(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-31
(54)【発明の名称】タンパク質発現および細胞分化のための方法および組成物
(51)【国際特許分類】
C12N 15/11 20060101AFI20241024BHJP
C12N 15/113 20100101ALI20241024BHJP
C12N 15/12 20060101ALI20241024BHJP
C12N 15/88 20060101ALI20241024BHJP
C12N 5/10 20060101ALI20241024BHJP
C12N 15/16 20060101ALI20241024BHJP
A23L 33/18 20160101ALI20241024BHJP
C12N 5/07 20100101ALI20241024BHJP
C12N 5/071 20100101ALI20241024BHJP
A61K 48/00 20060101ALI20241024BHJP
A61K 31/7105 20060101ALI20241024BHJP
A61K 31/713 20060101ALI20241024BHJP
A61K 47/36 20060101ALI20241024BHJP
A61K 47/26 20060101ALI20241024BHJP
A61K 9/48 20060101ALI20241024BHJP
A61K 47/38 20060101ALI20241024BHJP
A61K 47/42 20170101ALI20241024BHJP
A61K 47/44 20170101ALI20241024BHJP
A61K 47/30 20060101ALI20241024BHJP
C08L 1/26 20060101ALI20241024BHJP
C08L 99/00 20060101ALI20241024BHJP
C08L 89/00 20060101ALI20241024BHJP
C08L 1/00 20060101ALI20241024BHJP
【FI】
C12N15/11 Z
C12N15/113 Z
C12N15/12
C12N15/88 Z
C12N5/10
C12N15/16
A23L33/18
C12N5/07
C12N5/071
A61K48/00
A61K31/7105
A61K31/713
A61K47/36
A61K47/26
A61K9/48
A61K47/38
A61K47/42
A61K47/44
A61K47/30
C08L1/26
C08L99/00
C08L89/00
C08L1/00
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024530492
(86)(22)【出願日】2022-11-22
(85)【翻訳文提出日】2024-07-05
(86)【国際出願番号】 GB2022052953
(87)【国際公開番号】W WO2023094801
(87)【国際公開日】2023-06-01
(32)【優先日】2021-11-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522480458
【氏名又は名称】アンコモン バイオ リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】ファラム, ルース ヘレン
(72)【発明者】
【氏名】ニグマトゥーリン, リナト
【テーマコード(参考)】
4B018
4B065
4C076
4C084
4C086
4J002
【Fターム(参考)】
4B018MD20
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4B065AB01
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4C084AA13
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4C084NA10
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4C086MA03
4C086MA05
4C086MA37
4C086NA10
4J002AB011
4J002AB031
4J002AB051
4J002AD001
4J002AJ001
4J002GE00
(57)【要約】
細胞分化または治療用医薬製品としての使用のためのバイオ医薬品に関連するタンパク質もしくは操作された細胞の産生を生じ得るタンパク質発現の変更のための方法および組成物が、本明細書で提供される。組成物は、糖、核酸分子および/またはポリマー性材料を含み得る。組成物および方法は、細胞による核酸の取り込みを促進しまたは容易にし得る。組成物および方法は、細胞の分化を促進しまたは容易にし得る。ある態様では、組成物は、糖、および細胞内でのタンパク質発現における変化を容易にするように構成されている核酸分子、および細胞をカプセル封入するまたはそれに接着するように構成されているポリマー性材料を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
糖、および細胞内でのタンパク質発現における変化を容易にするように構成されている核酸分子;および前記細胞をカプセル封入するまたは前記細胞に接着するように構成されているポリマー性材料を含む組成物。
【請求項2】
前記ポリマー性材料がポリマーを含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記ポリマーが、多糖ベースのポリマー、ポリペプチドベースのポリマー、脂質ベースのポリマー、またはそれらの組合せを含む、請求項2に記載の組成物。
【請求項4】
前記多糖ベースのポリマーが、アルジネートベースのポリマー、ジェランガムベースのポリマー、キャッサバベースのポリマー、トウモロコシベースのポリマー、コーンスターチベースのポリマー、キサンタンガムベースのポリマー、ローカストビーンベースのポリマー、プルランベースのポリマー、デキストランベースのポリマー、セルロースベースのポリマー、またはそれらの組合せを含む、請求項3に記載の組成物。
【請求項5】
前記ポリマー性材料が、前記細胞をカプセル封入するように構成されている、請求項1から4のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項6】
前記ポリマー性材料がヒドロゲルを含む、請求項1から5のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項7】
前記ポリマー性材料が2次元ポリマーを含む、請求項6に記載の組成物。
【請求項8】
前記ポリマーが3次元ポリマーを含む、請求項6に記載の組成物。
【請求項9】
前記ポリマー性材料が、生分解性であるように構成されている、請求項1から8のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項10】
細胞内でのタンパク質発現における変化を集合的に容易にするように構成されているリボ核酸(RNA)を含む核酸分子および糖を含む組成物。
【請求項11】
前記細胞内でのタンパク質発現における前記変化が、中胚葉系統、内胚葉系統または外胚葉系統への前記細胞の分化を容易にする、請求項10に記載の組成物。
【請求項12】
前記細胞内でのタンパク質発現における前記変化が、前記細胞の脂肪生成、血管新生、心原性、軟骨形成、内皮、上皮、造血、肝性、筋原性、神経原性、骨原性、実質、腎または網膜分化を容易にする、請求項11に記載の組成物。
【請求項13】
前記細胞の前記分化が、前記細胞の分化転換または前記細胞の指向性分化を含む、請求項12に記載の組成物。
【請求項14】
前記細胞が、体細胞またはナイーブ細胞を含む、請求項10から13のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項15】
前記細胞が、脂肪細胞、血管細胞、心細胞、軟骨細胞、内皮細胞、上皮細胞、造血細胞、肝細胞、筋肉細胞、ニューロンまたは骨原性細胞を含む、請求項1から14のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項16】
前記細胞が前記筋肉細胞を含む、請求項15に記載の組成物。
【請求項17】
前記筋肉細胞が、筋線維、筋管、筋細胞、筋芽細胞、筋原性スフェロイドまたは筋肉細胞前駆体を含む、請求項16に記載の組成物。
【請求項18】
細胞内でのタンパク質発現における変化を集合的に容易にするように構成されている糖および核酸分子を含む組成物であって、前記細胞が、胚性幹細胞、不死化幹細胞、間葉系幹細胞、筋肉前駆細胞または誘導多能性幹細胞(iPSC)を含む幹細胞である、組成物。
【請求項19】
前記細胞が前記iPSCを含む、請求項18に記載の組成物。
【請求項20】
前記核酸分子がリボ核酸(RNA)を含む、請求項1から9および18から19のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項21】
前記RNAが、メッセンジャーリボ核酸(mRNA)、マイクロリボ核酸(miRNA)、トランスファーリボ核酸(tRNA)、サイレンシングリボ核酸(siRNA)、自己増幅性RNA(saRNA)、エンドレス/環状RNA(eRNA)、トランス増幅性RNA(ta-RNA)、またはそれらの組合せを含む、請求項10から17および20のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項22】
前記RNAが、前記mRNA、前記saRNA、前記eRNA、前記ta-RNA、またはそれらの組合せを含む、請求項21に記載の組成物。
【請求項23】
前記RNAが、MYOD1、MYOG、MYF5、MYF6、PAX3、PAX7、PPARY、アディポネクチン、FATP1~6、FABP4、GLUT4、レプチン、AdipoR1~2、CD137、それらの断片、またはそれらのバリアントをコードする、請求項22または請求項23に記載の組成物。
【請求項24】
前記RNAがモノシストロン性である、請求項21から23のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項25】
前記RNAがポリシストロン性である、請求項21から23のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項26】
前記核酸分子が前記mRNAを含む、請求項21から25のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項27】
前記核酸分子が前記saRNAを含む、請求項21から25のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項28】
前記核酸分子が、前記miRNAまたは前記siRNAを含む、請求項21から27のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項29】
前記miRNAまたは前記siRNAが、前記細胞の多能性の低減を容易にするポリヌクレオチド配列を含む、請求項28に記載の組成物。
【請求項30】
前記細胞の多能性の前記低減が、前記細胞の前記分化を容易にする、請求項29に記載の組成物。
【請求項31】
前記ポリヌクレオチド配列が、POUF51(OCT3/4)、KLF4もしくはSOX2、またはそれらの相補配列を含むポリヌクレオチド配列を含む、請求項29または請求項30に記載の組成物。
【請求項32】
前記核酸分子が、第1の核酸分子および第2の核酸分子を含み、前記第1の核酸分子が、前記mRNAまたは前記saRNAであり、前記第2の核酸が、前記miRNAまたは前記siRNAである、請求項21から31のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項33】
核酸分子および修飾糖を含む組成物であって、前記核酸分子が、メッセンジャーリボ核酸(mRNA)、自己増幅性RNA(saRNA)、エンドレス/環状RNA(eRNA)、トランス増幅性RNA(ta-RNA)、またはそれらの組合せを含み;前記修飾糖が、脂肪族アルデヒド修飾糖、芳香族アルデヒド修飾糖、第4級アンモニウム修飾糖、ポリアミン誘導体化糖、糖修飾糖、脂質付加物を有する糖、またはそれらの組合せを含み;前記核酸または前記修飾糖が、細胞内でのタンパク質発現における変化を容易にするように構成されている、組成物。
【請求項34】
前記修飾糖が、キトサン、ヒアルロン酸、プルラン、ヘパリン、アルジネート、またはそれらの組合せもしくは誘導体を含む、請求項33に記載の組成物。
【請求項35】
前記修飾糖が修飾キトサンを含む、請求項34に記載の組成物。
【請求項36】
前記修飾糖が、脂肪族アルデヒド修飾糖、芳香族アルデヒド修飾糖、第4級アンモニウム修飾糖、ポリアミン誘導体化糖、糖修飾糖、糖 フェノール修飾糖、またはそれらの組合せを含む、請求項33から35のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項37】
前記脂肪族アルデヒド修飾糖が、ヘキサナールアルデヒド修飾糖、ヘプタナールアルデヒド修飾糖、オクタナールアルデヒド修飾糖、ノナナールアルデヒド修飾糖またはデカナールアルデヒド修飾糖を含む、請求項33から36のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項38】
前記脂肪族アルデヒド修飾糖が、デカナールアルデヒド修飾糖を含む、請求項36または請求項37に記載の組成物。
【請求項39】
前記芳香族アルデヒド修飾糖が、ベンズアルデヒド修飾糖またはシンナムアルデヒド修飾糖を含む、請求項33から38のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項40】
前記ポリアミン誘導体化糖が、スペルミン修飾糖、スペルミジン修飾糖、プトレシン修飾糖、ジエチルエチルアミン修飾糖、ジメチルエチルアミン修飾糖、第4級アンモニウム修飾糖またはアルギニン修飾糖を含む、請求項33から39のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項41】
前記脂質付加物を有する前記糖が、レシチンを有する糖またはホスファチジルコリンを有する糖を含む、請求項33から40のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項42】
前記糖修飾糖が単糖修飾糖を含む、請求項33から41のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項43】
前記単糖修飾糖が、ラクトース修飾糖、マンノース修飾糖、グルコース修飾糖、ガラクトース修飾糖、グルコサミン修飾糖、スクロース修飾糖、キシロース修飾糖、リボース修飾糖、フルクトース修飾糖またはグリセルアルデヒド修飾糖を含む、請求項42に記載の組成物。
【請求項44】
前記糖修飾糖が多糖修飾糖を含む、請求項33から41のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項45】
前記多糖修飾糖が、アニオン性多糖修飾糖、マルトース修飾糖、還元多糖修飾糖、またはそれらの組合せを含む、請求項44に記載の組成物。
【請求項46】
前記アニオン性多糖修飾糖が、アルジネート修飾糖、カルボキシメチル化セルロース修飾糖、ヒアルロン酸修飾糖、ペクチン修飾糖、プルラン修飾糖、デンプン修飾糖またはキサンタンガム修飾糖を含む、請求項45に記載の組成物。
【請求項47】
前記還元多糖修飾糖が、マルトデキストリン修飾糖またはセロビオース修飾糖を含む、請求項45または請求項46に記載の組成物。
【請求項48】
前記還元多糖修飾糖がカチオン性脂質付加物を含む、請求項45から47のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項49】
前記フェノール修飾糖が、クロロゲン酸修飾糖、フェルラ酸修飾糖、コーヒー酸修飾糖、没食子酸修飾糖、またはそれらの組合せを含む、請求項36から48のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項50】
前記核酸分子が、MYOD1、MYOG、MYF5、MYF6、PAX3、PAX7、PPARY、アディポネクチン、FATP1~6、FABP4、GLUT4、レプチン、AdipoR1~2、CD137、それらの断片、またはそれらのバリアントをコードする、請求項33から49のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項51】
前記核酸分子がモノシストロン性である、請求項33から50のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項52】
前記核酸分子がポリシストロン性である、請求項33から50のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項53】
マイクロリボ核酸(miRNA)またはサイレンシングリボ核酸(siRNA)をさらに含む、請求項33から52のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項54】
前記miRNAまたは前記siRNAが、前記細胞の多能性の低減を容易にするポリヌクレオチド配列を含む、請求項53に記載の組成物。
【請求項55】
前記細胞の多能性における前記低減が、前記細胞の前記分化を容易にする、請求項54に記載の組成物。
【請求項56】
前記ポリヌクレオチド配列が、POUF51(OCT3/4)、KLF4もしくはSOX2、またはそれらの相補配列を含むポリヌクレオチド配列を含む、請求項55に記載の組成物。
【請求項57】
前記核酸分子が、第1の核酸分子および第2の核酸分子を含み、前記第1の核酸分子が、前記mRNAまたは前記saRNAであり、前記第2の核酸が、前記miRNAまたは前記siRNAである、請求項53から56のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項58】
前記細胞内での前記タンパク質発現における前記変化が、前記細胞の分化を容易にする、請求項1から57のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項59】
脂質、アニオン性ポリマー、またはそれらの組合せをさらに含む、請求項1から58のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項60】
前記糖が、水性溶液中または中性溶液中でカチオン性である、請求項1から59のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項61】
前記糖のカチオン性部分のカチオン性電荷が、前記糖1グラム当たり少なくとも約0.5m当量(m当量/g)の塩基性基を含む、請求項1から60のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項62】
前記糖の前記カチオン性部分の前記カチオン性電荷が、最大で約20m当量/gを含む、請求項1から61のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項63】
前記糖が、少なくとも約20キロダルトン(kDa)の平均分子質量を含む、請求項1から62のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項64】
前記糖が、最大で約2000kDaの平均分子質量を含む、請求項1から63のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項65】
前記糖が多糖を含む、請求項1から64のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項66】
前記糖および前記核酸分子が、互いに自己アセンブルするように構成されている、請求項1から65のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項67】
前記糖および前記核酸分子が、ポリプレックスを形成するように構成されている、請求項1から66のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項68】
前記核酸分子が、前記ポリプレックスの表面またはその近傍にある、請求項67に記載の組成物。
【請求項69】
前記核酸分子が、前記ポリプレックス内にカプセル封入される、請求項67に記載の組成物。
【請求項70】
前記ポリプレックスが、規則的な形状、不規則な形状または分岐状である、請求項67から69のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項71】
前記ポリプレックスが、球状または直鎖状である、請求項67から69のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項72】
前記ポリプレックスの見掛けの直径が、動的光散乱(DLS)または顕微鏡によって測定した場合に、少なくとも約5ナノメートル(nm)である、請求項67から71のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項73】
前記ポリプレックスの見掛けの直径が、前記DLSまたは前記顕微鏡によって測定した場合に、最大で約5000nmである、請求項67から72のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項74】
前記ポリプレックスが、ナノ粒子をさらに含む、請求項67から73のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項75】
前記核酸分子がRNA調節エレメントを含む、請求項1から74のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項76】
前記RNA調節エレメントが、転写調節エレメント、共転写調節エレメント、転写後調節エレメント、翻訳調節エレメント、またはそれらの任意の組合せを含む、請求項75に記載の組成物。
【請求項77】
前記RNA調節エレメントが、5’-キャップ、5’-非翻訳領域(UTR)、3’-UTR、ポリAテイル修飾、またはそれらの任意の組合せを含む、請求項75に記載の組成物。
【請求項78】
前記糖が、前記核酸分子を安定化する、請求項1から77のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項79】
前記糖が、前記核酸分子の分解を阻害または低減する、請求項1から78のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項80】
前記糖が、前記核酸分子のヌクレアーゼ分解を阻害または低減する、請求項1から79のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項81】
前記核酸分子が化学的修飾を含む、請求項1から80のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項82】
前記核酸分子がアンロックド核酸を含む、請求項1から81のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項83】
前記核酸分子が、少なくとも2つの型の核酸を含む、請求項1から82のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項84】
前記細胞が、哺乳動物細胞、鳥類細胞、魚類細胞、軟体動物細胞または両生類細胞を含む、請求項1から83のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項85】
前記哺乳動物細胞が、ブタ細胞、ウシ細胞、スイギュウ類細胞、ヒツジ細胞、ヤギ細胞、シカ類細胞、バイソン類細胞、ラクダ類細胞、アカシカ類細胞またはウサギ細胞を含む、請求項84に記載の組成物。
【請求項86】
前記哺乳動物細胞が前記ブタ細胞を含む、請求項85に記載の組成物。
【請求項87】
前記ポリプレックスのポリカチオンアミノ基の、前記ポリプレックスの核酸リン酸基に対するモル比が、少なくとも約1である、請求項1から86のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項88】
前記ポリプレックスのポリカチオンアミノ基の、前記ポリプレックスの核酸リン酸基に対するモル比が、最大で約60である、請求項1から87のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項89】
前記組成物が、前記核酸、前記ポリマー性材料および前記脂質を含み、前記ポリマー性材料の前記核酸に対する第1の質量比が、1:1以上であり、前記脂質の前記ポリマー性材料に対する第2の質量比が、1:1以上である、請求項59から88のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項90】
前記第1の質量比が2:1以上であり、前記第2の質量比が2:1以上である、請求項89に記載の組成物。
【請求項91】
前記第1の質量比が100:1以上である、請求項90に記載の組成物。
【請求項92】
細胞内でのタンパク質発現における変化を容易にするための方法であって、
(a)細胞を、
i.糖、および
ii.核酸分子
を含む組成物と接触させるステップ;
(b)ポリマー性材料を使用して、前記細胞および前記組成物をカプセル封入するまたは接着させるステップ
を含み、それにより、前記細胞内でのタンパク質発現における変化を容易にする、方法。
【請求項93】
前記ポリマー性材料がポリマーを含む、請求項92に記載の方法。
【請求項94】
前記ポリマーが、多糖ベースのポリマー、ポリペプチドベースのポリマー、脂質ベースのポリマー、またはそれらの組合せを含む、請求項93に記載の方法。
【請求項95】
前記多糖ベースのポリマーが、アルジネートベースのポリマー、ジェランガムベースのポリマー、キャッサバベースのポリマー、トウモロコシベースのポリマー、コーンスターチベースのポリマー、キサンタンガムベースのポリマー、ローカストビーンベースのポリマー、プルランベースのポリマー、デキストランベースのポリマー、セルロースベースのポリマー、またはそれらの組合せを含む、請求項94に記載の方法。
【請求項96】
前記ポリマー性材料が、前記細胞をカプセル封入するように構成されている、請求項92から95のいずれか一項に記載の方法。
【請求項97】
前記ポリマー性材料がヒドロゲルを含む、請求項92から96のいずれか一項に記載の方法。
【請求項98】
前記ポリマー性材料が2次元ポリマーを含む、請求項97に記載の方法。
【請求項99】
前記ポリマーが3次元ポリマーを含む、請求項98に記載の方法。
【請求項100】
前記ポリマー性材料が、生分解性であるように構成されている、請求項92から99のいずれか一項に記載の方法。
【請求項101】
細胞内でのタンパク質発現における変化を容易にするための方法であって、
前記細胞を、
i.糖、および
ii.リボ核酸(RNA)を含む核酸分子
を含む組成物と、前記細胞が前記組成物を取り込むのに十分な条件下で接触させるステップ
を含み、それにより、前記細胞内でのタンパク質発現における前記変化を容易にする、方法。
【請求項102】
前記細胞内でのタンパク質発現における前記変化が、中胚葉系統、内胚葉系統または外胚葉系統への前記細胞の分化を容易にする、請求項101に記載の方法。
【請求項103】
前記細胞内でのタンパク質発現における前記変化が、前記細胞の脂肪生成、血管新生、心原性、軟骨形成、内皮、上皮、造血、肝性、筋原性、神経原性、骨原性、実質、腎または網膜分化を容易にする、請求項102に記載の方法。
【請求項104】
前記細胞の前記分化が、前記細胞の分化転換または前記細胞の指向性分化を含む、請求項101から103のいずれか一項に記載の方法。
【請求項105】
前記細胞が、体細胞またはナイーブ細胞を含む、請求項101から104のいずれか一項に記載の方法。
【請求項106】
前記細胞が、脂肪細胞、血管細胞、心細胞、軟骨細胞、内皮細胞、上皮細胞、造血細胞、肝細胞、筋肉細胞、ニューロンまたは骨原性細胞を含む、請求項101から105のいずれか一項に記載の方法。
【請求項107】
前記細胞が前記筋肉細胞を含む、請求項106に記載の方法。
【請求項108】
前記筋肉細胞が、筋線維、筋管、筋細胞、筋芽細胞、筋原性スフェロイドまたは筋肉細胞前駆体を含む、請求項107に記載の方法。
【請求項109】
細胞内でのタンパク質発現における変化を容易にするための方法であって、
前記細胞を、
i.糖、および
ii.核酸分子
を含む組成物と、前記細胞が前記組成物を取り込むのに十分な条件下で接触させるステップ
を含み、前記細胞が、胚性幹細胞、不死化幹細胞、間葉系幹細胞、筋肉前駆細胞または誘導多能性幹細胞(iPSC)を含む幹細胞を含み、それにより、前記幹細胞中での前記タンパク質発現における前記変化を容易にする、方法。
【請求項110】
前記細胞が前記iPSCを含む、請求項109に記載の方法。
【請求項111】
前記核酸分子がリボ核酸(RNA)を含む、請求項92から100および109から110のいずれか一項に記載の方法。
【請求項112】
前記RNAが、メッセンジャーリボ核酸(mRNA)、マイクロリボ核酸(miRNA)、トランスファーリボ核酸(tRNA)、サイレンシングリボ核酸(siRNA)、自己増幅性RNA(saRNA)、エンドレス/環状RNA(eRNA)、トランス増幅性RNA(ta-RNA)、またはそれらの組合せを含む、請求項101から108および111のいずれか一項に記載の方法。
【請求項113】
前記RNAが、前記mRNA、前記saRNA、前記eRNA、前記ta-RNA、またはそれらの組合せを含む、請求項112に記載の方法。
【請求項114】
前記RNAが、MYOD1、MYOG、MYF5、MYF6、PAX3、PAX7、PPARY、アディポネクチン、FATP1~6、FABP4、GLUT4、レプチン、AdipoR1~2、CD137、それらの断片、またはそれらのバリアントをコードする、請求項112または請求項113に記載の方法。
【請求項115】
前記RNAがモノシストロン性である、請求項112に記載の方法。
【請求項116】
前記RNAがポリシストロン性である、請求項112に記載の方法。
【請求項117】
前記核酸分子が前記mRNAを含む、請求項112から116のいずれか一項に記載の方法。
【請求項118】
前記核酸分子が前記saRNAを含む、請求項112から116のいずれか一項に記載の方法。
【請求項119】
前記核酸分子が、前記miRNAまたは前記siRNAを含む、請求項112から118のいずれか一項に記載の方法。
【請求項120】
前記miRNAまたは前記siRNAが、前記細胞の多能性の低減を容易にするポリヌクレオチド配列を含む、請求項119に記載の方法。
【請求項121】
前記細胞の多能性における前記低減が、前記細胞の前記分化を容易にする、請求項120に記載の方法。
【請求項122】
前記ポリヌクレオチド配列が、POUF51(OCT3/4)、KLF4もしくはSOX2、またはそれらの相補配列を含むポリヌクレオチド配列を含む、請求項120または請求項121に記載の方法。
【請求項123】
前記核酸分子が、第1の核酸分子および第2の核酸分子を含み、前記第1の核酸分子が、前記mRNAまたは前記saRNAであり、前記第2の核酸が、前記miRNAまたは前記siRNAである、請求項112から122のいずれか一項に記載の方法。
【請求項124】
細胞内でのタンパク質発現における変化を容易にするための方法であって、
前記細胞を、
i.脂肪族アルデヒド修飾糖、芳香族アルデヒド修飾糖、第4級アンモニウム修飾糖、ポリアミン誘導体化糖、糖修飾糖、脂質付加物を有する糖、またはそれらの組合せを含む修飾糖、ならびに
ii.メッセンジャーリボ核酸(mRNA)、自己増幅性RNA(saRNA)、エンドレス/環状RNA(eRNA)、トランス増幅性RNA(ta-RNA)、およびそれらの組合せを含む核酸分子
を含む組成物と、前記細胞が前記組成物を取り込むのに十分な条件下で接触させるステップ
を含み、それにより、前記細胞内でのタンパク質発現における前記変化を容易にする、方法。
【請求項125】
前記修飾糖が、キトサン、ヒアルロン酸、プルラン、ヘパリン、アルジネート、またはそれらの組合せもしくは誘導体を含む、請求項124に記載の方法。
【請求項126】
前記修飾糖が修飾キトサンを含む、請求項125に記載の方法。
【請求項127】
前記修飾糖が、脂肪族アルデヒド修飾糖、芳香族アルデヒド修飾糖、第4級アンモニウム修飾糖、ポリアミン誘導体化糖、糖修飾糖、糖 フェノール修飾糖、またはそれらの組合せを含む、請求項124から126のいずれか一項に記載の方法。
【請求項128】
前記脂肪族アルデヒド修飾糖が、ヘキサナールアルデヒド修飾糖、ヘプタナールアルデヒド修飾糖、オクタナールアルデヒド修飾糖、ノナナールアルデヒド修飾糖またはデカナールアルデヒド修飾糖を含む、請求項124から127のいずれか一項に記載の方法。
【請求項129】
前記脂肪族アルデヒド修飾糖が、デカナールアルデヒド修飾糖を含む、請求項127または請求項128に記載の方法。
【請求項130】
前記芳香族アルデヒド修飾糖が、ベンズアルデヒド修飾糖またはシンナムアルデヒド修飾糖を含む、請求項124から129のいずれか一項に記載の方法。
【請求項131】
前記ポリアミン誘導体化糖が、スペルミン修飾糖、スペルミジン修飾糖、プトレシン修飾糖、ジエチルエチルアミン修飾糖、ジメチルエチルアミン修飾糖、第4級アンモニウム修飾糖またはアルギニン修飾糖を含む、請求項124から130のいずれか一項に記載の方法。
【請求項132】
前記脂質付加物を有する前記糖が、レシチンを有する糖またはホスファチジルコリンを有する糖を含む、請求項124から131のいずれか一項に記載の方法。
【請求項133】
前記糖修飾糖が単糖修飾糖を含む、請求項124から132のいずれか一項に記載の方法。
【請求項134】
前記単糖修飾糖が、ラクトース修飾糖、マンノース修飾糖、グルコース修飾糖、ガラクトース修飾糖、グルコサミン修飾糖、スクロース修飾糖、キシロース修飾糖、リボース修飾糖、フルクトース修飾糖またはグリセルアルデヒド修飾糖を含む、請求項133に記載の方法。
【請求項135】
前記糖修飾糖が多糖修飾糖を含む、請求項124から134のいずれか一項に記載の方法。
【請求項136】
前記多糖修飾糖が、アニオン性多糖修飾糖、マルトース修飾糖、還元多糖修飾糖、またはそれらの組合せを含む、請求項135に記載の方法。
【請求項137】
前記アニオン性多糖修飾糖が、アルジネート修飾糖、カルボキシメチル化セルロース修飾糖、ヒアルロン酸修飾糖、ペクチン修飾糖、プルラン修飾糖、デンプン修飾糖またはキサンタンガム修飾糖を含む、請求項136に記載の方法。
【請求項138】
前記還元多糖修飾糖が、マルトデキストリン修飾糖またはセロビオース修飾糖を含む、請求項136または請求項137に記載の方法。
【請求項139】
前記還元多糖修飾糖がカチオン性脂質付加物を含む、請求項136から138のいずれか一項に記載の方法。
【請求項140】
前記フェノール修飾糖が、クロロゲン酸修飾糖、フェルラ酸修飾糖、コーヒー酸修飾糖、没食子酸修飾糖、またはそれらの組合せを含む、請求項127から139のいずれか一項に記載の方法。
【請求項141】
前記核酸分子が、MYOD1、MYOG、MYF5、MYF6、PAX3、PAX7、PPARY、アディポネクチン、FATP1~6、FABP4、GLUT4、レプチン、AdipoR1~2、CD137、それらの断片、またはそれらのバリアントをコードする、請求項124から140のいずれか一項に記載の方法。
【請求項142】
前記核酸分子がモノシストロン性である、請求項124から141のいずれか一項に記載の方法。
【請求項143】
前記核酸分子がポリシストロン性である、請求項124から141のいずれか一項に記載の方法。
【請求項144】
前記組成物が、マイクロリボ核酸(miRNA)またはサイレンシングリボ核酸(siRNA)をさらに含む、請求項124から143のいずれか一項に記載の方法。
【請求項145】
前記miRNAまたは前記siRNAが、前記細胞の多能性の低減を容易にするポリヌクレオチド配列を含む、請求項144に記載の方法。
【請求項146】
前記細胞の多能性における前記低減が、前記細胞の前記分化を容易にする、請求項145に記載の方法。
【請求項147】
前記ポリヌクレオチド配列が、POUF51(OCT3/4)、KLF4もしくはSOX2、またはそれらの相補配列を含むポリヌクレオチド配列を含む、請求項146に記載の方法。
【請求項148】
前記核酸分子が、第1の核酸分子および第2の核酸分子を含み、前記第1の核酸分子が、前記mRNAまたは前記saRNAであり、前記第2の核酸が、前記miRNAまたは前記siRNAである、請求項144から147のいずれか一項に記載の方法。
【請求項149】
前記細胞内での前記タンパク質発現における前記変化が、前記細胞の分化を容易にする、請求項92から148のいずれか一項に記載の方法。
【請求項150】
前記組成物が、脂質、アニオン性ポリマー、またはそれらの組合せをさらに含む、請求項92から149のいずれか一項に記載の方法。
【請求項151】
前記糖が、水性溶液中または中性溶液中でカチオン性であるように構成されている、請求項92から150のいずれか一項に記載の方法。
【請求項152】
前記糖のカチオン性部分のカチオン性電荷が、前記糖1グラム当たり少なくとも約0.5m当量(m当量/g)の塩基性基を含む、請求項92から151のいずれか一項に記載の方法。
【請求項153】
前記糖の前記カチオン性部分の前記カチオン性電荷が、最大で約20m当量/gを含む、請求項92から152のいずれか一項に記載の方法。
【請求項154】
前記糖が、少なくとも約20キロダルトン(kDa)の平均分子質量を含む、請求項92から153のいずれか一項に記載の方法。
【請求項155】
前記糖が、最大で約2000kDaの平均分子質量を含む、請求項92から154のいずれか一項に記載の方法。
【請求項156】
前記糖が多糖を含む、請求項92から155のいずれか一項に記載の方法。
【請求項157】
前記糖および前記核酸分子が、互いに自己アセンブルするように構成されている、請求項92から156のいずれか一項に記載の方法。
【請求項158】
前記糖および前記核酸分子が、ポリプレックスを形成するように構成されている、請求項92から157のいずれか一項に記載の方法。
【請求項159】
前記核酸分子が、前記ポリプレックスの表面またはその近傍にある、請求項158に記載の方法。
【請求項160】
前記核酸分子が、前記ポリプレックス内にカプセル封入される、請求項158に記載の方法。
【請求項161】
前記ポリプレックスが、規則的な形状、不規則な形状または分岐状である、請求項158から160のいずれか一項に記載の方法。
【請求項162】
前記ポリプレックスが、球状または直鎖状である、請求項158から160のいずれか一項に記載の方法。
【請求項163】
前記ポリプレックスの見掛けの直径が、動的光散乱(DLS)または顕微鏡によって測定した場合に、少なくとも約5ナノメートル(nm)である、請求項158から162のいずれか一項に記載の方法。
【請求項164】
前記ポリプレックスの見掛けの直径が、前記DLSまたは前記顕微鏡によって測定した場合に、最大で約5000nmである、請求項158から163のいずれか一項に記載の方法。
【請求項165】
前記ポリプレックスが、ナノ粒子をさらに含む、請求項158から164のいずれか一項に記載の方法。
【請求項166】
前記核酸分子がRNA調節エレメントを含む、請求項92から165のいずれか一項に記載の方法。
【請求項167】
前記RNA調節エレメントが、転写調節エレメント、共転写調節エレメント、転写後調節エレメント、翻訳調節エレメント、またはそれらの任意の組合せを含む、請求項166に記載の方法。
【請求項168】
前記RNA調節エレメントが、5’-キャップ、5’-非翻訳領域(UTR)、3’-UTR、ポリAテイル修飾、またはそれらの任意の組合せを含む、請求項166に記載の方法。
【請求項169】
前記糖が、前記核酸分子を安定化するように構成されている、請求項92から168のいずれか一項に記載の方法。
【請求項170】
前記糖が、前記核酸分子の分解を阻害または低減するように構成されている、請求項92から169のいずれか一項に記載の方法。
【請求項171】
前記糖が、前記核酸分子のヌクレアーゼ分解を阻害または低減するように構成されている、請求項92から170のいずれか一項に記載の方法。
【請求項172】
前記核酸分子が化学的修飾を含む、請求項92から171のいずれか一項に記載の方法。
【請求項173】
前記核酸分子がアンロックド核酸を含む、請求項92から172のいずれか一項に記載の方法。
【請求項174】
前記核酸分子が、少なくとも2つの型の核酸を含む、請求項92から173のいずれか一項に記載の方法。
【請求項175】
前記細胞が、哺乳動物細胞、鳥類細胞、魚類細胞、軟体動物細胞または両生類細胞を含む、請求項92から174のいずれか一項に記載の方法。
【請求項176】
前記哺乳動物細胞が、ブタ細胞、ウシ細胞、スイギュウ類細胞、ヒツジ細胞、ヤギ細胞、シカ類細胞、バイソン類細胞、ラクダ類細胞、アカシカ類細胞またはウサギ細胞を含む、請求項175に記載の方法。
【請求項177】
前記哺乳動物細胞が前記ブタ細胞を含む、請求項176に記載の方法。
【請求項178】
前記ポリプレックスのポリカチオンアミノ基の、前記ポリプレックスの核酸リン酸基に対するモル比が、少なくとも約1である、請求項92から177のいずれか一項に記載の方法。
【請求項179】
前記ポリプレックスのポリカチオンアミノ基の、前記ポリプレックスの核酸リン酸基に対するモル比が、最大で約60である、請求項92から178のいずれか一項に記載の方法。
【請求項180】
前記組成物が、前記核酸、前記ポリマー性材料および前記脂質を含み、前記ポリマー性材料の前記核酸に対する第1の質量比が、1:1以上であり、前記脂質の前記ポリマー性材料に対する第2の質量比が、1:1以上である、請求項92から179のいずれか一項に記載の方法。
【請求項181】
前記第1の質量比が2:1以上であり、前記第2の質量比が2:1以上である、請求項180に記載の方法。
【請求項182】
前記第1の質量比が100:1以上である、請求項181に記載の方法。
【請求項183】
前記接触させるステップにおける前記核酸分子および前記細胞の比が、10000細胞当たり少なくとも約0.001ngである、請求項92から182のいずれか一項に記載の方法。
【請求項184】
前記接触させるステップにおける前記核酸分子および前記細胞の比が、10000細胞当たり少なくとも約0.01ngである、請求項183に記載の方法。
【請求項185】
前記接触させるステップにおける前記核酸分子および前記細胞の比が、10000細胞当たり少なくとも約0.1ngである、請求項184に記載の方法。
【請求項186】
前記細胞内でのタンパク質発現の前記変化が、前記細胞内の前記核酸分子によってコードされる転写物の増加した発現を含む、請求項92から185のいずれか一項に記載の方法。
【請求項187】
前記細胞内の前記核酸分子によってコードされる前記転写物が、定量的リアルタイムポリメラーゼ連鎖反応(QRT-PCR)によって測定した場合に、(1)前記糖と接触されていない細胞内の前記転写物のレベル;(2)前記核酸分子と接触されていない細胞内の前記転写物のレベル;または(3)それらの組合せよりも、少なくとも約1%、5%、10%、50%、100%、150%、2倍、5倍、10倍、100倍または1000倍高い、請求項186に記載の方法。
【請求項188】
前記細胞内でのタンパク質発現の前記変化が、前記細胞内の前記核酸分子によってコードされない転写物の増加した発現を含む、請求項92から185のいずれか一項に記載の方法。
【請求項189】
前記細胞内の前記核酸分子によってコードされない前記転写物が、定量的リアルタイムポリメラーゼ連鎖反応(QRT-PCR)によって測定した場合に、(1)前記糖と接触されていない細胞内の前記転写物のレベル;(2)前記核酸分子と接触されていない細胞内の前記転写物のレベル;または(3)それらの組合せよりも、少なくとも約1%、5%、10%、50%、100%、150%、2倍、5倍、10倍、100倍または1000倍高い、請求項188に記載の方法。
【請求項190】
前記細胞内でのタンパク質発現の前記変化が、前記細胞内の前記核酸分子によってコードされない転写物の減少した発現を含む、請求項92から185のいずれか一項に記載の方法。
【請求項191】
前記細胞内の前記核酸分子によってコードされない前記転写物が、定量的リアルタイムポリメラーゼ連鎖反応(QRT-PCR)によって測定した場合に、(1)前記糖と接触されていない細胞内の前記転写物のレベル;(2)前記核酸分子と接触されていない細胞内の前記転写物のレベル;または(3)それらの組合せよりも、少なくとも約1%、5%、10%、20%、30%、40% 50%、60%、70%、80%、90%または99%低い、請求項188に記載の方法。
【請求項192】
請求項92から191のいずれか一項に記載の方法によって調製された食用製品。
【請求項193】
請求項92から191のいずれか一項に記載の方法によって調製された医薬品活性成分。
【請求項194】
請求項92から191のいずれか一項に記載の方法によって調製された組織。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
相互参照
本出願は、全体が参照により本明細書に組み込まれる、2021年11月23日出願の英国特許出願第2116867.9号に基づく利益を主張する。
【背景技術】
【0002】
背景
トランスフェクションは、核酸分子を真核生物細胞中に導入することができる。細胞中にトランスフェクトされている核酸分子は、トランスフェクトされた細胞またはその子孫の構造的および/または機能的特性における変化を促進し得る。異なる構造的および/または機能的特性を有する細胞は、食物生産、診断薬の生産、生物学的薬物生産、細胞療法、ウイルス生産、バイオセンサー、組織操作または創薬が含まれるがこれらに限定されない広範な種々の目的において使用され得る。現在利用可能なトランスフェクション法は、有効性、拡張可能性または信頼性の欠如に起因して制限され得る。現在利用可能なトランスフェクション法は、産業規模または製造規模では適用可能でない場合がある。現在利用可能なトランスフェクション法は、ウイルスまたは非ウイルス性の方法として分類され得る。非ウイルスベクターを使用する(例えば、化学物質または脂質ベースの)非ウイルス性トランスフェクション法は、高い細胞毒性および高いパーセンテージの細胞喪失を生じ得る。非ウイルス性トランスフェクション法は、実施のための高いコストを必然的に伴い得る。非ウイルスベクターは、細胞中に導入されている核酸の低いトランスフェクション効率および望ましくない遺伝子発現に悩まされ得る。さらに、非ウイルス性トランスフェクション法は、動物由来構成要素とは対照的に、トランスフェクション効率を制限するトランスフェクション複合体形成のための狭い範囲の生理化学的条件を必然的に伴い得る。非ウイルス性トランスフェクションはまた、生分解性でも生体適合性でもない担体を使用し得る。ウイルスベクターを使用するウイルス性の方法は、ウイルスベクターに対する免疫原性応答を生成し得る。ウイルスベクターは、発癌性であり得る。ウイルスベクターはまた、小さいペイロード(例えば、トランスフェクトされた核酸のサイズ)のみを可能にし得、および/または製造のための高いコストを必然的に伴い得る。したがって、ウイルスまたは非ウイルスベースの現行のトランスフェクション法は、それらの広範なまたは産業規模の適用に関して制限される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
要旨
食物生産、診断薬の生産、生物学的薬物生産、細胞療法、ウイルス生産、バイオセンサー、組織操作または創薬が含まれるがこれらに限定されない種々の目的のための細胞の広範なまたは産業規模の適用は、細胞中への核酸の効率的なトランスフェクションを必然的に伴う。方法、組成物またはキットを使用して生成される細胞は、トランスフェクトされた核酸の望ましい発現レベルを有し得る。高度に効率的であり、高く安定な遺伝子発現を産生することができるトランスフェクションのための方法、組成物および/またはキットが、本明細書で提供される。本明細書で開示される方法、組成物またはキットは、動物由来材料または遺伝子改変の使用を必要とすることなしに、広範な種々の目的、細胞型および/または条件に広く適用可能であり得る。本明細書で開示される方法、組成物またはキットはまた、免疫原性反応および/またはがんを引き起こすことを回避し得る。本明細書で開示される方法、組成物またはキットは、低い細胞毒性を有し得る。本明細書で開示される方法、組成物またはキットは、動物由来製品を使用しない場合があるが、高いトランスフェクション効率をなおも提供し得る。本明細書で開示される方法、組成物またはキットは、生分解性または生体適合性である担体を使用し得る。本明細書で開示される方法、組成物またはキットは、大きいペイロード(例えば、トランスフェクトされた核酸のサイズ)を可能にし得、および/または実施/製造のための低いコストを必然的に伴い得る。したがって、これらの方法、組成物またはキットは、現在利用可能なウイルスまたは非ウイルス性トランスフェクションによって課される制限を克服し、かつ細胞のトランスフェクションの広範なまたは産業規模の適用を容易にし得る。
【課題を解決するための手段】
【0004】
組成物が本明細書で提供される。ある態様では、組成物は、糖、および細胞内でのタンパク質発現における変化を容易にするように構成されている核酸分子、および細胞をカプセル封入するまたはそれに接着するように構成されているポリマー性材料を含む。一部の実施形態では、ポリマー性材料は、ポリマーを含む。一部の実施形態では、ポリマーは、多糖ベースのポリマー、ポリペプチドベースのポリマー、脂質ベースのポリマー、またはそれらの組合せを含む。一部の実施形態では、多糖ベースのポリマーは、アルジネートベースのポリマー、ジェランガムベースのポリマー、キャッサバベースのポリマー、トウモロコシベースのポリマー、コーンスターチベースのポリマー、キサンタンガムベースのポリマー、ローカストビーンベースのポリマー、プルランベースのポリマー、デキストランベースのポリマー、セルロースベースのポリマー、またはそれらの組合せを含む。一部の実施形態では、ポリマー性材料は、細胞をカプセル封入するように構成されている。一部の実施形態では、ポリマー性材料は、ヒドロゲルを含む。一部の実施形態では、ポリマー性材料は、2次元ポリマーを含む。一部の実施形態では、ポリマーは、3次元ポリマーを含む。一部の実施形態では、ポリマー性材料は、生分解性であるように構成されている。
【0005】
組成物が本明細書で提供される。ある態様では、組成物は、細胞内でのタンパク質発現における変化を集合的に容易にするように構成されているリボ核酸(RNA)を含む核酸分子および糖を含む。一部の実施形態では、細胞内でのタンパク質発現における変化は、中胚葉系統、内胚葉系統または外胚葉系統への細胞の分化を容易にする。一部の実施形態では、細胞内でのタンパク質発現における変化は、細胞の脂肪生成、血管新生、心原性、軟骨形成、内皮、上皮、造血、肝性、筋原性、神経原性、骨原性、実質、腎または網膜分化を容易にする。一部の実施形態では、細胞の分化は、細胞の分化転換または細胞の指向性分化を含む。一部の実施形態では、細胞は、体細胞またはナイーブ細胞を含む。一部の実施形態では、細胞は、脂肪細胞、血管細胞、心細胞、軟骨細胞、内皮細胞、上皮細胞、造血細胞、肝細胞、筋肉細胞、ニューロンまたは骨原性細胞を含む。一部の実施形態では、細胞は、筋肉細胞を含む。一部の実施形態では、筋肉細胞は、筋線維、筋管、筋細胞、筋芽細胞、筋原性スフェロイドまたは筋肉細胞前駆体を含む。
