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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-31
(54)【発明の名称】抗炎症鎮痛化合物およびその用途
(51)【国際特許分類】
   C07C 233/32 20060101AFI20241024BHJP
   C07C 311/07 20060101ALI20241024BHJP
   C07C 255/47 20060101ALI20241024BHJP
   C07C 233/52 20060101ALI20241024BHJP
   C07C 275/26 20060101ALI20241024BHJP
   C07C 271/24 20060101ALI20241024BHJP
   C07C 311/14 20060101ALI20241024BHJP
   C07C 237/24 20060101ALI20241024BHJP
   C07C 307/08 20060101ALI20241024BHJP
   A61K 31/18 20060101ALI20241024BHJP
   A61K 31/165 20060101ALI20241024BHJP
   A61K 31/341 20060101ALI20241024BHJP
   C07D 307/20 20060101ALI20241024BHJP
   A61K 31/22 20060101ALI20241024BHJP
   A61K 31/277 20060101ALI20241024BHJP
   A61K 31/27 20060101ALI20241024BHJP
   A61K 31/166 20060101ALI20241024BHJP
   A61K 31/4015 20060101ALI20241024BHJP
   C07D 207/27 20060101ALI20241024BHJP
   C07D 295/192 20060101ALI20241024BHJP
   A61K 31/495 20060101ALI20241024BHJP
   A61K 31/5375 20060101ALI20241024BHJP
   C07D 295/116 20060101ALI20241024BHJP
   C07D 257/04 20060101ALI20241024BHJP
   A61K 31/41 20060101ALI20241024BHJP
   A61K 31/4196 20060101ALI20241024BHJP
   C07D 249/08 20060101ALI20241024BHJP
   C07D 233/61 20060101ALI20241024BHJP
   C07D 249/06 20060101ALI20241024BHJP
   C07D 211/40 20060101ALI20241024BHJP
   A61K 31/45 20060101ALI20241024BHJP
   C07D 265/32 20060101ALI20241024BHJP
   C07D 263/24 20060101ALI20241024BHJP
   A61K 31/421 20060101ALI20241024BHJP
   A61K 31/415 20060101ALI20241024BHJP
   C07D 231/06 20060101ALI20241024BHJP
   C07D 213/75 20060101ALI20241024BHJP
   A61K 31/4406 20060101ALI20241024BHJP
   C07D 317/70 20060101ALI20241024BHJP
   A61K 31/36 20060101ALI20241024BHJP
   A61P 29/00 20060101ALI20241024BHJP
   A61P 19/02 20060101ALI20241024BHJP
   A61P 11/00 20060101ALI20241024BHJP
【FI】
C07C233/32 CSP
C07C311/07
C07C255/47
C07C233/52
C07C275/26
C07C271/24
C07C311/14
C07C237/24
C07C307/08
A61K31/18
A61K31/165
A61K31/341
C07D307/20
A61K31/22
A61K31/277
A61K31/27
A61K31/166
A61K31/4015
C07D207/27
C07D295/192
A61K31/495
A61K31/5375
C07D295/116
C07D257/04 E
A61K31/41
A61K31/4196
C07D249/08 511
C07D233/61
C07D249/06 501
C07D211/40
A61K31/45
C07D265/32
C07D263/24
A61K31/421
A61K31/415
C07D231/06 C
C07D213/75
A61K31/4406
C07D317/70
A61K31/36
A61P29/00
A61P29/00 101
A61P19/02
A61P11/00
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024529495
(86)(22)【出願日】2022-05-05
(85)【翻訳文提出日】2024-05-31
(86)【国際出願番号】 CN2022090947
(87)【国際公開番号】W WO2023087632
(87)【国際公開日】2023-05-25
(31)【優先権主張番号】202111365730.8
(32)【優先日】2021-11-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202210311555.2
(32)【優先日】2022-03-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517390926
【氏名又は名称】江▲蘇▼新元素医▲薬▼科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】JIANGSU ATOM BIOSCIENCE AND PHARMACEUTICAL CO., LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】110000659
【氏名又は名称】弁理士法人広江アソシエイツ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】史▲東▼方
(72)【発明者】
【氏名】傅▲長▼金
(72)【発明者】
【氏名】▲楊▼▲艶▼
(72)【発明者】
【氏名】李海明
【テーマコード(参考)】
4C086
4C206
4H006
【Fターム(参考)】
4C086AA01
4C086AA02
4C086AA03
4C086BA03
4C086BA15
4C086BC08
4C086BC17
4C086BC21
4C086BC36
4C086BC50
4C086BC62
4C086BC64
4C086BC69
4C086BC73
4C086MA01
4C086MA04
4C086NA14
4C086ZA08
4C086ZA59
4C086ZA96
4C086ZB11
4C086ZB15
4C206AA01
4C206AA02
4C206AA03
4C206DB13
4C206DB43
4C206GA01
4C206GA02
4C206GA07
4C206GA22
4C206GA30
4C206HA14
4C206HA22
4C206HA26
4C206JA11
4C206MA01
4C206MA04
4C206NA14
4C206ZA08
4C206ZA59
4C206ZA96
4C206ZB11
4C206ZB15
4H006AA01
4H006AA03
4H006AB22
4H006BJ50
4H006BM30
4H006BM72
4H006BM73
4H006BM74
4H006BP30
4H006BR70
(57)【要約】
本発明は医薬化学分野に属し、具体的には、抗炎症鎮痛化合物およびその用途を開示した。本発明の化合物は式(I)または式(II)で表される構造の化合物、異性体またはその薬学的に許容される塩である。本願の化合物は、ラットの痛風性関節炎に対して顕著な治療効果を持ち、さらに炎症因子に対して優れた抵抗効果を有する。このため、抗炎症、鎮痛薬、特に急性痛風性関節炎治療薬、リウマチ性関節炎治療薬、炎症因子低下薬、サイトカインストーム治療薬またはコロナウイルス肺炎治療薬などの分野で、潜在的な応用の見込みがある。
【化1】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
構造が式(I)または式(II)で表される、化合物、異性体またはその薬学的に許容される塩:
【化1】


式中、
、R、RまたはRはそれぞれ独立して、水素、重水素、ハロゲン、シアノ基、C1-3アルコキシ基、ヒドロキシル基、アルデヒド基、カルボキシル基、C2-6エステル基、アミド基、置換のアミド基、C1-3アルキル基、置換のC1-3アルコキシ基または置換のC1-3アルキル基であり、ただし、前記置換の置換基は、重水素、ハロゲン、ヒドロキシル基、カルボキシル基、C1-3アルキル基またはシアノ基から選ばれる1種または複数種であり、
または、R、R、RおよびR中の隣接する2つの基が結合して、-O-R17-O-基を構成し、前記R17はC1-6アルキル基であり、
、R、RまたはRはそれぞれ独立して、水素、重水素、ハロゲン、ヒドロキシル基、シアノ基、カルボキシル基、C2-6エステル基、或いは置換または非置換の(アミノ基、アミド基、C1-3アルコキシ基またはC1-3アルキル基)であり、ただし、前記置換の置換基は、重水素、ハロゲン、シアノ基、C1-3アルキル基、C1-3ハロアルキル基から選ばれる1種または複数種であり、
は、水素、C1-4アルキル基またはC1-4置換アルキル基であり、ただし、前記置換の置換基は、重水素、ヒドロキシル基、C1-2アルコキシ基またはシアノ基から選ばれる1種または複数種であり、
Xは、-C(=O)-、-S(=O)-、-S(=O)-、-C(=NH)-または置換-C(=NH)-基であり、ただし、前記置換の置換基は、CNまたはSONHから選ばれるものであり、
10は、C1-4アルキル基、置換のC1-4アルキル基、C3-6シクロアルキル基、置換のC3-6シクロアルキル基、アミノ基、C1-4アルキルアミノ基、置換のC1-4アルキルアミノ基、C3-6シクロアルキルアミノ基、C1-4アルコキシ基、置換のC1-4アルコキシ基またはビニル基であり、またはRとR10が結合することにより、R-N-X-R10は環状基を構成し、ただし、前記置換の置換基は、重水素、ハロゲンまたはシアノ基から選ばれる1種または複数種であり、
11は、水素、重水素、ハロゲン、シアノ基、C1-2アルキル基、C1-2アルコキシ基、カルボキシル基またはC1-3アルキル基置換アミド基であり、
12は、水素、重水素、ハロゲン、ヒドロキシル基、シアノ基、カルボキシル基、或いは置換または非置換の(C1-4アルキル基、C3-6シクロアルキル基、C1-4アルコキシ基、モルホリニル基、アミノカルボニル基、C1-4アルキルアミノカルボニル基またはC1-4アルコキシカルボニル基)であり、ただし、前記置換の置換基は、重水素、ハロゲンまたはシアノ基から選ばれる1種または複数種であり、かつ
(a)R12が水素である場合、R13は、シアノ基、アルデヒド基、カルボキシル基、ホウ酸基、置換のC1-4アルコキシ基、或いは置換または非置換の(C1-4アルコキシカルボニル基、アミノカルボニル基、フェニルアミノカルボニル基、ピリジニルアミノカルボニル基、C1-4アルキルアミノカルボニル基、C1-4アルコキシカルボニルアミノ基、C1-4アルキルアミノカルボニルアミノ基、C2-6ヘテロシクロアルキルカルボニル基、C3-6ヘテロシクロアルキルケトン基、C1-2アルキルカルボニル基、スルホニルアミノ基、スルホニルオキシ基、アミノスルホニル基、アミノスルホニルオキシ基、C1-4アルキルスルホニルアミノ基、C1-4アルキルアミノスルホニル基、C1-4アルキルアミノスルホニルアミノ基、C1-4アルキルスルホニルオキシ基、C1-4アルキルアミノスルホニルオキシ基、C1-4アルキルアミノカルボニルオキシ基、テトラゾリル基、トリアゾリル基、イミダゾリル基、モルホリニル基、C1-4アルキルチオ基、C3-6シクロアルコキシ基またはC3-6ヘテロシクロアルコキシ基)であり、ただし、前記置換の置換基は、重水素、ハロゲン、シアノ基、ヒドロキシル基、フェニル基、ピリジニル基、C1-3アルキル基、C1-3重水素置換アルキル基またはC1-3ハロアルキル基から選ばれる1種または複数種であり、
(b)R12が非水素である場合、R13は、シアノ基、アルデヒド基、カルボキシル基、ホウ酸基、或いは置換または非置換の(C1-4アルコキシカルボニル基、アミノカルボニル基、フェニルアミノカルボニル基、ピリジニルアミノカルボニル基、C1-4アルキルアミノカルボニル基、C1-4アルコキシカルボニルアミノ基、C1-4アルキルアミノカルボニルアミノ基、C2-6ヘテロシクロアルキルカルボニル基、C3-6ヘテロシクロアルキルケトン基、C1-4アルキルカルボニル基、スルホニルアミノ基、スルホニルオキシ基、アミノスルホニル基、アミノスルホニルオキシ基、C1-4アルキルスルホニルアミノ基、C1-4アルキルアミノスルホニル基、C1-4アルキルアミノスルホニルアミノ基、C1-4アルキルスルホニルオキシ基、C1-4アルキルアミノスルホニルオキシ基、C1-4アルキルアミノカルボニルオキシ基、ヘテロシクリル基、C1-4アルキルアミノ基、C3-6シクロアルキルアミノ基、C3-6ヘテロシクロアルコキシ基、C3-6ヘテロシクロアルキルアミノ基、C1-4アルキルカルボニルアミノ基、C1-4アルコキシ基、C1-4アルキルチオ基、C3-6シクロアルコキシ基、C3-6ヘテロシクロアルキル基またはC1-4アルキル基)であり、ただし、前記置換の置換基は、重水素、ハロゲン、シアノ基、ヒドロキシル基、フェニル基、ピリジニル基、C1-3アルキル基、C1-3重水素置換アルキル基またはC1-3ハロアルキル基から選ばれる1種または複数種であり、
14は、シアノ基、カルボキシル基、或いは置換または非置換の(C1-4アルコキシカルボニル基、アミノカルボニル基、C1-4アルキルアミノカルボニル基、C1-4アルコキシカルボニルアミノ基、C1-4アルキルアミノカルボニルアミノ基、C2-6ヘテロシクロアルキルカルボニル基、アミノスルホニル基、C1-4アルキルアミノスルホニル基、ヘテロシクリル基、C3-6ヘテロシクロアルキル基、C3-6ヘテロシクロオキシ基、C1-4アルコキシ基、C3-6シクロアルコキシ基、C3-6ヘテロシクロアルコキシ基またはC1-4アルキル基)であり、ただし、前記置換の置換基は、重水素、ハロゲン、シアノ基、ヒドロキシル基、C1-3アルキル基またはC1-3ハロアルキル基から選ばれる1種または複数種であり、
15は、水素、重水素、ハロゲン、シアノ基、C1-2アルキル基、C1-2アルコキシ基、カルボキシル基またはC1-3アルキル基置換アミド基であり、
条件は、以下(i)~(iii)のことを除くことである;
(i)式(I)では、R~Rはメトキシ基であり、R~Rは水素であり、R10はメチル基であり、R11~R12は水素であり、及びR15は水素である場合、R13は、C1-4アルコキシ基、C1-4アルキルチオ基、重水素置換C1-4アルキルチオ基、C1-4アルコキシカルボニルアミノ基、ブチルカルボニル基またはモルホリニル基であること、
(ii)式(I)では、R~Rはメトキシ基であり、R~Rは水素であり、R10は重水素置換メチル基であり、R11は水素であり、R12は重水素であり、R13はメトキシ基であり、R15は重水素であること、
(iii)式(I)では、R~Rはメトキシ基であり、R~Rは水素であり、R10はメチル基であり、R11は水素であり、R12はブロモであり、R13はメトキシ基であり、R15はブロモであること。
【請求項2】
前記化合物は、構造が式(III)または式(IV)で表される化合物から選択される、請求項1に記載の化合物、異性体またはその薬学的に許容される塩:
【化2】


式中、
、R、RまたはRはそれぞれ独立して、水素、重水素、ハロゲン、シアノ基、C1-3アルコキシ基、アルデヒド基、C1-3アルキル基、置換のC1-3アルコキシ基または置換のC1-3アルキル基であり、ただし、前記置換の置換基は、重水素、ハロゲン、C1-3アルキル基またはシアノ基から選ばれる1種または複数種であり、
または、RとR、RとR、またはRとRは結合して、-O-R17-O-基を構成し、前記R17はC1-3アルキル基であり、
、R、RまたはRはそれぞれ独立して、水素、重水素、ハロゲン、シアノ基、カルボキシル基、ヒドロキシル基またはアミノ基であり、
は、水素、C1-4アルキル基またはC1-4置換アルキル基であり、ただし、前記置換の置換基は重水素、ヒドロキシル基、C1-2アルコキシ基またはシアノ基から選ばれる1種または複数種であり、
Xは、-C(=O)-または-S(=O)-基であり、
10は、C1-4アルキル基、置換のC1-4アルキル基、C3-6シクロアルキル基、置換のC3-6シクロアルキル基、アミノ基、C1-4アルキルアミノ基、置換のC1-4アルキルアミノ基、C3-6シクロアルキルアミノ基、C1-4アルコキシ基、置換のC1-4アルコキシ基またはビニル基、またはR-N-X-R10により構成される
【化3】


基であり、ただし、前記置換の置換基は、重水素またはシアノ基から選ばれる1種または複数種であり、
11は、水素、重水素、ハロゲン、シアノ基、C1-2アルキル基、C1-2アルコキシ基、カルボキシル基またはC1-3アルキル基置換アミド基であり、
12は、水素、重水素、ハロゲン、ヒドロキシル基、シアノ基、或いは置換または非置換の(C1-4アルキル基、C3-6シクロアルキル基、C1-4アルコキシ基、モルホリニル基、C1-4アルキルアミノカルボニル基またはC1-4アルコキシカルボニル基)であり、ただし、前記置換の置換基は、重水素、ハロゲンまたはシアノ基から選ばれる1種または複数種であり、
(a)R12が水素である場合、R13は、シアノ基、アルデヒド基、カルボキシル基、ホウ酸基、置換のC1-4アルコキシ基、或いは置換または非置換の(C1-4アルコキシカルボニル基、アミノカルボニル基、フェニルアミノカルボニル基、ピリジニルアミノカルボニル基、C1-4アルキルアミノカルボニル基、C1-4アルコキシカルボニルアミノ基、C1-4アルキルアミノカルボニルアミノ基、ピロリジニルカルボニル基、ピペラジニルカルボニル基、モルホリニルカルボニル基、ピロリジニルケトン基、オキサゾリジニルケトン基、モルホリニルケトン基、C1-2アルキルカルボニル基、スルホニルアミノ基、スルホニルオキシ基、アミノスルホニル基、アミノスルホニルオキシ基、C1-4アルキルスルホニルアミノ基、C1-4アルキルアミノスルホニル基、C1-4アルキルアミノスルホニルアミノ基、C1-4アルキルアミノスルホニルオキシ基、C1-4アルキルアミノカルボニルオキシ基、テトラゾリル基、トリアゾリル基、イミダゾリル基、モルホリニル基、C1-4アルキルチオ基、C3-6シクロアルコキシ基またはテトラヒドロフラニルオキシ基)であり、ただし、前記置換の置換基は重水素、ハロゲン、シアノ基、ヒドロキシル基、フェニル基、C1-3アルキル基、C1-3重水素置換アルキル基またはC1-3ハロアルキル基から選ばれる1種または複数種であり、
(b)R12が非水素である場合、R13は、シアノ基、アルデヒド基、カルボキシル基、ホウ酸基、或いは置換または非置換の(C1-4アルコキシカルボニル基、アミノカルボニル基、フェニルアミノカルボニル基、ピリジニルアミノカルボニル基、C1-4アルキルアミノカルボニル基、C1-4アルコキシカルボニルアミノ基、C1-4アルキルアミノカルボニルアミノ基、C2-6ヘテロシクロアルキルカルボニル基、C3-6ヘテロシクロアルキルケトン基、C1-4アルキルカルボニル基、スルホニルアミノ基、スルホニルオキシ基、アミノスルホニル基、アミノスルホニルオキシ基、C1-4アルキルスルホニルアミノ基、C1-4アルキルアミノスルホニル基、C1-4アルキルアミノスルホニルアミノ基、C1-4アルキルスルホニルオキシ基、C1-4アルキルアミノスルホニルオキシ基、C1-4アルキルアミノカルボニルオキシ基、ヘテロシクリル基、C1-4アルキルアミノ基、C3-6シクロアルキルアミノ基、テトラヒドロフラニルオキシ基、テトラヒドロフラニルアミノ基、C1-4アルキルカルボニルアミノ基、C1-4アルコキシ基、C1-4アルキルチオ基、C3-6シクロアルコキシ基、C3-6ヘテロシクロアルキル基またはC1-4アルキル基)であり、ただし、前記置換の置換基は重水素、ハロゲン、シアノ基、ヒドロキシル基、フェニル基、C1-3アルキル基、C1-3重水素置換アルキル基またはC1-3ハロアルキル基から選ばれる1種または複数種であり、
14は、シアノ基、カルボキシル基、或いは置換または非置換の(C1-4アルコキシカルボニル基、アミノカルボニル基、C1-4アルキルアミノカルボニル基、C1-4アルコキシカルボニルアミノ基、C1-4アルキルアミノカルボニルアミノ基、N-ピロリジニルカルボニル基、アミノスルホニル基、C1-4アルキルアミノスルホニル基、ヘテロシクリル基、テトラヒドロフラニルオキシ基、C1-4アルコキシ基、C3-6シクロアルコキシ基またはC1-4アルキル基)であり、ただし、前記置換の置換基は重水素、ハロゲン、シアノ基、ヒドロキシル基、C1-3アルキル基またはC1-3ハロアルキル基から選ばれる1種または複数種であり、
15は、水素、重水素、ハロゲン、シアノ基、C1-2アルキル基、C1-2アルコキシ基、カルボキシル基またはC1-3アルキル基置換アミド基である。
【請求項3】
前記化合物は、構造が式(V)または式(VI)で表される化合物から選択される、請求項2に記載の化合物、異性体またはその薬学的に許容される塩:
【化4】


式中、
、RまたはRはそれぞれ独立して、C1-3アルコキシ基であり、または、RとRまたはRとRは結合して-O-R17-O-基を構成し、前記R17はC1-2アルキル基であり、
は、水素、重水素、ハロゲンまたはシアノ基であり、
は、水素またはC1-3アルキル基であり、
Xは、-C(=O)-または-S(=O)-基であり、
10は、C1-3アルキル基、置換のC1-3アルキル基、C3-6シクロアルキル基、アミノ基、C1-4アルキルアミノ基、C1-3アルコキシ基またはビニル基であり、またはRとN-X-R10
【化5】


基を構成し、ただし、前記置換の置換基は、重水素またはシアノ基から選ばれる1種または複数種であり、
11は、水素、重水素またはハロゲンであり、
12は、水素、重水素、ハロゲン、シアノ基、或いは置換または非置換の(C1-3アルキル基、C3-5シクロアルキル基、C1-3アルコキシ基、モルホリニル基、C1-4アルキルアミノカルボニル基またはC1-4アルコキシカルボニル基)であり、ただし、前記置換の置換基は、重水素またはハロゲンから選ばれる1種または複数種であり、かつ、
(a)R12が水素である場合、R13は、シアノ基、アルデヒド基、カルボキシル基、ホウ酸基、置換のC1-4アルコキシ基、或いは置換または非置換の(C1-4アルコキシカルボニル基、アミノカルボニル基、フェニルアミノカルボニル基、ピリジニルアミノカルボニル基、C1-4アルキルアミノカルボニル基、C1-4アルコキシカルボニルアミノ基、C1-4アルキルアミノカルボニルアミノ基、N-ピロリジニルカルボニル基、ピペラジニルカルボニル基、モルホリニルカルボニル基、ピロリジニルケトン基、オキサゾリジニルケトン基、3-モルホリニルケトン基、C1-2アルキルカルボニル基、スルホニルアミノ基、スルホニルオキシ基、アミノスルホニル基、アミノスルホニルオキシ基、C1-4アルキルスルホニルアミノ基、C1-4アルキルアミノスルホニル基、C1-4アルキルアミノスルホニルアミノ基、C1-4アルキルアミノスルホニルオキシ基、C1-4アルキルアミノカルボニルオキシ基、テトラゾリル基、トリアゾリル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、モルホリニル基、C1-4アルキルチオ基、C3-6シクロアルコキシ基またはテトラヒドロフラニルオキシ基)であり、ただし、前記置換の置換基は、重水素、ハロゲン、シアノ基、ヒドロキシル基、フェニル基、ピリジニル基、C1-3アルキル基、C1-3重水素置換アルキル基またはC1-3ハロアルキル基から選ばれる1種または複数種であり、
(b)R12が非水素である場合、R13は、シアノ基、アルデヒド基、カルボキシル基、ホウ酸基、或いは置換または非置換の(C1-4アルコキシカルボニル基、アミノカルボニル基、フェニルアミノカルボニル基、ピリジニルアミノカルボニル基、C1-4アルキルアミノカルボニル基、C1-4アルコキシカルボニルアミノ基、C1-4アルキルアミノカルボニルアミノ基、ピロリジニルケトン基、2-オキサゾリジニルケトン基、3-モルホリニルケトン基、ピロリジニルカルボニル基、メチルピペラジニルカルボニル基、モルホリニルカルボニル基、C1-4アルキルカルボニル基、スルホニルアミノ基、スルホニルオキシ基、アミノスルホニル基、アミノスルホニルオキシ基、C1-4アルキルスルホニルアミノ基、C1-4アルキルアミノスルホニル基、C1-4アルキルアミノスルホニルアミノ基、C1-4アルキルスルホニルオキシ基、C1-4アルキルアミノスルホニルオキシ基、C1-4アルキルアミノカルボニルオキシ基、ヘテロシクリル基、C1-4アルキルアミノ基、C3-6シクロアルキルアミノ基、テトラヒドロフラニルオキシ基、テトラヒドロフラニルアミノ基、C1-4アルキルカルボニルアミノ基、C1-4アルコキシ基、C1-4アルキルチオ基、C3-6シクロアルコキシ基、C3-6ヘテロシクロアルキル基またはC1-4アルキル基)であり、ただし、前記置換の置換基は、重水素、ハロゲン、シアノ基、ヒドロキシル基、フェニル基、ピリジニル基、C1-3アルキル基、C1-3重水素置換アルキル基またはC1-3ハロアルキル基から選ばれる1種または複数種であり、
14は、シアノ基、カルボキシル基、或いは置換または非置換の(C1-4アルコキシカルボニル基、アミノカルボニル基、C1-4アルキルアミノカルボニル基、C1-4アルコキシカルボニルアミノ基、C1-4アルキルアミノカルボニルアミノ基、N-ピロリジニルカルボニル基、アミノスルホニル基、C1-4アルキルアミノスルホニル基、ピリジニル基、オキサゾリジニル基、イソオキサゾリジニル基、ピペラジニル基、モルホリニル基、ピペリジニル基、テトラヒドロフラニル基、テトラヒドロチエニル基、ヘキサヒドロピリミジニル基、テトラゾリル基、トリアゾリル基、テトラヒドロフラニルオキシ基、C1-4アルコキシ基、C3-6シクロアルコキシ基またはC1-4アルキル基)であり、ただし、前記置換の置換基は、重水素、ハロゲン、シアノ基、ヒドロキシル基、C1-3アルキル基またはC1-3ハロアルキル基から選ばれる1種または複数種であり、
15は、水素、重水素、ハロゲン、メチル基、エチル基、ハロメチル基またはハロゲン化エチル基である。
【請求項4】
は、水素、メチル基またはエチル基であり、
Xは、-C(=O)-または-S(=O)-基であり、
10は、メチル基、エチル基、シクロプロピル基、アミノ基、メチルアミノ基、エチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、メトキシ基、エトキシ基、シアノメチル基またはシアノエチル基であり、またはRとN-X-R10は、
【化6】


基を構成する、請求項1、2または3に記載の化合物、異性体またはその薬学的に許容される塩。
【請求項5】
12は、水素、重水素、メチル基、エチル基、ハロゲン、シアノ基、メトキシ基、エトキシ基、モルホリニル基、アミノカルボニル基、フェニルアミノカルボニル基、メチルアミノカルボニル基、ギ酸メチル基またはギ酸エチル基であり、かつ、
(a)R12が水素である場合、R13は、シアノ基、アルデヒド基、カルボキシル基、ホウ酸基、ハロメトキシ基、ハロエトキシ基、重水素置換メトキシ基、重水素置換エトキシ基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、アミノカルボニル基、フェニルアミノカルボニル基、ピリジニルアミノカルボニル基、メチルアミノカルボニル基、重水素置換メチルアミノカルボニル基、ハロメチルアミノカルボニル基、エチルアミノカルボニル基、ジメチルアミノカルボニル基、メトキシカルボニルアミノ基、エトキシカルボニルアミノ基、(メトキシカルボニル)(メチル)アミノ基、メチルアミノカルボニルアミノ基、エチルアミノカルボニルアミノ基、ジメチルアミノカルボニルアミノ基、ピロリジニルカルボニル基、シアノピロリジニルカルボニル基、ピペラジニルカルボニル基、メチルピペラジニルカルボニル基、モルホリニルカルボニル基、ピロリジニルケトン基、2-オキサゾリジニルケトン基、3-モルホリニルケトン基、メチルカルボニル基、エチルカルボニル基、スルホニルアミノ基、スルホニルオキシ基、メチルスルホニルオキシ基、エチルスルホニルオキシ基、ヒドロキシルスルホニルオキシ基、アミノスルホニル基、アミノスルホニルオキシ基、メチルスルホニルアミノ基、エチルスルホニルアミノ基、メチルアミノスルホニル基、メチルアミノスルホニルアミノ基、メチルアミノスルホニルオキシ基、N-エチルメチルアミノカルボニルオキシ基、テトラゾリル基、トリアゾリル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、モルホリニル基、メチルチオ基、エチルチオ基、ハロメチルチオ基、ハロエチルチオ基、重水素置換メチルチオ基、重水素置換エチルチオ基またはテトラヒドロフラニルオキシ基であり、
(b)R12が非水素である場合、R13は、シアノ基、アルデヒド基、カルボキシル基、ホウ酸基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、メチルアミノカルボニル基、ジメチルアミノカルボニル基、アミノカルボニル基、フェニルアミノカルボニル基、ピリジニルアミノカルボニル基、エチルアミノカルボニル基、ハロメチルアミノカルボニル基、重水素置換メチルアミノカルボニル基、(メトキシカルボニル)(メチル)アミノ基、メチルアミノカルボニルアミノ基、エチルアミノカルボニルアミノ基、ジメチルアミノカルボニルアミノ基、ピロリジニルカルボニル基、シアノピロリジニルカルボニル基、ピペラジニルカルボニル基、メチルピペラジニルカルボニル基、モルホリニルカルボニル基、ピロリジニルケトン基、2-オキサゾリジニルケトン基、3-モルホリニルケトン基、メチルカルボニル基、エチルカルボニル基、スルホニルアミノ基、スルホニルオキシ基、ヒドロキシルスルホニルオキシ基、アミノスルホニル基、アミノスルホニルオキシ基、メチルスルホニルアミノ基、エチルスルホニルアミノ基、メチルアミノスルホニル基、エチルアミノスルホニル基、メチルアミノスルホニルアミノ基、メチルアミノスルホニルオキシ基、N-エチルメチルアミノカルボニルオキシ基、テトラゾリル基、トリアゾリル基、メチルアミノ基、エチルアミノ基、テトラヒドロフラニルオキシ基、テトラヒドロフラニルアミノ基、メチルカルボニルアミノ基、メトキシ基、ハロメトキシ基、重水素置換メトキシ基、エトキシ基、ハロエトキシ基、重水素置換エトキシ基、メチルチオ基、ハロメチルチオ基、重水素置換メチルチオ基、エチルチオ基、ハロエチルチオ基、重水素置換エチルチオ基、テトラヒドロフラニル基、ピペラジニル基、ピペリジニル基、メチルピペリジニル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、モルホリニル基、ピリジニル基、テトラヒドロカルバゾール基、モルホリニル基、メチル基、エチル基、プロピル基、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基、ハロメチル基またはハロゲン化エチル基である、請求項1、2または3に記載の化合物、異性体またはその薬学的に許容される塩。
【請求項6】
11は、水素または重水素であり、
14は、メチルアミノカルボニル基、ジメチルアミノカルボニル基、シアノ基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、カルボキシル基、N-ピロリジニルカルボニル基、テトラヒドロフラニルオキシ基、メトキシ基、エトキシ基、シクロプロポキシ基、ハロメトキシ基、ハロエトキシ基、重水素置換メトキシ基、重水素置換エトキシ基、メチル基、エチル基、プロピル基、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基、テトラゾリル基、トリアゾリル基、モルホリニル基、ハロメチル基またはハロゲン化エチル基であり、
15は、水素、重水素、メチル基、エチル基、ハロメチル基またはハロゲン化エチル基である、請求項1、2または3に記載の化合物、異性体またはその薬学的に許容される塩。
【請求項7】
化合物は下記から選ばれる、請求項1に記載の化合物、異性体またはその薬学的に許容される塩:
【化7】

