでの水分検出のためのカートリッジ及び/又はヒータベースの較正を可能にすることができる。
【0967】
電子空圧コネクタ161の前述の電気端子又はパッド171は、カートリッジ(
図1B及び
図1Dの155)上の対応するパッド又は端子と電気的に接続するように構成されている。従って、取り外し及び交換可能なカートリッジ155を備えた実施形態では、既存の加湿器ベースは、吸気チューブ内の水分を検出するために必要な追加の電子機器及び/又は電気パッド又は端子を備える交換用カートリッジを後付けすることができる。同様に、
図1C~1Eに示されるものなどの開示された加湿器は、必要に応じて、代替の吸気チューブ路に適合させるための交換用カートリッジを後付けすることができる。或いは、電子空圧コネクタ及びカートリッジの電気端子又はパッドは、選択された「コア」端子又はパッドが2つ以上の異なるカートリッジの対応する端子又はパッドと電気的接続を行い、「任意の」端子又はパッドが、それらの接続を使用するように構成された選択されたカートリッジの特定の端子又はパッドとのみ電気的接続を行うように配置することもできる。チューブは、端子又はパッドに基づいて特定のカートリッジに対応することができる。
【0968】
吸気導管159の遠位(患者)端部には、一対の埋め込まれた感知ワイヤ173に電気的に結合されて感知ループを形成する温度センサが設けられ、加熱ワイヤ175も互いに電気的に結合されて加熱ループを形成する。上述したコネクタ161の追加のワイヤ又は導体は、同様に、チューブの遠位端で電気的に結合されてもよいが、これは、少なくともいくつかの実施態様では必要ではないかもしれない。
【0969】
カートリッジ155は、電力を呼気加熱ワイヤに供給するために、呼気導管(
図1Aの147)の対応するコネクタに接続するように構成されたコネクタ及び/又はケーブルを更に含んでもよい。一部の実装形態では、カートリッジ155及び呼気導管147は、別法として又は追加として、必要な電気接続を提供するコネクタ及び/又はケーブルを備えた、呼気チューブ147内の水分を検出するように構成されてもよい。
【0970】
図2は、例えば腹腔鏡手術に使用することができる例示的手術吸入デバイスを例示する。腹腔鏡カニューレ207は、例えばルアーロックコネクタ4を介してガス送達導管206に連結することができる。カニューレ207は、患者の腔2内などの手術部位の中にガスを送達するために使用することができる。カニューレ207は、ガス及び/又は1つ若しくは複数の手術器具を手術腔の中に導くために、1つ又は複数の通路を含むことができる。手術器具は、スコープ、電気メスツール、又はあらゆる他の器具であることが可能である。手術器具は、スクリーンを有することができる撮像デバイスに連結することができる。撮像デバイスは、複数の手術ツール及び/又は装置を含むことができる、手術用具の一部であることが可能である。
【0971】
加湿チャンバ205は、任意に又は好ましくは更なる導管204を介してガス供給部9に直列接続することができる。ガス供給部9は、二酸化炭素などの1つ又は複数の吸入ガスを加湿チャンバ205に提供することができる。ガス供給部は、連続したガス流又は断続したガス流を提供することができる。ガスが水の量220を含有できる加湿チャンバ205を通過する際に、ガスは加湿されることが可能である。
【0972】
加湿チャンバ205を組み込む加湿器は、あらゆる好適な型又は種類の加湿器であることが可能である。加湿チャンバ205は、金属又は別法により導電性ベースをそれに密封したプラスチックで形成したチャンバを含むことができる。ベースは、使用中にヒータプレート212と接触することができる。チャンバ205内に含有された水の量220は、ヒータプレート212によって加熱することができ、ヒータプレート212は、加湿器の制御装置又は制御手段208の制御を受けることができる。チャンバ205内の水の量220は、蒸発するように加熱することができ、ガスを加熱して加湿するために、チャンバ205を通って流れるガスと水蒸気を混合する。
【0973】
制御装置又は制御手段208は、加湿器ベースユニット221内に収容することができ、加湿器ベースユニット221は、ヒータプレート212も収容することができる。ヒータプレート212は、その中に又はそれと熱接触する電気加熱要素を有することができる。加湿器ベースユニット221及び/又はヒータプレート212は、加湿チャンバ205と取り外し可能に係合することができる。加湿チャンバ205は、別法として又は追加として、一体型ヒータも含むことができる。
【0974】
温度センサも、出口209から加湿チャンバ205を出る加湿ガスの温度を監視するために、出口209に又は出口209付近に置くことができる。追加のセンサも、例えばガスの特性(温度、湿度、流れ、若しくはその他など)を患者の端部及び/又はガス送達導管206に沿ったいずれかの場所で感知するために任意に組み込むことができる。温度センサは、センサワイヤを通してガス送達導管206内で、ガス送達導管206全体を通して、又はガス送達導管206の周りで制御装置208に連結することができる。
【0975】
ガスは、加湿器の出口209を通って出て、ガス送達導管206の中に入ることができる。ガスは、ガス送達導管206を通って、カニューレ207を介して患者の手術腔2の中に動くことができ、それによって腔内の圧力を膨張して維持する。好ましくは、加湿チャンバ205の出口209から出るガスは、約100%の相対湿度を有することができる。ガスは、ガス送達導管206に沿って進む。上に論じた様々な例示的加湿システムの全てと同じように、「レインアウト」が起きる可能性があるので、水蒸気がガス送達導管206の壁上に凝縮する可能性がある。凝縮水は、患者に送達されたガスの含水量を不利益に低減するなどの、望ましくない影響を有する可能性がある。ガス送達導管206内の凝縮の発生を低減及び/又は最小にするために、ヒータワイヤ210は、ガス送達導管206内、ガス送達導管206全体を通して、又はガス送達導管206の周りに提供することができる。ヒータワイヤ210は、加湿器ベースユニット221に、例えばガス送達導管206の電子空圧コネクタによって電子接続することができる。
【0976】
複合チューブ
図3Aは、例示的複合導管又はチューブ301の一部の側面平面図を示す。概して複合チューブ301は、第1の細長い部材303及び第2の細長い部材305を含む。部材は、広義語であり、当業者に対してその通常及び慣用的意味を与えるべきであり、特定又はカスタマイズされた意味に限定するべきではなく、限定せずに、一体部、一体構成要素、及び異なる構成要素を含む。こうして
図3Aは2つの異なる構成要素からなる実装形態を例示しているが、他の実装形態では、第1の細長い部材303及び第2の細長い部材305は、単一材料から形成されたチューブ内の領域も表すことができることが認識されよう。いくつかの構成では、第1の細長い部材303は、下記に示すようにチューブの中空部を代表することができる一方で、第2の細長い部材305は、中空部に構造的支持を加えるチューブの構造的支持又は強化部を表すことができる。中空部及び構造的支持部は、本明細書に記載されたように、螺旋構成を有することができる。複合チューブ301は、上に記載されたような、あらゆる型のシステムの吸気チューブ及び/若しくは呼気チューブ、上に記載されたような同軸チューブ、又は本開示のいずれかに記載されたようなあらゆる他のチューブを形成するために使用されてもよい。
【0977】
この例では、第1の細長い部材303は、長手方向軸LA-LAを有する細長いチューブ、及び長手方向軸LA-LAに沿って延在する内腔307の少なくとも一部を形成するために螺旋に巻いた中空体を含む。少なくとも1つの実装形態では、第1の細長い部材303は、螺旋管状部材である。好ましくは、第1の細長い部材303は可撓性である。更に第1の細長い部材303は、好ましくは透明、又は少なくとも半透明若しくは半不透明である。ある程度の光透過性により、介護者又はユーザは内腔307の閉塞若しくは汚染物質を点検し、又は凝縮水の存在を確認することができる。医療用プラスチックを含む種々のプラスチックは、第1の細長い部材303の本体に適切である。適切な材料の例には、ポリオレフィンエラストマ、ポリエーテルブロックアミド、熱可塑性コポリエステルエラストマ、EPDMポリプロピレン混合物、及び熱可塑性ポリウレタンが含まれる。
【0978】
第1の細長い部材303の中空体構造は、複合チューブ301の断熱特性に寄与する。断熱性チューブ301は、熱損失を低減するので望ましい。これにより、チューブ301は、断熱されていないチューブ(又は、断熱のための中空体部材を欠いているチューブ)よりも少ないエネルギー消費で、熱損失及び凝縮水形成を改善しながら、加熱加湿器から患者にガスを送達することができる。
【0979】
第1の細長い部材303の中空部は、任意にガスを充填することができる。ガスは空気であることが可能であり、空気は、その低い熱伝導率(300Kで2.62x10-2W/mK)及び非常に低コストであることのために望ましい。空気より粘性のあるガスも、より高い粘性は対流伝熱を低減するので、好都合に使用され得る。こうしてアルゴン(300Kで17.72x10-3W/mK)、クリプトン(300Kで9.43x10-3W/mK)、及びキセノン(300Kで5.65x10-3W/mK)などのガスは、絶縁性能を高めることができる。これらのガスのそれぞれは、無毒、化学的に不活性、難燃であり、市販されている。第1の細長い部材303の中空部は、チューブの両端を密封することができ、内部のガスは実質的に不活性になる。別法として、中空部は、チューブの患者の端部から制御装置に圧力フィードバックを伝えるための圧力サンプルラインなどの二次空圧接続であることが可能である。第1の細長い部材303は、任意に穿孔することができる。例えば第1の細長い部材303の表面は、内腔307と反対の外方に面する表面を穿孔することができる。第1の細長い部材303の中空部も、任意に液体を充填することができる。液体の例は、水又は高熱量を持つ他の生体適合性液体を含むこともできる。例えばナノ流体を使用することができる。適切な熱量を持つ例示的ナノ流体は、水及びアルミニウムなどの物質のナノ粒子を含む。
【0980】
第2の細長い部材305も、螺旋状に巻かれ、第1の細長い部材303の隣接した捻りの間で第1の細長い部材303に接合される。第2の細長い部材305は、細長いチューブの内腔307の少なくとも一部を形成する。第2の細長い部材305は、第1の細長い部材303に対する構造的支持として作用する。
【0981】
第2の細長い部材305は、任意にベース(内腔307付近)でより広く、頂部でより狭いことが可能である。例えば第2の細長い部材は、概して三角形形状、概してT字形状、又は概してY字形状であることが可能である。しかし対応する第1の細長い部材303の外形に一致するあらゆる形状が適切である。
【0982】
第2の細長い部材305は、チューブの屈曲を促進するために可撓性であることが可能である。第2の細長い部材305は、第1の細長い部材303より可撓性が低いことが可能である。これは、第1の細長い部材303を構造的に支持するために第2の細長い部材305の機能を向上させる。例えば第2の細長い部材305のモジュールは、好ましくは30~50MPa(又は約30~50MPa)である。第1の細長い部材303のモジュールは、第2の細長い部材305のモジュールより少ない。第2の細長い部材305は、中実又はほぼ中実であることが可能である。加えて、第2の細長い部材305は、加熱要素、感知ワイヤ若しくはアンテナなどの導電材料をカプセル化し又は収容することができる。一部の実施形態では、第2の細長い部材305は、突き出すことができる。加熱要素(本明細書では、加熱ワイヤ、加熱フィラメント又はフィラメントとも呼ばれる)は、水分の多い空気からの凝縮水がその上に形成されることが可能な低温表面を最小にすることができる。加熱要素は、複合チューブ301の内腔307内のガスの温度分布を変えるためにも使用することができる。感知ワイヤは、温度センサなどのセンサと結合され、チューブの遠位端内に一体化され、又は別法によりチューブの遠位端に提供され、使用時に、1つ又は複数の加熱ワイヤ若しくはガス供給システムの他の構成要素によって提供された熱量を調整するために、フィードバック制御システムにおいて加湿器107などのガス供給システムによって使用されてもよい測定値を提供する。医療用プラスチックを含む種々のポリマ及びプラスチックは、第2の細長い部材305の本体に適切である。適切な材料の例は、ポリオレフィンエラストマ、ポリエーテルブロックアミド、熱可塑性コポリエステルエラストマ、EPDMポリプロピレン混合物、熱可塑性ポリウレタン、熱硬化性及び熱変色性材料を含む。一部の構成では、第1の細長い部材303及び第2の細長い部材305は、同じ材料から作成することができる。第2の細長い部材305は、第1の細長い部材303と異なる色の材料からも作成することができ、透明、半透明又は不透明であることが可能である。例えば第1の細長い部材303は、透明プラスチックから作成することができ、第2の細長い部材305は、不透明な青(又は他の色)のプラスチックから作成されてもよい。さらなる材料の選択肢について、特に透過性又は通気性の材料に関連して以下に記載する。
【0983】
可撓性の中空体及び一体型支持体を備えるこの渦巻状に巻かれた構造は、よじれ、閉塞、及び圧壊なしに短半径の屈曲を可能にするのに十分な可撓性を導管壁に残しながら、耐圧潰性を提供することができる。好ましくは、チューブは、例えばISO5367:2014(E)に従った曲げによる流れ抵抗の増加に関する試験で定義されるように、よじれ、閉塞、及び圧壊なしに、直径25mmの金属円筒の周りに曲げることができる。この構造はまた、実質的に滑らかな内腔307表面(チューブボア)を提供することができ、これは、チューブを堆積物のない状態に保つのに役立ち、ガスの流れを改善する。第1の細長い部材303の中空体は、チューブを軽量に保つことを可能にしながら、チューブの絶縁特性を改善することが見出されている。しかしながら、他の実施態様では、後述するように、滑らかでない内腔表面又はチューブボアが好ましい場合がある。
【0984】
複合チューブ301は、導管システム、又は導管システムの一部における呼気チューブ及び/又は吸気チューブとして使用することができる。
【0985】
第1の細長い部材303及び第2の細長い部材305(封入された加熱要素及び感知ワイヤを有する)は、それぞれ、二重らせん配置で回転マンドレル上に互いに隣接して押し出され、連続した長さのチューブを形成することができる。連続した長さのチューブは、導管システムで使用するのに適切な任意の所望の長さに切断され(そのプロセス中加熱要素及び感知ワイヤを断つ)、各端部で適切なコネクタで終端され得る。例えば、
図1のシステムを参照すると、吸気導管は、一端で、加湿チャンバ129との空気式結合及び加湿器107(又は加湿器のカートリッジ)との電気式結合のためのチャンバ端部コネクタで終端され、他端で、Yピース135又は患者インタフェース115との空気式結合のための患者端部コネクタで終端されることができる。患者端部コネクタは、感知回路を形成するために切断された感知ワイヤと電気接続される、一体型温度センサを含んでもよい。患者端部コネクタ又はその付近で、切断された加熱要素も、加熱回路を形成するために互いに電気接続されてもよい。別法として、加熱要素及び/又は感知ワイヤは、導管システムの別の構成要素と電気接続するために、患者端部コネクタにおいてそれぞれの加熱及び/又は感知終端によって終了してもよい。チャンバ端部コネクタで、切断された加熱要素及び感知ワイヤは、チャンバ端部コネクタ内で一体化されたそれぞれの加熱及び/又は感知終端と電気接続されてもよい。チャンバ端部コネクタは、同時に加湿チャンバ129の出口と空圧接続し、加湿器107と電気接続するように構成されてもよい。別法として、チャンバ端部コネクタは、例えば加湿チャンバ129及び加湿器107のそれぞれと独立して空圧及び電気接続するために、電気ソケットを含んでもよい。
【0986】
いくつかの実施態様では、チューブは、ヒータワイヤに第1極性又は第2極性で電力を供給することによって、チューブの第1の半分又はセクション、或いは全長のいずれかを選択的に加熱することを可能にするダイオードを備える中点コネクタなどの1つ又は複数の中間コネクタをさらに備えることができる。例えば、チューブの第1の半分又はセクションには第1の極性で電力を供給し、チューブの全長には第2の極性で電力を供給することができる。中点コネクタは、追加的又は代替的に、温度センサなどのさらなるセンサを備え得る。代替的に、チューブの2つ以上のゾーンは、ゾーンのいずれか1つ又は複数が選択的に加熱及び/又は感知されるように、互いに完全に独立して制御されるように構成されてもよい。
【0987】
図3Bは、
図3Aの例示的な複合チューブ301の上側部分の長手方向断面を示す。
図3Bは、
図3Aと同じ向きを有する。この例は、第1の細長い部材303の中空体形状をさらに示している。この例で見られるように、第1の細長い部材303は、囲まれた部分309の長手方向断面を形成する。第1の細長い部材303のこの断面は、
図3Bにおいて「気泡」のように見える。第1の細長い部材303の部分309は、第2の細長い部材305の隣接する巻付きに重なっている。第1の細長い部材303の一部311は、内腔(チューブボア)の壁を形成する。
【0988】
第1の細長い部材303の隣接するターン間の隙間313は、複合チューブ301の全体的な絶縁特性を向上させることができる。さらに、隣接する気泡の間の隙間313は、伝熱抵抗率(R値)を増加させることができ、それに応じて、複合チューブ301の伝熱伝導率を低下させる。この隙間構成はまた、より短い半径の屈曲を許容することによって複合チューブ301の可撓性を向上させる。
図3Bに示すようなT字形の第2の細長い部材305は、隣接する気泡の間の隙間313を維持するのに役立つことができる。それにもかかわらず、第1の細長い部材303の隣接する部分は、接触するように構成することができる。例えば、隣接する部分は、互いに接着されてもよく、又は接着されなくてもよい。このような接着された構成において、又は隣接する部分が接着されていない場合、さらに後述されるように、凝縮水の存在下での容量性測定を改善するために、T字形の第2の細長い部材305又は他の形状の部材など、透水性であるか又はウィッキング材料で作られた細長い部材を含めることができる。
【0989】
1つ又は複数の導電材料(本明細書では「要素」、「導電性要素」若しくは「フィラメント」と呼ばれる)は、ガス流を加熱及び/又は感知するための第2の細長い部材305内に配列することができる。この例では、2つの要素315は、「T」の垂直部の各側部で1つずつ、第2の細長い部材305内にカプセル化される。要素315は、アルミニウム(Al)及び/若しくは銅(Cu)の合金、又は導電性高分子などの導電材料を含む。好ましくは、第2の細長い部材305を形成する材料は、要素315がそれらの作動温度に達する時に、要素315内の金属と反応しないように選択される。要素315は、要素が内腔307に曝されないように、内腔307から離間されてもよい。複合チューブの1端では、対の要素は連結ループの中に形成することができる。
【0990】
複数の要素は、第2の細長い部材305内に配列することができる。要素は、共通レールを共有するために一緒に電気接続することができる。例えば加熱要素などの第1の要素は、第2の細長い部材305の第1の側面上に配列することができる。感知要素又はワイヤなどの第2の要素は、第2の細長い部材305の第2の側面上に配列することができる。地盤要素として
図3Cに示すような任意の第3の要素は、第1の要素と第2の要素との間に配列することができる。第1、第2、及び/又は第3の要素は、第2の細長い部材305の1端に一緒に接続することができる。第3の要素は、チューブ及び/又はガスを加熱するために電力も放出するように構成されてもよく、加湿器は、第2の細長い部材305と接続されたセンサが、ヒータワイヤに電力供給されるかされないかにかかわらず、読み取ることができるように構成されたバイアス発生器回路を含んでもよい。また、
図4A~4Bに示すように、4本のワイヤ(対をなす2本の加熱要素及び対をなす2本の感知ワイヤ)を設けることもでき、各対のそれぞれの端部は、加熱回路及び感知回路が互いに独立するように、チューブの遠位端で電気的に接続される、すなわち連続する。配置は、1本、2本、3本、4本又はそれ以上のワイヤを含むことができる。これらの要素は、複合チューブの空気圧コネクタとは別個の、又はそれと一体化された電気コネクタを使用して、ガス供給システムに接続することができる。らせん状に巻かれた導管のピッチ(例えば、第1及び第2の細長い部材のピッチ)は、以下にさらに詳述するように、導管のいくつかのエリアにおける容量性測定を強化するために変化させる(例えば、減少させる)ことができる。
【0991】
他の実装形態では、チューブは、別のワイヤ若しくは回路と静電容量を結合させる目的で特に設けられた、一般に容量性ワイヤと呼ばれる1つ又は複数の追加のワイヤ又は導電性要素を備えてもよい。容量性ワイヤは、概ねそうなる加熱及び感知ワイヤのような閉ループ又は回路を必ずしも形成する必要はない。容量性ワイヤは、チューブの全長に必ずしも延在する必要もない。一部の実装形態では、異なる長さの複数の容量性ワイヤが存在してもよく、それによりチューブ内のあらゆる水分の通常の場所を検出することができ得る。
【0992】
いくつかの実施態様では、複合チューブは、四重らせん配置で巻かれた第1及び第2の細長い部材のそれぞれの対を備え得る。
図47は、四重らせん配置の気泡チューブ4701の断面を示す。チューブ4701は、第1の細長い部材4710と第2の細長い部材4720の第1の対と、第1の細長い部材4730と第2の細長い部材4740の第2の対とを含む。特に、感知ワイヤは、第2の細長い部材の一方に(例えば、第2の細長い部材4740に)設けられ、加熱ワイヤ及び少なくとも1つの容量性ワイヤは、他方の第2の細長い部材に(例えば、第2の細長い部材4720に)に設けられ、それぞれ一対の第1の細長い部材4710、4730によって分離される。一対の第1の細長い部材は、互いに同じであってもよいし、異なっていてもよい。このような配置は、加熱ワイヤと容量性ワイヤとの間に水分に依存する容量性結合を提供する一方で、センサの測定値に影響を及ぼす可能性のある感知ワイヤとの容量性結合を最小限に抑えるために好ましい場合がある。
【0993】
複合チューブに関する上の記載は、限定を意味するものではなく、例示としてのみ提供されている。任意の他のタイプの導管を本開示の凝縮水検出に使用できることを理解されたい。これには、
図3Cに示すように、チューブ内又はチューブ外に自由に浮遊する又はぶら下がる要素や、チューブ内又はチューブ外の1つ又は複数の場所に取り付けられる要素など、加熱要素、センサ要素及び/又は凝縮水検出要素をチューブの壁及び/又は内腔内に組み込んだ、任意のサイズ、形状、又は構造のチューブが含まれる。
図3Cに示すように、チューブ391は、壁393と、浮遊又はぶら下がり要素395とを含む。当業者には理解されるはずであるが、内腔の内部の(壁に封入されていない)「浮遊」要素が図示のように設けられてもよいし、内腔内でコイル状に巻かれたり巻き付けられたりして保持具で内腔内の所定位置に保持されてもよいし、当技術分野で知られているような他の構成で設けられてもよい。以下に更に詳細に記載されるように、水分は、隣接した要素の間の静電容量の変動から検出されてもよい。異なる導管構造は、この検出を高めるために開発され得る異なる特性を有する。例えば
図3A~3Bに関して上記の加熱要素及び感知ワイヤなどの螺旋状に巻いた要素は、要素の長さに起因して比較的高い静電容量特性を有することができ、導管壁上のあらゆる場所の凝縮水を検出することがある。一方、チューブ内の浮動要素は、凝縮水も蓄積することがある導管の底部に据える傾向があるという利点を有し得、これは一部の配置では好ましいことがある。浮動要素も、チューブと共に押し出される必要はなく、浮動要素の設計(例えば材料、製造方法、及び/又は浮動要素の長さに沿った寸法の変化)をより柔軟にすることができる。当業者には理解されるはずであるように、当技術分野で使用されて公知の多くの異なる型のチューブ及び要素が存在し、それらのいずれも本開示で使用することができる。
【0994】
凝縮水検出
静電容量及びインダクタンスに基づいた凝縮水検出
2つ以上の要素又はワイヤが導管内に置かれた時に、寄生容量(リアクタンス及び/又はインダクタンス)がそれらの間に存在してもよい。この寄生容量は、センサ測定に悪影響を与える可能性があり、従って(例えば参照によりその全体が本明細書に組み込まれた、国際公開第2018116187号に論じられているように)寄生容量効果を軽減するために取組みが行われてきたが、寄生容量は、導管内の水分に依存する可能性があり、従って湿度、水分、流体及び/若しくは凝縮水(本明細書では簡潔にするために集合的に「凝縮水」と呼ばれる)の表示並びに/又は測定として使用することができることが発見された。出願人は、このようにして、要素をコンデンサの「プレート」として扱うことができ、水分の存在による静電容量の変化を観察し、測定することができることを意外にも発見した。ある実施態様では、静電容量の測定は、いかなる種類のセンサも、導管内のガスの流路に露出させる必要はないが、他の実施態様では、静電容量を測定するために、いかなる既知のセンサも使用することができる。導管内の既存の導電性要素(例えば、既存の加熱要素又はセンサ要素又はワイヤ)を利用することにより、この発見は、導管又はガス供給システムを大幅に変更することなく、導管内の凝縮水の存在及び/又は量を検出するための安価で正確な解決策を提供する。或いは、この目的に特化した追加の導電性要素をチューブに含めることもできる。これにより、加熱及び/又は感知ワイヤの性能を損なうことなく、感知ワイヤの寄生容量による悪影響又は望ましくない影響を最小化するようにチューブを設計し、及び/又は凝縮水に対する感度を高めることができる。例えば、加熱要素と水分検出要素は互いに近接して設けられてもよく、ここで感知ワイヤは間隔をあけて配置され、及び/又は非透過性材料に埋め込まれる。別の配置では、チューブは、導管壁に埋め込まれた感知ワイヤと、
図3Cに部分的に示されているように、内腔内に自由に浮遊する加熱要素及び専用の凝縮水検出ワイヤ又は水分検出要素とを備え得る。別の配置では、上に開示されたように、感知ワイヤは、四重らせんチューブ内の加熱要素及び水分検出要素又はワイヤに対して、別個の第2の細長い部材305内に設けられてもよい。
【0995】
2つの電気的に絶縁された導電性要素(例えば、感知要素、加熱要素等用の)間の誘電率、ひいては静電容量は、要素間の距離だけでなく、導管の内壁面上の凝縮水の存在又は量(又は、水蒸気透過性壁材料の場合は、壁内に移動する個々の水分子の量)によって異なる。一般に、誘電率と静電容量は正の関係にある。導電性要素の近く、例えば導管の内壁面上の水分は、静電容量に寄生的又は周辺的な影響を及ぼす可能性がある。言い換えれば、要素が一定の距離にある場合、導管固有の静電容量は、チューブ内に存在する凝縮水の量と近接度に応じて変化し得る。要素が離される距離は、要素の使用量のバランスを適切にとるために設計上の考慮が必要である。例えば、要素は検出可能な静電容量を生み出すのに十分なほど近接している必要があるが、静電容量に検出可能な変化を生み出すのに十分な水分変化があるように十分な間隔を空けられる必要がある。従って、要素が離される距離は、要素が検出可能な静電容量を生み出すのに十分近く、且つ静電容量に検出可能な変化を生み出すのに十分な水分変化があるように十分な間隔を空けられるように設計することができる。
【0996】
導電性要素(本明細書では簡略して「要素」と呼ばれる)は、ヒータワイヤ若しくはセンサワイヤなどのワイヤ又はフィラメントに関して主に記載されているが、要素は物理的ワイヤ以外のものであることが可能であることを理解されたい。例えば要素は、導電性プレート、高分子、テープ若しくはリボン、導電性インク、導電性糸又はあらゆる他の導電性材料であることが可能である。
【0997】
図4Aは、今回は導電性加熱及び感知要素415のそれぞれの対を含む導管壁401、並びにチューブの内壁上に存在する凝縮水407が、電気的に絶縁しているあらゆる2つのワイヤの間の誘電体にどのように影響を及ぼすかを概略的に例示する。一部の実装形態では、
図3A~3Bの細長い部材305はビーズ405である。例えば
図4Aでは、ビーズ405は流体に対して透過性を持たない。この配置における凝縮水407は、従って加熱要素415と感知要素415との間に直接ではなく、むしろ隣接しているが、導電性要素の間の寄生容量に測定可能な変化をもたらすことが分かった。別法として又は追加として、以下に更に詳細に記載されるように、ビーズ405のプロファイルは、例えば2つの要素415の間の凝縮水407を受領するために内腔に開いている隣接した導電性要素の間にチャネルを提供することにより、凝縮水への感度を高めるように修正されてもよい。
【0998】
要素415の間の静電容量を増加させるために、ワイヤは交互又はインターリーブ配置、すなわち加熱-感知-加熱-感知の順で並んで提供されてもよい。加熱-感知-感知-加熱、又は加熱-加熱-感知-感知などの他の配置が、別法として使用されてもよい。
【0999】
図4Bは、水蒸気透過性及び/又は流体透過性のいずれかである、第2の例を概略的に例示する。水蒸気透過性材料は、ワイヤ間の寄生容量が結合すると凝縮水の影響を高めるので、より高精度で検出できることが分かった。一例では、材料は、材料により周囲空気への水分子の蒸発を可能にする一方で、周囲空気への液体水及び呼吸ガスの通過を効果的に遮断するような、水蒸気透過性が可能である。吸気チューブ内に水蒸気又は流体透過性材料を使用することは、患者に送達されたガスの湿度を低減するので概して望ましくないが、ビーズ405内のみで使用される場合に、このガスの乾燥は、最小になる。更にこの材料は、水蒸気又は流体を周囲に漏らすことを許すことなく、測定目的の水蒸気又は流体を浸透させることができるために、水蒸気又は流体の透過性材料ではない別の材料によって外側を覆われることが可能である。例えば
図3Bでは、細長い部材303の近位部が一緒に接合される場合、水蒸気又は流体透過性の細長い部材305は周囲に漏らさないはずである。
【1000】
