(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-31
(54)【発明の名称】省エネ制御方法及びその装置、記憶媒体、プログラム製品
(51)【国際特許分類】
H04W 52/02 20090101AFI20241024BHJP
H04W 16/28 20090101ALI20241024BHJP
H04W 52/38 20090101ALI20241024BHJP
【FI】
H04W52/02
H04W16/28
H04W52/38
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024530536
(86)(22)【出願日】2022-11-07
(85)【翻訳文提出日】2024-05-22
(86)【国際出願番号】 CN2022130320
(87)【国際公開番号】W WO2023093511
(87)【国際公開日】2023-06-01
(31)【優先権主張番号】202111422859.8
(32)【優先日】2021-11-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】511151662
【氏名又は名称】中興通訊股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】ZTE CORPORATION
【住所又は居所原語表記】ZTE Plaza,Keji Road South,Hi-Tech Industrial Park,Nanshan Shenzhen,Guangdong 518057 China
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】余 蘇 勝
(72)【発明者】
【氏名】趙 志 勇
(72)【発明者】
【氏名】王 雪 宏
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA43
5K067EE02
5K067EE10
5K067KK02
5K067KK03
(57)【要約】
本出願は、省エネ制御方法及びその装置、記憶媒体、プログラム製品を開示する。ここで、省エネ制御方法は、省エネ制御装置に用いられ、省エネ制御方法は、アクティブアンテナユニットAAUにおける各チャンネルのアンテナ情報を取得するステップ(S110)と、前記アンテナ情報がアンテナビームフォーミング情報を含む場合、前記アンテナビームフォーミング情報と予め設定される省エネポリシーに基づいて省エネ判定処理を行って、第一の操作制御命令を得るステップ(S120)と、第一の操作制御命令を利用してAAUに対する省エネ制御を実現するステップ(S130)とを含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アクティブアンテナユニットAAUにおける各チャンネルのアンテナ情報を取得することと、
前記アンテナ情報がアンテナビームフォーミング情報を含む場合、前記アンテナビームフォーミング情報と予め設定される省エネポリシーに基づいて省エネ判定処理を行って、第一の操作制御命令を得ることと、
前記第一の操作制御命令を利用して前記AAUに対する省エネ制御を実現することとを含む、省エネ制御方法。
【請求項2】
前記の、前記アンテナビームフォーミング情報と予め設定される省エネポリシーに基づいて省エネ判定処理を行って、第一の操作制御命令を得ることは、
前記アンテナビームフォーミング情報に基づいて前記予め設定される省エネポリシーにおいて第一の候補ポリシーを決定することと、
前記第一の候補ポリシーに基づいて第一の操作制御命令を得ることとを含む、請求項1に記載の省エネ制御方法。
【請求項3】
前記アンテナビームフォーミング情報は、アンテナ重み値情報を含み、前記の、前記アンテナビームフォーミング情報に基づいて前記予め設定される省エネポリシーにおいて第一の候補ポリシーを決定することは、
前記アンテナ重み値情報に基づいて前記AAUにおける各チャンネルのチャンネル電力補正値を計算することと、
前記チャンネル電力補正値に基づいて前記予め設定される省エネポリシーにおいて前記第一の候補ポリシーを決定することとを含む、請求項2に記載の省エネ制御方法。
【請求項4】
前記の、前記チャンネル電力補正値に基づいて前記予め設定される省エネポリシーにおいて前記第一の候補ポリシーを決定することは、
前記チャンネル電力補正値がチャンネル電力閾値以下である場合には、前記予め設定される省エネポリシーにおいてチャンネル電源制御ポリシーを得、前記チャンネル電源制御ポリシーを前記第一の候補ポリシーとして決定すること、
又は、
前記チャンネル電力補正値が前記チャンネル電力閾値よりも大きい場合には、前記予め設定される省エネポリシーにおいてチャンネルチューニング制御ポリシーを得、前記チャンネルチューニング制御ポリシーを前記第一の候補ポリシーとして決定することを含む、請求項3に記載の省エネ制御方法。
【請求項5】
前記の、前記アンテナビームフォーミング情報と予め設定される省エネポリシーに基づいて省エネ判定処理を行って、第一の操作制御命令を得ることは、
前記アンテナビームフォーミング情報に基づいて前記AAUにおける各チャンネルのチャンネル電力補正値を得ることと、
前記チャンネル電力補正値を省エネ判定モデルに入力して判定処理を行い、前記チャンネル電力補正値に対応する判定インデックスを得ることと、
前記判定インデックスに基づいて前記予め設定される省エネポリシーにおいて第一の候補ポリシーを決定することと、
前記第一の候補ポリシーに基づいて前記第一の操作制御命令を得ることとを含む、請求項1に記載の省エネ制御方法。
【請求項6】
前記アンテナ情報がアンテナビームフォーミング情報を含む場合、前記アクティブアンテナユニットAAUにおける各チャンネルのアンテナ情報を取得することは、
ネットワーク管理システムを介して前記AAUにおける各チャンネルのアンテナビームフォーミング情報を取得すること、
又は、
ベースバンド処理ユニットBBUを介して前記AAUにおける各チャンネルのアンテナビームフォーミング情報を取得することを含む、請求項1に記載の省エネ制御方法。
【請求項7】
前記アンテナ情報が前記AAUの電力構成情報を含む場合、前記電力構成情報と予め設定される省エネポリシーに基づいて省エネ判定処理を行って、第二の操作制御命令を得ることと、
前記第二の操作制御命令を利用して前記AAUに対する省エネ制御を実現することとをさらに含む、請求項1に記載の省エネ制御方法。
【請求項8】
前記の、前記電力構成情報と予め設定される省エネポリシーに基づいて省エネ判定処理を行って、第二の操作制御命令を得ることは、
前記電力構成情報に基づいて前記予め設定される省エネポリシーにおいて第二の候補ポリシーを決定することと、
前記第二の候補ポリシーに基づいて前記第二の操作制御命令を得ることとを含む、請求項7に記載の省エネ制御方法。
【請求項9】
前記の、前記電力構成情報に基づいて前記予め設定される省エネポリシーにおいて第二の候補ポリシーを決定することは、
前記電力構成情報に基づいて前記AAUにおける各チャンネルの平均電力を決定することと、
前記平均電力に基づいて前記予め設定される省エネポリシーにおいて前記第二の候補ポリシーを決定することとを含む、請求項8に記載の省エネ制御方法。
【請求項10】
前記アンテナ情報が前記AAUの電力構成情報を含む場合、前記アクティブアンテナユニットAAUにおける各チャンネルのアンテナ情報を取得することは、
前記AAUを介して前記AAUにおける各チャンネルの電力構成情報を取得すること、
又は、
BBUを介して前記AAUにおける各チャンネルの電力構成情報を取得することを含む、請求項7に記載の省エネ制御方法。
【請求項11】
データ取得ユニットと省エネ判定ユニットとを含み、
前記データ取得ユニットは、AAUにおける各チャンネルのアンテナ情報を取得するように構成され、
前記省エネ判定ユニットは、前記アンテナ情報がアンテナビームフォーミング情報を含む場合、前記アンテナビームフォーミング情報と予め設定される省エネポリシーに基づいて省エネ判定処理を行って第一の操作制御命令を得、前記第一の操作制御命令を利用して前記AAUに対する省エネ制御を実現するように構成され、
前記データ取得ユニットは、ネットワーク管理システム、BBU又は前記AAUのうちのいずれか一つに設置され、前記省エネ判定ユニットは、前記ネットワーク管理システム、前記BBU又は前記AAUのうちのいずれか一つに設置される、省エネ制御装置。
【請求項12】
メモリと、プロセッサと、メモリ上に記憶され、プロセッサ上で運行できるコンピュータプログラムとを含む省エネ制御装置であって、
前記プロセッサが前記コンピュータプログラムを実行する時に請求項1から10のいずれか1項に記載の省エネ制御方法を実現する、省エネ制御装置。
【請求項13】
コンピュータ実行可能命令が記憶されているコンピュータ可読記憶媒体であって、
前記コンピュータ実行可能命令は、請求項1から10のいずれか1項に記載の省エネ制御方法を実行するために用いられる、コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項14】
コンピュータプログラム又はコンピュータ命令を含むコンピュータプログラム製品であって、
前記コンピュータプログラム又は前記コンピュータ命令は、コンピュータ可読記憶媒体に記憶され、コンピュータ機器のプロセッサは、前記コンピュータ可読記憶媒体から前記コンピュータプログラム又は前記コンピュータ命令を読み取り、
