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特表2024-540529がんを処置するための方法および組成物
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-31
(54)【発明の名称】がんを処置するための方法および組成物
(51)【国際特許分類】
   A61K 31/519 20060101AFI20241024BHJP
   A61P 15/00 20060101ALI20241024BHJP
   A61P 35/00 20060101ALI20241024BHJP
   A61K 9/48 20060101ALI20241024BHJP
   A61K 45/00 20060101ALI20241024BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20241024BHJP
   A61K 31/4196 20060101ALI20241024BHJP
   A61K 9/20 20060101ALI20241024BHJP
   A61K 31/57 20060101ALI20241024BHJP
   A61K 9/10 20060101ALI20241024BHJP
   A61K 31/138 20060101ALI20241024BHJP
   A61K 31/4535 20060101ALI20241024BHJP
【FI】
A61K31/519
A61P15/00
A61P35/00
A61K9/48
A61K45/00
A61P43/00 121
A61K31/4196
A61K9/20
A61K31/57
A61K9/10
A61K31/138
A61K31/4535
A61P43/00 111
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024529544
(86)(22)【出願日】2022-11-18
(85)【翻訳文提出日】2024-07-16
(86)【国際出願番号】 US2022050503
(87)【国際公開番号】W WO2023091724
(87)【国際公開日】2023-05-25
(31)【優先権主張番号】63/280,957
(32)【優先日】2021-11-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523473534
【氏名又は名称】オンコノヴァ セラピューティクス, インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【弁護士】
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】フラクトマン, スティーブン エム.
(72)【発明者】
【氏名】パリス, マシュー
(72)【発明者】
【氏名】ゲルダー, マーク エス.
【テーマコード(参考)】
4C076
4C084
4C086
4C206
【Fターム(参考)】
4C076AA22
4C076AA36
4C076AA53
4C076BB01
4C076BB13
4C076CC17
4C076CC27
4C084AA19
4C084MA02
4C084MA23
4C084MA35
4C084MA37
4C084MA52
4C084MA66
4C084NA05
4C084NA14
4C084ZA81
4C084ZB26
4C084ZC75
4C086AA01
4C086AA02
4C086BC21
4C086BC60
4C086CB09
4C086DA10
4C086GA03
4C086GA07
4C086GA12
4C086MA01
4C086MA02
4C086MA04
4C086MA23
4C086MA35
4C086MA37
4C086MA52
4C086MA66
4C086NA05
4C086NA14
4C086ZA81
4C086ZB26
4C086ZC20
4C086ZC41
4C086ZC42
4C086ZC75
4C206AA01
4C206AA02
4C206FA23
4C206MA01
4C206MA02
4C206MA04
4C206MA43
4C206MA55
4C206MA57
4C206MA72
4C206MA86
4C206NA05
4C206NA14
4C206ZA81
4C206ZB26
4C206ZC75
(57)【要約】
8-シクロペンチル-2-((4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)-7-オキソ-7,8-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-6-カルボニトリルまたはその薬学的に許容される塩を含む固体医薬組成物を単独で、またはレトロゾールなどの第2の薬剤と組み合わせて対象に投与することにより、卵巣がんを処置する方法が本明細書に開示される。処置を必要とする対象に医薬組成物を投与することにより、卵巣がん、例えば、漿液性卵巣がん、例えば、低悪性度漿液性卵巣がんを処置するための組成物および方法であって、医薬組成物が、単位剤形で、治療有効量の本明細書に記載される化合物またはその薬学的に許容される塩を含む、組成物および方法が本明細書に提供される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
低悪性度漿液性卵巣がんの処置を必要とする対象において低悪性度漿液性卵巣がんを処置する方法であって、前記方法は、前記対象に、治療有効量の式(I)
【化43】
の化合物であって、
式中、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールもしくはヘテロシクリル(これらはそれぞれ、置換されていないかもしくは置換されている)、または水素であり、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、-CN、-C(O)R、-C(O)OR、-C(O)NR、-C(=N)NR、-OR、-SR、-NR、-NRC(O)R、-NRC(O)OR、-OC(O)R、-OC(O)NR、-S(O)、-NHS(O)もしくは-OS(O)(これらはそれぞれ独立して、置換されているかもしくは置換されていない)、または水素もしくはハロゲンであり、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリルもしくはヘテロアリール(これらはそれぞれ、置換されていないかもしくは置換されている)、または水素もしくはハロゲンであり、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、-CN、C(O)R、-C(O)OR、-C(O)NR、-C(=N)NR、-OR、-SR、-NR、-NRC(O)R、-NRC(O)OR、-OC(O)R、-OC(O)NR、-S(O)、-NHS(O)もしくは-OS(O)(これらはそれぞれ独立して、置換されているかもしくは置換されていない)、または水素もしくはハロゲンであり、
- 各RおよびRは、独立して、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリルもしくはヘテロアリール(これらはそれぞれ独立して、置換されているかもしくは置換されていない)、または水素もしくはハロゲンであり、
ただし、Rが-NRであり、RおよびRの一方がピリジルである場合、Rが-C(O)CHではないことを条件とする、
化合物
またはその薬学的に許容される塩を投与することを含む、方法。
【請求項2】
がシクロアルキルである、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
がシクロペンチルである、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
がCNである、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
が水素である、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
が-NRである、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
およびRの一方が、水素である、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
およびRの一方が、フェニルである、請求項6に記載の方法。
【請求項9】
およびRの一方が、ヘテロシクリルで置換されたフェニルである、請求項6に記載の方法。
【請求項10】
およびRの一方が、ピペラジニルで置換されたフェニルである、請求項6に記載の方法。
【請求項11】
およびRの一方が、4-メチルピペラジニルで置換されたフェニルである、請求項6に記載の方法。
【請求項12】
が、
【化44】
であり、
式中、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、-OR、-SRもしくは-NR(これらはそれぞれ、置換されていないかもしくは置換されている)、または水素であり、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、-OR、-SRもしくは-NR(これらはそれぞれ、置換されていないかもしくは置換されている)、または水素であり、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、-OR、-SRもしくは-NR(これらはそれぞれ、置換されていないかもしくは置換されている)、または水素である、
請求項1に記載の方法。
【請求項13】
が水素である、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
が水素である、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
が、置換されていないかまたは置換されたヘテロシクリルである、請求項12に記載の方法。
【請求項16】
が、置換されていないかまたは置換されたピペラジニルである、請求項12に記載の方法。
【請求項17】
が4-メチルピペラジニルである、請求項12に記載の方法。
【請求項18】
前記化合物が、式(II)
【化45】
の化合物である、請求項12に記載の方法。
【請求項19】
前記化合物が、式(III)
【化46】
の化合物であり、
式中、
- Yは、O、SまたはNR11であり、
- 各R10は、独立して、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、-OR、-SRもしくは-NR(これらはそれぞれ、置換されていないかもしくは置換されている)であり、
- R11は、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリルもしくはヘテロアリール(これらはそれぞれ独立して、置換されているかもしくは置換されていない)、または水素もしくはハロゲンであり、
- nは、0、1、2、3、4、5、6、7または8である、
請求項12に記載の方法。
【請求項20】
がシクロアルキルである、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
がシクロペンチルである、請求項19に記載の方法。
【請求項22】
YがNR11である、請求項19に記載の方法。
【請求項23】
11がアルキルである、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
11がメチルである、請求項22に記載の方法。
【請求項25】
nが0である、請求項19に記載の方法。
【請求項26】
前記化合物が、8-シクロペンチル-2-((4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)-7-オキソ-7,8-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-6-カルボニトリルまたはその薬学的に許容される塩である、請求項1に記載の方法。
【請求項27】
前記化合物が、8-シクロペンチル-2-((4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)-7-オキソ-7,8-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-6-カルボニトリル一乳酸塩である、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記治療有効量が、1日当たり約80mg~約500mgである、請求項1に記載の方法。
【請求項29】
低悪性度漿液性卵巣癌が、卵巣癌である、請求項1に記載の方法。
【請求項30】
低悪性度漿液性卵巣癌が、卵管癌である、請求項1に記載の方法。
【請求項31】
低悪性度漿液性卵巣癌が、原発性腹膜癌である、請求項1に記載の方法。
【請求項32】
低悪性度漿液性卵巣癌が、ホルモン受容体陽性低悪性度漿液性卵巣癌である、請求項1に記載の方法。
【請求項33】
低悪性度漿液性卵巣癌が、エストロゲン受容体陽性低悪性度漿液性卵巣癌である、請求項1に記載の方法。
【請求項34】
低悪性度漿液性卵巣癌が、プロゲステロン受容体陽性低悪性度漿液性卵巣癌である、請求項1に記載の方法。
【請求項35】
前記対象が、前記投与することに先立ち、前記低悪性度漿液性卵巣癌のための前記化合物以外の治療を受けた、請求項1に記載の方法。
【請求項36】
前記治療が、前記対象が前記低悪性度漿液性卵巣癌と診断された後に与えられた、請求項35に記載の方法。
【請求項37】
前記対象が、前記治療に応答しなかった、請求項35に記載の方法。
【請求項38】
前記対象が、前記治療の後に前記低悪性度漿液性卵巣癌の再発を経験した、請求項35に記載の方法。
【請求項39】
前記投与することが、経口である、請求項1に記載の方法。
【請求項40】
前記投与することが、静脈内である、請求項1に記載の方法。
【請求項41】
前記投与することが、1日1回である、請求項1に記載の方法。
【請求項42】
前記投与することが、少なくとも4週間にわたって1日1回である、請求項1に記載の方法。
【請求項43】
前記投与することが、
(i)1日1回投与の連続した3週間の期間、および
ii)前記3週間の期間の直後の、投与なしの1週間
の4週間サイクルにおける経口である、請求項1に記載の方法。
【請求項44】
前記投与することが、
(i)前記治療有効量が、約40mg~約500mgである、1日1回朝における投与の連続した3週間の期間、および
ii)前記3週間の期間の直後の、投与なしの1週間
の4週間サイクルにおける経口である、請求項1に記載の方法。
【請求項45】
前記化合物が、医薬組成物にて投与され、前記医薬組成物が、単位剤形であり、前記単位剤形が、薬学的に許容される賦形剤をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項46】
前記単位剤形が、約40mgの8-シクロペンチル-2-((4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)-7-オキソ-7,8-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-6-カルボニトリルを含む、請求項45に記載の方法。
【請求項47】
前記単位剤形が、約48.4mgの8-シクロペンチル-2-((4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)-7-オキソ-7,8-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-6-カルボニトリル一乳酸塩を含む、請求項45に記載の方法。
【請求項48】
前記単位剤形が、カプセルである、請求項45に記載の方法。
【請求項49】
前記投与することが、1日の朝に行われる、請求項1に記載の方法。
【請求項50】
前記対象が、絶食状態である、請求項1に記載の方法。
【請求項51】
前記対象に治療有効量の第2の化合物を投与することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項52】
前記第2の化合物が、エストロゲン受容体モジュレーターである、請求項51に記載の方法。
【請求項53】
前記第2の化合物が、エストロゲン受容体ブロッカーである、請求項51に記載の方法。
【請求項54】
前記第2の化合物が、アロマターゼ阻害剤である、請求項51に記載の方法。
【請求項55】
前記第2の化合物が、レトロゾールまたはその薬学的に許容される塩である、請求項51に記載の方法。
【請求項56】
前記第2の化合物が、医薬組成物にて投与され、前記医薬組成物が、単位剤形であり、前記単位剤形が、薬学的に許容される賦形剤をさらに含む、請求項51に記載の方法。
【請求項57】
前記単位剤形が、約2.5mgのレトロゾールを含む、請求項56に記載の方法。
【請求項58】
前記単位剤形が、錠剤である、請求項56に記載の方法。
【請求項59】
前記第2の化合物が、プロゲスチンである、請求項51に記載の方法。
【請求項60】
前記プロゲスチンが、酢酸メゲストロールである、請求項59に記載の方法。
【請求項61】
酢酸メゲストロールが、医薬組成物にて投与され、前記医薬組成物が、単位剤形であり、前記単位剤形が、薬学的に許容される賦形剤をさらに含む、請求項60に記載の方法。
【請求項62】
前記単位剤形が、約125mg/mLの酢酸メゲストロールを含む、請求項61に記載の方法。
【請求項63】
前記単位剤形が、経口懸濁物である、請求項61に記載の方法。
【請求項64】
前記酢酸メゲストロールが、1日当たり約625mgの用量で投与される、請求項61に記載の方法。
【請求項65】
前記第2の化合物が、エストロゲン受容体分解因子である、請求項51に記載の方法。
【請求項66】
前記第2の化合物が、タモキシフェン、トレミフェン、およびラロキシフェンから選択される、請求項65に記載の方法。
【請求項67】
前記第2の化合物の前記投与が、1日1回である、請求項51に記載の方法。
【請求項68】
前記第2の化合物が、選択的エストロゲン受容体分解因子である、請求項51に記載の方法。
【請求項69】
前記第2の化合物が、血管内皮増殖因子阻害剤である、請求項51に記載の方法。
【請求項70】
前記第2の化合物が、ホスホイノシチド3-キナーゼ阻害剤である、請求項51に記載の方法。
【請求項71】
前記第2の化合物の前記投与が、経口である、請求項51に記載の方法。
【請求項72】
前記第2の化合物の前記投与が、静脈内である、請求項51に記載の方法。
【請求項73】
前記式(I)の化合物の前記投与が、経口であり、前記第2の化合物の前記投与が、経口である、請求項51に記載の方法。
【請求項74】
前記式(I)の化合物の前記投与が、前記第2の化合物の前記投与に先立つ、請求項51に記載の方法。
【請求項75】
前記第2の化合物の前記投与が、前記式(I)の化合物の前記投与に先立つ、請求項51に記載の方法。
【請求項76】
前記式(I)の化合物の前記投与が、前記第2の化合物の前記投与と同時である、請求項51に記載の方法。
【請求項77】
高悪性度漿液性卵巣がんの処置を必要とする対象において高悪性度漿液性卵巣がんを処置する方法であって、前記方法は、前記対象に、治療有効量の式(I)
【化47】
の化合物であって、
式中、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールもしくはヘテロシクリル(これらはそれぞれ、置換されていないかもしくは置換されている)、または水素であり、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、-CN、-C(O)R、-C(O)OR、-C(O)NR、-C(=N)NR、-OR、-SR、-NR、-NRC(O)R、-NRC(O)OR、-OC(O)R、-OC(O)NR、-S(O)、-NHS(O)もしくは-OS(O)(これらはそれぞれ独立して、置換されているかもしくは置換されていない)、または水素もしくはハロゲンであり、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリルもしくはヘテロアリール(これらはそれぞれ、置換されていないかもしくは置換されている)、または水素もしくはハロゲンであり、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、-CN、C(O)R、-C(O)OR、-C(O)NR、-C(=N)NR、-OR、-SR、-NR、-NRC(O)R、-NRC(O)OR、-OC(O)R、-OC(O)NR、-S(O)、-NHS(O)もしくは-OS(O)(これらはそれぞれ独立して、置換されているかもしくは置換されていない)、または水素もしくはハロゲンであり、
- 各RおよびRは、独立して、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリルもしくはヘテロアリール(これらはそれぞれ独立して、置換されているかもしくは置換されていない)、または水素もしくはハロゲンであり、
ただし、Rが-NRであり、RおよびRの一方がピリジルである場合、Rが-C(O)CHではないことを条件とする、
化合物
またはその薬学的に許容される塩を投与することを含む、方法。
【請求項78】
がシクロアルキルである、請求項77に記載の方法。
【請求項79】
がシクロペンチルである、請求項77に記載の方法。
【請求項80】
がCNである、請求項77に記載の方法。
【請求項81】
が水素である、請求項77に記載の方法。
【請求項82】
が-NRである、請求項77に記載の方法。
【請求項83】
およびRの一方が、水素である、請求項2に記載の方法。
【請求項84】
およびRの一方が、フェニルである、請求項2に記載の方法。
【請求項85】
およびRの一方が、ヘテロシクリルで置換されたフェニルである、請求項2に記載の方法。
【請求項86】
およびRの一方が、ピペラジニルで置換されたフェニルである、請求項2に記載の方法。
【請求項87】
およびRの一方が、4-メチルピペラジニルで置換されたフェニルである、請求項2に記載の方法。
【請求項88】
が、
【化48】
であり、
式中、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、-OR、-SRもしくは-NR(これらはそれぞれ、置換されていないかもしくは置換されている)、または水素であり、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、-OR、-SRもしくは-NR(これらはそれぞれ、置換されていないかもしくは置換されている)、または水素であり、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、-OR、-SRもしくは-NR(これらはそれぞれ、置換されていないかもしくは置換されている)、または水素である、
請求項77に記載の方法。
【請求項89】
が水素である、請求項88に記載の方法。
【請求項90】
が水素である、請求項88に記載の方法。
【請求項91】
が、置換されていないかまたは置換されたヘテロシクリルである、請求項88に記載の方法。
【請求項92】
が、置換されていないかまたは置換されたピペラジニルである、請求項88に記載の方法。
【請求項93】
が4-メチルピペラジニルである、請求項88に記載の方法。
【請求項94】
前記化合物が、式(II)
【化49】
の化合物である、請求項88に記載の方法。
【請求項95】
前記化合物が、式(III)
【化50】
の化合物であり、
式中、
- Yは、O、SまたはNR11であり、
- 各R10は、独立して、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、-OR、-SRもしくは-NR(これらはそれぞれ、置換されていないかもしくは置換されている)であり、
- R11は、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリルもしくはヘテロアリール(これらはそれぞれ独立して、置換されているかもしくは置換されていない)、または水素もしくはハロゲンであり、
- nは、0、1、2、3、4、5、6、7または8である、
請求項88に記載の方法。
【請求項96】
がシクロアルキルである、請求項95に記載の方法。
【請求項97】
がシクロペンチルである、請求項95に記載の方法。
【請求項98】
YがNR11である、請求項95に記載の方法。
【請求項99】
11がアルキルである、請求項98に記載の方法。
【請求項100】
11がメチルである、請求項98に記載の方法。
【請求項101】
nが0である、請求項95に記載の方法。
【請求項102】
前記化合物が、8-シクロペンチル-2-((4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)-7-オキソ-7,8-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-6-カルボニトリルまたはその薬学的に許容される塩である、請求項77に記載の方法。
【請求項103】
前記化合物が、8-シクロペンチル-2-((4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)-7-オキソ-7,8-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-6-カルボニトリル一乳酸塩である、請求項102に記載の方法。
【請求項104】
前記治療有効量が、1日当たり約80mg~約500mgである、請求項77に記載の方法。
【請求項105】
高悪性度漿液性卵巣癌が、ホルモン受容体陽性高悪性度漿液性卵巣癌である、請求項77に記載の方法。
【請求項106】
高悪性度漿液性卵巣癌が、エストロゲン受容体陽性高悪性度漿液性卵巣癌である、請求項77に記載の方法。
【請求項107】
高悪性度漿液性卵巣癌が、プロゲステロン受容体陽性高悪性度漿液性卵巣癌である、請求項77に記載の方法。
【請求項108】
前記対象が、前記投与することに先立ち、前記高悪性度漿液性卵巣癌のための前記化合物以外の治療を受けた、請求項77に記載の方法。
【請求項109】
前記治療が、前記対象が前記高悪性度漿液性卵巣癌と診断された後に与えられた、請求項108に記載の方法。
【請求項110】
前記対象が、前記治療に応答しなかった、請求項108に記載の方法。
【請求項111】
前記対象が、前記治療の後に前記高悪性度漿液性卵巣癌の再発を経験した、請求項108に記載の方法。
【請求項112】
前記投与することが、経口である、請求項77に記載の方法。
【請求項113】
前記投与することが、静脈内である、請求項77に記載の方法。
【請求項114】
前記投与することが、1日1回である、請求項77に記載の方法。
【請求項115】
前記投与することが、少なくとも4週間にわたって1日1回である、請求項77に記載の方法。
【請求項116】
前記投与することが、
(i)1日1回投与の連続した3週間の期間、および
ii)前記3週間の期間の直後の、投与なしの1週間
の4週間サイクルにおける経口である、請求項77に記載の方法。
【請求項117】
前記投与することが、
(i)前記治療有効量が、約80mg~約500mgである、1日1回朝における投与の連続した3週間の期間、および
ii)前記3週間の期間の直後の、投与なしの1週間
の4週間サイクルにおける経口である、請求項77に記載の方法。
【請求項118】
前記化合物が、医薬組成物にて投与され、前記医薬組成物が、単位剤形であり、前記単位剤形が、薬学的に許容される賦形剤をさらに含む、請求項77に記載の方法。
【請求項119】
前記単位剤形が、約40mgの8-シクロペンチル-2-((4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)-7-オキソ-7,8-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-6-カルボニトリルを含む、請求項118に記載の方法。
【請求項120】
前記単位剤形が、約48.4mgの8-シクロペンチル-2-((4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)-7-オキソ-7,8-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-6-カルボニトリル一乳酸塩を含む、請求項118に記載の方法。
【請求項121】
前記単位剤形が、カプセルである、請求項118に記載の方法。
【請求項122】
前記投与することが、1日の朝に行われる、請求項77に記載の方法。
【請求項123】
前記対象が、絶食状態である、請求項77に記載の方法。
【請求項124】
前記対象に治療有効量の第2の化合物を投与することをさらに含む、請求項77に記載の方法。
【請求項125】
前記第2の化合物が、エストロゲン受容体モジュレーターである、請求項124に記載の方法。
【請求項126】
前記第2の化合物が、エストロゲン受容体ブロッカーである、請求項124に記載の方法。
【請求項127】
前記第2の化合物が、アロマターゼ阻害剤である、請求項124に記載の方法。
【請求項128】
前記第2の化合物が、レトロゾールまたはその薬学的に許容される塩である、請求項124に記載の方法。
【請求項129】
前記第2の化合物が、医薬組成物にて投与され、前記医薬組成物が、単位剤形であり、前記単位剤形が、薬学的に許容される賦形剤をさらに含む、請求項124に記載の方法。
【請求項130】
前記単位剤形が、約2.5mgのレトロゾールを含む、請求項129に記載の方法。
【請求項131】
前記単位剤形が、錠剤である、請求項129に記載の方法。
【請求項132】
前記第2の化合物が、プロゲスチンである、請求項124に記載の方法。
【請求項133】
前記プロゲスチンが、酢酸メゲストロールである、請求項132に記載の方法。
【請求項134】
酢酸メゲストロールが、医薬組成物にて投与され、前記医薬組成物が、単位剤形であり、前記単位剤形が、薬学的に許容される賦形剤をさらに含む、請求項133に記載の方法。
【請求項135】
前記単位剤形が、約125mg/mLの酢酸メゲストロールを含む、請求項134に記載の方法。
【請求項136】
前記単位剤形が、経口懸濁物である、請求項134に記載の方法。
【請求項137】
前記酢酸メゲストロールが、1日当たり約625mgの用量で投与される、請求項134に記載の方法。
【請求項138】
前記第2の化合物の前記投与が、1日1回である、請求項124に記載の方法。
【請求項139】
前記第2の化合物が、選択的エストロゲン受容体分解因子である、請求項124に記載の方法。
【請求項140】
前記第2の化合物が、血管内皮増殖因子阻害剤である、請求項124に記載の方法。
【請求項141】
前記第2の化合物が、ホスホイノシチド3-キナーゼ阻害剤である、請求項124に記載の方法。
【請求項142】
前記第2の化合物の前記投与が、経口である、請求項124に記載の方法。
【請求項143】
前記第2の化合物の前記投与が、静脈内である、請求項124に記載の方法。
【請求項144】
前記式(I)の化合物の前記投与が、経口であり、前記第2の化合物の前記投与が、経口である、請求項124に記載の方法。
【請求項145】
前記式(I)の化合物の前記投与が、前記第2の化合物の前記投与に先立つ、請求項124に記載の方法。
【請求項146】
前記第2の化合物の前記投与が、前記式(I)の化合物の前記投与に先立つ、請求項124に記載の方法。
【請求項147】
前記式(I)の化合物の前記投与が、前記第2の化合物の前記投与と同時である、請求項124に記載の方法。
【請求項148】
卵巣がんの処置を必要とする対象において卵巣がんを処置する方法であって、前記方法は、前記対象に、治療有効量の式(I)
【化51】
の化合物であって、
式中、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールもしくはヘテロシクリル(これらはそれぞれ、置換されていないかもしくは置換されている)、または水素であり、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、-CN、-C(O)R、-C(O)OR、-C(O)NR、-C(=N)NR、-OR、-SR、-NR、-NRC(O)R、-NRC(O)OR、-OC(O)R、-OC(O)NR、-S(O)、-NHS(O)もしくは-OS(O)(これらはそれぞれ独立して、置換されているかもしくは置換されていない)、または水素もしくはハロゲンであり、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリルもしくはヘテロアリール(これらはそれぞれ、置換されていないかもしくは置換されている)、または水素もしくはハロゲンであり、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、-CN、C(O)R、-C(O)OR、-C(O)NR、-C(=N)NR、-OR、-SR、-NR、-NRC(O)R、-NRC(O)OR、-OC(O)R、-OC(O)NR、-S(O)、-NHS(O)もしくは-OS(O)(これらはそれぞれ独立して、置換されているかもしくは置換されていない)、または水素もしくはハロゲンであり、
- 各RおよびRは、独立して、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリルもしくはヘテロアリール(これらはそれぞれ独立して、置換されているかもしくは置換されていない)、または水素もしくはハロゲンであり、
ただし、Rが-NRであり、RおよびRの一方がピリジルである場合、Rが-C(O)CHではないことを条件とする、
化合物
またはその薬学的に許容される塩を投与することを含み、
前記対象は、前記投与することに先立ち、前記卵巣がんのための前記化合物以外の治療を受けた、方法。
【請求項149】
がシクロアルキルである、請求項148に記載の方法。
【請求項150】
がシクロペンチルである、請求項148に記載の方法。
【請求項151】
がCNである、請求項148に記載の方法。
【請求項152】
が水素である、請求項148に記載の方法。
【請求項153】
が-NRである、請求項148に記載の方法。
【請求項154】
およびRの一方が、水素である、請求項153に記載の方法。
【請求項155】
およびRの一方が、フェニルである、請求項153に記載の方法。
【請求項156】
およびRの一方が、ヘテロシクリルで置換されたフェニルである、請求項153に記載の方法。
【請求項157】
およびRの一方が、ピペラジニルで置換されたフェニルである、請求項153に記載の方法。
【請求項158】
およびRの一方が、4-メチルピペラジニルで置換されたフェニルである、請求項153に記載の方法。
【請求項159】
が、
【化52】
であり、
式中、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、-OR、-SRもしくは-NR(これらはそれぞれ、置換されていないかもしくは置換されている)、または水素であり、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、-OR、-SRもしくは-NR(これらはそれぞれ、置換されていないかもしくは置換されている)、または水素であり、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、-OR、-SRもしくは-NR(これらはそれぞれ、置換されていないかもしくは置換されている)、または水素である、
請求項148に記載の方法。
【請求項160】
が水素である、請求項159に記載の方法。
【請求項161】
が水素である、請求項159に記載の方法。
【請求項162】
が、置換されていないかまたは置換されたヘテロシクリルである、請求項159に記載の方法。
【請求項163】
が、置換されていないかまたは置換されたピペラジニルである、請求項159に記載の方法。
【請求項164】
が4-メチルピペラジニルである、請求項159に記載の方法。
【請求項165】
前記化合物が、式(II)
【化53】
の化合物である、請求項159に記載の方法。
【請求項166】
前記化合物が、式(III)
【化54】
の化合物であり、
式中、
- Yは、O、SまたはNR11であり、
- 各R10は、独立して、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、-OR、-SRもしくは-NR(これらはそれぞれ、置換されていないかもしくは置換されている)であり、
- R11は、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリルもしくはヘテロアリール(これらはそれぞれ独立して、置換されているかもしくは置換されていない)、または水素もしくはハロゲンであり、
- nは、0、1、2、3、4、5、6、7または8である、
請求項159に記載の方法。
【請求項167】
がシクロアルキルである、請求項166に記載の方法。
【請求項168】
がシクロペンチルである、請求項166に記載の方法。
【請求項169】
YがNR11である、請求項166に記載の方法。
【請求項170】
11がアルキルである、請求項169に記載の方法。
【請求項171】
11がメチルである、請求項169に記載の方法。
【請求項172】
nが0である、請求項166に記載の方法。
【請求項173】
前記化合物が、8-シクロペンチル-2-((4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)-7-オキソ-7,8-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-6-カルボニトリルまたはその薬学的に許容される塩である、請求項148に記載の方法。
【請求項174】
前記化合物が、8-シクロペンチル-2-((4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)-7-オキソ-7,8-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-6-カルボニトリル一乳酸塩である、請求項173に記載の方法。
【請求項175】
前記治療有効量が、1日当たり約80mg~約500mgである、請求項148に記載の方法。
【請求項176】
前記卵巣がんが、高悪性度漿液性卵巣癌である、請求項148に記載の方法。
【請求項177】
前記卵巣がんが、低悪性度漿液性卵巣癌である、請求項148に記載の方法。
【請求項178】
前記低悪性度漿液性卵巣癌が、卵巣癌である、請求項177に記載の方法。
【請求項179】
前記低悪性度漿液性卵巣癌が、卵管癌である、請求項177に記載の方法。
【請求項180】
前記低悪性度漿液性卵巣癌が、原発性腹膜癌である、請求項177に記載の方法。
【請求項181】
前記卵巣がんが、ホルモン受容体陽性卵巣がんである、請求項148に記載の方法。
【請求項182】
前記卵巣がんが、エストロゲン受容体陽性卵巣がんである、請求項148に記載の方法。
【請求項183】
前記卵巣がんが、プロゲステロン受容体陽性卵巣がんである、請求項148に記載の方法。
【請求項184】
前記治療が、前記対象が前記卵巣がんと診断された後に与えられた、請求項148に記載の方法。
【請求項185】
前記対象が、前記治療に応答しなかった、請求項148に記載の方法。
【請求項186】
前記対象が、前記治療の後に前記卵巣がんの再発を経験した、請求項148に記載の方法。
【請求項187】
前記投与することが、経口である、請求項148に記載の方法。
【請求項188】
前記投与することが、静脈内である、請求項148に記載の方法。
【請求項189】
前記投与することが、1日1回である、請求項148に記載の方法。
【請求項190】
前記投与することが、少なくとも4週間にわたって1日1回である、請求項148に記載の方法。
【請求項191】
前記投与することが、
(i)1日1回投与の連続した3週間の期間、および
ii)前記3週間の期間の直後の、投与なしの1週間
の4週間サイクルにおける経口である、請求項148に記載の方法。
【請求項192】
前記投与することが、
(i)前記治療有効量が、約40mg~約500mgである、1日1回朝における投与の連続した3週間の期間、および
ii)前記3週間の期間の直後の、投与なしの1週間
の4週間サイクルにおける経口である、請求項148に記載の方法。
【請求項193】
前記化合物が、医薬組成物にて投与され、前記医薬組成物が、単位剤形であり、前記単位剤形が、薬学的に許容される賦形剤をさらに含む、請求項148に記載の方法。
【請求項194】
前記単位剤形が、約40mgの8-シクロペンチル-2-((4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)-7-オキソ-7,8-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-6-カルボニトリルを含む、請求項193に記載の方法。
【請求項195】
前記単位剤形が、約48.4mgの8-シクロペンチル-2-((4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)-7-オキソ-7,8-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-6-カルボニトリル一乳酸塩を含む、請求項193に記載の方法。
【請求項196】
前記単位剤形が、カプセルである、請求項193に記載の方法。
【請求項197】
前記投与することが、1日の朝に行われる、請求項148に記載の方法。
