(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-31
(54)【発明の名称】ダイレベルキャビティヒートシンク
(51)【国際特許分類】
H01L 23/36 20060101AFI20241024BHJP
H01L 23/12 20060101ALI20241024BHJP
【FI】
H01L23/36 Z
H01L23/12 J
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024530474
(86)(22)【出願日】2022-11-09
(85)【翻訳文提出日】2024-06-21
(86)【国際出願番号】 US2022049398
(87)【国際公開番号】W WO2023096750
(87)【国際公開日】2023-06-01
(32)【優先日】2021-11-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519100985
【氏名又は名称】ビーエイイー・システムズ・インフォメーション・アンド・エレクトロニック・システムズ・インテグレイション・インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】ブーン、アラン・ピー.
(72)【発明者】
【氏名】フィッシャー、ケイトリン・エム.
(72)【発明者】
【氏名】マウアーマン、ジェイコブ・アール.
【テーマコード(参考)】
5F136
【Fターム(参考)】
5F136BA30
5F136BB01
5F136BC01
5F136BC07
5F136DA25
5F136FA01
5F136FA03
(57)【要約】
パッケージ内のダイレベルの熱性能を改善するために、現在および新たなパッケージング技術内で使用されることができるダイレベルキャビティヒートシンクである。代替的にまたは追加として、パッケージの内部からモールドキャップの表面まで熱パッドを設けることによって、パッケージ内の熱性能をさらに管理するために選択的ヒートシンク素子が設けられ、追加の熱冷却機構を利用してパッケージ領域から熱をさらに除去することができる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子システムパッケージであって、
基板と動作可能に連通する少なくとも1つのダイと、
前記少なくとも1つのダイを内部に含むキャビティを画定するヒートシンクと、前記ヒートシンクは、基板によって担持される、
ここにおいて、前記ヒートシンクは、前記少なくとも1つのダイから発生した熱を前記基板内に向けるように動作可能である、
を備える、パッケージ。
【請求項2】
前記ヒートシンクと前記基板との間の第1の熱界面材料層と、
前記ヒートシンクと前記少なくとも1つのダイとの間の第2の熱界面材料層と
をさらに備える、請求項1に記載のパッケージ。
【請求項3】
前記少なくとも1つのダイは、
フリップチップダイ
をさらに備える、請求項1に記載のパッケージ。
【請求項4】
前記ヒートシンクの上方の第2の基板をさらに備え、
前記ヒートシンクは、前記少なくとも1つのダイから発生した熱を前記第2の基板内に向けるようにさらに動作可能である、請求項3に記載のパッケージ。
【請求項5】
前記第2の基板の上方にあり、前記第2の基板と動作可能に連通する第2のダイをさらに備える、請求項4に記載のパッケージ。
【請求項6】
前記第2のダイは、
フリップチップダイおよびワイヤボンドダイのうちの1つ
をさらに備える、請求項5に記載のパッケージ。
【請求項7】
前記第2のダイを囲むカプセル化層をさらに備える、請求項5に記載のパッケージ。
【請求項8】
前記第2のダイから発生した熱は、前記カプセル化層内に分散される、請求項7に記載のパッケージ。
【請求項9】
前記第2のダイを囲む前記カプセル化層内の1つまたは複数の選択的ヒートシンクをさらに備える、請求項7に記載のパッケージ。
【請求項10】
前記第2のダイから発生した熱は、前記1つまたは複数の選択的ヒートシンク内に分散され、前記カプセル化層から外に分散される、請求項9に記載のパッケージ。
【請求項11】
前記ヒートシンクは、
前記ダイを囲む熱界面表面と、
前記熱界面表面と前記基板との間の熱界面材料層と
をさらに備える、請求項1に記載のパッケージ。
【請求項12】
前記ヒートシンクは、第1のヒートシンクであり、前記パッケージは、
前記第1のヒートシンクの上に延在し、前記第1のヒートシンクと熱連通する第2のヒートシンクと、
前記第1のヒートシンクと前記第2のヒートシンクとの間の熱界面材料層と
をさらに備える、請求項1に記載のパッケージ。
【請求項13】
熱を分散させる方法であって、
電子システムパッケージ内に含まれる少なくとも1つのダイで熱を発生させることと、
前記少なくとも1つのダイを内部に含むキャビティを画定するヒートシンクを用いて、前記少なくとも1つのダイによって発生した前記熱の少なくとも一部分を吸収することと、
前記ヒートシンクからの前記熱の前記一部分を、熱界面表面を通して、前記ヒートシンクをその上に担持する基板に向けることと、
前記熱の前記一部分を前記ダイから分散させることと
を備える、方法。
【請求項14】
前記熱の前記一部分の少なくとも一部を、前記ヒートシンクを担持する前記基板に向けることと、
前記熱の前記一部分の少なくとも別の一部を、前記ヒートシンクの上方にあり、前記ヒートシンクと熱連通する第2の基板に向けることと
をさらに備える、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記電子システムパッケージ内の少なくとも1つの追加のダイで熱を発生させることと、前記少なくとも1つの追加のダイは、前記ヒートシンクの上方にあり、ヒートシンクと熱連通する第2の基板によって担持される、
前記少なくとも1つの追加のダイによって発生した前記熱の少なくとも一部分を、前記少なくとも1つの追加のダイを囲むカプセル化層に向けることと
をさらに備える、請求項13に記載の方法。
【請求項16】
熱を分散させる方法であって、
電子システムパッケージの第1の基板上に担持された第1のダイを、キャビティを画定する第1のヒートシンク内に封入することと、前記キャビティは、内部に前記第1のダイを含む、
前記第1のダイで熱を発生させることと、
前記第1のヒートシンクの上方にあり、前記第1のヒートシンクと熱連通する第2の基板によって担持される第2のダイを用いて熱を発生させることと、
前記第1のダイによって発生した前記熱の少なくとも一部分を前記第1のヒートシンクで吸収することと、
前記第2のダイを囲むカプセル化層内の第2のヒートシンクを用いて、前記第2のダイによって発生した前記熱の少なくとも一部分を吸収することと、
前記第1のダイからの熱の前記一部分と前記第2のダイからの前記熱の前記一部分とを前記第1および第2のダイから離れた方に向けることと
を備える、方法。
【請求項17】
熱の前記一部分を前記第1および第2のダイから離れた方に向けることは、
前記第1のダイからの前記熱の前記一部分の第1の部分を前記第1の基板に向けることと、
前記第1のダイからの前記熱の前記一部分の第2の部分を前記第2の基板に、および前記第2のヒートシンク内に向けることと、
前記第1のダイからの前記熱の前記一部分の前記第2の部分と、前記第2のダイからの前記熱の前記一部分とを、前記第2のヒートシンクから放散させ、前記第1と第2のダイから離れて放散させることと
をさらに備える、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記第2の基板によって担持される第3のダイで熱を発生させることと、
前記第3のダイによって発生した前記熱の少なくとも一部分を、前記第3のダイを囲む前記カプセル化層内の前記第2のヒートシンクで吸収することと、
前記第3のダイからの熱の前記一部分を前記第1、第2、および第3のダイから離れた方に向けることと
をさらに備える、請求項16に記載の方法。
【請求項19】
