(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-31
(54)【発明の名称】筐体、電池及び電力消費装置
(51)【国際特許分類】
H01M 50/242 20210101AFI20241024BHJP
H01M 50/244 20210101ALI20241024BHJP
H01M 50/249 20210101ALI20241024BHJP
H01M 50/204 20210101ALI20241024BHJP
H01M 50/289 20210101ALI20241024BHJP
H01M 50/55 20210101ALI20241024BHJP
B60K 1/04 20190101ALI20241024BHJP
【FI】
H01M50/242
H01M50/244 A
H01M50/249
H01M50/204 101
H01M50/289
H01M50/55 101
B60K1/04 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024530016
(86)(22)【出願日】2022-06-29
(85)【翻訳文提出日】2024-05-21
(86)【国際出願番号】 CN2022102288
(87)【国際公開番号】W WO2024000247
(87)【国際公開日】2024-01-04
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524304976
【氏名又は名称】香港時代新能源科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】CONTEMPORARY AMPEREX TECHNOLOGY (HONG KONG) LIMITED
【住所又は居所原語表記】LEVEL 19, CHINA BUILDING, 29 QUEEN’S ROAD CENTRAL, CENTRAL, CENTRAL AND WESTERN DISTRICT, HONG KONG, CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】張文輝
(72)【発明者】
【氏名】龍超
(72)【発明者】
【氏名】陳興地
(72)【発明者】
【氏名】王鵬
【テーマコード(参考)】
3D235
5H040
5H043
【Fターム(参考)】
3D235AA01
3D235CC15
3D235DD35
3D235EE63
5H040AA07
5H040AA14
5H040AS07
5H040AT06
5H040AY05
5H040AY10
5H040CC14
5H040CC59
5H040GG27
5H040JJ05
5H043AA01
5H043AA02
5H043AA04
5H043AA13
5H043BA18
5H043BA19
5H043CA05
5H043DA08
(57)【要約】
本出願は、筐体(10)、電池(100)及び電力消費装置に関し、筐体(10)は、本体(11)及び側方梁(13)を含み、本体(11)は、収容キャビティ(s)を形成し、本体(11)の頂部は、筐体(10)の頂部の少なくとも一部を形成し、電池(100)は、筐体(10)の頂部を介して外部装置に取り付けられ、本体(11)は、自体の頂部の外縁を囲むように設けられた周方向側壁(n)を有し、側方梁(13)は、周方向側壁(n)に設けられている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電池に用いられる筐体であって、前記筐体は、
本体であって、電池セルを収容するための収容キャビティが形成され、前記本体の頂部は、前記筐体の頂部の少なくとも一部を形成し、前記電池は、前記筐体の頂部を介して外部装置に取り付けられ、前記本体は、自体の頂部の外縁を囲むように設けられた周方向側壁を有する、本体、及び
前記周方向側壁に設けられた側方梁、を含む、筐体。
【請求項2】
前記側方梁は、前記周方向側壁に沿って順に間隔をおいて設けられた少なくとも二つのサブ梁を含む、請求項1に記載の筐体。
【請求項3】
少なくとも一つの前記サブ梁は、上アーム梁及び下アーム梁を含み、前記上アーム梁と前記下アーム梁は、上下に間隔をおいて配され、且ついずれも前記本体に接続されている、請求項2に記載の筐体。
【請求項4】
前記上アーム梁及び前記下アーム梁のうちの少なくとも一方は、中空梁である、請求項3に記載の筐体。
【請求項5】
前記周方向側壁は、いずれも第一の方向に沿って延びており、且つ間隔をあけた少なくとも二つの第一の壁部を含み、前記少なくとも二つのサブ梁は、二つの第一のサブ梁を含み、二つの前記第一のサブ梁は、それぞれ二つの前記第一の壁部に配され、且ついずれも前記第一の方向に沿って延びるように設けられている、請求項2から4のいずれか1項に記載の筐体。
【請求項6】
前記周方向側壁は、いずれも前記第一の方向に垂直な第二の方向に沿って延びており、且つ間隔をおいた二つの第二の壁部をさらに含み、二つの前記第一の壁部は、二つの前記第二の壁部に間隔をおいて接続され、前記少なくとも二つのサブ梁は、二つの第二のサブ梁をさらに含み、二つの前記第二のサブ梁は、それぞれ二つの前記第二の壁部に配され、且ついずれも前記第一の方向に沿って延びるように設けられている、請求項5に記載の筐体。
【請求項7】
前記側方梁の頂部に掛止部が構成され、前記電池は、前記掛止部を介して前記外部装置に取り付けられている、請求項1から6のいずれか1項に記載の筐体。
【請求項8】
前記掛止部は、前記側方梁の頂部に設けられた少なくとも一つの掛止孔を含む、請求項7に記載の筐体。
【請求項9】
前記筐体は、前記外部装置とシール接続するために、前記本体の頂部に設けられたシール材をさらに含む、請求項1から8のいずれか1項に記載の筐体。
【請求項10】
前記本体は、支え部材及びフレームを含み、前記フレームにより囲まれて少なくとも頂端が貫通して設けられたキャビティが形成されており、前記支え部材は、前記キャビティの頂端に被せられ、前記支え部材と前記フレームにより囲まれて少なくとも一部の前記収容キャビティが形成されており、
前記側方梁は、前記フレームによって画定された前記周方向側壁に設けられている、請求項1から9のいずれか1項に記載の筐体。
【請求項11】
前記側方梁は、前記フレームと固定接続されるか又は一体成形される、請求項10に記載の筐体。
【請求項12】
電池であって、
請求項1から11のいずれか1項に記載の筐体、及び
前記収容キャビティに収容されている電池セルを含む、電池。
【請求項13】
前記本体は、前記筐体の頂部に位置し、前記収容キャビティを画定するための支え部材を含み、前記電池セルは、前記支え部材に設けられている、請求項12に記載の電池。
【請求項14】
前記電池セルは、前記支え部材に吊り下げられている、請求項12に記載の電池。
【請求項15】
前記電池セルは、前記支え部材と接着されている、請求項12から14のいずれか1項に記載の電池。
【請求項16】
前記電池セルの前記支え部材に面する外面は、第一の外面であり、前記電池セルは、電極端子を含み、前記電極端子は、前記電池セルの前記第一の外面以外の外面に配されている、請求項12から15のいずれか1項に記載の電池。
【請求項17】
前記電池セルは、前記第一の外面と背中合わせに設けられた第二の外面を有し、前記電極端子は、前記第二の外面に配されている、請求項16に記載の電池。
【請求項18】
電力消費装置であって、請求項12から17のいずれか1項に記載の電池を含み、前記電池は、前記電力消費装置に電気エネルギーを提供するために用いられる、電力消費装置。
【請求項19】
前記電力消費装置は、車両を含み、前記電池は、前記車両の車体の底部に設けられている、請求項18に記載の電力消費装置。
【請求項20】
前記電池は、前記筐体の頂部を介して前記車体に接続され、且つ前記筐体の頂部は、前記車体シャーシの少なくとも一部を形成するように構成されている、請求項19に記載の電力消費装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、電池技術分野に関し、特に筐体、電池及び電力消費装置に関する。
【背景技術】
【0002】
新エネルギー技術がますます成熟するにつれて、新エネルギー自動車も徐々に大衆の視野に入っている。新エネルギー自動車の主なコア技術は、電池であり、電池の安全性、安定性は、完成車の性能を直接決める。
【0003】
車両は、一般的に車体及び車体に搭載される電池を含み、関連技術では、電池を車体の底部に取り付け、この時、電池の大部分は、車体の底部に露出し、電池の安全が影響される。
【発明の概要】
【0004】
これに鑑み、本出願は、電池及び電力消費装置を提供し、電池の安全性を向上させることを意図する。
【0005】
第一の態様によれば、本出願は、電池に用いられる筐体を提供し、筐体は、本体及び側方梁を含み、本体に電池セルを収容するための収容キャビティが形成され、本体の頂部は、筐体の頂部の少なくとも一部を形成し、電池は、筐体の頂部を介して外部装置に取り付けられ、本体は、自体の頂部の外縁を取り囲んで設置される周方向側壁を有し、側方梁は、周方向側壁に設置される。
【0006】
本出願の方案では、本体の側方周壁に側方梁が設置され、側方梁によって本体の側方構造強度を補強することができ、さらに筐体の側方耐押圧能力を向上させ、電池を車両に適用する場合に車両の側方耐押圧能力を向上させ、車両の安全性を向上させることができる。
【0007】
いくつかの実施例では、側方梁は、周方向側壁に沿って順に間隔をおいて設置される少なくとも二つのサブ梁を含む。この時、側方梁は、複数のサブ梁を組み合わせて形成され、側方梁の配置は、より柔軟であり、同時に取り付ける時に各サブ梁を一つずつ取り付ければよく、一体式の側方梁に比べ、取り付けプロセスにおける位置決めがより容易であり、且つより省力化される。
【0008】
いくつかの実施例では、少なくとも一つのサブ梁は、上アーム梁及び下アーム梁を含み、上アーム梁と下アーム梁は、上下に間隔をおいて配置され、且ついずれも本体に接続される。
【0009】
この時、上アーム梁と下アーム梁によって本体の構造を補強し、上アーム梁と下アーム梁が分離して配置されるため、筐体が受ける衝撃力を分散させることができ、筐体の各箇所が受ける外力は、比較的均一である。同時に、上アーム梁と下アーム梁は、上下に間隔をおいて配置され、それによりサブ梁は、車両の前後方向又は左右方向の押圧に耐えることができ、車両の実際の使用状況により適応する。また、上アーム梁と下アーム梁とが間隔をおいて配置される方式は、筐体の重量を減少させ且つ他の機能を実現することができる。
【0010】
いくつかの実施例では、上アーム梁及び下アーム梁のうちの少なくとも一方は、中空梁である。
【0011】
この時、上アーム梁とアーム梁は、中空梁構造であり、自体の重量を減らすことができるだけでなく、さらに筐体によって形成された電池を車両などの電力消費装置に適用する場合、電池自体の重量が大きいことによるエネルギー消費が高いという問題を低減することができる。且つ、中空梁構造は、その内部の空間によって側方押圧力を吸収することができ、側方押圧を受けた時の電池の損傷の程度を低減させる。
【0012】
いくつかの実施例では、周方向側壁は、いずれも第一の方向に沿って延伸し、且つ間隔をあけた少なくとも二つの第一の壁部を含み、少なくとも二つのサブ梁は、二つの第一のサブ梁を含み、二つの第一のサブ梁は、それぞれ二つの第一の壁部に配置され、且ついずれも第一の方向に沿って延設される。この時、各第一の壁部にサブ梁が設置され、各第一の壁部の構造強度を補強し、各第一の壁部の耐押圧能力を向上させることができ、つまり車両の左右の耐押圧能力を向上させ、同時に各サブ梁が第一の方向に沿って延伸するため、それは、さらに車両の前後方向における耐屈曲性を向上させることができる。
【0013】
いくつかの実施例では、周方向側壁は、いずれも第一の方向に垂直な第二の方向に沿って延伸し、且つ間隔をおいた二つの第二の壁部をさらに含み、二つの第一の壁部は、二つの第二の壁部に間隔をおいて接続され、少なくとも二つのサブ梁は、二つの第二のサブ梁をさらに含み、二つの第二のサブ梁は、それぞれ二つの第二の壁部に配置され、且ついずれも第一の方向に沿って延設される。この時、各第二の壁部にサブ梁が設置され、各第二の壁部の構造強度を補強し、各第二の壁部の耐押圧能力を向上させることができ、つまり車両の左右の耐押圧能力を向上させ、理解できるように、各サブ梁は、第二の方向に沿って延伸するため、それは、さらに車両の左右方向における耐屈曲性を向上させることができる。
【0014】
いくつかの実施例では、側方梁の頂部に掛止部が構成され、電池は、掛止部を介して外部装置に取り付けられる。掛止部とは、筐体の頂部に設置される外部装置の接続部材(例えばボルト、リベットなど)に接続するための専用構造であり、接続部材の一端は、掛止部に接続され、他端は、外部装置に接続されて電池を外部装置に固定接続する。この時に掛止部を側方梁に設置し、筐体を外部装置に取り付ける時に操作空間がより大きく、より容易になる。
【0015】
いくつかの実施例では、掛止部は、側方梁の頂部に設けられた少なくとも一つの掛止孔を含む。掛止孔は、ドリル加工の方式によって筐体の頂部に形成されてもよく、掛止孔は、接続部材が自体を貫通し且つ掛止孔が開設された構造との固定を実現することを許容し、それにより接続部材によって外部装置と筐体の頂部との接続を実現する。
【0016】
いくつかの実施例では、筐体は、外部装置とシール接続するために、本体の頂部に設けられたシール材をさらに含む。この時、電池の筐体は、シール材によって外部装置とシール接続を実現し、シールが確実で且つコストが比較的低い。
【0017】
いくつかの実施例では、本体は、支え部材及びフレームを含み、フレームは、囲んで少なくともその頂端が貫通して設置されるキャビティを形成し、支え部材は、キャビティの頂端に被せ、支え部材とフレームは、囲んで少なくとも一部の収容キャビティを形成する。側方梁は、フレームによって画定される周方向側壁上に設置される。この時、フレームによって形成されたキャビティは、主に筐体の収容キャビティを構成し、収容キャビティは、複数の電池セルを収容するために一定の高さを有するため、フレームも一定の高さを備え、従ってフレームの周方向側壁の面積が比較的大きい。この時、側方梁は、フレームによって画定された周方向側壁に設けられ、側方梁の取り付け方式、取り付け面積及び配置方式は、より柔軟である。
【0018】
いくつかの実施例では、側方梁は、フレームと固定接続されるか又は一体成形される。側方梁がフレームと一体成形される場合、筐体の組み立て工程を減少させ、筐体の生産プロセスを加速することができる。側方梁がフレームと固定接続される場合、側方梁とフレームの成形プロセスが比較的容易であり、筐体のプロセスコストを低減させることができる。
【0019】
第二の態様によれば、本出願は、上記筐体及び筐体内に収容される電池セルを含む、電池をさらに提供する。
【0020】
いくつかの実施例では、本体は、筐体の頂部に位置し、収容キャビティを画定するための支え部材を含み、電池セルは、支え部材上に設置される。電池セルは、支え部材の下方に設置され、支え部材と共に電池の筐体の頂部の受力を担い、それにより電池の筐体の頂部の剛性を向上させる。
【0021】
いくつかの実施例では、電池セルは、支え部材上に吊り下げられ、電池セルは、支え部材の下方に吊り下げられ、底蓋は、筐体の底部に位置し、電池の内部をメンテナンスする時、底蓋を取り外せば電池セルを露出させることができ、支え部材を取り外す必要がなく、電池のメンテナンスがより容易になる。同時に、電池をメンテナンスする時、電池セルを下方から支え部材に着脱することができ、特に支え部材が車両のシャーシの少なくとも一部として力を受ける時、支え部材の下方から電池セルを着脱するだけで支え部材を取り外す必要がなく、電池のメンテナンスを容易にする。
【0022】
いくつかの実施例では、電池セルは、支え部材と接着される。電池セルと支え部材との間が接着され、接続を容易にするだけでなく、電池の構造を簡略化することができる。
【0023】
いくつかの実施例では、電池セルの支え部材に面する外面は、第一の外面であり、電池セルは、電極端子を含み、電極端子は、電池セルの第一の外面以外の外面に配置される。この時、電極端子は、電池セルの第一の外面以外の外面に位置し、各電極端子を接続する各種部材(例えばサンプリングハーネス、高圧ハーネス、防護構造など)は、電池セルと底蓋との間の空間及び/又は電池セルと本体の内側面との間の空間によって配置することができ、各部材の配置をより容易にする。且つ、この時、電極端子が設置されていない第一の外面と支え部材とを接続することにより、電池セルと支え部材との貼り合わせを実現することができ、電池セルと支え部材との間の空間を節約し、電池の空間利用率を向上させることができる。
【0024】
いくつかの実施例では、電池セルは、第一の外面と背中合わせに設置される第二の外面を有し、電極端子は、第二の外面に配置される。この時、第二の外面と底蓋との間に緩衝空間を有し、且つ電極端子の電池セルから延出する部分は、この緩衝空間内に位置し、このように電極端子に接続されるワイヤハーネス及び接続シートを緩衝空間内に配置することができる。同時に、緩衝空間はさらに、底蓋に打ち付ける外力が電池セルに作用して電池セルを損傷することを阻止することができる。そのため、緩衝空間は、外力の影響を遮断するだけでなく、ワイヤハーネスなどのレイアウトを行うこともでき、一挙両得である。
【0025】
第三の態様によれば、本出願はさらに、電力消費装置を提供し、この電力消費装置は、上記電池を含み、電池は、電力消費装置に電気エネルギーを提供するために用いられる。
【0026】
いくつかの実施例では、電力消費装置は、車両を含み、電池は、車両の車体の底部に設置される。この時、電池を車体の底部に設置することで、車体内部の空間を占有することがなく、車体の体積と重量の低減に寄与する。
【0027】
いくつかの実施例では、電池は、筐体の頂部を介して車体に接続され、筐体の頂部は、車体シャーシの少なくとも一部を形成するように構成される。この時、従来のシャーシと電池との間の隙間が占有する空間を電池内に分けて電池の空間を向上させることができ、このように電池のエネルギーの向上に寄与し、さらに車両の航続能力を向上させることができる。
【0028】
本出願の一つ又は複数の実施例の詳細は、以下の図面及び記述において提示される。本出願の他の特徴、目的、および利点は、明細書、図面及び特許請求の範囲から明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
以下の好ましい実施の形態の詳細な記述を読むことによって、様々な他の利点と利益は、当業者にとって明らかになる。図面は、好ましい実施の形態の目的を示すために用いられるだけであるが、本出願に対する制限とみなされない。なお、全ての図面では、同じ図面番号で同じ部材を示す。図面において、
【
図1】本出願のいくつかの実施例による車両の構造概略図である。
【
図2】本出願のいくつかの実施例による電池セルの構造概略図である。
【
図3】本出願のいくつかの実施例による電池の分解概略図である。
【
図4】本出願のいくつかの実施例における電池の別の構造分解図である。
【
図6】本出願のいくつかの実施例における電池の局所構造概略図である。
【
図7】
図6に示す構造におけるB箇所の拡大図である。
【
図10】
図9に示す構造のC-C箇所の断面図である。
【
図11】本出願の別のいくつかの実施例における電池の局所構造概略図である。
【
図17】本出願の別のいくつかの実施例における電池の局所構造概略図である。
【
図20】
