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特表2024-540507蒸気発生器システム、管板アセンブリ及び原子炉システム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-31
(54)【発明の名称】蒸気発生器システム、管板アセンブリ及び原子炉システム
(51)【国際特許分類】
   G21C 1/32 20060101AFI20241024BHJP
   G21D 1/00 20060101ALI20241024BHJP
【FI】
G21C1/32
G21D1/00 S
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024529440
(86)(22)【出願日】2022-11-21
(85)【翻訳文提出日】2024-05-16
(86)【国際出願番号】 US2022050649
(87)【国際公開番号】W WO2023091773
(87)【国際公開日】2023-05-25
(31)【優先権主張番号】63/282,053
(32)【優先日】2021-11-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】511117093
【氏名又は名称】ニュースケール パワー エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100111235
【弁理士】
【氏名又は名称】原 裕子
(74)【代理人】
【識別番号】100195257
【弁理士】
【氏名又は名称】大渕 一志
(72)【発明者】
【氏名】ソレンセン、 トッド
(72)【発明者】
【氏名】リズカイ、 タマス アール.
(57)【要約】
原子炉システムにおける使用等のための管板アセンブリを含む蒸気発生器システム並びに関連するデバイス及び方法が開示される。代表的な蒸気発生器システムが、一次冷却材を収容するように配置される原子炉容器に設置され得る。蒸気発生器システムは、プレナムを画定する管板アセンブリを含み得る。管板アセンブリは、管板と、当該管板を炉容器に結合する可撓性接続部分とを含む。管板は、プレナムに流体的に結合される複数の穿孔を含み得る。蒸気発生器システムはさらに、穿孔に流体的に結合されて二次冷却材の流れを受容するように構成される複数の伝熱管を含み得る。接続部分は、原子炉システムの動作中の管板における、及び伝熱管と管板との間の接続箇所(例えば管対管板(TTS)溶接部)における、応力を低減するように管板及び炉容器よりも可撓性としてよい。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一次冷却材を収容するように配置される炉容器を含む原子炉システムにおいて使用される蒸気発生器システムであって、
前記炉容器に結合されてプレナムの少なくとも一部分を形成する管板アセンブリと、
二次冷却材の流れを受容するように構成される複数の伝熱管と
を含み、
前記管板アセンブリは、
前記プレナムに流体的に結合される複数の穿孔を含む管板と、
前記管板と前記炉容器との少なくとも部分的な接続部分であって、前記管板及び前記炉容器よりも可撓性の接続部分と
を含み、
前記伝熱管のうちの個別のものが、前記複数の穿孔のうちの対応するものに結合される、蒸気発生器システム。
【請求項2】
前記管板は平坦なプレートであり、前記管板アセンブリは、前記管板まわりに円周方向に延びて前記接続部分を画定する溝を含む、請求項1の蒸気発生器システム。
【請求項3】
前記管板は、前記炉容器の内部に面するように配置される内面と、前記プレナムに面するように配置される外面とを含み、前記溝は前記外面から前記内面に向かって部分的に延びる、請求項2の蒸気発生器システム。
【請求項4】
前記平坦なプレートは円形状を有し、前記溝は、一般に一定の幅及び深さを備える円形状を有する、請求項2の蒸気発生器システム。
【請求項5】
前記溝は、円周方向に変化する幅を有する、請求項2の蒸気発生器システム。
【請求項6】
前記管板アセンブリは前記炉容器に一体に形成される、請求項1の蒸気発生器システム。
【請求項7】
前記炉容器は縦軸に沿って延び、前記管板は前記縦軸に対して一般に平行に配置される、請求項1の蒸気発生器システム。
【請求項8】
前記炉容器は縦軸に沿って延び、前記管板は、前記縦軸に対して約15°から45°の角度だけ傾斜する、請求項1の蒸気発生器システム。
【請求項9】
前記炉容器は縦軸に沿って延び、前記管板は前記縦軸に対して一般に直交して配置される、請求項1の蒸気発生器。
【請求項10】
前記管板は、前記炉容器の内部に面するように配置される内面と、前記プレナムに面するように配置される外面とを含む平坦なプレートであり、前記管板アセンブリは、前記管板まわりに円周方向に前記内面から部分的に前記外面に向かって延びる第1溝と、前記管板まわりに円周方向に前記外面から部分的に前記内面に向かって延びる第2溝とを含み、前記第1溝及び前記第2溝が前記接続部分を画定する、請求項1の蒸気発生器システム。
【請求項11】
前記管板は第1厚さを有し、前記接続部分は、前記第1厚さよりも小さい第2厚さを有する、請求項1の蒸気発生器システム。
【請求項12】
前記第1厚さが前記第2厚さの半分よりも小さい、請求項11の蒸気発生器システム。
【請求項13】
前記管板アセンブリはさらに、前記プレナムに流体的に結合される入口ポートを含み、前記管板アセンブリは液体の態様の前記二次冷却材を、前記入口ポートを介して受容し、液体の態様の前記二次冷却材を、前記プレナムを通して前記穿孔の中へ及び前記伝熱管の中へ引き回すように配置される、請求項1の蒸気発生器システム。
【請求項14】
前記管板アセンブリはさらに、前記プレナムに流体的に結合される出口ポートを含み、前記管板アセンブリは蒸気の態様の前記二次冷却材を前記伝熱管から受容し、蒸気の態様の前記二次冷却材を、前記穿孔を通して前記プレナムの中へ及び前記出口ポートの中へ引き回すように配置される、請求項1の蒸気発生器システム。
【請求項15】
炉容器を含む原子炉システムにおいて使用される管板アセンブリであって、
プレナムの少なくとも一部分を境界付ける本体と、
前記プレナムに流体的に結合される複数の穿孔を含む管板であって、前記管板アセンブリは前記本体及び前記炉容器に結合される、管板と、
前記管板と前記炉容器との少なくとも部分的な接続部分であって、前記管板及び前記炉容器よりも可撓性の接続部分と
を含む、管板アセンブリ。
【請求項16】
前記管板は、前記炉容器の内部に面するように配置される内面と、前記プレナムに面するように配置される外面とを有する円形の平坦なプレートであり、前記管板アセンブリは、前記管板まわりに円周方向に延びて前記接続部分を画定する円形溝を含み、前記円形溝は、前記外面から部分的に前記内面に向かって延びる、請求項15の管板アセンブリ。
【請求項17】
前記管板は、前記炉容器の内部に面するように配置される内面と、前記プレナムに面するように配置される外面とを有する円形の平坦なプレートであり、前記管板は、前記内面と前記外面との間の一方向に第1厚さを有し、前記接続部分は、前記内面と前記外面との間の前記一方向に前記第1厚さよりも小さい第2厚さを有する、請求項15の管板アセンブリ。
【請求項18】
前記炉容器は縦軸に沿って延び、前記管板は前記縦軸に対して約30°の角度だけ傾斜する、請求項15の管板アセンブリ。
【請求項19】
原子炉システムであって、
炉心及び一次冷却材を収容するように配置される炉容器であって、前記一次冷却材は前記炉心の中の核反応からの熱を吸収するように配置される、炉容器と、
蒸気発生器アセンブリと
を含み、
前記蒸気発生器アセンブリは、
第1管板を含む第1管板アセンブリであって、前記第1管板は、前記炉容器に結合されて複数の第1穿孔を含み、前記第1管板アセンブリは、前記第1管板と前記炉容器との間に配置される可撓性接続部分を含み、前記可撓性接続部分は、前記第1管板の厚さより小さい厚さを有する前記第1管板まわりの環状リングを含む、第1管板アセンブリと、
