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特表2024-540555見通し内多入力多出力のための全二重
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-31
(54)【発明の名称】見通し内多入力多出力のための全二重
(51)【国際特許分類】
   H04W 72/0446 20230101AFI20241024BHJP
   H04W 72/0453 20230101ALI20241024BHJP
   H04W 72/1263 20230101ALI20241024BHJP
   H04W 16/28 20090101ALI20241024BHJP
   H04W 8/22 20090101ALI20241024BHJP
   H04B 7/0413 20170101ALI20241024BHJP
【FI】
H04W72/0446
H04W72/0453
H04W72/1263
H04W16/28 130
H04W8/22
H04B7/0413 400
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024529646
(86)(22)【出願日】2021-11-22
(85)【翻訳文提出日】2024-05-17
(86)【国際出願番号】 CN2021132014
(87)【国際公開番号】W WO2023087297
(87)【国際公開日】2023-05-25
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】507364838
【氏名又は名称】クアルコム,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100163522
【弁理士】
【氏名又は名称】黒田 晋平
(72)【発明者】
【氏名】アブドゥルラフマン・モハメド・アフメド・モハメド・イブラヒム
(72)【発明者】
【氏名】アフメド・エルシャフィエ
(72)【発明者】
【氏名】クリシュナ・キラン・ムッカヴィリ
(72)【発明者】
【氏名】ムハンマド・サイド・カイリー・アブデルガファール
(72)【発明者】
【氏名】アフメド・アッティア・アボタブル
(72)【発明者】
【氏名】レンチウ・ワン
(72)【発明者】
【氏名】ピナル・セン
(72)【発明者】
【氏名】セヨン・パク
(72)【発明者】
【氏名】ナガ・ブシャーン
(72)【発明者】
【氏名】ユ・ジャン
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA21
5K067DD11
5K067EE02
5K067EE10
5K067KK03
(57)【要約】
第1のワイヤレスデバイスは、全二重見通し内(LOSLOS)MIMOMIMO通信をサポートする第1のワイヤレスデバイスの能力を示すメッセージを第2のワイヤレスデバイスへ送信し得る。第1のワイヤレスデバイスは、1つ又は複数のUL通信のために割り当てられたULチャネルリソースと、1つ又は複数のDL通信のために割り当てられたDLチャネルリソースと、1つ又は複数のUL通信のためのLOS MIMO送信モードの第1のセットと、1つ又は複数のDL通信のためのLOS MIMO送信モードの第2のセットと、を示す制御シグナリングを、第2のワイヤレスデバイスから受信し得る。ULチャネルリソースは、時間、周波数、又はその両方においてDLチャネルリソースと少なくとも部分的に重複し得る。第1のワイヤレスデバイスは、制御シグナリングに基づいて、1つ又は複数のUL通信及び1つ又は複数のDL通信を通信し得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のワイヤレスデバイスにおけるワイヤレス通信のための方法であって、
全二重見通し内(LOS)多入力多出力(MIMO)通信をサポートする前記第1のワイヤレスデバイスの能力を示すメッセージを第2のワイヤレスデバイスへ送信することと、
制御シグナリングであって、1つ又は複数のアップリンク通信のために割り当てられたアップリンクチャネルリソースと、1つ又は複数のダウンリンク通信のために割り当てられたダウンリンクチャネルリソースと、前記1つ又は複数のアップリンク通信のために使用されるべき1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第1のセットと、前記1つ又は複数のダウンリンク通信のために使用されるべき1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第2のセットと、を示し、前記アップリンクチャネルリソースが、時間、周波数、又はその両方において前記ダウンリンクチャネルリソースと少なくとも部分的に重複する、制御シグナリングを、前記メッセージに応答して前記第2のワイヤレスデバイスから受信することと、
前記制御シグナリングに少なくとも部分的に基づいて、前記1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第1のセットに従って前記アップリンクチャネルリソースを介して前記1つ又は複数のアップリンク通信を通信し、前記1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第2のセットに従って前記ダウンリンクチャネルリソースを介して前記1つ又は複数のダウンリンク通信を通信することと、
を含む、方法。
【請求項2】
前記制御シグナリングを受信することが、
複数のLOS MIMO送信モードと複数のチャネルリソースペアリングであって、各チャネルリソースペアリングが、複数のアップリンクチャネルリソースのうちのそれぞれのアップリンクチャネルリソースと、複数のダウンリンクチャネルリソースのうちのそれぞれのダウンリンクチャネルリソースと、を含む、複数のチャネルリソースペアリングとの間のマッピングを示す第1の制御メッセージを前記第2のワイヤレスデバイスから受信することと、
前記アップリンクチャネルリソースと、前記ダウンリンクチャネルリソースと、を含む前記複数のチャネルリソースペアリングのうちの第1のチャネルリソースペアリングを示す第2の制御メッセージを前記第2のワイヤレスデバイスから受信することと、
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記制御シグナリングを受信することが、
複数のLOS MIMO送信モードと複数の送信設定指示状態との間のマッピングを示す第1の制御メッセージを前記第2のワイヤレスデバイスから受信することと、
前記1つ又は複数のアップリンク通信のために使用されるべき前記複数の送信設定指示状態のうちの第1の送信設定指示状態、又は前記1つ又は複数のダウンリンク通信のために使用されるべき前記複数の送信設定指示状態のうちの第2の送信設定指示状態の一方又は両方を示す第2の制御メッセージを前記第2のワイヤレスデバイスから受信することと、
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記制御シグナリングを受信することが、
複数のLOS MIMO送信モードと複数の偏波との間のマッピングを示す第1の制御メッセージを前記第2のワイヤレスデバイスから受信することと、
前記1つ又は複数のアップリンク通信の送信のために使用されるべき前記複数の偏波のうちの第1の偏波、又は前記1つ又は複数のダウンリンク通信の送信のために使用されるべき前記複数の偏波のうちの第2の偏波の一方又は両方を示す第2の制御メッセージを前記第2のワイヤレスデバイスから受信することと、
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記制御シグナリングを受信することが、
複数のLOS MIMO送信モードと複数のプリコーディング方式との間のマッピングを示す第1の制御メッセージを前記第2のワイヤレスデバイスから受信することと、
前記1つ又は複数のアップリンク通信の送信のために使用されるべき前記複数のプリコーディング方式のうちの第1のプリコーディング方式、又は前記1つ又は複数のダウンリンク通信の送信のために使用されるべき前記複数のプリコーディング方式のうちの第2のプリコーディング方式の一方又は両方を示す第2の制御メッセージを前記第2のワイヤレスデバイスから受信することと、
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記制御シグナリングを受信することが、
前記1つ又は複数のアップリンク通信のために使用されるべき前記1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第1のセットを示す前記制御シグナリングを受信することを含み、前記1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第1のセットが、前記1つ又は複数のアップリンク通信の送信のために使用されるべき前記アップリンクチャネルリソース、前記1つ又は複数のアップリンク通信の送信優先度、前記1つ又は複数のアップリンク通信に関連付けられたサービス品質しきい値、前記1つ又は複数のアップリンク通信の送信のために使用されるべきプリコーディング方式、又はそれらの組み合わせに対応する、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記制御シグナリングを受信することが、
前記1つ又は複数のダウンリンク通信のために使用されるべき前記1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第2のセットを示す前記制御シグナリングを受信することを含み、前記1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第2のセットが、前記1つ又は複数のダウンリンク通信の送信のために使用されるべき前記ダウンリンクチャネルリソース、前記1つ又は複数のダウンリンク通信の送信優先度、前記1つ又は複数のダウンリンク通信に関連付けられたサービス品質しきい値、前記1つ又は複数のダウンリンク通信の送信のために使用されるべきプリコーディング方式、又はそれらの組み合わせに対応する、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記制御シグナリングを受信することが、
前記1つ又は複数のアップリンク通信の送信のために使用されるべき1つ又は複数の偏波の第1のセット、前記1つ又は複数のダウンリンク通信の送信のために使用されるべき1つ又は複数の偏波の第2のセット、又はその両方を示す前記制御シグナリングを受信することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記制御シグナリングを受信することが、
前記1つ又は複数のアップリンク通信のために使用されるべき1つ又は複数のLOS MIMO送信モードのパターンを示す前記制御シグナリングを受信することを含み、前記パターンが、前記1つ又は複数のアップリンク通信のトランスポートブロックサイズ、前記1つ又は複数のアップリンク通信に関連付けられたサービス品質しきい値、前記1つ又は複数のアップリンク通信の優先度レベル、前記1つ又は複数のアップリンク通信のために使用されるべき送信設定指示状態、又はそれらの組み合わせに対応する、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記制御シグナリングを受信することが、
前記1つ又は複数のダウンリンク通信のために使用されるべきLOS MIMO送信モードのパターンを示す前記制御シグナリングを受信することを含み、前記パターンが、前記1つ又は複数のダウンリンク通信のトランスポートブロックサイズ、前記1つ又は複数のダウンリンク通信に関連付けられたサービス品質しきい値、前記1つ又は複数のダウンリンク通信の優先度レベル、前記1つ又は複数のダウンリンク通信のために使用されるべき送信設定指示状態、又はそれらの組み合わせに対応する、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記制御シグナリングを受信することが、
前記1つ又は複数のアップリンク通信のためのアップリンクの繰り返し数、前記1つ又は複数のダウンリンク通信のためのダウンリンクの繰り返し数、前記1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第1のセットと前記アップリンクの繰り返し数との間のマッピング、前記1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第2のセットと前記ダウンリンクの繰り返し数との間のマッピング、又はそれらの組み合わせを示す、前記制御シグナリングを受信することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記制御シグナリングを受信することが、
前記アップリンクチャネルリソース、前記ダウンリンクチャネルリソース、前記1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第1のセット、前記1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第2のセット、又はそれらの組み合わせを示す、無線リソース制御メッセージ又はダウンリンク制御情報のインスタンスのうちの1つ又は複数を受信することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記第1のワイヤレスデバイスの第1のアンテナアレイと前記第2のワイヤレスデバイスの第2のアンテナアレイとの間の整合に少なくとも部分的に基づいて回転行列を決定することと、
前記回転行列に少なくとも部分的に基づいて、前記1つ又は複数のダウンリンク通信、前記1つ又は複数のアップリンク通信、又はその両方を補償することと、
を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記1つ又は複数のアップリンク通信及び前記1つ又は複数のダウンリンク通信を通信することが、
スレピアンベースのプリコーディング方式又はルジャンドルベースのプリコーディング方式に従って、前記1つ又は複数のアップリンク通信及び前記1つ又は複数のダウンリンク通信を通信することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記1つ又は複数のアップリンク通信及び前記1つ又は複数のダウンリンク通信を通信することが、
等間隔線形アレイ構造、等間隔矩形アレイ構造、等間隔円形アレイ構造、又は等間隔平面アレイ構造を使用して、前記1つ又は複数のアップリンク通信及び前記1つ又は複数のダウンリンク通信を通信することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
第1のワイヤレスデバイスにおけるワイヤレス通信のための方法であって、
全二重見通し内(LOS)多入力多出力(MIMO)通信をサポートする第2のワイヤレスデバイスの能力を示すメッセージを前記第2のワイヤレスデバイスから受信することと、
制御シグナリングであって、1つ又は複数のアップリンク通信のために割り当てられたアップリンクチャネルリソースと、1つ又は複数のダウンリンク通信のために割り当てられたダウンリンクチャネルリソースと、前記1つ又は複数のアップリンク通信のために使用されるべき1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第1のセットと、前記1つ又は複数のダウンリンク通信のために使用されるべき1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第2のセットと、を示し、前記アップリンクチャネルリソースが、時間、周波数、又はその両方において前記ダウンリンクチャネルリソースと少なくとも部分的に重複する、制御シグナリングを、前記第2のワイヤレスデバイスから前記メッセージを受信することに少なくとも部分的に基づいて送信することと、
前記制御シグナリングに少なくとも部分的に基づいて、前記1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第1のセットに従って前記アップリンクチャネルリソースを介して前記1つ又は複数のアップリンク通信を通信し、前記1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第2のセットに従って前記ダウンリンクチャネルリソースを介して前記1つ又は複数のダウンリンク通信を通信することと、
を含む、方法。
【請求項17】
前記制御シグナリングを送信することが、
複数のLOS MIMO送信モードと複数のチャネルリソースペアリングであって、各チャネルリソースペアリングが、複数のアップリンクチャネルリソースのうちのそれぞれのアップリンクチャネルリソースと、複数のダウンリンクチャネルリソースのうちのそれぞれのダウンリンクチャネルリソースと、を含む、複数のチャネルリソースペアリングとの間のマッピングを示す第1の制御メッセージを送信することと、
前記アップリンクチャネルリソースと、前記ダウンリンクチャネルリソースと、を含む前記複数のチャネルリソースペアリングのうちの第1のチャネルリソースペアリングを示す第2の制御メッセージを送信することと、
を含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記制御シグナリングを送信することが、
複数のLOS MIMO送信モードと複数の送信設定指示状態との間のマッピングを示す第1の制御メッセージを送信することと、
前記1つ又は複数のアップリンク通信のために使用されるべき第1の送信設定指示状態、又は前記1つ又は複数のダウンリンク通信のために使用されるべき第2の送信設定指示状態の一方又は両方を示す第2の制御メッセージを送信することと、を含む、請求項16に記載の方法。
【請求項19】
前記制御シグナリングを送信することが、
複数のLOS MIMO送信モードと複数の偏波との間のマッピングを示す第1の制御メッセージを送信することと、
前記1つ又は複数のアップリンク通信の送信のために使用されるべき前記複数の偏波のうちの第1の偏波、又は前記1つ又は複数のダウンリンク通信の送信のために使用されるべき前記複数の偏波のうちの第2の偏波の一方又は両方を示す第2の制御メッセージを送信することと、
を含む、請求項16に記載の方法。
【請求項20】
前記制御シグナリングを送信することが、
複数のLOS MIMO送信モードと複数のプリコーディング方式との間のマッピングを示す第1の制御メッセージを送信することと、
前記1つ又は複数のアップリンク通信の送信のために使用されるべき前記複数のプリコーディング方式のうちの第1のプリコーディング方式、又は前記1つ又は複数のダウンリンク通信の送信のために使用されるべき前記複数のプリコーディング方式のうちの第2のプリコーディング方式の一方又は両方を示す第2の制御メッセージを送信することと、
を含む、請求項16に記載の方法。
【請求項21】
前記制御シグナリングを送信することが、
前記1つ又は複数のアップリンク通信のために使用されるべき前記1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第1のセットを示す前記制御シグナリングを送信することを含み、前記1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第1のセットが、前記1つ又は複数のアップリンク通信の送信のために使用されるべき前記アップリンクチャネルリソース、前記1つ又は複数のアップリンク通信の送信優先度、前記1つ又は複数のアップリンク通信に関連付けられたサービス品質しきい値、前記1つ又は複数のアップリンク通信の送信のために使用されるべきプリコーディング方式、又はそれらの組み合わせに対応する、
請求項16に記載の方法。
【請求項22】
前記制御シグナリングを送信することが、
前記1つ又は複数のダウンリンク通信のために使用されるべき前記1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第2のセットを示す前記制御シグナリングを送信することを含み、前記1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第2のセットが、前記1つ又は複数のダウンリンク通信の送信のために使用されるべき前記ダウンリンクチャネルリソース、前記1つ又は複数のダウンリンク通信の送信優先度、前記1つ又は複数のダウンリンク通信に関連付けられたサービス品質しきい値、前記1つ又は複数のダウンリンク通信のために使用されるべきプリコーディング方式、又はそれらの組み合わせに対応する、請求項16に記載の方法。
【請求項23】
前記制御シグナリングを送信することが、
前記1つ又は複数のアップリンク通信の送信のために使用されるべき1つ又は複数の偏波の第1のセット、前記1つ又は複数のダウンリンク通信の送信のために使用されるべき1つ又は複数の偏波の第2のセット、又はその両方を示す前記制御シグナリングを送信することを含む、請求項16に記載の方法。
【請求項24】
前記制御シグナリングを送信することが、
前記1つ又は複数のアップリンク通信のために使用されるべき1つ又は複数のLOS MIMO送信モードのパターンを示す前記制御シグナリングを送信することを含み、前記パターンが、前記1つ又は複数のアップリンク通信のトランスポートブロックサイズ、前記1つ又は複数のアップリンク通信に関連付けられたサービス品質しきい値、前記1つ又は複数のアップリンク通信の優先度レベル、前記1つ又は複数のアップリンク通信のために使用されるべき送信設定指示状態、又はそれらの組み合わせに対応する、請求項16に記載の方法。
【請求項25】
前記制御シグナリングを送信することが、
前記1つ又は複数のダウンリンク通信のために使用されるべきLOS MIMO送信モードのパターンを示す前記制御シグナリングを送信することを含み、前記パターンが、前記1つ又は複数のダウンリンク通信のトランスポートブロックサイズ、前記1つ又は複数のダウンリンク通信に関連付けられたサービス品質しきい値、前記1つ又は複数のダウンリンク通信の優先度レベル、前記1つ又は複数のダウンリンク通信のために使用されるべき送信設定指示状態、又はそれらの組み合わせに対応する、請求項16に記載の方法。
【請求項26】
前記制御シグナリングを送信することが、
前記1つ又は複数のアップリンク通信のためのアップリンクの繰り返し数、前記1つ又は複数のダウンリンク通信のためのダウンリンクの繰り返し数、前記1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第1のセットと前記アップリンクの繰り返し数との間のマッピング、前記1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第2のセットと前記ダウンリンクの繰り返し数との間のマッピング、又はそれらの組み合わせを示す、前記制御シグナリングを送信することを含む、請求項16に記載の方法。
【請求項27】
前記制御シグナリングを送信することが、
前記アップリンクチャネルリソース、前記ダウンリンクチャネルリソース、前記1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第1のセット、前記1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第2のセット、又はそれらの組み合わせを示す、無線リソース制御メッセージ又はダウンリンク制御情報のインスタンスのうちの1つ又は複数を送信することを含む、請求項16に記載の方法。
【請求項28】
前記1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第1のセット及び前記1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第2のセットに少なくとも部分的に基づいて干渉推定値を決定することと、
前記干渉推定値に少なくとも部分的に基づいて、前記1つ又は複数のダウンリンク通信、前記1つ又は複数のアップリンク通信、又はその両方を補償することと、
を更に含む、請求項16に記載の方法。
【請求項29】
第1のワイヤレスデバイスにおけるワイヤレス通信のための装置であって、
プロセッサと、
前記プロセッサに結合されたメモリと、
前記メモリに記憶された1つ又は複数の命令と、
を備え、
前記1つ又は複数の命令が、前記装置に、前記1つ又は複数の命令に少なくとも部分的に基づいて、
全二重見通し内(LOS)多入力多出力(MIMO)通信をサポートする前記第1のワイヤレスデバイスの能力を示すメッセージを第2のワイヤレスデバイスへ送信させ、
制御シグナリングであって、1つ又は複数のアップリンク通信のために割り当てられたアップリンクチャネルリソースと、1つ又は複数のダウンリンク通信のために割り当てられたダウンリンクチャネルリソースと、前記1つ又は複数のアップリンク通信のために使用されるべき1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第1のセットと、前記1つ又は複数のダウンリンク通信のために使用されるべき1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第2のセットと、を示し、前記アップリンクチャネルリソースが、時間、周波数、又はその両方において前記ダウンリンクチャネルリソースと少なくとも部分的に重複する、制御シグナリングを、前記メッセージに応答して前記第2のワイヤレスデバイスから受信させ、
前記制御シグナリングに少なくとも部分的に基づいて、前記1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第1のセットに従って前記アップリンクチャネルリソースを介して前記1つ又は複数のアップリンク通信を通信させ、前記1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第2のセットに従って前記ダウンリンクチャネルリソースを介して前記1つ又は複数のダウンリンク通信を通信させる、
ように前記プロセッサによって実行可能である、
装置。
【請求項30】
第1のワイヤレスデバイスにおけるワイヤレス通信のための装置であって、
プロセッサと、
前記プロセッサに結合されたメモリと、
前記メモリに記憶された1つ又は複数の命令と、
を備え、
前記1つ又は複数の命令が、前記装置に、前記1つ又は複数の命令に少なくとも部分的に基づいて、
全二重見通し内(LOS)多入力多出力(MIMO)通信をサポートする第2のワイヤレスデバイスの能力を示すメッセージを前記第2のワイヤレスデバイスから受信させ、
制御シグナリングであって、1つ又は複数のアップリンク通信のために割り当てられたアップリンクチャネルリソースと、1つ又は複数のダウンリンク通信のために割り当てられたダウンリンクチャネルリソースと、前記1つ又は複数のアップリンク通信のために使用されるべき1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第1のセットと、前記1つ又は複数のダウンリンク通信のために使用されるべき1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第2のセットと、を示し、前記アップリンクチャネルリソースが、時間、周波数、又はその両方において前記ダウンリンクチャネルリソースと少なくとも部分的に重複する、制御シグナリングを、前記第2のワイヤレスデバイスから前記メッセージを受信することに少なくとも部分的に基づいて送信させ、
前記制御シグナリングに少なくとも部分的に基づいて、前記1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第1のセットに従って前記アップリンクチャネルリソースを介して前記1つ又は複数のアップリンク通信を通信させ、前記1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第2のセットに従って前記ダウンリンクチャネルリソースを介して前記1つ又は複数のダウンリンク通信を通信させる、
ように前記プロセッサによって実行可能である、
装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
以下は、見通し内(line-of-sight、LOS)多入力多出力(multiple-input multiple-output、MIMO)のための全二重を含む、ワイヤレス通信に関する。
【背景技術】
【0002】
ワイヤレス通信システムは、音声、ビデオ、パケットデータ、メッセージング、ブロードキャストなどの様々なタイプの通信コンテンツを提供するために広く展開されている。これらのシステムは、利用可能なシステムリソース(例えば、時間、周波数、及び電力)を共有することにより、複数のユーザとの通信をサポートすることが可能であることがある。そのような多元接続システムの例には、ロングタームエボリューション(Long Term Evolution、LTE)システム、LTEアドバンスト(LTE-Advanced、LTE-A)システム、又はLTE-A Proシステムなどの第4世代(fourth generation、4G)システム、及び新無線(New Radio、NR)システムと呼ばれることがある第5世代(fifth generation、5G)システムを含む。これらのシステムは、符号分割多元接続(code division multiple access、CDMA)、時分割多元接続(time division multiple access、TDMA)、周波数分割多元接続(frequency division multiple access、FDMA)、直交FDMA(orthogonal FDMA、OFDMA)、又は離散フーリエ変換拡散直交周波数分割多重化(discrete Fourier transform spread orthogonal frequency division multiplexing、DFT-S-OFDM)などの技術を採用し得る。ワイヤレス多元接続通信システムは、場合によってはユーザ機器(user equipment、UE)として知られていることがある複数の通信デバイスのための通信を各々が同時にサポートする、1つ又は複数の基地局又は1つ又は複数のネットワークアクセスノードを含み得る。ワイヤレス通信システム内の構成要素は、(例えば、動作可能に、通信可能に、機能的に、電子的に、及び/又は電気的に)互いと結合され得る。
【0003】
いくつかのワイヤレスデバイスは、全二重通信を実行することが可能であり得る。例えば、ワイヤレスデバイスは、同時に第2の信号を受信しながら、第1の信号を送信することが可能であり得る。しかしながら、場合によっては、従来の全二重動作は、見通し内(LOS)多入力多出力(MIMO)通信方式に適していないことがある。
【発明の概要】
【0004】
説明する技法は、見通し内(LOS)多入力多出力(MIMO)のための全二重をサポートする改善された方法、システム、デバイス、及び装置に関する。概して、説明する技法は、異なるLOS MIMO送信モードを使用して全二重通信を実行するようにワイヤレスデバイスを構成することを提供する。第1のワイヤレスデバイスは、全二重LOS MIMO通信をサポートする第1のワイヤレスデバイスの能力を示すメッセージを第2のワイヤレスデバイスへ送信し得る。第1のワイヤレスデバイスは、1つ又は複数のアップリンク通信のために割り当てられたアップリンクチャネルリソースと、1つ又は複数のダウンリンク通信のために割り当てられたダウンリンクチャネルリソースと、1つ又は複数のアップリンク通信のためのLOS MIMO送信モードの第1のセットと、1つ又は複数のダウンリンク通信のためのLOS MIMO送信モードの第2のセットと、を示す制御シグナリングを、第2のワイヤレスデバイスから受信し得る。アップリンクチャネルリソースは、時間、周波数、又はその両方においてダウンリンクチャネルリソースと少なくとも部分的に重複し得る。第1のワイヤレスデバイスは、制御シグナリングに基づいて、1つ又は複数のアップリンク通信及び1つ又は複数のダウンリンク通信を通信し得る。
【0005】
第1のワイヤレスデバイスにおけるワイヤレス通信のための方法について説明する。本方法は、全二重LOS MIMO通信をサポートする第1のワイヤレスデバイスの能力を示すメッセージを第2のワイヤレスデバイスへ送信することと、制御シグナリングであって、1つ又は複数のアップリンク通信のために割り当てられたアップリンクチャネルリソース、1つ又は複数のダウンリンク通信のために割り当てられたダウンリンクチャネルリソース、1つ又は複数のアップリンク通信のために使用されるべき1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第1のセット、又は1つ又は複数のダウンリンク通信のために使用されるべき1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第2のセットのうちの1つ又は複数を示し、アップリンクチャネルリソースが、時間、周波数、又はその両方においてダウンリンクチャネルリソースと少なくとも部分的に重複する、制御シグナリングを、メッセージに応答して第2のワイヤレスデバイスから受信することと、制御シグナリングに基づいて、1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第1のセットに従ってアップリンクチャネルリソースを介して1つ又は複数のアップリンク通信を通信し、1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第2のセットに従ってダウンリンクチャネルリソースを介して1つ又は複数のダウンリンク通信を通信することと、を含み得る。
【0006】
第1のワイヤレスデバイスにおけるワイヤレス通信のための装置について説明する。本装置は、プロセッサと、プロセッサに結合されたメモリと、メモリに記憶された1つ又は複数の命令と、を含み得、1つ又は複数の命令が、1つ又は複数の命令に基づいて、装置に、全二重LOS MIMO通信をサポートする第1のワイヤレスデバイスの能力を示すメッセージを第2のワイヤレスデバイスへ送信させ、制御シグナリングであって、1つ又は複数のアップリンク通信のために割り当てられたアップリンクチャネルリソースと、1つ又は複数のダウンリンク通信のために割り当てられたダウンリンクチャネルリソースと、1つ又は複数のアップリンク通信のために使用されるべき1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第1のセットと、1つ又は複数のダウンリンク通信のために使用されるべき1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第2のセットと、を示し、アップリンクチャネルリソースが、時間、周波数、又はその両方においてダウンリンクチャネルリソースと少なくとも部分的に重複する、制御シグナリングを、メッセージに応答して第2のワイヤレスデバイスから受信させ、制御シグナリングに基づいて、1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第1のセットに従ってアップリンクチャネルリソースを介して1つ又は複数のアップリンク通信を通信させ、1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第2のセットに従ってダウンリンクチャネルリソースを介して1つ又は複数のダウンリンク通信を通信させる、ようにプロセッサによって実行可能である。
【0007】