【請求項198】
前記対象が、絶食状態である、請求項148に記載の方法。
【請求項199】
前記対象に治療有効量の第2の化合物を投与することをさらに含む、請求項148に記載の方法。
【請求項200】
前記第2の化合物が、エストロゲン受容体モジュレーターである、請求項199に記載の方法。
【請求項201】
前記第2の化合物が、エストロゲン受容体ブロッカーである、請求項199に記載の方法。
【請求項202】
前記第2の化合物が、アロマターゼ阻害剤である、請求項199に記載の方法。
【請求項203】
前記第2の化合物が、レトロゾールまたはその薬学的に許容される塩である、請求項199に記載の方法。
【請求項204】
前記第2の化合物が、医薬組成物にて投与され、前記医薬組成物が、単位剤形であり、前記単位剤形が、薬学的に許容される賦形剤をさらに含む、請求項199に記載の方法。
【請求項205】
前記単位剤形が、約2.5mgのレトロゾールを含む、請求項204に記載の方法。
【請求項206】
前記単位剤形が、錠剤である、請求項204に記載の方法。
【請求項207】
前記第2の化合物が、プロゲスチンである、請求項199に記載の方法。
【請求項208】
前記プロゲスチンが、酢酸メゲストロールである、請求項207に記載の方法。
【請求項209】
酢酸メゲストロールが、医薬組成物にて投与され、前記医薬組成物が、単位剤形であり、前記単位剤形が、薬学的に許容される賦形剤をさらに含む、請求項208に記載の方法。
【請求項210】
前記単位剤形が、約125mg/mLの酢酸メゲストロールを含む、請求項209に記載の方法。
【請求項211】
前記単位剤形が、経口懸濁物である、請求項209に記載の方法。
【請求項212】
前記酢酸メゲストロールが、1日当たり約625mgの用量で投与される、請求項209に記載の方法。
【請求項213】
前記第2の化合物の前記投与が、1日1回である、請求項199に記載の方法。
【請求項214】
前記第2の化合物が、選択的エストロゲン受容体分解因子である、請求項199に記載の方法。
【請求項215】
前記第2の化合物が、血管内皮増殖因子阻害剤である、請求項199に記載の方法。
【請求項216】
前記第2の化合物が、ホスホイノシチド3-キナーゼ阻害剤である、請求項199に記載の方法。
【請求項217】
前記第2の化合物の前記投与が、経口である、請求項199に記載の方法。
【請求項218】
前記第2の化合物の前記投与が、静脈内である、請求項199に記載の方法。
【請求項219】
前記式(I)の化合物の前記投与が、経口であり、前記第2の化合物の前記投与が、経口である、請求項199に記載の方法。
【請求項220】
前記式(I)の化合物の前記投与が、前記第2の化合物の前記投与に先立つ、請求項199に記載の方法。
【請求項221】
前記第2の化合物の前記投与が、前記式(I)の化合物の前記投与に先立つ、請求項199に記載の方法。
【請求項222】
前記式(I)の化合物の前記投与が、前記第2の化合物の前記投与と同時である、請求項199に記載の方法。
【請求項223】
卵巣がんの処置を必要とする対象において卵巣がんを処置する方法であって、前記方法は、前記対象に、治療有効量の式(I)
【化55】
の化合物であって、
式中、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールもしくはヘテロシクリル(これらはそれぞれ、置換されていないかもしくは置換されている)、または水素であり、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、-CN、-C(O)R、-C(O)OR、-C(O)NR、-C(=N)NR、-OR、-SR、-NR、-NRC(O)R、-NRC(O)OR、-OC(O)R、-OC(O)NR、-S(O)、-NHS(O)もしくは-OS(O)(これらはそれぞれ独立して、置換されているかもしくは置換されていない)、または水素もしくはハロゲンであり、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリルもしくはヘテロアリール(これらはそれぞれ、置換されていないかもしくは置換されている)、または水素もしくはハロゲンであり、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、-CN、C(O)R、-C(O)OR、-C(O)NR、-C(=N)NR、-OR、-SR、-NR、-NRC(O)R、-NRC(O)OR、-OC(O)R、-OC(O)NR、-S(O)、-NHS(O)もしくは-OS(O)(これらはそれぞれ独立して、置換されているかもしくは置換されていない)、または水素もしくはハロゲンであり、
- 各RおよびRは、独立して、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリルもしくはヘテロアリール(これらはそれぞれ独立して、置換されているかもしくは置換されていない)、または水素もしくはハロゲンであり、
ただし、Rが-NRであり、RおよびRの一方がピリジルである場合、Rが-C(O)CHではないことを条件とする、
化合物
またはその薬学的に許容される塩を投与することを含み、
前記投与することが、少なくとも4週間にわたって1日1回である、方法。
【請求項224】
がシクロアルキルである、請求項223に記載の方法。
【請求項225】
がシクロペンチルである、請求項223に記載の方法。
【請求項226】
がCNである、請求項223に記載の方法。
【請求項227】
が水素である、請求項223に記載の方法。
【請求項228】
が-NRである、請求項223に記載の方法。
【請求項229】
およびRの一方が、水素である、請求項228に記載の方法。
【請求項230】
およびRの一方が、フェニルである、請求項228に記載の方法。
【請求項231】
およびRの一方が、ヘテロシクリルで置換されたフェニルである、請求項228に記載の方法。
【請求項232】
およびRの一方が、ピペラジニルで置換されたフェニルである、請求項228に記載の方法。
【請求項233】
およびRの一方が、4-メチルピペラジニルで置換されたフェニルである、請求項228に記載の方法。
【請求項234】
が、
【化56】
であり、
式中、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、-OR、-SRもしくは-NR(これらはそれぞれ、置換されていないかもしくは置換されている)、または水素であり、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、-OR、-SRもしくは-NR(これらはそれぞれ、置換されていないかもしくは置換されている)、または水素であり、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、-OR、-SRもしくは-NR(これらはそれぞれ、置換されていないかもしくは置換されている)、または水素である、
請求項223に記載の方法。
【請求項235】
が水素である、請求項234に記載の方法。
【請求項236】
が水素である、請求項234に記載の方法。
【請求項237】
が、置換されていないかまたは置換されたヘテロシクリルである、請求項234に記載の方法。
【請求項238】
が、置換されていないかまたは置換されたピペラジニルである、請求項234に記載の方法。
【請求項239】
が4-メチルピペラジニルである、請求項234に記載の方法。
【請求項240】
前記化合物が、式(II)
【化57】
の化合物である、請求項234に記載の方法。
【請求項241】
前記化合物が、式(III)
【化58】
の化合物であり、
式中、
- Yは、O、SまたはNR11であり、
- 各R10は、独立して、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、-OR、-SRもしくは-NR(これらはそれぞれ、置換されていないかもしくは置換されている)であり、
- R11は、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリルもしくはヘテロアリール(これらはそれぞれ独立して、置換されているかもしくは置換されていない)、または水素もしくはハロゲンであり、
- nは、0、1、2、3、4、5、6、7または8である、
請求項234に記載の方法。
【請求項242】
がシクロアルキルである、請求項241に記載の方法。
【請求項243】
がシクロペンチルである、請求項241に記載の方法。
【請求項244】
YがNR11である、請求項241に記載の方法。
【請求項245】
11がアルキルである、請求項244に記載の方法。
【請求項246】
11がメチルである、請求項244に記載の方法。
【請求項247】
nが0である、請求項241に記載の方法。
【請求項248】
前記化合物が、8-シクロペンチル-2-((4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)-7-オキソ-7,8-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-6-カルボニトリルまたはその薬学的に許容される塩である、請求項223に記載の方法。
【請求項249】
前記化合物が、8-シクロペンチル-2-((4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)-7-オキソ-7,8-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-6-カルボニトリル一乳酸塩である、請求項248に記載の方法。
【請求項250】
前記治療有効量が、1日当たり約40mg~約500mgである、請求項223に記載の方法。
【請求項251】
前記卵巣がんが、高悪性度漿液性卵巣癌である、請求項223に記載の方法。
【請求項252】
前記卵巣がんが、低悪性度漿液性卵巣癌である、請求項223に記載の方法。
【請求項253】
前記低悪性度漿液性卵巣癌が、卵巣癌である、請求項252に記載の方法。
【請求項254】
前記低悪性度漿液性卵巣癌が、卵管(fallopian)癌である、請求項252に記載の方法。
【請求項255】
前記低悪性度漿液性卵巣癌が、原発性腹膜癌である、請求項252に記載の方法。
【請求項256】
前記卵巣がんが、ホルモン受容体陽性卵巣がんである、請求項223に記載の方法。
【請求項257】
前記卵巣がんが、エストロゲン受容体陽性卵巣がんである、請求項223に記載の方法。
【請求項258】
前記卵巣がんが、プロゲステロン受容体陽性卵巣がんである、請求項223に記載の方法。
【請求項259】
前記対象が、前記投与することに先立ち、前記卵巣がんのための前記化合物以外の治療を受けた、請求項223に記載の方法。
【請求項260】
前記治療が、前記対象が卵巣がんと診断された後に与えられた、請求項259に記載の方法。
【請求項261】
前記対象が、前記治療に応答しなかった、請求項259に記載の方法。
【請求項262】
前記対象が、前記治療の後に前記卵巣がんの再発を経験した、請求項259に記載の方法。
【請求項263】
前記投与することが、経口である、請求項223に記載の方法。
【請求項264】
前記投与することが、静脈内である、請求項223に記載の方法。
【請求項265】
前記化合物が、医薬組成物にて投与され、前記医薬組成物が、単位剤形であり、前記単位剤形が、薬学的に許容される賦形剤をさらに含む、請求項223に記載の方法。
【請求項266】
前記単位剤形が、約40mgの8-シクロペンチル-2-((4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)-7-オキソ-7,8-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-6-カルボニトリルを含む、請求項265に記載の方法。
【請求項267】
前記単位剤形が、約48.4mgの8-シクロペンチル-2-((4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)-7-オキソ-7,8-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-6-カルボニトリル一乳酸塩を含む、請求項265に記載の方法。
【請求項268】
前記単位剤形が、カプセルである、請求項265に記載の方法。
【請求項269】
前記投与することが、1日の朝に行われる、請求項223に記載の方法。
【請求項270】
前記対象が、絶食状態である、請求項223に記載の方法。
【請求項271】
前記対象に治療有効量の第2の化合物を投与することをさらに含む、請求項223に記載の方法。
【請求項272】
前記第2の化合物が、エストロゲン受容体モジュレーターである、請求項271に記載の方法。
【請求項273】
前記第2の化合物が、エストロゲン受容体ブロッカーである、請求項271に記載の方法。
【請求項274】
前記第2の化合物が、アロマターゼ阻害剤である、請求項271に記載の方法。
【請求項275】
前記第2の化合物が、レトロゾールまたはその薬学的に許容される塩である、請求項271に記載の方法。
【請求項276】
前記第2の化合物が、医薬組成物にて投与され、前記医薬組成物が、単位剤形であり、前記単位剤形が、薬学的に許容される賦形剤をさらに含む、請求項271に記載の方法。
【請求項277】
前記単位剤形が、約2.5mgのレトロゾールを含む、請求項276に記載の方法。
【請求項278】
前記単位剤形が、錠剤である、請求項276に記載の方法。
【請求項279】
前記第2の化合物が、プロゲスチンである、請求項271に記載の方法。
【請求項280】
前記プロゲスチンが、酢酸メゲストロールである、請求項279に記載の方法。
【請求項281】
酢酸メゲストロールが、医薬組成物にて投与され、前記医薬組成物が、単位剤形であり、前記単位剤形が、薬学的に許容される賦形剤をさらに含む、請求項280に記載の方法。
【請求項282】
前記単位剤形が、約125mg/mLの酢酸メゲストロールを含む、請求項280に記載の方法。
【請求項283】
前記単位剤形が、経口懸濁物である、請求項280に記載の方法。
【請求項284】
前記酢酸メゲストロールが、1日当たり約625mgの用量で投与される、請求項280に記載の方法。
【請求項285】
前記第2の化合物の前記投与が、1日1回である、請求項280に記載の方法。
【請求項286】
前記第2の化合物が、選択的エストロゲン受容体分解因子である、請求項280に記載の方法。
【請求項287】
前記第2の化合物が、血管内皮増殖因子阻害剤である、請求項280に記載の方法。
【請求項288】
前記第2の化合物が、ホスホイノシチド3-キナーゼ阻害剤である、請求項280に記載の方法。
【請求項289】
前記第2の化合物の前記投与が、経口である、請求項280に記載の方法。
【請求項290】
前記第2の化合物の前記投与が、静脈内である、請求項271に記載の方法。
【請求項291】
前記式(I)の化合物の前記投与が、経口であり、前記第2の化合物の前記投与が、経口である、請求項271に記載の方法。
【請求項292】
前記式(I)の化合物の前記投与が、前記第2の化合物の前記投与に先立つ、請求項271に記載の方法。
【請求項293】
前記第2の化合物の前記投与が、前記式(I)の化合物の前記投与に先立つ、請求項271に記載の方法。
【請求項294】
前記式(I)の化合物の前記投与が、前記第2の化合物の前記投与と同時である、請求項271に記載の方法。
【請求項295】
卵巣がんの処置を必要とする対象において卵巣がんを処置する方法であって、前記方法は、前記対象に、治療有効量の式(I)
【化59】
の化合物であって、
式中、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールもしくはヘテロシクリル(これらはそれぞれ、置換されていないかもしくは置換されている)、または水素であり、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、-CN、-C(O)R、-C(O)OR、-C(O)NR、-C(=N)NR、-OR、-SR、-NR、-NRC(O)R、-NRC(O)OR、-OC(O)R、-OC(O)NR、-S(O)、-NHS(O)もしくは-OS(O)(これらはそれぞれ独立して、置換されているかもしくは置換されていない)、または水素もしくはハロゲンであり、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリルもしくはヘテロアリール(これらはそれぞれ、置換されていないかもしくは置換されている)、または水素もしくはハロゲンであり、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、-CN、C(O)R、-C(O)OR、-C(O)NR、-C(=N)NR、-OR、-SR、-NR、-NRC(O)R、-NRC(O)OR、-OC(O)R、-OC(O)NR、-S(O)、-NHS(O)もしくは-OS(O)(これらはそれぞれ独立して、置換されているかもしくは置換されていない)、または水素もしくはハロゲンであり、
- 各RおよびRは、独立して、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリルもしくはヘテロアリール(これらはそれぞれ独立して、置換されているかもしくは置換されていない)、または水素もしくはハロゲンであり、
ただし、Rが-NRであり、RおよびRの一方がピリジルである場合、Rが-C(O)CHではないことを条件とする、
化合物
またはその薬学的に許容される塩を投与することを含み、
前記投与することが、
(i)1日1回投与の連続した3週間の期間、および
ii)前記3週間の期間の直後の、投与なしの1週間
の4週間サイクルである、方法。
【請求項296】
がシクロアルキルである、請求項295に記載の方法。
【請求項297】
がシクロペンチルである、請求項295に記載の方法。
【請求項298】
がCNである、請求項295に記載の方法。
【請求項299】
が水素である、請求項295に記載の方法。
【請求項300】
が-NRである、請求項295に記載の方法。
【請求項301】
およびRの一方が、水素である、請求項300に記載の方法。
【請求項302】
およびRの一方が、フェニルである、請求項300に記載の方法。
【請求項303】
およびRの一方が、ヘテロシクリルで置換されたフェニルである、請求項300に記載の方法。
【請求項304】
およびRの一方が、ピペラジニルで置換されたフェニルである、請求項300に記載の方法。
【請求項305】
およびRの一方が、4-メチルピペラジニルで置換されたフェニルである、請求項300に記載の方法。
【請求項306】
が、
【化60】
であり、
式中、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、-OR、-SRもしくは-NR(これらはそれぞれ、置換されていないかもしくは置換されている)、または水素であり、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、-OR、-SRもしくは-NR(これらはそれぞれ、置換されていないかもしくは置換されている)、または水素であり、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、-OR、-SRもしくは-NR(これらはそれぞれ、置換されていないかもしくは置換されている)、または水素である、
請求項295に記載の方法。
【請求項307】
が水素である、請求項306に記載の方法。
【請求項308】
が水素である、請求項306に記載の方法。
【請求項309】
が、置換されていないかまたは置換されたヘテロシクリルである、請求項306に記載の方法。
【請求項310】
が、置換されていないかまたは置換されたピペラジニルである、請求項306に記載の方法。
【請求項311】
が4-メチルピペラジニルである、請求項306に記載の方法。
【請求項312】
前記化合物が、式(II)
【化61】
の化合物である、請求項306に記載の方法。
【請求項313】
前記化合物が、式(III)
【化62】
の化合物であり、
式中、
- Yは、O、SまたはNR11であり、
- 各R10は、独立して、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、-OR、-SRもしくは-NR(これらはそれぞれ、置換されていないかもしくは置換されている)であり、
- R11は、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリルもしくはヘテロアリール(これらはそれぞれ独立して、置換されているかもしくは置換されていない)、または水素もしくはハロゲンであり、
- nは、0、1、2、3、4、5、6、7または8である、
請求項306に記載の方法。
【請求項314】
がシクロアルキルである、請求項313に記載の方法。
【請求項315】
がシクロペンチルである、請求項313に記載の方法。
【請求項316】
YがNR11である、請求項313に記載の方法。
【請求項317】
11がアルキルである、請求項315に記載の方法。
【請求項318】
11がメチルである、請求項316に記載の方法。
【請求項319】
nが0である、請求項313に記載の方法。
【請求項320】
前記化合物が、8-シクロペンチル-2-((4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)-7-オキソ-7,8-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-6-カルボニトリルまたはその薬学的に許容される塩である、請求項295に記載の方法。
【請求項321】
前記化合物が、8-シクロペンチル-2-((4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)-7-オキソ-7,8-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-6-カルボニトリル一乳酸塩である、請求項320に記載の方法。
【請求項322】
前記治療有効量が、1日当たり約40mg~約500mgである、請求項295に記載の方法。
【請求項323】
前記卵巣がんが、高悪性度漿液性卵巣癌である、請求項295に記載の方法。
【請求項324】
前記卵巣がんが、低悪性度漿液性卵巣癌である、請求項295に記載の方法。
【請求項325】
前記低悪性度漿液性卵巣癌が、卵巣癌である、請求項324に記載の方法。
【請求項326】
前記低悪性度漿液性卵巣癌が、卵管癌である、請求項324に記載の方法。
【請求項327】
前記低悪性度漿液性卵巣癌が、原発性腹膜癌である、請求項324に記載の方法。
【請求項328】
前記卵巣がんが、ホルモン受容体陽性卵巣がんである、請求項295に記載の方法。
【請求項329】
前記卵巣がんが、エストロゲン受容体陽性卵巣がんである、請求項295に記載の方法。
【請求項330】
前記卵巣がんが、プロゲステロン受容体陽性卵巣がんである、請求項295に記載の方法。
【請求項331】
前記対象が、前記投与することに先立ち、前記卵巣がんのための前記化合物以外の治療を受けた、請求項295に記載の方法。
【請求項332】
前記治療が、前記対象が卵巣がんと診断された後に与えられた、請求項331に記載の方法。
【請求項333】
前記対象が、前記治療に応答しなかった、請求項331に記載の方法。
【請求項334】
前記対象が、前記治療の後に前記卵巣がんの再発を経験した、請求項331に記載の方法。
【請求項335】
前記投与することが、経口である、請求項295に記載の方法。
【請求項336】
前記投与することが、静脈内である、請求項295に記載の方法。
【請求項337】
前記化合物が、医薬組成物にて投与され、前記医薬組成物が、単位剤形であり、前記単位剤形が、薬学的に許容される賦形剤をさらに含む、請求項295に記載の方法。
【請求項338】
前記単位剤形が、約40mgの8-シクロペンチル-2-((4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)-7-オキソ-7,8-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-6-カルボニトリルを含む、請求項337に記載の方法。
【請求項339】
前記単位剤形が、約48.4mgの8-シクロペンチル-2-((4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)-7-オキソ-7,8-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-6-カルボニトリル一乳酸塩を含む、請求項337に記載の方法。
【請求項340】
前記単位剤形が、カプセルである、請求項337に記載の方法。
【請求項341】
前記投与することが、1日の朝に行われる、請求項295に記載の方法。
【請求項342】
前記対象が、絶食状態である、請求項295に記載の方法。
【請求項343】
前記対象に治療有効量の第2の化合物を投与することをさらに含む、請求項295に記載の方法。
【請求項344】
前記第2の化合物が、エストロゲン受容体モジュレーターである、請求項343に記載の方法。
【請求項345】
前記第2の化合物が、エストロゲン受容体ブロッカーである、請求項343に記載の方法。
【請求項346】
前記第2の化合物が、アロマターゼ阻害剤である、請求項343に記載の方法。
【請求項347】
前記第2の化合物が、レトロゾールまたはその薬学的に許容される塩である、請求項343に記載の方法。
【請求項348】
前記第2の化合物が、医薬組成物にて投与され、前記医薬組成物が、単位剤形であり、前記単位剤形が、薬学的に許容される賦形剤をさらに含む、請求項343に記載の方法。
【請求項349】
前記単位剤形が、約2.5mgのレトロゾールを含む、請求項348に記載の方法。
【請求項350】
前記単位剤形が、錠剤である、請求項348に記載の方法。
【請求項351】
前記第2の化合物が、プロゲスチンである、請求項343に記載の方法。
【請求項352】
前記プロゲスチンが、酢酸メゲストロールである、請求項351に記載の方法。
【請求項353】
酢酸メゲストロールが、医薬組成物にて投与され、前記医薬組成物が、単位剤形であり、前記単位剤形が、薬学的に許容される賦形剤をさらに含む、請求項352に記載の方法。
【請求項354】
前記単位剤形が、約125mg/mLの酢酸メゲストロールを含む、請求項353に記載の方法。
【請求項355】
前記単位剤形が、経口懸濁物である、請求項353に記載の方法。
【請求項356】
前記酢酸メゲストロールが、1日当たり約625mgの用量で投与される、請求項353に記載の方法。
【請求項357】
前記第2の化合物の前記投与が、1日1回である、請求項343に記載の方法。
【請求項358】
前記第2の化合物が、選択的エストロゲン受容体分解因子である、請求項343に記載の方法。
【請求項359】
前記第2の化合物が、血管内皮増殖因子阻害剤である、請求項343に記載の方法。
【請求項360】
前記第2の化合物が、ホスホイノシチド3-キナーゼ阻害剤である、請求項343に記載の方法。
【請求項361】
前記第2の化合物の前記投与が、経口である、請求項343に記載の方法。
【請求項362】
前記第2の化合物の前記投与が、静脈内である、請求項343に記載の方法。
【請求項363】
前記式(I)の化合物の前記投与が、経口であり、前記第2の化合物の前記投与が、経口である、請求項343に記載の方法。
【請求項364】
前記式(I)の化合物の前記投与が、前記第2の化合物の前記投与に先立つ、請求項343に記載の方法。
【請求項365】
前記第2の化合物の前記投与が、前記式(I)の化合物の前記投与に先立つ、請求項343に記載の方法。
【請求項366】
前記式(I)の化合物の前記投与が、前記第2の化合物の前記投与と同時である、請求項343に記載の方法。
【請求項367】
卵巣がんの処置を必要とする対象において卵巣がんを処置する方法であって、前記方法は、
(i)前記対象に、治療有効量の第1の化合物であって、式(I)
【化63】
の化合物であって、
式中、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールもしくはヘテロシクリル(これらはそれぞれ、置換されていないかもしくは置換されている)、または水素であり、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、-CN、-C(O)R、-C(O)OR、-C(O)NR、-C(=N)NR、-OR、-SR、-NR、-NRC(O)R、-NRC(O)OR、-OC(O)R、-OC(O)NR、-S(O)、-NHS(O)もしくは-OS(O)(これらはそれぞれ独立して、置換されているかもしくは置換されていない)、または水素もしくはハロゲンであり、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリルもしくはヘテロアリール(これらはそれぞれ、置換されていないかもしくは置換されている)、または水素もしくはハロゲンであり、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、-CN、C(O)R、-C(O)OR、-C(O)NR、-C(=N)NR、-OR、-SR、-NR、-NRC(O)R、-NRC(O)OR、-OC(O)R、-OC(O)NR、-S(O)、-NHS(O)もしくは-OS(O)(これらはそれぞれ独立して、置換されているかもしくは置換されていない)、または水素もしくはハロゲンであり、
- 各RおよびRは、独立して、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリルもしくはヘテロアリール(これらはそれぞれ独立して、置換されているかもしくは置換されていない)、または水素もしくはハロゲンであり、
ただし、Rが-NRであり、RおよびRの一方がピリジルである場合、Rが-C(O)CHではないことを条件とする、
化合物である、第1の化合物
またはその薬学的に許容される塩を投与すること、および
(i)前記対象に、治療有効量の第2の化合物を投与すること
を含む、方法。
【請求項368】
がシクロアルキルである、請求項367に記載の方法。
【請求項369】
がシクロペンチルである、請求項367に記載の方法。
【請求項370】
がCNである、請求項367に記載の方法。
【請求項371】
が水素である、請求項367に記載の方法。
【請求項372】
が-NRである、請求項367に記載の方法。
【請求項373】
およびRの一方が、水素である、請求項372に記載の方法。
【請求項374】
およびRの一方が、フェニルである、請求項372に記載の方法。
【請求項375】
およびRの一方が、ヘテロシクリルで置換されたフェニルである、請求項372に記載の方法。
【請求項376】
およびRの一方が、ピペラジニルで置換されたフェニルである、請求項372に記載の方法。
【請求項377】
およびRの一方が、4-メチルピペラジニルで置換されたフェニルである、請求項372に記載の方法。
【請求項378】
が、
【化64】
であり、
式中、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、-OR、-SRもしくは-NR(これらはそれぞれ、置換されていないかもしくは置換されている)、または水素であり、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、-OR、-SRもしくは-NR(これらはそれぞれ、置換されていないかもしくは置換されている)、または水素であり、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、-OR、-SRもしくは-NR(これらはそれぞれ、置換されていないかもしくは置換されている)、または水素である、
請求項367に記載の方法。
【請求項379】
が水素である、請求項378に記載の方法。
【請求項380】
が水素である、請求項378に記載の方法。
【請求項381】
が、置換されていないかまたは置換されたヘテロシクリルである、請求項378に記載の方法。
【請求項382】
が、置換されていないかまたは置換されたピペラジニルである、請求項378に記載の方法。
【請求項383】
が4-メチルピペラジニルである、請求項378に記載の方法。
【請求項384】
前記化合物が、式(II)
【化65】
の化合物である、請求項378に記載の方法。
【請求項385】
前記化合物が、式(III)
【化66】
の化合物であり、
式中、
- Yは、O、SまたはNR11であり、
- 各R10は、独立して、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、-OR、-SRもしくは-NR(これらはそれぞれ、置換されていないかもしくは置換されている)であり、
- R11は、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリルもしくはヘテロアリール(これらはそれぞれ独立して、置換されているかもしくは置換されていない)、または水素もしくはハロゲンであり、
- nは、0、1、2、3、4、5、6、7または8である、
請求項378に記載の方法。
【請求項386】
がシクロアルキルである、請求項385に記載の方法。
【請求項387】
がシクロペンチルである、請求項385に記載の方法。
【請求項388】
YがNR11である、請求項385に記載の方法。
【請求項389】
11がアルキルである、請求項388に記載の方法。
【請求項390】
11がメチルである、請求項388に記載の方法。
【請求項391】
nが0である、請求項385に記載の方法。
【請求項392】
前記第1の化合物が、8-シクロペンチル-2-((4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)-7-オキソ-7,8-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-6-カルボニトリルまたはその薬学的に許容される塩である、請求項367に記載の方法。
【請求項393】
前記第1の化合物が、8-シクロペンチル-2-((4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)-7-オキソ-7,8-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-6-カルボニトリル一乳酸塩である、請求項392に記載の方法。
【請求項394】
前記治療有効量が、1日当たり約40mg~約500mgである、請求項367に記載の方法。
【請求項395】
前記卵巣がんが、高悪性度漿液性卵巣癌である、請求項367に記載の方法。
【請求項396】
前記卵巣がんが、低悪性度漿液性卵巣癌である、請求項367に記載の方法。
【請求項397】
前記低悪性度漿液性卵巣癌が、卵巣癌である、請求項396に記載の方法。
【請求項398】
前記低悪性度漿液性卵巣癌が、卵管癌である、請求項396に記載の方法。
【請求項399】
前記低悪性度漿液性卵巣癌が、原発性腹膜癌である、請求項396に記載の方法。
【請求項400】
前記卵巣がんが、ホルモン受容体陽性卵巣がんである、請求項367に記載の方法。
【請求項401】
前記卵巣がんが、エストロゲン受容体陽性卵巣がんである、請求項367に記載の方法。
【請求項402】
前記卵巣がんが、プロゲステロン受容体陽性卵巣がんである、請求項367に記載の方法。
【請求項403】
前記対象が、前記第1の化合物の前記投与に先立ち、かつ前記第2の化合物の前記投与に先立ち、前記卵巣がんのための前記化合物以外の治療を受けた、請求項367に記載の方法。
【請求項404】
前記治療が、前記対象が卵巣がんと診断された後に与えられた、請求項403に記載の方法。
【請求項405】
前記対象が、前記治療に応答しなかった、請求項403に記載の方法。
【請求項406】
前記対象が、前記治療の後に前記卵巣がんの再発を経験した、請求項403に記載の方法。
【請求項407】
前記第1の化合物の前記投与が、経口である、請求項367に記載の方法。
【請求項408】
前記第1の化合物の前記投与が、静脈内である、請求項367に記載の方法。
【請求項409】
前記第1の化合物の前記投与が、1日1回である、請求項367に記載の方法。
【請求項410】
前記第1の化合物の前記投与が、少なくとも4週間にわたって1日1回である、請求項367に記載の方法。
【請求項411】
前記第1の化合物の前記投与が、
(i)1日1回投与の連続した3週間の期間、および
ii)前記3週間の期間の直後の、投与なしの1週間
の4週間サイクルにおける経口である、請求項367に記載の方法。
【請求項412】
前記第1の化合物の前記投与が、
(i)前記治療有効量が、約40mg~約500mgである、1日1回朝における投与の連続した3週間の期間、および
ii)前記3週間の期間の直後の、投与なしの1週間
の4週間サイクルにおける経口である、請求項367に記載の方法。
【請求項413】
前記第1の化合物が、医薬組成物にて投与され、前記医薬組成物が、単位剤形であり、前記単位剤形が、薬学的に許容される賦形剤をさらに含む、請求項367に記載の方法。
【請求項414】
単位剤形が、約40mgの8-シクロペンチル-2-((4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)-7-オキソ-7,8-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-6-カルボニトリルを含む、請求項413に記載の方法。
【請求項415】
前記単位剤形が、約48.4mgの8-シクロペンチル-2-((4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)-7-オキソ-7,8-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-6-カルボニトリル一乳酸塩を含む、請求項413に記載の方法。
【請求項416】
前記単位剤形が、カプセルである、請求項413に記載の方法。
【請求項417】
前記投与することが、1日の朝に行われる、請求項367に記載の方法。
【請求項418】
前記対象が、絶食状態である、請求項367に記載の方法。
【請求項419】
前記第2の化合物が、エストロゲン受容体モジュレーターである、請求項367に記載の方法。
【請求項420】
前記第2の化合物が、エストロゲン受容体ブロッカーである、請求項367に記載の方法。
【請求項421】
前記第2の化合物が、アロマターゼ阻害剤である、請求項367に記載の方法。
【請求項422】
前記第2の化合物が、レトロゾールまたはその薬学的に許容される塩である、請求項367に記載の方法。
【請求項423】
前記第2の化合物が、医薬組成物にて投与され、前記医薬組成物が、単位剤形であり、前記単位剤形が、薬学的に許容される賦形剤をさらに含む、請求項367に記載の方法。
【請求項424】
前記単位剤形が、約2.5mgのレトロゾールを含む、請求項423に記載の方法。
【請求項425】
前記単位剤形が、錠剤である、請求項423に記載の方法。
【請求項426】
前記第2の化合物が、プロゲスチンである、請求項367に記載の方法。
【請求項427】
前記プロゲスチンが、酢酸メゲストロールである、請求項426に記載の方法。
【請求項428】
酢酸メゲストロールが、医薬組成物にて投与され、前記医薬組成物が、単位剤形であり、前記単位剤形が、薬学的に許容される賦形剤をさらに含む、請求項427に記載の方法。
【請求項429】
前記単位剤形が、約125mg/mLの酢酸メゲストロールを含む、請求項428に記載の方法。
【請求項430】
前記単位剤形が、経口懸濁物である、請求項428に記載の方法。
【請求項431】
前記酢酸メゲストロールが、1日当たり約625mgの用量で投与される、請求項428に記載の方法。
【請求項432】
前記第2の化合物の前記投与が、1日1回である、請求項367に記載の方法。
【請求項433】
前記第2の化合物が、選択的エストロゲン受容体分解因子である、請求項367に記載の方法。
【請求項434】
前記第2の化合物が、血管内皮増殖因子阻害剤である、請求項367に記載の方法。
【請求項435】
前記第2の化合物が、ホスホイノシチド3-キナーゼ阻害剤である、請求項367に記載の方法。
【請求項436】
前記第2の化合物の前記投与が、経口である、請求項367に記載の方法。
【請求項437】
前記第2の化合物の前記投与が、静脈内である、請求項367に記載の方法。
【請求項438】
前記第1の化合物の前記投与が、経口であり、前記第2の化合物の前記投与が、経口である、請求項367に記載の方法。
【請求項439】
前記第1の化合物の前記投与が、前記第2の化合物の前記投与に先立つ、請求項367に記載の方法。
【請求項440】
前記第2の化合物の前記投与が、前記第1の化合物の前記投与に先立つ、請求項367に記載の方法。
【請求項441】
前記第1の化合物の前記投与が、前記第2の化合物の前記投与と同時である、請求項367に記載の方法。
【請求項442】
卵巣がんの処置を必要とする対象において卵巣がんを処置する方法であって、前記方法は、前記対象に固体医薬組成物を経口投与することを含み、前記固体医薬組成物が、40mg~500mgの8-シクロペンチル-2-((4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)-7-オキソ-7,8-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-6-カルボニトリル一乳酸塩である化合物を含み、
