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特表2024-540621マラリアを処置および防止するための方法および組成物
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  • 特表-マラリアを処置および防止するための方法および組成物 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-31
(54)【発明の名称】マラリアを処置および防止するための方法および組成物
(51)【国際特許分類】
   A61K 39/015 20060101AFI20241024BHJP
   A61P 37/04 20060101ALI20241024BHJP
   A61P 33/06 20060101ALI20241024BHJP
   A61K 39/39 20060101ALI20241024BHJP
   C07K 14/445 20060101ALN20241024BHJP
【FI】
A61K39/015
A61P37/04
A61P33/06
A61K39/39
C07K14/445 ZNA
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024530013
(86)(22)【出願日】2022-11-22
(85)【翻訳文提出日】2024-07-08
(86)【国際出願番号】 US2022080334
(87)【国際公開番号】W WO2023092143
(87)【国際公開日】2023-05-25
(31)【優先権主張番号】63/281,917
(32)【優先日】2021-11-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524158047
【氏名又は名称】ノババックス アーベー
(71)【出願人】
【識別番号】507301246
【氏名又は名称】ノババックス,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【弁護士】
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】ライマー, ジェニー エム.
(72)【発明者】
【氏名】フライズ, ルイス
(72)【発明者】
【氏名】グレン, グレゴリー
(72)【発明者】
【氏名】ロヴグレン ベングトソン, カリン
【テーマコード(参考)】
4C085
4H045
【Fターム(参考)】
4C085AA38
4C085BA06
4C085EE01
4C085EE06
4C085FF14
4C085FF18
4C085GG02
4C085GG03
4C085GG04
4C085GG06
4C085GG08
4H045AA11
4H045AA30
4H045BA10
4H045CA22
4H045DA86
(57)【要約】
本開示は、マラリアに対する免疫応答を誘導するための免疫原性組成物を提供する。本開示はまた、上記免疫原性組成物を投与する新規な方法を提供する。免疫原性組成物を投与することによって、マラリアを処置するための方法および組成物が本明細書で開示される。上記組成物は、特に増強された免疫応答を提供するサポニンベースのアジュバントの使用から利益を受ける。実施形態において、Plasmodium寄生生物の抗原を含む免疫原性組成物が、本明細書で提供される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被験体においてPlasmodium寄生生物に対する免疫応答を刺激する方法であって、Plasmodium寄生生物に由来するダフィー結合タンパク質(DBP)を含む免疫原性組成物を投与することを包含する方法。
【請求項2】
前記DBPは、PvDBPである、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記DBPは、PvDBPの領域I、領域II、領域III、領域IV、領域V、領域VI、領域VII、またはこれらの任意の組み合わせを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記DBPは、PvDBPの領域II(「PvDBPII」)を含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記DBPは、配列番号1~9のいずれか1つと少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するポリペプチドを含む、請求項1~4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記DBPは、配列番号1のアミノ酸194~521または配列番号1のアミノ酸194~521と少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するポリペプチドを含む、請求項1~4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
前記DBPは、Escherichia coliにおいて発現される、請求項1~6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記免疫原性組成物は、約1μg~約100μgのDBP、約10μg~約100μgのDBP、約25~約100μgのDBP、または約35~約55μgのDBPを含む、請求項1~7のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
前記免疫原性組成物は、約2μg、5μg、10μg、または50μgのDBPを含む、請求項1~7のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
前記免疫原性組成物は、アジュバントを含む、請求項1~9のいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
前記免疫原性組成物は、約1μg~約100μg;約25μg~約75μg;または約40μg~約60μgのアジュバントを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記免疫原性組成物は、約50μgのアジュバントを含む、請求項10または11に記載の方法。
【請求項13】
前記免疫原性組成物は、約25μgのアジュバントを含む、請求項10または11に記載の方法。
【請求項14】
前記アジュバントは、サポニンアジュバントである、請求項10~13のいずれか1項に記載の方法。
【請求項15】
前記サポニンアジュバントは、少なくとも2種のiscom粒子を含み、ここで:
前記第1のiscom粒子は、Quillaja Saponaria Molinaの画分Aを含み、Quillaja Saponaria Molinaの画分Cを含まず;
前記第2のiscom粒子は、Quillaja Saponaria Molinaの画分Cを含み、Quillaja Saponaria Molinaの画分Aを含まない、
請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記アジュバント中のQuillaja Saponaria Molinaの画分AおよびQuillaja Saponaria Molinaの画分Cの重量の合計のうち、それぞれ、Quillaja Saponaria Molinaの画分Aは50~96重量%を占め、Quillaja Saponaria Molinaの画分Cはその残りを占める、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記アジュバント中のQuillaja Saponaria Molinaの画分AおよびQuillaja Saponaria Molinaの画分Cの重量の合計のうち、それぞれ、Quillaja Saponaria Molinaの画分Aは少なくとも75重量%を占め、Quillaja Saponaria Molinaの画分Cはその残りを占める、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記アジュバント中のQuillaja Saponaria Molinaの画分AおよびQuillaja Saponaria Molinaの画分Cの重量の合計のうち、Quillaja Saponaria Molinaの画分AおよびQuillaja Saponaria Molinaの画分Cは、それぞれ、約85重量%および約15重量%を占める、請求項15に記載の方法。
【請求項19】
前記アジュバント中のQuillaja Saponaria Molinaの画分AおよびQuillaja Saponaria Molinaの画分Cの重量の合計のうち、Quillaja Saponaria Molinaの画分AおよびQuillaja Saponaria Molinaの画分Cは、それぞれ、約92重量%および約8重量%を占める、請求項15に記載の方法。
【請求項20】
前記Plasmodium寄生生物は、Plasmodium falciparum、Plasmodium malariae、Plasmodium vivax、Plasmodium ovale、またはPlasmodium knowlesiである、請求項1~19のいずれか1項に記載の方法。
【請求項21】
プレフィルドシリンジ中の前記免疫原性組成物を投与することを包含する、請求項1~20のいずれか1項に記載の方法。
【請求項21】
前記免疫原性組成物の第1の用量および第2の用量を投与することを包含する、請求項1~20のいずれか1項に記載の方法。
【請求項22】
前記免疫原性組成物の第3の用量を投与することを包含する、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記免疫原性組成物の第4の用量、第5の用量、第6の用量、第7の用量、第8の用量、第9の用量、または第10の用量を投与することを包含する、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記第1の用量および第2の用量は、約同量のDBPを含む、請求項21~23のいずれか1項に記載の方法。
【請求項25】
前記第2の用量および第3の用量は、約同量のDBPを含む、請求項22~24のいずれか1項に記載の方法。
【請求項26】
前記第1のおよび第3の用量は、約同量のDBPを含む、請求項22~25のいずれか1項に記載の方法。
【請求項27】
前記第1の、第2の、および第3の用量は、約同量のDBPを含む、請求項22~26のいずれか1項に記載の方法。
【請求項28】
前記第1の、第2の、第3の、および第4の用量は、約同量のDBPを含む、請求項22~27のいずれか1項に記載の方法。
【請求項29】
前記第2の用量中のDBPの量は、前記第1の用量中のDBPの量より少ない、請求項21~23のいずれか1項に記載の方法。
【請求項30】
前記第3の用量中のDBPの量は、前記第1の用量中のDBPの量より少ない、請求項22~23のいずれか1項に記載の方法。
【請求項31】
前記第2の、第3の用量または第4の用量または第5の用量または第6の用量または第7の用量または第8の用量または第9の用量または第10用量は、前記第1の用量中の前記DBPの約90%、約80%、約70%、約60%、約50%、約40%、約30%、約20%、または約10%を含む、請求項21~30のいずれか1項に記載の方法。
【請求項31】
前記第2の用量は、前記第1の用量中の前記DBPの約90%、約80%、約70%、約60%、約50%、約40%、約30%、約20%、または約10%を含む、請求項21~23または31のいずれか1項に記載の方法。
【請求項32】
前記第1の用量の約1ヶ月後に、前記第2の用量を投与することを包含する、請求項21~31のいずれか1項に記載の方法。
【請求項33】
前記第1の用量の約28日後に、前記第2の用量を投与することを包含する、請求項21~31のいずれか1項に記載の方法。
【請求項34】
前記第1の用量の約56日後に、前記第3の用量を投与することを包含する、請求項22~33のいずれか1項に記載の方法。
【請求項35】
前記第1の用量の約2ヶ月後に、前記第3の用量を投与することを包含する、請求項22~33のいずれか1項に記載の方法。
【請求項36】
前記第1の用量の約168日後に、前記第3の用量を投与することを包含する、請求項22~33のいずれか1項に記載の方法。
【請求項37】
前記第1の用量の約6ヶ月後に、前記第3の用量を投与することを包含する、請求項22~33のいずれか1項に記載の方法。
【請求項38】
前記第1の用量の約14ヶ月後に、前記第3の用量を投与することを包含する、請求項22~33のいずれか1項に記載の方法。
【請求項39】
前記第2の用量の約14ヶ月後に、前記第3の用量を投与することを包含する、請求項22~33のいずれか1項に記載の方法。
【請求項31】
前記第1の用量または第2の用量の少なくとも5ヶ月、6ヶ月、7ヶ月、8ヶ月、9ヶ月、10ヶ月、11ヶ月、12ヶ月、13ヶ月、14ヶ月、15ヶ月、16ヶ月、17ヶ月、18ヶ月、19ヶ月、20ヶ月、21ヶ月、22ヶ月、23ヶ月、または24ヶ月後に、前記第3の用量を投与することを包含する、請求項22~33のいずれか1項に記載の方法。
【請求項32】
前記第1のまたは第2の用量の約6ヶ月~約18ヶ月、約9ヶ月~約18ヶ月、約12ヶ月~約15ヶ月、または約12ヶ月~約18ヶ月後に、前記第3の用量を投与することを包含する、請求項22~33のいずれか1項に記載の方法。
【請求項33】
(i)前記免疫原性組成物の第1の用量を投与すること;
(ii)前記第1の用量の約1ヶ月後に、前記免疫原性組成物の第2の用量を投与すること;
(iii)前記第2の用量の約14ヶ月後に、前記免疫原性組成物の第3の用量を投与すること、
を包含する、請求項22~33のいずれか1項に記載の方法。
【請求項34】
(i)前記免疫原性組成物の第1の用量を投与すること;
(ii)前記第1の用量の約1ヶ月後に、前記免疫原性組成物の第2の用量を投与すること;
(iii)前記第1の用量の約14ヶ月後に、前記免疫原性組成物の第3の用量を投与すること、
を包含する、請求項22~33のいずれか1項に記載の方法。
【請求項35】
前記免疫原性組成物は、約50μgのDBPを含む、請求項33または請求項34に記載の方法。
【請求項36】
前記免疫原性組成物は、約50μgのサポニンアジュバントを含む、請求項33~35のいずれか1項に記載の方法。
【請求項37】
前記方法は、前記免疫原性組成物の投与後、最長約2ヶ月の間、最長約2.5ヶ月の間、最長約3ヶ月の間、最長約3.5ヶ月の間、最長約4ヶ月の間、最長約4.5ヶ月の間、最長約5ヶ月の間、最長約5.5ヶ月の間、最長約6ヶ月の間、最長約6.5ヶ月の間、最長約7ヶ月の間、最長約7.5ヶ月の間、最長約8ヶ月の間、最長約8.5ヶ月の間、最長約9ヶ月の間、最長約9.5ヶ月の間、最長約10ヶ月の間、最長約10.5ヶ月の間、最長約11ヶ月の間、最長約11.5ヶ月の間、最長約12ヶ月の間、最長13ヶ月の間、最長14ヶ月の間、最長15ヶ月の間、最長16ヶ月の間、最長17ヶ月の間、最長18ヶ月の間、最長19ヶ月の間、最長20ヶ月の間、最長21ヶ月の間、最長22ヶ月の間、最長23ヶ月の間、または最長24ヶ月の間、約50%~約99%、約50%~約95%、約50%~約90%、約50%~約85%、約50%~約80%、約60%~約99%、約65%~約95%、約65%~約90%、約65%~約85%、約69%~約81%、約60%~約95%、約60%~約90%、約60%~約85%、約60%~約80%、約40%~約99%、約40%~約95%、約40%~約90%、約40%~約85%、約40%~約80%、約40%~約75%、約40%~約70%、約40%~約65%、約40%~約55%、または約40%~約50%の有効性でマラリアを防止する、請求項1~36のいずれか1項に記載の方法。
【請求項38】
