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特表2024-540607洗濯洗剤組成物の粘度調整におけるグラフトコポリマーの使用
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-31
(54)【発明の名称】洗濯洗剤組成物の粘度調整におけるグラフトコポリマーの使用
(51)【国際特許分類】
   C11D 3/37 20060101AFI20241024BHJP
   C11D 1/66 20060101ALI20241024BHJP
   C08F 283/06 20060101ALI20241024BHJP
【FI】
C11D3/37
C11D1/66
C08F283/06
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024529937
(86)(22)【出願日】2023-04-23
(85)【翻訳文提出日】2024-05-21
(86)【国際出願番号】 CN2023090052
(87)【国際公開番号】W WO2024011999
(87)【国際公開日】2024-01-18
(31)【優先権主張番号】PCT/CN2022/104843
(32)【優先日】2022-07-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】590005058
【氏名又は名称】ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー
【氏名又は名称原語表記】THE PROCTER & GAMBLE COMPANY
【住所又は居所原語表記】One Procter & Gamble Plaza, Cincinnati, OH 45202,United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100110423
【弁理士】
【氏名又は名称】曾我 道治
(74)【代理人】
【識別番号】100111648
【弁理士】
【氏名又は名称】梶並 順
(74)【代理人】
【識別番号】100122437
【弁理士】
【氏名又は名称】大宅 一宏
(74)【代理人】
【識別番号】100209495
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 さおり
(72)【発明者】
【氏名】ガオ、ホンシン
(72)【発明者】
【氏名】タン、ミン
(72)【発明者】
【氏名】フォッサム、ルネ・ダイアナ
(72)【発明者】
【氏名】ワン、ドンペン
(72)【発明者】
【氏名】ペン、ジァ
(72)【発明者】
【氏名】レン、シァオイ
【テーマコード(参考)】
4H003
4J026
【Fターム(参考)】
4H003AB03
4H003AB19
4H003AB31
4H003AC07
4H003DA01
4H003EB04
4H003EB05
4H003EB28
4H003EB30
4H003ED02
4H003ED28
4H003FA16
4H003FA30
4J026AB19
4J026AB20
4J026AB21
4J026BA19
4J026BA20
4J026BA27
4J026BA40
4J026BB03
4J026DB02
4J026DB12
4J026DB13
4J026FA04
4J026GA10
(57)【要約】
グラフトコポリマーを含有する洗濯洗剤組成物の粘度の調整におけるグラフトコポリマーの使用が提供される。また、グラフトコポリマーを含有する洗濯洗剤組成物が提供される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
グラフトコポリマーを含有する洗濯洗剤組成物の粘度の調整におけるグラフトコポリマーの使用であって、前記グラフトコポリマーが、
a)1000~20,000ダルトンの数平均分子量を有し、かつエチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、又はこれらの混合物に基づくポリアルキレンオキシドと、
b)N-ビニルピロリドンと、
c)1~6個の炭素原子を含有する飽和モノカルボン酸由来のビニルエステル及び/又はアクリル酸若しくはメタクリル酸のメチルエステル若しくはエチルエステルと、を含み、
(a):(b)の重量比は、1:0.1~1:2であり、
重量基準で(a)の量は、(c)の量よりも多い、使用。
【請求項2】
前記グラフトポリマーでは、
a)前記ポリアルキレンオキシドが、エチレンオキシド単位を含み、好ましくはエチレンオキシド単位からなり、
c)前記ビニルエステルが、酢酸ビニルを含み、好ましくは酢酸ビニルからなる、請求項1に記載の使用。
【請求項3】
前記グラフトポリマーでは、(a):(c)の重量比が、1.0:0.1~1.0:0.99、好ましくは、1.0:0.3~1.0:0.9である、請求項1又は2に記載の使用。
【請求項4】
前記グラフトポリマーでは、成分(c)の前記グラフトされたモノマーの1.0モル%~60モル%、好ましくは20モル%~60モル%、より好ましくは30モル%~50モル%が、加水分解されている、請求項1~3のいずれか一項に記載の使用。
【請求項5】
前記グラフトポリマーが、5,000Da~100,000Da、好ましくは5,000Da~50,000Da、より好ましくは8,000Da~20,000Daの重量平均分子量を有する、請求項1~4のいずれか一項に記載の使用。
【請求項6】
前記組成物が、前記組成物の約0.01重量%~約15重量%、好ましくは約0.05重量%~約10重量%、より好ましくは約0.1重量%~約5重量%、最も好ましくは約0.2重量%~約3重量%の前記グラフトコポリマーを含む、請求項1~5のいずれか一項に記載の使用。
【請求項7】
前記組成物が、前記組成物の約1重量%~約99重量%、好ましくは約5重量%~約90重量%、より好ましくは約10重量%~約85重量%、最も好ましくは約15重量%~約80重量%の界面活性剤系を更に含む、請求項1~6のいずれか一項に記載の使用。
【請求項8】
洗濯洗剤組成物であって、
1)前記組成物の0.01重量%~15重量%のグラフトコポリマーであって、
a)1000~20,000ダルトンの数平均分子量を有し、かつエチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、又はこれらの混合物に基づくポリアルキレンオキシドと、
b)N-ビニルピロリドンと、
c)1~6個の炭素原子を含有する飽和モノカルボン酸由来のビニルエステル及び/又はアクリル酸若しくはメタクリル酸のメチルエステル若しくはエチルエステルと、を含み、
(a):(b)の重量比は、1:0.1~1:2であり、
重量基準で(a)の量は、(c)の量よりも多い、グラフトコポリマーと、
2)前記組成物の35重量%~90重量%の界面活性剤系と、を含む洗濯洗剤組成物。
【請求項9】
前記界面活性剤系が、C~C20直鎖アルキルベンゼンスルホネート(LAS)、C~C20アルキルサルフェート(AS)、C~C20アルキルアルコキシサルフェート(AAS)、C~C20メチルエステルスルホネート(MES)、C~C20アルキルエーテルカルボキシレート(AEC)、1~20の範囲の重量平均アルコキシル化度を有するC~C20アルコキシル化アルコール、C~C20アルファオレフィンスルホネート(AOS)、脂肪酸メチルエステルエトキシレート(FMEE)、脂肪酸、又はそれらの任意の組み合わせを含む、請求項8に記載の洗濯洗剤組成物。
【請求項10】
前記界面活性剤系が、1~20の範囲の重量平均アルコキシル化度を有するC~C20アルコキシル化アルコールを含み、前記C~C20アルコキシル化アルコールが、前記組成物の15重量%~50重量%の範囲の量で存在する、請求項8又は9に記載の洗濯洗剤組成物。
【請求項11】
前記組成物が、前記組成物の15重量%未満の非水性溶媒を含み、
好ましくは、前記非水性溶媒が、エチレングリコール、1,2-プロパンジオール(p-ジオール)、1,3-プロパンジオール、メチルプロパンジオール、ブタンジオール、グリセリン、ブタントリオール、ペンタエリスリトール及び任意の組み合わせからなる群から選択される、請求項8~10のいずれか一項に記載の洗濯洗剤組成物。
【請求項12】
洗濯洗剤組成物であって、
1)前記組成物の0.01重量%~15重量%のグラフトコポリマーであって、
a)1000~20,000ダルトンの数平均分子量を有し、かつエチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、又はこれらの混合物に基づくポリアルキレンオキシドと、
b)N-ビニルピロリドンと、
c)1~6個の炭素原子を含有する飽和モノカルボン酸由来のビニルエステル及び/又はアクリル酸若しくはメタクリル酸のメチルエステル若しくはエチルエステルと、を含み、
(a):(b)の重量比は、1:0.1~1:2であり、
重量基準で(a)の量は、(c)の量よりも多い、グラフトコポリマーと、
2)前記組成物の20重量%~90重量%の、非イオン性界面活性剤を含む界面活性剤系と、を含み、
前記非イオン性界面活性剤が、前記組成物の6.5重量%~90重量%の範囲の量で存在する、洗濯洗剤組成物。
【請求項13】
前記組成物が、前記組成物の20重量%~75重量%、好ましくは20重量%~60重量%、より好ましくは20重量%~45重量%、最も好ましくは20重量%~35重量%の前記界面活性剤系を含み、及び/又は