第1のワイヤレスデバイスにおけるワイヤレス通信のための別の装置について説明する。本装置は、全二重LOS MIMO通信をサポートする第1のワイヤレスデバイスの能力を示すメッセージを第2のワイヤレスデバイスへ送信するための手段と、制御シグナリングであって、1つ又は複数のアップリンク通信のために割り当てられたアップリンクチャネルリソースと、1つ又は複数のダウンリンク通信のために割り当てられたダウンリンクチャネルリソースと、1つ又は複数のアップリンク通信のために使用されるべき1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第1のセットと、1つ又は複数のダウンリンク通信のために使用されるべき1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第2のセットと、を示し、アップリンクチャネルリソースが、時間、周波数、又はその両方においてダウンリンクチャネルリソースと少なくとも部分的に重複する、制御シグナリングを、メッセージに応答して第2のワイヤレスデバイスから受信するための手段と、制御シグナリングに基づいて、1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第1のセットに従ってアップリンクチャネルリソースを介して1つ又は複数のアップリンク通信を通信し、1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第2のセットに従ってダウンリンクチャネルリソースを介して1つ又は複数のダウンリンク通信を通信するための手段と、を含み得る。
【0008】
第1のワイヤレスデバイスにおけるワイヤレス通信のためのコードを記憶する非一時的コンピュータ可読媒体について説明する。コードは、命令を含み得、命令は、全二重LOS MIMO通信をサポートする第1のワイヤレスデバイスの能力を示すメッセージを第2のワイヤレスデバイスへ送信し、制御シグナリングであって、1つ又は複数のアップリンク通信のために割り当てられたアップリンクチャネルリソースと、1つ又は複数のダウンリンク通信のために割り当てられたダウンリンクチャネルリソースと、1つ又は複数のアップリンク通信のために使用されるべき1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第1のセットと、1つ又は複数のダウンリンク通信のために使用されるべき1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第2のセットと、を示し、アップリンクチャネルリソースが、時間、周波数、又はその両方においてダウンリンクチャネルリソースと少なくとも部分的に重複する、制御シグナリングを、メッセージに応答して第2のワイヤレスデバイスから受信し、制御シグナリングに基づいて、1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第1のセットに従ってアップリンクチャネルリソースを介して1つ又は複数のアップリンク通信を通信し、1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第2のセットに従ってダウンリンクチャネルリソースを介して1つ又は複数のダウンリンク通信を通信する、ようにプロセッサによって実行可能である。
【0009】
本明細書で説明する方法、装置、及び非一時的コンピュータ可読媒体のいくつかの例では、制御シグナリングを受信することが、複数のLOS MIMO送信モードと複数のチャネルリソースペアリングであって、各チャネルリソースペアリングが、複数のアップリンクチャネルリソースのうちのそれぞれのアップリンクチャネルリソースと、複数のダウンリンクチャネルリソースのうちのそれぞれのダウンリンクチャネルリソースと、を含む、複数のチャネルリソースペアリングとの間のマッピングを示す第1の制御メッセージを第2のワイヤレスデバイスから受信し、アップリンクチャネルリソースと、ダウンリンクチャネルリソースと、を含む複数のチャネルリソースペアリングのうちの第1のチャネルリソースペアリングを示す第2の制御メッセージを第2のワイヤレスデバイスから受信するための動作、特徴、手段、又は命令を含み得る。
【0010】
本明細書で説明する方法、装置、及び非一時的コンピュータ可読媒体のいくつかの例では、制御シグナリングを受信することが、複数のLOS MIMO送信モードと複数の送信設定指示(transmission configuration indicator、TCI)状態との間のマッピングを示す第1の制御メッセージを第2のワイヤレスデバイスから受信し、1つ又は複数のアップリンク通信のために使用されるべき複数のTCI状態のうちの第1のTCI状態、又は1つ又は複数のダウンリンク通信のために使用されるべき複数のTCI状態のうちの第2のTCI状態の一方又は両方を示す第2の制御メッセージを第2のワイヤレスデバイスから受信するための動作、特徴、手段、又は命令を含み得る。
【0011】
本明細書で説明する方法、装置、及び非一時的コンピュータ可読媒体のいくつかの例では、制御シグナリングを受信することが、複数のLOS MIMO送信モードと複数の偏波との間のマッピングを示す第1の制御メッセージを第2のワイヤレスデバイスから受信し、1つ又は複数のアップリンク通信の送信のために使用されるべき複数の偏波のうちの第1の偏波、又は1つ又は複数のダウンリンク通信の送信のために使用されるべき複数の偏波のうちの第2の偏波の一方又は両方を示す第2の制御メッセージを第2のワイヤレスデバイスから受信するための動作、特徴、手段、又は命令を含み得る。
【0012】
本明細書で説明する方法、装置、及び非一時的コンピュータ可読媒体のいくつかの例では、制御シグナリングを受信することが、複数のLOS MIMO送信モードと複数のプリコーディング方式との間のマッピングを示す第1の制御メッセージを第2のワイヤレスデバイスから受信し、1つ又は複数のアップリンク通信の送信のために使用されるべき複数のプリコーディング方式のうちの第1のプリコーディング方式、又は1つ又は複数のダウンリンク通信の送信のために使用されるべき複数のプリコーディング方式のうちの第2のプリコーディング方式の一方又は両方を示す第2の制御メッセージを第2のワイヤレスデバイスから受信するための動作、特徴、手段、又は命令を含み得る。
【0013】
本明細書で説明する方法、装置、及び非一時的コンピュータ可読媒体のいくつかの例では、制御シグナリングを受信することが、1つ又は複数のアップリンク通信のために使用されるべき1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第1のセットを示す制御シグナリングを受信するための動作、特徴、手段、又は命令を含み得、1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第1のセットは、1つ又は複数のアップリンク通信の送信のために使用されるべきアップリンクチャネルリソース、1つ又は複数のアップリンク通信の送信優先度、1つ又は複数のアップリンク通信に関連付けられたサービス品質(quality of service、QoS)しきい値、1つ又は複数のアップリンク通信の送信のために使用されるべきプリコーディング方式、又はそれらの組み合わせに対応する。
【0014】
本明細書で説明する方法、装置、及び非一時的コンピュータ可読媒体のいくつかの例では、制御シグナリングを受信することが、1つ又は複数のダウンリンク通信のために使用されるべき1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第2のセットを示す制御シグナリングを受信するための動作、特徴、手段、又は命令を含み得、1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第2のセットは、1つ又は複数のダウンリンク通信の送信のために使用されるべきダウンリンクチャネルリソース、1つ又は複数のダウンリンク通信の送信優先度、1つ又は複数のダウンリンク通信に関連付けられたQoSしきい値、1つ又は複数のダウンリンク通信の送信のために使用されるべきプリコーディング方式、又はそれらの組み合わせに対応する。
【0015】
本明細書で説明する方法、装置、及び非一時的コンピュータ可読媒体のいくつかの例では、制御シグナリングを受信することが、1つ又は複数のアップリンク通信の送信のために使用されるべき1つ又は複数の偏波の第1のセット、1つ又は複数のダウンリンク通信の送信のために使用されるべき1つ又は複数の偏波の第2のセット、又はその両方を示す制御シグナリングを受信するための動作、特徴、手段、又は命令を含み得る。
【0016】
本明細書で説明する方法、装置、及び非一時的コンピュータ可読媒体のいくつかの例では、制御シグナリングを受信することが、1つ又は複数のアップリンク通信のために使用されるべき1つ又は複数のLOS MIMO送信モードのパターンを示す制御シグナリングを受信するための動作、特徴、手段、又は命令を含み得、パターンは、1つ又は複数のアップリンク通信のトランスポートブロックサイズ(transport block size、TBS)、1つ又は複数のアップリンク通信に関連付けられたQoSしきい値、1つ又は複数のアップリンク通信の優先度レベル、1つ又は複数のアップリンク通信のために使用されるべきTCI状態、又はそれらの組み合わせに対応する。
【0017】
本明細書で説明する方法、装置、及び非一時的コンピュータ可読媒体のいくつかの例では、制御シグナリングを受信することが、1つ又は複数のダウンリンク通信のために使用されるべきLOS MIMO送信モードのパターンを示す制御シグナリングを受信するための動作、特徴、手段、又は命令を含み得、パターンは、1つ又は複数のダウンリンク通信のTBS、1つ又は複数のダウンリンク通信に関連付けられたQoSしきい値、1つ又は複数のダウンリンク通信の優先度レベル、1つ又は複数のダウンリンク通信のために使用されるべきTCI状態、又はそれらの組み合わせに対応する。
【0018】
本明細書で説明する方法、装置、及び非一時的コンピュータ可読媒体のいくつかの例では、制御シグナリングを受信することが、1つ又は複数のアップリンク通信のためのアップリンクの繰り返し数、1つ又は複数のダウンリンク通信のためのダウンリンクの繰り返し数、1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第1のセットとアップリンクの繰り返し数との間のマッピング、1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第2のセットとダウンリンクの繰り返し数との間のマッピング、又はそれらの組み合わせを示す、制御シグナリングを受信するための動作、特徴、手段、又は命令を含み得る。
【0019】
本明細書で説明する方法、装置、及び非一時的コンピュータ可読媒体のいくつかの例では、制御シグナリングを受信することが、アップリンクチャネルリソース、ダウンリンクチャネルリソース、1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第1のセット、1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第2のセット、又はそれらの組み合わせを示す、無線リソース制御(radio resource control、RRC)メッセージ又はダウンリンク制御情報(downlink control information、DCI)のインスタンスのうちの1つ又は複数を受信するための動作、特徴、手段、又は命令を含み得る。
【0020】
本明細書で説明する方法、装置、及び非一時的コンピュータ可読媒体のいくつかの例は、第1のワイヤレスデバイスの第1のアンテナアレイと第2のワイヤレスデバイスの第2のアンテナアレイとの間の整合に基づいて回転行列を決定し、回転行列に基づいて、1つ又は複数のダウンリンク通信、1つ又は複数のアップリンク通信、又はその両方を補償するための動作、特徴、手段、又は命令を更に含み得る。
【0021】
本明細書で説明する方法、装置、及び非一時的コンピュータ可読媒体のいくつかの例では、1つ又は複数のアップリンク通信及び1つ又は複数のダウンリンク通信を通信することが、スレピアンベース(Slepian-based)のプリコーディング方式又はルジャンドルベース(Legendre-based)のプリコーディング方式に従って、1つ又は複数のアップリンク通信及び1つ又は複数のダウンリンク通信を通信するための動作、特徴、手段、又は命令を含み得る。
【0022】
本明細書で説明する方法、装置、及び非一時的コンピュータ可読媒体のいくつかの例では、1つ又は複数のアップリンク通信及び1つ又は複数のダウンリンク通信を通信することが、等間隔線形アレイ(uniform linear array、ULA)構造、等間隔矩形アレイ(uniform rectangular array、URA)構造、等間隔円形アレイ(uniform circular array、UCA)構造、又は等間隔平面アレイ(uniform planar array、UPA)構造を使用して、1つ又は複数のアップリンク通信及び1つ又は複数のダウンリンク通信を通信するための動作、特徴、手段、又は命令を含み得る。
【0023】
第1のワイヤレスデバイスにおけるワイヤレス通信のための方法について説明する。本方法は、全二重LOS MIMO通信をサポートする第2のワイヤレスデバイスの能力を示すメッセージを第2のワイヤレスデバイスから受信することと、制御シグナリングであって、1つ又は複数のアップリンク通信のために割り当てられたアップリンクチャネルリソースと、1つ又は複数のダウンリンク通信のために割り当てられたダウンリンクチャネルリソースと、1つ又は複数のアップリンク通信のために使用されるべき1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第1のセットと、1つ又は複数のダウンリンク通信のために使用されるべき1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第2のセットと、を示し、アップリンクチャネルリソースが、時間、周波数、又はその両方においてダウンリンクチャネルリソースと少なくとも部分的に重複する、制御シグナリングを、第2のワイヤレスデバイスからメッセージを受信することに基づいて送信することと、制御シグナリングに基づいて、1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第1のセットに従ってアップリンクチャネルリソースを介して1つ又は複数のアップリンク通信を通信し、1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第2のセットに従ってダウンリンクチャネルリソースを介して1つ又は複数のダウンリンク通信を通信することと、を含み得る。
【0024】
第1のワイヤレスデバイスにおけるワイヤレス通信のための装置について説明する。本装置は、プロセッサと、プロセッサに結合されたメモリと、1つ又は複数の命令と、を含み得、1つ又は複数の命令は、メモリに記憶されており、1つ又は複数の命令に基づいて、装置に、全二重LOS MIMO通信をサポートする第2のワイヤレスデバイスの能力を示すメッセージを第2のワイヤレスデバイスから受信させ、制御シグナリングであって、1つ又は複数のアップリンク通信のために割り当てられたアップリンクチャネルリソースと、1つ又は複数のダウンリンク通信のために割り当てられたダウンリンクチャネルリソースと、1つ又は複数のアップリンク通信のために使用されるべき1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第1のセットと、1つ又は複数のダウンリンク通信のために使用されるべき1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第2のセットと、を示し、アップリンクチャネルリソースが、時間、周波数、又はその両方においてダウンリンクチャネルリソースと少なくとも部分的に重複する、制御シグナリングを、第2のワイヤレスデバイスからメッセージを受信することに基づいて送信させ、制御シグナリングに基づいて、1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第1のセットに従ってアップリンクチャネルリソースを介して1つ又は複数のアップリンク通信を通信させ、1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第2のセットに従ってダウンリンクチャネルリソースを介して1つ又は複数のダウンリンク通信を通信させる、ようにプロセッサによって実行可能である。
【0025】
第1のワイヤレスデバイスにおけるワイヤレス通信のための別の装置について説明する。本装置は、全二重LOS MIMO通信をサポートする第2のワイヤレスデバイスの能力を示すメッセージを第2のワイヤレスデバイスから受信するための手段と、制御シグナリングであって、1つ又は複数のアップリンク通信のために割り当てられたアップリンクチャネルリソースと、1つ又は複数のダウンリンク通信のために割り当てられたダウンリンクチャネルリソースと、1つ又は複数のアップリンク通信のために使用されるべき1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第1のセットと、1つ又は複数のダウンリンク通信のために使用されるべき1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第2のセットと、を示し、アップリンクチャネルリソースが、時間、周波数、又はその両方においてダウンリンクチャネルリソースと少なくとも部分的に重複する、制御シグナリングを、第2のワイヤレスデバイスからメッセージを受信することに基づいて送信するための手段と、制御シグナリングに基づいて、1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第1のセットに従ってアップリンクチャネルリソースを介して1つ又は複数のアップリンク通信を通信し、1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第2のセットに従ってダウンリンクチャネルリソースを介して1つ又は複数のダウンリンク通信を通信するための手段と、を含み得る。
【0026】
第1のワイヤレスデバイスにおけるワイヤレス通信のためのコードを記憶する非一時的コンピュータ可読媒体について説明する。コードは、命令を含み得、命令は、全二重LOS MIMO通信をサポートする第2のワイヤレスデバイスの能力を示すメッセージを第2のワイヤレスデバイスから受信し、制御シグナリングであって、1つ又は複数のアップリンク通信のために割り当てられたアップリンクチャネルリソースと、1つ又は複数のダウンリンク通信のために割り当てられたダウンリンクチャネルリソースと、1つ又は複数のアップリンク通信のために使用されるべき1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第1のセットと、1つ又は複数のダウンリンク通信のために使用されるべき1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第2のセットと、を示し、アップリンクチャネルリソースが、時間、周波数、又はその両方においてダウンリンクチャネルリソースと少なくとも部分的に重複する、制御シグナリングを、第2のワイヤレスデバイスからメッセージを受信することに基づいて送信し、制御シグナリングに基づいて、1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第1のセットに従ってアップリンクチャネルリソースを介して1つ又は複数のアップリンク通信を通信し、1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第2のセットに従ってダウンリンクチャネルリソースを介して1つ又は複数のダウンリンク通信を通信する、ようにプロセッサによって実行可能である。
【0027】
本明細書で説明する方法、装置、及び非一時的コンピュータ可読媒体のいくつかの例では、制御シグナリングを送信することが、複数のLOS MIMO送信モードと複数のチャネルリソースペアリングであって、各チャネルリソースペアリングが、複数のアップリンクチャネルリソースのうちのそれぞれのアップリンクチャネルリソースと、複数のダウンリンクチャネルリソースのうちのそれぞれのダウンリンクチャネルリソースと、を含む、複数のチャネルリソースペアリングとの間のマッピングを示す第1の制御メッセージを送信し、アップリンクチャネルリソースと、ダウンリンクチャネルリソースと、を含む複数のチャネルリソースペアリングのうちの第1のチャネルリソースペアリングを示す第2の制御メッセージを送信するための動作、特徴、手段、又は命令を含み得る。
【0028】
本明細書で説明される方法、装置、及び非一時的コンピュータ可読媒体のいくつかの例では、制御シグナリングを送信することが、複数のLOS MIMO送信モードと複数のTCI状態との間のマッピングを示す第1の制御メッセージを送信し、1つ又は複数のアップリンク通信のために使用されるべき第1のTCI状態、又は1つ又は複数のダウンリンク通信のために使用されるべき第2のTCI状態の一方又は両方を示す第2の制御メッセージを送信するための動作、特徴、手段、又は命令を含み得る。
【0029】
本明細書で説明する方法、装置、及び非一時的コンピュータ可読媒体のいくつかの例では、制御シグナリングを送信することが、複数のLOS MIMO送信モードと複数の偏波との間のマッピングを示す第1の制御メッセージを送信し、1つ又は複数のアップリンク通信の送信のために使用されるべき複数の偏波のうちの第1の偏波、又は1つ又は複数のダウンリンク通信の送信のために使用されるべき複数の偏波のうちの第2の偏波の一方又は両方を示す第2の制御メッセージを送信するための動作、特徴、手段、又は命令を含み得る。
【0030】
本明細書で説明する方法、装置、及び非一時的コンピュータ可読媒体のいくつかの例では、制御シグナリングを送信することが、複数のLOS MIMO送信モードと複数のプリコーディング方式との間のマッピングを示す第1の制御メッセージを送信し、1つ又は複数のアップリンク通信の送信のために使用されるべき複数のプリコーディング方式のうちの第1のプリコーディング方式、又は1つ又は複数のダウンリンク通信の送信のために使用されるべき複数のプリコーディング方式のうちの第2のプリコーディング方式の一方又は両方を示す第2の制御メッセージを送信するための動作、特徴、手段、又は命令を含み得る。
【0031】
本明細書で説明する方法、装置、及び非一時的コンピュータ可読媒体のいくつかの例では、制御シグナリングを送信することが、1つ又は複数のアップリンク通信のために使用されるべき1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第1のセットを示す制御シグナリングを送信するための動作、特徴、手段、又は命令を含み得、1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第1のセットは、1つ又は複数のアップリンク通信の送信のために使用されるべきアップリンクチャネルリソース、1つ又は複数のアップリンク通信の送信優先度、1つ又は複数のアップリンク通信に関連付けられたQoSしきい値、1つ又は複数のアップリンク通信の送信のために使用されるべきプリコーディング方式、又はそれらの組み合わせに対応する。
【0032】
本明細書で説明する方法、装置、及び非一時的コンピュータ可読媒体のいくつかの例では、制御シグナリングを送信することが、1つ又は複数のダウンリンク通信のために使用されるべき1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第2のセットを示す制御シグナリングを送信するための動作、特徴、手段、又は命令を含み得、1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第2のセットは、1つ又は複数のダウンリンク通信の送信のために使用されるべきダウンリンクチャネルリソース、1つ又は複数のダウンリンク通信の送信優先度、1つ又は複数のダウンリンク通信に関連付けられたQoSしきい値、1つ又は複数のダウンリンク通信のために使用されるべきプリコーディング方式、又はそれらの組み合わせに対応する。
【0033】
本明細書で説明する方法、装置、及び非一時的コンピュータ可読媒体のいくつかの例では、制御シグナリングを送信することが、1つ又は複数のアップリンク通信の送信のために使用されるべき1つ又は複数の偏波の第1のセット、1つ又は複数のダウンリンク通信の送信のために使用されるべき1つ又は複数の偏波の第2のセット、又はその両方を示す制御シグナリングを送信するための動作、特徴、手段、又は命令を含み得る。
【0034】
本明細書で説明する方法、装置、及び非一時的コンピュータ可読媒体のいくつかの例では、制御シグナリングを送信することが、1つ又は複数のアップリンク通信のために(例えば、送信側又は受信側において)使用されるべき1つ又は複数のLOS MIMO送信モードのパターンを示す制御シグナリングを送信するための動作、特徴、手段、又は命令を含み得、パターンは、1つ又は複数のアップリンク通信のTBS、1つ又は複数のアップリンク通信に関連付けられたQoSしきい値、1つ又は複数のアップリンク通信の優先度レベル、1つ又は複数のアップリンク通信のために(例えば、送信側又は受信側において)使用されるべきTCI状態、又はそれらの組み合わせに対応する。
【0035】
本明細書で説明する方法、装置、及び非一時的コンピュータ可読媒体のいくつかの例では、制御シグナリングを送信することが、1つ又は複数のダウンリンク通信のために使用されるべきLOS MIMO送信モードのパターンを示す制御シグナリングを送信するための動作、特徴、手段、又は命令を含み得、パターンは、1つ又は複数のダウンリンク通信のTBS、1つ又は複数のダウンリンク通信に関連付けられたQoSしきい値、1つ又は複数のダウンリンク通信の優先度レベル、1つ又は複数のダウンリンク通信のために使用されるべきTCI状態、又はそれらの組み合わせに対応する。
【0036】
本明細書で説明する方法、装置、及び非一時的コンピュータ可読媒体のいくつかの例では、制御シグナリングを送信することが、1つ又は複数のアップリンク通信のためのアップリンクの繰り返し数、1つ又は複数のダウンリンク通信のためのダウンリンクの繰り返し数、1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第1のセットとアップリンクの繰り返し数との間のマッピング、1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第2のセットとダウンリンクの繰り返し数との間のマッピング、又はそれらの組み合わせを示す、制御シグナリングを送信するための動作、特徴、手段、又は命令を含み得る。
【0037】
本明細書で説明する方法、装置、及び非一時的コンピュータ可読媒体のいくつかの例では、制御シグナリングを送信することが、アップリンクチャネルリソース、ダウンリンクチャネルリソース、1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第1のセット、1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第2のセット、又はそれらの組み合わせを示す、RRCメッセージ又はDCIのインスタンスのうちの1つ又は複数を送信するための動作、特徴、手段、又は命令を含み得る。
【0038】
本明細書で説明する方法、装置、及び非一時的コンピュータ可読媒体のいくつかの例は、1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第1のセット及び1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第2のセットに基づいて干渉推定値を決定し、干渉推定値に基づいて、1つ又は複数のダウンリンク通信、1つ又は複数のアップリンク通信、又はその両方を補償するための動作、特徴、手段、又は命令を更に含み得る。
【図面の簡単な説明】
【0039】
図1】本開示の態様による、見通し内(LOS)多入力多出力(MIMO)のための全二重をサポートするワイヤレス通信システムの一例を示す。
図2】本開示の態様による、見通し内(LOS)多入力多出力(MIMO)のための全二重をサポートするワイヤレス通信システムの一例を示す。
図3】本開示の態様による、LOS MIMOのための全二重をサポートするアンテナアレイ構造の一例を示す。
図4A】本開示の態様による、LOS MIMOのための全二重をサポートするワイヤレス通信システムの一例を示す。
図4B】本開示の態様による、LOS MIMOのための全二重をサポートするワイヤレス通信システムの一例を示す。
図5A】本開示の態様による、LOS MIMOのための全二重をサポートする送信モード相関の一例を示す。
図5B】本開示の態様による、LOS MIMOのための全二重をサポートする送信モード相関の一例を示す。
図6A】本開示の態様による、LOS MIMOのための全二重をサポートするリソース図の一例を示す。
図6B】本開示の態様による、LOS MIMOのための全二重をサポートするリソース図の一例を示す。
図6C】本開示の態様による、LOS MIMOのための全二重をサポートするリソース図の一例を示す。
図7】本開示の態様による、LOS MIMOのための全二重をサポートする通信方式の一例を示す。
図8A】本開示の態様による、LOS MIMOのための全二重をサポートする全二重構成の一例を示す。
図8B】本開示の態様による、LOS MIMOのための全二重をサポートする全二重構成の一例を示す。
図8C】本開示の態様による、LOS MIMOのための全二重をサポートする全二重構成の一例を示す。
図8D】本開示の態様による、LOS MIMOのための全二重をサポートする全二重構成の一例を示す。
図9】本開示の態様による、LOS MIMOのための全二重をサポートするワイヤレス通信システムの一例を示す。
図10】本開示の態様による、LOS MIMOのための全二重をサポートするプロセスフローの一例を示す。
図11】本開示の態様による、LOS MIMOのための全二重をサポートするデバイスのブロック図を示す。
図12】本開示の態様による、LOS MIMOのための全二重をサポートするデバイスのブロック図を示す。
図13】本開示の態様による、LOS MIMOのための全二重をサポートする通信マネージャのブロック図を示す。
図14】本開示の態様による、LOS MIMOのための全二重をサポートするデバイスを含むシステムの図を示す。
図15】本開示の態様による、LOS MIMOのための全二重をサポートするデバイスのブロック図を示す。
図16】本開示の態様による、LOS MIMOのための全二重をサポートするデバイスのブロック図を示す。
図17】本開示の態様による、LOS MIMOのための全二重をサポートする通信マネージャのブロック図を示す。
図18】本開示の態様による、LOS MIMOのための全二重をサポートするデバイスを含むシステムの図を示す。
図19】本開示の態様による、LOS MIMOのための全二重をサポートする方法を示すフローチャートを示す。
図20】本開示の態様による、LOS MIMOのための全二重をサポートする方法を示すフローチャートを示す。
図21】本開示の態様による、LOS MIMOのための全二重をサポートする方法を示すフローチャートを示す。
図22】本開示の態様による、LOS MIMOのための全二重をサポートする方法を示すフローチャートを示す。
【発明を実施するための形態】
【0040】
いくつかのワイヤレス通信システムは、ワイヤレスデバイス間の見通し内(LOS)多入力多出力(MIMO)通信をサポートし得る。例えば、第1のワイヤレスデバイスと第2のワイヤレスデバイスとの間にLOSチャネルがあり(例えば、第1のワイヤレスデバイスと第2のワイヤレスデバイスとの間に障害物がない)、第1のワイヤレスデバイスと第2のワイヤレスデバイスとの間の距離がしきい値を下回る場合、第1のワイヤレスデバイス及び第2のワイヤレスデバイスは、LOS MIMO通信方式を使用して通信することができる。LOS MIMOを使用することは、第1のワイヤレスデバイス及び第2のワイヤレスデバイスがより高い多重化利得を達成することを可能にし得る。
【0041】
しかしながら、既存のLOS MIMO方式は、半二重通信に限定され得る。すなわち、既存のLOS MIMO方式は、第1のワイヤレスデバイスと第2のワイヤレスデバイスとの間の全二重通信(例えば、同時送受信を伴う通信)に適していないことがある。例えば、既存のLOS MIMO方式は、全二重通信のために使用されるとき、より高い自己干渉(例えば、同時送受信動作間の干渉)と、より低い通信信頼性とをもたらし得る。したがって、全二重のために従来のLOS MIMO方式を使用することは、第1のワイヤレスデバイスと第2のワイヤレスデバイスとの間の通信が成功する可能性を低減し得る。
【0042】
本開示の態様は、全二重LOS MIMO通信を可能にすることを提供する。具体的には、本明細書で説明する技法は、自己干渉の低下及びより高い信号品質をもたらす、異なる送信モード(例えば、アンテナ重み付け方式)及びプリコーディング方式を使用して全二重LOS MIMO通信を実行するようにワイヤレスデバイスを構成することを提供する。一例として、第1のワイヤレスデバイス(例えば、ユーザ機器(UE))は、第2のワイヤレスデバイス(例えば、基地局)へ能力メッセージを送信し得る。能力メッセージは、全二重LOS MIMO通信をサポートする第1のワイヤレスデバイスの能力(例えば、サポートなし、部分サポート、又は完全サポート)を示し得る。第2のワイヤレスデバイスは、能力メッセージを受信することに基づいて、第1のワイヤレスデバイスに制御シグナリングを送信し得る。制御シグナリングは、全二重LOS MIMO通信のために割り当てられたリソースのセットと、全二重LOS MIMO通信のために使用されるべき送信モードのセットと、を示し得る。
【0043】
制御シグナリングによって示される送信モードは、第1のワイヤレスデバイスにおけるレイヤ間干渉を低減する異なるプリコーディング方式(例えば、特異値分解(singular value decomposition、SVD)プリコーディング方式)に対応し得る。したがって、第1のワイヤレスデバイス及び第2のワイヤレスデバイスは、制御シグナリングによって示された送信モードのセットに従ってリソースのセットを介して全二重MIMO通信を実行し得る。本明細書で説明する技法は、第1のワイヤレスデバイスと第2のワイヤレスデバイスとの間の通信の信頼性を低下させることなく、第1のワイヤレスデバイス及び第2のワイヤレスデバイスが、(例えば、同時送受信を実行することによって)より高いスループットレベルと、(例えば、LOS MIMOを使用することによって)より高い多重化利得とを達成することを可能にし得る。
【0044】
本開示の態様は、最初に、ワイヤレス通信システム、アンテナアレイ構造、送信モード相関、リソース図、通信方式、全二重構成、及びプロセスフローのコンテキストにおいて説明される。本開示の態様は更に、LOS MIMOのための全二重に関する装置図、システム図、及びフローチャートによって更に示され、それらを参照して説明される。
【0045】
図1は、本開示の態様による、LOS MIMOのための全二重をサポートするワイヤレス通信システム100の一例を示す。ワイヤレス通信システム100は、1つ又は複数の基地局105、1つ又は複数のUE115、及びコアネットワーク130を含み得る。いくつかの例では、ワイヤレス通信システム100は、Long Term Evolution(LTE)ネットワーク、LTE-Advanced(LTE-A)ネットワーク、LTE-A Proネットワーク、又はNew Radio(NR)ネットワークであってもよい。いくつかの例では、ワイヤレス通信システム100は、拡張ブロードバンド通信、超高信頼通信、低レイテンシ通信、低コストかつ低複雑度のデバイスとの通信、又はそれらの任意の組み合わせをサポートし得る。
【0046】
基地局105は、ワイヤレス通信システム100を形成するために地理的エリア全体にわたって分散されることがあり、異なる形態のデバイス、又は異なる能力を有するデバイスであり得る。基地局105及びUE115は、1つ又は複数の通信リンク125を介してワイヤレスに通信し得る。各基地局105は、UE115及び基地局105が1つ又は複数の通信リンク125を確立し得る、カバレッジエリア110を提供し得る。カバレッジエリア110は、基地局105及びUE115が1つ又は複数の無線アクセス技術に従って信号の通信をサポートし得る、地理的エリアの例であり得る。