第2管板を含む第2管板アセンブリであって、前記第2管板は、前記炉容器に結合されて複数の第2穿孔を含む、第2管板アセンブリと、
二次冷却材を受容するように構成される複数の伝熱管と
を含み、
前記二次冷却材は、前記一次冷却材からの熱を、前記伝熱管を通して吸収するように構成され、
前記伝熱管のうちの個別のものは、前記第1管板の前記第1穿孔のうちの対応するものに流体的に結合される第1部分と、前記第2管板の前記第2穿孔のうちの対応するものに流体的に結合される第2部分とを有する、原子炉システム。
【請求項20】
前記第1管板アセンブリは、液体の態様の前記二次冷却材を受容し、液体の態様の前記二次冷却材を、前記第1穿孔を介して前記伝熱管へ引き回すように配置され、前記炉容器は縦軸に沿って延び、前記第1管板は、前記縦軸に対して約15°から45°の角度だけ傾斜する、請求項19の原子炉システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本願は、「原子炉発電システムの圧力容器シェルにおける管板への管の応力緩和取り付け」との名称の2021年11月22日に出願された米国仮特許出願第63/282,053号の利益を主張する。これは、その全体が参照によりここに組み入れられる。
【0002】
連邦支援の研究開発
この発明は、エネルギー省によって授与された契約番号第DE-NE-000-8928号に基づく政府支援によってなされた。政府は、本発明に一定の権利を有する。
【0003】
本技術は、例えば、原子炉電力システムにおいて使用される管板アセンブリを含む蒸気発生器システムに関する。詳しくは、本技術は、管板を炉容器に取り付けるための応力緩和取り付けに関する。
【背景技術】
【0004】
原子炉システムは、原子炉容器の中に配置される一以上の蒸気発生器を含むことが多い。炉容器は、炉心と、炉心の中の核反応(例えば核分裂反応)から生成される熱を吸収する一次冷却材とを収容する。かかる蒸気発生器は、給水ヘッダと蒸気ヘッダとの間に延びる炉容器内の複数の管(例えばヘリカル管)を含み得る。二次冷却材(例えば水)が、給水ヘッダにおいて管に入り、管を通って上昇し、二次冷却材が一次冷却材からの熱を吸収するときに蒸気(例えば水蒸気)へと変換され、電力変換システムにおける使用を目的として蒸気ヘッダにおいて管から出る。複数の管が、給水ヘッダ及び/又は蒸気ヘッダにおいて及び/又はこれらに近接して(例えば管対管板(tube-to-tubesheet(TTS))溶接部を介して)有孔プレートのような管板に接続され得る。管板は、炉容器と一体にしてもよく、炉容器に取り付けてもよい。
【0005】
管板及び/又は管対管板(TTS)溶接部において、管板と炉容器との異なる幾何学形状によって引き起こされる管板及び炉容器の、圧力及び熱負荷のもとでの不適合な動きに起因して、大きな応力が局所的に進展し得る。原子炉システムが起動及び停止を含む過渡状態を経ると、管板の応力が周期的になって、蒸気発生器の疲労及び早すぎる廃棄につながり得る。
【図面の簡単な説明】
【0006】
以下の図面を参照して本技術の多くの側面が良好に理解される。図面におけるコンポーネントは、必ずしも尺度どおりというわけではない。その代わり、本技術の原理を明確に示すことに重点が置かれる。
【0007】
図1】本技術の実施形態に従って構成される原子炉システムの部分的に模式的な部分断面図である。
図2A】本技術の実施形態に従って構成される蒸気発生器システムを含む原子炉システムの断面側面図である。
図2B】本技術の実施形態に係る図2Aの蒸気発生器システムの上側管板アセンブリの拡大側断面図である。
図3A】本技術の追加実施形態に係る図2Aの原子炉システム及び蒸気発生器システムの拡大断面側面図である。
図3B】本技術の実施形態に従って構成される下側管板を示す図3Aの蒸気発生器システムの拡大等角図である。
図4A】本技術の追加実施形態に係る図2Aの原子炉システム及び蒸気発生器システムの拡大断面側面図である。
図4B】本技術の実施形態に係る下側管板アセンブリを示す図4Aの蒸気発生器システムの拡大断面側面図である。
図5A図5Aから図5Dはそれぞれが、本技術の実施形態に従って構成される原子炉システムの一部分の、正面図、背面図、断面側面図、及び断面等角図を示す。
図5B図5Aから図5Dはそれぞれが、本技術の実施形態に従って構成される原子炉システムの一部分の、正面図、背面図、断面側面図、及び断面等角図を示す。
図5C図5Aから図5Dはそれぞれが、本技術の実施形態に従って構成される原子炉システムの一部分の、正面図、背面図、断面側面図、及び断面等角図を示す。
図5D図5Aから図5Dはそれぞれが、本技術の実施形態に従って構成される原子炉システムの一部分の、正面図、背面図、断面側面図、及び断面等角図を示す。
図6A図6Aから図6Cは、本技術の実施形態に係る接続部分の外面のための異なる外形を示す図5Aから図5Dの原子炉システムの蒸気発生器システムの接続部分の断面側面図である。
図6B図6Aから図6Cは、本技術の実施形態に係る接続部分の外面のための異なる外形を示す図5Aから図5Dの原子炉システムの蒸気発生器システムの接続部分の断面側面図である。
図6C図6Aから図6Cは、本技術の実施形態に係る接続部分の外面のための異なる外形を示す図5Aから図5Dの原子炉システムの蒸気発生器システムの接続部分の断面側面図である。
図7A図7Aから図7Cはそれぞれが、本技術の追加実施形態に従って構成される蒸気発生器システムの接続部分を含む図5Aから図5Dの原子炉システムの断面正面図、断面背面図、及び断面側面図である。
図7B図7Aから図7Cはそれぞれが、本技術の追加実施形態に従って構成される蒸気発生器システムの接続部分を含む図5Aから図5Dの原子炉システムの断面正面図、断面背面図、及び断面側面図である。
図7C図7Aから図7Cはそれぞれが、本技術の追加実施形態に従って構成される蒸気発生器システムの接続部分を含む図5Aから図5Dの原子炉システムの断面正面図、断面背面図、及び断面側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本開示の側面は一般に、原子炉電力システム並びに関連するデバイス及び方法における使用等のための、管板アセンブリを含む蒸気発生器システムに向けられる。詳しくは、本開示のいくつかの側面が、原子炉電力システム内の炉容器に管板を取り付けるための応力緩和取り付け部に向けられる。以下に記載の実施形態のうちいくつかにおいて、例えば、代表的な蒸気発生器システムが、一次冷却材を収容するように位置決めされた原子炉容器(例えば炉圧力容器シェル)に設置される。蒸気発生器システムは、プレナムを画定する管板アセンブリを含み得る。管板アセンブリは、管板と、当該管板を炉容器に結合する可撓性接続部分とを含む。管板は、プレナムに流体的に結合される複数の穿孔を含み得る。蒸気発生器システムはさらに、穿孔に流体的に結合されて二次冷却材の流れを受容する複数の伝熱管を含み得る。接続部分は、原子炉システムの動作中の管板における、及び伝熱管と管板との間の接続箇所(例えば管対管板(TTS)溶接部)における、応力を低減するように管板及び炉容器よりも可撓性としてよい。例えば、接続部分は、管板及び隣接する炉容器の双方よりも薄くてよい。
【0009】
したがって、本技術のいくつかの側面において、接続部分は、管板における、及び/又は管板と対応伝熱管との間の関連接続箇所(例えば管対管板(TTS)溶接部)における、応力(例えば不連続応力及び/又は疲労)を、炉容器と管板との間の可撓性接続箇所のように機能することによって緩和又は低減し得る。かかる可撓性接続箇所は、繰り返し負荷の間に、管板(例えば有孔平板)と炉容器(例えば円筒容器)との異なる幾何学的形状間の不適合な変形を分離することができる。いくつかの実施形態において、管板及び関連TTS溶接部の繰り返し疲労寿命を一桁、二桁、又はそれ以上増加させることができ、蒸気発生器システムの寿命を増加させ得る。
【0010】
