(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-01
(54)【発明の名称】タバコロッド、これを含むエアロゾル発生物品及びこれと共に使用するエアロゾル発生装置
(51)【国際特許分類】
A24D 3/04 20060101AFI20241025BHJP
A24D 1/20 20200101ALI20241025BHJP
A24B 15/16 20200101ALI20241025BHJP
A24F 40/465 20200101ALI20241025BHJP
【FI】
A24D3/04
A24D1/20
A24B15/16
A24F40/465
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022575271
(86)(22)【出願日】2022-10-14
(85)【翻訳文提出日】2022-12-09
(86)【国際出願番号】 KR2022015564
(87)【国際公開番号】W WO2023075233
(87)【国際公開日】2023-05-04
(31)【優先権主張番号】10-2021-0145622
(32)【優先日】2021-10-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519217032
【氏名又は名称】ケーティー アンド ジー コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】パク、イン ス
(72)【発明者】
【氏名】クォン、チャン ミン
【テーマコード(参考)】
4B043
4B045
4B162
【Fターム(参考)】
4B043BB10
4B043BB22
4B043BC03
4B043BC20
4B043BC49
4B045AA50
4B045AB02
4B045AB16
4B045BA02
4B045BA08
4B045BC16
4B162AA03
4B162AA22
4B162AB12
4B162AC13
4B162AC22
(57)【要約】
本発明は、第1フィルタセグメント、前記第1フィルタセグメントの上流に位置した第2フィルタセグメント、及び前記第1フィルタセグメント及び前記第2フィルタセグメントにより形成されたキャビティセグメントを含み、前記キャビティセグメントにはタバコ顆粒が充填され、前記タバコ顆粒は内部にタバコ微粉、及び可変磁場により加熱されるサセプタ微粉を含むタバコロッド、これを含むエアロゾル発生物品及びこれと共に使用するエアロゾル発生装置に関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1フィルタセグメント、
前記第1フィルタセグメントの上流に位置した第2フィルタセグメント、及び
前記第1フィルタセグメント及び前記第2フィルタセグメントにより形成されたキャビティセグメント、を含み、
前記キャビティセグメントにはタバコ顆粒が充填され、
前記タバコ顆粒は内部にタバコ微粉、及び可変磁場により加熱されるサセプタ微粉、を含む、タバコロッド。
【請求項2】
前記タバコ顆粒は、
内部中心のコアに前記サセプタ微粉が凝集して位置し、
前記コアを囲むシェル形態で前記タバコ微粉が凝集して位置する
コア(core)-シェル(shell)形態である、請求項1に記載のタバコロッド。
【請求項3】
前記タバコ顆粒は、
前記タバコ微粉と前記サセプタ微粉が無作為的に混合して凝集された形態を有する、請求項1に記載のタバコロッド。
【請求項4】
前記タバコ顆粒は、水分をさらに含む、請求項1に記載のタバコロッド。
【請求項5】
前記タバコ顆粒は、タバコ顆粒の総重量基準
50~70重量%のタバコ微粉、
20~40重量%のサセプタ微粉、及び
5~15重量%の水分、を含む、請求項4に記載のタバコロッド。
【請求項6】
前記キャビティセグメントは、2つ以上の前記タバコ顆粒が合わせられた形態の複合顆粒構造体を含む、請求項1に記載のタバコロッド。
【請求項7】
前記複合顆粒構造体は、
前記タバコ顆粒が単層形態で合わさった単層構造体、または2層以上に積層された多層構造体、である、請求項6に記載のタバコロッド。
【請求項8】
前記第1フィルタセグメント及び前記第2フィルタセグメントは、それぞれ紙物質を含む、請求項1に記載のタバコロッド。
【請求項9】
前記サセプタ微粉は、アルミニウム、金、鉄、ニッケル、コバルト、導電性炭素、黒鉛、軟鋼、ステンレス鋼、銅、青銅、及びこれらの組み合わせからなる群から選択されたものを含む、請求項1に記載のタバコロッド。
【請求項10】
エアロゾル発生装置と共に使用されるエアロゾル発生物品であって、
請求項1~請求項9のいずれか一項のタバコロッド、及び
前記タバコロッドの下流に位置したフィルタロッド、を含み、
前記フィルタロッドは、冷却セグメント、前記冷却セグメントの下流に位置したマウスピースセグメント、を含む、エアロゾル発生物品。
【請求項11】
請求項10のエアロゾル発生物品、
前記エアロゾル発生物品の収容空間、
バッテリー、及びコイル、を含み、
前記コイルはキャビティセグメントを取り囲む形態であって、前記バッテリーから電力の供給を受けて可変磁場を発生させサセプタを加熱させる、エアロゾル発生装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タバコロッド、これを含むエアロゾル発生物品及びこれと共に使用するエアロゾル発生装置に関する。具体的には、本発明は、タバコ顆粒内部にサセプタが存在する特異的形態を含むタバコロッド及びこれを含むエアロゾル発生物品及びこれと共に使用するエアロゾル発生装置に関する。
【0002】
