(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-31
(54)【発明の名称】プランジャロッド除去力に関する方法及び固定具
(51)【国際特許分類】
A61M 5/31 20060101AFI20241024BHJP
【FI】
A61M5/31
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024529953
(86)(22)【出願日】2022-11-28
(85)【翻訳文提出日】2024-06-10
(86)【国際出願番号】 US2022051036
(87)【国際公開番号】W WO2023097069
(87)【国際公開日】2023-06-01
(32)【優先日】2021-11-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】500049716
【氏名又は名称】アムジエン・インコーポレーテツド
(74)【代理人】
【識別番号】110001173
【氏名又は名称】弁理士法人川口國際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】オバ,ライアン
(72)【発明者】
【氏名】アサドリアン,マー
(72)【発明者】
【氏名】サンチェス,サンドラ
(72)【発明者】
【氏名】バリ-クルス,チェルシー
(72)【発明者】
【氏名】タムスキー,ジョシュア
【テーマコード(参考)】
4C066
【Fターム(参考)】
4C066PP02
(57)【要約】
薬物送達デバイスのための試験システムは、第1の端部と第2の端部とを有するフレーム部材と、フレーム部材の近傍に配置された駆動部材と、フレーム部材と動作可能に結合された代用シリンジバレルと、代用シリンジバレルの一部と結合するように適合されたフランジ拡張部と、フランジ拡張部と結合し、且つ代用シリンジバレル内に少なくとも部分的に配置される一方、代用シリンジバレル内で移動可能であるように適合されたプランジャロッドとを含む。駆動部材は、フレーム部材の第1の端部と第2の端部との間で軸方向に移動可能である。プランジャロッドは、第1の端部と、第2の端部と、第1の端部と第2の端部との間の長手方向長さとを含み、第1の端部は、駆動部材の一部の近傍に配置される。駆動部材は、フレーム部材の第2の端部に向かって軸方向に移動しているときにプランジャロッドに作用する最大付勢力を測定する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
薬物送達デバイスのための試験システムであって、
第1の端部と第2の端部とを有するフレーム部材と、
前記フレーム部材の近傍に配置された駆動部材であって、前記フレーム部材の前記第1の端部と前記フレーム部材の前記第2の端部との間で軸方向に移動可能である駆動部材と、
前記フレーム部材と動作可能に結合された代用シリンジバレルと、
前記代用シリンジバレルの一部と結合するように適合されたフランジ拡張部と、
前記フランジ拡張部と結合し、且つ前記代用シリンジバレル内に少なくとも部分的に配置される一方、前記代用シリンジバレル内で移動可能であるように適合されたプランジャロッドであって、第1の端部と、第2の端部と、前記第1の端部と前記第2の端部との間の長手方向長さとを含み、前記第1の端部は、前記駆動部材の一部の近傍に配置される、プランジャロッドと
を含み、前記駆動部材は、前記フレーム部材の前記第2の端部に向かって前記軸方向に移動しているときに前記プランジャロッドに作用する最大付勢力を測定するように適合される、試験システム。
【請求項2】
前記プランジャロッドは、前記プランジャロッドの前記長手方向長さに沿って配置されたプランジャロッドインタフェースを含み、前記プランジャロッドインタフェースは、前記プランジャロッドを初期位置に保持するために、前記フランジ拡張部の床領域に係合するように適合される、請求項1に記載の試験システム。
【請求項3】
前記プランジャロッドインタフェースは、外寸を有するリングを含む、請求項2に記載の試験システム。
【請求項4】
前記フランジ拡張部の前記床領域は、内寸を有する開口部を含む、請求項2又は3に記載の試験システム。
【請求項5】
前記プランジャロッドの前記リングの前記外寸は、前記フレーム部材の前記第2の端部に向かう前記プランジャロッドの軸方向移動が阻止されるように、前記フランジ拡張部の前記開口部の前記内寸よりも大きい、請求項4に記載の試験システム。
【請求項6】
前記プランジャロッドインタフェース又は前記フランジの前記床領域の少なくとも一方は、少なくとも部分的に変形可能材料から構築される、請求項2~5のいずれか一項に記載の試験システム。
【請求項7】
前記代用シリンジバレルは、シリンジフランジを含み、前記フランジ拡張部は、前記代用シリンジバレルの前記シリンジフランジ上に載るように適合されたフランジを含む、請求項1~6のいずれか一項に記載の試験システム。
【請求項8】
前記フレーム部材は、前記フレーム部材の前記第1の端部に配置された昇降台を含み、前記昇降台は、前記昇降台の第1の端部から前記代用シリンジバレルを保持し、且つ吊り下げるように適合される、請求項1~7のいずれか一項に記載の試験システム。
【請求項9】
前記駆動部材を前記フレーム部材の前記第2の端部に向かって移動させるとき、前記プランジャロッド及び前記フランジ拡張部は、前記軸方向において重力を受ける、請求項8に記載の試験システム。
【請求項10】
前記駆動部材は、前記代用シリンジバレル内において少なくとも部分的に挿入可能及び移動可能であるように適合されたプッシュピンを含む、請求項1~9のいずれか一項に記載の試験システム。
【請求項11】
前記プッシュピンは、前記プランジャロッドの前記第1の端部と位置合わせするように適合された凹領域を含む、請求項10に記載の試験システム。
【請求項12】
前記駆動部材は、前記フレーム部材の前記第1の端部の上方に配置される、請求項1~11のいずれか一項に記載の試験システム。
【請求項13】
薬物送達デバイスの一部が受ける最大付勢力を測定する方法であって、
フレーム部材の第1の端部の近傍に駆動部材を配置する工程であって、前記駆動部材は、前記フレーム部材の前記第1の端部と前記フレーム部材の第2の端部との間で軸方向に移動可能である、工程と、
代用シリンジバレルを前記フレーム部材の前記第1の端部と動作可能に結合する工程と、
第1のフランジ拡張部を前記代用シリンジバレルの一部と結合する工程と、
第1のプランジャロッドを前記フランジ拡張部と結合する工程であって、それにより、前記第1のプランジャロッドは、前記代用シリンジバレル内に少なくとも部分的に移動可能に配置され、前記第1のプランジャロッドは、第1の端部と、第2の端部と、前記第1の端部と前記第2の端部との間の長手方向長さとを含む、工程と、
前記駆動部材を前記フレーム部材の前記第2の端部に向かって前記軸方向に移動させ、それにより前記第1のプランジャロッドを前記フレーム部材の前記第2の端部に向かって付勢する工程と、
前記フレーム部材の前記第2の端部に向かって移動している間に前記第1のプランジャロッドに作用する最大付勢力を測定する工程と
を含む方法。
【請求項14】
前記プランジャロッドは、前記プランジャロッドの前記長手方向長さに沿って配置されたプランジャロッドインタフェースを含み、前記プランジャロッドインタフェースは、前記プランジャロッドを初期位置に保持するために、前記フランジ拡張部の床領域に係合するように適合される、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記フランジ拡張部のフランジを前記代用シリンジバレルのシリンジフランジ上に載せる工程を更に含む、請求項13又は14に記載の方法。
【請求項16】
前記フレーム部材の前記第1の端部に配置された前記フレーム部材の昇降台から前記代用シリンジバレルを保持し、且つ吊り下げる工程を更に含む、請求項13~15のいずれか一項に記載の方法。