【0006】
組成物が本明細書で提供される。ある態様では、組成物は、細胞内でのタンパク質発現における変化を集合的に容易にするように構成されている糖および核酸分子を含み、細胞は、胚性幹細胞、不死化幹細胞、間葉系幹細胞、筋肉前駆細胞または誘導多能性幹細胞(iPSC)を含む幹細胞である。
【0007】
一部の実施形態では、細胞は、iPSCを含む。一部の実施形態では、核酸分子は、リボ核酸(RNA)を含む。一部の実施形態では、RNAは、メッセンジャーリボ核酸(mRNA)、マイクロリボ核酸(miRNA)、トランスファーリボ核酸(tRNA)、サイレンシングリボ核酸(siRNA)、自己増幅性RNA(saRNA)、エンドレス/環状RNA(eRNA)、トランス増幅性RNA(ta-RNA)、またはそれらの組合せを含む。一部の実施形態では、RNAは、mRNA、saRNA、eRNA、ta-RNA、またはそれらの組合せを含む。一部の実施形態では、RNAは、MYOD1、MYOG、MYF5、MYF6、PAX3、PAX7、PPARY、アディポネクチン、FATP1~6、FABP4、GLUT4、レプチン、AdipoR1~2、CD137、それらの断片、またはそれらのバリアントをコードする。一部の実施形態では、RNAは、モノシストロン性である。一部の実施形態では、RNAは、ポリシストロン性である。一部の実施形態では、核酸分子は、mRNAを含む。一部の実施形態では、核酸分子は、saRNAを含む。一部の実施形態では、核酸分子は、miRNAまたはsiRNAを含む。一部の実施形態では、miRNAまたはsiRNAは、細胞の多能性の低減を容易にするポリヌクレオチド配列を含む。一部の実施形態では、細胞の多能性の低減は、細胞の分化を容易にする。一部の実施形態では、ポリヌクレオチド配列は、POUF51(OCT3/4)、KLF4もしくはSOX2、またはそれらの相補配列を含むポリヌクレオチド配列を含む。一部の実施形態では、核酸分子は、第1の核酸分子および第2の核酸分子を含み、第1の核酸分子は、mRNAまたはsaRNAであり、第2の核酸は、miRNAまたはsiRNAである。
【0008】
組成物が本明細書で提供される。ある態様では、組成物は、核酸分子および修飾糖を含み、核酸分子は、メッセンジャーリボ核酸(mRNA)、自己増幅性RNA(saRNA)、エンドレス/環状RNA(eRNA)、トランス増幅性RNA(ta-RNA)、またはそれらの組合せを含み;修飾糖は、脂肪族アルデヒド修飾糖、芳香族アルデヒド修飾糖、第4級アンモニウム修飾糖、ポリアミン誘導体化糖、糖修飾糖、脂質付加物を有する糖、またはそれらの組合せを含み;核酸または修飾糖は、細胞内でのタンパク質発現における変化を容易にするように構成されている。
【0009】
一部の実施形態では、修飾糖は、キトサン、ヒアルロン酸、プルラン、ヘパリン、アルジネート、またはそれらの組合せもしくは誘導体を含む。一部の実施形態では、修飾糖は、修飾キトサンを含む。一部の実施形態では、修飾糖は、脂肪族アルデヒド修飾糖、芳香族アルデヒド修飾糖、第4級アンモニウム修飾糖、ポリアミン誘導体化糖、糖修飾糖、糖 フェノール修飾糖、またはそれらの組合せを含む。一部の実施形態では、脂肪族アルデヒド修飾糖は、ヘキサナールアルデヒド修飾糖、ヘプタナールアルデヒド修飾糖、オクタナールアルデヒド修飾糖、ノナナールアルデヒド修飾糖またはデカナールアルデヒド修飾糖を含む。一部の実施形態では、脂肪族アルデヒド修飾糖は、デカナールアルデヒド修飾糖を含む。一部の実施形態では、芳香族アルデヒド修飾糖は、ベンズアルデヒド修飾糖またはシンナムアルデヒド修飾糖を含む。一部の実施形態では、ポリアミン誘導体化糖は、スペルミン修飾糖、スペルミジン修飾糖、プトレシン修飾糖、ジエチルエチルアミン修飾糖、ジメチルエチルアミン修飾糖、第4級アンモニウム修飾糖またはアルギニン修飾糖を含む。一部の実施形態では、脂質付加物を有する糖は、レシチンを有する糖またはホスファチジルコリンを有する糖を含む。一部の実施形態では、糖修飾糖は、単糖修飾糖を含む。一部の実施形態では、単糖修飾糖は、ラクトース修飾糖、マンノース修飾糖、グルコース修飾糖、ガラクトース修飾糖、グルコサミン修飾糖、スクロース修飾糖、キシロース修飾糖、リボース修飾糖、フルクトース修飾糖またはグリセルアルデヒド修飾糖を含む。一部の実施形態では、糖修飾糖は、多糖修飾糖を含む。一部の実施形態では、多糖修飾糖は、アニオン性多糖修飾糖、マルトース修飾糖、還元多糖修飾糖、またはそれらの組合せを含む。一部の実施形態では、アニオン性多糖修飾糖は、アルジネート修飾糖、カルボキシメチル化セルロース修飾糖、ヒアルロン酸修飾糖、ペクチン修飾糖、プルラン修飾糖、デンプン修飾糖またはキサンタンガム修飾糖を含む。一部の実施形態では、還元多糖修飾糖は、マルトデキストリン修飾糖またはセロビオース修飾糖を含む。一部の実施形態では、還元多糖修飾糖は、カチオン性脂質付加物を含む。一部の実施形態では、フェノール修飾糖は、クロロゲン酸修飾糖、フェルラ酸修飾糖、コーヒー酸修飾糖、没食子酸修飾糖、またはそれらの組合せを含む。一部の実施形態では、核酸分子は、MYOD1、MYOG、MYF5、MYF6、PAX3、PAX7、PPARY、アディポネクチン、FATP1~6、FABP4、GLUT4、レプチン、AdipoR1~2、CD137、それらの断片、またはそれらのバリアントをコードする。一部の実施形態では、核酸分子は、モノシストロン性である。一部の実施形態では、核酸分子は、ポリシストロン性である。一部の実施形態では、組成物は、マイクロリボ核酸(miRNA)またはサイレンシングリボ核酸(siRNA)をさらに含む。一部の実施形態では、miRNAまたはsiRNAは、細胞の多能性の低減を容易にするポリヌクレオチド配列を含む。一部の実施形態では、細胞の多能性における低減は、細胞の分化を容易にする。一部の実施形態では、ポリヌクレオチド配列は、POUF51(OCT3/4)、KLF4もしくはSOX2、またはそれらの相補配列を含むポリヌクレオチド配列を含む。一部の実施形態では、核酸分子は、第1の核酸分子および第2の核酸分子を含み、第1の核酸分子は、mRNAまたはsaRNAであり、第2の核酸は、miRNAまたはsiRNAである。
【0010】
一部の実施形態では、細胞内でのタンパク質発現における変化は、細胞の分化を容易にする。一部の実施形態では、組成物は、脂質、アニオン性ポリマー、またはそれらの組合せをさらに含む。一部の実施形態では、糖は、水性溶液中または中性溶液中でカチオン性である。一部の実施形態では、糖のカチオン性部分のカチオン性電荷は、糖1グラム当たり少なくとも約0.5m当量(m当量/g)の塩基性基を含む。一部の実施形態では、糖のカチオン性部分のカチオン性電荷は、最大で約20m当量/gを含む。一部の実施形態では、糖は、少なくとも約20キロダルトン(kDa)の平均分子質量を含む。一部の実施形態では、糖は、最大で約2000kDaの平均分子質量を含む。一部の実施形態では、糖は、多糖を含む。一部の実施形態では、糖および核酸分子は、互いに自己アセンブルするように構成されている。一部の実施形態では、糖および核酸分子は、ポリプレックスを形成するように構成されている。一部の実施形態では、核酸分子は、ポリプレックスの表面またはその近傍にある。一部の実施形態では、核酸分子は、ポリプレックス内にカプセル封入される。一部の実施形態では、ポリプレックスは、規則的な形状、不規則な形状または分岐状である。一部の実施形態では、ポリプレックスは、球状または直鎖状である。一部の実施形態では、ポリプレックスの見掛けの直径は、動的光散乱(DLS)または顕微鏡によって測定した場合に、少なくとも約5ナノメートル(nm)である。一部の実施形態では、ポリプレックスの見掛けの直径は、DLSまたは顕微鏡によって測定した場合に、最大で約5000nmである。一部の実施形態では、ポリプレックスは、ナノ粒子をさらに含む。一部の実施形態では、核酸分子は、RNA調節エレメントを含む。一部の実施形態では、RNA調節エレメントは、転写調節エレメント、共転写調節エレメント、転写後調節エレメント、翻訳調節エレメント、またはそれらの任意の組合せを含む。一部の実施形態では、RNA調節エレメントは、5’-キャップ、5’-非翻訳領域(UTR)、3’-UTR、ポリAテイル修飾、またはそれらの任意の組合せを含む。一部の実施形態では、糖は、核酸分子を安定化する。一部の実施形態では、糖は、核酸分子の分解を阻害または低減する。一部の実施形態では、糖は、核酸分子のヌクレアーゼ分解を阻害または低減する。一部の実施形態では、核酸分子は、化学的修飾を含む。一部の実施形態では、核酸分子は、アンロックド核酸を含む。一部の実施形態では、核酸分子は、少なくとも2つの型の核酸を含む。一部の実施形態では、細胞は、哺乳動物細胞、鳥類細胞、魚類細胞、軟体動物細胞または両生類細胞を含む。一部の実施形態では、哺乳動物細胞は、ブタ細胞、ウシ細胞、スイギュウ類(bubaline)細胞、ヒツジ細胞、ヤギ細胞、シカ類(cervine)細胞、バイソン類(bisontine)細胞、ラクダ類(cameline)細胞、アカシカ類(elaphine)細胞またはウサギ(lapine)細胞を含む。一部の実施形態では、哺乳動物細胞は、ブタ細胞を含む。一部の実施形態では、ポリプレックスのポリカチオンアミノ基の、ポリプレックスの核酸リン酸基に対するモル比は、少なくとも約1である。一部の実施形態では、ポリプレックスのポリカチオンアミノ基の、ポリプレックスの核酸リン酸基に対するモル比は、最大で約60である。一部の実施形態では、組成物は、核酸、ポリマー性材料および脂質を含む。一部の実施形態では、第1の質量比は、2:1以上であり、第2の質量比は、2:1以上である。一部の実施形態では、第1の質量比は、100:1以上である。
【0011】
細胞内でのタンパク質発現における変化を容易にするための方法が、本明細書で提供される。ある態様では、細胞内でのタンパク質発現における変化を容易にするための方法は、(a)細胞を、i.糖およびii.核酸分子を含む組成物と接触させるステップ;(b)ポリマー性材料を使用して、細胞および組成物をカプセル封入するまたは接着させるステップ、を含み、それにより、細胞内でのタンパク質発現における変化を容易にする。
【0012】
一部の実施形態では、ポリマー性材料は、ポリマーを含む。一部の実施形態では、ポリマーは、多糖ベースのポリマー、ポリペプチドベースのポリマー、脂質ベースのポリマー、またはそれらの組合せを含む。一部の実施形態では、多糖ベースのポリマーは、アルジネートベースのポリマー、ジェランガムベースのポリマー、キャッサバベースのポリマー、トウモロコシベースのポリマー、コーンスターチベースのポリマー、キサンタンガムベースのポリマー、ローカストビーンベースのポリマー、プルランベースのポリマー、デキストランベースのポリマー、セルロースベースのポリマー、またはそれらの組合せを含む。一部の実施形態では、ポリマー性材料は、細胞をカプセル封入するように構成されている。一部の実施形態では、ポリマー性材料は、ヒドロゲルを含む。一部の実施形態では、ポリマー性材料は、2次元ポリマーを含む。一部の実施形態では、ポリマーは、3次元ポリマーを含む。一部の実施形態では、ポリマー性材料は、生分解性であるように構成されている。
【0013】
細胞内でのタンパク質発現における変化を容易にするための方法が、本明細書で提供される。ある態様では、細胞内でのタンパク質発現における変化を容易にするための方法は、細胞を、i.糖およびii.リボ核酸(RNA)を含む核酸分子を含む組成物と、細胞が組成物を取り込むのに十分な条件下で接触させるステップを含み、それにより、細胞内でのタンパク質発現における変化を容易にする。
【0014】
一部の実施形態では、細胞内でのタンパク質発現における変化は、中胚葉系統、内胚葉系統または外胚葉系統への細胞の分化を容易にする。一部の実施形態では、細胞内でのタンパク質発現における変化は、細胞の脂肪生成、血管新生、心原性、軟骨形成、内皮、上皮、造血、肝性、筋原性、神経原性、骨原性、実質、腎または網膜分化を容易にする。一部の実施形態では、細胞の分化は、細胞の分化転換または細胞の指向性分化を含む。一部の実施形態では、細胞は、体細胞またはナイーブ細胞を含む。一部の実施形態では、細胞は、脂肪細胞、血管細胞、心細胞、軟骨細胞、内皮細胞、上皮細胞、造血細胞、肝細胞、筋肉細胞、ニューロンまたは骨原性細胞を含む。一部の実施形態では、細胞は、筋肉細胞を含む。一部の実施形態では、筋肉細胞は、筋線維、筋管、筋細胞、筋芽細胞、筋原性スフェロイドまたは筋肉細胞前駆体を含む。
【0015】
細胞内でのタンパク質発現における変化を容易にするための方法が、本明細書で提供される。ある態様では、細胞内でのタンパク質発現における変化を容易にするための方法は、細胞を、i.糖およびii.核酸分子を含む組成物と、細胞が組成物を取り込むのに十分な条件下で接触させるステップを含み、細胞は、胚性幹細胞、不死化幹細胞、間葉系幹細胞、筋肉前駆細胞または誘導多能性幹細胞(iPSC)を含む幹細胞を含み、それにより、幹細胞中でのタンパク質発現における変化を容易にする。
【0016】
一部の実施形態では、細胞は、iPSCを含む。一部の実施形態では、核酸分子は、リボ核酸(RNA)を含む。一部の実施形態では、RNAは、メッセンジャーリボ核酸(mRNA)、マイクロリボ核酸(miRNA)、トランスファーリボ核酸(tRNA)、サイレンシングリボ核酸(siRNA)、自己増幅性RNA(saRNA)、エンドレス/環状RNA(eRNA)、トランス増幅性RNA(ta-RNA)、またはそれらの組合せを含む。一部の実施形態では、RNAは、mRNA、saRNA、eRNA、ta-RNA、またはそれらの組合せを含む。一部の実施形態では、RNAは、MYOD1、MYOG、MYF5、MYF6、PAX3、PAX7、PPARY、アディポネクチン、FATP1~6、FABP4、GLUT4、レプチン、AdipoR1~2、CD137、それらの断片、またはそれらのバリアントをコードする。一部の実施形態では、RNAは、モノシストロン性である。一部の実施形態では、RNAは、ポリシストロン性である。一部の実施形態では、核酸分子は、mRNAを含む。一部の実施形態では、核酸分子は、saRNAを含む。一部の実施形態では、核酸分子は、miRNAまたはsiRNAを含む。一部の実施形態では、miRNAまたはsiRNAは、細胞の多能性の低減を容易にするポリヌクレオチド配列を含む。一部の実施形態では、細胞の多能性における低減は、細胞の分化を容易にする。一部の実施形態では、ポリヌクレオチド配列は、POUF51(OCT3/4)、KLF4もしくはSOX2、またはそれらの相補配列を含むポリヌクレオチド配列を含む。一部の実施形態では、核酸分子は、第1の核酸分子および第2の核酸分子を含み、第1の核酸分子は、mRNAまたはsaRNAであり、第2の核酸は、miRNAまたはsiRNAである。
【0017】
細胞内でのタンパク質発現における変化を容易にするための方法が、本明細書で提供される。ある態様では、細胞内でのタンパク質発現における変化を容易にするための方法は、細胞を、i.脂肪族アルデヒド修飾糖、芳香族アルデヒド修飾糖、第4級アンモニウム修飾糖、ポリアミン誘導体化糖、糖修飾糖、脂質付加物を有する糖、またはそれらの組合せを含む修飾糖、ならびにii.メッセンジャーリボ核酸(mRNA)、自己増幅性RNA(saRNA)、エンドレス/環状RNA(eRNA)、トランス増幅性RNA(ta-RNA)、およびそれらの組合せを含む核酸分子を含む組成物と、細胞が組成物を取り込むのに十分な条件下で接触させるステップを含み、それにより、細胞内でのタンパク質発現における変化を容易にする。
【0018】
一部の実施形態では、修飾糖は、キトサン、ヒアルロン酸、プルラン、ヘパリン、アルジネート、またはそれらの組合せもしくは誘導体を含む。一部の実施形態では、修飾糖は、修飾キトサンを含む。一部の実施形態では、修飾糖は、脂肪族アルデヒド修飾糖、芳香族アルデヒド修飾糖、第4級アンモニウム修飾糖、ポリアミン誘導体化糖、糖修飾糖、糖 フェノール修飾糖、またはそれらの組合せを含む。一部の実施形態では、脂肪族アルデヒド修飾糖は、ヘキサナールアルデヒド修飾糖、ヘプタナールアルデヒド修飾糖、オクタナールアルデヒド修飾糖、ノナナールアルデヒド修飾糖またはデカナールアルデヒド修飾糖を含む。一部の実施形態では、脂肪族アルデヒド修飾糖は、デカナールアルデヒド修飾糖を含む。一部の実施形態では、芳香族アルデヒド修飾糖は、ベンズアルデヒド修飾糖またはシンナムアルデヒド修飾糖を含む。一部の実施形態では、ポリアミン誘導体化糖は、スペルミン修飾糖、スペルミジン修飾糖、プトレシン修飾糖、ジエチルエチルアミン修飾糖、ジメチルエチルアミン修飾糖、第4級アンモニウム修飾糖またはアルギニン修飾糖を含む。一部の実施形態では、脂質付加物を有する糖は、レシチンを有する糖またはホスファチジルコリンを有する糖を含む。一部の実施形態では、糖修飾糖は、単糖修飾糖を含む。一部の実施形態では、単糖修飾糖は、ラクトース修飾糖、マンノース修飾糖、グルコース修飾糖、ガラクトース修飾糖、グルコサミン修飾糖、スクロース修飾糖、キシロース修飾糖、リボース修飾糖、フルクトース修飾糖またはグリセルアルデヒド修飾糖を含む。一部の実施形態では、糖修飾糖は、多糖修飾糖を含む。一部の実施形態では、多糖修飾糖は、アニオン性多糖修飾糖、マルトース修飾糖、還元多糖修飾糖、またはそれらの組合せを含む。一部の実施形態では、アニオン性多糖修飾糖は、アルジネート修飾糖、カルボキシメチル化セルロース修飾糖、ヒアルロン酸修飾糖、ペクチン修飾糖、プルラン修飾糖、デンプン修飾糖またはキサンタンガム修飾糖を含む。一部の実施形態では、還元多糖修飾糖は、マルトデキストリン修飾糖またはセロビオース修飾糖を含む。一部の実施形態では、還元多糖修飾糖は、カチオン性脂質付加物を含む。一部の実施形態では、フェノール修飾糖は、クロロゲン酸修飾糖、フェルラ酸修飾糖、コーヒー酸修飾糖、没食子酸修飾糖、またはそれらの組合せを含む。一部の実施形態では、核酸分子は、MYOD1、MYOG、MYF5、MYF6、PAX3、PAX7、PPARY、アディポネクチン、FATP1~6、FABP4、GLUT4、レプチン、AdipoR1~2、CD137、それらの断片、またはそれらのバリアントをコードする。一部の実施形態では、核酸分子は、モノシストロン性である。一部の実施形態では、核酸分子は、ポリシストロン性である。一部の実施形態では、組成物は、マイクロリボ核酸(miRNA)またはサイレンシングリボ核酸(siRNA)をさらに含む。一部の実施形態では、miRNAまたはsiRNAは、細胞の多能性の低減を容易にするポリヌクレオチド配列を含む。一部の実施形態では、細胞の多能性における低減は、細胞の分化を容易にする。一部の実施形態では、ポリヌクレオチド配列は、POUF51(OCT3/4)、KLF4もしくはSOX2、またはそれらの相補配列を含むポリヌクレオチド配列を含む。一部の実施形態では、核酸分子は、第1の核酸分子および第2の核酸分子を含み、第1の核酸分子は、mRNAまたはsaRNAであり、第2の核酸は、miRNAまたはsiRNAである。
【0019】
一部の実施形態では、細胞内でのタンパク質発現における変化は、細胞の分化を容易にする。一部の実施形態では、組成物は、脂質、アニオン性ポリマー、またはそれらの組合せをさらに含む。一部の実施形態では、糖は、水性溶液中または中性溶液中でカチオン性であるように構成されている。一部の実施形態では、糖のカチオン性部分のカチオン性電荷は、糖1グラム当たり少なくとも約0.5m当量(m当量/g)の塩基性基を含む。一部の実施形態では、糖のカチオン性部分のカチオン性電荷は、最大で約20m当量/gを含む。一部の実施形態では、糖は、少なくとも約20キロダルトン(kDa)の平均分子質量を含む。一部の実施形態では、糖は、最大で約2000kDaの平均分子質量を含む。一部の実施形態では、糖は、多糖を含む。一部の実施形態では、糖および核酸分子は、互いに自己アセンブルするように構成されている。一部の実施形態では、糖および核酸分子は、ポリプレックスを形成するように構成されている。一部の実施形態では、核酸分子は、ポリプレックスの表面またはその近傍にある。一部の実施形態では、核酸分子は、ポリプレックス内にカプセル封入される。一部の実施形態では、ポリプレックスは、規則的な形状、不規則な形状または分岐状である。一部の実施形態では、ポリプレックスは、球状または直鎖状である。一部の実施形態では、ポリプレックスの見掛けの直径は、動的光散乱(DLS)または顕微鏡によって測定した場合に、少なくとも約5ナノメートル(nm)である。一部の実施形態では、ポリプレックスの見掛けの直径は、DLSまたは顕微鏡によって測定した場合に、最大で約5000nmである。一部の実施形態では、ポリプレックスは、ナノ粒子をさらに含む。一部の実施形態では、核酸分子は、RNA調節エレメントを含む。一部の実施形態では、RNA調節エレメントは、転写調節エレメント、共転写調節エレメント、転写後調節エレメント、翻訳調節エレメント、またはそれらの任意の組合せを含む。一部の実施形態では、RNA調節エレメントは、5’-キャップ、5’-非翻訳領域(UTR)、3’-UTR、ポリAテイル修飾、またはそれらの任意の組合せを含む。一部の実施形態では、糖は、核酸分子を安定化するように構成されている。一部の実施形態では、糖は、核酸分子の分解を阻害または低減するように構成されている。一部の実施形態では、糖は、核酸分子のヌクレアーゼ分解を阻害または低減するように構成されている。一部の実施形態では、核酸分子は、化学的修飾を含む。一部の実施形態では、核酸分子は、アンロックド核酸を含む。一部の実施形態では、核酸分子は、少なくとも2つの型の核酸を含む。一部の実施形態では、細胞は、哺乳動物細胞、鳥類細胞、魚類細胞、軟体動物細胞または両生類細胞を含む。一部の実施形態では、哺乳動物細胞は、ブタ細胞、ウシ細胞、スイギュウ類細胞、ヒツジ細胞、ヤギ細胞、シカ類細胞、バイソン類細胞、ラクダ類細胞、アカシカ類細胞またはウサギ細胞を含む。一部の実施形態では、哺乳動物細胞は、ブタ細胞を含む。一部の実施形態では、ポリプレックスのポリカチオンアミノ基の、ポリプレックスの核酸リン酸基に対するモル比は、少なくとも約1である。一部の実施形態では、ポリプレックスのポリカチオンアミノ基の、ポリプレックスの核酸リン酸基に対するモル比は、最大で約60である。一部の実施形態では、組成物は、核酸、ポリマー性材料および脂質を含む。一部の実施形態では、第1の質量比は、2:1以上であり、第2の質量比は、2:1以上である。一部の実施形態では、第1の質量比は、100:1以上である。一部の実施形態では、接触させるステップにおける核酸分子および細胞の比は、10000細胞当たり少なくとも約0.001ngである。一部の実施形態では、接触させるステップにおける核酸分子および細胞の比は、10000細胞当たり少なくとも約0.01ngである。一部の実施形態では、接触させるステップにおける核酸分子および細胞の比は、10000細胞当たり少なくとも約0.1ngである。一部の実施形態では、細胞内でのタンパク質発現の変化は、細胞内の核酸分子によってコードされる転写物の増加した発現を含む。一部の実施形態では、細胞内の核酸分子によってコードされる転写物は、定量的リアルタイムポリメラーゼ連鎖反応(QRT-PCR)によって測定した場合に、(1)糖と接触されていない細胞内の転写物のレベル;(2)核酸分子と接触されていない細胞内の転写物のレベル;または(3)それらの組合せよりも、少なくとも約1%、5%、10%、50%、100%、150%、2倍、5倍、10倍、100倍または1000倍高い。一部の実施形態では、細胞内でのタンパク質発現の変化は、細胞内の核酸分子によってコードされない転写物の増加した発現を含む。一部の実施形態では、細胞内の核酸分子によってコードされない転写物は、定量的リアルタイムポリメラーゼ連鎖反応(QRT-PCR)によって測定した場合に、(1)糖と接触されていない細胞内の転写物のレベル;(2)核酸分子と接触されていない細胞内の転写物のレベル;または(3)それらの組合せよりも、少なくとも約1%、5%、10%、50%、100%、150%、2倍、5倍、10倍、100倍または1000倍高い。一部の実施形態では、細胞内でのタンパク質発現の変化は、細胞内の核酸分子によってコードされない転写物の減少した発現を含む。一部の実施形態では、細胞内の核酸分子によってコードされない転写物は、定量的リアルタイムポリメラーゼ連鎖反応(QRT-PCR)によって測定した場合に、(1)糖と接触されていない細胞内の転写物のレベル;(2)核酸分子と接触されていない細胞内の転写物のレベル;または(3)それらの組合せよりも、少なくとも約1%、5%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%または99%低い。
【0020】
細胞内でのタンパク質発現における変化を容易にするための本明細書で開示される方法のいずれかによって調製された食用製品が、本明細書で提供される。
【0021】
細胞内でのタンパク質発現における変化を容易にするための本明細書で開示される方法のいずれかによって調製された薬学的に活性な薬剤が、本明細書で提供される。
【0022】
細胞内でのタンパク質発現における変化を容易にするための本明細書で開示される方法のいずれかによって調製された組織が、本明細書で提供される。
【0023】
組成物が本明細書で提供される。ある態様では、組成物は、糖および核酸分子ならびにポリマー性材料を含み、糖または核酸分子は、細胞中でのタンパク質発現における変化を容易にするように構成され、ポリマー性材料は、細胞をカプセル封入する、自己アセンブルする、またはそれに接着するように構成されている。
【0024】
組成物が本明細書で提供される。ある態様では、組成物は、糖および核酸分子ならびにポリマー性材料を含み、糖または核酸分子は、細胞の分化を促進するように構成され、ポリマー性材料は、細胞をカプセル封入する、自己アセンブルする、またはそれに接着するように構成されている。
【0025】
一部の実施形態では、ポリマー性材料は、ポリマーを含む。一部の実施形態では、ポリマーは、多糖ベースのポリマー、ポリペプチドベースのポリマー、脂質ベースのポリマー、またはそれらの組合せを含む。一部の実施形態では、多糖ベースのポリマーは、アルジネートベースのポリマー、ジェランガムベースのポリマー、キャッサバベースのポリマー、トウモロコシベースのポリマー、コーンスターチベースのポリマー、キサンタンガムベースのポリマー、ローカストビーンベースのポリマー、プルランベースのポリマー、デキストランベースのポリマー、セルロースベースのポリマー、またはそれらの組合せを含む。一部の実施形態では、ポリマー性材料は、細胞をカプセル封入するように構成されている。一部の実施形態では、ポリマーは、ヒドロゲルを含む。一部の実施形態では、ポリマーは、2次元ポリマーを含む。一部の実施形態では、ポリマーは、3次元ポリマーを含む。一部の実施形態では、ポリマーは、生分解性であるように構成されている。
【0026】
一部の実施形態では、細胞中でのタンパク質発現における変化は、細胞の分化を容易にする。一部の実施形態では、組成物は、脂質、アニオン性ポリマー、またはそれらの組合せをさらに含む。一部の実施形態では、糖は、水性溶液中でカチオン性であるように構成されている。一部の実施形態では、糖のカチオン性部分のカチオン性電荷は、ポリマー1グラム当たり少なくとも約0.5m当量(m当量/g)の塩基性基を含む。一部の実施形態では、糖のカチオン性部分のカチオン性電荷は、最大で約20m当量/gを含む。一部の実施形態では、糖は、少なくとも約20キロダルトン(kDa)の平均分子質量を含む。一部の実施形態では、糖は、最大で約2000kDaの平均分子質量を含む。一部の実施形態では、糖は、多糖を含む。
【0027】
一部の実施形態では、糖および核酸分子は、互いに自己アセンブルするように構成されている。一部の実施形態では、糖および核酸分子は、ポリプレックスを形成するように構成されている。一部の実施形態では、核酸分子は、ポリプレックスの表面に吸着されるように構成されている。一部の実施形態では、核酸分子は、ポリプレックス内にカプセル封入されるように構成されている。一部の実施形態では、ポリプレックスは、規則的な形状、不規則な形状または分岐状である。一部の実施形態では、ポリプレックスは、球状または直鎖状である。一部の実施形態では、ポリプレックスの見掛けの直径は、動的光散乱(DLS)または顕微鏡によって測定した場合に、少なくとも約5ナノメートル(nm)である。一部の実施形態では、ポリプレックスの見掛けの直径は、DLSまたは顕微鏡によって測定した場合に、最大で約5000nmである。一部の実施形態では、ポリプレックスは、ナノ粒子を含む。一部の実施形態では、糖は、核酸分子を安定化するように構成されている。一部の実施形態では、糖は、核酸分子の分解を阻害または低減するように構成されている。一部の実施形態では、ポリマー性材料は、細胞をカプセル封入するように構成されている。
【0028】
一部の実施形態では、核酸分子は、RNAを含む。一部の実施形態では、RNAは、メッセンジャーリボ核酸(mRNA)、マイクロリボ核酸(miRNA)、トランスファーリボ核酸(tRNA)、サイレンシングリボ核酸(siRNA)、自己増幅性RNA(saRNA)、エンドレス/環状RNA(eRNA)、トランス増幅性RNA(ta-RNA)、またはそれらの組合せを含む。一部の実施形態では、RNAは、モノシストロン性またはポリシストロン性である。一部の実施形態では、RNAは、RNA調節エレメントを含む。一部の実施形態では、RNA調節エレメントは、転写調節エレメント、共転写調節エレメント、転写後調節エレメント、翻訳調節エレメント、またはそれらの任意の組合せを含む。一部の実施形態では、RNA調節エレメントは、5’-キャップ、5’-非翻訳領域(UTR)、3’-UTR、ポリAテイル修飾、またはそれらの任意の組合せを含む。一部の実施形態では、核酸分子は、mRNA、miRNAまたはsiRNAを含む。一部の実施形態では、miRNAまたはsiRNAは、細胞の多能性の低減を容易にするポリヌクレオチド配列を含む。一部の実施形態では、核酸分子は、化学的に修飾される。一部の実施形態では、核酸分子は、アンロックド核酸を含む。一部の実施形態では、核酸分子は、少なくとも2つの型の核酸を含む。一部の実施形態では、ポリプレックスのポリカチオンアミノ基の、ポリプレックスの核酸リン酸基に対するモル比は、少なくとも約1である。一部の実施形態では、ポリプレックスのポリカチオンアミノ基の、ポリプレックスの核酸リン酸基に対するモル比は、最大で約60である。
【0029】
組成物が本明細書で提供される。ある態様では、組成物は、細胞中でのタンパク質発現における変化を集合的に容易にするように構成されているRNAを含む核酸分子および糖を含む。
【0030】
組成物が本明細書で提供される。ある態様では、組成物は、以下:細胞の脂肪生成、血管新生、心原性、軟骨形成、内皮、上皮、造血、肝性、筋原性、神経原性、骨原性、実質、腎または網膜分化のような中胚葉、内胚葉および外胚葉系統を促進するように構成されているmRNAを含む核酸分子および糖を含む。
【0031】
一部の実施形態では、細胞中でのタンパク質発現における変化は、以下:細胞の脂肪生成、血管新生、心原性、軟骨形成、内皮、上皮、造血、肝性、筋原性、神経原性、骨原性、実質、腎または網膜分化のような中胚葉、内胚葉および外胚葉系統を容易にする。一部の実施形態では、分化は、細胞の分化転換または細胞の指向性分化を含む。一部の実施形態では、細胞は、体細胞またはナイーブ細胞を含む。一部の実施形態では、細胞は、脂肪細胞、血管細胞、心細胞、軟骨細胞、内皮細胞、上皮細胞、造血細胞、肝細胞、筋肉細胞、ニューロンまたは骨原性細胞を含む。一部の実施形態では、筋肉細胞は、筋線維、筋管、筋細胞、筋芽細胞、筋原性スフェロイドまたは筋肉細胞前駆体を含む。一部の実施形態では、細胞は、動物細胞を含む。一部の実施形態では、動物細胞は、哺乳動物細胞、鳥類細胞、魚類細胞、軟体動物細胞または両生類細胞を含む。一部の実施形態では、哺乳動物細胞は、ブタ細胞、ウシ細胞、スイギュウ類細胞、ヒツジ細胞、ヤギ細胞、シカ類細胞、バイソン類細胞、ラクダ類細胞、アカシカ類細胞またはウサギ細胞を含む。一部の実施形態では、鳥類細胞は、カモ類(anatine)細胞、ニワトリ類(galline)細胞、ガン類(anserine)細胞、シチメンチョウ類(meleagrine)細胞、ダチョウ類(struthionine)細胞またはキジ類(phasianine)細胞を含む。
【0032】
一部の実施形態では、mRNAは、MYOD1、MYOG、MYF5、MYF6、PAX3、PAX7、PPARY、アディポネクチン、FATP1~6、FABP4、GLUT4、レプチン、AdipoR1~2、CD137、それらの断片、またはそれらのバリアントをコードする。一部の実施形態では、組成物は、脂質、アニオン性ポリマー、またはそれらの組合せをさらに含む。一部の実施形態では、RNAは、モノシストロン性またはポリシストロン性である。一部の実施形態では、RNAは、RNA調節エレメントを含む。一部の実施形態では、RNA調節エレメントは、転写調節エレメント、共転写調節エレメント、転写後調節エレメント、翻訳調節エレメント、またはそれらの任意の組合せを含む。一部の実施形態では、RNA調節エレメントは、5’-キャップ、5’-非翻訳領域(UTR)、3’-UTR、ポリAテイル修飾、またはそれらの任意の組合せを含む。一部の実施形態では、RNAは、メッセンジャーRNA(mRNA)、マイクロリボ核酸(miRNA)、トランスファーリボ核酸(tRNA)、サイレンシングリボ核酸(siRNA)、自己増幅性RNA(saRNA)、エンドレス/環状RNA(eRNA)、トランス増幅性RNA(ta-RNA)、またはそれらの組合せを含む。一部の実施形態では、RNAは、mRNAを含む。一部の実施形態では、miRNAまたはsiRNAは、細胞の多能性の低減を容易にするポリヌクレオチド配列を含む。一部の実施形態では、細胞の多能性における低減は、細胞の分化を容易にする。一部の実施形態では、ポリヌクレオチド配列は、POUF51(OCT3/4)、KLF4もしくはSOX2、またはそれらの相補配列を含むポリヌクレオチド配列を含む。
【0033】
一部の実施形態では、糖は、水性溶液中でカチオン性であるように構成されている。一部の実施形態では、糖は、中性水性溶液中でカチオン性であるように構成されている。一部の実施形態では、糖のカチオン性部分のカチオン性電荷は、ポリマー1グラム当たり少なくとも約0.5m当量(m当量/g)の塩基性基を含む。一部の実施形態では、糖のカチオン性部分のカチオン性電荷は、最大で約20m当量/gを含む。一部の実施形態では、糖は、少なくとも約20キロダルトン(kDa)の平均分子質量を含む。一部の実施形態では、糖は、最大で約2000kDaの平均分子質量を含む。一部の実施形態では、糖は、多糖を含む。
【0034】
一部の実施形態では、糖およびRNAは、互いに自己アセンブルするように構成されている。一部の実施形態では、糖およびRNAは、ポリプレックスを形成するように構成されている。一部の実施形態では、RNAは、ポリプレックスの表面に吸着されるように構成されている。一部の実施形態では、RNAは、ポリプレックス内にカプセル封入されるように構成されている。一部の実施形態では、ポリプレックスは、規則的な形状、不規則な形状または分岐状である。一部の実施形態では、ポリプレックスは、球状または直鎖状である。一部の実施形態では、ポリプレックスの見掛けの直径は、動的光散乱(DLS)または顕微鏡によって測定した場合に、少なくとも約5ナノメートル(nm)である。一部の実施形態では、ポリプレックスの見掛けの直径は、DLSまたは顕微鏡によって測定した場合に、最大で約5000nmである。一部の実施形態では、ポリプレックスは、ナノ粒子を含む。
【0035】
一部の実施形態では、糖は、RNAを安定化するように構成されている。一部の実施形態では、糖は、RNAの分解を阻害または低減するように構成されている。一部の実施形態では、糖は、RNAのヌクレアーゼ分解を阻害または低減するように構成されている。一部の実施形態では、RNAは、化学的に修飾される。一部の実施形態では、RNAは、アンロックド核酸を含む。一部の実施形態では、RNAは、少なくとも2つの型の核酸を含む。一部の実施形態では、糖のRNAに対するモル比は、少なくとも約1である。一部の実施形態では、糖のRNAに対するモル比は、最大で約60である。
【0036】
組成物が本明細書で提供される。ある態様では、組成物は、幹細胞中でのタンパク質発現における変化を集合的に容易にするように構成されている糖および核酸分子を含み、幹細胞は、胚性幹細胞、不死化幹細胞、間葉系幹細胞、筋肉前駆細胞または誘導多能性幹細胞(iPSC)を含み、それにより、幹細胞中でのタンパク質発現における変化を容易にする。
【0037】
組成物が本明細書で提供される。ある態様では、組成物は、誘導多能性幹細胞(iPSC)の分化を集合的に促進するように構成されている糖および核酸分子を含み、それにより、iPSC中でのタンパク質発現における変化を容易にする。
【0038】
一部の実施形態では、幹細胞は、iPSCを含む。一部の実施形態では、幹細胞中でのタンパク質発現における変化は、幹細胞の分化を容易にする。一部の実施形態では、動物幹細胞は、哺乳動物幹細胞、鳥類幹細胞、魚類幹細胞、軟体動物幹細胞または両生類幹細胞を含む。一部の実施形態では、哺乳動物幹細胞は、ブタ幹細胞、ウシ幹細胞、スイギュウ類幹細胞、ヒツジ幹細胞、ヤギ幹細胞、シカ類幹細胞、バイソン類幹細胞、ラクダ類幹細胞、アカシカ類幹細胞またはウサギ幹細胞を含む。一部の実施形態では、哺乳動物幹細胞は、ブタ幹細胞を含む。一部の実施形態では、鳥類幹細胞は、カモ類幹細胞、ニワトリ類幹細胞、ガン類幹細胞、シチメンチョウ類幹細胞、ダチョウ類幹細胞またはキジ類幹細胞を含む。一部の実施形態では、組成物は、脂質、アニオン性ポリマー、またはそれらの組合せをさらに含む。
【0039】
一部の実施形態では、糖は、水性溶液中でカチオン性であるように構成されている。一部の実施形態では、糖のカチオン性部分のカチオン性電荷は、ポリマー1グラム当たり少なくとも約0.5m当量(m当量/g)の塩基性基を含む。一部の実施形態では、糖のカチオン性部分のカチオン性電荷は、最大で約20m当量/gを含む。一部の実施形態では、糖は、少なくとも約20キロダルトン(kDa)の平均分子質量を含む。一部の実施形態では、糖は、最大で約2000kDaの平均分子質量を含む。一部の実施形態では、糖は、多糖を含む。
【0040】
一部の実施形態では、糖および核酸分子は、互いに自己アセンブルするように構成されている。一部の実施形態では、糖および核酸分子は、ポリプレックスを形成するように構成されている。一部の実施形態では、核酸分子は、ポリプレックスの表面に吸着されるように構成されている。一部の実施形態では、核酸分子は、ポリプレックス内にカプセル封入されるように構成されている。一部の実施形態では、ポリプレックスは、規則的な形状、不規則な形状または分岐状である。一部の実施形態では、ポリプレックスは、球状または直鎖状である。一部の実施形態では、ポリプレックスの見掛けの直径は、動的光散乱(DLS)または顕微鏡によって測定した場合に、少なくとも約5ナノメートル(nm)である。一部の実施形態では、ポリプレックスの見掛けの直径は、DLSまたは顕微鏡によって測定した場合に、最大で約5000nmである。一部の実施形態では、ポリプレックスは、ナノ粒子を含む。一部の実施形態では、糖は、核酸分子を安定化するように構成されている。一部の実施形態では、糖は、核酸分子の分解を阻害または低減するように構成されている。一部の実施形態では、糖は、核酸分子のヌクレアーゼ分解を阻害または低減するように構成されている。
【0041】
一部の実施形態では、核酸分子は、RNAを含む。一部の実施形態では、RNAは、マイクロリボ核酸(miRNA)、トランスファーリボ核酸(tRNA)、サイレンシングリボ核酸(siRNA)、自己増幅性RNA(saRNA)、エンドレス/環状RNA(eRNA)、トランス増幅性RNA(ta-RNA)、またはそれらの組合せを含む。一部の実施形態では、RNAは、モノシストロン性またはポリシストロン性である。一部の実施形態では、RNAは、RNA調節エレメントを含む。一部の実施形態では、RNA調節エレメントは、転写調節エレメント、共転写調節エレメント、転写後調節エレメント、翻訳調節エレメント、またはそれらの任意の組合せを含む。一部の実施形態では、RNA調節エレメントは、5’-キャップ、5’-非翻訳領域(UTR)、3’-UTR、ポリAテイル修飾、またはそれらの任意の組合せを含む。一部の実施形態では、核酸分子は、miRNAまたはsiRNAを含む。一部の実施形態では、miRNAまたはsiRNAは、幹細胞の多能性の低減を容易にするポリヌクレオチド配列を含む。
【0042】
一部の実施形態では、核酸分子は、化学的に修飾される。一部の実施形態では、核酸分子は、アンロックド核酸を含む。一部の実施形態では、核酸分子は、少なくとも2つの型の核酸を含む。一部の実施形態では、ポリプレックスのポリカチオンアミノ基の、ポリプレックスの核酸リン酸基に対するモル比は、少なくとも約1または約最大で60である。一部の実施形態では、核酸分子は、メッセンジャーリボ核酸(mRNA)を含む。
【0043】
組成物が本明細書で提供される。ある態様では、組成物は、メッセンジャーリボ核酸(mRNA)を含む核酸分子、および脂肪族アルデヒド修飾糖、芳香族アルデヒド修飾糖、第4級アンモニウム修飾糖、ポリアミン誘導体化糖、糖修飾糖、脂質付加物を有する糖、またはそれらの組合せを含む修飾糖を含み、核酸または修飾糖は、細胞中でのタンパク質発現における変化を容易にするように構成されている。
【0044】
組成物が本明細書で提供される。ある態様では、組成物は、メッセンジャーリボ核酸(mRNA)を含む核酸分子、および脂肪族アルデヒド修飾糖、芳香族アルデヒド修飾糖、第4級アンモニウム修飾糖、ポリアミン誘導体化糖、糖修飾糖、脂質付加物を有する糖、またはそれらの組合せを含む修飾糖を含み、核酸または修飾糖は、細胞の分化を促進するように構成されている。
【0045】
一部の実施形態では、修飾糖は、キトサン、ヒアルロン酸、プルラン、ヘパリン、アルジネート、またはそれらの組合せもしくは誘導体を含む。一部の実施形態では、修飾糖は、修飾キトサンを含む。一部の実施形態では、修飾糖は、脂肪族アルデヒド修飾糖、芳香族アルデヒド修飾糖、第4級アンモニウム修飾糖、ポリアミン誘導体化糖、糖修飾糖、糖 フェノール修飾糖、またはそれらの組合せを含む。一部の実施形態では、脂肪族アルデヒド修飾糖は、ヘキサナールアルデヒド修飾糖、ヘプタナールアルデヒド修飾糖、オクタナールアルデヒド修飾糖、ノナナールアルデヒド修飾糖またはデカナールアルデヒド修飾糖を含む。一部の実施形態では、脂肪族アルデヒド修飾糖は、デカナールアルデヒド修飾糖を含む。一部の実施形態では、芳香族アルデヒド修飾糖は、ベンズアルデヒド修飾糖またはシンナムアルデヒド修飾糖を含む。一部の実施形態では、ポリアミン誘導体化糖は、スペルミン修飾糖、スペルミジン修飾糖、プトレシン修飾糖、ジエチルエチルアミン修飾糖、ジメチルエチルアミン修飾糖、第4級アンモニウム修飾糖またはアルギニン修飾糖を含む。一部の実施形態では、脂質付加物を有する糖は、レシチンを有する糖またはホスファチジルコリンを有する糖を含む。一部の実施形態では、糖修飾糖は、単糖修飾糖または多糖修飾糖を含む。一部の実施形態では、単糖修飾糖は、ラクトース修飾糖、マンノース修飾糖、グルコース修飾糖、ガラクトース修飾糖、グルコサミン修飾糖、スクロース修飾糖、マルトース修飾糖、キシロース修飾糖、リボース修飾糖、フルクトース修飾糖またはグリセルアルデヒド修飾糖を含む。一部の実施形態では、多糖修飾糖は、アニオン性多糖修飾糖または還元多糖修飾糖を含む。一部の実施形態では、アニオン性多糖修飾糖は、アルジネート修飾糖、カルボキシメチル化セルロース修飾糖、ヒアルロン酸修飾糖、ペクチン修飾糖、プルラン修飾糖、デンプン修飾糖またはキサンタンガム修飾糖を含む。一部の実施形態では、還元多糖修飾糖は、マルトデキストリン修飾糖またはセロビオース修飾糖を含む。一部の実施形態では、還元多糖修飾糖は、カチオン性脂質付加物を含む。一部の実施形態では、フェノール修飾糖は、クロロゲン酸修飾糖、フェルラ酸修飾糖、コーヒー酸修飾糖、没食子酸修飾糖、またはそれらの組合せを含む。
【0046】
一部の実施形態では、細胞中でのタンパク質発現における変化は、細胞の分化を容易にする。一部の実施形態では、糖は、水性溶液中でカチオン性であるように構成されている。一部の実施形態では、糖は、中性水性溶液中でカチオン性であるように構成されている。一部の実施形態では、糖のカチオン性部分のカチオン性電荷は、ポリマー1グラム当たり少なくとも約0.5m当量(m当量/g)の塩基性基を含む。一部の実施形態では、糖のカチオン性部分のカチオン性電荷は、最大で約20m当量/gを含む。一部の実施形態では、糖は、少なくとも約20キロダルトン(kDa)の平均分子質量を含む。一部の実施形態では、糖は、最大で約2000kDaの平均分子質量を含む。一部の実施形態では、糖は、多糖を含む。
【0047】
一部の実施形態では、糖およびmRNAは、互いに自己アセンブルするように構成されている。一部の実施形態では、糖およびmRNAは、ポリプレックスを形成するように構成されている。一部の実施形態では、mRNAは、ポリプレックスの表面に吸着されるように構成されている。一部の実施形態では、mRNAは、ポリプレックス内にカプセル封入されるように構成されている。一部の実施形態では、ポリプレックスは、規則的な形状、不規則な形状または分岐状である。一部の実施形態では、ポリプレックスは、球状または直鎖状である。一部の実施形態では、ポリプレックスの見掛けの直径は、動的光散乱(DLS)または顕微鏡によって測定した場合に、少なくとも約5ナノメートル(nm)である。一部の実施形態では、ポリプレックスの見掛けの直径は、DLSまたは顕微鏡によって測定した場合に、最大で約5000nmである。一部の実施形態では、ポリプレックスは、ナノ粒子を含む。一部の実施形態では、糖は、mRNAを安定化するように構成されている。一部の実施形態では、糖は、mRNAの分解を阻害または低減するように構成されている。
【0048】
一部の実施形態では、糖は、mRNAのヌクレアーゼ分解を阻害または低減するように構成されている。一部の実施形態では、mRNAは、モノシストロン性またはポリシストロン性である。一部の実施形態では、mRNAは、非コード配列を含む。一部の実施形態では、mRNAは、RNA調節エレメントを含む。一部の実施形態では、RNA調節エレメントは、転写調節エレメント、共転写調節エレメント、転写後調節エレメント、翻訳調節エレメント、またはそれらの任意の組合せを含む。一部の実施形態では、RNA調節エレメントは、5’-キャップ、5’-非翻訳領域(UTR)、3’-UTR、ポリAテイル修飾、またはそれらの任意の組合せを含む。一部の実施形態では、組成物は、マイクロリボ核酸(miRNA)、トランスファーリボ核酸(tRNA)、サイレンシングリボ核酸(siRNA)、自己増幅性RNA(saRNA)、エンドレス/環状RNA(eRNA)、トランス増幅性RNA(ta-RNA)、またはそれらの組合せをさらに含む。一部の実施形態では、組成物は、miRNAまたはsiRNAをさらに含む。一部の実施形態では、miRNAまたはsiRNAは、細胞の多能性の低減を容易にするポリヌクレオチド配列を含む。
【0049】
一部の実施形態では、mRNAは、化学的に修飾される。一部の実施形態では、mRNAは、アンロックド核酸を含む。一部の実施形態では、mRNAは、少なくとも2つの型の核酸を含む。一部の実施形態では、糖のmRNAに対するモル比は、少なくとも約1である。一部の実施形態では、糖のmRNAに対するモル比は、最大で約60である。
【0050】
細胞中でのタンパク質発現における変化を容易にするための方法が、本明細書で提供される。ある態様では、細胞中でのタンパク質発現における変化を容易にするための方法は、(a)細胞を、(i)糖および(ii)核酸分子を含む組成物と接触させるステップ;(b)ポリマー性材料を使用して、細胞および組成物をカプセル封入する、自己アセンブルする、またはそれに接着するステップを含み、それにより、細胞中でのタンパク質発現における変化を容易にする。
【0051】
細胞を分化させるための方法が、本明細書で提供される。ある態様では、細胞を分化させるための方法は、(a)細胞を、(i)糖および(ii)核酸分子を含む組成物と接触させるステップ;(b)ポリマー性材料を使用して、細胞および組成物をカプセル封入する、自己アセンブルする、またはそれに接着するステップを含み、それにより、細胞の分化を容易にする。
【0052】
一部の実施形態では、ポリマー性材料は、ポリマーを含む。一部の実施形態では、ポリマーは、多糖ベースのポリマー、ポリペプチドベースのポリマー、脂質ベースのポリマー、またはそれらの組合せを含む。一部の実施形態では、多糖ベースのポリマーは、アルジネートベースのポリマー、ジェランガムベースのポリマー、キャッサバベースのポリマー、トウモロコシベースのポリマー、コーンスターチベースのポリマー、キサンタンガムベースのポリマー、ローカストビーンベースのポリマー、プルランベースのポリマー、デキストランベースのポリマー、セルロースベースのポリマー、またはそれらの組合せを含む。一部の実施形態では、(b)は、ポリマー性材料を使用して、細胞をカプセル封入するステップを含む。一部の実施形態では、ポリマーは、ヒドロゲルを含む。一部の実施形態では、ポリマーは、2次元ポリマーを含む。一部の実施形態では、ポリマーは、3次元ポリマーを含む。一部の実施形態では、ポリマーは、生分解性であるように構成されている。一部の実施形態では、細胞中でのタンパク質発現における変化は、細胞の分化を容易にする。一部の実施形態では、組成物は、脂質、アニオン性ポリマー、またはそれらの組合せをさらに含む。
【0053】
一部の実施形態では、糖は、水性溶液中でカチオン性であるように構成されている。一部の実施形態では、糖のカチオン性部分のカチオン性電荷は、ポリマー1グラム当たり少なくとも約0.5m当量(m当量/g)の塩基性基を含む。一部の実施形態では、糖のカチオン性部分のカチオン性電荷は、最大で約20m当量/gを含む。一部の実施形態では、糖は、少なくとも約20キロダルトン(kDa)の平均分子質量を含む。一部の実施形態では、糖は、最大で約2000kDaの平均分子質量を含む。一部の実施形態では、糖は、多糖を含む。一部の実施形態では、糖および核酸分子は、互いに自己アセンブルするように構成されている。一部の実施形態では、糖および核酸分子は、ポリプレックスを形成するように構成されている。一部の実施形態では、核酸分子は、ポリプレックスの表面に吸着されるように構成されている。一部の実施形態では、核酸分子は、ポリプレックス内にカプセル封入されるように構成されている。一部の実施形態では、ポリプレックスは、規則的な形状、不規則な形状または分岐状である。一部の実施形態では、ポリプレックスは、球状または直鎖状である。一部の実施形態では、ポリプレックスの見掛けの直径は、動的光散乱(DLS)または顕微鏡によって測定した場合に、少なくとも約5ナノメートル(nm)である。一部の実施形態では、ポリプレックスの見掛けの直径は、DLSまたは顕微鏡によって測定した場合に、最大で約5000nmである。一部の実施形態では、ポリプレックスは、ナノ粒子を含む。一部の実施形態では、糖は、核酸分子を安定化するように構成されている。一部の実施形態では、糖は、核酸分子の分解を阻害または低減するように構成されている。一部の実施形態では、(b)は、ポリマー性材料を使用して、細胞および組成物をカプセル封入するステップを含む。
【0054】
