(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-31
(54)【発明の名称】バスバーのセンシングワイヤボンディングの改善によってエネルギー密度を向上させた電池パック
(51)【国際特許分類】
H01M 50/284 20210101AFI20241024BHJP
H01M 50/209 20210101ALI20241024BHJP
H01M 50/211 20210101ALI20241024BHJP
H01M 50/213 20210101ALI20241024BHJP
H01M 50/503 20210101ALI20241024BHJP
H01M 50/505 20210101ALI20241024BHJP
H01M 50/569 20210101ALI20241024BHJP
H01M 50/519 20210101ALI20241024BHJP
H01M 50/50 20210101ALI20241024BHJP
【FI】
H01M50/284
H01M50/209
H01M50/211
H01M50/213
H01M50/503
H01M50/505
H01M50/569
H01M50/519
H01M50/50
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024529668
(86)(22)【出願日】2023-09-15
(85)【翻訳文提出日】2024-05-17
(86)【国際出願番号】 KR2023013968
(87)【国際公開番号】W WO2024071778
(87)【国際公開日】2024-04-04
(31)【優先権主張番号】10-2022-0122810
(32)【優先日】2022-09-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521065355
【氏名又は名称】エルジー エナジー ソリューション リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100188558
【氏名又は名称】飯田 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】ドン・ウォン・ユ
(72)【発明者】
【氏名】ヨン・キュ・イ
(72)【発明者】
【氏名】ヨン・ス・ソン
【テーマコード(参考)】
5H040
5H043
【Fターム(参考)】
5H040AA03
5H040AT01
5H040AT02
5H040AT04
5H040DD03
5H040DD08
5H043AA19
5H043CA03
5H043CA04
5H043CA08
5H043FA04
5H043FA32
(57)【要約】
本発明はICB(Inter Connected Board)がBMS(Battery management system)に一体型に形成された電池パックであって、複数の電池セルのバスバーに連結されるICBのセンシングワイヤボンディングの際、ICB一体型BMSと結合された電池パックの空間内での前記バスバーのセンシングワイヤボンディングの改善によってエネルギー密度を向上させた電池パックに関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の電池セルと、
前記電池セルを収容するセルフレームと、
前記セルフレームの第1面に結合されるセルフレームカバーと、
前記セルフレームの第2面に結合されるBMS(Battery management system)アセンブリーと、
前記セルフレームカバーの第1側面に凹凸形に形成されたバスバー支持部と、
前記BMSアセンブリーの第1側面に凹凸形に形成された金属パッド支持部と、を含み、
前記バスバー支持部と前記金属パッド支持部とは同一面上で交互に嵌合することによって形成される、電池パック。
【請求項2】
前記バスバー支持部に位置するバスバーと前記金属パッド支持部に位置する金属パッドとはセンシングワイヤを介して連結される、請求項1に記載の電池パック。
【請求項3】
前記バスバーは前記バスバー支持部のバスバー凸部に位置し、
前記金属パッドは前記金属パッド支持部の金属パッド凸部に位置し、
