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特表2024-540698複数のカートリッジを備えたエアロゾル発生装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-01
(54)【発明の名称】複数のカートリッジを備えたエアロゾル発生装置
(51)【国際特許分類】
   A24F 40/30 20200101AFI20241025BHJP
   A24F 40/42 20200101ALI20241025BHJP
   A24F 40/46 20200101ALI20241025BHJP
   A24F 40/20 20200101ALI20241025BHJP
   A24F 40/10 20200101ALI20241025BHJP
   A24F 40/50 20200101ALI20241025BHJP
   A24D 1/20 20200101ALI20241025BHJP
   A24F 40/60 20200101ALI20241025BHJP
【FI】
A24F40/30
A24F40/42
A24F40/46
A24F40/20
A24F40/10
A24F40/50
A24D1/20
A24F40/60
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022575273
(86)(22)【出願日】2022-10-14
(85)【翻訳文提出日】2022-12-09
(86)【国際出願番号】 KR2022015566
(87)【国際公開番号】W WO2023075234
(87)【国際公開日】2023-05-04
(31)【優先権主張番号】10-2021-0145593
(32)【優先日】2021-10-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519217032
【氏名又は名称】ケーティー アンド ジー コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】パク、イン ス
(72)【発明者】
【氏名】クォン、チャン ミン
【テーマコード(参考)】
4B045
4B162
【Fターム(参考)】
4B045AA21
4B045AB04
4B045AB08
4B045AB11
4B045AB16
4B162AA03
4B162AA06
4B162AA07
4B162AA22
4B162AB01
4B162AB12
4B162AB14
4B162AC06
4B162AC08
4B162AC12
4B162AC14
4B162AC16
4B162AC22
4B162AC34
4B162AD02
4B162AD06
4B162AD23
(57)【要約】
本発明は、エアロゾル発生物品が収容される収容空間を形成するハウジング、前記収容空間内に収容されたエアロゾル発生物品を加熱するヒーター部、第1エアロゾル形成剤を含む第1カートリッジ、液状ニコチン及び第2エアロゾル形成剤を含む第2カートリッジ、前記第1カートリッジを加熱する第1カートリッジヒーター部、前記第2カートリッジを加熱する第2カートリッジヒーター部、及び有煙モード及び無煙モードのうち設定されたモードで動作するように前記エアロゾル発生装置を制御する制御部を含む、エアロゾル発生装置に関するものである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル発生物品が収容される収容空間を形成するハウジング、
前記収容空間内に収容されたエアロゾル発生物品を加熱するヒーター部、
第1エアロゾル形成剤を含む第1カートリッジ、
液状ニコチン及び第2エアロゾル形成剤を含む第2カートリッジ、
前記第1カートリッジを加熱する第1カートリッジヒーター部、
前記第2カートリッジを加熱する第2カートリッジヒーター部、及び
有煙モード及び無煙モードのうち設定されたモードで動作するようにエアロゾル発生装置を制御する制御部、を含む、エアロゾル発生装置。
【請求項2】
前記エアロゾル発生物品は、タバコロッドを含み、
前記タバコロッドは、
第1フィルタセグメント、第2フィルタセグメント、及び前記第1フィルタセグメント及び前記第2フィルタセグメントにより形成されたキャビティセグメント、を含み、
前記キャビティセグメントにはタバコ顆粒が充填される、請求項1に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項3】
前記エアロゾル発生物品は、
前記タバコロッドの下流に位置したフィルタロッドをさらに含み、
前記フィルタロッドは
冷却セグメント及びマウスピースセグメントを含む、請求項2に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項4】
前記制御部は、
前記設定されたモードが前記有煙モードであるという判断に応答して、
前記ヒーター部を動作させ、
前記第1カートリッジヒーター部及び前記第2カートリッジヒーター部のうちいずれか1つ以上を動作させる、請求項1に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項5】
前記有煙モードは、
一般モード、ブースティングモード、及び複合ブースティングモードのうちいずれか1つのモードに設定される、請求項4に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項6】
前記制御部は、
前記設定されたモードが前記一般モードであるという判断に応答して、
前記第1カートリッジヒーター部を動作させる、請求項5に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項7】
前記制御部は、
前記設定されたモードが前記ブースティングモードであるという判断に応答して、
前記第2カートリッジヒーター部を動作させる、請求項5に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項8】
前記制御部は、
前記設定されたモードが前記複合ブースティングモードであるという判断に応答して、
前記第1カートリッジヒーター部及び前記第2カートリッジヒーター部を全て動作させる、請求項5に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項9】
前記第2カートリッジは、
前記ブースティングモードまたは前記複合ブースティングモードにおいて、各パフごとに移行されるニコチンの総合が一定であるように追加でニコチンを供給する手段である、請求項5に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項10】
前記第2カートリッジは、
0.1~5重量%の液状ニコチン、及び
95~99.9重量%の第2エアロゾル形成剤を含む、請求項1に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項11】
前記制御部は、
前記設定されたモードが前記無煙モードであるという判断に応答して、
前記ヒーター部のみを動作させる、請求項1に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項12】
前記ヒーター部は、
前記キャビティセグメントのみを加熱するように配置される、請求項2に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項13】
前記ヒーター部、前記第1カートリッジヒーター部及び前記第2カートリッジヒーター部は、
最初に予熱された後、設定された範囲を離脱する場合、再加熱される形式で駆動される、請求項1に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項14】