ビーズ405は、例えば、極度の親水性を有する活性化パーフルオロポリマー材料(NAFIONブランド製品など)、親水性熱可塑性プラスチック、通気性特性を示す織布処理布、親水性ポリエステルブロックコポリマー(SYMPATEXブランド製品など)、通気性熱可塑性コポリエステル(TPC)(より具体的には、ポリエーテルソフトセグメントを有する通気性コポリエステル)(ARNITEL(登録商標)VT3108などの材料又は同等以上の通気性を有する材料を含む)、又は液体水及び呼吸ガスの周囲への通過を抑制又は遮断しながら、周囲空気への水蒸気の蒸発を可能にする任意の他の材料のうちの1つ又は複数から製造することができる。このような材料を用いると、個々の分子409は拡散によってビーズを通過することができ、電気的に絶縁された2本のワイヤ又は要素間の誘電率に直接影響を与える。誘電率は、チューブの内壁に凝縮水が存在することによっても影響を受ける。当業者であれば、短絡及び/又は腐食を防止するためにワイヤをシースで絶縁できることを理解するであろうことに留意すべきである。
【1001】
以下及び本明細書全体を通して、壁全体にわたって液体水のバルク通過又は呼吸ガスのバルク流を許すことなく、水分子が溶液拡散機構を介して材料のモノリシック壁を通って通過できる材料は、「通気性」材料として記載される。壁内の水分子は、媒体内で分子的に分散され、従って状態(固体、液体、又は気体)を持たないが、当技術分野では蒸気と呼ばれることがある(例えば転送率は、水蒸気透過率などと呼ばれる事が多い)ことが当業者には認識されるべきである。モノリシック壁は、ある主要表面から別の表面へのオープンチャネル又は貫通孔を含有しないので、ウイルスは、空気又は液体水滴と一緒にこのようなチャネル又は孔を通って、穴を流れる機構を介して運ぶことができることを更に認識するべきである。全ての高分子と同様に、呼吸ガス(酸素、二酸化炭素若しくは窒素など)の一部の小分子の搬送は、微量又はデミニミス量(すなわち「バルク」流ではない)で起こることがあり、これは、本明細書に定義されたように通気性材料に対して、典型的には水分子に対するより少なくとも1桁低い率であるはずであることを、尚更に認識されるべきである。更に患者へ、又は患者から送達される呼吸ガスに特に関連し、呼吸ガスのそのような小分子の搬送は、例えば参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、付属書Eに提示された方法を介して試験されたISO 2367:2014の第5.4節の漏れ試験において、関連規格への準拠が認められた量より少ない量からなるはずである。
【1002】
導管内の他の要素構造も使用することができる。例えば要素は、導管の壁内に含まれる必要はないが、導管内で浮動することができる可能性がある。このような構成では、要素は、チューブの最低部で凝縮水内に静止する傾向があり、これは凝縮水検出を向上させることができる。更に蒸気及び/又は液体透過性材料は、凝縮水測定を向上させるために要素を囲んで接合するために使用することができる。或いは、
図3Cに示すように、凝縮水の測定を改善するために、綿、有機若しくは無機の布若しくは繊維、又は連続気泡発泡材料などの液体水吸収性、ウィッキング性、及び/又は親水性材料397を、要素399を取り囲んで接合するために使用することもできる。このような材料はまた、凝縮水が最も望ましくないセンサ、患者若しくは人工呼吸器又は他のガス源に向かう凝縮水の移動を抑制するという利点も提供する。加えて、又は代替的に、導管は、毛細管現象によって適切な測定要素に向かって、及び/又はそれに沿って液体凝縮物を搬送するためのチャネルなどの微細構造を含むことができる。これらの構造のさらなる例は、
図8~18に関して以下に記載する。
【1003】
チューブの内壁は、開口(例えば窪み、襞、谷、四角形チャネル、並びに/又は大きさ及び形状が異なる起伏を含む)内への凝縮水の蓄積を増進するために開口も有してもよい。例えばこれは、要素間の静電容量に影響する凝縮水が蓄積するように、関連要素に隣接した谷を備えた平行若しくは螺旋状の襞又は長手方向チャネルを含むことができる。これは、患者インタフェースの中に凝縮水が流れる可能性を低減することにより、患者に安全性を提供することがあり、特定の測定部位も提供することがある。
【1004】
一部の実装形態では、静電容量測定は、1つ又は複数の要素に沿ってチューブを通過する信号を発生することによって行うことができる。これは、検出器507によって、要素と1つ又は複数の隣接した要素との間の固有の静電容量「C」に依存する時定数を検出及び測定するために使用される。この工程は、
図5に概略的に表されている。供給された電力ステップの変化又はパルス若しくは一連のパルスは、静電容量の変化を測定するために発生された信号として使用することができる。これらの測定は、温度感知測定若しくは加熱ワイヤの使用のいずれか又は両方と同時に或いはインターリーブすることができる。静電容量は、静電容量を測定又は決定するあらゆる公知の方法によって測定することもできる。
【1005】
図5Aは、信号発生器501、導管システム503、抵抗器R 505及び検出器507を概略的に例示する。信号発生器501、抵抗器505及び検出器507は、概して上に記載されたように、カートリッジ及び/又はヒータベース内などの導管システム503と電気的に通信する加湿器と一体化されるはずである。導管システム503は、可変コンデンサCによって表されている。導管システムの導電性要素は、例えばヒータ、センサ及び/又は静電容量測定要素によってもたらされたそれら自体の電気抵抗も有するが、これはわかりやすくするために割愛されている。導管システム503の静電容量Cと連動した要素及び抵抗器R 505の直列抵抗は、特徴的な時定数を備えた回路を形成する。時定数は、τ=RCと数学的に表すことができ、式中τは、抵抗器を通して初期充電電圧ゼロから印加電圧の約63.2%(1-e
-1)に静電容量を充電するために、又は同じ抵抗器を通してコンデンサをその初期充電電圧の約36.8%(e
-1)に放出するために必要な時間を表す。抵抗Rが要素抵抗に比べて非常に大きくなった場合は、要素抵抗は無視することができ、時定数τの近似値は、抵抗Rと導管の静電容量Cの積に等しくなる。抵抗Rが一定である場合は、時定数は、導管の静電容量に比例する。
【1006】
静電容量は、導管内の凝縮水の量に応じて異なる。静電容量及び導管内の凝縮水の量は、導管の設計を通して正に関連するように構成することができる。従って導管内の凝縮水の存在は、静電容量(時定数τなど)を表す測定値と所定の閾値との比から推定されてもよい。別法として又は追加として、導管内の凝縮水の近似値量は、静電容量を示す測定値の絶対測定から推定することができる。別法として又は追加として、水がチューブ内で現在凝縮しているか又は蒸発しているかは、静電容量を示す値の2つ以上の測定を継時的に比較することによって推定されてもよい。
【1007】
抵抗器Rを横切る電圧VRは以下の通りである。
[1]VR=Vine-t/RC
【1008】
Rが抵抗器の値である場合、Cはチューブの静電容量であり、Vinは信号発生器の出力である。
【1009】
以下のこともわかる。
[2]Vin=VC+VR
[3]VR=Vin-VC
【1010】
抵抗器Rを横切る電圧は、あらゆる適切な手段、例えば検出器を使用することによって測定されてもよく、その出力は、マイクロコントローラの汎用入力/出力(GPIO)ピンを使用することによって読み取られてもよい。追加として又は別法として、高速フーリエ変換(FFT)などの周波数領域技法は、静電容量を推定するために使用することができる。例えば信号発生器501は、ある特定の周波数で信号を発生するように構成することができる。あらゆる所与の周波数で、静電容量は電流フローを妨げるリアクタンスXCを示し、この場合、XC=1/(2πfC)であり、fは周波数である。次いで導管システム503及び抵抗器R 505は分圧器を形成し、それによって検出器507は、ある特定の静電容量又は凝縮水レベルを表すある特定の電圧レベルを検出するように構成することができる。
【1011】
別法として、チューブの静電容量は、凝縮水の存在及び/又は量を決定するためにRC発振器回路内に含むことができる。
図5Bは、例示的RC発振器回路であるが、あらゆる同等のRC発振器回路を使用することができる。
図5Bにおける例示的RC発振器回路は、可変チューブ静電容量C511、発振器抵抗器R513、動作可能な増幅器515、第1の抵抗器517、及び第2の抵抗器519を有してもよく、これらは全て電気接続される。発振器回路は、周波数センサに電気接続されてもい。周波数センサは、ヒータベース、外部付属品、センサカートリッジ、中間チューブコネクタ、又はチューブ自体の内部に置くことができる。
【1012】
周波数センサは、発振器回路の出力の周波数を決定する。例えば周波数センサは、固定した時間窓にわたって起きるパルスの数を数えることにより、発振器の出力周波数を測定することができ、次いで発振器回路の周波数を決定するために使用することができる。発振器回路の出力周波数は、可変チューブの静電容量の変化に比例することができ、具体的には静電容量が増加する場合に、発振器の周波数は、以下の方程式に示されたように低減し、この場合kは抵抗器R1とR2の間の割合を表す定数である。
【数1】
【1013】
チューブの静電容量は、チューブ内の凝縮水の量に応じて異なる。チューブ内の凝縮水の存在は、静電容量(周波数fなど)を示す測定値と所定の閾値との比較から推定されてもよい。別法として又は別法として、導管内の凝縮水の近似値の量は、静電容量を示す測定値の絶対測定値から推定することができる。別法として又は追加として、水がチューブ内で現在凝縮しているか又は蒸発しているかは、静電容量を示す値の2つ以上の測定を継時的に比較することによって推定されてもよい。
【1014】
別法として、固定されたインダクタは、回路、及び抵抗器-インダクタ-コンデンサ(RLC)若しくはインダクタ-コンデンサ(LC)回路の共振周波数から計算又は推定された静電容量に追加されてもよい。インダクタンスに基づいた検出システムでは、呼吸チューブ内の1つ又は複数のワイヤのインダクタンスは、凝縮水の存在を検出するために測定することができる。例えば呼吸チューブのビーズ(例えば
図4Aのビーズ405)内に埋め込まれたワイヤは、インダクタとして機能するように構成することができる。インダクタのインダクタンスは、インダクタの中心部内に存在する媒体の透過性機能である。空気及び水は、異なる相対透過性を有し、ひいては1端で測定できる呼吸チューブのインダクタンスは、呼吸チューブ内の含水量の変化に起因して異なることがある。
【1015】
図6は、第2の構成要素610に電気接続された第1の構成要素601を有することができる、LC型回路600を概略的に例示する、例示的インダクタンスに基づいた凝縮水検出システムである。第1の構成要素601は、第1のコンデンサC
tube602と平行な第1のインダクタL
tube603としてモデル化することができる。第2の構成要素は、第2のコンデンサC
tank613、励起モジュール615(例えばセンサ)、及び制御装置617と平行な第2のインダクタL
tank611としてモデル化することができる。一部の実装形態では、第1のインダクタL
tube603、第1のコンデンサC
tube602、第2のインダクタL
tank611、第2のコンデンサC
tank613、又はそれらのあらゆる組み合わせは、インダクタ及びコンデンサなどの実際に電気的な構成要素である。一部の実装形態では、第1のインダクタL
tube603、第1のコンデンサC
tube602、第2のインダクタL
tank611、第2のコンデンサC
tank613、又はそれらのあらゆる組み合わせは、固有の静電容量又はインダクタンスの結果である。第2のインダクタL
tank611と第2のコンデンサC
tank613の組み合わせは、共振タンク、共振回路、タンク回路、同調回路、LCネットワーク、若しくはLC発振器、又は励起された時に共振挙動を示すインダクタ及びコンデンサのあらゆる他の平行な組み合わせと呼ぶことができる。共振タンクは、励起モジュール615に電気接続することができ、励起モジュール615は、次いで制御装置617に電気接続される。
【1016】
一部の実装形態では、第2の構成要素610は、オンボードであり、加湿器ヒータベース(例えば
図1Bのヒータベース151)内に置くことができる一方で、第1の構成要素601は、オフボードであり、チューブ(例えば
図1Bの吸気チューブ159)内にあってもよい。その結果、共振タンクは加湿器ヒータベース内に置くことができ、埋め込まれたワイヤ及び励起モジュール615の一方に平行に連結される。共振タンクは、エネルギーの注入によって励起することができる。エネルギーの注入の一例は、励起モジュール615によって制御装置617の方向に注入することができる電流の段階的変化である。「共振周波数」(ω)として公知の周波数で起きる電流及び電圧の発振は、こうして観察される。
【1017】
別法として、共振タンク、励起モジュール615、制御装置617、又は共振タンク、励起モジュール615、及び制御装置617のあらゆる組み合わせは、外部付属品、センサカートリッジ、中間チューブコネクタ、又はチューブ自体の内部に置くことができる。
【1018】
一部の実施形態では、第1の構成要素601及び第2の構成要素610は、電気接続されない。例えば共振タンクは、第1の構成要素601に電気接続されなくてもよいが、チューブの周りに巻いた別個のワイヤを含んでもよい。これにより、共振タンクに高いインダクタンスが生じる可能性がある。いくつかの実施形態では、共振タンクの別個のワイヤの実装は、チューブの壁内にあるが、ビーズの外部にある(第1の構成要素がビーズ405に埋め込まれている実施形態において)。
【1019】
共振周波数は、回路内のインダクタンス及び静電容量に依存する。Ltank及びCtankは、公知であり設計によって固定され、従って共振周波数の変化は、第1のインダクタLtube又は第1のコンデンサCtubeの変化から推定することができる。
【1020】
システム(ω)の共振周波数は、以下の式によって決定された全システムのインダクタンスL及び全システムの静電容量Cによって決定することができる。
【数2】
【1021】
Ltank及びCtankは、公知であり設計によって固定される、上記の方程式に見られるように、共振周波数は、Ltube又はCtubeの両方によって影響を及ぼされる。LtubeがCtubeよりはるかに大きい(例えば1桁以上)場合は、Ltubeは、従ってチューブモデル内の主な要素である。測定された共振周波数の変化は、Ltubeの変化に関連することができ、Ctubeは無視することができる。
【1022】
インダクタンスは透過性と関係し、水は空気より低い透過性を有するので、チューブ内の凝縮水の値が増加すると、L
tubeは低減する。これは測定された共振周波数に反映し、共振周波数は対応して増加する。L
tube(C
tubeを無視する)に対する正しい式は、以下の通りである。
【数3】
【1023】
ω及びLtubeを除いて全てのパラメータは固定しているので、Ltubeが低減する場合、ωは増加しなければならない。
【1024】
別法として、CtubeがLtubeよりはるかに大きい(例えば1桁以上)場合は、Ctubeは、従ってチューブモデル内の主な要素である。測定された共振周波数の変化は、Ctubeの変化に関連することができ、Ltubeは無視することができる。
【1025】
静電容量は透過性と関係し、水の透過性は空気/ビーズ材料よりはるかに高いので、C
tubeは水分が存在すると増加する。これは測定された共振周波数に反映され、共振周波数は対応して低減する。L
tubeを無視し、C
tubeは以下のように概算することができる。
【数4】
【1026】
この場合、ω及びCtubeのみが変化するので、共振周波数は、チューブの静電容量が増加するにつれて低減する。
【1027】
一部の実装形態では、チューブは、CtubeがLtubeよりはるかに大きいように構成することができる。一部の実装形態では、チューブは、LtubeがCtubeよりはるかに大きいように構成することができる。
【1028】
LCタンクの全インダクタンスに寄与するチューブのインダクタンスを測定するために、共振タンクをあらゆる組み込まれたチューブワイヤと並列に接続することにより、細長いワイヤコイル及び水の固有のインダクタンスを利用し、具体的にはそれらの存在の仕方が、共振タンクが励起モジュール615によって活発に励起される時に、共振タンクの共振周波数に影響を及ぼす。
【1029】
共振タンクの共振周波数を測定することにより、インダクタンスが、Ltankの公知の公称値及び未知のLtube又はCtube(どちらかは、はるかに大きく構成された)及びCtankの公知の公称値を含む場合、加湿を行うデバイスの制御装置は、チューブ内の凝縮水の存在に起因して異なるLtube又はCtubeの近似値を決定することができる。こうしてLtube若しくはCtubeの値、及び/又はLtube若しくはCtubeの継時的変化の仕方は、チューブ内の凝縮水の存在及び/又は凝縮水の量の表示を提供することができる。
【1030】
第1のインダクタLtube603及び第1のコンデンサCtube602のどちらか又は両方は、第1の構成要素601に必要なインダクタンス及び/又は静電容量を提供するために要素の組み合わせであることが可能である。一部の実装形態では、第2のインダクタLtank611及び第2のコンデンサCtank613のどちらか又は両方は、第2の構成要素610に必要なインダクタンス及び/又は静電容量を提供するために要素の組み合わせであることが可能である。
【1031】
一部の実装形態では、励起モジュール615(例えばセンサ)は、第2の構成要素610の一部ではないが、その代わりに励起モジュール615は、第1の構成要素601の一部である。他の実装形態では、励起モジュール615は1つの選択肢であり、第2の構成要素610又は第1の構成要素601のいずれかの一部でなくてもよい。
【1032】
一部の実装形態では、LC型回路600はその代わりにRLC回路である。
【1033】
一部の実装形態では、共振周波数を測定するための代替デバイス又は回路が、励起モジュール615、制御装置617、又はそれらの組み合わせのいずれかの代わりに利用されてもよい。例示的代替形態は、以下の、すなわちデジタル信号プロセッサ及びアナログで作動可能な増幅器回路、若しくは類似のデバイス並びに回路、又はそれらの組み合わせのいずれかを含む。
【1034】
本明細書で開示される水分(例えば、凝縮水)検出/感知技術のいくつかの特徴は、水分及び/又は湿度を検出及び監視するための代替方法を使用して実装することができる。
【1035】
水分検出/感知技術は主に静電容量ベースのセンサ信号に関して記載してきたが、他のセンサ信号、例えば、上述したように、インダクタンス、抵抗、RF信号の減衰、及び熱伝導率の変化を使用することもできる。使用されるセンサ信号によって、水分検出の実装に多少の違いがあるかもしれない。例えば、インダクタンスベースのアプローチは、やはりインダクタンスに依存するLC又はRLC回路の共振周波数の変化を測定することによって、ガスの流れの温度が露点温度と等しいか、又はそれより低いかどうかを検出する。この場合、システムハードウェア及び検出基準(ソフトウェア/ファームウェアで実装される)は、適切な違いはあるものの、静電容量ベースのアプローチと同様である可能性がある。このような違いには、インダクタンスの変化に適した異なる閾値が含まれる場合がある。別の例として、RF信号減衰アプローチが使用される場合、水分検出方法はキャパシタンスベースのアプローチとはより異なる可能性があるが、その理由の1つは、そのようなアプローチが機能するためにはRF信号の能動的な伝送が必要であり、RF信号の伝播品質と水分の存在との間の関係が電気リアクタンス(例えば、キャパシタンスとインダクタンス)の関係とは異なるためである。
【1036】
チューブタイプの検出
水分検出に加えて、本明細書で開示する静電容量測定は、加湿システム内のチューブ又は導管のタイプを検出するためにも利用することができる。例えば、静電容量測定値に基づいて、使用されている吸入チューブのタイプを検出することができる。各チューブは、ヒータワイヤ又はヒータワイヤコイル、又は感知ワイヤであり得る2本の平行ワイヤを含み得る。チューブ内の2本の平行ワイヤ又はワイヤコイル間のおおよその静電容量の例示的な計算式を以下に示す。
【数5】
【1037】
式中、Cは2本の平行ワイヤ間の静電容量であり、Dはチューブ内の個々の線の長さであり、sは2本の平行ワイヤの中心間の距離であり、dは個々のワイヤの直径であり、εrはワイヤを囲む空間の比誘電率であり、ε0は自由空間の誘電率である。上記の式は、両方の平行ワイヤの直径が等しく(d1=d2=d)、2本の導体間の距離がそれらの直径より大きいかはるかに大きい(d<<s)場合に、2本の平行ワイヤ間の静電容量を近似し得る。
【1038】
チューブの静電容量値は、上に示した式のパラメータのいずれかを変化させることによって変化させることができる。いくつかの例では、2本の平行なヒータワイヤコイル間の距離を変化させてもよい。これにより、2本の平行ワイヤの中心間の距離sが変化し得る。いくつかの例では、2本の平行なヒータワイヤコイルの長さを変化させてもよい。これにより、チューブ内の個々のワイヤの長さDが変化し得る。いくつかの例では、2つの導体間の誘電体材料を調整することができる。これは、チューブタイプごとに異なる材料を使用することによって、及び/又はチューブ内の感知ワイヤ間の誘電体材料を除去又は追加することによって行うことができる。これにより、ワイヤを囲む空間の比誘電率εrが変化し得る。いくつかの例では、2本の平行なヒータワイヤの直径が調整され得る。これにより、個々のワイヤの直径dが変化し得る。
【1039】
図43は、加湿システム内のチューブタイプを決定するプロセスの概略を示す。ブロック4310において、システムの制御装置(例えば、加湿器の制御装置)は、チューブの静電容量値を測定し得る。ブロック4320において、制御装置は、測定された静電容量値をチューブタイプにマッピングし得る。システムの制御装置は、測定された静電容量値をチューブタイプ等に対応付けることを可能にするルックアップテーブル又はデータベースを記憶するメモリデバイスを含み得る。ブロック4330において、制御装置は、検出されたチューブタイプに基づいて、チューブの制御(例えば、ヒータワイヤへの電力の制御又はチューブ内のセンサの設定点の制御)及び/又はヒータベース(又はカートリッジ)の制御を調整し得る(例えば、ヒータプレートの電力又はヒータベース又はカートリッジ内のセンサの設定点の調整)。任意に、システムは、チューブタイプに基づいて制御を調整する前又は後に、所望の治療又は制御モード(例えば、患者タイプ又は治療タイプ又はその両方に基づいて)又はシステムパラメータ設定(温度センサ又は流量センサ等の設定点など)に関してシステムのユーザに問い合わせて、調整された制御を確認又は承認し得る。これは、当該技術分野で知られ、本明細書に記載されているような、任意の適切なユーザインタフェース、ディスプレイ、及び/又は入力デバイスを介して達成することができる。
【1040】
患者のタイプには、例えば、乳児又は新生児患者、小児患者、成人患者等が含まれ得る。治療のタイプには、例えば、高流量ガス治療(一般に、非密閉式インタフェースを介した15リットル/分以上のガス)、非侵襲的換気(一般に、マスクなどの密閉式インタフェースを介した換気)、侵襲的換気(患者の上気道がバイパスされる)、閉鎖手術(腹腔鏡手術又は鍵穴手術の場合)、開放手術(開放手術部位を伴う手術の場合)、麻酔(一般に、30リットル/分を超えるガス流量での非密閉式インタフェースを介した全身麻酔下の無呼吸患者の場合)等が含まれ得る。
【1041】
抵抗に基づいた検出
水及び凝縮水も、ビーズ材料より導電性が多いことがある。その結果、抵抗は、凝縮水が存在するかどうかを決定するために、チューブワイヤの特定の区画又は場所で測定されてもよい。
【1042】
図7Aは、ビーズ710内に置かれた第1の検出ワイヤ701及び第2の検出ワイヤ703を概略的に例示する、抵抗に基づいた凝縮水検出システムの例示的概略図である。一部の実装形態では、第1の検出ワイヤ701及び第2の検出ワイヤ703は、同じワイヤであってもよく、又は異なるワイヤであってもよい。水分は、第1の検出ワイヤ701と第2の検出ワイヤ703との間に低抵抗通路707を生成することができるビーズ710の中に吸収することができ、これにより、電流705が第1の検出ワイヤ701と第2の検出ワイヤ703との間を流れることができるはずである。電流705は漏れ電流であると考えられる。第1の検出ワイヤ701及び第2の検出ワイヤ703は、第1の検出ワイヤ701及び/若しくは第2の検出ワイヤ703上の抵抗又は電流を測定することができる、1つ又は複数のセンサに接続される。
【1043】
一部の実装形態では、第1の検出ワイヤ701及び第2の検出ワイヤ703は、ビーズ710内で互いに平行に走る。一部の実装形態では、第1の検出ワイヤ701及び第2の検出ワイヤ703は、第1の検出ワイヤ701及び第2の検出ワイヤ703がビーズの中心又は中心線から等距離にあるように、ビーズ710内で互いに平行に走る。一部の実装形態では、第1の検出ワイヤ701及び第2の検出ワイヤ703は、第1の検出ワイヤ701及び第2の検出ワイヤ703がビーズの中心又は中心線から等距離にないように、ビーズ710内で互いに平行に走る。
【1044】
一部の実装形態では、第1の検出ワイヤ701及び第2の検出ワイヤ703は、ビーズ710の1端であらゆる他のワイヤ又は構成要素に電気接続されず、こうして両方の検出ワイヤは、第1の検出ワイヤ701及び第2の検出ワイヤ703に沿って電流を流すことができないように、ビーズの1端が開いた回路であるはずである。
【1045】
より多くの水分が存在する時に、1つの場所であっても又は複数の場所であっても、第1の検出ワイヤ701と第2の検出ワイヤ703との間により多くの電流が、1つ又は複数のセンサによって第1の検出ワイヤ701及び/又は第2の検出ワイヤ703上で測定される。
【1046】
一部の実装形態では、第1の検出ワイヤ701及び第2の検出ワイヤ703は、ヒータワイヤ、サーミスタワイヤ、又はビーズ710内のあらゆる他のワイヤであることが可能である。
【1047】
図7Bは、ビーズ710内に置かれた第1の組の検出ワイヤ721、第2の組の検出ワイヤ723、及び第3の組の検出ワイヤ725を概略的に例示する、抵抗に基づいた凝縮水検出システムの例示的概略図である。水分は、1組の検出ワイヤの間に低抵抗通路を生成することができるビーズ710の中に吸収されることが可能であり、低抵抗通路は、1組の検出ワイヤの間に電流を流すことができるはずである。例えば、水分は、電流が第1の組の検出ワイヤ721の間に流れるように、第1の組の検出ワイヤの間に低抵抗通路を生成する、ビーズ710の中に吸収されてもよい。
【1048】
一部の実装形態では、水分は、異なる組の検出ワイヤの1つ又は複数の検出ワイヤの間に低抵抗通路を生成することができる、ビーズ710の中に吸収されることが可能であり、低抵抗通路は、電流を流すことができるはずである。例えば水分は、電流が流れるように、第1の組の検出ワイヤ721の1つのワイヤと第2の組の検出ワイヤ723の別の1つのワイヤとの間に低抵抗通路を生成する、ビーズ710の中に吸収されてもよい。
【1049】
一部の実装形態では、第1の検出ワイヤ701及び第2の検出ワイヤ703は、ビーズ710の1端であらゆる他のワイヤ又は構成要素に電気接続されず、こうして両方の検出ワイヤは、電流が第1の検出ワイヤ701及び第2の検出ワイヤ703に沿って流れることができないように、ビーズの1端が開いた回路であるはずである。
【1050】
一部の実装形態では、第1の組の検出ワイヤ721の長さは、第2の組の検出ワイヤ723の長さと異なる。一部の実装形態では、第2の組の検出ワイヤ721の長さは、第3の組の検出ワイヤ723の長さと異なる。例えば第1の組の検出ワイヤ721は、ビーズ710の長さの3分の1を走ってもよく、第2の組の検出ワイヤ723は、ビーズ710の長さの3分の2を走ってもよく、第3の組の検出ワイヤ725は、ビーズ710の全長を走ってもよい。あらゆる組の検出ワイヤは、ビーズ710に沿ったあらゆる長さ又はビーズ710の一部であることが可能である。
【1051】
一部の実装形態では、第1の組の検出ワイヤ721の1つのワイヤの長さは、第1の組の検出ワイヤ721の別の1つのワイヤの長さと異なる。例えば第1の組の検出ワイヤ721の1つのワイヤは、ビーズ710の長さの3分の1を走ってもよい一方で、第1の組の検出ワイヤ721の別の1つのワイヤは、ビーズ710の長さの3分の2を走ってもよい。あらゆる組の検出ワイヤは、一部に沿ったあらゆる長さであることが可能である。1組の検出ワイヤのあらゆるワイヤが、ビーズ710に沿ったあらゆる長さ又はビーズ710の一部であることが可能である。
【1052】
一部の実装形態では、より長い組の検出ワイヤは、より短い組の検出ワイヤの長さに対してより長い組の検出ワイヤの長さに沿って絶縁されてもよく、より短い組の検出ワイヤは、より短い組の検出ワイヤの長さに沿って異なる組のワイヤの間に電流が流れるのを防ぎ又は軽減するはずである。例えば第2の組の検出ワイヤ723は、第1の組の検出ワイヤ721の長さに対して第2の組の検出ワイヤ723の長さに沿って絶縁体731を有し、第3の組の検出ワイヤ725は、第2の検出ワイヤ723の長さに対して第3の組の検出ワイヤ725の長さに沿って絶縁体731を有する。この絶縁体は、あらゆる形の水分絶縁であることが可能である。水分絶縁の例は、水を透過可能なビーズ710内に材料の膜又は層、又はビーズ710の他の部分より少ない水分を吸収するビーズ710内の材料の膜又は層を含むことができる。
【1053】
一部の実装形態では、4組以上の検出ワイヤがビーズ710内に置かれている。一部の実装形態では、2組以下の検出ワイヤがビーズ710内に置かれている。
【1054】
一部の実装形態では、第1の組の検出ワイヤ721、第2の組の検出ワイヤ723、及び第3の組の検出ワイヤ725のあらゆる組み合わせのあらゆる検出ワイヤが、加熱ワイヤ、サーミスタワイヤ、又はビーズ710内のあらゆる他のワイヤであることが可能である。
【1055】
ほぼ3組の検出ワイヤが存在することが可能であることを理解されたい。第1の組の検出ワイヤ721、第2の組の検出ワイヤ723、及び第3の組の検出ワイヤ725の上の記載は、あらゆる他の組の検出ワイヤと相互に交換可能であることも理解されたい。
【1056】
短絡に基づいた検出
追加として、水又は凝縮水は、ある閾値で1つ又は複数のワイヤの間に電気的短絡を引き起こす可能性がある。これが起きるのは、水又は凝縮水がビーズ材料より導電性が多いことがあるからである。