前記バスバーは前記金属パッド支持部の金属パッド凹部に嵌合され、
前記金属パッドは前記バスバー支持部のバスバー凹部に嵌合される、請求項2に記載の電池パック。
【請求項4】
前記BMSアセンブリーは、金属パッドを含むICB(Inter Connected Board)とBMSとが一体に形成されている、請求項1に記載の電池パック。
【請求項5】
前記バスバーは、前記セルフレームカバーの第1面で前記電池セルの端子と結合する、請求項2又は3に記載の電池パック。
【請求項6】
前記電池セルの端子と連結された前記バスバーの端部が前記バスバー支持部に位置する、請求項2又は3に記載の電池パック。
【請求項7】
前記BMSアセンブリーを覆うBMSカバーを含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の電池パック。
【請求項8】
前記BMSカバーは前記バスバー支持部及び前記金属パッド支持部を外部に露出させ、前記BMSアセンブリーと結合する、請求項7に記載の電池パック。
【請求項9】
前記センシングワイヤは一つ以上が形成される、請求項2又は3に記載の電池パック。
【請求項10】
前記電池セルは、円筒型、角型及びパウチ型のうちのいずれか一つ以上である、請求項1~4のいずれか一項に記載の電池パック。
【請求項11】
前記バスバー支持部の両側端には、前記セルフレームと結合するためのガイドバーが形成されている、請求項1~4のいずれか一項に記載の電池パック。
【請求項12】
前記BMSアセンブリーの第2側面の長さによって前記セルフレームの第2側面の長さが決定される、請求項1~4のいずれか一項に記載の電池パック。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は2022年9月27日付け韓国特許出願第10-2022-0122810号に基づく優先権の利益を主張し、当該韓国特許出願に開示されたすべての内容は本明細書の一部として含まれる。
【0002】
本発明はバスバーのセンシングワイヤボンディング構造を改善してエネルギー密度を向上させた電池パックに関し、より詳しくはICB(Inter Connected Board)がBMS(Battery management system)に一体型に形成された電池パックであって、複数の電池セルのバスバーに連結されるICBのセンシングワイヤボンディングの際、ICB一体型BMSと結合された電池パックの空間内での前記バスバーのセンシングワイヤボンディングの改善によってエネルギー密度を向上させた電池パックに関する。
【背景技術】
【0003】
最近、化石燃料の使用による大気汚染、エネルギー枯渇による代替エネルギーの開発によって生産された電気エネルギーを貯蔵することができる二次電池に対する需要が増加している。充放電の可能な二次電池は、モバイル機器、電気自動車、ハイブリッド電気自動車などの日常生活に密接に使用されている。
【0004】
現代社会で必要不可欠に使用されている各種の電子機器のエネルギー源として使用されている二次電池は、モバイル機器の使用量の増加及び複雑化、電気自動車などの開発によって所要容量が増加している。使用者の需要を満たすために、小型機器には多数の電池セルを配置しているが、自動車などには多数の電池セルを電気的に連結する電池モジュール又はこのような電池モジュールを多数備えた電池パックが使用される。
【0005】
このように、リチウム二次電池をエネルギー源として使用するデバイスの種類が拡張するのに伴って、高容量及び高出力を必要とするデバイスにもリチウム二次電池の適用が拡大されている。
【0006】
このような趨勢に応じて、多数の電池セルを電気的に連結した電池モジュール形態及び前記電池モジュールを直列及び/又は並列に連結した電池パック形態の製造及び使用が増加している。
【0007】
一般的に、二次電池モジュールにおいて、モジュール側には個別セルの電圧/温度についてのデータを提供するスレーブ形態のBMSが適用される。例えば、自動車用二次電池パックの場合、PCS又はBMMのような上位段にマスター形態のBMSが提供されることにより、二次電池パック全体の機能を総括して管理することになる。
【0008】
