(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-31
(54)【発明の名称】ステープル含有ポリペプチドおよびその適用
(51)【国際特許分類】
C07K 14/575 20060101AFI20241024BHJP
A61P 3/04 20060101ALI20241024BHJP
A61P 1/16 20060101ALI20241024BHJP
A61K 38/26 20060101ALI20241024BHJP
A61P 43/00 20060101ALI20241024BHJP
【FI】
C07K14/575 ZNA
A61P3/04
A61P1/16
A61K38/26
A61P43/00 111
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024529687
(86)(22)【出願日】2022-11-09
(85)【翻訳文提出日】2024-07-10
(86)【国際出願番号】 CN2022130781
(87)【国際公開番号】W WO2023088143
(87)【国際公開日】2023-05-25
(31)【優先権主張番号】202111400591.8
(32)【優先日】2021-11-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202210648263.8
(32)【優先日】2022-06-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523320526
【氏名又は名称】ソーター・バイオファーマ・プライベイト・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】SOTER BIOPHARMA PTE. LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100162684
【氏名又は名称】呉 英燦
(74)【代理人】
【識別番号】100221523
【氏名又は名称】佐藤 渉
(74)【代理人】
【識別番号】100126778
【氏名又は名称】品川 永敏
(72)【発明者】
【氏名】潘 志祥
(72)【発明者】
【氏名】賀 海鷹
(72)【発明者】
【氏名】江 志▲ガン▼
(72)【発明者】
【氏名】陳 曙輝
【テーマコード(参考)】
4C084
4H045
【Fターム(参考)】
4C084AA02
4C084AA03
4C084BA01
4C084BA19
4C084BA31
4C084DB35
4C084NA14
4C084ZA701
4C084ZA702
4C084ZA751
4C084ZA752
4C084ZC021
4C084ZC022
4H045AA10
4H045AA30
4H045BA18
4H045CA40
4H045DA30
4H045EA20
4H045FA20
(57)【要約】
一連のステープル含有ポリペプチドおよびそれらの適用、具体的には、式(I-1)~(I-5)で示される配列を有するポリペプチドが開示される。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記の配列:
His-Aib-Gln-Gly-Thr-Phe-Thr-Ser-Asp-Tyr-Ser-Lys-Tyr-Leu-Asp-Glu-
1Lys-Lys-Ala-
1Lys-Glu-Phe-Val-Glu-Trp-Leu-Leu-Glu-Gly-Gly-Pro-Ser-Ser-X
2
(I-1)
His-Aib-Gln-Gly-Thr-Phe-Thr-Ser-Asp-Tyr-Ser-Lys-Tyr-Leu-Asp-Glu-
1Lys-Lys-Ala-Lys-
1Lys-Phe-Val-Glu-Trp-Leu-Leu-Glu-Gly-Gly-Pro-Ser-Ser-X
2
(I-2)
His-Aib-Gln-Gly-Thr-Phe-Thr-Ser-Asp-Tyr-Ser-Lys-Tyr-Leu-Asp-Glu-Lys-
1Lys-Ala-Lys-
1Lys-Phe-Val-Glu-Trp-Leu-Leu-Glu-Gly-Gly-Pro-Ser-Ser-X
2
(I-3)
His-Aib-Gln-Gly-Thr-Phe-Thr-Ser-Asp-Tyr-Ser-Lys-Tyr-Leu-Asp-Glu-Lys-Lys-Ala-
1Lys-Glu-Phe-Val-
1Lys-Trp-Leu-Leu-Glu-Gly-Gly-Pro-Ser-Ser-X
2
(I-4)
His-Aib-Gln-Gly-Thr-Phe-Thr-Ser-Asp-Tyr-Ser-Lys-Tyr-Leu-Asp-Glu-Lys-Lys-Ala-Lys-Glu-Phe-Val-
1Lys-Trp-Leu-Leu-
1Lys-Gly-Gly-Pro-Ser-Ser-X
2
(I-5)
[配列中、
Aibの構造は、
【化1】
であり;
X
2は、
【化2】
から選択され;
1Lysは、修飾されるリシンを表し、前記修飾は、2つのリシン側鎖上のアミノ基が
【化3】
に結合するものであり;
Xは、
【化4】
から選択され、式中、「*」は、X
0に結合する位置を示し;
X
0は、
【化5】
であり;
mは、2および3から選択され;
nは、8、9、および10から選択され;
pは、1および2から選択される]
で表されるポリペプチド。
【請求項2】
mが2である、請求項1に記載のポリペプチド。
【請求項3】
nが9である、請求項1に記載のポリペプチド。
【請求項4】
pが1である、請求項1に記載のポリペプチド。
【請求項5】
X
2が
【化6】
である、請求項1に記載のポリペプチド。
【請求項6】
X
0が
【化7】
である、請求項1に記載のポリペプチド。
【請求項7】
【化8】
が
【化9】
である、請求項1に記載のポリペプチド。
【請求項8】
下記の式で表されるポリペプチド。
【化10】
【請求項9】
GLP-1R/GCGR関連疾患の治療のための薬剤の製造における、請求項1~8のいずれか1項に記載のポリペプチド化合物の使用。
【請求項10】
前記GLP-1R/GCGR関連疾患が、肥満または非アルコール性脂肪肝炎である、請求項9に記載の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、下記の出願の優先権を主張する。
2021年11月19日出願のCN2021114005918;
2022年6月8日出願のCN2022106482638
【0002】
本開示は一連のステープル含有ポリペプチドおよびそれらの使用に関する。具体的には、本開示は式(I-1)~(I-5)で示される配列を有するポリペプチドを開示する。
【背景技術】
【0003】
過体重および肥満は全人類が直面する重大な健康問題である。それらは冠動脈疾患、高血圧、2型糖尿病、非アルコール性脂肪肝疾患、腎疾患、および特定の癌などのその他の疾患をしばしば伴う。世界保健機関(WHO)は10大慢性疾患の1つとして肥満を定義している。肥満は、高血圧、高脂血症、および高血糖とともに「死の四重奏」として知られ、21世紀における死因第1位となる可能性がある。WHOのデータは中国における肥満の有病率が2016ではおよそ6.2%であったことを示す。さらに、Lancetは2016年における世界中の成人体重の調査報告書を発表した。その調査により、世界中の肥満成人の数が健常成人の数を超えており、中国は米国を上回って世界で最も多くの肥満人口を抱える国になっていることが分かった。過体重および肥満によって引き起こされる糖尿病、高血圧、心血管疾患、およびその他の疾患に罹患している人の数は年々増加しており、その年齢層は下がっている。
【0004】
グルカゴン(GCG)は膵臓によって分泌され、グルカゴン受容体(GCGR)に結合して生理機能を生み出すホルモンである。グルカゴンは糖新生およびグリコーゲン分解を増加させることで血糖値の上昇を促進する。さらに、GCGは肝臓脂肪組織における脂肪酸の合成を減少させ、脂肪分解を促進することもできる。グルカゴン様ペプチド1(GLP-1)は小腸L細胞によって分泌されるホルモンである。それは食欲を抑えて食物摂取量を減らすことによって、並びにエネルギー消費を増加させて褐色脂肪組織の熱産生を促進することによって、体重を減少させ得る。GLP-1アゴニストの有効性の維持に基づくGCG活性の導入によって、膵臓β細胞からのインスリンの分泌をさらに促進する、褐色脂肪組織の代謝を促進する、肝臓における脂肪酸のβ酸化を増強し、脂質およびコレステロールの生成を減少させる、心筋細胞の生存率を向上させる、白色脂肪組織の脂質代謝を加速させ、脂肪含量を減少させる、といった薬効が得られる。GLP-1/GCGの二重標的による相乗作用は、1つを標的とする作用よりも血糖値の改善および体重減少に優れた効果を上げやすい。したがって、肥満および関連疾患の治療におけるGLP-1/GCG二重標的薬の研究は非常に重要である。
【発明の概要】
【0005】
本開示は、下記の式:
His-Aib-Gln-Gly-Thr-Phe-Thr-Ser-Asp-Tyr-Ser-Lys-Tyr-Leu-Asp-Glu-
1Lys-Lys-Ala-
1Lys-Glu-Phe-Val-Glu-Trp-Leu-Leu-Glu-Gly-Gly-Pro-Ser-Ser-X
2
(I-1)
His-Aib-Gln-Gly-Thr-Phe-Thr-Ser-Asp-Tyr-Ser-Lys-Tyr-Leu-Asp-Glu-
1Lys-Lys-Ala-Lys-
1Lys-Phe-Val-Glu-Trp-Leu-Leu-Glu-Gly-Gly-Pro-Ser-Ser-X
2
(I-2)
His-Aib-Gln-Gly-Thr-Phe-Thr-Ser-Asp-Tyr-Ser-Lys-Tyr-Leu-Asp-Glu-Lys-
1Lys-Ala-Lys-
1Lys-Phe-Val-Glu-Trp-Leu-Leu-Glu-Gly-Gly-Pro-Ser-Ser-X
2
(I-3)
His-Aib-Gln-Gly-Thr-Phe-Thr-Ser-Asp-Tyr-Ser-Lys-Tyr-Leu-Asp-Glu-Lys-Lys-Ala-
1Lys-Glu-Phe-Val-
1Lys-Trp-Leu-Leu-Glu-Gly-Gly-Pro-Ser-Ser-X
2
(I-4)
His-Aib-Gln-Gly-Thr-Phe-Thr-Ser-Asp-Tyr-Ser-Lys-Tyr-Leu-Asp-Glu-Lys-Lys-Ala-Lys-Glu-Phe-Val-
1Lys-Trp-Leu-Leu-
1Lys-Gly-Gly-Pro-Ser-Ser-X
2
(I-5)
[式中、
Aibの構造は、
【化1】
であり;
X
2は、
【化2】
から選択され;
1Lysは、修飾されるリシンを表し、前記修飾は、2つのリシン側鎖上のアミノ基が
【化3】
に結合するものであり;
Xは、
【化4】
から選択され、式中、「*」は、X
0に結合する位置を示し;
X
0は、
【化5】
であり;
mは、2および3から選択され;
nは、8、9、および10から選択され;
pは、1および2から選択される]
で表される配列を有するポリペプチドを提供する。
【0006】