前記プロセッサは、前記コンピュータプログラム又は前記コンピュータ命令を実行して、前記コンピュータ機器に請求項1から10のいずれか1項に記載の省エネ制御方法を実行させる、コンピュータプログラム製品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、出願番号が202111422859.8であり、出願日が2021年11月26日である中国特許出願に基づいて提出され、この中国特許出願の優先権を主張しており、この中国特許出願の内容のすべては、ここで参照として本出願に取り込まれる。
【0002】
本出願は、通信分野に関し、特に省エネ制御方法及びその装置、記憶媒体、プログラム製品に関する。
【背景技術】
【0003】
大規模多入力多出力(Massive Multiple input and Multiple output、Massive MIMO)基地局システムは、一般的にはBBU(Base Band Unit、ベースバンド処理ユニット)とMassive MIMO AAU(Active Antenna Unit、アクティブアンテナユニット)及びそれに対応する基地局ネットワーク管理システムがある。ここで、AAUは、Massive MIMO機器であり、5Gニューラジオ(New Radio、NR)ネットワーキングの主流製品形態である。従来の4Gロングタームエボリューション(Long Term Evolution、LTE)8T8R(即ち8つの送信リンク及び8つの受信リンク)のリモート無線ユニット(Remote Radio Unit、RRU)機器に比べて、AAU機器は、RRU機器よりエネルギー消費量がかなり高いため、AAU機器ステーションのエネルギー消費量要求もRRU機器ステーションのエネルギー消費量要求よりも高く、そのほか、5G NR機器の帯域幅要求もLTE 4G機器よりも数倍大きい。一方、機器のエネルギー消費量が高いことは、機器の作動時に電力消費量が大きく、ステーションのネットワーク運営時に電気料金が高く、顧客の実際の運営コストが高いことを意味する。比較的高い運営コストは、顧客がAAUステーションを新設する意欲をある程度制限し、さらに5G NRネットワークと電気通信業界の発展を制約している。
【0004】
関連技術では、よく使われるAAU運営省エネモードは、二つあり、それぞれ一部のチャンネルをタイミング的にオフする省エネモードとチャンネル統一粗チューニング省エネモードである。前者について、チャンネルオフ後RRC(Radio Resource Control、無線リソース制御)接続確立の成功率の低減、RRC接続再確立の成功率の上昇、無線接続率の低減、無線中断率の上昇、下りリンクRLC(Radio Link Control、無線リンク制御)SDU(Service Data Unit、トラフィックデータユニット)の平均遅延の増大、MAC(Media Access Control、媒体アクセス制御語層プロトコル)層の下りリンクブロックエラー率の上昇、下りリンクハイブリッド自動再送技術の再送割合の上昇、CQI(Channel Quanlity Indicator、チャンネル品質指示)優良率の低減、空間分割割合の低減、下りリンクレートの低減などが挙げられる。後者について、電力構成に基づいて各チャンネル上の電力デバイスの最適な電力電圧を推定し、電力電圧の統一調節を行って各チャンネル上の電力デバイスを比較的に優良な作動電圧で作動させることができ、リアルタイムに検出してまったくサービスのないスロット(又はシンボル)を決定し、サービスのないスロット(又はシンボル)に対してスロット(又はシンボル)内においてすべてのチャンネルの電源を切ってオフにすることもできるが、スロット(又はシンボル)をオフにするために、現在時刻のサービスの無負荷の判断が非常に正確である必要があり、ソフトウェアに対して比較的高い要求があるとともに、電力デバイスにTraping効果が存在するため、スロット(又はシンボル)別に電力デバイスを頻繁にオン又はオフにすると、スイッチ遅延が不安定になり、又はプロトコルが要求するスイッチ遅延要求を超えることによって、性能の悪化につながるため、スロットオフによってサービス遅延が大きくなり、ユーザ体験感が良くない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
以下は、本明細書で詳細に記述されたテーマの概要である。本概要は、特許請求の保護範囲を制限するためのものではない。
【0006】
本出願の実施例は、省エネ制御方法及びその装置、記憶媒体、プログラム製品を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第一の態様によれば、本出願の実施例は、省エネ制御方法を提供し、省エネ制御方法は、省エネ制御装置に用いられ、省エネ制御方法は、AAUにおける各チャンネルのアンテナ情報を取得することと、前記アンテナ情報がアンテナビームフォーミング情報を含む場合、前記アンテナビームフォーミング情報と予め設定される省エネポリシーに基づいて省エネ判定処理を行って、第一の操作制御命令を得ることと、前記第一の操作制御命令を利用してAAUに対する省エネ制御を実現することとを含む。
【0008】
第二の態様によれば、本出願の実施例は、省エネ制御装置をさらに提供し、省エネ制御装置は、データ取得ユニットと省エネ判定ユニットとを含み、前記データ取得ユニットは、AAUにおける各チャンネルのアンテナ情報を取得するように構成され、前記省エネ判定ユニットは、前記アンテナ情報がアンテナビームフォーミング情報を含む場合、前記アンテナビームフォーミング情報と予め設定される省エネポリシーに基づいて省エネ判定処理を行って第一の操作制御命令を得、前記第一の操作制御命令を利用してAAUに対する省エネ制御を実現するように構成され、前記データ取得ユニットは、ネットワーク管理システム、BBU又は前記AAUのうちのいずれか一つに設置され、前記省エネ判定ユニットは、前記ネットワーク管理システム、前記BBU又は前記AAUのうちのいずれか一つに設置される。
【0009】
第三の態様によれば、本出願の実施例は、省エネ制御装置をさらに提供し、省エネ制御装置は、メモリと、プロセッサと、メモリ上に記憶され、プロセッサ上で運行できるコンピュータプログラムとを含み、プロセッサは、コンピュータプログラムを実行する時に上記の省エネ制御方法を実現する。
【0010】
第四の態様によれば、本出願の実施例は、コンピュータ可読記憶媒体をさらに提供し、このコンピュータ可読記憶媒体には、コンピュータ実行可能命令が記憶されており、コンピュータ実行可能命令は、上記の省エネ制御方法を実行するために用いられる。
【0011】
第五の態様によれば、本出願の実施例は、コンピュータプログラム製品をさらに提供し、このコンピュータプログラム製品は、コンピュータプログラム又はコンピュータ命令を含み、コンピュータプログラム又はコンピュータ命令は、コンピュータ可読記憶媒体に記憶され、コンピュータ機器のプロセッサは、コンピュータ可読記憶媒体からコンピュータプログラム又はコンピュータ命令を読み取り、プロセッサは、コンピュータプログラム又はコンピュータ命令を実行して、コンピュータ機器に上記の省エネ制御方法を実行させる。
【0012】
本出願の他の特徴と利点は、その後の明細書において述べられるとともに、部分的に明細書から明らかになるか、又は本出願の実施によって理解される。本出願の目的と他の利点は、明細書、特許請求の範囲及び図面において特に指摘された構造によって実現して得られる。
【0013】
図面は、本出願の技術案のさらなる理解を提供するために用いられるとともに、明細書の一部を構成し、本出願の実施例と共に本出願の技術案を解釈するために用いられ、本出願の技術案を制限するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本出願の一つの実施例による、省エネ制御方法を実行するように構成される基地局のアーキテクチャ概略図である。
【
図2】本出願の一つの実施例によるAAUのアーキテクチャ概略図である。
【
図3】本出願の一つの実施例によるAI省エネ装置の構造概略図である。
【
図4】本出願の一つの実施例による省エネ制御方法のフローチャートである。
【
図5】
図4におけるステップS120の具体的な方法のフローチャートである。
【
図6】
図4におけるステップS120の別の具体的な方法のフローチャートである。
【
図7】
図5におけるステップS210の第一種の具体的な方法のフローチャートである。
【
図8】
図7におけるステップS420の具体的な方法のフローチャートである。
【
図9】
図7におけるステップS420の別の具体的な方法のフローチャートである。
【
図10】本出願の別の実施例による省エネ制御方法のフローチャートである。
【
図11】
図10におけるステップS710の具体的な方法のフローチャートである。
【
図12】
図11におけるステップS810の具体的な方法のフローチャートである。
【
図13】本出願の一つの実施例による省エネ制御装置の構造概略図である。
【
図14】本出願の一つの具体的な例による省エネ制御装置の構造配備の概略図である。
【
図15】本出願の一つの実施例による別の省エネ制御装置の構造概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本出願の目的、技術案及び利点をより明瞭に理解するために、以下の図面及び実施例を結び付けながら、本出願をさらに詳細に説明する。ここで記述された具体的な実施例は、本出願を解釈するためにのみ用いられ、本出願を限定するためのものではない。
【0016】