本技術の様々な実施形態を完全に理解するべく、以下の説明及び図1から図7Cに所定の詳細が記載される。他例において、管板アセンブリ、管板、原子炉電力変換システム、伝熱管、蒸気発生器等にしばしば関連付けられる周知の構造物、材料、動作、及び/又はシステムは、本技術の様々な実施形態の説明を不必要に不明瞭にすることを避けるべく、以下の開示において詳細に示されず、又は説明されない。しかしながら、当業者は、本技術が、ここに記載される詳細のうち一以上がなくても、及び/又は他の構造物、方法、コンポーネント等により、実施できることを認識するであろう。
【0011】
以下に使用される用語は、本技術の実施形態の所定例の詳細な説明とともに使用されている場合であっても、最も広い合理的な態様で解釈されるべきである。実際のところ、以下で所定の用語が強調されることさえあるが、任意の制限された態様で解釈されるように意図される用語はいずれも、この詳細な説明のセクションにおいてそのように明示的かつ具体的に定義される。
【0012】
添付図面は、本技術の複数の実施形態を描いており、明示的に示されない限り、その範囲を制限することを意図しない。描かれた様々な要素のサイズは、必ずしも縮尺どおりに描かれているわけではなく、これらの様々な要素は、読みやすさを向上させるために拡大され得る。コンポーネントの詳細は、かかる詳細が、本技術の製造方法及び使用方法の完全な理解に不必要である場合は、コンポーネントの位置、及び当該コンポーネント間の所定の正確な接続のような詳細を除くべく、図面において抽象化され得る。図面に示される詳細、寸法、角度、及び他の特徴の多くは、本開示の特定の実施形態の単なる例示である。したがって、他実施形態が、本技術から逸脱することなく、他の詳細、寸法、角度及び特徴を有し得る。加えて、当業者は、本技術のさらなる実施形態も、以下に記載される詳細のうちのいくつかがなくとも実施できることがわかる。
【0013】
参照によりここに組み入れられる任意の文献が本開示と矛盾する範囲において、本開示が優先する。ここに与えられる見出しは、便宜上に過ぎず、記載される主題を限定するものと解釈すべきではない。
【0014】
I.原子炉電力変換システムの選択された実施形態
【0015】
図1は、本技術の実施形態に従って構成される原子炉システム100の部分的に模式的な部分断面図である。システム100は電力モジュール102を含み、電力モジュール120は、制御された核反応が生じる炉心104を有する。したがって、炉心104は一以上の燃料集合体101を含み得る。燃料集合体101は、核分裂性の及び/又は他の適切な材料を含み得る。反応による熱が、一以上の蒸気発生器システム130において水蒸気を発生させ、蒸気発生器システム130は、その水蒸気を電力変換システム140へと向ける。電力変換システム140は、電力を生成し、及び/又は他の有用な出力を与える。電力モジュール102及び/又は他のシステムコンポーネントの動作をモニタリングするべくセンサシステム150が使用される。センサシステム150から取得されたデータは、電力モジュール102を制御するべくリアルタイムで使用することができ、並びに/又は、電力モジュール102及び/若しくは他のシステムコンポーネントの設計を更新するべく使用することもできる。
【0016】
電力モジュール102は、炉容器120(例えば、炉圧力容器、炉圧力シェル、炉圧力格納器等)を収納/封入する格納容器110(例えば、放射線遮蔽容器、放射線遮蔽格納器等)を含む。炉容器120は炉心104を収容する。格納容器110は、電力モジュールベイ156に収容され得る。電力モジュールベイ156は、水及び/又は他の適切な冷却液体が充填された冷却プール103を格納する。電力モジュール102の大部分は、冷却プール103の表面105よりも下に配置される。したがって、冷却プール103は、例えばシステム誤動作の事象において、熱シンクとして動作し得る。
【0017】
炉容器120と格納容器110との間の容積は、炉容器120から周囲環境への(例えば冷却プール103への)熱伝達を低減するべく部分的に又は完全に排気され得る。しかしながら、他実施形態において、炉容器120と格納容器110との間の容積は、炉容器120と格納容器110との間の熱伝達を増加させるべく、気体及び/又は液体を少なくとも部分的に充填してよい。
【0018】
炉容器120の中では、一次冷却材107が、炉心104からの熱を蒸気発生器システム130に送る。例えば、炉容器120の中に配置される矢印により示されるように、一次冷却材107が炉心104において加熱されて炉容器120の底へ向かう。加熱された一次冷却材107(例えば添加物あり又はなしの水)が、炉心104から炉心シュラウド106を通ってライザー管108へと上昇する。高温で浮力のある一次冷却材107はライザー管108を通って上昇し続け、その後ライザー管108を出て蒸気発生器130を通り抜けて下降する。蒸気発生器システム130は、図1に模式的に示されるように、例えば、らせんパターンで、ライザー管108まわりに円周方向に配列された複数の導管132(例えば、管、伝熱管)を含む。下降する一次冷却材107は、コンジット132内の二次冷却材(例えば水)に熱を伝達し、炉容器120の底まで下降し、そこで再びサイクルが開始される。サイクルは一次冷却材107の浮力の変化によって駆動することができるため、一次冷却材107を移動させるポンプの必要性を低減又は排除することができる。
【0019】
蒸気発生器システム130は、入来する二次冷却材が蒸気発生器導管132に入る下側ヘッダアセンブリ131(例えば、下側プレナムアセンブリ、下側管板アセンブリ、給水ヘッダアセンブリ、第1ヘッダアセンブリ、第1管板アセンブリ等)を含み得る。二次冷却材は、導管132を通って上昇し、蒸気(例えば水蒸気)に変換され、上側ヘッダアセンブリ133(例えば、上側プレナムアセンブリ、上側管板アセンブリ、蒸気ヘッダアセンブリ、第2ヘッダアセンブリ、第2管板アセンブリ等)において収集される。蒸気は、上側ヘッダアセンブリ133から出て電力変換システム140へと向けられる。
【0020】
電力変換システム140は、蒸気発生器システム130から蒸気タービン143への高圧かつ高温の水蒸気の通過を調節する一以上の蒸気バルブ142を含み得る。蒸気タービン143は、発電機144を介して水蒸気の熱エネルギーを電気に変換する。蒸気タービン143から出る低圧の水蒸気は凝縮器145において凝縮され、その後、(例えばポンプ146を介して)一以上の給水バルブ141へと向けられる。給水バルブ141は、給水が下側ヘッダアセンブリ131を介して蒸気発生器システム130に再び入る速度を制御する。
【0021】
電力モジュール102は、複数の制御システム及び関連センサを含む。例えば、電力モジュール102は中空円筒反射体109を含み得る。中空円筒反射体109は、中性子を炉心104へ戻して炉心101における核反応を促進する。制御棒113が、その核反応を調節するべく使用され、燃料棒駆動器115を介して駆動される。炉容器120の中の圧力は、加圧器プレート113(これはまた一次冷却材107を、蒸気発生器システム130を通して下方へと向ける役割も果たし得る)を介して、加圧器プレート117の上方に配置される加圧容積119における圧力を制御することによって制御され得る。いくつかの実施形態において、上側ヘッダアセンブリ133は、少なくとも部分的に加圧器プレート117に統合されてよい。
【0022】
センサシステム150は、例えば、動作パラメータ値、及び/又はパラメータ値の変化、を特定するべく、電力モジュール102の中及び/又は他の場所の様々な箇所に位置決めされる一以上のセンサ151を含み得る。センサシステム150が収集したデータはその後、システム100の動作を制御するべく、及び/又はシステム100のための設計変更をもたらすべく、使用され得る。格納容器110の中に位置決めされるセンサのために、センサリンク152が、当該センサからのデータを(センサリンク152が格納容器110から出る箇所の)フランジ153へと向け、そしてデータをセンサ接続箱154へと向ける。そこから、センサデータは、データバス155を介して一以上のコントローラ及び/又は他のデータシステムへと引き回される。
