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特表2024-540575チーズの詰め物、特にブッラータチーズを製造するための機器
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-31
(54)【発明の名称】チーズの詰め物、特にブッラータチーズを製造するための機器
(51)【国際特許分類】
   A01J 25/12 20060101AFI20241024BHJP
   A01J 25/00 20060101ALI20241024BHJP
   A01J 27/04 20060101ALI20241024BHJP
   A23C 19/09 20060101ALI20241024BHJP
【FI】
A01J25/12
A01J25/00
A01J27/04
A23C19/09
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024529727
(86)(22)【出願日】2022-11-16
(85)【翻訳文提出日】2024-06-21
(86)【国際出願番号】 IB2022061035
(87)【国際公開番号】W WO2023089498
(87)【国際公開日】2023-05-25
(31)【優先権主張番号】102021000029345
(32)【優先日】2021-11-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524187519
【氏名又は名称】マロッタ,カーマイン
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】マロッタ,カーマイン
(57)【要約】
チーズの詰め物、特にブッラータチーズを製造するための機器、すなわち、機器(1)は、新鮮な「パスタフィラータ」タイプの少なくとも1つのチーズ(C)を支持するように適応する、支持手段(3)と、チーズ(C)の少なくとも1つの部分(P)を保定するように適応する、把持手段(6)と、充填物をチーズ(C)の中に該部分(P)を通して注入し、チーズの詰め物(S)を取得するように適応する、充填手段(7)と、チーズ(C)を供給台(E)から持ち上げ、チーズ(C)を支持手段(3)の上に移送するように適応する、少なくとも1つの自動位置決めシステム(19)と、を備え、自動位置決めシステム(19)は、チーズ(C)の1つの保定及び保持アセンブリ(28)と、供給台(E)と支持手段(3)との間で保定及び保持アセンブリ(28)を移動させるように適応する、1つの変位ユニット(29)と、を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
チーズの詰め物、特にブッラータチーズを製造するための機器(1)であって、
少なくとも1つのベースフレーム(2)と、
前記ベースフレーム(2)と関連付けられ、新鮮な「パスタフィラータ」タイプの少なくとも1つのチーズ(C)を支持するように適応する、支持手段(3)と、
前記ベースフレーム(2)と関連付けられ、前記チーズ(C)の少なくとも1つの部分(P)を保定するように適応する、把持手段(6)と、
前記ベースフレーム(2)と関連付けられ、充填物を前記チーズ(C)の中に前記部分(P)を通して注入し、チーズの詰め物(S)を取得するように適応する、充填手段(7)と、を備え、
前記機器(1)は、前記ベースフレーム(2)と関連付けられ、前記チーズ(C)を供給台(E)から持ち上げ、前記チーズ(C)を前記支持手段(3)の上に移送するように適応する、少なくとも1つの自動位置決めシステム(19)を備え、前記自動位置決めシステム(19)は、
前記チーズ(C)の少なくとも1つの保定及び保持アセンブリ(28)と、
前記供給台(E)と前記支持手段(3)との間で前記保定及び保持アセンブリ(28)を移動させるように適応する、少なくとも1つの変位ユニット(29)と、
を備えるという事実によって特徴付けられる、機器(1)。
【請求項2】
前記保定及び保持アセンブリ(28)は、
前記変位ユニット(29)と関連付けられた少なくとも1つのベース支持物(30)と、
前記ベース支持物(30)と関連付けられ、前記チーズ(C)の上部を把持するように適応する、保定手段(31)と、
前記保定手段(31)によって把持されると、前記ベース支持物(30)と関連付けられ、前記チーズ(C)の下部を保持及び静止するように適応する、保持手段(32)と、
を備えるという事実によって特徴付けられる、請求項1に記載の機器(1)。
【請求項3】
前記保定手段(31)は、関連の求心運動方向(L)に沿って、共通中心(H)に向けて相互に移動可能な少なくとも2つのジョー要素(34)を備えるという事実によって特徴付けられる、請求項1又は2に記載の機器(1)。
【請求項4】
前記2つのジョー要素(34)は前記共通中心(H)に対して反対側に配置され、前記求心運動方向(L)は互いに実質的に整列され、反対方向を有するという事実によって特徴付けられる、請求項1~3のいずれか一項に記載の機器(1)。
【請求項5】
前記保定手段(31)は、実質的に120°に等しい角度で前記共通中心(H)の周りに配置された3つのジョー要素(34)を備え、前記求心運動方向(L)は、実質的に120°に等しい角度で互いに対して傾斜するという事実によって特徴付けられる、請求項1~4のいずれか一項に記載の機器(1)。
【請求項6】
前記保持手段(32)は、前記ジョー要素(34)の近くに移動して前記チーズ(C)の前記下部の下に配置される、閉位置と、前記ジョー要素(34)から離間して前記チーズ(C)を解放することに適応する、開位置との間で、実質的に水平ヒンジ軸(I)の周りで回転可能な少なくとも1つのシェル本体(35)を備えるという事実によって特徴付けられる、請求項1~5のいずれか一項に記載の機器(1)。
【請求項7】
前記保持手段(32)は、前記閉位置と前記開位置との間で、関連のヒンジ軸(I)の周りで回転可能な前記シェル本体(35)のうちの少なくとも2つを備え、前記ヒンジ軸(I)は互いに実質的に平行であるという事実によって特徴付けられる、請求項1~6のいずれか一項に記載の機器(1)。
【請求項8】