前記第3のダイからの熱の前記一部分を前記第1、第2、および第3のダイから離れた方に向けることは、
前記第3のダイからの熱の前記一部分を、前記第2のヒートシンクを通して前記第1、第2、および第3のダイから離れて放散させること
をさらに備える、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記第2のヒートシンクは、
前記第2のダイの上の熱伝導性材料スラグ、前記第3のダイの上の熱伝導性材料スラグ、および前記第2のダイと前記第3のダイとの間の前記カプセル化層内の少なくとも1つの熱伝導性材料スラグのうちの少なくとも1つ
をさらに備える、請求項18に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001] 本開示は、電子システムパッケージングに関する。より具体的には、一例において、本開示は、電子システムパッケージングのための熱放散技法および技術に関する。具体的には、別の例では、本開示は、改善された熱放散性能を有する集積回路パッケージング技術に関する。
【背景技術】
【0002】
[0002] 電子システム技術は、高性能および小型化によってマイクロエレクトロニクス化が推進され、急速に発展している分野である。特に、電子システムのサイズをより小さく、よりコンパクトなパッケージングに縮小することが望まれている。したがって、マイクロエレクトロニクスの分野は、一般に、一貫したまたは改善された電子性能を提供しながら、最小のパッケージに適合する最小のフォームファクタを作り出すことに焦点を当てている。
【0003】
[0003] これらの機能的電子システムは、システムインパッケージ(SiP:System in Package)のような単一のパッケージに含まれるか、またはシステムインチップパッケージ(SiC:System in Chip package)として知られる単一の集積回路に組み込まれるのが一般的である。技術が向上するにつれて、電子システム回路および他の構成要素の性能の向上は、サイズの縮小および両方のパッケージング手法の性質と相まって、従来のパッケージ熱放散技法および/または技術の能力を超える傾向がある熱負荷を生み出す。特に、現代の電子システムにおける電子部品のより高い性能要求は、個々の集積回路における局所的な熱負荷を駆動し、これは、デバイスの温度定格を超える局所的な熱の過剰蓄積を生み出す可能性がある。これは、集積回路の性能の劣化および/または早期故障を引き起こす可能性がある。
【0004】
[0004] さらに、現在のSiPおよびSiCパッケージング技術のサイズおよび重量制限を低減することに焦点を当てることは、その中に含まれる電子システムの性能の向上と相まって、熱性能を制御する限られた能力をさらに悪化させる。
【発明の概要】
【0005】
[0005] 本開示は、一態様において、パッケージ内のダイレベルの熱性能を改善するために、現在および新たなパッケージング技術内で使用されることができるダイレベルキャビティヒートシンク(die level cavity heat sink)を提供することによって、これらおよび他の問題に対処する。代替的にまたは追加として、パッケージの内部からモールドキャップの表面まで熱パッドを設けることによって、パッケージ内の熱性能をさらに管理するために選択的ヒートシンク素子(selective heat sink element)が設けられ、追加の熱冷却機構を利用してパッケージ領域から熱をさらに除去することができる。
【0006】
[0006] 一態様において、本開示の例示的な実施形態は、基板と動作可能に連通する少なくとも1つのダイと、少なくとも1つのダイを内部に含むキャビティを画定するヒートシンクであって、ヒートシンクは基板によって担持される、ヒートシンクとを備え、ここにおいて、ヒートシンクは、少なくとも1つのダイから発生した熱を基板内に向けるように動作可能である、電子システムパッケージを提供し得る。この例示的な実施形態または別の例示的な実施形態は、ヒートシンクと基板との間の第1の熱界面材料層と、ヒートシンクと少なくとも1つのダイとの間の第2の熱界面材料層とをさらに提供し得る。この例示的な実施形態または別の例示的な実施形態は、少なくとも1つのダイが、フリップチップダイ(flip chip die)をさらに備えることをさらに提供し得る。この例示的な実施形態または別の例示的な実施形態は、ヒートシンクの上方の第2の基板をさらに提供することができ、ここにおいて、ヒートシンクは、少なくとも1つのダイから発生した熱を第2の基板内に向けるようにさらに動作可能である。この例示的な実施形態または別の例示的な実施形態は、第2の基板の上方にあり、第2の基板と動作可能に連通する第2のダイをさらに提供し得る。この例示的な実施形態または別の例示的な実施形態は、第2のダイが、フリップチップダイおよびワイヤボンドダイ(wire bond die)のうちの1つをさらに備えることをさらに提供し得る。この例示的な実施形態または別の例示的な実施形態は、第2のダイを囲むカプセル化層をさらに提供し得る。この例示的な実施形態または別の例示的な実施形態は、第2のダイから発生した熱がカプセル化層内に分散されることをさらに提供し得る。この例示的な実施形態または別の例示的な実施形態は、第2のダイを囲むカプセル化層内の1つまたは複数の選択的ヒートシンクをさらに提供し得る。この例示的な実施形態または別の例示的な実施形態は、第2のダイから発生した熱が、1つまたは複数の選択的ヒートシンク内に分散され、カプセル化層から外に分散されることをさらに提供し得る。この例示的な実施形態または別の例示的な実施形態は、ヒートシンクが、ダイを囲む熱界面表面(thermal interface surface)と、熱界面表面と基板との間の熱界面材料層(thermal interface material layer)とをさらに備えることをさらに提供し得る。この例示的な実施形態または別の例示的な実施形態は、ヒートシンクが第1のヒートシンクであり、パッケージが、第1のヒートシンクの上に延在し、第1のヒートシンクと熱連通する第2のヒートシンクと、第1のヒートシンクと第2のヒートシンクとの間の熱界面材料層とをさらに備えることをさらに提供し得る。
【0007】
[0007] 別の態様では、本開示の例示的な実施形態は、電子システムパッケージに含まれる少なくとも1つのダイで熱を発生させることと、少なくとも1つのダイを内部に含むキャビティを画定するヒートシンクを用いて、少なくとも1つのダイによって発生した熱の少なくとも一部分を吸収することと、ヒートシンクからの熱の一部分を、熱界面表面を通して、ヒートシンクをその上に担持する基板に向けることと、熱の一部分をダイから分散させることとを備える、熱を分散させる方法を提供し得る。この例示的な実施形態または別の例示的な実施形態は、熱の一部分の少なくとも一部を、ヒートシンクを担持する基板に向けることと、熱の一部分の少なくとも別の一部を、ヒートシンクの上方にあり、ヒートシンクと熱連通する第2の基板に向けることとをさらに提供し得る。この例示的な実施形態または別の例示的な実施形態は、電子システムパッケージ内の少なくとも1つの追加のダイで熱を発生させることとであって、少なくとも1つの追加のダイは、ヒートシンクの上方にあり、ヒートシンクと熱連通する第2の基板によって担持される、発生させることと、少なくとも1つの追加のダイによって発生した熱の少なくとも一部分を、少なくとも1つの追加のダイを囲むカプセル化層に向けることとをさらに提供し得る。
【0008】