【0023】
II.蒸気発生器システム及び管板アセンブリの選択された実施形態
【0024】
図2Aから図5は、原子炉システム100及び/又は他の原子炉システムの中で使用され得る本技術の実施形態に従って構成される様々な蒸気発生器システム又はその部分を示す。例えば、図1を参照して上で詳述された蒸気発生器システム130に加えて又はその代わりに、様々な蒸気発生器システムが使用されてよく、同様の又は同一の態様で機能してよい。いくつかの実施形態において、蒸気発生器システムは、それぞれの全体が参照によりここに組み入れられる(i)「一体炉圧力容器管板」との名称で2014年4月24日に出願された米国特許第9,997,262号、及び/又は(ii)「傾斜管板を有する蒸気発生器」との名称で2015年2月10日に出願された米国特許第10,685,752号、に開示された蒸気発生器システムと構造及び機能が少なくとも一般に同様の、又は構造及び機能が同一の、いくつかの特徴を含み得る。
【0025】
図2Aは、本技術の実施形態に従って構成される蒸気発生器システム230を含む原子炉システム200(例えば、原子力発電システム、原子力電力変換システム、原子炉水蒸気生成システム等)の断面側面図である。原子炉システム200は、(i)熱を生成する炉心(図2Aに示さない)、(ii)原子炉からの熱を吸収する一次冷却材、及び(iii)ライザー管208を収容するように構成される炉容器220を含み得る。炉容器220は円筒形状を有し得る。図示される実施形態において、蒸気発生器システム230は、炉容器220内に配置されてライザー管208まわりに円周方向に配列された複数の伝熱管232(例えば導管)を含む。管232は、ライザー管208まわりにらせん状に延びる。管232のうちの個別の管が、下側管板アセンブリ231(例えば下側ヘッダアセンブリ)に流体的に結合される下側部分と、上側管板アセンブリ233(例えば上側ヘッダアセンブリ)に流体的に結合される上側部分とを有する。下側管板アセンブリ231及び上側管板アセンブリ233は、図1を参照して上述された下側ヘッダアセンブリ131及び上側ヘッダアセンブリそれぞれと構造及び/又は機能が同様又は同一となり得る。
【0026】
いくつかの実施形態において、蒸気発生器システム230は、炉容器220まわりに円周方向に配置される下側管板アセンブリ231のうちの複数のもの(例えば4つ)及び/又は上側管板アセンブリ233のうちの複数のもの(例えば4つ)を含む。下側及び上側管板アセンブリ231、233の複数対を、個別の蒸気発生器回路を画定するように管232の一セットに流体結合してよい。下側及び上側管板アセンブリ231、233は、炉容器220に結合され又は一体にされてよく、管232から炉容器220まで/から外部電力変換システム(例えば図1の電力変換システム140)まで/からの流体流路を与えるように配置される。いくつかの実施形態において、下側及び上側管板アセンブリ231、233は、炉容器220を取り囲む格納容器(例えば図1の格納容器110)の中に完全に格納される。
【0027】
動作時、炉容器220内の一次冷却材が加熱され、ライザー管208を通って上昇し、管232を通過した後に下降して、ライザー管208の外側で管232を通過する。管232は、下側管板アセンブリ231を介して二次冷却材(例えば水)を受容する。二次冷却材は管232を通って上昇し、熱が一次冷却材から二次冷却材へと熱伝達され、二次冷却材は過熱状態の蒸気(例えば水蒸気)となる。蒸気発生器システム230における二次冷却材は、炉容器220における一次冷却材から分離されてよく、これらは、混合したり又は互いに直接接触したりすることが許容されない。気化した二次冷却材が管232から出て、上側管板アセンブリ233の中に入り、電力変換システムへ移送される。二次冷却材からの熱が電力変換システムによって利用された後、二次冷却材は、下側管板アセンブリ231を介して蒸気発生器システム230に戻されてよい。
【0028】
複数の下側管板アセンブリ231は同一であってよく、それぞれが、炉容器220と一体に形成されて又はそれに取り付けられてプレナム235を画定する本体234(例えば、壁、本体部分、壁部分等)を含んでよい。本体234は、管板236(例えば有孔プレート)を含んでよく、及び/又は管板236が、本体234に取り付けられる別個のコンポーネントでもよい。管232の下側部分を、二次冷却材をプレナム235から管232まで引き回すように配置された管板236に結合(例えば、溶接、固定)してよい。図示される実施形態において、管板236は、炉容器220とライザー管208との間の環状領域内に配置され、水平方向又は径方向の位置に配向される。すなわち、管板236は、炉容器220の縦軸Yに直交する軸Xに沿って延びてよい。本体234はさらに、二次冷却材を受容する供給管に接続され得る入口ポート237(例えば供給ノズル)を含んでよく/画定してよい。入口ポート237は、供給管からプレナム235の中へ二次冷却材を導くように配置される。いくつかの実施形態において、下側管板アセンブリ231はさらに、プレナム235を封入するように本体234に結合(例えばボルト締め)され得る取り外し可能なカバープレート238を含む。取り外し可能なカバープレート238は、保守、検査及び/又は設置のような一以上の作業中に本体234から取り外し及び/又は本体234に設置してよい。
【0029】
図2Bは、本技術の実施形態に従って構成される上側管板アセンブリ233のうちの一つの拡大側断面図である。図2A及び図2Bを参照すると、複数の上側管板アセンブリ233は同一であってよく、下側管板アセンブリ231の特徴と一般に同様の又は同一のいくつかの特徴を含んでよい。例えば、上側管板アセンブリ233はそれぞれが、炉容器220と一体的に形成され又は炉容器220に取り付けられてプレナム245を画定又は境界付けする本体244を含んでよい。本体244は、管板246(例えば有孔プレート)を画定し若しくは含んでよく、及び/又は管板246が、本体244に取り付けられる別個のコンポーネントでもよい。いくつかの実施態様において、管板246は、原子炉システム200の加圧器プレート217の一部分を含む。管232の上側部分を、二次冷却材を管232からプレナム245へ引き回すように配置される管板246に結合(例えば、溶接、固定)してよい。図示される実施態様において、管板246は、水平方向又は径方向の位置に配向される。すなわち、管板246は、炉容器220の縦軸Yに直交するX軸に沿って延びてよい。本体244はさらに、二次冷却材を受容する蒸気管241(図2B)に接続され得る出口ポート247(例えば蒸気ノズル)を含んでよく/画定してよい。出口ポート247は、二次冷却材をプレナム245から蒸気管に向けるように配置される。いくつかの実施態様において、上側管板アセンブリ233はさらに、プレナム245を封入するように本体244に結合(例えばボルト締め)され得る取り外し可能なカバープレート248を含む。取り外し可能なカバープレート248は、保守、検査及び/又は設置のような一以上の作業中に、本体244から取り外し及び/又は本体244に設置することができる。図2Bを参照すると、管板236は、列状に配置された複数の穿孔239(例えばスルーホール)を含む一般に平坦なプレートとしてよい。穿孔239は、管板236を貫通し、軸Yに平行に配向され得る(図2A)。穿孔239は、管232の対応するものに(例えば溶接を介して)結合され得る。
【0030】
いくつかの実施形態において、下側管板アセンブリ231及び/又は上側管板アセンブリ233は、異なる構成を有してよい。例えば、図3Aは、本技術の追加実施態様に従って構成される原子炉システム200及び蒸気発生器システム230の拡大断面側面図である。図示される実施態様において、本体234は、炉容器220に取り付けられ又は炉容器220と一体的に形成され、炉容器220の一般に径方向外側に配置される。管板236は、炉容器220の壁に及び/又は当該壁に近接して(例えば、炉容器220とライザー管208との間の環状領域の実質的に外側に)配置され、垂直位置に配向される。すなわち、管板236は、炉容器220の縦軸Yに一般に平行に延びてよい。