前記変位ユニット(29)はデルタロボットを備えるという事実によって特徴付けられる、請求項1~7のいずれか一項に記載の機器(1)。
【請求項9】
前記支持手段(3)は、
前記ベースフレーム(2)と関連付けられ、前進運動方向(D)に沿って移動可能である、少なくとも1つの支持面(4)と、
前記支持面(4)と関連付けられ、少なくとも1つの関連のチーズ(C)を収容するようにそれぞれ適応する、複数のコンテナ要素(5)と、を備え、
前記支持面(4)は離散して移動可能であり、前記チーズ(C)の積み込み台、前記チーズ(C)の充填台、及び前記チーズの詰め物(S)の降ろし台の間で、前記コンテナ要素(5)を位置決めるように適応し、
前記機器(1)は、前記供給台(E)の少なくとも1つの位置と、前記積み込み台の少なくとも1つの前記コンテナ要素(5)のうちの少なくとも1つの位置とについて、プログラム可能な少なくとも1つの電子ユニット(26a)を備え、前記電子ユニット(26a)は、前記自動位置決めシステム(19)に動作可能に接続され、前記位置に応じて、前記変位ユニット(29)を移動させるように構成されているという事実によって特徴付けられる、請求項1~8のいずれか一項に記載の機器(1)。
【請求項10】
前記機器(1)は、
前記ベースフレーム(2)と関連付けられ、前記支持手段(3)及び前記把持手段(6)を相互に移動させるように適応する、少なくとも1つの相互運動ユニット(20)と、
前記ベースフレーム(2)と関連付けられ、前記把持手段(6)及び前記充填手段(7)を相互に移動させるように適応する、少なくとも1つの相互運動アセンブリ(21)と、
を備えるという事実によって特徴付けられる、請求項1~9のいずれか一項に記載の機器(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、チーズの詰め物、特にブッラータチーズを製造するための機器のピースに関する。
【背景技術】
【0002】
ブッラータチーズは、新鮮なチーズの削り節及びクリームから成る充填物を含む、通常「ポーチ」形の新鮮な「パスタフィラータ」チーズであり、ストラッチャテッラとも呼ばれる。
【0003】
ブッラータ製造プロセスは手動であり、モッツァレラと呼ばれる実質的に球状の新鮮なチーズを取得するために、高温で紡がれたチーズペーストを最初に加工する。
【0004】
次に、オペレーターがモッツァレラの小さな部分を保持し、インジェクタを取り付けて、モッツァレラ自体の内側に詰め物を分配する。
【0005】
分配中、モッツァレラは変形して、充填物のためのスペースを作り、特徴的なポーチ形を得る。
【0006】
また、これらの動作中、ペーストの弾性及び変形能力を保ち、分裂及び/または破損を回避するしながら、充填物の注入を可能にするために、モッツァレラチーズを高温で維持することが重要である。
【0007】
特に、チーズは50℃~70℃の温度で作用する。
【0008】
この動作が完了すると、オペレーターが押圧をかけることによって、部分をシールする。この動作によって、その部分は、最終的に、形状に応じて、それに与えられたブッラータチーズから取り出すことができる。
【0009】
最後に、結果として生じるブッラータチーズは冷却されて包装される。
【0010】
このプロセスは特に労働集約的であり、熟練労働者が使用する必要があることを認識するのは容易である。その理由として、「ポーチ」を損傷させないために、したがって、その作業を危険に曝さないために、その動作を精密かつ正確に実施することが必要であるためである。
【0011】
さらに、オペレーターによる高温でのチーズの処理がかなり不快な作業であり、さらに、オペレーターの健康に有害であり、そして、オペレーターにチーズを不適切に把持させる可能性があり、最終品のチーズの詰め物の弾性特性及び/または美的外観を損なう恐れがあることを認識するのは容易である。
【0012】
これにより、結果的に、製造コストが必然的に高くなり、その結果、最終消費者にとって高価格になる。
【0013】
前述と同様に、手動作業は必然的にかなり長い作業時間を要し、新鮮なチーズの品質に影響を与える可能性があり、その品質をほとんど不変に維持するために、製造後から短時間のうちに市場に出荷する必要がある。
【0014】
最後に、そのような新鮮なチーズの手動作業に関連する汚染のリスクを軽視するべきでなく、さらに、最終製品の品質に影響を与える場合がある。そのような新鮮なチーズの品質の変化は、顧客満足度に著しく影響を与え、再度、製品を購入する気をなくす場合があることを指摘するのは重要である。
【0015】
前述の欠点は、国際公開第2021/094839号によって説明されているチーズの詰め物を製造するための機器によって部分的に解決される。
【0016】
そのような既知の機器は自動タイプであり、新鮮な「パスタフィラータ」チーズの支持手段と、チーズの一部を保持するように適応する把持手段と、チーズの詰め物を取得するように、その部分を通って充填物をチーズの内側に注入するように適応する充填手段と、を備える。
【0017】
したがって、国際公開第2021/094839号によって説明されている機器により、チーズの詰め物の自動製造を可能にし、オペレーターがチーズを支持手段に位置決めだけを提供する。次に、チーズの詰め物が取得されるまで、チーズは、様々な作業台の間で、自動方式で移送する。
【0018】
しかしながら、また、チーズ位置決め動作は上記の問題に影響され、既知の機器自体が改良の余地がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0019】
【特許文献1】国際公開第2021/094839号
【発明の概要】
【0020】
本発明の主な目的は、チーズの詰め物、特にブッラータチーズを製造するための機器のピースを考案することであり、これは、オペレーターに安全であり、熟練労働者が使用する必要性をなくすことができる。
【0021】
本発明の別の目的は、作業時間の短縮及びその関連コストの削減を可能にする、チーズの詰め物、特にブッラータチーズを製造するための機器のピースを考案することである。
【0022】
本発明のさらなる目的は、細菌汚染を最小にする、チーズの詰め物、特にブッラータチーズを製造するための機器のピースを考案することである。
