(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-01
(54)【発明の名称】ダウンリンク攻撃者による干渉の低減
(51)【国際特許分類】
H04B 1/525 20150101AFI20241025BHJP
H04B 1/04 20060101ALI20241025BHJP
【FI】
H04B1/525
H04B1/04 E
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024516703
(86)(22)【出願日】2021-12-03
(85)【翻訳文提出日】2024-05-21
(86)【国際出願番号】 IB2021000838
(87)【国際公開番号】W WO2023099930
(87)【国際公開日】2023-06-08
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】598036300
【氏名又は名称】テレフオンアクチーボラゲット エルエム エリクソン(パブル)
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ウィヴィル, マーク
(72)【発明者】
【氏名】ラポート, ピエール-アンドレ
【テーマコード(参考)】
5K011
5K060
【Fターム(参考)】
5K011BA02
5K011BA03
5K011BA04
5K011DA02
5K011JA01
5K011KA05
5K060DD04
5K060EE05
5K060LL01
(57)【要約】
受動的相互変調(PIM)歪みからの無線ユニット上の干渉を低減するための方法およびシステムが説明される。基地局無線ユニットは、複数のアンテナを有することができ、各アンテナは、様々な周波数を介して通信を受信および送信する。本開示の下の実施形態は、PIMの発生源を特定し、次いで、影響を受けるアンテナ上でアグレッサとなるダウンリンクキャリアの電力を低減することができる。これは、アップリンク受信機を感度低下させるようなPIMを低減することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線ユニットのアップリンクチャネルにおける干渉を低減するために前記無線ユニットによって実行される方法であって、前記方法は、
前記無線ユニットの複数のアンテナブランチの各々における干渉レベルを検出することと、
前記検出に基づいて前記複数のブランチのうちの1つまたは複数を選択することと、
干渉によって影響を受ける前記選択されたブランチ上の1つまたは複数のアップリンクチャネルを、前記検出された干渉レベルに少なくとも部分的に基づいて、特定することと、ここで、前記1つまたは複数の特定されたアップリンクチャネルの各々が1つまたは複数のダウンリンクキャリアに関連付けられおり、
前記1つまたは複数のダウンリンクキャリアのうちの少なくとも1つについてのダウンリンク電力を低減することと、
を含む、方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法であって、複数のアンテナブランチの各々における前記検出された干渉レベルは、受動的相互変調(PIM)歪みを含む、方法。
【請求項3】
請求項1または2に記載の方法であて、前記検出することは、前記複数のアンテナブランチ上の少なくとも1つのアップリンクチャネルにおけるアップリンク電力を測定すること、を含む、方法。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか一項に記載の方法であって、前記選択することは、1番目に高い電力ブランチと前記複数のアンテナブランチの平均との間の差を検出することと、前記検出された差が閾値よりも大きい場合、前記1番目に高い電力ブランチを選択することと、を含む、方法。
【請求項5】
請求項1から3のいずれか一項に記載の方法であって、前記選択することは、1番目に高い電力ブランチと2番目に高い電力ブランチとの間の差を検出することと、前記検出された差が閾値よりも大きい場合、前記1番目に高い電力ブランチを選択することと、含む、方法。
【請求項6】
請求項1から3のいずれか一項に記載の方法であって、前記選択することは、1番目に高い電力ブランチと3番目に高い電力ブランチとの間の差を検出することと、前記検出された差が閾値よりも大きい場合、前記1番目に高い電力ブランチを選択することと、を含む、方法。
【請求項7】
請求項6に記載の方法であって、2番目に高い電力ブランチと3番目に高い電力ブランチとの間の第2の差を検出することと、前記検出された第2の差が前記閾値よりも大きい場合、前記2番目に高い電力ブランチを選択することと、をさらに含む、方法。
【請求項8】
請求項1から7のいずれか一項に記載の方法であって、前記干渉レベルを検出することは、アップリンク受信信号強度インジケータ、アップリンク干渉、および雑音のうちの少なくとも1つを測定すること、を含む、方法。
【請求項9】
請求項3に記載の方法であって、アップリンク電力を測定することは、複数回の測定を行うこと、を含む、方法。
【請求項10】
請求項9に記載の方法であって、前記複数のブランチのうちの1つまたは複数を選択することは、ブランチの前記複数の測定値のうちの所定の割合が事前選択された値を上回る場合、当該ブランチを選択すること、を含む、方法。
【請求項11】
請求項10に記載の方法であって、前記所定の割合が半分である、方法。
【請求項12】
請求項1~11のいずれか一項に記載の方法であって、前記選択されたブランチの個数がプリセット値よりも多い場合、前記選択されたブランチのうちの少なくとも1つが選択解除される、方法。
【請求項13】
請求項1~12のいずれか一項に記載の方法であって、前記検出することは、前記複数のブランチに対して同時並行的に実行される、方法。
【請求項14】
請求項1~13のいずれか一項に記載の方法であって、前記検出が連続的に行われる、方法。
【請求項15】
請求項1~13のいずれか一項に記載の方法であって、前記検出は、予め設定された時間間隔で繰り返し実行される、方法。
【請求項16】
請求項1~13のいずれか一項に記載の方法であって、前記検出することは、トリガーイベントに基づいて実行される、方法。
【請求項17】
請求項16に記載の方法であって、前記トリガーイベントは、アップリンク性能指標の変化を含む、方法。
【請求項18】
請求項17に記載の方法であって、前記アップリンク性能指標は、トータルセルスループットである、方法。
【請求項19】
請求項1~18のいずれか一項に記載の方法であって、前記検出することは、干渉除去合成アルゴリズムからの入力を含む、方法。
【請求項20】
請求項1~18のいずれか一項に記載の方法であって、前記検出することは、PIM除去技法からの入力を含む、方法。
【請求項21】
請求項1から20のいずれか一項に記載の方法であって、前記低減することは、1つまたは複数の選択されたブランチ中の少なくとも1つのダウンリンクキャリアの前記ダウンリンク電力を低減すること、を含む、方法。
【請求項22】
請求項1から20のいずれか一項に記載の方法であって、前記低減することは、少なくとも1つのダウンリンクキャリア中でデータが送信されることをブロックすること、を含む、方法。
【請求項23】
請求項22に記載の方法であって、前記データがPDSCH (物理ダウンリンク共有チャネル)を含む、方法。
【請求項24】
請求項1から20のいずれか一項に記載の方法であって、前記低減することは、前記1つまたは複数のダウンリンクキャリアのサブセット上でダウンリンク電力を低減すること、を含む、方法。
【請求項25】
請求項1~20のいずれか一項に記載の方法であって、前記低減は、高パスロスユーザが前記アップリンクにおいてスケジュールされる場合にのみ、前記スケジューラによって有効にされる、方法。
【請求項26】
請求項25に記載の方法であって、前記低減を可能にするために前記スケジューラによって使用されるパスロス閾値は、構成可能である、または、前記検出された干渉レベルに依存する、のうちの一方または両方である、方法。
【請求項27】
請求項1から20のいずれか一項に記載の方法であって、前記低減することは、前記1つまたは複数のアップリンクチャネルのうちの特定の1つに関連付けられた前記1つまたは複数のダウンリンクキャリアのいずれかにおける電力の低減を防止すること、を含む、方法。
【請求項28】
請求項1から27のいずれか一項に記載の方法であって、ダウンリンク電力の前記低減をその後に終了すること、をさらに含む、方法。