[0008] さらに別の態様では、本開示の例示的な実施形態は、電子システムパッケージの第1の基板上に担持された第1のダイを、キャビティを画定する第1のヒートシンク内に封入すること(enclosing)であって、キャビティは、内部に第1のダイを含む、封入することと、前記第1のダイで熱を発生させることと、第1のヒートシンクの上方にあり、第1のヒートシンクと熱連通する第2の基板によって担持される第2のダイを用いて熱を発生させることと、第1のダイによって発生した熱の少なくとも一部分を第1のヒートシンクで吸収することと、第2のダイを囲むカプセル化層内の第2のヒートシンクを用いて、第2のダイによって発生した熱の少なくとも一部分を吸収することと、第1のダイからの熱の一部分と第2のダイからの熱の一部分とを第1および第2のダイから離れた方に向けることとを備える、熱を分散させる方法を提供し得る。この例示的な実施形態または別の例示的な実施形態は、熱の一部分を第1および第2のダイから離れた方に向けることが、第1のダイからの熱の一部分の第1の部分を第1の基板に向けることと、第1のダイからの熱の一部分の第2の部分を第2の基板に向け、第2のヒートシンク内に向けることと、第1のダイからの熱の一部分の第2の部分と、第2のダイからの熱の一部分とを、第2のヒートシンクから放散させ、第1と第2のダイから離れて放散させることとをさらに備えることをさらに提供し得る。この例示的な実施形態または別の例示的な実施形態は、第2の基板によって担持される第3のダイで熱を発生させることと、第3のダイによって発生した熱の少なくとも一部分を、第3のダイを囲むカプセル化層内の第2のヒートシンクで吸収することと、第3のダイからの熱の一部分を第1、第2、および第3のダイから離れた方に向けることとをさらに提供し得る。この例示的な実施形態または別の例示的な実施形態は、第3のダイからの熱の一部分を第1、第2、および第3のダイから離れた方に向けることが、第3のダイからの熱の一部分を、第2のヒートシンクを通して、第1、第2、および第3のダイから離れて放散させることをさらに備えることをさらに提供し得る。この例示的な実施形態または別の例示的な実施形態は、第2のヒートシンクが、第2のダイの上の熱伝導性材料スラグ(heat conductive material slug)、第3のダイの上の熱伝導性材料スラグ、および第2のダイと第3のダイとの間のカプセル化層内の少なくとも1つの熱伝導性材料スラグのうちの少なくとも1つをさらに備えることをさらに提供し得る。
【0009】
[0009] さらに別の態様では、本開示の例示的な実施形態は、第1の基板と動作可能に連通する第1のダイと、第1の基板の上方にあり、第1の基板と熱連通する第2の基板と動作可能に連通する第2のダイと、第2のダイを囲むカプセル化層と、第2のダイを囲むカプセル化層内の少なくとも1つのヒートシンクとを備える電子システムパッケージを提供することができ、ここにおいて、少なくとも1つのヒートシンクは、第1および第2のダイから発生した熱をパッケージから外に向け、第1および第2のダイから離れた方に向けるように動作可能である。この例示的な実施形態または別の例示的な実施形態は、少なくとも1つのヒートシンクの各々と第2の基板との間の熱界面材料層をさらに提供し得る。この例示的な実施形態または別の例示的な実施形態は、少なくとも1つのヒートシンクが、第2のダイの上の熱伝導性材料スラグおよびカプセル化層内の第2のダイに隣接する少なくとも1つの熱伝導性材料スラグのうちの少なくとも1つをさらに備えることをさらに提供し得る。この例示的な実施形態または別の例示的な実施形態は、第2の基板と動作可能に連通する第3のダイをさらに提供し得る。この例示的な実施形態または別の例示的な実施形態は、少なくとも1つのヒートシンクが、第2のダイの上の熱伝導性材料スラグ、第3のダイの上の熱伝導性材料スラグ、および第2のダイと第3のダイとの間のカプセル化層内の少なくとも1つの熱伝導性材料スラグのうちの少なくとも1つをさらに備えることをさらに提供し得る。この例示的な実施形態または別の例示的な実施形態は、第1のダイが、フリップチップダイをさらに備えることをさらに提供し得る。この例示的な実施形態または別の例示的な実施形態は、第2のダイが、フリップチップダイおよびワイヤボンドダイのうちの1つをさらに備えることをさらに提供し得る。この例示的な実施形態または別の例示的な実施形態は、第3のダイが、フリップチップダイおよびワイヤボンドダイのうちの1つをさらに備えることをさらに提供し得る。この例示的な実施形態または別の例示的な実施形態は、第1のダイと第2の基板との間の第2のヒートシンクをさらに提供し得る。この例示的な実施形態または別の例示的な実施形態は、第2のヒートシンクが、第2のヒートシンクにおいて画定されたキャビティをさらに備え、キャビティが第1のダイを内部に含むことをさらに提供し得る。この例示的な実施形態または別の例示的な実施形態は、第2のヒートシンクが、第1のダイを囲む熱界面表面と、熱界面表面と基板との間の熱界面材料層とをさらに備えることをさらに提供し得る。この例示的な実施形態または別の例示的な実施形態は、第1のダイから発生した熱が、第2のヒートシンクを通して、熱界面表面を介して第1の基板内に分散されることをさらに提供し得る。
【0010】
[0010] さらに別の態様では、本開示の例示的な実施形態は、電子システムパッケージに含まれる第1の基板によって担持される第1のダイで熱を発生させることと、第1のダイの上方の第2の基板によって担持される第2のダイで熱を発生させることと、第2のダイを囲むカプセル化層内の少なくとも1つのヒートシンクで第1および第2のダイによって発生した熱の少なくとも一部分を吸収することと、第1および第2のダイからの熱の一部分を、少なくとも1つのヒートシンクを通して第1および第2のダイから離れた方に向けることとを備える、熱を分散させる方法を提供し得る。この例示的な実施形態または別の例示的な実施形態は、第1および第2のダイからの熱の一部分を方向付けることが、第1のダイから熱の一部分の第1の部分を第1の基板に向けることと、第1のダイからの熱の一部分の第2の部分を第2の基板を通して第2のヒートシンク内に向けることと、第1のダイからの熱の一部分の第1の部分を第1の基板を通して第1および第2のダイから離れて放散させることと、第1のダイからの熱の一部分の第2の部分と、第2のダイからの熱の一部分とを、第2のヒートシンクを通して第1および第2のダイから離れて放散させることとをさらに備えることをさらに提供し得る。この例示的な実施形態または別の例示的な実施形態は、第2の基板によって担持される第3のダイで熱を発生させることと、第3のダイによって発生した熱の少なくとも一部分を少なくとも1つのヒートシンクに向けることとをさらに提供し得る。この例示的な実施形態または別の例示的な実施形態は、第3のダイからの熱の一部分を、少なくとも1つのヒートシンクを通して第1、第2、および第3のダイから離れて放散させることをさらに提供し得る。
【0011】
[0011] さらに別の態様では、本開示の例示的な実施形態は、第1の基板と動作可能に連通する第1のダイと、第1のダイを内部に含むキャビティを画定する第1のヒートシンクであって、第1のヒートシンクは第1の基板によって担持される、第1のヒートシンクと、第1の基板の上方にあり、第1の基板と熱連通する第2の基板と動作可能に連通する第2のダイと、第2のダイを囲むカプセル化層と、第2のダイを囲むカプセル化層内の第2のヒートシンクとを備える、電子システムパッケージを提供することができ、ここにおいて、第1のヒートシンクは、第1のダイから発生した熱を第1および第2の基板内に向けるように動作可能であり、第2のヒートシンクは、第2の基板および第2のダイから発生した熱をパッケージから外に向け、第1および第2のダイから離れた方に向けるように動作可能である。この例示的な実施形態または別の例示的な実施形態は、第1のヒートシンクが、第1のダイを囲む熱界面表面と、熱界面表面と第1の基板との間の熱界面材料層とをさらに備えることをさらに提供し得る。この例示的な実施形態または別の例示的な実施形態は、第2の基板と動作可能に連通する第3のダイをさらに提供し得る。この例示的な実施形態または別の例示的な実施形態は、第2のヒートシンクが、第2のダイの上の熱伝導性材料スラグ、第3のダイの上の熱伝導性材料スラグ、および第2のダイと第3のダイとの間のカプセル化層内の少なくとも1つの熱伝導性材料スラグのうちの少なくとも1つをさらに備えることをさらに提供し得る。
【図面の簡単な説明】
【0012】