なお、フローチャートに論理順序が示されているが、いくつかの場合に、フローチャートにおける順序と異なるもので示されるか又は記述されるステップを実行してもよい。明細書と特許請求の範囲及び上記図面の記述において、複数の(又は複数項)の意味は、二つ以上であり、よりも大きい、よりも小さい、超えるなどは、本数を含まないと理解され、以上、以下、以内などは、本数を含むと理解される。
【0017】
本出願の実施例は、省エネ制御方法及びその装置、記憶媒体、プログラム製品を提供する。先にアンテナ情報を取得し、アンテナ情報がアンテナビームフォーミング情報を含む場合、アンテナビームフォーミング情報と予め設定される省エネポリシーに基づいて省エネ判定処理を行って、第一の操作制御命令を得、最後に第一の操作制御命令を利用してAAUに対する省エネ制御を実現することができる。即ち、関連技術における一部のチャンネルをタイミング的にオフする省エネモードとチャンネル統一粗チューニング省エネモードとは異なり、本出願の実施例の方案は、省エネ制御装置により取得されたアンテナビームフォーミング情報に基づいて現在に適している第一の操作制御命令を得ることができ、AAUに現在取得されているアンテナビームフォーミング情報に基づいて省エネ制御を行わせることができる。そのため、本出願の実施例の方案は、ハードウェア機器を新規追加することなく、従来の省エネ方法を最適化し、機器運営のエネルギー消費量を低減させ、サービス体験への影響を減少させることができる。
【0018】
以下では、図面を結び付けながら、本出願の実施例をさらに述べる。
図1に示すように、
図1は、本出願の一つの実施例による、省エネ制御方法を実行するように構成される基地局のアーキテクチャ概略図である。
図1の例において、この基地局100は、BBU120と、AAU110と、ネットワーク管理システム130とを含む。ここで、BBU120は、ネットワーク管理システム130とAAU110との間に設置され、BBU120は、ネットワーク管理システム130及びAAU110にそれぞれ通信接続される。
【0019】
一実施例では、BBU120は、ネットワーク管理システム130により送信されるネットワーク管理制御シグナリングを受信することができる。ネットワーク管理制御シグナリングを受信した場合に、BBU120は、AAU110に下りリンクベースバンド信号を出すことができ、それによって、AAU110が受信された下りリンクベースバンド信号に対して関連する信号処理を行い、処理された下りリンクベースバンド信号をエアインターフェースに発信する。そのほか、AAU110は、エアインターフェースの上りリンク無線信号を受信し、上りリンク無線信号を処理し、そして処理された上りリンク無線信号をBBU120にアップロードすることもできる。
【0020】
なお、ネットワーク管理システム130は、BBU120とAAU110を構成するとともに、サービス性能の管理・制御を実現することができる。BBU120とAAU110は、補強型共通公衆無線インターフェース(enhanced Common Public Radio Interface、eCPRI)を介して接続されてもよい。
【0021】
なお、共通公衆無線インターフェース(Common Public Radio Interface、CPRI)は、セルラー無線ネットワークにおけるラジオ機器制御センターとラジオ機器との間に用いられる重要な通信インターフェース規範であり、グローバル移動通信システム、第三世代無線通信技術、LTEと5G基地局システムに広く用いられる。一方、eCPRIプロトコルは、CPRIプロトコルの進化であり、イーサネット(登録商標)上に乗せられるCPRIプロトコルである。eCPRIプロトコルは、インターフェースプロトコルであり、このインターフェースプロトコルによってBBU120とAAU110との間のデータ伝送チャンネルを確立し、チャンネル上のデータは、制御プレーンデータ、ユーザプレーンデータと同期プレーンデータなどを含む。
【0022】
さらに、AAU110は、RRUとアンテナとを融合する機器であるが、BBU120は、一般的には基地局100のネットワークインターフェースユニットとベースバンド処理ユニットである。AAU110は、ファイバチャンネルを介してBBU120と通信することができるとともに、BBU120との上り下りリンクベースバンド信号の伝送を実現している。
【0023】
図2に示すように、
図2は、本出願の一つの実施例によるAAUのアーキテクチャ概略図である。
図2の例において、AAU110は、ベースバンド処理モジュール116と、主制御モジュール111、Massive MIMO送受信機モジュール112と、Massive MIMOアンテナフィルタリングモジュール113と、クロックモジュール114と、電源モジュール115とを含む。ここで、主制御モジュール111は、Massive MIMO送受信機モジュール112とベースバンド処理モジュール116にそれぞれ接続され、Massive MIMOアンテナフィルタリングモジュール113は、Massive MIMO送受信機モジュール112に接続され、ベースバンド処理モジュール116は、BBU120に接続される。
【0024】
なお、電源モジュール115は、AAU110内部の各部材に給電電源を提供するように構成され、クロックモジュール114は、AAU110内部の各部材にクロック信号を提供するように構成される。
【0025】
一実施例では、AAU110は、BBU120により出される下りリンクベースバンド信号を受信し、自身のモジュール、例えばデジタル中間周波数送受信機モジュール、マルチチャンネル入出力無線周波数チャンネルリンクモジュール、大規模アレイアンテナモジュールなどを利用して、下りリンク信号の信号処理、例えばデジタル中間周波数処理、デジタルアナログ変換処理、周波数変換処理、小信号処理、電力増幅処理、フィルタリング処理などを実現し、大規模アレイアンテナモジュールを介してエアインターフェースに発信して下りリンク無線信号となる。AAU110は、その自身の大規模アレイアンテナモジュールを利用してエアインターフェースから上りリンク無線信号を受信し、自身のモジュール、例えばマルチチャンネル入出力無線周波数チャンネルリンクモジュール、デジタル中間周波数受信機などのモジュールを利用して上りリンク無線信号のフィルタリング、増幅、周波数変換及びデジタル中間周波数受信などを実現し、上りリンクベースバンド信号を生成してBBU120にアップロードする。
【0026】
図1に示す基地局100に基づいて、
図3に示すように、本出願の一つの実施例によるAI(Artificial Intelligence、人工知能)省エネ装置200の構造概略図であり、このAI省エネ装置200は、省エネ制御装置210と、チャンネル制御回路モジュール220と、チャンネル制御可能リンクモジュール230とを含む。ここで、チャンネル制御回路モジュール220は、省エネ制御装置210とチャンネル制御可能リンクモジュール230にそれぞれ通信接続される。
【0027】
省エネ制御装置210は、AAUにおける各チャンネルのアンテナ情報を取得し、アンテナ情報がアンテナビームフォーミング情報を含む場合、アンテナビームフォーミング情報と予め設定される省エネポリシーに基づいて省エネ判定処理を行って、第一の操作制御命令を得、この第一の操作制御命令をチャンネル制御回路モジュール220に送信し、アンテナ情報がAAUの電力構成情報を含む場合、電力構成情報と予め設定される省エネポリシーに基づいて省エネ判定処理を行って、第二の操作制御命令を得、この第二の操作制御命令をチャンネル制御回路モジュール220に送信するように構成される。ここで、アンテナビームフォーミング情報は、アンテナ重み値情報又は他の情報などであってもよく、ここで具体的に限定しない。例えば、アンテナビームフォーミング情報がアンテナ重み値情報であるとすると、アンテナ重み値情報に基づいてアンテナのチャンネル電力補正値を算定し、さらにチャンネル電力補正値と予め設定される省エネポリシーを利用して省エネ判定処理を行って、第一の操作制御命令を得ることができる。
【0028】
チャンネル制御回路モジュール220は、省エネ制御装置210からの第一の操作制御命令又は第二の操作制御命令を受信し、この第一の操作制御命令又は第二の操作制御命令に基づいて対応する省エネ制御信号を発生させ、そしてこの省エネ制御信号をチャンネル制御可能リンクモジュール230に送信するように構成される。なお、チャンネル制御回路モジュール220は、第一の操作制御命令又は第二の操作制御命令を受信し、そしてこの第一の操作制御命令又は第二の操作制御命令に基づいて対応する省エネ制御信号を発生させて出力し、この省エネ制御信号は、チャンネルオフ信号、チャンネルオン信号、チャンネルチューニング信号、チャンネルウェイクアップ信号又はチャンネルスリープ信号などであってもよい。なお、チャンネルは、発信チャンネル、受信チャンネルとデジタル中間周波数チャンネルなどを含み、チャンネルオフ信号は、発信チャンネルオフ信号と受信チャンネルオフ信号などを含み、チャンネルチューニング信号は、発信チャンネル作動電圧、整合パラメータなどの作動パラメータのチューニング信号を含み、チャンネルスリープ信号は、デジタル中間周波数チャンネルスリープ信号とデジタル中間周波数チャンネルウェイクアップ信号などを含み、ここで具体的に限定しない。
【0029】
