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特表2024-540553天然繊維を有する吸収性物品パッケージのアレイ
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-31
(54)【発明の名称】天然繊維を有する吸収性物品パッケージのアレイ
(51)【国際特許分類】
   B65D 85/07 20170101AFI20241024BHJP
   B65D 65/40 20060101ALI20241024BHJP
【FI】
B65D85/07
B65D65/40 D
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024529639
(86)(22)【出願日】2022-12-01
(85)【翻訳文提出日】2024-05-17
(86)【国際出願番号】 US2022080714
(87)【国際公開番号】W WO2023102457
(87)【国際公開日】2023-06-08
(31)【優先権主張番号】63/284,666
(32)【優先日】2021-12-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】590005058
【氏名又は名称】ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー
【氏名又は名称原語表記】THE PROCTER & GAMBLE COMPANY
【住所又は居所原語表記】One Procter & Gamble Plaza, Cincinnati, OH 45202,United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100120031
【弁理士】
【氏名又は名称】宮嶋 学
(74)【代理人】
【識別番号】100137523
【弁理士】
【氏名又は名称】出口 智也
(74)【代理人】
【識別番号】100141830
【弁理士】
【氏名又は名称】村田 卓久
(74)【代理人】
【識別番号】100152423
【弁理士】
【氏名又は名称】小島 一真
(74)【代理人】
【識別番号】100198029
【弁理士】
【氏名又は名称】綿貫 力
(72)【発明者】
【氏名】ミヒャエル、レムス
(72)【発明者】
【氏名】アンドレアス、ペーター、モッチュ
(72)【発明者】
【氏名】ポール、トーマス、ワイズマン
【テーマコード(参考)】
3E068
3E086
【Fターム(参考)】
3E068AA40
3E068AB02
3E068AC05
3E068BB08
3E068BB09
3E068CC22
3E068CD01
3E068CE02
3E068DD21
3E068DE01
3E068EE40
3E086AA23
3E086AB01
3E086AC06
3E086AD01
3E086BA04
3E086BA14
3E086BA15
3E086BB02
3E086BB90
(57)【要約】
吸収性物品パッケージのアレイが記載される。アレイは、それぞれ天然繊維を含む第1パッケージ材料及び第2パッケージ材料を有する、第1パッケージ及び第2パッケージを含む。第1パッケージ及び第2パッケージは、その中に1つ以上の吸収性物品を封入する、複数のパネルと複数の封止部とを含む。第1パッケージ材料の一部は、本明細書で修正されたASTMのF1249に従って、約300g/(m2*日)以下である、ストレス条件下での水蒸気透過率「SCWVTR」を呈する。第2パッケージ内の1つ以上の吸収性物品のそれぞれは、第1パッケージ内の上記の1つ以上の吸収性物品の吸収性コアよりも少ない超吸収性ポリマーを有する吸収性コアを含み、第1パッケージ内の上記の1つ以上の吸収性物品及び第2パッケージ内の上記の1つ以上の吸収性物品は、同じ製造業者によって、又は同じ製造業者のために作製される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1パッケージ及び第2パッケージを含む吸収性物品パッケージのアレイであって、前記第1パッケージ及び前記第2パッケージの各々が、内部に1つ以上の吸収性物品を封入する、複数のパネルと複数の封止部とを含み、前記第1パッケージが第1パッケージ材料を含み、前記第2パッケージが第2パッケージ材料を含み、前記第1パッケージ材料及び前記第2パッケージ材料が天然繊維を含み、前記第1パッケージ内の前記1つ以上の吸収性物品の各々は、少なくとも5グラムの超吸収性ポリマー、より好ましくは少なくとも7グラムの超吸収性ポリマー、又は最も好ましくは少なくとも9グラムの超吸収性ポリマーを有する吸収性コアを含み、前記第1パッケージ材料の一部は、本明細書で修正される、ASTMのF1249に従って、300g/(m2*日)以下、より好ましくは、200g/(m2*日)以下、又は最も好ましくは、150g/(m2*日)以下である、ストレス条件下での水蒸気透過率「SCWVTR」を呈し、前記第2パッケージ内の前記1つ以上の吸収性物品のそれぞれが、前記第1パッケージ内の前記1つ以上の吸収性物品の前記吸収性コアよりも少ない超吸収性ポリマーを有する吸収性コアを備え、前記第1パッケージ内の前記1つ以上の吸収性物品及び前記第2パッケージ内の前記1つ以上の吸収性物品が、同じ製造業者によって、又は同じ製造業者のために作製される、吸収性物品パッケージのアレイ。
【請求項2】
前記第1パッケージ材料が外側表面及び内側表面を含み、前記内側表面がフィルム層を含む、請求項1に記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【請求項3】
前記フィルム層が、不溶性ポリマーを含む、請求項2に記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【請求項4】
前記フィルム層が、ポリオレフィンを含む、請求項2又は3に記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【請求項5】
前記第1パッケージが、接着剤を実質的に含まない、請求項1~4のいずれか一項に記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【請求項6】
前記第1パッケージ材料が、20g/(m2*日)~300g/(m2*日)、より好ましくは、20g/(m2*日)~200g/(m2*日)、又は最も好ましくは、20g/(m2*日)~150g/(m2*日)のSCWVTRを呈する、請求項1~5のいずれか一項に記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【請求項7】
前記第1パッケージ材料が、70g/(m2*日)~150g/(m2*日)、より好ましくは、70g/(m2*日)~120g/(m2*日)、又は最も好ましくは、70g/(m2*日)~110g/(m2*日)のSCWVTRを呈する、請求項1~6のいずれか一項に記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【請求項8】
前記第1パッケージ材料が、100g/(m2*日)未満、より好ましくは、95g/(m2*日)未満、又は最も好ましくは、85g/(m2*日)未満のSCWVTRを呈する、請求項1~7のいずれか一項に記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【請求項9】
前記第1パッケージ材料が、20g/(m2*日)~100g/(m2*日)、より好ましくは、20g/(m2*日)~90g/(m2*日)、又は最も好ましくは、20g/(m2*日)~85g/(m2*日)のSCWVTRを呈する、請求項1~8のいずれか一項に記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【請求項10】
前記フィルム層が、前記第1パッケージ材料の5重量パーセント以下、又はより好ましくは、4重量パーセント以下である、請求項2~9のいずれか一項に記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【請求項11】
前記第1パッケージ材料が、100g/(m2*日)未満のSCWVTRを呈し、前記第1パッケージ材料及び前記第2パッケージ材料が、PTS-RH:021/97(ドラフト2019年10月)法によって決定される、少なくとも90パーセントのリサイクル可能な材料を含む、請求項1~10のいずれか一項に記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【請求項12】
前記第1パッケージ材料が、80g/(m2*日)~100g/(m2*日)のSCWVTRを呈し、前記第1パッケージ材料及び前記第2パッケージ材料が、少なくとも90パーセントのリサイクル可能な材料を含む、請求項1~11のいずれか一項に記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【請求項13】
前記第1パッケージ材料及び前記第2パッケージ材料が、少なくとも60パーセント、より好ましくは、少なくとも80パーセント、又は最も好ましくは、少なくとも90パーセントのリサイクル可能率を呈する、請求項1~12のいずれか一項に記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【請求項14】
前記第1パッケージ材料及び前記第2パッケージ材料が、リサイクル可能であり、前記第1パッケージ材料及び前記第2パッケージ材料が、前記PTS-RH:021/97(ドラフト2019年10月)法によって決定される、全体的な「合格」の試験結果を呈する、請求項1~13のいずれか一項に記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【請求項15】
前記第1パッケージ材料及び前記第2パッケージ材料が、60パーセント~99.9パーセント、より好ましくは、80パーセント~99.9パーセント、又は最も好ましくは、90パーセント~99.9パーセントのリサイクル可能率を呈する、請求項1~14のいずれか一項に記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【請求項16】
前記第2パッケージ材料が、前記第1パッケージ材料のリサイクル可能率と等しくないリサイクル可能率を呈する、請求項1~15のいずれか一項に記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【請求項17】
前記第1パッケージ材料及び前記第2パッケージ材料が、少なくとも50重量パーセントの天然繊維、より好ましくは少なくとも70重量パーセントの天然繊維、又は最も好ましくは少なくとも90重量パーセントの天然繊維を含む、請求項1~16のいずれか一項に記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【請求項18】
前記第1パッケージ材料及び前記第2パッケージ材料が、50~100重量パーセントの天然繊維、より好ましくは、70~99重量パーセントの天然繊維、又は最も好ましくは、90~99重量パーセントの天然繊維を含む、請求項1~17のいずれか一項に記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【請求項19】
前記第2パッケージ材料が、前記第1パッケージ材料の総不合格率と等しくない総不合格率を呈する、請求項1~18のいずれか一項に記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【請求項20】
前記第1パッケージ材料及び前記第2パッケージ材料が、50パーセント未満、より好ましくは30パーセント未満、又は最も好ましくは10パーセント未満の総不合格率を呈する、請求項1~19のいずれか一項に記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【請求項21】
前記第1パッケージ材料及び前記第2パッケージ材料は、0.5パーセント~50パーセント、より好ましくは0.5パーセント~30パーセント、又は最も好ましくは0.5パーセント~10パーセントの総不合格率を呈する、請求項1~20のいずれか一項に記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【請求項22】
前記第1パッケージ材料及び前記第2パッケージ材料の前記天然繊維が、セルロース系繊維、竹ベースの繊維、コットン、コットンリンター、サイザル麻、リュウゼツラン、クズ、コーン、ソルガム、ヒョウタン、アガベ、ヘチマ又はヘチマ属、ココヤシ皮、カポック、アバカ、ケナフ、サバイ草、亜麻、エスパルト草、わら、ジュート麻、バガス、トウワタフロス繊維、及びパイナップリーフ繊維、木材繊維、又はパルプ繊維のうちの少なくとも1つを含む、請求項1~21のいずれか一項に記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【請求項23】
前記天然繊維が、木材繊維又はパルプ繊維のうちの少なくとも1つを含む、請求項1~22のいずれか一項に記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【請求項24】
前記パッケージ材料が、目視検査によって決定されるリサイクルされた天然繊維を含む、請求項1~23のいずれか一項に記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【請求項25】
前記第2パッケージ材料が、バリア層を含まない、請求項1~24のいずれか一項に記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、使い捨て吸収性物品及びそれらのパッケージング、より具体的には、リサイクル可能であるパッケージングに関する。
【背景技術】
【0002】
環境に優しい製品は、歴史におけるこの時点での多くの消費者の意識の最先端にある。持続可能に供給される製品への注目が増加している。例えば、市場では、天然材料、生物源材料、及び/又はリサイクル材料を含む消費者製品を作製することへの強い要望がある。廃棄目的では、生分解性、堆肥化可能、リサイクル可能、再利用可能、かつ/又はそうでなければ最小限の埋め立て廃棄物を生じる製品への注目が増加している。
【0003】
使い捨て吸収性物品、特に、使い捨て吸収性物品パッケージングの文脈においては、これらの基準の一方又は両方をすでに満たすパッケージ材料が存在する。例えば、それらの棚パッケージとして、カートンボードを利用する多数の吸収性物品が存在する。カートンボードは、木材パルプに由来するため、持続可能に供給されること、リサイクル可能であることの一方又は両方であり得る。そして、パッケージ内の製品がそれ自体で棚で安定な表面を形成することができない場合、カートンボードが有用である。
【0004】
使い捨て吸収性物品が圧縮され、かつ/又は棚で安定な表面を形成することができる場合、より可撓性のある材料、すなわち、プラスチックが多くの場合使用される。プラスチックの屈曲及び延伸の能力を考慮すると、プラスチックは、パッケージングプロセスの厳しさにカートンボードよりもはるかに強く耐えることができるため、概してカートンボードよりも好ましい。更に、プラスチックは、従来のカートンボードよりもはるかに高い耐湿性を提供する。
【0005】
このより高い耐湿性は、超吸収性ポリマー「super absorbent polymer、SAP」を含む吸収性物品の関連において特に望ましい場合がある。SAPは、典型的には、吸収性物品の吸収性コア内に提供され、身体からの液体排出物を吸収するように設計される。残念ながら、SAPはまた、水蒸気の吸収においても同様に良好な機能を果たす可能性がある。これに関連して、SAPが外部環境から水蒸気を吸収する可能性を低減するために、プラスチック製のパッケージングが好ましい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、プラスチック系材料及び非プラスチック系材料の代替物に対する公的需要が高まっている。天然系の可撓性パッケージング材料は、その需要を満たす。更に、天然ベースであり、水分バリアを提供する可撓性パッケージング材料が有益であろう。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示のパッケージは、その中に1つ以上の使い捨て吸収性物品を含み、天然繊維を含むパッケージ材料を含む。一形態では、吸収性物品パッケージのアレイは、第1パッケージ及び第2パッケージを含み、各パッケージは、1つ以上の吸収性物品を内部に封入する、複数のパネルと複数の封止部とを含む。第1パッケージは、第1パッケージ材料を含み、第2パッケージは、第2パッケージ材料を含み、第1パッケージ材料及び第2パッケージ材料の各々は、天然繊維を含む。第1パッケージ内の上記の1つ以上の吸収性物品の各々は、少なくとも5グラムの超吸収性ポリマー、より好ましくは少なくとも7グラムの超吸収性ポリマー、又は最も好ましくは少なくとも9グラムの超吸収性ポリマーを有する吸収性コアを含む。そして第1パッケージ材料の一部は、本明細書で修正される、ASTMのF1249に従って、約300g/(m2*日)以下、より好ましくは、約200g/(m2*日)以下、又は最も好ましくは、約150g/(m2*日)以下である、ストレス条件下での水蒸気透過率「SCWVTR」を呈する。第2パッケージ内の1つ以上の吸収性物品のそれぞれは、第1パッケージ内の上記の1つ以上の吸収性物品の吸収性コアよりも少ない超吸収性ポリマーを有する吸収性コアを含み、第1パッケージ内の上記の1つ以上の吸収性物品及び第2パッケージ内の上記の1つ以上の吸収性物品は、同じ製造業者によって、又は同じ製造業者のために作製される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1A】本開示によるパッケージ材料シートの概略図である。
図1B】折り畳まれた構成における図1Aのパッケージ材料シートを示す概略図である。
図1C】開放状態の本開示によるパッケージの概略図である。
図1D】閉鎖状態の図1Cのパッケージの概略図である。
図1E】閉鎖状態で示される本開示の別のパッケージの概略図である。
図2A】本開示のパッケージのパネルを示す概略図であり、パネルは、ブロックスタイル構成である封止部を備える。
図2B】本開示のパッケージを示す概略図であり、パッケージは、ピンチ底部構成である封止部を備える。
図2C】本開示のパッケージを示す概略図であり、パネルは、交差スタイル構成で封止部を備える。
図2D】本開示のパッケージのパネルを示す概略図であり、パネルは、封止領域を有するブロックスタイル構成で封止部を備える。
図3A】フローラッププロセスで構築された本開示によるパッケージを示す概略図である。
図3B】フローラッププロセスで構築された本開示による別のパッケージを示す概略図である。
図4A】本開示に従って構築された本開示による別のパッケージを示す概略図である。
図4B図4Aのパッケージの回転ビューを示す概略図である。
図5】その内部の吸収性物品を示す、図1Eのパッケージの線5-5に沿った断面図である。
図6】物品の部分切断図を示す、本開示の吸収性物品の概略図である。
図7A】本開示に従って構築されたおむつの平面図である。
図7B図7Aの線35-35に沿ったおむつの断面図である。
図7C】膨張状態にある図7Bのおむつの断面図である。
図8】衣服に面する表面が観察者に向いており、平坦に広げられた状態の、テープ式おむつの形態の例示的な吸収性物品の平面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本明細書で使用する場合、「吸収性物品」という用語は、排泄物を吸収して収容するデバイスを指し、より具体的には、着用者の身体に当てて又は着用者の身体に近接して配置されて、身体から排泄された様々な排泄物を吸収して収容するデバイスを指す。本開示の吸収性物品には、おむつ、成人用失禁ブリーフ、トレーニングパンツ、おむつホルダー、おむつ外側カバー、おむつ外側カバー用の吸収性インサート、月経パッド、失禁パッド、ライナー、パンティライナー、タンポン、耐久性のある月経パンツ、使い捨て水泳用パンツなどが含まれるが、これらに限定されない。加えて、用語「吸収性物品」は、表面を洗浄するために利用することができる清掃デバイス、例えば、ダスティング用拭き取り用品、再利用可能なハンドルに取り付けるダスティング用拭き取り用品の取り替え品、掃除及び/又はモップ掛けパッド、再利用可能なハンドルに取り付けることができる掃除又はモップ掛けパッドの取り替え品を含む。
【0010】
本明細書で使用するとき、用語「アレイ」は、類似の物品構成(例えば、吸収性コア、トップシート、ウィング、グラフィック要素、及び/又はバックシートにおいて[組成的及び/又は構造的に]同じ材料)を有する異なるサイズの使い捨て物品を含むパッケージの陳列物を意味する。「アレイ」内のパッケージは、同じブランド及び/又はサブブランドを有する。アレイは、顧客に、通常、異なる個々のパッケージがより大規模ラインアップの一部分であることを消費者に伝える類似のパッケージ要素(例えば、パッケージング材料の種類、フィルム、紙、主要色、設計主題など)を有する製品ラインアップとして市販される。アレイは、同じブランド、例えば「Kotex(商標)によるU」を有することが多く、同じサブブランドを有することもできる。例えば、月経パッド用のKotex(商標)によるブランド「U」の下には、いくつかのサブブランド、すなわち「Clean Wear(登録商標)」、「Security(登録商標)」、「Teen(登録商標)」、及び「Allnighter(登録商標)」がある。これらのサブブランドの各々には、様々なサイズが存在する。
【0011】
異なるアレイは、ブランド「Poise(登録商標)」を有してもよい。このブランド名の下では、成人用失禁パッド及びライナーが存在し得る。前述のアレイと「Poise(登録商標)」アレイとの間の差異は、月経液ではなく尿の吸収のための追加の吸収能力を含む。特に成人失禁用空間における更に別のアレイは、ブランド名「Depend(登録商標)」を含んでもよい。「Depend(登録商標)」アレイは、「Poise(登録商標)」というブランド名の成人用失禁パッドとは対照的に、成人用失禁パンツ/ブリーフを含んでもよい。
【0012】
一つの「アレイ」内には、類似又は同一の機能性のために設計された製品のラインナップである、複数の「製品内アレイ」がある。例えば、「製品内アレイ」は、第1月経パッドのパッケージ及び第2月経パッドのパッケージを含んでもよい。第1月経パッドのパッケージ及び第2月経パッドのパッケージの各々は、同じ製造業者によって及び/又は同じ製造業者のために製造される。別の例として、「製品内アレイ」は、乳児用おむつ水泳パンツのパッケージ、及びテープ留め式又はパンツ式のいずれかの乳児用おむつのパッケージを含んでもよい。乳幼児用おむつ水泳パンツのパッケージ及び乳幼児用おむつのパッケージの各々は、同じ製造業者によって、及び/又は同じ製造業者のために製造される。
【0013】
更に、「アレイ」という用語は、異なる機能のために設計された製品のラインナップである「製品間アレイ」を含む。例として、「製品間アレイ」は、第1成人用失禁製品のパッケージ及び第1月経用製品のパッケージを含んでもよい。第1成人用失禁製品のパッケージ及び第1月経用製品のパッケージの各々は、同じ製造業者によって及び/又は同じ製造業者のために製造される。別の例として、「製品間アレイ」は、乳児用おむつ、例えば、テープ留め式乳児用おむつ、又はパンツ式乳児用おむつのパッケージ、及び軽い成人用失禁パッドのパッケージ又は少量用月経パッドのパッケージを含んでもよい。乳児用おむつ、例えばテープ留め式乳児用おむつ又はパンツ式乳児用おむつのパッケージ、及び軽い成人用失禁パッド又は少量用月経パッドのパッケージの各々は、同じ製造業者によって及び/又は同じ製造業者のために製造される。
【0014】
「製品間アレイ」及び「製品内アレイ」の両方は、同じブランド名及び/又は同じサブブランド名を含み得る。あるいは、「製品間アレイ」及び「製品内アレイ」の両方が、異なるブランド名を含んでもよい。
【0015】
本明細書で使用するとき、「オンラインアレイ」という用語は、共通のオンラインソースによって分配された「アレイ」を意味する。また、「アレイ」は、前述のものと同様に、同じ製造業者によって及び/又は同じ製造業者のために製造される。
【0016】
「折り目」という用語は、ウェブの優先曲げ軸を作り出すウェブ材料内の1つ以上の特徴を指す。本開示の折り目は、エンボス加工領域、より低いキャリパ領域、より低い密度の領域、より低い剛性の領域、材料変位の領域、又はこれらの組み合わせを含み得る。折り目は折り畳みの前に本開示のウェブに存在するが、折り畳み目はウェブの折り畳みの後にのみ存在することは注目に値する。本明細書で使用される場合、「幅方向」又は「CD(cross-machine direction)」という用語は、ウェブの平面内で機械方向に垂直である経路を指す。
【0017】
本明細書で使用される場合、「機械方向」又は「MD(machine direction)」という用語は、ウェブなどの材料が製造プロセスを通して進む経路を指す。
【0018】
本明細書で使用される場合、「天然繊維」という用語は、セルロース系繊維、竹ベースの繊維などを含む繊維を指す。天然繊維はまた、コットン、コットンリンター、サイザル麻、リュウゼツラン、クズ、コーン、ソルガム、ヒョウタン、アガベ、ヘチマ又はヘチマ属、ココヤシ皮、カポック、アバカ、ケナフ、サバイ草、亜麻、エスパルト草、わら、ジュート、麻、バガス、トウワタフロス繊維、及びパイナップリーフ繊維、並びにそれらの混合物などの非木質繊維、並びに北部及び南部針葉樹クラフト繊維などの針葉樹繊維を含む落葉及び針葉樹から得られるものなどの木質、木材、又はパルプ繊維、ユーカリ、カエデ、カバ、及びアスペンなどの広葉樹繊維を指す。パルプ繊維は、高収率又は低収率形態で調製することができ、クラフト、亜硫酸塩、高収率パルプ化法、及び他の既知のパルプ化法を含む任意の既知の方法でパルプ化することができる。本開示の天然繊維は、リサイクル天然繊維、バージン天然繊維、又はそれらの混合物であってもよい。更に、天然繊維における良好な機械的特性のために、天然繊維が比較的損傷を受けず、ほとんど精製されていないか、又はわずかに精製されていることが望ましい場合がある。繊維は、少なくとも200、より具体的には、少なくとも300、より具体的には、少なくとも400、最も具体的には、少なくとも500のカナダ標準濾水度を有することができる。
【0019】
本明細書で使用される場合、「セルロース系繊維」という用語は、特に明記しない限り、木材繊維、綿、レーヨン又は銅アンモニアレーヨンなどの再生セルロース繊維、及び高パルプ収率繊維などのセルロース繊維を含んでもよい。「セルロース系繊維」という用語はまた、マーセル化パルプ、化学的に硬化されたか、若しくは架橋された繊維、又はスルホン化繊維などの化学的に処理された天然繊維も含む。また、マーセル化天然繊維、再生天然セルロース繊維、微生物によって生成されるセルロース、レーヨンプロセス、セルロース溶解及び凝集紡糸プロセス、及び他のセルロース材料又はセルロース誘導体も含まれる。含められる他のセルロース系繊維は、破損した紙又はリサイクル繊維及び高収率の繊維である。高収率パルプ繊維は、約65%以上、より具体的には、約75%以上、更により具体的には、約75%~約95%の収率を提供するパルプ化プロセスによって生成される繊維である。収率は、初期木材質量の百分率として表される処理された繊維の結果として得られる量である。そのようなパルプ化プロセスには、漂白ケミサーモメカニカルパルプ(bleached chemithermomechanical pulp、BCTMP)、ケミサーモメカニカルパルプ(chemithermomechanical pulp、CTMP)、圧力/圧力サーモメカニカルパルプ(pressure/pressure thermomechanical pulp、PTMP)、サーモメカニカルパルプ(thermomechanical pulp、TMP)、サーモメカニカル化学パルプ(thermomechanical chemical pulp、TMCP)、高収率亜硫酸パルプ、及び高収率クラフトパルプが含まれ、それらは全て、結果として得られる繊維が高レベルのリグニンを有するままにするが、それでも天然繊維であると考えられる。高収率繊維は、典型的な化学的パルプ化繊維と比較して、乾燥状態及び湿潤状態の両方においてそれらが剛性であることで知られている。
【0020】
本明細書で使用される場合、「リサイクル不可能な材料」又は「汚染物質」という用語は、天然繊維リサイクルプロセスにおける処理には不適切であると考えられる材料を指す。しかしながら、代替のリサイクルストリームでは、これらの指定のうちの一方又は両方を備えた材料は、リサイクル可能であり得る。
【0021】
本開示のパッケージのアレイは、天然繊維を含む吸収性物品パッケージングを消費者に提供し、これらのパッケージの少なくとも一部はまた、水蒸気バリア保護を含み、アレイ内のパッケージのそれぞれはリサイクル可能である。アレイは、第1パッケージ材料及び第2パッケージ材料をそれぞれ含む、少なくとも第1パッケージ及び第2パッケージを含む。第1パッケージ材料及び第2パッケージ材料は、1つ以上の天然繊維層を含み、第1パッケージ材料は、1つ以上のバリア層を更に含む。本開示のアレイは、複数の第1パッケージ及び/又は複数の第2パッケージを含んでいてもよい。そのような事例では、複数の第1パッケージは、「第1複数パッケージ」と称されてもよく、同様に、複数の第2パッケージは、「第2複数パッケージ」と称されてもよい。
【0022】
本開示のアレイ内のパッケージの各々は、その中に1つ以上の吸収性物品を収容する可撓性パッケージ材料を提供し、パッケージ材料は天然繊維を含む。天然繊維は、紙を形成することができ、そこからパッケージ材料が作製される。パッケージ材料の組成は、以下で更に詳細に考察される。アレイ内のパッケージの各々は、消費者に面するパネルを含む、複数のパネルと、複数の封止部とを含む。更に、アレイのパッケージの少なくとも一部は、パッケージング材料を通り抜ける水分の移動を阻止するバリア材料を含むことができる。
【0023】
本発明者らは、驚くべきことに、一部の吸収性物品が他の吸収性物品よりも水又は水蒸気吸収の影響をより受けやすいことを見出した。例として、感湿インジケータ又は湿り度インジケータを含む吸収性物品、例えばおむつ及び/又はトレーニングパンツは、水蒸気吸収を受けやすい可能性がある、一部の吸収性物品である。これらの湿り度インジケータは、物品のパッケージが置かれる環境条件に応じて、使用前にパッケージにおいてトリガされる場合がある。加えて、多量のSAPを有する吸収性物品はまた、湿潤環境で保管されるときに問題を提示する場合がある。例として、これらの吸収性物品のSAPは、水蒸気の形態の水分のある量を環境から吸収した後に、色を変化させる場合がある。残念ながら、この色の変化は、着用者及び/又は介護者の間に懸念を引き起こす可能性がある。更に、本発明者らは、SAPの再生が可能である(すなわち、物品を低湿度環境に置く)が、SAPの再生は物品の色変化を逆転させないということを見出した。最後に、本発明者らは、いくつかの吸収性物品が、高い湿度条件及び高い温度条件、例えば、製造者から消費者が吸収性物品を使用するまでの流通中に遭遇する可能性がある条件に曝露された後に、製品に望ましくない剛性又は堅さを与える可能性があり、これは、吸収性物品を低い湿度の環境及び低温度の環境に再導入したとしても再び元には戻らない可能性があるということを見出した。