[0012] 本開示の例示的な実施形態が、以下の説明に記載され、図面に示され、添付の特許請求の範囲に具体的かつ明確に示され、記載される。
【
図1】[0013]
図1(FIG.1)は、本開示の一態様による、ダイレベルキャビティヒートシート(die level cavity heat seat)が内部に含まれた例示的な電子システムパッケージの概略側面図である。
【
図2】[0014]
図2(FIG.2)は、本開示の一態様による、ダイレベルキャビティヒートシートが内部に含まれた例示的な積層フリップチップパッケージオンパッケージ(PoP)構成の電子システムパッケージの概略側面図である。
【
図3】[0015]
図3(FIG.3)は、本開示の一態様による、ダイレベルキャビティヒートシートが内部に含まれた例示的な熱フリップチップ構成の電子システムパッケージの概略側面図である。
【
図4】[0016]
図4(FIG.4)は、本開示の一態様による、ダイレベルキャビティヒートシートおよび選択的ヒートシンク素子が内部に含まれた例示的な積層フリップチップPoP構成の電子システムパッケージの概略側面図である。
【
図5】[0017]
図5(FIG.5)は、本開示の一態様による例示的な熱放散経路を示す、
図4からの例示的な電子システムパッケージの概略側面図である。
【0013】
[0018] 同様の番号は、図面全体を通して同様の部分を指す。
【詳細な説明】
【0014】
[0019] 電子システム(ES)パッケージが示され、本明細書とともに提供される図において全体的に参照番号10で示される。ESパッケージ10は、以下の追加の詳細とともに提供される前に、本明細書において最初に概して説明される。ESパッケージ10は、システムインパッケージ(SiP)として知られる単一のパッケージ、またはシステムインチップパッケージ(SiC)として知られる単一の集積回路(IC)に含まれる機能的電子システムを含む、任意の適切なパッケージまたはパッケージング技術であり得る。これらのESパッケージはますますサイズが縮小され、よりコンパクトになっているので、ESパッケージ10の能力をさらに向上させ、個々のICから熱を離してICの故障を防止するために、従来のパッケージレベルの熱放散技法および技術が用いられ得る。
【0015】
[0020] したがって、
図1を参照すると、例示的なESパッケージ10が示され、以下では1つまたは複数のダイ12と呼ばれる1つまたは複数のチップダイ12と、フリップチップ基板14と、キャビティヒートシンク16と、1つまたは複数の熱界面材料層18と、複数のはんだボール20とを有するものとして一般的に説明される。
図2に最もよく示されるように、ESパッケージ10は、モールドまたはカプセル化材料22およびホストボード24をさらに含み得る。本明細書でさらに説明するように、ESパッケージ10は、積層パッケージング構成(stacked packaging configurations)並びに個別パッケージング構成(individual packaging configurations)での使用に適している場合がある。
【0016】
[0021] 本明細書では、他の要素または構成要素の「上に(on top of)」または「上方に(above)」構成要素を有するものとして記載されているが、ESパッケージソリューションは、任意の適切な向きで提供され得ることが理解されるであろう。したがって、本明細書で使用される場合、方向または位置の用語は、他の構成要素に対して、および図に例示される向きに対するものであると理解されるであろう。例えば、
図1を参照すると、ホストボード24は、ESパッケージ10の底部であり得、一方、基板14およびキャビティヒート16は、ホストボード24の「上に」または「上方に」積み重ねられ得る。実世界の用途では、ホストボード24が「上部(top)」であり、他の層がその下に設けられ得る。
【0017】
[0022] ダイ12は、電子グレードシリコン、ガリウムヒ素、または任意の他の適切な半導体材料のような任意の適切な材料の集積回路であり得る。ダイ12は、フォトリソグラフィ等のような、任意の適切な製造手段によってその上に製造された1つまたは複数の機能回路を含み得る。ダイ12上にプリントされた回路は、所望の実装によって決定されるように、任意の適切な、または所望の目的のためのものであり得る。さらに、本明細書で説明するように、ESパッケージ10は、ダイ12を含めて、所望に応じて任意の適切なサイズにスケーリングされ得る。ダイ12は、単一の活性面を有する、6面ダイと考えられ得る。ダイ12の活性面は、その上にプリント回路を有するダイ12の面であり得、一方、その反対側は、背面と呼ばれ得る。
【0018】
[0023] フリップチップ基板14(および/または以下で説明される基板30)は、ボールグリッドアレイ(BGA:ball grid array)能力を有するプリント回路基板(PCB:printed circuit board)を含む任意の適切な基板であり得、集積回路または電子システムに使用される1つまたは複数のダイ12を収容するために、はんだボール等を含む任意の適切な接続部またはトレースをその上に含み得る。
【0019】
[0024] 以下でさらに詳細に説明されるように、キャビティヒートシンク16は、本明細書でさらに説明されるように、任意の適切な熱伝導材料から形成され得るダイ12レベルのキャビティヒートシンク16であり得る。一態様によれば、キャビティヒートシンク16は、銅から形成され得る。キャビティヒートシンク16は、以下でさらに説明されるように、熱界面材料層18との相互作用のために1つまたは複数の表面を含み得る。キャビティヒートシンク16は、任意の適切なサイズで作成され得、1つまたは複数のダイ12をその中に収容し得る中央キャビティ26を含み得る。キャビティヒートシンク16は、6面ダイ12の5つの面を封入し得るという点で5面ヒートシンクであり得、残りの封入されていない面はダイ12の活性面である。キャビティヒートシンク16は、本明細書で説明されるように、ダイ12の活性面が基板14と自由に相互作用する一方で、背面および側面がヒートシンクと熱的接触するか、またはヒートシンクに近接するように、ダイ12の背面の上に延在し得る。
【0020】
[0025] 熱界面材料層18は、隣接する構成要素間の熱結合を強化するためにESパッケージ10の1つまたは複数の構成要素間に挿入される任意の適切な材料であり得る。これらの熱界面材料層18は、所望の実施態様によって決定されるように、熱ペースト、熱接着剤、熱ギャップフィラー、熱伝導性パッド、熱テープ、相変化材料、または金属熱界面材料を含むが、これらに限定されない任意の適切な材料であり得る。これらの熱界面材料層18は、所望の実施態様によって決定されるように、および以下でさらに説明されるように、ESパッケージ10の任意または全ての構成要素の交点に設けられ得る。一態様によれば、熱界面材料18は、熱生成素子(すなわち、ダイ12)とヒートシンク素子(例えば、キャビティヒートシンク16および/または選択的ヒートシンク28)との間、並びに全てのヒートシンク素子と周囲構造(例えば、基板14、30)との間の全ての交点に設けられ得る。熱界面材料18は、熱放散におけるその役割に加えて、そのような層の間の接着剤として機能し得る。
【0021】
[0026] はんだボール20は、銅、ニッケル、および/または金材料、あるいはそれらの組合せのような任意の適切なはんだ材料から形成され得、所望の実装形態によって決定されるように、フリップチップ基板14にはんだ付けされ、エポキシでアンダーフィルされて、任意の集積回路、ダイ12、PCB、またはESパッケージ10の他の構成要素の間の電気通信を可能にし得る。はんだボール20は、以下でさらに説明されるように、フリップチップ基板14上および/またはESパッケージ10の積層された層の間に戦略的に配置され得る。
【0022】
[0027] モールド材料22は、所望に応じて、ESパッケージ10の1つまたは複数の構成要素をカプセル化し得、エポキシ、エポキシ樹脂などを含む任意の適切な材料で形成され得る。モールド/カプセル化材22は、ESパッケージ10の他の構成要素が組み立てられると、ESパッケージ10の大部分を囲むまたは封入し得る。