前記対象が、前記投与することに先立ち、前記卵巣がんのための前記化合物以外の治療を受け、前記治療が、前記対象が卵巣がんと診断された後に与えられ、前記対象が、前記投与することに先立ち、前記治療に応答せず、
前記投与することが、3週間の1日1回投与を含む、
方法。
【請求項443】
卵巣がんの処置を必要とする対象において卵巣がんを処置する方法であって、前記方法は、
(i)前記対象に固体医薬組成物を経口投与することであって、前記固体医薬組成物が、40mg~500mgの8-シクロペンチル-2-((4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)-7-オキソ-7,8-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-6-カルボニトリル一乳酸塩である化合物を含み、
前記対象が、前記投与することに先立ち、前記卵巣がんのための前記化合物以外の治療を受け、前記治療が、前記対象が卵巣がんと診断された後に与えられ、前記対象が、前記投与することに先立ち、前記治療に応答せず、
前記投与することが、3週間の1日1回投与を含む、経口投与すること、および
(ii)前記対象に治療有効量のレトロゾールを経口投与すること
を含む、方法。
【請求項444】
卵巣がんの処置を必要とする対象において卵巣がんを処置する方法であって、前記方法は、
(i)前記対象に固体医薬組成物を経口投与することであって、前記固体医薬組成物が、40mg~500mgの8-シクロペンチル-2-((4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)-7-オキソ-7,8-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-6-カルボニトリル一乳酸塩である化合物を含み、
前記対象が、前記投与することに先立ち、前記卵巣がんのための前記化合物以外の治療を受け、前記治療が、前記対象が卵巣がんと診断された後に与えられ、前記対象が、前記投与することに先立ち、前記治療に応答せず、
前記投与することが、3週間の1日1回投与を含む、経口投与すること、および
(ii)前記対象に治療有効量の酢酸メゲストロールを経口投与すること
を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
相互参照
本願は、2021年11月18日出願の米国仮特許出願第63/280,957号の利益を主張するものであり、その全体が本明細書中に参考として援用される。
【背景技術】
【0002】
背景
卵巣がんは、女性の間のがん死亡において5位にランク付けされる。卵巣がんの大部分は、ホスファチジルイノシトール-4,5-二リン酸3-キナーゼ(PI3K)およびマイトジェン活性化タンパク質キナーゼ(MAPK)経路の両方に変更を有する。
【0003】
参照による組込み
本明細書で言及されるすべての刊行物、特許、および特許出願は、それぞれ個々の刊行物、特許、または特許出願が参照により具体的に個別に組み込まれることが示されているのと同程度に、参照により本明細書に組み込まれている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
発明の概要
一部の実施形態では、本開示は、処置を必要とする対象において低悪性度漿液性卵巣がんを処置する方法であって、方法は、対象に、治療有効量の式(I)
【化1】
の化合物であって、
式中、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールもしくはヘテロシクリル(これらはそれぞれ、置換されていないかもしくは置換されている)、または水素であり、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、-CN、-C(O)R、-C(O)OR、-C(O)NR、-C(=N)NR、-OR、-SR、-NR、-NRC(O)R、-NRC(O)OR、-OC(O)R、-OC(O)NR、-S(O)、-NHS(O)もしくは-OS(O)(これらはそれぞれ独立して、置換されているかもしくは置換されていない)、または水素もしくはハロゲンであり、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリルもしくはヘテロアリール(これらはそれぞれ、置換されていないかもしくは置換されている)、または水素もしくはハロゲンであり、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、-CN、C(O)R、-C(O)OR、-C(O)NR、-C(=N)NR、-OR、-SR、-NR、-NRC(O)R、-NRC(O)OR、-OC(O)R、-OC(O)NR、-S(O)、-NHS(O)もしくは-OS(O)(これらはそれぞれ独立して、置換されているかもしくは置換されていない)、または水素もしくはハロゲンであり、
- 各RおよびRは、独立して、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリルもしくはヘテロアリール(これらはそれぞれ独立して、置換されているかもしくは置換されていない)、または水素もしくはハロゲンであり、
ただし、Rが-NRであり、RおよびRの一方がピリジルである場合、Rが-C(O)CHではないことを条件とする、
化合物
またはその薬学的に許容される塩を投与することを含む、
方法を提供する。
【0005】
一部の実施形態では、本開示は、処置を必要とする対象において高悪性度漿液性卵巣がんを処置する方法であって、方法は、対象に、治療有効量の式(I)
【化2】
の化合物であって、
式中、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールもしくはヘテロシクリル(これらはそれぞれ、置換されていないかもしくは置換されている)、または水素であり、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、-CN、-C(O)R、-C(O)OR、-C(O)NR、-C(=N)NR、-OR、-SR、-NR、-NRC(O)R、-NRC(O)OR、-OC(O)R、-OC(O)NR、-S(O)、-NHS(O)もしくは-OS(O)(これらはそれぞれ独立して、置換されているかもしくは置換されていない)、または水素もしくはハロゲンであり、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリルもしくはヘテロアリール(これらはそれぞれ、置換されていないかもしくは置換されている)、または水素もしくはハロゲンであり、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、-CN、C(O)R、-C(O)OR、-C(O)NR、-C(=N)NR、-OR、-SR、-NR、-NRC(O)R、-NRC(O)OR、-OC(O)R、-OC(O)NR、-S(O)、-NHS(O)もしくは-OS(O)(これらはそれぞれ独立して、置換されているかもしくは置換されていない)、または水素もしくはハロゲンであり、
- 各RおよびRは、独立して、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリルもしくはヘテロアリール(これらはそれぞれ独立して、置換されているかもしくは置換されていない)、または水素もしくはハロゲンであり、
ただし、Rが-NRであり、RおよびRの一方がピリジルである場合、Rが-C(O)CHではないことを条件とする、
化合物
またはその薬学的に許容される塩を投与することを含む、
方法を提供する。
【0006】
一部の実施形態では、本開示は、処置を必要とする対象において卵巣がん、例えば、漿液性卵巣がん、例えば、低悪性度漿液性卵巣がんを処置する方法であって、方法は、対象に、治療有効量の式(I)
【化3】
の化合物であって、
式中、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールもしくはヘテロシクリル(これらはそれぞれ、置換されていないかもしくは置換されている)、または水素であり、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、-CN、-C(O)R、-C(O)OR、-C(O)NR、-C(=N)NR、-OR、-SR、-NR、-NRC(O)R、-NRC(O)OR、-OC(O)R、-OC(O)NR、-S(O)、-NHS(O)もしくは-OS(O)(これらはそれぞれ独立して、置換されているかもしくは置換されていない)、または水素もしくはハロゲンであり、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリルもしくはヘテロアリール(これらはそれぞれ、置換されていないかもしくは置換されている)、または水素もしくはハロゲンであり、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、-CN、C(O)R、-C(O)OR、-C(O)NR、-C(=N)NR、-OR、-SR、-NR、-NRC(O)R、-NRC(O)OR、-OC(O)R、-OC(O)NR、-S(O)、-NHS(O)もしくは-OS(O)(これらはそれぞれ独立して、置換されているかもしくは置換されていない)、または水素もしくはハロゲンであり、
- 各RおよびRは、独立して、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリルもしくはヘテロアリール(これらはそれぞれ独立して、置換されているかもしくは置換されていない)、または水素もしくはハロゲンであり、
ただし、Rが-NRであり、RおよびRの一方がピリジルである場合、Rが-C(O)CHではないことを条件とする、
化合物
またはその薬学的に許容される塩を投与することを含み、
対象は、投与に先立って、卵巣がん、例えば、漿液性卵巣がん、例えば、低悪性度漿液性卵巣がんのための化合物以外の治療を受けた、
方法を提供する。
【0007】
一部の実施形態では、本開示は、処置を必要とする対象において卵巣がん、例えば、漿液性卵巣がん、例えば、低悪性度漿液性卵巣がんを処置する方法であって、方法は、対象に、治療有効量の式(I)
【化4】
の化合物であって、
式中、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールもしくはヘテロシクリル(これらはそれぞれ、置換されていないかもしくは置換されている)、または水素であり、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、-CN、-C(O)R、-C(O)OR、-C(O)NR、-C(=N)NR、-OR、-SR、-NR、-NRC(O)R、-NRC(O)OR、-OC(O)R、-OC(O)NR、-S(O)、-NHS(O)もしくは-OS(O)(これらはそれぞれ独立して、置換されているかもしくは置換されていない)、または水素もしくはハロゲンであり、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリルもしくはヘテロアリール(これらはそれぞれ、置換されていないかもしくは置換されている)、または水素もしくはハロゲンであり、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、-CN、C(O)R、-C(O)OR、-C(O)NR、-C(=N)NR、-OR、-SR、-NR、-NRC(O)R、-NRC(O)OR、-OC(O)R、-OC(O)NR、-S(O)、-NHS(O)もしくは-OS(O)(これらはそれぞれ独立して、置換されているかもしくは置換されていない)、または水素もしくはハロゲンであり、
- 各RおよびRは、独立して、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリルもしくはヘテロアリール(これらはそれぞれ独立して、置換されているかもしくは置換されていない)、または水素もしくはハロゲンであり、
ただし、Rが-NRであり、RおよびRの一方がピリジルである場合、Rが-C(O)CHではないことを条件とする、
化合物
またはその薬学的に許容される塩を投与することを含み、
投与することが、少なくとも4週間にわたって1日1回である、
方法を提供する。
【0008】
一部の実施形態では、本開示は、処置を必要とする対象において卵巣がん、例えば、漿液性卵巣がん、例えば、低悪性度漿液性卵巣がんを処置する方法であって、方法は、対象に、治療有効量の式(I)
【化5】
の化合物であって、
式中、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールもしくはヘテロシクリル(これらはそれぞれ、置換されていないかもしくは置換されている)、または水素であり、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、-CN、-C(O)R、-C(O)OR、-C(O)NR、-C(=N)NR、-OR、-SR、-NR、-NRC(O)R、-NRC(O)OR、-OC(O)R、-OC(O)NR、-S(O)、-NHS(O)もしくは-OS(O)(これらはそれぞれ独立して、置換されているかもしくは置換されていない)、または水素もしくはハロゲンであり、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリルもしくはヘテロアリール(これらはそれぞれ、置換されていないかもしくは置換されている)、または水素もしくはハロゲンであり、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、-CN、C(O)R、-C(O)OR、-C(O)NR、-C(=N)NR、-OR、-SR、-NR、-NRC(O)R、-NRC(O)OR、-OC(O)R、-OC(O)NR、-S(O)、-NHS(O)もしくは-OS(O)(これらはそれぞれ独立して、置換されているかもしくは置換されていない)、または水素もしくはハロゲンであり、
- 各RおよびRは、独立して、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリルもしくはヘテロアリール(これらはそれぞれ独立して、置換されているかもしくは置換されていない)、または水素もしくはハロゲンであり、
ただし、Rが-NRであり、RおよびRの一方がピリジルである場合、Rが-C(O)CHではないことを条件とする、
化合物
またはその薬学的に許容される塩を投与することを含み、
投与することが、
(i)1日1回投与の連続した3週間の期間、および
ii)前記3週間の期間の直後の、投与なしの1週間
の4週間サイクルである、
方法を提供する。
【0009】
一部の実施形態では、本開示は、処置を必要とする対象において卵巣がん、例えば、漿液性卵巣がん、例えば、低悪性度漿液性卵巣がんを処置する方法であって、方法は、
(i)対象に、治療有効量の第1の化合物であって、式(I)
【化6】
の化合物であって、
式中、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールもしくはヘテロシクリル(これらはそれぞれ、置換されていないかもしくは置換されている)、または水素であり、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、-CN、-C(O)R、-C(O)OR、-C(O)NR、-C(=N)NR、-OR、-SR、-NR、-NRC(O)R、-NRC(O)OR、-OC(O)R、-OC(O)NR、-S(O)、-NHS(O)もしくは-OS(O)(これらはそれぞれ独立して、置換されているかもしくは置換されていない)、または水素もしくはハロゲンであり、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリルもしくはヘテロアリール(これらはそれぞれ、置換されていないかもしくは置換されている)、または水素もしくはハロゲンであり、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、-CN、C(O)R、-C(O)OR、-C(O)NR、-C(=N)NR、-OR、-SR、-NR、-NRC(O)R、-NRC(O)OR、-OC(O)R、-OC(O)NR、-S(O)、-NHS(O)もしくは-OS(O)(これらはそれぞれ独立して、置換されているかもしくは置換されていない)、または水素もしくはハロゲンであり、
- 各RおよびRは、独立して、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリルもしくはヘテロアリール(これらはそれぞれ独立して、置換されているかもしくは置換されていない)、または水素もしくはハロゲンであり、
ただし、Rが-NRであり、RおよびRの一方がピリジルである場合、Rが-C(O)CHではないことを条件とする、
化合物である、第1の化合物
またはその薬学的に許容される塩を投与すること、および
(ii)対象に治療有効量の第2の化合物を投与すること
を含む、方法を提供する。
【0010】
一部の実施形態では、本開示は、処置を必要とする対象において卵巣がん、例えば、漿液性卵巣がん、例えば、低悪性度漿液性卵巣がんを処置する方法であって、対象に固体医薬組成物を経口投与することであって、固体医薬組成物が、40mg~500mgの8-シクロペンチル-2-((4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)-7-オキソ-7,8-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-6-カルボニトリル一乳酸塩である化合物を含み、対象は、投与することに先立ち、卵巣がん、例えば、漿液性卵巣がん、例えば、低悪性度漿液性卵巣がんのための化合物以外の治療を受け、治療は、対象が、卵巣がん、例えば、漿液性卵巣がん、例えば、低悪性度漿液性卵巣がんと診断された後に与えられ、対象は、投与することに先立ち、治療に応答せず、投与することが、3週間の1日1回投与を含む、経口投与することを含む方法を提供する。
【0011】
一部の実施形態では、本開示は、処置を必要とする対象において卵巣がん、例えば、漿液性卵巣がん、例えば、低悪性度漿液性卵巣がんを処置する方法であって、(i)対象に固体医薬組成物を経口投与することであって、固体医薬組成物が、40mg~500mgの8-シクロペンチル-2-((4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)-7-オキソ-7,8-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-6-カルボニトリル一乳酸塩である化合物を含み、対象は、投与することに先立ち、卵巣がん、例えば、漿液性卵巣がん、例えば、低悪性度漿液性卵巣がんのための化合物以外の治療を受け、治療は、対象が、卵巣がん、例えば、漿液性卵巣がん、例えば、低悪性度漿液性卵巣がんと診断された後に与えられ、対象は、投与することに先立ち、治療に応答せず、投与することが、3週間の1日1回投与を含む、経口投与すること、および(ii)対象に治療有効量のレトロゾールを経口投与することを含む方法を提供する。
【0012】
一部の実施形態では、本開示は、必要とする対象において卵巣がん、例えば、漿液性卵巣がん、例えば、低悪性度漿液性卵巣がんを処置する方法であって、(i)対象に固体医薬組成物を経口投与することであって、固体医薬組成物が、40mg~500mgの8-シクロペンチル-2-((4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)-7-オキソ-7,8-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-6-カルボニトリル一乳酸塩である化合物を含み、対象は、投与することに先立ち、卵巣がん、例えば、漿液性卵巣がん、例えば、低悪性度漿液性卵巣がんのための化合物以外の治療を受け、治療は、対象が、卵巣がん、例えば、漿液性卵巣がん、例えば、低悪性度漿液性卵巣がんと診断された後に与えられ、対象は、投与することに先立ち、治療に応答せず、投与することが、3週間の1日1回投与を含む、経口投与すること、および(ii)対象に治療有効量の酢酸メゲストロールを経口投与することを含む方法を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1図1は、CDK4/6阻害剤:化合物1、比較対照1、比較対照2、比較対照3のキノームツリー(kinome tree)を例示する。
【0014】
図2図2は、比較対照1で処置された卵巣がん細胞系と比較した、化合物1で処置された卵巣がん細胞株における好中球減少の低減を示す。
【0015】
図3図3は、比較対照1と比較した、化合物1による卵巣がん細胞株成長のより高い阻害を示す。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本開示の詳細な説明
処置を必要とする対象に医薬組成物を投与することにより、卵巣がん、例えば、漿液性卵巣がん、例えば、低悪性度漿液性卵巣がんを処置するための組成物および方法であって、医薬組成物が、単位剤形で、治療有効量の本明細書に記載される化合物またはその薬学的に許容される塩を含む、組成物および方法が本明細書に提供される。一部の実施形態では、方法は、単位剤形で、治療有効量の第2の化合物、例えば、エストロゲン遮断薬を含む第2の医薬組成物を投与することをさらに含む。
【0017】
本開示の化合物
本明細書に開示される化合物は、式:
【化7】
の化合物であって、
式中、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールもしくはヘテロシクリル(これらはそれぞれ、置換されていないかもしくは置換されている)、または水素であり、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、-CN、-C(O)R、-C(O)OR、-C(O)NR、-C(=N)NR、-OR、-SR、-NR、-NRC(O)R、-NRC(O)OR、-OC(O)R、-OC(O)NR、-S(O)、-NHS(O)もしくは-OS(O)(これらはそれぞれ独立して、置換されているかもしくは置換されていない)、または水素もしくはハロゲンであり、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリルもしくはヘテロアリール(これらはそれぞれ、置換されていないかもしくは置換されている)、または水素もしくはハロゲンであり、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、-CN、C(O)R、-C(O)OR、-C(O)NR、-C(=N)NR、-OR、-SR、-NR、-NRC(O)R、-NRC(O)OR、-OC(O)R、-OC(O)NR、-S(O)、-NHS(O)もしくは-OS(O)(これらはそれぞれ独立して、置換されているかもしくは置換されていない)、または水素もしくはハロゲンであり、
- 各RおよびRは、独立して、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリルもしくはヘテロアリール(これらはそれぞれ独立して、置換されているかもしくは置換されていない)、または水素もしくはハロゲンであり、
ただし、Rが-NRであり、RおよびRの一方がピリジルである場合、Rが-C(O)CHではないことを条件とする、
化合物
またはその薬学的に許容される塩であり得る。
【0018】
本明細書に開示される化合物は、式:
【化8】
の化合物であって、
式中、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールもしくはヘテロシクリル(これらはそれぞれ、置換されていないかもしくは置換されている)、または水素であり、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、-CN、-C(O)R、-C(O)OR、-C(O)NR、-C(=N)NR、-OR、-SR、-NR、-NRC(O)R、-NRC(O)OR、-OC(O)R、-OC(O)NR、-S(O)、-NHS(O)もしくは-OS(O)(これらはそれぞれ独立して、置換されているかもしくは置換されていない)、または水素もしくはハロゲンであり、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリルもしくはヘテロアリール(これらはそれぞれ、置換されていないかもしくは置換されている)、または水素もしくはハロゲンであり、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、-CN、C(O)R、-C(O)OR、-C(O)NR、-C(=N)NR、-OR、-SR、-NR、-NRC(O)R、-NRC(O)OR、-OC(O)R、-OC(O)NR、-S(O)、-NHS(O)もしくは-OS(O)(これらはそれぞれ独立して、置換されているかもしくは置換されていない)、または水素もしくはハロゲンであり、
- 各RおよびRは、独立して、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリルもしくはヘテロアリール(これらはそれぞれ独立して、置換されているかもしくは置換されていない)、または水素もしくはハロゲンである、
化合物
またはその薬学的に許容される塩であり得る。
【0019】
本明細書に開示される化合物は、式:
【化9】
の化合物の薬学的に許容される塩であって、
式中、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールもしくはヘテロシクリル(これらはそれぞれ、置換されていないかもしくは置換されている)、または水素であり、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、-CN、-C(O)R、-C(O)OR、-C(O)NR、-C(=N)NR、-OR、-SR、-NR、-NRC(O)R、-NRC(O)OR、-OC(O)R、-OC(O)NR、-S(O)、-NHS(O)もしくは-OS(O)(これらはそれぞれ独立して、置換されているかもしくは置換されていない)、または水素もしくはハロゲンであり、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリルもしくはヘテロアリール(これらはそれぞれ、置換されていないかもしくは置換されている)、または水素もしくはハロゲンであり、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、-CN、C(O)R、-C(O)OR、-C(O)NR、-C(=N)NR、-OR、-SR、-NR、-NRC(O)R、-NRC(O)OR、-OC(O)R、-OC(O)NR、-S(O)、-NHS(O)もしくは-OS(O)(これらはそれぞれ独立して、置換されているかもしくは置換されていない)、または水素もしくはハロゲンであり、
- 各RおよびRは、独立して、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリルもしくはヘテロアリール(これらはそれぞれ独立して、置換されているかもしくは置換されていない)、または水素もしくはハロゲンである、薬学的に許容される塩であり得る。
【0020】
本明細書に開示される化合物は、式:
【化10】
の化合物の乳酸塩であり得、
式中、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールもしくはヘテロシクリル(これらはそれぞれ、置換されていないかもしくは置換されている)、または水素であり、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、-CN、-C(O)R、-C(O)OR、-C(O)NR、-C(=N)NR、-OR、-SR、-NR、-NRC(O)R、-NRC(O)OR、-OC(O)R、-OC(O)NR、-S(O)、-NHS(O)もしくは-OS(O)(これらはそれぞれ独立して、置換されているかもしくは置換されていない)、または水素もしくはハロゲンであり、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリルもしくはヘテロアリール(これらはそれぞれ、置換されていないかもしくは置換されている)、または水素もしくはハロゲンであり、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、-CN、C(O)R、-C(O)OR、-C(O)NR、-C(=N)NR、-OR、-SR、-NR、-NRC(O)R、-NRC(O)OR、-OC(O)R、-OC(O)NR、-S(O)、-NHS(O)もしくは-OS(O)(これらはそれぞれ独立して、置換されているかもしくは置換されていない)、または水素もしくはハロゲンであり、
- 各RおよびRは、独立して、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリルもしくはヘテロアリール(これらはそれぞれ独立して、置換されているかもしくは置換されていない)、または水素もしくはハロゲンである。
【0021】
一部の実施形態では、Rは、シクロアルキルである。一部の実施形態では、Rは、C~Cシクロアルキルである。一部の実施形態では、Rは、置換されていないシクロペンチルである。一部の実施形態では、Rは、置換されたシクロペンチルである。一部の実施形態では、Rは、CNである。一部の実施形態では、Rは、水素である。
【0022】
一部の実施形態では、Rは、-NRである。一部の実施形態では、RおよびRの一方は、水素である。一部の実施形態では、RおよびRの一方は、フェニルである。一部の実施形態では、RおよびRの一方は、ヘテロシクリルで置換されたフェニルである。一部の実施形態では、RおよびRの一方は、ヘテロシクリルで置換されたフェニルであり、ヘテロシクリルは、少なくとも1個の環窒素原子を含有する。一部の実施形態では、RおよびRの一方は、C~Cヘテロシクリルで置換されたフェニルである。一部の実施形態では、RおよびRの一方は、Cヘテロシクリルで置換されたフェニルである。一部の実施形態では、RおよびRの一方は、ピペラジニルで置換されたフェニルであり、ピペラジニルは、置換されていないかまたは置換されている。一部の実施形態では、RおよびRの一方は、ピペラジニルで置換されたフェニルであり、ピペラジニルは、アルキルで置換されている。一部の実施形態では、RおよびRの一方は、4-メチルピペラジニルで置換されたフェニルである。
【0023】
一部の実施形態では、Rは、
【化11】
であり、
式中、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、-OR、-SRもしくは-NR(これらはそれぞれ、置換されていないかもしくは置換されている)、または水素であり、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、-OR、-SRもしくは-NR(これらはそれぞれ、置換されていないかもしくは置換されている)、または水素であり、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、-OR、-SRもしくは-NR(これらはそれぞれ、置換されていないかもしくは置換されている)、または水素である。
【0024】
一部の実施形態では、Rは、水素である。一部の実施形態では、Rは、水素である。一部の実施形態では、Rは、置換されていないかまたは置換されたヘテロシクリルである。一部の実施形態では、Rは、置換されていないかまたは置換されたピペラジニルである。一部の実施形態では、Rは、アルキルで置換されたピペラジニルである。一部の実施形態では、Rは、4-メチルピペラジニルである。
【0025】
一部の実施形態では、化合物は、式(II)
【化12】
の化合物である。
【0026】
一部の実施形態では、化合物は、式(III)
【化13】
の化合物であって、
式中、
- Yは、O、SまたはNR11であり、
- 各R10は、独立して、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、-OR、-SRもしくは-NR(これらはそれぞれ、置換されていないかもしくは置換されている)であり、
- R11は、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリルもしくはヘテロアリール(これらはそれぞれ独立して、置換されているかもしくは置換されていない)、または水素もしくはハロゲンであり、
- nは、0、1、2、3、4、5、6、7、または8である、
化合物である。
【0027】
一部の実施形態では、Rは、シクロアルキルである。一部の実施形態では、Rは、C~Cシクロアルキルである。一部の実施形態では、Rは、置換されていないシクロペンチルである。一部の実施形態では、Rは、置換されたシクロペンチルである。
【0028】
一部の実施形態では、Yは、NR11である。一部の実施形態では、R11は、アルキルである。一部の実施形態では、R11は、メチルである。一部の実施形態では、nは、0である。
【0029】
一部の実施形態では、Yは、NR11である。一部の実施形態では、R11は、アルキルである。一部の実施形態では、R11は、メチルである。一部の実施形態では、nは、0である。
【0030】
一部の実施形態では、化合物は、式:
【化14】
8-シクロペンチル-2-((4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)-7-オキソ-7,8-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-6-カルボニトリルの化合物またはその薬学的に許容される塩である。
【0031】
一部の実施形態では、化合物は、化合物を乳酸と組み合わせることにより形成された塩の形態である。一部の実施形態では、本明細書に開示される化合物は、8-シクロペンチル-2-((4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)-7-オキソ-7,8-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-6-カルボニトリル一乳酸塩である。
【0032】
本明細書に記載されるいくつかの部分は、置換されていてもよいし、置換されていなくてもよい。任意選択の置換基の非限定的な例としては、ヒドロキシル基、スルフヒドリル基、ハロゲン、アミノ基、ニトロ基、ニトロソ基、シアノ基、アジド基、スルホキシド基、スルホン基、スルホンアミド基、カルボキシル基、カルボキシアルデヒド基、イミン基、アルキル基、ハロ-アルキル基、アルケニル基、ハロ-アルケニル基、アルキニル基、ハロ-アルキニル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、アラルキル基、アリールアルコキシ基、ヘテロシクリル基、アシル基、アシルオキシ基、カルバメート基、アミド基、ウレイド基、エポキシ基、およびエステル基が挙げられる。
【0033】
アルキル基の非限定的な例としては、直鎖状、分枝状、および環状のアルキル基が挙げられる。アルキル基は、例えば、置換されているかまたは置換されていない、C、C、C、C、C、C、C、C、C、C10、C11、C12、C13、C14、C15、C16、C17、C18、C19、C20、C21、C22、C23、C24、C25、C26、C27、C28、C29、C30、C31、C32、C33、C34、C35、C36、C37、C38、C39、C40、C41、C42、C43、C44、C45、C46、C47、C48、C49、またはC50基であり得る。
【0034】
直鎖状アルキル基の非限定的な例としては、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、およびデシルが挙げられる。
【0035】
分枝状アルキル基は、任意の数のアルキル基で置換された、任意の直鎖状アルキル基を含む。分枝状アルキル基の非限定的な例としては、イソプロピル、イソブチル、sec-ブチル、およびt-ブチルが挙げられる。
【0036】
置換アルキル基の非限定的な例としては、ヒドロキシメチル、クロロメチル、トリフルオロメチル、アミノメチル、1-クロロエチル、2-ヒドロキシエチル、1,2-ジフルオロエチル、および3-カルボキシプロピルが挙げられる。
【0037】
環状アルキル基の非限定的な例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル(cycloheptlyl)、およびシクロオクチル基が挙げられる。環状アルキル基としては、縮合、架橋、およびスピロビシクル、ならびに高次縮合、架橋、およびスピロ系も挙げられる。環状アルキル基は、任意の数の直鎖状、分枝状、または環状アルキル基で置換されていてもよい。環状アルキル基の非限定的な例としては、シクロプロピル、2-メチル-シクロプロパ-1-イル、シクロプロパ-2-エン-1-イル、シクロブチル、2,3-ジヒドロキシシクロブタ-1-イル、シクロブタ-2-エン-1-イル、シクロペンチル、シクロペンタ-2-エン-1-イル、シクロペンタ-2,4-ジエン-1-イル、シクロヘキシル、シクロヘキサ-2-エン-1-イル、シクロヘプチル、シクロオクタニル、2,5-ジメチルシクロペンタ-1-イル、3,5-ジクロロシクロヘキサ-1-イル、4-ヒドロキシシクロヘキサ-1-イル、3,3,5-トリメチルシクロヘキサ-1-イル、オクタヒドロペンタレニル、オクタヒドロ-1H-インデニル、3a,4,5,6,7,7a-ヘキサヒドロ-3H-インデン-4-イル、デカヒドロアズレニル、ビシクロ-[2.1.1]ヘキサニル、ビシクロ[2.2.1]ヘプタニル、ビシクロ[3.1.1]ヘプタニル、1,3-ジメチル[2.2.1]ヘプタン-2-イル、ビシクロ[2.2.2]オクタニル、およびビシクロ[3.3.3]ウンデカニルが挙げられる。
【0038】
アルケニルおよびアルケニレン基の非限定的な例としては、直鎖状、分枝状、および環状のアルケニル基が挙げられる。アルケニル基のオレフィン(単数または複数)は、例えば、E、Z、シス、トランス、末端、またはエキソ-メチレンであり得る。アルケニルまたはアルケニレン基は、例えば、置換されているかまたは置換されていない、C、C、C、C、C、C、C、C、C10、C11、C12、C13、C14、C15、C16、C17、C18、C19、C20、C21、C22、C23、C24、C25、C26、C27、C28、C29、C30、C31、C32、C33、C34、C35、C36、C37、C38、C39、C40、C41、C42、C43、C44、C45、C46、C47、C48、C49、またはC50基であり得る。アルケニルおよびアルケニレン基の非限定的な例としては、エテニル、プロパ-1-エン-1-イル、イソプロペニル、ブタ-1-エン-4-イル、2-クロロエテニル、4-ヒドロキシブテン-1-イル、7-ヒドロキシ-7-メチルオクタ-4-エン-2-イル、および7-ヒドロキシ-7-メチルオクタ-3,5-ジエン-2-イルが挙げられる。
【0039】
アルキニルまたはアルキニレン基の非限定的な例としては、直鎖状、分枝状、および環状のアルキニル基が挙げられる。アルキニル(alkylnyl)またはアルキニレン基の三重結合は、内部にあっても末端にあってもよい。アルキニルまたはアルキニレン基は、例えば、置換されているかまたは置換されていない、C、C、C、C、C、C、C、C、C10、C11、C12、C13、C14、C15、C16、C17、C18、C19、C20、C21、C22、C23、C24、C25、C26、C27、C28、C29、C30、C31、C32、C33、C34、C35、C36、C37、C38、C39、C40、C41、C42、C43、C44、C45、C46、C47、C48、C49、またはC50基であり得る。アルキニルまたはアルキニレン基の非限定的な例としては、エチニル、プロパ-2-イン-1-イル、プロパ-1-イン-1-イル、および2-メチル-ヘキサ-4-イン-1-イル;5-ヒドロキシ-5-メチルヘキサ-3-イン-1-イル、6-ヒドロキシ-6-メチルヘプタ-3-イン-2-イル、および5-ヒドロキシ-5-エチルヘプタ-3-イン-1-イルが挙げられる。
【0040】
ハロ-アルキル基は、任意の数のハロゲン原子、例えば、フッ素、塩素、臭素、およびヨウ素原子で置換された、任意のアルキル基であり得る。ハロ-アルケニル基は、任意の数のハロゲン原子で置換された、任意のアルケニル基であり得る。ハロ-アルキニル基は、任意の数のハロゲン原子で置換された、任意のアルキニル基であり得る。
【0041】
アルコキシ基は、例えば、任意のアルキル、アルケニル、またはアルキニル基で置換された酸素原子であり得る。エーテルまたはエーテル基は、アルコキシ基を含む。アルコキシ基の非限定的な例としては、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、およびイソブトキシが挙げられる。
【0042】