前記非イオン性界面活性剤が、前記組成物の6.5重量%~75重量%、より好ましくは6.5重量%~60重量%、更により好ましくは6.5重量%~45重量%、最も好ましくは6.5~35重量%の範囲の量で存在する、請求項12に記載の洗濯洗剤組成物。
【請求項14】
前記非イオン性界面活性剤が、1~20、好ましくは5~15、より好ましくは7~10の範囲の重量平均アルコキシル化度を有するC~C20アルコキシル化アルコールを含む、請求項12又は13に記載の洗濯洗剤組成物。
【請求項15】
前記組成物が、前記組成物の15重量%未満、好ましくは10重量%未満、より好ましくは7重量%未満、最も好ましくは5重量%未満の非水性溶媒を含み、
好ましくは、前記非水性溶媒が、エチレングリコール、1,2-プロパンジオール(p-ジオール)、1,3-プロパンジオール、メチルプロパンジオール、ブタンジオール、グリセリン、ブタントリオール、ペンタエリスリトール及び任意の組み合わせからなる群から選択される、請求項12又は13に記載の洗濯洗剤組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、グラフトコポリマーを含有する洗濯洗剤組成物の粘度の調整におけるグラフトコポリマーの使用に関する。本発明はまた、グラフトコポリマーを含有する洗濯洗剤組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
粘度を管理することは、消費者に望ましい粘度を有し、工場で加工可能な製品を提供するために、洗濯洗剤配合作業における重要な態様の1つである。また、一部の地域では、消費者は比較的低い粘度を有する液体洗剤製品を好むが、その理由は、これらの地域の消費者が、高い粘度が「汚れ」に相当し、取り扱いが困難であると考えているからである。また、粘度が高すぎると、製品製造中に撹拌してボトルに充填することが困難になる。水及び/又は溶媒の添加を含むいくつかの既知のアプローチが、粘度を調整するために活用されてきたが、これらのアプローチは、製剤の柔軟性を制限する場合があり、又はいくつかの特定の状況では機能しない場合さえある。例えば、コンパクト又は超コンパクト洗剤製品では、水及び/又は溶媒の許容量は、粘度を調整するのに十分でない場合がある。
【0003】
更に、いくつかのコンパクト又は超コンパクト洗剤製品は、それ自体が適切な粘度を有するが、それらが水に添加されるときにラメラ相又は六方晶相の形成に起因して「ゲル化」を受ける場合があり、すなわち、液体が非常に粘稠になる場合がある(例えば、10000cPs超、又は更に100000cPs超)。そうすると、洗剤製品の溶解又は分散が困難になる。この場合、洗浄性能が著しく損なわれる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって、液体洗剤製品の粘度を調整する他のアプローチが必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
グラフトコポリマーが液体洗剤製品中の粘度調整剤として有用であることは、本発明の驚くべき予想外の発見である。
【0006】
これに対応して、一態様における本発明は、グラフトコポリマーを含有する洗濯洗剤組成物の粘度の調整におけるグラフトコポリマーの使用に関し、グラフトコポリマーが、
a)1000~20,000ダルトンの数平均分子量を有し、かつエチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、又はこれらの混合物に基づくポリアルキレンオキシドと、
b)N-ビニルピロリドンと、
c)1~6個の炭素原子を含有する飽和モノカルボン酸由来のビニルエステル及び/又はアクリル酸若しくはメタクリル酸のメチルエステル若しくはエチルエステルと、を含み、
(a):(b)の重量比は、1:0.1~1:2であり、
重量基準で(a)の量は、(c)の量よりも多く、
本出願による一実施形態では、グラフトポリマーにおいて、a)ポリアルキレンオキシドは、エチレンオキシド単位を含み、好ましくはエチレンオキシド単位からなり、c)ビニルエステルは、酢酸ビニルを含み、好ましくは酢酸ビニルからなる。
【0007】
本出願による他の実施形態では、グラフトポリマーにおいて、a)ポリアルキレンオキシドは、エチレンオキシド単位及びプロピレンオキシド単位を含み、好ましくはエチレンオキシド単位及びプロピレンオキシド単位からなり、c)ビニルエステルは、酢酸ビニルを含み、好ましくは酢酸ビニルからなる。
【0008】
本出願による一実施形態において、ポリアルキレンオキシドは、1000~20,000ダルトンの数平均分子量を有する。
【0009】
本出願による一実施形態では、グラフトポリマーにおいて、(a):(c)の重量比が、1.0:0.1~1.0:0.99、好ましくは、1.0:0.3~1.0:0.9である。
【0010】
本出願による一実施形態では、グラフトポリマーにおいて、成分(c)のグラフトされたモノマーの1.0モル%~60モル%、好ましくは20モル%~60モル%、より好ましくは30モル%~50モル%が、加水分解されている。
【0011】
本出願による一実施形態では、グラフトポリマーが、4,000Da~100,000Da、好ましくは5,000Da~100,000Da、より好ましくは5,000Da~50,000Da、最も好ましくは8,000Da~20,000Daの重量平均分子量を有する。
【0012】
本出願による一実施形態では、本出願による組成物は、組成物の約0.01重量%~約15重量%、好ましくは約0.05重量%~約10重量%、より好ましくは約0.1重量%~約5重量%、最も好ましくは約0.2重量%~約3重量%のグラフトコポリマーを含む。
【0013】
本出願による一実施形態では、本出願による組成物は、組成物の約1重量%~約99重量%、好ましくは約5重量%~約90重量%、より好ましくは約10重量%~約85重量%、最も好ましくは約15重量%~約80重量%の界面活性剤系を更に含む。好ましくは、界面活性剤系は、C~C20直鎖アルキルベンゼンスルホネート(LAS)、C~C20アルキルサルフェート(AS)、C~C20アルキルアルコキシサルフェート(AAS)、C~C20メチルエステルスルホネート(MES)、C~C20アルキルエーテルカルボキシレート(AEC)、1~20の範囲の重量平均アルコキシル化度を有するC~C20アルコキシル化アルコール、C~C20アルファオレフィンスルホネート(AOS)、脂肪酸メチルエステルエトキシレート(FMEE)、脂肪酸、又はそれらの任意の組み合わせを含んでいてもよい。より好ましくは、界面活性剤系は、1~20の範囲の重量平均アルコキシル化度を有するC~C20アルコキシル化アルコールを含んでもよく、C~C20アルコキシル化アルコールは、組成物の15重量%~50重量%の範囲の量で存在する。
【0014】
別の態様において、本発明は、洗濯洗剤組成物であって、
1)組成物の0.01重量%~15重量%のグラフトコポリマーであって、
a)1000~20,000ダルトンの数平均分子量を有し、かつエチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、又はこれらの混合物に基づくポリアルキレンオキシドと、
b)N-ビニルピロリドンと、
c)1~6個の炭素原子を含有する飽和モノカルボン酸由来のビニルエステル及び/又はアクリル酸若しくはメタクリル酸のメチルエステル若しくはエチルエステルと、を含み、
(a):(b)の重量比は、1:0.1~1:2であり、
重量基準で(a)の量は、(c)の量よりも多く、グラフトコポリマーと、
2)組成物の35重量%~90重量%の界面活性剤系と、を含む洗濯洗剤組成物に関する。
【0015】
別の態様において、本発明は、洗濯洗剤組成物であって、
1)組成物の0.01重量%~15重量%のグラフトコポリマーであって、
a)1000~20,000ダルトンの数平均分子量を有し、かつエチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、又はこれらの混合物に基づくポリアルキレンオキシドと、
b)N-ビニルピロリドンと、
c)1~6個の炭素原子を含有する飽和モノカルボン酸由来のビニルエステル及び/又はアクリル酸若しくはメタクリル酸のメチルエステル若しくはエチルエステルと、を含み、
(a):(b)の重量比は、1:0.1~1:2であり、
重量基準で(a)の量は、(c)の量よりも多く、グラフトコポリマーと、
2)組成物の20重量%~35重量%の、非イオン性界面活性剤を含む界面活性剤系と、を含み、
非イオン性界面活性剤は、組成物の6.5重量%~35重量%の範囲の量で存在する、洗濯洗剤組成物に関する。
【0016】
いくつかの実施形態において、本出願による組成物は、組成物の15重量%未満、好ましくは10重量%未満、より好ましくは7重量%未満、最も好ましくは5重量%未満の非水性溶媒を含んでいてもよい。好ましくは、非水性溶媒は、エチレングリコール、1,2-プロパンジオール(p-ジオール)、1,3-プロパンジオール、メチルプロパンジオール、ブタンジオール、グリセリン、ブタントリオール、ペンタエリスリトール及び任意の組み合わせからなる群から選択される。
【0017】
特定の実施形態では、本出願による組成物は最終製品である。別の特定の実施形態において、本出願による組成物は、製造プロセス中の中間組成物である。