【請求項8】
活性成分として請求項1~7のいずれか1項に記載の化合物、異性体またはその薬学的に許容される塩と、薬学的に許容される補助成分と、を含む、医薬組成物。
【請求項9】
抗炎症または鎮痛医薬を製造するための、請求項1~7のいずれか1項に記載の化合物、異性体またはその薬学的に許容される塩の使用。
【請求項10】
関節炎治療用薬、または急性痛風性関節炎用薬、リウマチ性関節炎治療用薬、炎症因子低下用薬、サイトカインストーム治療用薬またはコロナウイルス肺炎治療用薬を製造するための、請求項1~7のいずれか1項に記載の化合物、異性体またはその薬学的に許容される塩の使用
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は医薬化学分野に属し、具体的には、抗炎症または鎮痛性能を有する化合物に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、生活水準の向上に伴って、人々の食事構成も変化し、痛風患者の数が顕著に増加する。痛風はすでに、糖尿病の後の2番目多い代謝疾患になった。このような疾患はすでに、国連により21世紀における二十難症の一に見なされる。米国国家健康と栄養の調査データによれば、2007年~2008年の間、米国の成人において、痛風有病率が3.9%(約830万人)である(非特許文献1)。Meta分析によれば、中国において、高尿酸血症の全体有病率が13.3%であり、痛風が1.1%である(非特許文献2)。過去数十年内、高尿酸血症を促進する合併疾患(例えば、高血圧、肥満、代謝症候群、2型糖尿病、慢性腎臓病)の流行により、痛風の発病率が徐々に上昇した(非特許文献3)。
【0003】
痛風は長期高尿酸血症により引き起こされるものである。尿酸は、人体のプリン代謝の最終産物であり、その溶解度が低い。体内の大部分の尿酸は、腎臓を通じて尿で体外に排泄される。体内の代謝が乱れるか、または長期にわたって高プリン食物を過多に摂取すると、体内に過多な尿酸が生成される。腎臓の上皮細胞膜上のアニオン輸送タンパク1(URAT1)は、腎臓中の大部分尿酸の再吸収を制御する。腎臓では、尿酸輸送、排泄システムに問題が生じると、URAT1が過多の尿酸を体内に再吸収させ、血中尿酸濃度を絶え間なく上升させる。痛風と高尿酸血症の患者の80~85%は、腎臓の尿酸排泄が不十分であるために発生する。
【0004】
人体内の血中尿酸濃度が6.8~7.0mg/dLを超え、尿酸濃度が血液中の最大溶解能力を超えた場合、血中尿酸濃度は飽和に達し、尿酸塩は人体組織の滑膜液、周辺関節の軟骨、耳の耳介、肘のオレクラノン嚢、腱、腎臓などで結晶沈着を引き起こし結晶沈着(非特許文献4)、これにより反復する炎症性関節炎が引き起こされ、痛風の結節が形成され、最終的には重度の慢性関節病変に進行し、骨の侵食が発生することさえある(非特許文献5)。尿酸塩の結晶が形成され、皮下組織に沈着すると、痛風石が形成され、それが人体の表皮組織を破裂させることがあり、急性発作時には非常に痛みがあり、感染を引き起こすこともある。痛風は尿酸塩腎症や尿酸性尿路結石を引き起こし、腎機能不全に至ることもある。痛風は重度であると、人の生活品質の低下や医療費の増加を引き起こす。
【0005】
痛風患者の関節腔内の尿酸塩濃度が急激に変化すると、尿酸塩の微結晶が形成され、これにより滑膜内皮細胞が活性化され、単核マクロファージの付着と浸出が促進され、尿酸塩の微結晶を食べた後に炎症因子を分泌し、免疫反応を引き起こすことを「急性痛風関節炎」と呼ぶ。急性痛風性関節炎は痛風の最も一般的な初期症状であり、典型的な発作は突然に始まり、時には爆発的に発生することであり、夜中に足の痛みで目覚めることが多く、痛みは刃物で切られるような、噛みつかれるような性質を呈し、同時に関節および周囲の組織に赤み、腫れ、熱感、痛みなどの症状が現れる。急性痛風性関節炎の初発時には、ほとんどの場合、単一の関節のみが侵され、その中でも親指の第1関節が最も一般的であり、次いで足の背、かかと、足首、膝、手首、肘の関節が侵されることがあり、時には複数の関節炎が同時に発生することもある。
【0006】
現在、急性痛風性関節炎に対する効果的な治療方法はまだ確立されず、急性痛風性関節炎の急性期の治療目的は、急性関節炎の症状を迅速に抑制することである。
【0007】
痛風の急性発作に対する抗炎症と鎮痛治療に関する各国のガイドラインとコンセンサスの推奨は基本的に類似する。痛風の急性発作期には、早期に小量のコルヒチンまたは非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)(適量、短期間)の使用を推奨し、上記の薬剤に対する耐性がない、効果が不十分である、または禁忌がある患者には、全身的にグルココルチコイドを使用することを推奨する。消化器出血のリスクがあるか、長期にわたって低用量のアスピリンを使用する必要がある患者には、選択的シクロオキシゲナーゼ2(COX-2)阻害剤の使用を優先することを推奨する。痛風の急性発作が多関節や大関節に影響を及ぼす場合や、全身症状を伴う患者には、全身的なグルココルチコイド治療を最優先とすることを推奨する。痛みの視覚アナログスケール(VAS)での評価が7点以上、または2つ以上の大関節が関与している、あるいは多関節炎、またはある薬の効果が不十分な患者に対しては、二種類の抗炎症・鎮痛薬の併用治療、例えば、低用量のコルヒチンとNSAID、または低用量のコルヒチンと全身性グルココルチコイドの併用を推奨する(非特許文献6)。
【0008】
コルヒチンは急性痛風性関節炎の抗炎症・鎮痛治療に使用された最初の薬剤であり、現在でも痛風の急性発作に対する第一選択薬とされている。コルヒチンは以下(1)~(3)の効果がある。(1)炎症部位の白血球の集合を抑制し、白血球による尿酸の貪食作用を弱めることで、急性痛風の反応を軽減し、迅速な痛み緩和の目的を達する。(2)細胞の有糸分裂を抑制し、微小管蛋白と結合して微小管の形成を阻止し、ホスホリパーゼAを抑制し、チロシンのリン酸化やロイコトリエンB4の生成も抑制することで、消炎鎮痛効果を達成する。(3)局所細胞が生成したインターロイキン-6(IL-6)などを抑制し、関節の局部的な赤み、腫れ、熱感、痛みなどの炎症反応をコントロールする。痛風の急性発作期には、従来、関節の症状が和らぐまで、または下痢や嘔吐などの副作用が現れて中止せざるを得なくなるまで、患者にコルヒチンを1~2時間ごとに0.5~1mg経口投与し、治療量は通常3~5mgであり、24時間以内に6mgを超えることはなく、薬を停止してから72時間後の1日の量は0.5~1.5mgであり、7日間に分けて服用する。コルヒチンの治療量と中毒量は近い。一般に、コルヒチンの用量が0.5~0.8mg/kgでは体に毒性があり、0.8mg/kgを超えると致命的である。海外では、0.4mg/kgのコルヒチンを摂取してから35時間後に死亡したケースも報告されている。コルヒチンの臨床で見られる副作用は多く、用量の多少と明確に関連している。一般的な胃腸反応である吐き気、嘔吐、下痢、腹痛などは重度の中毒の前兆症状であり、これらの症状が現れた場合は直ちに薬を中止するべきである。また、コルヒチンは腎臓に損傷を与える可能性があり、血尿や少尿として現れることがある。また、骨髄に直接抑制作用を持ち、顆粒球減少性再生不良性貧血を引き起こす可能性があるので、使用時には注意が必要であり、中度から重度の腎機能障害のある患者がコルヒチンを使用する場合には、用量を減らす必要がある(非特許文献7)。痛風患者は急性痛風性関節炎の発作を頻繁に経験するため、長期にわたる医薬治療が必要であり、その結果、コルヒチンの毒性と副作用が、この疾患の治療における使用を制限する要因となっている。NSAIDとCOX-2阻害剤も急性痛風性関節炎の第一選択薬であるが、これらの薬剤には多くの毒性と副作用があり、特にNSAIDは胃腸道毒性が主で、消化管潰瘍、胃腸道穿孔、上部消化管出血などがある。グルココルチコイドは、重度の全身症状を伴う急性の重症発作で、コルヒチンやNSAIDの治療が効果を示さない場合に主に使用される。中国の痛風ガイドラインでは、グルココルチコイドを第二選択の鎮痛薬として推奨しており、急性痛風が多関節、大関節に影響を及ぼす場合、または全身症状を伴う場合にのみ、全身的なグルココルチコイド治療を推奨する(非特許文献8)。
【0009】
炎症性サイトカインは痛風の発症過程で重要な役割を果たし、急性痛風性関節炎の臨床診断の補助指標として使用できる。その中でも、IL-1β、IL-6、および腫瘍壊死因子-α(TNF-α)は急性痛風性関節炎を誘発する主要因子として、発症過程で重要な役割を果たす。一部の学者は、IL-1βとIL-6を急性痛風の炎症の程度を評価する指標として推奨する。王思■らは、2017年1月から2018年12月の間に浙江省皮膚病医院の痛風外来を受診した72名の急性痛風患者に対して、視覚アナログスケール(VAS)を用いて痛みの程度を評価した。また、患者の血清中のIL-1β、IL-6、TNF-αなどの表現レベルを測定し、その相関性を分析した。その結果、血清中のIL-1βとIL-6のレベルは痛みの程度と高い相関性があることが示された(非特許文献9)。近年、IL-1アンタゴニストが急性痛風性関節炎の治療および予防に徐々に使用されている。国際的には、リウマチ性疾患に承認されているIL-1アンタゴニストにはアナキンラ、カナキヌマブ、リルミラセプトがあるが、これらはいずれも中国では市販されていない。アメリカリウマチ学会(ACR)は2011年と2012年にアナキンラとカナキヌマブを重症の急性痛風性関節炎の治療に推奨した。2013年にはカナキヌマブが、耐性がないまたは一般的な抗炎症鎮痛薬の使用が禁忌の痛風患者に対して欧州医薬品庁によって承認された。TNF-αは、リウマチ性関節炎の発症および進行において重要な炎症因子である。TNF-α及びその受容体は、リウマチ性関節炎患者の血清および滑膜液に広く分布している。TNF-αは炎症シグナル伝達経路における重要なタンパク質を抑制し、炎症反応を促進する役割を果たす。また、臨床ではTNF-α阻害剤、例えば、アダリムマブなどはリウマチ性関節炎の治療に用いられる。
【0010】
炎症性サイトカインは、新型コロナウイルス肺炎(COVID-19)の発症進行においても重要な役割を果たす。臨床では、「サイトカインストーム」が新型コロナウイルスによる急激な病状悪化の鍵となる因子である可能性が発見された。サイトカインストームは免疫暴走とも呼ばれ、主に免疫システムの失調後に多くのサイトカイン、例えば、IL-6、IL-1、IL-8、IFN、TNF-αなどが急速に大量に放出されるため、広範な肺組織の浮腫を引き起こし、急性肺損傷、急性呼吸窮迫症候群および多臓器機能不全症候群を誘発し、最悪の場合死に至ることがある(非特許文献10)。サイトカインストームの症状は実際に、患者が軽症から重症、そして危篤へと進行する際の重要なターニングポイントであり、重症および危篤患者の死亡の1つの原因となる(非特許文献11)。
【0011】
ますます多くの証拠は、サイトカインストームがCOVID-19の発病機構に関与することを示している。研究では、重度の低酸素状態にあるCOVID-19患者の中で、IL-6などの血清サイトカインが顕著に上昇したことが発見された(非特許文献12)。HUANGらは41名のCOVID-19入院患者の症例データを収集し、分析した結果、ICU患者は他の患者と比較して血漿中のIL-2、IL-7、IL-10、顆粒球コロニー刺激因子、ケモカイン、TNF-αのレベルがより高いことがわかった(非特許文献13)。これにより、抗炎症治療がCOVID-19のサイトカインストームを抑制し、予防するための有効な手段である可能性がある。
【0012】
臨床上、サイトカインストームに対する特異的な治療方法はまだ存在せず、抗ウイルス薬、グルココルチコイド、標的免疫療法、漢方薬などの組み合わせ治療が多く採用されている。サイトカインストームを直接抑制するために最も一般的で効果的な薬剤は依然としてグルココルチコイドであり、これは最も一般的に使用される免疫調節薬であり、免疫活性を調整し、様々な重大疾患の炎症を軽減することができる。しかし、現時点ではCOVID-19感染患者がグルココルチコイド治療から恩恵を受けるという明確な証拠はなく、むしろグルココルチコイド治療によるリスクに直面する可能性が高い(非特許文献14)。したがって、臨床試験が行われていない状況では、グルココルチコイドはCOVID-19による肺損傷やショックの治療には使用すべきではない。グルココルチコイド以外にも、複数種の薬剤、例えば免疫抑制剤がサイトカインストームの治療に使用可能である。
【0013】
最近、コルヒチンは、COVID-19治療試験で積極的な効果を発揮したことが報告され、COVID-19に対抗する有効な経口薬となる可能性がある。コルヒチンは中性白血球の機能を抑制するだけでなく、いくつかのサイトカインの発現レベルを減少させることができる。新型コロナウイルス感染後、これらの炎症性サイトカインは増加し、これらの因子が引き起こす「免疫細胞の嵐」を抑制することも、現在の新型コロナウイルス肺炎治療の研究方向の一つである。現在、世界中で複数のコルヒチンを用いたCOVID-19治療の臨床試験が進行中である。カナダのモントリオール心臓研究所が発表したニュースによると、行われた臨床試験でコルヒチンが「説得力のある」新型コロナウイルス肺炎治療効果を示したとされている。この研究は、新型コロナウイルスに感染し、まだ入院していない4488名の患者を募集し、プラセボ群と比較して、コルヒチン治療を受けた患者の入院または死亡リスクが21%低下した。4159名の患者に対する鼻咽頭核酸検査では、コルヒチンによって入院者数が25%減少し、呼吸器の使用が50%減少し、死亡率が44%下がることがわかった(非特許文献15)。
【0014】
ギリシャ保健省の専門家委員会は、この研究結果が公表された後、2021年初めに、新型コロナウイルス感染者の経口薬治療プランにコルヒチンを含むことを承認した。しかしながら、コルヒチンの毒性と副作用があるため、引き続き慎重に扱う必要がある。
【0015】
近年、サイトカインストームにおける特定のサイトカインを標的とした治療が臨床で用いられるが、この治療法は顕著な臨床効果を示しているが、副作用も見逃さない。それは「サイトカイン放出症候群」と呼ばれ、全身的な免疫ストームであり、活性化された免疫細胞が放出する大量のサイトカインが多系統の損傷を引き起こし、最悪の場合死に至ることがある。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0016】
【非特許文献1】Zhu Y, Pandya BJ, Choi HK. Prevalence of Gout andHyperuricemia in the US General Population: The National Health and Nutrition Examination Survey 2007-2008[J]. Arthritis Rheum, 2011, 63(10): 3136-3141
【非特許文献2】Liu R, Han C, Wu D, et al. Prevalence of hyperuricemia andgout in mainland China from 2000 to 2014: A systematic review and meta-analysis[J]. Biomed Research International, 2015: 1-12
【非特許文献3】Khanna D, Fitzgerald JD, Khanna PP, et al. American College ofRheumatology Guidelines for Management of Gout. Part 1: Systematic Nonpharmacologic and Pharmacologic Therapeutic Approaches to Hyperuricemia[J]. Arthritis Care & Research, 2012, 64(10): 1432-1446
【非特許文献4】Richette P, Bardin T. Gout. Lancet. 2010, 375(9711): 318-328
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【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
発明の開示
本発明は、新規な構造を有し、抗炎症及び鎮痛効果がある化合物を提供することを目的とする。この化合物は、痛風性関節炎の症状を効果的に緩和し、膝関節組織の炎症因子のレベルを抑制し、優れた抗炎症効果を有し、さまざまな炎症関連疾患の治療に応用できる。
【課題を解決するための手段】
【0018】
本発明の技術的方案は以下の通りである。
【0019】
構造が式(I)または式(II)表される、化合物、異性体またはその薬学的に許容される塩:
【化1】


式中、
、R、RまたはRそれぞれ独立して、水素、重水素、ハロゲン、シアノ基、C1-3アルコキシ基、ヒドロキシル基、アルデヒド基、カルボキシル基、C2-6エステル基、アミド基、置換のアミド基、C1-3アルキル基、置換のC1-3アルコキシ基または置換のC1-3アルキル基であり、ただし、前記置換の置換基は重水素、ハロゲン、ヒドロキシル基、カルボキシル基、C1-3アルキル基またはシアノ基から選ばれる1種または複数種であり、
または、R、R、RおよびR中の隣接する2つの基が結合して-O-R17-O-基を構成し、前記R17はC1-6アルキル基であり、
、R、RまたはRはそれぞれ独立して、水素、重水素、ハロゲン、ヒドロキシル基、シアノ基、カルボキシル基、C2-6エステル基、或いは置換または非置換の(アミノ基、アミド基、C1-3アルコキシ基またはC1-3アルキル基)であり、ただし、前記置換の置換基は、重水素、ハロゲン、シアノ基、C1-3アルキル基、C1-3ハロアルキル基から選ばれる1種または複数種であり、
は、水素、C1-4アルキル基またはC1-4置換アルキル基であり、ただし、前記置換の置換基は、重水素、ヒドロキシル基、C1-2アルコキシ基またはシアノ基から選ばれる1種または複数種であり、
Xは、-C(=O)-、-S(=O)-、-S(=O)-、-C(=NH)-または置換-C(=NH)-基であり、ただし、前記置換の置換基は、CNまたはSONHから選ばれるものであり、
10は、C1-4アルキル基、置換のC1-4アルキル基、C3-6シクロアルキル基、置換のC3-6シクロアルキル基、アミノ基、C1-4アルキルアミノ基、置換のC1-4アルキルアミノ基、C3-6シクロアルキルアミノ基、C1-4アルコキシ基、置換のC1-4アルコキシ基またはビニル基であり、またはRとR10が結合することにより、R-N-X-R10は環状基を構成し、ただし、前記置換の置換基は、重水素、ハロゲンまたはシアノ基から選ばれる1種または複数種であり、
11は、水素、重水素、ハロゲン、シアノ基、C1-2アルキル基、C1-2アルコキシ基、カルボキシル基またはC1-3アルキル基置換アミド基であり、
12は水素、重水素、ハロゲン、ヒドロキシル基、シアノ基、カルボキシル基、或いは置換または非置換の(C1-4アルキル基、C3-6シクロアルキル基、C1-4アルコキシ基、モルホリニル基、アミノカルボニル基、C1-4アルキルアミノカルボニル基またはC1-4アルコキシカルボニル基)であり、ただし、前記置換の置換基は、重水素、ハロゲンまたはシアノ基から選ばれる1種または複数種であり、かつ、
(a)R12が水素である場合、R13は、シアノ基、アルデヒド基、カルボキシル基、ホウ酸基、置換のC1-4アルコキシ基、或いは置換または非置換の(C1-4アルコキシカルボニル基、アミノカルボニル基、フェニルアミノカルボニル基、ピリジニルアミノカルボニル基、C1-4アルキルアミノカルボニル基、C1-4アルコキシカルボニルアミノ基、C1-4アルキルアミノカルボニルアミノ基、C2-6ヘテロシクロアルキルカルボニル基、C3-6ヘテロシクロアルキルケトン基、C1-2アルキルカルボニル基、スルホニルアミノ基、スルホニルオキシ基、アミノスルホニル基、アミノスルホニルオキシ基、C1-4アルキルスルホニルアミノ基、C1-4アルキルアミノスルホニル基、C1-4アルキルアミノスルホニルアミノ基、C1-4アルキルスルホニルオキシ基、C1-4アルキルアミノスルホニルオキシ基、C1-4アルキルアミノカルボニルオキシ基、テトラゾリル基、トリアゾリル基、イミダゾリル基、モルホリニル基、C1-4アルキルチオ基、C3-6シクロアルコキシ基またはC3-6ヘテロシクロアルコキシ基)であり、ただし、前記置換の置換基は、重水素、ハロゲン、シアノ基、ヒドロキシル基、フェニル基、ピリジニル基、C1-3アルキル基、C1-3重水素置換アルキル基またはC1-3ハロアルキル基から選ばれる1種または複数種であり、
(b)R12が非水素である場合、R13は、シアノ基、アルデヒド基、カルボキシル基、ホウ酸基、或いは置換または非置換の(C1-4アルコキシカルボニル基、アミノカルボニル基、フェニルアミノカルボニル基、ピリジニルアミノカルボニル基、C1-4アルキルアミノカルボニル基、C1-4アルコキシカルボニルアミノ基、C1-4アルキルアミノカルボニルアミノ基、C2-6ヘテロシクロアルキルカルボニル基、C3-6ヘテロシクロアルキルケトン基、C1-4アルキルカルボニル基、スルホニルアミノ基、スルホニルオキシ基、アミノスルホニル基、アミノスルホニルオキシ基、C1-4アルキルスルホニルアミノ基、C1-4アルキルアミノスルホニル基、C1-4アルキルアミノスルホニルアミノ基、C1-4アルキルスルホニルオキシ基、C1-4アルキルアミノスルホニルオキシ基、C1-4アルキルアミノカルボニルオキシ基、ヘテロシクリル基、C1-4アルキルアミノ基、C3-6シクロアルキルアミノ基、C3-6ヘテロシクロアルコキシ基、C3-6ヘテロシクロアルキルアミノ基、C1-4アルキルカルボニルアミノ基、C1-4アルコキシ基、C1-4アルキルチオ基、C3-6シクロアルコキシ基、C3-6ヘテロシクロアルキル基またはC1-4アルキル基)であり、ただし、前記置換の置換基は、重水素、ハロゲン、シアノ基、ヒドロキシル基、フェニル基、ピリジニル基、C1-3アルキル基、C1-3重水素置換アルキル基またはC1-3ハロアルキル基から選ばれる1種または複数種であり、
14は、シアノ基、カルボキシル基、或いは置換または非置換の(C1-4アルコキシカルボニル基、アミノカルボニル基、C1-4アルキルアミノカルボニル基、C1-4アルコキシカルボニルアミノ基、C1-4アルキルアミノカルボニルアミノ基、C2-6ヘテロシクロアルキルカルボニル基、アミノスルホニル基、C1-4アルキルアミノスルホニル基、ヘテロシクリル基、C3-6ヘテロシクロアルキル基、C3-6ヘテロシクロオキシ基、C1-4アルコキシ基、C3-6シクロアルコキシ基、C3-6ヘテロシクロアルコキシ基またはC1-4アルキル基)であり、ただし、前記置換の置換基は、重水素、ハロゲン、シアノ基、ヒドロキシル基、C1-3アルキル基またはC1-3ハロアルキル基から選ばれる1種または複数種であり、
15は、水素、重水素、ハロゲン、シアノ基、C1-2アルキル基、C1-2アルコキシ基、カルボキシル基またはC1-3アルキル基置換アミド基であり、
条件は、以下(i)~(iii)のことを除くことである;
(i)式(I)では、R~Rはメトキシ基であり、R~Rは水素であり、R10はメチル基であり、R11~R12は水素であり、及びR15は水素である場合、R13は、C1-4アルコキシ基、C1-4アルキルチオ基、重水素置換C1-4アルキルチオ基、C1-4アルコキシカルボニルアミノ基、ブチルカルボニル基またはモルホリニル基であること、
(ii)式(I)では、R~Rはメトキシ基であり、R~Rは水素であり、R10は重水素置換メチル基であり、R11は水素であり、R12は重水素であり、R13はメトキシ基であり、R15は重水素であること、
(iii)式(I)では、R~Rはメトキシ基であり、R~Rは水素であり、R10はメチル基であり、R11は水素であり、R12はブロモであり、R13はメトキシ基であり、R15はブロモであること。)。
【0020】
一つの好ましい方案において、本発明の化合物は、構造が式(III)または式(IV)で表されるものである化合物から選ばれる。
【化2】

【0021】
別の好ましい方案において、本発明の化合物は、構造が式(V)または式(VI)で表されるものである化合物から選ばれる。
【化3】

【0022】
一つの好ましい方案において、R、R、RまたはRはそれぞれ独立して、水素、重水素、ハロゲン、シアノ基、C1-3アルコキシ基、アルデヒド基、C1-3アルキル基、置換のC1-3アルコキシ基または置換のC1-3アルキル基であり、ただし、前記置換の置換基は、重水素、ハロゲン、C1-3アルキル基またはシアノ基から選ばれる1種または複数種であり、または、RとR、RとR、またはRとRは結合して-O-R17-O-基を構成し、前記R17はC1-5アルキル基であり、C1-3アルキル基が好ましい。
【0023】
一つの好ましい方案において、RとR、RとR、またはRとRは結合して、-O-CH-O-、-O-CHCH-O-または-O-CHCHCH-O-、-O-CHC(CHCH-O-、-O-C(CHC(CH-O-基を構成する。
【0024】
一つの好ましい方案において、R、R、RまたはRはそれぞれ独立して、水素、重水素、ハロゲン、シアノ基、カルボキシル基、ヒドロキシル基またはアミノ基である。
【0025】
一つの好ましい方案において、Rは、水素、C1-4アルキル基またはC1-4置換アルキル基であり、ただし、前記置換の置換基は、重水素、ヒドロキシル基、C1-2アルコキシ基またはシアノ基から選ばれる1種または複数種である。
【0026】
一つの好ましい方案において、R10はC1-4アルキル基、置換のC1-4アルキル基、C3-6シクロアルキル基、置換のC3-6シクロアルキル基、アミノ基、C1-4アルキルアミノ基、置換のC1-4アルキルアミノ基、C3-6シクロアルキルアミノ基、C1-4アルコキシ基、置換のC1-4アルコキシ基またはビニル基、またはR-N-X-R10により構成される
【化4】


基であり、ただし、前記置換の置換基は重水素またはシアノ基から選ばれる1種または複数種である。
【0027】
一つの好ましい方案において、R11は、水素、重水素、ハロゲン、シアノ基、C1-2アルキル基、C1-2アルコキシ基、カルボキシル基またはC1-3アルキル基置換アミド基である。
【0028】
一つの好ましい方案において、R12は、水素、重水素、ハロゲン、ヒドロキシル基、シアノ基、或いは置換または非置換の(C1-4アルキル基、C3-6シクロアルキル基、C1-4アルコキシ基、モルホリニル基、C1-4アルキルアミノカルボニル基またはC1-4アルコキシカルボニル基)であり、ただし、前記置換の置換基は、重水素、ハロゲンまたはシアノ基から選ばれる1種または複数種である。
【0029】
一つの好ましい方案において、R12が水素である場合、R13は、シアノ基、アルデヒド基、カルボキシル基、ホウ酸基、置換のC1-4アルコキシ基、或いは置換または非置換の(C1-4アルコキシカルボニル基、アミノカルボニル基、フェニルアミノカルボニル基、ピリジニルアミノカルボニル基、C1-4アルキルアミノカルボニル基、C1-4アルコキシカルボニルアミノ基、C1-4アルキルアミノカルボニルアミノ基、ピロリジニルカルボニル基、ピペラジニルカルボニル基、モルホリニルカルボニル基、ピロリジニルケトン基、オキサゾリジニルケトン基、モルホリニルケトン基、C1-4アルキルカルボニル基、スルホニルアミノ基、スルホニルオキシ基、アミノスルホニル基、アミノスルホニルオキシ基、C1-4アルキルスルホニルアミノ基、C1-4アルキルアミノスルホニル基、C1-4アルキルアミノスルホニルアミノ基、C1-4アルキルアミノスルホニルオキシ基、C1-4アルキルアミノカルボニルオキシ基、テトラゾリル基、トリアゾリル基、イミダゾリル基、モルホリニル基、C1-4アルキルチオ基、C3-6シクロアルコキシ基またはテトラヒドロフラニルオキシ基)であり、ただし、前記置換の置換基は、重水素、ハロゲン、シアノ基、ヒドロキシル基、フェニル基、C1-3アルキル基、C1-3重水素置換アルキル基またはC1-3ハロアルキル基から選ばれる1種または複数種である。
【0030】
一つの好ましい方案において、R12が、非水素である場合、R13は、シアノ基、アルデヒド基、カルボキシル基、ホウ酸基、或いは置換または非置換の(C1-4アルコキシカルボニル基、アミノカルボニル基、フェニルアミノカルボニル基、ピリジニルアミノカルボニル基、C1-4アルキルアミノカルボニル基、C1-4アルコキシカルボニルアミノ基、C1-4アルキルアミノカルボニルアミノ基、C2-6ヘテロシクロアルキルカルボニル基、C3-6ヘテロシクロアルキルケトン基、C1-4アルキルカルボニル基、スルホニルアミノ基、スルホニルオキシ基、アミノスルホニル基、アミノスルホニルオキシ基、C1-4アルキルスルホニルアミノ基、C1-4アルキルアミノスルホニル基、C1-4アルキルアミノスルホニルアミノ基、C1-4アルキルスルホニルオキシ基、C1-4アルキルアミノスルホニルオキシ基、C1-4アルキルアミノカルボニルオキシ基、ヘテロシクリル基、C1-4アルキルアミノ基、C3-6シクロアルキルアミノ基、テトラヒドロフラニルオキシ基、テトラヒドロフラニルアミノ基、C1-4アルキルカルボニルアミノ基、C1-4アルコキシ基、C1-4アルキルチオ基、C3-6シクロアルコキシ基、C3-6ヘテロシクロアルキル基またはC1-4アルキル基)であり、ただし、前記置換の置換基は、重水素、ハロゲン、シアノ基、ヒドロキシル基、フェニル基、C1-3アルキル基、C1-3重水素置換アルキル基またはC1-3ハロアルキル基から選ばれる1種または複数種である。
【0031】
一つの好ましい方案において、R14は、シアノ基、カルボキシル基、或いは置換または非置換の(C1-4アルコキシカルボニル基、アミノカルボニル基、C1-4アルキルアミノカルボニル基、C1-4アルコキシカルボニルアミノ基、C1-4アルキルアミノカルボニルアミノ基、N-ピロリジニルカルボニル基、アミノスルホニル基、C1-4アルキルアミノスルホニル基、ヘテロシクリル基、テトラヒドロフラニルオキシ基、C1-4アルコキシ基、C3-6シクロアルコキシ基またはC1-4アルキル基)であり、ただし、前記置換の置換基は重水素、ハロゲン、シアノ基、ヒドロキシル基、C1-3アルキル基またはC1-3ハロアルキル基から選ばれる1種または複数種である。
【0032】
一つの好ましい方案において、R15は、水素、重水素、ハロゲン、シアノ基、C1-2アルキル基、C1-2アルコキシ基、カルボキシル基またはC1-3アルキル基置換アミド基である。
【0033】
別の好ましい方案において、R、RまたはRはそれぞれ独立して、C1-3アルコキシ基であり、または、RとRまたはRとRは結合して-O-R17-O-基を構成し、前記R17はC1-2アルキル基である。
【0034】
別の好ましい方案において、Rは、水素、重水素、ハロゲンまたはシアノ基である。
【0035】
別の好ましい方案において、Rは、水素またはC1-3アルキル基である。
【0036】
別の好ましい方案において、R10は、C1-3アルキル基、置換のC1-3アルキル基、C3-6シクロアルキル基、アミノ基、C1-4アルキルアミノ基、C1-3アルコキシ基またはビニル基であり、またはRとN-X-R10
【化5】


基を構成し、ただし、前記置換の置換基は重水素またはシアノ基から選ばれる1種または複数種である。
【0037】
別の好ましい方案において、R11は、水素、重水素またはハロゲンである。
【0038】
別の好ましい方案において、R12は、水素、重水素、ハロゲン、シアノ基、或いは置換または非置換の(C1-3アルキル基、C3-5シクロアルキル基、C1-3アルコキシ基、モルホリニル基、C1-4アルキルアミノカルボニル基またはC1-4アルコキシカルボニル基)であり、ただし、前記置換の置換基は重水素またはハロゲンから選ばれる1種または複数種である。
【0039】
別の好ましい方案において、R12が水素である場合、R13は、シアノ基、アルデヒド基、カルボキシル基、ホウ酸基、置換のC1-4アルコキシ基、或いは置換または非置換の(C1-4アルコキシカルボニル基、アミノカルボニル基、フェニルアミノカルボニル基、ピリジニルアミノカルボニル基、C1-4アルキルアミノカルボニル基、C1-4アルコキシカルボニルアミノ基、C1-4アルキルアミノカルボニルアミノ基、N-ピロリジニルカルボニル基、ピペラジニルカルボニル基、モルホリニルカルボニル基、ピロリジニルケトン基、オキサゾリジニルケトン基、3-モルホリニルケトン基、C1-2アルキルカルボニル基、スルホニルアミノ基、スルホニルオキシ基、アミノスルホニル基、アミノスルホニルオキシ基、C1-4アルキルスルホニルアミノ基、C1-4アルキルアミノスルホニル基、C1-4アルキルアミノスルホニルアミノ基、C1-4アルキルアミノスルホニルオキシ基、C1-4アルキルアミノカルボニルオキシ基、テトラゾリル基、トリアゾリル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、モルホリニル基、C1-4アルキルチオ基、C3-6シクロアルコキシ基またはテトラヒドロフラニルオキシ基)であり、ただし、前記置換の置換基は重水素、ハロゲン、シアノ基、ヒドロキシル基、フェニル基、ピリジニル基、C1-3アルキル基、C1-3重水素置換アルキル基またはC1-3ハロアルキル基から選ばれる1種または複数種である。
【0040】
別の好ましい方案において、R12が非水素である場合、R13は、シアノ基、アルデヒド基、カルボキシル基、ホウ酸基、或いは置換または非置換の(C1-4アルコキシカルボニル基、アミノカルボニル基、フェニルアミノカルボニル基、ピリジニルアミノカルボニル基、C1-4アルキルアミノカルボニル基、C1-4アルコキシカルボニルアミノ基、C1-4アルキルアミノカルボニルアミノ基、ピロリジニルケトン基、2-オキサゾリジニルケトン基、3-モルホリニルケトン基、ピロリジニルカルボニル基、メチルピペラジニルカルボニル基、モルホリニルカルボニル基、C1-4アルキルカルボニル基、スルホニルアミノ基、スルホニルオキシ基、アミノスルホニル基、アミノスルホニルオキシ基、C1-4アルキルスルホニルアミノ基、C1-4アルキルアミノスルホニル基、C1-4アルキルアミノスルホニルアミノ基、C1-4アルキルスルホニルオキシ基、C1-4アルキルアミノスルホニルオキシ基、C1-4アルキルアミノカルボニルオキシ基、ヘテロシクリル基、C1-4アルキルアミノ基、C3-6シクロアルキルアミノ基、テトラヒドロフラニルオキシ基、テトラヒドロフラニルアミノ基、C1-4アルキルカルボニルアミノ基、C1-4アルコキシ基、C1-4アルキルチオ基、C3-6シクロアルコキシ基、C3-6ヘテロシクロアルキル基またはC1-4アルキル基)であり、ただし、前記置換の置換基は、重水素、ハロゲン、シアノ基、ヒドロキシル基、フェニル基、ピリジニル基、C1-3アルキル基、C1-3重水素置換アルキル基またはC1-3ハロアルキル基から選ばれる1種または複数種である。
【0041】
別の好ましい方案において、R14は、シアノ基、カルボキシル基、或いは置換または非置換の(C1-4アルコキシカルボニル基、アミノカルボニル基、C1-4アルキルアミノカルボニル基、C1-4アルコキシカルボニルアミノ基、C1-4アルキルアミノカルボニルアミノ基、N-ピロリジニルカルボニル基、アミノスルホニル基、C1-4アルキルアミノスルホニル基、ヘテロシクロアルキル基、テトラゾリル基、トリアゾリル基、テトラヒドロフラニルオキシ基、C1-4アルコキシ基、C3-6シクロアルコキシ基またはC1-4アルキル基)であり、ただし、前記置換の置換基は、重水素、ハロゲン、シアノ基、ヒドロキシル基、C1-3アルキル基またはC1-3ハロアルキル基から選ばれる1種または複数種である。
【0042】
別の好ましい方案において、R14は、シアノ基、カルボキシル基、或いは置換または非置換の(C1-4アルコキシカルボニル基、アミノカルボニル基、C1-4アルキルアミノカルボニル基、C1-4アルコキシカルボニルアミノ基、C1-4アルキルアミノカルボニルアミノ基、N-ピロリジニルカルボニル基、アミノスルホニル基、C1-4アルキルアミノスルホニル基、ピリジニル基、オキサゾリジニル基、イソオキサゾリジニル基、ピペラジニル基、モルホリニル基、ピペリジニル基、テトラヒドロフラニル基、テトラヒドロチエニル基、ヘキサヒドロピリミジニル基、テトラゾリル基、トリアゾリル基、テトラヒドロフラニルオキシ基、C1-4アルコキシ基、C3-6シクロアルコキシ基またはC1-4アルキル基)であり、ただし、前記置換の置換基は、重水素、ハロゲン、シアノ基、ヒドロキシル基、C1-3アルキル基またはC1-3ハロアルキル基から選ばれる1種または複数種である。
【0043】
別の好ましい方案において、R15は、水素、重水素、ハロゲン、メチル基、エチル基、ハロメチル基またはハロゲン化エチル基である。
【0044】
別の好ましい方案において、Rは、水素、メチル基またはエチル基である。
【0045】
別の好ましい方案において、R10は、メチル基、エチル基、シクロプロピル基、アミノ基、メチルアミノ基、エチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、メトキシ基、エトキシ基、シアノメチル基またはシアノエチル基であり、またはRとN-X-R10は、
【化6】


