(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-31
(54)【発明の名称】圧縮機及び空調装置
(51)【国際特許分類】
F04C 18/16 20060101AFI20241024BHJP
F04C 29/00 20060101ALI20241024BHJP
【FI】
F04C18/16 J
F04C18/16 B
F04C18/16 F
F04C29/00 F
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024531545
(86)(22)【出願日】2022-08-30
(85)【翻訳文提出日】2024-07-17
(86)【国際出願番号】 CN2022115850
(87)【国際公開番号】W WO2023093179
(87)【国際公開日】2023-06-01
(31)【優先権主張番号】202111422397.X
(32)【優先日】2021-11-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517441262
【氏名又は名称】グリー エレクトリック アプライアンス、インコーポレイテッド オブ チューハイ
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】弁理士法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】タン、ハン
(72)【発明者】
【氏名】チャン、ジーピン
(72)【発明者】
【氏名】ウー、シャオクン
【テーマコード(参考)】
3H129
【Fターム(参考)】
3H129AA02
3H129AA03
3H129AB03
3H129BB33
3H129CC04
3H129CC05
3H129CC16
3H129CC18
3H129CC51
3H129CC66
(57)【要約】
本開示の実施の形態は、圧縮機及び空調装置を提供する。圧縮機は、ハウジングと、ハウジングから離れて配置される第1のロータであって、第1の軸に沿って回転することが可能であり、逆のねじ山回転方向を有する第1の部分及び第2の部分を含む、第1のロータと、第1のスペーサであって、第1のスペーサの少なくとも一部分が、第1の部分とハウジングとの間に配置される、第1のスペーサと、第1の軸の方向に沿って移動させるように第1のスペーサを制御するように、第1のスペーサと接続された第1の駆動デバイスと、を備える。本開示の実施の形態における圧縮機は、第1のロータとハウジングとの間に予め定められた隙間を常に維持することを可能にさせ、そのため、第1のロータとハウジングとの衝突又は摩擦が回避され、したがって、圧縮機の安定性を高めることができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジング(50)と、
前記ハウジング(50)から離れて配置される第1のロータ(20)であって、第1の軸に沿って回転することが可能であり、逆のねじ山回転方向を有する第1の部分(21)及び第2の部分(22)を備える、第1のロータ(20)と、
第1のスペーサ(71)であって、前記第1のスペーサ(71)の少なくとも一部分が、前記第1の部分(21)と前記ハウジング(50)との間に配置される、第1のスペーサ(71)と、
前記第1の軸の方向に沿って移動させるように前記第1のスペーサ(71)を制御するように、前記第1のスペーサ(71)と接続された第1の駆動デバイス(81)と、
を備える、圧縮機。
【請求項2】
第1のシャフト(10)であって、前記第1の部分(21)が前記第1のシャフト(10)にスリーブ付けされ、前記第2の部分(22)が前記第1のシャフト(10)と一体形成される、第1のシャフト(10)をさらに備える、請求項1に記載の圧縮機。
【請求項3】
前記ハウジング(50)の前記第1の部分(21)に面する側には、第1の収容チャンバ(51)が設けられ、前記第1の駆動デバイス(81)は、前記第1の収容チャンバ(51)内に配置され、前記第1のスペーサ(71)の一部分が、前記第1の収容チャンバ(51)内に位置付けられ、前記第1のスペーサ(71)の別の部分が、前記第1の部分(21)と前記ハウジング(50)との間に位置付けられる、請求項2に記載の圧縮機。
【請求項4】
前記第1の駆動デバイス(81)は、
モータ(811)と、
前記第1のスペーサ(71)と接続された伝達機構(812)であって、前記第1のスペーサ(71)を駆動して前記モータ(811)の駆動下で前記第1の軸の前記方向に沿って移動させる、伝達機構(812)と、
を備える、請求項1から3までのいずれか一項に記載の圧縮機。
【請求項5】
前記第1のスペーサ(71)と前記第1の部分(21)の一端との間の距離を検出するように構成された第1の距離センサ(91)をさらに備える、請求項1から3までのいずれか一項に記載の圧縮機。
【請求項6】
前記第1の駆動デバイス(81)は、前記第1のスペーサ(71)と前記第1の部分(21)の一端との間の前記距離に応じて前記第1の軸の前記方向に沿って移動させるよう前記第1のスペーサ(71)を制御するように構成される、請求項5に記載の圧縮機。
【請求項7】
前記第1のスペーサ(71)と前記第1の部分(21)の一端との間の前記距離に応じて前記第1の軸の前記方向に沿って移動させるよう前記第1のスペーサ(71)を制御する際に、前記第1の駆動デバイス(81)は、