また、エネルギー貯蔵装置(ESS)用二次電池モジュールの場合、モジュール間の直列/並列拡張性のために、個別モジュールの間にマスター形態のBMSを構成して個別モジュールをバランシングし、これについてのデータをデイジーチェーンを用いて最上位段のマスターBMSにそれぞれのスレーブBMSのデータを伝達するように構成される。
【0009】
従来技術によれば、二次電池モジュールが多様に存在し、モジュールを構成するカートリッジ及びセンシングのためのバスバーの構造及び位置が互いに異なるため、効率的な接続作業が難しいだけでなく、センシング構造物の溶接品質が低下し、二次電池モジュールの不要な空間を溶接などの作業のために備えなければならないので、最終的に二次電池モジュールのエネルギー密度が低下する問題点があった。
【0010】
一方、前記バッテリーモジュールの電気的連結手段としてはバスバーが広く使用されている。これは、ケーブルに比べて、相対的に小さな太さでも大電流を安定的に流すことができるので、大電流通電手段として有用に使用されている。
【0011】
一般的に、バスバーは電気伝導率の良い銅やアルミニウムのような金属バー形態として提供され、安全のために、ターミナルに連結される金属バーの両端部を除いた残りの部分をチューブ又は射出物で被覆する。
【0012】
前記バスバーの一端には、前記バスバーを介してバッテリーモジュールの情報をセンシングするためのセンシングワイヤが連結される。前記バスバーのセンシング情報を前記BMSに伝達するために、ICB(Inter Connected Board)が使用される。
【0013】
一般的に、前記ICBはコネクタを介してBMSに結合され、前記バスバーを介して電池セルの状態情報が提供される。
【0014】
最近では、エネルギー貯蔵装置又は電力貯蔵装置に使用される二次電池モジュールは、エネルギー効率又は密度を高めるために、電池パックを最大限にコンパクトに構成することに技術開発の焦点を合わせている。
【0015】
これに関連して、
図1は、従来のICBが別に適用され、データコネクタを介してBMSに締結されるICBアセンブリーとバスバーとの連結部を示す図である。
【0016】
図1及び
図11を参照すると、BMSは電池セルを収容している電池パックとは別個の構成であり、前記ICBのデータコネクタ510を介して締結される。前記電池セルのバスバーとICBとの間の電気的連結は、一般的に、センシングワイヤを介してなされる。前記ICBとバスバーとの連結は、ICBのバスバーと連結されるための金属パッド間のワイヤボンディングによってなされる。ここで、バスバーと連結されるICBアセンブリー500の形態は前記電池パックにのみ拘束されるので、相対的に自由に形成できる。
【0017】
すなわち、ワイヤボンディングが適用された電池パックは、それぞれの電池セルバンクのセンシングラインとICBとの間のワイヤボンディングによって連結された後、ICBデータコネクタがBMSに締結されるように構成されることが一般的である。このように、ICBボードを別に適用する場合、センシングのためのライン配線がボード幅の選定で多少余裕がある。しかし、別個のBMS構成のため、実質的に電池パックのエネルギー密度は低くなるしかない。
【0018】
したがって、ICBを一体型にしてBMSを構成すると、電池パック内に結合されてコンパクトな電池パックを構成することができるが、電池パックのサイズ内でICBとバスバーとが連結されなければならないという問題がある。
【0019】
これに関連して、特許文献1は、多数のバッテリーセルと、多数のバッテリーセルを横切って延びてそれぞれのバッテリーセルと電気的に連結されるものであって、多数のバッテリーセルを互いに電気的に連結するためのバス領域及びバッテリーセルの充放電動作を制御するためのBMS領域を含むリジッドPCBと、を含むバッテリーパックを開示する。
【0020】
特許文献1は組立工程が単純化することができるバッテリーパックに係わる技術であり、バス領域とBMS領域とが共通の同一平面上にそれぞれの領域に存在するという点で本発明と類似しているが、BMSとバスバーとを連結するICBのセンシングワイヤに対して開示しておらず、前記バスバー領域タブとBMSタブとが一直線上に存在しない点で違いがある。
【0021】