【請求項29】
請求項28に記載の方法であって、前記終了は、予め設定された期間の後に実行される、方法。
【請求項30】
請求項28に記載の方法であって、前記終了することは、前記無線ユニットの複数のアンテナブランチの各々において前記干渉レベルを検出することを繰り返すことを可能にするために一時的に実行され、前記検出された干渉レベルが閾値未満である場合に、ダウンリンク電力の前記低減を終了する、方法。
【請求項31】
プロセッサ(801)と、
前記プロセッサ上で実行されると、前記プロセッサに請求項1~30のいずれか一項に記載の方法を実行させるコンピュータプログラムを記憶した記憶装置(802)と、
を備える第1のネットワークノード(800)。
【請求項32】
少なくとも1つのプロセッサ上で実行されると、前記少なくとも1つのプロセッサに、請求項1~30のいずれか一項に記載の方法を実行させるコンピュータプログラムが記憶されている、非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、無線デバイスにおける干渉の低減を対象とする。
【背景技術】
【0002】
同時並行的に送信と受信とを行う送信機は、自己生成相互変調歪みによる影響を受ける可能性がある。例えば、FDD(周波数分割デュープレックス)無線機は、フィルタ、アンテナ、無線機の外部機構、または送信信号が存在する任意の他の場所において、受動的相互変調(PIM)歪みを生成することがある。受信機のアップリンクチャネルは、この相互変調歪みの周波数スペクトルとある程度の重複がある場合、感度が低下しうる。多数の物理アンテナポートを有する無線機も、PIMによって影響を受ける可能性がある。
【発明の概要】
【0003】
本開示の下の一実施形態は、無線ユニットのアップリンクチャネルにおける干渉を低減するための無線ユニットによって実行される方法を含む。本方法は、無線ユニットの複数のアンテナブランチの各々における干渉レベルを検出することと、当該検出に基づいて複数のブランチのうちの1つまたは複数を選択することと、を含むことができる。さらなるステップは、検出された干渉レベルに少なくとも部分的に基づいて、干渉によって影響を受ける選択されたブランチ上の1つまたは複数のアップリンクチャネルを特定することを含み、1つまたは複数の特定されたアップリンクチャネルの各々は、1つまたは複数のダウンリンクキャリアに関連付けられる。本方法はまた、1つまたは複数のダウンリンクキャリアのうちの少なくとも1つについてダウンリンク電力を低減することを含む。
【0004】
別の実施形態は、無線ユニット内の干渉を特定し、低減するための方法を含むことができる。ステップは、基地局の1つまたは複数のアンテナブランチを含む複数のアップリンクチャネル上での干渉の1つまたは複数のレベルを検出することを含むことができる。さらなるステップは、干渉によって影響を受ける複数のアップリンクチャネルのうちの1つまたは複数を特定することと、1つまたは複数のアップリンクチャネルの各々が1つまたは複数のダウンリンクキャリアに関連付けられることと、1つまたは複数のダウンリンクキャリアのうちの少なくとも1つについてのダウンリンク電力を低減することとを含む。
【0005】
この発明の概要は、以下の詳細な説明においてさらに説明される概念の選択を簡略化された形態で紹介するために提供される。この発明の概要は、特許請求される主題の主要な特徴または本質的な特徴を特定することを意図するものではなく、特許請求される主題の範囲のインジケーションとして使用されることを意図するものでもない。
【0006】
上記は、以下の詳細な説明がよりよく理解され得るように、本開示の特徴および技術的利点をかなり広く概説したものである。本開示のさらなる特徴および利点は、特許請求の範囲の主題を形成する以下に記載される。開示された概念および特定の実施形態は、本開示の同じ目的を実行するための他の構造を修正または設計するための基礎として容易に利用され得ることを、当業者は諒解されたい。そのような等価な構成は、添付の特許請求の範囲の趣旨および範囲から逸脱しないことも、当業者によって理解されるべきである。本開示の特徴であると考えられる新規な特徴は、その構成および動作の手法の両方に関して、さらなる目的および効果とともに、添付の図面とコネクションて以下の説明からより良く理解されるであろう。しかしながら、図の各々は、例示および説明のみを目的として提供され、本開示の限定の定義として意図されないことを明確に理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本開示をより完全に理解するために、添付の図面と併せて以下の説明を参照する:
【0008】
【
図1】は、本開示における無線ユニットの実施形態の図である。
【0009】
【
図2】は、本開示による方法の実施形態のプロセスフロー図である。
【0010】
【
図3】は、本開示による方法の実施形態のプロセスフロー図である。
【0011】
【
図4】は、本開示による方法の実施形態のプロセスフロー図である。
【0012】
【
図5】は、本開示におけるユーザ装置の実施形態の図である。
【0013】
【
図6】は、本開示におけるネットワークノードの実施形態の図である。
【0014】
【
図7】は、本開示における電気通信システムの実施形態の図である
【0015】
【
図8】は、本開示による方法の実施形態のプロセスフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本開示の様々な実施形態を詳しく説明される前に、本開示は、特に例示されるシステム、方法、機器、製品、方法、および/またはキットのパラメータに限定されず、これらはもちろん変化し得ることを理解されたい。したがって、本開示の特定の実施形態について、特定の構成、パラメータ、構成要素、要素などを参照して詳細に説明されるが、説明は例示であり、特許請求の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。また、本明細書で用いられる用語は、実施形態を説明されるためのものであり、必ずしも特許請求の範囲を限定するものではない。
【0017】
パッシブ相互変調(PIM)歪みは、基地局、ユーザデバイス、衛星、または任意の他の無線デバイスなどの無線ユニットの通信能力を妨げることがある。複数のブランチを有する無線機におけるPIMは、受信機アルゴリズムおよびPIMキャンセルのような従来技術の解決策によっていくぶん低減されてもよい。受信機アルゴリズムは、干渉除去合成(IRC)アルゴリズムを含む。IRCアルゴリズムは、セル間干渉のような干渉の存在下でアップリンク性能を改善する。IRCアルゴリズムはまた、PIMを低減することができるが、これは、セル間干渉の低減効果が低下することを意味する(すなわち、PIMは、IRCアルゴリズムからの自由度の一部を必要とする)。PIMキャンセルは、無線機におけるアップリンク信号からPIMを低減することができる別の技法である。しかしながら、場合によっては、PIMキャンセル後に存在する残差PIMは、UL性能に影響を及ぼすのに十分に大きい。PIMキャンセルの実施コストは、大型アンテナアレイを有する無線機にとっても法外なものとなり得る。
【0018】
本開示の下の実施形態は、少なくとも1つのアンテナブランチ上の少なくとも1つのダウンリンクキャリアにおける電力をオフ/ダウンすることによってPIMを低減する。実施形態は、いくつかのダウンリンク電力を犠牲にすることによって、PIMが生成されることを防止することができる。2つのダウンリンクキャリアを有する32ブランチ無線機の場合、これは、いくつかの事例では、0.1dB未満だけ電力を低減することに相当し得る。
【0019】
本開示の下での解決策は、従来技術に対して多数の実施形態を有する。説明される実施形態は、PIMを低減するためにアップリンク性能を犠牲にせず、PIMソースの挙動によって限定されない。さらに、それらは、任意の相互変調次数に適用可能であり、任意のレベルのPIMの大きさに適用可能であり、PIMソースの任意の経時変動的な挙動に適用可能である。それらは、他のPIM低減解決策と同時に使用することができ、大型アンテナアレイで使用される場合には、ダウンリンク性能にわずかな影響を及ぼす。
【0020】