【0018】
本出願による一実施形態では、組成物は、好ましくは、界面活性剤系、脂肪酸、及び/又はその塩、酵素、カプセル化有益剤、汚れ放出ポリマー、色調剤、ビルダー、キレート剤、移染阻害剤、分散剤、酵素安定剤、酸化防止剤、触媒材料、漂白剤、漂白触媒、漂白活性化剤、ポリマー分散剤、汚れ除去/再付着防止剤、ポリマー脂洗浄剤、両親媒性コポリマー、光沢剤、抑泡剤、染料、色調剤、香料、構造弾性化剤、布地柔軟剤、担体、充填剤、ヒドロトロープ、溶媒、抗菌剤及び/又は防腐剤、中和剤及び/又はpH調整剤、加工助剤、レオロジー調整剤及び/又は構造化剤、乳白剤、パールエッセンス剤、顔料、防食及び/又は耐変色剤、並びにこれらの混合物からなる群から選択される処理補助剤を更に含む。
【0019】
本出願による一実施形態では、組成物は、液体組成物、単区画パウチ、多区画パウチ、又はこれらの混合物の形態である。
【0020】
別の態様において、本発明は、洗浄中の汚れの再付着の抑制における、本出願によるグラフトコポリマーと脂肪酸との組み合わせの使用に関する。
【0021】
洗濯洗剤組成物の利点は、特に消費者にとって望ましい適切な粘度を提供することである。
【0022】
超コンパクト液体洗剤組成物においてゲル化防止効果を提供することは、洗濯洗剤組成物の別の利点である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
定義
本明細書で使用するとき、「a」及び「an」などの冠詞は、特許請求の範囲において使用されるときは、特許請求されている又は記載されるもののうちの1つ以上を意味するものと理解される。
【0024】
本明細書で使用するとき、用語「含む(comprise、comprises、comprising)」、「包含する(include、includes、including)」、「含有する(contain、contains、containing)」は、非限定的であり、すなわち、最終結果に影響を及ぼすことのない他の工程及び他の成分を加えることができることを意図している。上記用語には、「からなる」及び「から本質的になる」という用語が包含される。
【0025】
本明細書で使用するとき、組成物が特定の成分を「実質的に含まない」ときとは、その組成物が、微量未満の量、あるいは組成物の0.1重量%未満、あるいは0.01重量%未満、あるいは0.001重量%未満の特定成分を含むことを意味する。
【0026】
本明細書で使用するとき、用語「洗濯洗剤組成物」とは、布地を含む、汚れた材料を洗濯するための組成物を意味する。このような組成物は、洗濯前処理剤、洗濯後処理剤として使用することができ、又は洗濯操作のすすぎ若しくは洗浄サイクル中に添加することができる。洗濯洗剤組成物は、液体、粉末、単区画又は多区画単位用量などの単位用量、パウチ、錠剤、ゲル、ペースト、バー、又はフレークから選択される形態を有してもよい。好ましくは、洗濯洗剤組成物は、液体又は単位用量組成物である。本明細書における「液体洗濯洗剤組成物」という用語は、は、注ぐことが可能な液体、ゲル、クリーム、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される形態である組成物を指す。液体洗濯洗剤組成物は、水性又は非水性のいずれかであってもよく、異方性、等方性、又はこれらの組み合わせであってもよい。本明細書における「単位用量洗濯洗剤組成物」という用語は、水溶性フィルムで包まれた特定量の液体を含有する水溶性パウチを指す。
【0027】
本明細書で使用するとき、用語「アルキル」は、分枝鎖状又は非分枝鎖状、置換又は非置換であるヒドロカルビル部分を意味する。用語「アルキル」には、アシル基のアルキル部分が含まれる。
【0028】
本明細書で使用するとき、用語「洗浄液」は、1サイクルの洗濯洗浄のために使用される典型的な量、好ましくは、1L~65L、あるいは、手作業で洗浄する場合には1L~20L、機械で洗浄する場合には20L~65Lの水溶液を指す。
【0029】
本明細書で使用するとき、用語「汚れた布地」は、非特定的に使用され、木綿、亜麻布、ウール、ポリエステル、ナイロン、絹、アクリル、及びこれらに類するもの等などであるがこれらに限定されない、天然繊維、人工繊維、及び合成繊維、並びに様々な混合及び組み合わせを含む、任意の種類の天然繊維又は人工繊維を指す場合がある。
【0030】
組成物
本開示の組成物は、ライトデューティー液体洗剤組成物、強力液体洗剤組成物、洗濯で一般に使用される洗剤ゲル、布地強化組成物、及びこれらの混合物からなる群から選択されてもよい。
【0031】
組成物は、任意の好適な形態であり得る。組成物は、液体組成物、単区画パウチ、多区画パウチ、又はこれらの混合物の形態であってもよい。
【0032】
組成物は、水性液体洗濯洗剤組成物とすることができる。このような水性液体洗濯洗剤組成物では、含水量は、5.0%~80%、例えば、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、60%、70%、80%又はこれらの間の任意の範囲の濃度で存在することができる。
【0033】
洗剤組成物のpH範囲は、6.0~8.9、好ましくは7~8.8である。
【0034】
洗剤組成物はまた、水溶性フィルム中に封入されて、単位用量物品を形成することができる。このような単位用量物品は、本発明の洗剤組成物を含み、洗剤組成物は、20重量%未満、好ましくは15重量%未満、より好ましくは10重量%未満の水を含み、洗剤組成物は水溶性又は水分散性フィルムに封入される。このような単位用量物品は、当該技術分野において既知の任意の手段を使用して形成することができる。好適な単位用量物品は、1つの区画を含むことができ、この区画は、液体洗濯洗剤組成物を含む。あるいは、単位用量物品は、少なくとも1つの区画が液体洗濯洗剤組成物を含む多区画単位用量物品とすることができる。
【0035】
グラフトコポリマー
洗剤組成物は、1つ以上のグラフトコポリマーを含んでもよい。グラフトコポリマーは、組成物の約0.01重量%~約15重量%、好ましくは約0.05重量%~約10重量%、より好ましくは約0.1重量%~約5重量%、最も好ましくは約0.2重量%~約3重量%、例えば、0.1重量%、0.15重量%、0.2重量%、0.25重量%、0.3重量%、0.35重量%、0.4重量%、0.45重量%、0.5重量%、1重量%、2重量%、又は3重量%のレベルで存在することができる。
【0036】
グラフトコポリマーは、(a)1000~20,000ダルトンの数平均分子量を有し、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、又はこれらの混合物に基づくポリアルキレンオキシド、(b)N-ビニルピロリドン、及び(c)1~6個の炭素原子を含有する飽和モノカルボン酸由来のビニルエステル、を含み、(a):(b)の重量比は、1:0.1~1:2、好ましくは1:0.3~1:1であり、(a)の重量での量は(c)の量よりも多い。
【0037】
(a):(c)の重量比は、1.0:0.1~1.0:0.99又は1.0:0.3~1.0:0.9である。(b):(c)の重量比は、約1.0:0.1~約1.0:5.0、又は約1.0:4.0までとすることができる。
【0038】
重量基準で(a)の量は、(c)の量よりも多い。ポリマーは、少なくとも50重量%、好ましくは少なくとも60重量%、より好ましくは少なくとも75重量%の(a)ポリアルキレンオキシドを含み得る。
【0039】
グラフトコポリマーは、(a)1000~20000Da、又は15000まで、又は12000Daまで、又は10000Daまでの数平均分子量を有し、かつエチレンオキシド、プロピレンオキシド、又はブチレンオキシドに基づく、好ましくはエチレンオキシドに基づくポリアルキレンオキシドを、(b)N-ビニルピロリドンで更に(c)1~6個の炭素原子を含有する飽和モノカルボン酸由来のビニルエステル、好ましくは酢酸ビニル又はその誘導体であるビニルエステルでグラフトすることを含む、及び/又はそれによって得ることができる。
【0040】
好適なポリアルキレンオキシドは、ホモポリマー又はコポリマーに基づくことができ、ホモポリマーが好ましい。ポリアルキレンオキシドは、エチレンオキシドのホモポリマー、又はエチレンオキシド含有量が40モル%~99モル%のエチレンオキシドコポリマーをベースとするものであり得る。このようなコポリマーに好適なコモノマーとしては、プロピレンオキシド、n-ブチレンオキシド、及び/又はイソブチレンオキシドを挙げることができる。好適なコポリマーとしては、エチレンオキシドとプロピレンオキシドとのコポリマー、エチレンオキシドとブチレンオキシドとのコポリマー、及び/又はエチレンオキシド、プロピレンオキシド、及び少なくとも1種のブチレンオキシドのコポリマーを挙げることができる。コポリマーは、40~99モル%のエチレンオキシド含有量、1.0~60モル%のプロピレンオキシド含有量、及び1.0~30モル%のブチレンオキシド含有量を含み得る。グラフトベースは、直鎖状(直鎖)又は分岐鎖状、例えば、分岐鎖状ホモポリマー及び/又は分岐鎖状コポリマーであり得る。
【0041】
分岐鎖状コポリマーは、プロピレンオキシド及び/又はブチレンオキシドを含む又は含まないエチレンオキシドを、多価低分子量アルコール、例えば、トリメチロールプロパン、ペントース、又はヘキソースに付加することによって調製することができる。
【0042】