本出願は、2021年10月28日付の韓国特許出願第10-2021-0145622号を基礎とする優先権の利益を主張し、該当韓国特許出願の文献に開示された全ての内容を本明細書の一部として含む。
【背景技術】
【0003】
近頃、伝統的な紙巻きタバコの短所を克服する代替喫煙物品に関する需要が増加している。例えば、紙巻きタバコスティックを電気的に加熱することによりエアロゾルを発生させる装置(e.g.紙巻きタバコ型電子タバコ)に対する需要が増加している。それに伴い、電気加熱式エアロゾル発生装置とそれに適用される紙巻きタバコスティック(またはエアロゾル発生物品)に対する研究が活発に進められている。
【0004】
前記電気加熱式エアロゾル発生装置に使用される紙巻きタバコスティックには、タバコ物質として板状葉が主に使用されてきたが、最近は板状葉の代わりに顆粒形態のタバコ物質を用いる方式が提案されている。例えば、前記顆粒形態のタバコをカートリッジに適用する方式や、スティックに適用する方式が提案されている。
【0005】
前記顆粒形態のタバコ物質をスティックに適用する際には、スティックに含まれたキャビティフィルタ(Cavity filter)の空いた空間に顆粒を詰めて製造する方式が使われる。前記スティックを加熱する際には、その他のフィルタ部で霧化を発生させる保湿剤の含浸が増加したり、霧化の減少及びフィルタ部に含まれた接着剤の変形やフィルタ部の物性変化を防止するために、前記キャビティフィルタのみを加熱することが好ましい。前記キャビティフィルタを加熱する方式には、大きく接触式ヒーターまたは非接触式ヒーターを使用する方式があるが、構造的に棒針、ブレード、円筒形の接触式ヒーターはタバコ顆粒を均一に加熱させることが難しく、接触面では炭化が発生しやすくてタバコの味に否定的影響を及ぼす点が短所として指摘されてきた。
【0006】
そこで最近は、前記接触式ヒーターの代わりに非接触式ヒーターを使用して顆粒を均一に加熱させながら、炭化現象なしにタバコ固有の味を発現できる方法として、誘導加熱方式により発熱を起こすサセプタ(susceptor)を適用する方式が提案された。
【0007】
ただし、前記サセプタをタバコ顆粒とどのように混合するかによって、前記タバコ顆粒全体を均一に加熱させる効果が変わり得るという点で、前記キャビティフィルタ内のタバコ顆粒にサセプタを混合して加熱する方式に対する研究開発が必要な実情である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】大韓民国公開特許公報第10-2021-0064306号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明者らは、前記問題を解決するために、タバコロッドのキャビティフィルタに存在するタバコ顆粒の内部にサセプタが存在する特異的形態によって、炭化現象なしに顆粒全体が均一に加熱され、それにより炭化現象なしにタバコ固有の味を発現できるタバコロッド、これを含むエアロゾル発生物品及びこれと共に使用するエアロゾル発生装置を提供しようとする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の第1側面によれば、
第1フィルタセグメント、前記第1フィルタセグメントの上流に位置した第2フィルタセグメント、及び前記第1フィルタセグメント及び前記第2フィルタセグメントにより形成されたキャビティセグメント、を含み、前記キャビティセグメントにはタバコ顆粒(granule)が充填され、前記タバコ顆粒は内部にタバコ微粉(fine particles)、及び可変磁場により加熱されるサセプタ微粉、を含む、タバコロッドを提供する。
【0011】
本発明の一具体例において、前記タバコ顆粒は、内部中心のコアに前記サセプタ微粉が凝集して位置し、前記コアを囲むシェル形態で前記タバコ微粉が凝集して位置するコア(core)-シェル(shell)形態であり得る。
【0012】
本発明の一具体例において、前記タバコ微粉と前記サセプタ微粉が無作為的に混合して凝集された形態を有することができる。
【0013】
本発明の一具体例において、前記タバコ顆粒は、水分をさらに含むことができる。
【0014】
本発明の一具体例において、前記タバコ顆粒は、タバコ顆粒の総重量基準50~70重量%のタバコ微粉、20~40重量%のサセプタ微粉、及び5~15重量%の水分、を含むことができる。
【0015】
本発明の一具体例において、前記キャビティセグメントは、2つ以上の前記タバコ顆粒が合わせられた形態の複合顆粒構造体を含むことができる。
【0016】
本発明の一具体例において、前記複合顆粒構造体は、前記タバコ顆粒が単層形態で合わさった単層構造体、または2層以上に積層された多層構造体、であり得る。
【0017】
本発明の一具体例において、前記第1フィルタセグメント及び前記第2フィルタセグメントは、それぞれ紙物質を含むことができる。
【0018】
本発明の一具体例において、前記サセプタ微粉は、アルミニウム、金、鉄、ニッケル、コバルト、導電性炭素、黒鉛、軟鋼、ステンレス鋼、銅、青銅、及びこれらの組み合わせからなる群から選択されたものを含むことができる。
【0019】
本発明の第2側面によれば、
【0020】
エアロゾル発生装置と共に使用されるエアロゾル発生物品であって、前記タバコロッド、及び前記タバコロッドの下流に位置したフィルタロッド、を含み、前記フィルタロッドは冷却セグメント、前記冷却セグメントの下流に位置したマウスピースセグメント、を含む、エアロゾル発生物品を提供する。
【0021】
本発明の第3側面によれば、
前記エアロゾル発生物品、前記エアロゾル発生物品の収容空間、バッテリー、及びコイル、を含み、前記コイルは前記キャビティセグメントを取り囲む形態であって、前記バッテリーから電力の供給を受けて可変磁場を発生させ前記サセプタを加熱させる、エアロゾル発生装置を提供する。