図18に示す構造におけるE-E箇所の断面図である。
【
図22】本出願のいくつかの実施例における電池セルの構造概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、図面を結び付けながら本出願の技術案の実施例を詳細に記述する。以下の実施例が本出願の技術案をより明瞭に説明するためのものに過ぎないため、例のみとし、これによって本出願の保護範囲を限定してはならない。
【0031】
特に定義されない限り、本明細書に使用されるすべての技術的と科学的用語は、本出願の技術分野に属する当業者によって一般的に理解される意味と同じであり、本明細書に使用される用語は、具体的な実施例を記述するためのものに過ぎず、本出願を限定することを意図しておらず、本出願の明細書と特許請求の範囲及び上記図面の説明における用語である「含む」と「有する」及びそれらの任意の変形は、非排他的な「含む」を意図的にカバーするものである。
【0032】
本出願の実施例の記述において、技術用語である「第一」、「第二」などは、異なる対象を区別するためのものに過ぎず、相対的な重要性を指示又は示唆し又は指示される技術的特徴の数、特定の順序又は主従関係を暗黙的に明示すると理解されるべきではない。本出願の実施例の記述において、特に具体的な限定が明確化されない限り、「複数」の意味は、二つ以上である。
【0033】
本明細書に言及された「実施例」は、実施例を結び付けて記述された特定の特徴、構造又は特性が本出願の少なくとも一つの実施例に含まれ得ることを意味している。明細書における各位置でのこのフレーズの出現は、必ずしも全てが同じ実施例を指すものではなく、他の実施例と相互排他する独立した又は代替的な実施例でもない。当業者は、本明細書に記述された実施例が他の実施例と組み合わされることが可能であることを明示的且つ非明示的に理解することができる。
【0034】
本出願の実施例の記述において、用語である「及び/又は」は、ただ関連対象を記述する関連関係に過ぎず、三つの関係が存在し得ることを表し、例えばA及び/又はBは、単独のA、AとBとの組み合わせ、単独のBの三つのケースを表してもよい。また、本明細書における文字である「/」は、一般的には前後関連対象が「又は」の関係であることを表す。
【0035】
本出願の実施例の記述において、用語である「複数」は、二つ以上(二つを含む)を指し、同様に、「複数組」は、二組以上(二組を含む)を指し、「複数枚」は、二枚以上(二枚を含む)を指す。
【0036】
本出願の実施例の記述において、技術用語である「中心」、「縦方向」、「横方向」、「長さ」、「幅」、「厚さ」、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」、「鉛直」、「水平」、「頂」、「底」、「内」、「外」、「時計回り」、「反時計回り」、「軸方向」、「径方向」、「周方向」などにより指示される方位又は位置関係は、図面に基づいて示される方位又は位置関係であり、本出願の実施例の記述を容易にし記述を簡略化するためのものに過ぎず、言及された装置又は素子が特定の方位を有し、特定の方位で構成して操作しなければならないことを指示又は暗示するものではないため、本出願の実施例に対する限定として理解してはならない。
【0037】
本出願の実施例の記述において、特に明確に規定、限定されていない限り、技術用語である「取り付け」、「繋がり」、「接続」、「固定」などの用語は、広義に理解されるべきであり、例えば、固定的な接続であってもよく、取り外し可能な接続であってもよく、又は一体であってもよく、機械的な接続であってもよく、電気的な接続であってもよく、直接的な繋がりであってもよく、中間媒体による間接的な繋がりであってもよく、二つの素子内部の連通又は二つの素子の相互作用関係であってもよい。当業者にとって、具体的な状況に応じて上記用語の本出願の実施例での具体的な意味を理解してもよい。
【0038】
現在、市場の発展動向から見ると、電池の応用は、ますます広範になっている。電池は、水力、火力、風力や太陽光発電所などのエネルギー貯蔵電源システムに応用されるだけではなく、そして電動自転車、電動バイク、電気自動車などの電動交通手段、及び軍事装備と航空宇宙などの複数の分野に広く応用される。電池応用分野の絶え間ない拡大に伴い、その市場の需要量も絶えず拡大している。
【0039】
本発明者は、車両の運転乗車空間を向上させるために、関連技術において、電池を車両の底部に取り付けることに気付いた。この時、電池の少なくとも一部は、外部に露出し、特に電池と車体シャーシが一体に統合される時、車両の車体は、一般的にその左右両側に安全構造を設置することが比較的少なく、このように電池の側方耐押圧能力が比較的低く、電池の安全性及び車両の安全性をいずれも効果的に保障することができない。
【0040】
電池の安全性を向上させるために、出願人は、研究により、側方押圧に抵抗するために、電池の側方位置に強度補強の構造を追加することができることを発見した。
【0041】
以上の考えに基づき、電池の安全性を向上させるために、本発明者は、鋭意研究を経て、電池に用いられる筐体を設計し、筐体は、本体及び側方梁を含み、本体に電池セルを収容するための収容キャビティが形成され、本体の頂部は、筐体の頂部の少なくとも一部を形成し、電池は、筐体の頂部を介して外部装置に取り付けられ、本体は、自体の頂部の外縁を取り囲んで設置される周方向側壁を有し、側方梁は、周方向側壁に設置される。この時、本体の周方向側壁に側方梁を増設することにより、筐体の側方耐押圧能力を向上させることができ、さらに電池の安全性を向上させ、さらにこの電池を搭載した車両の安全性を向上させることができる。
【0042】
本出願の実施例に開示された電池は、車両、船舶又は航空機などの電力消費装置に用いることができるが、これらに限定されない。本出願に開示された電池を用いてこの電力消費装置の電源システムを構成することができる。本出願に係る取付体は、電力消費装置において電池を取り付けるための構造である。
【0043】
本出願の実施例は、電池を電源として使用する電力消費装置を提供し、電力消費装置は、携帯電話、タブレット、ノートパソコン、電動玩具、電動工具、バッテリ車、電気自動車、汽船、宇宙機などであってもよいが、これらに限定されない。ここで、電動玩具は、固定式又は移動式の電動玩具を含んでもよく、例えば、ゲーム機、電気自動車玩具、電動船玩具及び電動飛行機玩具等であり、宇宙機は、飛行機、ロケット、宇宙航空機及び宇宙船などを含んでもよい。
【0044】
以下の実施例は、説明の便宜上、本出願の一実施例の電力消費装置が車両1000であることを例にして説明する。
【0045】
図1を参照すると、
図1は、本出願のいくつかの実施例による車両1000の構造概略図である。車両1000は、ガソリン自動車、ガス自動車又は新エネルギー自動車であってもよく、新エネルギー自動車は、純電気自動車、ハイブリッド自動車又はレンジエクステンダー自動車などであってもよい。車両1000の内部に電池100が設置され、電池100は、車両1000の底部又は頭部又は尾部に設置されてもよい。電池100は、車両1000への給電に用いられてもよく、例えば電池100は、車両1000の操作電源として用いられてもよい。車両1000はさらに、コントローラとモータとを含んでもよく、コントローラは、電池100を制御してモータに給電するために用いられ、例えば車両1000の起動、ナビゲーションと走行時の作動電力消費需要に用いられる。
【0046】
本出願のいくつかの実施例では、電池100は、車両1000の操作電源として用いることができるだけでなく、車両1000の駆動電源として、ガソリン又は天然ガスの代わりに、又はその一部の代わりに車両1000に駆動動力を提供することもできる。
【0047】
図2を参照すると、
図2は、本出願のいくつかの実施例による車両1000の構造概略図である。電池セル20とは、電池100を構成する最小ユニットである。
図2に示すように、電池セル20は、端蓋21と、ケース22と、電極アセンブリ23と、他の機能性部材とを含む。
【0048】
端蓋21とは、ケース22の開口箇所に被せられて電池セル20の内部環境を外部環境から遮断する部材を意味する。限定されず、端蓋21の形状は、ケース22に合わせるようにケース22の形状に適合してもよい。選択的に、端蓋21は、一定の硬度と強度を有する材質(例えばアルミニウム合金)で製造されてもよく、このように、端蓋21は、押し出されて衝突する時に変形が発生しにくく、電池セル20はより高い構造強度を備えることができ、安全性も向上させることができる。端蓋21に電極端子21aなどの機能性部材が設置されてもよい。電極端子21aは、電池セル20の電気エネルギーを出力又は入力するために、電極アセンブリ23に電気的に接続されるために用いられてもよい。いくつかの実施例では、端蓋21には、電池セル20の内部圧力又は温度が閾値に達した時に内部圧力を逃すための放圧機構がさらに設置されてもよい。端蓋21の材質は、種々のもの、例えば、銅、鉄、アルミニウム、ステンレス鋼、アルミニウム合金、プラスチックなどであってもよく、本出願の実施例は、これに対して特別な制限をしない。いくつかの実施例では、端蓋21の内側に絶縁部材がさらに設置されてもよく、短絡のリスクを低減させるように、絶縁部材は、ケース22内の電気的接続部11a2と端蓋21とを隔離するために用いられてもよい。例示的には、絶縁部材は、プラスチック、ゴムなどであってもよい。
【0049】
ケース22は、電池セル20の内部環境を形成するように端蓋21に嵌合されるためのアセンブリであり、ここで、形成された内部環境は、電極アセンブリ23、電解液及び他の部材を収容するために用いられてもよい。ケース22と端蓋21は、独立した部材であってもよく、ケース22上に開口が設置されてもよく、開口箇所で端蓋21に開口を被せさせることによって電池セル20の内部環境を形成する。限定されず、端蓋21とケース22を一体化させてもよく、具体的には、端蓋21とケース22は、他の部材がケースに入る前に先ず一つの共通の接続面を形成しておいてもよく、ケース22の内部をパッケージングする必要がある時に、さらに端蓋21にケース22を被せさせる。ケース22は、様々な形状と様々なサイズ、例えば直方体形、円柱体形、六角柱形などであってもよい。具体的には、ケース22の形状は、電極アセンブリ23の具体的な形状とサイズの大きさに応じて決定されてもよい。ケース22の材質は、種々のものが可能であり、例えば、銅、鉄、アルミニウム、ステンレス鋼、アルミニウム合金、プラスチックなどであってもよく、本出願の実施例は、これに対して特別な制限をしない。
【0050】
電極アセンブリ23は、電池セル20内で電気化学反応を発生させる部材である。ケース22内には、一つ又は複数の電極アセンブリ23が含まれてもよい。電極アセンブリ23は、主に正極板と負極板が捲回され、又は積畳配置されて形成されており、且つ一般的に正極板と負極板との間にセパレータが設けられる。正極板と負極板の、活物質を有する部分は、電極アセンブリ23の本体11を構成し、正極板と負極板の、活物質を有しない部分は、それぞれ構成する。正極タブと負極タブは、共に本体11の一端に位置してもよく、又はそれぞれ本体11の両端に位置してもよい。電池の充放電中に、正極活物質と負極活物質が電解液と反応し、タブは、電極端子21aに接続されて電流回路を形成する。
【0051】
図3は、本出願のいくつかの実施例による電池100の分解概略図であり、電池100は、電池セル20と筐体10とを含み、筐体10は、電池セル20を収容するための収容キャビティsを有する。
【0052】
電池100において、電池セル20は、複数であってもよく、複数の電池セル20間は、直列接続又は並列接続又は直並列接続であってもよく、直並列接続とは、複数の電池セル20には、直列接続もあり、並列接続もあることを意味している。複数の電池セル20間は、直接に直列接続又は並列接続又は直並列接続し、複数の電池セル20からなる全体を筐体10内に収容してもよく、無論、電池100は、複数の電池セル20をまず直列接続又は並列接続又は直並列接続して電池モジュール形式を構成し、複数の電池モジュールを直列接続又は並列接続又は直並列接続して一体を形成し、筐体10内に収容されたものであってもよい。電池100はさらに、他の構造を含んでもよく、例えばこの電池100は、複数の電池セル20同士の電気的な接続を実現するためのバスバー部材をさらに含んでもよい。ここで、各電池セル20は、二次電池又は一次電池であってもよく、リチウム硫黄電池、ナトリウムイオン電池又はマグネシウムイオン電池であってもよいが、これらに限らない。電池セル20は、円柱体、扁平体、直方体又は他の形状などを呈してもよい。
【0053】
筐体10は、様々な形状であってもよく、例えば円柱体、直方体などであり、筐体10の具体的な構造は、様々な構造方式を採用してもよい。
【0054】
本出願のいくつかの実施例によれば、
図3を参照すると、本出願は、電池200に用いられる筐体10を提供し、筐体10は、電池セル20を収容するための収容キャビティsを有する。筐体10は、電池セル20のために収容空間を提供するために用いられ、筐体は、様々な構造を採用してもよい。いくつかの実施例において(
図3に示すように)、筐体は、第一の部分10Aと、第二の部分10Bとを含んでもよく、第一の部分10Aと第二の部分10Bは、互いに被せられ、第一の部分10Aと第二の部分10Bは、共に電池セルを収容するための収容空間を画定する。第二の部分1は、一端が開口する中空構造であってもよく、第一の部分10Aは、板状構造であってもよく、第一の部分10Aが第二の部分の開口側に被せられることで、第一の部分10Aが第二の部分10Bとともに収容空間を共に画定し、第一の部分10Aと第二の部分10Bは、いずれも一側が開口する中空構造であってもよく、第一の部分10Aの開口側は、第二の部分10Bの開口側に被せられる。無論、第一の部分10Aと第二の部分10Bによって形成される筐体10は、様々な形状、例えば、円柱体、直方体などであってもよい。
【0055】
図4は本出願のいくつかの実施例における電池100の別の構造分解図である。
図5は、
図4におけるA箇所の拡大図である。
図6は本出願のいくつかの実施例における電池100の局所構造概略図である。
図7は、
図6に示す構造におけるB箇所の拡大図であり、
図8は、
図6に示す構造の上面図であり、
図9は、
図6に示す構造の側面図であり、
図10は、
図9に示す構造のC-C箇所の断面図である。
【0056】
いくつかの実施例では、
図4を参照すると、電池100は、筐体10の頂部を介して外部装置に取り付けられる。
【0057】
筐体10の頂部は、筐体10の頂面h、及び筐体10の頂面hに設置される他の構造を含む。筐体10の頂面hとは、使用状態における筐体10の鉛直方向の上側の表面である。筐体10の頂面hに設置される他の構造は、筐体10の頂面hと外部装置とを接続する接続部材(例えばボルト、リベットなど)と、筐体10と外部装置をシールするシール構造(例えばシールストリップなど)とを含むが、それらに限らない。
【0058】
外部装置とは、筐体10を取り付けるための装置である。外部装置は、上記言及された電力消費装置において筐体10を取り付けるための局所構造であってもよく、電力消費装置における電池100と共に電力消費装置を形成する他の構造であってもよい。電力消費装置を車両1000とすることを例として、外部装置は、車両1000の車体200であってもよく、電池100は、車体200の底部に取り付けられてもよく、且つその頂部を介して車体200に取り付けられる。
【0059】
この時、電池100は、筐体10の頂部を介して外部装置に取り付けられ、筐体10が外部装置の底部に位置する配置方式に対して、筐体10と外部装置との接続構造は、サイズがより小さく、コストが比較的低く且つよりコンパクトである。
【0060】
無論、他の実施例では、電池100は、筐体10の底部、側部などの位置を介して外部装置に取り付けられてもよい。
【0061】
いくつかの実施例では、
図4を参照すると、筐体10は、囲んで収容キャビティsを形成する本体11を含む。
【0062】
本体11は、一体成形される構造であってもよく、複数の部品で組み立てられて形成されてもよい。理解できるように、本体11は、中空状のシェル状構造であり、それ自体が囲んで収容キャビティsを形成する。具体的に限定されず、本体11は、第一のサブ部(図示せず)及び第二のサブ部(図示せず)を組み立てられて形成されてもよい。一例では、第一のサブ部は、囲んで一端が開口された収容キャビティsを形成し、第二のサブ部は、収容キャビティsの開口箇所に被せる。別の例では、第一のサブ部は、囲んで一端が開口された第一の空間を形成し、第二のサブ部は、囲んで一端が開口された第二の空間を形成し、第一のサブ部と第二のサブ部の二つの開口箇所は、互いに被せて第一の空間と第二の空間からなる収容キャビティsを形成する。第一のサブ部と第二のサブ部は、溶接、係着、締結接続などであってもよい。第一のサブ部及び第二のサブ部は、プラスチック製部材、金属製部材及び他の材料製部材であってもよい。
【0063】
いくつかの実施例では、
図4を参照すると、本体11の頂部は、筐体10の頂部の少なくとも一部を形成する。
【0064】
本体11の頂部とは、本体11の鉛直方向における最上部位置に位置する構造を指し、本体11の最上部位置は、筐体10の最上部位置であり、それにより本体11の頂部は、筐体10の頂部の少なくとも一部を形成する。本体11の頂部が筐体10の頂部の全てを形成する場合、本体11の頂部は、筐体10の頂部であり、筐体10の頂部の全ては、収容キャビティsの画定に関与する。本体11の頂部が筐体10の頂部の一部を形成する場合、筐体10の頂部は、さらに他の部分が収容キャビティsの画定に関与しない構造を有し、例えば以下に記述する側方梁13を有し、具体的に以下に詳しく記述する。
【0065】
電池100を筐体10の頂部を介して外部装置に取り付ける場合、本体11の頂部も電池100における外部装置との距離が最も近い位置にあり、本体11の頂部と外部装置との距離とは、鉛直方向において、本体11の頂部の最も高い箇所と自体の上方に位置する外部装置との間の距離である。
【0066】
理解できるように、
図6を参照すると、本体11は、自体の頂部の外縁を取り囲んで設置された周方向側壁nを有する。
【0067】
本体11は、鉛直方向において最上部位置に位置する頂部を有し、無論、最下部位置に位置する底部を有し、ここで、底部は、底面及び底面に設置される構造であってもよく、又は底部開口であってもよい。
【0068】
頂部と底部との間に挟持される構造の収容キャビティsに背向する外面は、周方向側壁nを形成し、周方向側壁nが位置する平面の延伸方向は、頂部が位置する平面と交差して設置される。周方向側壁nは、複数の壁部の首尾が接して形成された環状、四角形状などであってもよく、具体的に以下に詳しく記述する。
【0069】
理解できるように、
図6を参照すると、筐体10は、収容キャビティsに背向する頂面hをさらに有する。
【0070】
筐体10の頂面hは、筐体10の頂部の収容キャビティsに背向する一側の表面に位置し、電池100が筐体10の頂部を介して外部装置に組み立てられると、頂面hは、外部装置に面して設置され且つ電池100における外部装置との距離が最も近い位置を形成する。
【0071】
いくつかの実施例では、
図6を参照すると、筐体10の頂面hは、電池100が取り付けられた外部装置(図示せず)と接触するように構成される。
【0072】
電池100は、筐体10の頂部を介して外部装置に取り付けられ、且つ筐体10の収容キャビティsに背向する一側の表面を外部装置に接触させて貼り合わせ、電池100を外部装置に緊密に接続させ、筐体10の頂面hが外部装置に接触しない配置方式については、筐体10と外部装置との接続構造は、サイズがより小さく、コストが比較的低く且つよりコンパクトである。