アリール基は、複素環式であっても非複素環式であってもよい。アリール基は、単環式であっても多環式であってもよい。アリール基は、本明細書に記載される任意の数の置換基、例えば、ヒドロカルビル基、アルキル基、アルコキシ基、およびハロゲン原子で置換されていてもよい。アリール基の非限定的な例としては、フェニル、トルイル、ナフチル、ピロリル、ピリジル、イミダゾリル、チオフェニル、およびフリルが挙げられる。置換アリール基の非限定的な例としては、3,4-ジメチルフェニル、4-tert-ブチルフェニル、4-シクロプロピルフェニル、4-ジエチルアミノフェニル、4-(トリフルオロメチル)フェニル、4-(ジフルオロメトキシ)-フェニル、4-(トリフルオロメトキシ)フェニル、3-クロロフェニル、4-クロロフェニル、3,4-ジクロロフェニル、2-フルオロフェニル、2-クロロフェニル、2-ヨードフェニル、3-ヨードフェニル、4-ヨードフェニル、2-メチルフェニル、3-フルオロフェニル、3-メチルフェニル、3-メトキシフェニル、4-フルオロフェニル、4-メチルフェニル、4-メトキシフェニル、2,3-ジフルオロフェニル、3,4-ジフルオロフェニル、3,5-ジフルオロフェニル、2,3-ジクロロフェニル、3,4-ジクロロフェニル、3,5-ジクロロフェニル、2-ヒドロキシフェニル、3-ヒドロキシフェニル、4-ヒドロキシフェニル、2-メトキシフェニル、3-メトキシフェニル、4-メトキシフェニル、2,3-ジメトキシフェニル、3,4-ジメトキシフェニル、3,5-ジメトキシフェニル、2,4-ジフルオロフェニル、2,5-ジフルオロフェニル、2,6-ジフルオロフェニル、2,3,4-トリフルオロフェニル、2,3,5-トリフルオロフェニル、2,3,6-トリフルオロフェニル、2,4,5-トリフルオロフェニル、2,4,6-トリフルオロフェニル、2,4-ジクロロフェニル、2,5-ジクロロフェニル、2,6-ジクロロフェニル、3,4-ジクロロフェニル、2,3,4-トリクロロフェニル、2,3,5-トリクロロフェニル、2,3,6-トリクロロフェニル、2,4,5-トリクロロフェニル、3,4,5-トリクロロフェニル、2,4,6-トリクロロフェニル、2,3-ジメチルフェニル、2,4-ジメチルフェニル、2,5-ジメチルフェニル、2,6-ジメチルフェニル、2,3,4-トリメチルフェニル、2,3,5-トリメチルフェニル、2,3,6-トリメチルフェニル、2,4,5-トリメチルフェニル、2,4,6-トリメチルフェニル、2-エチルフェニル、3-エチルフェニル、4-エチルフェニル、2,3-ジエチルフェニル、2,4-ジエチルフェニル、2,5-ジエチルフェニル、2,6-ジエチルフェニル、3,4-ジエチルフェニル、2,3,4-トリエチルフェニル、2,3,5-トリエチルフェニル、2,3,6-トリエチルフェニル、2,4,5-トリエチルフェニル、2,4,6-トリエチルフェニル、2-イソプロピルフェニル、3-イソプロピルフェニル、および4-イソプロピルフェニルが挙げられる。
【0043】
置換アリール基の非限定的な例としては、2-アミノフェニル、2-(N-メチルアミノ)フェニル、2-(N,N-ジメチルアミノ)フェニル、2-(N-エチルアミノ)フェニル、2-(N,N-ジエチルアミノ)フェニル、3-アミノフェニル、3-(N-メチルアミノ)フェニル、3-(N,N-ジメチルアミノ)フェニル、3-(N-エチルアミノ)フェニル、3-(N,N-ジエチルアミノ)フェニル、4-アミノフェニル、4-(N-メチルアミノ)フェニル、4-(N,N-ジメチルアミノ)フェニル、4-(N-エチルアミノ)フェニル、および4-(N,N-ジエチルアミノ)フェニルが挙げられる。
【0044】
複素環は、炭素でない環原子、例えば、N、O、S、P、Si、B、または任意の他のヘテロ原子を含有する、任意の環であってよい。複素環は、任意の数の置換基、例えば、アルキル基およびハロゲン原子で置換されていてもよい。複素環は、芳香族(ヘテロアリール)であっても非芳香族であってもよい。複素環の非限定的な例としては、ピロール、ピロリジン、ピリジン、ピペリジン、スクシンアミド、マレイミド、モルホリン、イミダゾール、チオフェン、フラン、テトラヒドロフラン、ピラン、およびテトラヒドロピランが挙げられる。
【0045】
複素環(ヘテロシクリル)の非限定的な例としては、1つまたは複数のヘテロ原子を含有する単一の環を有する複素環式単位(その非限定的な例としては、ジアジリニル、アジリジニル、アゼチジニル、ピラゾリジニル、イミダゾリジニル、オキサゾリジニル、イソオキサゾリニル、チアゾリジニル、イソチアゾリニル、オキサチアゾリジノニル、オキサゾリジノニル、ヒダントイニル、テトラヒドロフラニル、ピロリジニル、モルホリニル、ピペラジニル、ピペリジニル、ジヒドロピラニル、テトラヒドロピラニル、ピペリジン-2-オニル、2,3,4,5-テトラヒドロ-1H-アゼピニル、2,3-ジヒドロ-1H-インドール、および1,2,3,4-テトラヒドロキノリンが挙げられる)、ならびにii)2つまたはそれよりも多くの環を有し、これらの環のうちの1つが複素環式環である複素環式単位(その非限定的な例としては、ヘキサヒドロ-1H-ピロリジニル、3a,4,5,6,7,7a-ヘキサヒドロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾリル、3a,4,5,6,7,7a-ヘキサヒドロ-1H-インドリル、1,2,3,4-テトラヒドロキノリニル、およびデカヒドロ-1H-シクロオクタ[b]ピロリルが挙げられる)が挙げられる。
【0046】
ヘテロアリールの非限定的な例としては、i)単一の環を含有するヘテロアリール環(その非限定的な例としては、1,2,3,4-テトラゾリル、[1,2,3]トリアゾリル、[1,2,4]トリアゾリル、トリアジニル、チアゾリル、1H-イミダゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、フラニル、チオフェニル、ピリミジニル、2-フェニルピリミジニル、ピリジニル、3-メチルピリジニル、および4-ジメチルアミノピリジニルが挙げられる)、ならびにii)2つまたはそれよりも多くの縮合した環を含有し、これらの縮合した環のうちの1つがヘテロアリール環であるヘテロアリール環(その非限定的な例としては、7H-プリニル、9H-プリニル、6-アミノ-9H-プリニル、5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジニル、7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジニル、ピリド[2,3-d]ピリミジニル、4,5,6,7-テトラヒドロ-1-H-インドリル、キノキサリニル、キナゾリニル、キノリニル、8-ヒドロキシ-キノリニル、およびイソキノリニルが挙げられる)が挙げられる。
【0047】
本明細書におけるいずれの化合物も精製されてよい。本明細書における化合物は、少なくとも1%純粋、少なくとも2%純粋、少なくとも3%純粋、少なくとも4%純粋、少なくとも5%純粋、少なくとも6%純粋、少なくとも7%純粋、少なくとも8%純粋、少なくとも9%純粋、少なくとも10%純粋、少なくとも11%純粋、少なくとも12%純粋、少なくとも13%純粋、少なくとも14%純粋、少なくとも15%純粋、少なくとも16%純粋、少なくとも17%純粋、少なくとも18%純粋、少なくとも19%純粋、少なくとも20%純粋、少なくとも21%純粋、少なくとも22%純粋、少なくとも23%純粋、少なくとも24%純粋、少なくとも25%純粋、少なくとも26%純粋、少なくとも27%純粋、少なくとも28%純粋、少なくとも29%純粋、少なくとも30%純粋、少なくとも31%純粋、少なくとも32%純粋、少なくとも33%純粋、少なくとも34%純粋、少なくとも35%純粋、少なくとも36%純粋、少なくとも37%純粋、少なくとも38%純粋、少なくとも39%純粋、少なくとも40%純粋、少なくとも41%純粋、少なくとも42%純粋、少なくとも43%純粋、少なくとも44%純粋、少なくとも45%純粋、少なくとも46%純粋、少なくとも47%純粋、少なくとも48%純粋、少なくとも49%純粋、少なくとも50%純粋、少なくとも51%純粋、少なくとも52%純粋、少なくとも53%純粋、少なくとも54%純粋、少なくとも55%純粋、少なくとも56%純粋、少なくとも57%純粋、少なくとも58%純粋、少なくとも59%純粋、少なくとも60%純粋、少なくとも61%純粋、少なくとも62%純粋、少なくとも63%純粋、少なくとも64%純粋、少なくとも65%純粋、少なくとも66%純粋、少なくとも67%純粋、少なくとも68%純粋、少なくとも69%純粋、少なくとも70%純粋、少なくとも71%純粋、少なくとも72%純粋、少なくとも73%純粋、少なくとも74%純粋、少なくとも75%純粋、少なくとも76%純粋、少なくとも77%純粋、少なくとも78%純粋、少なくとも79%純粋、少なくとも80%純粋、少なくとも81%純粋、少なくとも82%純粋、少なくとも83%純粋、少なくとも84%純粋、少なくとも85%純粋、少なくとも86%純粋、少なくとも87%純粋、少なくとも88%純粋、少なくとも89%純粋、少なくとも90%純粋、少なくとも91%純粋、少なくとも92%純粋、少なくとも93%純粋、少なくとも94%純粋、少なくとも95%純粋、少なくとも96%純粋、少なくとも97%純粋、少なくとも98%純粋、少なくとも99%純粋、少なくとも99.1%純粋、少なくとも99.2%純粋、少なくとも99.3%純粋、少なくとも99.4%純粋、少なくとも99.5%純粋、少なくとも99.6%純粋、少なくとも99.7%純粋、少なくとも99.8%純粋、または少なくとも99.9%純粋であり得る。
【0048】
薬学的に許容される塩
本明細書に開示される方法は、本明細書に記載される任意の化合物の薬学的に許容される塩の使用を提供する。薬学的に許容される塩としては、例えば、酸付加塩および塩基付加塩が挙げられる。本化合物に添加されて酸付加塩を生じる酸は、有機酸であっても無機酸であってもよい。本化合物に添加されて塩基付加塩を生じる塩基は、有機塩基であっても無機塩基であってもよい。
【0049】
酸付加塩は、本明細書に開示される化合物への酸の添加から生じ得る。一部の実施形態では、この酸は有機的なものである。一部の実施形態では、この酸は無機的なものである。一部の実施形態では、この酸は、乳酸、サリチル酸、酒石酸、アスコルビン酸、ゲンチジン酸(gentisinic acid)、グルコン酸、グルクロン酸(glucaronic acid)、サッカリン酸(saccaric acid)、ギ酸、安息香酸、グルタミン酸、パントテン酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、フマル酸、コハク酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、クエン酸、シュウ酸、マレイン酸、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硝酸、亜硝酸、硫酸、亜硫酸、リン酸、またはイソニコチン酸である。一部の実施形態では、塩は、乳酸による酸付加塩である。一部の実施形態では、塩は、乳酸による8-シクロペンチル-2-((4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)-7-オキソ-7,8-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-6-カルボニトリルの酸付加塩である。
【0050】
一部の実施形態では、塩は、乳酸塩、サリチル酸塩、酒石酸塩、アスコルビン酸塩、ゲンチジン酸塩(gentisinate salt)、グルコン酸塩、グルクロン酸塩(glucaronate salt)、サッカリン酸塩、ギ酸塩、安息香酸塩、グルタミン酸塩、パントテン酸塩、酢酸塩、プロピオン酸塩、酪酸塩、フマル酸塩、コハク酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p-トルエンスルホン酸塩、クエン酸塩、シュウ酸塩、マレイン酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、硝酸塩、亜硝酸塩、硫酸塩、亜硫酸塩、リン酸塩、イソニコチン酸塩である。一部の実施形態では、塩は、乳酸塩である。一部の実施形態では、塩は、一乳酸塩である。一部の実施形態では、化合物は、8-シクロペンチル-2-((4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)-7-オキソ-7,8-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-6-カルボニトリル一乳酸塩である。
【0051】
金属塩は、本明細書に開示される化合物への無機塩基の添加から生じ得る。無機塩基は、例えば、水酸化物、炭酸、重炭酸、またはリン酸などの塩基性対イオンと対になった金属カチオンからなる。この金属は、アルカリ金属、アルカリ土類金属、遷移金属、または典型金属(main group metal)であり得る。一部の実施形態では、金属は、リチウム、ナトリウム、カリウム、セシウム、セリウム、マグネシウム、マンガン、鉄、カルシウム、ストロンチウム、コバルト、チタン、アルミニウム、銅、カドミウム、または亜鉛である。
【0052】
一部の実施形態では、金属塩は、リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、セシウム塩、セリウム塩、マグネシウム塩、マンガン塩、鉄塩、カルシウム塩、ストロンチウム塩、コバルト塩、チタン塩、アルミニウム塩、銅塩、カドミウム塩、または亜鉛塩である。
【0053】
治療方法
一態様では、本開示は、本明細書に開示される化合物、例えば、化合物1を投与することにより、疾患を処置するための方法を提供する。一部の実施形態では、疾患は、がん、例えば、卵巣がん、例えば、漿液性卵巣がん、例えば、低悪性度漿液性卵巣がんである。一部の実施形態では、卵巣がん、例えば、漿液性卵巣がん、例えば、低悪性度漿液性卵巣がんは、膜受容体チロシンキナーゼ(RTK)、ホスホイノシチド3-キナーゼ(PI3キナーゼまたはPI3K)、タンパク質キナーゼB(AKT)およびマイトジェン活性化タンパク質キナーゼ(MAPK)経路のうち1種または複数種の調節不全に関連する。一部の実施形態では、卵巣がん、例えば、漿液性卵巣がん、例えば、低悪性度漿液性卵巣がんは、KRAS、BRAFおよびNRAS変異のうち1種または複数種に関連する。一部の実施形態では、卵巣がん、例えば、漿液性卵巣がん、例えば、低悪性度漿液性卵巣がんは、エクソン2 KRAS変異に関連する。一部の実施形態では、卵巣がん、例えば、漿液性卵巣がん、例えば、低悪性度漿液性卵巣がんは、1種または複数種のKRAS変異、例えば、KRASG12V、KRASG12D、KRASG12R/C/A/S、KRASG13C、KRASQ61K,H,Lに関連する。一部の実施形態では、卵巣がん、例えば、漿液性卵巣がん、例えば、低悪性度漿液性卵巣がんは、BRAF変異、例えば、エクソン15のコドン600、BRAFV600Eに関連する。一部の実施形態では、卵巣がん、例えば、漿液性卵巣がん、例えば、低悪性度漿液性卵巣がんは、NRAS変異、例えば、NRASQ61K、NRASQ61Rに関連する。一部の実施形態では、卵巣がん、例えば、漿液性卵巣がん、例えば、低悪性度漿液性卵巣がんは、低頻度遺伝子変更、例えば、USP9X、EIF1AX、MAP2K1、RAS GAP、NF1、ERRB2、およびBRAF融合、MACF1、ARID1A、NF2、DOT1L、ならびにASH1L遺伝子変更に関連する。一部の実施形態では、卵巣がん、例えば、漿液性卵巣がん、例えば、低悪性度漿液性卵巣がんは、遺伝子コピー数異常に関連する。一部の実施形態では、卵巣がん、例えば、漿液性卵巣がん、例えば、低悪性度漿液性卵巣がんは、TP53変異に関連する。一部の実施形態では、卵巣がん、例えば、漿液性卵巣がん、例えば、低悪性度漿液性卵巣がんは、TP53変異に関連しない。一部の実施形態では、卵巣がん、例えば、漿液性卵巣がん、例えば、低悪性度漿液性卵巣がんは、BRCA1、BRCA2、BRIP1、CHEK2、RAD51C変異のうち1種または複数種に関連する。一部の実施形態では、卵巣がん、例えば、漿液性卵巣がん、例えば、低悪性度漿液性卵巣がんは、BRCA1、BRCA2、BRIP1、CHEK2、RAD51C変異に関連しない。
【0054】
一部の実施形態では、卵巣がん、例えば、漿液性卵巣がん、例えば、低悪性度漿液性卵巣がんは、ホルモン受容体陽性(HR+)がんである。一部の実施形態では、ホルモン受容体は、エストロゲン受容体である。一部の実施形態では、ホルモン受容体は、プロゲステロン受容体である。一部の実施形態では、卵巣がん、例えば、漿液性卵巣がん、例えば、低悪性度漿液性卵巣がんは、エストロゲン受容体陽性(ER+)低悪性度漿液性卵巣がんである。一部の実施形態では、卵巣がん、例えば、漿液性卵巣がん、例えば、低悪性度漿液性卵巣がんは、プロゲステロン受容体陽性(PR+)低悪性度漿液性卵巣がんである。一部の実施形態では、卵巣がん、例えば、漿液性卵巣がん、例えば、低悪性度漿液性卵巣がんは、エストロゲン受容体陽性、プロゲステロン受容体陽性(ER+/PR+)低悪性度漿液性卵巣がんである。
【0055】
一部の実施形態では、本明細書に記載される化合物、例えば、化合物1は、これらのキナーゼ経路またはその部分、例えば、サイクリン依存性キナーゼ(CDK)をモジュレート、例えば、下方にモジュレートすることができる。一部の実施形態では、CDK、例えば、CDK4/6の過剰発現は、がん、例えば、卵巣がん、例えば、漿液性卵巣がん、例えば、低悪性度漿液性卵巣がんにおける細胞周期調節解除を引き起こす。一部の実施形態では、キナーゼ経路のモジュレーションは、細胞における増殖シグナル受け取りの妨害をもたらし得、よって、腫瘍成長を停止することができる。
【0056】
一部の実施形態では、本明細書に記載される化合物は、サイクリン依存性キナーゼタンパク質4(CDK4)の阻害剤となり得る。一部の実施形態では、本明細書に記載される化合物は、サイクリン依存性キナーゼタンパク質6(CDK6)の阻害剤となり得る。一部の実施形態では、本明細書に記載される化合物は、CDK1の阻害剤となり得る。一部の実施形態では、本明細書に記載される化合物は、CDK2の阻害剤となり得る。一部の実施形態では、本明細書に記載される化合物は、CDK7の阻害剤となり得る。一部の実施形態では、本明細書に記載される化合物は、CDK9の阻害剤となり得る。一部の実施形態では、本明細書に記載される化合物は、CDK16の阻害剤となり得る。一部の実施形態では、本明細書に記載される化合物は、CDK17の阻害剤となり得る。一部の実施形態では、本明細書に記載される化合物は、CDK4/6の阻害剤となり得る。
【0057】
一部の実施形態では、本明細書に記載される化合物は、他のCDK4/6阻害剤が失敗したがん、例えば、卵巣がん、例えば、漿液性卵巣がん、例えば、低悪性度漿液性卵巣がんの処置に使用することができる。一部の実施形態では、本明細書に記載される化合物は、コロニー刺激因子受容体1(CSF1R)の阻害剤となり得る。一部の実施形態では、本明細書に記載される化合物は、癌原遺伝子受容体チロシンキナーゼKITの阻害剤となり得る。一部の実施形態では、本明細書に記載される化合物は、AMPK関連タンパク質キナーゼ5(ARK5またはNUAK1)タンパク質の阻害剤である。ARK5は、細胞代謝の阻害を介して、Atk依存性細胞生存および遊走(例えば、転移の形成)を調節する。ARK5過剰発現は、複数の腫瘍において見出され、転移性乳がん、多発性骨髄腫および肝細胞癌における予後不良に関連付けられる。一部の実施形態では、ARK5の阻害は、PI3K/AKT/mTOR経路を介して細胞死を誘導する。一部の実施形態では、CDKおよびARK5阻害剤の組合せは、それぞれCDKおよびARK5を介した細胞周期(細胞増殖抑制性)および細胞代謝(細胞傷害性)を同時に阻害することにより、がん細胞における相乗効果を有する。
【0058】
一部の実施形態では、本明細書に記載される化合物の機能活性プロファイルにおけるARK5の包含は、網膜芽細胞腫機能の喪失およびC-Myc過剰発現によるCDK4/6阻害剤に対する耐性の出現を克服する。C-Myc発現は、ARK5活性に依存し、ある特定の腫瘍の病因に関与する。一部の実施形態では、本明細書に記載される化合物の二重阻害効果は、CDK4/6阻害の有効性を最適化し、耐性の出現を低減させるための治療戦略を提供する。
本開示は、例えば、がん、例えば、卵巣がん、例えば、漿液性卵巣がん、例えば、低悪性度漿液性卵巣がんを処置するための、本明細書に開示される化合物の使用のための方法を提供する。
【0059】
一部の実施形態では、本明細書に開示される化合物、例えば、8-シクロペンチル-2-((4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)-7-オキソ-7,8-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-6-カルボニトリル(化合物1)またはその薬学的に許容される塩は、許容されかつ区別された安全性プロファイルで、多数の腫瘍型において活性となり得る。前臨床モデルにおいて、化合物1が、FDA承認されたCDK4/6阻害剤(表1における比較対照1)と比較して少ない骨髄抑制および少ない好中球減少を引き起こしたことを示す。化合物1は、比較対照1に抵抗性のがん細胞株、例えば、乳がん細胞、卵巣がん細胞および前立腺がん細胞の増殖を阻害した。CDK4およびCDK6に対して、化合物1は、FDA承認されたCDK4/6阻害剤(表1における比較対照1、比較対照2および比較対照3)と匹敵するIC50値も有した。化合物1は、CSF1R、ARK5、KITに対して、比較対照1、比較対照2および比較対照3よりも有意に低いIC50値(1~3桁低い)を有した。化合物1は、CDK1、CDK2、CDK7、CDK9、CDK16およびCDK17に対して、比較対照1および比較対照2よりも有意に低いIC50値(1~3桁低い)を有した。
【0060】
本明細書に開示される方法を使用して、例えば、感染性疾患、増殖性疾患、がん、固形腫瘍、または液体腫瘍を処置することができる。本明細書に記載される化合物の組合せによって処置可能である腫瘍の非限定的な例としては、固形腫瘍、従来の化学療法による以前の処置に対して不応性である固形腫瘍、および初期化学療法に応答するがその後に再発した固形腫瘍を挙げることができる。一部の実施形態では、腫瘍は、卵巣がん腫瘍である。
【0061】
本明細書に開示される方法による腫瘍応答は、応答の固形腫瘍における応答評価判定基準(Response Evaluation Criteria in Solid Tumors)(RECIST)分類に基づいて測定することができる。RECISTを使用するために、x線、CTスキャンまたはMRIスキャンで測定することができる少なくとも1個の腫瘍が存在しなければならない。RECISTは、応答の4種のカテゴリーを割り当てる:完全奏効(CR)、部分奏効(PR)、進行性疾患(PD)および安定病態(SD)。RECISTの重要な特色は、測定可能な病変の最小サイズの定義、追跡するべき病変の数に関する指示、および二次元ではなく一次元の使用、腫瘍負荷の全体的な評価のための尺度を含む。腫瘍測定は、4週間、5週間、6週間、7週間、8週間、9週間、10週間、11週間、12週間、13週間、または14週間毎にRECISTにより評価され得る。
【0062】
一部の実施形態では、本開示は、卵巣がん、例えば、漿液性卵巣がん、例えば、低悪性度漿液性卵巣がんの処置を必要とする対象において卵巣がん、例えば、漿液性卵巣がん、例えば、低悪性度漿液性卵巣がんを処置する方法であって、対象に、治療有効量の式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩を投与することを含む方法を提供する。一部の実施形態では、本開示は、卵巣がん、例えば、漿液性卵巣がん、例えば、低悪性度漿液性卵巣がんの処置を必要とする対象において卵巣がん、例えば、漿液性卵巣がん、例えば、低悪性度漿液性卵巣がんを処置する方法であって、対象に、治療有効量の8-シクロペンチル-2-((4-(4-メチルピペラジン-1 イル)フェニル)アミノ)-7-オキソ-7,8-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-6-カルボニトリルまたはその薬学的に許容される塩を投与することを含む方法を提供する。一部の実施形態では、本開示は、卵巣がん、例えば、漿液性卵巣がん、例えば、低悪性度漿液性卵巣がんの処置を必要とする対象において卵巣がん、例えば、漿液性卵巣がん、例えば、低悪性度漿液性卵巣がんを処置する方法であって、対象に、治療有効量の8-シクロペンチル-2-((4-(4-メチルピペラジン-1 イル)フェニル)アミノ)-7-オキソ-7,8-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-6-カルボニトリル一乳酸塩を投与することを含む方法を提供する。
【0063】
一部の実施形態では、卵巣がんは、高悪性度漿液性卵巣癌(HGSOC)である。高悪性度漿液性卵巣癌は、腹骨盤腔における漿液性上皮層に起源をもち、主に卵巣において見出される。一部の実施形態では、高悪性度漿液性卵巣癌は、卵管上皮に起源をもつ。一部の実施形態では、高悪性度漿液性卵巣癌は、子宮外ミュラー管上皮に起源をもつ。一部の実施形態では、高悪性度漿液性卵巣癌は、卵巣組織に起源をもつ。一部の実施形態では、高悪性度漿液性卵巣癌は、体腔上皮に起源をもつ。一部の実施形態では、高悪性度漿液性卵巣癌は、免疫反応性として分類される。一部の実施形態では、高悪性度漿液性癌は、増殖性として分類される。一部の実施形態では、高悪性度漿液性卵巣癌は、分化型として分類される。一部の実施形態では、高悪性度漿液性卵巣癌は、間葉系として分類される。
【0064】
一部の実施形態では、本開示は、高悪性度漿液性卵巣がんの処置を必要とする対象において高悪性度漿液性卵巣がんを処置する方法であって、対象に、治療有効量の式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩を投与することを含む方法を提供する。一部の実施形態では、本開示は、高悪性度漿液性卵巣がんの処置を必要とする対象において高悪性度漿液性卵巣がんを処置する方法であって、対象に、治療有効量の8-シクロペンチル-2-((4-(4-メチルピペラジン-1 イル)フェニル)アミノ)-7-オキソ-7,8-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-6-カルボニトリルまたはその薬学的に許容される塩を投与することを含む方法を提供する。一部の実施形態では、本開示は、高悪性度漿液性卵巣がんの処置を必要とする対象において高悪性度漿液性卵巣がんを処置する方法であって、対象に、治療有効量の8-シクロペンチル-2-((4-(4-メチルピペラジン-1 イル)フェニル)アミノ)-7-オキソ-7,8-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-6-カルボニトリル一乳酸塩を投与することを含む方法を提供する。
【0065】
一部の実施形態では、卵巣がんは、低悪性度漿液性卵巣癌(LGSOC)である。一部の実施形態では、低悪性度漿液性卵巣癌は、卵巣癌である。一部の実施形態では、低悪性度漿液性卵巣癌は、卵管癌である。一部の実施形態では、低悪性度漿液性卵巣癌は、原発性腹膜癌(PPC)である。一部の実施形態では、低悪性度漿液性卵巣癌は、プロゲステロン受容体陽性である。一部の実施形態では、低悪性度漿液性卵巣癌は、エストロゲン受容体陽性およびプロゲステロン受容体陽性である。一部の実施形態では、低悪性度漿液性卵巣癌は、プロゲステロン陽性である。一部の実施形態では、低悪性度漿液性卵巣癌は、エストロゲン陽性、プロゲステロン陽性、およびホルモン受容体陽性である。
【0066】
一部の実施形態では、本開示は、低悪性度漿液性卵巣癌の処置を必要とする対象において低悪性度漿液性卵巣癌を処置する方法であって、対象に、治療有効量の式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩を投与することを含む方法を提供する。一部の実施形態では、本開示は、低悪性度漿液性卵巣癌の処置を必要とする対象において低悪性度漿液性卵巣癌を処置する方法であって、対象に、治療有効量の8-シクロペンチル-2-((4-(4-メチルピペラジン-1 イル)フェニル)アミノ)-7-オキソ-7,8-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-6-カルボニトリルまたはその薬学的に許容される塩を投与することを含む方法を提供する。一部の実施形態では、本開示は、低悪性度漿液性卵巣癌の処置を必要とする対象において低悪性度漿液性卵巣癌を処置する方法であって、対象に、治療有効量の8-シクロペンチル-2-((4-(4-メチルピペラジン-1 イル)フェニル)アミノ)-7-オキソ-7,8-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-6-カルボニトリル一乳酸塩を投与することを含む方法を提供する。
【0067】
一部の実施形態では、低悪性度漿液性卵巣癌は、卵巣癌である。一部の実施形態では、本開示は、卵巣癌の処置を必要とする対象において卵巣癌を処置する方法であって、対象に、治療有効量の式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩を投与することを含む方法を提供する。一部の実施形態では、本開示は、卵巣癌の処置を必要とする対象において卵巣癌を処置する方法であって、対象に、治療有効量の8-シクロペンチル-2-((4-(4-メチルピペラジン-1 イル)フェニル)アミノ)-7-オキソ-7,8-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-6-カルボニトリルまたはその薬学的に許容される塩を投与することを含む方法を提供する。一部の実施形態では、本開示は、卵巣癌の処置を必要とする対象において卵巣癌を処置する方法であって、対象に、治療有効量の8-シクロペンチル-2-((4-(4-メチルピペラジン-1 イル)フェニル)アミノ)-7-オキソ-7,8-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-6-カルボニトリル一乳酸塩を投与することを含む方法を提供する。
【0068】
一部の実施形態では、低悪性度漿液性卵巣癌は、卵管癌である。一部の実施形態では、本開示は、卵管癌の処置を必要とする対象において卵管癌を処置する方法であって、対象に、治療有効量の式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩を投与することを含む方法を提供する。一部の実施形態では、本開示は、卵管癌の処置を必要とする対象において卵管癌を処置する方法であって、対象に、治療有効量の8-シクロペンチル-2-((4-(4-メチルピペラジン-1 イル)フェニル)アミノ)-7-オキソ-7,8-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-6-カルボニトリルまたはその薬学的に許容される塩を投与することを含む方法を提供する。一部の実施形態では、本開示は、卵管癌の処置を必要とする対象において卵管癌を処置する方法であって、対象に、治療有効量の8-シクロペンチル-2-((4-(4-メチルピペラジン-1 イル)フェニル)アミノ)-7-オキソ-7,8-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-6-カルボニトリル一乳酸塩を投与することを含む方法を提供する。
【0069】
一部の実施形態では、低悪性度漿液性卵巣癌は、原発性腹膜癌(PPC)である。一部の実施形態では、本開示は、原発性腹膜癌の処置を必要とする対象において原発性腹膜癌を処置する方法であって、対象に、治療有効量の式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩を投与することを含む方法を提供する。一部の実施形態では、本開示は、原発性腹膜癌の処置を必要とする対象において原発性腹膜癌を処置する方法であって、対象に、治療有効量の8-シクロペンチル-2-((4-(4-メチルピペラジン-1 イル)フェニル)アミノ)-7-オキソ-7,8-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-6-カルボニトリルまたはその薬学的に許容される塩を投与することを含む方法を提供する。一部の実施形態では、本開示は、原発性腹膜癌の処置を必要とする対象において原発性腹膜癌を処置する方法であって、対象に、治療有効量の8-シクロペンチル-2-((4-(4-メチルピペラジン-1 イル)フェニル)アミノ)-7-オキソ-7,8-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-6-カルボニトリル一乳酸塩を投与することを含む方法を提供する。
【0070】
一部の実施形態では、投与することは、第2選択の治療を含む。一部の実施形態では、対象は、投与することに先立ち、卵巣がん(例えば、高悪性度漿液性卵巣癌または低悪性度漿液性卵巣癌)のための化合物以外の治療を受けた。一部の実施形態では、治療は、対象が、卵巣がん、例えば、漿液性卵巣がん、例えば、低悪性度漿液性卵巣がんと診断された後に与えられた。一部の実施形態では、治療は、対象が高悪性度漿液性卵巣癌と診断された後に与えられた。一部の実施形態では、治療は、対象が低悪性度漿液性卵巣癌と診断された後に与えられた。一部の実施形態では、治療は、対象が卵巣癌と診断された後に与えられた。一部の実施形態では、治療は、対象が卵管癌と診断された後に与えられた。一部の実施形態では、治療は、対象が原発性腹膜癌と診断された後に与えられた。一部の実施形態では、対象は、治療に応答しなかった。一部の実施形態では、対象は、治療の後に卵巣がん、例えば、漿液性卵巣がん、例えば、低悪性度漿液性卵巣がんの再発を経験した。一部の実施形態では、対象は、治療の後に高悪性度漿液性卵巣癌の再発を経験した。一部の実施形態では、対象は、治療の後に低悪性度漿液性卵巣癌の再発を経験した。一部の実施形態では、対象は、治療の後に卵巣癌の再発を経験した。一部の実施形態では、対象は、治療の後に卵管癌の再発を経験した。一部の実施形態では、対象は、治療の後に原発性腹膜癌の再発を経験した。
【0071】
併用療法
本開示は、また、本明細書に開示される化合物、例えば、8-シクロペンチル-2-((4-(4-メチルピペラジン-1 イル)フェニル)アミノ)-7-オキソ-7,8-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-6-カルボニトリルまたはその薬学的に許容される塩と、エストロゲンブロッカーおよび/またはアロマターゼ阻害剤、例えば、レトロゾールとの組合せおよびそのようなものを使用するための方法を提供する。
【0072】
一部の実施形態では、本開示の化合物、例えば、式(I)の化合物、例えば、8-シクロペンチル-2-((4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)-7-オキソ-7,8-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-6-カルボニトリルまたはその薬学的に許容される塩は、第2の化合物、例えば、薬物と組み合わせて投与される。一部の実施形態では、本開示の化合物、例えば、式(I)の化合物、例えば、8-シクロペンチル-2-((4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)-7-オキソ-7,8-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-6-カルボニトリルまたはその薬学的に許容される塩は、エストロゲン受容体モジュレーターと組み合わせて投与される。一部の実施形態では、本開示の化合物、例えば、式(I)の化合物、例えば、8-シクロペンチル-2-((4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)-7-オキソ-7,8-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-6-カルボニトリルまたはその薬学的に許容される塩は、エストロゲン受容体ブロッカー、例えば、アロマターゼ阻害剤、例えば、レトロゾールと組み合わせて投与される。一部の実施形態では、本開示の化合物、例えば、式(I)の化合物、例えば、8-シクロペンチル-2-((4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)-7-オキソ-7,8-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-6-カルボニトリルまたはその薬学的に許容される塩は、プロゲスチン、例えば、メゲストロールまたはそのエステル(例えば、酢酸メゲストロール)と組み合わせて投与される。一部の実施形態では、本開示の化合物、例えば、式(I)の化合物、例えば、8-シクロペンチル-2-((4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)-7-オキソ-7,8-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-6-カルボニトリルまたはその薬学的に許容される塩は、エストロゲン受容体分解因子(degrader)と組み合わせて投与される。一部の実施形態では、本開示の化合物、例えば、式(I)の化合物、例えば、8-シクロペンチル-2-((4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)-7-オキソ-7,8-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-6-カルボニトリルまたはその薬学的に許容される塩は、血管新生阻害剤と組み合わせて投与される。一部の実施形態では、本開示の化合物、例えば、式(I)の化合物、例えば、8-シクロペンチル-2-((4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)-7-オキソ-7,8-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-6-カルボニトリルまたはその薬学的に許容される塩は、血管内皮増殖因子(VEGF)阻害剤と組み合わせて投与される。一部の実施形態では、本開示の化合物、例えば、式(I)の化合物、例えば、8-シクロペンチル-2-((4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)-7-オキソ-7,8-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-6-カルボニトリルまたはその薬学的に許容される塩は、ホスホイノシチド3-キナーゼ(PI3K)阻害剤と組み合わせて投与される。一部の実施形態では、本明細書に記載される併用療法の投与後に、維持エストロゲンブロッカーおよび/またはアロマターゼ阻害剤、例えば、レトロゾールへの移行がある。
【0073】
エストロゲン受容体ブロッカー
エストロゲンは、一部のがん(例えば、卵巣がん、例えば、漿液性卵巣がん、例えば、低悪性度漿液性卵巣がん)の成長を刺激または維持する。ホルモンに応答性(例えば、エストロゲンおよび/またはプロゲステロン受容体陽性)であると考えられる卵巣がんの処置は、エストロゲンレベルの減少またはエストロゲン効果の阻害を目標とする。一部の実施形態では、これらの介入は、腫瘍量の減少または腫瘍成長進行の遅延をもたらす。
【0074】
エストロゲンブロッカーは、エストロゲン(例えば、エストラジオール)の産生を遮断するか、またはエストロゲン(例えば、エストラジオール)が体内の生物学的効果を媒介することを防止する。エストロゲンブロッカーは、エストロゲン受容体を遮断することによりおよび/またはエストロゲン産生を直接阻害もしくは抑制することにより作用する。エストロゲンブロッカーは、エストロゲンブロッカーがエストロゲンの産生を低減させるか(アロマターゼ阻害剤および抗ゴナドトロピン薬)、またはエストロゲンブロッカーがエストロゲンに対する応答を低減させるか(抗エストロゲン薬およびエストロゲンアンタゴニスト)によってクラスに分けられる。より少ないエストロゲンを産生することにより、またはエストロゲンに対する応答を遮断することにより、エストロゲンブロッカーは、成長を刺激するためにエストロゲンを要求するがん細胞(例えば、卵巣細胞、子宮内膜細胞、子宮細胞)の成長を遅らせるかまたは阻害する。エストロゲンブロッカーの非限定的な例としては、アロマターゼ阻害剤、例えば、レトロゾール(フェマーラ)、アナストロゾール(アリミデックス)、エキセメスタン(アロマシン)、タモキシフェン、テストラクトン(テスラック(Teslac))、エタモキシトリフェトール、クロミフェン、およびラロキシフェンが挙げられる。エストロゲンブロッカーの非限定的な例としては、選択的エストロゲンモジュレーター(SERM)、例えば、タモキシフェン、トレミフェン、およびラロキシフェンが挙げられる。エストロゲンブロッカーの非限定的な例としては、選択的エストロゲン受容体分解因子(SERD)、例えば、フルベストラントおよびエラセストラント(elacestrant)が挙げられる。
【0075】
本明細書に記載される化合物およびエストロゲンブロッカーの併用療法によってその活性をモジュレートすることができる細胞の非限定的な例としては、分泌細胞、繊毛を有する細胞、基底細胞、赤血球細胞、間葉系細胞、多能性間葉系細胞、前脱落膜細胞(predecidual cell)、上皮細胞、組織球、顆粒球、腺細胞、間質細胞、子宮内膜細胞、濾胞細胞、卵巣表面上皮細胞、および卵胞膜細胞が挙げられる。
【0076】
本明細書に記載される化合物およびエストロゲンブロッカーの組合せによって処置可能である腫瘍の非限定的な例としては、固形腫瘍、従来の化学療法による以前の処置に対して不応性である固形腫瘍、および初期化学療法に応答し、例えば、疾患進行によって証明される通り、その後に再発する固形腫瘍が挙げられる。
【0077】
本明細書に記載される化合物およびエストロゲンブロッカーの組合せによって処置可能であるがんの非限定的な例としては、卵巣がん、高悪性度漿液性卵巣癌、低悪性度漿液性卵巣癌、卵巣癌、卵管癌、原発性腹膜癌、従来の化学療法による以前の処置に対して不応性である卵巣がん、および初期化学療法に応答するが、その後に再発する卵巣がんが挙げられる。