前記第1のスペーサ(71)と前記第1の部分(21)の一端との間の前記距離が予め定められた距離閾値よりも大きいと、前記第1の駆動デバイス(81)は、前記第1のロータ(20)の前記第1の部分(21)へ向けて前記第1の軸の前記方向に沿って移動させるよう前記第1のスペーサ(71)を制御するように構成され、
前記第1のスペーサ(71)と前記第1の部分(21)の一端との間の前記距離が前記予め定められた距離閾値以下であると、前記第1の駆動デバイス(81)は、前記ハウジング(50)へ向けて前記第1の軸の前記方向に沿って移動させるよう前記第1のスペーサ(71)を制御するように構成される、請求項6に記載の圧縮機。
【請求項8】
前記ハウジング(50)から離れて配置される第2のロータ(40)であって、前記第2のロータ(40)は、第2の軸の周りに回転するように構成され、前記第2のロータ(40)は、逆のねじ山回転方向を有する第3の部分(41)及び第4の部分(42)を備え、前記第3の部分(41)は、前記第1の部分(21)と少なくとも部分的に噛合するように構成され、前記第4の部分(42)は、前記第2の部分(22)と少なくとも部分的に噛合するように構成される、第2のロータ(40)と、
第2のシャフト(30)であって、前記第3の部分(41)及び前記第4の部分(42)が前記第2のシャフト(30)にスリーブ付けされる、第2のシャフト(30)と、
をさらに備える、請求項1から7までのいずれか一項に記載の圧縮機。
【請求項9】
第2のスペーサ(72)であって、前記第2のスペーサ(72)の少なくとも一部分が、前記第4の部分(42)と前記ハウジング(50)との間に配置される、第2のスペーサ(72)と、
前記第2の軸の方向に沿って移動させるよう前記第2のスペーサ(72)を制御するように、前記第2のスペーサ(72)と駆動接続する第2の駆動デバイス(82)と、
をさらに備える、請求項8に記載の圧縮機。
【請求項10】
前記ハウジング(50)の前記第4の部分(42)に面する側には、第2の収容チャンバ(52)が設けられ、前記第2の駆動デバイス(82)は、前記第2の収容チャンバ(52)内に配置され、前記第2のスペーサ(72)の一部分が、前記第2の収容チャンバ(52)内に位置付けられ、前記第2のスペーサ(72)の別の部分が、前記第4の部分(42)と前記ハウジング(50)との間に位置付けられる、請求項9に記載の圧縮機。
【請求項11】
前記第2のスペーサ(72)と前記第4の部分(42)の一端との間の距離を検出するように構成された第2の距離センサ(92)をさらに備える、請求項9又は10に記載の圧縮機。
【請求項12】
前記第2の駆動デバイス(82)は、前記第2のスペーサ(72)と前記第4の部分(42)の一端との間の前記距離に応じて前記第2の軸の前記方向に沿って移動させるよう前記第2のスペーサ(72)を制御するように構成される、請求項11に記載の圧縮機。
【請求項13】
前記第2のスペーサ(72)と前記第4の部分(42)の一端との間の前記距離に応じて前記第2の軸の前記方向に沿って移動させるよう前記第2のスペーサ(72)を制御する際に、前記第2の駆動デバイス(82)は、
前記第2のスペーサ(72)と前記第4の部分(42)の一端との間の前記距離が予め定められた距離閾値よりも大きいと、前記第2のロータ(40)の前記第4の部分(42)へ向けて前記第1の軸の前記方向に沿って移動させるよう前記第2のスペーサ(72)を制御するように構成され、
前記第2のスペーサ(72)と前記第4の部分(42)の一端との間の前記距離が前記予め定められた距離閾値以下であると、前記ハウジング(50)へ向けて前記第2の軸の前記方向に沿って移動させるよう前記第2のスペーサ(72)を制御するように構成される、請求項11に記載の圧縮機。
【請求項14】
請求項1から13までのいずれか一項に記載の圧縮機を含む、空調装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、2021年11月26日に出願された中国特許出願第202111422397.X号に基づき、その優先権を主張するものであり、その開示は全体が参照により本出願に組み込まれる。
【0002】
本開示は、圧縮機の技術分野に関し、特に圧縮機及び空調装置に関する。
【背景技術】
【0003】
スクリュー圧縮機は、そのコンパクト性、高効率、信頼できる性能、高い適応性などの特性から、空力、冷却空調装置及び様々なプロセス・フローに広く適用されている。スクリュー圧縮機の市場シェアは拡大し続けている。スクリュー圧縮機には、互いと噛合するとともに逆のねじ山回転方向を有する一対のスクリュー・ロータが設けられ、これに対応して各スクリュー・ロータには、吸引端及び排気端が設けられており、吸引、圧縮及び排気が、機械本体における一対のスクリュー・ロータの回転運動により実現される。
【0004】
実際的な用途では、スクリュー圧縮機の動作中、スクリュー・ロータが長時間動作し、2つのスクリュー・ロータ間及びロータとハウジングとの間に干渉が容易に発生し、これが、ロータとハウジングとの衝突又は摩擦を引き起こし、したがって、圧縮機の信頼性を低下させ、ロータ・システム全体及び圧縮機の安定性に影響する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の実施の形態は、
ハウジングと、
