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特表2024-540656物品キャリアおよびそのためのブランク
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-31
(54)【発明の名称】物品キャリアおよびそのためのブランク
(51)【国際特許分類】
   B65D 71/70 20060101AFI20241024BHJP
【FI】
B65D71/70
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024531122
(86)(22)【出願日】2022-11-22
(85)【翻訳文提出日】2024-07-09
(86)【国際出願番号】 US2022050789
(87)【国際公開番号】W WO2023096931
(87)【国際公開日】2023-06-01
(31)【優先権主張番号】63/283,096
(32)【優先日】2021-11-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/404,919
(32)【優先日】2022-09-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/424,303
(32)【優先日】2022-11-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】515301030
【氏名又は名称】ウエストロック・パッケージング・システムズ・エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ジュリアン・デ・メルゾー
(72)【発明者】
【氏名】アルノー・ドマンジュ
(72)【発明者】
【氏名】アドリアーノ・ジェ・ダ・コスタ・コーラー
【テーマコード(参考)】
3E067
【Fターム(参考)】
3E067AA23
3E067AB01
3E067AC12
3E067BA06A
3E067BB01A
3E067BC02A
3E067EA01
3E067EC07
(57)【要約】
少なくとも1つの物品を係合するための物品キャリアは、サイドパネルによってヒンジ接続された係合パネルとカバーパネルとを含む離間されたパネルを備えている。係合パネルは、環状の係合タブ列と摩擦フラップとを備えた少なくとも1つの物品保持構造を含む。摩擦フラップは、環状の係合タブ列に囲まれている。摩擦フラップは、少なくとも1つの接続タブによって係合パネルに結合されている。少なくとも1つの接続タブは、係合パネルとサイドパネルとの間の折り線の近位に配置されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの物品を係合するための物品キャリアであって、係合パネルとカバーパネルとがサイドパネルによってヒンジ接続された離間されたパネルを備え、前記係合パネルは、環状の係合タブ列と摩擦フラップとを有する少なくとも1つの物品保持構造を備え、前記摩擦フラップは、前記環状の係合タブ列に囲まれている物品キャリアにおいて、前記摩擦フラップは、少なくとも1つの接続タブによって前記係合パネルに結合され、前記少なくとも1つの接続タブは、前記係合パネルと前記サイドパネルとの間の折り線の近くに配置されている、物品キャリア。
【請求項2】
前記摩擦フラップは前記カバーパネルによって拘束されていない、請求項1に記載の物品キャリア。
【請求項3】
前記摩擦フラップは前記カバーパネルに接着剤で固定されていない、請求項1に記載の物品キャリア。
【請求項4】
前記サイドパネルは、前記摩擦フラップの少なくとも一部と係合し、前記少なくとも1つの接続タブを前記物品保持構造内の物品に向かってまたは物品に対して押し付けている、請求項1に記載の物品キャリア。
【請求項5】
前記サイドパネルは、前記少なくとも1つの接続タブに接触し、前記少なくとも1つの接続タブを前記少なくとも1つの物品保持構造内の物品に押し付けている、請求項1に記載の物品キャリア。
【請求項6】
前記少なくとも1つの物品保持構造は、前記環状の係合タブ列によって囲まれた開口を備えている、請求項1に記載の物品キャリア。
【請求項7】
前記摩擦フラップは、前記少なくとも1つの物品保持構造内の物品と摩擦係合するための少なくとも1つの周辺タブを備えている、請求項1に記載の物品キャリア。
【請求項8】
少なくとも1つの前記摩擦フラップは2つ以上の周辺タブを備えている、請求項7に記載の物品キャリア。
【請求項9】
前記少なくとも1つの周辺タブは、前記少なくとも1つの接続タブから打ち出されている、請求項7に記載の物品キャリア。
【請求項10】
前記少なくとも1つの周辺タブは、前記摩擦フラップから延在しており、前記係合タブの環状の列を中断して、少なくとも部分的に切り欠きを画定している、請求項8に記載の物品キャリア。
【請求項11】
前記少なくとも1つの周辺タブは、非直線カットラインによって画定されている、請求項9に記載の物品キャリア。
【請求項12】
前記少なくとも1つの周辺タブは、「H」形のカットラインの一部によって画定されている、請求項9に記載の物品キャリア。
【請求項13】
前記少なくとも1つの周辺タブは、前記サイドパネルと係合して、前記少なくとも1つの接続タブを前記物品保持構造内の物品の方に押し付けている、請求項7に記載の物品キャリア。
【請求項14】
前記摩擦フラップは、一対の接続タブによって前記係合パネルに結合されている、請求項12に記載の物品キャリア。
【請求項15】
前記一対の接続タブは、物品係合タブによって互いに離間されている、請求項14に記載の物品キャリア。
【請求項16】
前記物品係合タブは、「H」形のカットラインの一部によって画定されている、請求項15に記載の物品キャリア。
【請求項17】
少なくとも1つの物品を係合するための物品キャリアであって、上部パネルおよび下部パネルを含む離間されたパネルを備え、当該物品キャリアは、前記トップパネルからそれぞれ形成される一対のロックタブであって、それぞれの折り線によって前記トップパネルにヒンジ接続され、前記折り線が前記トップパネルの側縁に対して斜めに向いている、一対のロックタブを備えており、前記一対のロックタブは前記折り線から反対方向に延在している、物品キャリア。
【請求項18】
前記折り線は互いに平行に配置されている、請求項17に記載の物品キャリア。
【請求項19】
前記一対のロックタブは、前記トップパネルを前記下部パネルの上方の所定の位置に固定する保持デバイスを提供し、それぞれのロックタブの少なくとも一部は、前記トップパネルと前記下部パネルとの間に配置されて、それらの間の間隔を維持している、請求項17に記載の物品キャリア。
【請求項20】
少なくとも1つの物品を係合するための物品キャリアであって、係合パネルと、複数の係合タブを有する少なくとも1つの物品保持構造とを備え、当該物品キャリアは、エンドパネルと、それにヒンジ接続されたトップエンドフラップとを含むエンド閉鎖構造をさらに備え、前記エンド閉鎖構造は、前記エンドパネルに少なくとも部分的に形成されたカットラインを含む物品係合機構を備え、前記カットラインは、第1の幅寸法を有し、前記エンドパネルの第1の係合縁部を画定し、係合縁部の領域における前記エンドパネルは、前記少なくとも1つの物品保持構造の複数の係合タブのうちの少なくとも1つに対して支えるように配置され、前記複数の係合タブのうちの少なくとも1つは、第2の幅寸法を有する第2の係合縁部を有し、前記第2の幅寸法が前記第1の幅寸法よりも小さい、物品キャリア。
【請求項21】
前記複数の係合タブのうちの少なくとも1つは、前記エンドパネルを前記係合パネルにヒンジ付けする折り線に近接するジョイントによって前記係合パネルにヒンジ付けされている、請求項20に記載の物品キャリア。
【請求項22】
前記複数の係合タブのうちの少なくとも1つは、前記エンドパネルを前記係合パネルにヒンジ付けする折り線から離間された一対の非直線状のカットラインによって画定されている、請求項21に記載の物品キャリア。
【請求項23】
前記複数の係合タブのうちの少なくとも1つは、前記エンドパネルを前記係合パネルにヒンジ付けする折り線から離間された一対の「J」形のカットラインによって画定されている、請求項21に記載の物品キャリア。
【請求項24】
前記カットラインは、非直線であり、前記エンドパネルから打ち出され、前記トップエンドフラップから延在するカバータブを画定している、請求項20に記載の物品キャリア。
【請求項25】
前記エンドパネルおよび前記複数の係合タブのうちの少なくとも1つは、前記係合パネルに対して傾斜するように配置されている、請求項20に記載の物品キャリア。
【請求項26】
少なくとも1つの物品を係合するための物品キャリアであって、カバーパネルと、対向するサイドパネルによってヒンジ接続された係合パネルとを含む管状構造を備え、前記係合パネルは、前記係合パネルから打ち出された複数の係合タブを有する少なくとも1つの物品保持構造を備え、当該物品キャリアは、前記管状構造の少なくとも1つの端部の上端部縁および下端部縁の少なくとも1つに沿って剛性ヒンジ接続を形成するためのガセットエンド閉鎖構造(gusseted end closure structure)をさらに備え、前記ガセットエンド閉鎖構造は、前記カバーパネルにヒンジ接続された第1のエンドフラップと前記係合パネルにヒンジ接続された第2のエンドフラップとの間を接続する一対のヒンジパネルによって設けられるガセット(gusset)を含み、前記一対のヒンジパネルは、前記第1のエンドフラップおよび前記第2のエンドフラップの少なくとも一方の端部縁(end edge)に対して凹んでいる、物品キャリア。
【請求項27】
前記少なくとも1つの物品保持構造は、少なくとも1つの接続タブによって前記係合パネルに結合された摩擦フラップを備えている、請求項26に記載の物品キャリア。
【請求項28】
前記一対のヒンジパネルは、前記カバーパネルおよび前記係合パネルの少なくとも一方と実質的に平行となるように配置された前記第2のエンドフラップの一部にヒンジ接続されている、請求項26に記載の物品キャリア。
【請求項29】
前記一対のヒンジパネルのうち少なくとも一方は、少なくとも部分的に、一対の分岐配置された折り線によって画定されている、請求項26に記載の物品キャリア。
【請求項30】
前記一対のヒンジパネルのうち少なくとも一方は、少なくとも部分的に、一対の平行な折り線によって画定されている、請求項26に記載の物品キャリア。
【請求項31】
前記カバーパネルは、一対のカバーパネル部分から構成され、それぞれの前記カバーパネル部分が、対応するそれぞれのサイドパネルによって前記係合パネルにヒンジ接続されている、請求項26に記載の物品キャリア。
【請求項32】
物品キャリアを形成するためのブランクであって、係合パネルとカバーパネルとがサイドパネルによってヒンジ接続された複数のパネルを備え、当該ブランクは、環状の係合タブ列と摩擦フラップとを有する少なくとも1つの物品保持構造を備え、前記摩擦フラップは、前記環状の係合タブ列に囲まれており、前記摩擦フラップは、少なくとも1つの接続タブによって前記係合パネルに結合され、前記少なくとも1つの接続タブは、前記係合パネルと前記サイドパネルとの間の折り線の近くに配置されている、ブランク。
【請求項33】
前記摩擦フラップには接着剤を受容する領域がない、請求項32に記載のブランク。
【請求項34】
前記サイドパネルは、セットアップ状態で前記摩擦フラップの少なくとも一部と係合し、前記少なくとも1つの接続タブを前記少なくとも1つの物品保持構造内の物品の方に押し付けるように配置されている、請求項32に記載のブランク。
【請求項35】
物品キャリアを形成するためのブランクであって、上部パネルおよび下部パネルを含む離間したパネルを形成するためのパネルを備え、当該ブランクは、前記上部パネルからそれぞれ形成され、それぞれの折り線によって前記上部パネルにヒンジ付けされた一対のロックタブを備え、前記折り線は、前記上部パネルの側縁(side edge)に対して斜めに向き、前記一対のロックタブは、前記折り線から反対方向に延在している、ブランク。
【請求項36】
物品キャリアを形成するためのブランクであって、管状構造を形成するためのパネルを備え、前記パネルは、係合パネル、カバーパネル、並びに、前記係合パネルと前記カバーパネルとをヒンジ接続するサイドパネルを含み、前記係合パネルは、複数の係合タブを有する少なくとも1つの物品保持構造を備え、当該ブランクは、エンドパネルとそれにヒンジ接続されたトップエンドフラップを含むエンド閉鎖構造をさらに備え、前記エンド閉鎖構造は、前記エンドパネルに少なくとも部分的に形成されたカットラインを含む物品係合機構を備え、前記カットラインは、第1の幅寸法を有し、前記エンドパネルに係合縁部(engaging edge)を画定し、前記係合縁部の領域における前記エンドパネルは、複数の前記係合タブのうちの少なくとも1つに対して支えられるように配置され、複数の前記係合タブのうち少なくとも1つは、第2の幅寸法を有する係合縁部を有し、前記第2の幅寸法が前記第1の幅寸法よりも小さい、ブランク。
【請求項37】
物品キャリアを形成するためのブランクであって、カバーパネル、係合パネル、並びに、一対の対向するサイドパネルを含む管状構造を形成するためのパネルを含み、当該ブランクは、前記係合パネルから打ち出された複数の係合タブを有する少なくとも1つの物品保持構造と、前記管状構造の少なくとも1つの端部の上端部縁および下端部縁の少なくとも1つに沿って剛性ヒンジ接続を形成するためのガセットエンド閉鎖構造(gusseted end closure structure)とをさらに備え、前記ガセットエンド閉鎖構造は、前記カバーパネルにヒンジ接続された第1のエンドフラップと前記係合パネルにヒンジ接続された第2のエンドフラップとの間を接続する一対のヒンジパネルによって設けられるガセット(gusset)を含み、前記一対のヒンジパネルは、前記第1のエンドフラップおよび前記第2のエンドフラップの少なくとも一方の端部縁に対して凹んでいる、ブランク。
【請求項38】
少なくとも1つの物品を係合するための上部係合型の物品キャリアであって、当該物品キャリアは、物品保持構造を含む係合パネルと、前記係合パネルの上方に配置され、前記係合パネルから離間したカバーパネルとを備え、前記カバーパネルは、少なくとも部分的に第1のロックタブによって画定された第1の開口部と、少なくとも部分的に第2のロックタブによって画定された第2の開口部とを備え、前記第1の開口部は前記第2の開口部から離間しており、前記第1のロックタブは第1の折り線によって前記カバーパネルにヒンジ接続され、前記第2のロックタブは第2の折り線によって前記カバーパネルにヒンジ接続され、前記第1の折り線および前記第2の折り線のそれぞれは、前記カバーパネルの側縁に対して斜めに配置され、前記第1の折り線は前記第2の折り線に対して分岐配置されている、物品キャリア。
【請求項39】
前記第1の折り線は前記第2の折り線に対して垂直である、請求項38に記載の物品キャリア。
【請求項40】
前記カバーパネルは、互いに少なくとも部分的に重なり合う関係で配置された一対のパネルから形成された複合パネルである、請求項38に記載の物品キャリア。
【請求項41】
前記一対のパネルのうちの1つは、前記第1のロックタブと前記第2のロックタブとを備えている、請求項40に記載の物品キャリア。
【請求項42】
前記一対のパネルの他方は、前記第1のロックタブおよび前記第2のロックタブの対応する1つを受容するための受容開口部を備えている、請求項41に記載の物品キャリア。
【請求項43】
それぞれの前記受容開口部は、少なくとも部分的に、一対の第3の折り線および第4の折り線の対応する1つによって一対のパネルの他方にヒンジ接続された受容タブによって画定され、前記第3の折り線は前記第4の折り線に対して分岐配置されている、請求項42に記載の物品キャリア。
【請求項44】
前記第3の折り線および前記第4の折り線のそれぞれは、一対のパネルのうちの他方のパネルの側縁に対して斜めに向いている、請求項43に記載の物品キャリア。
【請求項45】
物品キャリアを形成するためのブランクであって、物品保持構造を含む係合パネルを形成するための複数のパネルと、前記係合パネル上に配置され、前記係合パネルから離間されたカバーパネルとを備えたブランクにおいて、前記カバーパネルは、少なくとも部分的に第1のロックタブによって画定される第1の開口部と、少なくとも部分的に第2のロックタブによって画定される第2の開口部とを備え、前記第1の開口部は前記第2の開口部から離間しており、前記第1のロックタブは第1の折り線によって前記カバーパネルにヒンジ接続され、前記第2のロックタブは第2の折り線によって前記カバーパネルにヒンジ接続され、前記第1の折り線および前記第2の折り線のそれぞれは、前記カバーパネルの側縁に対して斜めに向いており、前記第1の折り線は前記第2の折り線に対して分岐配置されている、ブランク。
【請求項46】
少なくとも1つの物品を係合するための物品キャリアであって、2つ以上の物品保持構造を含む係合パネルを有し、前記係合パネルは一対の対向する側縁(side edges)と一対の端部縁(end edges)とを有し、前記2つ以上の物品保持構造は、それぞれ環状の係合歯列を含む物品受容開口部を有し、前記2つ以上の物品保持構造のそれぞれは、前記環状の係合歯列に囲まれた摩擦フラップを備え、前記摩擦フラップは、少なくとも1つの接続タブによって前記係合パネルに結合され、前記少なくとも1つの接続タブは、前記2つ以上の物品保持構造のそれぞれの物品受容開口部の周囲に配置され、当該物品キャリア上のすべての接続タブが同じ方向に折り畳まれる、物品キャリア。
【請求項47】
当該物品キャリア上のすべての接続タブは、前記係合パネルの同じ側縁または端部縁(side or end edge)に向かって折り畳まれる、請求項46に記載の物品キャリア。
【請求項48】
前記係合パネルは、縦軸yおよび横軸xを有し、前記2つ以上の物品保持構造は、前記縦軸yおよび前記横軸xの1つに平行な直線状に配置されている、請求項46に記載の物品キャリア。
【請求項49】
前記少なくとも1つの接続タブは、パッケージ機械内で搬送される際に、前記2つ以上の物品保持構造の各々の前記物品受容開口部の先端に配置されている、請求項46に記載の物品キャリア。