【0073】
いくつかの実施例では、
図6を参照すると、筐体10の頂部に掛止部13a3が構成され、電池100は、掛止部13a3を介して外部装置に取り付けられる。
【0074】
掛止部13a3は、筐体10の頂部の一部として収容キャビティsの画定に関与しない。掛止部13a3とは、筐体10の頂部に設置される外部装置の接続部材(例えばボルト、リベットなど)に接続するための専用構造であり、接続部材の一端は、掛止部13a3に接続され、他端は、外部装置に接続されて電池100を外部装置に固定接続する。理解できるように、本体11の頂部は、筐体10の頂部の少なくとも一部として、掛止部13a3は、本体11の頂部に設置されてもよく、他の筐体10の頂部を構成して形成する構造(以下に言及される側方梁13の頂部)に設置されてもよい。
【0075】
電池100が掛止部13a3を介して外部装置に取り付けられる場合、この時に筐体10の頂面hは、外部装置に接触して接続され、接続強度を向上させる一方、筐体10と外部装置との接続構造のコンパクトさを保証することもできる。
【0076】
掛止部13a3自体は、接続作用(例えば吊り上げリングなど)を有してもよく、外部装置に対応する接続部材(例えばフックなど)を設置して掛止部13a3と直接接続を実現すればよい。他の実施例では、接続部材を設置しなくてもよく、他の方式によって掛止部13a3と外部装置との接続を直接実現し、他の方式は、係着、挿着、ねじ部材接続、リベット締め、溶接、接着などを含むが、これらに限定せず、本出願は、ここで具体的に限定しない。
【0077】
いくつかの実施例では、
図6を参照すると、掛止部13a3は、筐体10の頂部に設けられた少なくとも一つの掛止孔k1を含む。
【0078】
掛止孔k1は、ドリル加工の方式によって筐体10の頂部に形成されてもよく、全ての掛止孔k1の内部にいずれも孔及び孔の両端と連通する開口を有し、孔及び孔の両端が連通する開口は、接続部材が自体を貫通し且つ掛止孔k1が設けられた構造との固定を実現することを許容し、それにより接続部材によって外部装置と筐体10の頂部との接続を実現する。
【0079】
接続部材は、リベットとして設定されてもよく、外部装置の掛止孔k1に対応する位置に固定孔11c3が設置され、リベットは、固定孔11c3及び掛止孔k1を貫通した後、ナットで両者を固定する。接続部材はねじとして設定されてもよく、掛止孔k1をねじ孔として設定し、ねじが掛止孔k1を貫通し且つねじ接続されて筐体10に接続される。
【0080】
具体的には、全ての掛止孔k1は、鉛直方向に延設されて、電池100を鉛直方向に沿って外部装置の底部に固定してもよい。理解できるように、筐体10の頂部と外部装置との接続安定性及び両者の受力均一性を実現するために、全ての掛止孔k1の設置位置、設置距離などの要素を制御してもよく、以下に詳しく記述する。
【0081】
理解できるように、掛止部13a3は、掛止孔k1を含む以外に、掛止を実現できる他の構造、例えばフックなどを含んでもよい。
【0082】
いくつかの実施例では、
図4及び
図6を参照すると、本体11は、支え部材11a及びフレーム11bを含み、フレーム11bは、囲んで少なくともその頂端が貫通して設置されるキャビティを形成し、支え部材11aは、キャビティの頂端に被せ、支え部材11aとフレーム11bは、囲んで少なくとも一部の収容キャビティsを形成する。
【0083】
フレーム11b自体は、囲んで少なくともその頂端が貫通して設置されるキャビティを形成し、支え部材11aは、キャビティの頂部に被せ、つまり、支え部材11aは、筐体10の頂部に位置し且つ収容キャビティsを画定するために用いられる。フレーム11b及び支え部材11aは、同じ材料で製造されてもよく、例えばアルミニウム合金、銅合金、鋼材、プラスチックなどであってもよい。無論、フレーム11b及び支え部材11a及び底蓋11cは、異なる材料で製造されてもよく、具体的に限定しない。鉛直方向における正投影では、フレーム11bは、矩形、円形、多角形などを呈してもよく、具体的に限定しない。支え部材11aは、支え板、支えシート、支えブロックなどの構造であってもよい。
【0084】
本体11の頂面h1は、全て支え部材11aの頂面で形成されてもよく、この時にフレーム11b全体は、支え部材11aの下方に位置する。本体11の頂面h1は、支え部材11aの頂面及びフレーム11bの頂面で共に形成されてもよく、この時に支え部材11aは、フレーム11bの内部に位置し、且つ支え部材11aの頂面とフレーム11bの頂面は、同一平面上にあってもよく、同一平面上になくてもよい。
【0085】
支え部材11aは、フレーム11bに固定接続されるか又は一体成形される。支え部材11aとフレーム11bは、射出成形、ダイカスト、鍛造、冷間プレス、熱間プレスなどの方式を用いて一体成形される。支え部材11aとフレーム11bは、締結具による締結接続、係合構造による係着、溶接、接着、ホットメルト接続などによって固定接続が実現されてもよい。
【0086】
本体11の周方向側壁nは、主にフレーム11bの周方向側壁nによって構成して形成され、フレーム11bの周方向側壁nは、支え部材11aを取り囲んで設置され且つそれ自体で画定されたキャビティから離反する外面である。
【0087】
いくつかの実施例では、
図4及び
図5を参照すると、本体11は、底蓋11cをさらに含み、底蓋11cは、支え部材11a、フレーム11bと共に囲んで電池セル20を収容する収容キャビティsを形成する。
【0088】
理解できるように、フレーム11bが有するキャビティは、さらにフレーム11bの底部を貫通し、底蓋11cは、フレーム11bの底部に被せ、且つフレーム11b及び支え部材11aと共に筐体10の収容キャビティsを形成する。
【0089】
具体的には、底蓋11cは、板状構造、ブロック状構造などであってもよいが、それらに限らなく、平板状、曲板状などであってもよく、具体的に限定しない。電池セル20が収容キャビティsに位置する場合、電池セル20は、底蓋11c及び/又は支え部材11a及び/又はフレーム11b上に設置されてもよい。
【0090】
底蓋11cとフレーム11bとの間は、溶接、ホットメルト接続、接着、締結接続、係着などの方式によって両者の固定を実現することができる。ここで、締結接続とは、固定具11c4によって接続を実現することを指し、固定具11c4は、ボルト、プラグ、リベット、ピン、ネジなどの部材を含む。ここで、係着とは、係合構造によって固定を実現することを指し、例えば底蓋11c上にフックを有し、フレーム11b上に係着口を有し、フックが係着口内に係合される時に底蓋11cとフレーム11bとの係合固定を実現することができる。無論、底蓋11cとフレーム11bとの接続方式は、これらに限らなく、本出願では、網羅しない。
【0091】
この時、フレーム11bを基礎とし、且つ支え部材11a及び底蓋11cをそれぞれフレーム11bの鉛直方向の両端に接続した後に電池100の収容キャビティsを形成することができ、本体11の構造が比較的シンプルである。
【0092】
いくつかの実施例では、
図4及び
図5を参照すると、底蓋11cは、蓋部11c1及び取り付け部11c2を有し、取り付け部11c2は、囲んで蓋部11c1のエッジに接続され、蓋部11c1は、収容キャビティsを画定するために用いられ、取り付け部11c2は、フレーム11bに接続される。
【0093】
蓋部11c1が収容キャビティsを画定するために用いられることとは、蓋部11c1と支え部材11a、フレーム11bが共に囲んで収容キャビティsを形成することであり、取り付け部11c2は、フレーム11bと接続され、収容キャビティsの画定に関与しない。蓋部11c1は、板状、ブロック状部材であってもよく、平板状、曲板状の部材であってもよく、具体的に限定しない。
図4及び
図5から分かるように、取り付け部11c2が蓋部11c1のエッジに囲まれることとは、取り付け部11c2が蓋部11c1のエッジに沿って連続して設けられて首尾が密閉して接続される構造を呈することである。理解できるように、鉛直方向の投影では、取り付け部11c2は、一定の幅を有し、このようにフレーム11bとの間に適切な接触面積を有することができ、それにより取り付け部11c2とフレーム11bとの間の位置決め及び取り付けを容易にする。
【0094】
蓋部11c1と取り付け部11c2は、一体成形されてもよい。底蓋11cが金属材質(例えばアルミニウム、鉄、ステンレス鋼など)である場合、蓋部11c1と取り付け部11c2は、ダイカスト、鍛造、熱間プレス、冷間プレスなどの方式を用いて一体成形されてもよい。底蓋11cがプラスチック材質(例えばポリプロピレン、ポリエチレン、ABS(Acrylonitrile Butadiene Styrene plastic)など)である場合、蓋部11c1と取り付け部11c2とは、射出成形で一体成形してもよい。蓋部11c1と取り付け部11c2は、単独で成形されてから一体に接続されてもよい。蓋部11c1と取り付け部11c2が金属材質である場合、蓋部11c1と取り付け部11c2は、一体に溶接、接着されてもよい。蓋部11c1と取り付け部11c2がプラスチック材質である場合、蓋部11c1と取り付け部11c2は、一体に接着されてもよい。無論、蓋部11c1と取り付け部11c2は、係着、リベット締めなどの他の方式によって一体に固定接続されてもよい。
【0095】
蓋部11c1と取り付け部11c2は、同一平面内に位置してもよい。具体的に選択的に、蓋部11c1と取り付け部11c2は、いずれも支え部材11aに面する二つの表面が同一平面内に位置し、及び/又は蓋部11c1と取り付け部11c2は、いずれも支え部材11aに背向する二つの表面が同一平面に位置する。蓋部11c1と取り付け部11c2がいずれも支え部材11aに面する二つの表面及びいずれも支え部材11aに背向する二つの表面がいずれもそれぞれ同一平面に位置する場合、蓋部11c1と取り付け部11c2は、平板状の底蓋11cを形成することができる。
【0096】
蓋部11c1と取り付け部11c2は、同一平面内に位置しなくてもよい。具体的には、蓋部11c1は、取り付け部11c2に対して支え部材11aに向かって凹み、又は蓋部11c1は、取り付け部11c2に対して支え部材11aに背向して突出し、具体的に限定しない。蓋部11c1と取り付け部11c2の厚さは、等しくてもよく、等しくなくてもよく、具体的に限定しない。
【0097】
この時、底蓋11cは、蓋部11c1を介して収容キャビティsを画定し、且つ取り付け部11c2を介してフレーム11bとの接続を実現し、構造が明確であり、取り付けを容易にする。
【0098】
理解できるように、底蓋11cは、フレーム11bに取り外し可能に接続される場合、底蓋11cは、取り付け部11c2を介してフレーム11bに取り外し可能に接続され、即ち取り付け部11c2は、フレーム11bに取り外し可能に接続される。取り付け部11c2がフレーム11bに取り外し可能に接続される方式は、底蓋11cにおけるフレーム11bに取り外し可能に接続される部位を取り付け部11c2に設定すればよい。
【0099】
いくつかの実施例では、取り付け部11c2は、フレーム11bに取り外し可能に接続される。
【0100】
具体的には、底蓋11cは、取り付け部11c2上に設置される固定孔11c3をさらに含み、固定具11c4は、取り付け部11c2上の固定孔11c3に穿設された後にフレーム11bに締結される。固定孔11c3は、鉛直方向において取り付け部11c2を貫通する貫通孔であり、具体的には、固定孔11c3は、滑らかな貫通孔(例えば固定具11c4がリベットである場合)であってもよく、ねじ山を有する貫通孔(例えば固定具11c4がネジである場合)、又は他の方式の貫通孔(例えば六角孔、角孔、長孔など)であってもよい。固定孔11c3の具体的な形式は、固定具11c4の具体的な形式及び具体的な設定方式に基づいて決められ、ここでこれ以上説明しない。
【0101】
いくつかの実施例では、
図6、
図8及び
図9を参照すると、筐体10は、側方梁13を含み、側方梁13は、本体11の周方向側壁nに設けられる。
【0102】
側方梁13とは、本体11の周方向側壁nに設置されて本体11の強度を補強する梁構造を指す。理解できるように、側方梁13は、本体11の外部に位置する。具体的には、本体11と側方梁13とは、一体式で一体に接続されるか、組み立て方式で一体に接続されてもよい。一体型接続の方式は、溶接、一体成形、熔接などを含むがそれらに限らない。組み立て接続の方式は、係着、締結接続などを含むがそれらに限らない。
【0103】
側方梁13は、本体11の周方向側壁nの全てに配置されてもよいし、本体11の周方向側壁nの局所のみに配置されてもよい。限定されず、側方梁13は、本体11の周方向側壁nを取り囲んで設置され、このように本体11の複数の側方から本体11の強度を補強することができる。具体的には、側方梁13は、本体11の周方向側壁nを取り囲んで連続的に設置され又は断続的に設置される。連続的に設置される時に側方梁13は、環状梁を呈してもよく、断続的に設置される時に側方梁13は、本体11の周方向側壁nを取り囲んで間隔をおいて配置される複数の梁部分を含んでもよい。
【0104】
実際の応用シナリオでは、筐体10は、電池100に用いられ且つ電池100は、車両1000に応用され、筐体10の頂部は、車両1000に取り付けられ、且つ筐体10の頂部は、車両1000のシャーシ構造を形成する。電池100筐体10が車両1000のシャーシとして使用される場合、筐体10の側方構造は、外部衝撃(例えば車両1000の走行中に飛散した石が筐体10の側方位置を打撃し、また例えば他の車両1000に側方位置が衝撃される)を受けて押圧されやすい。この時、本体11の側方周壁に側方梁13が設置され、側方梁13によって本体11の側方構造強度を補強することができ、さらに筐体10の側方耐押圧能力を向上させ、同時に車両1000の側方耐押圧能力を向上させ、車両1000の安全性を向上させる。
【0105】
理解できるように、本体11が上記支え部材11a及びフレーム11bを含む場合、側方梁13は、フレーム11bによって画定される周方向側壁nに設置される。
【0106】
フレーム11bによって形成されたキャビティは、主に筐体10の収容キャビティsを構成し、収容キャビティsは、複数の電池セル20を収容するために一定の高さを有するため、フレーム11bも一定の高さを備え、従ってフレーム11bの周方向側壁nの面積が比較的大きい。この時、側方梁13は、フレーム11bによって画定された周方向側壁nに設けられ、側方梁13の取り付け方式、取り付け面積及び配置方式は、より柔軟である。
【0107】
さらに実施例では、側方梁13は、フレーム11bと固定接続されるか又は一体成形される。側方梁13とフレーム11bは、溶接、熔接、リベット締め、ねじ接続などの方式によって固定接続を実現してもよく、一体型加工(例えばプレス、ダイカスト)によって一体に形成されてもよい。
【0108】
側方梁13がフレーム11bと一体成形される場合、筐体10の組み立て工程を減少させ、筐体10の生産プロセスを加速することができる。側方梁13がフレーム11bと固定接続される場合、側方梁13とフレーム11bの成形プロセスが比較的容易であり、筐体10のプロセスコストを低減させることができる。
【0109】
いくつかの実施例では、
図10を参照すると、側方梁13は、周方向側壁nに沿って順に間隔をおいて設置される少なくとも二つのサブ梁13aを含む。サブ梁13aは、側方梁13を構成する基礎ユニットであり、サブ梁13aの位置を設定することにより本体11の周方向側壁nに側方梁13の位置を柔軟に配置することができる。
【0110】
側方梁13は、少なくとも二つのサブ梁13aが本体11の周方向側壁nに沿って間隔をおいて設置されて形成されることは、少なくとも二つのサブ梁13aが周方向側壁nの延伸方向に沿って間隔をおいて配置されて本体11を取り囲む形態を形成することにより、本体11の複数の側方から本体11の強度を補強することを指す。
【0111】
サブ梁13aの構造には、様々な形式があり、且つ各サブ梁13aの構造は、同じであっても異なってもよい。例示的に、サブ梁13aは、一つの長手方向に延伸する中実梁であり、また例示的に、サブ梁13aは、一つの長手方向に延伸する中空梁である。各サブ梁13aの横断面形状は、H形、U形などの構造形式を呈してもよい。
【0112】
この時、側方梁13は、複数のサブ梁13aを組み合わせて形成され、側方梁13の配置は、より柔軟であり、同時に取り付ける時に各サブ梁13aを一つずつ取り付ければよく、一体式の側方梁13に比べ、取り付けプロセスにおける位置決めがより容易であり、且つより省力化される。
【0113】
いくつかの実施例では、引き続き
図10を参照すると、少なくとも一つのサブ梁13aは、上アーム梁131及び下アーム梁132を含み、上アーム梁131と下アーム梁132は、上下に間隔をおいて配置され、且ついずれも本体11に接続される。
【0114】
上下方向は、本体11の頂部及び底部が位置する方向に対応し、つまり、上アーム梁131は、本体11の頂部に近接し、下アーム梁132は、本体11の底部に近接する。理解できるように、上アーム梁131と下アーム梁132は、いずれも本体11の周方向に沿って延伸し且つ本体11の周方向側壁nに貼り合わせられる。上アーム梁131と下アーム梁132は、間隔をおいて配置され、両者は、本体11によって接続を実現し、両者の間隔の中間に孔路を形成することができ、この孔路は、重量軽減の構造としてもよく、ワイヤハーネスを配線するための構造としてもよい。
【0115】
この時、上アーム梁131と下アーム梁132によって本体11の構造を補強し、上アーム梁131と下アーム梁132が分離して配置されるため、筐体10が受ける衝撃力を分散させることができ、筐体10の各箇所が受ける外力は、比較的均一である。同時に、上アーム梁131と下アーム梁132は、上下に間隔をおいて配置され、それによりサブ梁13aは、車両1000の前後方向又は左右方向の押圧に耐えることができ、車両1000の実際の使用状況により適応する。また、上アーム梁131と下アーム梁132とが間隔をおいて配置される方式は、筐体10の重量を減少させ且つ他の機能を実現することができる。
【0116】
他の実施例では、さらに上アーム梁131と下アーム梁132との間に中間梁(図示せず)を設置してもよく、中間梁は、上アーム梁131と下アーム梁132との間に接続され、このようにサブ梁13aの構造強度をさらに補強し、筐体10の側方耐押圧能力を向上させることができる。
【0117】
いくつかの実施例では、上アーム梁131及び下アーム梁132のうちの少なくとも一方は、中空梁である。中空梁とは、梁内部が中空構造であり、つまり、梁内部は、いかなる実体物質も充填されていない空間を有する。この時、上アーム梁131と下アーム梁132が中空梁構造であり、自体の重量を減らすことができるだけでなく、さらに筐体10によって形成された電池100を車両1000などの電力消費装置に適用する場合、電池100自体の重量が大きいことによるエネルギー消費が高いという問題を低減することができる。且つ、中空梁構造は、その内部の空間によって側方押圧力を吸収することができ、側方押圧を受けた時の電池100の損傷の程度を低減させる。
【0118】
いくつかの実施例では、
図6を参照すると、周方向側壁nは、いずれも第一の方向F1に沿って延伸し、且つ間隔をあけた少なくとも二つの第一の壁部n1を含み、少なくとも二つのサブ梁13aは、二つの第一のサブ梁13a1を含み、二つの第一のサブ梁13a1は、それぞれ二つの第一の壁部n1に配置され、且ついずれも第一の方向F1に沿って延設される。