一部の実施形態では、核酸分子は、RNAを含む。一部の実施形態では、RNAは、メッセンジャーリボ核酸(mRNA)、マイクロリボ核酸(miRNA)、トランスファーリボ核酸(tRNA)、サイレンシングリボ核酸(siRNA)、自己増幅性RNA(saRNA)、エンドレス/環状RNA(eRNA)、トランス増幅性RNA(ta-RNA)、またはそれらの組合せを含む。一部の実施形態では、RNAは、モノシストロン性またはポリシストロン性である。一部の実施形態では、RNAは、RNA調節エレメントを含む。一部の実施形態では、RNA調節エレメントは、転写調節エレメント、共転写調節エレメント、転写後調節エレメント、翻訳調節エレメント、またはそれらの任意の組合せを含む。一部の実施形態では、RNA調節エレメントは、5’-キャップ、5’非翻訳領域(UTR)、3’-UTR、ポリAテイル修飾、またはそれらの任意の組合せを含む。一部の実施形態では、核酸分子は、mRNA、miRNAまたはsiRNAを含む。一部の実施形態では、miRNAまたはsiRNAは、細胞の多能性の低減を容易にするポリヌクレオチド配列を含む。
【0055】
一部の実施形態では、核酸分子は、化学的に修飾される。一部の実施形態では、核酸分子は、アンロックド核酸を含む。一部の実施形態では、核酸分子は、少なくとも2つの型の核酸を含む。一部の実施形態では、ポリプレックスのポリカチオンアミノ基の、ポリプレックスの核酸リン酸基に対するモル比は、少なくとも約1である。一部の実施形態では、ポリプレックスのポリカチオンアミノ基の、ポリプレックスの核酸リン酸基に対するモル比は、最大で約60である。
【0056】
細胞中でのタンパク質発現における変化を容易にするための方法が、本明細書で提供される。ある態様では、細胞中でのタンパク質発現における変化を容易にするための方法は、細胞を、(i)糖および(ii)RNAを含む核酸分子を含む組成物と、細胞が組成物を取り込むのに十分な条件下で接触させるステップを含み、それにより、細胞中でのタンパク質発現における変化を容易にする。
【0057】
以下:細胞の脂肪生成、血管新生、心原性、軟骨形成、内皮、上皮、造血、肝性、筋原性、神経原性、骨原性、実質、腎または網膜分化のような中胚葉、内胚葉および外胚葉系統を容易にするための方法であって、細胞を、(i)糖および(ii)mRNAを含む核酸分子を含む組成物と、細胞が組成物を取り込むのに十分な条件下で接触させるステップを含み、それにより、細胞の脂肪生成、血管新生、心、セメント質形成性、軟骨形成、内皮、上皮、造血、肝性、筋原性、神経原性、骨原性または網膜分化を容易にする方法が、本明細書で提供される。
【0058】
一部の実施形態では、タンパク質発現における変化は、以下:細胞の脂肪生成、血管新生、心原性、軟骨形成、内皮、上皮、造血、肝性、筋原性、神経原性、骨原性、実質、腎または網膜分化のような中胚葉、内胚葉および外胚葉系統を容易にする。一部の実施形態では、分化は、細胞の分化転換または細胞の指向性分化を含む。一部の実施形態では、細胞は、体細胞またはナイーブ細胞を含む。一部の実施形態では、細胞は、脂肪細胞、血管細胞、心細胞、軟骨細胞、内皮細胞、上皮細胞、造血細胞、肝細胞、筋肉細胞、ニューロンまたは骨原性細胞を含む。一部の実施形態では、細胞は、筋肉細胞を含む。一部の実施形態では、筋肉細胞は、筋線維、筋管、筋細胞、筋芽細胞、筋原性スフェロイドまたは筋肉細胞前駆体を含む。一部の実施形態では、細胞は、動物細胞を含む。一部の実施形態では、動物細胞は、哺乳動物細胞、鳥類細胞、魚類細胞、軟体動物細胞または両生類細胞を含む。一部の実施形態では、哺乳動物細胞は、ブタ細胞、ウシ細胞、スイギュウ類細胞、ヒツジ細胞、ヤギ細胞、シカ類細胞、バイソン類細胞、ラクダ類細胞、アカシカ類細胞またはウサギ細胞を含む。一部の実施形態では、鳥類細胞は、カモ類細胞、ニワトリ類細胞、ガン類細胞、シチメンチョウ類細胞、ダチョウ類細胞またはキジ類細胞を含む。一部の実施形態では、RNAは、mRNAを含む。一部の実施形態では、RNAは、MYOD1、MYOG、MYF5、MYF6、PAX3、PAX7、PPARY、アディポネクチン、FATP1~6、FABP4、GLUT4、レプチン、AdipoR1~2、CD137、それらの断片、またはそれらのバリアントをコードする。
【0059】
一部の実施形態では、組成物は、脂質、アニオン性ポリマー、またはそれらの組合せをさらに含む。一部の実施形態では、RNAは、モノシストロン性またはポリシストロン性である。一部の実施形態では、RNAは、RNA調節エレメントを含む。一部の実施形態では、RNA調節エレメントは、転写調節エレメント、共転写調節エレメント、転写後調節エレメント、翻訳調節エレメント、またはそれらの任意の組合せを含む。一部の実施形態では、RNA調節エレメントは、5’-キャップ、5’-非翻訳領域(UTR)、3’-UTR、ポリAテイル修飾、またはそれらの任意の組合せを含む。一部の実施形態では、RNAは、リボ核酸(miRNA)、トランスファーリボ核酸(tRNA)、サイレンシングリボ核酸(siRNA)、自己増幅性RNA(saRNA)、エンドレス/環状RNA(eRNA)、トランス増幅性RNA(ta-RNA)、またはそれらの組合せを含む。一部の実施形態では、miRNAまたはsiRNAは、細胞の多能性の低減を容易にするポリヌクレオチド配列を含む。一部の実施形態では、ポリヌクレオチド配列は、POUF51(OCT3/4)、KLF4もしくはSOX2、またはそれらの相補配列を含むポリヌクレオチド配列を含む。一部の実施形態では、糖は、水性溶液中でカチオン性であるように構成されている。一部の実施形態では、糖は、中性水性溶液中でカチオン性であるように構成されている。一部の実施形態では、糖のカチオン性部分のカチオン性電荷は、ポリマー1グラム当たり少なくとも約0.5m当量(m当量/g)の塩基性基を含む。一部の実施形態では、糖のカチオン性部分のカチオン性電荷は、最大で約20m当量/gを含む。一部の実施形態では、糖は、少なくとも約20キロダルトン(kDa)の平均分子質量を含む。一部の実施形態では、糖は、最大で約2000kDaの平均分子質量を含む。一部の実施形態では、糖は、多糖を含む。一部の実施形態では、糖およびRNAは、互いに自己アセンブルするように構成されている。一部の実施形態では、糖およびRNAは、ポリプレックスを形成するように構成されている。一部の実施形態では、RNAは、ポリプレックスの表面に吸着されるように構成されている。一部の実施形態では、RNAは、ポリプレックス内にカプセル封入されるように構成されている。一部の実施形態では、ポリプレックスは、規則的な形状、不規則な形状または分岐状である。一部の実施形態では、ポリプレックスは、球状または直鎖状である。一部の実施形態では、ポリプレックスの見掛けの直径は、動的光散乱(DLS)または顕微鏡によって測定した場合に、少なくとも約5ナノメートル(nm)である。一部の実施形態では、ポリプレックスの見掛けの直径は、DLSまたは顕微鏡によって測定した場合に、最大で約5000nmである。一部の実施形態では、ポリプレックスは、ナノ粒子を含む。一部の実施形態では、糖は、RNAを安定化するように構成されている。一部の実施形態では、糖は、RNAの分解を阻害または低減するように構成されている。一部の実施形態では、糖は、RNAのヌクレアーゼ分解を阻害または低減するように構成されている。
【0060】
一部の実施形態では、RNAは、化学的に修飾される。一部の実施形態では、RNAは、アンロックド核酸を含む。一部の実施形態では、RNAは、少なくとも2つの型の核酸を含む。一部の実施形態では、糖のRNAに対するモル比は、少なくとも約1である。一部の実施形態では、糖のRNAに対するモル比は、最大で約60である。
【0061】
細胞中でのタンパク質発現における変化を容易にするための方法が、本明細書で提供される。ある態様では、細胞中でのタンパク質発現における変化を容易にするための方法は、幹細胞を、(i)糖および(ii)核酸分子を含む組成物と、細胞が組成物を取り込むのに十分な条件下で接触させるステップを含み、幹細胞は、胚性幹細胞、不死化幹細胞、間葉系幹細胞、筋肉前駆細胞または誘導多能性幹細胞(iPSC)を含み、それにより、幹細胞中でのタンパク質発現における変化を容易にする。
【0062】
誘導多能性幹細胞(iPSC)を分化させるための方法が、本明細書で提供される。ある態様では、iPSC中でのタンパク質発現における変化を容易にするための方法は、iPSCを、(i)糖および(ii)核酸分子を含む組成物と、iPSCが組成物を取り込むのに十分な条件下で接触させるステップを含み、それにより、iPSCの分化を容易にする。
【0063】
一部の実施形態では、糖および核酸分子は、幹細胞中でのタンパク質発現における変化を集合的に容易にする。一部の実施形態では、幹細胞中でのタンパク質発現における変化は、幹細胞の分化を容易にする。一部の実施形態では、幹細胞は、動物幹細胞を含む。一部の実施形態では、動物幹細胞は、哺乳動物幹細胞、鳥類幹細胞、魚類幹細胞、軟体動物幹細胞または両生類幹細胞を含む。一部の実施形態では、哺乳動物幹細胞は、ブタ幹細胞、ウシ幹細胞、スイギュウ類幹細胞、ヒツジ幹細胞、ヤギ幹細胞、シカ類幹細胞、バイソン類幹細胞、ラクダ類幹細胞、アカシカ類幹細胞またはウサギ幹細胞を含む。一部の実施形態では、鳥類幹細胞は、カモ類幹細胞、ニワトリ類幹細胞、ガン類幹細胞、シチメンチョウ類幹細胞、ダチョウ類幹細胞またはキジ類幹細胞を含む。一部の実施形態では、組成物は、脂質、アニオン性ポリマー、またはそれらの組合せをさらに含む。
【0064】
一部の実施形態では、糖は、水性溶液中でカチオン性であるように構成されている。一部の実施形態では、糖のカチオン性部分のカチオン性電荷は、ポリマー1グラム当たり少なくとも約0.5m当量(m当量/g)の塩基性基を含む。一部の実施形態では、糖のカチオン性部分のカチオン性電荷は、最大で約20m当量/gを含む。一部の実施形態では、糖は、少なくとも約20キロダルトン(kDa)の平均分子質量を含む。一部の実施形態では、糖は、最大で約2000kDaの平均分子質量を含む。一部の実施形態では、糖は、多糖を含む。一部の実施形態では、糖および核酸分子は、互いに自己アセンブルするように構成されている。一部の実施形態では、糖および核酸分子は、ポリプレックスを形成するように構成されている。一部の実施形態では、核酸分子は、ポリプレックスの表面に吸着されるように構成されている。一部の実施形態では、核酸分子は、ポリプレックス内にカプセル封入されるように構成されている。一部の実施形態では、ポリプレックスは、規則的な形状、不規則な形状または分岐状である。一部の実施形態では、ポリプレックスは、球状または直鎖状である。一部の実施形態では、ポリプレックスの見掛けの直径は、動的光散乱(DLS)または顕微鏡によって測定した場合に、少なくとも約5ナノメートル(nm)である。一部の実施形態では、ポリプレックスの見掛けの直径は、DLSまたは顕微鏡によって測定した場合に、最大で約5000nmである。一部の実施形態では、ポリプレックスは、ナノ粒子を含む。一部の実施形態では、糖は、核酸分子を安定化するように構成されている。一部の実施形態では、糖は、核酸分子の分解を阻害または低減するように構成されている。一部の実施形態では、糖は、核酸分子のヌクレアーゼ分解を阻害または低減するように構成されている。
【0065】
一部の実施形態では、核酸分子は、RNAを含む。一部の実施形態では、RNAは、マイクロリボ核酸(miRNA)、トランスファーリボ核酸(tRNA)、サイレンシングリボ核酸(siRNA)、自己増幅性RNA(saRNA)、エンドレス/環状RNA(eRNA)、トランス増幅性RNA(ta-RNA)、またはそれらの組合せを含む。一部の実施形態では、RNAは、モノシストロン性またはポリシストロン性である。一部の実施形態では、RNAは、RNA調節エレメントを含む。一部の実施形態では、RNA調節エレメントは、転写調節エレメント、共転写調節エレメント、転写後調節エレメント、翻訳調節エレメント、またはそれらの任意の組合せを含む。一部の実施形態では、RNA調節エレメントは、5’-キャップ、5’UTR、3’-非翻訳領域(UTR)、ポリAテイル修飾、またはそれらの任意の組合せを含む。一部の実施形態では、核酸分子は、miRNAまたはsiRNAを含む。一部の実施形態では、miRNAまたはsiRNAは、幹細胞の多能性の低減を容易にするポリヌクレオチド配列を含む。
【0066】
一部の実施形態では、核酸分子は、化学的に修飾される。一部の実施形態では、核酸分子は、アンロックド核酸を含む。一部の実施形態では、核酸分子は、少なくとも2つの型の核酸を含む。一部の実施形態では、ポリプレックスのポリカチオンアミノ基の、ポリプレックスの核酸リン酸基に対するモル比は、少なくとも約1または最大で約60である。一部の実施形態では、核酸分子は、メッセンジャーリボ核酸(mRNA)を含む。
【0067】
細胞中でのタンパク質発現における変化を容易にするための方法が、本明細書で提供される。ある態様では、細胞中でのタンパク質発現における変化を容易にするための方法は、細胞を、(i)脂肪族アルデヒド修飾糖、芳香族アルデヒド修飾糖、第4級アンモニウム修飾糖、ポリアミン誘導体化糖、糖修飾糖、脂質付加物を有する糖、またはそれらの組合せを含む修飾糖、および(ii)mRNAを含む核酸分子を含む組成物と、細胞が組成物を取り込むのに十分な条件下で接触させるステップを含み、それにより、細胞中でのタンパク質発現における変化を容易にする。
【0068】
細胞の分化を容易にするための方法が、本明細書で提供される。ある態様では、細胞の分化を容易にするための方法は、細胞を、(i)脂肪族アルデヒド修飾糖、芳香族アルデヒド修飾糖、第4級アンモニウム修飾糖、ポリアミン誘導体化糖、糖修飾糖、脂質付加物を有する糖、またはそれらの組合せを含む修飾糖、および(ii)mRNAを含む核酸分子を含む組成物と、細胞が組成物を取り込むのに十分な条件下で接触させるステップを含み、それにより、細胞の分化を容易にする。
【0069】
一部の実施形態では、修飾糖は、キトサン、ヒアルロン酸、プルラン、ヘパリン、アルジネート、またはそれらの組合せもしくは誘導体を含む。一部の実施形態では、修飾糖は、修飾キトサンを含む。一部の実施形態では、修飾糖は、脂肪族アルデヒド修飾糖、芳香族アルデヒド修飾糖、第4級アンモニウム修飾糖、ポリアミン誘導体化糖、糖修飾糖、脂質修飾糖、フェノール修飾糖、またはそれらの組合せを含む。一部の実施形態では、脂肪族アルデヒド修飾糖は、ヘキサナールアルデヒド修飾糖、ヘプタナールアルデヒド修飾糖、オクタナールアルデヒド修飾糖、ノナナールアルデヒド修飾糖またはデカナールアルデヒド修飾糖を含む。一部の実施形態では、脂肪族アルデヒド修飾糖は、デカナールアルデヒド修飾糖を含む。一部の実施形態では、芳香族アルデヒド修飾糖は、ベンズアルデヒド修飾糖またはシンナムアルデヒド修飾糖を含む。一部の実施形態では、ポリアミン誘導体化糖は、スペルミン修飾糖、スペルミジン修飾糖、プトレシン修飾糖、ジエチルエチルアミン修飾糖、ジメチルエチルアミン修飾糖、第4級アンモニウム修飾糖またはアルギニン修飾糖を含む。一部の実施形態では、脂質付加物を有する糖は、レシチンを有する糖またはホスファチジルコリンを有する糖を含む。一部の実施形態では、糖修飾糖は、単糖修飾糖または多糖修飾糖を含む。一部の実施形態では、単糖修飾糖は、ラクトース修飾糖、マンノース修飾糖、グルコース修飾糖、ガラクトース修飾糖、グルコサミン修飾糖、スクロース修飾糖、マルトース修飾糖、キシロース修飾糖、リボース修飾糖、フルクトース修飾糖またはグリセルアルデヒド修飾糖を含む。一部の実施形態では、多糖修飾糖は、アニオン性多糖修飾糖または還元多糖修飾糖を含む。一部の実施形態では、アニオン性多糖修飾糖は、アルジネート修飾糖、カルボキシメチル化セルロース修飾糖、ヒアルロン酸修飾糖、ペクチン修飾糖、プルラン修飾糖、デンプン修飾糖またはキサンタンガム修飾糖を含む。一部の実施形態では、還元多糖修飾糖は、マルトデキストリン修飾糖またはセロビオース修飾糖を含む。一部の実施形態では、還元多糖修飾糖は、カチオン性脂質付加物を含む。一部の実施形態では、フェノール修飾糖は、クロロゲン酸修飾糖、フェルラ酸修飾糖、コーヒー酸修飾糖、没食子酸修飾糖、またはそれらの組合せを含む。
【0070】
一部の実施形態では、細胞中でのタンパク質発現における変化は、細胞の分化を容易にする。一部の実施形態では、修飾糖は、水性溶液中でカチオン性であるように構成されている。一部の実施形態では、修飾糖は、中性水性溶液中でカチオン性であるように構成されている。一部の実施形態では、糖のカチオン性部分のカチオン性電荷は、ポリマー1グラム当たり少なくとも約0.5m当量(m当量/g)の塩基性基を含む。一部の実施形態では、糖のカチオン性部分のカチオン性電荷は、最大で約20m当量/gを含む。一部の実施形態では、修飾糖は、少なくとも約20キロダルトン(kDa)の平均分子質量を含む。一部の実施形態では、修飾糖は、最大で約2000kDaの平均分子質量を含む。一部の実施形態では、修飾糖は、修飾多糖を含む。
【0071】
一部の実施形態では、修飾糖およびmRNAは、互いに自己アセンブルするように構成されている。一部の実施形態では、修飾糖およびmRNAは、ポリプレックスを形成するように構成されている。一部の実施形態では、mRNAは、ポリプレックスの表面に吸着されるように構成されている。一部の実施形態では、mRNAは、ポリプレックス内にカプセル封入されるように構成されている。一部の実施形態では、ポリプレックスは、規則的な形状、不規則な形状または分岐状である。一部の実施形態では、ポリプレックスは、球状または直鎖状である。一部の実施形態では、ポリプレックスの見掛けの直径は、動的光散乱(DLS)または顕微鏡によって測定した場合に、少なくとも約5ナノメートル(nm)である。一部の実施形態では、ポリプレックスの見掛けの直径は、DLSまたは顕微鏡によって測定した場合に、最大で約5000nmである。一部の実施形態では、ポリプレックスは、ナノ粒子を含む。一部の実施形態では、修飾糖は、mRNAを安定化するように構成されている。一部の実施形態では、修飾糖は、mRNAの分解を阻害または低減するように構成されている。一部の実施形態では、修飾糖は、mRNAのヌクレアーゼ分解を阻害または低減するように構成されている。
【0072】
一部の実施形態では、mRNAは、モノシストロン性またはポリシストロン性である。一部の実施形態では、mRNAは、非コード配列を含む。一部の実施形態では、mRNAは、RNA調節エレメントを含む。一部の実施形態では、RNA調節エレメントは、転写調節エレメント、共転写調節エレメント、転写後調節エレメント、翻訳調節エレメント、またはそれらの任意の組合せを含む。一部の実施形態では、RNA調節エレメントは、5’-キャップ、5’-非翻訳領域(UTR)、3’-UTR、ポリAテイル修飾、またはそれらの任意の組合せを含む。一部の実施形態では、組成物は、マイクロリボ核酸(miRNA)、トランスファーリボ核酸(tRNA)、サイレンシングリボ核酸(siRNA)、自己増幅性RNA(saRNA)、エンドレス/環状RNA(eRNA)、トランス増幅性RNA(ta-RNA)、またはそれらの組合せをさらに含む。一部の実施形態では、組成物は、miRNAまたはsiRNAをさらに含む。一部の実施形態では、miRNAまたはsiRNAは、細胞の多能性の低減を容易にするポリヌクレオチド配列を含む。
【0073】
一部の実施形態では、mRNAは、化学的に修飾される。一部の実施形態では、mRNAは、アンロックド核酸を含む。一部の実施形態では、mRNAは、少なくとも2つの型の核酸を含む。一部の実施形態では、糖のmRNAに対するモル比は、少なくとも約1である。一部の実施形態では、糖のmRNAに対するモル比は、最大で約60である。
【0074】
プロセスによって調製された食用製品が、本明細書で提供される。ある態様では、プロセスによって調製された食用製品は、細胞を、糖または核酸分子を含む組成物と接触させることを含み、糖または核酸分子は、細胞中でのタンパク質発現における変化を容易にするように構成されている。
【0075】
別の態様では、プロセスによって調製された食用製品は、細胞を、糖または核酸分子を含む組成物と接触させることを含み、糖または核酸分子は、細胞の分化を容易にするように構成されている。
【0076】
一部の実施形態では、細胞中でのタンパク質発現における変化は、細胞の分化を容易にする。一部の実施形態では、糖は、水性溶液中でカチオン性であるように構成されている。一部の実施形態では、組成物は、脂質、アニオン性ポリマー、またはそれらの組合せをさらに含む。一部の実施形態では、糖のカチオン性部分のカチオン性電荷は、ポリマー1グラム当たり少なくとも約0.5m当量(m当量/g)の塩基性基を含む。一部の実施形態では、糖のカチオン性部分のカチオン性電荷は、最大で約20m当量/gを含む。一部の実施形態では、糖は、少なくとも約20キロダルトン(kDa)の平均分子質量を含む。一部の実施形態では、糖は、最大で約2000kDaの平均分子質量を含む。一部の実施形態では、糖は、多糖を含む。一部の実施形態では、糖および核酸分子は、互いに自己アセンブルするように構成されている。一部の実施形態では、糖および核酸分子は、ポリプレックスを形成するように構成されている。一部の実施形態では、核酸分子は、ポリプレックスの表面に吸着されるように構成されている。一部の実施形態では、核酸分子は、ポリプレックス内にカプセル封入されるように構成されている。一部の実施形態では、ポリプレックスは、規則的な形状、不規則な形状または分岐状である。一部の実施形態では、ポリプレックスは、球状または直鎖状である。一部の実施形態では、ポリプレックスの見掛けの直径は、動的光散乱(DLS)または顕微鏡によって測定した場合に、少なくとも約5ナノメートル(nm)である。一部の実施形態では、ポリプレックスの見掛けの直径は、DLSまたは顕微鏡によって測定した場合に、最大で約5000nmである。一部の実施形態では、ポリプレックスは、ナノ粒子を含む。一部の実施形態では、糖は、核酸分子を安定化するように構成されている。一部の実施形態では、糖は、核酸分子の分解を阻害または低減するように構成されている。一部の実施形態では、糖は、核酸分子のヌクレアーゼ分解を阻害または低減するように構成されている。
【0077】
一部の実施形態では、核酸分子は、RNAを含む。一部の実施形態では、RNAは、メッセンジャーリボ核酸(mRNA)、マイクロリボ核酸(miRNA)、トランスファーリボ核酸(tRNA)、サイレンシングリボ核酸(siRNA)、自己増幅性RNA(saRNA)、エンドレス/環状RNA(eRNA)、トランス増幅性RNA(ta-RNA)、またはそれらの組合せを含む。一部の実施形態では、RNAは、モノシストロン性またはポリシストロン性である。一部の実施形態では、RNAは、RNA調節エレメントを含む。一部の実施形態では、RNA調節エレメントは、転写調節エレメント、共転写調節エレメント、転写後調節エレメント、翻訳調節エレメント、またはそれらの任意の組合せを含む。一部の実施形態では、RNA調節エレメントは、5’-キャップ、5’-非翻訳領域(UTR)、3’-UTR、ポリAテイル修飾、またはそれらの任意の組合せを含む。一部の実施形態では、RNAは、mRNAを含む。一部の実施形態では、miRNAまたはsiRNAは、細胞の多能性の低減を容易にするポリヌクレオチド配列を含む。
【0078】
一部の実施形態では、核酸分子は、化学的に修飾される。一部の実施形態では、核酸分子は、アンロックド核酸を含む。一部の実施形態では、核酸分子は、少なくとも2つの型の核酸を含む。一部の実施形態では、ポリプレックスのポリカチオンアミノ基の、ポリプレックスの核酸リン酸基に対するモル比は、少なくとも約1または最大で約60である。一部の実施形態では、糖および核酸分子は、細胞中でのタンパク質発現における変化を集合的に容易にするように構成されている。
【0079】
プロセスによって調製された医薬品活性成分が、本明細書で提供される。ある態様では、プロセスによって調製された医薬品活性成分は、糖および核酸分子を使用することを含み、糖または核酸分子は、細胞中でのタンパク質発現における変化を集合的に容易にするように構成されている。
【0080】
別の態様では、プロセスによって調製された医薬品活性成分は、糖および核酸分子を使用することを含み、糖または核酸分子は、細胞の分化を集合的に容易にするように構成されている。
【0081】
一部の実施形態では、医薬品活性成分は、原薬、薬物製品または薬として製剤化される。一部の実施形態では、細胞中でのタンパク質発現における変化は、細胞の分化を容易にする。一部の実施形態では、糖は、水性溶液中でカチオン性であるように構成されている。一部の実施形態では、プロセスは、脂質、アニオン性ポリマー、またはそれらの組合せを使用することをさらに含む。一部の実施形態では、糖のカチオン性部分のカチオン性電荷は、ポリマー1グラム当たり少なくとも約0.5m当量(m当量/g)の塩基性基を含む。一部の実施形態では、糖のカチオン性部分のカチオン性電荷は、最大で約20m当量/gを含む。一部の実施形態では、糖は、少なくとも約20キロダルトン(kDa)の平均分子質量を含む。一部の実施形態では、糖は、最大で約2000kDaの平均分子質量を含む。一部の実施形態では、糖は、多糖を含む。一部の実施形態では、糖および核酸分子は、互いに自己アセンブルするように構成されている。一部の実施形態では、糖および核酸分子は、ポリプレックスを形成するように構成されている。一部の実施形態では、核酸分子は、ポリプレックスの表面に吸着されるように構成されている。一部の実施形態では、核酸分子は、ポリプレックス内にカプセル封入されるように構成されている。一部の実施形態では、ポリプレックスは、規則的な形状、不規則な形状または分岐状である。一部の実施形態では、ポリプレックスは、球状または直鎖状である。一部の実施形態では、ポリプレックスの見掛けの直径は、動的光散乱(DLS)または顕微鏡によって測定した場合に、少なくとも約5ナノメートル(nm)である。一部の実施形態では、ポリプレックスの見掛けの直径は、DLSまたは顕微鏡によって測定した場合に、最大で約5000nmである。一部の実施形態では、ポリプレックスは、ナノ粒子を含む。一部の実施形態では、糖は、核酸分子を安定化するように構成されている。一部の実施形態では、糖は、核酸分子の分解を阻害または低減するように構成されている。一部の実施形態では、糖は、核酸分子のヌクレアーゼ分解を阻害または低減するように構成されている。
【0082】
一部の実施形態では、核酸分子は、RNAを含む。一部の実施形態では、RNAは、メッセンジャーリボ核酸(mRNA)、マイクロリボ核酸(miRNA)、トランスファーリボ核酸(tRNA)、サイレンシングリボ核酸(siRNA)、自己増幅性RNA(saRNA)、エンドレス/環状RNA(eRNA)、トランス増幅性RNA(ta-RNA)、またはそれらの組合せを含む。一部の実施形態では、RNAは、モノシストロン性またはポリシストロン性である。一部の実施形態では、RNAは、RNA調節エレメントを含む。一部の実施形態では、RNA調節エレメントは、転写調節エレメント、共転写調節エレメント、転写後調節エレメント、翻訳調節エレメント、またはそれらの任意の組合せを含む。一部の実施形態では、RNA調節エレメントは、5’-キャップ、5’-非翻訳領域(UTR)、3’-UTR、ポリAテイル修飾、またはそれらの任意の組合せを含む。一部の実施形態では、RNAは、mRNAを含む。一部の実施形態では、miRNAまたはsiRNAは、細胞の多能性の低減を容易にするポリヌクレオチド配列を含む。一部の実施形態では、核酸分子は、化学的に修飾される。一部の実施形態では、核酸分子は、アンロックド核酸を含む。一部の実施形態では、核酸分子は、少なくとも2つの型の核酸を含む。一部の実施形態では、ポリプレックスのポリカチオンアミノ基の、ポリプレックスの核酸リン酸基に対するモル比は、少なくとも約1または最大で約60である。一部の実施形態では、糖および核酸分子は、細胞中でのタンパク質発現における変化を集合的に容易にするように構成されている。
【0083】
プロセスによって調製された医薬品活性成分が、本明細書で提供される。ある態様では、プロセスによって調製された医薬品活性成分は、糖および核酸分子を使用することを含み、糖は、脂肪族アルデヒド修飾糖、芳香族アルデヒド修飾糖、第4級アンモニウム修飾糖、ポリアミン誘導体化糖、糖修飾糖、脂質付加物を有する糖、またはそれらの組合せを含み;核酸または修飾糖は、細胞中でのタンパク質発現における変化を容易にするように構成されている。
【0084】
プロセスによって調製された医薬品活性成分が、本明細書で提供される。ある態様では、プロセスによって調製された医薬品活性成分は、糖および核酸分子を使用することを含み、糖は、脂肪族アルデヒド修飾糖、芳香族アルデヒド修飾糖、第4級アンモニウム修飾糖、ポリアミン誘導体化糖、糖修飾糖、脂質付加物を有する糖、またはそれらの組合せを含み;核酸または修飾糖は、細胞の分化を容易にするように構成されている。
【0085】
一部の実施形態では、医薬品活性成分は、原薬、薬物製品または薬として製剤化される。一部の実施形態では、脂肪族アルデヒド修飾糖は、ヘキサナールアルデヒド修飾糖、ヘプタナールアルデヒド修飾糖、オクタナールアルデヒド修飾糖、ノナナールアルデヒド修飾糖またはデカナールアルデヒド修飾糖を含む。一部の実施形態では、脂肪族アルデヒド修飾糖は、デカナールアルデヒド修飾糖を含む。一部の実施形態では、芳香族アルデヒド修飾糖は、ベンズアルデヒド修飾糖またはシンナムアルデヒド修飾糖を含む。一部の実施形態では、ポリアミン誘導体化糖は、スペルミン修飾糖、スペルミジン修飾糖、プトレシン修飾糖またはアルギニン修飾糖を含む。一部の実施形態では、脂質付加物を有する糖は、レシチンを有する糖またはホスファチジルコリンを有する糖を含む。一部の実施形態では、糖修飾糖は、単糖修飾糖または多糖修飾糖を含む。一部の実施形態では、単糖修飾糖は、ラクトース修飾糖、マンノース修飾糖、グルコース修飾糖、ガラクトース修飾糖、グルコサミン修飾糖、スクロース修飾糖、マルトース修飾糖、キシロース修飾糖、リボース修飾糖、フルクトース修飾糖またはグリセルアルデヒド修飾糖を含む。一部の実施形態では、多糖修飾糖は、アニオン性多糖修飾糖または還元多糖修飾糖を含む。一部の実施形態では、アニオン性多糖修飾糖は、アルジネート修飾糖、カルボキシメチル化セルロース修飾糖、ヒアルロン酸修飾糖、ペクチン修飾糖、プルラン修飾糖、デンプン修飾糖またはキサンタンガム修飾糖を含む。一部の実施形態では、還元多糖修飾糖は、マルトデキストリン修飾糖またはセロビオース修飾糖を含む。一部の実施形態では、還元多糖修飾糖は、カチオン性脂質付加物を含む。一部の実施形態では、フェノール修飾糖は、クロロゲン酸修飾糖、フェルラ酸修飾糖、コーヒー酸修飾糖、没食子酸修飾糖、またはそれらの組合せを含む。
【0086】
一部の実施形態では、糖または核酸分子は、細胞中でのタンパク質発現における変化を集合的に容易にするように構成されている。一部の実施形態では、糖は、水性溶液中でカチオン性であるように構成されている。一部の実施形態では、糖のカチオン性部分のカチオン性電荷は、ポリマー1グラム当たり少なくとも約0.5m当量(m当量/g)の塩基性基を含む。一部の実施形態では、糖のカチオン性部分のカチオン性電荷は、最大で約20m当量/gを含む。一部の実施形態では、糖は、少なくとも約20キロダルトン(kDa)の平均分子質量を含む。一部の実施形態では、糖は、最大で約2000kDaの平均分子質量を含む。一部の実施形態では、糖は、多糖を含む。一部の実施形態では、糖および核酸分子は、互いに自己アセンブルするように構成されている。一部の実施形態では、糖および核酸分子は、ポリプレックスを形成するように構成されている。一部の実施形態では、核酸分子は、ポリプレックスの表面に吸着されるように構成されている。一部の実施形態では、核酸分子は、ポリプレックス内にカプセル封入されるように構成されている。一部の実施形態では、ポリプレックスは、規則的な形状、不規則な形状または分岐状である。一部の実施形態では、ポリプレックスは、球状または直鎖状である。一部の実施形態では、ポリプレックスの見掛けの直径は、動的光散乱(DLS)または顕微鏡によって測定した場合に、少なくとも約5ナノメートル(nm)である。一部の実施形態では、ポリプレックスの見掛けの直径は、DLSまたは顕微鏡によって測定した場合に、最大で約5000nmである。一部の実施形態では、ポリプレックスは、ナノ粒子を含む。一部の実施形態では、糖は、核酸分子を安定化するように構成されている。一部の実施形態では、糖は、核酸分子の分解を阻害または低減するように構成されている。一部の実施形態では、糖は、核酸分子のヌクレアーゼ分解を阻害または低減するように構成されている。
【0087】
一部の実施形態では、核酸分子は、RNAを含む。一部の実施形態では、RNAは、メッセンジャーリボ核酸(mRNA)、マイクロリボ核酸(miRNA)、トランスファーリボ核酸(tRNA)、サイレンシングリボ核酸(siRNA)、自己増幅性RNA(saRNA)、エンドレス/環状RNA(eRNA)、トランス増幅性RNA(ta-RNA)、またはそれらの組合せを含む。一部の実施形態では、RNAは、モノシストロン性またはポリシストロン性である。一部の実施形態では、RNAは、RNA調節エレメントを含む。一部の実施形態では、RNA調節エレメントは、転写調節エレメント、共転写調節エレメント、転写後調節エレメント、翻訳調節エレメント、またはそれらの任意の組合せを含む。一部の実施形態では、RNA調節エレメントは、5’-キャップ、5’-非翻訳領域(UTR)、3’-UTR、ポリAテイル修飾、またはそれらの任意の組合せを含む。一部の実施形態では、RNAは、mRNAを含む。一部の実施形態では、miRNAまたはsiRNAは、細胞の多能性の低減を容易にするポリヌクレオチド配列を含む。一部の実施形態では、核酸分子は、化学的に修飾される。一部の実施形態では、核酸分子は、アンロックド核酸を含む。一部の実施形態では、核酸分子は、少なくとも2つの型の核酸を含む。一部の実施形態では、ポリプレックスのポリカチオンアミノ基の、ポリプレックスの核酸リン酸基に対するモル比は、少なくとも約1である。一部の実施形態では、ポリプレックスのポリカチオンアミノ基の、ポリプレックスの核酸リン酸基に対するモル比は、最大で約60である。
【0088】
プロセスによって調製された組織が、本明細書で提供される。ある態様では、プロセスによって調製された組織は、糖および核酸分子を使用することを含み、糖または核酸分子は、細胞中でのタンパク質発現における変化を容易にするように構成されている。
【0089】
別の態様では、プロセスによって調製された組織は、糖および核酸分子を使用することを含み、糖または核酸分子は、細胞の分化を容易にするように構成されている。
【0090】
一部の実施形態では、組織は、臓器、オルガノイド、またはそれらのモデルを含む。一部の実施形態では、モデルは、組織、臓器またはオルガノイドの生体模倣モデルを含む。
【0091】
一部の実施形態では、細胞中でのタンパク質発現における変化は、細胞の分化を容易にする。一部の実施形態では、プロセスは、脂質、アニオン性ポリマー、またはそれらの組合せを使用することをさらに含む。一部の実施形態では、糖のカチオン性部分のカチオン性電荷は、ポリマー1グラム当たり少なくとも約0.5m当量(m当量/g)の塩基性基を含む。一部の実施形態では、糖のカチオン性部分のカチオン性電荷は、最大で約20m当量/gを含む。一部の実施形態では、糖は、少なくとも約20キロダルトン(kDa)の平均分子質量を含む。一部の実施形態では、糖は、最大で約2000kDaの平均分子質量を含む。一部の実施形態では、糖は、多糖を含む。一部の実施形態では、糖および核酸分子は、互いに自己アセンブルするように構成されている。一部の実施形態では、糖および核酸分子は、ポリプレックスを形成するように構成されている。一部の実施形態では、核酸分子は、ポリプレックスの表面に吸着されるように構成されている。一部の実施形態では、核酸分子は、ポリプレックス内にカプセル封入されるように構成されている。一部の実施形態では、ポリプレックスは、規則的な形状、不規則な形状または分岐状である。一部の実施形態では、ポリプレックスは、球状または直鎖状である。一部の実施形態では、ポリプレックスの見掛けの直径は、動的光散乱(DLS)または顕微鏡によって測定した場合に、少なくとも約5ナノメートル(nm)である。一部の実施形態では、ポリプレックスの見掛けの直径は、DLSまたは顕微鏡によって測定した場合に、最大で約5000nmである。一部の実施形態では、ポリプレックスは、ナノ粒子を含む。一部の実施形態では、糖は、核酸分子を安定化するように構成されている。一部の実施形態では、糖は、核酸分子の分解を阻害または低減するように構成されている。一部の実施形態では、糖は、核酸分子のヌクレアーゼ分解を阻害または低減するように構成されている。
【0092】
一部の実施形態では、核酸分子は、RNAを含む。一部の実施形態では、RNAは、メッセンジャーリボ核酸(mRNA)、マイクロリボ核酸(miRNA)、トランスファーリボ核酸(tRNA)、サイレンシングリボ核酸(siRNA)、自己増幅性RNA(saRNA)、エンドレス/環状RNA(eRNA)、トランス増幅性RNA(ta-RNA)、またはそれらの組合せを含む。一部の実施形態では、RNAは、モノシストロン性またはポリシストロン性である。一部の実施形態では、RNAは、RNA調節エレメントを含む。一部の実施形態では、RNA調節エレメントは、転写調節エレメント、共転写調節エレメント、転写後調節エレメント、翻訳調節エレメント、またはそれらの任意の組合せを含む。一部の実施形態では、RNA調節エレメントは、5’-キャップ、5’-非翻訳領域(UTR)、3’-UTR、ポリAテイル修飾、またはそれらの任意の組合せを含む。一部の実施形態では、RNAは、mRNAを含む。一部の実施形態では、miRNAまたはsiRNAは、細胞の多能性の低減を容易にするポリヌクレオチド配列を含む。一部の実施形態では、核酸分子は、化学的に修飾される。一部の実施形態では、核酸分子は、アンロックド核酸を含む。一部の実施形態では、核酸分子は、少なくとも2つの型の核酸を含む。一部の実施形態では、ポリプレックスのポリカチオンアミノ基の、ポリプレックスの核酸リン酸基に対するモル比は、少なくとも約1または最大で約60である。一部の実施形態では、糖および核酸分子は、細胞中でのタンパク質発現における変化を集合的に容易にするように構成されている。
【0093】
プロセスによって調製された医薬品活性成分が、本明細書で提供される。ある態様では、プロセスによって調製された医薬品活性成分は、糖および核酸分子を使用することを含み、糖は、脂肪族アルデヒド修飾糖、芳香族アルデヒド修飾糖、第4級アンモニウム修飾糖、ポリアミン誘導体化糖、糖修飾糖、脂質付加物を有する糖、またはそれらの組合せを含み;核酸または修飾糖は、細胞中でのタンパク質発現における変化を容易にするように構成されている。
【0094】
別の態様では、プロセスによって調製された医薬品活性成分は、糖および核酸分子を使用することを含み、糖は、脂肪族アルデヒド修飾糖、芳香族アルデヒド修飾糖、第4級アンモニウム修飾糖、ポリアミン誘導体化糖、糖修飾糖、脂質付加物を有する糖、またはそれらの組合せを含み;核酸または修飾糖は、細胞の分化を容易にするように構成されている。
【0095】
一部の実施形態では、組織は、臓器、オルガノイド、またはそれらのモデルを含む。一部の実施形態では、脂肪族アルデヒド修飾糖は、ヘキサナールアルデヒド修飾糖、ヘプタナールアルデヒド修飾糖、オクタナールアルデヒド修飾糖、ノナナールアルデヒド修飾糖またはデカナールアルデヒド修飾糖を含む。一部の実施形態では、脂肪族アルデヒド修飾糖は、デカナールアルデヒド修飾糖を含む。一部の実施形態では、芳香族アルデヒド修飾糖は、ベンズアルデヒド修飾糖またはシンナムアルデヒド修飾糖を含む。一部の実施形態では、ポリアミン誘導体化糖は、スペルミン修飾糖、スペルミジン修飾糖、プトレシン修飾糖またはアルギニン修飾糖を含む。一部の実施形態では、脂質付加物を有する糖は、レシチンを有する糖またはホスファチジルコリンを有する糖を含む。一部の実施形態では、糖修飾糖は、単糖修飾糖または多糖修飾糖を含む。一部の実施形態では、単糖修飾糖は、ラクトース修飾糖、マンノース修飾糖、グルコース修飾糖、ガラクトース修飾糖、グルコサミン修飾糖、スクロース修飾糖、マルトース修飾糖、キシロース修飾糖、リボース修飾糖、フルクトース修飾糖またはグリセルアルデヒド修飾糖を含む。一部の実施形態では、多糖修飾糖は、アニオン性多糖修飾糖または還元多糖修飾糖を含む。一部の実施形態では、アニオン性多糖修飾糖は、アルジネート修飾糖、カルボキシメチル化セルロース修飾糖、ヒアルロン酸修飾糖、ペクチン修飾糖、プルラン修飾糖、デンプン修飾糖またはキサンタンガム修飾糖を含む。一部の実施形態では、還元多糖修飾糖は、マルトデキストリン修飾糖またはセロビオース修飾糖を含む。一部の実施形態では、還元多糖修飾糖は、カチオン性脂質付加物を含む。一部の実施形態では、フェノール修飾糖は、クロロゲン酸修飾糖、フェルラ酸修飾糖、コーヒー酸修飾糖、没食子酸修飾糖、またはそれらの組合せを含む。一部の実施形態では、モデルは、組織、臓器またはオルガノイドの生体模倣モデルを含む。
【0096】
一部の実施形態では、糖および核酸分子は、細胞中でのタンパク質発現における変化を集合的に容易にするように構成されている。一部の実施形態では、糖のカチオン性部分のカチオン性電荷は、ポリマー1グラム当たり少なくとも約0.5m当量(m当量/g)の塩基性基を含む。一部の実施形態では、糖のカチオン性部分のカチオン性電荷は、最大で約20m当量/gを含む。一部の実施形態では、糖は、少なくとも約20キロダルトン(kDa)の平均分子質量を含む。一部の実施形態では、糖は、最大で約2000kDaの平均分子質量を含む。一部の実施形態では、糖は、多糖を含む。一部の実施形態では、糖および核酸分子は、互いに自己アセンブルするように構成されている。一部の実施形態では、糖および核酸分子は、ポリプレックスを形成するように構成されている。一部の実施形態では、核酸分子は、ポリプレックスの表面に吸着されるように構成されている。一部の実施形態では、核酸分子は、ポリプレックス内にカプセル封入されるように構成されている。一部の実施形態では、ポリプレックスは、規則的な形状、不規則な形状または分岐状である。一部の実施形態では、ポリプレックスは、球状または直鎖状である。一部の実施形態では、ポリプレックスの見掛けの直径は、動的光散乱(DLS)または顕微鏡によって測定した場合に、少なくとも約5ナノメートル(nm)である。一部の実施形態では、ポリプレックスの見掛けの直径は、DLSまたは顕微鏡によって測定した場合に、最大で約5000nmである。一部の実施形態では、ポリプレックスは、ナノ粒子を含む。一部の実施形態では、糖は、核酸分子を安定化するように構成されている。一部の実施形態では、糖は、核酸分子の分解を阻害または低減するように構成されている。一部の実施形態では、糖は、核酸分子のヌクレアーゼ分解を阻害または低減するように構成されている。
【0097】
一部の実施形態では、核酸分子は、RNAを含む。一部の実施形態では、RNAは、メッセンジャーリボ核酸(mRNA)、マイクロリボ核酸(miRNA)、トランスファーリボ核酸(tRNA)、サイレンシングリボ核酸(siRNA)、自己増幅性RNA(saRNA)、エンドレス/環状RNA(eRNA)、トランス増幅性RNA(ta-RNA)、またはそれらの組合せを含む。一部の実施形態では、RNAは、モノシストロン性またはポリシストロン性である。一部の実施形態では、RNAは、RNA調節エレメントを含む。一部の実施形態では、RNA調節エレメントは、転写調節エレメント、共転写調節エレメント、転写後調節エレメント、翻訳調節エレメント、またはそれらの任意の組合せを含む。一部の実施形態では、RNA調節エレメントは、5’-キャップ、5’-非翻訳領域(UTR)、3’-UTR、ポリAテイル修飾、またはそれらの任意の組合せを含む。一部の実施形態では、RNAは、mRNAを含む。一部の実施形態では、miRNAまたはsiRNAは、細胞の多能性の低減を容易にするポリヌクレオチド配列を含む。一部の実施形態では、核酸分子は、化学的に修飾される。一部の実施形態では、核酸分子は、アンロックド核酸を含む。一部の実施形態では、核酸分子は、少なくとも2つの型の核酸を含む。一部の実施形態では、ポリプレックスのポリカチオンアミノ基の、ポリプレックスの核酸リン酸基に対するモル比は、少なくとも約1または最大で約60である。一部の実施形態では、糖は、水性溶液中でカチオン性であるように構成されている。
【0098】
本開示のさらなる態様および利点は、本開示の例示的な実施形態のみが示され記載された以下の詳細な説明から、当業者に容易に明らかになる。理解されるように、本開示は、他のおよび異なる実施形態が可能であり、そのいくつかの詳細は、全て本開示から逸脱することなしに、種々の明らかな点で修飾が可能である。したがって、図面および説明は、限定的ではなく、事実上例示とみなすべきである。
参照による組み込み
【0099】
本明細書で言及される全ての刊行物、特許および特許出願は、各個々の刊行物、特許または特許出願が参照により組み込まれると具体的かつ個々に示されたのと同じ程度まで、本明細書で参照により組み込まれる。参照により組み込まれる刊行物および特許または特許出願が本明細書中に含まれる開示と矛盾する範囲では、本明細書は、任意のかかる矛盾する材料に取って代わり、および/またはそれより優先することが意図される。
【0100】
本開示の新規特色は、添付の特許請求の範囲に特に示される。本開示の特色および利点のより良い理解は、本開示の原理が利用される例示的な実施形態を示す以下の詳細な説明、および添付の図面(本明細書で「図(Figure)」および「図(FIG.)」とも)を参照して得られる。
【図面の簡単な説明】
【0101】
【
図1】
図1A~Cは、緑色蛍光タンパク質(GFP)をコードする核酸分子でトランスフェクトされた細胞を示す。選択された細胞が、GFP発現を示す。
【0102】
【
図2】
図2は、糖および核酸分子を含む例示的な組成物でトランスフェクトされた細胞を示す。
【0103】
【
図3】
図3は、糖および核酸分子を含む他の例示的な組成物でトランスフェクトされた細胞を示す。
【0104】
【
図4】
図4は、糖および核酸分子を含む組成物で細胞をトランスフェクトするための概略的ワークフローを示す。
【発明を実施するための形態】
【0105】
詳細な説明
本開示のさまざまな実施形態を本明細書に示し、記載しているが、そのような実施形態が例としてのみ提供されることは当業者には自明であろう。多くの変形形態、変更および置換は、本開示から逸脱することなく、当業者に思い当たり得る。本明細書に記載される本開示の実施形態に対するさまざまな代替が用いられ得ることが理解されるべきである。
【0106】
細胞のタンパク質発現を変更するための方法および組成物が、本明細書で提供される。細胞の分化のための方法および組成物が、本明細書で提供される。医薬的および経済的に重要なタンパク質(単数または複数)を細胞が産生することを容易にするための方法および組成物が、本明細書で提供される。方法は、細胞を組成物と接触させるステップを含み得る。一部の場合には、組成物は、糖および核酸分子を含み得る。核酸を取り入れる細胞は、分化を生じる、タンパク質発現における変更を受け得る。従来の方法を使用して細胞が核酸分子を取り入れる効率は、低い場合がある。細胞が核酸を取り入れる低い効率は、細胞を分化させるための方法および組成物の適用可能性を制限し得る。従来の方法において使用される非ウイルスベクターの生分解性の欠如は、タンパク質発現を変更するおよび/または変化させるための方法および組成物の適用可能性を制限し得、細胞分化を制限し得る。本開示は、トランスフェクション効率を増加させ、それにより、核酸分子、細胞、または細胞を核酸分子でトランスフェクトするための他の試薬の量を低減させるための、方法および組成物を提供する。
【0107】
トランスフェクトされた細胞は、タンパク質または遺伝子発現を変更し得る。トランスフェクトされた細胞は、分化を受け得る。分化した細胞は、分化していない細胞とは異なる構造的および/または機能的特徴を有し得る。一部の場合には、異なる構造的および/または機能的特徴を有する細胞は、広範な種々の目的において使用され得る。一部の場合には、異なる構造的および/または機能的特徴を有する細胞は、食用であり得る。一部の場合には、異なる構造的および/または機能的特徴を有する細胞は、食用肉製品を産生するために使用され得る。本明細書で提供される組成物は、ポリマー性材料をさらに含み得る。本明細書で提供されるポリマー性材料は、本明細書で提供される核酸分子および糖のいずれかと接触した細胞の分化を容易にし得る。
【0108】
本明細書に記載される組成物の糖または脂質は、生分解性であり得る。生分解性の糖または脂質は、あらゆる毒性、免疫原性および/または発癌性を最小化するために、種々の酵素(例えば、エステラーゼ、ペプチダーゼ)によって代謝され得る。
定義
【0109】
用語「約」または「およそ」は、測定可能な値、例えば、量または濃度などに言及して本明細書で使用される場合、特定された量の20%、10%、5%、1%、0.5%、またはさらには0.1%の変動を包含する意味である。例えば、「約」は、当該分野における実務に従って、プラスまたはマイナス10%を意味し得る。あるいは、「約」は、所与の値のプラスもしくはマイナス20%、プラスもしくはマイナス10%、プラスもしくはマイナス5%、またはプラスもしくはマイナス1%の範囲を意味し得る。あるいは、特に、生物学的システムまたはプロセスに関して、用語は、ある値の一桁以内、最大で5倍または最大で2倍を意味し得る。特定の値が本出願および特許請求の範囲において記載され得る場合、特記しない限り、用語「約」は、特定の値についての許容可能な誤差範囲を包含するとみなされ得る。また、値の範囲、部分範囲、またはその両方が提供され得る場合、範囲または部分範囲は、範囲または部分範囲の終点を含み得る。用語「実質的に」、「実質的にない」、「実質的に含まない」および「およそ」は、大きさ、位置またはその両方を記述する場合、記載された値が、値の合理的な予期された範囲までであり得ることを示すために、使用され得る。例えば、数値は、述べられた値(または値の範囲)の+/-0.1%、述べられた値(または値の範囲)の+/-1%、述べられた値(または値の範囲)の+/-2%、述べられた値(または値の範囲)の+/-5%、述べられた値(または値の範囲)の+/-10%などであり得る値を有し得る。本明細書で列挙される任意の数的範囲は、その中に包含される全ての部分範囲を含むことが意図され得る。
【0110】
値が範囲として記載される場合、かかる開示が、特定の数的値または特定の部分範囲が明示的に述べられているかどうかにかかわらず、かかる範囲内の全ての可能な部分範囲、ならびにかかる範囲内に入る特定の数的値の開示を含むことが、理解され得る。
【0111】
「含む(comprise)」、「有する(have)」および「含む(include)」という用語は、オープンエンドな連結動詞である。「含む(comprises)」、「含む(comprising)」、「有する(has)」、「有する(having)」、「含む(includes)」および「含む(including)」などの1つまたは複数のこれら動詞の任意の形態または時制も、オープンエンドである。例えば、1つまたは複数のステップを「含む(comprises)」、「有する(has)」または「含む(includes)」任意の方法は、これらの1つまたは複数のステップのみを持つことに限定されず、他の列挙されていないステップも包含する。
トランスフェクションのための組成物および方法
【0112】
本開示は、細胞のタンパク質発現を変更するための、細胞の分化を生じ得る組成物を提供する。一部の場合には、組成物は、細胞と接触するために使用され得る。一部の場合には、組成物は、細胞を核酸分子でトランスフェクトするために使用され得る。一部の例では、組成物は、糖を含み得る。一部の場合には、組成物は、核酸分子を含み得る。一部の場合には、組成物は、ポリマー性材料を含み得る。一部の場合には、組成物は、糖、核酸分子、ポリマー性材料、またはそれらの任意の組合せを含み得る。一部の例では、組成物は、糖および核酸分子を含み得る。一部の例では、組成物は、糖、核酸分子およびポリマー性材料を含み得る。本明細書で開示される組成物は、脂質、アニオン性ポリマー、ナノ粒子、またはそれらの組合せをさらに含み得る。本明細書で提供される糖は、修飾され得る。本明細書で提供される糖は、官能化または誘導体化され得る。官能化または誘導体化は、本明細書に記載される化学的部分を糖にカップリングし得る。修飾糖は、未修飾糖とは異なる特性を有し得る。糖の修飾は、核酸分子が細胞によって取り入れられることを容易にし得る。修飾は、未修飾糖と比較して、糖の正味の正のまたはカチオン性電荷を増加させ得る。