【0024】
更に、本発明者らは驚くべきことに、SAPが水蒸気の形態でその環境から水分を吸収するのに有効であるが、その水蒸気の吸収は、SAPの能力が枯渇するまでは継続しないということを見出した。代わりに、SAPは、例えば、ストレス条件(以下に記載)下で、一定期間、水蒸気を吸収し、定常状態に近づく。SAPによって吸収される水蒸気の量について、定常状態というのは、SAPの全体的な能力よりもはるかに低い。したがって、吸収性物品内のSAPは、使用中に液体の粗相を吸収する能力を依然として有する。例として、定常状態は、吸収性物品の全能力の約10パーセント未満であり得る。しかしながら、10パーセント未満でさえ、十分な水蒸気が吸収されて、装着前に湿り度インジケータを活性化し、SAPに色変化を引き起こし、かつ/又は物品の剛性を高める可能性がある。
【0025】
無数の要因が、吸収性物品におけるSAPによる水分の吸収に影響を与え得る。例として、理論に束縛されることを望まないが、本発明者らは、吸収性物品内のセルロースが、SAPのようには、水蒸気の水分の吸収の影響を受けやすいものではないと考えている。吸収性物品内のセルロース材料は、SAPのように環境からの水蒸気を多く吸収しないということは、理論的に示されている。したがって、セルロース対SAPの高い重量比を有する吸収性物品は、より低い重量比のセルロース対SAPを有するそれらの吸収性物品ほどは、環境からの大量の水蒸気を吸収しない可能性があるということは、理論的に示されている。同様に、吸収性物品当たり高い重量又はグラム数のSAPを有する吸収性物品はまた、非常に低い重量又はグラム数のSAPを有する吸収性物品よりも多くの水蒸気を吸収し得るということが理論的に示されている。
【0026】
例えば、月経パッドは、典型的には、おむつ又はトレーニングパンツよりも、物品当たりはるかに少ないSAPを有する。同様に、月経パッド及び乳児用おむつ水泳パンツは、典型的には、成人用失禁パッド及び/又はパンツよりも、物品当たりはるかに少ないSAPを有する。物品当たり5グラムを超える量、物品当たり7グラム、又は物品当たり9グラムの量のSAPを含む吸収性物品が、水分バリアを備える本開示のパッケージから潜在的に利益を受けるということが理論的に示されている。
【0027】
更に、吸収性物品のバックシートの通気性の量が、吸収性物品パッケージ内にある間に、SAPによって吸収される水蒸気の量に同様に寄与するか、又は影響を与え得るということが理論的に示されている。例として、非通気性フィルムは、SAP含有物品がパッケージ内にある間に、SAPによる吸湿に対する高いバリアを提供することができる。しかしながら、バックシート構成要素として通気性フィルムを有する吸収性物品、例えば、おむつ、パンツ、及び成人用失禁パンツでは、そのような通気性フィルムは、湿度がパッケージ内の隣接する吸収性物品間の空間を横断するか、又は拡散することを可能にするということが理論的に示されている。つまり、本発明の吸収性物品パッケージング材料は、バックシート構成要素として通気性フィルムを含む吸収性物品に特に有益であると考えられている。
【0028】
上記を考慮して、本開示のアレイでは、第1パッケージは1つ以上の吸収性物品を含み、第2パッケージは1つ以上の吸収性物品を含む。上述したように、第1パッケージは、第1パッケージ材料を含み、第1パッケージ材料は、1つ以上の天然繊維層と、第1パッケージ材料を通る水分の移動を低減するための1つ以上のバリア層とを含む。対照的に、第2パッケージは、1つ以上の天然繊維層を含む第2パッケージ材料を含み、1つ以上のバリア層がなくてもよい。
【0029】
第1パッケージ内の1つ以上の吸収性物品は、5グラム以上のSAP、7グラム以上のSAP、又は9グラム以上のSAPを含む吸収性コアを備えてもよく、なお上記のグラム数には、具体的には、これらの範囲内の全ての値及びこれらによって形成される任意の範囲を含む。例えば、第1パッケージ内の1つ以上の吸収性物品は、それぞれ、約5グラムのSAP~約30グラムのSAP、より好ましくは約7グラムのSAP~約30グラムのSAP、又は最も好ましくは約9グラムのSAP~約30グラムのSAPを含む吸収性コアを含んでもよく、なお上記のグラム数は、具体的には、これらの範囲内の全ての値及びこれらによって生成される任意の範囲を引用する。
【0030】
対照的に、第2パッケージ内の1つ以上の吸収性物品は、第1パッケージ内の吸収性物品の吸収性コアよりも少量のSAPを含む吸収性コアを含んでもよい。例えば、第2パッケージ内の1つ以上の吸収性物品は、5グラム以下のSAP、3グラム以下のSAP、又は2グラム以下のSAPを有する吸収性コアを含んでもよく、なお上記のグラム数は、具体的には、これらの範囲内の全ての値及びそれによって生成される任意の範囲を含む。例えば、1つ以上の吸収性物品はそれぞれ、0グラム~約5グラムのSAP、約0グラム~約3グラムのSAP、又は約0グラム~約2グラムのSAPを含む吸収性コアを含んでもよく、なお上記のグラム数は、具体的には、これらの範囲内の全ての値、及びこれらによって作られる任意の範囲を引用する。
【0031】
更に別の例では、第1パッケージ内の1つ以上の吸収性物品は、湿り度インジケータを含んでもよい。このような例では、第2パッケージ内の1つ以上の吸収性物品は、湿り度インジケータを欠いていても、又は含まなくてもよい。
【0032】
第2パッケージ材料が1つ以上のバリア層を含まない場合、第2パッケージに提供され得る吸収性物品としては、月経パッド、パンティライナー、乳児用おむつ水泳パンツ、防湿ラッパーに個々に包まれた吸収性物品、及び非通気性の吸収性物品が挙げられる。これに対して、第1パッケージに適した吸収性物品としては、ミディアムユース及びヘビーユース失禁パッド、おむつ、おむつパンツ、成人用失禁パンツなどが挙げられる。
【0033】
この点に関して、第1パッケージ材料を含むパッケージ及び第2パッケージ材料を含むパッケージは、製品内アレイを含むことができ、第1パッケージ(第1パッケージング材料を有する)及び第2パッケージ(第2パッケージ材料を有する)は、同じ目的であるが異なるブランド名及び/又はサブブランドを意図した製品を含む。そのような例では、第1パッケージは、ヘビーユース用の成人用失禁パッド又は成人用失禁パンツを含んでもよく、第2パッケージは、ライトユース用の成人用失禁ライナー又は成人用失禁パッドを含んでもよい。製品内アレイの更に別の例では、第1パッケージは、乳児用おむつ、例えば、テープ留め式乳児用おむつ又はパンツ式乳児用おむつを含んでもよく、第2パッケージは、乳児用おむつ水泳パンツを含んでもよい。製品内アレイの更に別の例では、第1パッケージは、成人用失禁パンツを備えてもよく、第2パッケージは、乳児用水泳おむつを備えてもよい。
【0034】
別の例では、第1パッケージ材料及び第2パッケージ材料を含むパッケージは、製品間アレイを含むことができ、第1パッケージ(第1パッケージ材料を有する)及び第2パッケージ(第2パッケージ材料を有する)は、異なるブランド名及び/又はサブブランドを含む。そのような例では、第1パッケージは、成人用失禁パッド、成人用失禁パンツ、乳児用おむつ、おむつパンツ、おむつインサートなどを含んでもよく、第2パッケージは、月経パッド又はパンティライナーを含んでもよい。
【0035】
第1パッケージング材料及び第2パッケージング材料の各々は、少なくとも1つの天然繊維層を含むことを想起されたい。しかしながら、上述したように、第1パッケージング材料は更にバリア層を含む。第1パッケージは、バリア層がパッケージの内面を形成するように構成されてもよい。あるいは、第1パッケージは、バリア層がパッケージの外向き表面を形成するように構成されてもよい。更に別の例では、バリア層は、1つ以上の天然繊維層の間に配設されるように構成されてもよい。
【0036】
第1パッケージング材料中の1つ以上のバリア層は、フィルムを含んでもよい。天然繊維層に積層、コーティング、又は他の方法で接合されたフィルムは、特に、フィルムが全体的なパッケージ材料のより小さい重量百分率であることが望ましい相乗的関係を形成することに注目すべきである。例えば、フィルムが全体的なパッケージ材料の5重量パーセント以下である場合、これは、パッケージ材料の坪量のための非常に小さな坪量フィルムであり得る。この非常に低い坪量では、フィルムは、天然材料層にコーティング、積層、又は他の方法で接合されることなく、確実に処理することができないと考えられる。同様に、フィルムを添加することなく、天然材料層は、もしあれば、パッケージにおける1つ以上の吸収性物品内のSAPによる水蒸気の吸収に対する多くの抑制をもたらすことができない場合がある。天然繊維層(複数可)の質量とバリア層(複数可)の質量との質量比は、以下で更に詳細に論じられる。
【0037】
フィルムが天然繊維層に接合され得る方法に関して、例示的な方法が以下に記載される。フィルム層は、不水溶性であるポリマーであり得る。ポリマーは、予め作製された分散液/ポリマーのエマルションとして製造業者から得ることができ、又は事前に作製された分散液/エマルションが利用できない場合、分散液/エマルションを形成することができる。次いで、水性ポリマーシステムを天然繊維層上にコーティングし、次いで、水(又は他の溶媒、例えば、アルコール)を、対流又は拡散乾燥プロセスによって除去することができる。その後、十分な熱が適用されて、連続ポリマー層を形成し得る。
【0038】
理論に限定されるものではないが、水性ポリマー系の最も重要な材料特性は、a)ポリマーが水中でエマルションに作製される能力、b)その温度での水性ポリマーシステムの結果として得られる粘度(粘度がより高いほど、層間の最大区別/分離のためにより良好になる)、c)コーティングされる基材上の水性ポリマーシステムの湿潤度(湿潤度がより高いほど、より良好である)であり得ると考えられる。
【0039】
別の例は、熱押出コーティングを伴う。熱押出コーティングは、水性ではない組成物を適用するために使用される。この方法では、ポリマー組成物は、押出機内で溶融され得る。溶融ポリマー組成物が、天然繊維層の表面上に熱的に押し出され、続いて冷却されて、パッケージ材料が形成される。
【0040】
更に別の例では、フィルムは、接着積層を介して、1つ以上の天然繊維層に塗布され得る。そのような実行が行われる場合、これがパッケージ材料の全体的なリサイクル性に影響を与える可能性があるため、接着剤のタイプ、及び使用される接着剤の量に関して注意すべきである。そのような配置を使用した場合、接着層を天然繊維層に直接塗布することができ、次いで、事前に作製されたフィルム層を接着剤層に塗布する。ポリマー組成物は、溶液ケーシング、熱キャストフィルム押出、及び熱吹出フィルム押出を含む様々な方法によって、予め作製されたフィルムに作製することができる。更に別の例では、熱積層を使用して、ポリマーフィルム層を天然繊維層に接着することができる。
【0041】
フィルム層に利用することができる好適なポリマー組成物に関して、生分解性であり得るか、又は非生分解性であり得る多くのものが存在し、生分解性のオプションのいくつかの例は、脂肪族芳香族ポリエステル(例えば、BASFからのECOFLEX(登録商標))、熱可塑性澱粉(NovamontからのMATER-BI、又はPlantic/KurarayからのPLANTIC(登録商標))、ポリブチレンコハク酸塩(polybutylene succinate、PBS)及びそれらのコポリマー(例えば、昭和高分子株式会社からのBIONOLLE(登録商標)、又は三菱ケミカルからのPBSA)、及びそれらのコポリマー、ポリカプトラクトン、及びそれらの混合物を含む。他の好適なポリマーとしては、ポリ(ベータ-ヒドロキシアルカノエート)、ポリ(3-ヒドロキシ酪酸-コ-3-ヒドロキシヘキサン酸)DanimerからのNODAX(商標)、カネカからのポリ(3-ヒドロキシ酪酸-コ-3-ヒドロキシヘキサン酸))などのポリヒドロキシアルカン酸(polhydroyxalkoanate、PHA)及びPHAコポリマーが挙げられる。PHAコポリマーの非限定的な例としては、米国特許第5,498,692号に記載されているものが挙げられる。他のPHAコポリマーは、参照により本明細書に組み込まれるVolova,「Polyhydroxy Alkanoates Plastic Materials of the 21」Century:Production,Properties,and Application,Nova Science Publishers,Inc.,(2004)に記載されているように、例えば微生物から当業者に既知の方法によって、ベータラクトンの開環重合によって、ヒドロキシアルカン酸の脱水重縮合によって、及びヒドロキシアルカン酸のアルキルエーテルの脱アルコール重縮合によって合成されることができる。別の例は、ポリ乳酸(polylactic acid、PLA)である。非生分解性オプションの追加の例としては、ポリオレフィン材料、例えば、ポリエチレン(polyethylene、PE)、ポリプロピレン(polypropylene、PP)、及びポリエチレンテレフタレート(polyethylene terephthalate、PET)、並びにそれらの混合物が挙げられる。ポリエチレンの例としては、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレンが挙げられ得るが、これらの材料の全てのホモポリマー及びコポリマー、並びにそれらの混合物を含む。非生分解性オプションの他の例としては、様々なSurlyn、スチレンブタジエン、例えば、アクリロニトリルブタジエンのコポリマー、アクリルコポリマー、アクリレートコポリマー(メタクリル酸メチルを含む)、EVA(エチレン酢酸ビニル)を含むアセテートコポリマーが挙げられる。ポリマーは、場合によっては、粘土(例えば、カオリン)などの充填剤添加剤及びCaCO3又はTiO2などの他の無機添加剤が含まれ得る。更に他の選択肢としては、ポリ(エチレンアクリル酸)(EAA)及びポリエチレン-co-プロピレン-co-エチリデン-ノルボルネンコポリマーが挙げられる。
【0042】
上述したように、第1パッケージング材料は、1つ以上のバリア層を含む。例えば、天然繊維層は、顕微鏡で見た場合、水分がそこを通って移動することを可能にするいくつかの間隙空間を有する。第1のバリアフィルム層は、間隙空間を封止し、滑らかな表面を作り出すのを助けるために適用されてもよい。続いて、第2のバリア膜を第1のバリア膜の上に適用して、より強固な水分バリアを形成することができる。間隙空間/平滑な表面積が第1のバリアフィルムによって作り出されるので、より低い坪量の第2のバリアフィルムを利用することができると考えられる。1つの特定の例では、第1のバリアフィルムはポリビニルアルコール(PVA)を含むことができ、第2のバリアフィルムはポリエチレンを含む。
【0043】
このアプローチの利点の1つは、PVAがリサイクルプロセス中に溶解する可能性があり、リサイクルプロセスからの全不合格材料に対してカウントされない可能性があるということである。また、上述したように、これにより、全不合格材料の一部であるパッケージ材料の、全重量百分率をより小さくすることができる。本明細書に記載のリサイクルプロセス中に溶解及び/又は分散する前述の材料のいずれも、第1のバリア層として利用することができる。リサイクルプロセス及び全不合格材料については、以下で更に詳細に説明する。
【0044】
理想的には、本開示のパッケージ材料は、その中の吸収性物品におけるSAPによる水蒸気の吸収を抑制する無制限の保護を提供する。しかしながら、前述のように、天然材料層へのバリア材料の添加は、天然繊維層のリサイクル性に悪影響を及ぼし得る。そのため、バリア材料、したがってパッケージ材料を注意深く選択する必要がある。
【0045】
バリア特性を提供することに加えて、フィルム層の追加はまた、パッケージ内に複数の封止部を作成するための接着剤の必要性を排除し得る。封止部を形成するための接着剤の除去は、以下に説明するように、パッケージ材料のリサイクル可能な内容物の割合について有益であり得る。
【0046】
上述したように、第1パッケージ材料は、第1パッケージ材料を通る水分の移動を阻止するバリア特性を提供することができる。本開示の第1パッケージ材料のバリア特性は、ASTMのF1249、すなわち、水蒸気透過率「WVTR」によって測定することができる。この試験は、パッケージ材料の水蒸気透過に関する有用な情報を提供することができるが、しかしながら、試験は、典型的には、23℃及び相対湿度50パーセントで行われる。前述のように、本発明者らは、いくつかの吸収性物品が、かなり低いレベルの吸収水分、例えば約6.5グラムで、水蒸気吸収、特に、おむつの湿り度インジケータに関して負の反応を示し得るということを見出した。更に、前述のような条件を有さないいくつかの領域が全体的に存在する。むしろ、これらの領域は、高い温度と、多くの場合、高い相対湿度を有する。前述に基づいて、本発明者らは、38℃及び相対湿度90パーセントのストレス条件で、ASTM F1249 WVTR試験を実施した。この試験の結果は、ストレス条件WVTR、すなわち「SCWVTR」であった。
【0047】
水分が第1パッケージング材料を通って移動するのを抑制するために、第1パッケージング材料は、約300g/(m2*日)以下、約200g/(m2*日)以下、又は約150g/(m2*日)以下のSCWVTRを有し得る。なお、上記の数値は、具体的には、これらの範囲及びそれによって形成される任意の範囲内の全ての値を引用する。更なる例として、本開示の第1パッケージ材料は、20g/(m2日)~約300g/(m2*日)、約20g/(m2*日)~約200g/(m2*日)、又は約20g/(m2*日)~約150g/(m2*日)のSCWVTR値を呈し得る。なお上記の数値は、具体的にはこれらの範囲及びそれによって形成される任意の範囲内の全ての値を引用する。特定の一例では、本開示の第1パッケージ材料は、約100g/(m2*日)未満、約95g/(m2*日)未満、又は約80g/(m2*日)未満のSCWVTRを呈し得る。なお、上記の数値は、具体的にはこれらの範囲及びそれによって形成される任意の範囲内の全ての値を引用する。別の特定の例では、本開示の第1パッケージ材料は、約20g/(m2*日)~約100g/(m2*日)、20g/(m2*日)~約95g/(m2*日)、又は約20g/(m2*日)~約80g/(m2*日)のSCWVTRを呈し得る。なお、上記の数値は、具体的にはこれらの範囲及びそれによって形成される任意の範囲内の全ての値を引用する。更に別の特定の例では、本開示の第1パッケージ材料は、約70g/(m2*日)~約150g/(m2*日)、約70g/(m2*日)~約120g/(m2*日)、又は約70g/(m2*日)~約110g/(m2*日)のSCWVTRを呈し得る。なお、上記の数値は、具体的には、これらの範囲及びそれによって形成される任意の範囲内の全ての値を引用する。
【0048】
前述のSCWVTRを用いると、通常は水蒸気の影響を受けやすい吸収性物品は、第1パッケージ材料内に提供されるとき、より極端な条件にも耐えることができる。例として、湿り度インジケータを含む吸収性物品の場合、湿り度インジケータは、これらの物品がバリア機能/層を有さないパッケージングで提供される場合よりもはるかに長い期間にわたって実質的に不活性化されたままであり得る。
【0049】
様々な材料のデータを以下の表1に提供する。
【0050】
【表1】
【0051】
試料1は、Aegis95/5(商標)の商品名でMondiから入手可能な、片側にコーティングされた84gsmの褐色クラフト紙である。
【0052】
試料2は、Aegis95/5(商標)の商品名でMondiから入手可能な、片側にコーティングされた84gsmの白色クラフト紙である。
【0053】
試料3は、Sustainex(商標)の商品名でMondiから入手可能な片側にコーティングされた材料である。
【0054】
試料4は、Sappi Seal(商標)の商品名でSappi Groupから入手可能な67gsmの材料である。
【0055】
試料5は、Sappi Seal(商標)の商品名でSappi Groupから入手可能な85gsmの材料である。
【0056】
試料6は、NexPlus Advanced(商標)の商品名でKoehler Paper Groupから入手可能な75gsmの材料である。
【0057】
試料7は、Earth Film(商標)の商品名でSirane Groupから入手可能な100gsmの材料である。
【0058】
リサイクル性
パッケージ材料のリサイクル性に関して、材料のリサイクル性を決定する均一な標準はない。概して、天然材料の収率が高いほど、材料がリサイクルされ得る可能性が高くなる。便宜上、本明細書の残りの部分を通して、用語「パッケージ材料(単数形)」又は「パッケージ材料(複数形)」の使用は、特に明記しない限り、これまで言及した第1パッケージ材料及び第2パッケージ材料の両方を含むものとする。同様に、「パッケージ(単数形)」又は「パッケージ(複数形)」の使用は、特に明記しない限り、第1パッケージ及び第2パッケージの両方を含むものとする。更に、特に明記しない限り、「天然繊維層(単数形)」の使用は1つ以上の天然繊維層を含み、同様に、「バリア層(単数形)」又は「フィルム層(単数形)」の使用は1つ以上のバリア層を含むものとする。
【0059】
第1パッケージ材料及び第2パッケージ材料の天然繊維部分は、任意の好適な天然繊維を含んでもよい。上述したように、いくつかの例では、天然繊維は木材パルプ及び/又はセルロースを含んでもよい。加えて、いくつかの例では、本開示の第1パッケージ材料及び/又は第2パッケージ材料は、リサイクル可能であるが、それ自体がリサイクル材料を含んでもよい。かかる決定は、パッケージの目視検査から行うことができる。例えば、製造業者は、典型的には、環境に優しい製品であるというアプローチを実証するための努力の一環として、リサイクルされた材料の使用を宣伝する。この例を更に詳しく説明すると、一部の製造業者は、パッケージ材料にリサイクルされた材料を使用していることを示す言葉とともに、ロゴ、例えばリーフを利用する場合がある。多くの場合、製造業者は、同様に利用されるリサイクル材料の百分率、例えば、50パーセント超、70パーセント超などを指定し得る。
【0060】
目視検査は、リサイクルされた材料を使用したというロゴについてパッケージを検査するために人間の眼を利用する程度に簡単であり得る。更に、又はその代わりに、目視検査は顕微鏡法を含んでもよい。例えば、リサイクルされた紙繊維を含むパッケージ材料は、はるかに広い範囲の天然繊維タイプが存在することから、顕微鏡下で異なるように見える。別の例として、顕微鏡下、潜在的に走査型電子顕微鏡下では、リサイクルされた繊維は、それらの処理に起因して、それらのバージン繊維対応物よりもフィブリル化がより多く見られる場合がある。
【0061】
リサイクルプロセスは、リサイクル可能な材料の百分率、及び不合格材料の量も決定することができる。パッケージ材料がリサイクル可能であるかどうか、リサイクル可能な材料パーセント、及びリサイクル不可能な材料のパーセントを決定するのに有用であり得るいくつかの特定の例は、PTS法及びウエスタンミシガン法を含み、各々が以下で更に詳細に説明される。これらの方法は、木材繊維及び/又はパルプ繊維を含む材料のリサイクル性に関する。これらの方法については、以下で更に詳細に説明する。
【0062】
本開示のパッケージ材料、すなわち第1パッケージ材料及び第2パッケージ材料は、紙を形成する天然繊維を含んでもよい。パッケージ材料は、少なくとも50重量パーセントの天然繊維、少なくとも70重量パーセントの天然繊維、又は少なくとも90重量パーセントの天然繊維を含み得るが、上記の数値は、具体的には、これらの範囲内及びこれらの範囲によって作成された任意の範囲内の全ての値を引用する。更に別の例として、パッケージ材料は、少なくとも95重量パーセントの天然繊維を含み得る。本開示のパッケージ材料は、50重量パーセント~100重量パーセントの天然繊維、70重量パーセント~99.9重量パーセント、又は90重量パーセント~99.9重量パーセントの天然繊維を含み得る。天然繊維の重量百分率が100パーセント未満である場合、所望に応じて、コーティング、着色剤、フィルム、及び/又は接着剤の余地があることに注目すべきである。いくつかの形態において、第1パッケージ材料は、第2パッケージ材料よりも低い重量百分率の天然繊維を有してもよい。
【0063】
パッケージ材料がリサイクル可能である可能性を高めるために、本開示のパッケージ材料中のリサイクル不可能な材料、例えば接着剤、フィルム、コーティング及び/又は着色剤の総重量百分率を注意深く選択することができる。例えば、本開示のパッケージ材料は、50重量パーセント以下、30重量パーセント以下、又は約15重量パーセント以下のリサイクル不可能な材料を含み得る。なお、上記の数値は、具体的には、これらの範囲及びそれによって形成される任意の範囲内の全ての値を含む。別の例として、本開示のパッケージ材料は、約0.1重量パーセント~約50重量パーセント、約0.1重量パーセント~約30重量パーセント、又は約0.1重量パーセント~約15重量パーセントのリサイクル不可能な材料を含み得るが、上記の数値は、具体的には、これらの範囲内及びこれらの範囲内又はこれらの範囲によって創出された任意の範囲内の全ての値を含む。リサイクル性の増加した可能性が所望される場合、リサイクル不可能な材料の重量百分率は、5重量パーセント以下、又は0.1重量パーセント~5重量パーセントであり得る。なお、上記の数値は、具体的にはこれらの範囲及びそれによって形成される任意の範囲内の全ての値を引用する。
【0064】
第1パッケージング材料については、天然材料、例えば、木材パルプ及び/又はセルロースのより高い収率を収容するために、天然繊維と比較したフィルムの重量百分率は、少なくなるべきである。例として、フィルム層は、全体的なパッケージ材料の約40重量パーセント以下、30パーセント以下、又は20パーセント以下を構成することができる。なお、上記の数値は、具体的には、これらの範囲及びそれによって形成される任意の範囲内の全ての値を引用する。別の例として、フィルム層は、約3重量パーセント~約40重量パーセント、より好ましくは、約3重量パーセント~約30重量パーセント、又は最も好ましくは、約3重量パーセント~約20重量パーセントを構成することができる。なお、上記の数値は、具体的にはこれらの範囲及びそれによって形成される任意の範囲内の全ての値を引用する。特定の一例では、フィルムは、全体的なパッケージ材料重量の約5重量パーセント以下、より好ましくは、約4パーセント以下、又は最も好ましくは、約3パーセント以下を構成してもよい。別の特定の例では、フィルムは、約0.1重量パーセント~約5重量パーセント、より好ましくは、約0.1重量パーセント~約4重量パーセント、又は最も好ましくは、約0.1重量パーセント~約3重量パーセントを構成してもよい。
【0065】
フィルム層の坪量は、少なくとも約0.1gsmであり得る。この坪量を下回ると、好適なバリア特性を提供するために、フィルム層がバッグの十分な部分をカバーし得ないということが理論的に示されている。しかしながら、前述のものを除いて、フィルムの坪量がこれまでに記載された重量百分率内にある限り、フィルム層は任意の好適な坪量であり得る。フィルム層は、約0.1gsm~約25gsm、より好ましくは約2gsm~約20gsm、又は最も好ましくは約2gsm~約15gsmの坪量を有し得る。なお、上記の数値は、具体的には、これらの範囲及びこれらの範囲により定義される任意の範囲内の全ての値を含む。具体的一例では、フィルム層は、約2gsm~約10gsm、より好ましくは約2gsm~約8gsm、又は最も好ましくは約2gsm~約6gsmの坪量を有し得る。なお、上記の数値は、具体的には、これらの範囲及びこれらの範囲により定義される任意の範囲内の全ての値を含む。パッケージ材料、すなわち第1パッケージング材料及び第2パッケージング材料の全体的な坪量は、本明細書において更に詳細に論じられる。
【0066】
上述したように、第1パッケージ材料は、天然繊維層及びバリア層を含む。天然繊維層(複数可)の質量と1つ以上のバリア層の質量との質量比は、約7:1以上、より好ましくは約8:1以上、又は最も好ましくは約9:1以上であってもよく、具体的には、これらの範囲内の全ての値及びこれらによって生成される任意の範囲が引用される。1つの特定の例では、第1パッケージ材料の1つ以上のバリア層の質量に対する天然繊維層(複数可)の質量比は、約16:1以上であってもよい。例えば、第1パッケージング材料は、約7:1~約25:1、より好ましくは約8:1~約22:1、又は最も好ましくは約9:1~約20:1の天然繊維層(複数可)対バリア層の質量比を含んでもよく、具体的には、これらの範囲内の全ての値及びそれによって生成される任意の範囲が引用される。
【0067】
本開示のパッケージ材料に対するリサイクルプロセスの有効性は、リサイクル可能率によって決定され得る。本開示のパッケージ材料は、60パーセント以上、より好ましくは、80パーセント以上、又は最も好ましくは、90パーセント以上のリサイクル可能率を呈し得るが、上記の数値は、具体的には、これらの範囲内及びこれらの範囲によって作成された任意の範囲内の全ての値を引用する。本開示のパッケージング材料は、約60パーセント~約99.9パーセント、より好ましくは、約80パーセント~約99.9パーセント、又は最も好ましくは、約90パーセント~約99.9パーセントのリサイクル可能率を有し得る。なお、上記の数値は、具体的には、これらの範囲及びそれによって形成される任意の範囲内の全ての値を引用する。特定の一例では、本開示のパッケージ材料は、約90パーセント~約99.9パーセント、より好ましくは、約94パーセント~約99.9パーセント、又は最も好ましくは、約96パーセント~約99.9パーセントのリサイクル可能率を呈し得る。なお、上記の数値は、具体的には、これらの範囲及びそれによって形成される任意の範囲内の全ての値を含む。本開示のパッケージ材料のリサイクル可能率は、Pirnaer Strasse 37,01809 Heidenau,Germanyに位置するPapiertechnische Stiftungによって実行される、カテゴリーIIの試験PTS-RH:021/97(ドラフト2019年10月)によって決定することができる。
【0068】
リサイクル可能率とともに、総不合格率は、カテゴリーII試験方法のPTS-RH:021/97(ドラフト2019年10月)によって、決定することができる。しかしながら、リサイクル可能率とは異なり、リサイクル性の可能性を高めるために、総不合格率を減少させることができる。例えば、本開示のパッケージ材料の総不合格率は、40パーセント以下、より好ましくは、約20パーセント以下、又は最も好ましくは、約10パーセント以下であり得る。なお、上記の数値は、具体的には、これらの範囲及びそれによって形成される任意の範囲内の全ての値を含む。例えば、本開示のパッケージ材料の総不合格率は、0.1パーセント~40パーセント、より好ましくは0.1パーセント~20パーセント、又は最も好ましくは、0.1パーセント~10パーセントであり得る。なお、上記の数値は、具体的には、これらの範囲及びそれによって形成される任意の範囲内の全ての値を引用する。特定の一例では、総不合格率は、6パーセント未満、又は0.1パーセント~6パーセント、より好ましくは、0.1~4パーセント、又は最も好ましくは、0.1~3パーセントであり得る。なおこれらの数値は、具体的には、これらの範囲及びそれによって形成される任意の範囲内の全ての値を含む。いくつかの形態では、第2パッケージ材料は、第1パッケージ材料の総不合格率よりも低い総不合格率を呈し得る。