図1は、本開示による可能な無線ユニットの実施形態を示す。この実施形態では、セルラーネットワーク内の基地局は、無線ユニット100を備える。無線ユニット100は、4つのアンテナ110、120、130、140を備える。これらは、「アンテナブランチ」と呼ばれることもあり、任意の特定の無線ユニット100は、より多くのまたはより少ないアンテナまたはアンテナブランチを備えることができる。この実施形態では、各アンテナ110、120、130、140は、異なる周波数に位置する2つの異なるダウンリンクキャリア150および160、ならびに異なる周波数に位置する2つのアップリンクチャネル151および161を利用することができる。この実施形態では、2つのFDD周波数ペア(150~160、151~161)が示されているが、他の無線ユニットおよびアンテナの実施形態は、より多いまたはより少ないキャリアで機能することができる。動作中、無線ユニット100は、アップリンクチャネル151、161のうちの1つまたは複数において、アンテナ110、120、130、140のうちの1つまたは複数においてPIMを経験し得る。説明のみを目的として、
図1は、アップリンクチャネル151においてアンテナ140上で発生するPIM180を示す。本明細書でさらに説明されるように、本開示の下の実施形態は、PIM180がどこで発生しているかを特定するための技法と、対象アンテナ140、ダウンリンク周波数150または160のうちの1つの電力を低下させるなどの対策を講じるための技法とを含み、したがって、無線ユニット100の機能を維持しながらPIM180の影響を低減する。
【0021】
本開示の様々な実施形態は、FDD(周波数分割デュープレックス)AAS(アドバンストアンテナシステム)無線機に使用することができる。これは、典型的には8つを超えるアンテナブランチを有する基地局無線機を指すことができるが、他の基地局、無線ユニット、およびデバイスが、本開示の下で企図される。他のアプリケーションは、非AAS FDD無線機、複数のTDD構成を有するTDD(時分割デュープレックス)無線機(例えば、一方のバンド内のキャリアが他方のバンド内のキャリアとは異なるDL-UL(ダウンリンク-アップリンク)パターンを使用するデュアルバンドTDD無線機)、および他のものを含むことができる。
【0022】
図2は、本開示における1つの可能な方法の実施形態200を示す。ステップ210は、様々なアンテナブランチのためのアップリンクチャネルにおけるPIMの絶対的または相対的レベルを演算すること、および/または、ステップ220におけるように、どのブランチが低減努力によって対処されるべきかを特定することである。ステップ220は、たとえば、同じブランチ上の関連するアグレッサ(攻撃側の)ダウンリンクキャリアの一部またはすべてを低減することによって、問題のあるアップリンクPIMを低減している。ステップ230は、ステップ220の低減を無効にしている。この方法の各ステップは、以下でさらに説明されるように様々な方法で実行可能である。
【0023】
本開示の文脈では、関連するダウンリンクキャリアは、あるアップリンクチャネルで発生しているPIM問題を発生することに関与するダウンリンク信号を指す。
【0024】
図2のステップ210は、複数のアンテナブランチのためのアップリンクチャネルにおけるPIMの絶対レベルまたは相対レベルを演算し、および/または、どのブランチに対して低減措置を実行すべきかを特定することである。
【0025】
このステップの一実施形態は、各アップリンクチャネルについて、複数のブランチ上でUL測定を同時に実行し、次いで、ブランチ間でUL測定結果を比較することである。FDD AAS無線機では、強いインラインPIMは、PIMによって影響を受けるブランチにおけるUL電力を、PIMによって影響されないブランチにおけるUL電力よりも著しく高くすることができる。例えば、UL電力は、複数のブランチ上で同時に測定することができる。1番目に高い電力レベルを有するブランチを選択し、2最も高い電力レベル番目に高い電力レベルのブランチの測定値と比較されてもよい。代替的に、1番目に高い電力レベルを有するブランチは、すべてのブランチにわたって平均電力レベルと比較されてもよい。2つの値の差(違い)が、いくつかの閾値(例えば、0.1dB、1dB、または実施形態およびユーザの必要に応じて別の値)を超える場合、
図2のステップ220におけるように、高UL電力測定値は、低減ステップによって対処されるべきブランチのものとして特定される。
【0026】
この例は、複数のブランチに対して低減が実行されるように、インラインPIMを用いて複数のブランチを検出するように修正されてもよい。1番目に高い電力レベルを有するブランチは、3番目に高いブランチ電力測定値と比較されてもよい。これらの2つの測定値は、1番目に高い電力レベルを有するブランチが低減ステップによって対処されるべきかどうかを決定するために、閾値とともに使用される。次いで、2番目に高い電力レベルを有するブランチを、3番目に高い電力測定値と比較することができる。これらの2つの測定値は、2番目に高い電力レベルを有するブランチが低減ステップによって対処されるべきかどうかを判定するために、閾値(最も高い測定ブランチで使用される閾値と同じかまたは異なる閾値)とともに使用される。
【0027】
いくつかの実施形態では、UL電力測定は、いくつかの指定されたデュレーション(期間)にわたって、複数のブランチの時間領域において行われ得る。より短い期間は、どのブランチが低減ステップによって対処されるべきかを特定するのに要する時間を低減することができる。期間がより短くなると、測定値の分散が増加してしまい、これは、誤検出確率を高くしてしまう。
【0028】
いくつかの実施形態では、UL測定値は、各アンテナブランチについて取得される他の指標に対応することができる。例は、UL RSSI(受信信号強度インジケータ)、またはUL干渉、および雑音測定値である。時間領域測定と比較して、これらのタイプの測定に関連するいくつかの追加のレイテンシ(遅延時間)があり得る。利点は、これらの測定がすでに利用可能であり、いくつかは、所望のUL信号ではないすべての信号から構成される電力を分離することができることである。
【0029】
測定における可能性のある誤差、不正確さ、または間欠的なPIMの発生に対処するために、同時に測定および比較を2回以上繰り返すことができる。複数のノイズの多い測定値に基づいて決定することにより、誤検出の確率を低減することができる。複数の測定値を使用することは、低減ステップによってどのブランチに対処すべきかを決定する際の遅延の増加を伴う可能性がある。適切な低減ステップが実施されるように、複数の測定を組み込むための様々な方法が、本開示の下で企図される。
【0030】
一例では、無線ユニットは、(たとえば、UL電力の)N回の測定を行うことができる。測定値の割合が何らかの閾値を超える場合、特定されたブランチに低減ステップを適用することができる。例えば、N=10の場合、所与のアンテナまたはアンテナブランチについて10回の測定を行うことができる。閾値は、例えば、比較レベルより0.5dB、または0.1dBほど高くすることができる。例えば、10個の測定値のうちの5個が閾値を上回る場合、所与のアンテナまたはアンテナブランチを低減ステップの対象とすることができる。10回の測定の後、この例では、別の10回の測定が行われ、比較が行われ、以下同様である。代替的に、システムは、最後のN個の測定値を常時保持することができ、例えば、5個が閾値を超える場合、被写体のアンテナまたはアンテナブランチは、低減を受けることができる。
【0031】
UL測定値の一部を破棄する必要がある場合がある。いくつかの理由が考えられる。
●複数のブランチ上でのUL電力が、いくつかのUL電力閾値を超えている。これは、PIMに関連しない別の強い干渉がある場合に発生する可能性がある。「複数の」ブランチと見なされる数は、低減によって対処されるべきブランチの最大数を超える。一例として、最大で2つのブランチを処理するように低減ステップが設定される場合において、3つ以上のブランチがいくつかの閾値を超える場合、測定値は破棄されてもよい。
●数値のデジタル表現のオーバーフローなど、UL測定に関する問題が検出された。
●一部の無線機能の状態が、測定直前に変更された。無線機において変化する状態の例は、受信機における自動利得制御、または送信機における線形化における何らかの状態変更、またはUL測定に影響を及ぼし得る無線機における過渡信号の他の可能な発信源の発生である。
【0032】