基を構成する。
【0046】
別の好ましい方案において、R12は、水素、重水素、メチル基、エチル基、ハロゲン、シアノ基、メトキシ基、エトキシ基、モルホリニル基、アミノカルボニル基、フェニルアミノカルボニル基、メチルアミノカルボニル基、ギ酸メチル基またはギ酸エチル基である。
【0047】
別の好ましい方案において、R12が水素である場合、R13は、シアノ基、アルデヒド基、カルボキシル基、ホウ酸基、ハロメトキシ基、ハロエトキシ基、重水素置換メトキシ基、重水素置換エトキシ基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、アミノカルボニル基、フェニルアミノカルボニル基、ピリジニルアミノカルボニル基、メチルアミノカルボニル基、重水素置換メチルアミノカルボニル基、ハロメチルアミノカルボニル基、エチルアミノカルボニル基、ジメチルアミノカルボニル基、メトキシカルボニルアミノ基、エトキシカルボニルアミノ基、(メトキシカルボニル)(メチル)アミノ基、メチルアミノカルボニルアミノ基、エチルアミノカルボニルアミノ基、ジメチルアミノカルボニルアミノ基、ピロリジニルカルボニル基、シアノピロリジニルカルボニル基、ピペラジニルカルボニル基、メチルピペラジニルカルボニル基、モルホリニルカルボニル基、ピロリジニルケトン基、2-オキサゾリジニルケトン基、3-モルホリニルケトン基、メチルカルボニル基、エチルカルボニル基、スルホニルアミノ基、スルホニルオキシ基、メチルスルホニルオキシ基、エチルスルホニルオキシ基、ヒドロキシルスルホニルオキシ基、アミノスルホニル基、アミノスルホニルオキシ基、メチルスルホニルアミノ基、エチルスルホニルアミノ基、メチルアミノスルホニル基、メチルアミノスルホニルアミノ基、メチルアミノスルホニルオキシ基、N-エチルメチルアミノカルボニルオキシ基、テトラゾリル基、トリアゾリル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、モルホリニル基、メチルチオ基、エチルチオ基、ハロメチルチオ基、ハロエチルチオ基、重水素置換メチルチオ基、重水素置換エチルチオ基またはテトラヒドロフラニルオキシ基である。
【0048】
別の好ましい方案において、R12が非水素である場合、R13は、シアノ基、アルデヒド基、カルボキシル基、ホウ酸基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、メチルアミノカルボニル基、ジメチルアミノカルボニル基、アミノカルボニル基、フェニルアミノカルボニル基、ピリジニルアミノカルボニル基、エチルアミノカルボニル基、ハロメチルアミノカルボニル基、重水素置換メチルアミノカルボニル基、(メトキシカルボニル)(メチル)アミノ基、メチルアミノカルボニルアミノ基、エチルアミノカルボニルアミノ基、ジメチルアミノカルボニルアミノ基、ピロリジニルカルボニル基、シアノピロリジニルカルボニル基、ピペラジニルカルボニル基、メチルピペラジニルカルボニル基、モルホリニルカルボニル基、ピロリジニルケトン基、2-オキサゾリジニルケトン基、3-モルホリニルケトン基、メチルカルボニル基、エチルカルボニル基、スルホニルアミノ基、スルホニルオキシ基、ヒドロキシルスルホニルオキシ基、アミノスルホニル基、アミノスルホニルオキシ基、メチルスルホニルアミノ基、エチルスルホニルアミノ基、メチルアミノスルホニル基、エチルアミノスルホニル基、メチルアミノスルホニルアミノ基、メチルアミノスルホニルオキシ基、N-エチルメチルアミノカルボニルオキシ基、テトラゾリル基、トリアゾリル基、メチルアミノ基、エチルアミノ基、テトラヒドロフラニルオキシ基、テトラヒドロフラニルアミノ基、メチルカルボニルアミノ基、メトキシ基、ハロメトキシ基、重水素置換メトキシ基、エトキシ基、ハロエトキシ基、重水素置換エトキシ基、メチルチオ基、ハロメチルチオ基、重水素置換メチルチオ基、エチルチオ基、ハロエチルチオ基、重水素置換エチルチオ基、テトラヒドロフラニル基、ピペラジニル基、ピペリジニル基、メチルピペリジニル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、モルホリニル基、ピリジニル基、テトラヒドロカルバゾール基、モルホリニル基、メチル基、エチル基、プロピル基、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基、ハロメチル基またはハロゲン化エチル基である。
【0049】
別の好ましい方案において、R11は、水素または重水素である。
【0050】
別の好ましい方案において、R14は、メチルアミノカルボニル基、ジメチルアミノカルボニル基、シアノ基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、カルボキシル基、N-ピロリジニルカルボニル基、テトラヒドロフラニルオキシ基、メトキシ基、エトキシ基、シクロプロポキシ基、ハロメトキシ基、ハロエトキシ基、重水素置換メトキシ基、重水素置換エトキシ基、メチル基、エチル基、プロピル基、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基、テトラゾリル基、トリアゾリル基、モルホリニル基、ハロメチル基またはハロゲン化エチル基である。
【0051】
別の好ましい方案において、R15は、水素、重水素、メチル基、エチル基、ハロメチル基またはハロゲン化エチル基である。
【0052】
下記から選ばれるものである、本発明に係る化合物、異性体またはその薬学的に許容される塩:
【化7】

【0053】
特許請求の範囲および明細書に記載の専門用語は、特に限定しない限り、以下の意味を有する。
【0054】
「水素」は、プロチウム(1H)を指し、水素の主な安定同位体である。
【0055】
「重水素」は、水素の安定形態同位体を指し、デューテリウムとも称し、その元素記号はDである。
【0056】
「ハロゲン」はフッ素原子、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子を指す。
【0057】
「シアノ基」は-CN基を指す。
【0058】
「アルキル基」は、炭素数1~20の飽和脂肪族ラジカルを指し、直鎖型と分枝型の基を含む(本願に記載の数字範囲、例えば「1~20」は、この基がこの時にアルキル基であり、炭素数が1、炭素数が2、炭素数が3であるなどのように、炭素数が20までの場合を含む)。1~4の炭素原子を含むアルキル基を低級アルキル基と称する。低級アルキル基は置換基がないとき、無置換の低級アルキル基と称する。アルキル基は炭素数2~5の中サイズのアルキル基であることがより好ましい。本発明におけるアルキル基は、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、2-プロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、tert-ブチル基、ペンチル基などである。アルキル基は炭素数2~4の低級アルキル基、例えば、エチル基、プロピル基、2-プロピル基、n-ブチル基、イソブチル基またはtert-ブチル基などであることが最適である。アルキル基は置換または未置換のものでよい。基の説明では、R’でアルキル基を示す。置換アルキル基とは、アルキル基の1つまたは複数のH原子がその他の基により置換される基である。ハロアルキル基とは、アルキル基の1つまたは複数のH原子がハロゲンにより置換される基である。
【0059】
「アルコキシ基」は、-OR’基、即ち、-O-(未置換のアルキル基)および-O-(未置換のシクロアルキル基)基を示し、さらに、-O-(未置換のアルキル基)を示す。その代表的な実施例は、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、シクロプロポキシ基、シクロブトキシ基、シクロペントキシ基、シクロヘキシルオキシ基などを含むが、これらに限られない。置換アルコキシ基とは、アルコキシ基の1つまたは複数のH原子がその他の基により置換される基である。
【0060】
「アルキルチオ基」は、-SR’、即ち、-S-(未置換のアルキル基)および-S-(未置換のシクロアルキル基)基を示し、さらに、-S-(未置換のアルキル基)を示す。その代表的な実施例は、メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、ブチルチオ基、シクロプロピルチオ基、シクロブチルチオ基、シクロペンチルチオ基、シクロヘキシルチオ基などを含むが、これらに限られない。置換アルキルチオ基とは、アルキルチオ基の1つまたは複数のH原子がその他の基により置換される基である。
【0061】
「アルキルアミノ基」は、-NHR’または-N(R’)(R’)基を示し、即ち、アミノ基の1つのH原子または2つのH原子がアルキル基により置換される基である。C1-4アルキルアミノ基のC1-4とは、基全体に1~4個のC原子が含まれることである。その代表的な実施例は、メチルアミノ基、エチルアミノ基、プロピルアミノ基、イソプロピルアミノ基、ブチルアミノ基、N,N-ジメチルアミノ基、N,N-ジエチルアミノ基、N,N-ジプロピルアミノ基、メチルエチルアミノ基、メチルプロピルアミノ基、エチルプロピルアミノ基などを含むが、これらに限られない。
【0062】
「シクロアルキルアミノ基」は、-NH-シクロアルキル基または-N(シクロアルキル基1)(シクロアルキル基2)基、即ち、アミノ基の1つのH原子または2つのH原子がシクロアルキル基により置換される基を示す。C3-6シクロアルキルアミノ基のC3-6とは、基全体に3-6個のC原子が含まれることである。その代表的な実施例は、シクロプロピルアルキルアミノ基、シクロブチルアルキルアミノ基、シクロペンチルアミノ基などを含むが、これらに限られない。
【0063】
「シクロアルキル基」は、3個以上C原子を有する単環または二環アルキル基を示し、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ビシクロヘプチル基を含むが、これらに限られない。
【0064】
「カルボニル基」は、C=Oまたは-C(=O)-基を示す。
【0065】
「ヒドロキシル基」は、-OH基を示す。
【0066】
「アルデヒド基」は、-CH(=O)基を示す。
【0067】
「カルボキシル基」は、-COOH基を示す。
【0068】
「エステル基」は、-COOR’基、即ち、-COO-アルキル基を示す。C2-6エステル基のC2-6は、エステル基全体に2-6個のC原子が含まれることを示し、例えば、Cエステル基はメチルホルムエートを示し、Cエステル基はペンチルホルムエートを示す。よく見られるエステル基はメチルホルムエート、エチルホルムエート、プロピルホルムエート、イソプロピルホルムエート、ブチルホルムエート、イソブチルホルムエートなどを含むが、これらに限られない。
【0069】
「アミド基」は、-NH(C=O)基を示す。置換のアミド基はアミド基のH原子がその他の基により置換されるものを示す。
【0070】
「ニトロ基」は、-NO基を示す。
【0071】
「アミノ基」は、-NH基を示す。
【0072】
「ビニル基」は、-CH=CH基を示す。
【0073】
「アルキルアミノカルボニル基」は、-C(=O)-NH-R’または-CO-N(R’)基、即-C(=O)-NH-アルキル基または-C(=O)-N(アルキル基)基を示す。ただし、Nに2つのアルキル基がある場合、これらの2つのアルキル基は同じであってもよく、異なっていてもよい。C1-4アルキルアミノカルボニル基のC1-4とは、この基に、カルボニル基置換基とする「C1-4アルキルアミノ基」のC原子数が1~4である。その代表的な実施例は、メチルアミノカルボニル基、エチルアミノカルボニル基、プロピルアミノカルボニル基、イソプロピルアミノカルボニル基、ブチルアミノカルボニル基、N,N-ジメチルアミノカルボニル基、N,N-ジエチルアミノカルボニル基、N,N-ジプロピルアミノカルボニル基、メチルエチルアミノカルボニル基、メチルプロピルアミノカルボニル基、エチルプロピルアミノカルボニル基などを含むが、これらに限られない。
【0074】
「アルコキシカルボニル基」は、-COOR’基、即ち、-C(=O)-O-アルキル基を示し、それは慣用的にエステル基とも称する。C1-4アルコキシカルボニル基のC1-4とは、この基では、カルボニル基置換基とする「アルコキシ基」のC原子数が1~4である。その代表的な実施例は、メトキシカルボニル基(ギ酸メチル基とも称する)、エトキシカルボニル基(ギ酸エチル基)、プロポキシ基カルボニル基(プロピルホルムエート基とも称する)などを含むが、これらに限られない。
【0075】
「アミノカルボニル基」は、-C(=O)-NH基を示す。「フェニルアミノカルボニル基」は、-C(=O)-NHPhまたは-C(=O)-N(Ph)基を示し、ただし、Phはフェニルである。
【0076】
「アルキルカルボニル基」は、-C(=O)-R’基を示す。C1-4アルキルカルボニル基のC1-4とは、この基では、カルボニル基置換基とする「アルキル基」のC原子数が1~4である。その代表的な実施例は、メチルカルボニル基、エチルカルボニル基、プロピルカルボニル基などを含むが、これらに限られない。
【0077】
「アルコキシカルボニルアミノ基」は、-NH-C(=O)-OR’基、即ち、-NH-C(=O)-O-アルキル基を示す。C1-4アルコキシカルボニルアミノ基のC1-4とは、この基では、カルボニルアミノ基置換基とする「アルコキシ基」のC原子数が1~4である。その代表的な実施例は、メトキシカルボニルアミノ基、エトキシカルボニルアミノ基、プロポキシカルボニルアミノ基、イソプロポキシカルボニルアミノ基などを含むが、これらに限られない。
【0078】
「アルキルアミノカルボニルアミノ基」は、-NH-C(=O)-NHR’またはNH-C(=O)-N(R’)基を示す。ただし、Nに2つのアルキル基がある場合、これらの2つのアルキル基は同じであってもよく、異なっていてもよい。C1-4アルキルアミノカルボニルアミノ基のC1-4とは、この基のアルキルアミノ基のC原子数が1~4である。その代表的な実施例は、メチルアミノカルボニルアミノ基、エチルアミノカルボニルアミノ基、プロピルアミノカルボニルアミノ基、イソプロピルアミノカルボニルアミノ基、ブチルアミノカルボニルアミノ基、N,N-ジメチルアミノカルボニルアミノ基、N,N-ジエチルアミノカルボニルアミノ基、N,N-ジプロピルアミノカルボニルアミノ基、メチルエチルアミノカルボニルアミノ基、メチルプロピルアミノカルボニルアミノ基、エチルプロピルアミノカルボニルアミノ基などを含むが、これらに限られない。
【0079】
「モルホリニル基」は、
【化8】


中の1つを示す。
【0080】
「ピリジニル基」は、
【化9】


中の1つを示す。
【0081】
「オキサゾリジニル基」は、
【化10】


中の1つを示す。
【0082】
「イソオキサゾリジニル基」は、
【化11】


中の1つを示す。
【0083】
「ピペリジニル基」は、
【化12】


中の1つを示す。
【0084】
「テトラヒドロフラニル基」は、
【化13】


中の1つを示す。
【0085】
「テトラヒドロチエニル基」は、
【化14】


中の1つを示す。
【0086】
「ヘキサヒドロピリミジン」は、
【化15】


中の1つを示す。
【0087】
「テトラゾリル基」は、
【化16】


中の1つを示す。
【0088】
「トリアゾリル基」は、
【化17】


中の1つを示す。
【0089】
「ヘテロシクロアルキル基」は、環状原子として1つまたは複数のO、N、S、Pなどのヘテロ原子を有する環状飽和アルキル基であり、その代表的な実施例は、ピリジニル基、オキサゾリジニル基、イソオキサゾリジニル基、ピペラジニル基、モルホリニル基、ピペリジニル基、テトラヒドロフラニル基、テトラヒドロチエニル基、ヘキサヒドロピリミジニル基などを含むが、これらに限られない。
【0090】
「ヘテロシクロアルキルカルボニル基」は、「-C(=O)-ヘテロシクロアルキル基」基を示す。C2-6ヘテロシクロアルキルカルボニル基のC2-6とは、カルボニル基置換基とするヘテロシクロアルカンのC原子数が2~6である。その代表的な実施例は、ピロリジニルカルボニル基、オキサゾリジンカルボニル基、イソオキサゾリジンカルボニル基、ピペラジニルカルボニル基、モルホリニルカルボニル基、ピペリジニルカルボニル基、テトラヒドロフラニルカルボニル基、テトラヒドロチオフェンカルボニル基、ヘキサヒドロピリミジンカルボニル基などを含むが、これらに限られない。
【0091】
「ヘテロシクロアルキルケトン基」は、ヘテロシクロアルキル基の環状原子にケトン基(C=O)の基を有することを示し、その代表的な実施例は、ピロリジニルケトン基、オキサゾリジニルケトン基、イソオキサゾリジニルケトン基、モルホリニルケトン基、ピペラジノン基、ピペリドン基、テトラヒドロチオフェノン基などを含むが、これらに限られない。
【0092】
「スルホニルアミノ基」は、-NH-S(O)-OH基を示す。
【0093】
「スルホニルオキシ基」は、-O-S(O)-OH基を示す。
【0094】
「アミノスルホニル基」は、-S(O)-NH基を示す。
【0095】
「アミノスルホニルオキシ基」は、-O-S(O)-NH基を示す。
【0096】
「アルキルスルホニルアミノ基」は、-NH-S(O)-R’基を示す。「C1-4アルキルスルホニルアミノ基」のC1-4とは、スルホニルアミノ基置換基とするアルキル基のC原子数が1~4である。その代表的な実施例は、メチルスルホニルアミノ基、エチルスルホニルアミノ基、プロピルスルホニルアミノ基などを含むが、これらに限られない。
【0097】
「アルキルアミノスルホニル基」は、-S(O)-NHR’または-S(O)-N(R’)基を示し、ただし、Nに2つのアルキル基がある場合、これらの2つのアルキル基は同じであってもよく、異なっていてもよい。「C1-4アルキルアミノスルホニル基」中のC1-4とは、アミノスルホニル基置換基とするアルキル基のC原子数が1~4である。その代表的な実施例は、メチルアミノスルホニル基、エチルアミノスルホニル基、プロピルアミノスルホニル基、イソプロピルアミノスルホニル基、ブチルアミノスルホニル基、N,N-ジメチルアミノスルホニル基、N,N-ジエチルアミノスルホニル基、メチルエチルアミノスルホニル基などを含むが、これらに限られない。
【0098】
「アルキルアミノスルホニルアミノ基」は、-NH-S(O)-NHR’または-NH-S(O)-N(R’)基を示し、ただし、Nに2つのアルキル基がある場合、これらの2つのアルキル基は同じであってもよく、異なっていてもよい。「C1-4アルキルアミノスルホニルアミノ基」中のC1-4とは、アミノ基スルホニルアミノ基の置換基とするアルキル基のC原子数が1~4である。その代表的な実施例は、メチルエチルアミノスルホニル基、エチルアミノスルホニルアミノ基、プロピルアミノスルホニルアミノ基、イソプロピルアミノスルホニルアミノ基、ブチルアミノスルホニルアミノ基、N,N-ジメチルエチルアミノスルホニル基、N,N-ジエチルアミノスルホニルアミノ基、メチルエチルアミノスルホニルアミノ基などを含むが、これらに限られない。
【0099】
「アルキルスルホニルオキシ基」は、-O-S(O)-R’基を示す。「C1-4アルキルスルホニルオキシ基」のC1-4とは、スルホニルオキシ基の置換基とするアルキル基のC原子数が1~4である。その代表的な実施例は、メチルスルホニルオキシ基、エチルスルホニルオキシ基、プロピルスルホニルオキシ基などを含むが、これらに限られない。
【0100】
「アルキルアミノスルホニルオキシ基」は、-O-S(O)-NHR’または-O-S(O)-N(R’)基を示す。ただし、Nに2つのアルキル基がある場合、これらの2つのアルキル基は同じであってもよく、異なっていてもよい。「C1-4アルキルアミノスルホニルオキシ基」のC1-4とは、アミノスルホニルオキシ基の置換基とするアルキル基のC原子数が1~4である。その代表的な実施例は、メチルアミノスルホニルオキシ基、エチルアミノスルホニルオキシ基、プロピルアミノスルホニルオキシ基、イソプロピルアミノスルホニルオキシ基、ブチルアミノスルホニルオキシ基、N,N-ジメチルアミノスルホニルオキシ基、N,N-ジエチルアミノスルホニルオキシ基、メチルエチルアミノスルホニルオキシ基などを含むが、これらに限られない。
【0101】
「アルキルアミノカルボニルオキシ基」は、-O-C(=O)-NHR’または-O-C(=O)-N(R’)基を示す。ただし、Nに2つのアルキル基がある場合、これらの2つのアルキル基は同じであってもよく、異なっていてもよい。「C1-4アルキルアミノカルボニルオキシ基」のC1-4とは、アミノカルボニルオキシの置換基とするアルキル基のC原子数が1~4である。その代表的な実施例は、メチルアミノカルボニルオキシ、エチルアミノカルボニルオキシ、プロピルアミノカルボニルオキシ、イソプロピルアミノカルボニルオキシ、ブチルアミノカルボニルオキシ、N,N-ジメチルアミノカルボニルオキシ、N,N-ジエチルアミノカルボニルオキシ、メチルエチルアミノカルボニルオキシなどを含むが、これらに限られない。
【0102】
「シクロアルコキシ基」は、「-O-シクロアルキル基」基を示す。「C3-6シクロアルコキシ基」のC3-6とは、この基に含まれるC原子数が3~6である。その代表的な実施例は、シクロプロピルオキシ基、シクロブチルオキシ基、シクロペンチルオキシ基などを含むが、これらに限られない。
【0103】
「ヘテロシクロアルコキシ基」は、「-O-ヘテロシクロアルキル基」基を示す。C3-6ヘテロシクロアルコキシ基のC3-6とは、この基に含まれるC原子数が3~6である。その代表的な実施例は、ピリジニルオキシ基、オキサゾリジンオキシ基、イソオキサゾリジンオキシ基、ピペラジンオキシ基、モルホリニルオキシ基、ピペリジニルオキシ基、テトラヒドロフラニルオキシ基、テトラヒドロチオフェンオキシ基、ヘキサヒドロピリミジンオキシ基などを含むが、これらに限られない。
【0104】
「ヘテロシクロアルキルアミノ基」は、-NH-ヘテロシクロアルキル基または-N(ヘテロシクロアルキル基)基を示す。C3-6ヘテロシクロアルキルアミノ基のC3-6とは、この基に含まれるC原子数が3~6であり。その代表的な実施例は、ピリジニルアミノ基、オキサゾリジニルアミノ基、イソオキサゾリジニルアミノ基、ピペラジニルアミノ基、モルホリニルアミノ基、ピペリジニルアミノ基、テトラヒドロフラニルアミノ基、テトラヒドロチオフェンアミノ基、ヘキサヒドロピリミジンアミノ基などを含むが、これらに限られない。
【0105】
「アルキルカルボニルアミノ基」は、-NH-C(=O)-R’基を示す。C1-4アルキルカルボニルアミノ基のC1-4とはカルボニルアミノ基置換基とするアルキル基に含まれるC原子数が3~6である。その代表的な実施例は、メチルカルボニルアミノ基、エチルカルボニルアミノ基、プロピルカルボニルアミノ基、イソプロピルカルボニルアミノ基、ブチルカルボニルアミノ基、イソブチルカルボニルアミノ基などを含むが、これらに限られない。
【0106】
「ヘテロシクリル基」は、C原子以外にN、O、S、Pなどのヘテロ原子も環状原子とする環状基を示し、ヘテロシクロアルキル基とヘテロアリール基を含む。環状原子の数により、三員ヘテロ環基、四員ヘテロ環基、五員ヘテロ環基、六員ヘテロ環基、ベンゾヘテロ環基などが含まれる。一般的な三員ヘテロ環基には、エポキシエチル基、チオエポキシエチル基などがある。四員ヘテロ環基には、テトラゾール基、β-プロピオラクトン、β-プロピオラクタムなどがある。五員ヘテロ環基には、フラン基、チオフェン基、ピロール基、チアゾール基、イミダゾール基、テトラゾール基、トリアゾール基などがある。六員ヘテロ環基には、ピリジン基、ピリジン基、ピリミジン基、ピリダジン基などがある。縮合環ヘテロ環基には、インドール基、キノリン基、フタジン基、アクリジン基などがある。
【0107】
「ホウ酸基」は、-B(OH)基を示す。
【0108】
「薬学的に許容される塩」は式(I)の化合物と有機酸または無機酸とからなる塩であり、親化合物の生物有効性と性質を保留する塩である。これらの塩は以下のものを含む。
【0109】
(1)酸との塩であって、親化合物の遊離アルカリと無機酸または有機酸との反応により得られるものである。無機酸は、例えば塩酸、臭化水素酸、硝酸、リン酸、メタリン酸、硫酸、亜硫酸と過塩素酸などを含むがこれらに限られない。有機酸は、例えば酢酸、プロピオン酸、アクリル酸、シュウ酸、(D)または(L)リンゴ酸、フマル酸、マレイン酸、ヒドロキシ安息香酸、γ-ヒドロキシ酪酸、メトキシ安息香酸、フタル酸、メタンスルフォン酸、エチルスルホン酸、ナフチル-1-スルホン酸、ナフチル-2-スルホン酸、パラトルエンスルホン酸、サリチル酸、酒石酸、クエン酸、乳酸、マンデル酸、コハク酸またはマロン酸などを含むが、これらに限られない。
【0110】
(2)親化合物に存在する酸性プロトンが金属イオンにより取り替えられるものまたは有機アルカリ錯体化合物と生成した塩である。金属イオンは、例えばアルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオンまたはアルミニウムイオンが挙げられ、有機アルカリは、例えばエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トロメタミン、N-メチルグルコサミンなどが挙げられる。
【0111】
「薬用組成物」はここで記載の1種または複数種の化合物またはそれらの薬学的に許容される塩およびプロドラッグとその他の化学成分を指し、例えば、薬学的に許容されるキャリアおよび賦形剤の混合物が挙げられる。薬用組成物の目的は生物体に対する化合物の投与を促進する。
【0112】
以下の明細書において、特に制限がない限り、治療剤活性成分とする式(I)化合物は、薬学的に許容される塩全体を含み、これらは本発明の範囲内に含まれると理解されるべきである。本明細書において、便宜上、それらを「式(I)の化合物」と略称する。
【0113】
活性成分として本発明に記載の化合物、異性体、その薬学的に許容される塩またはその加水分解されやすいプロドラッグまたはエステルと、薬学的に許容される補助成分とを含む本発明の医薬組成物である。
【0114】
本発明の化合物、異性体またはその薬学的に許容される塩は、抗炎症を製造する医薬分野に用いられ、特に、急性痛風性関節炎、痛風またはコロナウイルス肺炎を治療する医薬分野に用いられる。
【0115】
実験により、本願の化合物はラットの痛風性関節炎に対して顕著な治療効果を有し、モールディング後のラットの歩き方を明らかに改善し、モールディング後のラットの足首関節腫れ率を顕著に低下させることが確認された。本願の化合物は、モールディング後のラットの膝関節滑膜組織のTNF-α含有量、IL-1β含有量およびIL-6含有量を低下させることができ、優れた抗炎症因子の効果を有する。本発明の化合物は炎症関連疾患の様々な治療に応用することができる。このため、本願の化合物は、抗炎症薬、特に急性痛風性関節炎治療薬、リウマチ性関節炎治療薬、炎症因子低下薬、サイトカインストーム治療薬またはコロナウイルス肺炎治療薬などの分野で、潜在的な応用の見込みがある。
【発明を実施するための形態】
【0116】
発明を実施するための最良の形態
以下、実施例を参照しながら本発明を詳しく説明するが、本発明の保護範囲は以下の実施例に限られない。
【実施例
【0117】
実施例1:(S)-N-(1,2,3-トリメトキシ-10-メタンスルホニルアミノ-9-オキシ-5,6,7,9-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-7-イル)アセトアミド(2)の合成
【化18】

【0118】
工程A:コルヒチン(800mg、2.0mmol)、濃アンモニア水(15mL)及びメタノール(5mL)を含む混合物を30℃で40時間撹拌した。飽和食塩水(30mL)を入れ、酢酸エチル(40mL×4)で抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下で蒸発させ、(S)-N-(10-アミノ-1,2,3-トリメトキシ-9-オキシ-5,6,7,9-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-7-イル)アセトアミド(1)(699mg)を得た。収率は90.9%であった。
【0119】
工程B:化合物1(140mg、0.364mmol)のピリジン(7mL)溶液にメチルスルホニルクロリド(9滴)を入れ、入れた後、得た混合物を55℃で3時間撹拌した。溶媒を減圧下で蒸発させ、(20mL)を入れ、酢酸エチル(30mL×3)で抽出し、有機相を合併して飽和食塩水(20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下で蒸発させ、生成物をカラムクロマトグラフィーで精製し(200~300メッシュシリカゲル、石油エーテル:酢酸エチル=1:1~1:6で溶出)、(S)-N-(1,2,3-トリメトキシ-10-メタンスルホニルアミノ-9-オキシ-5,6,7,9-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-7-イル)アセトアミド(2)(101mg)を得た。収率は60.0%であった。H NMR(DMSO-d、400MHz)δ9.72(s、1H)、8.81(d、J=10.8Hz、1H)、8.65(d、J=6.8Hz、1H)、7.34(s、1H)、7.27(d、J=10.8Hz、1H)、6.80(s、1H)、4.41-4.35(m、1H)、3.86(s、3H)、3.81(s、3H)、3.55(s、3H)、2.65-2.61(m、1H)、2.28-2.18(m、4H)、2.10-2.04(m、1H)、1.93-1.81(m、4H)。MS(ESI、m/z):461.1[M-H]
【0120】
実施例2:(S)-N-(4-クロロ-1,2,3,10,11-ペンタメトキシ-9-オキシ-5,6,7,9-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-7-イル)アセトアミド(4)の合成
【化19】