【発明の効果】
【0022】
本発明によるタバコロッド、これを含むエアロゾル発生物品及びこれと共に使用するエアロゾル発生装置は、キャビティフィルタ内に存在するタバコ顆粒内部にサセプタが位置する特異的構造によって、発熱するサセプタからタバコ顆粒に熱伝達を容易にしてタバコ顆粒を均一に加熱させ、これにより炭化現象を最小化しタバコ固有の味を発現できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】本発明の一実施例においてエアロゾル発生装置の概略的な例示図を示した図である。
【
図2】本発明の一実施例においてエアロゾル発生物品の概略的な例示図を示した図である。
【
図3】本発明の一実施例においてコア-シェル形態を有するタバコ顆粒の概略的な例示図を示した図である。
【
図4】本発明の一実施例において無作為にタバコ微粉とサセプタ微粉が混合された形態を有するタバコ顆粒の概略的な例示図を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明をより詳細に説明する。
【0025】
本明細書及び特許請求の範囲に使用された用語や単語は、通常的や辞書的な意味に限定して解釈されてはならず、発明者は、自身の発明を最善の方法で説明するために用語の概念を適切に定義することができるという原則に則って本発明の技術的思想に適する意味と概念で解釈されなくてはならない。
【0026】
本発明で使用した用語は、単に特定の実施例を説明するために使用されたものであり、本発明を限定しようとする意図ではない。単数の表現は、文脈上明白に異なって意味しない限り、複数の表現を含む。本発明で、「含む」または「有する」等の用語は、明細書上に記載された特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものが存在することを指定しようとするものであって、1つまたはそれ以上の他の特徴や数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものの存在または付加の可能性を予め排除しないものと理解されなくてはならない。
【0027】
本発明で使用された用語「前側」及び「後側」は、エアロゾルの流れを基準として定義する。
【0028】
本発明で使用された用語「エアロゾル形成剤」は、可視的な煙(smoke)及び/またはエアロゾル(aerosol)の形成を容易にできる物質を意味し得る。エアロゾル形成剤の例としては、グリセリン(GLY)、プロピレングリコール(PG)、エチレングリコール、ジプロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール及びオレイルアルコールを挙げることができるが、これに限定されるものではない。当該技術分野において、エアロゾル形成剤は保湿剤、湿潤制等のような用語と混用されて使用され得る。
【0029】
本発明で使用された用語「エアロゾル形成基材」は、エアロゾル(aerosol)を形成できる物質を意味し得る。エアロゾルは、揮発性化合物を含み得る。エアロゾル形成基材は、固体または液状であり得る。例えば、固体のエアロゾル形成基材は、板状葉タバコ、刻みタバコ、再構成タバコ等のタバコ原料を元とする固体物質を含むことができ、液状のエアロゾル形成基材は、ニコチン、タバコ抽出物及び/または多様な香味剤を元とする液状組成物を含むことができる。しかし、本開示の範囲がこのような例示に限定されるものではない。エアロゾル形成基材は、可視的な煙及び/またはエアロゾルを安定的に形成するためにエアロゾル形成剤をさらに含むこともできる。
【0030】
本発明で使用された用語「エアロゾル発生装置」は、使用者の口を介して使用者の肺に直接的に吸入可能なエアロゾルを発生させるためにエアロゾル形成基材を用いてエアロゾルを発生させる装置を意味し得る。
【0031】
本発明で使用された用語「エアロゾル発生物品」は、エアロゾルを発生させることができる物品を意味し得る。エアロゾル発生物品は、エアロゾル形成基材を含むことができる。エアロゾル発生物品の代表的な例としては、紙巻きタバコを挙げることができるものであるが、本開示の範囲がこれに限定されるものではない。
【0032】
本発明で使用された用語「上流」(upstream)または「上流方向」は、使用者(喫煙者)の口部から遠ざかる方向を意味し、「下流」(downstream)または「下流方向」は、使用者の口部に近づく方向を意味し得る。上流及び下流という用語は、エアロゾル発生物品を構成する要素の相対的位置を説明するために用いられることができる。例えば、
図2に例示されたエアロゾル発生物品1で、タバコロッド11はフィルタロッド12の上流または上流方向に位置し、フィルタロッド12はタバコロッド11の下流または下流方向に位置する。
【0033】
本発明で使用された用語「長さ方向(longitudinal direction)」は、エアロゾル発生物品の長さ方向軸に相応する方向を意味し得る。
【0034】
以下では、添付した図面を参考にして本発明の実施例について本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者が容易に実施することができるように詳細に説明する。しかし本発明は、様々に相違する形態で具現されることができ、ここで説明する実施例に限定されない。
【0035】
以下では図面を参照して本発明の実施例を詳細に説明する。
【0036】