図8Aは、チューブ内壁810を通って導管の内腔811に曝される1つ又は複数の検出ワイヤ801を概略的に例示する、短絡に基づいた凝縮水検出システムの例示的概略図であり、1つ又は複数の検出ワイヤ801は、ヒータベース又はセンサカートリッジ及び測定構成要素内で電源に電気接続される。1つ又は複数の検出ワイヤ801は、導管の内腔811に1つ又は複数の露出部813を有することがある。一部の実装形態では、露出部813は、1つ又は複数の検出ワイヤ801から導管の内腔811の中に突出する。1つ又は複数の検出ワイヤ801は、チューブの全長又はチューブの長さの一部のみのいずれかに対してチューブ全体を通して離間することができる。一部の実装形態では、1つ又は複数の検出ワイヤは、周期的に離間される。1つ又は複数の検出ワイヤ801は、電源に電気接続することができる。一部の実装形態では、1つ又は複数の検出ワイヤ801に電気接続された電源は、1つ又は複数の分離した電源である。
【1057】
1つ又は複数の検出ワイヤ801の1つ又は複数の露出部813は、凝縮水を検出するために使用することができる。例えば通常測定抵抗値100MΩを提供する、1つ又は複数の検出ワイヤ801の1つ又は複数の露出部813が存在してもよい。しかし1つ又は複数の露出部813が水分によって(例えば潜在的短絡場所815で)一緒に短絡した時に、測定抵抗値は90MΩ以下に降下することがある。別法として、測定電流が変化して、凝縮水によって短絡が形成された可能性があることを示すことができる。潜在的短絡場所815は、異なる検出ワイヤ801の1つ又は複数の露出部813の間、又は同じ検出ワイヤ801の複数の露出部の間である可能性がある。このような短絡場所815は、チューブの長さに沿って凝縮水を検出するために使用することができる。一部の実装形態では、1つ若しくは複数の検出ワイヤ801の1つ又は複数の露出部813は、例えばチューブに沿って同じ長さ又はほぼ同じ長さに1つ又は複数の露出部を有することにより、チューブの断面における水分を検出するように構成することができる。
【1058】
1つ又は複数の検出ワイヤ801は、凝縮水が位置する場所を正確に見出すために使用されてもよい。例えば2つの検出ワイヤ801に沿って抵抗の降下があるかもしれない。これは、短絡をもたらす両方の検出ワイヤの1つ若しくは複数の露出部813の周り及び/又は間に凝縮水があることを意味することができる。
【1059】
別法として、1つ又は複数の検出ワイヤ801は、ヒータワイヤ、サーミスタワイヤ、若しくはチューブ内のあらゆる他のワイヤの1つ又は組み合わせであることが可能である。
【1060】
図8Bは、ビーズ830内の検出ワイヤ821を概略的に例示する、短絡に基づいた凝縮水検出システムの例示的概略図であり、検出ワイヤ821は、ヒータベース又はセンサカートリッジ内及び測定構成要素内の電源に電気接続される。検出ワイヤ821は、ビーズチャネル831への1つ又は複数の露出部833を有してもよい。一部の実装形態では、露出部833は、検出ワイヤ821からビーズチャネル831の中に突出する。検出ワイヤ821は、チューブの全長又はチューブの長さの一部のみのいずれかに対してビーズ830を通って走ることができる。例えば測定抵抗値100MΩを提供することがある、検出ワイヤ821の1つ又は複数の露出部833が存在することがある。しかし1つ又は複数の露出部833が水分によって(例えば潜在的短絡場所835で)一緒に短絡した時に、測定抵抗値は90MΩ以下に降下することがある。潜在的短絡場所835は、互いに直列である、若しくは互いに並列である1つ又は複数の露出部833を短絡する可能性がある。別法として、測定された電流は増加する可能性がある。
【1061】
水又は凝縮水は、空気より導電性が多い。同様に水又は凝縮水は、ビーズ材料より導電性が多いことがある。これは、水又は凝縮水が露出部833で検出ワイヤ821の回路を一部又は完全に短絡することができるはずであり、それによって測定抵抗値が低減し、又は水若しくは凝縮水を検出するために測定構成要素で測定された電流が増加する。
【1062】
ビーズ830は、凝縮水放水チャネル(例えば後に記載される
図15の1つ又は複数の開口903)を有することができる。検出ワイヤ821の一部は、チャネルの内部に周期的に露出することができる。一部の実装形態では、検出ワイヤは、完全な回路でなくてもよい(例えば患者端部が開いている)。こうして水分がビーズチャネルの中に迂回する時に、水は検出ワイヤの露出部の間の回路が完成することがある。これは、ビーズチャネル内に凝縮水がない場合は非常に高い可能性があるワイヤ抵抗値、又は回路が完成しない場合は非常に低い可能性がある電流を測定することによって検出することができる。
【1063】
一部の実装形態では、抵抗に基づいた凝縮水検出システムは、1つ若しくは複数の検出ワイヤ801、821によって測定された点の抵抗又は電流の変化を測定することにより、水又は凝縮水が存在する量を検出することもできることがある。
【1064】
抵抗に基づいた凝縮水検出システムは、1つ又は複数の検出点が、凝縮水が非常に高い傾向があるチューブ内の公知の点、例えば撓みにより凝縮水が溜まる可能性があるチューブの中点に位置する場合に有益であることがある。チューブは、患者のベッドの脇に加湿器及びチューブを配置することに起因して撓むことがある。
【1065】
別法として、検出ワイヤ821は、ヒータワイヤ、サーミスタワイヤ、若しくはビーズ830内のあらゆる他のワイヤの1つ又は組み合わせであることが可能である。
【1066】
無線周波数(RF)の減衰に基づいた検出
水及び凝縮水は、高い周波数信号に対して伝播媒体が乏しい。この特性は、凝縮水が呼吸チューブ内に存在するかどうかを検出するために使用することができる。
【1067】
図9Aは、センサカートリッジ901、送信機911(Tx)、及び受信機913(Rx)を概略的に例示する、RF減衰に基づいた凝縮水検出システムの例示的概略図である。センサカートリッジ901は、制御装置903、信号発生器905及び信号測定構成要素907を有することがある。
【1068】
図9Aの例示的概略図では、制御装置903は、信号発生器905及び信号測定構成要素907に電気接続される。信号発生器905は、送信機911に電気接続される。信号測定構成要素907は、受信機913に電気接続される。
【1069】
制御装置903は、送信機911によって送信される信号915を発生するように信号発生器905に命令することができる。次いで信号915は、受信機913によって受信され、次いで信号測定構成要素907で測定される。一旦信号915が測定されると、信号測定構成要素907は、応答方法を決定するために、信号915の測定情報を制御装置903に通信することができる。凝縮水が送信機911と受信機913との間の伝送経路に生じると、凝縮水は、受信機913によって受信された時に、信号915の減衰が著しく増加した信号をもたらす可能性がある。減衰とは、信号が媒体を通って伝播される時の信号の大きさ又は強度の低減である。こうして受信機913で受信された信号は、信号915が減衰された形になる。送信機911と受信機913との間の水の存在は、受信した信号の大きさを測定することによって検出することができる。受信された信号の大きさは、送信機911と受信機913との間に存在する、水又は凝縮水の量を決定するために使用することもできる。
【1070】
信号の周波数は、周波数の広域スペクトル、つまり水又は凝縮水を通る伝送が、信号を減衰するはずである、あらゆる周波数を包含してもよい。これは、例えば周波数帯域30Hz~300GHzを含むことができる。一部の実装形態では、信号は1~100MHz帯域に周波数を有する。一部の実装形態では、信号は約10MHzの周波数を有する。約10MHzでは、送信機911及び受信機913のアンテナの長さは、信号の波長の4分の1であってもよい。4分の1の波長のアンテナは、送信された信号915の電力、従って受信された信号を最大にし得る、共振に有益である可能性がある。一部の実装形態では、水の共振周波数(約2.45GHz)は、信号915の周波数である。水の共振周波数を使用することは、受信機アンテナで最低の信号対雑音比を生じることがあり、受信機アンテナは凝縮水の変化への感度も増加させることがある。
【1071】
信号発生器905は、あらゆる適切な高い周波数信号発生器であることが可能である。同様に、信号測定構成要素907は、AM受信機、RF整流回路又はRFサンプリングADCなどのあらゆる適切な高い周波数変換器であることが可能である。
【1072】
一部の実装形態では、制御装置903、信号発生器905、及び信号測定構成要素907のあらゆる組み合わせが、ベース(例えば
図1Bのベース151)内又は呼吸チューブ(例えば
図1Bの呼吸チューブ159)の一部内に位置することができる。
【1073】
図9Bは、RF減衰に基づいた凝縮水検出システム内のヒータワイヤ922及びサーミスタワイヤ924を含む、埋め込まれたワイヤを備えたチューブビーズ920の例示的断面を提供する。この例では、無線周波数信号は、信号発生器(例えば
図9Aの信号発生器905)によってヒータワイヤ922の中に注入され、それによりヒータワイヤ922は信号926の送信機として作用する。サーミスタワイヤ924は信号926の受信機として作用し、信号を信号測定構成要素(例えば
図9Aの信号測定構成要素907)に搬送する。
【1074】
図9Bの例示的実装形態では、ヒータワイヤ922はサーミスタワイヤ924に隣接している。一部の実装形態では、ヒータワイヤ922及びサーミスタワイヤ924は隣接しないワイヤである。
【1075】
図10Aは、ヒータワイヤ1011を送信機(例えば
図9Aの送信機911)として、及びサーミスタワイヤ1013を受信機(例えば
図9Aの受信機913)として使用する、RF減衰に基づいた凝縮水検出システムの例示的概略図である。
図10Aは、センサカートリッジ1001、ヒータワイヤ1011、及びサーミスタワイヤ1013を概略的に例示する。センサカートリッジ1001は、信号発生器1003、フィルタ1005及び信号測定構成要素1007を有してもよい。
【1076】
図10Aの例示的概略図では、信号発生器1003は、ヒータワイヤ1011に電気接続される。サーミスタワイヤは、フィルタ1005に電気接続され、フィルタ1005は、次いで信号測定構成要素1007に電気接続される。信号発生器1003、フィルタ1005、及び信号測定構成要素1007は、センサカートリッジ1001内の他の構成要素又は加湿器の他の構成要素に電気接続される。
【1077】
信号発生器1003は、ヒータワイヤ1011によって送信される信号1015を生成する。次いで信号1015は、サーミスタワイヤ1013によって受信される。ヒータワイヤ1011は送信機として使用され、サーミスタワイヤ1013は
図9Aに関して記載されたように、受信機として使用される。受信された信号は、次いで減衰された形の信号1015のみが、信号測定構成要素1007で測定されるように、信号発生器1003によって発生された1つ若しくは複数の周波数以外の外部からの周波数を取り除くために、フィルタ1005によってフィルタリングされてもよい。例示的フィルタは、ハイパス又はバンドパスフィルタであることが可能である。フィルタは、主電源周波数からフィルタリングするように構成することもでき、主電源周波数とは、主電源の周波数を指す。主電源は、壁/コンセント又は電力網に由来する電力である。
【1078】
図9Aに関して記載されたように、受信された信号の大きさは、ヒータワイヤ1011とサーミスタワイヤ1013との間の水の存在を検出するため、又はその間に存在する水若しくは凝縮水の量を決定するために使用することができる。
【1079】
ヒータワイヤ1011及びサーミスタワイヤ1013は、ビーズ内で信号を搬送するために使用された他のワイヤとは別のワイヤである可能性がある。一部の実装形態では、ヒータワイヤ1011及びサーミスタワイヤ1013は、ビーズ内で信号を搬送するために使用された別のワイヤではない。
【1080】
一部の実装形態では、フィルタ1005は存在しない。その結果、信号測定構成要素1007は、サーミスタワイヤ1013上のどの信号も測定する。一部の実装形態では、ヒータワイヤ信号を他のRF信号から分離する、及び/若しくはサーミスタワイヤ信号を他のRF信号から分離するために追加のフィルタ又は代替フィルタ構成が存在することがある。これにより、ヒータワイヤ及び/又はサーミスタワイヤ上の凝縮水検出信号と、凝縮水の検出以外の目的に使用される信号などの他のRF信号との区別が可能になる。
【1081】
図10Aでは、ヒータワイヤ1011及びサーミスタワイヤ1013は、どちらもセンサカートリッジ1001及び/又は加湿器に電気接続される。その結果、ヒータワイヤ1011及びサーミスタワイヤ1013の両方が、ループアンテナを形成する。この実装形態は、ループアンテナが30MHzを下回る周波数に有効であることが可能であるので、低い周波数の信号1015の送受信に適切であることがある。
【1082】
信号発生器1003は、ヒータワイヤ1011又はサーミスタワイヤ1013を横切る他の信号のための信号発生器とは分離した信号発生器であることが可能である。
【1083】
図10Bは、
図10Aに類似したRF減衰に基づいた凝縮水検出システムの例示的概略図である。やはりヒータワイヤ1011は送信機として使用され、サーミスタワイヤ1013は受信機として使用される。しかし
図10Bの例示的実装形態では、スイッチ1004、1008は、加湿器又はセンサカートリッジ1001の他の部分からヒータワイヤ1011及びサーミスタワイヤ1013のそれぞれの1端を切断するために利用される。ヒータワイヤ1011及びサーミスタワイヤ1013のそれぞれの1端を切断することにより、モノポールアンテナが形成される。一部の実装形態では、ヒータワイヤ1011及びサーミスタワイヤ1013によって形成されたモノポールアンテナは、4分の1波長のモノポールアンテナである。スイッチ1004、1008は、以下のいずれか1つ、すなわちヒータベース、センサカートリッジ、導管、外部構成要素、又は中間コネクタ内に置かれる。加熱ゾーンを備えた新生児用バブルチューブは、例示的中間コネクタである。
【1084】
図9Bを参照すると、ヒータワイヤ1011はサーミスタワイヤ1013に隣接する。一部の実装形態では、ヒータワイヤ1011及びサーミスタワイヤ1013は、隣接しないワイヤである。
【1085】
一部の実装形態では、スイッチ1004、1008、信号発生器1003、フィルタ1005、及び信号測定構成要素1007のあらゆる組み合わせが、ベース(例えば
図1Bのヒータベース151)又は加湿器の別の部分(例えば
図1Bのカートリッジ155)内に置かれる。一部の実装形態では、スイッチ1004、1008、信号発生器1003、フィルタ1005、及び信号測定構成要素1007のあらゆる組み合わせが、呼吸チューブ内(例えば
図1Bの吸気チューブ159の中間点)に置かれる。一部の実装形態では、スイッチ1004、1008、信号発生器1003、フィルタ1005、及び信号測定構成要素1007のあらゆる組み合わせが、ベース又はチューブに取り付け可能なカートリッジ(例えば
図1Bのカートリッジ155)内に置かれる。一部の実装形態では、スイッチ1004、1008、信号発生器1003、フィルタ1005、及び信号測定構成要素1007のあらゆる組み合わせが、ベース及びチューブの両方の間に置かれる。
【1086】
熱に基づいた検出
特定の媒体又は媒体の特性は、伝熱の効率及び/又は大きさに影響を及ぼす。水は、ビーズ材料の熱伝導率と異なることがある熱伝導率を有する。同様に、水は、ビーズ材料の特定の熱容量と異なることがある特定の熱容量を有する。水及びビーズ材料の熱伝導率の差及び/又は特定の熱容量の差は、凝縮水が呼吸チューブの内に存在するかどうかを検出するために使用することができる。凝縮水がビーズの周り及び/又は内部に存在する時に、1対の埋め込まれたチューブワイヤの間の熱伝導が向上することがある。
【1087】
図11Aは、2つのワイヤの間の熱伝導率の例示的図である。
図11Aは、サーミスタワイヤ1113、ヒータワイヤ1111、及びヒータワイヤ1111とサーミスタワイヤ1113との間の距離を表す半径r1117を例示する。
【1088】
線熱源が存在する場合の熱伝導率と温度変化率との間の関係は以下のように表される。
【数6】
【1089】
温度Tは、半径r及び時間tの関数であり、式中λは熱伝導率であり、
【数7】
は線熱源の特定の熱出力であり、γはオイラー定数であり、αは熱拡散率である。
【1090】
半径rが一定であるとすれば、温度Tは、2つの異なる点で定時に測定されてもよく、温度変化は、熱拡散率又は実際の半径を知る必要なしに、容易に計算することができる。
[10]ΔT=T(r,t2)-T(r,t1)
【1091】
【1092】
このステップは、対流熱損失がゼロである仮説が必要であり、これは、測定が線形領域内で取られるのであれば正確になる。温度Tの変化がIn(t)の変化と直線関係にある領域が存在する。この線形領域は、初期温度上昇の後だが安定化する前に、TとIn(t)との間にほぼ直線関係がある時間ウインドウが存在するように、時間依存性であることが可能である。
【1093】
一部の実装形態では、凝縮水検出システムは、凝縮水の存在及び/又は存在する凝縮水の量を検出するために熱伝導率を使用する。例えば凝縮水は、ヒータワイヤ1111に電力の段階的変化を適用し、サーミスタワイヤ1113又はヒータワイヤ1111自体のその後の温度上昇を測定することによって検出することができる。
【1094】
水は、ビーズ内、ビーズ上、又はチューブ内のいずれかの場所で検出することができる。ビーズ内の水は、最も熱伝導率を変化させるが、熱伝導率の変化は、水がチューブ内のどこかにあるかどうかを検出することができる。
【1095】
図11Bは、熱源としてのヒータワイヤ1111及びサーミスタワイヤ1113を使用する、熱伝導率に基づいた凝縮水検出システムの例示的概略図である。
図11Bは、センサカートリッジ1101、ヒータワイヤ1111、及びサーミスタワイヤ1113を概略的に例示する。サーミスタワイヤ1113は、バイパス(シャント)ダイオード1117及びサーミスタ1119を含んでもよく、サーミスタ1119は、バイパスダイオード1117の使用によって迂回される。
【1096】
図11Bの例示的概略図では、センサカートリッジ1101は、ヒータワイヤ1111及びサーミスタワイヤ1113の両方に電気接続される。一部の実装形態では、ヒータワイヤ1111及びサーミスタワイヤ1113の一方又は両方は、ヒータベース又は加湿器の他の構成要素に電気接続される。
【1097】
凝縮水は、電力の段階的変化をヒータワイヤ1111に適用し、サーミスタワイヤ1113又はヒータワイヤ1111自体のその後の温度上昇を測定することによって検出することができる。一部の実装形態では、電力の段階的変化は、一定時間である。一部の実装形態では、電力レベルのあらゆる変化は、負でも正でも適用され得る。
【1098】
一部の実装形態では、サーミスタワイヤ1113の温度が測定される。ここでは、線熱源(ヒータワイヤ1111)と測定された本体(サーミスタワイヤ1113)との間の半径rは、小さいがゼロではない。導体(ヒータワイヤ1111及びサーミスタワイヤ1113のどちらも導体であることが可能である)の抵抗と温度との間の関係が直線比例であることに起因して、温度は配線抵抗を測定することによって容易に推定することができる。しかし例えばチューブに沿った公知の場所、例えばサーミスタ1119に隣接して並列接続されたダイオード1117を使用して、バイパスを介してサーミスタワイヤ1113の測定された抵抗へのサーミスタ1119の抵抗への寄与を取り除くことが望ましいことがある。サーミスタ1119の抵抗を取り除くことにより、ワイヤの抵抗は、測定された抵抗の主要な原因である。一部の実装形態では、バイパスは、チューブの患者端部でサーミスタ1119に近接している。
【1099】
ヒータワイヤ1111から加熱するためにサーミスタワイヤ1113の温度の応答に遅延することがある。サーミスタワイヤ1113の加熱におけるこの遅延は、サーミスタワイヤ1113の加熱を観察する前に、ヒータワイヤ1111から離れてサーミスタワイヤ1113に熱を伝導させる必要があることに起因する。この遅延は、ヒータワイヤ1111の電力の段階的変化の後に簡単に観察できる温度の過渡的な不整合を克服し得る。
【1100】
一部の実装形態では、ヒータワイヤ1111自体の温度が測定される。先に記載された原理と同じ原理がこの実装形態に適用できるが、その代わりに半径r(温度式[9])はゼロであることが企図される。電力の段階的変化がヒータワイヤ1111に適用される時に、ビーズ材料の熱伝導率は、ヒータワイヤ1111から離れた熱伝導又は放熱の程度に影響を及ぼす。例えばヒータワイヤ1111から離れた熱伝導率、すなわちヒータワイヤ1111からの放熱は、ヒータワイヤ1111の周りに存在する凝縮水の量に関連して変化する。従って抵抗と温度との間の直線比例関係も、やはりワイヤ抵抗を測定することによって温度を推定するように使用されてもよい。この実装形態が好都合であることがあるのは、凝縮水検出システムを実装するために追加のハードウェア構成要素が必要ないことがあるからである。
【1101】
一部の実装形態では、サーミスタワイヤ1113は通電されてもよく、ヒータワイヤ1111の温度は測定される。一部の実装形態では、複数のワイヤ(例えばヒータワイヤ及び/又はサーミスタワイヤ)は通電されてもよく、1つのワイヤの温度は測定される。一部の実装形態では、1つのヒータワイヤ1111又はサーミスタワイヤ1113は通電されてもよく、複数のワイヤ(例えばヒータワイヤ及び/又はサーミスタワイヤ)の温度は測定される。
【1102】
一部の実装形態では、ヒータワイヤ1111及びサーミスタワイヤ1113は、ビーズワイヤ配置で隣接する。一部の実装形態では、ヒータワイヤ1111及びサーミスタワイヤ1113は、ビーズワイヤ配置で隣接しない。
【1103】
一部の実装形態では、段階的変化は、ヒータワイヤ1111に通電するためにAC電源における段階的変化である。一部の実装形態では、段階的変化は、DC電源における。一部の実装形態では、ヒータワイヤ1111を通電する前に、AC電源をDCに整流するために回路を追加する必要がある。一部の実装形態では、複数の電力信号がインターリーブされる。例えばワイヤに電気接続された回路に電力供給するための制御電力、及び電力の段階的変化は、ワイヤ上でインターリーブされる。
【1104】
一部の実装形態では、サーミスタワイヤ1113又はヒータワイヤ1111の温度は、デバイス、例えば熱電対温度計の使用によって測定されてもよい。一部の実装形態では、サーミスタワイヤ1113又はヒータワイヤ1111の温度は、ワイヤの温度を測定する他の公知の方法によって測定されてもよい。
【1105】
凝縮水検出の全ての方法に概ね適用可能
一部のワイヤは、加熱、感知、ヒータ、又はサーミスタワイヤとして上に記載されていることがあるが、これらのワイヤは、このような機能のあらゆる組み合わせを行うことができることを理解されたい。
【1106】
これらの凝縮水検出システムは、相互に排他的ではないことを理解されたい。あらゆる凝縮水検出システムの実装形態を含む、あらゆる凝縮水検出システムは、例えばエラーチェック又は冗長性を提供するために、互いに組み合わせて使用されてもよい。凝縮水検出システムのあらゆる出力は、互いに対して重みを掛けることがある。一部の実装形態では、特定の凝縮水検出システムは、正確性又は精度を高めることに起因してより重いことがある。
【1107】
信号発生器
信号発生器は、電圧信号を発生するために使用することができる。制御装置のI/Oピンからのパルスを含む、信号を発生するあらゆる方法が使用されてもよい。励起モジュールは信号発生器であることが可能である。同様に上記の凝縮水検出方法の多くは、複数の離散信号発生器又は複数の離散信号を生成できる信号発生器を必要とすることがある。
【1108】
一部の実装形態では、5Vの矩形波信号が信号発生器から発生されることが可能である。一例の信号発生器は、呼吸チューブを加熱するために制御可能な周期「パルス」を発生するパルス幅変調(PWM)ヒータワイヤ電流である。このような一構成では、時定数は、静電容量がPWM信号の連続した「オン」の期間の間に完全に放電されるように、PWM期間より短い。別法として、PWMヒータワイヤ電流のデューティサイクルは、コンデンサを完全に放電させるために、選択的又は周期的にPWMヒータワイヤ電流の2つ以上の連続する期間に対して0%に設定され、及び/又は静電容量を完全に充電し、以下に更に詳細に記載されるように時定数を測定できるようにするために、2つ以上の連続する期間に対して100%に設定されてもよい。
【1109】
導管モデル
上に検討したように、導管システムは、要素抵抗及び固有の静電容量Cを含むことができるが、要素抵抗は、抵抗器Rが要素抵抗より大幅に大きい場合に無視することができる。
【1110】
検出回路
検出回路は比較器を含むことができる。比較器は、抵抗器Rを横切る電圧を閾値電圧と比較する。比較器は、抵抗器を横切る電圧が閾値電圧より高い場合にバイナリ1(HIGH)、抵抗器を横切る電圧が閾値電圧を下回る場合にバイナリ0(LOW)を出力するように構成されてもよい。閾値電圧は、要素に印加した電圧パルスのe
-1又は36.8%に対応してもよい。しかしあらゆる適切な代替閾値電圧が使用されてもよい。
図12は、「ドライ」及び「ウェット」のチューブに対して比較器の出力を比較する。
図12に例示されたように、X軸及びY軸のユニットは、容易に理解するように標準化されているが、実際の測定値は異なってもよい。
【1111】
図12では、「パルス」は信号発生器の電圧、例えば5Vの矩形波又はパルスを表し、これは図で標準化されている。「閾値」は閾値電圧を表す。閾値電圧は、あらゆる値、例えば信号発生器電圧の36.8%であってもよい。「V0」及び「V1」は、ドライ及びウェットチューブのそれぞれに対する抵抗器Rを横切る電圧を表し、「D0」及び「D1」はそれに応じた検出器の出力を表す。
【1112】
図12に例示されたように、D1はD0より大きい時定数に対応する。より大きい時定数は、チューブ内の「ドライ」対「ウェット」状態の差によってもたらされ、これは要素間の絶対誘電率に差をもたらす。コンデンサCは最初に放電される。すなわちコンデンサCを横切る電圧V
Cは0Vである。信号発生器が正循環の上昇中に0Vから+5Vに変化すると、コンデンサは、短絡として作用するので、コンデンサを横切る電圧は0Vである。すなわちコンデンサの第1及び第2の端子は、どちらも5Vである。V
R=V
in-V
Cから、抵抗器Rを横切る瞬時電圧は、従って信号発生器の出力と同じになることがわかる。Rを通って流れて得られる電流により、コンデンサCが充電する率が決まる。コンデンサCが充電し、それを横切る電圧が増加すると、抵抗器Rを横切る電圧は低下し始める。コンデンサが完全に充電されると、抵抗器Rを横切る電圧は0Vになる。この逆転は、コンデンサが放電する時に信号発振器の電圧が+5Vから0Vに変化すると起きる。この場合、抵抗器は、それを横切る負電圧を有することになる。電圧が閾値線を再度交差する点では、比較器の出力がLOWになる。こうしてチューブの時定数を表すパルスを発生することができる。時定数の持続時間は、制御装置のGPIOピンを介して測定することができる。間隔又は持続時間、例えば発生されたパルスの間隔又は持続時間を測定するあらゆる他の適切な方法が使用されてもよい。
【1113】
閾値点(本明細書では所定の閾値とも呼ばれる)は、例えば、これに限定されないが、治療の種類、患者の種類、周囲条件、導管の種類、長さ、及び/又は構造を含む、あらゆる数の作動条件に基づいて、制御装置を含むあらゆる適切な手段によって選択できることがあることが認識されよう。
【1114】
複数の閾値は、制御装置がチューブ内の凝縮水の程度に依存して異なる応答をすることができるように、又は「ウェット」若しくは「ドライ」状態の検出の間にヒステリシスを提供するように、実装することができることもわかるべきである。追加として、凝縮レベルは、制御アルゴリズムが所定の閾値で単純に切り替えるモードより、むしろ凝縮レベル及び/又は他の入力に依存して可変出力を有することができるように、連続体として検出することができる。
【1115】
凝縮水検出工程
呼吸支援装置は、水分検出と通常の作動モードとの間で切り替えることができる。呼吸支援装置が通常の作動モードである時に、呼吸支援装置は、
図1~2に関して記載されたように通常の作動を行う。呼吸支援装置が水分検出モードである時に、呼吸支援装置は、水分を検出する上記の方法の1つ又は複数を使用する。一部の実装形態では、複数の水分検出モード及び/又は複数の通常の作動モード、例えば一次検出及び二次検出モードが存在してもよい。例示的一次検出モードは、凝縮水の存在を検出することに関与することがある一方で、例示的二次検出は、凝縮水の量を検出することに関与することがある。これらの複数の水分検出モード及び/又は複数の一般的に作動可能なモードは、1つ又は複数の水分検出及び/又は通常の作動可能な操作を実行することがある。
【1116】
一部の実装形態では、呼吸支援装置は、水分検出と通常の作動モードとの間を周期的に切り替える。一部の実装形態では、呼吸支援装置は、通常の作動モードに入る前に水分検出モードで開始する。一部の実装形態では、呼吸支援装置は、水分検出モードと通常の作動モードとの間を手動で切り替えることができる。一部の実装形態では、特定の条件が存在することにより、呼吸支援装置を特定の水分検出及び/又は通常の作動モードから他の水分検出及び/又は通常の作動モードに切り替えることがある。
【1117】
別法として、呼吸支援装置は、水分検出作動と通常の作動可能な操作との間を切り替えることができる。一部の実装形態では、水分検出は、通常の作動モードと併せて、又は平行して行われる。これにより、通常の作動モード/操作及び凝縮水検出モード/操作をインターリーブすることに関与することができる。例えば呼吸支援装置は、通常の作動モード/操作及び凝縮水検出モード/操作をインターリーブために時分割多重を使用してもよい。
【1118】
呼吸支援装置は、他のモードにも同様に入ることができることを知るべきである。呼吸支援装置は、凝縮水以外の異なる状態を検出し、又は呼吸支援装置の他の機能、例えば水の流出、逆流、若しくは本明細書に記載されたような他の機能を検出することを作動し得る、他のモードに入ることができる。
【1119】
一部の実装形態では、水分検出モードを出ることは、凝縮水が検出されない所定の期間、特定の閾値を満たすか若しくは満たさないか、又は凝縮水がないことに対する試験に十分に成功したことに基づくことが可能である。
【1120】
図13Aは、導管内の少なくとも2つの導電性要素の固有の静電容量を使用して、凝縮水の存在を検出するための流れ図の例示的アルゴリズムを例示する。凝縮水検出は、通常の作動と無関係に又は一緒に機能してもよい。例えば通常の作動は、凝縮水検出が行われている間に、一定期間中断してもよい。別の例では、凝縮水検出は、通常の作動と異なる周波数で作動して、通常の作動と連動して作用してもよい。