アルキレンオキシド単位は、ポリマー中にランダムに分布していても、ブロックとして内部に存在していてもよい。
【0043】
構成成分(a)のポリアルキレンオキシドは、遊離形態(すなわち、OH末端基を有する)の対応するポリアルキレングリコールであってもよく、又は一方若しくは両方の末端基が保護されていてもよい。好適な末端基は、例えば、C1~C25-アルキル基、フェニル基、及びC1~C14-アルキルフェニル基であり得る。末端基は、C1-アルキル(例えば、メチル)基であり得る。グラフトベースに好適な材料としては、ポリエチレングリコールであるPEG300、PEG1000、PEG2000、PEG4000、PEG6000、PEG8000、PEG10000、PEG12000、及び/又はPEG20000、及び/又はBASFから商品名PLURIOLで市販されているモノメトキシポリエチレングリコールであるMPEG2000、MPEG4000、MPEG6000、MPEG8000及びMEG10000、及び/又はBASFから商品名PLURONICで市販されているPE6100、PE6800又はPE3100等のエチレンオキシド-プロピレンオキシド-エチレンオキシド(EO-PO-EO)又はプロピレンオキシド-エチレンオキシド-プロピレンオキシド(PO-EO-PO)から作製されるブロックコポリマーを挙げることができる。
【0044】
本開示のグラフトコポリマーは、比較的低い分岐度(すなわち、グラフト化度)によって特徴付けることができる。本開示のグラフトコポリマーにおいて、グラフト部位の平均数は、アルキレンオキシド基、例えばエチレンオキシド基50個当たり1.0個以下、又は0.8個以下、又は0.6個以下、又は0.5個以下、又は0.4個以下であり得る。グラフトコポリマーは、平均して、得られる反応混合物に基づいて、アルキレンオキシド基、例えばエチレンオキシド基50個当たり少なくとも0.05個又は少なくとも0.1個のグラフト部位を含み得る。分岐度は、例えば、13C NMR分光法を用いて、グラフト部位及びポリアルキレンオキシドの-CH-基のシグナルの積分値から求めることができる。
【0045】
グラフト部位の数は、モノマーの温度及び/又は供給速度を操作することで調整することができる。例えば、過剰な構成成分(a)及び形成されたグラフトコポリマーが反応器内に常に存在するような方式で、重合を行ってもよい。例えば、構成成分(a)及びポリマーとグラフトされていないモノマー(及び存在する場合は開始剤)との定量的モル比は、通常10:1以上、又は15:1まで、又は約20:1までである。
【0046】
ポリアルキレンオキシドは、構成成分(b)のモノマーとしてN-ビニルピロリドンでグラフトされる。理論に束縛されることを望むものではないが、本開示によるグラフトコポリマー中にN-ビニルピロリドン(「vinylpyrrolidone、VP」)モノマーが存在すると、N-ビニルピロリドンモノマーを含有しない他の類似のポリマーと比較して、水溶性及び良好なフィルム形成特性が得られると考えられる。ビニルピロリドンの繰り返し単位は、双極子を形成することができる極性アミド基と、骨格及び環を疎水性にするにメチレン基がある非極性部分とにより両親媒性を有する。
【0047】
ポリアルキレンオキシドは、構成成分(c)のモノマーとして、ビニルエステルでグラフトされる。ビニルエステルは、1~6個の炭素原子、又は1~3個の炭素原子、又は1~2個の炭素原子、又は1個の炭素原子を含み得る飽和モノカルボン酸から誘導され得る。好適なビニルエステルは、ギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、吉草酸ビニル、イソ吉草酸ビニル、カプロン酸ビニル、又はこれらの混合物からなる群から選択され得る。構成成分(c)の好ましいモノマーは、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、又はこれらの混合物からなる群から選択されるものを含み、好ましくは酢酸ビニルである。
【0048】
従来、分子量は、相対粘度測定から得られる「K値」によって表される。グラフトコポリマーは、25℃のジメチルホルムアミド中2%の強度の溶液においてH.Fikentscherに従って測定される、5.0~200、任意選択で5.0~50のK値を有し得る。
【0049】
本開示のグラフトコポリマーは、比較的狭いモル質量分布によって特徴付けることができる。例えば、グラフトコポリマーは、3.0以下、又は2.5以下、又は2.3以下の多分散性M/Mによって特徴付けることができる。グラフトコポリマーの多分散性は、1.5~2.2であり得る。多分散性は、多角度レーザ光散乱検出によるヘキサフルオロイソプロパノール(HFIP)などの有機溶媒を使用するゲル浸透クロマトグラフィによって決定することができる。
【0050】
グラフトコポリマーは、フリーラジカル開始剤の存在下で及び/又は高エネルギー放射線の作用(高エネルギー電子線の作用を含み得る)によって、構成成分(a)の好適なポリアルキレンオキシドを構成成分(b)のモノマーでグラフトすることによって、調製することができる。これは、例えば、ポリアルキレンオキシドをグループ(b)の少なくとも1種のモノマーに溶解し、重合開始剤を加え、混合物を完全に重合することによって行うことができる。また、グラフト重合は、まず、重合するポリアルキレンオキシド、グループ(b)及び/又は(c)の少なくとも1種のモノマー、並びに開始剤の混合物の一部分、例えば10%を導入し、重合温度まで加熱し、重合開始後、重合する混合物の残りを重合速度に見合った速度で添加することにより、半連続的に行うことができる。グラフトコポリマーは、グループ(a)のポリアルキレンオキシドを反応器に導入し、重合温度まで加熱し、グループ(b)及び/又は(c)の少なくとも1つのモノマー及び重合開始剤を、一度に全部、少しずつ、又は途切れることなく、任意選択で途切れることなく添加し、重合させることによって得ることもできる。
【0051】
グラフトコポリマーの調製において、モノマー(b)及び(c)が構成成分(a)にグラフトされる順序は、重要ではなく及び/又は自由に選択可能であり得る。例えば、まずN-ビニルピロリドンを構成成分(a)にグラフトし、次にモノマー(c)又はグループ(c)のモノマーの混合物をグラフトすることができる。また、まずグループ(c)のモノマーをグラフトベース(a)にグラフトし、次にN-ビニルピロリドンをグラフトすることも可能である。(b)及び(c)のモノマー混合物をグラフトベース(a)に1工程でグラフトすることが可能である。グラフトコポリマーは、グラフトベース(a)を提供し、次いで、まずN-ビニルピロリドン、次に酢酸ビニルをグラフトベースにグラフトすることによって調製することができる。
【0052】
任意の好適な重合開始剤を使用することができ、この重合開始剤の例としては、ジアセチルペルオキシド、ジベンゾイルペルオキシド、スクシニルペルオキシド、ジ-tert-ブチルペルオキシド、tert-ブチルペルベンゾエート、tert-ブチルペルピバレート、tert-ブチルペルマレート、クメンヒドロペルオキシド、ジイソプロピルペルオキソジカルバメート、ビス(o-トルオイル)ペルオキシド、ジデカノイルペルオキシド、ジオクタノイルペルオキシド、ジラウロイルペルオキシド、tert-ブチルペルイソブチレート、tert-ブチルペルアセテート、ジ-tert-アミルペルオキシド、tert-ブチルペルアセテート、ジ-tert-アミルペルオキシド、tert-ブチルヒドロペルオキシド、これらの混合物、レドックス開始剤、及び/又はアゾスタータなどの有機ペルオキシドを挙げることができる。開始剤の選択は、重合温度の選択と関連している場合がある。
【0053】
グラフト重合は、約50℃~約200℃、又は約70℃~約140℃で行われ得る。グラフト重合は、典型的には大気圧下で行われ得るが、減圧下又は超大気圧下でも行われ得る。
【0054】
グラフト重合は、溶媒中で行われ得る。好適な溶媒としては、エタノール、プロパノール、及び/又はブタノールなどの一価アルコール、エチレングリコール及び/又はプロピレングリコールなどの多価アルコール、エチレングリコールモノメチル及び-エチルエーテル並びに/又はプロピレングリコールモノメチル及び-エチルエーテルなどのアルキレングリコールエーテル、ジ-若しくはトリ-エチレングリコール及び/又はジ-若しくはトリ-プロピレングリコールなどのポリアルキレングリコール、3~20のアルキレングリコール単位を有するポリ(C2~C3-アルキレン)グリコールモノ(C1~C16-アルキル)エーテルなどのポリアルキレングリコールモノエーテル、酢酸エチル及びプロピオン酸エチルなどのカルボン酸エステル、アセトン及び/又はシクロヘキサノンなどの脂肪族ケトン、テトラヒドロフラン及び/又はジオキサンなどの環状エーテル、又はそれらの混合物であり得る。
【0055】
また、グラフト重合は、溶媒として水中で行ってもよい。このような場合、第1の工程は、添加された構成成分(b)のモノマーの量に応じて、ある程度水に可溶である溶液を導入することであってもよい。重合中に形成する可能性のある水不溶性の生成物を溶液に移動させるために、例えば、有機溶媒、例えば、1~3個の炭素原子を有する一価アルコール、アセトン、及び/又はジメチルホルムアミドを添加することが可能である。水中でのグラフト重合プロセスでは、通常の乳化剤又は保護コロイド、例えばポリビニルアルコールを添加することによって、水不溶性のグラフトコポリマーを微細分散液に移動させることも可能である。使用する乳化剤は、HLB値が3.0~13のイオン性又は非イオン性の界面活性剤であり得る。HLB値は、W.C.Griffin in J.Soc.Cosmet.Chem.5(1954),249の論文に記載されている方法に従って測定される。