ハウジングから離れて配置される第1のロータであって、第1の軸に沿って回転することが可能であり、逆のねじ山回転方向を有する第1の部分及び第2の部分を含む、第1のロータと、
第1のスペーサであって、第1のスペーサの少なくとも一部分が、第1の部分とハウジングとの間に配置される、第1のスペーサと、
第1の軸の方向に沿って移動させるよう第1のスペーサを制御するように、第1のスペーサと接続された第1の駆動デバイスと、
を備える、圧縮機を提供する。
【0006】
いくつかの実施の形態では、圧縮機は、第1のシャフトであって、第1の部分が第1のシャフトにスリーブ付けされ、第2の部分が第1のシャフトと一体形成される、第1のシャフトをさらに備える。
【0007】
いくつかの実施の形態では、ハウジングの第1の部分に面する側には、第1の収容チャンバが設けられ、第1の駆動デバイスは、第1の収容チャンバ内に配置され、第1のスペーサの一部分が、第1の収容チャンバ内に位置付けられ、第1のスペーサの別の部分が、第1の部分とハウジングとの間に位置付けられる。
【0008】
いくつかの実施の形態では、第1の駆動デバイスは、モータと、伝達機構と、を含み、伝達機構は、第1のスペーサと接続され、伝達機構は、第1のスペーサをモータの駆動下で第1の軸の方向に沿って移動させるように駆動する。
【0009】
いくつかの実施の形態では、圧縮機は、第1のスペーサと第1の部分の一端との間の距離を検出する第1の距離センサをさらに備える。
【0010】
いくつかの実施の形態では、第1の駆動デバイスは、第1のスペーサと第1の部分の一端との間の距離に応じて第1の軸の方向に沿って移動させるように第1のスペーサを制御するように構成される。
【0011】
いくつかの実施の形態では、第1のスペーサと第1の部分の一端との間の距離に応じて第1の軸の方向に沿って移動させるように第1のスペーサを制御する際に、第1の駆動デバイスは、
第1のスペーサと第1の部分の一端との間の距離が予め定められた距離閾値よりも大きいと、第1の駆動デバイスは、第1のロータの第1の部分へ向けて第1の軸の方向に沿って移動させるように第1のスペーサを制御するように構成され、
第1のスペーサと第1の部分の一端との間の距離が予め定められた距離閾値以下であると、第1の駆動デバイスは、ハウジングへ向けて第1の軸の方向に沿って移動させるように第1のスペーサを制御するように構成される。
【0012】
いくつかの実施の形態では、圧縮機は、ハウジングから離れて配置される第2のロータであって、第2のロータは、第2の軸の周りに回転するように構成され、第2のロータは、逆のねじ山回転方向を有する第3の部分及び第4の部分を含み、第3の部分は、第1の部分と少なくとも部分的に嵌合及び噛合するように構成され、第4の部分は、第2の部分と少なくとも部分的に嵌合及び噛合するように構成される、第2のロータと、
第2のシャフトであって、第3の部分及び第4の部分が第2のシャフトにスリーブ付けされる、第2のシャフトと、をさらに備える。
【0013】
いくつかの実施の形態では、圧縮機は、第2のスペーサであって、第2のスペーサの少なくとも一部分が、第4の部分とハウジングとの間に配置される、第2のスペーサと、
第2の軸の方向に沿って移動させるように第2のスペーサを制御するように、第2のスペーサと駆動接続する第2の駆動デバイスと、をさらに備える。
【0014】
いくつかの実施の形態では、ハウジングの第4の部分に面する側には、第2の収容チャンバが設けられ、第2の駆動デバイスは、第2の収容チャンバ内に配置され、第2のスペーサの一部分が、第2の収容チャンバ内に位置付けられ、第2のスペーサの別の部分が、第4の部分とハウジングとの間に位置付けられる。
【0015】
いくつかの実施の形態では、圧縮機は、第2のスペーサと第4の部分の一端との間の距離を検出する第2の距離センサをさらに備える。
【0016】
いくつかの実施の形態では、第2の駆動デバイスは、第2のスペーサと第4の部分の一端との間の距離に応じて第2の軸の方向に沿って移動させるように第2のスペーサを制御するように構成される。
【0017】
いくつかの実施の形態では、第2のスペーサと第4の部分の一端との間の距離に応じて第2の軸の方向に沿って移動させるように第2のスペーサを制御する際に、第2の駆動デバイスは、
第2のスペーサと第4の部分の一端との間の距離が予め定められた距離閾値よりも大きいと、第2のロータの第4の部分へ向けて第1の軸の方向に沿って移動させるように第2のスペーサを制御するように構成され、
第2のスペーサと第4の部分の一端との間の距離が予め定められた距離閾値以下であると、ハウジングへ向けて第2の軸の方向に沿って移動させるように第2のスペーサを制御するように構成される。
【0018】
本開示のいくつかの実施の形態はまた、上記のうちのいずれか一つに記載の圧縮機を含む空調装置を提供する。
【0019】
第1のロータとハウジングとの間に第1のスペーサを設けること、第1の駆動デバイスを第1のスペーサと接続すること、及び第1の軸の方向に沿って移動させるように第1のスペーサを制御することによって、本開示のいくつかの実施の形態によって提供される圧縮機は、第1のロータとハウジングとの間に予め定められた隙間を常に維持させ、そのため、第1のロータとハウジングとの衝突又は摩擦が回避され、したがって、ロータ・システム及び圧縮機の安定性を高める。
【0020】