【0078】
アロマターゼ阻害剤
閉経後女性において、エストロゲンは主に、アロマターゼ酵素の作用に由来する。この酵素は、副腎アンドロゲン(例えば、アンドロステンジオンおよびテストステロン)をエストロンおよびエストラジオールに変換する。末梢組織およびがん組織におけるエストロゲン生合成の抑制は、アロマターゼ酵素を阻害することにより達成される。
【0079】
レトロゾールは、アロマターゼ酵素系の非ステロイド性競合的阻害剤である。レトロゾールは、アンドロゲンからエストロゲンへの変換を阻害する。レトロゾールは、性腺ステロイド産生を選択的に阻害するが、副腎ミネラルコルチコイドまたはグルココルチコイド合成には有意な効果がない。レトロゾールは、酵素のチトクロムP450サブユニットのヘムに競合的に結合することによりアロマターゼ酵素を阻害し、エストロゲン生合成の低減をもたらす。レトロゾールによる女性の処置は、血清エストロン、エストラジオールおよび硫酸エストロンを有意に低下させる。
【0080】
レトロゾールの構造は、下に描写される。
【化15】
4,4’-((1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)メチレン)ジベンゾニトリル。4,4’-((1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)メチレン)ジベンゾニトリルの薬学的に許容される塩を使用することもできる。
アロマターゼ阻害剤の非限定的な例としては、アナストロゾール(アリミデックス)、エキセメスタン(アロマシン)、およびレトロゾール(フェマーラ)が挙げられる。
【0081】
プロゲスチン
プロゲスチンは、天然に存在するホルモンプロゲステロンの合成形態である。プロゲスチンは、身体におけるエストロゲン効果を相殺し、エストロゲンブロッカーと同様に機能する。プロゲスチンの非限定的な例としては、酢酸メゲストロール、アセトメプレゲノール、酢酸クロルマジノン、酢酸シプロテロン、ダナゾール、ドロスピレノン、ゲストリノン、レボノルゲストレル、メドロゲストン、ノルエチステロン、酢酸ノルエチステロン、ノルゲストレル、オキセンドロン、酢酸オサテロン、トリメゲストン、ノルエチンドロン、酢酸ノルエチンドロン、ノルエチノドレル、二酢酸エチノジオール、第三デソゲストレル(third desogestrel)、ゲストデン、ノルゲスチメート、ジエノゲスト、ネストロン、および酢酸ノメゲストロールが挙げられる。
【0082】
酢酸メゲストロールは、プロゲステロンの合成誘導体である。メゲストロールは、プロゲステロン受容体に結合し、体内のホルモンバランスを変化させ、これにより、エストロゲンに関連するがん、例えば、卵巣がん、例えば、漿液性卵巣がん、例えば、低悪性度漿液性卵巣がんが阻害または停止され得る。
【0083】
酢酸メゲストロールの構造は、下に描写される。
【化16】
17-ヒドロキシ-6-メチル プレグナ-4,6-ジエン-3,20-ジオンアセテート。
【0084】
選択的エストロゲン受容体分解因子
選択的エストロゲン受容体分解因子または下方調節因子(SERD)は、エストロゲン受容体に結合し、エストロゲン受容体を分解させ、よって下方調節させることができる。SERDは、他の同様のクラスの薬物、例えば、エストロゲンブロッカーおよびアロマターゼ阻害剤と共に、エストロゲン受容体感受性またはプロゲステロン受容体感受性がん、例えば、卵巣がん、例えば、漿液性卵巣がん、例えば、低悪性度漿液性卵巣がんの処置に使用される。SERDの比限定的な例として、フルベストラントおよびエラセストラントが挙げられる。
【0085】
血管新生阻害剤および血管内皮増殖因子阻害剤
血管新生阻害剤は、血管形成に干渉する。通常、このような化学的シグナルの血管新生刺激および阻害効果は、血管が必要とされる時間と場所でのみ血管が形成されるように釣り合っている。しかし、このようなシグナルは、不均衡になり、異常な状態または疾患、例えば、がん、例えば、卵巣がん、例えば、漿液性卵巣がん、例えば、低悪性度漿液性卵巣がんを生じ得る血管成長増加を引き起こす場合がある。
【0086】
血管内皮増殖因子(VEGF)は、血管内皮細胞のための増殖因子である血管新生因子である。VEGFおよび他の内皮増殖因子が内皮細胞上の受容体に結合すると、このような細胞内のシグナルが惹起され、これにより、新しい血管の成長および生存が促進される。
【0087】
血管新生阻害剤は、血管成長における様々なステップに干渉する。一部の血管新生阻害剤は、VEGFを特異的に認識および結合して、VEGF受容体へのVEGFの結合を遮断する、モノクローナル抗体である。他の血管新生阻害剤は、VEGF、VEGF受容体、内皮細胞の表面にある他の受容体、または下流シグナル伝達経路における他のタンパク質に結合する。一部の血管新生阻害剤は、抗血管新生特性も有する免疫調節薬(免疫系を刺激または抑制する薬剤)である。VEGF阻害剤の非限定的な例としては、ベバシズマブ(アバスチン)、ソラフェニブ(ネクサバール)、スニチニブ(スーテント)、ニロチニブ(タシグナ)、パゾパニブ(ヴォトリエント)、およびダサチニブ(スプリセル)が挙げられる。
【0088】
PI3K阻害剤
ホスホイノシチド3-キナーゼ(PI3K)阻害剤は、ホスホイノシチド3-キナーゼ酵素のうち1種または複数種を阻害する。このような酵素は、細胞成長および生存、ならびに多くのがん、例えば、卵巣がん、例えば、漿液性卵巣がん、例えば、低悪性度漿液性卵巣がんにおいて高頻度で活性化される他のプロセスに関与する経路である、PI3K/AKT/mTOR経路の一部を形成する。このような酵素を阻害することにより、PI3K阻害剤は、細胞死を引き起こし、悪性細胞の増殖を阻害し、いくつかのシグナル伝達経路に干渉する。PI3K阻害剤は通常、再発したかまたは他のがん処置に無応答性である、ある特定のがん、例えば、卵巣がん、例えば、漿液性卵巣がん、例えば、低悪性度漿液性卵巣がんを処置するために与えられる。PI3K阻害剤の非限定的な例としては、アルペリシブ、コパンリシブ、デュベリシブ、およびイデラリシブが挙げられる。
【0089】
本開示の化合物の投与
化合物(1)
本明細書に開示される化合物、例えば、8-シクロペンチル-2-((4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)-7-オキソ-7,8-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-6-カルボニトリル(式1)は、カプセルとして製剤化され得る。カプセルは、硬カプセルであり得る。カプセルは、軟カプセルであり得る。カプセルは、軟ゼラチンカプセルであり得る。一部の実施形態では、本明細書に開示される化合物は、硬カプセルとして製剤化することができ、硬カプセルは、40mgの8-シクロペンチル-2-((4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)-7-オキソ-7,8-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-6-カルボニトリルに等価な量の8-シクロペンチル-2-((4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)-7-オキソ-7,8-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-6-カルボニトリル一乳酸塩を含む。あるいは、本明細書に記載される化合物は、錠剤として製剤化され得る。
【0090】
一部の実施形態では、本開示は、単位剤形において、40mgの本明細書に記載される化合物に等価な量の8-シクロペンチル-2-((4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)-7-オキソ-7,8-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-6-カルボニトリルまたはその薬学的に許容される塩を含む医薬組成物を提供する。
【0091】
一部の実施形態では、本開示は、単位剤形において、40mgの8-シクロペンチル-2-((4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)-7-オキソ-7,8-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-6-カルボニトリルに等価な量の8-シクロペンチル-2-((4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)-7-オキソ-7,8-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-6-カルボニトリル一乳酸塩を含む医薬組成物を提供する。
【0092】
一部の実施形態では、本開示は、単位剤形において、48.4mgの8-シクロペンチル-2-((4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)-7-オキソ-7,8-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-6-カルボニトリル一乳酸塩を含む医薬組成物を提供する。
【0093】
一部の実施形態では、8-シクロペンチル-2-((4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)-7-オキソ-7,8-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-6-カルボニトリルまたは薬学的に許容される塩は、食物を摂取する少なくとも1時間前に、絶食状態で朝に水と共に嚥下される経口カプセルで投与される。一部の実施形態では、朝の用量は、一晩絶食後に、食物を摂取する1時間前に服用される。一部の実施形態では、本明細書に記載される化合物は、毎日投与される。一部の実施形態では、本明細書に記載される化合物は、4週間にわたり毎日投与される。一部の実施形態では、本明細書に記載される化合物は、(i)1日1回投与の連続した3週間の期間;および(ii)3週間の期間の直後の、投与なしの1週間の4週間サイクルにある。
【0094】
レトロゾール
本明細書に開示される化合物、例えば、レトロゾールは、錠剤として製剤化され得る。一部の実施形態では、レトロゾールは、錠剤として製剤化することができ、錠剤は、単位剤形において、治療有効量のレトロゾールおよび薬学的に許容される賦形剤を含む。
【0095】
一部の実施形態では、レトロゾールは、経口投与のための2.5mg錠剤として提供される。錠剤は、例えば、黄色に着色されていてもよく、コーティングされていなくてもフィルムコーティングされていてもよい。不活性成分は、コロイド状二酸化ケイ素、酸化鉄(II)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ラクトース一水和物、ステアリン酸マグネシウム、トウモロコシデンプン、微結晶性セルロース、ポリエチレングリコール、デンプングリコール酸ナトリウム、タルク、および二酸化チタンを含むことができる。一部の実施形態では、レトロゾールは、食物に関係なく1日に1回投与される1個の2.5mg錠剤の用量で与えられる。
【0096】
酢酸メゲストロール
本明細書に開示される化合物、例えば、酢酸メゲストロールは、懸濁物、例えば、経口投与に好適な懸濁物として製剤化され得る。一部の実施形態では、酢酸メゲストロール経口懸濁物は、5mL当たり625mgの酢酸メゲストロール(125mg/mL)を含有する。一部の実施形態では、酢酸メゲストロール経口懸濁物は、20mL当たり800mg(40mg/mL)を含有する。一部の実施形態では、酢酸メゲストロール経口懸濁物は、次の不活性成分のうち1種または複数種を含有する:アルコール(最大0.06%v/v)、ライム風味、クエン酸一水和物、ドクセートナトリウム、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、天然および人工のレモン風味、精製水、安息香酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、二水和物、ならびにスクロース。
【0097】
一部の実施形態では、酢酸メゲストロールは、錠剤として製剤化され得る。一部の実施形態では、錠剤は、20mg酢酸メゲストロールを含有する。一部の実施形態では、錠剤は、40mg酢酸メゲストロールを含有する。一部の実施形態では、酢酸メゲストロール錠剤は、次の不活性成分のうち1種または複数種を含有する:アカシア噴霧乾燥、コロイド状二酸化ケイ素、トウモロコシデンプン、リン酸水素カルシウム二水和物粉末、ラクトース含水微粉(lactose hydrous impalpable)、ステアリン酸マグネシウム、およびアルファ化デンプン。
【0098】
医薬組成物
本開示の医薬組成物は、本明細書に記載される任意の医薬化合物の、他の化学成分、例えば担体、安定剤、希釈剤、分散剤、懸濁剤、増粘剤、および/または賦形剤との組合せ物であってもよい。医薬組成物は、例えば、静脈内、皮下、筋肉内、経口、非経口、眼部、皮下、経皮、鼻、膣、および局所投与をはじめとする種々の形態および経路によって、医薬組成物として治療有効量で投与され得る。医薬組成物は、本化合物を生物に投与することを容易にする。医薬組成物は、例えば、静脈内、皮下、筋肉内、吸入、経口、非経口、眼、耳、皮下、経皮、鼻、硝子体内、気管内、肺内、経粘膜、腟、および局所投与を含む種々の形態および経路によって、医薬組成物として治療有効量で投与され得る。
【0099】
製剤は、選択される投与経路に応じて改変してもよい。本明細書に記載される化合物を含む医薬組成物は、例えば、混合、溶解、乳化、封入、捕捉、または圧縮のプロセスによって製造することができる。
【0100】
本明細書で開示される方法で使用するのに好適な剤形の非限定的な例としては、飼料、食物、ペレット、ロゼンジ、液体、エリキシル剤、エアロゾル、吸入剤、スプレー、粉末、錠剤、丸剤、カプセル、ゲル、ジェルタブ、ナノ懸濁物、ナノ粒子、ミクロゲル、坐剤 トローチ、水性または油性の懸濁物、軟膏、パッチ、ローション、歯磨剤、エマルション、クリーム、点滴薬、分散性粉末または顆粒、硬または軟ゲルカプセル中のエマルション、シロップ、フィトシューティカル(phytoceutical)、ニュートラシューティカル(nutraceutical)、およびそれらの任意の組合せが挙げられる。
【0101】
医薬組成物は、活性化合物を薬学的に許容される担体または賦形剤と組み合わせることにより製剤化され得る。本明細書で開示される方法で使用するのに好適な薬学的に許容される賦形剤の非限定的な例としては、造粒剤、結合剤、滑沢剤、崩壊剤、甘味剤、流動促進剤(glidant)、接着防止剤、帯電防止剤、界面活性剤、抗酸化剤、ガム、コーティング剤、着色剤、矯味矯臭剤、コーティング剤、可塑剤、保存剤、懸濁化剤、乳化剤、抗微生物剤、植物セルロース性材料、および球形化剤(spheronization agent)、ならびにそれらの任意の組合せが挙げられる。
【0102】
薬学的に許容される担体の非限定的な例としては、食塩溶液、リンゲル溶液およびデキストロース溶液が挙げられる。さらなる担体としては、本明細書に開示される化合物を含有する固体疎水性ポリマーの半透性マトリックスなどの持続放出調製物が挙げられ、マトリックスは、フィルム、リポソーム、微粒子、およびマイクロカプセルなどの成形品の形態である。
【0103】
経口投与のため、医薬組成物は、活性化合物を薬学的に許容される担体または賦形剤と組み合わせて、固体または液体となり得る単位剤形にすることにより製剤化され得る。経口固体形態の非限定的な例としては、対象による経口摂取のための、錠剤、粉末、丸剤、糖衣錠、カプセル、液体、ゲル、シロップ、エリキシル剤、スラリー、または懸濁物が挙げられる。経口使用のための医薬調製物は、1種または複数種の固体賦形剤を、本明細書に記載される1種または複数種の化合物と混合し、必要に応じて得られた混合物を粉砕し、所望に応じて好適な助剤を添加した後に顆粒の混合物を処理して、錠剤または糖衣錠コアを得ることにより得ることができる。コアには、好適なコーティングを施すことができる。この目的のため、濃縮糖溶液を使用することができる。溶液は、賦形剤、例えば、アラビアゴム、タルク、ポリビニルピロリドン、カーボポール(carbopol)ゲル、ポリエチレングリコール、または二酸化チタン、ラッカー溶液、および好適な有機溶媒または溶媒混合物を含有することができる。例えば、活性化合物用量の異なる組合せを識別または特徴付けるために、色素または顔料を錠剤または糖衣錠コーティングに添加することができる。
【0104】
経口で使用することができる医薬調製物としては、ゼラチンから作製されたプッシュフィットカプセル、ならびにゼラチンおよび可塑剤、例えば、グリセロールまたはソルビトールから作製された密封軟カプセルが挙げられる。経口で使用することができる医薬調製物は、コーティングされたおよびコーティングされていない錠剤を含む。一部の実施形態では、カプセルは、硬ゼラチンカプセルを含み、このカプセルは、薬学的なウシゼラチンおよび植物ゼラチンのうち1種または複数種を含む。ゼラチンは、アルカリ処理することができる。カプセルまたは錠剤は、フィラー、例えば、ラクトース、結合剤、例えば、デンプン、または滑沢剤、例えば、タルクもしくはステアリン酸マグネシウム、および安定剤との混合物中に活性成分を含有することができる。軟カプセル中で、活性化合物は、好適な液体、例えば、脂肪油、流動パラフィン、または液体ポリエチレングリコールに溶解または懸濁することができる。安定剤を添加することができる。経口投与のためのすべての製剤は、そのような投与に好適な投薬量で提供される。
【0105】
液体単位剤形の経口投与のため、医薬組成物は、活性化合物を薬学的に許容される担体または賦形剤と組み合わせることにより製剤化され得る。かかる担体は、対象による経口摂取のための錠剤、粉末、丸剤、糖衣錠、カプセル、液体、ゲル、シロップ、エリキシル剤、スラリー、または懸濁物を製剤化するために使用され得る。経口溶解性製剤において使用される溶媒の非限定的な例としては、水、エタノール、イソプロパノール、食塩水、生理食塩水、DMSO、ジメチルホルムアミド、リン酸カリウム緩衝液、リン酸緩衝食塩水(PBS)、リン酸ナトリウム緩衝液、4-2-ヒドロキシエチル-1-ピペラジンエタンスルホン酸緩衝液(HEPES)、3-(N-モルホリノ)プロパンスルホン酸緩衝液(MOPS)、ピペラジン-N,N’-ビス(2-エタンスルホン酸)緩衝液(PIPES)、および食塩水クエン酸ナトリウム緩衝液(SSC)を挙げることができる。経口溶解性製剤において使用される共溶媒の非限定的な例としては、スクロース、尿素、クレモフォール(cremaphor)、DMSO、およびリン酸カリウム緩衝液を挙げることができる。
【0106】
非経口注射は、ボーラス注射または連続注入のために製剤化され得る。医薬組成物は、食塩水または注射用の水などの油性または水性ビヒクル中の無菌懸濁物、溶液、またはエマルションとして、非経口注射に好適な形態であってもよく、懸濁化剤、安定化剤、および/または分散剤などの製剤化剤(formulatory agent)を含有していてもよい。非経口投与のための医薬品製剤としては、水溶性形態における活性化合物の水溶液が挙げられる。活性化合物の懸濁物は、油性注入懸濁物として調製することができる。好適な親油性溶媒またはビヒクルとしては、ゴマ油などの脂肪油、またはオレイン酸エチルもしくはトリグリセリドなどの合成脂肪酸エステル、またはリポソームが挙げられる。懸濁物はまた、高濃度溶液の調製を可能にするため、好適な安定剤、または化合物の溶解度を増加させる薬剤を含有していてもよい。あるいは、活性成分は、使用前に、好適なビヒクル、例えば滅菌パイロジェンフリー水での構成のために、粉末形態であってもよい。
【0107】
活性化合物は、局所投与されてもよく、溶液、懸濁物、ローション、ゲル、ペースト、薬用スティック、バーム、クリーム、および軟膏などの多様な局所投与可能な組成物に製剤化することができる。そのような医薬組成物は、可溶化剤、安定剤、張度増進剤(tonicity enhancing agent)、緩衝液、および保存剤を含有することができる。本開示の化合物は、対象の皮膚、または体腔、例えば、口、膣、膀胱、頭蓋、脊髄、胸部もしくは骨盤腔に局所的に適用され得る。本開示の化合物は、到達可能な体腔に適用され得る。
【0108】
本化合物は、カカオバターまたは他のグリセリドなどの従来の坐剤基剤、ならびにポリビニルピロリドンおよびPEGなどの合成ポリマーを含有する、浣腸、直腸ゲル、直腸フォーム、直腸エアロゾル、坐剤、ゼリー坐剤、または停留浣腸などの直腸組成物において製剤化することもできる。本組成物の坐剤形態では、必要に応じてカカオバターと組み合わせた、脂肪酸グリセリドの混合物などの低融ワックスを使用してもよい。
【0109】
頬側または舌下投与のため、組成物は、錠剤、ロゼンジ、またはゲルであり得る。
【0110】
活性化合物の経皮投与に好適な製剤は、経皮送達デバイスおよび経皮送達パッチを用いることができ、ポリマーまたは接着剤中に溶解または分散された親油性エマルションまたは緩衝水溶液であり得る。そのようなパッチは、医薬化合物の連続的、拍動的、またはオンデマンド型の送達のために構築され得る。経皮送達は、イオン導入パッチによって達成され得る。経皮パッチは、制御送達をもたらすことができる。吸収速度は、律速膜を使用することによって、またはポリマーマトリックスもしくはゲル内に化合物を捕捉することによって減速され得る。吸収促進剤を使用して、吸収を増大することができる。吸収促進剤または担体としては、皮膚への通過を補助する薬学的に許容される吸収性溶媒が挙げられ得る。例えば、経皮デバイスは、裏打ち部材、化合物および担体を含有するリザーバー、長期間にわたって制御された所定の速度で対象の皮膚に化合物を送達するための律速バルア、ならびに皮膚または眼にデバイスを固定するための接着剤を含む、包帯の形態であり得る。
【0111】
吸入による投与のため、活性化合物は、エアロゾル、蒸気、ミスト、または粉末としての形態であり得る。吸入は、鼻送達、経口送達、またはその両方を介して行われ得る。
【0112】
鼻または鼻腔内投与は、鼻を介した化合物の吹送、例えば、点鼻液および鼻スプレーを伴う。この投与経路は、局所および/または全身効果をもたらすことができる。本明細書に記載される化合物の鼻から肺への送達のために、吸入器または吹送器デバイスを使用することができる。
【0113】
医薬組成物は、例えば、必要に応じてデポもしくは持続放出製剤または移植物において、化合物を器官に直接注射することによって、局所または全身様式で投与することができる。医薬組成物は、高速放出製剤の形態で、延長放出製剤(extended release formulation)の形態で、または中間放出製剤(intermediate release formulation)の形態で提供されてもよい。高速放出形態は、即時放出をもたらすことができる。延長放出製剤は、制御放出または持続遅延放出をもたらすことができる。
【0114】
本明細書において提供される処置の方法または使用を実践する際、本明細書に記載される治療有効量の化合物が、処置すべき疾患または状態を有する対象に医薬組成物中で投与される。一部の実施形態では、対象は、ヒトなどの哺乳動物である。治療有効量は、疾患の重症度、対象の年齢および相対的健康、使用される化合物の効能、ならびに他の要因に応じて大きく異なり得る。化合物は、単独で使用されても、混合物の成分として1種または複数種の治療剤との組合せにおいて使用されてもよい。
【0115】
本明細書に記載の化合物を含む組成物の調製方法は、1種または複数種の不活性な薬学的に許容される賦形剤または担体とともに本化合物を製剤化して、固体、半固体、または液体の組成物を形成することを含む。固体組成物としては、例えば、粉末、錠剤、分散性顆粒、カプセル、およびカシェ剤が挙げられる。液体組成物としては、例えば、化合物が溶解した溶液、化合物を含むエマルション、または本明細書に記載の化合物を含むリポソーム、ミセル、もしくはナノ粒子を含有する溶液が挙げられる。半固体組成物としては、例えば、ゲル、懸濁物、およびクリームが挙げられる。この組成物は、液体溶液もしくは懸濁物、使用前に液体に溶解もしくは懸濁するのに好適な固体形態、またはエマルションであってもよい。これらの組成物はまた、湿潤剤または乳化剤、pH緩衝剤、および他の薬学的に許容される添加剤といった無毒の少量の補助物質を含有していてもよい。
【0116】
本開示において使用するのに好適な剤形の非限定的な例としては、液体、粉末、ゲル、ナノ懸濁物、ナノ粒子、ミクロゲル、水性または油性の懸濁物、エマルション、およびそれらの任意の組合せが挙げられる。
【0117】
本明細書で開示される方法で使用するのに好適な薬学的に許容される賦形剤の非限定的な例としては、結合剤、崩壊剤、接着防止剤、帯電防止剤、界面活性剤、抗酸化剤、コーティング剤、着色剤、可塑剤、保存剤、懸濁化剤、乳化剤、抗微生物剤、球形化剤(spheronization agent)、可溶化剤、安定化剤、張度増強剤、緩衝剤ならびにそれらの任意の組合せが挙げられる。
【0118】
本発明の組成物は、例えば、即時放出形態または制御放出製剤であり得る。即時放出製剤は、化合物を迅速に作用させるように製剤化されていてもよい。即時放出製剤の非限定的な例としては、易溶解性の製剤が挙げられる。制御放出製剤は、活性薬剤の放出速度および放出プロファイルが生理学および時間治療学の要件に適合し得るように適応されているか、あるいは、プログラムされた速度で活性薬剤の放出をもたらすように製剤化されている、医薬品製剤であり得る。制御放出製剤の非限定的な例としては、顆粒、遅延放出顆粒、ヒドロゲル(例えば、合成または天然起源のもの)、他のゲル化剤(例えば、ゲル形成食物繊維)、マトリックスベースの製剤(例えば、少なくとも1種の活性成分が分散しているポリマー材料を含む製剤)、マトリックス内の顆粒、ポリマー混合物、および顆粒塊が挙げられる。
【0119】
場合により、制御放出製剤は、遅延放出形態である。遅延放出形態は、化合物の作用を長期間にわたって遅延させるように製剤化されていてもよい。遅延放出形態は、1種または複数種の化合物の有効用量の放出を、例えば、約4、約8、約12、約16、または約24時間にわたって遅延させるように製剤化されていてもよい。
【0120】
制御放出製剤は、持続放出形態であってもよい。持続放出形態は、例えば、化合物の作用を長期間にわたって持続させるように製剤化されていてもよい。持続放出形態は、約4、約8、約12、約16、または約24時間にわたって、本明細書に記載される任意の化合物の有効用量をもたらす(例えば、生理学的に有効な血液プロファイルをもたらす)ように製剤化されていてもよい。
【0121】
薬学的に許容される賦形剤の非限定的な例は、例えば、Remington: The Science and Practice of Pharmacy、第19版(Easton、Pa.: Mack Publishing Company、1995年);Hoover, John E.、Remington’s Pharmaceutical Sciences、Mack Publishing Co.、Easton、Pennsylvania、1975年;Liberman, H.A.およびLachman, L.編、Pharmaceutical Dosage Forms、Marcel Decker、New York、N.Y.、1980年;およびPharmaceutical Dosage Forms and Drug Delivery Systems、第7版(Lippincott Williams & Wilkins、1999年)に見出すことができ、これらはそれぞれ、参照によりその全体が本明細書に組み込まれている。
【0122】
対象は、例えば、高齢成人、成人、青年、思春期前(pre-adolescent)、小児、幼児、乳児、新生児、および非ヒト動物であり得る。一部の実施形態では、対象は、患者である。
【0123】
本明細書に開示される方法は、医薬組成物の一部として本明細書に開示される化合物を投与することに関する。一部の実施形態では、本明細書に開示される化合物の組成物は、溶液、懸濁物、またはその両方の中に活性薬剤を含む液体を含むことができる。液体組成物は、ゲルを含むことができる。一部の実施形態では、液体組成物は、水性である。あるいは、組成物は、軟膏であり得る。一部の実施形態では、組成物は、in situでゲル化可能な水性組成物である。一部の実施形態では、組成物は、in situでゲル化可能な水溶液である。
【0124】
薬学的に許容される賦形剤は、医薬組成物中に、組成物の質量で約0.1%~約99%の間の質量で存在することができる。例えば、薬学的に許容される賦形剤は、医薬組成物中に、製剤の質量で約0.1%~約95%の間、約0.1%~約90%の間、約0.1%~約85%の間、約0.1%~約80%の間、約0.1%~約75%の間、約0.1%~約70%の間、約0.1%~約65%の間、約0.1%~約60%の間、約0.1%~約55%の間、約0.1%~約50%の間、約0.1%~約45%の間、約0.1%~約40%の間、約0.1%~約35%の間、約0.1%~約30%の間、約0.1%~約25%の間、約0.1%~約20%の間、約0.1%~約15%の間、約0.1%~約10%の間、約0.1%~約5%の間、または約0.1%~約1%の間の質量で存在することができる。
【0125】
薬学的に許容される賦形剤は、製剤の質量で約0.1%、約0.2%、約0.3%、約0.4%、約0.5%、約0.6%、約0.7%、約0.8%、約0.9%、約1%、約2%、約3%、約4%、約5%、約6%、約7%、約8%、約9%、約10%、約11%、約12%、約13%、約14%、約15%、約16%、約17%、約18%、約19%、約20%、約21%、約22%、約23%、約24%、約25%、約26%、約27%、約28%、約29%、約30%、約31%、約32%、約33%、約34%、約35%、約36%、約37%、約38%、約39%、約40%、約41%、約42%、約43%、約44%、約45%、約46%、約47%、約48%、約49%、約50%、約51%、約52%、約53%、約54%、約55%、約56%、約57%、約58%、約59%、約60%、約61%、約62%、約63%、約64%、約65%、約66%、約67%、約68%、約69%、約70%、約71%、約72%、約73%、約74%、約75%、約76%、約77%、約78%、約79%、約80%、約81%、約82%、約83%、約84%、約85%、約86%、約87%、約88%、約89%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、約99%、約99.1%、約99.2%、約99.3%、約99.4%、約99.5%、約99.6%、約99.7%、約99.8%、または約99.9%で存在することができる。
【0126】
投薬
本明細書に記載される医薬組成物は、精確な投与量の単回投与に好適な単位剤形であってもよい。単位剤形において、製剤は、1種または複数種の化合物の適切な分量を含有する単位用量に分割されている。単位投与量は、別個の分量の製剤を含有するパッケージの形態であってもよい。非限定的な例は、パッケージングされた注射剤、バイアル、またはアンプルである。水性懸濁物組成物は、単一用量の再閉鎖不可能な容器内にパッケージングされていてもよい。複数用量の再閉鎖可能な容器を、例えば、保存剤と組み合わせて、または組み合わせずに使用してもよい。非経口注射用の製剤は、単位剤形で、例えばアンプル内に、また保存剤とともに複数用量容器内に提供されてもよい。
【0127】
本明細書に記載の化合物は、約1mg~約5mg、約5mg~約10mg、約10mg~約15mg、約15mg~約20mg、約20mg~約25mg、約25mg~約30mg、約30mg~約35mg、約35mg~約40mg、約40mg~約45mg、約45mg~約50mg、約50mg~約55mg、約55mg~約60mg、約60mg~約65mg、約65mg~約70mg、約70mg~約75mg、約75mg~約80mg、約80mg~約85mg、約85mg~約90mg、約90mg~約95mg、約95mg~約100mg、約100mg~約125mg、約125mg~約150mg、約150mg~約175mg、約175mg~約200mg、約200mg~約225mg、約225mg~約250mg、約250mg~約300mg、約300mg~約325mg、約325mg~約350mg、約350mg~約375mg、約375mg~約400mg、約400mg~約425、約425mg~約450mg、約450mg~約475mg、約475mg~約500mg、約500mg~約525mg、約525mg~約550mg、約550mg~約575mg、約575mg~約600mg、約600mg~約625mg、または約625mg~約650mgの範囲で組成物中に存在し得る。
【0128】
本明細書に記載の化合物は、約5mg、約10mg、約15mg、約20mg、約25mg、約30mg、約35mg、約40mg、約45mg、約50mg、約55mg、約60mg、約65mg、約70mg、約75mg、約80mg、約85mg、約90mg、約95mg、約100mg、約125mg、約150mg、約175mg、約200mg、約225mg、約250mg、約275mg、約300mg、約325mg、約350mg、約375mg、約400mg、約425mg、約450mg、約475mg、約500mg、約525mg、約550mg、約575mg、約600mg、約625mg、または約650mgの量で組成物中に存在し得る。
【0129】
一部の実施形態では、本明細書に記載される化合物は、約0.1mg/kg~約500mg/kg、約1mg/kg~約500mg/kg、約0.1mg/kg~約300mg/kg、約1mg/kg~約300mg/kg、または約0.1mg/kg~約30mg/kgの量で対象に投与され得る。一部の実施形態では、本明細書に記載される化合物は、対象の約1mg/kg、約2mg/kg、約3mg/kg、約4mg/kg、約5mg/kg、約6mg/kg、約7mg/kg、約8mg/kg、約9mg/kg、約10mg/kg、約11mg/kg、約12mg/kg、約13mg/kg、約14mg/kg、約15mg/kg、約16mg/kg、約17mg/kg、約18mg/kg、約19mg/kg、約20mg/kg、約25mg/kg、約30mg/kg、約35mg/kg、約40mg/kg、約45mg/kg、約50mg/kg、約55mg/kg、約60mg/kg、約65mg/kg、約70mg/kg、約75mg/kg、約80mg/kg、約85mg/kg、約90mg/kg、約95mg/kg、約100mg/kg、約120mg/kg、約150mg/kg、約160mg/kg、約180mg/kg、約200mg/kg、約240mg/kg、約250mg/kg、約300mg/kg、約350mg/kg、約360mg/kg、約400mg/kg、約450mg/kg、約500mg/kg、または約600mg/kgの量で対象に投与される。
【0130】
投薬レジメン
本明細書に開示される投薬レジメンは、例えば、1日に1回、1日に2回、1日に3回、1週間に1回、1週間に2回、または1週間に3回であり得る。一部の実施形態では、本明細書に開示される化合物は、1日1回投与される。一部の実施形態では、本明細書に開示される化合物は、28日間(1サイクル)にわたり1日1回投与される。一部の実施形態では、本明細書に開示される化合物は、1または複数の28日間サイクルにおいて1日1回投与される。一部の実施形態では、本明細書に開示される化合物は、3週間にわたる連続した1日1回投与とそれに続く投与のない1週間の4週間サイクルにおいて投与される。
【0131】
一部の実施形態では、本開示は、卵巣がん、例えば、漿液性卵巣がん、例えば、低悪性度漿液性卵巣がんの処置を必要とする対象において卵巣がん、例えば、漿液性卵巣がん、例えば、低悪性度漿液性卵巣がんを処置する方法であって、方法は、対象に、治療有効量の式(I)
【化17】
の化合物であって、
式中、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールもしくはヘテロシクリル(これらはそれぞれ、置換されていないかもしくは置換されている)、または水素であり、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、-CN、-C(O)R、-C(O)OR、-C(O)NR、-C(=N)NR、-OR、-SR、-NR、-NRC(O)R、-NRC(O)OR、-OC(O)R、-OC(O)NR、-S(O)、-NHS(O)もしくは-OS(O)(これらはそれぞれ独立して、置換されているかもしくは置換されていない)、または水素もしくはハロゲンであり、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリルもしくはヘテロアリール(これらはそれぞれ、置換されていないかもしくは置換されている)、または水素もしくはハロゲンであり、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、-CN、C(O)R、-C(O)OR、-C(O)NR、-C(=N)NR、-OR、-SR、-NR、-NRC(O)R、-NRC(O)OR、-OC(O)R、-OC(O)NR、-S(O)、-NHS(O)もしくは-OS(O)(これらはそれぞれ独立して、置換されているかもしくは置換されていない)、または水素もしくはハロゲンであり、
- 各RおよびRは、独立して、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリルもしくはヘテロアリール(これらはそれぞれ独立して、置換されているかもしくは置換されていない)、または水素もしくはハロゲンであり、
ただし、Rが-NRであり、RおよびRの一方がピリジルである場合、Rが-C(O)CHではないことを条件とする、
化合物
またはその薬学的に許容される塩を投与することを含み、
投与することが、少なくとも4週間1日1回である、
方法を提供する。
【0132】
一部の実施形態では、本開示は、卵巣がん、例えば、漿液性卵巣がん、例えば、低悪性度漿液性卵巣がんの処置を必要とする対象において卵巣がん、例えば、漿液性卵巣がん、例えば、低悪性度漿液性卵巣がんを処置する方法であって、方法は、対象に、治療有効量の式(I)
【化18】
の化合物であって、
式中、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールもしくはヘテロシクリル(これらはそれぞれ、置換されていないかもしくは置換されている)、または水素であり、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、-CN、-C(O)R、-C(O)OR、-C(O)NR、-C(=N)NR、-OR、-SR、-NR、-NRC(O)R、-NRC(O)OR、-OC(O)R、-OC(O)NR、-S(O)、-NHS(O)もしくは-OS(O)(これらはそれぞれ独立して、置換されているかもしくは置換されていない)、または水素もしくはハロゲンであり、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリルもしくはヘテロアリール(これらはそれぞれ、置換されていないかもしくは置換されている)、または水素もしくはハロゲンであり、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、-CN、C(O)R、-C(O)OR、-C(O)NR、-C(=N)NR、-OR、-SR、-NR、-NRC(O)R、-NRC(O)OR、-OC(O)R、-OC(O)NR、-S(O)、-NHS(O)もしくは-OS(O)(これらはそれぞれ独立して、置換されているかもしくは置換されていない)、または水素もしくはハロゲンであり、
- 各RおよびRは、独立して、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリルもしくはヘテロアリール(これらはそれぞれ独立して、置換されているかもしくは置換されていない)、または水素もしくはハロゲンであり、
ただし、Rが-NRであり、RおよびRの一方がピリジルである場合、Rが-C(O)CHではないことを条件とする、
化合物
またはその薬学的に許容される塩を投与することを含み、
投与することが、(i)1日1回投与の連続した3週間の期間;およびii)3週間の期間の直後の、投与なしの1週間の4週間サイクルである、
方法を提供する。
【0133】
本明細書に記載される化合物は、疾患または状態の発生前、その間、またはその後に投与してもよく、化合物を含有する組成物の投与のタイミングは様々であり得る。例えば、化合物は、予防薬として使用されてもよく、疾患または状態の発生の見込みを低下または低減させるために、状態または疾患の傾向を有する対象に継続的に投与されてもよい。化合物および組成物は、対象に症状の発症中に投与されても、発症後可能な限り早くに投与されてもよい。化合物の投与は、症状の発症から最初の48時間以内、症状の発症から最初の24時間以内、症状の発症から最初の6時間以内、または症状の発症から3時間以内に開始されてもよい。初回投与は、本明細書に記載される任意の製剤を使用した、実践的な任意の経路によるもの、例えば、本明細書に記載される任意の経路によるものであり得る。
【0134】