【0113】
本開示は、本明細書に記載される組成物を使用するための方法もまた提供する。方法は、細胞内でのタンパク質発現における変化を容易にし得る。一部の場合には、方法は、細胞を分化させるための方法を含み得る。一部の場合には、方法は、細胞を、糖を含む組成物と接触させるステップを含み得る。一部の場合には、方法は、細胞を、核酸分子を含む組成物と接触させるステップを含み得る。一部の場合には、方法は、前記細胞をポリマー性材料でカプセル封入するステップを含み得る。一部の場合には、細胞を分化させるための方法は、ある条件下で細胞を組成物と接触させるステップを含み得る。一部の場合には、条件は、前記組成物を取り込むのに十分であり得る。一部の場合には、細胞による組成物の取り込みは、細胞の分化を容易にし得る。
【0114】
本明細書に記載される組成物は、本明細書に記載される任意の糖、核酸分子、脂質、ナノ粒子、ポリプレックス、またはそれらの組合せを含み得る。本明細書に記載される方法は、本明細書に記載される任意の組成物を使用し得る。
糖
【0115】
一部の例では、糖は、炭水化物を含み得る。一部の例では、糖は、炭水化物部分を含み得る。糖は、糖(sugar)であり得る。糖は、糖(sugar)部分を含み得る。糖は、炭水化物モノマーまたは単糖を含み得る。一部の場合には、糖は、単糖のポリマー性形態を含み得る。糖のポリマー性形態の単糖は、グリコシド結合によって連結され得る。一部の場合には、糖のポリマー性形態は、二糖、オリゴ糖、多糖、またはそれらの組合せを含み得る。一部の場合には、糖は、少なくとも約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、50、100、150、200、250、300、350、400、450、500、1000、2000、3000、4000、5000、6000、7000、8000、9000、10000個またはそれよりも多くの炭水化物部分を含み得る。一部の場合には、糖は、最大で約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、50、100、150、200、250、300、350、400、450、500、1000、2000、3000、4000、5000、6000、7000、8000、9000、10000または100000個の炭水化物部分を含み得る。一部の場合には、糖は、少なくとも約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、50、100、150、200、250、300、350、400、450、500、1000、2000、3000、4000、5000、6000、7000、8000、9000、10000個またはそれよりも多くの単糖を含み得る。一部の場合には、糖は、最大で約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、50、100、150、200、250、300、350、400、450、500、1000、2000、3000、4000、5000、6000、7000、8000、9000、10000または100000個の単糖を含み得る。
【0116】
一部の例では、糖は、種々の部分で官能化または誘導体化され得る。糖またはその誘導体は、カチオン性部分を有し得る。用語「誘導体」または文法的に等価な用語は、糖に言及する場合、種々の化学的部分による糖の官能化または誘導体化を介して修飾された修飾糖を指す。カチオン性部分の対応するカチオン性電荷密度は、糖分子1グラム当たりのm当量(m当量/g)の塩基性基で測定され得る。一部の場合には、カチオン性部分のカチオン性電荷密度は、高分子電解質滴定法、電気伝導度滴定および/または酸/塩基滴定によって決定され得る。一部の場合には、糖またはその誘導体のカチオン性部分の対応するカチオン性電荷密度は、少なくとも約0.5m当量/g、少なくとも約1m当量/g、少なくとも約1.5m当量/g、少なくとも約2m当量/g、少なくとも約2.5m当量/g、少なくとも約3m当量/g、少なくとも約3.5m当量/g、少なくとも約4m当量/g、少なくとも約4.5m当量/g、少なくとも約5m当量/g、少なくとも約5.5m当量/g、少なくとも約6m当量/g、少なくとも約6.5m当量/g、少なくとも約7m当量/g、少なくとも約7.5m当量/g、少なくとも約8m当量/g、少なくとも約8.5m当量/g、少なくとも約9m当量/g、少なくとも約9.5m当量/g、少なくとも約10m当量/g、少なくとも約10.5m当量/g、少なくとも約11m当量/g、少なくとも約11.5m当量/g、少なくとも約12m当量/g、少なくとも約12.5m当量/g、少なくとも約13m当量/g、少なくとも約13.5m当量/g、少なくとも約14m当量/g、少なくとも約14.5m当量/g、少なくとも約15m当量/g、少なくとも約15.5m当量/g、少なくとも約16m当量/g、少なくとも約16.5m当量/g、少なくとも約17m当量/g、少なくとも約17.5m当量/g、少なくとも約18m当量/g、少なくとも約18.5m当量/g、少なくとも約19m当量/g、少なくとも約19.5m当量/gまたは少なくとも約20m当量/gであり得る。一部の場合には、糖またはその誘導体のカチオン性部分の対応するカチオン性電荷密度は、最大で約0.5m当量/g、最大で約1m当量/g、最大で約1.5m当量/g、最大で約2m当量/g、最大で約2.5m当量/g、最大で約3m当量/g、最大で約3.5m当量/g、最大で約4m当量/g、最大で約4.5m当量/g、最大で約5m当量/g、最大で約5.5m当量/g、最大で約6m当量/g、最大で約6.5m当量/g、最大で約7m当量/g、最大で約7.5m当量/g、最大で約8m当量/g、最大で約8.5m当量/g、最大で約9m当量/g、最大で約9.5m当量/g、最大で約10m当量/g、最大で約10.5m当量/g、最大で約11m当量/g、最大で約11.5m当量/g、最大で約12m当量/g、最大で約12.5m当量/g、最大で約13m当量/g、最大で約13.5m当量/g、最大で約14m当量/g、最大で約14.5m当量/g、最大で約15m当量/g、最大で約15.5m当量/g、最大で約16m当量/g、最大で約16.5m当量/g、最大で約17m当量/g、最大で約17.5m当量/g、最大で約18m当量/g、最大で約18.5m当量/g、最大で約19m当量/g、最大で約19.5m当量/gまたは最大で約20m当量/gであり得る。一部の場合には、糖またはその誘導体のカチオン性部分の対応するカチオン性電荷密度は、0.005~2000m当量/gであり得る。一部の場合には、糖またはその誘導体のカチオン性部分の対応するカチオン性電荷密度は、0.05~200m当量/gであり得る。一部の場合には、糖またはその誘導体のカチオン性部分の対応するカチオン性電荷密度は、0.5~20m当量/gであり得る。一部の場合には、キトサンまたはその誘導体のカチオン性部分の対応するカチオン性電荷密度は、少なくとも約0.5m当量/g、少なくとも約1m当量/g、少なくとも約1.5m当量/g、少なくとも約2m当量/g、少なくとも約2.5m当量/g、少なくとも約3m当量/g、少なくとも約3.5m当量/g、少なくとも約4m当量/g、少なくとも約4.5m当量/g、少なくとも約5m当量/g、少なくとも約5.5m当量/g、少なくとも約6m当量/g、少なくとも約6.5m当量/g、少なくとも約7m当量/g、少なくとも約7.5m当量/g、少なくとも約8m当量/g、少なくとも約8.5m当量/g、少なくとも約9m当量/g、少なくとも約9.5m当量/g、少なくとも約10m当量/g、少なくとも約10.5m当量/g、少なくとも約11m当量/g、少なくとも約11.5m当量/g、少なくとも約12m当量/g、少なくとも約12.5m当量/g、少なくとも約13m当量/g、少なくとも約13.5m当量/g、少なくとも約14m当量/g、少なくとも約14.5m当量/g、少なくとも約15m当量/g、少なくとも約15.5m当量/g、少なくとも約16m当量/g、少なくとも約16.5m当量/g、少なくとも約17m当量/g、少なくとも約17.5m当量/g、少なくとも約18m当量/g、少なくとも約18.5m当量/g、少なくとも約19m当量/g、少なくとも約19.5m当量/gまたは少なくとも約20m当量/gであり得る。一部の場合には、キトサンまたはその誘導体のカチオン性部分の対応するカチオン性電荷密度は、最大で約0.5m当量/g、最大で約1m当量/g、最大で約1.5m当量/g、最大で約2m当量/g、最大で約2.5m当量/g、最大で約3m当量/g、最大で約3.5m当量/g、最大で約4m当量/g、最大で約4.5m当量/g、最大で約5m当量/g、最大で約5.5m当量/g、最大で約6m当量/g、最大で約6.5m当量/g、最大で約7m当量/g、最大で約7.5m当量/g、最大で約8m当量/g、最大で約8.5m当量/g、最大で約9m当量/g、最大で約9.5m当量/g、最大で約10m当量/g、最大で約10.5m当量/g、最大で約11m当量/g、最大で約11.5m当量/g、最大で約12m当量/g、最大で約12.5m当量/g、最大で約13m当量/g、最大で約13.5m当量/g、最大で約14m当量/g、最大で約14.5m当量/g、最大で約15m当量/g、最大で約15.5m当量/g、最大で約16m当量/g、最大で約16.5m当量/g、最大で約17m当量/g、最大で約17.5m当量/g、最大で約18m当量/g、最大で約18.5m当量/g、最大で約19m当量/g、最大で約19.5m当量/gまたは最大で約20m当量/gであり得る。一部の場合には、キトサンまたはその誘導体のカチオン性部分の対応するカチオン性電荷密度は、0.005~2000m当量/gであり得る。一部の場合には、キトサンまたはその誘導体のカチオン性部分の対応するカチオン性電荷密度は、0.05~200m当量/gであり得る。一部の場合には、キトサンまたはその誘導体のカチオン性部分の対応するカチオン性電荷密度は、0.5~20m当量/gであり得る。
【0117】
一部の例では、糖またはその誘導体は、完全にアセチル化された糖またはその誘導体と比較して、少なくとも約50%、少なくとも約55%、少なくとも約60%、少なくとも約65%、少なくとも約70%、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%または100%の脱アセチル化を含み得る。一部の例では、糖またはその誘導体は、完全にアセチル化された糖またはその誘導体と比較して、最大で約95%、最大で約90%、最大で約85%、最大で約80%、最大で約75%、最大で約70%、最大で約65%、最大で約60%、最大で約55%または最大で約50%の脱アセチル化を含み得る。脱アセチル化のパーセンテージは、1H NMR分光法によって測定され得る。脱アセチル化のパーセンテージは、電気伝導度滴定または電位差滴定によって測定され得る。糖(または本明細書に記載される他の分子実体)の脱アセチル化のパーセンテージは、脱アセチル化が測定されている糖(または本明細書に記載される他の分子実体)と比較した、完全にアセチル化された糖(または本明細書に記載される他の分子実体)の比を含み得る。例えば、糖の脱アセチル化のパーセンテージは、脱アセチル化が測定されている糖が含有するものと比較した、完全にアセチル化された場合に糖が含有するアセチル化された基の数の比を含み得る。
【0118】
一部の例では、糖またはその誘導体は、少なくとも約20キロダルトン(kDa)の平均分子質量を含み得る。一部の例では、糖またはその誘導体は、少なくとも約100kDaの平均分子質量を含み得る。一部の例では、糖またはその誘導体は、少なくとも約300kDaの平均分子質量を含み得る。一部の例では、糖またはその誘導体は、少なくとも約1000kDaの平均分子質量を含み得る。一部の例では、糖またはその誘導体は、少なくとも約3000kDaの平均分子質量を含み得る。一部の例では、糖またはその誘導体は、少なくとも約20kDa、少なくとも約30kDa、少なくとも約40kDa、少なくとも約50kDa、少なくとも約60kDa、少なくとも約80kDa、少なくとも約100kDa、少なくとも約120kDa、少なくとも約140kDa、少なくとも約160kDa、少なくとも約180kDa、少なくとも約200kDa、少なくとも約220kDa、少なくとも約240kDa、少なくとも約260kDa、少なくとも約280kDa、少なくとも約300kDa、少なくとも約350kDa、少なくとも約400kDa、少なくとも約450kDa、少なくとも約500kDa、少なくとも約550kDa、少なくとも約600kDa、少なくとも約650kDa、少なくとも約700kDa、少なくとも約750kDa、少なくとも約800kDa、少なくとも約850kDa、少なくとも約900kDa、少なくとも約950kDa、少なくとも約1000kDa、少なくとも約1100kDa、少なくとも約1200kDa、少なくとも約1300kDa、少なくとも約1400kDa、少なくとも約1500kDa、少なくとも約1600kDa、少なくとも約1700kDa、少なくとも約1800kDa、少なくとも約1900kDaまたは少なくとも約2000kDaの平均分子質量を含み得る。一部の例では、糖またはその誘導体は、最大で約2000kDaの平均分子質量を含み得る。一部の例では、糖またはその誘導体は、最大で約1500kDaの平均分子質量を含み得る。一部の例では、糖またはその誘導体は、最大で約500kDaの平均分子質量を含み得る。一部の例では、糖またはその誘導体は、最大で約200kDaの平均分子質量を含み得る。一部の例では、糖またはその誘導体は、最大で約2000kDa、最大で約1900kDa、最大で約1800kDa、最大で約1700kDa、最大で約1600kDa、最大で約1500kDa、最大で約1400kDa、最大で約1300kDa、最大で約1200kDa、最大で約1100kDa、最大で約1000kDa、最大で約900kDa、最大で約800kDa、最大で約700kDa、最大で約600kDa、最大で約500kDa、最大で約400kDa、最大で約300kDa、最大で約200kDa、最大で約100kDa、最大で約80kDa、最大で約60kDa、最大で約40kDaまたは最大で約20kDaの平均分子質量を含み得る。一部の場合には、糖またはその誘導体は、0.2kDa~200000kDaの平均分子質量を含み得る。一部の場合には、糖またはその誘導体は、2kDa~20000kDaの平均分子質量を含み得る。一部の場合には、糖またはその誘導体は、20kDa~2000kDaの平均分子質量を含み得る。一部の例では、糖またはその誘導体は、オリゴ糖または多糖を含み得る。
【0119】
本明細書に記載される糖は、組成物内に、少なくとも約1ピコモル(pM)、2pM、5pM、10pM、20pM、50pM、100pM、200pM、500pM、1ナノモル(nM)、2nM、5nM、10nM、20nM、50nM、100nM、200nM、500nM、1マイクロモル(μM)、2μM、5μM、10μM、20μM、50μM、100μM、200μM、500μM、1ミリモル(mM)、2mM、5mM、10mM、20mM、50mM、100mM、200mM、500mM、1モル(M)またはそれよりも高い濃度で存在し得る。本明細書に記載される糖は、組成物内に、最大で約1pM、2pM、5pM、10pM、20pM、50pM、100pM、200pM、500pM、1nM、2nM、5nM、10nM、20nM、50nM、100nM、200nM、500nM、1μM、2μM、5μM、10μM、20μM、50μM、100μM、200μM、500μM、1mM、2mM、5mM、10mM、20mM、50mM、100mM、200mM、500mMまたは1Mの濃度で存在し得る。
【0120】
一部の例では、還元オリゴ糖修飾糖は、マルトデキストリン修飾糖またはセロビオース修飾糖を含み得る。一部の例では、修飾糖は、カチオン性脂質、親水性化した脂質、またはそれらの組合せとの混合物を含み得る。一部の場合には、カチオン性脂質は、親水性脂質アンカー、リンカー基、正に荷電したヘッド基、またはそれらの組合せであり得る。一部の場合には、カチオン性脂質は、親水性脂質アンカー、リンカー基、正に荷電したヘッド基、またはそれらの組合せであり得る。一部の場合には、カチオン性脂質は、親水性脂質アンカー、リンカー基、正に荷電したヘッド基、またはそれらの組合せであり得る。脂質アンカーは、脂質二重層の物理的特性(例えば、柔軟性および脂質交換の速度)を決定し得る脂肪鎖(例えば、オレイン酸またはミリスチン酸に由来する)またはコレステロール基を含み得る。
【0121】
生分解性脂質は、あらゆる毒性を最小化するために、種々の酵素(例えば、エステラーゼ、ペプチダーゼ)によって代謝され得る。リンカーはまた、標的化、取り込みおよび輸送を増強するための新規側鎖の導入のための部位を提供し得る。カチオン性脂質上の正に荷電したヘッド基は、負に荷電した核酸(または核酸の負に荷電した部分)と相互作用し得る。ヘッド基は、第1級、第2級、第3級および/または第4級アミンとして、単独でまたは倍数的に荷電され得る。「T型」構成での多価ヘッド基、例えばスペルミンは、細胞による核酸分子の取り込みを促進するために効率的であり得る。一部の場合には、リンカー長さにおける増加は、細胞による核酸分子の取り込みを増加させ得る。
【0122】
一部の例では、糖は、修飾糖を含み得る。一部の例では、修飾糖は、脂肪族アルデヒド修飾糖を含み得る。一部の例では、脂肪族アルデヒド修飾糖は、ヘキサナールアルデヒド修飾糖、ヘプタナールアルデヒド修飾糖、オクタナールアルデヒド修飾糖、ノナナールアルデヒド修飾糖またはデカナールアルデヒド修飾糖を含み得る。一部の例では、脂肪族アルデヒド修飾糖は、デカナールアルデヒド修飾糖を含み得る。一部の例では、脂肪族アルデヒド修飾糖は、ヘキサナールアルデヒド修飾糖を含み得る。一部の例では、脂肪族アルデヒド修飾糖は、ヘプタナールアルデヒド修飾糖を含み得る。一部の例では、脂肪族アルデヒド修飾糖は、オクタナールアルデヒド修飾糖を含み得る。一部の例では、脂肪族アルデヒド修飾糖は、ノナナールアルデヒド修飾糖を含み得る。
【0123】
一部の例では、修飾糖は、芳香族アルデヒド修飾糖を含み得る。一部の例では、芳香族アルデヒド修飾糖は、ベンズアルデヒド修飾糖またはシンナムアルデヒド修飾糖を含み得る。一部の例では、芳香族アルデヒド修飾糖は、ベンズアルデヒド修飾糖を含み得る。一部の例では、芳香族アルデヒド修飾糖は、シンナムアルデヒド修飾糖を含み得る。
【0124】
一部の例では、修飾糖は、ポリアミン誘導体化糖を含み得る。一部の例では、ポリアミン誘導体化糖は、スペルミン修飾糖、スペルミジン修飾糖、プトレシン修飾糖、ジエチルエチルアミン修飾糖、ジメチルエチルアミン修飾糖またはアルギニン修飾糖を含み得る。一部の例では、ポリアミン誘導体化糖は、スペルミン修飾糖を含み得る。一部の例では、ポリアミン誘導体化糖は、スペルミジン修飾糖を含み得る。一部の例では、ポリアミン誘導体化糖は、プトレシン修飾糖を含み得る。一部の例では、ポリアミン誘導体化糖は、ジエチルエチルアミン修飾糖を含み得る。一部の例では、ポリアミン誘導体化糖は、ジメチルエチルアミン修飾糖を含み得る。一部の例では、ポリアミン誘導体化糖は、アルギニン修飾糖を含み得る。
【0125】
一部の例では、糖は、脂質付加物を含み得る。一部の場合には、糖は、アニオンポリマー付加物を含み得る。一部の場合には、糖は、脂質および/またはアニオンポリマー付加物を含み得る。一部の例では、脂質および/またはアニオンポリマー付加物は、ホスファチジルコリンまたはレシチンを含み得る。
【0126】
一部の場合には、糖は、キトサン、デンプン、アミロース、アミロペクチン、デキストラン、デキストリン、セルロース、ヘミセルロース、ガラクトマンナン、ヒアルロン酸、プルラン、ヘパリン、アルジネート、カラギーナン、キサンタンガム、ジェランガム、アガロース、またはそれらの組合せもしくは誘導体を含み得る。化学的化合物の誘導体は、化学的化合物の化学反応によって形成された異なる化学的化合物を含み得る。化学物質の誘導体は、化学物質の類似の化学的、物理的または機能的特徴を有し得る。一部の例では、糖は、キトサンまたはその誘導体を含み得る。一部の場合には、糖は、フルクトース、ガラクトース、グルコサミン、グルコース、グリセルアルデヒド、ラクトース、マルトース、マンノース、リボース、スクロース、キシロース、セルロース、ペクチン、デンプン、キサンタン、マルトデキストリン、セロビオース、またはそれらの組合せもしくは誘導体もまた含み得る。
【0127】
一部の例では、キトサンは、グルコサミンを含み得る。一部の場合には、キトサンは、グルコサミンのピラノースモノマーのポリマーを含み得る。一部の場合には、キトサンは、グルコサミンのピラノースモノマーのβ-1,4連結によって連結され得る。一部の場合には、キトサンは、グルコサミンの少なくとも約10、50、100、500、1000、1500、2000、2500、3000、3500、4000、4500、5000、5500、6000、6500、7000、7500、8000、8500、9000、9500、10000個またはそれよりも多くのモノマーを含み得る。一部の場合には、キトサンは、グルコサミンの最大で約10、50、100、500、1000、1500、2000、2500、3000、3500、4000、4500、5000、5500、6000、6500、7000、7500、8000、8500、9000、9500、10000または100000個のモノマーを含み得る。一部の場合には、キトサンは、キチンまたはその誘導体を含み得る。一部の場合には、キトサンは、ポリ-N-アセチル-D-グルコサミンを含み得る。一部の場合には、キトサンは、ポリ-グルコサミンを含み得る。一部の場合には、キトサンは、グルコサミンのオリゴマーを含み得る。キトサンは、脱アセチル化され得る。例えば、キトサンのN-アセチル基は、加水分解を介して除去され得る。一部の場合には、加水分解酵素が、キトサンオリゴ糖を修飾するために使用され得る。他の場合では、キトサナーゼが、キトサンオリゴ糖を修飾するために使用され得る。キトサンは、アセチル化もされ得る。一部の場合には、キトサンは、(1→4)連結された2-アセトアミド-2-デオキシ-β-D-グルコース(GlcNAc、A-ユニット)および2-アミノ-2-デオキシ-β-D-グルコース(GlcN;D-ユニット)から構成されている二成分ヘテロ-多糖であり得る。
【0128】
一部の場合には、キトサンは、キトサンの誘導体を含み得る。キトサンの誘導体は、キトサンの硝酸塩、リン酸塩、硫酸塩、塩酸塩、グルタミン酸塩、乳酸塩または酢酸塩を含み得る。一部の場合には、キトサンは、エステル基を含み得る。キトサンは、エーテル基を含み得る。キトサンは、アシルおよび/またはアルキル基のOH基との結合によって形成され得る。キトサンは、アシルおよび/またはアルキル基のNH2基との結合によっては形成されない場合がある。例えば、キトサンは、キトサンのO-アルキルエーテルおよびキトサンのO-アシルエステルを含み得る。
【0129】
一部の例では、キトサンは、甲殻類の殻からもしくは真菌から、または他の方法で単離され得る。他の場合では、キトサンは、甲殻類の殻または真菌から単離されたキトサンの類似の分子構造を有し得る。一部の場合には、キトサンは、抗菌性であり得る。キトサンは、抗細菌薬、抗真菌薬、抗寄生生物薬、またはそれらの任意の組合せであり得る。
【0130】
一部の例では、キトサンは、キチンを含み得る。一部の場合には、キチンは、甲殻類の殻または真菌から単離され得る。他の場合では、キチンは、甲殻類の殻または真菌から単離されたキチンの同じ分子構造的を有し得る。キチンは、β-1,4連結されたN-アセチル-グルコサミンを含み得る。キチンは、β-1,4連結されたN-アセチル-グルコサミンの直鎖状ホモポリマーを含み得る。一部の場合には、キチンは、キトサンのアルカリ脱アセチル化に由来し得る。一部の場合には、β-1,4連結されたN-アセチル-グルコサミンから生じたキチンは、グルコサミンおよび/またはN-アセチル-グルコサミンモノマーから構成されている多糖を含み得る。グルコサミンおよびN-アセチル-グルコサミンモノマーは、β-1,4グリコシド結合によって連結され得る。
【0131】
一部の例では、糖は、カチオン性であり得る。一部の場合には、糖は、正の電荷を有し得る。一部の場合には、糖のアミン基は、酸性条件中でプロトン化され得る。一部の例では、糖は、カチオンであり得る。一部の場合には、糖は、ポリカチオンであり得る。一部の場合には、カチオン性糖は、第1級、もしくは第2級、もしくは第3級、もしくは第4級アミン基、またはそれらの組合せを導入するための化学的修飾によって調製される。一部の例では、カチオン性多糖は、キトサンであり得る。一部の場合には、キトサンは、正の電荷を有し得る。一部の場合には、キトサンのアミン基は、酸性条件中でプロトン化され得る。一部の例では、キトサンは、カチオンであり得る。一部の場合には、キトサンは、ポリカチオンであり得る。
【0132】
一部の例では、キトサンは、水性溶液中でカチオン性であるように構成されている。一部の例では、キトサンは、中性水性溶液中でカチオン性であるように構成されている。一部の例では、糖は、水性溶液中でカチオン性であるように構成されている。一部の例では、糖は、中性水性溶液中でカチオン性であるように構成されている。
【0133】
一部の例では、キトサンまたはその誘導体は、完全にアセチル化されたキトサンまたはその誘導体と比較して、少なくとも約50%、少なくとも約55%、少なくとも約60%、少なくとも約65%、少なくとも約70%、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%または100%の脱アセチル化を含み得る。一部の例では、キトサンまたはその誘導体は、完全にアセチル化されたキトサンまたはその誘導体と比較して、最大で約95%、最大で約90%、最大で約85%、最大で約80%、最大で約75%、最大で約70%、最大で約65%、最大で約60%、最大で約55%または最大で約50%の脱アセチル化を含み得る。
【0134】
一部の例では、キトサンまたはその誘導体は、少なくとも約200キロダルトン(kDa)の平均分子質量を含み得る。一部の例では、キトサンまたはその誘導体は、少なくとも約300kDaの平均分子質量を含み得る。一部の例では、キトサンまたはその誘導体は、少なくとも約1000kDaの平均分子質量を含み得る。一部の例では、キトサンまたはその誘導体は、少なくとも約3000kDaの平均分子質量を含み得る。一部の例では、キトサンまたはその誘導体は、少なくとも約60kDa、少なくとも約80kDa、少なくとも約100kDa、少なくとも約120kDa、少なくとも約140kDa、少なくとも約160kDa、少なくとも約180kDa、少なくとも約200kDa、少なくとも約220kDa、少なくとも約240kDa、少なくとも約260kDa、少なくとも約280kDa、少なくとも約300kDa、少なくとも約350kDa、少なくとも約400kDa、少なくとも約450kDa、少なくとも約500kDa、少なくとも約550kDa、少なくとも約600kDa、少なくとも約650kDa、少なくとも約700kDa、少なくとも約750kDa、少なくとも約800kDa、少なくとも約850kDa、少なくとも約900kDa、少なくとも約950kDa、少なくとも約1000kDa、少なくとも約1100kDa、少なくとも約1200kDa、少なくとも約1300kDa、少なくとも約1400kDa、少なくとも約1500kDa、少なくとも約1600kDa、少なくとも約1700kDa、少なくとも約1800kDa、少なくとも約1900kDa、少なくとも約2000kDa、少なくとも約2100kDa、少なくとも約2200kDa、少なくとも約2300kDa、少なくとも約2400kDa、少なくとも約2500kDa、少なくとも約2600kDa、少なくとも約2700kDa、少なくとも約2800kDa、少なくとも約2900kDa、少なくとも約3000kDa、少なくとも約3100kDa、少なくとも約3200kDa、少なくとも約3300kDa、少なくとも約3400kDaまたは少なくとも約3500kDaの平均分子質量を含み得る。一部の例では、キトサンまたはその誘導体は、最大で約2000kDaの平均分子質量を含み得る。一部の例では、キトサンまたはその誘導体は、最大で約1500kDaの平均分子質量を含み得る。一部の例では、キトサンまたはその誘導体は、最大で約500kDaの平均分子質量を含み得る。一部の例では、キトサンまたはその誘導体は、最大で約200kDaの平均分子質量を含み得る。一部の例では、キトサンまたはその誘導体は、最大で約3500kDa、最大で約3400kDa、最大で約3300kDa、最大で約3200kDa、最大で約3100kDa、最大で約3000kDa、最大で約2900kDa、最大で約2800kDa、最大で約2700kDa、最大で約2600kDa、最大で約2500kDa、最大で約2400kDa、最大で約2300kDa、最大で約2200kDa、最大で約2100kDa、最大で約2000kDa、最大で約1900kDa、最大で約1800kDa、最大で約1700kDa、最大で約1600kDa、最大で約1500kDa、最大で約1400kDa、最大で約1300kDa、最大で約1200kDa、最大で約1100kDa、最大で約1000kDa、最大で約900kDa、最大で約800kDa、最大で約700kDa、最大で約600kDa、最大で約500kDa、最大で約400kDa、最大で約300kDa、最大で約200kDaまたは最大で約100kDaの平均分子質量を含み得る。一部の例では、キトサンまたはその誘導体は、オリゴマー性キトサンまたはポリマー性キトサンを含み得る。
【0135】
一部の例では、キトサンは、修飾キトサンを含み得る。一部の例では、修飾キトサンは、脂肪族アルデヒド修飾キトサンを含み得る。一部の例では、脂肪族アルデヒド修飾キトサンは、ヘキサナールアルデヒド修飾キトサン、ヘプタナールアルデヒド修飾キトサン、オクタナールアルデヒド修飾キトサン、ノナナールアルデヒド修飾キトサンまたはデカナールアルデヒド修飾キトサンを含み得る。一部の例では、脂肪族アルデヒド修飾キトサンは、デカナールアルデヒド修飾キトサンを含み得る。一部の例では、脂肪族アルデヒド修飾キトサンは、ヘキサナールアルデヒド修飾キトサンを含み得る。一部の例では、脂肪族アルデヒド修飾キトサンは、ヘプタナールアルデヒド修飾キトサンを含み得る。一部の例では、脂肪族アルデヒド修飾キトサンは、オクタナールアルデヒド修飾キトサンを含み得る。一部の例では、脂肪族アルデヒド修飾キトサンは、ノナナールアルデヒド修飾キトサンを含み得る。
【0136】
一部の例では、修飾キトサンは、芳香族アルデヒド修飾キトサンを含み得る。一部の例では、芳香族アルデヒド修飾キトサンは、ベンズアルデヒド修飾キトサンまたはシンナムアルデヒド修飾キトサンを含み得る。一部の例では、芳香族アルデヒド修飾キトサンは、ベンズアルデヒド修飾キトサンを含み得る。一部の例では、芳香族アルデヒド修飾キトサンは、シンナムアルデヒド修飾キトサンを含み得る。
【0137】
一部の例では、修飾キトサンは、ポリアミン誘導体化キトサンを含み得る。一部の例では、ポリアミン誘導体化キトサンは、スペルミン修飾キトサン、スペルミジン修飾キトサン、プトレシン修飾キトサン、ジエチルエチルアミン修飾キトサン、ジメチルエチルアミン修飾キトサンまたはアルギニン修飾キトサンを含み得る。一部の例では、ポリアミン誘導体化キトサンは、スペルミン修飾キトサンを含み得る。一部の例では、ポリアミン誘導体化キトサンは、スペルミジン修飾キトサンを含み得る。一部の例では、ポリアミン誘導体化キトサンは、プトレシン修飾キトサンを含み得る。一部の例では、ポリアミン誘導体化キトサンは、ジエチルエチルアミン修飾キトサンを含み得る。一部の例では、ポリアミン誘導体化キトサンは、ジメチルエチルアミン修飾キトサンを含み得る。一部の例では、ポリアミン誘導体化キトサンは、アルギニン修飾キトサンを含み得る。
【0138】
一部の例では、キトサンは、脂質付加物を含み得る。一部の場合には、キトサンは、アニオン性ポリマー付加物を含み得る。一部の場合には、キトサンは、脂質および/またはアニオンポリマー付加物を含み得る。一部の例では、脂質および/またはアニオンポリマー付加物は、ホスファチジルコリンまたはレシチンを含み得る。
【0139】
一部の例では、修飾キトサンは、糖修飾キトサンを含み得る。一部の例では、糖修飾キトサンは、単糖修飾キトサンまたは多糖修飾キトサンを含み得る。一部の例では、単糖修飾キトサンは、ラクトース修飾キトサン、マンノース修飾キトサン、グルコース修飾キトサン、ガラクトース修飾キトサン、グルコサミン修飾キトサン、スクロース修飾キトサン、マルトース修飾キトサン、キシロース修飾キトサン、リボース修飾キトサン、フルクトース修飾キトサンまたはグリセルアルデヒド修飾キトサンを含み得る。一部の例では、単糖修飾キトサンは、ラクトース修飾キトサンを含み得る。一部の例では、単糖修飾キトサンは、マンノース修飾キトサンを含み得る。一部の例では、単糖修飾キトサンは、グルコース修飾キトサンを含み得る。一部の例では、単糖修飾キトサンは、ガラクトース修飾キトサンを含み得る。一部の例では、単糖修飾キトサンは、グルコサミン修飾キトサンを含み得る。一部の例では、単糖修飾キトサンは、スクロース修飾キトサンを含み得る。一部の例では、単糖修飾キトサンは、マルトース修飾キトサンを含み得る。一部の例では、単糖修飾キトサンは、キシロース修飾キトサンを含み得る。一部の例では、単糖修飾キトサンは、リボース修飾キトサンを含み得る。一部の例では、単糖修飾キトサンは、フルクトース修飾キトサンを含み得る。一部の例では、単糖修飾キトサンは、グリセルアルデヒド修飾キトサンを含み得る。
【0140】
一部の例では、多糖修飾キトサンは、アニオン性多糖修飾キトサンまたは還元多糖修飾キトサンを含み得る。一部の例では、多糖修飾キトサンは、アニオン性多糖修飾キトサンを含み得る。一部の例では、多糖修飾キトサンは、還元多糖修飾キトサンを含み得る。一部の例では、修飾糖は、アニオン性多糖との混合物を含み得る。一部の例では、修飾糖は、アニオン性多糖修飾キトサンとの混合物を含み得る。一部の例では、修飾糖/アニオン性多糖混合物は、修飾糖およびアルジネート、カルボキシメチル化セルロース、ヒアルロン酸、ペクチン、カルボキシメチル化キトサンを含み得る。一部の例では、アニオン性多糖修飾キトサンは、アルジネート修飾キトサン、カルボキシメチル化セルロース修飾キトサン、ヒアルロン酸修飾キトサン、ペクチン修飾キトサン、プルラン修飾キトサン、デンプン修飾キトサンまたはキサンタンガム修飾キトサンを含み得る。一部の例では、アニオン性多糖修飾キトサンは、アルジネート修飾キトサンを含み得る。一部の例では、アニオン性多糖修飾キトサンは、カルボキシメチル化セルロース修飾キトサンを含み得る。一部の例では、アニオン性多糖修飾キトサンは、ヒアルロン酸修飾キトサンを含み得る。一部の例では、アニオン性多糖修飾キトサンは、ペクチン修飾キトサンを含み得る。一部の例では、アニオン性多糖修飾キトサンは、プルラン修飾キトサンを含み得る。一部の例では、アニオン性多糖修飾キトサンは、デンプン修飾キトサンを含み得る。一部の例では、アニオン性多糖修飾キトサンは、キサンタンガム修飾キトサンを含み得る。一部の例では、修飾キトサンは、フェノール修飾キトサンを含み得る。フェノールは、天然フェノールを含み得る。天然フェノールは、クロロゲン酸、フェルラ酸、コーヒー酸、没食子酸、またはそれらの組合せを含み得る。
核酸
【0141】
一部の例では、核酸は、核酸分子であり得る。一部の場合には、核酸は、ある種/型の核酸であり得る。ある種または型の核酸は、共通の生物学的機能、作用機構、構造的特徴、またはそれらの組合せを共有し得る。ある種または型の核酸は、メッセンジャーリボ核酸(mRNA)、DNA、マイクロリボ核酸(miRNA)、トランスファーリボ核酸(tRNA)、長鎖非コードRNA(lncRNA)、リボソームリボ核酸(rRNA)、核内低分子RNA(snRNA)、piwi相互作用性RNA(piRNA)、核小体低分子RNA(snoRNA)、細胞外RNA(exRNA)、小分子カハール体特異的(small cajal body-specific)RNA(scaRNA)、サイレンシングリボ核酸(siRNA)、自己増幅性RNA(saRNA)、YRNA(小分子非コードRNA)、ヘテロ核RNA(HnRNA)、エンドレス/環状RNA(eRNA)、トランス増幅性RNA(ta-RNA)、相補DNA(cDNA)、トランスファーRNA(tRNA)、リボソームRNA、低分子ヘアピン型RNA(shRNA)またはリボザイムであり得る。核酸分子は、1つまたは複数の修飾ヌクレオチド、例えば、メチル化されたヌクレオチドおよびヌクレオチドアナログを含み得る。一部の場合には、核酸分子は、ヌクレオチドのポリマー性形態を含み得る。一部の場合には、核酸分子は、ポリヌクレオチドを含み得る。一部の場合には、核酸分子は、修飾ポリヌクレオチドを含み得る。一部の場合には、核酸分子は、カノニカルまたは非カノニカルヌクレオチドを含み得る。カノニカルヌクレオチドは、アデノシン(A)、シトシン(C)、グアニン(G)、チミン(T)、ウラシル(U)、またはそれらのバリアントを含み得る。一部の場合には、核酸は、一本鎖、二本鎖または三本鎖であり得る。一部の場合には、核酸は、一本鎖であり得る。一部の場合には、核酸は、二本鎖であり得る。一部の場合には、核酸は、一本鎖および二本鎖であり得る。
【0142】
一部の場合には、核酸分子は、直鎖状または閉鎖直鎖状二本鎖であり得る(例えば、doggybone DNA)。一部の場合には、核酸分子は、環状であり得る。一部の場合には、核酸分子は、分岐状であり得る。核酸分子は、デオキシリボ核酸(DNA)またはリボ核酸(RNA)を含み得る。核酸分子は、ペプチド核酸(PNA)、アンロックド核酸(UNA)、ロックド核酸(LNA)、エンドレス/環状RNAを含み得る。LNAは、構造的に柔軟性のない修飾(例えば、2’-O,4’-Cメチレン架橋)を含み得る。UNAは、柔軟性のある修飾を含み得る。修飾は、リボフラノース環の柔軟性を制限し、構造を、柔軟性のない二環式構成にロックし得る。LNAは、未修飾の核酸と比較して増加した熱安定性およびハイブリダイゼーション特異性を有し得る。UNAは、構造的に柔軟性のある修飾を有し得る(例えば、リボース環のC2’原子とC3’原子との間の結合が切断されている、RNAの非環式アナログ)。UNAは、C2’-C4’結合を欠如し得る。PNAは、デオキシリボースリン酸骨格またはリボースリン酸骨格が、核酸塩基が連結されるシュード-ペプチドポリマーによって置き換えられた、核酸の合成模倣物を含み得る。核酸分子は、コード配列を含み得る。核酸分子は、非コード配列を含み得る。核酸分子は、遺伝子もしくは遺伝子断片のコードもしくは非コード領域、連鎖分析から定義される遺伝子座、エクソン、イントロン、インテイン、またはそれらの任意の組合せを含み得る。
【0143】
一部の例では、核酸分子は、モノシストロン性であり得る。一部の場合には、核酸分子は、ポリシストロン性であり得る。モノシストロン性核酸分子は、1つのコード配列を含み得、コード配列は、翻訳のためにリボソームによって認識されるように構成されている。ポリシストロン性核酸分子は、少なくとも2つのコード配列を含み得、各コード配列は、コード配列の翻訳のためにリボソームによって認識されるように構成されている。一部の場合には、核酸分子は、ヒト遺伝子の配列を含み得る。一部の場合には、核酸分子は、非ヒト遺伝子の配列を含み得る。
【0144】
一部の例では、核酸分子は、メッセンジャーリボ核酸(mRNA)、DNA、マイクロリボ核酸(miRNA)、トランスファーリボ核酸(tRNA)、長鎖非コードRNA(lncRNA)、リボソームリボ核酸(rRNA)、核内低分子RNA(snRNA)、piwi相互作用性RNA(piRNA)、核小体低分子RNA(snoRNA)、細胞外RNA(exRNA)、小分子カハール体特異的RNA(scaRNA)、サイレンシングリボ核酸(siRNA)、自己増幅性RNA(saRNA)、YRNA(小分子非コードRNA)、ヘテロ核RNA(HnRNA)、エンドレス/環状RNA(eRNA)、トランス増幅性RNA(ta-RNA)、相補DNA(cDNA)またはそれらの組合せを含み得る。一部の例では、核酸分子は、トランスファーRNA(tRNA)、リボソームRNA、低分子ヘアピン型RNA(shRNA)、リボザイム、組換え核酸、分岐状核酸、プラスミド、ベクター、単離されたDNA、単離されたRNA、またはそれらの任意の組合せもまた含み得る。一部の例では、核酸分子は、mRNA、ta-RNA、saRNA、eRNA、またはそれらの組合せを含み得る。核酸分子は、siRNA、miRNA、shRNA、YRNA、またはそれらの組合せを含み得る。核酸分子は、siRNA、miRNA、またはそれらの組合せを含み得る。
【0145】
一部の例では、核酸分子は、mRNAを含み得る。mRNAは、一本鎖であり得る。一部の場合には、mRNAは、細胞中にトランスフェクトされた場合、細胞のリボソームが、mRNAのコード配列を翻訳し、mRNAのコード配列に基づいてタンパク質を合成することを可能にし得る。
【0146】
一部の例では、mRNAは、細胞型特異的遺伝子配列を含み得る。細胞型特異的遺伝子配列は、細胞型の、発現されるまたは特異的に発現される遺伝子の配列を含み得る。細胞型は、外胚葉、内胚葉または中胚葉を含み得る。細胞型は、脂肪生成、血管新生、心原性、免疫原性、軟骨形成、内皮、上皮、造血、肝性、筋原性、神経原性、骨原性、実質、腎、網膜細胞もまた含み得る。一部の場合には、細胞は、T細胞、B細胞、ナチュラルキラー細胞、好中球、好酸球、好塩基球、マスト細胞、単球、マクロファージまたは樹状細胞を含み得る。細胞型は、任意の体細胞、幹細胞または不死化細胞もまた含み得る。幹細胞または不死化細胞は、誘導多能性幹細胞(iPSC)、胚性幹細胞(ESC)、間葉系幹細胞(MSC)、サテライト細胞、線維芽細胞を含み得る。
【0147】
一部の例では、mRNAは、脂肪生成、血管新生、心原性、免疫原性、軟骨形成、内皮、上皮、造血、肝性、筋原性、神経原性、骨原性、実質、腎、網膜遺伝子配列、またはそれらの組合せを含み得る。一部の場合には、mRNAは、外胚葉、内胚葉または中胚葉遺伝子配列を含み得る。一部の場合には、mRNAは、外胚葉遺伝子配列を含み得る。一部の場合には、mRNAは、内胚葉遺伝子配列を含み得る。一部の場合には、mRNAは、中胚葉遺伝子配列を含み得る。
【0148】
一部の場合には、mRNAは、筋原性遺伝子配列を含み得る。他の場合では、mRNAは、MYOD1を含み得る。一部の場合には、mRNAは、MYOGを含み得る。一部の場合には、mRNAは、MYF5を含み得る。一部の場合には、mRNAは、MYF6を含み得る。一部の場合には、mRNAは、PAX3を含み得る。一部の場合には、mRNAは、PAX7を含み得る。一部の場合には、mRNAは、MYOD1、MYOG、MYF5、MYF6、PAX3、PAX7、それらの断片、またはそれらのバリアントを含み得る。一部の場合には、mRNAは、MYOD1、MYOG、MYF5、MYF6、PAX3、PAX7のうちの少なくとも2つを含み得る。一部の場合には、mRNAは、MYOD1、MYOG、MYF5、MYF6、PAX3、PAX7のうちの少なくとも3つを含み得る。一部の場合には、mRNAは、MYOD1、MYOG、MYF5、MYF6、PAX3、PAX7のうちの少なくとも4つを含み得る。一部の場合には、mRNAは、MYOD1、MYOG、MYF5、MYF6、PAX3、PAX7のうちの少なくとも5つを含み得る。一部の場合には、mRNAは、MYOD1、MYOG、MYF5、MYF6、PAX3およびPAX7を含み得る。
【0149】
一部の場合には、MYOD1 mRNAは、5’非翻訳領域(UTR)、3’UTR、および/またはポリA-テイルの長さにおいて、少なくとも約1つの核酸修飾を含み得る。一部の場合には、少なくとも約1つの修飾は、mRNAから翻訳される最終的なアミノ酸配列に対して影響を有さない。一部の場合には、MYOD1 mRNAは、遺伝子最適化される。一部の場合には、MYOD1 mRNAは、コドン最適化される。遺伝子最適化は、当該分野で周知の任意の方法によって実施され得る。遺伝子最適化は、安定性を増加させ、分解を低減または阻害し得る。コドン最適化は、当該分野で周知の任意の方法によって実施され得る。コドン最適化は、mRNAの翻訳を促進し得る。一部の場合には、MYOD1 mRNAは、ヒトMYOD1 mRNAである。一部の場合には、MYOD1 mRNAは、非ヒト哺乳動物MYOD1 mRNA(例えば、ウシ、バッファロー、ブタ、ヒツジ、シカなど)、鳥類MYOD1 mRNA(例えば、ニワトリ、カモ、ダチョウ、シチメンチョウ、キジなど)、魚類MYOD1 mRNA(例えば、メカジキ、サケ、マグロ、シーバス、マス、ナマズなど)、無脊椎動物MYOD1 mRNA(例えば、ロブスター、カニ、エビ、アサリ、カキ、イガイ、ウニなど)、爬虫類MYOD1 mRNA(例えば、ヘビ、アリゲーター、カメなど)または両生類MYOD1 mRNA(例えば、カエル)である。一部の場合には、MYOD1 mRNAは、ブタMYOD1 mRNAである。
【0150】
一部の場合には、mRNAは、脂肪生成遺伝子配列を含み得る。一部の場合には、mRNAは、PPARY、アディポネクチン、FATP1~6、FABP4、GLUT4、レプチン、AdipoR1~2、CD137、またはそれらの任意の組合せを含み得る。一部の場合には、mRNAは、PPARYをコードする。一部の場合には、mRNAは、アディポネクチンをコードする。一部の場合には、mRNAは、FATP1~6をコードする。一部の場合には、mRNAは、FABP4をコードする。一部の場合には、mRNAは、GLUT4をコードする。一部の場合には、mRNAは、レプチンをコードする。一部の場合には、mRNAは、AdipoR1~2を含み得る。一部の場合には、mRNAは、CD137をコードする。一部の場合には、mRNAは、PPARY、アディポネクチン、FATP1~6、FABP4、GLUT4、レプチン、AdipoR1~2、CD137のうちの少なくとも2つを含み得る。一部の場合には、mRNAは、PPARY、アディポネクチン、FATP1~6、FABP4、GLUT4、レプチン、AdipoR1~2、CD137のうちの少なくとも3つを含み得る。一部の場合には、mRNAは、PPARY、アディポネクチン、FATP1~6、FABP4、GLUT4、レプチン、AdipoR1~2、CD137のうちの少なくとも4つを含み得る。一部の場合には、mRNAは、PPARY、アディポネクチン、FATP1~6、FABP4、GLUT4、レプチン、AdipoR1~2、CD137のうちの少なくとも5つを含み得る。一部の場合には、mRNAは、PPARY、アディポネクチン、FATP1~6、FABP4、GLUT4、レプチン、AdipoR1~2、CD137のうちの少なくとも6つを含み得る。一部の場合には、mRNAは、PPARY、アディポネクチン、FATP1~6、FABP4、GLUT4、レプチン、AdipoR1~2、CD137のうちの少なくとも7つを含み得る。一部の場合には、mRNAは、PPARY、アディポネクチン、FATP1~6、FABP4、GLUT4、レプチン、AdipoR1~2およびCD137を含み得る。
【0151】
一部の場合には、mRNAは、血管新生遺伝子配列を含み得る。一部の場合には、mRNAは、心原性遺伝子配列を含み得る。一部の場合には、mRNAは、軟骨形成遺伝子配列を含み得る。一部の場合には、mRNAは、内皮遺伝子配列を含み得る。一部の場合には、mRNAは、上皮遺伝子配列を含み得る。一部の場合には、mRNAは、造血遺伝子配列を含み得る。一部の場合には、mRNAは、肝性遺伝子配列を含み得る。一部の場合には、mRNAは、神経原性遺伝子配列を含み得る。一部の場合には、mRNAは、骨原性遺伝子配列を含み得る。一部の場合には、mRNAは、実質遺伝子配列を含み得る。一部の場合には、mRNAは、腎遺伝子配列を含み得る。一部の場合には、mRNAは、網膜遺伝子配列を含み得る。
【0152】
一部の例では、mRNAは、モノシストロン性であり得る。一部の場合には、mRNAは、ポリシストロン性であり得る。モノシストロン性mRNAは、1つのコード配列を含み得、コード配列は、翻訳のためにリボソームによって認識されるように構成されている。ポリシストロン性mRNAは、少なくとも2つのコード配列を含み得、各コード配列は、コード配列の翻訳のためにリボソームによって認識されるように構成されている。一部の例では、mRNAは、RNA調節エレメントを含み得る。一部の場合には、RNA調節エレメントを含むmRNAは、RNA調節エレメントなしのmRNAと比較して、mRNAの分解を、少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約55%、少なくとも約60%、少なくとも約65%、少なくとも約70%、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%または少なくとも約95%低減または阻害し得る。
【0153】
一部の場合には、RNA調節エレメントは、転写調節エレメント、共転写調節エレメント、転写後調節エレメント、翻訳調節エレメント、またはそれらの任意の組合せを含み得る。一部の場合には、RNA調節エレメントは、5’-キャップ、5’UTR、3’-UTR、ポリAテイル修飾、またはそれらの任意の組合せを含み得る。一部の場合には、RNA調節エレメントは、5’-キャップを含み得る。一部の場合には、RNA調節エレメントは、5’UTRを含み得る。一部の場合には、RNA調節エレメントは、3’-UTRを含み得る。一部の場合には、RNA調節エレメントは、ポリAテイル修飾を含み得る。一部の場合には、RNA調節エレメントは、5’-キャップ、5’UTR、3’-UTRまたはポリAテイル修飾のうちの少なくとも2つを含み得る。一部の場合には、RNA調節エレメントは、5’-キャップ、5’UTR、3’-UTRおよびポリAテイル修飾を含み得る。他のRNA調節エレメントは、イントロン配列、停止コドン配列、翻訳開始部位、RNA-局在化配列、またはそれらの任意の組合せを含み得る。
【0154】
一部の例では、核酸分子は、cDNAを含み得る。一部の例では、cDNAは、脂肪生成、血管新生、心原性、軟骨形成、内皮、上皮、造血、肝性、筋原性、神経原性、骨原性、実質、腎、網膜遺伝子配列、またはそれらの組合せを含み得る。一部の場合には、cDNAは、外胚葉、内胚葉または中胚葉遺伝子配列を含み得る。一部の場合には、cDNAは、外胚葉遺伝子配列を含み得る。一部の場合には、cDNAは、内胚葉遺伝子配列を含み得る。一部の場合には、cDNAは、中胚葉遺伝子配列を含み得る。
【0155】
一部の場合には、cDNAは、筋原性遺伝子配列を含み得る。他の場合では、cDNAは、MYOD1を含み得る。一部の場合には、cDNAは、MYOGを含み得る。一部の場合には、cDNAは、MYF5を含み得る。一部の場合には、cDNAは、MYF6を含み得る。一部の場合には、cDNAは、PAX3を含み得る。一部の場合には、cDNAは、PAX7を含み得る。一部の場合には、cDNAは、MYOD1、MYOG、MYF5、MYF6、PAX3、PAX7、それらの断片、またはそれらのバリアントを含み得る。一部の場合には、cDNAは、MYOD1、MYOG、MYF5、MYF6、PAX3、PAX7のうちの少なくとも2つを含み得る。一部の場合には、cDNAは、MYOD1、MYOG、MYF5、MYF6、PAX3、PAX7のうちの少なくとも3つを含み得る。一部の場合には、cDNAは、MYOD1、MYOG、MYF5、MYF6、PAX3、PAX7のうちの少なくとも4つを含み得る。一部の場合には、cDNAは、MYOD1、MYOG、MYF5、MYF6、PAX3、PAX7のうちの少なくとも5つを含み得る。一部の場合には、cDNAは、MYOD1、MYOG、MYF5、MYF6、PAX3およびPAX7を含み得る。