本開示のいくつかの実施形態において、前記mは2であり、その他の変数は本明細書で定義される通りである。
【0007】
本開示のいくつかの実施形態において、前記nは9であり、その他の変数は本明細書で定義される通りである。
【0008】
本開示のいくつかの実施形態において、前記pは1であり、その他の変数は本明細書で定義される通りである。
【0009】
本開示のいくつかの実施形態において、前記X
2は
【化6】
であり、その他の変数は本明細書で定義される通りである。
【0010】
本開示のいくつかの実施形態において、前記X
0は
【化7】
であり、その他の変数は本明細書で定義される通りである。
【0011】
本開示のいくつかの実施形態において、前記
【化8】
は
【化9】
であり、その他の変数は本明細書で定義される通りである。
【0012】
本開示は、前記変数のいずれかを組み合わせることによって得られるいくつかの実施形態も含む。
【0013】
本開示は以下の式で表されるポリペプチドも提供する。
【化10】
【0014】
本開示は、GLP-1R/GCGR関連疾患の治療のための薬剤の製造における、前記ポリペプチド化合物の使用も提供する。
【0015】
本開示のいくつかの実施形態において、GLP-1R/GCGR関連疾患は、肥満および非アルコール性脂肪肝炎(NASH)から選択される。
【発明を実施するための形態】
【0016】
技術的効果
本開示の化合物はGLP-1R/GCGRに対して強力なアゴニスト活性を有する。本開示の化合物はDIOマウスにおいて優れた体重減少効果を示す。本開示の化合物はSTZ-NASHマウスにおいて優れたNASH改善効果を示す。本開示の化合物は極めて高い血漿タンパク結合および優れた血漿安定性を有する。本開示の化合物は優れた薬物動態特性を有する。
【0017】
定義および用語
特に断らない限り、本明細書で使用される以下の用語および語句は、以下の意味を持つように意図される。特定の用語または語句は、特別な定義がない場合に不明確または不明瞭であるとみなされるべきではなく、その通常の意味で理解されるべきである。本明細書に商品名が出てきた場合、それに対応する商品またはその活性成分を指すことが意図される。
【0018】
「薬学的に許容される」という用語は、過剰な毒性、刺激、アレルギー反応、またはその他の問題もしくは合併症を伴わず、合理的なリスク・ベネフィット比に見合った、信頼できる医学的判断の範囲内でヒトおよび動物組織と接触させて使用するのに適する化合物、原料、組成物、および/または剤形に関して、本明細書で使用される。
【0019】
「薬学的に許容される塩」という用語は、本明細書に開示される特定の置換基を有する化合物を比較的非毒性の酸または塩基と反応させることで調製される、本明細書に開示される化合物の塩を指す。本明細書に開示される化合物が相対的に酸性の官能基を含む場合、純粋な溶液または適当な不活性溶媒中で化合物を十分な量の塩基と接触させることによって、塩基付加塩を得ることができる。本明細書に開示される化合物が相対的に塩基性の官能基を含む場合、純粋な溶液または適当な不活性溶媒中で化合物を十分な量の酸と接触させることによって、酸付加塩を得ることができる。本明細書に開示される一部の特定の化合物は塩基性および酸性の両方の官能基を含み、塩基または酸付加塩のいずれかに変換することができる。
【0020】
本明細書に開示される薬学的に許容される塩は、従来の化学的方法により、酸性または塩基性部分を含む親化合物から調製され得る。一般に、かかる塩は、水または有機溶媒またはそれらの混合物中で、化合物の遊離酸または塩基形態を化学量論量の適切な塩基または酸と反応させることで調製され得る。
【0021】
「アミノ酸」は、天然に存在するアミノ酸および合成アミノ酸、ならびに天然に存在するアミノ酸と類似の機能を果たすアミノ酸アナログおよびアミノ酸ミメティックを指す。天然に存在するアミノ酸は、遺伝暗号によってコードされるアミノ酸、ならびにヒドロキシプロリン、γ-カルボキシグルタミン酸、およびO-ホスホセリンなどの、後で修飾されるアミノ酸である。アミノ酸アナログは、ホモセリン、ノルロイシン、メチオニンスルホキシド、およびメチオニンメチルスルホニウムなど、天然に存在するアミノ酸と同一の基本的な化学構造(例えば、水素、カルボキシル基、アミノ基、およびR基に結合するα炭素)を有する化合物を指す。かかるアナログは修飾されたR基(例えば、ノルロイシン)または修飾されたペプチド骨格を有してもよいが、天然に存在するアミノ酸と同一の基本的な化学構造を保持する。アミノ酸ミメティックは、アミノ酸の一般的な化学構造と異なる構造を有するが、天然に存在するアミノ酸と類似の機能を果たす化合物を指す。
【0022】
本明細書において、AまたはAlaは
【化11】
の構造を有するアラニンを表し、RまたはArgは
【化12】
の構造を有するアルギニンを表し、NまたはAsnは
【化13】
の構造を有するアスパラギンを表し、DまたはAspは
【化14】
の構造を有するアスパラギン酸を表し、CまたはCysは
【化15】
の構造を有するシステインを表し、QまたはGlnは
【化16】
の構造を有するグルタミンを表し、EまたはGluは
【化17】
の構造を有するグルタミン酸を表し、GまたはGlyは
【化18】
の構造を有するグリシンを表し、HまたはHisは
【化19】
の構造を有するヒスチジンを表し、IまたはIleは
【化20】
の構造を有するイソロイシンを表し、LまたはLeuは
【化21】
の構造を有するロイシンを表し、KまたはLysは
【化22】
の構造を有するリシンを表し、MまたはMetは
【化23】
の構造を有するメチオニンを表し、FまたはPheは
【化24】
の構造を有するフェニルアラニンを表し、PまたはProは
【化25】
の構造を有するプロリンを表し、SまたはSerは
【化26】
の構造を有するセリンを表し、TまたはThrは
【化27】
の構造を有するスレオニンを表し、WまたはTrpは
【化28】
の構造を有するトリプトファンを表し、YまたはTyrは
【化29】
の構造を有するチロシンを表し、VまたはValは
【化30】
の構造を有するバリンを表す。
【0023】
「治療」という用語には、現存する症状または患者の病態の進行もしくは重症度を抑制、緩徐化、停止、または逆転させることが含まれる。
【0024】
特に断らない限り、「異性体」という用語は、幾何異性体、シスまたはトランス異性体、立体異性体、エナンチオマー、光学異性体、ジアステレオマー、および互変異性体を含むことが意図される。
【0025】
本明細書に開示される化合物は、特定の幾何または立体異性体で存在する場合がある。本開示は、シスおよびトランス異性体、(-)-および(+)-エナンチオマー、(R)-および(S)-エナンチオマー、ジアステレオ異性体、(D)-異性体、(L)-異性体、およびラセミ混合物ならびにその他の混合物、例えば、エナンチオマーまたはジアステレオ異性体が濃縮された混合物を含むかかる全ての化合物を企図し、これらの全てが本明細書に開示される範囲内に包含される。アルキルなどの置換基中にさらなる不斉炭素原子が存在してもよい。これら全ての異性体およびそれらの混合物は、本明細書に開示される範囲内に包含される。
【0026】
特に断らない限り、「エナンチオマー」または「光学異性体」という用語は、互いに鏡映しの関係にある立体異性体を意味する。
【0027】
特に断らない限り、「シス-トランス異性体」または「幾何異性体」という用語は、二重結合または環形成炭素原子間の単結合が自由に回転できないことによって生じる。
【0028】
特に断らない限り、「ジアステレオマー」という用語は、分子中に2つ以上のキラル中心が存在し、分子同士で非鏡像関係にある立体異性体を意味する。
【0029】
特に断らない限り、「(+)」は右旋性異性体を意味し、「(-)」は左旋性異性体を意味し、「(±)」はラセミ体を意味する。
【0030】
特に断らない限り、
【化31】
および
【化32】
は、立体中心の絶対配置を示し、
【化33】
および
【化34】
は、立体中心の相対配置を示し、
【化35】
は、
【化36】
または
【化37】
を示すか、あるいは
【化38】
は、
【化39】
および
【化40】
を示す。
【0031】
特に断らない限り、「1つの異性体が濃縮された」、「異性体が濃縮された」、「1つのエナンチオマーが濃縮された」、または「エナンチオマーが濃縮された」という用語は、1つの異性体またはエナンチオマーの含有量が100%未満であり、その異性体またはエナンチオマーの含有量が60%以上、または70%以上、または80%以上、または90%以上、または95%以上、または96%以上、または97%以上、または98%以上、または99%以上、または99.5%以上、または99.6%以上、または99.7%以上、または99.8%以上、または99.9%以上であることを意味する。
【0032】
特に断らない限り、「異性体過剰率」または「エナンチオマー過剰率」という用語は、2つの異性体または2つのエナンチオマーの相対的割合の差を意味する。例えば、一方の異性体またはエナンチオマーが90%の量で存在し、他方の異性体またはエナンチオマーが10%の量で存在する場合、異性体またはエナンチオマー過剰率(ee値)は80%である。
【0033】
光学活性(R)-および(S)-異性体、またはDおよびL異性体は、キラル合成またはキラル試薬またはその他の従来技術を用いて調製され得る。本明細書に開示される一部の化合物の1つのエナンチオマーを得る場合、純粋な所望のエナンチオマーは、不斉合成またはキラル補助基の誘導体化に続けて、得られたジアステレオマー混合物を分離し、補助基を切断することによって得られる。あるいは、分子が塩基性官能基(アミノなど)または酸性官能基(カルボキシルなど)を含む場合、化合物は適切な光学活性酸または塩基と反応してジアステレオ異性体の塩を形成し、次にこれを当技術分野で従来の方法によりジアステレオマー分割して、純粋なエナンチオマーを得る。さらに、エナンチオマーおよびジアステレオ異性体は一般に、キラル固定相を用い、任意選択的に化学的誘導体化(例えば、アミンからのカルバメートの生成)を併用するクロマトグラフィーにより分離される。
【0034】
本明細書に開示される化合物は、化合物を構成する原子の1つ以上において、不自然な割合で原子の同位体を含む場合がある。例えば、化合物は、トリチウム(3H)、ヨウ素125(125I)、またはC-14(14C)などの放射性同位体で標識化される場合がある。別の例として、水素は重水素に置換され、重水素化医薬品を形成する場合がある。重水素-炭素間の結合は、通常の水素-炭素間の結合よりも強い。重水素化していない医薬品と比較して、重水素化医薬品には、中毒性副作用の減少、薬剤安定性の向上、有効性の増強、および薬剤の生物学的半減期の延長という利点がある。本明細書に開示される化合物の同位体組成の全ての変化は、放射活性であるかに関係なく、本開示の範囲内に含まれる。
【0035】
記載される連結基が連結の向きを示していない場合、その連結の向きは任意である。例えば、
【化41】
の連結基Lが-M-W-である場合、-M-W-は、左から右の読む順番と同じ方向で環Aおよび環Bに結合し、
【化42】
を構成してもよく、左から右の読む順番とは逆の方向で環Aおよび環Bに結合し、