【0031】
図3Bは、本技術の実施態様に係る図3Aの下側管板アセンブリ231の一つを示す原子炉システム200の拡大等角図である。図示される実施態様において、管板236は、列状に配置された複数の穿孔339(例えばスルーホール)を含む一般に円形の平坦なプレートである。穿孔439は、管板236を貫通し、軸Xに平行に配向され得る。複数の列のうちの個別のものにおける穿孔339が、管232の垂直グループにおける管232のうちの対応するものに結合され得る。明確性を目的として、複数の管232の一部のみが図3Bに示される。
【0032】
図4Aは、本技術の追加実施形態に従って構成される原子炉システム200及び蒸気発生器システム230の拡大断面側面図である。図4Bは、本技術の実施形態に係る図4Aの下側管板アセンブリ231の一つを示す原子炉システム200の拡大断面側面図である。図4A及び図4Bを参照すると、図示される実施形態において、本体234は、炉容器220に取り付けられ又は炉容器220に一体的に形成され、部分的に炉容器220の中に、かつ、部分的に炉容器220の外側に配置される。管板236も同様に、炉容器220の中から炉容器220の外側まで延び、炉容器220の壁に対して角度が付けられる(例えば傾斜される)。すなわち、管板236は、炉容器220の縦軸Y及び直交軸Xに対して非ゼロ角度で延び得る。いくつかの実施形態において、管板236は、炉容器60の壁の縦軸Yに対し、約60°未満、約10°から50°、約15°から45°、約20°から40°、約25°から35°、及び/又は約30°の角度が付けられてよい。図3Bに最もよく見られるように、管板236は、複数の穿孔439(例えばスルーホール)を含む一般に円形の平坦なプレートとしてよい。穿孔439は、管板236を貫通し、軸X、Yに対して角度が付けられる(例えば傾いている)。穿孔339は、複数の管232のうちの対応するものに結合され得る。
【0033】
図2Aから図4Bを参照すると、下側管板アセンブリ231の管板236及び上側管板アセンブリ233の管板246が、円筒形状を有し得る炉容器220に一体に取り付けられた又は直接貼り付けられた有孔平坦プレートとなり得る。管板236、246、及び/又は管232と管板236、246管板との間の接続箇所(例えば管対管板(TTS)溶接部)において、蒸気発生器システム230と炉容器220との異なる幾何学形状によって引き起こされる蒸気発生器システム230及び炉容器220の、圧力及び熱負荷のもとでの不適合な動きに起因して、大きな応力が局所的に進展し得る。すなわち、炉容器220は、これらのコンポーネントの異なる幾何学形状に起因して、熱負荷及び圧力負荷のもとで管板236、246とは異なる速度で膨張/収縮し得る。これは、管板236、246と炉容器220とのインタフェイスにおける不適合な変形につながり得る。これは、周期的な負荷の間に、管板236、246、及び/又は管232と管板236、246との間の接続箇所(例えば管対管板(TTS)溶接部)において不連続な応力及び疲労を引き起こし得る。例えば、原子炉システム200が起動及び停止を含む過渡状態を経ると、管板236、246における応力は周期的となり得るので、蒸気発生器システム230の疲労及び早すぎる廃棄につながり得る。
【0034】
本技術のいくつかの側面において、本技術に従って構成される管板アセンブリ(例えばヘッダアセンブリ)が、炉容器と管板との可撓性接続箇所を導入することによって、管板及び関連TTS溶接部における応力を緩和又は低減し得る。かかる可撓性接続箇所は、管板と炉容器との異なる幾何形状間の不適合な変形を分離することができる。例えば、いくつかの実施形態において、管板アセンブリは、炉容器及び管板の双方よりも薄い、炉容器と管板との間の可撓性セクション又は可撓性部分を含み得る。これは、管板が接続する部品(例えば管板及び炉容器)よりも可撓性であることによって、管板に応力緩和を与え得る。
【0035】
例えば、図5Aから図5Dはそれぞれが、本技術の実施形態に従って構成される原子炉システムの一部分の、正面図、背面図、断面側面図、及び断面等角図を示す。原子炉システム500は、図1から図4Bを参照して上述した原子炉システム100及び/又は200の特徴と一般に同様の又は同一のいくつかの特徴を含んでよい。例えば、図5Aから図5Dを参照すると、原子炉システム500は、炉容器520と一体に形成された管板アセンブリ550を有する蒸気発生器システムを含む。詳しくは、図5Aは、炉容器520内からの(例えば、一般に炉容器520の外部に向かう方向に面する)管板アセンブリ550の正面図であり、図5Bは、炉容器520の外側からの(例えば、一般に炉容器520の内部に向かう方向に面する)管板アセンブリ550の背面図である。炉容器520は円筒形状を有し得る。他実施形態において、管板アセンブリ550は、炉容器に(例えば、溶接ボルト、締結具等を介して)結合される別個のコンポーネントとしてよい。
【0036】
図示される実施形態において、管板アセンブリ550は、プレナム535(図5A及び図5Bでは隠されている)を(少なくとも部分的に)画定又は境界付けする本体534を含む。本体534はさらに、管板536(例えば有孔プレート)を画定することができ、及び/又は管板536が、本体534及び炉容器520に取り付けられる別個のコンポーネントでもよい。図示される実施形態において、管板536は、炉容器520の縦軸Y(図5C)に対して角度A(図5C)だけ角度付けされている(例えば傾いている)。角度Aは、約60°未満、約10°から50°、約15°から45°、約20°から40°、約25°から35°、及び/又は約30°としてよい。図5A及び図5Bに最もよく見られるように、管板536は、複数の穿孔539(例えばスルーホール)を含む一般に円形の平坦なプレートとしてよい。穿孔539は、管板236を貫通し、軸X、Yに対して角度が付けられている(例えば傾いている)。いくつかの実施形態において、穿孔539は、縦軸Yに沿って下方向に数を減らし得る複数の列に配列される。穿孔539は、蒸気発生器システムの複数の伝熱管のうちの対応するものに結合されてよい(例えば溶接されてよい)。
【0037】
本体534はさらに、プレナム535に流体的に結合されたポート537(例えばノズル)を含む/画定することができる。いくつかの実施形態において、管板アセンブリ550は下側管板アセンブリ(例えば供給アセンブリ)である。これは、(i)ポート537を通して二次冷却材を受容し、(ii)二次冷却材を、プレナム535を通して穿孔539から出して、管板536に結合された対応する伝熱管の中に(例えば、伝熱管の下側部分から)導くように構成される。他実施形態において、管板アセンブリ550は上側管板アセンブリ(例えば蒸気アセンブリ)である。これは、(i)管板536に結合された伝熱管から(例えば、伝熱管の上部から)穿孔539を通して蒸気形態の二次冷却材を受容し、(ii)蒸気形態の二次冷却材を、プレナム535を通して電力変換システムへの出口のためのポート537に導くように構成される。
【0038】
図5Cを参照すると、管板アセンブリ550はさらに、例えばボルト559を介して本体534に結合され得る取り外し可能なカバープレート538を含み得る。本体534に取り付けられると、カバープレート538はプレナム535を封入し得る。カバープレート538は、保守、検査及び/又は設置のような一以上の作業中に、本体534から取り外し及び/又本体534に設置することができる。明確性を目的として、カバープレート538は図5A図5B及び図5Dにおいて取り外した状態で示される。
【0039】