チャンネル制御可能リンクモジュール230は、チャンネル制御回路モジュール220からの省エネ制御信号を受信し、この省エネ制御信号に基づいてAAU110に対する省エネ制御を実現するように構成される。例えば、チャンネル制御可能リンクモジュール230のデジタル中間周波数モジュールのデジタル論理モジュールは、チャンネル制御回路モジュール220によって発生するチャンネルウェイクアップ信号又はチャンネルスリープ信号の下でキャリアチャンネルによってそれぞれ作動をイネーブルし/スリープをディスエーブルしてもよい。チャンネル制御可能リンクモジュール230の各受信チャンネル又は発信チャンネルは、チャンネル制御回路モジュール220によって発生するチャンネルオフ信号又はチャンネルオン信号の下で、チャンネル電源オンでパワーオン作動、又はチャンネル電源オフでパワーダウンオフをそれぞれ実現してもよい。チャンネル制御可能リンクモジュール230の各発信チャンネルの電力デバイスは、チャンネル制御回路モジュール220によって発生するチャンネルチューニング信号の下で、チャンネル電圧及び整合などのパラメータの最適な調節をそれぞれ実現して、電力デバイスを最高効率で作動させてもよい。
【0030】
なお、省エネ制御装置210における異なる部材は、ネットワーク管理システム130、BBU120又はAAU110のうちのいずれか一つ又は複数に設置されてもよく、ここで具体的に限定しない。
【0031】
なお、第一の操作制御命令又は第二の操作制御命令は、チャンネルオン/オフ命令、チャンネルスリープ/ウェイクアップ命令とチャンネルチューニング命令などを含んでもよい。ここで、チャンネルは、発信チャンネル、受信チャンネルとデジタル中間周波数チャンネルなどを含み、チャンネルオン/オフ命令は、発信チャンネルオン/オフ命令と受信チャンネルオン/オフ命令などを含み、チャンネルチューニング命令は、発信チャンネル作動電圧、整合パラメータなどの作動パラメータのチューニング命令を含み、チャンネルスリープ/ウェイクアップ命令は、デジタル中間周波数チャンネルスリープ/ウェイクアップ命令などを含み、ここで具体的に限定しない。
【0032】
なお、省エネ制御装置210は、Massive MIMOシステム環境における関連インタラクションユニットと通信することができる。例えば、省エネ制御装置は、Massive MIMOシステムにおけるAAUにより送信されるアンテナビームフォーミング情報を取得し、このアンテナビームフォーミング情報を処理して対応する第一の操作制御命令を得、そしてこの第一の操作制御命令をAAUに送信し、AAUに対する省エネ制御を実現することができる。
【0033】
さらに、AI省エネ装置200における省エネ制御装置210、チャンネル制御回路モジュール220とチャンネル制御可能リンクモジュール230は、無線通信システムにおけるビームフォーミングAIアルゴリズムに基づくMassive MIMO AAU機器のスマート省エネ需要の多様性に適応し、効果的に省エネを実現するとともに、サービス体験への影響を減少させるために、実際の応用要求に応じて、柔軟に増減と調整してもよい。
【0034】
一実施例では、第一の操作制御命令が第nの発信チャンネルオフ命令である場合、チャンネル制御回路モジュール220は、省エネ制御装置210からの第nの発信チャンネルオフ命令を受信し、第一の操作制御命令に基づいて第nの発信チャンネルオフ信号を発生させ、そして第nの発信チャンネルオフ信号をチャンネル制御可能リンクモジュール230の第nの発信チャンネルに送信する。チャンネル制御可能リンクモジュール230は、チャンネル制御回路モジュール220からの第nの発信チャンネルオフ信号を受信し、そしてこのチャンネルオフ信号に基づいてAAU110の第nの発信チャンネルをオフモードに調整する。これによって、第nの発信チャンネルのパワーダウン省エネを実現する。第nの発信チャンネルに基づいて第一の操作制御命令をオンにして上記AAU110第nの発信チャンネルをオン作動モードに戻すように調整してもよい。そのため、対応する第一の操作制御命令に基づいてすべてのチャンネルのオフ/オンモードを実現することができる。なお、チャンネルは、発信チャンネルと受信チャンネルとを含む。このような操作制御メカニズムは、対応する予め設定される省エネポリシーに方法を提供する。
【0035】
一実施例では、第二の操作制御命令がチャンネルチューニング命令である場合、チャンネル制御回路モジュール220は、省エネ制御装置210からのチャンネルチューニング命令を受信し、第二の操作制御命令に基づいて対応するチャンネルチューニング信号とチャンネルチューニングターゲット値を発生させ、そしてこのチャンネルチューニング信号とチャンネルチューニングターゲット値をチャンネル制御可能リンクモジュール230のチャンネルに送信する。チャンネル制御可能リンクモジュール230は、チャンネル制御回路モジュール220からのチャンネルチューニング信号とチャンネルチューニングターゲット値を受信し、そしてこのチャンネルチューニング信号とチャンネルチューニングターゲット値に基づいてAAU110に対する省エネ制御を実現する。なお、チャンネルのチューニング可能作動状態パラメータは、電力増幅器のドレイン電圧とゲート電圧、最終段の電力増幅器の出力整合状態などのパラメータの一つ又は複数を含み、ここで具体的に限定しない。チャンネルチューニング命令において電力増幅器のドレイン電圧/ゲート電圧をチューニングする場合、電力増幅器の動的効率を高め、さらに動的消費電力を減少させることができる。チャンネルチューニング命令において最終段の電力増幅器の出力整合状態をチューニングする場合、出力電力反射損失を低減させ、電力伝送効率を高めることができる。そのほか、電力増幅器のゲート電圧を極限値に調節することによって、電力増幅器を作動させず、即ち電力増幅器の消費電力を最小化にすることができる。要するに、チャンネル上の電力増幅器などの電力デバイスに関連する作動パラメータのチューニングによって、チャンネルの現在の電力点と周波数点における作動効率をより良好にし、それによって省エネを実現する。
【0036】
一実施例では、第一の操作制御命令が第nのチャンネルの第mのキャリアのデジタル中間周波数チャンネルスリープ/ウェイクアップ命令である場合、チャンネル制御回路モジュール220は、省エネ制御装置210からのデジタル中間周波数チャンネルスリープ/ウェイクアップ命令を受信し、この第一の操作制御命令に基づいて第nのチャンネルの第mのキャリアに対応するデジタル中間周波数モジュールイネーブル/ディスエーブル信号を発生させ、そしてこのデジタル中間周波数モジュールイネーブル/ディスエーブル信号をチャンネル制御可能リンクモジュール230の第nのチャンネルの第mのキャリアの位置するモジュールに送信する。チャンネル制御可能リンクモジュール230は、チャンネル制御回路モジュール220からのデジタル中間周波数モジュールイネーブル/ディスエーブル信号を受信し、そしてこのデジタル中間周波数モジュールイネーブル/ディスエーブル信号に基づいてAAU110の第nのチャンネルの第mのキャリアの位置するデジタル中間周波数モジュールをスリープ/ウェイクアップモードに調整し、これによって、チャンネルコアデジタル論理モジュールは、作動をイネーブルし、スリープをディスエーブルし、必要に応じて消費電力の効果的な利用を迅速に実現することができる。
【0037】
本出願の実施例に記述された基地局及び応用シナリオは、本出願の実施例の技術案をより明瞭に説明するためのものであり、本出願の実施例による技術案を限定するものではない。基地局のアーキテクチャの進化と新たな応用シナリオの出現に伴い、本出願の実施例による技術案は、類似している技術問題にも同様に適用される。
【0038】
図1に示す基地局100、
図2に示すAAU110及び
図3に示すAI省エネ装置200の構造は、本出願の実施例を限定するものではなく、図示された部材の数よりも多く又は少ない部材、又はいくつかの部材の組み合わせ、又は異なる部材の配置を含んでもよい。
【0039】
上記基地局100に基づいて、以下は、本出願の省エネ制御方法の各実施例を提案する。
【0040】
図4に示すように、
図4は、本出願の一つの実施例による省エネ制御方法のフローチャートであり、この省エネ制御方法は、省エネ制御装置、例えば
図3に示すAI省エネ装置200のうちの省エネ制御装置210に用いられてもよい。この省エネ制御方法は、ステップS110、ステップS120とステップS130を含んでもよいが、それらに限らない。
【0041】
ステップS110:AAUにおける各チャンネルのアンテナ情報を取得する。
ステップS120:アンテナ情報がアンテナビームフォーミング情報を含む場合、アンテナビームフォーミング情報と予め設定される省エネポリシーに基づいて省エネ判定処理を行って、第一の操作制御命令を得る。
【0042】
本ステップでは、アンテナ情報がアンテナビームフォーミング情報を含む場合、取得されたアンテナビームフォーミング情報と予め設定される省エネポリシーに基づいて省エネ判定処理を行って、第一の操作制御命令を得ることができ、後続のステップで第一の操作制御命令を利用してAAUに対する省エネ制御を実現できることを容易にする。
【0043】
なお、アンテナビームフォーミング情報の取得は、BBUのビームフォーミングモジュールから直接取得してもよく、異なる実施の形態があってもよく、例えば省エネ制御装置は、ネットワーク管理システムを介してアンテナビームフォーミング情報を取得してもよく、又はAAUを介してアンテナビームフォーミング情報を取得してもよく、本実施例は、これに対して具体的に限定しない。さらに、アンテナビームフォーミング情報は、少なくともアンテナ重み値情報を含み、AAUの作動周波数情報などのアンテナビームフォーミング情報をさらに含んでもよく、ここで具体的に限定しない。
【0044】