【0056】
グラフト重合プロセスで使用される界面活性剤の量は、グラフトコポリマーの0.1~5.0重量%であり得る。水を溶媒として使用する場合、グラフトコポリマーの溶液又は分散液を得ることができる。有機溶媒又は有機溶媒と水との混合物中でグラフトコポリマーの溶液を調製する場合、グラフトコポリマー100重量部当たりの有機溶媒又は溶媒混合物の使用量は、5~200重量部、任意選択で10~100重量部であり得る。
【0057】
グラフト重合の後、任意選択で、グラフトコポリマーを部分的な加水分解に供してもよい。グラフトコポリマーでは、成分(c)のグラフトされたモノマーの1.0モル%~60モル%、好ましくは20モル%~60モル%、より好ましくは30モル%~50モル%が加水分解される。例えば、構成成分(c)として酢酸ビニル又はプロピオン酸ビニルを用いて調製されたグラフトコポリマーを加水分解すると、ビニルアルコール単位を含有するグラフトコポリマーが得られる。加水分解は、例えば、水酸化ナトリウム水溶液又は水酸化カリウム水溶液などの塩基を加えるか、あるいは、酸を加え、必要に応じて混合物を加熱することによって行うことができる。
【0058】
界面活性剤系
組成物は、組成物の1重量%~99重量%、好ましくは4重量%~80重量%、例えば、5重量%、10重量%、15重量%、20重量%、25重量%、30重量%、35重量%、40重量%、45重量%、50重量%、60重量%、70重量%、80重量%、90重量%又はこれらの間の任意の範囲の界面活性剤系を含み得る。具体的には、界面活性剤系は、アニオン性界面活性剤及び非イオン性界面活性剤を含み得る。
【0059】
本発明における組成物に好適なアニオン性界面活性剤系は、C~C20直鎖アルキルベンゼンスルホネート(LAS)、C~C20アルキルサルフェート(AS)、C~C20アルキルアルコキシサルフェート(AAS)、C~C20メチルエステルスルホネート(MES)、C~C20アルキルエーテルカルボキシレート(AEC)、アルファオレフィンスルホネート(AOS)、脂肪酸メチルエステルエトキシレート(FMEE)及びこれらの任意の組み合わせからなる群から選択され得る。例えば、洗濯洗剤組成物は、C~C20アルキルアルコキシサルフェート(AAS)[式中、xは、約1~30、好ましくは約1~15、より好ましくは約1~10、最も好ましくは、xは約1~3である]を含有してもよい。かかるAAS中のアルキル鎖は、直鎖状又は分枝鎖状のいずれかであってもよく、中鎖分枝鎖状AAS界面活性剤が特に好ましい。好ましい群のAASとしては、xが約1~3である、C12~C14アルキルアルコキシサルフェートが挙げられる。いくつかの実施形態では、組成物は、組成物の1重量%~30重量%、好ましくは2重量%~25重量%、より好ましくは3重量%~20重量%、例えば、4重量%、5重量%、6重量%、7重量%、8重量%、9重量%、10重量%、12重量%、14重量%、16重量%、18重量%、20重量%、又はこれらの間の任意の範囲のアニオン性界面活性剤を含む。
【0060】
組成物に好適な非イオン性界面活性剤系は、アルキルアルコキシル化アルコール、アルキルアルコキシル化フェノール、アルキル多糖類、ポリヒドロキシ脂肪酸アミド、アルコキシル化脂肪酸エステル、スクロースエステル、ソルビタンエステル及びソルビタンエステルのアルコキシル化誘導体、並びにこれらの任意の組み合わせからなる群から選択され得る。本明細書での使用に適した非イオン性界面活性剤の非限定的な例としては、Shellから入手可能なNeodol(登録商標)非イオン性界面活性剤などのC12~C18アルキルエトキシレート;C~C12アルキルフェノールアルコキシレート(ここで、アルコキシレート単位はエチレンオキシ単位とプロピレンオキシ単位との混合である);BASFから入手可能なPluronic(登録商標)などのエチレンオキシド/プロピレンオキシドブロックアルキルポリアミンエトキシレートとのC12~C18アルコール及びC~C12アルキルフェノール縮合物;C14~C22中鎖分枝鎖状アルキルアルコキシレート(BAEx、式中、xは約1~約30である);アルキル多糖類、具体的にはアルキルポリグリコシド;ポリヒドロキシ脂肪酸アミド、並びにエーテル末端封止ポリ(オキシアルキル化)アルコール界面活性剤が挙げられる。また、本明細書の非イオン性界面活性剤として、アルコキシル化エステル界面活性剤、例えば、式RC(O)O(RO)nR[式中、Rは、直鎖状及び分枝鎖状C~C22アルキル又はアルキレン部分から選択され、Rは、C及びC部分から選択され、Rは、H、CH、C、及びC部分から選択され、nは、約1~約20の値を有する]を有するアルコキシル化エステル界面活性剤も有用である。そのようなアルコキシル化エステル界面活性剤としては、脂肪族メチルエステルエトキシレート(MEE)が挙げられ、当該技術分野において周知である。いくつかの特定の実施形態では、本発明の洗濯洗剤組成物によって含有されるアルコキシル化非イオン性界面活性剤は、C~C20アルコキシル化アルコール、好ましくはC~C18アルコキシル化アルコール、より好ましくはC10~C16アルコキシル化アルコールである。C~C20アルコキシル化アルコールは、約1~約50、好ましくは約3~約30、より好ましくは約5~約20、更により好ましくは約5~約9の平均アルコキシル化度のアルキルアルコキシル化アルコールであることが好ましい。いくつかの実施形態では、組成物は、組成物の1重量%~30重量%、好ましくは2重量%~25重量%、より好ましくは3重量%~20重量%、例えば、4重量%、5重量%、6重量%、7重量%、8重量%、9重量%、10重量%、12重量%、14重量%、16重量%、18重量%、20重量%、又はこれらの間の任意の範囲の非イオン性界面活性剤を含む。
【0061】
アニオン性界面活性剤の非イオン性界面活性剤に対する比は、0.01~100、好ましくは0.05~20、例えば0.1、0.2、0.5、0.8、1、2、3、5、8、10、又はこれらの間の任意の範囲であり得る。
【0062】
いくつかの実施形態では、アニオン性界面活性剤は、C~C20直鎖アルキルベンゼンスルホネート界面活性剤(LAS)、好ましくはC10~C16LAS、及びより好ましくはC12~C14LASを含む。
【0063】
本発明のいくつかの特定の実施形態では、アニオン性界面活性剤は、組成物中に、主要界面活性剤として、好ましくは過半の界面活性剤として存在し得る。好ましくは、アニオン性界面活性剤の非イオン性界面活性剤に対する比は、1.05~100、好ましくは1.1~20、より好ましくは1.2~10、及び最も好ましくは1.3~5であり得る。具体的には、アニオン性界面活性剤は、C~C20直鎖アルキルベンゼンスルホネート(LAS)を含み得る。
【0064】
本発明のいくつかの特定の実施形態では、非イオン性界面活性剤は、組成物中に、主要界面活性剤として、好ましくは過半の界面活性剤として存在し得る。好ましくは、アニオン性界面活性剤の非イオン性界面活性剤に対する比は、0.01~0.95、好ましくは0.05~0.9、より好ましくは0.1~0.85、及び最も好ましくは0.2~0.8であり得る。具体的には、非イオン性界面活性剤は、C~C20アルコキシル化アルコールを含み得る。
【0065】
本発明の洗濯洗剤組成物は、カチオン性界面活性剤を更に含んでもよい。カチオン性界面活性剤の非限定的な例として、第四級アンモニウム塩界面活性剤(最大26個の炭素原子を有することができ、アルコキシル化第四級アンモニウム(AQA)界面活性剤を含む)、ジメチルヒドロキシエチル第四級アンモニウム化合物、ジメチルジイソプロピル第四級アンモニウム化合物、ジメチルヒドロキシエチルラウリルアンモニウムクロリド;ポリアミンカチオン性界面活性剤、及びアミン界面活性剤(具体的には、アミドプロピルジメチルアミン(APA))が挙げられる。
【0066】
本発明の洗濯洗剤組成物は、両性界面活性剤を更に含んでもよい。両性界面活性剤の非限定例としては、アミンオキシド、第二級及び第三級アミンの誘導体、複素環式第二級及び第三級アミンの誘導体、又は第四級アンモニウム、第四級ホスホニウム若しくは第三級スルホニウム化合物の誘導体が挙げられる。好ましい例としては、C~C20アルキルジメチルアミンオキシド、アルキルジメチルベタイン及びココジメチルアミドプロピルベタイン、スルホ及びヒドロキシベタインを含むベタインが挙げられる(アルキル基がC~C18又はC10~C14であり得る、N-アルキル-N,N-ジメチルアミノ-1-プロパンスルホネートなど)。
【0067】
他の成分
本開示による洗濯洗剤組成物は、組成物の0.01重量%~10重量%、好ましくは0.1重量%~5重量%、より好ましくは0.2重量%~3重量%、最も好ましくは0.3重量%~2重量%の界面活性剤増強ポリマー、好ましくはポリ酢酸ビニルグラフト化ポリエチレンオキシドコポリマーを更に含み得る。
【0068】