前記エアロゾル発生装置は、前記ハウジングの外壁面に配置されるスイッチをさらに含み、
前記スイッチは、有煙モードまたは無煙モードを設定し、有煙モード選択時に一般モード、ブースティングモード及び複合ブースティングモードのうちいずれか1つのモードに設定する手段である、請求項5に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項15】
前記エアロゾル発生装置は、
前記エアロゾル発生物品の収容時に、前記第2カートリッジから発生したエアロゾルを前記第1フィルタセグメントに直接移動させるための流路をさらに含む、請求項2に記載のエアロゾル発生装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のカートリッジを備えたエアロゾル発生装置に関する。具体的には、エアロゾル形成基材を含むカートリッジとニコチンを含むカートリッジを別途に備えたエアロゾル発生装置に関する。
【0002】
本出願は、2021年10月28日付の韓国特許出願第10-2021-0145593号を基礎とする優先権の利益を主張し、該当韓国特許出願の文献に開示された全ての内容を本明細書の一部として含む。
【背景技術】
【0003】
近頃、伝統的な紙巻きタバコの短所を克服する代替品に関する需要が増加している。例えば、紙巻きタバコスティックを電気的に加熱することによりエアロゾルを発生させる装置(e.g.紙巻きタバコ型電子タバコ)に対する需要が増加している。それに伴い、電気加熱式エアロゾル発生装置とそれに適用される紙巻きタバコスティック(またはエアロゾル発生物品)に対する研究が活発に進められている。
【0004】
一方、喫煙時に可視的な煙が発生しないならば、使用者が場所や環境の制約なしに喫煙を楽しめるという長所がある。また、このような長所により嗅ぎタバコ(snuff)、含みタバコ(snus)、噛みタバコ(chewing tobacco)等のような無煙タバコ製品が開発されてはいるが、例示された無煙タバコ製品は、燃焼型紙巻きタバコまたは加熱型紙巻きタバコスティックのような喫煙感を提供できないという短所がある。一方、好みによっては可視的な煙を発生させながら吸煙することを好む喫煙者もまた存在する。
【0005】
前記可視的な煙の発生有無による選好度の差だけでなく、可視的な煙の発生を好むとしても霧化量の多少については好みの程度の差が存在し、ニコチン移行量の多少についてもタバコ味に対する趣向によって喫煙者個人の好みの差が存在する。
【0006】
したがって、喫煙時の可視的煙の発生有無、霧化量及びニコチン移行量によるタバコ味の差を喫煙者が直接調節することができ、各個人の趣向に合った霧化量と喫味を提供して喫煙者を満足させることができるエアロゾル発生装置に対する研究開発が必要な実情である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】日本公開特許公報第2021-045149号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明者らは、前記問題を解決するために、喫煙者の選択によって有煙または無煙モードの作動が可能であり、有煙モード作動時には喫煙者が好みに応じて霧化量とニコチン移行量を多様なモードを介して直接調節することができるエアロゾル発生装置を提供しようとする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の第1側面によれば、
エアロゾル発生物品が収容される収容空間を形成するハウジング、前記収容空間内に収容されたエアロゾル発生物品を加熱するヒーター部、第1エアロゾル形成剤を含む第1カートリッジ、液状ニコチン及び第2エアロゾル形成剤を含む第2カートリッジ、前記第1カートリッジを加熱する第1カートリッジヒーター部、前記第2カートリッジを加熱する第2カートリッジヒーター部、及び有煙モード及び無煙モードのうち設定されたモードで動作するように前記エアロゾル発生装置を制御する制御部、を含む、エアロゾル発生装置を提供する。
【0010】
本発明の一具体例において、前記エアロゾル発生物品は、タバコロッドを含み、前記タバコロッドは、第1フィルタセグメント、第2フィルタセグメント、及び前記第1フィルタセグメント及び前記第2フィルタセグメントにより形成されたキャビティセグメント、を含み、前記キャビティセグメントにはタバコ顆粒が充填されることができる。
【0011】
本発明の一具体例において、前記エアロゾル発生物品は、前記タバコロッドの下流に位置したフィルタロッドをさらに含み、前記フィルタロッドは冷却セグメント及びマウスピースセグメントを含むことができる。
【0012】
本発明の一具体例において、前記制御部は、前記設定されたモードが前記有煙モードであるという判断に応答して、前記ヒーター部を動作させ、前記第1カートリッジヒーター部及び前記第2カートリッジヒーター部のうちいずれか1つ以上を動作させることができる。
【0013】
本発明の一具体例において、前記有煙モードは、一般モード、ブースティングモード、及び複合ブースティングモードのうちいずれか1つのモードに設定されることができる。
【0014】
本発明の一具体例において、前記制御部は、前記設定されたモードが前記一般モードであるという判断に応答して、前記第1カートリッジヒーター部を動作させることができる。
【0015】
本発明の一具体例において、前記制御部は、前記設定されたモードが前記ブースティングモードであるという判断に応答して、前記第2カートリッジヒーター部を動作させることができる。
【0016】
本発明の一具体例において、前記制御部は、前記設定されたモードが前記複合ブースティングモードであるという判断に応答して、前記第1カートリッジヒーター部及び前記第2カートリッジヒーター部を全て動作させることができる。
【0017】
本発明の一具体例において、前記第2カートリッジは、前記ブースティングモードまたは前記複合ブースティングモードにおいて、各パフごとに移行されるニコチンの総合が一定であるように追加でニコチンを供給する手段であり得る。
【0018】
本発明の一具体例において、前記第2カートリッジは、0.1~5重量%の液状ニコチン、及び95~99.9重量%の第2エアロゾル形成剤を含むことができる。
【0019】
本発明の一具体例において、前記制御部は、前記設定されたモードが前記無煙モードであるという判断に応答して、前記ヒーター部のみを動作させることができる。
【0020】
本発明の一具体例において、前記ヒーター部は、前記キャビティセグメントのみを加熱するように配置されることができる。
【0021】
本発明の一具体例において、前記ヒーター部、前記第1カートリッジヒーター部及び前記第2カートリッジヒーター部は、最初に予熱された後、設定された範囲を離脱する場合、再加熱される形式で駆動されることができる。
【0022】
本発明の一具体例において、前記エアロゾル発生装置は、前記ハウジングの外壁面に配置されるスイッチをさらに含み、前記スイッチは、有煙モードまたは無煙モードを設定し、有煙モード選択時に一般モード、ブースティングモード及び複合ブースティングモードのうちいずれか1つのモードに設定する手段であり得る。
【0023】
本発明の一具体例において、前記エアロゾル発生装置は、前記エアロゾル発生物品の収容時に、前記第2カートリッジから発生したエアロゾルを前記第1フィルタセグメントに直接移動させるための流路をさらに含むことができる。
【発明の効果】
【0024】
本発明による複数のカートリッジを備えたエアロゾル発生装置は、喫煙者の好みまたは喫煙場所によって有煙または無煙モードの選択が可能であり、有煙モードでは、複数のカートリッジそれぞれに対する加熱可否を制御して霧化量とニコチン移行量の差を有する多様なモードを設定することができ、個人の好みに合わせた霧化量と喫味を提供する効果がある。