なお、アンテナビームフォーミング情報と予め設定される省エネポリシーに基づいて省エネ判定処理を行うことで、チャンネルオフに関する第一の操作制御命令、チャンネルオンの第一の操作制御命令又は各発信チャンネル電力デバイスの作動電圧チューニングターゲット値に関する第一の操作制御命令、又は発信チャンネル電源オフに関する第一の操作制御命令、又は各チャンネル電力デバイスのそれぞれチューニングされた作動電圧における最適効率に関する第一の操作制御命令などを得ることができ、ここで具体的に限定しない。例えば、アンテナビームフォーミング重み値によって補正されたチャンネル電力補正値について、チャンネル電力補正値がチャンネル電力しきい値を超えない場合、対応するチャンネルに対してチャンネルオフの第一の操作制御命令を有効にし、又はチャンネル電力補正値がチャンネル電力しきい値を超えた場合、対応するチャンネルに対してチャンネルチューニングの第一の操作制御命令を有効にし、本実施例は、これに対して具体的に限定しない。
【0045】
なお、予め設定される省エネポリシーは、過去のアンテナビームフォーミング情報に基づいて作成されたテーブルであってもよく、例えば予め設定される省エネポリシーがテーブル名称、フィールド識別子とインデックス値などを含むとする。そのほか、予め設定される省エネポリシーは、更新することができ、ここで具体的に限定しない。
【0046】
ステップS130:第一の操作制御命令を利用してAAUに対する省エネ制御を実現する。
【0047】
本ステップでは、ステップS120において第一の操作制御命令を得たため、第一の操作制御命令を利用してAAUに対する省エネ制御を行うことができる。実際の応用需要に応じて、AAUに対する省エネ制御を柔軟に実現して、省エネ需要の多様性に適応し、効果的に省エネを行うことができる。
【0048】
本実施例では、上記ステップS110からステップS130を採用することによって、AAUにおける各チャンネルのアンテナ情報を取得した後に、アンテナ情報がアンテナビームフォーミング情報を含む場合、先にアンテナビームフォーミング情報と予め設定される省エネポリシーに基づいて省エネ判定処理を行って、第一の操作制御命令を得、そして第一の操作制御命令を利用してAAUに対する省エネ制御を実現する。即ち、関連技術における一部のチャンネルをタイミング的にオフする省エネモードとチャンネル統一粗チューニング省エネモードとは異なり、本出願の実施例の方案は、現在取得されているアンテナビームフォーミング情報に基づいて現在に適している第一の操作制御命令を得ることができ、AAUに現在取得されているアンテナビームフォーミング情報に基づいて省エネ制御を行わせることができる。そのため、本出願の実施例の方案は、ハードウェア機器を新規追加することなく、実際の応用需要に応じて、AAUに対する省エネ制御を柔軟に実現して、省エネ需要の多様性に適応し、効果的に省エネを行って、従来の省エネ方法を最適化し、機器運営のエネルギー消費量を低減させ、サービス体験への影響を減少させるという目的を達成することができる。
【0049】
なお、AAUの省エネ制御の実現は、AAUの運行モードを調整することによって省エネ制御を行ってもよい。ここで、AAUの運行モードは、チャンネルオフモード、チャンネルオンモード、デジタル中間周波数チャンネルスリープモード、デジタル中間周波数チャンネルウェイクアップモード、チャンネル電力増幅器の作動電圧チューニングモードとチャンネル電力増幅器の負荷整合チューニングモードなどを含んでもよい。
【0050】
一実施例では、
図5に示すように、ステップS120についてさらに説明し、このステップS120は、ステップS210とステップS220を含んでもよいが、それらに限らない。
【0051】
ステップS210:アンテナビームフォーミング情報に基づいて予め設定される省エネポリシーにおいて第一の候補ポリシーを決定する。
【0052】
本ステップでは、省エネ制御装置がアンテナビームフォーミング情報と予め設定される省エネポリシーに基づいて省エネ判定処理を行って、第一の操作制御命令を得る時、省エネ制御装置は、先にアンテナビームフォーミング情報に基づいて予め設定される省エネポリシーにおいて第一の候補ポリシーを決定してもよく、後続のステップで第一の候補ポリシーに基づいて制御命令を得ることができることを容易にする。
【0053】
なお、このアンテナビームフォーミング情報は、アンテナビームフォーミング情報の発生時間、アンテナビームフォーミング情報を乗せるキャリア及び他の情報を含んでもよく、ここで一つずつ列挙しない。
【0054】
ステップS220:第一の候補ポリシーに基づいて第一の操作制御命令を得る。
本ステップでは、ステップS210において第一の候補ポリシーを得たため、第一の候補ポリシーに基づいて第一の操作制御命令を得ることができ、後続のステップで第一の操作制御命令を利用してAAUに対する省エネ制御を実現できることを容易にする。
【0055】
本実施例では、上記ステップS210とステップS220を採用することによって、省エネ制御装置は、アンテナビームフォーミング情報に基づいて予め設定される省エネポリシーにおいて第一の候補ポリシーを決定し、そしてさらに第一の候補ポリシーに基づいて第一の操作制御命令を得ることができ、後続のステップでこの制御命令に基づいてAAUに対する省エネ制御を実現して、AAUのAI省エネ需要の多様性に適応することを容易にする。
【0056】
一実施例では、
図6に示すように、ステップS120についてさらに説明し、このステップS120は、ステップS310、ステップS320、ステップS330とステップS340を含んでもよいが、それらに限らない。
【0057】
ステップS310:アンテナビームフォーミング情報に基づいてAAUにおける各チャンネルのチャンネル電力補正値を得る。
【0058】
ステップS320:チャンネル電力補正値を省エネ判定モデルに入力して判定処理を行い、チャンネル電力補正値に対応する判定インデックスを得る。
【0059】
本ステップでは、ステップS310においてアンテナビームフォーミング情報に基づいてAAUにおける各チャンネルのチャンネル電力補正値を得たため、省エネ制御装置は、チャンネル電力補正値を省エネ判定モデルに入力して判定処理を行い、チャンネル電力補正値に対応する判定インデックスを得ることができる。
【0060】
ステップS330:判定インデックスに基づいて予め設定される省エネポリシーにおいて第一の候補ポリシーを決定する。
【0061】
本ステップでは、ステップS320において判定インデックスを得た後に、省エネ制御装置は、判定インデックスに基づいて予め設定される省エネポリシーにおいて第一の候補ポリシーを決定することができ、後続のステップでこの第一の候補ポリシーに基づいて第一の操作制御命令を得ることを容易にする。
【0062】
ステップS340:第一の候補ポリシーに基づいて第一の操作制御命令を得る。
本ステップでは、ステップS330において第一の候補ポリシーを得たため、第一の候補ポリシーに基づいて第一の操作制御命令を得ることができ、後続のステップで第一の操作制御命令を利用してAAUに対する省エネ制御を実現できることを容易にする。
【0063】
本実施例では、上記ステップS310からステップS340を採用することによって、省エネ制御装置は、先にアンテナビームフォーミング情報に基づいてAAUにおける各チャンネルのチャンネル電力補正値を得、そしてAAUにおける各チャンネルのチャンネル電力補正値を省エネ判定モデルに入力して判定処理を行い、チャンネル電力補正値に対応する判定インデックスを得、そしてこの判定インデックスに基づいて予め設定される省エネポリシーにおいて第一の候補ポリシーを決定し、最後に第一の候補ポリシーに基づいて第一の操作制御命令を得ることができ、後続のステップでこの制御命令に基づいてAAUに対する省エネ制御を実現して、AAUのAI省エネ需要の多様性に適応することを容易にする。
【0064】
なお、本実施例は、AIモデルを利用して判断する拡張方案である。一例を挙げると、アンテナビームフォーミング情報がAAUの各発信チャンネルのアンテナのアンテナ分布重み値であるとする、アンテナ分布重み値に基づいてアンテナ重み値によって補正された後のターゲット電力を得、このターゲット電力を省エネ判定モデルに入力して、このターゲット電力に対応する判定インデックスを得、そしてこのターゲット電力に基づいて予め設定される省エネポリシーにおいて第一の候補ポリシーを決定し、この第一の候補ポリシーは、構成電力がチャンネル電力しきい値よりも小さい各発信チャンネルをオフ処理するものである。
【0065】
一実施例では、
図7に示すように、ステップS210についてさらに説明し、アンテナビームフォーミング情報がアンテナ重み値情報を含む場合に、このステップS210は、ステップS410とステップS420を含んでもよいが、それらに限らない。
【0066】
ステップS410:アンテナ重み値情報に基づいてAAUにおける各チャンネルのチャンネル電力補正値を計算する。
【0067】
本ステップでは、アンテナビームフォーミング情報がアンテナ重み値情報を含む場合に、第一の候補ポリシーを決定する時、アンテナ重み値情報に基づいてAAUにおける各チャンネルのチャンネル電力補正値を計算することができ、後続のステップでチャンネル電力補正値を利用して予め設定される省エネポリシーにおいて第一の候補ポリシーを決定できることを容易にする。これは、第一の候補ポリシーを迅速に得、且つ第一の候補ポリシーの正確性を向上させることに有利である。
【0068】
なお、アンテナ重み値情報は、基地局ビームフォーミングによって発生するAAUにおける各チャンネルアンテナのアンテナ重み値分布であってもよく、他の情報であってもよく、ここで具体的に限定しない。チャンネル電力補正値は、AAUにおける各チャンネルの電力分布値であってもよく、他の電力値であってもよく、ここで一つずつ列挙しない。