前記方法は、前記免疫原性組成物の投与後、少なくとも約2ヶ月間、少なくとも約2.5ヶ月間、少なくとも約3ヶ月間、少なくとも約3.5ヶ月間、少なくとも約4ヶ月間、少なくとも約4.5ヶ月間、少なくとも約5ヶ月間、少なくとも約5.5ヶ月間、少なくとも約6ヶ月間、少なくとも約6.5ヶ月間、少なくとも約7ヶ月間、少なくとも約7.5ヶ月間、少なくとも約8ヶ月間、少なくとも約8.5ヶ月間、少なくとも約9ヶ月間、少なくとも約9.5ヶ月間、少なくとも約10ヶ月間、少なくとも約10.5ヶ月間、少なくとも約11ヶ月間、少なくとも約11.5ヶ月間、少なくとも約12ヶ月間、少なくとも13ヶ月間、少なくとも14ヶ月間、少なくとも15ヶ月間、少なくとも16ヶ月間、少なくとも17ヶ月間、少なくとも18ヶ月間、少なくとも19ヶ月間、少なくとも20ヶ月間、少なくとも21ヶ月間、少なくとも22ヶ月間、少なくとも23ヶ月間、または少なくとも24ヶ月間にわたって、約50%~約99%、約50%~約95%、約50%~約90%、約50%~約85%、約50%~約80%、約60%~約99%、約65%~約95%、約65%~約90%、約65%~約85%、約69%~約81%、約60%~約95%、約60%~約90%、約60%~約85%、約60%~約80%、約40%~約99%、約40%~約95%、約40%~約90%、約40%~約85%、約40%~約80%、約40%~約75%、約40%~約70%、約40%~約65%、約40%~約55%、または約40%~約50%の有効性でマラリアを防止する、請求項1~36のいずれか1項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2021年11月22日出願の米国仮特許出願第63/281,917号の優先権を主張する。本出願の内容は、全ての目的のためにそれらの全体において参考として本明細書に援用される。
【0002】
電子配列表の援用
電子配列表(NOVV_095_01WO_SeqList_ST26.xml; サイズ:(17,531バイト;および作成日:2022年11月22日)の内容は、その全体において参考として本明細書に援用される。
【0003】
開示の分野
本開示は、Plasmodium寄生生物に対する免疫応答を誘導するための組成物および方法に関する。
【背景技術】
【0004】
発明の背景
感染性疾患は、未だに全世界にわたる問題である。マラリアは、小児の死亡率の主な原因である。2019年当時、全世界のマラリア症例数は、推定2億2900万存在した。2019年には、409,000人の人々が、マラリアで死亡した。マラリアを防止するために承認されたワクチンは、唯一、RTS, S/AS01(RTS,S)(MOSQUIRIX(登録商標))である。マラリアに対してRTS, Sが提供する防御は、時間とともに弱くなる。
【0005】
Plasmodium vivax(P.vivax)は、世界的に、重篤な罹患率および死亡率を引き起こす。P.vivax血液期メロゾイトは、寄生生物のダフィー結合タンパク質(PvDBP)と細胞のダフィー抗原/ケモカインレセプター(DARC)との間の必須の相互作用を通じて網状赤血球に侵入する。マラリアを防止するために、新たなワクチンおよび方法の必要性が当該分野で存在する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
発明の要旨
本開示は、マラリアに対する免疫応答を誘導するための免疫原性組成物を提供する。本開示はまた、上記免疫原性組成物を投与する新規な方法を提供する。免疫原性組成物を投与することによって、マラリアを処置するための方法および組成物が、本明細書で開示される。上記組成物は、特に増強された免疫応答を提供するサポニンベースのアジュバントの使用から利益を受ける。
【0007】
実施形態において、Plasmodium寄生生物の抗原を含む免疫原性組成物が、本明細書で提供される。実施形態において、被験体においてPlasmodium寄生生物に対する免疫応答を刺激する方法であって、上記免疫原性組成物を投与することを包含する方法が、本明細書で提供される。実施形態において、上記Plasmodium寄生生物は、Plasmodium falciparum、Plasmodium malariae、Plasmodium vivax、Plasmodium ovale、またはPlasmodium knowlesiである。代表的には、P.vivaxである。
【0008】
実施形態において、上記免疫原性組成物は、アジュバントを含む。実施形態において、上記アジュバントは、少なくとも2種のiscom粒子を含み、ここで第1のiscom粒子は、Quillaja Saponaria Molinaの画分Aを含み、Quillaja Saponaria Molinaの画分Cを含まず;第2のiscom粒子は、Quillaja Saponaria Molinaの画分Cを含み、Quillaja Saponaria Molinaの画分Aを含まない。実施形態において、Quillaja Saponaria Molinaの画分AおよびQuillaja Saponaria Molinaの画分Cは、上記アジュバント中のQuillaja Saponaria Molinaの画分AおよびQuillaja Saponaria Molinaの画分Cの重量の合計のうち、それぞれ、約85重量%および約15重量%を占める。実施形態において、Quillaja Saponaria Molinaの画分AおよびQuillaja Saponaria Molinaの画分Cは、上記アジュバント中のQuillaja Saponaria Molinaの画分AおよびQuillaja Saponaria Molinaの画分Cの重量の合計のうち、それぞれ、約92重量%および約8重量%を占める。実施形態において、上記アジュバントは、約50μgの用量で投与される。
【0009】
実施形態において、Plasmodium寄生生物に対する免疫応答を刺激する方法は、約0.1μg~約100μgの抗原を投与することを包含する。実施形態において、Plasmodium寄生生物に対する免疫応答を刺激する方法は、約0.1μg~約10μgの抗原を投与することを包含する。実施形態において、Plasmodium寄生生物に対する免疫応答を刺激する方法は、約0.1μg~約5μgの抗原を投与することを包含する。実施形態において、Plasmodium寄生生物に対する免疫応答を刺激する方法は、約0.1μg~約3μgの抗原を投与することを包含する。実施形態において、Plasmodium寄生生物に対する免疫応答を刺激する方法は、約0.1μg~約2μgの抗原を投与することを包含する。実施形態において、上記方法は、上記免疫原性組成物の第1の用量および第2の用量を投与することを包含する。実施形態において、上記方法は、上記免疫原性組成物の第3の用量を投与することを包含する。実施形態において、上記第2の用量中の抗原の用量は、上記第1の用量中の抗原の用量より少ない。実施形態において、上記第3の用量中の抗原の用量は、上記第1の用量中の抗原の用量より少ない。実施形態において、上記第1のおよび第2の用量は、同量の抗原を含む。実施形態において、上記第2の用量および第3の用量は、同量の抗原を含む。実施形態において、上記第1の用量および第3の用量は、同量の抗原を含む。実施形態において、上記第3の用量は、上記第1の用量中の抗原の約90%、約80%、約70%、約60%、約50%、約40%、約30%、約20%、または約10%を含む。実施形態において、上記第2の用量は、上記第1の用量中の抗原の約90%、約80%、約70%、約60%、約50%、約40%、約30%、約20%、または約10%を含む。
【0010】
被験体においてPlasmodium寄生生物に対する免疫応答を刺激する方法であって、Plasmodium寄生生物に由来するダフィー結合タンパク質(DBP)を含む免疫原性組成物を投与することを包含する方法が、本明細書で提供される。実施形態において、上記DBPは、Plasmodium vivax(「PvDBP」」由来である。実施形態において、上記DBPは、PvDBPの領域I、領域II、領域III、領域IV、領域V、領域VI、領域VII、またはこれらの任意の組み合わせを含む。実施形態において、上記DBPは、PvDBPの領域II(「PvDBPII」)を含む。実施形態において、上記DBPは、配列番号1~9のいずれか1つと少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するポリペプチドを含む。実施形態において、上記DBPは、配列番号1~3のいずれか1つと少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するポリペプチドを含む。実施形態において、上記DBPは、配列番号4~9のいずれか1つと少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するポリペプチドを含む。実施形態において、上記DBPは、配列番号1のアミノ酸194~521または配列番号1のアミノ酸194~521と少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するポリペプチドを含む。実施形態において、上記DBPは、Escherichia coliにおいて発現される。実施形態において、上記免疫原性組成物は、約1μg~約100μgのDBP、約10μg~約100μgのDBP、約25~約100μgのDBP、または約35~約55μgのDBPを含む。実施形態において、上記免疫原性組成物は、約2μg、5μg、10μg、または50μgのDBPを含む。実施形態において、上記免疫原性組成物は、アジュバントを含む。実施形態において、上記免疫原性組成物は、約1μg~約100μg;約25μg~約75μg;または約40μg~約60μgのアジュバントを含む。実施形態において、上記免疫原性組成物は、約50μgのアジュバントを含む。実施形態において、上記免疫原性組成物は、約25μgのアジュバントを含む。実施形態において、上記アジュバントは、サポニンアジュバントである。実施形態において、上記サポニンアジュバントは、少なくとも2種のiscom粒子を含み、ここで:上記第1のiscom粒子は、Quillaja Saponaria Molinaの画分Aを含み、Quillaja Saponaria Molinaの画分Cを含まず;上記第2のiscom粒子は、Quillaja Saponaria Molinaの画分Cを含み、Quillaja Saponaria Molinaの画分Aを含まない。実施形態において、上記アジュバント中のQuillaja Saponaria Molinaの画分AおよびQuillaja Saponaria Molinaの画分Cの重量の合計のうち、それぞれ、Quillaja Saponaria Molinaの画分Aは50~96重量%を占め、Quillaja Saponaria Molinaの画分Cはその残りを占める。実施形態において、上記アジュバント中のQuillaja Saponaria Molinaの画分AおよびQuillaja Saponaria Molinaの画分Cの重量の合計のうち、それぞれ、Quillaja Saponaria Molinaの画分Aは少なくとも75重量%を占め、Quillaja Saponaria Molinaの画分Cはその残りを占める。実施形態において、上記アジュバント中のQuillaja Saponaria Molinaの画分AおよびQuillaja Saponaria Molinaの画分Cの重量の合計のうち、Quillaja Saponaria Molinaの画分AおよびQuillaja Saponaria Molinaの画分Cは、それぞれ、約85重量%および約15重量%を占める。実施形態において、上記アジュバント中のQuillaja Saponaria Molinaの画分AおよびQuillaja Saponaria Molinaの画分Cの重量の合計のうち、Quillaja Saponaria Molinaの画分AおよびQuillaja Saponaria Molinaの画分Cは、それぞれ、約92重量%および約8重量%を占める。実施形態において、上記Plasmodium寄生生物は、Plasmodium falciparum、Plasmodium malariae、Plasmodium vivax、Plasmodium ovale、またはPlasmodium knowlesiである。実施形態において、上記方法は、プレフィルドシリンジ中の上記免疫原性組成物を投与することを包含する。実施形態において、上記方法は、上記免疫原性組成物の第1の用量および第2の用量を投与することを包含する。実施形態において、上記免疫原性組成物の第3の用量を投与することを包含する。実施形態において、上記方法は、上記免疫原性組成物の第4の用量、第5の用量、第6の用量、第7の用量、第8の用量、第9の用量、または第10の用量を投与することを包含する。実施形態において、上記第1の用量および第2の用量は、約同量のDBPを含む。実施形態において、上記第2の用量および第3の用量は、約同量のDBPを含む。実施形態において、上記第1のおよび第3の用量は、約同量のDBPを含む。実施形態において、上記第1の、第2の、および第3の用量は、約同量のDBPを含む。実施形態において、上記第1の、第2の、第3の、および第4の用量は、約同量のDBPを含む。実施形態において、上記第2の用量中のDBPの量は、上記第1の用量中のDBPの量より少ない。実施形態において、上記第3の用量中のDBPの量は、上記第1の用量中のDBPの量より少ない。実施形態において、上記第2の、第3の用量または第4の用量または第5の用量または第6の用量または第7の用量または第8の用量または第9の用量または第10用量は、上記第1の用量中の上記DBPの約90%、約80%、約70%、約60%、約50%、約40%、約30%、約20%、または約10%を含む。実施形態において、上記第2の用量は、上記第1の用量中の上記DBPの約90%、約80%、約70%、約60%、約50%、約40%、約30%、約20%、または約10%を含む。実施形態において、上記方法は、上記第1の用量の約1ヶ月後に、上記第2の用量を投与することを包含する。実施形態において、方法は、上記第1の用量の約28日後に、上記第2の用量を投与することを包含する。実施形態において、上記方法は、上記第1の用量の約56日後に、上記第3の用量を投与することを包含する。実施形態において、上記方法は、上記第1の用量の約2ヶ月後に、上記第3の用量を投与することを包含する。実施形態において、上記方法は、上記第1の用量の約168日後に、上記第3の用量を投与することを包含する。実施形態において、上記方法は、上記第1の用量の約6ヶ月後に、上記第3の用量を投与することを包含する。実施形態において、上記方法は、上記第1の用量の約14ヶ月後に、上記第3の用量を投与することを包含する。実施形態において、上記方法は、上記第2の用量の約14ヶ月後に、上記第3の用量を投与することを包含する。実施形態において、上記方法は、上記第1の用量または第2の用量の少なくとも5ヶ月、6ヶ月、7ヶ月、8ヶ月、9ヶ月、10ヶ月、11ヶ月、12ヶ月、13ヶ月、14ヶ月、15ヶ月、16ヶ月、17ヶ月、18ヶ月、19ヶ月、20ヶ月、21ヶ月、22ヶ月、23ヶ月、または24ヶ月後に、上記第3の用量を投与することを包含する。実施形態において、上記方法は、上記第1のまたは第2の用量の約6ヶ月~約18ヶ月、約9ヶ月~約18ヶ月、約12ヶ月~約15ヶ月、または約12ヶ月~約18ヶ月後に、上記第3の用量を投与することを包含する。実施形態において、上記方法は、(i)上記免疫原性組成物の第1の用量を投与すること;(ii)上記第1の用量の約1ヶ月後に、上記免疫原性組成物の第2の用量を投与すること;および(iii)上記第2の用量の約14ヶ月後に、上記免疫原性組成物の第3の用量を投与すること、を包含する。実施形態において、上記方法は、(i)上記免疫原性組成物の第1の用量を投与すること;(ii)上記第1の用量の約1ヶ月後に、上記免疫原性組成物の第2の用量を投与すること;および(iii)上記第1の用量の約14ヶ月後に、上記免疫原性組成物の第3の用量を投与すること、を包含する。実施形態において、上記免疫原性組成物は、約50μgのDBPを含む。実施形態において、上記免疫原性組成物は、約50μg サポニンアジュバントを含む。実施形態において、上記方法は、上記免疫原性組成物の投与後、最長約2ヶ月の間、最長約2.5ヶ月の間、最長約3ヶ月の間、最長約3.5ヶ月の間、最長約4ヶ月の間、最長約4.5ヶ月の間、最長約5ヶ月の間、最長約5.5ヶ月の間、最長約6ヶ月の間、最長約6.5ヶ月の間、最長約7ヶ月の間、最長約7.5ヶ月の間、最長約8ヶ月の間、最長約8.5ヶ月の間、最長約9ヶ月の間、最長約9.5ヶ月の間、最長約10ヶ月の間、最長約10.5ヶ月の間、最長約11ヶ月の間、最長約11.5ヶ月の間、最長約12ヶ月の間、最長13ヶ月の間、最長14ヶ月の間、最長15ヶ月の間、最長16ヶ月の間、最長17ヶ月の間、最長18ヶ月の間、最長19ヶ月の間、最長20ヶ月の間、最長21ヶ月の間、最長22ヶ月の間、最長23ヶ月の間、または最長24ヶ月の間、約50%~約99%、約50%~約95%、約50%~約90%、約50%~約85%、約50%~約80%、約60%~約99%、約65%~約95%、約65%~約90%、約65%~約85%、約69%~約81%、約60%~約95%、約60%~約90%、約60%~約85%、約60%~約80%、約40%~約99%、約40%~約95%、約40%~約90%、約40%~約85%、約40%~約80%、約40%~約75%、約40%~約70%、約40%~約65%、約40%~約55%、または約40%~約50%の有効性でマラリアを防止する。実施形態において、上記方法は、上記免疫原性組成物の投与後、少なくとも約2ヶ月間、少なくとも約2.5ヶ月間、少なくとも約3ヶ月間、少なくとも約3.5ヶ月間、少なくとも約4ヶ月間、少なくとも約4.5ヶ月間、少なくとも約5ヶ月間、少なくとも約5.5ヶ月間、少なくとも約6ヶ月間、少なくとも約6.5ヶ月間、少なくとも約7ヶ月間、少なくとも約7.5ヶ月間、少なくとも約8ヶ月間、少なくとも約8.5ヶ月間、少なくとも約9ヶ月間、少なくとも約9.5ヶ月間、少なくとも約10ヶ月間、少なくとも約10.5ヶ月間、少なくとも約11ヶ月間、少なくとも約11.5ヶ月間、少なくとも約12ヶ月間、少なくとも13ヶ月間、少なくとも14ヶ月間、少なくとも15ヶ月間、少なくとも16ヶ月間、少なくとも17ヶ月間、少なくとも18ヶ月間、少なくとも19ヶ月間、少なくとも20ヶ月間、少なくとも21ヶ月間、少なくとも