タバコ顆粒を含むタバコロッドを使用する従来のエアロゾル形成物品及び装置は、接触式ヒーターを使用する場合、構造的に接触面では温度が高いが反対に非接触面では適正温度まで加熱されにくいという点から、局所的に加熱温度が相違することによる炭化現象が発生し、これによりタバコ固有の味を発現できない問題点があった。
【0037】
したがって、本発明者らは前記のような問題点を解決するために、非接触式のインダクション方式ヒーターとサセプタを使用しながらもタバコ顆粒内部にサセプタが位置する特異的形態によって、サセプタが個別的に発熱することによってタバコ顆粒全体が均一に加熱して炭化現象を防止しながら、喫煙者がタバコ固有の味を介して満足感を感じられるタバコロッド、これを含むエアロゾル発生物品及びこれと共に使用するエアロゾル発生装置について発明するに至った。
【0038】
図2に示されたように、本発明の一実施例において、タバコロッド11は、第1フィルタセグメント111、前記第1フィルタセグメント111の上流に位置した第2フィルタセグメント112、及び前記第1フィルタセグメント111及び前記第2フィルタセグメント112により形成されたキャビティセグメント113を含み、前記キャビティセグメント113にはタバコ顆粒(granule)が充填され、前記タバコ顆粒は内部にタバコ微粉(fine particles)、及び可変磁場により加熱されるサセプタ、を含む。
【0039】
図2に示されたように、本発明の一実施例において、前記タバコロッド11は、第1フィルタセグメント111、前記第1フィルタセグメント111の上流に位置した第2フィルタセグメント112、及び前記第1フィルタセグメント111及び前記第2フィルタセグメント112により形成されたキャビティセグメント113を含む。前記タバコロッド11は、キャビティまたはキャビティセグメントを含むタバコロッドであって、加熱されることによってニコチンのようなタバコ成分(または喫味成分)を供給することができる。前記キャビティセグメント113にはタバコ顆粒、すなわち顆粒形態のタバコ物質が充填されることができる。
【0040】
具体的には、前記第1フィルタセグメント111は、キャビティセグメント113の形成、エアロゾルに対する濾過及び冷却機能を行うことができ、キャビティセグメント113の下流に位置することができる。前記第2フィルタセグメント112は、キャビティセグメント113の形成及びタバコ顆粒に対する脱落防止機能を行うことができる。また前記第2フィルタセグメント112は、エアロゾル発生物品1がエアロゾル発生装置2に挿入される場合、キャビティセグメント113がエアロゾル発生装置2内の適切な位置に配置されるようにすることができ、タバコロッド11が外部に離脱することを防止、及び喫煙中にタバコロッド11から液状化したエアロゾルがエアロゾル発生装置2に流れ出ることを防止することができる。
【0041】
本発明の一実施例において、前記第1フィルタセグメント111または前記第2フィルタセグメント112の吸引抵抗は、50mmH20/60mm以上、75mmH20/60mm以上、90mmH20/60mm以上、105mmH20/60mm以上、または120mmH20/60mm以上であり得、前記第1フィルタセグメント111または前記第2フィルタセグメント112の吸引抵抗は、150mmH20/60mm以下、140mmH20/60mm以下、130mmH20/60mm以下、120mmH20/60mm以下、110mmH20/60mm以下、100mmH20/60mm以下、90mmH20/60mm以下、80mmH20/60mm以下、または70mmH20/60mm以下であり得る。前記数値範囲内で、適切な吸込性が保障されることができる。また、適切な吸込性によりキャビティセグメント113内での渦気流の発生確率が増加し、これにより多数のタバコ顆粒が均一に加熱される効果がある。また、前記第1フィルタセグメント111及び第2フィルタセグメント113が紙フィルタである場合、前記数値範囲内で適切な霧化量が保障される効果がある。
【0042】
本発明の一実施例において、前記第1フィルタセグメント111及び前記第2フィルタセグメント112は、それぞれ紙物質を含むことができる。
【0043】
本発明の一実施例において、前記第1フィルタセグメント111は、紙物質を含むことができ、言い換えると紙フィルタからなることができる。前記紙物質は、円滑な気流パス確保のために長さ方向に配列されることが好ましくあり得るが、これに限定されるものではない。前記紙物質は、熱により変性がほとんど起きないので、一定温度以上で加熱時に溶けたり収縮する現象が発生するセルロースアセテート繊維よりタバコロッド部位に容易に適用されることができる。
【0044】
本発明の一実施例において、前記第1フィルタセグメント111は、耐水性または耐油性の紙物質を含むことができる。前記耐水性または耐油性の紙物質を前記第1フィルタセグメント111が含む場合、エアロゾル内に含有された煙成分(e.g.水分、エアロゾル形成剤成分)が前記第1フィルタセグメント111を通過する間に吸収されて可視的な霧化量が減少する問題(e.g.有煙モードで霧化量が減少する問題)が大きく軽減されることができる。例えば、前記第1フィルタセグメント111が一般的な紙物質を含む場合、紙物質の吸湿性により前述の煙成分が吸収されて可視的な霧化量が減少し得るが、前記耐水性または耐油性の紙物質が適用されれば、前述の煙成分の吸収がほとんど起きず、このような霧化量の減少問題が解決されることができる。
【0045】
本発明の一実施例において、前記第1フィルタセグメント111は、セルロースアセテートフィルタからなることができる。このような場合には、前記第1フィルタセグメント111の除去能が向上する効果を達成することができる。
【0046】