本発明の洗濯洗剤組成物は、カチオン性界面活性剤を更に含んでもよい。カチオン性界面活性剤の非限定的な例として、第四級アンモニウム塩界面活性剤(最大26個の炭素原子を有することができ、アルコキシル化第四級アンモニウム(AQA)界面活性剤を含む)、ジメチルヒドロキシエチル第四級アンモニウム;ジメチルヒドロキシエチルラウリルアンモニウムクロリド;ポリアミンカチオン性界面活性剤、及びアミン界面活性剤(具体的には、アミドプロピルジメチルアミン(APA))が挙げられる。
【0069】
本明細書に記載の洗濯洗剤組成物は、補助成分を含んでもよい。好適な補助物質としては、ビルダー、キレート剤、レオロジー改変剤、移染防止剤、分散剤、酵素及び酵素安定剤、触媒物質、漂白活性化剤、過酸化水素、過酸化水素源、事前形成された過酸、ポリマー分散剤、粘土汚れ除去/再付着防止剤、増白剤、泡抑制剤、染料、光退色剤、香料、香料マイクロカプセル、構造弾性化剤、柔軟仕上げ剤、担体、ハイドロトロープ、加工助剤、溶媒、色調剤、構造化剤、及び/又は顔料が挙げられるが、これらに限定されない。洗濯洗剤組成物中のこれら補助成分の正確な性質及びその濃度は、組成物の物理的形状、及び組成物が使用される洗濯動作の性質に依存する。
【0070】
いくつかの実施形態では、本開示による洗濯洗剤組成物は、組成物の0.01重量%~10重量%、好ましくは0.1重量%~5重量%、より好ましくは0.2重量%~3重量%、最も好ましくは0.3重量%~2重量%の脂肪酸(例えば、C12~18脂肪酸)を更に含み得る。
【0071】
組成物の調製
本発明の洗濯洗剤組成物は、概して、洗濯洗剤組成物の製造の技術分野において既知である従来法によって調製される。かかる方法は、典型的には、加熱、冷却、真空の適用などを行って又は行うことなく、必須成分及び任意成分を任意の所望の順序で比較的均一な状態まで混合し、それによって、成分を必要濃度で含有する洗濯洗剤組成物を提供することを含む。
【0072】
使用方法
本発明の別の態様は、布地を処理するための、洗濯洗剤組成物を使用する方法に関する。このような方法により、色保護効果をもたらすことができる。方法は、洗浄液を形成するために、水を含んでいる洗濯洗浄槽内に5g~120gの上記の洗濯洗剤組成物を投与する工程を含む。本明細書の洗濯洗浄槽内の洗浄液の量は、好ましくは、1L~65L、あるいは、手作業で洗浄する場合は1L~20L、機械で洗浄する場合は10L~65Lである。洗濯洗浄液の温度は、好ましくは、5℃~60℃の範囲である。
【0073】
いくつかの実施形態において、組成物は、ディスペンサー(例えば、投与引き出し)を介して洗濯機に添加される。いくつかの他の実施形態では、組成物は、自動投与機構を介して自動投入洗濯機に添加される。いくつかの他の実施形態では、組成物は洗濯機のドラムに直接添加される。いくつかの他の実施形態では、組成物は洗浄液に直接添加される。
【0074】
本明細書の方法における投与量は、洗浄タイプに応じて異なってもよい。一実施形態では、方法は、約5g~約60gの洗濯洗剤組成物を手作業の洗浄槽(例えば、約2~4L)に投与することを含む。代替の実施形態では、方法は、約5g~約100g、好ましくは約10g~約65gの洗濯洗剤組成物を洗濯機(例えば、約10~45L)に投与することを含む。
【0075】
試験方法
試験1:粘土付着試験
粘土付着試験は、ターゴトメーター(型式:NE6-COP、Copley Scientific社製)を用いて以下のように行う:
粘土源:BJ粘土
粘土レベル:0.8Lの水道水に2.5g
水量:0.8L
水の種類:水道水
HDL濃度:1900ppm
布地トレーサー:8cm×8cm無増白剤CW98(100%重質綿、Danxin Textile(北京、中国)から購入)、2片、これを脱イオン水中の中国国家規格粉末洗剤(太原、中国)で6回事前にストリッピングした。
【0076】
以下の粘土付着試験方法に従って、洗浄前の布地トレーサーのLabを測定する。
1.水道水を加える。
2.HDLを添加し、3分間溶解する。
3.粘土を添加し、3分間溶解する。
4.布地トレーサーを入れ、撹拌を開始する(主洗浄)。
5.主洗浄時間は16分である。
6.主洗浄後に2回すすぐ。
7.すすぎ容器から布地を取り出し、絞って乾燥させる。
8.水道水を加え、布地トレーサーに入れ、撹拌を開始する(すすぐ)。
9.すすぎ時間は3分である。
10.ステップ7及び8を再び繰り返す。
11.すすぎ容器から布地を取り出し、絞って乾燥させる。
12.洗剤及び粘土で洗浄したトレーサーのLabを、IA測定を用いて測定し、ΔEを計算する。
【実施例
【0077】
合成例1:グラフトコポリマーの合成
20:30:50の重量比のPVP/PVAc-g-PEGであり、重量平均分子量16,800ダルトンを有するグラフトポリマーを以下のように調製した。
【0078】
撹拌機及び還流冷却器を備えた重合容器に、最初に、窒素雰囲気下でPEG(6000g/mol)720g及び1,2-プロパンジオール(MPG)60gを投入した。混合物を70℃で均質化した。
【0079】
次に、酢酸ビニル432g(2時間後)、MPG576g中のビニルピロリドン288gを(5時間後)、及びMPG196,6g中のtert-ブチルペルピバレート30.2g(5.5時間後)を計量して投入する。供給物を完全に加えた後、溶液を70℃で1時間撹拌する。その後、MPG25.0g中のtert-ブチルペルピバレート3.8g(1.5時間後)を計量投入し、続いて0.5時間撹拌した。
【0080】
揮発性物質を真空ストリッピングにより除去した。その後、676.8gの脱イオン水を加え、100℃で1時間の水蒸気蒸留を行った。
【0081】
反応混合物の温度を80℃に下げ、160.6gの水酸化ナトリウム水溶液(50%、それぞれ40mol%のVAc)を最大供給速度で添加した。水酸化ナトリウム溶液を完全に添加してから、混合物を80℃で1時間撹拌し、続いて周囲温度に冷却した。
【0082】
得られたグラフトポリマーのK値は24であることを特徴とする。最終溶液の固形分含有量は45%である。
【0083】
実施例1:洗濯洗剤組成物におけるグラフトコポリマーの粘度調整効果
以下の成分を含有する8つの試料液体洗濯洗剤組成物を調製した。比較試料1~4はグラフトコポリマーを含有せず、本発明の試料1~4はグラフトコポリマーを含有する。
【0084】
【表1】
1 重量平均分子量で20:30:50の重量比のPVP/PVAc-g-PEGを有する合成例1に記載のグラフトコポリマー。
【0085】
試料の液体洗濯洗剤組成物の粘度(0.5s-1未満のcP)は、20℃の温度下で、ギャップ高さ1000μmの40mmの平らな鋼板を用いることによって、TA Instruments DHR3を用いて決定され、以下の表に示される。結果は、グラフトコポリマーの添加が粘度を適切な値(すなわち、約1000cP)まで有意に低下させることを明確に示す。
【0086】
【表2】
【0087】
実施例2:超コンパクト液体洗剤組成物中のグラフトコポリマーのゲル化防止効果
以下の成分を含有する4つの試料液体洗濯洗剤組成物を調製した。比較試料5及び6はグラフトコポリマーを含有せず、本発明の試料5及び6はグラフトコポリマーを含有する。
【0088】
【表3】
1 重量平均分子量で20:30:50の重量比のPVP/PVAc-g-PEGを有する合成例1に記載のグラフトコポリマー。
【0089】
試料液体洗濯洗剤組成物自体、試料液体洗濯洗剤組成物と40%又は100%の水との混合物(すなわち、洗濯洗剤組成物と水の比が1:0.4又は1:1である)の粘度(0.5s-1及び20s-1下のcP)を実施例1と同様に測定し、以下の表に示した。試料液体洗濯洗剤組成物と水との混合は、洗濯洗剤組成物が水に添加されるシナリオをシミュレートするために使用される。結果は、比較試料5及び6が水と混合されたときに「ゲル化」の現象が起こる(すなわち、粘度が100倍又は更に1000倍を超えて増加する)が、本発明の試料5及び6におけるグラフトコポリマーの添加は「ゲル化」を有意に減少させることを示す。換言すれば、グラフトコポリマーなしでは、超コンパクト液体洗剤組成物は水に触れるとゲルに変わるが、グラフトコポリマーを用いると、粘度は十分に低く、良好な溶解を確実にする。
【0090】
【表4】
【0091】
【表5】
【0092】
実施例3:洗濯洗剤組成物におけるグラフトコポリマー及び脂肪酸の相乗的な付着防止効果
表5a~5cに示すように、以下の成分を含有する12個の試料液体洗濯洗剤組成物(試料A~L)を調製した。
【0093】
【表6】
1 重量平均分子量で20:30:50の重量比のPVP/PVAc-g-PEGを有する合成例1に記載のグラフトコポリマー。
【0094】
【表7】
1 重量平均分子量で20:30:50の重量比のPVP/PVAc-g-PEGを有する合成例1に記載のグラフトコポリマー。
【0095】
【表8】
1 重量平均分子量で20:30:50の重量比のPVP/PVAc-g-PEGを有する合成例1に記載のグラフトコポリマー。
【0096】
上述の試験1:粘土付着試験に従って、これらの試料のΔEを測定した。より高いΔEは、より不良な粘土付着を示し、より低いΔEは、より少ない粘土付着(すなわち、より強い付着防止効果)を示す。
【0097】
結果を以下の表6a~6cに示すが、表6a~6cでは、グラフトコポリマー単独又は脂肪酸単独を含有する組成物と比較して、様々な式の文脈におけるグラフトコポリマーと脂肪酸との組み合わせが、より小さいΔEを達成することができる。換言すれば、このデータは、グラフトコポリマーと脂肪酸との間の付着防止性能についての相乗効果を示す。
【0098】
【表9】
【0099】
【表10】
【0100】