【0069】
明確にするために言うと、リサイクル不可能な材料の百分率は、必ずしも総不合格率と1:1の相関関係を有していない。例えば、溶解性接着剤/溶解性バリア層の使用が本明細書に開示される。これらの材料は、リサイクルプロセス中に溶解するように設計されているため、これらの材料は、総不合格率に影響を与えないと理論付けられるが、しかしながら、それらは、パッケージのリサイクル不可能な材料の重量百分率には寄与するであろう。
【0070】
カテゴリーII試験方法でのPTS-RH:021/97(ドラフト2019年10月)が、ハンドシート検査構成要素を含むことに注目すべきである。訓練されたスクリーナーは、リサイクルされたパッケージ材料の1つ以上のハンドシートを、視覚的欠陥及び粘着性に関して検査する。視覚的欠陥の数が大きすぎるか、又は粘着性であり過ぎる場合、パッケージ材料は不合格になる。視覚的欠陥の数が許容可能であり、ハンドシートが粘着性であり過ぎる場合、PTS-RH:021/97(ドラフト2019年10月)法に従って、次いで、パッケージ材料が、追加の処理のために承認される。本開示のパッケージ材料は、PTS法のこのステップ中に許容可能なレベルの視覚的欠陥及び粘着性をもたらすことができる。
【0071】
本開示のパッケージ材料は、これまでに言及されたリサイクル可能率をもたらし、かつハンドシートスクリーニング法に合格することができる。したがって、本開示のパッケージ材料は、PTS-RH:021/97(ドラフト2019年10月)のカテゴリーIIのリサイクル試験方法に供された場合、全体的な「合格」のスコア又は最終的スコアを達成することができる。
【0072】
また、本開示のパッケージ材料のリサイクル可能率を決定するための代替的な方法があることにも注目すべきである。再パルプ化試験と呼ばれる西ミシガン大学によって実施される試験方法は、リサイクル可能な材料のパーセント収率を提供することができる。本開示のパッケージ材料は、再パルプ化試験に従って、約60パーセント超、より好ましくは、約80パーセント超、又は最も好ましくは、約90パーセント超のパーセント収率を達成することができる。なお、上記の数値は、具体的には、これらの範囲及びそれによって形成される任意の範囲内の全ての値を引用する。本開示のパッケージング材料は、約60パーセント~約99.9パーセント、より好ましくは、約80パーセント~約99.9パーセント、又は最も好ましくは、約90パーセント~約99.9パーセントの収率パーセントを有し得る。なお、上記の数値は、具体的には、これらの範囲及びそれによって形成される任意の範囲内の全ての値を引用する。特定の一例では、本開示のパッケージ材料は、80パーセント~99.9パーセントであるリサイクル可能な材料のパーセント収率を呈することができる。なお、これらの数値は、具体的には、この範囲及びそれによって形成される任意の範囲内の全ての値を含む。そのような例では、パッケージ材料は、茶色の基色を含み得る。別の特定の例では、本開示のパッケージ材料は、85パーセント~99.9パーセントであるリサイクル可能な材料のパーセント収率を呈することができる。なお、上記の数値は、具体的には、この範囲及びそれによって形成される任意の範囲内の全ての値を含む。そのような例では、パッケージ材料は、白色の基色を含み得る。パッケージ材料の基色については、本明細書で更に詳細に論じられる。
【0073】
本開示の第1パッケージ材料の所望のリサイクル可能率又はパーセント収率が60パーセント~70パーセントである場合、水分に対するはるかにより制限的なバリアを設けることができることに注目すべきである。そのような構造について、フィルム層は、約30重量パーセント~40重量パーセントを含み得るが、約30g/(m2*日)以下のSCWVTRを呈し得るということが理論的に示されている。本開示のパッケージ材料の所望のリサイクル可能率又はパーセント収率が70パーセント~80パーセントである場合、フィルム層の重量百分率は、20重量パーセント~30重量パーセントであり得る。そのようなレベルでは、本開示のパッケージ材料は、約50g/(m2*日)以下のSCWVTRを呈し得ると考えられる。本開示のパッケージ材料の所望のリサイクル可能率又はパーセント収率が80パーセント~90パーセントである場合、フィルム層は、10重量パーセント~20重量パーセントを構成し得る。そのようなレベルでは、本開示のパッケージ材料は、約80g/(m2*日)以下のSCWVTRを呈し得ると考えられる。本開示のパッケージ材料の所望のリサイクル可能率又はパーセント収率が90パーセントを超えることが望ましい場合、フィルム層は、10重量パーセント以下を構成し得る。そのようなレベルでは、本開示のパッケージ材料は、約100g/(m2*日)以下のSCWVTRを呈し得ると考えられる。
【0074】
上記を考慮して、第1パッケージング材料は、約100g/(m2*日)以下のSCWVTRを呈してもよく、第1パッケージング材料及び第2パッケージング材料のそれぞれは、PTS-RH:021/97(ドラフト2019年10月)法によって決定される、少なくとも90パーセントのリサイクル可能率を呈する。別の例として、本開示のアレイは、第1パッケージング材料が80g/(m2*日)~100g/(m2*日)のSCWVTRを呈し、第1パッケージ材料及び第2パッケージ材料が約80%~90%のリサイクル可能な材料を含む、第1のパッケージを含んでもよい。これらの同じリサイクル可能率は、Western Michigan試験によって決定されるリサイクル可能な材料のパーセント収率にも適用され得る。
【0075】
第1パッケージング材料のための1つ以上のバリア層の存在を考慮すると、いくつかの例では、第2パッケージ材料は、第1パッケージ材料のリサイクル可能率と等しくないリサイクル可能率及び/又はリサイクル可能な材料のパーセント収率を含み得るということは注目に値する。例えば、第1パッケージ材料は、約70パーセント以上のリサイクル可能率を呈してもよく、第2パッケージ材料は、約80パーセント以上のリサイクル可能率を呈し、より好ましくは、第1パッケージ材料は、約80パーセント以上のリサイクル可能率を呈してもよく、第2パッケージ材料は、約90パーセント以上のリサイクル可能率を呈し、最も好ましくは、第1パッケージ材料は、約90パーセント以上のリサイクル可能率を呈し、第2パッケージング材料は、約95パーセント以上のリサイクル可能率を呈し、なお、上記の数値は、具体的には、これらの範囲内の全ての値及びそれによって生成される任意の範囲を引用する。1つの特定の例では、第1パッケージ材料は、約95パーセント~約99パーセントのリサイクル可能率を呈することができ、第2パッケージ材料は、約97パーセント~約99パーセントのリサイクル可能率を呈することができる。第1パッケージ材料及び第2パッケージ材料は、本明細書に記載されるリサイクル可能率に関して、リサイクル可能な材料のパーセント収率を呈し得る。いくつかの形態では、第2パッケージ材料のリサイクル可能率は、第1パッケージ材料のリサイクル可能率よりも低くてもよい。
【0076】
パッケージ材料の物理的特性
本開示のパッケージが1つ以上のバリア層を含むかどうかにかかわらず、アレイ内のパッケージのそれぞれのパッケージ材料は、高速での製造の厳しさ、並びに作業者及び/又は消費者による輸送及び操作の厳しさに耐えるように選択されるべきである。これらの要件に対応するために、パッケージ材料は、あるレベルの強度、伸縮性、及び弾性を有することができる。
【0077】
本開示のパッケージ材料を特定する無数の方法が存在する。以下で考察される測定基準は、kN/m単位のMD引張強度、kN/m単位のCD引張強度、パーセント単位のMD破断伸び(stretch at break)、パーセント単位のCD破断伸び、kPa単位の破裂強度、μm単位のキャリパ、J/m単位のMD引張エネルギー吸収、J/m単位のCD引張エネルギー吸収、及び1平方メートル当たりのグラム単位の坪量である。全ての測定基準を併せて利用して、本開示のパッケージ材料を明記することができるが、測定基準のうちのいくつかは、単独で又は他と併せて、吸収性物品をパッケージングするのに好適であるパッケージ材料を提供するのに十分であり得ると考えられる。例として、破裂強度は、単独で、又は他の測定基準と併せて利用されて、吸収性物品のパッケージングに十分なパッケージ材料を取得することができると考えられる。同様に、MD及びCD引張エネルギー吸収(TEA)は、互いに併せて、及び所望される場合、上述の測定基準の任意の他の組み合わせとともに利用されて、吸収性物品のパッケージングに好適なパッケージ材料を取得し得ると考えられる。更に別の例として、本明細書において説明されるような吸収性物品をパッケージ化するのに十分であり得るパッケージ材料を取得するために、MD破断伸び及び/又はCD破断伸びが、それぞれ、MD引張強度又はCD引張強度のうちの少なくとも1つと併せて利用され得ることが企図される。任意の好適な測定基準の組み合わせが利用され得る。
【0078】
引張強度に関して、本開示のパッケージ材料は、少なくとも5kN/m、より好ましくは、少なくとも7kN/m、又は最も好ましくは、少なくとも8kN/mのMD引張強度を呈することができ、なお、上記の数値は、具体的には、これらの範囲内及びこれらの範囲によって作成された任意の範囲内の全ての値を引用する。MD引張強度は、5kN/m~8.5kN/m、又はより好ましくは、5.2kN/m~8.2kN/m、又は最も好ましくは、5.5kN/m~8.0kN/mであり得るが、上記の数字は、具体的には、これらの範囲内及びこれらの範囲によって作成された任意の範囲内の全ての値を引用する。MD引張強度は、本明細書で修正されるISO1924-3(2005)を使用して測定される。
【0079】
本開示のパッケージ材料は、少なくとも3kN/m、より好ましくは、少なくとも4kN/m、又は最も好ましくは、少なくとも5.5kN/mのCD引張強度を呈することができ、なお、上記の数値は、具体的には、これらの範囲内及びこれらの範囲によって作成された任意の範囲内の全ての値を引用する。CD引張強度は、3~6.5kN/m、より好ましくは、3~6.2kN/m、又は最も好ましくは3~6kN/mであり得る。なお、上記の数値は、具体的には、これらの範囲及びそれによって形成される任意の範囲内の全ての値を引用する。CD引張強度は、本明細書で修正されるISO1924-3(2005)を使用して測定される。
【0080】
破裂強度に関して、本開示のパッケージ材料は、少なくとも200kPa、より好ましくは、少なくとも250kPa、又は最も好ましくは、少なくとも550kPaの破裂強度を呈することができ、なお、上記の数値は、具体的には、これらの範囲内及びこれらの範囲によって作成された任意の範囲内の全ての値を引用する。本開示のパッケージ材料の破裂強度は、200~600kPa、より好ましくは、220~550kPa、又は最も好ましくは、250~500kPaであり得る。なお、上記の数値は、具体的には、これらの範囲及びそれによって形成される任意の範囲内の全ての値を引用する。破裂強度は、本明細書で修正されるISO2758(2014)を使用して測定される。測定される際、破裂強度は、強度、可撓性、及び弾力性の構成要素を含むと考えられる。このように、破裂強度は、言及された他の測定基準からは独立して使用され得ると考えられる。
【0081】
前述のように、本開示のパッケージ材料は、強度に加えて、ある程度の弾力性も呈さねばならない。これを念頭に置いて、本開示のパッケージ材料は、少なくとも3パーセント、より好ましくは、少なくとも4パーセント、又は最も好ましくは、少なくとも6パーセントのMD破断伸びを呈することができ、なお、上記の数値は、具体的には、これらの範囲内及びこれらの範囲によって作成された任意の範囲内の全ての値を引用する。本開示のパッケージ材料は、3~6.5パーセント、より好ましくは、3.2~6.2パーセント、又は最も好ましくは、3.5~6パーセントのMD破断伸びを呈し得る。なお、上記の数値は、具体的には、これらの範囲及びそれによって形成される任意の範囲内の全ての値を引用する。MD破断伸びは、本明細書で修正されるISO1924-3(2005)を使用して測定される。
【0082】
本開示のパッケージ材料は、少なくとも4パーセント、より好ましくは、少なくとも6パーセント、又は最も好ましくは、少なくとも9パーセントのCD破断伸びを呈することができ、なお、上記の数値は、具体的には、これらの範囲内及びこれらの範囲内に又はこれらの範囲によって形成された任意の範囲内の全ての値を引用する。本開示のパッケージ材料は、4~10パーセント、より好ましくは、4.5~9.5パーセント、又は最も好ましくは、5~9パーセントのCD破断伸びを呈し得る。なお、上記の数値は、具体的には、これらの範囲及びそれによって形成される任意の範囲内の全ての値を引用する。CD破断伸びは、本明細書で修正されるISO1924-3(2005)を使用して測定される。
【0083】
キャリパに関して、本開示のパッケージ材料は、少なくとも50μm、より好ましくは、少なくとも70μm、又は最も好ましくは、少なくとも90μmのキャリパを呈し得る。なお、上記の数値は、具体的には、これらの範囲及びそれによって形成される任意の範囲内の全ての値を引用する。本開示のパッケージ材料は、50~110μm、より好ましくは、55~105μm、又は最も好ましくは、60~100μmのキャリパを呈し得る。なお、上記の数値は、具体的には、これらの範囲及びそれによって形成される任意の範囲内の全ての値を引用する。キャリパは、本明細書で修正されるISO534(2011)を使用して測定される。
【0084】
TEAに関して、本開示のパッケージ材料は、少なくとも150J/m、より好ましくは、170J/m超、又は最も好ましくは、少なくとも180J/mのMD引張エネルギー吸収を呈することができ、なお、上記の数値は、具体的には、これらの範囲内及びこれらの範囲によって作成された任意の範囲内の全ての値を引用する。本開示のパッケージ材料は、100~250J/m、より好ましくは、125~225J/m、又は最も好ましくは、150~200J/mのMD引張エネルギー吸収を呈することができ、なお、上記の数値は、具体的には、これらの範囲内及びこれらの範囲によって作成された任意の範囲内の全ての値を引用する。
【0085】
本開示のパッケージ材料は、少なくとも150J/m、より好ましくは、少なくとも200J/m、又は最も好ましくは、少なくとも250J/mのCD引張エネルギー吸収を呈することができ、なお、上記の数値は、具体的には、これらの範囲内及びこれらの範囲によって作成された任意の範囲内の全ての値を引用する。本開示のパッケージ材料は、150~275J/m、より好ましくは、175~260J/m、又は最も好ましくは、200~250J/mのCD引張エネルギー吸収を呈することができ、なお、上記の数値は、具体的には、これらの範囲内及びこれらの範囲によって作成された任意の範囲内の全ての値を引用する。MD及びCDにおけるTEAは、本明細書において修正されるようにISO1924-3(2005)を介して測定される。
【0086】
パッケージ材料の坪量は、消費者へのパッケージの「感触」に影響を及ぼし得る。坪量が低すぎると、パッケージが薄くなりすぎる可能性がある。高すぎると、パッケージは、非可撓性すぎる可能性がある。本開示のパッケージ材料は、60~120gsm、より好ましくは、65~105gsm、又は最も好ましくは、70~90gsmの坪量を有することができる。なお、上記の数値は、具体的には、これらの範囲及びそれによって形成される任意の範囲内の全ての値を引用する。坪量は、本明細書で修正されるISO536(2019)によって決定することができる。
【0087】
前述の機械的特性に関して、第2パッケージ材料は、第1パッケージ材料における同じ機械的特性とは等しくない機械的特性を呈し得る。例えば、第1パッケージ材料は、第2パッケージ材料よりも高いMD引張強度、CD引張強度、破裂強度、MD破断伸び、CD破断伸び、キャリパ、MD引張エネルギー吸収、CD引張エネルギー吸収、及び/又は坪量を有してもよい。逆に、第2パッケージ材料は、第1パッケージ材料よりも高いMD引張強度、CD引張強度、破裂強度、MD破断伸び、CD破断伸び、キャリパ、MD引張エネルギー吸収、CD引張エネルギー吸収、及び/又は坪量を有してもよい。
【0088】
本開示のパッケージ材料は、食料雑貨店のカートンボード、ボール紙、及び茶色の紙バッグとは異なることに注目すべきである。例えば、カートンボードは、本開示のパッケージ材料ほど高い可撓性ではない。カートンボードは、本発明のパッケージ材料よりも本質的により高い剛性を有するように設計され、かつ本質的により剛性が高く、本発明のパッケージ材料と同じ高速変換ライン上では、同じ処理性を有しない。更に、カートンボードは、本開示のパッケージ材料よりも高い坪量を有する。
【0089】
同様に、ボール紙はまた、本開示のパッケージ材料とは異なる。ボール紙は、本開示のパッケージ材料の坪量よりもはるかに高い坪量を有する。更に、ボール紙は、本開示のパッケージ材料よりもはるかに可撓性が低い。ボール紙材料は、一般に波形加工されており、紙材料の3つのプライを含み、したがって、本開示のパッケージ材料とは構造的に異なる。
【0090】
本開示のパッケージング材料が、カートンボード及びボール紙に対して有するいくつかの利点は、これまでに考察されたように可撓性を含む。しかしながら、別の利点は、本開示のパッケージ材料が占める空間が、それらのよりかさばるカートンボード及びボール紙の対応物よりも少なくて済むことである。本開示のパッケージ材料の別の利点は、その中の吸収性物品がパッケージ内で圧縮されることを可能にすることである。これにより、より多くの製品がより小さな容積パッケージ内に収まることが可能になり、高効率化が可能となる。最後に、本開示のパッケージ材料は、そのより重いカートンボード及びボール紙の対応物よりも、製造に必要な資源が少ない。これは、本開示のパッケージ材料が、カートンボード及びボール紙よりも少ない天然資源を使用して製造されるため、より環境に優しいことを意味する。
【0091】
食料品を運ぶための食料雑貨店に普及している茶色の紙バッグに関しても、本開示のパッケージは異なる。以下に更に詳細に考察されるように、本開示のパッケージ材料は、1つ以上の吸収性物品がパッケージ材料によって外部環境から封入及び保護されるように封止される。より具体的には、本開示による吸収性物品のパッケージは、アイテムを入れることができる開口部を有さない。代わりに、本開示による吸収性物品のパッケージは、出荷、保管、及び店舗棚上の載置の間の吸収性物品の汚染の可能性を低減するために封止される。対照的に、数十年前に食料雑貨店において広く使用されていた従来の茶色の紙バッグは、アイテムを配置することができる開口部を含む。本開示のパッケージの封止部については、以下で更に詳細に説明する。
【0092】
プラスチックパッケージングと比較して低減された可撓性、並びにカードボード及びボール紙よりも低い坪量にもかかわらず、本発明者らは、驚くべきことに、本開示のパッケージング材料がパッケージ内に配置される高速製造プロセスの厳しさ、及び出荷中の厳しさに耐え、出荷中、及び店舗棚にある間の環境侵襲からの保護を提供し、消費者の家庭にある間の製品保護を提供し得るということを見出した。
【0093】
パッケージ構成
本開示の第1パッケージ材料及び第2パッケージ材料は、吸収性物品を収容する無数の構成におけるパッケージとして配置することができる。例えば、パッケージの各々は、1つ以上の吸収性物品を封入する複数のパネルを含み得る。これらのパネルの各々は、内面及び外面を含む。1つ以上のパネルの外面及び/又は内面は、パッケージ、パッケージ情報、及び/若しくは背景色などに対してブランドを作成する着色剤を含み得る。パッケージ内の吸収性物品に関連付けられたブランディング及び/又はパッケージ情報は、少なくとも1つのパネルの外面上に提供することができる。ブランディングは、パッケージ内の吸収性物品と関連付けられたロゴ、商品名、商標、アイコン及び同様のものを含むことができる。ブランディングは、パッケージ内の吸収性物品のブランドの情報を消費者に与えるために利用され得る。例として、女性用衛生パッドのパッケージのブランディングは、商標名Always(登録商標)を含み得る。パッケージ情報は、パッケージ内の吸収性物品と関連付けられた、吸収性物品のサイズ、パッケージ内の吸収性物品の数、パッケージ内に収容されている吸収性物品の例示的な画像、リサイクル可能であることを示すロゴ(recyclability logos)などを含むことができる。例として、女性用衛生パッドのパッケージのパッケージ情報は、サイズインジケータ、例えば、「サイズ1」を含み得る。
【0094】
前述のように、本開示のパッケージは、複数のパネルを含み得る。例えば、本開示のパッケージは、概して、直方体形状であり得る。直方体形状のパッケージは、6つのパネル、例えば、前面パネル、反対側の後面パネル、上面パネル、反対側の底面パネル、左面パネル、及び反対側の右面パネルを含む。例えば、複数の折り目を利用して、パッケージの複数のパネルを形成してもよい。その例を更に説明するために、(1)前面パネルと左面パネルとの間、(2)前面パネルと右面パネルとの間、(3)前面パネルと上面パネルとの間、並びに(4)前面パネルと底面パネルとの間、の各々に、少なくとも1つの折り目が配設され得る。加えて、少なくとも1つの折り目が、(1)背面パネル及び左パネルの間、(2)背面パネルと右パネルとの間、(3)背面パネルと上部パネルとの間、並びに(4)背面パネルと底部パネルとの間の各々に配設され得る。
【0095】
パッケージ材料は単一の構造であってもよく、又は複数の別個の部分を含んでもよい。前述したのと同様に、隣接するパネル間の折り目に関して、別個の部分を含むパッケージ材料は、1つ以上の折り目の代わりに封止部を備えてもよい。別個の部分から構成されるパッケージング材料を含む構成は、以下で更に詳細に説明される。
【0096】
直方体形状を含むパッケージについては、消費者に面するパネルは、店舗棚に対して概ね垂直に位置決めされてもよく、底部パネルは、店舗棚又は別のパッケージ上に概ね平坦に載置されてもよい。店舗棚が完全に水平であると仮定すると、概ね垂直とは、消費者に面するパネルが垂直配向の±35度以内にあることを意味する。店舗棚が完全に水平であると仮定すると、概ね平坦とは、底部パネルが水平方配向の±35度以内にあることを意味する。あるいは、いくつかの構成では、消費者に面するパネルは、店舗棚に対して概ね水平に配向され、消費者がパッケージ上に見下ろすときに消費者に面してもよい。
【0097】
消費者に面するパネルは、これまでに言及されたように、ブランディング、パッケージ情報、及び/又は背景色を含み得る。更に、パッケージの他のパネルは、消費者に面するパネルと関連付けられたものとともに、ブランディング、パッケージ情報、及び/又は背景色を同様に含み得る。
【0098】
他のパッケージ形状が企図される。そのようなパッケージの例としては、フローラップ又は水平フォーム充填及び封止ラップが挙げられる。そのようなパッケージは、上記のようにも構成された全体として直方体形状を含み得る。しかしながら、場合によっては、特に、少数の吸収性物品がその中に含まれる場合、これらのパッケージは、消費者に面するパネル及び対向する背面パネルを含み得る。そのようなパッケージでは、本明細書に記載されるように、フープ封止部が、端封止部と同様に形成される。そのような構成では、消費者に面するパネルは、概ね垂直方向に、又は概ね水平方向に配向され得る。更に、そのようなパッケージでは、消費者に面するパネルを背面パネルと区別する折り目線がない場合がある。代わりに、これらのパネル間に曲面があり得る。
【0099】
6つ未満のパネルを含むパッケージ形状が形成される追加の例が企図される。これらの例を構築するために、底部パネルから見たときに円形又は半円形の形状を有するパッケージが企図される。更に、底部パネルから見たときに三角形のパッケージが企図される。本開示のパッケージに含まれるパネルの数に関係なく、パッケージは、消費者対向パネルを含む。
【0100】
前述のように、本開示のパッケージはまた、複数の封止部を備え得る。封止部は、互いに取り付けられたパッケージ材料の継ぎ目である。継ぎ目は、パッケージ材料の少なくとも2つの部分が互いに重なる能力を有するパッケージの領域である。封止部は、継ぎ目内のパッケージ材料の少なくとも2つの部分が互いに接合されたときに形成される。例えば、底部パネルは、パッケージ材料の端が重なり合う継ぎ目を備え得る。接着剤は、底部パネルの第1の部分の内面、及び/又は底部パネルの第2の部分の外面上、並びに1つ以上の封止部を作るために底部パネルの基部部分の外面上に提供され得る。上部パネルは、パッケージ材料の端が底部パネルの封止部と同様に一緒に接合される封止部を備え得る。封止部はパッケージの任意のパネル上に提供され得るが、消費者に面するパネルは継ぎ目又は封止部を備えないことが推奨される。継ぎ目及び封止部は、消費者にとって視覚的に魅力的ではない可能性がある。
【0101】
更に継ぎ目に関して、パッケージ材料の第1の部分の内面及びパッケージ材料の第2の部分の外面が互いに接合されて、重複封止部が構築されてもよい。しかしながら、突合せ封止部も形成され得る。突合せ封止部は、パッケージ材料の第1の部分の内面とパッケージ材料の第2の部分の内面とが接合される場合に、作成され得る。突合せ封止部及び重複封止部については、以下で更に詳細に論じられる。
【0102】
接着剤の使用は、封止部を形成するために本明細書に記載されているが、バリア層、例えば、フィルム層は、独立して、又は接着剤と併せて利用され得ることにも注目すべきである。例えば、フィルム層がポリエチレン(PE)である場合、封止部は、接着剤を使用し、又は使用せずに、フィルム層をそれ自体に熱封止することによって形成され得る。再び、いくつかの好適なフィルム材料は、EAA(前述)並びにEAAとPEとの組み合わせを含む。
【0103】
封止部は、本開示のパッケージが、パッケージの外側の環境に、パッケージ内の1つ以上の吸収性物品を曝露する可能性が低いことを確実にするために重要である。本明細書に記載の封止部の使用は、パッケージ内の吸収性物品が外部環境に曝露されないように、パッケージ材料の適切な封止を提供することができる。パッケージ材料の単純な折り目又はロールは、封止部を形成せず、その中の1つ以上の吸収性物品を外部環境から保護するのに十分ではない。
【0104】
消費者による出荷、保管、及び取り扱いの厳しさに耐えるために、封止部は必要な強度を有し得る。必要な封止強度の要件を複雑化するのは、いくつかの変数、すなわち、封止部のタイプ及びパッケージ内の1つ以上の吸収性物品の圧縮レベルである。追加の複雑性は、接着剤及び/又はフィルムがリサイクル不可能な材料と見なされることである。しかしながら、本発明者らは、驚くべきことに、接着剤のタイプ並びに接着剤及び/又はフィルムの重量百分率を注意深く選択することで、パッケージ材料のリサイクル性を維持しつつ、封止強度要件を満たすことができることを見出した。
【0105】
封止部のタイプに関して、本開示のパッケージの複数の封止部は、アクセス封止部、フープ封止部、及び底部封止部を含み得る。フローラップパッケージは、これらの封止部も含むように構成され得る。あるいは、フローラップパッケージは、一対の対向する端封止部及び端封止部間のフープ封止部を備え得る。この構成では、アクセス封止部が同様に提供され得る。
【0106】
アクセス封止部は、パッケージ内の1つ以上の吸収性物品にアクセスするために消費者によって開封される封止部として提供され得る。アクセス封止部は、「Absorbent Article Packages with Natural Fibers and Opening Features」と題され、2020年10月9日に出願された米国仮特許出願第63/089661号に更に詳細に記載されている。
【0107】
フープ封止部は、パッケージ作製プロセスにおいて形成される初期封止部であり得る。フープ封止部は、図1A及び図1Bに関して更に詳細に説明される。いくつかの形態では、フープ封止部は、図4A及び図4Bに関して説明されるように、複数の封止部を備え得る。底部封止部は、底部パネル上に位置することができる。底部封止部及びその構成は、図2A図2Dに関して以下で更に詳細に論じられる。端封止部もまた、図3A及び図3Bに関して後述する。
【0108】
概して、本開示のパッケージは、少なくとも3N/inの引張強度を有する封止部を備え得る。例えば、本開示のパッケージの複数の封止部の各々が、3N/in~約40N/in、より好ましくは、約3N/in~約35N/in、又は最も好ましくは、約3N/in~約30N/inの引張強度を有してもよい。なお、上記の数値は、具体的には、これらの範囲及びそれによって形成される任意の範囲内の全ての値を引用する。大量の圧縮を含まない吸収性物品、例えば月経パッド、軽量成人用失禁パッド、ライナーを含むパッケージ、中に6つ以下の吸収性物品を含むパッケージなどについて、このパッケージの封止部の引張強度は、約3N/in~約25N/in、より好ましくは、約3N/in~約20N/in、又は最も好ましくは、約3N/in~約15N/inであり得る。なお、上記の数値は、具体的には、これらの範囲及びそれによって形成される任意の範囲内の全ての値を引用する。1つの特定の例では、第1パッケージの複数の封止部のうちの1つ以上の封止部は、第2パッケージの複数の封止部のいずれよりも高い引張強度を呈する。
【0109】
前述のように、圧縮吸収性物品を含むパッケージについて、フープ封止部は、他の封止部のうちの少なくとも1つよりも高い引張強度を含み得る。例えば、フープ封止部は、15N/in~約40N/in、より好ましくは、約20N/in~約35N/in、又は最も好ましくは、約22N/in~約30N/inの引張強度を含み得る。なお、上記の数値は、具体的には、これらの範囲及びそれによって形成される任意の範囲内の全ての値を引用する。そのようなパッケージでは、1つ以上の吸収性物品は、おむつ又は成人用失禁パンツ又は中程度から重量の成人用失禁パッドを含み得る。少なくとも1つの封止部が別の封止部よりも高い引張強度を含む追加の例が企図される。例えば、底部封止部は、フープ封止部及び/又はアクセス封止部よりも高い引張強度を含み得る。別の例では、アクセス封止部は、フープ封止部、底部封止部、又は端封止部よりも高い引張強度を含み得る。更に別の例では、少なくとも1つの端封止部は、他の端封止部及び/又はフープ封止部よりも高い引張強度を含み得る。
【0110】
加えて、アクセス封止部は、フープ封止部及び/又は任意の他の封止部よりも低い引張強度を有することができる。アクセス封止部がパッケージの上部パネル上に位置する形態では、概して、フープ封止部及び他の封止部(複数可)、例えば、底部封止部、端封止部に対してほとんど負荷がない。アクセス封止部は、上部パネル、右パネル、及び/又は左パネルのうちの1つ以上に配設され得ることに注目すべきである。又は、端封止部及びフープ封止部を備えるフローラップパッケージの場合、端封止部のうちの1つは、アクセス封止部として作用することができる、又はアクセス封止部は上部パネルに配設され得る。