【1121】
図13Aに示されたように、凝縮水検出モードは、信号を発生すること1303、発生された信号に応答して戻された信号を受信すること1305、時定数を決定すること1307、時定数を所定の閾値と比較すること1309、及び時定数が所定の閾値より高いかどうかを決定すること1311によって作動する。時定数が所定の閾値より高い場合1311に、システムは、望ましくない量の凝縮水が存在すると決定し、凝縮水軽減戦略が実施される1313。1311で時定数が所定の閾値を超えない場合、望ましくない量の凝縮水はチューブ内に存在しないと決定され、システムは、通常のヒータワイヤ又はセンサ制御モードに切り替えて戻る1315。凝縮水軽減戦略を実施後、システムは、通常のヒータワイヤ又はセンサ制御モードに切り替えて戻る1315。
【1122】
別法として、単一の所定の時定数閾値の代わりに、複数の閾値は、凝縮水の状態を数値化し、又は凝縮水の量を測定するために異なる細分性(例えば「ドライ」、「低」、「中」、及び「高」、又は1~10の段階)を使用することができる。
図13Bは、凝縮水の表示を検出するために、流れ図の例示的アルゴリズムを例示する。表示は、凝縮水の相対的段階(例えば低、中又は高)、凝縮水の傾向(例えば増加又は低減)、凝縮水の量(例えば5mlの凝縮水)、凝縮水を受けている導管若しくは導管の一部の百分率、又は上記のあらゆる組み合わせであることが可能である。
【1123】
図13Bに示されたように、凝縮水測定モードは、信号を発生すること1323、戻された信号を受信すること1325、時定数を決定すること1427、凝縮水の表示を決定すること1329、及び凝縮水軽減戦略を実施すること1331によって作動する。
【1124】
図13Cに示されたように、システム(例えば
図6のインダクタンス検出システム600)の共振周波数を測定すること1341、システムの共振周波数を測定すること1343、及び呼吸チューブの共振周波数が、第1の閾値を超えるか、又は第2の閾値を下回るかを決定すること1343によって作動する、インダクタンスに基づいて検出するための例示的凝縮水検出モード。1343で共振周波数が第1の閾値を超えるか、又は第2の閾値を下回る場合に、システムは、望ましくない量の凝縮水が存在することを決定し、凝縮水軽減戦略が実施される1345(例えば凝縮水警報を設定する)。1345で、共振周波数が第1の閾値を越えないか、又は第2の閾値より低くない場合、望ましくない量の凝縮水がチューブ内に存在しないと決定され、システムは、所定の時間間隔の後に再度共振周波数を測定する1341。凝縮水軽減戦略を実施後に、システムは所定の時間間隔の後に再度共振周波数を測定する1341。
【1125】
図13Dに示されたように、補足信号をヒータワイヤ又はヒータワイヤ信号の中に注入すること1351、信号をサーミスタワイヤ上で受信すること1353、サーミスタワイヤ上で受信された信号の大きさを測定すること1355、及び大きさが閾値を下回るかどうかを決定すること1357によって作動する、信号減衰に基づいた検出のための例示的凝縮水検出モード。1357で受信された信号の大きさが所定の閾値を下回る場合に、システムは、望ましくない量の凝縮水が存在することを決定し、凝縮水軽減戦略が実施される1359(例えば凝縮水警報を設定する)。1357で、受信された信号の大きさが所定の閾値より低くない場合、望ましくない量の凝縮水がチューブ内に存在しないことが決定され、システムは、所定の時間間隔の後に再度補足信号をヒータワイヤ又はヒータワイヤ信号の中に注入する1351。凝縮水軽減戦略を実施後に、システムは所定の時間間隔の後に再度補足信号をヒータワイヤ又はヒータワイヤ信号の中に注入する1351。
【1126】
図13Eに示されたように、ヒータワイヤ電力の段階的変化を適用すること1361、ヒータワイヤ又はサーミスタワイヤの温度上昇を測定すること1363、ヒータワイヤ又はサーミスタワイヤのいずれかの熱伝導率を計算すること1365、及びヒータワイヤ又はサーミスタワイヤの熱伝導率が閾値より高いかどうかを決定すること1367によって作動する、熱に基づいた検出のための例示的凝縮水検出モード。1367でヒータワイヤ又はサーミスタワイヤの熱伝導率が、所定の閾値より高い場合に、システムは、望ましくない量の凝縮水が存在することを決定し、凝縮水軽減戦略が実施される1369(例えば凝縮水警報を設定する)。1367で、ヒータワイヤ又はサーミスタワイヤの熱伝導率が、所定の閾値を超えない場合に、望ましくない量の凝縮水がチューブ内に存在しないことが決定され、システムは、所定の時間間隔の後に再度ヒータワイヤ電力の段階的変化を適用する1361。凝縮水軽減戦略を実施後、システムは所定の時間間隔の後に再度ヒータワイヤ電力の段階的変化を適用する1361。
【1127】
開示された全ての方法に対して、凝縮水検出閾値は厳密な大きさの閾値ではなくてもよく、その代わりに変化率、変化の持続的な率、大きさの持続的な増加若しくは低減、傾向又は他の統計的測定の閾値であってもよいことに留意されたい。複数の閾値、例えばソフト閾値及びハード閾値が使用されてもよい。閾値は、上限又は下限閾値であってもよく、加湿器がその中で動作する許容範囲を設定するために使用されてもよい。追加として、閾値を超えることに応答して、以下に論じる凝縮水軽減戦略などの警報の設定に限らず、あらゆる代替応答が考えられる。例えば聴覚、視覚及び/若しくは聴覚視覚警報、警告又は助言が誘発されてもよい。尚更に、誘発は凝縮水軽減戦略におけるフィードバックとして使用されてもよい。開示された全ての方法に対して、方法が、上限閾値について記載する(例えば方法が閾値を超えることを記載する)場合、方法は下限閾値も使用してもよいことに留意されたい。同様に方法が、下限閾値について記載する(例えば方法が閾値より下がることを記載する)場合、方法は上限閾値も使用してもよい。追加として、上記の方法に記載された所定の時間間隔は、現状及び/又はユーザ入力に基づいて変化することができる。
【1128】
開示されたあらゆる方法が、凝縮水の存在を示す純粋なバイナリ出力を持たなくてもよい。経験的に決定された値又はメモリに記憶された公知の関係を使用して、あらゆる方法が、存在する凝縮水の量を数値化する(例えば10mL、15mL、20mL、その他)ために使用されてもよい。このメモリは、ヒータベース、外部付属品、センサカートリッジ、導管、又は中間チューブコネクタ内に置くことができる。
【1129】
別法として、凝縮水の検出は、持続時間の絶対値ではなく、時定数信号の前回と今回の持続時間の差に基づく。時定数の増加は、チューブ内の凝縮水の増加を示す。時定数の低減は、チューブの乾燥を示す。時定数は、上に論じたように凝縮水のあらゆる表示と相互に関連することもできる。この手法は、以下に記載されるように較正処置を必要とせず、静電容量を継時的に、又はチューブごとに変えることによって影響を受けないという利点を有する。
【1130】
較正
ドライ静電容量及び時定数には、チューブごとに固有のばらつきが出ることを理解するべきである。このようなばらつきは、異なるチューブ構成、或いは例えば所与のチューブ構成、周囲条件、構成要素若しくは製造公差、又は供給者/材料の変化に起因することがある。そのように各チューブは、ガス供給システムがチューブのモデル及び/若しくは特定のチューブを同定することができ、並びに/又は特定のチューブ若しくはチューブモデルに対する静電容量若しくは時定数の閾値情報をガス供給システムに提供する計器(抵抗値、静電容量、共振周波数、若しくはEPROMなど)を任意に含むことができる。ガス供給システム、例えば加湿器は、連結されたチューブを使用するためにそれ自体を較正するように構成されてもよい。静電容量又は時定数の閾値情報は、個々に測定され、チューブの製造時にEPROMにプログラミングされてもよく、又は加湿器若しくはEPROMは、そのチューブモデルに適切な公称値(例えば平均若しくは典型値)を用いてプログラミングされてもよい。別法として、加湿器などのガス供給システムは、加湿器をウォーミングアップする間若しくは前に、較正ルーチン(例えばドライチューブの時定数を最初に測定すること)を行うようにプログラミングされてもよい。
【1131】
一部の実装形態では、独特のドライ静電容量は、ガス供給システムに連結されたチューブを同定するために、それ自体が少なくとも部分的に使用されてもよい。例えば、成人の呼吸治療のために設計されたチューブは、ドライ静電容量を有してもよく、ドライ静電容量は、新生児の呼吸治療のために設計されたチューブのドライ静電容量と異なる。加湿器は、ドライ静電容量を測定することによってチューブを同定し、それに応じて適切な作動パラメータを選択してもよい。適切な作動パラメータは、例えば加湿制御装置のルックアップテーブル(LUT)に記憶されてもよい。
【1132】
導管配置
様々な配置を使用して凝縮水検出を向上させることができる。以下の配置は、上に詳しく記載された複合導管と、又は波型導管、螺旋導管、突き出した導管を含むあらゆる他の型と、又は当業者に公知のあらゆる他の導管と併せて使用することができる。以下の各構造は、別個に一体化し又は一緒に組み合わせることができることを理解されたい。従って以下の構造は別個に記載されているが、構造又は構造の態様は、混合して一緒に組み合わせることができる。
図14~25のそれぞれは、
図3A及び4Aのそれぞれのチューブの第2の細長い部材305又はビーズ405の異なる実装形態の断面を例示し、内腔は、例示された断面の下に位置付けられるはずである。
【1133】
図14は、1つ又は複数のマイクロチャネルを画定することがある微細構造1403を含む、複合導管のビーズなどの内部導管壁1401の一部を例示する。本明細書で使用する場合、用語「微細構造」は、約2.3mm未満、好ましくは1~1000ミクロン(μm)の範囲の寸法を有する構造を指す。マイクロチャネル内の液体の動きは、慣性力又は重力より、むしろ主に表面力に基づき、微細構造の独特の寸法が、室温で約2.3mmである水の毛細管の長さより小さい場合に、表面力が概して優位であることが分かった。吸い上げを増進するために、高いアスペクト比及び/又は高い表面エネルギー(約π/2未満の平衡接触角)を備えた構造が望ましいことが分かった。界面活性剤は、ほぼ0°の接触角をもたらすことができるので、吸い上げは容易に起きることが可能である。マイクロチャネル内の微細構造又はナノ構造の隆起は、固体/液体/水蒸気の接触線をピンで留める作用をし、表面積を増加させ、及び/又は凝縮水の核形成部位として作用することがある。
【1134】
例示された微細構造1403は、マイクロチャネルを介して壁1401の長さに沿って凝縮水を吸い上げ、静電容量の測定を向上させるために、要素1405のより大きい部分にわたって凝縮水を分配する。別法として又は追加として、横方向マイクロチャネルなどの微細構造は、液体を要素1405に向かって搬送するために、壁1401に隣接した複合チューブの少なくとも一部の第1の細長い部材303の内部表面上に提供されてもよい。マイクロチャネルの深度勾配は、液体を特定の方向、例えば要素1405に向かって動かすように制御するために使用されてもよい。液体はより深いチャネルの方向に動く傾向があることがわかった。勾配は、液体の吸い上げを速める、又は別法により向上させることもできる。別法として又は追加として、第1の細長い部材303及び第2の細長い部材305の内部表面は、それぞれが凝縮水を要素1405に向かって方向付けるために、親水性及び親水性材料又は被覆を含んでもよい。
【1135】
図15は、1つ又は複数の開口1503(例えば窪み、穴、鍵穴、チャネル若しくは間隙など)を含む、複合導管のビーズなどの内部導管壁1501の一部を例示する。これらの1つ又は複数の開口1503は、1つ又は複数の開口1503の中に凝縮水を引き寄せることができ、要素1505の間の静電容量が変わる。凝縮水は、例えば毛細管現象若しくは重力によって引き寄せることができ、又は開口1503は、透過性若しくは吸収性材料を充填されてもよい。そのようなビーズを含むチューブは、任意に凝縮水を1つ又は複数の開口1503に向かって搬送するために、第1の細長い部材の内部表面上に微細構造を更に含んでもよい。これは、凝縮水検出アルゴリズムの感度及び/又は応答時間を更に向上することがある。
【1136】
図16は、
図15に含まれた開口と同様の1つ又は複数の開口1603を備えた、複合導管のビーズなどの内部導管壁1601の一部を例示する。
図16の例では、導管壁又はビーズの一部は、水蒸気及び/又は液体透過性領域などの透過性領域1607を含む。開口1603内に蓄積する凝縮水は、周囲環境への拡散によって放出されることがある。この配置では、2つの導電性要素1611は、それらの容量結合を増加させるために実質的に平行なプレート又はリボン線を含んでもよい。加熱ループ又は回路は、一方の要素1605及び一方の要素1611によって形成されてもよく、感知ループ又は回路は、要素1605、1611のそれぞれの他方によって形成されてもよい。別法として、両方の要素1605は、専用の水分検出要素を含んでもよい。静電容量は、要素1605又は要素1611のいずれかの間で検出されてもよい。
【1137】
図17Aは、
図3B、4A又は4Bに例示された複合導管のような複合導管のビーズなどの内部導管壁1701の一部を例示する。内部導管壁1701は、非透過性材料1709及び広がる透過性材料1707に繋がる非透過性材料内の間隙1713を含む。透過性材料は、水蒸気透過性若しくは液体透過性又は2つの組み合わせであることが可能である。例えば透過性材料1707の内部は、液体透過性であることが可能である一方で、外部は水蒸気透過性のみであることが可能である。透過性材料1707は、第2の非透過性材料によって周囲空気から分離することもできる。透過性材料1707は、導体1711によって非透過性材料1709から任意に分離することができ、導電性プレート又はリボンの形を取ることができる。一方の導体1711は、加熱回路の一部を形成することがあり、他方は感知回路又は水分検出要素若しくは回路の一部を形成する。プレート又はリボンの表面積が増加することにより、その間の容量結合が増加する。別法として、両方の導体1711は、専用の水分検出要素を含んでもよい。要素1705は、別法として透過性材料1707内に含まれることが可能である。水分子は、間隙1713を通って透過性材料1707の中に入ることができる。導管の内腔側における比較的小さい間隙1713は、比較的少ない水蒸気、例えば湿度が、患者に供給された加湿された呼吸ガスから確実に消失される。一方、液体凝縮水は、凝縮水への凝縮水検出アルゴリズムの感度を高めるために、微細構造、開口又は同種のものによって間隙1713に向かって方向付けられてもよい。呼気ガスの乾燥が望ましい呼気管として使用するように設計されたチューブでは、間隙1713ははるかに大きくてもよく、又は非透過性材料1709は全体が割愛されてもよい。透過性材料の両側の導体1711は、静電容量を測定若しくは推定し、又は導体1711の間に存在する凝縮水の量に対応する静電容量を変えることができる。
【1138】
導電性要素(ワイヤ、フィラメント若しくは本明細書に論じた他の要素の間のプレートなど)の間の距離に、従って静電容量に物理的変化をもたらす構成が、別法として又は追加として使用することができる。このような配置では、静電容量は、水分に対して負に関連することがある。例えば
図18は、導管壁1801の一部、例えば複合導管のビーズを例示し、これは非透過性領域内にカプセル化された実質的に平行な要素1811、透過性領域1807、及び中空領域1803を含む。要素1811は、互いに電気接続されていない専用の水分検出要素をそれぞれが含んでもよく、各要素1811は、
図5のモデル内のコンデンサC503の平行なプレートの一方を効果的に形成する。透過性領域1807は、チューブ内に存在する凝縮水の容量に依存して、要素1811の距離を物理的に変えるために長さを変える(例えば膨張する)ように構成することができる。例えば透過性領域は、凝縮水が透過性領域1807を通過する時に、長くなる/真っ直ぐになるアコーディオン形状を有することができる。要素1811は、例示されたように水平に若しくは垂直に、又は傾斜して動くように構成することができる。この構成は正方形又は長方形形状に示されているが、この構成は、要素が何らかの方法で凝縮水と分離できるあらゆる形状であることが可能である。更に透過性領域の長さは、水分に正又は負のいずれかに関連する(例えば凝縮水の存在にそれぞれ膨張、若しくは収縮する)ことがあるが、要素1811間の静電容量の影響は、誘電率の変化から生じるものを補完するか、又ははるかに上回ることが好ましい。
【1139】
別の例として、導管壁内に含まれた透過性材料は、要素の角度を変えることができる。
図19は、透過性材料が膨張した際に要素1911が枢動できるような構成を例示する。要素は、枢支点1915及び/又は保持機構1917を有することができる。要素間の静電容量は、要素が接近する又は遠ざかる際に測定することができる。
図18の実装形態の変形では、上部(最外部)透過性領域1807は、代わりに水分の存在で大きさ/形状を変えない非透過性材料及び/又は透過性材料であってもよい。下部透過性領域1807の伸張(又は収縮)は、従って要素1811の間に角度を生成し、その間の静電容量を変える。非透過性外部材料も、呼吸ガスの水分消失及び望ましくない乾燥を最小にする。
【1140】
透過性材料の膨張により、二元凝縮水検出のためのスイッチ状構造の開閉もできる。例えば、
図20及び21は、要素2003、2005、2103、2105を含む導管壁の透過性壁部を例示する。これらの要素は、例示されたように凝縮水の存在で開き又は閉じる。要素2003、2005又は2103、2105が接触すると、回路を閉じ、こうしてスイッチとして作用する。スイッチは、
図20に示されたように通常の開(NO)、又は
図21に示されたように通常の閉(NC)のいずれかであってもよい。要素2003、2005、2103、2105は、チューブの長さに沿って連続してもよく、又は1つ若しくは複数の離散したスイッチは、チューブの長さに沿って特定の場所に提供されてもよい。
【1141】
一部の実装形態では、導管の周りの1つ若しくは複数の場所に位置付けられた歪みゲージを備えた、1つ又は複数のホイートストンブリッジ回路。1つ又は複数の歪みゲージは、ビーズに沿って置かれ、ビーズが膨張又は収縮などに形状を変える場合に、1つ又は複数の歪みゲージが変換器を通る信号を生成するように構成することができる。この信号は、凝縮水の存在及び/又は量を示すために制御装置に送信することができる。
【1142】
近接型感知外部導管壁
導管壁の外部の近接感知は、凝縮水検出に追加又は代替の機能として含むこともできる。導管の外部と接触し若しくは近接した寝具、患者の四肢、又は他の異物があるかどうかを検出することは、安全機構として作用することができる。例えばこれは、導管の表面温度が熱過ぎ、患者が火傷する可能性がある場合を防止することができる。
【1143】
誘電率は、コンデンサの静電容量に寄与する電磁気的特性であり、1メートルあたりのファラッド(F/m)で測定され得る。比誘電率は、コンデンサの誘電体材料/媒体の特性である。呼吸導管の近傍に皮膚が存在すると、誘電体媒質の比誘電率が変化する可能性があり、これは、本明細書に開示される静電容量ベースの感知を使用して(例えば、本明細書に開示される2つの導電性要素間のコンデンサの時定数、共振周波数、時定数の変化、又は共振周波数の変化を測定することによって)検出又は測定することができる。誘電率閾値は、呼吸導管の近傍に皮膚が存在するかどうかを判定するために加湿器制御装置によって使用され得る。誘電率閾値はまた、皮膚と毛布などの異なる物体を区別するために使用することもできる。呼吸導管の近傍に皮膚又は他の物体があることの検出は、表面温度を低下させ、露出した表面温度が安全であることを保証するために、呼吸チューブの加熱要素を制限又は制御するために使用されることがあり、例えば、患者又は患者端部コネクタに近い導管の約250mmに関して44℃の制限があることがあり、一方、チューブの残りの部分に関してより高い制限があることがあり、例えば48℃であることがある。二重ゾーン加熱呼吸導管の場合、導管の患者に近い部分のヒータワイヤのみがそのように制限されることがある。
【1144】
人(患者又は操作者など)が導管壁に触れているかどうかを検出することは、導管の外部表面の付近に据えられた要素を有することによって行うことができる。要素は、皮膚が表面に触れることに応答して要素間の誘電特性が変化するように構成することができる。異物の近接は、静電容量の変化率に基づいて、又は内腔に隣接したワイヤとチューブの外部表面に隣接したワイヤとの間の静電容量を検出することにより凝縮水と区別され得る。
【1145】
図22(一定の縮尺ではない)は、要素2205及び2203が外部導管壁2201の表面に平行な、実質的に同じ平面に提供される、例示的導管構成を例示する。指又は他の身体部が外部表面に接触すると、誘電特性が変化して、静電容量の適度な変化をもたらす。
【1146】
別の例として、
図17Bは、
図17Aの導管壁部を例示する。
図17Bでは、追加要素1715は、導管壁の外部表面付近に組み込まれる。指などの身体部からの接触は、静電容量に適度な変化をもたらす。
【1147】
いくつかの実施形態では、皮膚接触の検出は、接触中に所定の時間が経過した後に警報、アラート、警告等を発生させるためにも使用することができる。例えば、接触が検出され、1分、10分、又は任意の他の適切な継続時間を超えて持続した場合に、警報を発生させることができる。接触は持続的である必要はなく、移動、信号ノイズ、感度、その他を考慮し、継続時間にわたって断続的であってもよい。警報のトリガーは、接触の継続時間と予想される呼吸導管表面温度の両方に基づいてもよい。例えば、導管表面温度が約48℃である場合、持続的又は断続的な接触の1分後に警報がトリガーされることがあるが、温度が約43℃しかない場合、警報がトリガーされる前により長い時間(例えば、10分)が経過することがある。
【1148】
スイッチ回路
一部の配置では、チューブは1対のワイヤを含んでもよく、1対のワイヤは、チューブの遠位端で互いに選択的に電気接続してもよい。ワイヤは、加熱若しくは感知ループ又は回路を形成するために閉じ、対のワイヤがコンデンサの平行なプレートを効果的に形成するように開いてもよい。
【1149】
チューブの遠位端は、継電器などのスイッチを含んでもよい。チューブは、加熱若しくは感知ループに選択的に電力供給し、又はワイヤ間の静電容量を測定するために、加湿器がスイッチの作動を制御できるように、1つ又は複数の制御ワイヤを更に含んでもよい。
【1150】
対のワイヤは、比較的低い周波数には短絡だが、比較的高い周波数には開回路を効果的に提供するために選択されたインダクタを含んでもよい。具体的にはインダクタは、直流(DC)又は低周波数(例えば50/60Hz)の交流(AC)のヒータワイヤ電流に、あるとしてもほとんど影響を与えないように選択されてもよいが、対のワイヤ間の静電容量を測定するために使用されることがある高周波数(例えば1kHz以上)の信号を効果的に遮断する。インダクタは、上に記載されたように、回路の共振周波数を決定することにより、ワイヤ間の静電容量を決定するために更に使用されてもよい。ドライチューブの共振周波数は、特定のチューブモデルを同定し、それに応じて加湿器又はガス源を構成するように更に使用されてもよい。
【1151】
メッシュ状導体
導電性メッシュは、別法として又は追加として、凝縮水の存在を決定するために使用することができる。一部の実装形態では、
図25に例示されたように、チューブ2501は、第1の(すなわち内部)メッシュ2502、及び透過性誘電材料2504又は空隙によって分離された第2の(すなわち外部)同軸メッシュ2503を含む外壁を有する。チューブは、呼吸ガスの過度の乾燥を防ぐために、具体的には吸気導管として使用される場合に、非透過性外部層を更に含んでもよい。凝縮水は、透過性誘電材料2504によって吸収又は拡散されてもよく、誘電率、ひいては第1のメッシュ2502と第2のメッシュ2503との間の静電容量を修正する。メッシュ2502、2503は、凝縮水が検出できる導管の表面積を増加させてもよい。メッシュ2502、2503のいずれか又は両方は、導体箔又は網組シースによって置換されてもよい。内箔は、凝縮水が誘電材料2504の中に通過できるために、穿孔されてもよく、又は間隙を備えた螺旋状に巻いたストリップを含んでもよい。メッシュ2502、2503のいずれか又は両方は、加熱回路の一部を任意に形成してもよい。ヒータワイヤに比べて増加した表面積のメッシュ2502、2503は、より均一な加熱及び低減した凝縮水を提供してもよい。凝縮水の蒸発冷却により、メッシュの表面積がより大きくなることに起因して、必要な電力が増加することがあるので、凝縮水は、加熱回路への電力入力からも確認又は検出され得る。
【1152】
凝縮水の検出場所
導管内の凝縮水の場所も検出することができる。例えば導管は、凝縮水の場所を決定できるように区画又は帯域を含むことができる。例えば区画は、導管の長さに沿って帯域を生成する導管のある特定の長さを走ることができる。上に記載されたように、チューブは、2つ以上の連続し、独立して制御可能な帯域を含んでもよい。各帯域内の静電容量は、独立して確認されてもよい。典型的には加湿器と患者との間に垂れることがあるチューブの始点又は中間に向かう帯域における静電容量の増加は、チューブの低点に溜まる凝縮水の動きを示すことがある。一方、チューブの患者の端部における帯域内の静電容量の増加は、チューブ内の体液を示すことがある。帯域は長さが等しくても、等しくなくてもよい。
【1153】
図20に対して上に開示されたように、要素2003、2005は、NOの1つ又は複数のスイッチを形成してもよい。凝縮水が存在する状態では、スイッチは回路を形成するために閉じる。得られる回路の長さは、加湿器から検出された凝縮水の距離に比例し、凝縮水の場所は、得られる回路の抵抗から決定されてもよい。
【1154】
別法として、複数の導電性要素、例えばワイヤは、チューブ内の凝縮水のおおよその場所を決定するために、チューブに異なる長さで延在することができる。
【1155】
別法として又は追加として、凝縮水の周囲の場所が決定されてもよい。導管は、導管(又は帯域)の長さを走る四分円などの区画に分離することができる。例えば
図23は、四分円2309を含む導管2301の断面を示し、要素2305は、内腔に平行に長手方向に提供され、チューブの周囲に等距離に離間される。要素2305は、本明細書で先に論じたように、凝縮水の存在又は量を検出するために使用することができる。四分円は、製造工程の一部として導管壁と共に押し出し、又は導管が構築された後に追加することができる。四分円は、隣接した各ワイヤの間の静電容量を測定することにより、凝縮水が溜まる(例えばチューブの下部)周辺場所を決定するように使用することができる。別法として又は追加として、導管は、内腔内に垂れ下がった中央ワイヤ2311を含んでもよく、中央ワイヤと各周辺ワイヤとの間の静電容量が決定されてもよい。四分円は、凝縮水の尚より正確な場所を提供するために、上の区画と組み合わせることができる。
図23のチューブの変形では、
図24(一定の縮尺ではない)に示されたように、追加の導電性要素(例えばメッシュ、リボン又は他の構造)は、チューブ(又はチューブの帯域)の長さにほぼ等しいピッチを持つ導管壁の外側に巻かれるはずであり得る。すなわち追加要素は、チューブ(又は帯域)の1端から他端にチューブの周りを1回転以下することが好ましい。追加の巻いた要素と各埋め込まれた要素2305との間の静電容量は、独立して測定又は推定されてもよい。追加の巻いた要素とあらゆる1つ又は複数の要素2305との間の静電容量の増加は、巻いた要素がそれぞれの要素2305を交差するチューブの点又は点付近の凝縮水を示す。
図24のチューブが4つの埋め込まれたワイヤを含むが、更なるワイヤを使用して解像度を向上させてもよい。同様に2つ以上の巻いたワイヤが使用されてもよい。
【1156】
同様に
図25のチューブの変形では、第1及び第2のメッシュ2502、2503の一方又は両方の個々の撚糸は、絶縁されて多重化されてもよい。第1の方向に延在する撚糸のそれぞれと、異なる方向に延在する撚糸のそれぞれとの間の静電容量を選択的に測定又は推定することにより、凝縮水の1つ又は複数の場所が決定されてもよい。
【1157】
尚他の実装形態では、1つ又は複数の特定の場所における凝縮水は、導体の間の静電容量が、チューブの長さに沿って選択された場所のみにおいて、水分に依存する、又は水分により依存するチューブ構造によって決定されてもよい。これは、例えばチューブの長さに沿って導体のピッチ、間隔、表面積、形状又は整合を変えること、チューブの長さに沿って選択された場所のみにおいて導体間に透過性材料を提供すること、チューブの長さに沿って選択された場所のみに開口を提供すること、又はチューブの長さに沿って選択された場所に水分に依存したスイッチを提供することによって達成されてもよい。例えば使用時に概して最も低く垂らして、内腔を限定又は塞ぐことがある可動の凝縮水を蓄積する、チューブの一部における凝縮水を検出し、又は患者に最も近いチューブの部分における体液を検出することが望ましいことがある。チューブの他の領域では、静電容量は、センサの読取りの誤差を改善するために最小化又は低減されることがある。
【1158】
水分検出の他の方法
上述の水分検出システム及び方法に対して代替的又は追加的に、水分の存在に応じて色又は透明度を変化させるように導管を構成することもできる。例えば、導管は、凝縮水が存在しない場合には透明であり得るが、凝縮水が存在する場合には不透明又は明るい色になる(又はその逆)。このような変化は、導管内の水分の存在及び/又は位置を、患者、看護師、又は他の人に視覚的に示す。
【1159】
加湿器の制御装置は、本明細書に開示される水分(例えば、加湿器の構成要素内の水蒸気透過性材料及び/又は液体透過性材料内の凝縮水及び/又は水分)の検出に応答することができる。応答は、さらなる凝縮水の発生(又はその可能性)を低減し、及び/又は呼吸回路から既存の水分を除去するための様々な措置を含むことができる。本明細書に開示される水分検出の適用は、例えば、より正確な凝縮水の管理及び/又は湿度の制御を可能にすることによって、加湿性能及び安全性の両方の観点から、加湿システムの動作を改善し得る。さらに、本明細書に開示する水分検出システム及び方法は、追加的又は代替的に、エンタルピー推定、水切れ検出、ゼロ/逆流検出、皮膚接触検出、その他に適用することができる。
【1160】
水分管理