【化43】
を構成してもよい。連結基、置換基、および/またはそれらのバリアントの組み合わせは、かかる組み合わせが安定な化合物をもたらし得る場合にのみ許容される。
【0036】
特に断らない限り、ある基が1つ以上の結合可能部位を有する場合、その基の1つ以上の部位は化学結合によってその他の基に結合することができる。化学結合の結合位置が可変であり、結合可能部位にH原子が存在する場合、H原子を有する結合可能部位が化学結合に結合されると、その部位におけるH原子の数は、結合される化学結合の数が増加するにつれて減少し、その基は対応する原子価の基になる。その部位とその他の基との間の化学結合は、
【化44】
で表され得る。例えば、-OCH
3の直線状の実線は、その基がその基の持つ酸素原子を介してその他の基に結合することを示し、
【化45】
の直線状の破線は、その基がその基の持つ窒素原子の両端を介してその他の基に結合することを示し、
【化46】
の波線は、その基がフェニル基の1-および2-炭素原子を介してその他の基に結合することを示す。
【0037】
特に断らない限り、「C1-3アルキル」という用語は、1~3個の炭素原子で構成される直鎖または分枝鎖飽和炭化水素基を示すのに用いられる。C1-3アルキル基には、C1-2およびC2-3アルキル基ならびに同類のものが含まれる。それは、一価(例えば、メチル)、二価(例えば、メチレン)、または多価(例えば、メテニル)であってもよい。C1-3アルキル基の例には、メチル(Me)、エチル(Et)、プロピル(n-プロピルおよびイソプロピルなど)、および同類のものが挙げられるが、これらに限らない。
【0038】
本明細書に開示される化合物の構造は、当業者に周知の従来の方法によって確認することができる。本開示が化合物の絶対配置に関する場合、その絶対配置は、単結晶X線回折(SXRD)などの当技術分野の従来技術によって確認することができる。単結晶X線回折(SXRD)において、成長させた単結晶の回折強度データは、CuKα放射線を光源として、φ/ωスキャンのモードでBruker D8 venture回折計を用いて収集され、関連データの収集後、結晶構造は、直接法(Shelxs97)によってさらに分析され、絶対配置が確認される。
【0039】
本明細書に開示される化合物は、以下に列挙する実施形態、以下に列挙する実施形態とその他の化学合成法との組み合わせによって形成される実施形態、および当業者に周知の等価置換などの、当業者に周知の様々な合成法によって調製され得る。好ましい実施形態には、本明細書に開示される実施例が挙げられるが、これらに限らない。
【0040】
本開示で使用される溶媒は市販のものである。
【0041】
以下の略語が本開示で使用される。aqは水性を表す。eqは当量(equivalentまたはequivalence)を表す。DCMはジクロロメタンを表す。PEは石油エーテルを表す。DMSOはジメチルスルホキシドを表す。MeOHはメタノールを表す。Bocはアミン保護基であるtert-ブトキシカルボニルを表す。Ddeはアミノ酸の側鎖保護基である(4,4-ジメチル-2,6-ジオキソシクロヘキシリデン)エチルを表す。r.t.は室温を表す。O/Nは終夜を表す。THFはテトラヒドロフランを表す。Boc2Oは二炭酸ジ-tert-ブチルを表す。TFAはトリフルオロ酢酸を表す。DIEAはジイソプロピルエチルアミンを表す。DMFはN,N-ジメチルホルムアミドを表す。HBTUはO-(ベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロホスフェートを表す。HOBTは1-ヒドロキシベンゾトリアゾールを表す。HOATは1-ヒドロキシ-7-アザベンゾトリアゾールを表す。DICはN,N’-ジイソプロピルカルボジイミドを表す。DBUは1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エンを表す。PhSiH3はフェニルシランを表す。Pd(PPh3)4はテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウムを表す。AEEAは2-(2-(2-アミノエトキシ)エトキシ)酢酸を表す。DIEAはジイソプロピルエチルアミンを表す。
【0042】
化合物は、当技術分野で一般的な命名規則に従って、またはChemDraw(登録商標)ソフトウェアによって命名され、市販の化合物は、供給元のカタログ名を用いて命名される。
【0043】
発明の詳細な説明
本開示は、実施例を用いて以下に詳述される。しかしながら、これらの実施例が本開示に対して何らかの不利な限定を有することを意図しない。本開示は本明細書に詳細に記述され、実施形態もまた本明細書に開示される。様々な変更および修正が、本明細書に開示される技術的思想および範囲から逸脱することなく本明細書に開示される実施形態になされる場合があることは、当業者にとって明らかである。
【実施例】
【0044】
【0045】
中間体1の合成
【化48】
1.中間体1への樹脂の結合
1.1 5.0gの2-クロロトリチルクロリド樹脂(2-CTC樹脂、置換度 S=1.00 mmol/g)および1.93gのFmoc-AEEA-OHを量り取り、反応カラムに添加し、およびDCM(40 mL)をさらに添加した。次に、DIEA(3.5 mL)を反応カラムに添加し、系に窒素を2時間吹き込んだ。次に、MeOH(5 mL)を反応カラムに添加し、系に窒素を30分間さらに吹き込んだ。反応カラムから液体が流れ出なくなるまで排出した。DMF(50 mL)を添加して5回(各回1分間)洗浄し、反応カラムから液体が流れ出なくなるまで排出した。
【0046】
1.2 20% ピペリジン/DMF(100 mL)を反応カラムに添加し、系に窒素を20分間吹き込んだ。反応カラムから液体が流れ出なくなるまで排出した。DMF(100 mL)を添加し、5回(各回1分間)洗浄した。反応カラムから液体が流れ出なくなるまで排出した。樹脂をニンヒドリンで検査すると青色を呈した。
【0047】
2.アミノ酸のカップリング
2.1 Fmoc-AEEA-OHのカップリング
1. Fmoc-AEEA-OH(3.0 eq)を量り取り、前記樹脂に添加した。DIEA(6.0 eq)を添加し、DMF(30 mL)を反応カラムにさらに添加した。反応カラムに窒素を吹き込んだ。アミノ酸が溶解した後、HBTU(2.85 eq)を添加した。窒素が樹脂に均一に吹き込まれるように調整した。
【0048】
2. 混合物を25℃の環境で20分間反応させた。樹脂をニンヒドリンで検査すると無色透明であった。
【0049】
3. 反応液を吸引した。反応カラムをDMFで5回(各回1分間)洗浄し、液体が流れ出なくなるまで排出した。
【0050】
2.2 Fmoc-Glu-OtBuのカップリング
1. 20% ピペリジン/DMF(100 mL)を反応カラムに添加し、系に窒素を20分間吹き込んだ。反応カラムから液体が流れ出なくなるまで排出した。樹脂をニンヒドリンで検査すると青色を呈した。
【0051】
2. Fmoc-Glu-OtBu (3.0 eq)を量り取り、前記樹脂に添加した。DIEA(6.0 eq)を添加し、DMF(30 mL)を反応カラムにさらに添加した。反応カラムに窒素を吹き込んだ。アミノ酸が溶解した後、HBTU(2.85 eq)を添加した。窒素が樹脂に均一に吹き込まれるように調整した。
【0052】
3. 混合物を25℃の環境で0.5時間反応させた。樹脂をニンヒドリンで検査すると無色透明であった。
【0053】
4. 反応液を吸引した。反応カラムをDMF(100 mL)で5回(各回1分間)洗浄し、液体が流れ出なくなるまで排出した。
【0054】
2.3 20-(tert-ブトキシ)-20-オキソイコサン酸(oxoicosanoic acid)のカップリング
1. 20% ピペリジン/DMF(100 mL)を反応カラムに添加し、系に窒素を20分間吹き込んだ。反応カラムから液体が流れ出なくなるまで排出した。DMF(100 mL)を添加し、5回(各回1分間)洗浄した。反応カラムから液体が流れ出なくなるまで排出した。樹脂をニンヒドリンで検査すると青色を呈した。
【0055】
2. 20-(tert-ブトキシ)-20-オキソイコサン酸(3.0 eq)を量り取り、前記樹脂に添加した。DIEA(6.0 eq)を添加し、DMF(30 mL)を反応カラムにさらに添加した。反応カラムに窒素を吹き込んだ。アミノ酸が溶解した後、HBTU(2.85 eq)を添加した。窒素が樹脂に均一に吹き込まれるように調整した。
【0056】
3. 混合物を25℃の環境で0.5時間反応させた。樹脂をニンヒドリンで検査すると無色透明であった。
【0057】
4. 反応液を吸引した。反応カラムをDMFで5回(各回1分間)洗浄し、液体が流れ出なくなるまで排出した。
【0058】
3. 切断および粗ペプチドの乾燥
3.1. 切断溶液を以下の体積に従って調製した。
HFIP/DCM=20/80
【0059】
3.2. 100 mLの調製切断溶液を乾燥ペプチド樹脂の入った反応器に注いだ。反応器に20分間吹き込んだ。混合物を濾過し、濾液をフラスコに添加した。この操作を2回繰り返した。2回回収した切断溶液をロータリーエバポレーターで乾固し、4.3gの粗ペプチドを得た。
【0060】
WX001の合成
1. 樹脂の結合
1.1 1.43gの4-(2’,4’-ジメトキシフェニル-Fmoc-アミノメチル)-フェノキシアセトアミド-メチルジフェニルメチルアミン樹脂(Rink Amide MBHA Resin、置換度 Sub=0.28 mmol/g)を量り取り、反応カラムに添加した。次に、DCM(50 mL)を反応カラムに添加し、系に窒素を2時間吹き込んだ。反応カラムから液体が流れ出なくなるまで排出した。DMF(50 mL)を添加して5回(各回1分間)洗浄し、反応カラムから液体が流れ出なくなるまで排出した。
【0061】
1.2 20% ピペリジン/DMF(50 mL)を反応カラムに添加し、系に窒素を20分間吹き込んだ。反応カラムから液体が流れ出なくなるまで排出した。DMF(50 mL)を添加し、5回(各回1分間)洗浄した。反応カラムから液体が流れ出なくなるまで排出した。樹脂をニンヒドリンで検査すると青色を呈した。
【0062】
2.アミノ酸のカップリング
2.1 Fmoc-Gly-OHのカップリング
1. Fmoc-Gly-OH(3.0 eq)を量り取り、前記樹脂に添加した。DIEA(6.0 eq)を添加し、DMF(10 mL)を反応カラムにさらに添加した。反応カラムに窒素を吹き込んだ。アミノ酸が溶解した後、HBTU(2.85 eq)を添加した。窒素が樹脂に均一に吹き込まれるように調整した。
【0063】
2. 混合物を25℃の環境で0.5時間反応させた。樹脂をニンヒドリンで検査すると無色透明であった。
【0064】
3. 反応液を吸引した。反応カラムをDMFで5回(各回50 mL、各回1分間)洗浄し、液体が流れ出なくなるまで排出した。
【0065】
2.2 Fmoc-Ser(tBu)-OHのカップリング
1. 20% ピペリジン/DMF(50 mL)を反応カラムに添加し、系に窒素を20分間吹き込んだ。反応カラムから液体が流れ出なくなるまで排出した。DMF(50 mL)を添加し、5回(各回1分間)洗浄した。反応カラムから液体が流れ出なくなるまで排出した。樹脂をニンヒドリンで検査すると青色を呈した。