【0047】
UE115は、ワイヤレス通信システム100の全体にわたって分散されることがあり、各UE115は、固定されてもよく、又は移動可能であってもよい。UE115はまた、モバイルデバイス、ワイヤレスデバイス、リモートデバイス、ハンドヘルドデバイス、若しくは加入者デバイス、又は何らかの他の好適な用語で呼ばれることがあり、「デバイス」は、ユニット、局、端末、又はクライアントと呼ばれることもある。UE115は、セルラーフォン、スマートフォン、携帯情報端末(personal digital assistant、PDA)、マルチメディア/エンターテインメントデバイス(例えば、ラジオ、MP3プレーヤ、ビデオデバイス)、カメラ、ゲーム機、ナビゲーション/測位デバイス(例えば、GPS(全地球測位システム)に例えば基づくGNSS(全地球航法衛星システム)デバイス、Beidou、GLONASS、若しくはGalileo、地上ベースのデバイス)、タブレットコンピュータ、ラップトップコンピュータ、ネットブック、スマートブック、パーソナルコンピュータ、スマートデバイス、装着可能デバイス(例えば、スマートウォッチ、スマート衣料品、スマートグラス、仮想現実ゴーグル、スマートリストバンド、スマートジュエリー(例えば、スマートリング、スマートブレスレット))、ドローン、ロボット/ロボットデバイス、車両、車両用デバイス、メーター(例えば、パーキングメーター、電気メーター、ガスメーター、水道メーター)、モニタ、ガスポンプ、家電(例えば、台所用器具、洗濯機、乾燥機)、ロケーションタグ、医療/ヘルスケアデバイス、インプラント、センサー/アクチュエータ、ディスプレイなどのデバイス、又はワイヤレス若しくはワイヤード媒体を介して通信するように構成された、任意の他の適したデバイスであってもよい。いくつかの例では、UE115はまた、アプライアンス、ドローン、ロボット、車両、メーターなどの様々な物品の中に実装されることがある、ワイヤレスローカルループ(wireless local loop、WLL)局、モノのインターネット(Internet of Everything、IoT)デバイス、インターネットオブエブリシング(IoE)デバイス、又はマシンタイプ通信(machine type communication、MTC)デバイスなどを指すことがある。
【0048】
基地局105は、コアネットワーク130と通信し得る、若しくは基地局105どうしで互いに通信し得る、又は両方の通信を行い得る。例えば、基地局105は、1つ又は複数のバックホールリンク120を通して(例えば、S1、N2、N3、又は他のインターフェースを介して)コアネットワーク130とインターフェースし得る。基地局105は、バックホールリンク120を介して(例えば、X2、Xn、又は他のインターフェースを介して)、直接(例えば、基地局105どうしの間で直接)若しくは間接的に(例えば、コアネットワーク130を介して)のいずれかで、又は両方で互いに通信し得る。いくつかの例では、バックホールリンク120は、1つ又は複数のワイヤレスリンクであってもよく、又は1つ又は複数のワイヤレスリンクを含んでもよい。
【0049】
本明細書で説明される基地局105の1つ又は複数は、基地トランシーバ局、無線基地局、アクセスポイント、無線トランシーバ、NodeB、eNodeB(eNB)、次世代NodeB若しくはgiga-NodeB(そのいずれもがgNBと呼ばれることがある)、Home NodeB、Home eNodeB、又は他の適切な用語を含んでもよく、あるいは当業者によってそのように呼ばれることがある。
【0050】
本明細書で説明されるUE115は、図1に示されるように、リレーとして働くことがあり得る他のUE115、並びに、様々な例の中でも、マクロeNB若しくはgNB、スモールセルeNB若しくはgNB、又はリレー基地局を含む、基地局105及びネットワーク機器などの、様々なタイプのデバイスと通信することが可能であり得る。
【0051】
UE115及び基地局105は、1つ又は複数のキャリア上で1つ又は複数の通信リンク125を介して互いにワイヤレスに通信し得る。「キャリア」という用語は、通信リンク125をサポートするための定義された物理レイヤ構造を有する無線周波数スペクトルリソースのセットを指すことがある。例えば、通信リンク125のために使用されるキャリアは、所与の無線アクセス技術(例えば、LTE、LTE-A、LTE-A Pro、NR)のための1つ又は複数の物理レイヤチャネルに従って動作する無線周波数スペクトル帯域の一部分(例えば、帯域幅部分(bandwidth part、BWP))を含み得る。各物理レイヤチャネルは、収集シグナリング(例えば、同期信号、システム情報)、キャリアに対する動作を協調させる制御シグナリング、ユーザデータ、又は他のシグナリングを搬送し得る。ワイヤレス通信システム100は、キャリアアグリゲーション又はマルチキャリア動作を使用する、UE115との通信をサポートし得る。UE115は、キャリアアグリゲーション構成に従って、複数のダウンリンクコンポーネントキャリア及び1つ又は複数のアップリンクコンポーネントキャリアで構成され得る。キャリアアグリゲーションは、周波数分割複信(frequency division duplexing、FDD)コンポーネントキャリアと時分割複信(time division duplexing、TDD)コンポーネントキャリアとの両方で使用され得る。
【0052】
ワイヤレス通信システム100の中に示される通信リンク125は、UE115から基地局105へのアップリンク送信、又は基地局105からUE115へのダウンリンク送信を含んでよい。キャリアは、(例えば、FDDモードでは)ダウンリンク通信若しくはアップリンク通信を搬送してもよく、又は(例えば、TDDモードでは)ダウンリンク通信及びアップリンク通信を搬送するように構成されてもよい。
【0053】
キャリアは、無線周波数スペクトルの特定の帯域幅に関連付けられてもよく、いくつかの例では、キャリア帯域幅は、キャリア又はワイヤレス通信システム100の「システム帯域幅」と呼ばれることがある。例えば、キャリア帯域幅は、特定の無線アクセス技術のキャリアのためのいくつかの決定された帯域幅のうちの1つ(例えば、1.4、3、5、10、15、20、40、又は80メガヘルツ(MHz))であってよい。ワイヤレス通信システム100のデバイス(例えば、基地局105、UE115、又は両方)は、特定のキャリア帯域幅を介する通信をサポートするハードウェア構成を有してよく、又はキャリア帯域幅のセットのうちの1つを介する通信をサポートするように構成可能であってもよい。いくつかの例では、ワイヤレス通信システム100は、複数のキャリア帯域幅に関連付けられたキャリアを介して同時通信をサポートする基地局105又はUE115を含み得る。いくつかの例では、サービスされる各UE115は、キャリア帯域幅の部分(例えば、サブバンド、BWP)又は全てにわたって動作するように構成され得る。
【0054】
キャリア上で送信される信号波形は、(例えば、直交周波数分割多重化(orthogonal frequency division multiplexing、OFDM)又は離散フーリエ変換拡散OFDM(discrete Fourier transform spread OFD、DFT-S-OFDM)などのマルチキャリア変調(multi-carrier modulation、MCM)技法を使用して)複数のサブキャリアから構成され得る。MCM技法を採用するシステムでは、リソース要素は、1つのシンボル期間(例えば、1つの変調シンボルの持続時間)及び1本のサブキャリアからなっていてもよく、シンボル期間及びサブキャリア間隔は、逆関係にある。各リソース要素によって搬送されるビットの数は、変調方式(例えば、変調方式の次数、変調方式のコーディングレート、又は両方)に依存し得る。したがって、UE115が受信するリソースエレメントが多ければ多いほど、また変調方式の次数が高ければ高いほど、UE115にとってデータレートはますます高くなり得る。ワイヤレス通信リソースは、無線周波数スペクトルリソース、時間リソース、及び空間リソース(例えば、空間レイヤ又はビーム)の組み合わせを指すことがあり、複数の空間レイヤの使用は、UE115との通信に対してデータレート又はデータ完全性を更に高め得る。
【0055】
キャリアに対する1つ又は複数のヌメロロジーがサポートされてもよく、ヌメロロジーは、サブキャリア間隔(Δf)及びサイクリックプレフィックスを含み得る。キャリアは、同じか又は異なるヌメロロジーを有する1つ又は複数のBWPに分割され得る。いくつかの例では、UE115は複数のBWPとともに構成され得る。いくつかの例では、キャリアに対する単一のBWPが所与の時間にアクティブであってよく、UE115のための通信は、1つ又は複数のアクティブなBWPに制限される場合がある。
【0056】
基地局105又はUE115のための時間間隔は、例えば、T=1/(Δfmax・N)秒のサンプリング期間を指し得る基本時間単位の倍数で表現され得、Δfmaxは、サポートされる最大のサブキャリア間隔を表し得、Nは、サポートされる最大の離散フーリエ変換(DFT)サイズを表し得る。通信リソースの時間間隔は、指定された持続時間(例えば、10ミリ秒(ms))を各々が有する無線フレームに従って編成され得る。各無線フレームは、(例えば、0から1023に及ぶ)システムフレーム番号(system frame number、SFN)によって識別され得る。
【0057】
各フレームは、複数の連続的に番号付けされたサブフレーム又はスロットを含んでもよく、各サブフレーム又はスロットは、同じ持続時間を有してもよい。いくつかの例では、フレームは(例えば、時間領域において)サブフレームに分割されてもよく、各サブフレームはいくつかのスロットに更に分割されてもよい。代替として、各フレームは可変数のスロットを含んでよく、スロットの数はサブキャリア間隔に依存し得る。各スロットは、(例えば、各シンボル期間にプリペンドされたサイクリックプレフィックスの長さに応じて)いくつかのシンボル期間を含んでよい。いくつかのワイヤレス通信システムでは、スロットが、1つ又は複数のシンボルを含む複数のミニスロットに更に分割されることがある。サイクリックプレフィックスを除いて、各シンボル期間は、1つ又は複数(例えば、N個の)サンプリング期間を含み得る。シンボル期間の持続時間は、サブキャリア間隔又は動作の周波数帯域に依存し得る。
【0058】
サブフレーム、スロット、ミニスロット、又はシンボルは、ワイヤレス通信システム100の(例えば、時間領域における)最小スケジューリング単位であることがあり、送信時間間隔(transmission time interval、TTI)と呼ばれることがある。いくつかの例では、TTI持続時間(例えば、TTIの中のシンボル期間の数)は可変であってよい。追加又は代替として、ワイヤレス通信システム100の最小スケジューリング単位は、(例えば、短縮TTI(sTTIs)のバーストの中で)動的に選択されてもよい。
【0059】
物理チャネルは、様々な技法に従ってキャリア上で多重化されてもよい。物理制御チャネル及び物理データチャネルは、例えば、時分割多重化(time division multiplexing、TDM)技法、周波数分割多重化(frequency division multiplexing、FDM)技法、又はハイブリッドTDM-FDM技法のうちの1つ又は複数を使用してダウンリンクキャリア上で多重化されてもよい。物理制御チャネルのための制御領域(例えば、制御リソースセット(control resource set、CORESET))は、シンボル期間の数によって定義されてよく、キャリアのシステム帯域幅又はシステム帯域幅のサブセットにわたって延びてよい。1つ又は複数の制御領域(例えば、CORESETs)が、UE115のセットのために構成され得る。例えば、UE115のうちの1つ又は複数は、1つ又は複数のサーチスペースセットに従って制御情報を求めて制御領域を監視又は探索してよく、各サーチスペースセットは、カスケード方式で構成された1つ又は複数のアグリゲーションレベルにおける1つ又は複数の制御チャネル候補を含んでよい。制御チャネル候補のためのアグリゲーションレベルは、所与のペイロードサイズを有する制御情報フォーマットのための符号化された情報に関連する制御チャネルリソース(例えば、制御チャネルエレメント(control channel elements、CCEs))の数を指すことがある。サーチスペースセットは、制御情報を複数のUE115へ送るために構成された共通サーチスペースセット、及び制御情報を特定のUE115へ送るためのUE固有サーチスペースセットを含んでよい。
【0060】
いくつかの例では、キャリアは、複数のセルをサポートすることができ、異なるセルは、異なるタイプのデバイスにアクセスを提供し得る異なるプロトコルタイプ(例えば、MTC、狭帯域IoT(narrowband IoT、NB-IoT)、拡張モバイルブロードバンド(enhanced mobile broadband、eMBB))に従って構成され得る。
【0061】
いくつかの例では、基地局105は移動可能であってもよく、したがって、移動する地理的カバレッジエリア110に通信カバレッジを提供してもよい。いくつかの例では、異なる技術に関連する異なる地理的カバレッジエリア110が重複することがあるが、異なる地理的カバレッジエリア110は同じ基地局105によってサポートされてもよい。他の例では、異なる技術に関連する重複する地理的カバレッジエリア110が、異なる基地局105によってサポートされてもよい。ワイヤレス通信システム100は、例えば、異なるタイプの基地局105が同じか又は異なる無線アクセス技術を使用して様々な地理的カバレッジエリア110にカバレッジを提供する、異種ネットワークを含んでもよい。
【0062】
ワイヤレス通信システム100は、同期動作又は非同期動作をサポートしてもよい。同期動作の場合、基地局105は、同様のフレームタイミングを有してもよく、異なる基地局105からの送信は、時間的にほぼ整合されてもよい。非同期動作の場合、基地局105は、異なるフレームタイミングを有してもよく、異なる基地局105からの送信は、いくつかの例では、時間的に整合されないことがある。本明細書で説明した技法は、同期動作又は非同期動作のいずれかのために使用されてよい。
【0063】
MTCデバイス又はIoTデバイスなどのいくつかのUE115は、低コスト又は低複雑度のデバイスであることがあり、(例えば、マシンツーマシン(M2M)通信を介した)マシン間の自動化された通信を提供し得る。M2M通信又はMTCは、人間が介在することなくデバイスが互いに又は基地局105と通信することを可能にする、データ通信技術を指すことがある。いくつかの例では、M2M通信又はMTCは、センサー又はメーターを組み込んで情報を測定又は捕捉し、その情報を利用することができる中央サーバ若しくはアプリケーションプログラムにその情報をリレーするか、又はプログラム若しくはアプリケーションと対話する人間にその情報を提示する、デバイスからの通信を含み得る。いくつかのUE115は、情報を収集し、又は機械の自動化された挙動を可能にするように設計されてもよい。MTCデバイスの用途の例は、スマートメータリング、インベントリ監視、水位監視、機器監視、ヘルスケア監視、野生生物監視、天候及び地質学的事象監視、フリート管理及び追跡、リモートセキュリティ検知、物理的アクセス制御、並びにトランザクションベースのビジネス課金を含む。一態様では、本明細書で開示する技法は、MTC UE又はIoT UEに適用可能であり得る。MTC UE又はIoT UEは、MTC/拡張MTC(カテゴリ(category、CAT)-M、CAT M1とも呼ばれるeMTC)UE、NB-IoT(CAT NB1とも呼ばれる)UE、並びに他のタイプのUEを含み得る。eMTC及びNB-IoTは、これらの技術から進化し得るか又はこれらの技術に基づき得る、将来の技術を指すことがある。例えば、eMTCは、FeMTC(更なるeMTC)、eFeMTC(更なる拡張eMTC)、及びmMTC(マッシブMTC)を含み得、NB-IoTは、eNB-IoT(拡張NB-IoT)、及びFeNB-IoT(更なる拡張NB-IoT)を含み得る。
【0064】
いくつかのUE115は、半二重通信などの、電力消費を低減する動作モード(例えば、送信又は受信を介した一方向通信をサポートするが、送信及び受信を同時にはサポートしないモード)を採用するように設定され得る。いくつかの例では、半二重通信は、低減されたピークレートで実行されてよい。UE115のための他の電力節約技法は、アクティブな通信に関与していないときに電力節約ディープスリープモードに入ること、(例えば、狭帯域通信に従って)限られた帯域幅にわたって動作すること、又はこれらの技法の組み合わせを含む。例えば、一部のUE115は、キャリア内の、キャリアのガードバンド内の、又はキャリアの外側の定義された部分又は範囲(例えば、サブキャリア又はリソースブロック(RBs)のセット)に関連する狭帯域プロトコルタイプを使用する動作のために構成され得る。
【0065】
ワイヤレス通信システム100は、超高信頼通信若しくは低レイテンシ通信、又はそれらの様々な組み合わせをサポートするように構成され得る。例えば、ワイヤレス通信システム100は、超高信頼低レイテンシ通信(ultra-reliable low-latency communication、URLLC)をサポートするように構成され得る。UE115は、超高信頼、低レイテンシ、又はクリティカル機能をサポートするように設計され得る。超高信頼通信は、プライベート通信又はグループ通信を含み得、プッシュツートーク、ビデオ、データなどの1つ又は複数のサービスによってサポートされ得る。超高信頼、低レイテンシ機能のサポートは、サービスの優先順位付けを含み得、そのようなサービスは、公共安全又は一般的な商用用途に使用され得る。超高信頼、低レイテンシ、及び超高信頼低レイテンシという用語は、本明細書では互換的に使用され得る。
【0066】
いくつかの例では、UE115はまた、デバイス間(device-to-device、D2D)通信リンク135を介して(例えば、ピアツーピア(peer-to-peer、P2P)プロトコル又はD2Dプロトコルを使用して)他のUE115と直接通信することが可能であり得る。D2D通信を利用する1つ又は複数のUE115は、基地局105の地理的カバレッジエリア110内にあってもよい。そのようなグループの中の他のUE115は、基地局105の地理的カバレッジエリア110の外にあることがあり、又は場合によっては基地局105からの送信を受信できないことがある。いくつかの例では、D2D通信を介して通信するUE115のグループは、各UE115がグループ内の他の全てのUE115に送信する1対多(1:M)システムを利用し得る。いくつかの例では、基地局105は、D2D通信のためのリソースのスケジューリングを容易にする。他の場合には、D2D通信は、基地局105が関与することなくUE115間で実行される。
【0067】
いくつかのシステムでは、D2D通信リンク135は、車両(例えば、UE115)間の、サイドリンク通信チャネルなどの通信チャネルの例であり得る。いくつかの例では、車両は、ビークルツーエブリシング(vehicle-to-everything、V2X)通信、ビークルツービークル(vehicle-to-vehicle、V2V)通信、又はこれらの何らかの組み合わせを使用して通信し得る。車両は、交通状態、信号スケジューリング、天候、安全、緊急事態に関連する情報、又はV2Xシステムに関係する任意の他の情報をシグナリングし得る。いくつかの例では、V2Xシステム内の車両は、路側ユニットなどの路側インフラストラクチャと、若しくはビークルツーネットワーク(vehicle-to-network、V2N)通信を使用して1つ又は複数のネットワークノード(例えば、基地局105)を介してネットワークと、又は両方と通信し得る。
【0068】
コアネットワーク130は、ユーザ認証、アクセス認可、トラッキング、インターネットプロトコル(Internet Protocol、IP)接続性、及び他のアクセス機能、ルーティング機能、又はモビリティ機能を提供し得る。コアネットワーク130は、発展型パケットコア(evolved packet core、EPC)又は5Gコア(5G core、5GC)であってよく、発展型パケットコア(EPC)又は5Gコア(5GC)は、アクセス及びモビリティを管理する少なくとも1つの制御プレーンエンティティ(例えば、モビリティ管理エンティティ(mobility management entity、MME)、アクセス及びモビリティ管理機能(access and mobility management function、AMF))、並びにパケットをルーティングするか又は外部ネットワークに相互接続する少なくとも1つのユーザプレーンエンティティ(例えば、サービングゲートウェイ(serving gateway、S-GW)、パケットデータネットワーク(Packet Data Network、PDN)ゲートウェイ(PDN gateway、P-GW)、又はユーザプレーン機能(user plane function、UPF))を含んでよい。制御プレーンエンティティは、コアネットワーク130に関連付けられた基地局105によってサービスされるUE115のための、モビリティ、認証、及びベアラ管理などの非アクセス層(non-access stratum、NAS)機能を管理し得る。ユーザIPパケットは、IPアドレス割り当て並びに他の機能を提供し得るユーザプレーンエンティティを通じて転送され得る。ユーザプレーンエンティティは、1つ又は複数のネットワーク事業者のためのIPサービス150に接続され得る。IPサービス150は、インターネット、イントラネット、IPマルチメディアサブシステム(IP Multimedia Subsystem、IMS)、又はパケット交換ストリーミングサービスへのアクセスを含み得る。
【0069】
基地局105などのネットワークデバイスのうちのいくつかは、アクセスノードコントローラ(access node controller、ANC)の例であってもよいアクセスネットワークエンティティ140などのサブコンポーネントを含み得る。各アクセスネットワークエンティティ140は、ラジオヘッド、スマートラジオヘッド、又は送信/受信ポイント(transmission/reception points、TRP)と呼ばれることがある、1つ又は複数の他のアクセスネットワーク送信エンティティ145を通して、UE115と通信し得る。各アクセスネットワーク送信エンティティ145は、1つ又は複数のアンテナパネルを含んでよい。いくつかの構成では、各アクセスネットワークエンティティ140又は基地局105の様々な機能は、様々なネットワークデバイス(例えば、ラジオヘッド及びANC)にわたって分散されてもよく、又は単一のネットワークデバイス(例えば、基地局105)に統合されてもよい。
【0070】
ワイヤレス通信システム100は、通常、300メガヘルツ(MHz)から300ギガヘルツ(GHz)の範囲の中の、1つ又は複数の周波数帯域を使用して動作し得る。一般に、300MHzから3GHzまでの領域は、波長が約1デシメートルから1メートルまでの長さに及ぶので、極超短波(ultra-high frequency、UHF)領域又はデシメートル帯域として知られている。UHF波は、建物及び環境特性によって遮断又は方向転換されることがあるが、その波は、屋内に位置するUE115にマクロセルがサービスを提供するのに十分に、構造物を貫通し得る。UHF波の送信は、300MHz未満のスペクトルの短波(high frequency、HF)又は超短波(very high frequency、VHF)部分のより低い周波数及びより長い波を使用する送信と比較して、より小型のアンテナ及びより短い距離(例えば、100キロメートル未満)に関連し得る。
【0071】
ワイヤレス通信システム100はまた、センチメートル帯域としても知られている、3GHzから30GHzまでの周波数帯域を使用する超高周波(super high frequency、SHF)領域において、又はミリメートル帯域としても知られている、(例えば、30GHzから300GHzまでの)スペクトルの極高周波(extremely high frequency、EHF)領域において動作することができる。いくつかの例では、ワイヤレス通信システム100は、UE115と基地局105との間のミリメートル波(millimeter wave、mmW)通信をサポートすることができ、それぞれのデバイスのEHFアンテナは、UHFアンテナよりも小型で間隔がより密であり得る。いくつかの例では、このことはデバイス内でのアンテナアレイの使用を容易にし得る。しかしながら、EHF送信の伝搬は、SHF送信又はUHF送信よりも更に大きい大気減衰を受けることがあり、距離がより短いことがある。本明細書で開示される技法は、1つ又は複数の異なる周波数領域を使用する送信にわたって採用されることがあり、これらの周波数領域にわたる帯域の指定された使用は、国又は規制団体によって異なることがある。
【0072】
ワイヤレス通信システム100は、ライセンス無線周波数スペクトル帯域とアンライセンス無線周波数スペクトル帯域との両方を利用し得る。例えば、ワイヤレス通信システム100は、5GHz産業科学医療用(industrial, scientific, and medical、ISM)帯域などのアンライセンス帯域において、ライセンス支援アクセス(License Assisted Access、LAA)、LTEアンライセンス(LTE-Unlicensed、LTE-U)無線アクセス技術、又はNR技術を利用し得る。アンライセンス無線周波数スペクトル帯域の中で動作するとき、基地局105及びUE115などのデバイスは、衝突検出及び回避のためのキャリア検知を利用し得る。いくつかの例では、アンライセンス帯域の中での動作は、ライセンス帯域(例えば、LAA)の中で動作するコンポーネントキャリアと連携したキャリアアグリゲーション構成に基づいてよい。アンライセンススペクトルにおける動作は、例の中でもとりわけ、ダウンリンク送信、アップリンク送信、P2P送信、又はD2D送信などを含み得る。
【0073】
いくつかの例では、基地局105又はUE115は複数のアンテナを装備することがあり、複数のアンテナは、送信ダイバーシティ、受信ダイバーシティ、MIMO通信、又はビームフォーミングなどの技法を利用するために使用されることがある。基地局105又はUE115のアンテナは、MIMO動作をサポートし得るか又はビームフォーミングを送信若しくは受信し得る、1つ又は複数のアンテナアレイ又はアンテナパネル内に位置し得る。例えば、1つ又は複数の基地局アンテナ又はアンテナアレイは、アンテナタワーなどのアンテナアセンブリにおいて一緒に置かれてもよい。いくつかの例では、基地局105に関連付けられるアンテナ又はアンテナアレイは、多様な地理的位置に位置し得る。基地局105は、基地局105がUE115との通信のビームフォーミングをサポートするために使用し得る、アンテナポートのいくつかの行及び列を有するアンテナアレイを有してもよい。同様に、UE115は、様々なMIMO動作又はビームフォーミング動作をサポートし得る、1つ又は複数のアンテナアレイを有し得る。追加又は代替として、アンテナパネルは、アンテナポートを介して送信される信号のための無線周波数ビームフォーミングをサポートし得る。
【0074】
基地局105又はUE115は、異なる空間層を介して複数の信号を送信又は受信することによってマルチパス信号伝搬を活用し、スペクトル効率を高めるために、MIMO通信を使用し得る。そのような技法は空間多重化と呼ばれることがある。複数の信号が、例えば、異なるアンテナ又はアンテナの異なる組み合わせを介して送信デバイスによって送信されてよい。同様に、複数の信号が、異なるアンテナ又はアンテナの異なる組み合わせを介して受信デバイスによって受信されてよい。複数の信号の各々は、別個の空間ストリームと呼ばれることがあり、同じデータストリーム(例えば、同じコードワード)又は異なるデータストリーム(例えば、異なるコードワード)に関連するビットを搬送し得る。異なる空間レイヤは、チャネル測定及び報告のために使用される異なるアンテナポートに関連付けられ得る。MIMO技法は、複数の空間レイヤが、同じ受信デバイスへ送信されるシングルユーザMIMO(single-user MIMO、SU-MIMO)、及び複数の空間レイヤが、複数のデバイスへ送信されるマルチユーザMIMO(multiple-user MIMO、MU-MIMO)を含む。
【0075】
空間フィルタリング、指向性送信、又は指向性受信と呼ばれることもあるビームフォーミングは、送信デバイスと受信デバイスとの間の空間経路に沿ってアンテナビーム(例えば、送信ビーム、受信ビーム)を成形又はステアリングするために送信デバイス又は受信デバイス(例えば、基地局105、UE115)において使用され得る信号処理技法である。ビームフォーミングは、アンテナアレイに対して特定の方位で伝搬するいくつかの信号が強め合う干渉を受けるが、他の信号が弱め合う干渉を受けるように、アンテナアレイのアンテナ素子を介して通信される信号を合成することによって達成され得る。アンテナ素子を介して通信される信号の調整は、送信デバイス又は受信デバイスが、振幅オフセット、位相オフセット、又は両方を、デバイスに関連するアンテナ素子を介して搬送される信号に適用することを含んでよい。アンテナ素子の各々に関連する調整は、(例えば、送信デバイス若しくは受信デバイスのアンテナアレイに対する、又はいくつかの他の方位に対する)特定の方位に関連するビームフォーミング重みセットによって定義され得る。
【0076】
基地局105又はUE115は、ビームフォーミング動作の一部としてビーム掃引技法を使用し得る。例えば、基地局105は、UE115との指向性通信のためのビームフォーミング動作を行うために、複数のアンテナ又はアンテナアレイ(例えば、アンテナパネル)を使用し得る。いくつかの信号(例えば、同期信号、基準信号、ビーム選択信号、又は他の制御信号)は、異なる方向で複数回、基地局105によって送信され得る。例えば、基地局105は、送信の異なる方向に関連する異なるビームフォーミング重みセットに従って信号を送信し得る。異なるビーム方向への送信は、(例えば、基地局105などの送信デバイスによって、又はUE115などの受信デバイスによって)基地局105によるより後の送信又は受信のためのビーム方向を識別するために使用され得る。
【0077】
特定の受信デバイスに関連するデータ信号などのいくつかの信号は、単一のビーム方向(例えば、UE115などの受信デバイスに関連する方向)において基地局105によって送信され得る。いくつかの例では、単一のビーム方向に沿った送信に関連するビーム方向は、1つ又は複数のビーム方向に送信された信号に基づいて決定され得る。例えば、UE115は、基地局105によって異なる方向に送信された信号のうちの1つ又は複数を受信することがあり、UE115が最も高い信号品質又は場合によっては許容可能な信号品質で受信した信号の指示を基地局105に報告し得る。
【0078】
いくつかの例では、デバイスによる(例えば、基地局105又はUE115による)送信は、複数のビーム方向を使用して実行されてよく、デバイスは、(例えば、基地局105からUE115への)送信のための合成されたビームを生成するために、デジタルプリコーディング又は無線周波数ビームフォーミングの組み合わせを使用し得る。UE115は、1つ又は複数のビーム方向のためのプリコーディング重みを示すフィードバックを報告してよく、フィードバックは、システム帯域幅又は1つ又は複数のサブバンドにわたるビームの構成された数に対応し得る。基地局105は、プリコーディングされてよく又はプリコーディングされなくてもよい基準信号(例えば、セル固有基準信号(CRS)、チャネル状態情報基準信号(CSI-RS))を送信し得る。UE115は、プリコーディング行列指示子(precoding matrix indicator、PMI)又はコードブックベースのフィードバック(例えば、マルチパネルタイプコードブック、線形結合タイプコードブック、ポート選択タイプコードブック)であり得る、ビーム選択のためのフィードバックを提供し得る。これらの技法について、基地局105によって1つ又は複数の方向に送信される信号を参照しながら説明するが、UE115は、(例えば、UE115による後続の送信又は受信のためのビーム方向を識別するために)信号を異なる方向に複数回送信するための、又は(例えば、データを受信デバイスに送信するために)信号を単一の方向に送信するための、同様の技法を採用し得る。
【0079】
受信デバイス(例えば、UE115)は、同期信号、基準信号、ビーム選択信号、又は他の制御信号などの様々な信号を基地局105から受信するとき、複数の受信構成(例えば、指向性リスニング)を試みてもよい。例えば、受信デバイスは、異なるアンテナサブアレイを介して受信することによって、異なるアンテナサブアレイに従って受信信号を処理することによって、アンテナアレイの複数のアンテナ素子において受信された信号に適用される異なる受信ビームフォーミング重みセット(例えば、異なる指向性リスニング重みセット)に従って受信することによって、又はアンテナアレイの複数のアンテナ素子において受信された信号に適用される異なる受信ビームフォーミング重みセットに従って受信信号を処理することによって、複数の受信方向を試みてもよく、それらのいずれも、異なる受信構成又は受信方向による「リスニング」と呼ばれることがある。いくつかの例では、受信デバイスは、(例えば、データ信号を受信するとき)単一のビーム方向に沿って受信するために単一受信構成を使用し得る。単一の受信構成は、異なる受信構成方向(例えば、複数のビーム方向によるリスニングに基づいて、最も高い信号強度、最も高い信号対雑音比(SNR)、又は場合によっては許容可能な信号品質を有すると決定されたビーム方向)によるリスニングに基づいて決定されたビーム方向に整合され得る。
【0080】
ワイヤレス通信システム100は、階層化プロトコルスタックに従って動作するパケットベースのネットワークであり得る。ユーザプレーンでは、ベアラ又はパケットデータコンバージェンスプロトコル(Packet Data Convergence Protocol、PDCP)レイヤにおける通信はIPベースであってよい。無線リンク制御(Radio Link Control、RLC)レイヤは、論理チャネル上で通信するためにパケットセグメンテーション及びリアセンブリを実行し得る。メディアアクセス制御(MAC)層は、優先度処理と、トランスポートチャネルへの論理チャネルの多重化とを実行し得る。MACレイヤはまた、MACレイヤにおける再送信をサポートしてリンク効率を改善するために、誤り検出技法、誤り訂正技法、又は両方を使用し得る。制御プレーンでは、無線リソース制御(RRC)プロトコル層が、ユーザプレーンデータのための無線ベアラをサポートする、UE115と基地局105又はコアネットワーク130との間のRRC接続の確立、構成、及び保守を行い得る。物理レイヤにおいて、トランスポートチャネルは物理チャネルにマッピングされ得る。
【0081】
UE115及び基地局105は、データの受信に成功する可能性を高めるために、データの再送信をサポートし得る。ハイブリッド自動再送要求(Hybrid automatic repeat request、HARQ)フィードバックは、データが通信リンク125上で正しく受信される可能性を高めるための1つの技法である。HARQは、誤り検出(例えば、巡回冗長検査(cyclic redundancy check、CRC)を使用する)、前方誤り訂正(forward error correction、FEC)、及び再送信(例えば、自動再送要求(automatic repeat request、ARQ))の組み合わせを含み得る。HARQは、劣悪な無線条件(例えば、低い信号対雑音条件)でのMAC層におけるスループットを改善し得る。いくつかの例では、デバイスは、デバイスが特定のスロットの中の以前のシンボルにおいて受信されたデータに対してそのスロットの中でHARQフィードバックを提供し得る、同一スロットHARQフィードバックをサポートし得る。他の場合には、デバイスは、後続のスロットの中で、又は何らかの他の時間間隔に従って、HARQフィードバックを提供し得る。