【請求項17】
前記駆動部材を前記フレーム部材の前記第2の端部に向かって移動させる前記工程は、前記軸方向において前記プランジャロッド及び前記フランジ拡張部に重力を受けさせる工程を更に含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記駆動部材を前記軸方向に移動させる前記工程は、前記代用シリンジバレル内でプッシュピンを移動させる工程を含む、請求項13~17のいずれか一項に記載の方法。
【請求項19】
前記プッシュピンの凹領域を前記プランジャロッドの前記第1の端部と位置合わせする工程を更に含む、請求項18に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
2021年11月29日に出願された米国仮特許出願第63/283,798号明細書に対する優先権が主張され、その内容全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、概して、薬物送達デバイスに関し、より具体的には、薬物送達デバイスのための保持特徴に関する。
【背景技術】
【0003】
インジェクタなどの薬物送達デバイスは、患者に液剤を送達するために使用される。薬物送達デバイスは、作動されると、例えばプレフィルドシリンジ(「PFS」)などの内部リザーバ内に保存された薬物を、針、カニューレ又は他の送達部材を通して患者に排出する。ペン型オートインジェクタ又はオンボディ型インジェクタなどのいくつかの薬物送達デバイスは、注入針又は何らかの他の手段によってある期間にわたって薬物を送達するために、患者の皮膚に隣接して配置され得る。薬物送達デバイスは、患者の腹部、大腿、腕又は患者の体の何らかの他の部分の組織の近傍に配置され得る。
【0004】
患者及び/又は使用者の安全を確保するために、これらのデバイスは、望ましくない汚染物質がデバイスの特定の構成要素及び/又は薬物自体に接触しないようにするために、任意の数の滅菌工程を経る。そのような滅菌手法の一例は、一般に、「外部滅菌」として知られている。外部滅菌は、部分的に又は完全に組み立てられた薬物送達デバイスを滅菌チャンバに入れ、デバイスを例えば二酸化窒素滅菌、エチレンオキシド滅菌、光ベース滅菌などの滅菌ガス又は他の滅菌剤に曝すこと及び/又は任意の他の適切な手法を含む。これらのプロセスの多くでは、外部滅菌プロセス中、滅菌ガスと、完全に及び/又は部分的に組み立てられ、充填されたデバイスの外面との間の接触を最大にするために、滅菌ガスの導入前に滅菌に真空が適用される。真空が適用されると、PFSの内部と外部との間に生じる圧力差により、PFS内の気泡が膨張し、これにより更にデバイスの追加的な構成要素(例えば、プランジャストッパ)を望ましくない状態に付勢又は移動させる可能性がある。
【0005】
いくつかの薬物送達デバイスは、プランジャストッパの動きを阻止及び/又は制限する特徴を含み得、これは、そのような移動により、以前に滅菌された構成要素が非滅菌領域に入ることになる可能性があるためである。更に、そのような移動は、薬物の投与時のデバイスの性能に影響を及ぼす可能性がある。既存の試験法では、そのような保持特徴に打ち勝つために必要な力を測定することが試みられているが、滅菌プロセス中に発生する力を適切に再現しないため、多くの場合、不正確な結果がもたらされる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示は、既存の固定具及び手法の有利な代替案を具現化し、本明細書で言及される課題又は必要性の1つ以上に対処し得る、プランジャロッド除去力に関する固定具及び対応する手法について説明する。
【0007】
第1の態様によれば、薬物送達デバイスのための試験システムは、第1の端部と第2の端部とを有するフレーム部材と、フレーム部材の近傍に配置された駆動部材と、フレーム部材と動作可能に結合された代用シリンジバレルと、代用シリンジバレルの一部と結合するように適合されたフランジ拡張部と、フランジ拡張部と結合し、且つ代用シリンジバレル内に少なくとも部分的に配置される一方、代用シリンジバレル内で移動可能であるように適合されたプランジャロッドとを含む。駆動部材は、フレーム部材の第1の端部と第2の端部との間で軸方向に移動可能である。プランジャロッドは、第1の端部と、第2の端部と、第1の端部と第2の端部との間の長手方向長さとを含み、第1の端部は、駆動部材の一部の近傍に配置される。駆動部材は、フレーム部材の第2の端部に向かって軸方向に移動しているときにプランジャロッドに作用する最大付勢力を測定する。
【0008】
いくつかの例では、プランジャロッドは、その長手方向長さに沿って配置された突出/突起したプランジャロッドインタフェース特徴を含み得る。プランジャロッドインタフェースは、プランジャロッドを初期位置に保持するために、フランジ拡張部の床領域に係合し得る。これらの手法のいくつかでは、プランジャロッドインタフェースは、外寸を有するリングを含み得る。更に、これら及び他の例では、フランジ拡張部の床領域は、内寸を有する開口部を含み得る。プランジャロッドのリングの外寸は、フランジ拡張部の開口部の内寸より大きくてもよい。これらの配置では、フレーム部材の第2の端部に向かうプランジャロッドの軸方向移動が阻止される。いくつかの例では、プランジャロッドインタフェース又はフランジの床領域の少なくとも一方は、少なくとも部分的に変形可能材料から構築される。
【0009】
いくつかの手法では、代用シリンジバレルは、シリンジフランジを含み得る。フランジ拡張部は、代用シリンジバレルのシリンジフランジ上に載るように適合されたフランジを含み得る。
【0010】
これら及び他の例では、フレーム部材は、その第1の端部に配置された昇降台を含み得る。昇降台は、その第1の端部から代用シリンジバレルを保持し、且つ吊り下げ得る。これらの例では、駆動部材をフレーム部材の第2の端部に向かって移動させるとき、プランジャロッド及びフランジ拡張部は、軸方向において重力を受ける。
【0011】
いくつかの手法では、駆動部材は、代用シリンジバレル内において少なくとも部分的に挿入可能及び移動可能なプッシュピンを含む。プッシュピンは、プランジャロッドの第1の端部と位置合わせする凹領域を含み得る。
【0012】
いくつかの手法では、駆動部材は、フレーム部材の第1の端部の上方に配置され得る。
【0013】
第2の態様によれば、フレーム部材の第1の端部の上方に駆動部材を配置する工程を含む、薬物送達デバイスの一部が受ける最大付勢力を測定する手法が提供される。駆動部材は、フレーム部材の第1の端部とフレーム部材の第2の端部との間で軸方向に移動可能である。本手法は、代用シリンジバレルをフレーム部材の第1の端部と動作可能に結合する工程と、第1のフランジ拡張部を代用シリンジバレルの一部と結合する工程と、第1のプランジャロッドをフランジ拡張部と結合する工程であって、それにより、第1のプランジャロッドは、代用シリンジバレル内に少なくとも部分的に移動可能に配置される、工程とを更に含む。第1のプランジャロッドは、第1の端部と、第2の端部と、第1の端部と第2の端部との間の長手方向長さとを含む。本手法は、駆動部材をフレーム部材の第2の端部に向かって軸方向に移動させ、それにより第1のプランジャロッドをフレーム部材の第2の端部に向かって付勢する工程を更に含む。フレーム部材の第2の端部に向かって移動している間に第1のプランジャロッドに作用する最大付勢力が測定される。
【0014】
上記の必要性は、特に図面と併せて検討される、以下の詳細な説明に記載されるプランジャロッド除去力に関する方法及び固定具の提供によって少なくとも部分的に満たされる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】様々な実施形態による例示的な試験システムを示す。
【
図2】様々な実施形態による、試験を開始する前の
図1の例示的な試験システムを示す。
【
図3】様々な実施形態による、