【0025】
本発明による複数のカートリッジを備えたエアロゾル発生装置は、エアロゾル発生物品とともに別途のカートリッジを介して追加でニコチンを供給することにより、各パフ別に差なく均一な量のニコチンを移行することができ、これによりタバコ味を提供する効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】本発明の一実施例において、エアロゾル発生装置が無煙モードで作動するときの概略的な例示図を示した図である。
図2】本発明の一実施例において、エアロゾル発生装置が有煙モードで作動するときの概略的な例示図を示した図である。
図3】本発明の一実施例において、エアロゾル発生物品の概略的な例示図を示した図である。
図4】本発明の一実施例において、エアロゾル発生物品が有煙モードのうち実施例1(一般モード)または実施例2(複合ブースターモード)で移行するニコチンの量を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、本発明をより詳細に説明する。
【0028】
本明細書及び特許請求の範囲に使用された用語や単語は、通常的や辞書的な意味に限定して解釈されてはならず、発明者は、自身の発明を最善の方法で説明するために用語の概念を適切に定義することができるという原則に則って本発明の技術的思想に適する意味と概念で解釈されなくてはならない。
【0029】
本発明で使用した用語は、単に特定の実施例を説明するために使用されたものであり、本発明を限定しようとする意図ではない。単数の表現は、文脈上明白に異なって意図しない限り、複数の表現を含む。本発明で、「含む」または「有する」等の用語は、明細書上に記載された特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものが存在することを指定しようとするものであって、1つまたはそれ以上の他の特徴や数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものの存在または付加の可能性を予め排除しないものと理解されなくてはならない。
【0030】
本発明で使用された用語「前側」及び「後側」は、エアロゾルの流れを基準として定義する。
【0031】
本発明で使用された用語「エアロゾル形成剤」は、可視的な煙(smoke)及び/またはエアロゾル(aerosol)の形成を容易にできる物質を意味し得る。当該技術分野において、エアロゾル形成剤は保湿剤、湿潤制等のような用語と混用されて使用され得る。
【0032】
本発明で使用された用語「エアロゾル形成基材」は、エアロゾル(aerosol)を形成できる物質を意味し得る。エアロゾルは、揮発性化合物を含み得る。エアロゾル形成基材は、固体または液状であり得る。例えば、固体のエアロゾル形成基材は、板状葉タバコ、刻みタバコ、再構成タバコ等のタバコ原料を元とする固体物質を含むことができ、液状のエアロゾル形成基材は、ニコチン、タバコ抽出物及び/または多様な香味剤を元とする液状組成物を含むことができる。しかし、本開示の範囲がこのような例示に限定されるものではない。エアロゾル形成基材は、可視的な煙及び/またはエアロゾルを安定的に形成するためにエアロゾル形成剤をさらに含むこともできる。
【0033】
本発明で使用された用語「エアロゾル発生装置」は、使用者の口を介して使用者の肺に直接吸入可能なエアロゾルを発生させるためにエアロゾル形成基材を用いてエアロゾルを発生させる装置を意味し得る。
【0034】
本発明で使用された用語「エアロゾル発生物品」は、エアロゾルを発生させることができる物品を意味し得る。エアロゾル発生物品は、エアロゾル形成基材を含むことができる。エアロゾル発生物品の代表的な例としては、紙巻きタバコを挙げることができるものであるが、本開示の範囲がこれに限定されるものではない。
【0035】
本発明で使用された用語「上流」(upstream)または「上流方向」は、使用者(喫煙者)の口部から遠ざかる方向を意味し、「下流」(downstream)または「下流方向」は、使用者の口部に近づく方向を意味し得る。上流及び下流という用語は、エアロゾル発生物品を構成する要素の相対的位置を説明するために用いられることができる。例えば、エアロゾル発生物品20で、タバコロッド21はフィルタロッド22の上流または上流方向に位置し、フィルタロッド22はタバコロッド21の下流または下流方向に位置する。
【0036】
本発明で使用された用語「長さ方向(longitudinal direction)」は、エアロゾル発生物品の長さ方向軸に相応する方向を意味し得る。
【0037】
以下では、添付した図面を参考にして本発明の実施例について本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者が容易に実施することができるように詳細に説明する。しかし本発明は、様々に相違する形態で具現されることができ、ここで説明する実施例に限定されない。
【0038】
以下では図面を参照して本発明の実施例を詳細に説明する。
【0039】
従来のエアロゾル発生装置は、可視的な煙の発生有無及び霧化量を喫煙者が直接調節することができず、パフ別のニコチン移行量が一定でなく、移行量の調節もまた難しくて、各喫煙者の多様な喫煙趣向を満足させるエアロゾル発生装置を提供することが難しいという限界点があった。
【0040】
したがって、本発明者らは、前記のような問題点を解決するために、喫煙者が個人の好み及び喫煙場所によって有煙または無煙モードの選択が可能であり、有煙モード下では複数のカートリッジの加熱可否を個別的に制御して霧化量及びニコチン移行量を調節し、特定モード選択時には各パフ別に均一なニコチン移行量を提供できるエアロゾル発生装置を発明するに至った。
【0041】
本発明の一実施例において、エアロゾル発生装置10は、エアロゾル発生物品20が収容される収容空間を形成するハウジング、前記収容空間内に収容されたエアロゾル発生物品20を加熱するヒーター部17、第1エアロゾル形成剤を含む第1カートリッジ14、液状ニコチン及び第2エアロゾル形成剤を含む第2カートリッジ16、前記第1カートリッジ14を加熱する第1カートリッジヒーター部13、前記第2カートリッジ16を加熱する第2カートリッジヒーター部15、及び有煙モード及び無煙モードのうち設定されたモードで動作するように前記エアロゾル発生装置を制御する制御部12を含む。
【0042】
ただし、図1または図2には本開示の実施例と関連のある構成要素のみが示されている。したがって、本開示が属する技術分野の通常の技術者であれば、図1または図2に示された構成要素の他に、他の汎用的な構成要素がさらに含まれ得ることがわかる。例えば、エアロゾル発生装置は、使用者からの命令等の入力を受けるための入力モジュール(e.g.ボタン、タッチ可能なディスプレイ等)や、装置の状態、喫煙情報等のような情報を出力するための出力モジュール(e.g.LED、ディスプレイ、振動モータ等)をさらに含むこともできる。以下では、エアロゾル発生装置の各構成要素について説明することにする。
【0043】
本発明の一実施例において、エアロゾル発生装置10は、エアロゾル発生物品20が収容される収容空間を形成するハウジングを含む。具体的には、前記ハウジングは、エアロゾル発生装置10の外観を形成することができる。また、ハウジングは、エアロゾル発生物品20を収容するための収容空間を形成することができる。前記ハウジングは、内部の構成要素を保護できる素材で具現されることが好ましい。
【0044】
本発明の一実施例において、前記収容空間に収容される前記エアロゾル発生物品20は、タバコロッド21を含み、前記タバコロッド21は、第1フィルタセグメント211、第2フィルタセグメント213、及び前記第1フィルタセグメント及び前記第2フィルタセグメントにより形成されたキャビティセグメント212を含み、前記キャビティセグメント212にはタバコ顆粒が充填されることができる。