【0111】
あるいは、本開示のパッケージは、封止部が同様の引張強度を含むように構成され得る。例えば、複数の封止部の各々が、少なくとも10N/inの引張強度を有することができる。そのような形態では、封止部の各々が、パッケージの封止部の残りの引張強度の15%以内の引張強度を有することができる。本明細書で言及される封止部の引張強度は、本明細書で修正される、ASTM F88-06に記載されている引張試験方法によって決定することができる。
【0112】
以前に記載されたように、存在する場合、本開示のパッケージの封止部に利用されるタイプ及び量の接着剤は、パッケージのリサイクル性に影響を与える可能性がある。例として、リサイクルプロセスの崩壊ステップの再パルプ化段階の間に水に溶解することができる接着剤は、本開示のパッケージに特に好適であり得る。そのような接着剤としては、デンプン系接着剤、ポリビニルアルコール系接着剤、及びポリエチレンオキシド系接着剤が挙げられる。デンプン系接着剤の1つの好適な例は、商品名AP0420CRで、LD Davis(Monroe、North Carolina)から入手可能である。ポリビニルアルコール系接着剤の1つの好適な例は、Selvol205の商品名で、積水化学工業(日本国、大阪)から入手可能である。ポリエチレンオキシド系接着剤の1つの好適な例は、WSR N-80の商品名で、Dow Chemicals Co.(Midland、Michigan)から入手可能である。
【0113】
接着剤が水溶性でない場合には、水分散性接着剤も同様に利用され得る。水分散性接着剤の好適な例としては、熱可塑性エラストマー系接着剤及びポリ酢酸ビニル系接着剤が挙げられる。熱可塑性エラストマー系接着剤の1つの好適な例は、Yunico491の商品名で、Actega(Blue Ash、Ohio)から入手可能である。ポリ酢酸ビニル系接着剤の1つの好適な例は、Aquagrip 4419U01の商品名で、Bostik(Milwaukee、Wisconsin)から入手可能である。ポリ酢酸ビニル系接着剤の別の好適な例は、商品名PD-0330で、HB Fullerから入手可能である。
【0114】
任意の好適な感圧接着剤も同様に利用され得る。感圧接着剤の1つの好適な例としては、Formulated Polymer Products Ltd.(Bury、Lancashire、England)によってFP2154の商品名で販売されているものが挙げられる。特定の一例として、アクセス封止部は、感圧接着剤を含み得る。
【0115】
理論に束縛されることを望むものではないが、水に溶解可能な接着剤を利用する本開示のパッケージは、水分散性のみである接着剤よりも高い重量百分率のそのような接着剤を含み得ると考えられる。例えば、水溶解性接着剤を含むパッケージは、第1の重量百分率の接着剤を含み得るが、水分散性接着剤を含むパッケージは、第2の重量百分率の接着剤を含み得る。第1の重量百分率は、パッケージ材料をリサイクルする目的で、第2の重量百分率よりも大きくてもよいと考えられる。
【0116】
前述のように、本開示のパッケージは、溶解性接着剤、分散性接着剤、感圧接着剤、又はそれらの任意の組み合わせを利用し得る。しかしながら、接着剤の選択は、重量百分率の観点から注意深く考慮されるべきである。溶解性接着剤が利用される場合、接着剤は、デンプン系、ポリエチレンオキシド系、ポリビニルアルコール系、又はそれらの組み合わせのうちの少なくとも1つを含み得る。
【0117】
本開示のパッケージの封止部の特性が、パッケージ材料がどのように処理されるかに依存し得ることに注目すべきである。例えば、吸収性物品製造業者は、予め形成されたパッケージを購入することができる。そのような場合、吸収性物品製造業者は、紙パッケージ製造業者から、本質的に、フープ封止部を有するパネルと、別の封止部、例えば底部封止部を有するパネルと、を含む開放バッグを受け取ることができる。他の封止部、例えば底部封止部は、ブロックスタイル、交差スタイル、又はピンチスタイルの配置で構成され得る。本開示のアレイにおける使用に適したパッケージ構成は、図2A図4Bに関して、以下で更に詳細に説明される。
【0118】
アクセス封止部を形成する際に、吸収性物品製造業者は、フープ封止部及び/又は他の封止部、例えば底部封止部に利用される同じ接着剤を利用し得る。あるいは、吸収性物品製造業者は、フープ封止部及び/又は他の封止部、例えば、底部封止部の接着剤とは異なる接着剤を利用し得る。
【0119】
吸収性物品製造業者がパッケージ自体を生産することも可能である。例えば、吸収性物品製造業者は、上記と同様に、開放バッグを生成し、続いてそれを1つ以上の吸収性物品で充填し、その後、そのようなバッグを供給者から購入する必要なしにそれを封止する能力を有し得る。
【0120】
吸収性物品製造業者がパッケージ自体を生産する別の例は、フローラップ構成を含む。そのような構成では、製造業者は、1つ以上の吸収性物品を予め形成されたバッグ内に配置するのとは対照的に、1つ以上の吸収性物品の周りにパッケージを形成する。本開示のこれらのタイプのパッケージは、端封止部と、フープ封止部と、を備え得るが、更にアクセス封止部を備え得るか、又は端封止部のうちの1つは、アクセス封止部を備え得る。
【0121】
更に別の例では、吸収性物品製造業者は、Totani(商標)封止構造を有するバッグを利用してもよい。このような形態では、吸収性物品の製造業者は、これらの予め形成されたバッグを購入することができる。しかしながら、吸収性物品の製造業者がこれらのバッグを同様に製造することも可能である。Totani(商標)バッグ構成は、側部封止部、一対の底部封止部、及びアクセス封止部を含む。Totani(商標)バッグについて、以下で更に詳細に記載する。
【0122】
吸収性物品製造業者が供給業者から予め作製されたバッグを購入するか、又は自社でパッケージを作製するかに関係なく、前述した封止構成が依然として提供されてもよい。すなわち、少なくとも1つの封止部は、他の封止部とは異なる接着剤を含み得るか、又は封止部における接着剤は、同じ接着剤を含み得る。又は、パッケージ材料がバリア層を含む場合、本開示のパッケージは、いかなる接着剤も含まなくてもよい。
【0123】
接着剤は、追加の理由で利用され得ることに注目すべきである。例えば、再封止可能性の特徴が所望される場合、アクセス封止領域の近くに接着剤を提供して、パッケージの再封止可能性を可能にすることができる。パッケージを再閉する能力は、外部環境の汚染からパッケージ内の物品を保護するのに役立ち、また、環境からの水分がパッケージにおける物品によって吸収されるのを抑制し得る。利用され得る接着剤の1つの好適な例は、感圧接着剤である。感圧接着剤の1つの特定の例は、Aquagrip(登録商標)JB018の商品名で、Bostikから入手可能である。更に、複数のパネルのうちの1つ以上のパッケージは、物品がアクセスされる必要がないときにパッケージを再封止するためのユーザへの指示を含み得る。
【0124】
コーティング及び着色剤
複数のパネルの各々が、内側表面及び外側表面を含む。1つ以上のパネルの外面及び/又は内面は、パッケージ、パッケージ情報、及び/又は背景色などのブランディングを作る着色剤及び/又はコーティングを含み得る。ブランディング及び/又はパッケージ情報は、少なくとも1つのパネル、例えば、消費者に面するパネルの外面及び/又は内面上に提供され得る。ブランディングは、パッケージ内の吸収性物品と関連したロゴ、商品名、商標、アイコンなどを含むことができる。ブランディングは、パッケージ内の吸収性物品のブランドの情報を消費者に与えるために利用され得る。例として、女性用衛生パッドのパッケージのブランディングは、商標名Always(登録商標)を含み得る。
【0125】
パッケージ情報は、パッケージ内の吸収性物品と関連付けられた、吸収性物品のサイズ、パッケージ内の吸収性物品の数、パッケージ内に収容されている吸収性物品の例示的な画像、リサイクル可能であることを示すロゴ(recyclability logos)などを含むことができる。更に、パッケージ情報は、パッケージ材料自体、例えば、リサイクル性ロゴ、様々な組織からの証明書などに関する情報を含むことができる。例として、女性用衛生パッドのパッケージのパッケージ情報は、サイズインジケータ、例えば、「サイズ1」を含み得る。パッケージの他のパネルは、消費者対向パネルと関連付けられたものとともに、ブランディング、パッケージ情報、及び/又は背景色を同様に含み得る。
【0126】
加えて、本開示のパッケージのうちの1つ以上のパネルは、本開示のパッケージに背景色を提供するための着色剤及び/又はコーティングを含み得る。背景色を更に明確にするために、パッケージング材料が基色を含むことに注目すべきである。パッケージ材料の基色は、着色剤及び/又はコーティングなしのパッケージ材料の色である。例えば、漂白パッケージ材料は色が白色であり、未漂白は色が茶色であり、リサイクルされた含有量を含むパッケージ材料は色が灰色であり得る。背景色は、基色ではない任意の色、例えば、青色、赤色、緑色、黄色、紫色、オレンジ色、黒色、又はこれらの組み合わせである。しかしながら、背景色が着色剤及び/又はコーティングによって得られる場合、背景色は、白色、茶色、又は灰色も含み得る。
【0127】
前述のように、着色剤及び/又はコーティングの使用は、リサイクル性ストリームにおいて汚染物質であると見なされ得る。したがって、着色剤及び/又はコーティングの使用は、注意深くレビューされ得る。
【0128】
リサイクルプロセスの利益のために着色剤/コーティングの使用を低減するために、パッケージ材料の基色を利用してもよい。例えば、消費者対向パネルがブランディング、パッケージ情報、及び/又は背景色を含むパッケージであって、1つ以上のパネルが基色を含む、パッケージが企図される。特定の一例では、底部パネル及び/又は背面パネルは、背景色の代わりにパッケージ材料の基色を利用し得る。底部パネル、上部パネル、左パネル、右パネル、背面パネル、又はそれらの任意の組み合わせのうちの1つ以上は、背景色の代わりにパッケージ材料の基色を利用し得る。別の例では、消費者に面するパネルは独立して、又は他のパネルと併せて、基色を含み得る。この例を更に構築するために、パッケージは、天然系の構成要素、例えば、吸収性コア中の綿トップシート及び/又は非塩素漂白パルプを含む吸収性物品を含み得る。そのような例では、消費者対向パネルは、白色の基色を含み得る。この同じ例では、基色と併せて、消費者対向パネルは、ブランディング、(ブランディングに関連付けられた)背景色、及び/又はパッケージ情報を更に含み得る。更に別の例では、1つ以上のパネルは、部分的に基色を含むパッケージ情報を含み得る。この例を更に構築するために、基色は、第1の色、例えば白色であってもよく、背景色が、パッケージ情報、又はその一部分が背景色によって覆われておらず、パッケージ情報が、基色を含むように、パッケージ情報のネガ画像でパネルに塗布されてもよい。
【0129】
更に他の例では、本開示のパッケージの継ぎ目は、同じパネル上の隣接する領域よりも少ない着色剤被覆を含み得る。例えば、パネルの別の部分に接合されて封止部を形成するパネルの一部分は、継ぎ目領域を含み得る。継ぎ目領域は、それに隣接するパネルの部分よりも着色剤が少ないか、又は着色剤を更には含まなくてもよい。各封止部は、封止部に対して隣接する領域よりも着色剤が少ないか、又は着色剤を更には含まない継ぎ目領域を含み得る。
【0130】
更に他の例では、第1のパネルは、第2のパネルとは異なる着色剤被覆率を含み得る。この例を更に解明すると、消費者に面するパネルは、パッケージの別のパネル、例えば底部パネルよりも高い着色剤被覆率を有し得る。上記のように、天然系である、例えば、綿トップシート又は他の構成要素、非塩素漂白コア、添加着色剤なし、及び/又は添加香料なしである吸収性物品は、パッケージ材料の基色に、より依存し得る。例として、そのようなパッケージは、本明細書において開示される着色剤被覆率方法に従って、75パーセント以下、より好ましくは、50パーセント以下、又は最も好ましくは、40パーセント以下の着色剤被覆率を含む消費者対向パネルを含み得る。更に、消費者対向パネルは、約10パーセント~約75パーセント、より好ましくは、約15パーセント~約50パーセント、又は最も好ましくは、約20パーセント~約40パーセントの着色剤被覆率を含み得る。なお、上記の数値は、具体的には、これらの範囲及びそれによって形成される任意の範囲内の全ての値を引用する。
【0131】
そのようなパッケージにおいては、他のパネルが、より高い百分率の着色剤被覆率、より低い百分率、又はそれらの組み合わせを有するように構成され得る。例えば、そのような構成では、底部パネルは、より低い百分率の着色剤被覆率を含み得る。背面パネル、左パネル、及び/又は右パネルは、より高い百分率の着色剤被覆率、又はより低い百分率の着色剤被覆率を含み得る。これらの同じ値は、本明細書に記載のフローラップ構成にも適用され得る。着色剤被覆率は、本明細書に記載の着色剤被覆測定法の百分率によって、決定される。
【0132】
記載されるような天然系製品は、必ずしも前述の着色剤被覆率に限定されない。しかしながら、着色剤百分率が少ないと、リサイクル性の観点から有益であり得る着色剤重量百分率が低くなり得る。別の例では、本開示による吸収性物品パッケージングは、100パーセント、より好ましくは、99パーセント以下、又は最も好ましくは、98パーセント以下の着色剤被覆を有する消費者対向パネルを含み得る。例えば、本開示によるパッケージは、60パーセント~約100パーセント、より好ましくは、約60パーセント~約99パーセント、又は最も好ましくは、約60パーセント~約98パーセントの着色剤被覆率を有する消費者対向パネルを含み得る。そのような構成では、他のパネルは、同じ百分率の着色剤被覆率を含み得る、又はより低い百分率の着色剤被覆率を含み得る。着色剤被覆率は、本明細書に記載の着色剤被覆測定法の百分率によって、決定される。
【0133】
任意の好適な着色剤が利用され得るが、水系着色剤が、典型的には、リサイクルプロセス中に水中でより容易に溶解すると考えられている。したがって、水系着色剤は、本開示のパッケージのリサイクルプロセスを容易にすることができる。任意の好適な水系着色剤を利用することができる。水系着色剤は、当該技術分野において周知である。
【0134】
溶媒系着色剤及び/又はエネルギー硬化性着色剤もまた利用され得ることに注目すべきである。しかしながら、これらのタイプの着色剤の使用は、パッケージ材料の製造に複雑性を追加し得る。例えば、溶媒系着色剤は、概して、空気から除去される必要がある揮発性有機化合物を排出する。加えて、溶媒系着色剤は、パッケージ材料のリサイクル性に悪影響を及ぼし得る、リサイクルプロセス中に水に容易に溶解しない成分を含み得る。
【0135】
エネルギー硬化性着色剤も利用することができるが、溶媒系着色剤のように、エネルギー硬化性着色剤は、パッケージ材料の加工に複雑性を加え得る。また、溶媒系着色剤のように、エネルギー硬化性着色剤は、パッケージ材料のリサイクル性に悪影響を及ぼし得る、リサイクルプロセス中に水に容易に溶解可能ではない成分を含み得る。
【0136】
パッケージング材料に利用される任意の好適なコーティングが利用され得る。コーティングは、背景色、ブランディング、及び/又はパッケージ情報を保護するために利用され得る。更に、コーティングを利用して、帯電防止利益、摩擦利益の係数、例えば、光沢、艶消し、サテン、高光沢など)を提供し得る。本発明者らは、驚くべきことに、水系着色剤のように、水系コーティングが、パッケージ材料のリサイクルプロセスを容易にし得ることを見出した。好適なコーティングは、当技術分野で周知のワニスを含む。任意の好適なコーティング/ワニスを利用することができる。
【0137】
パッケージの折り目
本開示のパッケージ材料は、折り目に沿ったパッケージ材料の折り畳みを容易にするために、少なくとも1つの折り目を含む。明確にするために、折り目は、パッケージ材料上に設けられる特徴であり、製品がパッケージ材料内に配置されたとき、又は製品をパッケージ材料内に配置する前に、パッケージ材料を折り畳むことを容易にする。折り目に関連する折り畳み線は、折り目と概ね同一直線上にある。
【0138】
折り目は、任意の好適な方法によって形成され得る。一例では、折り目は、パッケージ材料のエンボス加工を介して形成されてもよい。そのようなプロセスでは、パッケージ材料は、一対のローラを通過させられてもよく、ローラのうちの少なくとも1つは、パッケージ材料の一部分を圧縮する。圧縮されたパッケージ材料のこの領域は、後の折り畳み線のためのヒンジ又は優先曲げ軸を形成することができる。本開示に従って折り目を形成するための別の好適なプロセスは、変位である。例えば、パッケージ材料は、厚さ方向に変位される材料の領域を含んでもよい。変位された材料は、折り目を含み得る。そのような実施形態では、折り目のエンボス加工とは対照的に、折り目は、低密度の領域、例えば折り目の底部表面を含んでもよい。これらの折り目は、1つ以上の折り畳み線に対して優先曲げ軸を提供することができる。別の好適な方法は、折り目が折り目における材料の除去に基づいて低減された厚さを有するスカイビング加工を含む。この場合も、本開示のパッケージに1つ以上の折り目を形成するための任意の好適な方法、例えば、レーザー若しくは他の機械的処理、化学的処理、及び/又はこれらの組み合わせが利用されてもよい。
【0139】
パッケージ材料の特定の領域に折り目を配置することにより、より仕上がった外観のパッケージが提供され得る。例えば、パッケージの縁部ははるかに明確であり、パッケージのパネルは、無計画ではなくはるかに意図的に見える。加えて、本発明者らは、パッケージを封止するときのマチのオフセットの量が減少することを見出した。これは、品質を維持するための隙尺を減じることになり得るが、それによってより多くの生産時間が確保される。また、本発明者らは、驚くべきことに、折り目の戦略的な配置により、本開示のパッケージ材料を含むパッケージがより容易に積み重ねられ得ることも見出した。
【0140】
本開示のパッケージのより明確なパネルを作成するために、パッケージの1対又は複数対のパネルの間に横方向折り目が位置付けられてもよい。例として、横方向折り目は、消費者対向パネルと上部パネルとの間に配設された第1のセクションを含んでもよい。第1のセクションは、第1の部分と第2の部分とを含んでもよい。第1の部分は、第4の縁部から消費者対向パネルの中心線に向かって延在してもよい。第2の部分は、第1の縁部から消費者対向パネルの中心線に向かって延在してもよい。横方向折り目の第1のセクションと上折り畳み線の第1の部分は、同一直線上にあり得る。
【0141】
横方向折り目は、パッケージ内の1つ以上の吸収性物品の上縁部に隣接して配設されてもよい。例えば、パッケージ内の1つ以上の吸収性物品は、上縁部と、対向する底縁部と、を含み、底縁部は、上縁部と比べて、底部パネルに対してより近位側に配設される。第1の平面は、横方向折り目を含んでもよく、第2の平面は、吸収性物品の上縁部を含んでもよく、第1の平面と第2の平面は、概ね水平であり、互いに平行である。第1の平面と第2の平面との間の距離は、約5mm以下、より好ましくは約3mm以下、又は最も好ましくは約2mm以下とすることができる。なお、上記の数値は、具体的には、これらの範囲及びそれによって形成される任意の範囲内の全ての値を引用する。第1の平面と第2の平面との間の前述の距離が、距離の絶対値であることは注目に値する。したがって、場合によっては、第1の平面は、第2の平面と比べて底部パネルにより近接していてもよく、あるいはその逆であってもよい。
【0142】
本開示のパッケージが順に積み重ねられる、より棚安定性のある展示を作り出すために、追加の折り目が利用されてもよい。例えば、本開示のパッケージが封止フィン(後述)を備える場合、追加の折り目、すなわち開封折り目が利用されてもよい。開封折り目は、封止フィンがより平らになるのを助けるために形成され得る。封止フィンが平らに置かれるほど、その上に積み重ねられたパッケージはより安定する。
【0143】
パッケージ内の1つ以上の吸収性物品の汚染の可能性を最小限に抑えるために、封止フィンは、例えば、接着剤又はバリアフィルムを介した封止部を備えてもよい。封止フィンは、アクセス封止部を形成するために一緒に封止されるパッケージ材料を含む。封止フィンは、互いに接合されたパッケージ材料の複数の層を含むので、封止フィンは、パッケージング材料の単一層よりもはるかに高い剛性を有し得る。これらのより剛性の高いテールは、下方への折り畳みに抵抗し、直立に跳ね返る傾向があり、それによって、封止フィンの上部にあるパッケージを「キック」する。封止フィンの「キック」を軽減するために、封止フィン及び/又は上部パネルは、その折り畳みを容易にする折り目、すなわち開封折り目を備えることができる。
【0144】
本開示の吸収性物品パッケージのアレイに関して、第1パッケージは、1つ以上の折り目を含んでもよく、かつ第2パッケージが、1つ以上の折り目を含んでもよい。第1パッケージの折り目は、第2パッケージの折り目と異なってもよい。例えば、第1パッケージ及び第2パッケージの両方が開口部又は封止フィン折り目を備えてもよい。しかしながら、第2パッケージは、底部パネルと消費者に面するパネルとの間に配設された底部折り目を更に含んでもよく、一方、第1パッケージはこの折り目を含まなくてもよい。
【0145】
本開示のパッケージの折り目の利用は、2021年7月30日に出願された「Sealed Absorbent Article Package with Natural Fibers」と題する米国特許出願第63/227354号に更に詳細に記載されている。
【0146】
パッケージ材料がロール上にあるか、又はある程度予め形成されているかに関係なく、本開示のパッケージは、製紙原料から始まり得る。図1A図1Bを参照すると、紙ストックシート99の縁部分100及び110は、それ自体の上に折り畳まれ、続いて、一緒に封止されて封止部を形成し得る。例えば、シート99の側部部分100及び110は、シート99の長手方向中心線90に向かって、折り畳まれて、横方向内向きに並進され得る。これらの縁部分は、互いに重ね合わされ、一緒に封止されて、重複封止部を形成することができる。あるいは、縁部分100及び110は、それらのそれぞれの内面上で一緒に接合されて、突合せ封止部を形成し得る。突合せ封止部は、重複封止部ほど平坦ではない傾向があることに注目すべきである。封止部が少なくとも部分的に底部パネル上に位置する場合、パッケージがより平坦な底部パネル上に位置するように、重複封止部が望ましい場合がある。
【0147】
ここで図1C図1Eを参照すると、パッケージング材料のシートは、バッグ側部ひだ12b及び13b、並びに2つの側部折り目12a及び13aを両側に形成して、それぞれ第1の表面10、第2及び第3の表面12、13、並びに第4及び第5の表面14、15を有するバッグ構造4を形成するように、好適に折り畳まれ得る。開放端48(例えば、マチ付きバッグ構造体)は、第1の表面10に対向する。各側部ひだ12b、13bは、それぞれの第2又は第3の表面12、13に位置する。図1C及び図1Dでは、示されているひだ及び折り目は、ブロック構成又はブロック底部構成を有するパッケージのためのものであることに注目すべきである。
【0148】
バッグ4は、開放端48から吸収性物品の積み重ねなどの物品を挿入することによって充填することができる。例えば、開放端48から物品を入れることによってバッグ4に複数の物品が充填される場合、バッグ4の中に物品を導入するために使用される装置は、その物品と共に、バッグ4の第2及び第3の表面12、13のそれぞれにいくらかの張力を作用させる場合がある。例えば、物品は、バッグ4に挿入される前に圧縮することができる。したがって、物品は、バッグ4に導入された後にわずかに膨張し、したがって、第2及び第3の表面12、13、並びに第4の表面14及び第5の表面15にいくらかの張力を加えることができる。この張力は、特に、それによってパッケージがほぼ平行六面体の形状を維持することができる第1及び第2の側部折り目12a、13aに沿って、第2及び第3の表面12、13のそれぞれのひだ12b、13bのそれぞれに作用する。
【0149】
図1Dから理解され得るように、内部に1つ以上の吸収性物品を挿入した後、第1の表面10の反対側の開放端48は、第6の表面11を形成するように閉鎖され得る。任意の好適な閉鎖のスタイルを利用することができる。例として、第6の表面は、バッグ4の縁を一緒にして、それらを一緒に封止して、閉鎖封止部11a、及び閉鎖封止部11aから延在する閉鎖封止フィン11c、及び第6の表面11を形成することによって、閉鎖マチ11bを含み得る。更に別の例では、第6の表面は、後述するブロックスタイル構成又は交差スタイル構成で一緒に接合される継ぎ目を備え得る。
【0150】
前述したように、図1Aのバッグ4は、ブロック底部構成を示す。ブロック底部構成は、図2Aに、より詳細に示される。図示されるように、第1の表面10は、封止部220及び230を含むブロックスタイル構成を備え得る。第1の表面10は、基部部分240を有してもよい。パッケージ材料250の第1のフラップは、基部部分240上に折り畳まれ得る。パッケージ材料250の第1のフラップは、基部部分240に接合され、それによって、例えば、接着剤及び/又はフィルムを介して、第1の封止部220が形成され得る。パッケージ材料260の第2のフラップは、折り畳まれ、基部部分240に、かつパッケージ材料250の第1のフラップの上部に取り付けられ得る。パッケージ材料260の第2のフラップは、基部240及びパッケージ材料250の第1のフラップに接合され、それによって、例えば、接着剤及び/又はフィルムを介して、第2の封止部230を形成してもよい。第6の表面11に関して、同様の実行が利用され得る。
【0151】
本開示のパッケージとともに利用することができるパネル封止スタイルの別の例は、ピンチスタイル構成又はピンチ底部スタイルである。ピンチスタイル構成の例が、図2Bに示される。図示されるように、ブロック底部とピンチ底部構成との間の重要な違いの1つは、ひだ12b及び13bである。側面12及び13上のひだの代わりに、ピンチスタイル構成は、第1の表面10のマチ22b及び23bを含む。更に、ピンチ底面構成では、第1の表面10は、ブロックスタイル構成において存在しない可能性がある折り畳み線10aを含み得る。
【0152】
本開示のパッケージ材料の一部を封止するために、交差スタイル構成も許容可能である。交差底部スタイル構成の例が、図2Cに示される。図示されるように、交差スタイル構成とブロックスタイル構成との間の重要な違いの1つは、マチ32b及び33bが外向きに配向されることである。対照的に、それぞれ図1Cの第2の表面12及び第3の表面13上の折り目線12a及び13aは、パッケージを充填する前に内向きに配向されている。交差スタイル構成におけるマチ32b及び33bの配向により、吸収性物品でパッケージを充填することは、充填のためにパッケージを拡張するためにより少ないエネルギーを必要とし得る。例として、内向きに配向されたひだ、例えば、ブロックスタイル構成は、パッケージを充填する前に、ひだの外向きの変位を必要とする。更に、製品をパッケージ内に誘導する際に利用される機器は、それらの外向きの配向を考慮すると、交差底部構成のマチとの干渉の低減された可能性を有し得る。これにより、品質の問題に起因して、パッケージングの事故又は製造プロセスの停止の可能性を低減することができる。
【0153】
更に図2Cを参照すると、ブロックスタイル構成と同様に、交差スタイル構成の第1の表面10は、封止部320及び330を含む。第1の表面は、基部部分340を含む。パッケージ材料350の第1のフラップは、折り畳まれ、基部部分340に接合され得る。第1の封止部320は、パッケージ材料350の第1のフラップを基部部分340に接合するために提供され得る。パッケージ材料360の第2のフラップは、基部部分340上及びパッケージ材料350の第1のフラップの上に折り畳まれ得る。第2の封止部330は、パッケージ材料360の第2のフラップを基部部分340に、かつパッケージ材料350の第1のフラップに接合するために提供され得る。同様の実行が、(その中の吸収性物品の配置後に形成される)第6の表面に関して利用され得る。
【0154】
封止構成、すなわちブロック、交差、又はピンチに関係なく、これらの構成は当該技術分野で既知である。パッケージの直立性が所望される、よりかさばらないアイテムについては、ブロック底部又は交差底部が望ましい場合があることに注目すべきである。しかしながら、かさばるアイテムの場合、ピンチスタイルの構成バッグは、その中かさばる吸収性物品が、パッケージが直立するための安定的な基部を形成することができるため、有益であり得る。更に、ブロックスタイル及び交差スタイル構成パッケージは、それらのピンチスタイルの対応物よりもかさばる傾向にあることに注目すべきである。パッケージングの目的で、未充填パッケージは、積み重ねられて吸収性物品製造業者のもとに来る場合がある。典型的には、ブロックスタイル及び交差スタイル構成パッケージの積み重ねは、そのかさばりのために、それらのピンチスタイルの対応物よりも多くの空間を占める。ブロック及び交差スタイル構成のかさばりは、特に多数のパッケージが毎分作成される場合に、充填プロセス中に積み重ねを操作することがより困難になり得る。そのような場合、これらの構成のかさばりは、積み重ねの補充頻度の増加を意味し得る。同じパッケージング材料を含むが、異なる封止スタイル、すなわち、ブロック及びピンチを含むパッケージ(非充填)について、ブロックスタイル構成は、それらのピンチスタイルの対応物よりも多くのスペースを占める。
【0155】
図2Dに関して、継ぎ目/封止部に関する着色剤の被覆が言及されたことを想起されたい。図2Dに図示されるように、基部部分240は、内側縁240A、封止領域241及び242、並びに着色剤及びコーティングを含まない領域245を含み得る。前述のように、着色剤の重量百分率を節約するために、パッケージ材料250の第1のフラップ及びパッケージ材料260の第2のフラップの下に配設される基部部分240の領域は、これらの領域に着色剤及び/又はコーティングが提供されないように構成され得ることが企図される。基部部分240の露出領域は、着色剤及び/又はコーティングを含み得る。封止領域241及び/又は242は、着色剤及びコーティング自由領域245として同様に構成され得る。又は、封止領域241及び242のうちの1つ以上は、着色剤及び/又はコーティングを含み得る。また、ブロックスタイル構成が図2Dに示されているが、上記は、交差スタイル構成にも適用され得る。
【0156】
図1C図1Eに戻ると、バッグ4及びパッケージ1の寸法は適宜選択することができ、デザイン、折り畳み、積み重ね、圧縮及びパッケージングプロセスによって実現することができるため、パッケージ1がその中の吸収性物品を保持し、かつ、パッケージ1の、きちんと整った、安定したほぼ平行六面体の形状、すなわち、直方体形状を維持する。
【0157】