【請求項50】
少なくとも1つの物品を係合するための物品キャリアであって、2つ以上の物品保持構造を含む係合パネルを有する物品キャリアにおいて、前記2つ以上の物品保持構造は、それぞれが環状の係合歯列を含む物品受容開口部を有し、前記2つ以上の物品保持構造のそれぞれは、前記環状の係合歯列に囲まれた摩擦フラップを備え、前記摩擦フラップは、少なくとも1つの接続タブによって前記係合パネルに結合され、近位端部と、前記近位端部の反対側に配置された遠位端部とを備え、前記近位端部は、少なくとも1つの接続タブによって画定され、前記2つ以上の物品保持構造のうちの第1の物品保持構造の摩擦フラップの近位端部は、前記2つ以上の物品保持構造のうちの第2の物品保持構造の摩擦フラップの遠位端部に隣接して配置されている、物品キャリア。
【請求項51】
少なくとも1つの物品を係合するための物品キャリアであって、2つ以上の物品保持構造を含む係合パネルを有する物品キャリアにおいて、前記2つ以上の物品保持構造は、それぞれが環状の係合歯列を含む物品受容開口部を有し、前記環状の係合歯列の少なくとも1つは、それぞれが曲線カットで終端する一対のカットラインによって部分的に画定され、前記曲線カットは互いに向かって湾曲するように配置されている、物品キャリア。
【請求項52】
少なくとも1つの物品を係合するための物品キャリアであって、2つ以上の物品保持構造を含む係合パネルを有する物品キャリアにおいて、前記2つ以上の物品保持構造は、それぞれが環状の係合歯列を含む物品受容開口部を有し、前記環状の係合歯列の少なくとも1つは、曲線カットで終わるカットラインによって部分的に画定され、部分的に、凹部によって画定され、前記凹部が前記環状の係合歯列を中断し、前記曲線カットが前記凹部に向かって湾曲するように配置されている、物品キャリア。
【請求項53】
少なくとも1つの物品を係合するための物品キャリアであって、当該物品キャリアは、サイドパネルによってヒンジ接続された係合パネルとカバーパネルとを含む離間されたパネルと、前記係合パネルにヒンジ接続された少なくとも1つのエンドパネルとを備え、前記係合パネルは、環状の係合タブ列と摩擦フラップとを有する少なくとも1つの物品保持構造を備え、前記摩擦フラップは、環状の係合タブ列に囲まれており、前記摩擦フラップは、少なくとも1つの接続タブによって当該物品キャリアに結合され、前記少なくとも1つの接続タブは、エンド折り線およびサイド折り線のうちの1つの近くに配置され、前記エンド折り線は前記係合パネルと前記少なくとも1つのエンドパネルとの間にあり、前記サイド折り線は前記係合パネルと前記サイドパネルとの間にある、物品キャリア。
【請求項54】
前記摩擦タブは、前記少なくとも1つの接続タブによって、前記サイドパネルおよび前記少なくとも1つのエンドパネルの1つに結合されている、請求項53に記載の物品キャリア。
【請求項55】
少なくとも1つの物品を係合するための物品キャリアであって、サイドパネルによってヒンジ接続された係合パネルとカバーパネルとを含む離間されたパネルを備え、少なくとも前記係合パネル、前記カバーパネル、並びに、前記サイドパネルによって管状軸(z-z)を画定する管状構造が形成される、物品キャリアにおいて、前記係合パネルは、環状の係合タブ列と摩擦フラップとを有する少なくとも1つの物品保持構造を備え、前記摩擦フラップは、前記環状の係合タブ列に囲まれており、前記摩擦フラップは、少なくとも1つの接続タブによって前記係合パネルに結合され、前記少なくとも1つの接続タブは、前記管状軸(z-z)に対して略垂直に延在する接続タブ折り線によって前記係合パネルにヒンジ接続されている、物品キャリア。
【請求項56】
前記摩擦タブは、前記少なくとも1つの接続タブによって前記サイドパネルに結合されている、請求項1に記載の物品キャリア。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願への相互参照]
この出願は、2021年11月24日に出願された米国仮出願第63/283,096号、2022年9月8日に出願された米国仮出願第63/404,919号、並びに、2022年11月10日に出願された米国仮特許出願第63/424,303号の優先権および利益を主張し、その全内容はこの参照により本明細書に全体として組み込まれる。
【0002】
本発明は、物品キャリアおよび物品キャリアを形成するためのブランクに関する。より具体的には、本発明は、物品を受容して保持するための1つ以上の開口を有し、物品と摩擦係合するための摩擦フラップを備えた上部グリップ型のキャリアに関するが、これに限定されるものではない。
【背景技術】
【0003】
パッケージ(梱包)の分野では、複数の物品を運ぶためのカートンを提供することが知られている。カートンは当技術分野でよく知られており、消費者が消費する物品のグループを輸送、保管、およびアクセスできるようにするために役立つ。コストと環境を考慮すると、このようなカートンやキャリアは、できる限り少ない材料で作られ、それらを形成する材料の無駄ができる限り少なくなる必要がある。さらに、カートンの強度と、重量のある物品の保管および輸送とに適しているかどうかも考慮する必要がある。カートンの内容物がカートン内で安全に保たれることが望ましい。
【0004】
キャリアのパネルに開口が形成され、その開口からタブが打ち出される上部グリップ物品キャリアを提供することはよく知られている。タブは、物品が開口内に収容されると、パネルの平面から外れ、タブは、物品のフランジまたはリップ付近で物品と係合する。
【発明の概要】
【0005】
本発明は、典型的には板紙(paperboard)などから形成されるカートンの分野における改良を提供することを目的とする。
【0006】
本発明の第1の態様は、少なくとも1つの物品を係合するための物品キャリアを提供する。物品キャリアは、サイドパネルによってヒンジ接続された係合パネルとカバーパネルとを含む、離間された一対のパネルを備えている。物品キャリアは、環状の係合タブ列と摩擦フラップとを有する少なくとも1つの物品保持構造を備えている。摩擦フラップは、環状の係合タブ列に囲まれている。摩擦フラップは、少なくとも1つの接続タブによって係合パネルに結合されている。少なくとも1つの接続タブは、係合パネルとサイドパネルまたはエンドパネルとの間の折り線の近くに配置される。
【0007】
オプションとして、摩擦フラップはカバーパネルによって拘束されない。
【0008】
オプションとして、摩擦フラップはカバーパネルに接着剤で固定されない。
【0009】
オプションとして、サイドパネルは、摩擦フラップの少なくとも一部と係合し、使用時に、少なくとも1つの接続タブを、物品保持構造内の物品に向かってまたは物品に対して押し付ける。
【0010】
オプションとして、サイドパネルは少なくとも1つの接続タブに接触し、物品保持構造内の物品に対して少なくとも1つの接続タブを押し付ける。
【0011】
オプションとして、物品保持構造は、環状の係合タブ列によって囲まれた開口部を備えている。
【0012】
オプションとして、摩擦フラップは少なくとも1つの周辺タブを備えている。
【0013】
オプションとして、少なくとも1つの周辺タブは2つ以上の周辺タブを含む。
【0014】
オプションとして、少なくとも1つの周辺タブは、少なくとも1つの接続タブから打ち出される。
【0015】
オプションとして、少なくとも1つの周辺タブは摩擦フラップから延在し、係合タブの環状の列を中断して、少なくとも部分的に切り欠き(cutaway)を画定する。
【0016】
オプションとして、少なくとも1つの周辺タブは非直線カットラインによって画定されている。
【0017】
オプションとして、少なくとも1つの周辺タブは、「H」形のカットラインの一部によって画定されている。
【0018】
オプションとして、少なくとも1つの周辺タブがサイドパネルと係合し、少なくとも1つの接続タブを物品保持構造内の物品に向かうように押し付ける。
【0019】
オプションとして、摩擦フラップは一対の接続タブによって係合パネルに結合される。
【0020】
オプションとして、一対の接続タブは、物品係合タブによって互いに離間される。
【0021】
オプションとして、物品係合タブは、「H」形のカットラインの一部によって画定される。
【0022】
本発明の第2の態様は、少なくとも1つの物品を係合するための物品キャリアを提供する。物品キャリアは、上部パネル、下部パネル、並びに、上部パネルから形成され、それぞれの折り線によって上部パネルにヒンジ付けされた一対のロックタブを備えている。折り線は、上部パネルの側縁(side edge)に対して斜めに向いている。ロックタブは、折り線から反対方向に延在している。
【0023】
オプションとして、折り線は互いに平行に配置される。
【0024】
オプションとして、一対のロックタブは、上部パネルを下部パネルの上方の所定の位置に固定する保持デバイスを提供し、ロックタブの少なくとも一部は、上部パネルと下部パネルとの間に配置されて、それらの間の間隔を維持する。
【0025】
本発明の第3の態様は、少なくとも1つの物品を係合するための物品キャリアを提供する。物品キャリアは、サイドパネルによってヒンジ接続された係合パネルとカバーパネルとを含む、離間されたパネルを備えている。物品キャリアは、複数の係合タブを有する少なくとも1つの物品保持構造を備えている。キャリアは、エンドパネルと、それにヒンジ接続されたトップエンドフラップとを含むエンド閉鎖構造(end closure structure)を備えている。エンド閉鎖構造は、エンドパネルに少なくとも部分的に形成されたカットラインを含む物品係合機構を備えている。カットラインは、第1の幅寸法を有し、エンドパネルの係合縁部(engaging edge)を画定する。係合縁部の領域におけるエンドパネルは、少なくとも1つの物品保持構造の複数の係合タブのうちの少なくとも1つに対して支えられるように配置される。複数の係合タブのうちの少なくとも1つは、第2の幅寸法を有する係合縁部を有する。第2の幅寸法は、第1の幅寸法よりも小さい。
【0026】
オプションとして、複数の係合タブのうちの少なくとも1つは、エンドパネルを係合パネルにヒンジ接続する折り線の近くに配置されたジョイントによって係合パネルにヒンジ接続される。
【0027】
オプションとして、複数の係合タブのうちの少なくとも1つは、エンドパネルを係合パネルにヒンジ付けする折り線から離れた一対の非直線カットラインによって画定される。
【0028】
オプションとして、複数の係合タブのうちの少なくとも1つは、エンドパネルを係合パネルにヒンジ付けする折り線から離間された一対の「J」形のカットラインによって画定される。
【0029】
オプションとして、カットラインは非直線であり、エンドパネルから打ち出され、トップエンドフラップから延在するカバータブを画定する。
【0030】
オプションとして、エンドパネルおよび複数の係合タブのうちの少なくとも1つは、係合パネルに対して傾斜するように配置される。
【0031】
本発明の第4の態様は、少なくとも1つの物品を係合するための物品キャリアを提供する。物品キャリアは、カバーパネルと、対向するサイドパネルによってヒンジ接続された係合パネルとを含む管状構造(tubular structure)を備えている。物品キャリアは、係合パネルから打ち出された複数の係合タブを有する少なくとも1つの物品保持構造をさらに備えている。キャリアは、管状構造の少なくとも1つの端部の上端部縁および下端部縁の少なくとも1つに沿って剛性ヒンジ接続を形成するためのガセットエンド閉鎖構造(gusseted end closure structure)をさらに備えている。ガセットエンド閉鎖構造は、カバーパネルにヒンジ接続された第1のエンドフラップと係合パネルにヒンジ接続された第2のエンドフラップとの間を接続する一対のヒンジパネルによって設けられるガセット(gusset)を含む。一対のヒンジパネルは、第1のエンドフラップおよび第2のエンドフラップの少なくとも一方の端部縁(end edge)に対して凹んでいる。
【0032】
オプションとして、物品保持構造は、少なくとも1つの接続タブによって係合パネルに結合された摩擦フラップを備えている。
【0033】
オプションとして、一対のヒンジパネルは、カバーパネルおよび係合パネルの少なくとも一方と実質的に平行となるように配置された第2のエンドフラップの一部にヒンジ接続される。
【0034】
オプションとして、一対のヒンジパネルのうち少なくとも一方は、少なくとも部分的に、一対の異なるように配置された折り線によって画定される。
【0035】
オプションとして、一対のヒンジパネルのうち少なくとも一方は、少なくとも部分的に、一対の平行な折り線によって画定される。
【0036】
オプションとして、カバーパネルは一対のカバーパネル部分から構成され、それぞれのカバーパネル部分は、対応するそれぞれのサイドパネルによって係合パネルにヒンジ接続される。
【0037】
本発明の第5の態様は、物品キャリアを形成するためのブランクを提供する。ブランクは、係合パネル、カバーパネル、並びに、それらの間をヒンジ接続するサイドパネルを含む、離間されたパネルを形成するためのパネルを備えている。ブランクはさらに、環状の係合タブ列と摩擦フラップとを有する少なくとも1つの物品保持構造を備えている。摩擦フラップは、環状の係合タブ列に囲まれている。摩擦フラップは、少なくとも1つの接続タブによって係合パネルに結合されている。少なくとも1つの接続タブは、係合パネルとサイドパネルまたはエンドパネルとの間の折り線の近くに配置されている。
【0038】
オプションとして、サイドパネルは、少なくとも1つの接続タブをセットアップ状態で係合させて、少なくとも1つの接続タブを物品保持構造内の物品の方に押し付けるように配置されている。
【0039】
本発明の第6の態様は、物品キャリアを形成するためのブランクを提供する。ブランクは、上部パネルおよび下部パネルを含む離間したパネルを形成するためのパネルを備えている。ブランクは、上部パネルからそれぞれ形成され、それぞれの折り線によって上部パネルにヒンジ付けされた一対のロックタブを含む。折り線は、上部パネルの側縁に対して斜めに向いている。ロックタブは、それぞれの折り線から反対方向に延在している。
【0040】
本発明の第7の態様は、物品キャリアを形成するためのブランクを提供する。ブランクは、係合パネル、カバーパネル、並びに、それらの間をヒンジ接続するサイドパネルを含む、離間されたパネルを形成するためのパネルを備えている。ブランクは、複数の係合タブを有する少なくとも1つの物品保持構造を備えている。ブランクは、さらに、エンドパネルと、それにヒンジ接続されたトップエンドフラップとを含むエンド閉鎖構造を備えている。エンド閉鎖構造は、エンドパネルに少なくとも部分的に形成されたカットラインを含む物品係合機構を備えている。カットラインは、第1の幅寸法を有し、エンドパネルの係合縁部を画定している。係合縁部の領域におけるエンドパネルは、隣接して配置された物品保持構造の複数の係合タブのうちの少なくとも1つに対して支えられるように配置されている。複数の係合タブのうちの少なくとも1つは、第2の幅寸法を有する係合縁部を有している。第2の幅寸法は、第1の幅寸法よりも小さい。
【0041】
本発明の第8の態様は、物品キャリアを形成するためのブランクを提供する。ブランクは、カバーパネル、係合パネル、並びに、一対の対向するサイドパネルを含む管状構造を形成するためのパネルを備えている。ブランクは、係合パネルから打ち出された複数の係合タブを有する少なくとも1つの物品保持構造と、管状構造の少なくとも1つの端部の上端部縁および下端部縁の少なくとも1つに沿って剛性ヒンジ接続を形成するガセットエンド閉鎖構造とをさらに備えている。ガセットエンド閉鎖構造は、カバーパネルにヒンジ接続された第1のエンドフラップと係合パネルにヒンジ接続された第2のエンドフラップとの間を接続する一対のヒンジパネルによって設けられるガセットを備えている。一対のヒンジパネルは、第1のエンドフラップおよび第2のエンドフラップの少なくとも一方の端部縁(end edge)に対して凹んでいる。
【0042】
本発明の第9の態様は、少なくとも1つの物品を係合するための上部係合型の物品キャリアを提供する。物品キャリアは、物品保持構造を含む係合パネルと、係合パネル上に配置され、係合パネルから離間されたカバーパネルとを備えている。カバーパネルは、少なくとも部分的に第1のロックタブによって画定される第1の開口部と、少なくとも部分的に第2のロックタブによって画定される第2の開口部とを備えている。第1の開口部は、第2の開口部から離間している。第1のロックタブは、第1の折り線によってカバーパネルにヒンジ接続され、第2のロックタブは、第2の折り線によってカバーパネルにヒンジ接続されている。第1の折り線および第2の折り線はそれぞれ、カバーパネルの側縁に対して斜めに向いている。第1の折り線は、第2の折り線に対して分岐配置される。
【0043】
オプションとして、第1の折り線は第2の折り線に対して垂直である。
【0044】
オプションとして、カバーパネルは、互いに少なくとも部分的に重なり合う関係で配置された一対のパネルから形成された複合パネルである。
【0045】
オプションとして、一対のパネルのうちの1つは、第1のロックタブと第2のロックタブとを備えている。
【0046】
オプションとして、一対のパネルの他方は、第1のロックタブおよび第2のロックタブの対応する一つを受容するための受容開口部を備えている。
【0047】
オプションとして、それぞれの受容開口部は、少なくとも部分的に、一対の折り線のうちの対応する折り線によって一対のパネルのうちの他方のパネルにヒンジ接続された受容タブによって画定され、一対の折り線のうちの第1の折り線は、一対の折り線のうちの第2の折り線に対して分岐配置される。
【0048】
オプションとして、一対の折り線のそれぞれは、一対のパネルのうちの他方のパネルの側縁(side edge)に対して斜めに向いている。
【0049】