【0119】
一つの実際の応用では、筐体10によって形成された電池100が車両1000に用いられ、且つ筐体10の頂部が車両1000のシャーシを形成する場合、第一の方向F1は、車両1000の前後方向に対応してもよい。本体11の周方向側壁nのうち第一の壁部n1は、電池100の左右二つの方向の周方向側壁nに対応する。第一の壁部n1は、第一の方向F1、即ち車両1000の前後方向に沿って延伸する。二つの第一の壁部n1は、車両1000の左右方向に間隔をおいて配置される。二つの第一の壁部n1にいずれもサブ梁13aが設置され、且つ各サブ梁13aと各第一の壁部n1とは、同じ延伸方向を有する。
【0120】
各第一の壁部n1におけるサブ梁13aの構造は、同じであってもよく、このように車両1000の左右両側の耐押圧能力が一致することを確保することができる。さらに、第一の壁部n1におけるサブ梁13aは、上記実施例で言及された上アーム梁131及び下アーム梁132を含み、この時にサブ梁13aが備える耐押圧能力が比較的高く、車両1000の左右両側の構造が比較的弱いという特徴を補い、車両1000の左右両側の耐押圧能力を強化し、車両1000の安全性を向上させることができる。
【0121】
この時、各第一の壁部n1にサブ梁13aが設置され、各第一の壁部n1の構造強度を補強し、各第一の壁部n1の耐押圧能力を向上させることができ、つまり車両1000の左右の耐押圧能力を向上させ、理解できるように、各サブ梁13aは、第一の方向F1に沿って延伸するため、それは、さらに車両1000の前後方向における耐屈曲性を向上させることができる。
【0122】
いくつかの実施例では、引き続き
図6を参照すると、周方向側壁nは、いずれも第一の方向F1に垂直な第二の方向F2に沿って延伸し、且つ間隔をおいた二つの第二の壁部n2をさらに含み、二つの第一の壁部n1は、二つの第二の壁部n2に間隔をおいて接続され、少なくとも二つのサブ梁13aは、二つの第二のサブ梁13a2をさらに含み、二つの第二のサブ梁13a2は、それぞれ二つの第二の壁部n2に配置され、且ついずれも第一の方向F1に沿って延設される。
【0123】
実際の応用では、第二の方向F2は、筐体10の左右方向に対応してもよい。この時、第二の壁部n2は、電池100の前後二つの方向の周方向側壁nに対応する。第二の壁部n2は、第二の方向F2、即ち車両1000の左右方向に沿って延伸する。
【0124】
各第二の壁部n2におけるサブ梁13aの構造は、同じであってもよく、このように前後両側の耐押圧能力が一致することを確保することができる。さらに、第一の壁部n1におけるサブ梁13aは、上記実施例で言及された上アーム梁131のみを含んでもよく、上アーム梁131は、本体11の頂部に近接して設置され、この時にサブ梁13aが備える耐押圧能力が比較的弱いのは、主に車両1000の前後方向に一般的にバンパーなどの耐押圧構造が設置されるためであり、車両1000が前後方向の押圧を受けると、主にそれが備える前後バンパーによって耐押圧効果を実現し、この時に第二の壁部n2のサブ梁13aの耐押圧能力需要が比較的弱く、そのため構造がシンプルなサブ梁13a構造を用いてもよく、電池100のコスト及び車両1000のコストを低減することができる。
【0125】
この時、各第二の壁部n2にサブ梁13aが設置され、各第二の壁部n2の構造強度を補強し、各第二の壁部n2の耐押圧能力を向上させることができ、つまり車両1000の左右の耐押圧能力を向上させ、理解できるように、各サブ梁13aは、第二の方向F2に沿って延伸するため、それは、さらに車両1000の左右方向における耐屈曲性を向上させることができる。
【0126】
いくつかの実施例では、引き続き
図6を参照すると、側方梁13は、いずれも周方向側壁nに設けられた少なくとも二つの第一のサブ梁13a1と少なくとも二つの第二のサブ梁13a2とを含み、第一のサブ梁13a1は、第一の方向F1に沿って延設され且つ互いに間隔をおき、第二のサブ梁13a2は、第一の方向F1と交差する第二の方向F2に沿って延設され且つ互いに間隔をおける。
【0127】
この時、第一の壁部n1に設けられたサブ梁13aは、第一のサブ梁13a1であり、第二の壁部n2に設けられたサブ梁13aは、第二のサブ梁13a2である。二つの第一のサブ梁13a1は、車両1000の左右方向における筐体10の耐押圧能力を補強することができ、二つの第二のサブ梁13a2は、車両1000の前後方向における筐体10の耐押圧能力を補強することができ、このように、車両1000の側方押圧能力を全面的に向上させ、車両1000の安全性を向上させることができる。
【0128】
いくつかの実施例では、引き続き
図6を参照すると、側方梁13の頂部に掛止部13a3が構成される。
【0129】
掛止部13a3に関する紹介は、上記記載を参照することができ、ここでこれ以上説明しない。この時、掛止部13a3を側方梁13の頂部に設置し、従来の筐体10の構造を基に側方梁13を追加することにより本出願の実施例の筐体10を得ることができる。このように、改造コストを大幅に低減することができる。同時に、掛止部13a3を側方梁13に設置し、側方梁13が収容キャビティsを画定する必要がないため、掛止部13a3を設置する時に掛止部13a3の収容キャビティsのシール性に対する影響を考慮する必要がなく、掛止部13a3の設置がさらに柔軟になる。且つ、側方梁13は、筐体10の側方エッジに位置し、この時に掛止部13a3を側方梁13に設置し、筐体10を外部装置に取り付ける時に操作空間がより大きく、より容易になる。
【0130】
いくつかの実施例では、掛止部13a3は、側方梁13の頂部に設けられた少なくとも一つの掛止孔k1を含む。
【0131】
掛止孔k1に関する紹介は、上記記載を参照することができ、ここでこれ以上説明しない。掛止孔k1は、側方梁13の頂部に設けられ、掛止部13a3が側方梁13の頂部に設置されるという有益な効果も備え、ここでこれ以上説明しない。
【0132】
いくつかの実施例では、本体11の頂面h1は、側方梁13の頂面h2と共に筐体10の頂面hを画定して形成する。
【0133】
本体11の頂面h1とは、本体11におけるその頂部に位置し且つ収容キャビティsから離反する一側の外面を指し、側方梁13の頂面h2とは、側方梁13におけるその頂部に位置する一側の外面を指す。側方梁13は、上記実施例における上アーム梁131及び下アーム梁132を含む場合、側方梁13の頂面h2とは、上アーム梁131の下アーム梁132から離反する一側の外面を指す。
【0134】
筐体10が上記実施例における本体11及び側方梁13を同時に含む場合、筐体10の頂面hは、本体11の頂面h1及び側方梁13の頂面h2によって共に画定して形成されてもよい。ここで、本体11の頂面h1と側方梁13の頂面h2は、同一平面上にあってもよく、この時に筐体10の頂面hと外部装置との接触面積は、比較的大きく、筐体10と外部装置との接続信頼性を向上させることに寄与し、同時に筐体10の頂部構造は、比較的平坦であり、より美観である。無論、本体11の頂面h1と側方梁13の頂面h2は、同一平面上になくてもよい。
【0135】
理解できるように、側方梁13が少なくとも二つのサブ梁13aを含む場合、各サブ梁13aの頂面は、側方梁13の頂面h2の一部を画定して形成する、サブ梁13aに掛止部13a3が設けられる。ここで、一部のサブ梁13aに掛止部13a3が設けられてもよく、全てのサブ梁13aに掛止部13a3が設けられてもよい。一部のサブ梁13aに掛止部13a3が設けられる場合、掛止部13a3の受力均一性を保証するために、対称に設置されるサブ梁13aにいずれも掛止部13a3が設置される。対称に設置されるサブ梁13aは、上記実施例における二つの第一のサブ梁13a1を含み、上記実施例における二つの第二のサブ梁13a2を含んでもよい。
【0136】
いくつかの実施例では、
図6及び
図10を参照すると、筐体10の外壁に配線部13a4が構成され、配線部13a4は、筐体10の頂面hの下方に位置し、且つワイヤハーネスを穿設するための配線空間が形成される。
【0137】
筐体10の外壁は、筐体10における収容キャビティsを画定する内面と背中合わせする外面である。配線部13a4は、筐体10の頂面の下方に位置し、即ち配線部13a4は、筐体10の頂面hの下方に位置する外壁に設置される。筐体10の自体頂面hの下方に位置する外壁は、底面及び頂面hと底面とを接続する側壁を含む。
【0138】
筐体10が本体11のみを含む場合、筐体10の側壁は、本体11の周方向側壁nであってもよい。筐体10が本体11及び側方梁13を含む場合、筐体10の側壁は、側方梁13に覆われていない本体11の周方向側壁n及び側方梁13の本体11から離反する表面を含む。
【0139】
配線部13a4は、収容キャビティsの外部に位置し、電池セルと電力消費装置部品との間を給電接続するためのワイヤハーネスが通る配線空間を有する。配線空間の具体的な形式は、限定せず、ワイヤハーネスが入る入線口及びワイヤハーネスが出る出線口を備えていればよく、入線口及び出線口は、同一の開口であってもよい。配線空間は、配線孔、配線溝k2であってもよい。
【0140】
具体的には、筐体10の周方向外壁に配線部13a4が設置されてもよく、この時にワイヤハーネスは、筐体10の側面を介して配線してもよく、配線が比較的容易である。具体的には、筐体10の底面に配線部13a4が設置されてもよく、この時にワイヤハーネスは、筐体10の底部を介して配線してもよい。
【0141】
この時、筐体10の外壁上に配線部13a4を形成することにより、配線部13a4によって形成された配線空間を介してワイヤハーネスを配線し、ワイヤハーネスを効果的に保護することができ、車両1000が外部から押圧される時にワイヤハーネスが押圧されて変形し、不必要な安全上のリスクを引き起こすことを回避する。
【0142】
さらなる実施例では、引き続き
図6及び
図10を参照すると、配線部13a4は、筐体10の自体の頂面hに隣接する側壁に配置される。
【0143】
側壁は、筐体10の自体の頂面hと底面(頂面hに対向する面)とを接続する外面である。配線部13a4は、筐体10の一部の側壁、例えば第一の方向F1における筐体10の一つ又は二つの側壁、又は第二の方向F2における筐体10の一つ又は二つの側壁のみに設けられてもよい。無論、配線部13a4は、筐体10の全ての側壁に設置されていてもよい。
【0144】
この時、配線部13a4を筐体10の側壁に配置し、筐体10の側方操作空間が大きいため、ワイヤハーネスをより容易に配置できる。
【0145】
いくつかの実施例では、配線部13a4は、頂面hに隣接し互いに背中合わせする筐体10の二つの側壁に配置される。
【0146】
頂面hに隣接し且つ互いに背中合わせする筐体10の二つの側壁は、第一の方向F1において背中合わせする二つの側壁、第二の方向F2において背中合わせする二つの側壁を含む。この時、配線部13a4は、第一の方向F1に対称に対向して配置され又は第二の方向F2に対向して配置されてもよく、ワイヤハーネスは、第一の方向F1における筐体10の両側から同時に配線し、又は筐体10の第二の方向F2における両側から同時に配線してもよく、ワイヤハーネスの対称配置を実現することができ、ワイヤハーネスの配置がより美観であり、同時に車両1000の重量のバランス性に寄与する。
【0147】
さらに、配線部13a4は、第二の方向F2における筐体10の二つの側壁、即ち筐体10の車両1000の左右方向に対応する二つの側壁に配置される。車両1000上の各種の電気駆動システム(車両1000が前進の動力を提供するために用いられる)は、主に前側又は後側に配置されるため、ワイヤハーネスは、主に車両1000の前後方向に沿って電池100及び電気駆動システムに接続され、このように配線部13a4を配置することで、ワイヤハーネスの配線をより容易にする。
【0148】
具体的な実施例に関し、
図6及び
図10を参照すると、配線部13a4は、収容キャビティsに向かって筐体10の外壁に凹んで成形された配線溝k2を含む。
【0149】
理解できるように、配線溝k2は、収容キャビティsに向かって凹んで一側が開口する配線空間を形成し、開口は、配線溝k2の溝底に対向する。配線溝k2は、収容キャビティsに向かって凹設されるとともに、さらに入線口及び出線口を有してもよい。具体的には、配線溝k2の入線口は、配線溝k2の延伸方向の一端の開口であってもよく、配線溝k2の出線口は、配線溝k2の延伸方向の他端の開口であってもよい。
【0150】
配線溝k2が第二の方向F2における筐体10の側壁に位置する場合、配線溝k2は、第一の方向F1に沿って延設されてもよい。配線溝k2が第一の方向F1における筐体10の側壁に位置する場合、配線溝k2は、第二の方向F2に沿って延設されてもよい。
【0151】
この時、配線溝k2は、開口を有するため、開口の設置は、ワイヤハーネスの穿設をより容易にする。且つ、凹みにより形成された配線溝k2によって配線部13a4に構成され、他の配線空間を形成する構造を追加する必要がなく、筐体10の構造がよりシンプルであり、コストがより低い。
【0152】
無論、他の実施例では、配線部13a4は、さらに筐体10の外壁に別途設置される配線孔付きの構造であってもよく、例えば配線孔を有する配線ロッドなどであってもよい。
【0153】
いくつかの実施例では、
図6及び
図10を参照すると、側方梁13は、配線部13a4を構成して形成する。
【0154】
具体的には、配線部13a4が配線溝k2である場合、側方梁13は、上記実施例における上アーム梁131及び下アーム梁132で構成されてもよく、上アーム梁131と下アーム梁132との間の空間は、配線溝k2が位置する空間である。又は、本体11から離反する側方梁13の外面が凹んで配線溝k2を形成する。
【0155】
配線部13a4は、配線孔であり、側方梁13は、その延伸方向の両端に沿って貫通して設置される中空梁であり、この時に側方梁13の内部空間は、配線孔を構成して形成してもよい。又は、側方梁13は、上記実施例における上アーム梁131、下アーム梁132及び中間梁(図示せず)を含み、中間梁、上アーム梁131及び下アーム梁は、共に配線孔を囲む。
【0156】
この時、配線部13a4は、側方梁13の形成を行い、即ち側方梁13に配線空間を備えさせ、配線空間は、側方梁13の重量を減少させ、また配線を実現することができるため、一挙両得である。
【0157】
具体的な実施例に関し、上アーム梁131及び下アーム梁132は、共に配線空間を有する配線部13a4を構成して形成する。この時、配線空間は、上アーム梁131及び下アーム梁132との間の空間によって形成されるため、配線部13a4の構造は、シンプルであり、且つ一挙両得である。
【0158】
【0159】
いくつかの実施例では、
図11を参照すると、筐体10は、シール材12をさらに含み、シール材12は、筐体10の頂部に設けられ、外部装置とシール接続するために用いられる。
【0160】
シール材12とは、流体又は固体微粒子などが隣接する結合面間から漏れることを防止できる部品であり、シール材12は、筐体10の頂部に設けられ、且つ筐体10の頂部をシール材12の外周に位置する外部領域及びシール材12によって周設された内部領域に区分し、シール材12は、筐体10の頂部と外部装置に対向する二つの表面との間をシール接続し、且つこの二つの表面との間に接触界面を形成し、シール材12の外周の外部領域の流体又は固体微粒子などが自体と二つの表面との接触界面を介してシール材12によって周設された内部領域に入ることを防止でき、さらにシール効果を果たす。
【0161】
シール材12は、選択的にシールリング、ガスケットである。具体的には、シール材12は、選択的にゴム、シリカゲルなどの材料で製造されてもよい。具体的には、シール材12は、選択的にOリングシール材、方形シール材、異形シール材などである。シール材12の具体的な形状は、筐体10の頂部及び外部装置の対向する二つの表面の形状に適合させることができる。例えば筐体10の頂部及び外部装置の対向する二つの表面が方形面である場合にシール材12は、方形シール材であってもよい。
【0162】
この時、電池100の筐体10は、シール材12によって外部装置とシール接続を実現し、シールが確実で且つコストが比較的低い。
【0163】
理解できるように、電池100の筐体10は、シール材12によって外部装置とのシールを実現すると同時に、さらに掛止部13a3によって外部装置に固定接続され、且つこの時に筐体10の頂面hは、外部装置と接触する。
【0164】
外部装置が車両1000の車体200であることを例として、電池100は、車体200の底部に取り付けられてもよく、且つシール領域hcにおけるシール材12を介して車体200にシール接続され、この時にシール材12の内部領域は、車体200の内部であり、外部領域は、車体200外部であり、車体200外部の流体又は固体粒子などは、車体200の内部に漏れることができず、例えば車両1000の走行中に飛散した石又は液体は、車体200の内部に衝撃することができず、それにより車体200の内部シール性及び構造の信頼性を実現する。
【0165】
いくつかの実施例では、
図7及び
図11を参照すると、筐体10の頂部の収容キャビティsから離反する一側に取り付け位置141bが構成される。ここで、電池100は、筐体10の頂部を介して外部装置に取り付けられ、且つ取り付け位置141bが外部装置の一部の構造を形成する。
【0166】
取り付け位置141bは、筐体10の頂部の局所領域によって構成して形成された一定の構造(以下では、取り付け部材と称する)を取り付けるための取り付け領域であり、この取り付け部材は、外部装置の一部の構造であってもよく、取り付け位置141bは、接続作用を有する取り付けバックル、取り付け孔などの構造であってもよい。外部装置が車両1000の車体200であることを例として、この取り付け位置141bは、車両1000のシート300、又は操作レバーなどの構造を取り付けるために用いられ、シート300又は操作レバーなどの構造は、取り付けバックル又は取り付け孔などの構造によって筐体10の頂部の取り付け位置141bに固定接続される。
【0167】
具体的には、取り付け位置141bに取り付けられた取り付け部材は、外部装置の局所構造であってもよく、外部装置の局所構造の取り付け位置141bを取り付けるために用いられ、筐体10の頂部が外部装置に接続された後、外部装置の一部の構造も形成し、この時に電池100は、筐体10の頂部を介して外部装置に取り付けられ、且つ電池100の頂部の取り付け位置141bを外部装置の局所構造に形成した後、取り付け部材を電池100の筐体10に接続することで外部装置との接続を実現し、
このように、電池100と外部装置の一部の構造とは、一体化して設置され、電池100の筐体10の一部の構造は、外部装置の一部の構造となるため、電池100と外部装置の分離設置を回避する。
【0168】
他の実施例では、取り付け位置141bに取り付けられる取り付け部材は、外部装置以外の構造であってもよく、それを取り付け位置141bに取り付けることによって電池100及び外部装置との固定接続を同時に実現する。
【0169】
具体的な実施例に関し、
図14及び
図15に示すように、外部装置が車両1000の車体200であり、取り付け位置141bがシート300を取り付けるために用いられることを例として、電池100の筐体10の頂部に取り付け位置141bを構成することにより、取り付け位置141bが車体200の内部構造を形成し、電池100と車体200の一体化設置とを形成することにより、電池100と車体200の分離設置を回避し、且つ車両1000の構造がシンプルで、サイズがより小さくなり且つよりコンパクトになる。