第1の表面10は、パッケージ1の上部パネルを含み得る。又は、第1の表面10は、パッケージ1の底部パネルを含み得る。第1の表面10が封止部を備える場合、第1の表面10が底部パネルを含むようにすることが望ましい場合があることに注目すべきである。このようにして、封止部は、店舗棚の視野から隠され得る。同様に、第2及び第3の表面12及び13は、それぞれマチ12b及び13bを含み得るため、それぞれ左パネル及び右パネルを含んでもよく、又はその逆も同様であってもよい。第4及び第5の表面14及び15のうちの1つを残して、消費者に面するパネルを含む。したがって、第4及び/又は第5の表面14、15のうちの少なくとも1つは、本明細書に記載のブランディング、パッケージ情報及び/又は背景色を含み得る。しかしながら、前述のように、ブランディング、パッケージ情報、及び/又は背景色は、消費者に面するパネルに限定されない。本開示のパッケージのパネルの任意の組み合わせは、ブランディング、パッケージ情報、及び/又は背景色を含み得る。
【0158】
フローラップパッケージ構成についてもまた、これまでに論じられた。フローラップパッケージのいくつかの例を図3A及び図3Bに示す。図3Aは、略直方体形状を備える例示的なフローラップパッケージを示す。直方体形状のパッケージについて、これまでに論じられた。図示されるように、パッケージ301は、それぞれ、第1のパネル310と、対向する第2及び第3のパネル312及び313と、それぞれ、対向する第4及び第5のパネル314及び315と、第1のパネル310に対向する第6のパネル311とを含む。図示されるように、第2のパネル312は、端封止部312aを含み得るが、第3のパネル313は、端継ぎ目313aを含み得る。フープ封止部316は、第2のパネル312、第3のパネル313、及び第6のパネル311上に部分的に配設され得る。そのような構成では、第1のパネル310又は第5のパネル315のいずれかが、消費者対向パネルを備え得る。
【0159】
図3Bは、本開示のパッケージによる別の例示的なパッケージ328を示す。図3Aのパッケージ301のように、パッケージ328は、フローラップ構成である。図示されるように、パッケージ328は、第1の表面324と、対向する第2の表面321とを有する。丸みのある縁部は、第1の表面324と第2の表面321との間の移行部として提供され得る。あるいは、第1の表面324と第2の表面321との間に1つ以上の折り畳み線が設けられてもよい。パッケージ328は、端部封止部322及び323と、第2の表面321上に配設され得るフープ封止部326とを更に備え得る。そのようなパッケージでは、第1の表面324は、消費者対向パネルを含み得る。
【0160】
図3A及び図3Bの両方に関して、図示されたパッケージ、すなわちパッケージ301及び328は、端封止部のための突合せ封止部を備え、重複封止部も利用され得る。例えば、端封止部312a、313a、322、及び323のうちの1つ以上は、重複封止部を備え得る。同様に、フープ封止部、すなわちフープ封止部316及び326は、突合せ封止部又は重複封止部のいずれかを備え得る。
【0161】
更に別の例では、Totani(商標)スタイルバッグを利用することができる。バッグのTotani(商標)スタイルは、それらのブロック底部、ピンチ底部、及び/又は交差底部対応物よりも目立って移動する継ぎ目/封止部を備え得る。図4A及び図4Bを参照すると、Totani(商標)スタイルパッケージ1400が示されている。パッケージ1400は、全体として直方体形状で構成され得る。パッケージ1400は、第1のパネル1411と、対向する第2及び第3のパネル1412及び1413と、対向する第4及び第5のパネル1414及び1415と、第1のパネル1411に対向する第6のパネル1410と、を備え得る。図示されるように、第4のパネル1414と第6のパネル1410との間に、第1の封止部1420が外側に延在する。第1の封止部1420は、パッケージ1400のためのある種の足を形成し、直立性を向上するのに役立ち得る。第2の封止部は、第1の封止部1420と同様の様式で、第5のパネル1415と第6のパネル1410との間で外向きに延在し得る。いくつかの形態では、第1のパネル1411は、第6のパネル1410と同様に平坦であり得ることに注目すべきである。
【0162】
第1の封止部1420は、第1の封止部1420の一部分が第2のパネル1412上にあり、第1の封止部1420の別の部分が第3のパネル1413上に配設されるように延在することができる。同様に、第2の封止部の一部分は、第2のパネル1412上に配設され得るが、別の部分は、第3のパネル1413上に配設され得る。第1の封止部1420及び第2の封止部は、第6のパネル1410が材料の別個の部分から形成される場所に提供され、これは、その後、第4のパネル1414及び第5のパネル1415に接合され得る。当然のことながら、第6のパネル1410が第4のパネル1414及び第5のパネル1415と一体である形態も企図される。
【0163】
第3の封止部1430及び第4の封止部1440は、それぞれ、第2のパネル1412及び第3のパネル1413から外向きに延在し得る。第1の封止部1420、第2の封止部、第3の封止部1430、及び第4の封止部1440は、集合的に、これまでに論じられたフープ封止部を備え得ることに注目すべきである。したがって、これらの封止部の1つ、全て又は任意の組み合わせは、本明細書に記載のフープ封止部の引張強度を呈し得る。
【0164】
図示されるように、パッケージ1400は、第6のパネル1411上に配設されている第5の継ぎ目1450及び第6の継ぎ目1460を更に備え得る。第5の継ぎ目1450及び第6の継ぎ目1460は、封止フィン1480内に延在することができる。パッケージ1400及びそれに関連付けられた継ぎ目は、接着剤、フィルム、及び/又はフィルムと接着剤との組み合わせに関して本明細書に記載されるように組み立てられ得ることに注目すべきである。しかしながら、パッケージ1400の構築は、パッケージ材料の内側表面上のフィルムコーティングを介した継ぎ目の形成に特によく適している。そのような構成では、フィルムは、水蒸気がパッケージ材料を通ってその中の吸収性物品に至る可能性又は少なくとも量を低減するバリアを形成し得る。
【0165】
第2パッケージがブロック底部又は交差底部構成を含み、第1パッケージが第2パッケージの構成とは異なる構成を含む形態が企図される。このような形態では、第1パッケージ内の1つ以上の吸収性物品は、第2パッケージ内の1つ以上の吸収性物品と異なってもよい。例えば、第2パッケージは月経パッド又はライナーを含んでもよく、第1パッケージは成人用失禁パッド、おむつ、おむつパンツ、又は成人用失禁パンツを含む。別の例として、第2パッケージ内の1つ以上の吸収性物品は、第1パッケージ内の1つ以上の吸収性物品の吸収性コア内のSAPよりもグラム重量が少ないSAPを含む吸収性コアを備えてもよい。
【0166】
本発明のパッケージは、例えば圧縮された使い捨て吸収性物品などの、複数の圧縮物品を含むことができる。例えば、本開示のパッケージは、女性用衛生パッドを収容するために使用され得る。図5に示すように、パッケージ1は、複数の吸収性物品1004が置かれる内部空間1002を画定する。複数の吸収性物品1004は、1つ以上の積み重ね1006で配置され得る。吸収性物品は、パッケージのサイズを小さくする一方で1パッケージ当たり十分な量の吸収性物品を提供するように圧縮下で梱包されてもよい。吸収性物品を圧縮下でパッケージングすることによって、介護者はパッケージを容易に扱い、保管することができるとともに、パッケージのサイズによる流通コストの削減を製造業者にもたらすこともできる。従来のプラスチックパッケージング材料の延伸特性を欠くにもかかわらず、本発明者らは驚くべきことに、本開示のパッケージ材料が、パッケージ内で圧縮された吸収性物品であっても、これまでに言及したように、加工及び分配の厳しさに耐えることができることを見出した。これは、本発明の材料が現在使用されている従来のプラスチックフィルムの延伸特性を示さないため、特に予想外である。
【0167】
したがって、本開示の吸収性物品のパッケージは、本明細書に記載のバッグ内積み重ね高さ試験に基づいて、約150mm未満、約110mm未満、約105mm未満、約100mm未満、約95mm未満、約90mm未満、約85mm未満、約80mm未満、約78mm未満、約76mm未満、約74mm未満、約72mm未満、又は約70mm未満のバッグ内積み重ね高さを有してもよい。なお、上記の数値は、具体的には、指定した範囲内、及びその中に又はそれにより形成される全ての範囲内の、0.1mm刻みの値の全てを引用する。あるいは、本開示の吸収性物品のパッケージは、本明細書に記載のバッグ内積み重ね高さ試験に基づいて、約70mm~約150mm、約70mm~約110mm、約70mm~約105mm、約70mm~約100mm、約70mm~約95mm、約70mm~約90mm、約70mm~約85mm、約72mm~約80mm、又は約74mm~約78mmのバッグ内積み重ね高さを有してもよい。なお、上記の数値は、具体的には、指定した範囲内、及びその中に又はそれにより形成される全ての範囲内の、0.1mm刻みの値の全てを引用する。
【0168】
本開示のパッケージ内の吸収性物品は、無数の構成で配置されることができることに注目すべきである。例えば、本開示の吸収性物品は、それらが垂直方向に向けられるようにパッケージ内に配設されてもよく、又は吸収性物品は、例えば図5に図示されるように、水平構成に配設されるように配設されてもよい。水平の向きの物品と垂直の向きの物品との組み合わせがパッケージに提供される形態が企図される。
【0169】
更に、パッケージ内の物品は、複数の物品の各々の一方の長手方向周縁が別の長手方向周縁よりも消費者対向パネルのより近位にあるように配向され得る。例えば、パッケージ内の吸収性物品の数が比較的多く、例えば9より大きい場合、吸収性物品は、これまでに説明したようにパッケージ内に配置され得る。しかしながら、パッケージ内の吸収性物品の数が、例えば9個よりも少ない場合、吸収性物品は、吸収性物品のトップシート又はバックシートが、消費者対向パネルのより近位にあるように配置され得る。追加の吸収性物品は、消費者対向パネルに最も近い吸収性物品の後ろに積み重ねられ得る。パッケージ内に向きの組み合わせがある形態が企図される。例えば、少なくとも1つの吸収性物品は、その長手方向の外周側縁のうちの1つが、他方よりも消費者対向パネルの近位にあるように配置することができ、少なくとも1つの吸収性物品は、そのトップシート又はバックシートが消費者対向パネルに対してより近位になるように配置され得る。吸収性物品の残部は、存在する場合、それらの構成のいずれかを呈することができる。
【0170】
天然添加剤
本開示のパッケージ材料、例えば、第1パッケージ材料及び第2パッケージ材料はまた、天然繊維以外の任意選択的天然添加剤を含んでもよい。任意選択的な他の天然添加物は、野菜又は野菜植物に由来する材料を含んでもよく、ここで、野菜又は野菜植物は、カカオの木、コーヒーのキ、ティーツリー、ティーツリーの葉、ショウガ、イチョウ、カモミール、トマト、アイビー、マテ、ルイボス、キュウリ、穀物、カカオ豆を保護する殻、コーヒー豆を取り囲むフィルム、ビールかす、ブドウの絞りかす、キュウリの茎、トマトの葉、柑橘類の皮、サトウダイコンパルプ、リンゴの搾りかす、及び/又はそれらの混合物若しくは組み合わせを含んでもよい。
【0171】
本開示のパッケージ材料は、約0重量パーセント~50重量パーセントの天然添加物、より好ましくは、1重量パーセント~40重量パーセント、又は10重量パーセント~30重量パーセントの天然添加物を含み得る。天然添加物及び天然繊維の重量百分率が100パーセント未満である場合、所望に応じて、コーティング、着色剤、フィルム、及び/又は接着剤の余地があることに注目すべきである。本発明のいくつかの実施形態において、第1パッケージ材料は、第2パッケージ材料よりも低い重量百分率の天然添加剤を有してもよい。又は、本発明の他の実施形態では、第1パッケージ材料は、第2パッケージ材料よりも高い重量百分率の天然添加剤を有してもよい。
【0172】
吸収性物品
前述のように、本開示のパッケージ材料内に包装され得る吸収性物品は、多数である。2つの特定の例が、図6図7Cに提供される。しかしながら、本開示のパッケージ材料及びパッケージは、前述のように多数の吸収性物品を収容するために利用され得る。図6図7Cは、本開示のパッケージ材料/パッケージに収容され得る物品の単なる例である。
【0173】
図6では、例示的な女性用衛生パッド400が示されている。女性用衛生パッド400は、トップシート420と、バックシート450と、トップシート420とバックシート450との間に配設された吸収性コア440とを備える。トップシート420と吸収性コア440との間には、流体管理層430が配設されてよい。吸収性物品は、着用者対向表面460と、反対側の衣服対向表面462とを有している。着用者対向表面460は主としてトップシート420を含み、衣服対向表面462は主としてバックシート450を含む。更なる構成要素が、着用者対向表面460及び/又は衣服対向表面462のいずれかに含まれてもよい。例えば、吸収性物品が失禁パッドである場合、吸収性物品400の長手方向軸Lに概ね平行に延在する一対のバリアカフが着用者対向表面460の一部を形成してもよい。同様に、締結接着剤がバックシート450上に存在し、吸収性物品の衣服対向表面462の一部を形成してもよい。
【0174】
トップシート420は、当該技術分野では周知のものなどの取り付け方法(図示せず)によって、バックシート450に接合することができる。トップシート420とバックシート450とは、物品の外周部において互いに直接接合されてもよく、それらを吸収性コア440、流体管理層430、及び/又はトップシート420とバックシート450との間に配設された更なる層に直接接合することによって、互いに間接的に接合されてもよい。この間接接合又は直接接合は、当該技術分野において周知である取り付け方法によって実現することができる。
【0175】
トップシート420は、順応性で、柔らかな感触であり、着用者の皮膚に対して非刺激性であってもよい。好適なトップシート材料としては、着用者の身体に向かって方向付けられ、かつ身体に接触して、流体がトップシートを通って着用者の皮膚に逆流することなく、身体の排泄物が通って急速に浸透することを可能にする、液体透過性材料が挙げられる。トップシートは、トップシートを通る流体の迅速な移動を可能にすることができる一方、ローション組成物を、着用者の皮膚の外側部分又は内側部分上に移動又は移行させることもできる。
【0176】
好適なトップシート420は、様々な材料から作製され得るが、例えば、織布材料及び不織布材料、有孔形成熱可塑性フィルム、有孔プラスチックフィルム、及び交絡繊維有孔フィルムを含む有孔フィルム材料、ハイドロフォームされた熱可塑性フィルム、多孔質発泡体、網状発泡体、網状熱可塑性フィルム、熱可塑性スクリム、又はそれらの組み合わせを挙げることができる。
【0177】
トップシートとして使用するのに好適な有孔フィルム材料としては、身体排泄物に対して非吸収性及び透過性であり、トップシートを通る流体の逆流を最小にするか又は排除する有孔プラスチックフィルムが挙げられる。有孔形成フィルム及び非有孔形成フィルムを含む他の好適な形成フィルムの非限定例は、1975年12月30日にThompsonに発行された米国特許第3,929,135号、1982年4月13日にMullaneらに発行された米国特許第4,324,246号、1982年8月3日にRadelらに発行された米国特許第4,342,314号、1984年7月31日にAhrらに発行された米国特許第4,463,045号、1991年4月9日にBairdに発行された米国特許第5,006,394号、1986年9月2日にCurroらに発行された米国特許第4,609,518号、及び1986年12月16日にCurroらに発行された米国特許第4,629,643号において記載されている。
【0178】
トップシートとして使用するのに好適な織布及び不織布材料の非限定例としては、天然繊維(例えば、100パーセントオーガニックコットンを含む綿)、改質天然繊維、合成繊維、又はこれらの組み合わせから作製された繊維状材料が挙げられる。これらの繊維状材料は、親水性であっても疎水性であってもよいが、トップシートは疎水性であるか又は疎水性になることが好ましい。親水性成分を含有するトップシートを作製する任意の既知の方法を使用して、選択肢としてトップシートの一部を親水性にすることができる。不織繊維トップシート20は、不織布ウェブを作製する任意の既知の手順により製造されてもよく、この非限定例としては、スパンボンディング、カーディング、ウェットレイド、エアレイド、メルトブローン、ニードルパンチング、機械交絡、熱機械交絡、及び水流交絡が挙げられる。
【0179】
トップシート420は、有孔フィルムと不織布との組み合わせから形成することもできる。例えば、フィルムウェブと不織布ウェブとを、米国特許第9,700,463号に記載されるように組み合わせることができる。あるいは、フィルムは、不織布材料上に押出成形され得るが、これは、フィルム層と不織布材料との間の接触を強化すると考えられる。このような組み合わせの例示的なプロセスが、米国特許第9,849,602号及び同第9,700,463号に記載されている。
【0180】
バックシート450は、吸収性コア440の衣服対向表面に隣接して位置決めすることができ、当該技術分野において周知のものなどの取り付け方法によって吸収性コアの衣服対向表面に接合することができる。例えば、バックシート450は、均一な連続した接着剤の層、パターン化された接着剤の層、又は接着剤の別個の線、螺旋若しくは点の配列によって吸収性コア440に固定することができる。あるいは、取り付け方法は、熱接着、圧着、超音波接着、動的機械的接着、若しくは当該技術分野で既知の他の任意の好適な取り付け方法又はこれらの取り付け方法の組み合わせの使用を含んでもよい。
【0181】
バックシート450は、液体(例えば、尿)に対して不透過性又は実質的に不透過性であってもよく、また、薄いプラスチックフィルムから製造されてもよいが、他の可撓性の液体不透過性材料を使用することもできる。本明細書で使用するとき、「可撓性」という用語は、順応性があり、人体の全体的な形状及び輪郭に容易に適合する材料を指す。バックシートは、吸収性コア中に吸収されて収容された排泄物が、下着などの失禁パッドに接触する衣類を濡らすことを防ぐか、又は少なくとも抑制し得る。しかしながら、バックシートは、蒸気を吸収性コアから逃がすことができる(すなわち、通気性である)が、場合によりバックシートは蒸気を逃がすことができない(すなわち、非通気性である)場合もある。したがって、バックシートは、ポリエチレン又はポリプロピレンの熱可塑性フィルムなどの高分子フィルムを含む場合がある。バックシートに好適な材料は、例えば、約0.012mm(0.5ミル)~約0.051mm(2.0ミル)の厚さを有する熱可塑性フィルムである。当該技術分野において既知の任意の好適なバックシートが本発明と共に利用され得る。
【0182】
バックシート450は、その衣類の表面へと吸収性コア440を通過し得る任意の吸収された体液に対するバリアとして作用し、結果として下着又は他の衣類を汚す危険性を低減する。好ましい材料は、快適さのために柔らかさ及び共形性を提供し、かつ動きによって望ましくない音が生じないように低ノイズである、柔らかく滑らかで柔軟性のある、液体及び蒸気を通す材料である。
【0183】
例示的なバックシートは、1999年3月23日発行の米国特許第5,885,265号(Osborn,III)、2002年10月8日発行の同第6,462,251号(Cimini)、2003年9月23日発行の同第6,623,464号(Bewick-Sonntag)、又は2003年12月16日発行の米国特許第6,664439号(Arndt)に記載されている。本明細書での使用に好適な二層又は多層の通気性バックシートとしては、米国特許第3,881,489号、米国特許第4,341,216号、米国特許第4,713,068号、米国特許第4,818,600号、欧州特許第203 821号、欧州特許第710 471号、欧州特許第710 472号、及び欧州特許第793 952号に例示されているものが挙げられる。
【0184】
本明細書での使用に好適な通気性バックシートは、当該技術分野で周知の全ての通気性バックシートを含む。原則的に、2つのタイプの通気性バックシートがあり、通気性及び遮水性のある単一層の通気性バックシートと、組み合わせると通気性と遮水性の両方を提供する少なくとも2つの層を有するバックシートとがある。本明細書での使用に好適な単一層の通気性バックシートとしては、例えば英国特許第A2184389号、英国特許第A2184390号、英国特許第A2184391号、米国特許第4,591,523号、米国特許第3 989 867号、米国特許第3,156,242号、及び国際公開第97/24097号に記載されているものが挙げられる。
【0185】
バックシートは、約20gsm~約50gsmの坪量を有する不織布ウェブであってもよい。例として、バックシートは、Fiberweb NeubergerからF102301001の名称で入手可能な4デニールポリプロピレン繊維の、比較的疎水性の23gsmスパンボンド不織布ウェブであり得る。バックシートは、2002年8月20日発行の米国特許第6,436,508号(Ciammaichella)に記載されるように、非水溶性の液体膨潤性材料でコーティングされていてもよい。
【0186】
バックシートは、衣類対向側と、反対側の身体対向側とを有する。バックシートの衣類対向側は、非接着領域と接着領域とを含む。接着領域は、任意の従来の手段によって提供され得る。感圧性接着剤が、この目的に対して十分に機能することが概して見出されている。
【0187】
吸収性コア440は、楕円形、矩形円盤形、矩形、非対称形、及び砂時計形を含むが、これらに限定されない任意の好適な形状を含み得る。例えば、本発明のいくつかの形態では、吸収性コア440は、輪郭ある形状、例えば中間領域が端部領域よりも狭い形状を含み得る。更に別の例としては、吸収性コアは、パッドの一方の端部領域により広い部分を有し、パッドのもう一方の端部領域のより狭い端部領域に向かって先細りになる、先細形状を含み得る。吸収性コアは、MD及びCDに様々な剛度を有することができる。
【0188】
吸収性コアの構成及び構造は変化してもよい(例えば、吸収性コア440は、変化するキャリパ区域、親水性勾配、超吸収性勾配、又はより低い平均密度及びより低い平均坪量の捕捉区域を有してもよい)。更に、吸収性コア440の寸法及び吸収能力も、様々な着用者に適応するように変更されてもよい。しかしながら、吸収性コア440の合計吸収能力は、使い捨て吸収性物品又は失禁パッドの設計負荷及び意図された用途に適合するべきである。
【0189】
本発明のいくつかの形態では、吸収性コアは、第1及び第2の積層体の他に、複数の多機能層を含むことができる。例えば、吸収性コアは、第1及び第2の積層体、並びに他の任意選択の層を包囲するのに有用なコアラップ(図示せず)を含むことができる。コアラップは、2つの不織布材料、基材、積層体、フィルム、又は他の材料によって形成され得る。一形態では、コアラップは、単一の材料、基材、積層体、又は少なくとも部分的にその周りが包まれた他の材料のみを含み得る。吸収性コアは、例えば、第1及び第2の積層体内にSAP又は他の吸収性材料を固定化するのを助けるために、1つ以上の接着剤を含むことができる。
【0190】
様々なコア設計による相対的に高い量のSAPを含む吸収性コアが、Goldmanらの米国特許第5,599,335号、Busamらの欧州特許第1,447,066号、Tanzerらの国際公開第95/11652号、Hundorfらの米国特許出願公開第2008/0312622(A1)号、及びVan Malderenの国際公開第2012/052172号に開示されている。これらを使用して、超吸水性層を構成することができる。
【0191】
本開示のコアへの追加が想定される。具体的には、現在の多積層体吸収性コアへの予想される追加が、1986年9月9日にWeismanらに発行された「High-Density Absorbent Structures」という表題の米国特許第4,610,678号、1987年6月16日にWeismanらに発行された「Absorbent Articles With Dual-Layered Cores」という表題の米国特許第4,673,402号、1989年12月19日にAngstadtに発行された「Absorbent Core Having A Dusting Layer」という表題の米国特許第4,888,231号、及び1989年5月30日にAlemanyらに発行された「High Density Absorbent Members Having Lower Density and Lower Basis Weight Acquisition Zones」という表題の米国特許第4,834,735号に記載されている。吸収性コアは、1993年8月10日にAlemanyらに発行された「Absorbent Article With Elastic Waist Feature and Enhanced Absorbency」という表題の米国特許第5,234,423号、及び米国特許第5,147,345号に詳説されるように、吸収性貯蔵コア上に位置付けられた、化学的に剛性化された繊維の捕捉/分配コアを収容する二重コア系を模倣する追加の層を更に備えてもよい。これらは、本発明の吸収性コアの以下に記載される積層体の効果を打ち消さないか、又は効果と競合しない程度に有用である。好適な吸収性コアの追加の例が、米国特許出願公開第2018/0098893号及び同第2018/0098891号に記載されている。
【0192】
任意の好適な流体管理層が、女性用衛生パッド400と併せて利用され得る。流体管理層は、吸収系から分離され、離隔していてもよい。更に、流体管理層は、トップシートの下かつコアの着用者対向表面上に配設されている。流体管理層は、約40gsm~約100gsm、約45gsm~約75gsm、又は約50gsm~約65gsmの坪量を有し得る。なお、上記の数値は、具体的にはこれらの範囲及びそれによって形成される任意の範囲内の全ての値を含む。いくつかの形態では、流体管理層は、繊維の均質な混合物を含み得るが、他の形態では、流体管理層は、繊維の不均質な混合物を含み得る。
【0193】
いくつかの例示的な流体管理層は、米国特許出願公開第2015/0351976(A1)号及び同第2014/0343523(A1)号、並びに米国特許出願第15/729704号に記載されている。
【0194】
本開示のパッケージに含まれ得る吸収性物品の別の例は、おむつである。図7Aには、おむつ1900の構造をより明瞭に示すために構造の一部が切り取られ、その着用者に面する表面が閲覧者に向かっている、平らに広げられた未収縮状態の(すなわち弾性によって生じる収縮が取り除かれた)おむつ1900である例示的な吸収性物品の平面図が示されている。本開示のパッケージは、多種多様なおむつ及び他の吸収性物品のために使用され得るため、このおむつは例示目的のみで示される。
【0195】
吸収性物品は、液体透過性のトップシート1924と、液体不透過性のバックシート1925と、トップシート1924とバックシート1925との中間に少なくとも部分的に位置決めされる吸収性コア1928と、及びバリアレッグカフ1934とを備え得る。吸収性物品は、液体管理システム(liquid management system、「LMS」)1950(図6Bに図示)も備え得るが、これは、図示されている例では、分配層1954と捕捉層1952とを備えており、これら両方については以下で更に説明する。様々な形態では、捕捉層1952は、代わりに、身体排泄物を分配することができ、また、分配層1954は、代わりに、身体排泄物を捕捉することができるか、又はいずれの層も、身体排泄物の分配及び/又は捕捉が可能である。また、LMS1950は、単一層又は2層以上として提供され得る。また、吸収性物品は、典型的には、トップシート及び/又はバックシートを通して吸収性物品のシャーシ1982と接合し、おむつのシャーシに実質的に平面である弾性ガスケットカフ1932を含んでもよい。
【0196】
図面はまた、吸収性物品1900の後縁に向かって取り付けられ、かつ吸収性物品1900の前方で、ランディング区域1944と協働する、接着タブ1942又はその他の機械的締結具を備える締結システムのような、テープ付きおむつの典型的な構成要素を示す。吸収性物品は、例えば、後側弾性腰部機構(図8に示す1936)、及び前側弾性腰部機構(図8に示す1937)など、図示されていないその他の典型的な要素を更に備え得る。
【0197】
吸収性物品1900は、前側腰部縁部1910、前側腰部縁部1910と長手方向の反対側の後側腰部縁部1912、第1の側縁部1903、及び第1の側縁部1903と横方向の反対側の第2の側縁部1904を有し得る。前側腰部縁部1910は、着用されるときにユーザの前方に向かって置かれるように想定された吸収性物品1900の縁部であり、後側腰部縁部1912はその反対側の縁部である。着用者が吸収性物品1900を着用すると、前側腰部縁部1910及び後側腰部縁部はともに腰部孔を形成する。吸収性物品1900は、図7Aで例示されるように物品を平らに配置して着用者に面する表面から見た場合に、吸収性物品1900の前側腰部縁1910の横方向中点から後側腰部縁1912の横方向中点まで延在して、吸収性物品1900を、長手方向軸1980を中心に実質的に対称的な2つの半体に分割する長手方向軸1980を有し得る。吸収性物品はまた、第1の側縁部1903の長手方向中点から第2の側縁部1904の長手方向中点まで延在する横方向軸1990を有し得る。吸収性物品1900の長さLは、長手方向軸1980に沿って、前側腰部縁部1910から後側腰部縁部1912まで測定され得る。吸収性物品1900の股幅は、第1の側縁部1903から第2の側縁部1904まで横方向軸1990に沿って測定され得る。吸収性物品1900は、前側腰部領域1905と、後側腰部領域1906と、股部領域1907とを備え得る。前側腰部領域、後側腰部領域及び股部領域は、それぞれ、吸収性物品の長手方向の長さの1/3を画定する。更に、前側及び後側部分も、横方向軸1990の両側で画定され得る。
【0198】
トップシート1924、バックシート1925、吸収性コア1928、及び物品のその他の構成要素は、様々な構成で、具体的には、例えば、糊剤接着又は熱エンボス加工によって組み立てられ得る。例示的なおむつの構成が、米国特許第3,860,003号、同第5,221,274号、同第5,554,145号、同第5,569,234号、同第5,580,411号、及び同第6,004,306号に概説されている。
【0199】
吸収性コア1928は、全て吸収性材料の重量を基準にして、75重量%~100重量%、少なくとも80重量%、少なくとも85重量%、少なくとも90重量%、少なくとも95重量%、又は少なくとも99重量%を構成する吸収性材料、及び吸収性材料を封入するコアラップを含んでもよい。なお、上記の数値は、具体的には、上記に指定した各範囲、及びそれらの範囲内に、又はそれらの範囲によって形成される全ての範囲内の、0.1重量%刻みの全ての値を引用する。コアラップは、通常、コアの上面及び下面に対して、2つの材料、基材、又は不織布材料16及び16’を備えてもよい。
【0200】
吸収性コア1928は、図6Aにおいて4つのチャネル1926、1926’、及び1927、1927’として図示される1つ以上のチャネルを備え得る。更に、又はその代わりに、LMS1950は、図7A図7Cにチャネル1949、1949’として示される、1つ以上のチャネルを備えてもよい。いくつかの形態では、LMS1950のチャネルは、吸収性コア1928のチャネルと整列する、実質的に整列する、重なり合う、又は少なくとも部分的に重なり合うように、吸収性物品1900内に位置決めされてもよい。以下、吸収性物品のこれら及び他の構成要素について、より詳細に考察する。