本発明の第10の態様は、物品キャリアを形成するためのブランクを提供する。ブランクは、物品保持構造を含む係合パネルを形成するための複数のパネルと、係合パネル上に配置され、係合パネルから離間するように構成されたカバーパネルとを備えている。カバーパネルは、少なくとも部分的に第1のロックタブによって画定される第1の開口部と、少なくとも部分的に第2のロックタブによって画定される第2の開口部とを備えている。第1の開口部は、第2の開口部から離間している。第1のロックタブは、第1の折り線によってカバーパネルにヒンジ接続され、第2のロックタブは、第2の折り線によってカバーパネルにヒンジ接続されている。第1の折り線および第2の折り線はそれぞれ、カバーパネルの側縁に対して斜めに向いている。第1の折り線は、第2の折り線に対して分岐配置される。
【0050】
本発明の第11の態様は、物品キャリアと、それを形成するためのブランクとを提供し、物品キャリアは、2つ以上の物品保持構造を含む係合パネルを有する。係合パネルは、一対の対向する側縁(side edges)と一対の端部縁(end edges)とを有する。2つ以上の物品保持構造はそれぞれ、環状の係合歯列を含む物品受容開口部を有する。2つ以上の物品保持構造のそれぞれは、環状の係合歯列に囲まれた摩擦フラップを備えている。それぞれの摩擦フラップは、少なくとも1つの接続タブによって係合パネルに結合される。2つ以上の物品保持構造の少なくとも1つの接続タブは、2つ以上の物品保持構造の摩擦フラップがすべて同じ方向に折り畳まれるように、それぞれの物品受容開口部の周囲に配置される。
【0051】
オプションとして、2つ以上の物品保持構造の摩擦フラップは、係合パネルの同じ側縁または端部縁(side or end edge)に向かって折り畳まれる。
【0052】
オプションとして、係合パネルは縦軸yおよび横軸xを有し、2つ以上の物品保持構造は、縦軸yおよび横軸xの1つに平行な直線状に配置される。
【0053】
オプションとして、少なくとも1つの接続タブは、パッケージ機械内で搬送されるときに、2つ以上の物品保持構造のそれぞれの物品受容開口部の先端に配置される。
【0054】
本発明の第12の態様は、物品キャリアと、それを形成するためのブランクとを提供し、物品キャリアは、2つ以上の物品保持構造を含む係合パネルを有する。2つ以上の物品保持構造はそれぞれ、環状の係合歯列を含む物品受容開口部を有する。2つ以上の物品保持構造のそれぞれは、環状の係合歯列に囲まれた摩擦フラップを備える。それぞれの摩擦フラップは、少なくとも1つの接続タブによって係合パネルに結合され、近位端部と遠位端部とを備え、遠位端部は近位端部の反対側に配置される。近位端部は、少なくとも1つの接続タブによって画定される。2つ以上の物品保持構造のうちの1つである第1の摩擦フラップの近位端部は、2つ以上の物品保持構造のうちの1つである第2の摩擦フラップの遠位端部に隣接して配置される。
【0055】
近位端部はヒンジ端部(hinged end)であり、遠位端部はヒンジのない自由端である。
【0056】
本発明の第13の態様は、物品キャリアと、それを形成するためのブランクとを提供し、物品キャリアは、2つ以上の物品保持構造を含む係合パネルを有する。2つ以上の物品保持構造はそれぞれ、環状の係合歯列を含む物品受容開口部を有する。環状の係合歯列の少なくとも1つは、部分的に、一対のカットラインによって画定される。一対のカットラインのそれぞれは、曲線カットで終端する。曲線カットは、互いに向かって湾曲するように配置されており、摩擦フラップから遠ざかるにつれて互いに向かって収束し、一対のカットラインの1つの曲線カットの終端が、一対のカットラインのもう1つの曲線カットの終端に向かって延在する。
【0057】
本発明の第14の態様は、物品キャリアと、それを形成するためのブランクとを提供し、物品キャリアは、2つ以上の物品保持構造を含む係合パネルを有する。2つ以上の物品保持構造はそれぞれ、環状の係合歯列を含む物品受容開口部を有する。環状の係合歯列のうち少なくとも1つは、部分的には、曲線カットで終わるカットラインによって画定され、部分的には凹部によって画定される。凹部は、環状の係合歯列を中断する。曲線カットは、凹部に向かって湾曲するように配置されて、摩擦フラップから離れるにつれて凹部に向かって収束する。
【0058】
本発明のさらなる特徴および利点は、図面に示され、以下で説明される特定の実施形態から明らかになるであろう。
【0059】
本出願の範囲内では、前述した段落、請求項、および/または、以下の説明および図面に記載されているさまざまな態様、実施形態、例、特徴、および代替案が、独立して、或いは、それらの任意の組み合わせで考慮または採用されることが想定または意図されている。
【0060】
1つの実施形態に関連または関係して説明される特徴または要素は、特徴の非互換性がない限り、すべての実施形態に適用可能である。1つの実施形態の1つ以上の特徴または要素は、本明細書に開示された他の実施形態のいずれかに組み込まれる、或いは、組み合わせられる可能性があり、前述した1つの実施形態から抽出された特徴または要素は、前述した他の実施形態の1つ以上の特徴または要素に加えて、或いは、それらに代えて含まれ得る。
【0061】
本明細書に開示された実施形態の特徴または特徴の組み合わせは、その実施形態の他の特徴から独立して抽出され得る。或いは、実施形態の特徴または特徴の組み合わせは、その実施形態から省略され得る。
【図面の簡単な説明】
【0062】
本発明の例示的な実施形態を添付の図面を参照して説明する。
【0063】
図1】第1の実施形態によるキャリアを形成するためのブランクの上から見た平面図である。
図2図1のブランクの一部を拡大した平面図である。
図3図1のブランクの別の部分の拡大平面図である。
図4図1のブランクから形成されたキャリアの上から見た斜視図である。
図4B図3のキャリアの一部を示す斜視図である。
図5図1のブランクからパッケージを構築する段階を示す。
図6図1のブランクからパッケージを構築する段階を示す。
図7図1のブランクからパッケージを構築する段階を示す。
図8図1のブランクからパッケージを構築する段階を示す。
図9】第2の実施形態によるキャリアを形成するためのブランクの上から見た平面図である。
図9B図9のブランクの一部を拡大した平面図である。
図10図9のブランクからパッケージを構築する段階を示す。
図11】第3の実施形態によるキャリアを形成するためのブランクの上から見た平面図である。
図12図11のブランクから形成されたキャリアの一部を上から見た斜視図である。
図13図11のブランクから形成されたキャリアの一部を上から見た斜視図である。
図14】第4の実施形態によるキャリアを形成するためのブランクの上から見た平面図である。
図15図14のブランクの一部を拡大した平面図である。
図16図14のブランクの別の部分の拡大平面図である。
図17】第4の実施形態によるキャリアを形成するためのブランクの上から見た平面図である。
図17B図17のブランクの一部を拡大した平面図である。
図18図17のブランクからパッケージを構築する段階を示す。
【発明を実施するための形態】
【0064】
パッケージ、ブランク、キャリアの特定の実施形態の詳細な説明が本明細書に開示されている。開示された実施形態は、本発明の特定の側面を実装する方法の単なる例であり、本発明を具体化できるすべての方法を網羅したリストではないことが理解されるであろう。ここで使用される「例示的」という語は、図解、見本、モデル、またはパターンとして役立つ実施形態を指すために広義に使用される。実際、ここで説明されるパッケージ、ブランク、およびキャリアは、さまざまな代替形式で具体化され得ることが理解されるであろう。図は必ずしも縮尺通りではなく、特定のコンポーネントの詳細を示すために一部の特徴が誇張または縮小されている場合がある。本開示を不明瞭にしないために、よく知られているコンポーネント、材料、または方法は必ずしも詳細に説明されていない。本明細書で開示される特定の構造上および機能上の詳細は、限定的なものとして解釈されるべきではなく、単に請求項の根拠として、並びに、当業者に本発明を様々に利用することを教示するための代表的な根拠として解釈されるべきである。
【0065】
図1を参照すると、図4に示されるように、ボトルや缶など(但しこれらに限定されない)の一次製品群(以下、物品Bという)を収容して運ぶためのカートンまたはキャリア90を形成できるブランク10の平面図が示されている。ブランク10は、少なくとも1つの一次製品容器またはパッケージを梱包するための二次パッケージを形成する。
【0066】
図9図11図14図17には、ボトルや缶など(但しこれらに限定されない)の一次製品群(以下、物品Bと呼ぶ)を収容して運ぶためのカートンまたはキャリア190、290、490(それぞれ図10図12図18に示す)を形成するための代替のブランク110、210、310、410が示されている。
【0067】
本明細書で詳述する実施形態では、「カートン」および「キャリア」という用語は、本発明のさまざまな特徴を説明するという非限定的な目的のために、一次製品容器などの物品を収容して運ぶための容器を指す。本発明の教示は、テーパー状および/または円筒状であってもなくてもよい、さまざまな製品容器に適用できることが想定される。例示的な容器には、ボトル(例えば、金属、ガラス、またはプラスチックボトル)、缶(例えば、アルミ缶)、ブリキ缶(tins)、ポーチ、パケットなどが含まれる。
【0068】
ブランク10、110、210、310、410は、適切な基材のシートから形成される。ここで使用される「適切な基材」という用語には、板紙、段ボール、厚紙、プラスチック、それらの組み合わせなど、あらゆる種類の折り畳み可能なシート材料が含まれ得ることを理解すべきである。適切な場合には、例えば、以下でより詳細に説明するキャリア構造を提供するために、1つまたは複数のブランクが使用され得ることを認識すべきである。
【0069】
本明細書で説明されるパッケージ構造またはカートン90、190、290、490は、強度を高めるための材料で作られたりコーティングされたりしている板紙などのシート材料から形成され得る。このようなシート材料の例としては、WestRock Company製の耐裂性NATRALOCK(登録商標)板紙がある。パッケージの引裂き抵抗性(tear-resistance)を向上させるために、耐裂性材料(tear resistant material)が複数の層で設けられ得ることに注意すべきである。通常、シート材料の片面は、他の面とは異なる特性を有し得る。例えば、完成したパッケージの外側を向くシート材料の表面は、特に滑らかで、良好な印刷性を提供するための粘土コーティング(clay coating)などのコーティングやその他の表面処理が施され得る。一方、内側を向くシート材料の表面には、コーティング、層、処理が施されていてもよいし、或いは、引裂き抵抗性、良好な接着性、ヒートシール性、その他の所望の機能特性などの特性を1つ以上備えるように準備され得る。
【0070】
図示された実施形態では、ブランク10、110、210、310、410は、例示的な物品Bの例示的な配置を梱包するためのカートンまたはキャリア90、190、290、490を形成するように構成されている。図示された実施形態では、配置は2×3のマトリックスまたはアレイである。図示された実施形態では、3つの物品Bの2列が提供され、物品Bは330mlの飲料缶である。
【0071】
或いは、ブランク10、110、210、310、410は、他の種類、個数、サイズの物品を梱包するためのキャリア、および/または、異なる配置や構成で物品を梱包するためのキャリアを形成するように構成され得る。
【0072】
図1を参照すると、キャリア90の下部壁または係合パネルを形成するためのメインパネル12を含む複数のパネル12、14、16、18、20を含むブランク10が示されている(図4参照)。
【0073】
第1のサイドパネル14は、折り線13の形態のヒンジ接続部によってメインパネル12の第1の側にヒンジ接続されている。第1のトップパネルまたはカバーパネル18は、折り線17の形態のヒンジ接続部によって第1のサイドパネル14にヒンジ接続されている。
【0074】
第2のサイドパネル16は、折り線15の形態のヒンジ接続部によってメインパネル12の第2の側にヒンジ接続されている。第2のトップパネルまたはカバーパネル20は、折り線19の形態のヒンジ接続部によって第2のサイドパネル16にヒンジ接続されている。
【0075】
第1のトップパネル18、第2のトップパネル20、第1のサイドパネル14および第2のサイドパネル16、並びに、メインパネル12は、管状構造を形成する。管状構造のそれぞれの端部は、エンド閉鎖構造によって閉鎖される。第1のエンド閉鎖構造は、折り線25の形態のヒンジ接続部によってメインパネル12の第1の端部にヒンジ接続された第1のエンドパネル24を備えている。第1のトップエンドフラップ26は、折り線27の形態のヒンジ接続部によって第1のエンドパネル24にヒンジ接続される。
【0076】
第1のアンカーフラップ22Aは、折り線23Aの形態のヒンジ接続部によって第1のサイドパネル18の第1の端部にヒンジ接続される。第1のアンカーフラップ22Aは、一対のヒンジパネル28A、30Aによって第1のトップエンドフラップ26にヒンジ接続される。一対のヒンジパネル28A、30Aはガセット(gusset)を形成する。図2に示されるように、第1の接続パネル28Aは、折り線29Aの形態のヒンジ接続部によって第1のアンカーフラップ22Aにヒンジ接続される。第2の接続パネル30Aは、折り線31Aの形態のヒンジ接続部によって第1の接続パネル28Aにヒンジ接続される。第2の接続パネル30Aは、折り線41Aの形態のヒンジ接続部によって第1のトップエンドフラップ26にヒンジ接続される。
【0077】
第1の接続パネル28Aおよび第2の接続パネル30Aは、第1のアンカーフラップ22Aおよび/または第1のトップエンドフラップ26に対してインセット(inset)されている。図2に最もよく示されているように、凹部Rは、ブランク10の端部縁から打ち出されている。
【0078】
第2のアンカーフラップ22Bは、折り線23Bの形態のヒンジ接続部によって第2のサイドパネル20の第1の端部にヒンジ接続される。第2のアンカーフラップ22Bは、第2のガセットを形成する一対のヒンジパネル28B、30Bによって第1のトップエンドフラップ26にヒンジ接続される。第3の接続パネル28Bは、折り線の形態のヒンジ接続部によって第2のアンカーフラップ22Bにヒンジ接続される。第4の接続パネル30Bは、折り線の形態のヒンジ接続部によって第3の接続パネル28Bにヒンジ接続される。第4の接続パネル30Bは、折り線の形態のヒンジ接続部によって第1のトップエンドフラップ26にヒンジ接続される。
【0079】
第1のエンドパネル24は、開口A10によって第1のアンカーフラップ22Aおよび第2のアンカーフラップ22Bのそれぞれから分離されている。開口A10は、一対のヒンジパネル28A/30A、28B/30Bのそれぞれを、第1のサイドパネル14および第2のサイドパネル16のそれぞれから分離している。
【0080】
第2のエンド閉鎖構造は、折り線35の形態のヒンジ接続部によってメインパネル12の第2の端部にヒンジ接続された第2のエンドパネル34を備えている。第2のトップエンドフラップ36は、折り線37の形態のヒンジ接続部によって第2のエンドパネル34にヒンジ接続されている。
【0081】
第3のアンカーフラップ32Aは、折り線33Aの形態のヒンジ接続部によって第1のサイドパネル18の第2の端部にヒンジ接続される。第3のアンカーフラップ32Aは、第3のガセットを形成する一対のヒンジパネル38A、40Aによって第2のトップエンドフラップ36にヒンジ接続される。第5の接続パネル38Aは、折り線の形態のヒンジ接続部によって第3のアンカーフラップ32Aにヒンジ接続されている。第6の接続パネル40Aは、折り線の形態のヒンジ接続部によって第5の接続パネル38Aにヒンジ接続されている。第6の接続パネル40Aは、折り線の形態のヒンジ接続部によって第2のトップエンドフラップ36にヒンジ接続されている。
【0082】
第4のアンカーフラップ32Bは、折り線33Bの形態のヒンジ接続部によって第2のサイドパネル20の第2の端部にヒンジ接続される。第4のアンカーフラップ32Bは、第4のガセットを形成する一対のヒンジパネル38B、40Bによって第2のトップエンドフラップ36にヒンジ接続される。第7の接続パネル38Bは、折り線の形態のヒンジ接続部によって第4のアンカーフラップ32Bにヒンジ接続されている。第8の接続パネル40Bは、折り線の形態のヒンジ接続部によって第7の接続パネル38Bにヒンジ接続されている。第8の接続パネル40Bは、折り線の形態のヒンジ接続部によって第2のトップエンドフラップ36にヒンジ接続されている。
【0083】
第2のエンドパネル34は、開口A10によって第3のアンカーフラップ32Aおよび第4のアンカーフラップ32Bのそれぞれから分離されている。開口A10は、一対のヒンジパネル38A/40A、38B/40Bのそれぞれを、第1のサイドパネル14および第2のサイドパネル16のそれぞれから分離している。
【0084】
ブランク10のメインパネル12は、少なくとも1つの物品保持構造RT1、RT2を含む。メインパネル12は、複数の物品保持構造RT1、RT2、具体的には、2×3のマトリックスまたはアレイに配置された6つの物品保持構造RT1、RT2を含む。物品保持構造RT1、RT2のそれぞれは、開口部(opening)または開口(アパーチャ)A1、A2を含む。
【0085】
図1の実施形態の物品保持構造RT1、RT2は、環状に配列された複数の歯またはタブ52、54、56、58の形態をとり、物品受容開口部の一部を形成する。
【0086】
複数の歯52、54、56、58は、メインパネル12によって設けられる。歯52、54、56、58のそれぞれは、ヒンジ接続部を含む。ヒンジ接続部は、複数のカットライン53、55によって画定され得る。複数のカットライン53、55は、物品受容開口部の周囲に環状の一連のカット(切り込み)として配置され得る。
【0087】
複数のカットライン53、55は、円の一部を画定または近似し得る。
【0088】