本開示の実施の形態における技術的解決策をより明確に説明するために、実施の形態の説明に用いられる添付の図面を以下で簡単に紹介する。以下で説明される添付の図面は、本開示の実施の形態の一部にすぎないことが明らかである。当業者であれば、創造的な努力をいっさい伴うことなく、これらの図面に基づいて他の図面を得ることもできる。
【0021】
本開示及びその有利な効果のより完全な理解のため、添付の図面と組み合わせて以下で説明がなされ、以下の説明において同じ参照符号は同じ部品を表す。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】本開示のいくつかの実施の形態によって提供される第1のタイプの圧縮機の構造の一部の概略図である。
【
図2】本開示のいくつかの実施の形態によって提供される圧縮機において互いに協働する、第1のロータ、第2のロータ、第1のシャフト、及び第2のシャフトを示す概略図である。
【
図3】本開示のいくつかの実施の形態によって提供される第1のスペーサ及び第1の部分の状態の図である。
【
図4】本開示のいくつかの実施の形態によって提供される第1の距離センサ及び第1の駆動デバイスの制御プロセスのフローチャートである。
【
図5】本開示のいくつかの実施の形態によって提供される第2のタイプの圧縮機の構造の部分の概略図である。
【
図6】本開示のいくつかの他の実施の形態によって提供される第2のスペーサ及び第2の部分の状態の図である。
【
図7】本開示のいくつかの他の実施の形態によって提供される第2の距離センサ及び第2の駆動デバイスの制御プロセスのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本開示の実施の形態の技術的な解決策の明確且つ完全な説明を、本開示の実施の形態において添付の図面と併せて行う。明らかに、説明される実施の形態は、本開示の実施の形態のすべてでななくその一部にすぎない。本開示における実施の形態に基づいて当業者によって得られる他の実施の形態はすべて、発明的努力をいっさい伴うことなく、本開示の保護範囲内にあるものとする。
【0024】
本開示の実施の形態は、空調装置などの流体機械に適用される、スクリュー圧縮機及びスクロール圧縮機などの圧縮機を提供する。
【0025】
図1及び
図2を参照すると、
図1は、本開示のいくつかの実施の形態によって提供される圧縮機の構造の一部の概略図であり、
図2は、本開示のいくつかの実施の形態によって提供される圧縮機において互いと協働する、第1のロータ、第2のロータ、第1のシャフト及び第2のシャフトを示す概略図である。
【0026】
本開示のいくつかの実施の形態は、圧縮機100を提供する。圧縮機100は、第1のシャフト10と、第1のロータ20と、第2のシャフト30と、第2のロータ40と、ハウジング50と、を備える。第1のシャフト10及び第2のシャフト30は、ハウジング50内において互いに対して平行に配置される。第1のロータ20は、第1のシャフト10に設けられ、第2のロータ40は、第2のシャフト30に設けられる。第1のロータ20及びハウジング50は軸方向隙間を有し、第2のロータ40及びハウジング50もまた、軸方向隙間を有する。
【0027】
第1のロータ20及び第2のロータ40は、互いに噛合する。いくつかの実施の形態では、第1のロータ20は雄ロータであり、第2のロータ40は雌ロータである。第1のロータ20は、雄ロータとして、駆動ロータと理解され、第2のロータ40は、雌ロータとして、被駆動ロータと理解される。第1のロータ20は、電気モータ60と伝達接続し、そのため、第1のロータ20は、電気モータ60によって駆動されて回転し、また、回転中、第1のロータ20は、第1のロータ20と噛合する第2のロータ40を駆動して同時に回転させる。
【0028】
いくつかの実施の形態では、第1のロータ20は、第1のシャフト10によって担持され、第1のシャフト10は、第1のロータ20を回転可能に支持するように構成され、第1のロータ20は、第1のシャフト10の第1の軸11の周りに回転する。第1のロータ20及び第2のロータ40の噛合の作用下で、第2のロータ40は、第1のロータ20によって駆動されて、第2のシャフト30の第2の軸31の周りに第2のシャフト30を軸に回転する。第1のロータ20は、逆のねじ山回転方向を有する第1の部分21及び第2の部分22を含む。第1の部分21は、第1のシャフト10にスリーブ付けされ、第2の部分22は、第1のシャフト10と一体形成され、第1の部分21及び第2の部分22は両方とも、ハウジング50内において第1の軸11の周りに回転する。逆のねじ山回転方向を有する第1の部分21及び第2の部分22は、第1のロータ20の機械加工要件及び性能要件が両方とも考慮されつつ、別々に機械加工され、次いで組み立てられる。
【0029】
第1の部分21の第2の部分22に近い端面が、第1の吸引端面201であり、第1の部分21の第2の部分22から離れた端面が、第1の排気端面202であることを理解されたい。第2の部分22の第1の部分21に近い端面が、第2の吸引端面203であり、第2の部分22の第1の部分21から離れた端面が、第2の排気端面204であり、第1の排気端面202及び第2の排気端面204は隙間を有する。
【0030】
図1及び