【0082】
いくつかのワイヤレス通信システムは、LOS MIMO及びマッシブMIMOをサポートし得る。LOS MIMOは、ライスチャネルモデルに基づくことができ、LOSパーセンテージは、aに等しい。LOS MIMOのためのライスチャネルモデルは、式1~3を使用して導出され得る。式1において、aはLOS成分であり、bは非LOS成分であり、Hはチャネル行列であり、HLOSはLOSチャネル行列であり、HNLOSは非LOSチャネル行列である。式2において、rjkは受信デバイスにおける受信アンテナ素子と送信デバイスにおける送信アンテナ素子との間の距離であり、λは送信デバイスが送信する信号の波長である。
【0083】
円形の1次元(one-dimensional、1D)又は2次元(two-dimensional、2D)アンテナアレイは、LOS MIMOのために使用され得るが、1D又は2Dアンテナアレイは、マッシブMIMOのために使用され得る。LOS MIMOは、大きい(例えば、強い)LOS成分を伴い得るが(例えば、LOS成分が等価チャネルの90%より多くを占めるように、aが0.9よりも大きく、bが0.1よりも小さい場合)、マッシブMIMOは、より小さい(例えば、より弱い)LOS成分を伴い得る(例えば、aがbよりも小さい場合)。LOS MIMOは、限定されたチャネル状態フィードバックを有するか、又はチャネル状態フィードバックを有しない特定のチャネル構造に基づき得る、暗黙的なSVDベースのプリコーダを伴い得る。対照的に、マッシブMIMOは、明示的なSVDベースのプリコーダを利用し得、チャネル状態フィードバックは、このSVDベースのプリコーダを計算するために送信側において必要とされ得る。
【0084】
【数1】
【0085】
本開示の態様は、デバイス(例えば、基地局、UE、リレーノード)が、他の利益の中でもとりわけ、通信信頼性が改善され、干渉が低減され、かつ多重化利得がより高い全二重LOS MIMO通信を実行することを可能にし得る。例えば、説明する技法は、デバイスが、より低い干渉及びより高い信頼性をもたらすLOS MIMO送信モード(例えば、軌道角運動量(OAM)モード、特異モード)の特定の組み合わせを使用して同時送受信を実行することを可能にし得る。具体的には、送信モードの組み合わせは、アップリンク動作とダウンリンク動作との間のより大きい分離をもたらし得、これは、デバイスが全二重LOS MIMO通信の実行に成功する可能性を増加させ得る。
【0086】
図2は、本開示の態様による、LOS MIMOのための全二重をサポートするワイヤレス通信システム200の一例を示す。ワイヤレス通信システム200は、ワイヤレス通信システム100の態様を実装し得、又はそれらによって実装され得る。例えば、ワイヤレス通信システム200は、図1を参照して説明した対応するデバイスの例であり得る基地局105-aとUE115-aとを含む場合がある。基地局105-a及びUE115-aは、図1を参照して説明した地理的カバレッジエリア110の一例であり得る地理的カバレッジエリア110-a内で通信し得る。ワイヤレス通信システム200では、UE115-aは、LOS MIMO通信方式に従って基地局105-aとの全二重通信を実行し得る。
【0087】
ワイヤレス通信システム200は、LOS MIMOモード上でのアップリンク多重化及びダウンリンク多重化のための特定の条件を有し得る。例えば、ワイヤレス通信システム200は、アップリンクとダウンリンクとの間の十分な分離を達成するための条件を有し得る。これらの条件は、大きいLOS成分(例えば、式1においてaがbよりも大きい場合)と、同期タイムライン(例えば、ダウンリンクとアップリンクとの間の時間の不整合がサイクリックプレフィックス(cyclic prefix、CP)内であるかどうか)とを含み得る。ダウンリンクとアップリンクとの間の不整合がCP内である場合、シンボル間干渉(inter-symbol interference、ISI)の影響が制限され得る。ワイヤレス通信システム200は、拡張CPと部分タイミングアドバンス(timing advance、TA)とを適用することによって、全二重モードにおける不整合を低減するための技法をサポートし得る。基地局105-a及びUE115-aの送信アレイと受信アレイとの間の物理的整合は、アップリンクとダウンリンクとの間の十分な分離を達成するための前提条件であり得る。代替として、基地局105-a及びUE115-aの送信アレイと受信アレイとの間に不整合がある場合、不整合は、LOS MIMO動作において補償され得る。
【0088】
ワイヤレス通信システム200の以下の説明では、基地局105-a及びUE115-aの送信アレイと受信アレイが整合していること、又は、基地局105-a及びUE115-aの送信アレイと受信アレイとの間の不整合が推定されて、LOS MIMO多重化利得を達成するために補償されるものとする。例えば、x軸又はy軸回転の補償は、プリコーディング行列及び結合行列を更新することによって達成され得る。複数のパネル又はTRPを使用することは、アップリンクとダウンリンクとの間の分離を改善することができる。場合によっては、不整合補償は、パネルごとに、又はTRPごとに実行され得る。
【0089】
ワイヤレス通信システム200は、ダウンリンク及びアップリンクのためのマッピングモードをサポートし得、これは、一般に、等間隔線形アレイ(uniform linear array、ULA)及び等間隔矩形アレイ(uniform rectangular array、URA)アンテナ構造のためのOAMモードと特異モード(例えば、SVDモード)の両方に適用され得る。本明細書ではLOS MIMOモード又は送信モードとも呼ばれるこれらのマッピングされたモードは、基地局105-a(例えば、TRP)とUE115-a(例えば、リレーデバイス)との間の全二重セッションのために利用され得る。動的物理ダウンリンク共有チャネル(physical downlink shared channel、PDSCH)又は物理アップリンク共有チャネル(physical uplink shared channel、PUSCH)の場合、基地局105-aは、ダウンリンク制御情報(DCI)をスケジューリングする際にダウンリンクのために使用されるモードとアップリンクのために使用されるモードとを示し得る。構成されたグラントアップリンク又は半永続的にスケジュールされた(semi-persistent scheduled、SPS)ダウンリンク送信の場合、基地局105-aは、SPSごとのRRC構成若しくは(例えば、インデックスごとの)構成されたグラント構成で、又は(例えば、SPS及び構成されたグラントタイプ2のための)アクティブ化若しくは非アクティブ化DCIで、これらのモードを示し得る。基地局105-aはまた、アップリンク制御情報(UCI)の送信のためにUEによって使用されるべきモードを示すことができる。これらの信号は、単一モードで送信されてもよいし、同じ信号を繰り返す複数のモードで送信されてもよい。代替として、DCIなどの物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)送信のために使用されるモードは、あらかじめ定義され得る。
【0090】
ワイヤレス通信システム200の以下の説明は、一般にULA及びURA構造のためのOAMモードと単一モードの両方に適用され得、基地局105-aがアップリンク又はダウンリンクへのモードのマッピングをどのように決定するかを示し得る。いくつかの例では、基地局105-aは、全二重におけるチャネルペアリングに基づいてマッピングを決定し得る。このチャネルペアリングはチャネル依存であってもよい。例えば、PDSCHと物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)のチャネルペアリングは、PDSCHとPUSCHのチャネルペアリングと比較して、より高い検出可能性に関連付けられ得る。基地局105-aは、スケジュールされたチャネル間のしきい値分離レベルと、しきい値検出信号対干渉雑音比(SINR)とに基づいて、モードを割り当て得る。マッピングは、送信優先度又はQoSに基づくこともできる。例えば、基地局105-aは、特定のモードパターンを特定の優先度に関連付け得る。SPS送信及び構成された許可ベースの送信の場合、この優先度は、RRCを介して構成され得、DCIとともに変化しないことがある。したがって、構成は半静的であり得る。使用されるプリコーダのタイプ及び開ループ動作又は閉ループ動作などの他の制約も、このマッピングを決定するときに考慮され得る。
【0091】
基地局105-aはまた、アップリンクの繰り返し又はダウンリンクの繰り返しのためにOAMモードをどのように使用するかをUE115-aに示すことができる。すなわち、基地局105-aは、繰り返しをモードのパターンにマッピングすることができる。例えば、アップリンク又はダウンリンク通信のための繰り返しシーケンスは、モードのシーケンスにマッピングすることができ、各繰り返しは、モードのシーケンス中のそれぞれのモードを使用して通信される。追加又は代替として、基地局105-aは、モード割り当ての複数のパターンを定義することができ、トランスポートブロックサイズ(TBS)、QoSしきい値、又は送信優先度に基づいてこれらのパターンをパラメータ化することができる。したがって、基地局105-aは、DCIを介してUE115-aにパターンインデックスをシグナリングし得る。代替又は追加として、UE115-aは、他の例の中でもとりわけ、あらかじめ定義されたルール、送信優先度、又はTBSに基づいてこのパターンを決定することができる。アップリンク及びダウンリンクのために使用されるモードパターンはまた、UE115-a又は基地局105-aのアクティブ送信設定指示(TCI)状態に依存し得る。すなわち、アップリンク又はダウンリンクビームの選択は、モード割り当てに影響を及ぼす可能性がある。
【0092】
基地局105-aはまた、マッピングを決定するとき、異なる偏波状態(例えば、アンテナ偏波)及び電力制約を考慮し得る。例えば、偏波ごとに異なるLOS MIMOモードが示されるか、又は定義され得る。異なる偏波を使用して、アップリンクとダウンリンクとの間の分離を改善することができる。例として、基地局105-aは、ダウンリンク及びアップリンクのために異なるLOS MIMOモードを割り当て得、ダウンリンク及びアップリンクのために割り当てられたLOS MIMOモードは、異なる偏波に対応し得る。すなわち、ダウンリンクLOS MIMOモードは、第1の偏波(例えば、水平偏波)にマッピングされ得るが、アップリンクLOS MIMOモードは、第2の偏波(例えば、垂直偏波)にマッピングされ得る。基地局105-aは、UE115-aとの通信をスケジュールするとき、LOS MIMOモードと偏波の両方を考慮することができる。いくつかの例では、より低い分離のLOS MIMOモードは、異なる偏波とともに使用され得、これは、これらのモードを使用するときに通信が成功する可能性を増加させ得る。基地局105-aはまた、所望のダウンリンク及びアップリンク性能(例えば、ターゲットスループット又はブロック誤り率(block error rate、BLER))を達成するために、モード及び選択された偏波にわたる電力割り振りを改善することができる。
【0093】
インバンド全二重(in-band full duplex、IBFD)の場合、干渉の主なソースは、基地局105-aによって送信された信号によって引き起こされる線形干渉であり得る。そのような例では、基地局105-aは、LOS MIMOモード間の相関を推定し、送信された信号に関係する情報を取得することができる。したがって、基地局105-a(例えば、全二重ノード)は、LOS MIMOモード間の相関に基づいてこの干渉を構築し、消去することができる。具体的には、基地局105-aは、式4を使用してこの干渉を構築及び消去し得る。式中、yは受信デバイス(例えば、基地局105-a)によって受信された信号であり、
【0094】
【数2】
は送信デバイス(例えば、UE115-a)と受信デバイスとの間の第1の等価チャネル行列であり、
【0095】
【数3】
はジャミングデバイス(例えば、基地局105-a又は別のデバイス)と受信デバイス(例えば、基地局105-a)との間の第2の等価チャネル行列であり、nはノイズ調整係数であり、
【0096】
【数4】
は第2の等価チャネル行列によって乗算される電力スケーリング係数であり、xは送信デバイス(例えば、UE115-a)によって送信される信号であり、zはジャミングデバイスによって送信される信号である。
【0097】
【数5】
【0098】
図2の例では、UE115-aは、全二重LOS MIMO通信をサポートするUE115-aの能力を示す能力メッセージ205を送信し得る。能力メッセージ205に応答して(例えば、受信することに続いて)、基地局105-aは、UE115-aに制御シグナリング210を送信し得る。例えば、基地局105-aは、UE115-aから能力メッセージ205を受信した後に(例えば、受信したことに基づいて)UE115-aに制御シグナリング210を送信し得る。制御シグナリング210は、基地局105-aとUE115-aとの間の全二重通信のために使用されるべきアップリンクリソースと、ダウンリンクリソースと、LOS MIMO送信モードとを示し得る。したがって、基地局105-aは、UE115-aにダウンリンク通信220を送信すると同時に、UE115-aからアップリンク通信215を受信する。例えば、基地局105-aは、1つ又は複数のLOS MIMO通信モード(例えば、SVDプリコーディング方式)の第1のセットを使用してダウンリンク通信220を送信し得、UE115-aは、1つ又は複数のLOS MIMO通信モードの第2のセットを使用してアップリンク通信215を送信し得る。LOS MIMO通信モードの第1のセットと1つ又は複数のLOS MIMO通信モードの第2のセットとの組み合わせは、全二重通信のためのUE115-a及び基地局105-aにおける低減された干渉をもたらし得る。
【0099】
ワイヤレス通信システム200は、基地局105-a及びUE115-aが、他の利益の中でもとりわけ、通信信頼性が改善され、干渉が低減され、かつ多重化利得がより高い全二重LOS MIMO通信を実行することを可能にし得る。例えば、説明する技法は、基地局105-a及びUE115-aが、より低い干渉及びより高い信頼性をもたらす送信モード(例えば、OAMモード、特異モード)の特定の組み合わせを使用して同時送受信を実行することを可能にし得る。具体的には、送信モードの組み合わせは、アップリンク動作とダウンリンク動作との間のより大きい分離をもたらし得、これは、基地局105-a及びUE115-aが全二重LOS MIMO通信の実行に成功する可能性を増加させ得る。
【0100】
図3は、本開示の態様による、LOS MIMOのための全二重をサポートするアンテナアレイ構造300の一例を示す。アンテナアレイ構造300は、ワイヤレス通信システム100又はワイヤレス通信システム200の態様を実装し得、又はそれらによって実装され得る。例えば、アンテナアレイ構造300は、図1及び図2を参照して説明した対応するデバイスの例であり得る、UE又は基地局を実装し得、又はそれらによって実装され得る。アンテナアレイ構造300は、送信アンテナアレイ305と受信アンテナアレイ310との間のLOS MIMOチャネルの一例を示し得る。
【0101】
アンテナアレイ構造300は、他の利益の中でもとりわけ、より高いLOS MIMO多重化利得をサポートし得る。具体的には、LOS MIMOチャネルの構造を利用して、高い多重化利得を達成することができる。このLOS MIMO利得は距離とともに低下し、多重化利得は、しきい値距離(例えば、3.5GHzに対して約85mであり得る1000ラムダ)においてごくわずかであり得る。最大LOS MIMO多重化利得が生じる距離は、送信アンテナ開口と受信アンテナ開口との積に依存し得る。この多重化利得はまた、達成可能なスペクトル効率とシングルモード容量との間の比を表し得るスペクトル効率係数に関係し得る(例えば、log(1+NrSNR)、式中、Nrは受信アンテナ素子の数を指す)。スペクトル効率係数は、空間多重化利得を示し得る。
【0102】
本明細書で説明するように、ワイヤレスデバイスは、x軸回転又はy軸回転を補償することが可能であり得る。この補償は、遠距離場の簡略化を含むことができる。例えば、補償は、x軸回転成分γ∈[0 2π](例えば、送信機及び受信機に対してγTx及びγRx)及びy軸回転成分β∈[0 2π](例えば、送信機及び受信機に対してβTx及びβRx)を伴い得る。簡略化は、小さい角度及び大きい距離についての近似を使用し、回転パラメータ(例えば、及び)をローカルに推定し、回転行列(例えばRTx又はRRxを構築し、送信側のプリコーダ行列(例えば,Vnew)を更新し、受信側のポストプロセッサ行列(例えば、Unew)を更新することによって導出され得る。x軸及びy軸回転は、送信側及び受信側で別々に(例えば、ビームステアリングを使用して)補償され得る。受信側補償は、最小平均二乗誤差(MMSE)受信機を使用して暗黙的に行うこともできる。この補償は、式5~7に従って計算することができる。
【0103】
【数6】
【0104】
図3の例では、第1のデバイスは、第2のデバイスとの全二重LOS MIMO通信を実行し得る。第1のデバイスは、送信アンテナアレイ305を採用し得、第2のデバイスは、受信アンテナアレイ310を採用し得る。送信アンテナアレイ305は、受信アンテナアレイ310から距離325(例えば、r)だけ分離され得る。第1のデバイスの送信アンテナアレイ305は、アンテナ315-aなどの複数のアンテナを含み得る。同様に、第2のデバイスの受信アンテナアレイ310は、アンテナ315-bなどの複数のアンテナを含み得る。第1のデバイスと第2のデバイスとの間のLOSチャネル行列は、式5に従って計算され得、式中、dmnはアンテナ315-aとアンテナ315-bとの間の距離320を表す。数式6及び数式7において、sは送信アンテナアレイ305の配向(例えば、
【0105】
【数7】
)を表し、rは受信アンテナアレイ310の配向(例えば、
【0106】
【数8】
)を表す。
【0107】
アンテナアレイ構造300は、デバイス(例えば、基地局、UE、リレーノード)が、他の利益の中でもとりわけ、通信信頼性が改善され、干渉が低減され、かつ多重化利得がより高い全二重LOS MIMO通信を実行することを可能にし得る。例えば、説明する技法は、デバイスが、より低い干渉及びより高い信頼性をもたらす送信モード(例えば、OAMモード、特異モード)の特定の組み合わせを使用して同時送受信を実行することを可能にし得る。具体的には、送信モードの組み合わせは、アップリンク動作とダウンリンク動作との間のより大きい分離をもたらし得、これは、デバイスが全二重LOS MIMO通信の実行に成功する可能性を増加させ得る。
【0108】
図4A及び図4Bは、本開示の態様による、LOS MIMOのための全二重をサポートするワイヤレス通信システム400及びワイヤレス通信システム401の例を示す。ワイヤレス通信システム400及びワイヤレス通信システム401は、ワイヤレス通信システム100、ワイヤレス通信システム200、又はアンテナアレイ構造300の態様を実装し得、又はそれらによって実装され得る。例えば、ワイヤレス通信システム400及びワイヤレス通信システム401は、図1図3を参照して説明した対応するデバイスの例であり得る、基地局105-b、基地局105-c、UE115-b、UE115-c、及びUE115-dを含み得る。ワイヤレス通信システム400及びワイヤレス通信システム401では、基地局105は、LOS MIMO通信方式に従って、UE115との全二重通信を実行し得る。
【0109】
LOS MIMOは、特定の条件下で高い多重化利得を提供することができる。例えば、送信アレイと受信アレイとの間の距離が、送信アレイ及び受信アレイの開口並びに使用されるキャリア周波数に依存する特定の距離しきい値未満である場合。正確なLOS MIMOプリコーディングは、他の例の中でもとりわけ、送信機において利用可能なチャネル情報、距離、フィードバック、及び不整合補償に基づき得る。基地局とリレー(例えば、統合アクセス及びバックホール(integrated access and backhaul、IAB)ノード、スマートリピータ、顧客宅内機器(customer premises equipment、CPE)との間のバックホールリンクのためのLOS MIMOと、基地局又はTRPとUEとの間のアクセスリンクのためのLOS MIMOとを含み得る、異なる制約をもつ複数の展開シナリオがあり得る。
【0110】
本明細書で説明するように、異なるプリコーダ設計は、異なるフィードバックオーバーヘッドレベルに関連付けられ得る。本開示の態様は、より高いLOS MIMO多重化利得をサポートするコードブックベースプリコーダを提供することができる。SVDベースのプリコーダなど、いくつかのプリコーダは、フルチャネル情報及び高いオーバーヘッドに基づき得る。他のプリコーダは、制限されたフィードバックに基づいて導出され得る。本明細書で説明する技法は、コードブックベースのプリコーダに基づき得、(例えば、完全な空間サウンディングとは対照的に)制限されたフィードバック及びサウンディングなし、又は制限されたサウンディング能力をもつシナリオに適用可能であり得る。説明する技法は、整合された送信アレイ及び受信アレイに、又は不整合推定及び補償能力(例えば、距離及び不整合フィードバック)をもつノードに、並びに比較的低いモビリティ(例えば、半静的受信配向)をもつデバイスに適用可能であり得る。
【0111】
本開示の態様は、LOS MIMOのために開ループプリコーダを使用することをサポートし得る。送信ノードが受信ノードから限られたフィードバックを有するか、又はフィードバックを有しない場合、送信ノードは、プリコーダを導出するためにチャネルを正確に推定することができないことがある。(例えば、既知の受信及び送信アレイ構成を用いた)半開ループ動作の場合、高いLOS MIMO多重化利得を達成することは困難であり得る。すなわち、送信及び受信アレイ構成の知識なしに(例えば、ユニバーサルプリコーダなしに)、完全開ループ動作において高い多重化利得を達成することは困難であり得る。本明細書で説明する技法は、サウンディング能力を有しないか、又は制限されたサウンディング能力を有する受信ノード(例えば、制限されたモバイル終端(MT)能力を有するスマートリピータ)、整合された送信アレイ及び受信アレイを有するデバイス、又は不整合推定及び補償能力を有するデバイスに適用可能であり得る。開ループプリコーダはまた、(例えば、整合推定のオーバーヘッドがサウンディングオーバーヘッドよりも小さいとき)大きい受信アレイのための、並びに低複雑度動作のためのサウンディングオーバーヘッドを低下させるために使用され得る。
【0112】
図4Aの例では、基地局105-bは、第1のアクセスリンクを介してUE115-bとの全二重LOS MIMO通信を実行することが可能であり得る。基地局105-bはまた、第1のバックホールリンクを介してリレーデバイス405-a(例えば、IABノード、リレーノード、CPE)とのLOS MIMO通信を実行することが可能であり得る。加えて、リレーデバイス405-aは、第2のアクセスリンクを介してUE115-cとの全二重LOS MIMO通信を実行することが可能であり得る。図4Bの例では、基地局105-cは、第2のバックホールリンクを介してリレーノード405-bとの全二重通信を実行することが可能であり得、リレーノード405-bは、第3のアクセスリンクを介してUE115-dとの全二重通信を実行することが可能であり得る。しかしながら、基地局105-cは、UE115-dと基地局105-cとの間の障害物410に起因して、UE115-dとの全二重LOS MIMO通信を実行することができないことがある。
【0113】
ワイヤレス通信システム400及びワイヤレス通信システム401は、基地局105、UE115、及びリレーノード405が、他の利益の中でもとりわけ、通信信頼性が改善され、干渉が低減され、かつ多重化利得がより高い全二重LOS MIMO通信を実行することを可能にし得る。例えば、説明する技法は、UE115、基地局105、及びリレーノード405が、より低い干渉及びより高い信頼性をもたらす送信LOS MIMOモード(例えば、OAMモード、特異モード)の特定の組み合わせを使用して同時送受信を実行することを可能にし得る。具体的には、送信モードの組み合わせは、アップリンク動作とダウンリンク動作との間のより大きい分離をもたらし得、これは、UE115、基地局105、及びリレーノード405が全二重LOS MIMO通信の実行に成功する可能性を増加させ得る。
【0114】
図5A及び図5Bは、本開示の態様による、LOS MIMOのための全二重をサポートする送信モード相関500及び送信モード相関501の例を示す。送信モード相関500及び送信モード相関501は、ワイヤレス通信システム100、ワイヤレス通信システム200、アンテナアレイ構造300、ワイヤレス通信システム400、又はワイヤレス通信システム401の態様を実装し得、又はそれらによって実装され得る。例えば、送信モード相関500及び送信モード相関501は、図1図4を参照して説明した対応するデバイスの例であり得る、基地局又はUEを実装し得、又はそれらによって実装され得る。送信モード相関500及び送信モード相関501は、異なるレベルのレイヤ間干渉をもたらすLOS MIMO送信モードの異なる組み合わせを示す。
【0115】
本開示の態様は、全二重LOS MIMO通信のためにルジャンドルベースのプリコーディング方式を使用することをサポートし得る。ルジャンドルベースのプリコーダは、任意の2つの連続するレイヤが直交し得る(例えば、レイヤ1及びレイヤ2が直交し得る)ので、レイヤ間干渉を低減し得る。説明された技法は、Nt(例えば、送信アレイ素子の数)が、Nr(例えば、受信アンテナ素子の数)よりも少ないURAアンテナ構造に適用され得る。NrがNtよりも大きい場合、大きいNrがいくつかのプリコーダを補償し得るので、処理利得及びSINRは高くなり得る。
【0116】
説明する技法は、ULAアンテナ構造を使用して開ループLOS MIMOのためのモード分離をサポートし得る。ULAの場合、スレピアン又はルジャンドルベースのプリコーダは、NtがNrよりも小さい送信アレイ及び受信アレイのためのスレピアンプリコーダ又はルジャンドルプリコーダ、NtがNrよりも大きい送信アレイ及び受信アレイのためのブロックスレピアン又はブロックルジャンドルプリコーダを含み得る。本開示の態様によれば、ULAを用いる全二重基地局、リレー、又はUEは、ダウンリンク信号及びアップリンク信号をプリコーディングするためにスレピアン又はルジャンドルベースのプリコーダを使用し得る。スレピアン及びルジャンドルベースのプリコーダは、偶数モードと奇数モードとの間の近似直交性をもたらすことができる。これらの奇数及び偶数モードは、アップリンクとダウンリンクとの間の十分な分離を確保するために、ダウンリンクとアップリンクとの間で共有されなくてもよい。例えば、モード0、2、及び4はアップリンクのために使用され得、モード1、3、及び5はダウンリンクのために使用され得る(又はその逆)。
【0117】
説明する技法はまた、UPAを使用して開ループLOS MIMOのためのモード分離をサポートし得る。UPAの場合、2つの1Dプリコーダのクロネッカー積が使用され得る。例えば、Nt_x(例えば、x軸送信アンテナ素子の数)がNr_x(例えば、x軸受信アンテナ素子の数)以下であり、Nt_y(例えば、y軸送信アンテナ素子の数)がNr_y(例えば、y軸受信アンテナ素子の数)以下である送信アレイ及び受信アレイのためのスレピアン又はルジャンドルプリコーダのクロネッカー積。本明細書で説明する例によれば、UPAを用いる全二重基地局、リレー、又はUEは、ダウンリンク信号及びアップリンク信号のためのスレピアン又はルジャンドルベースのプリコーダを使用し得る。偶数モードと奇数モードとの間に近似的な直交性があり得る。加えて、プリコーダのクロネッカー積構造のために、モードのブロック間に直交性があり得る。いくつかの例では、奇数モード及び偶数モードが、アップリンクとダウンリンクとの間の十分な分離を確保するために使用され得る。他の例では、(例えば、プリコーディング行列の行に対応する)モードの奇数ブロック及び偶数ブロックが、ダウンリンク及びアップリンクを直交させるために使用され得る。
【0118】
送信モード相関500及び送信モード相関501は、LOS MIMOプリコーダを用いてプリコーディングされたチャネルのためのLOS MIMOモード(例えば、特異モード)間の相関を示し得る。より詳細には、送信モード相関500及び送信モード相関501は、プリコーディングされたチャネルのグラム行列(例えば、
【0119】
【数9】
)の観点からのレイヤ間干渉を示し得る。このレイヤ間干渉の数学的表現は、式8及び9から導出され得、式中、Pは電力割り振り行列であり、
【0120】
【数10】
はプリコーディング行列であり、Hは、2つのワイヤレスデバイス間のLOSチャネルである。
【0121】
【数11】
【0122】
図5Aは、1Dプリコーディング行列の一例を示す。1Dプリコーディング行列の各列及び行は、異なるLOS MIMO通信モードを表すことができる。例えば、行列位置505-aは、第1のLOS MIMO通信モード(例えば、モード1)が送信のために使用され、第4のLOS MIMO通信モード(例えば、モード4)が受信のために使用される(又はその逆)ことを示し得る。同様に、行列位置505-bは、第7のLOS MIMO通信モード(例えば、モード7)が送信のために使用され、第8のLOS MIMO通信モード(例えば、モード8)が受信のために使用される(又はその逆)ことを示し得る。各行列位置の値は、行列位置によって示されるそれぞれのLOS MIMO通信モード間の干渉レベルを表す式8に従って決定され得る。例えば、行列位置505-aの値は、第1のLOS MIMO通信モードと第4のLOS MIMO通信モードとの間の干渉レベルに対応し得る。
【0123】
図5Bは、LOS MIMO送信モードのブロック510を含み得る2Dプリコーディング行列の一例を示す。例えば、2Dプリコーディング行列は、LOS MIMO送信モードの第1のブロック510-a(例えば、モード1~4)と、LOS MIMO送信モード第2のブロック510-b(例えば、モード13~16)のとを含み得る。図5Bの例に示されているように、2Dプリコーディング行列の異なるブロック510間に直交性があり得、これは、より低いレイヤ間干渉をもたらし得る。また、ブロック510の各々内の偶数LOS MIMO送信モードと奇数LOS MIMO送信モードとの間に直交性があり得、これは、アップリンク動作とダウンリンク動作との間の追加の分離を与え得る。
【0124】
送信モード相関500及び送信モード相関501は、デバイス(例えば、基地局、UE、リレーノード)が、他の利益の中でもとりわけ、通信信頼性が改善され、干渉が低減され、かつ多重化利得がより高い全二重LOS MIMO通信を実行することを可能にし得る。例えば、説明する技法は、デバイスが、より低い干渉及びより高い信頼性をもたらす送信モード(例えば、OAMモード、特異モード)の特定の組み合わせを使用して同時送受信を実行することを可能にし得る。具体的には、送信モードの組み合わせは、アップリンク動作とダウンリンク動作との間のより大きい分離をもたらし得、これは、デバイスが全二重LOS MIMO通信の実行に成功する可能性を増加させ得る。
【0125】
図6A図6B及び図6Cは、本開示の態様による、LOS MIMOのための全二重をサポートするリソース図600、リソース図601、及びリソース図602の例を示す。リソース図600、リソース図601、及びリソース図602は、ワイヤレス通信システム100、ワイヤレス通信システム200、アンテナアレイ構造300、ワイヤレス通信システム400、ワイヤレス通信システム401、送信モード相関500、又は送信モード相関501の態様を実装し得、又はそれらによって実装され得る。例えば、リソース図600、リソース図601、及びリソース図602は、図1図5を参照して説明した対応するデバイスの例であり得る、UE又は基地局を実装し得、又はそれらによって実装され得る。リソース図600、リソース図601、及びリソース図602は、完全重複を有するインバンド全二重通信方式、部分重複を有するインバンド全二重通信方式、及びサブバンド全二重通信方式を示し得る。
【0126】
本開示の態様は、IBFD及びサブバンド全二重(sub-band full-duplex、SBFD)など、様々な全二重通信方式をサポートすることができる。IBFDでは、送受信動作は、同じ時間及び周波数リソース上で行われ得る。すなわち、ダウンリンク及びアップリンクは、同じIBFD時間及び周波数リソース(例えば、完全重複又は部分重複)を利用し得る。サブバンド全二重(例えば、フレキシブル全二重)の場合、送信及び受信は、同時に、ただし異なる周波数リソース上で行われ得る。ダウンリンクリソースは、周波数領域においてアップリンクリソースから分離され得る。
【0127】
図6Aは、アップリンクリソースとダウンリンクリソースとの間の完全重複を有するIBFD通信方式の一例を示す。例えば、アップリンクリソース605-aは、周波数及び時間においてダウンリンクリソース610-aと完全に重複し得る。図6Bは、アップリンクリソースとダウンリンクリソースとの間の部分的な重複を有するIBFD通信の一例を示す。例えば、アップリンクリソース605-bは、時間及び周波数においてダウンリンクリソース610-bと部分的に重複し得る。図6Cは、アップリンクリソースとダウンリンクリソースとの間に周波数重複がないSBFD通信方式の一例を示す。例えば、アップリンクリソース605-cは、ダウンリンクリソース610-cと周波数において重複しないことがある。しかしながら、アップリンクリソース605-cとダウンリンクリソース610-cとの間に構成されたガードバンド615がある場合、アップリンクリソース605-cは、ダウンリンクリソース610-cと時間において重複し得る。
【0128】
リソース図600、リソース図601、及びリソース図602は、デバイス(例えば、基地局、UE、リレーノード)が、他の利益の中でもとりわけ、通信信頼性が改善され、干渉が低減され、かつ多重化利得がより高い全二重LOS MIMO通信を実行することを可能にし得る。例えば、説明する技法は、デバイスが、より低い干渉及びより高い信頼性をもたらす送信モード(例えば、OAMモード、特異モード)の特定の組み合わせを使用して同時送受信を実行することを可能にし得る。具体的には、送信モードの組み合わせは、アップリンク動作とダウンリンク動作との間のより大きい分離をもたらし得、これは、デバイスが全二重LOS MIMO通信の実行に成功する可能性を増加させ得る。
【0129】
図7は、本開示の態様による、LOS MIMOのための全二重をサポートする通信方式700の一例を示す。通信方式700は、ワイヤレス通信システム100、ワイヤレス通信システム200、アンテナアレイ構造300、ワイヤレス通信システム400、ワイヤレス通信システム401、送信モード相関500、送信モード相関501、リソース図600、リソース図601、又はリソース図602の態様を実装し得、又はそれらによって実装され得る。例えば、通信方式700は、図1図6を参照して説明した対応するデバイスの例であり得る、UE又は基地局を実装し得、又はそれらによって実装され得る。通信方式700は、全二重動作をサポートするアンテナパネル710を示す。
【0130】
図7の例は、全二重通信をサポートする基地局の例を示す。本開示の態様は、基地局における自己干渉緩和をサポートし得る。改善された分離(例えば、50dBよりも大きい)のために、同時送受信動作のための2つの別個のパネルを含むアーキテクチャが使用され得る。第1のパネルは、周波数帯域の両方のエッジにおいてダウンリンク送信のために使用され得、第2のパネルは、周波数帯域の中央においてアップリンク受信のために使用され得る。サブバンド全二重を使用して40dBを超える分離を達成するために、ダウンリンク及びアップリンクは、周波数帯域の異なる部分に割り当てられ得る。
