(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-31
(54)【発明の名称】取り外し可能なプルストリング駆動デバイスを備えた台所用品
(51)【国際特許分類】
A47J 43/08 20060101AFI20241024BHJP
A47J 43/25 20060101ALI20241024BHJP
A47J 43/10 20060101ALI20241024BHJP
A47J 43/042 20060101ALI20241024BHJP
A47J 43/044 20060101ALI20241024BHJP
【FI】
A47J43/08
A47J43/25
A47J43/10
A47J43/042
A47J43/044
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024531477
(86)(22)【出願日】2022-11-23
(85)【翻訳文提出日】2024-07-29
(86)【国際出願番号】 FR2022052166
(87)【国際公開番号】W WO2023094771
(87)【国際公開日】2023-06-01
(32)【優先日】2021-11-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】594034072
【氏名又は名称】セブ ソシエテ アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ステファン プリション
(72)【発明者】
【氏名】ダヴィド ブノワ
【テーマコード(参考)】
4B053
【Fターム(参考)】
4B053AA03
4B053CA01
4B053CA03
4B053CA19
4B053CB04
4B053CD04
(57)【要約】
台所用品は、ボウル(4)、蓋(5)、および回転軸(A)の周りを回転可能な回転アクセサリ(6)を備える作業ユニット(3)と、本体(12)と、本体(12)に収容された駆動ホイール(14)と、駆動ホイール(14)の周りに巻かれるように構成されたストリング(15)と、ストリング(15)に接続されたハンドル(16)と、を備えるプルストリング駆動デバイス(11)と、ストリング(15)を回転軸(A)に横方向に引っ張ることによって回転アクセサリ(6)を手動で回転させるように構成されたロックシステム(23)と、本体(12)を蓋(5)に一時的かつ可逆的に固定し、蓋(5)に対して、および回転軸(A)に沿って本体(12)の回転運動を防止するように構成されたロックシステム(23)と、を備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
台所用品(2)であって、
-ボウル(4)と、前記ボウル(4)を閉じるように構成された蓋(5)と、前記ボウル(4)内に配置され、回転軸(A)の周りに回転可能に取り付けられた回転アクセサリ(6)と、を備える作業ユニット(3)と、
-本体(12)と、本体(12)に収容され、前記回転軸(A)に対して同軸に配置されるように構成された駆動ホイール(14)と、前記駆動ホイール(14)の周りに巻かれるように構成され、前記駆動ホイール(14)に固定された第1の端部および前記第1の端部の反対側の第2の端部を備えるストリング(15)と、前記ストリング(15)の前記第2の端部に接続され、前記駆動ホイール(14)を1つの回転方向に回転させるように前記ストリング(15)を引っ張るように構成されたハンドル(16)とを備えるプルストリング駆動デバイス(11)であって、前記プルストリング駆動デバイス(11)は、前記ストリング(15)を前記回転軸(A)に対して横方向に引っ張ることによって、前記回転アクセサリ(6)を前記回転軸(A)の周りで回転させるように手動させるように構成されている、プルストリング駆動デバイス(11)と、を備え、
前記プルストリング駆動デバイス(11)は、自己完結型であり、前記蓋(5)に対して取り外し可能であるように構成され、前記台所用品(2)は、前記プルストリング駆動デバイス(11)の前記本体(12)を前記蓋(5)に一時的かつ可逆的に固定するように構成されたロックシステム(23)を備え、前記ロックシステム(23)は、前記本体(12)が前記蓋(5)に固定されたときに、前記本体(12)の前記蓋(5)に対する回転軸(A)に沿った回転運動を防止するようにさらに構成されることを特徴とする、台所用品(2)。
【請求項2】
前記ロックシステム(23)は、前記本体(12)が前記蓋(5)に固定されるときに、前記回転軸(A)に平行な移動方向(D)における前記蓋(5)に対する前記本体(12)の並進運動、および前記回転軸(A)に直交する移動面における前記蓋(5)に対する前記本体(12)の並進運動を防止するように構成される、請求項1に記載の台所用品(2)。
【請求項3】
前記ロックシステム(23)は、前記プルストリング駆動デバイス(11)の前記本体(12)を前記蓋(5)に一時的かつ可逆的に固定するように構成された固定装置(24)を含み、前記固定装置(24)は、前記本体(12)に設けられた少なくとも1つの固定部材(25)と、前記蓋(5)に設けられた少なくとも1つの固定構成要素(26)とを含み、前記少なくとも1つの固定部材(25)が、前記本体(12)を前記蓋(5)に固定するように前記少なくとも1つの固定構成要素(26)と協働するように構成された固定位置と、前記少なくとも1つの固定部材(25)が、前記プルストリング駆動デバイス(11)が前記蓋(5)から取り外されるように前記少なくとも1つの固定構成要素(26)を解放するように構成された解放位置と、を備える、請求項1または2に記載の台所用品(2)。
【請求項4】
前記少なくとも1つの固定部材(25)が、前記固定位置と前記解放位置との間で前記本体(12)に対して移動可能であるように取り付けられる、請求項3に記載の台所用品(2)。
【請求項5】
前記固定装置(24)は、前記少なくとも1つの固定部材(25)を前記固定位置に戻すように構成された戻り手段を備える、請求項4に記載の台所用品(2)。
【請求項6】
作動機構(29)であって、前記作動機構(29)がユーザによって操作されるときに、前記少なくとも1つの固定部材(25)を前記解放位置に移動させるように構成された作動機構(29)を備える、請求項3から5のいずれか一項に記載の台所用品(2)。
【請求項7】
前記作動機構(29)が前記プルストリング駆動デバイス(11)上に設けられている、請求項6に記載の台所用品(2)。
【請求項8】
前記本体(12)は、前記本体(12)の下部面に開口する下部ハウジング(27)を含み、前記下部ハウジング(27)は、前記本体(12)が前記蓋(5)に固定されるときに、前記蓋(5)に設けられた前記少なくとも1つの固定構成要素(26)を少なくとも部分的に収容するように構成される、請求項3から7のいずれか一項に記載の台所用品(2)。