UL測定の実施形態は、サイマル(同時並行的)として説明されている。しかしながら、本開示の下の実施形態は、測定が、たとえ完全に同時並行的でなくともよく、または事前定義されたタイムスロットにおいてもよく、またはトリガーイベントが生じたことに起因してもよく、比較的に時間的に近い状況を含むものである。UL測定は、厳密には同時並行である必要はなく、遅延され、またはほぼリアルタイムの実施形態で、実行可能である。
図2のステップ210の方法の実施形態は、連続的にまたは非連続的に実行可能である。
【0033】
連続的な実施形態では、UL測定は、周期的であってもなくてもよい。第1の例では、UL測定は、連続的に行うことができ、本方法は、十分な数の測定が利用可能になった後に実行されることができる。第2の例では、本方法は定期的に実行可能である。この場合、UL測定は、本方法が実行されるときに行うことができ、その間には行われない。
【0034】
非連続的な実施形態では、イベントが測定をトリガすることができる。例えば、トータルセルスループットのようなUL性能指標の変化のような問題が検出された場合、測定を行うことができる。別の例では、
図2のステップ230において、低減の停止は、トリガ型とすることができ、またはステップ220における低減方法を無効にすることができるかどうかを決定するときに、トリガ型とすることができる。
【0035】
上記の実施形態のいくつかは、どのブランチ(複数可)が低減によって対処されるべきか(すなわち、どのブランチ(複数可)がそれらのアップリンクチャネルのいずれかにおいてPIMを有し得るか)を特定するために、どのようにUL測定が使用され得るかを説明するものである。しかし、他の実施形態では、他のPIM検出解決策を利用することができる。例えば、IRCアルゴリズムを使用して、低減を必要とするアンテナブランチを特定することができる。別の例では、PIMキャンセル技法は、低減を必要とするアンテナまたはアンテナブランチを特定する目的のために使用されてもよい。これらのPIM検出方法(IRCまたはPIMキャンセルなど)は、本開示の特定の実施形態がUL測定を回避することを可能にし得る一方で、低減が必要とされる場所を依然として特定できる。
【0036】
図2のステップ220は、たとえば、同じブランチ上のアグレッサダウンリンクキャリアの一部または全部を低減することによって、問題のあるアップリンクPIMを低減している。
【0037】
ステップ220の一実施形態は、PIMレベルを低減するために、同じブランチ上の少なくとも1つのDL(ダウンリンク)キャリアの電力を低減することである。
●この低減は、総キャリア電力、たとえば、特定された周波数に関係するキャリアに関係する電力を低減することであり得る。低減の量は、PIMのレベル、またはPIMの影響に基づくことができる。例えば、PIMのレベルは、行われた任意の測定からステップ210から推定することができ、またはPIM検出方法(例えば、IRCまたはPIM除去)から直接利用可能である。
●低減は、関連付けられた、すなわち、特定されたアップリンクチャネルを用いて、ULチャネルにおいて監視されるPIM問題を発生することに関与するDLキャリアをミュートすることに対応し得る。
●低減は、アドレス指定(注目)されるべきDLブランチのために、いくつかのデータがキャリア上で送信されることをブロック(阻止)することを伴い得る。ユーザ装置がシステム情報を特定するために必要とされるシグナリングを可能にしながら、このデータは、PDSCH(物理ダウンリンク共有チャネル)に対応することができる。
【0038】
他の低減実施形態では、ブランチ上に複数の周波数(および同様に、データを送信する複数のキャリア)があるとき、すべての周波数を低減することができる。ブランチ上の周波数のサブセットを低減することも可能である。どのDL周波数を低減すべきかを選択するための複数の実施形態がある。
【0039】
特定のアンテナまたはアンテナブランチ上で、いくつかのダウンリンクキャリアは、PIMのレベルに対して他のキャリアよりも多くの影響を有することになる。一例として、2つのDLキャリアを有するブランチの場合、影響を受けるULチャネルに最も近いDLキャリアは、PIMレベルに対してより大きな影響を有することになる。このタイプの関係は、提案された電力低減方法によってどのDLキャリアに対処すべきかを決定するために使用されてもよい。
【0040】
複数のブランチが着目されているとき、すべてのブランチ上で同一のDLキャリアをミュートしないこと(すなわち、複数のキャリアにわたってDL劣化(電力低下)を分散すること)が有利であり得る。例えば、特定のキャリアは、1700MHz帯域であってもよく、この周波数は、影響を受けるULチャネルである。無線ユニットは、すべてのアンテナにわたって1700MHz帯域で使用される電力を低減することを選択することができるが、これは、この周波数におけるダウンリンク性能を損なう可能性がある。代わりに、1つまたは2つのアンテナのみにおいて、1700MHz帯域における電力を単に低減することが好ましい場合がある。すでに低減されている他のブランチ上のキャリアの状態は、別のブランチ上のどのDLキャリアが低減されるべきかを決定するための決定において使用されてもよい。さらに、DLキャリアのうちの少なくとも1つが低減されるべきではない(たとえば、無線オペレータによって事前に決定される)ことも可能である。この制約は、どのDLキャリアが電力低減されるべきかを決定する際に使用される。
【0041】
いくつかの実施形態では、セルエッジユーザとしても知られる高パスロスユーザがPIM影響アップリンク周波数151上でスケジュールされるときにのみ、PIM低減ステップ220がスケジューラによって有効にされる。この動作をトリガするためにスケジューラによって使用されるパスロス閾値は、構成可能であってもよいし、PIMレベルに依存してもよい。これは、本明細書で説明されるPIM低減解決策がDLネットワークレベル性能への影響をおよぼすことを、低減するのに役立ち得る。
【0042】
低減ステップ(
図2のステップ220など)を実行した後、いつ低減ステップを終了するかを決定しなければならない。
図2のステップ230などのこのステップは、様々なアプローチを含むことができる。
【0043】
前のステップからPIM低減を無効にするには、いくつかの理由がある。1つには、PIMは動的であることである。この問題は起こり得るので、いくつかのブランチ上でのDLキャリアのうちのいくつかを永続的に低減しないことが有利であろう。別の理由は、全ての検出アルゴリズムが、ある程度の誤警報確率を有していることである。この確率は、場合によっては、低減ステップ(
図2のステップ220)が(ステップ210からの)誤警報に対処するために使用されることが予想されることを意味する。さらに、別のタイプの問題によって、ステップ220によって対処されるべきブランチがステップ210において特定されsていまう可能性があるが、この問題は、PIM関連ではなく、ステップ220によっては低減されない。一例は、受信機ブランチの障害であり得る。
【0044】
図2のステップ230の一実施形態は、ある期間(例えば、0.1秒、1秒、10秒、または任意の適切な期間)後に、ステップ220からの低減を無効にすることである。ステップ230のこの実施形態では、ステップ220が、選択された期間の間、着目される必要があるブランチ上の少なくとも1つのDLキャリアを低減することを可能にする。その期間が経過した後、ステップ210の実施形態は、問題が持続する場合、ステップ220を再び呼び出す。
【0045】
ステップ230の別の実施形態では、ステップ220からの低減を、ステップ210からのUL測定と協調して無効にすることができる。この実施形態では、特定のタイムスロットを使用して、ステップ220からの低減を一時的に無効にすることができる。これは、1つの長いタイムスロット(ステップ210を実行可能にするほど十分に長い)、または不連続なタイムスロット(各々がステップ210における単一の測定を可能にする)に対応し得る。ステップ210からの結果が、ブランチがもはや対処される必要がないことを示す場合、低減は無効にされる。タイムスロットは、ULに対する影響が最小/許容可能であると予想されるときに選択することができる。一例は、スケジュールされたULリソースが存在しない期間中であり得る。
【0046】
図3および
図4は、PIMを特定し、低減措置をとるための、本開示の下での代替実施形態を示す。
【0047】