図5Aから図5Dを参照すると、管板536は、炉容器520の内部に面するように配置された内面551(図5Bでは隠されている)と、内面551の反対側で、プレナム535及びカバープレート538に面するように配置された外面552(図5Aでは隠されている)とを含む。穿孔539は、内面551から外面552まで管板536を完全に貫通し得る。図5Bから図5Dを参照すると、管板アセンブリ550はさらに、管板536まわりに円周方向に延びる溝553を含む。溝553は、管板536と、炉容器520及び/又は本体534の隣接部分との間の接続部分554(接続領域、可撓性部分、応力緩和部分、薄肉部分、脆弱部分等と称してよい)を画定する。したがって、接続部分554は、管板536の厚さT図5C)よりも小さい厚さT図5C)を有し得る。いくつかの実施形態において、厚さTは、厚さTよりも約2から6倍、約2倍、約3倍、及び/又は約4倍大きくてよい。管板536は、接続部分554、本体534及び/又は炉容器520と一体としてよい。
【0040】
図示される実施形態において、溝553及び接続部分554は、管板536まわりに全周に延び、それぞれが一定の幅W(図5C)を備える円形状を有する。すなわち、接続部分554は、管板536まわりの薄い環状リングとなり得る。さらに、溝553は、接続部分554が管板536の内面551に隣接して配置されるように、管板536の外面552から管板536の内面551に向かって延びる。詳しくは、図5C及び図5Dを参照すると、接続部分554が、炉容器520の内部に面するように配置される内面555と、内面555の反対側で、溝553内に配置されてプレナム535に面する外面556とを含み得る。接続部分554の内面555は、管板536の内面551と同一平面であってよい一方、接続部分554の外面556は、管板536の外面552からオフセットされてもよい。他実施形態において、溝553は、管板536まわりに部分的にのみ延びてよく、(例えば、図7Aから図7Cに示されて図7Aから図7Cを参照して詳細に説明されるように)他の形状を有してよく、及び/又は代替的若しくは追加的に(例えば図7Aから図7Cに示されて図7Aから図7Cを参照して詳細に説明されるように)内面551から延びてよい。
【0041】
図示される実施形態において、接続部分554の内面及び外面555、556はそれぞれが平面/平坦である。他実施形態において、内面及び/又は外面555、556は、異なる外形を有してよい。例えば、図6Aから図6Cは、本技術の実施形態に係る外面556のための異なる外形を示す接続部分554の断面側面図である。図6Aから図6Cそれぞれに示されるように、外面556は、湾曲した球形状、湾曲した円筒形状、及び/又はオメガ形状を有してよい。他実施形態において、内面555も同様の形状を有してよく、並びに/又は、内面555及び/若しくは外面556が、他の形状(例えば、多角形、不規則等)を有してよい。
【0042】
図5Aから図5Dを参照すると、接続部分554は、接続対象の隣接コンポーネント(例えば、管板536、本体534及び炉容器520)よりも薄いので、これらの隣接コンポーネントよりも可撓性となり得る(例えば、あまり硬くない)。いくつかの実施形態において、接続部分554は、代替的又は追加的に、炉容器520及び管板536よりも可撓性の材料から形成され得る。したがって、本技術のいくつかの側面において、接続部分554は、炉容器520と管板536との間の可撓性接続箇所として機能することにより、管板536において、及び/又は、管板536と対応する伝熱管との間の関連接続箇所(例えば管対管板(TTS)溶接部)において、応力(例えば不連続応力及び/又は疲労)を緩和又は低減し得る。かかる可撓性接続箇所は、繰り返し負荷の間に、管板536(例えば有孔平坦プレート)と炉容器520(例えば円筒容器)との異なる幾何学的形状間の不適合な変形を分離し得る。いくつかの実施形態において、管板536及び関連TTS溶接部の繰り返し疲労寿命を一桁、二桁、又はそれ以上増加させることができ、蒸気発生器システム530の寿命を増加させ得る。
【0043】
いくつかの実施形態において、複数の穿孔539のうちの個別の穿孔が、対応する伝熱管を中に受容することができ、伝熱管は、管板536の外面552において及び/又は外面552の近傍で管板536に(例えばTTS溶接を介して)溶接され、又は他の方法で接続され得る。したがって、伝熱管と管板536との接続箇所は、管板536の内面551の近傍から延びる接続部分554の反対側の溝553に隣接して配置してよい。接続部分554は、管板536の外面556に又は外面556の近傍に延びないので、管板536は、外面552の近くで容易に撓み得る。したがって、本技術のいくつかの側面において、伝熱管と管板536との間の接続をこのように接続部分554から離れるように離間させることにより、原子炉システム500の動作中の接続箇所における応力をさらに低減することができる。
【0044】
いくつかの実施態様において、接続部分554は、カバープレート538が取り外された状態でプレナム535に挿入されるツールを介して溝553をフライス加工することによって製造することができる。本技術のいくつかの側面において、溝553を円形に形成し、一定の幅及び深さを有するようにすることにより、溝553を形成するために使用される製造プロセスの複雑性を低減することができる。
【0045】
上述のように、本技術に係る管板アセンブリは、管板と隣接炉容器との間に可撓性の結合を与える管板まわりに延びる溝の他の構成を有し得る。図7Aから図7Cはそれぞれが、例えば、本技術のさらなる実施態様に係る接続部分754を含む原子炉システム500の断面正面図、断面背面図及び断面側面図である。図7Aから図7Cを参照すると、接続部分754を除いて、原子炉システム500のコンポーネントは、図5Aから図5Dを参照して詳細に示され及び説明されたコンポーネントと同様又は同一としてよく、同じ参照番号で参照される。
【0046】
図示される実施態様において、管板アセンブリ550は、管板536まわりに円周方向に延びる内側溝757及び外側溝758を含み、管板536と炉容器520及び/又は本体534の隣接部分との間に接続部分754を画定する。したがって、接続部分754は、管板536の厚さT図7C)よりも小さい厚さT図7C)を有し得る。いくつかの実施態様において、厚さTは、厚さTの約2から6倍、約2倍、約3倍、及び/又は約4倍大きくてよい。管板536は、接続部分754、本体534及び/又は炉容器520と一体としてよい。
【0047】
図示される実施態様において、内側及び外側溝757、758と接続部分754とが、管板536まわりに全周に延び、それぞれが、管板536まわりに可変幅W(図7C)を有する菱形のような又はシールドのような形状を有する。いくつかの実施形態において、幅Wは、接続部分754と穿孔539との間の最小クリアランスを維持するように選択され得る。さらに、内側溝757が管板536の内面551から管板の外面552に向かって延び、外側溝758が管板536の外面552から管板536の内面551に向かって延びることにより、接続部分754が管板536の中間部分に隣接して配置されるようになる。詳しくは、接続部分754は、(i)炉容器520の内部に面するように内側溝757内に配置された内面755と、(ii)外側溝758内にプレナム535に面するように配置されて内面755とは反対側の外側表面756とを含み得る。接続部分754の内面755は、管板536の外面552からオフセットされてよく(例えば離間されてよく)、接続部分754の外面756も同様に、管板536の外面552からオフセットされてよい。
【0048】
したがって、本技術のいくつかの側面において、接続部分754は、接続対象の隣接コンポーネント(例えば、管板536、本体534及び炉容器520)よりも薄いので、これらの隣接コンポーネントよりも可撓性となり得る(例えば、あまり硬くない)。したがって、本技術のいくつかの側面において、接続部分754は、炉容器520と管板536との間の可撓性接続箇所として機能することにより、管板536において、及び/又は、管板536と対応する伝熱管との間の関連接続箇所(例えば管対管板(TTS)溶接部)において、応力(例えば不連続応力及び/又は疲労)を緩和又は低減し得る。
【0049】