【0156】
一部の場合には、cDNAは、脂肪生成遺伝子配列を含み得る。一部の場合には、cDNAは、PPARY、アディポネクチン、FATP1~6、FABP4、GLUT4、レプチン、AdipoR1~2、CD137、またはそれらの任意の組合せを含み得る。一部の場合には、cDNAは、PPARYをコードする。一部の場合には、cDNAは、アディポネクチンをコードする。一部の場合には、cDNAは、FATP1~6をコードする。一部の場合には、cDNAは、FABP4をコードする。一部の場合には、cDNAは、GLUT4をコードする。一部の場合には、cDNAは、レプチンをコードする。一部の場合には、cDNAは、AdipoR1~2を含み得る。一部の場合には、cDNAは、CD137をコードする。一部の場合には、cDNAは、PPARY、アディポネクチン、FATP1~6、FABP4、GLUT4、レプチン、AdipoR1~2、CD137のうちの少なくとも2つを含み得る。一部の場合には、cDNAは、PPARY、アディポネクチン、FATP1~6、FABP4、GLUT4、レプチン、AdipoR1~2、CD137のうちの少なくとも3つを含み得る。一部の場合には、cDNAは、PPARY、アディポネクチン、FATP1~6、FABP4、GLUT4、レプチン、AdipoR1~2、CD137のうちの少なくとも4つを含み得る。一部の場合には、cDNAは、PPARY、アディポネクチン、FATP1~6、FABP4、GLUT4、レプチン、AdipoR1~2、CD137のうちの少なくとも5つを含み得る。一部の場合には、cDNAは、PPARY、アディポネクチン、FATP1~6、FABP4、GLUT4、レプチン、AdipoR1~2、CD137のうちの少なくとも6つを含み得る。一部の場合には、cDNAは、PPARY、アディポネクチン、FATP1~6、FABP4、GLUT4、レプチン、AdipoR1~2、CD137のうちの少なくとも7つを含み得る。一部の場合には、cDNAは、PPARY、アディポネクチン、FATP1~6、FABP4、GLUT4、レプチン、AdipoR1~2およびCD137を含み得る。
【0157】
一部の場合には、cDNAは、血管新生遺伝子配列を含み得る。一部の場合には、cDNAは、心原性遺伝子配列を含み得る。一部の場合には、cDNAは、軟骨形成遺伝子配列を含み得る。一部の場合には、cDNAは、内皮遺伝子配列を含み得る。一部の場合には、cDNAは、上皮遺伝子配列を含み得る。一部の場合には、cDNAは、造血遺伝子配列を含み得る。一部の場合には、cDNAは、肝性遺伝子配列を含み得る。一部の場合には、cDNAは、神経原性遺伝子配列を含み得る。一部の場合には、cDNAは、骨原性遺伝子配列を含み得る。一部の場合には、cDNAは、実質遺伝子配列を含み得る。一部の場合には、cDNAは、腎遺伝子配列を含み得る。一部の場合には、cDNAは、網膜遺伝子配列を含み得る。
【0158】
一部の例では、核酸分子は、saRNAを含み得る。一部の例では、saRNAは、脂肪生成、血管新生、心原性、軟骨形成、内皮、上皮、造血、肝性、筋原性、神経原性、骨原性、実質、腎、網膜遺伝子配列、またはそれらの組合せを含み得る。一部の場合には、saRNAは、外胚葉、内胚葉または中胚葉遺伝子配列を含み得る。一部の場合には、saRNAは、外胚葉遺伝子配列を含み得る。一部の場合には、saRNAは、内胚葉遺伝子配列を含み得る。一部の場合には、saRNAは、中胚葉遺伝子配列を含み得る。
【0159】
一部の場合には、saRNAは、筋原性遺伝子配列を含み得る。他の場合では、saRNAは、MYOD1を含み得る。一部の場合には、saRNAは、MYOGを含み得る。一部の場合には、saRNAは、MYF5を含み得る。一部の場合には、saRNAは、MYF6を含み得る。一部の場合には、saRNAは、PAX3を含み得る。一部の場合には、saRNAは、PAX7を含み得る。一部の場合には、saRNAは、MYOD1、MYOG、MYF5、MYF6、PAX3、PAX7、それらの断片、またはそれらのバリアントを含み得る。一部の場合には、saRNAは、MYOD1、MYOG、MYF5、MYF6、PAX3、PAX7のうちの少なくとも2つを含み得る。一部の場合には、saRNAは、MYOD1、MYOG、MYF5、MYF6、PAX3、PAX7のうちの少なくとも3つを含み得る。一部の場合には、saRNAは、MYOD1、MYOG、MYF5、MYF6、PAX3、PAX7のうちの少なくとも4つを含み得る。一部の場合には、saRNAは、MYOD1、MYOG、MYF5、MYF6、PAX3、PAX7のうちの少なくとも5つを含み得る。一部の場合には、saRNAは、MYOD1、MYOG、MYF5、MYF6、PAX3およびPAX7を含み得る。
【0160】
一部の場合には、saRNAは、脂肪生成遺伝子配列を含み得る。一部の場合には、saRNAは、PPARY、アディポネクチン、FATP1~6、FABP4、GLUT4、レプチン、AdipoR1~2、CD137、またはそれらの任意の組合せを含み得る。一部の場合には、saRNAは、PPARYをコードする。一部の場合には、saRNAは、アディポネクチンをコードする。一部の場合には、saRNAは、FATP1~6をコードする。一部の場合には、saRNAは、FABP4をコードする。一部の場合には、saRNAは、GLUT4をコードする。一部の場合には、saRNAは、レプチンをコードする。一部の場合には、saRNAは、AdipoR1~2を含み得る。一部の場合には、saRNAは、CD137をコードする。一部の場合には、saRNAは、PPARY、アディポネクチン、FATP1~6、FABP4、GLUT4、レプチン、AdipoR1~2、CD137のうちの少なくとも2つを含み得る。一部の場合には、saRNAは、PPARY、アディポネクチン、FATP1~6、FABP4、GLUT4、レプチン、AdipoR1~2、CD137のうちの少なくとも3つを含み得る。一部の場合には、saRNAは、PPARY、アディポネクチン、FATP1~6、FABP4、GLUT4、レプチン、AdipoR1~2、CD137のうちの少なくとも4つを含み得る。一部の場合には、saRNAは、PPARY、アディポネクチン、FATP1~6、FABP4、GLUT4、レプチン、AdipoR1~2、CD137のうちの少なくとも5つを含み得る。一部の場合には、saRNAは、PPARY、アディポネクチン、FATP1~6、FABP4、GLUT4、レプチン、AdipoR1~2、CD137のうちの少なくとも6つを含み得る。一部の場合には、saRNAは、PPARY、アディポネクチン、FATP1~6、FABP4、GLUT4、レプチン、AdipoR1~2、CD137のうちの少なくとも7つを含み得る。一部の場合には、saRNAは、PPARY、アディポネクチン、FATP1~6、FABP4、GLUT4、レプチン、AdipoR1~2およびCD137を含み得る。
【0161】
一部の場合には、saRNAは、血管新生遺伝子配列を含み得る。一部の場合には、saRNAは、心原性遺伝子配列を含み得る。一部の場合には、saRNAは、軟骨形成遺伝子配列を含み得る。一部の場合には、saRNAは、内皮遺伝子配列を含み得る。一部の場合には、saRNAは、上皮遺伝子配列を含み得る。一部の場合には、saRNAは、造血遺伝子配列を含み得る。一部の場合には、saRNAは、肝性遺伝子配列を含み得る。一部の場合には、saRNAは、神経原性遺伝子配列を含み得る。一部の場合には、saRNAは、骨原性遺伝子配列を含み得る。一部の場合には、saRNAは、実質遺伝子配列を含み得る。一部の場合には、saRNAは、腎遺伝子配列を含み得る。一部の場合には、saRNAは、網膜遺伝子配列を含み得る。
【0162】
一部の例では、核酸分子は、eRNAを含み得る。一部の例では、eRNAは、脂肪生成、血管新生、心原性、軟骨形成、内皮、上皮、造血、肝性、筋原性、神経原性、骨原性、実質、腎、網膜遺伝子配列、またはそれらの組合せを含み得る。一部の場合には、eRNAは、外胚葉、内胚葉または中胚葉遺伝子配列を含み得る。一部の場合には、eRNAは、外胚葉遺伝子配列を含み得る。一部の場合には、eRNAは、内胚葉遺伝子配列を含み得る。一部の場合には、eRNAは、中胚葉遺伝子配列を含み得る。
【0163】
一部の場合には、eRNAは、筋原性遺伝子配列を含み得る。他の場合では、eRNAは、MYOD1を含み得る。一部の場合には、eRNAは、MYOGを含み得る。一部の場合には、eRNAは、MYF5を含み得る。一部の場合には、eRNAは、MYF6を含み得る。一部の場合には、eRNAは、PAX3を含み得る。一部の場合には、eRNAは、PAX7を含み得る。一部の場合には、eRNAは、MYOD1、MYOG、MYF5、MYF6、PAX3、PAX7、それらの断片、またはそれらのバリアントを含み得る。一部の場合には、eRNAは、MYOD1、MYOG、MYF5、MYF6、PAX3、PAX7のうちの少なくとも2つを含み得る。一部の場合には、eRNAは、MYOD1、MYOG、MYF5、MYF6、PAX3、PAX7のうちの少なくとも3つを含み得る。一部の場合には、eRNAは、MYOD1、MYOG、MYF5、MYF6、PAX3、PAX7のうちの少なくとも4つを含み得る。一部の場合には、eRNAは、MYOD1、MYOG、MYF5、MYF6、PAX3、PAX7のうちの少なくとも5つを含み得る。一部の場合には、eRNAは、MYOD1、MYOG、MYF5、MYF6、PAX3およびPAX7を含み得る。
【0164】
一部の場合には、eRNAは、脂肪生成遺伝子配列を含み得る。一部の場合には、eRNAは、PPARY、アディポネクチン、FATP1~6、FABP4、GLUT4、レプチン、AdipoR1~2、CD137、またはそれらの任意の組合せを含み得る。一部の場合には、eRNAは、PPARYをコードする。一部の場合には、eRNAは、アディポネクチンをコードする。一部の場合には、eRNAは、FATP1~6をコードする。一部の場合には、eRNAは、FABP4をコードする。一部の場合には、eRNAは、GLUT4をコードする。一部の場合には、eRNAは、レプチンをコードする。一部の場合には、eRNAは、AdipoR1~2を含み得る。一部の場合には、eRNAは、CD137をコードする。一部の場合には、eRNAは、PPARY、アディポネクチン、FATP1~6、FABP4、GLUT4、レプチン、AdipoR1~2、CD137のうちの少なくとも2つを含み得る。一部の場合には、eRNAは、PPARY、アディポネクチン、FATP1~6、FABP4、GLUT4、レプチン、AdipoR1~2、CD137のうちの少なくとも3つを含み得る。一部の場合には、eRNAは、PPARY、アディポネクチン、FATP1~6、FABP4、GLUT4、レプチン、AdipoR1~2、CD137のうちの少なくとも4つを含み得る。一部の場合には、eRNAは、PPARY、アディポネクチン、FATP1~6、FABP4、GLUT4、レプチン、AdipoR1~2、CD137のうちの少なくとも5つを含み得る。一部の場合には、eRNAは、PPARY、アディポネクチン、FATP1~6、FABP4、GLUT4、レプチン、AdipoR1~2、CD137のうちの少なくとも6つを含み得る。一部の場合には、eRNAは、PPARY、アディポネクチン、FATP1~6、FABP4、GLUT4、レプチン、AdipoR1~2、CD137のうちの少なくとも7つを含み得る。一部の場合には、eRNAは、PPARY、アディポネクチン、FATP1~6、FABP4、GLUT4、レプチン、AdipoR1~2およびCD137を含み得る。
【0165】
一部の場合には、eRNAは、血管新生遺伝子配列を含み得る。一部の場合には、eRNAは、心原性遺伝子配列を含み得る。一部の場合には、eRNAは、軟骨形成遺伝子配列を含み得る。一部の場合には、eRNAは、内皮遺伝子配列を含み得る。一部の場合には、eRNAは、上皮遺伝子配列を含み得る。一部の場合には、eRNAは、造血遺伝子配列を含み得る。一部の場合には、eRNAは、肝性遺伝子配列を含み得る。一部の場合には、eRNAは、神経原性遺伝子配列を含み得る。一部の場合には、eRNAは、骨原性遺伝子配列を含み得る。一部の場合には、eRNAは、実質遺伝子配列を含み得る。一部の場合には、eRNAは、腎遺伝子配列を含み得る。一部の場合には、eRNAは、網膜遺伝子配列を含み得る。
【0166】
一部の例では、核酸分子は、ta-RNAを含み得る。一部の例では、ta-RNAは、脂肪生成、血管新生、心原性、軟骨形成、内皮、上皮、造血、肝性、筋原性、神経原性、骨原性、実質、腎、網膜遺伝子配列、またはそれらの組合せを含み得る。一部の場合には、ta-RNAは、外胚葉、内胚葉または中胚葉遺伝子配列を含み得る。一部の場合には、ta-RNAは、外胚葉遺伝子配列を含み得る。一部の場合には、ta-RNAは、内胚葉遺伝子配列を含み得る。一部の場合には、ta-RNAは、中胚葉遺伝子配列を含み得る。
【0167】
一部の場合には、ta-RNAは、筋原性遺伝子配列を含み得る。他の場合では、ta-RNAは、MYOD1を含み得る。一部の場合には、ta-RNAは、MYOGを含み得る。一部の場合には、ta-RNAは、MYF5を含み得る。一部の場合には、ta-RNAは、MYF6を含み得る。一部の場合には、ta-RNAは、PAX3を含み得る。一部の場合には、ta-RNAは、PAX7を含み得る。一部の場合には、ta-RNAは、MYOD1、MYOG、MYF5、MYF6、PAX3、PAX7、それらの断片、またはそれらのバリアントを含み得る。一部の場合には、ta-RNAは、MYOD1、MYOG、MYF5、MYF6、PAX3、PAX7のうちの少なくとも2つを含み得る。一部の場合には、ta-RNAは、MYOD1、MYOG、MYF5、MYF6、PAX3、PAX7のうちの少なくとも3つを含み得る。一部の場合には、ta-RNAは、MYOD1、MYOG、MYF5、MYF6、PAX3、PAX7のうちの少なくとも4つを含み得る。一部の場合には、ta-RNAは、MYOD1、MYOG、MYF5、MYF6、PAX3、PAX7のうちの少なくとも5つを含み得る。一部の場合には、ta-RNAは、MYOD1、MYOG、MYF5、MYF6、PAX3およびPAX7を含み得る。
【0168】
一部の場合には、ta-RNAは、脂肪生成遺伝子配列を含み得る。一部の場合には、ta-RNAは、PPARY、アディポネクチン、FATP1~6、FABP4、GLUT4、レプチン、AdipoR1~2、CD137、またはそれらの任意の組合せを含み得る。一部の場合には、ta-RNAは、PPARYをコードする。一部の場合には、ta-RNAは、アディポネクチンをコードする。一部の場合には、ta-RNAは、FATP1~6をコードする。一部の場合には、ta-RNAは、FABP4をコードする。一部の場合には、ta-RNAは、GLUT4をコードする。一部の場合には、ta-RNAは、レプチンをコードする。一部の場合には、ta-RNAは、AdipoR1~2を含み得る。一部の場合には、ta-RNAは、CD137をコードする。一部の場合には、ta-RNAは、PPARY、アディポネクチン、FATP1~6、FABP4、GLUT4、レプチン、AdipoR1~2、CD137のうちの少なくとも2つを含み得る。一部の場合には、ta-RNAは、PPARY、アディポネクチン、FATP1~6、FABP4、GLUT4、レプチン、AdipoR1~2、CD137のうちの少なくとも3つを含み得る。一部の場合には、ta-RNAは、PPARY、アディポネクチン、FATP1~6、FABP4、GLUT4、レプチン、AdipoR1~2、CD137のうちの少なくとも4つを含み得る。一部の場合には、ta-RNAは、PPARY、アディポネクチン、FATP1~6、FABP4、GLUT4、レプチン、AdipoR1~2、CD137のうちの少なくとも5つを含み得る。一部の場合には、ta-RNAは、PPARY、アディポネクチン、FATP1~6、FABP4、GLUT4、レプチン、AdipoR1~2、CD137のうちの少なくとも6つを含み得る。一部の場合には、ta-RNAは、PPARY、アディポネクチン、FATP1~6、FABP4、GLUT4、レプチン、AdipoR1~2、CD137のうちの少なくとも7つを含み得る。一部の場合には、ta-RNAは、PPARY、アディポネクチン、FATP1~6、FABP4、GLUT4、レプチン、AdipoR1~2およびCD137を含み得る。
【0169】
一部の場合には、ta-RNAは、血管新生遺伝子配列を含み得る。一部の場合には、ta-RNAは、心原性遺伝子配列を含み得る。一部の場合には、ta-RNAは、軟骨形成遺伝子配列を含み得る。一部の場合には、ta-RNAは、内皮遺伝子配列を含み得る。一部の場合には、ta-RNAは、上皮遺伝子配列を含み得る。一部の場合には、ta-RNAは、造血遺伝子配列を含み得る。一部の場合には、ta-RNAは、肝性遺伝子配列を含み得る。一部の場合には、ta-RNAは、神経原性遺伝子配列を含み得る。一部の場合には、ta-RNAは、骨原性遺伝子配列を含み得る。一部の場合には、ta-RNAは、実質遺伝子配列を含み得る。一部の場合には、ta-RNAは、腎遺伝子配列を含み得る。一部の場合には、ta-RNAは、網膜遺伝子配列を含み得る。
【0170】
一部の例では、核酸分子は、miRNAまたはsiRNAを含み得る。一部の例では、核酸分子は、miRNAを含み得る。一部の例では、核酸分子は、siRNAを含み得る。一部の場合には、miRNAまたはsiRNAは、細胞の多能性の低減を容易にするポリヌクレオチド配列を含み得る。一部の場合には、miRNAまたはsiRNAは、細胞の多能性を低減させることによって分化を容易にするポリヌクレオチド配列を含み得る。一部の場合には、ポリヌクレオチド配列は、POUF51(OCT3/4)、KLF4もしくはSOX2、またはそれらの相補配列による細胞の多能性のノックダウン/低減を容易にするポリヌクレオチド配列を含み得る。
【0171】
一部の場合には、siRNAは、相補ヌクレオチド配列によって特定の遺伝子の発現を妨害し得る、短い二本鎖RNA非コードRNA分子のクラスであり得る。一部の場合には、siRNAは、転写後にmRNAを分解することまたは翻訳を防止することによって、遺伝子発現を妨害し得る。一部の場合には、siRNAは、リン酸化された5’末端およびヒドロキシル化された3’末端を有する、10~30塩基対長であり得る。一部の場合には、siRNAは、分解のために相補mRNAを標的化し、そうして翻訳を防止し得る。
【0172】
一部の場合には、siRNAは、POU5F1(OCT3/4)、SOX2、nanog、SSEA-4、KLF4および/またはTRA-1-60の配列または相補配列を含み得る。一部の場合には、siRNAは、POU5F1(OCT3/4)の配列または相補配列を含み得る。一部の場合には、siRNAは、SOX2の配列または相補配列を含み得る。一部の場合には、siRNAは、nanogの配列または相補配列を含み得る。一部の場合には、siRNAは、SSEA-4の配列または相補配列を含み得る。一部の場合には、siRNAは、KLF4の配列または相補配列を含み得る。一部の場合には、siRNAは、TRA-1-60の配列または相補配列を含み得る。一部の場合には、siRNAは、POU5F1(OCT3/4)、SOX2、nanog、SSEA-4、KLF4またはTRA-1-60のうちの少なくとも2つの配列または相補配列を含み得る。一部の場合には、siRNAは、POU5F1(OCT3/4)、SOX2、nanog、SSEA-4、KLF4またはTRA-1-60のうちの少なくとも3つの配列または相補配列を含み得る。一部の場合には、siRNAは、POU5F1(OCT3/4)、SOX2、nanog、SSEA-4、KLF4またはTRA-1-60のうちの少なくとも4つの配列または相補配列を含み得る。一部の場合には、siRNAは、POU5F1(OCT3/4)、SOX2、nanog、SSEA-4、KLF4およびTRA-1-60の配列または相補配列を含み得る。
【0173】
shRNAは、一部の場合には、細胞によってsiRNAに変換され得る。一部の場合には、核酸分子は、shRNAを含み得る。一部の場合には、shRNAは、POU5F1(OCT3/4)、SOX2、nanog、SSEA-4、KLF4および/またはTRA-1-60の配列または相補配列を含み得る。一部の場合には、shRNAは、POU5F1(OCT3/4)の配列または相補配列を含み得る。一部の場合には、shRNAは、SOX2の配列または相補配列を含み得る。一部の場合には、shRNAは、nanogの配列または相補配列を含み得る。一部の場合には、shRNAは、SSEA-4の配列または相補配列を含み得る。一部の場合には、shRNAは、KLF4の配列または相補配列を含み得る。一部の場合には、shRNAは、TRA-1-60の配列または相補配列を含み得る。一部の場合には、shRNAは、POU5F1(OCT3/4)、SOX2、nanog、SSEA-4、KLF4またはTRA-1-60のうちの少なくとも2つの配列または相補配列を含み得る。一部の場合には、shRNAは、POU5F1(OCT3/4)、SOX2、nanog、SSEA-4、KLF4またはTRA-1-60のうちの少なくとも3つの配列または相補配列を含み得る。一部の場合には、shRNAは、POU5F1(OCT3/4)、SOX2、nanog、SSEA-4、KLF4またはTRA-1-60のうちの少なくとも4つの配列または相補配列を含み得る。一部の場合には、shRNAは、POU5F1(OCT3/4)、SOX2、nanog、SSEA-4、KLF4およびTRA-1-60の配列または相補配列を含み得る。
【0174】
miRNAは、遺伝子発現のRNAサイレンシングおよび転写後調節において機能する小分子非コードRNA分子であり得る。一部の場合には、miRNAは、mRNA分子内の相補配列と塩基対合し、mRNA分子をサイレンシングする。一部の場合には、サイレンシングは、2つの断片へのmRNA鎖の切断を介した標的mRNAの3’UTRへのmiRNAの結合により、ポリAテイルを短縮することを介したmRNAの不安定化により、またはリボソームによるタンパク質へのmRNAの非効率的な翻訳を介して、達成され得る。一部の場合には、筋原性遺伝子発現のモジュレーションは、miRNAを介して生じ得る。筋原性遺伝子発現をモジュレートし得るmiRNAは、miR-1、miR-24、miR-26a、miR-27b、miR-29b/c、miR-125b、miR-133、miR-181、miR-206、miR-208b/499、miR-214、miR-221/222、miR-322/424、mi486またはmiR-503を含み得る。一部の場合には、miRNAは、細胞型において発現され得る。一部の場合には、miRNAは、細胞型において特異的に発現され得る。miRNAは、筋原性転写因子SRF、MyoDまたはMEF2の制御下で心筋および骨格筋において特異的に発現され得、この場所で、これらは、骨格筋形成のプロセス、例えば、筋芽細胞/サテライト細胞の増殖および分化を調節し得る。
【0175】
一部の場合には、miRNAは、POU5F1(OCT3/4)、SOX2、nanog、SSEA-4、KLF4および/またはTRA-1-60の配列または相補配列を含み得る。一部の場合には、miRNAは、POU5F1(OCT3/4)の配列または相補配列を含み得る。一部の場合には、miRNAは、SOX2の配列または相補配列を含み得る。一部の場合には、miRNAは、nanogの配列または相補配列を含み得る。一部の場合には、miRNAは、SSEA-4の配列または相補配列を含み得る。一部の場合には、miRNAは、KLF4の配列または相補配列を含み得る。一部の場合には、miRNAは、TRA-1-60の配列または相補配列を含み得る。一部の場合には、miRNAは、POU5F1(OCT3/4)、SOX2、nanog、SSEA-4、KLF4またはTRA-1-60のうちの少なくとも2つの配列または相補配列を含み得る。一部の場合には、miRNAは、POU5F1(OCT3/4)、SOX2、nanog、SSEA-4、KLF4またはTRA-1-60のうちの少なくとも3つの配列または相補配列を含み得る。一部の場合には、miRNAは、POU5F1(OCT3/4)、SOX2、nanog、SSEA-4、KLF4またはTRA-1-60のうちの少なくとも4つの配列または相補配列を含み得る。一部の場合には、miRNAは、POU5F1(OCT3/4)、SOX2、nanog、SSEA-4、KLF4およびTRA-1-60の配列または相補配列を含み得る。
【0176】
一部の場合には、核酸分子は、saRNAを含み得る。一部の場合には、saRNAは、Mrf4、Pax7、PAX3、MYOG、MYF5もしくはMYF6、またはそれらの組合せの配列または相補配列を含み得る。一部の場合には、saRNAは、Mrf4の配列または相補配列を含み得る。一部の場合には、saRNAは、Pax7の配列または相補配列を含み得る。一部の場合には、saRNAは、PAX3の配列または相補配列を含み得る。一部の場合には、saRNAは、MYOGの配列または相補配列を含み得る。一部の場合には、saRNAは、MYF5の配列または相補配列を含み得る。一部の場合には、saRNAは、MYF6の配列または相補配列を含み得る。一部の場合には、saRNAは、Mrf4、Pax7、PAX3、MYOG、MYF5またはMYF6のうちの少なくとも2つの配列または相補配列を含み得る。一部の場合には、saRNAは、Mrf4、Pax7、PAX3、MYOG、MYF5またはMYF6のうちの少なくとも3つの配列または相補配列を含み得る。一部の場合には、saRNAは、Mrf4、Pax7、PAX3、MYOG、MYF5またはMYF6のうちの少なくとも4つの配列または相補配列を含み得る。一部の場合には、saRNAは、Mrf4、Pax7、PAX3、MYOG、MYF5またはMYF6のうちの少なくとも5つの配列または相補配列を含み得る。一部の場合には、saRNAは、Mrf4、Pax7、PAX3、MYOG、MYF5およびMYF6の配列または相補配列を含み得る。一部の場合には、核酸分子は、2つまたはそれよりも多くの異なる型の核酸分子を含み得る。一部の場合には、2つまたはそれよりも多くの異なる型の核酸分子は、mRNAおよびsiRNAを含み得る。一部の場合には、2つまたはそれよりも多くの異なる型の核酸分子は、mRNAおよびmiRNAを含み得る。一部の場合には、2つまたはそれよりも多くの異なる型の核酸分子は、異なる配列の複数のmRNAを含み得る。一部の場合には、各々がコード配列および/または非コード配列を含む複数の配列は、1つのsaRNA構築物内にコードされ得る。mRNAは、MYOD1、MYOG、MYF5、MYF6、PAX3、PAX7、またはそれらの任意の組合せもしくはバリアントのうちのいずれか1つの配列を含み得る。mRNAは、PPARY、アディポネクチン、FATP1~6、FABP4、GLUT4、レプチン、AdipoR1~2およびCD137のうちのいずれか1つの配列を含み得る。
【0177】
一部の場合には、siRNAは、POUF51(OCT3/4.)、KLF4、SOX2、またはそれらの任意の組合せもしくはバリアントを標的化し得る。一部の場合には、2つまたはそれよりも多くの異なる型の核酸分子は、cDNAおよびsiRNAを含み得る。一部の場合には、cDNAは、MYOD1、MYOG、MYF5、MYF6、PAX3、PAX7、またはそれらの任意の組合せもしくはバリアントを含み得る。一部の場合には、2つまたはそれよりも多くの異なる核酸は、mRNA、cDNA、miRNA、トランスファーRNA、siRNA、アンロックドRNA(uRNA)、SaRNA、エンドレス/環状RNA(eRNA)、エンドレス/環状RNA(eRNA)、トランス増幅性RNA(ta-RNA)、またはそれらの任意のバリアント、組合せもしくはアナログを含み得る。
【0178】
一部の場合には、1つまたは複数の遺伝子は、1つ、2つまたは複数の核酸分子を用いて、標的化およびモジュレートされ得る。一部の場合には、1つまたは複数の遺伝子は、約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10個もしくはそれよりも多くの遺伝子よりも多くのまたはそれと等しい遺伝子を含み得る。一部の場合には、細胞中の1つまたは複数の遺伝子の発現をモジュレートすることは、少なくとも約2つの遺伝子のうちの第1の遺伝子の発現を増強し、少なくとも約2つの遺伝子のうちの第2の遺伝子の発現を阻害することを含み得る。
【0179】
一部の例では、核酸分子は、修飾され得る。一部の場合には、核酸分子は、化学的に修飾され得る(即ち、核酸分子は、化学的修飾を含み得る)。一部の例では、化学的に修飾された核酸分子は、化学的に修飾されていない核酸分子と比較して、核酸分子の分解を、少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約55%、少なくとも約60%、少なくとも約65%、少なくとも約70%、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%またはそれよりも大きく低減または阻害し得る。
【0180】
一部の場合には、化学的に修飾された核酸分子は、UNAまたはLNAを含み得る。一部の例では、LNAは、構造的に柔軟性のない修飾を有し得る。一部の場合には、UNAは、構造的に柔軟性のある修飾を有し得る。一部の場合には、UNAは、リボース環のC2’原子とC3’原子との間の結合が切断されている、RNAの非環式アナログを含み得る。一部の場合には、LNAは、2’酸素と4’炭素とを接続する余分な架橋でリボース部分が修飾された修飾核酸分子を含み得る。一部の場合には、核酸分子は、uRNAを含み得る。
【0181】
一部の例では、核酸は、少なくとも約5ヌクレオチド、10ヌクレオチド、50ヌクレオチド、100ヌクレオチド、500ヌクレオチド、1000ヌクレオチド、5000ヌクレオチド、10000ヌクレオチドまたはそれよりも大きい長さを有し得る。一部の例では、核酸は、最大で約5ヌクレオチド、10ヌクレオチド、50ヌクレオチド、100ヌクレオチド、500ヌクレオチド、1000ヌクレオチド、5000ヌクレオチドまたは10000ヌクレオチドの長さを有し得る。
ポリプレックス
【0182】
一部の例では、糖またはポリプレックスは、細胞による核酸の取り込みを容易にし得る。一部の場合には、正の電荷を含む糖またはポリプレックスは、核酸分子とイオン結合を形成し得る。糖が結合したまたはポリプレックスへと会合した核酸分子は、低減された負の電荷を有し得る。糖が結合したまたはポリプレックスへと会合した核酸分子は、中性電荷を有し得る。糖が結合したまたはポリプレックスへと会合した核酸分子は、正の電荷を有し得る。核酸分子(および糖またはポリプレックス)の低減された負の電荷、中性電荷または正の電荷は、細胞によるその取り込みを容易にし得る。一部の場合には、糖は、コアセルベーションを介して核酸に結合し得る。例えば、(1)核酸分子の糖との結合または会合;(2)核酸分子および糖からのポリプレックスの形成;(3)それらの組合せ、を介して、核酸分子を含む組成物の正味の負の電荷を低減させることは、原形質膜が負の電荷を有し得る細胞による核酸分子の取り込みを容易にし得る。核酸分子の糖との会合または核酸分子および糖からのポリプレックスの形成は、糖もポリプレックスの形成もなしに細胞と接触するために使用される核酸分子の量と比較して、(細胞が核酸分子を取り込むのを可能にするために)細胞と接触するために使用される核酸分子の量(数、重量、または質量)を低減し得る。
【0183】
本明細書に記載される核酸分子は、組成物内に、少なくとも約1ピコモル(pM)、2pM、5pM、10pM、20pM、50pM、100pM、200pM、500pM、1ナノモル(nM)、2nM、5nM、10nM、20nM、50nM、100nM、200nM、500nM、1マイクロモル(μM)、2μM、5μM、10μM、20μM、50μM、100μM、200μM、500μM、1ミリモル(mM)、2mM、5mM、10mM、20mM、50mM、100mM、200mM、500mM、1モル(M)またはそれよりも高い濃度で存在し得る。本明細書に記載される核酸分子は、組成物内に、最大で約1pM、2pM、5pM、10pM、20pM、50pM、100pM、200pM、500pM、1nM、2nM、5nM、10nM、20nM、50nM、100nM、200nM、500nM、1μM、2μM、5μM、10μM、20μM、50μM、100μM、200μM、500μM、1mM、2mM、5mM、10mM、20mM、50mM、100mM、200mM、500mMまたは1Mの濃度で存在し得る。
【0184】
一部の例では、糖および核酸分子は、互いに自己アセンブルするように構成されている。一部の場合には、糖および核酸分子は、互いに会合するように構成されている。一部の場合には、糖は、核酸分子を結合し得る。一部の場合には、糖および核酸分子は、ポリプレックスを形成するように構成されている。一部の場合には、ポリプレックスの糖は、修飾糖またはその記載される脂質および/もしくはアニオンポリマー付加物を含み得る。一部の例では、糖およびmRNAは、互いに自己アセンブルするように構成されている。一部の場合には、糖およびmRNAは、互いに会合するように構成されている。一部の場合には、糖は、mRNAを結合し得る。一部の場合には、糖およびmRNAは、ポリプレックスを形成するように構成されている。一部の場合には、糖およびmRNAは、ポリプレックスを形成するように構成されている。一部の例では、糖およびmiRNAは、互いに自己アセンブルするように構成されている。一部の場合には、糖およびmiRNAは、互いに会合するように構成されている。一部の場合には、糖は、miRNAを結合し得る。一部の場合には、糖およびmiRNAは、ポリプレックスを形成するように構成されている。一部の例では、糖およびsiRNAは、互いに自己アセンブルするように構成されている。一部の場合には、糖およびsiRNAは、互いに会合するように構成されている。一部の場合には、糖は、siRNAを結合し得る。一部の場合には、糖およびsiRNAは、ポリプレックスを形成するように構成されている。一部の例では、キトサンおよび核酸分子は、互いに自己アセンブルするように構成されている。一部の例では、キトサンおよび核酸分子は、互いに会合するように構成されている。一部の場合には、キトサンは、核酸分子を結合し得る。一部の場合には、キトサンおよび核酸分子は、ポリプレックスを形成するように構成されている。一部の例では、キトサンおよびmRNAは、互いに自己アセンブルするように構成されている。一部の場合には、キトサンおよびmRNAは、互いに会合するように構成されている。一部の場合には、キトサンは、mRNAを結合し得る。一部の場合には、キトサンおよびmRNAは、ポリプレックスを形成するように構成されている。一部の場合には、キトサンおよびmRNAは、ポリプレックスを形成するように構成されている。一部の例では、キトサンおよびmiRNAは、互いに自己アセンブルするように構成されている。一部の場合には、キトサンおよびmiRNAは、互いに会合するように構成されている。一部の場合には、キトサンは、miRNAを結合し得る。一部の場合には、キトサンおよびmiRNAは、ポリプレックスを形成するように構成されている。一部の例では、キトサンおよびsiRNAは、互いに自己アセンブルするように構成されている。一部の場合には、キトサンおよびsiRNAは、互いに会合するように構成されている。一部の場合には、キトサンは、siRNAを結合し得る。一部の場合には、キトサンおよびsiRNAは、ポリプレックスを形成するように構成されている。
【0185】
2つの分子実体の自己アセンブリは、他の分子実体(例えば、触媒)の補助なしの、2つの分子実体からの別個の分子実体の開始および形成を含み得る。一部の場合には、核酸分子および糖は、それらの間での静電相互作用に少なくとも基づいて、互いに会合し得る。例えば、核酸分子は、アニオン性であり得、糖は、カチオン性であり得る。核酸分子のアニオン性電荷と糖のカチオン性電荷との間の静電相互作用は、核酸分子および糖の、複合体への自己アセンブリを容易にし得る。核酸分子のアニオン性電荷と糖のカチオン性電荷との間の静電相互作用は、核酸分子および糖のポリプレックスの形成を容易にし得る。(例えば、糖の修飾、官能化または誘導体化を介して)糖の電荷を調整することは、糖と核酸分子との間での会合、自己アセンブリ、および/またはポリプレックスの形成を制御し得る。
【0186】
一部の場合には、核酸分子は、ポリプレックスの表面またはその近傍にあるように構成されている。核酸分子は、ポリプレックスの表面またはその近傍にある。核酸分子は、ポリプレックスの糖の表面上に吸着されるように構成されている。核酸分子は、ポリプレックスの表面の糖上に吸着され得る。一部の場合には、核酸分子は、ポリプレックス内にカプセル封入されるように構成されている。核酸分子は、ポリプレックス内にカプセル封入され得る。一部の場合には、核酸分子は、ポリプレックスの内側に存在する。一部の場合には、核酸分子は、ポリプレックスの外側に存在する。一部の場合には、核酸分子は、ポリプレックスの内側および外側に存在する。核酸分子にはまた、ポリプレックスの他の分子、例えば糖が間に介在し得る。ポリプレックスの核酸分子および糖の構成は、ランダムであり得る。ポリプレックスの核酸分子および糖の構成は、秩序付けられ得る。例えば、ポリプレックスの核酸分子および糖は、核酸分子と糖との間での静電相互作用に基づいて秩序付けられた構成を取り得る。一部の場合には、ポリプレックスは、規則的な形状、不規則な形状、球状、直鎖状または分岐状である。一部の場合には、ポリプレックスは、規則的な形状、不規則な形状または分岐状である。一部の場合には、ポリプレックスは、規則的な形状である。一部の場合には、ポリプレックスは、不規則な形状である。一部の場合には、ポリプレックスは、分岐状である。一部の場合には、ポリプレックスは、球状または直鎖状である。一部の場合には、ポリプレックスは、球状である。一部の場合には、ポリプレックスは、直鎖状である。規則的な形状は、任意の直交形状を含み得る。規則的な形状は、任意の多角形形状(3、4、5、6、7、8、9、10個またはそれよりも多くの辺を含む)を含み得る。不規則な形状は、規則的な形状でない形状を含み得る。
【0187】
一部の例では、ポリプレックスのサイズは、ポリプレックスの直径によって測定され得る。一部の場合には、ポリプレックスの直径は、ポリプレックスの見掛けの直径を含み得る。一部の場合には、ポリプレックスの見掛けの直径は、複数のポリプレックスの直径の分布の平均(average)直径を含み得る。一部の場合には、ポリプレックスの見掛けの直径は、複数のポリプレックスの代表的直径を含み得る。一部の場合には、ポリプレックスの見掛けの直径は、複数のポリプレックスの平均(mean)直径を含み得る。一部の場合には、ポリプレックスの見掛けの直径は、複数のポリプレックスの中央値直径を含み得る。一部の場合には、ポリプレックスの見掛けの直径は、複数のポリプレックスの最頻値直径を含み得る。代表的直径は、複数のポリプレックスの分位直径または範囲直径もまた含み得る。代表的直径は、複数のポリプレックスの複数の直径の分布としても記載され得る。
【0188】
一部の場合には、ポリプレックスの直径は、動的光散乱(DLS)、ゲル濾過クロマトグラフィー、分析的超遠心分離または顕微鏡によって測定され得る。一部の場合には、組成物中に形成されたポリプレックスの直径は、動的光散乱(DLS)によって測定され得る。DLSは、分子を含有する懸濁液または溶液から散乱された光の強度におけるランダム変化を測定することによって、分子(例えば、ポリプレックス)のサイズを決定し得る。DLSは、粒子のブラウン運動を感知することによって、粒子サイズを測定し得る。ブラウン運動の速度は、粒子が小さいほど高いので、散乱された光のドップラースペクトルの広がりは、サイズ依存的であり得る。DLSは、約0.01ナノメートル(nm)、0.1nmまたは1nmの分解能を有し得る。他の例では、形成されたポリプレックスは、低温電子顕微鏡によって観察および/または測定される。一部の場合には、ポリプレックスは、格子上に薄いメンブレンの形態で積載され、-80℃、-90℃、-100℃、-110℃、-120℃、-130℃、-140℃、-150℃、-160℃、-170℃、-180℃、-190℃、-200℃またはそれよりも低い温度で凍結され得る。
【0189】
ポリプレックスは、緩衝液中に維持され得る。緩衝液は、少なくとも約5.1、5.2、5.3、5.4、5.5、5.6、5.7、5.8、5.9、6、6.1、6.2、6.3、6.4、6.5、6.6、6.7、6.8、6.9、7、7.1、7.2、7.3、7.4、7.5、7.6、7.7、7.8、7.9、8、8.1、8.2、8.3、8.4、8.5、8.6、8.7、8.8、8.9、9またはそれよりも高いpHを有し得る。緩衝液は、最大で約5.1、5.2、5.3、5.4、5.5、5.6、5.7、5.8、5.9、6、6.1、6.2、6.3、6.4、6.5、6.6、6.7、6.8、6.9、7、7.1、7.2、7.3、7.4、7.5、7.6、7.7、7.8、7.9、8、8.1、8.2、8.3、8.4、8.5、8.6、8.7、8.8、8.9または9のpHを有し得る。緩衝液は、食塩水を含み得る。緩衝液は、リン酸緩衝食塩水(PBS)を含み得る。緩衝液は、HEPESまたはTris-緩衝食塩水(TBS)もまた含み得る。
【0190】
核酸、糖、脂質、またはそれらの組合せは、ポリプレックスを形成するために、約-80℃、-50℃、-20℃、-10℃、-9℃、-8℃、-7℃、-6℃、-5℃、-4℃、-3℃、-2℃、-1℃、0℃、1℃、2℃、3℃、4℃、5℃、6℃、7℃、8℃、9℃、10℃、11℃、12℃、13℃、14℃、15℃、16℃、17℃、18℃、19℃、20℃、21℃、22℃、23℃、24℃、25℃、26℃、27℃、28℃、29℃、30℃、31℃、32℃、33℃、34℃、35℃、36℃、37℃またはそれよりも高い温度でインキュベートされ得る。核酸、糖、脂質、またはそれらの組合せは、ポリプレックスを形成するために、約1分間、2分間、3分間、4分間、5分間、6分間、7分間、8分間、9分間、10分間、11分間、12分間、13分間、14分間、15分間、16分間、17分間、18分間、19分間、20分間、21分間、22分間、23分間、24分間、25分間、26分間、27分間、28分間、29分間、30分間、1時間、2時間、3時間、4時間、5時間またはそれよりも長くインキュベートされ得る。
【0191】
一部の例では、ポリプレックスの見掛けの直径は、少なくとも約5.0ナノメートル(nm)である。一部の例では、ポリプレックスの見掛けの直径は、少なくとも約10.0nmである。一部の例では、ポリプレックスの見掛けの直径は、少なくとも約1.0nm、少なくとも約1.5nm、少なくとも約2.0nm、少なくとも約2.5nm、少なくとも約3.0nm、少なくとも約3.5nm、少なくとも約4.0nm、少なくとも約4.5nm、少なくとも約5.0nm、少なくとも約5.5nm、少なくとも約6.0nm、少なくとも約6.5nm、少なくとも約7.0nm、少なくとも約7.5nm、少なくとも約8.0nm、少なくとも約8.5nm、少なくとも約9.0、少なくとも約9.5nm、少なくとも約10.0nm、少なくとも約10.5nm、少なくとも約11.0nm、少なくとも約11.5nm、少なくとも約12.0またはそれよりも大きい。一部の例では、ポリプレックスの見掛けの直径は、最大で約5000nmである。一部の例では、ポリプレックスの見掛けの直径は、最大で約800nmである。一部の例では、ポリプレックスの見掛けの直径は、最大で約600nmである。一部の例では、ポリプレックスの見掛けの直径は、最大で約7000nm、最大で約6000nm、最大で約5000nm、最大で約4000nm、最大で約3000nm、最大で約2000nm、最大で約1000nm、最大で約900nm、最大で約800nm、最大で約700nm、最大で約600nm、最大で約500nm、最大で約400nm、最大で約300nm、最大で約200nmまたは最大で約100nmである。
【0192】
一部の例では、本明細書に記載される組成物は、ナノ粒子を含み得る。ナノ粒子は、金粒子、リン酸カルシウムナノ粒子、酸化鉄粒子、脂質ナノ粒子、またはそれらの組合せを含み得る。一部の場合には、リン酸カルシウム(CaP)ナノ粒子は、シリカシェル、PEI(ポリ(エチレンイミン))シェル、またはそれらの組合せを含み得る。一部の場合には、リン酸カルシウムナノ粒子は、三重シェルリン酸カルシウムナノ粒子(CaP-核酸-CaP-PEI)、シリカシェルを有するリン酸カルシウムナノ粒子(CaP-核酸-PEI-SiO2-SH)、単一シェルCaP-PEIを有するリン酸カルシウム、またはそれらの組合せを含み得る(例えば、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、Neuhaus B et al., RSV Adv., 2016, 6, 18102を参照されたい)。
【0193】
一部の例では、ポリプレックスは、ナノ粒子を含み得る。一部の場合には、ナノ粒子は、少なくとも約5.0nmであり得る。一部の場合には、ナノ粒子は、少なくとも約10.0nmであり得る。一部の場合には、ナノ粒子は、少なくとも約1.0nm、少なくとも約1.5nm、少なくとも約2.0nm、少なくとも約2.5nm、少なくとも約3.0nm、少なくとも約3.5nm、少なくとも約4.0nm、少なくとも約4.5nm、少なくとも約5.0nm、少なくとも約5.5nm、少なくとも約6.0nm、少なくとも約6.5nm、少なくとも約7.0nm、少なくとも約7.5nm、少なくとも約8.0nm、少なくとも約8.5nm、少なくとも約9.0、少なくとも約9.5nm、少なくとも約10.0nm、少なくとも約10.5nm、少なくとも約11.0nm、少なくとも約11.5nm、少なくとも約12.0またはそれよりも大きくあり得る。一部の場合には、ナノ粒子は、最大で約10.0nmであり得る。一部の場合には、ナノ粒子は、最大で約1.0nm、最大で約1.5nm、最大で約2.0nm、最大で約2.5nm、最大で約3.0nm、最大で約3.5nm、最大で約4.0nm、最大で約4.5nm、最大で約5.0nm、最大で約5.5nm、最大で約6.0nm、最大で約6.5nm、最大で約7.0nm、最大で約7.5nm、最大で約8.0nm、最大で約8.5nm、最大で約9.0、最大で約9.5nm、最大で約10.0nm、最大で約10.5nm、最大で約11.0nm、最大で約11.5nmまたは最大で約12.0であり得る。
【0194】
一部の場合には、ナノ粒子は、コロイド状ナノ粒子であり得る。本明細書で使用されるコロイド状脂質粒子は、対象または細胞にとって少なくとも実質的に非毒性であり得る。一部の場合には、脂質粒子は、約40nm~約150nmの平均直径を有する。一部の場合には、直径は、約50nm~約140nm、約60nm~約130nmまたは~約70nm~約120nmである。一部の場合には、コロイド状ナノ粒子は、最大で約5000nmであり得る。一部の場合には、コロイド状ナノ粒子は、最大で約800nmであり得る。一部の場合には、コロイド状ナノ粒子は、最大で約600nmであり得る。一部の場合には、コロイド状ナノ粒子は、最大で約7000nm、最大で約6000nm、最大で約5000nm、最大で約4000nm、最大で約3000nm、最大で約2000nm、最大で約1000nm、最大で約900nm、最大で約800nm、最大で約700nm、最大で約600nm、最大で約500nm、最大で約400nm、最大で約300nm、最大で約200nmまたは最大で約100nmであり得る。一部の場合には、コロイド状ナノ粒子は、少なくとも約600nmであり得る。一部の場合には、コロイド状ナノ粒子は、少なくとも約7000nm、少なくとも約6000nm、少なくとも約5000nm、少なくとも約4000nm、少なくとも約3000nm、少なくとも約2000nm、少なくとも約1000nm、少なくとも約900nm、少なくとも約800nm、少なくとも約700nm、少なくとも約600nm、少なくとも約500nm、少なくとも約400nm、少なくとも約300nm、少なくとも約200nmまたは少なくとも約100nmであり得る。
【0195】
一部の場合には、本明細書に記載されるナノ粒子の対応するカチオン性電荷密度は、少なくとも約0.5m当量/g、少なくとも約1m当量/g、少なくとも約1.5m当量/g、少なくとも約2m当量/g、少なくとも約2.5m当量/g、少なくとも約3m当量/g、少なくとも約3.5m当量/g、少なくとも約4m当量/g、少なくとも約4.5m当量/g、少なくとも約5m当量/g、少なくとも約5.5m当量/g、少なくとも約6m当量/g、少なくとも約6.5m当量/g、少なくとも約7m当量/g、少なくとも約7.5m当量/g、少なくとも約8m当量/g、少なくとも約8.5m当量/g、少なくとも約9m当量/g、少なくとも約9.5m当量/g、少なくとも約10m当量/g、少なくとも約10.5m当量/g、少なくとも約11m当量/g、少なくとも約11.5m当量/g、少なくとも約12m当量/g、少なくとも約12.5m当量/g、少なくとも約13m当量/g、少なくとも約13.5m当量/g、少なくとも約14m当量/g、少なくとも約14.5m当量/g、少なくとも約15m当量/g、少なくとも約15.5m当量/g、少なくとも約16m当量/g、少なくとも約16.5m当量/g、少なくとも約17m当量/g、少なくとも約17.5m当量/g、少なくとも約18m当量/g、少なくとも約18.5m当量/g、少なくとも約19m当量/g、少なくとも約19.5m当量/gまたは少なくとも約20m当量/gであり得る。一部の場合には、本明細書に記載されるナノ粒子の対応するカチオン性電荷密度は、最大で約0.5m当量/g、最大で約1m当量/g、最大で約1.5m当量/g、最大で約2m当量/g、最大で約2.5m当量/g、最大で約3m当量/g、最大で約3.5m当量/g、最大で約4m当量/g、最大で約4.5m当量/g、最大で約5m当量/g、最大で約5.5m当量/g、最大で約6m当量/g、最大で約6.5m当量/g、最大で約7m当量/g、最大で約7.5m当量/g、最大で約8m当量/g、最大で約8.5m当量/g、最大で約9m当量/g、最大で約9.5m当量/g、最大で約10m当量/g、最大で約10.5m当量/g、最大で約11m当量/g、最大で約11.5m当量/g、最大で約12m当量/g、最大で約12.5m当量/g、最大で約13m当量/g、最大で約13.5m当量/g、最大で約14m当量/g、最大で約14.5m当量/g、最大で約15m当量/g、最大で約15.5m当量/g、最大で約16m当量/g、最大で約16.5m当量/g、最大で約17m当量/g、最大で約17.5m当量/g、最大で約18m当量/g、最大で約18.5m当量/g、最大で約19m当量/g、最大で約19.5m当量/gまたは最大で約20m当量/gであり得る。一部の場合には、本明細書に記載されるナノ粒子の対応するカチオン性電荷密度は、0.005~2000m当量/gであり得る。一部の場合には、本明細書に記載されるナノ粒子の対応するカチオン性電荷密度は、0.05~200m当量/gであり得る。一部の場合には、本明細書に記載されるナノ粒子の対応するカチオン性電荷密度は、0.5~20m当量/gであり得る。
【0196】
一部の例では、ポリプレックスのモル比が測定され得る。一部の場合には、ポリプレックスのモル比は、ポリプレックスのポリカチオンアミノ基の、ポリプレックスの核酸リン酸基に対するモル比であり得る。一部の場合には、ポリプレックスのモル比は、少なくとも約1、少なくとも約2、少なくとも約3、少なくとも約4、少なくとも約5、少なくとも約6、少なくとも約7、少なくとも約8、少なくとも約9、少なくとも約10、少なくとも約15、少なくとも約20、少なくとも約25、少なくとも約30、少なくとも約35、少なくとも約40、少なくとも約45、少なくとも約50、少なくとも約51、少なくとも約52、少なくとも約53、少なくとも約54、少なくとも約55、少なくとも約56、少なくとも約57、少なくとも約58、少なくとも約59または少なくとも約60である。一部の場合には、ポリプレックスのモル比は、最大で約1、最大で約2、最大で約3、最大で約4、最大で約5、最大で約6、最大で約7、最大で約8、最大で約9、最大で約10、最大で約15、最大で約20、最大で約25、最大で約30、最大で約35、最大で約40、最大で約45、最大で約50、最大で約51、最大で約52、最大で約53、最大で約54、最大で約55、最大で約56、最大で約57、最大で約58、最大で約59または最大で約60である。一部の場合には、ポリプレックスのモル比は、少なくとも約1である。一部の場合には、ポリプレックスのモル比は、最大で約60である。一部の場合には、ポリプレックスのモル比は、約1~約60である。