方法300は、無線ユニットのアップリンクチャネルにおける干渉を低減するために無線ユニットによって実行される方法を含む。ステップ310は、無線ユニットの複数のアンテナブランチの各々における干渉レベルを検出する。ステップ320は、検出に基づいて、複数のブランチのうちの1つまたは複数を選択する。ステップ330は、検出された干渉レベルに少なくとも部分的に基づいて、干渉によって影響を受ける選択されたブランチ上の1つまたは複数のアップリンクチャネルを特定することであり、1つまたは複数の特定されたアップリンクチャネルの各々は、1つまたは複数のダウンリンクキャリアに関連付けられる。ステップ340は、1つまたは複数のダウンリンクキャリアのうちの少なくとも1つ上でダウンリンク電力を低減する。そして、ステップ350(オプション)は、ダウンリンク電力の低減を終了する。
【0048】
方法400は、PIMを特定し、低減するために基地局などの無線ユニットによって実行される別の方法の実施形態である。ステップ410は、特定のアップリンクチャネルにおける各アンテナブランチ上のDLによって引き起こされる干渉の量を測定することである。ステップ420では、測定値を決定基準およびいくつかの閾値と組み合わせて、どのアンテナブランチが高いDLによって引き起こされる干渉を被っているかを決定する。ステップ410および420は、上述のように、連続的に、またはイベントをトリガすると実行可能である。ステップ430は、高いDLによって引き起こされる干渉を被っているブランチの各々上のキャリア/周波数のうちの最後の1つのキャリア/周波数の電力を低減することである。ステップ440は、ステップ430からの低減を取り消す(すなわち、低減されたブランチ/キャリア/周波数の電力を増加させる)ことである。
【0049】
本開示は、PIMに関連する干渉問題の低減を論じた。しかしながら、議論された方法およびシステムは、特定のブランチにおけるDLキャリアが攻撃者である他の上りリンクの問題に対処するために使用されてもよい。例えば、無線プリント回路基板(PCB)上の非線形能動電子部品によって引き起こされるDL漏洩。別の例は、非線形電力増幅器によるDL漏洩である。これは、DPD(デジタルプリディストーション)アダプテーションのいくつかの問題によって引き起こされる可能性がある。
【0050】
図5~
図6は、本開示の実施形態によるUE700およびネットワークノード800の概略構成図である。様々なタイプのUE700およびネットワークノードは、本開示の実施形態を利用することができ、
図1の無線ユニット100などの無線ユニットを備えることができる。UE700は、少なくともプロセッサ701と、少なくともメモリ702とを含み得る。
図5に示すように、メモリ702は、プロセッサ701上で実行されると、プロセッサ701に、本開示による無線ユニットにおいて実行される方法のいずれかを実行させるコンピュータプログラムを記憶している。
図6に示すように、メモリ802は、プロセッサ801上で実行されると、プロセッサ801に、本開示による無線ユニットにおいて実行される方法のいずれかを実行させるコンピュータプログラムを記憶している。メモリ702/802は、例えば、EEPROM(電気的消去可能プログラム可能リードオンリメモリE)、フラッシュメモリおよびハードドライブであってもよい。プロセッサは、単一のCPU(中央演算処理装置)であってもよいが、2つ以上のぴプロセッシングユニットを備えていてもよい。たとえば、プロセッサは、汎用マイクロプロセッサ、命令セットプロセッサ、および/または関連するチップセット、および/または特定用途向け集積回路(ASIC)などの専用マイクロプロセッサを含んでもよい。プロセッサはまた、キャッシュ目的のためのボードメモリを備えてもよい。コンピュータプログラムは、プロセッサに接続されたコンピュータプログラム製品によって運ばれてもよい。コンピュータプログラム製品は、コンピュータプログラムが記憶されるコンピュータ可読媒体を備え得る。例えば、コンピュータプログラム製品は、フラッシュメモリ、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリメモリ(ROM)、またはEEPROMであってもよく、代替実施形態では、コンピュータプログラムモジュールは、UEまたはネットワークノード内のメモリの形態で、様々なコンピュータプログラム製品上に分散されてもよい。
【0051】
本開示の一実施形態では、少なくとも1つのプロセッサ上で実行されると、少なくとも1つのプロセッサに、本開示による任意の適用可能な方法を実行させるコンピュータプログラムが記憶されたコンピュータ可読記憶媒体が提供される。本開示の実施形態は、上述のようなUEが、メッシュネットワーク内のノードを含むシステムおよび方法を含むことができる。
【0052】
図7は、中間ネットワークを介してホストコンピュータに接続された通信ネットワークを概略的に示す。基地局1012a、1012b、1012cは、好ましくは、
図1に関して説明したような無線ユニットを備え、本明細書で説明される他の能力を有する。
図7に関して、一実施形態によれば、通信システムは、無線アクセスネットワークなどのアクセスネットワーク1011と、コアネットワーク1014とを備える、3GPP(登録商標)タイプのセルラーネットワークなどの通信ネットワーク1010を有する。アクセスネットワーク1011は、NB、eNB、gNB、または他のタイプのワイヤレスアクセスポイントなどの複数の基地局1012a、1012b、1012cを備え、それぞれが対応するカバレッジエリア1013a、1013b、1013cを確定する。それぞれの基地局1012a、1012b、1012cは、有線または無線コネクション1015を介してコアネットワーク1014に接続可能である。カバレッジエリア1013cに位置する第1のユーザ装置(UE)1091は、対応する基地局1012cにワイヤレス接続するか、またはそれによってページングされるように構成される。カバレッジエリア1013a内の第2のUE1092は、対応する基地局1012aに無線で接続可能である。この例では、複数のUE1091、1092が示されているが、開示された実施形態は、単一のUEがカバレッジエリア内に存在する状況や、単一のUEが対応する基地局1012に接続している状況にも、等しく適用可能である。
【0053】
通信ネットワーク1010は、それ自体がホストコンピュータ1030に接続されており、これは、スタンドアロン型サーバ、クラウドに実装されたサーバ、分散型サーバ、またはサーバファーム内のプロセッシングリソースのハードウェアおよび/またはソフトウェアにおいて実装されてもよい。ホストコンピュータ1030は、サービスプロバイダの所有権または制御下にあってもよいし、サービスプロバイダによって、またはサービスプロバイダの代わりに運用されてもよい。通信ネットワーク1010とホストコンピュータ1030との間のコネクション1021、1022は、コアネットワーク1014からホストコンピュータ1030に直接的に延在していてもよく、あるいは任意の中間ネットワーク1020を介してもよい。中間ネットワーク1020は、パブリックネットワーク、プライベートネットワーク、またはホステッドネットワークのうちの1つ、またはそれらの2つ以上の組合せであってもよく、中間ネットワーク1020は、もしあれば、バックボーンネットワークまたはインターネットであってもよく、特に、中間ネットワーク1020は、2つ以上のサブネットワーク(図示せず)を備えてもよい。
【0054】
PIMのいくつかの実施形態を説明される際に参照がなされている。しかし、本開示の下の実施形態は、様々なタイプの干渉を低減するために使用することができる。干渉を受けるアンテナブランチおよびチャネル/周波数の特定は、本明細書で説明されるPIMの特定と同様の方法で実行可能である。たとえば、
図8に示される方法800は、無線ユニット内の干渉を特定し、低減するために使用されてもよい。ステップ810は、基地局の1つまたは複数のアンテナブランチを備える複数のアップリンクチャネル上の干渉の1つまたは複数のレベルを検出する。ステップ820は、干渉によって影響を受ける複数のアップリンクチャネルのうちの1つまたは複数を特定することであり、1つまたは複数のアップリンクチャネルの各々は、1つまたは複数のダウンリンクキャリアに関連付けられる。ステップ830は、1つまたは複数のダウンリンクキャリアのうちの少なくとも1つ上でダウンリンク電力を低減する。ステップ840は、オプションで、ダウンリンク電力の低減を終了する。
本開示のコンピューティングシステム
【0055】