図13A~13Eにおいて、水分(例えば、凝縮水)軽減戦略1313、1331、1345、1359、及び1369を実施することは、凝縮水の存在又は兆候をオペレータに報告すること、凝縮水の量をオペレータに報告すること、凝縮水の量が増加しているか減少しているかを報告すること、導管から凝縮水を安全に除去するための視覚的ガイドを提供すること、視覚的又は聴覚的警報を提供すること、又は、例えば、絶対湿度を低下させるか又はガスの温度を上昇させるためにガス供給システムに動作変更を自動的に実施することを含むことができる。凝縮水軽減戦略が成功し、凝縮水が望ましくない量未満に減少した場合、システムは、凝縮水の存在又は兆候がないことをオペレータに報告し、凝縮水の量が減少したことをオペレータに報告し、凝縮水の減少率を報告し、減少傾向を報告し、視覚的又は聴覚的警報を提供し、又は、例えば、絶対湿度を増加させ、又はガスの温度を低下させるように、ガス供給システムの動作変更を自動的に実施することができる。いくつかの構成において、システムは、上記のような凝縮水の検出に基づいて、(例えば、ディスプレイ又はユーザインタフェースを介して)ユーザに、モードを変更するかどうか、回路に関して何らかのアクションを取るかどうか等を問い合わせ、ユーザの指示に従うことができる。さらに、システムは、ユーザが承認又は確認するために、変更された設定の適切な提案を行うことができる。
【1161】
加湿器の制御装置は、(例えば、メモリに記憶されたソフトウェア命令を実行することによって)、先に記載した上記の方法のいずれかを使用して、許容できない水分の量又は存在が検出された場合に、湿気の送達に責任を負う特定の動作パラメータを変更するように構成することができる。例えば、静電容量に基づく検出方法によって企図される回路の時定数の継続時間が予め決められた閾値を超えた場合に、動作パラメータを変更することができる。例えば、予め決められた閾値は、ドライチューブに対応する時定数の継続時間に設定することができる。時定数の継続時間が、凝縮水の蓄積により、検出方法に応じて、予め決められた閾値を超える、又は下回る場合、制御装置は、チャンバからの湿度出力を低減するために、チャンバ出口設定値などの動作設定値又はパラメータを変更することができる。例えば、加湿器のヒータプレートに供給される電力(本開示で使用される場合、単位時間当たりのエネルギー量を指すと広義に理解されるべきであり、デューティサイクルに従って、パルス幅変調を介して、電圧調整器等を介して供給されてもよい)は、呼吸チューブに供給される呼吸ガスに加えられる水分のレベルを低減するために低減されてもよく、及び/又は呼吸チューブ加熱ワイヤに供給される電力は、加湿されたガスの温度が露点未満に低下するのを防止するために増大されてもよい。時定数の継続時間が、検出方法に応じて、予め決められた閾値を下回る、又は上回ると(又は一定時間経過すると)、制御装置は、通常/以前の動作を再開することができる。ヒステリシスを提供し、動作モード間の振動を回避するために、閾値を変化させるか、又は別の閾値を使用してもよい。
【1162】
加湿システムの構成要素において水分が検出されると、呼吸導管内の加湿されたガスの温度は、ガスの露点温度にほぼ等しいか、わずかに下回るか、又は下回る。構成要素には、導管又はその一部、コネクタ、アダプタ、ガスの流れに曝される加湿チャンバの一部、及び/又は患者インタフェースを含めることができる。
【1163】
水分が検出されると、加湿器の制御装置は、さらなる凝縮水の発生(又はその可能性)を低減すること、及び/又は呼吸回路から既存の水分を除去することを含む、水分を管理するための様々な措置をとることができる。
図26に示すように、決定ブロック2602において任意の水分(例えば、水蒸気透過性材料及び/又は液体透過性材料中の凝縮水及び/又は水)が検出されると、加湿器の制御装置は、検出された水分を管理するために加湿器の動作を更新する複数の措置のうちの1つ又は複数を講じることができる。制御装置は、少なくとも1つのセンサ信号を出力するように構成された少なくとも1つのセンサに基づいて、所定レベルの水分が存在することを検出することができる。少なくとも1つのセンサ信号は、本明細書に開示される水分検出センサ信号のいずれか、又は他の適切な水分検出センサを含むことができる。センサの種類によっては、少なくとも1つのセンサ信号は、加湿器の構成要素内に存在する水分及び湿度に基づく情報を含む場合があるが、構成要素内のガスの湿度に関連する信号のうち、水分に関連する信号の部分よりも桁違いに小さい部分は、少なくとも1つの信号からフィルタリングされるか、又は制御装置によって無視される場合がある。少なくとも1つのセンサ信号の出力は、凝縮水を示す値及び/又は水蒸気透過性材料及び/又は液体透過性材料中の水を示す値を含み得る水分を示す少なくとも1つの値を含み得る。センサ出力は、凝縮水と、水蒸気透過性材料及び/又は液体透過性材料中の水との組み合わせを含み得る。制御装置は、センサ出力をフィルタリング及び/又は他の方法で処理して、出力を凝縮水及び水蒸気透過性材料及び/又は液体透過性材料中の水の個々の値に分割し得る。これは、例えば、各凝縮水及び水分の存在に関連する範囲、又は例えば他の信号処理技術に基づいてもよい。制御装置は、センサ出力が所定の閾値に達したとき、及び/又は水蒸気透過性材料及び/又は液体透過性材料の飽和を示す所定量の水分が存在するとき、水蒸気透過性材料及び/又は液体透過性材料が飽和していると判定し得る。場合によっては、制御装置は、水蒸気透過性材料及び/又は液体透過性材料が飽和しているときに凝縮水が存在していると判定し得る。場合によっては、センサ出力は、チューブ内の水分レベルの状態を決定することができる場合がある。制御装置によって決定され得る水分レベルの状態は、水蒸気透過性材料及び/又は液体透過性材料が飽和又は不飽和であること、及び/又は凝縮水の存在を含み得る。水分の所定のレベルは、物理的な量(例えば、20gなど)でなくてもよい。所定の水分レベルは、システム及び特定のセンサの特性に基づいて実験的に決定することができる。水分の所定レベルは、少なくとも1つのセンサが配置されている構成要素内の凝縮水の所定レベル、構成要素の水蒸気透過性及び/又は液体透過性(例えば通気性であってもよい)材料内の水の所定量、又は凝縮水と水の合計を示すことができる。制御装置は、構成要素内に存在する水分の量を示す少なくとも1つの値と、少なくとも1つの凝縮水閾値との比較に基づいて、構成要素内の凝縮水の存在を判定することができる。制御装置はさらに、構成要素内に存在する水分量を示す少なくとも1つの値と少なくとも1つの水の量の閾値との比較に基づいて、システムの構成要素の水蒸気透過性材料及び/又は液体透過性材料内の所定量の水の存在を判定することができる。任意に、所定量の水は、水蒸気透過性材料及び/又は液体透過性材料の飽和を示すことができる。
【1164】
制御装置は、水分のレベルが少なくとも1つの閾値を超えるか又はそれを下回ることに基づいて、所定レベルの水分(過剰水分とも呼ばれ、すなわち、閾値を超える凝縮水を含む所定レベルを超える水分、及び/又は閾値を超える水蒸気透過性及び/又は液体透過性材料中の水)がないと判定された場合、水分レベルを継続的且つ反復的に評価し得る。少なくとも1つの閾値を超える水分の量は、所定のレベルを超える凝縮水、又は所定のレベルを超える水蒸気透過性材料及び/又は液体透過性材料中の水であり得る。少なくとも1つの閾値は、絶対値閾値、値変化閾値、最大センサ出力のパーセンテージ閾値(例えば、約80%、約90%、約100%、又はその間の値)、パーセンテージ変化閾値、経時パーセンテージ変化閾値、勾配閾値、及び/又は交差閾値のいずれかとすることができる。交差閾値は、閾値が所定の回数トリガーされ得る方法に関連する可能性があり、それは所定の期間の継続時間にわたってである可能性がある。最大センサ出力は、例えば、導管のビーズが水分で完全に飽和していることを示す出力であり得る。或いは、最大センサ出力は、チューブ内の凝縮水の許容又は安全な量に基づいてもよい。
【1165】
水分検出/感知システム又は方法が、少なくとも呼吸回路内の水分の存在を示す信号を生成することができる限り、水分検出/感知システム及び方法は、様々な機能、例えば、水分管理、湿度制御、センサ代替、水切れ検出、及び/又は回路状態検出のために実装することができる。実装可能な機能の範囲は、水分検出/感知システム及び方法によって利用可能になる情報に依存し得る。
【1166】
決定ブロック2602において、過剰水分が存在すると制御装置が決定した場合、制御装置は、過剰水分を管理するために加湿器の動作を更新する。更新された動作は、少なくとも1つの通知及び/又は警報(これは、加湿器又は人工呼吸器若しくは中央監視システムなどの別のデバイスに表示され得る)の生成、ヒータプレート及び/又はヒータワイヤへの電力の変更、及び/又は加湿器のモードの変更のいずれか1つ又は複数を含み得る。決定ブロック2602は、
図27~30の決定ブロック2702、2802、2902、3002など、検出された水分を管理する例示的な方法のすべてにおいて実施することができる。本開示の例示的な方法の図は「凝縮水」に言及しているが、本方法は、本明細書に開示されるシステム及び方法を使用して検出される任意の水分(すなわち、凝縮水、及び加湿システムの水蒸気透過性材料及び/又は液体透過性材料中の水を含む)で実施することができる。
【1167】
このような水分管理方法は、ガスの流れの湿度を低減すること2604を含み得るが、これらに限定されない。湿度は、ガスの流れの露点2604、ガスの流れの絶対湿度目標2604、又はガスの流れの相対湿度目標2606であり得る(これらのそれぞれは、同様に、温度値によって近似され得る)。水分管理方法は、(例えば、本明細書に開示されるように導管のビーズ内などで)水蒸気透過性及び/又は液体透過性材料を介して周囲空気中に水分を能動的に追いやり2608、呼吸回路内の凝縮水を能動的に排出すること2610ができる。凝縮水を能動的に誘導することは、水分管理応答の一部であり得、又はガスの流れの水分を検出することの一部であり得る。制御装置はまた、代替的に又は追加的に、加湿システム内の水分を低減するために外部デバイスと通信することができる。加湿器制御装置は、決定ブロック2602において過剰水分を検出することに応答して、本明細書に開示される水分管理方法のうちの1つ又は複数を実施し得る。これらの水分管理方法は、独立して、及び/又は同時に、任意の順序及び/又は組み合わせで実行することができる。例えば、過剰水分を検出すると、制御装置は、凝縮水の体積を直ちに減少させることを目的として、予備的な応答として、最初に凝縮水排出弁を起動させてもよい。能動的な排水に続いて、制御装置は、本明細書に開示される残りの方法を(例えば、並行して)実行して、残りの水分をさらに除去し、及び/凝縮水のさらなる形成を防止又は低減することができる。例えば、排出弁の起動に続いて、ヒータワイヤ電力を最初に制御して、あらゆる残留水分を大気中に移動させた後、凝縮水形成の防止により向けられた制御措置に転じることができる。他の例示的な構成では、特定のステップを含むか、省略するか、又は異なる水分管理応答が達成されるように順序付けることができる。これらの方法のそれぞれの追加的な詳細については、
図27~30を参照した記載を含め、後述する。
【1168】
本明細書に開示された水分管理方法又は応答を実施した後、制御装置は、決定ブロック2612、2614、2616、2618において、決定ブロック2602において適用されたのと同じ又は同様の閾値を使用して、過剰水分が依然として存在するかどうかを評価することができる。制御装置は、構成要素内に水分が存在しないこと、又は構成要素内に少量の水分が存在することを検出することに応答して、構成要素内に過剰水分がもはや存在しないと判定することができる。少量の水分は、特定のシステム(すなわち、例えば、加湿器、チューブセット及び/又は人工呼吸器の構成)にとって許容可能な凝縮水の量を含み得、これは、システム内の構成要素のタイプ、有効化された治療モード、及び導管内の水分の位置に応じて変化し得る。少量は、例えば、約5mLであり得る。制御装置は、非移動性凝縮水と移動性凝縮水とを検出する能力を有し得、これは、センサ構造、センサ出力のフィルタリング及び/又は信号処理、又は少なくとも1つの閾値又は閾値範囲に基づいていてもよい。制御装置は、移動性凝縮水を検出した場合にさらなる応答を有し得、導管又は加湿器の少なくとも1つの動作パラメータをさらに変更するか、又は複数の応答を一緒に追加し得る。過剰水分がもはや存在しない場合、制御装置はプロセスを終了することができる。プロセスを終了することによって、制御装置は、通常動作(すなわち、決定ブロック2602での水分検出に応答して導入された、低減された/制限された/無効にされた動作パラメータ制限なしの動作)に戻ることができ、及び/又は加湿器の元の動作パラメータ(すなわち、制御装置が決定ブロック2602に進む前)に戻ることができる。代替的に、プロセスを終了した後、制御装置は、同じ又は別の水分検出プロセスを繰り返すことができる。
【1169】
本明細書に開示される水分管理応答は、システム内の水分をよりよく管理するようにシステムを制御し得る。水分管理応答は、構成要素内の水分がこれ以上増加しないことを保証し得る(例えば、凝縮水がこれ以上形成されないことを保証するように)。水分管理はまた、凝縮水の再蒸発を可能にする場合もある。これにより、例えばさらに後述する乾燥戦略を介して、導管が乾燥することが可能になり得る。
【1170】
絶対湿度の低減
図26~27は、加湿チャンバを流れるガスに付与される湿度(すなわち、絶対湿度)の量を低減することによって、湿気の検出に応答して、湿気を除去する、及び/又はさらなる湿気の発生を防止するために、加湿器の動作を更新する加湿器制御装置の例示的な方法2604を示す。
図26の方法2604に示すように、制御装置は、ガスの流れの絶対湿度目標を下げることができる。絶対湿度の低下は、チャンバ出口露点温度を低下させることができ、これは露点温度とガスの温度との間により多くのバッファを提供し得る。絶対湿度がより低いが同じ温度に加熱されたガスは、凝縮水が起こり始める前に、より多くの冷却を維持できる可能性がある。
【1171】
図27に示すように、制御装置は、ヒータプレートの出力を低下させることによって、ステップ2704で絶対湿度目標を低下させることができる。ヒータプレート出力の低下は、制御装置がヒータプレートの以下の動作パラメータのうちの少なくとも1つを変更することによって達成することができる:設定点(例えば、チャンバ出口温度設定点又はヒータプレート温度設定点)の低減、及び/又はヒータプレートへの電力の低減、又はヒータプレートへの電力の制限(又は無効化)。例えば、湿度目標を低下させることにより、例えばチャンバ出口露点設定点を約37℃から約36℃、約35℃、約34℃等に低下させることができる。
【1172】
制御装置は、ステップ2704からのヒータプレートの変更された動作パラメータを、ステップ2706においてタイマを使用して予め定義された時間維持することができる。予め定義された時間の後、制御装置は、決定ブロック2708において、決定ブロック2612を参照して上述したように、過剰水分が存在するか否かを再評価することができる。過剰水分が依然として存在する場合、制御装置は、ステップ2704に戻ることができる。過剰水分がもはや存在しない場合、制御装置は、プロセス2604を終了することができる。プロセス2604を終了することによって、制御装置は、通常動作に戻り、及び/又はガスの流れの元の絶対湿度目標に戻ることができる。
【1173】
相対湿度の低下
図26及び28は、ガスの相対湿度を低下させることによって、水分の検出に応答して、水分を除去し、及び/又はさらなる凝縮水の発生を防止するために、加湿器の動作を更新する加湿器制御装置の例示的な方法2606を示す。ガスの合計水担持能力に対する水蒸気量又は湿度は、相対湿度(「RH」)である。ガスの相対湿度を低減することで、ガスの流れから水蒸気が凝縮する前に冷却を行うための追加のバッファを提供することができる。さらに、相対湿度を低減すると、ガスの飽和度が低くなる。従って、所与の湿度に関して、ガスが冷却されると(例えば、冷たい通風により)、凝縮水前にガスが冷却される許容範囲が広くなる可能性がある。
【1174】
加湿器制御装置は、加湿器のヒータプレート及び/又は導管(例えば、吸気導管)の少なくとも1つのヒータワイヤの1つ又は複数の動作パラメータを変更することによって、相対湿度目標を低下させることができる。ステップ2804で
図26及び28の方法2606に示されるように、制御装置は、ヒータワイヤの動作パラメータ、例えば、ヒータワイヤの電力又はデューティサイクル、及び/又は患者端部温度設定点を増加させて、ガスを加熱することができ、これにより、一定の絶対湿度を仮定して、ガスの流れの水蒸気担持能力を上昇させることができ、それによって相対湿度目標を低下させることができる。ステップ2804において、加湿器制御装置は、追加的又は代替的に、ヒータプレートの動作パラメータ、例えば、ヒータプレート温度設定点及び/又はヒータプレートへの電力を低下又は制限することができる。代替的に、ヒータワイヤ制御の変更に加えて、ヒータプレートは、さらに後述するように、タイマに基づく一時的な期間の間、無効にされ得る。
【1175】
制御装置は、ステップ2804におけるヒータプレート及び/又はヒータワイヤの変更された動作パラメータを、ステップ2806でタイマを使用して予め定義された時間維持することができる。予め定義された時間の後、制御装置は、決定ブロック2808において、決定ブロック2614を参照して上述したように、決定ブロック2802において過剰水分が存在するか否かを再評価することができる。過剰水分が依然として存在する場合、制御装置は、ステップ2804に戻ることができる。過剰水分がもはや存在しない場合、制御装置は、プロセス2606を終了することができる。プロセス2606を終了することによって、制御装置は、通常動作に戻り、及び/又はガスの流れの元の相対湿度目標に戻ることができる。
【1176】
相対湿度目標の低下は、呼吸回路における凝縮水の形成を低減するために、保育器と共に使用される新生児マルチゾーン呼吸回路において実施することができる。このような加湿システム(本明細書に開示されるようなゾーン加熱機能を含むことができる)では、吸気導管の第1のセグメントは保育器の外部にあり、周囲環境に曝されることができ、吸気導管の第2のセグメントは保育器の内部にある。例えば、本明細書及び国際公開第2014/077706 A1号(その開示内容は参照により本明細書に組み込まれる)に開示されているマルチゾーン加熱が可能な導管を使用することができる。同様に、導管の第1及び第2のセグメントは、独立して又は異なって加熱することが可能であり得る。保育器の環境は、周囲環境よりも暖かい可能性がある。従って、ガスの流れが導管の第2のセグメント内で冷却され凝縮する可能性は低くなる可能性がある。特に導管が患者端部センサしか有していない場合には、2つの環境におけるガスの流れの温度を決定することが困難な場合がある。さらに、チャンバ出口センサは、導管の始点におけるガスの測定のみを可能にし、保育器の直前における導管の位置におけるガスの測定を可能にしない場合がある。相対湿度目標を下げることで、制御装置はより正確に導管を加熱し、凝縮水を低減又は防止することができる。本明細書で開示される水分検出システム及び方法を使用して導管の第1のセグメントで水分が検出された場合、制御装置は、第2のセグメントのヒータワイヤへの電力を変更することなく、第1のセグメントのヒータワイヤへの電力を増加させることができる。これは、第2のセグメントへの電力が影響を受けず、第1のセグメントにおける水分の検出に応答して過度に加熱されない可能性があり、その結果、患者端部におけるガスの温度がより正確に制御される可能性があるため、有益であり得る。
【1177】
さらに、この相対湿度目標の低下は、例えば、吸気導管の一部にブランケットが意図せずに被せられているマルチゾーン成人呼吸回路にも適用可能である。導管内の位置(例えば、患者端部)にある少なくとも1つの温度センサが通常動作時よりも高い値を読み取る場合、ヒータワイヤによるガスの加熱が低減され、凝縮水が発生する可能性がある。これが発生すると、すべてのヒータワイヤへの電力を低減するのではなく、温度センサがより高い温度を読み取る呼吸回路の部分が、電力を低減され得る。
【1178】
乾燥戦略
上述したように、呼吸回路の導管は、水蒸気透過性材料及び/又は液体透過性材料を含むことができる。この水蒸気透過性材料及び/又は液体透過性材料は、構成要素、例えば導管の壁の一部とすることができる。この透過性材料の例を
図4Bに示す。
図4Bの吸気導管のビーズ405は、水蒸気透過性材料及び/又は液体透過性材料を含むことができる。代替的又は追加的に、加湿システムの他の構成要素(例えば、コネクタ、アダプタ、及び/又は患者インタフェース若しくは患者インタフェース接続チューブ)、又はチューブの他の構成要素(中空の細長い部材など)は、水蒸気透過性材料及び/又は液体透過性材料を含むことができる。
【1179】
ビーズ405を例として使用すると、加湿器制御装置は、まず、水蒸気透過性材料及び/又は液体透過性材料が水で飽和されることを許容するか又は水蒸気透過性材料及び/又は液体透過性材料が水で飽和されるように追いやることによって、導管内の水分を除去し、次に、導管のヒータワイヤに電力を供給して、ビーズ405から大気中への水の移動(例えば、蒸発又は溶液拡散による)を引き起こすことができる。
【1180】
図26及び29は、水分管理応答の一例として、導管乾燥戦略の例示的な方法を示している。制御装置は、1つ又は複数のヒータを制御して、導管の乾燥(すなわち、凝縮水の除去及び/又は構成要素及び/又は水蒸気透過性材料及び/又は液体透過性材料中の水分の除去)を制御し得る。これらの戦略は、例えば蒸発又は大気への溶液拡散を介して、構成要素及び/又は水蒸気透過性材料及び/又は液体透過性材料の乾燥速度を増加させ、水蒸気透過性材料及び/又は液体透過性材料を介して構成要素から水分を除去することができる。乾燥速度は、水分(例えば、凝縮水及び/又は水蒸気透過性材料及び/又は液体透過性材料中の水分)が、構成要素から水蒸気透過性材料及び/又は液体透過性材料を横切って大気へ、及び/又は水蒸気透過性材料及び/又は液体透過性材料から大気へ移動することができる速度である。決定ブロック2902において過剰水分(例えば、凝縮水の存在)を検出すると、加湿器制御装置は、ステップ2904において、ヒータワイヤのデューティサイクル又は電力を減少させ得る。例えば、ヒータワイヤデューティサイクルは、約0~10Wの間の任意の値に低減され得るか、又はヒータワイヤ電力密度は、約3.0W/m~約7.0W/mに低減され得る。
【1181】
次いで、制御装置は、所定の閾値に達するまで、(例えば、少なくとも1つのセンサ信号、すなわち静電容量に少なくとも部分的に基づく構成要素内に存在する水分の量を示す値を介して)水分を監視することができる。例えば、閾値は、水蒸気透過性材料及び/又は液体透過性材料(例えばビーズ)が水分で完全に飽和していることを示す所定の最大値の約80%と約100%の間の範囲、又は約50%超、又は約60%超、又は約70%超の値を有するパーセンテージ閾値であり得る。所定の閾値は、水蒸気透過性材料及び/又は液体透過性材料の所定の水分飽和に関連してもよい。場合によっては、制御装置は、静電容量に基づいて加熱動作パラメータを制御して、乾燥速度を制御し得る。乾燥速度は、水蒸気透過性材料を通る水の移動速度及び/又は液体透過性材料を通る水の蒸発速度に関連し得る。例えば、制御装置は、乾燥速度に対応し得るセンサ出力(又は例えば水分を示す値)に達するように、ヒータワイヤの動作パラメータを制御し得る。水分の量が所定のレベルを超えて検出された場合、制御装置は、構成要素を乾燥させる試みにおいて、少なくとも1つの動作パラメータを変化させ得る。このような変化には、少なくとも1つの動作パラメータを繰り返し又は周期的に増加及び減少させること、又は少なくとも1つの動作パラメータの振幅を経時的に変化させること、及び/又は少なくとも1つの動作パラメータを増加及び減少させる頻度を変化させることが含まれ得る。
図26に示すように、制御装置は、ステップ2904の後に予め定義された時間タイマを作動し、閾値に達したと仮定することができる。さらに又は代替的に、
図29に示すように、制御装置は、ステップ2904の後の決定ブロック2906において、ビーズ及び/又は回路の静電容量及び/又は水分が所定の閾値よりも大きいかどうかを決定することができる。制御装置は、ステップ2904の後に、決定ブロック2906を連続的又は断続的に実施することができる。ビーズ及び/又は回路の静電容量及び/又は水分が所定の閾値よりも大きくない場合、制御装置は、ステップ2904に戻って、少なくとも1つの動作パラメータをさらに低減及び/又は維持し得る。
【1182】
制御装置が、ビーズ及び/又は回路の静電容量及び/又は水分が所定の閾値よりも大きいと判定した場合(及び/又は所定の時間が経過した場合)、ステップ2908において、制御装置は、少なくとも1つの動作パラメータ、例えばヒータワイヤデューティサイクル又は電力を増加し得る。ヒータワイヤ動作パラメータ、例えばヒータワイヤ電力又はデューティサイクルは、提供される電力が約15~20W又はそれ以上であるように増加され得るか、又はヒータワイヤへの電力密度が約10W/m~約14W/mに増加され得、水蒸気透過性材料及び/又は液体透過性材料から導管周囲の周囲環境へ水分を追い出す。制御装置は、ステップ2908の後に予め定義された時間タイマを作動し、水蒸気透過性材料及び/又は液体透過性材料が乾燥度閾値まで乾燥したと仮定することができる。乾燥度閾値は、静電容量が約50%未満、又は約40%未満、又は約30%未満、又は約20%未満、又は約15%未満、又はそれ未満、或いはその他となったときであり得る。さらに又は代替的に、
図29に示すように、制御装置は、決定ブロック2910において、水蒸気透過性材料及び/又は液体透過性材料及び/又は回路の静電容量及び/又は水分が乾燥度閾値より低いかどうかを決定することができる。制御装置は、ステップ2908の後に、決定ブロック2910を連続的又は断続的に実施することができる。水蒸気透過性材料及び/又は液体透過性材料及び/又は回路の静電容量及び/又は水分が乾燥度閾値よりも低くない場合、制御装置は、ステップ2908に戻って、ヒータワイヤデューティサイクル又は電力をさらに増加させ、及び/又は増加したヒータワイヤデューティサイクル又は電力をより長い期間維持し得る。制御装置は、検出された水分量(又はその指標)が許容可能であるか、又は乾燥度閾値を下回るまで、このプロセス又は同等のプロセスの変形を複数回繰り返し得る。乾燥度閾値は、提供された例に限定されるものではなく、患者の安全にとって許容可能であると決定され得るレベルであり得る。
【1183】
制御装置が、水蒸気透過性材料及び/又は液体透過性材料及び/又は回路内の検出された水分量が乾燥度閾値よりも低いと判定した場合、制御装置は、決定ブロック2912において、決定ブロック2616を参照して上述したように、決定ブロック2902において、検出された水分レベルを閾値と比較することなどによって、加湿システム内に過剰水分(すなわち、システムの構成要素内の凝縮水及び/又は水蒸気透過性材料及び/又は液体透過性材料内の水)が存在するかどうかを再評価することができる。例えば、閾値は、パーセンテージ閾値、例えば、0%、15%、又は20%、又はその間の任意の値であり得る。過剰水分が依然存在する場合、制御装置はステップ2904に戻ることができる。過剰水分がもはや存在しない場合、制御装置は、プロセス2608を終了することができる。プロセス2608を終了することによって、制御装置は、通常動作に戻り、及び/又はヒータワイヤの元の動作パラメータに戻ることができる。
【1184】
いくつかの実施形態では、水蒸気透過性材料及び/又は液体透過性材料中の水分は、一定時間後であっても、決定ブロック2906において飽和に達しないことがある。これは、過剰水分がなくなったことを示している可能性があり、通常の動作が再開され得るか、又は凝縮水管理措置が終了される可能性がある。さらに、静電容量閾値は、既知の最大容量に対するパーセンテージなどの絶対値に基づいていない場合がある。静電容量閾値は、相対勾配閾値であってもよい。すなわち、制御装置は、水蒸気透過性材料及び/又は液体透過性材料が飽和しているか乾燥しているかを判定するために、静電容量の変化率を特定してもよい。例えば、制御装置は、静電容量のプラトー又はロールオフ、又は水分量を示す値が特定されたときに、ビーズが飽和していると判定し得る。
【1185】
ヒータワイヤ電力を増加又は減少させるタイミングを決定するこのような方法は、本明細書に開示される異なる導管モデルにわたって普遍的であり得、及び/又は例えば製造上の不整合による誤差を排除し得る。呼吸チューブによる加湿動作を実行する前に、制御装置は、制御装置が1つ又は複数のパラメータ(例えば、少なくとも静電容量)をチェックして一連の「ベースライン」パラメータ値を確認する自己較正プロセスを実行し得る。自己較正プロセスには、任意に、人間による対話が含まれる場合がある。例えば、異常なパラメータ値が特定された場合、制御装置によって手動チェックが要求されることがある。
【1186】
自動凝縮水排出
本明細書で開示される加湿システムは、凝縮水を収集し、及び/又は凝縮水を加湿チャンバに向かって戻すように搬送できる水分排出アセンブリをさらに含み得る。水分排出アセンブリは、加湿システム内(例えば、呼吸回路内)で形成された凝縮水を収集することができる水トラップを含むことができる。アセンブリは、呼吸回路内の様々な位置に位置決めされた1つ又は複数の制御可能な弁をさらに含むことができる。このアセンブリは、加湿器制御装置と通信することができ、この制御装置は、閾値量の水分の検出に応答して、1つ又は複数の水トラップ又は他の適切な収集デバイスに凝縮水を排出するように弁を選択的に作動させることができる。この閾値は、本明細書で開示される他の水分管理措置の閾値と同じであってもよいし、同じでなくてもよい。
【1187】
吸気導管の場合、水トラップは、吸気導管に沿った任意の位置に位置決めすることができる。さらに、いくつかの実施形態では、複数の水トラップを使用することができる。その位置は、水分が溜まりやすい(例えば、導管のたるみによる)加湿器出口と患者との間の距離の約4分の1の位置、又は従来の臨床配置における呼吸回路の吸気部分の物理的に最も冷たい地点(従って、水分が蓄積しやすい位置)であり得る。その位置はまた、一般的に下流の位置よりも低温である可能性があるが、その理由はガス流は移動する際に呼吸導管によって加熱されるためである。
【1188】
呼気導管の場合、水トラップは人工呼吸器(又は他のガス源)に近接して、又は患者と人工呼吸器との間の距離の約4分の3の位置に位置決めすることができる。