22ヶ月間、少なくとも23ヶ月間、または少なくとも24ヶ月間にわたって、約50%~約99%、約50%~約95%、約50%~約90%、約50%~約85%、約50%~約80%、約60%~約99%、約65%~約95%、約65%~約90%、約65%~約85%、約69%~約81%、約60%~約95%、約60%~約90%、約60%~約85%、約60%~約80%、約40%~約99%、約40%~約95%、約40%~約90%、約40%~約85%、約40%~約80%、約40%~約75%、約40%~約70%、約40%~約65%、約40%~約55%、または約40%~約50%の有効性でマラリアを防止する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、ChAd63およびMVAウイルスベクター(vvDBP)を使用するウイルスベクター製剤、ならびにPvDBPIIおよびサポニンアジュバント(すなわち、MATRIX-MTM)を含む免疫原性組成物によって誘導される免疫応答を示す。上記組成物は、「DBP/MM」と表示される。DBP/MM MDに関しては、上記免疫原性組成物の3用量を、各々1ヶ月空けて投与した。DBP/MM DDに関しては、上記免疫原性組成物の最初の2用量を、1ヶ月空けて投与し、第3の用量を、上記第2の用量の14ヶ月後に投与した(「遅延投与アプローチ(delayed dosing approach)」)。グラフ上の線を、四分位範囲(IQR)とともにメジアンで示される。グラフの矢印は、免疫化時間を示す。最終免疫化(FV)からの時点を表示する。vvDBP P-P-B群に関しては、2回目以降のワクチン接種からのデータのみを示す。DBP/MM遅延投与レジメンは、他のレジメンより大きなピークIgG応答を示した。
【0012】
図2図2は、図1の遅延投与アプローチでの増強された免疫応答を図示する。グラフは、免疫化と関連した抗体応答を示す。アイソタイプ応答を、最終ワクチン接種の14日後に、標準化したELISAによって測定する。点線は、5 AUのアッセイカットオフで示される。線は、最小から最大までとともにメジアンで示される。Kruskal-Wallis検定とDunnの多重比較からの有意なペアワイズ比較を示す。IgG2およびIgA2応答(示さず)は、バックグラウンドに近かった。上記遅延投与アプローチは、他のレジメンより最大40倍高いIgG4応答までをもたらした。上記遅延投与アプローチはまた、他のレジメンより最大7倍高いIgG1応答をもたらした。
【0013】
図3A図3A~3Bは、図1の遅延投与アプローチで増強された免疫応答を図示する。図3Aは、最終ワクチン接種の14日後の抗PvDBPII IgGアビディティを示す。アビディティを、イソチオシアン酸ナトリウム(NaSCN)化学的置換ELISAを使用して測定した(Kruskal-Wallis検定とDunnの多重比較)。図3Bは、PvDBPのSalvador I株を発現するトランスジェニックP.knowlesi株を使用するインビトロ成長阻害活性(GIA%)を示す。DBP/MM DDレジメンは、成長阻害性IgGを誘導できた。線は、四分位範囲(IQR)とともにメジアンで示される。遅延投与は、IgGアビディティおよび機能性を改善する。
図3B図3A~3Bは、図1の遅延投与アプローチで増強された免疫応答を図示する。図3Aは、最終ワクチン接種の14日後の抗PvDBPII IgGアビディティを示す。アビディティを、イソチオシアン酸ナトリウム(NaSCN)化学的置換ELISAを使用して測定した(Kruskal-Wallis検定とDunnの多重比較)。図3Bは、PvDBPのSalvador I株を発現するトランスジェニックP.knowlesi株を使用するインビトロ成長阻害活性(GIA%)を示す。DBP/MM DDレジメンは、成長阻害性IgGを誘導できた。線は、四分位範囲(IQR)とともにメジアンで示される。遅延投与は、IgGアビディティおよび機能性を改善する。
【0014】
図4A図4A~4Eは、図1の遅延投与アプローチでの免疫化によって誘導される免疫細胞を図示する。図4Aは、免疫化が抗原特異的IgA+ CD19+ CD20+ 記憶B細胞を誘導することを示す。図4Bは、免疫化が抗原特異的IgG+ CD19+ CD20+ 記憶B細胞を誘導することを示す。図4Cは、免疫化が抗原特異的IgM+ CD19+ CD20+ 記憶B細胞を誘導することを示す。DBP特異的細胞は、2種のPvDBPIIプローブでのそれらの共染色として定義され、Q14に示される。応答は、ワクチン接種前は青色でおよびワクチン接種後は桃色で示される。図4D~4Eは、指定した時点における培地、PvDBPII(「Med DBP」)ペプチドまたはSEBコントロール(右側の軸)での刺激に対する応答において、Th1サイトカイン(IFN-γ、TNF-α、IL-2)(図4D)またはTh2(IL-5、IL-13)(図4E)サイトカインを生成する記憶CD4+ T細胞のパーセンテージを示す。線は、IQRとともにメジアンで示される。データは、PvDBPIIでのワクチン接種が抗原特異的記憶IgA+およびIgG+ B細胞およびCD4+ T細胞を誘導することを示す。
図4B図4A~4Eは、図1の遅延投与アプローチでの免疫化によって誘導される免疫細胞を図示する。図4Aは、免疫化が抗原特異的IgA+ CD19+ CD20+ 記憶B細胞を誘導することを示す。図4Bは、免疫化が抗原特異的IgG+ CD19+ CD20+ 記憶B細胞を誘導することを示す。図4Cは、免疫化が抗原特異的IgM+ CD19+ CD20+ 記憶B細胞を誘導することを示す。DBP特異的細胞は、2種のPvDBPIIプローブでのそれらの共染色として定義され、Q14に示される。応答は、ワクチン接種前は青色でおよびワクチン接種後は桃色で示される。図4D~4Eは、指定した時点における培地、PvDBPII(「Med DBP」)ペプチドまたはSEBコントロール(右側の軸)での刺激に対する応答において、Th1サイトカイン(IFN-γ、TNF-α、IL-2)(図4D)またはTh2(IL-5、IL-13)(図4E)サイトカインを生成する記憶CD4+ T細胞のパーセンテージを示す。線は、IQRとともにメジアンで示される。データは、PvDBPIIでのワクチン接種が抗原特異的記憶IgA+およびIgG+ B細胞およびCD4+ T細胞を誘導することを示す。
図4C図4A~4Eは、図1の遅延投与アプローチでの免疫化によって誘導される免疫細胞を図示する。図4Aは、免疫化が抗原特異的IgA+ CD19+ CD20+ 記憶B細胞を誘導することを示す。図4Bは、免疫化が抗原特異的IgG+ CD19+ CD20+ 記憶B細胞を誘導することを示す。図4Cは、免疫化が抗原特異的IgM+ CD19+ CD20+ 記憶B細胞を誘導することを示す。DBP特異的細胞は、2種のPvDBPIIプローブでのそれらの共染色として定義され、Q14に示される。応答は、ワクチン接種前は青色でおよびワクチン接種後は桃色で示される。図4D~4Eは、指定した時点における培地、PvDBPII(「Med DBP」)ペプチドまたはSEBコントロール(右側の軸)での刺激に対する応答において、Th1サイトカイン(IFN-γ、TNF-α、IL-2)(図4D)またはTh2(IL-5、IL-13)(図4E)サイトカインを生成する記憶CD4+ T細胞のパーセンテージを示す。線は、IQRとともにメジアンで示される。データは、PvDBPIIでのワクチン接種が抗原特異的記憶IgA+およびIgG+ B細胞およびCD4+ T細胞を誘導することを示す。
図4D図4A~4Eは、図1の遅延投与アプローチでの免疫化によって誘導される免疫細胞を図示する。図4Aは、免疫化が抗原特異的IgA+ CD19+ CD20+ 記憶B細胞を誘導することを示す。図4Bは、免疫化が抗原特異的IgG+ CD19+ CD20+ 記憶B細胞を誘導することを示す。図4Cは、免疫化が抗原特異的IgM+ CD19+ CD20+ 記憶B細胞を誘導することを示す。DBP特異的細胞は、2種のPvDBPIIプローブでのそれらの共染色として定義され、Q14に示される。応答は、ワクチン接種前は青色でおよびワクチン接種後は桃色で示される。図4D~4Eは、指定した時点における培地、PvDBPII(「Med DBP」)ペプチドまたはSEBコントロール(右側の軸)での刺激に対する応答において、Th1サイトカイン(IFN-γ、TNF-α、IL-2)(図4D)またはTh2(IL-5、IL-13)(図4E)サイトカインを生成する記憶CD4+ T細胞のパーセンテージを示す。線は、IQRとともにメジアンで示される。データは、PvDBPIIでのワクチン接種が抗原特異的記憶IgA+およびIgG+ B細胞およびCD4+ T細胞を誘導することを示す。
図4E図4A~4Eは、図1の遅延投与アプローチでの免疫化によって誘導される免疫細胞を図示する。図4Aは、免疫化が抗原特異的IgA+ CD19+ CD20+ 記憶B細胞を誘導することを示す。図4Bは、免疫化が抗原特異的IgG+ CD19+ CD20+ 記憶B細胞を誘導することを示す。図4Cは、免疫化が抗原特異的IgM+ CD19+ CD20+ 記憶B細胞を誘導することを示す。DBP特異的細胞は、2種のPvDBPIIプローブでのそれらの共染色として定義され、Q14に示される。応答は、ワクチン接種前は青色でおよびワクチン接種後は桃色で示される。図4D~4Eは、指定した時点における培地、PvDBPII(「Med DBP」)ペプチドまたはSEBコントロール(右側の軸)での刺激に対する応答において、Th1サイトカイン(IFN-γ、TNF-α、IL-2)(図4D)またはTh2(IL-5、IL-13)(図4E)サイトカインを生成する記憶CD4+ T細胞のパーセンテージを示す。線は、IQRとともにメジアンで示される。データは、PvDBPIIでのワクチン接種が抗原特異的記憶IgA+およびIgG+ B細胞およびCD4+ T細胞を誘導することを示す。
【0015】
図5図5は、PvDBPII(「PvDBP_RII」)抗原をコードする2種の異なるウイルスベクターおよびそれらの投与を示す。
【0016】
図6図6は、PvDBPIIおよびサポニンアジュバント(例えば、MATRIX-MTM)を含む免疫原性組成物の例証的な遅延投与レジメンを示す。
【発明を実施するための形態】
【0017】
発明の詳細な説明
定義
本明細書で、および添付の特許請求の範囲において使用される場合、単数形「a(1つの、ある)」、「an(1つの、ある)」、および「the(上記、この、その)」とは、文脈が別段明らかに規定しなければ、複数形への言及を含む。従って、例えば、「1つのタンパク質(a protein)」への言及は、1つのタンパク質またはこのようなタンパク質の混合物に言及し得、「上記方法(the method)」への言及は、当業者に公知の等しいステップおよび/または方法への言及を含むなどである。
【0018】
本明細書で使用される場合、用語「アジュバント」とは、免疫原と組み合わせて使用される場合、上記免疫原に対して誘導される免疫応答を増大させるかまたは別の方法で変化させるかもしくは改変する化合物に言及する。上記免疫応答の改変は、抗体および細胞性免疫応答のいずれかまたは両方の特異性を強化するかまたは拡げることを含み得る。
【0019】
本明細書で使用される場合、用語「約(about)」または「およそ(approximately)」とは、数値の前にある場合、その値±10%の範囲を示す。例えば、「約100」とは、90および110を包含する。
【0020】
本明細書で使用される場合、用語「免疫原、「抗原」および「エピトープ」とは、免疫応答を誘発し得るタンパク質(糖タンパク質を含む)およびペプチドのような物質に言及する。
【0021】
本明細書で使用される場合、「免疫原性組成物」は、抗原を含む組成物であって、ここで被験体への上記組成物の投与が、被験体における上記抗原に対する液性および/または細胞性免疫応答の発生をもたらす組成物である。
【0022】
本明細書で使用される場合、「サブユニット」組成物(例えば、ワクチン)は、病原体に由来する1もしくはこれより多くの選択された抗原を含むが、全ての抗原を含むわけではない。このような組成物は、無傷のウイルスまたはこのような細胞もしくは粒子の溶解物を実質的に含まず、代表的には、病原体から少なくとも部分的に精製された、しばしば、実質的に精製された免疫原性ポリペプチドから調製される。本明細書で開示されるサブユニット組成物中の抗原は、代表的には、組換え的に、しばしば、バキュロウイルスシステムを使用して調製される。
【0023】
本明細書で使用される場合、「実質的に」とは、物質(例えば、化合物、ポリヌクレオチド、またはポリペプチド)が、これが含まれるサンプルの大部分のパーセントを形成するような、上記物質の単離に言及する。例えば、サンプル中で、実質的に精製された構成成分は、上記サンプルの85%、好ましくは、85%~90%、より好ましくは、少なくとも95%~99.5%、および最も好ましくは、少なくとも99%を構成する。構成成分が実質的に置き換えられる場合、サンプル中に残っている量は、約0.5%~約10%より少ないかまたはこれに等しく、好ましくは約0.5%~約1.0%より少ない。
【0024】
用語「処置する」、「処置」、および「処置すること」とは、本明細書で使用される場合、有益なまたは所望の結果、例えば、臨床結果を得るためのアプローチに言及する。本開示の目的のために、有益なまたは所望の結果は、感染もしくは疾患の開始もしくは進行を阻害することもしくは抑制すること;感染もしくは疾患の症状の発達を改善することもしくは低減すること、またはこれらの組み合わせを含み得る。
【0025】
「防止」とは、本明細書で使用される場合、「予防」と交換可能に使用され、感染もしくは疾患の完全な防止、またはその感染もしくは疾患の症状の発生の防止;感染もしくは疾患またはその症状の開始を遅らせる;あるいは実質的に発生した感染もしくは疾患またはその症状の重篤度の減少を意味し得る。
【0026】
本明細書で使用される場合、「有効用量」または「有効量」とは、病原体感染の少なくとも1つの症状を低減する免疫応答を誘導するために十分な免疫原の量に言及する。有効用量または有効量は、例えば、プラーク中和、補体結合、酵素結合イムノソルベント(ELISA)、またはマイクロ中和アッセイによって、例えば、中和分泌抗体および/または血清抗体の量を測定することによって決定され得る。
【0027】
本明細書で使用される場合、用語「ワクチン」とは、病原体に対する免疫応答を誘導するために使用される免疫原性組成物(例えば、病原体に由来する免疫原)に言及する。上記免疫応答は、抗体および/または細胞媒介性応答の形成を含み得る。文脈に依存して、用語「ワクチン」はまた、免疫応答を生成するために被験体に投与される免疫原の懸濁物または溶液に言及し得る。好ましくは、ワクチンは、Plasmodium寄生生物からの感染を防止するにあたって有効である免疫応答を誘導する。
【0028】
本明細書で使用される場合、用語「被験体」とは、ヒトおよび他の動物を含む。代表的には、上記被験体は、ヒトである。例えば、上記被験体は、成人、ティーンエイジャー、小児(2歳から14歳)、幼児(生まれてから2歳まで)、または新生児(最長2ヶ月)であり得る。特定の局面において、上記被験体は、最長4ヶ月齢、または最長6ヶ月齢である。いくつかの局面において、上記成人は、約65歳もしくはこれより高齢、または約60歳もしくはこれより高齢の年長者である。いくつかの局面において、上記被験体は、妊婦または妊娠するつもりのある女性である。他の局面において、被験体は、ヒトではない;例えば、非ヒト霊長類;例えば、ヒヒ、チンパンジー、ゴリラ、またはマカク。ある特定の局面において、上記被験体は、ペット(例えば、イヌまたはネコ)であり得る。