【0131】
追加又は代替として、ガードバンドがアップリンクとダウンリンクとの間に含まれ得る。アップリンク信号に対応する隣接チャネル漏洩比(adjacent channel leakage ratio、ACLR)を低減するために、受信側重み付け重複及び加算(receive-side weighted overlap and add、WOLA)も使用され得る。アナログローパスフィルタ(low pass filter、LPF)はまた、基地局のアナログデジタル変換器(analog digital converter、ADC)ダイナミックレンジを改善するために使用され得る。説明する技法は、雑音指数(noise figure、NF)改善を与え得る、受信側自動利得制御(automatic gain control、AGC)状態への改善をサポートし得る。デジタル干渉除去(interference cancellation、IC)はまた、送信と受信のペアごとに非線形モデルを使用して20dBを超えてACLR漏洩を低減し得る。
【0132】
図7の例では、基地局は、全二重通信を実行するためにアンテナパネル710-a及びアンテナパネル710-bを利用する。アンテナパネル710は、基地局におけるアップリンク動作とダウンリンク動作との間の分離を提供するように構成され得る。全二重通信は、他の例の中でもとりわけ、PDCCH送信、PUSCH送信、PUCCH送信、及びPDSCH送信を含み得る。アンテナパネル710-aがダウンリンク送信を実行している一方で、アンテナパネル710-bがアップリンク受信を実行している場合、基地局におけるアップリンク動作とダウンリンク動作との間の分離を提供するために、ダウンリンク送信とアップリンク送信との間にガードバンドが構成され得る。
【0133】
通信方式700は、デバイス(例えば、基地局、UE、リレーノード)が、他の利益の中でもとりわけ、通信信頼性が改善され、干渉が低減され、かつ多重化利得がより高い全二重LOS MIMO通信を実行することを可能にし得る。例えば、説明する技法は、デバイスが、より低い干渉及びより高い信頼性をもたらす送信モード(例えば、OAMモード、特異モード)の特定の組み合わせを使用して同時送受信を実行することを可能にし得る。具体的には、送信モードの組み合わせは、アップリンク動作とダウンリンク動作との間のより大きい分離をもたらし得、これは、デバイスが全二重LOS MIMO通信の実行に成功する可能性を増加させ得る。
【0134】
図8A図8B図8C及び図8Dは、本開示の態様による、LOS MIMOのための全二重をサポートする全二重構成800、全二重構成801、全二重構成802、及び全二重構成803の例を示す。全二重構成800、全二重構成801、全二重構成802、及び全二重構成803は、ワイヤレス通信システム100、ワイヤレス通信システム200、アンテナアレイ構造300、ワイヤレス通信システム400、ワイヤレス通信システム401、送信モード相関500、送信モード相関501、リソース図600、リソース図601、リソース図602、又は通信方式700の態様を実装し得、又はそれらによって実装され得る。例えば、全二重構成800、全二重構成801、全二重構成802、及び全二重構成803は、図1図7を参照して説明した対応するデバイスの例であり得る、基地局又はUEを実装し得、又はそれらによって実装され得る。全二重構成800、全二重構成801、全二重構成802、及び全二重構成803は、全二重動作によって引き起こされる自己干渉の異なる例を示し得る。
【0135】
図8A図8B図8C、及び図8Dは、LOS MIMOを使用して全二重を実装するためのシナリオを示し得る。LOS MIMOのためのIBFDは、基地局、リレー、UE、又はそれらの任意の組み合わせにおける送信のためのアンテナアレイのサブセット及び受信のためのサブセットを使用するなど、異なる方法で実装され得る。他の例では、LOS MIMOのためのIBFDは、基地局、リレー、UE、又はそれらの任意の組み合わせにおいてマルチパネルを使用して実装され得る。追加又は代替として、LOS MIMOのためのIBFDは、基地局においてマルチTRP又は分散アンテナを使用して実装され得る。同様の例は、IABノードにおけるMT機能及び分散ユニット(DU)機能の同時動作を伴い得る。IBFDに関して、線形干渉は、(例えば、SBFDに関するACLRへの非線形干渉の影響とは対照的に)主要な関心事であり得る。
【0136】
図8Aは、全二重通信を実行するために送信アンテナアレイのサブセット及び受信アンテナアレイのサブセットを使用するデバイス805の一例を示す。例えば、デバイス805は、同じアンテナアレイの異なるサブセットであり得る受信アンテナ810と送信アンテナ815とを含み得る。いくつかの例では、送信アンテナ815は、受信アンテナ810において自己干渉を引き起こし得る。図8Bは、全二重通信を実行するために受信パネル820及び送信パネル825を使用するデバイスの一例を示す。図8Aを参照して示されたデバイス805とは異なり、送信パネル825及び受信パネル820は別個の構成要素であってもよい。いくつかの例では、送信パネル825は、受信パネル820において自己干渉を引き起こし得る。図8Cは、全二重通信を実行するために受信TRP 830及び送信TRP 835を使用する基地局105-dの一例を示す。いくつかの例では、送信TRP 835は、受信TRP 830において自己干渉を引き起こし得る。図8Dは、MT機能845及びDU機能850を含むIABノード840の一例を示す。MT機能845及びDU機能850は、IABノード840が全二重通信を実行することを可能にすることができる。いくつかの例では、DU機能850は、MT機能845において自己干渉を引き起こし得る。
【0137】
全二重構成800、全二重構成801、全二重構成802、及び全二重構成803は、デバイス(例えば、基地局、UE、IABノード)が、他の利益の中でもとりわけ、通信信頼性が改善され、干渉が低減され、かつ多重化利得がより高い全二重LOS MIMO通信を実行することを可能にし得る。例えば、説明する技法は、デバイスが、より低い干渉及びより高い信頼性をもたらす送信モード(例えば、OAMモード、特異モード)の特定の組み合わせを使用して同時送受信を実行することを可能にし得る。具体的には、送信モードの組み合わせは、アップリンク動作とダウンリンク動作との間のより大きい分離をもたらし得、これは、デバイスが全二重LOS MIMO通信の実行に成功する可能性を増加させ得る。
【0138】
図9は、本開示の態様による、LOS MIMOのための全二重をサポートするワイヤレス通信システム900の一例を示す。ワイヤレス通信システム900は、ワイヤレス通信システム100、ワイヤレス通信システム200、アンテナアレイ構造300、ワイヤレス通信システム400、ワイヤレス通信システム401、送信モード相関500、送信モード相関501、リソース図600、リソース図601、リソース図602、通信方式700、全二重構成800、全二重構成801、全二重構成802、又は全二重構成803の態様を実装し得、又はそれらによって実装され得る。例えば、ワイヤレス通信システム900は、図1図8を参照して説明した基地局又はUEの例であり得る、送信機905と、受信機910と、ジャマー915とを含み得る。ワイヤレス通信システム900において、ジャマー915からの送信は、送信機905と受信機910との間の通信に干渉し得る。
【0139】
図9の例では、受信機910は、LOS MIMO通信方式を使用している間に干渉を経験し得る。ジャマー915は、特定の放射パターンを形成する信号を送信することができる。放射パターンは、ローブ925-a(例えば、第1のサイドローブ)、ローブ925-b(例えば、第2のサイドローブ)、及びローブ925-c(例えば、メインローブ)を含み得る。ローブ925-cは、ジャマー915によってDFT及びLOS MIMOプリコーダを使用して生成され得る。ローブ925-aからの漏洩は、受信機910(例えば、受信ノード)に干渉し得る。いくつかの例では、ジャマー915は、IABノードにおけるDUパネルの一例であってよく、受信機910は、IABノードにおけるMTパネルの一例であってよい。図9の例では、送信機905と受信機910は、距離920-a(例えば、200ラムダ)だけ分離され得るが、ジャマー915と受信機910は、距離920-b(例えば、x軸において50ラムダ、z軸において20ラムダ)だけ分離され得る。
【0140】
ジャマー915のアンテナアレイの指向性をモデル化するために、干渉がローブ925-a(例えば、第1のサイドローブ)によって引き起こされる場合、(例えば、LOS MIMOプリコーダに加えて)ジャマー915においてDFTビームステアリングが使用されると仮定され得る。これは、送信機905、受信機910、ジャマー915、又はそれらの組み合わせが、1D ULA、1Dプリコーダのクロネッカー積、URA、又はUPAを利用する場合に適用可能であり得る。送信機905と、受信機910と、ジャマー915との間の組み合わせチャネル(例えば、H)は、式10に従って計算され得る。等価チャネルは、式9を使用して決定され得、式中、
【0141】
【数12】
はLOS MIMOプリコーダを表し、Pは電力ローディング行列を表す。プリコーディングなしの場合、
【0142】
【数13】
は1に等しくてもよい。SVDプリコーディングの場合、
【0143】
【数14】
はVoptに等しくてもよい。等価チャネルのグラム行列を使用して、特異モード間の相関を分析することができる。このグラム行列は、式8に従って決定されてもよい。
【0144】
ジャマー915が送信ノードであるときに受信機910の等価チャネル(例えば、干渉チャネル)を分析するために、LOS MIMOプリコーダ(例えば、ルジャンドルベースのプリコーダ又はスレピアンベースのプリコーダ)がジャマー915の送信アレイにおいて使用されると仮定され得る。この分析は、ジャマー915と受信機910との間のLOS MIMOチャネルに基づくことができ、(例えば、LOS MIMOプリコーダに加えてDFTプリコーダが使用されるとき)無指向性送信若しくは受信機アレイ又は指向性送信アレイのいずれかを仮定することができる。この分析は、不整合の影響を反映し得る。いくつかの例では、特定のLOS MIMO通信モード(例えば、モード0)のみが検出可能であり得る。
【0145】
図9の例は、受信機910の組み合わせチャネルに対する自己干渉の影響を示し得る。いくつかの例では、送信機905、受信機910、ジャマー915、又はそれらの組み合わせは、1D ULA(例えば、1×8ULA)を使用し得る。これらの場合、達成可能なSINRと干渉との差は、送信モード間の(例えば、モードxとモードx+1との間の、ただしxは1よりも大きい)相関に影響を与えないことがある。いくつかの例では、干渉は、主に第1の特異モード(例えば、モード0)によって引き起こされ得る。自己干渉は、受信機910(例えば、全二重ノード)において、受信のために第1の特異モードを使用し、送信のために異なる特異モードを使用することによって、低減又は最小化され得る。これは、DFT及び20又は50ラムダの(例えば、x軸における)方向シフトがない場合にも適用可能であり得る。式10は、受信機910における等価チャネルを決定するために使用され得、式中、Hは組み合わせチャネル行列であり、HTx_Rxは送信デバイスと受信デバイスとの間の第1の等価チャネル行列であり、HJam_Rxはジャミングデバイスと受信デバイスとの間の第2の等価チャネル行列であり、
【0146】
【数15】
は第2の等価チャネル行列によって乗算される電力スケーリング係数である。いくつかの例では(例えば、全二重ノードの場合)、ジャミングデバイスは受信デバイスと同じであり得る。
【0147】
【数16】
【0148】
ワイヤレス通信システム900は、デバイス(例えば、基地局、UE、リレーノード)が、他の利益の中でもとりわけ、通信信頼性が改善され、干渉が低減され、かつ多重化利得がより高い全二重LOS MIMO通信を実行することを可能にし得る。例えば、説明する技法は、デバイスが、より低い干渉及びより高い信頼性をもたらす送信モード(例えば、OAMモード、特異モード)の特定の組み合わせを使用して同時送受信を実行することを可能にし得る。具体的には、送信モードの組み合わせは、アップリンク動作とダウンリンク動作との間のより大きい分離をもたらし得、これは、デバイスが全二重LOS MIMO通信の実行に成功する可能性を増加させ得る。
【0149】
図10は、本開示の態様による、LOS MIMOのための全二重をサポートするプロセスフロー1000の一例を示す。プロセスフロー1000は、ワイヤレス通信システム100、ワイヤレス通信システム200、アンテナアレイ構造300、ワイヤレス通信システム400、ワイヤレス通信システム401、送信モード相関500、送信モード相関501、リソース図600、リソース図601、リソース図602、通信方式700、全二重構成800、全二重構成801、全二重構成802、全二重構成803、又はワイヤレス通信システム900の態様を実装し得、又はそれらによって実装され得る。例えば、プロセスフロー1000は、図1図9を参照して説明した対応するデバイスの例であり得る、UE115-e及び基地局105-eを含み得る。プロセスフロー1000の以下の説明では、UE115-eと基地局105-eとの間の動作は、示されているのとは異なる順序で又は異なる時間に実行され得る。追加又は代替として、いくつかの動作はまた、プロセスフロー1000から省略されてもよく、他の動作がプロセスフロー1000に追加されてもよい。
【0150】
1005において、UE115-e(例えば、第1のワイヤレスデバイス)は、基地局105-e(例えば、第2のワイヤレスデバイス)にメッセージを送信し得る。メッセージは、全二重LOS MIMO通信をサポートするUE115-eの能力を示し得る。1010において、基地局105-eは、メッセージに応答して(例えば、それに続いて、それに基づいて)制御シグナリングをUE115-eに送信し得る。すなわち、基地局105-eは、UE115-eからメッセージを受信した後、UE115-eに制御シグナリングを送信し得る。制御シグナリングは、他の例の中でもとりわけ、RRCメッセージ又はDCIのインスタンスを含み得る。制御シグナリングは、1つ又は複数のアップリンク通信のために割り当てられたアップリンクチャネルリソースと、1つ又は複数のダウンリンク通信のために割り当てられたダウンリンクチャネルリソースと、1つ又は複数のアップリンク通信のために使用されるべき1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第1のセット、1つ又は複数のダウンリンク通信のために使用されるべき1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第2のセット、又はそれらの組み合わせを示し得る。基地局105-eは、LOS全二重MIMO通信をサポートするアップリンクLOS送信モードとダウンリンクLOS送信モード示すことができ、選択されたモード組み合わせは、アップリンク全二重通信とダウンリンク全二重通信との間の干渉を管理する(例えば、低減する、最小化する)ことができる。アップリンクチャネルリソースは、時間、周波数、又はその両方においてダウンリンクチャネルリソースと(例えば、部分的に、又は完全に)重複し得る。
【0151】
LOS MIMO送信モードの第1のセットは、1つ又は複数のアップリンク通信の送信優先度、1つ又は複数のアップリンク通信に関連付けられたQoSしきい値、1つ又は複数のアップリンク通信のために使用されるべきプリコーディング方式、又はそれらの組み合わせに対応し得る。同様に、1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第2のセットは、1つ又は複数のダウンリンク通信の送信優先度、1つ又は複数のダウンリンク通信に関連付けられたQoSしきい値、1つ又は複数のダウンリンク通信のために使用されるべきプリコーディング方式、又はそれらの組み合わせに対応し得る。いくつかの例では、制御シグナリングは、1つ又は複数のアップリンク通信及び1つ又は複数のダウンリンク通信のために使用されるべきLOS MIMO送信モードのパターンを示し得る。追加又は代替として、制御シグナリングは、1つ若しくは複数のアップリンク通信のためのアップリンクの繰り返し数、又は1つ若しくは複数のダウンリンク通信のためのダウンリンクの繰り返し数を示し得る。
【0152】
いくつかの例では、制御シグナリングは、LOS MIMO送信モードとチャネルリソースペアリングとの間のマッピングを示し得る。各チャネルリソースペアリング(チャネルリソースペアとも呼ばれる)は、それぞれのアップリンクチャネルリソース及びそれぞれのダウンリンクチャネルリソースを含み得る。そのような例では、基地局105-eは、アップリンクチャネルリソースと、ダウンリンクチャネルリソースと、を含む第1のチャネルリソースペアリングを示す別の制御メッセージを送信し得る。追加又は代替として、制御シグナリングは、LOS MIMO送信モードとTCI状態との間のマッピングを示し得、これは、送信機側又は受信機側のいずれかにおいて適用され得る。そのような例では、基地局105-eは、(例えば、基地局105-e又はUE115-eの一方又は両方によって)1つ又は複数のアップリンク通信のために使用されるべき第1のTCI状態、(例えば、基地局105-e又はUE115-eの一方又は両方によって)1つ又は複数のダウンリンク通信のために使用されるべき第2のTCI状態、又はその両方を示す別の制御メッセージを送信し得る。
【0153】
他の例では、制御シグナリングは、LOS MIMO送信モードと偏波(例えば、アンテナ偏波)との間のマッピングを示し得、これは、送信機側又は受信機側のいずれかにおいて適用され得る。そのような例では、基地局105-eは、(例えば、基地局105-e又はUE115-eの一方又は両方によって)1つ又は複数のアップリンク通信のために使用されるべき第1の偏波、(例えば、基地局105-e又はUE115-eの一方又は両方によって)1つ又は複数のダウンリンク通信のために使用されるべき第2の偏波、又はその両方を示す別の制御メッセージを送信し得る。制御シグナリングはまた、LOS MIMO送信モードとプリコーディング方式との間のマッピングを示し得、これは、送信機側又は受信機側のいずれかにおいて適用可能であり得る。そのような例では、基地局105-eは、(例えば、基地局105-e又はUE115-eの一方又は両方によって)1つ又は複数のアップリンク通信のために使用されるべき第1のプリコーディング方式、(例えば、基地局105-e又はUE115-eの一方又は両方によって)1つ又は複数のダウンリンク通信のために使用されるべき第2のプリコーディング方式、又はその両方を示す別の制御メッセージを送信し得る。
【0154】
いくつかの例では、UE115-eは、1015において、UE115-eのアンテナアレイと基地局105-eのアンテナアレイとの間の整合に基づいて回転行列を決定し得る。UE115-eは、図3を参照して説明したように、式5~7に従って回転行列を決定し得る。同様に、基地局105-eは、図2を参照して説明したように、1020において、LOS MIMO送信モードの第1のセットと、LOS MIMO送信モードの第2のセットと、式4とに基づいて、干渉推定値を決定し得る。
【0155】
1025において、UE115-eは、1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第1のセットに従って、アップリンクチャネルリソースを介して1つ又は複数のアップリンク通信を送信し得る。1030において、基地局105-eは、1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第2のセットに従って、ダウンリンクチャネルリソースを介して1つ又は複数のダウンリンク通信を送信し得る。いくつかの例では、UE115-eは、1つ又は複数のアップリンク通信を生成するために、1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第1のセットに従ってプリコーダを適用し得、UE115-eは、1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第2のセットに従って基地局105-eによってプリコーディングされる1つ又は複数のダウンリンク通信を監視し、受信し得る。いくつかの例では、UE115-eは、1つ又は複数の利用可能な受信ビームのセットから受信ビームを選択し得、選択された受信ビームは、1つ又は複数のダウンリンク通信を受信するための1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第2のセットに対応する。
【0156】
いくつかの例では、UE115-e又は基地局105-eの一方又は両方は、1つ又は複数のアップリンク通信及び1つ又は複数のダウンリンク通信とを通信するために、ULA構造、URA構造、等間隔円形アレイ(UCA)構造、又は等間隔平面アレイ(UPA)構造を利用し得る。追加又は代替として、UE115-e又は基地局105-eの一方又は両方は、1つ又は複数のアップリンク通信と1つ又は複数のダウンリンク通信とを通信するために、スレピアンベースのプリコーディング方式又はルジャンドルベースのプリコーディング方式を利用し得る。したがって、UE115-aと基地局105-eとの間の1つ又は複数のアップリンク通信及び1つ又は複数のダウンリンク通信の全二重通信は、干渉を管理するために、1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第1及び第2のセットに従い得る。
【0157】
1035において、UE115-eは、1015において決定された回転行列に基づいて、1つ又は複数のダウンリンク通信、1つ又は複数のアップリンク通信、又はその両方を補償し得る。1040において、基地局105-eは、干渉推定値に基づいて、1つ又は複数のダウンリンク通信、1つ又は複数のアップリンク通信、又はその両方を補償し得る。1つ又は複数のダウンリンク通信と1つ又は複数のアップリンク通信とを補償することは、UE115-eと基地局105-eとの間の通信が成功する可能性を改善し得る。
【0158】
プロセスフロー1000において説明する技法及び動作は、UE115-e及び基地局105-eが、他の利益の中でもとりわけ、通信信頼性が改善され、干渉が低減され、かつ多重化利得がより大きい全二重LOS MIMO通信を実行することを可能にし得る。例えば、プロセスフロー1000において説明する技法及び動作は、UE115-e及び基地局105-eが、LOS MIMO送信モード(例えば、SVDプリコーディング方式)の特定の組み合わせを使用することに基づいて、干渉が低減された全二重通信を実行することを可能にし得、これは、基地局105-eとUE115-eとの間の通信が成功する可能性を増加させ得る。
【0159】
図11は、本開示の態様による、LOS MIMOのための全二重をサポートするデバイス1105のブロック図1100を示す。デバイス1105は、図1を参照して説明したようなUE115の態様の一例であってもよい。例えば、デバイス1105は、他の例の中でもとりわけ、リレーデバイス、ワイヤレスデバイス、ハンドヘルドデバイス、又は加入者デバイスの態様の一例であり得る。デバイス1105は、受信機1110、送信機1115、及び通信マネージャ1120を含んでもよい。デバイス1105はまた、プロセッサを含んでもよい。これらの構成要素の各々は、(例えば、1つ又は複数のバスを介して)互いに通信していてもよい。
【0160】
受信機1110は、様々な情報チャネル(例えば、LOS MIMOのための全二重に関係する制御チャネル、データチャネル、情報チャネル)に関連付けられたパケット、ユーザデータ、制御情報、又はそれらの任意の組み合わせなどの情報を受信するための手段を提供することができる。情報は、デバイス1105の他の構成要素に渡されてもよい。受信機1110は、単一のアンテナ又は複数のアンテナを利用し得る。
【0161】
送信機1115は、デバイス1105の他の構成要素によって生成される信号を送信するための手段を提供し得る。例えば、送信機1115は、様々な情報チャネル(例えば、LOS MIMOのための全二重に関係する制御チャネル、データチャネル、情報チャネル)に関連付けられたパケット、ユーザデータ、制御情報、又はそれらの任意の組み合わせなどの情報を送信することができる。いくつかの例では、送信機1115は、トランシーバモジュール内で受信機1110とコロケートされ得る。送信機1115は、単一のアンテナ又は複数のアンテナを利用し得る。
【0162】
通信マネージャ1120、受信機1110、送信機1115、又はそれらの様々な組み合わせ若しくはそれらの様々な構成要素は、本明細書で説明するようなLOS MIMOのための全二重の様々な態様を実行するための手段の例であり得る。例えば、通信マネージャ1120、受信機1110、送信機1115、又はそれらの様々な組み合わせ若しくは構成要素は、本明細書で説明する機能のうちの1つ又は複数を実行する方法をサポートし得る。
【0163】
いくつかの例では、通信マネージャ1120、受信機1110、送信機1115、又はそれらの様々な組み合わせ若しくは構成要素は、(例えば、通信管理回路において)ハードウェアで実装し得る。ハードウェアは、プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(digital signal processor、DSP)、特定用途向け集積回路(application-specific integrated circuit、ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(field-programmable gate array、FPGA)若しくは他のプログラマブル論理デバイス、ディスクリートゲート若しくはトランジスタ論理、ディスクリートハードウェア構成要素、又は本開示で説明する機能を実行するための手段として構成される、又はそうでなければその手段をサポートする、それらの任意の組み合わせを含むことがある。いくつかの例では、プロセッサ及びプロセッサに結合されたメモリは、(例えば、メモリ内に記憶された命令をプロセッサによって実行することによって)本明細書で説明する機能の1つ又は複数を実行するように構成され得る。
【0164】
追加又は代替として、いくつかの例では、通信マネージャ1120、受信機1110、送信機1115、又はそれらの様々な組み合わせ若しくは構成要素は、プロセッサによって実行されるコードで実装され得る。プロセッサによって実行されるコードで実装される場合、通信マネージャ1120、受信機1110、送信機1115、又はそれらの様々な組み合わせ若しくは構成要素の機能は、(例えば、本開示で説明する機能を実行するための手段として構成された、又はそうでなければその手段をサポートする)汎用プロセッサ、DSP、中央処理装置(central processing unit、CPU)、ASIC、FPGA、又はこれらの若しくは他のプログラマブル論理デバイスの任意の組み合わせによって実行し得る。
【0165】
いくつかの例では、通信マネージャ1120は、受信機1110、送信機1115、又はその両方を使用して、又はそうでなければそれらと協働して、様々な動作(例えば、受信すること、監視すること、送信すること)を実行するように構成し得る。例えば、通信マネージャ1120は、受信機1110から情報を受信し、送信機1115に情報を送信してもよく、あるいは受信機1110、送信機1115、又はその両方と組み合わせて一体化され、情報を受信し、情報を送信し、若しくは本明細書で説明するような様々な他の動作を実行してもよい。
【0166】
通信マネージャ1120は、本明細書で開示される例による、デバイス1105(例えば、UE115)におけるワイヤレス通信をサポートすることができる。例えば、通信マネージャ1120は、全二重LOS MIMO通信をサポートするデバイス1105の能力を示すメッセージを第2のワイヤレスデバイスへ送信するための手段として構成されているか、そうでなければその手段をサポートし得る。通信マネージャ1120は、制御シグナリングをメッセージに応答して第2のワイヤレスデバイスから受信するための手段として構成されているか、そうでなければその手段をサポートし得、制御シグナリングが、1つ又は複数のアップリンク通信のために割り当てられたアップリンクチャネルリソースと、1つ又は複数のダウンリンク通信のために割り当てられたダウンリンクチャネルリソースと、1つ又は複数のアップリンク通信のために使用されるべき1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第1のセットと、1つ又は複数のダウンリンク通信のために使用されるべき1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第2のセットと、を示し、アップリンクチャネルリソースが、時間、周波数、又はその両方においてダウンリンクチャネルリソースと少なくとも部分的に重複する。通信マネージャ1120は、制御シグナリングに基づいて、1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第1のセットに従ってアップリンクチャネルリソースを介して1つ又は複数のアップリンク通信を通信(例えば、送信)し、1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第2のセットに従ってダウンリンクチャネルリソースを介して1つ又は複数のダウンリンク通信を通信(例えば、受信)するための手段として構成されているか、そうでなければその手段をサポートし得る。
【0167】
追加又は代替として、通信マネージャ1120は、本明細書で開示される例による、デバイス1105(例えば、UE115)におけるワイヤレス通信をサポートすることができる。例えば、通信マネージャ1120は、全二重LOS MIMO通信をサポートするデバイス1105の能力を示すメッセージを第2のワイヤレスデバイスへ送信するための手段として構成されているか、そうでなければその手段をサポートし得る。通信マネージャ1120は、制御シグナリングをメッセージに応答して第2のワイヤレスデバイスから受信するための手段として構成されているか、そうでなければその手段をサポートし得、制御シグナリングが、1つ又は複数のアップリンク通信のために割り当てられたアップリンクチャネルリソースと、1つ又は複数のダウンリンク通信のために割り当てられたダウンリンクチャネルリソースと、1つ又は複数のアップリンク通信のために使用されるべき1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第1のセットと、1つ又は複数のダウンリンク通信のために使用されるべき1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第2のセットと、を示し、アップリンクチャネルリソースが、時間、周波数、又はその両方においてダウンリンクチャネルリソースと少なくとも部分的に重複する。通信マネージャ1120は、制御シグナリングに基づいて、1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第1のセットに従ってアップリンクチャネルリソースを介して1つ又は複数のアップリンク通信を送信し、1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第2のセットに従ってダウンリンクチャネルリソースを介して1つ又は複数のダウンリンク通信を受信するか、あるいは、制御シグナリングに基づいて、1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第1のセットに従ってアップリンクチャネルリソースを介して1つ又は複数のアップリンク通信を受信し、1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第2のセットに従ってダウンリンクチャネルリソースを介して1つ又は複数のダウンリンク通信を送信するか、いずれかのための手段として構成されているか、そうでなければその手段をサポートし得る。
【0168】
本明細書に説明されるような例に従って通信マネージャ1120を含めるか又は構成することにより、デバイス1105(例えば、受信機1110、送信機1115、通信マネージャ1120、又はそれらの組み合わせを制御するか、そうでなければそれらに結合されたプロセッサ)は、デバイス1105によって実行される再送信の数を低減することに基づく電力消費が低減されるための技法をサポートし得る。例えば、説明する技法は、デバイス1105が、LOS MIMO送信モードの特定の組み合わせを使用することに基づいて、干渉が低減された全二重通信を実行することを可能にし得る。干渉が低減された全二重通信を実行することは、デバイス1105によって実行される再送信の数を低減し得、これは、デバイス1105がより長い持続時間にわたってスリープモードにとどまることを可能にし得る。結果として、デバイス1105は、他の利益の中でもとりわけ、より大きな電力節約を経験し得る。
【0169】
図12は、本開示の態様による、LOS MIMOのための全二重をサポートするデバイス1205のブロック図1200を示す。デバイス1205は、本明細書で説明するようなデバイス1105又はUE115の態様の一例であってもよい。デバイス1205は、受信機1210、送信機1215、及び通信マネージャ1220を含んでもよい。デバイス1205はまた、プロセッサも含んでもよい。これらの構成要素の各々は、(例えば、1つ又は複数のバスを介して)互いに通信していてもよい。
【0170】
受信機1210は、様々な情報チャネル(例えば、LOS MIMOのための全二重に関係する制御チャネル、データチャネル、情報チャネル)に関連付けられたパケット、ユーザデータ、制御情報、又はそれらの任意の組み合わせなどの情報を受信するための手段を提供することができる。情報は、デバイス1205の他の構成要素に渡されてもよい。受信機1210は、単一のアンテナ又は複数のアンテナを利用し得る。
【0171】
送信機1215は、デバイス1205の他の構成要素によって生成される信号を送信するための手段を提供し得る。例えば、送信機1215は、様々な情報チャネル(例えば、LOS MIMOのための全二重に関係する制御チャネル、データチャネル、情報チャネル)に関連付けられたパケット、ユーザデータ、制御情報、又はそれらの任意の組み合わせなどの情報を送信することができる。いくつかの例では、送信機1215は、トランシーバモジュール内で受信機1210とコロケートされ得る。送信機1215は、単一のアンテナ又は複数のアンテナを利用し得る。
【0172】
デバイス1205、又はそれの様々な構成要素は、本明細書で説明するようなLOS MIMOのための全二重の様々な態様を実行するための手段の一例であり得る。例えば、通信マネージャ1220は、能力メッセージ送信機1225、制御シグナリング受信機1230、通信構成要素1235、又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。通信マネージャ1220は、本明細書で説明する通信マネージャ1120の態様の一例であってもよい。いくつかの例では、通信マネージャ1220又はその様々な構成要素は、受信機1210、送信機1215、又はその両方を使用して、又はそうでなければそれらと協働して、様々な動作(例えば、受信すること、監視すること、送信すること)を実行するように構成し得る。例えば、通信マネージャ1220は、受信機1210から情報を受信し、送信機1215に情報を送信してもよく、あるいは受信機1210、送信機1215、又はその両方と組み合わせて一体化され、情報を受信し、情報を送信し、若しくは本明細書で説明する様々な他の動作を実行してもよい。
【0173】