【1189】
水分は、例えば凝縮水の形で、加湿チャンバに戻すことができる。これは導管自体から直接であっても、水トラップを経由してもよい。水分排出アセンブリは、収集された水分をチャンバに戻すように搬送することができる水分搬送アセンブリを含むことができる。水分搬送アセンブリは、搬送導管及び/又はポンプを含むことができる。例えば、水分を搬送するために蠕動ポンプを使用することができる。加えて、及び/又は代替的に、蠕動ポンプを逆に作動させて、水分を導管に送り返し、ガスの流れの絶対湿度を高めることができる。例えば、蠕動ポンプは集めた凝縮水を超音波気化器に送ることができ、超音波気化器は凝縮水を気化させて空気中の液滴にする可能性がある。これは、導管内の凝縮水の量を低減し、ガスの絶対湿度をさらに高める可能性がある。
【1190】
図26と30は、自動凝縮水排出のための例示的な方法を示している。決定ブロック2602、3002における過剰水分の検出に応答して、制御装置は、ステップ3004において、1つ又は複数の凝縮水排出弁を作動させることができる。制御装置は、ステップ3006において、タイマを使用して、予め定義された時間の間、弁を開位置に維持することができる。予め定義された時間の後、制御装置は、決定ブロック2618、3008において、決定ブロック2618を参照して上述したように過剰水分が存在するかどうかを再評価することができる。過剰水分が依然として存在する場合、制御装置は、ステップ3004に戻ることができる。過剰水分がもはや存在しない場合、制御装置は、プロセス2610を終了することができる。プロセス2610を終了することによって、制御装置は、1つ又は複数の弁を閉じることができる。
【1191】
チャンバ溢流検出
制御装置は、代替的に又は追加的に、本明細書に開示された水分検出を使用して、チャンバの溢流を検出することができる。チャンバから呼吸回路、例えば吸気導管への水の溢流は、チャンバの過度のファイリング、又は例えば病院内での搬送中のチャンバの傾きにより発生する可能性がある。吸気導管に溢れた水は、本明細書に記載の水分検出システム及び方法のいずれかによって検出することができる。いくつかの実施形態では、追加的又は代替的に、水分感知は、ガス源と加湿器との間に位置決めされるドライライン又は気体供給ライン導管のチャンバ端部又はその近傍で、又はチャンバ入口自体で実行されてもよく、これはドライライン導管への溢流を検出し得る。少なくとも1つの水分検出センサが配置される構成要素は、加湿チャンバの出口付近に配置されてもよい。加湿器制御装置は、少なくとも1つの閾値と、構成要素内に存在する水分量を示す少なくとも1つの値との比較に基づいて、チャンバの溢流事象を判定することができる。チャンバ溢流事象に関連する少なくとも1つの閾値は、上述の水分管理方法に関連する閾値よりも高い。例えば、制御装置は、水分量を示す変数の変化を検出することができる。この用途では、制御装置は、測定された静電容量の勾配の急激な変化を検出し得、これは、吸気導管内の水分量の急激な増加を示すことができる。或いは、制御装置は、測定された静電容量の一貫した/安定した高レベルに基づいて、溢流状態を検出することができる。或いは、制御装置が水分の蓄積位置に関連する情報を受信するように適合されている場合、制御装置は、ガス流路に沿って、例えば導管に沿って、さらに離れた位置と比較して、加湿器に近接した位置における比例して高い測定静電容量に基づいて、溢流状態を識別し得る。
【1192】
さらに、及び/又は代替的に、制御装置は、過剰水分及び/又は溢流状態の通知又は警報(例えば、音響的及び/又は視覚的)を生成し得る。通知又は警報は、加湿器によって発生させることができ、及び/又は接続された人工呼吸器、中央監視システム、遠隔デバイス、又は加湿器と通信する任意の他の適切なデバイスに出力することができる。
【1193】
湿度制御
本明細書に開示される水分検出を使用して、制御装置がガスの流れの湿度を決定する(推定することを含むことができる)ことにより、湿度制御を改善することができる。制御装置は、少なくとも1つの水分検出信号又は信号プロセスをフィルタリングして、信号の湿度成分に関連する成分を抽出することができる。湿度は、相対湿度、絶対湿度、又は露点であり得る。制御装置は、目標湿度を制御するために、湿度に基づいて加湿器及び/又は導管のヒータを制御することができる(例えば閉ループ制御を介して)。
【1194】
水分が検出された場合、制御装置の湿度感知アルゴリズムは、既知の絶対湿度においてガスが相対湿度100%であると仮定するか、又は湿度を制御するための別の制御メカニズムを使用し得る。代替的又は追加的に、制御装置は、水分の検出及び患者端部温度(又は導管内の他のガス温度)に基づいて、能動的又は受動的に露点を決定することができる。
【1195】
湿度制御のために本明細書に開示される水分検出を使用して、ガスの流れの湿度をより細かく制御することができる。制御装置は、ガスの流れの湿度に基づいて湿度を制御することができ、及び/又はガスの流れの湿度を決定又は推定できる場合には、湿度制御を簡略化することができる。例えば、加湿液によって加えられる必要があり得る湿度の量をより正確に決定することができ、決定又は推定された露点を使用して、相対湿度100%を超えることなく加湿を最大化するようにヒータプレートの電力をより正確に制御することができる。別の例では、呼吸導管のヒータワイヤへの電力をより正確に制御して、ガス温度を決定又は推定露点より上に維持し、それによって凝縮水の形成を防止することができる。
【1196】
凝縮水は、以下の等式が成り立つ場合に形成される可能性がある:ガス温度=露点温度(相対湿度100%において)。制御装置は、水分が検出されない場合、ガス温度が露点を超えていると仮定し、この決定に基づいて加湿器の動作を制御することが可能であり得る。加湿器制御装置は、上記の等式を受動的又は能動的にテストすることができる。例えば、制御装置は、凝縮水が形成されるのを待つか(受動的)、又は制御装置は、凝縮水が発生するように能動的に誘導して(能動的)、露点温度を決定又は推定することができる。受動的アプローチには、制御装置の水分検出モジュールを定期的にポーリング又はその他の方法でチェックすることが含まれ得、能動的アプローチには、凝縮水が形成されるように気液状態変化を誘発するのに十分な少量だけガス温度を低下させるために、ヒータワイヤへの電力を一時的に低下させることが含まれ得る。患者端部温度、又は一般的なガス温度は、同時に監視することができる。
【1197】
図31Aは、ガスの流れの露点温度を決定又は推定する例示的な受動的方法を示す。制御装置は、本明細書に開示される水分検出システム又は方法のいずれかを使用して、決定ブロック3102において所定レベルの水分が存在するかどうかを決定することができる。加湿器が、決定ブロック3102において所定レベルの水分が存在すると決定した後、制御装置は、ステップ3104において、患者端部温度センサ3104から読み取り値を取得することができる。次に、制御装置は、ステップ3106において、ガスの流れの露点温度を決定又は推定することができる。決定又は推定された露点温度は、患者端部温度センサからの読み取り値であり得る。制御装置は、ステップ3108でタイマを使用して一定時間待機してから、ステップ3102に戻って受動的方法を再開することができる。
【1198】
図31Bは、ガスの流れの露点温度を決定又は推定する例示的な能動的方法を示している。
図31Bの方法は、
図31Aの受動的方法の全てのステップを含み、さらに決定ブロック3102の前のステップ3100において、制御装置がヒータワイヤのデューティサイクル若しくは電力又は患者端部温度設定点を下げるように構成されている。このステップは、凝縮水の形成を誘導することができる。例えば、患者端部温度設定点は、約37℃から約36℃、約35℃、約34℃等に下げることができる。制御装置は、決定ブロック3102において水分が検出されるとすぐに、ステップ3103において、元のヒータワイヤのデューティサイクル若しくは電力又は患者端部温度設定点(すなわち、
図31Bの方法を実施する前の動作パラメータ値)に戻すことができる。患者端部温度センサからの温度読み取り値は水分検出と同時に読み取られるため、凝縮水が形成され始める時点に特定の温度を相関させることができる可能性がある。
【1199】
湿度感知のさらなる2つの応用例、ガス源又は室内取り込み空気検出、及び水蒸気透過性材料及び/又は液体透過性材料による湿度検出について、以下により詳細に記載する。
【1200】
ガス源/室内取り込み空気検出
圧縮ガス源(例えば、ボトル又は壁源)からの乾燥空気とは異なり、周囲空気又は「室内」空気は、固有の湿度レベルを有する。加湿器は、ガス源がボトル源又は壁源の場合は凝縮水を生じないと予想され得るが、ガス源が室内の空気を取り込む人工呼吸器の場合は凝縮水を生じると予想され得る選択された出力レベルで動作し得る。加湿器は、加湿器が加湿チャンバに収容された加湿液の加温を開始する前に、室内の空気の湿度を測定する湿度センサを備えていない場合がある。室内取り込み型人工呼吸器(例えば、室内空気を取り込む人工呼吸器)を加湿器とともに使用する場合、加湿器は流入湿度を知らないため、チャンバを流れるガスの流れに過剰な絶対湿度/水分を加える可能性がある。ガスの流れに加えられる過剰な水分の量は、吸気チューブ内での凝縮水の形成を増加させる可能性がある。
【1201】
本開示の水分検出は、ボトル源、壁源、又は室内空気取り込み型ガス源が加湿器と共に使用されているかどうかを検出するために使用することができる。例えば、周囲空気の湿度は、加湿器が加湿チャンバによって収容された加湿液を加温し始める前に、導体間の静電容量から推定することができる。或いは、加湿器は、ガス源がボトル源又は壁源である場合には凝縮水を生じないと予想され得るが、ガス源が室内の空気を取り込む人工呼吸器である場合には凝縮水を生じると予想され得る選択された出力レベルで、最初に所定の期間動作し得る。ガス源の種類は、所定期間後に吸気チューブの導体間の静電容量を測定することにより決定することができる。
【1202】
さらに、ガス源の検出に基づいて、湿度制御は変更する場合がある。通常の制御では、制御装置は目標湿度、例えば露点温度37℃の特定の露点に制御し得る。制御装置は、流入ガスに湿度がないと仮定し得る。また、制御装置は、患者端部温度を露点温度より高い温度(例えば40℃、これは露点温度より3℃高い可能性がある)に設定する場合がある。このような状況下で凝縮水が発生した場合、流入ガスに湿度が存在する可能性があり、またガス源が室内取り込み型人工呼吸器である可能性があるため、目標湿度が高すぎる可能性がある。ガス源が室内取り込み型人工呼吸器である場合、制御装置は、相対湿度を100%と仮定して、チャンバ出口設定点が露点に等しいと仮定し得るため、チャンバ出口設定点に基づく制御を実行し得る。制御装置はまた、チャンバ出口温度制限、例えば40℃、42℃、又は44℃を適用し得る。ガスが乾燥している場合、制御装置は通常の湿度制御(すなわち、特定の露点への制御)を実行することができる。
【1203】
適切なレベルの加湿を提供するために、制御装置は、チャンバ入口温度に応じて、チャンバ出口温度を所望の露点温度まで変化させることができる。例えば、チャンバ入口におけるガス流の温度が37℃であると測定された場合、制御装置は、チャンバ出口温度を少なくとも37℃以上となるように制御し、ガスを十分に加湿することができる。上述したように、水分が検出された場合、ガスの温度は露点に等しくなる。この情報を用いると、同じ十分なレベルの湿度を維持するために、患者端部温度を(例えば)37℃に制御することは安全であると仮定することができる。
【1204】
水蒸気透過性導管及び/又は液体透過性導管
加えて又は代替的に、相対湿度又は絶対湿度の検出又は感知は、例えば、
図26及び29を参照して上述したように、ヒータワイヤの動作パラメータを変更することによって、湿気を除去するためにビーズ(又は水蒸気透過性及び/又は液体透過性材料を含む任意の他の構成要素)の通気性を制御するために使用することができる。例えば、静電容量に基づく水分検出システム及び方法(又は本明細書に開示される他の水分検出システム及び方法)は、(水分の検出に加えて又は水分の検出に代えて)湿度を検出するように調整されてもよい。
【1205】
上述のように、静電容量又はその変化の大きさ(すなわち、閾値)は、湿度感知と比較すると、水分検出の方が複数桁大きい。加湿システムは、それぞれ水分又はガス湿度を感知する目的で調整された容量性感知ハードウェアに選択的に接続され得る周波数構成要素(例えば、RC、RL、LC、又はRLC、或いは受動及び/又は能動エネルギー蓄積構成要素の組み合わせを含む他の回路)を選択又は拒絶するための複数のフィルタを含み得る。1つ又は複数の制御可能なスイッチは、必要に応じてこれらの回路のオン・オフを切り替えることができる。フィルタ、例えば同調回路は、ソフトウェアでデジタル的に実装されてもよい。
【1206】
上述したように、いくつかの水蒸気透過性材料にとって、材料を横切る水の移動速度を決定する1つの要因は、導管の内外の環境間の相対湿度(「RH」)勾配の少なくとも関数である。水はRHの高いエリアから低いエリアへと移動する傾向がある。従って、湿度感知ハードウェアと制御装置を使用して、導管内部とそれに沿ったRHが常に外部より高くなるようにし、水が導管内部から外部へ移動するようにすることができる。本明細書に開示された露点温度の決定又は推定を使用して、制御装置は、導管の長さに沿ってこのRH勾配を維持又は制御して、導管に沿った通気性を維持又は制御することができる。例えば、ヒータワイヤは、本明細書に開示される湿度感知に基づく大気の想定RHレベルを上回り得るガスのベースラインRHを維持するように電力を供給されることができる。
【1207】
センサ代替/追加フィードバック
さらに、又は代替的に、制御装置は、本明細書に開示される水分感知及び/又は湿度検出を使用して、特定のセンサなしでは利用できない可能性のある他の情報を取得することができる。このような情報を得る能力は、ガスの送達を効果的に制御するために必要なセンサの数を減らすことができ、これによりコスト削減の利点とシステムの複雑性の低減が提供され得る。
【1208】
エンタルピーの推定
比エンタルピーなどのエンタルピーは、露点温度の関数である。潜熱は、乾熱よりもエンタルピーに寄与し(つまり、ガスの温度に基づく)、例えば
図31A~31Bのステップ3106から得られる露点温度から計算又は推論することができる。露点温度は、例えば
図31A~31Bを参照して上述した湿度感知プロセスを実施することによって計算又は推定することができる。一例として、エンタルピーは以下の式を用いて推定することができる:
ガスの比湿度=(M
wv/M
air)(P
sat(T
d)/(P-P
sat(T
d))
式中、M
wvは水蒸気の分子量、M
airは乾燥空気の分子量、P
sat(T
d)は露点での飽和蒸気圧、Pは大気圧(101.325kPaと仮定)である。P
sat(T
d)は、式P
sat(T
d)=(611.21)xe^((18.678-T/234.5)(T/(T+257.154)))を用いて計算することができ、式中、Tは単位℃におけるガスの温度である。
【1209】
制御装置は、決定された露点又は推定された露点に基づいて推定エンタルピーを決定し、必要に応じて、露点温度目標を制御して、ユーザに送達されるエンタルピーを低減することができる。このエンタルピー推定は、加湿器制御装置の加熱要素(ヒータプレート及び/又はヒータワイヤ)制御システムにおいて使用され、1つ又は複数の安全限界を超えるエンタルピーが、通常の使用シナリオにおいて患者に送達されないようにすることができる。安全限界の例としては、規格で定義された安全限界を挙げることができる。さらに、又は代替的に、エンタルピー推定を追加又は既存のセンサ(例えば、温度センサ及び/又は流量センサ)と組み合わせて、単一故障シナリオに対してより堅牢な機能安全システムを構築することができる。
【1210】
患者端部センサのない回路のフィードバック制御
患者端部センサ(例えば、温度センサ)がない回路の場合、患者端部で送達されるガスに関連する情報が制御装置にない可能性がある。しかしながら、制御装置は、複数の要因に基づいて、必要なヒータワイヤデューティサイクル/電力を決定し得る。これらの要因には、流量、目標患者端部温度、チャンバ出口温度、及び/又は目標患者端部温度とチャンバ出口温度との差が含まれ得る。本明細書に開示される適切な水分検出技術を採用することにより、入力信号が制御装置に利用可能になる可能性がある。
【1211】
実施態様によっては、入力信号は、水分の存在(例えば、閾値を超える)、水分の量/体積、及び水分が存在する場所(本明細書において開示される)のうちの1つ又は複数に関する情報を含み得る。
【1212】
一例では、水分(例えば、凝縮水)が検出されると、水分を低減するためにヒータワイヤ電力を増大することができる。検出された水分の量が閾値を下回ると、この電力調整は緩和することができる。閾値はまた、十分な量の水分が蒸発し得るか、又は本明細書に開示された水分管理措置の1つ又は複数に従い得ることを加湿システムが保証するように、計算された又は事前に決定された速度に基づいて徐々に緩和し得る。
【1213】
患者端部センサ入力を必要としない吸気チューブ加熱要素電力制御
水分の検出はガスの状態の尺度であるため、システムが吸気チューブ内に水分(例えば、凝縮水)が形成されたことを検出できる場合、いくつかの例では、患者端部のセンサは必要ない場合がある。これは、患者端部でセンサを使用することが望ましくない可能性がある状況において有益であり得る。このような状況には、センサが置かれた環境の影響を受ける可能性があるシナリオが含まれ得る。例えば、患者端部の温度センサは、保育器内に設置されることによって影響を受け、吸気チューブへの加熱が減少する可能性がある。このような吸気チューブへの加熱の低下は、凝縮水の発生につながる可能性があり、好ましくない場合がある。患者端部温度センサを設けない別の例示的な理由としては、導管のコストを低減することが考えられ得るが、これは患者の安全性とシステムの良好な性能が依然として制御され得る限り有益であり得る。
【1214】
図45は、水分の検出に応答して吸気チューブの加熱要素(例えば、ヒータワイヤ)への電力を制御するプロセス又は方法を示している。この方法は、最大ヒータワイヤ電力を提供することを伴うことができる。水分(例えば、凝縮水)が検出されなくなるか、又は水分(例えば、凝縮水)の存在が所定の閾値を下回ると、通常の制御を再開することができる。
図45に示すように、ブロック4510において、加湿システムの制御装置は、ヒータプレート設定点(例えば、温度設定点)を設定し得る。ブロック4520において、制御装置は、水分(例えば、凝縮水)が検出されたか否かを判定し得る。この判定は、制御装置が凝縮水の基準値を測定することを含む場合がある。この判定は、さらに、制御装置が、測定された凝縮水の基準値が、(例えば、所定の閾値又は閾値範囲を上回るか又は下回ることによって)予想される凝縮水の基準値を満たすかどうかを判定することを含む場合がある。この判定は、患者端部又は加湿システムのチャンバの出口にあるセンサからの入力なしに行うことができる。測定された凝縮水の基準値が所定の閾値又は閾値範囲よりも大きい場合、測定された凝縮水の基準値は期待される凝縮水の基準値を満たさない可能性がある。制御装置が水分を検出した場合(例えば、測定された凝縮水基準値が所定の閾値を上回る場合)、ブロック4530において、制御装置は、吸気チューブ加熱要素への電力を増加し得る。制御装置が水分を検出しない場合(例えば、測定された凝縮水の基準値が所定の閾値を下回る場合)、ブロック4540において、制御装置は、加熱要素への電力を減少させるか、又は維持し得る。ブロック4550において、制御装置は、吸気チューブ加熱要素への電力が最大であるか否かを判定し得る。吸気チューブ加熱要素への電力が最大である場合、ブロック4560において、制御装置は、加熱要素への電力が最大であるときに、加湿システムの加湿器のヒータプレートの設定値を低減し得る。これには、測定された凝縮水が期待される凝縮水基準値を満たすまで、ヒータプレートの設定値を下げることが含まれ得る。これには、ヒータプレートの設定値をそれ以上上げないことも含まれ得る。吸気チューブ加熱要素への電力が最大でない場合、ブロック4570において、制御装置は、ブロック4510に戻る前に所定時間待機し得る。
【1215】
特定の吸気チューブは、吸気チューブの異なるセクションを独立に通電又は制御(例えば、そのセクションへの電力を増加)して、特定のセクションの水分を除去するように配置された加熱要素を含み得る。このような吸気チューブの例は、新生児用途又はその他の成人用途において使用され得るデュアルゾーン吸気チューブである。デュアルゾーン吸気チューブは、保育器と共に使用することができる。保育器内にあることが意図されるチューブのセクションは、「アウターセクション」と呼ばれることがある。アウターセクションはチューブの患者端部に近い。保育器の外側にあることが意図されるチューブの部分は、「インナーセクション」と呼ばれることがある。インナーセクションはチューブのチャンバ端部に近い。
図3Aの1つ又は複数の中間コネクタに関して上述したように、チューブのセクションの極性に応じて、チューブの異なるセクションを加熱することができる。チューブ全体(インナーセクションとアウターセクションの両方を含む)は、チューブを加熱するように設計された加熱回路の「アウターループ」によって給電される。インナーセクションは、加熱回路の「インナーループ」によって給電される。吸気チューブのこれらの異なるセクションで水分(例えば、凝縮水)を測定することは有利である可能性がある。アウターセクションで水分が検出された場合、加湿システムの制御装置は、アウターループへの電力を増加させて、アウターセクションに蓄積された水分を低減させ得る。インナーセクションで水分が検出された場合、制御装置は、アウターループへの電力を増加させる代わりに、インナーループへの電力を増加させ得る。インナーループへの電力だけを増加させることで、アウターセクションを過熱する可能性を減らすことができ、アウターセクションは、アウターセクションが保育器内にあるため、インナーセクションよりもすでに高温になっている可能性がある。
【1216】
図46は、水分の検出に応答してデュアルゾーン吸気チューブの加熱要素への電力を制御するプロセス又は方法を示す。ブロック4610において、加湿システムの制御装置は、ヒータプレートを設定点(例えば、温度設定点)に設定し得る。ブロック4620において、制御装置は、呼吸チューブのアウターセクションにおいて水分が検出されたか否かを判定し得る。この判定は、制御装置が、測定された凝縮水の基準値が(例えば、所定の閾値を上回る又は下回ることによって)期待される凝縮水の基準値を満たすかどうかを判定することをさらに含み得る。この判定は、患者端部又は加湿システムのチャンバの出口にあるセンサからの入力なしに行うことができる。測定された凝縮水の基準値が所定の閾値を上回る場合、測定された凝縮水の基準値は期待される凝縮水の基準値を満たさない可能性がある。水分が呼吸チューブのアウターセクションで検出された場合、ブロック4630において、制御装置は、呼吸チューブのアウターセクションの加熱要素に向けられる電力を増加させ得る。これにより、呼吸チューブ全体を加熱する電力が増加される可能性がある。水分が呼吸チューブのアウターセクションで検出されない場合、ブロック4640において、制御装置は、アウターループへの電力を低減し得る。ブロック4650において、ブロック4620におけるアウターセクションにおける水分の検出と同様に、制御装置は、呼吸チューブのインナーセクションにおいて水分が検出されるかどうかを決定し得る。水分が呼吸チューブのインナーセクションにおいて検出される場合、ブロック4660において、制御装置は、呼吸チューブのインナーセクション(すなわち、インナーループ)の加熱要素に向けられる電力を増加し得る。水分が呼吸チューブのインナーセクションで検出されない場合、ブロック4670において、制御装置は、インナーループへの電力を減少させ得る。ブロック4680において、制御装置は、インナーセクション又はアウターセクションのどちらかが最大加熱要素電力に達したかどうかを決定し得る。どちらかのセクションの加熱要素が最大電力限界に達している場合、ブロック4690において、制御装置は、加湿器のヒータプレートの温度設定値を低下させ得る。どちらのセクションの加熱要素も最大電力限界に達していない場合、ブロック4695において、制御装置は、ブロック4610に戻る前に所定時間待機し得る。
【1217】
流れセンサの交換
本明細書に開示される湿度感知を使用して露点温度を感知/推量する能力により、加湿器制御装置は、流量に関係なく、ガスの流れの飽和レベルに基づいて加湿器の動作を制御することができるため、加湿器制御装置は、様々な湿度性能制御及び水切れ検出のための流れセンサ入力をもはや必要としないかもしれない。そのため、チャンバ出口流れセンサを取り除くことができ、これにはコスト削減や製造容易性の向上などの利点がある。
【1218】
さらに、制御装置が、水が凝縮した呼吸回路内の少なくとも2つの位置に関する情報、及び呼吸導管に沿った温度勾配の知識を有する場合、制御装置は流量を決定し得る。
図32Aに示すように、加湿器制御装置は、ステップ3202において、第1の位置に関連付けられた第1のセンサから少なくとも1つの第1のセンサ信号を、及びステップ3204において、第2の位置に関連付けられた第2のセンサから少なくとも1つの第2のセンサ信号を受信し得る。各センサ信号は、第1又は第2の位置における水分のレベル又は量を示すことができる。制御装置は、ステップ3206において、少なくとも1つの第1の信号に基づいて第1の位置における水分のレベル又は量を示す第1の値を決定し、ステップ3208において、少なくとも1つの第2の信号に基づいて第2の位置における水分のレベル又は量を示す第2の値を決定することができる。各位置は、加湿システムの異なる構成要素に関連付けることができる。構成要素は、導管又はその一部、コネクタ(2つの導管を接続し得るか、又は吸気導管、呼気導管、及び患者インタフェース供給導管を接続するワイピースであり得る)、アダプタ、ガスの流れに曝される加湿チャンバの一部、及び/又は患者インタフェースのうちの1つ又は複数を含むことができる。加湿システムの通常動作中、第1の位置は第2の位置の上流にあることができる。例えば、第1の位置はチャンバ出口であり得る。第2の位置は、吸気導管の患者端部又は患者インタフェース供給導管の遠位端部又はその近傍であり得る。
【1219】
図32Bに示すように、
図32Aのステップを完了した後、制御装置は、第1及び第2の位置の温度センサからの読み取り値をそれぞれステップ3210、3212においてさらに受信することができる。決定ブロック3216において制御装置が最初に第1の位置で水分の第1の量を検出した場合、制御装置は、第2の位置での水分レベル又は量が第2の量未満であるかどうかを決定するために決定ブロック3220に進む前に、ステップ3218においてタイマを使用して一定期間待機することができる。決定ブロック3220において、第2の位置における水分のレベル又は量が第2の量未満である場合、制御装置は、第1及び第2の位置における温度読み取り値に基づいて、ステップ3222において、ガスの流量が特定の範囲内にあると決定することができる。
【1220】
一例では、制御装置は、呼吸回路ゾーンにおける水分の形成を検出することによって開始し、そのゾーンの患者端部温度を予想温度と比較し得る。そのゾーンの患者端部温度がチャンバ端部温度設定点より高く測定された場合、チャンバ出口を出るガスが飽和していると仮定すると、流量が増加するにつれて、水分(例えば、凝縮水)がチャンバ出口からますます遠くに形成される可能性がある。従って、水分が検出された位置に基づいて、流量を決定することができる。
【1221】
無流量検出
追加的又は代替的に、制御装置は、本明細書に開示された水分検出又は感知された湿度レベルを使用して、加湿器が、人工呼吸器、流れ発生器、及び/又はそれらに類するものであり得るガス源から流れが提供されずに(又は非常に低い流量で)動作していることを示し得る。
【1222】
図32Aに示すように、加湿器制御装置は、ステップ3202において、第1の位置に関連付けられた第1のセンサから少なくとも1つの第1のセンサ信号を受信し、ステップ3204において、第2の位置に関連付けられた第2のセンサから少なくとも1つの第2のセンサ信号を受信し得る。各センサ信号は、第1又は第2の位置における水分のレベル又は量を示すことができる。制御は、ステップ3206において、少なくとも1つの第1の信号に基づいて第1の位置における水分のレベル又は量を示す第1の値を決定し、ステップ3208において、少なくとも1つの第2の信号に基づいて第2の位置における水分のレベル又は量を示す第2の値を決定することができる。各位置は、加湿システムの異なる構成要素に関連付けることができる。さらに、第1及び第2の位置は、同じ構成要素(例えば、チャンバ端部及び導管の中間点又は患者端部)の別々の位置であり得る。構成要素は、導管又はその一部、コネクタ(2つの導管を接続し得るか、又は吸気導管、呼気導管、及び患者インタフェース供給導管を接続するワイピースであり得る)、アダプタ、ガスの流れに曝される加湿チャンバの一部、及び/又は患者インタフェースのうちの1つ又は複数を含むことができる。加湿システムの通常動作中、第1の位置は第2の位置の上流にあることができる。
図32Cに示すように、
図32Aのステップを完了した後、制御装置は、決定ブロック3224に進むことができる。決定ブロック3224で制御装置が最初に第1の位置で第1の量の水分を検出した場合、制御装置は、第2の位置の水分レベル又は量が第2の量未満であるかどうかを決定する決定ブロック3228に進む前に、ステップ3226でタイマを使用して一定時間待機することができる。決定ブロック3228において、第2の位置における水分のレベル又は量が第2の量未満である場合、制御装置は、ステップ3230において、システム内で流れが発生していないか、又は閾値未満の流量が発生していると決定することができる。湿ったガスの自然な移動により、流れ発生器からの強制的な流れがない場合でも、第1の位置で水分がある程度検出される可能性がある。第1の位置での水分の量は第2の位置よりも多いと予想される。
【1223】