【0029】
本明細書で使用される場合、用語「薬学的に受容可能な」とは、米国連邦政府もしくは州政府の規制当局によって承認されていること、または哺乳動物、およびより詳細にはヒトにおける使用に関して米国薬局方、欧州薬局方もしくは他の一般に認識される薬局方に列挙されていることを意味する。これらの組成物は、脊椎動物において防御的免疫応答を誘導するためのワクチンおよび/または抗原性組成物として有用であり得る。
【0030】
用語「パーセント同一性」とは、2またはこれより多くの核酸またはポリペプチド配列の文脈において、比較した場合に同じであるヌクレオチドまたはアミノ酸残基の特定されたパーセンテージを有する2またはこれより多くの配列または部分配列に言及する。パーセンテージ同一性は、オンラインで入手可能なツール、CLUSTALW2を使用して計算され得る。以下のパラメーターは、CLUSTALW2 Pairwiseアラインメントのために使用され得る: Protein Weight Matrix=Gonnet; Gap Open=10; Gap Extension=0.1。
【0031】
本明細書で使用される場合、用語「共製剤ミックス(co-formulation mix)」、「共製剤」、「共製剤ワクチン組成物」、「プレフィルドシリンジ」、「プレミックス」とは、被験体への投与の時点より前に、短期間から長期間の貯蔵のために調製されたワクチン製剤に言及する。このようなワクチン製剤は、同じ容器中の抗原およびアジュバントの組み合わせを含み、投与に先立って調製される。実施形態において、プレフィルドシリンジは、DBPポリペプチド(例えば、PvDBPII)およびアジュバント(例えば、サポニンアジュバント(例えば、Matrixアジュバント))を含むワクチン製剤を含む。
【0032】
抗原
実施形態において、本明細書で開示される免疫原性組成物は、上記ダフィー結合タンパク質(DBP)の一部または全てを含む。実施形態において、上記DBPは、上記Plasmodium寄生生物に由来する。実施形態において、上記Plasmodium寄生生物は、Plasmodium falciparum、Plasmodium malariae、Plasmodium vivax、Plasmodium ovale、またはPlasmodium knowlesiである。
【0033】
実施形態において、上記DBPは、P.vivax寄生生物に由来する。P.vivaxに由来する上記DBPは、本明細書で「PvDBP」といわれる。実施形態において、PvDBPは、配列番号1のアミノ酸配列を有するポリペプチドと少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するポリペプチドである。
【0034】
PvDBPは、7つの領域(領域I~VII)に分けられる。実施形態において、上記DBPは、PvDBPの領域I、領域II、領域III、領域IV、領域V、領域VI、領域VII、またはこれらの組み合わせである。実施形態において、上記DBPは、PvDBPの領域II(本明細書で「PvDBPII」といわれる)を含む。PvDBPIIは、PvDBPのアミノ末端のシステインリッチ領域であり、これは、PvDBPのレセプター結合ドメインを含む。PvDBPIIは、ケモカインのためのダフィー抗原レセプター(DARC)に結合する。PvDBPIIにおける重要な結合モチーフは、システイン5~8を含む、170アミノ酸ストレッチ(アミノ酸291~460)にマッピングされている。
【0035】
実施形態において、PvDBPIIは、配列番号1のアミノ酸194~521を含むポリペプチドと少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するポリペプチドである。
【0036】
実施形態において、PvDBPIIは、配列番号2のアミノ酸配列を有するポリペプチドと少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するポリペプチドである。
【0037】
実施形態において、PvDBPIIは、配列番号3のアミノ酸配列を有するポリペプチドと少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するポリペプチドである。
【0038】
配列番号1~3のポリペプチドのアミノ酸配列は、以下に見出される。
【表1-1】
【表1-2】
【0039】
実施形態において、上記DBPは、P.Falpicarum寄生生物に由来する。実施形態において、P.Falpicarum寄生生物に由来する上記DBPは、配列番号4~9のうちのいずれか1つのアミノ酸配列を有するポリペプチドと少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、少なくとも99.5%、または100%の同一性を有するポリペプチドである。
【表2-1】
【表2-2】
【表2-3】
【0040】
さらなる適切な抗原は、全ての目的のためにそれらの全体において本明細書に参考として援用される以下の参考文献中に開示される: Singhら 「Malaria vaccine candidate based on Duffy-binding protein elicits strain transcending functional antibodies in a Phase I trial.」 NPJ vaccines vol. 3 48. 28 Sep. 2018; Bhardwaj, R.ら Production of recombinant PvDBPII, receptor binding domain of Plasmodium vivax Duffy binding protein, and evaluation of immunogenicity to identify an adjuvant formulation for vaccine development. Protein Expr. Purif.136, 52-57 (2015);米国特許第5993827号;およびChitnisら J Exp Med. 1994 Aug 1; 180(2): 497-506。
【0041】
実施形態において、上記DBPは、E.coli宿主細胞から発現および精製される。実施形態において、上記DBPは、昆虫細胞において発現および精製される。実施形態において、上記昆虫細胞は、Drosophila A2細胞である。実施形態において、上記DBPは、フェドバッチ発酵ストラテジーを使用して宿主細胞において発現される。実施形態において、上記DBPは、クロマトグラフィーを使用して精製される。実施形態において、上記クロマトグラフィーは、カチオン交換クロマトグラフィーである。実施形態において、上記クロマトグラフィーは、アニオン交換クロマトグラフィーである。実施形態において、上記クロマトグラフィーは、アフィニティクロマトグラフィーである。実施形態において、上記DBPは、C-タグを含み、上記C-タグを介して精製される。実施形態において、上記DBPは、アニオン交換支持体において濾過される。実施形態において、上記アニオン交換支持体は、架橋ポリマーコーティングにおいてペンダント四級アミン官能基を含む。以下の参考文献は、DBPの発現および精製を記載し、全ての目的のためにそれらの全体において本明細書に参考として援用される: Singhら Npj Vaccines, volume 3, article 48 (2018); Hjerrildら Scientific Reports, 6: 30357 (2016); Bhardwaj, R.ら Production of recombinant PvDBPII, receptor binding domain of Plasmodium vivax Duffy binding protein, and evaluation of immunogenicity to identify an adjuvant formulation for vaccine development. Protein Expr. Purif.136, 52-57 (2015)。
【0042】
実施形態において、本明細書で記載されるDBPは、N末端またはC末端タグを含む。実施形態において、上記N末端またはC末端タグは、ポリグルタメートタグ、FLAGタグ、HAタグ、ポリHisタグ(約5~10個のヒスチジンを有する)(配列番号10)、ヘキサヒスチジンタグ(配列番号11)、8×-Hisタグ(8個のヒスチジンを有する)(配列番号12)、Mycタグ、グルタチオン-S-トランスフェラーゼタグ、緑色蛍光タンパク質タグ、マルトース結合タンパク質タグ、チオレドキシンタグ、Fcタグ、またはCタグである。実施形態において、伸長は、Cタグを含む。Cタグは、配列EPEA(配列番号13)を含む。実施形態において、上記N末端またはC末端タグは、除去される。
【0043】
実施形態において、本明細書で記載されるDBPのうちのいずれかをコードする核酸が、本明細書で提供される。実施形態において、上記Plasmodium寄生生物の抗原をコードする核酸は、5’末端、3’末端、または両方で伸長される。実施形態において、上記伸長は、精製または検出のために使用されるタンパク質をコードする。タグの非限定的な例は、本開示全体を通じて記載される。実施形態において、上記タグは除去される。
【0044】
有利なことには、本明細書で記載される免疫原性組成物は、寄生生物成長をインビトロで阻害し得る頑健な体液性免疫応答を誘導し得る。本開示は、顕著に増強された免疫応答を提供するために、遅延ブースト(delayed boost)アプローチを利用する。上記DBP/MMワクチンの遅延投与は、実質的に改善されたIgG濃度、アビディティを生じ、アイソタイププロフィールを変化させ、IgG4およびIgG1応答を著しく増大させる。従って、実施形態において、第2の免疫原性組成物は、少なくとも5ヶ月、6ヶ月、7ヶ月、8ヶ月、9ヶ月、10ヶ月、11ヶ月、12ヶ月、13ヶ月、14ヶ月、15ヶ月または少なくとも16ヶ月程度離して、上記応答をブーストするために、第1の組成物の後に投与される。上記第1のおよび第2の組成物は、同じであっても異なっていてもよい。
【0045】
アジュバント
実施形態において、上記免疫原性組成物は、アジュバントを含む。
【0046】
ある特定の実施形態において、本明細書で開示される組成物は、免疫応答を増強するために、1またはこれより多くのアジュバントと組み合わされ得る。他の実施形態において、上記組成物は、アジュバントなしで調製され、従って、アジュバント非含有組成物として投与されるために利用可能である。有利なことには、本明細書で開示されるアジュバント非含有組成物は、単一用量として投与される場合、防御的免疫応答を提供し得る。頑健な免疫応答を誘導するAlum非含有組成物は、約60歳およびこれより高齢の成人において特に有用である。
【0047】
アルミニウムベースのアジュバント
実施形態において、上記アジュバントは、alum(例えば、AlPOまたはAl(OH))であり得る。代表的には、上記ナノ粒子が、上記alumに実質的に結合される。例えば、上記ナノ粒子は、上記alumに少なくとも80%結合、少なくとも85%結合、少なくとも90%結合、または少なくとも95%結合され得る。しばしば、上記ナノ粒子は、組成物中の上記alumに92%~97%結合される。alumの量は、用量あたり、代表的には、約400μg~約1250μgの間の範囲で存在する。例えば、上記alumは、用量あたり、約300μg~約900μg、約400μg~約800μg、約500μg~約700μg、約400μg~約600μg、または約400μg~約500μgの量で存在し得る。代表的には、上記alumは、120μgのタンパク質ナノ粒子の用量に対して約400μgで存在する。
【0048】
実施形態において、上記アジュバントは、サポニンアジュバントである。
【0049】
サポニンアジュバント
サポニンを含むアジュバントはまた、本明細書で開示される免疫原と組み合わされ得る。サポニンは、Quillaja saponaria Molinaの木の樹皮に由来するグリコシドである。代表的には、サポニンは、多数の画分を生じるマルチステップ精製プロセスを使用して調製される。本明細書で使用される場合、用語「Quillaja saponaria Molinaに由来するサポニン画分」とは、Quillaja saponariaの半精製もしくは規定されたサポニン画分、またはその実質的に純粋な画分を概して記載するために使用される
【0050】
サポニン画分
サポニン画分を生成するためのいくつかのアプローチは適切である。画分A、B、およびCは、米国特許第6,352,697号に記載され、以下のように調製され得る。Quil A(粗製水性Quillaja saponaria Molina抽出物)に由来する親油性画分は、クロマトグラフィーによって分離され、上記親油性画分を回収するために、水中70%アセトニトリルで溶出される。次いで、この親油性画分は、酸性水中25%~60%アセトニトリルの勾配を使用して溶出する半分取HPLCによって分離される。本明細書で「画分A」または「QH-A」といわれる画分は、およそ39%アセトニトリルで溶出される画分であるかまたは該画分に相当する。本明細書で「画分B」または「QH-B」といわれる画分は、およそ47%アセトニトリルで溶出される画分であるかまたは該画分に相当する。本明細書で「画分C」または「QH-C」といわれる画分は、およそ49%アセトニトリルで溶出される画分であるかまたは該画分に相当する。画分の精製に関するさらなる情報は、米国特許第5,057,540号に見出される。本明細書で記載されるように調製される場合、Quillaja saponaria Molinaの画分A、BおよびCは各々、定義可能な特性を有する化学的に密接に関連する分子の群またはファミリーを表す。それらが得られるクロマトグラフィー条件は、溶出プロフィールおよび生物学的活性に関してバッチ間での再現性が高度に一致しているようなものである。
【0051】
他のサポニン画分が記載されている。画分B3、B4およびB4bは、EP 0436620に記載される。画分QA1-QA22は、EP03632279 B2、Q-VAC(Nor-Feed, AS Denmark)、Quillaja saponaria Molina Spikoside(lsconova AB, Ultunaallen 2B, 756 51 Uppsala, Sweden)に記載される。EP 0 3632 279 B2の画分QA-1、QA-2、QA-3、QA-4、QA-5、QA-6、QA-7、QA-8、QA-9、QA-10、QA-11、QA-12、QA-13、QA-14、QA-15、QA-16、QA-17、QA-18、QA-19、QA-20、QA-21、およびQA-22、特に、QA-7、QA-17、QA-18、およびQA-21が使用され得る。それらは、EP 0 3632 279 B2に、特に、6頁目に、ならびに8頁目および9頁目の実施例1に記載されるように得られる。
【0052】
本明細書で記載され、アジュバントを形成するために使用されるサポニン画分はしばしば、実質的に純粋な画分である;すなわち、上記画分は、他の材料に由来する夾雑物質の存在が実質的にない。特定の局面において、実質的に純粋なサポニン画分は、他のサポニンもしくは他のアジュバント材料のような他の化合物の最大40重量%、最大30重量%、最大25重量%、最大20重量%、最大15重量%、最大10重量%、最大7重量%、最大5重量%、最大2重量%、最大1重量%、最大0.5重量%、または最大0.1重量%を含み得る。
【0053】
ISCOM構造
サポニン画分は、ISCOM(Immune Stimulating COMplex)といわれるケージ様粒子の形態において投与され得る。ISCOMは、EP0109942B1、EP0242380B1およびEP0180546 B1に記載されるように調製され得る。特定の実施形態において、輸送および/またはパッセンジャー抗原は、EP 9600647-3(PCT/SE97/00289)に記載されるように、使用され得る。
【0054】
マトリクスアジュバント
実施形態において、上記ISCOMは、ISCOMマトリクス複合体である。ISCOMマトリクス複合体は、少なくとも1種のサポニン画分および脂質を含む。上記脂質は、少なくともステロール(例えば、コレステロール)である。特定の局面において、上記ISCOMマトリクス複合体はまた、リン脂質を含む。上記ISCOMマトリクス複合体はまた、1またはこれより多くの他の免疫調節性(アジュバント-活性)物質を含み得(必ずしもグリコシドではない)、EP0436620B1(これは、その全体において参考として援用される)に記載されるように生成され得る。