【請求項9】
前記下部ハウジング(27)は、多角形断面を有し、例えば、六角形を有する、請求項8に記載の台所用品(2)。
【請求項10】
前記少なくとも1つの固定部材(25)が前記固定位置を占めるとき、前記少なくとも1つの固定部材(25)が前記下部ハウジング(27)内に突出するように構成される、請求項8または9に記載の台所用品(2)。
【請求項11】
前記固定装置(24)は、前記第1および第2の固定部材(25)が互いに近接し、前記蓋(5)に設けられた前記少なくとも1つの固定構成要素(26)と協働するように構成された固定位置と、前記2つの固定部材(25)が互いに離間し、前記少なくとも1つの固定構成要素(26)を解放するように構成された解放位置との間で、前記本体(12)に対して移動可能であるように取り付けられた前記2つの固定部材(25)を備える、請求項3から10のいずれか一項に記載の台所用品(2)。
【請求項12】
前記ロックシステム(23)は、前記本体(12)が前記蓋(5)に固定されたときに、前記本体(12)の前記蓋(5)に対する回転運動を防止し、前記回転軸(A)に沿った回転運動を防止するように構成された回転ロックデバイス(32)を備え、前記回転ロックデバイス(32)は、前記本体(12)に設けられた少なくとも1つの回転ロック部材と、前記蓋(5)に設けられ、前記本体(12)が前記蓋(5)に固定されたときに、前記少なくとも1つの回転ロック部材と協働するように構成された少なくとも1つの回転ロック構成要素とを備える、請求項1から11のいずれか一項に記載の台所用品(2)。
【請求項13】
前記下部ハウジング(27)が前記少なくとも1つの回転ロック部材を形成する、請求項8および12に記載の台所用品(2)。
【請求項14】
前記少なくとも1つの回転ロック構成要素は、前記蓋(5)の上面に設けられ、前記作業ユニット(3)が水平面に載っているときに上方に向かうように構成された回転ロック突起(34)を含み、前記回転ロック突起(34)は、前記回転軸(A)の周りに延びるように構成される、請求項12または13に記載の台所用品(2)。
【請求項15】
前記回転ロック突起(34)は、形状が多角形であり、例えば、形状が六角形である、請求項14に記載の台所用品(2)。
【請求項16】
前記回転ロック突起(34)は、前記蓋(5)の前記上面から延び、前記作業ユニット(3)が水平面に載っているときに上方に向かうように構成されたロックリブ(35)と、前記ロックリブ(35)から横方向に外向きに突出し、前記回転軸(A)から離れた保持リムとを含み、前記保持リムは、少なくとも部分的に前記少なくとも1つの固定構成要素(26)を形成する、請求項3と組み合わせた請求項14または15に記載の台所用品(2)。
【請求項17】
前記本体(12)が前記蓋(5)に固定されるとき、前記少なくとも1つの回転ロック部材および前記少なくとも1つの回転ロック構成要素は、前記移動面における前記蓋(5)に対する前記本体(12)の並進移動を防止するようにさらに構成される、請求項12から16のいずれか一項に記載の台所用品(2)。
【請求項18】
前記回転アクセサリ(6)は、結合部材(21)を含み、前記駆動ホイール(14)は、前記本体(12)が前記蓋(5)に固定されたときに前記結合部材(21)に機械的に結合され、前記駆動ホイール(14)から前記回転アクセサリ(6)に回転運動を伝達するように構成された結合構成要素(22)を備える、請求項1から17のいずれか一項に記載の台所用品(2)。
【請求項19】
前記蓋(5)は、中央貫通孔(23)を含み、前記結合部材(21)は、前記2つの固定部材を少なくとも部分的に前記貫通孔に面して配置されるか、または前記中央貫通孔(23)を通って突出するように構成され、前記結合構成要素(22)は、機械的結合によって前記結合部材(21)と協働するように構成される、請求項18に記載の台所用品(2)。
【請求項20】
前記回転ロック突起(34)が、前記中央貫通孔(23)が形成された底壁(39)を備えた中央ハウジング(38)を画定する、請求項14および19に記載の台所用品(2)。
【請求項21】
前記底壁(39)は、前記中央貫通孔(23)の周りに延び、下方に収束し、前記中央貫通孔(23)に向かって収束する底面(41)を備える、請求項20に記載の台所用品(2)。
【請求項22】
前記ロックシステム(23)は、前記本体(12)が前記蓋(5)に固定されたときに、前記蓋(5)に対する前記本体(12)の任意の動きを、最も近い機能的クリアランスまで防止するように構成される、請求項1から21のいずれか一項に記載の台所用品(2)。
【請求項23】
台所用品(2)のためのプルストリング駆動デバイス(11)であって、ボウル(4)と、前記ボウル(4)を閉じるように構成された蓋(5)と、前記ボウル(4)内に配置され、回転軸(A)の周りに回転可能に取り付けられた回転アクセサリ(6)とを備える作業ユニット(3)と、を備え、前記プルストリング駆動デバイス(11)は、本体(12)と、前記本体(12)内に収容され、前記回転軸(A)に対して同軸に配置されるように構成された駆動ホイール(14)と、前記駆動ホイール(14)の周りに巻かれるように構成され、前記駆動ホイール(14)に固定された第1の端部と、第1の端部の反対側の第2の端部とを備えるストリング(15)と、前記ストリング(15)の第2の端部に接続され、前記駆動ホイール(14)を1つの回転方向(14)に回転させるように前記ストリング(15)を引っ張るように構成されたハンドル(16)とを備え、前記プルストリング駆動デバイス(11)は、前記回転軸(A)に対して横方向に前記ストリング(15)を引っ張ることによって、前記回転アクセサリ(6)を前記回転軸(A)の周りに手動で回転させるように構成され、
前記プルストリング駆動デバイス(11)は、自己完結型であり、前記蓋(5)に対して取り外し可能であるように構成され、前記本体(12)は、前記蓋(5)に一時的かつ可逆的に固定されるように構成され、前記本体(12)が前記蓋(5)に固定されるときに、前記回転軸(A)に沿って回転的にロックされるように構成されることを特徴とする、プルストリング駆動デバイス(11)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の分野は、ケーブルまたはストリングを引っ張ることによって、ある部分から別の部分に動きを伝達するための非電動、手動操作、自動格納式ケーブルリールの分野である。
【背景技術】
【0002】
物体または作業ユニットに回転運動を伝達することを意図した既知のプルストリング駆動機構が既に存在する。これらのメカニズムは、サラダスピナー、チョッパー、ライサー、ジューサー、ブレンダーなどのキッチン家電製品のハンドヘルドドライブデバイスとしてよく使用される。
【0003】