【0023】
本発明の別の目的は、使用するのが単純、合理的、容易で、かつ効果的であり、同様に、安価な解決策の構想の範囲内で前述の先行技術の欠点を克服できる、チーズの詰め物、特にブッラータチーズを製造するための機器のピースを考案することである。
【0024】
前述の目的は、請求項1に記載の特徴を有するチーズの詰め物、特にブッラータチーズを製造するためのこの機器のピースによって実現される。
【0025】
本発明の他の特徴及び利点は、付随の図面において、示唆的であるが非限定的な例として説明される、チーズの詰め物、特にブッラータチーズを製造するための機器のピースの好ましいが排他的ではない実施形態の説明からより明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】本発明に従った機器の不等角投影図である。
図2】本発明による、自動位置決めシステムの不等角投影図である。
図3】本発明による、アセンブリを保定及び保持している状態の詳細図である。
図4】本発明による、アセンブリを保定及び保持している状態の詳細図である。
図5】2つの代替の実施形態による、保定手段の概略図である。
図6】2つの代替の実施形態による、保定手段の概略図である。
図7】異なる動作位置における、自動位置決めシステムの不等角投影図である。
図8】異なる動作位置における、自動位置決めシステムの不等角投影図である。
図9】異なる動作位置における、自動位置決めシステムの不等角投影図である。
図10】異なる角度における、本発明による機器の不等角投影図である。
図11】本発明に従った機器の構成要素の分解図である。
図12】使用時の異なる構成における本発明による機器の概略図である。
図13】使用時の異なる構成における本発明による機器の概略図である。
図14】使用時の異なる構成における本発明による機器の概略図である。
図15】使用時の異なる構成における本発明による機器の概略図である。
図16】本発明に従った機器の前面図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
特にこれらの図を参照すると、符号1は、全体的に、チーズの詰め物、特にブッラータチーズを製造するための機器のピースを示す。
【0028】
機器1は、少なくとも1つのベースフレーム2と、ベースフレーム2と関連付けられた少なくとも1つの「パスタフィラータ」チーズCの支持手段3と、を備える。
【0029】
具体的には、チーズCはモッツァレラのタイプである。
【0030】
しかしながら、異なるタイプの「パスタフィラータ」チーズ、例えば、スカモルツァを使用する可能性を除外できない。
【0031】
チーズCは高温で加工されると、チーズの詰め物S、この場合、ブッラータチーズを取得するために、充填物の導入が可能になる。
【0032】
特に、充填物は、1つ以上の新鮮な乳製品、特に、モッツァレラチーズの削り節及びクリームを含む。しかしながら、異なるタイプの乳製品(例えば、リコッタチーズ、バター、ゴルゴンゾラチーズ等)の使用及び/または非乳製品原料(トリュフ、オリーブ、ハム、野菜等)の添加について、異なるタイプのチーズの詰め物Sの製造では除外できない。
【0033】
この目的のために、機器1のピースは、また、
ベースフレーム2と関連付けられ、チーズCの少なくとも1つの部分Pを保定するように適応する、チーズCの把持手段6と、
ベースフレーム2と関連付けられ、充填物をチーズCの中に部分Pを通して注入し、チーズの詰め物Sを取得するように適応する、チーズCの充填手段7と、
を備える。
【0034】
把持手段6及び充填手段7は、本開示で後でより詳細に説明される。
【0035】
役立つように、支持手段3は、前進運動方向Dに沿って、ベースフレーム2で移動可能な支持面4を備える。
【0036】
図に示される実施形態では、支持面4はコンベヤーベルトのタイプであり、前進運動方向Dは実質的に直線である。
【0037】
しかしながら、支持面4が、実質的に円形の前進運動方向Dに進む回転式トレイのタイプであり得る可能性を除外できない。
【0038】
また、支持面4が固定される実施形態と、オペレーターによって手動で異なる作業台の間でチーズCが移送される実施形態とについて除外できない。
【0039】
また、支持手段3は、支持面4と関連付けられ、チーズCを収容するように適応する、チーズCの少なくとも1つのコンテナ要素5を備える。
【0040】
本発明の場合、コンテナ要素5はカップのタイプであり、チーズCのハウジング5aと、ハウジング自体を支持面4から離すことを助けるステム5bとが設けられている。
【0041】
コンテナ要素5が例えば断熱材料から作られ得ることにより、チーズCの温度を効果的に維持できる。
【0042】
代替として、コンテナ要素5は、金属材から作ることができ、これは、最小の熱抵抗を特徴とし、チーズCの温度に速く到達することが可能である。
【0043】
支持面4の移動は離散タイプであり、チーズCの積み込み台、チーズCの充填台、及びチーズの詰め物Sの降ろし台の間で、コンテナ要素5の位置決めを可能にする。
【0044】
特に、積み込み台において、チーズCは、コンテナ要素5のハウジング5aの内側に設置されている。
【0045】
充填台において、把持手段6及び充填手段7が配置されている。
【0046】
役立つように、支持手段3は、支持面4と関連付けられ、複数のチーズCを収容するように適応する、複数のコンテナ要素5を備える。
【0047】
コンテナ要素5は、前進運動方向Dに沿って連続して配置される。特に、コンテナ要素5は、前進運動方向Dに実質的に平行なコンテナ要素Fの少なくとも1つの列に沿って配置されている。
【0048】
より詳細には、コンテナ要素5が所定距離で支持面4に配置されることにより、コンテナ要素5が降ろし台にあるとき、次のコンテナ要素が充填台に配置されている。
【0049】
そのような実施形態の解決策により、連続サイクルでチーズの詰め物Sを製造することを可能にし、新しいサイクルが開始する前に、コンテナ要素5からチーズの詰め物Sを降ろす必要性がない。
【0050】
図に示される実施形態に従って、支持手段3は、前進運動方向Dの横方向である少なくとも1つの位置決め方向Bに沿って並んで少なくとも部分的に配置された複数のコンテナ要素5を備える。