【表11】
【0101】
実施例4:洗濯洗剤組成物におけるグラフトコポリマーの粘度調整効果
以下の成分を含有する4つの試料液体洗濯洗剤組成物(pH約8.5~9)を調製した。比較試料7及び8はグラフトコポリマーを含有せず、本発明の試料7及び8はグラフトコポリマーを含有する。
【0102】
【表12】
1 重量平均分子量で20:30:50の重量比のPVP/PVAc-g-PEGを有する合成例1に記載のグラフトコポリマー。
2 Zanyu Technology GroupからのC14~16アルファオレフィンスルホネート(AOS)
3 KL-Kepong Oleomas Sdn.からのC6~20メチルエステルスルホネート(MES)
【0103】
試料の液体洗濯洗剤組成物の粘度(20s-1未満のcP)は、20℃の温度下で、ギャップ高さ1000μmの40mmの平らな鋼板を用いることによって、TA Instruments DHR3を用いて決定され、以下の表に示される。結果は、グラフトコポリマーの添加が粘度を適切な値(すなわち、約1000cP)まで有意に低下させることを明確に示す。
【0104】
【表13】
【0105】
実施例5:超コンパクト液体洗剤組成物中のグラフトコポリマーのゲル化防止効果
以下の成分を含有する6つの試料液体洗濯洗剤組成物(pH約8.5~9)を調製した。比較試料9~11はグラフトコポリマーを含有せず、本発明の試料9~11はグラフトコポリマーを含有する。これらの試料液体洗濯洗剤組成物は、50%を超える総界面活性剤を含有する。
【0106】
【表14】
1 重量平均分子量で20:30:50の重量比のPVP/PVAc-g-PEGを有する合成例1に記載のグラフトコポリマー。
2 Zanyu Technology GroupからのC14~16アルファオレフィンスルホネート(AOS)
3 KL-Kepong Oleomas Sdn.からのC6~20メチルエステルスルホネート(MES)
4 脂肪酸メチルエステルエトキシレート(FMEE)
【0107】
試料液体洗濯洗剤組成物自体、試料液体洗濯洗剤組成物と50%との混合物(すなわち、洗濯洗剤組成物と水の比が1:0.5である)の粘度(20s-1下のcP)を実施例1と同様に測定し、以下の表に示した。試料液体洗濯洗剤組成物と水との混合は、洗濯洗剤組成物が水に添加されるシナリオをシミュレートするために使用される。結果は、比較試料9~11が水と混合されたときに「ゲル化」の現象が起こる(すなわち、粘度が100倍を超えて増加する)が、本発明の試料9~11におけるグラフトコポリマーの添加は「ゲル化」を有意に減少させることを示す。換言すれば、グラフトコポリマーなしでは、超コンパクト液体洗剤組成物は水に触れるとゲルに変わるが、グラフトコポリマーを用いると、粘度は十分に低く、良好な溶解を確実にする。
【0108】
【表15】
【0109】
本明細書に開示される寸法及び値は、列挙された正確な数値に厳密に限定されるものとして理解されるべきではない。その代わりに、特に明記されない限り、そのような寸法は各々、列挙された値とその値を囲む機能的に同等な範囲との両方を意味することが意図される。例えば、「40mm」と開示された寸法は、「約40mm」を意味することが意図される。
【0110】
相互参照される又は関連するあらゆる特許又は特許出願、及び本願が優先権又はその利益を主張する任意の特許出願又は特許を含む、本明細書に引用される全ての文書は、除外又は限定することが明言されない限りにおいて、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。いずれの文献の引用も、本明細書中で開示又は特許請求されるいずれの発明に対する先行技術であるともみなされず、あるいはそれを単独で又はその他の任意の参考文献又は複数の参考文献と組み合わせた場合に、このようないずれの発明も教示、示唆、又は開示するとはみなされない。更に、本文献における用語のいずれの意味又は定義も、参照により組み込まれた文献内の同じ用語の任意の意味又は定義と矛盾する場合、本文献においてその用語に与えられた意味又は定義が適用されるものとする。
【0111】
本発明の特定の実施形態を例示及び記載してきたが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく様々なその他の変更及び修正を行うことができる点が、当業者には明白であろう。したがって、本発明の範囲内にある全てのこのような変更及び修正を添付の特許請求の範囲に網羅することが意図される。
【手続補正書】
【提出日】2024-05-21
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0111
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0111】
本発明の特定の実施形態を例示及び記載してきたが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく様々なその他の変更及び修正を行うことができる点が、当業者には明白であろう。したがって、本発明の範囲内にある全てのこのような変更及び修正を添付の特許請求の範囲に網羅することが意図される。
[1]
グラフトコポリマーを含有する洗濯洗剤組成物の粘度の調整におけるグラフトコポリマーの使用であって、前記グラフトコポリマーが、
a)1000~20,000ダルトンの数平均分子量を有し、かつエチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、又はこれらの混合物に基づくポリアルキレンオキシドと、
b)N-ビニルピロリドンと、
c)1~6個の炭素原子を含有する飽和モノカルボン酸由来のビニルエステル及び/又はアクリル酸若しくはメタクリル酸のメチルエステル若しくはエチルエステルと、を含み、
(a):(b)の重量比は、1:0.1~1:2であり、
重量基準で(a)の量は、(c)の量よりも多い、使用。
[2]
前記グラフトポリマーでは、
a)前記ポリアルキレンオキシドが、エチレンオキシド単位を含み、好ましくはエチレンオキシド単位からなり、
c)前記ビニルエステルが、酢酸ビニルを含み、好ましくは酢酸ビニルからなる、[1]に記載の使用。
[3]
前記グラフトポリマーでは、(a):(c)の重量比が、1.0:0.1~1.0:0.99、好ましくは、1.0:0.3~1.0:0.9である、[1]又は[2]に記載の使用。
[4]
前記グラフトポリマーでは、成分(c)の前記グラフトされたモノマーの1.0モル%~60モル%、好ましくは20モル%~60モル%、より好ましくは30モル%~50モル%が、加水分解されている、[1]~[3]のいずれかに記載の使用。
[5]
前記グラフトポリマーが、5,000Da~100,000Da、好ましくは5,000Da~50,000Da、より好ましくは8,000Da~20,000Daの重量平均分子量を有する、[1]~[4]のいずれかに記載の使用。
[6]
前記組成物が、前記組成物の約0.01重量%~約15重量%、好ましくは約0.05重量%~約10重量%、より好ましくは約0.1重量%~約5重量%、最も好ましくは約0.2重量%~約3重量%の前記グラフトコポリマーを含む、[1]~[5]のいずれかに記載の使用。
[7]
前記組成物が、前記組成物の約1重量%~約99重量%、好ましくは約5重量%~約90重量%、より好ましくは約10重量%~約85重量%、最も好ましくは約15重量%~約80重量%の界面活性剤系を更に含む、[1]~[6]のいずれかに記載の使用。
[8]
洗濯洗剤組成物であって、
1)前記組成物の0.01重量%~15重量%のグラフトコポリマーであって、
a)1000~20,000ダルトンの数平均分子量を有し、かつエチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、又はこれらの混合物に基づくポリアルキレンオキシドと、
b)N-ビニルピロリドンと、
c)1~6個の炭素原子を含有する飽和モノカルボン酸由来のビニルエステル及び/又はアクリル酸若しくはメタクリル酸のメチルエステル若しくはエチルエステルと、を含み、
(a):(b)の重量比は、1:0.1~1:2であり、
重量基準で(a)の量は、(c)の量よりも多い、グラフトコポリマーと、
2)前記組成物の35重量%~90重量%の界面活性剤系と、を含む洗濯洗剤組成物。
[9]
前記界面活性剤系が、C ~C 20 直鎖アルキルベンゼンスルホネート(LAS)、C ~C 20 アルキルサルフェート(AS)、C ~C 20 アルキルアルコキシサルフェート(AAS)、C ~C 20 メチルエステルスルホネート(MES)、C ~C 20 アルキルエーテルカルボキシレート(AEC)、1~20の範囲の重量平均アルコキシル化度を有するC ~C 20 アルコキシル化アルコール、C ~C 20 アルファオレフィンスルホネート(AOS)、脂肪酸メチルエステルエトキシレート(FMEE)、脂肪酸、又はそれらの任意の組み合わせを含む、[8]に記載の洗濯洗剤組成物。
[10]
前記界面活性剤系が、1~20の範囲の重量平均アルコキシル化度を有するC ~C 20 アルコキシル化アルコールを含み、前記C ~C 20 アルコキシル化アルコールが、前記組成物の15重量%~50重量%の範囲の量で存在する、[8]又は[9]に記載の洗濯洗剤組成物。
[11]
前記組成物が、前記組成物の15重量%未満の非水性溶媒を含み、