【0023】
[0028] ホストボード24は、フリップチップ基板14と電気接続され得る追加の基板であり得、構成要素は、その上に担持され、それらの間の電気通信を可能にする。ホストボード24は、所望の実装によって決定されるように、任意の適切な目的を果たし得る、または任意の適切なタイプのホストボードであり得る。一態様によれば、本明細書に例示されるように、ホストボード24は、複数のはんだボール20を介してフリップチップ基板14に接続され得る。
【0024】
[0029] 引き続き
図1を参照すると、キャビティヒートシンク12は、ESパッケージ10内のダイ12の熱性能を改善するために、現在および新たなパッケージング技術内で利用され得る。キャビティヒートシンク16は、キャビティ内の1つまたは複数のダイ12を完全に包含し得る。
図1に示すように、ダイ12は、エポキシアンダーフィル(epoxy underfill)を有するフリップチップダイであり得、これは、活性面がフリップチップ基板14に面するようにフリップされたダイであり得る。このような構成では、キャビティヒートシンク16は、ダイ12の非活性面にわたって延在し得、熱界面材料層18によってそこに熱的に接合され得る。キャビティ26は、キャビティヒートシンク16がダイ12をその中に封入することをさらに可能にし得、同時に、ヒートシンク16とフリップチップ基板14とがそれらの間の熱界面材料18の層と接触し得る熱界面表面(参照番号16Aで示される)を設け得る。ダイ12の両側およびキャビティヒートシンク16とフリップチップ基板14との接合部に熱界面材料層18が示されているが、キャビティヒートシンクは、熱界面表面16Aおよび熱界面材料層18が、ダイ12を囲み、熱界面材料層18を通してフリップチップ基板14と相互作用する連続層であり得るように、ダイ12の外縁を囲み得ることが理解されるであろう。
【0025】
[0030] この熱界面表面16Aおよび熱界面材料層18は、既存の熱放散技法と比較してダイの接合部温度を低減するために、キャビティヒートシンク16がダイ12から過剰な熱を引き抜き、それをフリップチップ基板14内に向けることを容易にし得る。さらに、キャビティヒートシンク16は、以下でさらに説明されるように、ヒートシンク16を積層基板30に接続する熱界面材料層18を有する熱界面表面16Aを有し得る。
【0026】
[0031] キャビティヒートシンク16は、任意のサイズのダイ12にスケーリングされ得る、および/または現在のパッケージング制約の全てではないにしても大部分に適合され得るが、理解されるように、キャビティヒートシンク16の最大の熱的利益は、ダイ12の最大の表面積がキャビティヒートシンク16と熱連通することを可能にし、したがって、ダイ12から最も多くの熱を引き抜くので、フリップチップパッケージングソリューションと共に使用される場合に、最も良く実現することができる。
【0027】
[0032]
図2を参照すると、一態様によれば、例示的なESパッケージ10が、(ESパッケージ10Aとして示される)積層フリップチップパッケージオンパッケージ構成で示されている。この構成は、
図1に提供されたフリップチップパッケージングソリューションと同様であり得るが、キャビティヒートシンク16の上に追加の積層基板30およびダイ12(1つまたは複数)を含む。積層基板30は、フリップチップ基板14の上のその位置を除いて、フリップチップ基板14と実質的に同様であり得、PCBまたは任意の他の適切な基板材料であり得る。積層基板30は、追加のモールド/カプセル化材層22を含み得る。積層基板30は、以下で説明されるように、その上に1つまたは複数の追加のダイ12をさらに含むか、または担持し得る。
【0028】
[0033] 積層基板30は、フリップチップ基板14とホストボード24との間のはんだボール20と実質的に同様であり得るが、フリップチップ基板14と積層基板30との間に配置される、積層はんだボールとして追加のはんだボール20を通してフリップチップ基板14に固定され得る。
【0029】
[0034] さらに、積層基板30は、キャビティヒートシンク16に隣接し得、所望に応じて、または所望の実装形態によって決定されるように、追加の熱界面材料18層によってキャビティヒートシンク16に熱的に接続され得る。この構成では、12Aで示される第1のダイは、本明細書で前に説明したようなフリップチップダイ12であり得る。したがって、第1のダイ12Aは、キャビティヒートシンク16のキャビティ26内に含まれるダイ12Aであり得る。第2のダイ12Bは、積層基板30に動作可能に接続されたダイ12であり得る。第2のダイ12Bは、所望に応じて、フリップチップダイ12(
図2に示すように)であり得る、またはワイヤボンドダイ12であり得る。この積層アセンブリでは、以下でさらに説明されるように、熱は、第1のダイ12Aからキャビティヒートシンク16を通してフリップチップ基板14および積層基板30内に放散し得る。熱は、第2のダイ12Bの上に延在するモールド/カプセル化材22を通して、並びにはんだボール20を通してホストボード24内にさらに放散し得る。
【0030】
[0035] キャビティヒートシンク16を利用する積層フリップチップパッケージオンパッケージ構成のモデリングデータは、モールド材料22のみがフリップチップ基板14と積層基板30との間の第1のダイ12Aを封入する現在の手法と比較して、最大接合温度に基づいて熱性能が最大5パーセントまで改善されることを示している。さらに、ダイ12Aの全体がキャビティヒートシンク16のキャビティ26内に含まれるキャビティヒートシンク16の配置は、ダイ12Aの上に延在するが、キャビティヒートシンク16とフリップチップ基板14との間に熱界面および熱界面材料層18を有さない平坦なヒートシンクと比較して、熱性能をさらに2~3パーセント改善させ得る。
【0031】
[0036]
図3を参照すると、第2の例示的なESパッケージ10Bが、熱フリップチップパッケージボールグリッドアレイ(BGA:thermal flip chip package ball grid array)構成で示されている。熱フリップチップBGAパッケージは、現在の、または業界標準のヒートシンクであり、ダイ上に延在し得る追加のヒートシンク32を含み得るが、ダイ12と標準ヒートシンク32との間にキャビティヒートシンク16を含めることにより、標準ヒートシンク32のみを利用する現在の熱フリップチップパッケージと比較して、熱性能が10%以上改善され得る。この構成では、ダイ12は、ESパッケージ10の熱性能をさらに改善し得る、追加の表面積および/またはダイ12とキャビティヒートシンク16との間の熱接触を設けるために、薄くされ、水平方向に延ばされ得る。
【0032】
[0037] この特定の構成、すなわち、標準ヒートシンク32を含む熱フリップチップパッケージは、フリップチップダイ用途のための主要な業界標準パッケージと考えられ、現在、電子システム業界内で高い熱放散のための最良のパッケージングスタイルの1つとして認識されることが多い。キャビティ26内に含まれる薄型のダイ12と共にキャビティヒートシンク16を含むことは、最小の製造変更で熱性能を10%以上改善し、このアプローチが、その熱放散性能を改善しながら、産業全体のソリューションとしてのその地位を維持することを可能にする。本明細書で前に説明したように、ダイ12およびキャビティヒートシンク16は、任意の適切なサイズにスケーリングされ、その利用における柔軟性をさらに可能にする。
【0033】
[0038]
図4を参照すると、