【0051】
好ましくは、位置決め方向Bは、前進運動方向Dに実質的に直角である。
【0052】
しかしながら、位置決め方向Bが前進運動方向Dに対して傾斜している代替の実施形態を除外できない。
【0053】
特に、コンテナ要素5は、各々の位置決め方向Bに沿って並んでコンテナ要素Fのいくつかの列で、支持面4に配置される。
【0054】
より詳細には、コンテナ要素Fの列は、互いに実質的に平行に配置されている。
【0055】
したがって、コンテナ要素Fの列のうちの1つからのコンテナ要素5が積み込み台にあるとき、また、コンテナ要素Fの他の列が同じ台でコンテナ要素5も有するように、コンテナ要素5が配置される。容易に理解できるように、全ての台に関して、同じ考察ができる。
【0056】
したがって、機器1のピースにより、複数のチーズCが同時に機能することが可能になる。
【0057】
本発明によると、機器1のピースは、ベースフレーム2と関連付けられ、チーズCを供給台Eから持ち上げ、チーズCを支持手段3の上に移送するように適応する、少なくとも1つの自動位置決めシステム19を備える。
【0058】
本開示の文脈では、「供給台」という用語は、チーズCが持ち上げられ、充填物を受けるまで待機するチーズCが配置されるエリアを指すために使用される。図では、供給台Eは当分野の技術者に既知である成形機に画定され、したがって、自動位置決めシステム19は、新鮮な調製されたチーズCを成形機自体から直接持ち上げるように構成されている。
【0059】
特に、成形機は、各々のチーズCをそれぞれ含むように適応する複数の供給台Eを備える。
【0060】
これに関連して、可能な実施形態に従って、成形機は機器1のピースの一部であり得ることに留意されたい。
【0061】
しかしながら、供給台Eが、異なるタイプ、例えば収集槽等のタイプのデバイスに画定されることを除外できない。
【0062】
次に、自動位置決めシステム19は、積み込み台に配置された関連のコンテナ要素5にチーズCを設置するように適応する。
【0063】
上述したように、チーズCは、ペーストの弾性及び変形能力を保ち、分裂及び/または破壊を回避にしながら、ペーストを詰めることを可能にするために、高温中に作用する必要がある。
【0064】
特に、チーズCは50℃~70℃の温度で作用する。
【0065】
そのような温度において、オペレーターによるチーズCの処理がかなり不快な作業であり、オペレーターの健康に有害であり、そして、オペレーターにチーズCを不適切に把持させ得、弾性特性及び/または外観を損なう恐れがあることを認識するのは容易である。
【0066】
したがって、自動位置決めシステム19は、オペレーターによるそのような温度でチーズCの処理を回避することを可能にし、したがって、オペレーターに対して機器を極めて安全にする。
【0067】
さらに、自動位置決めシステム19は、位置決め動作をスピードアップすることを可能にし、チーズCの過剰冷却を回避する。
【0068】
前述と同様に、自動位置決めシステム19の存在により、最終製品の衛生状態を向上することを助ける。
【0069】
詳細には、自動位置決めシステム19は、
チーズCの少なくとも1つの保定及び保持アセンブリ28と、
供給台Eと支持手段3との間で保定及び保持アセンブリ28を移動させるように適応する、少なくとも1つの変位ユニット29と、を備える。
【0070】
保定及び保持アセンブリ28がチーズCを強固に把持及び保持することを可能にすることによって、チーズCの予想外のあらゆる落下を防止する。
【0071】
他方では、変位ユニット29は、支持手段3に向けて、チーズCの実際に変位させる役割を担う。
【0072】
有利に、保定及び保持アセンブリ28は、
変位ユニット29と関連付けられた少なくとも1つのベース支持物30と、
ベース支持物30と関連付けられ、チーズCの上部を把持するように適応する、保定手段31と、を備える。
【0073】
保定及び保持アセンブリ28は、また、保定手段31によって把持されると、ベース支持物30と関連付けられ、チーズCの下部を保持及び支持するように適応する、保持手段32も備える。
【0074】
しかしながら、保定及び保持アセンブリ28が保定手段31を単独で備えることを除外できない。
【0075】
保定手段31及び保持手段32は、ベース支持物30を介在させることによって、変位ユニット29と関連付けられる。
【0076】
この場合、ベース支持物30は、例えば金属板のタイプである。
【0077】
ベース支持物30により、保定手段31及び保持手段32は、供給台Eと支持手段3との間で同時に移動することが可能になる。
【0078】
保定手段31は、関連の求心運動方向Lに沿って、共通中心Hに向けて相互に移動可能な少なくとも2つのジョー要素34を備える。
【0079】
具体的には、求心運動方向Lは実質的に直線及び水平である。
【0080】
したがって、ジョー要素34は、互いに対して近くに相互に移動してチーズCを保定し、互いから相互に離れて、チーズ自体を解放する。
【0081】
より詳細には、ジョー要素34は、共通中心Hから実質的に等間隔に配置され、共通中心Hに対して同時に移動可能である。
【0082】
ジョー要素34はベース支持物30に対して突出する。より詳細には、使用中、ジョー要素34は、チーズCの上部を容易に把持するように下向きに延在する。
【0083】
さらに、ジョー要素34は、チーズCと接触するように適応する接触面を有し、これは、チーズ自体の把持力を増加させるようにギザギザの形状がある。
【0084】
図1図5及び図7図9に示される実施形態に従って、保定手段31は、共通中心Hに対して反対側に配置された2つのジョー要素34を備える。
【0085】
言い換えれば、ジョー要素34は互いに対面して配置され、関連の接触面34は互いに対面する。
【0086】
そのような実施形態の解決策により、求心運動方向Lが互いに対して実質的に整列され、反対方向を有することが必要になる(図5)。
【0087】
好ましくは、保定手段31は、ジョー要素34を支持する平行グリッパーを備える。
【0088】
図6に概略的に示される代替の実施形態によると、保定手段31は、実質的に120°に等しい角度で共通中心Hの周りに配置された3つのジョー要素34を備える。