【0121】
工程A:コルヒチン(3.0g、7.51mmol)、NCS(1.30g、9.73mmol)および酢酸(30mL)を含む混合物を窒素にて70℃で3.5時間撹拌した。大部分の溶媒を減圧下で蒸発させ、水(60mL)を入れ、酢酸エチル(60mL×3)で抽出し、有機相を合併して飽和食塩水(40mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下で蒸発させ、生成物をカラムクロマトグラフィーで精製し(200~300メッシュシリカゲル、酢酸エチル:メタノール=40:1~10:1で溶出)、(S)-N-(4-クロロ-1,2,3,10-テトラメトキシ-9-オキシ-5,6,7,9-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-7-イル)アセトアミド(3)(2.50g)を得た。収率は76.7%であった。
【0122】
工程B:化合物3(2.70g、6.22mmol)、ヨード(2.39g、9.42mmol)、硝酸銀(1.60g、9.42mmol)およびメタノール(30mL)を含む混合物を30℃で一晩撹拌した。水(90mL)を入れ、そして、赤褐色が消失するまでに飽和チオ硫酸ナトリウム溶液を滴下した。酢酸エチル(60mL×3)で抽出し、有機相を合併して飽和食塩水(40mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下で蒸発させ、生成物をカラムクロマトグラフィーで精製し(200~300メッシュシリカゲル、酢酸エチル:メタノール=40:1~10:1で溶出)、黄色固体(1.48g)を得た。この固体(600mg)を取り、DMF(6mL)に溶解させ、そして、シアン化第一銅(144mg、1.61mmol)を入れ、得た混合物を100℃で3時間撹拌した。水(25mL)を入れ、酢酸エチル(30mL×3)で抽出し、合併した有機相を順に水(15mL×2)および飽和食塩水(15mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下で蒸発させ、生成物をカラムクロマトグラフィーで精製し(200~300メッシュシリカゲル、酢酸エチル:メタノール=50:1~20:1で溶出)、(S)-N-(4-クロロ-1,2,3,10,11-ペンタメトキシ-9-オキシ-5,6,7,9-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-7-イル)アセトアミド(4)(240mg)を得た。収率は20.5%であった。H NMR(DMSO-d、400MHz)δ8.63(d、J=7.6Hz、1H)、7.18(s、1H)、7.08(s、1H)、4.19-4.12(m、1H)、3.91(s、3H)、3.87(s、3H)、3.86(s、3H)、3.80(s、3H)、3.58(s、3H)、3.13-3.08(m、1H)、2.18-2.10(m、1H)、1.98-1.89(m、1H)、1.84-1.79(m、4H)。MS(ESI、m/z):464.1[M+H]
【0123】
実施例3:(S)-N-(4-ブロモ-1,2,3,10,11-ペンタメトキシ-9-オキシ-5,6,7,9-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-7-イル)アセトアミド(6)の合成
【化20】

【0124】
化合物6の合成実験操作は、実施例2を参照し、ただし、実施例2の工程AのNCSの代わりに、NBSを用いた。H NMR(DMSO-d、400MHz)δ8.63(d、J=7.2Hz、1H)、7.19(s、1H)、7.10(s、1H)、4.20-4.13(m、1H)、3.93(s、3H)、3.89(s、3H)、3.88(s、3H)、3.83(s、3H)、3.61(s、3H)、3.16-3.12(m、1H)、2.30-2.22(m、1H)、1.98-1.76(m、5H)。MS(ESI、m/z):508.0[M+H]
【0125】
実施例4:(S)-N-(4-ブロモ-10,11-ジエトキシ-1,2,3,-トリメトキシ-9-オキシ-5,6,7,9-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-7-イル)アセトアミド(7)および(S)-N-(10,11-ジエトキシ-1,2,3,-トリメトキシ-9-オキシ-5,6,7,9-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-7-イル)アセトアミド(8)の合成
【化21】

【0126】
工程A:化合物5を原料として、化合物7を合成する実験操作は実施例2の工程Bを参照し、ただし、実施例2の工程Bのメタノールと硝酸銀の代わりに、それぞれエタノールと硫酸銀を用いた。H NMR(DMSO-d、400MHz)δ8.69(d、J=7.2Hz、1H)、7.18(s、1H)、7.14(s、1H)、4.26-4.08(m、5H)、3.98(s、3H)、3.92(s、3H)、3.63(s、3H)、3.20-3.16(m、1H)、2.34-2.26(m、1H)、2.00-1.91(m、1H)、1.88(s、3H)、1.86-1.81(m、1H)、1.39-1.32(m、6H)。MS(ESI、m/z):536.0[M+H]
【0127】
工程B:化合物7(200mg、0.373mmol)、エタノール(4mL)、水(2mL)およびトルエン(12mL)を含む混合物にジイソプロピルエチルアミン(120mg、0.929mmol)とテトラ(トリフェニルホスフィン)パラジウム(93mg、0.0805mmol)を入れた後、得た混合物を窒素で還流して一晩撹拌した。水(20mL)を入れ、酢酸エチル(20mL×3)で抽出し。合併した有機相を順に水(15mL×2)と飽和食塩水(10mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下で蒸発させ、生成物をカラムクロマトグラフィーで精製し(200~300メッシュシリカゲル、酢酸エチル:メタノール=100:1~30:1で溶出)、(S)-N-(10,11-ジエトキシ-1,2,3,-トリメトキシ-9-オキシ-5,6,7,9-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-7-イル)アセトアミド(8)を得た。H NMR(DMSO-d、400MHz)δ8.57(d、J=7.6Hz、1H)、7.10(s、1H)、7.09(s、1H)、6.78(s、1H)、4.29-4.07(m、5H)、3.84(s、3H)、3.79(s、3H)、3.56(s、3H)、2.63-2.58(m、1H)、2.30-2.21(m、1H)、2.03-1.97(m、1H)、1.83-1.76(m、4H)、1.33-1.26(m、6H)。MS(ESI、m/z):458.2[M+H]
【0128】
実施例5:(S)-N-(11-ヨード-1,2,3,10-テトラメトキシ-9-オキシ-5,6,7,9-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-7-イル)アセトアミド(12)および(S)-N-(11-シアノ-1,2,3,9-テトラメトキシ-10-オキシ-5,6,7,10-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-7-イル)アセトアミド(13)の合成
【化22】

【0129】
工程A:コルヒチン(6.0g、15.0mmol)、水(165mL)、濃塩酸(1.5mL)と酢酸(27.3mL)を含む混合物を100℃で5時間撹拌した。飽和炭酸水素ナトリウム溶液を用いてpH値を5~6にした。酢酸エチル(200mL×3)で抽出し、有機相を合併して飽和食塩水(100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下で蒸発させ、(S)-N-(10-ヒドロキシ-1,2,3-トリメトキシ-9-オキシ-5,6,7,9-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-7-イル)アセトアミド(9)粗生成物(6.40g)を得た。この化合物は精製せずに次の工程に直接反応させた。
【0130】
工程B:化合物9の粗生成物(5.60g)のアセトニトリル(70mL)溶液にNIS(3.59g、16.0mmol)を入れた後、得た混合物を室温で一晩撹拌した。水(200mL)を入れ、2Mのチオ硫酸ナトリウム溶液で過剰のNISを焼入れした。酢酸エチル(200mL×3)で抽出し、有機相を合併して飽和食塩水(100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下で蒸発させ、生成物をカラムクロマトグラフィーで精製し(200~300メッシュシリカゲル、酢酸エチル:メタノール=80:1~20:1で溶出)、(S)-N-(10-ヒドロキシ-11-ヨード-1,2,3-トリメトキシ-9-オキシ-5,6,7,9-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-7-イル)アセトアミド(10)(4.0g)を得た。工程AとBの反応総収率は59.6%であった。
【0131】
工程C:化合物10(3.50g、6.85mmol)のDMF(35mL)溶液に炭酸カリウム(1.40g、10.1mmol)とヨードメタン(1.19g、8.38mmol)を入れた後、得た混合物を室温で一晩撹拌した。水(140mL)を入れ、酢酸エチル(70mL×3)で抽出した。合併した有機相を順に水(40mL×2)と飽和食塩水(40mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下で蒸発させ、生成物をカラムクロマトグラフィーで精製し(200~300メッシュシリカゲル、石油エーテル:酢酸エチル:メタノール=1:1:0~0:30:1で溶出)、(S)-N-(11-ヨード-1,2,3,9-テトラメトキシ-10-オキシ-5,6,7,10-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-7-イル)アセトアミド(11)(1.20g、酢酸エチル:メタノール=5:1、Rf=0.3)および(S)-N-(11-ヨード-1,2,3,10-テトラメトキシ-9-オキシ-5,6,7,9-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-7-イル)アセトアミド(12)(270mg、酢酸エチル:メタノール=5:1、Rf=0.5)を得た。収率はそれぞれ33.3%と7.50%であった。化合物12:H NMR(DMSO-d、400MHz)δ8.61(d、J=7.2Hz、1H)、7.78(s、1H)、7.07(s、1H)、6.79(s、1H)、4.29-4.23(m、1H)、3.90(s、3H)、3.85(s、3H)、3.81(s、3H)、3.64(s、3H)、2.64-2.59(m、1H)、2.29-2.25(m、1H)、2.07-2.03(m、1H)、1.85-1.79(m、4H)。MS(ESI、m/z):526.0[M+H]
【0132】
工程D:化合物11(220mg、0.419mmol)のDMF(5mL)溶液にシアン化第一銅(100mg、1.12mmol)を入れた後、得た混合物を100℃で3時間撹拌した。水(20mL)を入れ、酢酸エチル(20mL×3)で抽出した。合併した有機相を順に水(15mL×2)と飽和食塩水(10mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下で蒸発させ、生成物をカラムクロマトグラフィーで精製し(200~300メッシュシリカゲル、酢酸エチル:メタノール=40:1~10:1溶出)、(S)-N-(11-シアノ-1,2,3,9-テトラメトキシ-10-オキシ-5,6,7,10-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-7-イル)アセトアミド(13)を得た。H NMR(DMSO-d、400MHz)δ8.78(d、J=7.6Hz、1H)、7.86(s、1H)、7.19(s、1H)、6.86(s、1H)、4.40-4.35(m、1H)、4.00(s、3H)、3.87(s、3H)、3.83(s、3H)、3.59(s、3H)、2.62-2.60(m、1H)、2.26-2.10(m、3H)、1.91(s、3H)。MS(ESI、m/z):425.1[M+H]
【0133】
実施例6:(S)-N-(11-ブロモ-1,2,3,10-テトラメトキシ-9-オキシ-5,6,7,9-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-7-イル)アセトアミド(14)および(S)-N-(11-ブロモ-1,2,3,9-テトラメトキシ-10-オキシ-5,6,7,10-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-7-イル)アセトアミド(15)の合成
【化23】

【0134】
化合物9を原料として、化合物14と15を合成する実験操作は実施例5の工程BとCを参照し、ただし、実施例5の工程BのNISの代わりに、NBSを用いた。化合物14:H NMR(DMSO-d、400MHz)δ8.61(d、J=7.6Hz、1H)、7.49(s、1H)、7.08(s、1H)、6.79(s、1H)、4.29-4.23(m、1H)、3.92(s、3H)、3.84(s、3H)、3.79(s、3H)、3.61(s、3H)、2.64-2.59(m、1H)、2.30-2.23(m、1H)、2.05-1.99(m、1H)、1.86-1.80(m、4H)。MS(ESI、m/z):478.0[M+H]。化合物15:H NMR(DMSO-d、400MHz)δ8.72(d、J=7.2Hz、1H)、8.19(s、1H)、7.14(s、1H)、6.84(s、1H)、4.35-4.30(m、1H)、3.94(s、3H)、3.85(s、3H)、3.80(s、3H)、3.59(s、3H)、2.59-2.56(m、1H)、2.22-2.05(m、3H)、1.89(s、3H)。MS(ESI、m/z):478.0[M+H]
【0135】
実施例7:(S)-N-(1,2,3,10-テトラメトキシ-11-メチル-9-オキシ-5,6,7,9-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-7-イル)アセトアミド(16)の合成
【化24】

【0136】
化合物14(150mg、0.314mmol)、メチルボロン酸(38mg、0.635mmol)、炭酸カリウム(216mg、1.57mmol)とトルエン(10mL)を含む混合物に、[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィン)フェロセン]ジクロリドパラジウム(23mg、0.0314mmol)を入れた後、得た混合物を窒素にて100℃で一晩撹拌した。溶媒を減圧下で蒸発させ、生成物をカラムクロマトグラフィーで精製し(200~300メッシュシリカゲル、酢酸エチル:ジクロロメタン:メタノール=1:1:0~30:10:1で溶出)、(S)-N-(1,2,3,10-テトラメトキシ-11-メチル-9-オキシ-5,6,7,9-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-7-イル)アセトアミド(16)を得た。H NMR(CDCl、400MHz)δ7.63(s、1H)、7.02(s、1H)、6.56(s、1H)、6.31(d、J=6.0Hz、1H)、4.64-4.59(m、1H)、3.95-3.91(m、9H)、3.66(s、3H)、2.53-2.48(m、1H)、2.40-2.27(m、5H)、2.06(s、3H)、2.00-1.93(m、1H)。MS(ESI、m/z):414.1[M+H]
【0137】
実施例8:(S)-N-(1,2,3,9-テトラメトキシ-11-メチル-10-オキシ-5,6,7,10-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-7-イル)アセトアミド(17)の合成
【化25】

【0138】
化合物15を原料として化合物17を合成する実験操作は、実施例7を参照した。H NMR(DMSO-d、400MHz)δ8.56(d、J=7.6Hz、1H)、7.08(s、1H)、7.07(s、1H)、6.78(s、1H)、4.32-4.26(m、1H)、3.85-3.80(m、9H)、3.58(s、3H)、2.63-2.58(m、1H)、2.30-2.21(m、4H)、2.04-1.98(m、1H)、1.85-1.77(m、4H)。MS(ESI、m/z):414.1[M+H]
【0139】
実施例9:N-{(S)-1,2,3-トリメトキシ-9-オキシ-10-{[(S)-テトラヒドロフラン-3-イル]オキシ}-5,6,7,9-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-7-イル}アセトアミド(18)およびN-{(S)-1,2,3-トリメトキシ-10-オキシ-9-{[(S)-テトラヒドロフラン-3-イル]オキシ}-5,6,7,10-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-7-イル}アセトアミド(19)の合成
【化26】

【0140】
窒素にて、化合物9(500mg、1.30mmol)、トリフェニルホスフィン(1.02g、3.89mmol)及び(R)-3-ヒドロキシテトラヒドロフラン(137mg、1.56mmol)のTHF(5mL)溶液にアゾジカルボン酸ジイソプロピル(787mg、3.89mmol)を入れた後、得た混合物を室温で一晩撹拌した。溶媒を減圧下で蒸発させ、生成物を製造HPLCとSFCで精製させ、N-{(S)-1,2,3-トリメトキシ-9-オキシ-10-{[(S)-テトラヒドロフラン-3-イル]オキシ}-5,6,7,9-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-7-イル}アセトアミド(18)およびN-{(S)-1,2,3-トリメトキシ-10-オキシ-9-{[(S)-テトラヒドロフラン-3-イル]オキシ}-5,6,7,10-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-7-イル}アセトアミド(19)を得た。化合物18:H NMR(DMSO-d、400MHz)δ8.57(d、J=7.6Hz、1H)、7.13(s、1H)、7.11-7.03(m、2H)、6.77(s、1H)、5.15-5.13(m、1H)、4.36-4.29(m、1H)、3.95-3.91(m、1H)、3.87-3.82(m、5H)、3.78-3.73(m、4H)、3.52(s、3H)、2.61-2.57(m、1H)、2.33-2.20(m、2H)、2.07-1.95(m、2H)、1.88-1.86(m、4H)。MS(ESI、m/z):456.2[M+H]。化合物19:H NMR(DMSO-d、400MHz)δ8.67(d、J=6.8Hz、1H)、7.22(d、J=12.8Hz、1H)、7.02(s、1H)、6.94(d、J=12.8Hz、1H)、6.80(s、1H)、5.12(s、1H)、4.34-4.30(m、1H)、3.99-3.95(m、1H)、3.91-3.78(m、9H)、3.56(s、3H)、2.59-2.56(m、1H)、2.35-2.26(m、1H)、2.21-2.03(m、3H)、1.93-1.87(m、4H)。MS(ESI、m/z):456.3[M+H]
【0141】
実施例10:N-{(S)-11-ヨード-1,2,3-トリメトキシ-9-オキシ-10-{[(R)-テトラヒドロフラン-3-イル]オキシ}-5,6,7,9-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-7-イル}アセトアミド(20)、N-{(S)-11-ヨード-1,2,3-トリメトキシ-10-オキシ-9-{[(R)-テトラヒドロフラン-3-イル]オキシ}-5,6,7,10-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-7-イル}アセトアミド(21)、N-{(S)-11-ヨード-1,2,3-トリメトキシ-9-オキシ-10-{[(S)-テトラヒドロフラン-3-イル]オキシ}-5,6,7,9-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-7-イル}アセトアミド(22)およびN-{(S)-11-ヨード-1,2,3-トリメトキシ-10-オキシ-9-{[(S)-テトラヒドロフラン-3-イル]オキシ}-5,6,7,10-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-7-イル}アセトアミド(23)の合成
【化27】

【0142】
化合物10と(S)-3-ヒドロキシテトラヒドロフラン(または(R)-3-ヒドロキシテトラヒドロフラン)を原料として、化合物20と21、22と23を合成する実験操作は、実施例9を参照した。化合物20:H NMR(CDCl、400MHz)δ8.08(s、1H)、7.17(s、1H)、6.50(s、1H)、6.31(d、J=6.8Hz、1H)、5.71-5.68(m、1H)、4.60-4.53(m、1H)、4.20-4.14(m、1H)、4.02-3.83(m、9H)、3.73(s、3H)、2.55-2.50(m、1H)、2.46-2.34(m、2H)、2.27-2.14(m、2H)、2.00(s、3H)、1.79-1.72(m、1H)。MS(ESI、m/z):582.2[M+H]。化合物21:H NMR(CDCl、400MHz)δ8.70(s、1H)、7.16(s,1H)、6.56(s、1H)、6.18(d、J=6.0Hz、1H)、5.35-5.33(m、1H)、4.53-4.47(m、1H)、4.01-3.89(m、10H)、3.72(s、3H)、2.54-2.47(m、1H)、2.38-2.27(m、2H)、2.22-2.13(m、2H)、2.04-1.92(m、4H)。MS(ESI、m/z):582.2[M+H]。化合物22:H NMR(CDCl、400MHz)δ8.09(s、1H)、7.19(s、1H)、6.50(s、1H)、6.36(d、J=6.8Hz、1H)、5.64-5.62(m、1H)、4.58-4.52(m、1H)、4.18-4.08(m、3H)、3.97-3.89(m、7H)、3.74(s、3H)、2.55-2.50(m、1H)、2.45-2.37(m、1H)、2.27-2.18(m、2H)、2.10-2.00(m、5H)。MS(ESI、m/z):582.1[M+H]。化合物23:H NMR(CDCl、400MHz)δ8.70(s、1H)、7.20(s,1H)、6.56(s、1H)、6.31(s、1H)、5.25(s、1H)、4.51-4.48(m、1H)、4.06-3.85(m、10H)、3.72(s、3H)、2.53-2.51(m、1H)、2.38-2.29(m、2H)、2.23-2.16(m、2H)、2.05-1.96(m、4H)。MS(ESI、m/z):582.1[M+H]
【0143】
実施例11:N-{(S)-1,2,3-トリメトキシ-9-オキシ-10-{[(R)-テトラヒドロフラン-3-イル]オキシ}-5,6,7,9-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-7-イル}アセトアミド(24)、N-{(S)-1,2,3-トリメトキシ-10-オキシ-9-{[(R)-テトラヒドロフラン-3-イル]オキシ}-5,6,7,10-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-7-イル}アセトアミド(25)、(S)-N-(1,2,3-トリメトキシ-9-オキシ-10-[(テトラヒドロフラン-3-イル)オキシ]-5,6,7,9-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタジエン-7-イル)アセトアミド(26)および(S)-N-(1,2,3-トリメトキシ-10-オキシ-9-[(テトラヒドロフラン-3-イル)オキシ]-5,6,7,10-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタジエン-7-イル)アセトアミド(27)の合成
【化28】

【0144】
化合物9と(S)-3-ヒドロキシテトラヒドロフラン(または3-ヒドロキシテトラヒドロフラン)を原料として、化合物24、25、26と27を合成する実験操作は、実施例9を参照した。化合物24:H NMR(DMSO-d、400MHz)δ8.57(d、J=7.6Hz、1H)、7.13(s、1H)、7.10-7.02(m、2H)、6.77(s、1H)、5.16-5.13(m、1H)、4.35-4.30(m、1H)、3.95-3.91(m、1H)、3.86-3.82(m、5H)、3.79-3.75(m、4H)、3.53(s、3H)、2.61-2.57(m、1H)、2.34-2.18(m、2H)、2.04-2.00(m、2H)、1.92-1.84(m、4H)。MS(ESI、m/z):456.4[M+H]。化合物25:H NMR(DMSO-d、400MHz)δ8.65(d、J=7.2Hz、1H)、7.22(d、J=12.8Hz、1H)、6.96-6.93(m、2H)、6.81(s、1H)、5.16-5.13(m、1H)、4.34-4.29(m、1H)、3.99-3.95(m、1H)、3.93-3.83(m、4H)、3.81-3.74(m、5H)、3.56(s、3H)、2.58-2.55(m、1H)、2.36-2.28(m、1H)、2.22-2.02(m、4H)、1.88(s、3H)。MS(ESI、m/z):456.4[M+H]。化合物26:H NMR(DMSO-d、400MHz)δ8.58(d、J=7.2Hz、1H)、7.13-7.02(m、3H)、6.77(s、1H)、5.14(s、1H)、4.34-4.29(m、1H)、3.96-3.91(m、1H)、3.87-3.73(m、9H)、3.52(s、3H)、2.61-2.57(m、1H)、2.33-2.18(m、2H)、2.04-1.96(m、2H)、1.87-1.79(m、4H)。MS(ESI、m/z):456.1[M+H]。化合物27:H NMR(DMSO-d、400MHz)δ8.68-8.65(m、1H)、7.24-7.21(m、1H)、7.02-6.93(m、2H)、6.81(s、1H)、5.14(s、1H)、4.33-4.28(m、1H)、3.99-3.95(m、1H)、3.91-3.74(m、10H)、3.56(s、3H)、2.60-2.54(m、1H)、2.34-2.30(m、1H)、2.19-2.03(m、2H)、1.92-1.84(m、4H)。MS(ESI、m/z):456.2[M+H]
【0145】
実施例12:N-{(S)-1,2,3-トリメトキシ-11-メチル-9-オキシ-10-{[(R)-テトラヒドロフラン-3-イル]オキシ}-5,6,7,9-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-7-イル}アセトアミド(28)、N-{(S)-1,2,3-トリメトキシ-11-メチル-10-オキシ-9-{[(R)-テトラヒドロフラン-3-イル]オキシ}-5,6,7,10-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-7-イル}アセトアミド(29)、N-{(S)-1,2,3-トリメトキシ-11-メチル-9-オキシ-10-{[(S)-テトラヒドロフラン-3-イル]オキシ}-5,6,7,9-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-7-イル}アセトアミド(30)およびN-{(S)-1,2,3-トリメトキシ-11-メチル-10-オキシ-9-{[(S)-テトラヒドロフラン-3-イル]オキシ}-5,6,7,10-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-7-イル}アセトアミド(31)の合成
【化29】

【0146】
それぞれ化合物20(または21、22、23)を原料として、化合物28(または29、30、31)を合成する実験操作は、実施例7を参照した。化合物28:H NMR(DMSO-d、400MHz)δ8.56(d、J=7.6Hz、1H)、7.09(d、J=4.4Hz、2H)、6.77(s、1H)、5.48-5.46(m、1H)、4.33-4.27(m、1H)、3.93-3.63(m、10H)、3.58(s、3H)、2.62-2.57(m、1H)、2.34-2.20(m、4H)、2.15-1.98(m、3H)、1.85-1.77(m、4H)。MS(ESI、m/z):470.1[M+H]。化合物29:H NMR(DMSO-d、400MHz)δ8.62(d、J=7.6Hz、1H)、7.45(d、J=0.8Hz、1H)、6.98(s、1H)、6.79(s、1H)、5.13-5.10(m、1H)、4.32-4.26(m、1H)、3.97-3.74(m、10H)、3.57(s、3H)、2.56-2.54(m、1H)、2.32-2.24(m、1H)、2.21(s、3H)、2.18-1.97(m、4H)、1.87(s、3H)。MS(ESI、m/z):470.1[M+H]。化合物30:H NMR(DMSO-d、400MHz)δ8.57(d、J=7.6Hz、1H)、7.09(d、J=5.6Hz、2H)、6.76(s、1H)、5.45-5.42(m、1H)、4.32-4.26(m、1H)、3.90-3.73(m、10H)、3.58(s、3H)、2.61-2.56(m、1H)、2.28-2.20(m、4H)、2.07-1.90(m、3H)、1.84-1.76(m、4H)。MS(ESI、m/z):470.4[M+H]。化合物31:H NMR(DMSO-d、400MHz)δ8.65(d、J=7.6Hz、1H)、7.45(d、J=1.2Hz、1H)、7.05(s、1H)、6.80(s、1H)、5.12-5.09(m、1H)、4.34-4.28(m、1H)、3.98-3.95(m、1H)、3.91-3.78(m、9H)、3.58(s、3H)、2.57-2.53(m、1H)、2.34-2.27(m、1H)、2.22(s、3H)、2.18-2.00(m、3H)、1.94-1.88(m、4H)。MS(ESI、m/z):470.1[M+H]
【0147】
実施例13:(S)-7-アセトアミド-1,2,3-トリメトキシ-9-オキシ-5,6,7,9-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-10-メチルホルムエート(34)および(S)-7-アセトアミド-1,2,3-トリメトキシ-10-オキシ-5,6,7,10-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-9-メチルホルムエート(35)の合成
【化30】

【0148】
工程A:リン酸トリクロリド(800mg、5.22mmol)、コルヒチン(2.0g、5.01mmol)とDMF(40mL)を含む混合物を室温で4時間撹拌した。冷水(100mL)で焼入れ反応した、そして酢酸エチル(50mL×3)で抽出した。有機相を合併して飽和食塩水(30mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下で蒸発させ、生成物をカラムクロマトグラフィーで精製し(200~300メッシュシリカゲル、ジクロロメタン:メタノール=30:1~10:1溶出)、(S)-N-(10-クロロ-1,2,3-トリメトキシ-9-オキシ-5,6,7,9-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-7-イル)アセトアミド(32)および(S)-N-(9-クロロ-1,2,3-トリメトキシ-10-オキシ-5,6,7,10-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-7-イル)アセトアミド(33)を得た。
【0149】
工程B:化合物32(2.40g、5.94mmol)のメタノール(40mL)溶液にジイソプロピルエチルアミン(768mg、5.94mmol)および[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィン)フェロセン]ジクロリドパラジウム(1.0g、1.37mmol)を入れた後、得た混合物を一酸化炭素(50psi)にて80℃で一晩撹拌した。そして製造HPLCとSFCで分離させ、(S)-7-アセトアミド-1,2,3-トリメトキシ-9-オキシ-5,6,7,9-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-10-メチルホルムエート(34)を得た。H NMR(DMSO-d、400MHz)δ8.61(d、J=7.2Hz、1H)、7.65(d、J=9.2Hz、1H)、7.13(d、J=9.2Hz、1H)、7.09(s、1H)、6.80(s、1H)、4.29-4.23(m、1H)、3.85(s、3H)、3.79(s、3H)、3.78(s、3H)、3.57(s、3H)、2.68-2.61(m、1H)、2.29-2.24(m、1H)、2.06-1.96(m、1H)、1.85-1.76(m、4H)。MS(ESI、m/z):428.0[M+H]
【0150】
工程Cの実験操作は工程Bを参照し、(S)-7-アセトアミド-1,2,3-トリメトキシ-10-オキシ-5,6,7,10-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-9-メチルホルムエート(35)を得た。H NMR(DMSO-d、400MHz)δ8.59(d、J=7.2Hz、1H)、7.65(s、1H)、7.24(d、J=12.8Hz、1H)、6.96(d、J=12.8Hz、1H)、6.85(s、1H)、4.26-4.19(m、1H)、3.86(s、3H)、3.80(s、3H)、3.79(s、3H)、3.61(s、3H)、2.63-2.58(m、1H)、2.26-2.05(m、3H)、1.84(s、3H)。MS(ESI、m/z):428.1[M+H]
【0151】
実施例14:(S)-N-{1,2,3-トリメトキシ-9-オキシ-10-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-5,6,7,9-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-7-イル}アセトアミド(36)および(S)-N-{1,2,3-トリメトキシ-10-オキシ-9-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-5,6,7,10-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-7-イル}アセトアミド(37)の合成
【化31】

【0152】
化合物9(500mg、1.30mmol)、炭酸カリウム(717mg、5.19mmol)、アセトニトリル(1.5mL)、トリフルオロメタンスルホン酸2,2,2-トリフルオロエチル(602mg、2.59mmol)とDMF(3.5mL)を含む混合物を150℃で1.5時間マイクロ波反応させた。水(20mL)を入れ、酢酸エチル(30mL×3)で抽出した。有機相を合併して飽和食塩水(20mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下で蒸発させ、生成物を製造HPLCとSFCで分離させ、(S)-N-{1,2,3-トリメトキシ-9-オキシ-10-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-5,6,7,9-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-7-イル}アセトアミド(36)(290mg)および(S)-N-{1,2,3-トリメトキシ-10-オキシ-9-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-5,6,7,10-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-7-イル}アセトアミド(37)(46mg)を得た。収率はそれぞれ47.7%および7.57%であった。化合物36:H NMR(DMSO-d、400MHz)δ8.61(d、J=7.6Hz、1H)、7.19-7.17(m、2H)、7.08(d、J=10.4Hz、1H)、6.79(s、1H)、4.94-4.78(m、2H)、4.36-4.30(m、1H)、3.84(s、3H)、3.79(s、3H)、3.53(s、3H)、2.63-2.58(m、1H)、2.26-2.17(m、1H)、2.07-1.97(m、1H)、1.87-1.78(m、4H)。MS(ESI、m/z):468.1[M+H]。化合物37:H NMR(DMSO-d、400MHz)δ8.59(d、J=7.6Hz、1H)、7.30(d、J=12.8Hz、1H)、7.21(s、1H)、7.03(d、J=12.8Hz、1H)、6.83(s、1H)、4.93-4.76(m、2H)、4.38-4.31(m、1H)、3.85(s、3H)、3.79(s、3H)、3.58(s、3H)、2.60-2.56(m、1H)、2.21-2.02(m、3H)、1.87(s、3H)。MS(ESI、m/z):468.0[M+H]
【0153】
実施例15:(S)-N-(10-シアノ-1,2,3-トリメトキシ-9-オキシ-5,6,7,9-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-7-イル)アセトアミド(38)の合成
【化32】

【0154】
化合物32(1.0g、2.48mmol)、シアン化亜鉛(880mg、7.49mmol)、テトラ(トリフェニルホスフィン)パラジウム(572mg、0.495mmol)とDMF(20mL)を含む混合物を窒素にて100℃で1時間撹拌した。室温までに冷却し、水(100mL)を入れ、酢酸エチル(100mL×2)で抽出した。有機相を合併して飽和食塩水(50mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下で蒸発させ、生成物を製造HPLCとSFCで分離させ、(S)-N-(10-シアノ-1,2,3-トリメトキシ-9-オキシ-5,6,7,9-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-7-イル)アセトアミド(38)を得た。H NMR(DMSO-d、400MHz)δ8.63(d、J=7.2Hz、1H)、8.07(d、J=9.6Hz、1H)、7.16-7.12(m、2H)、6.81(s、1H)、4.30-4.23(m、1H)、3.82(s、3H)、3.79(s、3H)、3.59(s、3H)、2.67-2.62(m、1H)、2.33-2.28(m、1H)、2.03-2.00(m、1H)、1.84-1.80(m、4H)。MS(ESI、m/z):395.4[M+H]
【0155】
実施例16:(S)-N-(9-シアノ-1,2,3-トリメトキシ-10-オキシ-5,6,7,10-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-7-イル)アセトアミド(39)の合成
【化33】

【0156】
化合物33を原料として、化合物39を合成する実験操作は、実施例15を参照した。H NMR(DMSO-d、400MHz)δ8.57(d、J=7.2Hz、1H)、7.94(s、1H)、7.34(d、J=12.8Hz、1H)、7.04(d、J=12.8Hz、1H)、6.87(s、1H)、4.28-4.22(m、1H)、3.86(s、3H)、3.79(s、3H)、3.64(s、3H)、2.61-2.58(m、1H)、2.24-2.08(m、3H)、1.87(s、3H)。MS(ESI、m/z):395.3[M+H]
【0157】
実施例17:(S)-7-アセトアミド-1,2,3,10-テトラメトキシ-9-オキシ-5,6,7,9-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-11-メチルホルムエート(40)の合成
【化34】

【0158】
化合物12を原料として、化合物40を合成する実験操作は、実施例13の工程Bを参照した。H NMR(DMSO-d、400MHz)δ8.62(d、J=7.6Hz、1H)、7.18(s、1H)、6.94(s、1H)、6.79(s、1H)、4.30-4.26(m、1H)、3.88(s、3H)、3.84(s、6H)、3.78(s、3H)、3.56(s、3H)、2.62-2.59(m、1H)、2.26-2.24(m、1H)、2.03-2.01(m、1H)、1.85-1.77(m、4H)。MS(ESI、m/z):458.4[M+H]
【0159】
実施例18:(S)-1-メチル-(1,2,3,10-テトラメトキシ-11-メチル-9-オキシ-5,6,7,9-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-7-イル)尿素(44)の合成
【化35】