複数の歯52、54、56、58のそれぞれは、ヒンジエッジ(hinged edge)に対向する係合縁部E1、E2(図2および3を参照)を備えている。係合縁部E1、E2は、第1の開口A1、摩擦フラップ50、または、第2の開口A2を画定するカットラインの直線部分によって画定されている。それぞれの係合縁部E1、E2は、多角形の一部を画定し得る。図示された実施形態は、多角形の一部を画定する13個の歯52、54、56、58を備えている。それぞれの歯52、54、56、58は一対の側縁(side edges)を備え、側縁は、多角形のそれぞれの頂点、すなわち、多角形の部分を画定する切り込みの一対の隣接する直線部分間のそれぞれの頂点から放射状に外側に延在する切り込み51、57によって画定されている。切り込み(カット)51、57は互いに対して分岐配置され、その間に角度を確定する。
【0089】
物品保持構造RT1、RT2は、複数の第1の周方向カットライン53を備えている。複数の第1の周方向カットライン53のそれぞれは、放射状カットライン51の1つまたはその概念的な延長線が複数の第1の周方向カットライン53のそれぞれを二等分するように、放射状カットライン51の1つと位置合わせされる。
【0090】
複数の第1の周方向カットライン53のそれぞれは、隣接して配置された一対の歯52、56、58間の接続切り欠き(connecting nick)またはブリッジ部分を画定するように、前記半径方向カットライン51の1つから離間して配置され、これを二分する。
【0091】
複数の第1の周方向カットライン53の各々は直線状であり得る。
【0092】
物品保持構造RT1、RT2は、複数の第2の周方向カットライン55を備えている。複数の第2の周方向カットライン55のそれぞれは、複数の第1の周方向カットライン53の対の間に配置され、それぞれの歯52、56、58とメインパネル12との間に一対の接続切り欠きまたはブリッジ部分を画定するように、それらから離間されている。一対の接続切り欠きまたはブリッジ部分は、それぞれの歯52、56、58とメインパネル12との間にヒンジ接続または折り畳み接続を提供する。
【0093】
複数の第2の周方向カットライン55のそれぞれは直線状であり得る。
【0094】
別の実施形態では、複数の第1の周方向カットライン53のそれぞれは、円弧状または湾曲状であり得る。いくつかの実施形態では、複数の第2の周方向カットライン55のそれぞれは、円弧状または湾曲状であり得る。
【0095】
ブランク10は、それぞれ第1の開口A1を備える4つの端部物品保持構造RT1を備えている。ブランク10は、それぞれ第2の開口A2を備える2つの中間の物品保持構造RT2を備えている。
【0096】
最端の物品保持構造RT1は、メインパネル12に画定されるか、またはメインパネル12から打ち出される第1の開口A1によって部分的に画定され、カバーまたは摩擦フラップ50によって部分的に画定される物品受容開口部を備えている。
【0097】
中間の物品保持構造RT2は、メインパネル12内に画定されるか、またはメインパネル12から打ち出された第2の開口A2によって部分的に画定される物品受容開口部を備えている。
【0098】
最端の物品保持構造RT1および中間の物品保持構造RT2はそれぞれ、図2および図3に最もよく示されている複数の歯またはタブ52、54、56、58を備えている。最端の物品保持構造RT1では、複数の歯またはタブ52、54、56、58が、第1の開口A1および摩擦フラップ50の周囲に環状に並んで配置されている。中間の物品保持構造RT2では、複数の歯またはタブ52、54、56、58が、第2の開口A2の周囲に環状に並んで配置されている。
【0099】
最端の物品保持構造RT1の複数の歯52、54、56、58は、図2に示されるように、第1の凹部または切り欠きC1によって中断されている。第1の凹部C1は、隣接する最端の物品保持構造RT1に最も近い位置に配置された第1の開口A1の円周上の位置に設けられ、第1の凹部C1は、第1の開口A1から最端の物品保持構造RT1の第1の開口A1に向かって延在している。
【0100】
最端の物品保持構造RT1の複数の歯52、54、56、58は、第2の凹部または切り欠きC2によって中断されている。第2の凹部C2は、隣接する中間の物品保持構造RT2に最も近い位置に配置された物品受容開口部の円周上の位置に設けられている。第2の凹部C2は、物品受容開口部から隣接する中間の物品保持構造RT2に向かって延在している。第2の凹部C2は、摩擦フラップ50から延在するか、摩擦フラップ50と一体化した第2の周辺タブT2によって少なくとも部分的に画定されている。
【0101】
最端の物品保持構造RT1は、物品Bを支持または吊り下げるための複数の第1の歯52または係合タブ52を備えている。
【0102】
最端の物品保持構造RT1は、係合パネル12と第1のエンドパネル24および第2のエンドパネル34のそれぞれとの間のヒンジ接続の近くに配置される第2の歯または係合タブ54を備えている。第2の歯54は係合パネル12と一体化されていてもよく、すなわち、係合パネル12に対する折り線53、55またはヒンジ接続が一切ない。第2の歯54は、第1のエンドパネル24および第2のエンドパネル34を係合パネル12にヒンジ接続する折り線25、35の1つに十分近接しており、折り線25、35のそれぞれの1つが第2の歯54へのヒンジ接続として効果的に機能する。第2の歯54は、折り線25、35の1つに近接する「J」形または「C」形の切り込みを含むカット57によって画定され得る。「J」形または「C」形の切り込みの一部は、複数のカットライン53、55によって画定される仮想円上にあり得る。第2の歯54は、第2の凹部C2の反対側に配置される。
【0103】
最端の物品保持構造RT1は、係合パネル12と第1のサイドパネル14および第2のサイドパネル16のそれぞれとの間のヒンジ接続の近くに配置され、本明細書では接続タブ50Aとも呼ばれる第3の歯またはタブ50Aを備えている。第3のタブ50Aは、摩擦フラップ50に結合されるか、または摩擦フラップ50と一体化される。第3の歯またはタブ50Aは、部分的にカットライン51Aによって画定され得る。カットライン51Aは、第1のサイドパネル14および第2のサイドパネル16をメインパネル12にヒンジ付けする折り線13、15のそれぞれに対して斜めに配向され得る。カットライン51Aは、摩擦フラップ50に近づくにつれて、互いに対して発散する向きになるように配置され得る。このように、摩擦フラップ50に近い第3のタブ50Aの部分は、第1のサイドパネル14および第2のサイドパネル16のそれぞれに近い第3のタブ50Aの部分よりも広くなる。第3のタブ50Aは、少なくとも部分的に、第3のタブ50Aの一部を摩擦フラップ50から分離するカットライン59によって画定され得る。カットライン59は非直線であってもよく、第1の周辺タブT1を画定するように実質的に「U」形であり得る。第1の周辺タブT1は、少なくとも部分的に、第3のタブ50Aを形成する材料から打ち出され、第1の周辺タブT1は第3のタブ50Aと摩擦フラップ50との間のヒンジ接続を超えて延在するようにされ得る(図5に最もよく示されている)。第3の歯50Aは、第1の凹部C1の反対側に配置される。
【0104】
折り畳まれたまたは組み立てられたキャリア90では、第1の周辺タブT1がサイドパネル14、16に係合または接触する可能性があり、サイドパネル14、16は第1の周辺タブT1に力を加え、第3のタブ50Aを物品Bに向かってまたは物品Bに対して押し付ける。
【0105】
第3の歯またはタブ50Aの両側には、部分歯またはタブ58が設けられ得る。
【0106】
第1の凹部C1および第2の凹部C2の両側には、第4の歯またはタブ56が設けられ得る。第4の歯またはタブ56は、第1の歯52よりも大きな円周距離を占め得る。
【0107】
中間の物品保持構造RT2は、カバーまたは摩擦フラップ50が省略されているにもかかわらず、最端の物品保持構造RT1と構造が類似している。代替実施形態では、中間の物品保持構造RT2は、最端の物品保持構造RT1と同様のカバーまたは摩擦フラップ50を備え得る。中間の物品保持構造RT2は、部分歯58または接続タブ50Aは含まない。
【0108】
中間の物品保持構造RT2は、物品Bを支持または吊り下げるための複数の第1の歯52または係合タブ52を備えている。
【0109】
中間の物品保持構造RT2は、係合パネル12と第1のサイドパネル14および第2のサイドパネル16のそれぞれとの間のヒンジ接続部の近くに配置される第2の歯または係合タブ54を備えている。第2の歯54は係合パネル12と一体化されてもよく、つまり、折り線53、55または係合パネル12へのヒンジ接続部が存在しない。第2の歯54は、第1のサイドパネル14および第2のサイドパネル16を係合パネル12にヒンジ接続する折り線13、15の1つに十分近く、折り線13、15の対応する1つが第2の歯54へのヒンジ接続部として効果的に機能する。第2の歯54は、折り線25、35の1つに近接した「J」形または「C」形の切り込みを含むカット57によって画定され得る。「J」形または「C」形の切り込みの一部は、複数のカットライン53、55によって画定される仮想円上にあり得る。
【0110】
中間の物品保持構造RT2の複数の歯52、54、56は、図3に示されるように、第1の凹部または切り欠きC1によって中断されている。第1の凹部C1は、隣接する中間の物品保持構造RT2に最も近い位置に配置された第2の開口A2の円周上の位置に設けられる。第1の凹部C1は、第2の開口A2から中間の物品保持構造RT2の第2の開口A2に向かって延在し、第2の歯54は、第1の凹部C1の反対側に配置されている。
【0111】
中間の物品保持構造RT2の複数の歯52、54、56、58は、第2の凹部または切り欠きC2および第3の凹部または切り欠きC3によって中断されている。第2の凹部C2は、第3の凹部C3の反対側に設けられている。第2の凹部または切り欠きC2および第3の凹部または切り欠きC3は、隣接する最端の物品保持構造RT1のそれぞれに最も近い位置に配置された物品受容開口部の円周上の位置に設けられる。第2の凹部C2は、物品受容開口部から第1の隣接物品保持構造RT1に向かって延在している。第3の凹部C3は、物品受容開口部から第2の隣接物品保持構造RT1に向かって延在している。
【0112】
第1の凹部C1、第2の凹部C2、第3の凹部C3の両側には、第4の歯またはタブ56が設けられ得る。第4の歯またはタブ56は、第1の歯52よりも大きな円周距離を占め得る。
【0113】
メインパネル12はハンドル構造Hを含む。ハンドル構造Hは少なくとも1つのハンドル開口部を含み得る。図示された実施形態では、ブランク10は2つのハンドル開口部を含む。それぞれのハンドル開口部は、隣接する2つの開口A1、A2のペアとして配置された4つの開口A1、A2の間の中央に配置されたメインパネル12の領域に画定されるか、またはそこから打ち出される。それぞれのハンドル開口部は、少なくとも部分的に、1つ以上のハンドルフラップ70、72によって画定されている。図示された実施形態では、ハンドル開口部は、一対のハンドルフラップ70、72によって画定されている。一対のハンドルフラップ70、72は、第1の主要ハンドルフラップ70と第2の副ハンドルフラップ72とを含み、副ハンドルフラップ72は主要ハンドルフラップ70よりも小さい。第1のハンドルフラップ70は、第1の折り線71によってメインパネル12にヒンジ接続され、第2のハンドルフラップ72は、第2の折り線73によってメインパネル12にヒンジ接続される。ハンドル開口部は、実質的に正方形またはダイヤモンド形であり得る。第2の折り線73は、第1の折り線71に隣接して配置され、ハンドル開口部の丸い角を画定する円弧状のカットラインによって第1の折り線71から分離され得る。
【0114】
第1のトップパネル18および第2のトップパネル20は、互いに少なくとも部分的に重なり合うように配置される。第1のトップパネル18および第2のトップパネル20の重なり合う部分には、第1のトップパネル18および第2のトップパネル20をロックするためのロック構造が設けられている。ロック構造は、メインパネル12のハンドル開口部と連動して、第1のトップパネル18および第2のトップパネル20をメインパネル12に固定する。
【0115】
ロック構造は、第1のトップパネル18の開口部の形態の少なくとも1つのレシーバLR1、LR2を備えている。第1のトップパネル18は、複数の開口部、より具体的には2つの開口部を備えているが、他の実施形態では、1つ以上の開口部が設けられ得る。それぞれの開口部は、メインパネル12に設けられたハンドル開口部と垂直に位置合わせまたは整列するように配置されている。開口部は、少なくとも1つのタブ64、66(ここでは、メスタブまたは受容タブとも呼ばれる)によって画定される。図示された実施形態では、それぞれの開口部は単一タブ64、66によって画定されている。
【0116】
第1の受容タブ64は、第1の折り線65の形態の第1のヒンジ接続部によって第1のトップパネル18にヒンジ接続され、第1のレシーバLR1の一部を形成する。第2の受容タブ66は、第2の折り線67の形態の第2のヒンジ接続部によって第1のトップパネル18にヒンジ接続され、第2のレシーバLR2の一部を形成する。第2の受容タブ66は、第1の受容タブ64と反対側で第1のトップパネル18にヒンジ付けされている。折り線65、67は、第1のトップパネル18の自由側縁(free side edge)SEに対して斜めに向いている。折り線65、67は、少なくとも第1のトップパネル18、第2のトップパネル20、第1のサイドパネル14および第2のサイドパネル16、並びに、メインパネル12によって形成される管状構造の管状軸(tubular axis)に対して斜めに向いている。図1では、第1のトップパネル18を第1のサイドパネル14にヒンジ付けする折り線17は、管状軸に沿って延在している。このように、折り線65、67は、折り線17に対して斜めに向いている。それぞれのハンドル開口部は、タブ64、66を囲む折り線または折り線69を含み得る。折り線は、タブ64、66と相補的に形作られており、つまり、タブ64、66の輪郭に沿っている。
【0117】
ロック構造は、レシーバLR1、LR2に受容される少なくとも1つのロック要素L1、L2を含む。ロック要素L1、L2は、第2のトップパネル20から打ち出されたタブ60、62を含み、図示された実施形態では、それぞれが受容開口部の1つおよびハンドル開口部のそれぞれ1つと係合可能に配置された2つのタブ60、62を含む。それぞれのタブ60、62は、対応するヒンジ接続部61、63によって第2のトップパネル20にヒンジ接続される。
【0118】
タブ60、62は、ハンドル開口部および/またはレシーバLR1、LR2にしっかりと係合するための一対の対向する肩部(shoulders)または戻り止め(detents)を画定するように、実質的に「矢じり(arrowhead)」の形状であり得る。
【0119】
それぞれのロック要素L1、L2は、メインパネル12に設けられたハンドル開口部と、第1のトップパネル18に設けられた受容開口部の1つと垂直に位置合わせまたは整列するように配置されている。ロック要素L1、L2は、2つのタブ60、62(ここでは、オスタブまたはロックタブとも呼ばれる)の1つによって画定される。図示された実施形態では、それぞれのロック要素L1、L2は、1つのロックタブ60、62によって画定されている。
【0120】
第1のロックタブ60は、第1の折り線61の形態である第1のヒンジ接続部によって第2のトップパネル20にヒンジ接続され、第1のロック要素L1の一部を形成する。第2のロックタブ62は、第2の折り線63の形態である第2のヒンジ接続部によって第2のトップパネル20にヒンジ接続され、第2のロック要素L2の一部を形成する。第2のロックタブ66は、第1のロックタブ64と反対側で第2のトップパネル20にヒンジ接続される。折り線61、63は、少なくとも第1のトップパネル18、第2のトップパネル20、第1のサイドパネル14および第2のサイドパネル16、並びに、メインパネル12によって形成される管状構造の管状軸に対して斜めに向いている。図1では、第2のトップパネル20の自由側縁SEと折り線19はそれぞれ管状軸と平行である。したがって、折り線61、63は、自由側縁SEと、第2のトップパネル20を第2のサイドパネル16にヒンジ付けする折り線19のいずれかに対して斜めに向いている。
【0121】
第1のエンド閉鎖構造および第2のエンド閉鎖構造は、少なくとも1つの物品係合構造を備え得る。図示された実施形態では、第1のエンド閉鎖構造および第2のエンド閉鎖構造のそれぞれは、一対の物品係合構造を備えている。それぞれの物品係合構造は、少なくとも部分的にカットライン3によって画定されている。カットライン3は非直線であり得る。図示された実施形態では、カットライン3は、実質的に「C」形または「U」形である。カットライン3は、第1のエンドパネル24および第2のエンドパネル34のそれぞれから打ち出され、または画定されている。カットライン3は、第1のエンドパネル24および第2のエンドパネル34の1つにトップエンドフラップ26、36をヒンジ付けする折り線27、37のそれぞれを中断し得る。カットライン3は、少なくとも部分的に、第1のエンドパネル24および第2のエンドパネル34のいずれかの一部を形成する材料から打ち出された、または形成されたカバータブT3を画定する。カバータブT3は、第1のトップエンドフラップ26および第2のトップエンドフラップ36のいずれかと一体化されている。
【0122】
折り畳まれた状態では、カットライン3は、部分的に物品係合開口部OPを形成または画定する(図4および図4Bを参照)。開口部は、物品Bの一部と係合または受容し、物品Bは、物品係合開口部OPに部分的に受容されるフランジまたはチャイムFを含み得る。
【0123】
カットライン3は、物品係合開口部OPの縁部(エッジ)E3を画定する。カットライン3、エッジE3、または物品係合開口部OPは、直線寸法または幅l1を含む。幅l1は、第2の歯54の係合縁部E1の幅または直線寸法l2よりも大きい。このようにして、エンドパネル24、34の一部は、第2の歯54を物品Bに対して強化、補強、または固定する。第2の歯54は、エンドパネル24、34の前記部分によって、その係合縁部E1全体に沿ってサポートまたは補強される。
【0124】
それぞれの物品係合構造は、係合する物品Bに対する物品キャリア90のグリップ力を高め、物品キャリア90と物品Bとの間の摩擦を高め得る。
【0125】