【0089】
そのような実施形態は、実質的に120°に等しい角度で互いに対して傾斜する求心運動方向Lを提供する。
【0090】
ジョー要素34は、放射状に共通中心Hに対して実質的に移動可能である。
【0091】
この場合、保定手段31は、ジョー要素34を支持する自己センタリンググリッパーを備える。
【0092】
上述したように、保定及び保持アセンブリ28はまた保持手段32も備え、処理中、チーズCを支持することを可能にし、チーズCの可能性のある予想外の落下を防止する。
【0093】
役立つように、保持手段32は、実質的に水平ヒンジ軸Iの周りで回転可能な少なくとも1つのシェル本体35を備える。
【0094】
落下する場合、シェル本体35は、チーズCを受けるように適応する凹面を画定する。
【0095】
シェル本体35は、ジョー要素34の近くに移動してチーズCの下部の下に配置される、閉位置と、ジョー要素34から離間してチーズCを解放することに適応する、開位置との間で回転可能である。
【0096】
より詳細には、閉位置では、シェル本体35は、凹面がジョー要素34に対面する状態で配置され、チーズCが落下することが防止され、開位置では、シェル本体35は、閉位置に対して回転し、チーズCを供給台Eから把持すること、またはチーズCを支持手段3で解放することを可能にする。
【0097】
有利に、保持手段32は、閉位置と開位置との間で、関連のヒンジ軸Iの周りで回転可能なシェル本体35のうちの少なくとも2つを備え、ヒンジ軸Iは互いに実質的に平行である。
【0098】
閉位置では、シェル本体35は互いに対面して、チーズCを受けるように適応する凹面を画定する一方、開位置では、シェル本体35は、閉位置に対して実質的に90°回転する。
【0099】
閉位置では、シェル本体35は、少なくとも部分的にチーズCを囲む。
【0100】
適切に、シェル本体35は、閉位置では、チーズCから離間されている内面を含む。言い換えれば、シェル本体35は、その外観の変形及び/または変質が起きないように、チーズCに接触しない。チーズCが保定手段31から予想外に解放される場合、保持手段32はチーズCが落下することを防止する。
【0101】
しかしながら、保定及び保持アセンブリ28の運動の結果として、チーズCは変形し得る状態になり、そのような場合、シェル本体35の内面は、チーズ自体用の静止ベースを画定し得る可能性がある。
【0102】
好ましくは、保持手段32は、シェル本体35を支持する角度グリッパーを備える。
【0103】
図に示される実施形態によると、ヒンジ軸Iは、ジョー要素34の求心運動方向Lに実質的に平行に配置される。このように、シェル本体35の運動は、ジョー要素34の運動を妨げない。
【0104】
前述と同様に、図に示される実施形態を参照すると、シェル本体35のそれぞれは、互いに離間する複数の保持要素36を備え、保持要素36は、湾曲構造であり、部分的に凹面を画定する。
【0105】
したがって、保持要素36は、チーズCの作業液の流れを可能にし、移送プロセスの目視による監視を可能にする開放凹面を画定する。
【0106】
役立つように、変位ユニット29は、少なくとも3つの自由度が設けられ、そして、ベースフレーム2と関連付けられベース支持物30を支持する少なくとも1つの連結式アームを備える。
【0107】
より詳細には、変位ユニット29は、支持手段3の上にベースフレーム2と関連付けられている。
【0108】
このように、変位ユニット29は、保定及び保持アセンブリ28を容易に移動させることが可能であると同時に、機器1のピースのさらなる構成要素の邪魔にならない。
【0109】
さらに、そのような装置により、機器1のピースの全体寸法を著しく減らすことを可能にする。
【0110】
図に示される実施形態によると、変位ユニット29はデルタロボットを備える。
【0111】
当分野のエンジニアに知られるように、デルタロボットは、平行四辺形の形状に作られたアームの使用を提供する並列ロボットのタイプであり、端の配向を維持することが可能である。言い換えれば、変位ユニット29は、3つのデカルト軸に沿って保定及び保持アセンブリ28を移動させることを可能にするが、それが回転することを防止する。
【0112】
デルタロボットは、チーズCの極めて急速の運動を可能にすることによって、チーズ自体が過剰に冷却することを防止する。
【0113】
さらに、他のタイプの自動デバイスとは異なり、デルタロボットは、極小の全体寸法を維持しながら、際立って大きい作業量を実現することを可能にする。
【0114】
しかしながら、変位ユニット29は、異なるタイプの自動デバイス、例えば擬人化ロボットアームまたは協働ロボットのタイプを備えることを除外できない。
【0115】
役立つように、機器1は、供給台Eの少なくとも1つの位置と、積み込み台の少なくとも1つのコンテナ要素5のうちの少なくとも1つの位置とについて、プログラム可能な少なくとも1つの電子ユニット26aを備える。
【0116】
電子ユニット26aは、自動位置決めシステム19に動作可能に接続され、前述の位置に応じて、変位ユニット29を動作させるように構成されている。
【0117】
コンテナ要素5上に設置されると、チーズCは把持手段6に搬送される。
【0118】
把持手段6は、ベースフレーム2と関連付けられた少なくとも1つの把持フレーム8と、把持フレーム8と関連付けられチーズCの周りで閉鎖可能である、少なくとも1つのダイヤフラムデバイス9と、を備え、部分Pを保定し、チーズの詰め物Sを解放するために開放可能である。
【0119】
特に、ダイヤフラムデバイス9は、チーズCを通過できる通路穴10を画定する。
【0120】
ダイヤフラムデバイス9を閉じると、チーズCを捕らえるまで、結果的に、通路穴10の段階的閉塞がもたらされる。
【0121】
有利に、ダイヤフラムデバイス9は、円周に沿って配置された把持フレーム8と関連付けられた複数の把持要素11を備える。
【0122】
特に、把持要素11は、通路穴10を囲むように配置され、そして、把持要素11が円周の中心の近くに移動してチーズCを捕らえて部分Pを保持する、少なくとも1つの動作位置と、把持要素11が中心から離れてチーズCを解放する、少なくとも1つの定位置との間で、その各々の回転軸Rの周りで回転して相互に移動可能である。