【0066】
2. Fmoc-Ser(tBu)-OH(3.0 eq)を量り取り、前記樹脂に添加した。DIEA(6.0 eq)を添加し、DMF(10 mL)を反応カラムにさらに添加した。反応カラムに窒素を吹き込んだ。アミノ酸が溶解した後、HBTU(2.85 eq)を添加した。窒素が樹脂に均一に吹き込まれるように調整した。
【0067】
3. 混合物を25℃の環境で0.5時間反応させた。樹脂をニンヒドリンで検査すると無色透明であった。
【0068】
4. 反応液を吸引した。反応カラムをDMFで5回(各回50 mL、各回1分間)洗浄し、液体が流れ出なくなるまで排出した。
【0069】
2.3 Fmoc-Ser(tBu)-OHのカップリング
1. 20% ピペリジン/DMF(50 mL)を反応カラムに添加し、系に窒素を20分間吹き込んだ。反応カラムから液体が流れ出なくなるまで排出した。DMF(50 mL)を添加し、5回(各回1分間)洗浄した。反応カラムから液体が流れ出なくなるまで排出した。樹脂をニンヒドリンで検査すると青色を呈した。
【0070】
2. Fmoc-Ser(tBu)-OH(3.0 eq)を量り取り、前記樹脂に添加した。DIEA(6.0 eq)を添加し、DMF(10 mL)を反応カラムにさらに添加した。反応カラムに窒素を吹き込んだ。アミノ酸が溶解した後、HBTU(2.85 eq)を添加した。窒素が樹脂に均一に吹き込まれるように調整した。
【0071】
3. 混合物を25℃の環境で0.5時間反応させた。樹脂をニンヒドリンで検査すると無色透明であった。
【0072】
4. 反応液を吸引した。反応カラムをDMFで5回(各回1分間)洗浄し、液体が流れ出なくなるまで排出した。
【0073】
2.4 Fmoc-Pro-OHのカップリング
1. 20% ピペリジン/DMF(50 mL)を反応カラムに添加し、系に窒素を20分間吹き込んだ。反応カラムから液体が流れ出なくなるまで排出した。DMF(50 mL)を添加し、5回(各回1分間)洗浄した。反応カラムから液体が流れ出なくなるまで排出した。樹脂をニンヒドリンで検査すると青色を呈した。
【0074】
2. Fmoc-Pro-OH(3.0 eq)を量り取り、前記樹脂に添加した。DIEA(6.0 eq)を添加し、DMF(10 mL)を反応カラムにさらに添加した。反応カラムに窒素を吹き込んだ。アミノ酸が溶解した後、HBTU(2.85 eq)を添加した。窒素が樹脂に均一に吹き込まれるように調整した。
【0075】
3. 混合物を25℃の環境で0.5時間反応させた。樹脂をニンヒドリンで検査すると無色透明であった。
【0076】
4. 反応液を吸引した。反応カラムをDMFで5回(各回50 mL、各回1分間)洗浄し、液体が流れ出なくなるまで排出した。
【0077】
2.5 Fmoc-Gly-OHのカップリング
1. 20% ピペリジン/DMF(50 mL)を反応カラムに添加し、系に窒素を20分間吹き込んだ。反応カラムから液体が流れ出なくなるまで排出した。DMF(50 mL)を添加し、5回(各回1分間)洗浄した。反応カラムから液体が流れ出なくなるまで排出した。樹脂をクロラニルで検査すると青色を呈した。
【0078】
2. Fmoc-Gly-OH(3.0 eq)を量り取り、前記樹脂に添加した。DIEA(6.0 eq)を添加し、DMF(10 mL)を反応カラムにさらに添加した。反応カラムに窒素を吹き込んだ。アミノ酸が溶解した後、HBTU(2.85 eq)を添加した。窒素が樹脂に均一に吹き込まれるように調整した。
【0079】
3. 混合物を25℃の環境で0.5時間反応させた。樹脂をクロラニルで検査すると無色透明であった。
【0080】
4. 反応液を吸引した。反応カラムをDMFで5回(各回50 mL、各回1分間)洗浄し、液体が流れ出なくなるまで排出した。
【0081】
2.6 Fmoc-Gly-OHのカップリング
1. 20% ピペリジン/DMF(50 mL)を反応カラムに添加し、系に窒素を20分間吹き込んだ。反応カラムから液体が流れ出なくなるまで排出した。DMF(50 mL)を添加し、5回(各回1分間)洗浄した。反応カラムから液体が流れ出なくなるまで排出した。樹脂をニンヒドリンで検査すると青色を呈した。
【0082】
2. Fmoc-Gly-OH(3.0 eq)を量り取り、前記樹脂に添加した。DIEA(6.0 eq)を添加し、DMF(10 mL)を反応カラムにさらに添加した。反応カラムに窒素を吹き込んだ。アミノ酸が溶解した後、HBTU(2.85 eq)を添加した。窒素が樹脂に均一に吹き込まれるように調整した。
【0083】
3. 混合物を25℃の環境で0.5時間反応させた。樹脂をニンヒドリンで検査すると無色透明であった。
【0084】
4. 反応液を吸引した。反応カラムをDMFで5回(各回50 mL、各回1分間)洗浄し、液体が流れ出なくなるまで排出した。
【0085】
2.7 Fmoc-Glu(OtBu)-OHのカップリング
1. 20% ピペリジン/DMF(50 mL)を反応カラムに添加し、系に窒素を20分間吹き込んだ。反応カラムから液体が流れ出なくなるまで排出した。DMF(50 mL)を添加し、5回(各回1分間)洗浄した。反応カラムから液体が流れ出なくなるまで排出した。樹脂をニンヒドリンで検査すると青色を呈した。
【0086】
2. Fmoc-Glu(OtBu)-OH(3.0 eq)を量り取り、前記樹脂に添加した。DIEA(6.0 eq)を添加し、DMF(10 mL)を反応カラムにさらに添加した。反応カラムに窒素を吹き込んだ。アミノ酸が溶解した後、HBTU(2.85 eq)を添加した。窒素が樹脂に均一に吹き込まれるように調整した。
【0087】
3. 混合物を25℃の環境で0.5時間反応させた。樹脂をニンヒドリンで検査すると無色透明であった。
【0088】
4. 反応液を吸引した。反応カラムをDMFで5回(各回50 mL、各回1分間)洗浄し、液体が流れ出なくなるまで排出した。
【0089】
2.8 Fmoc-Leu-OHのカップリング
1. 20% ピペリジン/DMF(50 mL)を反応カラムに添加し、系に窒素を20分間吹き込んだ。反応カラムから液体が流れ出なくなるまで排出した。DMF(50 mL)を添加し、5回(各回1分間)洗浄した。反応カラムから液体が流れ出なくなるまで排出した。樹脂をニンヒドリンで検査すると青色を呈した。
【0090】
2. Fmoc-Leu-OH(3.0 eq)を量り取り、前記樹脂に添加した。DIEA(6.0 eq)を添加し、DMF(10 mL)を反応カラムにさらに添加した。反応カラムに窒素を吹き込んだ。アミノ酸が溶解した後、HBTU(2.85 eq)を添加した。窒素が樹脂に均一に吹き込まれるように調整した。
【0091】
3. 混合物を25℃の環境で0.5時間反応させた。樹脂をニンヒドリンで検査すると無色透明であった。
【0092】
4. 反応液を吸引した。反応カラムをDMFで5回(各回50 mL、各回1分間)洗浄し、液体が流れ出なくなるまで排出した。
【0093】
2.9 Fmoc-Leu-OHのカップリング
1. 20% ピペリジン/DMF(50 mL)を反応カラムに添加し、系に窒素を20分間吹き込んだ。反応カラムから液体が流れ出なくなるまで排出した。DMF(50 mL)を添加し、5回(各回1分間)洗浄した。反応カラムから液体が流れ出なくなるまで排出した。樹脂をニンヒドリンで検査すると青色を呈した。
【0094】
2. Fmoc-Leu-OH(3.0 eq)を量り取り、前記樹脂に添加した。DIEA(6.0 eq)を添加し、DMF(10 mL)を反応カラムにさらに添加した。反応カラムに窒素を吹き込んだ。アミノ酸が溶解した後、HBTU(2.85 eq)を添加した。窒素が樹脂に均一に吹き込まれるように調整した。
【0095】
3. 混合物を25℃の環境で0.5時間反応させた。樹脂をニンヒドリンで検査すると無色透明であった。
【0096】
4. 反応液を吸引した。反応カラムをDMFで5回(各回50 mL、各回1分間)洗浄し、液体が流れ出なくなるまで排出した。
【0097】
2.10 Fmoc-Trp(Boc)-OHのカップリング
1. 20% ピペリジン/DMF(50 mL)を反応カラムに添加し、系に窒素を20分間吹き込んだ。反応カラムから液体が流れ出なくなるまで排出した。DMF(50 mL)を添加し、5回(各回1分間)洗浄した。反応カラムから液体が流れ出なくなるまで排出した。樹脂をニンヒドリンで検査すると青色を呈した。
【0098】
2. Fmoc-Trp(Boc)-OH(3.0 eq)を量り取り、前記樹脂に添加した。DIEA(6.0 eq)を添加し、DMF(10 mL)を反応カラムにさらに添加した。反応カラムに窒素を吹き込んだ。アミノ酸が溶解した後、HBTU(2.85 eq)を添加した。窒素が樹脂に均一に吹き込まれるように調整した。
【0099】
3. 混合物を25℃の環境で0.5時間反応させた。樹脂をニンヒドリンで検査すると無色透明であった。
【0100】
4. 反応液を吸引した。反応カラムをDMFで5回(各回50 mL、各回1分間)洗浄し、液体が流れ出なくなるまで排出した。
【0101】
2.11 Fmoc-Glu(OtBu)-OHのカップリング
1. 20% ピペリジン/DMF(50 mL)を反応カラムに添加し、系に窒素を20分間吹き込んだ。反応カラムから液体が流れ出なくなるまで排出した。DMF(50 mL)を添加し、5回(各回1分間)洗浄した。反応カラムから液体が流れ出なくなるまで排出した。樹脂をニンヒドリンで検査すると青色を呈した。
【0102】
2. Fmoc-Glu(OtBu)-OH(3.0 eq)を量り取り、前記樹脂に添加した。DIEA(6.0 eq)を添加し、DMF(10 mL)を反応カラムにさらに添加した。反応カラムに窒素を吹き込んだ。アミノ酸が溶解した後、HBTU(2.85 eq)を添加した。窒素が樹脂に均一に吹き込まれるように調整した。
【0103】
3. 混合物を25℃の環境で0.5時間反応させた。樹脂をニンヒドリンで検査すると無色透明であった。
【0104】
4. 反応液を吸引した。反応カラムをDMFで5回(各回50 mL、各回1分間)洗浄し、液体が流れ出なくなるまで排出した。
【0105】
2.12 Fmoc-Val-OHのカップリング
1. 20% ピペリジン/DMF(50 mL)を反応カラムに添加し、系に窒素を20分間吹き込んだ。反応カラムから液体が流れ出なくなるまで排出した。DMF(50 mL)を添加し、5回(各回1分間)洗浄した。反応カラムから液体が流れ出なくなるまで排出した。樹脂をニンヒドリンで検査すると青色を呈した。
【0106】
2. Fmoc-Val-OH(3.0 eq)を量り取り、前記樹脂に添加した。DIEA(6.0 eq)を添加し、DMF(10 mL)を反応カラムにさらに添加した。反応カラムに窒素を吹き込んだ。アミノ酸が溶解した後、HBTU(2.85 eq)を添加した。窒素が樹脂に均一に吹き込まれるように調整した。
【0107】
3. 混合物を25℃の環境で0.5時間反応させた。樹脂をニンヒドリンで検査すると無色透明であった。
【0108】