ブランク10からキャリア90を構築する場合、図3に示されるように、ブランク10を組み立てられたキャリア90に形成し得る。
【0126】
ブランク10は、物品Bのグループに適用される。ブランク10は、物品Bのグループに対して下げられる。ブランク10のそれぞれの物品保持構造RT1、RT2は、グループ内のそれぞれの物品Bと位置合わせされる。物品Bの一部は、メインパネル12を通過する。それぞれの物品保持構造RT1、RT2の周りのメインパネル12の歯付き領域(toothed regions)は、メインパネル12の平面から折り畳まれ得る。
【0127】
メインパネル12のそれぞれの歯付き領域は、物品保持構造RT1、RT2のそれぞれに収容された物品Bの1つの周りに折り畳まれ得る。
【0128】
歯52、54、56、58の係合縁部は、突起の下で係合する。突起は、物品Bのネックまたはチャイム(フランジFを提供し得る)の周囲に配置され得る。物品Bが缶である場合、突起は缶の端部継ぎ目によって提供され得る。他の実施形態では、これは、物品Bの隆起またはアンダーカット形状によって、或いは、物品Bのエンド閉鎖によって提供され得、例えば、クラウンコルクまたは閉鎖体であるが、これらに限定されない。このようにして、係合縁部は物品Bを掴むか保持し、物品Bがメインパネル12から意図せず分離するのを防止または阻止する。
【0129】
摩擦フラップ50は、メインパネル12の平面からずれており、それぞれの第3の歯50Aは、メインパネル12の平面から折り畳まれる。摩擦フラップ50は、それが接続されている第3の歯50Aに対して、図7に示されるように、物品Bの上端部(upper end)の上に少なくとも部分的に折り畳まれている。第1の周辺タブT1および第2の周辺タブT2は、図7に最もよく示されているように、物品Bのリム(rim)またはチャイム(chime)の上に、或いは、その上方に配置されている。
【0130】
図5に示されるように、ブランク10は、折り線13、15を中心に部分的に折り曲げられ、第1のサイドパネル14および第2のサイドパネル16がメインパネル12と非共面関係(non-coplanar relationship)になる。
【0131】
ブランク10は、折り線23A、23B、33A、33Bを中心に折り曲げられ、第1のアンカーフラップ22A、第2のアンカーフラップ22B、第3のアンカーフラップ32A、および、第4のアンカーフラップ32Bが、ヒンジ付けされている第1のサイドパネル14または第2のサイドパネル16と実質的に対面関係(face to face relationship)になるように折り畳まれる。
【0132】
図8に示されるように、ブランク10は、折り線25、35を中心に折り曲げられ、第1のエンドパネル24および第2のエンドパネル34が、メインパネル12に対して実質的に少なくとも垂直な関係になるように折り畳まれる。いくつかの実施形態では、第1のエンドパネル24および第2のエンドパネル34は、図4Bに示されるように、90°を超える角度で折り畳まれ、斜めにされ得る。
【0133】
ブランク10は、折り線27、37を中心に折り曲げられ、第1のトップエンドフラップ26および第2のトップエンドフラップ36は、それらがヒンジ付けされている第1のエンドパネル24および第2のエンドパネル34のそれぞれに対して折り畳まれる。
【0134】
第1のトップエンドフラップ26および第2のトップエンドフラップ36は、メインパネル12の第1の端部および第2の端部に隣接して配置された物品Bまたは物品Bの上端(upper end)の上に折り畳まれ得る。
【0135】
第1のトップエンドフラップ26および第2のトップエンドフラップ36は、メインパネル12と実質的に平行になるように折り畳まれ得る。
【0136】
第1のアンカーフラップ22A、第2のアンカーフラップ22B、第3のアンカーフラップ32A、および第4のアンカーフラップ32Bを第1のサイドパネル14および第2のサイドパネル16のそれぞれと実質的に面接触関係に折り畳むと、第1のエンドパネル24および第2のエンドパネル34、並びに、第1のトップエンドフラップ26および第2のトップエンドフラップ36が自動的に折り畳まれ得る。
【0137】
図4Bに示されるように、物品Bの一部、すなわちフランジ、チャイムまたはリムFは、第1のエンドパネル24および第2のエンドパネル34の物品係合開口部OP内に受容される。
【0138】
ブランク10は、折り線13、15を中心に折り畳まれ、第1のサイドパネル14および第2のサイドパネル16がメインパネル12に対してほぼ垂直な関係になる。
【0139】
凹部Rは、第1のサイドパネル14および第2のサイドパネル16が物品グループの上部に折り畳まれたとき、図5および図6に最もよく示されるように、接続パネル28A、38A、28B、30B、338A、40A、38B、40Bと摩擦フラップ50および/または第3の歯50Aとの間の衝突を回避するように配置される。
【0140】
接続パネル28A、38A、28B、30B、338A、40A、38B、40Bは、ヒンジ接続される接続パネル28A、38A、28B、30B、338A、40A、38B、40Bと対面関係になるように折り畳まれる。
【0141】
ブランク10は、折り線17を中心に折り曲げられ、第1のトップパネル18を物品Bの上部に折り畳む。ブランク10は、折り線19を中心に折り曲げられ、第2のトップパネル20を物品Bのトップ部に折り畳み、第1のトップパネル18と重なり合う関係にして、複合トップパネル18/20を形成する。
【0142】
ロックタブ60、62は、第2のトップパネル20の平面から下方にずれて配置され、それぞれ対応する受容開口部を通過する。その結果、受容タブ64、66は、第1のトップパネル18の平面からずれる。
【0143】
ロックタブ60、62と第1の受容タブ64および第2の受容タブ66とは、それぞれ対応するハンドル開口部の周囲に係合し得る。ロックタブ60、62の肩部は、第1のトップパネル318の第1の受容タブ64および第2の受容タブ66によって画定されるそれぞれ対応する開口部の縁部に係合し得る。
【0144】
ハンドルタブ70、72の少なくとも1つは、ロックタブ60、62および/または受容タブ64、66と係合して、ハンドル開口部内でタブ60、62、64、66を固定し得る。
【0145】
ロックタブ60、62および/または受容タブ64、66は、複合トップパネル18/20とメインパネル12との間のスペーサーとして機能し得る。ロックタブ60、62は、ハンドル開口部の周囲および/またはメインパネル12の下面に沿ってメインパネル12に係合し、それによってメインパネル12と複合トップパネル18/20との間の間隔を維持して間隔が広がるのを防ぐ張力部材として機能し得る。さらに、受容タブ64、66および/またはロックタブ60、62は、メインパネル12の内側または上面に係合または当接し、それによって複合トップパネル18/20とメインパネル12との間を補強して、それらの間の間隔を維持し、間隔が狭まるのを防ぐのに役立つ。したがって、ロックタブ60、62の少なくとも一部および/または1つ以上の受容タブ64、66の少なくとも一部は、第1のトップパネル18とメインパネル12との間に配置され、それらの間の間隔を維持し得る。
【0146】
ロックタブ60、62は、複合トップパネル18/20およびメインパネル12の開口部に1本以上の指を挿入してパッケージ90を持ち運ぶときに快適性を向上させるクッションタブも提供する。
【0147】
第1の受容タブ64および第2の受容タブ66は、折り畳まれたときに、ハンドル開口部を通って延在し得る。
【0148】
ロックタブ60、62は、ハンドル開口部のそれぞれ対応する1つを通過してメインパネル12と係合し得る。ロックタブ60、62の肩部は、メインパネルの下側に係合する。下側は、ロックタブ60、62が受け入れられた第1の側とは反対側のメインパネル12の第2の側である。
【0149】
受容タブ64、66および/またはハンドルタブ70、72の一方または両方は、バイアス機構を提供し、タブ64、66、70、72は、展開状態に戻る自然なまたは固有の傾向を有する。これにより、ロックタブ60、62が展開状態に戻るための弾性バイアスを提供または補完し得る。
【0150】
第1のトップパネル18および第2のトップパネル20は、第1のトップエンドフラップ26および第2のトップエンドフラップ36とともに、摩擦フラップ50、周辺タブT1、T2に力または圧力を加えることができる。また、第1のトップパネル18および第2のトップパネル20によって、カバータブT3にも力または圧力を加えることができる。この力は物品Bに伝達され、キャリア90と物品Bとの間の摩擦を増加させる。このようにして、物品Bは、物品キャリア90に対して特定の方向または所望の方向に維持される。物品キャリア90による物品Bへのグリップが強化されると、物品Bが所望の方向から外れることが防止または抑制される。
【0151】
エンドパネル24、34の物品係合構造は、物品Bの安全性の向上にも寄与し、キャリア90と物品Bとの間の摩擦をさらに増大させる。
【0152】
ここで、図9図9B図10を参照すると、本開示の別の実施形態が示されている。図示された第2の実施形態では、可能な場合に、同様の部品を示すために同様の数字が使用されているが、これらの特徴が第2の実施形態に属することを示すために、接頭辞「100」が追加されている。代替実施形態は、図1図8の実施形態と多くの共通点を有しているため、図1図8に示す実施形態との相違点についてのみ、より詳細に説明する。
【0153】
図9は、キャリア190の下部壁または係合パネルを形成するためのメインパネル112を含む複数のパネル112、114、116、118、120を備えたブランク110を示す(図10参照)。
【0154】
第1のサイドパネル114は、折り線113の形態のヒンジ接続部によってメインパネル112の第1の側にヒンジ接続されている。第1のトップパネルまたはカバーパネル118は、折り線117の形態のヒンジ接続部によって第1のサイドパネル114にヒンジ接続されている。
【0155】
第2のサイドパネル116は、折り線115の形態のヒンジ接続部によってメインパネル112の第2の側にヒンジ接続されている。第2のトップパネルまたはカバーパネル120は、折り線119の形態のヒンジ接続部によって第2のサイドパネル116にヒンジ接続されている。
【0156】
ブランク110は、図1のブランク10と実質的に同様であるが、最端の物品保持構造RT1は改良された摩擦フラップ150を備えている。摩擦フラップ150は、一対の接続タブ150Bによってメインパネル112に結合されている。一対の接続タブ150Bは、物品係合タブ150Cによって互いに離間されている。物品係合タブ150Cは、少なくとも部分的にカットライン159によって画定されている。カットライン159は、実質的に「H」形であり、第1の周辺タブT1を部分的に画定する。第1の周辺タブT1は、カットライン159によって物品係合タブ150Cから分離される。第1の周辺タブT1と物品係合タブ150Cのそれぞれの側縁とは、カットライン159によって画定される。
【0157】
物品係合タブ150Cは、図10に示されるように、物品保持構造RT1、RT2の複数の歯またはタブ152、154、156、158と同様に、物品Bのフランジまたはチャイムの下で物品Bに係合する。
【0158】
ここで、図11~13を参照すると、本開示のさらなる代替実施形態が示されている。図示された第3の実施形態では、同様の部品を示すために可能な限り同様の数字が使用されているが、これらの特徴が第3の実施形態に属することを示すために接頭辞「200」が追加されている。代替実施形態は、図1~10の実施形態と多くの共通点を有しているため、図1~10に示す実施形態との相違点についてのみ、より詳細に説明する。
【0159】
図11は、キャリア290の下部壁または係合パネルを形成するためのメインパネル212を含む複数のパネル212、214、216、218、220を備えたブランク210を示す(図12および図13参照)。
【0160】
第1のトップパネル218と第2のトップパネル220とは、互いに少なくとも部分的に重なり合うように配置される。第1のトップパネル218と第2のトップパネル220の重なり合う部分には、第1のトップパネル218と第2のトップパネル220とをロックするためのロック構造が設けられる。ロック構造は、メインパネル212のハンドル開口部と連動して、第1のトップパネル218および第2のトップパネル220をメインパネル212に固定する。
【0161】
ブランク210は、2つのハンドル開口部を備えている。それぞれのハンドル開口部は、隣接する2組の開口A1、A2として配置された4つの開口A1、A2の間の中央に位置するメインパネル212の領域に画定されるか、またはそこから打ち出される。それぞれのハンドル開口部は、少なくとも部分的に、1つ以上のハンドルフラップ270、272によって画定され得る。図示された実施形態では、ハンドル開口部は一対のハンドルフラップ270、272によって画定されている。一対のハンドルフラップ270、272は、第1の主要(major)ハンドルフラップ270と第2の副(minor)ハンドルフラップ272とを含み、副ハンドルフラップ272は主要ハンドルフラップ270よりも小さい。第1のハンドルフラップ270は、第1の折り線271によってメインパネル212にヒンジ接続され、第2のハンドルフラップ272は、第2の折り線273によってメインパネル212にヒンジ接続される。ハンドル開口部は、実質的に正方形またはダイヤモンド形であり得る。第2の折り線273は、第1の折り線271に隣接して配置され、ハンドル開口部の丸い角を画定する円弧状のカットラインによって第1の折り線271から分離され得る。
【0162】
ロック構造は、第1のトップパネル218の開口部の形態の少なくとも1つのレシーバLR1、LR2を備える。第1のトップパネル218は、複数の開口部、より具体的には2つの開口部を含むが、他の実施形態では、1つ以上の開口部を備え得る。それぞれの開口部は、メインパネル212に設けられたハンドル開口部と垂直に位置合わせまたは整列するように配置されている。それぞれの開口部は、タブ264、266(ここでは受容タブとも呼ばれる)によって画定されている。図示された実施形態では、それぞれの開口部は単一のタブ264、266によって画定されている。
【0163】
第1の受容タブ264は、第1の折り線265の形態の第1のヒンジ接続部によって第1のトップパネル218にヒンジ接続され、第1のレシーバLR1の一部を形成する。第2の受容タブ266は、第2の折り線267の形態の第2のヒンジ接続部によって第1のトップパネル218にヒンジ接続され、第2のレシーバLR2の一部を形成する。折り線265、267は、少なくとも第1のトップパネル218、第2のトップパネル220、第1のサイドパネル214および第2のサイドパネル216、並びに、メインパネル212によって形成される管状構造の管状軸に対して斜めに向いている。第2の受容タブ折り線267は、第1の受容タブ折り線265に対して分岐配置される。第2の受容タブ折り線267および第1の受容タブ折り線265は、第1のトップパネル218を第1のサイドパネル214にヒンジ付けする折り線217に向かって広がるように配置されている。折り線265、267は、第1のトップパネル218を第1のサイドパネル214にヒンジ付けする折り線217に対して斜めに向いている。図11では、第1のトップパネル218の自由側端SEと折り線217とは、それぞれ管状軸に平行であり、管状軸に沿って延在している。第2の受容タブ折り線267は、第1の受容タブ折り線265と直交して配置され得る。
【0164】
第1の受容タブ264および第2の受容タブ264のそれぞれは、一対のカット(切り込み)277を含む。カット277は、第1の受容タブ264および第2の受容タブ264のそれぞれの反対側の側縁から内側に延在する。カット277は、少なくとも部分的に、第1のトップパネル218へのそれぞれのヒンジ接続部265、267に隣接するタブ264、266の近位部分を画定する。カット277は、少なくとも部分的に、第1のトップパネル218へのそれぞれのヒンジ接続部265、267から遠位にあるタブ264、266の第2の部分を画定する。カット277は非直線で、概ね「V」形または「J」形である。タブ264、266の第2の部分または遠位部分は、概ね「矢じり」形で、ハンドル開口部にしっかりと係合するための一対の対向する肩部(shoulders)または戻り止め(detents)を画定する。
【0165】
カット277は、少なくとも部分的に、第1の受容タブ264および第2の受容タブ264の折り畳み可能な、または撓み可能な翼部分(wing portions)を画定する。翼部分は、メインパネル212の上面に載置または係合するように配置されており、第1の受容タブ264および第2の受容タブ264の遠位部分の肩部または戻り止めは、メインパネル212の反対側の下面の下に配置され、オプションで係合する。
【0166】
ロック構造は、レシーバLR1、LR2に受容される少なくとも1つのロック要素L1、L2を備える。ロック要素L1、L2は、第2のトップパネル220から打ち出されたタブ260、262を含み、図示された実施形態では、2つのタブ260、262を含み、それぞれのタブは受容開口部の1つおよびハンドル開口部のそれぞれ1つと係合可能である。それぞれのタブ260、262は、それぞれ対応するヒンジ接続部261、263によって第2のトップパネル220にヒンジ接続される。
【0167】
それぞれのロック要素L1、L2は、メインパネル212に設けられたハンドル開口部と、第1のトップパネル218に設けられた受容開口部の1つと垂直に位置合わせまたは整列するように配置される。ロック要素L1、L2は、2つのタブ260、262(ここではロックタブとも呼ばれる)の1つによって画定される。図示された実施形態では、それぞれのロック要素L1、L2は、1つのロックタブ260、262によって画定される。
【0168】