【0055】
他の局面において、上記ISCOMは、ISCOM複合体である。ISCOM複合体は、少なくとも1種のサポニン、少なくとも1種の脂質、および抗原またはエピトープのうちの少なくとも一方の種を含む。上記ISCOM複合体は、洗浄剤処理によって会合した抗原を含み、その結果、上記抗原のうちの一部は、上記粒子へと一体化する。対照的に、ISCOMマトリクスは、抗原との混合物およびISCOMマトリクス粒子間での会合として製剤化され、抗原は、静電的相互作用および/または疎水性相互作用によって媒介される。
【0056】
1つの実施形態によれば、ISCOMマトリクス複合体もしくはISCOM複合体へと一体化される上記サポニン画分、または少なくとも1種のさらなるアジュバント(これはまた、ISCOMもしくはISCOMマトリクス複合体へと一体化されるかまたはこれらと混合される)は、Quillaja saponariaの画分A、画分B、もしくは画分C、Quillaja saponariaの半精製調製物、Quillaja saponariaの精製調製物、または任意の生成された下位画分、例えば、QA 1-21、から選択される。
【0057】
特定の局面において、各ISCOM粒子は、少なくとも2種のサポニン画分を含み得る。異なるサポニン画分の重量%の任意の組み合わせが使用され得る。いずれか2種の画分の重量%の任意の組み合わせが使用され得る。例えば、上記粒子は、画分Aの任意の重量%および別のサポニン画分(例えば、それぞれ、粗製サポニン画分または画分C)の任意の重量%を含み得る。よって、特定の局面において、各ISCOMマトリクス粒子もしくは各ISCOM複合体粒子は、0.1~99.9重量%、5~95重量%、10~90重量%、15~85重量%、20~80重量%、25~75重量%、30~70重量%、35~65重量%、40~60重量%、45~55重量%、40~60重量%、または50重量%の1種のサポニン画分(例えば、画分A)、およびその残りは、それぞれ別のサポニン(例えば、任意の粗製画分もしくは任意の他の画分(例えば、画分C))の場合100%まで含み得る。その重量は、上記サポニン画分の総重量として計算される。ISCOMマトリクス複合体およびISCOM複合体アジュバントの例は、米国出願公開番号2013/0129770(これは、その全体において参考として援用される)に開示される。
【0058】
特定の実施形態において、上記ISCOMマトリクスまたはISCOM複合体は、5~99重量%の1種の画分(例えば、画分A)およびその残りは、100%まで、別の画分(例えば、粗製サポニン画分または画分C)の重量を含む。その重量は、上記サポニン画分の総重量として計算される。
【0059】
別の実施形態において、上記ISCOMマトリクスまたはISCOM複合体は、40%~99重量%の1種の画分(例えば、画分Aおよび1%~60重量%の別の画分(例えば、粗製サポニン画分または画分C)を含む。その重量は、上記サポニン画分の総重量として計算される。
【0060】
さらに別の実施形態において、上記ISCOMマトリクスまたはISCOM複合体は、70%~95重量%の1種の画分(例えば、画分A)および30%~5重量%の別の画分(例えば、粗製サポニン画分または画分C)を含む。その重量は、上記サポニン画分の総重量として計算される。他の実施形態において、Quillaja saponaria Molinaに由来する上記サポニン画分は、QA 1-21のうちのいずれか1つから選択される。
【0061】
サポニン画分の混合物を含む粒子に加えて、ISCOMマトリクス粒子およびISCOM複合体粒子は、各々、1種のみのサポニン画分を使用して形成され得る。本明細書で開示される組成物は、複数の粒子を含み得、ここで各粒子は、1種のみのサポニン画分を含む。すなわち、ある特定の組成物は、ISCOM-マトリクス複合体粒子の1種もしくはこれより多くの異なるタイプおよび/またはISCOM複合体粒子の1種もしくはこれより多くの異なるタイプを含み得、ここで各個々の粒子は、Quillaja saponaria Molinaに由来する1種のサポニン画分を含み、ここで1種の複合体中のサポニン画分は、他の複合体粒子中のサポニン画分とは異なる。
【0062】
特定の局面において、サポニン画分または粗製サポニン画分のうちの1つのタイプは、一方のISCOMマトリクス複合体または粒子の中へと一体化され得、実質的に純粋なサポニン画分、または粗製サポニン画分の別のタイプは、別のISCOMマトリクス複合体または粒子へと一体化され得る。組成物またはワクチンは、少なくとも2つのタイプの複合体または粒子を含み得、各タイプは、物理的に異なる粒子へと一体化されたサポニンの1つのタイプを有する。
【0063】
上記組成物において、ISCOMマトリクス複合体粒子および/またはISCOM複合体粒子の混合物が使用され得、ここでQuillaja saponaria Molinaの1種のサポニン画分およびQuillaja saponaria Molinaの別のサポニン画分が、異なるISCOMマトリクス複合体粒子および/またはISCOM複合体粒子へと別個に一体化される。
【0064】
上記ISCOMマトリクスまたはISCOM複合体粒子(これは、各々、1種のサポニン画分を含む)は、重量%の任意の組み合わせにおいて組成物中に存在し得る。特定の局面において、組成物は、0.1%~99.9重量%、5%~95重量%、10%~90重量%、15%~85重量%、20%~80重量%、25%~75重量%、30%~70重量%、35%~65重量%、40%~60重量%、45%~55重量%、40~60重量%、または50重量%の、第1のサポニン画分を含むISCOMマトリクスまたは複合体と、異なるサポニン画分を含むISCOMマトリクスまたは複合体によって構成される残りの部分を含み得る。いくつかの局面において、上記残りの部分は、1種もしくはこれより多くのISCOMマトリクスまたは複合体であり、ここで各マトリクスまたは複合体粒子は、1種のみのサポニン画分を含む。他の局面において、上記ISCOMマトリクスまたは複合体粒子は、1種より多くのサポニン画分を含み得る。
【0065】
特定の組成物において、第1のISCOMマトリクスまたはISCOM複合体粒子中の唯一のサポニン画分は、画分Aであり、第2のISCOMマトリクスまたはISCOM複合体粒子中の唯一のサポニン画分は、画分Cである。
【0066】
好ましい組成物は、画分Aを含む第1のISCOMマトリクスおよび画分Cを含む第2のISCOMマトリクスを含み、ここで上記画分A ISCOMマトリクスは、全サポニンアジュバントの重量あたり約70%を構成し、上記画分C ISCOMマトリクスは、全サポニンアジュバントの重量あたり約30%を構成する。別の好ましい組成物において、上記画分A ISCOMマトリクスは、全サポニンアジュバントの重量あたり約85%を構成し、上記画分C ISCOMマトリクスは、全サポニンアジュバントの重量あたり約15%を構成する。従って、ある特定の組成物において、上記画分A ISCOMマトリクスは、上記組成物中のサポニンアジュバントの総重量のうち、約70%~約85%の範囲で存在し、画分C ISCOMマトリクスは、約15%~約30%の範囲で存在する。実施形態において、上記アジュバント中の画分A ISCOMマトリクスおよび画分C ISCOMマトリクスの重量の合計のうち、それぞれ、上記画分A ISCOMマトリクスは、50~96重量%を占め、画分C ISCOMマトリクスは、その残りを占める。実施形態において、上記アジュバント中の画分A ISCOMマトリクスおよび画分C ISCOMマトリクスの重量の合計のうち、それぞれ、上記画分A ISCOMマトリクスは、少なくとも75重量%を占め、画分C ISCOMマトリクスは、その残りを占める。実施形態において、上記組成物中のサポニンアジュバントの総重量のうち、上記画分A ISCOMマトリクスは、約92%で存在し、画分C ISCOMマトリクスは、約8%で存在する。本明細書でMatrix-MTMといわれる特に好ましい組成物において、上記組成物中のサポニンアジュバントの総重量のうち、上記画分A ISCOMマトリクスは、約85%で存在し、画分C ISCOMマトリクスは、約15%で存在する。Matrix-MTMは、Matrix-M1と交換可能に言及され得る。
【0067】
例示的なQS-7およびQS-21画分、それらの生成およびそれらの使用は、米国特許第5,057,540号;同第6,231,859号;同第6,352,697号;同第6,524,584号;同第6,846,489号;同第7,776,343号、および同第8,173,141号(これらは、本明細書に参考として援用される)に記載される。
【0068】
いくつかの組成物において、他のアジュバントは、さらにまたは代替として使用され得る。Vogelら, 「A Compendium of Vaccine Adjuvants and Excipients (第2版)」(全ての目的のためにそれらの全体において本明細書に参考として援用される)に記載される任意のアジュバントの包含は、本開示の範囲内で想定される。他のアジュバントとしては、完全フロイントアジュバント(殺滅したMycobacterium tuberculosisを含む免疫応答の非特異的刺激因子)、不完全フロイントアジュバントおよび水酸化アルミニウムアジュバントが挙げられる。他のアジュバントは、GMCSP、BCG、MDP化合物(例えば、thur-MDPおよびnor-MDP)、CGP(MTP-PE)、リピドA、およびモノホスホリルリピドA(MPL)、MF-59、RIBI(これは、細菌から抽出される3種の構成成分、MPL、トレハロースジミコレート(TDM)および細胞壁骨格(CWS)を、2%スクアレン/TWEEN(登録商標) ポリソルベート80エマルジョン中に含む)を含む。実施形態において、上記アジュバントは、パウチラメラ脂質小胞(paucilamellar lipid vesicle);例えば、NOVASOMES(登録商標)であり得る。NOVASOMES(登録商標)は、約100nm~約500nmの範囲に及ぶパウチラメラ非リン脂質小胞である。それらは、BRIJ(登録商標)アルコールエトキシレート72、コレステロール、オレイン酸およびスクアレンを含む。NOVASOMES(登録商標)は、有効なアジュバントであることが示されている(米国特許第5,629,021号、同第6,387,373号、および同第4,911,928号を参照のこと)。
【0069】
実施形態において、上記免疫原性組成物は、Toll様レセプター4アゴニスト、グルコピラノシル脂質アジュバント-安定エマルジョン(GLA-SE)を含む。このアジュバントは、その全体において本明細書に参考として援用される以下の文献に記載される: Behzadら J Infect Dis. 2012 Feb 1; 205(3): 466-473。
【0070】
賦形剤
実施形態において、本明細書で記載される免疫原性組成物は、種々の賦形剤、バッファーなどを含む。例えば、上記免疫原性組成物は、リン酸ナトリウム、塩化ナトリウム、および/またはヒスチジンを含み得る。リン酸ナトリウムは、約10mM~約50mM、約15mM~約25mM、または約25mMで存在し得る;特定の場合には、約22mM リン酸ナトリウムが存在する。ヒスチジンは、約0.1%(w/v)、約0.5%(w/v)、約0.7%(w/v)、約1%(w/v)、約1.5%(w/v)、約2%(w/v)、または約2.5%(w/v)で存在し得る。塩化ナトリウムは、存在する場合、約150mMであり得る。ある特定の組成物において、上記塩化ナトリウムは、より高い濃度で、例えば、約200mM~約500mMで存在し得る。実施形態において、上記塩化ナトリウムは、高濃度(約200mM、約250mM、約300mM、約350mM、約400mM、約450mM、または約500mMが挙げられるが、これらに限定されない)で存在する。
【0071】
投与および投与量
前述の免疫原性組成物を投与するための新規な方法が、本明細書で提供される。実施形態において、上記免疫原性組成物は、マラリアに対する免疫応答を誘導することを必要とする被験体においてマラリアに対する免疫応答を誘導する。実施形態において、上記免疫原性組成物は、Plasmodium falciparum、Plasmodium malariae、Plasmodium vivax、Plasmodium ovale、またはPlasmodium knowlesiから選択される寄生生物に対する免疫応答を誘導する。
【0072】
実施形態において、1用量あたりに投与されるDBPの量は、約0.1μg~約100μg(その間の全ての範囲および部分範囲を含む)の範囲に及ぶ。例えば、0.1μg、約0.2μg、約0.3μg、約0.4μg、約0.5μg、約0.6μg、約0.7μg、約0.8μg、約0.9μg、約1μg、約1.1μg、約1.2μg、約1.3μg、約1.4μg、約1.5μg、約1.6μg、約1.7μg、約1.8μg、約1.9μg、約2μg、約3μg、約4μg、約5μg、約6μg、約7μg、約8μg、約9μg、約10μg、約11μg、約12μg、約13μg、約14μg、約15μg、約16μg、約17μg、約18μg、約19μg、約20μg、約21μg、約22μg、約23μg、約24μg、約25μg、約26μg、約27μg、約28μg、約29μg、約30μg、約31μg、約32μg、約33μg、約34μg、約35μg、約36μg、約37μg、約38μg、約39μg、約40μg、約41μg、約42μg、約43μg、約44μg、約45μg、約46μg、約47μg、約48μg、約49μg、約50μg、約51μg、約52μg、約53μg、約54μg、約55μg、約56μg、約57μg、約58μg、約59μg、約60μg、約61μg、約62μg、約63μg、約64μg、約65μg、約66μg、約67μg、約68μg、約69μg、約70μg、約71μg、約72μg、約73μg、約74μg、約75μg、約76μg、約77μg、約78μg、約79μg、約80μg、約81μg、約82μg、約83μg、約84μg、約85μg、約86μg、約87μg、約88μg、約89μg、約90μg、約91μg、約92μg、約93μg、約94μg、約95μg、約96μg、約97μg、約98μg、約99μgまたは約100μgの用量が投与される。実施形態において、免疫原性組成物の各用量は、約50μgのDBPを含む。
【0073】
実施形態において、上記免疫原性組成物は、アジュバントを含む。実施形態において、アジュバントの用量は、約1μg~約100μgの範囲に及ぶ。例えば、実施形態において、アジュバントの用量は、約1μg、約1.1μg、約1.2μg、約1.3μg、約1.4μg、約1.5μg、約1.6μg、約1.7μg、約1.8μg、約1.9μg、約2μg、約3μg、約4μg、約5μg、約6μg、約7μg、約8μg、約9μg、約10μg、約11μg、約12μg、約13μg、約14μg、約15μg、約16μg、約17μg、約18μg、約19μg、約20μg、約21μg、約22μg、約23μg、約24μg、約25μg、約26μg、約27μg、約28μg、約29μg、約30μg、約31μg、約32μg、約33μg、約34μg、約35μg、約36μg、約37μg、約38μg、約39μg、約40μg、約41μg、約42μg、約43μg、約44μg、約45μg、約46μg、約47μg、約48μg、約49μg、約50μg、約51μg、約52μg、約53μg、約54μg、約55μg、約56μg、約57μg、約58μg、約59μg、約60μg、約61μg、約62μg、約63μg、約64μg、約65μg、約66μg、約67μg、約68μg、約69μg、約70μg、約71μg、約72μg、約73μg、約74μg、約75μg、約76μg、約77μg、約78μg、約79μg、約80μg、約81μg、約82μg、約83μg、約84μg、約85μg、約86μg、約87μg、約88μg、約89μg、約90μg、約91μg、約92μg、約93μg、約94μg、約95μg、約96μg、約97μg、約98μg、約99μgまたは約100μgである。実施形態において、上記アジュバントは、サポニンアジュバントである。実施形態において、上記サポニンアジュバントは、85% w/w 画分A ISCOMマトリクスおよび15% w/w 画分C ISCOMマトリクスを含む。実施形態において、免疫原性組成物は、約50μg アジュバントを含む。
【0074】
実施形態において、本明細書で記載される免疫原性組成物は、単一用量で投与される。実施形態において、本明細書で記載される免疫原性組成物は、複数用量で投与される。例えば、実施形態において、上記免疫原性組成物の1用量、2用量、3用量、4用量、5用量、6用量、7用量、8用量、9用量、または10用量が投与される。これらの用量は、第1の、第2の、第3の、第4の、第5の、第6の、第7の、第8の、第9の、または第10の用量といわれる。