【0170】
理解できるように、筐体10、車体200及びシート300の固定接続は、全ての構造がいずれも鉛直方向に沿って筐体10の頂部と上下に接続されることを保証でき、筐体10の他の方向における取り付け空間及び取り付け受力を減少させ、電池100の筐体10の側方構造及び底部構造の受力を減少させ、車両1000構造の安定性を向上させることができる。
【0171】
いくつかの実施例では、
図7を参照すると、取り付け位置141bは、筐体10の頂部に構成された取り付け孔を含む。
【0172】
取り付け孔は、鉛直方向において取り付け位置141bを貫通する貫通孔であり、取付シート300などを取り付け位置141bに取り付ける際に締結具を設ける必要があり、取り付け孔は、滑らかな貫通孔(例えば締結具がリベットである場合)であってもよく、ねじ山を有する貫通孔(例えば締結具がネジである場合)、又は他の方式の貫通孔(例えば六角孔、角孔、長孔など)であってもよい。固定孔11c3の具体的な形式は、締結具の具体的な形式及び具体的な設定方式に基づいて決められ、ここでこれ以上説明しない。
【0173】
取り付け孔の数は、締結具の数と同じであり、各取り付け孔に一つの締結具が対応して設置され、締結具によって対応する取り付け部材を取り付け孔内に取り付けて位置決めし、取り付け部材と電池100の筐体10との固定を実現すると同時に、取り付け部材と外部装置との固定接続を実現することができる。
【0174】
他の実施例では、取り付け位置141bは、構造及び筐体10の頂部の他の構造、例えばバックル、スプリングロックなどを含んでもよく、具体的に限定しない。
【0175】
いくつかの実施例では、
図4~
図7、及び
図11を参照すると、筐体10は、本体11及び取り付け梁141を含み、本体11は、囲んで収容キャビティsを形成し、本体の頂部は、筐体10の頂部の少なくとも一部を形成する。取り付け梁141は、本体11の頂部に設けられ且つ本体11から離反する一側に取り付け位置141bが構成される。
【0176】
本体11は、一体成形される構造であってもよく、複数の部品で組み立てられて形成されてもよい。その具体的な設置形式は、上記で既に詳細に記述したため、ここでこれ以上説明しない。
【0177】
筐体10の頂部の収容キャビティsから離反する一側に頂面hを有し、取り付け位置141bと頂面hとの間は、互いに連通し、取り付け梁141は、本体11の頂部の一側に設けられた一定の耐荷重能力を有する構造であり、筐体10の頂部が受ける取り付け部材からの作用力を分担するために用いられる。
図15及び
図16に示すように、取り付け部材がシート300である場合、操作者がシート300に座るとその圧力が加えられ、圧力は、まず取り付け梁141に加えられ、次に筐体10の頂部に加えられる。
【0178】
取り付け梁141は、頂面hの表面上又は頂面h上に構成して形成された凹み又は突出した部位に直接設置されてもよく、取り付け梁141に含まれる一つ又は複数の耐荷重構造は、頂面hから離反する一側に共に取り付け部材を固定するための取り付け位置141bを構成して形成し、それにより取り付け部材と筐体10の頂部との接続を実現する。
【0179】
耐荷重構造の設置形式、延伸方向は、取り付け位置141bに取り付けられる必要のある取り付け部材の大きさ、重量及び具体的な構造に基づいて設定され、具体的に限定せず、取り付け梁141によって本体11の頂部が受ける作用力を分担し、電池100の筐体10の耐荷重能力を向上させる。
【0180】
いくつかの実施例では、取り付け梁141は、本体11と固定接続されるか又は一体成形される。
【0181】
取り付け梁141と本体11は、締結接続、係合構造の係着、溶接、接着、ホットメルト接続などによって固定接続が実現されてもよい。無論、取り付け梁141と本体11とは、射出成形、ダイカスト、鍛造、冷間プレス、熱間プレスなどの方式を用いて一体成形されてもよい。
【0182】
本体11が金属材質(例えばアルミニウム、鉄、ステンレス鋼など)である場合、取り付け梁141と本体11は、ダイカスト、鍛造、熱間プレス、冷間プレスなどの方式を用いて一体成形されてもよい。本体11がプラスチック材質(例えばPP、PE、ABSなど)である場合、取り付け梁141と本体11とは、射出成形を用いて一体成形されてもよい。取り付け梁141と本体11とは、単独で成形された後に接続されてもよい。取り付け梁141と本体11が金属材質である場合、取り付け梁141と本体11とを溶接、接着してもよい。取り付け梁141と本体11がプラスチック材質である場合、取り付け梁141と本体11とを接着してもよい。
【0183】
取り付け梁141が本体11と固定接続される場合、取り付け梁141と本体11成形プロセスが比較的容易であり、筐体10のプロセスコストを低減させることができる。
【0184】
取り付け梁141が本体11と一体成形される場合、筐体10、外部装置及び取り付け部材の組み立てが容易である。
【0185】
他の実施例では、本体11は、取り付け梁141以外の部分に接続され、接続方式は、一体成形であってもよく固定接続であってもよい。具体的に限定しない。
【0186】
いくつかの実施例では、
図7及び
図11を参照すると、取り付け梁141は、少なくとも一つの凸部141aを含み、各凸部141aは、収容キャビティsから離反する方向に沿って本体11の頂部に突設され、且つ各凸部141aは、本体11と共に重量軽減通路141a1を形成し、取り付け位置141bは、凸部141aが本体11に背向する一側に構成される。
【0187】
凸部141aは、上記に記載の取り付け梁141に含まれる耐荷重構造であり、それは、筐体10の頂面hが位置する平面に対して収容キャビティsから離反する方向に突設され、凸部141a自体は、一定の高さを有し、それにより筐体10の頂面hに突設される。取り付け位置141bは、全ての凸部141aの本体11から離反する一側に形成され、この時に取り付け部材が取り付け位置141bに取り付けられる時に、凸部141a構造と直接接触し、頂面hと直接接触せず、それにより凸部141aによって筐体10の頂部の受力を分散させ、筐体10の頂部の耐荷重能力を増加させる。
【0188】
各凸部141aは、多面で取り囲まれた一端が開放された構造を形成することができ、本体11の頂面h1は、各凸部141aの開放された開口箇所を覆い、且つそれと共に重量軽減通路141a1を形成する。重量軽減通路141a1は、凸部141aの内部が中空又は穿孔、溝掘りなどの方式によって形成されてもよく、それにより筐体10の軽量化設計を実現する。
【0189】
具体的な実施例に関し、各凸部141aの内部に自体の延伸方向に沿って貫通して設置される重量軽減通路141a1を有し、重量軽減通路141a1の設置は、各凸部141aの重量を減少させ、さらに筐体10全体の重量を低減させ且つコストを低減させる。貫通して設置される各重量軽減通路141a1は、隠れ通路を形成することができ、他の実施例では、この隠れ通路を用いて暗線配置などの操作を行ってもよい。
【0190】
いくつかの実施例では、
図6~
図7を参照すると、全ての凸部141aは、いずれも同一方向に延伸し、互いに間隔をおいて設置される。
【0191】
「同一方向」が指す方向は、具体的に上記言及された第一の方向F1又は第二の方向F2であってもよく、第一の方向F1及び第二の方向F2と同一平面上にあり且つ交差する方向であってもよく、具体的に限定しない。
【0192】
全ての凸部141aが互いに間隔をおいて設置されるとは、凸部141aの延伸方向と交差する方向において、各隣接する二つの凸部141aの間に設定間隔が保たれることを指す。この設定間隔の作用で各隣接する二つの凸部141aの間に緩衝空間が形成され、取り付け梁141に作用する外力が筐体10に伝達されて電池100を損傷することを回避することができる。且つ、複数の間隔をおいて設置された凸部141aは、十分に大きな支持面積及び固定位置を形成することができ、それにより取り付け部材を大面積で支持することを実現し、且つ異なる体積及び大きさの取り付け部材の取り付けに適用することができる。
【0193】
全ての凸部141aは、いずれも同一方向に沿って平行に設置されることにより、緩衝空間が凸部141aと同方向に沿って延伸し、実際の応用では、取り付け梁141の延伸方向におけるいずれか位置に対して緩衝を実現することができる。
【0194】
各隣接する二つの凸部141aの間の設定間隔距離は、等しくてもよく、等しくなくてもよく、理解できるように、取り付け部材を均一に支持することを保証するために、各隣接する二つの凸部141aの間の設定間隔距離は、等しい。
【0195】
いくつかの実施例では、全ての凸部141aの本体11に背向する一側は、同一平面上に位置する。
【0196】
全ての凸部141aは、同一方向に向かって突設され、且つ全ての凸部141aの突出高さは、同じであり、それにより全ての凸部141aの取り付けキャビティから離反する一側は、ある方向における平坦な平面を形成し、例えば水平面における平坦な平面を形成し、取り付け部材を平坦な平面上に置いて取り付け、取り付けがより安定的で簡単であり、且つ取り付け部材と取り付け梁141との強固な接続を実現することができる。
【0197】
具体的な実施例に関し、凸部141aは、四角柱状構造であってもよく、全ての凸部141aの同一側面は、同一平面に位置し且つ取り付け部材を取り付けるための取り付け位置141bを共に画定して形成することにより、取り付け部材を取り付け梁141に安定的に配置する。
【0198】
いくつかの実施例では、
図4、
図7及び
図11を参照すると、筐体10は、側面衝突補強梁14をさらに含み、側面衝突補強梁14は、本体11の頂部に設置され、且つ本体11の頂部の中央部から本体11の頂部の対向する両側の外縁へ延設される。
【0199】
側面衝突補強梁14とは、本体11の頂部に設置されて本体11の強度を補強する梁構造を指す。理解できるように、側面衝突補強梁14は、本体11の外部に位置する。具体的には、本体11と側面衝突補強梁14とは、一体式で一体に接続されるか、組み立てによって一体に接続されてもよい。一体型接続は、溶接、一体成形、熔接などを含むがそれらに限らない。組立接続は、係着、ねじ接続などを含むがそれらに限らない。
【0200】
側面衝突補強梁14は、本体11の頂部の中央部から本体11の頂部の第一の方向F1における対向する両側の外縁へ延設されてもよく、この時に側面衝突補強梁14は、第一の方向F1における筐体10の側面衝突防止能力を補強することができる。側面衝突補強梁14は、本体11の頂部の中央部から本体11の頂部の第二の方向F2における対向する両側の外縁へ延設されてもよく、この時に側面衝突補強梁14は、第二の方向F2における筐体10の側面衝突防止能力を補強することができる。
【0201】
側面衝突補強梁14は、本体11の頂部の中央部から共線の二つの方向に沿ってそれぞれ本体11の頂部の対向する両側の外縁へ延伸してもよく、本体11の頂部の中央部から交差する二つの方向に沿ってそれぞれ本体11の頂部の対向する両側の外縁へ延伸してもよい。側面衝突補強梁14が共線の二つの方向に沿って本体11の頂部の中央部から対向する両側の外縁へ延伸する時、側面衝突補強梁14は、一本の直線梁によって実現され、構造がよりシンプルである。
【0202】
側面衝突補強梁14は、両側の外縁まで延伸してもよく、両側の外縁と中央部との間の領域まで延伸してもよく、両側の外縁以外の領域まで延伸してもよく、つまり、側面衝突補強梁14の具体的な延伸長さは、限定せず、本体11の頂部の中央部から本体11の頂部の対向する両側の外縁に向かって延伸する状態を有していればよい。
【0203】
電池100が車両1000に適用され、且つ筐体10の頂部構造が車両1000のシャーシである場合、車両1000の左右方向における側面衝突防止能力が比較的悪いため、側面衝突補強梁14は、本体11の頂部の中央部から本体11の頂部の車両1000の左右方向における両側の外縁に向かって延伸するように設計してもよく、それにより車両1000の左右方向における側面衝突防止能力を補強し、車両1000の安全性能を向上させる。
【0204】
この時、筐体10本体11の頂部に側面衝突補強梁14を設置することにより、筐体10の側面衝突防止能力を向上させることができ、さらにこの筐体10からなる電池100が搭載された車両1000の側面衝突防止能力を向上させ、電池100及び車両1000の安全性能を保証することに寄与する。
【0205】
本体11がフレーム11b及び支え部材11aを含む場合、側面衝突補強梁14は、少なくとも支え部材11aの頂部に設置される。この時、支え部材11aの頂部が本体11の頂部の少なくとも一部を形成するため、支え部材11aは、側面衝突補強梁14を取り付けるのに十分な空間を有する。
【0206】
いくつかの実施例では、側面衝突補強梁14は、フレーム11bの頂部に接続されるまで延伸する。
【0207】
この時、フレーム11bの頂部も本体11の頂部の一部を形成し、側面衝突補強梁14は、さらにフレーム11bの頂部に接続されるまで延伸することができ、フレーム11bと支え部材11aは、両者自体が直接接続される以外に、さらに側面衝突補強梁14によって接続を強化してもよく、このようにフレーム11bと支え部材11aとの接続信頼性を強化することができる。
【0208】
いくつかの実施例では、側面衝突補強梁14の数は、少なくとも一つであり、全ての側面衝突補強梁14は、同一方向に沿って延伸し且つ互いに間隔をおいて設置される。
【0209】
「同一方向」が指す方向は、具体的に上記言及された第一の方向F1又は第二の方向F2であってもよく、第一の方向F1及び第二の方向F2と同一平面上にあり且つ交差する方向であってもよく、具体的に限定しない。
【0210】
全ての側面衝突補強梁14は、同一方向に沿って延設され、各側面衝突補強梁14は、いずれも延伸方向において筐体10の側面衝突防止能力を補強することができ、それによりこの延伸方向における筐体10の側面衝突防止能力を強化する。理解できるように、各側面衝突補強梁14は、この「同一方向」と交差する方向に沿って間隔をおいて配置され、このように筐体10の複数の位置での強度を補強することができ、筐体10の構造強度及び側面衝突防止能力をより均一にする。
【0211】
いくつかの実施例では、側面衝突補強梁14のうちの少なくとも一方は、取り付け梁141として構成され、本体11から離反する取り付け梁141の一側に取り付け位置141bが構成される。
【0212】
取り付け梁141及び取り付け位置141bに関する紹介は、上記記述を参照でき、ここでこれ以上説明しない。側面衝突補強梁14が一つを含む場合、この側面衝突補強梁14は、取り付け梁141として用いられる。側面衝突補強梁14が少なくとも二つを含む場合、部分的に取り付け梁141とすることができる。具体的には、側面衝突補強梁14が少なくとも二つを含む場合、車両1000の前方に近接する側面衝突補強梁14は、取り付け梁141としてシート300(シート300は、運転室内のシート300であってもよい)を取り付けるために用いられてもよい。
【0213】
この時、側面衝突補強梁14のうちの少なくとも一方を取り付け梁141として、側面衝突防止効果を備えるだけでなく、他の取り付け部材を取り付けることができ、一つのものが両用できる。
【0214】
いくつかの実施例では、側面衝突補強梁14は、少なくとも一つの凸部141aを含み、各凸部141aは、収容キャビティsから離反する方向に沿って本体11の頂部に突設され、各凸部141aは、本体11と共に重量軽減通路141a1を形成する。
【0215】
側面衝突補強梁14の凸部141aは、上記実施例で取り付け梁141構造を紹介する時に言及された凸部141aの構造と同じであり、具体的な紹介は、上記記述を参照することができる。凸部141aは、本体11の頂面h1が位置する平面に対して収容キャビティsから離反する方向に突設され、凸部141a自体は、一定の高さを有し、それにより本体11の頂面h1に突設される。
【0216】
各凸部141aは、多面で取り囲まれた一端が開放された構造を形成することができ、本体11の頂面h1は、各凸部141aの開放された開口箇所を覆い、且つそれと共に重量軽減通路141a1を形成する。重量軽減通路141a1は、凸部141aの内部が中空又は穿孔、溝掘りなどの方式によって形成されてもよく、それにより筐体10の軽量化設計を実現する。
【0217】
具体的な実施例に関し、各凸部141aの内部に自体の延伸方向に沿って貫通して設置される重量軽減通路141a1を有し、重量軽減通路141a1の設置は、各凸部141aの重量を減少させ、さらに筐体10全体の重量を低減させ且つコストを低減させる。貫通して設置される各重量軽減通路141a1は、隠れ通路を形成することができ、他の実施例では、この隠れ通路を用いて暗線配置などの操作を行ってもよい。
【0218】
いくつかの実施例では、
図7を参照すると、全ての凸部141aは、同一方向に延伸し、且つ互いに間隔をおいて設置される。
【0219】
全ての凸部141aが互いに間隔をおいて設置されるとは、凸部141aの延伸方向と交差する方向において、各隣接する二つの凸部141aの間に設定間隔が保たれることを指す。この設定間隔の作用で各隣接する二つの凸部141aの間に緩衝空間が形成され、取り付け梁141に作用する外力が筐体10に伝達されて電池100を損傷することを回避することができる。且つ、複数の間隔をおいて設置された凸部141aは、十分に大きな支持面積及び固定位置を形成することができ、それにより取り付け部材を大面積で支持することを実現し、且つ異なる体積及び大きさの取り付け部材の取り付けに適用することができる。
【0220】
全ての凸部141aは、いずれも同一方向に沿って平行に設置されることにより、緩衝空間が凸部141aと同方向に沿って延伸し、実際の応用では、側面衝突補強梁14の延伸方向におけるいずれか位置に対して緩衝を実現することができる。
【0221】
各隣接する二つの凸部141aの間の設定間隔距離は、等しくてもよく、等しくなくてもよく、理解できるように、側面衝突補強梁14が取り付け梁141とされる場合、取り付け部材を均一に支持することを保証するために、各隣接する二つの凸部141aの間の設定間隔距離は、等しい。
【0222】
いくつかの実施例では、全ての凸部141aの本体11に背向する一側は、同一平面上に位置する。
【0223】
全ての凸部141aの一側は、いずれも本体11の頂面h1に位置し、全ての突出が同一方向に向かって突設され且つ突出の高さが同じであるように設置し、それにより全ての凸部141aの取り付けキャビティから離反する一側は、ある方向における平坦な平面を形成し、例えば水平面における平坦な平面を形成し、それにより取り付け部材と取り付け梁141との強固な接続を実現する。
【0224】
具体的な実施例に関し、凸部141aは、四角柱状構造であってもよく、全ての凸部141aの同一側面は、同一平面に位置し且つ取り付け部材を取り付けるための取り付け位置141bを共に画定して形成することにより、取り付け部材を取り付け梁141に安定的に配置する。
【0225】
いくつかの実施例では、
図10を参照すると、筐体10に互いに独立して設置される電池キャビティs1及び高圧キャビティs2が形成され、電池キャビティs1は、電池セル20を収容するために用いられ、高圧キャビティs2は、高圧ボックスを収容するために用いられる。
【0226】
高圧ボックスは、電池100群の重要な安全バリアであり、それに高圧制御システムが搭載され、主に完成車の電気制御要求に応じて、高圧回路をオン又はオフにすることと、電流及び漏電検出端子を提供することと、電池100群の外部電流が大きすぎる場合、制御可能な負荷遮断を実現することと、電池100群の外部回路に短絡が発生した場合、高圧回路のオフを実現し、電池100群の発火を防止することと、電池100群をメンテナンスする時、高圧回路を容易に切断することとに用いられる。