特許文献1は、手動で操作されるプルストリングを備えた台所用品を開示している。この台所用品は、ユーザがストリング(string)に接続されたハンドルを引っ張ったときに、切断刃を回転させることによって食品を切断することを可能にする。
【0004】
特許文献1に記載されている台所用品は、より具体的には、台所用品の蓋の内側に配置された手動操作のプルストリング駆動機構を備えている。この駆動機構は、駆動機構の部品が互いに協働し、台所用品の蓋を組み立てている間にのみ組み立てることができるため、組み立てが複雑である。欠点の1つは、駆動機構が蓋に配置されると、駆動機構にアクセスできなくなり、使用中に駆動機構が取り付けられている蓋に恒久的に取り付けられることである。したがって、蓋に固定され、蓋に恒久的に接続されている駆動機構を解放または移動することは不可能である。
【0005】
もう1つの欠点は、この種の駆動機構を蓋に組み立てることが面倒で複雑であり、自動化できないことである。したがって、台所用品アセンブリを駆動機構アセンブリから分離することはできない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国特許出願公開第2008/0164357号明細書
【発明の概要】
【0007】
本発明は、前述の欠点を是正し、器具の残りの部分から分離されたシンプルで取り外し可能な手動操作のプルストリング駆動デバイスを備えた台所用品を提供することを目的とする。
【0008】
台所用品に関する本発明は、
-ボウルと、前記ボウルを閉じるように構成された蓋と、前記ボウル内に配置され、回転軸の周りに回転可能に取り付けられた回転アクセサリと、を備える作業ユニットと、
-本体と、本体に収容され、回転軸に対して同軸に配置されるように構成された駆動ホイールと、駆動ホイールの周りに巻かれるように構成され、駆動ホイールに固定された第1の端部と、第1の端部の反対側の第2の端部と、ストリングの第2の端部に接続され、駆動ホイールを1つの回転方向に回転させるようにストリングを引っ張るように構成されたハンドルと、を備えるストリング駆動デバイスであって、ストリング駆動デバイスは、ストリングを回転軸に横方向に引っ張ることによって、回転アクセサリを回転軸の周り手動させるように構成される、ストリング駆動デバイスと、を備え、
プルストリング駆動デバイスが自己完結型であり、蓋に対して取り外し可能であるように構成され、台所用品が、プルストリング駆動デバイスの本体を一時的かつ可逆的に蓋に固定するように構成されたロックシステムを備え、ロックシステムが、本体が蓋に固定されたときに、蓋に対する、及び回転軸に沿った本体の回転運動を防止し、より具体的には禁止するようにさらに構成されていることを特徴とする。
【0009】
「取り外し可能な」という用語は、ユーザが蓋からプルストリング駆動デバイスを分解することなく取り外すことができ、蓋上のプルストリング駆動デバイスを一時的または恒久的に交換することができることを意味すると理解されるべきである。
【0010】
本発明による台所用品のプルストリング駆動装置は、あらゆる形状および幾何学形状の台所用品に容易に適応可能であり、ボウルの残りの部分および台所用品の蓋とは別に製造されるという利点を提供する。したがって、本発明による台所用品のプルストリング駆動装置は、スタンドアロンであり、いつでも動作する準備ができている。本発明による台所用品のプルストリング駆動装置は、蓋に事前に組み立てられていないため、完全にアクセス可能であり、その取り扱いが制限される。
【0011】
さらに、本発明による台所用品のプルストリング駆動装置は、自己完結型の解放可能なサブアセンブリであるという利点を提供し、これは、ある台所用品から別の台所用品に移動可能であるように構成されていること、または交換可能または修理可能であることを意味する。実際、本発明による台所用品のプルストリング駆動装置は、プルストリング駆動装置を分解することなく、またはストリングの張力に作用することなく、ボウルの蓋からそれを解放することによって、1つの蓋から別の蓋に移動することができると考えられる。したがって、本発明によるプルストリング駆動デバイスは、汎用性がある。
【0012】
本発明のさらなる利点は、プルストリング駆動デバイスが、それが使用される台所用品の残りの部分とは別に製造および輸送されるように設計され、したがって、高度な産業自律性を提供することである。
【0013】
本発明のさらに別の利点は、作業ユニットをプルストリング駆動デバイスから取り外すことができ、したがって、例えば食器洗い機でプルストリング駆動デバイスとは別に洗浄することができることである。
【0014】
さらに、ワークユニット内の食品とプルストリング駆動装置との間の接触のリスクは、蓋が台所用品の駆動部分とその食品部分との間のインターフェースを形成するという事実によって大幅に低減され、プルストリング駆動装置の食品の飛散および汚れのリスクを制限する。
【0015】
ロックシステムの特定の構成は、(ストリングが引っ張られるたびに)本体に加えられる力が、蓋によって吸収され、駆動ホイールの回転を回転アクセサリに伝達するように構成された結合手段によって吸収されず、これらの結合手段の完全性、したがって台所用品の完全性を保護することをさらに保証する。
【0016】
ロックシステムの特定の構成は、例えば、ユーザが回転軸に対して接線的に配向され、したがって本体にトルクを生成するストリングを引っ張るときに、プルストリング駆動デバイスと蓋との間の不注意な切断のリスクを大幅に低減する。
【0017】
本発明による台所用品はまた、単独でまたは組み合わせて、以下の特徴のうちの1つ以上を有することができる。
【0018】
本発明の一実施形態によれば、回転アクセサリは、ボウルに受け入れられた食品を処理し、例えば、ユーザがストリングに接続されたハンドルを引っ張ったときに、ボウルに受け入れられた食品を混合、ビート(beat)、泡立て、おろし、チョップ、カット、ブレンド、組み合わせ、乳化および/または混練するように構成された回転処理ツールである。
【0019】
本発明の一実施形態によれば、プルストリング駆動デバイスは、本体によって区切られ、回転軸に対して同軸に配置されるように構成された内側ハウジングに収容された戻りばねを備え、戻りばねは、回転方向と反対の回転方向に駆動輪を回転させるように構成される。有利には、回転方向は、ストリングを駆動ホイールから外すことに対応し、逆方向の回転は、ストリングを駆動ホイールの周りに巻くことに対応する。
【0020】
本発明の一実施形態によれば、本体が蓋に固定されるとき、ロックシステムは、回転軸に平行な移動方向における蓋に対する本体の並進移動、および回転軸に直交する移動面における蓋に対する本体の並進移動を防止するように構成される。これらの規定は、プルストリング駆動デバイスと蓋との間の不注意な切断のリスクをさらに制限し(例えば、プルストリング駆動デバイスを把持することによって台所用品を持ち上げる場合)、また、台所用品を使用するときの回転アクセサリおよび駆動ホイールのアライメント不良のリスクを制限する。