例では、呼吸導管のチャンバ端部、チャンバ入口、又はチャンバ出口において水分の第1の量の検出が成功した場合、制御装置は、患者端部において水分の第2の量が検出されたかどうかをチェックする前に、予め決定された時間の経過を許容し得る。水分の第2の量(第1の量と同じレベルであり得る)が呼吸導管の患者端部で検出された場合、加湿器制御装置は、システム内に流れが存在すると仮定し得る。検出された水分が第2の量を下回る場合、又は水分がない場合、呼吸導管を通るガスの流れがゼロである可能性が高く、制御装置は、それに応じて通知を生成するか、又は警報若しくはアラートをトリガーすることができる。通知又は警報は、本明細書に開示されるように、加湿システム又は別のデバイスに表示することができる。
【1224】
複数の水分検出位置が(例えば、呼吸回路に沿って)提供される場合、上記の方法は、精度、感度、及び/又は検出時間が改善され得る。複数の水分検出位置は、第3の位置に存在する水分のレベルに基づいて第3の信号を提供する少なくとも第3のセンサを含むことによって提供され得る。第3の位置は、流れがないことの確認を可能にし得る。第3の位置は、第1の位置及び第2の位置の両方の上流であり得る。例えば、第1の位置は吸気導管であり得、第2の位置はチャンバ入口であり得、第3の位置は呼気導管であり得る。
【1225】
この無流量検出方法は、例えば
図31A~31Bを参照して記載した、本明細書に開示された湿度感知方法の一部として使用することもできる。患者端部における湿度の推定レベル、例えば、推定又は決定された露点温度は、加湿チャンバ出口における湿度の推定レベルと比較することができる。患者端部の湿度が著しくより低い場合、システム内に流れがないことを示唆する可能性がある。その結果、制御装置は、上述のように通知及び/又は警報を生成し得る。
【1226】
逆流検出
さらに、又は代替的に、水分検出方法の少なくとも1つを使用して逆流検出を行うこともできる。逆流は誤った接続に起因する可能性がある。
図34A及び34Bは、正しい接続の例示的な加湿システムを示している。ガスは、
図34A及び34Bに示された矢印の方向に流れることができる。加湿システム1は、ドライライン導管30を介して加湿器20と液体連通するガス源10を含むことができる。本開示では、ガス源の例は人工呼吸器である。他のガス源、例えば壁ガス源又は圧縮ガスタンクも考えられる。ドライライン導管30は、ガス源から加湿器20にガスを移送するように成形及び構成されたチューブであることができる。ドライライン導管は、ガス源から加湿器20に加湿されていない(例えば、乾燥又は周囲)ガスを搬送するために使用される導管(例えば、チューブ又はコルゲートチューブ)を指す。ドライライン導管は、正しく接続されると(すなわち、動作構成において)、ガス源と加湿器の間を空気圧で接続する。加湿器20は、例えばチャンバ26(
図34A参照)、及び熱源を含む様々な構成要素を含むことができる。熱源は、チャンバを通って流れるガスが気化した内容物によって加湿され得るようにチャンバ26の内容物を気化させるためにチャンバ26の内容物を加熱するために使用される加湿器熱源を含むことができる。一例では、熱源はガスを加湿するために水を加熱し気化させるために使用される。熱源はまた、チャンバ26を通過するガスを所望の温度(例えば、治療温度)に加熱する。加湿器熱源の例としては、化学ヒータ、放射ヒータ、誘導ヒータ等を挙げることができる。例として、熱源は、抵抗ヒータを用いたヒータプレートであることができる。加湿器20はまた、任意に、ハードウェアプロセッサ及び/又はソフトウェアプロセッサなどの1つ又は複数のプロセッサを含むことができる。加湿器20は、1つ又は複数のプロセッサ及びメモリを含むことができる制御装置を含むことができる。制御装置は、加湿器20の動作、例えば、加湿器20の定常状態の動作を制御することができる。ガス源は、単一方向のガス源、送風機、人工呼吸器、圧縮空気タンク、病院壁ガス源、酸素ボトル、又は加圧ガスボトルであることができる。いくつかのガス源は、ガスを患者に提供し、またガスを患者から引き出し、特に、患者が鎮静状態にある場合に、呼吸をシミュレートし、患者内でのガス交換を促し得る。これらのシステムは一般に吸気導管と呼気導管を必要とする。ガス源はまた、例えば30L/分を超える、及び/又は150L/分までの大流量の空気又はガスを送達するように構成された大流量ガス源を含むことができる。ガス源は、他の範囲のガス流量を送達するように構成することもでき、例えば、新生児用途の場合、流量は8L/分未満とすることができる。ガス源によって供給されるガスは、乾燥空気、周囲空気、酸素、及び/又はガス(例えば、治療ガス又は呼吸ガス)の混合のいずれかを含むことができる。1つ又は複数の制御装置が、ガス源10を制御して、所望の流量、温度、及び/又は圧力のガス流を生成することができる。ガス源出口12からのガスは、乾燥ガスを含むことができる。
【1227】
ドライガスは、ドライライン導管30を介して加湿器入口22に提供することができる。加湿器20のチャンバ26は、水などの液体を含むことができる。加湿器20は、水を気化させてドライライン導管30からのドライガスを加湿及び加熱するためのヒータプレートなどの熱源を有することができる。水は水源から加湿器20に供給することができる。加湿されたガスは、加湿器出口24から出て、吸気導管40に入ることができる。加湿器入口22及び出口24は、それぞれ加湿チャンバ26の入口及び出口であることができる。
【1228】
吸気導管40(すなわち、ガス送達導管)は、加湿されたガスを患者2に提供することができる。吸気導管40は、ガスを加湿器から患者インタフェース70に運ぶガス送達導管であることができる。吸気導管40(すなわち、ガス送達導管)は、患者インタフェース70と加湿器20とを空気圧的に結合することができる。吸気導管40は患者インタフェース70に結合することができる。
図1では、患者2はマスクを装着しているように図示されているが、患者2は、鼻カニューレ又は気管内チューブなど、本明細書に開示される他のタイプの患者インタフェース70を装着することができる。患者インタフェース70は、加熱されるか又は加熱されない可能性があるチューブの短いセクションであるインタフェースチューブを含むことができ、吸気導管40はインタフェースチューブに結合又は接続することができる。チューブの短いセクションは通気性チューブであり得る。チューブの短いセクションは、患者インタフェースが外れるのを防ぐために、患者インタフェースを吸気導管から切り離すことができる。或いは、吸気導管40を吸気導管接続ポート62でワイピース60(
図34B参照)に結合することもできる。ワイピース60は患者インタフェース接続部66で患者インタフェース70に接続することができる。吸気導管40は、凝縮水形成を低減又は防止するための吸気熱源を有することができる。吸気導管熱源の例としては、ヒータワイヤ、加熱テープ、及び/又は水ジャケット加熱を挙げることができる。加湿システム1は、呼気導管50(すなわち、ガス搬送導管又は呼気ガス搬送導管)を含むことができる。呼気導管50は、ガスを患者から遠ざけるガス搬送導管とすることができる。呼気導管50は、呼気ガスを患者から遠ざけ、呼気ガスをガス源又はガスを大気に放出し得る他のデバイス(例えば、ベント)に搬送することができる。呼気導管50は、患者2から排出されたガスをガス源入口14に戻すことができる。呼気導管50は、ヒータワイヤ、加熱テープ、及び/又は水ジャケット加熱などの呼気導管熱源を含むことができる。任意に、呼気導管50は、呼気ガス内の水分が呼気ガスから大気に移動するように、水蒸気透過性及び/又は液体透過性材料で形成することができる。この点で、ガスは、呼気導管50を通って移動する間に乾燥させることができる。呼気導管50は、呼気導管接続部64でワイピース60を介して患者インタフェース70に結合することができる。
【1229】
図35A~35Dは、誤った接続の例示的な加湿システムを示す。これらは例に過ぎず、導管を逆に接続する、及び/又は導管を通常接続すべき位置とは異なる回路内の位置に接続するなど、他の導管の誤った接続が起こり得ることを理解されたい。
【1230】
図35Aに示すように、ドライライン導管30及び呼気導管50とガス源10との接続は逆である。具体的には、ドライライン導管30はガス源入口14に誤って結合され、呼気導管50はガス源出口12に誤って結合されている。その結果、乾燥ガスは加湿器20を通過しないので、加湿も加熱もされることなく、呼気導管30内を患者2に直接流れ得る。乾燥ガスは、呼気導管50内の呼気熱源によって加熱され得るが、加熱は制御装置によって適切に調節されない。患者2からの呼気ガスは、ガス源10に戻る前に加湿器30を通して加湿され、その結果、ガス源10に凝縮水が形成される可能性がある。
【1231】
図35Bに示すように、加湿器20内に誤った流れの状態が存在する。具体的には、吸気導管40は、加湿器出口24及び患者2ではなく、ガス源出口12及び加湿器出口24に誤って結合されている。呼気導管50は、患者2及びガス源10ではなく、加湿器入口ポート22及び患者2に誤って結合されている。ドライライン導管30は、ガス源出口12及び加湿器入口22ではなく、患者2及びガス源入口14に誤って結合されている。システムは吸気導管40の患者端部センサ及び加湿器入口及び/又は出口22、24のセンサから、実際の患者端部温度及び/又は入口/出口温度を示さない出力を受け取る。加湿器熱源及び吸気熱源は、センサからのフィードバックが正しくないせいで、センサからの出力が正しくないために適切に機能しない可能性がある。患者2のために加湿器入口22から出るガスは、呼気導管50が加熱ワイヤを有していない可能性があるため、加熱されない可能性があり、又は、呼気導管50内の呼気導管熱源によって加熱される可能性があり、その場合、加熱が制御装置によって適切に調節されない可能性がある。加湿器20から加湿されたガスを搬送する呼気導管50は、ガスが患者2に到達する前にガスの水分を失わせる(すなわち、乾燥させる)可能性がある。
【1232】
図35Cに示すように、エラーの1つは、ガス源入口14と出口12の接続を逆にすることを含む。具体的には、ドライライン導管30がガス源入口14と加湿器入口22に誤って結合されている。別のエラーは、呼気導管50が加湿器出口24及び患者2に誤って結合されていることである。もう1つのエラーは、吸気導管40が患者2及びガス源入口12に誤って結合されていることである。その結果、乾燥ガスは加湿器20を通過しないため、加湿も加熱もされることなく、呼気導管30内を患者2へ直接流れる可能性がある。患者2からの呼気ガスは、加湿器30で加湿されてからガス源10に戻り得る。
図35Cに示す構成では、ガスを乾燥させることなく、加湿されたガスをガス源に戻す可能性がある。ガス中の過剰水分は、凝縮水によるガス源の損傷を引き起こす可能性がある。
【1233】
図35Dに示すように、ガスは正常な方向に流れるが、接続にエラーがある。具体的には、呼気導管50は加湿器出口24及び患者2に誤って結合されている。吸気導管40はガス源入口14及び患者2に誤って結合されている。すなわち、吸気導管40と呼気導管50は、呼吸回路内の意図された位置から入れ替わっている。その結果、吸気導管40の患者端部センサは、患者2に送達されるガスの温度を適切に測定できず、患者2から吐き出されるガスの温度を測定する。加湿器20から出るガスは、患者端部温度が患者端部設定値に確実に達するように加熱されることができない。これは、呼気導管50に熱源がないか、呼気導管の熱源が吸気導管40のセンサからの患者端部温度入力を受け取る制御装置によって適切に通電されないことに起因する可能性がある。患者2に到達するガスは、ガスが呼気導管50を通過する際に、患者端部設定値を超えたり、下回ったりする可能性がある。通気性呼気導管の場合、患者に送達されるガスもまた最適でない湿度を持つことになる。
図35Dに示す構成では、加湿されたガスがガス源10に送達される可能性がある。呼気ガスを搬送する吸気導管40は、呼気導管50のようにガスを乾燥させることができない場合がある。従って、湿度は吸気導管40(ガス源入口14及び患者2に誤って結合される)に保持され、水分はガス源10に送達され得る。上述したように、この水分は、凝縮水によりガス源10に損傷を与える可能性がある。
【1234】
水分検出方法の少なくとも1つを使用する逆流検出について、
図32A及び
図32Dを参照して記載する。
図32Aに示すように、加湿器制御装置は、ステップ3202において、第1の位置に関連付けられた第1のセンサから少なくとも1つの第1のセンサ信号を受信し、ステップ3204において、第2の位置に関連付けられた第2のセンサから少なくとも1つの第2のセンサ信号を受信し得る。各センサ信号は、第1又は第2の位置における水分のレベル又は量を示すことができる。制御は、ステップ3206において、少なくとも1つの第1の信号に基づいて第1の位置における水分のレベル又は量を示す第1の値を決定し、ステップ3208において、少なくとも1つの第2の信号に基づいて第2の位置における水分のレベル又は量を示す第2の値を決定することができる。各位置は、加湿システムの異なる構成要素に関連付けることができる。構成要素は、導管又はその一部、コネクタ(2つの導管を接続し得る、又は吸気導管、呼気導管、及び患者インタフェース供給導管を接続するワイピースであり得る)、アダプタ、ガスの流れに曝される加湿チャンバの一部、及び/又は患者インタフェースのうちの1つ又は複数を含むことができる。第1の位置は、例えば
図34Bに示すように、加湿システムの通常動作中に第2の位置の上流に位置することができる。第1の位置は、上流構成要素湿度が所定の閾値を超える場合に逆流を検出し得る。
図32Dに示すように、
図32Aのステップを完了した後、制御装置は決定ブロック3232に進むことができる。制御装置が、第1の(すなわち、上流側は正しく接続されている場合であることを意味する)位置の水分レベルが、第2の(すなわち、正しく接続されている場合の下流側を意味する)位置の水分レベルよりも低いことを検出した場合、制御装置は、ステップ3234で、流れ方向が正しいと判定することができる。制御装置が、第1の(すなわち、正しく接続されている場合の上流側であることを意味する)位置の水分レベルが、第2の(すなわち、正しく接続されている場合の下流側であることを意味する)位置の水分レベルよりも大きいことを検出した場合、制御装置は、ステップ3236で、流れ方向が間違っていると判定することができる。その結果、制御装置は、上述のように通知及び/又は警報を生成し得る。第1の位置は加湿器の上流であり得、第2の位置は加湿器の下流であり得る。上流の位置はドライラインであり得、下流の位置は呼気導管であり得る。
【1235】
さらに、又は代替的に、制御装置は、第3の位置における水分レベルに基づく第3のセンサ信号を第3のセンサから受信することができる。一例において、制御装置は、3箇所、すなわち、ドライライン上、吸気回路上、及び呼気回路上で水分レベルを測定し得る。ドライラインはチャンバ入口のそばであり得る。逆流の場合、呼気回路及び吸気回路の水分レベルは、チャンバ入口で検出される水分レベルより低くなる可能性がある。水切れ状態を検出することと逆流状態を検出することの違いは、逆流の場合、患者端部の湿度がまだ検出可能であり得、且つ/又は患者端部に水分がまだ存在する可能性があることである。対照的に、水切れの場合、患者端部はより乾燥し得る一方、チャンバ出口には若干の湿度/水分が存在し得る。
【1236】
外部デバイス通信
加湿システムの構成要素において水分が検出された場合、加湿器は、本明細書に開示された水分管理方法に加えて、又はそれに代えて、ガス源(例えば、人工呼吸器、ガスミキサ、又は他の適切な流れ/圧力発生器)などの外部デバイスと通信し得る。呼吸回路内に十分なレベルの水分が形成された場合、人工呼吸器は検出された水分を妨害物として検出/分類し得る。水分を検出すると、加湿器制御装置はガス源の機能を制御し得る。例えば、制御装置は、妨害物のタイプが呼吸回路内の水分の結果であることを人工呼吸器に伝達し得る。これにより、人工呼吸器はそれに応じて対応することが可能になり得る。例えば、人工呼吸器は、導管に沿って水分を拡散させる試みにおいて、及び/又は水分を除去するための蒸発効果を増大させる試みにおいてバイアス流を増大させることができ、又は水トラップへ凝縮水を押し出すために流量を増大させることができ、これにより移動性凝縮水が呼吸パターンに影響を及ぼすことが防止され得る。さらに、又は代替的に、加湿器はこの水分検出データを人工呼吸器に直接送信することができ、このデータは人工呼吸器のユーザインタフェースに表示することができ、又はこのような情報は中央監視システムなどの他のデバイスに通信することができる。
【1237】
人工呼吸器は、凝縮水を低減又は防止するための追加機能を実行し得る。これらの機能には、例えば、1回換気量の減少、吸気立ち上がり時間の増加、吸気対呼気比の減少、回路内の水分を最小化するための入口ガス温度の上昇、及び/又は、取り込まれる室内空気量の減少及び/又は「乾燥」空気源(例えば、壁源又はボトル源)への切り替えによる流入湿度の減少が含まれ得るが、これらに限定されない。
【1238】
水切れ検出
加湿器制御装置は、水分(例えば、凝縮水)の量、及び任意に位置さえも監視し得るため、制御装置は、本明細書に開示される水分検出を使用して、水切れ状態を検出する目的で、安全又は許容可能な水分(例えば、凝縮水)の量の形成を制御可能に誘導し得る。水切れ検出は、例えば閾値未満に減少している水分及び/又は湿度の判定に基づくものであり得る。閾値は、水分管理応答及び湿度感知に関して上記で開示したものと同様であり得る。制御装置は、通常の使用において水分(例えば、凝縮水)を検出し、水切れ状態を示す水分(例えば、凝縮水)の量の減少を特定することができる。制御装置は、時間の経過に伴う水分(例えば、凝縮水)の量の減少を判定することができる。減少の検出に応答して、制御装置は、加湿器の動作パラメータを増加させて、加湿システムの構成要素内の水分(例えば、凝縮水)の量を増加させることができる。増加が検出されない場合、制御装置は、水切れ状態を判定することができる。水分検出センサが導管(又は他の構成要素)内の湿度レベルを決定できる場合、水切れ状態は、導管(又は他の構成要素)内の湿度の減少に基づいて決定される場合がある。水切れ状態は、チャンバに水がない、又は非常に少量(又は低レベル)の水、例えば呼吸療法の継続時間(又は残りの継続時間)のガスの加湿には不十分な水しかないことに起因し得る。
【1239】
図33に示すように、安全又は許容可能な凝縮水の量の形成を誘導するために、制御装置は、例えば、ステップ3302において、ヒータプレートへの電力を増加させ、任意に同時にヒータワイヤへの電力を低下させることによって、加湿器の動作パラメータを変更することができる。変更された動作パラメータは、制御装置が決定ブロック3306に進む前に、ステップ3304でタイマを使用して所定の期間維持することができる。変更された動作パラメータが一定期間維持された後に、決定ブロック3306において水分(例えば、凝縮水)が検出されない場合、又は不十分なレベルの水分(例えば、凝縮水)が検出される場合、制御装置は、ステップ3308において、加湿チャンバ内の水位が低いか、又は空であると決定し得る。
【1240】
ヒータプレート及びヒータワイヤの電力の正確な変化は、水分の検出のための適切な閾値を設定できるように、加湿器及び人工呼吸器の動作パラメータ(例えば、流量)の範囲に対して事前に決定することができる。例えば、特定の露点設定において、定常状態において、ヒータプレート電力をヒータプレート電力のあるパーセンテージだけ増加させ、ヒータワイヤ電力をヒータワイヤ電力のあるパーセンテージだけ減少させると、予想される時間枠内に、安全で少量であるが検出可能な量の水分が誘導され得ることが知られている場合がある。動作パラメータの変更を制限することは、通常動作下でのガス流送達の中断を最小化するため、及び/又は検出速度、精度等を改善するために有益であり得る。
【1241】
或いは、制御装置は、ヒータプレートへの電力を増加させ、任意にヒータワイヤへの電力を減少させた結果として形成される(任意の)水分(例えば、凝縮水)の検出が、動作パラメータの変更がそれほど厳密に制限される必要がないように、安全でない量に達する前に、迅速に検出され得るように較正され得る。任意に、この方法は、本明細書に開示される水分(例えば、凝縮水)管理(例えば、低減及び/又は除去)方法のいずれかと交互に置くことができる。
【1242】
動作前回路状態検出
水分(例えば、水蒸気透過性材料及び/又は液体透過性材料中の凝縮水及び/又は水)検出方法は、使用前に導管内の水分の存在を検出するために使用することができる。導管が最初に加湿器に接続されるとき、導管内に水分(又はわずかな許容可能な閾値量を超える水分)が存在しないことが予想される。導管は包装から取り出されたばかりであろう、又は導管が再使用される場合、乾燥処置が施されているであろう。水分(又はわずかな許容可能な閾値量を超える水分)の存在は、保管中又は輸送中に水分にさらされた、大気(固有レベルの湿度を含む)に長時間さらされた、不十分な乾燥手順(再使用されたチューブの場合)又はその類の結果であり得る。上述したように、わずかな又は許容可能な閾値量は、特定の加湿器及び/又は導管の構成に基づいて実験的に決定することができる。
【1243】
水分検出方法は、導管が加湿器と電気的に接続されるとすぐに、加湿器制御装置によって開始することができる。制御装置は、先に記載した水分検出方法のいずれかを実行して、加湿器が不適切に機能する原因となり得る凝縮水又は水分が存在するかどうかを判定し得る。
図41は、加湿システムのチューブが汚染されているかどうかを検出するために使用できる例示的なプロセスを示している。ブロック4110において、加湿システムの制御装置は、起動条件を判定し得る。いくつかの例では、これは、加湿器が電源をオンにされている期間を制御装置が判定することを含み得る。制御装置は、期間が加湿器がオンにされたばかりであることを示していると判定し得る。制御装置は、チューブが加湿器に接続されている期間を判定し得る。換言すれば、制御装置は、ヒータベースの電源がオンになったばかりであるか否かを判定し得る。起動条件が満たされている場合(例えば、ヒータプレートの電源がオンになったばかりである場合、及び/又は水分が形成されている場合)、ブロック4120において、制御装置は、加湿器のヒータプレートへの電力をオフにするなど、加熱を低減して、ヒータプレートが確実に低温又は十分に低い温度になるようにし得る。これには、加湿器のヒータプレートへの電力を低減することが含まれ得る。ブロック4130において、制御装置は、水分(例えば、凝縮水)が検出されたかどうかを判定し得る。これは、制御装置が、測定された凝縮水の基準値が予想される凝縮水の基準値を満たすかどうかを判定することを含み得る。いくつかの例では、測定された凝縮水の基準値が、予想される凝縮水の基準値よりも大きいか、又は小さい場合、測定された凝縮水の基準値は、予想される凝縮水の基準値を満たさない可能性がある。水分が検出された場合、ブロック4140において、制御装置は、チューブ水分警報を発する可能性がある。予想される凝縮水基準値を超える水分が検出されない場合、ブロック4150において、制御装置は、加湿システムの通常の制御を再開し得る。任意に、ブロック4150が実行される前に、制御装置は、ブロック4120の結果として形成された凝縮水を除去するために、チューブへの加熱を制御し得る。
【1244】
吸気チューブ内の水分検出のための起動時の例示的なプロセスは、本明細書に開示された吸気チューブ内の水分検出の他のプロセスのいずれかと組み合わせて実施することができる。例えば、以下に記載する無流量/水切れ検出プロセスにおいて、この汚染チューブ検出は、「装置の暖機待ち」ブロックの間に実施することができる。
【1245】
水分が導管内に存在する原因となり得る問題のタイプは、検出アルゴリズムに異なる閾値を適用することによって区別することができる。例えば、第1の閾値は、大気への長時間の曝露を示すことができ、第2の閾値は、導管の不十分な乾燥を示すことができる。制御装置は、導管内に望ましくないレベルの水分が存在する場合、例えば視覚的及び/又は音声的な警報/メッセージの形態で、ユーザに警告し得る。制御装置は、導管内に水分(又は望ましくないレベルの水分)が存在すると判定することに応答して、導管と加湿器の使用を回避し得る。例えば、制御装置は、導管のヒータへの通電を回避し、及び/又は導管に接続されている間の加湿器の使用を回避し得る。
【1246】
ガスタイプ検出及び室内取り込み型ベント検出
異なるガスは異なる熱特性を有するため、使用されるガスのタイプ(又はブレンド)に基づいて、様々なレベルの水分(例えば、凝縮水)が加湿システム内に存在する可能性がある。ガスのタイプに関して水分の存在に影響を及ぼす可能性のある例示的なガスの熱特性としては、熱浸透率、熱伝導率、熱容量、その他を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。例えば、Heliox(ヘリウムと酸素のブレンド又は組み合わせ)ガスタイプがHelioxモードにおいてガスとして使用される場合、空気がガスタイプとして使用される場合(室内取り込み型ベントを使用してなど)よりも、より多くの水分が形成される可能性がある。空気の代わりにHelioxをガスとして使用した場合に水分の存在が増加するのは、ヘリウムが空気よりも高い熱浸透率を有することに起因し得る。ガスのタイプの例には、様々なHelioxブレンド、周囲空気、様々な量の補助酸素とブレンドされた空気、呼吸用ガスの他のブレンド等が含まれる。
【1247】
しかしながら、加湿システムの制御装置は、特定の検出された挙動又は熱特性が、1つのタイプのガスが加湿ガス又は加湿されたガスであることに起因するのか、又は異なるガスタイプが使用されることに起因するのかを判定できない場合がある。これは、あるタイプの加湿/加湿されたガスが、他の様々なタイプのガスと同様の挙動又は熱特性を有する場合があるためである。同様に、これは、制御装置が、複数のタイプのガスを判定するように構成されていないためである可能性がある。これにより、制御装置は、実際のガスタイプではなく、予想されるガスタイプに従って加湿器を制御するように制限される可能性があり、これにより、例えば、凝縮水が増加する可能性がある。水分が存在するかどうかを判定するため、及び/又は、所望の又は好ましい条件で(例えば、凝縮水の形成を防止しながら)患者にガスを提供するために、加湿ガスを別のガスのタイプから区別することが重要であり得る。いくつかの例では、制御装置は、室内取り込み型ベントが加湿システムに接続されているかどうかをチェックし得る。いくつかの例では、制御装置は、さらに、ガスのタイプを判定し得る。ユーザは、任意に、判定されたガスタイプを入力又は確認するように要求される場合がある。制御装置は、これら2つの判定を任意の順序で行うことができる。
【1248】
ガスタイプ検出及び室内取り込み型ベント検出プロセスの例を
図37に示す。ブロック3710に示すように、加湿システムの制御装置は、加湿システムによって提供されるガスが室内取り込み型であるかどうかを判定し得る。ガスが室内取り込み型である場合、ブロック3720において、制御装置は、加湿器の動作を室内取り込み型ガス用に調整し得る。ガスが室内取り込み型でない場合、ブロック3715において、制御装置は、所定の時間、吸気チューブの加熱を低減し得る(これは無効にすることを含み得る)。いくつかの例では、これには、加湿器に結合された吸気チューブのヒータワイヤへの電力を低減することが含まれ得る。このステップにより、吸気チューブ全体でガスが冷却され、水分(例えば、凝縮水)が形成される。
【1249】
ブロック3730において、制御装置は、測定された凝縮水の基準値が、システムに対して予想される凝縮水の基準値を満たすかどうかを判定し得る。この判定は、本明細書に記載される水分(例えば、凝縮水)検出方法のいずれかを測定及び/又は実行することによって行うことができる。いくつかの例では、制御装置は、吸気チューブ内で検出された凝縮水レベルを所定の閾値又は閾値範囲と比較し得る。所定の閾値又は閾値範囲は、流量、ガス温度変化、周囲温度、予想されるガス特性、その他を含むがこれらに限定されない様々なガスパラメータの関数であり得る。測定された凝縮水の基準値、例えば凝縮水レベルが、所定の閾値又は範囲よりも大きいか、又は小さい場合、測定された凝縮水の基準値は、予想される凝縮水基準値を満たさない可能性がある。
【1250】
ブロック3735において、測定された凝縮水基準値が予想される凝縮水基準値を満たす場合(すなわち、形成された凝縮水の量が予想通りである場合)、制御装置は、その現在のガスタイプ制御基準値を再開し得る。任意に、ブロック3735が実行される前に、制御装置は、ブロック3715の結果として形成された凝縮水を除去するためにチューブへの加熱を制御し得る。測定された凝縮水基準値が予想される凝縮水基準値を満たさない場合(例えば、形成された凝縮水の量が予想されるよりも多い場合)、システムは、自動的に(ブロック3760)又はユーザ選択を介して(ブロック3740、3750)、追加のステップを実行し得る。例えば、より多くの凝縮水が吸気チューブに形成されるという形で湿度出力の増加が検出された場合、制御装置は、空気の代わりにHelioxが使用されていると判断し得る。より多くの水分(例えば、凝縮水)が形成された場合、ブロック3760において、Helioxモードで動作するように制御装置を自動的に調整することができる。或いは、ブロック3740において、測定された凝縮水基準値が予想される凝縮水基準値を満たさない(例えば、予想されるよりも多くの凝縮水がある)と判定されると、制御装置は、例えば、加湿システムのグラフィックユーザインタフェース等を介して、システムの予想されるガスタイプを変更するようにユーザに警報を発する、及び/又は促し得る。ブロック3750において、制御装置は、ブロック3760で開示されるような調整を行うことができる。
【1251】
ブロック3750又は3760において、制御装置は、検出されたガスタイプに基づいて、加湿システムの動作を出力するか、又はさらに調整し得る。例えば、制御装置がHelioxモードで動作するように調整した後、制御装置は、加湿システム内の温度ベースの流れセンサ(例えば、熱線風速計)からの読み取り値及び/又は測定値を追加的に無視することができる。制御装置は、ブロック3750で、温度ベースの流れセンサを任意に無効にすることができる。予想よりも多くの水分が形成された場合、温度ベースの流れセンサは不正確である可能性がある。その代わりに、制御装置は、例えば、センサからのさらなる入力を必要としないアルゴリズム法を使用して、流量を計算する別の形式を使用することができる。
【1252】
さらに、又は代替的に、制御装置は、ヒータプレート温度制御の応答が遅くなるように調整されることもできる。いくつかの例では、制御装置は、ヒータプレート温度制御の応答を遅くするために、PID係数を調整し、制御ループタイミングを増加させ、及び/又はヒータプレート温度設定値の最大増加を適用し得る。