図2のESパッケージ10Aと同様の、ESパッケージ10Cの積層フリップチップパッケージオンパッケージ構成が示されており、これは、キャビティヒートシンク16を利用する第1のダイ12、12Aと、その上に積層された第2および第3のダイ12Bおよび12Cとを有する。図示されるように、ESパッケージ10Cは、本明細書で前に説明したものと同じ素子または構成要素、すなわち、ダイ12、ベースフリップチップ基板14、キャビティヒートシンク16、いくつかの熱界面材料層18、複数のはんだボール20、モールド/カプセル化材22、ホストボード24、および積層基板30を含む。さらに、ESパッケージ10Cは、1つまたは複数の選択的ヒートシンク28の構成要素を含み得、これについては、次により詳細に説明する。
【0034】
[0039] 特に、
図2のESパッケージ10Aと比較して、
図4のESパッケージ10Cは、そのキャビティ26内にダイ12Aを含むキャビティヒートシンク16を有するベースフリップチップ基板14上にフリップチップダイ12、12Aを含む点で実質的に同様であり得る。キャビティヒートシンク16の上には、同様に、ここではダイ12Bおよび12Cとして示される1つまたは複数の追加のダイ12を有する積層基板30があり得、これらのダイは、以下でさらに説明されるように、フリップチップダイ12であり得る、または代替的に、ワイヤボンドダイ12であり得る。ESパッケージ10Cは、その所望の実装によって決定されるように、1つまたは複数のはんだボール20を通してホストボード24に電気的に接続され得る。
【0035】
[0040] ESパッケージ10Cは、ダイ12Bおよび12Cがフリップチップダイであるとき、ダイ12Bおよび/または12Cの上に配置された1つまたは複数の熱伝導性材料スラグであり得るか、またはそれを含み得る、1つまたは複数の選択的ヒートシンク28素子をさらに含み得るという点で、ESパッケージ10Aとは異なり得る。ダイ12Bおよび12Cがワイヤボンドダイである場合、1つまたは複数の選択的ヒートシンク28が、ダイ12Bと12Cとの間の自由空間においてモールド/カプセル化材22内に選択的に配置され得る。同様に、選択的ヒートシンク28は、空間および/または設置パラメータが許容される場合には、両方の領域、すなわち、ダイ12の間およびダイ12の上に配置され得る。
【0036】
[0041] 選択的ヒートシンク28は、以下でさらに説明されるように、ESパッケージ10C内の主要領域から熱を吸収するか、または他の方法で熱を引き抜き、ESパッケージ10Cの上部を通して外に出すことができる伝導性熱経路として機能し得る。一態様によれば、選択的ヒートシンク28は、十分な熱をダイ12から引き抜き、モールド/カプセル化材22内に引き入れ、そこで放散させ得る。別の態様によれば、選択的ヒートシンク28の構成要素は、ESパッケージ10Cの外部に露出されるように、モールド/カプセル化材22と同じ高さであり得(またはモールド/カプセル化材22の外にわずかに延在し得)、これにより、電子システム内に含まれるファンなどの他の熱冷却機構が、ESパッケージ10C内のダイ12および他の重要な領域から熱をさらに放散させることがさらに可能になり得る。
【0037】
[0042] 選択的ヒートシンク28は、銅、金などを含むが、これらに限定されない任意の適切な熱伝導性材料で形成され得る。選択的ヒートシンク28は、キャビティヒートシンク16と同様に、任意のダイのサイズまたは利用可能なパッケージ面積に合わせてスケーリングされ得、個々のパッケージの構成によって決定される任意の適切な位置に配置または構成され得る。したがって、選択的ヒートシンク28は、パッケージ全体の熱放散をさらに高めるために、構成要素間の空き空間または空き領域での配置を通じて、既存のパッケージング技術に容易に組み込まれ得る。
【0038】
[0043] 選択的ヒートシンク28は、キャビティヒートシンク16を有さないパッケージにおいてさらに利用され得る、または代替的に、その中にキャビティヒートシンク16を利用するパッケージに含まれ得る。同様に、ESパッケージ10は、キャビティヒートシンク16を含み得るが、その特定の実装および構成に応じて、選択的ヒートシンク28の使用を省略し得る、またはそうでなければ、必要としない場合がある。選択的ヒートシンク28のみを含むことは、ダイ12および基板14、30上にモールド化合物を厳密に利用するパッケージと比較して、熱性能を2.5パーセント程度改善し得る。まとめて、キャビティヒートシンク16と選択的ヒートシンク28の両方を利用するESパッケージ10は、ESパッケージ10の主要領域から離れる熱の流れ(the flow of heat away from key areas)をさらに向上させ得る。
【0039】
[0044]
図5を参照すると、
図4のESパッケージ10Cは、熱がダイ12によって発生した後に取り得る様々な経路を示す追加の矢印とともに示されている。図に示されるように、波線/矢印は、熱が発生するときの熱を表し、一方、標準の矢印は、熱がダイ12のような主要領域から離れるときに熱が取り得る経路を表す。これらの矢印は、一般に、熱がESパッケージ10Cの様々な構成要素を通って移動し得る経路を表すように配置され、その代表例として意図される。したがって、熱は、任意または全ての方向に移動するか、または他の方法で放散し得るが、キャビティヒートシンク16および/または選択的ヒートシンク28を含めることにより、熱が主要な構成要素から離れるか、または他の方法で放散するための最小抵抗の経路を設けることによって、この熱放散をさらに向上させ得ることが理解されよう。
【0040】
[0045] キャビティヒートシンク16、選択的ヒートシンク28、またはそれらの組合せによって提供される熱性能の改善は、パッケージ10から熱を除去し、パッケージ10内の熱を主要構成要素から放散させ、および/またはダイ12を可能な限り長く臨界動作温度未満に保つことを意図し、さらにそのように理解される。ESパッケージ10が定常状態タイプの電子機器に適合される場合、キャビティヒートシンク16および/または選択的ヒートシンク28を含めることにより、熱を、ファンまたは他の冷却構成要素のような他の熱除去構成要素を通してさらに放散させ得る領域に引き込むことが可能になり得る。例えば、コンピュータまたはパーソナル電子デバイスにおいて、キャビティヒートシンク16および/または選択的ヒートシンク28を追加することにより、その中に含まれる冷却ファンまたは通気口に熱を向けることができる。多くの軍事用途に見られるような短寿命の電子システムでは、キャビティヒートシンク16および/または選択的ヒートシンク28を含めることにより、パッケージ10内に、またはパッケージ10から外に熱を放散させ、ダイ12の寿命全体にわたって高い性能を維持しながら、ダイ12の最も長い一時的寿命(temporary lifespan)を提供するように機能し得る。
【0041】
[0046] 一例によれば、キャビティヒートシンク16および/または選択的ヒートシンク28を含むESパッケージ10は、軍需品において利用され得るGPS誘導システムにおけるプロセッサまたはメモリとして利用され得る。そのような用途の寿命は、ダイ12のピーク性能を必要とし得るが、それは短期間のみであり、多くの場合、数分以下である。したがって、キャビティヒートシンク16および/または選択的ヒートシンク28を含めることは、ESパッケージ10の寿命全体を通して最大性能レベルを可能にし得るので、重要であり得る。
【0042】
[0047] 一態様によれば、追加の基板層およびダイを含む追加の層が利用され得る場合、本開示の範囲内にとどまりながら、追加のキャビティヒートシンクおよび/または選択的ヒートシンクが、本明細書で例示および説明されたもの以外に含まれ得ることが理解されるであろう。
【0043】
[0048] このように例示的なESパッケージ10の素子および構成要素について説明してきたが、次にその使用方法を説明する。
【0044】
[0049] 本明細書に記載されるように、使用方法は
図5を参照して説明されるが、記載された方法(1つまたは複数)は代表的な例であり、キャビティヒートシンク16および/または選択的ヒートシンク28を内部に有するESパッケージ10の全ての実施形態に適用され得ることが理解されるであろう。特に、キャビティヒートシンク16および選択的ヒートシンク28のスケーラビリティにより、本明細書に記載された方法は、本明細書で明示的に説明されていない他のパッケージングソリューションを同様に含み得ることが理解されるであろう。