【0201】
トップシート1924は、着用者の肌に直接接する吸収性物品の一部である。当業者には知られているように、トップシート1924は、バックシート1925、コア1928、及び/又は任意のその他の層に接合され得る。通常は、トップシート1924とバックシート1925とがいくつかの箇所(例えば、物品の外周部上、又はその付近)で直接互いに接合され、他の箇所では、これらを吸収性物品1900の1つ以上の他の要素と直接接合することにより間接的に接合される。
【0202】
バックシート1925は、概して、吸収性コア1928の衣服対向表面に隣接して位置決めされ、その内部に吸収されて収容された身体排泄物が、ベッドシーツ及び下着などの物品を汚すのを防ぐ、又は少なくとも妨げる、吸収性物品1900の部分である。バックシート1925は、概して、液体(例えば、尿、流動性BM)不透過性、又は少なくとも実質的に不透過性であるが、おむつが「呼吸」できるように蒸気透過性である。バックシートは、例えば、約0.012mm~約0.051mmの厚さを有する熱可塑性フィルムなどの薄いプラスチックフィルムであるか、又はそれを含んでもよい。例示的なバックシートフィルムとしては、Richmond,VAを拠点とするTredegar Corporationによって製造され、CPC2フィルムの商標で販売されているものが挙げられる。他の好適なバックシート材料としては、蒸気が吸収性物品1900から逃れるのを可能にするが、同時に身体排泄物がバックシート1925を通り抜けるのを防止する又は少なくとも妨げる通気性材料を挙げることができる。通気性材料の例としては、織布ウェブ、不織布ウェブなどの材料、並びにフィルムコーティングされた不織布ウェブなどの複合材料、微多孔性フィルム、及びモノリシックフィルムなどを挙げることができる。特定の例では、バックシートは、フィルムと、不織布と、を含み得るが、不織布(図8に示される1971)は、物品の衣服に面する表面の一部分を形成する。
【0203】
バックシート1925は、当業者に既知の任意の取り付け方法によって、トップシート1924、吸収性コア1928、及び/又は吸収性物品1900の任意の他の要素に接合され得る。トップシート1924を吸収性物品1900の他の要素に接合するための方法に関して好適な取り付け方法が上記で説明されている。
【0204】
本明細書で使用される場合、「吸収性コア」という用語は、最大の吸収能力を有し、吸収性材料を含む、吸収性物品の独立した構成要素を指す。吸収性コアは、吸収性材料を封入するコアラップ又はコアバッグ(以下「コアラップ」)を備え得る。「吸収性コア」という用語は、LMS、若しくはコアラップの一体部分ではないか、又はコアラップ内に配置されていない吸収性物品のいかなる他の構成要素も含まない。吸収性コアは、コアラップと、以下で定義される吸収性材料と、コアラップ内に封入される糊剤とを含むか、これらから本質的になるか、又はこれらからなることができる。更にパルプ又はエアフェルトもコアラップ内に存在し得るが、また、吸収性材料の一部分を形成し得る。コアラップの外周部であり得る吸収性コアの外周部は、例えば「T」字形、「Y」字形、「砂時計」形、又は「ドッグボーン」形など、任意の好適な形状を画定してもよい。概ね「ドッグボーン」又は「砂時計」形を有する吸収性コアの外周部は、その幅に沿ってコアの中央又は「股部」領域に向かって先細になっていてもよい。このようにして、吸収性コアは、吸収性物品の股部領域内に置かれるように意図された吸収性コアの領域において、比較的狭い幅を有してもよい。
【0205】
本開示の吸収性コア1928は、多量の超吸収性ポリマー(本明細書では「superabsorbent polymer、SAP」と略す)がコアラップ内に封入された吸収性材料を含んでもよい。SAP含有量は、コアラップ内に収容された吸収性材料の70重量%~100重量%、又は少なくとも70重量%、75重量%、80重量%、85重量%、90重量%、95重量%、99重量%、若しくは100重量%を示してもよい。本開示で有用なSAPとしては、不水溶性ではあるが大量の流体を吸収することができる、種々の水膨潤性ポリマーを挙げることができる。コアラップは、吸収性コア内のSAPの百分率を評価する目的で、吸収性材料とは見なされない。コア1928中の吸収性材料の残部はエアフェルトであってもよい。
【0206】
「吸収性材料」とは、SAP、セルロース系繊維、及び合成繊維など、いくらかの吸収特性又は液体保持特性を有する材料を意味する。一般に、吸収性コアを作るのに使用される糊剤は吸収特性を有さず、吸収性材料とは見なされない。SAP含有量は、上述したように、コアラップに収容された吸収性材料の80重量%超、例えば少なくとも85重量%、少なくとも90重量%、少なくとも95重量%、少なくとも99重量%、及び更には100重量%以下であってもよい。これにより、典型的には、例えば、40~60%のSAP、及び大量のセルロース繊維又はエアフェルトを含む従来のコアと比較して、相対的に薄いコアが得られる。吸収性材料は、15重量%未満、若しくは10重量%未満の天然又は合成繊維を含むか、5重量%未満、3重量%未満、2重量%未満、1重量%未満の天然及び/又は合成繊維を含んでもよく、あるいは更には天然及び/又は合成繊維を実質的に含まないか、又は含まなくてもよい。なお、上記の数値は、具体的には、指定される範囲内の、及びそれらの範囲内に、又はそれらの範囲によって形成される全ての範囲の0.1%刻みの全ての値を引用する。吸収性材料は、エアフェルト(セルロース)繊維をほとんど又は全く含まなくてもよく、特に吸収性コアは、15重量%未満、10重量%未満、5重量%未満、3重量%未満、2重量%未満、1重量%未満のエアフェルト(セルロース)繊維を含んでもよく、又は更にはセルロース繊維を実質的に含まない、若しくは含まなくともよい。なお、上記の数値は、具体的には指定される範囲内の、及びそれらの範囲内に、又はそれらの範囲によって形成される全ての範囲内の0.1%刻みの全ての値を引用する。
【0207】
吸収性コア1928はまた、概ね平面状の上面、及び概ね平面状の底面を備え得る。コア1928は、図6Aに示すような平面図で上から見ると、吸収性物品の長手方向軸80に実質的に対応する長手方向軸80’を有し得る。特定の物品では前側でより高い吸収性が求められることがあるので、吸収性材料は、後側に向かってよりも前側に向かってより多くの量が分配されてもよい。吸収性材料は、コアの任意の部分にわたって不均一の坪量又は均一の坪量を有し得る。コアラップは、2つの不織布材料、基材、積層体、又は他の材料1916、1916’によって形成されてもよく、それらは、吸収性コアの側部に沿って少なくとも部分的に封止されてもよい。コアラップは、吸収性コアラップから吸収性材料が実質的に漏れ出さないように、前側部、後側部、及び2つの長手方向側部に沿って少なくとも部分的に封止され得る。第1の材料、基材、又は不織布1916は、第2の材料、基材、又は不織布1916’を少なくとも部分的に囲んでコアラップを形成し得る。第1の材料1916は、第2の材料の1916’の、第1の側縁1903及び第2側縁1904に近接した一部分を囲んでもよい。
【0208】
様々なコアの設計を有し、比較的大量のSAPを含むコアが、米国特許第5,599,335号(Goldman)、欧州特許第1,447,066号(Busam)、国際公開第95/11652号(Tanzer)、米国特許出願公開第2008/0312622(A1)号(Hundorf)、及び国際公開第2012/052172号(Van Malderen)に開示されている。
【0209】
吸収性材料は、コアラップ内に存在する1つ以上の連続層であってもよい。あるいは、吸収性材料は、コアラップ内に封入された吸収性材料の個々のポケット又はストライプからなってよい。第1の事例では、吸収性材料は、例えば、吸収性材料の単一の連続層を適用することによって得ることができる。吸収性材料の、特にSAPの連続層はまた、不連続的な吸収性材料適用パターンを有する2つ以上の吸収性層を組み合わせることによって得られてもよく、結果として得られる層は、例えば米国特許出願公開第2008/0312622(A1)号(Hundorf)に開示されているように、吸収性粒状ポリマー材料の面積の全体にわたって実質的に連続的に分配されている。吸収性コア1928は、第1の吸収性層と、第2の吸収性層とを備えてもよい。第1の吸収性層は、第1の材料1916と、100%以下のSAPであり得る吸収性材料の第1の層1961と、を備え得る。第2の吸収性層は、第2の材料1916’と、やはり100%以下のSAPであり得る吸収性材料の第2の層1962と、を備え得る。
【0210】
繊維状の熱可塑性接着剤材料1951は、ランド領域において、吸収性材料1961、1962と少なくとも部分的に接触していてよく、また、接合領域において、材料1916、1916’と少なくとも部分的に接触していてよい。これによって、それ自体では長さ及び幅方向の寸法と比べると相対的に厚みが薄い、本質的に二次元の構造である熱可塑性接着剤材料591の繊維層に、本質的に三次元の構造が付与される。それにより、繊維状の熱可塑性接着剤材料は、ランド領域において吸収性材料を被覆するためのキャビティを提供してもよく、それにより、100%以下のSAPであってもよいこの吸収性材料を固定する。
【0211】
コアラップは、吸収性材料の周りに折り重ねられた単一の基材、材料、又は不織布で形成されてよく、あるいは互いに取り付けられた2つ(又はそれ以上)の基材、材料、又は不織布を含んでもよい。一般的な取り付け方法は、いわゆるCラップ及び/又はサンドイッチラップである。Cラップでは、基材のうちの一方の長手方向及び/又は横断方向の縁部が、他方の基材上に折り畳まれてフラップを形成する。次に、これらのフラップは、通常は糊剤接着によって、他方の基材の外側表面に結合される。他の技法を使用して、コアラップを形成することもできる。例えば、基材の長手方向及び/又は横断方向の縁部が互いに結合され、次に吸収性コアの下に折り重ねられ、その位置で結合されてもよい。
【0212】
コアラップは、吸収性材料がコアから実質的に漏れ出さないように、吸収性コアの全ての側部に沿って少なくとも部分的に封止されてもよい。「吸収性材料が実質的にない」とは、コアラップから漏れ出る吸収性材料が5重量%未満、2重量%未満、1重量%未満、又は約0重量%であることを意味する。「封止(部)」という用語は、広義に理解されるべきである。コアラップの封止部は、コアラップの外周部全体に沿って連続的である必要はなく、線上で離隔した一連の封止点によって形成されるなど、その一部又は全体に沿って不連続であってもよい。封止部は、糊剤接着及び/又は熱接着によって形成され得る。
【0213】
コアラップはまた、吸収性材料を風呂敷包み状に封入し、コアの前側部及び後側部、並びに一方の長手方向封止部に沿って封止され得る、単一の基材によって形成されてもよい。
【0214】
吸収性物品は、一対のバリアレッグカフ1934を備えてもよい。それぞれのバリアレッグカフは、吸収性物品の内側表面から上方に延びて、着用者の胴体と脚との接合部付近での液体及びその他の身体排泄物の収容性を改善し得るように、吸収性物品に結合された一片の材料によって形成され得る。バリアレッグカフ1934は、トップシート1924及び/又はバックシート1925に直接又は間接的に接合された近位縁部1964と、着用者の皮膚と接触して着用者の皮膚と封止部を形成することが意図された自由末端縁部1966と、によって範囲を定められている。バリアレッグカフ1934は、長手方向軸1980の両側で吸収性物品の前側腰部縁部1910と後側腰部縁部1912との間に少なくとも部分的に延び、かつ少なくとも股部領域1907内に存在する。バリアレッグカフ1934は、糊剤結合、溶融結合、又はその他の好適な結合プロセスの組み合わせにより製造され得る結合部1965によって、近位縁部1964で吸収性物品のシャーシと接合され得る。近位縁部1964での結合部1965は、連続的であっても断続的であってもよい。レッグカフ1934の隆起セクションに最も近い結合部1965が、レッグカフ1934の立ち上がりセクションの近位縁1964の範囲を定める。
【0215】
バリアレッグカフ1934は、トップシート1924若しくはバックシート1925と一体であり得るか、又は、吸収性物品のシャーシに接合された別個の材料であってもよい。バリアレッグカフ1934の材料は、おむつの全長を通して延び得るが、これらのセクションにおいてバリアレッグカフ材料がトップシート1924と同一平面上のままであるように、吸収性物品の前側腰部縁部1910及び後側腰部縁部1912に向かってトップシート1924に「タック結合」され得る。
【0216】
それぞれのバリアレッグカフ1934は、この自由末端縁部1966に近接して、フィルム1935の1つ、2つ、若しくはそれ以上の弾性ストランド又はストリップを含み、それにより、より良好な封止部を提供することが可能となる。図5に関して説明したように、バリアレッグカフは同様に、パッドタイプの構造に適用され得ることが注目に値する。そのような構成は、成人用失禁パッドにおいて望ましい場合がある。バリアレッグカフについて本明細書に記載される構成のいずれも、成人用失禁パッドに利用され得る。
【0217】
吸収性物品は、バリアレッグカフ1934に加えて、ガスケットカフ1932を備えていてもよく、このガスケットカフは、吸収性物品のシャーシ、特にトップシート1924及び/又はバックシート1925に接合されており、かつバリアレッグカフ1934に対して外側に配置される。ガスケットカフ1932は、着用者の大腿の周りにより良好な封止部を提供し得る。各ガスケットレッグカフは、吸収性物品のシャーシ内のトップシート1924とバックシート1925との間の脚開口部の領域に、1つ以上の弾性ストリング又は弾性要素1933を備え得る。バリアレッグカフ及び/又はガスケットカフの全て又は一部分を、ローション又はスキンケア組成物で処理してもよい。バリアレッグカフは、米国特許出願公開第2012/0277713号に記載されるものを含む、数多くの異なる構成で作製され得る。
【0218】
ある形態では、吸収性物品は、前部耳部1946及び後部耳部1940を含んでよい。耳部は、サイドパネルとしてトップシート1924及び/又はバックシート1925から形成されるなど、シャーシの一体部分とすることができる。あるいは、図7Aに図示されるように、耳部(1946、1940)は、糊剤結合、熱エンボス加工、及び/又は圧着により取り付けられる、別個の要素であってよい。タブ1942(締結具1943)をランディング区域1944に容易に取り付け、テープ付きおむつを着用者の腰部周りの定位置に保つために、後耳部1940は伸縮可能であってよい。後側耳部1940はまた、弾性のある耳部によって吸収性物品の側部が伸縮し得るため、最初に吸収性物品を着用者に対して適合するようにフィットさせ、続いて吸収性物品が排泄物で充填されてからかなりの時間が経過した後も着用期間全体を通してこのフィットを維持することによって、より快適で、体に巻き付くようなフィット感を付与するように、弾性又は伸張性であってもよい。
【0219】
LMS1950の1つの機能は、流体を迅速に捕捉し、それを吸収性コア1928に効率的に分配することである。LMS1950は、一体の層を形成しても、あるいは、互いに取り付けられ得る不連続の層のままでもよい、1つ以上の層を備え得る。LMS1950は、2つの層、すなわち、吸収性コアとトップシートとの間に配設される分配層1954及び捕捉層1952を備え得るが、本開示はこうした構成に限定されない。
【0220】
SAPは流体の捕捉及び分配を緩慢にし得るため、LMS1950はSAPを含み得る。他の形態では、LMSは、SAPを実質的に含まなくてもよい(例えば、80%、85%、90%、95%、又は99%非含有である)か、又は完全に含まなくてもよい。LMSはまた、例えば、連続気泡発泡体、エアレイド繊維、又はカーディング樹脂結合不織布材料など、様々な他の好適なタイプの材料のうちの1つ以上を含んでもよい。LMSの好適な例が、例えば、国際特許出願公開第2000/59430号(Daley)、国際特許出願公開第95/10996号(Richards)、米国特許第5,700,254号(McDowall)、及び国際特許出願公開第02/067809号(Graef)に記載されている。
【0221】
LMS1950は、分配層1954を備え得る。分配層1954は、例えば、少なくとも50重量%以上の架橋セルロース繊維を含み得る。架橋セルロース繊維は、捲縮、加撚、若しくはカールされてもよく、又は捲縮、加撚、及びカールを含むこれらの組み合わせであってもよい。このタイプの材料は、米国特許出願公開第2008/0312622(A1)号(Hundorf)に開示されている。
【0222】
LMS1950は、代替的又は追加的に捕捉層1952を備え得る。捕捉層1952は、例えば、分配層1954とトップシート1924との間に配設されてもよい。捕捉層1952は、スパンボンド、メルトブローン、及び更なるスパンボンド層、あるいはカーディング化学結合不織布を含む、SMS又はSMMS材料などの不織布材料であってもよく、あるいはそれを含んでもよい。捕捉層1952は、エアレイド若しくはウェットレイドセルロース繊維、架橋セルロース繊維、又は合成繊維、あるいはそれらのブレンドを含んでもよい。捕捉層1952は、合成繊維(空隙を増加させるため、固体状態形成法などによって処理されてもよい)のロールストックウェブ、又は嵩高材料を形成するために互いに結合された、合成繊維とセルロース繊維との組み合わせを含んでもよい。あるいは、捕捉層1952は、吸収性連続気泡発泡体を含んでもよい。不織布材料は、ラテックス結合されてもよい。
【0223】
吸収性物品1900のLMS1950は、概して、吸収性物品を着用者の解剖学的構造により良く適合させて、それにより動作の自由度を高め、間隙を減少させ得る、チャネルを含んでもよい。LMS1950の1つ以上のチャネルは、上述のように吸収性コア1928内の様々なチャネルと協調して動作するように構成されていてもよい。更に、LMS1950内のチャネルは、更に、吸収性物品内で、尿、排便(BM)、又は他の身体排泄物を保持して分配するための大きな空隙を与え、それによって漏れ及び皮膚の接触を低減させ得る。LMS1950内のチャネルはまた、特にテクスチャ、色、及び/又はパターンの物理的な違いによって強調される場合、内部の実用的な表示を提供して、着用者上での吸収性物品の正確な位置合わせの達成を容易にしてもよい。このため、かかる物理的な差異は、例えば、視覚的及び/又は触覚的に認識可能なものとすることができる。
【0224】
湿り度インジケータ/グラフィック
本開示の1つ以上の吸収性物品のパッケージの不活性化された湿り度インジケータに関して、様々なタイプの湿り度インジケータを考察することができる。まず、湿り度インジケータは、その乾燥状態で第1の色として現れ、湿り度インジケータが湿潤するにつれて、第1の色とは異なる第2の色に変化し得る。より多くの液体が吸収性物品の吸収性コアに導入されるにつれて、湿り度インジケータのより多くが第1の色から第2の色に変化する。吸収性物品が完全に満たされている場合、湿り度インジケータは、典型的には、第2の色のみを示す。そのような構成では、湿り度インジケータは、好適なpHインジケータ又は尿と接触したときに色を変化させる別の化学物質を含む、色変化組成物であり得る。そのような組成物は、例えば、国際特許出願公開第03/070138A2号、同第2010/120705号(Klofta)、又は米国公開第2012/165771号(Ruman)に開示されている。以前に引用された文書は、そのような好適なpHインジケータのいくつかの例を付与し、例えば、ブロモクレゾールグリーン、ブロモクレゾールパープル、ブロモフェノールブルー、m-クレゾールパープル、クレゾールレッド、クロロフェノールレッド、ブロモチモールブルー、ブロモピロガロールレッド、ブロモキシレノールブルー、アクリジン、又はアクリジンオレンジ、チモールフタレイン、チモールブルー、キシレノールブルー、ブロモクロロフェノールブルー、及びインディゴカルミンを含む。例えば、ブロモクレゾールグリーンは、酸安定剤を有する組成物に適用され得るが、それにより、pHインジケータは、乾燥物品上で黄色を出現し、尿と接触したときに緑青の色合いに変わり、典型的な尿のpHは、約pH7である。
【0225】
第2のタイプの湿り度インジケータは、湿り度インジケータによって湿り度が受け取られた後にのみ現れるグラフィックを伴い得る。例えば、その乾燥状態では、湿り度インジケータは、吸収性物品の周囲の色から見えるか、又は区別可能であり得る。そのような湿り度インジケータでは、第1のタイプと同様に、液体が湿り度インジケータによって受け取られると、物品の着用者に面する表面及び/又は衣服に面する表面のいずれかを通して見える色の変化が生じ得る。湿り度インジケータによって受け取られる液体の量に応じて、色の変化を生成するために小さな部分のみを活性化させてもよい。又は、大量の液体が受け取られる場合、湿り度インジケータのより大きな部分又は全てを活性化して、可視色の変化を生成することができる。
【0226】
第3のタイプの湿り度インジケータは、グラフィックを消失させることを伴い得る。例として、例えば、完全なカートンの特徴のグラフィックは、物品の乾燥状態に現れ得る。物品が液体を吸収し始めると、漫画のキャラクターが消え始めるか、又はグラフィックが、物品のバックシートの一般的な色に一致する第2の色に色を変える。物品が満たされると、漫画のキャラクターは、現れない可能性があり、その大部分で、現れない可能性がある。そのような消失信号は、例えば、尿中に溶解する染料を含む組成物によって提供されてもよく、故に物品が湿潤すると退色する。
【0227】
第4のタイプの湿り度インジケータは、吸収性アセンブリの完全レベルを示す身体的感覚を提供することができる要素であってもよい。こうした要素の例は、国際特許出願公開第2008132630号で開示されており、これらとしては、温度変化要素(冷却又は加熱要素)、圧力誘導要素、又は泡生成要素が挙げられる。
【0228】
本発明の湿り度インジケータは、当該技術分野において既知の任意の湿り度表示システムに従い得る。本開示の湿り度インジケータは、前述の湿り度インジケータの組み合わせを含んでもよい。例えば、湿り度インジケータは、国際特許出願公開第2010/120705号(Klofta)に記載されているような組成物を含んでもよく、着色剤、マトリックス及び安定剤を含む。そのようなマトリックスは、国際特許出願公開第2010/120705号で詳細に開示されるように、第1及び第2の結合剤を含むことができ、組成物の約5重量%~約95重量%、約10重量%~約80重量%、及び約25重量%~約75重量%などの着色剤の固定化及び安定化に有効な濃度で、湿り度インジケータ組成物中に用いられてよい。第2の結合剤は、Kloftaに対する米国特許第6,904,865号に開示されているこれらの第2の結合剤から選択されてもよいが、これらに限定されない。本発明の湿り度インジケータ組成物は、例えば、国際特許出願公開第2010/120705号に詳述される安定剤を更に含み得る。色変化組成物は、更に、例えば、米国特許出願公開第2011274834号(Brown)に開示されている、スロットコーティングプロセス又は印刷接着コーティングによる、物品の基材構成要素上の組成物の容易な塗布を可能にするホットメルト接着剤であり得る。
【0229】
湿り度インジケータに関する前述の考察に基づいて、不活性化された湿り度インジケータは、湿り度インジケータが、物品内の液体を受け取ってそのレベルを示すために実質的に利用可能であるものである。例えば、湿り度インジケータの色変化又は出現の場合、実質的に不活性化された湿り度インジケータは、湿り度インジケータの面積の70パーセント以上、85パーセント以上、又は95パーセント以上が、(i)元の(乾燥)色であるか、又は(ii)現れていないものである。なお、上記の数値は、具体的には、これらの範囲及びそれによって形成される任意の範囲内の全ての値を引用する。別の例として、消失グラフィックに関して、実質的に不活性化された湿り度インジケータは、消失グラフィックが約70パーセント以上、85パーセント以上、又は95パーセント以上で存在するものである。なお、上記の数値は、具体的には、これらの範囲及びそれによって形成される任意の範囲内の全ての値を引用する。
【0230】
図7A及び図8を参照すると、本開示の吸収性物品1900は、衣服に面する表面702から目視可能な、グラフィック780及び/又は湿り度インジケータ800を含んでもよい。グラフィック780は、ランディングゾーン740、バックシート1925、及び/又はその他の位置に印刷され得る。湿り度インジケータ800は、典型的には、吸収性コア1928内で身体排泄物と接触することができるように、バックシート1925の吸収性コアに面する側に適用される。場合によっては、湿り度インジケータ800は、グラフィック780の一部分を形成してもよい。例えば、湿り度インジケータは、現れるか又は消えることができ、一部のグラフィック内に文字を形成/除去することができる。他の場合、湿り度インジケータ800は、グラフィック780と調和してもよく(例えば、同一デザイン、同一パターン、同一色)、又は調和していなくてもよい。
【0231】
想定される実施例:
実施例A:第1パッケージ及び第2パッケージを含む吸収性物品パッケージのアレイであって、第1パッケージ及び第2パッケージの各々が、内部に1つ以上の吸収性物品を封入する、複数のパネルと複数の封止部とを含み、第1パッケージは、第1パッケージ材料を含み、第2パッケージは、第2パッケージ材料を含み、第1パッケージ材料及び第2パッケージ材料の各々は、天然繊維を含み、第1パッケージ内の1つ以上の吸収性物品の各々は、少なくとも5グラムの超吸収性ポリマー、より好ましくは少なくとも7グラムの超吸収性ポリマー、最も好ましくは少なくとも9グラムの超吸収性ポリマーを有する吸収性コアを含み、第1パッケージ材料及び第2パッケージ材料のそれぞれは、1つ以上の天然繊維層を含み、第1パッケージ材料の少なくとも一部は、1つ以上のバリア層を含み、1つ以上のバリア層の質量に対する1つ以上の天然繊維層の質量の比は、約7:1以上、より好ましくは約8:1以上、最も好ましくは約9:1以上であり、第2パッケージ材料の1つ以上の吸収性物品のそれぞれは、第1パッケージ材料の1つ以上の吸収性物品の吸収性コアよりも少ない超吸収性ポリマーを有する吸収性コアを含み、第1パッケージ材料の1つ以上の吸収性物品及び第2パッケージ材料の1つ以上の吸収性物品は、同じ製造業者によって、又は同じ製造業者のために製造される、吸収性物品パッケージのアレイ。
【0232】
実施例A1:天然繊維層が第1パッケージの最外層である、実施例Aに記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【0233】
実施例A2:バリア層が、第1パッケージの最内層である、実施例A~A1のいずれかに記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【0234】
実施例A3:天然繊維層(複数可)対バリア層の質量比が、約7:1~約25:1、より好ましくは約8:1~約22:1、又は最も好ましくは約9:1~約20:1である、実施例A~A2のいずれかに記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【0235】
実施例A4:天然繊維層(複数可)対バリア層の質量比が約9.5:1である、実施例A~A3のいずれかに記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【0236】
実施例A5:第1パッケージ材料及び第2パッケージ材料が、PTS-RH:021/97(ドラフト2019年10月)法によって決定される、リサイクル可能である、実施例A~A4のいずれかに記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【0237】
実施例A6:第1パッケージ材料は、本明細書で修正される、ASTMのF1249に従って、約300g/(m2*日)以下、より好ましくは、約200g/(m2*日)以下、又は最も好ましくは、約150g/(m2*日)以下である、ストレス条件下での水蒸気透過率「SCWVTR」を呈する、実施例A~A5のいずれかに記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【0238】
実施例A7:バリア層がフィルムを含む、実施例A~A6のいずれかに記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【0239】
実施例A8:フィルム層が、不溶性ポリマーを含む、実施例A7に記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【0240】
実施例A9:フィルム層がポリオレフィンを含む、実施例A7~A8のいずれかに記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【0241】
実施例A10:第1パッケージが接着剤を実質的に含まない、実施例A~A9のいずれかに記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【0242】
実施例A11:第1パッケージ材料が、20g/(m2*日)~約300g/(m2*日)、より好ましくは、約20g/(m2*日)~約200g/(m2*日)、又は最も好ましくは、約20g/(m2*日)~約150g/(m2*日)のSCWVTRを呈する、実施例A~A10のいずれかに記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【0243】
実施例A12:第1パッケージ材料が、約70g/(m2*日)~約150g/(m2*日)、より好ましくは、約70g/(m2*日)~約120g/(m2*日)、又は最も好ましくは、約70g/(m2*日)~約110g/(m2*日)のSCWVTRを呈する、実施例A~A11のいずれかに記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【0244】
実施例A13:第1パッケージ材料が、約100g/(m2*日)未満、より好ましくは、約95g/(m2*日)未満、又は最も好ましくは、約85g/(m2*日)未満のSCWVTRを呈する、実施例A~A12のいずれかに記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【0245】
実施例A14:第1パッケージ材料が、約20g/(m2*日)~約100g/(m2*日)、より好ましくは、20g/(m2*日)~約90g/(m2*日)、又は最も好ましくは、約20g/(m2*日)~約85g/(m2*日)のSCWVTRを呈する、実施例A~A13のいずれかに記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【0246】
実施例A15:バリア層が、5重量パーセント以下、又はより好ましくは4重量パーセント以下の第1パッケージ材料を有する、実施例A~A14のいずれかに記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【0247】