図1及び
図2の例示的な試験システムと共に使用するための例示的な昇降台の底面図を示す。
【
図4】様々な実施形態による、試験前構成における
図1~
図3の試験システムを示す。
【
図5】様々な実施形態による、
図1~
図4の例示的な試験システムにおける薬物送達デバイスの一部の拡大図を示す。
【
図6】様々な実施形態による、試験の完了時の
図1~
図5の例示的な試験システムにおける薬物送達デバイスの例示的な部分を示す。
【発明を実施するための形態】
【0016】
当業者であれば、図中の要素が簡略化及び明確化のために描かれているものであり、必ずしも一定の縮尺で描かれていないことを理解するであろう。例えば、図中の要素のいくつかの要素の寸法及び/又は相対位置は、本発明の様々な実施形態の理解を向上させるのに役立つように他の要素に対して誇張されている場合がある。また、商業的に実現可能な実施形態で有用又は必要である、一般的であるが、十分に理解されている要素は、これら様々な実施形態の図をあまり妨げないようにするために示されないことが多い。更に、特定の行為及び/又は工程は、特定の発生順序で記載されるか又は示される場合があることが認識されるであろうが、当業者であれば、順序に関するこのような特定性が実際には必要ないことを理解するであろう。本明細書で使用する用語及び表現が、本明細書で異なる特定の意味が別途明記されている場合を除き、上述の技術分野の当業者がそのような用語及び表現で認識する通常の技術的意味を有することも理解されるであろう。
【0017】
一般的に、これらの様々な実施形態に従い、滅菌チャンバ内での相互作用中に薬物送達デバイスが受ける荷重を正確にシミュレートする手法が提供される。この手法は、送達デバイス構成要素を、滅菌プロセス中に構成要素が受ける力を反映する方向に付勢する試験システムを含む。より具体的には、この手法は、外部滅菌プロセス中に薬物送達デバイスが受ける力をシミュレートする。外部滅菌プロセスは、前述したように、部分的に又は完全に組み立てられた薬物送達デバイス(いくつかの例では薬物製品が充填され得る)を滅菌チャンバに入れ、デバイスを例えば二酸化窒素滅菌、エチレンオキシド滅菌、光ベースの滅菌などの滅菌ガスに曝すこと及び/又は任意の他の適切な手法を含む。試験システムは、デバイス構成要素が受ける最大力を測定し、様々な薬物送達デバイス設計におけるその潜在的な使用の評価を支援する。
【0018】
薬物送達デバイスは、本明細書では薬剤又は薬物製品とも呼ばれ得る薬物を送達する。薬物は、ペプチド、ペプチボディ又は抗体等の様々な生物学的物質であり得るが、これらに限定されない。薬物は、流体又は液体形態であり得るが、本開示は、特定の状態に限定されない。薬物送達デバイスの様々な実現形態及び構成が可能である。例えば、本開示は、単回使用の使い捨てインジェクタの形態の薬物送達デバイスを記述する。他の実施形態では、薬物送達デバイスは、複数回使用の再利用可能インジェクタとして構成され得る。薬物送達デバイスは、患者による自己投与又は介護者若しくは正式に訓練された医療提供者(例えば、医師又は看護師)による投与のために操作可能であり得る。更に、薬物送達デバイスは、オートインジェクタ又はペン型インジェクタの形態をとり得、そのため、薬物送達又は投与の期間にわたって使用者の手に保持され得る。
【0019】
ここで、図を参照すると、薬物送達デバイスの構成要素に使用するための試験システム100が提供される。より具体的には、フランジ拡張部20と結合するプランジャロッド10が提供される。一般に、薬物送達のために使用される場合、プランジャロッド10は、使用者に投与される薬物(不図示)を収容するシリンジバレル(不図示)内又はその近傍に配置される。プランジャロッド10は、シリンジバレル内で軸方向に移動可能であり、使用者の皮膚を穿刺して患者の組織に薬物又は薬剤を送達する送達部材(例えば、針及び/又はカニューレ)に向かってプランジャを付勢する。プランジャロッド10は、任意の数の適切な手法によってプランジャと結合され得る第1の端部12(
図6)と、第2の端部14と、それらの間の長手方向長さ13とを含む。
図6に示されるように、プランジャロッド10は、長手方向長さ13に沿って配置された突出及び/又は突起したプランジャロッドインタフェース16(
図6)を更に含む。図示の例では、プランジャロッドインタフェース16は、長手方向長さ13の外周の周囲に延びるリングの形態である。リング16は、外寸(例えば、直径)を有し得る。プランジャロッド10は、薬物送達デバイスの動作を支援するための任意の数の追加の特徴(例えば、追加のインタフェース、ガイド機構、結合機構など)を含み得ることが理解される。いくつかの例では、プランジャロッド10の全部又は一部は、例えば、ポリマー材料などの弾性材料から構築される。他の例も可能である。
【0020】
フランジ拡張部20は、薬物送達デバイスの使用中、プランジャロッド10と結合するように適合される。一般に、フランジ拡張部20は、薬物投与前、薬物投与中及び/又は薬物投与後に把持するための増加した表面積を使用者に提供し得る。フランジ拡張部20は、上部開口部22と、床領域23と、床領域23を通して延びる下部開口部24とを画定する本体21を含み、上部開口部22を少なくとも部分的に画定する本体21内に下方に延びるフランジ26を更に含む。下部開口部24は、内寸を画定する。いくつかの例では、フランジ拡張部20の全部又は一部は、例えば、ポリマー材料などの弾性材料から構築される。他の例も可能である。
【0021】
プランジャロッド10は、フランジ拡張部20に対して軸方向に(即ち、プランジャロッド10の長手方向長さ13に沿って)移動可能である。更に、プランジャロッドの長手方向長さ13の一部は、フランジ拡張部20の上部開口部22及び/又は下部開口部24を通して挿入可能である。特に且つ
図5に示されるように、薬物送達デバイスが使用される前且つ滅菌前に、プランジャロッド10のリング16は、フランジ拡張部20の下部開口部24の上方に配置される。この例では、リング16の外寸は、フランジ拡張部20の下部開口部24の内寸よりも大きい(しかし、プランジャロッド10の長手方向長さ13の残りの部分は、フランジ拡張部20の下部開口部24の内径よりも小さい寸法を有する)。したがって、この初期位置では、プランジャロッド10は、フランジ拡張部によって保持される。この係合により、プランジャロッド10が下方に移動することを制限する。
【0022】
リング16と下部開口部24との間の干渉には、軸方向に十分に付勢することによって打ち勝つことができる。例えば、プランジャロッドのリング16は、プランジャロッド10及びフランジ拡張部20の特性に応じて、圧縮する及び/又は別様に変形するように変形可能材料から構築され得る。加えて及び/又は代わりに、フランジ拡張部20の下部開口部24は、本体21の変形によって大きさが増加する又は別様に変形するように変形可能材料から構築され得る。そのような例では、プランジャロッド10のリング16とフランジ拡張部20の下部開口部24との間の係合は、保持力、即ち、プランジャロッド10のリング16がフランジ拡張部20の下部開口部24を通過する前にこれらの構成要素に作用する最大力によって定義され得る。その内部に薬物製品を収容し得る部分的及び/又は完全に組み立てられたデバイスが滅菌に供される(外部)滅菌段階中(並びに輸送及び他の取り扱いなどの他の段階中)、シリンジバレルの内部と外部との間の圧力差により、シリンジバレル内の気泡を膨張させ、それによりプランジャ(したがってプランジャロッド)を下方に付勢する可能性がある。したがって、プランジャロッドが所望の位置を越えて移動しないことを確認するために、プランジャロッド10とフランジ拡張部20との間に示される最大保持力を、この最大保持力が、気泡によって発生するピーク/最大付勢力よりも大きくなるようにするために、特定することが有利である。
【0023】