【0123】
言い換えれば、把持要素11は、同時に、同心円状に移動して、部分Pを捕らえて、チーズCを固定したままにする。
【0124】
ダイヤフラムデバイス9は、さらに、少なくとも動作位置と定位置との間で、把持要素11の回転手段12が設けられており、把持要素11と関連付けられた少なくとも1つの接続要素13を備える。
【0125】
接続要素13は、実質的に円形を有し、把持要素11の上に配置され、そして、円周に沿って配置された複数のスロット13aを備え、スロット13aは、それぞれ、各々の把持要素11の上に画定された対応するピン11aと関連付けられる。
【0126】
より詳細には、ピン11aは摺動してスロット13aの内側に収容され、スロット13aの形状により、ピン11aの運動軌道、ひいては、その各々の回転軸Rの周りにおける把持要素11の回転の振幅が決定される。
【0127】
回転手段12は少なくとも1つの作動体14を備え、作動体14は、接続要素自体に画定された各々の歯状部13bに噛合するように適応する歯車14aを用いて、接続要素13に動作可能に接続される。
【0128】
2つの回転方向において歯車14aの回転により、作動位置と定位置との間における把持要素11の運動が決定される。
【0129】
特に、接続要素13の回転により、スロット13aを変位させ、さらに、各々のピン11aが引っ張られ、その運動が把持要素11に伝達される。
【0130】
適切に、把持要素11は、さらに、シーリングの位置に向けて移動可能であり、通路穴10はさらに閉塞され、把持要素11は、チーズの詰め物Sを強固に閉じるために、部分Pに押圧をかける。
【0131】
この動作の終了時、チーズの詰め物Sは、下にある詰め物部から部分Pを分割するシーリングエリアを有する。
【0132】
さらに、把持要素11は、さらに、切断位置に向けて移動可能であり、通路穴10は完全に閉塞される。切断位置では、把持要素11は、チーズの詰め物Sから部分Pの分離を生じさせる。
【0133】
実際に、機器1のピースは、特徴的な「ポーチ」形状が設けられたチーズの詰め物Sの製造、及び/または球状のチーズの詰め物Sの製造を可能にし、部分Pがチーズの詰め物Sから取り出される。
【0134】
分離に続いて、把持要素11の次の運動が定位置に向かうまで、ダイヤフラムデバイス9に部分Pがある状態が維持され、重力によって支持面4に堆積される。
【0135】
役立つように、機器1のピースは、上下に配置され、取得されるチーズの詰め物Sのタイプに応じて、独立して動作可能な複数のダイヤフラムデバイス9を備え得る。
【0136】
例えば、作られるチーズの詰め物Sのサイズに基づいて、互いに等しい2つのダイヤフラムデバイス9が使用され得る。実際に、小さなサイズのチーズの詰め物Sを製造することを望む場合、小さな部分Pを保定するために、ダイヤフラムデバイス9の1つだけが動作する。その一方、大きいサイズのチーズの詰め物Sを製造するために、大きい部分Pを保定するのに必要であり、ダイヤフラムデバイス9の両方は同時に動作する。
【0137】
代替として、またはそれらの組み合わせとして、ダイヤフラムデバイス9のうちの1つは、チーズCの充填に続いて容易に部分Pを取り出すように適応する切断部が設けられた把持要素11を備え得る。この場合、機器1のピースは、部分Pをシールするように適応する少なくとも1つのダイヤフラムデバイス9と、部分Pを取り出すように適応する少なくとも1つのダイヤフラムデバイス9と、を備える。
【0138】
代替として、またはダイヤフラムデバイス9と組み合わせて、把持手段6は、把持フレーム8と関連付けられたグリッパーデバイスを備え得、これは、チーズCを保定及び/またはシールするために、及び/または部分Pをチーズの詰め物Sから取り出すために移動可能である。
【0139】
図に示される実施形態に従って、把持手段6は複数のダイヤフラムデバイス9を備え、ダイヤフラムデバイス9は、把持フレーム8と関連付けられ、位置決め方向Bに平行な少なくとも1つの作業方向Wに沿って並んで配置される。
【0140】
ダイヤフラムデバイス9のそれぞれは、各々のチーズCを保定するように適応する。
【0141】
特に、ダイヤフラムデバイス9の数は、コンテナ要素Fの列の数に対応する。
【0142】
役立つように、ダイヤフラムデバイス9のそれぞれは、各々の作動体14を備える。
【0143】
したがって、ダイヤフラムデバイス9は互いに独立して動作して、チーズCを保定/解放できる。
【0144】
このように、実際に必要とするダイヤフラムデバイス9だけを動作できる。
【0145】
さらに、いくつかのダイヤフラムデバイス9では、把持要素11は、定位置とシーリング位置との間で移動するが、他のダイヤフラムデバイス9では、把持要素11は定位置と切断位置との間で移動し、各々、部分Pがある、また部分Pがないチーズの詰め物Sを取得することを提供できる。
【0146】
上記に予想したように、機器1のピースは、充填物をチーズCに注入するように適応する充填手段7を備える。
【0147】
充填手段7は、ベースフレーム2と関連付けられた少なくとも1つの充填フレーム15と、充填物をチーズCに注入するように適応する充填フレーム15と関連付けられた少なくとも1つのインジェクタデバイス16と、を備える。
【0148】
役立つように、機器1のピースは、また、充填物を含むように適応し、流体作動式でインジェクタデバイス16に接続された少なくとも1つのタンク17と、充填物をタンク17からインジェクタデバイス16に移送するように適応する少なくとも1つのポンプデバイス18と、を備える。
【0149】
より詳細には、インジェクタデバイス16は、把持手段6によって適切に保定された部分Pを通るチーズCの中に部分的に挿入され、タンク17に含まれる充填物をチーズCに分配する。
【0150】
図に示される実施形態によると、充填手段7は複数のインジェクタデバイス16を備え、インジェクタデバイス16は、流体作動式でタンク17に接続され、充填フレーム15と関連付けられ、前進運動方向Dの横方向である少なくとも1つの動作方向Gに沿って並んで配置される。
【0151】
好ましくは、動作方向Gは、前進運動方向Dに実質的に直角である。