本発明の一実施例において、前記第2フィルタセグメント112は、紙物質を含むことができ、言い換えると紙フィルタからなることができる。前記紙物質は、円滑な気流パス確保のために長さ方向に配列されることが好ましくあり得るが、これに限定されるものではない。前記紙物質は熱に強靭な物質で、セルロースアセテート繊維の使用時に内部の加熱要素と接触して溶けたり収縮する現象によりタバコ顆粒が脱落する現象が加速化する問題を、大きく緩和させることができる効果がある。
【0047】
本発明の一実施例において、前記第2フィルタセグメント112は、耐水性または耐油性の紙物質を含むことができ、前記第1フィルタセグメント111についての説明で前述したように、耐水性または耐油性の紙物質は可視的な霧化量が減少する問題を大きく軽減できる効果がある。
【0048】
図2に示されたように、本発明の一実施例において、前記タバコロッド11は、前記第1フィルタセグメント111及び前記第2フィルタセグメント112により形成されたキャビティセグメント113を含む。前記キャビティセグメント113は、キャビティ(cavity)を備えたセグメントであって第1フィルタセグメント111と第2フィルタセグメント112の間に位置することができる。すなわち、キャビティセグメント113は、第1フィルタセグメント111と第2フィルタセグメント112により形成されることができる。
【0049】
前記キャビティセグメント113は、多様な方式で製造されることができる。例えば、前記キャビティセグメント113は、紙管等のようなチューブ型構造物を含む形態で製造されるか、2つのフィルタセグメントにより形成されたキャビティを適切な素材のラッパーでラッピングすることにより製造されることができるが、タバコ顆粒が充填できるならば製造方法はこれに特に限定されない。
【0050】
図2に示されたように、本発明の一実施例において、前記キャビティセグメント113にはタバコ顆粒(granule)が充填される。前記タバコ顆粒は、他の類型のタバコ物質(e.g.葉タバコ刻み、板状葉等)より水分及び/またはエアロゾル形成剤の含量が顕著に少ないので、可視的な煙発生を大きく減少させることができ、このためエアロゾル発生装置2の無煙機能が容易に具現されることができる。ただし、タバコ顆粒の直径、密度、充填率、構成物質の組成比、加熱温度等は多様にでき、これは実施例により変わり得る。
【0051】
本発明の一実施例において、タバコ顆粒の直径は、約0.4mm~1.2mmであり得る。前記数値範囲内で、タバコ顆粒の適切な硬度と製造容易性が保障され、キャビティセグメント113内での渦気流の発生確率が増加し得る。
【0052】
本発明の一実施例において、タバコ顆粒の大きさは、約15メッシュ(mesh)~50メッシュであり得、好ましくは約20メッシュ~40メッシュであり得る。前記数値範囲内で、タバコ顆粒の適切な硬度と製造容易性が保障され、脱落現象が最小化され、キャビティセグメント113内での渦気流の発生確率が増加し得る。
【0053】
本発明の一実施例において、タバコ顆粒の密度は、約0.5g/cm3~1.2g/cm3であり得、好ましくは約0.7g/cm3~1.0g/cm3であり得る。前記数値範囲内で、タバコ顆粒の適切な硬度が保障され、キャビティセグメント113内での渦気流の発生確率が増加し得る。
【0054】
本発明の一実施例において、タバコ顆粒の硬度は、約80%以上であり得、好ましくは85%または90%以上、より好ましくは91%、93%、95%または97%以上であり得る。前記数値範囲内で、タバコ顆粒の製造容易性が向上し、粉々になる現象が最小化されてエアロゾル発生物品1の製造容易性も向上することができる。本実施例で、タバコ顆粒の硬度は、国家標準試験方法であるKSM-1802(「活性炭試験方法」)に基づいて測定された数値であり得る。硬度の測定方法の詳細内容と測定値の意味については、国家標準KSM-1802を参照するものとする。
【0055】
本発明の一実施例において、タバコ顆粒の加熱温度は、約260度、250度、240度または230度以下であり得る。つまり、加熱要素が例示された範囲の加熱温度でタバコロッド11を加熱することができる。前記数値範囲内で、タバコ顆粒が加熱され過ぎて焦げた味が発現する問題が解決されることができる。それだけでなく、適切な喫味が保障されると同時に、可視的な煙の発生が最小化されてエアロゾル発生装置2の無煙機能が容易に具現されることができる。詳しく説明すると、刻みタバコ、板状葉等のようなタバコ物質は約270度以上で加熱されてこそ十分な喫味が発現するのに対して、タバコ顆粒はそれより低い温度でも十分な喫味が発現でき、可視的な煙の発生が容易に抑制されることができる。また、このような特性により、タバコ顆粒が他の類型のタバコ物質に比べてエアロゾル発生装置2の無煙機能を具現するのに適することができる。
【0056】
本発明の一実施例において、タバコ顆粒の湿量基準(wet basis)ニコチン含量は、約1.0%~4.0%であり、好ましくは約1.5%~3.5%、1.8%~3.0%、または2.0%~2.5%であり得る。前記数値範囲内で、適切な水準の喫味感が保障されることができる。
【0057】
本発明の一実施例において、タバコ顆粒の乾量基準(dry basis)ニコチン含量は、約1.2%~4.2%であり、好ましくは約1.7%~3.7%、2.0%~3.2%、または2.2%~2.7%であり得る。前記数値範囲内で、適切な水準の喫味感が保障されることができる。
【0058】
図3及び
図4に示されたように、本発明の一実施例において、前記タバコ顆粒13は内部にタバコ微粉(fine particles)、及び可変磁場により加熱されるサセプタ微粉を含む。
【0059】