特許文献2は、二次電池セルを収容する少なくとも2個又はそれ以上のカートリッジが積層して結合されたカートリッジ組立体と、対応するセルの電極に電気的に連結される2個又はそれ以上のバスバーが所定のパターンに配置され、それぞれのバスバーに連結できるBMS回路基板が一体に設けられ、カートリッジ組立体の側面に結合又は分離できるセンシングハウジングと、を含み、前記BMS回路基板は、前記それぞれのバスバーにレセプタクル型に挿合されるように設けられた多数のレセプタクル端子を含む。
【0022】
特許文献2はコンパクト二次電池モジュールに係わる技術であり、それぞれのバスバーに連結できるBMS回路基板を一体に備える点、及びBMS回路バスバーがレセプタクル形式に電気的連結され、レセプタクル端子の位置及び構造について開示している点で本発明と類似しているが、BMSとバスバーとを連結するICBのセンシングワイヤについては開示しておらず、バスバーの電極タブの位置について開示していない点で本発明とは違いがある。
【0023】
したがって、BMSによってバッテリー制御を向上させることができるICBとバスバーとを結合し、前記BMSに一体に結合されたICBとバスバーとの結合によって電池パックのエネルギー密度を高める技術が要求される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0024】
【特許文献1】韓国公開特許第10-2020-0029918号公報
【特許文献2】韓国登録特許第10-2115481号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0025】
本発明は前記のような問題を解決するためのものであり、ICB(Inter Connected Board)がBMS(Battery management system)に一体型に形成された電池パックであって、複数の電池セルのバスバーに連結されるICBのセンシングワイヤボンディングの際、ICB一体型BMSと結合された電池パックの空間内での前記バスバーのセンシングワイヤボンディングの改善によってエネルギー密度を向上させた電池パックを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0026】
このような目的を達成するために、本発明による電池パックは、複数の電池セル(100)と、前記電池セルを収容するセルフレーム(200)と、前記セルフレームの第1面に結合されるセルフレームカバー(210)と、前記セルフレームの第2面に結合されるBMS(Battery management system)アセンブリー(400)と、前記セルフレームカバーの第1側面に凹凸形に形成されたバスバー支持部(220)と、前記BMSアセンブリーの第1側面に凹凸形に形成された金属パッド支持部(440)と、を含み、前記バスバー支持部と前記金属パッド支持部とは同一面上で交互に嵌合される電池パックを提供することができる。
【0027】
また、前記バスバー支持部に位置するバスバー(300)と前記金属パッド支持部に位置する金属パッド(450)とはセンシングワイヤ(460)を介して連結され得る。
【0028】
また、前記バスバーは前記バスバー支持部のバスバー凸部(221)に位置し、前記金属パッドは前記金属パッド支持部の金属パッド凸部(441)に位置し、前記バスバーは前記金属パッド支持部の金属パッド凹部442に嵌合され、前記金属パッドは前記バスバー支持部のバスバー凹部222に嵌合され得る。
【0029】
また、前記BMSアセンブリーは、金属パッドを含むICB(Inter Connected Board)とBMS(420)とが一体に形成され得る。
【0030】
また、前記バスバーは、前記セルフレームカバーの第1面で前記電池セルの端子と結合することができる。
【0031】
また、前記電池セルの端子と連結された前記バスバーの端部が前記バスバー支持部に位置し得る。
【0032】
また、前記電池パックは、前記BMSアセンブリーを覆うBMSカバー(410)を含むことができる。
【0033】
また、前記BMSカバーは前記バスバー支持部及び前記金属パッド支持部を外部に露出させ、前記BMSアセンブリーと結合することができる。
【0034】
また、前記センシングワイヤは一つ以上が形成され得る。