図5Aから図7Cが、炉容器520の縦軸Lに対して角度を付けた(例えば傾いた)管板536を有する管板アセンブリを示すにもかかわらず、本技術の可撓性接続部分(例えば接続部分554及び/又は接続部分754)は、ここに記載される任意の配向/構成を有する管板とともに使用してよく、及び/又は管板が炉容器に一体に取り付けられる任意の構成において使用してよい。例えば、図2Aを参照すると、可撓性接続部分を、下側管板アセンブリ231の水平配向管板236のいずれか又はすべてと炉容器220との間に、及び/又は水平配向管板236と管板236の本体234との間に、形成してよい。同様に、図2A及び図2Bを参照すると、可撓性接続部分を、上側管板アセンブリ233の管板246のいずれか又はすべての間において、管板246と炉容器220との間において、及び/又は管板246と管板246の本体244との間において、加圧器プレート217に形成してよい。同様に、図3A及び図3Bを参照すると、可撓性接続部分を、下側管板アセンブリ231の垂直配向管板236のいずれか又はすべてと炉容器220との間に、及び/又は垂直配向管板236と管板236の本体234との間に、形成してよい。
【0050】
III.追加の例
【0051】
以下の例は、本技術のいくつかの実施形態を例示する。
[例1]一次冷却材を収容するように配置される炉容器を含む原子炉システムにおいて使用される蒸気発生器システムであって、
炉容器に結合されてプレナムの少なくとも一部分を形成する管板アセンブリと、
二次冷却材の流れを受容するように構成される複数の伝熱管と
を含み、
管板アセンブリは、
プレナムに流体的に結合される複数の穿孔を含む管板と、
管板と炉容器との少なくとも部分的な接続部分であって、管板及び炉容器よりも可撓性の接続部分と、
を含み、
伝熱管のうちの個別のものが、複数の穿孔のうちの対応するものに結合される、蒸気発生器システム。
[例2]管板は平坦なプレートであり、管板アセンブリは、管板まわりに円周方向に延びて接続部分を画定する溝を含む、例1の蒸気発生器システム。
[例3]管板は、炉容器の内部に面するように配置される内面と、プレナムに面するように配置される外面とを含み、溝は外面から内面に向かって部分的に延びる、例2の蒸気発生器システム。
[例4]平坦なプレートは円形状を有し、溝は、一般に一定の幅及び深さを備える円形状を有する、例2又は例3の蒸気発生器システム。
[例5]溝は、円周方向に変化する幅を有する、例2又は例3の蒸気発生器システム。
[例6]管板アセンブリは炉容器に一体に形成される、例1から例5のいずれか一つの蒸気発生器システム。
[例7]炉容器は縦軸に沿って延び、管板は、縦軸に一般に平行に配置される、例1から例6のいずれか一つの蒸気発生器システム。
[例8]炉容器は縦軸に沿って延び、管板は縦軸に対して約15°から45°の角度だけ傾斜する、例1から例6のいずれか一つの蒸気発生器システム。
[例9]炉容器は縦軸に沿って延び、管板は、縦軸に一般に直交して配置される、例1から例6のいずれか一つの蒸気発生器。
[例10]管板は、炉容器の内部に面するように配置される内面と、プレナムに面するように配置される外面とを含む平坦なプレートであり、管板アセンブリは、管板まわりに円周方向に内面から部分的に外面に向かって延びる第1溝と、管板まわりに円周方向に外面から部分的に内面に向かって延びる第2溝とを含み、第1溝及び第2溝が接続部分を画定する、例1から例9のいずれか一つの蒸気発生器システム。
[例11]管板は第1厚さを有し、接続部分は、第1厚さよりも小さい第2厚さを有する、例1から例10のいずれか一つの蒸気発生器システム。
[例12]第1厚さが第2厚さの半分よりも小さい、例11の蒸気発生器システム。
[例13]管板アセンブリはさらに、プレナムに流体的に結合される入口ポートを含み、管板アセンブリは液体の態様の二次冷却材を、入口ポートを介して受容し、液体の態様の二次冷却材を、プレナムを通して穿孔の中へ及び伝熱管の中へ引き回すように配置される、例1から例12のいずれか一つの蒸気発生器システム。
[例14]管板アセンブリはさらに、プレナムに流体的に結合される出口ポートを含み、管板アセンブリは蒸気の態様の二次冷却材を伝熱管から受容し、蒸気の態様の二次冷却材を、穿孔を通してプレナムの中へ及び出口ポートの中へ引き回すように配置される、例1から例12のいずれか一つの蒸気発生器システム。
[例15]炉容器を含む原子炉システムにおいて使用される管板アセンブリであって、
プレナムの少なくとも一部分を境界付ける本体と、
プレナムに流体的に結合される複数の穿孔を含む管板であって、管板アセンブリは本体及び炉容器に結合される、管板と、
管板と炉容器との少なくとも部分的な接続部分であって、管板及び炉容器よりも可撓性の接続部分と
を含む、管板アセンブリ。
[例16]管板は、炉容器の内部に面するように配置される内面と、プレナムに面するように配置される外面とを有する円形の平坦なプレートであり、管板アセンブリは、管板まわりに円周方向に延びて接続部分を画定する円形溝を含み、円形溝は、外面から部分的に内面に向かって延びる、例15の管板アセンブリ。
[例17]管板は、炉容器の内部に面するように配置される内面と、プレナムに面するように配置される外面とを有する円形の平坦なプレートであり、管板は、内面と外面との間の一方向に第1厚さを有し、接続部分は、内面と外面との間の当該一方向に第1厚さよりも小さい第2厚さを有する、例15又は例16の管板アセンブリ。
[例18]炉容器は縦軸に沿って延び、管板は縦軸に対して約30°の角度だけ傾斜する、例15から例17のいずれか一つの管板アセンブリ。
[例19]原子炉システムであって、
炉心及び一次冷却材を収容するように配置される炉容器であって、一次冷却材は炉心の中の核反応からの熱を吸収するように配置される、炉容器と、
蒸気発生器アセンブリと
を含み、
蒸気発生器アセンブリは、
第1管板を含む第1管板アセンブリであって、第1管板は、炉容器に結合されて複数の第1穿孔を含み、第1管板アセンブリは、第1管板と炉容器との間に配置される可撓性接続部分を含み、可撓性接続部分は、第1管板の厚さより小さい厚さを有する第1管板まわりの環状リングを含む、第1管板アセンブリと、
第2管板を含む第2管板アセンブリであって、第2管板は、炉容器に結合されて複数の第2穿孔を含む、第2管板アセンブリと、
二次冷却材を受容するように構成される複数の伝熱管と
を含み、
二次冷却材は、一次冷却材からの熱を、伝熱管を通して吸収するように構成され、伝熱管のうちの個別のものは、第1管板の第1穿孔のうちの対応するものに流体的に結合される第1部分と、第2管板の第2穿孔のうちの対応するものに流体的に結合される第2部分とを有する、原子炉システム。
[例20]第1管板アセンブリは、液体の態様の二次冷却材を受容し、液体の態様の二次冷却材を、第1穿孔を介して伝熱管へ引き回すように配置され、炉容器は縦軸に沿って延び、第1管板は、縦軸に対して約15°から45°の角度だけ傾斜する、例19の原子炉システム。
【0052】
IV.まとめ
【0053】
すべての数値は、ここでは、明示的に示されているか否かにかかわらず、約という用語によって修正されると想定される。約という用語は、数値の文脈において一般に、記載された値に等しい(例えば、同じ機能及び/又は結果を有する)と当業者がみなすであろう数の範囲を言及する。例えば、約という用語は、記載された値プラス又はマイナス10パーセントを言及し得る。例えば、約100という用語の使用は、90から110までの範囲を言及し得る。文脈がそうでないことを必要とする場合、及び/又は、相対的な用語が、数値を含まない若しくは数値に関連しないものを参照して使用される場合、用語には当業者にとっての通常の意味が与えられる。
【0054】
本技術の実施形態の上記詳細な説明は、網羅的であることを意図したものではなく、又は上記開示の正確な形態に本技術を限定することを意図したものでもない。本技術の特定の実施形態及び例は、説明目的のために上述されているが、当業者が認識するように、本技術の範囲内で様々な等価な修正例が可能である。例えば、ステップが所与の順序で提示され得るが、他実施形態において、当該ステップは異なる順序で行われてよい。ここに記載される様々な実施形態は、さらなる実施形態を与えるべく組み合わせてよい。