【0152】
有利に、動作方向Gは、作業方向Wに実質的に平行である。
【0153】
さらにより好ましくは、動作方向G及び作業方向Wは、実質的に水平に延在して、同じ実質的に垂直面に互いに上下にある。
【0154】
適切に、ダイヤフラムデバイス9のそれぞれは、インジェクタデバイス16に対応する。
【0155】
インジェクタデバイス16のそれぞれは、充填物を各々のチーズCに注入するように適応する。
【0156】
役立つように、インジェクタデバイス16のそれぞれは、各々のポンプデバイス18に接続される。
【0157】
したがって、インジェクタデバイス16は、充填物を分配するために互いに独立して動作できる。
【0158】
このように、実際に必要な場合だけ、すなわち、対応するダイヤフラムデバイス9が、チーズCを保定するために閉じている場合だけ、インジェクタデバイス16のそれぞれは充填物を分配する。
【0159】
さらに、インジェクタデバイス16が異なる量の充填物を分配することが予想でき、その結果、異なるタイプのチーズの詰め物Sを取得できる。
【0160】
したがって、機器1のピースは、いくつかのチーズCを同時に加工することと、異なるタイプのチーズの詰め物Sを製造することと、の両方を可能にする。
【0161】
充填に続いて、インジェクタデバイス16は、部分Pから引き出され、チーズの詰め物Sを取得し、そして、把持手段6は、部分Pをシールし、場合により、取り出す。
【0162】
そのように取得されたチーズの詰め物Sは把持手段6から解放され、降ろし台に向けて移送する。具体的には、把持要素11は、定位置に向けて移動し、通路穴10を解放する。
【0163】
この動作中、取り出された部分Pのいずれかは、支持面4の上で解放され、チーズの詰め物Sと一緒に、降ろし台に向けて充填台から離れて移動することを可能にする。
【0164】
次に、チーズの詰め物S及び分離した部分Pのいずれかは、当分野の技術者に知られた方法を用いて、機器1のピースから離れて移動する。
【0165】
機器1のピースは、支持手段3、把持手段6、または充填手段7のうちの少なくとも1つを移動させるように適応する運動手段20、21を備える。
【0166】
より詳細には、運動手段20、21は、把持及び充填フェーズの間、支持手段3、把持手段6、及び充填手段7を相互に移動させるように適応する。
【0167】
有利に、機器1のピースは、ベースフレーム2と関連付けられ、支持手段3及び把持手段6を相互に移動させるように適応する、少なくとも1つの相互運動ユニット20と、ベースフレーム2と関連付けられ、把持手段6及び充填手段7を相互に移動させるように適応する、少なくとも1つの相互運動アセンブリ21と、を備える。
【0168】
相互運動ユニット20は、支持手段3または把持手段6のいずれかの少なくとも1つを、他方に対して、支持面4に実質的に垂直な移動軸A1に沿って移動させるように適応する。
【0169】
相互運動ユニット20の機能は、実質的に、互いにさらに近くに、または互いからさらに遠くに離して、支持手段3及び把持手段6を運び、ダイヤフラムデバイス9によって、チーズCを保定することを可能にする。
【0170】
図に示される実施形態では、相互運動ユニット20は、支持手段3に対して、把持手段6を移動させるように適応する。
【0171】
相互運動ユニット20は、さらに、充填手段7による充填中、コンテナ要素5から離れて、ダイヤフラムデバイス9を移動させる機能を有する。
【0172】
このフェーズ中、実際に、チーズCは変形して、充填物のためのスペースを作る傾向があり、したがって、その体積が増加する。
【0173】
相互運動ユニット20は、把持フレーム8に動作可能に接続された駆動ユニット22a、22bと、ベースフレーム2と関連付けられ、移動軸A1に沿って延在するガイダンスユニット23と、を備える。
【0174】
把持フレーム8は、摺動することによって、ガイダンスユニット23と関連付けられる。
【0175】
駆動ユニット22a、22bは、ガイダンスユニット23と実質的に平行な把持フレーム8と関連付けられたラックアンドピニオン要素22aと、ラックアンドピニオン要素自体に接続され、把持フレーム8をガイダンスユニット23に移動させるように適応する、電気モーターのタイプの作動デバイス22bと、を備える。
【0176】
相互運動ユニット21は、把持手段6または充填手段7のいずれかの少なくとも1つを、他方に対して、支持面4に実質的に垂直な摺動軸A2に沿って移動させるように適応する。
【0177】
言い換えれば、相互運動アセンブリ21の機能は、互いにさらに近くに、または互いからさらに遠くに離して、充填手段7及び把持手段6を運び、部分Pの中に/から、インジェクタデバイス16の挿入及び抽出を可能にする。
【0178】
図に示される実施形態では、相互運動アセンブリ21は、把持手段6に対して、充填手段7を移動させるように適応する。
【0179】
相互運動アセンブリ21は、さらに、把持手段6と実質的に同時に行われる充填中、インジェクタデバイス16をコンテナ要素5から移動させる機能を有し、これにより、チーズCの変形を容易にする。
【0180】
相互運動アセンブリ21は、充填フレーム15に動作可能に接続されたモーターアセンブリ24a、24bと、ベースフレーム2と関連付けられ、摺動軸A2に沿って延在するガイダンスアセンブリ25と、を備える。
【0181】
充填フレーム15は、摺動することによって、ガイダンスアセンブリ25と関連付けられる。
【0182】
モーターアセンブリ24a、24bは、ガイダンスアセンブリ25と実質的に平行な充填フレーム15と関連付けられた少なくとも1つのラックアンドピニオン本体24aと、ラックアンドピニオン本体自体に接続され、把持フレーム15をガイダンスユニット25に移動させるように適応する、電気モーターのタイプの作動デバイス24bと、を備える。
【0183】
役立つように、ガイダンスアセンブリ25はガイダンスユニット23と一致し、摺動軸A2は移動軸A1と一致する。
【0184】
言い換えれば、充填フレーム15及び把持フレーム8は、互いに上下に配置され、同じガイドに搭載され、支持手段3に対して同じ軸に沿って移動する。
【0185】