【0035】
また、前記電池セルは、円筒型、角型及びパウチ型のうちのいずれか一つ以上であり得る。
【0036】
また、前記バスバー支持部の両側端には、前記セルフレームと結合するためのガイドバー(211)が形成され得る。
【0037】
また、前記BMSアセンブリーの第2側面の長さによって前記セルフレームの第2側面の長さが決定され得る。
【0038】
また、本発明は、前記課題の解決手段を多様に組み合わせた形態としても提供することができる。
【発明の効果】
【0039】
以上で説明したように、本発明による電池パックは、ICB一体型BMSアセンブリーの金属パッド支持部と電池パックのセルフレームカバーに形成されたバスバー支持部とが嵌合されることによって電池パックをコンパクトに実現することができる。
【0040】
本発明の他の側面によれば、BMS回路基板にICBが一体型に形成されることにより、別途のデータコネクタによる連結が不要であり、バスバーとセンシング部との結合を容易にすることができる。
【0041】
また、BMSアセンブリーを電池パックに一体に固定できるので、安定的に二次電池セルの電圧をセンシングすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【
図1】従来の別途のICBでBMSが締結される電池パックのICBアセンブリーとバスバーとの連結部の斜視図である。
【
図2】本発明の一実施例による電池セルが収容される前のセルフレームの斜視図である。
【
図3】本発明の一実施例による電池セルが収容された後のセルフレームの斜視図である。
【
図4】本発明の一実施例によるバスバー及びバスバー支持部を含むセルフレームカバーの斜視図である。
【
図5】本発明の一実施例によるICBとBMSとが一体型に形成されたBMSアセンブリーの斜視図である。
【
図6】本発明の一実施例によるBMSアセンブリーをカバーして電池パックと結合されるBMSカバーの斜視図である。
【
図7】本発明の一実施例による電池セルが収容されたセルフレームと結合されたセルフレームカバー及び電池セルに接触したバスバーを示す平面及び断面図である。
【
図8】本発明の一実施例によるセルフレームの上部でBMSカバーと結合されたBMSアセンブリーを示すセルフレームの上部平面図である。
【
図9】本発明の一実施例によるセルフレームカバーのバスバー支持部のバスバーとBMSアセンブリーの金属パッド支持部の金属パッドとの間に溶接によって形成されたセンシングワイヤを示す断面図である。
【
図10】本発明の一実施例による電池セル、セルフレーム、セルフレームカバー、BMSアセンブリー、及びBMSカバーが結合された電池パックの斜視図である。
【
図11】従来のバスバーと金属パッドのセンシングワイヤとの連結を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0043】
以下、添付図面に基づき、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者が本発明を容易に実施することができる実施例を詳細に説明する。ただし、本発明の好適な実施例の動作原理を詳細に説明するにあたり、関連した公知の機能又は構成についての具体的な説明が本発明の要旨を不必要にあいまいにする可能性があると判定される場合にはその詳細な説明を省略する。
【0044】
また、図面全般にわたって類似の機能及び作用をする部分に対しては同じ図面符号を使う。明細書全般にわたって、ある部分が他の部分と連結されていると言うとき、これは直接的に連結されている場合だけでなく、その中間に他の素子を挟んで間接的に連結されている場合も含む。また、ある構成要素を含むというのは、特に反対の記載がない限り、他の構成要素を除くものではなく、他の構成要素をさらに含むことができることを意味する。
【0045】
また、構成要素を限定するか付加して具体化する説明は、特別な制限がない限り、すべての発明に適用可能であり、特定の発明に限定されない。
【0046】
また、本発明の説明及び特許請求の範囲全般にわたって単数で表示したものは、別に言及しない限り、複数の場合も含む。
【0047】