第1のロックタブ260は、第1の折り線261の形態の第1のヒンジ接続部によって第2のトップパネル220にヒンジ接続され、第1のロック要素L1の一部を形成する。第2のロックタブ262は、第2の折り線263の形態の第2のヒンジ接続部によって第2のトップパネル220にヒンジ接続され、第2のロック要素L2の一部を形成する。折り線261、263は、少なくとも第1のトップパネル218、第2のトップパネル220、第1のサイドパネル214および第2のサイドパネル216、並びに、メインパネル212によって形成される管状構造の管状軸に対して斜めに向いている。第2のロックタブ折り線263は、第1のロックタブ折り線261に対して分岐配置されている。第2のロックタブ折り線263および第1のロックタブ折り線261は、第2のトップパネル220の自由側縁SEに向かって広がるように配置されている。折り線261、263は、第2のトップパネル220を第2のサイドパネル216にヒンジ付けする折り線219に対して斜めに向いている。図11では、第2のトップパネル220の自由側縁SEと折り線219とは、それぞれ管状軸に平行であり、管状軸に沿って延在している。第2のロックタブ折り線263は、第1のロックタブ折り線261と直交して配置され得る。
【0169】
第1のロックタブ260および第2のロックタブ262のそれぞれは、一対のカット(切り込み)279を備える。カット279は、第1の受容タブ260および第2の受容タブ262のそれぞれの反対側の側縁から内側に延在する。カット279は、少なくとも部分的に、第2のトップパネル220へのそれぞれ対応するヒンジ接続部261、263に隣接するタブ260、262の近位部分を画定する。カット279は、少なくとも部分的に、第2のトップパネル220へのそれぞれのヒンジ接続部261、263から遠位にあるタブ260、262の第2の部分を画定する。カット279は非直線で、概ね「V」形または「J」形である。タブ260、262の第2の部分または遠位部分は、概ね「矢じり」形で、ハンドル開口部および/またはレシーバLR1、LR2をしっかりと係合するための一対の対向する肩部または戻り止めS(図13を参照)を画定する。
【0170】
カット279は、少なくとも部分的に、第1のロックタブ260および第2のロックタブ262の折り畳み可能または屈曲可能な翼部分278(図12および図13を参照)を画定する。翼部分278は、メインパネル212の上面に載るか、または係合するように配置されており、第1のロックタブ260および第2のロックタブ262の遠位部分の肩部または戻り止めSは、メインパネル212の反対側の下面の下に配置され、オプションで係合する。
【0171】
主要ハンドルフラップ270は、第1のロックタブ260および第2のロックタブ262が展開したり、メインパネル212から外れたりしないように配置され得る。主要ハンドルフラップ270の側縁は、第1のロックタブ260および第2のロックタブ262の移動をそれぞれ阻止し、第1の受容タブ264および第2の受容タブ264のそれぞれが、前記ロックタブ260、262の下または後ろに配置されている場合、メインパネル212から展開したり、外れたりしないように、防止または阻止する。それぞれのハンドル開口部の副ハンドルフラップ272は、第1の受容タブ264および第2の受容タブ264のいずれかの下または後ろに配置され、ロックタブ260、262および受容タブ264、266の主要ハンドルフラップ270への弾性バイアスを増大させることができ、および/または、ロックタブ260、262の肩部または戻り止めS、並びに、受容タブ264、266の肩部または戻り止めをメインパネル212の下側に向かってバイアスし得る。
【0172】
図11に示される実施形態では、非直線カットラインを除去することにより、物品係合構造が省略されている。
【0173】
ここで、図14から図18を参照すると、本開示のさらなる代替実施形態が示されている。図示された第4および第5の実施形態では、可能な場合には、同様の数字が同様の部品を示すために使用されているが、これらの特徴がそれぞれ第4および第5の実施形態に属することを示すために、接頭辞「300」、「400」がそれぞれ追加されている。代替実施形態は、図1~13の実施形態と多くの共通点を有しているため、図1~13に示す実施形態との相違点についてのみ、より詳細に説明する。
【0174】
図14は、キャリア(図示せず)の下部壁または係合パネルを形成するためのメインパネル312を含む複数のパネル312、314、316、318、320を備えるブランク310を示す。
【0175】
第1のサイドパネル314は、折り線313の形態のヒンジ接続部によってメインパネル312の第1の側にヒンジ接続されている。第1のトップパネルまたはカバーパネル318は、折り線317の形態のヒンジ接続部によって第1のサイドパネル314にヒンジ接続されている。
【0176】
第2のサイドパネル316は、折り線315の形態のヒンジ接続部によってメインパネル312の第2の側にヒンジ接続されている。第2のトップパネルまたはカバーパネル320は、折り線319の形態のヒンジ接続部によって第2のサイドパネル316にヒンジ接続されている。
【0177】
第1のトップパネル318、第1のサイドパネル314、メインパネル312、第2のサイドパネル316、並びに、第2のトップパネル320は、一緒になって管状軸z-zを画定する管状構造を形成する。
【0178】
第1のトップパネル318、第2のトップパネル320、第1のサイドパネル314および第2のサイドパネル316、並びに、メインパネル312は、管状構造を形成する。管状構造のそれぞれの端部は、エンド閉鎖構造によって閉鎖される。エンド閉鎖は、前述した実施形態のものと実質的に同様であり、エンドパネル24、334、トップエンドフラップ326、336、アンカーフラップ322A、322B、332A、332B、並びに、一対のヒンジパネルを含み、一対のヒンジパネルは、それぞれのアンカーフラップ322A、322B、332A、332Bをトップエンドフラップ326、336の1つに接続する。
【0179】
図14~16の実施形態では、第1のトップまたはカバーパネル318は、第2のトップまたはカバーパネル320に接着固定されるように構成される。前述した実施形態のロック構造、ロック要素およびレシーバは、省略または削除されている。第1のトップまたはカバーパネル318は、第2のトップまたはカバーパネル320よりも小さくなるように構成され、すなわち、管状構造の管状軸に対して横方向における第1のトップまたはカバーパネル318の幅は、前記横方向における第2のトップまたはカバーパネル320の幅よりも小さい。したがって、第1のトップまたはカバーパネル318と第2のトップまたはカバーパネル320との間の重なり合う領域は、メインパネル312を縦方向に二等分する仮想的な中心線に対してオフセットされている。
【0180】
ブランク310のメインパネル312は、少なくとも1つの物品保持構造RT1、RT2を含む。メインパネル312は、複数の物品保持構造RT1、RT2、具体的には2×3のマトリックスまたはアレイに配置された6つの物品保持構造RT1、RT2を備えている。それぞれの物品保持構造RT1、RT2は開口部を含む。
【0181】
図14の実施形態の物品保持構造RT1、RT2は、環状に配列された複数の歯またはタブ352、352B、354、354B、356、358、358Bの形をとり、物品受容開口部の一部を形成し、図15および図16に最もよく示されている。
【0182】
複数の歯352、352B、354、354B、356、358、358Bは、メインパネル312によって提供される。歯352、352B、354、354B、356、358、358Bのそれぞれは、ヒンジ接続部を含む。ヒンジ接続部は、一対の切り欠き(cutaways)の間に画定され得、一対の切り欠きのそれぞれは、カットライン、スリット、ノッチ、または凹部のいずれかの形状を取り得る。カットラインが使用される場合、カットラインは、実質的に「J」形または「L」形であり得る。
【0183】
複数の歯352、352B、354、354B、356、358、358Bのそれぞれは、ヒンジエッジに対向する係合縁部E1を備えている。係合縁部E1は、摩擦フラップ350を画定するカットラインの直線部分によって画定され、前述した実施形態の第1の開口A1および第2の開口A2は省略または削除されている。それぞれの係合縁部E1は、多角形の一部を画定し得る。図示された実施形態では、13個の歯352、352B、354、354B、356、358、358Bが一緒になって多角形の一部を画定する。それぞれの歯352、352B、354、354B、356、358、358Bは、一対の側縁を含む。それぞれの側縁は、カット(切り込み)351、357または凹部によって画定され、凹部は、摩擦タブ350から半径方向外側に延在し、摩擦タブ350と一体化したタブT2、T3、T4を画定する。
【0184】
ブランク310は、2つの第1の物品保持構造RT1と4つの第2の物品保持構造RT2とを備えている。
【0185】
第1の物品保持構造RT1は、第1のエンドパネル324とのヒンジ接続部によって画定されるメインパネル312の第1の端部に隣接して配置される。メインパネル312の第1の端部は、パッケージ機械(図示せず)を通って搬送されるときに、後端または上流端部であり得る。
【0186】
第2の物品保持構造RT2の第1のペアは、第2のエンドパネル334へのヒンジ接続部によって画定されるメインパネル312の第2の端部に隣接して配置される。メインパネル312の第2の端部は、パッケージ機械(図示せず)を通って搬送されるときに、先端または下流端部であり得る。
【0187】
第2の物品保持構造RT2の第2のペアは、第1の物品保持構造RT1と第2の物品保持構造RT2の第1のペアとの間に配置される。
【0188】
第1の物品保持構造RT1は、カバーまたは摩擦フラップ350によって部分的に画定された物品受容開口部を備えている。
【0189】
第1の物品保持構造RT1は、図15に最もよく示されているように、複数の歯またはタブ352、352B、354、354B、356、358、358Bを備えている。複数の歯またはタブ352、352B、354、354B、356、358、358Bは、摩擦フラップ350の周囲に環状に配列されている。
【0190】
第1の物品保持構造RT1は、物品Bを支持または吊り下げるための複数の第1の歯または係合タブ352を備えている。
【0191】
第1の物品保持構造RT1は、係合パネル312と第1のエンドパネル324との間のヒンジ接続部の近くに配置される第2の歯または係合タブ354を含む。第2の歯354は、摩擦フラップ350から延在する一対の第3の周辺タブT3によって部分的に画定されている。摩擦フラップ350がメインパネル312の平面からずれると、第2の歯354の反対側に第3のノッチまたは凹部C3が画定される。
【0192】
第1の物品保持構造RT1は、第2の歯354の反対側に配置された第3の歯またはタブ350A(本明細書では接続タブ350Aとも呼ばれる)を備えている。第3のタブ350Aは、摩擦フラップ350に結合されるか、または摩擦フラップ350と一体化される。第3の歯またはタブ350Aは、カットライン351Aによって部分的に画定され得る。カットライン351Aは、第3のタブ350Aをメインパネル312またはエンドパネル334にヒンジ付けするカットライン353Aの形態の折り線に対して斜めに向けられ得る。カットライン351Aは、摩擦フラップ350に近づくにつれて、互いに対して発散方向に向けられるように配置され得る。このように、摩擦フラップ350に近い第3のタブ350Aの部分は、メインパネル312に近い第3のタブ350Aの部分よりも幅が広くなる。第3のタブ350Aは、少なくとも部分的に、第3のタブ350Aの一部を摩擦フラップ350から分離するカットライン359の形態の折り線によって画定され得る。折り線359は直線状であり得る。少なくとも1つの接続タブ350Aの折り線359および353Aは、物品キャリアの管状軸z-zに対してほぼ垂直である。図14は、すべての接続タブ350Aの折り線359および353Aが管状軸z-zに対してほぼ垂直である実施形態を示し、一方、図17は、少なくとも1つの接続タブ450、450Aの折り線459および453Aが管状軸z-zに対して略垂直である別の実施形態を示す。
【0193】
第3の歯またはタブ350Aの両側には、部分歯またはタブ358が設けられ得る。
【0194】
摩擦フラップ350は、そこから延在する第2の周辺タブT2を含む。第2の周辺タブT2は第2の凹部C2を確定する。
【0195】
第2の凹部C2は、第1の物品保持構造RT1の複数の歯352、352B、354、354B、356、358、358Bを遮断する。第2の凹部C2は、隣接する第1の物品保持構造RT1に最も近い位置に配置された物品受容開口部の円周上の位置に設けられる。第2の凹部C2は、物品受容開口部から隣接する第1の物品保持構造RT1に向かって延在する。
【0196】
第2の凹部C2の両側には、第4の歯またはタブ356が設けられる。それぞれの第4の歯またはタブ356は、第1の歯352の1つよりも大きな円周距離を占める。それぞれの第4の歯356は、カットライン351および第2の凹部C2によって部分的に画定される。カットラインは、「J」形または「C」形の切り込みで終わる。「J」形のカットは、第2の凹部C2に向かって湾曲するように配置され得る。
【0197】
第1の物品保持構造RT1は、係合パネル312と第1のサイドパネル314または第2のサイドパネル316のいずれかとの間のヒンジ接続部の近くに配置される第5の歯または係合タブ354Bを備えている。第5の歯354Bは、摩擦フラップ350から外側に延在する一対のカットライン357によって部分的に画定されている。
【0198】
第5の歯354Bは、第1のサイドパネル314および第2のサイドパネル316を係合パネル312にヒンジ付けする折り線313、315の1つに十分近く、折り線313、315のそれぞれが、第5の歯354Bへのヒンジ接続部として効果的に機能する。第5の歯354Bは、折り線313、315の1つに近接した「J」形または「C」形の切り込みを含むカット357によって画定され得る。第5の歯354Bは、第2の凹部C2の反対側に配置される。
【0199】
第5の歯354Bの両側には、第6の歯またはタブ352Bが配置されている。それぞれの第6の歯352Bは、それぞれが「J」形または「C」形の切り込みで終わる一対のカットライン351、357によって部分的に画定されている。「J」形のカットは、摩擦フラップ350から離れるにつれて互いに向かって湾曲し、つまり互いに向かって収束するように配置され得る。カットライン351の「J」形のカットの終端は、カットライン357の「J」形の切り込みの終端に向かって延在する。
【0200】
第2の歯354の反対側には、一対の第7の歯またはタブ358Bが設けられ得る。それぞれの第7の歯358Bは、カットライン351と第3の凹部C3の1つとによって画定される。カットラインは、「J」形または「C」形の切り込みで終端する。「J」形のカットは、第3の凹部C3に向かって湾曲するように配置され得る。
【0201】
第2の物品保持構造RT2は、第1の物品保持構造RT1と構造が類似しているが、第2の歯354および第7の歯358Bのペアが、摩擦フラップ350から接続タブ350Aの反対側に延在する第4の周辺タブT4および第4の歯356のペアによって画定される第4のノッチまたは凹部C4に置き換えられている。第4の凹部C4は、隣接する第1の物品保持構造RT1または第2の物品保持構造RT2に最も近い位置に配置された物品受容開口部の円周上の位置に設けられる。
【0202】
メインパネル312の第2の端部の近くに配置され、第2のエンドパネル334へのヒンジ接続によって画定される第2の物品保持構造RT2では、接続タブ350Aのヒンジ接続部353Aは、折り線335とのヒンジ接続と一致するか、または同一直線上にあり得る。
【0203】
パッケージ機械では、接続タブ350Aは、ブランク310が搬送されるときに摩擦フラップ350の先端または一部を画定する。これにより、摩擦フラップ350が引っかかったり、パッケージ機械内でブランク310の移動が妨げられたりすることが防止または抑制される。
【0204】
ブランク310は、少なくとも1つの安定化装置Wを備え得る。図示された実施形態では、ブランク310は2つの安定化装置Wを備えている。安定化装置Wは、ブランク310から切り出された開口部の形をとり、メインパネル312から切り出されたフラップ378によって画定され、折り線377の形態のヒンジ接続部によってメインパネル312にヒンジ接続される。第1の安定化装置Wは、ブランク310の第1の端部縁または先端部縁の近くに位置する4つの物品保持構造RT1、RT2の第1のグループの間に配置され、物品保持構造RT1、RT2の前記グループ間の中央に配置され得る。第2の安定化装置Wは、ブランク310の第2の端部縁または後端部縁の近くに位置する4つの物品保持構造RT1、RT2の第2のグループの間に配置され、物品保持構造RT1、RT2の前記グループ間の中央に配置され得る。安定化装置Wは、パッケージ機械の当接ペグを受容するように構成され、物品Bに適用されたときにブランク310の位置ずれを防止または抑制する。
【0205】
図17は、キャリア(図示せず)の下部壁または係合パネルを形成するためのメインパネル412を含む、複数のパネル412、414、416、418、420を備えたブランク410を示している。第1のサイドパネル414は、折り線413の形態のヒンジ接続部によってメインパネル412の第1の側にヒンジ接続されている。第1のトップまたはカバーパネル418は、折り線417の形態のヒンジ接続部によって第1のサイドパネル414にヒンジ接続されている。第2のサイドパネル416は、折り線415の形態のヒンジ接続部によってメインパネル412の第2の側にヒンジ接続されている。第2のトップまたはカバーパネル420は、折り線419の形態のヒンジ接続部によって第2のサイドパネル416にヒンジ接続されている。ブランク410は、図14のブランク310と実質的に同様であり、相違点についてのみより詳細に説明する。
【0206】
ブランク410のメインパネル412は、少なくとも1つの物品保持構造RT2、RT3を含む。メインパネル412は、複数の物品保持構造RT2、RT3、具体的には2×3のマトリックスまたはアレイに配置された6つの物品保持構造RT2、RT3を備えている。それぞれの物品保持構造RT2、RT3は開口部を備えている。
【0207】