【0197】
一部の場合には、ナノ粒子は、約4℃で貯蔵され得る。一部の場合には、ナノ粒子は、約-196℃、-150℃、-80℃、-50℃、-20℃、-15℃、-10℃、-5℃、0℃、1℃、2℃、3℃、4℃、5℃、6℃、7℃、8℃、9℃、10℃、15℃、20℃、25℃、30℃、37℃、40℃またはそれよりも高い温度で貯蔵され得る。一部の場合には、ナノ粒子は、約7~約14日間貯蔵され得る。一部の場合には、ナノ粒子は、約1日間、2日間、3日間、4日間、5日間、6日間、7日間、8日間、9日間、10日間、11日間、12日間、13日間、14日間、1か月間、6か月間、1年間または5年間貯蔵され得る。一部の場合には、ナノ粒子は、凍結乾燥され得る。
【0198】
一部の例では、糖またはポリプレックスは、核酸分子の分解を阻害または低減または阻害するように構成されている。一部の例では、糖またはポリプレックスは、核酸分子のヌクレアーゼ分解を阻害または低減するように構成されている。一部の場合には、糖(またはポリプレックス内の糖)は、ヌクレアーゼによる切断に対して核酸を保護するために、核酸分子に結合し得る。一部の場合には、ヌクレアーゼは、エキソヌクレアーゼまたはエンドヌクレアーゼを含み得る。一部の例では、ヌクレアーゼは、デオキシリボヌクレアーゼまたはリボヌクレアーゼを含み得る。一部の場合には、ヌクレアーゼは、トポイソメラーゼ、リコンビナーゼ、リボザイムおよびRNAスプライシング酵素を含み得る。一部の場合には、分解に対する核酸分子の保護は、細胞と接触するまたは細胞によって取り入れられるために利用可能な核酸分子の量を増加させる。
【0199】
一部の場合には、糖またはポリプレックスは、糖が結合していないまたはポリプレックスと会合していない核酸分子と比較して、核酸分子の分解を少なくとも約10%低減または阻害し得る。一部の場合には、糖またはポリプレックスは、糖が結合していない核酸分子と比較して、核酸分子の分解を少なくとも約50%低減または阻害し得る。一部の場合には、糖は、糖が結合していないまたはポリプレックスと会合していない核酸分子と比較して、核酸分子の分解を少なくとも約90%低減または阻害し得る。一部の場合には、糖またはポリプレックスは、糖が結合していないまたはポリプレックスと会合していない核酸分子と比較して、核酸分子の分解を、少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約55%、少なくとも約60%、少なくとも約65%、少なくとも約70%、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%または少なくとも約95%低減または阻害し得る。一部の場合には、糖またはポリプレックスは、糖が結合していないまたはポリプレックスと会合していない核酸分子と比較して、核酸分子の分解を最大で約10%低減または阻害し得る。一部の場合には、糖またはポリプレックスは、糖が結合していないまたはポリプレックスと会合していない核酸分子と比較して、核酸分子の分解を最大で約50%低減または阻害し得る。一部の場合には、糖またはポリプレックスは、糖が結合していないまたはポリプレックスと会合していない核酸分子と比較して、核酸分子の分解を最大で約90%低減または阻害し得る。一部の場合には、糖またはポリプレックスは、糖が結合していないまたはポリプレックスと会合していない核酸分子と比較して、核酸分子の分解を、最大で約5%、最大で約10%、最大で約15%、最大で約20%、最大で約25%、最大で約30%、最大で約35%、最大で約40%、最大で約45%、最大で約50%、最大で約55%、最大で約60%、最大で約65%、最大で約70%、最大で約75%、最大で約80%、最大で約85%、最大で約90%、最大で約95%または100%低減または阻害し得る。核酸分子の分解の低減または阻害は、存在する/存在しない核酸分子の量によって、または核酸分子が分解されるのにかかる時間の量によって、測定され得る。
【0200】
一部の場合には、キトサンは、核酸分子の分解を低減または阻害し得る。一部の場合には、キトサンは、核酸分子を安定化するように構成され得る。一部の例では、キトサンの分子量、または鎖上のアミン基は、低い速度の酵素分解を生じ得る。一部の場合には、キトサン中のアミン基は、核酸のヌクレアーゼ分解を阻害し得る。一部の場合には、キトサンの分子量は、核酸のヌクレアーゼ分解を阻害し得る。一部の場合には、脱アセチル化されたキトサンは、核酸のヌクレアーゼ分解を阻害し得る。
【0201】
一部の場合には、キトサンは、キトサンが結合していない核酸分子と比較して、核酸分子の分解を少なくとも約10%低減または阻害し得る。一部の場合には、キトサンは、キトサンが結合していない核酸分子と比較して、核酸分子の分解を少なくとも約50%低減または阻害し得る。一部の場合には、キトサンは、キトサンが結合していない核酸分子と比較して、核酸分子の分解を少なくとも約90%低減または阻害し得る。一部の場合には、キトサンは、キトサンが結合していない核酸分子と比較して、核酸分子の分解を、少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約55%、少なくとも約60%、少なくとも約65%、少なくとも約70%、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%または少なくとも約95%低減または阻害し得る。一部の場合には、キトサンは、キトサンが結合していない核酸分子と比較して、核酸分子の分解を最大で約10%低減または阻害し得る。一部の場合には、キトサンは、キトサンが結合していない核酸分子と比較して、核酸分子の分解を最大で約50%低減または阻害し得る。一部の場合には、キトサンは、キトサンが結合していない核酸分子と比較して、核酸分子の分解を最大で約90%低減または阻害し得る。一部の場合には、キトサンは、キトサンが結合していない核酸分子と比較して、核酸分子の分解を、最大で約5%、最大で約10%、最大で約15%、最大で約20%、最大で約25%、最大で約30%、最大で約35%、最大で約40%、最大で約45%、最大で約50%、最大で約55%、最大で約60%、最大で約65%、最大で約70%、最大で約75%、最大で約80%、最大で約85%、最大で約90%、最大で約95%または100%低減または阻害し得る。
脂質
【0202】
一部の場合には、本明細書で開示される組成物は、脂質を含み得る。一部の例では、糖またはキトサンは、脂質と会合し(即ち、脂質で官能化または誘導体化され)得る。一部の場合には、糖またはキトサンは、コンジュゲーションまたは化学的結合によって脂質に連結され得る。
【0203】
脂質は、細胞による核酸分子の取り込みを容易にし得る。脂質のカチオン性電荷は、核酸分子および/または細胞の原形質膜のアニオン性電荷を低減または中和して、核酸分子および細胞の原形質膜の静電反発力を低減し得る。一部の場合には、脂質はまた、細胞による核酸分子のエンドサイトーシスを容易にし得る。
【0204】
一部の場合には、ナノ粒子は、脂質を含み得る。一部の例では、脂質は、細胞による核酸の取り込みを容易にし得る。一部の場合には、脂質は、リポソームを含み得る。一部の場合には、ナノ粒子は、リポソーム、ポリマーナノ粒子および脂質-ナノ粒子を含み得る。一部の場合には、リポソームは、細胞または組織への核酸の引き続く送達のために、会合した核酸と複合体化される。一部の場合には、リポソームは、コレステロールを含み得る。一部の場合には、脂質ナノ粒子は、種々の核酸分子を細胞に濃縮および送達し得る。一部の例では、ナノ粒子は、固体脂質(即ち、室温および体温において固体のままである脂質)または液体脂質(即ち、室温および体温において液体のままである油、例えば、植物油、またはヒト脂肪組織から抽出された脂質)を含み得る。一部の例では、ナノ粒子は、核酸-カチオン性脂質が捕捉されるナノ粒子コアを封入する脂質層(例えば、脂質単層)を含み得る。一部の場合には、脂質層は、約2~10nmであり得る。一部の場合には、脂質層は、約5nmであり得る。一部の例では、脂質層は、脂質単層であり得る。一部の場合には、脂質層は、2つまたはそれよりも多くの脂質層を含み得る。一部の例では、脂質層は、リン脂質、例えば、レシチン、(L-α-ホスファチジルコリン)、または飽和および不飽和脂肪酸を有するホスファチジルコリンから選択され得る。一部の場合には、脂質層は、他のリン脂質、例えば、ホスファチジン酸、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルグリセロール、ホスファチジルセリン、ホスファチジルイノシトール、カルジオリピン、またはそれらの組合せもまた含み得る。一部の場合には、脂質層は、種々の分子量のPEGとの脂質-PEG(脂質-ポリエチレングリコール)コンジュゲートを含み得る。
【0205】
一部の場合には、ナノ粒子は、固体脂質ナノ粒子であり得る。一部の場合には、固体脂質ナノ粒子は、ナノ粒子コアを封入する脂質層を含み得、固体脂質は、核酸-カチオン性脂質コンジュゲートと共にナノ粒子コア中に配置され得る。一部の例では、固体脂質は、動物または細胞の体温において固体のままである脂質であり得、したがって、固体脂質は、動物または細胞に基づいて選択され得る。一部の例では、固体脂質は、以下の群から選択され得る:モノグリセリド(例えば、モノステアリン酸グリセロール)、ジグリセリド(例えば、ベヘン酸グリセロール)、トリグリセリド(例えば、トリステアリン、トリミリスチン、トリラウリン)、ワックス(例えば、アセチルパルミテート)、脂肪酸(例えば、ステアリン酸、パルミチン酸)、ステロイド(例えば、コレステロール)、およびそれらの組合せ。
【0206】
一部の場合には、脂質粒子は、PEG-脂質をさらに含み得る。PEG-脂質は、粒子の凝集を防止し得る。PEGは、2つの末端ヒドロキシル基を有するエチレンPEG反復ユニットの直鎖状水可溶性ポリマーを含み得、それらの分子量によって分類される。一部の実施形態では、PEG-脂質のPEG部分は、約600~約5,000Daの平均分子量を含み得る。一部の場合には、平均分子量は、2,000Daである。一部の場合には、平均分子量は、750Daである。一部の例では、PEG-脂質は、以下のうちの1つまたは複数から選択される:PEG-マレイミド、PEG-PDP、PEG-ビオチン、PEG-アミン、PEG-DBCO、PEG-アジド、PEG-シアヌル(Cyanur)、PEG-スクシニル、PEG-フォレートおよび/またはPEG-カルボン酸。一部の例では、PEG-脂質は、1,2-DMG PEG 2000(1,2ジミリストイル-sn-グリセロ-3-ホスホエタノールアミン-N-[メトキシ-(ポリエチレングリコール)-2000である。一部の例では、PEG-脂質は、必要に応じて、97:3の比の、1,2-DMG PEG2000と1,3-DMG PEG2000(1,3-DMG PEG2000(1,3ジミリストイル-sn-グリセロ-3-ホスホエタノールアミン-N-[メトキシ-(ポリエチレングリコール)-2000)との組合せである。一部の例では、PEG-脂質は、1,2-DMG PEG 1000(1,2ジミリストイル-sn-グリセロ-3-ホスホエタノールアミン-N-[メトキシ-(ポリエチレングリコール)-1000]である。一部の例では、PEG-脂質は、1,2-DMG PEG 3000(1,2ジミリストイル-sn-グリセロ-3-ホスホエタノールアミン-N-[メトキシ-(ポリエチレングリコール)-3000]である。一部の例では、PEG-脂質は、粒子中に存在する総脂質の約1%~約10%を構成し得る。一部の場合には、ステロールは、粒子中に存在する総脂質の約1%~約5%、1%~約3%、約1%~約2%、約1%~1.5%を構成し得る。一部の場合には、PEG-脂質は、存在する総脂質の2%を構成し得る。一部の場合には、PEG-脂質は、存在する総脂質の1.5%を構成し得る。他の場合では、PEG-脂質は、粒子中に存在する総脂質の約1%~約5%を構成し得る。一部の場合には、PEG-脂質は、1,2-DMG PEG 2000(1,2ジミリストイル-sn-グリセロ-3-ホスホエタノールアミン-N-[メトキシ-(ポリエチレングリコール)-2000であり、存在する総脂質の約1%~約2%を構成し得る。一部の例では、PEG-脂質は、1,2-DMG PEG2000と1,3-DMG PEG2000(1,3-DMG PEG2000(1,3ジミリストイル-sn-グリセロ-3-ホスホエタノールアミン-N-[メトキシ-(ポリエチレングリコール)-2000)との組合せであり、存在する総脂質の約1%~約2%を構成し得る。一部の例では、PEG-脂質は、1,2-DMG PEG 1000(1,2ジミリストイル-sn-グリセロ-3-ホスホエタノールアミン-N-[メトキシ-(ポリエチレングリコール)-1000]であり、存在する総脂質の約1mol%~約2mol%を構成し得る。一部の例では、PEG-脂質は、1,2-DMG PEG 3000(1,2ジミリストイル-sn-グリセロ-3-ホスホエタノールアミン-N-[メトキシ-(ポリエチレングリコール)-3000]であり、存在する総脂質の約1%~約2%を構成し得る。一部の例では、脂質粒子は、ステロールをさらに含み得る。
【0207】
一部の例では、ステロールは、コレステロールまたはその誘導体であり得る。コレステロール誘導体の例は、コレスタノール、コレスタノン、コレステノン、コプロスタノール、コレステリル-2’-ヒドロキシエチルエーテル、コレステリル-4’-ヒドロキシブチルエーテル、およびそれらの混合物を含み得る。一部の場合には、ステロールは、粒子中に存在する総脂質の約10%~約50mol%を構成し得る。一部の場合には、ステロールは、粒子中に存在する総脂質の約10%~約20%、約10%~約15%、約30%~約40%を構成し得る。一部の場合には、ステロールは、存在する総脂質の約38%を構成し得る。他の場合では、ステロールは、粒子中に存在する総脂質の約30mol%~約40mol%を構成し得る。一部の場合には、ステロールは、コレステロールまたはその誘導体であり得、存在する総脂質の約30%~約40%を構成し得る。一部の場合には、脂質粒子は、1つまたは複数の安定化剤をさらに含み得る。安定化剤は、脂質混合物の完全性を確実にする。一部の場合には、1つまたは複数の安定化剤は、ポリエチレングリコール-脂質である。適切なポリエチレングリコール-脂質には、PEG修飾ホスファチジルエタノールアミン、PEG修飾ホスファチジン酸、PEG修飾セラミド(例えば、PEG-CerC14またはPEG-CerC20)、PEG修飾ジアルキルアミン、PEG修飾ジアシルグリセロール、PEG修飾アルキルグリセロールが含まれる。代表的なポリエチレングリコール-脂質には、PEG-c-DOMG、PEG-c-DMAおよびPEG-s-DMGが含まれる。一実施形態では、ポリエチレングリコール-脂質は、N-[(メトキシポリ(エチレングリコール)2000)カルバミル]-1,2-ジミリスチルオキシプロピル(dimyristyloxlpropyl)-3-アミン(PEG-c-DMA)であり得る。
【0208】
一部の場合には、ポリプレックスは、カチオン性脂質を含み得る。他の場合では、ポリプレックスは、カチオン性脂質を含み得るが、糖は含まなくてもよい。一部の場合には、ポリプレックスはまた、カチオン性脂質および糖の両方を含み得る。
【0209】
一部の場合には、カチオン性脂質は、以下のうちの1つまたは複数から選択される:1,2-ジリノレイルオキシ-N,N-ジメチルアミノプロパン(DLinDMA)、1,2-ジリノレニルオキシ-N,N-ジメチルアミノプロパン(DLenDMA)、ジリノレイル-4-(2-ジメチルアミノエチル)-[1,3]-ジオキソラン(DLin-K-C2-DMA;「XTC2」)、2,2-ジリノレイル-4-(3-ジメチルアミノプロピル)-[1,3]-ジオキソラン(DLin-K-C3-DMA)、2,2-ジリノレイル-4-(4-ジメチルアミノブチル)-[1,3]-ジオキソラン(DLin-K-C4-DMA)、2,2-ジリノレイル-5-ジメチルアミノメチル-[1,3]-ジオキサン(DLin-K6-DMA)、2,2-ジリノレイル-4-Nメチルペピアジノ(Nmethylpepiazino)-[1,3]-ジオキソラン(DLin-K-MPZ)、2,2-ジリノレイル-4-ジメチルアミノメチル-[1,3]-ジオキソラン(DLin-KDMA)、1,2-ジリノレイルカルバモイルオキシ-3-ジメチルアミノプロパン(DLin-C-AP)、1,2-ジリノレイルオキシ(dilinoleyoxy)-3-(ジメチルアミノアセトキシプロパン(DLin-DAC)、1,2-ジリノレイルオキシ-3-モルホリノプロパン(DLin-MA)、1,2-ジリノレオイル-3-ジメチルアミノプロパン(DLinDAP)、1,2-ジリノレイルチオ-3-ジメチルアミノプロパン(DLin-S-DMA)、1-リノレオイル-2-リノレイルオキシ-3-ジメチルアミノプロパン(DLin-2-DMAP)、1,2-ジリノレイルオキシ-3-トリメチルアミノプロパン塩化物塩(DLin-TMA.Cl)、1,2-ジリノレオイル-3-トリメチルアミノプロパン塩化物塩(DLin-TAP.Cl)、1,2-ジリノレイルオキシ-3-(N-メチルピペラジノ)プロパン(DLin-MPZ)、3-(N,Nジリノレイルアミノ)-1,2-プロパンジオール(DLinAP)、3-(N,Nジオレイルアミノ)-1,2-プロパンジオール(propanedio)(DOAP)、1,2-ジリノレイルオキソ-3-(2-N,N-ジメチルアミノ)エトキシプロパン(DLin-EG-DMA)、N,N-ジオレイル-N,N-ジメチルアンモニウムクロリド(DODAC)、1,2-ジオレイルオキシ-N,N-ジメチルアミノプロパン(DODMA)、1,2-ジステアリルオキシ-N,N-ジメチルアミノプロパン(DSDMA)、N-(1-(2,3-ジオレイルオキシ)プロピル)-N,N,N-トリメチル(trimethy)アンモニウムクロリド(DOTMA)、N,N-ジステアリル-N,N-ジメチルアンモニウムブロミド(DDAB)、N-(1-(2,3-ジオレオイルオキシ)プロピル)-N,N,N-トリメチルアンモニウム(trimethylanunonium)クロリド(DOTAP)、3-(N N’,N’ジメチルアミノエタン)-カルバモイル)コレステロール(DC-Chol)、N-(1,2-ジミリスチルオキシプロパ-3-イル)-N,N-ジメチル-N-ヒドロキシエチルアンモニウムブロミド(DMRIE)、2,3-ジオレイルオキシ-N-[2(スペルミン-カルボキサミド)エチル]-N,N-ジメチル-1-プロパナミニウムトリフルオロアセテート(propanaminiumtrifiuoroacetate)(DOSPA)、ジオクタデシルアミドグリシルスペルミン(DOGS)、3-ジメチルアミノ-2-(コレスト-5-エン-3-ベータ-オキシブタン-4-オキシ)-1-(シス,シス-9,12-オクタデカジエンオキシ)プロパン(CLinDMA)、2-[5’-(コレスト-5-エン-3-ベータ-オキシ)-3’-オキサペントキシ)-3-ジメチル-1-(シス,シス-9’1-2’-オクタデカジエンオキシ)プロパン(CpLinDMA)、N,N-ジメチル-3,4-ジオレイルオキシベンジルアミン(DMOBA)、1,2-N,N’ジオレイルカルバミル-3-ジメチルアミノプロパン(DOcarbDAP)、1,2-N,N’-ジリノレイルカルバミル-3-ジメチルアミノプロパン(DLincarbDAP)、またはそれらの混合物。一部の場合には、カチオン性脂質は、DOTAP(DOTAPメトサルフェート、N-(2,3-ジオレオイルオキシ-1-プロピル)トリメチルアンモニウムメチルサルフェート)、DDA(ジメチルジオクタデシルアンモニウム(臭化物塩))、DLin-KC2-DMA(KC2)(2-[2,2-ビス[(9Z,12Z)-オクタデカ-9,12-ジエニル]-1,3-ジオキソラン-4-イル]-N,N-ジメチルエタンアミン)、DLin-MC3-DMA(MC3)((6Z,9Z,28Z,31Z)-ヘプタトリアコンタ-6,9,28,31-テトラエン-19-イル 4-(ジメチルアミノ)ブタノエート)、cKK-E12(3,6-ビス(4-(ビス(2-ヒドロキシドデシル)アミノ)ブチル)ピペラジン-2,5-ジオン)および/またはC12-200(.1,1‘-((2-(4-(2-((2-(ビス(2-ヒドロキシドデシル)アミノ)エチル)(2-ヒドロキシドデシル)アミノ)エチル)ピペラジン-1-イル)エチル)アザンジイル)ビス(ドデカン-2-オール)のうちの1つまたは複数から選択される。一部の場合には、カチオン性脂質は、1,2-ジオレイルオキシ(diolelyloxy)-3-(トリメチルアミノ)プロパン(DOTAP);N-[1-(2,3,-ジテトラデシルオキシ)プロピル]-N,N-ジメチル-N-ヒドロキシエチルアンモニウムブロミド(DMRIE);N-[1-(2,3,-ジオレイルオキシ)プロピル]-N,N-ジメチル-N-ヒドロキシエチルアンモニウムブロミド(DORIE);N-[1-(2,3-ジオレイルオキシ)プロピル]-N,N,N-トリメチルアンモニウムクロリド(DOTMA);3β[N-(N’,N’-ジメチルアミノエタン)カルバモイル(carbamoly)]コレステロール(DC-Chol);およびジメチルジオクタデシルアンモニウム(DDAB)のうちの1つまたは複数から選択される。一部の場合には、カチオン性脂質は、中性カチオン性脂質、即ち、7.4の生理的pHでは、優勢に、例えば、50%よりも多くが電荷が中性であるが、生理的pH未満の選択されたpH値では正の電荷を有する傾向がある脂質であり得る。
【0210】
一部の例では、カチオン性脂質はDOTAPであり、存在する総脂質の40モル%(mol%)~50mol%を構成し得、構造的脂質は、(1,2-ジステアロイル-sn-グリセロ-3-ホスホリルコリン)、SQDG(糖脂質)、MGDG(モノガラクトシルジアシルグリセロール))(DSPC)であり、存在する総脂質の10molを構成し得、脂質粒子は、存在する総脂質の30mol%~40mol%のコレステロールおよび存在する総脂質の1mol~2mol%の1つまたは複数のPEG-脂質をさらに含み得る。一部の例では、カチオン性脂質はDOTMAであり、存在する総脂質の40mol%~50mol%を構成し得、構造的脂質はDSPCであり、存在する総脂質の10mol%を構成し得、脂質粒子は、存在する総脂質の30mol%~40mol%のコレステロールおよび存在する総脂質の1mol%~2mol%の1つまたは複数のPEG-脂質をさらに含み得る。
条件
【0211】
一部の場合には、方法は、細胞を、細胞が核酸分子、糖またはポリマー性材料を取り込むのに十分な条件において、核酸分子、糖またはポリマー性材料と接触させるステップを含み得る。一部の場合には、十分な条件は、2Dまたは3D培養物または環境中で細胞を成長させることを含み得る。一部の場合には、細胞は、足場なしに培養物中で成長させられ得る。他の場合では、細胞はまた、足場ありで培養物中で成長させられ得る。一部の場合には、細胞は、生存可能であり得る。細胞はまた、健康であり得る。一部の場合には、十分な条件は、接触させるステップの前の生存細胞の集団を含み得る。細胞の集団は、少なくとも約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、99%またはそれよりも多くの生存細胞を含み得る。細胞の集団はまた、約80%~約90%の生存細胞を含み得る。細胞の集団は、最大で約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%または100%の生存細胞を含み得る。
【0212】
一部の場合には、ポリプレックスは、接触させるステップの直前に調製され得る。一部の場合には、ポリプレックスは、接触させるステップの最大で約5時間、4時間、3時間、2時間、1時間、45分、30分、15分または5分前に調製され得る。一部の場合には、核酸分子は、ポリプレックスの形成前に、最大で約-196℃、-150℃、-80℃、-50℃、-20℃、-15℃、-10℃、-5℃、0℃、1℃、2℃、3℃、4℃、5℃、6℃、7℃、8℃、9℃、10℃の温度で維持され得る。
【0213】
一部の場合には、十分な条件は、細胞を、少なくとも約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24時間またはそれよりも長く、核酸分子、糖、またはそれらの組合せと接触させることを含み得る。一部の場合には、十分な条件は、細胞を、少なくとも約1、2、3、4、5日間またはそれよりも長く、核酸分子、糖、またはそれらの組合せと接触させることを含み得る。一部の場合には、接触させることは、2Dまたは3D培養条件において実施され得る。一部の場合には、細胞は、接触させることの後に、少なくとも約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23または24時間、第1の培地中で培養され得る。一部の場合には、細胞は、接触させることの後に、少なくとも約1、2、3、4、5日間、第1の培地中で培養され得る。一部の場合には、細胞は、細胞が第1の培地中で培養された後に、少なくとも約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23または24時間、第2の培地中で培養され得る。一部の場合には、細胞は、細胞が第1の培地中で培養された後に、少なくとも約1、2、3、4、5日間、第2の培地中で培養され得る。一部の場合には、細胞は、少なくとも約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96時間またはそれよりも長く、第2の培地中で培養され得る。一部の場合には、細胞は、少なくとも約5、6、7、8、9、10日間またはそれよりも長く、第2の培地中で培養され得る。一部の場合には、第1の培地は、第2の培地と同じであり得る。一部の場合には、第1の培地は、第2の培地とは異なり得る。一部の場合には、第1または第2の培地は、本明細書に記載される任意の培地であり得る。
【0214】
十分な条件は、最大で約25%、24%、23%、22%、21%、20%、19%、18%、17%、16%、15%、14%、13%、12%、11%、10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%またはそれよりも低い大気酸素で、細胞、糖、核酸分子、ポリマー性材料、またはそれらの組合せを接触またはインキュベートすることを含み得る。十分な条件は、少なくとも約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、21%、22%、23%、24%、25%またはそれよりも高い大気酸素で、細胞、糖、核酸分子、ポリマー性材料、またはそれらの組合せを接触またはインキュベートすることを含み得る。
【0215】
十分な条件は、最大で約1%、1.5%、2%、2.5%、3%、3.5%、4%、4.5%、5%、5.5%、6%、6.5%、7%、7.5%、8%、8.5%、9%、9.5%、10%、10.5%、11%、11.5%、12%、12.5%、13%、13.5%、14%、14.5%または15%の大気二酸化炭素(CO2)で、細胞、糖、核酸分子、ポリマー性材料、またはそれらの組合せを接触またはインキュベートすることを含み得る。
【0216】
本明細書で提供される方法は、細胞培養容器内で、細胞、糖、核酸分子、ポリマー性材料、またはそれらの組合せを接触またはインキュベートするステップを含み得る。細胞培養容器は、35mm培養ディッシュ、60mm培養ディッシュ、100mm培養ディッシュ、150mm培養ディッシュ、6ウェル培養プレート、12ウェル培養プレート、24ウェル培養プレート、48ウェル培養プレート、96ウェル培養プレート、T-25フラスコ、T-75フラスコ、T-175フラスコまたはT-225フラスコを含み得る。
【0217】
細胞培養容器は、細胞成長表面積を有し得る。細胞成長表面積は、約0.1平方センチメートル(cm^2)、0.2cm^2、0.3cm^2、0.4cm^2、0.5cm^2、0.6cm^2、0.7cm^2、0.8cm^2、0.9cm^2、1cm^2、1.1cm^2、1.2cm^2、1.3cm^2、1.4cm^2、1.5cm^2、1.6cm^2、1.7cm^2、1.8cm^2、1.9cm^2、2cm^2、2.1cm^2、2.2cm^2、2.3cm^2、2.4cm^2、2.5cm^2、2.6cm^2、2.7cm^2、2.8cm^2、2.9cm^2、3cm^2、3.1cm^2、3.2cm^2、3.3cm^2、3.4cm^2、3.5cm^2、3.6cm^2、3.7cm^2、3.8cm^2、3.9cm^2、4cm^2、4.1cm^2、4.2cm^2、4.3cm^2、4.4cm^2、4.5cm^2、4.6cm^2、4.7cm^2、4.8cm^2、4.9cm^2、5cm^2、6cm^2、7cm^2、8cm^2、9cm^2、10cm^2、20cm^2、30cm^2、40cm^2、50cm^2、60cm^2、70cm^2、80cm^2、90cm^2、100cm^2、110cm^2、120cm^2、130cm^2、140cm^2、150cm^2、200cm^2、500cm^2、1000cm^2またはそれよりも大きい面積を有し得る。
【0218】
本明細書で提供される方法は、細胞集団を、核酸分子、糖、ポリマー性材料、またはそれらの組合せと接触させるステップを含み得る。細胞集団は、少なくとも約1×10^3細胞、2×10^3細胞、3×10^3細胞、4×10^3細胞、5×10^3細胞、6×10^3細胞、7×10^3細胞、8×10^3細胞、9×10^3細胞、1×10^4細胞、2×10^4細胞、3×10^4細胞、4×10^4細胞、5×10^4細胞、6×10^4細胞、7×10^4細胞、8×10^4細胞、9×10^4細胞、1×10^5細胞、2×10^5細胞、3×10^5細胞、4×10^5細胞、5×10^5細胞、6×10^5細胞、7×10^5細胞、8×10^5細胞、9×10^5細胞、1×10^6細胞、2×10^6細胞、3×10^6細胞、4×10^6細胞、5×10^6細胞、6×10^6細胞、7×10^6細胞、8×10^6細胞、9×10^6細胞、1×10^7細胞、2×10^7細胞、3×10^7細胞、4×10^7細胞、5×10^7細胞、6×10^7細胞、7×10^7細胞、8×10^7細胞、9×10^7細胞、1×10^8細胞、2×10^8細胞、3×10^8細胞、4×10^8細胞、5×10^8細胞、6×10^8細胞、7×10^8細胞、8×10^8細胞、9×10^8細胞またはそれよりも多くを含み得る。細胞集団は、最大で約1×10^3細胞、2×10^3細胞、3×10^3細胞、4×10^3細胞、5×10^3細胞、6×10^3細胞、7×10^3細胞、8×10^3細胞、9×10^3細胞、1×10^4細胞、2×10^4細胞、3×10^4細胞、4×10^4細胞、5×10^4細胞、6×10^4細胞、7×10^4細胞、8×10^4細胞、9×10^4細胞、1×10^5細胞、2×10^5細胞、3×10^5細胞、4×10^5細胞、5×10^5細胞、6×10^5細胞、7×10^5細胞、8×10^5細胞、9×10^5細胞、1×10^6細胞、2×10^6細胞、3×10^6細胞、4×10^6細胞、5×10^6細胞、6×10^6細胞、7×10^6細胞、8×10^6細胞、9×10^6細胞、1×10^7細胞、2×10^7細胞、3×10^7細胞、4×10^7細胞、5×10^7細胞、6×10^7細胞、7×10^7細胞、8×10^7細胞、9×10^7細胞、1×10^8細胞、2×10^8細胞、3×10^8細胞、4×10^8細胞、5×10^8細胞、6×10^8細胞、7×10^8細胞、8×10^8細胞または9×10^8細胞を含み得る。
【0219】
本明細書で提供される方法のための十分な条件は、望ましい細胞密度を含み得る。望ましい細胞密度は、少なくともcm^2細胞成長面積当たり約1×10^2細胞、cm^2細胞成長面積当たり2.5×10^2細胞、cm^2細胞成長面積当たり5×10^2細胞、cm^2細胞成長面積当たり1×10^3細胞、cm^2細胞成長面積当たり2.5×10^3細胞、cm^2細胞成長面積当たり5×10^3細胞、cm^2細胞成長面積当たり1×10^4細胞、cm^2細胞成長面積当たり2.5×10^4細胞、cm^2細胞成長面積当たり5×10^4細胞、cm^2細胞成長面積当たり1×10^5細胞、cm^2細胞成長面積当たり2.5×10^5細胞、cm^2細胞成長面積当たり5×10^5細胞、cm^2細胞成長面積当たり1×10^6細胞、cm^2細胞成長面積当たり2.5×10^6細胞、cm^2細胞成長面積当たり5×10^6細胞、cm^2細胞成長面積当たり1×10^7細胞、cm^2細胞成長面積当たり2.5×10^7細胞、cm^2細胞成長面積当たり5×10^7細胞、cm^2細胞成長面積当たり1×10^8細胞、cm^2細胞成長面積当たり2.5×10^8細胞、cm^2細胞成長面積当たり5×10^8細胞またはそれよりも多くであり得る。望ましい細胞密度は、最大でcm^2細胞成長面積当たり約1×10^2細胞、cm^2細胞成長面積当たり2.5×10^2細胞、cm^2細胞成長面積当たり5×10^2細胞、cm^2細胞成長面積当たり1×10^3細胞、cm^2細胞成長面積当たり2.5×10^3細胞、cm^2細胞成長面積当たり5×10^3細胞、cm^2細胞成長面積当たり1×10^4細胞、cm^2細胞成長面積当たり2.5×10^4細胞、cm^2細胞成長面積当たり5×10^4細胞、cm^2細胞成長面積当たり1×10^5細胞、cm^2細胞成長面積当たり2.5×10^5細胞、cm^2細胞成長面積当たり5×10^5細胞、cm^2細胞成長面積当たり1×10^6細胞、cm^2細胞成長面積当たり2.5×10^6細胞、cm^2細胞成長面積当たり5×10^6細胞、cm^2細胞成長面積当たり1×10^7細胞、cm^2細胞成長面積当たり2.5×10^7細胞、cm^2細胞成長面積当たり5×10^7細胞、cm^2細胞成長面積当たり1×10^8細胞、cm^2細胞成長面積当たり2.5×10^8細胞またはcm^2細胞成長面積当たり5×10^8細胞であり得る。
【0220】
一部の場合には、核酸および糖は、細胞と接触するまたは細胞をトランスフェクトするために使用される場合、少なくとも約10000:1、5000:1、2000:1、1000:1、500:1、200:1、100:1、50:1、20:1、10:1、5:1、2:1、1:1、1:2、1:5、1:10、1:20、1:50、1:100、1:200、1:500、1:1000、1:2000、1:5000または1:10000の質量比を有し得る。一部の場合には、核酸および糖は、細胞と接触するまたは細胞をトランスフェクトするために使用される場合、最大で約10000:1、5000:1、2000:1、1000:1、500:1、200:1、100:1、50:1、20:1、10:1、5:1、2:1、1:1、1:2、1:5、1:10、1:20、1:50、1:100、1:200、1:500、1:1000、1:2000、1:5000または1:10000の質量比を有し得る。一部の場合には、核酸および脂質は、細胞と接触するまたは細胞をトランスフェクトするために使用される場合、少なくとも約10000:1、5000:1、2000:1、1000:1、500:1、200:1、100:1、50:1、20:1、10:1、5:1、2:1、1:1、1:2、1:5、1:10、1:20、1:50、1:100、1:200、1:500、1:1000、1:2000、1:5000または1:10000の質量比を有し得る。一部の場合には、核酸および脂質は、細胞と接触するまたは細胞をトランスフェクトするために使用される場合、最大で約10000:1、5000:1、2000:1、1000:1、500:1、200:1、100:1、50:1、20:1、10:1、5:1、2:1、1:1、1:2、1:5、1:10、1:20、1:50、1:100、1:200、1:500、1:1000、1:2000、1:5000または1:10000の質量比を有し得る。一部の場合には、核酸、糖および脂質は、細胞と接触するまたは細胞をトランスフェクトするために使用される場合、約1:2:1、1:2:2、1:2:3、1:2:4、1:2:5、1:2:10、1:2:20、1:4:4、1:10:10、1:10:100、1:100:100、1:300:300、1:350:300、1:400:300、1:450:300、1:500:300;1:550:300、1:600:300、1:650:300、1:700:300、1:1000:300、5:10:100、5:100:100、5:300:300、5:350:300、5:400:300、5:450:300、5:500:300;5:550:300、5:600:300、5:650:300、5:700:300、5:1000:300、10:10:100、10:100:100、10:300:300、10:350:300、10:400:300、10:450:300、10:500:300;10:550:300、10:600:300、10:650:300、10:700:300、10:1000:300、1:500:1、1:500:10、1:500:100、1:500:150、1:500:200、1:500:250、1:500:300、1:500:350、1:500:400、1:500:450または1:500:500の質量比を有し得る。
【0221】
一部の場合には、核酸は、細胞と接触するまたは細胞をトランスフェクトするために使用される場合、少なくとも約0.001ng/10000細胞、0.002ng/10000細胞、0.005ng/10000細胞、0.01ng/10000細胞、0.02ng/10000細胞、0.05ng/10000細胞、0.1ng/10000細胞、0.2ng/10000細胞、0.5ng/10000細胞、1ng/10000細胞、2ng/10000細胞、5ng/10000細胞、10ng/10000細胞、20ng/10000細胞、50ng/10000細胞、100ng/10000細胞、200ng/10000細胞、500ng/10000細胞、1000ng/10000細胞、5000ng/10000細胞、10000ng/10000細胞またはそれよりも多くであり得る。一部の場合には、核酸は、細胞と接触するまたは細胞をトランスフェクトするために使用される場合、最大で約0.001ng/10000細胞、0.002ng/10000細胞、0.005ng/10000細胞、0.01ng/10000細胞、0.02ng/10000細胞、0.05ng/10000細胞、0.1ng/10000細胞、0.2ng/10000細胞、0.5ng/10000細胞、1ng/10000細胞、2ng/10000細胞、5ng/10000細胞、10ng/10000細胞、20ng/10000細胞、50ng/10000細胞、100ng/10000細胞、200ng/10000細胞、500ng/10000細胞、1000ng/10000細胞、5000ng/10000細胞または10000ng/10000細胞であり得る。
【0222】
一部の場合には、糖は、細胞と接触するまたは細胞をトランスフェクトするために使用される場合、少なくとも約0.001ng/10000細胞、0.002ng/10000細胞、0.005ng/10000細胞、0.01ng/10000細胞、0.02ng/10000細胞、0.05ng/10000細胞、0.1ng/10000細胞、0.2ng/10000細胞、0.5ng/10000細胞、1ng/10000細胞、2ng/10000細胞、5ng/10000細胞、10ng/10000細胞、20ng/10000細胞、50ng/10000細胞、100ng/10000細胞、200ng/10000細胞、500ng/10000細胞、1000ng/10000細胞、2000ng/10000細胞、5000ng/10000細胞、10000ng/10000細胞、20μg/10000細胞、50μg/10000細胞、100μg/10000細胞、200μg/10000細胞、500μg/10000細胞、1000μg/10000細胞、2000μg/10000細胞、5000μg/10000細胞、10000μg/10000細胞またはそれよりも多くであり得る。一部の場合には、糖は、細胞と接触するまたは細胞をトランスフェクトするために使用される場合、最大で約0.001ng/10000細胞、0.002ng/10000細胞、0.005ng/10000細胞、0.01ng/10000細胞、0.02ng/10000細胞、0.05ng/10000細胞、0.1ng/10000細胞、0.2ng/10000細胞、0.5ng/10000細胞、1ng/10000細胞、2ng/10000細胞、5ng/10000細胞、10ng/10000細胞、20ng/10000細胞、50ng/10000細胞、100ng/10000細胞、200ng/10000細胞、500ng/10000細胞、1000ng/10000細胞、2000ng/10000細胞、5000ng/10000細胞、10000ng/10000細胞、20μg/10000細胞、50μg/10000細胞、100μg/10000細胞、200μg/10000細胞、500μg/10000細胞、1000μg/10000細胞、2000μg/10000細胞、5000μg/10000細胞または10000μg/10000細胞であり得る。
【0223】
一部の場合には、脂質は、細胞と接触するまたは細胞をトランスフェクトするために使用される場合、少なくとも約0.001ng/10000細胞、0.002ng/10000細胞、0.005ng/10000細胞、0.01ng/10000細胞、0.02ng/10000細胞、0.05ng/10000細胞、0.1ng/10000細胞、0.2ng/10000細胞、0.5ng/10000細胞、1ng/10000細胞、2ng/10000細胞、5ng/10000細胞、10ng/10000細胞、20ng/10000細胞、50ng/10000細胞、100ng/10000細胞、200ng/10000細胞、500ng/10000細胞、1000ng/10000細胞、2000ng/10000細胞、5000ng/10000細胞、10000ng/10000細胞、20μg/10000細胞、50μg/10000細胞、100μg/10000細胞、200μg/10000細胞、500μg/10000細胞、1000μg/10000細胞、2000μg/10000細胞、5000μg/10000細胞、10000μg/10000細胞またはそれよりも多くであり得る。一部の場合には、脂質は、細胞と接触するまたは細胞をトランスフェクトするために使用される場合、最大で約0.001ng/10000細胞、0.002ng/10000細胞、0.005ng/10000細胞、0.01ng/10000細胞、0.02ng/10000細胞、0.05ng/10000細胞、0.1ng/10000細胞、0.2ng/10000細胞、0.5ng/10000細胞、1ng/10000細胞、2ng/10000細胞、5ng/10000細胞、10ng/10000細胞、20ng/10000細胞、50ng/10000細胞、100ng/10000細胞、200ng/10000細胞、500ng/10000細胞、1000ng/10000細胞、2000ng/10000細胞、5000ng/10000細胞、10000ng/10000細胞、20μg/10000細胞、50μg/10000細胞、100μg/10000細胞、200μg/10000細胞、500μg/10000細胞、1000μg/10000細胞、2000μg/10000細胞、5000μg/10000細胞または10000μg/10000細胞であり得る。
【0224】
本明細書の任意の組成物は、生分解性であり得る。本明細書の任意の組成物は、それが接触する細胞と生体適合性であり得る。本明細書に記載される組成物、糖、脂質、核酸分子、ポリプレックス、ポリマー性材料、またはそれらの組合せは、生分解性または細胞と生体適合性であり得る。生体適合性の組成物、糖、キトサン、脂質、核酸分子、ポリプレックス、ポリマー性材料、またはそれらの組合せは、有益であり得る。生体適合性材料は、免疫刺激活性、抗凝固活性、創傷治癒特性、抗菌特性、またはそれらの組合せを有し得る。一部の場合には、生体適合性の組成物、糖、キトサン、脂質、核酸分子、ポリプレックス、ポリマー性材料、またはそれらの組合せは、非毒性、非溶血性、非免疫原性、緩徐に生分解性、および/またはヌクレアーゼ抵抗性であり得る。一部の場合には、糖またはキトサンは、経細胞輸送および傍細胞輸送を増加させ得る。したがって、本明細書に記載される任意の生体適合性材料を使用することは、非生体適合性材料を使用する場合と比較して、本明細書に記載されるポリマー性材料によってカプセル封入された本明細書に記載される任意の核酸、またはそれらの組合せを取り入れた細胞の数を増加させ得る。
【0225】
生分解性の組成物、糖、キトサン、脂質、核酸分子、ポリプレックス、ポリマー性材料、またはそれらの組合せは、有益であり得る。例えば、生分解性材料が、細胞に対する望ましくない効果(細胞毒性、発癌活性、免疫原活性、またはそれらの組合せ)を有し得る場合であっても、材料は生分解性であるので、材料によって生成される望ましくない効果は、非生分解性対応物と比較して、最小化される。生分解性は、細胞の種々の酵素によって媒介され得る。
タンパク質発現または分化
【0226】
一部の例では、糖、核酸分子、またはそれらの組合せは、細胞のタンパク質発現を容易にするように構成され得る。糖、核酸分子、またはそれらの組合せは、細胞のタンパク質発現の変更を容易にし得る。核酸分子、またはそれらの組合せは、細胞のタンパク質発現を変更し得る。一部の例では、核酸分子、またはそれらの組合せは、細胞のタンパク質発現を変更するように構成され得る。一部の例では、核酸分子、またはそれらの組合せは、細胞の分化を促進するように構成され得る。一部の例では、核酸分子、またはそれらの組合せは、細胞の分化を容易にするように構成され得る。一部の例では、糖および核酸分子は、細胞のタンパク質発現を容易にするもしくは変更するように、分化を促進するように、またはそれらの組合せを行うように構成されている(即ち、糖および核酸分子は、細胞のタンパク質発現を容易にするもしくは変更するように、分化を促進するように、またはそれらの組合せを行うように集合的に構成されている)。用語「集合的に」または文法的等価物は、細胞性プロセスに対する分子実体の群の影響を指すために本明細書で使用される場合(例えば、分子実体の群は、細胞性プロセスに集合的に影響を与える)、分子実体の群によって生成された影響を指す。
【0227】
一部の例では、ポリマー性材料は、細胞をカプセル封入するように構成され得る。細胞のカプセル封入は、一部の場合には、細胞の分化を容易にしおよび/または促進し得る。細胞のカプセル封入はまた、一部の場合には、細胞のタンパク質発現の変更を容易にしまたは促進し得る。
【0228】
一部の例では、細胞内でのタンパク質発現における変更は、ある細胞型の別の細胞型への変換のプロセスを開始させまたは容易にし得る。細胞内でのタンパク質発現の開始または変更は、細胞の共有された構造的または機能的特徴を変更し、ある細胞型の別の細胞型への変換をもたらし得る。一部の場合には、細胞内でのタンパク質発現における変化は、細胞の分化を容易にしまたは促進し得る。一部の例では、タンパク質発現は、分化転換を含み得る分化を生じ得る。一部の場合には、分化転換は、分化プロセスの間に多能性細胞状態に達することのない、ある細胞型の別の細胞型への分化を含み得る。一部の例では、分化は、体細胞の分化転換またはナイーブ細胞の指向性分化を含み得る。
【0229】
ある態様では、本開示は、細胞分化を生じ得る細胞のタンパク質発現を変更するための方法を提供する。一部の例では、方法は、細胞を、糖または核酸分子を含む組成物と接触させるステップ、ならびにポリマー性材料を使用して、細胞および組成物をカプセル封入するステップを含み得、それにより、細胞の分化を容易にする。一部の場合には、ポリマー性材料は、細胞のカプセル封入を容易にし得る。一部の場合には、ポリマー性材料は、細胞をカプセル封入し、自己アセンブルし、かつ/またはそれに接着し得る。一部の場合には、ポリマー性材料は、細胞をカプセル封入し、自己アセンブルし、またはそれに接着し得る。一部の場合には、ポリマー性材料は、細胞をカプセル封入し得る。一部の場合には、ポリマー性材料は、細胞を直接カプセル封入し得る。一部の場合には、ポリマー性材料はまた、細胞を間接的にカプセル封入し得る。一部の場合には、ポリマー性材料および細胞は、自己アセンブルし得る。一部の場合には、細胞は、ポリマー性材料に接着し得る。
【0230】
一部の例では、核酸分子は、細胞のタンパク質発現を変更し得、細胞の分化を促進しまたは容易にし得る。一部の例では、糖は、細胞の分化を促進しまたは容易にし得る。一部の例では、カチオン性糖は、細胞の分化を促進しまたは容易にし得る。一部の例では、脂質は、細胞の分化を促進しまたは容易にし得る。一部の例では、ナノ粒子は、細胞の分化を促進しまたは容易にし得る。一部の例では、キトサンは、細胞の分化を促進し得る。
【0231】
用語「促進する」、「促進」、「容易にする」、「容易化」または文法的等価物は、細胞性プロセス(例えば、タンパク質発現または分化)を指して本明細書で使用される場合、閾値を低下させることまたは細胞性プロセスの発生を増加させることを指す。一部の場合には、分子実体または分子実体の群が細胞の細胞性プロセスを容易にする場合、細胞性プロセスは、分子実体の分子実体の群も含まない細胞と比較して、分子実体または分子実体の群を含む細胞において、発生する増加した確率を有する。例えば、分子実体または分子実体の群が細胞の細胞性プロセスを容易にする場合、細胞性プロセスは、分子実体も分子実体の群も含まない細胞と比較して、分子実体または分子実体の群を含む細胞において発生する可能性が、少なくとも約1%、5%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、1倍、1.5倍、2倍、2.5倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、15倍、20倍、25倍、30倍、35倍、40倍、45倍、50倍、100倍、1000倍またはそれよりも大きく高い場合がある。
【0232】
一部の場合には、分子実体または分子実体の群が、細胞の群の細胞性プロセスを容易にする場合、細胞性プロセスは、分子実体も分子実体の群も含まない細胞の群と比較して、分子実体または分子実体の群を含む細胞の群において、発生する増加した確率、または細胞性プロセスの発生を有する細胞の増加した数を有する。例えば、分子実体または分子実体の群が、細胞の群の細胞性プロセスを容易にする場合、細胞性プロセスは、分子実体も分子実体の群も含まない細胞の群と比較して、分子実体または分子実体の群を含む細胞の群において発生する可能性が、少なくとも約1%、5%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、1倍、1.5倍、2倍、2.5倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、15倍、20倍、25倍、30倍、35倍、40倍、45倍、50倍、100倍、1000倍またはそれよりも大きく高い場合がある。他の場合では、分子実体または分子実体の群が、細胞の群の細胞性プロセスを容易にする場合、細胞性プロセスは、分子実体も分子実体の群も含まない細胞の群と比較して、分子実体または分子実体の群を含む細胞の群中の、少なくとも約1%、5%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、1倍、1.5倍、2倍、2.5倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、15倍、20倍、25倍、30倍、35倍、40倍、45倍、50倍、100倍、1000倍またはそれよりも多くの細胞において発生し得る。