通信マネージャ1220は、本明細書で開示される例による、デバイス1205(例えば、UE115)におけるワイヤレス通信をサポートすることができる。能力メッセージ送信機1225は、全二重LOS MIMO通信をサポートするデバイス1205の能力を示すメッセージを第2のワイヤレスデバイスへ送信するための手段として構成されているか、そうでなければその手段をサポートし得る。制御シグナリング受信機1230は、制御シグナリングをメッセージに応答して第2のワイヤレスデバイスから受信するための手段として構成されているか、そうでなければその手段をサポートし得、制御シグナリングが、1つ又は複数のアップリンク通信のために割り当てられたアップリンクチャネルリソースと、1つ又は複数のダウンリンク通信のために割り当てられたダウンリンクチャネルリソースと、1つ又は複数のアップリンク通信のために使用されるべき1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第1のセットと、1つ又は複数のダウンリンク通信のために使用されるべき1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第2のセットと、を示し、アップリンクチャネルリソースが、時間、周波数、又はその両方においてダウンリンクチャネルリソースと少なくとも部分的に重複する。通信構成要素1235は、制御シグナリングに基づいて、1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第1のセットに従ってアップリンクチャネルリソースを介して1つ又は複数のアップリンク通信を通信し、1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第2のセットに従ってダウンリンクチャネルリソースを介して1つ又は複数のダウンリンク通信を通信するための手段として構成されているか、そうでなければその手段をサポートし得る。
【0174】
図13は、本開示の態様による、LOS MIMOのための全二重をサポートする通信マネージャ1320のブロック図1300を示す。通信マネージャ1320は、本明細書で説明する通信マネージャ1120、通信マネージャ1220、又はその両方の態様の一例であってもよい。通信マネージャ1320、又はそれの様々な構成要素は、本明細書で説明するようなLOS MIMOのための全二重の様々な態様を実行するための手段の一例であり得る。例えば、通信マネージャ1320は、能力メッセージ送信機1325、制御シグナリング受信機1330、通信構成要素1335、行列決定構成要素1340、補償構成要素1345、又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。これらの構成要素の各々は、(例えば、1つ又は複数のバスを介して)互いに直接又は間接的に通信してもよい。
【0175】
通信マネージャ1320は、本明細書で開示される例による、第1のワイヤレスデバイス(例えば、UE115)におけるワイヤレス通信をサポートし得る。能力メッセージ送信機1325は、全二重LOS MIMO通信をサポートする第1のワイヤレスデバイスの能力を示すメッセージを第2のワイヤレスデバイスへ送信するための手段として構成されているか、そうでなければその手段をサポートし得る。制御シグナリング受信機1330は、制御シグナリングをメッセージに応答して第2のワイヤレスデバイスから受信するための手段として構成されているか、そうでなければその手段をサポートし得、制御シグナリングが、1つ又は複数のアップリンク通信のために割り当てられたアップリンクチャネルリソースと、1つ又は複数のダウンリンク通信のために割り当てられたダウンリンクチャネルリソースと、1つ又は複数のアップリンク通信のために使用されるべき1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第1のセットと、1つ又は複数のダウンリンク通信のために使用されるべき1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第2のセットと、を示し、アップリンクチャネルリソースが、時間、周波数、又はその両方においてダウンリンクチャネルリソースと少なくとも部分的に重複する。通信構成要素1335は、制御シグナリングに基づいて、1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第1のセットに従ってアップリンクチャネルリソースを介して1つ又は複数のアップリンク通信を通信し、1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第2のセットに従ってダウンリンクチャネルリソースを介して1つ又は複数のダウンリンク通信を通信するための手段として構成されているか、そうでなければその手段をサポートし得る。
【0176】
いくつかの例では、制御シグナリングを受信することをサポートするために、制御シグナリング受信機1330は、複数のLOS MIMO送信モードと複数のチャネルリソースペアリングとの間のマッピングを示す第1の制御メッセージを第2のワイヤレスデバイスから受信するための手段として構成されているか、そうでなければその手段をサポートし得、各チャネルリソースペアリングが、複数のアップリンクチャネルリソースのうちのそれぞれのアップリンクチャネルリソースと、複数のダウンリンクチャネルリソースのうちのそれぞれのダウンリンクチャネルリソースと、を含む。いくつかの例では、制御シグナリングを受信することをサポートするために、制御シグナリング受信機1330は、アップリンクチャネルリソースと、ダウンリンクチャネルリソースと、を含む複数のチャネルリソースペアリングのうちの第1のチャネルリソースペアリングを示す第2の制御メッセージを第2のワイヤレスデバイスから受信するための手段として構成されているか、そうでなければその手段をサポートし得る。
【0177】
いくつかの例では、制御シグナリングを受信することをサポートするために、制御シグナリング受信機1330は、複数のLOS MIMO送信モードと複数のTCI状態との間のマッピングを示す第1の制御メッセージを第2のワイヤレスデバイスから受信するための手段として構成されているか、そうでなければその手段をサポートし得る。いくつかの例では、制御シグナリングを受信することをサポートするために、制御シグナリング受信機1330は、1つ又は複数のアップリンク通信のために使用されるべき複数のTCI状態のうちの第1のTCI状態、又は1つ又は複数のダウンリンク通信のために使用されるべき複数のTCI状態のうちの第2のTCI状態の一方又は両方を示す第2の制御メッセージを第2のワイヤレスデバイスから受信するための手段として構成されているか、そうでなければその手段をサポートし得る。
【0178】
いくつかの例では、制御シグナリングを受信することをサポートするために、制御シグナリング受信機1330は、複数のLOS MIMO送信モードと複数の偏波との間のマッピングを示す第1の制御メッセージを第2のワイヤレスデバイスから受信するための手段として構成されているか、そうでなければその手段をサポートし得る。いくつかの例では、制御シグナリングを受信することをサポートするために、制御シグナリング受信機1330は、1つ又は複数のアップリンク通信の送信のために使用されるべき複数の偏波のうちの第1の偏波、又は1つ又は複数のダウンリンク通信の送信のために使用されるべき複数の偏波のうちの第2の偏波の一方又は両方を示す第2の制御メッセージを第2のワイヤレスデバイスから受信するための手段として構成されているか、そうでなければその手段をサポートし得る。
【0179】
いくつかの例では、制御シグナリングを受信することをサポートするために、制御シグナリング受信機1330は、複数のLOS MIMO送信モードと複数のプリコーディング方式との間のマッピングを示す第1の制御メッセージを第2のワイヤレスデバイスから受信するための手段として構成されているか、そうでなければその手段をサポートし得る。いくつかの例では、制御シグナリングを受信することをサポートするために、制御シグナリング受信機1330は、1つ又は複数のアップリンク通信の送信のために使用されるべき複数のプリコーディング方式のうちの第1のプリコーディング方式、又は1つ又は複数のダウンリンク通信の送信のために使用されるべき複数のプリコーディング方式のうちの第2のプリコーディング方式の一方又は両方を示す第2の制御メッセージを第2のワイヤレスデバイスから受信するための手段として構成されているか、そうでなければその手段をサポートし得る。
【0180】
いくつかの例では、制御シグナリングを受信することをサポートするために、制御シグナリング受信機1330は、1つ又は複数のアップリンク通信のために使用されるべき1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第1のセットを示す制御シグナリングを受信するための手段として構成されているか、そうでなければその手段をサポートし得、1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第1のセットは、1つ又は複数のアップリンク通信の送信のために使用されるべきアップリンクチャネルリソース、1つ又は複数のアップリンク通信の送信優先度、1つ又は複数のアップリンク通信に関連付けられたQoSしきい値、1つ又は複数のアップリンク通信の送信のために使用されるべきプリコーディング方式、又はそれらの組み合わせに対応する。例えば、1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第1のセットは、1つ又は複数のアップリンク通信の送信優先度、1つ又は複数のアップリンク通信に関連付けられたQoSしきい値、1つ又は複数のアップリンク通信の送信のために使用されるべきプリコーディング方式、又はそれらの組み合わせに基づいて決定され得る。
【0181】
いくつかの例では、制御シグナリングを受信することをサポートするために、制御シグナリング受信機1330は、1つ又は複数のダウンリンク通信のために使用されるべき1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第2のセットを示す制御シグナリングを受信するための手段として構成されているか、そうでなければその手段をサポートし得、1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第2のセットは、1つ又は複数のダウンリンク通信の送信のために使用されるべきダウンリンクチャネルリソース、1つ又は複数のダウンリンク通信の送信優先度、1つ又は複数のダウンリンク通信に関連付けられたQoSしきい値、1つ又は複数のダウンリンク通信の送信のために使用されるべきプリコーディング方式、又はそれらの組み合わせに対応する。
【0182】
いくつかの例では、制御シグナリングを受信することをサポートするために、制御シグナリング受信機1330は、1つ又は複数のアップリンク通信の送信のために使用されるべき1つ又は複数の偏波の第1のセット、1つ又は複数のダウンリンク通信の送信のために使用されるべき1つ又は複数の偏波の第2のセット、又はその両方を示す制御シグナリングを受信するための手段として構成されているか、そうでなければその手段をサポートし得る。
【0183】
いくつかの例では、制御シグナリングを受信することをサポートするために、制御シグナリング受信機1330は、1つ又は複数のアップリンク通信のために使用されるべき1つ又は複数のLOS MIMO送信モードのパターンを示す制御シグナリングを受信するための手段として構成されているか、そうでなければその手段をサポートし得、パターンは、1つ又は複数のアップリンク通信のTBS、1つ又は複数のアップリンク通信に関連付けられたQoSしきい値、1つ又は複数のアップリンク通信の優先度レベル(本明細書では送信優先度と同等に呼ばれる)、1つ又は複数のアップリンク通信のために使用されるべきTCI状態、又はそれらの組み合わせに対応する。
【0184】
いくつかの例では、制御シグナリングを受信することをサポートするために、制御シグナリング受信機1330は、1つ又は複数のダウンリンク通信のために使用されるべきLOS MIMO送信モードのパターンを示す制御シグナリングを受信するための手段として構成されているか、そうでなければその手段をサポートし得、パターンは、1つ又は複数のダウンリンク通信のTBS、1つ又は複数のダウンリンク通信に関連付けられたQoSしきい値、1つ又は複数のダウンリンク通信の優先度レベル、1つ又は複数のダウンリンク通信のために使用されるべきTCI状態、又はそれらの組み合わせに対応する。
【0185】
いくつかの例では、制御シグナリングを受信することをサポートするために、制御シグナリング受信機1330は、1つ又は複数のアップリンク通信のためのアップリンクの繰り返し数、1つ又は複数のダウンリンク通信のためのダウンリンクの繰り返し数、1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第1のセットとアップリンクの繰り返し数との間のマッピング、1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第2のセットとダウンリンクの繰り返し数との間のマッピング、又はそれらの組み合わせを示す、制御シグナリングを受信するための手段として構成されているか、そうでなければその手段をサポートし得る。
【0186】
いくつかの例では、制御シグナリングを受信することをサポートするために、制御シグナリング受信機1330は、アップリンクチャネルリソース、ダウンリンクチャネルリソース、1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第1のセット、1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第2のセット、又はそれらの組み合わせを示す、RRCメッセージ又はDCIのインスタンスのうちの1つ又は複数を受信するための手段として構成されているか、そうでなければその手段をサポートし得る。
【0187】
いくつかの例では、行列決定構成要素1340は、第1のワイヤレスデバイスの第1のアンテナアレイと第2のワイヤレスデバイスの第2のアンテナアレイとの間の整合に基づいて回転行列を決定するための手段として構成されているか、そうでなければその手段をサポートし得る。いくつかの例では、補償構成要素1345は、回転行列に基づいて、1つ又は複数のダウンリンク通信、1つ又は複数のアップリンク通信、又はその両方を補償するための手段として構成されているか、そうでなければその手段をサポートし得る。
【0188】
いくつかの例では、1つ又は複数のアップリンク通信及び1つ又は複数のダウンリンク通信を通信することをサポートするために、通信構成要素1335は、スレピアンベースのプリコーディング方式又はルジャンドルベースのプリコーディング方式に従って、1つ又は複数のアップリンク通信及び1つ又は複数のダウンリンク通信を通信するための手段として構成されているか、そうでなければその手段をサポートし得る。
【0189】
いくつかの例では、1つ又は複数のアップリンク通信と1つ又は複数のダウンリンク通信とを通信することをサポートするために、通信構成要素1335は、ULA構造、URA構造、UCA構造、又はUPA構造を使用して1つ又は複数のアップリンク通信及び1つ又は複数のダウンリンク通信を通信するための手段として構成されているか、そうでなければその手段をサポートし得る。
【0190】
図14は、本開示の態様による、LOS MIMOのための全二重をサポートするデバイス1405を含むシステム1400の図を示す。デバイス1405は、本明細書で説明するようなデバイス1105、デバイス1205、又はUE115の構成要素の一例であってもよく、又はそれらを含んでもよい。デバイス1405は、1つ又は複数の基地局105、UE115、又はそれらの任意の組み合わせとワイヤレス通信し得る。デバイス1405は、通信マネージャ1420、入力/出力(input/output、I/O)コントローラ1410、トランシーバ1415、アンテナ1425、メモリ1430、コード1435、及びプロセッサ1440などの、通信を送信及び受信するための構成要素を含む、双方向の音声及びデータ通信のための構成要素を含み得る。これらの構成要素は、1つ又は複数のバス(例えば、バス1445)を介して電子通信していてもよく、又は他の方法で(例えば、動作可能に、通信可能に、機能的に、電子的に、電気的に)結合されていてもよい。
【0191】
I/Oコントローラ1410は、デバイス1405のための入力信号及び出力信号を管理してもよい。I/Oコントローラ1410はまた、デバイス1405と一体化されていない周辺装置を管理してもよい。場合によっては、I/Oコントローラ1410は、外部周辺装置への物理接続又はポートを表してもよい。場合によっては、I/Oコントローラ1410は、iOS(登録商標)、ANDROID(登録商標)、MS-DOS(登録商標)、MS-WINDOWS(登録商標)、OS/2(登録商標)、UNIX(登録商標)、LINUX(登録商標)、又は別の既知のオペレーティングシステムなどのオペレーティングシステムを利用してもよい。追加又は代替として、I/Oコントローラ1410は、モデム、キーボード、マウス、タッチスクリーン、又は類似のデバイスを表し得、又はそれらと対話し得る。場合によっては、I/Oコントローラ1410は、プロセッサ1440などのプロセッサの一部として実装されてもよい。場合によっては、ユーザは、I/Oコントローラ1410を介して、又はI/Oコントローラ1410によって制御されるハードウェア構成要素を介して、デバイス1405と相互作用し得る。
【0192】
場合によっては、デバイス1405は、単一のアンテナ1425を含んでもよい。しかしながら、いくつかの他の場合、デバイス1405は、2つ以上のアンテナ1425を有してもよく、2つ以上のアンテナは、複数のワイヤレス送信を同時に送信又は受信することが可能であり得る。トランシーバ1415は、本明細書で説明するように、1つ又は複数のアンテナ1425、有線リンク、又はワイヤレスリンクを介して、双方向に通信し得る。例えば、トランシーバ1415は、ワイヤレストランシーバを表し得、別のワイヤレストランシーバと双方向に通信し得る。トランシーバ1415はまた、パケットを変調して変調されたパケットを送信のために1つ又は複数のアンテナ1425に提供するための、かつ1つ又は複数のアンテナ1425から受信されたパケットを復調するための、モデムを含んでもよい。トランシーバ1415、又はトランシーバ1415及び1つ又は複数のアンテナ1425は、本明細書で説明する送信機1115、送信機1215、受信機1110、受信機1210、又はそれらの任意の組み合わせ若しくはそれらの構成要素の一例であってもよい。
【0193】
メモリ1430は、ランダムアクセスメモリ(random access memory、RAM)及び読取り専用メモリ(read-only memory、ROM)を含んでもよい。メモリ1430は、プロセッサ1440によって実行されると、本明細書で説明する様々な機能をデバイス1405に実行させる命令を含む、コンピュータ可読コンピュータ実行可能コード1435を記憶し得る。コード1435は、システムメモリ又は別のタイプのメモリなどの、非一時的コンピュータ可読媒体に記憶されてもよい。場合によっては、コード1435は、プロセッサ1440によって直接的に実行可能でないことがあるが、(例えば、コンパイルされ実行されると)本明細書で説明する機能をコンピュータに実行させ得る。場合によっては、メモリ1430は、特に、周辺構成要素又は周辺デバイスとの相互作用などの、基本的なハードウェア動作又はソフトウェア動作を制御し得る基本I/Oシステム(basic I/O system、BIOS)を含み得る。
【0194】
プロセッサ1440は、インテリジェントハードウェアデバイス(例えば、汎用プロセッサ、DSP、CPU、マイクロコントローラ、ASIC、FPGA、プログラマブル論理デバイス、ディスクリートゲート若しくはトランジスタ論理構成要素、ディスクリートハードウェア構成要素、又はそれらの任意の組み合わせ)を含み得る。場合によっては、プロセッサ1440は、メモリコントローラを使用してメモリアレイを動作させるように構成し得る。いくつかの他の場合には、メモリコントローラは、プロセッサ1440と一体化し得る。プロセッサ1440は、デバイス1405に様々な機能(例えば、LOS MIMOのための全二重をサポートする機能又はタスク)を実行させるために、メモリ(例えば、メモリ1430)に記憶されたコンピュータ可読命令を実行するように構成され得る。例えば、デバイス1405又はデバイス1405の構成要素は、プロセッサ1440と、プロセッサ1440に結合されたメモリ1430と、を含んでもよく、プロセッサ1440及びメモリ1430は、本明細書で説明する様々な機能を実行するように構成されている。
【0195】
通信マネージャ1420は、本明細書で開示される例による、デバイス1405(例えば、UE115)におけるワイヤレス通信をサポートすることができる。例えば、通信マネージャ1420は、全二重LOS MIMO通信をサポートするデバイス1405の能力を示すメッセージを第2のワイヤレスデバイスへ送信するための手段として構成されているか、そうでなければその手段をサポートし得る。通信マネージャ1420は、制御シグナリングをメッセージに応答して第2のワイヤレスデバイスから受信するための手段として構成されているか、そうでなければその手段をサポートし得、制御シグナリングが、1つ又は複数のアップリンク通信のために割り当てられたアップリンクチャネルリソースと、1つ又は複数のダウンリンク通信のために割り当てられたダウンリンクチャネルリソースと、1つ又は複数のアップリンク通信のために使用されるべき1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第1のセットと、1つ又は複数のダウンリンク通信のために使用されるべき1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第2のセットと、を示し、アップリンクチャネルリソースが、時間、周波数、又はその両方においてダウンリンクチャネルリソースと少なくとも部分的に重複する。通信マネージャ1420は、制御シグナリングに基づいて、1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第1のセットに従ってアップリンクチャネルリソースを介して1つ又は複数のアップリンク通信を通信し、1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第2のセットに従ってダウンリンクチャネルリソースを介して1つ又は複数のダウンリンク通信を通信するための手段として構成されているか、そうでなければその手段をサポートし得る。
【0196】
本明細書で説明する例に従って通信マネージャ1420を含めるか又は構成することによって、デバイス1405は、通信信頼性が改善され、干渉が低減されるための技法をサポートし得る。例えば、説明する技法は、デバイス1405が、LOS MIMO送信モード(例えば、SVDプリコーディング方式)の特定の組み合わせを使用することによって、干渉が低減された全二重通信を実行することを可能にし得る。加えて、説明する技法は、デバイス1405が、全二重LOS MIMO通信方式を使用することによって、より高い多重化利得を経験することを可能にし得る。
【0197】
いくつかの例では、通信マネージャ1420は、トランシーバ1415、1つ又は複数のアンテナ1425、又はそれらの任意の組み合わせを使用して、又はそうでなければそれらと協働して、様々な動作(例えば、受信すること、監視すること、送信すること)を実行するように構成し得る。通信マネージャ1420は、別個の構成要素として示されているが、いくつかの例では、通信マネージャ1420に関して説明する1つ又は複数の機能は、プロセッサ1440、メモリ1430、コード1435、又はそれらの任意の組み合わせによってサポートされる、又は実行される場合がある。例えば、コード1435は、デバイス1405に、本明細書で説明するLOS MIMOのための全二重の様々な態様を実行させるための、プロセッサ1440によって実行可能な命令を含んでもよく、あるいはプロセッサ1440及びメモリ1430は、そうでなければそのような動作を実行又はサポートするように構成されてもよい。
【0198】
図15は、本開示の態様による、LOS MIMOのための全二重をサポートするデバイス1505のブロック図1500を示す。デバイス1505は、図1を参照して説明したような基地局105の態様の一例であってもよい。例えば、デバイス1505は、他の例の中でもとりわけ、アクセスポイント、無線トランシーバ、TRP、eNB、又はgNBの態様の一例であり得る。デバイス1505は、受信機1510、送信機1515、及び通信マネージャ1520を含んでもよい。デバイス1505はまた、プロセッサを含んでもよい。これらの構成要素の各々は、(例えば、1つ又は複数のバスを介して)互いに通信していてもよい。
【0199】
受信機1510は、様々な情報チャネル(例えば、LOS MIMOのための全二重に関係する制御チャネル、データチャネル、情報チャネル)に関連付けられたパケット、ユーザデータ、制御情報、又はそれらの任意の組み合わせなどの情報を受信するための手段を提供することができる。情報は、デバイス1505の他の構成要素に渡されてもよい。受信機1510は、単一のアンテナ又は複数のアンテナを利用し得る。
【0200】
送信機1515は、デバイス1505の他の構成要素によって生成される信号を送信するための手段を提供し得る。例えば、送信機1515は、様々な情報チャネル(例えば、LOS MIMOのための全二重に関係する制御チャネル、データチャネル、情報チャネル)に関連付けられたパケット、ユーザデータ、制御情報、又はそれらの任意の組み合わせなどの情報を送信することができる。いくつかの例では、送信機1515は、トランシーバモジュール内で受信機1510とコロケートされ得る。送信機1515は、単一のアンテナ又は複数のアンテナを利用し得る。
【0201】
通信マネージャ1520、受信機1510、送信機1515、又はそれらの様々な組み合わせ若しくはそれらの様々な構成要素は、本明細書で説明するようなLOS MIMOのための全二重の様々な態様を実行するための手段の例であり得る。例えば、通信マネージャ1520、受信機1510、送信機1515、又はそれらの様々な組み合わせ若しくは構成要素は、本明細書で説明する機能のうちの1つ又は複数を実行する方法をサポートし得る。
【0202】
いくつかの例では、通信マネージャ1520、受信機1510、送信機1515、又はそれらの様々な組み合わせ若しくは構成要素は、(例えば、通信管理回路において)ハードウェアで実装し得る。ハードウェアは、プロセッサ、DSP、ASIC、FPGA若しくは他のプログラマブル論理デバイス、ディスクリートゲート若しくはトランジスタ論理、ディスクリートハードウェア構成要素、又は本開示において説明される機能を実行するための手段として構成される、若しくはそうでなければその手段をサポートする、それらの任意の組み合わせを含み得る。いくつかの例では、プロセッサ及びプロセッサに結合されたメモリは、(例えば、メモリ内に記憶された命令をプロセッサによって実行することによって)本明細書で説明する機能の1つ又は複数を実行するように構成され得る。
【0203】
追加又は代替として、いくつかの例では、通信マネージャ1520、受信機1510、送信機1515、又はそれらの様々な組み合わせ若しくは構成要素は、プロセッサによって実行されるコードで実装され得る。プロセッサによって実行されるコードで実装される場合、通信マネージャ1520、受信機1510、送信機1515、又はそれらの様々な組み合わせ若しくは構成要素の機能は、(例えば、本開示で説明する機能を実行するための手段として構成された、又はそうでなければその手段をサポートする)汎用プロセッサ、DSP、CPU、ASIC、FPGA、又はこれらの若しくは他のプログラマブル論理デバイスの任意の組み合わせによって実行し得る。
【0204】
いくつかの例では、通信マネージャ1520は、受信機1510、送信機1515、又はその両方を使用して、又はそうでなければそれらと協働して、様々な動作(例えば、受信すること、監視すること、送信すること)を実行するように構成し得る。例えば、通信マネージャ1520は、受信機1510から情報を受信し、送信機1515に情報を送信してもよく、あるいは受信機1510、送信機1515、又はその両方と組み合わせて一体化され、情報を受信し、情報を送信し、若しくは本明細書で説明する様々な他の動作を実行してもよい。
【0205】
通信マネージャ1520は、本明細書で開示される例による、デバイス1505(例えば、基地局105)におけるワイヤレス通信をサポートすることができる。例えば、通信マネージャ1520は、全二重LOS MIMO通信をサポートする第2のワイヤレスデバイスの能力を示すメッセージを第2のワイヤレスデバイスから受信するための手段として構成されているか、そうでなければその手段をサポートし得る。通信マネージャ1520は、1つ又は複数のアップリンク通信のために割り当てられたアップリンクチャネルリソースと、1つ又は複数のダウンリンク通信のために割り当てられたダウンリンクチャネルリソースと、1つ又は複数のアップリンク通信のために使用されるべき1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第1のセットと、1つ又は複数のダウンリンク通信のために使用されるべき1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第2のセットと、を示す制御シグナリングを、第2のワイヤレスデバイスからメッセージを受信することに基づいて送信するための手段として構成されているか、そうでなければその手段をサポートし得、アップリンクチャネルリソースが、時間、周波数、又はその両方においてダウンリンクチャネルリソースと少なくとも部分的に重複する。通信マネージャ1520は、制御シグナリングに基づいて、1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第1のセットに従ってアップリンクチャネルリソースを介して1つ又は複数のアップリンク通信を通信(例えば、受信)し、1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第2のセットに従ってダウンリンクチャネルリソースを介して1つ又は複数のダウンリンク通信を通信(例えば、送信)するための手段として構成されているか、そうでなければその手段をサポートし得る。
【0206】
追加又は代替として、通信マネージャ1520は、本明細書で開示される例による、デバイス1505(例えば、基地局105、制御ノード、TRP)におけるワイヤレス通信をサポートすることができる。例えば、通信マネージャ1520は、全二重LOS MIMO通信をサポートする第2のワイヤレスデバイスの能力を示すメッセージを第2のワイヤレスデバイスから受信するための手段として構成されているか、そうでなければその手段をサポートし得る。通信マネージャ1520は、1つ又は複数のアップリンク通信のために割り当てられたアップリンクチャネルリソースと、1つ又は複数のダウンリンク通信のために割り当てられたダウンリンクチャネルリソースと、1つ又は複数のアップリンク通信のために使用されるべき1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第1のセットと、1つ又は複数のダウンリンク通信のために使用されるべき1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第2のセットと、を示す制御シグナリングを、第2のワイヤレスデバイスからメッセージを受信することに基づいて送信するための手段として構成されているか、そうでなければその手段をサポートし得、アップリンクチャネルリソースが、時間、周波数、又はその両方においてダウンリンクチャネルリソースと少なくとも部分的に重複する。通信マネージャ1520は、制御シグナリングに基づいて、1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第1のセットに従ってアップリンクチャネルリソースを介して1つ又は複数のアップリンク通信を受信し、1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第2のセットに従ってダウンリンクチャネルリソースを介して1つ又は複数のダウンリンク通信を送信するか、あるいは、制御シグナリングに基づいて、1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第1のセットに従ってアップリンクチャネルリソースを介して1つ又は複数のアップリンク通信を送信し、1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第2のセットに従ってダウンリンクチャネルリソースを介して1つ又は複数のダウンリンク通信を受信するか、いずれかのための手段として構成されているか、そうでなければその手段をサポートし得る。
【0207】
本明細書に説明されるような例に従って通信マネージャ1520を含めるか又は構成することにより、デバイス1505(例えば、受信機1510、送信機1515、通信マネージャ1520、又はそれらの組み合わせを制御するか、そうでなければそれらに結合されたプロセッサ)は、デバイス1505によって実行される再送信の数を低減することに基づく電力消費が低減されるための技法をサポートし得る。例えば、説明する技法は、デバイス1505が、信頼性がより大きくかつ干渉が低減された全二重通信を実行することを可能にし得、これは、デバイス1505によって実行される再送信の数を低減し得る。結果として、デバイス1505は、より長い持続時間にわたってスリープモードにとどまることができ、これは、他の利益の中でもとりわけ、デバイス1505における電力消費を低下させ得る。
【0208】
図16は、本開示の態様による、LOS MIMOのための全二重をサポートするデバイス1605のブロック図1600を示す。デバイス1605は、本明細書で説明するようなデバイス1505又は基地局105の態様の一例であってよい。デバイス1605は、受信機1610、送信機1615、及び通信マネージャ1620を含んでもよい。デバイス1605はまた、プロセッサを含んでもよい。これらの構成要素の各々は、(例えば、1つ又は複数のバスを介して)互いに通信していてもよい。
【0209】
受信機1610は、様々な情報チャネル(例えば、LOS MIMOのための全二重に関係する制御チャネル、データチャネル、情報チャネル)に関連付けられたパケット、ユーザデータ、制御情報、又はそれらの任意の組み合わせなどの情報を受信するための手段を提供することができる。情報は、デバイス1605の他の構成要素に渡されてもよい。受信機1610は、単一のアンテナ又は複数のアンテナを利用し得る。
【0210】
送信機1615は、デバイス1605の他の構成要素によって生成される信号を送信するための手段を提供し得る。例えば、送信機1615は、様々な情報チャネル(例えば、LOS MIMOのための全二重に関係する制御チャネル、データチャネル、情報チャネル)に関連付けられたパケット、ユーザデータ、制御情報、又はそれらの任意の組み合わせなどの情報を送信することができる。いくつかの例では、送信機1615は、トランシーバモジュール内で受信機1610とコロケートされ得る。送信機1615は、単一のアンテナ又は複数のアンテナを利用し得る。
【0211】