化合物は、疾患または状態の発症が検出されるかまたは疑われてから実践的である限りすぐに、そして例えば、約1か月から約3か月など、疾患の処置に必要な時間の長さにわたって投与され得る。一部の実施形態では、化合物が投与され得る時間の長さは、約1日間、約2日間、約3日間、約4日間、約5日間、約6日間、約1週間、約2週間、約3週間、約4週間、約1か月間、約5週間、約6週間、約7週間、約8週間、約2か月間、約9週間、約10週間、約11週間、約12週間、約3か月間、約13週間、約14週間、約15週間、約16週間、約4か月間、約17週間、約18週間、約19週間、約20週間、約5か月間、約21週間、約22週間、約23週間、約24週間、約6か月間、約7か月間、約8か月間、約9か月間、約10か月間、約11か月間、約1年間、約13か月間、約14か月間、約15か月間、約16か月間、約17か月間、約18か月間、約19か月間、約20か月間、約21か月間、約22か月 約23か月間、約2年間、約2.5年間、約3年間、約3.5年間、約4年間、約4.5年間、約5年間、約6年間、約7年間、約8年間、約9年間、約10年間、約11年間、約12年間、約13年間、約14年間、約15年間、約16年間、約17年間、約18年間、約19年間、約20年間、約21年間、約22年間、約23年間、約24年間、または約25年間であり得る。処置の長さは対象毎に異なり得る。
【0135】
本明細書に記載される化合物の投与のための投薬スケジュールは、投薬レジメンの長さについて一貫したものであり得る。例えば、化合物は、毎日投与され得る。あるいはまたはそれに加えて、本明細書に記載される化合物の投与のための投薬スケジュールは、投薬が休止される時間部分を含むことができる。例えば、化合物は、3週間にわたり毎日投与されてもよく、次いで、1週間にわたり投与されなくてもよい。
【0136】
本明細書に記載される化合物の投与のための投薬スケジュールは、1日1回(QD)、1日2回(BID)、1日3回(TID)、1日4回(QID)、1週間に1回、1週間に2回、1週間に3回、1か月に1回、1か月に2回、および2か月毎に1回を含むことができる。例えば、1日用量は、単一の用量で与えられてもよく、または間隔をあけて投与されるべき複数の用量に分割されてもよく、例えば、1日2回、1日3回など。例えば、100mgの1日用量は、例えば、1日1回(100mg)、1日2回(用量当たり50mg)与えられてもよい。一部の実施形態では、本明細書に記載される化合物の投与のための投薬スケジュールは、1か月に2回(例えば、1日目および15日目に服用)に続いて、その後のサイクルの1日目である。
【0137】
複数の治療剤は、いずれかの順序でまたは同時に投与され得る。一部の実施形態では、本開示の化合物は、別の治療剤、例えば、薬物、例えば、アロマターゼ阻害剤と組み合わせて、またはそれによる処置の前もしくは後に投与される。一部の実施形態では、本開示の化合物は、例えば、1日1回、1日2回、1日3回など、規則的な間隔で投与され、第2の治療剤は、毎日もしくは間欠的に、または必要に基づいて投与される。同時である場合、複数の治療剤は、単一の統合された形態でまたは複数の形態で、例えば、複数の別々の単位剤形として提供され得る。薬剤は、一緒にまたは別々に、単一のパッケージでまたは複数のパッケージで包装され得る。治療剤のうち1種またはすべては、複数の用量で与えられてもよい。同時でない場合、複数の用量間のタイミングは、約1か月間もの長さまで変動し得る。
【0138】
化合物1投薬レジメン
本明細書に開示される投薬レジメンは、例えば、1日当たり、経口8-シクロペンチル-2-((4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)-7-オキソ-7,8-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-6-カルボニトリル40mgの1用量、80mgの1用量、120mgの1用量;160mgの1用量、または200mgの1用量であり得る。あるいは、本明細書に開示される投薬レジメンは、例えば、40mgを1日2回、60mgを1日2回、80mgを1日2回、または100mgを1日2回であり得る。一部の実施形態では、投薬は、経口である。
【0139】
一部の実施形態では、8-シクロペンチル-2-((4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)-7-オキソ-7,8-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-6-カルボニトリルは、1日1回投与される。一部の実施形態では、8-シクロペンチル-2-((4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)-7-オキソ-7,8-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-6-カルボニトリルは、28日間(1サイクル)にわたり1日1回投与される。一部の実施形態では、8-シクロペンチル-2-((4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)-7-オキソ-7,8-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-6-カルボニトリルは、1または複数の28日間サイクルにおいて1日1回投与される。一部の実施形態では、8-シクロペンチル-2-((4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)-7-オキソ-7,8-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-6-カルボニトリルは、3週間にわたる連続した1日1回投与とそれに続く投与のない1週間の4週間サイクルにおいて投与される。
【0140】
一部の実施形態では、本開示は、卵巣がん、例えば、漿液性卵巣がん、例えば、低悪性度漿液性卵巣がんの処置を必要とする対象において卵巣がん、例えば、漿液性卵巣がん、例えば、低悪性度漿液性卵巣がんを処置する方法であって、対象に治療有効量の8-シクロペンチル-2-((4-(4-メチルピペラジン-1 イル)フェニル)アミノ)-7-オキソ-7,8-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-6-カルボニトリルまたはその薬学的に許容される塩を投与することを含み、投与することが、少なくとも4週間にわたる1日1回である、方法を提供する。
【0141】
一部の実施形態では、本開示は、卵巣がん、例えば、漿液性卵巣がん、例えば、低悪性度漿液性卵巣がんの処置を必要とする対象において卵巣がん、例えば、漿液性卵巣がん、例えば、低悪性度漿液性卵巣がんを処置する方法であって、対象に治療有効量の8-シクロペンチル-2-((4-(4-メチルピペラジン-1 イル)フェニル)アミノ)-7-オキソ-7,8-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-6-カルボニトリルまたはその薬学的に許容される塩を投与することを含み、投与することが、(i)1日1回投与の連続した3週間の期間、およびii)3週間の期間の直後の、投与なしの1週間の4週間サイクルである、方法を提供する。
【0142】
一部の実施形態では、本開示は、卵巣がん、例えば、漿液性卵巣がん、例えば、低悪性度漿液性卵巣がんの処置を必要とする対象において卵巣がん、例えば、漿液性卵巣がん、例えば、低悪性度漿液性卵巣がんを処置する方法であって、対象に治療有効量の8-シクロペンチル-2-((4-(4-メチルピペラジン-1 イル)フェニル)アミノ)-7-オキソ-7,8-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-6-カルボニトリル一乳酸塩を投与することを含み、投与することが、少なくとも4週間にわたる1日1回である、方法を提供する。
【0143】
一部の実施形態では、本開示は、卵巣がん、例えば、漿液性卵巣がん、例えば、低悪性度漿液性卵巣がんの処置を必要とする対象において卵巣がん、例えば、漿液性卵巣がん、例えば、低悪性度漿液性卵巣がんを処置する方法であって、対象に治療有効量の8-シクロペンチル-2-((4-(4-メチルピペラジン-1 イル)フェニル)アミノ)-7-オキソ-7,8-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-6-カルボニトリル一乳酸塩を投与することを含み、投与することが、(i)1日1回投与の連続した3週間の期間、およびii)3週間の期間の直後の、投与なしの1週間の4週間サイクルである、方法を提供する。
【0144】
レトロゾール投薬レジメン
本明細書に開示される投薬レジメンは、例えば、1日に1回、1日に2回、1日に3回、1週間に1回、1週間に2回、または1週間に3回であり得る。一部の実施形態では、投薬は、経口である。一部の実施形態では、好適な量のレトロゾールは、1日当たり約0.1mg~約100mgの範囲に及び得、例えば、1日当たり約0.1mg、約0.2mg、約0.3mg、約0.4mg、約0.5mg、約0.6mg、約0.7mg、約0.8mg、約0.9mg、約1mg、約2mg、約2.5mg、 約3mg、約3.5mg、約4mg、約4.5mg、約5mg、約6mg、約7mg、約8mg、約9mg、約10mg、約11mg、約12mg、約13mg、約14mg、約15mg、約16mg、約17mg、約18mg、約20mg、約21mg、約22mg、約23mg、約24mg、約25mg、約26mg、約27mg、約28mg、約29mg、約30mg、約31mg、約32mg、約33mg、約34mg、約35mg、約36mg、約37mg、約38mg、約39mg、約40mg、約41mg、約42mg、約43mg、約44mg、約45mg、約46mg、約47mg、約48mg、約49mg、または約50mgとなり得る。
【実施例
【0145】
(実施例1)
対象における疾患を処置するための本明細書に開示される経口医薬組成物を評価するための研究。
概要:この研究は、少なくとも1種の以前の処置を受けそれに失敗した進行がんを有する患者における8-シクロペンチル-2-((4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)-7-オキソ-7,8-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-6-カルボニトリル(化合物1)の安全性、耐容性およびPK特徴を調査するための用量漸増研究である。この研究の主目標は、再発したおよび/または不応性の進行がんを有する患者における化合物1の反復した毎日の投薬の安全性および耐容性を評価することである。この研究の二次目標は、経口投与された化合物1の最大耐用量(MTD)および推奨第2相用量(RP2D)を確立することである。加えて、本研究は、がん患者における化合物1の有効性を探索する。
【0146】
研究設計:この研究は、用量漸増のために3+3設計を使用した用量設定研究である。用量コホート当たり3~6人の患者が、続いて、RP2Dにおいて最大12人の追加の患者が登録される。4用量レベルおよび増大化コホートに基づき、およそ36人の進行がんを有する患者が本研究において登録される。MTD/RP2Dを確立するために追加の用量漸増が要求される場合、用量レベル当たり3~6人の追加の患者が追加される。
【0147】
化合物1は、40mgの8-シクロペンチル-2-((4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)-7-オキソ-7,8-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-6-カルボニトリルに等価な48.4mgの8-シクロペンチル-2-((4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)-7-オキソ-7,8-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-6-カルボニトリル一乳酸塩を含む硬カプセルの形態で与えられる。初期用量は、28日間(1サイクル)にわたり1日1回服用される40mg(1個のカプセル)である。用量は、朝に、胃を空にした状態で服用される。用量漸増3+3研究における用量増分は、サイクル当たり40mgの化合物1である。用量レベルは、RP2D/MTDに達するまで、40mg、80mg、120mg、160mgなどである。最初のおよびその後のコホートにおける最初の3人の患者のそれぞれは、処置の最初の28日間において用量制限毒性(DLT)について評価される。いずれの患者もDLTを経験しない場合、次のコホートへの登録が、次の用量レベルで始まる。コホートにおける最初の3人の患者のうち1人の患者が、最初の28日間においてDLTを経験する場合、追加の3人の患者が、総計6人の患者のための当該コホートに登録される。コホートにおける6人の患者のうち1人のみが、最初の28日間においてDLTを経験する場合、次のコホートへの登録が、次の用量レベルで始まる。コホートにおける2人またはそれよりも多い患者が、最初の28日間においてDLTを経験する場合は常に、コホートは閉鎖される。当該コホートの用量は、「許容できない」とみなされ、以前の用量レベルは、MTDとして定義される。患者は、疾患進行もしくは不耐性または中断決定に達するまで本研究を続ける。
【0148】
研究目標およびエンドポイント
【0149】
この研究の主目標は、再発したおよび/または不応性の進行がんを有する患者における化合物1の反復した毎日の投薬の安全性および耐容性を評価することである。主要エンドポイントは、(DLT、有害事象(AE)、死亡および他の重篤AEを含む。
【0150】
この研究の二次目標は、再発したおよび/または不応性の進行がんを有する患者において、化合物1のMTDおよび経口投与された化合物1のRP2Dを確立し、経口投与後の化合物1の薬物動態を特徴付けることである。二次エンドポイントは、最大血漿濃度(Cmax)、血漿濃度-時間曲線下面積(AUC)および半減期(t1/2)を含む。
【0151】
この研究の探索的目標は、適用可能な腫瘍に適切である場合は常に、RECISTに従った客観的応答によって化合物(1)の有効性を評価することである。非ホジキンリンパ腫およびCNS腫瘍の評価は、イメージング技法(CT、PET、MRI)によるものである。
【0152】
薬物動態
【0153】
血液試料は、薬物動態(PK)解析のため、第1のサイクルの1および8日目の用量前および後に、ならびにサイクル2および3の1日目の用量前に採取される。化合物1濃度は、検証された液体クロマトグラフィー-タンデム質量分析(LC-MS/MS)アッセイによって血漿試料において決定される。化合物1のレベルは、PKプロファイルにおける指定の時点で決定される。
【0154】
次のPKパラメーターは、モデル非依存的解析を使用して導き出される:Cmaxに達するまでの時間(Tmax)、Cmax、t1/2、AUC0-t、AUC0-α、CL、およびVss。これらのパラメーターの記述統計学(平均、中央値、範囲、標準偏差)は、各用量群によって提供および要約される。
【0155】
CmaxおよびTmaxは、血漿濃度-時間プロファイルから決定され、t1/2βは、0.693/k(式中、kは、濃度-時間プロファイルの終末部分の対数線形回帰によって計算される終末排出速度定数である)として計算される。AUC0-tは、線形台形法則によって計算され、kを使用して無限大に外挿されて、AUC0-∞を得る。
【0156】
薬物動態パラメーターは、WinNonlinにおいて実行される標準非コンパートメント法を使用して、化合物1濃度-時間データから計算される。最大血漿濃度(Cmax)およびCmaxに達するまでの時間(Tmax)は、観測値である。血漿濃度-時間曲線下面積(AUC)値は、線形台形法則の使用によって最後の定量化可能な試料(AUClast)へと計算される。最後の定量化可能な濃度を、濃度-時間プロファイルの終末相の勾配から決定される終末消失速度定数(terminal disposition rate constant)(λz)で割ることにより、AUC値は、無限大に外挿される(AUCinf)。終末半減期(T1/2)は、λzで割った0.693として計算される。見かけ上の経口クリアランス(Cl/F)は、投与された用量をAUCinf.4で割ることにより計算される。薬物動態データは、コホートごとに解析される。
【0157】
有効性解析。有効性変数は、RECIST基準、バージョン1.1を使用した最良の全奏効(ORR)である。客観的腫瘍応答は、原発性腫瘍型によって作表および要約される。保証される場合、応答の持続時間または進行までの時間などの追加の有効性エンドポイントが解析される。
【0158】
(実施例2)
対象における疾患を処置するための本明細書に開示される医薬組成物のPK/PD結果を評価するための研究
概要:この研究は、少なくとも1種の以前の処置を受けそれに失敗した進行性固形腫瘍を有する入院患者(in-patient)の安全性、耐容性およびPK特徴を調査するための用量漸増研究である。この研究の主目標は、再発したおよび/または不応性の進行がんを有する患者における8-シクロペンチル-2-((4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)-7-オキソ-7,8-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-6-カルボニトリル(化合物1)の反復した毎日の投薬の安全性および耐容性を評価することである。この研究の二次目標は、化合物1のMTおよび経口投与された化合物1のRP2Dを確立することである。加えて、本研究は、がん患者における化合物1の有効性を探索する。
【0159】
研究設計:本研究は、処置期間(1年間)および経過観察期間(最後の用量の後90日間)を含む。対象は、悪性固形腫瘍または進行性(転移性または切除不能)悪性固形腫瘍を有することが病理学的に確認され、疾患進行または不耐性の毒性によって証明される通り、標準処置(例えば、標的化療法、化学療法、生物療法、免疫療法など)を以前に失敗している。現在がんのための有効な処置が存在しない場合、対象が本研究に含まれてもよい。
【0160】
本研究は、投薬量漸増および用量増大化コホートを含む2つのステージへと分けられる。第1の相は、MTDおよび/またはRP2Dを決定するための3+3設計を使用した用量漸増である。用量コホート当たり3~6人の患者が、続いて、RP2Dにおいて最大12人の追加の患者が登録される。およそ9~30人の患者が、第1の相において登録される。MTD/RP2Dを確立するために追加の用量漸増が要求される場合、用量レベル当たり3~6人の追加の患者が追加される。
【0161】
患者は、朝食前に絶食条件下、経口で研究薬物を受ける。化合物1は、3週間にわたり連続的に1日1回投与され、1週間中止される。安全性、耐容性および用量制限毒性は、4週間(28日)の投薬後に評価される。
【0162】
化合物1は、40mgの8-シクロペンチル-2-((4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)-7-オキソ-7,8-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-6-カルボニトリルに等価な48.4mgの8-シクロペンチル-2-((4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)-7-オキソ-7,8-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-6-カルボニトリル一乳酸塩を含む硬カプセルの形態で与えられる。用量(1個のカプセル)は、朝に、胃を空にした状態で服用される。用量漸増3+3研究における用量増分は、サイクル当たり40mgの化合物1である。用量レベルは、40mg、80mg、120mg、160mg、および200mgであるか、またはRP2D/MTDに達するまでである。本研究における最高漸増用量は、200mgに設定される。用量漸増は、実施例1に記載される通りに行われる。
【0163】
本研究の第2のステージは、用量増大化ステージである。用量増大化ステージは、9~12人のがん患者(主に、進行性乳がんおよび非小細胞肺がん患者、HR(+)およびHER2(-))を登録する。試験手順は、用量増大化相におけるものと同じである。
【0164】
研究目標およびエンドポイント
【0165】
この研究の主目標は、進行性固形腫瘍を有する患者における化合物1の耐性、安全性、および抗腫瘍有効性を評価することである。
【0166】
この研究の二次目標は、再発したおよび/または不応性の進行がんを有する患者における化合物1の単一および複数の用量の経口投与後の化合物1の薬物動態を特徴付けることである。二次エンドポイントは、最大血漿濃度(Cmax)、血漿濃度-時間曲線下面積(AUC)および半減期(t1/2)を含む。本研究は、客観的奏効率ORR、無進行生存PFS、寛解の持続時間DOR、病勢コントロール率DCRなどを含む、固形腫瘍を有する患者における化合物1の有効性を評価する。
【0167】
薬物動態
【0168】
血液試料は、薬物動態(PK)解析のために、第1のサイクルの1および8日目の用量前および後に、ならびに第1のサイクルの4日目の用量前に採取される。化合物1PKは、実施例1に記載される通りに決定される。
【0169】
有効性解析。この研究の有効性変数は、RECIST基準、バージョン1.1を使用した最良の全奏効(ORR)である。有効性解析は、(1)処置後に完全寛解(CR)および部分寛解(PR)を有する対象の比率として定義される客観的寛解率(ORR)、(2)処置後に完全寛解(CR)、部分寛解(PR)および疾患安定化(SD)を有する対象の比率として定義される病勢コントロール率(DCR)、(3)客観的寛解の初期記録から腫瘍進行の最初の出現またはいずれかの原因による死亡までの時間として定義される寛解までの時間(DOR)、ならびに(4)開始から腫瘍進行またはいずれかの原因による死亡までの処置として定義される無進行生存(PFS)を含む。
【0170】
(実施例3)
対象における本明細書に開示される経口医薬組成物とアロマターゼ阻害剤を評価するための投薬レジメン
本研究は、エストロゲン受容体陽性進行型または再発性卵巣がんを有する患者のための、アロマターゼ阻害剤(例えば、レトロゾール)と組み合わせたプラセボに対するアロマターゼ阻害剤(例えば、レトロゾール)と組み合わせた8-シクロペンチル-2-((4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)-7-オキソ-7,8-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-6-カルボニトリル(化合物1)の無作為化二重盲検プラセボ対照研究である。
【0171】
研究設計:この研究は、1:1無作為化二重盲検研究を使用した処置応答研究である。卵巣がんを有する患者は、2つの処置アームのうち1つへと無作為化される:アームA:(プラセボ):レトロゾール-プラセボ併用療法;およびアームB(実験):レトロゾール-化合物1併用療法。本研究における各サイクルは28日間の処置であり、腫瘍は12週間毎に評価される。
【0172】
化合物1は、40mgの8-シクロペンチル-2-((4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)-7-オキソ-7,8-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-6-カルボニトリルに等価な48.4mgの8-シクロペンチル-2-((4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)-7-オキソ-7,8-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-6-カルボニトリル一乳酸塩を含む硬カプセルの形態で与えられる。化合物1は、28日間(1サイクル)にわたり1日1回服用される。あるいは、化合物1は、3週間にわたり連続的に1日1回服用され、投与なしの1週間があり、総計28日間となる。疾患の進行または容認できない毒性が生じるまで処置を続ける。化合物1は、朝に、胃を空にした状態で服用される。
【0173】
レトロゾールは、2.5mg錠剤の形態で与えられる。1個の2.5mgレトロゾール錠剤は、1~28日目(1サイクル)で1回服用される。疾患の進行または容認できない毒性が生じるまで処置を続ける。レトロゾールは、朝に、化合物1またはプラセボのいずれかと同時に服用される。
【0174】
主要転帰尺度 主要転帰尺度は、比較対照アームに対する実験アームにおける無進行生存(PFS)の増加である。
【0175】
二次転帰尺度は以下である:
1.PFS:比較対照アームに対する実験アームにおけるPFS中央値の増加。
2.RECISTに従った全奏効率(ORR)。
3.少なくとも12週間にわたる病勢コントロール率(DCR)。
4.最初の後続治療までの時間(TFST):無作為化から最初の後続治療または死亡までの時間。
5.無進行生存2(PFS2):無作為化から第2の客観的疾患進行または死亡までの時間。
6.2番目の後続治療までの時間(TSST):無作為化から2番目の後続治療または死亡までの時間。
7.クオリティオブライフ質問票EORTC-QLQ-C30&EORTC-QLQ-EN24などの患者報告転帰(PRO)。これらは、患者によって回答されるべき検証された質問票である。結果は、記述でおよび1~10のスケールで報告される。
8.CTCAE v4.0によって評価される、処置関連有害事象を有する参加者の数。
9.2つの処置アームにおける遵守。
10.2つの処置アームにおける用量低減/中断。
【0176】
本開示の様々な化合物の毒性/有効性が、解析および比較される。
【0177】
(実施例4)
対象における本明細書に開示される経口医薬組成物とプロゲスチンを評価するための投薬レジメン
本研究は、エストロゲン受容体陽性進行性または再発性卵巣がんを有する患者のための、プロゲスチン(例えば、酢酸メゲストロール)と組み合わせたプラセボに対するプロゲスチン(例えば、酢酸メゲストロール)と組み合わせた8-シクロペンチル-2-((4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)-7-オキソ-7,8-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-6-カルボニトリル(化合物1)の無作為化二重盲検プラセボ対照研究である。
【0178】
研究設計:この研究は、1:1無作為化二重盲検研究を使用した処置応答研究である。患者は、2つの処置アームのうち1つへと無作為化される:アームA:(プラセボ):酢酸メゲストロール-プラセボ併用療法;およびアームB(実験):酢酸メゲストロール-化合物1併用療法。本研究における各サイクルは28日間の処置であり、腫瘍は12週間毎に評価される。
【0179】
化合物1は、40mgの8-シクロペンチル-2-((4-(4-メチルピペラジン-l-イル)フェニル)アミノ)-7-オキソ-7,8-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-6-カルボニトリルに等価な48.4mgの8-シクロペンチル-2-((4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)-7-オキソ-7,8-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-6-カルボニトリル一乳酸塩を含む硬カプセルの形態で与えられる。化合物1は、28日間(1サイクル)にわたり1日1回服用される。あるいは、化合物1は、3週間にわたり連続的に1日1回服用され、投与なしの1週間があり、総計28日間となる。疾患の進行または容認できない毒性が生じるまで処置を続ける。化合物1は、朝に、胃を空にした状態で服用される。
【0180】
酢酸メゲストロールは、1日当たり625mgの経口懸濁物(1日当たり5mLの125mg/mL懸濁物または毎日小匙1杯)の形態で与えられる。1つの625mg酢酸メゲストロール用量は、1~28日目(1サイクル)で1回服用される。疾患の進行または容認できない毒性が生じるまで処置を続ける。酢酸メゲストロールは、朝に、化合物1またはプラセボのいずれかと同時に服用される。
【0181】
主要転帰尺度 主要転帰尺度は、比較対照アームに対する実験アームにおける無進行生存(PFS)の増加である。
【0182】
二次転帰尺度は以下である:
1.PFS:比較対照アームに対する実験アームにおけるPFS中央値の増加。
2.RECISTに従った全奏効率(ORR)。
3.少なくとも12週間にわたる病勢コントロール率(DCR)。
4.最初の後続治療までの時間(TFST):無作為化から最初の後続治療または死亡までの時間。
5.無進行生存2(PFS2):無作為化から第2の客観的疾患進行または死亡までの時間。
6.2番目の後続治療までの時間(TSST):無作為化から2番目の後続治療または死亡までの時間。
7.クオリティオブライフ質問票EORTC-QLQ-C30&EORTC-QLQ-EN24などの患者報告転帰(PRO)。これらの転帰は、患者によって回答されるべき検証された質問票である。結果は、記述でおよび1~10のスケールで報告される。
8.CTCAE v4.0によって評価される、処置関連有害事象を有する参加者の数。
9.2つの処置アームにおける遵守。
10.2つの処置アームにおける用量低減/中断。
【0183】
本開示の様々な化合物の毒性/有効性が、解析および比較される。
【0184】
(実施例5)
in vitroマルチキナーゼ活性 - IC50
本研究は、HR+HER2-転移性乳がんのための処置進歩を表す、FDA承認されたCDK4/6阻害剤の比較対照1、比較対照2および比較対照3と比較した、化合物1のIC50値(nM単位)を評価する。IC50値は、収載されているキナーゼの50%阻害に必要とされる濃度を示す定量的尺度である。結果を表1に示す。
【表1】
【0185】
表1は、化合物1が、CDK4およびCDK6に対して、比較対照1、比較対照2および比較対照3と匹敵するIC50値を有したことを示す。化合物1は、CSF1R、ARK5およびKITに対して、比較対照1、比較対照2および比較対照3よりも有意に低いIC50値(1~3桁低い)を有した。化合物1は、CDK1、CDK2、CDK7、CDK9、CDK16およびCDK17に対して、比較対照1および比較対照2よりも有意に低いIC50値(1~3桁低い)も有した。この研究は、化合物1が、多数のキナーゼを阻害するのに高い有効性を有することを実証する。
【0186】
(実施例6)
低悪性度漿液性卵巣がんを有する対象における本明細書に開示される経口医薬組成物と抗エストロゲン薬を評価する
本研究は、低悪性度漿液性卵巣がん(LGSOC)を有する患者のための、抗エストロゲン薬(例えば、アロマターゼ阻害剤(AI)、選択的エストロゲン受容体モジュレーター(SERM)、および選択的エストロゲン受容体分解因子(SERD))と組み合わせたプラセボに対する、抗エストロゲン薬(例えば、AI、SERM、SERD)と組み合わせた8-シクロペンチル-2-((4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)-7-オキソ-7,8-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-6-カルボニトリル(化合物1)の無作為化二重盲検プラセボ対照研究である。
【0187】
研究設計:この研究は、1:1無作為化二重盲検研究を使用した処置応答研究である。LGSOCを有する患者は、2つの処置アームのうち1つへと無作為化される:アームA:(プラセボ):抗エストロゲン薬-プラセボ併用療法;およびアームB(実験):抗エストロゲン薬-化合物1併用療法。本研究における各サイクルは28日間の処置であり、腫瘍は12週間毎に評価される。
【0188】
化合物1は、40mgの8-シクロペンチル-2-((4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)-7-オキソ-7,8-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-6-カルボニトリルに等価な8-シクロペンチル-2-((4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)-7-オキソ-7,8-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-6-カルボニトリル一乳酸塩を含む硬カプセルの形態で与えられる。化合物1は、28日間(1サイクル)にわたり1日1回服用される。あるいは、化合物1は、3週間にわたり連続的に1日1回服用され、投与なしの1週間があり、総計28日間となる。疾患の進行または容認できない毒性が生じるまで処置を続ける。化合物1は、朝に、胃を空にした状態で服用される。
【0189】
主要転帰尺度 主要転帰尺度は、比較対照アームに対する実験アームにおける無進行生存(PFS)の増加である。
【0190】
二次転帰尺度は以下である:
1.PFS:比較対照アームに対する実験アームにおけるPFS中央値の増加。
2.RECISTに従った全奏効率(ORR)。
3.少なくとも12週間にわたる病勢コントロール率(DCR)。
4.最初の後続治療までの時間(TFST):無作為化から最初の後続治療または死亡までの時間。
5.無進行生存2(PFS2):無作為化から第2の客観的疾患進行または死亡までの時間。
6.2番目の後続治療までの時間(TSST):無作為化から2番目の後続治療または死亡までの時間。
7.CTCAE v4.0によって評価される、処置関連有害事象を有する参加者の数。
8.2つの処置アームにおける遵守。
【0191】
本開示の様々な化合物の毒性/有効性が、解析および比較される。
【0192】
実施形態
実施形態1. 低悪性度漿液性卵巣がんの処置を必要とする対象において低悪性度漿液性卵巣がんを処置する方法であって、前記方法は、前記対象に、治療有効量の式(I)
【化19】
の化合物であって、
式中、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールもしくはヘテロシクリル(これらはそれぞれ、置換されていないかもしくは置換されている)、または水素であり、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、-CN、-C(O)R、-C(O)OR、-C(O)NR、-C(=N)NR、-OR、-SR、-NR、-NRC(O)R、-NRC(O)OR、-OC(O)R、-OC(O)NR、-S(O)、-NHS(O)もしくは-OS(O)(これらはそれぞれ独立して、置換されているかもしくは置換されていない)、または水素もしくはハロゲンであり、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリルもしくはヘテロアリール(これらはそれぞれ、置換されていないかもしくは置換されている)、または水素もしくはハロゲンであり、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、-CN、C(O)R、-C(O)OR、-C(O)NR、-C(=N)NR、-OR、-SR、-NR、-NRC(O)R、-NRC(O)OR、-OC(O)R、-OC(O)NR、-S(O)、-NHS(O)もしくは-OS(O)(これらはそれぞれ独立して、置換されているかもしくは置換されていない)、または水素もしくはハロゲンであり、
- 各RおよびRは、独立して、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリルもしくはヘテロアリール(これらはそれぞれ独立して、置換されているかもしくは置換されていない)、または水素もしくはハロゲンであり、
ただし、Rが-NRであり、RおよびRの一方がピリジルである場合、Rが-C(O)CHではないことを条件とする、
化合物
またはその薬学的に許容される塩を投与することを含む、方法。
【0193】
実施形態2. Rがシクロアルキルである、実施形態1の方法。
【0194】
実施形態3. Rがシクロペンチルである、実施形態1または2の方法。
【0195】
実施形態4. RがCNである、実施形態1~3のいずれか1つの方法。
【0196】
実施形態5. Rが水素である、実施形態1~4のいずれか1つの方法。
【0197】
実施形態6. Rが-NRである、実施形態1~5のいずれか1つの方法。
【0198】
実施形態7. RおよびRの一方が、水素である、実施形態1~6のいずれか1つの方法。
【0199】
実施形態8. RおよびRの一方が、フェニルである、実施形態1~7のいずれか1つの方法。
【0200】
実施形態9. RおよびRの一方が、ヘテロシクリルで置換されたフェニルである、実施形態1~8のいずれか1つの方法。
【0201】
実施形態10. RおよびRの一方が、ピペラジニルで置換されたフェニルである、実施形態1~9のいずれか1つの方法。
【0202】
実施形態11. RおよびRの一方が、4-メチルピペラジニルで置換されたフェニルである、実施形態1~10のいずれか1つの方法。
【0203】
実施形態12. Rが、
【化20】
であり、
式中、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、-OR、-SRもしくは-NR(これらはそれぞれ、置換されていないかもしくは置換されている)、または水素であり、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、-OR、-SRもしくは-NR(これらはそれぞれ、置換されていないかもしくは置換されている)、または水素であり、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、-OR、-SRもしくは-NR(これらはそれぞれ、置換されていないかもしくは置換されている)、または水素である、
実施形態1の方法。
【0204】
実施形態13. Rが水素である、実施形態12に記載の方法。
【0205】
実施形態14. Rが水素である、実施形態12または13に記載の方法。
【0206】
実施形態15. Rが、置換されていないかまたは置換されたヘテロシクリルである、実施形態12~14のいずれか1つの方法。
【0207】
実施形態16. Rが、置換されていないかまたは置換されたピペラジニルである、実施形態12~15のいずれか1つの方法。
【0208】
実施形態17. Rが4-メチルピペラジニルである、実施形態12~16のいずれか1つの方法。
【0209】
実施形態18. 前記化合物が、式(II)
【化21】
の化合物である、実施形態12~17のいずれか1つの方法。
【0210】
実施形態19. 前記化合物が、式(III)
【化22】
の化合物であり、
式中、
- Yは、O、SまたはNR11であり、
- 各R10は、独立して、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、-OR、-SRもしくは-NR(これらはそれぞれ、置換されていないかもしくは置換されている)であり、
- R11は、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリルもしくはヘテロアリール(これらはそれぞれ独立して、置換されているかもしくは置換されていない)、または水素もしくはハロゲンであり、
- nは、0、1、2、3、4、5、6、7または8である、
実施形態12~18のいずれか1つの方法。
【0211】
実施形態20. Rがシクロアルキルである、実施形態19の方法。
【0212】
実施形態21. Rがシクロペンチルである、実施形態19または20の方法。
【0213】
実施形態22. YがNR11である、実施形態19~21のいずれか1つの方法。
【0214】
実施形態23. R11がアルキルである、実施形態22の方法。
【0215】
実施形態24. R11がメチルである、実施形態22または23の方法。
【0216】
実施形態25. nが0である、実施形態19~24のいずれか1つの方法。
【0217】
実施形態26. 前記化合物が、8-シクロペンチル-2-((4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)-7-オキソ-7,8-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-6-カルボニトリルまたはその薬学的に許容される塩である、実施形態1~25のいずれか1つの方法。
【0218】
実施形態27. 前記化合物が、8-シクロペンチル-2-((4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)-7-オキソ-7,8-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-6-カルボニトリル一乳酸塩である、実施形態1~26のいずれか1つの方法。
【0219】
実施形態28. 前記治療有効量が、1日当たり約80mg~約500mgである、実施形態1~27のいずれか1つの方法。
【0220】
実施形態29. 低悪性度漿液性卵巣癌が、卵巣癌である、実施形態1~28のいずれか1つの方法。
【0221】
実施形態30. 低悪性度漿液性卵巣癌が、卵管癌である、実施形態1~28のいずれか1つの方法。
【0222】
実施形態31. 低悪性度漿液性卵巣癌が、原発性腹膜癌である、実施形態1~28のいずれか1つの方法。
【0223】
実施形態32. 低悪性度漿液性卵巣癌が、ホルモン受容体陽性低悪性度漿液性卵巣癌である、実施形態1~30のいずれか1つの方法。
【0224】
実施形態33. 低悪性度漿液性卵巣癌が、エストロゲン受容体陽性低悪性度漿液性卵巣癌である、実施形態1~31のいずれか1つの方法。
【0225】
実施形態34. 低悪性度漿液性卵巣癌が、プロゲステロン受容体陽性低悪性度漿液性卵巣癌である、実施形態1~31のいずれか1つの方法。
【0226】
実施形態35. 前記対象が、前記投与することに先立ち、前記低悪性度漿液性卵巣癌のための前記化合物以外の治療を受けた、実施形態1~34のいずれか1つの方法。