4. 反応液を吸引した。反応カラムをDMFで5回(各回50 mL、各回1分間)洗浄し、液体が流れ出なくなるまで排出した。
【0109】
2.13 Fmoc-Phe-OHのカップリング
1. 20% ピペリジン/DMF(50 mL)を反応カラムに添加し、系に窒素を20分間吹き込んだ。反応カラムから液体が流れ出なくなるまで排出した。DMF(50 mL)を添加し、5回(各回1分間)洗浄した。反応カラムから液体が流れ出なくなるまで排出した。樹脂をニンヒドリンで検査すると青色を呈した。
【0110】
2. Fmoc-Phe-OH(3.0 eq)を量り取り、前記樹脂に添加した。DIEA(6.0 eq)を添加し、DMF(10 mL)を反応カラムにさらに添加した。反応カラムに窒素を吹き込んだ。アミノ酸が溶解した後、HBTU(2.85 eq)を添加した。窒素が樹脂に均一に吹き込まれるように調整した。
【0111】
3. 混合物を25℃の環境で0.5時間反応させた。樹脂をニンヒドリンで検査すると無色透明であった。
【0112】
4. 反応液を吸引した。反応カラムをDMFで5回(各回50 mL、各回1分間)洗浄し、液体が流れ出なくなるまで排出した。
【0113】
2.14 Fmoc-Glu(OtBu)-OHのカップリング
1. 20% ピペリジン/DMF(50 mL)を反応カラムに添加し、系に窒素を20分間吹き込んだ。反応カラムから液体が流れ出なくなるまで排出した。DMF(50 mL)を添加し、5回(各回1分間)洗浄した。反応カラムから液体が流れ出なくなるまで排出した。樹脂をニンヒドリンで検査すると青色を呈した。
【0114】
2. Fmoc-Glu(OtBu)-OH(3.0 eq)を量り取り、前記樹脂に添加した。DIEA(6.0 eq)を添加し、DMF(10 mL)を反応カラムにさらに添加した。反応カラムに窒素を吹き込んだ。アミノ酸が溶解した後、HBTU(2.85 eq)を添加した。窒素が樹脂に均一に吹き込まれるように調整した。
【0115】
3. 混合物を25℃の環境で0.5時間反応させた。樹脂をニンヒドリンで検査すると無色透明であった。
【0116】
4. 反応液を吸引した。反応カラムをDMFで5回(各回50 mL、各回1分間)洗浄し、液体が流れ出なくなるまで排出した。
【0117】
2.15 Fmoc-Lys(Dde)-OHのカップリング
1. 20% ピペリジン/DMF(50 mL)を反応カラムに添加し、系に窒素を20分間吹き込んだ。反応カラムから液体が流れ出なくなるまで排出した。DMF(50 mL)を添加し、5回(各回1分間)洗浄した。反応カラムから液体が流れ出なくなるまで排出した。樹脂をニンヒドリンで検査すると青色を呈した。
【0118】
2. Fmoc-Lys(Dde)-OH(3.0 eq)を量り取り、前記樹脂に添加した。DIEA(6.0 eq)を添加し、DMF(10 mL)を反応カラムにさらに添加した。反応カラムに窒素を吹き込んだ。アミノ酸が溶解した後、HBTU(2.85 eq)を添加した。窒素が樹脂に均一に吹き込まれるように調整した。
【0119】
3. 混合物を25℃の環境で0.5時間反応させた。樹脂をニンヒドリンで検査すると無色透明であった。
【0120】
4. 反応液を吸引した。反応カラムをDMFで5回(各回50 mL、各回1分間)洗浄し、液体が流れ出なくなるまで排出した。
【0121】
2.16 Fmoc-Ala-OHのカップリング
1. 20% ピペリジン/DMF(50 mL)を反応カラムに添加し、系に窒素を20分間吹き込んだ。反応カラムから液体が流れ出なくなるまで排出した。DMF(50 mL)を添加し、5回(各回1分間)洗浄した。反応カラムから液体が流れ出なくなるまで排出した。樹脂をニンヒドリンで検査すると青色を呈した。
【0122】
2. Fmoc-Ala-OH(3.0 eq)を量り取り、前記樹脂に添加した。DIEA(6.0 eq)を添加し、DMF(10 mL)を反応カラムにさらに添加した。反応カラムに窒素を吹き込んだ。アミノ酸が溶解した後、HBTU(2.85 eq)を添加した。窒素が樹脂に均一に吹き込まれるように調整した。
【0123】
3. 混合物を25℃の環境で0.5時間反応させた。樹脂をニンヒドリンで検査すると無色透明であった。
【0124】
4. 反応液を吸引した。反応カラムをDMFで5回(各回50 mL、各回1分間)洗浄し、液体が流れ出なくなるまで排出した。
【0125】
2.17 Fmoc-Lys(Boc)-OHのカップリング
1. 20% ピペリジン/DMF(50 mL)を反応カラムに添加し、系に窒素を20分間吹き込んだ。反応カラムから液体が流れ出なくなるまで排出した。DMF(50 mL)を添加し、5回(各回1分間)洗浄した。反応カラムから液体が流れ出なくなるまで排出した。樹脂をニンヒドリンで検査すると青色を呈した。
【0126】
2. Fmoc-Lys(Boc)-OH(3.0 eq)を量り取り、前記樹脂に添加した。DIEA(6.0 eq)を添加し、DMF(10 mL)を反応カラムにさらに添加した。反応カラムに窒素を吹き込んだ。アミノ酸が溶解した後、HBTU(2.85 eq)を添加した。窒素が樹脂に均一に吹き込まれるように調整した。
【0127】
3. 混合物を25℃の環境で0.5時間反応させた。樹脂をニンヒドリンで検査すると無色透明であった。
【0128】
4. 反応液を吸引した。反応カラムをDMFで5回(各回50 mL、各回1分間)洗浄し、液体が流れ出なくなるまで排出した。
【0129】
2.18 Fmoc-Lys(Alloc)-OHのカップリング
1. 20% ピペリジン/DMF(50 mL)を反応カラムに添加し、系に窒素を20分間吹き込んだ。反応カラムから液体が流れ出なくなるまで排出した。DMF(50 mL)を添加し、5回(各回1分間)洗浄した。反応カラムから液体が流れ出なくなるまで排出した。樹脂をニンヒドリンで検査すると青色を呈した。
【0130】
2. Fmoc-Lys(Alloc)-OH(3.0 eq)を量り取り、前記樹脂に添加した。DIEA(6.0 eq)を添加し、DMF(10 mL)を反応カラムにさらに添加した。反応カラムに窒素を吹き込んだ。アミノ酸が溶解した後、HBTU(2.85 eq)を添加した。窒素が樹脂に均一に吹き込まれるように調整した。
【0131】
3. 混合物を25℃の環境で0.5時間反応させた。樹脂をニンヒドリンで検査すると無色透明であった。
【0132】
4. 反応液を吸引した。反応カラムをDMFで5回(各回50 mL、各回1分間)洗浄し、液体が流れ出なくなるまで排出した。
【0133】
2.19 Fmoc-Glu(OtBu)-OHのカップリング
1. 20% ピペリジン/DMF(50 mL)を反応カラムに添加し、系に窒素を20分間吹き込んだ。反応カラムから液体が流れ出なくなるまで排出した。DMF(50 mL)を添加し、5回(各回1分間)洗浄した。反応カラムから液体が流れ出なくなるまで排出した。樹脂をニンヒドリンで検査すると青色を呈した。
【0134】
2. Fmoc-Glu(OtBu)-OH(3.0 eq)を量り取り、前記樹脂に添加した。DIEA(6.0 eq)を添加し、DMF(10 mL)を反応カラムにさらに添加した。反応カラムに窒素を吹き込んだ。アミノ酸が溶解した後、HBTU(2.85 eq)を添加した。窒素が樹脂に均一に吹き込まれるように調整した。
【0135】
3. 混合物を25℃の環境で0.5時間反応させた。樹脂をニンヒドリンで検査すると無色透明であった。
【0136】
4. 反応液を吸引した。反応カラムをDMFで5回(各回50 mL、各回1分間)洗浄し、液体が流れ出なくなるまで排出した。
【0137】
2.20 Fmoc-Asp(OtBu)-OHのカップリング
1. 20% ピペリジン/DMF(50 mL)を反応カラムに添加し、系に窒素を20分間吹き込んだ。反応カラムから液体が流れ出なくなるまで排出した。DMF(50 mL)を添加し、5回(各回1分間)洗浄した。反応カラムから液体が流れ出なくなるまで排出した。樹脂をニンヒドリンで検査すると青色を呈した。
【0138】
2. Fmoc-Asp(OtBu)-OH(3.0 eq)を量り取り、前記樹脂に添加した。DIEA(6.0 eq)を添加し、DMF(10 mL)を反応カラムにさらに添加した。反応カラムに窒素を吹き込んだ。アミノ酸が溶解した後、HBTU(2.85 eq)を添加した。窒素が樹脂に均一に吹き込まれるように調整した。
【0139】
3. 混合物を25℃の環境で0.5時間反応させた。樹脂をニンヒドリンで検査すると無色透明であった。
【0140】
4. 反応液を吸引した。反応カラムをDMFで5回(各回50 mL、各回1分間)洗浄し、液体が流れ出なくなるまで排出した。
【0141】
2.21 Fmoc-Leu-OHのカップリング
1. 20% ピペリジン/DMF(50 mL)を反応カラムに添加し、系に窒素を20分間吹き込んだ。反応カラムから液体が流れ出なくなるまで排出した。DMF(50 mL)を添加し、5回(各回1分間)洗浄した。反応カラムから液体が流れ出なくなるまで排出した。樹脂をニンヒドリンで検査すると青色を呈した。
【0142】
2. Fmoc-Leu-OH(3.0 eq)を量り取り、前記樹脂に添加した。DIEA(6.0 eq)を添加し、DMF(10 mL)を反応カラムにさらに添加した。反応カラムに窒素を吹き込んだ。アミノ酸が溶解した後、HBTU(2.85 eq)を添加した。窒素が樹脂に均一に吹き込まれるように調整した。
【0143】
3. 混合物を25℃の環境で0.5時間反応させた。樹脂をニンヒドリンで検査すると無色透明であった。
【0144】
4. 反応液を吸引した。反応カラムをDMFで5回(各回50 mL、各回1分間)洗浄し、液体が流れ出なくなるまで排出した。
【0145】
2.22 Fmoc-Tyr(tBu)-OHのカップリング
1. 20% ピペリジン/DMF(50 mL)を反応カラムに添加し、系に窒素を20分間吹き込んだ。反応カラムから液体が流れ出なくなるまで排出した。DMF(50 mL)を添加し、5回(各回1分間)洗浄した。反応カラムから液体が流れ出なくなるまで排出した。樹脂をニンヒドリンで検査すると青色を呈した。
【0146】
2. Fmoc-Tyr(tBu)-OH(3.0 eq)を量り取り、前記樹脂に添加した。DIEA(6.0 eq)を添加し、DMF(10 mL)を反応カラムにさらに添加した。反応カラムに窒素を吹き込んだ。アミノ酸が溶解した後、HBTU(2.85 eq)を添加した。窒素が樹脂に均一に吹き込まれるように調整した。
【0147】
3. 混合物を25℃の環境で0.5時間反応させた。樹脂をニンヒドリンで検査すると無色透明であった。
【0148】
4. 反応液を吸引した。反応カラムをDMFで5回(各回50 mL、各回1分間)洗浄し、液体が流れ出なくなるまで排出した。
【0149】
2.23 Fmoc-Lys(Boc)-OHのカップリング
1. 20% ピペリジン/DMF(50 mL)を反応カラムに添加し、系に窒素を20分間吹き込んだ。反応カラムから液体が流れ出なくなるまで排出した。DMF(50 mL)を添加し、5回(各回1分間)洗浄した。反応カラムから液体が流れ出なくなるまで排出した。樹脂をニンヒドリンで検査すると青色を呈した。