実施例A16:第1パッケージ材料が、100g/(m2*日)未満のSCWVTRを呈し、パッケージ材料が、PTS-RH:021/97(ドラフト2019年10月)法によって決定される、第1パッケージ材料及び第2パッケージ材料が、少なくとも90パーセントのリサイクル可能な材料を含む、実施例A~A15のいずれかに記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【0248】
実施例A17:第1パッケージ材料が、80g/(m2*日)~100g/(m2*日)のSCWVTRを呈し、第1パッケージ材料及び第2パッケージ材料が、少なくとも90パーセントのリサイクル可能な材料を含む、実施例A~A16のいずれかに記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【0249】
実施例A18:第1パッケージ材料及び第2パッケージ材料が、少なくとも60パーセント、より好ましくは、少なくとも80パーセント、又は最も好ましくは、少なくとも90パーセントのリサイクル可能率を呈する、実施例A~A17のいずれかに記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【0250】
実施例A19:第1パッケージ材料及び第2パッケージ材料がリサイクル可能であり、第1パッケージ材料及び第2パッケージ材料が、PTS-RH:021/97(ドラフト2019年10月)法によって決定される、全体的な「合格」の試験結果を呈する、実施例A~A18のいずれかに記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【0251】
実施例A20:第1パッケージ材料及び第2パッケージ材料が、60パーセント~約99.9パーセント、より好ましくは、約80パーセント~約99.9パーセント、又は最も好ましくは、約90パーセント~約99.9パーセントのリサイクル可能率を呈する、実施例A~A19のいずれかに記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【0252】
実施例A21:第2パッケージ材料が、第1パッケージ材料のリサイクル可能率と等しくないリサイクル可能率を呈する、実施例A~A20のいずれかに記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【0253】
実施例A22:第1パッケージ材料及び第2パッケージ材料が、少なくとも50重量パーセントの天然繊維、より好ましくは、少なくとも70重量パーセントの天然繊維、又は最も好ましくは、少なくとも90重量パーセントの天然繊維を含む、実施例A~A21のいずれかに記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【0254】
実施例A23:第1パッケージ材料及び第2パッケージ材料が、50~100重量パーセントの天然繊維、より好ましくは、70~99重量パーセントの天然繊維、又は最も好ましくは、90~99重量パーセントの天然繊維を含む、実施例A~A22のいずれかに記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【0255】
実施例A24:第2パッケージ材料が、第1パッケージ材料の総不合格率と等しくない総不合格率を呈する、実施例A~A23のいずれかに記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【0256】
実施例A25:第1パッケージ材料及び第2パッケージ材料が、約50パーセント未満、より好ましくは約30パーセント未満、又は最も好ましくは約10パーセント未満の総不合格率を呈する、実施例A~A24のいずれかに記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【0257】
実施例A26:第1パッケージ材料及び第2パッケージ材料が、0.5パーセント~50パーセント、より好ましくは0.5パーセント~30パーセント、又は最も好ましくは0.5パーセント~10パーセントの総不合格率を呈する、実施例A~A25のいずれかに記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【0258】
実施例A27:パッケージング材料の天然繊維が、セルロース系繊維、竹ベースの繊維、コットン、コットンリンター、サイザル麻、リュウゼツラン、クズ、コーン、ソルガム、ヒョウタン、アガベ、ヘチマ又はヘチマ属、ココヤシ皮、カポック、アバカ、ケナフ、サバイ草、亜麻、エスパルト草、わら、ジュート麻、バガス、トウワタフロス繊維、及びパイナップリーフ繊維、木材繊維、又はパルプ繊維のうちの少なくとも1つを含む、実施例A~A26のいずれかに記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【0259】
実施例A28:天然繊維が、木材繊維又はパルプ繊維のうちの少なくとも1つを含む、実施例A~A27のいずれかに記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【0260】
実施例A29:パッケージ材料が、目視検査によって決定されるリサイクル天然繊維を含む、実施例A~A28のいずれかに記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【0261】
実施例A30:第2パッケージ材料が、バリア層を含まない、実施例A~A29のいずれかに記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【0262】
実施例A31:第1パッケージ及び第2パッケージが、異なるブランド名を含む、実施例A~A30のいずれかに記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【0263】
実施例A32:第1パッケージ内に配設された1つ以上の吸収性物品が成人用失禁製品であり、第2パッケージ内に配設された1つ以上の吸収性物品が月経用製品である、実施例A~A31のいずれかに記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【0264】
実施例A33:第1パッケージ内に配設された1つ以上の吸収性物品がおむつであり、第2パッケージ内に配設された1つ以上の吸収性物品が月経用製品である、実施例A~A31のいずれかに記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【0265】
実施例A34:第1パッケージのそれぞれの中の1つ以上の吸収性物品が、実質的に不活性化された湿り度インジケータを備える、実施例A33に記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【0266】
実施例A35:第1パッケージ材料が、本明細書で修正されるISO 1924-3(2005)によって決定される、第2パッケージ材料のMD引張強度と等しくないMD引張強度を呈する、実施例A~A34のいずれかに記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【0267】
実施例A36:第1パッケージ材料及び第2パッケージ材料が、本明細書で修正されるISO 1924-3(2005)によって測定される、5kN/m~8.5kN/m、より好ましくは5.2kN/m~8.2kN/m、又は最も好ましくは5.5kN/m~8.0kN/mのMD引張強度を呈する、実施例A~A35のいずれかに記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【0268】
実施例A37:第1パッケージ材料が、第2パッケージ材料のCD引張強度と等しくないCD引張強度を呈する、実施例A~A36のいずれかに記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【0269】
実施例A38:第1パッケージ材料及び第2パッケージ材料が、少なくとも3kN/m、より好ましくは、少なくとも4kN/m、又は最も好ましくは、少なくとも5.5kN/mのCD引張強度を呈する、実施例A~A37のいずれかに記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【0270】
実施例A39:第1パッケージ材料及び第2パッケージ材料が、3kN/m~6.5kN/m、より好ましくは、3kN/m~6.2kN/m、又は最も好ましくは、3kN/m~6kN/mのCD引張強度を呈する、実施例A~A38のいずれかに記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【0271】
実施例A40:第1パッケージ材料が、第2パッケージ材料のMD破断伸びと等しくないMD破断伸びを呈する、実施例A~A39のいずれかに記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【0272】
実施例A41:第1パッケージ材料及び第2パッケージ材料が、少なくとも4パーセント、又は最も好ましくは少なくとも6パーセントのMD破断伸びを呈する、実施例A~A40のいずれかに記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【0273】
実施例A42:第1パッケージ材料及び第2パッケージ材料が、3~6.5パーセント、より好ましくは、3.2~6.2パーセント、又は最も好ましくは、3.5~6パーセントのMD破断伸びを呈する、実施例A~A41のいずれかに記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【0274】
実施例A43:第1パッケージ材料が、第2パッケージ材料のCD破断伸びと等しくないCD破断伸びを呈する、実施例A~A42のいずれかに記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【0275】
実施例A44:第1パッケージ材料及び第2パッケージ材料が、少なくとも4パーセント、より好ましくは、少なくとも6パーセント、又は最も好ましくは、少なくとも9パーセントのCD破断伸びを呈する、実施例A~A43のいずれかに記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【0276】
実施例A45:第1パッケージ材料及び第2パッケージ材料が、4~10パーセント、最も好ましくは、4.5~9.5パーセント、又は最も好ましくは、5~9パーセントのCD破断伸びを呈する、実施例A~A46のいずれかに記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【0277】
実施例A46:本明細書で修正されるISO534(2011)によって決定される、第1パッケージ材料が、第2パッケージ材料のキャリパと等しくないキャリパを呈する、実施例A~A45のいずれかに記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【0278】
実施例A47:第1パッケージ材料及び第2パッケージ材料が、本明細書において修正されるISO534(2011)を介して決定される、少なくとも50μm、より好ましくは、少なくとも70μm、又は最も好ましくは、少なくとも90μmのキャリパを有する、実施例A~A46のいずれかに記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【0279】
実施例A48:第1パッケージ材料及び第2パッケージ材料が、50μm~110μm、より好ましくは、55μm~105μm、又は最も好ましくは、60μm~100μmのキャリパを有する、実施例A~A47のいずれかに記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【0280】
実施例A49:第1パッケージ材料が、第2パッケージ材料の坪量と等しくない坪量を有する、実施例A~A48のいずれかに記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【0281】
実施例A50:第1パッケージ材料及び第2パッケージ材料が、修正されるISO536(2019)の坪量試験によって測定される、60~100gsm、より好ましくは、65~95gsm、最も好ましくは、70~90gsmの坪量を有する、実施例A~A49のいずれかに記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【0282】
実施例A51:第2パッケージが、ブロック又は十字のうちの少なくとも1つを含む底部構成を備え、第1パッケージが、異なる底部構成を備える、実施例A~A50のいずれかに記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【0283】
実施例A52:1つ以上の吸収性物品が、バッグ内積層体高さ方法に従って、約150mm未満、より好ましくは、約100mm未満、又は最も好ましくは、約70mm未満のバッグ内積層体高さを呈する、実施例A~A51のいずれかに記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【0284】
実施例A53:1つ以上の吸収性物品が、70mm~約150mm、より好ましくは、約70mm~約100mm、又は最も好ましくは、約70mm~約90mmのバッグ内積み重ね高さを呈する、実施例A~A52のいずれかに記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【0285】
実施例A54:バリア層が、ポリエチレン材料などのポリマー材料、例えば、低密度ポリエチレン(LDPE)、バイオコーティング、印刷されたラッカー、1,4コハク酸、フマル酸、及びリンゴ酸、2,5フランジカルボン酸、3ヒドロキシプロピオン酸、アスパラギン酸、グルカル酸、グルタミン酸、イタコン酸、レブリン酸、3-ヒドロキシブチロラクトン、グリセロール、ソルビトール、キシリトール/アラビニート、トリカルボン酸、及び/又はこれらの組み合わせを含む、実施例A~A53のいずれかに記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【0286】
実施例A55:バリア層が、約3gsm~約25gsm、より好ましくは約3gsm~約20gsm、最も好ましくは約3gsm~約15gsmの坪量を含む、実施例A~A54のいずれかに記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【0287】
実施例A56:第1パッケージ材料又は第2パッケージ材料の一方又は両方が、天然添加剤を含む、実施例A~A55のいずれかに記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【0288】
実施例B1:第1パッケージ及び第2パッケージを含む吸収性物品パッケージのアレイであって、第1パッケージ及び第2パッケージの各々が、内部に1つ以上の吸収性物品を封入する、複数のパネルと複数の封止部とを含み、第1パッケージが第1パッケージ材料を含み、第2パッケージが第2パッケージ材料を含み、第1パッケージ材料及び第2パッケージ材料が天然繊維を含み、第1パッケージ内の1つ以上の吸収性物品の各々は、少なくとも5グラムの超吸収性ポリマー、より好ましくは少なくとも7グラムの超吸収性ポリマー、又は最も好ましくは少なくとも9グラムの超吸収性ポリマーを有する吸収性コアを含み、第1パッケージ材料の一部は、本明細書で修正される、ASTMのF1249に従って、約300g/(m2*日)以下、より好ましくは、約200g/(m2*日)以下、又は最も好ましくは、約150g/(m2*日)以下である、ストレス条件下での水蒸気透過率「SCWVTR」を呈し、第2パッケージ内の1つ以上の吸収性物品のそれぞれが、第1パッケージ内の1つ以上の吸収性物品の吸収性コアよりも少ない超吸収性ポリマーを有する吸収性コアを備え、第1パッケージ内の1つ以上の吸収性物品及び第2パッケージ内の1つ以上の吸収性物品が、同じ製造業者によって、又は同じ製造業者のために作製される、吸収性物品パッケージのアレイ。
【0289】
実施例B2:第1パッケージ材料が外側表面及び内側表面を含み、内側表面がフィルム層を含む、実施例B1に記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【0290】
実施例B3:フィルム層が、不溶性ポリマーを含む、実施例B2に記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【0291】
実施例B4:フィルム層がポリオレフィンを含む、実施例B2~B3のいずれかに記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【0292】
実施例B5:第1パッケージが、接着剤を実質的に含まない、実施例B1~B4のいずれかに記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【0293】
実施例B6:第1パッケージ材料が、20g/(m2*日)~約300g/(m2*日)、より好ましくは、約20g/(m2*日)~約200g/(m2*日)、又は最も好ましくは、約20g/(m2*日)~約150g/(m2*日)のSCWVTRを呈する、実施例B1~B5のいずれかに記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【0294】
実施例B7:第1パッケージ材料が、約70g/(m2*日)~約150g/(m2*日)、より好ましくは、約70g/(m2*日)~約120g/(m2*日)、又は最も好ましくは、約70g/(m2*日)~約110g/(m2*日)のSCWVTRを呈する、実施例B1~B6のいずれかに記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【0295】
実施例B8:第1パッケージ材料が、約100g/(m2*日)未満、より好ましくは、約95g/(m2*日)未満、又は最も好ましくは、約85g/(m2*日)未満のSCWVTRを呈する、実施例B1~B7のいずれかに記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【0296】
実施例B9:第1パッケージ材料が、約20g/(m2*日)~約100g/(m2*日)、より好ましくは、20g/(m2*日)~約90g/(m2*日)、又は最も好ましくは、約20g/(m2*日)~約85g/(m2*日)のSCWVTRを呈する、実施例B1~B8のいずれかに記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【0297】
実施例B10:フィルム層が、第1パッケージ材料の5重量パーセント以下、又はより好ましくは、4重量パーセント以下である、実施例B2~B9のいずれかに記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【0298】
実施例B11:第1パッケージ材料が100g/(m2日)未満のSCWVTRを呈し、第1パッケージ材料及び第2パッケージ材料が、PTS-RH:021/97(ドラフト2019年10月)法によって決定される、少なくとも90パーセントのリサイクル可能な材料を含む、実施例B1~B10のいずれかに記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【0299】
実施例B12:第1パッケージ材料が、80g/(m2日)~100g/(m2日)のSCWVTRを呈し、第1パッケージ材料及び第2パッケージ材料が、少なくとも90パーセントのリサイクル可能な材料を含む、実施例B1~B11のいずれかに記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【0300】
実施例B13:第1パッケージ材料及び第2パッケージ材料が、少なくとも60パーセント、より好ましくは、少なくとも80パーセント、又は最も好ましくは、少なくとも90パーセントのリサイクル可能率を呈する、実施例B1~12のいずれかに記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【0301】
実施例B14:第1パッケージ材料及び第2パッケージ材料がリサイクル可能であり、第1パッケージ材料及び第2パッケージ材料が、PTS-RH:021/97(ドラフト2019年10月)法によって決定される、全体的な「合格」の試験結果を呈する、実施例B1~B13のいずれかに記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【0302】
実施例B15:第1パッケージ材料及び第2パッケージ材料が、60パーセント~約99.9パーセント、より好ましくは、約80パーセント~約99.9パーセント、又は最も好ましくは、約90パーセント~約99.9パーセントのリサイクル可能率を呈する、実施例B1~B14のいずれかに記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【0303】
実施例B16:第2パッケージ材料が、第1パッケージ材料のリサイクル可能率と等しくないリサイクル可能率を呈する、実施例B1~B15のいずれかに記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【0304】
実施例B17:第1パッケージ材料及び第2パッケージ材料が、少なくとも50重量パーセントの天然繊維、より好ましくは、少なくとも70重量パーセントの天然繊維、又は最も好ましくは、少なくとも90重量パーセントの天然繊維を含む、実施例B1~B16のいずれかに記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【0305】
実施例B18:第1パッケージ材料及び第2パッケージ材料が、50~100重量パーセントの天然繊維、より好ましくは、70~99重量パーセントの天然繊維、又は最も好ましくは、90~99重量パーセントの天然繊維を含む、実施例B1~B17のいずれかに記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【0306】
実施例B19:第2パッケージ材料が、第1パッケージ材料の総不合格率と等しくない総不合格率を呈する、実施例B1~B18のいずれかに記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【0307】
実施例B20:第1パッケージ材料及び第2パッケージ材料が、約50パーセント未満、より好ましくは約30パーセント未満、又は最も好ましくは約10パーセント未満の総不合格率を呈する、実施例B1~B19のいずれかに記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【0308】
実施例B21:第1パッケージ材料及び第2パッケージ材料が、0.5パーセント~50パーセント、より好ましくは0.5パーセント~30パーセント、又は最も好ましくは0.5パーセント~10パーセントの総不合格率を呈する、実施例B1~B20のいずれかに記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【0309】
実施例B22:第1パッケージング材料及び第2パッケージング材料の天然繊維が、セルロース系繊維、竹ベースの繊維、コットン、コットンリンター、サイザル麻、リュウゼツラン、クズ、コーン、ソルガム、ヒョウタン、アガベ、ヘチマ又はヘチマ属、ココヤシ皮、カポック、アバカ、ケナフ、サバイ草、亜麻、エスパルト草、わら、ジュート麻、バガス、トウワタフロス繊維、及びパイナップリーフ繊維、木材繊維、又はパルプ繊維のうちの少なくとも1つを含む、実施例B1~B21のいずれかに記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【0310】
実施例B23:天然繊維が、木材繊維又はパルプ繊維のうちの少なくとも1つを含む、実施例B1~B22のいずれかに記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【0311】
実施例B24:パッケージ材料が、目視検査によって決定されるリサイクル天然繊維を含む、実施例B1~B23のいずれかに記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【0312】
実施例B25:第2パッケージ材料が、バリア層を含まない、実施例B1~B24のいずれかに記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【0313】
実施例B26:第1パッケージ及び第2パッケージが、異なるブランド名を含む、実施例B1~B25のいずれかに記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【0314】
実施例B27:第1パッケージ内に配設された1つ以上の吸収性物品が成人用失禁製品であり、第2パッケージ内に配設された1つ以上の吸収性物品が月経用製品である、実施例B1~B26のいずれかに記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【0315】
実施例B28:第1パッケージ内に配設された1つ以上の吸収性物品がおむつであり、第2パッケージ内に配設された1つ以上の吸収性物品が月経用製品である、実施例B1~B26のいずれかに記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【0316】
実施例B29:第1パッケージのそれぞれにおける1つ以上の吸収性物品が、実質的に不活性化された湿り度インジケータを備える、実施例B28に記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【0317】
実施例B30:第1パッケージ材料が、本明細書で修正されるISO 1924-3(2005)によって決定される、第2パッケージ材料のMD引張強度と等しくないMD引張強度を呈する、実施例B1~B29のいずれかに記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【0318】
実施例B31:第1パッケージ材料及び第2パッケージ材料が、本明細書で修正されるISO 1924-3(2005)によって測定される、5kN/m~8.5kN/m、より好ましくは5.2kN/m~8.2kN/m、又は最も好ましくは5.5kN/m~8.0kN/mのMD引張強度を呈する、実施例B1~B30のいずれかに記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【0319】
実施例B32:第1パッケージ材料が、第2パッケージ材料のCD引張強度と等しくないCD引張強度を呈する、実施例B1~B31のいずれかに記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【0320】
実施例B33:第1パッケージ材料及び第2パッケージ材料が、少なくとも3kN/m、より好ましくは、少なくとも4kN/m、又は最も好ましくは、少なくとも5.5kN/mのCD引張強度を呈する、実施例B1~B32のいずれかに記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【0321】
実施例B34:第1パッケージ材料及び第2パッケージ材料が、3kN/m~6.5kN/m、より好ましくは、3kN/m~6.2kN/m、又は最も好ましくは、3kN/m~6kN/mのCD引張強度を呈する、実施例B1~B33のいずれかに記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【0322】
実施例B35:第1パッケージ材料が、第2パッケージ材料のMD破断伸びと等しくないMD破断伸びを呈する、実施例B1~B34のいずれかに記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【0323】
実施例B36:第1パッケージ材料及び第2パッケージ材料が、少なくとも4パーセント、又は最も好ましくは少なくとも6パーセントのMD破断伸びを呈する、実施例B1~B35のいずれかに記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【0324】
実施例B37:第1パッケージ材料及び第2パッケージ材料が、3~6.5パーセント、より好ましくは、3.2~6.2パーセント、又は最も好ましくは、3.5~6パーセントのMD破断伸びを呈する、実施例B1~B36のいずれかに記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【0325】
実施例B38:第1パッケージ材料が、第2パッケージ材料のCD破断伸びと等しくないCD破断伸びを呈する、実施例B1~B37のいずれかに記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【0326】
実施例B39:第1パッケージ材料及び第2パッケージ材料が、少なくとも4パーセント、より好ましくは、少なくとも6パーセント、又は最も好ましくは、少なくとも9パーセントのCD破断伸びを呈する、実施例B1~B38のいずれかに記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【0327】
実施例B40:第1パッケージ材料及び第2パッケージ材料が、4~10パーセント、最も好ましくは、4.5~9.5パーセント、又は最も好ましくは、5~9パーセントのCD破断伸びを呈する、実施例B1~B39のいずれかに記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【0328】
実施例B41:本明細書で修正されたISO534(2011)によって決定される、第1パッケージ材料が、第2パッケージ材料のキャリパと等しくないキャリパを呈する、実施例B1~B40のいずれかに記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【0329】
実施例B42:第1パッケージ材料及び第2パッケージ材料が、本明細書において修正されるISO 534(2011)を介して決定される、少なくとも50μm、より好ましくは、少なくとも70μm、又は最も好ましくは、少なくとも90μmのキャリパを有する、実施例B1~B41のいずれかに記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【0330】
実施例B43:第1パッケージ材料及び第2パッケージ材料が、50μm~110μm、より好ましくは、55μm~105μm、又は最も好ましくは、60μm~100μmのキャリパを有する、実施例B1~B42のいずれかに記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【0331】
実施例B44:第1パッケージ材料が、第2パッケージ材料の坪量と等しくない坪量を有する、実施例B1~B43のいずれかに記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【0332】