【0160】
工程A:化合物16(1.35g、3.27mmol)、トリエチルアミン(330mg、3.27mmol)、DMAP(800mg、6.55mmol)、ジ-tert-ブチルジカーボネート(2.30g、10.5mmol)とアセトニトリル(13mL)を含む混合物を80℃で2時間撹拌し、ジ-tert-ブチルジカーボネート(1.40g、6.41mmol)をさらに入れ、そして、還流にて一晩撹拌した。溶媒を減圧下で蒸発させ、生成物をカラムクロマトグラフィーで精製し(200~300メッシュシリカゲル、石油エーテル:酢酸エチル=2:3溶出)、(S)-アセチル(1,2,3,10-テトラメトキシ-11-メチル-9-オキシ-5,6,7,9-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-7-イル)tert-ブチルカルバメート(41)(921mg)を得た。収率は54.8%であった。H NMR(DMSO-d、400MHz)δ7.18(s、1H)、7.06(s、1H)、6.78(s、1H)、4.91-4.87(m、1H)、3.84(s、6H)、3.78(s、3H)、3.57(s、3H)、2.72-2.67(m、1H)、2.54-2.47(m、1H)、2.36-2.31(m、1H)、2.28(s、3H)、2.24(s、3H)、1.95-1.87(m、1H)、1.49(s、9H)。
【0161】
工程B:化合物41(1.10g、2.14mmol)とナトリウムメチラート(463mg、8.57mmol)を含むメタノール(8mL)溶液を40℃に1時間撹拌した。飽和塩化アンモニウム溶液(25mL)を入れ、酢酸エチル(30mL×3)で抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下で蒸発させ、(S)-(1,2,3,10-テトラメトキシ-11-メチル-9-オキシ-5,6,7,9-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-7-イル)tert-ブチルカルバメート(42)(900mg)を得た。収率は89.2%であった。
【0162】
工程C:化合物42(900mg、1.91mmol)、トリフルオロ酢酸(3mL)とジクロロメタン(10mL)を含む混合物を室温で4時間撹拌した。水(30mL)を入れ、飽和炭酸水素ナトリウム溶液でpH値を7~8にし、酢酸エチル(30mL×3)で抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下で蒸発させ、生成物をカラムクロマトグラフィーで精製し(200~300メッシュシリカゲル、ジクロロメタン:メタノール=200:3、0.2%トリエチルアミンで溶出)、(S)-7-アミノ-1,2,3,10-テトラメトキシ-11-メチル-6,7-ジヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-9(5H)-ケトン(43)(490mg)を得た。収率は69.1%であった。
【0163】
工程D:氷水浴にて、カルバミルクロリド(102mg、1.09mmol)を化合物43(170mg、0.458mmol)とトリエチルアミン(139mg、1.38mmol)のジクロロメタン(5mL)溶液に滴下し、滴下後、得た混合物を室温で一晩撹拌し、そして35℃に昇温して2時間撹拌した。水(15mL)を入れ、ジクロロメタン(30mL×2)で抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下で蒸発させ、生成物をカラムクロマトグラフィーで精製し(200~300メッシュシリカゲル、石油エーテル:酢酸エチル=1:1~2:3で溶出)、(S)-1-メチル-(1,2,3,10-テトラメトキシ-11-メチル-9-オキシ-5,6,7,9-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-7-イル)尿素(44)を得た。H NMR(DMSO-d、400MHz)δ7.83(s、1H)、7.25(s、1H)、6.81(s、1H)、6.61(d、J=8.4Hz、1H)、5.77-5.73(m、1H)、4.43-4.36(m、1H)、3.85(s、6H)、3.79(s、3H)、3.50(s、3H)、2.57-2.53(m、7H)、2.21-2.16(m、1H)、2.05-1.96(m、1H)、1.81-1.73(m、1H)。MS(ESI、m/z):429.1[M+H]
【0164】
実施例19:(S)-N-(1,2,3,10-テトラメトキシ-11-メチル-9-オキシ-5,6,7,9-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-7-イル)プロピオンアミド(45)の合成
【化36】

【0165】
化合物45を合成する実験操作は、実施例18の工程Dを参照し、ただし、実施例18の工程Dのカルバミルクロリドの代わりに、塩化プロピオニルを用いた。H NMR(DMSO-d、400MHz)δ8.45(d、J=8.4Hz、1H)、7.83(s、1H)、7.29(s、1H)、6.84(s、1H)、4.56-4.49(m、1H)、3.87(s、6H)、3.81(s、3H)、3.53(s、3H)、2.58-2.55(m、4H)、2.22-2.15(m、3H)、2.09-2.01(m、1H)、1.96-1.88(m、1H)、1.02(t、J=7.6Hz、3H)。MS(ESI、m/z):428.1[M+H]
【0166】
実施例20:(S)-7-アセトアミド-1,2,3-トリメトキシ-9-オキシ-5,6,7,9-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-10-ギ酸(46)、(S)-7-アセトアミド-1,2,3-トリメトキシ-10-オキシ-5,6,7,10-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-9-ギ酸(47)、(S)-7-アセトアミド-1,2,3-トリメトキシ-N-メチル-9-オキシ-5,6,7,9-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-10-ホルムアミド(48)および(S)-7-アセトアミド-1,2,3-トリメトキシ-N-メチル-10-オキシ-5,6,7,10-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-9-ホルムアミド(49)の合成
【化37】

【0167】
工程A:化合物34(2.03g、2.34mmol)、6M塩酸(8.83mL)と酢酸(10mL)を含む混合物を室温で4時間撹拌した。水(40mL)を入れ、ジクロロメタン(20mL×3)で抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下で蒸発させ、生成物を製造HPLCで精製し、(S)-7-アセトアミド-1,2,3-トリメトキシ-9-オキシ-5,6,7,9-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-10-ギ酸(46)を得た。H NMR(DMSO-d、400MHz)δ8.68(d、J=7.2Hz、1H)、8.26(d、J=10.0Hz、1H)、8.41(d、J=10.0Hz、1H)、7.38(s、1H)、6.83(s、1H)、4.36-4.30(m、1H)、3.86(s、3H)、3.80(s、3H)、3.59(s、3H)、2.67-2.63(m、1H)、2.26-2.23(m、1H)、2.06-2.03(m、1H)、1.90-1.82(m、4H)。MS(ESI、m/z):414.0[M+H]
【0168】
工程B:氷水浴にて、化合物46(1.0g、2.42mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(1.56g、12.1mmol)とDMF(10mL)を含む混合物にHATU(1.38g、3.63mmol)を入れた後、室温で0.5時間撹拌して。メチルアミン塩酸塩(196mg、2.90mmol)をさらに入れ、そして2時間撹拌した。水(40mL)を入れ、酢酸エチル(20mL×3)で抽出し、有機相を合併して飽和食塩水(20mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下で蒸発させ、生成物を製造HPLCとSFCで精製し、(S)-7-アセトアミド-1,2,3-トリメトキシ-N-メチル-9-オキシ-5,6,7,9-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-10-ホルムアミド(48)を得た。H NMR(DMSO-d、400MHz)δ9.24(q、J=4.4Hz、1H)、8.63(d、J=7.2Hz、1H)、8.19(d、J=10.0Hz、1H)、7.29(d、J=10.0Hz、1H)、7.23(s、1H)、6.83(s、1H)、4.33-4.27(m、1H)、3.85(s、3H)、3.79(s、3H)、3.58(s、3H)、2.81(d、J=4.4Hz、3H)、2.67-2.62(m、1H)、2.29-2.20(m、1H)、2.08-2.00(m、1H)、1.88-1.78(m、4H)。MS(ESI、m/z):427.4[M+H]
【0169】
工程CとDの実験操作は順に工程AとBを参照し、ただし、工程Aの化合物34の代わりに、化合物35を用い、(S)-7-アセトアミド-1,2,3-トリメトキシ-10-オキシ-5,6,7,10-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-9-ギ酸(47)および(S)-7-アセトアミド-1,2,3-トリメトキシ-N-メチル-10-オキシ-5,6,7,10-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-9-ホルムアミド(49)を得た。化合物47:H NMR(DMSO-d、400MHz)δ8.78(d、J=7.2Hz、1H)、8.42(s、1H)、7.50(d、J=12.8Hz、1H)、7.26(d、J=12.8Hz、1H)、6.88(s、1H)、4.29-4.23(m、1H)、3.87(s、3H)、3.80(s、3H)、3.62(s、3H)、2.62-2.58(m、1H)、2.26-2.07(m、3H)、1.85(s、3H)。MS(ESI、m/z):414.0[M+H]。化合物49:H NMR(DMSO-d、400MHz)δ9.31(q、J=4.4Hz、1H)、8.72(d、J=6.8Hz、1H)、8.42(s、1H)、7.28(d、J=12.8Hz、1H)、7.07(d、J=12.8Hz、1H)、6.85(s、1H)、4.29-4.22(m、1H)、3.86(s、3H)、3.80(s、3H)、3.60(s、3H)、2.82(d、J=4.4Hz、3H)、2.62-2.57(m、1H)、2.21-2.06(m、3H)、1.84(s、3H)。MS(ESI、m/z):427.4[M+H]
【0170】
実施例21:(S)-N-(1,2,3-トリメトキシ-10-トリデュテリオメトキシ-11-メチル-9-オキシ-5,6,7,9-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-7-イル)アセトアミド(51)の合成
【化38】

【0171】
工程A:氷水浴にて、(S)-N-(11-ブロモ-10-ヒドロキシ-1,2,3-トリメトキシ-9-オキシ-5,6,7,9-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-7-イル)アセトアミド(1.60g、3.43mmol)、重水素置換メタノール(0.5mL)およびトリフェニルホスフィン(2.70g、10.3mmol)のTHF(32mL)溶液にアゾジカルボン酸ジイソプロピル(2.08g、10.3mmol)を入れた後、得た混合物を窒素にて室温で一晩撹拌した。溶媒を減圧下で蒸発させ、生成物をカラムクロマトグラフィーで精製し(200~300メッシュシリカゲル、石油エーテル:酢酸エチル=1:1~0:1で溶出)、(S)-N-(11-ブロモ-1,2,3-トリメトキシ-10-トリデュテリオメトキシ-9-オキシ-5,6,7,9-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-7-イル)アセトアミド(50)(589mg)を得た。収率は35.7%であった。
【0172】
工程Bの実験操作は実施例7を参照し、(S)-N-(1,2,3-トリメトキシ-10-トリデュテリオメトキシ-11-メチル-9-オキシ-5,6,7,9-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-7-イル)アセトアミド(51)を得た。H NMR(DMSO-d、400MHz)δ8.54(d、J=7.6Hz、1H)、7.07(s、1H)、7.06(s、1H)、6.76(s、1H)、4.31-4.25(m、1H)、3.83(s、3H)、3.79(s、3H)、3.57(s、3H)、2.61-2.56(m、1H)、2.29-2.21(m、4H)、2.05-1.95(m、1H)、1.84-1.76(m、4H)。MS(ESI、m/z):417.2[M+H]
【0173】
実施例22:(S)-N-[1,2,3-トリメトキシ-9-オキシ-10-(2-オキシ-ピリジニル-1-イル)-5,6,7,9-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-7-イル]アセトアミド(52)の合成
【化39】

【0174】
氷水浴にて、60%水素化ナトリウム(120mg、3.00mmol)をピロリドン(320mg、3.76mmol)のTHF(10mL)溶液にバッチごとに入れ、そしてこの温度で0.5時間撹拌し、コルヒチン(1.0g、2.50mmol)をさらに入れた。入れた後、得た混合物を室温で3時間撹拌した。反応混合物に飽和塩化アンモニウム溶液(20mL)を入れ、酢酸エチル(20mL×3)で抽出した。有機相を合併して飽和食塩水(20mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下で蒸発させ、生成物を製造HPLCで分離し精製し、(S)-N-[1,2,3-トリメトキシ-9-オキシ-10-(2-オキシ-ピリジニル-1-イル)5,6,7,9-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-7-イル]アセトアミド(52)を得た。H NMR(DMSO-d、400MHz)δ8.59(d、J=7.6Hz、1H)、7.56(d、J=10.0Hz、1H)、7.14(s、1H)、7.10(d、J=10.0Hz、1H)、6.79(s、1H)、4.35-4.29(m、1H)、3.85(s、3H)、3.79(s、3H)、3.67-3.61(m、2H)、3.57(s、3H)、2.67-2.61(m、1H)、2.42(t、J=8.0Hz、2H)、2.33-2.22(m、1H)、2.11-1.99(m、3H)、1.88-1.79(m、4H)。MS(ESI、m/z):453.4[M+H]
【0175】
実施例23:(S)-(7-アセトアミド-1,2,3-トリメトキシ-9-オキシ-5,6,7,9-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-10-イル)メチルアミノメチルエステル(54)の合成
【化40】

【0176】
工程A:コルヒチン(5.0g、12.5mmol)、エタノール(50mL)と30%メチルアミン水溶液(25mL)を含む混合物を80℃で1時間撹拌した。溶媒を減圧下で蒸発させ、そして石油エーテルでスラリーを作り、(S)-N-(10-メチルアミノ-1,2,3-トリメトキシ-9-オキシ-5,6,7,9-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-7-イル)アセトアミド(53)(4.90g)を得た。収率は98.2%であった。
【0177】
工程B:氷水浴にて、60%水素化ナトリウム(602mg、15.1mmol)を化合物53(1.0g、2.51mmol)のTHF(10mL)溶液にバッチごとに入れ、そしてこの温度で30分間撹拌した。クロロメチルホルムエート(2.57g、27.2mmol)をさらに入れた後、得た混合物を室温で1時間撹拌した。水(50mL)を入れ、酢酸エチル(50mL×2)で抽出した。有機相を合併して飽和食塩水(30mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下で蒸発させ、生成物を製造HPLCで精製し、(S)-(7-アセトアミド-1,2,3-トリメトキシ-9-オキシ-5,6,7,9-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-10-イル)メチルアミノメチルエステル(54)を得た。H NMR(DMSO-d、400MHz)δ8.62(d、J=7.6Hz、1H)、7.57(d、J=10.4Hz、1H)、7.17(s、1H)、7.05(d、J=10.4Hz、1H)、6.80(s、1H)、4.36-4.30(m、1H)、3.85(s、3H)、3.79(s、3H)、3.59(s、3H)、3.57(s、3H)、3.07(s、3H)、2.66-2.61(m、1H)、2.30-2.22(m、1H)、2.08-1.99(m、1H)、1.90-1.79(m、4H)。MS(ESI、m/z):457.4[M+H]
【0178】
実施例24:(S)-7-アセトアミド-1,2,3-トリメトキシ-N-エチル-9-オキシ-5,6,7,9-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-10-ホルムアミド(55)、(S)-7-アセトアミド-1,2,3-トリメトキシ-N-(トリデュテリオ)メチル-9-オキシ-5,6,7,9-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-10-ホルムアミド(56)、(S)-7-アセトアミド-1,2,3-トリメトキシ-9-オキシ-5,6,7,9-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-10-ホルムアミド(57)、(S)-7-アセトアミド-1,2,3-トリメトキシ-N-フェニル-9-オキシ-5,6,7,9-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-10-ホルムアミド(58)、(S)-7-アセトアミド-1,2,3-トリメトキシ-N,N-ジメチル-9-オキシ-5,6,7,9-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-10-ホルムアミド(59)、N-{(S)-10-[(S)-2-シアノピロリダン-1-カルボニル]-1,2,3-トリメトキシ-9-オキシ-5,6,7,9-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-7-イル}アセトアミド(60)、(S)-N-{1,2,3-トリメトキシ-9-オキシ-10-(ピリジニル-1-カルボニル)-5,6,7,9-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-7-イル}アセトアミド(61)および(S)-N-{1,2,3-トリメトキシ-10-(4-メチルピペラジン-1-カルボニル)-9-オキシ-5,6,7,9-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-7-イル}アセトアミド(62)の合成
【化41】

【0179】
化合物46およびエチルアミン(またはトリデュテリオメチルアミン、塩化アンモニウム、アニリン、ジメチルアミン、(S)-ピリジニル-2-アセトニトリル、ピリジニル、N-メチルピペラジン)を原料として、化合物55(または56、57、58、59、60、61、62)を合成する実験操作は、実施例20の工程Bを参照した。化合物55:H NMR(DMSO-d、400MHz)δ9.35(s、1H)、8.65(d、J=6.0Hz、1H)、8.18(d、J=10.0Hz、1H)、7.29(d、J=10.0Hz、1H)、7.22(s、1H)、6.81(s、1H)、4.30-4.28(m、1H)、3.84(s、3H)、3.79(s、3H)、3.58(s、3H)、3.51-3.46(m、2H)、2.67-2.63(m、1H)、2.25-2.24(m、1H)、2.03-2.00(m、1H)、1.84-1.82(m、4H)、1.12-1.10(m、3H)。MS(ESI、m/z):441.4[M+H]。化合物56:H NMR(DMSO-d、400MHz)δ9.22(s、1H)、8.64(d、J=7.2Hz、1H)、8.19(d、J=10.0Hz、1H)、7.29(d、J=10.0Hz、1H)、7.22(s、1H)、6.81(s、1H)、4.33-4.26(m、1H)、3.85(s、3H)、3.79(s、3H)、3.58(s、3H)、2.67-2.62(m、1H)、2.26-2.24(m、1H)、2.03-1.98(m、1H)、1.84-1.82(m、4H)。MS(ESI、m/z):430.4[M+H]。化合物57:H NMR(DMSO-d、400MHz)δ8.67(d、J=2.4Hz、1H)、8.62(d、J=7.6Hz、1H)、8.18(d、J=10.0Hz、1H)、7.72(d、J=2.4Hz、1H)、7.27(d、J=10.0Hz、1H)、7.22(s、1H)、6.81(s、1H)、4.33-4.26(m、1H)、3.85(s、3H)、3.79(s、3H)、3.58(s、3H)、2.65-2.62(m、1H)、2.28-2.25(m、1H)、2.05-2.01(m、1H)、1.85-1.80(m、4H)。MS(ESI、m/z):413.0[M+H]。化合物58:H NMR(DMSO-d、400MHz)δ11.31(s、1H)、8.67(d、J=7.6Hz、1H)、8.12(d、J=10.0Hz、1H)、7.71-7.69(m、2H)、7.38-7.29(m、4H)、7.13-7.10(m、1H)、6.82(s、1H)、4.36-4.29(m、1H)、3.86(s、3H)、3.80(s、3H)、3.60(s、3H)、2.69-2.64(m、1H)、2.29-2.26(m、1H)、2.07-2.04(m、1H)、1.86-1.84(m、4H)。MS(ESI、m/z):489.2[M+H]。化合物59:H NMR(DMSO-d、400MHz)δ8.60(d、J=7.6Hz、1H)、7.32(d、J=9.2Hz、1H)、7.11-7.08(m、2H)、6.79(s、1H)、4.33-4.27(m、1H)、3.84(s、3H)、3.78(s、3H)、3.57(s、3H)、2.94(s、3H)、2.83(s、3H)、2.64-2.61(m、1H)、2.31-2.29(m、1H)、2.02-1.99(m、1H)、1.85-1.81(m、4H)。MS(ESI、m/z):441.1[M+H]。化合物60:H NMR(DMSO-d、400MHz)δ8.61(d、J=7.6Hz、1H)、7.32(d、J=9.2Hz、1H)、7.11-7.08(m、2H)、6.80(s、1H)、4.90-4.87(m、1H)、4.32-4.27(m、1H)、3.84(s、3H)、3.79(s、3H)、3.59(s、3H)、3.35-3.29(m、2H)、2.67-2.66(m、1H)、2.33-2.21(m、3H)、1.98-1.97(m、3H)、1.85-1.81(m、4H)。MS(ESI、m/z):492.4[M+H]。化合物61:H NMR(DMSO-d、400MHz)δ8.60(d、J=7.6Hz、1H)、7.36(d、J=9.2Hz、1H)、7.13-7.09(m、2H)、6.80(s、1H)、4.32-4.29(m、1H)、3.86(s、3H)、3.79(s、3H)、3.58(s、3H)、3.43-3.38(m、2H)、3.23-3.20(m、2H)、2.63-2.62(m、1H)、2.30-2.28(m、1H)、2.05-2.01(m、1H)、1.87-1.83(m、8H)。MS(ESI、m/z):467.4[M+H]。化合物62:H NMR(DMSO-d、400MHz)δ8.60(d、J=7.2Hz、1H)、7.31(d、J=9.6Hz、1H)、7.10-7.07(m、2H)、6.79(s、1H)、4.31-4.28(m、1H)、3.85(s、3H)、3.78(s、3H)、3.58(s、5H)、3.20(s、2H)、2.63-2.62(m、1H)、2.33-2.28(m、5H)、2.19(s、3H)、2.03-1.98(m、1H)、1.85-1.81(m、4H)。MS(ESI、m/z):496.4[M+H]
【0180】
実施例25:(S)-N-(1,2,3-トリメトキシ-11-メチル-10-モルホリニル-9-オキシ-5,6,7,9-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-7-イル)アセトアミド(63)の合成
【化42】

【0181】
化合物51(137mg、0.329mmol)とモルホリン(143mg、1.64mmol)のアセトニトリル(5mL)溶液を85℃で48時間撹拌した。溶媒を減圧下で蒸発させた。生成物をカラムクロマトグラフィーで精製し(200~300メッシュシリカゲル、ジクロロメタン:メタノール=100:1で溶出)、(S)-N-(1,2,3-トリメトキシ-11-メチル-10-モルホリニル-9-オキシ-5,6,7,9-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-7-イル)アセトアミド(63)を得た。H NMR(DMSO-d、400MHz)δ8.50(d、J=6.0Hz、1H)、7.03(s、1H)、6.86(s、1H)、6.76(s、1H)、4.27-4.22(m、1H)、3.84(s、3H)、3.79(s、3H)、3.68-3.67(m、4H)、3.58(s、3H)、3.13-3.09(m、2H)、3.00-2.96(m、2H)、2.62-2.58(m、1H)、2.39(s、3H)、2.30-2.23(m、1H)、2.02-1.97(m、1H)、1.86-1.75(m、4H)。MS(ESI、m/z):469.2[M+H]
【0182】
実施例26:(S)-N-(9-ヒドロキシメチル-1,2,3-トリメトキシ-10-オキシ-5,6,7,10-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタジエン-7-イル)アセトアミド(66)の合成
【化43】

【0183】
工程Aの実験操作は、実施例13の工程Aを参照し、ただし、実施例13の工程Aのリン酸トリクロリドの代わりに、リン酸トリブロミドを用い、化合物64と65を得た。
【0184】
工程B:化合物64(1.0g、2.23mmol)、THF(10mL)とテトラ(トリフェニルホスフィン)パラジウム(258mg、0.223mmol)を含む混合物を窒素にて室温で30分間撹拌し、そして、トリブチルスズメタノール(716.22mg、2.23mmol)を入れた。入れた後、得た混合物を65℃で一晩撹拌した。室温までに冷却し、不溶物を濾過して除去した。溶媒を減圧下で蒸発させ、生成物を製造HPLCとSFCで分離させ、(S)-N-(9-ヒドロキシメチル-1,2,3-トリメトキシ-10-オキシ-5,6,7,10-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタジエン-7-イル)アセトアミド(66)を得た。H NMR(DMSO-d、400MHz)δ8.66(d、J=6.8Hz、1H)、7.84(s、1H)、7.21(d、J=12.8Hz、1H)、6.84-6.81(m、2H)、5.41-5.38(m、1H)、4.50-3.36(m、2H)、4.25-4.24(m、1H)、3.85(s、3H)、3.78(s、3H)、3.57(s、3H)、2.59-2.56(m、1H)、2.17-2.04(m、3H)、1.84(s、3H)。MS(ESI、m/z):400.0[M+H]
【0185】
実施例27:(S)-N-(10-ホルミル-1,2,3-トリメトキシ-9-オキシ-5,6,7,9-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタジエン-7-イル)アセトアミド(68)の合成
【化44】

【0186】
工程Aの実験操作は、実施例26の工程Bを参照し、ただし、実施例26の工程Bの化合物64の代わりに、化合物65を用い、(S)-N-(10-ヒドロキシメチル-1,2,3-トリメトキシ-9-オキシ-5,6,7,9-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタジエン-7-イル)アセトアミド(67)を得た。H NMR(DMSO-d、400MHz)δ8.58(d、J=7.2Hz、1H)、7.58(d、J=9.6Hz、1H)、7.19(d、J=9.6Hz、1H)、7.02(s、1H)、6.78(s、1H)、5.36(t、J=5.6Hz、1H)、4.39-4.33(m、2H)、4.31-4.28(m、1H)、3.84(s、3H)、3.79(s、3H)、3.54(s、3H)、2.62-2.56(m、1H)、2.27-2.24(m、1H)、2.02-1.99(m、1H)、1.84-1.79(m、4H)。MS(ESI、m/z):400.0[M+H]
【0187】
工程B:化合物67(100mg、0.250mmol)、Dess-Martin酸化剤(127mg、0.30mmol)とジクロロメタン(10mL)を含む混合物を室温で2時間撹拌した。不溶物を濾過して除去した。溶媒を減圧下で蒸発させ、生成物を製造HPLCで精製し、(S)-N-(10-ホルミル-1,2,3-トリメトキシ-9-オキシ-5,6,7,9-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタジエン-7-イル)アセトアミド(68)を得た。H NMR(DMSO-d、400MHz)δ10.12(s、1H)、8.66(d、J=7.2Hz、1H)、7.82(d、J=9.2Hz、1H)、7.28-7.24(m、2H)、6.81(s、1H)、4.31-4.25(m、1H)、3.85(s、3H)、3.79(s、3H)、3.59(s、3H)、2.67-2.63(m、1H)、2.29-2.27(m、1H)、2.03-2.00(m、1H)、1.85-1.80(m、4H)。MS(ESI、m/z):398.3[M+H]
【0188】
実施例28:(S)-N-[1,2,3-トリメトキシ-9-オキシ-10-スルホンアミド-5,6,7,9-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-7-イル]アセトアミド(69)の合成
【化45】

【0189】
化合物32(300mg、0.743mmol)と3-メトキシ-3-オキシプロパンスルホン酸ナトリウム(155mg、0.891mmol)のDMSO(6mL)溶液を室温で2時間撹拌し、そして、ナトリウムメチラート(40mg、0.740mmol)を入れ、この温度で継続して15分間撹拌した。そして、順にヒドロキシルアミンスルホン酸(392mg、3.46mmol)と酢酸ナトリウム(227mg、2.77mmol)の水(1mL)溶液を入れた。入れた後、得た混合物を室温で一晩撹拌した。水(30mL)を入れ、酢酸エチル(50mL×2)で抽出した。有機相を合併して飽和食塩水(20mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下で蒸発させ、生成物を製造HPLCで精製し、(S)-N-[1,2,3-トリメトキシ-9-オキシ-10-スルホンアミド-5,6,7,9-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-7-イル]アセトアミド(69)を得た。H NMR(DMSO-d、400MHz)δ8.65(d、J=7.2Hz、1H)、8.19(d、J=10.0Hz、1H)、7.30(d、J=10.0Hz、1H)、7.20(s、1H)、7.09(s、2H)、6.82(s、1H)、4.30-4.27(m、1H)、3.85(s、3H)、3.79(s、3H)、3.59(s、3H)、2.67-2.52(m、1H)、2.33-2.27(m、1H)、2.06-1.99(m、1H)、1.85-1.83(m、4H)。MS(ESI、m/z):449.4[M+H]
【0190】
実施例29:(S)-N-[1,2,3-トリメトキシ-10-モルホリニル-9-オキシ-5,6,7,9-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-7-イル]プロピオンアミド(74)の合成
【化46】

【0191】
コルヒチンを原料として、化合物74を合成する実験操作は、順に実施例18の工程AとB、実施例25、実施例18の工程Cおよび実施例20の工程Bを参照し、ただし、実施例20の工程Bの化合物46の代わりに、プロピル酸を用い、(S)-N-[1,2,3-トリメトキシ-10-モルホリニル-9-オキシ-5,6,7,9-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-7-イル]プロピオンアミド(74)を得た。H NMR(DMSO-d、400MHz)δ8.52(d、J=7.6Hz、1H)、7.13(d、J=10.8Hz、1H)、7.02(s、1H)、6.91(d、J=10.8Hz、1H)、6.81(s、1H)、4.41-4.37(m、1H)、3.89(s、3H)、3.84(s、3H)、3.80-3.77(m、4H)、3.58(s、3H)、3.47-3.41(m、2H)、3.36-3.33(m、2H)、2.59-2.57(m、1H)、2.21-2.18(m、3H)、2.16-2.05(m、1H)、1.95-1.90(m、1H)、1.01(t、J=7.2Hz、3H)。MS(ESI、m/z):469.4[M+H]
【0192】
実施例30:(S)-7-(tert-ブトキシカルボニル)アミノ-1,2,3-トリメトキシ-9-オキシ-5,6,7,9-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-10-メチルホルムエート(77)、(S)-1,2,3-トリメトキシ-7-(3-メチルウレイド)-9-オキシ-5,6,7,9-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-10-メチルホルムエート(79)および(S)-1,2,3-トリメトキシ-N-メチル-7-(3-メチルウレイド)-9-オキシ-5,6,7,9-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-10-ホルムアミド(81)の合成
【化47】

【0193】
化合物71を原料として、化合物77、78、79および81を合成する実験操作は順に実施例13の工程AとB、実施例18の工程CとDおよび実施例20を参照した。化合物77:H NMR(DMSO-d、400MHz)δ7.75(d、J=7.6Hz、1H)、7.64(d、J=9.6Hz、1H)、7.17(s、1H)、7.11(d、J=9.6Hz、1H)、6.79(s、1H)、4.06-4.00(m、1H)、3.85(s、3H)、3.79(s、3H)、3.78(s、3H)、3.60(s、3H)、2.63-2.58(m、1H)、2.25-2.20(m、1H)、2.01-1.98(m、1H)、1.81-1.79(m、1H)、1.33(s、9H)。MS(ESI、m/z):486.3[M+H]。化合物78:MS(ESI、m/z):386.0[M+H]。化合物79:H NMR(DMSO-d、400MHz)δ7.62(d、J=9.6Hz、1H)、7.15(s、1H)、7.11(d、J=9.6Hz、1H)、6.80-6.78(m、2H)、5.79(q、J=4.4Hz、1H)、4.19-4.12(m、1H)、3.84(s、3H)、3.79(s、3H)、3.78(s、3H)、3.56(s、3H)、2.64-2.59(m、1H)、2.47(d、J=4.4Hz、3H)、2.26-2.24(m、1H)、2.03-2.00(m、1H)、1.74-1.71(m、1H)。MS(ESI、m/z):443.1[M+H]。化合物81:H NMR(DMSO-d、400MHz)δ9.30(q、J=4.4Hz、1H)、8.20(d、J=10.0Hz、1H)、7.30-7.27(m、2H)、6.82-6.80(m、2H)、5.80(q、J=4.4Hz、1H)、4.23-4.16(m、1H)、3.85(s、3H)、3.79(s、3H)、3.57(s、3H)、2.81(d、J=4.4Hz、3H)、2.63-2.60(m、1H)、2.47(d、J=4.4Hz、3H)、2.23-2.21(m、1H)、2.05-2.04(m、1H)、1.74-1.73(m、1H)。MS(ESI、m/z):442.4[M+H]
【0194】
実施例31:(S)-1,2,3-トリメトキシ-7-(3-メチルウレイド)-10-オキシ-5,6,7,10-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-9-メチルホルムエート(82)の合成
【化48】

【0195】
化合物76を原料として、化合物82を合成する実験操作は順に、実施例13の工程Bおよび実施例18の工程CとDを参照した。H NMR(DMSO-d、400MHz)δ7.71(s、1H)、7.23(d、J=12.8Hz、1H)、6.94(d、J=12.8Hz、1H)、6.84(s、1H)、6.74(d、J=6.8Hz、1H)、5.80(q、J=4.4Hz、1H)、4.17-4.10(m、1H)、3.85(s、3H)、3.79(s、3H)、3.77(s、3H)、3.60(s、3H)、2.58-2.55(m、1H)、2.47(q、J=4.4Hz、3H)、2.21-2.16(m、2H)、2.14-1.99(m、1H)。MS(ESI、m/z):443.1[M+H]
【0196】
実施例32:(S)-N-{1,2,3-トリメトキシ-10-(モルホリン-4-カルボニル)-9-オキシ-5,6,7,9-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-7-イル}アセトアミド(83)および(S)-N-{1,2,3-トリメトキシ-9-(モルホリン-4-カルボニル)-10-オキシ-5,6,7,10-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-7-イル}アセトアミド(84)の合成
【化49】