図17の実施形態の物品保持構造RT2、RT3は、環状に配列された複数の歯またはタブ452、452B、454、456、458の形をとり、図17Bに最もよく示されているように、物品受容開口部の一部を形成する。
【0208】
ブランク310は、4つの第1の物品保持構造RT3、並びに、2つの第2の物品保持構造RT2を備えている。
【0209】
第1の物品保持構造RT3の第1のペアは、第1のエンドパネル424へのヒンジ接続部によって画定されるメインパネル412の第1の端部に隣接して配置される。メインパネル412の第1の端部は、パッケージ機械(図示せず)を通って搬送されるときに、後端または上流端部となり得る。
【0210】
第1の物品保持構造RT3の第1のペアは、第2のエンドパネル434とのヒンジ接続部によって画定されるメインパネル412の第2の端部に隣接して配置される。メインパネル412の第2の端部は、パッケージ機械(図示せず)を通って搬送されるときに、先端または下流端部となり得る。
【0211】
第2の物品保持構造RT2のペアは、第1の物品保持構造RT3の第1のペアと第1の物品保持構造RT3の第2のペアとの間に配置される。第2の物品保持構造RT2のペアは、メインパネル412を横方向に二等分する仮想線を中心として、第1の物品保持構造RT3の第1のペアの鏡像または投影(reflections)である。
【0212】
第2の物品保持構造RT2は、図16の実施形態の第2の物品保持構造RT2と実質的に同様であり、上述した通りであるため、これ以上詳細には説明しない。
【0213】
第1の物品保持構造RT3は、カバーまたは摩擦フラップ450によって部分的に画定され、第1の開口A1によって部分的に画定される物品受容開口部を備えている。
【0214】
第1の物品保持構造RT3は、図15に最もよく示されているように、複数の歯またはタブ452、452B、454、456、458を備えている。複数の歯またはタブ452、452B、454、456、458は、摩擦フラップ450および第1の開口A1の周囲に環状の列として配置される。
【0215】
第1の物品保持構造RT3は、物品Bを支持または吊り下げるための複数の第1の歯または係合タブ452を備えている。
【0216】
第1の物品保持構造RT3は、一対の第2の歯または係合タブ454を備えている。第1の物品保持構造RT3は、係合パネル412と、第1のエンドパネル424および第2のエンドパネル434のそれぞれとの間のヒンジ接続部の近くに配置される第1の第2の歯または係合タブ454を備えている。第1の第2の歯454は、第1のエンドパネル424および第2のエンドパネル434を係合パネル412にヒンジ接続する折り線425、435の1つに十分近接しており、折り線425、435の対応する1つが、第1の第2の歯454へのヒンジ接続部として効果的に機能する。第1の第2の歯454は、折り線425、435の1つに近接した「J」形または「C」形の切り込みを含むカット457によって画定され得る。
【0217】
第1の物品保持構造RT3は、係合パネル412と第1および第2のサイドパネル414、416のそれぞれとの間のヒンジ接続部の近くに配置される第2の歯または係合タブ454を備えている。第2の第2の歯454は、第1のエンドパネル414および第2のエンドパネル416を係合パネル412にヒンジ接続する折り線413、415の1つに十分近接しており、折り線413、415の対応する1つが、第2の第2の歯454へのヒンジ接続部として効果的に機能する。第2の第2の歯454は、折り線413、415の1つに近接した「J」形または「C」形の切り込みを含むカット457によって画定され得る。
【0218】
第1の物品保持構造RT3は、第2の歯454の反対側に配置された第3の歯またはタブ450A(本明細書では接続タブ450Aとも呼ばれる)を含む。第3のタブ450Aは、摩擦フラップ450に結合されるか、または摩擦フラップ450と一体化される。第3の歯またはタブ450Aは、カットライン451Aによって部分的に画定され得る。カットライン451Aは、第3のタブ450Aをメインパネル312にヒンジ付けする折り線453Aに対して斜めに向い得る。カットライン451Aは、摩擦フラップ450に近づくにつれて、互いに対して発散方向に向くように配置され得る。このようにして、摩擦フラップ450に近い第3のタブ450Aの部分は、メインパネル412に近い第3のタブ450Aの部分よりも広くなる。第3のタブ450Aは、少なくとも部分的に、第3のタブ450Aの一部を摩擦フラップ450から分離するカットライン459によって画定される。カットライン459は直線であり得る。第3のタブ450Aは、図1の実施形態では摩擦フラップ50がメインパネル12の縁部または側部(marginal or side portions)にヒンジ接続されるのに対し、メインパネル412の中央部または中間部(central or medial portion)にヒンジ接続される。
【0219】
第3の歯またはタブ450Aの両側には、部分歯またはタブ458が設けられ得る。
【0220】
第1の物品保持構造RT3の複数の歯452、452B、454、456、458は、第1の凹部または切欠きC1によって中断されている。第1の凹部C1は、隣接する第2の物品保持構造RT2に最も近い位置に配置された第1の開口A1の円周上の位置に設けられ、第1の第2の歯454の反対側に配置されている。第1の凹部C1は、第1の開口A1から第2の物品保持構造RT2に向かって延在している。
【0221】
第1の凹部C1の両側には、第4の歯またはタブ456が設けられる。それぞれの第4の歯またはタブ456は、第1の歯452の1つよりも大きな円周距離を占め得る。それぞれの第4の歯456は、カットライン451および第1の凹部C1によって部分的に画定されている。カットラインは、「J」形または「C」形の切り込みで終端する。「J」形の切り込みは、第1の凹部C1に向かって湾曲するように配置され得る。
【0222】
第2の歯または係合タブ454のペアの各々は、その両側に第6の歯またはタブ452Bが隣接して設けられる。第6の歯452Bの各々は、部分的に、各々が「J」形または「C」形の切り込みで終わる一対のカットライン451、457によって画定される。「J」形の切り込みは、摩擦フラップ450から離れるにつれて互いに向かって湾曲し、つまり互いに向かって収束するように配置され得る。カットライン451の「J」形の切り込みの終端は、カットライン457の「J」形の切り込みの終端に向かって延在する。
【0223】
図18を参照すると、製造段階のブランク410が示されており、一群の物品Bがブランク410内に収容されており、それぞれの物品は物品保持構造RT2、RT3のそれぞれ1つによって係合されている。第1のエンドパネル424および第2のエンドパネル434は、メインパネル312に対して折り畳まれており、第1のトップエンドフラップ426および第2のトップエンドフラップ436は、ブランク410に収容された最端の物品Bを部分的に覆うように折り畳まれている。摩擦フラップ450は、メインパネル412の外側に移動され、移動させたそれぞれの物品Bの上端部上に位置している。第1の物品保持構造RT3のそれぞれの摩擦フラップ450は、第1のトップエンドフラップ426および第2のトップエンドフラップ436のいずれかによって少なくとも部分的に維持または保持される。ガイドGは、ブランク410が方向D1で示される移動方向に搬送されるときに、第1のトップエンドフラップ426および第2のトップエンドフラップ436と摩擦フラップ450を折り畳まれた状態で保持するものとして示されている。ガイドは、ブランク410を、物品キャリア490および物品Bの一群を備えるパッケージに組み立てる、或いは、構築するためのパッケージ機械の一部を形成し得る。この状態で、接着剤またはその他の接着処理が摩擦フラップ450の上面に適用され得る。次に、第1のトップパネル418を折り畳み、物品B、第1のトップエンドフラップ426および第2のトップエンドフラップ436の少なくとも一部、並びに、摩擦フラップ450の上に配置し得る。第2のトップパネル420を折り畳み第1のトップパネル418と重なるようにする前に、接着剤またはその他の接着処理が第1のトップパネル418の上面または外面に塗布され得る。
【0224】
第2の物品保持構造RT2の接続タブ450Aは、ブランク410がパッケージ機械内を搬送される際に、摩擦フラップ450の先端または一部を確定する。これにより、摩擦フラップ450が引っかかったり、パッケージ機械内でブランク410の移動が妨げられたりすることを防止する。これは、第1のトップエンドフラップ426および第2のトップエンドフラップ436から遠くにある第2の物品保持構造RT2に関して特に有利であり、これにより、第1のトップエンドフラップ426および第2のトップエンドフラップ436によって保持される第1の物品保持構造RT3の摩擦フラップ450よりも大きな移動の自由度を有し得る。
【0225】
ブランク10、110、210、310、410は、少なくとも板紙基材(paperboard substrate)を含む。板紙基材の材料は、従来の板紙から選択され、例えば、重量が約10ptから、好ましくは約16ptから約28pt(0.028インチ/~0.7mm)の範囲であり得る。このような基材の例としては、WestRock(登録商標)Companyが製造する27ポイント(pt.)SBSボード(片面がコーティングされた固体漂白硫酸塩板紙、商品名PrintKote(登録商標)またはCNK(登録商標)ボード(Coated Natural Kraft(登録商標):片面に粘土コーティング(clay coating)が施された未漂白クラフト板紙、商品名CarrierKote(登録商標)である。板紙基材は、漂白ボードまたは未漂白ボードである。板紙は、少なくとも片面、任意で積層面の反対側に、印刷方法および板紙の組成に適合するように選択された従来のコーティングでコーティングされ得る。
【0226】
ブランク10、110、210、310、410は、板紙層に積層された耐引裂性層(tear resistant layer)を含み得る。また、板紙基材と耐引裂性層の間に接着層をオプションで含む。耐引裂性層は、板紙基材のコーティングされていない側に配置され、ポリマー材料で形成され、基材に固定され得る。耐引裂性層は、積層構造に強靭性を与える。適切な耐引裂性材料は、耐引裂性積層シート材料(例えば、NATRALOCK(登録商標)を含むが、これに限定されるものではなく、二軸配向ポリエステル、配向ナイロン、交差積層ポリオレフィンまたは高密度ポリオレフィンである、n軸配向フィルム(例えば、MYLAR(登録商標))の層を含み得る。これらの材料の配向と交差積層構造(cross-laminated structure)は、耐引裂性の特性に貢献する。また、耐引裂性は、押し出し成形されたメタロセン触媒ポリエチレン(mPE)などの耐引裂性材料の化学的性質に起因され得る。
【0227】
或いは、耐引裂性層は、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)層であり得る。線状低密度ポリエチレン(LLDPE)またはmPEが使用される実施形態では、接着層を組み込む必要はない。高レベルの耐引裂性を有する他の適切な材料も使用され得る。
【0228】
接着層は、低密度ポリエチレン(LDPE)などのポリオレフィン材料から形成される。接着層は、基材と耐引裂性層との間に配置されて、耐引裂性層を基材に固定し得る。
【0229】
本発明は、少なくとも1つの物品Bと係合するためのキャリア90;190;290;490を提供する。物品キャリア90;190;290;490は、上部パネル18/20;118/120;212、218/220;312、318/320;412、418/420と下部パネル12;112;212;312;412とを含む、離間したパネル12、18/20;112、118/120;218/220;318/320;418/420を備えている。
【0230】
物品キャリア90;190は、上部パネル18/20;118/120から形成されたロックタブ60、62;160、162を備え得る。ロックタブ60、62;160、162は、上部パネル18/20;118/120を下部パネル12;112の上方の位置に固定する保持デバイスとして機能する。ロックタブ60、62、160、162の少なくとも一部は、上部パネル18/20、118/120と下部パネル12、112との間に配置され、それらの間の間隔を維持する。
【0231】
物品キャリア90;190は、上部パネル18/20;118/120からそれぞれ形成され、折り線61、63;161、163によって上部パネル18/20;118/120にヒンジ接続された一対のロックタブ60、62;160、162を含み得る。折り線61、63;161、163は、それが画定されているパネル18/20;118/120の側端に対して斜めに配向され得る。一対のロックタブ60、62;160、162のうちの第1のものは、第1の折り線61、161によって前記パネル18/20;118/120にヒンジ付けされ、一方、一対のロックタブ60、62;160、162のうちの第2のものは、第2の折り線63、163によって前記パネル18/20;118/120にヒンジ付けされる。第1の折り線61、161は、第2の折り線63、163と平行である。
【0232】
本発明はまた、物品保持構造RT1、RT2を含む係合パネル12、112と、係合パネル12、112の上に配置され、係合パネル12、112から離間したカバーパネル18/20、118/120とを有するトップ係合タイプのキャリア90、190も提供する。
【0233】
キャリア90、190、290は、環状の係合歯列またはタブ52、54、56、58、152、154、156、158を有する物品保持構造RT1、RT2を備え得る。物品保持構造RT1、RT2は、摩擦フラップ50、150を備え、摩擦フラップ50、150は、環状の係合歯列またはタブ52、54、56、58、152、154、156、158に囲まれ得る。物品保持構造RT1、RT2は、環状の係合歯列またはタブ52、54、56、58、152、154、156、158によって囲まれた開口A1、A2を備え得る。摩擦フラップ50、150は、少なくとも1つの接続タブ50A、150Bによって係合パネル12、112に結合される。少なくとも1つの接続タブ50A;150Bは、係合パネル12;112とサイドパネル14、16;114、116との間の折り線13、15;113、115の近くに配置され得る。サイドパネル14、16;114、116は、少なくとも1つの接続タブ50A;150Bと係合または接触し、少なくとも1つの接続タブ50A;150Bを物品保持構造RT1内の物品に向かってまたは物品に対して押し付け得る。摩擦フラップ50;150は、少なくとも1つの周辺タブT1、T2を含み得る。摩擦フラップ50;150は、2つの周辺タブT1、T2を含み得る。第1の周辺タブT1は、少なくとも1つの接続タブ50A;150Bから打ち出され得る。第2の周辺タブT2は、摩擦フラップ50;150から延在し、係合歯またはタブ52、54、56、58;152、154、156、158の環状列を中断して、少なくとも部分的に切り欠きまたは凹部C2を画定し得る。第1の周辺タブT1は、「U」形のカットライン59によって画定される。第2の周辺タブT2は、「H」形のカットライン159の一部によって画定される。第1の周辺タブT1は、サイドパネル14、16;114、116と係合または接触して、少なくとも1つの接続タブ50A;150Bを物品保持構造RT1内の物品Bに向かってまたは物品Bに対して押し付け得る。
【0234】
キャリア90、190、290、490は、環状の係合歯列またはタブ52、54、56、58、152、154、156、158、352、352B、354、354B、356、358、358B、452、452B、454、456、458を有する物品保持構造RT1、RT2;RT3を備え得る。物品保持構造RT1、RT2;RT3は、摩擦フラップ50、150、350A、450A、および/または、環状の係合歯列またはタブ52、54、56、58、152、154、156、158、352、352B、354、354B、356、358、358B、452、452B、454、456、458によって囲まれている開口A1を備え得る。摩擦フラップ50;150B;350A;450Aは、少なくとも1つの接続タブ50A;150B;350A;450Aによって係合パネル12;112に結合されている。少なくとも1つの接続タブ50A、150B、350A、450Aは、係合パネル12、112、312、412とエンドパネル24、34、124、134との間の折り線25、35、125、135、325、335、425、435の近くに配置され得る。エンドパネル24、34;124、134;224、234;324、334;424、434は、少なくとも1つの接続タブ50A;150B;350A;450Aと係合または接触し、少なくとも1つの接続タブ50A;150B;350A;450Aが物品保持構造RT1、RT2;RT3内の物品Bに向かってまたは物品Bに対して押し付け得る。
【0235】
摩擦フラップ50;150は、一対の接続タブ150Bによって係合パネル12;112に結合され得る。一対の接続タブ150Bは、物品係合タブ150Cによって互いに離間される。物品係合タブ150Cは、「H」形のカットライン159の第2の部分によって画定され得る。
【0236】