【0069】
ステップS420:チャンネル電力補正値に基づいて予め設定される省エネポリシーにおいて第一の候補ポリシーを決定する。
【0070】
本ステップでは、ステップS410においてチャンネル電力補正値を得たため、このチャンネル電力補正値に基づいて予め設定される省エネポリシーにおいて第一の候補ポリシーを決定することができ、さらにこの第一の候補ポリシーに基づいてビームフォーミングAIアルゴリズムに基づくスマート省エネを実現することができる。
【0071】
本実施例では、上記ステップS410とステップS420を採用することによって、省エネ制御装置は、先にアンテナ重み値情報に基づいてAAUにおける各チャンネルのチャンネル電力補正値を計算し、そしてこのチャンネル電力補正値に基づいて予め設定される省エネポリシーにおいて第一の候補ポリシーを決定することができる。
【0072】
なお、第一の候補ポリシーは、チャンネルオフポリシー、チャンネルオンポリシー、デジタル中間周波数チャンネルスリープポリシー、デジタル中間周波数チャンネルウェイクアップポリシー、チャンネル電力増幅器の作動電圧チューニングポリシーとチャンネル電力増幅器の負荷整合チューニングポリシーなどを含んでもよく、ここで具体的に限定しない。例えば、アンテナ重み値情報が基地局ビームフォーミングによって発生するAAUにおける各チャンネルアンテナのアンテナ重み値分布であるとすると、このアンテナ重み値分布に基づいて、AAUにおける各チャンネルの、電力分布値であるチャンネル電力補正値を算出し、この電力分布値に基づいて予め設定される省エネポリシーにおいて第一の候補ポリシーを決定し、さらにこの第一の候補ポリシーに基づいてビームフォーミングAIアルゴリズムに基づくスマート省エネを実現する。
【0073】
一実施例では、
図8に示すように、ステップS420についてさらに説明し、このステップS420は、ステップS510をさらに含んでもよいが、それに限らない。
【0074】
ステップS510:チャンネル電力補正値がチャンネル電力閾値以下である場合、予め設定される省エネポリシーにおいてチャンネル電源制御ポリシーを得、チャンネル電源制御ポリシーを第一の候補ポリシーとして決定する。
【0075】
本ステップでは、アンテナビームフォーミング情報がアンテナ重み値情報を含む場合に、ステップS410においてチャンネル電力補正値を得たため、このチャンネル電力補正値を判断し、このチャンネル電力補正値がチャンネル電力閾値以下である場合、予め設定される省エネポリシーにおいてチャンネル電源制御ポリシーを得、このチャンネル電源制御ポリシーを第一の候補ポリシーとして決定して、この第一の候補ポリシーに基づいて一部のチャンネルが独立してパワーオン作動とパワーダウン省エネを行うことを達成し、さらにビームフォーミングAIアルゴリズムに基づくスマートオフ省エネを実現することができる。
【0076】
なお、このチャンネル電力閾値は、AAU構成チャンネルの平均電力よりも20dB小さくてもよく、AAU構成チャンネルの平均電力よりも30dB小さくてもよく、又は他の値であってもよく、ここで具体的に限定しない。例えば、チャンネル電力閾値が20dB小さいとすると、第nのチャンネルのビームフォーミングアンテナ重み値によって補正された後のチャンネル電力補正値は、25dB小さく、チャンネル電力補正値がチャンネル電力しきい値よりも小さいため、そのビームフォーミングアンテナ重み値によって補正された後のチャンネル電力補正値が電力しきい値を2dB以上超えるように回復する(電力しきい値よりもやや大きく、チャンネル電力補正値が電力しきい値に近づく時に判定が繰り返されて制御が不安定になることを回避するため)ことを検出して、第nのチャンネル電源オンを制御するチャンネル電源制御ポリシーの起動を再判定するまで、予め設定される省エネポリシーにおいて第nのチャンネル電源オフを独立して制御するチャンネル電源制御ポリシーを与えてもよい。
【0077】
さらに、チャンネル電源制御ポリシーは、チャンネルオフポリシーであってもよく、チャンネルオンポリシーなどであってもよく、ここで具体的に限定しない。
【0078】
別の実施例では、
図9に示すように、ステップS420についてさらに説明し、このステップS420は、ステップS610をさらに含んでもよいが、それに限らない。
【0079】
ステップS610:チャンネル電力補正値がチャンネル電力閾値よりも大きい場合、予め設定される省エネポリシーにおいてチャンネルチューニング制御ポリシーを得、チャンネルチューニング制御ポリシーを第一の候補ポリシーとして決定する。
【0080】
本ステップでは、アンテナビームフォーミング情報がアンテナ重み値情報を含む場合に、ステップS410においてチャンネル電力補正値を得たため、このチャンネル電力補正値を判断し、このチャンネル電力補正値がチャンネル電力閾値よりも大きい場合、予め設定される省エネポリシーにおいてチャンネルチューニング制御ポリシーを得、このチャンネルチューニング制御ポリシーを第一の候補ポリシーとして決定することができ、この第一の候補ポリシーに基づいて大部分の発信チャンネルの電力デバイスの作動電圧を独立して最適に調節して、電力デバイスの作動効率を最適に達させ、さらにビームフォーミングAIアルゴリズムに基づくスマートチャンネル作動パラメータチューニング省エネを実現することができる。
【0081】
なお、チャンネル電力補正値は、ビームフォーミングアンテナ重み値によって補正された後のチャンネルターゲット電力であってもよく、ここで具体的に限定しない。
【0082】
なお、このチャンネル電力閾値は、AAU構成チャンネルの平均電力よりも20dB小さくてもよく、AAU構成チャンネルの平均電力よりも30dB小さくてもよく、又は他の値であってもよく、ここで具体的に限定しない。例えば、チャンネル電力閾値が20dB小さいとすると、第nのチャンネルのビームフォーミングアンテナ重み値によって補正された後の実際の電力は、10dB小さく、実際の電力がチャンネル電力しきい値を超えるため、予め設定される省エネポリシーにおいて第nのチャンネル電圧を制御するチャンネルチューニング制御ポリシーを得ることができる。このチャンネルチューニング制御ポリシーは、第nの発信チャンネルの電力デバイスの作動電圧を独立して調節して、この電力デバイスの対応する電力における作動効率を最適にし、さらに省エネを実現するものである。
【0083】
一例では、アンテナ重み値情報が基地局ビームフォーミングによって発生するAAUにおける各チャンネルアンテナのアンテナ重み値分布であるとすると、このアンテナ重み値分布に基づいてAAUから得られたAAUチャンネル電力構成情報を補正することができ、それによってAAUにおける各チャンネルのチャンネル電力補正値を得、このチャンネル電力補正値とチャンネル電力閾値とを比較して、比較結果を得る。次に比較結果と予め設定される省エネポリシーに基づいて省エネ判定処理を行って、予め設定される省エネポリシーにおいて第一の候補ポリシーを決定し、この第一の候補ポリシーに基づいて第一の操作制御命令を得ることによって、この第一の操作制御命令に基づいてAAUにおける各チャンネルを調節し、さらに省エネを実現することができる。
【0084】
さらに、チャンネルチューニング制御ポリシーは、一部の発信チャンネルを独立して調節する電力デバイスの作動電圧が最適値に達するチューニング制御ポリシーであってもよく、他のチャンネルチューニング制御ポリシーなどであってもよく、ここで具体的に限定しない。ここで、一部の発信チャンネルを独立して調節する電力デバイスの作動電圧が最適値に達するチャンネルチューニング制御ポリシーは、一部の発信チャンネルを独立して調節する電力デバイスのドレイン作動電圧が最適値に達するものであってもよく、一部の発信チャンネルを独立して調節する電力デバイスのゲート作動電圧が最適値に達するものなどであってもよく、ここで具体的に限定しない。
【0085】
一実施例では、
図10に示すように、省エネ制御方法は、ステップS710とステップS720をさらに含んでもよいが、それらに限らない。
【0086】
ステップS710:アンテナ情報がAAUの電力構成情報を含む場合、電力構成情報と予め設定される省エネポリシーに基づいて省エネ判定処理を行って、第二の操作制御命令を得る。
【0087】
本ステップでは、アンテナ情報がAAUの電力構成情報を含む場合、取得された電力構成情報と予め設定される省エネポリシーに基づいて省エネ判定処理を行って、第二の操作制御命令を得ることができ、後続のステップで第二の操作制御命令を利用してAAUに対する省エネ制御を実現できることを容易にする。
【0088】
ステップS720:第二の操作制御命令を利用してAAUに対する省エネ制御を実現する。
【0089】
本ステップでは、ステップS710において第二の操作制御命令を得たため、第二の操作制御命令を利用してAAUに対する省エネ制御を行うことができ、実際の応用需要に応じて、AAUに対する省エネ制御を柔軟に実現して、省エネ需要の多様性に適応し、効果的に省エネを行うことができる。
【0090】