デバイス1605、又はそれの様々な構成要素は、本明細書で説明するようなLOS MIMOのための全二重の様々な態様を実行するための手段の一例であり得る。例えば、通信マネージャ1620は、能力メッセージ受信機1625、制御シグナリング送信機1630、通信構成要素1635、又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。通信マネージャ1620は、本明細書で説明する通信マネージャ1520の態様の一例であってもよい。いくつかの例では、通信マネージャ1620又はその様々な構成要素は、受信機1610、送信機1615、又はその両方を使用して、又はそうでなければそれらと協働して、様々な動作(例えば、受信すること、監視すること、送信すること)を実行するように構成し得る。例えば、通信マネージャ1620は、受信機1610から情報を受信し、送信機1615に情報を送信してもよく、あるいは受信機1610、送信機1615、又はその両方と組み合わせて一体化され、情報を受信し、情報を送信し、若しくは本明細書で説明する様々な他の動作を実行してもよい。
【0212】
通信マネージャ1620は、本明細書で開示される例による、デバイス1605(例えば、基地局105)におけるワイヤレス通信をサポートすることができる。能力メッセージ受信機1625は、全二重LOS MIMO通信をサポートする第2のワイヤレスデバイスの能力を示すメッセージを第2のワイヤレスデバイスから受信するための手段として構成されているか、そうでなければその手段をサポートし得る。制御シグナリング送信機1630は、1つ又は複数のアップリンク通信のために割り当てられたアップリンクチャネルリソースと、1つ又は複数のダウンリンク通信のために割り当てられたダウンリンクチャネルリソースと、1つ又は複数のアップリンク通信のために使用されるべき1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第1のセットと、1つ又は複数のダウンリンク通信のために使用されるべき1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第2のセットと、を示す制御シグナリングを、第2のワイヤレスデバイスからメッセージを受信することに基づいて送信するための手段として構成されているか、そうでなければその手段をサポートし得、アップリンクチャネルリソースが、時間、周波数、又はその両方においてダウンリンクチャネルリソースと少なくとも部分的に重複する。通信構成要素1635は、制御シグナリングに基づいて、1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第1のセットに従ってアップリンクチャネルリソースを介して1つ又は複数のアップリンク通信を通信し、1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第2のセットに従ってダウンリンクチャネルリソースを介して1つ又は複数のダウンリンク通信を通信するための手段として構成されているか、そうでなければその手段をサポートし得る。
【0213】
図17は、本開示の態様による、LOS MIMOのための全二重をサポートする通信マネージャ1720のブロック図1700を示す。通信マネージャ1720は、本明細書で説明する通信マネージャ1520、通信マネージャ1620、又はその両方の態様の一例であってもよい。通信マネージャ1720、又はそれの様々な構成要素は、本明細書で説明するようなLOS MIMOのための全二重の様々な態様を実行するための手段の一例であり得る。例えば、通信マネージャ1720は、能力メッセージ受信機1725、制御シグナリング送信機1730、通信構成要素1735、干渉推定構成要素1740、補償構成要素1745、又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。これらの構成要素の各々は、(例えば、1つ又は複数のバスを介して)互いに直接又は間接的に通信してもよい。
【0214】
通信マネージャ1720は、本明細書で開示される例による、第1のワイヤレスデバイス(例えば、基地局105)におけるワイヤレス通信をサポートし得る。能力メッセージ受信機1725は、全二重LOS MIMO通信をサポートする第2のワイヤレスデバイスの能力を示すメッセージを第2のワイヤレスデバイスから受信するための手段として構成されているか、そうでなければその手段をサポートし得る。制御シグナリング送信機1730は、1つ又は複数のアップリンク通信のために割り当てられたアップリンクチャネルリソースと、1つ又は複数のダウンリンク通信のために割り当てられたダウンリンクチャネルリソースと、1つ又は複数のアップリンク通信のために使用されるべき1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第1のセットと、1つ又は複数のダウンリンク通信のために使用されるべき1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第2のセットと、を示す制御シグナリングを、第2のワイヤレスデバイスからメッセージを受信することに基づいて送信するための手段として構成されているか、そうでなければその手段をサポートし得、アップリンクチャネルリソースが、時間、周波数、又はその両方においてダウンリンクチャネルリソースと少なくとも部分的に重複する。通信構成要素1735は、制御シグナリングに基づいて、1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第1のセットに従ってアップリンクチャネルリソースを介して1つ又は複数のアップリンク通信を通信し、1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第2のセットに従ってダウンリンクチャネルリソースを介して1つ又は複数のダウンリンク通信を通信するための手段として構成されているか、そうでなければその手段をサポートし得る。
【0215】
いくつかの例では、制御シグナリングを受信することをサポートするために、制御シグナリング送信機1730は、複数のLOS MIMO送信モードと複数のチャネルリソースペアリングとの間のマッピングを示す第1の制御メッセージを送信するための手段として構成されているか、そうでなければその手段をサポートし得、各チャネルリソースペアリングが、複数のアップリンクチャネルリソースのうちのそれぞれのアップリンクチャネルリソースと、複数のダウンリンクチャネルリソースのうちのそれぞれのダウンリンクチャネルリソースと、を含む。いくつかの例では、制御シグナリングを送信することをサポートするために、制御シグナリング送信機1730は、アップリンクチャネルリソースと、ダウンリンクチャネルリソースと、を含む複数のチャネルリソースペアリングのうちの第1のチャネルリソースペアリングを示す第2の制御メッセージを送信するための手段として構成されているか、そうでなければその手段をサポートし得る。
【0216】
いくつかの例では、制御シグナリングを送信することをサポートするために、制御シグナリング送信機1730は、複数のLOS MIMO送信モードと複数のTCI状態との間のマッピングを示す第1の制御メッセージを送信するための手段として構成されているか、そうでなければその手段をサポートし得る。いくつかの例では、制御シグナリングを送信することをサポートするために、制御シグナリング送信機1730は、1つ又は複数のアップリンク通信のために使用されるべき第1のTCI状態又は1つ又は複数のダウンリンク通信のために使用されるべき第2のTCI状態の一方又は両方を示す第2の制御メッセージを送信するための手段として構成されているか、そうでなければその手段をサポートし得る。
【0217】
いくつかの例では、制御シグナリングを送信することをサポートするために、制御シグナリング送信機1730は、複数のLOS MIMO送信モードと複数の偏波との間のマッピングを示す第1の制御メッセージを送信するための手段として構成されているか、そうでなければその手段をサポートし得る。いくつかの例では、制御シグナリングを送信することをサポートするために、制御シグナリング送信機1730は、1つ又は複数のアップリンク通信の送信のために使用されるべき複数の偏波のうちの第1の偏波、又は1つ又は複数のダウンリンク通信の送信のために使用されるべき複数の偏波のうちの第2の偏波の一方又は両方を示す第2の制御メッセージを送信するための手段として構成されているか、そうでなければその手段をサポートし得る。
【0218】
いくつかの例では、制御シグナリングを送信することをサポートするために、制御シグナリング送信機1730は、複数のLOS MIMO送信モードと複数のプリコーディング方式との間のマッピングを示す第1の制御メッセージを送信するための手段として構成されているか、そうでなければその手段をサポートし得る。いくつかの例では、制御シグナリングを送信することをサポートするために、制御シグナリング送信機1730は、1つ又は複数のアップリンク通信の送信のために使用されるべき複数のプリコーディング方式のうちの第1のプリコーディング方式、又は1つ又は複数のダウンリンク通信の送信のために使用されるべき複数のプリコーディング方式のうちの第2のプリコーディング方式の一方又は両方を示す第2の制御メッセージを送信するための手段として構成されているか、そうでなければその手段をサポートし得る。
【0219】
いくつかの例では、制御シグナリングを送信することをサポートするために、制御シグナリング送信機1730は、1つ又は複数のアップリンク通信のために使用されるべき1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第1のセットを示す制御シグナリングを送信するための手段として構成されているか、そうでなければその手段をサポートし得、1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第1のセットは、1つ又は複数のアップリンク通信の送信のために使用されるべきアップリンクチャネルリソース、1つ又は複数のアップリンク通信の送信優先度、1つ又は複数のアップリンク通信に関連付けられたQoSしきい値、1つ又は複数のアップリンク通信の送信のために使用されるべきプリコーディング方式、又はそれらの組み合わせに対応する。
【0220】
いくつかの例では、制御シグナリングを送信することをサポートするために、制御シグナリング送信機1730は、1つ又は複数のダウンリンク通信のために使用されるべき1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第2のセットを示す制御シグナリングを送信するための手段として構成されているか、そうでなければその手段をサポートし得、1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第2のセットは、1つ又は複数のダウンリンク通信の送信のために使用されるべきダウンリンクチャネルリソース、1つ又は複数のダウンリンク通信の送信優先度、1つ又は複数のダウンリンク通信に関連付けられたQoSしきい値、1つ又は複数のダウンリンク通信のために使用されるべきプリコーディング方式、又はそれらの組み合わせに対応する。
【0221】
いくつかの例では、制御シグナリングを送信することをサポートするために、制御シグナリング送信機1730は、1つ又は複数のアップリンク通信の送信のために使用されるべき1つ又は複数の偏波の第1のセット、1つ又は複数のダウンリンク通信の送信のために使用されるべき1つ又は複数の偏波の第2のセット、又はその両方を示す制御シグナリングを送信するための手段として構成されているか、そうでなければその手段をサポートし得る。
【0222】
いくつかの例では、制御シグナリングを送信することをサポートするために、制御シグナリング送信機1730は、1つ又は複数のアップリンク通信のために使用されるべき1つ又は複数のLOS MIMO送信モードのパターンを示す制御シグナリングを送信するための手段として構成されているか、そうでなければその手段をサポートし得、パターンは、1つ又は複数のアップリンク通信のTBS、1つ又は複数のアップリンク通信に関連付けられたQoSしきい値、1つ又は複数のアップリンク通信の優先度レベル、1つ又は複数のアップリンク通信のために使用されるべきTCI状態、又はそれらの組み合わせに対応する。
【0223】
いくつかの例では、制御シグナリングを送信することをサポートするために、制御シグナリング送信機1730は、1つ又は複数のダウンリンク通信のために使用されるべきLOS MIMO送信モードのパターンを示す制御シグナリングを送信するための手段として構成されているか、そうでなければその手段をサポートし得、パターンは、1つ又は複数のダウンリンク通信のTBS、1つ又は複数のダウンリンク通信に関連付けられたQoSしきい値、1つ又は複数のダウンリンク通信の優先度レベル、1つ又は複数のダウンリンク通信のために使用されるべきTCI状態、又はそれらの組み合わせに対応する。
【0224】
いくつかの例では、制御シグナリングを送信することをサポートするために、制御シグナリング送信機1730は、1つ又は複数のアップリンク通信のためのアップリンクの繰り返し数、1つ又は複数のダウンリンク通信のためのダウンリンクの繰り返し数、1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第1のセットとアップリンクの繰り返し数との間のマッピング、1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第2のセットとダウンリンクの繰り返し数との間のマッピング、又はそれらの組み合わせを示す、制御シグナリングを送信するための手段として構成されているか、そうでなければその手段をサポートし得る。
【0225】
いくつかの例では、制御シグナリングを送信することをサポートするために、制御シグナリング送信機1730は、アップリンクチャネルリソース、ダウンリンクチャネルリソース、1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第1のセット、1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第2のセット、又はそれらの組み合わせを示す、RRCメッセージ又はDCIのインスタンスのうちの1つ又は複数を送信するための手段として構成されているか、そうでなければその手段をサポートし得る。
【0226】
いくつかの例では、干渉推定構成要素1740は、1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第1のセット及び1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第2のセットに基づいて干渉推定値を決定するための手段として構成されているか、そうでなければその手段をサポートし得る。いくつかの例では、補償構成要素1745は、干渉推定値に基づいて、1つ又は複数のダウンリンク通信、1つ又は複数のアップリンク通信、又はその両方を補償するための手段として構成されているか、そうでなければその手段をサポートし得る。
【0227】
図18は、本開示の態様による、LOS MIMOのための全二重をサポートするデバイス1805を含むシステム1800の図を示す。デバイス1805は、本明細書で説明されるようなデバイス1505、デバイス1605、若しくは基地局105の構成要素の例であってもよく、又はそれを含んでもよい。デバイス1805は、1つ又は複数の基地局105、UE115、又はそれらの任意の組み合わせとワイヤレス通信し得る。デバイス1805は、通信マネージャ1820、ネットワーク通信マネージャ1810、トランシーバ1815、アンテナ1825、メモリ1830、コード1835、プロセッサ1840、及び局間通信マネージャ1845などの、通信を送信及び受信するための構成要素を含む、双方向の音声及びデータ通信のための構成要素を含み得る。これらの構成要素は、1つ又は複数のバス(例えば、バス1850)を介して電子通信していてもよく、又は他の方法で(例えば、動作可能に、通信可能に、機能的に、電子的に、電気的に)結合されていてもよい。
【0228】
ネットワーク通信マネージャ1810は、(例えば、1つ又は複数の有線バックホールリンクを介した)コアネットワーク130との通信を管理し得る。例えば、ネットワーク通信マネージャ1810は、1つ又は複数のUE115などのクライアントデバイスのためのデータ通信の転送を管理してもよい。
【0229】
場合によっては、デバイス1805は、単一のアンテナ1825を含んでもよい。しかしながら、いくつかの他の場合、デバイス1805は、2つ以上のアンテナ1825を有してもよく、2つ以上のアンテナは、複数のワイヤレス送信を同時に送信又は受信することが可能であり得る。トランシーバ1815は、本明細書で説明するように、1つ又は複数のアンテナ1825、有線リンク、又はワイヤレスリンクを介して、双方向に通信し得る。例えば、トランシーバ1815は、ワイヤレストランシーバを表し得、別のワイヤレストランシーバと双方向に通信し得る。トランシーバ1815はまた、パケットを変調して変調されたパケットを送信のために1つ又は複数のアンテナ1825に提供するための、かつ1つ又は複数のアンテナ1825から受信されたパケットを復調するための、モデムを含んでもよい。トランシーバ1815、又はトランシーバ1815及び1つ又は複数のアンテナ1825は、本明細書で説明する送信機1515、送信機1615、受信機1510、受信機1610、又はそれらの任意の組み合わせ若しくはそれらの構成要素の一例であってもよい。
【0230】
メモリ1830は、RAM及びROMを含んでもよい。メモリ1830は、プロセッサ1840によって実行されると、本明細書で説明する様々な機能をデバイス1805に実行させる命令を含む、コンピュータ可読コンピュータ実行可能コード1835を記憶し得る。コード1835は、システムメモリ又は別のタイプのメモリなどの、非一時的コンピュータ可読媒体に記憶されてもよい。場合によっては、コード1835は、プロセッサ1840によって直接的に実行可能でないことがあるが、(例えば、コンパイルされ実行されると)本明細書で説明する機能をコンピュータに実行させ得る。場合によっては、メモリ1830は、特に、周辺構成要素又は周辺デバイスとの対話などの、基本的なハードウェア又はソフトウェア動作を制御し得るBIOSを含み得る。
【0231】
プロセッサ1840は、インテリジェントハードウェアデバイス(例えば、汎用プロセッサ、DSP、CPU、マイクロコントローラ、ASIC、FPGA、プログラマブル論理デバイス、ディスクリートゲート若しくはトランジスタ論理構成要素、ディスクリートハードウェア構成要素、又はそれらの任意の組み合わせ)を含み得る。場合によっては、プロセッサ1840は、メモリコントローラを使用してメモリアレイを動作させるように構成し得る。いくつかの他の場合には、メモリコントローラは、プロセッサ1840と一体化し得る。プロセッサ1840は、デバイス1805に様々な機能(例えば、LOS MIMOのための全二重をサポートする機能又はタスク)を実行させるために、メモリ(例えば、メモリ1830)に記憶されたコンピュータ可読命令を実行するように構成され得る。例えば、デバイス1805又はデバイス1805の構成要素は、プロセッサ1840と、プロセッサ1840に結合されたメモリ1830と、を含んでもよく、プロセッサ1840及びメモリ1830は、本明細書で説明する様々な機能を実行するように構成されている。
【0232】
局間通信マネージャ1845は、他の基地局105との通信を管理してもよく、他の基地局105と協働してUE115との通信を制御するためのコントローラ又はスケジューラを含んでもよい。例えば、局間通信マネージャ1845は、ビームフォーミング又はジョイント送信などの様々な干渉緩和技法のために、UE115への送信のためのスケジューリングを協調させてもよい。いくつかの例では、局間通信マネージャ1845は、基地局105の間で通信を行うために、LTE/LTE-Aワイヤレス通信ネットワーク技術内のX2インターフェースを提供し得る。
【0233】
通信マネージャ1820は、本明細書で開示される例による、デバイス1805(例えば、基地局105)におけるワイヤレス通信をサポートすることができる。例えば、通信マネージャ1820は、全二重LOS MIMO通信をサポートする第2のワイヤレスデバイスの能力を示すメッセージを第2のワイヤレスデバイスから受信するための手段として構成されているか、そうでなければその手段をサポートし得る。通信マネージャ1820は、1つ又は複数のアップリンク通信のために割り当てられたアップリンクチャネルリソースと、1つ又は複数のダウンリンク通信のために割り当てられたダウンリンクチャネルリソースと、1つ又は複数のアップリンク通信のために使用されるべき1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第1のセットと、1つ又は複数のダウンリンク通信のために使用されるべき1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第2のセットと、を示す制御シグナリングを、第2のワイヤレスデバイスからメッセージを受信することに基づいて送信するための手段として構成されているか、そうでなければその手段をサポートし得、アップリンクチャネルリソースが、時間、周波数、又はその両方においてダウンリンクチャネルリソースと少なくとも部分的に重複する。通信マネージャ1820は、制御シグナリングに基づいて、1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第1のセットに従ってアップリンクチャネルリソースを介して1つ又は複数のアップリンク通信を通信し、1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第2のセットに従ってダウンリンクチャネルリソースを介して1つ又は複数のダウンリンク通信を通信するための手段として構成されているか、そうでなければその手段をサポートし得る。
【0234】
本明細書で説明される例に従って通信マネージャ1820を含むか又はそれを構成することによって、デバイス1805は、他の利益の中でもとりわけ、通信信頼性が改善され、干渉が低減され、かつ多重化利得をより高くするための技法をサポートし得る。例えば、説明する技法は、デバイス1805が、LOS MIMO送信モードの組み合わせを使用して全二重通信を実行することを可能にし得る。デバイス1805によって使用されるLOS MIMO送信モードの組み合わせは、デバイス1805におけるより低い干渉レベルをもたらし得、これは、デバイス1805における通信が成功する可能性を増加させ得る。
【0235】
いくつかの例では、通信マネージャ1820は、トランシーバ1815、1つ又は複数のアンテナ1825、又はそれらの任意の組み合わせを使用して、又はそうでなければそれらと協働して、様々な動作(例えば、受信すること、監視すること、送信すること)を実行するように構成し得る。通信マネージャ1820は、別個の構成要素として示されているが、いくつかの例では、通信マネージャ1820に関して説明する1つ又は複数の機能は、プロセッサ1840、メモリ1830、コード1835、又はそれらの任意の組み合わせによってサポートされる、又は実行される場合がある。例えば、コード1835は、デバイス1805に、本明細書で説明するLOS MIMOのための全二重の様々な態様を実行させるための、プロセッサ1840によって実行可能な命令を含んでもよく、あるいはプロセッサ1840及びメモリ1830は、そうでなければそのような動作を実行又はサポートするように構成されてもよい。
【0236】
図19は、本開示の態様による、LOS MIMOのための全二重をサポートする方法1900を例示するフローチャートを示す。方法1900の動作は、本明細書で説明するように、第1のワイヤレスデバイス(例えば、UE)又はその構成要素によって実装され得る。例えば、方法1900の動作は、図1図14を参照して説明したように、UE115によって実行し得る。いくつかの例では、UEは、説明された機能を実行するようにUEの機能要素を制御するために、命令のセットを実行し得る。追加又は代替として、UEは、専用ハードウェアを使用して、説明される機能の態様を実行し得る。
【0237】
1905において、本方法は、全二重LOS MIMO通信をサポートする第1のワイヤレスデバイスの能力を示すメッセージを第2のワイヤレスデバイスへ送信することを含み得る。1905の動作は、本明細書で開示されるような例に従って実行し得る。いくつかの例では、1905の動作の態様は、図13を参照して説明したように、能力メッセージ送信機1325によって実行され得る。
【0238】
1910において、本方法は、制御シグナリングであって、1つ又は複数のアップリンク通信のために割り当てられたアップリンクチャネルリソースと、1つ又は複数のダウンリンク通信のために割り当てられたダウンリンクチャネルリソースと、1つ又は複数のアップリンク通信のために使用されるべき1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第1のセットと、1つ又は複数のダウンリンク通信のために使用されるべき1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第2のセットと、を示し、アップリンクチャネルリソースが、時間、周波数、又はその両方においてダウンリンクチャネルリソースと少なくとも部分的に重複する、制御シグナリングを、メッセージに応答して第2のワイヤレスデバイスから受信すること、を含み得る。1910の動作は、本明細書で開示されるような例に従って実行し得る。いくつかの例では、1910の動作の態様は、図13を参照して説明したように、制御シグナリング受信機1330によって実行され得る。
【0239】
1915において、本方法は、制御シグナリングに少なくとも部分的に基づいて、1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第1のセットに従ってアップリンクチャネルリソースを介して1つ又は複数のアップリンク通信を通信し、1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第2のセットに従ってダウンリンクチャネルリソースを介して1つ又は複数のダウンリンク通信を通信すること、を含み得る。1915の動作は、本明細書で開示されるような例に従って実行し得る。いくつかの例では、1915の動作の態様は、図13を参照して説明したように、通信構成要素1335によって実行され得る。
【0240】
図20は、本開示の態様による、LOS MIMOのための全二重をサポートする方法2000を例示するフローチャートを示す。方法2000の動作は、本明細書で説明するように、第1のワイヤレスデバイス(例えば、UE)又はその構成要素によって実装され得る。例えば、方法2000の動作は、図1図14を参照して説明したように、UE115によって実行し得る。いくつかの例では、UEは、説明された機能を実行するようにUEの機能要素を制御するために、命令のセットを実行し得る。追加又は代替として、UEは、専用ハードウェアを使用して、説明される機能の態様を実行し得る。
【0241】
2005において、本方法は、全二重LOS MIMO通信をサポートする第1のワイヤレスデバイスの能力を示すメッセージを第2のワイヤレスデバイスへ送信することを含み得る。2005の動作は、本明細書で開示されるような例に従って実行し得る。いくつかの例では、2005の動作の態様は、図13を参照して説明したように、能力メッセージ送信機1325によって実行され得る。
【0242】
2010において、本方法は、複数のLOS MIMO送信モードと複数のチャネルリソースペアリングであって、各チャネルリソースペアリングが、複数のアップリンクチャネルリソースのうちのそれぞれのアップリンクチャネルリソースと、複数のダウンリンクチャネルリソースのうちのそれぞれのダウンリンクチャネルリソースと、を含む、複数のチャネルリソースペアリングとの間のマッピングを示す第1の制御メッセージを第2のワイヤレスデバイスから受信することを含み得る。2010の動作は、本明細書で開示されるような例に従って実行し得る。いくつかの例では、2010の動作の態様は、図13を参照して説明したように、制御シグナリング受信機1330によって実行され得る。
【0243】
2015において、方法は、アップリンクチャネルリソースと、ダウンリンクチャネルリソースと、を含む複数のチャネルリソースペアリングのうちの第1のチャネルリソースペアリングを示す第2の制御メッセージを第2のワイヤレスデバイスから受信することを含み得る。2015の動作は、本明細書で開示されるような例に従って実行し得る。いくつかの例では、2015の動作の態様は、図13を参照して説明したように、制御シグナリング受信機1330によって実行され得る。
【0244】
2020において、本方法は、第1の制御メッセージ及び第2の制御メッセージに少なくとも部分的に基づいて、1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第1のセットに従ってアップリンクチャネルリソースを介して1つ又は複数のアップリンク通信を通信し、1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第2のセットに従ってダウンリンクチャネルリソースを介して1つ又は複数のダウンリンク通信を通信すること、を含み得る。2020の動作は、本明細書で開示されるような例に従って実行し得る。いくつかの例では、2020の動作の態様は、図13を参照して説明したように、通信構成要素1335によって実行され得る。
【0245】
図21は、本開示の態様による、LOS MIMOのための全二重をサポートする方法2100を例示するフローチャートを示す。方法2100の動作は、本明細書において説明されるように、基地局又はその構成要素によって実装され得る。例えば、方法2100の動作は、図1図10及び図15図18を参照して説明されたように、基地局105によって実行され得る。いくつかの例では、基地局は、説明される機能を実行するように基地局の機能要素を制御するために、命令のセットを実行し得る。追加又は代替として、基地局は、専用ハードウェアを使用して、説明される機能の態様を実行し得る。
【0246】
2105において、本方法は、全二重LOS MIMO通信をサポートする第2のワイヤレスデバイスの能力を示すメッセージを第2のワイヤレスデバイスから受信することを含み得る。2105の動作は、本明細書で開示されるような例に従って実行し得る。いくつかの例では、2105の動作の態様は、図17を参照して説明したように、能力メッセージ受信機1725によって実行され得る。
【0247】
2110において、本方法は、制御シグナリングであって、1つ又は複数のアップリンク通信のために割り当てられたアップリンクチャネルリソースと、1つ又は複数のダウンリンク通信のために割り当てられたダウンリンクチャネルリソースと、1つ又は複数のアップリンク通信のために使用されるべき1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第1のセットと、1つ又は複数のダウンリンク通信のために使用されるべき1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第2のセットと、を示し、アップリンクチャネルリソースが、時間、周波数、又はその両方においてダウンリンクチャネルリソースと少なくとも部分的に重複する、制御シグナリングを、第2のワイヤレスデバイスからメッセージを受信することに少なくとも部分的に基づいて送信することを含み得る。2110の動作は、本明細書で開示されるような例に従って実行し得る。いくつかの例では、2110の動作の態様は、図17を参照して説明したように、制御シグナリング送信機1730によって実行され得る。
【0248】
2115において、本方法は、制御シグナリングに少なくとも部分的に基づいて、1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第1のセットに従ってアップリンクチャネルリソースを介して1つ又は複数のアップリンク通信を通信し、1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第2のセットに従ってダウンリンクチャネルリソースを介して1つ又は複数のダウンリンク通信を通信すること、を含み得る。2115の動作は、本明細書で開示されるような例に従って実行し得る。いくつかの例では、2115の動作の態様は、図17を参照して説明したように、通信構成要素1735によって実行され得る。
【0249】
図22は、本開示の態様による、LOS MIMOのための全二重をサポートする方法2200を例示するフローチャートを示す。方法2200の動作は、本明細書において説明されるように、基地局又はその構成要素によって実装され得る。例えば、方法2200の動作は、図1図10及び図15図18を参照して説明したように、基地局105によって実行され得る。いくつかの例では、基地局は、説明される機能を実行するように基地局の機能要素を制御するために、命令のセットを実行し得る。追加又は代替として、基地局は、専用ハードウェアを使用して、説明される機能の態様を実行し得る。
【0250】
2205において、本方法は、全二重LOS MIMO通信をサポートする第2のワイヤレスデバイスの能力を示すメッセージを第2のワイヤレスデバイスから受信することを含み得る。2205の動作は、本明細書で開示されるような例に従って実行し得る。いくつかの例では、2205の動作の態様は、図17を参照して説明したように、能力メッセージ受信機1725によって実行され得る。
【0251】
2210において、本方法は、複数のLOS MIMO送信モードと複数の偏波との間のマッピングを示す第1の制御メッセージを送信することを含み得る。2210の動作は、本明細書で開示されるような例に従って実行し得る。いくつかの例では、2210の動作の態様は、図17を参照して説明したように、制御シグナリング送信機1730によって実行され得る。
【0252】
2215において、本方法は、1つ又は複数のアップリンク通信の送信のために使用されるべき複数の偏波のうちの第1の偏波、又は1つ又は複数のダウンリンク通信の送信のために使用されるべき複数の偏波のうちの第2の偏波の一方又は両方を示す第2の制御メッセージを送信することを含み得る。2215の動作は、本明細書で開示されるような例に従って実行し得る。いくつかの例では、2215の動作の態様は、図17を参照して説明したように、制御シグナリング送信機1730によって実行され得る。
【0253】
2220において、本方法は、第1の制御メッセージ及び第2の制御メッセージに少なくとも部分的に基づいて、第1の偏波を使用して1つ又は複数のアップリンク通信を通信し、第2の偏波を使用して1つ又は複数のダウンリンク通信を通信すること、を含み得る。2220の動作は、本明細書で開示されるような例に従って実行し得る。いくつかの例では、2220の動作の態様は、図17を参照して説明したように、通信構成要素1735によって実行され得る。
【0254】
以下は、本開示の態様の概要を提供する。
【0255】
態様1:第1のワイヤレスデバイスにおけるワイヤレス通信のための方法であって、全二重見通し内(LOS)多入力多出力(MIMO)通信をサポートする第1のワイヤレスデバイスの能力を示すメッセージを第2のワイヤレスデバイスへ送信することと、制御シグナリングであって、1つ又は複数のアップリンク通信のために割り当てられたアップリンクチャネルリソースと、1つ又は複数のダウンリンク通信のために割り当てられたダウンリンクチャネルリソースと、1つ又は複数のアップリンク通信のために使用されるべき1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第1のセットと、1つ又は複数のダウンリンク通信のために使用されるべき1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第2のセットと、を示し、アップリンクチャネルリソースが、時間、周波数、又はその両方においてダウンリンクチャネルリソースと少なくとも部分的に重複する、制御シグナリングを、メッセージに応答して第2のワイヤレスデバイスから受信することと、制御シグナリングに少なくとも部分的に基づいて、1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第1のセットに従ってアップリンクチャネルリソースを介して1つ又は複数のアップリンク通信を通信し、1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第2のセットに従ってダウンリンクチャネルリソースを介して1つ又は複数のダウンリンク通信を通信することと、を含む方法。態様1の方法は、第1のワイヤレスデバイスが、1つ又は複数のアップリンク通信と1つ又は複数のダウンリンク通信との間の干渉を低減することによって、通信信頼性がより高い、1つ又は複数のアップリンク通信及び1つ又は複数のダウンリンク通信を実行することを可能にし得る。