コンピューティングシステムは、ますます多種多様な形態をとっていることが理解されよう。本明細書および特許請求の範囲において、「コントローラ」、「コンピューティングシステム」、または「演算システム」という用語は、少なくとも1つの物理的な有形のプロセッサと、プロセッサによって実行され得るコンピュータ実行可能命令をその上に有することが可能な物理的な有形のメモリとを含む、任意の装置またはシステム、またはそれらの組合せを含むものとして広く定義される。限定ではなく例示として、本明細書で使用される「コンピューティングシステム」または「コンピューティングシステム」という語は、パーソナルコンピュータ、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、タブレット、ハンドヘルドデバイス(たとえば、移動電話機、PDA、ページャ)、マイクロプロセッサベースまたはプログラマブル家庭用電化製品、ミニコンピュータ、メインフレームコンピュータ、マルチプロセッサシステム、ネットワークPC、分散コンピューティングシステム、データセンタ、メッセージプロセッサ、ルータ、スイッチ、および従来、ウェアラブル(たとえば、眼鏡)などのコンピューティングシステムと見なされていなかったデバイスさえも含むことが意図される。
【0056】
メモリは、任意の形成をとることができ、演算システムの性質および形成に依存することができる。メモリは、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、またはこれら2つの何らかの組合せを含む物理システムメモリとすることができる。「メモリ」という用語はまた、本明細書では、物理的記憶媒体などの不揮発性大容量記憶装置を指すために使用されてもよい。
【0057】
コンピューティングシステムはまた、「実行可能構成要素」と呼ばれることが多い多数の構成を有し、例えば、コンピューティングシステムのメモリは実行可能構成要素を含むことができる。「実行可能構成要素」という用語は、ソフトウェア、ハードウェア、またはそれらの組合せであり得る構造であるとしてコンピューティングの分野の当業者によく理解されている構造の名称である。
【0058】
たとえば、ソフトウェアで実装されるとき、実行可能構造要素の構造は、コンピューティングシステム上の1つまたは複数のプロセッサによって実行され得るソフトウェアオブジェクト、ルーチン、メソッドなどを含み得ること、そのような実行可能構造要素がコンピューティングシステムのヒープ中に存在するかどうか、または実行可能構造要素がコンピュータ可読記憶媒体上に存在するかどうかを当業者は理解されよう。実行可能構成要素の構造は、コンピューティングシステムの1つまたは複数のプロセッサによって実行されたときに、本明細書に記載の機能および方法などの1つまたは複数の機能をコンピューティングシステムに実行させるように動作可能であるような形態でコンピュータ可読媒体上に存在する。そのような構造は、実行可能構成要素がバイナリである場合のように、プロセッサによって直接コンピュータ可読であり得る。代替的に、構造は、プロセッサによって直接解釈可能なそのようなバイナリを生成するように、単一段階であろうと複数段階であろうと、解釈可能および/またはコンパイル可能であるように構造化されてもよい。
【0059】
「実行可能構成要素」という用語はまた、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、特定用途向け集積回路(ASIC)、プログラム固有標準品(ASSP)、システムオンチップシステム(SOC)、複合プログラマブル論理デバイス(CPLD)、または任意の他の特殊回路などのハードウェアロジック構成要素において排他的にまたはほぼ排他的に実装される構造を含むものとして、当業者によってよく理解される。したがって、「実行可能構成要素」という用語は、ソフトウェア、ハードウェア、またはそれらの組合せで実装されるかどうかにかかわらず、コンピューティングの当業者によって十分に理解される構造の用語である。
【0060】
「コンポーネント(構成要素)」、「サービス」、「エンジン」、「モジュール」、「コントロール(制御)」、「生成器」などの用語もまた、この説明において使用されてもよい。本明細書およびこの場合に使用されるように、これらの用語は、修飾節を用いて、または用いずに表現されるかにかかわらず、用語「実行可能構成要素」と同義であることも意図され、したがって、コンピューティングの当業者によって十分に理解される構造も有する。
【0061】
すべてのコンピューティングシステムがユーザインターフェースを必要とするわけではないが、いくつかの実施形態では、コンピューティングシステムは、ユーザとの間で通信する際に使用するためのユーザインターフェースを含む。ユーザインターフェースは、出力機構ならびに入力機構を含むことができる。本明細書に記載される原理は、正確な出力機構または入力機構に限定されず、そのようなものは、デバイスの性質に依存する。しかしながら、出力機構は、例えば、スピーカ、ディスプレイ、触覚出力、投射、ホログラムなどを含むことができる。入力機構の例は、例えば、マイクロフォン、タッチスクリーン、投射、ホログラム、カメラ、キーボード、スタイラス、マウス、または他のポインタ入力、任意のタイプのセンサなどを含むことができる。
【0062】
したがって、本明細書で説明される実施形態は、専用または汎用コンピューティングシステムを備えるか、または利用することができる。本明細書で説明される実施形態はまた、コンピュータ実行可能命令および/またはデータ構造を搬送または記憶するための物理的および他のコンピュータ可読媒体を含む。そのようなコンピュータ可読媒体は、汎用または専用コンピューティングシステムによってアクセスされ得る任意の利用可能な媒体であり得る。コンピュータ実行可能命令を格納するコンピュータ可読媒体は、物理的記憶媒体である。コンピュータ実行可能命令を搬送するコンピュータ可読媒体は、伝送媒体である。したがって、限定ではなく例として、本明細書に開示または想定される実施形態は、少なくとも2つの明確に異なる種類のコンピュータ可読媒体、すなわち記憶媒体および伝送媒体を含むことができる。
【0063】
コンピュータ可読記憶媒体は、RAM、ROM、EEPROM、ソリッドステートドライブ(「SSD」)、フラッシュメモリ、相変化メモリ(「PCM」)、CD-ROMもしくは他の光ディスク記憶装置、磁気ディスク記憶装置もしくは他の磁気記憶装置、またはコンピュータ実行可能命令もしくはデータ構造の形成で所望のプログラムコードを記憶するために使用することができ、かつ本開示の開示された機能を実装するために汎用または専用演算システムによってアクセスおよび実行可能である任意の他の物理的および有形記憶媒体を含む。例えば、コンピュータ実行可能命令は、コンピュータプログラム製品を形成するために、1つまたは複数のコンピュータ可読記憶媒体上で具現化されてもよい。
【0064】
伝送媒体は、コンピュータ実行可能命令またはデータ構造の形成で所望のプログラムコードを搬送するために使用することができ、汎用または専用演算システムによってアクセスおよび実行可能であるネットワークリンクおよび/またはデータリンクを含むことができる。上記の組合せも、コンピュータ可読媒体の範囲内に含まれるべきである。
【0065】
さらに、様々な演算システム構成要素に到達すると、コンピュータ実行可能命令またはデータストラクチャの形態のプログラムコードを、伝送媒体から記憶媒体に(またはその逆に)自動的に転送することができる。例えば、ネットワークまたはデータリンクを介して受信されたコンピュータ実行可能命令またはデータ構造は、ネットワークインターフェースモジュール(例えば、「NIC」)内のRAMにバッファリングされ、次いで、コンピューティングシステムにおいてコンピューティングシステムRAMおよび/またはより揮発性の低い記憶媒体に最終的に転送されてもよい。したがって、記憶媒体は、伝送媒体も利用するか、または主に伝送媒体を利用する演算システム構成要素に含めることができることを理解されたい。
【0066】
当業者は、コンピューティングシステムが、コンピューティングシステムが、例えば、ネットワーク上で他のコンピューティングシステムと通信することを可能にする通信チャネルを含むこともできることをさらに理解するであろう。したがって、本明細書で説明される方法は、多くのタイプのコンピューティングシステムおよびコンピューティングシステム構成を有するネットワークコンピューティング環境で実施されてもよい。開示された方法はまた、ネットワークを介して(ハードワイヤードデータリンク、無線データリンク、またはハードワイヤードデータリンクと無線データリンクとの組合せのいずれかによって)リンクされたローカルおよび/またはリモートコンピューティングシステムが、両方ともタスクを実行する分散システムで実施されてもよい。分散システム環境では、プロセッシング、メモリ、および/または記憶能力も分散されてもよい。