本実施例では、上記ステップS710からステップS720を採用することによって、AAUにおける各チャンネルのアンテナ情報を取得した後に、アンテナ情報がAAUの電力構成情報を含む場合、先にAAUの電力構成情報と予め設定される省エネポリシーに基づいて省エネ判定処理を行って、第二の操作制御命令を得、そして第二の操作制御命令を利用してAAUに対する省エネ制御を実現する。即ち、関連技術における一部のチャンネルをタイミング的にオフする省エネモードとチャンネル統一粗チューニング省エネモードとは異なり、本出願の実施例の方案は、現在取得されているAAUの電力構成情報に基づいて現在に適している第二の操作制御命令を得ることができ、AAUに現在取得されているAAUの電力構成情報に基づいて省エネ制御を行わせることができる。そのため、本出願の実施例の方案は、ハードウェア機器を新規追加することなく、実際の応用需要に応じて、AAUに対する省エネ制御を柔軟に実現して、省エネ需要の多様性に適応し、効果的に省エネを行って、従来の省エネ方法を最適化し、機器運営のエネルギー消費量を低減させ、サービス体験への影響を減少させるという目的を達成することができる。
【0091】
一実施例では、
図11に示すように、ステップS710についてさらに説明し、このステップS710は、ステップS810とステップS820を含んでもよいが、それらに限らない。
【0092】
ステップS810:電力構成情報に基づいて予め設定される省エネポリシーにおいて第二の候補ポリシーを決定する。
【0093】
本ステップでは、省エネ制御装置が電力構成情報と予め設定される省エネポリシーに基づいて省エネ判定処理を行って、第一の操作制御命令を得る時、省エネ制御装置は、先に電力構成情報に基づいて予め設定される省エネポリシーにおいて第二の候補ポリシーを決定することができ、後続のステップで第二の候補ポリシーに基づいて制御命令を得ることができることを容易にする。
【0094】
なお、この電力構成情報は、電力構成情報の発生時間、電力構成情報を乗せるキャリア及び他の情報を含んでもよく、ここで一つずつ列挙しない。
【0095】
ステップS820:第二の候補ポリシーに基づいて第二の操作制御命令を得る。
本ステップでは、ステップS810において第二の候補ポリシーを得たため、第二の候補ポリシーに基づいて第二の操作制御命令を得ることができ、後続のステップで第二の操作制御命令を利用してAAUに対する省エネ制御を実現できることを容易にする。
【0096】
本実施例では、上記ステップS810とステップS820を採用することによって、省エネ制御装置は、電力構成情報に基づいて予め設定される省エネポリシーにおいて第二の候補ポリシーを決定し、そしてさらに第二の候補ポリシーに基づいて第二の操作制御命令を得ることができ、後続のステップでこの制御命令に基づいてAAUに対する省エネ制御を実現して、AAUのAI省エネ需要の多様性に適応することを容易にする。
【0097】
一実施例では、
図12に示すように、ステップS810についてさらに説明し、このステップS810は、ステップS910とステップS920を含んでもよいが、それらに限らない。
【0098】
ステップS910:電力構成情報に基づいてAAU構成の各チャンネルの平均電力を決定する。
【0099】
本ステップでは、アンテナ情報がAAUの電力構成情報を含む場合に、第二の候補ポリシーを決定する時、電力構成情報に基づいてAAUにおける各チャンネルの平均電力を決定することができ、後続のステップでこの平均電力を利用して予め設定される省エネポリシーにおいて第二の候補ポリシーを決定できることを容易にする。このステップは、AAUにおける各チャンネルの平均電力を動的に決定することができ、タイムリーに平均電力に基づいて第二の候補ポリシーを決定することを容易にする。
【0100】
なお、この電力構成情報は、AAUのすべてのキャリア構成の合計電力であってもよい。
【0101】
さらに、電力構成情報は、AAUから構成電力を直接問い合わせてもよく、異なる実施の形態があってもよく、例えば省エネ制御装置は、AAUから現在の構成電力を直接問い合わせてもよく、AAUの位置するネットワーク管理システム、BBUからその上に乗せられるすべてのセル電力構成情報を問い合わせて算定してもよく、本実施例は、これに対して具体的に限定しない。
【0102】
ステップS920:平均電力に基づいて予め設定される省エネポリシーにおいて第二の候補ポリシーを決定する。
【0103】
本ステップでは、ステップS910においてAAUにおける各チャンネルの平均電力を得たため、平均電力に基づいて予め設定される省エネポリシーにおいて第二の候補ポリシーを決定することができ、後続のステップでこの第二の候補ポリシーに基づいて操作制御命令を得ることができることを容易にする。これは、第二の候補ポリシーに基づいて各チャンネルの電力増幅器の作動状態をより良好にすることを実現し、さらに消費電力を低減させることに有利である。
【0104】
本実施例では、上記ステップS910とステップS920を採用することによって、省エネ制御装置は、先に電力構成情報に基づいてAAUのすべての発信チャンネルの平均電力を決定し、そしてさらにこの平均電力に基づいて予め設定される省エネポリシーにおいて第二の候補ポリシーを決定することができ、すべての発信チャンネルの電力増幅器のチューニングされた作動電圧における効率をより良好にし、さらに消費電力を低減させ、電力増幅器電圧AIのチューニング省エネを実現することに有利である。
【0105】
なお、第二の候補ポリシーは、チャンネル電力増幅器作動電圧のチューニングポリシー、チャンネル電力増幅器負荷整合のチューニングポリシー及び他のポリシーを含んでもよく、ここで、チャンネル電力増幅器作動電圧のチューニングポリシーは、発信チャンネル電力デバイス電力増幅器平均作動電圧のチューニングポリシーを含み、チャンネル電力増幅器負荷整合のチューニングポリシーは、発信チャンネル電力デバイス電力増幅器平均負荷整合のチューニングポリシーを含み、本実施例は、これに対して具体的に限定しない。例えば、AAUのすべてのセル構成の合計電力を取得し、このAAU構成の合計電力に基づいてAAUのすべての発信チャンネルの平均電力を決定し、そしてこの平均電力に基づいて予め設定される省エネポリシーにおいてすべての発信チャンネル電力増幅器作動電圧のチューニングターゲット値を決定する。さらに、チューニングターゲット値は、電力増幅器ドレイン電圧のチューニングターゲット値、電力増幅器ゲート電圧のチューニングターゲット値などを含んでもよい。
【0106】
なお、
図13に示すように、
図13は、本出願の一つの実施例による省エネ制御装置210の構造概略図であり、この省エネ制御装置210は、データ取得ユニット211と省エネ判定ユニット212とを含む。ここで、データ取得ユニット211は、AAU110における各チャンネルのアンテナ情報を取得するように構成される。省エネ判定ユニット212は、アンテナ情報がアンテナビームフォーミング情報を含む場合、アンテナビームフォーミング情報と予め設定される省エネポリシーに基づいて省エネ判定処理を行って第一の操作制御命令を得、第一の操作制御命令を利用してAAU110に対する省エネ制御を実現するように構成される。即ち、関連技術における一部のチャンネルをタイミング的にオフする省エネモードとチャンネル統一粗チューニング省エネモードとは異なり、本出願の実施例の方案は、現在取得されているアンテナビームフォーミング情報に基づいて現在に適している第一の操作制御命令を得ることができ、AAUに現在取得されているアンテナビームフォーミング情報に基づいて省エネ制御を行わせることができる。そのため、本出願の実施例の方案は、ハードウェア機器を新規追加することなく、従来の省エネ方法を最適化し、機器運営のエネルギー消費量を低減させ、サービス体験への影響を減少させることができる。
【0107】
さらに、データ取得ユニット211は、ネットワーク管理システム130、BBU120又はAAU110のうちのいずれか一つに設置され、省エネ判定ユニット212は、ネットワーク管理システム130、BBU120又はAAU110のうちのいずれか一つに設置される。データ取得ユニット211と省エネ判定ユニット212は、ネットワーク管理システム130、BBU120又はAAU110に柔軟に配備され、実際の応用要求に応じて、省エネ判定ユニット212とデータ取得ユニット211とを柔軟かつ便利で調整して、チャンネルAIオフ省エネ、電力デバイスの作動電圧及び負荷整合AIチューニング省エネなどを含む一つ又は複数の組み合わせの省エネ技術を実現し、さらにAAU110のAI省エネ需要の多様性に適応することができる。
【0108】
さらに、この省エネ制御装置210は、現行のMassive MIMO基地局アーキテクチャ及び現在のネットワークのネットワーキングに基づいてAI省エネ機能を実現するものであるため、このビームフォーミングAIアルゴリズムに基づくMassive MIMO AAU機器のスマート省エネの省エネ制御装置210の配備は、ハードウェアコスト、工事施工とメンテナンスコストが比較的安価である。
【0109】
一実施例では、
図14に示すように、データ取得ユニット211がBBU120に設置され、省エネ判定ユニット212がAAU110に設置される場合、BBU120は、ネットワーク管理システム130からのネットワーク管理命令を受信し、ネットワーク管理命令にビームフォーミングAIスマート省エネポリシーが含まれることを識別し、データ取得ユニット211を起動してBBU120ビームフォーミングモジュールからのアンテナ重み値情報をモニタリングする。BBU120は、アンテナ重み値情報に基づいてAAU110の位置するセクタエリアの各チャンネルの、アンテナ重み値で修正された電力値を決定し、eCPRIを介してこのアンテナ重み値情報をAAU110に送信する。AAU110における省エネ判定ユニット212は、受信されたアンテナ重み値情報に基づいてAAUの各チャンネル構成平均電力を補正し、各チャンネル電力補正値を得、各チャンネル電力補正値と予め設定される省エネポリシーに基づいて省エネ判定処理を行って、操作制御命令を得る。AAU110は、この操作制御命令をAAU110のチャンネル制御回路モジュール220に送信することによって、このチャンネル制御回路モジュール220は、この操作制御命令に基づいて対応する省エネ制御信号を発生させ、この省エネ制御信号をAAU110のチャンネル制御可能リンクモジュール230に送信する。それによって、チャンネル制御可能リンクモジュール230は、省エネ制御信号に基づいてAAU110に対する省エネ制御を実現し、さらにビームフォーミングAIアルゴリズムに基づくスマート省エネを実現する。