【0233】
核酸分子によって容易にされるまたは促進される細胞内でのタンパク質発現は、核酸分子によってコードされるポリペプチドまたはタンパク質を含み得る。一部の場合には、細胞によって取り入れられた核酸分子は、他のタンパク質の発現を変更し得る。例えば、細胞と接触する核酸分子は、細胞によってポリペプチドまたはタンパク質へと翻訳され得る。ポリペプチドまたはタンパク質は、他の細胞性構成要素と相互作用し、他のタンパク質、転写物、核酸および/または他の代謝産物の発現の変更を容易にしまたは促進し得る。一部の場合には、細胞と接触する核酸分子は、細胞によってタンパク質にもポリペプチドにも翻訳されない場合がある。核酸分子は、それ自体がタンパク質にもポリペプチドにも翻訳されることなしに、他の細胞性タンパク質の発現を容易にしまたは促進し得る。核酸分子は、他の細胞性構成要素との相互作用に影響し、他のタンパク質、転写物、核酸および/または他の代謝産物の発現の変更を容易にしまたは促進し得る。
【0234】
一部の場合には、本明細書に記載される核酸分子による、細胞内でのタンパク質の発現の変更の容易化または促進は、転写レベル(例えば、タンパク質をコードする遺伝子の転写の変更)、転写後レベル(例えば、タンパク質をコードする転写物の、転写物安定性、輸送、RNA修飾、またはそれらの組合せの変更)、翻訳レベル(例えば、タンパク質をコードする転写物の翻訳の変更)、翻訳後レベル(例えば、タンパク質の翻訳後修飾の変更)、またはそれらの組合せで発生し得る。
【0235】
一部の例では、細胞中でのタンパク質の発現を促進するまたは容易にすることは、タンパク質の発現レベルにおける増加を含み得る。用語「細胞(複数可)」、「細胞集団(複数可)」または「細胞の集団(複数可)」または任意の文法的に等価な用語は、相互交換可能に使用され得る。一部の場合には、タンパク質の発現レベルにおける増加は、増加なしのタンパク質の発現レベルよりも、少なくとも約1%、5%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、1倍、1.5倍、2倍、2.5倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、15倍、20倍、25倍、30倍、35倍、40倍、45倍、50倍、100倍、1000倍またはそれよりも大きい場合がある。一部の例では、細胞中でのタンパク質の発現を促進するまたは容易にすることは、タンパク質を発現し得る細胞の集団中の細胞の数における増加を含み得る。本開示の組成物または方法の助けによる、タンパク質を発現した細胞の数における増加は、本開示の組成物または方法の非存在下でタンパク質を発現した細胞の数よりも、少なくとも約1%、5%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、1倍、1.5倍、2倍、2.5倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、15倍、20倍、25倍、30倍、35倍、40倍、45倍、50倍大きい場合がある。一部の例では、細胞中でのタンパク質の発現の変更を促進するまたは容易にすることは、タンパク質の発現レベルにおける減少を含み得る。一部の場合には、タンパク質の発現レベルにおける減少は、減少なしのタンパク質の発現レベルよりも、少なくとも約1%、5%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%、99%またはそれよりも低い場合がある。一部の例では、細胞中でのタンパク質の発現を促進するまたは容易にすることは、タンパク質を発現し得る細胞の集団中の細胞の数における減少を含み得る。本開示の組成物または方法の助けによる、タンパク質を発現した細胞の数における減少は、本開示の組成物または方法の非存在下でタンパク質を発現した細胞の数よりも、少なくとも約1%、5%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%、99%またはそれよりも低い場合がある。
【0236】
核酸分子を含む本明細書で提供される組成物と接触した細胞、または細胞に由来する子孫は、組成物と接触していない細胞またはその子孫と比較して、少なくとも1%、5%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、1倍、1.5倍、2倍、2.5倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、15倍、20倍、25倍、30倍、35倍、40倍、45倍、50倍、100倍、1000倍またはそれよりも多くの、核酸分子、核酸分子の転写物もしくは誘導体、核酸分子によってコードされるタンパク質もしくはポリペプチド、またはそれらの組合せを発現し得る。核酸分子を含む本明細書で提供される組成物と接触した細胞の集団、または細胞の集団に由来する子孫は、組成物と接触していない細胞の集団またはその子孫と比較して、少なくとも1%、5%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、1倍、1.5倍、2倍、2.5倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、15倍、20倍、25倍、30倍、35倍、40倍、45倍、50倍、100倍、1000倍またはそれよりも多くの、第1の核酸分子、第2の核酸分子の転写物もしくは誘導体、第2の核酸分子によってコードされるタンパク質もしくはポリペプチド、またはそれらの組合せを発現する細胞を有し得る。
【0237】
第1の核酸分子を含む本明細書で提供される組成物と接触した細胞、または細胞に由来する子孫は、組成物と接触していない細胞またはその子孫と比較して、少なくとも1%、5%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、1倍、1.5倍、2倍、2.5倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、15倍、20倍、25倍、30倍、35倍、40倍、45倍、50倍、100倍、1000倍またはそれよりも多くの、第1の核酸分子とは異なる第2の核酸分子、第2の核酸分子の転写物もしくは誘導体、第2の核酸分子によってコードされるタンパク質もしくはポリペプチド、またはそれらの組合せを発現し得る。第1の核酸分子を含む本明細書で提供される組成物と接触した細胞の集団、または細胞の集団に由来する子孫は、組成物と接触していない細胞の集団またはその子孫と比較して、少なくとも1%、5%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、1倍、1.5倍、2倍、2.5倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、15倍、20倍、25倍、30倍、35倍、40倍、45倍、50倍、100倍、1000倍またはそれよりも多くの、第1の核酸分子とは異なる第2の核酸分子、第2の核酸分子の転写物もしくは誘導体、第2の核酸分子によってコードされるタンパク質もしくはポリペプチド、またはそれらの組合せを発現する細胞を有し得る。第1の核酸分子を含む本明細書で提供される組成物と接触した細胞、または細胞に由来する子孫は、組成物と接触していない細胞またはその子孫と比較して、少なくとも1%、5%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%、99%またはそれよりも低い、第1の核酸分子とは異なる第2の核酸分子、第2の核酸分子の転写物もしくは誘導体、第2の核酸分子によってコードされるタンパク質もしくはポリペプチド、またはそれらの組合せを発現し得る。第1の核酸分子を含む本明細書で提供される組成物と接触した細胞の集団、または細胞の集団に由来する子孫は、組成物と接触していない細胞の集団またはその子孫と比較して、少なくとも1%、5%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%、99%またはそれよりも低い、第1の核酸分子とは異なる第2の核酸分子、第2の核酸分子の転写物もしくは誘導体、第2の核酸分子によってコードされるタンパク質もしくはポリペプチド、またはそれらの組合せを発現する細胞を有し得る。
【0238】
第1の核酸分子を含む本明細書で提供される組成物と接触した細胞、または細胞に由来する子孫は、本明細書に記載される組成物の他の構成要素なしに第1の核酸分子のみと接触した細胞またはその子孫と比較して、少なくとも1%、5%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、1倍、1.5倍、2倍、2.5倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、15倍、20倍、25倍、30倍、35倍、40倍、45倍、50倍、100倍、1000倍またはそれよりも多くの、第1の核酸分子とは異なる第2の核酸分子、第2の核酸分子の転写物もしくは誘導体、第2の核酸分子によってコードされるタンパク質もしくはポリペプチド、またはそれらの組合せを発現し得る。第1の核酸分子を含む本明細書で提供される組成物と接触した細胞の集団、または細胞の集団に由来する子孫は、本明細書に記載される組成物の他の構成要素なしに第1の核酸分子のみと接触した細胞の集団またはその子孫と比較して、少なくとも1%、5%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、1倍、1.5倍、2倍、2.5倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、15倍、20倍、25倍、30倍、35倍、40倍、45倍、50倍、100倍、1000倍またはそれよりも多くの、第1の核酸分子とは異なる第2の核酸分子、第2の核酸分子の転写物もしくは誘導体、第2の核酸分子によってコードされるタンパク質もしくはポリペプチド、またはそれらの組合せを発現する細胞を有し得る。
【0239】
第1の核酸分子を含む本明細書で提供される組成物と接触した細胞、または細胞に由来する子孫は、本明細書に記載される組成物の他の構成要素なしに第1の核酸分子のみと接触した細胞またはその子孫と比較して、少なくとも1%、5%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%、99%またはそれよりも低い、第1の核酸分子とは異なる第2の核酸分子、第2の核酸分子の転写物もしくは誘導体、第2の核酸分子によってコードされるタンパク質もしくはポリペプチド、またはそれらの組合せを発現し得る。第1の核酸分子を含む本明細書で提供される組成物と接触した細胞の集団、または細胞の集団に由来する子孫は、本明細書に記載される組成物の他の構成要素なしに第1の核酸分子のみと接触した細胞の集団またはその子孫と比較して、少なくとも1%、5%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%、99%またはそれよりも低い、第1の核酸分子とは異なる第2の核酸分子、第2の核酸分子の転写物もしくは誘導体、第2の核酸分子によってコードされるタンパク質もしくはポリペプチド、またはそれらの組合せを発現する細胞を有し得る。
【0240】
タンパク質発現の変更は、細胞を核酸、糖、もしくはそれらの組合せ、またはそれらの対照と接触させて、少なくとも約1時間、2時間、3時間、4時間、5時間、6時間、7時間、8時間、9時間、10時間、11時間、12時間、13時間、14時間、15時間、16時間、17時間、18時間、19時間、20時間、21時間、22時間、23時間、24時間、25時間、26時間、27時間、28時間、29時間、30時間、31時間、32時間、33時間、34時間、35時間、36時間、37時間、38時間、39時間、40時間、41時間、42時間、43時間、44時間、45時間、46時間、47時間、48時間、3日間、4日間、5日間、6日間、7日間、1週間、2週間、3週間、4週間またはそれよりも長い時間の後に、測定され得る。タンパク質発現の増加または減少は、細胞を核酸、糖、もしくはそれらの組合せ、またはそれらの対照と接触させて、最大で約1時間、2時間、3時間、4時間、5時間、6時間、7時間、8時間、9時間、10時間、11時間、12時間、13時間、14時間、15時間、16時間、17時間、18時間、19時間、20時間、21時間、22時間、23時間、24時間、25時間、26時間、27時間、28時間、29時間、30時間、31時間、32時間、33時間、34時間、35時間、36時間、37時間、38時間、39時間、40時間、41時間、42時間、43時間、44時間、45時間、46時間、47時間、48時間、3日間、4日間、5日間、6日間、7日間、1週間、2週間、3週間または4週間後に測定され得る。
【0241】
一部の場合には、細胞のタンパク質発現の変更は、発現された(または発現されていない)タンパク質の差異または所定のレベルで発現されたタンパク質の差異を含み得る。細胞のタンパク質発現の変更は、少なくとも約1、5、10、50、100、500、1000、5000、10000またはそれよりも多くの、発現されたまたは発現されていないタンパク質を含み得る。細胞のタンパク質発現の変更は、少なくとも約1、5、10、50、100、500、1000、5000、10000またはそれよりも多くの、所定のレベルで発現されたまたは発現されていないタンパク質を含み得る。所定のレベルは、所定の対照タンパク質と比較したレベルであり得る。対照タンパク質は、種々の細胞状態または培養条件にある細胞によって一定レベルで発現されるタンパク質であり得る。対照タンパク質は、ハウスキーピング遺伝子によって発現されるタンパク質であり得る。対照タンパク質のレベルは、2つの別個の細胞状態または培養条件にある細胞において測定した場合に、最大で約1%、2%、3%、4%、5%、7%、8%、9%、10%、15%、20%、25%または30%以内であり得る。タンパク質の発現レベルは、タンパク質をコードする遺伝子産物(例えば、mRNA)の定量的リアルタイムポリメラーゼ連鎖反応、核酸配列決定、蛍光ハイブリダイゼーション、またはそれらの組合せによって測定され得る。タンパク質の発現レベルは、タンパク質のウエスタンブロット、フローサイトメトリー、質量分析、免疫蛍光、蛍光タグ/標識、またはそれらの組合せによって測定され得る。
【0242】
本明細書に記載されるタンパク質の発現の変更は、タンパク質レベルで測定され得る。例えば、ウエスタンブロット、イースタンブロット、免疫蛍光、抗体染色、質量分析、ゲル電気泳動、タンパク質の発現を反映するレポーターの使用、またはそれらの任意の組合せが、タンパク質の発現を測定するために使用され得る。本明細書に記載されるタンパク質の発現の変更は、細胞集団レベルで測定され得る。例えば、フローサイトメトリー、タンパク質を発現する細胞の計数(レポーターまたは免疫蛍光)、またはそれらの組合せが、タンパク質の発現を測定するために使用され得る。本明細書に記載されるタンパク質の発現の変更は、転写物レベルで測定され得る。例えば、定量的リアルタイムPCR(QRT-PCR)、逆転写PCR、ノザンブロット、RNA-配列決定、蛍光ハイブリダイゼーション、またはそれらの組合せが、タンパク質の発現を測定するために使用され得る。
【0243】
一部の例では、細胞の分化を促進するまたは容易にすることは、細胞の集団中の、分化を受け得る細胞の数の増加を含み得る。本開示の組成物または方法の助けによる、分化を受ける細胞の数の増加は、本開示の組成物または方法の非存在下で分化を受ける細胞の数よりも、少なくとも約1%、5%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、1倍、1.5倍、2倍、2.5倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、15倍、20倍、25倍、30倍、35倍、40倍、45倍、50倍高い場合がある。
【0244】
一部の例では、糖、核酸、ポリプレックスまたはそれらの組合せを取り入れた細胞は、細胞内プロセスにおける変化を有し得る。一部の場合には、細胞内プロセスにおける変化は、(例えば、核酸分子の助けによるまたは核酸分子の存在に起因する)細胞中での1つまたは複数のタンパク質の発現における変化(増加または減少)を含み得る。一部の例では、2つまたはそれよりも多くの核酸分子は、タンパク質発現を促進するまたは細胞の分化を容易にするために、集合的に使用され得る。2つまたはそれよりも多くの核酸分子の各々は、細胞中での所与のタンパク質または遺伝子の発現に影響する(例えば、発現を増強または抑制する)ように構成され得る。2つまたはそれよりも多くの核酸分子は、同じタンパク質もしくは遺伝子または異なるタンパク質もしくは遺伝子の発現に影響し得る。2つまたはそれよりも多くの核酸分子は、同じタンパク質、遺伝子または異なるタンパク質もしくは遺伝子の発現に集合的に影響し得る。少なくとも2つの核酸分子が集合的に、タンパク質発現を容易にするまたは細胞の分化を促進する場合、各核酸分子によって影響される発現を有する遺伝子(またはタンパク質もしくは核酸)の重複は、変更された遺伝子発現を有する遺伝子の、約0%、1%、5%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、100%を構成し得る。
【0245】
一部の例では、核酸および糖は、細胞の脂肪生成分化を集合的に促進するように構成されている。一部の例では、核酸および糖は、細胞の血管新生分化を集合的に促進するように構成されている。一部の例では、核酸および糖は、細胞の心原性分化を集合的に促進するように構成されている。一部の例では、核酸および糖は、細胞の軟骨形成分化を集合的に促進するように構成されている。一部の例では、核酸および糖は、細胞の内皮分化を集合的に促進するように構成されている。一部の例では、核酸および糖は、細胞の上皮分化を集合的に促進するように構成されている。一部の例では、核酸および糖は、細胞の造血分化を集合的に促進するように構成されている。一部の例では、核酸および糖は、細胞の肝性分化を集合的に促進するように構成されている。一部の例では、核酸および糖は、細胞の筋原性分化を集合的に促進するように構成されている。一部の例では、核酸および糖は、細胞の神経原性分化を集合的に促進するように構成されている。一部の例では、核酸および糖は、細胞の骨原性分化を集合的に促進するように構成されている。一部の例では、核酸および糖は、細胞の実質分化を集合的に促進するように構成されている。一部の例では、核酸および糖は、細胞の腎分化を集合的に促進するように構成されている。一部の例では、核酸および糖は、細胞の網膜分化を集合的に促進するように構成されている。
【0246】
一部の場合には、糖は、細胞による核酸分子の取り込みを増強することによって、細胞の分化を容易にしまたは促進し得る。一部の場合には、キトサンは、細胞による核酸分子の取り込みを増強することによって、細胞の分化を容易にしまたは促進し得る。一部の場合には、脂質は、細胞による核酸分子の取り込みを増強することによって、細胞の分化を容易にしまたは促進し得る。一部の場合には、ナノ粒子は、細胞による核酸分子の取り込みを増強することによって、細胞の分化を容易にしまたは促進し得る。
【0247】
一部の場合には、糖は、細胞によるmRNAの取り込みを増強することによって、細胞の分化を容易にしまたは促進し得る。一部の場合には、キトサンは、細胞によるmRNAの取り込みを増強することによって、細胞の分化を容易にしまたは促進し得る。一部の場合には、脂質は、細胞によるmRNAの取り込みを増強することによって、細胞の分化を容易にしまたは促進し得る。一部の場合には、ナノ粒子は、細胞によるmRNAの取り込みを増強することによって、細胞の分化を容易にしまたは促進し得る。一部の場合には、mRNAは、細胞による別の核酸分子の取り込みを増強することによって、分化を容易にしまたは促進し得る。
【0248】
一部の場合には、糖は、細胞によるsiRNAの取り込みを増強することによって、細胞の分化を容易にしまたは促進し得る。一部の場合には、キトサンは、細胞によるsiRNAの取り込みを増強することによって、細胞の分化を容易にしまたは促進し得る。一部の場合には、脂質は、細胞によるsiRNAの取り込みを増強することによって、細胞の分化を容易にしまたは促進し得る。一部の場合には、ナノ粒子は、細胞によるsiRNAの取り込みを増強することによって、細胞の分化を容易にしまたは促進し得る。一部の場合には、siRNAは、細胞による別の核酸分子の取り込みを増強することによって、分化を容易にしまたは促進し得る。一部の場合には、糖は、細胞によるmiRNAの取り込みを増強することによって、細胞の分化を容易にしまたは促進し得る。一部の場合には、キトサンは、細胞によるmiRNAの取り込みを増強することによって、細胞の分化を容易にしまたは促進し得る。一部の場合には、脂質は、細胞によるmiRNAの取り込みを増強することによって、細胞の分化を容易にしまたは促進し得る。一部の場合には、ナノ粒子は、細胞によるmiRNAの取り込みを増強することによって、細胞の分化を容易にしまたは促進し得る。一部の場合には、miRNAは、細胞による別の核酸分子の取り込みを増強することによって、分化を容易にしまたは促進し得る。
【0249】
一部の場合には、核酸分子は、細胞による別の核酸分子の取り込みを増強することによって、分化を容易にしまたは促進し得る。例えば、siRNAは、細胞によるmRNAの取り込みを増強することによって、分化を容易にしまたは促進し得る。一部の場合には、miRNAは、細胞によるmRNAの取り込みを増強することによって、分化を容易にしまたは促進し得る。一部の場合には、キトサンおよびsiRNAは、細胞によるmRNAの取り込みを増強することによって、分化を容易にしまたは促進し得る。一部の場合には、キトサンおよびmiRNAは、細胞によるmRNAの取り込みを増強することによって、分化を容易にしまたは促進し得る。
【0250】
一部の場合には、細胞をカプセル封入するためのポリマー性材料は、ポリマーを含み得る。一部の場合には、ポリマーは、多糖ベースのポリマー、ポリペプチドベースのポリマー、またはそれらの組合せを含み得る。一部の場合には、ポリマーは、多糖ベースのポリマーを含み得る。一部の場合には、ポリマーは、ポリペプチドベースのポリマーを含み得る。一部の場合には、多糖ベースのポリマーは、アルジネートベースのポリマー、ジェランガムベースのポリマー、キャッサバベースのポリマー、トウモロコシベースのポリマー、コーンスターチベースのポリマー、キサンタンガムベースのポリマー、ローカストビーンベースのポリマー、プルランベースのポリマー、デキストランベースのポリマー、セルロースベースのポリマー、またはそれらの組合せを含み得る。一部の場合には、多糖ベースのポリマーは、アルジネートベースのポリマーを含み得る。一部の場合には、多糖ベースのポリマーは、ジェランガムベースのポリマーを含み得る。一部の場合には、多糖ベースのポリマーは、キャッサバベースのポリマーを含み得る。一部の場合には、多糖ベースのポリマーは、トウモロコシベースのポリマーを含み得る。一部の場合には、多糖ベースのポリマーは、コーンスターチベースのポリマーを含み得る。一部の場合には、多糖ベースのポリマーは、キサンタンガムベースのポリマーを含み得る。一部の場合には、多糖ベースのポリマーは、ローカストビーンベースのポリマーを含み得る。一部の場合には、多糖ベースのポリマーは、プルランベースのポリマーを含み得る。一部の場合には、多糖ベースのポリマーは、デキストランベースのポリマーを含み得る。一部の場合には、多糖ベースのポリマーは、セルロースベースのポリマーを含み得る。一部の例では、ポリペプチドベースのポリマーは、植物タンパク質ベースのポリマーを含み得る。
【0251】
一部の例では、ポリマーは、ヒドロゲルを含み得る。一部の場合には、ヒドロゲルは、ヒアルロン酸(HA)-コラーゲンヒドロゲルからDNA複合体を送達するための基材媒介性戦略を含み得る。一部の場合には、ヒドロゲルは、HAをポリ(エチレングリコール)ジグリシジルエーテルで架橋結合することによって形成される。一部の場合には、ヒドロゲルのトポグラフィーは、パターン転写を使用して導入される。一部の場合には、種々のサイズの核酸分子が、ヒドロゲル基材に固定化される。別の例では、ポリマーは、コラーゲンヒドロゲルを含み得る。一部の場合には、ヒドロゲルは、官能基を有するように修飾された二官能性クロスリンカーまたはポリリンカーに共有結合することを可能にする官能基を含有する、または含有するように化学的に修飾され得る。一部の場合には、ヒドロゲルは、高度に水和される合成ポリマーまたはバイオポリマーマトリックスであり得る(例えば、ヒドロゲルの少なくとも約50重量%は、水を構成し得る)。一部の場合には、ヒドロゲルは、構造的に安定であり得る。ヒドロゲルは、ポリアクリルアミドまたはポロクサマーを含み得る。ヒドロゲルは、天然に存在するポリマー、例えばコラーゲンもまた含み得る。一部の場合には、ヒドロゲルは、フリーズドライされたコラーゲンマトリックスを含み得る。
【0252】
ヒドロゲルは、アルジネートを含み得る。アルジネートベースのヒドロゲルは、カルシウムの存在下で不溶性凝集体を形成し得る。一部の場合には、ヒドロゲル先駆体混合物は、ポリカチオンを含み得る。一部の場合には、ポリカチオンは、例えば、ポリリシン、ポリアルギニン、ポリオルニチン(polyomithine)、ポリヒスチジン、ミエリン塩基性タンパク質、低分子量糖ペプチド、反復配列を有するカチオン性両親媒性アルファ-らせんオリゴペプチド、ヒストン、ガラクトシル化ヒストン、ポリブレン、スペルミン、スペルミジン、プロラミン、ポリエチレンイミン、プトレシン、カダベリンおよびヘキサミンからなる群から選択され得る。
【0253】
一部の例では、ポリマーは、2次元ポリマーを含み得る。他の場合では、ポリマーは、3次元ポリマーを含み得る。一部の例では、ポリマーは、生分解性であるように構成されている。種々のポリマーの中でも、ポリマーは、核酸と共に高分子電解質複合体を形成し、かつ/または種々の酵素から核酸分子を保護し得る。一部の場合には、ポリマーは、合成および天然ポリマーを含み得る。一部の場合には、ポリマーは、ポリアミンベースのポリマーを含み得る。一部の場合には、ポリマーは、カチオン性脂質、ポリアミンベースのポリマー、キトサンベースのポリマー、デンドリマーおよびポリエチレンイミン(PEI)を含み得る。一部の場合には、ポリマーは、ヘパリン-ポリエチレンイミン(HPEI)ナノゲルを含み得る。一部の場合には、ポリマーは、分岐状PEGをポリ[(ε-カプロラクトン)-co-グリコリド](CG)上にグラフトすることによって調製されるミセルを含み得る。一部の場合には、プルラン(マルトトリオースユニットからなる多糖ポリマー)修飾PEIは、生分解性であり得る。一部の場合には、ポリマーは、カチオン性アミノ基および加水分解可能なエステル連結を含む生分解性ポリマーの群であるポリ-β-アミノエステル(PBAE)を含み得る。一部の場合には、ポリマーは、ラクトンの、ジアリルジエステルおよびアミノジオールとの酵素触媒される共重合によって産生されるポリアミン(co-エステル)を含み得る。一部の場合には、ポリマーは、カチオン性ペプチドであるポリ-L-リシン(PLL)を含み得る。一部の場合には、ポリマーは、天然生分解性ポリマーを含み得る。一部の場合には、天然生分解性ポリマーは、キトサン、プルラン、デキストランおよびヒアルロン酸(HA)を含み得る。
細胞
【0254】
一部の場合には、細胞型は、遺伝子、核酸分子および/もしくはタンパク質の特定のプロファイルまたは群を発現する細胞を含み得る。一部の場合には、細胞型の細胞は、遺伝子、核酸分子および/またはタンパク質の共通の発現プロファイルまたは群を有し得る。一部の場合には、細胞型の細胞は、少なくとも約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、50、100、200、300、400、500、600、700、800、900、1000、2000、5000、10000またはそれよりも多くの同一な遺伝子、核酸分子および/またはタンパク質を発現し得る。一部の場合には、細胞型の細胞は、最大で約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、50、100、200、300、400、500、600、700、800、900、1000、2000、5000、10000、20000または30000の同一な遺伝子、核酸分子および/またはタンパク質を発現し得る。細胞型の細胞は、共有された構造的または機能的特徴を有し得る。
【0255】
細胞は、細胞または細胞集団を含み得る。細胞は、細胞または細胞集団の子孫を含み得る。細胞は、単一の細胞の子孫を含み得る。
【0256】
一部の例では、細胞は、脂肪細胞、血管細胞、心細胞、軟骨細胞、内皮細胞、上皮細胞、造血細胞、肝細胞、筋肉細胞、ニューロンまたは骨原性細胞を含み得る。一部の場合には、細胞は、脂肪細胞を含み得る。一部の場合には、細胞は、血管細胞を含み得る。一部の場合には、細胞は、心細胞を含み得る。一部の場合には、細胞は、軟骨細胞を含み得る。一部の場合には、細胞は、内皮細胞を含み得る。一部の場合には、細胞は、上皮細胞を含み得る。一部の場合には、細胞は、造血細胞を含み得る。一部の場合には、細胞は、肝細胞を含み得る。一部の場合には、細胞は、筋肉細胞を含み得る。一部の場合には、細胞は、ニューロンを含み得る。一部の場合には、細胞は、骨原性細胞を含み得る。一部の例では、細胞は、脂肪細胞、血管細胞、心細胞、軟骨細胞、内皮細胞、上皮細胞、造血細胞、肝細胞、筋肉細胞、ニューロンおよび骨原性細胞のうちの少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10または11種を含み得る。一部の場合には、セメント質形成性細胞は、歯を形成するまたはその一部であり得る細胞を含む。一部の場合には、内皮細胞は、内皮を形成するまたはその一部であり得る細胞を含む。一部の場合には、上皮細胞は、上皮を形成するまたはその一部であり得る細胞を含む。一部の場合には、脂肪細胞は、脂肪組織を形成するまたはその一部であり得る細胞を含み得る。一部の場合には、造血細胞は、血液もしくは造血組織を形成するまたはその一部であり得る細胞を含み得る。一部の場合には、肝細胞は、肝もしくは肝臓組織を形成するまたはその一部であり得る細胞を含み得る。一部の場合には、筋肉細胞は、筋肉組織を形成するまたはその一部であり得る細胞を含み得る。一部の場合には、ニューロンは、神経系を形成するまたはその一部であり得る細胞を含み得る。一部の場合には、腎細胞は、腎臓組織を形成するまたはその一部であり得る細胞を含み得る。一部の場合には、網膜細胞は、眼性もしくは眼組織を形成するまたはその一部であり得る細胞を含み得る。一部の場合には、骨原性細胞は、骨組織を形成するまたはその一部であり得る細胞を含み得る。一部の場合には、血管細胞または血管新生細胞は、血管もしくは脈管組織を形成するまたはその一部であり得る細胞を含み得る。一部の場合には、心細胞は、心臓もしくは心組織を形成するまたはその一部であり得る細胞を含み得る。一部の場合には、軟骨細胞は、軟骨組織を形成するまたはその一部であり得る細胞を含み得る。
【0257】
一部の場合には、脂肪細胞(fat cell)は、脂肪細胞(adipocyte)であり得る。一部の場合には、脂肪細胞(fat cell)は、種々のサイズの脂肪滴または顆粒を含有し得る。一部の場合には、脂肪細胞(fat cell)は、白色脂肪細胞(adipose cell)または褐色脂肪細胞(adipose cell)を含み得る。一部の場合には、白色脂肪細胞(adipose cell)は、大きい脂肪滴または顆粒および少量の細胞質を含有し得る。一部の場合には、褐色脂肪細胞(adipose cell)は、大量の細胞質および多数のミトコンドリアを含有し得る。一部の場合には、脂肪細胞(adipocyte)は、エネルギーを合成し、脂肪としてそれを貯蔵することに特化した、脂肪組織から主に構成されている細胞であり得る。脂肪細胞(adipocyte)は、脂肪生成を介して、誘導多能性幹細胞および/または間葉系幹細胞から誘導され得る。脂肪細胞(adipocyte)は、単一の大きい脂質滴としてエネルギーを貯蔵し、重要な内分泌機能を有する白色脂肪細胞(adipocyte)、および複数の小さい脂質滴中にエネルギーを貯蔵するが、体の熱を生成するための燃料として特に使用される、褐色脂肪細胞(adipocyte)であり得る。
【0258】
一部の場合には、筋肉細胞は、筋肉収縮およびエネルギー代謝に特化した筋形質、筋小胞体、筋粒体または筋鞘を発達させ得る。一部の場合には、筋肉細胞は、筋原線維およびミオグロビンを含有し得る。一部の場合には、筋肉細胞は、高い量のグリコーゲンを含有し得る。一部の場合には、筋肉細胞はまた、筋細胞を含み得る。一部の場合には、筋肉細胞は、筋芽細胞から発生し得る。一部の場合には、筋肉細胞は、心筋細胞、平滑筋細胞または骨格筋細胞であり得る。一部の例では、筋肉細胞は、筋線維、筋管、筋細胞、筋芽細胞、スフェロイドまたは筋肉細胞前駆体を含み得る。
【0259】
一部の例では、細胞は、動物細胞を含み得る。動物細胞は、動物界の生物から単離または誘導された細胞を含み得る。動物細胞は、動物から単離され得る。細胞は、そのゲノムの最も近縁の対応物が動物または動物細胞由来である場合もまた、動物細胞であり得る。
【0260】
一部の例では、動物細胞は、哺乳動物細胞、鳥類細胞、または魚類細胞、軟体動物細胞、または両生類細胞を含み得る。一部の例では、動物細胞は、軟体動物細胞を含み得る。一部の例では、動物細胞は、両生類細胞を含み得る。一部の例では、動物細胞は、軟体動物細胞を含み得る。
【0261】
一部の例では、動物細胞は、哺乳動物細胞を含み得る。一部の例では、動物細胞は、鳥類細胞を含み得る。一部の例では、動物細胞は、魚類細胞を含み得る。
【0262】
一部の例では、哺乳動物細胞は、ブタ細胞、ウシ細胞、スイギュウ類細胞、ヒツジ細胞、ヤギ細胞、シカ類細胞、バイソン類細胞、ラクダ類細胞、アカシカ類細胞またはウサギ細胞を含み得る。一部の場合には、細胞は、ブタ細胞を含み得る。一部の場合には、細胞は、ウシ細胞を含み得る。一部の場合には、細胞は、スイギュウ類細胞を含み得る。一部の場合には、細胞は、ヒツジ細胞を含み得る。一部の場合には、細胞は、ヤギ細胞を含み得る。一部の場合には、細胞は、シカ類細胞を含み得る。一部の場合には、細胞は、バイソン類細胞を含み得る。一部の場合には、細胞は、ラクダ類細胞を含み得る。一部の場合には、細胞は、アカシカ類細胞を含み得る。一部の場合には、細胞は、ウサギ細胞を含み得る。
【0263】
一部の例では、鳥類細胞は、カモ類細胞、ニワトリ類細胞、ガン類細胞、シチメンチョウ類細胞、ダチョウ類細胞またはキジ類細胞を含み得る。一部の場合には、細胞は、カモ類細胞を含み得る。一部の場合には、細胞は、ニワトリ類細胞を含み得る。一部の場合には、細胞は、ガン類細胞を含み得る。一部の場合には、細胞は、シチメンチョウ類細胞を含み得る。一部の場合には、細胞は、ダチョウ類細胞を含み得る。一部の場合には、細胞は、キジ類細胞を含み得る。
【0264】
一部の例では、分化した細胞は、自己再生を受け得る。他の場合では、分化した細胞は、自己再生を受けなくてもよい。一部の場合には、最終分化した細胞は、自己再生を受けなくてもよい。一部の場合には、分化した細胞は、多能性細胞状態になくてもよい。
【0265】
一部の場合には、分化を受け得る細胞は、幹細胞を含み得る。他の場合では、幹細胞は、全能性細胞状態にあり得る。一部の場合には、幹細胞は、多能性細胞状態にあり得る。他の場合では、幹細胞は、多分化能性細胞状態にあり得る。他の場合では、幹細胞は、全分化性(omnipotent)細胞状態にあり得る。他の場合では、幹細胞は、単能性細胞状態にあり得る。一部の場合には、幹細胞は、iPSCを含み得る。一部の場合には、幹細胞は、胚性幹細胞、不死化幹細胞、間葉系幹細胞および/または筋肉前駆細胞を含み得る。一部の場合には、幹細胞は、胚性幹細胞、不死化幹細胞、間葉系幹細胞、iPSCおよび/または筋肉前駆細胞を含み得る。一部の場合には、幹細胞は、胚性幹細胞を含み得る。一部の場合には、幹細胞は、不死化幹細胞を含み得る。一部の場合には、幹細胞は、間葉系幹細胞を含み得る。一部の場合には、幹細胞は、筋肉前駆細胞を含み得る。
【0266】
幹細胞は、再プログラミングされた細胞を含み得る。細胞の再プログラミングは、細胞または細胞の集団(例えば、体細胞)の発生的潜在力を逆転させるプロセスであり得る。再プログラミングは、細胞を、より高い発生的潜在力を有する状態へと駆動する、例えば、細胞を、あまり分化していない状態へと逆に駆動するプロセスであり得る。再プログラミングされる細胞は、再プログラミングの前に、部分的に分化され得るか最終分化され得るかのいずれかである。再プログラミングは、細胞が、胚性幹細胞の発生的潜在力、例えば、胚性幹細胞表現型を有するように、体細胞を多能性状態へと駆動する、分化状態の完全なまたは部分的な逆転、例えば、多能性状態を有する細胞のものへの、細胞の発生的潜在力における増加を暗示し得、あるいは、多分化能性状態への、細胞、例えば、体細胞もしくは単能性細胞の、分化状態の部分的逆転または発生的潜在力の部分的増加、を包含し得る。再プログラミングは、細胞の分化状態の、さらなる操作に供された場合に多能性状態への完全な再プログラミングに対して細胞をより感受性にする状態への、部分的逆転もまた包含し得る。
【0267】
一部の例では、幹細胞は、動物幹細胞を含み得る。一部の例では、動物幹細胞は、哺乳動物幹細胞、鳥類幹細胞、または魚類幹細胞、軟体動物幹細胞、または両生類幹細胞を含み得る。一部の例では、動物幹細胞は、軟体動物幹細胞を含み得る。一部の例では、動物幹細胞は、両生類幹細胞を含み得る。一部の例では、動物幹細胞は、軟体動物幹細胞を含み得る。一部の場合には、哺乳動物幹細胞は、ブタ幹細胞、ウシ幹細胞、スイギュウ類幹細胞、ヒツジ幹細胞、ヤギ幹細胞、シカ類幹細胞、バイソン類幹細胞、ラクダ類幹細胞、アカシカ類幹細胞またはウサギ幹細胞を含み得る。一部の場合には、哺乳動物幹細胞は、ブタ幹細胞を含み得る。一部の場合には、鳥類幹細胞は、カモ類幹細胞、ニワトリ類幹細胞、ガン類幹細胞、シチメンチョウ類幹細胞、ダチョウ類幹細胞またはキジ類幹細胞を含み得る。一部の例では、動物幹細胞は、哺乳動物幹細胞を含み得る。一部の例では、動物幹細胞は、鳥類幹細胞を含み得る。一部の例では、動物幹細胞は、魚類幹細胞を含み得る。一部の場合には、幹細胞は、ブタ幹細胞を含み得る。一部の場合には、幹細胞は、ウシ幹細胞を含み得る。一部の場合には、幹細胞は、スイギュウ類幹細胞を含み得る。一部の場合には、幹細胞は、ヒツジ幹細胞を含み得る。一部の場合には、幹細胞は、ヤギ幹細胞を含み得る。一部の場合には、幹細胞は、シカ類幹細胞を含み得る。一部の場合には、幹細胞は、バイソン類幹細胞を含み得る。一部の場合には、幹細胞は、ラクダ類幹細胞を含み得る。一部の場合には、幹細胞は、アカシカ類幹細胞を含み得る。一部の場合には、幹細胞は、ウサギ幹細胞を含み得る。一部の場合には、幹細胞は、カモ類幹細胞を含み得る。一部の場合には、幹細胞は、ニワトリ類幹細胞を含み得る。一部の場合には、幹細胞は、ガン類幹細胞を含み得る。一部の場合には、幹細胞は、シチメンチョウ類幹細胞を含み得る。一部の場合には、幹細胞は、ダチョウ類幹細胞を含み得る。一部の場合には、幹細胞は、キジ類幹細胞を含み得る。
【0268】
一部の例では、iPSCは、動物iPSCを含み得る。一部の例では、動物iPSCは、哺乳動物iPSC、鳥類iPSC、または魚類iPSC、軟体動物iPSC、または両生類iPSCを含み得る。一部の例では、動物iPSCは、軟体動物iPSCを含み得る。一部の例では、動物iPSCは、両生類iPSCを含み得る。一部の例では、動物iPSCは、軟体動物iPSCを含み得る。一部の場合には、哺乳動物iPSCは、ブタiPSC、ウシiPSC、スイギュウ類iPSC、ヒツジiPSC、ヤギiPSC、シカ類iPSC、バイソン類iPSC、ラクダ類iPSC、アカシカ類iPSCまたはウサギiPSCを含み得る。一部の場合には、哺乳動物iPSCは、ブタiPSCを含み得る。一部の場合には、鳥類iPSCは、カモ類iPSC、ニワトリ類iPSC、ガン類iPSC、シチメンチョウ類iPSC、ダチョウ類iPSCまたはキジ類iPSCを含み得る。一部の例では、動物iPSCは、哺乳動物iPSCを含み得る。一部の例では、動物iPSCは、鳥類iPSCを含み得る。一部の例では、動物iPSCは、魚類iPSCを含み得る。一部の場合には、iPSCは、ブタiPSCを含み得る。一部の場合には、iPSCは、ウシiPSCを含み得る。一部の場合には、iPSCは、スイギュウ類iPSCを含み得る。一部の場合には、iPSCは、ヒツジiPSCを含み得る。一部の場合には、iPSCは、ヤギiPSCを含み得る。一部の場合には、iPSCは、シカ類iPSCを含み得る。一部の場合には、iPSCは、バイソン類iPSCを含み得る。一部の場合には、iPSCは、ラクダ類iPSCを含み得る。一部の場合には、iPSCは、アカシカ類iPSCを含み得る。一部の場合には、iPSCは、ウサギiPSCを含み得る。一部の場合には、iPSCは、カモ類iPSCを含み得る。一部の場合には、iPSCは、ニワトリ類iPSCを含み得る。一部の場合には、iPSCは、ガン類iPSCを含み得る。一部の場合には、iPSCは、シチメンチョウ類iPSCを含み得る。一部の場合には、iPSCは、ダチョウ類iPSCを含み得る。一部の場合には、iPSCは、キジ類iPSCを含み得る。
【0269】
一部の場合には、iPSCは、成体体細胞の再プログラミングによって得られた、多能性が付与された任意の細胞を含み得、細胞は、3つの胚性胚細胞層:内胚葉、外胚葉および中胚葉へと分化することが可能である。かかる成体細胞は、任意の成体体組織(例えば、皮膚線維芽細胞または血球)から得られ、幹細胞様の特徴を獲得するように細胞をリセットする組込み的遺伝子操作または非組込み的タンパク質発現方法による再プログラミングを受け得る。iPSCは、細胞または細胞の集団(例えば、体細胞)の発生を逆転させてナイーブ細胞型を生じるようなプロセスを介して、形成され得る。iPSCは、細胞を、より高い発生的および増殖潜在力を有するナイーブ状態へと駆動するプロセスを受けた細胞、例えば、あまり分化していない状態へとリセットされた細胞であり得る。体細胞は、iPSCへの誘導の前には、部分的に分化しているか最終分化しているかのいずれかであり得る。分化状態の完全なまたは部分的な逆転、即ち、多能性状態を有する細胞のものへの、細胞の発生的潜在力における増加が存在し得る。細胞が、胚性幹細胞表現型と類似の、胚性幹細胞の発生的潜在力を有するように、体細胞は、多能性状態へと駆動され得る。体細胞の誘導は、多分化能性状態への、細胞、例えば、体細胞または単能性細胞の、分化状態の部分的逆転または発生的潜在力の部分的増加もまた包含し得る。誘導は、細胞の分化状態の、さらなる操作に供された場合に多能性状態への完全な誘導に対して細胞をより感受性にする状態への、部分的逆転もまた包含し得る。
治療用製品または食用製品
【0270】
一部の例では、組成物と接触した細胞または核酸分子を取り入れた細胞は、培養され得る。その細胞の一部または全ては、培養細胞を生成するために引き続いて培養され得、この培養細胞は、最終分化した細胞を生成するように分化され得る。一部の場合には、核酸分子を含む細胞は、治療用製品を産生するために使用され得る。一部の場合には、核酸分子を含む細胞は、組織を産生するために使用され得る。一部の場合には、核酸分子を含む細胞は、食用肉製品を産生するために使用され得る。最終分化した細胞は、食用肉製品を産生するために使用され得る。
【0271】
一部の場合には、治療用製品は、投与された場合に治療効果を有し得る。治療効果は、疾患状態の阻害、寛解、軽減、処置および/または予防を含み得る。一部の場合には、治療用製品は、細胞療法において使用される細胞を含み得る。一部の場合には、治療用製品は、細胞、ワクチン、臓器、細胞によって産生される産物を含み得る。細胞によって産生される産物は、タンパク質、核酸分子、化学的化合物、またはそれらの組合せを含み得る。一部の場合には、タンパク質は、抗体、酵素、シグナル伝達分子、酵素阻害剤、ホルモン、サイトカイン、増殖因子またはそれらの組合せを含み得る。治療用製品として使用される核酸分子は、本開示の他の箇所に記載される任意の核酸分子を含み得る。一部の場合には、化学的化合物は、有機または無機化合物を含み得る。一部の場合には、化合物は、栄養素を含み得る。一部の場合には、治療用製品として使用される細胞は、本開示の他の箇所に記載される任意の細胞を含み得る。一部の場合には、治療用製品は、ヒトまたは非ヒトの細胞、タンパク質、核酸分子、化学的化合物、またはそれらの組合せを含み得る。一部の場合には、細胞によって産生される産物は、抗菌性分子を含み得る。抗菌性分子は、抗細菌性、抗真菌性または抗寄生生物性分子であり得る。
【0272】
治療用製品は、薬を含み得る。薬は、投与された場合に治療効果を有する化学物質または化学物質の収集物および/もしくは混合物を含み得る。一部の場合には、治療用製品は、薬物製品を含み得る。一部の場合には、薬物製品は、投薬形態での治療用製品であり得る。一部の場合には、治療用製品は、薬学的に活性な成分を含み得る。薬学的に活性な成分は、疾患状態の阻害、寛解、軽減、処置および/もしくは予防に寄与するならびに/またはそれを担う直接的な医薬品活性を有する化学物質ならびに/または細胞を含み得る。一部の場合には、治療用製品は、原薬を含み得る。一部の場合には、原薬は、純粋な形態の薬学的に活性な成分を含み得る。一部の場合には、原薬を含む試料は、試料中の原薬の体積、重量、および/または分子の数で、少なくとも50%、60%、70%、80%、90%または100%を構成し得る。
【0273】
組織は、細胞の収集物を含み得る。組織の細胞は、1つの細胞型由来であり得る。組織の細胞は、1つよりも多くの細胞型由来であり得る。一部の場合には、組織、または細胞の群は、臓器を形成し得る。一部の場合には、臓器の組織または細胞の群は、動物中で見出され得る。一部の場合には、臓器由来の組織または細胞は、生理学的機能または細胞性機能を集合的に実施し得る。一部の場合には、臓器由来の組織または細胞は、構造的および/または機能的特徴を共有し得る。一部の場合には、臓器は、膀胱、血管、骨、脳、気管支、軟骨、横隔膜、ファロピウス管、鰓、毛髪、心臓、視床下部、腸、腎臓、喉頭、靱帯、肝臓、肺、リンパ節、筋肉、爪、神経、卵巣、膵臓、副甲状腺、陰茎、咽頭、松果体、脳下垂体、前立腺、鱗、皮膚、脊髄、脾臓、胃、腱、精巣、胸腺、甲状腺、扁桃腺、歯、気管、尿管、尿道、腟、精管、外陰部、またはそれらの組合せを含み得る。一部の場合には、組織、または細胞の群は、オルガノイドを形成し得る。一部の場合には、オルガノイドは、in vitroまたはex vivo培養物中で形成され得る。一部の場合には、オルガノイドは、3Dであり得る。一部の場合には、オルガノイド由来の組織または細胞は、生理学的機能または細胞性機能を集合的に実施し得る。一部の場合には、オルガノイド由来の組織または細胞は、構造的および/または機能的特徴を共有し得る。一部の場合には、モデルは、細胞または細胞の収集物を含み得る。一部の場合には、細胞または細胞の収集物を含むモデルは、臓器、オルガノイド、組織、またはそれらの組合せのモデルであり得る。一部の場合には、細胞または細胞の収集物を含むモデルは、臓器のモデルであり得る。一部の場合には、細胞または細胞の収集物を含むモデルは、オルガノイドのモデルであり得る。一部の場合には、細胞または細胞の収集物を含むモデルは、組織のモデルであり得る。一部の場合には、モデルは、細胞、細胞の収集物、組織、臓器、オルガノイド、またはそれらの組合せの少なくとも1つの機能的および/または構造的特徴を有し得る。一部の場合には、モデルは、有機または無機材料を含み得る。一部の場合には、モデルは、細胞、組織、臓器もしくはオルガノイド;またはそれらに由来する構成要素を含み得る。一部の場合には、モデルは、生体模倣モデルであり得る。
【0274】
食用製品もまた、細胞の群を含み得る。食用製品は、動物由来の組織の細胞型の集団を有する細胞の群もまた含み得る。食用製品は、いずれかの種によって摂取され、害を引き起こさない場合、食用であり得る。かかる害は、中毒、汚染または感染を含み得る。食用製品は、食用肉製品を含み得る。肉の食用性は、肉の型または特性に依存し得る。例えば、肉は、食用になるように加工または調理され得る。一部の場合には、肉は、焼かれ、蒸され、茹でられ(poach)、茹でられ(boil)、グリルされ、乾燥され、燻製され、揚げられ、加熱され、漬けられ、発酵され、熟成され、またはそれらの任意の組合せがされ得る。一部の肉、例えば、魚類由来の肉は、調理なしに食用であり得る。肉の食用性は、毒素および汚染性生物のレベルに依存し得る。一部の場合には、肉の食用性は、個人の食欲にも依存し得る。
【0275】
一部の場合には、培養細胞は、細胞が培養の間に付着し得る足場から、ある程度の構造的完全性を受け取り得る。細胞は、細胞懸濁液中でも培養され得る。一部の場合には、細胞は、接着性であり得る。他の場合では、細胞は、接着性でなくてもよい。一部の場合には、非接着性細胞は、付着のための基材または表面を必要としてもしなくてもよい。一部の場合には、細胞は、接着基材を必要としないように選択、進化、修飾または操作されていてもよい。一部の場合には、培養細胞は、支持体構造、例えば、2次元(2D)もしくは3次元(3D)足場または支持体構造に付着され得る培養組織を形成するように成長または構成され得る。一部の場合には、培養細胞は、種々の形状を形成するように構成され得、または3次元プリンターによって形成する。一部の場合には、培養細胞は、2次元支持体構造、例えば、組織-培養プレート上で成長させられ得、この場所で、培養細胞は、摂取のために剥がされまたは加工され得る数層の細胞を形成し得る。一部の場合には、2次元支持体構造は、メンブレンの一方の側の培養培地から細胞が付着する他方の側への栄養素の拡散を可能にする多孔性メンブレンを含み得る。かかる組成では、細胞のさらなる層が、培地灌流が十分である限り、例えば、細胞をメンブレンの両方の側から培養培地に曝露させることによって、達成され得る。一部の場合には、細胞は、メンブレンの一方の側からの、およびまた、メンブレン上で成長している細胞を覆う培養培地からの拡散を介して、栄養素を受け取り得る。培養培地は、不用な代謝産物の増加を防止するために、2次元組織培養環境中に補給され得る。
【0276】