【0227】
電池キャビティs1と高圧キャビティs2とが互いに独立して設置されるとは、電池キャビティs1と高圧キャビティs2とが互いにシールされるということである。電池キャビティs1と高圧キャビティs2の独立した設置を実現するために、電池キャビティs1と高圧キャビティs2とは、二つの独立した部材でそれぞれ形成されてもよく、例えば筐体10の内部に独立した第一の部材と第二の部材とが設置され、第一の部材は、電池キャビティs1を形成し、第二の部材は、高圧キャビティs2を形成してもよい。又は筐体10の内部に仕切り部材が設置され、筐体10内に形成された収容キャビティsを分離して独立した電池キャビティs1及び高圧キャビティs2を形成する。又は筐体10の内部に形成された収容キャビティsを全て電池キャビティs1とし、且つ筐体10の外部に一つの高圧室15を構成して高圧キャビティs2を形成することにより、電池キャビティs1と高圧キャビティs2との相互独立を実現する。
【0228】
電池キャビティs1は、電池セル20を収容するために用いられ、高圧キャビティs2は、高圧ボックスを収容するために用いられ、電池キャビティs1と高圧キャビティs2とが独立して設置される場合、電池キャビティs1内の電池セル20の熱失効により漏洩した高温ガスが高圧ボックス内に入らず、さらに高圧ボックス内の高圧制御システムに熱損傷を与えることがなく、高圧制御システムの正常な制御機能を保障することができ、電池100の安全性能を向上させることができる。
【0229】
いくつかの実施例では、
図11~
図13を参照すると、筐体10は、高圧室15をさらに含み、本体11内に電池キャビティs1が形成され、高圧室15は、本体11の外に設けられ、且つ自体が囲むか又は本体11と共に囲んで高圧キャビティs2を形成する。
【0230】
高圧室15は、ケース22構造であってもよく、その内部が中空で高圧室15が形成され、高圧ボックスを配備するために用いられる。高圧室15は、本体11の外に設けられ、電池キャビティs1は、本体11によって形成され(この時に電池キャビティs1は、収容キャビティsに相当する)、このように高圧キャビティs2と電池キャビティs1の独立した設置を実現する。
【0231】
高圧室15は、本体11と共に高圧キャビティs2を形成し、高圧室15は、一つの開口を有し、且つこの開口を介して本体11に取り付けられる。高圧室15自体が囲んで高圧キャビティs2を形成する場合、本体11との間に取り付け関係のみが存在する。
【0232】
この時、本体11の外部に設けられた高圧室15によって高圧キャビティs2を画定して形成し、本体11に形成された収容キャビティsは、電池キャビティs1として電池セル20を収容してもよく、電池100の電気容量を向上させることができる。
【0233】
いくつかの実施例に関し、
図11~
図12を参照すると、高圧室15は、本体11の頂部に突設される。
【0234】
高圧室15は、本体11の頂部に突設され、即ち高圧室15は、本体11の外部に位置し且つ本体11の頂面h1に設けられる。電池100の筐体10が車両1000のシャーシとして用いられる場合、高圧室15は、本体11の頂部に位置するため、車両1000の外に露出することがなく、外部衝撃(例えば車両1000の走行中に飛散する石)から保護することができ、高圧室15は、より安全である。
【0235】
理解できるように、本体11が上記フレーム11b及び上記支え部材11aを含む場合、支え部材11aは、本体11の頂部の少なくとも一部を構成し、高圧室15は、支え部材11aの頂部に設けられ、且つ自体が囲むか又は支え部材11aと共に囲んで高圧キャビティs2を形成する。この時、支え部材11aは、本体11の頂部の大部分の領域を構成するため、高圧室15を支え部材11aの頂部に設け、高圧室15の取り付け空間がより大きく、取り付けがより安定する。
【0236】
無論、フレーム11bの頂部も本体11の頂部の一部として構成される場合、高圧室15は、さらにフレーム11bの頂部に設置されてもよく、具体的にフレーム11bと支え部材11aの取り付け方式に基づいて具体的に設定されてもよい。
【0237】
いくつかの実施例に関し、
図11~
図13を参照すると、高圧室15は、本体11の頂部の外縁に近接して設置される。
【0238】
本体11の頂部の外縁は、本体11の頂部が車両1000の前方方向における一側の外縁に設置されることと、本体11の頂部が車両1000の後方方向における一側の外縁に設置されることと、本体11の頂部が車両1000の左方向における一側の外縁に設置されることと、本体11の頂部が車両1000の右方向における一側の外縁に設置されることとを含む。
【0239】
一応用例では、高圧室15は、本体11の頂部に近接して車両1000の後方方向における一側の外縁に設置され、即ち高圧室15は、車両1000の後方に近接して配置され、この時に高圧室15は、車両1000の運転空間の後方の乗客空間に対応して配置されてもよく、特に、乗客空間のシート300の下方に対応して配置されてもよく、車両1000の活動空間を占有しなくてもよい。
【0240】
いくつかの実施例では、
図4、
図6、
図11~
図13を参照すると、高圧室15と側面衝突補強梁14は、第一の方向F1において順に配置され、側面衝突補強梁14は、第一の方向F1と交差する第二の方向F2に沿って延設される。
【0241】
筐体10が側面衝突補強梁14を含む場合、高圧室15と側面衝突補強梁14は、いずれも本体11の頂部に設けられてもよい。
【0242】
高圧室15と側面衝突補強梁14が第一の方向F1において順に配置されることは、高圧室15が全ての側面衝突補強梁14の第一の方向F1における一側に位置することを指す。且つ側面衝突補強梁14は、第一の方向F1と交差する第二の方向F2に沿って延伸し、高圧室15と干渉せず、高圧室15と側面衝突補強梁14の構造配置は、比較的合理的であり、本体11の頂部空間の利用率が比較的高い。
【0243】
具体的な実施例に関し、
図4を参照すると、高圧室15は、室蓋15a及び室ボックス15bを含み、室ボックス15bは、本体11の頂部に設けられ且つ本体11から離反する開放された高圧キャビティs2が形成され、室蓋15aは、高圧キャビティs2の開放された一側に取り外し可能に被せる。
【0244】
室ボックス15bと本体11との間は、溶接、熔接、接着、締結接続などであってもよい。限定されず、室ボックス15bは、プラスチック間にあってもよい。室蓋15aと室ボックス15bとの間は、締結具によって取り外し可能に接続されてもよく、係着の方式によって取り外し可能に接続されてもよく、具体的な形式は、限定しない。
【0245】
この時、室ボックス15bによって高圧キャビティs2が形成され、室蓋15aによって高圧キャビティs2をシールし、且つ室蓋15aと室ボックス15bは、取り外し可能に接続され、高圧ボックスの取り付け及びメンテナンスを容易にする。
【0246】
【0247】
いくつかの実施例では、
図17~
図21を参照すると、筐体10は、中間通路梁16をさらに含み、中間通路梁16は、第一の方向F1に沿って本体11の頂部に延設され、且つ本体11の頂部と第一の方向F1と交差する第二の方向F2における両側の外縁と等距離に設置され、中間通路梁16は、ワイヤハーネスを穿設するための配線通路16aを有する。
【0248】
従来の車両1000では、一般的に車両1000の車体200のシャーシ上に中間通路梁16の構造が設置され、中間通路梁16は、車両1000の車体200における前シャーシから後シャーシまで延伸する梁構造であり、車体200の衝突伝達経路及び車体200の底板剛性を保証する主な構造部材である。中間通路梁16は、車両1000のシャーシの中間領域に配置され、且つ車両1000の前後方向に沿って前シャーシから後シャーシまで延伸する。
【0249】
本実施例では、車両1000の中間通路梁16を筐体10本体11の頂部に直接統合する。具体的には、中間通路梁16は、第一の方向F1(車体200の前後方向に対応する)に沿って延設され、且つ第二の方向F2(車体200の左右方向に対応する)における本体11の頂部の両側の外縁から等距離に設置され、それにより本体11の頂部の中央部領域に配置される。
【0250】
一般的に、車体200の重量を低減させ、車体200の軽量化を実現するために、中間通路梁16は、中空構造に設計される。本実施例では、中間通路梁16の内部に備える中空構造を利用し、ワイヤハーネスを穿設するための配線通路16aを形成し、重量を低減できるだけでなく、さらにワイヤハーネスの配置を実現することができ、ワイヤハーネスの配置をより柔軟で安全にする。
【0251】
中間通路梁16は、プレス、ダイカストなどの方式で一体成形された板金部材であってもよく、複数枚の板金板を溶接、熔接又は締結接続して形成された梁構造であってもよく、配線の配線通路16aを形成できればよい。配線通路16aは、中間通路梁16の内部(例えば中間通路梁16の内部の孔路)に位置してもよく、中間通路梁16の外部(例えば中間通路梁16の外に凹んだ凹溝通路)に位置してもよい。中間通路梁16は、本体11と共に配線通路16aを形成してもよく、自体が囲んで配線通路16aを形成してもよい。中間通路梁16と本体11との間は、溶接、熔接、締結接続などの方式によって接続して一体に形成されてもよい。
【0252】
中間通路梁16が備える配線通路16aは、中間通路梁16の延伸方向(即ち第一の方向F1)に沿って延設されてもよく、他の需要に応じて設計されてもよく、具体的に限定せず、配線を実現できればよい。中間通路梁16に複数の独立した配線通路16aを設置してもよく、それにより各種類のワイヤハーネスの分類配線を実現し、取り付け及びメンテナンスを容易にする。
【0253】
この時、筐体10の頂部が車両1000の車体200のシャーシ(シャーシ即ち車体200の床)に構成される場合、中間通路梁16を別途設置する必要がなく、車体200の組み立て効率がより高い。同時に、中間通路梁16の内部に形成された中空構造を利用し、ワイヤハーネスを穿設するための配線通路16aを形成し、重量を低減できるだけでなく、さらにワイヤハーネスの配置を実現することができ、ワイヤハーネスの配置をより柔軟にする。
【0254】
いくつかの実施例では、
図20を参照すると、中間通路梁16は、梁受け161を含み、梁受け161は、本体11の頂部に設置され、且つ配線通路16aとする通線溝16a1が形成され、通線溝16a1は、収容キャビティsに向かって凹む。
【0255】
梁受け161は、本体11に直接設置され、本体11との間は、溶接、熔接、締結接続などの方式によって固定してもよい。梁受け161に通線溝16a1が形成され、通線溝16a1は、収容キャビティsに向かって凹み、つまり通線溝16a1は、収容キャビティsから離反する溝口を備え、この溝口によってワイヤハーネスを容易に穿設することができる。
【0256】
通線溝16a1は、梁受け161の収容キャビティsから離反する一側の表面に凹んで形成された連続溝構造であってもよく、梁受け161の収容キャビティsから離反する一側の表面に構成された複数の収容キャビティに向かって凹んだ凹溝を有する通線部であってもよく、各通線部は、設定方向に沿って間隔をおいて配置され、全ての通線部の凹溝は、共に梁受け161の通線溝16a1を形成する。
【0257】
この時、梁受け161によって収容キャビティsに向かって凹む通線溝16a1が形成され、ワイヤハーネスの取り付けを容易にする。
【0258】
いくつかの実施例では、
図20を参照すると、通線溝16a1の数は、複数であり、全ての通線溝16a1は、同一方向に沿って延伸し且つ互いに間隔をおいて設置される。
【0259】
通線溝16a1は、複数設置され、複数の通線溝16a1は、同一方向(例えば第一の方向F1)に沿って延伸し且つ間隔をおいてもよい。各通線溝16a1は、カテゴリ1のワイヤハーネスの配線(ワイヤハーネスの分類は、ワイヤハーネスに接続される対象の違いに応じて分類することができ、例えばエアコンに接続されるワイヤハーネス、ランプに接続されるワイヤハーネス、動力駆動システムに接続されるワイヤハーネスなどである)を提供できる。
【0260】
このように、異なるカテゴリのワイヤハーネスの独立した配置を実現することができ、ワイヤハーネスの取り付け及びメンテナンスをより容易にする。
【0261】
いくつかの実施例では、通線溝16a1は、それ自体が穿設されるワイヤハーネスと係着するように構成される。
【0262】
通線溝16a1がワイヤハーネスを係着することを実現するために、具体的には、通線溝16a1の溝口のサイズは、自体を穿設するワイヤハーネスの直径に相当し又は両者が締まり嵌めされ、係着を実現する。具体的には、通線溝16a1の溝口に係着部材を設け、係着部材の一端が通線溝16a1の溝口の一側に回転可能に接続され、他端が通線溝16a1の溝口の他側に取り外し可能に係着され、ワイヤハーネスが通線溝16a1に配置された後、係着部材を利用して通線溝16a1の溝口に係着してワイヤハーネスを通線溝16a1内に係着する。
【0263】
このように、ワイヤハーネスが揺れることによる騒音を回避することができる同時に、ワイヤハーネスが通線溝16a1から離脱してワイヤハーネスが損傷するという問題を回避することができる。
【0264】
いくつかの実施例では、
図20を参照すると、中間通路梁16は、梁蓋162をさらに含み、梁蓋162は、通線溝16a1の開口側に取り外し可能に被せる。
【0265】
通線溝16a1の開口側は、通線溝16a1の溝口が位置する一側である。梁蓋162は、通線溝16a1の開口側に取り外し可能に被せ、つまり、梁蓋162は、梁受け161と取り外し可能に接続される。具体的には、梁蓋162と梁受け161は、取り外し可能に係着され、又は梁蓋162と梁受け161は、締結具(例えばボルト)によって取り外し可能に接続され、梁蓋162と梁受け161との取り外し可能な接続を実現する方式は、本分野の一般的な設置を用いることができ、ここでは、限定せず、説明を省略する。
【0266】
この時、梁蓋162が通線溝16a1の溝口に被せることによって、外部の塵埃、水分が通線溝16a1内に入ってワイヤハーネスを腐食することを回避でき、同時にワイヤハーネスを外力による押圧破壊から保護でき、電池100の安全性を向上させることができる。
【0267】
いくつかの実施例では、高圧キャビティs2は、配線通路16aと連通する。
【0268】
理解できるように、ワイヤハーネスは、一般的に高圧キャビティs2内の高圧ボックスから引き出されてから電力消費デバイスに給電するため、ワイヤハーネスは、高圧キャビティs2及び配線通路16aを経由する。
【0269】
高圧キャビティs2が配線通路16aと連通するとは、高圧キャビティs2から出たワイヤハーネスが配線通路16a内に入ることができることを指す。具体的には、高圧キャビティs2は、配線口を有し、配線口は、配線通路16aの入口に対向し、この時に配線口と配線通路16aの入口との間に障害物が存在せず、配線口を介して出たワイヤハーネスは、配線通路16aの入口に直接入ることができ、曲がる必要がない。具体的には、高圧キャビティs2は、配線口を有し、配線口と配線通路16aの入口とは、対向せず且つ空間的に連通し、この時に配線口と配線通路16aの入口との間に障害物(障害物は、中間通路梁16で形成され又は他の構造であってもよい)が存在し、配線口を介して出たワイヤハーネスは、曲がって障害物を迂回した後に配線通路16aの入口を経由して配線通路16a内に入り、
この時、高圧キャビティs2は、配線通路16aと連通し、配線通路16aを介して高圧キャビティs2から出たワイヤハーネスの配置を実現することができる。
【0270】
いくつかの実施例では、
図17及び
図21を参照すると、中間通路梁16及び高圧室15は、第一の方向F1に沿って隣接して配置される。
【0271】
中間通路梁16は、一般的に車体200の前シャーシから車体200の後シャーシまで延伸し、高圧室15は、中間通路梁16の第一の方向F1の一側に位置し、高圧室15は、中間通路梁16の前方又は後方に配置されてもよい。具体的には、高圧室15は、中間通路梁16の後方に配置され、高圧室15は、車体200の後シャーシの位置に対応し、車体200の後シャーシの位置は、車両1000の客室のシート300を取り付けるために用いることができるため、高圧室15をシート300の下方空間に隠すことによって高圧室15の配置を実現することができ、車両1000の客室の空間利用率をより高くする。
【0272】
いくつかの実施例では、
図11を参照すると、筐体10の頂面hに第一の領域ha及び第二の領域hbが形成され、第二の領域hbは、第一の領域haを囲み、第二の領域hbに複数の掛止部13a3が構成され、且つ電池100は、掛止部13a3を介して外部装置に取り付けられる。
【0273】
第一の領域haと第二の領域hbの形成は、別の構造によって区分して形成されてもよく、例えばシール材12が筐体10の頂部に設けられ且つ筐体10の頂面hをシール材12の外周に位置する第二の領域hb及びシール材12の内周に位置する第一の領域haに区分し、電池100が掛止部13a3を介して外部装置に取り付けられる時に第一の領域haと第二の領域hbとは、互いに独立する。
【0274】
第一の領域ha及び第二の領域hbの形成は、頂面h上に自動的に区画して形成されてもよく、この時に第一の領域haと第二の領域hbとの間に他の構造間隔がなく、電池100が掛止部13a3を介して外部装置に取り付けられる場合に、第一の領域ha及び第二の領域hbとは、互いに連通してもよい。
【0275】
且つ、第一の領域haの面積の大きさ及び第二の領域hbの面積の大きさは、限定せず、第一の領域ha及び第二の領域hbは、平坦な表面又は平坦でない表面であってもよく、その具体的な構造は、限定されない。
【0276】
具体的な実施例に関し、例えば外部装置が車両1000の車体200である場合、掛止部13a3を第二の領域hbに構成して形成することにより、それにより筐体10は、頂部の比較的外側の領域を介して車体200に接続され、この時に筐体10は、車体200の鉛直方向の作用力のみを受け、動力伝達経路を減少させ、さらに完成車の剛性及び側方押圧能力を向上させることに有利である
理解できるように、筐体10の頂面hは、第一の領域ha及び第二の領域hbを含む以外に、さらに他の領域を含んでもよく、他の領域は、両者の間、両者の外周、両者の内部のいずれかに設置されてもよく、本出願は、ここで具体的に限定しない。
【0277】
いくつかの実施例では、
図13~
図14を参照すると、第二の領域hbにおける各隣接する二つの掛止部13a3の正投影の幾何学的中心の間の距離L2は、80mm-500mmである。
【0278】
正投影とは、平行投影線が投影面に垂直な投影、即ち第二の領域hbに垂直な方向に沿って、掛止部13a3を第二の領域hbに投影することである。掛止部13a3が外部機器に接続される時、各掛止部13a3は、いずれも一つの掛止受力点を有し、第二の領域hbにおける各掛止部13a3の正投影の幾何学的中心は、掛止受力点であり、各隣接する二つの掛止受力点の間の距離(即ち距離L2)を80-500mmに制限することにより、電池100を外部装置に均一に掛止することを保証し、且つ電池100と外部装置との接続強度を向上させる。
【0279】