また、本発明の説明及び特許請求の範囲全般にわたって「又は」は、別に言及しない限り、「及び」を含むものである。したがって、「A又はBを含む」はAを含むか、Bを含むか、又はA及びBの両者を含む3種の場合を意味する。
【0048】
本発明を図面に基づいて詳細な実施例と一緒に説明する。
【0049】
図2は本発明の一実施例による電池セルが収容される前のセルフレームの斜視図である。
【0050】
本発明の電池セルを収容する電池パックのセルフレームは電池モジュールがないソフト電池パックの概念で設計されたセルフレームである。したがって、複数の電池セル、好ましくは円筒型電池セルは前記セルフレームに並列に重なる形態に立てられた状態で収容される。
【0051】
また、前記セルフレームの前記電池セルを収容する収容部の側面にはICB一体型BMSが形成され得る。前記セルフレームのICB一体型BMSが形成される側面は第1側面であり得る。
【0052】
図3は本発明の一実施例による電池セルが収容された後のセルフレームの斜視図である。
【0053】
本発明の好適な一実施例によるコンパクトソフト電池パックは、それぞれの電池セルを収容することができ、前記電池セルを並列に積層させる電池セル収容部と、電池セル収容部の側面に、例えば、ワンタッチ方式又はスナップフィット(snap-fit)、フック、螺合方式で結合されるセルフレームカバーと、セルフレームカバーに設けられた多数のバスバーと、ICB一体型BMSアセンブリーと結合されるための側面構造と、を含むことができる。
【0054】
前記セルフレームカバーと前記BMSアセンブリーとは前記セルフレームの連続した側面に形成され、前記セルフレームカバーと前記BMSアセンブリーの一側とが嵌合方式で結合され得る。
【0055】
前記電池パックは、前記セルフレームの一側面に形成された前記BMSアセンブリーを保護するためのBMSカバーを含む。
【0056】
前記セルフレームはプラスチックで射出成形され、電池セルを収容することができる収容部が形成され、前記収容部に電池セルが積層され得る。
【0057】
前記セルフレームは互いにスナップフィット又はフックによって結合され得る。それぞれのセルフレームは、隣接したセルフレームと結合するために、側面に多数のフレームフック及びフレームスロットを備えることができる。例えば、それぞれのフレームの外周辺の下部にはフレームフックが突出し、フレームの外周辺の上部には、隣接したフレームのフレームフックが挿合できるフレームスロットが設けられ得る。
【0058】
前記セルフレームの一端には、前記電池セルの収容部を覆うことができる部材が形成され得る。例えば、フック結合、嵌合又は螺合方式のセルフレームカバーを備えることができる。
【0059】
前記セルフレームカバーは、セルフレームと類似した形状を有するように射出成形され得る。
【0060】
前記セルフレームカバーは、すぐ下に位置するセルフレームに収容された電池セルの端子部にバスバーが接触結合できるように、セルフレームスロットに結合され得る。
【0061】
前記電池パックは、前記セルフレームスロットに結合できるセルフレームフックを備えることができる。前記セルフレームの開口した収容部を前記セルフレームカバーが覆うように結合され得る。前記セルフレームの収容部に前記電池セルが収容され、前記セルフレームの開口方向に前記電池セルの端子が位置するように収容され得る。
【0062】
前記電池セルの端子は、前記セルフレームカバーと前記セルフレームとが結合されることにより、前記セルフレームカバーに形成されたバスバーと端子接触することができる。
【0063】
前記セルフレームカバーは、収容された電池セルを保護する機能、及びソフト電池パックの外形を仕上げて取り囲む機能及び構造を有するというのは当業者が充分に理解可能であろう。
【0064】
図4は本発明の一実施例によるバスバー及びバスバー支持部を含むセルフレームカバーの斜視図である。
【0065】
本発明の一側面によるソフト電池パックは、二次電池セルを収容する少なくとも1個以上の電池セルが積層結合されて収容される電池セル収容具、及び対応するセルの電極に電気的に連結される1個又はそれ以上のバスバーが所定のパターンに配置され、それぞれのバスバーに連結できるBMS回路基板が一体に構成され得る。
【0066】