試験システム100は、プランジャロッド10とフランジ拡張部20との間の係合を試験し、プランジャロッド10のリング16がフランジ拡張部20の下部開口部24を通過する前に受ける最大保持力に対応する力を測定するように構成される。重要なことに、試験システム100は、滅菌などの様々なプロセス中の薬物送達デバイスの構成要素の相対位置をシミュレートするように方向付けられ、更に、これらのプロセス中にデバイスが受ける力と同じ方向に最大付勢力を加える(即ち、プランジャロッド10の第2の端部14を「引く」のではなくプランジャロッド10の第1の端部12を「押す」)。試験システム100は、第1の端部102と第2の端部103とを有するフレーム部材101と、代用シリンジバレル110と、フレーム部材101の第1の端部102及び代用シリンジバレル110のほぼ近傍(例えば、上方)に配置された駆動部材120とを含む。図示の例では、第1の端部102は、フレーム部材101の上端部に対応し、第2の端部103は、その下端部に対応する。したがって、これらの用語は、本明細書の全体を通して互換的に使用され得る。更に、他の配置及び/又は向きが可能であることが理解されるであろう。フレーム部材101の下端部103は、水平面上に載置され得るか又は代わりにシャフト若しくは同様の構成要素によって吊り下げられ得る。フレーム部材101は、その上端部102に配置された昇降台106と結合された少なくとも1つの支柱104を含む。
図3に示されるように、1つ又は複数の支柱104は、台106上又は台106内に形成された対応する支持開口部106a内に挿入可能な1つ以上の位置合わせピン104aを含み得る。台106は、代用シリンジバレル110を受け入れるように構成された開口部108を更に含み得る。
【0024】
代用シリンジバレル110は、薬物送達デバイスのシリンジバレルを再現した略中空の円筒状部材の形態である。図示の例では、代用シリンジバレル110は、薬物送達デバイスの針又は他の構成要素のための結合点がないヘッドレス部材である。代用シリンジバレル110は、第1の端部111と、第2の端部113と、第1の端部111と第2の端部113との間に配置された本体112と、第2の端部113に配置されたシリンジフランジ114とを含む。いくつかの例では、薬物送達デバイスの針は、第1の端部111に配置される。代用シリンジバレル110の第1の端部111は、台106と結合される。より具体的には、代用シリンジバレル110の第1の端部111は、台106の開口部108内に配置され得る。いくつかの例では、代用シリンジバレル110の第1の端部111は、台106の開口部108に摩擦的に係合し得、他の例では、台106は、2部品又は複数部品部材であり得、その中に代用シリンジバレル110の第1の端部111をクランプして固定するために調整又は締め付けられ得る。
【0025】
駆動部材120は、プランジャロッド10に力を作用するように構成される。より具体的には、駆動部材120は、ロードセル121と、可動カップリング122と、可動カップリング122と動作可能に結合されたプッシュピン124とを含む。
図1に示されるように、可動カップリング122は、動作中にプランジャロッド10に力を作用するプッシュピン124を受け入れるねじ付きレセプタクルを含む。ロードセル121は、プッシュピン124に作用する力を測定することができる任意のタイプの適切なロードセルであり得る。可動カップリング122は、初期の上方位置(即ち、フレーム部材101の上端部102又はその近傍)から下方位置(即ち、フレーム部材101の下端部103に向かう方向)に軸方向に移動する。プッシュピン124は、可動カップリング122と結合されるため、プッシュピン124も軸方向に移動する。
図1及び
図2に示されるように、プッシュピン124は、プッシュピン124が代用シリンジバレル110を通して軸方向に移動し得るように、代用シリンジバレル110と軸方向に位置合わせされる。
【0026】
使用時、代用シリンジバレル110を台106と結合すると、代用シリンジバレル110の第1の端部111は、プッシュピン124と軸方向に位置合わせされる。プランジャロッド10の第1の端部12は、代用シリンジバレル110の第2の端部113に挿入され得、フランジ拡張部20は、代用シリンジバレル110の第2の端部113と結合され得る。より具体的には、
図4~
図6に示されるように、代用シリンジバレル110の本体112の一部は、フランジ拡張部20の上部開口部22を通して配置され得、フランジ拡張部20のフランジ26は、代用シリンジバレル110のシリンジフランジ114上に載る。この構成では、代用シリンジバレル110のシリンジフランジ114は、フランジ拡張部20の下部開口部24の上方に配置され、したがって組み立てられた状態の薬物送達デバイスの構成を模している。前述したように、この構成では、プランジャロッド10のリング16もフランジ拡張部20の下部開口部24の上方に配置される。いくつかの例では、プランジャロッド10のリング16は、代用シリンジバレル110の貫通ボア内に完全に及び/又は部分的に配置され得、他の実装形態では、プランジャロッド10のリング16は、代用シリンジバレル110のシリンジフランジ114又はその近傍に配置され得る。更に、いくつかの例では、プランジャロッド10の第1の端部12は、代用シリンジバレル110の第1の端部111まで上向きに延び得るが、他の実装形態では、プランジャロッド10の第1の端部12は、代用シリンジバレル110の本体112内に距離を置いて配置され得る。
【0027】
駆動部材120を代用シリンジバレル110、プランジャロッド10及びフランジ拡張部20の軸方向上方に配置することにより、フレーム部材101の上端部102からフレーム部材101の下端部103に向かうプッシュピン124の移動により、滅菌及び/又は輸送工程時における薬物送達デバイスの実際のシリンジバレル内の任意の空気又は他の気体の泡の膨張中にプランジャロッド10の第1の端部12に作用する力をシミュレートする。可動カップリング122は、プッシュピン124に、プランジャロッド10の第1の端部12を下方に押させ、ロードセル121は、この力を測定する。この力は、駆動部材120が下方に移動するにつれて、次第に増加する。前述したように、プランジャロッド10のリング16は、フランジ拡張部20の下部開口部24に係合し、可動カップリング122によって作用する付勢力が保持力に打ち勝つのに十分になるまで、プランジャロッド10をこの位置に一時的に保持する。この移動中にロードセル121によって測定される最大値は、本明細書では、最大付勢力と呼ばれる。最終的に、プランジャロッド10のリング16及び/又はフランジ拡張部20の床領域23は、プランジャロッド10のリング16がフランジ拡張部20の下部開口部24を通過するところまで変形する(
図6)。ロードセル121は、プランジャロッド10とフランジ拡張部20との間に示される最大保持力に対応する最大付勢力を測定する。この測定値は、これらの構成要素が望ましくない相対並進を示す前に耐えることができる最大内圧を示すものであり得る。
【0028】
得られたデータは、被試験プランジャロッドとフランジ拡張部との組合せの保持特徴が、薬物投与前に内力及び/又は外力に適切に耐えるのに十分な干渉を生じさせるかどうかを決定するために使用され得る。特定の所望の薬物、シリンジバレル内におけるその量及び/又は任意の他の追加の変数に応じて、最大内圧が計算され得る。この値は、所望のプランジャロッド及びフランジ拡張部が所望の薬物と共に使用されるために達成しなければならない(任意の所望の安全因子を考慮に入れた)最小閾値として機能し得る。有利には、様々な特性(例えば、大きさ、材料、特徴など)を有する任意の数の異なるプランジャロッド及び/又はフランジ拡張部が、実施の異なる段階中(例えば、設計若しくは開発段階中、設計検証段階中及び/又は製造中)に試験され得る。他の例も可能である。
【0029】
いくつかの配置(例えば、
図2及び