【0045】
図3に示されたように、本発明の一実施例において、前記タバコロッド21は、第1フィルタセグメント211、第2フィルタセグメント213、及び前記第1フィルタセグメント及び前記第2フィルタセグメントにより形成されたキャビティセグメント212を含むことができる。前記タバコロッド21は、キャビティまたはキャビティセグメント212を含むタバコロッドであって、加熱されることによりニコチンのようなタバコ成分(または喫味成分)を供給することができる。
【0046】
具体的には、前記第1フィルタセグメント211は、キャビティセグメント212の形成、エアロゾルに対する濾過及び冷却機能を行うことができ、キャビティセグメント212の下流に位置することができる。前記第2フィルタセグメント213は、キャビティセグメント212の形成及びタバコ顆粒に対する脱落防止機能を行うことができる。また前記第2フィルタセグメント213は、エアロゾル発生物品20がエアロゾル発生装置10に挿入される場合、キャビティセグメント212がエアロゾル発生装置10内の適切な位置に配置されるようにすることができ、タバコロッド21が外部に離脱することを防止、及び喫煙中にタバコロッド21から液状化したエアロゾルがエアロゾル発生装置10に流れ出ることを防止することができる。
【0047】
本発明の一実施例において、一実施例において、第1フィルタセグメント211または第2フィルタセグメント213の吸引抵抗は、約40mmH0/60mm~150mmH0/60mmであり得、好ましくは約50mmH0/60mm~80mmH0/60mmであり得る。このような数値範囲内で、適切な吸込性が保障されることができる。また、適切な吸込性によりキャビティセグメント212内での渦気流の発生確率が増加し、これにより多数のタバコ顆粒214が均一に加熱される効果が達成できる。また、フィルタセグメントが紙フィルタである場合、例示された数値範囲内で適切な霧化量が保障されるものと確認された。
【0048】
本発明の一実施例において、前記第1フィルタセグメント211及び前記第2フィルタセグメント213は、それぞれ紙物質を含むことができる。
【0049】
本発明の一実施例において、前記第1フィルタセグメント211は、紙物質を含むことができ、言い換えると紙フィルタからなることができる。前記紙物質は、円滑な気流パス確保のために長さ方向に配列されることが好ましくあり得るが、これに限定されるものではない。前記紙物質は、熱により変性がほとんど起きないので、一定温度以上で加熱時に溶けたり収縮する現象が発生するセルロースアセテート繊維よりタバコロッド部位に容易に適用されることができる。
【0050】
本発明の一実施例において、前記第1フィルタセグメント211は、耐水性または耐油性の紙物質を含むことができる。前記耐水性または耐油性の紙物質を前記第1フィルタセグメント211が含む場合、エアロゾル内に含有された煙成分(e.g.水分、エアロゾル形成剤成分)が前記第1フィルタセグメント211を通過する間に吸収されて可視的な霧化量が減少する問題(e.g.有煙モードで霧化量が減少する問題)が大きく軽減されることができる。例えば、前記第1フィルタセグメント211が一般的な紙物質を含む場合、紙物質の吸湿性により前述の煙成分が吸収されて可視的な霧化量が減少し得るが、前記耐水性または耐油性の紙物質が適用されれば、前述の煙成分の吸収がほとんど起きず、このような霧化量の減少問題が解決されることができる。
【0051】
本発明の一実施例において、前記第1フィルタセグメント211は、セルロースアセテートフィルタからなることができる。このような場合には、前記第1フィルタセグメント211の除去能が向上する効果を達成することができる。
【0052】
本発明の一実施例において、前記第2フィルタセグメント213は、紙物質を含むことができ、言い換えると紙フィルタからなることができる。前記紙物質は、円滑な気流パス確保のために長さ方向に配列されることが好ましくあり得るが、これに限定されるものではない。前記紙物質は熱に強靭な物質で、セルロースアセテート繊維の使用時に内部の加熱要素と接触して溶けたり収縮する現象によりタバコ顆粒が脱落する現象が加速化する問題を、大きく緩和させることができる効果がある。
【0053】
本発明の一実施例において、前記第2フィルタセグメント213は、耐水性または耐油性の紙物質を含むことができ、前記第1フィルタセグメント211についての説明で前述したように、耐水性または耐油性の紙物質は可視的な霧化量が減少する問題を大きく軽減できる効果がある。
【0054】
本発明の一実施例において、前記キャビティセグメント212は、前記第1フィルタセグメント211及び前記第2フィルタセグメント213により形成される。前記キャビティセグメント212は、キャビティを備えたセグメントであって第1フィルタセグメント211と第2フィルタセグメント213の間に位置することができる。すなわち、キャビティセグメント212は、第1フィルタセグメント211と第2フィルタセグメント213により形成されることができる。
【0055】
前記キャビティセグメント212は、多様な方式で製造されることができる。例えば、前記キャビティセグメント212は、紙管等のようなチューブ型構造物を含む形態で製造されるか、2つのフィルタセグメントにより形成されたキャビティを適切な素材のラッパーでラッピングすることにより製造されることができるが、タバコ顆粒が充填できるならば製造方法はこれに特に限定されない。
【0056】
図3に示されたように、本発明の一実施例において、前記キャビティセグメント212にはタバコ顆粒214が充填されることができる。一般的にタバコ顆粒214は、他の類型のタバコ物質(e.g.葉タバコ刻み、板状葉等)より水分及び/またはエアロゾル形成剤の含量が顕著に少ないので、可視的な煙の発生を大きく減少させることができ、このためエアロゾル発生装置10の無煙機能が容易に具現されることができる。ただし、タバコ顆粒の直径、密度、充填率、構成物質の組成比、加熱温度等は多様にでき、これは実施例により変わり得る。
【0057】
本発明の一実施例において、前記タバコ顆粒214の大きさは、約15メッシュ(mesh)~50メッシュであり得、好ましくは約20メッシュ~30メッシュであり得る。このような数値範囲内で、タバコ顆粒214の適切な硬度と製造容易性が保障され、脱落現象が最小化され、キャビティセグメント内での渦気流の発生確率が増加し得る。
【0058】
本発明の一実施例において、前記タバコ顆粒214の密度は、約0.5g/cm~1.2g/cmであり得、好ましくは約0.7g/cm~0.9g/cmであり得る。このような数値範囲内で、タバコ顆粒214の適切な硬度が保障され、キャビティセグメント212内での渦気流の発生確率が増加し得る。
【0059】
本発明の一実施例において、前記タバコ顆粒214の硬度は、約70%以上であり得、好ましくは80%以上、より好ましくは90%以上であり得る。このような数値範囲内で、タバコ顆粒214の製造容易性が向上し、粉々になる現象が最小化されてエアロゾル発生物品20の製造容易性も向上することができる。本発明の一実施例で、タバコ顆粒214の硬度は、国家標準試験方法であるKSM-1802(「活性炭試験方法」)に基づいて測定された数値であり得る。硬度の測定方法の詳細内容と測定値の意味については、国家標準KSM-1802を参照するものとする。
【0060】
本発明の一実施例において、前記キャビティセグメント212に対するタバコ顆粒214の充填率は、約80体積%以下であり得、好ましくは約70体積%以下であり得る。このような数値範囲内で、キャビティセグメント212内での渦気流の発生確率が増加し得る。また、タバコ顆粒214の充填率は、適切な喫味を担保するために60体積%以上であることが好ましい。