【0021】
本発明の一実施形態によれば、ロックシステムは、本体が蓋に固定されるときに、蓋に対して並進および回転で本体を固定するように構成される。
【0022】
本発明の一実施形態によれば、ロックシステムは、プルストリング駆動装置の本体を蓋に一時的かつ可逆的に固定するように構成された固定装置を含み、固定装置は、本体に設けられた少なくとも1つの固定部材と、蓋に設けられた少なくとも1つの固定構成要素(component)とを含み、少なくとも1つの固定部材は、本体を蓋に固定するように少なくとも1つの固定構成要素と協働するように構成された固定位置と、プルストリング駆動装置を蓋から取り外すことができるように少なくとも1つの固定構成要素を解放するように構成された解放位置とを占めるように構成される。
【0023】
本発明の一実施形態によれば、少なくとも1つの固定部材は、本体の下部に配置される。
【0024】
本発明の一実施形態によれば、固定装置は、進行方向における蓋に対する本体の並進移動を防止するように構成される。
【0025】
本発明の一実施形態によれば、少なくとも1つの固定部材は、固定位置と解放位置との間で本体に対して移動可能であるように取り付けられる。
【0026】
本発明の一実施形態によれば、少なくとも1つの固定部材は、本体が蓋に固定されるときに回転軸に実質的に平行になるように構成されたヒンジピンの周りで本体にヒンジされる。
【0027】
本発明の一実施形態によれば、少なくとも1つの固定部材は、固定ブラケット、固定ピン、または固定クランプである。
【0028】
本発明の一実施形態によれば、固定装置は、少なくとも1つの固定部材を固定位置に戻すように構成された戻り手段を備える。
【0029】
本発明の一実施形態によれば、台所用品は、作動機構がユーザによって操作されるときに、少なくとも1つの固定部材を解放位置に移動させるように構成された作動機構を備える。
【0030】
本発明の一実施形態によれば、ロックシステムは、蓋からのプルストリング駆動デバイスの取り外しが、少なくとも1つの固定部材が作動機構を作動させることによって解放位置に移動される第1の段階と、本体が進行方向で蓋に対して並進的に移動される第2の段階とを含むように構成される。
【0031】
本発明の一実施形態によれば、作動機構は、プルストリング駆動デバイス上に提供される。
【0032】
本発明の一実施形態によれば、作動機構は、本体に少なくとも部分的に収容され、本体の外壁上に、例えば、本体の外周壁上に設けられた本体内の開口部を通って突出するように構成された作動部を備える。
【0033】
本発明の一実施形態によれば、本体は、本体の下部面に開口する下部ハウジングを備え、下部ハウジングは、本体が蓋に固定されたときに蓋に設けられた少なくとも1つの固定部品を少なくとも部分的に収容するように構成される。言い換えれば、本体が蓋に固定されているとき、下部ハウジングは蓋に向かって下向きに開いていることを意味する。
【0034】
本発明の一実施形態によれば、下部ハウジングは、多角形断面、例えば六角形を有する。
【0035】
本発明の一実施形態によれば、少なくとも1つの固定部材は、少なくとも1つの固定部材が固定位置を占めるときに下部ハウジング内に突出するように構成される。
【0036】
本発明の一実施形態によれば、固定装置は、第1および第2の固定部材が互いに近接し、蓋に設けられた少なくとも1つの固定構成要素と協働するように構成された固定位置と、2つの固定部材が互いに離間し、少なくとも1つの固定構成要素を解放するように構成された解放位置との間で、本体に対して移動可能であるように取り付けられた2つの固定部材、および例えば、2つの固定クランプを備える。有利には、2つの固定部材、および例えば2つの固定クランプは、互いに反対側に配置される。
【0037】
本発明の一実施形態によれば、少なくとも1つの固定構成要素は、少なくとも1つの固定部材が固定位置を占めるときに、少なくとも部分的に少なくとも1つの固定部材を収容するように構成された固定穴を備える。少なくとも1つの固定構成要素は、例えば、固定穴または固定穴を画定する固定フープを備えたブラケットであり得る。
【0038】
本発明の一実施形態によれば、ロックシステムは、本体が蓋に固定されたときに、蓋に対する本体の回転運動を防止し、より具体的には、回転軸に沿った回転運動を禁止するように構成された回転ロックデバイスを備え、回転ロックデバイスは、本体に設けられた少なくとも1つの回転ロック部材と、蓋に設けられ、本体が蓋に固定されたときに、少なくとも1つの回転ロック部材と協働するように構成された少なくとも1つの回転ロック構成要素(component)とを備える。
【0039】
本発明の一実施形態によれば、少なくとも1つの回転ロック部材および少なくとも1つの回転ロック構成要素は、本体が蓋に固定されたときに、駆動ホイールの中心軸を回転軸と整列させるように構成される。したがって、これは、ストリングが引き出されたとき、またはボウル内で処理されている間に食品が押されたときに、プルストリング駆動デバイスおよび作業ユニットが回転軸から逸脱し、ボウルガイド軸に対してずれてしまうことを防止する。
【0040】
本発明の一実施形態によれば、回転ロックデバイスは、本体および蓋のための1つまたは複数の組み立て位置を画定するように構成された角度割出しデバイスを形成する。
【0041】
本発明の一実施形態によれば、固定装置および回転ロックデバイスは、互いに分離されている。
【0042】
本発明の一実施形態によれば、下部ハウジングは、少なくとも1つの回転ロック部材を形成する。
【0043】
本発明の一実施形態によれば、少なくとも1つの回転ロック構成要素は、蓋の上面に設けられ、作業ユニットが水平面上に静止しているときに上方に向けられるように構成された回転ロック突起を含み、回転ロック突起は、例えば、回転軸の周りに連続的または不連続的に延びるように構成される。
【0044】
本発明の一実施形態によれば、回転ロック突起は、回転軸に対して同軸に配置されるように構成される。
【0045】
本発明の一実施形態によれば、下部ハウジングは、本体が蓋に固定されたときに少なくとも部分的に回転ロック突起を収容するように構成される。
【0046】
本発明の一実施形態によれば、回転ロック突起は、多角形の形状、例えば、六角形の形状である。有利には、回転ロック突起は、下部ハウジングの形状と相補的な形状を有する。
【0047】
本発明の一実施形態によれば、回転ロック突起は、蓋の上面から延び、作業ユニットが水平面に載っているときに上方に向かうように構成されたロックリブと、ロックリブから横方向に外側に突出し、回転軸から離れた保持リムとを含み、保持リムは、少なくとも部分的に少なくとも1つの固定部品を形成する。
【0048】
本発明の一実施形態によれば、保持リムは、回転軸の周りに連続的または不連続的に延びる。
【0049】