図2を引き続き参照すると、第2のロータ40が、第2のシャフト30によって担持され、第2のロータ40は、ハウジング50内において第2の軸31の周りに回転する。本開示のいくつかの実施の形態では、第2のロータ40は、第2のシャフト30の周方向外面にスリーブ付けされる。いくつかの実施の形態では、第2のロータ40は、逆のねじ山回転方向を有する第3の部分41及び第4の部分42を含む。第3の部分41は、第1の部分21と少なくとも部分的に噛合するように構成され、第4の部分42は、第2の部分22と少なくとも部分的に噛合するように構成される。第3の部分41及び第1の部分21は、逆のねじ山回転方向を有し、第4の部分42及び第2の部分22は、逆のねじ山回転方向を有する。
【0031】
本開示のいくつかの実施の形態では、第1のロータ20及び第2のロータ40は、ハウジング50内において平行に配置される。第1のシャフト10は、第1の端12及び第2の端13を有し、第1の端12は、ハウジング50内に取り付けられた軸受に固定され、第2の端13は、電気モータ60と駆動接続し、第1の部分21及び第2の部分22は、第1の端12と第2の端13との間に位置付けられる。第2のシャフト30は、ハウジング50にそれぞれ固定される第3の端32及び第4の端33を有する。第2のシャフト30は、ハウジング50に対して回転せず、相対運動を伴うことなく静止している。第3の部分41及び第4の部分42は、第3の端32と第4の端33との間に位置付けられる。第3の部分41及び第4の部分42は両方とも、第2のシャフト30に対して回転可能である。
【0032】
第1のロータ20及び第2のロータ40が噛合し、回転すると、第1の部分21が第1の軸方向の力を生成し、第2の部分22が第2の軸方向の力を生成する。第1の部分21及び第2の部分22が対称に配置され、逆のねじ山回転方向を有するため、理論上、第1の軸方向の力及び第2の軸方向の力は、大きさが等しく、方向が逆であり、そのため、第1の軸方向の力及び第2の軸方向の力は互いに相殺される。同様に、第3の軸方向の力及び第4の軸方向の力もまた、理論上、互いに相殺される。実際の使用時、圧縮機100は、オン又はオフになる時に不安定な軸方向の力の問題を有し得る。第3の部分41及び第4の部分42は第2のシャフト30に対して回転可能であるため、第3の部分41の位置及び第4の部分42の位置が、圧縮機をオン又はオフにする時に移動する可能性があり、そのため、ハウジング50との第3の部分41及び/又は第4の部分42の衝突の問題が起こりかねない。
【0033】
これを考慮して、本開示のいくつかの実施の形態によって提供される圧縮機100は、第1のスペーサ71と、第1の駆動デバイス81と、第1の距離センサ91と、をさらに備える。第1の駆動デバイス81が、第1のスペーサ71と駆動接続し、第1のスペーサ71を駆動して第1の軸11の方向に沿って移動させ、そのため、予め定められた隙間が第1のロータ20とハウジング50との間に常に維持され、それゆえ、第1のロータ20とハウジング50との衝突又は摩擦が回避され、したがって、圧縮機100の安定性を高める。
【0034】
図1及び
図2と併せて
図3を参照すると、
図3は、本開示のいくつかの実施の形態によって提供される第1のスペーサ及び第1の部分の状態の図である。ハウジング50の第1の部分21に面する側には、第1の収容チャンバ51が設けられている。第1の駆動デバイス81は、第1の収容チャンバ51内に配置され、第1のスペーサ71の一部分が、第1の収容チャンバ51内に位置付けられ、第1のスペーサ71の別の部分が、第1の収容チャンバ51から突出している。第1の駆動デバイス81は、第1のスペーサ71と接続され、第1のスペーサ71と第1の部分21の一端との間に距離d1が保たれている。予め定められた距離d1によって、第1のロータ20がハウジング50と衝突する問題が回避される。
【0035】
いくつかの実施の形態では、第1の駆動デバイス81は、モータ811と、伝達機構812と、を含む。例えば、伝達機構812はギアセットであり、伝達機構812は、第1のスペーサ71と駆動接続する。具体的には、モータとして、非常に小さなサイズを有する小型モータが使用される。小型モータの駆動下で、伝達機構812は、
図3に示す、第1のスペーサ71と第1の部分21の一端との間の距離d1の値を調整するために、第1のスペーサ71を駆動して第1の軸11の方向に沿って移動させる。
【0036】
実際的な用途では、第1のロータ20が長時間動作するため、第1のスペーサ71が摩耗又は変形し、このことが、第1のスペーサ71と第1の部分21の一端との間の距離d1の変化を引き起こし、そのため、第1のスペーサ71との第1のロータ20の衝突及びハウジング50との第1のロータ20の衝突が比較的深刻となり、圧縮機100の性能及び安定性に影響する。したがって、本開示の実施の形態によって提供される圧縮機100は、第1のスペーサ71と第1の部分21の一端との間の軸方向距離d1を検出するように構成された第1の距離センサ91をさらに備える。第1の駆動デバイス81は、第1のスペーサ71と第1の部分21の一端との間の軸方向距離に応じて第1の軸11の方向に沿って移動させるように第1のスペーサ71を制御するように構成される。
【0037】
図3及び
図4を参照すると、
図4は、本開示のいくつかの実施の形態によって提供される第1の距離センサ91及び第1の駆動デバイス81の制御プロセスのフローチャートである。本開示のいくつかの実施の形態によって提供される第1の距離センサ91及び第1の駆動デバイス81の制御プロセスは、以下を含む。
【0038】