【0061】
本発明の一実施例において、前記タバコ顆粒214は、約20重量%以下の水分を含むことができ、好ましくは約10重量%以下の水分を含むことができる。このような数値範囲内で、可視的な煙の発生が大きく減少することができ、エアロゾル発生装置10の無煙機能が容易に具現されることができる。
【0062】
本発明の一実施例において、前記タバコ顆粒214は、約10重量%以下のエアロゾル形成剤を含むことができ、好ましくは約7重量%、5重量%、3重量%、または1重量%のエアロゾル形成剤を含むことができる。または、タバコ顆粒214は、エアロゾル形成剤を含まないこともできる。このような数値範囲内で、可視的な煙の発生が大きく減少することができ、エアロゾル発生装置10の無煙機能が容易に具現されることができる。
【0063】
本発明の一実施例において、前記タバコ顆粒214の湿量基準(wet basis)ニコチン含量は、約1.0%~4.0%であり、好ましくは約1.5%~3.5%であり得る。このような数値範囲内で、適切な水準の喫味感が保障されることができる。
【0064】
本発明の一実施例において、前記タバコ顆粒214の乾量基準(dry basis)ニコチン含量は、約1.2%~4.2%であり、好ましくは約1.7%~3.7であり得る。このような数値範囲内で、適切な水準の喫味感が保障されることができる。
【0065】
本発明の一実施例において、前記エアロゾル発生物品20は、少なくとも1つのラッパーにより包装されることができる。具体的な例として、エアロゾル発生物品20は1つのラッパーにより包装されることができる。他の例として、エアロゾル発生物品20は2以上のラッパーにより重畳的に包装されることもできる。例えば、第1ラッパーによりタバコロッド21が包装され、第2ラッパーによりフィルタロッド22が包装されることができる。そして、個別のラッパーにより包装されたタバコロッド21及びフィルタロッド22が結合され、第3ラッパーによりエアロゾル発生物品20全体が再包装されることができる。もし、タバコロッド21またはフィルタロッド22それぞれが複数のセグメントで構成されているなら、それぞれのセグメントが個別のラッパーにより包装されることができる。そして、個別のラッパーにより包装されたセグメントが結合されたエアロゾル発生物品全体が、別のラッパーにより再包装されることができる。ラッパーには、外部の空気が流入するか内部気体が流出する少なくとも1つの孔(hole)が形成されることもできる。
【0066】
図3に示されたように、本発明の一実施例において、前記エアロゾル発生物品20は、前記タバコロッド21の下流に位置したフィルタロッド22をさらに含み、前記フィルタロッド22は、冷却セグメント222及びマウスピースセグメント221を含むことができる。前記フィルタロッド22は、タバコロッド21の下流に位置してエアロゾルに対する濾過機能を行うことができる。このために、フィルタロッド22は、紙、セルロースアセテート繊維等のようなフィルタ物質を含むことができる。フィルタロッド22は、フィルタ物質をラッピング(wrapping)しているラッパーをさらに含むものでもあり得る。
【0067】
前記フィルタロッド22は、多様な形状で製作されることができる。例えば、フィルタロッド22は、円柱型(type)ロッドでもあり得、内部に中空を含むチューブ型ロッドでもあり得る。また、フィルタロッド22は、リセス型ロッドでもあり得る。もし、フィルタロッド22が複数のセグメントで構成された場合、複数のセグメントのうち少なくとも1つが異なる形状で製作されることもできる。また前記フィルタロッド22は、香味が発生するように製作されることもできる。例えば、前記フィルタロッド22に加香液が噴射されることもでき、加香液が塗布された別途の繊維がフィルタロッド22の内部に挿入されることもできる。他の例としては、前記フィルタロッド22には香液を含有している少なくとも1つのカプセル(図示なし)が含まれることができる。
【0068】
本発明の一実施例において、前記フィルタロッド22は、複数のセグメントで構成されることができる。
【0069】
本発明の一実施例において、前記フィルタロッド22は、冷却セグメント222及びマウスピースセグメント221を含むことができる。具体的には、前記冷却セグメント222は多様な形態で製造されることができるが、例えば冷却セグメント222は、紙管、中空が形成されたセルロースアセテートフィルタ、複数の孔が空いたセルロースアセテートフィルタ、高分子物質または生分解性高分子物質が充填されたフィルタ等の形態で製造されることができるが、エアロゾルの冷却機能を行うことができるならば、これに限定されるものではない。前記マウスピースセグメント221は、例えばセルロースアセテートフィルタ(すなわち、セルロースアセテート繊維からなるフィルタ)であり得るが、これに限定されるものではない。
【0070】
図1または図2に示されたように、本発明の一実施例において、前記エアロゾル発生装置は、前記収容空間内に収容されたエアロゾル発生物品を加熱するヒーター部17を含む。具体的には、エアロゾル発生物品20がエアロゾル発生装置10の収容空間内に収容されると、ヒーター部17は、バッテリー11から供給された電力によりエアロゾル発生物品20を加熱することができる。
【0071】
前記ヒーター部17は、多様な形態及び/または方式で構成されることができる。例えば、ヒーター部17は、電気抵抗性加熱要素を含むように構成されることができる。また他の例としては、ヒーター部17は、電気絶縁性の基質(例えば、ポリイミド(polyimide)で形成された基質)及び電気導電性トラック(track)を含み、電気伝導性トラックに電流が流れるに伴って発熱する加熱要素を含み得る。しかし、本開示の範囲が上述した例示に限定されるものではなく、加熱要素は希望温度まで加熱され得るものであれば制限なしに該当することができる。ここで、希望温度は、エアロゾル発生装置に既に設定(e.g.温度プロファイルが予め保存されている場合)されていることもでき、使用者により望む温度に設定されることもできる。
【0072】
本発明の一実施例において、前記ヒーター部17は、誘導加熱方式で動作する加熱要素を含むように構成されることができる。具体的には、ヒーター部17は、エアロゾル発生物品20を誘導加熱方式で加熱するためのインダクタ(inductor、e.g.誘導コイル)とインダクタにより誘導加熱されるサセプタ(susceptor)を含み得る。前記サセプタは、エアロゾル発生物品20の内部または外部に位置することができる。
【0073】
本発明の一実施例において、前記ヒーター部17は、エアロゾル発生物品20を内部で加熱する加熱要素(以下、「内部加熱要素」と略す)、外部で加熱する加熱要素(以下、「外部加熱要素」と略す)またはこれらの組み合わせを含むように構成されることができる。内部加熱要素は、例えば管型、針型または棒型等の形態からなり、エアロゾル発生物品の少なくとも一部を貫通するように配置されることができ、外部加熱要素は、板型、円筒形等の形態からなり、エアロゾル発生物品20の少なくとも一部は囲む形態で配置されることができる。ただし、本開示の範囲がこれに限定されるものではなく、加熱要素の形状、個数、配置形態等は多様に設計されることができる。
【0074】
本発明の一実施例において、前記ヒーター部17は、前記キャビティセグメント212のみを加熱するように配置されることができる。具体的には、フィルタセグメントが加熱される場合、例えばフィルタセグメントがセルロースアセテートフィルタであれば熱によって繊維が溶けたり収縮する問題、及び紙フィルタであれば熱による紙物質の吸湿性増加により可視的な霧化量が減少する問題が発生するという点で、これを防止するために、前記ヒーター部17は、前記キャビティセグメント212のみを加熱することが好ましい。またフィルタに含まれた接着剤の変形及び放出を減らすことができ、フィルタの物性変化を防ぐ効果がある。