実施例B45:第1パッケージ材料及び第2パッケージ材料が、修正されるISO536(2019)の坪量試験によって測定される、60~100gsm、より好ましくは、65~95gsm、最も好ましくは、70~90gsmの坪量を有する、実施例B1~B44のいずれかに記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【0333】
実施例B46:第2パッケージが、ブロック又は十字のうちの少なくとも1つを含む底部構成を備え、第1パッケージが、異なる底部構成を備える、実施例B1~B45のいずれかに記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【0334】
実施例B47:第1パッケージ材料及び第2パッケージ材料の各々が、PTS-RH:021/97(ドラフト2019年10月)法によって決定される、リサイクル可能である、実施例B1~B46のいずれかに記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【0335】
実施例B48:1つ以上の吸収性物品が、バッグ内積層体高さ方法に従って、約150mm未満、より好ましくは、約100mm未満、又は最も好ましくは、約70mm未満のバッグ内積層体高さを呈する、実施例B1~B47のいずれかに記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【0336】
実施例B49:1つ以上の吸収性物品が、70mm~約150mm、より好ましくは、約70mm~約100mm、又は最も好ましくは、約70mm~約90mmのバッグ内積み重ね高さを呈する、実施例B1~B48のいずれかに記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【0337】
実施例B50:第1パッケージが1つ以上の折り目を含み、第2パッケージが1つ以上の折り目を含み、第1パッケージの折り目のうちの少なくとも1つが、第2パッケージの折り目とは異なる位置にある、実施例B1~B49のいずれかに記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【0338】
実施例B51:アレイが、第1複数のパッケージ及び第2複数のパッケージを備える、実施例B1~B50のいずれかに記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【0339】
実施例B52:第1パッケージ材料又は第2パッケージ材料の一方又は両方が、天然添加剤を含む、実施例B1~B51のいずれかに記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【0340】
試験方法
ISO1924-3(2005):引張特性(引張強度、伸び、エネルギー吸収)
試験サンプルの引張特性(引張強度、延伸及びエネルギー吸収)は、サンプルが破断するまで一定速度の伸長試験を使用して得られた測定された力及び伸長値から計算される。試験は、本明細書に記載の修正を伴う、公定書の方法ISO1924-3(2005)に従って実行される。測定は、測定された力がセルの限界の1%~99%以内であるロードセルを使用して、一定速度の伸張引張試験機で行われる。好適な機器は、MTS Systems Corp.(Eden Prairie,MN)から入手可能な、Test Suite Software又は同等物を使用するMTS Allianceである。全ての測定は、23℃±2℃及び相対湿度50%±2%で維持された実験室で実施され、試験試料は、試験前に少なくとも2時間、この環境でコンディショニングされる。
【0341】
測定は、原材料のロール若しくはシートから採取したMD(機械方向)及びCD(横方向)両方の試験サンプル、又は完成したパッケージから得た試験サンプルについて行う。試験サンプルを完成したパッケージから切り取るとき、プロセス中にサンプルにいかなる汚染又は変形も付与しないように注意を払う。切り取ったサンプルは、残存接着剤を含んではならず、継ぎ目又は折り目のないパッケージの領域から採取されなければならない。試験サンプルは、50.8mmの試験スパンに対応することができる長さで25.4mmの幅に切断される。サンプルの長辺は、関心方向(MD、CD)に平行である。通常、完成したパッケージでは、MDは、パッケージの底部から上部まで延びているが、これは、疑義がある場合、繊維の配向を決定することによって検証することができる。10個の複製試験サンプルはMDから、10個の追加の複製物はCDから調製されるべきである。
【0342】
引張試験機を定速伸張の一軸延伸のためにプログラムして、以下のように破断する。較正されたゲージブロックを使用してゲージ長を50.8mm(試験スパン)に設定し、交差ヘッドをゼロにする。長辺が引張試験機の中心引張軸を中心として平行になるようにして試験サンプルをグリップに挿入する。試験サンプルが破断するまで25.4mm/分の速度で交差ヘッドを上昇させ、試験全体を通じて100Hzで力(N)及び伸び(mm)データを収集する。力(N)対伸び(mm)のグラフを作成する。グラフから最大力(N)を読み取り、0.1N単位でピーク力として記録し、MD又はCDを書き留める。グラフから最大力(N)での伸びを読み取り、0.01mm単位で破断伸びとして記録し、MD又はCDを書き留める。グラフから、曲線の最大勾配に等しい勾配を有する曲線に対する接線が、伸び軸と交差する点(z)を決定する。ここで、点zから最大力の点までの力対伸び曲線の下の面積を計算し、0.1mJ単位で報告し、MD又はCDを書き留める。[点zが示される典型的な力対伸び曲線の説明については、ISO 1924-3(2005)において図2を参照されたい。]
【0343】
全てのMD複製について、次いで、全てのCD複製について、算術平均ピーク力を計算し、それぞれ平均MDピーク力、及び平均CDピーク力を0.1N単位で記録する。全てのMD複製、及び、次いで全てのCD複製の算術平均破断伸びを計算し、それぞれ、平均MD破断伸び、及び、平均CD破断伸びを0.01mm単位で記録する。全てのMD複製、及び、次いで全てのCD複製の力対伸び曲線下で算術平均面積を計算し、それぞれ、MD曲線下の平均面積及びCD曲線下の平均面積を0.1mJ単位で計算する。
【0344】
引張強度は、平均ピーク力(N)を試験サンプルの幅(25.4mm)で除算することによって計算される。MD複製の、次いでCD複製の、引張強度を計算し、それぞれ、MD引張強度及びCD引張強度を0.1kN/m単位で報告する。
【0345】
破断伸びは、破断時の平均伸び(mm)を50.8mmの初期試験長(試験スパン)で除算し、次いで100を乗算することによって計算される。MD複製の、次いでCD複製の、破断時の伸長を計算し、それぞれMD破断伸び及びCD破断伸びをパーセント単位で報告する。
【0346】
引張エネルギー吸収(TEA)は、以下の等式を使用して計算され、
TEA=(1000曲線下平均面積、mJ)/(試験試料の幅初期試験長)
式中、試験試料の幅が25.4mmであり、初期試験長(試験スパン)が50.8mmである。MDの複製及び次いでCDの複製に関するTEAを計算し、それぞれMDのTEA及びCDのTEAとしてJ/m単位で記録する。
【0347】
引張エネルギー吸収(TEA)インデックスは、以下の式を使用して計算され、
TEA指数=(1000TEA)/坪量
式中、TEAは、J/m単位であり、坪量は、g/m単位である。MDの複製、次いでCDの複製に関するTEA指数を計算し、それぞれMDのTEAインデックス及びCDのTEAインデックスをJ/g単位で記録する。
【0348】
ISO 2758(2014):破裂強度
破裂強度は、試験サンプルが耐えることができる最大均一分布圧力である。破裂強度は、試験装置を使用して、公定書の方法ISO2758(2014)に従い、方法内に記載されているように測定される。好適な機器は、Testing Machines,Inc(New Castle,DE)から入手可能な13-60 Burst Tester for Paper and Foils、又は同等物である。機器は、製造業者の指示に従って較正及び操作される。全ての測定は、23℃±2℃及び相対湿度50%±2%で維持された実験室で実施され、試験サンプルは、試験前に少なくとも2時間、この環境でコンディショニングされる。
【0349】
測定は、原材料のロール若しくはシートから採取した試験サンプル、又は完成したパッケージから得た試験片について行う。試験サンプルを完成したパッケージから切り取るとき、プロセス中に試験サンプルにいかなる汚染又は変形も付与しないように注意を払う。試験サンプルは、試験サンプルを機器内に保持するために使用されるクランプよりも大きくなければならない。試験試料は、折り目、しわ、又は継ぎ目を含まない領域から取られるべきである。
【0350】
合計10個の複製試験サンプルについて、(試験中の滑りを防止するのに十分なクランプ圧力、及び95±15mL/分のポンピング速度を使用する)破裂強度を測定する。片寄った(sided)サンプルについて、パッケージの内側対向ための試験サンプルの側は、クランプ内に配置されたときに圧力に面し、この配向で10個の複製を試験する。バランスが取れた(balanced)(片寄っていない)サンプルについて、圧力に対向するパッケージの内側で5個の複製を試験し、圧力対向パッケージの外側で5個の複製を試験し、結果を一緒に平均化する。各試験サンプルが破裂する圧力を0.001kPa単位で記録する。破裂圧力が70kPa未満である場合、試験材料の複数の層を使用する必要がある。破裂強度を取得するために、試験された層の数で破裂圧力を除算する。全ての複製の算術平均破裂圧力を計算し、0.001kPa単位で破裂強度として報告する。
【0351】
ISO 534(2011):キャリパ
単層試験サンプルのキャリパ又は厚さは、公定書の方法ISO534(2011)に従い、本明細書に記載の修正を加えて、静的荷重下でマイクロメータによって測定される。全ての測定は、23℃±2℃及び相対湿度50%±2%で維持された実験室で実施され、試験試料は、試験前に少なくとも2時間、この環境でコンディショニングされる。
【0352】
キャリパは、70kPa±0.05kPaの定常圧力を試験サンプルにかけることができる押さえを備えたマイクロメータで測定される。マイクロメータは、0.1マイクロメートルの単位まで正確に読み取れる自重型器具である。好適な機器は、Testing Machines Inc.(New Castle,DE)から入手可能なTMI Digital Micrometer Model 49-56、又は同等物である。押さえは、試験片よりも小さい直径を有し、必要な圧力をかけることが可能な、平坦な接地した円形可動面である。好適な押さえは、16.0mmの直径を有する。試験サンプルは、押さえの表面よりも大きく、かつ押さえの表面に平行な水平の平坦な基準プラットフォームによって支持される。システムは、製造業者の指示に従って較正及び操作される。
【0353】
測定は、原材料のロール若しくはシートから採取した単層試験サンプル、又は完成したパッケージから得た試験サンプルについて行う。試験サンプルを完成したパッケージから切り取るとき、プロセス中にサンプルにいかなる汚染又は変形も付与しないように注意を払う。切り取ったサンプルは、残存接着剤を含んではならず、継ぎ目又は折り目のないパッケージの領域から採取されなければならない。試験サンプルは、理想的には200mmであり、押さえより大きくなくてはならない。
【0354】
キャリパを測定するために、最初に、水平の平坦な基準プラットフォームに対してマイクロメータをゼロにする。試験サンプルを、試験位置が押さえの下で中心にある状態で、プラットフォーム上に置く。全圧力が試験サンプルに加えられるまで、3.0mm/秒の下降速度で押さえを静かに下げる。5秒待った後、試験サンプルのキャリパを0.1マイクロメートル単位で記録する。同じ要領で、合計10個の複製試験サンプルについて繰り返す。全てのキャリパ測定値について算術平均を計算し、この値をキャリパとして0.1マイクロメートル単位で報告する。
【0355】
ISO 536(2019):坪量
試験サンプルの坪量は、単一の材料層の単位面積(平方メートル単位)当たりの質量(グラム単位)であり、公定書の方法ISO536(2019)に従って測定される。試験サンプルの塊を既知の面積に切断し、0.0001グラムの精度の分析天秤を用いて試料の質量を測定する。全ての測定は、23℃±2℃及び相対湿度50%±2%で維持された実験室で実施され、試験試料は、試験前に少なくとも2時間、この環境でコンディショニングされる。
【0356】
測定は、原材料のロール若しくはシートから採取した試験サンプル、又は完成したパッケージから得た試験サンプルについて行う。試験サンプルを完成したパッケージから切り取るとき、プロセス中にサンプルにいかなる汚染又は変形も付与しないように注意を払う。切り取ったサンプルは、残存接着剤を含んではならず、継ぎ目又は折り目のないパッケージの領域から採取されなければならない。試験サンプルは、任意の固有の材質変動が考慮されるように、可能な限り大きくなければならない。
【0357】
NISTにトレーサブルな較正された鋼製金属定規又は同等物を使用して、単一層試験サンプルの寸法を測定する。試験サンプルの面積を計算し、0.0001平方メートル単位で記録する。分析天秤を使用して試験サンプルの質量を取得し、0.0001グラム単位で記録する。質量(グラム単位)を面積(平方メートル単位)で除算して坪量を計算し、0.01グラム/平方メートル(grams per square meter、gsm)単位で記録する。同じ要領で、合計10個の複製試験サンプルについて繰り返す。坪量の算術平均を計算し、0.01グラム/平方メートル単位で報告する。
【0358】
バッグ内積み重ね高さ試験
吸収性物品のパッケージのバッグ内積層体高さは、以下のように測定する。
【0359】
機器
平坦な剛性の水平スライディングプレートを備えた厚さ試験機を使用する。厚さ試験機は、水平スライディングプレートが平坦な剛性の水平ベースプレートのすぐ上で水平の向きに常に維持された状態で、水平スライディングプレートが垂直方向に自由に移動するように構成されている。厚さ試験機は、水平スライディングプレートと水平ベースプレートとの間の間隙を±0.5mm以内で測定するのに好適なデバイスを含む。水平スライディングプレート及び水平ベースプレートは、各プレートと接触する吸収性物品パッケージの表面よりも大きい(すなわち、各プレートは全ての方向において吸収性物品パッケージの接触表面を越えて延在する)。水平スライディングプレートは、吸収性物品パッケージに下方への力850±1重量グラム(8.34N)を加えるが、これは、スライディングプレートの合計質量に付加重量を足して850±1グラムとなるように、水平スライディングプレートのパッケージに接触しない上面の中央に好適な重しを置くことによって達成し得る。
【0360】
試験手順
吸収性物品パッケージを、測定前に、23±2℃及び50±5%の相対湿度で平衡化する。
【0361】
水平スライディングプレートを上げ、パッケージ内の吸収性物品が水平の向きとなるようにして吸収性物品パッケージを水平スライディングプレート下で中心に置く(図3参照)。プレートのいずれかに接触するであろうパッケージの表面上にある任意のハンドル又は他のパッケージング機構を、パッケージの表面に対して平坦に折り重ねることで、測定に対する影響を最小限にする。水平スライディングプレートを、パッケージの上部表面に接触するまでゆっくり下げてから、解放する。水平スライディングプレートを解放してから10秒後に、水平プレート間の間隙を±0.5mm以内で測定する。5つの同じパッケージ(同じサイズのパッケージ及び同じ吸収性物品数)を測定し、算術平均をパッケージ幅として報告する。「バッグ内積み重ね高さ」=(パッケージ幅/積み重ね当たりの吸収性物品数)×10を計算し、±0.5mm以内で報告する。
【0362】
着色剤被覆率測定法の百分率
着色剤被覆率の測定法の百分率は、パッケージパネル上の着色剤被覆の面積の百分率を測定する。800dpiで24ビットカラーの最小値を走査することが可能で、カラーマネジメントの手動制御機能を有する、フラットベッドスキャナ(好適なスキャナは、Epson America Inc.(Long Beach CA)製のEpson Perfection V750 Pro又はその同等物である)を使用して画像を取得する。ANSI法IT8.7/2-1993(好適な色較正ソフトウェアは、X-Rite Grand Rapids,MIから入手可能なMonaco EZColor若しくはi1Studio、又はその同等物である)に準拠した対応する参照ファイルを利用して、カラー反射IT8標的に対してスキャナを較正することが可能なカラー較正ソフトウェアを実行するコンピュータに、スキャナをインターフェース接続する。色較正ソフトウェアは、スキャナのためのインターナショナルカラーコンソーシアム(International Color Consortium、ICC)のカラープロファイルを構築するが、これは、ICCプロファイルの適用をサポートする画像取得プログラムを用いて出力画像を色補正するために使用される。次いで、色補正された画像は、色解析ソフトウェアを使用して色閾値処理(color thresholding)によってセグメント化される(好適な画像色解析ソフトウェアは、Mathworks,Inc.(Natick,MA)から入手可能なMATLAB R2017bである)。
【0363】
試料は、試験前に、約23℃±2℃及び相対湿度約50%±2%で2時間にわたってコンディショニングされる。
【0364】
較正及び画像取得の前に、スキャナを30分間オンにする。スキャナソフトウェアに含まれる場合がある、あらゆる自動的色補正又はカラーマネジメントオプションの選択を解除する。自動カラーマネジメントを無効にすることができない場合、そのスキャナは、この用途には適切ではない。色較正ソフトウェアの推奨手順に従って、スキャナのICC色プロファイルを作成し、エクスポートする。色較正ソフトウェアは、取得されたIT8標的画像を対応する参照ファイルと比較して、スキャナ用のICC色プロファイルを作成及びエクスポートし、このICC色プロファイルは、後続の出力画像の色を補正するために画像解析プログラム内で適用される。
【0365】
サンプルは、特定されたパネルを有するパッケージ又はパッケージ材料から取得される。単一のパネルを選択し、その周囲に沿って切断して、試験のためにそれを除去する。試験のために選択されたパネルは、裂け目又はしわを含むべきではない。
【0366】
スキャナの蓋を開け、着色された表面をガラスに向けた状態で、サンプルをスキャナガラスの中心に注意深く平らに置く。パネル領域を含む走査は、反射モードで800dpi(mm当たり約31.5ピクセル)の解像度の24ビットカラーで取得される。色補正されたsRGB画像を生成する画像にICC色プロファイルを割り当てる。解析に先立って、この較正された画像を、較正されたR、G、B色値を保持するために、TIFFファイルなどの非圧縮形式で保存する。
【0367】
較正された画像は、色解析ソフトウェアで開かれる。画像は、3のシグマを有する2Dガウスフィルタを使用して平滑化されて、着色剤の個々のドットをにじませる。次に、色閾値処理プログラムを利用して、色閾値処理を実行するための色空間、例えば、3つの色値L、a、bを有するCIELABなどが選択される。次いで、関心領域(region of interest、ROI)境界は、いかなる着色剤も存在しない、基色のみの視覚的に認識可能な領域内に手動で描かれ、その色空間値を特定する。視覚的な基色領域がないパネルは、100%の着色剤被覆率を有すると見なされる。次いで、選択された色空間の3つ全てのチャネルにおける閾値処理レベルを手動で調整して、基色の領域から着色剤被覆を含むパネルの領域を区分する。着色剤被覆を含むパネルの面積を測定し、着色剤被覆を含むパネルの面積の百分率を計算し、整数パーセントで記録する。
【0368】
同様に、6つの複製パッケージパネルを調製、走査、及び解析する。着色剤被覆率の値の測定された面積パーセントの算術平均を計算し、整数パーセントで報告する。
【0369】
本明細書に開示される寸法及び値は、列挙された正確な数値に厳密に限定されるものとして理解されるべきではない。その代わりに、特に明記されない限り、そのような寸法は各々、列挙された値とその値を囲む機能的に同等な範囲との両方を意味することが意図される。例えば、「40mm」と開示された寸法は、「約40mm」を意味することが意図される。
【0370】
相互参照される又は関連するあらゆる特許又は特許出願、及び本願が優先権又はその利益を主張する任意の特許出願又は特許を含む、本明細書に引用される全ての文書は、除外又は限定することが明言されない限りにおいて、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。いずれの文献の引用も、本明細書中で開示又は特許請求されるいずれの発明に対する先行技術であるともみなされず、あるいはそれを単独で又は他の任意の参考文献又は複数の参考文献と組み合わせたときに、そのようないずれの発明も教示、示唆、又は開示するとはみなされない。更に、本文献における用語のいずれの意味又は定義も、参照により組み込まれた文献内の同じ用語の任意の意味又は定義と矛盾する場合、本文献においてその用語に与えられた意味又は定義が適用されるものとする。
【0371】
本発明の特定の実施形態を例示及び記載してきたが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく様々な他の変更及び修正を行うことができる点は当業者には明白であろう。したがって、本発明の範囲内にある全てのこのような変更及び修正を添付の特許請求の範囲に網羅することが意図される。
図1A
図1B
図1C
図1D
図1E
図2A
図2B
図2C
図2D
図3A
図3B
図4A
図4B
図5
図6
図7A
図7B
図7C
図8
【手続補正書】
【提出日】2024-05-17
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1パッケージ及び第2パッケージを含む吸収性物品パッケージのアレイであって、前記第1パッケージ及び前記第2パッケージの各々が、内部に1つ以上の吸収性物品を封入する、複数のパネルと複数の封止部とを含み、前記第1パッケージが第1パッケージ材料を含み、前記第2パッケージが第2パッケージ材料を含み、前記第1パッケージ材料及び前記第2パッケージ材料が天然繊維を含み、前記第1パッケージ内の前記1つ以上の吸収性物品の各々は、少なくとも5グラムの超吸収性ポリマー、より好ましくは少なくとも7グラムの超吸収性ポリマー、又は最も好ましくは少なくとも9グラムの超吸収性ポリマーを有する吸収性コアを含み、前記第1パッケージ材料の一部は、本明細書で修正される、ASTMのF1249に従って、300g/(m2*日)以下、より好ましくは、200g/(m2*日)以下、又は最も好ましくは、150g/(m2*日)以下である、ストレス条件下での水蒸気透過率「SCWVTR」を呈し、前記第2パッケージ内の前記1つ以上の吸収性物品のそれぞれが、前記第1パッケージ内の前記1つ以上の吸収性物品の前記吸収性コアよりも少ない超吸収性ポリマーを有する吸収性コアを備え、前記第1パッケージ内の前記1つ以上の吸収性物品及び前記第2パッケージ内の前記1つ以上の吸収性物品が、同じ製造業者によって、又は同じ製造業者のために作製される、吸収性物品パッケージのアレイ。
【請求項2】
前記第1パッケージ材料が外側表面及び内側表面を含み、前記内側表面がフィルム層を含む、請求項1に記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【請求項3】
前記フィルム層が、不溶性ポリマーを含む、請求項2に記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【請求項4】
前記フィルム層が、ポリオレフィンを含む、請求項2に記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【請求項5】
前記第1パッケージが、接着剤を実質的に含まない、請求項1に記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【請求項6】
前記第1パッケージ材料が、20g/(m2*日)~300g/(m2*日)、より好ましくは、20g/(m2*日)~200g/(m2*日)、又は最も好ましくは、20g/(m2*日)~150g/(m2*日)のSCWVTRを呈する、請求項1に記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【請求項7】
前記第1パッケージ材料が、70g/(m2*日)~150g/(m2*日)、より好ましくは、70g/(m2*日)~120g/(m2*日)、又は最も好ましくは、70g/(m2*日)~110g/(m2*日)のSCWVTRを呈する、請求項1に記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【請求項8】
前記第1パッケージ材料が、100g/(m2*日)未満、より好ましくは、95g/(m2*日)未満、又は最も好ましくは、85g/(m2*日)未満のSCWVTRを呈する、請求項1に記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【請求項9】
前記第1パッケージ材料が、20g/(m2*日)~100g/(m2*日)、より好ましくは、20g/(m2*日)~90g/(m2*日)、又は最も好ましくは、20g/(m2*日)~85g/(m2*日)のSCWVTRを呈する、請求項1に記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【請求項10】
前記フィルム層が、前記第1パッケージ材料の5重量パーセント以下、又はより好ましくは、4重量パーセント以下である、請求項2に記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【請求項11】
前記第1パッケージ材料が、100g/(m2*日)未満のSCWVTRを呈し、前記第1パッケージ材料及び前記第2パッケージ材料が、PTS-RH:021/97(ドラフト2019年10月)法によって決定される、少なくとも90パーセントのリサイクル可能な材料を含む、請求項1に記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【請求項12】
前記第1パッケージ材料が、80g/(m2*日)~100g/(m2*日)のSCWVTRを呈し、前記第1パッケージ材料及び前記第2パッケージ材料が、少なくとも90パーセントのリサイクル可能な材料を含む、請求項1に記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【請求項13】
前記第1パッケージ材料及び前記第2パッケージ材料が、少なくとも60パーセント、より好ましくは、少なくとも80パーセント、又は最も好ましくは、少なくとも90パーセントのリサイクル可能率を呈する、請求項1に記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【請求項14】
前記第1パッケージ材料及び前記第2パッケージ材料が、リサイクル可能であり、前記第1パッケージ材料及び前記第2パッケージ材料が、前記PTS-RH:021/97(ドラフト2019年10月)法によって決定される、全体的な「合格」の試験結果を呈する、請求項1に記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【請求項15】
前記第1パッケージ材料及び前記第2パッケージ材料が、60パーセント~99.9パーセント、より好ましくは、80パーセント~99.9パーセント、又は最も好ましくは、90パーセント~99.9パーセントのリサイクル可能率を呈する、請求項1に記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【請求項16】
前記第2パッケージ材料が、前記第1パッケージ材料のリサイクル可能率と等しくないリサイクル可能率を呈する、請求項1に記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【請求項17】
前記第1パッケージ材料及び前記第2パッケージ材料が、少なくとも50重量パーセントの天然繊維、より好ましくは少なくとも70重量パーセントの天然繊維、又は最も好ましくは少なくとも90重量パーセントの天然繊維を含む、請求項1に記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【請求項18】
前記第1パッケージ材料及び前記第2パッケージ材料が、50~100重量パーセントの天然繊維、より好ましくは、70~99重量パーセントの天然繊維、又は最も好ましくは、90~99重量パーセントの天然繊維を含む、請求項1に記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【請求項19】
前記第2パッケージ材料が、前記第1パッケージ材料の総不合格率と等しくない総不合格率を呈する、請求項1に記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【請求項20】
前記第1パッケージ材料及び前記第2パッケージ材料が、50パーセント未満、より好ましくは30パーセント未満、又は最も好ましくは10パーセント未満の総不合格率を呈する、請求項1に記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【請求項21】
前記第1パッケージ材料及び前記第2パッケージ材料は、0.5パーセント~50パーセント、より好ましくは0.5パーセント~30パーセント、又は最も好ましくは0.5パーセント~10パーセントの総不合格率を呈する、請求項1に記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【請求項22】
前記第1パッケージ材料及び前記第2パッケージ材料の前記天然繊維が、セルロース系繊維、竹ベースの繊維、コットン、コットンリンター、サイザル麻、リュウゼツラン、クズ、コーン、ソルガム、ヒョウタン、アガベ、ヘチマ又はヘチマ属、ココヤシ皮、カポック、アバカ、ケナフ、サバイ草、亜麻、エスパルト草、わら、ジュート麻、バガス、トウワタフロス繊維、及びパイナップリーフ繊維、木材繊維、又はパルプ繊維のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【請求項23】
前記天然繊維が、木材繊維又はパルプ繊維のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【請求項24】
前記パッケージ材料が、目視検査によって決定されるリサイクルされた天然繊維を含む、請求項1に記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【請求項25】
前記第2パッケージ材料が、バリア層を含まない、請求項1~24のいずれか一項に記載の吸収性物品パッケージのアレイ。
【国際調査報告】