第1の距離センサ91が第1のスペーサ71と第1の部分21の一端との間の距離を検出する、S101。
【0039】
第1のスペーサ71と第1の部分21の一端との間の距離は、
図3に示すようにd1である。
【0040】
第1の駆動デバイス81が上述の距離に応じて第1の軸11の方向に沿って移動させるように第1のスペーサ71を制御する、S102。
【0041】
いくつかの実施の形態では、圧縮機100の動作中、第1の距離センサ91が、第1のスペーサ71と第1の部分21の一端との間の距離が予め定められた距離閾値よりも大きいことを検出すると、第1の駆動デバイス81は、第1のロータ20とハウジング50との衝突の可能性を減らす、又は回避しさえするとともに、圧縮機100の性能の安定性を高めるように、第1のスペーサ71と第1の部分21の一端との間の距離を予め定められた距離閾値に等しくさせるために、第1のロータ20の第1の部分21へ向けて第1の軸11の方向に沿って移動させるように第1のスペーサ71を制御する。
【0042】
いくつかの実施の形態では、圧縮機100の動作中、第1の距離センサ91が、第1のスペーサ71と第1の部分21の一端との間の距離が予め定められた距離閾値以下であることを検出すると、第1の駆動デバイス81は、圧縮機100の性能の安定性に影響する、第1のロータ20とハウジング50との衝突を回避するように、第1のスペーサ71と第1の部分21の一端との間の距離を予め定められた距離閾値に等しくさせるために、第1の軸11の方向に沿って第1の部分21から離れる方向に移動させるように第1のスペーサ71を制御する。
【0043】
図5及び
図6を参照すると、
図5は、本開示のいくつかの実施の形態によって提供される圧縮機の構造の部分の概略図であり、
図6は、本開示のいくつかの他の実施の形態によって提供される第2のスペーサ及び第2の部分の状態の図である。
【0044】
図5を参照すると、本開示のいくつかの他の実施の形態では、圧縮機100は、第2のスペーサ72と、第2の駆動デバイス82と、第2の距離センサ92と、をさらに備える。第2の駆動デバイス82が、第2のスペーサ72と接続し、第2のスペーサ72を第2の軸31の方向に沿って移動可能にさせるように制御し、そのため、予め定められた隙間が第2のロータ40とハウジング50との間に常に維持され、したがって、第2のロータ40とハウジング50との衝突又は摩擦の可能性を減らす、又は回避しさえし、さらに圧縮機100の安定性を高める。
【0045】
ハウジング50の第4の部分42に面する側には、第2の収容チャンバ52が設けられている。第2の駆動デバイス82は、第2の収容チャンバ52内に配置され、第2のスペーサ72の一部分が、第2の収容チャンバ52内に位置付けられ、第2のスペーサ72の別の部分が、第2の収容チャンバ52から突出している。第2の駆動デバイス82は、第2のスペーサ72と接続され、第2のスペーサ72と第4の部分42の一端との間に距離d2が保たれている。予め定められた距離d2によって、第2のロータ40がハウジング50と衝突する問題が回避される。
【0046】
いくつかの実施の形態では、第2の駆動デバイス82は、モータと、伝達機構とを含む。伝達機構はギアセットであり、伝達機構は、第2のスペーサ72と接続する。具体的には、モータとして、小さなサイズを有する小型モータが使用される。小型モータの駆動下で、伝達機構は、第2のスペーサ72を駆動して第2の軸31の方向に沿って移動させる、すなわち、
図6に示す、第2のスペーサ72と第4の部分42の一端との間の距離d2の値を調整する。
【0047】
実際的な用途では、第2のロータ40が長時間動作するため、第2のスペーサ72が摩耗又は変形し、このことが、第2のスペーサ72と第4の部分42との間の距離d2の変化を引き起こし、そのため、第2のスペーサ72との第2のロータ40の衝突及びハウジング50との第2のロータ40の衝突が比較的深刻となり、圧縮機100の性能及び安定性に影響する。したがって、本開示のいくつかの実施の形態によって提供される圧縮機100は、第2のスペーサ72と第4の部分42の一端との間の距離を検出するように構成された第2の距離センサ92をさらに備える。第2の駆動デバイス82は、第2のスペーサ72と第4の部分42の一端との間の距離に応じて第2の軸31の方向に沿って移動させるように第2のスペーサ72を制御するように構成される。
【0048】
図6及び
図7を参照すると、
図7は、本開示のいくつかの他の実施の形態によって提供される第2の距離センサ92及び第2の駆動デバイス82の制御プロセスのフローチャートである。本開示の実施の形態によって提供される第2の距離センサ92及び第2の駆動デバイス82の制御プロセスは、以下を含む。
【0049】
第2の距離センサ92が第1のスペーサ72と第4の部分42の一端との間の距離を検出する、S201。
【0050】
第2のスペーサ72と第4の部分42の一端との間の距離は、
図6に示すようにd2である。
【0051】
第2の駆動デバイス82が上述の距離に応じて第2の軸31の方向に沿って移動させるように第2のスペーサ72を制御する、S202。
【0052】