本発明で使用された用語「微粉(fine particles)」は、粒径が約40μm以下、好ましくは20μm~30μmの粒子であり得る。前記微粉は、タバコ顆粒を構成するタバコまたはサセプタを製造方法的観点でより具体的に説明するために導入されたものであり、前記微粉は例えば、レイヤリング(layering)方式等に凝集して大きさが成長することができ、場合によって各微粉の境界は区分されないこともある。したがって、本発明で粒子の大きさについての説明ではない場合、微粉は省略されて説明され得る。前記タバコ微粉は、一般のタバコ葉等のタバコ成分を上述した大きさに粉砕したものであり得る。
【0060】
図3及び
図4に示されたように、本発明の一実施例において、前記タバコ顆粒13は、内部に可変磁場により加熱されるサセプタを含む。前記サセプタは粒子形態の物質で、エアロゾル発生装置の加熱要素により誘導加熱、具体的には可変磁場により加熱される方式によりタバコ顆粒を加熱させることができる。例えば、エアロゾル発生装置2は、サセプタ物質を誘導加熱するための誘導コイル23を含むように構成されることができ、このために前記キャビティセグメント113に含まれたタバコ顆粒13の内部には多数のサセプタが配置されることができる。前記サセプタは、前記タバコ微粉と接触面を広くして、各サセプタが個別的に発熱して顆粒全体を均一に加熱するように配置されることが好ましい。
【0061】
前記誘導コイル23により発生した可変磁場は、前記サセプタを加熱させることができる。例えば前記タバコ顆粒13は、前記サセプタにより260℃以下、好ましくは220~240℃の温度に加熱されることができる。
【0062】
本発明の一実施例において、前記サセプタは、アルミニウム、金、鉄、ニッケル、コバルト、導電性炭素、黒鉛、軟鋼、ステンレス鋼、銅、青銅、及びこれらの組み合わせからなる群から選択されたものを含むことができる。前記サセプタは、それぞれ特定の材料を含むことにより、キュリー温度を持たないか特定のキュリー温度を持つことができる。本明細書上でキュリー温度は、ある物質が磁性を失う温度を意味し、物質の種類によってキュリー温度は相違し得る。
【0063】
本発明の一実施例において、前記サセプタ微粉は、約40μm以下、好ましくは20μm~30μmの直径を有することができるが、これに特に限定されない。前記サセプタ微粉は、凝集されて多様な大きさ及び形態の2次粒子を形成することができる。
【0064】
図3に示されたように、本発明の一実施例において、前記タバコ顆粒13は、内部中心のコアに前記サセプタ微粉132が凝集して位置し、前記サセプタからなるコアを囲むシェル形態で前記タバコ微粉131が凝集して位置するコア(core)-シェル(shell)形態であり得る。前記コアに位置した任意のサセプタ132からシェルに位置した任意のタバコ微粉131までの中心間の距離が一定距離以内である場合、前記タバコ微粉131は、シェル領域に分布されて炭化現象なしに均一に加熱されることができる効果がある。例示的に、前記タバコ顆粒とコアの直径比は1.5:1~2:1であり得、必ずしもこれに限定されない。
【0065】
図4の(a)及び
図4の(b)に示されたように、本発明の一実施例において、前記タバコ顆粒13は、前記タバコ微粉133と前記サセプタ134が無作為(random)的に混合された形態を有することができる。本発明の一実施例において、前記サセプタ134は、微粉形態で前記タバコ微粉133と混合されることができる。具体的には、タバコ物質とサセプタをそれぞれ微粉(fine particles)形態に製造した後、混合してタバコ顆粒13を製造することができる。このとき、タバコ微粉133と微粉形態のサセプタ134の粒径は、それぞれ40μm以下、好ましくは20μm~30μmであり得る。前記範囲の微粉粒径を満足する場合、タバコ微粉133と微粉形態のサセプタ134が均一に混合されることが容易で、その結果サセプタ134がタバコ顆粒13内部で個別的に発熱時に、タバコ顆粒13に含まれたタバコ微粉133全体を均一に加熱させることができて炭化現象の発生を防止する効果がある。
【0066】
本発明の一実施例において、前記タバコ顆粒13は、水分をさらに含むことができる。前記水分は、タバコ顆粒13の製造工程中に乾燥工程を経て減少したが、残っている水分であり得る。本発明の一実施例において、前記タバコ顆粒13は、タバコ顆粒の総重量基準5~15重量%の水分を含むことができ、好ましくは5.5~12重量%の水分を含むことができ、より好ましくは6~9重量%の水分を含むことができる。前記数値範囲内で、可視的な煙の発生が大きく減少することができ、エアロゾル発生装置2の無煙機能が容易に具現されることができる。
【0067】
本発明の一実施例において、前記タバコ顆粒13は、タバコ顆粒の総重量基準50~70重量%のタバコ微粉を含むことができ、好ましくは53~67重量%のタバコ微粉を含むことができ、より好ましくは57~63重量%のタバコ微粉を含むことができる。前記タバコ顆粒13が前記範囲のタバコ微粉を含む場合に、タバコ味の持続性、タバコ顆粒の硬度及び顆粒製造の容易性が確保されることができる。
【0068】
本発明の一実施例において、前記タバコ顆粒13は、タバコ顆粒の総重量基準20~40重量%のサセプタ微粉を含むことができ、好ましくは23~37重量%のサセプタ微粉を含むことができ、より好ましくは27~33重量%のサセプタ微粉を含むことができる。前記範囲内でサセプタ微粉の重量比は、タバコ顆粒13内含まれるタバコ微粉の種類、タバコ顆粒の直径、大きさにより多様であり得、これは実施例によって変わることができる。
【0069】