【0055】
前述のことからわかることだが、本技術の特定の実施形態が例示目的でここに記載されてきたにもかかわらず、周知の構造及び機能は、本技術の実施形態の説明を不必要に不明瞭にすることを避けるべく、詳細に図示又は記載されていない。文脈が許す場合、単数又は複数の用語はそれぞれ、複数又は単数の用語を含んでよい。
【0056】
ここで使用されるように、「A及び/又はB」における「及び/又は」は、A単独と、B単独と、A及びBとを言及する。加えて、用語「含む」及び「備える」は、少なくとも記載された特徴を含むことを意味するように全体を通して使用され、同じ特徴及び/又は他の特徴の付加的タイプの任意の多数が排除されるわけではない。またもわかることだが、特定の実施形態が例示目的でここに記載されてきたにもかかわらず、本技術から逸脱することなく様々な修正がなされ得る。さらに、本技術のいくつかの実施形態に関連付けられる利点が、これらの実施形態の文脈で説明されてきたが、他実施形態もまた、かかる利点を示すことができ、かかる利点が本技術の範囲に当てはまることをすべての実施形態が必ずしも示すわけではない。したがって、本開示及び関連する技術は、ここに明示的には図示又は記載されていない他実施形態を包括し得る。
図1
図2A
図2B
図3A
図3B
図4A
図4B
図5A
図5B
図5C
図5D
図6A
図6B
図6C
図7A
図7B
図7C
【手続補正書】
【提出日】2024-05-16
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一次冷却材を収容するように配置される炉容器を含む原子炉システムにおいて使用される蒸気発生器システムであって、
前記炉容器に結合されてプレナムの少なくとも一部分を形成する管板アセンブリと、
二次冷却材の流れを受容するように構成される複数の伝熱管と
を含み、
前記管板アセンブリは、
前記プレナムに流体的に結合される複数の穿孔を含む管板と、
前記管板と前記炉容器との少なくとも部分的な接続部分であって、前記管板及び前記炉容器よりも可撓性の接続部分と
を含み、
前記伝熱管のうちの個別のものが、前記複数の穿孔のうちの対応するものに結合される、蒸気発生器システム。
【請求項2】
前記管板は平坦なプレートであり、前記管板アセンブリは、前記管板まわりに円周方向に延びて前記接続部分を画定する溝を含む、請求項1の蒸気発生器システム。
【請求項3】
前記管板は、前記炉容器の内部に面するように配置される内面と、前記プレナムに面するように配置される外面とを含み、前記溝は前記外面から前記内面に向かって部分的に延びる、請求項2の蒸気発生器システム。
【請求項4】
前記平坦なプレートは円形状を有し、前記溝は、一定の幅及び深さを備える円形状を有する、請求項2の蒸気発生器システム。
【請求項5】
前記溝は、円周方向に変化する幅を有する、請求項2の蒸気発生器システム。
【請求項6】
前記管板アセンブリは前記炉容器に一体に形成される、請求項1から5のいずれか一項の蒸気発生器システム。
【請求項7】
前記炉容器は縦軸に沿って延び、前記管板は前記縦軸に対して平行に配置される、請求項1から5のいずれか一項の蒸気発生器システム。
【請求項8】
前記炉容器は縦軸に沿って延び、前記管板は、前記縦軸に対して15°から45°の角度だけ傾斜する、請求項1から5のいずれか一項の蒸気発生器システム。
【請求項9】
前記炉容器は縦軸に沿って延び、前記管板は前記縦軸に対して直交して配置される、請求項1から5のいずれか一項の蒸気発生器システム
【請求項10】
前記管板は、前記炉容器の内部に面するように配置される内面と、前記プレナムに面するように配置される外面とを含む平坦なプレートであり、前記管板アセンブリは、前記管板まわりに円周方向に前記内面から部分的に前記外面に向かって延びる第1溝と、前記管板まわりに円周方向に前記外面から部分的に前記内面に向かって延びる第2溝とを含み、前記第1溝及び前記第2溝が前記接続部分を画定する、請求項1から5のいずれか一項の蒸気発生器システム。
【請求項11】
前記管板は第1厚さを有し、前記接続部分は、前記第1厚さよりも小さい第2厚さを有する、請求項1から5のいずれか一項の蒸気発生器システム。
【請求項12】
前記第厚さが前記第厚さの半分よりも小さい、請求項11の蒸気発生器システム。
【請求項13】
前記管板アセンブリはさらに、前記プレナムに流体的に結合される入口ポートを含み、前記管板アセンブリは液体の態様の前記二次冷却材を、前記入口ポートを介して受容し、液体の態様の前記二次冷却材を、前記プレナムを通して前記穿孔の中へ及び前記伝熱管の中へ引き回すように配置される、請求項1から5のいずれか一項の蒸気発生器システム。
【請求項14】
前記管板アセンブリはさらに、前記プレナムに流体的に結合される出口ポートを含み、前記管板アセンブリは蒸気の態様の前記二次冷却材を前記伝熱管から受容し、蒸気の態様の前記二次冷却材を、前記穿孔を通して前記プレナムの中へ及び前記出口ポートの中へ引き回すように配置される、請求項1から5のいずれか一項の蒸気発生器システム。
【請求項15】
炉容器を含む原子炉システムにおいて使用される管板アセンブリであって、
プレナムの少なくとも一部分を境界付ける本体と、
前記プレナムに流体的に結合される複数の穿孔を含む管板であって、前記管板アセンブリは前記本体及び前記炉容器に結合される、管板と、
前記管板と前記炉容器との少なくとも部分的な接続部分であって、前記管板及び前記炉容器よりも可撓性の接続部分と
を含む、管板アセンブリ。
【請求項16】
前記管板は、前記炉容器の内部に面するように配置される内面と、前記プレナムに面するように配置される外面とを有する円形の平坦なプレートであり、前記管板アセンブリは、前記管板まわりに円周方向に延びて前記接続部分を画定する円形溝を含み、前記円形溝は、前記外面から部分的に前記内面に向かって延びる、請求項15の管板アセンブリ。
【請求項17】
前記管板は、前記炉容器の内部に面するように配置される内面と、前記プレナムに面するように配置される外面とを有する円形の平坦なプレートであり、前記管板は、前記内面と前記外面との間の一方向に第1厚さを有し、前記接続部分は、前記内面と前記外面との間の前記一方向に前記第1厚さよりも小さい第2厚さを有する、請求項15の管板アセンブリ。
【請求項18】
前記炉容器は縦軸に沿って延び、前記管板は前記縦軸に対して30°の角度だけ傾斜する、請求項15から17のいずれか一項の管板アセンブリ。
【請求項19】
原子炉システムであって、
炉心及び一次冷却材を収容するように配置される炉容器であって、前記一次冷却材は前記炉心の中の核反応からの熱を吸収するように配置される、炉容器と、
蒸気発生器アセンブリと
を含み、
前記蒸気発生器アセンブリは、
第1管板を含む第1管板アセンブリであって、前記第1管板は、前記炉容器に結合されて複数の第1穿孔を含み、前記第1管板アセンブリは、前記第1管板と前記炉容器との間に配置される可撓性接続部分を含み、前記可撓性接続部分は、前記第1管板の厚さより小さい厚さを有する前記第1管板まわりの環状リングを含む、第1管板アセンブリと、
第2管板を含む第2管板アセンブリであって、前記第2管板は、前記炉容器に結合されて複数の第2穿孔を含む、第2管板アセンブリと、
二次冷却材を受容するように構成される複数の伝熱管と
を含み、
前記二次冷却材は、前記一次冷却材からの熱を、前記伝熱管を通して吸収するように構成され、
前記伝熱管のうちの個別のものは、前記第1管板の前記第1穿孔のうちの対応するものに流体的に結合される第1部分と、前記第2管板の前記第2穿孔のうちの対応するものに流体的に結合される第2部分とを有する、原子炉システム。
【請求項20】
前記第1管板アセンブリは、液体の態様の前記二次冷却材を受容し、液体の態様の前記二次冷却材を、前記第1穿孔を介して前記伝熱管へ引き回すように配置され、前記炉容器は縦軸に沿って延び、前記第1管板は、前記縦軸に対して15°から45°の角度だけ傾斜する、請求項19の原子炉システム。
【国際調査報告】