【0227】
実施形態36. 前記治療が、前記対象が前記低悪性度漿液性卵巣癌と診断された後に与えられた、実施形態35の方法。
【0228】
実施形態37. 前記対象が、前記治療に応答しなかった、実施形態35または36の方法。
【0229】
実施形態38. 前記対象が、前記治療の後に前記低悪性度漿液性卵巣癌の再発を経験した、実施形態35または36の方法。
【0230】
実施形態39. 前記投与することが、経口である、実施形態1~38のいずれか1つの方法。
【0231】
実施形態40. 前記投与することが、静脈内である、実施形態1~38のいずれか1つの方法。
【0232】
実施形態41. 前記投与することが、1日1回である、実施形態1~40のいずれか1つの方法。
【0233】
実施形態42. 前記投与することが、少なくとも4週間にわたって1日1回である、実施形態1~41のいずれか1つの方法。
【0234】
実施形態43. 前記投与することが、
(i)1日1回投与の連続した3週間の期間、および
ii)前記3週間の期間の直後の、投与なしの1週間
の4週間サイクルにおける経口である、実施形態1~41のいずれか1つの方法。
【0235】
実施形態44. 前記投与することが、
(i)前記治療有効量が、約40mg~約500mgである、1日1回朝における投与の連続した3週間の期間、およびii)前記3週間の期間の直後の、投与なしの1週間
の4週間サイクルにおける経口である、実施形態1~41のいずれか1つの方法。
【0236】
実施形態45. 前記化合物が、医薬組成物にて投与され、前記医薬組成物が、単位剤形であり、前記単位剤形が、薬学的に許容される賦形剤をさらに含む、実施形態1~44のいずれか1つの方法。
【0237】
実施形態46. 前記単位剤形が、約40mgの8-シクロペンチル-2-((4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)-7-オキソ-7,8-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-6-カルボニトリルを含む、実施形態45の方法。
【0238】
実施形態47. 前記単位剤形が、約48.4mgの8-シクロペンチル-2-((4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)-7-オキソ-7,8-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-6-カルボニトリル一乳酸塩を含む、実施形態45または46の方法。
【0239】
実施形態48. 前記単位剤形が、カプセルである、実施形態45~47のいずれか1つの方法。
【0240】
実施形態49. 前記投与することが、1日の朝に行われる、実施形態1~48のいずれか1つの方法。
【0241】
実施形態50. 前記対象が、絶食状態である、実施形態1~49のいずれか1つの方法。
【0242】
実施形態51. 前記対象に治療有効量の第2の化合物を投与することをさらに含む、実施形態1~50のいずれか1つの方法。
【0243】
実施形態52. 前記第2の化合物が、エストロゲン受容体モジュレーターである、実施形態51の方法。
【0244】
実施形態53. 前記第2の化合物が、エストロゲン受容体ブロッカーである、実施形態51または52の方法。
【0245】
実施形態54. 前記第2の化合物が、アロマターゼ阻害剤である、実施形態51~53のいずれか1つの方法。
【0246】
実施形態55. 前記第2の化合物が、レトロゾールまたはその薬学的に許容される塩である、実施形態51~54のいずれか1つの方法。
【0247】
実施形態56. 前記第2の化合物が、医薬組成物にて投与され、前記医薬組成物が、単位剤形であり、前記単位剤形が、薬学的に許容される賦形剤をさらに含む、実施形態51~55のいずれか1つの方法。
【0248】
実施形態57. 前記単位剤形が、約2.5mgのレトロゾールを含む、実施形態56の方法。
【0249】
実施形態58. 前記単位剤形が、錠剤である、実施形態56または57の方法。
【0250】
実施形態59. 前記第2の化合物が、プロゲスチンである、実施形態51の方法。
【0251】
実施形態60. 前記プロゲスチンが、酢酸メゲストロールである、実施形態59の方法。
【0252】
実施形態61. 酢酸メゲストロールが、医薬組成物にて投与され、前記医薬組成物が、単位剤形であり、前記単位剤形が、薬学的に許容される賦形剤をさらに含む、実施形態59または60の方法。
【0253】
実施形態62. 前記単位剤形が、約125mg/mLの酢酸メゲストロールを含む、実施形態61の方法。
【0254】
実施形態63. 前記単位剤形が、経口懸濁物である、実施形態61または62の方法。
【0255】
実施形態64. 前記酢酸メゲストロールが、1日当たり約625mgの用量で投与される、実施形態61~63のいずれか1つの方法。
【0256】
実施形態65. 前記第2の化合物が、エストロゲン受容体分解因子である、実施形態51の方法。
【0257】
実施形態66. 前記第2の化合物が、タモキシフェン、トレミフェン、およびラロキシフェンから選択される、実施形態65の方法。
【0258】
実施形態67. 前記第2の化合物の前記投与が、1日1回である、実施形態51~66のいずれか1つの方法。
【0259】
実施形態68. 前記第2の化合物が、選択的エストロゲン受容体分解因子である、実施形態51の方法。
【0260】
実施形態69. 前記第2の化合物が、血管内皮増殖因子阻害剤である、実施形態51の方法。
【0261】
実施形態70. 前記第2の化合物が、ホスホイノシチド3-キナーゼ阻害剤である、実施形態51の方法。
【0262】
実施形態71. 前記第2の化合物の前記投与が、経口である、実施形態51~70のいずれか1つの方法。
【0263】
実施形態72. 前記第2の化合物の前記投与が、静脈内である、実施形態51~70のいずれか1つの方法。
【0264】
実施形態73. 前記式(I)の化合物の前記投与が、経口であり、前記第2の化合物の前記投与が、経口である、実施形態51~70のいずれか1つの方法。
【0265】
実施形態74. 前記式(I)の化合物の前記投与が、前記第2の化合物の前記投与に先立つ、実施形態51~73のいずれか1つの方法。
【0266】
実施形態75. 前記第2の化合物の前記投与が、前記式(I)の化合物の前記投与に先立つ、実施形態51~73のいずれか1つの方法。
【0267】
実施形態76. 前記式(I)の化合物の前記投与が、前記第2の化合物の前記投与と同時である、実施形態51~73のいずれか1つの方法。
【0268】
実施形態77. 高悪性度漿液性卵巣がんの処置を必要とする対象において高悪性度漿液性卵巣がんを処置する方法であって、前記方法は、前記対象に、治療有効量の式(I)
【化23】
の化合物であって、
式中、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールもしくはヘテロシクリル(これらはそれぞれ、置換されていないかもしくは置換されている)、または水素であり、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、-CN、-C(O)R、-C(O)OR、-C(O)NR、-C(=N)NR、-OR、-SR、-NR、-NRC(O)R、-NRC(O)OR、-OC(O)R、-OC(O)NR、-S(O)、-NHS(O)もしくは-OS(O)(これらはそれぞれ独立して、置換されているかもしくは置換されていない)、または水素もしくはハロゲンであり、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリルもしくはヘテロアリール(これらはそれぞれ、置換されていないかもしくは置換されている)、または水素もしくはハロゲンであり、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、-CN、C(O)R、-C(O)OR、-C(O)NR、-C(=N)NR、-OR、-SR、-NR、-NRC(O)R、-NRC(O)OR、-OC(O)R、-OC(O)NR、-S(O)、-NHS(O)もしくは-OS(O)(これらはそれぞれ独立して、置換されているかもしくは置換されていない)、または水素もしくはハロゲンであり、
- 各RおよびRは、独立して、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリルもしくはヘテロアリール(これらはそれぞれ独立して、置換されているかもしくは置換されていない)、または水素もしくはハロゲンであり、
ただし、Rが-NRであり、RおよびRの一方がピリジルである場合、Rが-C(O)CHではないことを条件とする、
化合物
またはその薬学的に許容される塩を投与することを含む、方法。
【0269】
実施形態78. Rがシクロアルキルである、実施形態77の方法。
【0270】
実施形態79. Rがシクロペンチルである、実施形態77または78の方法。
【0271】
実施形態80. RがCNである、実施形態77~79のいずれか1つの方法。
【0272】
実施形態81. Rが水素である、実施形態77~80のいずれか1つの方法。
【0273】
実施形態82. Rが-NRである、実施形態77~81のいずれか1つの方法。
【0274】
実施形態83. RおよびRの一方が、水素である、実施形態77~82のいずれか1つの方法。
【0275】
実施形態84. RおよびRの一方が、フェニルである、実施形態77~83のいずれか1つの方法。
【0276】
実施形態85. RおよびRの一方が、ヘテロシクリルで置換されたフェニルである、実施形態77~84のいずれか1つの方法。
【0277】
実施形態86. RおよびRの一方が、ピペラジニルで置換されたフェニルである、実施形態77~85のいずれか1つの方法。
【0278】
実施形態87. RおよびRの一方が、4-メチルピペラジニルで置換されたフェニルである、実施形態77~86のいずれか1つの方法。
【0279】
実施形態88. Rが、
【化24】
であり、
式中、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、-OR、-SRもしくは-NR(これらはそれぞれ、置換されていないかもしくは置換されている)、または水素であり、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、-OR、-SRもしくは-NR(これらはそれぞれ、置換されていないかもしくは置換されている)、または水素であり、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、-OR、-SRもしくは-NR(これらはそれぞれ、置換されていないかもしくは置換されている)、または水素である、
実施形態77の方法。
【0280】
実施形態89. Rが水素である、実施形態88の方法。
【0281】
実施形態90. Rが水素である、実施形態88または89の方法。
【0282】
実施形態91. Rが、置換されていないかまたは置換されたヘテロシクリルである、実施形態88~90のいずれか1つの方法。
【0283】
実施形態92. Rが、置換されていないかまたは置換されたピペラジニルである、実施形態88~91のいずれか1つの方法。
【0284】
実施形態93. Rが4-メチルピペラジニルである、実施形態88~92のいずれか1つの方法。
【0285】
実施形態94. 前記化合物が、式(II)
【化25】
の化合物である、実施形態88~93のいずれか1つの方法。
【0286】
実施形態95. 前記化合物が、式(III)
【化26】
の化合物であり、
式中、
- Yは、O、SまたはNR11であり、
- 各R10は、独立して、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、-OR、-SRもしくは-NR(これらはそれぞれ、置換されていないかもしくは置換されている)であり、
- R11は、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリルもしくはヘテロアリール(これらはそれぞれ独立して、置換されているかもしくは置換されていない)、または水素もしくはハロゲンであり、
- nは、0、1、2、3、4、5、6、7または8である、
実施形態88~94のいずれか1つの方法。
【0287】
実施形態96. Rがシクロアルキルである、実施形態95の方法。
【0288】
実施形態97. Rがシクロペンチルである、実施形態95または96の方法。
【0289】
実施形態98. YがNR11である、実施形態95~97のいずれか1つの方法。
【0290】
実施形態99. R11がアルキルである、実施形態98の方法。
【0291】
実施形態100. R11がメチルである、実施形態98または99の方法。
【0292】
実施形態101. nが0である、実施形態95~100のいずれか1つの方法。
【0293】
実施形態102. 前記化合物が、8-シクロペンチル-2-((4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)-7-オキソ-7,8-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-6-カルボニトリルまたはその薬学的に許容される塩である、実施形態77~101のいずれか1つの方法。
【0294】
実施形態103. 前記化合物が、8-シクロペンチル-2-((4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)-7-オキソ-7,8-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-6-カルボニトリル一乳酸塩である、実施形態75~100のいずれか1つの方法。
【0295】
実施形態104. 前記治療有効量が、1日当たり約80mg~約500mgである、実施形態77~103のいずれか1つの方法。
【0296】
実施形態105. 高悪性度漿液性卵巣癌が、ホルモン受容体陽性高悪性度漿液性卵巣癌である、実施形態77~104のいずれか1つの方法。
【0297】
実施形態106. 高悪性度漿液性卵巣癌が、エストロゲン受容体陽性高悪性度漿液性卵巣癌である、実施形態77~105のいずれか1つの方法。
【0298】
実施形態107. 高悪性度漿液性卵巣癌が、プロゲステロン受容体陽性高悪性度漿液性卵巣癌である、実施形態77~105のいずれか1つの方法。
【0299】
実施形態108. 前記対象が、前記投与することに先立ち、前記高悪性度漿液性卵巣癌のための前記化合物以外の治療を受けた、実施形態77~107のいずれか1つの方法。
【0300】
実施形態109. 前記治療が、前記対象が前記高悪性度漿液性卵巣癌と診断された後に与えられた、実施形態108の方法。
【0301】
実施形態110. 前記対象が、前記治療に応答しなかった、実施形態108の方法。
【0302】
実施形態111. 前記対象が、前記治療の後に前記高悪性度漿液性卵巣癌の再発を経験した、実施形態108の方法。
【0303】
実施形態112. 前記投与することが、経口である、実施形態77~111のいずれか1つの方法。
【0304】
実施形態113. 前記投与することが、静脈内である、実施形態77~111のいずれか1つの方法。
【0305】
実施形態114. 前記投与することが、1日1回である、実施形態77~113のいずれか1つの方法。
【0306】
実施形態115. 前記投与することが、少なくとも4週間にわたって1日1回である、実施形態77~114のいずれか1つの方法。
【0307】
実施形態116. 前記投与することが、
(i)1日1回投与の連続した3週間の期間、および
ii)前記3週間の期間の直後の、投与なしの1週間
の4週間サイクルにおける経口である、実施形態77~114のいずれか1つの方法。
【0308】
実施形態117. 前記投与することが、
(i)前記治療有効量が、約80mg~約500mgである、1日1回朝における投与の連続した3週間の期間、およびii)前記3週間の期間の直後の、投与なしの1週間
の4週間サイクルにおける経口である、実施形態77~114のいずれか1つの方法。
【0309】
実施形態118. 前記化合物が、医薬組成物にて投与され、前記医薬組成物が、単位剤形であり、前記単位剤形が、薬学的に許容される賦形剤をさらに含む、実施形態77~117のいずれか1つの方法。
【0310】
実施形態119. 前記単位剤形が、約40mgの8-シクロペンチル-2-((4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)-7-オキソ-7,8-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-6-カルボニトリルを含む、実施形態118の方法。
【0311】
実施形態120. 前記単位剤形が、約48.4mgの8-シクロペンチル-2-((4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)-7-オキソ-7,8-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-6-カルボニトリル一乳酸塩を含む、実施形態118または119の方法。
【0312】
実施形態121. 前記単位剤形が、カプセルである、実施形態118~120のいずれか1つの方法。
【0313】
実施形態122. 前記投与することが、1日の朝に行われる、実施形態77~121のいずれか1つの方法。
【0314】
実施形態123. 前記対象が、絶食状態である、実施形態77~122のいずれか1つの方法。
【0315】
実施形態124. 前記対象に治療有効量の第2の化合物を投与することをさらに含む、実施形態77~123のいずれか1つの方法。
【0316】
実施形態125. 前記第2の化合物が、エストロゲン受容体モジュレーターである、実施形態124の方法。
【0317】
実施形態126. 前記第2の化合物が、エストロゲン受容体ブロッカーである、実施形態124または125の方法。
【0318】
実施形態127. 前記第2の化合物が、アロマターゼ阻害剤である、実施形態124~126のいずれか1つの方法。
【0319】
実施形態128. 前記第2の化合物が、レトロゾールまたはその薬学的に許容される塩である、実施形態124~127のいずれか1つの方法。
【0320】
実施形態129. 前記第2の化合物が、医薬組成物にて投与され、前記医薬組成物が、単位剤形であり、前記単位剤形が、薬学的に許容される賦形剤をさらに含む、実施形態124~128のいずれか1つの方法。
【0321】
実施形態130. 前記単位剤形が、約2.5mgのレトロゾールを含む、実施形態129の方法。
【0322】
実施形態131. 前記単位剤形が、錠剤である、実施形態129または130の方法。
【0323】
実施形態132. 前記第2の化合物が、プロゲスチンである、実施形態124の方法。
【0324】
実施形態133. 前記プロゲスチンが、酢酸メゲストロールである、実施形態132の方法。
【0325】
実施形態134. 酢酸メゲストロールが、医薬組成物にて投与され、前記医薬組成物が、単位剤形であり、前記単位剤形が、薬学的に許容される賦形剤をさらに含む、実施形態133の方法。
【0326】
実施形態135. 前記単位剤形が、約125mg/mLの酢酸メゲストロールを含む、実施形態134の方法。
【0327】
実施形態136. 前記単位剤形が、経口懸濁物である、実施形態134または135の方法。
【0328】
実施形態137. 前記酢酸メゲストロールが、1日当たり約625mgの用量で投与される、実施形態134~136のいずれか1つの方法。
【0329】
実施形態138. 前記第2の化合物の前記投与が、1日1回である、実施形態124~137のいずれか1つの方法。
【0330】
実施形態139. 前記第2の化合物が、選択的エストロゲン受容体分解因子である、実施形態124の方法。
【0331】
実施形態140. 前記第2の化合物が、血管内皮増殖因子阻害剤である、実施形態124の方法。
【0332】
実施形態141. 前記第2の化合物が、ホスホイノシチド3-キナーゼ阻害剤である、実施形態124の方法。
【0333】
実施形態142. 前記第2の化合物の前記投与が、経口である、実施形態124~141のいずれか1つの方法。
【0334】
実施形態143. 前記第2の化合物の前記投与が、静脈内である、実施形態124~141のいずれか1つの方法。
【0335】
実施形態144. 前記式(I)の化合物の前記投与が、経口であり、前記第2の化合物の前記投与が、経口である、実施形態124~141のいずれか1つの方法。
【0336】
実施形態145. 前記式(I)の化合物の前記投与が、前記第2の化合物の前記投与に先立つ、実施形態124~144のいずれか1つの方法。
【0337】
実施形態146. 前記第2の化合物の前記投与が、前記式(I)の化合物の前記投与に先立つ、実施形態124~144のいずれか1つの方法。
【0338】
実施形態147. 前記式(I)の化合物の前記投与が、前記第2の化合物の前記投与と同時である、実施形態124~144のいずれか1つの方法。
【0339】
実施形態148. 卵巣がんの処置を必要とする対象において卵巣がんを処置する方法であって、前記方法は、前記対象に、治療有効量の式(I)
【化27】
の化合物であって、
式中、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールもしくはヘテロシクリル(これらはそれぞれ、置換されていないかもしくは置換されている)、または水素であり、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、-CN、-C(O)R、-C(O)OR、-C(O)NR、-C(=N)NR、-OR、-SR、-NR、-NRC(O)R、-NRC(O)OR、-OC(O)R、-OC(O)NR、-S(O)、-NHS(O)もしくは-OS(O)(これらはそれぞれ独立して、置換されているかもしくは置換されていない)、または水素もしくはハロゲンであり、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリルもしくはヘテロアリール(これらはそれぞれ、置換されていないかもしくは置換されている)、または水素もしくはハロゲンであり、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、-CN、C(O)R、-C(O)OR、-C(O)NR、-C(=N)NR、-OR、-SR、-NR、-NRC(O)R、-NRC(O)OR、-OC(O)R、-OC(O)NR、-S(O)、-NHS(O)もしくは-OS(O)(これらはそれぞれ独立して、置換されているかもしくは置換されていない)、または水素もしくはハロゲンであり、
- 各RおよびRは、独立して、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリルもしくはヘテロアリール(これらはそれぞれ独立して、置換されているかもしくは置換されていない)、または水素もしくはハロゲンであり、
ただし、Rが-NRであり、RおよびRの一方がピリジルである場合、Rが-C(O)CHではないことを条件とする、
化合物
またはその薬学的に許容される塩を投与することを含み、
前記対象は、前記投与することに先立ち、前記卵巣がんのための前記化合物以外の治療を受けた、方法。
【0340】
実施形態149. Rがシクロアルキルである、実施形態148の方法。
【0341】
実施形態150. Rがシクロペンチルである、実施形態148または149の方法。
【0342】
実施形態151. RがCNである、実施形態148~150のいずれか1つの方法。
【0343】
実施形態152. Rが水素である、実施形態148~151のいずれか1つの方法。
【0344】
実施形態153. Rが-NRである、実施形態148~152のいずれか1つの方法。
【0345】
実施形態154. RおよびRの一方が、水素である、実施形態153の方法。
【0346】
実施形態155. RおよびRの一方が、フェニルである、実施形態153または154の方法。
【0347】
実施形態156. RおよびRの一方が、ヘテロシクリルで置換されたフェニルである、実施形態153~155のいずれか1つの方法。
【0348】
実施形態157. RおよびRの一方が、ピペラジニルで置換されたフェニルである、実施形態153~156のいずれか1つの方法。
【0349】
実施形態158. RおよびRの一方が、4-メチルピペラジニルで置換されたフェニルである、実施形態153~157のいずれか1つの方法。
【0350】
実施形態159. Rが、
【化28】
であり、
式中、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、-OR、-SRもしくは-NR(これらはそれぞれ、置換されていないかもしくは置換されている)、または水素であり、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、-OR、-SRもしくは-NR(これらはそれぞれ、置換されていないかもしくは置換されている)、または水素であり、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、-OR、-SRもしくは-NR(これらはそれぞれ、置換されていないかもしくは置換されている)、または水素である、
実施形態148の方法。
【0351】
実施形態160. Rが水素である、実施形態159の方法。
【0352】
実施形態161. Rが水素である、実施形態159または160の方法。
【0353】
実施形態162. Rが、置換されていないかまたは置換されたヘテロシクリルである、実施形態159~161のいずれか1つの方法。
【0354】
実施形態163. Rが、置換されていないかまたは置換されたピペラジニルである、実施形態159~162のいずれか1つの方法。
【0355】
実施形態164. Rが4-メチルピペラジニルである、実施形態159~163のいずれか1つの方法。
【0356】
実施形態165. 前記化合物が、式(II)
【化29】
の化合物である、実施形態159~164のいずれか1つの方法。
【0357】
実施形態166. 前記化合物が、式(III)
【化30】
の化合物であり、
式中、
- Yは、O、SまたはNR11であり、
- 各R10は、独立して、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、-OR、-SRもしくは-NR(これらはそれぞれ、置換されていないかもしくは置換されている)であり、
- R11は、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリルもしくはヘテロアリール(これらはそれぞれ独立して、置換されているかもしくは置換されていない)、または水素もしくはハロゲンであり、
- nは、0、1、2、3、4、5、6、7または8である、
実施形態159の方法。
【0358】
実施形態167. Rがシクロアルキルである、実施形態166の方法。
【0359】
実施形態168. Rがシクロペンチルである、実施形態166または167の方法。
【0360】
実施形態169. YがNR11である、実施形態166~168のいずれか1つの方法。
【0361】
実施形態170. R11がアルキルである、実施形態169の方法。
【0362】
実施形態171. R11がメチルである、実施形態169または170の方法。
【0363】
実施形態172. nが0である、実施形態166~171のいずれか1つの方法。
【0364】
実施形態173. 前記化合物が、8-シクロペンチル-2-((4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)-7-オキソ-7,8-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-6-カルボニトリルまたはその薬学的に許容される塩である、実施形態148~172のいずれか1つの方法。
【0365】
実施形態174. 前記化合物が、8-シクロペンチル-2-((4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)-7-オキソ-7,8-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-6-カルボニトリル一乳酸塩である、実施形態148~173のいずれか1つの方法。
【0366】
実施形態175. 前記治療有効量が、1日当たり約80mg~約500mgである、実施形態148~174のいずれか1つの方法。
【0367】
実施形態176. 前記卵巣がんが、高悪性度漿液性卵巣癌である、実施形態148~175のいずれか1つの方法。
【0368】
実施形態177. 前記卵巣がんが、低悪性度漿液性卵巣癌である、実施形態148~175のいずれか1つの方法。
【0369】
実施形態178. 前記低悪性度漿液性卵巣癌が、卵巣癌である、実施形態177の方法。
【0370】
実施形態179. 前記低悪性度漿液性卵巣癌が、卵管癌である、実施形態177の方法。
【0371】
実施形態180. 前記低悪性度漿液性卵巣癌が、原発性腹膜癌である、実施形態177の方法。
【0372】
実施形態181. 前記卵巣がんが、ホルモン受容体陽性卵巣がんである、実施形態148~179のいずれか1つの方法。
【0373】
実施形態182. 前記卵巣がんが、エストロゲン受容体陽性卵巣がんである、実施形態148~181のいずれか1つの方法。
【0374】
実施形態183. 前記卵巣がんが、プロゲステロン受容体陽性卵巣がんである、実施形態148~181のいずれか1つの方法。
【0375】
実施形態184. 前記治療が、前記対象が前記卵巣がんと診断された後に与えられた、実施形態148~183のいずれか1つの方法。
【0376】
実施形態185. 前記対象が、前記治療に応答しなかった、実施形態148~183のいずれか1つの方法。
【0377】
実施形態186. 前記対象が、前記治療の後に前記卵巣がんの再発を経験した、実施形態148~183のいずれか1つの方法。
【0378】
実施形態187. 前記投与することが、経口である、実施形態148~186のいずれか1つの方法。
【0379】
実施形態188. 前記投与することが、静脈内である、実施形態148~186のいずれか1つの方法。
【0380】
実施形態189. 前記投与することが、1日1回である、実施形態148~188のいずれか1つの方法。
【0381】
実施形態190. 前記投与することが、少なくとも4週間にわたって1日1回である、実施形態148~189のいずれか1つの方法。
【0382】
実施形態191. 前記投与することが、
(i)1日1回投与の連続した3週間の期間、および
ii)前記3週間の期間の直後の、投与なしの1週間
の4週間サイクルにおける経口である、実施形態148~189のいずれか1つの方法。
【0383】
実施形態192. 前記投与することが、
(i)前記治療有効量が、約40mg~約500mgである、1日1回朝における投与の連続した3週間の期間、およびii)前記3週間の期間の直後の、投与なしの1週間
の4週間サイクルにおける経口である、実施形態148~189のいずれか1つの方法。
【0384】
実施形態193. 前記化合物が、医薬組成物にて投与され、前記医薬組成物が、単位剤形であり、前記単位剤形が、薬学的に許容される賦形剤をさらに含む、実施形態148~192のいずれか1つの方法。
【0385】
実施形態194. 前記単位剤形が、約40mgの8-シクロペンチル-2-((4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)-7-オキソ-7,8-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-6-カルボニトリルを含む、実施形態193の方法。
【0386】
実施形態195. 前記単位剤形が、約48.4mgの8-シクロペンチル-2-((4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)-7-オキソ-7,8-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-6-カルボニトリル一乳酸塩を含む、実施形態193または194の方法。
【0387】
実施形態196. 前記単位剤形が、カプセルである、実施形態193~195のいずれか1つの方法。
【0388】
実施形態197. 前記投与することが、1日の朝に行われる、実施形態193~196のいずれか1つの方法。
【0389】
実施形態198. 前記対象が、絶食状態である、実施形態193~197のいずれか1つの方法。
【0390】
実施形態199. 前記対象に治療有効量の第2の化合物を投与することをさらに含む、実施形態193~198のいずれか1つの方法。
【0391】
実施形態200. 前記第2の化合物が、エストロゲン受容体モジュレーターである、実施形態199の方法。
【0392】
実施形態201. 前記第2の化合物が、エストロゲン受容体ブロッカーである、実施形態199または200の方法。
【0393】
実施形態202. 前記第2の化合物が、アロマターゼ阻害剤である、実施形態199~201のいずれか1つの方法。
【0394】
実施形態203. 前記第2の化合物が、レトロゾールまたはその薬学的に許容される塩である、実施形態199~202のいずれか1つの方法。
【0395】
実施形態204. 前記第2の化合物が、医薬組成物にて投与され、前記医薬組成物が、単位剤形であり、前記単位剤形が、薬学的に許容される賦形剤をさらに含む、実施形態199~203のいずれか1つの方法。
【0396】
実施形態205. 前記単位剤形が、約2.5mgのレトロゾールを含む、実施形態204の方法。
【0397】
実施形態206. 前記単位剤形が、錠剤である、実施形態204または205の方法。
【0398】
実施形態207. 前記第2の化合物が、プロゲスチンである、実施形態199の方法。
【0399】
実施形態208. 前記プロゲスチンが、酢酸メゲストロールである、実施形態207の方法。
【0400】
実施形態209. 酢酸メゲストロールが、医薬組成物にて投与され、前記医薬組成物が、単位剤形であり、前記単位剤形が、薬学的に許容される賦形剤をさらに含む、実施形態208の方法。
【0401】
実施形態210. 前記単位剤形が、約125mg/mLの酢酸メゲストロールを含む、実施形態208または209の方法。
【0402】
実施形態211. 前記単位剤形が、経口懸濁物である、実施形態209または211のいずれか1つの方法。
【0403】
実施形態212. 前記酢酸メゲストロールが、1日当たり約625mgの用量で投与される、実施形態209~211のいずれか1つの方法。
【0404】
実施形態213. 前記第2の化合物の前記投与が、1日1回である、実施形態199~212のいずれか1つの方法。
【0405】
実施形態214. 前記第2の化合物が、選択的エストロゲン受容体分解因子である、実施形態199の方法。
【0406】
実施形態215. 前記第2の化合物が、血管内皮増殖因子阻害剤である、実施形態199の方法。
【0407】
実施形態216. 前記第2の化合物が、ホスホイノシチド3-キナーゼ阻害剤である、実施形態199の方法。
【0408】
実施形態217. 前記第2の化合物の前記投与が、経口である、実施形態199~216のいずれか1つの方法。
【0409】
実施形態218. 前記第2の化合物の前記投与が、静脈内である、実施形態199~216のいずれか1つの方法。
【0410】
実施形態219. 前記式(I)の化合物の前記投与が、経口であり、前記第2の化合物の前記投与が、経口である、実施形態199~216のいずれか1つの方法。
【0411】
実施形態220. 前記式(I)の化合物の前記投与が、前記第2の化合物の前記投与に先立つ、実施形態199~219のいずれか1つの方法。
【0412】
実施形態221. 前記第2の化合物の前記投与が、前記式(I)の化合物の前記投与に先立つ、実施形態199~219のいずれか1つの方法。
【0413】
実施形態222. 前記式(I)の化合物の前記投与が、前記第2の化合物の前記投与と同時である、実施形態199~219のいずれか1つの方法。
【0414】
実施形態223. 卵巣がんの処置を必要とする対象において卵巣がんを処置する方法であって、前記方法は、前記対象に、治療有効量の式(I)
【化31】
の化合物であって、
式中、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールもしくはヘテロシクリル(これらはそれぞれ、置換されていないかもしくは置換されている)、または水素であり、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、-CN、-C(O)R、-C(O)OR、-C(O)NR、-C(=N)NR、-OR、-SR、-NR、-NRC(O)R、-NRC(O)OR、-OC(O)R、-OC(O)NR、-S(O)、-NHS(O)もしくは-OS(O)(これらはそれぞれ独立して、置換されているかもしくは置換されていない)、または水素もしくはハロゲンであり、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリルもしくはヘテロアリール(これらはそれぞれ、置換されていないかもしくは置換されている)、または水素もしくはハロゲンであり、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、-CN、C(O)R、-C(O)OR、-C(O)NR、-C(=N)NR、-OR、-SR、-NR、-NRC(O)R、-NRC(O)OR、-OC(O)R、-OC(O)NR、-S(O)、-NHS(O)もしくは-OS(O)(これらはそれぞれ独立して、置換されているかもしくは置換されていない)、または水素もしくはハロゲンであり、
- 各RおよびRは、独立して、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリルもしくはヘテロアリール(これらはそれぞれ独立して、置換されているかもしくは置換されていない)、または水素もしくはハロゲンであり、
ただし、Rが-NRであり、RおよびRの一方がピリジルである場合、Rが-C(O)CHではないことを条件とする、
化合物
またはその薬学的に許容される塩を投与することを含み、
前記投与することが、少なくとも4週間にわたって1日1回である、方法。
【0415】
実施形態224. Rがシクロアルキルである、実施形態223の方法。
【0416】
実施形態225. Rがシクロペンチルである、実施形態223または224の方法。
【0417】
実施形態226. RがCNである、実施形態223~225のいずれか1つの方法。
【0418】
実施形態227. Rが水素である、実施形態223~226のいずれか1つの方法。
【0419】
実施形態228. Rが-NRである、実施形態223~227のいずれか1つの方法。
【0420】
実施形態229. RおよびRの一方が、水素である、実施形態223~228のいずれか1つの方法。
【0421】
実施形態230. RおよびRの一方が、フェニルである、実施形態223~229のいずれか1つの方法。
【0422】
実施形態231. RおよびRの一方が、ヘテロシクリルで置換されたフェニルである、実施形態223~230のいずれか1つの方法。
【0423】
実施形態232. RおよびRの一方が、ピペラジニルで置換されたフェニルである、実施形態223~231のいずれか1つの方法。
【0424】
実施形態233. RおよびRの一方が、4-メチルピペラジニルで置換されたフェニルである、実施形態223~232のいずれか1つの方法。
【0425】
実施形態234. Rが、
【化32】
であり、
式中、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、-OR、-SRもしくは-NR(これらはそれぞれ、置換されていないかもしくは置換されている)、または水素であり、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、-OR、-SRもしくは-NR(これらはそれぞれ、置換されていないかもしくは置換されている)、または水素であり、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、-OR、-SRもしくは-NR(これらはそれぞれ、置換されていないかもしくは置換されている)、または水素である、
実施形態223の方法。
【0426】
実施形態235. Rが水素である、実施形態234の方法。
【0427】
実施形態236. Rが水素である、実施形態234または235の方法。
【0428】
実施形態237. Rが、置換されていないかまたは置換されたヘテロシクリルである、実施形態234~236のいずれか1つの方法。
【0429】
実施形態238. Rが、置換されていないかまたは置換されたピペラジニルである、実施形態234~237のいずれか1つの方法。
【0430】
実施形態239. Rが4-メチルピペラジニルである、実施形態234~238のいずれか1つの方法。
【0431】
実施形態240. 前記化合物が、式(II)
【化33】
の化合物である、実施形態234~239のいずれか1つの方法。
【0432】
実施形態241. 前記化合物が、式(III)
【化34】
の化合物であり、
式中、
- Yは、O、SまたはNR11であり、
- 各R10は、独立して、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、-OR、-SRもしくは-NR(これらはそれぞれ、置換されていないかもしくは置換されている)であり、