具体的な実施例に関し、外部装置が車両1000の車体200である場合、掛止部13a3は、複数の掛止孔k1を含むように設置し、電池100の筐体10は、複数の掛止孔k1を介して車体200と接続を実現する。且つ隣接する掛止孔k1の幾何学的中心の間の距離L2は、一つの限定範囲であり、掛止孔k1と掛止孔k1との間の設置距離(即ち距離L2)が制御可能であることを保証し、且つ掛止孔k1と掛止孔k1との間の設置距離を制御することにより、筐体10上の複数の掛止位置の間が基本的に均一に分布することを保証し、車体200の受力を均一にし、さらに各位置における車体200と筐体10の接続剛性を向上させる。
【0280】
理解できるように、他のいくつかの実施例では、個性化設定を実現する必要がある場合、例えば掛止部13a3を密集掛止領域と疎掛止領域に区分するように設定する必要がある場合、密集掛止領域内の各掛止孔k1の間の距離(即ち距離L2)は、できるだけ80mmの一側に近接して設置してもよく、疎掛止領域内の各掛止孔k1の間の距離(即ち距離L2)は、できるだけ500mmの一側に近接して設置してもよく、それにより局所掛止密集及び局所疎掛止の個性化需要を満たす。
【0281】
いくつかの実施例では、
図13~
図14を参照すると、第二の領域hbにおける各隣接する二つの掛止部13a3の正投影の幾何学的中心の間の距離L2は、80mm-300mmである。
【0282】
距離L2は、80mm-300mmの範囲内にあり、即ち電池100と外部装置との接続が均一であることを保証することができ、同時に電池100と外部装置との接続強度を保証することができる。
【0283】
いくつかの実施例では、
図13~
図14を参照すると、筐体10の頂面hにさらにシール領域hcが形成され、シール領域hcは、第一の領域haと第二の領域hbとの間に設けられ、且つシール領域hcは、第一の領域haを囲み、シール領域hcは、シール材12を取り付けるために用いられ、シール材12は、外部装置と接触するために用いられる。
【0284】
シール領域hcも筐体10の頂面hの一部であり、それは、第一の領域haと第二の領域hbとの間に位置し第一の領域haと第二の領域hbを分離させて非連通関係を形成し、シール領域hcの面積が大きすぎにくく、その主な作用は、シール材12を取り付けて第一の領域haと第二の領域hbとの相互隔離を実現することであり、それは、できるだけシール材12の大きさ、体積、形状に倣って設置されて、シール材12の全てがシール領域hcに組み立てられることを保証する。
【0285】
理解できるように、シール材12は、シール領域hc内において異なる状態を有し、シール材12が外部装置に接触し且つ筐体10が外部装置に固定接続される場合、シール材12は、圧縮される状態にあり、それは、一定の変形を生じてシール性を保証する。電池100が外部装置から分離されると、シール材12は、元の状態に戻る。
【0286】
具体的な実施例に関し、例えば外部装置が車両1000の車体200である場合、電池100は、車体200の底部に取り付けられてもよく、且つシール領域hcにおけるシール材12を介して車体200にシール接続され、この時に第一の領域haは、密閉された車体200の内部を形成し、第二の領域hbは、車体200の外部であり、車体200外部の流体又は固体粒子などは、車体200の内部に漏れることができず、例えば車両1000の走行中に飛散した石又は液体は、車体200の内部に衝撃することができず、それにより車体200の内部シール性及び構造の信頼性を実現する。
【0287】
理解できるように、筐体10がシール材12を含む場合、シール材12は、シール領域hcに取り付けられ、第一の領域haと第二の領域hbをシール隔離させる。シール材12の具体的な設置形式について、以上で既に詳細に記述したため、ここでこれ以上説明しない。筐体10の頂面hは、第一の領域ha、シール領域hc及び第二の領域hbを含む以外に、さらに他の領域を含んでもよく、他の領域は、第一の領域haの内部又は第二の領域hbの外部に設置されてもよく、本出願は、ここで具体的に限定しない。
【0288】
いくつかの実施例では、
図13~
図14を参照すると、第二の領域hbにおける掛止部13a3の正投影の幾何学的中心とシール領域hcの外縁との間の最短距離L1は、30mm-200mmである。
【0289】
第二の領域hbに垂直な方向に沿って、掛止部13a3を第二の領域hbに投影し、掛止部13a3が外部装置に接続される時、各掛止部13a3は、いずれも一つの掛止受力点を有し、第二の領域hbにおける各掛止部13a3の正投影の幾何学的中心は、各掛止部13a3の掛止受力点である。第二の領域hbにおける掛止部13a3の正投影の幾何学的中心とシール領域hcの外縁との間の最短距離L1は、各掛止部13a3の掛止受力点とシール領域hcの外縁との間の最短距離である。
【0290】
シール領域hcの外縁は、シール領域hcと第二の領域hbとが共有する境界線であり、無論、シール領域hcは、内エッジをさらに有し、その内エッジは、シール領域hcと第一の領域haとが共有する境界線である。シール材12を組み立てる時、シール材12の両側エッジは、シール領域hcの内外両側エッジと重ね合い、それによりシール材12は、シール領域hcを完全に覆う。
【0291】
第二の領域hbにおける掛止部13a3の正投影の幾何学的中心とシール領域hcの外縁との間の最短距離L1とは、各掛止部13a3の幾何学的中心からシール領域hcの外縁に垂線を引いた垂線の長さ値であり、シール材12と掛止部13a3との間の距離が限定範囲内にあることを保証する。
【0292】
具体的な実施例に関し、例えば外部装置が車両1000の車体200である場合、掛止部13a3の掛止受力点とシール領域hcの外縁との間の最短距離(即ち距離L1)を30mm-200mmに制御し、掛止部13a3の掛止受力点がシール材12から離れすぎることを回避でき、一方でシール材12の車体200内部に対するシール効果を保証し、他方で各掛止部13a3が車体200に掛止される掛止トルクを減少させ、掛止モーメントアームを効果的に短縮し、電池100と車体200との接続剛性を保証する。
【0293】
いくつかの実施例では、
図13~
図14を参照すると、第二の領域hbにおける掛止部13a3の正投影の幾何学的中心とシール領域hcの外縁との間の最短距離L1は、50mm-100mmである。
【0294】
50mm-100mmの範囲内では、掛止部13a3の掛止受力点がシール材12から離れすぎることを回避でき、それにより第一の領域ha及び第二の領域hbに対するシール材12のシール隔離効果を保証し、同時に電池100と外部装置との接続強度を保証することができる。
【0295】
いくつかの実施例では、シール領域hcは、第二の領域hbと同一平面上にある。
【0296】
同一平面上にあることは、共平面とも呼ばれ、シール領域hcと第二の領域hbとが三次元空間では、同一平面を共に占めることを指し、この時にシール領域hcと第二の領域hbは、いずれも平坦な平面に構成され且つ両者の間に角度が形成されない。
【0297】
具体的な実施例に関し、外部装置が車両1000の車体200である場合、筐体10が頂部を介して車体200の底部に組み立てられる場合、シール領域hcと第二の領域hbとは、鉛直方向に同じ高さを有し、シール領域hcは、シール材12を設置してシール作用機能を果たすために用いられ、第二の領域hbに掛止作用を果たすための掛止部材が構成され、この時に各掛止部13a3の掛止受力点とシール領域hcは、同一平面及び同一高さ内に位置し、掛止受力点とシール材12によっていずれも鉛直方向における耐力のみを行い、それにより筐体10及び車体200の側方構造の受力を減少させ、車両1000の剛性を向上させる。
【0298】
いくつかの実施例では、
図11を参照すると、第一の領域ha、第二の領域hbは、シール領域hcと同一平面上にある。
【0299】
この時に第一の領域ha、第二の領域hbがシール領域hcと同一平面上に位置する平面は、外部装置と接触し、筐体10の頂面hと外部装置との接触面積が比較的大きく、筐体10と外部装置との接続信頼性を向上させることに寄与し、同時に筐体10の頂部構造は、比較的平坦であり、より美観である。
【0300】
外部装置が車両1000の車体200である場合、筐体10を形成する頂面h上の車体200の内部領域、車体200外部領域及びシール領域hcは、いずれも同一平面上に設置され、筐体10の車体200内部と車体200外部がいずれも鉛直方向における耐力のみを行うことを保証し、それにより車両1000の側方構造の受力をさらに減少させる。
【0301】
いくつかの実施例では、
図14を参照すると、掛止部13a3が少なくとも一つの掛止孔k1を含む場合、全ての掛止孔k1は、第二の領域hbを貫通する。
【0302】
掛止孔k1に関する紹介は、上記記載を参照することができ、ここでこれ以上説明しなく、掛止孔k1が第二の領域hbを貫通して設置される場合、接続部材が筐体10と外部装置とを接続する時に、筐体10の頂部から比較的外周の第二の領域hbから筐体10の頂部を接続することができ、筐体10と外部装置との接続強度を向上させる。
【0303】
いくつかの実施例では、
図14を参照すると、第二の領域hbに近接するシール領域hcの外縁は、本体11の周方向側壁nとの間に予め残した距離を有する。
【0304】
本体11の周方向側壁nの孔に関する紹介は、上記記載を参照することができ、ここでこれ以上説明しなく、第二の領域hbに近接するシール領域hcの外縁は、本体11の周方向側壁nが位置する平面と鉛直方向において同一平面上になく、それによりシール領域hcの外縁と本体11の頂面h1の外縁との間にさらに一定の予め残した距離を有する。
【0305】
シール材12を組み立て且つシール材12に変形が生じていない時に、シール材12の両側エッジは、シール領域hcの内外両側エッジと重ね合い、シール材12を外部装置とシール接続する時、シール材12に変形が生じてその両側がシール領域hcから溢れ出し、一側がシール領域hcを越えて第一の領域ha内に延伸し、他側がシール領域hcを越えて第二の領域hb内に延伸する。
【0306】
シール領域hcの第二の領域hbに近接する外縁と本体11の軸方向側壁との間に予め残した距離を設け、シール材12の変形に十分な変形空間を予め残すことができ、シール材12が本体11の頂面h1を越えて筐体10の頂部の他の領域に溢れ出して他の領域上の構造と干渉することを回避する。
【0307】
いくつかの実施例では、
図11及び
図13を参照すると、本体11の頂面h1は、筐体10の頂面hの少なくとも一部を画定して形成する。
【0308】
本体11の頂面h1とは、本体11におけるその頂部に位置し且つ収容キャビティsから離反する一側の表面を指し、筐体10が上記実施例における本体11及び側方梁13を同時に含む場合、筐体10の頂面hは、本体11の頂面h1及び側方梁13の頂面h2によって共に画定して形成されてもよい。ここで、本体11の頂面h1と側方梁13の頂面h2は、同一平面上にあってもよく、この時に筐体10の頂面hと外部装置との接触面積は、比較的大きく、筐体10と外部装置との接続信頼性を向上させることに寄与し、同時に筐体10の頂部構造は、比較的平坦であり、より美観である。無論、本体11の頂面h1と側方梁13の頂面h2は、同一平面上になくてもよい。
【0309】
他の実施例では、筐体10は、本体11及び側方梁13以外の他の構造を含んでもよく、この時、筐体10の頂面hは、本体11の頂面h1、側方梁13の頂面h2及び他の構造の頂面によって共に画定されて形成される。
【0310】
理解できるように、第一の領域ha及びシール領域hcは、本体11の頂面h1に位置し、第一の領域ha及びシール領域hc以外に、本体11の頂面h1は、他の領域をさらに含んでもよく、ここでは、具体的に限定しない。
【0311】
いくつかの実施例では、
図11及び
図13を参照すると、第二の領域hbの少なくとも一部及び第一の領域haは、本体11の頂面h1に位置する。
【0312】
本体11の頂面h1を第一の領域ha、第一の領域haの外に周設されたシール領域hc及びシール領域hcの外に周設された第二の領域hbに区分し、シール領域hc内のシール材12に圧縮変形が生じると、シール材12の一側のエッジは、本体11の頂面h1上の第二の領域hb内に延伸する。
【0313】
理解できるように、本体11の頂面h1上の第二の領域hbは、シール領域hcの第二の領域hbに近接する外縁と本体11の周方向側壁nとの間の予め残した距離であり、それによりシール材12の変形に十分な変形空間を予め残すことを保証し、シール材12が変形する時に本体11の頂面h1を越えて側方梁13上に溢れ出すことを回避する。
【0314】
いくつかの実施例では、掛止部13a3は、側方梁13の頂面h2によって画定される第二の領域hbに位置する。
【0315】
掛止孔k1に関する紹介は、上記記載を参照することができ、ここでこれ以上説明しない。掛止孔k1は、頂面h2により画定される第二の領域hbに設けられ、掛止部13a3が側方梁13の頂部に設置されるという有益な効果も備え、ここでこれ以上説明しない。
【0316】
筐体10が上記実施例における本体11及び側方梁13を同時に含む場合、筐体10の頂面hは、本体11の頂面h1及び側方梁13の頂面h2によって共に画定して形成されてもよい。シール領域hcの第二の領域hbに近接する外縁と本体11の軸方向側壁との間に予め残した距離を設け、シール材12の変形に十分な変形空間を予め残すことができ、シール材12が変形する時に本体11の頂面h1を越えて側方梁13の頂面h2に溢れ出して、側方梁13上の掛止部13a3の掛止と干渉することを回避する。
【0317】
いくつかの実施例では、
図14を参照すると、掛止部13a3は、第一のサブ梁13a1及び/又は第二のサブ梁13a2に設けられ、且つ第一の方向F1及び/又は第二の方向F2において、第二の領域hbにおける各隣接する二つの掛止部13a3の正投影の幾何学的中心の間の距離L2は、80mm-500mmである。
【0318】
第一のサブ梁13a1及び第二のサブ梁13a2の紹介については、上記記載を参照することができ、ここでこれ以上説明しない。二つの第一のサブ梁13a1は、第一の方向F1に沿って延設され、二つの第二のサブ梁13a2は、第二の方向F2に沿って延設され、それぞれ第一のサブ梁13a1及び/又は第二のサブ梁13a2に掛止部13a3が設置され、掛止部13a3を第一の方向F1及び/又は第二の方向F2に沿って延設させ、それにより複数の方向に外部装置との均一な掛止固定を形成し、それにより外部装置と筐体10との間の接続方式をさらに向上させる。
【0319】
且つ、ある設定方向における、第二の領域hbにおける各隣接する二つの掛止部13a3の正投影の幾何学的中心の間の距離を限定し、且つ隣接する掛止孔k1の幾何学的中心の間の距離は、一つの限定範囲であり、それにより第一のサブ梁13a1の延伸方向及び第二のサブ梁13a2の延伸方向に沿って、掛止孔k1と掛止孔k1との間の設置距離が制御可能であることを保証し、車体200の受力を均一にする。
【0320】
理解できるように、筐体10が中間通路梁16を含む場合、中間通路梁16は、第一の領域haに位置し、それにより中間通路梁16は、本体11の中央部領域に位置することができる。
【0321】
一つの実施例に関し、筐体10は、上記本体11及び上記高圧室15を含み、上記本体11内に上記電池キャビティs1が形成され、上記高圧室15は、上記本体11の上記の頂部に設けられ且つ上記第一の領域haに位置し、上記高圧室15自体が囲むか又は上記本体11と共に囲んで上記高圧キャビティs2を形成する。第一の領域haは、本体11の頂部の大部分の領域を形成するため、高圧室15を第一の領域haに配置することにより、第一の領域haの空間利用率を向上させることができる。
【0322】
本出願のいくつかの実施例によれば、筐体10は、本体11及び側方梁12を含み、本体11に電池セル20を収容するための収容キャビティsが形成され、本体11の頂部は、筐体10の頂部の少なくとも一部を形成し、電池100は、筐体10の頂部を介して外部装置に取り付けられ、本体11は、自体の頂部の外縁を取り囲んで設置される周方向側壁nを有し、側方梁13は、周方向側壁nに設置される。この時、本体11の周方向側壁nに側方梁13を増設することにより、筐体10の側方耐押圧能力を向上させることができ、さらに電池100の安全性を向上させ、さらにこの電池100を搭載した車両1000の安全性を向上させることができる。
【0323】
一方、本出願のいくつかの実施例によれば、
図3及び
図4を参照すると、本出願は、電池100を提供し、上記いずれかの実施例に記載の筐体10及び電池セル20を含み、電池セル20は、収容キャビティs内に収容される。この電池100は、上記筐体10を含むため、それは、上記筐体10の全ての有益な効果を有し、ここでこれ以上説明しない。
【0324】
いくつかの実施例では、電池100は、高圧ボックス(図示せず)をさらに含み、筐体10に互いに独立して設置される電池キャビティs1及び高圧キャビティs2が形成され、電池キャビティs1は、電池セル20を収容するために用いられ、高圧キャビティs2は、高圧ボックスを収容するために用いられる。
【0325】
高圧ボックスは、電池100群の重要な安全バリアであり、その内部に高圧制御システムが搭載され、主に完成車の電気制御要求に応じて、高圧回路をオン又はオフにすることと、電流及び漏電検出端子を提供することと、電池100群の外部電流が大きすぎる場合、制御可能な負荷遮断を実現することと、電池100群の外部回路に短絡が発生した場合、高圧回路のオフを実現し、電池100群の発火を防止することと、電池100群をメンテナンスする時、高圧回路を容易に切断することとに用いられる。
【0326】
この時、高圧ボックスを介して全ての電池セル20の電流を接続し且つ集電し、且つ外部に安全な電気エネルギーを提供し、電池100の安全な外部給電を実現する。高圧ボックスの具体的な構造については、本分野の従来の設定を参照することができ、本出願は、高圧ボックスの具体的な改良に関するものではない。
【0327】
いくつかの実施例では、
図10及び
図20を参照すると、筐体10は、囲んで収容キャビティsを形成する本体11を含み、本体11は、筐体10の頂部に位置し、且つ収容キャビティsを画定するための支え部材11aを含み、電池セル20は、支え部材11aに設置される。
【0328】
本体11、筐体10の頂部、支え部材11aに関する記述については、上記記載を参照することができ、ここでこれ以上説明しない。この時、支え部材11aは、電池セル20の重量を支えることができる部材であり、支え板、支えブロック、支えシート、支えフレームなどであってもよく、具体的に限定しない。
【0329】
具体的には、電池セル20は、支え部材11aの下方に設置され、支え部材11aと共に電池100の筐体10の頂部の受力を担い、それにより電池100の筐体10の頂部の剛性を向上させることができる。
【0330】
いくつかの実施例では、
図10及び
図20を参照すると、電池セル20は、支え部材11a上に吊り下げられる。
【0331】
電池セル20が支え部材11aに吊り下げられることとは、電池セル20が支え部材11aの鉛直方向の下方に設置され、電池セル20の重量を支え部材11aによって支えられることである。電池セル20が支え部材11aに吊り下げられる方式は、電池セル20が支え部材11aの下表面に直接接着される方式、電池セル20が締結具を介して支え部材11aに接続され且つ支え部材11aの下方に位置する方式、電池セル20がフックなどを介して支え部材11aに掛けられて支え部材11aの下方に位置する方式などを含む。
【0332】
この時、電池セル20は、支え部材11aの下方に吊り下げられ、底蓋11cは、筐体10の底部に位置し、電池100の内部をメンテナンスする時、底蓋11cを取り外せば電池セル20を露出させることができ、支え部材11aを取り外す必要がなく、電池100のメンテナンスがより容易になる。同時に、電池100をメンテナンスする時、電池セル20を下方から支え部材11aに着脱することができ、特に支え部材11aが車両1000のシャーシの少なくとも一部として力を受ける時、支え部材11aの下方から電池セル20を着脱するだけで支え部材11aを取り外す必要がなく、電池100のメンテナンスを容易にする。