キャリア90;190は、エンド閉鎖構造22A/28A/30A/24/26/30B/28B/22B、32A/38A/40A/-34/36/40B/38B/32B、122A/128A/130A/124/126/130B/128B/122B、132A/138A/140A/134/136/140B/138B/132Bを含み得る。エンド閉鎖構造22A/28A/30A/24/26/30B/28B/22B、32A/38A/40A/34/36/40B/38B/32B、122A/128A/-130A/124/126/130B/128B/122B、132A/138A/140A/134/136/140B/138B/132Bは、エンドパネル24、34、124、134と、それにヒンジ接続されたトップエンドフラップ26、36、126、136とを備え得る。エンド閉鎖構造22A/28A/30A/24/26/30B/28B/22B、32A/38A/40A/34/36/40B/38B/32B、122A/128A/130A/124/126/130B/128B/122B、132A/138A/140A/134/136/140B/138B/132Bは、エンドパネル24、34、124、134から打ち出されたカットライン3、103であって、第1の幅寸法l1を有し、エンドパネル24、34、124、134に係合縁部E3を画定する物品係合開口部OPを少なくとも部分的に画定するカットライン3、103を含む物品係合構造を備えている。係合縁部E3の領域内のエンドパネル24、34、124、134は、隣接して配置された物品保持構造RT1の複数の係合歯またはタブ52、54、56、58、152、154、156、158のうちの少なくとも1つを支えたり支持したりするように配置される。複数の係合歯またはタブ52、54、56、58;152、154、156、158のうちの少なくとも1つは、第2の幅寸法l2を有する係合縁部E1を有し、第2の幅寸法l2は、第1の幅寸法l1よりも小さい。複数の係合歯またはタブ52、54、56、58;152、154、156、158のうちの少なくとも1つは、エンドパネル24、34;124、134を係合パネル12;112にヒンジ付けする折り線25、35;125、135によって係合パネル12;112にヒンジ付けされ得る。複数の係合歯またはタブ52、54、56、58;152、154、156、158のうちの少なくとも1つは、エンドパネル24、34;124、134を係合パネル12;112にヒンジ付けする折り線25、35;125、135から離間された、非直線の、任オプションで「J」形の一対のカットライン57;157によって画定され得る。カットライン3、103は非直線であってもよく、エンドパネル24、34、124、134から打ち出され、トップエンドフラップ26、36、126、136から延在するカバータブT3を画定する。カバータブT3は、物品係合開口部OPから突出する、または物品係合開口部OP内に収容される物品Bの上端がカバータブT3によって覆われ、或いは、保護されるという点で有利である。いくつかの実施形態では、エンドパネル24、34、124、134と、複数の係合歯またはタブ52、54、56、58、152、154、156、158のうちの少なくとも1つとは、係合パネル12、112に対して異なる傾斜角度で傾斜するように配置され得る。
【0237】
キャリア90;190は、カバーパネル18/20;118/120および係合パネル12;112と対向するサイドパネル14、16;114、116によって部分的に形成された管状構造の少なくとも1つの端部の上端部縁および下端部縁の少なくとも1つに沿って剛性ヒンジ接続を形成するためのガセットエンド閉鎖構造22A、28A、30A、24、26、30B、28B、22B、32A、38A、40A、34、36、40B、38B、32B;122A、128A、130A、124、126、130B、128B、122B、132A、138A、140A、134、136、140B、138B、132Bを含み得る。
【0238】
キャリア90;190は、上部またはカバーパネル18/20;118/120にヒンジ接続された第1のエンドフラップ22A、22B、32A、32B;122A、122B、132A、132Bと、下部または係合パネル12;112にヒンジ接続された第2のエンドフラップ24/26、34/36;124/126、134/136との間を接続する一対のヒンジパネル28A/30A、28B/30B、38A/40A、38B/40B;128A/130A、128B/130B、138A/140A、138B/140Bによって提供されるガセットを含み得る。
【0239】
一対のヒンジパネル28A/30A、28B/30B、38A/40A、38B/40B;128A/130A、128B/130B、138A/140A、138B/140Bは、上部またはカバーパネル18/20;118/12;および/または下部または係合パネル12;112と実質的に平行になるように配置された第2のエンドフラップ24/26、34/36;124/126、134/136の部分26、36;126、136にヒンジ接続され得る。
【0240】
一対のヒンジパネル28A/30A、28B/30B、38A/40A、38B/40B、128A/130A、128B/130B、138A/140A、138B/140Bは、第1のエンドフラップ22A、22B、32A、32B、122A、122B、132A、132Bまたは第2のエンドフラップ24/26、34/36、124/126、134/136の端部縁に対して凹み得る。
【0241】
一対のヒンジパネル28A/30A、28B/30B、38A/40A、38B/40B、128A/130A、128B/130B、138A/140A、138B/140Bのうちの少なくとも1つは、少なくとも部分的に、一対の異なる方向に配置された折り線31A、41A、131A、141Aによって画定され得る。
【0242】
一対のヒンジパネル28A/30A、28B/30B、38A/40A、38B/40B、128A/130A、128B/130B、138A/140A、138B/140Bのうち少なくとも1つは、少なくとも部分的に、一対の平行な折り線29A、31A、129A、131Aによって画定され得る。
【0243】
カバーパネル18/20;118/120は、一対のカバーフラップ18、20;118、120を含み、それぞれのカバーフラップは、それぞれのサイドパネル14、16;114、116によって係合パネル12;112にヒンジ接続されている。
【0244】
本開示はまた、物品保持構造RT1、RT2を含む係合パネル212と、係合パネル212の上に配置され、係合パネル212から離間したカバーパネル218/220とを有する、上部係合タイプのキャリア290を提供する。カバーパネル218/220は、少なくとも部分的に第1のロックタブ260によって画定される第1の開口部と、少なくとも部分的に第2のロックタブ262によって画定される第2の開口部とを備え、第1の開口部は第2の開口部から離間している。第1のロックタブ260は、第1の折り線261によってカバーパネル218/220にヒンジ接続され、第2のロックタブ260は、第2の折り線263によってカバーパネル218/220にヒンジ接続され、第1の折り線261および第2の折り線263のそれぞれは、カバーパネル218/220の側端に対して斜めに向いている。第1の折り線261は、第2の折り線263に対して分岐配置されている。第1の折り線261は、第2の折り線263に対して垂直であり得る。カバーパネル218/220は、互いに少なくとも部分的に重なり合う関係で配置された一対のパネル218、220から形成された複合パネルであり得る。一対のパネル218、220のうちの一方は、第1のロックタブ260および第2のロックタブ260を備え得る。一対のパネル218、220のうちの他方は、第1のロックタブ260および第2のロックタブ262のそれぞれを受容するための受容開口部を備え得る。それぞれの受容開口部は、少なくとも部分的に、一対の折り線263、265のそれぞれによって一対のパネル218、220の他方にヒンジ接続された受容タブ260によって画定され得る。一対の折り線263、265のうちの第1のものは、一対の折り線263、265のうちの第2のものに対して分岐配置される。一対の折り線263、265のそれぞれは、一対のパネル218、220の他方の側縁に対して斜めに向いている。
【0245】
本発明はまた、2つ以上の物品保持構造RT1、RT2;RT3を含む係合パネル312、412を有するキャリア490を提供する。係合パネル312、412は、一対の対向する側縁と一対の端部縁とを有する。2つ以上の物品保持構造RT1、RT2;RT3はそれぞれ、環状の係合歯列またはタブ352、352B、354、354B、356、358、358B、452、452B、454、456、458を含む物品受容開口部を有する。2つ以上の物品保持構造RT1、RT2;RT3のそれぞれは、環状の係合歯列またはタブ352、352B、354、354B、356、358、358B、452、452B、454、456、458に囲まれた摩擦フラップ50、150、350A、450Aを含み得る。摩擦フラップ350A;450Aは、少なくとも1つの接続タブ50A;150B;350A;450Aによって係合パネル312;412に結合される。少なくとも1つの接続タブ50A;150B;350A;450Aは、2つ以上の物品保持構造RT1、RT2;RT3のそれぞれの物品受容開口部の周囲に配置され、2つ以上の物品保持構造RT1、RT2;RT3の摩擦フラップ50;150;350A;450Aがすべて同じ方向に折り畳まれるようにされ得る。
【0246】
2つ以上の物品保持構造RT1、RT2;RT3の摩擦フラップ50、150、350A、450Aは、係合パネル312、412の同じ側縁または端部縁に向かって折り畳まれ得る。
【0247】
係合パネル312;412は、縦軸yと横軸xとを有する。
【0248】
2つ以上の物品保持構造RT1、RT2;RT3は、縦軸yおよび横軸xの1つに平行な直線状に配置される。
【0249】
少なくとも1つの接続タブ50A、150B、350A、450Aは、パッケージ機械内で搬送される際に、2つ以上の物品保持構造RT1、RT2;RT3の各々の物品受容開口部の先端またはその付近に配置され得る。
【0250】
本開示はまた、2つ以上の物品保持構造RT1、RT2;RT3を含む係合パネル312、412を有するキャリア490を提供する。2つ以上の物品保持構造RT1、RT2;RT3はそれぞれ、環状の係合歯列またはタブ352、352B、354、354B、356、358、358B、452、452B、454、456、458を含む物品受容開口部を有する。2つ以上の物品保持構造RT1、RT2;RT3のそれぞれは、環状の係合歯列またはタブ352、352B、354、354B、356、358、358B、452、452B、454、456、458に囲まれた摩擦フラップ50、150、350A、450Aを備え得る。摩擦フラップ50;150B;350A;450Aは、少なくとも1つの接続タブ50A;150B;350A;450Aによって係合パネル312;412に結合される。少なくとも1つの接続タブ50A;150B;350A;450Aは、摩擦フラップ50;150B;350A;450Aの近位端部を画定する。2つ以上の物品保持構造RT1、RT2;RT3のうちの第1の物品保持構造の摩擦フラップ50、150B、350A、450Aの近位端部は、2つ以上の物品保持構造RT1、RT2;RT3のうちの第2の物品保持構造の摩擦フラップ50、150B、350A、450Aの遠位端部に隣接して配置され、遠位端部は近位端部の反対側に配置される。
【0251】
本開示はまた、2つ以上の物品保持構造RT1、RT2;RT3を含む係合パネル312、412を有するキャリア490を提供する。2つ以上の物品保持構造RT1、RT2;RT3はそれぞれ、環状の係合歯列またはタブ352、352B、354、354B、356、358、358B、452、452B、454、456、458を含む物品受容開口部を有する。係合歯またはタブ352、352B、354、354B、356、358、358B、452、452B、454、456、458の環状列の少なくとも1つは、それぞれが曲線カット、つまり「J」形または「C」形の切り込みで終わる一対のカットライン351、357、451、457によって部分的に画定され得る。「J」形の切り込みは、摩擦フラップ350、450から離れるにつれて互いに向かって湾曲し、互いに向かって収束するように配置され得る。一対のカットライン351、357、451、457のうちの一方の「J」形の切り込みの終端は、一対のカットライン351、357、451、457のうちの他方の「J」形の切り込みの終端に向かって延在する。
【0252】
本開示はまた、2つ以上の物品保持構造RT1、RT2;RT3を含む係合パネル312、412を有するキャリア490を提供する。2つ以上の物品保持構造RT1、RT2;RT3はそれぞれ、環状の係合歯列またはタブ352、352B、354、354B、356、358、358B、452、452B、454、456、458を含む物品受容開口部を有する。係合歯またはタブ352、352B、354、354B、356、358、358B、452、452B、454、456、458の環状列のうちの少なくとも1つは、部分的には、曲線カット、J形またはC形の切り込みで終わるカットライン351、357、451、457によって画定され、部分的には、切り欠きまたは凹部C1、C2、C3、C4によって画定されている。「J」形の切り込みは、切り欠きまたは凹部C1、C2、C3、C4に向かって湾曲し、摩擦フラップ350、450から離れるにつれてそこに収束するように配置され得る。
【0253】
本明細書で使用されている「トップ」、「底部」、「ベース」、「前方」、「後方」、「端部」、「サイド」、「内側」、「外側」、「上部」および「下部」などの方向の参照は、必ずしもそれぞれのパネルをそのような方向に限定するものではなく、単にこれらのパネルを互いに区別するために使用されるだけであることが認識されるであろう。
【0254】
ここで使用される「ヒンジ接続」および「折り線」という用語は、ブランクのヒンジ機能を画定し、ブランクの互いの折り線部分を容易にし、またはブランクの最適なパネル折り線位置を示すあらゆる種類の線を指す。「ヒンジ接続」への言及は、必ずしも単一の折り線のみを指すものと解釈されるべきではなく、実際、ヒンジ接続は2つ以上の折り線から形成され、2つ以上の折り線のそれぞれが、直線または曲線のいずれかの形状になり得る。直線状の折り線がヒンジ接続を形成する場合、折り線は互いに平行に配置されるか、互いに対してわずかに角度が付けられる。曲線状の折り線がヒンジ接続を形成する場合、折り線は互いに交差して、曲線状の折り線で囲まれた領域内に成形されたパネルを画定する。このようなヒンジ接続の典型的な例としては、2点で交差し、その間に楕円形のパネルを画定する一対のアーチ状または弓状の折り線が挙げられる。ヒンジ接続は、1つ以上の直線折り線と1つ以上の曲線折り線から形成される。このようなヒンジ接続の典型的な例としては、直線状の折り線とアーチ状または弓状の折り線との組み合わせが挙げられ、これらの折り線は2点で交差し、その間に半月形のパネルが画定されている。
【0255】
本明細書において使用される「折り線」という用語は、スコア線、エンボス線、デボス線、ミシン目線、短いスリット線、ハーフカット線、単一のハーフカット、中断されたカットライン、整列したスリット線、スコア線、並びに、それらのオプションの任意の組み合わせのいずれかを指し得る。
【0256】
ヒンジ接続部および折り線はそれぞれ、ミシン目、ミシン目の線、短いスリットの線、ハーフカットの線、単一のハーフカット、カットライン、中断されたカットライン、スリット線、スコア線、エンボス線、デボス線、それらの任意の組み合わせなど、ブランクの基材に形成された要素を含み得ることを理解されたい。要素は、必要な機能を提供するように、寸法が決められて配置され得る。例えば、ミシン目の線は、折り線やカットラインを画定するために、弱さの度合いを考慮して寸法が決められて設計され得る。ミシン目の線を、折りやすく壊れにくいように設計することも、折りやすく壊れにくいように設計することも、より力を入れて折りやすく壊れやすいように設計することも、ほとんど力を入れずに壊れやすいように設計することもできる。
【0257】
ここで使用される「位置が合う」という語句は、2つの重なり合うパネルのうち第1のパネルに形成された開口部と、2つの重なり合うパネルのうち第2のパネルに形成された第2の開口部など、組み立てられたカートン内の2つ以上の要素の位置合わせを指す。互いに位置合わせされたこれらの要素は、重なり合うパネルの厚さの方向に互いに整列され得る。例えば、第1パネルの開口部が、第1パネルと重なり合う配置で配置された第2パネルの第2の開口部と「位置が合う」場合、開口部の縁は、第2の開口部の縁の少なくとも一部に沿って延在し、第1パネルと第2パネルの厚さの方向に第2の開口部と位置合わせされ得る。
【符号の説明】
【0258】
3、53、55、159、351A、353A、359、457 カットライン
12、14、16、18、20、24、34、112、114、116、118、120、212、214、216、218、220、312、314、316、318、320、451、451A、457、459 パネル
10、110、210、310、410、412、414、416、418、420 ブランク
90、190、290、490 カートンまたはキャリア
13、15、17、19、23A/B、25、27、33A/B、35、37、53、55、61、63、65、67、71、73、161、163、217、261、263、265、267、271、273、313、315、317、413、415、453A、459 折り線
26、36、326、336 トップエンドフラップ
22A/B、32A/B、322A/B、332A/B アンカーフラップ
28A/B、30A/B、38A/B、40A/B ヒンジパネル、接続パネル
52、54、56、58、152、154、156、158、352、352B、354、354B、356、358、358B、452、452B、454、456、458 歯
50、150、350、450 摩擦フラップ
51、57、277、279 切り込み、カット
70、72、270、272 ハンドルフラップ、ハンドルタブ
61、63、265、267 ヒンジ接続部
60、62、64、66、264、266 タブ
90、190、290、490 物品キャリア
150B、350A、450、450A 接続タブ
150C 物品係合タブ
278 翼部分
A1、A2、A10 開口
C1~C4 凹部または切り欠き
H ハンドル構造
L1、L2 ロック要素
LR1、LR2 レシーバ
OP 物品係合開口部
RT1、RT2、RT3 物品保持構造
T1、T2、T3 周辺タブ
E1、E2 係合縁部
S 肩部または戻り止めS
SE1、SE 自由側端
図1
図2
図3
図4
図4B
図5
図6
図7
図8
図9
図9B
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図17B
図18
【国際調査報告】