本発明の一実施例において、タバコ顆粒13は、1~10重量%のエアロゾル形成剤を含むことができ、好ましくは7重量%、5重量%、3重量%、または1重量%のエアロゾル形成剤を含むことができる。または、タバコ顆粒13は、エアロゾル形成剤を含まないこともできる。前記数値範囲内で、可視的な煙の発生が大きく減少することができ、エアロゾル発生装置2の無煙機能が容易に具現されることができる。
【0070】
本発明の一実施例において、前記キャビティセグメント113は、2つ以上の前記タバコ顆粒13が合わせられた形態の複合顆粒構造体を含むことができる。前記複合顆粒構造体は、内部にサセプタを含むタバコ顆粒13が2つ以上合わせられて形成された構造体であり得る。例えば、内部にサセプタを含むタバコ顆粒13が2つ、3つまたは4つ以上合わさって形成された構造体であり得る。キャビティセグメント113内のタバコ顆粒13が独立的に存在する場合だけでなく、少なくとも2つ以上の別個のタバコ顆粒13が合わせられて形成された複合顆粒構造体がキャビティセグメント113内に存在することができる。前記複合顆粒構造体は、タバコ顆粒13の内部に含まれたサセプタだけでなく、合わさって隣り合ったタバコ顆粒13のサセプタからも熱伝達が可能で、タバコ微粉がサセプタから供給される総熱量が増加することができ、これにより均一な熱伝達を容易にする効果がある。
【0071】
本発明の一実施例において、前記複合顆粒構造体は、前記タバコ顆粒13が単層形態で合わさった単層構造体、または2層以上に積層された多層構造体であり得る。例えば、タバコ顆粒13が単層形態で水平に合わさって形成された単層構造体、または単層構造体の上下垂直方向に別個のタバコ顆粒13が合わせられて形成された多層構造体が形成されることができる。前記単層構造体または多層構造体を介して、合わさって隣り合ったタバコ顆粒13のサセプタからも熱伝達が可能で、タバコ微粉がサセプタから供給される総熱量が増加することができ、均一な熱伝達を容易にできる効果がある。
【0072】
図2に示されたように、本発明の一実施例において、エアロゾル発生物品1は、エアロゾル発生装置2と共に使用されるエアロゾル発生物品1であって、前記タバコロッド11、及び前記タバコロッド11の下流に位置したフィルタロッド12を含み、前記フィルタロッド12は、冷却セグメント121、前記冷却セグメント121の下流に位置したマウスピースセグメント122を含む。
【0073】
前記タバコロッド11についての説明は、本明細書上で前述したとおりである。
【0074】
図2に示されたように、本発明の一実施例において、前記エアロゾル発生物品1は、前記タバコロッド11の下流に位置したフィルタロッド12を含む。前記フィルタロッド12は、タバコロッド11の下流に位置してエアロゾルに対する濾過機能を行うことができる。このために、フィルタロッド12は、紙、セルロースアセテート繊維等のようなフィルタ物質を含むことができる。フィルタロッド12は、フィルタ物質をラッピング(wrapping)しているラッパーをさらに含むものでもあり得る。
【0075】
前記フィルタロッド12は、多様な形状で製作されることができる。例えば、フィルタロッド12は、円柱型(type)ロッドでもあり得、内部に中空を含むチューブ型ロッドでもあり得る。また、フィルタロッド12は、リセス型ロッドでもあり得る。もし、フィルタロッド12が複数のセグメントで構成された場合、複数のセグメントのうち少なくとも1つが異なる形状で製作されることもできる。また前記フィルタロッド12は、香味が発生するように製作されることもできる。例えば、前記フィルタロッド12に加香液が噴射されることもでき、加香液が塗布された別途の繊維がフィルタロッドの内部に挿入されることもできる。他の例としては、前記フィルタロッド12には香液を含んでいる少なくとも1つのカプセル(図示なし)が含まれることができる。
【0076】
本発明の一実施例において、前記フィルタロッド12は、複数のセグメントで構成されることができる。例えば、エアロゾルに対する冷却機能を行う冷却セグメント121と、エアロゾルに対する濾過機能を行うマウスピースセグメント122で構成されることができる。また前記フィルタロッド12は、他の機能を行う少なくとも1つのセグメントをさらに含むことができる。
【0077】
具体的には、前記冷却セグメント121は多様な形態で製造されることができるが、例えば冷却セグメント121は、紙管、中空が形成されたセルロースアセテートフィルタ、複数の孔が空いたセルロースアセテートフィルタ、高分子物質または生分解性高分子物質が充填されたフィルタ等の形態で製造されることができるが、エアロゾルの冷却機能を行うことができるならば、これに限定されるものではない。前記マウスピースセグメント122は、例えばセルロースアセテートフィルタ(すなわち、セルロースアセテート繊維からなるフィルタ)であり得るが、これに限定されるものではない。
【0078】
本発明の一実施例において、エアロゾル発生物品1は、少なくとも1つのラッパーにより包装されることができる。例えば、エアロゾル発生物品1は、1つのラッパーにより包装されるか、2以上のラッパーにより重畳的に包装されることができる。例えば、第1ラッパーによりタバコロッドが包装され、第2ラッパーによりフィルタロッドが包装されることができる。そして、個別のラッパーにより包装されたタバコロッド及びフィルタロッドが結合され、第3ラッパーによりエアロゾル発生物品全体が再包装されることができる。もし、タバコロッド11またはフィルタロッド12それぞれが複数のセグメントで構成された場合、それぞれのセグメントがそれぞれ個別のラッパーにより包装されることができる。また個別のラッパーにより包装されたセグメントが結合されたエアロゾル発生物品全体が別のラッパーにより再包装されることができる。前記ラッパーには、外部の空気が流入するか内部の気体が流出する少なくとも1つの孔(hole)が形成されることができる。