【0197】
化合物46(または47)およびモルホリンを原料として、化合物83または84を合成する実験操作は、実施例20の工程Bを参照した。化合物83:H NMR(DMSO-d、400MHz)δ8.60(d、J=7.6Hz、1H)、7.35(d、J=9.6Hz、1H)、7.11-7.08(m、2H)、6.79(s、1H)、4.31-4.28(m、1H)、3.85(s、3H)、3.78(s、3H)、3.63-3.62(m、2H)、3.57-3.54(m、7H)、3.24-3.22(m、2H)、2.68-2.66(m、1H)、2.33-2.32(m、1H)、2.01-1.98(m、1H)、1.85-1.80(m、4H)。MS(ESI、m/z):483.4[M+H]。化合物84:H NMR(DMSO-d、400MHz)δ8.54(d、J=7.2Hz、1H)、7.33(s、1H)、7.25(d、J=12.8Hz、1H)、6.94(d、J=12.8Hz、1H)、6.84(s、1H)、4.26-4.23(m、1H)、3.85(s、3H)、3.79(s、3H)、3.66-3.52(m、9H)、3.19(s、2H)、2.63-2.58(m、1H)、2.26-2.23(m、1H)、2.21-2.14(m、1H)、2.03-2.01(m、1H)、1.83(s、3H)。MS(ESI、m/z):483.2[M+H]
【0198】
実施例33:(S)-N-{1,2,3-トリメトキシ-11-メチル-9-オキシ-10-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-5,6,7,9-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-7-イル}アセトアミド(87)および(S)-N-{1,2,3-トリメトキシ-11-メチル-10-オキシ-9-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-5,6,7,10-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-7-イル}アセトアミド(88)の合成
【化50】

【0199】
化合物10を原料として、化合物87と88を合成する実験操作は順に、実施例7と実施例14を参照し、ただし、実施例7のトルエンの代わりに、ジオキサンと水の混合溶剤を用いた。化合物87:H NMR(DMSO-d、400MHz)δ8.58(d、J=7.2Hz、1H)、7.15(s、1H)、7.11(s、1H)、6.78(s、1H)、4.89-4.84(m、1H)、4.75-4.70(m、1H)、4.31-4.28(m、1H)、3.84(s、3H)、3.79(s、3H)、3.58(s、3H)、2.63-2.58(m、1H)、2.33(s、3H)、2.24-2.22(m、1H)、2.03-1.99(m、1H)、1.84-1.80(m、4H)。MS(ESI、m/z):482.4[M+H]。化合物88:H NMR(DMSO-d、400MHz)δ8.57(d、J=7.2Hz、1H)、7.52(s、1H)、7.27(s、1H)、6.81(s、1H)、4.83-4.76(m、2H)、4.34-4.31(m、1H)、3.85(s、3H)、3.80(s、3H)、3.59(s、3H)、2.57-2.55(m、1H)、2.25(s、3H)、2.16-1.98(m、3H)、1.86(s、3H)。MS(ESI、m/z):482.4[M+H]
【0200】
実施例34:(S)-7-(エチルスルホンアミド)-1,2,3-トリメトキシ-9-オキシ-5,6,7,9-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-10-メチルホルムエート(89)の合成
【化51】

【0201】
化合物78とエチルスルホニルクロリドを原料として、化合物89を合成する実験操作は、実施例18の工程Dを参照した。H NMR(DMSO-d、400MHz)δ8.08(d、J=7.6Hz、1H)、7.66(d、J=9.2Hz、1H)、7.40(s、1H)、7.12(d、J=9.2Hz、1H)、6.80(s、1H)、3.95-3.91(m、1H)、3.85(s、3H)、3.79(s、6H)、3.52(s、3H)、2.89-2.80(m、2H)、2.65-2.60(m、1H)、2.28-2.20(m、1H)、2.12-2.07(m、1H)、1.86-1.79(m、1H)、1.09(t、J=7.2Hz、3H)。MS(ESI、m/z):478.4[M+H]
【0202】
実施例35:(S)-7-(tert-ブトキシカルボニル)アミノ-1,2,3-トリメトキシ-10-オキシ-5,6,7,10-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-9-メチルホルムエート(90)および(S)-7-(エチルスルホンアミド)-1,2,3-トリメトキシ-10-オキシ-5,6,7,10-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-9-メチルホルムエート(92)の合成
【化52】

【0203】
化合物76を原料として、化合物90と92を合成する実験操作は、順に実施例13の工程Bおよび実施例18の工程CとDを参照した。化合物90:H NMR(DMSO-d、400MHz)δ7.71-7.69(m、2H)、7.22(d、J=12.8Hz、1H)、6.95(d、J=12.8Hz、1H)、6.84(s、1H)、4.01-3.94(m、1H)、3.86(s、3H)、3.79(s、3H)、3.78(s、3H)、3.65(s、3H)、2.57-2.55(m、1H)、2.21-2.03(m、3H)、1.33(s、9H)。MS(ESI、m/z):486.3[M+H]。化合物92:H NMR(DMSO-d、400MHz)δ8.10(d、J=7.6Hz、1H)、7.96(s、1H)、7.23(d、J=12.8Hz、1H)、6.97(d、J=12.8Hz、1H)、6.86(s、1H)、3.97-3.91(m、1H)、3.86(s、3H)、3.81(s、3H)、3.79(s、3H)、3.57(s、3H)、2.87-2.73(m、2H)、2.61-2.57(m、1H)、2.25-2.07(m、3H)、1.11(t、J=7.2Hz、3H)。MS(ESI、m/z):478.3[M+H]
【0204】
実施例36:(S)-7-(3,3-ジメチルウレイド)-1,2,3-トリメトキシ-9-オキシ-5,6,7,9-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-10-メチルホルムエート(93)および(S)-7-(3,3-ジメチルウレイド)-1,2,3-トリメトキシ-10-オキシ-5,6,7,10-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-9-メチルホルムエート(94)の合成
【化53】

【0205】
化合物78(または91)とジメチルカルバモイルクロリドを原料として、化合物93または94を合成する実験操作は、実施例18の工程Dを参照した。化合物93:H NMR(DMSO-d、400MHz)δ7.63(d、J=9.6Hz、1H)、7.19(s、1H)、7.12(d、J=9.6Hz、1H)、6.86(d、J=7.2Hz、1H)、6.80(s、1H)、4.24-4.18(m、1H)、3.85(s、3H)、3.79(s、3H)、3.78(s、3H)、3.57(s、3H)、2.79(s、6H)、2.65-2.61(m、1H)、2.27-2.23(m、1H)、2.00-1.95(m、2H)。MS(ESI、m/z):457.4[M+H]。化合物94:H NMR(DMSO-d、400MHz)δ7.81(s、1H)、7.22(d、J=12.4Hz、1H)、6.93(d、J=12.4Hz、1H)、6.84-6.83(m、2H)、4.26-4.19(m、1H)、3.85(s、3H)、3.79(s、3H)、3.78(s、3H)、3.59(s、3H)、2.78(s、6H)、2.58-2.56(m、1H)、2.26-2.10(m、3H)。MS(ESI、m/z):457.4[M+H]
【0206】
実施例37:(S)-N-{1,2,3-トリメトキシ-9-オキシ-10-(1H-テトラゾール-1-イル)-5,6,7,9-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-7-イル}アセトアミド(95)の合成
【化54】

【0207】
化合物1(200mg、0.520mmol)、アジ化ナトリウム(40.6mg、0.624mmol)、オルトぎ酸トリエチル(355mg、2.39mmol)と酢酸(5mL)を含む混合物を90℃で2時間撹拌した。室温までに冷却し、水(30mL)を入れ、飽和炭酸水素ナトリウム溶液でpH値を7~8にした。ジクロロメタン(30mL×2)で抽出し、有機相を合併して飽和食塩水(10mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下で蒸発させ、生成物を製造HPLCで精製し、(S)-N-{1,2,3-トリメトキシ-9-オキシ-10-(1H-テトラゾール-1-イル)-5,6,7,9-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-7-イル}アセトアミド(95)を得た。H NMR(DMSO-d、400MHz)δ9.86(s、1H)、8.70(d、J=7.2Hz、1H)、7.25(d、J=10.0Hz、1H)、7.40(s、1H)、7.32(d、J=10.0Hz、1H)、6.84(s、1H)、4.39-4.35(m、1H)、3.86(s、3H)、3.81(s、3H)、3.61(s、3H)、2.70-2.66(m、1H)、2.35-2.32(m、1H)、2.30-2.05(m、1H)、1.92-1.86(m、4H)。MS(ESI、m/z):438.3[M+H]
【0208】
実施例38:(S)-N-{1,2,3-トリメトキシ-9-オキシ-10-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)-5,6,7,9-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-7-イル}アセトアミド(96)の合成
【化55】

【0209】
化合物32(100mg、0.248mmol)、炭酸カリウム(103mg、0.743mmol)、1,2,4-トリアゾール(34.2mg、0.495mmol)、ヨウ化銅(I)(12.7mg、0.0669mmol)およびDMSO(2mL)を含む混合物を80℃で30分間マイクロ波反応した。室温までに冷却し、水(15mL)を入れ、ジクロロメタン(30mL×2)で抽出した。有機相を合併して飽和食塩水(10mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下で蒸発させ、生成物を製造HPLCで精製し、(S)-N-{1,2,3-トリメトキシ-9-オキシ-10-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)-5,6,7,9-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-7-イル}アセトアミド(96)を得た。H NMR(DMSO-d、400MHz)δ9.33(s、1H)、8.68(d、J=7.2Hz、1H)、8.27(s、1H)、8.17(d、J=10.4Hz、1H)、7.40(s、1H)、7.34(d、J=10.4Hz、1H)、6.83(s、1H)、4.39-4.33(m、1H)、3.86(s、3H)、3.80(s、3H)、3.59(s、3H)、2.68-2.63(m、1H)、2.32-2.29(m、1H)、2.08-2.06(m、1H)、2.05-1.86(m、4H)。MS(ESI、m/z):437.2[M+H]
【0210】
実施例39:(S)-N-{10-(1H-イミダゾール-1-イル)-1,2,3-トリメトキシ-9-オキシ-5,6,7,9-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-7-イル}アセトアミド(97)および(S)-N-{1,2,3-トリメトキシ-10-(3-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-9-オキシ-5,6,7,9-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-7-イル}アセトアミド(98)の合成
【化56】

【0211】
化合物32とイミダゾール(または3-メチル-1H-ピラゾール)を原料として、化合物97または98を合成する実験操作は、実施例38を参照した。化合物97:H NMR(DMSO-d、400MHz)δ8.65(d、J=6.8Hz、1H)、8.12(s、1H)、7.72(dd、J=2.0、10.0Hz、1H)、7.56(s、1H)、7.31(s、1H)、7.17(dd、J=2.0、10.0Hz、1H)、7.05(s、1H)、6.82(s、1H)、4.38-4.32(m、1H)、3.85(s、3H)、3.80(s、3H)、3.59(s、3H)、2.68-2.63(m、1H)、2.32-2.29(m、1H)、2.07-2.04(m、1H)、1.87-1.85(m、4H)。MS(ESI、m/z):436.2[M+H]。化合物98:H NMR(DMSO-d、400MHz)δ8.65-8.63(m、2H)、8.20(d、J=10.8Hz、1H)、7.34(s、1H)、7.30(d、J=10.8Hz、1H)、6.81(s、1H)、6.34(d、J=2.4Hz、1H)、4.38-4.32(m、1H)、3.85(s、3H)、3.80(s、3H)、3.58(s、3H)、2.66-2.61(m、1H)、2.29-2.25(m、4H)、2.07-2.04(m、1H)、1.90-1.86(m、4H)。MS(ESI、m/z):450.2[M+H]
【0212】
実施例40:(S)-N-(1,2,3-トリメトキシ-9-オキシ-10-(1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)-5,6,7,9-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-7-イル)アセトアミド(99)および(S)-N-(1,2,3-トリメトキシ-9-オキシ-10-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)-5,6,7,9-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-7-イル)アセトアミド(100)の合成
【化57】

【0213】
合成化合物99と100の実験操作は、実施例38を参照し、ただし、実施例38の1,2,4-トリアゾールの代わりに、1,2,3-トリアゾールを用いた。化合物99:H NMR(DMSO-d、400MHz)δ8.67(d、J=7.2Hz、1H)、8.64(s、1H)、7.08(d、J=10.0Hz、1H)、7.92(s、1H)、7.38(s、1H)、7.30(d、J=10.0Hz、1H)、6.83(s、1H)、4.40-4.33(m、1H)、3.86(s、3H)、3.81(s、3H)、3.61(s、3H)、2.70-2.65(m、1H)、2.35-2.32(m、1H)、2.08-2.05(m、1H)、1.89-1.86(m、4H)。MS(ESI、m/z):437.2[M+H]。化合物100:H NMR(DMSO-d、400MHz)δ8.64(d、J=7.2Hz、1H)、8.08(s、2H)、7.83(d、J=10.0Hz、1H)、7.29(s、1H)、7.20(d、J=10.0Hz、1H)、6.82(s、1H)、4.36-4.30(m、1H)、3.86(s、3H)、3.80(s、3H)、3.61(s、3H)、2.69-2.64(m、1H)、2.38-2.33(m、1H)、2.07-2.03(m、1H)、1.90-1.86(m、4H)。MS(ESI、m/z):437.1[M+H]
【0214】
実施例41:(S)-7-アセトアミド-1,2,3-トリメトキシ-10-モルホリニル-9-オキシ-5,6,7,9-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-11-メチルホルムエート(101)の合成
【化58】

【0215】
化合物40を原料として、化合物101を合成する実験操作は実施例25を参照した。H NMR(DMSO-d、400MHz)δ8.48(d、J=8.4Hz、1H)、7.89(s、1H)、7.26(s、1H)、6.84(s、1H)、4.61-4.56(m、1H)、3.85(s、3H)、3.83(s、3H)、3.80(s、3H)、3.71-3.51(m、9H)、3.10(s、2H)、2.58-2.55(m、1H)、2.24-2.21(m、1H)、2.08-2.04(m、1H)、1.91-1.88(m、4H)。MS(ESI、m/z):513.4[M+H]
【0216】
実施例42:(S)-7-(3-シクロプロピルカルバモイル)-1,2,3-トリメトキシ-N-メチル-9-オキシ-5,6,7,9-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-10-ホルムアミド(102)および(S)-7-(3-シクロプロピルカルバモイル)-1,2,3-トリメトキシ-N-メチル-10-オキシ-5,6,7,10-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-9-ホルムアミド(103)の合成
【化59】

【0217】
化合物78(または91)とシクロプロパンカルボン酸を原料として対応するアミドを合成し、そしてメチルエステルを水解して得た酸とメチルアミンを縮合反応させ、化合物102または103を得て、具体的な実験操作は実施例20を参照した。化合物102:H NMR(DMSO-d、400MHz)δ9.26(q、J=4.8Hz、1H)、8.85(d、J=7.6Hz、1H)、8.19(d、J=9.6Hz、1H)、7.30-7.26(m、2H)、6.81(s、1H)、4.36-4.29(m、1H)、3.85(s、3H)、3.79(s、3H)、3.55(s、3H)、2.81(d、J=4.8Hz、3H)、2.67-2.63(m、1H)、2.27-2.25(m、1H)、2.08-2.06(m、1H)、1.88-1.86(m、1H)、1.66-1.62(m、1H)、0.67-0.57(m、4H)。MS(ESI、m/z):453.3[M+H]。化合物103:H NMR(DMSO-d、400MHz)δ9.27(q、J=4.4Hz、1H)、8.92(d、J=6.8Hz、1H)、8.42(s、1H)、7.28(d、J=12.8Hz、1H)、7.07(d、J=12.8Hz、1H)、6.85(s、1H)、4.32-4.26(m、1H)、3.86(s、3H)、3.79(s、3H)、3.58(s、3H)、2.82(d、J=4.8Hz、3H)、2.62-2.60(m、1H)、2.20-2.09(m、3H)、1.66-1.63(m、1H)、0.65-0.57(m、4H)。MS(ESI、m/z):453.3[M+H]
【0218】
実施例43:(S)-N-(8-ブロモ-1,2,3,10-テトラメトキシ-11-メチル-9-オキシ-5,6,7,9-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-7-イル)アセトアミド(105)および(S)-N-(8-ブロモ-1,2,3,9-テトラメトキシ-11-メチル-10-オキシ-5,6,7,10-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-7-イル)アセトアミド(106)の合成
【化60】

【0219】
工程A:化合物85と86を含む混合物(1.0g、2.50mmol)のDMF(10mL)溶液に臭化リチウム(220mg、2.53mmol)とNBS(530mg、2.98mmol)を入れた後、得た混合物を室温で一晩撹拌した。水(40mL)を入れ、酢酸エチル(30mL×3)で抽出し、有機相を合併して飽和食塩水(20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下で蒸発させ、(S)-N-(8-ブロモ-9-ヒドロキシ-1,2,3-トリメトキシ-11-メチル-10-オキシ-5,6,7,10-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-7-イル)アセトアミド(104)の粗生成物(3.60g)(一部DMFを含有)を得た。この化合物は精製せずに次の工程に直接反応させた。
【0220】
工程Bの実験操作は実施例5の工程Cを参照し、(S)-N-(1,2,3,10-テトラメトキシ-11-メチル-9-オキシ-5,6,7,9-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-7-イル)アセトアミド(105)および(S)-N-(1,2,3,10-テトラメトキシ-11-メチル-9-オキシ-5,6,7,9-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-7-イル)アセトアミド(106)を得た。化合物105のMS(ESI、m/z):492.0[M+H]。化合物106のMS(ESI、m/z):492.0[M+H]
【0221】
実施例44:(S)-1,2,3-トリメトキシ-9-オキシ-7-(2-オキシピペリジン-1-イル)-5,6,7,9-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-10-メチルホルムエート(108)の合成
【化61】

【0222】
工程A:化合物78と5-クロルペンタン酸を原料として、化合物107を合成する実験操作は、実施例20の工程Bを参照した。
【0223】
工程B:化合物107(300mg、0.595mmol)、炭酸セシウム(582mg、1.79mmol)、ヨウ化銅(I)(34.0mg、0.179mmol)とDMSO(4mL)を含む混合物を80℃で0.5時間マイクロ波反応した。室温までに冷却し、水(20mL)を入れ、酢酸エチル(20mL×3)で抽出し、有機相を合併して飽和食塩水(20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下で蒸発させ、生成物を製造HPLCとSFCで分離して精製し、(S)-1,2,3-トリメトキシ-9-オキシ-7-(2-オキシピペリジン-1-イル)-5,6,7,9-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-10-メチルホルムエート(108)を得た。H NMR(DMSO-d、400MHz)δ7.62(d、J=9.2Hz、1H)、7.12(d、J=9.2Hz、1H)、6.81(s、1H)、6.77(s、1H)、4.67-4.63(m、1H)、3.84(s、3H)、3.77(s、6H)、3.67-3.64(m、1H)、3.59(s、3H)、3.45-3.41(m、1H)、2.76-2.71(m、1H)、2.35-2.19(m、4H)、2.05-1.99(m、1H)、1.91-1.87(m、1H)、1.78-1.74(m、2H)、1.63-1.59(m、1H)。MS(ESI、m/z):468.4[M+H]
【0224】
実施例45:(S)-1,2,3-トリメトキシ-10-オキシ-7-(2-オキシピペリジン-1-イル)-5,6,7,10-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-9-メチルホルムエート(109)の合成
【化62】

【0225】
化合物91と5-クロロペンタン酸を原料として、化合物109を合成する実験操作は、実施例20の工程Bと実施例44の工程Bを参照した。H NMR(DMSO-d、400MHz)δ7.43(s、1H)、7.24(d、J=12.4Hz、1H)、6.92(d、J=12.4Hz、1H)、6.86(s、1H)、4.65-4.60(m、1H)、3.85(s、3H)、3.79(s、3H)、3.78(s、3H)、3.69-3.66(m、1H)、3.60(s、3H)、3.39-3.35(m、1H)、2.69-2.66(m、1H)、2.46-2.42(m、1H)、2.27-2.16(m、4H)、1.88-1.62(m、4H)。MS(ESI、m/z):468.4[M+H]
【0226】
実施例46:(S)-1,2,3-トリメトキシ-9-オキシ-7-(3-オキシモルホリニル)-5,6,7,9-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-10-メチルホルムエート(110)の合成
【化63】

【0227】
化合物78と2-(2-クロロエトキシ)酢酸を原料として、化合物110を合成する実験操作は、実施例20の工程Bと実施例43の工程Bを参照した。H NMR(DMSO-d、400MHz)δ7.64(d、J=9.2Hz、1H)、7.14(d、J=9.2Hz、1H)、6.83(s、1H)、6.82(s、1H)、4.62-4.60(m、1H)、4.11-3.93(m、4H)、3.85(s、3H)、3.78-3.71(m、7H)、3.59-3.56(m、4H)、2.76-2.73(m、1H)、2.33-2.31(m、1H)、2.23-2.21(m、1H)、2.10-2.08(m、1H)。MS(ESI、m/z):470.1[M+H]
【0228】
実施例47:(S)-1,2,3-トリメトキシ-7-(N-メチルアセトアミド)-9-オキシ-5,6,7,9-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-10-メチルホルムエート(111)の合成
【化64】

【0229】
氷水浴にて、60%水素化ナトリウム(93.6mg、2.34mmol)を化合物34(500mg、1.17mmol)のDMF(7mL)溶液に入れ、この温度で継続して0.5時間撹拌した後、そして、ヨードメタン(664mg、4.68mmol)を入れた。入れた後、得た混合物を室温で1.5時間撹拌した。飽和塩化アンモニウム溶液(10mL)を入れ、酢酸エチル(10mL×3)で抽出し、有機相を合併して飽和食塩水(15mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下で蒸発させ、生成物を製造HPLCで精製し、(S)-1,2,3-トリメトキシ-7-(N-メチルアセトアミド)-9-オキシ-5,6,7,9-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-10-メチルホルムエート(111)を得た。H NMR(DMSO-d、400MHz)δ7.62(d、J=9.6Hz、1H)、7.11(d、J=9.6Hz、1H)、6.81(s、1H)、6.79(s、1H)、4.64-4.60(m、1H)、3.84(s、3H)、3.77(s、6H)、3.58(s、3H)、3.17(s、3H)、2.75-2.70(m、1H)、2.34-2.26(m、2H)、2.02-1.95(m、4H)。MS(ESI、m/z):442.4[M+H]
【0230】
実施例48:(S)-7-[(N-エチルスルホニル)アミノ]-1,2,3-トリメトキシ-9-オキシ-5,6,7,9-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-10-メチルホルムエート(112)および(S)-7-[(N-エチルスルホニル)アミノ]-1,2,3-トリメトキシ-10-オキシ-5,6,7,10-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-9-メチルホルムエート(113)の合成
【化65】

【0231】
化合物78(または91)とN-エチルアミノスルホニルクロリドを原料として、化合物112または113を合成する実験操作は、実施例18の工程Dを参照した。化合物112:H NMR(DMSO-d、400MHz)δ7.77(d、J=8.4Hz、1H)、7.64(d、J=9.6Hz、1H)、7.41(s、1H)、7.11(d、J=9.6Hz、1H)、6.80(s、1H)、6.77(t、J=6.0Hz、1H)、3.87-3.79(m、10H)、3.53(s、3H)、2.73-2.59(m、3H)、2.24-2.22(m、1H)、2.09-1.99(m、1H)、1.80-1.78(m、1H)、0.86(t、J=7.2Hz、3H)。MS(ESI、m/z):493.4[M+H]。化合物113:H NMR(DMSO-d、400MHz)δ7.96(d、J=8.4Hz、1H)、7.77(d、J=7.2Hz、1H)、7.22(d、J=12.8Hz、1H)、6.95(d、J=12.8Hz、1H)、6.86(s、1H)、6.78(t、J=6.0Hz、1H)、3.86-3.79(m、10H)、3.58(s、3H)、2.73-2.58(m、3H)、2.19-2.16(m、3H)、0.83(t、J=7.2Hz、3H)。MS(ESI、m/z):493.4[M+H]
【0232】
実施例49:(S)-7-アクリルアミド-1,2,3-トリメトキシ-9-オキシ-5,6,7,9-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-10-メチルホルムエート(114)および(S)-7-アクリルアミド-1,2,3-トリメトキシ-10-オキシ-5,6,7,10-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-9-メチルホルムエート(115)の合成
【化66】

【0233】
化合物78(または91)とアクリロイルクロリドを原料として、化合物114または115を合成する実験操作は、実施例18の工程Dを参照した。化合物114:H NMR(DMSO-d、400MHz)δ8.84(d、J=7.2Hz、1H)、7.65(d、J=9.6Hz、1H)、7.15(d、J=9.6Hz、1H)、7.05(s、1H)、6.81(s、1H)、6.34-6.27(m、1H)、6.08-6.03(m、1H)、5.67-5.62(m、1H)、4.38-4.32(m、1H)、3.85(s、3H)、3.79(s、3H)、3.77(s、3H)、3.59(s、3H)、2.69-2.64(m、1H)、2.34-2.30(m、1H)、2.08-2.05(m、1H)、1.89-1.86(m、1H)。MS(ESI、m/z):440.3[M+H]。化合物115:H NMR(DMSO-d、400MHz)δ8.82(d、J=6.8Hz、1H)、7.62(s、1H)、7.25(d、J=12.8Hz、1H)、6.96(d、J=12.8Hz、1H)、6.86(s、1H)、6.32-6.25(m、1H)、6.07-6.03(m、1H)、5.65-5.62(m、1H)、4.36-4.29(m、1H)、3.86(s、3H)、3.80(s、3H)、3.77(s、3H)、3.63(s、3H)、2.63-2.60(m、1H)、2.28-2.13(m、3H)。MS(ESI、m/z):440.2[M+H]
【0234】
実施例50:(S)-7-アセトアミド-4-クロロ-1,2,3-トリメトキシ-9-オキシ-5,6,7,9-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-10-メチルホルムエート(116)の合成
【化67】

【0235】
化合物116を合成する実験操作は、実施例2の工程Aを参照し、ただし、実施例2の工程Aのコルヒチンの代わりに、化合物34を用いた。H NMR(DMSO-d、400MHz)δ8.65(d、J=7.2Hz、1H)、7.66(d、J=9.2Hz、1H)、7.13(d、J=9.2Hz、1H)、7.07(s、1H)、4.18-4.15(m、1H)、3.91(s、3H)、3.88(s、3H)、3.79(s、3H)、3.58(s、3H)、3.16-3.11(m、1H)、2.19-2.17(m、1H)、1.96-1.93(m、1H)、1.85-1.80(m、4H)。MS(ESI、m/z):462.3[M+H]
【0236】
実施例51:(S)-N-{1,2,3-トリメトキシ-9-オキシ-10-(2-オキサゾリダン-3-イル]-5,6,7,9-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-7-イル)アセトアミド(118)の合成
【化68】

【0237】
工程A:コルヒチン(3.0g、7.51mmol)、エタノールアミン(56.9g、932mmol)とメタノール(30mL)を含む混合物を30℃で5時間撹拌した。水(20mL)を入れ、酢酸エチル(50mL×3)で抽出した。有機相を合併して飽和食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下で蒸発させ、生成物をカラムクロマトグラフィーで精製し(200~300メッシュシリカゲル、酢酸エチル:メタノール=9:1で溶出)、(S)-N-{10-[(2-ヒドロキシルエチル)アミノ]-1,2,3-トリメトキシ-9-オキシ-5,6,7,9-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-7-イル}アセトアミド(117)(2.70g)を得た。収率は83.9%であった。H NMR(400MHz、DMSO)δ8.64(d、J=7.6Hz、1H)、7.61-7.58(m、1H)、7.20(d、J=11.2Hz、1H)、7.11(s、1H)、6.75-6.69(m、2H)、5.00-4.97(m、1H)、4.41-4.34(m、1H)、3.83(s、3H)、3.78(s、3H)、3.69-3.65(m、2H)、3.48(s、3H)、3.43-3.41(m、2H)、2.57-2.55(m、1H)、2.22-2.14(m、1H)、2.07-1.98(m、1H)、1.89-1.82(m、4H)。MS(ESI、m/z):429.1[M+H]
【0238】
工程B:氷水浴にて、化合物117(1.0g、2.33mmol)とトリエチルアミン(708mg、7.0mmol)をフタロニトリル(370mg、1.25mmol)のジクロロメタン(60mL)溶液に入れた。入れた後、得た混合物を室温で30分間撹拌した。水(100mL)を入れ、ジクロロメタン(50mL×2)で抽出した。有機相を合併して飽和食塩水(30mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下で蒸発させ、生成物を製造HPLCで精製し、(S)-N-{1,2,3-トリメトキシ-9-オキシ-10-(2-オキサゾリダン-3-イル]-5,6,7,9-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-7-イル)アセトアミド(118)を得た。H NMR(400MHz、DMSO)δ8.60(d、J=7.6Hz、1H)、7.69(d、J=10.4Hz、1H)、7.17(s、1H)、7.13(d、J=10.4Hz、1H)、6.80(s、1H)、4.47-4.43(m、2H)、4.36-4.29(m、1H)、4.10-4.04(m、1H)、3.94-3.90(m、1H)、3.85(s、3H)、3.80(s、3H)、3.57(s、3H)、2.67-2.61(m、1H)、2.31-2.22(m、1H)、2.08-2.00(m、1H)、1.86-1.80(m、4H)。MS(ESI、m/z):455.4[M+H]
【0239】
実施例52:(S)-N-{1,2,3-トリメトキシ-10-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-9-オキシ-5,6,7,9-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-7-イル}アセトアミド(119)の合成
【化69】

【0240】
化合物32(300mg、0.743mmol)、1-メチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボラン-2-イル)-1H-ピラゾール(232mg、1.11mmol)、炭酸カリウム(308mg、2.23mmol)、水(3mL)とジオキサン(6mL)を含む混合物に[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィン)フェロセン]ジクロリドパラジウム(54mg、0.0743mmol)を入れた後、得た混合物を窒素にて80℃で4時間撹拌した。水(20mL)を入れ、酢酸エチル(30mL×3)で抽出した。有機相を合併して飽和食塩水(20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下で蒸発させ、生成物を製造HPLCで精製し、(S)-N-{1,2,3-トリメトキシ-10-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-9-オキシ-5,6,7,9-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-7-イル}アセトアミド(119)を得た。H NMR(DMSO-d6、400MHz)δ8.60-8.57(m、2H)、8.11(s、1H)、7.92(d、J=10.4Hz、1H)、7.16-7.13(m、2H)、6.79(s、1H)、4.36-4.29(m、1H)、3.90(s、3H)、3.84(s、3H)、3.79(s、3H)、3.56(s、3H)、2.64-2.59(m、1H)、2.30-2.25(m、1H)、2.05-2.01(m、1H)、1.88-1.84(m、4H)。MS(ESI、m/z):450.2[M+H]
【0241】
実施例53:(S)-7-アセトアミド-1,2,3-トリメトキシ-9-オキシ-N-(ピリジン-3-イル)-5,6,7,9-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-10-ホルムアミド(120)の合成
【化70】

【0242】
化合物46と3-アミノピリジンを原料として、化合物120を合成する実験操作は、実施例20の工程Bを参照した。H NMR(DMSO-d、400MHz)δ11.36(s、1H)、8.84(d、J=2.0Hz、1H)、8.68(d、J=7.2Hz、1H)、8.33(dd、J=1.2、4.4Hz、1H)、8.19-8.16(m、1H)、8.08(d、J=10.0Hz、1H)、7.43-7.40(m、1H)、7.33-7.30(m、2H)、6.83(s、1H)、4.36-4.30(m、1H)、3.86(s、3H)、3.81(s、3H)、3.61(s、3H)、2.70-2.65(m、1H)、2.29-2.24(m、1H)、2.09-2.03(m、1H)、1.90-1.82(m、4H)。MS(ESI、m/z):490.3[M+H]
【0243】
実施例54:(S)-7-アセトアミド-2-ヒドロキシ-1,3-ジメトキシ-N-メチル-9-オキシ-5,6,7,9-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-10-ホルムアミド(121)および(S)-7-アセトアミド-1,3-ジメトキシ-2-トリデュテリオメトキシ-N-メチル-9-オキシ-5,6,7,9-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-10-ホルムアミド(122)の合成
【化71】