本発明の一実施形態によれば、ロックリブおよび保持リムは、少なくとも1つの保持ハウジングを画定する。有利には、保持ハウジングはリング状であり、回転軸の周りに延びる。
【0050】
本発明の一実施形態によれば、回転ロック突起は、少なくとも1つの固定部材を引っ掛けることができるように、フック形状の断面を有する。
【0051】
本発明の一実施形態によれば、ロックリブは、回転ロック突起の周りに延びる蓋の主要部分に垂直に上向きに向けられる。
【0052】
本発明の一実施形態によれば、本体が蓋に固定されるとき、少なくとも1つの回転ロック部材および少なくとも1つの回転ロック構成要素は、移動面における蓋に対する本体の並進移動を防止するようにさらに構成される。
【0053】
本発明の別の実施形態によれば、ロックシステムは、回転ロックデバイスとは異なる並進ロックデバイスを備え得、並進ロックデバイスは、本体が蓋に固定されるときに、移動面に沿った蓋に対する本体の並進移動を防止するように構成される。
【0054】
本発明の一実施形態によれば、回転アクセサリは、結合部材を含み、駆動ホイールは、本体が蓋に固定されたときに結合部材に機械的に結合されるように構成された結合構成要素(component)を含み、駆動ホイールから回転アクセサリに回転運動を伝達する。
【0055】
本発明の一実施形態によれば、蓋は、中央貫通孔を備え、結合部材は、貫通孔に面して配置されるか、または中央貫通孔を通って突出するように構成され、結合構成要素は、機械的結合によって結合部材と協働するように構成される。
【0056】
本発明の一実施形態によれば、機械的結合は、雄型/雌型である。
【0057】
本発明の一実施形態によれば、結合構成要素は雌結合構成要素であり、結合部材は雄結合部材である。
【0058】
本発明の一実施形態によれば、回転ロック突起は、中央貫通孔が形成される底壁を備えた中央ハウジングを画定する。
【0059】
本発明の一実施形態によれば、底壁は、中央貫通孔の周りに延び、下向きに中央貫通孔に向かって収束する底面を備える。
【0060】
本発明の一実施形態によれば、ロックシステムは、本体が蓋に固定されたときに、蓋に対する本体の任意の動きを、最も近い機能的クリアランスまで防止するように構成される。
【0061】
本発明の別の実施形態によれば、ワークユニットは、蓋に取り付けられ、結合部材に回転可能に取り付けられるように構成された駆動インターフェースを備え、駆動インターフェースは、駆動ホイールから回転アクセサリに回転運動を伝達するために、機械的結合によって駆動ホイールに設けられた結合構成要素と協働するように構成される。
【0062】
本発明の一実施形態によれば、駆動インターフェースは、結合部材を受け入れるように構成された結合ハウジングを備える。
【0063】
本発明の一実施形態によれば、台所用品は、蓋をボウルに取り外し可能に固定するように構成された接続デバイス、例えば、バヨネット固定システムまたはロックシステムを備える。これは、ボウル上の蓋を効果的に中央に配置し、蓋の軸をボウルの軸および回転軸と整列させる。
【0064】
本発明の一実施形態によれば、接続デバイスは、ボウル上に設けられ、回転軸の周りに分布するいくつかの接続部材と、蓋の周囲に設けられ、それぞれ接続部材と協働するように構成された、いくつかの接続構成要素(component)とを備える。有利には、接続部材は、ボウルによって区切られた内側容積の外側に、より具体的にはボウルの外面に設けられ、ボウルを清掃しやすくする。
【0065】
本発明の一実施形態によれば、プルストリング駆動デバイスは、本体に固定され、ストリングが引っ張られたときにストリングを誘導するように構成されたストリングガイドを備える。そのようなストリングガイドの存在は、ストリングが前後に移動するときの本体への損傷を防ぐ。有利には、ストリングガイドは、真鍮、セラミック、または金属、またはストリングと接触したときに、その移動中のストリングの摩擦によるストリングの加熱によって変更されない任意の材料で作製することができる。
【0066】
本発明の一実施形態によれば、ストリングガイドは管状であり、ストリングが通過することを可能にするように構成された内側チャネルを画定する。
【0067】
本発明の一実施形態によれば、プルストリング駆動デバイスの本体は、回転軸に対して半径方向にハンドルを離れて移動させ、回転軸に対して半径方向にストリングを張るように構成されたオフセット構成要素を備える。
【0068】
本発明の一実施形態によれば、戻りばねは、回転軸の周りに巻かれる。戻りばねの巻線面は、有利には、回転軸に垂直に配置される。
【0069】
本発明の一実施形態によれば、戻りばねは、駆動ホイールによって少なくとも部分的に区切られたリング形状の空洞に収容される。
【0070】
本発明の一実施形態によれば、戻りばねは、駆動ホイールに設けられた第1の固定点に固定された第1の端部と、本体に設けられた第2の固定点に固定された第2の端部とを備える。したがって、戻りばねは、引き締まっているときや張力がかかっているときにエネルギーを貯蔵し、減圧されたときにそれを解放することができる(トルク解放)。放出されたエネルギーは、一般に、回転アクセサリに伝達される。
【0071】
本発明の一実施形態によれば、戻りばねは、つるまきばねであり、例えば、弾性バンドである。有利には、弾性バンドは、連続したコイルを有するロールの形態で空洞に巻かれる。
【0072】
本発明の一実施形態によれば、駆動ホイールは、ストリングを受け入れるように構成されたリング形状の溝を備える。有利には、駆動ホイールは、ストリングが回転軸の周りに巻かれるときに収容されるリング状の溝を含むドラムリールである。
【0073】
本発明の一実施形態によれば、ストリングは、駆動ホイールのリング形状の溝内の回転軸に対して反時計回りに巻かれ、駆動ホイールのリング形状の空洞内に配置された戻りばねは、回転軸に対して時計回りに巻かれる。ストリングは、回転軸に対して時計回りに、駆動ホイールのリング形状の溝に巻き込まれてもよく、戻りばねは、回転軸に対して反時計回りに巻き込まれて、駆動ホイールのリング形状の空洞に配置されてもよい。
【0074】
本発明の一実施形態によれば、駆動ホイールは、本体に対して回転可能である。
【0075】
本発明の一実施形態によれば、台所用品は、サラダスピナー、チョッパー、ライサー、ジューサー、ブレンダー、またはケーブルまたはストリングを引っ張ることによってある部分から別の部分に動きを伝達するための非電動、手動操作、自己後退リールを必要とする任意の他の台所用品である。
【0076】