【0079】
図1に示されたように、本発明の一実施例において、エアロゾル発生装置2は、前記エアロゾル発生物品1、前記エアロゾル発生物品1の収容空間、バッテリー21、及びコイル23を含み、前記コイル23は、前記キャビティセグメント113を取り囲む形態であって、前記バッテリー21から電力の供給を受けて可変磁場を発生させ前記サセプタを加熱させる。
【0080】
前記エアロゾル発生物品1についての説明は、本明細書上で前述したとおりである。
【0081】
図1に示されたように、本発明の一実施例において、エアロゾル発生装置2は、前記エアロゾル発生物品1の収容空間を含む。具体的には、ハウジングがエアロゾル発生装置2の外観を形成し、ハウジング内部にエアロゾル発生物品1の収容空間を含むことができる。前記エアロゾル発生物品1は、前記収容空間に長さ方向に沿って挿入されることができ、使用が完了した後には使用者により容易に除去されることができる。
【0082】
図1に示されたように、本発明の一実施例において、エアロゾル発生装置2は、バッテリー21を含む。前記バッテリー21は、エアロゾル発生装置2が動作するのに用いられる電力を供給するものであって、例えばバッテリー21は、加熱要素がエアロゾル発生物品1を加熱できるように電力を供給することができ、制御部22が動作するのに必要な電力を供給することができる。またバッテリー21は、ディスプレイ、センサ、モータ等の電気的構成要素をエアロゾル発生装置2が含む場合、これを動作するのに必要な電力を供給することができる。
【0083】
図1に示されたように、本発明の一実施例において、エアロゾル発生装置は、制御部22を含むことができる。前記制御部22はエアロゾル発生装置2の動作を全般的に制御することができ、例えば加熱要素の加熱温度及びバッテリー21が供給する電力を制御することができ、各構成の状態を確認してエアロゾル発生装置2が動作可能な状態か否かを判断することができる。また前記制御部22は、少なくとも1つの制御部(processor)により具現されることができる。前記制御部22は、多数の論理ゲートのアレイで具現されることもでき、汎用的なマイクロ制御部とこのマイクロ制御部で実行できるプログラムが保存されたメモリの組み合わせで具現されることもできる。また本開示が属する技術分野で通常の知識を有する者であれば、制御部が異なる形態のハードウェアでも具現され得ることを自明に理解することができる。
【0084】
図1に示されたように、本発明の一実施例において、エアロゾル発生装置2はコイル23を含み、前記コイル23は、前記キャビティセグメント113を取り囲む形態であって、前記バッテリー21から電力の供給を受けて可変磁場を発生させ前記サセプタを加熱させる。具体的には、誘導加熱方式で加熱するために前記コイル23は誘導コイルであり得、前記エアロゾル発生物品1の前記キャビティセグメント113に含まれたタバコ顆粒13の内部には前記コイル23により誘導加熱されるサセプタを含むことができる。
【0085】
図1に示されたように、本発明の一実施例において、前記コイル23は、前記キャビティセグメント113のみを加熱するように配置されることができる。例えば前記コイル23は、キャビティセグメント113のみを取り囲む形態で配置されることができ、これによって、もしフィルタセグメントが加熱される場合に、セルロースアセテートフィルタであれば熱によって繊維が溶けたり収縮する問題、及び紙フィルタであれば熱による紙物質の吸湿性増加により可視的な霧化量が減少する問題を防止することができる長所がある。またフィルタに含まれた接着剤の変形及び放出を減らすことができ、フィルタの物性変化を防ぐ効果がある。
【0086】
本発明の一実施例において、エアロゾル発生装置2は、液状のエアロゾル形成基材を含むカートリッジをさらに含むことができる。例えば、カートリッジと連結された加熱要素が液状伝達手段により液状のエアロゾル形成基材を加熱させてエアロゾルを形成させることができ、これはエアロゾル発生物品1を通過して使用者に伝達されることができる。
【0087】
本発明の一実施例において、エアロゾル発生装置2は、無煙モードまたは有煙モードで動作することができる。具体的には、エアロゾル発生装置2は、無煙モード及び有煙モードのうち使用者が設定したモードで動作し、無煙モードではエアロゾルが発生はするが肉眼で確認できる煙霧は発生せず、有煙モードでは使用者の好みに応じて肉眼で確認可能な煙霧をニコチン移行とともに発生させることができる。
【0088】
前述したとおり、本発明によるタバコロッド、これを含むエアロゾル発生物品及びこれと共に使用するエアロゾル発生装置は、キャビティセグメントに含まれたタバコ顆粒の内部にサセプタを特異的形態で含む非接触式加熱方式を適用して炭化現象を防止しながらも、タバコ顆粒を均一に加熱することができて、タバコ固有の味の発現により喫煙者に満足感を与える効果を有することができる。
【0089】
本発明が前記言及された好ましい実施例と関わって説明されたが、発明の要旨と範囲から逸脱することなしに多様な修正や変形をすることが可能である。したがって、添付された特許請求の範囲は、本発明の要旨に属する限りこのような修正や変形を含むものである。
【符号の説明】
【0090】
1:エアロゾル発生物品
11:タバコロッド
12:フィルタロッド
13:タバコ顆粒
111:第1フィルタセグメント
112:第2フィルタセグメント
113:キャビティセグメント
121:冷却セグメント
122:マウスピースセグメント
131:タバコ
132:サセプタ
133:タバコ微粉
134:サセプタ微粉
2:エアロゾル発生装置
21:バッテリー
22:制御部
23:コイル
【国際調査報告】