【0244】
工程A:化合物48(200mg、0.469mmol)と硫酸(2mL)を含む混合物を45℃で7時間撹拌した。イソプロパノール(5mL)を入れ、そして、この混合物を氷水(10mL)に入れた。ジクロロメタン(20mL×3)で抽出した。合併した有機相を飽和炭酸水素ナトリウム溶液(20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下で蒸発させ、生成物を製造HPLCで精製し、(S)-7-アセトアミド-2-ヒドロキシ-1,3-ジメトキシ-N-メチル-9-オキシ-5,6,7,9-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-10-ホルムアミド(121)(50.8mg)を得た。収率は26.2%であった。H NMR(DMSO-d、400MHz)δ9.29(q、J=4.4Hz、1H)、8.65(d、J=7.6Hz、1H)、8.21(d、J=10.0Hz、1H)、7.30(d、J=10.0Hz、1H)、7.23(s、1H)、6.70(s、1H)、4.35-4.28(m、1H)、3.82(s、3H)、3.50(s、3H)、2.81(d、J=4.8Hz、3H)、2.59-2.55(m、1H)、2.20-2.19(m、1H)、2.02-1.99(m、1H)、1.84-1.79(m、4H)。MS(ESI、m/z):413.3[M+H]
【0245】
工程B:化合物121(100mg、0.242mmol)、重水素置換ヨードメタン(1.40g、9.65mmol)、炭酸カリウム(101mg、0.731mmol)とプロピルケトン(3mL)を含む混合物を60℃で1時間撹拌した。水(10mL)を入れ、ジクロロメタン(10mL×3)で抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下で蒸発させ、生成物を製造HPLCで精製し、(S)-7-アセトアミド-1,3-ジメトキシ-2-トリデュテリオメトキシ-N-メチル-9-オキシ-5,6,7,9-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-10-ホルムアミド(122)を得た。H NMR(DMSO-d、400MHz)δ9.25(q、J=4.4Hz、1H)、8.63(d、J=7.2Hz、1H)、8.19(d、J=10.0Hz、1H)、7.29(d、J=10.0Hz、1H)、7.23(s、1H)、6.81(s、1H)、4.33-4.27(m、1H)、3.85(s、3H)、3.58(s、3H)、2.81(d、J=4.8Hz、3H)、2.66-2.62(m、1H)、2.26-2.24(m、1H)、2.05-2.02(m、1H)、1.86-1.82(m、4H)。MS(ESI、m/z):430.4[M+H]
【0246】
実施例55:(S)-7-アセトアミド-2,3-ジヒドロキシ-1-メトキシ-N-メチル-9-オキシ-5,6,7,9-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-10-ホルムアミド(123)および(S)-7-アセトアミド-1-メトキシ-2,3-ジ(トリデュテリオメトキシ)-N-メチル-9-オキシ-5,6,7,9-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-10-ホルムアミド(124)の合成
【化72】

【0247】
工程A:氷水浴にて、1Mのボロントリブロミドジクロロメタン溶液(16.8mL)を化合物48(1.20g、2.81mmol)のジクロロメタン(138mL)溶液に滴下した。滴下後、得た混合物を10℃で4時間撹拌した。メタノール(10mL)をバッチごとに入れて、焼入れ反応した。溶媒を減圧下で蒸発させ、生成物を製造HPLCで精製し、(S)-7-アセトアミド-2,3-ジヒドロキシ-1-メトキシ-N-メチル-9-オキシ-5,6,7,9-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-10-ホルムアミド(123)(300mg)を得た。収率は26.8%であった。H NMR(DMSO-d、400MHz)δ9.32(q、J=4.4Hz、1H)、8.62(d、J=7.2Hz、1H)、8.22(d、J=10.0Hz、1H)、7.30(d、J=10.0Hz、1H)、7.23(s、1H)、6.47(s、1H)、4.36-4.30(m、1H)、3.49(s、3H)、2.81(d、J=4.8Hz、3H)、2.46-2.43(m、1H)、2.16-2.12(m、1H)、2.02-1.99(m、1H)、1.85-1.77(m、4H)。MS(ESI、m/z):399.0[M+H]
【0248】
工程Bの実験操作は、実施例54の工程Bを参照し、(S)-7-アセトアミド-1-メトキシ-2,3-ジ(トリデュテリオメトキシ)-N-メチル-9-オキシ-5,6,7,9-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-10-ホルムアミド(124)を得た。H NMR(DMSO-d、400MHz)δ9.25(q、J=4.4Hz、1H)、8.63(d、J=7.6Hz、1H)、8.19(d、J=10.0Hz、1H)、7.29(d、J=10.0Hz、1H)、7.23(s、1H)、6.80(s、1H)、4.33-4.27(m、1H)、3.58(s、3H)、2.81(d、J=4.8Hz、3H)、2.66-2.62(m、1H)、2.26-2.24(m、1H)、2.05-2.02(m、1H)、1.87-1.82(m、4H)。MS(ESI、m/z):433.2[M+H]
【0249】
実施例56:(S)-6-アセトアミド-13-メトキシ-N-メチル-4-オキシ-4,6,7,8-テトラヒドロヘプタレン[1’,2’:4,5]ベンゾ[1,2-d][1,3]ジオキサン-3-ホルムアミド(125)の合成
【化73】

【0250】
化合物123(150mg、0.377mmol)、クロロブロモメタン(341mg、2.64mmol)、炭酸カリウム(416mg、3.01mmol)とN-メチルピロリドン(3mL)を含む混合物を70℃で1時間撹拌した。室温までに冷却し、水(5mL)を入れ、ジクロロメタン(10mL×3)で抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下で蒸発させ、生成物を製造HPLCで精製し、(S)-6-アセトアミド-13-メトキシ-N-メチル-4-オキシ-4,6,7,8-テトラヒドロヘプタレン[1’,2’:4,5]ベンゾ[1,2-d][1,3]ジオキサン-3-ホルムアミド(125)(69mg)を得た。収率は44.6%であった。H NMR(DMSO-d、400MHz)δ9.28(q、J=4.4Hz、1H)、8.60(d、J=7.6Hz、1H)、8.22(d、J=10.0Hz、1H)、7.29(d、J=10.0Hz、1H)、7.23(s、1H)、6.69(s、1H)、6.09(dd、J=0.8、6.8Hz、2H)、4.35-4.29(m、1H)、3.82(s、3H)、2.82(d、J=4.8Hz、3H)、2.62-2.57(m、1H)、2.24-2.16(m、1H)、2.06-1.96(m、1H)、1.89-1.75(m、4H)。MS(ESI、m/z):411.4[M+H]
【0251】
実施例57:(S)-6-アセトアミド-N-エチル-13-メトキシ-4-オキシ-4,6,7,8-テトラヒドロヘプタレン[1’,2’:4,5]ベンゾ[1,2-d][1,3]ジオキサン-3-ホルムアミド(126)および(S)-6-アセトアミド-13-メトキシ-4-オキシ-N-フェニル-4,6,7,8-テトラヒドロヘプタレン[1’,2’:4,5]ベンゾ[1,2-d][1,3]ジオキサン-3-ホルムアミド(127)の合成
【化74】

【0252】
化合物55(または58)を原料として、化合物126(または127)を合成する実験操作は順に、実施例55の工程Aと実施例56を参照した。化合物126:H NMR(DMSO-d、400MHz)δ9.37(t、J=5.6Hz、1H)、8.61(d、J=7.2Hz、1H)、8.20(d、J=10.0Hz、1H)、7.28(d、J=10.0Hz、1H)、7.22(s、1H)、6.92(s、1H)、6.10(d、J=5.6Hz、2H)、4.34-4.28(m、1H)、3.81(s、3H)、3.32-3.27(m、2H)、2.62-2.57(m、1H)、2.24-2.15(m、1H)、2.06-1.98(m、1H)、1.86-1.75(m、4H)、1.12(t、J=7.2Hz、3H)。MS(ESI、m/z):425.4[M+H]。化合物127:H NMR(DMSO-d、400MHz)δ11.34(s、1H)、8.64(d、J=7.6Hz、1H)、8.13(d、J=10.0Hz、1H)、7.70(d、J=7.6Hz、2H)、7.39-7.29(m、4H)、7.14-7.11(m、1H)、6.71(s、1H)、6.10(d、J=5.2Hz、2H)、4.37-4.31(m、1H)、3.83(s、3H)、2.64-2.59(m、1H)、2.27-2.18(m、1H)、2.08-2.00(m、1H)、1.88-1.78(m、4H)。MS(ESI、m/z):473.4[M+H]
【0253】
実施例58:(S)-7-アセトアミド-1,2-ジヒドロキシ-3-メトキシ-N-メチル-9-オキシ-5,6,7,9-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-10-ホルムアミド(128)および(S)-8-アセトアミド-4-メトキシ-N-メチル-10-オキシ-6,7,8,10-テトラヒドロヘプタレン[1’,2’:3,4]ベンゾ[1,2-d][1,3]ジオキサン-11-ホルムアミド(129)の合成
【化75】

【0254】
工程A:化合物48(800mg、1.88mmol)と硫酸(8mL)を含む混合物を60℃で0.5時間撹拌し、そして、75℃までに昇温し、継続して1.5時間撹拌した。(S)-7-アセトアミド-1,2-ジヒドロキシ-3-メトキシ-N-メチル-9-オキシ-5,6,7,9-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-10-ホルムアミド(126)を得た。室温までに冷却し、反応混合物をバッチごとに氷水(20mL)に入れ、そして、20%水酸化ナトリウム溶液でpH値を5~6にした。ジクロロメタン/メタノール混合溶剤(20mL×3)で抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下で蒸発させ、生成物を製造HPLCで精製し、(S)-7-アセトアミド-1,2-ジヒドロキシ-3-メトキシ-N-メチル-9-オキシ-5,6,7,9-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-10-ホルムアミド(128)(370mg)を得た。収率は49.4%であった。MS(ESI、m/z):399.1[M+H]
【0255】
工程Bの実験操作は実施例56を参照し、(S)-8-アセトアミド-4-メトキシ-N-メチル-10-オキシ-6,7,8,10-テトラヒドロヘプタレン[1’,2’:3,4]ベンゾ[1,2-d][1,3]ジオキサン-11-ホルムアミド(129)を得た。H NMR(DMSO-d、400MHz)δ9.16(q、J=4.8Hz、1H)、8.60(d、J=7.6Hz、1H)、8.17(d、J=9.6Hz、1H)、7.50(d、J=9.6Hz、1H)、7.22(s、1H)、6.67(s、1H)、6.14(s、1H)、6.08(s、1H)、4.40-4.34(m、1H)、3.88(s、3H)、2.81(d、J=4.8Hz、3H)、2.70-2.63(m、1H)、2.31-2.26(m、1H)、2.11-2.08(m、1H)、1.92-1.85(m、4H)。MS(ESI、m/z):411.4[M+H]
【0256】
実施例59:(S)-7-アセトアミド-1-ヒドロキシ-2,3-ジメトキシ-N-メチル-9-オキシ-5,6,7,9-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-10-ホルムアミド(131)および(S)-7-アセトアミド-2,3-ジメトキシ-1-トリデュテリオメトキシ-N-メチル-9-オキシ-5,6,7,9-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-10-ホルムアミド(132)の合成
【化76】

【0257】
工程A:氷水浴にて、四塩化スズ(11.2g、42.8mmol)を化合物48(500mg、1.17mmol)と酢酸クロリド(3.30g、42.0mmol)のジクロロメタン(5mL)溶液に滴下した。滴下後、得た混合物を30℃で12時間撹拌した。水(20mL)を入れ、ジクロロメタン(30mL×3)で抽出し、有機相を合併して飽和食塩水(30mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下で蒸発させ、酢酸{(S)-7-アセトアミド-2,3-ジメトキシ-10-メチルアミノホルミル-9-オキシ-5,6,7,9-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-1-イル}エステル(130)粗生成物(900mg)を得た。この化合物は精製せずに次の工程に直接反応させた。
【0258】
工程B:化合物130の粗生成物(900mg)と4Mの塩酸(10mL)を含む混合物を25℃で12時間撹拌した。水(30mL)を入れ、ジクロロメタン(50mL×3)で抽出し、有機相を合併して飽和食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下で蒸発させ、生成物を製造HPLCで精製し、(S)-7-アセトアミド-1-ヒドロキシ-2,3-ジメトキシ-N-メチル-9-オキシ-5,6,7,9-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-10-ホルムアミド(131)(220mg)を得た。工程AとBの反応総収率は45.6%であった。MS(ESI、m/z):413.2[M+H]
【0259】
工程Cの実験操作は実施例54の工程Bを参照し、(S)-7-アセトアミド-2,3-ジメトキシ-1-トリデュテリオメトキシ-N-メチル-9-オキシ-5,6,7,9-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-10-ホルムアミド(132)を得た。H NMR(DMSO-d、400MHz)δ9.25(q、J=4.8Hz、1H)、8.64(d、J=7.2Hz、1H)、8.19(d、J=10.0Hz、1H)、7.29(d、J=10.0Hz、1H)、7.22(s、1H)、6.80(s、1H)、4.31-4.28(m、1H)、3.84(s、3H)、3.79(s、3H)、2.80(d、J=4.8Hz、3H)、2.66-2.62(m、1H)、2.29-2.20(m、1H)、2.08-2.00(m、1H)、1.84-1.79(m、4H)。MS(ESI、m/z):430.4[M+H]
【0260】
実施例60:(S)-7-アセトアミド-2-ジフルオロメトキシ-1,3-ジメトキシ-N-メチル-9-オキシ-5,6,7,9-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-10-ホルムアミド(133)の合成
【化77】

【0261】
化合物48(200mg、0.485mmol)、ジフルオロクロロ酢酸ナトリウム(74mg、0.485mmol)、炭酸セシウム(316mg、0.970mmol)とDMF(2mL)を含む混合物を70℃で2時間撹拌した。室温までに冷却し、水(15mL)を入れ、ジクロロメタン(30mL×3)で抽出し、有機相を合併して飽和食塩水(15mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下で蒸発させ、生成物を製造HPLCで精製し、(S)-7-アセトアミド-2-ジフルオロメトキシ-1,3-ジメトキシ-N-メチル-9-オキシ-5,6,7,9-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-10-ホルムアミド(133)を得た。H NMR(DMSO-d、400MHz)δ9.19(q、J=4.4Hz、1H)、8.68(d、J=7.2Hz、1H)、8.16(d、J=10.0Hz、1H)、7.32(d、J=10.0Hz、1H)、7.23(s、1H)、7.18(s、0.25H)、7.00(d、J=2.8Hz、0.5H)、6.96(s、1H)、6.81(s、0.25H)、4.34-4.28(m、1H)、3.88(s、3H)、3.54(s、3H)、2.81(d、J=4.8Hz、3H)、2.74-2.69(m、1H)、2.34-2.26(m、1H)、2.10-2.01(m、1H)、1.90-1.83(m、4H)。MS(ESI、m/z):463.3[M+H]
【0262】
実施例61:(S)-7-アセトアミド-2-ヒドロキシ-1-メトキシ-3-トリデュテリオメトキシ-N-メチル-9-オキシ-5,6,7,9-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-10-ホルムアミド(134)および(S)-7-アセトアミド-3-ヒドロキシ-1-メトキシ-2-トリデュテリオメトキシ-N-メチル-9-オキシ-5,6,7,9-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-10-ホルムアミド(135)、並びに(S)-7-アセトアミド-1,2-ジメトキシ-3-トリデュテリオメトキシ-N-メチル-9-オキシ-5,6,7,9-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-10-ホルムアミド(136)および(S)-7-アセトアミド-3-ジフルオロメトキシ-1-メトキシ-2-トリデュテリオメトキシ-N-メチル-9-オキシ-5,6,7,9-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-10-ホルムアミド(137)の合成
【化78】

【0263】
工程A:化合物123(500mg、1.25mmol)のDMF(5mL)溶液に炭酸カリウム(520mg、3.76mmol)と重水素置換ヨードメタン(200mg、1.38mmol)を入れた後、得た混合物を50℃で0.5時間撹拌した。水(20mL)を入れ、酢酸エチル(20mL×3)で抽出した。合併した有機相を順に水(10mL×2)と飽和食塩水(10mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下で蒸発させ、生成物を製造HPLCとSFCで分離させ、(S)-7-アセトアミド-2-ヒドロキシ-1-メトキシ-3-トリデュテリオメトキシ-N-メチル-9-オキシ-5,6,7,9-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-10-ホルムアミド(134)および(S)-7-アセトアミド-3-ヒドロキシ-1-メトキシ-2-トリデュテリオメトキシ-N-メチル-9-オキシ-5,6,7,9-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-10-ホルムアミド(135)を得た。化合物134:H NMR(DMSO-d、400MHz)δ9.28(q、J=4.4Hz、1H)、8.79(s、1H)、8.63(d、J=7.6Hz、1H)、8.20(d、J=10.0Hz、1H)、7.30(d、J=10.0Hz、1H)、7.23(s、1H)、6.70(s、1H)、4.39-4.26(m、1H)、3.50(s、3H)、2.81(d、J=4.8Hz、3H)、2.60-2.55(m、1H)、2.22-2.20(m、1H)、2.03-1.99(m、1H)、1.84-1.77(m、4H)。MS(ESI、m/z):416.4[M+H]。化合物135:H NMR(DMSO-d、400MHz)δ9.77(s、1H)、9.28(q、J=4.4Hz、1H)、8.62(d、J=7.6Hz、1H)、8.20(d、J=10.0Hz、1H)、7.29(d、J=10.0Hz、1H)、7.22(s、1H)、6.58(s、1H)、4.34-4.28(m、1H)、3.57(s、3H)、2.81(d、J=4.8Hz、3H)、2.60-2.55(m、1H)、2.19-2.17(m、1H)、2.02-1.99(m、1H)、1.84-1.75(m、4H)。MS(ESI、m/z):416.4[M+H]
【0264】
工程Bの実験操作は、実施例54の工程Bを参照し、ただし、実施例54の工程Bの重水素置換ヨードメタンの代わりに、ヨードメタンを用い、(S)-7-アセトアミド-1,2-ジメトキシ-3-トリデュテリオメトキシ-N-メチル-9-オキシ-5,6,7,9-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-10-ホルムアミド(136)を得た。H NMR(DMSO-d、400MHz)δ9.25(q、J=4.4Hz、1H)、8.64(d、J=7.6Hz、1H)、8.20(d、J=9.6Hz、1H)、7.29(d、J=9.6Hz、1H)、7.23(s、1H)、6.80(s、1H)、4.33-4.27(m、1H)、3.79(s、3H)、3.58(s、3H)、2.81(d、J=4.8Hz、3H)、2.66-2.62(m、1H)、2.26-2.24(m、1H)、2.05-2.02(m、1H)、1.87-1.82(m、4H)。MS(ESI、m/z):430.4[M+H]
【0265】
工程Cの実験操作は、実施例60を参照し、(S)-7-アセトアミド-3-ジフルオロメトキシ-1-メトキシ-2-トリデュテリオメトキシ-N-メチル-9-オキシ-5,6,7,9-テトラヒドロベンゾ[a]ヘプタレン-10-ホルムアミド(137)を得た。H NMR(DMSO-d、400MHz)δ9.17(q、J=4.4Hz、1H)、8.66(d、J=7.2Hz、1H)、8.16(d、J=10.0Hz、1H)、7.41(s、0.25H)、7.31(d、J=10.0Hz、1H)、7.22-7.21(m、1.5H)、7.04(s、0.25H)、6.94(s、1H)、4.30-4.24(m、1H)、3.59(s、3H)、2.81(d、J=4.8Hz、3H)、2.70-2.65(m、1H)、2.27-2.23(m、1H)、2.03-2.00(m、1H)、1.87-1.82(m、4H)。MS(ESI、m/z):466.0[M+H]
【0266】
実施例62:化合物のラット痛風性関節炎に対する薬理学的実験A
【0267】
実験材料
(1)受試薬物
化合物2、17、26および27は、使用前に、0.5%CMC-Naで研磨され、経口投与のために、対応する濃度(0.06mg/mL)懸濁液に調製され、投与容積が10mL/kgであった。コルヒチンは、薩恩化学技術(上海)有限公司から購入し、ロット番号が49ETRRASであり、使用前に0.5%CMC-Naで研磨され、経口投与のために、対応する濃度(0.06mg/mL)懸濁液に調製され、投与容積が10mL/kgであった。
【0268】
(2)実験動物
Sprague Dawley(SD)ラットは、SPF級であり、雄であり、体重が180~240gであり、浙江維通利華実験動物技術有限公司から購入し、許可証番号がSCXK(浙)2019-0001であり、動物合格証番号が20210119Aazz0619000545(浙江)であった。
【0269】
実験方法
組分け方法
SDラットは70匹であり、雄であり、体重が180~240gであり、ランダムに7組に分け、各組に10匹があり、それぞれは、空白対照組(0.5%CMC-Na)、モデル組(0.5%CMC-Na)、陽性対照コルヒチン組、化合物2組、化合物17組、化合物26組および化合物27組であり、投与量はいずれも0.6mg/kgであった。各組受試物は、対応する濃度の懸濁液に調製され、投与体積がいずれも10mL/kgであった。
【0270】
モデル構築と投与スキーム
関節腔に尿酸塩結晶(各ラット左足首関節腔に40mg/mL)を注射する方法で結晶性関節炎モデルを作成した。経口投与により、異なる用量の試験薬をそれぞれ投与した。投与開始日を試験の1日目と定義し、1日に1回投与し、連続して10日投与した(モールディング前に7日間事前に投与し、8日目にモールディングし、継続して3日間投与した)。試験は10日目に終了した。
【0271】
(3)検査指標
足爪体積
組分け投与前、尿酸塩注射前、注射後2、4、8、10、24、48hに足爪体積を測定すること。
歩き方評価
足爪体積測定の同時に、モールディング関節の跛行程度を観察して評価すること。
痛み評価
足爪体積測定の同時に、屈伸関節痛み試験評価法で痛み程度評価を行うこと。
【0272】
(4)データ処理と統計方法
試験で取得したデータをIBM SPSS Statistics 22.0でデータ統計分析を行った。計量資料全体を平均±S.E.Msで表示させ、データをSPSS 22.0統計ソフトウェアで分析させ、パラメータに対して分散均一性検定を行った。
【0273】
実験結果
足爪体積
各組ラットの足爪体積データは表1に表される。モールディング後の各時間点、モデル組のラット足爪体積は正常対照組(P<0.001)より明らかに大きかった。コルヒチン組は、モールディング後2h、4h、8h、10h、48hのラット足爪体積がモデル組(P<0.01)より明らかに小さかった。各受試化合物組はモールディング後の異なる時間点でラットの足爪体積を低減させることができ、化合物2と26はモールディング後2h、4h、48hの足爪体積を明らかに低減させることができ、化合物17はモールディング後2h、8h、24h、48hの足爪体積を明らかに低減させることができ、化合物27はモールディング後2h、4h、8h、10h、48hの足爪体積を明らかに低減させることができた。
【0274】
【表1】

【0275】
歩き方評価
各組ラット歩き方評価は表2に表される。モールディング後の各時間点に、モデル組のラット歩き方評価は正常対照組(P<0.001)より明らかに高かった。コルヒチン組はモールディング後2h、24h、48hにラット歩き方(P<0.05またはP<0.01)を改善した。各受試化合物組はモールディング後の異なる時間点にラット歩き方を改善でき、化合物2はモールディング後2h、8h、24h、48hの歩き方を明らかに改善でき、化合物17と26はモールディング後2h、8h、24hの歩き方を明らかに改善でき、化合物27はモールディング後2h、24h、48hの歩き方(P<0.05またはP<0.01)を明らかに改善できた。
【0276】
【表2】

【0277】
(3)痛み評価
各組ラット痛み評価は表3に表される。モールディング後の各時間点に、モデル組のラット痛み評価は正常対照組(P<0.001)より明らかに高かった。コルヒチン組はモールディング後2h、8h、24h、48hにラット痛み(P<0.05またはP<0.01)を改善した。各受試化合物組はモールディング後の異なる時間点にラット痛みを改善でき、化合物2はモールディング後2h、4h、8h、10h、24h、48hの痛みを明らかに改善でき、化合物17はモールディング後2h、8h、24hの歩き方を明らかに改善でき、化合物26はモールディング後2hの歩き方を明らかに改善でき、化合物27はモールディング後2h、8h、10h、24h、48hの歩き方(P<0.05またはP<0.01)を明らかに改善できた。
【0278】
【表3】

【0279】
実施例63:化合物のラット痛風性関節炎に対する薬理学的実験B
【0280】
実験材料
受試薬物
化合物12、16、19、30、34、36、38、40、44、48、49、52、58、69、83、98、102、119、121および122は、使用前に、0.5%CMC-Naで研磨され、経口投与のために、対応する濃度(0.12mg/mL)懸濁液に調製され、投与容積が0.5mL/100gであった。コルヒチンは、MCE公司から購入し、ロット番号が41632であり、使用前に0.5%CMC-Naで研磨され、経口投与のために、対応する濃度(0.12及び0.24mg/mL)懸濁液に調製され、投与容積が0.5mL/100gであった。
【0281】
実験動物
Sprague Dawley(SD)ラットは、SPF級であり、雄であり、体重が180~220gであり、斯■克実験動物有限責任公司から購入し、生産許可証番号がSCXK(■)2017-0005であり、品質合格証番号が20170005054931であった。
【0282】
(3)実験試薬
尿酸ナトリウムは、Sigmaから購入し、10%ツイーン-80を含む生理食塩水で濃度25mg/mL懸濁液に調製された。
【0283】
実験方法
組分け方法
SDラットは240匹の雄性を用い、一週間適応した後、体重が180~220gであった。ランダムに24組に分け、各組に10匹があり、それぞれは、空白対照組(0.5%CMC-Na)、モデル組(0.5%CMC-Na)、陽性対照コルヒチン低用量組(0.6mg/kg)、陽性対照コルヒチン高用量組(1.2mg/kg)、各化合物組であり、化合物組の投与量はいずれも0.6mg/kgであった。各組受試物は、対応する濃度懸濁液に調製され、投与体積がいずれも10mL/kgであった。
【0284】
モデル構築と投与スキーム
250mg尿酸ナトリウムを取り、生理食塩水9mLを入れ、ツイーン-80溶液1mLをさらに入れ、加熱して撹拌し、10mL尿酸ナトリウム溶液に調製した。ラットを固定し、0.2mL尿酸ナトリウム溶液をそれぞれ右側足首関節及び膝関節腔内に注入し、ラット痛風性関節炎モデルを構築した。
【0285】
陽性医薬と受試化合物は、モールディング前に7日予め投与し、1日に1回投与し、8日目にモールディングし、モールディング後に、継続して3日経口投与した。
【0286】
検査指標
歩き方評価
改良したCoderreなどが紹介した歩き方分級標準で評価を行った。モールディング前およびモールディング後2h、4h、8h、10h、24h、48hに各ラットの歩き方を観察し、分級評価を行った。歩き方分級標準は以下の通りである。0分:正常歩き;1分:軽度の跛行、受試対象の下肢がわずかに曲がっている;2分:中度の跛行、受試対象の下肢がちょっと地面に触れる;3分:重度の跛行、受試対象の下肢が地面から離れ、三足で歩く。各組平均値を算出し、モデル組と組間比較した。
【0287】
足首関節腫れ率
モールディング前およびモールディング後2h、4h、8h、10h、24h、48hにソフトメジャーで右側足首関節周径または測定脚足首体積変化(体積法)を測定し、足首関節腫れ度及び腫れ率を算出した:
腫れ度(mm)=測定周径(mm)-基礎周径(mm)
腫れ率(%)=腫れ度(mm)/基礎周径(mm)×100%
【0288】
データ処理と統計方法
各試験計量データはいずれも平均数で示され、組間比較はANOVA-Dunnett Tにより有意差を検定して考察し、P<0.05を有意差指標とする。
【0289】
実験結果
歩き方評価
各組ラットの歩き方評価は表4に表される。対照組と比較し、モデル組のモールディング後8h、10hに歩き方評価が顕著に上がり(P<0.05)、しかしながら、モールディング後24hに歩き方が回復し始めた。モールディング後4h、8h、10h、24hに、モデル組と比較し、コルヒチン低用量組と高用量組がラット歩き方(P<0.05)を明らかに改善でき、化合物12、16、19、30、34、36、38、40、44、48、49、52、58、69、83、98組の異なる時間点の歩き方はいずれも明らかに改善した(P<0.05またはP<0.01)。
【0290】
【表4】

【0291】
足首関節腫れ率
各組ラット足首関節腫れ率は表5に表される。対照組と比較し、モデル組のモールディング後各時間点の足首関節腫れ率がいずれも顕著に上がった(P<0.01)。同一時間点のモデル組と比較し、コルヒチン低用量組と高用量組はモールディング後のラットの足首関節腫れ率(P<0.01)を顕著に低下させた。各受試化合物はいずれもモールディング後の異なる時間点のラットの足首関節腫れ率(P<0.05またはP<0.01)を顕著に低下させた。
【0292】
【表5】

【0293】
実施例64:化合物の炎症因子レベルに対する薬理学的実験A
【0294】
実験材料
受試薬物
化合物14、17と26は、使用前に、0.5%CMC-Naで研磨され、経口投与のために、対応する濃度(0.06mg/mL)懸濁液に調製され、投与容積が10mL/kgであった。コルヒチンは、薩恩化学技術(上海)有限公司から購入し、ロット番号が49ETRRASであり、使用前に、0.5%CMC-Naで研磨され、経口投与のために、対応する濃度(0.06mg/mL)懸濁液に調製され、投与容積が10mL/kgであった。
【0295】
実験動物
Sprague Dawley(SD)ラットは、SPF級の雄であり、体重が180~240gであり、浙江維通利華実験動物技術有限公司から購入し、許可証番号がSCXK(浙)2019-0001であり、動物合格証番号が20210119Aazz0619000545(浙江)であった。
【0296】
実験方法
組分け方法
SDラットは60匹であり、雄であり、体重が180~240gであり、ランダムに6組に分け、各組に10匹があり、それぞれは、空白対照組(0.5%CMC-Na)、モデル組(0.5%CMC-Na)、陽性対照コルヒチン組、化合物14組、化合物17組および化合物26組であり、投与量がいずれも0.6mg/kgであった。各組受試物は、対応する濃度懸濁液に調製され、投与体積がいずれも10mL/kgであった。
【0297】
モデル構築と投与スキーム
関節腔に尿酸塩結晶(各ラット左足首関節腔に40mg/mL)を注射する方法で結晶性関節炎モデルを作成した。経口投与により、異なる用量の試験薬をそれぞれ投与した。投与開始日を試験の1日目と定義し、1日に1回投与し、連続して10日投与した(モールディング前に7日間事前に投与し、8日目にモールディングし、継続して3日間投与した)。試験は10日目に終了した。
【0298】
検査指標
炎症因子
試験終点時(10日目)に動物を解剖し、モールディング箇所の足首関節腔滑膜浸出液を取り、IL-6とTNF-αレベルを測定した。
【0299】
データ処理と統計方法
試験で取得したデータをIBM SPSS Statistics 22.0でデータ統計分析を行う。データをSPSS 22.0統計ソフトウェアで分析させ、パラメータに対して分散均一性検定を行った。
【0300】
実験結果
TNF-α
各組ラットの膝関節滑膜組織TNF-αの減少率結果は表6に表される。コルヒチンはモールディング後のラット膝関節滑膜組織TNF-αの含有量を低下できた。各化合物組はいずれもモールディング後のラット膝関節滑膜組織TNF-αの含有量を低下できた。
【0301】
【表6】

【0302】
IL-6
各組ラットの膝関節滑膜組織IL-6の減少率結果は表7に表される。コルヒチンはモールディング後のラット膝関節滑膜組織IL-1β含有量を低下できた。各化合物組はいずれもモールディング後のラット膝関節滑膜組織IL-6含有量を低下できた。
【0303】
【表7】

【0304】
実施例65:化合物の炎症因子レベルに対する薬理学的実験B
【0305】
実験材料
受試薬物
化合物19、34、38、44、48、49、55、58、60、61、69、81、95、97、98、99、100、108、112、119、121および122は、使用前に、0.5%CMC-Naで研磨され、経口投与のために、対応する濃度(0.12mg/mL)懸濁液に調製され、投与容積が0.5mL/100gであった。コルヒチンは、MCE公司から購入し、ロット番号が41632であり、使用前に、0.5%CMC-Naで研磨され、経口投与のために、対応する濃度(0.12及び0.24mg/mL)懸濁液に調製され、投与容積が0.5mL/100gであった。
【0306】
実験動物
Sprague Dawley(SD)ラットは、SPF級であり、雄であり、体重が180~220gであり、斯■克実験動物有限責任公司から購入し、生産許可証番号がSCXK(■)2017-0005であり、品質合格証番号が20170005054931であった。
【0307】
実験試薬
尿酸ナトリウムは、Sigmaから購入し、10%ツイーン-80を含む生理塩水で濃度25mg/mL懸濁液に調製された。IL-1β、TNF-α検査試薬キット(ELISA法)は、武漢伊■瑞特生物科技股■有限公司から購入した。IL-6検査試薬キット(ELISA法)は、杭州聯科生物技術有限公司から購入した。
【0308】
実験方法
組分け方法
SDラットは260匹の雄性を用い、一週間適応した後、体重が180~220gであった。ランダムに26組に分け、各組に10匹があり、それぞれは、空白対照組(0.5%CMC-Na)、モデル組(0.5%CMC-Na)、陽性対照コルヒチン低用量組(0.6mg/kg)、陽性対照コルヒチン高用量組(1.2mg/kg)、各化合物組であり、化合物組の投与量はいずれも0.6mg/kgであった。各組受試物は、対応する濃度懸濁液に調製され、投与体積がいずれも10mL/kgであった。
【0309】
モデル構築と投与スキーム
250mg尿酸ナトリウムを取り、生理食塩水9mLを入れ、ツイーン-80溶液1mLをさらに入れ、加熱して撹拌し、10mL尿酸ナトリウム溶液に調製した。ラットを固定し、0.2mL尿酸ナトリウム溶液をそれぞれ右側足首関節及び膝関節腔内に注入し、ラット痛風性関節炎モデルを構築した。
【0310】
陽性医薬と受試化合物は、モールディング前に7日予め投与し、1日に1回投与し、8日目にモールディングし、モールディング後に、継続して3日経口投与した。
【0311】
検査指標
炎症因子
滑膜組織IL-1β、IL-6およびTNF-α測定は、:モールディング後48hに、ラットを断頭で殺処分し、受試対象の膝関節滑膜組織を摘出し、組織ホモジェネートを製造し、ELISA試薬キットを用いて滑膜組織IL-1β、IL-6およびTNF-αの含有量を測定し、各炎症因子レベルの減少率を算出した。
【0312】
データ処理と統計方法
各試験計量データはいずれも減少率で示された。
【0313】
実験結果
TNF-α
各組ラットの膝関節滑膜組織TNF-α減少率結果は表8に表される。コルヒチン低用量組と高用量組はいずれもモールディング後のラット膝関節滑膜組織TNF-α含有量を低下できた。各化合物組はいずれもモールディング後のラット膝関節滑膜組織TNF-α含有量を低下でき、かつ、モールディング後のラット膝関節滑膜組織TNF-α含有量に対する抑制はいずれもコルヒチンより明らかに優れた。
【0314】
【表8】