セルフレームカバーには、前記電池セルの端子及び前記バスバーが接触して連結され、前記バスバーの端部のうちのいずれか一つ以上は前記BMSに電池セル情報を伝達するためのICBセンシング部と連結され得る。
【0067】
前記セルフレームカバーは前記セルフレームの一面に結合又は分離され、前記ICB一体型BMS回路基板、好ましくはBMSアセンブリーは、前記それぞれのバスバーの端部が位置するバスバー支持部及び前記金属パッド支持部と嵌合されるように構成された多数のセンシング端子を備えることができる。
【0068】
本発明のソフト電池パックは、複数の電池セルと、前記電池セルを収容するセルフレームと、前記セルフレームの第1面に結合されるセルフレームカバーと、前記セルフレームの第2面に結合されるBMS(Battery management system)アセンブリーと、前記セルフレームカバーの第1側面に凹凸形に形成されたバスバー支持部と、前記BMSアセンブリーの第1側面に凹凸形に形成された金属パッド支持部と、を含み、前記バスバー支持部と前記金属パッド支持部とは同一面上で交互に嵌合される電池パックを提供することができる。
【0069】
前記バスバー支持部の凹凸形態は前記金属パッド支持部と嵌合することができるものである限り、その形態に限定されない。
【0070】
前記凹凸の形態は、三角形、方形、長方形、長方形、菱形、及び半球形のうちのいずれか一つ以上の形態を有することができ、無定形に凹部及び凸部が形成されることができる限り、その形態に限定されない。
【0071】
図5は本発明の一実施例によるICBとBMSとが一体型に形成されたBMSアセンブリーの斜視図である。
【0072】
前記金属パッドが形成される金属パッド支持部は長方形の凹凸形に形成され得る。好ましくは、前記金属パッド支持部は前記凹凸形のうち凸部に形成され得る。より好ましくは、前記金属パッド支持部は前記金属パッド凸部に形成され得る。
【0073】
前記セルフレームカバーの第1側面に形成された前記バスバー支持部は、前記凹凸形態のうち凹部に位置し、前記金属パッド支持部と嵌合することができる。好ましくは、前記バスバー支持部は前記金属パッドの凹部に位置し得る。
【0074】
前記ICB一体型BMSアセンブリーの所定の位置にはBMSが形成されるので、既存のICBに対するデータ伝送のための別途のデータケーブルが要求されない。したがって、前記金属パッドと前記バスバーとがセンシングワイヤを介して連結されると、前記バスバーを介して前記電池セルの物理的データを直接BMSに伝送することができる。前記ICB一体型BMSアセンブリーはPCB形態に形成され得る。
【0075】
また、前記バスバー支持部に位置するバスバーと前記金属パッド支持部に位置する金属パッドとはセンシングワイヤで連結され得る。
【0076】
また、前記バスバーは前記バスバー支持部のバスバー凸部に位置し、前記金属パッドは前記金属パッド支持部の金属パッド凸部に位置することにより、前記バスバーは前記金属パッド支持部の金属パッド凹部に嵌合され、前記金属パッドは前記バスバー支持部のバスバー凹部に嵌合され得る。
【0077】
また、前記BMSアセンブリーは、金属パッドを含むICB(Inter Connected Board)とBMSとが一体に形成され得る。
【0078】
また、前記バスバーは前記セルフレームカバーの第1面で前記電池セルの端子と結合することができる。
【0079】
図6は本発明の一実施例によるBMSアセンブリーをカバーして電池パックと結合されるBMSカバーの斜視図である。
【0080】
前記セルフレームカバーに形成されたバスバーは、接続部がBMSアセンブリー回路基板の側面の外周辺に向かうように、前記セルフレームカバーに複数列に配列され、BMSアセンブリーは、金属パッド形態のレセプタクル端子が前記バスバーの接続部分に嵌合されることによって電気的に連結され得る。
【0081】
ここで、金属パッドには、前記バスバーとセンシングワイヤとの連結のためのソルダリング(Soldering)が形成され得る。電池セルのセンシングのための前記金属パッドの幅は前記バスバーの幅と同じかそれ未満であり得る。前記金属パッドの幅は、前記バスバーに対するセンシングワイヤの形成が容易である限り、変更可能である。
【0082】