好ましくは、前記非水性溶媒が、エチレングリコール、1,2-プロパンジオール(p-ジオール)、1,3-プロパンジオール、メチルプロパンジオール、ブタンジオール、グリセリン、ブタントリオール、ペンタエリスリトール及び任意の組み合わせからなる群から選択される、[8]~[10]のいずれかに記載の洗濯洗剤組成物。
[12]
洗濯洗剤組成物であって、
1)前記組成物の0.01重量%~15重量%のグラフトコポリマーであって、
a)1000~20,000ダルトンの数平均分子量を有し、かつエチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、又はこれらの混合物に基づくポリアルキレンオキシドと、
b)N-ビニルピロリドンと、
c)1~6個の炭素原子を含有する飽和モノカルボン酸由来のビニルエステル及び/又はアクリル酸若しくはメタクリル酸のメチルエステル若しくはエチルエステルと、を含み、
(a):(b)の重量比は、1:0.1~1:2であり、
重量基準で(a)の量は、(c)の量よりも多い、グラフトコポリマーと、
2)前記組成物の20重量%~90重量%の、非イオン性界面活性剤を含む界面活性剤系と、を含み、
前記非イオン性界面活性剤が、前記組成物の6.5重量%~90重量%の範囲の量で存在する、洗濯洗剤組成物。
[13]
前記組成物が、前記組成物の20重量%~75重量%、好ましくは20重量%~60重量%、より好ましくは20重量%~45重量%、最も好ましくは20重量%~35重量%の前記界面活性剤系を含み、及び/又は
前記非イオン性界面活性剤が、前記組成物の6.5重量%~75重量%、より好ましくは6.5重量%~60重量%、更により好ましくは6.5重量%~45重量%、最も好ましくは6.5~35重量%の範囲の量で存在する、[12]に記載の洗濯洗剤組成物。
[14]
前記非イオン性界面活性剤が、1~20、好ましくは5~15、より好ましくは7~10の範囲の重量平均アルコキシル化度を有するC ~C 20 アルコキシル化アルコールを含む、[12]又は[13]に記載の洗濯洗剤組成物。
[15]
前記組成物が、前記組成物の15重量%未満、好ましくは10重量%未満、より好ましくは7重量%未満、最も好ましくは5重量%未満の非水性溶媒を含み、
好ましくは、前記非水性溶媒が、エチレングリコール、1,2-プロパンジオール(p-ジオール)、1,3-プロパンジオール、メチルプロパンジオール、ブタンジオール、グリセリン、ブタントリオール、ペンタエリスリトール及び任意の組み合わせからなる群から選択される、[12]又は[13]に記載の洗濯洗剤組成物。
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
グラフトコポリマーを含有する洗濯洗剤組成物の粘度の調整におけるグラフトコポリマーの使用であって、前記グラフトコポリマーが、
a)1000~20,000ダルトンの数平均分子量を有し、かつエチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、又はこれらの混合物に基づくポリアルキレンオキシドと、
b)N-ビニルピロリドンと、
c)1~6個の炭素原子を含有する飽和モノカルボン酸由来のビニルエステル及び/又はアクリル酸若しくはメタクリル酸のメチルエステル若しくはエチルエステルと、を含み、
(a):(b)の重量比は、1:0.1~1:2であり、
重量基準で(a)の量は、(c)の量よりも多い、使用。
【請求項2】
前記グラフトポリマーでは、
a)前記ポリアルキレンオキシドが、エチレンオキシド単位を含み、好ましくはエチレンオキシド単位からなり、
c)前記ビニルエステルが、酢酸ビニルを含み、好ましくは酢酸ビニルからなる、請求項1に記載の使用。
【請求項3】
前記グラフトポリマーでは、(a):(c)の重量比が、1.0:0.1~1.0:0.99、好ましくは、1.0:0.3~1.0:0.9である、請求項1又は2に記載の使用。
【請求項4】
前記グラフトポリマーでは、成分(c)の前記グラフトされたモノマーの1.0モル%~60モル%、好ましくは20モル%~60モル%、より好ましくは30モル%~50モル%が、加水分解されている、請求項1又は2に記載の使用。
【請求項5】
前記グラフトポリマーが、5,000Da~100,000Da、好ましくは5,000Da~50,000Da、より好ましくは8,000Da~20,000Daの重量平均分子量を有する、請求項1又は2に記載の使用。
【請求項6】
前記組成物が、前記組成物の約0.01重量%~約15重量%、好ましくは約0.05重量%~約10重量%、より好ましくは約0.1重量%~約5重量%、最も好ましくは約0.2重量%~約3重量%の前記グラフトコポリマーを含む、請求項1又は2に記載の使用。
【請求項7】
前記組成物が、前記組成物の約1重量%~約99重量%、好ましくは約5重量%~約90重量%、より好ましくは約10重量%~約85重量%、最も好ましくは約15重量%~約80重量%の界面活性剤系を更に含む、請求項1又は2に記載の使用。
【請求項8】
洗濯洗剤組成物であって、
1)前記組成物の0.01重量%~15重量%のグラフトコポリマーであって、
a)1000~20,000ダルトンの数平均分子量を有し、かつエチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、又はこれらの混合物に基づくポリアルキレンオキシドと、
b)N-ビニルピロリドンと、
c)1~6個の炭素原子を含有する飽和モノカルボン酸由来のビニルエステル及び/又はアクリル酸若しくはメタクリル酸のメチルエステル若しくはエチルエステルと、を含み、
(a):(b)の重量比は、1:0.1~1:2であり、
重量基準で(a)の量は、(c)の量よりも多い、グラフトコポリマーと、
2)前記組成物の35重量%~90重量%の界面活性剤系と、を含む洗濯洗剤組成物。
【請求項9】
前記界面活性剤系が、C~C20直鎖アルキルベンゼンスルホネート(LAS)、C~C20アルキルサルフェート(AS)、C~C20アルキルアルコキシサルフェート(AAS)、C~C20メチルエステルスルホネート(MES)、C~C20アルキルエーテルカルボキシレート(AEC)、1~20の範囲の重量平均アルコキシル化度を有するC~C20アルコキシル化アルコール、C~C20アルファオレフィンスルホネート(AOS)、脂肪酸メチルエステルエトキシレート(FMEE)、脂肪酸、又はそれらの任意の組み合わせを含む、請求項8に記載の洗濯洗剤組成物。
【請求項10】
前記界面活性剤系が、1~20の範囲の重量平均アルコキシル化度を有するC~C20アルコキシル化アルコールを含み、前記C~C20アルコキシル化アルコールが、前記組成物の15重量%~50重量%の範囲の量で存在する、請求項8又は9に記載の洗濯洗剤組成物。
【請求項11】
前記組成物が、前記組成物の15重量%未満の非水性溶媒を含み、
好ましくは、前記非水性溶媒が、エチレングリコール、1,2-プロパンジオール(p-ジオール)、1,3-プロパンジオール、メチルプロパンジオール、ブタンジオール、グリセリン、ブタントリオール、ペンタエリスリトール及び任意の組み合わせからなる群から選択される、請求項8又は9に記載の洗濯洗剤組成物。
【請求項12】
洗濯洗剤組成物であって、
1)前記組成物の0.01重量%~15重量%のグラフトコポリマーであって、
a)1000~20,000ダルトンの数平均分子量を有し、かつエチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、又はこれらの混合物に基づくポリアルキレンオキシドと、
b)N-ビニルピロリドンと、
c)1~6個の炭素原子を含有する飽和モノカルボン酸由来のビニルエステル及び/又はアクリル酸若しくはメタクリル酸のメチルエステル若しくはエチルエステルと、を含み、
(a):(b)の重量比は、1:0.1~1:2であり、
重量基準で(a)の量は、(c)の量よりも多い、グラフトコポリマーと、
2)前記組成物の20重量%~90重量%の、非イオン性界面活性剤を含む界面活性剤系と、を含み、
前記非イオン性界面活性剤が、前記組成物の6.5重量%~90重量%の範囲の量で存在する、洗濯洗剤組成物。
【請求項13】
前記組成物が、前記組成物の20重量%~75重量%、好ましくは20重量%~60重量%、より好ましくは20重量%~45重量%、最も好ましくは20重量%~35重量%の前記界面活性剤系を含み、及び/又は
前記非イオン性界面活性剤が、前記組成物の6.5重量%~75重量%、より好ましくは6.5重量%~60重量%、更により好ましくは6.5重量%~45重量%、最も好ましくは6.5~35重量%の範囲の量で存在する、請求項12に記載の洗濯洗剤組成物。
【請求項14】
前記非イオン性界面活性剤が、1~20、好ましくは5~15、より好ましくは7~10の範囲の重量平均アルコキシル化度を有するC~C20アルコキシル化アルコールを含む、請求項12又は13に記載の洗濯洗剤組成物。
【請求項15】
前記組成物が、前記組成物の15重量%未満、好ましくは10重量%未満、より好ましくは7重量%未満、最も好ましくは5重量%未満の非水性溶媒を含み、
好ましくは、前記非水性溶媒が、エチレングリコール、1,2-プロパンジオール(p-ジオール)、1,3-プロパンジオール、メチルプロパンジオール、ブタンジオール、グリセリン、ブタントリオール、ペンタエリスリトール及び任意の組み合わせからなる群から選択される、請求項12又は13に記載の洗濯洗剤組成物。
【国際調査報告】