いくつかの実施の形態では、圧縮機100の動作中、第2の距離センサ91が、第2のスペーサ72と第4の部分42の一端との間の距離が予め定められた距離閾値よりも大きいことを検出すると、第2の駆動デバイス82は、圧縮機100の性能の安定性に影響する、第2のロータ40とハウジング50との衝突を減らすように、第2のスペーサ72と第4の部分42の一端との間の距離を予め定められた距離閾値と一致させるために、第2のロータ40の第4の部分42へ向けて第2の軸31の方向に沿って移動させるように第2のスペーサ72を制御する。
【0053】
いくつかの実施の形態では、圧縮機100の動作中、第2の距離センサ91が、第2のスペーサ72と第4の部分42の一端との間の距離が予め定められた距離閾値以下であることを検出すると、第2の駆動デバイス82は、圧縮機100の性能の安定性を高めるために、第2のロータ40とハウジング50とが衝突しにくくなるように、第2のスペーサ72と第4の部分42の一端との間の距離を予め定められた距離閾値と一致させるために、ハウジング50へ向けて第2の軸31の方向に沿って移動させるように第2のスペーサ72を制御する。
【0054】
上述の実施の形態に関して、第1のスペーサ71及び第2のスペーサ72の材料は、PEEK材料などの柔らかいテクスチャを有する材料であり得ることに留意されたい。第1のスペーサ71及び第2のスペーサ72の両方の材料の硬度は、ハウジング50の硬度並びに第1のロータ20及び第2のロータ40の硬度よりも低い。第1のスペーサ71及び第2のスペーサ72の形状もまた、本開示の実施の形態に特に限定されない。
【0055】
第1のロータ20とハウジング50との間に第1のスペーサ71を設けること、第1の駆動デバイス81を第1のスペーサ71と接続すること、及び第1の軸11の方向に沿って移動させるように第1のスペーサ71を制御することによって、本開示のいくつかの実施の形態によって提供される圧縮機100は、第1のロータ20とハウジング50との間に隙間を常に維持し、そのため、第1のロータ20とハウジング50との衝突又は摩擦が起こりにくくなり、これにより圧縮機100の安定性が高まる。
【0056】
第2の部分22及びハウジング50には間にスペーサが設けられる、又はそれらの間にはスペーサが設けられないことに留意されたい。同様に、第3の部分41及びハウジング50には間にスペーサが設けられる、又はそれらの間にはスペーサが設けられない。
【0057】
本開示の実施の形態は、上述の圧縮機100を含む空調装置をさらに提供し、空調装置もまた、上記で説明した技術的効果を有する。
【0058】
本開示の説明において、「中心」、「縦」、「横」、「前」、「後」、「左」、「右」、「垂直」、「水平」、「上」、「下」、「内」、「外」などの用語によって示される向き又は位置関係は、図面に基づいて示される向き又は位置関係であり、示されるデバイス又は要素が特定の向きを有する、又は特定の向きで構成及び動作せねばならないことを示す、又は示唆するのではなく、本開示を説明すること及び記載を簡略化することの便宜にすぎないことを理解する必要があり、したがって、それらの用語は、本開示の保護範囲を限定するものと解釈され得ない。
【0059】
最後に、上記の実施の形態は、本開示の技術的解決策を限定するのではなく、説明するために用いられているにすぎないことに留意されたい。本開示は、好ましい実施の形態を参照しながら詳細に説明されるが、当業者は、本開示における特定の実施に対して修正を行うことができるか、又はその技術的特徴の一部に対して同等の置換を行うことができることを理解すべきであり、そのような修正及び同等の置換は、本開示の技術的解決策の趣旨から逸脱しない限り、本開示において保護のために求められた技術的解決策の範囲内に含まれるべきである。
【符号の説明】
【0060】
10 第1のシャフト
11 第1の軸
12 第1の端
13 第2の端
20 第1のロータ
21 第1の部分
22 第2の部分
201 第1の吸引端面
202 第1の排気端面
203 第2の吸引端面
204 第2の排気端面
30 第2のシャフト
31 第2の軸
32 第3の端
33 第4の端
40 第2のロータ
41 第3の部分
42 第4の部分
401 第3の吸引端面
402 第3の排気端面
403 第4の吸引端面
404 第4の排気端面
50 ハウジング
51 第1の収容チャンバ
52 第2の収容チャンバ
60 電気モータ
71 第1のスペーサ
72 第2のスペーサ
81 第1の駆動デバイス
82 第2の駆動デバイス
91 第1の距離センサ
92 第2の距離センサ
100 圧縮機
【手続補正書】
【提出日】2024-07-19
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジング(50)と、
前記ハウジング(50)から離れて配置される第1のロータ(20)であって、第1の軸に沿って回転することが可能であり、逆のねじ山回転方向を有する第1の部分(21)及び第2の部分(22)を備える、第1のロータ(20)と、
第1のスペーサ(71)であって、前記第1のスペーサ(71)の少なくとも一部分が、前記第1の部分(21)と前記ハウジング(50)との間に配置される、第1のスペーサ(71)と、
前記第1の軸の方向に沿って移動させるように前記第1のスペーサ(71)を制御するように、前記第1のスペーサ(71)と接続された第1の駆動デバイス(81)と、
を備える、圧縮機。
【請求項2】
第1のシャフト(10)であって、前記第1の部分(21)が前記第1のシャフト(10)にスリーブ付けされ、前記第2の部分(22)が前記第1のシャフト(10)と一体形成される、第1のシャフト(10)をさらに備える、請求項1に記載の圧縮機。