本発明はさらに、台所用品用のプルストリング駆動デバイスに関し、ボウルと、ボウル内に配置され、回転軸の周りに回転可能に取り付けられたボウルを閉じるように構成された蓋と、回転軸の周りに配置された回転アクセサリと、本体に収容され、回転軸に対して同軸に配置されるように構成された駆動ホイールと、駆動ホイールの周りに巻かれ、駆動ホイールに固定された第1の端部および第1の端部の反対側の第2の端部を備えるように構成されたストリングと、ストリングの第2の端部に接続され、駆動ホイールを1つの回転方向に回転させるようにストリングを引くように構成されたハンドルと、回転軸に対してストリングを横方向に引くことによって回転アクセサリを手動させるように構成されたプルストリング駆動デバイスと、を備え、
プルストリング駆動デバイスが自己完結型であり、蓋に対して取り外し可能であるように構成され、本体が蓋に一時的かつ可逆的に固定されるように構成され、本体が蓋に固定されるときに、蓋に対しておよび回転軸に沿って回転可能にロックされるように構成されることを特徴とする。
【0077】
本発明の一実施形態によれば、本体は、少なくとも1つの固定部材が、本体を蓋に固定するように蓋に設けられた少なくとも1つの固定構成要素と協働するように構成された固定位置を占めるように構成された少なくとも1つの固定部材と、少なくとも1つの固定部材が、プルストリング駆動デバイスを蓋から取り外すことができるように少なくとも1つの固定構成要素を解放するように構成された解放位置とを備える。
【0078】
本発明の一実施形態によれば、本体は、本体が蓋に固定されたときに蓋に設けられた少なくとも1つの回転ロック部材と協働するように構成された少なくとも1つの回転ロック部材を備え、本体が蓋に固定されたときの蓋に対する、および回転軸に沿った本体の回転運動を防止し、より具体的には禁止する。
【図面の簡単な説明】
【0079】
本発明の目的、態様、および利点は、添付の図面を参照して、非限定的な例として提供される本発明の特定の実施形態の以下の説明からよりよく理解されるであろう。
【
図1】
図1は、本発明によるチョッパータイプの台所用品の斜視図であり、作業ユニットと、静止相のプルストリング駆動デバイスとを備え、作業ユニットの蓋に固定されている。
【
図2】
図2は、静止相におけるプルストリング駆動デバイスの下からの斜視図である。
【
図3】
図3は、ワークユニットの上面斜視図である。
【
図4】
図4は、ワークユニットの部分上面斜視図である。
【
図6】
図6は、作動相のプルストリング駆動デバイスの斜視上面図である。
【
図7】
図7は、作動相のプルストリング駆動デバイスの部分側面図である。
【
図8】
図8は、静止相のプルストリング駆動デバイスの下からの部分斜視図である。
【
図10】
図10は、静止相におけるプルストリング駆動デバイスの部分斜視上面図である。
【
図11】
図11は、作動相におけるプルストリング駆動デバイスの部分上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0080】
本明細書全体を通して、本発明を説明するために使用される「長手方向」、「横方向」、「水平方向」、「垂直方向」、「下部」、「上部」、「上部」、「下部」、「同軸」、「半径方向」という用語は、使用中に水平面に配置されたときに本発明を指すことに留意されたい。本発明の意味において、「同軸的に」という用語は、必ずしも部品の幾何学的中心を通過することなく、部品が同じ軸上に整列されることを意味する。
【0081】
この文書では、「ストリング」はまた、ケーブル、プルチェーン、ストラップ、または駆動輪の周りに巻くことができる他の同様の細長い引っ張り構成要素を指す。そのようなストリングは、天然、金属またはプラスチック材料で作製することができる。
【0082】
図1~
図11は、本発明によるチョッパータイプの台所用品2を示す。しかしながら、台所用品2は、サラダスピナー、ライサー、ジューサー、ブレンダー、またはケーブルまたはストリングを引っ張ることによってある部分から別の部分に動きを伝達するための非電動、手動操作、自己後退リールを必要とする任意の他の台所用品2であり得る。
【0083】
台所用品2は、食物を含むことを意図した内側容積を画定するボウル4と、ボウル4を閉じるように構成された蓋5と、ボウル4に配置され、回転軸Aの周りに回転可能に取り付けられた回転アクセサリ6とを備える作業ユニット3を備える。
図1から
図11に示される実施形態によれば、回転アクセサリ6は、1つまたは複数の切断刃7を備える切断ツールである。しかしながら、回転アクセサリ6は、スピンバスケット、混合ツール、混練ツール、攪拌ツール、または回転加工ツールとも呼ばれる任意の回転作業ツールであり得、ボウル4に受け入れられた食品を加工し、例えば、ボウル4に受け入れられた食品を混合、ビート(beat)、泡立て、おろし、チョップ、カット、ブレンド、組み合わせ、乳化および/または混練するように構成される。
【0084】
有利には、台所用品2は、蓋5をボウル4に取り外し可能に固定するように構成された、バヨネット固定システムなどの接続デバイス8を備える。接続デバイス8は、より具体的には、ボウル4上に設けられ、回転軸Aの周りに分布するいくつかの接続部材8.1と、蓋5の周囲の周りに設けられ、それぞれ接続部材8.1と協働するように構成された、いくつかの接続構成要素8.2とを備える。有利には、接続部材8.1は、ボウル4を清掃しやすくするために、内側容積の外側に、より具体的にはボウル4の外面に設けられる。
【0085】
図1から
図11に示される実施形態によれば、蓋5は、蓋5の下面に設けられ、ボウル4の上部周辺縁部と協働するように構成されたリング状のシーリングリップ9を備えている。そのようなリング状のシーリングリップ9の存在は、遠心分離の結果として食物がボウル4から飛び出す危険性を大幅に低減する。
【0086】
有利には、接続デバイス8は、蓋5とボウル4との間のシールをさらに増加させるように、ボウル4の上部周辺縁部に蓋5を押し付けるように構成される。この目的のために、
図9に見られるように、蓋5が水平面上に載っているとき、接続構成要素8.2のそれぞれは、水平に対して傾斜している。
【0087】
台所用品2はまた、回転アクセサリ6を回転軸Aの周りに手動で回転させるように構成されたプルストリング駆動デバイス11を備える。
【0088】
プルストリング駆動デバイス11は、保護ハウジングを形成する本体12を備える。例えば、本体12は、ベース12.1およびベース12.1に固定された保護カバー12.2を含み得、ベース12.1および保護カバー12.2は、内側ハウジング13を画定する。有利には、保護カバーは、使用者がプルストリング駆動デバイス11を使用して台所用品2を容易に持ち上げることを可能にし、またプルストリング駆動デバイス11を容易に取り扱うことを可能にする把持部分を備える。
【0089】
プルストリング駆動デバイス11は、さらに、
-本体12によって区切られ、回転軸Aに対して同軸に配置されるように構成された内側ハウジング13に収容された駆動ホイール14であって、本体12に対して回転可能に取り付けられた駆動ホイール14と、
-駆動ホイール14の周りに巻かれるように構成されたストリング15であって、駆動ホイール14に固定された第1の端部と、第1の端部の反対側の第2の端部とを備えるストリング15と、