【0150】
2. Fmoc-Lys(Boc)-OH(6.0 eq)を量り取り、前記樹脂に添加した。DIEA(12.0 eq)を添加し、DMF(10 mL)を反応カラムにさらに添加した。反応カラムに窒素を吹き込んだ。アミノ酸が溶解した後、HATU(5.70 eq)を添加した。窒素が樹脂に均一に吹き込まれるように調整した。
【0151】
3. 混合物を25℃の環境で0.5時間反応させた。樹脂をニンヒドリンで検査すると無色透明であった。
【0152】
4. 反応液を吸引した。反応カラムをDMFで5回(各回50 mL、各回1分間)洗浄し、液体が流れ出なくなるまで排出した。
【0153】
2.24 Fmoc-Ser(tBu)-OHのカップリング
1. 20% ピペリジン/DMF(50 mL)を反応カラムに添加し、系に窒素を20分間吹き込んだ。反応カラムから液体が流れ出なくなるまで排出した。DMF(50 mL)を添加し、5回(各回1分間)洗浄した。反応カラムから液体が流れ出なくなるまで排出した。樹脂をニンヒドリンで検査すると青色を呈した。
【0154】
2. Fmoc-Ser(tBu)-OH(6.0 eq)を量り取り、前記樹脂に添加した。DIEA(12.0 eq)を添加し、DMF(10 mL)を反応カラムにさらに添加した。反応カラムに窒素を吹き込んだ。アミノ酸が溶解した後、HATU(5.70 eq)を添加した。窒素が樹脂に均一に吹き込まれるように調整した。
【0155】
3. 混合物を25℃の環境で0.5時間反応させた。樹脂をニンヒドリンで検査すると無色透明であった。
【0156】
4. 反応液を吸引した。反応カラムをDMFで5回(各回50 mL、各回1分間)洗浄し、液体が流れ出なくなるまで排出した。
【0157】
2.25 Fmoc-Tyr(tBu)-OHのカップリング
1. 20% ピペリジン/DMF(50 mL)を反応カラムに添加し、系に窒素を20分間吹き込んだ。反応カラムから液体が流れ出なくなるまで排出した。DMF(50 mL)を添加し、5回(各回1分間)洗浄した。反応カラムから液体が流れ出なくなるまで排出した。樹脂をニンヒドリンで検査すると青色を呈した。
【0158】
2. Fmoc-Tyr(tBu)-OH(6.0 eq)を量り取り、前記樹脂に添加した。DIEA(12.0 eq)を添加し、DMF(10 mL)を反応カラムにさらに添加した。反応カラムに窒素を吹き込んだ。アミノ酸が溶解した後、HATU(5.70 eq)を添加した。窒素が樹脂に均一に吹き込まれるように調整した。
【0159】
3. 混合物を25℃の環境で2時間反応させた。樹脂をニンヒドリンで検査すると青色を呈した。
【0160】
4. 反応液を吸引した。反応カラムをDMFで5回(各回50 mL、各回1分間)洗浄し、液体が流れ出なくなるまで排出した。
【0161】
2.26 Fmoc-Asp(OtBu)-OHのカップリング
1. 20% ピペリジン/DMF(50 mL)を反応カラムに添加し、系に窒素を20分間吹き込んだ。反応カラムから液体が流れ出なくなるまで排出した。DMF(50 mL)を添加し、5回(各回1分間)洗浄した。反応カラムから液体が流れ出なくなるまで排出した。樹脂をニンヒドリンで検査すると青色を呈した。
【0162】
2. Fmoc-Asp(OtBu)-OH(6.0 eq)を量り取り、前記樹脂に添加した。HOAT(6.0 eq)を添加し、DMF(10 mL)を反応カラムにさらに添加した。反応カラムに窒素を吹き込んだ。アミノ酸およびHOATが溶解した後、DIC(6.0 eq)を添加した。窒素が樹脂に均一に吹き込まれるように調整した。
【0163】
3. 混合物を25℃の環境で1時間反応させた。樹脂をニンヒドリンで検査すると無色透明であった。
【0164】
4. 反応液を吸引した。反応カラムをDMFで5回(各回50 mL、各回1分間)洗浄し、液体が流れ出なくなるまで排出した。
【0165】
2.27 Fmoc-Ser(tBu)-OHのカップリング
1. 20% ピペリジン/DMF(50 mL)を反応カラムに添加し、系に窒素を20分間吹き込んだ。反応カラムから液体が流れ出なくなるまで排出した。DMF(50 mL)を添加し、5回(各回1分間)洗浄した。反応カラムから液体が流れ出なくなるまで排出した。樹脂をニンヒドリンで検査すると青色を呈した。
【0166】
2. Fmoc-Ser(tBu)-OH(6.0 eq)を量り取り、前記樹脂に添加した。DIEA(12.0 eq)を添加し、DMF(10 mL)を反応カラムにさらに添加した。反応カラムに窒素を吹き込んだ。アミノ酸が溶解した後、HATU(5.70 eq)を添加した。窒素が樹脂に均一に吹き込まれるように調整した。
【0167】
3. 混合物を25℃の環境で0.5時間反応させた。樹脂をニンヒドリンで検査すると無色透明であった。
【0168】
4. 反応液を吸引した。反応カラムをDMFで5回(各回50 mL、各回1分間)洗浄し、液体が流れ出なくなるまで排出した。
【0169】
2.28 Fmoc-Thr(tBu)-OHのカップリング
1. 20% ピペリジン/DMF(50 mL)を反応カラムに添加し、系に窒素を20分間吹き込んだ。反応カラムから液体が流れ出なくなるまで排出した。DMF(50 mL)を添加し、5回(各回1分間)洗浄した。反応カラムから液体が流れ出なくなるまで排出した。樹脂をニンヒドリンで検査すると青色を呈した。
【0170】
2. Fmoc-Thr(tBu)-OH(6.0 eq)を量り取り、前記樹脂に添加した。DIEA(12.0 eq)を添加し、DMF(10 mL)を反応カラムにさらに添加した。反応カラムに窒素を吹き込んだ。アミノ酸が溶解した後、HATU(5.70 eq)を添加した。窒素が樹脂に均一に吹き込まれるように調整した。
【0171】
3. 混合物を25℃の環境で0.5時間反応させた。樹脂をニンヒドリンで検査すると無色透明であった。
【0172】
4. 反応液を吸引した。反応カラムをDMFで5回(各回50 mL、各回1分間)洗浄し、液体が流れ出なくなるまで排出した。
【0173】
2.29 Fmoc-Phe-OHのカップリング
1. 20% ピペリジン/DMF(50 mL)を反応カラムに添加し、系に窒素を20分間吹き込んだ。反応カラムから液体が流れ出なくなるまで排出した。DMF(50 mL)を添加し、5回(各回1分間)洗浄した。反応カラムから液体が流れ出なくなるまで排出した。樹脂をニンヒドリンで検査すると青色を呈した。
【0174】
2. Fmoc-Phe-OH(6.0 eq)を量り取り、前記樹脂に添加した。DIEA(12.0 eq)を添加し、DMF(10 mL)を反応カラムにさらに添加した。反応カラムに窒素を吹き込んだ。アミノ酸が溶解した後、HATU(5.70 eq)を添加した。窒素が樹脂に均一に吹き込まれるように調整した。
【0175】
3. 混合物を25℃の環境で0.5時間反応させた。樹脂をニンヒドリンで検査すると無色透明であった。
【0176】
4. 反応液を吸引した。反応カラムをDMFで5回(各回50 mL、各回1分間)洗浄し、液体が流れ出なくなるまで排出した。
【0177】
2.30 Fmoc-Thr(tBu)-OHのカップリング
1. 20% ピペリジン/DMF(50 mL)を反応カラムに添加し、系に窒素を20分間吹き込んだ。反応カラムから液体が流れ出なくなるまで排出した。DMF(50 mL)を添加し、5回(各回1分間)洗浄した。反応カラムから液体が流れ出なくなるまで排出した。樹脂をニンヒドリンで検査すると青色を呈した。
【0178】
2. Fmoc-Thr(tBu)-OH(6.0 eq)を量り取り、前記樹脂に添加した。DIEA(12.0 eq)を添加し、DMF(10 mL)を反応カラムにさらに添加した。反応カラムに窒素を吹き込んだ。アミノ酸が溶解した後、HATU(5.70 eq)を添加した。窒素が樹脂に均一に吹き込まれるように調整した。
【0179】
3. 混合物を25℃の環境で0.5時間反応させた。樹脂をニンヒドリンで検査すると無色透明であった。
【0180】
4. 反応液を吸引した。反応カラムをDMFで5回(各回50 mL、各回1分間)洗浄し、液体が流れ出なくなるまで排出した。
【0181】
2.31 Fmoc-Gly-OHのカップリング
1. 20% ピペリジン/DMF(50 mL)を反応カラムに添加し、系に窒素を20分間吹き込んだ。反応カラムから液体が流れ出なくなるまで排出した。DMF(50 mL)を添加し、5回(各回1分間)洗浄した。反応カラムから液体が流れ出なくなるまで排出した。樹脂をニンヒドリンで検査すると青色を呈した。
【0182】
2. Fmoc-Gly-OH(3.0 eq)を量り取り、前記樹脂に添加した。DIEA(6.00 eq)を添加し、DMF(10 mL)を反応カラムにさらに添加した。反応カラムに窒素を吹き込んだ。アミノ酸が溶解した後、HATU(2.85 eq)を添加した。窒素が樹脂に均一に吹き込まれるように調整した。
【0183】
3. 混合物を25℃の環境で0.5時間反応させた。樹脂をニンヒドリンで検査すると無色透明であった。
【0184】
4. 反応液を吸引した。反応カラムをDMFで5回(各回50 mL、各回1分間)洗浄し、液体が流れ出なくなるまで排出した。
【0185】
2.32 Fmoc-Gln(Trt)-OHのカップリング
1. 20% ピペリジン/DMF(50 mL)を反応カラムに添加し、系に窒素を20分間吹き込んだ。反応カラムから液体が流れ出なくなるまで排出した。DMF(50 mL)を添加し、5回(各回1分間)洗浄した。反応カラムから液体が流れ出なくなるまで排出した。樹脂をニンヒドリンで検査すると青色を呈した。
【0186】
2. Fmoc-Gln(Trt)-OH(6.0 eq)を量り取り、前記樹脂に添加した。HOBT(6.0 eq)を添加し、DMF(10 mL)を反応カラムにさらに添加した。反応カラムに窒素を吹き込んだ。アミノ酸およびHOBTが溶解した後、DIC(6.0 eq)を添加した。窒素が樹脂に均一に吹き込まれるように調整した。
【0187】
3. 混合物を25℃の環境で0.5時間反応させた。樹脂をニンヒドリンで検査すると無色透明であった。
【0188】
4. 反応液を吸引した。反応カラムをDMFで5回(各回50 mL、各回1分間)洗浄し、液体が流れ出なくなるまで排出した。
【0189】
2.33 Fmoc-Aib-OHのカップリング
1. 20% ピペリジン/DMF(50 mL)を反応カラムに添加し、系に窒素を20分間吹き込んだ。反応カラムから液体が流れ出なくなるまで排出した。DMF(50 mL)を添加し、5回(各回1分間)洗浄した。反応カラムから液体が流れ出なくなるまで排出した。樹脂をニンヒドリンで検査すると青色を呈した。
【0190】
2. Fmoc-Aib-OH(3.0 eq)を量り取り、前記樹脂に添加した。DIEA(6.0 eq)を添加し、DMF(10 mL)を反応カラムにさらに添加した。反応カラムに窒素を吹き込んだ。アミノ酸が溶解した後、HATU(2.85 eq)を添加した。窒素が樹脂に均一に吹き込まれるように調整した。
【0191】
3. 混合物を25℃の環境で終夜反応させた。樹脂をニンヒドリンで検査すると無色透明であった。
【0192】