図3を参照)では、プッシュピン124の端部は、プランジャロッド10の第1の端部12の一部を受け入れるように配置された凹状又は類似の内部プロファイルを有し得る。そのような例では、プッシュピンは、システム100がこれらの構成要素間の正しい相対位置を維持することを確実にするために、プッシュピン上に形成された位置合わせ特徴を有し得る。そのような配置により、プッシュピン124がプランジャロッド10に均一な下向きの力を加えることで、実際の薬物送達デバイス内で発生する力を更に模すことが可能となり得る。
【0030】
プランジャロッドに引張力を加える従来の試験システムと比較して、本試験システム100は、プランジャロッド10を下方に押す又は付勢するため、滅菌中に各構成要素が受ける力の大きさ及び方向の両方を精密にシミュレートする。これらの従来のシステムでは、プランジャロッド保持力を測定するためにプランジャロッドに加えられる引張力を使用することで、圧縮がかかっているときと張力(及び/又は任意の内力)がかかっているときの構成要素/システムの挙動の違いにより、不正確な測定値がもたらされる可能性がある。したがって、本システムは、シリンジバレルからプランジャロッド及び関連構成要素に対して生じる押力を精密にシミュレートすることによって精度の向上を提供する。
【0031】
更に、本試験システム100は、その上端部102と下端部103との間に十分な隙間を設けることによってプランジャロッドが下方に並進することを可能にするために、シリンジバレルをフレーム部材101の下端部103の上方に保持するための手法を提供する。前述したように、試験システム100は、有利には、輸送中などの他の環境における保持力を決定するためにも使用され得る。輸送中の高度変化により、PFS内部の気泡は、平衡容量を達成するために膨張又は圧縮する可能性があり、これにより更にプランジャストッパ(したがってプランジャロッド)に様々な力を作用させる可能性がある。この試験は、保持力が薬物容器の滅菌バリアの完全性を維持するのに十分であるかどうかを決定するために保持力を測定し、且つ構成要素が分解しないようにも支援する。
【0032】
上記の説明では、薬物送達デバイスに関連する様々なデバイス、アセンブリ、構成要素、サブシステム及び使用方法について説明している。デバイス、アセンブリ、構成要素、サブシステム方法又は薬物送達デバイスは、以下に特定される薬物並びにそれらのジェネリック及びバイオシミラー均等品を含むが、それらに限定されない薬物を更に含み得るか又はそれと共に使用され得る。本明細書で使用する場合、薬物という用語は、他の類似の用語と交換可能に使用することができ、伝統的及び非伝統的な薬剤、栄養補助食品、サプリメント、生物製剤、生物学的活性剤及び組成物、大分子、バイオシミラー、生物学的均等物、治療用抗体、ポリペプチド、タンパク質、小分子及びジェネリック薬剤を含む、任意の種類の薬剤又は治療用材料を指すために使用することができる。非治療的な注入可能材料も包含される。薬物は、液体形態、凍結乾燥形態又は凍結乾燥形態から再構成されたものであり得る。下記の例示的な薬物のリストは、網羅的又は限定的であると考えるべきではない。
【0033】
薬物は、リザーバ内に収容される。いくつかの場合、リザーバは、治療のために薬物が充填又は予め充填される一次容器である。一次容器は、バイアル、カートリッジ又はプレフィルドシリンジであり得る。
【0034】
いくつかの実施形態では、薬物送達デバイスのリザーバは、顆粒球コロニー刺激因子(G-CSF)などのコロニー刺激因子を充填され得るか、又はデバイスは、それと共に使用され得る。このようなG-CSF製剤には、Neulasta(登録商標)(ペグフィルグラスチム、PEG化フィルグラスチム、PEG化G-CSF、PEG化hu-Met-G-CSF)及びNeupogen(登録商標)(フィルグラスチム、G-CSF、hu-MetG-CSF)、UDENYCA(登録商標)(ペグフィルグラスチム-cbqv)、Ziextenzo(登録商標)(LA-EP2006;ペグフィルグラスチム-bmez)又はFULPHILA(ペグフィルグラスチム-bmez)が含まれるが、それらに限定されない。
【0035】
他の実施形態では、薬物送達デバイスは、液体又は凍結乾燥形態であり得る赤血球造血刺激因子製剤(ESA)を収容し得るか又はそれと共に使用され得る。ESAは、赤血球造血を刺激する任意の分子である。いくつかの実施形態では、ESAは、赤血球造血刺激タンパク質である。本明細書で使用される場合、「赤血球造血刺激タンパク質」とは、例えば、受容体に結合し、受容体の二量化を引き起こすことにより、エリスロポエチン受容体の活性化を直接的又は間接的に引き起こす任意のタンパク質を意味する。赤血球造血刺激タンパク質としては、エリスロポエチン受容体に結合し、これを活性化させるエリスロポエチン及びその変異体、類似体若しくは誘導体;エリスロポエチン受容体に結合し、この受容体を活性化させる抗体;又はエリスロポエチン受容体に結合し、これを活性化させるペプチドが挙げられる。赤血球造血刺激タンパク質としては、Epogen(登録商標)(エポエチンアルファ)、Aranesp(登録商標)(ダルベポエチンアルファ)、Dynepo(登録商標)(エポエチンデルタ)、Mircera(登録商標)(メトキシポリエチレングリコール-エポエチンベータ)、Hematide(登録商標)、MRK-2578、INS-22、Retacrit(登録商標)(エポエチンゼータ)、Neorecormon(登録商標)(エポエチンベータ)、Silapo(登録商標)(エポエチンゼータ)、Binocrit(登録商標)(エポエチンアルファ)、エポエチンアルファHexal、Abseamed(登録商標)(エポエチンアルファ)、Ratioepo(登録商標)(エポエチンシータ)、Eporatio(登録商標)(エポエチンシータ)、Biopoin(登録商標)(エポエチンシータ)、エポエチンアルファ、エポエチンベータ、エポエチンイオタ、エポエチンオメガ、エポエチンデルタ、エポエチンゼータ、エポエチンシータ及びエポエチンデルタ、PEG化エリスロポエチン、カルバミル化エリスロポエチン並びにそれらの分子又は変異体又は類似体が挙げられるが、これらに限定されない。
【0036】
特に例示的なタンパク質には、融合体、断片、類似体、変異体又はそれらの誘導体を含む、以下に列挙する特異性タンパク質が含まれる。完全ヒト化及びヒトOPGL特異抗体、特に完全ヒト化モノクローナル抗体を含む、(RANKL特異抗体、ペプチボディなどとも称される)OPGL特異抗体、ペプチボディ、関連タンパク質など;ミオスタチン特異的ペプチボディを含む、ミオスタチン結合タンパク質、ペプチボディ、関連タンパク質など;特にIL-4及び/又はIL-13の受容体への結合によって媒介される活性を阻害する、IL-4受容体特異抗体、ペプチボディ、関連タンパク質など;インターロイキン1-受容体1(「IL1-R1」)特異抗体、ペプチボディ、関連タンパク質など;Ang2特異抗体、ペプチボディ、関連タンパク質など;NGF特異抗体、ペプチボディ、関連タンパク質など;CD22特異抗体、ペプチボディ、関連タンパク質など、特にヒト-マウスモノクローナルhLL2カッパ鎖に結合したヒト-マウスモノクローナルhLL2ガンマ鎖二硫化物の二量体、例えば、エプラツズマブ(CAS登録番号501423-23-0)のヒトCD22特異完全ヒト化抗体などのヒトCD22特異IgG抗体を特に含むが、それに限定されない、ヒト化及び完全ヒトモノクローナル抗体を含むが、それに限定されない、ヒト化及び完全ヒト抗体などであるが、それに限定されないヒトCD22特異抗体;抗IGF-1R抗体を含むが、それに限定されないIGF-1受容体特異抗体、ペプチボディ及び関連タンパク質など;B7RP特異完全ヒトモノクローナルIgG2抗体を含むが、それに限定されない、B7RP-1の最初の免疫グロブリン様ドメインのエピトープと結合する完全ヒトIgG2モノクローナル抗体を含むが、それに限定されない、B7RP-1と活性化T細胞上のその天然の受容体であるICOSとの相互作用を阻害するものを含むが、それに限定されないB-7関連タンパク質1特異抗体、ペプチボディ、関連タンパク質など(「B7RP-1」並びにB7H2、ICOSL、B7h及びCD275とも称される);例えば145c7など、HuMax