【0333】
いくつかの実施例では、電池セル20は、支え部材11aと接着される。
【0334】
具体的には、電池セル20と支え部材11aとの間は、例えばエポキシ樹脂接着剤、アクリル酸エステル接着剤などの接着剤で接着を実現してもよく、具体的に限定しない。この時、電池セル20と支え部材11aとの間が接着され、接続を容易にするだけでなく、電池100の構造を簡略化することができる。
【0335】
図22は、本出願のいくつかの実施例における電池セル20の構造概略図である。
【0336】
いくつかの実施例では、
図22を参照すると、電池セル20の支え部材11aに面する外面は、第一の外面m1であり、電池セル20は、電極端子21aを含み、電極端子21aは、電池セル20の第一の外面m1以外の外面に配置される。
【0337】
上記で紹介したように、電極端子21aは、電池セル20の内部の電極アセンブリ23と電気的に接続されるために用いられて、電池セル20の電気エネルギーを出力又は入力するための部材である。電極端子21aは、外部と電気的に接続するために、電池セル20から少なくとも部分的に延出している。電池セル20間の直列接続、並列接続は、いずれもそれぞれの電極端子21a間の直列接続、並列接続によって実現される。電極端子21aは、導電性を有し、電気伝送を実現し、アルミニウム電極、銅電極などであってもよい。
【0338】
電極端子21aは、電池セル20の第一の外面m1以外の外面に配置される。第一の外面m1は、支え部材11aに面しており、通常は、滑らかな表面であり、その上には、電極端子21aや注液孔などの構造が突出又は凹んでいない。電池セル20が支え部材11aに吊り下げられる場合、第一の外面m1は、電池セル20の上向きの外面である。具体的な一つの実施例では、電池セル20は、上記のケース22及び端蓋21を含み、ケース22及び端蓋21は、電池セル20が電極アセンブリ23を収容する内部環境を形成する。端蓋21は、ケース22の一端に位置し、電極端子21aは、端蓋21上に配置され、この時、ケース22のいずれか一つの外面は、いずれも電池セル20の第一の外面m1とすることができる。
【0339】
電極端子21aは、正極端子と負極端子とを含み、正極端子は、電極アセンブリ23における正極板と電気的に接続するために用いられ、負極端子は、電極アセンブリ23における負極板と電気的に接続するために用いられる。説明すべきこととして、正極端子と負極端子は、電池セル20の同一外面(例えば角形電池セル)に配置されてもよく、電池セル20の異なる二つの外面(例えば円柱形電池セル)にそれぞれ配置されてもよい。正極端子及び負極端子が電池セル20の異なる二つの外面に配置される場合、第一の外面m1は、電池セル20においてこの二つの外面と異なる表面である。
【0340】
電池100は、電池セル20以外に、通常、各電池セル20を電気的に接続するサンプリングハーネス、高圧ハーネス、電池セル20を保護する防護構造などの部材がさらに設置され、この時、電極端子21aを電池セル20の第一の外面m1以外の他の表面に配置し、電極端子21aにサンプリングハーネス、高圧ハーネス、防護構造などの部材を配置する場合、支え部材11aに制限されずに電池セル20と本体11の支え部材11a以外の構造との間の空間(例えば電池セル20と底蓋11cとの間の空間及び/又は電池セル20と本体11の内側面との間の空間)によって各部材を配置することができ、各部材の設置をより容易にする。同時に第一の外面m1は、滑らかな表面であるため、第一の外面m1を支え部材11aと貼り合わせることができ、このように電池セル20と支え部材11aとの貼り合わせ取り付けを実現することができ、電池セル20と支え部材11aとの間に空間を予め残す必要がなく、電池100の空間利用率の向上に寄与する。
【0341】
いくつかの実施例では、
図22を参照すると、電池セル20は、第一の外面m1と背中合わせに設置される第二の外面m2を有し、電極端子21aは、第二の外面m2に配置される。
【0342】
第二の外面m2は、電池セル20が第一の外面m1と背中合わせに設置される外面であり、電池セル20が支え部材11aに吊り下げられる場合、第二の外面m2は、底蓋11cと対向する。
【0343】
さらに、電池セル20と底蓋11cとの間は、間隔をあけて設置されてもよく、この時、底蓋11cに作用する外力が電池セル20に伝達されて電池セル20を損傷することを回避でき、特に電池100が車両1000の底部に取り付けられ且つ底蓋11cが電池100の最も低い箇所に位置する場合、車両1000の走行中に地面の石などが電池100の底部に飛散して底蓋11cを打ち付けやすく、この時、緩衝空間は、電池セル20に影響を与えないように、電池セル20への外力伝達を遮断することができる。
【0344】
電池セル20と底蓋11cとの間が間隔をあけて設置される場合、第二の外面m2と底蓋11cとの間に緩衝空間を有し、且つ電極端子21aの電池セル20から延出する部分は、この緩衝空間内に位置し、このように電極端子21aに接続されるワイヤハーネス及び接続シートは、緩衝空間内に配置することができる。同時に、緩衝空間はさらに、上記で言及された底蓋11cに打ち付ける外力が電池セル20に作用して電池セル20を損傷することを阻止することができる。そのため、緩衝空間は、外力の影響を遮断するだけでなく、ワイヤハーネスなどのレイアウトを行うこともでき、一挙両得である。また、緩衝空間や電池100の空間利用率も向上する。
【0345】
他方では、本出願はさらに、電力消費装置を提供する。この電力消費装置は、上記いずれかの実施例による電池100を含み、電池100は、電力消費装置に電気エネルギーを提供するために用いられる。電力消費装置についての紹介は、上記記述における記載を参照でき、ここでこれ以上説明しない。
【0346】
この電力消費装置は、上記電池100を含むため、それは、上記実施例における全ての有益な効果を有し、ここでこれ以上説明しない。
【0347】
図1は、本出願のいくつかの実施例における電池100が車体200に適用される概略図である。
【0348】
いくつかの実施例では、電力消費装置は、車両1000を含み、電池100は、車両1000の車体200の底部に設置される。車両1000についての紹介は、上記記述における記載を参照でき、ここでこれ以上説明しない。
【0349】
車両1000の車体200とは、車両1000が人を乗せて荷物を積むための部分を指し、運転キャビン、客室、エンジンキャビン、荷物キャビンなどを含む。車体200は、一般的にハウジング及びハウジングに設けられたドア、窓、ガーニッシュ、シート300、空気調節装置などを含む。ハウジングは、一般的に車両1000の縦梁、横梁、シャーシ及び支柱などの主な耐力素子及びそれらに繋がる板金部材で共に構成される構造を指す。本出願の実施例では、電池100が車体200の底部に設置されることとは、主に電池100がハウジングの底部に設置されることである。
【0350】
この時、電池100を車体200の底部に設置することで、車体200内部の空間を占有することがなく、車体200の体積及び重量の低減に寄与する。
【0351】
いくつかの実施例では、電池100は、筐体10の頂部を介して車体200に接続され、筐体10の頂部は、車体200のシャーシの少なくとも一部を形成するように構成される。
【0352】
シャーシは、車体200の一部として、伝動系、走行系、ステアリング系及びブレーキ系の四つの部分で構成される組み合わせであり、車両1000のエンジン及びその各部材、アセンブリを支持し、取り付けるために用いられ、車両1000の全体造形を形成し、エンジンの動力を受け、正常な走行を保証する。
【0353】
シャーシは、車体200の底筐体10の頂部に位置して直接シャーシの少なくとも一部とする。即ち、筐体10の頂部は、車体200のシャーシの少なくとも一部を形成するために用いられる。このように、筐体10の頂部と車体200のシャーシを一体に統合し、このように従来のシャーシと電池100との間の隙間が占有する空間を電池100内に分けて電池100の空間を向上させることができ、このように電池100のエネルギーを向上させることに寄与し、さらに車両1000の航続能力を向上させることができる。
【0354】
本出願のいくつかの実施例によれば、電力消費装置は、車両1000を含み、車両1000の車体200の底部に電池100が設置される。電池100は、筐体10及び電池セル20を含み、筐体10は、その頂部に位置する支え部材11aを含み、電池セル20は、筐体10内に位置し且つ支え部材11aに吊り下げられ、且つ電池セル20の電極端子21aは、電池セル20の支え部材11aから離反する外面に位置し、支え部材11aは、車両1000のシャーシの少なくとも一部を形成する。この時、電池100は、支え部材11aに吊り下げられ、支え部材11aの強度を向上させ、さらに電池セル20の頂部の強度を向上させることができ、支え部材11aをシャーシとする時に一定の受力要求に達することができる。同時に、電池セル20の電極端子21aは、支え部材11aから離反し、電池セル20を支え部材11aに直接取り付けることができ、電池セル20と支え部材11aとの間の隙間を省き、且つ節約された隙間を電池セル20の取り付け空間を増加させるために用いられ、電池100のエネルギーを向上させ、さらに車両1000の航続能力を向上させることができる。
【0355】
以上の前記実施例の各技術的特徴は、いずれか組み合わせを行うことができ、記述を簡潔にするために、上記実施例における各技術的特徴の全ての可能な組み合わせを記述せず、しかしながら、これらの技術的特徴の組み合わせに矛盾がない限り、いずれも本明細書に記載の範囲と見なすべきである。
【0356】
以上の前記実施例は、本出願のいくつかの実施の形態のみを示し、その記述は、より具体的で詳細であるが、それによって特許請求の範囲を限定するものと理解すべきではない。指摘すべきこととして、当業者にとって、本出願の構想から逸脱しない前提で、さらにいくつかの変形及び改良を行うことができ、これらは、いずれも本出願の保護範囲に属する。そのため、本出願特許の保護範囲は、添付の特許請求の範囲に準ずるものとする。
【符号の説明】
【0357】
1000、車両、100、電池、200、車体、300、シート、10、筐体、10A、第一の部分、10B、第二の部分、11、本体、11a、支え部材、11b、フレーム、11c、底蓋、11c1、蓋部、11c2、取り付け部、11c3、固定孔、11c4、固定具、n、周方向側壁、n1、第一の壁部、n2、第二の壁部、s、収容キャビティ、s1、電池キャビティ、s2、高圧キャビティ、12、シール材、13、側方梁、13a、サブ梁、13a1、第一のサブ梁、13a2、第二のサブ梁、131、上アーム梁、132、下アーム梁、13a3、掛止部、k1、掛止孔、13a4、配線部、k2、配線溝、14、側面衝突補強梁、141、取り付け梁、141a、凸部、141a1、重量軽減通路、141b、取り付け位置、h、筐体の頂面、h1、本体の頂面、h2、側方梁の頂面、ha、第一の領域、hb、第二の領域、hc、シール領域、15、高圧室、15a、室蓋、15b、室ボックス、16、中間通路梁、16a、配線通路、16a1、通線溝、161、梁受け、162、梁蓋、20、電池セル、21、端蓋、21a、電極端子、22、ケース、23、電極アセンブリ、m1、第一の外面、m2、第二の外面、m3、第三の外面、F1、第一の方向、F2、第二の方向。
【手続補正書】
【提出日】2024-05-21
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0004
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0004】
これに鑑み、本出願は、筐体、電池及び電力消費装置を提供し、電池の安全性を向上させることを意図する。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0054
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0054】
本出願のいくつかの実施例によれば、
図3を参照すると、本出願は、電池
100に用いられる筐体10を提供し、筐体10は、電池セル20を収容するための収容キャビティsを有する。筐体10は、電池セル20のために収容空間を提供するために用いられ、筐体は、様々な構造を採用してもよい。いくつかの実施例において(
図3に示すように)、筐体は、第一の部分10Aと、第二の部分10Bとを含んでもよく、第一の部分10Aと第二の部分10Bは、互いに被せられ、第一の部分10Aと第二の部分10Bは、共に電池セルを収容するための収容空間を画定する。第二の部分1
0Bは、一端が開口する中空構造であってもよく、第一の部分10Aは、板状構造であってもよく、第一の部分10Aが第二の部分の開口側に被せられることで、第一の部分10Aが第二の部分10Bとともに収容空間を共に画定し、第一の部分10Aと第二の部分10Bは、いずれも一側が開口する中空構造であってもよく、第一の部分10Aの開口側は、第二の部分10Bの開口側に被せられる。無論、第一の部分10Aと第二の部分10Bによって形成される筐体10は、様々な形状、例えば、円柱体、直方体などであってもよい。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0127
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0127】
この時、第一の壁部n1に設けられたサブ梁13aは、第一のサブ梁13a1であり、第二の壁部n2に設けられたサブ梁13aは、第二のサブ梁13a2である。二つの第一のサブ梁13a1は、車両1000の左右方向における筐体10の耐押圧能力を補強することができ、二つの第二のサブ梁13a2は、車両1000の前後方向における筐体10の耐押圧能力を補強することができ、このように、車両1000の側方耐押圧能力を全面的に向上させ、車両1000の安全性を向上させることができる。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0322
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0322】
本出願のいくつかの実施例によれば、筐体10は、本体11及び側方梁13を含み、本体11に電池セル20を収容するための収容キャビティsが形成され、本体11の頂部は、筐体10の頂部の少なくとも一部を形成し、電池100は、筐体10の頂部を介して外部装置に取り付けられ、本体11は、自体の頂部の外縁を取り囲んで設置される周方向側壁nを有し、側方梁13は、周方向側壁nに設置される。この時、本体11の周方向側壁nに側方梁13を増設することにより、筐体10の側方耐押圧能力を向上させることができ、さらに電池100の安全性を向上させ、さらにこの電池100を搭載した車両1000の安全性を向上させることができる。
【手続補正5】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電池に用いられる筐体であって、前記筐体は、
本体であって、電池セルを収容するための収容キャビティが形成され、前記本体の頂部は、前記筐体の頂部の少なくとも一部を形成し、前記電池は、前記筐体の頂部を介して外部装置に取り付けられ、前記本体は、自体の頂部の外縁を囲むように設けられた周方向側壁を有する、本体、及び
前記周方向側壁に設けられた側方梁、を含む、筐体。
【請求項2】
前記側方梁は、前記周方向側壁に沿って順に間隔をおいて設けられた少なくとも二つのサブ梁を含む、請求項1に記載の筐体。
【請求項3】
少なくとも一つの前記サブ梁は、上アーム梁及び下アーム梁を含み、前記上アーム梁と前記下アーム梁は、上下に間隔をおいて配され、且ついずれも前記本体に接続されている、請求項2に記載の筐体。
【請求項4】
前記上アーム梁及び前記下アーム梁のうちの少なくとも一方は、中空梁である、請求項3に記載の筐体。
【請求項5】
前記周方向側壁は、いずれも第一の方向に沿って延びており、且つ間隔をあけた少なくとも二つの第一の壁部を含み、前記少なくとも二つのサブ梁は、二つの第一のサブ梁を含み、二つの前記第一のサブ梁は、それぞれ二つの前記第一の壁部に配され、且ついずれも前記第一の方向に沿って延びるように設けられている、請求項
2に記載の筐体。
【請求項6】
前記周方向側壁は、いずれも前記第一の方向に垂直な第二の方向に沿って延びており、且つ間隔をおいた二つの第二の壁部をさらに含み、二つの前記第一の壁部は、二つの前記第二の壁部に間隔をおいて接続され、前記少なくとも二つのサブ梁は、二つの第二のサブ梁をさらに含み、二つの前記第二のサブ梁は、それぞれ二つの前記第二の壁部に配され、且ついずれも前記第一の方向に沿って延びるように設けられている、請求項5に記載の筐体。
【請求項7】
前記側方梁の頂部に掛止部が構成され、前記電池は、前記掛止部を介して前記外部装置に取り付けられている、請求項
1に記載の筐体。
【請求項8】
前記掛止部は、前記側方梁の頂部に設けられた少なくとも一つの掛止孔を含む、請求項7に記載の筐体。
【請求項9】
前記筐体は、前記外部装置とシール接続するために、前記本体の頂部に設けられたシール材をさらに含む、請求項
1に記載の筐体。
【請求項10】
前記本体は、支え部材及びフレームを含み、前記フレームにより囲まれて少なくとも頂端が貫通して設けられたキャビティが形成されており、前記支え部材は、前記キャビティの頂端に被せられ、前記支え部材と前記フレームにより囲まれて少なくとも一部の前記収容キャビティが形成されており、
前記側方梁は、前記フレームによって画定された前記周方向側壁に設けられている、請求項
1に記載の筐体。
【請求項11】
前記側方梁は、前記フレームと固定接続されるか又は一体成形される、請求項10に記載の筐体。
【請求項12】
電池であって、
請求項1から11のいずれか1項に記載の筐体、及び
前記収容キャビティに収容されている電池セルを含む、電池。
【請求項13】
前記本体は、前記筐体の頂部に位置し、前記収容キャビティを画定するための支え部材を含み、前記電池セルは、前記支え部材に設けられている、請求項12に記載の電池。
【請求項14】
前記電池セルは、前記支え部材に吊り下げられている、請求項12に記載の電池。
【請求項15】
前記電池セルは、前記支え部材と接着されている、請求項1
2に記載の電池。
【請求項16】
前記電池セルの前記支え部材に面する外面は、第一の外面であり、前記電池セルは、電極端子を含み、前記電極端子は、前記電池セルの前記第一の外面以外の外面に配されている、請求項1
2に記載の電池。
【請求項17】
前記電池セルは、前記第一の外面と背中合わせに設けられた第二の外面を有し、前記電極端子は、前記第二の外面に配されている、請求項16に記載の電池。
【請求項18】
電力消費装置であって、請求項1
2に記載の電池を含み、前記電池は、前記電力消費装置に電気エネルギーを提供するために用いられる、電力消費装置。
【請求項19】
前記電力消費装置は、車両を含み、前記電池は、前記車両の車体の底部に設けられている、請求項18に記載の電力消費装置。
【請求項20】
前記電池は、前記筐体の頂部を介して前記車体に接続され、且つ前記筐体の頂部は、前記車体シャーシの少なくとも一部を形成するように構成されている、請求項19に記載の電力消費装置。
【国際調査報告】