4. 反応液を吸引した。反応カラムをDMFで5回(各回50 mL、各回1分間)洗浄し、液体が流れ出なくなるまで排出した。
【0193】
2.34 Boc-His(Trt)-OHのカップリング
1. 20% ピペリジン/DMF(50 mL)を反応カラムに添加し、系に窒素を20分間吹き込んだ。反応カラムから液体が流れ出なくなるまで排出した。DMF(50 mL)を添加し、5回(各回1分間)洗浄した。反応カラムから液体が流れ出なくなるまで排出した。樹脂をクロラニルで検査すると青色を呈した。
2. Boc-His(Trt)-OH(6.0 eq)を量り取り、前記樹脂に添加した。DIEA(12.0 eq)を添加し、DMF(10 mL)を反応カラムにさらに添加した。反応カラムに窒素を吹き込んだ。アミノ酸が溶解した後、HATU(5.70 eq)を添加した。窒素が樹脂に均一に吹き込まれるように調整した。
【0194】
3. 混合物を25℃の環境で0.5時間反応させた。樹脂をクロラニルで検査すると無色透明であった。
【0195】
4. 反応液を吸引した。反応カラムをDMFで5回(各回50 mL、各回1分間)洗浄し、液体が流れ出なくなるまで排出した。
【0196】
2.35 Allocの除去
1. PhSiH3(10.0 eq)およびDCM(10 mL)を反応カラムに添加し、系に窒素を吹き込んだ。次に、Pd(PPh3)4(0.1 eq)を添加し、系に窒素を20分間吹き込んだ。混合物を2回反応させ、反応カラムから液体が流れ出なくなるまで排出した。
【0197】
2. 反応カラムをDMFで5回(各回50 mL、各回1分間)洗浄し、液体が流れ出なくなるまで排出した。
【0198】
2.36 Fmoc-Ida-OHのカップリング
1. Fmoc-Ida-OH(6.0 eq)を量り取り、前記樹脂に添加した。DIEA(12.0 eq)を添加し、DMF(10 mL)を反応カラムにさらに添加した。反応カラムに窒素を吹き込んだ。アミノ酸が溶解した後、HBTU(5.70 eq)を添加した。窒素が樹脂に均一に吹き込まれるように調整した。
【0199】
2. 混合物を25℃の環境で0.5時間反応させた。樹脂をニンヒドリンで検査すると無色透明であった。
【0200】
3. 反応液を吸引した。反応カラムをDMFで5回(各回50 mL、各回1分間)洗浄し、液体が流れ出なくなるまで排出した。
【0201】
2.37 中間体1のカップリング
1. 10% DBU/DMF(50 mL)を反応カラムに添加し、系に窒素を20分間吹き込んだ。反応カラムから液体が流れ出なくなるまで排出した。DMF(50 mL)を添加し、5回(各回1分間)洗浄した。反応カラムから液体が流れ出なくなるまで排出した。樹脂をニンヒドリンで検査すると青色を呈した。
【0202】
2. 中間体1 (1.50 eq)を量り取り、前記樹脂に添加した。DIEA(3.00 eq)を添加し、DMF(10 mL)を反応カラムにさらに添加した。反応カラムに窒素を吹き込んだ。アミノ酸が溶解した後、HBTU(1.45 eq)を添加した。窒素が樹脂に均一に吹き込まれるように調整した。
【0203】
3. 混合物を25℃の環境で0.5時間反応させた。樹脂をニンヒドリンで検査すると無色透明であった。
【0204】
4. 反応液を吸引した。反応カラムをDMFで5回(各回50 mL、各回1分間)洗浄し、液体が流れ出なくなるまで排出した。
【0205】
2.38 Ddeの除去
1. 3% ヒドラジン水和物/DMF(50 mL)を反応カラムに添加し、系に窒素を15分間吹き込んだ。反応カラムから排出した。DMF(50 mL)を添加し、5回(各回1分間)洗浄した。反応カラムから液体が流れ出なくなるまで排出した。樹脂をニンヒドリンで検査すると青色を呈した。
【0206】
2.39 アミドの閉環
1. DIEA(3.0 eq)を前記樹脂のDMF溶液に添加した。次に、DMF中に溶解したHATU(1.5 eq)を反応カラムにゆっくりと滴下し、系に窒素を吹き込んだ。窒素が樹脂に均一に吹き込まれるように調整した。
【0207】
2. 混合物を25℃の環境で0.5時間反応させた。樹脂をニンヒドリンで検査すると無色透明であった。
【0208】
3. 反応液を吸引した。反応カラムをDMFで5回(各回50 mL、各回1分間)洗浄し、液体が流れ出なくなるまで排出した。
【0209】
4. 各回3分間、MeOH(50 mL)を用いて樹脂を収縮させた。反応カラムから液体が流れ出なくなるまで排出した。樹脂を注ぎ出し、後で使用するために乾燥させた。
【0210】
3. 切断および粗ペプチドの乾燥
3.1. 切断溶液を以下の体積に従って調製した。
TFA/トリイソプロピルシラン/H2O/3-メルカプトプロピオン酸=90/2.5/2.5/5
【0211】
3.2 乾燥ペプチド樹脂を調製切断溶液に添加した。混合物を振盪機で2.5時間振盪させ、濾過した。濾液を10倍量の氷冷イソプロピルエーテルに添加した。混合物を遠心分離し、イソプロピルエーテルで5回洗浄し、2時間真空乾燥させ、粗ペプチドを得た。粗ペプチドをプレパラティブHPLC(精製ステップ:移動相 アセトニトリル/水(40%/60%)、0.075% TFA;塩変換ステップ:移動相 アセトニトリル/水(20%/80%)、0.01% 酢酸アンモニウム)で分離・精製し、ポリペプチドWX001を得た。ポリペプチドの分子量をESI-MSで確認すると、計算値は4660.1、実測値は4660.2であった。
【0212】
実施例2
【化49】
WX001の合成を参照してポリペプチドWX002を得た。ポリペプチドの分子量をESI-MSで確認すると、計算値は4659.2、実測値は4659.0であった。
【0213】
実施例3
【化50】
WX001の合成を参照してポリペプチドWX003を得た。ポリペプチドの分子量をESI-MSで確認すると、計算値は4659.2、実測値は4659.3であった。
【0214】
実施例4
【化51】
WX001の合成を参照してポリペプチドWX004を得た。ポリペプチドの分子量をESI-MSで確認すると、計算値は4659.2、実測値は4659.6であった。
【0215】
実施例5
【化52】
WX001の合成を参照してポリペプチドWX005を得た。ポリペプチドの分子量をESI-MSで確認すると、計算値は4658.3、実測値は4658.7であった。
【0216】
生物学的試験データ
実験例1:GLP-1R/GIPR/GCGRに対するインビトロアゴニスト活性の試験
A:主な材料:
(I)細胞株
細胞株はShanghai WuXi AppTecによって構築された。詳細は表1を参照。
【表1】
【0217】
(II)試薬および消耗品
詳細は表2を参照。
【表2】
【0218】
【0219】
B.方法
i)実験材料
実験緩衝液を表4に示す。
【表4】
【0220】
【0221】
ii)実験方法
a)化合物プレートの調製:
試験する化合物を、Bravoを用いて開始濃度30μMで10点4倍希釈した。
【0222】
b)化合物の移送:
1)100 nLの化合物を、Echoを用いてOptiPlate-384 plateに移した。
2)OptiPlate-384 plateを1000 rpmで5秒間遠心分離した。
【0223】
c)細胞懸濁液の調製
1)GLP-1R/GIPR/GCGR細胞凍結保存チューブを37℃の温水中に迅速に置き、解凍した。
2)細胞懸濁液を15 mL遠心管に移し、10 mlのHBSSで穏やかに洗浄した。
3)遠心管を1000 rpm、室温で1分間遠心分離した。
4)上清を廃棄した。
5)底部の細胞を穏やかに分散させ、10 mLのHBSSで穏やかに洗浄した。細胞を遠心沈降させ、最後に実験緩衝液で再懸濁した。
6)Vi-cellを用いて細胞密度および生存率を測定した。
7)GLP-1R/GIPR/GCGR細胞の濃度を実験緩衝液で2.0*105/mLに希釈した。
8)100 nLの希釈細胞懸濁液をOptiPlate-384 plateに移した。
9)プレートを室温で30分間インキュベートした。
【0224】
d)実験試薬の添加:
1)10 μLの800nM 段階希釈cAMP標準液をOptiPlate-384 plateの空のウェルに添加した。
2)10μLのcAMP実験試薬を添加した。
3)OptiPlate-384 plateをTopSeal-A filmで覆い、室温で60分間インキュベートした。
TopSeal-Aを剥がし、プレートをEnVisionで読み取った。
【0225】
【0226】
結論:本開示の化合物はGLP-1R/GCGRに対して非常に強力なアゴニスト活性を有するが、GIPRに対してはアゴニスト活性を有さない。
【0227】
実験例2:DIOマウスにおける薬効研究-インビボ薬効評価
A.実験目的
DIOマウスにおける試験化合物の体重減少効果を試験した。
【0228】
B.実験手順
1. 施設に到着したDIOマウスを厳重に制御された環境条件の動物飼育室で飼育した。飼育室の温度を20~24℃で維持し、湿度を30~70%で維持した。温湿度計を用いて飼育室の温度および湿度をリアルタイムで監視し、温度および湿度を1日2回(午前に1回および午後に1回)記録した。動物飼育室の照明を電子定時照明システムで制御した。照明は毎日12時間点灯、12時間消灯した(午前7:00に点灯、午後19:00に消灯)。実験中、動物を個別ケージで飼育し、各ケージにおもちゃが用意された。実験中、動物は餌(ラットおよびマウス用の成長/繁殖飼料)および水を自由に摂ることができた。
【0229】
2. 各群の動物にそれぞれ溶媒または試験化合物(10 nmol/kg)を皮下注射した。投与時刻は午前9:30であった。投与回数は3日に1回、投与サイクルは21日であった。
【0230】
【0231】
結論:本開示の化合物はDIOマウスにおいて優れた体重減少効果を示す。
【0232】
実験例3.血漿タンパク結合(PPB)の試験
A.実験目的
試験化合物のヒト/マウス血漿アルブミンに対する結合度を試験した。
【0233】
B.実験手順
1. マトリックス調製:実験当日、血漿を冷水で解凍し、3220 rpmで5分間遠心分離し、全ての血餅を除去した。得られた血漿のpHを測定し、必要に応じて、1% リン酸または1N 水酸化ナトリウムを用いて7.4±0.1に調整した。
【0234】
2. 試験化合物の希釈手順:試験化合物をジメチルスルホキシド(DMSO)中に溶解し、それぞれ10 mMおよび2 mMの濃度のストック溶液を調製した。2 μLのストック溶液(2 mM)を98 μLのDMSOで希釈することで40 μM ワーキング溶液を調製した。10 μLのストック溶液を240 μLのDMSOで希釈することで対照化合物の400 μM ワーキング溶液を調製した。化合物のワーキング溶液(5 μL)をブランクマトリックス(995 μL)と1:200の比率で十分に混合し、ローディングマトリックスを調製した。
【0235】
3. 分析ステップ
3.1 残留物測定のために、30 μLのローディングマトリックス(n=2)を等量、サンプル回収プレートに移し、時間0(T0)サンプルを調製した。サンプルを対応するブランク緩衝液と即座に合わせ、最終体積60 μLとした。各ウェルにおける血漿対緩衝液の体積比は1:1であった。次に、60 μLのH2O中、4% H3PO4および内部標準を含む480 μLの停止液を試験化合物のT0サンプルに添加した。さらに処理するために、次にそれらを他のサンプルとともに2~8℃で保存した。