IL-15抗体及び関連タンパク質を含むが、それらに限定されない、特にヒト化モノクローナル抗体などのIL-15特異抗体、ペプチボディ、関連タンパク質など;ヒトIFNガンマ特異抗体を含むが、それに限定されず、且つ完全ヒト抗IFNガンマ抗体を含むが、それに限定されないIFNガンマ特異抗体、ペプチボディ、関連タンパク質など;TALL-1特異抗体、ペプチボディ、関連タンパク質など、並びに他のTALL特異結合タンパク質;副甲状腺ホルモン(「PTH」)特異抗体、ペプチボディ、関連タンパク質など;トロンボポチエン受容体(「TPO-R」)特異抗体、ペプチボディ、関連タンパク質など;肝細胞増殖因子/分散因子(HGF/SF)を中和する完全ヒトモノクローナル抗体などのHGF/SF:cMet軸(HGF/SF:c-Met)を標的とするものを含む、肝細胞増殖因子(「HGF」)特異抗体、ペプチボディ、関連タンパク質など;TRAIL-R2特異抗体、ペプチボディ、関連タンパク質など;アクチビンA特異抗体、ペプチボディ、タンパク質など;TGF-ベータ特異抗体、ペプチボディ、関連タンパク質など;アミロイド-ベータタンパク質特異抗体、ペプチボディ、関連タンパク質など;c-Kit及び/又は他の幹細胞因子受容体と結合するタンパク質を含むが、それらに限定されない、c-Kit特異抗体、ペプチボディ、関連タンパク質など;OX40L及び/又はOX40受容体の他のリガンドと結合するタンパク質を含むが、それに限定されない、OX40L特異抗体、ペプチボディ、関連タンパク質など;Activase(登録商標)(アルテプラーゼ、tPA);Aranesp(登録商標)(ダルベポエチンアルファ)、エリスロポエチン[30-アスパラギン、32-スレオニン、87-バリン、88-アスパラギン、90-スレオニン]、ダルベポエチンアルファ、新しい赤血球造血刺激タンパク質(NESP);Epogen(登録商標)(エポエチンアルファ又はエリスロポエチン);GLP-1、Avonex(登録商標)(インターフェロンベータ-1a);Bexxar(登録商標)(トシツモマブ、抗CD22モノクローナル抗体);Betaseron(登録商標)(インターフェロン-ベータ);Campath(登録商標)(アレムツズマブ、抗CD52モノクローナル抗体);Dynepo(登録商標)(エポエチンデルタ);Velcade(登録商標)(ボルテゾミブ);MLN0002(抗α4β7 mAb);MLN1202(抗CCR2ケモカイン受容体mAb);Enbrel(登録商標)(エタネルセプト、TNF受容体/Fc融合タンパク質、TNF遮断薬);Eprex(登録商標)(エポエチンアルファ);Erbitux(登録商標)(セツキシマブ、抗EGFR/HER1/c-ErbB-1);Genotropin(登録商標)(ソマトロピン、ヒト成長ホルモン);Herceptin(登録商標)(トラスツズマブ、抗HER2/neu(erbB2)受容体mAb);Kanjinti(商標)(トラスツズマブ-anns)抗HER2モノクローナル抗体、Herceptin(登録商標)のバイオシミラー又は乳癌若しくは胃癌治療のためのトラスツズマブを含有する別の製品;Humatrope(登録商標)(ソマトロピン、ヒト成長ホルモン);Humira(登録商標)(アダリムマブ);Vectibix(登録商標)(パニツムマブ)、Xgeva(登録商標)(デノスマブ)、Prolia(登録商標)(デノスマブ)、RANKリガンドに対する免疫グロブリンG2ヒトモノクローナル抗体、Enbrel(登録商標)(エタネルセプト、TNF受容体/Fc融合タンパク質、TNF遮断薬)、Nplate(登録商標)(ロミプロスチム)、リロツムマブ、ガニツマブ、コナツムマブ、ブロダルマブ、溶液中のインスリン;Infergen(登録商標)(インターフェロンアルファコン-1);Natrecor(登録商標)(ネシリチド;遺伝子組換え型ヒトB型ナトリウム利尿ペプチド(hBNP);Kineret(登録商標)(アナキンラ);Leukine(登録商標)(サルガモスチム、rhuGM-CSF);LymphoCide(登録商標)(エプラツズマブ、抗CD22 mAb);Benlysta(商標)(リンフォスタットB、ベリムマブ、抗BlyS mAb);Metalyse(登録商標)(テネクテプラーゼ、t-PA類似体);Mircera(登録商標)(メトキシポリエチレングリコール-エポエチンベータ);Mylotarg(登録商標)(ゲムツズマブオゾガマイシン);Raptiva(登録商標)(エファリズマブ);Cimzia(登録商標)(セルトリズマブペゴル、CDP 870);Soliris(商標)(エクリズマブ);ペキセリズマブ(抗補体C5);Numax(登録商標)(MEDI-524);Lucentis(登録商標)(ラニビズマブ);Panorex(登録商標)(17-1A、エドレコロマブ);Trabio(登録商標)(レルデリムマブ);TheraCim hR3(ニモツズマブ);Omnitarg(ペルツズマブ、2C4);Osidem(登録商標)(IDM-1);OvaRex(登録商標)(B43.13);Nuvion(登録商標)(ビジリズマブ);カンツズマブメルタンシン(huC242-DM1);NeoRecormon(登録商標)(エポエチンベータ);Neumega(登録商標)(オプレルベキン、ヒトインターロイキン-11);Orthoclone OKT3(登録商標)(ムロモナブ-CD3、抗CD3モノクローナル抗体);Procrit(登録商標)(エポエチンアルファ);Remicade(登録商標)(インフリキシマブ、抗TNFαモノクローナル抗体);Reopro(登録商標)(アブシキシマブ、抗GP lIb/Ilia受容体モノクローナル抗体);Actemra(登録商標)(抗IL6受容体mAb);Avastin(登録商標)(ベバシズマブ)、HuMax-CD4(ザノリムマブ);Mvasi(商標)(ベバシズマブ-awwb);Rituxan(登録商標)(リツキシマブ、抗CD20 mAb);Tarceva(登録商標)(エルロチニブ);Roferon-A(登録商標)-(インターフェロンアルファ-2a);Simulect(登録商標)(バシリキシマブ);Prexige(登録商標)(ルミラコキシブ);Synagis(登録商標)(パリビズマブ);145c7-CHO(抗IL15抗体、米国特許第7,153,507号明細書を参照);Tysabri(登録商標)(ナタリズマブ、抗α4インテグリンmAb);Valortim(登録商標)(MDX-1303、抗炭疽菌(B.anthracis)防御抗原mAb);ABthrax(商標);Xolair(登録商標)(オマリズマブ);ETI211(抗MRSA mAb);IL-1 trap(ヒトIgG1のFc部分及び両IL-1受容体成分(I型受容体及び受容体補助タンパク質)の細胞外ドメイン);VEGF trap(IgG1 Fcと融合したVEGFR1のIgドメイン);Zenapax(登録商標)(ダクリズマブ);Zenapax(登録商標)(ダクリズマブ、抗IL-2Rα mAb);Zevalin(登録商標)(イブリツモマブチウキセタン);Zetia(登録商標)(エゼチマイブ);Orencia(登録商標)(アタシセプト、TACI-Ig);抗CD80モノクローナル抗体(ガリキシマブ);抗CD23 mAb(ルミリキシマブ);BR2-Fc(huBR3/huFc融合タンパク質、可溶性BAFF拮抗薬);CNTO 148(ゴリムマブ、抗TNFα mAb);HGS-ETR1(マパツズマブ;ヒト抗TRAIL受容体-1 mAb);HuMax-CD20(オクレリズマブ、抗CD20ヒトmAb);HuMax-EGFR(ザルツムマブ);M200(ボロシキシマブ、抗α5β1インテグリンmAb);MDX-010(イピリムマブ、抗CTLA-4 mAb及びVEGFR-1(IMC-18F1);抗BR3 mAb;抗C.