-本体12の外側に位置するハンドル16であって、ハンドル16は、ストリング15の第2の端部に接続され、駆動ホイール14を一方向に回転させるようにストリング15を引っ張るように構成される、ハンドル16と、
-本体12によって画定され、回転軸Aに対して同軸に配置されるように構成された内側ハウジング13に収容された戻りばね17であって、戻りばね17は、ユーザがハンドル16を引っ張った後に、ストリング15を駆動ホイール14の周りに巻くように、回転方向とは反対の回転方向に駆動ホイール14を回転させるように構成される戻りばね17と、を備える。
【0090】
したがって、回転アクセサリ6は、ユーザがストリング15に接続されたハンドル16を引っ張るときに、切断刃7を回転させることによってボウル4に受け入れられた食品を切断するようにより具体的に構成される。
【0091】
有利には、ハンドル16は、例えば概して円弧の形状で湾曲した形状を有する把持部16.1と、プルストリング駆動デバイス11が静止相にあるときに本体12の外面に当接するように構成されたストップ部16.2とを備える。
【0092】
図1から
図11に示される実施形態によれば、戻りばね17は、回転軸Aの周りに巻かれ、戻りばね17の巻き平面は、有利には、回転軸Aに垂直に配置される。有利には、戻りばね17は、隣接するコイルを有するロールの形態の弾性バンドなどのつるまきばねであり、駆動ホイール14によって少なくとも部分的に画定されたリング形状の空洞に収容される。
【0093】
図10に示されるように、戻りばね17は、駆動ホイール14に設けられた第1の固定点に固定された第1の端部17.1と、本体12に設けられた第2の固定点に固定された第2の端部17.2とを備える。したがって、戻りばね17は、それが引き締まっているときまたは張力がかかっているときにエネルギーを貯蔵し、減圧されたときにそれを解放することができる(トルク解放)。
【0094】
図7により具体的に示されるように、駆動ホイール14は、ストリング15を受け入れるように構成されたリング形状の溝18を備える。有利には、ストリング15は、回転軸Aに対して反時計回りにリング形状の溝18に巻かれ、駆動ホイール14のリング形状の空洞に配置された戻りばね17は、回転軸Aに対して時計回りに巻かれる。しかしながら、ストリング15は、駆動ホイール14のリング形状の溝18内の回転軸Aに対して時計回りに巻かれることができ、戻りばね17は、回転軸Aに対して反時計回りに巻かれる駆動ホイール14のリング形状の空洞に配置されることができる。
【0095】
有利には、プルストリング駆動デバイス11はまた、本体12に固定され、ストリング15が引っ張られるときにストリング15を誘導するように構成されたストリングガイド19を備える。ストリングガイド19は、例えば、真鍮、セラミックまたは金属、またはストリング15と接触したときに、その移動中のストリングの摩擦によるストリング15の加熱によって変更されない任意の材料で作製することができる。
図1から
図11に示される実施形態によれば、ストリングガイド19は管状であり、ストリング15が通過することを可能にするように構成された内側チャネルを画定する。有利には、内側チャネルは、本体12の外周壁に開口する。
【0096】
図2から
図5により具体的に示されるように、回転アクセサリ6は、結合部材21を含み、駆動ホイール14は、本体12が蓋5に固定されたときに結合部材21に機械的に結合されるように構成された結合構成要素22を含み、駆動ホイール14から回転アクセサリ6に回転運動を伝達する。有利には、結合部材21および結合構成要素22はそれぞれ、多角形断面、例えば六角形を有する。
【0097】
図1から
図11に示される実施形態によれば、蓋5は、中央貫通孔23を含み、結合部材21は、貫通孔に面して配置されるように、または中央貫通孔を通って突出するように構成される。有利には、結合構成要素22は、雄/雌タイプの機械的結合によって結合部材21と直接協働するように構成される。
図1から
図11に示される実施形態によれば、結合構成要素22は雌結合部材であり、結合部材21は雄結合部材である。しかしながら、結合構成要素22は、雄結合構成要素であり得、結合部材21は、雌結合部材であり得る。
【0098】
図2および6により具体的に示されるように、プルストリング駆動デバイス11は、自己完結型であり、蓋5に対して取り外し可能であるように構成される。
【0099】
この目的のために、台所用品2は、プルストリング駆動デバイス11の本体12を一時的かつ可逆的に蓋5に固定するように構成されたロックシステム23を備える。ロックシステム23は、さらに、
-本体12が蓋5に固定されているときに、蓋5に対する、および回転軸Aに沿った本体12の回転運動を禁止し、
-本体12が蓋5に固定されているときに、回転軸Aに平行な移動方向Dにおける蓋5に対する本体12の並進移動を防止し、
-本体12が蓋5に固定されているとき、回転軸Aに直交する移動面Pにおける蓋5に対する本体12の並進移動を防止する。
【0100】
ロックシステム23は、本体12が蓋5に固定されるときに、本体12を並進および蓋5に対して回転で固定するように構成される。有利には、ロックシステム23は、より具体的には、本体12が蓋5に固定されたときに、蓋5に対する本体12の任意の動きを、最も近い機能的クリアランスまで防止するように構成される。
【0101】
図1から
図11に示される実施形態によれば、ロックシステム23は、プルストリング駆動装置11の本体12を一時的かつ可逆的に蓋5に固定し、蓋5に対する本体12の移動方向Dへの並進移動を防止するように構成された固定装置24を備える。
【0102】
固定装置24は、より具体的には、少なくとも部分的に本体12に収容され、互いに反対側に配置された、固定ブラケット、固定ピン、または固定クランプなどの2つの固定部材25を備える。2つの固定部材25は、第1の固定部材25と第2の固定部材25が互いに近接しており、蓋5に設けられ、固定装置24に属する固定部材26と協働して本体12を蓋5に固定するように構成された固定位置と、2つの固定部材25が互いに離間され、固定部材26を解放するように構成された解放位置との間で、本体12に対して可動であるように取り付けられ、プルストリング駆動デバイス11を蓋5から取り外すことができる。
【0103】
図5、7および11に示されるように、2つの固定部材25は、本体12の下部に配置され、本体12が蓋5に固定されるときに回転軸Aに平行になるように構成されたそれぞれのヒンジピンの周りに本体12に対してヒンジ取り付けされている。
【0104】
有利には、本体12は、下方に開放され、本体12の下部面に開放される下部ハウジング27(