【請求項3】
前記ハウジング(50)の前記第1の部分(21)に面する側には、第1の収容チャンバ(51)が設けられ、前記第1の駆動デバイス(81)は、前記第1の収容チャンバ(51)内に配置され、前記第1のスペーサ(71)の一部分が、前記第1の収容チャンバ(51)内に位置付けられ、前記第1のスペーサ(71)の別の部分が、前記第1の部分(21)と前記ハウジング(50)との間に位置付けられる、請求項2に記載の圧縮機。
【請求項4】
前記第1の駆動デバイス(81)は、
モータ(811)と、
前記第1のスペーサ(71)と接続された伝達機構(812)であって、前記第1のスペーサ(71)を駆動して前記モータ(811)の駆動下で前記第1の軸の前記方向に沿って移動させる、伝達機構(812)と、
を備える、請求項
1に記載の圧縮機。
【請求項5】
前記第1のスペーサ(71)と前記第1の部分(21)の一端との間の距離を検出するように構成された第1の距離センサ(91)をさらに備える、請求項
1に記載の圧縮機。
【請求項6】
前記第1の駆動デバイス(81)は、前記第1のスペーサ(71)と前記第1の部分(21)の一端との間の前記距離に応じて前記第1の軸の前記方向に沿って移動させるよう前記第1のスペーサ(71)を制御するように構成される、請求項5に記載の圧縮機。
【請求項7】
前記第1のスペーサ(71)と前記第1の部分(21)の一端との間の前記距離に応じて前記第1の軸の前記方向に沿って移動させるよう前記第1のスペーサ(71)を制御する際に、前記第1の駆動デバイス(81)は、
前記第1のスペーサ(71)と前記第1の部分(21)の一端との間の前記距離が予め定められた距離閾値よりも大きいと、前記第1の駆動デバイス(81)は、前記第1のロータ(20)の前記第1の部分(21)へ向けて前記第1の軸の前記方向に沿って移動させるよう前記第1のスペーサ(71)を制御するように構成され、
前記第1のスペーサ(71)と前記第1の部分(21)の一端との間の前記距離が前記予め定められた距離閾値以下であると、前記第1の駆動デバイス(81)は、前記ハウジング(50)へ向けて前記第1の軸の前記方向に沿って移動させるよう前記第1のスペーサ(71)を制御するように構成される、請求項6に記載の圧縮機。
【請求項8】
前記ハウジング(50)から離れて配置される第2のロータ(40)であって、前記第2のロータ(40)は、第2の軸の周りに回転するように構成され、前記第2のロータ(40)は、逆のねじ山回転方向を有する第3の部分(41)及び第4の部分(42)を備え、前記第3の部分(41)は、前記第1の部分(21)と少なくとも部分的に噛合するように構成され、前記第4の部分(42)は、前記第2の部分(22)と少なくとも部分的に噛合するように構成される、第2のロータ(40)と、
第2のシャフト(30)であって、前記第3の部分(41)及び前記第4の部分(42)が前記第2のシャフト(30)にスリーブ付けされる、第2のシャフト(30)と、
をさらに備える、請求項
1に記載の圧縮機。
【請求項9】
第2のスペーサ(72)であって、前記第2のスペーサ(72)の少なくとも一部分が、前記第4の部分(42)と前記ハウジング(50)との間に配置される、第2のスペーサ(72)と、
前記第2の軸の方向に沿って移動させるよう前記第2のスペーサ(72)を制御するように、前記第2のスペーサ(72)と駆動接続する第2の駆動デバイス(82)と、
をさらに備える、請求項8に記載の圧縮機。
【請求項10】
前記ハウジング(50)の前記第4の部分(42)に面する側には、第2の収容チャンバ(52)が設けられ、前記第2の駆動デバイス(82)は、前記第2の収容チャンバ(52)内に配置され、前記第2のスペーサ(72)の一部分が、前記第2の収容チャンバ(52)内に位置付けられ、前記第2のスペーサ(72)の別の部分が、前記第4の部分(42)と前記ハウジング(50)との間に位置付けられる、請求項9に記載の圧縮機。
【請求項11】
前記第2のスペーサ(72)と前記第4の部分(42)の一端との間の距離を検出するように構成された第2の距離センサ(92)をさらに備える、請求項
9に記載の圧縮機。
【請求項12】
前記第2の駆動デバイス(82)は、前記第2のスペーサ(72)と前記第4の部分(42)の一端との間の前記距離に応じて前記第2の軸の前記方向に沿って移動させるよう前記第2のスペーサ(72)を制御するように構成される、請求項11に記載の圧縮機。
【請求項13】
前記第2のスペーサ(72)と前記第4の部分(42)の一端との間の前記距離に応じて前記第2の軸の前記方向に沿って移動させるよう前記第2のスペーサ(72)を制御する際に、前記第2の駆動デバイス(82)は、
前記第2のスペーサ(72)と前記第4の部分(42)の一端との間の前記距離が予め定められた距離閾値よりも大きいと、前記第2のロータ(40)の前記第4の部分(42)へ向けて前記第1の軸の前記方向に沿って移動させるよう前記第2のスペーサ(72)を制御するように構成され、
前記第2のスペーサ(72)と前記第4の部分(42)の一端との間の前記距離が前記予め定められた距離閾値以下であると、前記ハウジング(50)へ向けて前記第2の軸の前記方向に沿って移動させるよう前記第2のスペーサ(72)を制御するように構成される、請求項11に記載の圧縮機。
【請求項14】
請求項
1に記載の圧縮機を含む、空調装置。
【国際調査報告】