ディフィシル(C.difficile)毒素A並びに毒素B C mAb MDX-066(CDA-1)及びMDX-1388);抗CD22 dsFv-PE38コンジュゲート(CAT-3888及びCAT-8015);抗CD25 mAb(HuMax-TAC);抗CD3 mAb(NI-0401);アデカツムマブ;抗CD30 mAb(MDX-060);MDX-1333(抗IFNAR);抗CD38 mAb(HuMax CD38);抗CD40L mAb;抗Cripto mAb;抗CTGF特発性肺線維症第1期フィブロゲン(FG-3019);抗CTLA4 mAb;抗エオタキシン1 mAb(CAT-213);抗FGF8 mAb;抗ガングリオシドGD2 mAb;抗ガングリオシドGM2 mAb;抗GDF-8ヒトmAb(MYO-029);抗GM-CSF受容体mAb(CAM-3001);抗HepC mAb(HuMax HepC);抗IFNα mAb(MEDI-545、MDX-198);抗IGF1R mAb;抗IGF-1R mAb(HuMax-Inflam);抗IL12 mAb(ABT-874);抗IL12/IL23 mAb(CNTO 1275);抗IL13 mAb(CAT-354);抗IL2Ra mAb(HuMax-TAC);抗IL5受容体mAb;抗インテグリン受容体mAb(MDX-018、CNTO 95);抗IP10潰瘍性大腸炎mAb(MDX-1100);BMS-66513;抗マンノース受容体/hCGβ mAb(MDX-1307);抗メソテリンdsFv-PE38コンジュゲート(CAT-5001);抗PD1mAb(MDX-1106(ONO-4538));抗PDGFRα抗体(IMC-3G3);抗TGFβ mAb(GC-1008);抗TRAIL受容体-2ヒトmAb(HGS-ETR2);抗TWEAK mAb;抗V
EGFR/Flt-1 mAb;及び抗ZP3 mAb(HuMax-ZP3)。
【0037】
いくつかの実施形態では、薬物送達デバイスは、ロモソズマブ、ブロソズマブ、BPS 804(Novartis)、Evenity(商標)(ロモソズマブ-aqqg)、閉経後の骨粗鬆症及び/又は骨折治癒の治療のためのロモソズマブを含有する別の製品などであるがそれらに限定されないスクレロスチン抗体並びに他の実施形態ではヒトプロタンパク転換酵素サブチリシン/ケキシン9型(PCSK9)に結合するモノクローナル抗体(IgG)を収容し得るか又はそれと共に使用され得る。このようなPCSK9特異抗体としては、Repatha(登録商標)(エボロクマブ)及びPraluent(登録商標)(アリロクマブ)が挙げられるが、これらに限定されない。他の実施形態では、薬物送達デバイスは、リロツムマブ、ビキサロマー、トレバナニブ、ガニツマブ、コナツムマブ、モテサニブ二リン酸塩、ブロダルマブ、ヴィデュピプラント又はパニツムマブを収容し得るか又はそれと共に使用され得る。いくつかの実施形態では、薬物送達デバイスのリザーバには、OncoVEXGALV/CD;OrienX010;G207、1716;NV1020;NV12023;NV1034;及びNV1042を含むが、それらに限定されない、黒色腫又は他の癌の治療のためのIMLYGIC(登録商標)(タリモジーンラハーパレプベック)又は別の腫瘍溶解性HSVを充填され得るか又はそれと共にデバイスを使用し得る。いくつかの実施形態では、薬物送達デバイスは、TIMP-3などであるがそれらに限定されないメタロプロテイナーゼの内在性組織阻害剤(TIMP)を収容し得るか又はそれと共に使用され得る。いくつかの実施形態では、薬物送達デバイスは、Aimovig(登録商標)(エレヌマブ-aooe)、抗ヒトCGRP-R(カルシトニン遺伝子関連ペプチド1型受容体)又は片頭痛の治療のためのエレヌマブを含有する別の製品を収容し得るか又はそれと共に使用され得る。エレヌマブ並びにCGRP受容体及び他の頭痛標的を標的とする二重特異性抗体分子などであるが、それらに限定されないヒトカルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)受容体の拮抗的抗体も本開示の薬物送達デバイスを用いて送達され得る。加えて、BLINCYTO(登録商標)(ブリナツモマブ)などであるがそれらに限定されない二重特異性T細胞誘導(BiTE(登録商標))分子を本開示の薬物送達デバイスにおいて又はそれと共に使用することができる。いくつかの実施形態では、薬物送達デバイスは、アペリン又はその類似体などであるがそれらに限定されないAPJ大分子アゴニストを収容し得るか又はそれと共に使用され得る。いくつかの実施形態では、治療的有効量の抗胸腺間質性リンパ球新生因子(TSLP)又はTSLP受容体抗体が本開示の薬物送達デバイスにおいて又はそれと共に使用される。いくつかの実施形態では、薬物送達デバイスは、Avsola(商標)(インフリキシマブ-axxq)、抗TNFαモノクローナル抗体、Remicade(登録商標)(インフリキシマブ)(Janssen Biotech,Inc.)のバイオシミラー又は自己免疫疾患の治療のためのインフリキシマブを含有する別の製品を収容し得るか又はそれと共に使用され得る。いくつかの実施形態では、薬物送達デバイスは、Kyprolis(登録商標)(カルフィルゾミブ)、(2S)-N-((S)-1-((S)-4-メチル-1-((R)-2-メチルオキシラン-2-イル)-1-オキソペンタン-2-イルカルバモイル)-2-フェニルエチル)-2-((S)-2-(2-モルホリノアセトアミド)-4-フェニルブタンアミド)-4-メチルペンタンアミド又は多発性骨髄腫の治療のためのカルフィルゾミブを含有する別の製品を収容し得るか又はそれと共に使用され得る。いくつかの実施形態では、薬物送達デバイスは、Otezla(登録商標)(アプレミラスト)、N-[2-[(1S)-1-(3-エトキシ-4-メトキシフェニル)-2-(メチルスルホニル)エチル]-2,3-ジヒドロ-1,3-ジオキソ-1H-イソインドール-4-イル]アセトアミド又は様々な炎症性疾患の治療のためのアプレミラストを含有する別の製品を収容し得るか又はそれと共に使用され得る。いくつかの実施形態では、薬物送達デバイスは、Parsabiv(商標)(エテルカルセチドHCl、KAI-4169)又は血液透析を受ける慢性腎臓病(KD)の患者などの二次性副甲状腺機能亢進症(sHPT)の治療のためのエテルカルセチドHClを含有する別の製品を収容し得るか又はそれと共に使用され得る。いくつかの実施形態では、薬物送達デバイスは、ABP 798(リツキシマブ)、Rituxan(登録商標)/MabThera(商標)のバイオシミラー候補又は抗CD20モノクローナル抗体を含有する別の製品を収容し得るか又はそれと共に使用され得る。いくつかの実施形態では、薬物送達デバイスは、非抗体VEGF拮抗薬などのVEGF拮抗薬及び/又はアフリベルセプトなどのVEGFトラップ(IgG1のFcドメインに縮合した、VEGFR1からのIgドメイン2及びVEGFR2からのIgドメイン3)を収容し得るか又はそれと共に使用され得る。いくつかの実施形態では、薬物送達デバイスは、ABP 959(エクリズマブ)、Soliris(登録商標)のバイオシミラー候補又は補体タンパク質C5に特異的に結合するモノクローナル抗体を含有する別の製品を収容し得るか又はそれと共に使用され得る。いくつかの実施形態では、薬物送達デバイスは、ICOSL及びBAFF活性を同時に遮断する新規の二重特異性抗体-ペプチドコンジュゲートであるロジバフスプアルファ(以前はAMG 570)を収容し得るか又はそれと共に使用され得る。いくつかの実施形態では、薬物送達デバイスは、心臓の収縮機構を直接的に標的化するオメカムチブメカルビル、小分子選択的心筋ミオシン活性化因子若しくはミオトロープ又は小分子選択的心筋ミオシン活性化因子を含有する別の製品を収容し得るか又はそれと共に使用され得る。