【0045】
[0050] したがって、
図5を参照すると、一例では、ESパッケージ10は、標準的な製造技法に従って、(図示されるような積層フリップチップパッケージオンパッケージ構成のような)任意の適切な構成で組み立てられ得る。ESパッケージ10は、さらに、他の電子システムにその構成要素として設置され、それとともに動作され得る。例えば、ESパッケージ10がナビゲーションまたはGPSシステムの一部である場合、それは、より大きなシステムの構成要素としてインストールされ得る。同様に、任意の数のESパッケージ10を、所望に応じて、または所望の実装によって決定されるように、より大きなシステムで利用することができる。
【0046】
[0051] 一旦設置され、通常の動作に入ると、ダイ12は熱を発生し始め、その温度レベルは急速に上昇することが理解される。
図5に波形の矢印で示すように、熱が発生すると、熱はダイ12からほぼ全方向に外へ放射される。基板14、30と係合されているダイ12の活性面は、ダイ12の背面および側面を通して熱を反射するか、またはそうでなければ熱をより容易に分散させ得る。第1のダイ12Aを出る熱は、ヒートシンク16によって容易に吸収され得る。同様に、第2および第3のダイ12Bおよび12Cによって発生した熱は、選択的ヒートシンク28によって容易に吸収され得る。上述のように、これらのヒートシンク16および28は、ダイ12から発生した熱に対して最も抵抗の少ない経路を表し、したがって、そこから熱を引き抜き、熱を他の場所に向けるように機能する。
【0047】
[0052] 特に、第1のダイ12AがESパッケージ10内に完全に封入されると、キャビティヒートシンク16は、ダイ12Aから熱を引き抜き、その熱を熱界面表面16Aおよび熱界面材料層18を通して基板14内に分散させ得る。同様に、ESパッケージ10が(パッケージ10Cのような)積層パッケージである場合、キャビティヒートシンクは、積層基板30内に熱をさらに放散させ得る。
【0048】
[0053] キャビティヒートシンク16と同様に、選択的ヒートシンク28は、第2のダイ12Bおよび第3のダイ12Cによって発生した熱を吸収し得、再度、最も抵抗の少ない経路として、そこから熱を引き抜き得る。この熱は、ESパッケージ10から外へ、または少なくとも部分的に、ヒートシンク28を囲むモールド/カプセル化材22内に分散され得る。さらに、キャビティヒートシンク16を通って積層基板30に伝達されるいかなる熱も、示されるように、選択的ヒートシンク28を通る最も制限の少ない経路を同様に辿ることができる。
【0049】
[0054] 最終的に、全てのESパッケージング技術の目標は、主要領域、すなわちダイ12から熱を引き抜き、その熱を他の遠隔構造に、および/またはパッケージの外部の環境に分散させることである。本明細書に示され、説明されるように、キャビティヒートシンク16および/または選択的ヒートシンク28を含めることは、現在のパッケージング技術と比較して、サイズの拡張性を維持し、コストおよび製造上の検討事項への影響を最小限に抑えながら、より効率的でより長く続く解決策を提供し得る。
【0050】
[0055] 様々な発明概念が、1つまたは複数の方法として具現化され得、その一例が提供されている。方法の一部として実行される動作は、任意の適切な方法で順序付けられ得る。したがって、例示されたものとは異なる順序で動作が実行される実施形態を構成することができ、例示的な実施形態では連続的な動作として示されていても、いくつかの動作を同時に実行することを含み得る。
【0051】
[0056] 本発明の様々な実施形態を本明細書で説明および例示したが、当業者は、本明細書で説明した機能を実行するため、および/または本明細書で説明した結果および/または利点の1つまたは複数を取得するための様々な他の手段および/または構造を容易に想定し、そのような変形および/または修正の各々は、本明細書で説明した本発明の実施形態の範囲内にあると見なされる。より一般には、当業者は、本明細書に記載の全てのパラメータ、寸法、材料、および構成が例示的であることを意味し、実際のパラメータ、寸法、材料、および/または構成が、特定の用途または本発明の教示が使用される用途に依存することを容易に理解するであろう。当業者は、本明細書に記載の特定の本発明の実施形態に対する多くの同等物を認識するか、または日常的な実験のみを使用して確認することができる。したがって、前述の実施形態が、例としてのみ提示されたものであり、添付の特許請求の範囲およびその同等物の範囲内で、本発明の実施形態が、具体的に説明および請求項に記載されるものとは別様に実践されてもよいことを理解されたい。本開示の発明の実施形態は、本明細書に記載の個々の特徴、システム、物品、材料、キット、および/または方法の各々を対象とする。加えて、2つ以上のそのような特徴、システム、物品、材料、キット、および/または方法の任意の組合せは、そのような特徴、システム、物品、材料、キット、および/または方法が相互に矛盾しない場合、本開示の発明範囲内に含まれる。
【0052】
[0057] 本明細書で定義され、使用される全ての定義が、辞書の定義、参照により援用された文書での定義、および/または定義された用語の通常の意味を支配すると理解されるべきである。
【0053】
[0058] 本明細書および特許請求の範囲で使用される冠詞「a」および「an」は、そうでないことが明確に示されていない限り、「少なくとも1つ」を意味すると理解されるべきである。本明細書および特許請求の範囲で使用される「および/または」という語句は(もしあれば)、そのように結合された要素の「いずれかまたは両方」、すなわち、ある場合には接続的に存在し、他の場合には離接的に存在する要素を意味すると理解されるべきである。「および/または」で列挙された複数の要素は、同じように、すなわち、そのように結合された要素のうちの「1つまたは複数」と解釈されるべきである。「および/または」節によって具体的に特定された要素以外の他の要素が、具体的に特定されたそれらの要素に関連するか関連しないかに関わらず、任意選択的に存在し得る。したがって、非限定的な例として、「Aおよび/またはB」への言及は、「備える(comprising)」などのオープンエンド言語と共に使用されるとき、1つの実施形態では、Aのみ(任意選択的にB以外の要素を含む)を指し、別の実施形態では、Bのみ(任意選択的にA以外の要素を含む)を指し、さらに別の実施形態では、AおよびBの両方(任意選択的に他の要素を含む)等を指すことができる。本明細書および特許請求の範囲で使用されるとき、「または」は、上記で定義された「および/または」と同じ意味を有すると理解されるべきである。例えば、リスト内の項目を分離するとき、「または」または「および/または」は、包括的である、すなわち、いくつかの要素または要素のリストのうちの少なくとも1つを含むが、2つ以上も含み、任意選択的に、列挙されていない追加の項目も含むと解釈されるものとする。それとは反対に明確に示す用語、例えば「~のうちの1つのみ」または「~のうちの正確に1つ」、または特許請求の範囲で使用されるとき「~からなる」などのみが、いくつかの要素または要素のリストのうちの正確に1つの要素を含むことを指す。一般に、本明細書で使用される「または」という用語は、「いずれか」、「~のうちの1つ」、「~のうちの1つのみ」、または「~のうちの正確に1つ」などの排他性の用語が先行するとき、排他的代替(すなわち、「一方または他方であるが、両方ではない」)を示すものとしてのみ解釈されるものとする。「~から本質的になる」は、特許請求の範囲において使用されるとき、特許法の分野において使用される通常の意味を有するものとする。
【0054】