【0075】
図1または図2に示されたように、本発明の一実施例において、エアロゾル発生装置10は、第1エアロゾル形成剤を含む第1カートリッジ14、及び液状ニコチン及び第2エアロゾル形成剤を含む第2カートリッジ16を含む。
【0076】
本発明の一実施例において、前記第1エアロゾル形成剤は、プロピレングリコール(PG)、グリセリン(GLY)、エチレングリコール、ジプロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、及びオレイルアルコールからなる群から選択されたものを含むことができ、好ましくはグリセリン及びプロピレングリコールからなる群から選択されたものを含むことができるが、これに限定されるものではない。
【0077】
本発明の一実施例において、前記第2カートリッジ16は、0.1~5重量%の液状ニコチン及び95~99.9重量%の第2エアロゾル形成剤を含むことができ、好ましくは0.1~3重量%の液状ニコチン及び97~99.9重量%のエアロゾル形成剤を含むことができ、より好ましくは0.1~1重量%の液状ニコチン及び99~99.9重量%の第2エアロゾル形成剤を含むことができる。前記液状ニコチンが0.1重量%未満の場合、第2カートリッジを介して移行されるニコチンの量が極めて少量である点から、各パフ別に移行するニコチンの総合を均一に維持するためにニコチン移行量を補う効果が微々たるものであり得る。一方、前記液状ニコチンが5重量%を超過する場合には、液状ニコチンによる喉の刺激が増加する問題点がある。
【0078】
本発明の一実施例において、前記第2エアロゾル形成剤は、プロピレングリコール(PG)、グリセリン(GLY)、エチレングリコール、ジプロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、及びオレイルアルコールからなる群から選択されたものを含むことができ、好ましくはグリセリン及びプロピレングリコールからなる群から選択されたものを含むことができるが、これに限定されるものではない。
【0079】
本発明の一実施例において、前記第1カートリッジ14及び前記第2カートリッジ16は、液状貯蔵槽及び液状伝達手段を含むことができる。しかし、これに限定されるものではなく、前記第1カートリッジ14及び前記第2カートリッジ16は、他の構成要素をさらに含むこともできる。また、前記第1カートリッジ14及び前記第2カートリッジ16は、前記第1カートリッジヒーター部13及び前記第2カートリッジヒーター部15から着脱できるように製作されることもでき、前記第1カートリッジヒーター部13及び前記第2カートリッジヒーター部15と一体で製作されることもできる。
【0080】
本発明の一実施例において、前記液状貯蔵槽は、液状組成物を貯蔵することができる。例えば、液状組成物は、タバコ含有物質(またはニコチン含有物質)を含む液体であり得、非タバコ物質を含む液体でもあり得る。例えば、液状組成物は、水、ソルベント、エタノール、植物抽出物(e.g.タバコ抽出物)、ニコチン、香料、エアロゾル形成剤、香味剤、またはビタミン混合物を含むことができる。香料は、メンソール、ペパーミント、スペアミントオイル、各種果物の香り成分等を含むことができるが、これに制限されるものではない。香味剤は、使用者に多様な香味または風味を提供できる成分を含むことができる。ビタミン混合物は、ビタミンA、ビタミンB、ビタミンC、及びビタミンEのうち少なくとも1つが混合されたものであり得るが、これに制限されない。
【0081】
本発明の一実施例において、液状伝達手段は、液状貯蔵槽に貯蔵された液状組成物を前記第1カートリッジヒーター部13または前記第2カートリッジヒーター部15に伝達することができる。例えば、前記液状伝達手段は、綿繊維、セラミックス繊維、ガラス繊維、多孔性セラミックスのようなウィック(wick)要素がなることができるが、これに限定されるものではない。
【0082】
本発明の一実施例において、前記エアロゾル発生装置10は、前記エアロゾル発生物品20の収容時に、前記第2カートリッジ16から発生したエアロゾルを前記第1フィルタセグメント211に直接移動させるための流路をさらに含むことができる。具体的には、前記第2カートリッジ16に含まれた前記第2エアロゾル形成剤と前記液状のニコチンが移行して生成されたエアロゾルは、キャビティセグメント212を通過せず、前記流路を介して第1フィルタセグメント211を通過した後フィルタロッド方向に移動することができる。前記流路を介して、前記第2カートリッジ16から発生したエアロゾルがタバコ顆粒214と出会う場合はニコチンが追加で移行され、総ニコチン移行量を制御できない問題を事前に防ぐ効果を有することができる。
【0083】
図1または図2に示されたように、本発明の一実施例において、エアロゾル発生装置10は、前記第1カートリッジ14を加熱する第1カートリッジヒーター部13、及び前記第2カートリッジ16を加熱する第2カートリッジヒーター部15を含む。
【0084】
本発明の一実施例において、前記第1カートリッジヒーター部13または前記第2カートリッジヒーター部15は、それぞれ前記第1カートリッジ14または前記第2カートリッジ16に貯蔵された液状のエアロゾル形成基材(e.g.液状組成物)を加熱してエアロゾルを形成させることができる。例えば、前記第1カートリッジヒーター部13または前記第2カートリッジヒーター部15は、液状伝達手段により伝達された液状組成物を加熱してエアロゾルを形成させることができる。形成されたエアロゾルは、エアロゾル発生物品20を通過して使用者に伝達されることができる。言い換えると、前記第1カートリッジヒーター部13または前記第2カートリッジヒーター部15の加熱により形成されたエアロゾルは、エアロゾル発生装置10の気流パスにそって移動することができ、気流パスは、形成されたエアロゾルがエアロゾル発生物品20を通過して使用者に伝達されることができるように構成されることができる。前記第1カートリッジヒーター部13または前記第2カートリッジヒーター部15の動作、加熱温度等は、制御部12により制御されることができる。
【0085】
本発明の一実施例において、前記第1カートリッジヒーター部13または前記第2カートリッジヒーター部15は、例えば金属熱線、金属熱板、セラミックスヒーター部等がなることができるが、これに限定されるものではない。また、前記第1カートリッジヒーター部13または前記第2カートリッジヒーター部15は、例えばニクロム線のような導電性フィラメントで構成されることができ、液状伝達手段に巻かれる構造で配置されることもできる。しかし、これに限定されるものではない。なお、当該技術分野でカートリッジヒーター部とカートリッジは、カトマイザー(cartomizer)、アトマイザー(atomizer)、蒸気化器(vaporizer)等のような用語で示されることもできる。
【0086】
図1または図2に示されたように、本発明の一実施例において、エアロゾル発生装置10は、バッテリー11をさらに含むことができる。前記バッテリー11は、エアロゾル発生装置10が動作するのに用いられる電力を供給することができる。例えば、バッテリー11は、ヒーター部17がエアロゾル発生物品20を加熱できるように電力を供給することができ、制御部12が動作するのに必要な電力を供給することができる。
【0087】
本発明の一実施例において、前記バッテリー11は、エアロゾル発生装置10に設置されたディスプレイ(図示なし)、センサ(図示なし)、モータ(図示なし)等の電気的構成要素が動作するのに必要な電力を供給することができる。
【0088】