一部の場合には、培養細胞は、3次元支持体構造の上、その周囲またはその内側で成長させられ得る。一部の場合には、支持体構造は、培養細胞が成長し、異なる型の組織、例えば、ステーキ、テンダーロイン、すね肉、ニワトリ胸肉、ドラムスティック、ラムチョップ、魚の三枚おろしまたはロブスターの尾と似るための形状および形態を提供するために、異なるサイズ、形状および/または形態へと造形され得る。支持体構造は、天然または合成生体材料であり得る。一部の場合には、生体材料は、生体適合性の様式で、例えば、許容可能な生物学的応答のレベルを伴って、任意の組織、臓器または機能を評価、処置、強化または置き換えるために、生物学的システムと調和することが意図された任意の物質を含み得る。一部の場合には、生体材料は、細胞および組織と受動的に相互作用し得、または特定のおよび意図した生物学的応答を誘導する生物活性材料を含み得る。一部の場合には、生体材料は、単独でまたは複雑なシステムの一部として、生物系の構成要素との相互作用の制御によって方向付けるために使用される形態を取るように操作された基材を含み得る。一部の場合には、生体材料は、天然、合成、またはそれらの一部の組合せであり得る。足場は、1つの材料または1つもしくは複数の異なる材料から構成され得る。一部の場合には、足場は、非毒性かつ食用であり得、そのため摂取された場合に有害でない可能性があり、最終食物製品に、さらなる栄養、テクスチャー、風味または形態を提供し得る。一部の場合には、足場は、ヒドロゲル、生体材料、例えば、細胞外マトリックス分子(ECM)、セルロース、または生体適合性合成材料を含み得る。ECM分子は、プロテオグリカン、非プロテオグリカン多糖またはタンパク質を含み得る。一部の場合には、微小足場は、巨視的構造および/または形状を細胞集団に提供し得る従来の組織培養足場よりも小さい場合がある。一部の場合には、微小足場は、微小足場自体が懸濁液中にある場合であっても、接着性細胞が付着する表面を提供し得る。一部の場合には、微小足場は、撹拌により懸濁液中に残留するのに十分に小さいままでありながら、接着性細胞が付着するシードまたはコア構造を提供し得る。微小足場の使用は、接着性細胞の大規模産生を可能にし得る懸濁培養での接着性細胞の培養を可能にする。一部の場合には、培養細胞は、凝集体、スフェロイドまたは胚様体で成長させられ得る。ECM分子は、細胞間に形成して、細胞が成長しそれに接着し続ける天然に存在する組織培養足場を提供する。
【0277】
分解可能な足場は、ポリマー性材料を含み得る。ポリマー性材料は、天然ポリマー性材料または合成ポリマー性材料を含み得る。生体材料は、コラーゲン、ゼラチン、フィブリン、アルジネート、寒天、キャッサバ、トウモロコシ、キトサン、ジェランガム、コーンスターチ、キチン、セルロース、チア(Salvia hispanica)、組換えシルク、脱細胞化組織(植物または動物)、ヒアルロン酸、フィブロネクチン、ラミニン、ヘミセルロース、グルコマンナン、テクスチャー加工した植物性タンパク質、ヘパラン硫酸、コンドロイチン硫酸、テンペ、ケラタン硫酸、またはそれらの任意の組合せを含み得る。植物ベースの足場は、3D培養のために使用され得る。植物ベースの足場は、植物、例えば、リンゴ、海藻またはジャックフルーツから得られた足場を含み得る。植物ベースの足場は、少なくとも約1つの植物ベースの材料、例えば、セルロース、ヘミセルロース、ペクチン、リグニン、アルジネート、またはそれらの任意の組合せを含み得る。テクスチャー加工した植物性タンパク質(TVP)、例えば、テクスチャー加工したダイズタンパク質(TSP)は、高いパーセンテージのダイズタンパク質、ダイズ粉またはダイズ濃縮物を含み得る。TVPおよびTSPは、肉様テクスチャーおよび堅さを肉製品に提供するために使用され得る。合成生体材料は、ヒドロキシアパタイト、ポリエチレンテレフタレート、アクリレート、ポリエチレングリコール、ポリグリコール酸、ポリカプロラクトン、ポリ乳酸、それらのコポリマー、またはそれらの任意の組合せを含み得る。
【0278】
一部の例では、方法は、細胞を拡大増殖または培養するステップを含み得る。一部の例では、拡大増殖または培養するステップは、維持培地、分化培地、脂肪性培地または増殖培地を含み得る。一部の場合には、培地は、細胞の培養または拡大増殖を促進するように構成され得る。一部の場合には、培地中の気体平衡は、約21%~約95%空気飽和の酸素、約0%~約10%の二酸化炭素分圧(mmHg)の混合物を含み得る。例えば、pHを制御して37℃で維持した約80%の酸素、約5%の二酸化炭素の培地の混合物が、提供され得る。一部の場合には、完全トランスフェクション培地は、37℃および5%CO2で一晩平衡化され、pH調整が実施される。ある特定の場合では、最終分化は、複数の実質的に未分化の多能性細胞を、少なくとも約1つの増殖因子を含む第1の限定培地中で培養または維持するステップ、および複数の細胞において分化を促進するのに十分な第2の限定培地中で細胞をインキュベートするステップの、逐次的ステップを含み得る。一部の態様では、複数の多能性細胞は、内胚葉、外胚葉または中胚葉細胞HPCに分化される。ある特定の態様では、第2の限定培地は、FGF2、IGF-1を含み得る。ある特定の態様では、第2の限定培地は、GSK-3阻害剤を含み得る。一部の場合には、第1の限定培地は、IGF-1、NRG-1、TGF-B、LIFおよびFGF2をさらに含み得る。一部の場合には、第2の限定培地は、FGF2をさらに含み得る。一部の場合には、方法は、25%未満の酸素、例えば、24%、23%、22%、21%、20%、19%、18%、17%、16%、15%、10%、5%または0%未満の酸素の大気圧で細胞を培養するステップを含み得る。
【0279】
一部の場合には、維持培地は、多能性培地を含み得る。一部の場合には、細胞は、トランスフェクションの前に、高用量(50ng/mL)ブタ-FGF2で48時間処置される。一部の例では、培地は、72時間後に第2の限定培地に交換される。一部の例では、拡大増殖または培養するステップの少なくとも約一部分は、単純なバッチ培養以外の成長モードを使用して実施される。細胞を培養するために本明細書で使用される場合、細胞をin vitroで培養するステップは、細胞、細胞の群または組織を、ex vivoで、または生物もしくは宿主の外側で、培養するステップもまた含み得る。細胞培養は、一部の場合には、細胞の分化(または脱分化)の維持または誘導もまた含み得る。他の場合では、細胞培養物は、成長培地中で維持され得る。細胞培養物は、一部の場合には、2次元(2D)または3次元(3D)であり得る。一部の場合には、成長培地は、栄養素、または細胞の成長のために必要な他の構成要素を含み得る。一部の場合には、細胞培養物のための培地および栄養素の型は、培養されている細胞、または培養細胞の目的に依存し得る。
【実施例】
【0280】
これらの実施例は、例示目的のためにのみ提供され、本明細書で提供される特許請求の範囲を限定しない。
【0281】
(実施例1)
糖および核酸分子を用いた細胞中へのRNAのトランスフェクション
【0282】
核酸分子および糖を含む組成物で細胞をトランスフェクトするための種々の糖、核酸分子、脂質およびポリプレックス組合せが、ここで提供される。
【0283】
カチオン化されたデンプン(糖)および脂質を有するe-GFP mRNA(核酸分子;TriLink Biotechnologies、製品番号L-7601)のポリプレックスを、個々の構成要素のストック溶液のアリコートを、1/2/4の核酸分子/糖/脂質質量比でpH7.2のPBS中で混合することによって形成した。ポリプレックスを、室温で20分間形成させ、24ウェルプレート(1ウェル当たり15000細胞の播種密度)中で24時間成長させたブタiPSCを処置するために使用した。1ウェル当たりのmRNA投薬量0.5μg。プレートを、37℃、5%大気CO
2で20時間インキュベートした。
図1A、
図1Bおよび
図1Cはそれぞれ、カチオン化されたデンプンに基づくeGFP-mRNポリプレックスで処置したブタiPSCの、透過光画像、緑色蛍光、組合せ画像を示す。
図1A~Cから示されるように、細胞の大部分が、eGFPでトランスフェクトされ、eGFPを発現した。
【0284】
二重官能化されたキトサンを、第4級アンモニウム基を導入し、マルトデキストリンとコンジュゲートすることによって調製した。二重官能化されたキトサン(糖)および脂質を有するsaRNA(核酸分子;MyoD、MyoGおよびMyf6をコードする配列を有する)のポリプレックスを、個々の構成要素のストック溶液のアリコートを、1/300~600/300の核酸分子/糖/脂質質量比でpH7.2のPBS中で混合することによって形成した。ポリプレックスを、室温で20分間形成させ、24ウェルプレート(1ウェル当たり15000細胞の播種密度)中で24時間成長させたブタiPSCを処置するために使用した。1ウェル当たりのsaRNA投薬量0.2ng。プレートを、37℃、5%大気CO
2で20時間インキュベートした。
図2は、二重官能化されたキトサンに基づくポリプレックスによって送達されたsaRNAでトランスフェクトしたブタiPSCにおける遺伝子発現を示す。製剤1は、脂質なしのトランスフェクション組成物である;製剤2~4は、漸増量の糖を有するトランスフェクション複合体である;製剤5は、脂質をアニオン性多糖で置き換えた陰性対照トランスフェクション複合体である;製剤6は、JetMESSENGER(登録商標)(Polyplus)に由来するトランスフェクション複合体を有する陽性対照である。他の陰性対照は、saRNAと接触していないiPSCまたはsaRNAと接触しているが糖とも脂質とも接触していない細胞を含む。3つの遺伝子の発現を、トランスフェクションの24時間後に、QRT-PCRでアッセイした。糖および脂質の含有は、ネイキッドsaRNAまたは未処置の細胞を使用する陰性対照と比較して、トランスフェクトされた遺伝子の発現を、約10000倍~10000000倍有意に増加させる。JetMESSENGER(登録商標)システムを使用するトランスフェクションと比較して、糖および脂質を使用する本明細書に記載される方法を使用するトランスフェクション効率の改善は、約2~50倍である(
図2)。
【0285】
カチオン化されたデンプンおよび脂質を有するsaRNA(核酸分子;MyoD、MyoG、Myf5およびMyf6をコードする配列を有する)のポリプレックスを、個々の構成要素のストック溶液のアリコートを、質量比1/300~600/300の核酸分子/糖/脂質質量比でpH7.2のPBS中で混合することによって形成した。ポリプレックスを、室温で20分間形成させ、24ウェルプレート(1ウェル当たり15000細胞の播種密度)中で24時間成長させたブタiPSCを処置するために使用した。1ウェル当たりのmRNA投薬量0.2ng。プレートを、37℃、5%大気CO
2で20時間インキュベートした。
図3は、カチオン化されたデンプンに基づくポリプレックスによって送達されたsaRNAでトランスフェクトしたブタiPSCにおける遺伝子発現を示す。製剤1は、脂質なしのトランスフェクション組成物である;製剤2~4は、漸増量の糖を有するトランスフェクション複合体である;製剤5は、脂質をアニオン性多糖で置き換えた陰性対照トランスフェクション複合体である;製剤6は、JetMESSENGER(登録商標)(Polyplus)に由来するトランスフェクション複合体を有する陽性対照である。他の陰性対照は、saRNAと接触していないiPSCまたはsaRNAと接触しているが糖とも脂質とも接触していない細胞を含む。3つの遺伝子の発現を、トランスフェクションの24時間後に、QRT-PCRでアッセイした。糖および脂質の含有は、ネイキッドsaRNAまたは未処置の細胞を使用する陰性対照と比較して、トランスフェクトされた遺伝子の発現を、約100倍~1000倍有意に増加させる。糖および脂質を使用する本明細書に記載される方法を使用するトランスフェクション効率を、JetMESSENGER(登録商標)システムを使用するトランスフェクション効率と比較する(
図3)。
【0286】
カチオン化されたデンプンまたは二重官能化されたキトサンは、本開示に記載される他の糖で置換することができる。saRNAまたはmRNAは、本開示に記載される他の核酸分子で置換することができる。
【0287】
(実施例2)
糖および核酸分子を使用するタンパク質発現、細胞分化または細胞変換の誘導
【0288】
本開示に記載される組成物/方法を使用してタンパク質発現、細胞分化および/細胞変換を容易にするための方法が、本明細書で提供される。
【0289】
図4は、本明細書に記載される方法のワークフローを示す。ステップ401は、糖(例えば、脂肪族アルデヒド修飾糖、芳香族アルデヒド修飾糖、第4級アンモニウム修飾糖、ポリアミン誘導体化糖、糖修飾糖、脂質付加物を有する糖、またはそれらの組合せを含む修飾糖)および核酸(例えば、RNA、mRNAまたはsaRNA)を混合して、組成物を生成することを含む。ステップ402は、細胞集団(例えば、幹細胞、胚性幹細胞、不死化幹細胞、間葉系幹細胞、筋肉前駆細胞またはiPSC)を組成物と接触させることを含む。ステップ403は、ポリマー性材料を使用して、細胞集団および組成物をカプセル封入する、自己アセンブルする、またはそれに接着することを含む。ステップ404は、細胞集団の細胞を、細胞の少なくともサブセットが核酸分子の核酸分子を取り入れるのに十分な条件に供することを含む。ステップ405は、トランスフェクトされた細胞がそのタンパク質発現を変更することを容易にすることを含む。必要に応じて、ステップ406は、トランスフェクトされた細胞の分化を容易にすることを含む。必要に応じて、ステップ407は、トランスフェクトされた細胞を、医薬品活性成分、組織または食用製品に変換することを含む。
【0290】
数ミリグラムの修飾糖、2mgのチアミンピロリン酸および0.5mgの硫酸プロタミンを、1mLの無菌蒸留水中に個々に溶解させる。各溶液を、0.22μmフィルターを介して濾過する。標的化核酸を、無菌蒸留水中1mg/mLの最終濃度になるように溶解させる。PEG-脂質を、30mgに達する総PEG-脂質重量で1mLのエタノール中に溶解させ、その後、0.22μmフィルターを介して濾過する。核酸溶液を、プロタミン溶液と混合してプレ複合体を形成させ、次いで、水可溶性糖溶液、チアミンピロリン酸溶液およびPEG-脂質溶液と混合して、ポリプレックスを含有する組成物を調製する。
【0291】
細胞(表1に列挙した)を、1~7日の間、種々の糖および核酸分子(それぞれ、表2および3に列挙した)で毎日トランスフェクトする。GFP/RFP/YFP mRNAまたはスクランブルsiRNAを、トランスフェクション対照として使用する。トランスフェクションを、最適なコロイド状ナノ粒子法の対照として、従来の化学物質ベースの方法(例えば、Lipofection)または非化学的方法(例えば、電気穿孔またはヌクレオフェクション)のいずれかを使用して実施する。ヌクレオチド長さの差異、二本鎖対一本鎖核酸、およびヌクレオチドの用量範囲において見ることができるようなヌクレオチドの多様な性質が、選択された送達方法に影響する:サイレンシングRNA(siRNA):20~40bp、二本鎖RNA分子、メッセンジャーRNA(mRNA):500bp~2~4kbpの範囲、一本鎖RNA分子。ヌクレオチドの用量範囲:ヌクレオチド(DNA、RNA、mRNA、siRNA、saRNA)について0.5μg/mL~50μg/mL。例えば、mRNAおよびsiRNAを、ナノ粒子トランスフェクション選択肢を使用して、一緒にカプセル封入することもできる。
表1. 細胞型の例
【表1】
表2. 修飾糖の例
【表2】
表3. 核酸の例
【表3】
【0292】
(実施例3)
食用肉製品を培養する
【0293】
細胞を、問題の細胞株に必要な増殖因子を補充した第1の成長培地中で維持および拡大増殖する。細胞を、2D接着性表面上で、または凝集体として3Dで、成長させる。タンパク質発現を促進するために、細胞を、選択された送達剤と自己アセンブルした核酸を含有するポリプレックスで、24時間処置する。トランスフェクションを、2D(生体材料ありまたはなし)または3D(生体材料ありまたはなしの、スフェロイド、胚様体、懸濁液または接着剤が含まれるがこれらに限定されない)培養条件で実施する。培地を、24時間後に交換することもできる。細胞を、必要とされる所望の結果に依存して、第2の成長培地中で7~50+(最小~最大、またはそれらの間のどこでも)日間、維持する。培養物の成熟を、例えば、筋原性線維の成熟を促進するために、生体材料ありもしくはなしで、または電気刺激もしくは収縮張力ありもしくはなしで、記載された2Dまたは3D条件で実施する。必要な対照を、実験的一貫性のために実施する。分析は、qPCR、免疫組織化学またはフローサイトメトリーを使用して、任意の段階で実施することができる。任意の核酸を、この方法論に対する変形において使用することもできる。実験的変更は、同じ材料および方法を使用し得るが、異なる化合物が導入され得る。細胞(例えば、関連する筋原性マーカーを発現する筋肉細胞、関連する脂肪生成マーカーを発現する脂肪細胞)の必要とされる成長の後、細胞を収穫し、食品加工を開始する。簡潔に述べると、細胞を、問題の最終産物に依存する必要な量になるように、植物ベースの成分とブレンドする。1~99%(最小~最大)の間(またはそれらの間のどこでも)の細胞質量を、最終100%製剤において使用することもできる。製剤を、所望の形状および構造に形成し、スライスし、調理し、冷凍する。
番号付き実施形態
1
糖、および細胞内でのタンパク質発現における変化を容易にするように構成されている核酸分子;および前記細胞をカプセル封入するまたは前記細胞に接着するように構成されているポリマー性材料を含む組成物。
2
前記ポリマー性材料がポリマーを含む、実施形態1に記載の組成物。
3
前記ポリマーが、多糖ベースのポリマー、ポリペプチドベースのポリマー、脂質ベースのポリマー、またはそれらの組合せを含む、実施形態2に記載の組成物。
4
前記多糖ベースのポリマーが、アルジネートベースのポリマー、ジェランガムベースのポリマー、キャッサバベースのポリマー、トウモロコシベースのポリマー、コーンスターチベースのポリマー、キサンタンガムベースのポリマー、ローカストビーンベースのポリマー、プルランベースのポリマー、デキストランベースのポリマー、セルロースベースのポリマー、またはそれらの組合せを含む、実施形態3に記載の組成物。
5
前記ポリマー性材料が、前記細胞をカプセル封入するように構成されている、実施形態1から4のいずれか一項に記載の組成物。
6
前記ポリマー性材料がヒドロゲルを含む、実施形態1から5のいずれか一項に記載の組成物。
7
前記ポリマー性材料が2次元ポリマーを含む、実施形態6に記載の組成物。
8
前記ポリマーが3次元ポリマーを含む、実施形態6に記載の組成物。
9
前記ポリマー性材料が、生分解性であるように構成されている、実施形態1から8のいずれか一項に記載の組成物。
10
細胞内でのタンパク質発現における変化を集合的に容易にするように構成されているリボ核酸(RNA)を含む核酸分子および糖を含む組成物。
11
前記細胞内でのタンパク質発現における前記変化が、中胚葉系統、内胚葉系統または外胚葉系統への前記細胞の分化を容易にする、実施形態10に記載の組成物。
12
前記細胞内でのタンパク質発現における前記変化が、前記細胞の脂肪生成、血管新生、心原性、軟骨形成、内皮、上皮、造血、肝性、筋原性、神経原性、骨原性、実質、腎または網膜分化を容易にする、実施形態11に記載の組成物。
13
前記細胞の前記分化が、前記細胞の分化転換または前記細胞の指向性分化を含む、実施形態12に記載の組成物。
14
前記細胞が、体細胞またはナイーブ細胞を含む、実施形態10から13のいずれか一項に記載の組成物。
15
前記細胞が、脂肪細胞、血管細胞、心細胞、軟骨細胞、内皮細胞、上皮細胞、造血細胞、肝細胞、筋肉細胞、ニューロンまたは骨原性細胞を含む、実施形態1から14のいずれか一項に記載の組成物。
16
前記細胞が前記筋肉細胞を含む、実施形態15に記載の組成物。
17
前記筋肉細胞が、筋線維、筋管、筋細胞、筋芽細胞、筋原性スフェロイドまたは筋肉細胞前駆体を含む、実施形態16に記載の組成物。
18
細胞内でのタンパク質発現における変化を集合的に容易にするように構成されている糖および核酸分子を含む組成物であって、前記細胞が、胚性幹細胞、不死化幹細胞、間葉系幹細胞、筋肉前駆細胞または誘導多能性幹細胞(iPSC)を含む幹細胞である、組成物。
19
前記細胞が前記iPSCを含む、実施形態18に記載の組成物。
20
前記核酸分子がリボ核酸(RNA)を含む、実施形態1から9および18から19のいずれか一項に記載の組成物。
21
前記RNAが、メッセンジャーリボ核酸(mRNA)、マイクロリボ核酸(miRNA)、トランスファーリボ核酸(tRNA)、サイレンシングリボ核酸(siRNA)、自己増幅性RNA(saRNA)、エンドレス/環状RNA(eRNA)、トランス増幅性RNA(ta-RNA)、またはそれらの組合せを含む、実施形態10から17および20のいずれか一項に記載の組成物。
22
前記RNAが、前記mRNA、前記saRNA、前記eRNA、前記ta-RNA、またはそれらの組合せを含む、実施形態21に記載の組成物。
23
前記RNAが、MYOD1、MYOG、MYF5、MYF6、PAX3、PAX7、PPARY、アディポネクチン、FATP1~6、FABP4、GLUT4、レプチン、AdipoR1~2、CD137、それらの断片、またはそれらのバリアントをコードする、実施形態22または実施形態23に記載の組成物。
24
前記RNAがモノシストロン性である、実施形態21から23のいずれか一項に記載の組成物。
25
前記RNAがポリシストロン性である、実施形態21から23のいずれか一項に記載の組成物。
26
前記核酸分子が前記mRNAを含む、実施形態21から25のいずれか一項に記載の組成物。
27
前記核酸分子が前記saRNAを含む、実施形態21から25のいずれか一項に記載の組成物。
28
前記核酸分子が、前記miRNAまたは前記siRNAを含む、実施形態21から27のいずれか一項に記載の組成物。
29
前記miRNAまたは前記siRNAが、前記細胞の多能性の低減を容易にするポリヌクレオチド配列を含む、実施形態28に記載の組成物。
30
前記細胞の多能性の前記低減が、前記細胞の前記分化を容易にする、実施形態29に記載の組成物。
31
前記ポリヌクレオチド配列が、POUF51(OCT3/4)、KLF4もしくはSOX2、またはそれらの相補配列を含むポリヌクレオチド配列を含む、実施形態29または実施形態30に記載の組成物。
32
前記核酸分子が、第1の核酸分子および第2の核酸分子を含み、前記第1の核酸分子が、前記mRNAまたは前記saRNAであり、前記第2の核酸が、前記miRNAまたは前記siRNAである、実施形態21から31のいずれか一項に記載の組成物。
33
核酸分子および修飾糖を含む組成物であって、前記核酸分子が、メッセンジャーリボ核酸(mRNA)、自己増幅性RNA(saRNA)、エンドレス/環状RNA(eRNA)、トランス増幅性RNA(ta-RNA)、またはそれらの組合せを含み;前記修飾糖が、脂肪族アルデヒド修飾糖、芳香族アルデヒド修飾糖、第4級アンモニウム修飾糖、ポリアミン誘導体化糖、糖修飾糖、脂質付加物を有する糖、またはそれらの組合せを含み;前記核酸または前記修飾糖が、細胞内でのタンパク質発現における変化を容易にするように構成されている、組成物。
34
前記修飾糖が、キトサン、ヒアルロン酸、プルラン、ヘパリン、アルジネート、またはそれらの組合せもしくは誘導体を含む、実施形態33に記載の組成物。
35
前記修飾糖が修飾キトサンを含む、実施形態34に記載の組成物。
36
前記修飾糖が、脂肪族アルデヒド修飾糖、芳香族アルデヒド修飾糖、第4級アンモニウム修飾糖、ポリアミン誘導体化糖、糖修飾糖、糖 フェノール修飾糖、またはそれらの組合せを含む、実施形態33から35のいずれか一項に記載の組成物。
37
前記脂肪族アルデヒド修飾糖が、ヘキサナールアルデヒド修飾糖、ヘプタナールアルデヒド修飾糖、オクタナールアルデヒド修飾糖、ノナナールアルデヒド修飾糖またはデカナールアルデヒド修飾糖を含む、実施形態33から36のいずれか一項に記載の組成物。
38
前記脂肪族アルデヒド修飾糖が、デカナールアルデヒド修飾糖を含む、実施形態36または実施形態37に記載の組成物。
39
前記芳香族アルデヒド修飾糖が、ベンズアルデヒド修飾糖またはシンナムアルデヒド修飾糖を含む、実施形態33から38のいずれか一項に記載の組成物。
40
前記ポリアミン誘導体化糖が、スペルミン修飾糖、スペルミジン修飾糖、プトレシン修飾糖、ジエチルエチルアミン修飾糖、ジメチルエチルアミン修飾糖、第4級アンモニウム修飾糖またはアルギニン修飾糖を含む、実施形態33から39のいずれか一項に記載の組成物。
41
前記脂質付加物を有する前記糖が、レシチンを有する糖またはホスファチジルコリンを有する糖を含む、実施形態33から40のいずれか一項に記載の組成物。
42
前記糖修飾糖が単糖修飾糖を含む、実施形態33から41のいずれか一項に記載の組成物。
43
前記単糖修飾糖が、ラクトース修飾糖、マンノース修飾糖、グルコース修飾糖、ガラクトース修飾糖、グルコサミン修飾糖、スクロース修飾糖、キシロース修飾糖、リボース修飾糖、フルクトース修飾糖またはグリセルアルデヒド修飾糖を含む、実施形態42に記載の組成物。
44
前記糖修飾糖が多糖修飾糖を含む、実施形態33から41のいずれか一項に記載の組成物。
45
前記多糖修飾糖が、アニオン性多糖修飾糖、マルトース修飾糖、還元多糖修飾糖、またはそれらの組合せを含む、実施形態44に記載の組成物。
46
前記アニオン性多糖修飾糖が、アルジネート修飾糖、カルボキシメチル化セルロース修飾糖、ヒアルロン酸修飾糖、ペクチン修飾糖、プルラン修飾糖、デンプン修飾糖またはキサンタンガム修飾糖を含む、実施形態45に記載の組成物。
47
前記還元多糖修飾糖が、マルトデキストリン修飾糖またはセロビオース修飾糖を含む、実施形態45または実施形態46に記載の組成物。
48
前記還元多糖修飾糖がカチオン性脂質付加物を含む、実施形態45から47のいずれか一項に記載の組成物。
49
前記フェノール修飾糖が、クロロゲン酸修飾糖、フェルラ酸修飾糖、コーヒー酸修飾糖、没食子酸修飾糖、またはそれらの組合せを含む、実施形態36から48のいずれか一項に記載の組成物。
50
前記核酸分子が、MYOD1、MYOG、MYF5、MYF6、PAX3、PAX7、PPARY、アディポネクチン、FATP1~6、FABP4、GLUT4、レプチン、AdipoR1~2、CD137、それらの断片、またはそれらのバリアントをコードする、実施形態33から49のいずれか一項に記載の組成物。
51
前記核酸分子がモノシストロン性である、実施形態33から50のいずれか一項に記載の組成物。
52
前記核酸分子がポリシストロン性である、実施形態33から50のいずれか一項に記載の組成物。
53
マイクロリボ核酸(miRNA)またはサイレンシングリボ核酸(siRNA)をさらに含む、実施形態33から52のいずれか一項に記載の組成物。
54
前記miRNAまたは前記siRNAが、前記細胞の多能性の低減を容易にするポリヌクレオチド配列を含む、実施形態53に記載の組成物。
55
前記細胞の多能性における前記低減が、前記細胞の前記分化を容易にする、実施形態54に記載の組成物。
56
前記ポリヌクレオチド配列が、POUF51(OCT3/4)、KLF4もしくはSOX2、またはそれらの相補配列を含むポリヌクレオチド配列を含む、実施形態55に記載の組成物。
57
前記核酸分子が、第1の核酸分子および第2の核酸分子を含み、前記第1の核酸分子が、前記mRNAまたは前記saRNAであり、前記第2の核酸が、前記miRNAまたは前記siRNAである、実施形態53から56のいずれか一項に記載の組成物。
58
前記細胞内での前記タンパク質発現における前記変化が、前記細胞の分化を容易にする、実施形態1から57のいずれか一項に記載の組成物。
59
脂質、アニオン性ポリマー、またはそれらの組合せをさらに含む、実施形態1から58のいずれか一項に記載の組成物。
60
前記糖が、水性溶液中または中性溶液中でカチオン性である、実施形態1から59のいずれか一項に記載の組成物。
61
前記糖のカチオン性部分のカチオン性電荷が、前記糖1グラム当たり少なくとも約0.5m当量(m当量/g)の塩基性基を含む、実施形態1から60のいずれか一項に記載の組成物。
62
前記糖の前記カチオン性部分の前記カチオン性電荷が、最大で約20m当量/gを含む、実施形態1から61のいずれか一項に記載の組成物。
63
前記糖が、少なくとも約20キロダルトン(kDa)の平均分子質量を含む、実施形態1から62のいずれか一項に記載の組成物。
64
前記糖が、最大で約2000kDaの平均分子質量を含む、実施形態1から63のいずれか一項に記載の組成物。
65
前記糖が多糖を含む、実施形態1から64のいずれか一項に記載の組成物。
66
前記糖および前記核酸分子が、互いに自己アセンブルするように構成されている、実施形態1から65のいずれか一項に記載の組成物。
67
前記糖および前記核酸分子が、ポリプレックスを形成するように構成されている、実施形態1から66のいずれか一項に記載の組成物。
68
前記核酸分子が、前記ポリプレックスの表面またはその近傍にある、実施形態67に記載の組成物。
69
前記核酸分子が、前記ポリプレックス内にカプセル封入される、実施形態67に記載の組成物。
70
前記ポリプレックスが、規則的な形状、不規則な形状または分岐状である、実施形態67から69のいずれか一項に記載の組成物。
71
前記ポリプレックスが、球状または直鎖状である、実施形態67から69のいずれか一項に記載の組成物。
72
前記ポリプレックスの見掛けの直径が、動的光散乱(DLS)または顕微鏡によって測定した場合に、少なくとも約5ナノメートル(nm)である、実施形態67から71のいずれか一項に記載の組成物。
73
前記ポリプレックスの見掛けの直径が、前記DLSまたは前記顕微鏡によって測定した場合に、最大で約5000nmである、実施形態67から72のいずれか一項に記載の組成物。
74
前記ポリプレックスが、ナノ粒子をさらに含む、実施形態67から73のいずれか一項に記載の組成物。
75
前記核酸分子がRNA調節エレメントを含む、実施形態1から74のいずれか一項に記載の組成物。
76
前記RNA調節エレメントが、転写調節エレメント、共転写調節エレメント、転写後調節エレメント、翻訳調節エレメント、またはそれらの任意の組合せを含む、実施形態75に記載の組成物。
77
前記RNA調節エレメントが、5’-キャップ、5’-非翻訳領域(UTR)、3’-UTR、ポリAテイル修飾、またはそれらの任意の組合せを含む、実施形態75に記載の組成物。
78
前記糖が、前記核酸分子を安定化する、実施形態1から77のいずれか一項に記載の組成物。
79
前記糖が、前記核酸分子の分解を阻害または低減する、実施形態1から78のいずれか一項に記載の組成物。
80
前記糖が、前記核酸分子のヌクレアーゼ分解を阻害または低減する、実施形態1から79のいずれか一項に記載の組成物。
81
前記核酸分子が化学的修飾を含む、実施形態1から80のいずれか一項に記載の組成物。
82
前記核酸分子がアンロックド核酸を含む、実施形態1から81のいずれか一項に記載の組成物。
83
前記核酸分子が、少なくとも2つの型の核酸を含む、実施形態1から82のいずれか一項に記載の組成物。
84
前記細胞が、哺乳動物細胞、鳥類細胞、魚類細胞、軟体動物細胞または両生類細胞を含む、実施形態1から83のいずれか一項に記載の組成物。
85
前記哺乳動物細胞が、ブタ細胞、ウシ細胞、スイギュウ類細胞、ヒツジ細胞、ヤギ細胞、シカ類細胞、バイソン類細胞、ラクダ類細胞、アカシカ類細胞またはウサギ細胞を含む、実施形態84に記載の組成物。
86
前記哺乳動物細胞が前記ブタ細胞を含む、実施形態85に記載の組成物。
87
前記ポリプレックスのポリカチオンアミノ基の、前記ポリプレックスの核酸リン酸基に対するモル比が、少なくとも約1である、実施形態1から86のいずれか一項に記載の組成物。
88
前記ポリプレックスのポリカチオンアミノ基の、前記ポリプレックスの核酸リン酸基に対するモル比が、最大で約60である、実施形態1から87のいずれか一項に記載の組成物。
89
前記組成物が、前記核酸、前記ポリマー性材料および前記脂質を含み、前記ポリマー性材料の前記核酸に対する第1の質量比が、1:1以上であり、前記脂質の前記ポリマー性材料に対する第2の質量比が、1:1以上である、実施形態59から88のいずれか一項に記載の組成物。
90
前記第1の質量比が2:1以上であり、前記第2の質量比が2:1以上である、実施形態89に記載の組成物。
91
前記第1の質量比が100:1以上である、実施形態90に記載の組成物。
92
細胞内でのタンパク質発現における変化を容易にするための方法であって、
(a)細胞を、
i.糖、および
ii.核酸分子
を含む組成物と接触させるステップ;
(b)ポリマー性材料を使用して、前記細胞および前記組成物をカプセル封入するまたは接着させるステップ
を含み、それにより、前記細胞内でのタンパク質発現における変化を容易にする、方法。
93
前記ポリマー性材料がポリマーを含む、実施形態92に記載の方法。
94
前記ポリマーが、多糖ベースのポリマー、ポリペプチドベースのポリマー、脂質ベースのポリマー、またはそれらの組合せを含む、実施形態93に記載の方法。
95
前記多糖ベースのポリマーが、アルジネートベースのポリマー、ジェランガムベースのポリマー、キャッサバベースのポリマー、トウモロコシベースのポリマー、コーンスターチベースのポリマー、キサンタンガムベースのポリマー、ローカストビーンベースのポリマー、プルランベースのポリマー、デキストランベースのポリマー、セルロースベースのポリマー、またはそれらの組合せを含む、実施形態94に記載の方法。
96
前記ポリマー性材料が、前記細胞をカプセル封入するように構成されている、実施形態92から95のいずれか一項に記載の方法。
97
前記ポリマー性材料がヒドロゲルを含む、実施形態92から96のいずれか一項に記載の方法。
98
前記ポリマー性材料が2次元ポリマーを含む、実施形態97に記載の方法。
99
前記ポリマーが3次元ポリマーを含む、実施形態98に記載の方法。
100
前記ポリマー性材料が、生分解性であるように構成されている、実施形態92から99のいずれか一項に記載の方法。
101
細胞内でのタンパク質発現における変化を容易にするための方法であって、
前記細胞を、
i.糖、および
ii.リボ核酸(RNA)を含む核酸分子
を含む組成物と、前記細胞が前記組成物を取り込むのに十分な条件下で接触させるステップ
を含み、それにより、前記細胞内でのタンパク質発現における前記変化を容易にする、方法。
102
前記細胞内でのタンパク質発現における前記変化が、中胚葉系統、内胚葉系統または外胚葉系統への前記細胞の分化を容易にする、実施形態101に記載の方法。
103
前記細胞内でのタンパク質発現における前記変化が、前記細胞の脂肪生成、血管新生、心原性、軟骨形成、内皮、上皮、造血、肝性、筋原性、神経原性、骨原性、実質、腎または網膜分化を容易にする、実施形態102に記載の方法。
104
前記細胞の前記分化が、前記細胞の分化転換または前記細胞の指向性分化を含む、実施形態101から103のいずれか一項に記載の方法。
105
前記細胞が、体細胞またはナイーブ細胞を含む、実施形態101から104のいずれか一項に記載の方法。
106
前記細胞が、脂肪細胞、血管細胞、心細胞、軟骨細胞、内皮細胞、上皮細胞、造血細胞、肝細胞、筋肉細胞、ニューロンまたは骨原性細胞を含む、実施形態101から105のいずれか一項に記載の方法。
107
前記細胞が前記筋肉細胞を含む、実施形態106に記載の方法。
108
前記筋肉細胞が、筋線維、筋管、筋細胞、筋芽細胞、筋原性スフェロイドまたは筋肉細胞前駆体を含む、実施形態107に記載の方法。
109
細胞内でのタンパク質発現における変化を容易にするための方法であって、
前記細胞を、
i.糖、および
ii.核酸分子
を含む組成物と、前記細胞が前記組成物を取り込むのに十分な条件下で接触させるステップ
を含み、前記細胞が、胚性幹細胞、不死化幹細胞、間葉系幹細胞、筋肉前駆細胞または誘導多能性幹細胞(iPSC)を含む幹細胞を含み、それにより、前記幹細胞中での前記タンパク質発現における前記変化を容易にする、方法。
110
前記細胞が前記iPSCを含む、実施形態109に記載の方法。
111
前記核酸分子がリボ核酸(RNA)を含む、実施形態92から100および109から110のいずれか一項に記載の方法。
112
前記RNAが、メッセンジャーリボ核酸(mRNA)、マイクロリボ核酸(miRNA)、トランスファーリボ核酸(tRNA)、サイレンシングリボ核酸(siRNA)、自己増幅性RNA(saRNA)、エンドレス/環状RNA(eRNA)、トランス増幅性RNA(ta-RNA)、またはそれらの組合せを含む、実施形態101から108および111のいずれか一項に記載の方法。
113
前記RNAが、前記mRNA、前記saRNA、前記eRNA、前記ta-RNA、またはそれらの組合せを含む、実施形態112に記載の方法。
114
前記RNAが、MYOD1、MYOG、MYF5、MYF6、PAX3、PAX7、PPARY、アディポネクチン、FATP1~6、FABP4、GLUT4、レプチン、AdipoR1~2、CD137、それらの断片、またはそれらのバリアントをコードする、実施形態112または実施形態113に記載の方法。
115
前記RNAがモノシストロン性である、実施形態112に記載の方法。
116
前記RNAがポリシストロン性である、実施形態112に記載の方法。
117
前記核酸分子が前記mRNAを含む、実施形態112から116のいずれか一項に記載の方法。
118
前記核酸分子が前記saRNAを含む、実施形態112から116のいずれか一項に記載の方法。
119
前記核酸分子が、前記miRNAまたは前記siRNAを含む、実施形態112から118のいずれか一項に記載の方法。
120
前記miRNAまたは前記siRNAが、前記細胞の多能性の低減を容易にするポリヌクレオチド配列を含む、実施形態119に記載の方法。
121
前記細胞の多能性における前記低減が、前記細胞の前記分化を容易にする、実施形態120に記載の方法。
122
前記ポリヌクレオチド配列が、POUF51(OCT3/4)、KLF4もしくはSOX2、またはそれらの相補配列を含むポリヌクレオチド配列を含む、実施形態120または実施形態121に記載の方法。
123
前記核酸分子が、第1の核酸分子および第2の核酸分子を含み、前記第1の核酸分子が、前記mRNAまたは前記saRNAであり、前記第2の核酸が、前記miRNAまたは前記siRNAである、実施形態112から122のいずれか一項に記載の方法。
124
細胞内でのタンパク質発現における変化を容易にするための方法であって、
前記細胞を、
i.脂肪族アルデヒド修飾糖、芳香族アルデヒド修飾糖、第4級アンモニウム修飾糖、ポリアミン誘導体化糖、糖修飾糖、脂質付加物を有する糖、またはそれらの組合せを含む修飾糖、ならびに
ii.メッセンジャーリボ核酸(mRNA)、自己増幅性RNA(saRNA)、エンドレス/環状RNA(eRNA)、トランス増幅性RNA(ta-RNA)、およびそれらの組合せを含む核酸分子
を含む組成物と、前記細胞が前記組成物を取り込むのに十分な条件下で接触させるステップ
を含み、それにより、前記細胞内でのタンパク質発現における前記変化を容易にする、方法。
125
前記修飾糖が、キトサン、ヒアルロン酸、プルラン、ヘパリン、アルジネート、またはそれらの組合せもしくは誘導体を含む、実施形態124に記載の方法。
126
前記修飾糖が修飾キトサンを含む、実施形態125に記載の方法。
127
前記修飾糖が、脂肪族アルデヒド修飾糖、芳香族アルデヒド修飾糖、第4級アンモニウム修飾糖、ポリアミン誘導体化糖、糖修飾糖、糖 フェノール修飾糖、またはそれらの組合せを含む、実施形態124から126のいずれか一項に記載の方法。
128
前記脂肪族アルデヒド修飾糖が、ヘキサナールアルデヒド修飾糖、ヘプタナールアルデヒド修飾糖、オクタナールアルデヒド修飾糖、ノナナールアルデヒド修飾糖またはデカナールアルデヒド修飾糖を含む、実施形態124から127のいずれか一項に記載の方法。
129
前記脂肪族アルデヒド修飾糖が、デカナールアルデヒド修飾糖を含む、実施形態127または実施形態128に記載の方法。
130
前記芳香族アルデヒド修飾糖が、ベンズアルデヒド修飾糖またはシンナムアルデヒド修飾糖を含む、実施形態124から129のいずれか一項に記載の方法。
131
前記ポリアミン誘導体化糖が、スペルミン修飾糖、スペルミジン修飾糖、プトレシン修飾糖、ジエチルエチルアミン修飾糖、ジメチルエチルアミン修飾糖、第4級アンモニウム修飾糖またはアルギニン修飾糖を含む、実施形態124から130のいずれか一項に記載の方法。
132
前記脂質付加物を有する前記糖が、レシチンを有する糖またはホスファチジルコリンを有する糖を含む、実施形態124から131のいずれか一項に記載の方法。
133
前記糖修飾糖が単糖修飾糖を含む、実施形態124から132のいずれか一項に記載の方法。
134
前記単糖修飾糖が、ラクトース修飾糖、マンノース修飾糖、グルコース修飾糖、ガラクトース修飾糖、グルコサミン修飾糖、スクロース修飾糖、キシロース修飾糖、リボース修飾糖、フルクトース修飾糖またはグリセルアルデヒド修飾糖を含む、実施形態133に記載の方法。
135
前記糖修飾糖が多糖修飾糖を含む、実施形態124から134のいずれか一項に記載の方法。
136
前記多糖修飾糖が、アニオン性多糖修飾糖、マルトース修飾糖、還元多糖修飾糖、またはそれらの組合せを含む、実施形態135に記載の方法。
137
前記アニオン性多糖修飾糖が、アルジネート修飾糖、カルボキシメチル化セルロース修飾糖、ヒアルロン酸修飾糖、ペクチン修飾糖、プルラン修飾糖、デンプン修飾糖またはキサンタンガム修飾糖を含む、実施形態136に記載の方法。
138
前記還元多糖修飾糖が、マルトデキストリン修飾糖またはセロビオース修飾糖を含む、実施形態136または実施形態137に記載の方法。
139
前記還元多糖修飾糖がカチオン性脂質付加物を含む、実施形態136から138のいずれか一項に記載の方法。
140
前記フェノール修飾糖が、クロロゲン酸修飾糖、フェルラ酸修飾糖、コーヒー酸修飾糖、没食子酸修飾糖、またはそれらの組合せを含む、実施形態127から139のいずれか一項に記載の方法。
141
前記核酸分子が、MYOD1、MYOG、MYF5、MYF6、PAX3、PAX7、PPARY、アディポネクチン、FATP1~6、FABP4、GLUT4、レプチン、AdipoR1~2、CD137、それらの断片、またはそれらのバリアントをコードする、実施形態124から140のいずれか一項に記載の方法。
142
前記核酸分子がモノシストロン性である、実施形態124から141のいずれか一項に記載の方法。
143
前記核酸分子がポリシストロン性である、実施形態124から141のいずれか一項に記載の方法。
144
前記組成物が、マイクロリボ核酸(miRNA)またはサイレンシングリボ核酸(siRNA)をさらに含む、実施形態124から143のいずれか一項に記載の方法。
145
前記miRNAまたは前記siRNAが、前記細胞の多能性の低減を容易にするポリヌクレオチド配列を含む、実施形態144に記載の方法。
146
前記細胞の多能性における前記低減が、前記細胞の前記分化を容易にする、実施形態145に記載の方法。
147
前記ポリヌクレオチド配列が、POUF51(OCT3/4)、KLF4もしくはSOX2、またはそれらの相補配列を含むポリヌクレオチド配列を含む、実施形態146に記載の方法。
148
前記核酸分子が、第1の核酸分子および第2の核酸分子を含み、前記第1の核酸分子が、前記mRNAまたは前記saRNAであり、前記第2の核酸が、前記miRNAまたは前記siRNAである、実施形態144から147のいずれか一項に記載の方法。
149
前記細胞内での前記タンパク質発現における前記変化が、前記細胞の分化を容易にする、実施形態92から148のいずれか一項に記載の方法。
150
前記組成物が、脂質、アニオン性ポリマー、またはそれらの組合せをさらに含む、実施形態92から149のいずれか一項に記載の方法。
151
前記糖が、水性溶液中または中性溶液中でカチオン性であるように構成されている、実施形態92から150のいずれか一項に記載の方法。
152
前記糖のカチオン性部分のカチオン性電荷が、前記糖1グラム当たり少なくとも約0.5m当量(m当量/g)の塩基性基を含む、実施形態92から151のいずれか一項に記載の方法。
153
前記糖の前記カチオン性部分の前記カチオン性電荷が、最大で約20m当量/gを含む、実施形態92から152のいずれか一項に記載の方法。
154
前記糖が、少なくとも約20キロダルトン(kDa)の平均分子質量を含む、実施形態92から153のいずれか一項に記載の方法。
155
前記糖が、最大で約2000kDaの平均分子質量を含む、実施形態92から154のいずれか一項に記載の方法。
156
前記糖が多糖を含む、実施形態92から155のいずれか一項に記載の方法。
157
前記糖および前記核酸分子が、互いに自己アセンブルするように構成されている、実施形態92から156のいずれか一項に記載の方法。
158
前記糖および前記核酸分子が、ポリプレックスを形成するように構成されている、実施形態92から157のいずれか一項に記載の方法。
159
前記核酸分子が、前記ポリプレックスの表面またはその近傍にある、実施形態158に記載の方法。
160
前記核酸分子が、前記ポリプレックス内にカプセル封入される、実施形態158に記載の方法。
161
前記ポリプレックスが、規則的な形状、不規則な形状または分岐状である、実施形態158から160のいずれか一項に記載の方法。
162
前記ポリプレックスが、球状または直鎖状である、実施形態158から160のいずれか一項に記載の方法。
163
前記ポリプレックスの見掛けの直径が、動的光散乱(DLS)または顕微鏡によって測定した場合に、少なくとも約5ナノメートル(nm)である、実施形態158から162のいずれか一項に記載の方法。
164
前記ポリプレックスの見掛けの直径が、前記DLSまたは前記顕微鏡によって測定した場合に、最大で約5000nmである、実施形態158から163のいずれか一項に記載の方法。
165
前記ポリプレックスが、ナノ粒子をさらに含む、実施形態158から164のいずれか一項に記載の方法。
166
前記核酸分子がRNA調節エレメントを含む、実施形態92から165のいずれか一項に記載の方法。
167
前記RNA調節エレメントが、転写調節エレメント、共転写調節エレメント、転写後調節エレメント、翻訳調節エレメント、またはそれらの任意の組合せを含む、実施形態166に記載の方法。
168
前記RNA調節エレメントが、5’-キャップ、5’-非翻訳領域(UTR)、3’-UTR、ポリAテイル修飾、またはそれらの任意の組合せを含む、実施形態166に記載の方法。
169
前記糖が、前記核酸分子を安定化するように構成されている、実施形態92から168のいずれか一項に記載の方法。
170
前記糖が、前記核酸分子の分解を阻害または低減するように構成されている、実施形態92から169のいずれか一項に記載の方法。
171
前記糖が、前記核酸分子のヌクレアーゼ分解を阻害または低減するように構成されている、実施形態92から170のいずれか一項に記載の方法。
172
前記核酸分子が化学的修飾を含む、実施形態92から171のいずれか一項に記載の方法。
173
前記核酸分子がアンロックド核酸を含む、実施形態92から172のいずれか一項に記載の方法。
174
前記核酸分子が、少なくとも2つの型の核酸を含む、実施形態92から173のいずれか一項に記載の方法。
175
前記細胞が、哺乳動物細胞、鳥類細胞、魚類細胞、軟体動物細胞または両生類細胞を含む、実施形態92から174のいずれか一項に記載の方法。
176
前記哺乳動物細胞が、ブタ細胞、ウシ細胞、スイギュウ類細胞、ヒツジ細胞、ヤギ細胞、シカ類細胞、バイソン類細胞、ラクダ類細胞、アカシカ類細胞またはウサギ細胞を含む、実施形態175に記載の方法。
177
前記哺乳動物細胞が前記ブタ細胞を含む、実施形態176に記載の方法。
178
前記ポリプレックスのポリカチオンアミノ基の、前記ポリプレックスの核酸リン酸基に対するモル比が、少なくとも約1である、実施形態92から177のいずれか一項に記載の方法。
179
前記ポリプレックスのポリカチオンアミノ基の、前記ポリプレックスの核酸リン酸基に対するモル比が、最大で約60である、実施形態92から178のいずれか一項に記載の方法。
180
前記組成物が、前記核酸、前記ポリマー性材料および前記脂質を含み、前記ポリマー性材料の前記核酸に対する第1の質量比が、1:1以上であり、前記脂質の前記ポリマー性材料に対する第2の質量比が、1:1以上である、実施形態92から179のいずれか一項に記載の方法。
181
前記第1の質量比が2:1以上であり、前記第2の質量比が2:1以上である、実施形態180に記載の方法。
182
前記第1の質量比が100:1以上である、実施形態181に記載の方法。
183
前記接触させるステップにおける前記核酸分子および前記細胞の比が、10000細胞当たり少なくとも約0.001ngである、実施形態92から182のいずれか一項に記載の方法。
184
前記接触させるステップにおける前記核酸分子および前記細胞の比が、10000細胞当たり少なくとも約0.01ngである、実施形態183に記載の方法。
185
前記接触させるステップにおける前記核酸分子および前記細胞の比が、10000細胞当たり少なくとも約0.1ngである、実施形態184に記載の方法。
186
前記細胞内でのタンパク質発現の前記変化が、前記細胞内の前記核酸分子によってコードされる転写物の増加した発現を含む、実施形態92から185のいずれか一項に記載の方法。
187
前記細胞内の前記核酸分子によってコードされる前記転写物が、定量的リアルタイムポリメラーゼ連鎖反応(QRT-PCR)によって測定した場合に、(1)前記糖と接触されていない細胞内の前記転写物のレベル;(2)前記核酸分子と接触されていない細胞内の前記転写物のレベル;または(3)それらの組合せよりも、少なくとも約1%、5%、10%、50%、100%、150%、2倍、5倍、10倍、100倍または1000倍高い、実施形態186に記載の方法。
188
前記細胞内でのタンパク質発現の前記変化が、前記細胞内の前記核酸分子によってコードされない転写物の増加した発現を含む、実施形態92から185のいずれか一項に記載の方法。
189
前記細胞内の前記核酸分子によってコードされない前記転写物が、定量的リアルタイムポリメラーゼ連鎖反応(QRT-PCR)によって測定した場合に、(1)前記糖と接触されていない細胞内の前記転写物のレベル;(2)前記核酸分子と接触されていない細胞内の前記転写物のレベル;または(3)それらの組合せよりも、少なくとも約1%、5%、10%、50%、100%、150%、2倍、5倍、10倍、100倍または1000倍高い、実施形態188に記載の方法。
190
前記細胞内でのタンパク質発現の前記変化が、前記細胞内の前記核酸分子によってコードされない転写物の減少した発現を含む、実施形態92から185のいずれか一項に記載の方法。
191
前記細胞内の前記核酸分子によってコードされない前記転写物が、定量的リアルタイムポリメラーゼ連鎖反応(QRT-PCR)によって測定した場合に、(1)前記糖と接触されていない細胞内の前記転写物のレベル;(2)前記核酸分子と接触されていない細胞内の前記転写物のレベル;または(3)それらの組合せよりも、少なくとも約1%、5%、10%、20%、30%、40% 50%、60%、70%、80%、90%または99%低い、実施形態188に記載の方法。
192
実施形態92から191のいずれか一項に記載の方法によって調製された食用製品。
193
実施形態92から191のいずれか一項に記載の方法によって調製された医薬品活性成分。
194
実施形態92から191のいずれか一項に記載の方法によって調製された組織。
【0294】
本開示の好ましい実施形態が本明細書で示され記載されてきたが、かかる実施形態が例としてのみ提供されていることは、当業者に明らかであり得る。本開示が本明細書内に提供される具体的な例によって限定されることは意図しない。本開示は、上述の明細書を参照して記載されてきたが、本明細書の実施形態の記載および実例は、限定的な意味で解釈されることを意味しない。多数のバリエーション、変化および置換が、本開示から逸脱することなしに、当業者に想起され得る。さらに、本開示の全ての態様が、種々の条件および変数に依存する本明細書に示される具体的な描写にも、構成にも相対的割合にも限定されないことが理解されるべきである。本明細書に記載される本開示の実施形態に対する種々の代替法が、本開示を実施する際に用いられ得ることが理解され得る。したがって、本開示は、任意のかかる代替法、修飾、バリエーションまたは等価物もまたカバーするものとすることが企図される。以下の特許請求の範囲が本開示の範囲を規定すること、ならびにこれらの特許請求の範囲内の方法および構造ならびにそれらの等価物がそれによりカバーされることが意図される。
【国際調査報告】