いくつかの実施形態では、薬物送達デバイスは、ソトラシブ(旧AMG510として知られる)、KRASG12C小分子阻害剤又はKRASG12C小分子阻害剤を含有する別の製品を収容し得るか又はそれと共に使用され得る。いくつかの実施形態では、薬物送達デバイスは、テゼペルマブ、胸腺間質性リンパ球新生因子(TSLP)の作用を阻害するヒトモノクローナル抗体又はTSLPの作用を阻害するヒトモノクローナル抗体を含有する別の製品を収容し得るか又はそれと共に使用され得る。いくつかの実施形態では、薬物送達デバイスは、インターロイキン-15(IL-15)に結合するAMG 714、ヒトモノクローナル抗体又はインターロイキン-15(IL-15)に結合するヒトモノクローナル抗体を含有する別の製品を収容し得るか又はそれと共に使用され得る。いくつかの実施形態では、薬物送達デバイスは、Lp(a)としても知られるリポタンパク質(a)を減らすAMG 890、低分子干渉RNA(siRNA)又はリポタンパク質(a)を減らす低分子干渉RNA(siRNA)を含有する別の製品を収容し得るか又はそれと共に使用され得る。いくつかの実施形態では、薬物送達デバイスは、ABP 654(ヒトIgG1カッパ抗体)、Stelara(登録商標)のバイオシミラー候補又はヒトIgG1カッパ抗体を含有し及び/又はヒトサイトカインインターロイキン(IL)-12及びIL-23のp40サブユニットに結合する別の製品を収容し得るか又はそれと共に使用され得る。いくつかの実施形態では、薬物送達デバイスは、Amjevita(商標)又はAmgevita(商標)(旧ABP501)(モノクローナル抗体抗TNFヒトIgG1)、Humira(登録商標)のバイオシミラー候補又はヒトモノクローナル抗体抗TNFヒトIgG1を包含する別の製品を収容し得るか又はそれと共に使用され得る。いくつかの実施形態では、薬物送達デバイスは、AMG 160又は半減期延長(HLE)抗前立腺特異的膜抗原(PSMA)×抗CD3 BiTE(登録商標)(二重特異性T細胞エンゲージャー)コンストラクトを含有する別の製品を収容し得るか又はそれと共に使用され得る。いくつかの実施形態では、薬物送達デバイスは、AMG 119又はデルタ様リガンド3(DLL3)CAR T(キメラ抗原受容体T細胞)細胞療法を含有する別の製品を収容し得るか又はそれと共に使用され得る。いくつかの実施形態では、薬物送達デバイスは、AMG 119又はデルタ様リガンド3(DLL3)CAR T(キメラ抗原受容体T細胞)細胞療法を含有する別の製品を収容し得るか又はそれと共に使用され得る。いくつかの実施形態では、薬物送達デバイスは、AMG 133又は胃抑制ポリペプチド受容体(GIPR)アンタゴニスト及びGLP-1Rアゴニストを含有する別の製品を収容し得るか又はそれと共に使用され得る。いくつかの実施形態では、薬物送達デバイスは、AMG 171又は増殖分化因子15(GDF15)類似体を含有する別の製品を収容し得るか又はそれと共に使用され得る。いくつかの実施形態では、薬物送達デバイスは、AMG 176又は骨髄細胞白血病1(MCL-1)の小分子阻害剤を含有する別の製品を収容し得るか又はそれと共に使用され得る。いくつかの実施形態では、薬物送達デバイスは、AMG 199又は半減期延長(HLE)二重特異性T細胞エンゲージャーコンストラクト(BiTE(登録商標))を含有する別の製品を収容し得るか又はそれと共に使用され得る。いくつかの実施形態では、薬物送達デバイスは、AMG 256又はプログラム細胞死-1(PD-1)陽性細胞でインターロイキン21(IL-21)経路を選択的に活性化するように設計された抗PD-1×IL21ムテイン及び/若しくはIL-21受容体アゴニストを含有する別の製品を収容し得るか又はそれと共に使用され得る。いくつかの実施形態では、薬物送達デバイスは、AMG 330又は抗CD33×抗CD3 BiTE(登録商標)(二重特異性T細胞エンゲージャー)コンストラクトを含有する別の製品を収容し得るか又はそれと共に使用され得る。いくつかの実施形態では、薬物送達デバイスは、AMG 404又は固形腫瘍を有する患者のための治療として調査されているヒト抗プログラム細胞死-1(PD-1)モノクローナル抗体を含有する別の製品を収容し得るか又はそれと共に使用され得る。いくつかの実施形態では、薬物送達デバイスは、AMG 427又は半減期延長(HLE)抗fms様チロシンキナーゼ3(FLT3)×抗CD3 BiTE(登録商標)(二重特異性T細胞エンゲージャー)コンストラクトを含有する別の製品を収容し得るか又はそれと共に使用され得る。いくつかの実施形態では、薬物送達デバイスは、AMG 430又は抗Jagged-1モノクローナル抗体を含有する別の製品を収容し得るか又はそれと共に使用され得る。いくつかの実施形態では、薬物送達デバイスは、AMG 506又は固形腫瘍のための治療として研究されている多重特異性FAP×4-1BB標的化DARPin(登録商標)生物製剤を含有する別の製品を収容し得るか又はそれと共に使用され得る。いくつかの実施形態では、薬物送達デバイスは、AMG 509又は二価T細胞エンゲージャーを含有し及びXmAb(登録商標)2+1技術を使用して設計される別の製品を収容し得るか又はそれと共に使用され得る。いくつかの実施形態では、薬物送達デバイスは、AMG 562又は半減期延長(HLE)CD19×CD3 BiTE(登録商標)(二重特異性T細胞エンゲージャー)コンストラクトを含有する別の製品を収容し得るか又はそれと共に使用され得る。いくつかの実施形態では、薬物送達デバイスは、エファバリューキンアルファ(以前はAMG 592)又はIL-2ムテインFc融合タンパク質を含有する別の製品を収容し得るか又はそれと共に使用され得る。いくつかの実施形態では、薬物送達デバイスは、AMG 596又はCD3×上皮増殖因子受容体vIII(EGFRvIII)BiTE(登録商標
)(二重特異性T細胞エンゲージャー)分子を含有する別の製品を収容し得るか又はそれと共に使用され得る。いくつかの実施形態では、薬物送達デバイスは、AMG 673又は半減期延長(HLE)抗ヒトCD33×抗抗ヒトCD3 BiTE(登録商標)(二重特異性T細胞エンゲージャー)コンストラクトを含有する別の製品を収容し得るか又はそれと共に使用され得る。いくつかの実施形態では、薬物送達デバイスは、AMG 701又は半減期延長(HLE)抗B細胞成熟抗原(BCMA)×抗CD3 BiTE(登録商標)(二重特異性T細胞エンゲージャー)コンストラクトを含有する別の製品を収容し得るか又はそれと共に使用され得る。いくつかの実施形態では、薬物送達デバイスは、AMG 757又は半減期延長(HLE)抗デルタ様リガンド3(DLL3)×抗CD3 BiTE(登録商標)(二重特異性T細胞エンゲージャー)コンストラクトを含有する別の製品を収容し得るか又はそれと共に使用され得る。いくつかの実施形態では、薬物送達デバイスは、AMG 910又は半減期延長(HLE)上皮細胞タイトジャンクション構成タンパク質クローディン18.2×CD3 BiTE(登録商標)(二重特異性T細胞エンゲージャー)コンストラクトを含有する別の製品を収容し得るか又はそれと共に使用され得る。
【0038】
薬物送達デバイス、アセンブリ、構成要素、サブシステム及び方法を例示的な実施形態の観点から説明したが、これらは、例示的な実施形態に限定されない。詳細な説明は、単に例示として解釈されるべきであり、本開示の考え得る全ての実施形態を説明しているわけではない。現在の技術又は本特許の申請日以降に開発された技術のいずれかを使用して、多くの代替実施形態を実施することができるが、このような実施形態は、依然として、本明細書に開示される本発明を定義する請求項の範囲内に入る。
【0039】
当業者であれば、本明細書で開示される本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、上記の実施形態に対する多様な修正形態、変更形態及び組み合わせがなされ得、そうした修正形態、変更形態及び組み合わせが本発明の概念の範囲内にあると解釈されることを理解するであろう。
【国際調査報告】