[0059] 本明細書および特許請求の範囲において使用されるとき、1つまたは複数の要素のリストを参照した「少なくとも1つ」という語句は、要素のリスト中の要素の任意の1つまたは複数から選択される少なくとも1つの要素を意味するが、要素のリスト内に具体的に列挙されたあらゆる要素のうちの少なくとも1つを必ずしも含むわけではなく、要素のリスト中の要素の任意の組合せを除外しないことを理解されるべきである。この定義はまた、「少なくとも1つ」という語句が指す要素のリスト内で具体的に特定された要素以外に、具体的に特定されたそれらの要素に関連しても関連しなくても、要素が任意選択的に存在し得ることを可能にする。したがって、非限定的な例として、「AおよびBのうちの少なくとも1つ」(または同等に、「AまたはBのうちの少なくとも1つ」、または同等に、「Aおよび/またはBのうちの少なくとも1つ」)は、1つの実施形態では、任意選択的にBが存在しない2つ以上のAを含む(および任意選択的にB以外の要素を含む)少なくとも1つを指すことができ、別の実施形態では、任意選択的にAが存在しない2つ以上のBを含む(および任意選択的にA以外の要素を含む)少なくとも1つを指すことができ、さらに別の実施形態では、任意選択的に2つ以上のAを含む少なくとも1つ、および任意選択的に2つ以上のBを含む(および任意選択的に他の要素を含む)少なくとも1つ等を指すことができる。
【0055】
[0060] 特徴または要素が本明細書で別の特徴または要素の「上に」あると言及されるとき、それはその別の特徴または要素の直接上にあり得るか、または介在する特徴および/または要素が存在してもよい。対照的に、特徴または要素が別の特徴または要素の「直接上に」あると言及されるとき、介在する特徴または要素は存在しない。ある特徴または要素が別の特徴または要素に「接続」、「取り付け」、または「結合」されていると言及されるとき、それは、その別の特徴または要素に直接接続、取り付け、または結合されることができる、または介在する特徴または要素が存在してよいことも理解されるであろう。対照的に、特徴または要素が別の特徴または要素に「直接接続」、「直接取り付け」、または「直接結合」されると言及されるとき、介在する特徴または要素は存在しない。1つの実施形態に関して説明または図示するが、そのように説明または図示した特徴および要素は、他の実施形態に適用されることができる。また、別の特徴に「隣接して」配置された構造または特徴への言及が、隣接する特徴に重なるまたはその下に存在する部分を有し得ることも当業者には理解されるであろう。
【0056】
[0061] 空間的に相対的な用語、「~の下(under)」、「~より下(below)」、「下部(lower)」、「~の上(over)」、「上部(upper)」、「上方に(above)」、「~の後に(behind)」、「~の前に(in front of)」、および同様のものなどが、図に例示する1つの要素または特徴の、別の要素(単数または複数)または特徴(単数または複数)との関係を説明するのに説明しやすくするために本明細書で使用され得る。空間的に相対的な用語は、図で示された向きに加えて、使用時または動作時のデバイスの異なる向きを包含することを意図することが理解されるであろう。例えば、図のデバイスが反転された場合、他の要素または特徴「の下(under)」または「下(beneath)」として説明した要素は、その他の要素または特徴「の上(over)」に向けられることになる。したがって、「の下(under)」という例示的な用語は、上(over)および下(under)の両方の向きを包含することができる。デバイスは他の方向に向けられる(90度または他の向きに回転される)場合があり、本明細書で使用される空間的に相対的な記述はそれに応じて解釈される。同様に、「上向き(upwardly)」、「下向き(downwardly)」、「垂直(vertical)」、「水平(horizontal)」、「横方向(lateral)」、「横断方向(transverse)」、「長手方向(longitudinal)」、および同様の用語は、別段の指示がない限り、説明のみを目的として本明細書で使用される。
【0057】
[0062] 「第1の」および「第2の」という用語は、様々な特徴/要素を説明するために本明細書で使用され得るが、これらの特徴/要素は、コンテキストがそうでないことを示していない限り、これらの用語によって限定されるべきではない。これらの用語は、ある特徴/要素と別の特徴/要素を区別するために使用され得る。したがって、本発明の教示から逸脱することなく、本明細書で説明する第1の特徴/要素を第2の特徴/要素と呼ぶことができ、同様に、本明細書で説明する第2の特徴/要素を第1の特徴/要素と呼ぶことができる。
【0058】
[0063] 一実施形態は、本開示の実装形態または例である。本明細書における「一実施形態」、「1つの実施形態」、「いくつかの実施形態」、「1つの特定の実施形態」、「例示的な実施形態」、または「他の実施形態」などへの言及は、実施形態に関連して説明される特定の特徴、構造、または特性が、本発明の少なくともいくつかの実施形態に含まれるが、必ずしもすべての実施形態に含まれるわけではないことを意味する。「一実施形態」、「1つの実施形態」、「いくつかの実施形態」、「1つの特定の実施形態」、「例示的な実施形態」、または「他の実施形態」などの様々な出現は、必ずしもすべてが同じ実施形態を指すわけではない。
【0059】
[0064] 本明細書に、構成要素、特徴、構造、または特性が「含まれ得る」、「含まれてもよい」、または「含まれることができる」と記載される場合、その特定の構成要素、特徴、構造、または特性が含まれる必要はない。本明細書または特許請求の範囲が、「1つの」要素に言及する場合、それは、その要素が1つだけ存在することを意味しない。本明細書または特許請求の範囲が、「追加の」要素に言及する場合、それは、追加の要素が2つ以上存在することを排除しない。
【0060】
[0065] 本明細書および特許請求の範囲で使用されるとき、例で使用される場合を含めて、特に明記されない限り、全ての数は、用語が明示的に出現しない場合であっても、「約」または「およそ」という語が前にあるかのように読まれ得る。「約」または「およそ」という語句は、大きさおよび/または位置を説明するとき、説明される値および/または位置が値および/または位置の合理的な予想範囲内にあることを示すために使用され得る。例えば、数値は、記載された値(または値の範囲)の+/-0.1%、記載された値(または値の範囲)の+/-1%、記載された値(または値の範囲)の+/-2%、記載された値(または値の範囲)の+/-5%、記載された値(または値の範囲)の+/-10%等である値を有し得る。本明細書に列挙される任意の数値範囲は、その中に包含されるすべての部分範囲を含むことが意図される。
【0061】
[0066] 加えて、本開示を実行する方法は、本明細書に記載されものとは異なる順序で行われてもよい。したがって、方法の順序は、明示的に述べられない限り、限定として読まれるべきではない。方法のステップのいくつかを異なる順序で実行することにより、同様の結果を達成することができることが認識可能である。
【0062】
[0067] 特許請求の範囲において、および上記の明細書において、「備える」、「含む」、「保持する(carrying)」、「有する」、「含有する」、「伴う」、「保持する(holding)」、「~から構成される」などの全ての移行句は、オープンエンドである、すなわち、含むが限定されないことを意味すると理解されたい。「~からなる」および「~から本質的になる」という移行句のみが、特許審査手続の米国特許庁マニュアルに記載されているように、それぞれクローズドまたはセミクローズド移行句であるものとする。
【0063】
[0068] 前述の説明では、簡潔さ、明瞭さ、および理解のために特定の用語が使用されている。このような用語は説明の目的で使用され、広く解釈されることを意図しているので、先行技術の要件を超えて不必要な限定を暗示するものではない。
【0064】
[0069] さらに、本開示の様々な実施形態の説明および例示は例であり、本開示は、図示または説明される正確な詳細に限定されない。
【国際調査報告】