【0067】
当業者はまた、開示された方法がクラウドコンピューティング環境において実施され得ることを理解するであろう。クラウドコンピューティング環境は分散されてもよいが、これは必須ではない。分散されるとき、クラウドコンピューティング環境は、組織内で国際的に分散され、および/または複数の組織にわたって所有されるコンポーネントを有することができる。本明細書および以下の特許請求の範囲では、「クラウドコンピューティング」は、構成可能なコンピューティングリソース(たとえば、ネットワーク、サーバ、ストレージ、アプリケーション、およびサービス)の共有プールへのオンデマンドネットワークアクセスを可能にするためのモデルとして定義される。「クラウドコンピューティング」の定義は、適切に展開されたときにそのようなモデルから得ることができる他の多数の利点のいずれにも限定されない。
【0068】
クラウドコンピューティングモデルは、オンデマンドセルフサービス、広範なネットワークアクセス、リソースプーリング、迅速な弾性、測定されたサービスなどの様々な特性から構成されてもよい。クラウドコンピューティングモデルはまた、例えば、ソフトウエア・アズ・サービス(「SaaS」)、プラットフォーム・アズ・サービス(「PaaS」)、およびインフラストラクチャ・アズ・サービス(「IaaS」)など、様々なサービスモデルの形態をとり得る。クラウドコンピューティングモデルはまた、プライベートクラウド、コミュニティクラウド、パブリッククラウド、ハイブリッドクラウドなどの異なる展開モデルを使用して展開されてもよい。
略語および定義語
【0069】
本明細書および添付の特許請求の範囲の範囲および内容を理解するのを助けるために、選択されたいくつかの用語を以下に直接定義する。別途定義されない限り、本明細書で使用されるすべての技術用語および科学用語は、本開示が属する技術分野の当業者によって一般に理解されるのと同じ意味を有する。
【0070】
「およそ」、「約」、および「実質的に」という用語は、本明細書で使用される場合、所望の機能を依然として果たすか、または所望の結果を達成する、特定の記載された量または条件に近い量または条件を表す。例えば、「およそ」、「約」、および「実質的に」という用語は、具体的に記載された量または条件から10%未満、または5%未満、または1%未満、または0.1%未満、または0.01%未満逸脱する量または条件を指し得る。
【0071】
装置、システム、および方法を含む、本開示の様々な態様は、本質的に例示的な1つ以上の実施形態または実装に関連して例示されてもよい。本明細書で使用するとき、「例示的」という用語は、「例、事例、または例示として機能すること」を意味し、本明細書に開示される他の実施形態よりも好ましいまたは有利であると必ずしも解釈されるべきではない。加えて、本開示の「実装」への基準は、その1つまたは複数の実装形態への特定の基準を含み、その逆もまた同様であり、以下の説明によってではなく添付の特許請求の範囲によって示される本開示の範囲を限定することなく、例示的な実装例を提供することが意図される。
【0072】
本明細書で使用される場合、単数形で出現する単語は、その複数形の対応物を包含し、複数形で出現する単語は、暗示的にもしくは明示的に理解されるか、または別段の記載がない限り、その単数形の対応物を包含する。したがって、本明細書および添付の特許請求の範囲で使用されるように、単数形「a」、「an」、および「the」は、文脈が明らかに別段の指示をしない限り、複数の指示対象を含むことに留意されたい。たとえば、単数の指示対象(たとえば、「ウィジェット」)への言及は、暗黙的にまたは明示的に理解されるか、そうでないと述べられない限り、1つ、2つ、またはそれを上回る指示対象を含む。同様に、複数の指示対象への言及は、内容および/または文脈が明らかに別段の指示をしない限り、単一の指示対象および/または複数の指示対象を含むものとして解釈されるべきである。例えば、複数形の指示対象(例えば、「ウィジェット」)への言及は、必ずしも複数のそのような指示対象を必要としない。そうではなく、推論された参照の個数とは無関係に、特に明記しない限り、1つまたは複個数の参照が本明細書で企図されることが理解されよう。
【0073】
本明細書で使用するとき、「上」、「下」、「左」、「右」、「上」、「下」、「上」、「下」、「近位」、「遠位」、「隣接」などの方向用語は、相対的な方向を示すためにのみ本明細書で使用され、本開示および/または特許請求の範囲を限定することを意図しない。
結論
【0074】
本明細書に記載される任意の所与の構成要素または実施形態について、その構成要素について列挙される任意の可能な候補または代替物は、暗示的または明示的に理解されない限り、または別段に述べられない限り、一般に、個々に、または互いに組み合わせて使用され得ることが理解される。さらに、そのような候補または代替物の任意のリストは、暗示的または明示的に理解されるか、または別段に述べられない限り、単なる例示であり、限定ではないことが理解されるであろう。
【0075】
さらに、別段の指示がない限り、本明細書および特許請求の範囲で使用される量、構成要素、距離、または他の測定値を表す個数は、その用語が本明細書で定義されるように、用語「約」によって修飾されるものとして理解されるべきである。したがって、そうでないことが示されない限り、本明細書および添付の特許請求の範囲に記載される数値パラメータは、本明細書に提示される主題によって得ようとする所望の特性に応じて変化し得る近似値である。少なくとも、請求項の範囲に均等論の適用を限定する試みとしてではなく、各個数値パラメータは、報告された有効個数字の個数に照らして、かつ一般の丸め技法を適用することによって、少なくとも解釈されるべきである。本明細書に提示される主題の広い範囲を示す数値範囲およびパラメータが近似値であるにもかかわらず、特定の実施例に記載される数値は、可能な限り正確に報告される。しかしながら、任意の数値は、本質的に、それぞれの試験測定において見出される標準偏差から必然的に生じる特定の誤差を含む。
【0076】
本明細書で使用される任意の見出しおよび小見出しは、構成目的のみのためであり、説明または特許請求の範囲の範囲を限定するために使用されることを意味するものではない。
【0077】
本明細書で使用された用語および表現は、限定ではなく説明の用語として使用され、そのような用語および表現の使用において、示され、記載された特徴またはその一部の均等物を除外する意図はないが、種々の変形が本開示の範囲内で可能であることが認識される。したがって、本開示は、好ましい実施形態によって部分的に具体的に説明されてきたが、本明細書に開示される概念の例示的な実施形態、ならびにオプション機能、修正形態および変形形態は、当業者によって利用され得、そのような修正形態および変形形態は、添付の特許請求の範囲によって定義される本開示の範囲内であると見なされることを理解されたい。本明細書に提供される特定の実施形態は、本開示の有用な実施形態の例、ならびに本明細書に示される発明の特徴の様々な変更および/または修正であり、関連技術分野の当業者に想起され、本開示を有する、本明細書に示される原理の追加の適用は、特許請求の範囲によって定義される本開示の趣旨および範囲から逸脱することなく、示される実施形態に対して行うことができ、本開示の範囲内であると考えられる。
【0078】
本開示の特定の実施形態によるシステム、装置、製品、キット、方法、および/または方法は、本明細書に開示および/または記載される他の実施形態に記載される特性または特徴(例えば、構成要素、部材、要素、部分、および/または一部)を含み、組み込み、または他の方法で含み得ることも理解されよう。したがって、特定の実施形態の様々な特徴は、本開示の他の実施形態と互換性があり、それらと組み合わせられ、それらに含まれ、および/またはそれらに組み込まれ得る。したがって、本開示の特定の実施形態に対する特定の特徴の開示は、特定の実施形態に対する前記特徴のアプリケーションまたは包含として解釈されるべきではない。むしろ、他の実施形態は、本開示の範囲から必ずしも逸脱することなく、前記特徴、部材、要素、部分、および/または部分を含むこともできることが理解されよう。