図2を参照)を備える。下部ハウジング27は、本体12が蓋5に固定されるときに蓋5に設けられた固定構成要素26を少なくとも部分的に収容するように構成され、2つの固定部材25は、それらが固定位置を占めるときに下部ハウジング27に突出するように構成される。下部ハウジング27は、多角形断面、例えば六角形を有することができる。
【0105】
図1から
図11に示される実施形態によれば、固定構成要素26は、蓋5上に設けられ、回転軸Aの周りに連続的に延びる保持リム(以下により詳細に説明される)によって形成される。しかしながら、保持リムは、回転軸Aの周りに不連続に延びることができる。したがって、2つの固定部材25は、2つの固定部材25が固定位置を占めるときに、保持リムの下にフックするようにより具体的に構成される。
【0106】
図1から
図11に示される実施形態によれば、固定装置24は、固定部材25を固定位置に戻すように構成された戻り手段(図には示されていない)と、プルストリング駆動デバイス11上に設けられ、作動機構29がユーザによって操作されるときに固定部材25を解放位置に移動させるように構成された作動機構29とを備える。有利には、作動機構29は、少なくとも部分的に本体12に収容され、本体12の外周壁に設けられた本体31の開口を通って突出するように構成され、したがってユーザがアクセスできるように構成された作動部29.1を備える。
【0107】
図1から
図11に示される実施形態によれば、作動機構29は、2つの固定部材25にそれぞれ取り付けられ、互いに対して移動可能であるように取り付けられた2つの接続アーム29.2をさらに備える。作動部29.1は、より具体的には、接続アーム29.2の1つに設けられている。各接続アーム29.2は、例えば、それぞれの固定部材25を用いて単一の部分に作製することができる。
【0108】
有利には、接続アーム29.2の一方には、例えば円弧の形状のガイドスロットが設けられ、接続アーム29.2の他方には、ガイドスロットに摺動可能に取り付けられたガイドピンが設けられているため、ユーザが作動部29.1に圧力を加えると、ガイドピンはガイドスロット内でスライドし、2つの接続アーム29.2は、回転軸Aの方向に半径方向に移動する。2つの接続アーム29.2のこのような移動は、2つの固定部材25を離れて移動させ、したがって解放位置に移動させる。
【0109】
ロックシステム23は、本体12が蓋5に固定されたときに、蓋5に対する本体12の回転運動を防止し、より具体的には、回転軸Aに沿った回転運動を禁止するように構成された回転ロックデバイス32をさらに備える。
【0110】
回転ロックデバイス32は、本体12に設けられた回転ロック部材と、蓋5に設けられ、本体12が蓋5に固定されたときに回転ロック部材と協働するように構成された回転ロック構成要素とを備える。有利には、回転ロック部材および回転ロック構成要素はまた、本体12が蓋5に固定されたときに、駆動ホイール14の中心軸を回転軸Aと整列させるように構成される。
【0111】
図1から
図11に示される実施形態によれば、回転ロック部材は、下部ハウジング27によって形成され、回転ロック構成要素は、蓋5の上面に設けられ、作業ユニット3が水平面に載っているときに上向きに向けられるように構成された回転ロック突起34を備える。
【0112】
回転ロック突起34は、例えば、回転軸Aの周りに連続的または不連続的に延びるように構成され、回転軸Aに対して同軸に配置される。有利には、下部ハウジング27は、本体12が蓋5に固定されているときに少なくとも部分的に回転ロック突起34を収容するように構成され、回転ロック突起34は、下部ハウジング27の形状と相補的な形状を有する。回転ロック突起34は、有利には、多角形の形状、例えば、六角形の形状である。
【0113】
図1から
図11に示される実施形態によれば、回転ロック突起34は、
-蓋5の上面から延び、作業ユニット3が水平面に載っているときに上方に向かうように構成されたロックリブ35と、
-固定リム(固定構成要素26を形成する)であって、ロックリブ35から横方向に外向きに突出し、回転軸Aから離れる保持リムと、を備える。
【0114】
したがって、回転ロック突起34は、2つの固定部材25が固定位置を占めるときに最適に一緒にフックされるように、フック形状の断面を有する。有利には、ロックリブ35および保持リムは、回転軸Aの周りに延び、2つの固定部材25を少なくとも部分的に収容するように構成されるリング形状の保持ハウジング37を画定する。
【0115】
図1から
図11に示される実施形態によれば、回転ロック突起34は、中央貫通孔23が形成される底壁39を備えた中央ハウジング38を画定する。底壁39は、中央貫通孔23の周りに延び、下向きに中央貫通孔23に向かって収束する底面41を備える。回転ロック突起34および蓋5のこの構成は、回転アクセサリ6が回転されたときに中央貫通孔23を通って飛び散った可能性がある任意の液体食品を含有し、中央貫通孔23に向かって、したがってボウル4に向かってリダイレクトすることを可能にする。
【0116】
図1から
図11に示される実施形態によれば、回転ロック部材および回転ロック構成要素は、本体12が蓋5に固定されているときに、移動面内の蓋5に対する本体12の並進移動を防止するようにさらに構成される。しかしながら、本発明の別の実施形態によれば、ロックシステム23は、本体12が蓋5に固定されているときに、移動面内の蓋5に対する本体12の移動を防止するように構成された、並進ロックデバイス32から分離した回転ロックデバイスを備えることができる。
【0117】
図に示されていない本発明の実施形態によれば、固定装置24は、蓋5に設けられた1つまたは複数の固定構成要素(複数可)を含み得、前記固定構成要素26または各固定構成要素26は、前記固定部材25が固定位置を占めるときに、本体12に設けられたフックタブなどのそれぞれの固定部材25を少なくとも部分的に収容するように構成された固定穴を備える。固定装置24は、例えば、蓋5上にそれぞれ固定穴を有する2つの固定ブラケット、または蓋5上にそれぞれ固定穴を画定する2つの固定フープを備えることができる。
【0118】
図に示されていない本発明の実施形態によれば、作業ユニット3は、蓋5に取り付けられ、結合部材21に回転可能に取り付けられるように構成された駆動インターフェースを備え、駆動インターフェースは、駆動ホイール14から回転アクセサリ6に回転運動を伝達するために、機械的結合によって駆動ホイール14に設けられた結合部材22と協働するように構成される。例えば、駆動インターフェースは、結合部材21を受け入れるように構成された結合ハウジングを備えることができる。
【0119】
本発明は、特定の例示的な実施形態および用途に関連して説明されてきたが、明らかにそれに限定されない。
【0120】
本発明の保護の範囲から逸脱することなく、特に様々な要素の配置および組成に関して、または同等の技術を置き換えることによって、変更を行うことができる。
【国際調査報告】