【0110】
なお、この省エネ制御信号は、第一のチャンネルの省エネ制御信号、第二のチャンネルの省エネ制御信号、第n-1のチャンネルの省エネ制御信号及び第nのチャンネルの省エネ制御信号などを含み、ここで、nは、正の整数であり、本実施例は、これに対して具体的に限定しない。
【0111】
また、本出願の実施例は、省エネ制御装置210をさらに提供する。
図15に示すように、この省エネ制御装置210は、
プログラムを記憶するように構成されるメモリ214と、
メモリ214に記憶されるプログラムを実行するように構成されるプロセッサ312とを含むが、それらに限らず、プロセッサ312がメモリ214に記憶されるプログラムを実行する時、プロセッサ312は、上記の省エネ制御方法を実行するように構成される。
【0112】
プロセッサ312とメモリ214は、バス又は他の方式で接続されてもよい。
メモリ214は、非一時的なコンピュータ可読記憶媒体として、非一時的なソフトウェアプログラム及び非一時的な性コンピュータ実行可能プログラム、例えば本出願の実施例に記述された省エネ制御方法を記憶するように構成されてもよい。プロセッサ312は、メモリ214に記憶される非一時的なソフトウェアプログラム及び命令を運行することによって、上記の省エネ制御方法を実現する。
【0113】
メモリ214は、プログラム記憶領域とデータ記憶領域とを含んでもよく、ここで、プログラム記憶領域は、オペレーティングシステム、少なくとも一つの機能に必要なアプリケーションプログラムを記憶することができ、データ記憶領域は、上記の省エネ制御方法を記憶して実行することができる。なお、メモリ214は、高速ランダムアクセスメモリを含んでもよく、非一時的なメモリ、例えば少なくとも一つの磁気ディスクメモリデバイス、フラッシュメモリデバイス、又は他の非一時的なソリッドステートメモリデバイスをさらに含んでもよい。いくつかの実施の形態では、メモリ214は、プロセッサ312に対してリモートに設置されるメモリ214を含んでもよく、これらのリモートメモリは、ネットワークを介してこのプロセッサ312に接続されてもよい。上記ネットワークの実例は、インターネット、企業イントラネット、ローカルエリアネットワーク、移動通信ネットワーク及びその組み合わせを含むが、それらに限らない。
【0114】
上記の省エネ制御方法の実現に必要な非一時的なソフトウェアプログラム及び命令は、メモリ214に記憶され、一つ又は複数のプロセッサ312によって実行される時、上記の省エネ制御方法を実行し、例えば以上に記述される
図4における方法ステップS110からステップS130、
図5における方法ステップS210とステップS220、
図6における方法ステップS310からステップS340、
図7における方法ステップS410からステップS420、
図8における方法ステップS510、
図9における方法ステップS610、
図10における方法ステップS710とステップS720、
図11における方法ステップS810とステップS820及び
図12における方法ステップS910とステップS920を実行する。
【0115】
以上に記述された装置の実施例又はシステム実施例は、例示的なものに過ぎず、ここで、分離部材として説明されたユニットは、物理的に分離されてもよく、又は分離されなくてもよく、一つの箇所に位置してもよく、又は複数のネットワークユニットに分布してもよい。実際の必要に応じてそのうちの一部又はすべてのモジュールを選択して本実施例の方案の目的を実現してもよい。
【0116】
本出願の一つの実施例は、コンピュータ可読記憶媒体をさらに提供し、このコンピュータ可読記憶媒体には、コンピュータ実行可能命令が記憶されており、このコンピュータ実行可能命令は、一つのプロセッサ又はコントローラによって実行され、例えば上記装置の実施例のうちの一つのプロセッサによって実行されて、上記プロセッサに上記実施例における省エネ制御方法を実行させ、例えば以上に記述される
図4における方法ステップS110からステップS130、
図5における方法ステップS210とステップS220、
図6における方法ステップS310からステップS340、
図7における方法ステップS410からステップS420、
図8における方法ステップS510、
図9における方法ステップS610、
図10における方法ステップS710とステップS720、
図11における方法ステップS810とステップS820及び
図12における方法ステップS910とステップS920を実行させることができる。
【0117】
なお、本出願の一つの実施例は、コンピュータプログラム製品をさらに提供し、コンピュータプログラム又はコンピュータ命令を含み、コンピュータプログラム又はコンピュータ命令は、コンピュータ可読記憶媒体に記憶され、コンピュータ機器のプロセッサは、コンピュータ可読記憶媒体からコンピュータプログラム又はコンピュータ命令を読み取り、プロセッサは、コンピュータプログラム又はコンピュータ命令を実行して、コンピュータ機器に上記実施例における省エネ制御方法を実行させ、例えば以上に記述される
図4における方法ステップS110からステップS130、
図5における方法ステップS210とステップS220、
図6における方法ステップS310からステップS340、
図7における方法ステップS410からステップS420、
図8における方法ステップS510、
図9における方法ステップS610、
図10における方法ステップS710とステップS720、
図11における方法ステップS810とステップS820及び
図12における方法ステップS910とステップS920を実行させる。
【0118】
本出願の実施例は、アクティブアンテナユニットAAUにおける各チャンネルのアンテナ情報を取得することと、アンテナ情報がアンテナビームフォーミング情報を含む場合、アンテナビームフォーミング情報と予め設定される省エネポリシーに基づいて省エネ判定処理を行って、第一の操作制御命令を得ることと、第一の操作制御命令を利用してAAUに対する省エネ制御を実現することとを含む。本出願の実施例の方案によれば、アンテナビームフォーミング情報と予め設定される省エネポリシーに基づいて省エネ判定処理を行って、第一の操作制御命令を得、そして第一の操作制御命令を利用してAAUに対する省エネ制御を実現する。即ち、関連技術における一部のチャンネルをタイミング的にオフする省エネモードとチャンネル統一粗チューニング省エネモードとは異なり、本出願の実施例の方案は、現在取得されているアンテナビームフォーミング情報に基づいて現在に適している第一の操作制御命令を得ることができ、AAUに現在取得されているアンテナビームフォーミング情報に基づいて省エネ制御を行わせることができる。そのため、本出願の実施例の方案は、ハードウェア機器を新規追加することなく、従来の省エネ方法を最適化し、機器運営のエネルギー消費量を低減させ、サービス体験への影響を減少させることができる。
【0119】
以上に開示された方法におけるステップの全部又は一部、システムは、ソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア及びその適切な組み合わせとして実施されてもよい。いくつかの物理アセンブリ又はすべての物理アセンブリは、プロセッサ、例えば中央プロセッサ、デジタルシグナルプロセッサ又はマイクロプロセッサにより実行されるソフトウェアとして実施されてもよく、又はハードウェアとして実施されてもよく、又は集積回路、例えば専用集積回路として実施されてもよい。このようなソフトウェアは、コンピュータ可読媒体に分布してもよく、コンピュータ可読媒体は、コンピュータ記憶媒体(又は非一時的媒体)と通信媒体(又は一時的媒体)を含んでもよい。当業者に周知するように、用語であるコンピュータ記憶媒体は、記憶情報(例えばコンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール又は他のデータ)を記憶するように構成される任意の方法又は技術において実施される揮発性と非揮発性、取り外し可能と固定媒体を含む。コンピュータ記憶媒体は、RAM、ROM、EEPROM、フラッシュメモリもしくは他のメモリ技術、CD-ROM、デジタル多用途ディスク(DVD)もしくは他の光ディスク記憶、磁気カートリッジ、磁気テープ、磁気ディスク記憶もしくは他の磁記憶装置、又は所望の情報を記憶するように構成されることができ、且つコンピュータによってアクセスされることができる任意の他の媒体を含むが、それらに限らない。なお、当業者に周知するように、通信媒体は、一般的にコンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール又は例えばキャリア又は他の伝送メカニズムのような変調データ信号における他のデータを含むとともに、任意の情報配信媒体を含んでもよい。
【0120】
以上は、本出願の実施実例について具体的に説明したが、本出願は、上記実施の形態に限定されるものではなく、当業者は、本出願の本質を逸脱することなく、様々な同等の変形又は置き換えを行ってもよく、これらの同等の変形又は置き換えは、いずれも本出願の特許請求の範囲によって限定される範囲内に含まれる。
【国際調査報告】