【0256】
態様2:第1のワイヤレスデバイスにおけるワイヤレス通信のための方法であって、全二重見通し内(LOS)多入力多出力(MIMO)通信をサポートする第1のワイヤレスデバイスの能力を示すメッセージを第2のワイヤレスデバイスへ送信することと、制御シグナリングであって、1つ又は複数のアップリンク通信のために割り当てられたアップリンクチャネルリソースと、1つ又は複数のダウンリンク通信のために割り当てられたダウンリンクチャネルリソースと、1つ又は複数のアップリンク通信のために使用されるべき1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第1のセットと、1つ又は複数のダウンリンク通信のために使用されるべき1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第2のセットと、を示し、アップリンクチャネルリソースが、時間、周波数、又はその両方においてダウンリンクチャネルリソースと少なくとも部分的に重複する、制御シグナリングを、メッセージに応答して第2のワイヤレスデバイスから受信することと、又は、制御シグナリングに少なくとも部分的に基づいて、1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第1のセットに従って、アップリンクチャネルリソースを介して1つ又は複数のアップリンク通信を送信し、1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第2のセットに従って、ダウンリンクチャネルリソースを介して1つ又は複数のダウンリンク通信を受信することと、又は、制御シグナリングに少なくとも部分的に基づいて、1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第1のセットに従ってアップリンクチャネルリソースを介して1つ又は複数のアップリンク通信を受信し、1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第2のセットに従ってダウンリンクチャネルリソースを介して1つ又は複数のダウンリンク通信を送信することと、を含む、方法。態様2の方法は、第1のワイヤレスデバイスが、1つ又は複数のアップリンク通信と1つ又は複数のダウンリンク通信との間の干渉を低減することによって、通信信頼性がより高い、1つ又は複数のアップリンク通信及び1つ又は複数のダウンリンク通信を実行することを可能にし得る。
【0257】
態様3:制御シグナリングを受信することが、複数のLOS MIMO送信モードと複数のチャネルリソースペアリングであって、各チャネルリソースペアリングが、複数のアップリンクチャネルリソースのうちのそれぞれのアップリンクチャネルリソースと、複数のダウンリンクチャネルリソースのうちのそれぞれのダウンリンクチャネルリソースと、を含む、複数のチャネルリソースペアリングとの間のマッピングを示す第1の制御メッセージを第2のワイヤレスデバイスから受信することと、アップリンクチャネルリソースと、ダウンリンクチャネルリソースと、を含む複数のチャネルリソースペアリングのうちの第1のチャネルリソースペアリングを示す第2の制御メッセージを第2のワイヤレスデバイスから受信することと、を含む、態様1又は2の方法。態様3の方法は、第2のワイヤレスデバイスが、シグナリングオーバーヘッドが低減された、アップリンクチャネルリソース及びダウンリンクチャネルリソースを示すことを可能にし得る。
【0258】
態様4:制御シグナリングを受信することが、複数のLOS MIMO送信モードと複数の送信設定指示状態との間のマッピングを示す第1の制御メッセージを第2のワイヤレスデバイスから受信することと、1つ又は複数のアップリンク通信のために使用されるべき複数の送信設定指示状態のうちの第1の送信設定指示状態、又は1つ又は複数のダウンリンク通信のために使用されるべき複数の送信設定指示状態のうちの第2の送信設定指示状態の一方又は両方を示す第2の制御メッセージを第2のワイヤレスデバイスから受信することと、を含む、態様1~3のいずれかの方法。態様4の方法は、第2のワイヤレスデバイスが、シグナリングオーバーヘッドが低減された、第1の送信設定指示状態と第2の送信設定指示状態とを示すことを可能にし得る。
【0259】
態様5:制御シグナリングを受信することが、複数のLOS MIMO送信モードと複数の偏波との間のマッピングを示す第1の制御メッセージを第2のワイヤレスデバイスから受信することと、1つ又は複数のアップリンク通信の送信のために使用されるべき複数の偏波のうちの第1の偏波、又は1つ又は複数のダウンリンク通信の送信のために使用されるべき複数の偏波のうちの第2の偏波の一方又は両方を示す第2の制御メッセージを第2のワイヤレスデバイスから受信することと、を含む、態様1~4のいずれかの方法。態様5の方法は、第2のワイヤレスデバイスが、シグナリングオーバーヘッドが低減された、第1の偏波及び第2の偏波を示すことを可能にし得る。
【0260】
態様6:制御シグナリングを受信することが、複数のLOS MIMO送信モードと複数のプリコーディング方式との間のマッピングを示す第1の制御メッセージを第2のワイヤレスデバイスから受信することと、1つ又は複数のアップリンク通信の送信のために使用されるべき複数のプリコーディング方式のうちの第1のプリコーディング方式、又は1つ又は複数のダウンリンク通信の送信のために使用されるべき複数のプリコーディング方式のうちの第2のプリコーディング方式の一方又は両方を示す第2の制御メッセージを第2のワイヤレスデバイスから受信することと、を含む、態様1から5のいずれかの方法。態様4の方法は、第2のワイヤレスデバイスが、シグナリングオーバーヘッドが低減された、第1のプリコーディング方式及び第2のプリコーディング方式を示すことを可能にし得る。
【0261】
態様7:制御シグナリングを受信することが、1つ又は複数のアップリンク通信のために使用されるべき1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第1のセットを示す制御シグナリングを受信することを含み、1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第1のセットが、1つ又は複数のアップリンク通信の送信のために使用されるべきアップリンクチャネルリソース、1つ又は複数のアップリンク通信の送信優先度、1つ又は複数のアップリンク通信に関連付けられたサービス品質しきい値、1つ又は複数のアップリンク通信の送信のために使用されるべきプリコーディング方式、又はそれらの組み合わせに対応する、態様1~6のいずれかの方法。
【0262】
態様8:制御シグナリングを受信することが、1つ又は複数のダウンリンク通信のために使用されるべき1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第2のセットを示す制御シグナリングを受信することを含み、1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第2のセットが、1つ又は複数のダウンリンク通信の送信のために使用されるべきダウンリンクチャネルリソース、1つ又は複数のダウンリンク通信の送信優先度、1つ又は複数のダウンリンク通信に関連付けられたサービス品質しきい値、1つ又は複数のダウンリンク通信の送信のために使用されるべきプリコーディング方式、又はそれらの組み合わせに対応する、態様1~7のいずれかの方法。
【0263】
態様9:制御シグナリングを受信することが、1つ又は複数のアップリンク通信の送信のために使用されるべき1つ又は複数の偏波の第1のセット、1つ又は複数のダウンリンク通信の送信のために使用されるべき1つ又は複数の偏波の第2のセット、又はその両方を示す制御シグナリングを受信することを含む、態様1~8のいずれかの方法。
【0264】
態様10:制御シグナリングを受信することが、1つ又は複数のアップリンク通信のために使用されるべき1つ又は複数のLOS MIMO送信モードのパターンを示す制御シグナリングを受信することを含み、パターンが、1つ又は複数のアップリンク通信のトランスポートブロックサイズ、1つ又は複数のアップリンク通信に関連付けられたサービス品質しきい値、1つ又は複数のアップリンク通信の優先度レベル、1つ又は複数のアップリンク通信のために使用されるべき送信設定指示状態、又はそれらの組み合わせに対応する、態様1~9のいずれかの方法。
【0265】
態様11:制御シグナリングを受信することが、1つ又は複数のダウンリンク通信のために使用されるべきLOS MIMO送信モードのパターンを示す制御シグナリングを受信することを含み、パターンが、1つ又は複数のダウンリンク通信のトランスポートブロックサイズ、1つ又は複数のダウンリンク通信に関連付けられたサービス品質しきい値、1つ又は複数のダウンリンク通信の優先度レベル、1つ又は複数のダウンリンク通信のために使用されるべき送信設定指示状態、又はそれらの組み合わせに対応する、態様1~10のいずれかの方法。
【0266】
態様12:制御シグナリングを受信することが、1つ又は複数のアップリンク通信のためのアップリンクの繰り返し数、1つ又は複数のダウンリンク通信のためのダウンリンクの繰り返し数、1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第1のセットとアップリンクの繰り返し数との間のマッピング、1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第2のセットとダウンリンクの繰り返し数との間のマッピング、又はそれらの組み合わせを示す、制御シグナリングを受信することを含む、態様1~11のいずれかの方法。
【0267】
態様13:制御シグナリングを受信することが、アップリンクチャネルリソース、ダウンリンクチャネルリソース、1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第1のセット、1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第2のセット、又はそれらの組み合わせを示す、無線リソース制御メッセージ又はダウンリンク制御情報のインスタンスのうちの1つ又は複数を受信することを含む、態様1~12のいずれかの方法。
【0268】
態様14:第1のワイヤレスデバイスの第1のアンテナアレイと第2のワイヤレスデバイスの第2のアンテナアレイとの間の整合に少なくとも部分的に基づいて回転行列を決定することと、回転行列に少なくとも部分的に基づいて、1つ又は複数のダウンリンク通信、1つ又は複数のアップリンク通信、又はその両方を補償することと、更に含む、態様1~13のいずれかの方法。
【0269】
態様15:1つ又は複数のアップリンク通信及び1つ又は複数のダウンリンク通信を通信することが、スレピアンベースのプリコーディング方式又はルジャンドルベースのプリコーディング方式に従って、1つ又は複数のアップリンク通信及び1つ又は複数のダウンリンク通信を通信することと、を含む、態様1~14のいずれかの方法。
【0270】
態様16:1つ又は複数のアップリンク通信及び1つ又は複数のダウンリンク通信を通信することが、等間隔線形アレイ構造、等間隔矩形アレイ構造、等間隔円形アレイ構造、又は等間隔平面アレイ構造を使用して、1つ又は複数のアップリンク通信及び1つ又は複数のダウンリンク通信を通信することを含む、態様1~15のいずれかの方法。
【0271】
態様17:第1のワイヤレスデバイスにおけるワイヤレス通信のための方法であって、全二重LOS MIMO通信をサポートする第2のワイヤレスデバイスの能力を示すメッセージを第2のワイヤレスデバイスから受信することと、制御シグナリングであって、1つ又は複数のアップリンク通信のために割り当てられたアップリンクチャネルリソースと、1つ又は複数のダウンリンク通信のために割り当てられたダウンリンクチャネルリソースと、1つ又は複数のアップリンク通信のために使用されるべき1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第1のセットと、1つ又は複数のダウンリンク通信のために使用されるべき1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第2のセットと、を示し、アップリンクチャネルリソースが、時間、周波数、又はその両方においてダウンリンクチャネルリソースと少なくとも部分的に重複する、制御シグナリングを、第2のワイヤレスデバイスからメッセージを受信することに少なくとも部分的に基づいて送信することと、制御シグナリングに少なくとも部分的に基づいて、1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第1のセットに従ってアップリンクチャネルリソースを介して1つ又は複数のアップリンク通信を通信し、1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第2のセットに従ってダウンリンクチャネルリソースを介して1つ又は複数のダウンリンク通信を通信することと、を含む、方法。態様17の方法は、第1のワイヤレスデバイスが、1つ又は複数のアップリンク通信と1つ又は複数のダウンリンク通信との間の干渉を低減することによって、通信信頼性がより高い、1つ又は複数のアップリンク通信及び1つ又は複数のダウンリンク通信を実行することを可能にすることができる。
【0272】
態様18:第1のワイヤレスデバイスにおけるワイヤレス通信のための方法であって、全二重LOS MIMO通信をサポートする第2のワイヤレスデバイスの能力を示すメッセージを第2のワイヤレスデバイスから受信することと、制御シグナリングであって、1つ又は複数のアップリンク通信のために割り当てられたアップリンクチャネルリソースと、1つ又は複数のダウンリンク通信のために割り当てられたダウンリンクチャネルリソースと、1つ又は複数のアップリンク通信のために使用されるべき1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第1のセットと、1つ又は複数のダウンリンク通信のために使用されるべき1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第2のセットと、を示し、アップリンクチャネルリソースが、時間、周波数、又はその両方においてダウンリンクチャネルリソースと少なくとも部分的に重複する、制御シグナリングを、第2のワイヤレスデバイスからメッセージを受信することに少なくとも部分的に基づいて送信することと、制御シグナリングに少なくとも部分的に基づいて、1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第1のセットに従ってアップリンクチャネルリソースを介して1つ又は複数のアップリンク通信を受信し、1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第2のセットに従ってダウンリンクチャネルリソースを介して1つ又は複数のダウンリンク通信を送信することと、又は、制御シグナリングに少なくとも部分的に基づいて、1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第1のセットに従って、アップリンクチャネルリソースを介して1つ又は複数のアップリンク通信を送信し、1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第2のセットに従って、ダウンリンクチャネルリソースを介して1つ又は複数のダウンリンク通信を受信することと、を含む、方法。態様18の方法は、第1のワイヤレスデバイスが、1つ又は複数のアップリンク通信と1つ又は複数のダウンリンク通信との間の干渉を低減することによって、通信信頼性がより高い、1つ又は複数のアップリンク通信及び1つ又は複数のダウンリンク通信を実行することを可能にすることができる。
【0273】
態様19:制御シグナリングを送信することが、複数のLOS MIMO送信モードと複数のチャネルリソースペアリングであって、各チャネルリソースペアリングが、複数のアップリンクチャネルリソースのうちのそれぞれのアップリンクチャネルリソースと、複数のダウンリンクチャネルリソースのうちのそれぞれのダウンリンクチャネルリソース、とを含む、複数のチャネルリソースペアリングとの間のマッピングを示す第1の制御メッセージを送信することと、アップリンクチャネルリソースと、ダウンリンクチャネルリソースと、を含む複数のチャネルリソースペアリングのうちの第1のチャネルリソースペアリングを示す第2の制御メッセージを送信することと、を含む、態様17又は18の方法。態様19の方法は、第1のワイヤレスデバイスが、シグナリングオーバーヘッドが低減された、アップリンクチャネルリソース及びダウンリンクチャネルリソースを示すことを可能にし得る。
【0274】
態様20:制御シグナリングを送信することが、複数のLOS MIMO送信モードと複数の送信設定指示状態との間のマッピングを示す第1の制御メッセージを送信することと、1つ又は複数のアップリンク通信のために使用されるべき第1の送信設定指示状態、又は1つ又は複数のダウンリンク通信のために使用されるべき第2の送信設定指示状態の一方又は両方を示す第2の制御メッセージを送信することと、を含む、態様17~19のいずれかの方法。態様20の方法は、第1のワイヤレスデバイスが、シグナリングオーバーヘッドが低減された、第1の送信設定指示状態と第2の送信設定指示状態とを示すことを可能にし得る。
【0275】
態様21:制御シグナリングを送信することが、複数のLOS MIMO送信モードと複数の偏波との間のマッピングを示す第1の制御メッセージを送信することと、1つ又は複数のアップリンク通信の送信のために使用されるべき複数の偏波のうちの第1の偏波、又は1つ又は複数のダウンリンク通信の送信のために使用されるべき複数の偏波のうちの第2の偏波の一方又は両方を示す第2の制御メッセージを送信することと、を含む、態様17~20のいずれかの方法。態様21の方法は、第1のワイヤレスデバイスが、シグナリングオーバーヘッドが低減された、第1の偏波及び第2の偏波を示すことを可能にし得る。
【0276】
態様22:制御シグナリングを送信することが、複数のLOS MIMO送信モードと複数のプリコーディング方式との間のマッピングを示す第1の制御メッセージを送信することと、1つ又は複数のアップリンク通信の送信のために使用されるべき複数のプリコーディング方式のうちの第1のプリコーディング方式、又は1つ又は複数のダウンリンク通信の送信のために使用されるべき複数のプリコーディング方式のうちの第2のプリコーディング方式の一方又は両方を示す第2の制御メッセージを送信することと、を含む、態様17~21のいずれかの方法。態様21の方法は、第1のワイヤレスデバイスが、シグナリングオーバーヘッドが低減された、第1のプリコーディング方式及び第2のプリコーディング方式を示すことを可能にし得る。
【0277】
態様23:制御シグナリングを送信することが、1つ又は複数のアップリンク通信のために使用されるべき1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第1のセットを示す制御シグナリングを送信することを含み、1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第1のセットが、1つ又は複数のアップリンク通信の送信のために使用されるべきアップリンクチャネルリソース、1つ又は複数のアップリンク通信の送信優先度、1つ又は複数のアップリンク通信に関連付けられたサービス品質しきい値、1つ又は複数のアップリンク通信の送信のために使用されるべきプリコーディング方式、又はそれらの組み合わせに対応する、態様17~22のいずれかの方法。
【0278】
態様24:制御シグナリングを送信することが、1つ又は複数のダウンリンク通信のために使用されるべき1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第2のセットを示す制御シグナリングを送信することを含み、1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第2のセットが、1つ又は複数のダウンリンク通信の送信のために使用されるべきダウンリンクチャネルリソース、1つ又は複数のダウンリンク通信の送信優先度、1つ又は複数のダウンリンク通信に関連付けられたサービス品質しきい値、1つ又は複数のダウンリンク通信のために使用されるべきプリコーディング方式、又はそれらの組み合わせに対応する、態様17~23のいずれかの方法。
【0279】
態様25:制御シグナリングを送信することが、1つ又は複数のアップリンク通信の送信のために使用されるべき1つ又は複数の偏波の第1のセット、1つ又は複数のダウンリンク通信の送信のために使用されるべき1つ又は複数の偏波の第2のセット、又はその両方を示す制御シグナリングを送信することを含む、態様17~24のいずれかの方法。
【0280】
態様26:制御シグナリングを送信することが、1つ又は複数のアップリンク通信のために使用されるべき1つ又は複数のLOS MIMO送信モードのパターンを示す制御シグナリングを送信することを含み、パターンが、1つ又は複数のアップリンク通信のトランスポートブロックサイズ、1つ又は複数のアップリンク通信に関連付けられたサービス品質しきい値、1つ又は複数のアップリンク通信の優先度レベル、1つ又は複数のアップリンク通信のために使用されるべき送信設定指示状態、又はそれらの組み合わせに対応する、態様17~25のいずれかの方法。
【0281】
態様27:制御シグナリングを送信することが、1つ又は複数のダウンリンク通信のために使用されるべきLOS MIMO送信モードのパターンを示す制御シグナリングを送信することを含み、パターンが、1つ又は複数のダウンリンク通信のトランスポートブロックサイズ、1つ又は複数のダウンリンク通信に関連付けられたサービス品質しきい値、1つ又は複数のダウンリンク通信の優先度レベル、1つ又は複数のダウンリンク通信のために使用されるべき送信設定指示状態、又はそれらの組み合わせに対応する、態様17~26のいずれかの方法。
【0282】
態様28:制御シグナリングを送信することが、1つ又は複数のアップリンク通信のためのアップリンクの繰り返し数、1つ又は複数のダウンリンク通信のためのダウンリンクの繰り返し数、1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第1のセットとアップリンクの繰り返し数との間のマッピング、1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第2のセットとダウンリンクの繰り返し数との間のマッピング、又はそれらの組み合わせを示す、制御シグナリングを送信することを含む、態様17~27のいずれかの方法。
【0283】
態様29:制御シグナリングを送信することが、アップリンクチャネルリソース、ダウンリンクチャネルリソース、1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第1のセット、1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第2のセット、又はそれらの組み合わせを示す、無線リソース制御メッセージ又はダウンリンク制御情報のインスタンスのうちの1つ又は複数を送信することを含む、態様17~28のいずれかの方法。
【0284】
態様30:1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第1のセット及び1つ又は複数のLOS MIMO送信モードの第2のセットに少なくとも部分的に基づいて干渉推定値を決定することと、干渉推定値に少なくとも部分的に基づいて、1つ又は複数のダウンリンク通信、1つ又は複数のアップリンク通信、又はその両方を補償することと、を更に含む、態様17~29のいずれかの方法。
【0285】
態様31:第1のワイヤレスデバイスにおけるワイヤレス通信のための装置であって、プロセッサと、プロセッサに結合されたメモリと、メモリに記憶された1つ又は複数の命令と、を備え、1つ又は複数の命令が、装置に、1つ又は複数の命令に少なくとも部分的に基づいて、態様1~16のいずれかの方法を実行させるようにプロセッサによって実行可能である、装置。
【0286】
態様32:第1のワイヤレスデバイスにおけるワイヤレス通信のための装置であって、態様1~16のいずれかの方法を実行するための少なくとも1つの手段を備える、装置。
【0287】
態様33:第1のワイヤレスデバイスにおけるワイヤレス通信のためのコードを記憶する非一時的コンピュータ可読媒体であって、コードが、態様1~16のいずれかの方法を実行するようにプロセッサによって実行可能な命令を備える、非一時的コンピュータ可読媒体。
【0288】
態様34:第1のワイヤレスデバイスにおけるワイヤレス通信のための装置であって、プロセッサと、プロセッサに結合されたメモリと、メモリに記憶された1つ又は複数の命令と、を備え、1つ又は複数の命令が、装置に、1つ又は複数の命令に少なくとも部分的に基づいて、態様17~30のいずれかの方法を実行させるようにプロセッサによって実行可能である、装置。
【0289】
態様35:第1のワイヤレスデバイスにおけるワイヤレス通信のための装置であって、態様17~30のいずれかの方法を実行するための少なくとも1つの手段を備える、装置。
【0290】
態様36:第1のワイヤレスデバイスにおけるワイヤレス通信のためのコードを記憶する非一時的コンピュータ可読媒体であって、コードが、態様17~30のいずれかの方法を実行するようにプロセッサによって実行可能な命令を備える、非一時的コンピュータ可読媒体。
【0291】
本明細書で説明した方法は可能な実装形態について説明するものであること、動作及びステップが再構成されるか又は別様に修正される場合があること、並びに他の実装形態が可能であることに留意されたい。更に、これらの方法の2つ以上からの態様が組み合わせられてもよい。
【0292】
LTE、LTE-A、LTE-A Pro、又はNRシステムの態様が例として説明されることがあり、LTE、LTE-A、LTE-A Pro、又はNR用語が説明の大部分において使用されることがあるが、本明細書で説明する技法はLTE、LTE-A、LTE-A Pro、又はNRネットワーク以外にも適用可能である。例えば、説明する技法は、ウルトラモバイルブロードバンド(Ultra Mobile Broadband、UMB)、米国電気電子技術者協会(Institute of Electrical and Electronics Engineer、IEEE)802.11(Wi-Fi)、IEEE802.16(WiMAX)、IEEE802.20、Flash-OFDMなどの様々な他のワイヤレス通信システム、並びに本明細書で明示的に述べられない将来のシステム及び無線技術を含む他のシステム及び無線技術に適用可能であり得る。
【0293】
本明細書で説明された情報及び信号は、多種多様な技術及び技法のいずれかを使って表され得る。例えば、説明全体にわたって言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、及びチップは、電圧、電流、電磁波、磁場若しくは磁性粒子、光場若しくは光学粒子、又はそれらの任意の組み合わせによって表されてもよい。
【0294】
本明細書の本開示に関して説明された様々な例示的なブロック及び構成要素は、汎用プロセッサ、DSP、ASIC、CPU、FPGA若しくは他のプログラマブル論理デバイス、ディスクリートゲート若しくはトランジスタ論理、ディスクリートハードウェア構成要素、又は本明細書で説明された機能を実行するように設計されたそれらの任意の組み合わせを用いて実装又は実行され得る。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであってよいが、代替として、プロセッサは、任意のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、又は状態機械であってよい。プロセッサは、コンピューティングデバイスの組み合わせ(例えば、DSPとマイクロプロセッサとの組み合わせ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連携した1つ又は複数のマイクロプロセッサ、又は任意の他のそのような構成)として実装されてもよい。
【0295】
本明細書で説明した機能は、ハードウェア、プロセッサによって実行されるソフトウェア、又はそれらの任意の組み合わせで実行され得る。ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語と呼ばれるか、又は他の名称で呼ばれるかにかかわらず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行ファイル、実行スレッド、プロシージャ、又は関数を意味するように広く解釈されるべきである。プロセッサによって実行されるソフトウェアにおいて実装される場合、機能は、1つ又は複数の命令又はコードとして、コンピュータ可読媒体上に記憶され、又はコンピュータ可読媒体を介して送信され得る。他の例及び実装形態が、本開示及び添付の特許請求の範囲内にある。例えば、ソフトウェアの性質に起因して、本明細書で説明する機能は、プロセッサによって実行されるソフトウェア、ハードウェア、ハードワイヤリング、又はこれらのうちのいずれかの組み合わせを使用して実行され得る。機能を実装する特徴はまた、機能の部分が異なる物理的位置において実装されるように分散されることを含めて、様々な場所に物理的に配置されてもよい。
【0296】
コンピュータ可読媒体は、ある場所から別の場所へのコンピュータプログラムの移送を容易にする任意の媒体を含む、非一時的コンピュータ記憶媒体と通信媒体の両方を含む。非一時的記憶媒体は、汎用コンピュータ又は専用コンピュータによってアクセスされ得る任意の利用可能な媒体であってよい。限定ではなく例として、非一時的コンピュータ可読媒体は、RAM、ROM、電気的消去可能プログラマブルROM(EEPROM)、フラッシュメモリ、相変化メモリ、コンパクトディスク(CD)ROM又は他の光ディスクストレージ、磁気ディスクストレージ又は他の磁気ストレージデバイス、あるいは命令又はデータ構造の形態の所望のプログラムコード手段を搬送又は記憶するために使用され得るとともに、汎用コンピュータ若しくは専用コンピュータ又は汎用プロセッサ若しくは専用プロセッサによってアクセスされ得る、任意の他の非一時的媒体を含み得る。また、任意の接続は、適切にコンピュータ可読媒体と呼ばれる。例えば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(digital subscriber line、DSL)、又は赤外線、無線、及びマイクロ波などのワイヤレス技術を使用して、ウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソースから送信される場合、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、DSL、又は赤外線、無線、及びマイクロ波などのワイヤレス技術は、コンピュータ可読媒体の定義の中に含まれる。本明細書で使用されるディスク(disk)及びディスク(disc)は、CD、レーザーディスク、光ディスク、デジタル多用途ディスク(DVD)、フロッピーディスク及びBlu-ray(登録商標)ディスクを含み、ディスク(disk)は通常、データを磁気的に再生し、ディスク(disc)は、レーザーを用いてデータを光学的に再生する。上記の組み合わせもまた、コンピュータ可読媒体の範囲内に含まれる。
【0297】
特許請求の範囲内を含めて本明細書で使用する場合、項目のリスト(例えば、「のうちの少なくとも1つ」又は「のうちの1つ又は複数」などの句で終わる項目のリスト)において使用される「又は」は、例えば、A、B、又はCのうちの少なくとも1つのリストがA又はB又はC又はAB又はAC又はBC又はABC(例えば、A及びB及びC)を意味するような包含的リストを示す。また、本明細書で使用する「に基づいて」という句は、条件の閉集合への言及として解釈されるべきではない。例えば、「条件Aに基づいて」として説明される例示的なステップは、本開示の範囲から逸脱することなく、条件Aと条件Bの両方に基づいてもよい。言い換えれば、本明細書で使用されるとき、「に基づいて」という句は、「に少なくとも部分的に基づいて」という句と同じように解釈されるものとする。本明細書で使用する「及び/又は」という用語は、2つ以上の項目のリストにおいて使用されるとき、列挙された項目のうちのいずれか1つが単独で採用され得ること、又は列挙された項目のうちの2つ以上の任意の組み合わせが採用され得ることを意味する。例えば、組成物が成分A、B、及び/又はCを含有すると記載されている場合、組成物はAのみ、Bのみ、Cのみ、A及びBの組み合わせ、A及びCの組み合わせ、B及びCの組み合わせ、又はA、B、及びCの組み合わせ、を含有し得る。
【0298】
「決定する」又は「決定すること」という用語は、多種多様なアクションを包含し、したがって、「決定すること」は、計算すること、算出すること、処理すること、導出すること、調査すること、ルックアップすること(例えば、テーブル、データベース、又は別のデータ構造の中でのルックアップを介するなど)、確認することなどを含むことができる。また、「決定すること」は、受信すること(例えば、情報を受信すること)、アクセスすること(例えば、メモリ内のデータにアクセスすること)などを含むことができる。また、「決定すること」は、解決すること、選択すること、選ぶこと、確立すること、及び他の同様の行為を含むことができる。
【0299】
添付の図において、同様の構成要素又は特徴は、同じ参照ラベルを有し得る。更に、同じタイプの様々な構成要素は、参照ラベルの後に、ダッシュと、類似のコンポーネントを区別する第2のラベルとを付けることによって区別され得る。第1の参照ラベルだけが本明細書において使用される場合、説明は、第2の参照ラベル、又は他の後続の参照ラベルにかかわらず、同じ第1の参照ラベルを有する類似の構成要素のいずれにも適用可能である。
【0300】
添付の図面に関して本明細書に記載される説明は、例示的な構成を説明しており、実装され得るか又は特許請求の範囲内に入る全ての例を表すとは限らない。本明細書で使用される「例」という用語は、「例、事例、又は例示としての役割を果たすこと」を意味し、「好ましい」又は「他の例よりも有利な」を意味しない。詳細な説明は、説明された技法の理解をもたらすための具体的な詳細を含む。しかしながら、これらの技法はこれらの具体的な詳細なしに実践され得る。いくつかの事例では、説明した例の概念を不明瞭にすることを回避するために、知られている構造及びデバイスはブロック図の形態で示される。
【0301】
本明細書の説明は、当業者が本開示を作成又は使用することを可能にするために与えられる。本開示の様々な修正が当業者に明らかになり、本明細書で定義される一般原理は、本開示の範囲から逸脱することなく他の変形形態に適用され得る。したがって、本開示は、本明細書で説明された例及び設計に限定されず、本明細書で開示される原理及び新規の特徴と一致する最も広い範囲を与えられるべきである。
図1
図2
図3
図4A
図4B
図5A
図5B
図6A
図6B
図6C
図7
図8A
図8B
図8C
図8D
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
【国際調査報告】