【0236】
3.2 残りの血漿サンプルを二酸化炭素インキュベーターで、37±1℃で30分間プレインキュベートした。タンパク質を含まないサンプル(Fサンプル)およびマトリックをロードしたサンプル(230 μL)を全てポリカーボネートチューブに移し(n=2)、37℃、155,000×g(35,000 rpm)で4時間超遠心分離した。
【0237】
3.3 Tサンプル(テストサンプル)を調製するために、さらなるマトリックス含有サンプルを別の96ウェルプレート(サンプルインキュベーションプレート)に移し、37℃で4時間インキュベートした。
【0238】
3.4 遠心分離終了後、30 μLのタンパク質を含まないサンプルおよび30 μLのTサンプルを上清の第2層(上層の下)から新しいサンプル回収プレートに移した。各サンプルを対応するブランク緩衝液またはマトリックスと混合し、マトリックス:緩衝液の体積比が1:1の最終体積60 μLとした。60 μLの4% H3PO4 水溶液および480 μLの停止液(内部標準含む)を全てのサンプルに添加した。混合物を4000 rpmで20分間遠心分離し、各サンプルから100 μLの上清をLC-MS/MSで分析した。
【0239】
C.実験結果
実験結果を表8に示す。
【表8】
注:NAは、血漿タンパク結合が高すぎて、通常の血漿タンパク濃度では遊離薬物が検出されないことを示す。
【0240】
結論:本開示の化合物は極めて高い血漿タンパク結合を有する。
【0241】
実験例4:血漿安定性試験(PLS)
A.実験目的
正常マウス血漿における試験化合物の安定性を試験した。
【0242】
B.実験手順
1. 実験前に、凝固した凍結血漿を37℃の水浴で解凍した。血漿を4000 rpmで5分間遠心分離した。血餅があれば除去した。pH値を7.4±0.1に調整した。
【0243】
2. 試験化合物溶液の調製:試験化合物をDMSO中に溶解し、100 μM 溶液を調製した。
【0244】
3. 98 μLのブランク対照血漿を2 μLの試験化合物溶液(100 μM)に添加し、混合溶液の終濃度を2 μMとした。混合溶液を37℃の水浴でインキュベートした。
【0245】
4. 100 μLのH3PO4 溶液および800 μLの停止液(100% メタノール中、200 ng/mL トルブタミドおよび200 ng/mL ラベタロールの溶液)をそれぞれ各時点(0、10、30、60、および120分)で添加し、タンパク質を沈殿させ、十分に混合した。
【0246】
5. サンプルを4000 rpmで20分間遠心分離した。LC-MS/MS分析のために各ウェルから100 μLの上清を取り出した。
【0247】
【0248】
結論:本開示の化合物は優れた血漿安定性を有する。
【0249】
実験例5:マウスにおける化合物の薬物動態評価
A.実験目的
C57BL/6マウスにおける化合物の薬物動態を試験した。
【0250】
B.実験手順
標準的なプロトコールを用いて、皮下注射後の齧歯類における化合物の薬物動態特性を試験した。実験中、候補化合物を透明な溶液に製剤化し、単回皮下注射(SC、0.048 mpk)でマウスに投与した。皮下注射の溶媒はクエン酸緩衝液(20 mM、pH=7)であった。全血回収し、血漿を調製した。LC-MS/MS法で薬物濃度を分析し、Phoenix WinNonlinソフトウェアで薬物動態パラメータを算出した。
【0251】
C.実験結果
実験結果を表10に示す。
【表10】
【0252】
結論:本開示の化合物はマウスにおいて優れた薬物動態特性を有する。
【0253】
実験例6:カニクイザルにおける化合物の薬物動態評価
A.実験目的
カニクイザルにおける化合物の薬物動態を試験した。
【0254】
B.実験手順
標準的なプロトコールを用いて、皮下注射後の哺乳動物における化合物の薬物動態特性を試験した。実験中、候補化合物を透明な溶液に製剤化し、単回皮下注射(SC、0.02 mpk)でカニクイザルに投与した。皮下注射の溶媒はクエン酸緩衝液(20 mM、pH=7)であった。全血回収し、血漿を調製した。LC-MS/MS法で薬物濃度を分析し、Phoenix WinNonlinソフトウェアで薬物動態パラメータを算出した。
【0255】
C.実験結果
実験結果を表11に示す。
【表11】
【0256】
結論:本開示の化合物はサルにおいて優れた薬物動態特性を有する。
【0257】
実験例7:STZ-NASHマウスモデルにおけるインビボ薬効の検証
A.実験目的
C57BL/6マウスを用い、ストレプトゾトシン(STZ)+高脂肪食(HFD)により誘導したNASHモデルにおいて、試験物質の薬効を検証する。
【0258】
B.実験手順
モデリング法:出生後48時間以内に、新生マウスにSTZ(200 μg/マウス)を皮下注射した。4週間の授乳後、空腹時血糖値が>12 mmol/Lの動物を選択し、HFDを6週間連続で摂取させ、最終的にNASHモデルを確立した。別の8匹の動物はSTZ注射およびHFD給餌を行わなかった(正常対照群)。
【0259】
投与計画:HFD給餌の1週間後に投与を開始し、投与初日をDay 1とした。次に、5週間連続で2日ごとにマウスに皮下注射した。
【0260】
実験の終点における検出:病理ヘマトキシリン・エオジン染色およびピクロシリウスレッド染色を行った。
【0261】
C.実験結果
実験結果を表13に示す。
【表12】
【0262】
結論:本開示の化合物はSTZ-NASHマウスモデルにおいてNASスコアを有意に改善し得る。
【配列表】
【手続補正書】
【提出日】2024-07-10
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記の配列:
His-Aib-Gln-Gly-Thr-Phe-Thr-Ser-Asp-Tyr-Ser-Lys-Tyr-Leu-Asp-Glu-
1Lys-Lys-Ala-
1Lys-Glu-Phe-Val-Glu-Trp-Leu-Leu-Glu-Gly-Gly-Pro-Ser-Ser-X
2
(I-1)
His-Aib-Gln-Gly-Thr-Phe-Thr-Ser-Asp-Tyr-Ser-Lys-Tyr-Leu-Asp-Glu-
1Lys-Lys-Ala-Lys-
1Lys-Phe-Val-Glu-Trp-Leu-Leu-Glu-Gly-Gly-Pro-Ser-Ser-X
2
(I-2)
His-Aib-Gln-Gly-Thr-Phe-Thr-Ser-Asp-Tyr-Ser-Lys-Tyr-Leu-Asp-Glu-Lys-
1Lys-Ala-Lys-
1Lys-Phe-Val-Glu-Trp-Leu-Leu-Glu-Gly-Gly-Pro-Ser-Ser-X
2
(I-3)
His-Aib-Gln-Gly-Thr-Phe-Thr-Ser-Asp-Tyr-Ser-Lys-Tyr-Leu-Asp-Glu-Lys-Lys-Ala-
1Lys-Glu-Phe-Val-
1Lys-Trp-Leu-Leu-Glu-Gly-Gly-Pro-Ser-Ser-X
2
(I-4)
His-Aib-Gln-Gly-Thr-Phe-Thr-Ser-Asp-Tyr-Ser-Lys-Tyr-Leu-Asp-Glu-Lys-Lys-Ala-Lys-Glu-Phe-Val-
1Lys-Trp-Leu-Leu-
1Lys-Gly-Gly-Pro-Ser-Ser-X
2
(I-5)
[配列中、
Aibの構造は、
【化1】
であり;
X
2は、
【化2】
から選択され;
1Lysは、修飾されるリシンを表し、前記修飾は、2つのリシン側鎖上のアミノ基が
【化3】
に結合するものであり;
Xは、
【化4】
から選択され、式中、「*」は、X
0に結合する位置を示し;
X
0は、
【化5】
であり;
mは、2および3から選択され;
nは、8、9、および10から選択され;
pは、1および2から選択される]
で表されるポリペプチド。
【請求項2】
以下の定義:
i)mが2である;
ii)nが9である;
iii)pが1である;
iv)X
2が
【化6】
である;
v)X
0が
【化7】
である;
vi)Xが
【化8】
である、
のうちの1つ以上を満たす、請求項1に記載のポリペプチド。
【請求項3】
【化9】
が
【化10】
である、請求項1に記載のポリペプチド。
【請求項4】
下記の式で表されるポリペプチド。
【化11】
【請求項5】
請求項1~4のいずれか1項に記載のポリペプチドを含む、GLP-1R/GCGR関連疾患の治療のための医薬組成物。
【請求項6】
前記GLP-1R/GCGR関連疾患が、肥満または非アルコール性脂肪肝炎である、請求項5に記載の医薬組成物。
【請求項7】
請求項1~4のいずれか1項に記載のポリペプチドを含む、薬剤。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0005】
本開示は、下記の式:
His-Aib-Gln-Gly-Thr-Phe-Thr-Ser-Asp-Tyr-Ser-Lys-Tyr-Leu-Asp-Glu-
1Lys-Lys-Ala-
1Lys-Glu-Phe-Val-Glu-Trp-Leu-Leu-Glu-Gly-Gly-Pro-Ser-Ser-X
2
(I-1
配列番号1)
His-Aib-Gln-Gly-Thr-Phe-Thr-Ser-Asp-Tyr-Ser-Lys-Tyr-Leu-Asp-Glu-
1Lys-Lys-Ala-Lys-
1Lys-Phe-Val-Glu-Trp-Leu-Leu-Glu-Gly-Gly-Pro-Ser-Ser-X
2
(I-2
配列番号2)
His-Aib-Gln-Gly-Thr-Phe-Thr-Ser-Asp-Tyr-Ser-Lys-Tyr-Leu-Asp-Glu-Lys-
1Lys-Ala-Lys-
1Lys-Phe-Val-Glu-Trp-Leu-Leu-Glu-Gly-Gly-Pro-Ser-Ser-X
2
(I-3
配列番号3)
His-Aib-Gln-Gly-Thr-Phe-Thr-Ser-Asp-Tyr-Ser-Lys-Tyr-Leu-Asp-Glu-Lys-Lys-Ala-
1Lys-Glu-Phe-Val-
1Lys-Trp-Leu-Leu-Glu-Gly-Gly-Pro-Ser-Ser-X
2
(I-4
配列番号4)
His-Aib-Gln-Gly-Thr-Phe-Thr-Ser-Asp-Tyr-Ser-Lys-Tyr-Leu-Asp-Glu-Lys-Lys-Ala-Lys-Glu-Phe-Val-
1Lys-Trp-Leu-Leu-
1Lys-Gly-Gly-Pro-Ser-Ser-X
2
(I-5
配列番号5)
[式中、
Aibの構造は、
【化1】
であり;
X
2は、
【化2】
から選択され;
1Lysは、修飾されるリシンを表し、前記修飾は、2つのリシン側鎖上のアミノ基が
【化3】
に結合するものであり;
Xは、
【化4】
から選択され、式中、「*」は、X
0に結合する位置を示し;
X
0は、
【化5】
であり;
mは、2および3から選択され;
nは、8、9、および10から選択され;
pは、1および2から選択される]
で表される配列を有するポリペプチドを提供する。
【国際調査報告】