【0075】
実施形態において、免疫原性組成物の上記第2の、第3の、第4の、第5の、第6の、第7の、第8の、第9の、または第10の用量は、上記免疫原性組成物の第1の用量の投与の、約7日後、約8日後、約9日後、約10日後、約11日後、約12日後、約13日後、約14日後、約15日後、約16日後、約17日後、約18日後、約19日後、約20日後、約21日後、約22日後、約23日後、約24日後、約25日後、約26日後、約27日後、約28日後、約29日後、約30日後、約31日後、約1週間後、約2週間後、約3週間後、約4週間後、約5週間後、約6週間後、約7週間後、約8週間後、約9週間後、約10週間後、約11週間後、約12週間後、約13週間後、約14週間後、約15週間後、約16週間後、約17週間後、約18週間後、約19週間後、約20週間後、約21週間後、約22週間後、約23週間後、約24週間後、約25週間後、約26週間後、約27週間後、約28週間後、約29週間後、約30週間後、約31週間後、約32週間後、約33週間後、約34週間後、約35週間後、約36週間後、約37週間後、約38週間後、約39週間後、約40週間後、約41週間後、約42週間後、約43週間後、約44週間後、約45週間後、約46週間後、約47週間後、約48週間後、約49週間後、約50週間後、約51週間後、約52週間後、約53週間後、約54週間後、約55週間後、約56週間後、約57週間後、約58週間後、約59週間後、約60週間後、約61週間後、約62週間後、約63週間後、約64週間後、約65週間後、約66週間後、約67週間後、約68週間後、約69週間後、約70週間後、約71週間後、約72週間後、約73週間後、約74週間後、約75週間後、約76週間後、約77週間後、約78週間後、約79週間後、約80週間後、約81週間後、約82週間後、約83週間後、約84週間後、約85週間後、約86週間後、約87週間後、約88週間後、約89週間後、約90週間後、約91週間後、約92週間後、約93週間後、約94週間後、約95週間後、約96週間後、約97週間後、約98週間後、約99週間後、約100週間後、約1ヶ月後(例えば、28日後、29日後、30日後、または31日後)、約2ヶ月後、約3ヶ月後、約4ヶ月後、約5ヶ月後、約6ヶ月後、約7ヶ月後、約8ヶ月後、約9ヶ月後、約10ヶ月後、約11ヶ月後、約12ヶ月後、約13ヶ月後、約14ヶ月後、約15ヶ月後、約16ヶ月後、約17ヶ月後、約18ヶ月後、約19ヶ月後、約20ヶ月後、約21ヶ月後、約22ヶ月後、約23ヶ月後、または約24ヶ月後に、投与される。実施形態において、免疫原性組成物の第2の用量は、上記第1の用量の投与の約1ヶ月後に投与される。実施形態において、免疫原性組成物の上記第3の用量は、上記第1の用量の投与の約1ヶ月後または約2ヶ月後に投与される。実施形態において、免疫原性組成物の上記第3の用量は、上記第1のまたは第2の用量の投与の約14ヶ月後または約15ヶ月後に投与される。
【0076】
実施形態において、免疫原性組成物の上記第2の、第3の、第4の、第5の、第6の、第7の、第8の、第9の、または第10の用量は、上記免疫原性組成物の上記第1のまたは第2の用量の投与の、少なくとも約1日後、少なくとも約2日後、少なくとも約3日後、少なくとも約4日後、少なくとも約5日後、少なくとも約6日後、少なくとも約7日後、少なくとも約8日後、少なくとも約9日後、少なくとも約10日後、少なくとも約11日後、少なくとも約12日後、少なくとも約13日後、少なくとも約14日後、少なくとも約15日後、少なくとも約16日後、少なくとも約17日後、少なくとも約18日後、少なくとも約19日後、少なくとも約20日後、少なくとも約21日後、少なくとも約22日後、少なくとも約23日後、少なくとも約24日後、少なくとも約25日後、少なくとも約26日後、少なくとも約27日後、少なくとも約28日後、少なくとも約29日後、少なくとも約30日後、少なくとも約31日後、少なくとも約1週間後、少なくとも約2週間後、少なくとも約3週間後、少なくとも約4週間後、少なくとも約5週間後、少なくとも約6週間後、少なくとも約7週間後、少なくとも約8週間後、少なくとも約9週間後、少なくとも約10週間後、少なくとも約11週間後、少なくとも約12週間後、少なくとも約13週間後、少なくとも約14週間後、少なくとも約15週間後、少なくとも約16週間後、少なくとも約17週間後、少なくとも約18週間後、少なくとも約19週間後、少なくとも約20週間後、少なくとも約21週間後、少なくとも約22週間後、少なくとも約23週間後、少なくとも約24週間後、少なくとも約25週間後、少なくとも約26週間後、少なくとも約27週間後、少なくとも約28週間後、少なくとも約29週間後、少なくとも約30週間後、少なくとも約31週間後、少なくとも約32週間後、少なくとも約33週間後、少なくとも約34週間後、少なくとも約35週間後、少なくとも約36週間後、少なくとも約37週間後、少なくとも約38週間後、少なくとも約39週間後、少なくとも約40週間後、少なくとも約41週間後、少なくとも約42週間後、少なくとも約43週間後、少なくとも約44週間後、少なくとも約45週間後、少なくとも約46週間後、少なくとも約47週間後、少なくとも約48週間後、少なくとも約49週間後、少なくとも約50週間後、少なくとも約51週間後、少なくとも約52週間後、少なくとも約53週間後、少なくとも約54週間後、少なくとも約55週間後、少なくとも約56週間後、少なくとも約57週間後、少なくとも約58週間後、少なくとも約59週間後、少なくとも約60週間後、少なくとも約61週間後、少なくとも約62週間後、少なくとも約63週間後、少なくとも約64週間後、少なくとも約65週間後、少なくとも約66週間後、少なくとも約67週間後、少なくとも約68週間後、少なくとも約69週間後、少なくとも約70週間後、少なくとも約71週間後、少なくとも約72週間後、少なくとも約73週間後、少なくとも約74週間後、少なくとも約75週間後、少なくとも約76週間後、少なくとも約77週間後、少なくとも約78週間後、少なくとも約79週間後、少なくとも約80週間後、少なくとも約81週間後、少なくとも約82週間後、少なくとも約83週間後、少なくとも約84週間後、少なくとも約85週間後、少なくとも約86週間後、少なくとも約87週間後、少なくとも約88週間後、少なくとも約89週間後、少なくとも約90週間後、少なくとも約91週間後、少なくとも約92週間後、少なくとも約93週間後、少なくとも約94週間後、少なくとも約95週間後、少なくとも約96週間後、少なくとも約97週間後、少なくとも約98週間後、少なくとも約99週間後、少なくとも約100週間後、少なくとも約1ヶ月後、少なくとも約2ヶ月後、少なくとも約3ヶ月後、少なくとも約4ヶ月後、少なくとも約5ヶ月後、少なくとも約6ヶ月後、少なくとも約7ヶ月後、少なくとも約8ヶ月後、少なくとも約9ヶ月後、少なくとも約10ヶ月後、少なくとも約11ヶ月後、少なくとも約12ヶ月後、少なくとも約13ヶ月後、少なくとも約14ヶ月後、少なくとも約15ヶ月後、少なくとも約16ヶ月後、少なくとも約17ヶ月後、少なくとも約18ヶ月後、少なくとも約19ヶ月後、少なくとも約20ヶ月後、少なくとも約21ヶ月後、少なくとも約22ヶ月後、少なくとも約23ヶ月後、または少なくとも約24ヶ月後に投与される。実施形態において、免疫原性組成物の第2の用量は、上記第1の用量の投与の少なくとも約1ヶ月後に投与される。実施形態において、免疫原性組成物の上記第3の用量は、上記第1の用量の投与の少なくとも約1ヶ月後または少なくとも約2ヶ月後に投与される。実施形態において、免疫原性組成物上記第3の用量は、上記第1のまたは第2の用量の投与の少なくとも約14ヶ月後または少なくとも約15ヶ月後に投与される。
【0077】
実施形態において、免疫原性組成物の第3の、第4の、第5の、第6の、第7の、第8の、第9の、または第10の用量は、上記第1のまたは第2の用量の約6ヶ月~約18ヶ月後、約9ヶ月~約18ヶ月後、約12ヶ月~約15ヶ月後、約12ヶ月~約18ヶ月後、または約12ヶ月~約24ヶ月後に投与される。実施形態において、免疫原性組成物の上記第2の用量は、上記第1の用量の約6ヶ月~約18ヶ月後、約9ヶ月~約18ヶ月後、約12ヶ月~約15ヶ月後、約12ヶ月~約18ヶ月後、または約12ヶ月~約24ヶ月後に投与される。
【0078】
実施形態において、本明細書で記載される免疫原性組成物の3用量は、第1の用量、第2の用量、および第3の用量として投与される。実施形態において、上記免疫原性組成物の各用量は、約50μgのDBPを含む。実施形態において、上記免疫原性組成物の各用量は、約50μgのアジュバントを含む。実施形態において、上記免疫原性組成物の各用量は、約50μgのアジュバントおよび約50μgの抗原を含む。実施形態において、上記第2の用量は、上記第1の用量の投与の約1ヶ月後に投与され、上記第3の用量は、上記第2の用量の投与の約14ヶ月後に投与される。実施形態において、上記第2の用量は、上記第1の用量の投与の約1ヶ月後に投与され、上記第3の用量は、上記第1の用量の投与の約14ヶ月後に投与される。
【0079】
本明細書で開示される組成物は、全身経路もしくは粘膜経路もしくは経皮経路を介してまたは直接的に、特定の組織へと投与され得る。本明細書で使用される場合、用語「全身投与」は、非経口的投与経路を含む。特に、非経口的投与は、皮下、腹腔内、静脈内、動脈内、筋肉内、または胸骨内注射、静脈内、または腎臓透析注入技術(kidney dialytic infusion technique)を含む。代表的には、上記全身的非経口投与は、筋肉内注射である。本明細書で使用される場合、用語「粘膜投与」は、経口、鼻内、腟内、直腸内、気管内、腸および眼投与を含む。好ましくは、投与は筋肉内である。
【0080】
実施形態において、用量は、約0.1mL~約1.5mL、例えば、約0.1mL、約0.2mL、約0.25mL、約0.3mL、約0.4mL、約0.5mL、約0.6mL、約0.7mL、約0.8mL、約0.9mL、約1.0mL、約1.1mL、約1.2mL、約1.3mL、約1.4mL、または約1.5mLの容量で投与される。実施形態において、上記用量は、0.25mLの容量で投与される。実施形態において、上記用量は、0.5mLの容量で投与される。実施形態において、上記用量は、0.6mLの容量で投与される。
【0081】
実施形態において、免疫原性組成物は、約1μg/mL~約50μg/mL、10μg/mL~約100μg/mL、約10μg/mL~約50μg/mL、約175μg/mL~約325μg/mL、約200μg/mL~約300μg/mL、約220μg/mL~約280μg/mL、または約240μg/mL~約260μg/mLの濃度で抗原を含み得る。
【0082】
実施形態において、本明細書で記載される免疫原性組成物は、マラリアによる感染を防止するという有効性を有する。上記有効性は、マラリアと診断されているマラリア免疫原性組成物を投与されなかった被験体数(マラリアと診断されたコントロール)を、その後マラリアと診断されているマラリア免疫原性組成物を投与された被験体数と比較することによって決定され得る。以下の式は、有効性を計算するために使用される: 100×(マラリアと診断されたコントロールのパーセンテージ - マラリアと診断され、上記免疫原性組成物を投与した被験体のパーセンテージ/(マラリアと診断されたコントロールのパーセンテージ)。
【0083】
実施形態において、本明細書で記載される免疫原性組成物は、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約55%、少なくとも約60%、少なくとも約65%、少なくとも約70%、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、または約100%の有効性を有する。
【0084】
実施形態において、本明細書で記載される方法は、本明細書で記載される免疫原性組成物の投与後、少なくとも約2ヶ月間、少なくとも約2.5ヶ月間、少なくとも約3ヶ月間、少なくとも約3.5ヶ月間、少なくとも約4ヶ月間、少なくとも約4.5ヶ月間、少なくとも約5ヶ月間、少なくとも約5.5ヶ月間、少なくとも約6ヶ月間、少なくとも約6.5ヶ月間、少なくとも約7ヶ月間、少なくとも約7.5ヶ月間、少なくとも約8ヶ月間、少なくとも約8.5ヶ月間、少なくとも約9ヶ月間、少なくとも約9.5ヶ月間、少なくとも約10ヶ月間、少なくとも約10.5ヶ月間、少なくとも約11ヶ月間、少なくとも約11.5ヶ月間、少なくとも約12ヶ月間、少なくとも13ヶ月間、少なくとも14ヶ月間、少なくとも15ヶ月間、少なくとも16ヶ月間、少なくとも17ヶ月間、少なくとも18ヶ月間、少なくとも19ヶ月間、少なくとも20ヶ月間、少なくとも21ヶ月間、少なくとも22ヶ月間、少なくとも23ヶ月間、または少なくとも24ヶ月間にわたって、約50%~約99%、約50%~約95%、約50%~約90%、約50%~約85%、約50%~約80%、約60%~約99%、約65%~約95%、約65%~約90%、約65%~約85%、約69%~約81%、約60%~約95%、約60%~約90%、約60%~約85%、約60%~約80%、約40%~約99%、約40%~約95%、約40%~約90%、約40%~約85%、約40%~約80%、約40%~約75%、約40%~約70%、約40%~約65%、約40%~約55%、または約40%~約50%の有効性でマラリアを防止する。
【0085】
実施形態において、本明細書で記載される方法は、上記免疫原性組成物の投与後、最長約2ヶ月の間、最長約2.5ヶ月の間、最長約3ヶ月の間、最長約3.5ヶ月の間、最長約4ヶ月の間、最長約4.5ヶ月の間、最長約5ヶ月の間、最長約5.5ヶ月の間、最長約6ヶ月の間、最長約6.5ヶ月の間、最長約7ヶ月の間、最長約7.5ヶ月の間、最長約8ヶ月の間、最長約8.5ヶ月の間、最長約9ヶ月の間、最長約9.5ヶ月の間、最長約10ヶ月の間、最長約10.5ヶ月の間、最長約11ヶ月の間、最長約11.5ヶ月の間、最長約12ヶ月の間、最長13ヶ月の間、最長14ヶ月の間、最長15ヶ月の間、最長16ヶ月の間、最長17ヶ月の間、最長18ヶ月の間、最長19ヶ月の間、最長20ヶ月の間、最長21ヶ月の間、最長22ヶ月の間、最長23ヶ月の間、または最長24ヶ月の間、約50%~約99%、約50%~約95%、約50%~約90%、約50%~約85%、約50%~約80%、約60%~約99%、約65%~約95%、約65%~約90%、約65%~約85%、約69%~約81%、約60%~約95%、約60%~約90%、約60%~約85%、約60%~約80%、約40%~約99%、約40%~約95%、約40%~約90%、約40%~約85%、約40%~約80%、約40%~約75%、約40%~約70%、約40%~約65%、約40%~約55%、または約40%~約50%の有効性でマラリアを防止する。
【0086】
いくつかの実施形態において、本開示は、DBPおよびアジュバント(例えば、サポニンアジュバント)を含む免疫原性組成物の共製剤(すなわち、プレフィルドシリンジまたはプレミックス)ストラテジーを提供する。現在利用されている代表的なワクチン投与ストラテジーは、ベッドサイド混合製剤(bedside mix formulation)である。すなわち、ワクチン組成物およびアジュバントは、別個に貯蔵され、投与前に混合される。ワクチンに関するプレミックス、共製剤、またはプレフィルドシリンジストラテジーは、上記抗原(例えば、DBP)の安定性およびそれらの引き続く免疫原性能力という懸念に起因して、あまり一般的ではない。本開示は、プレミックスされ得、かつ予め貯蔵され得る免疫原性組成物を提供する。本開示のワクチン接種ストラテジーおよび製剤は、ワクチン接種の効率を改善し得、全体の安全性および免疫原性を維持しながら、ベッドサイドでの混合の誤りというリスクを低減し得る。
【0087】
種々の容器が、単回投与のためのシリンジおよびプラスチックアンプルを含め、プレミックス製剤を貯蔵および輸送するために使用され得る。場合によっては、プラスチックアンプルは、ブロー-フィル-シール製造技術または方法を使用して製造され得る。一般に、ブロー-フィル-シール(BFS)製造方法は、プラスチック材料(例えば、樹脂)を押し出し成形して、パリソン(これは、次いで、成形型の中へと配置され、サイズに合わせて切断される)ことを包含する。次いで、充填ニードルまたはマンドレルは、上記プラスチックを膨らませるために使用され、これは、次に、上記成形型の形状に実質的に適合する中空アンプルをもたらす。いったん膨らませられると、所望の容量の液体が上記アンプルへと注入され得、上記充填ニードルまたはマンドレルが除去され得、上記アンプルがシールされ得る。よって、BFSは、直接的なヒト介入なしに無菌環境において行われ得る自動化プロセスであり得る。