具体的には、複数のダイヤフラムデバイス9が単一の把持フレーム8と関連付けられることと、複数のインジェクタデバイス16が単一の充填フレーム15と関連付けられることと、を提供する手段により、各々、駆動ユニット22a、22b及びモーターアセンブリ24a、24bを用いて、それらの同時の運動を可能にする。
【0186】
そのような実施形態の解決策により、構成要素及び可動部分の数を減らすことを可能にし、したがって、機器1のピースを極めてコンパクトにして、機敏な動作がもたらされる。
【0187】
さらに、機器1は、電子ユニット26aが設けられた電子制御システム26を備える。
【0188】
電子ユニット26aは、さらに、支持手段3、把持手段6、充填手段7、相互運動ユニット20、または相互運動アセンブリ21のいずれかの少なくとも1つを動作させるように構成される。
【0189】
機器1のピースは、また、コンテナ要素5の内側にチーズCの存在を検出するように構成された少なくとも1つの存在センサー27を備える。
【0190】
より詳細には、存在センサー27は、積み込み台と充填台との間に位置する検出台で位置決めされたコンテナ要素5で、チーズCの存在を検出するように構成される。
【0191】
存在センサー27は、例えば、直接拡散フォトセルのタイプである。
【0192】
チーズCがコンテナ要素5に存在するときだけ、インジェクタデバイス16は、充填物を分配するように、存在センサー27に連動する。
【0193】
特に、機器1のピースは、インジェクタデバイス16ごとに存在センサー27を備える。
【0194】
存在センサー27は、電子ユニット26aに動作可能に接続される。
【0195】
存在センサー27が各々のハウジング5aにおけるチーズCの存在を検出する場合、電子ユニット26aは、対応するインジェクタデバイス16のポンプデバイス18を動作させるようにプログラムされている。
【0196】
他方では、存在センサー27がチーズCの存在を検出しない場合、対応するインジェクタデバイス16のポンプデバイス18が動作しなくなることで、充填物は分配されなくなる。
【0197】
また、機器1のピースは洗浄手段も備え得、洗浄手段は、図に示されなく、当分野の技術者に知られたタイプであり、機器自体の様々な構成要素を洗浄するように適応する。
【0198】
本発明に従った機器1の動作は次のとおりである。
【0199】
最初に、チーズCはその各々の供給台Eに配置され、機器1のピースは、積み込み台にコンテナ要素5を有する。
【0200】
変位ユニット29を用いて、保定及び保持アセンブリ28は、チーズCを持ち上げるために供給台Eに運ばれる。シェル本体35は開位置にあり、ジョー要素34は求心運動方向Lに沿って互いに離される。ジョー要素34は、チーズCを捕らえて把持するために、求心運動方向Lに沿って一緒に近づけて運ばれる(図7)。
【0201】
次に、保定及び保持アセンブリ28は、供給台Eから離され、支持手段3に向けて運ばれる。同時に、シェル本体35は閉位置に運ばれる(図8)。
【0202】
支持手段3において、シェル本体35及びジョー要素34が開いて、チーズCをそれらの各々のコンテナ要素5に解放する(図9)。
【0203】
前述の動作は、コンテナ要素Fの列ごとに繰り返される。
【0204】
次に、コンテナ要素5は、その後、充填台に向けて、前進運動方向Dに沿って支持面4を用いて移送される。
【0205】
この時点では、相互運動ユニット20により、把持手段6を支持手段3に向けて移動させる。
【0206】
特に、駆動ユニット22a、22bは、チーズCが通路穴10を通過することを可能にするように、ダイヤフラムデバイス9をチーズCの近くに運ぶ。
【0207】
把持要素11が動作位置に向けて回転することによって、回転手段12の作動体14は動作し、部分的に、通路穴10を閉塞して、部分Pを保定する。
【0208】
相互運動ユニット21により、把持手段7を支持手段6に向けて移動させる。
【0209】
特に、モーターアセンブリ24a、24bは、インジェクタデバイス16をダイヤフラムデバイス9の近くに移動させ、その結果、インジェクタデバイス自体は、部分Pを通してチーズCの中に挿入できる。
【0210】
ポンプデバイス18は、充填物を分配することを可能にするように動作する。
【0211】
このフェーズ中、相互運動ユニット20及び相互運動アセンブリ21は、同時に、各々、支持手段3から離れて把持手段6及び充填手段7を移動させ、チーズCの変形を容易にする。
【0212】
分配の最後に、相互運動アセンブリ21は、充填手段7を把持手段6から離れて移動させ、部分Pからインジェクタデバイス16の抽出を可能にする。
【0213】
この時点では、把持要素11はシーリング位置に向けて移動し、圧力を部分Pにかけ、チーズの詰め物Sを閉じる。
【0214】
必要である場合、把持要素11はさらに切断位置に向けて回転して、チーズの詰め物Sから部分Pを取り出す。
【0215】
次に、把持要素11は定位置に向けて運ばれ、チーズの詰め物Sと、場合により、取り出された部分Pとを、支持手段3の上に解放する。
【0216】
最後に、支持面4は、チーズの詰め物Sと、場合により、取り出された部分Pとを、降ろし台に向けて移動させる。
【0217】
実際には、説明される発明は意図された目的を達成していることが確認されており、具体的には、チーズの詰め物、特にブッラータチーズを製造するための機器が作業時間の短縮及び関連コストの削減を可能にするという事実が強調されている。
【0218】
複数のダイヤフラムデバイス及びインジェクタデバイスの存在により、作業時間をさらに短縮することを可能にすると同時に、異なるタイプのチーズの詰め物を同時に製造する。
【0219】
さらに、本発明に従った機器により、熟練労働者がそれ自体を使用する必要なく、全自動方式で、チーズの詰め物、特にブッラータチーズの製造を可能にする。
【0220】
また、結果として、本発明に従った機器により、チーズの詰め物を速く製造して、細菌汚染のリスクを最小にすることを可能にする。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
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図15
図16
【国際調査報告】