本発明の一実施例において、前記エアロゾル発生装置10は、無煙機能を備えたものであり得る。本発明の一実施例において、前記エアロゾル発生装置10は、有煙モードまたは無煙モードで動作することができる。例えば、無煙モードでのみ動作するか、無煙モード及び有煙モードのうち設定されたモードで動作するエアロゾル発生装置10が提供されることができる。これにより、使用者が場所や環境に制約を受けずにエアロゾル発生装置10を使用することができるようになり、使用者の便宜性が大きく向上することができる。
【0089】
図1または図2に示されたように、本発明の一実施例において、エアロゾル発生装置10は、有煙モード及び無煙モードのうち設定されたモードで動作するように前記エアロゾル発生装置10を制御する制御部12を含む。具体的には、前記制御部12は、エアロゾル発生装置10の動作を全般的に制御することができる。例えば、前記制御部12は、ヒーター部17及びバッテリー11の動作を制御することができ、エアロゾル発生装置10に含まれた他の構成要素の動作も制御することができる。制御部12は、バッテリー11が供給する電力、ヒーター部17の加熱温度等を制御することができる。また、制御部12は、エアロゾル発生装置10の構成それぞれの状態を確認して、エアロゾル発生装置10が動作可能な状態か否かを判断することもできる。
【0090】
本発明の一実施例において、前記制御部12は、少なくとも1つの制御部(processor)により具現されることができる。前記制御部は、多数の論理ゲートのアレイで具現されることもでき、汎用的なマイクロ制御部と、そのマイクロ制御部で実行できるプログラムが保存されたメモリの組み合わせで具現されることもできる。また、本開示が属する技術分野で通常の知識を有する者であれば、制御部が異なる形態のハードウェアでも具現され得ることを自明に理解することができる。
【0091】
本発明の一実施例において、有煙モードは、エアロゾル発生装置10によりエアロゾルが発生し、可視的な煙も発生するモードを意味し得る。有煙モードを具現する方式は多様であり得、具体的な具現方式は実施例により変わり得る。
【0092】
本発明の一実施例において、前記制御部12は、前記設定されたモードが前記有煙モードであるという判断に応答して、前記ヒーター部17を動作させ、前記第1カートリッジヒーター部13及び前記第2カートリッジヒーター部15のうちいずれか1つ以上を動作させることができる。
【0093】
本発明の一実施例において、前記有煙モードは、一般モード、ブースティングモード、及び複合ブースティングモードのうちいずれか1つのモードに設定されることができる。具体的には、前記有煙モードは、各モード別に第1カートリッジ14及び第2カートリッジ16のうち少なくとも1つ以上のカートリッジを加熱させてカートリッジ内に含まれたエアロゾル形成剤を介して可視的な煙を発生させるか否かと、第2カートリッジ16を加熱させてエアロゾル発生物品20から移行されるニコチン以外に追加でニコチンを移行するか否かを選択することができ、喫煙者に喫味と霧化量を好みに応じて多様に提供して喫煙満足感を与える効果がある。
【0094】
本発明の一実施例において、前記制御部12は、前記設定されたモードが前記一般モードであるという判断に応答して、前記第1カートリッジヒーター部13を動作させることができる。具体的には、前記一般モードは、前記ヒーター部17が作動してエアロゾル発生物品20内のタバコ顆粒に含まれたニコチンを移行するだけでなく、前記第1カートリッジ14に含まれた第1エアロゾル形成剤を前記第1カートリッジヒーター部13が加熱させて可視的な煙を含むエアロゾルを形成するモードであり得る。前記一般モードで、前記第1カートリッジヒーター部13の作動温度は190~290℃であり得る。
【0095】
本発明の一実施例において、前記制御部12は、前記設定されたモードが前記ブースティングモードであるという判断に応答して、前記第2カートリッジヒーター部15を動作させることができる。具体的には、前記ブースティングモードは、前記ヒーター部17が作動してエアロゾル発生物品20内のタバコ顆粒に含まれたニコチンを移行するだけでなく、前記第2カートリッジ16に含まれた液状のニコチンを追加で移行し、前記第2カートリッジ16に含まれた第2エアロゾル形成剤を前記第2カートリッジヒーター部15が加熱させて可視的な煙を含むエアロゾルを形成するモードであり得る。前記ブースティングモードで、前記第2カートリッジヒーター部15の作動温度は190~290℃であり得る。
【0096】
本発明の一実施例において、前記制御部12は、前記設定されたモードが前記複合ブースティングモードであるという判断に応答して、前記第1カートリッジヒーター部13及び前記第2カートリッジヒーター部15を全て動作させることができる。具体的には、前記複合ブースティングモードは、前記第1カートリッジヒーター部13及び前記第2カートリッジヒーター部15が全て動作して、それぞれ第1エアロゾル形成剤と第2エアロゾル形成剤を介して可視的な煙を含むエアロゾルを形成することができ、前記一般モード及び前記ブースティングモードに比べ顕著に多くの霧化量を発生させることができる。また前記複合ブースティングモードは、エアロゾル発生物品20内のタバコ顆粒のニコチン移行量だけでなく、前記第2カートリッジ16に含まれた液状のニコチンを介して追加でニコチンが移行され、喫煙者の好みにより強いタバコ味を提供できる効果がある。
【0097】
本発明の一実施例において、前記第2カートリッジ16は、前記ブースティングモードまたは前記複合ブースティングモードにおいて、各パフごとに移行されるニコチンの総合が一定であるように追加でニコチンを供給する手段であり得る。前記第2カートリッジ16は、第1カートリッジ14と違いエアロゾル形成剤だけでなく液状のニコチンを含むカートリッジであって、エアロゾル形成時に霧化量の増大だけでなくニコチン移行量を増大させるために追加でニコチンを供給する手段であり得る。また前記追加的なニコチン供給を介して、エアロゾル発生装置10内の設定された最大ニコチン移行量に到達するまでのみ前記第2カートリッジ16を介して追加でニコチンが移行され、最大ニコチン移行量に到達した以後には、前記第2カートリッジヒーター部15の動作が中断されることができる。各パフ別のエアロゾル発生物品を介したニコチン移行量は、累積されたプロファイルデータを介して予め予測して調節することができるか、エアロゾル発生装置が霧化量またはニコチン移行量を測定できるセンサを備えて実際の測定値を介して調節することができる。液状カートリッジのニコチン移行量は、コイルに印加される電力を介して調節されることができる。
【0098】
本発明の一実施例において、前記ブースティングモードまたは前記複合ブースティングモードでは、装置内に設定された最大ニコチン移行量に比べ各パフ別のエアロゾル発生物品を介したニコチン移行量が少ない場合、前記第2カートリッジ16内に含まれたニコチンを追加で移行してニコチン移行量の総合が前記最大ニコチン移行量に到達するように、前記制御部12は前記第2カートリッジヒーター部15を動作させることができる。
【0099】
本発明の一実施例において、前記有煙モードにおいて、前記ヒーター部17、前記第1カートリッジヒーター部13及び前記第2カートリッジヒーター部15は、最初に予熱された後、設定された範囲を離脱する場合、再加熱される形式で駆動されることができる。具体的には、前記有煙モード内の一般モード、ブースティングモード及び複合ブースティングモードで、前記ヒーター部17、前記第1カートリッジヒーター部13及び前記第2カートリッジヒーター部15の加熱温度は、最初に予熱がされて前記加熱温度範囲に到達した以後に、時間の経過に伴い温度が下がって前記各モードの加熱温度範囲を離脱することがあり得、この場合、再び各モードの加熱温度範囲に到達するために、前記制御部12は、再加熱されるように前記ヒーター部17、前記第1カートリッジヒーター部13及び前記第2カートリッジヒーター部15を動作させることができる。