【0088】
場合によっては、所望の液体を含む無菌アンプルを無菌的に製造できることは、BFS製造のアンプルを製薬産業に特に適したものにし得る。しかし、BFS技術は、全ての医薬液体、生成物などと適合性であった訳ではない。例えば、いくつかの公知のBFS製造方法は、上記プラスチックが未だ比較的熱い間に上記液体または生成物をアンプルへと送ることを包含し、これは、温度感受性液体および/または生成物(例えば、ワクチン、生物製剤など)に対して有害作用をもたらし得る。しかし、冷BFS技術における進歩は、適切な生成物、液体などの種類を増やし、いくつかのワクチン、生物製剤、および/または他の温度感受性医薬品がBFSアンプルに含まれることを可能にしている。
【0089】
場合によっては、BFSアンプルは、所望の使用および/または上記アンプルが含むように構成されている所望の医薬液体もしくは投与量に少なくとも部分的に基づくサイズ、形状、および/または構成を有し得る。例えば、いくつかの公知のBFSアンプルは、穿刺蓋、ねじ切り蓋、オスもしくはメスルアーを含む蓋などを含み得る。いくつかの公知のBFSアンプルは、その中に配置されるように構成された液体の容量または投与量に基づいたサイズおよび/または形状を有し得る。さらに、いくつかの公知のBFSアンプルは、帯状の多数の一時的に接続されたアンプルで製造され得る。これは、製造、パッケージング、および/もしくは貯蔵効率などを増大させ得る。
【0090】
実施形態において、本明細書で記載される免疫原性組成物は、プレフィルドシリンジにおいて提供される。上記免疫原性組成物がプレフィルドシリンジにおいて調製される場合、抗原およびアジュバントは、投与に先だって組み合わされ得る。実施形態において、上記プレフィルドシリンジは、DBPおよびアジュバント(例えば、サポニンアジュバント)を含む。実施形態において、上記プレフィルドシリンジは、DBPおよびサポニンアジュバントを含み、ここで上記アジュバントは、少なくとも2種のiscom粒子を含み、ここで第1のiscom粒子は、Quillaja Saponaria Molinaの画分Aを含み、Quillaja Saponaria Molinaの画分Cを含まず;第2のiscom粒子は、Quillaja Saponaria Molinaの画分Cを含み、Quillaja Saponaria Molinaの画分Aを含まず;ここでQuillaja Saponaria Molinaの画分AおよびQuillaja Saponaria Molinaの画分Cは、上記アジュバント中のQuillaja Saponaria Molinaの画分AおよびQuillaja Saponaria Molinaの画分Cの重量の合計のうち、それぞれ、約85重量%および約15重量%を占める。実施形態において、上記プレフィルドシリンジは、DBPおよびサポニンアジュバントを含み、ここで上記アジュバントは、少なくとも2種のiscom粒子を含み、ここで第1のiscom粒子は、Quillaja Saponaria Molinaの画分Aを含み、Quillaja Saponaria Molinaの画分Cを含まず;第2のiscom粒子は、Quillaja Saponaria Molinaの画分Cを含み、Quillaja Saponaria Molinaの画分Aを含まず;ここでQuillaja Saponaria Molinaの画分AおよびQuillaja Saponaria Molinaの画分Cは、上記アジュバント中のQuillaja Saponaria Molinaの画分AおよびQuillaja Saponaria Molinaの画分Cの重量の合計のうち、それぞれ、約92重量%および約8重量%を占める。実施形態において、上記プレフィルドシリンジは、DBPおよびサポニンアジュバントを含み、ここで上記アジュバントは、少なくとも2種のiscom粒子を含み、ここで第1のiscom粒子は、Quillaja Saponaria Molinaの画分Aを含み、Quillaja Saponaria Molinaの画分Cを含まず;第2のiscom粒子は、Quillaja Saponaria Molinaの画分Cを含み、Quillaja Saponaria Molinaの画分Aを含まず;ここでQuillaja Saponaria Molinaの画分Aは、上記アジュバント中のQuillaja Saponaria Molinaの画分AおよびQuillaja Saponaria Molinaの画分Cの重量の合計のうち、少なくとも約75重量%を占め、Quillaja Saponaria Molinaの画分Cは、その残りを占める。
【実施例
【0091】
実施例
実施例1: 遅延投与アプローチは、タンパク質ベースのワクチンに対する免疫応答を増強した
PvDBPIIおよびサポニンアジュバントを含む免疫原性組成物を、図6のDBP/MM MD(「毎月投与」)またはDBP/MM DD(「遅延投与」)スケジュールに従って投与していた。上記サポニンアジュバントは、85% w/w 画分A ISCOMマトリクスおよび15% w/w 画分C ISCOMマトリクスを含んだ。DBP/MM MD(「毎月投与」)に関しては、3用量を、各々1ヶ月空けて投与した。DBP/MM DD(「遅延投与」)に関しては、最初の2用量は、1ヶ月空け、第3の用量は、第2の用量の14ヶ月後であった。上記組成物の免疫原性を、2種のウイルスベクター製剤(「vvDBP」)と比較した:(i)PvDBPIIをコードするChAd63ウイルスベクターおよび(ii)PvDBPIIをコードするMVAウイルスベクター。上記vvDBPを、図5のスケジュールに従って投与した。
【0092】
図1は、各投与スケジュールによって誘導される免疫応答を示す。PvDBPIIおよびサポニンアジュバントを含む上記免疫原性組成物を投与することによって得られる免疫応答は、ウイルスベクター製剤を投与することによって誘導される応答と比較して改善された。さらに、第3の用量を投与するために14ヶ月待機する(すなわち、「遅延投与」)ことによって得られる免疫応答は、毎月投与と比較して顕著に改善された。図2のDBP/MM DDをDBP/MM MDに対して比較のこと。図3A~3Bおよび図4A~4Eは、遅延投与が免疫応答を増強することをさらに確認する。
【0093】
番号付けされた実施形態
実施形態1. Plasmodium寄生生物に由来するダフィー結合タンパク質(DBP)を含む免疫原性組成物。
実施形態2. 前記DBPは、PvDBPである、実施形態1に記載の免疫原性組成物。
実施形態3. 前記DBPは、PvDBPの領域I、領域II、領域III、領域IV、領域V、領域VI、領域VII、またはこれらの任意の組み合わせを含む、実施形態1または2に記載の免疫原性組成物。
実施形態4. 前記DBPは、PvDBPの領域II(「PvDBPII」)を含む、実施形態1~3のいずれか1つに記載の免疫原性組成物。
実施形態5. 前記DBPは、配列番号1~9のいずれか1つと少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するポリペプチドを含む、実施形態1~4のいずれか1つに記載の免疫原性組成物。
実施形態6. 前記DBPは、配列番号1のアミノ酸194~521または配列番号1のアミノ酸194~521と少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するポリペプチドを含む、実施形態1~4のいずれか1つに記載の免疫原性組成物。
実施形態7. 前記DBPは、Escherichia coliにおいて発現される、実施形態1~6のいずれか1つに記載の免疫原性組成物。
実施形態8. アジュバントを含む、実施形態1~7のいずれか1つに記載の免疫原性組成物。
実施形態9. 前記アジュバントは、サポニンアジュバントである、実施形態8に記載の免疫原性組成物。
実施形態10. 前記免疫原性組成物は、約1μg~約100μgのアジュバントを含む、実施形態8~9のいずれか1つに記載の免疫原性組成物。
実施形態11. 前記免疫原性組成物は、約25μg~約75μgのアジュバントを含む、実施形態8~10のいずれか1つに記載の免疫原性組成物。
実施形態12. 前記免疫原性組成物は、約50μgのアジュバントを含む、実施形態8~11のいずれか1つに記載の免疫原性組成物。
実施形態13. 前記免疫原性組成物は、約25μgのアジュバントを含む、実施形態8~12のいずれか1つに記載の免疫原性組成物。
実施形態14. 前記免疫原性組成物は、約10μg~約100μgのDBP、約25~約100μgのDBP、または約35~約55μgのDBPを含む、実施形態1~13のいずれか1つに記載の免疫原性組成物。
実施形態15. 前記免疫原性組成物は、約50μgのDBPを含む、実施形態1~14のいずれか1つに記載の免疫原性組成物。
実施形態16. 前記Plasmodium寄生生物は、Plasmodium falciparum、Plasmodium malariae、Plasmodium vivax、Plasmodium ovale、またはPlasmodium knowlesiである、実施形態1~15のいずれか1つに記載の免疫原性組成物。
実施形態17. 前記アジュバントは、少なくとも2種のiscom粒子を含み、ここで:
前記第1のiscom粒子は、Quillaja Saponaria Molinaの画分Aを含み、Quillaja Saponaria Molinaの画分Cを含まず;
前記第2のiscom粒子は、Quillaja Saponaria Molinaの画分Cを含み、Quillaja Saponaria Molinaの画分Aを含まない、実施形態8~16のいずれか1つに記載の免疫原性組成物。
実施形態18. 前記アジュバント中のQuillaja Saponaria Molinaの画分AおよびQuillaja Saponaria Molinaの画分Cの重量の合計のうち、Quillaja Saponaria Molinaの画分AおよびQuillaja Saponaria Molinaの画分Cは、それぞれ、約85重量%および約15重量%を占める、実施形態17に記載の免疫原性組成物。
実施形態19. 前記アジュバント中のQuillaja Saponaria Molinaの画分AおよびQuillaja Saponaria Molinaの画分Cの重量の合計のうち、Quillaja Saponaria Molinaの画分AおよびQuillaja Saponaria Molinaの画分Cは、それぞれ、約92重量%および約8重量%を占める、実施形態17に記載の免疫原性組成物。
実施形態20. 約50μg アジュバントを含む、実施形態8~19のいずれか1つに記載の免疫原性組成物。
実施形態21 約0.1μg~約100μgのDBP;約10μg~約100μgのDBP;約25μg~約75μgのDBP;または約45μg~約55μgのDBPを含む、請求項1~20のいずれか1項に記載の免疫原性組成物。
実施形態22. 約50μgのDBPを含む、請求項1~21のいずれか1項に記載の免疫原性組成物。
実施形態21. 実施形態1~20のいずれか1つに記載の組成物を投与することを包含する、被験体においてPlasmodium寄生生物に対する免疫応答を刺激する方法。
実施形態22. 前記免疫原性組成物の第1の用量および第2の用量を投与することを包含する、実施形態21に記載の方法。
実施形態23. 前記免疫原性組成物の第3の用量を投与することを包含する、実施形態22に記載の方法。
実施形態24. 前記第2の用量中のDBPの用量は、前記第1の用量中のDBPの用量より少ない、実施形態22~23のいずれか1つに記載の方法。
実施形態25. 前記第3の用量中のDBPの用量は、前記第1の用量中のDBPの用量より少ない、実施形態23~24のいずれか1つに記載の方法。
実施形態26. 前記第3の用量中のDBPの用量は、前記第2の用量中のDBPの用量より少ない、実施形態23~25のいずれか1つに記載の方法。
実施形態27. 前記第1の用量および第2の用量は、約同量のDBPを含む、実施形態21~26のいずれか1つに記載の方法。
実施形態28. 前記第1の用量および第3の用量は、約同量のDBPを含む、実施形態23~27のいずれか1つに記載の方法。
実施形態29. 前記第2の用量および第3の用量は、約同量のDBPを含む、実施形態23~27のいずれか1つに記載の方法。
実施形態30. 前記第3の用量は、前記第1の用量の少なくとも5ヶ月後、6ヶ月後、7ヶ月後、8ヶ月後、9ヶ月後、10ヶ月後、11ヶ月後、12ヶ月後、13ヶ月後、14ヶ月後、15ヶ月後、16ヶ月後、17ヶ月後、18ヶ月後、19ヶ月後、20ヶ月後、21ヶ月後、22ヶ月後、23ヶ月後、または24ヶ月後に投与される、実施形態23~29のいずれか1つに記載の方法。
実施形態31. 前記第3の用量は、前記第2の用量の少なくとも5ヶ月後、6ヶ月後、7ヶ月後、8ヶ月後、9ヶ月後、10ヶ月後、11ヶ月後、12ヶ月後、13ヶ月後、14ヶ月後、15ヶ月後、または16ヶ月後に投与される、実施形態23~29のいずれか1つに記載の方法。
実施形態32. 前記第3の用量は、前記第1の用量の約6ヶ月~約2年後に投与される、実施形態23~29のいずれか1つに記載の方法。
実施形態33. 前記第3の用量は、前記第2の用量の約6ヶ月~約2年後に投与される、実施形態23~29のいずれか1つに記載の方法。
実施形態34. 前記第3の用量は、前記第1の用量の約14ヶ月後から、または前記第2の用量の約14ヶ月から投与される、実施形態23~29のいずれか1つに記載の方法。
【0094】
参照による援用
本明細書で引用される全ての参考文献、記事、刊行物、特許、特許公開、および特許出願は、全ての目的のためにそれらの全体において参考として援用される。しかし、本明細書で引用される任意の参考文献、記事、刊行物、特許、特許公開、および特許出願の言及は、それらが有効な先行技術を構成するか、または世界のいかなる国においても一般技術常識の一部を形成するということの承認あるいは何らかの示唆形態ではなく、そのように見做されるべきではない。本出願は、米国特許第10,729,764号、同第9,821,046号、および同第8,821,881号の開示を、全ての目的のためにそれらの全体において本明細書に参考として援用する。
図1
図2
図3A
図3B
図4A
図4B
図4C
図4D
図4E
図5
図6
【配列表】
2024540621000001.xml
【手続補正書】
【提出日】2024-07-23
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被験体においてPlasmodium寄生生物に対する免疫応答を刺激するための免疫原性組成物であって、前記免疫原性組成物は、Plasmodium寄生生物に由来するダフィー結合タンパク質(DBP)を含み、
前記DBPは、配列番号1~9のいずれか1つと少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するポリペプチドを含む、免疫原性組成物
【請求項2】
前記DBPは、配列番号1のアミノ酸194~521または配列番号1のアミノ酸194~521と少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するポリペプチドを含む、請求項1に記載の免疫原性組成物
【請求項3】
前記DBPは、Escherichia coliにおいて発現されるものである、請求項1~のいずれか1項に記載の免疫原性組成物
【請求項4】
前記免疫原性組成物は、1μg~100μgのDBP、10μg~100μgのDBP、2~100μgのDBP、もしくは3~55μgのDBP、または2μgのDBP、5μgのDBP、10μgのDBP、25μgのDBP、もしくは50μgのDBPを含む、請求項1~のいずれか1項に記載の免疫原性組成物
【請求項5】
前記免疫原性組成物は、1μg~100μg;25μg~75μg;40μg~60μg;25μg;または50μgの量で存在するアジュバントを含む、請求項1~のいずれか1項に記載の免疫原性組成物
【請求項6】
記アジュバントは、少なくとも2種のiscom粒子を含むサポニンアジュバントであり、ここで:
前記第1のiscom粒子は、Quillaja Saponaria Molinaの画分Aを含み、Quillaja Saponaria Molinaの画分Cを含まず;
前記第2のiscom粒子は、Quillaja Saponaria Molinaの画分Cを含み、Quillaja Saponaria Molinaの画分Aを含まない、
請求項に記載の免疫原性組成物
【請求項7】