【0315】
IL-1β
各組ラットの膝関節滑膜組織IL-1β減少率結果は表9に表される。コルヒチン低用量組と高用量組はモールディング後のラット膝関節滑膜組織IL-1β含有量を低下できた。各化合物組はいずれもモールディング後のラット膝関節滑膜組織IL-1β含有量を低下でき、且つ大部分化合物のモールディング後のラット膝関節滑膜組織IL-1β含有量に対する抑制はいずれもコルヒチンより明らかに優れた。
【0316】
【表9】

【0317】
IL-6
各組ラットの膝関節滑膜組織IL-6減少率結果は表10に表される。コルヒチン低用量組と高用量組はモールディング後の膝関節滑膜組織IL-6含有量を低下できた。各化合物組はいずれもモールディング後のラット膝関節滑膜組織IL-6含有量を低下でき、かつ、大部分化合物のモールディング後ラット膝関節滑膜組織IL-6含有量に対する抑制はいずれもコルヒチンより明らかに優れた。
【0318】
【表10】

【0319】
実施例66:化合物34、48、55および58のマウス単回投与による急性毒性試験
【0320】
実験材料
化合物34、48、55および58は、使用前に、0.5%CMC-Naで研磨され、経口投与のために、対応する濃度懸濁液に調製され、投与容積が0.1mL/10gであった。コルヒチンは、薩恩化学技術(上海)有限公司から購入し、ロット番号が49ETRRASであり、使用前に、0.5%CMC-Naで研磨され、経口投与のために、対応する濃度懸濁液に調製され、投与容積が0.1mL/10gであった。
【0321】
2.試験動物および飼育条件
ICRマウス、SPF級、体重18~20g、6~8週齢。南通大学から提供、実験動物生産許可証:SCXK(蘇)2016-0010、実験動物使用許可証:SYXK(蘇)2017-0035。
【0322】
実験方法と結果
ICRマウスはランダムに18組に分け、即ち、正常組、コルヒチン組(50mg/kg)、化合物34の50mg/kg用量組、化合物34の100mg/kg用量組、化合物34の400mg/kg用量組、化合物34の600mg/kg用量組、化合物48の50mg/kg用量組、化合物48の100mg/kg用量組、化合物48の400mg/kg用量組、化合物48の600mg/kg用量組、化合物55の50mg/kg用量組、化合物55の100mg/kg用量組、化合物55の400mg/kg用量組、化合物55の600mg/kg用量組、化合物58の50mg/kg用量組、化合物58の100mg/kg用量組、化合物58の400mg/kg用量組、化合物58の600mg/kg用量組であり、各組に6匹があり、雌雄が半分ずつであった。一晩絶食後、投与体積0.1mL/10gで、一回経口投与した。正常組は体重で対応体積の0.5%CMC-Na溶液を投与した。投与後、動物状態を観察し、毎日動物体重を測り、死亡数を記録し、連続して14日観察した。
【0323】
各組マウス投与量および死亡率は表11に参照した。各化合物組投与後、即時的な毒性反応は見られず、24時間後から14日までの観察期はいずれも遅延性の毒性反応は観察されなく、動物状態は良好で、体重が増加し、すべてのマウスが生存していた。化合物34、48、55および58のマウス急性毒性試験の最大耐容量はいずれも600mg/kgを超えたが、コルヒチンのマウス最大耐容量は50mg/kg未満であった。
【0324】
【表11】

【0325】
実施例67:化合物48、55、56、58、69、124、125および132のSDラット体内薬物代謝動力学実験
【0326】
実験材料
受試薬物
化合物貯蔵液の調製:それぞれ適量の固体粉末を取り、一定量のDMSOを加え、渦巻き超音波処理を行い、20mg/mLの貯蔵液を得た。
【0327】
経口投与用試験化合物の調製:それぞれ適量の化合物貯蔵液を取り、一定量のSolutol HS15溶液を加え、1分間渦巻き混合した後、一定量の生理食塩水を加え、充分に均一混合し、1mg/mLの溶液を得た。
【0328】
静脈注射用試験化合物の調製:それぞれ適量の化合物貯蔵液を取り、一定量のSolutol HS15溶液を加え、1分間渦巻き混合した後、一定量の生理食塩水を加え、充分に均一混合し、0.5mg/mLの溶液を得た。
【0329】
実験動物
SDラット、雄、SPF級、6-8週齢。JH Laboratory Animal Co.LTDから購入。許可証番号:SCXK(SH)2017-0012、合格証番号:20170012022077。
【0330】
実験方法
投与量および方式
試験動物は経口投与前に一晩絶食し、投与後4時間で食事を与え、その間に水を自由に飲むことができた。各試験化合物には2組が設定され、それぞれ静脈投与組と経口投与組であった。具体的な投与量と方式は下記表12を参照した。
【0331】
【表12】

【0332】
実験操作
それぞれ投与前と投与後の5分間(静脈投与組のみ)、15分間、30分間、1時間、2時間、4時間、6時間、8時間および24時間に、SDラットの頚部静脈から血液サンプル(150μL/サンプル)を採取し、抗凝固剤ヘパリンナトリウムを含む遠心管に入れ、4℃、2000gで5分間遠心分離して血漿を得た。LC/MS/MSを用いて血漿サンプルを分析し、血漿サンプルにおける各受試化合物の濃度を測定した。
【0333】
薬物代謝動力学分析
非コンパートメントモデル関連パラメータは、「WinNonlin」(登録商標)Professionalソフトウェアを用いて算出した。
【数1】

【0334】
実験結果
上記の方法に基づいて得られた各受試化合物のSDラット薬物代謝動力学パラメータは表13に表される。本発明の各化合物の薬物代謝動力学パラメータが良好であり、生物利用度が高く、且つコルヒチンにより優れた。
【0335】
【表13】

【0336】
以上で述べた内容は、本発明の好ましい具体的な実施形態に過ぎないが、本発明の保護範囲はこれに限られない。当業者が、本発明が開示する技術範囲に、本発明の技術的方案及びその発明の発想に基づいて同等の置換や変更を行った場合も、すべて本発明の保護範囲に含まれるものである
【手続補正書】
【提出日】2024-05-31
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
構造が式(I)または式(II)で表される、化合物、異性体またはその薬学的に許容される塩:
【化1】

式中、
、R、RまたはRはそれぞれ独立して、水素、重水素、ハロゲン、シアノ基、C1-3アルコキシ基、ヒドロキシル基、アルデヒド基、カルボキシル基、C2-6エステル基、アミド基、置換のアミド基、C1-3アルキル基、置換のC1-3アルコキシ基または置換のC1-3アルキル基であり、ただし、前記置換の置換基は、重水素、ハロゲン、ヒドロキシル基、カルボキシル基、C1-3アルキル基またはシアノ基から選ばれる1種または複数種であり、
または、R、R、RおよびR中の隣接する2つの基が結合して、-O-R17-O-基を構成し、前記R17はC1-6アルキル基であり、
、R、RまたはRはそれぞれ独立して、水素、重水素、ハロゲン、ヒドロキシル基、シアノ基、カルボキシル基、C2-6エステル基、或いは置換または非置換の(アミノ基、アミド基、C1-3アルコキシ基またはC1-3アルキル基)であり、ただし、前記置換の置換基は、重水素、ハロゲン、シアノ基、C1-3アルキル基、C1-3ハロアルキル基から選ばれる1種または複数種であり、
は、水素、C1-4アルキル基またはC1-4置換アルキル基であり、ただし、前記置換の置換基は、重水素、ヒドロキシル基、C1-2アルコキシ基またはシアノ基から選ばれる1種または複数種であり、
Xは、-C(=O)-、-S(=O)-、-S(=O)-、-C(=NH)-または置換-C(=NH)-基であり、ただし、前記置換の置換基は、CNまたはSONHから選ばれるものであり、
10は、C1-4アルキル基、置換のC1-4アルキル基、C3-6シクロアルキル基、置換のC3-6シクロアルキル基、アミノ基、C1-4アルキルアミノ基、置換のC1-4アルキルアミノ基、C3-6シクロアルキルアミノ基、C1-4アルコキシ基、置換のC1-4アルコキシ基またはビニル基であり、またはRとR10が結合することにより、R-N-X-R10は環状基を構成し、ただし、前記置換の置換基は、重水素、ハロゲンまたはシアノ基から選ばれる1種または複数種であり、
11は、水素、重水素、ハロゲン、シアノ基、C1-2アルキル基、C1-2アルコキシ基、カルボキシル基またはC1-3アルキル基置換アミド基であり、
12は、水素、重水素、ハロゲン、ヒドロキシル基、シアノ基、カルボキシル基、或いは置換または非置換の(C1-4アルキル基、C3-6シクロアルキル基、C1-4アルコキシ基、モルホリニル基、アミノカルボニル基、C1-4アルキルアミノカルボニル基またはC1-4アルコキシカルボニル基)であり、ただし、前記置換の置換基は、重水素、ハロゲンまたはシアノ基から選ばれる1種または複数種であり、かつ
(a)R12が水素である場合、R13は、シアノ基、アルデヒド基、カルボキシル基、ホウ酸基、置換のC1-4アルコキシ基、或いは置換または非置換の(C1-4アルコキシカルボニル基、アミノカルボニル基、フェニルアミノカルボニル基、ピリジニルアミノカルボニル基、C1-4アルキルアミノカルボニル基、C1-4アルコキシカルボニルアミノ基、C1-4アルキルアミノカルボニルアミノ基、C2-6ヘテロシクロアルキルカルボニル基、C3-6ヘテロシクロアルキルケトン基、C1-2アルキルカルボニル基、スルホニルアミノ基、スルホニルオキシ基、アミノスルホニル基、アミノスルホニルオキシ基、C1-4アルキルスルホニルアミノ基、C1-4アルキルアミノスルホニル基、C1-4アルキルアミノスルホニルアミノ基、C1-4アルキルスルホニルオキシ基、C1-4アルキルアミノスルホニルオキシ基、C1-4アルキルアミノカルボニルオキシ基、テトラゾリル基、トリアゾリル基、イミダゾリル基、モルホリニル基、C1-4アルキルチオ基、C3-6シクロアルコキシ基またはC3-6ヘテロシクロアルコキシ基)であり、ただし、前記置換の置換基は、重水素、ハロゲン、シアノ基、ヒドロキシル基、フェニル基、ピリジニル基、C1-3アルキル基、C1-3重水素置換アルキル基またはC1-3ハロアルキル基から選ばれる1種または複数種であり、
(b)R12が非水素である場合、R13は、シアノ基、アルデヒド基、カルボキシル基、ホウ酸基、或いは置換または非置換の(C1-4アルコキシカルボニル基、アミノカルボニル基、フェニルアミノカルボニル基、ピリジニルアミノカルボニル基、C1-4アルキルアミノカルボニル基、C1-4アルコキシカルボニルアミノ基、C1-4アルキルアミノカルボニルアミノ基、C2-6ヘテロシクロアルキルカルボニル基、C3-6ヘテロシクロアルキルケトン基、C1-4アルキルカルボニル基、スルホニルアミノ基、スルホニルオキシ基、アミノスルホニル基、アミノスルホニルオキシ基、C1-4アルキルスルホニルアミノ基、C1-4アルキルアミノスルホニル基、C1-4アルキルアミノスルホニルアミノ基、C1-4アルキルスルホニルオキシ基、C1-4アルキルアミノスルホニルオキシ基、C1-4アルキルアミノカルボニルオキシ基、ヘテロシクリル基、C1-4アルキルアミノ基、C3-6シクロアルキルアミノ基、C3-6ヘテロシクロアルコキシ基、C3-6ヘテロシクロアルキルアミノ基、C1-4アルキルカルボニルアミノ基、C1-4アルコキシ基、C1-4アルキルチオ基、C3-6シクロアルコキシ基、C3-6ヘテロシクロアルキル基またはC1-4アルキル基)であり、ただし、前記置換の置換基は、重水素、ハロゲン、シアノ基、ヒドロキシル基、フェニル基、ピリジニル基、C1-3アルキル基、C1-3重水素置換アルキル基またはC1-3ハロアルキル基から選ばれる1種または複数種であり、
14は、シアノ基、カルボキシル基、或いは置換または非置換の(C1-4アルコキシカルボニル基、アミノカルボニル基、C1-4アルキルアミノカルボニル基、C1-4アルコキシカルボニルアミノ基、C1-4アルキルアミノカルボニルアミノ基、C2-6ヘテロシクロアルキルカルボニル基、アミノスルホニル基、C1-4アルキルアミノスルホニル基、ヘテロシクリル基、C3-6ヘテロシクロアルキル基、C3-6ヘテロシクロオキシ基、C1-4アルコキシ基、C3-6シクロアルコキシ基、C3-6ヘテロシクロアルコキシ基またはC1-4アルキル基)であり、ただし、前記置換の置換基は、重水素、ハロゲン、シアノ基、ヒドロキシル基、C1-3アルキル基またはC1-3ハロアルキル基から選ばれる1種または複数種であり、
15は、水素、重水素、ハロゲン、シアノ基、C1-2アルキル基、C1-2アルコキシ基、カルボキシル基またはC1-3アルキル基置換アミド基であり、
条件は、以下(i)~(iii)のことを除くことである;
(i)式(I)では、R~Rはメトキシ基であり、R~Rは水素であり、R10はメチル基であり、R11~R12は水素であり、及びR15は水素である場合、R13は、C1-4アルコキシ基、C1-4アルキルチオ基、重水素置換C1-4アルキルチオ基、C1-4アルコキシカルボニルアミノ基、ブチルカルボニル基またはモルホリニル基であること、
(ii)式(I)では、R~Rはメトキシ基であり、R~Rは水素であり、R10は重水素置換メチル基であり、R11は水素であり、R12は重水素であり、R13はメトキシ基であり、R15は重水素であること、
(iii)式(I)では、R~Rはメトキシ基であり、R~Rは水素であり、R10はメチル基であり、R11は水素であり、R12はブロモであり、R13はメトキシ基であり、R15はブロモであること。
【請求項2】
前記化合物は、構造が式(III)または式(IV)で表される化合物から選択される、請求項1に記載の化合物、異性体またはその薬学的に許容される塩:
【化2】

式中、
、R、RまたはRはそれぞれ独立して、水素、重水素、ハロゲン、シアノ基、C1-3アルコキシ基、アルデヒド基、C1-3アルキル基、置換のC1-3アルコキシ基または置換のC1-3アルキル基であり、ただし、前記置換の置換基は、重水素、ハロゲン、C1-3アルキル基またはシアノ基から選ばれる1種または複数種であり、
または、RとR、RとR、またはRとRは結合して、-O-R17-O-基を構成し、前記R17はC1-3アルキル基であり、
、R、RまたはRはそれぞれ独立して、水素、重水素、ハロゲン、シアノ基、カルボキシル基、ヒドロキシル基またはアミノ基であり、
は、水素、C1-4アルキル基またはC1-4置換アルキル基であり、ただし、前記置換の置換基は重水素、ヒドロキシル基、C1-2アルコキシ基またはシアノ基から選ばれる1種または複数種であり、
Xは、-C(=O)-または-S(=O)-基であり、
10は、C1-4アルキル基、置換のC1-4アルキル基、C3-6シクロアルキル基、置換のC3-6シクロアルキル基、アミノ基、C1-4アルキルアミノ基、置換のC1-4アルキルアミノ基、C3-6シクロアルキルアミノ基、C1-4アルコキシ基、置換のC1-4アルコキシ基またはビニル基、またはR-N-X-R10により構成される
【化3】

基であり、ただし、前記置換の置換基は、重水素またはシアノ基から選ばれる1種または複数種であり、
11は、水素、重水素、ハロゲン、シアノ基、C1-2アルキル基、C1-2アルコキシ基、カルボキシル基またはC1-3アルキル基置換アミド基であり、
12は、水素、重水素、ハロゲン、ヒドロキシル基、シアノ基、或いは置換または非置換の(C1-4アルキル基、C3-6シクロアルキル基、C1-4アルコキシ基、モルホリニル基、C1-4アルキルアミノカルボニル基またはC1-4アルコキシカルボニル基)であり、ただし、前記置換の置換基は、重水素、ハロゲンまたはシアノ基から選ばれる1種または複数種であり、
(a)R12が水素である場合、R13は、シアノ基、アルデヒド基、カルボキシル基、ホウ酸基、置換のC1-4アルコキシ基、或いは置換または非置換の(C1-4アルコキシカルボニル基、アミノカルボニル基、フェニルアミノカルボニル基、ピリジニルアミノカルボニル基、C1-4アルキルアミノカルボニル基、C1-4アルコキシカルボニルアミノ基、C1-4アルキルアミノカルボニルアミノ基、ピロリジニルカルボニル基、ピペラジニルカルボニル基、モルホリニルカルボニル基、ピロリジニルケトン基、オキサゾリジニルケトン基、モルホリニルケトン基、C1-2アルキルカルボニル基、スルホニルアミノ基、スルホニルオキシ基、アミノスルホニル基、アミノスルホニルオキシ基、C1-4アルキルスルホニルアミノ基、C1-4アルキルアミノスルホニル基、C1-4アルキルアミノスルホニルアミノ基、C1-4アルキルアミノスルホニルオキシ基、C1-4アルキルアミノカルボニルオキシ基、テトラゾリル基、トリアゾリル基、イミダゾリル基、モルホリニル基、C1-4アルキルチオ基、C3-6シクロアルコキシ基またはテトラヒドロフラニルオキシ基)であり、ただし、前記置換の置換基は重水素、ハロゲン、シアノ基、ヒドロキシル基、フェニル基、C1-3アルキル基、C1-3重水素置換アルキル基またはC1-3ハロアルキル基から選ばれる1種または複数種であり、
(b)R12が非水素である場合、R13は、シアノ基、アルデヒド基、カルボキシル基、ホウ酸基、或いは置換または非置換の(C1-4アルコキシカルボニル基、アミノカルボニル基、フェニルアミノカルボニル基、ピリジニルアミノカルボニル基、C1-4アルキルアミノカルボニル基、C1-4アルコキシカルボニルアミノ基、C1-4アルキルアミノカルボニルアミノ基、C2-6ヘテロシクロアルキルカルボニル基、C3-6ヘテロシクロアルキルケトン基、C1-4アルキルカルボニル基、スルホニルアミノ基、スルホニルオキシ基、アミノスルホニル基、アミノスルホニルオキシ基、C1-4アルキルスルホニルアミノ基、C1-4アルキルアミノスルホニル基、C1-4アルキルアミノスルホニルアミノ基、C1-4アルキルスルホニルオキシ基、C1-4アルキルアミノスルホニルオキシ基、C1-4アルキルアミノカルボニルオキシ基、ヘテロシクリル基、C1-4アルキルアミノ基、C3-6シクロアルキルアミノ基、テトラヒドロフラニルオキシ基、テトラヒドロフラニルアミノ基、C1-4アルキルカルボニルアミノ基、C1-4アルコキシ基、C1-4アルキルチオ基、C3-6シクロアルコキシ基、C3-6ヘテロシクロアルキル基またはC1-4アルキル基)であり、ただし、前記置換の置換基は重水素、ハロゲン、シアノ基、ヒドロキシル基、フェニル基、C1-3アルキル基、C1-3重水素置換アルキル基またはC1-3ハロアルキル基から選ばれる1種または複数種であり、
14は、シアノ基、カルボキシル基、或いは置換または非置換の(C1-4アルコキシカルボニル基、アミノカルボニル基、C1-4アルキルアミノカルボニル基、C1-4アルコキシカルボニルアミノ基、C1-4アルキルアミノカルボニルアミノ基、N-ピロリジニルカルボニル基、アミノスルホニル基、C1-4アルキルアミノスルホニル基、ヘテロシクリル基、テトラヒドロフラニルオキシ基、C1-4アルコキシ基、C3-6シクロアルコキシ基またはC1-4アルキル基)であり、ただし、前記置換の置換基は重水素、ハロゲン、シアノ基、ヒドロキシル基、C1-3アルキル基またはC1-3ハロアルキル基から選ばれる1種または複数種であり、
15は、水素、重水素、ハロゲン、シアノ基、C1-2アルキル基、C1-2アルコキシ基、カルボキシル基またはC1-3アルキル基置換アミド基である。
【請求項3】
前記化合物は、構造が式(V)または式(VI)で表される化合物から選択される、請求項2に記載の化合物、異性体またはその薬学的に許容される塩:
【化4】

式中、
、RまたはRはそれぞれ独立して、C1-3アルコキシ基であり、または、RとRまたはRとRは結合して-O-R17-O-基を構成し、前記R17はC1-2アルキル基であり、
は、水素、重水素、ハロゲンまたはシアノ基であり、
は、水素またはC1-3アルキル基であり、
Xは、-C(=O)-または-S(=O)-基であり、
10は、C1-3アルキル基、置換のC1-3アルキル基、C3-6シクロアルキル基、アミノ基、C1-4アルキルアミノ基、C1-3アルコキシ基またはビニル基であり、またはRとN-X-R10
【化5】

基を構成し、ただし、前記置換の置換基は、重水素またはシアノ基から選ばれる1種または複数種であり、
11は、水素、重水素またはハロゲンであり、
12は、水素、重水素、ハロゲン、シアノ基、或いは置換または非置換の(C1-3アルキル基、C3-5シクロアルキル基、C1-3アルコキシ基、モルホリニル基、C1-4アルキルアミノカルボニル基またはC1-4アルコキシカルボニル基)であり、ただし、前記置換の置換基は、重水素またはハロゲンから選ばれる1種または複数種であり、かつ、
(a)R12が水素である場合、R13は、シアノ基、アルデヒド基、カルボキシル基、ホウ酸基、置換のC1-4アルコキシ基、或いは置換または非置換の(C1-4アルコキシカルボニル基、アミノカルボニル基、フェニルアミノカルボニル基、ピリジニルアミノカルボニル基、C1-4アルキルアミノカルボニル基、C1-4アルコキシカルボニルアミノ基、C1-4アルキルアミノカルボニルアミノ基、N-ピロリジニルカルボニル基、ピペラジニルカルボニル基、モルホリニルカルボニル基、ピロリジニルケトン基、オキサゾリジニルケトン基、3-モルホリニルケトン基、C1-2アルキルカルボニル基、スルホニルアミノ基、スルホニルオキシ基、アミノスルホニル基、アミノスルホニルオキシ基、C1-4アルキルスルホニルアミノ基、C1-4アルキルアミノスルホニル基、C1-4アルキルアミノスルホニルアミノ基、C1-4アルキルアミノスルホニルオキシ基、C1-4アルキルアミノカルボニルオキシ基、テトラゾリル基、トリアゾリル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、モルホリニル基、C1-4アルキルチオ基、C3-6シクロアルコキシ基またはテトラヒドロフラニルオキシ基)であり、ただし、前記置換の置換基は、重水素、ハロゲン、シアノ基、ヒドロキシル基、フェニル基、ピリジニル基、C1-3アルキル基、C1-3重水素置換アルキル基またはC1-3ハロアルキル基から選ばれる1種または複数種であり、
(b)R12が非水素である場合、R13は、シアノ基、アルデヒド基、カルボキシル基、ホウ酸基、或いは置換または非置換の(C1-4アルコキシカルボニル基、アミノカルボニル基、フェニルアミノカルボニル基、ピリジニルアミノカルボニル基、C1-4アルキルアミノカルボニル基、C1-4アルコキシカルボニルアミノ基、C1-4アルキルアミノカルボニルアミノ基、ピロリジニルケトン基、2-オキサゾリジニルケトン基、3-モルホリニルケトン基、ピロリジニルカルボニル基、メチルピペラジニルカルボニル基、モルホリニルカルボニル基、C1-4アルキルカルボニル基、スルホニルアミノ基、スルホニルオキシ基、アミノスルホニル基、アミノスルホニルオキシ基、C1-4アルキルスルホニルアミノ基、C1-4アルキルアミノスルホニル基、C1-4アルキルアミノスルホニルアミノ基、C1-4アルキルスルホニルオキシ基、C1-4アルキルアミノスルホニルオキシ基、C1-4アルキルアミノカルボニルオキシ基、ヘテロシクリル基、C1-4アルキルアミノ基、C3-6シクロアルキルアミノ基、テトラヒドロフラニルオキシ基、テトラヒドロフラニルアミノ基、C1-4アルキルカルボニルアミノ基、C1-4アルコキシ基、C1-4アルキルチオ基、C3-6シクロアルコキシ基、C3-6ヘテロシクロアルキル基またはC1-4アルキル基)であり、ただし、前記置換の置換基は、重水素、ハロゲン、シアノ基、ヒドロキシル基、フェニル基、ピリジニル基、C1-3アルキル基、C1-3重水素置換アルキル基またはC1-3ハロアルキル基から選ばれる1種または複数種であり、
14は、シアノ基、カルボキシル基、或いは置換または非置換の(C1-4アルコキシカルボニル基、アミノカルボニル基、C1-4アルキルアミノカルボニル基、C1-4アルコキシカルボニルアミノ基、C1-4アルキルアミノカルボニルアミノ基、N-ピロリジニルカルボニル基、アミノスルホニル基、C1-4アルキルアミノスルホニル基、ピリジニル基、オキサゾリジニル基、イソオキサゾリジニル基、ピペラジニル基、モルホリニル基、ピペリジニル基、テトラヒドロフラニル基、テトラヒドロチエニル基、ヘキサヒドロピリミジニル基、テトラゾリル基、トリアゾリル基、テトラヒドロフラニルオキシ基、C1-4アルコキシ基、C3-6シクロアルコキシ基またはC1-4アルキル基)であり、ただし、前記置換の置換基は、重水素、ハロゲン、シアノ基、ヒドロキシル基、C1-3アルキル基またはC1-3ハロアルキル基から選ばれる1種または複数種であり、
15は、水素、重水素、ハロゲン、メチル基、エチル基、ハロメチル基またはハロゲン化エチル基である。
【請求項4】
は、水素、メチル基またはエチル基であり、
Xは、-C(=O)-または-S(=O)-基であり、
10は、メチル基、エチル基、シクロプロピル基、アミノ基、メチルアミノ基、エチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、メトキシ基、エトキシ基、シアノメチル基またはシアノエチル基であり、またはRとN-X-R10は、
【化6】

基を構成する、請求項に記載の化合物、異性体またはその薬学的に許容される塩。
【請求項5】
12は、水素、重水素、メチル基、エチル基、ハロゲン、シアノ基、メトキシ基、エトキシ基、モルホリニル基、アミノカルボニル基、フェニルアミノカルボニル基、メチルアミノカルボニル基、ギ酸メチル基またはギ酸エチル基であり、かつ、
(a)R12が水素である場合、R13は、シアノ基、アルデヒド基、カルボキシル基、ホウ酸基、ハロメトキシ基、ハロエトキシ基、重水素置換メトキシ基、重水素置換エトキシ基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、アミノカルボニル基、フェニルアミノカルボニル基、ピリジニルアミノカルボニル基、メチルアミノカルボニル基、重水素置換メチルアミノカルボニル基、ハロメチルアミノカルボニル基、エチルアミノカルボニル基、ジメチルアミノカルボニル基、メトキシカルボニルアミノ基、エトキシカルボニルアミノ基、(メトキシカルボニル)(メチル)アミノ基、メチルアミノカルボニルアミノ基、エチルアミノカルボニルアミノ基、ジメチルアミノカルボニルアミノ基、ピロリジニルカルボニル基、シアノピロリジニルカルボニル基、ピペラジニルカルボニル基、メチルピペラジニルカルボニル基、モルホリニルカルボニル基、ピロリジニルケトン基、2-オキサゾリジニルケトン基、3-モルホリニルケトン基、メチルカルボニル基、エチルカルボニル基、スルホニルアミノ基、スルホニルオキシ基、メチルスルホニルオキシ基、エチルスルホニルオキシ基、ヒドロキシルスルホニルオキシ基、アミノスルホニル基、アミノスルホニルオキシ基、メチルスルホニルアミノ基、エチルスルホニルアミノ基、メチルアミノスルホニル基、メチルアミノスルホニルアミノ基、メチルアミノスルホニルオキシ基、N-エチルメチルアミノカルボニルオキシ基、テトラゾリル基、トリアゾリル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、モルホリニル基、メチルチオ基、エチルチオ基、ハロメチルチオ基、ハロエチルチオ基、重水素置換メチルチオ基、重水素置換エチルチオ基またはテトラヒドロフラニルオキシ基であり、
(b)R12が非水素である場合、R13は、シアノ基、アルデヒド基、カルボキシル基、ホウ酸基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、メチルアミノカルボニル基、ジメチルアミノカルボニル基、アミノカルボニル基、フェニルアミノカルボニル基、ピリジニルアミノカルボニル基、エチルアミノカルボニル基、ハロメチルアミノカルボニル基、重水素置換メチルアミノカルボニル基、(メトキシカルボニル)(メチル)アミノ基、メチルアミノカルボニルアミノ基、エチルアミノカルボニルアミノ基、ジメチルアミノカルボニルアミノ基、ピロリジニルカルボニル基、シアノピロリジニルカルボニル基、ピペラジニルカルボニル基、メチルピペラジニルカルボニル基、モルホリニルカルボニル基、ピロリジニルケトン基、2-オキサゾリジニルケトン基、3-モルホリニルケトン基、メチルカルボニル基、エチルカルボニル基、スルホニルアミノ基、スルホニルオキシ基、ヒドロキシルスルホニルオキシ基、アミノスルホニル基、アミノスルホニルオキシ基、メチルスルホニルアミノ基、エチルスルホニルアミノ基、メチルアミノスルホニル基、エチルアミノスルホニル基、メチルアミノスルホニルアミノ基、メチルアミノスルホニルオキシ基、N-エチルメチルアミノカルボニルオキシ基、テトラゾリル基、トリアゾリル基、メチルアミノ基、エチルアミノ基、テトラヒドロフラニルオキシ基、テトラヒドロフラニルアミノ基、メチルカルボニルアミノ基、メトキシ基、ハロメトキシ基、重水素置換メトキシ基、エトキシ基、ハロエトキシ基、重水素置換エトキシ基、メチルチオ基、ハロメチルチオ基、重水素置換メチルチオ基、エチルチオ基、ハロエチルチオ基、重水素置換エチルチオ基、テトラヒドロフラニル基、ピペラジニル基、ピペリジニル基、メチルピペリジニル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、モルホリニル基、ピリジニル基、テトラヒドロカルバゾール基、モルホリニル基、メチル基、エチル基、プロピル基、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基、ハロメチル基またはハロゲン化エチル基である、請求項に記載の化合物、異性体またはその薬学的に許容される塩。
【請求項6】
11は、水素または重水素であり、
14は、メチルアミノカルボニル基、ジメチルアミノカルボニル基、シアノ基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、カルボキシル基、N-ピロリジニルカルボニル基、テトラヒドロフラニルオキシ基、メトキシ基、エトキシ基、シクロプロポキシ基、ハロメトキシ基、ハロエトキシ基、重水素置換メトキシ基、重水素置換エトキシ基、メチル基、エチル基、プロピル基、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基、テトラゾリル基、トリアゾリル基、モルホリニル基、ハロメチル基またはハロゲン化エチル基であり、
15は、水素、重水素、メチル基、エチル基、ハロメチル基またはハロゲン化エチル基である、請求項に記載の化合物、異性体またはその薬学的に許容される塩。
【請求項7】
化合物は下記から選ばれる、請求項1に記載の化合物、異性体またはその薬学的に許容される塩:
【化7】
【請求項8】
活性成分として請求項1~7のいずれか1項に記載の化合物、異性体またはその薬学的に許容される塩と、薬学的に許容される補助成分と、を含む、医薬組成物。
【請求項9】
抗炎症または鎮痛医薬を製造するための、請求項1~7のいずれか1項に記載の化合物、異性体またはその薬学的に許容される塩の使用。
【請求項10】
関節炎治療用薬、または急性痛風性関節炎用薬、リウマチ性関節炎治療用薬、炎症因子低下用薬、サイトカインストーム治療用薬またはコロナウイルス肺炎治療用薬を製造するための、請求項1~7のいずれか1項に記載の化合物、異性体またはその薬学的に許容される塩の使用
【国際調査報告】