【1253】
加熱要素制御を使用した湿度なし(無流量/水切れ/逆流)の検出
水分(例えば、凝縮水が形成されている)かどうかに基づいて、特定の加熱要素への電力を低減することができ(それらの加熱要素を無効にすることを含む)、及び/又は特定の状態を決定することができる。しかしながら、加湿システムの加熱要素への電力が低減され(無効にされることを含む)、水分(例えば、凝縮水)が形成されない場合、これは、無流量状態、又は水切れ状態、又は逆流状態、その他を含むがこれらに限定されない多くのシナリオを示唆している可能性がある。
【1254】
図38Aは、無流量状態又は水切れ状態があるかどうかを判定するための例示的なプロセスを示す。ブロック3810において、システムは、加熱要素への電力を低減する(無効にすることを含む)ことができる。加熱要素は、吸気チューブに接続されるヒータワイヤであり得る。電力は、予め定義された期間低減され得る。ブロック3820において、制御装置は、測定された凝縮水の基準値が予想される凝縮水の基準値を満たすか否かを判定し得る。吸気チューブの加熱要素への電力が減少すると、より多くの凝縮水が予想される。すなわち、ブロック3810の結果、凝縮水が形成されると予想され得る。凝縮水が形成されなかった場合、又は形成された凝縮水のレベルが予想通りでなかった場合、チャンバ内に水が存在しないか、又はシステムを通る流れがない結果として、湿度が送達されていないと推論することができる。測定された凝縮水の基準値が予想される凝縮水の基準値を満たす場合、ブロック3840において、制御装置は、通常の制御を再開する(例えば、吸気チューブの以前の加熱レベルを再開することによって)。例えば、測定された凝縮水基準値は、測定された凝縮水レベルに対応する可能性があり、予想される凝縮水基準値は、所定の閾値又は閾値範囲である可能性がある。この例では、ブロック3810で吸気チューブに接続されているヒータワイヤへの電力を低減した結果、測定された凝縮水レベルが所定の閾値又は閾値範囲を上回り得ることが予想され得る。
【1255】
吸気チューブの加熱が低減されたにもかかわらず、測定された凝縮水基準値が予想される凝縮水基準値を満たさない(例えば、吸気チューブ内の凝縮水レベルが減少している、又は最小レベルであるように閾値又は範囲を下回る)場合、これは、システムを通る流れがないか、又はチャンバ内で水切れが生じていることを示唆している可能性があり、制御装置はブロック3830に進む。ブロック3830では、制御装置は、水切れ状態が発生しているかどうかを評価し得る。水切れ状態が発生していない場合、制御装置は、無流量状態を推測することができる。ブロック3850において、制御装置は、無流量警報を出力し得る。水切れ状態が発生している場合、ブロック3860で、制御装置は、水切れ警報を出力し得る。
【1256】
或いは、制御装置は、水切れ状態が存在するかどうかを判定するのではなく、最初に無流量状態が存在するかを判定し得る。制御装置は、流れセンサ又は流れを判定する間接的な手段を使用して、無流量状態を判定し得る。無流量の場合、制御装置は、水切れ警報を出力することができる。
【1257】
ブロック3870(水切れ警報又は無流量警報のいずれかを出力した後)において、制御装置は、加湿システムを安全状態に設定し得る。例えば、制御装置は、加湿システムの加熱要素への電力を停止し得る。
【1258】
図38Bは、ブロック3830がブロック3832及び3834に置き換えられている点を除き、
図38Aと同じブロックを有する、無流量状態又は水切れ状態が存在するかどうかを判定するための例示的なプロセスを示す。ブロック3832において、測定された凝縮水基準値が予想される凝縮水基準値を満たさない場合、制御装置は、加湿器のヒータプレートへの電力を増加させ、ヒータプレート温度勾配の変化を測定することができる。制御装置は、ヒータプレート加熱要素又はその近傍に配置された温度センサを使用して、ヒータプレート温度を測定することができる。ブロック3832において、制御装置は、ヒータプレート温度勾配が所定の閾値を上回るか否かを判定し得る。勾配が閾値を上回る場合、制御装置はブロック3860に進む。勾配が閾値を上回らない場合、制御装置はブロック3850に進む。
【1259】
いくつかの例では、制御装置は、後述するように、無湿が、逆流、加湿器が電源をオンにされた直後又は暖機中であること、又は加湿器の誤動作(例えば、ヒータプレートの誤動作)の結果であるかどうかをさらに判定することができる。
図38Cは、上述した無流量/水切れ検出に基づく追加故障検出の例示的なプロセスを示している。無流量又は水切れ状態の検出に加えて、
図37Cのプロセスは、加湿システムが起動しているかどうか、及び加湿システムが正しく機能しているかどうかを判定することも含む。ブロック3810cにおいて、加湿システムの制御装置は、システムが暖機するのを一定時間待つ可能性がある。ブロック3820cにおいて、制御装置は、水切れ及び無流量検出に進む前に、ヒータプレートが正しく機能しているかどうかをチェックし得る。
【1260】
水切れ状態が存在するか否かを検出するために、ブロック3825cにおいて、制御装置は、まず、ゼロを上回り、且つ正しい方向のガス流を確立して、無流量状態又は逆流状態を除外し得る。ブロック3830cにおいて、制御装置は、所定の温度降下が達成されるまで、吸気チューブの加熱を停止し得る。ブロック3835cにおいて、制御装置は、吸気チューブ内の凝縮水レベルが低下したか、又は最小レベルにあるかどうかを判定し得る。吸気チューブ内の凝縮水レベルが低下していないか、又は最小レベルにない場合、ブロック3850cにおいて、制御装置は、通常の制御を再開し得る(例えば、吸気チューブの加熱を再開することによって)。任意に、ブロック3850cが実行される前に、制御装置は、ブロック3830cの結果として形成された凝縮水を除去するためにチューブへの加熱を制御し得る。吸気チューブ内の凝縮水レベルが低下した場合、又は最小レベルになった場合、ブロック3840cにおいて、制御装置は、水切れ警報を出力し得る。水切れ警報を出力した後、ブロック3845cで、制御装置は、加湿システムの動作を安全な状態に設定し得る。例えば、制御装置は、加湿システムの加熱要素への電力を停止し得る。
【1261】
無流量状態が存在するかどうかを検出するために、ブロック3855cにおいて、制御装置は、まず、加湿チャンバに水があることを確立して、水切れ状態を除外し得る。ブロック3860cにおいて、制御装置は、所定の温度降下が達成されるまで、吸気チューブの加熱を停止し得る。ブロック3865cにおいて、制御装置は、吸気チューブ内の凝縮水レベルが低下したか、又は最小レベルにあるかどうかを判定し得る。吸気チューブ内の凝縮水レベルが低下していないか、又は最小レベルにない場合、制御装置は、ブロック3850cに進む。任意に、ブロック3850cが実行される前に、制御装置は、ブロック3860cの結果として形成された凝縮水を除去するために、チューブへの加熱を制御し得る。ブロック3870cにおいて、吸気チューブ内の凝縮水レベルが低下しているか、又は最小レベルにある場合、制御装置は、ブロック3845cに進む前に、無流量警報を出力し得る。
【1262】
図39は、無湿が逆流の結果であるか否かを判定するための概略図を示す。このプロセスは、
図38A~38Cに示された、無流量又は水切れ状態を判定するためのプロセスに組み込むことができる。逆流プロセスは、ガス源と加湿チャンバの入口を接続するドライライン又はガス供給ライン内に凝縮水があるかどうか、及び/又はドライライン内に吸気チューブ又は呼気チューブ内よりも多くの凝縮水があるかどうかを判定することを含む。
【1263】
ブロック3910において、制御装置は、水分(例えば、凝縮水)がドライラインにおいて検出されるか否かを判定し得る。凝縮水が検出されない場合、制御装置は、プロセスの開始に戻り得る。任意に、ブロック3910で再開する前に、ブロック3920において、制御装置は、任意に、ヒータプレート温度設定点を上昇させ得る。このステップは、加湿システム内のある位置で水分(例えば、凝縮水)が形成されるように、システム内に十分な湿度が存在し得ることを保証し得る。湿気が検出された場合、ブロック3930において、制御装置は、ドライラインにおいて検出された凝縮水レベルが、吸気チューブ及び/又は呼気チューブにおける凝縮水レベルよりも高いかどうかを判定し得る。ドライライン内の凝縮水レベルの方が低い場合、ブロック3940において、制御装置は、通常動作として再開し得る。ドライライン内の凝縮水レベルがより高い場合、ブロック3950において、制御装置は、逆流警報を出力し得る。警報は、音声及び/又は視覚メッセージを含み得る。
【1264】
覆われたチューブの検出
加湿システムの使用中、チューブ(例えば、吸気チューブ又は呼気チューブ)が、衣服又は寝具などによって覆われるか、部分的に覆われることがある。覆われたチューブは、チューブ内に湿度を発生させ、蓄積させる可能性があるが、その理由は、水分が、本明細書で開示されるような通気性材料を使用する露出したチューブから蒸発するのと同じ速さでチューブ壁から蒸発できないためである。蓄積した凝縮水が予想される時間内に蒸発しない場合、これはチューブが覆われていることを示唆している可能性がある。チューブが覆われていることは望ましくない可能性がある。例えば、チューブが覆われている場合に熱がうまく放散されないと、チューブ壁材料が溶融する可能性がある。
【1265】
図40は、チューブが覆われているか否かを検出するための例示的なプロセスを示す。ブロック4010において、制御装置は、凝縮水が検出されたかどうかを判定し得る。制御装置は、吸気チューブ内の測定された凝縮水の基準値を、吸気チューブ内の予想される凝縮水の基準値と比較することによって、凝縮水が検出されたかどうかを判定し得る。いくつかの例では、測定された凝縮水基準値が予想される凝縮水基準値を満たさない場合、凝縮水が存在する可能性がある。測定された凝縮水基準値が所定の閾値より大きいか小さい場合、測定された凝縮水基準値は予想される凝縮水基準値を満たさない可能性がある。
【1266】
凝縮水が検出されない場合、制御装置は、任意にブロック4020に進み得る。ブロック4020において、制御装置は、任意に、ヒータプレート温度設定点を上昇させ得る。このステップは、加湿システム内のある位置に水分(例えば、凝縮水)が形成されるようにシステム内に十分な湿度が存在し得ることを保証し得る。凝縮水の量は、少なくとも周囲温度に基づいている可能性がある。従って、このプロセスは、周囲温度が過度に高くない場合(例えば、約26℃~約42℃の間の範囲の境界を超えない場合)、逆流を決定するためにより正確であり得る。制御装置は、患者にとって安全でない可能性のあるレベルまでヒータプレートを加熱することを避けるために、ヒータプレート温度設定点をどの程度上昇させることができるかを制限されることができる。
【1267】
水分が検出された場合、ブロック4030において、制御装置は、吸気チューブのヒータワイヤの電力を増加させ、及び/又はヒータプレートの電力を減少させ得る。ブロック4040において、制御装置は所定時間待機し得る。ブロック4050において、制御装置は、吸気チューブ内の凝縮水を乾燥させる時間(乾燥時間)を決定し得る。制御装置は、さらに、乾燥時間が所定の閾値又は閾値範囲を超えるか否かを判定し得る。乾燥時間が所定の閾値又は閾値範囲を超えない場合(すなわち、測定された凝縮水基準値が予想される凝縮水基準値を満たす場合)、ブロック4060において、制御装置は、通常状態に戻り得る(例えば、ヒータプレート及びヒータワイヤの以前の設定値に戻る)。乾燥時間が所定の閾値又は範囲を超える場合(すなわち、測定された凝縮水基準値が予想される凝縮水基準値を満たさない場合)、ブロック4070において、制御装置は、チューブ被覆警報を出力し、及び/又はチューブのヒータワイヤへの電力を低減し得る。
【1268】
保育器の検出
本明細書で開示されるように、加湿システムのチューブは、使用中に部分的に保育器内に配置される場合がある。本明細書で開示される水分(例えば、凝縮水)検出方法は、加湿システムとともに保育器が使用されているかどうかを判定するのに有用であり得る。保育器は通常、周囲温度よりも高い温度を有する。これは、保育器内のチューブ又はその一部に存在する凝縮水レベルが、保育器の外側にあるチューブの部分よりも低いことと相関し得る。保育器の存在を検出するために、制御装置は、チューブの2つのセクション、すなわち、保育器の外側の第1のセクション及び保育器内の第2のセクション、内の凝縮水レベルを決定し得る。第2のセクションが第1のセクションよりも少ない凝縮水を含有する場合、保育器が存在する可能性がある。
【1269】
図42は、加湿システム内に保育器が存在するかどうかを判定する例示的なプロセス又は方法を示す。ブロック4210において、制御装置は、所定の期間、吸気チューブの加熱を低減し得る(無効にすることを含む)。ブロック4220において、制御装置は、吸気チューブの第1のセクションにおける第1の凝縮水の基準値と、吸気チューブの第2のセクションにおける第2の凝縮水の基準値とを測定し得る。ブロック4230において、制御装置は、測定された凝縮水基準値が予想される凝縮水基準値を満たすか否かを判定し得る。いくつかの例では、これは、第1のセクションの第1の凝縮水基準値と第2のセクションの第2の凝縮水基準値とを比較することを含み得る。制御装置は、第1の凝縮水基準値と第2の凝縮水基準値との間の差が、所定の閾値又は閾値範囲を上回るかどうかを判定し得る。差が所定の閾値又は閾値範囲を上回らない場合、ブロック4240において、制御装置は、システムの通常動作を再開し得る(例えば、吸気チューブの加熱を再開することによって)。任意に、ブロック4240が実行される前に、制御装置は、ブロック4210の結果として形成された凝縮水を除去するためにチューブへの加熱を制御し得る。差が所定の閾値を上回る場合、ブロック4250において、制御装置は、ブロック4260に進む前に、保育器及び/又はヒータ制御モードに入り得る。ブロック4250において、制御装置は、第2のセクションにおいてヒータワイヤに送達される電力を減少させ、第1のセクションにおいてヒータワイヤに送達される電力を増加させ得る。
【1270】
このプロセスは、保育器が使用されているかどうかを確認するために加湿システムが新生児モードで動作しているときに起動されることができる。保育器が制御装置によって検出され、さらにユーザによって(例えば、加湿器のGUIを介して)確認された場合、制御装置はそれに応じて加湿器の動作を調整することができる。
【1271】
チューブは2つより多くのセクションにさらに分割することができる。測定可能なセクションの数を増やすことで、チューブ全体の凝縮水レベル勾配の分解能が高まる可能性がある。例えば、吸気チューブを3つの測定可能なセクションに分割し、吸気チューブの半分を加熱環境に置くことができる。換言すると、3つの測定可能なセクションのうち2つを加熱環境内に配置し、3つのセクションのうち1つを保育器の外部に配置することができ、その逆もまた同様である。完全に及び/又は全体的に加熱環境にあるセクションは、最も低い凝縮水レベルを有し得る。完全に及び/又は全体的に周囲環境にあるセクションは、最も高い凝縮水レベルを有し得る。部分的に加熱環境にあり、部分的に周囲環境にある第2のセクションは、中間レベルの凝縮水を有し得る。
【1272】
チューブの向きの検出
使用時、加湿器は一般的に患者よりも低い位置に置かれる。これは、凝縮水が形成された場合に、凝縮水が患者ではなく確実に加湿器に戻るように排出するためである。チューブの向きは凝縮水の排出に影響する可能性があるため、加湿システムの制御装置がチューブの向きを判定できることが望ましいかもしれない。チューブの向きの判定は、患者端部、チューブの両端近傍ではない吸気チューブ内の位置(中間位置)、及びチャンバ出口位置近傍の3箇所から測定された凝縮水の比較に基づくことができる。患者端部の凝縮水レベルが他の2つのセクションの凝縮水レベルより大きい場合、加湿器が患者の位置より高い位置にある可能性があることを示唆している可能性がある。制御装置は、加湿器を患者より下に再位置決めするように、患者に警告することができる。
【1273】
図44は、加湿システム内のチューブの向きを判定する例示的なプロセス又は方法を示す。ブロック4410において、制御装置は、吸気チューブ内に凝縮水が検出されたか否かを判定し得る。これには、制御装置が凝縮水の基準値を測定すること、及び測定された凝縮水の基準値が予想される凝縮水の基準値を満たすかどうかを判定することが含まれ得る。システムは、測定された凝縮水基準値が予想される凝縮水基準値を満たさない場合、凝縮水を検出し得る。測定された凝縮水基準値が所定の閾値より大きいか小さい場合、測定された凝縮水基準値は予想される凝縮水基準値を満たさない可能性がある。
【1274】
凝縮水が検出されない場合、制御装置はプロセスの開始に戻り得る。任意に、ブロック4410で再開する前に、ブロック4420において、制御装置は、任意に、ヒータプレート温度設定点を上昇させ得る。このステップは、加湿システム内のある位置に水分(例えば、凝縮水)が形成されるように、システム内に十分な湿度が存在し得ることを保証し得る。水分が検出された場合、ブロック4430において、制御装置は、患者端部Cpeで測定された静電容量値が中間位置Cmid(例えば、吸気チューブの中間)で測定された静電容量値よりも大きいかどうか、及び中間位置Cmidで測定された静電容量値がチャンバ出口Cchで測定された静電容量値よりも大きいかどうかを判定し得る。換言すると、測定された凝縮水基準値が予想される凝縮水基準値を満たさないことは、吸気チューブの患者端部における測定された凝縮水基準値が加湿チャンバの出口における測定された凝縮水基準値よりも大きいことによって判定され、患者端部における測定された凝縮水基準値は中間位置における測定された凝縮水基準値よりも大きい可能性がある。ブロック4430の条件が満たされる場合、ブロック4440において、制御装置は、チューブ向き警報を出力し得る。ブロック4430の条件が満たされない場合、ブロック4450において、制御装置は、加湿システムの通常動作を再開し得る。任意に、ブロック4450が実行される前に、制御装置は、ブロック4420の結果として形成された凝縮水を除去するために、チューブへの加熱を制御し得る。
【1275】
代替の実施態様及び交換可能な特徴
前述の水分検出システム及び方法は、バイレベル圧力呼吸器支援、CPAP呼吸器支援、又は高流量鼻カニューレ呼吸器支援を含むがこれらに限定されない、呼吸器支援又は手術において加湿ガスを提供する任意の加湿器又はガス供給システムによって実施することができる。加湿器又はガス供給システムは、加湿器装置とは別の人工呼吸器の形態のガス源を含むことができる。或いは、加湿器又はガス供給システムは、単一ハウジング内の一体化された流れ発生器と加湿器装置を含むことができる。加湿器又はガス供給システムは、吸気導管である単一の呼吸導管又はチューブを含み得る。或いは、加湿器又はガス供給システムは、吸気導管及び呼気導管などの複数の呼吸チューブ又は導管を含むことができる。
【1276】
図36は、高流量鼻カニューレ呼吸器支援を提供することができる例示的な加湿システム10を示す。このシステムは、患者16に高流量のガス流31を提供することができる。システムは、流れ源50、ガス流を加湿するための加湿器52、吸気チューブ、導管(例えば「ドライ」ライン又は加熱呼吸チューブ)、及び患者インタフェース51を含むことができる。流れ源50は、酸素の壁供給、酸素のタンク50A、及び/又は周囲空気を取り込むための任意の空気入口50Cを有する流れ発生器50Bを備えた高流量装置を含むことができる。この例示的な加湿システム10では、周囲空気は、
図1の例示的な呼吸補助装置よりも高い湿度を含有し得る。流れ源50及び加湿器52は、同じハウジング内に一体化されてもよいし、又は別個のハウジング内に提供されてもよい。酸素(又は他の補助ガス)源50Aは、制御可能な弁/レギュレータ/他のガス流制御装置50Dを介して流れ発生装置に接続することができる。加湿器52は、流れ源50と患者16との間に接続することができる。システム10は、1つ又は複数のセンサ53A、53B、53B、53Dを含むことができる。センサは、流れ、酸素分率、圧力、湿度、温度、及び/又は他のセンサを含むことができる。センサは、例えば、患者の心拍数、酸素飽和度、酸素分圧、呼吸数、CO2分圧等を測定するための患者生理学的センサを含むこともできる。患者センサは、EEGセンサ、胴部バンド等であり得る。システム10はまた、患者によって吸入された酸素分率を測定するためのセンサ14を、患者インタフェース51又はその近傍に含むことができる。システムは、流れ源50、加湿器52、及び/又はセンサ14と通信可能な制御装置19を含むことができる。システムは入出力(I/O)インタフェース54を含むことができ、これはディスプレイ又は入力デバイス、或いはその両方とすることができる。ディスプレイはタッチスクリーンとすることができる。上述した水分検出システム及び方法、並びにそれらの応用は、システム10に実装することができる。
【1277】
用語
本開示を特定の実施形態及び例の文脈において記載してきたが、本開示は、具体的に開示された実施形態を越えて、他の代替的な実施形態及び/又は使用、並びにそれらの明らかな修正形態及び均等物に及ぶことが当業者には理解されるであろう。加えて、本開示の実施形態のいくつかの変形例を示し、詳細に記載してきたが、本開示の範囲内である他の修正は、当業者には容易に明らかであろう。また、実施形態の特定の特徴及び態様の様々な組み合わせ又は副次的組み合わせが作成され、それでもなお本開示の範囲内に入ることが考えられる。例えば、1つの実施形態に関連して上述した特徴は、本明細書に記載される異なる実施形態と共に使用することができ、その組み合わせは依然として本開示の範囲内にある。開示された実施形態の様々な特徴及び態様は、本開示の実施形態の様々なモードを形成するために、互いに組み合わされ得るか、又は互いに置換され得ることが理解されるべきである。従って、本明細書における開示の範囲は、上述した特定の実施形態によって限定されるべきではないことが意図される。従って、別段の記載がない限り、又は明らかに両立しない場合を除き、本発明の各実施形態は、本明細書に記載されるその本質的な特徴に加えて、本明細書に開示される本発明の他の各実施形態から本明細書に記載されるような1つ又は複数の特徴を含み得る。
【1278】
特定の態様、実施形態、又は例と関連して記載された特徴、材料、特性、又はグループは、それと両立しない場合を除き、本節又は本明細書の他の箇所に記載された他の態様、実施形態、又は例にも適用可能であると理解される。本明細書(添付の特許請求の範囲、要約及び図面を含む)に開示された特徴のすべて、及び/又はそのように開示された方法若しくはプロセスのすべてのステップは、そのような特徴及び/又はステップの少なくとも一部が相互に排他的である組み合わせを除き、任意の組み合わせで組み合わせることができる。保護は、前述の実施形態の詳細に限定されない。保護は、本明細書(添付の特許請求の範囲、要約及び図面を含む)に開示された特徴の新規なもの、又は新規な組み合わせ、或いはそのように開示された方法又はプロセスのステップの新規なもの、又は新規な組み合わせに及ぶ。
【1279】
さらに、別々の実施態様の文脈で本開示に記載されている特定の特徴は、単一の実施態様において組み合わせて実施することもできる。逆に、単一の実施態様の文脈で記載されている様々な特徴も、複数の実施態様において別々に、又は任意の適切な副次的組み合わせで実施することができる。さらに、特徴は特定の組み合わせで作用するものとして上述されることがあるが、特許請求された組み合わせからの1つ又は複数の特徴は、場合によっては、その組み合わせから除外することができ、その組み合わせは、副次的組み合わせ又は副次的組み合わせの変形として特許請求されることがある。
【1280】
さらに、操作が特定の順序で図面に描かれているか、又は明細書に記載されている場合があるが、そのような操作は、望ましい結果を達成するために、示された特定の順序で実行される必要も順次実行される必要もなく、またすべての操作が実行される必要もない。図示も記載もされていない他の操作を、例示の方法及びプロセスに組み込むことができる。例えば、記載された操作のいずれかの前、後、同時、又は間に、1つ又は複数の追加操作を実行することができる。さらに、他の実施態様において、操作を並べ替えたり、順序を変えたりすることもできる。当業者であれば、いくつかの実施形態において、図示及び/又は開示されたプロセスで実際に行われるステップは、図示されたものとは異なり得ることを理解するであろう。実施形態によっては、上述したステップの一部が削除され、他のステップが追加されてもよい。さらに、上記に開示された特定の実施形態の特徴及び属性は、追加の実施形態を形成するために異なる方法で組み合わされてもよく、これらはすべて本開示の範囲内にある。また、上述の実施態様における様々なシステム構成要素の分離は、すべての実施態様においてそのような分離を必要とするものとして理解されるべきではなく、記載された構成要素及びシステムは、一般に、単一の製品において一緒に統合され得るか、又は複数の製品に包装され得ることが理解されるべきである。
【1281】
本開示の目的のために、特定の態様、利点、及び新規な特徴を本明細書に記載する。そのような利点のすべてが、いずれかの特定の実施形態に従って達成され得るとは限らない。従って、例えば、当業者は、本開示が、本明細書において教示又は示唆され得るような他の利点を必ずしも達成することなく、本明細書において教示されるような1つの利点又は利点の群を達成する方法で具体化又は実施され得ることを認識するであろう。
【1282】
本明細書で使用される、とりわけ「できる(can)」、「可能性がある(could)」、「かもしれない(might)」、「得る(may)」「例えば(e.g.)」及びそれらに類するものなどの条件付き言語は、特に別段の記載がない限り、又は使用される文脈内で別様に理解されない限り、一般に、特定の実施形態が特定の特徴、要素及び/又はステップを含む一方、他の実施形態が特定の特徴、要素及び/又はステップを含まないことを伝えることを意図している。従って、このような条件付き表現は、一般に、特徴、要素、及び/又はステップが、1つ又は複数の実施形態に何らかの形で必要であることを意味するように意図されておらず、また、1つ又は複数の実施形態が、他の入力又は促しの有無にかかわらず、これらの特徴、要素、及び/又はステップが、任意の特定の実施形態において含まれるかどうか、又は実行されるかどうかを決定するためのロジックを必ず含むことを意味するように意図されていない。「含む(comprising)」、「含む(including)」、「有する(having)」等の用語は、同義であり、包括的に、オープンエンドな態様で使用され、追加の要素、特徴、行為、操作などを排除するものではない。また、「又は(or)」という用語は(排他的な意味ではなく)包括的な意味で使用されるため、例えば要素のリストを接続するために使用される場合、「又は」という用語はリスト内の要素の1つ、いくつか、又はすべてを意味する。
【1283】
語句「X、Y及びZの少なくとも1つ」などの接続的な語は、特に別段の記載のない限り、あるアイテム、用語、その他がX、Y又はZのどれかであり得ることを伝えるために一般に使用されるように、その文脈に関して別の方法で理解される。従って、このような接続的な語は、特定の実施形態がXの少なくとも1つ、Yの少なくとも1つ、及びZの少なくとも1つの存在を必要とすることを意味するように一般的に意図されていない。
【1284】
本明細書で使用される「およそ」、「約」、「概ね」、及び「実質的に」などの程度の語は、依然として所望の機能を実行する、又は所望の結果を達成する、記載された値、量、又は特性に近い値、量、又は特性を表す。例えば、用語「およそ」、「約」、「概ね」、及び「実質的に」は、記載された量の10%未満、5%未満、1%未満、0.1%未満、及び0.01%未満の範囲内にある量を指す場合がある。別の例として、特定の実施形態において、用語「概ね平行」及び「実質的に平行」は、完全な平行から15度以下、10度以下、5度以下、3度以下、1度以下、0.1度以下、又はその他で逸脱する値、量、又は特性を指す。
【1285】
本明細書に開示される方法は、記載された順序で実行される必要はない。本明細書に開示された方法は、施術者が行う特定の動作を含むが、明示的又は暗示的に、これらの動作の任意の第三者による指示を含むこともできる。例えば、「モータ速度を制御する」などの動作は、「モータ速度の制御を指示する」を含む。
【1286】
本明細書に記載された方法及びタスクのすべては、コンピュータシステムによって実行され、完全に自動化されてもよい。コンピュータシステムは、場合によっては、記載された機能を実行するためにネットワークを介して通信し相互運用する複数の別個のコンピュータ又はコンピューティングデバイス(例えば、物理的なサーバ、ワークステーション、ストレージアレイ、クラウドコンピューティングリソース、その他)を含み得る。このような各コンピューティングデバイスは、通常、メモリ又は他の非一過性のコンピュータ可読記憶媒体又はデバイス(例えば、ソリッドステート記憶装置、ディスクドライブ、その他)に記憶されたプログラム命令又はモジュールを実行するプロセッサ(又は複数のプロセッサ)を含む。本明細書で開示される様々な機能は、そのようなプログラム命令で具現化されてもよく、及び/又は、コンピュータシステムの特定用途向け回路(例えば、ASIC又はFPGA)で実装されてもよい。コンピュータシステムが複数のコンピューティングデバイスを含む場合、これらのデバイスは、同居していてもよいが、同居している必要はない。開示された方法及びタスクの結果は、ソリッドステートメモリチップ及び/又は磁気ディスクなどの物理的記憶デバイスを異なる状態に変換することによって永続的に記憶されてもよい。いくつかの実施形態では、コンピュータシステムは、処理リソースが複数の別個の事業体又は他のユーザによって共有されるクラウドベースのコンピューティングシステムであってもよい。
【1287】
本開示の範囲は、本セクション又は本明細書の他の場所における好ましい実施形態の特定の開示によって限定されることを意図するものではなく、本セクション又は本明細書の他の場所に提示される、又は将来提示される特許請求の範囲によって定義され得る。特許請求の範囲の文言は、特許請求の範囲に採用された文言に基づいて広く解釈されるべきであり、本明細書又は本出願の実施中に記載された例に限定されるものではなく、これらの例は非排他的なものとして解釈されるべきである。
【国際調査報告】