【0100】
本発明の一実施例において、無煙モードは、エアロゾル発生装置10によりエアロゾルが発生し、可視的な煙は発生しないモード(または可視的な煙の発生が最小化されるモード)を意味し得る。
【0101】
本発明の一実施例において、前記制御部12は、前記設定されたモードが前記無煙モードであるという判断に応答して、前記ヒーター部17のみを動作させることができる。具体的には、設定されたモードが無煙モードであるという判断に応答して、前記制御部12は、ヒーター部17のみを動作させることができる。このような場合、前記第1カートリッジ14または前記第2カートリッジ16は加熱されず、エアロゾル発生物品20のみが加熱されることにより、可視的な煙が発生することが防止されることができる。具体的には、カートリッジに貯蔵された液状は、加熱されるに伴い可視的な煙を含むエアロゾルを発生させるが、液状の加熱が防止されるため可視的な煙の発生も防止されることができる。
【0102】
本発明の一実施例において、前記無煙モードにおいて、前記ヒーター部17は、270℃以下、好ましくは240~260℃の温度が維持されるように加熱されることができる。
【0103】
本発明の一実施例において、エアロゾル発生物品20が、タバコ顆粒214が充填された物品であり得る。タバコ顆粒は、水分及び/またはエアロゾル形成剤の含量が非常に少ないので、このようなエアロゾル発生物品を用いればエアロゾル発生装置の無煙モードがより容易に具現されることができる。
【0104】
本発明の一実施例において、前記無煙モードにおいて、前記ヒーター部17は、最初に予熱された後、設定された範囲を離脱する場合、再加熱される形式で駆動されることができる。具体的には、前記無煙モードでヒーター部17の加熱温度は、最初に予熱がされて前記加熱温度範囲に到達した以後に、時間の経過に伴い温度が下がって前記無煙モードの加熱温度範囲を離脱することがあり得、この場合、再び無煙モードの加熱温度範囲に到達するために、前記制御部12は、ヒーター部17が再加熱されるようにヒーター部17を動作させることができる。
【0105】
本発明の一実施例において、前記エアロゾル発生装置は、前記ハウジングの外壁面に配置されるスイッチをさらに含み、前記スイッチは、有煙モードまたは無煙モードを設定し、有煙モード選択時に一般モード、ブースティングモード及び複合ブースティングモードのうちいずれか1つのモードに設定する手段であり得る。例えば、前記ハウジングの外壁面上にボタン(button)式のスイッチが配置されることができ、有煙モードの一般モード、ブースティングモード、複合ブースティングモードの3つのボタンと、無煙モードボタンが配置されて各モードを喫煙者が設定することができるが、スイッチは、各モードを喫煙者が容易に設定できる手段であれば、これに特に制限されない。
【0106】
以下、本発明の理解を助けるために、好ましい実施例を提示するが、下記の実施例は、本発明をより容易に理解するために提供されるものであるだけで、本発明がこれに限定されるものではない。
【0107】
製造例:エアロゾル発生物品の製造
【0108】
図3に示されたものと同一の構造を有するエアロゾル発生物品を製造した。具体的には、前記エアロゾル発生物品は、円周が約22mmで、長さが約48mmであり、約5mmの第1フィルタセグメント、約18mmのキャビティセグメント、約5mmの第2フィルタセグメント、約10mmの冷却セグメント、及び約10mmのマウスピースセグメントで構成される。大きさが約30メッシュ~約40メッシュであり、タバコ粉末約85%、澱粉約5%、水分約10%を含むタバコ顆粒を製造した後、キャビティセグメントに約75体積%になるように充填した。紙幅が約150mmで、坪量が約60mg/mであるクリープ紙原紙を約0.5~1.2mmでクリーピングしたクリープ紙(すなわち、クリーピング工程が行われた紙)を投入して吸引抵抗が約70mmHO/60mmの紙フィルタを製造し、製造された紙フィルタを切断して第1フィルタセグメント及び第2フィルタセグメントとして用いた。また、冷却セグメントとしては紙管を用い、マウスピースセグメントとしてはセルロースアセテートを用いた。
【0109】
実施例:エアロゾル発生装置でのエアロゾル移行特性の評価
【0110】
[実施例1]
【0111】
上述した製造例により製造されたエアロゾル発生物品を、本明細書に記載されたと同じく、有煙モードまたは有煙モードに設定され、「エアロゾル形成基材を含む第1カートリッジ」と「エアロゾル形成剤及び液状のニコチンを含む第2カートリッジ」を別個に含んで、有煙モード下では一般モード、ブースティングモード及び複合ブースティングモードのうちいずれか1つのモードで作動するエアロゾル発生装置に適用した。
【0112】
前記エアロゾル発生装置を、有煙モードのうち一般モードに設定して、エアロゾル発生装置を駆動した。
【0113】
[実施例2]
【0114】
前記エアロゾル発生装置を有煙モードのうち複合ブースティングモードに設定したことを除いて、実施例1と同一の方式でエアロゾル発生装置を駆動した。
【0115】
まず、前記実施例1によるエアロゾル発生装置の駆動によりパフ別に発生したエアロゾル移行特性を下記表1に示し、前記実施例1及び実施例2によるエアロゾル発生装置の駆動によりパフ別に発生したニコチン移行量を図4に示した。
【0116】
具体的には、前記エアロゾル発生装置の駆動は、温度が約22±2℃で、湿度が約60±5%の喫煙室で進められ、55mlを3秒吸入、27秒待機する液状電子タバコの標準測定法であるCRM81条件で計14パフ(puff)を実施し、各パフ別に発生したエアロゾルを捕集して、その結果を示した。
【表1】
TPM:Total particulate matter/PG:Propylene glycol/Gly:Glycerin
【0117】
実験結果、前記表1のとおり、エアロゾル発生装置を有煙モードのうち一般モードで作動させた前記実施例1は、3~4パフで0.028mgの最大ニコチン移行量に到達することを確認した。ただし、1~2パフでは0.023~0.027mgで3~4パフに比べニコチン移行量が落ち、5パフ以上ではパフが進むほどニコチン移行量が次第に減少するという点で、各パフ別のニコチン移行量が一定でなくパフ別に同一のタバコ味を提供することが難しいことがわかった。
【0118】
一方、図4に示されたように、エアロゾル発生装置を有煙モードのうち複合ブースティングモードで作動させた前記実施例2は、1~14パフまで0.028mgのニコチン移行量を一定に維持することを確認した。
【0119】
これにより、前記実施例2の複合ブースティングモードでは、タバコ顆粒によって移行されるニコチンに加えて、ニコチン移行量の総合が最大ニコチン移行量に到達するまで「液状のニコチンを含む第2カートリッジ」を介して追加でニコチン移行量が補充されることにより、各パフ別に一定した総合のニコチンが移行され均一なタバコ味を提供することがわかった。
【0120】
本発明が前記言及された好ましい実施例と関わって説明されたが、発明の要旨と範囲から逸脱することなしに多様な修正や変形をすることが可能である。したがって、添付された特許請求の範囲は、本発明の要旨に属する限りこのような修正や変形を含むものである。
【符号の説明】
【0121】
10:エアロゾル発生装置
11:バッテリー
12:制御部
13:第1カートリッジヒーター部
14:第1カートリッジ
15:第2カートリッジヒーター部
16:第2カートリッジ
17:ヒーター部
20:エアロゾル発生物品
21:タバコロッド
22:フィルタロッド
211:第1フィルタセグメント
212:キャビティセグメント
213:第2フィルタセグメント
214:タバコ顆粒
221:マウスピースセグメント
222:冷却セグメント
図1
図2
図3
図4
【国際調査報告】