そして、BMSアセンブリー、好ましくはICB一体型BMS回路基板は、前述したように、BMSカバーによって固定され得る。前記BMSアセンブリーは前記BMSカバーで固定フックを介してセルフレームにさらに固定され得る。
【0083】
図7は本発明の一実施例による電池セルが収容されたセルフレームと結合されたセルフレームカバー及び電池セルに接触したバスバーを示す平面図及び断面図である。
【0084】
また、前記電池セルの端子と連結された前記バスバーの端部が前記バスバー支持部に位置し得る。
【0085】
また、前記BMSアセンブリーを覆うBMSカバーを含むことができる。
【0086】
図8は本発明の一実施例によるセルフレームの上部でBMSカバーと結合されたBMSアセンブリーを示すセルフレームの上部平面図である。
【0087】
また、前記BMSカバーは、前記バスバー支持部及び前記金属パッド支持部を外部に露出させ、前記BMSアセンブリーと結合することができる。
【0088】
また、前記センシングワイヤは一つ以上が形成され得る。
【0089】
前記バスバーの端部のうちいずれか一つ以上は、センシング接続のための接続部を形成することができる。バスバーの一端を曲げた単純ベンディング構造又は前記ベンディングされた部分が少なくとも1回以上180度に折り畳まれた形態のヘミング(hemming)構造を有する。ここで、ヘミング構造の場合、接続部の厚さはバスバーの厚さの2倍以上になる。
【0090】
したがって、比較的薄いバスバーを使用する場合、バスバーの接続部がヘミング構造を有するようにバスバーを製作することが好ましい。言い換えれば、このように接続部を厚くすることにより、接続部と前記金属パッドとが嵌合するとき、遊びが生ずることを防止することができる。
【0091】
図9は本発明の一実施例によるセルフレームカバーのバスバー支持部のバスバーとBMSアセンブリーの金属パッド支持部の金属パッドとの間に溶接で形成されたセンシングワイヤを示す平面図及び断面図である。
【0092】
図10は本発明の一実施例による電池セル、セルフレーム、セルフレームカバー、BMSアセンブリー、及びBMSカバーが結合された電池パックの斜視図である。
【0093】
また、前記電池セルは、円筒型、角型及びパウチ型のうちのいずれか1種以上であり得る。
【0094】
また、前記バスバー支持部の両側端には、前記セルフレームと結合するためのガイドバーが形成され得る。
【0095】
また、前記BMSアセンブリーの第2側面の長さによって前記セルフレームの第2側面の長さを決定することができる。
【0096】
前記電池セルは、好ましくは円筒型電池セルであり得る。前記のような電池セルは一般的に知られている構成に相当するので、より詳細な説明は省略する。
【0097】
前記電池セルは、正極端子及び負極端子が一方向に形成され、前記セルフレームの収容部の開放方向に収容され得る。したがって、前記セルフレームの収容部を覆うように結合される前記セルフレームカバーに形成された複数のバスバーと電気的に接触することができる。
【0098】
前記セルフレームの収容部は前記電池セルが前期収容部に固定できるように形成され得る。前記電池セルの間に、クッション部材、クーリングプレートなどをさらに備えることができる。前記セルフレームカバーは、前記電池セルの前記電極端子の少なくとも一部が外部に突出するように形成され、前記電池セルの負極及び正極を前記バスバーと電気的を連結するための溶接が形成され得る。本発明によるコンパクト電池パックは、容量や出力のために、多数の前記電池セルを水平方向又は垂直方向に並んで積層した形態で使用することができる。
【0099】
本発明が属する分野で通常の知識を有する者であれば前記内容に基づいて本発明の範疇内で多様な応用及び変形をなすことが可能であろう。
【符号の説明】
【0100】
100 電池セル
200 セルフレーム
210 セルフレームカバー
211 ガイドバー
220 バスバー支持部
221 バスバー凸部
222 バスバー凹部
300 バスバー
400 BMSアセンブリー
410 BMSカバー
420 BMS
440 金属パッド支持部
441 金属パッド凸部
442 金属パッド凹部
450 金属パッド
460 センシングワイヤ
500 ICBアセンブリー
510 ICBデータコネクタ
【国際調査報告】