前記Plasmodium寄生生物は、Plasmodium falciparum、Plasmodium malariae、Plasmodium vivax、Plasmodium ovale、またはPlasmodium knowlesiである、請求項1~のいずれか1項に記載の免疫原性組成物
【請求項8】
前記免疫原性組成物は、プレフィルドシリンジ中にある、請求項1~のいずれか1項に記載の免疫原性組成物
【請求項9】
前記免疫原性組成物は、第1の用量および第2の用量投与されることを特徴とする、請求項1~のいずれか1項に記載の免疫原性組成物
【請求項10】
前記第1の用量の約1ヶ月後に、前記第2の用量投与されることを特徴とする、請求項に記載の免疫原性組成物
【請求項11】
前記第1の用量および第2の用量は、約同量のDBPを含むか、または前記第2の用量は、前記第1の用量よりも少ない量の前記DBPを含む、請求項に記載の免疫原性組成物
【請求項12】
前記免疫原性組成物は、第3の用量投与されることを特徴とする、請求項に記載の免疫原性組成物
【請求項13】
記免疫原性組成物は、第1の用量として、前記第1の用量の約1ヶ月後第2の用量として、および前記第2の用量の約14ヶ月後第3の用量として投与されることを特徴とする、請求項のいずれか1項に記載の免疫原性組成物
【請求項14】
前記免疫原性組成物の用量、50μgのDBPおよび50μgのサポニンアジュバントを含む、請求項のいずれか1項に記載の免疫原性組成物
【請求項15】
前記免疫原性組成物の投与は、前記免疫原性組成物の投与後、最長約2ヶ月の間、最長約2.5ヶ月の間、最長約3ヶ月の間、最長約3.5ヶ月の間、最長約4ヶ月の間、最長約4.5ヶ月の間、最長約5ヶ月の間、最長約5.5ヶ月の間、最長約6ヶ月の間、最長約6.5ヶ月の間、最長約7ヶ月の間、最長約7.5ヶ月の間、最長約8ヶ月の間、最長約8.5ヶ月の間、最長約9ヶ月の間、最長約9.5ヶ月の間、最長約10ヶ月の間、最長約10.5ヶ月の間、最長約11ヶ月の間、最長約11.5ヶ月の間、最長約12ヶ月の間、最長13ヶ月の間、最長14ヶ月の間、最長15ヶ月の間、最長16ヶ月の間、最長17ヶ月の間、最長18ヶ月の間、最長19ヶ月の間、最長20ヶ月の間、最長21ヶ月の間、最長22ヶ月の間、最長23ヶ月の間、または最長24ヶ月の間、約50%~約99%、約50%~約95%、約50%~約90%、約50%~約85%、約50%~約80%、約60%~約99%、約65%~約95%、約65%~約90%、約65%~約85%、約69%~約81%、約60%~約95%、約60%~約90%、約60%~約85%、約60%~約80%、約40%~約99%、約40%~約95%、約40%~約90%、約40%~約85%、約40%~約80%、約40%~約75%、約40%~約70%、約40%~約65%、約40%~約55%、または約40%~約50%の有効性でマラリアを防止する、請求項1~のいずれか1項に記載の免疫原性組成物
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0094
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0094】
参照による援用
本明細書で引用される全ての参考文献、記事、刊行物、特許、特許公開、および特許出願は、全ての目的のためにそれらの全体において参考として援用される。しかし、本明細書で引用される任意の参考文献、記事、刊行物、特許、特許公開、および特許出願の言及は、それらが有効な先行技術を構成するか、または世界のいかなる国においても一般技術常識の一部を形成するということの承認あるいは何らかの示唆形態ではなく、そのように見做されるべきではない。本出願は、米国特許第10,729,764号、同第9,821,046号、および同第8,821,881号の開示を、全ての目的のためにそれらの全体において本明細書に参考として援用する。
特定の実施形態では、例えば、以下が提供される:
(項目1)
被験体においてPlasmodium寄生生物に対する免疫応答を刺激する方法であって、Plasmodium寄生生物に由来するダフィー結合タンパク質(DBP)を含む免疫原性組成物を投与することを包含する方法。
(項目2)
前記DBPは、PvDBPである、項目1に記載の方法。
(項目3)
前記DBPは、PvDBPの領域I、領域II、領域III、領域IV、領域V、領域VI、領域VII、またはこれらの任意の組み合わせを含む、項目1に記載の方法。
(項目4)
前記DBPは、PvDBPの領域II(「PvDBPII」)を含む、項目3に記載の方法。
(項目5)
前記DBPは、配列番号1~9のいずれか1つと少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するポリペプチドを含む、項目1~4のいずれか1項に記載の方法。
(項目6)
前記DBPは、配列番号1のアミノ酸194~521または配列番号1のアミノ酸194~521と少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性を有するポリペプチドを含む、項目1~4のいずれか1項に記載の方法。
(項目7)
前記DBPは、Escherichia coliにおいて発現される、項目1~6のいずれか1項に記載の方法。
(項目8)
前記免疫原性組成物は、約1μg~約100μgのDBP、約10μg~約100μgのDBP、約25~約100μgのDBP、または約35~約55μgのDBPを含む、項目1~7のいずれか1項に記載の方法。
(項目9)
前記免疫原性組成物は、約2μg、5μg、10μg、または50μgのDBPを含む、項目1~7のいずれか1項に記載の方法。
(項目10)
前記免疫原性組成物は、アジュバントを含む、項目1~9のいずれか1項に記載の方法。
(項目11)
前記免疫原性組成物は、約1μg~約100μg;約25μg~約75μg;または約40μg~約60μgのアジュバントを含む、項目10に記載の方法。
(項目12)
前記免疫原性組成物は、約50μgのアジュバントを含む、項目10または11に記載の方法。
(項目13)
前記免疫原性組成物は、約25μgのアジュバントを含む、項目10または11に記載の方法。
(項目14)
前記アジュバントは、サポニンアジュバントである、項目10~13のいずれか1項に記載の方法。
(項目15)
前記サポニンアジュバントは、少なくとも2種のiscom粒子を含み、ここで:
前記第1のiscom粒子は、Quillaja Saponaria Molinaの画分Aを含み、Quillaja Saponaria Molinaの画分Cを含まず;
前記第2のiscom粒子は、Quillaja Saponaria Molinaの画分Cを含み、Quillaja Saponaria Molinaの画分Aを含まない、
項目14に記載の方法。
(項目16)
前記アジュバント中のQuillaja Saponaria Molinaの画分AおよびQuillaja Saponaria Molinaの画分Cの重量の合計のうち、それぞれ、Quillaja Saponaria Molinaの画分Aは50~96重量%を占め、Quillaja Saponaria Molinaの画分Cはその残りを占める、項目15に記載の方法。
(項目17)
前記アジュバント中のQuillaja Saponaria Molinaの画分AおよびQuillaja Saponaria Molinaの画分Cの重量の合計のうち、それぞれ、Quillaja Saponaria Molinaの画分Aは少なくとも75重量%を占め、Quillaja Saponaria Molinaの画分Cはその残りを占める、項目15に記載の方法。
(項目18)
前記アジュバント中のQuillaja Saponaria Molinaの画分AおよびQuillaja Saponaria Molinaの画分Cの重量の合計のうち、Quillaja Saponaria Molinaの画分AおよびQuillaja Saponaria Molinaの画分Cは、それぞれ、約85重量%および約15重量%を占める、項目15に記載の方法。
(項目19)
前記アジュバント中のQuillaja Saponaria Molinaの画分AおよびQuillaja Saponaria Molinaの画分Cの重量の合計のうち、Quillaja Saponaria Molinaの画分AおよびQuillaja Saponaria Molinaの画分Cは、それぞれ、約92重量%および約8重量%を占める、項目15に記載の方法。
(項目20)
前記Plasmodium寄生生物は、Plasmodium falciparum、Plasmodium malariae、Plasmodium vivax、Plasmodium ovale、またはPlasmodium knowlesiである、項目1~19のいずれか1項に記載の方法。
(項目21)
プレフィルドシリンジ中の前記免疫原性組成物を投与することを包含する、項目1~20のいずれか1項に記載の方法。
(項目21)
前記免疫原性組成物の第1の用量および第2の用量を投与することを包含する、項目1~20のいずれか1項に記載の方法。
(項目22)
前記免疫原性組成物の第3の用量を投与することを包含する、項目21に記載の方法。
(項目23)
前記免疫原性組成物の第4の用量、第5の用量、第6の用量、第7の用量、第8の用量、第9の用量、または第10の用量を投与することを包含する、項目22に記載の方法。
(項目24)
前記第1の用量および第2の用量は、約同量のDBPを含む、項目21~23のいずれか1項に記載の方法。
(項目25)
前記第2の用量および第3の用量は、約同量のDBPを含む、項目22~24のいずれか1項に記載の方法。
(項目26)
前記第1のおよび第3の用量は、約同量のDBPを含む、項目22~25のいずれか1項に記載の方法。
(項目27)
前記第1の、第2の、および第3の用量は、約同量のDBPを含む、項目22~26のいずれか1項に記載の方法。
(項目28)
前記第1の、第2の、第3の、および第4の用量は、約同量のDBPを含む、項目22~27のいずれか1項に記載の方法。
(項目29)
前記第2の用量中のDBPの量は、前記第1の用量中のDBPの量より少ない、項目21~23のいずれか1項に記載の方法。
(項目30)
前記第3の用量中のDBPの量は、前記第1の用量中のDBPの量より少ない、項目22~23のいずれか1項に記載の方法。
(項目31)
前記第2の、第3の用量または第4の用量または第5の用量または第6の用量または第7の用量または第8の用量または第9の用量または第10用量は、前記第1の用量中の前記DBPの約90%、約80%、約70%、約60%、約50%、約40%、約30%、約20%、または約10%を含む、項目21~30のいずれか1項に記載の方法。
(項目31)
前記第2の用量は、前記第1の用量中の前記DBPの約90%、約80%、約70%、約60%、約50%、約40%、約30%、約20%、または約10%を含む、項目21~23または31のいずれか1項に記載の方法。
(項目32)
前記第1の用量の約1ヶ月後に、前記第2の用量を投与することを包含する、項目21~31のいずれか1項に記載の方法。
(項目33)
前記第1の用量の約28日後に、前記第2の用量を投与することを包含する、項目21~31のいずれか1項に記載の方法。
(項目34)
前記第1の用量の約56日後に、前記第3の用量を投与することを包含する、項目22~33のいずれか1項に記載の方法。
(項目35)
前記第1の用量の約2ヶ月後に、前記第3の用量を投与することを包含する、項目22~33のいずれか1項に記載の方法。
(項目36)
前記第1の用量の約168日後に、前記第3の用量を投与することを包含する、項目22~33のいずれか1項に記載の方法。
(項目37)
前記第1の用量の約6ヶ月後に、前記第3の用量を投与することを包含する、項目22~33のいずれか1項に記載の方法。
(項目38)
前記第1の用量の約14ヶ月後に、前記第3の用量を投与することを包含する、項目22~33のいずれか1項に記載の方法。
(項目39)
前記第2の用量の約14ヶ月後に、前記第3の用量を投与することを包含する、項目22~33のいずれか1項に記載の方法。
(項目31)
前記第1の用量または第2の用量の少なくとも5ヶ月、6ヶ月、7ヶ月、8ヶ月、9ヶ月、10ヶ月、11ヶ月、12ヶ月、13ヶ月、14ヶ月、15ヶ月、16ヶ月、17ヶ月、18ヶ月、19ヶ月、20ヶ月、21ヶ月、22ヶ月、23ヶ月、または24ヶ月後に、前記第3の用量を投与することを包含する、項目22~33のいずれか1項に記載の方法。
(項目32)
前記第1のまたは第2の用量の約6ヶ月~約18ヶ月、約9ヶ月~約18ヶ月、約12ヶ月~約15ヶ月、または約12ヶ月~約18ヶ月後に、前記第3の用量を投与することを包含する、項目22~33のいずれか1項に記載の方法。
(項目33)
(i)前記免疫原性組成物の第1の用量を投与すること;
(ii)前記第1の用量の約1ヶ月後に、前記免疫原性組成物の第2の用量を投与すること;
(iii)前記第2の用量の約14ヶ月後に、前記免疫原性組成物の第3の用量を投与すること、
を包含する、項目22~33のいずれか1項に記載の方法。
(項目34)
(i)前記免疫原性組成物の第1の用量を投与すること;
(ii)前記第1の用量の約1ヶ月後に、前記免疫原性組成物の第2の用量を投与すること;
(iii)前記第1の用量の約14ヶ月後に、前記免疫原性組成物の第3の用量を投与すること、
を包含する、項目22~33のいずれか1項に記載の方法。
(項目35)
前記免疫原性組成物は、約50μgのDBPを含む、項目33または項目34に記載の方法。
(項目36)
前記免疫原性組成物は、約50μgのサポニンアジュバントを含む、項目33~35のいずれか1項に記載の方法。
(項目37)
前記方法は、前記免疫原性組成物の投与後、最長約2ヶ月の間、最長約2.5ヶ月の間、最長約3ヶ月の間、最長約3.5ヶ月の間、最長約4ヶ月の間、最長約4.5ヶ月の間、最長約5ヶ月の間、最長約5.5ヶ月の間、最長約6ヶ月の間、最長約6.5ヶ月の間、最長約7ヶ月の間、最長約7.5ヶ月の間、最長約8ヶ月の間、最長約8.5ヶ月の間、最長約9ヶ月の間、最長約9.5ヶ月の間、最長約10ヶ月の間、最長約10.5ヶ月の間、最長約11ヶ月の間、最長約11.5ヶ月の間、最長約12ヶ月の間、最長13ヶ月の間、最長14ヶ月の間、最長15ヶ月の間、最長16ヶ月の間、最長17ヶ月の間、最長18ヶ月の間、最長19ヶ月の間、最長20ヶ月の間、最長21ヶ月の間、最長22ヶ月の間、最長23ヶ月の間、または最長24ヶ月の間、約50%~約99%、約50%~約95%、約50%~約90%、約50%~約85%、約50%~約80%、約60%~約99%、約65%~約95%、約65%~約90%、約65%~約85%、約69%~約81%、約60%~約95%、約60%~約90%、約60%~約85%、約60%~約80%、約40%~約99%、約40%~約95%、約40%~約90%、約40%~約85%、約40%~約80%、約40%~約75%、約40%~約70%、約40%~約65%、約40%~約55%、または約40%~約50%の有効性でマラリアを防止する、項目1~36のいずれか1項に記載の方法。
(項目38)
前記方法は、前記免疫原性組成物の投与後、少なくとも約2ヶ月間、少なくとも約2.5ヶ月間、少なくとも約3ヶ月間、少なくとも約3.5ヶ月間、少なくとも約4ヶ月間、少なくとも約4.5ヶ月間、少なくとも約5ヶ月間、少なくとも約5.5ヶ月間、少なくとも約6ヶ月間、少なくとも約6.5ヶ月間、少なくとも約7ヶ月間、少なくとも約7.5ヶ月間、少なくとも約8ヶ月間、少なくとも約8.5ヶ月間、少なくとも約9ヶ月間、少なくとも約9.5ヶ月間、少なくとも約10ヶ月間、少なくとも約10.5ヶ月間、少なくとも約11ヶ月間、少なくとも約11.5ヶ月間、少なくとも約12ヶ月間、少なくとも13ヶ月間、少なくとも14ヶ月間、少なくとも15ヶ月間、少なくとも16ヶ月間、少なくとも17ヶ月間、少なくとも18ヶ月間、少なくとも19ヶ月間、少なくとも20ヶ月間、少なくとも21ヶ月間、少なくとも22ヶ月間、少なくとも23ヶ月間、または少なくとも24ヶ月間にわたって、約50%~約99%、約50%~約95%、約50%~約90%、約50%~約85%、約50%~約80%、約60%~約99%、約65%~約95%、約65%~約90%、約65%~約85%、約69%~約81%、約60%~約95%、約60%~約90%、約60%~約85%、約60%~約80%、約40%~約99%、約40%~約95%、約40%~約90%、約40%~約85%、約40%~約80%、約40%~約75%、約40%~約70%、約40%~約65%、約40%~約55%、または約40%~約50%の有効性でマラリアを防止する、項目1~36のいずれか1項に記載の方法。
【国際調査報告】