- R11は、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリルもしくはヘテロアリール(これらはそれぞれ独立して、置換されているかもしくは置換されていない)、または水素もしくはハロゲンであり、
- nは、0、1、2、3、4、5、6、7または8である、
実施形態234~240のいずれか1つの方法。
【0433】
実施形態242. Rがシクロアルキルである、実施形態241の方法。
【0434】
実施形態243. Rがシクロペンチルである、実施形態241または242の方法。
【0435】
実施形態244. YがNR11である、実施形態241~243のいずれか1つの方法。
【0436】
実施形態245. R11がアルキルである、実施形態244の方法。
【0437】
実施形態246. R11がメチルである、実施形態244の方法。
【0438】
実施形態247. nが0である、実施形態241~244のいずれか1つの方法。
【0439】
実施形態248. 前記化合物が、8-シクロペンチル-2-((4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)-7-オキソ-7,8-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-6-カルボニトリルまたはその薬学的に許容される塩である、実施形態223~247のいずれか1つの方法。
【0440】
実施形態249. 前記化合物が、8-シクロペンチル-2-((4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)-7-オキソ-7,8-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-6-カルボニトリル一乳酸塩である、実施形態223~248のいずれか1つの方法。
【0441】
実施形態250. 前記治療有効量が、1日当たり約40mg~約500mgである、実施形態223~249のいずれか1つの方法。
【0442】
実施形態251. 前記卵巣がんが、高悪性度漿液性卵巣癌である、実施形態223~250のいずれか1つの方法。
【0443】
実施形態252. 前記卵巣がんが、低悪性度漿液性卵巣癌である、実施形態223~250のいずれか1つの方法。
【0444】
実施形態253. 前記低悪性度漿液性卵巣癌が、卵巣癌である、実施形態252の方法。
【0445】
実施形態254. 前記低悪性度漿液性卵巣癌が、卵管(fallopian)癌である、実施形態252の方法。
【0446】
実施形態255. 前記低悪性度漿液性卵巣癌が、原発性腹膜癌である、実施形態252の方法。
【0447】
実施形態256. 前記卵巣がんが、ホルモン受容体陽性卵巣がんである、実施形態223~255のいずれか1つの方法。
【0448】
実施形態257. 前記卵巣がんが、エストロゲン受容体陽性卵巣がんである、実施形態223~256のいずれか1つの方法。
【0449】
実施形態258. 前記卵巣がんが、プロゲステロン受容体陽性卵巣がんである、実施形態223~256のいずれか1つの方法。
【0450】
実施形態259. 前記対象が、前記投与することに先立ち、前記卵巣がんのための前記化合物以外の治療を受けた、実施形態223~258のいずれか1つの方法。
【0451】
実施形態260. 前記治療が、前記対象が卵巣がんと診断された後に与えられた、実施形態259の方法。
【0452】
実施形態261. 前記対象が、前記治療に応答しなかった、実施形態259の方法。
【0453】
実施形態262. 前記対象が、前記治療の後に前記卵巣がんの再発を経験した、実施形態259の方法。
【0454】
実施形態263. 前記投与することが、経口である、実施形態223~262のいずれか1つの方法。
【0455】
実施形態264. 前記投与することが、静脈内である、実施形態223~262のいずれか1つの方法。
【0456】
実施形態265. 前記化合物が、医薬組成物にて投与され、前記医薬組成物が、単位剤形であり、前記単位剤形が、薬学的に許容される賦形剤をさらに含む、実施形態223~264のいずれか1つの方法。
【0457】
実施形態266. 前記単位剤形が、約40mgの8-シクロペンチル-2-((4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)-7-オキソ-7,8-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-6-カルボニトリルを含む、実施形態265の方法。
【0458】
実施形態267. 前記単位剤形が、約48.4mgの8-シクロペンチル-2-((4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)-7-オキソ-7,8-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-6-カルボニトリル一乳酸塩を含む、実施形態265または266の方法。
【0459】
実施形態268. 前記単位剤形が、カプセルである、実施形態265~267のいずれか1つの方法。
【0460】
実施形態269. 前記投与することが、1日の朝に行われる、実施形態223~268のいずれか1つの方法。
【0461】
実施形態270. 前記対象が、絶食状態である、実施形態223~269のいずれか1つの方法。
【0462】
実施形態271. 前記対象に治療有効量の第2の化合物を投与することをさらに含む、実施形態223~268のいずれか1つの方法。
【0463】
実施形態272. 前記第2の化合物が、エストロゲン受容体モジュレーターである、実施形態271の方法。
【0464】
実施形態273. 前記第2の化合物が、エストロゲン受容体ブロッカーである、実施形態271または272の方法。
【0465】
実施形態274. 前記第2の化合物が、アロマターゼ阻害剤である、実施形態271~273のいずれか1つの方法。
【0466】
実施形態275. 前記第2の化合物が、レトロゾールまたはその薬学的に許容される塩である、実施形態271~274のいずれか1つの方法。
【0467】
実施形態276. 前記第2の化合物が、医薬組成物にて投与され、前記医薬組成物が、単位剤形であり、前記単位剤形が、薬学的に許容される賦形剤をさらに含む、実施形態271~275のいずれか1つの方法。
【0468】
実施形態277. 前記単位剤形が、約2.5mgのレトロゾールを含む、実施形態276の方法。
【0469】
実施形態278. 前記単位剤形が、錠剤である、実施形態276または277の方法。
【0470】
実施形態279. 前記第2の化合物が、プロゲスチンである、実施形態271の方法。
【0471】
実施形態280. 前記プロゲスチンが、酢酸メゲストロールである、実施形態279の方法。
【0472】
実施形態281. 酢酸メゲストロールが、医薬組成物にて投与され、前記医薬組成物が、単位剤形であり、前記単位剤形が、薬学的に許容される賦形剤をさらに含む、実施形態279または280の方法。
【0473】
実施形態282. 前記単位剤形が、約125mg/mLの酢酸メゲストロールを含む、実施形態281の方法。
【0474】
実施形態283. 前記単位剤形が、経口懸濁物である、実施形態281または282の方法。
【0475】
実施形態284. 前記酢酸メゲストロールが、1日当たり約625mgの用量で投与される、実施形態281~283のいずれか1つの方法。
【0476】
実施形態285. 前記第2の化合物の前記投与が、1日1回である、実施形態271~284のいずれか1つの方法。
【0477】
実施形態286. 前記第2の化合物が、選択的エストロゲン受容体分解因子である、実施形態271の方法。
【0478】
実施形態287. 前記第2の化合物が、血管内皮増殖因子阻害剤である、実施形態271の方法。
【0479】
実施形態288. 前記第2の化合物が、ホスホイノシチド3-キナーゼ阻害剤である、実施形態271の方法。
【0480】
実施形態289. 前記第2の化合物の前記投与が、経口である、実施形態271~288のいずれか1つの方法。
【0481】
実施形態290. 前記第2の化合物の前記投与が、静脈内である、実施形態271~288のいずれか1つの方法。
【0482】
実施形態291. 前記式(I)の化合物の前記投与が、経口であり、前記第2の化合物の前記投与が、経口である、実施形態271~288のいずれか1つの方法。
【0483】
実施形態292. 前記式(I)の化合物の前記投与が、前記第2の化合物の前記投与に先立つ、実施形態271~291のいずれか1つの方法。
【0484】
実施形態293. 前記第2の化合物の前記投与が、前記式(I)の化合物の前記投与に先立つ、実施形態271~291のいずれか1つの方法。
【0485】
実施形態294. 前記式(I)の化合物の前記投与が、前記第2の化合物の前記投与と同時である、実施形態271~291のいずれか1つの方法。
【0486】
実施形態295. 卵巣がんの処置を必要とする対象において卵巣がんを処置する方法であって、前記方法は、前記対象に、治療有効量の式(I)
【化35】
の化合物であって、
式中、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールもしくはヘテロシクリル(これらはそれぞれ、置換されていないかもしくは置換されている)、または水素であり、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、-CN、-C(O)R、-C(O)OR、-C(O)NR、-C(=N)NR、-OR、-SR、-NR、-NRC(O)R、-NRC(O)OR、-OC(O)R、-OC(O)NR、-S(O)、-NHS(O)もしくは-OS(O)(これらはそれぞれ独立して、置換されているかもしくは置換されていない)、または水素もしくはハロゲンであり、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリルもしくはヘテロアリール(これらはそれぞれ、置換されていないかもしくは置換されている)、または水素もしくはハロゲンであり、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、-CN、C(O)R、-C(O)OR、-C(O)NR、-C(=N)NR、-OR、-SR、-NR、-NRC(O)R、-NRC(O)OR、-OC(O)R、-OC(O)NR、-S(O)、-NHS(O)もしくは-OS(O)(これらはそれぞれ独立して、置換されているかもしくは置換されていない)、または水素もしくはハロゲンであり、
- 各RおよびRは、独立して、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリルもしくはヘテロアリール(これらはそれぞれ独立して、置換されているかもしくは置換されていない)、または水素もしくはハロゲンであり、
ただし、Rが-NRであり、RおよびRの一方がピリジルである場合、Rが-C(O)CHではないことを条件とする、
化合物
またはその薬学的に許容される塩を投与することを含み、
前記投与することが、
(i)1日1回投与の連続した3週間の期間、および
ii)前記3週間の期間の直後の、投与なしの1週間
の4週間サイクルである、方法。
【0487】
実施形態296. Rがシクロアルキルである、実施形態295の方法。
【0488】
実施形態297. Rがシクロペンチルである、実施形態295または296の方法。
【0489】
実施形態298. RがCNである、実施形態295~297のいずれか1つの方法。
【0490】
実施形態299. Rが水素である、実施形態295~298のいずれか1つの方法。
【0491】
実施形態300. Rが-NRである、実施形態295~299のいずれか1つの方法。
【0492】
実施形態301. RおよびRの一方が、水素である、実施形態295~300のいずれか1つの方法。
【0493】
実施形態302. RおよびRの一方が、フェニルである、実施形態295~301のいずれか1つの方法。
【0494】
実施形態303. RおよびRの一方が、ヘテロシクリルで置換されたフェニルである、実施形態295~302のいずれか1つの方法。
【0495】
実施形態304. RおよびRの一方が、ピペラジニルで置換されたフェニルである、実施形態295~303のいずれか1つの方法。
【0496】
実施形態305. RおよびRの一方が、4-メチルピペラジニルで置換されたフェニルである、実施形態295~304のいずれか1つの方法。
【0497】
実施形態306. Rが、
【化36】
であり、
式中、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、-OR、-SRもしくは-NR(これらはそれぞれ、置換されていないかもしくは置換されている)、または水素であり、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、-OR、-SRもしくは-NR(これらはそれぞれ、置換されていないかもしくは置換されている)、または水素であり、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、-OR、-SRもしくは-NR(これらはそれぞれ、置換されていないかもしくは置換されている)、または水素である、
実施形態295の方法。
【0498】
実施形態307. Rが水素である、実施形態306の方法。
【0499】
実施形態308. Rが水素である、実施形態306または307の方法。
【0500】
実施形態309. Rが、置換されていないかまたは置換されたヘテロシクリルである、実施形態306~308のいずれか1つの方法。
【0501】
実施形態310. Rが、置換されていないかまたは置換されたピペラジニルである、実施形態306~309のいずれか1つの方法。
【0502】
実施形態311. Rが4-メチルピペラジニルである、実施形態306~310のいずれか1つの方法。
【0503】
実施形態312. 前記化合物が、式(II)
【化37】
の化合物である、実施形態306~311のいずれか1つの方法。
【0504】
実施形態313. 前記化合物が、式(III)
【化38】
の化合物であり、
式中、
- Yは、O、SまたはNR11であり、
- 各R10は、独立して、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、-OR、-SRもしくは-NR(これらはそれぞれ、置換されていないかもしくは置換されている)であり、
- R11は、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリルもしくはヘテロアリール(これらはそれぞれ独立して、置換されているかもしくは置換されていない)、または水素もしくはハロゲンであり、
- nは、0、1、2、3、4、5、6、7または8である、
実施形態306~312のいずれか1つの方法。
【0505】
実施形態314. Rがシクロアルキルである、実施形態313の方法。
【0506】
実施形態315. Rがシクロペンチルである、実施形態313または312の方法。
【0507】
実施形態316. YがNR11である、実施形態313~315のいずれか1つの方法。
【0508】
実施形態317. R11がアルキルである、実施形態313~316のいずれか1つの方法。
【0509】
実施形態318. R11がメチルである、実施形態313~316のいずれか1つの方法。
【0510】
実施形態319. nが0である、実施形態313~318のいずれか1つの方法。
【0511】
実施形態320. 前記化合物が、8-シクロペンチル-2-((4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)-7-オキソ-7,8-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-6-カルボニトリルまたはその薬学的に許容される塩である、実施形態295~319のいずれか1つの方法。
【0512】
実施形態321. 前記化合物が、8-シクロペンチル-2-((4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)-7-オキソ-7,8-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-6-カルボニトリル一乳酸塩である、実施形態295~320のいずれか1つの方法。
【0513】
実施形態322. 前記治療有効量が、1日当たり約40mg~約500mgである、実施形態295~321のいずれか1つの方法。
【0514】
実施形態323. 前記卵巣がんが、高悪性度漿液性卵巣癌である、実施形態295~322のいずれか1つの方法。
【0515】
実施形態324. 前記卵巣がんが、低悪性度漿液性卵巣癌である、実施形態295~322のいずれか1つの方法。
【0516】
実施形態325. 前記低悪性度漿液性卵巣癌が、卵巣癌である、実施形態324の方法。
【0517】
実施形態326. 前記低悪性度漿液性卵巣癌が、卵管癌である、実施形態324の方法。
【0518】
実施形態327. 前記低悪性度漿液性卵巣癌が、原発性腹膜癌である、実施形態324の方法。
【0519】
実施形態328. 前記卵巣がんが、ホルモン受容体陽性卵巣がんである、実施形態295~327のいずれか1つ方法。
【0520】
実施形態329. 前記卵巣がんが、エストロゲン受容体陽性卵巣がんである、実施形態295~328のいずれか1つの方法。
【0521】
実施形態330. 前記卵巣がんが、プロゲステロン受容体陽性卵巣がんである、実施形態295~328のいずれか1つの方法。
【0522】
実施形態331. 前記対象が、前記投与することに先立ち、前記卵巣がんのための前記化合物以外の治療を受けた、実施形態295~330のいずれか1つの方法。
【0523】
実施形態332. 前記治療が、前記対象が卵巣がんと診断された後に与えられた、実施形態331の方法。
【0524】
実施形態333. 前記対象が、前記治療に応答しなかった、実施形態331の方法。
【0525】
実施形態334. 前記対象が、前記治療の後に前記卵巣がんの再発を経験した、実施形態331の方法。
【0526】
実施形態335. 前記投与することが、経口である、実施形態295~334のいずれか1つの方法。
【0527】
実施形態336. 前記投与することが、静脈内である、実施形態295~334のいずれか1つの方法。
【0528】
実施形態337. 前記化合物が、医薬組成物にて投与され、前記医薬組成物が、単位剤形であり、前記単位剤形が、薬学的に許容される賦形剤をさらに含む、実施形態295~336のいずれか1つの方法。
【0529】
実施形態338. 前記単位剤形が、約40mgの8-シクロペンチル-2-((4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)-7-オキソ-7,8-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-6-カルボニトリルを含む、実施形態337の方法。
【0530】
実施形態339. 前記単位剤形が、約48.4mgの8-シクロペンチル-2-((4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)-7-オキソ-7,8-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-6-カルボニトリル一乳酸塩を含む、実施形態337の方法。
【0531】
実施形態340. 前記単位剤形が、カプセルである、実施形態337の方法。
【0532】
実施形態341. 前記投与することが、1日の朝に行われる、実施形態295~340のいずれか1つの方法。
【0533】
実施形態342. 前記対象が、絶食状態である、実施形態295~341のいずれか1つの方法。
【0534】
実施形態343. 前記対象に治療有効量の第2の化合物を投与することをさらに含む、実施形態295~342のいずれか1つの方法。
【0535】
実施形態344. 前記第2の化合物が、エストロゲン受容体モジュレーターである、実施形態343の方法。
【0536】
実施形態345. 前記第2の化合物が、エストロゲン受容体ブロッカーである、実施形態343または344の方法。
【0537】
実施形態346. 前記第2の化合物が、アロマターゼ阻害剤である、実施形態343~345のいずれか1つの方法。
【0538】
実施形態347. 前記第2の化合物が、レトロゾールまたはその薬学的に許容される塩である、実施形態343~346のいずれか1つの方法。
【0539】
実施形態348. 前記第2の化合物が、医薬組成物にて投与され、前記医薬組成物が、単位剤形であり、前記単位剤形が、薬学的に許容される賦形剤をさらに含む、実施形態343~347のいずれか1つの方法。
【0540】
実施形態349. 前記単位剤形が、約2.5mgのレトロゾールを含む、実施形態348の方法。
【0541】
実施形態350. 前記単位剤形が、錠剤である、実施形態348または349の方法。
【0542】
実施形態351. 前記第2の化合物が、プロゲスチンである、実施形態343の方法。
【0543】
実施形態352. 前記プロゲスチンが、酢酸メゲストロールである、実施形態351の方法。
【0544】
実施形態353. 酢酸メゲストロールが、医薬組成物にて投与され、前記医薬組成物が、単位剤形であり、前記単位剤形が、薬学的に許容される賦形剤をさらに含む、実施形態352の方法。
【0545】
実施形態354. 前記単位剤形が、約125mg/mLの酢酸メゲストロールを含む、実施形態353の方法。
【0546】
実施形態355. 前記単位剤形が、経口懸濁物である、実施形態353または354の方法。
【0547】
実施形態356. 前記酢酸メゲストロールが、1日当たり約625mgの用量で投与される、実施形態353~355のいずれか1つの方法。
【0548】
実施形態357. 前記第2の化合物の前記投与が、1日1回である、実施形態343~356のいずれか1つの方法。
【0549】
実施形態358. 前記第2の化合物が、選択的エストロゲン受容体分解因子である、実施形態343の方法。
【0550】
実施形態359. 前記第2の化合物が、血管内皮増殖因子阻害剤である、実施形態343の方法。
【0551】
実施形態360. 前記第2の化合物が、ホスホイノシチド3-キナーゼ阻害剤である、実施形態343の方法。
【0552】
実施形態361. 前記第2の化合物の前記投与が、経口である、実施形態343~360のいずれか1つの方法。
【0553】
実施形態362. 前記第2の化合物の前記投与が、静脈内である、実施形態343~360のいずれか1つの方法。
【0554】
実施形態363. 前記式(I)の化合物の前記投与が、経口であり、前記第2の化合物の前記投与が、経口である、実施形態343~360のいずれか1つの方法。
【0555】
実施形態364. 前記式(I)の化合物の前記投与が、前記第2の化合物の前記投与に先立つ、実施形態343~363のいずれか1つの方法。
【0556】
実施形態365. 前記第2の化合物の前記投与が、前記式(I)の化合物の前記投与に先立つ、実施形態343~363のいずれか1つの方法。
【0557】
実施形態366. 前記式(I)の化合物の前記投与が、前記第2の化合物の前記投与と同時である、実施形態343~363のいずれか1つの方法。
【0558】
実施形態367. 卵巣がんの処置を必要とする対象において卵巣がんを処置する方法であって、前記方法は、
(i)前記対象に、治療有効量の第1の化合物であって、式(I)
【化39】
の化合物であって、
式中、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールもしくはヘテロシクリル(これらはそれぞれ、置換されていないかもしくは置換されている)、または水素であり、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、-CN、-C(O)R、-C(O)OR、-C(O)NR、-C(=N)NR、-OR、-SR、-NR、-NRC(O)R、-NRC(O)OR、-OC(O)R、-OC(O)NR、-S(O)、-NHS(O)もしくは-OS(O)(これらはそれぞれ独立して、置換されているかもしくは置換されていない)、または水素もしくはハロゲンであり、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリルもしくはヘテロアリール(これらはそれぞれ、置換されていないかもしくは置換されている)、または水素もしくはハロゲンであり、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、-CN、C(O)R、-C(O)OR、-C(O)NR、-C(=N)NR、-OR、-SR、-NR、-NRC(O)R、-NRC(O)OR、-OC(O)R、-OC(O)NR、-S(O)、-NHS(O)もしくは-OS(O)(これらはそれぞれ独立して、置換されているかもしくは置換されていない)、または水素もしくはハロゲンであり、
- 各RおよびRは、独立して、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリルもしくはヘテロアリール(これらはそれぞれ独立して、置換されているかもしくは置換されていない)、または水素もしくはハロゲンであり、
ただし、Rが-NRであり、RおよびRの一方がピリジルである場合、Rが-C(O)CHではないことを条件とする、
化合物である、第1の化合物
またはその薬学的に許容される塩を投与すること、および
(i)前記対象に、治療有効量の第2の化合物を投与すること
を含む、方法。
【0559】
実施形態368. Rがシクロアルキルである、実施形態367の方法。
【0560】
実施形態369. Rがシクロペンチルである、実施形態367または366の方法。
【0561】
実施形態370. RがCNである、実施形態367~369のいずれか1つの方法。
【0562】
実施形態371. Rが水素である、実施形態367~369のいずれか1つ方法。
【0563】
実施形態372. Rが-NRである、実施形態367~371のいずれか1つの方法。
【0564】
実施形態373. RおよびRの一方が、フェニルである、またはRおよびRの一方が、水素である、実施形態367~372のいずれか1つの方法。
【0565】
実施形態374. RおよびRの一方が、ヘテロシクリルで置換されたフェニルである、実施形態367~372のいずれか1つの方法。
【0566】
実施形態375. RおよびRの一方が、ピペラジニルで置換されたフェニルである、実施形態367~372のいずれか1つの方法。
【0567】
実施形態376. RおよびRの一方が、4-メチルピペラジニルで置換されたフェニルである、実施形態367~372のいずれか1つの方法。
【0568】
実施形態377. Rが、
【化40】
であり、
式中、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、-OR、-SRもしくは-NR(これらはそれぞれ、置換されていないかもしくは置換されている)、または水素であり、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、-OR、-SRもしくは-NR(これらはそれぞれ、置換されていないかもしくは置換されている)、または水素であり、
- Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、-OR、-SRもしくは-NR(これらはそれぞれ、置換されていないかもしくは置換されている)、または水素である、
実施形態367に記載の方法。
【0569】
実施形態378. Rが水素である、実施形態377に記載の方法。
【0570】
実施形態379. Rが水素である、実施形態377または378に記載の方法。
【0571】
実施形態380. Rが、置換されていないかまたは置換されたヘテロシクリルである、実施形態378~379のいずれか1つの方法。
【0572】
実施形態382. Rが、置換されていないかまたは置換されたピペラジニルである、実施形態378~381のいずれか1つの方法。
【0573】
実施形態383. Rが4-メチルピペラジニルである、実施形態378~382のいずれか1つの方法。
【0574】
実施形態384. 前記化合物が、式(II)
【化41】
の化合物である、実施形態378~383のいずれか1つの方法。
【0575】
実施形態385. 前記化合物が、式(III)
【化42】
の化合物であり、
式中、
- Yは、O、SまたはNR11であり、
- 各R10は、独立して、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、-OR、-SRもしくは-NR(これらはそれぞれ、置換されていないかもしくは置換されている)であり、
- R11は、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリルもしくはヘテロアリール(これらはそれぞれ独立して、置換されているかもしくは置換されていない)、または水素もしくはハロゲンであり、
- nは、0、1、2、3、4、5、6、7または8である、
実施形態378~384のいずれか1つの方法。
【0576】
実施形態386. Rがシクロアルキルである、実施形態385の方法。
【0577】
実施形態387. Rがシクロペンチルである、実施形態385または386の方法。
【0578】
実施形態388. YがNR11である、実施形態385~387のいずれか1つの方法。
【0579】
実施形態389. R11がアルキルである、実施形態385~388のいずれか1つの方法。
【0580】
実施形態390. R11がメチルである、実施形態385~389のいずれか1つの方法。
【0581】
実施形態391. nが0である、実施形態385~390のいずれか1つの方法。
【0582】
実施形態392. 前記第1の化合物が、8-シクロペンチル-2-((4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)-7-オキソ-7,8-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-6-カルボニトリルまたはその薬学的に許容される塩である、実施形態367~391のいずれか1つの方法。
【0583】
実施形態393. 前記第1の化合物が、8-シクロペンチル-2-((4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)-7-オキソ-7,8-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-6-カルボニトリル一乳酸塩である、実施形態367~392のいずれか1つの方法。
【0584】
実施形態394. 前記治療有効量が、1日当たり約40mg~約500mgである、実施形態367~393のいずれか1つの方法。
【0585】
実施形態395. 前記卵巣がんが、高悪性度漿液性卵巣癌である、実施形態367~394のいずれか1つの方法。
【0586】
実施形態396. 前記卵巣がんが、低悪性度漿液性卵巣癌である、実施形態367~394のいずれか1つの方法。
【0587】
実施形態397. 前記低悪性度漿液性卵巣癌が、卵巣癌である、実施形態396の方法。
【0588】
実施形態398. 前記低悪性度漿液性卵巣癌が、卵管癌である、実施形態396の方法。
【0589】
実施形態399. 前記低悪性度漿液性卵巣癌が、原発性腹膜癌である、実施形態396の方法。
【0590】
実施形態400. 前記卵巣がんが、ホルモン受容体陽性卵巣がんである、実施形態367~399のいずれか1つの方法。
【0591】
実施形態401. 前記卵巣がんが、エストロゲン受容体陽性卵巣がんである、実施形態367~400のいずれか1つの方法。
【0592】
実施形態402. 前記卵巣がんが、プロゲステロン受容体陽性卵巣がんである、実施形態367~400のいずれか1つの方法。
【0593】
実施形態403. 前記対象が、前記第1の化合物の前記投与に先立ち、かつ前記第2の化合物の前記投与に先立ち、前記卵巣がんのための前記化合物以外の治療を受けた、実施形態367~402のいずれか1つの方法。
【0594】
実施形態404. 前記治療が、前記対象が卵巣がんと診断された後に与えられた、実施形態403の方法。
【0595】
実施形態405. 前記対象が、前記治療に応答しなかった、実施形態403の方法。
【0596】
実施形態406. 前記対象が、前記治療の後に前記卵巣がんの再発を経験した、実施形態403の方法。
【0597】
実施形態407. 前記第1の化合物の前記投与が、経口である、実施形態367~406のいずれか1つの方法。
【0598】
実施形態408. 前記第1の化合物の前記投与が、静脈内である、実施形態367~406のいずれか1つの方法。
【0599】
実施形態409. 前記第1の化合物の前記投与が、1日1回である、実施形態367~408のいずれか1つの方法。
【0600】
実施形態410. 前記第1の化合物の前記投与が、少なくとも4週間にわたって1日1回である、実施形態367~409のいずれか1つの方法。
【0601】
実施形態411. 前記第1の化合物の前記投与が、
(i)1日1回投与の連続した3週間の期間、および
ii)前記3週間の期間の直後の、投与なしの1週間
の4週間サイクルにおける経口である、実施形態367~409のいずれか1つの方法。
【0602】
実施形態412. 前記第1の化合物の前記投与が、
(i)前記治療有効量が、約40mg~約500mgである、1日1回朝における投与の連続した3週間の期間、およびii)前記3週間の期間の直後の、投与なしの1週間
の4週間サイクルにおける経口である、実施形態367~409のいずれか1つの方法。
【0603】
実施形態413. 前記第1の化合物が、医薬組成物にて投与され、前記医薬組成物が、単位剤形であり、前記単位剤形が、薬学的に許容される賦形剤をさらに含む、実施形態367~412のいずれか1つの方法。
【0604】
実施形態414. 単位剤形が、約40mgの8-シクロペンチル-2-((4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)-7-オキソ-7,8-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-6-カルボニトリルを含む、実施形態413の方法。
【0605】
実施形態415. 前記単位剤形が、約48.4mgの8-シクロペンチル-2-((4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)-7-オキソ-7,8-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-6-カルボニトリル一乳酸塩を含む、実施形態413または414の方法。
【0606】
実施形態416. 前記単位剤形が、カプセルである、実施形態413~415のいずれか1つの方法。
【0607】
実施形態417. 前記投与することが、1日の朝に行われる、実施形態367~416のいずれか1つの方法。
【0608】
実施形態418. 前記対象が、絶食状態である、実施形態367~417のいずれか1つの方法。
【0609】
実施形態419. 前記第2の化合物が、エストロゲン受容体モジュレーターである、実施形態367~418のいずれか1つの方法。
【0610】
実施形態420. 前記第2の化合物が、エストロゲン受容体ブロッカーである、実施形態367~419のいずれか1つの方法。
【0611】
実施形態421. 前記第2の化合物が、アロマターゼ阻害剤である、実施形態367~420のいずれか1つの方法。
【0612】
実施形態422. 前記第2の化合物が、レトロゾールまたはその薬学的に許容される塩である、実施形態367~421のいずれか1つの方法。
【0613】
実施形態423. 前記第2の化合物が、医薬組成物にて投与され、前記医薬組成物が、単位剤形であり、前記単位剤形が、薬学的に許容される賦形剤をさらに含む、実施形態367~422のいずれか1つの方法。
【0614】
実施形態424. 前記単位剤形が、約2.5mgのレトロゾールを含む、実施形態423の方法。
【0615】
実施形態425. 前記単位剤形が、錠剤である、実施形態422または423の方法。
【0616】
実施形態426. 前記第2の化合物が、プロゲスチンである、実施形態367の方法。
【0617】
実施形態427. 前記プロゲスチンが、酢酸メゲストロールである、実施形態426の方法。
【0618】
実施形態428. 酢酸メゲストロールが、医薬組成物にて投与され、前記医薬組成物が、単位剤形であり、前記単位剤形が、薬学的に許容される賦形剤をさらに含む、実施形態427の方法。
【0619】
実施形態429. 前記単位剤形が、約125mg/mLの酢酸メゲストロールを含む、実施形態427または428の方法。
【0620】
実施形態430. 前記単位剤形が、経口懸濁物である、実施形態427~428のいずれか1つの方法。
【0621】
実施形態431. 前記酢酸メゲストロールが、1日当たり約625mgの用量で投与される、実施形態427~430のいずれか1つの方法。
【0622】
実施形態432. 前記第2の化合物の前記投与が、1日1回である、実施形態367~430のいずれか1つの方法。
【0623】
実施形態433. 前記第2の化合物が、選択的エストロゲン受容体分解因子である、実施形態367の方法。
【0624】
実施形態434. 前記第2の化合物が、血管内皮増殖因子阻害剤である、実施形態367の方法。
【0625】
実施形態435. 前記第2の化合物が、ホスホイノシチド3-キナーゼ阻害剤である、実施形態367の方法。
【0626】
実施形態436. 前記第2の化合物の前記投与が、経口である、実施形態367~435のいずれか1つの方法。
【0627】
実施形態437. 前記第2の化合物の前記投与が、静脈内である、実施形態367~435のいずれか1つの方法。
【0628】
実施形態438. 前記第1の化合物の前記投与が、経口であり、前記第2の化合物の前記投与が、経口である、実施形態367~430のいずれか1つの方法。
【0629】
実施形態439. 前記第1の化合物の前記投与が、前記第2の化合物の前記投与に先立つ、実施形態367~438のいずれか1つの方法。
【0630】
実施形態440. 前記第2の化合物の前記投与が、前記第1の化合物の前記投与に先立つ、実施形態367~438のいずれか1つの方法。
【0631】
実施形態441. 前記第1の化合物の前記投与が、前記第2の化合物の前記投与と同時である、実施形態367~438のいずれか1つの方法。
【0632】
実施形態442. 卵巣がんの処置を必要とする対象において卵巣がんを処置する方法であって、前記方法は、前記対象に固体医薬組成物を経口投与することを含み、前記固体医薬組成物が、40mg~500mgの8-シクロペンチル-2-((4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)-7-オキソ-7,8-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-6-カルボニトリル一乳酸塩である化合物を含み、
前記対象が、前記投与することに先立ち、前記卵巣がんのための前記化合物以外の治療を受け、前記治療が、前記対象が卵巣がんと診断された後に与えられ、前記対象が、前記投与することに先立ち、前記治療に応答せず、前記投与することが、3週間の1日1回投与を含む、方法。
【0633】
実施形態443. 卵巣がんの処置を必要とする対象において卵巣がんを処置する方法であって、前記方法は、
(i)前記対象に固体医薬組成物を経口投与することであって、前記固体医薬組成物が、40mg~500mgの8-シクロペンチル-2-((4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)-7-オキソ-7,8-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-6-カルボニトリル一乳酸塩である化合物を含み、
前記対象が、前記投与することに先立ち、前記卵巣がんのための前記化合物以外の治療を受け、前記治療が、前記対象が卵巣がんと診断された後に与えられ、前記対象が、前記投与することに先立ち、前記治療に応答せず、
前記投与することが、3週間の1日1回投与を含む、経口投与すること、および
(ii)前記対象に治療有効量のレトロゾールを経口投与すること
を含む、方法。
【0634】
実施形態444. 卵巣がんの処置を必要とする対象において卵巣がんを処置する方法であって、前記方法は、
(i)前記対象に固体医薬組成物を経口投与することであって、前記固体医薬組成物が、40mg~500mgの8-シクロペンチル-2-((4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)-7-オキソ-7,8-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-6-カルボニトリル一乳酸塩である化合物を含み、
前記対象が、前記投与することに先立ち、前記卵巣がんのための前記化合物以外の治療を受け、前記治療が、前記対象が卵巣がんと診断された後に与えられ、前記対象が、前記投与することに先立ち、前記治療に応答せず、
前記投与することが、3週間の1日1回投与を含む、経口投与すること、および
(ii)前記対象に治療有効量の酢酸メゲストロールを経口投与すること
を含む、方法。
図1
図2
図3
【国際調査報告】