【0079】
さらに、特徴が、それと組み合わせて別の特徴を必要とするものとして説明されない限り、本明細書における任意の特徴は、本明細書に開示される同じまたは異なる実施形態の任意の他の特徴と組み合わせられてもよい。さらに、例示的な実施形態の態様を不明瞭にすることを避けるために、例示的なシステム、方法、機器などの様々な周知の態様については、本明細書では特に詳しく説明しない。しかしながら、そのような態様も本明細書において企図される。
【0080】
本出願において引用される全ての参考文献は、それらが本出願における開示と矛盾しない範囲で、参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれる。本明細書に具体的に記載されたもの以外の方法、デバイス、デバイス要素、材料、手順、および技術が、過度の実験に頼ることなく、本明細書に広く記載された本開示の実施に適用され得ることは、当業者には明らかであろう。本明細書に具体的に記載される方法、デバイス、デバイス要素、材料、手順、および技術の全ての当技術分野で公知の機能的等価物は、本開示によって包含されることが意図される。
【0081】
材料、組成物、成分、または化合物の群が本明細書に開示される場合、それらの群のすべての個々のメンバーおよびそれらのすべてのサブグループが別々に開示されることが理解される。マーカッシュグループまたは他のグループ化が本明細書で使用されるとき、グループのすべての個々のメンバー、ならびにグループのすべての組合せおよび可能なサブコンビネーションは、本開示に個々に含まれることが意図される。本明細書に記載または例示された全ての製剤または構成要素の組合せは、特に明記しない限り、本開示を実施するために使用することができる。明細書において範囲、たとえば温度範囲、時間範囲または組成範囲が与えられる場合はいつでも、中間の範囲および部分的な範囲は、与えられる範囲に含まれる個々の値すべてとともに、本開示に含まれるように意図されている。特許請求項の範囲と等価の意味および範囲内にある全ての変更は、その範囲内で含まれるものとする。
【0082】
本開示およびその利点を詳細に説明してきたが、添付の特許請求の範囲によって定義される本開示の趣旨および範囲から逸脱することなく、様々な変更、置換、および変更を本明細書で行うことができることを理解されたい。さらに、本出願の範囲は、本明細書に記載されるプロセス、機械、製造、組成物、手段、方法、およびステップの特定の実施形態に限定されるものではない。当業者は、本開示の開示から、本明細書に記載される対応する実施形態が本開示に従って利用され得るのと実質的に同じ機能を実行するか、または実質的に同じ結果を達成する、現在存在するか、または後に開発される、プロセス、機械、製造、組成物、手段、方法、またはステップを容易に理解するであろう。したがって、添付の特許請求の範囲は、その範囲内に、そのようなプロセス、機械、製造、物質の組成物、手段、方法、またはステップを含むことが意図される。
【手続補正書】
【提出日】2024-05-21
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線ユニットのアップリンクチャネルにおける干渉を低減するために前記無線ユニットによって実行される方法であって、前記方法は、
前記無線ユニットの複数のアンテナブランチの各々における干渉レベルを検出することと、
前記検出に基づいて前記複数の
アンテナブランチのうちの1つまたは複数を選択することと、
干渉によって影響を受ける前記選択されたブランチ上の1つまたは複数のアップリンクチャネルを、前記検出された干渉レベルに少なくとも部分的に基づいて、特定することと、ここで、前記
特定された1つまたは複数の
アップリンクチャネルの各々が1つまたは複数のダウンリンクキャリアに関連付けられおり、
前記1つまたは複数のダウンリンクキャリアのうちの少なくとも1つについてのダウンリンク電力を低減することと、
を含む、方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法であって、複数のアンテナブランチの各々における前記検出された干渉レベルは、受動的相互変調(PIM)歪みを含む、方法。
【請求項3】
請求項1または2に記載の方法であて、前記検出することは、前記複数のアンテナブランチ上の少なくとも1つのアップリンクチャネルにおけるアップリンク電力を測定すること、を含む、方法。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか一項に記載の方法であって、前記選択することは、1番目に高い電力ブランチと前記複数のアンテナブランチの平均との間の差を検出することと、前記検出された差が閾値よりも大きい場合、前記1番目に高い電力ブランチを選択することと、を含む、方法。
【請求項5】
請求項1から3のいずれか一項に記載の方法であって、前記選択することは、1番目に高い電力ブランチと2番目に高い電力ブランチとの間の差を検出することと、前記検出された差が閾値よりも大きい場合、前記1番目に高い電力ブランチを選択することと、含む、方法。
【請求項6】
請求項1から3のいずれか一項に記載の方法であって、前記選択することは、1番目に高い電力ブランチと3番目に高い電力ブランチとの間の差を検出することと、前記検出された差が閾値よりも大きい場合、前記1番目に高い電力ブランチを選択することと、を含む、方法。
【請求項7】
請求項6に記載の方法であって、2番目に高い電力ブランチと3番目に高い電力ブランチとの間の第2の差を検出することと、前記検出された第2の差が前記閾値よりも大きい場合、前記2番目に高い電力ブランチを選択することと、をさらに含む、方法。
【請求項8】
請求項1から7のいずれか一項に記載の方法であって、前記干渉レベルを検出することは、アップリンク受信信号強度インジケータ、アップリンク干渉、および雑音のうちの少なくとも1つを測定すること、を含む、方法。
【請求項9】
請求項3に記載の方法であって、アップリンク電力を測定することは、複数回の測定を行うこと、を含む、方法。
【請求項10】
請求項9に記載の方法であって、前記複数の
アンテナブランチのうちの1つまたは複数を選択することは、
アンテナブランチの
複数の測定値のうちの所定の割合が事前選択された値を上回る場合、当該
アンテナブランチを選択すること、を含む、方法。
【請求項11】
請求項10に記載の方法であって、前記所定の割合が半分である、方法。
【請求項12】
請求項1~11のいずれか一項に記載の方法であって、前記選択された
アンテナブランチの個数がプリセット値よりも多い場合、前記選択された
アンテナブランチのうちの少なくとも1つが選択解除される、方法。
【請求項13】
請求項1から
12のいずれか一項に記載の方法であって、前記低減することは、1つまたは複数の選択された
アンテナブランチ中の少なくとも1つのダウンリンクキャリアの前記ダウンリンク電力を低減すること、を含む、方法。
【請求項14】
請求項1から
12のいずれか一項に記載の方法であって、前記低減することは、少なくとも1つのダウンリンクキャリア中でデータが送信されることをブロックすること、を含む、方法。
【請求項15】
請求項1から
12のいずれか一項に記載の方法であって、前記低減することは、前記1つまたは複数のダウンリンクキャリアのサブセット上でダウンリンク電力を低減すること、を含む、方法。
【請求項16】
請求項1~
12のいずれか一項に記載の方法であって、前記低減は、高パスロスユーザが
アップリンクにおいてスケジュールされる場合にのみ、
スケジューラによって有効にされる、方法。
【請求項17】
請求項1から
12のいずれか一項に記載の方法であって、前記低減することは、前記1つまたは複数のアップリンクチャネルのうちの特定の1つに関連付けられた前記1つまたは複数のダウンリンクキャリアのいずれかにおける電力の低減を防止すること、を含む、方法。
【請求項18】
請求項1から
17のいずれか一項に記載の方法であって、ダウンリンク電力の前記低減をその後に終了すること、をさらに含む、方法。
【請求項19】
請求項
18に記載の方法であって、前記終了することは、前記無線ユニットの複数のアンテナブランチの各々において前記干渉レベルを検出することを繰り返すことを可能にするために一時的に実行され、前記検出された干渉レベルが閾値未満である場合に、ダウンリンク電力の前記低減を終了する、方法。
【請求項20】
プロセッサ(801)と、
前記プロセッサ上で実行されると、前記プロセッサに請求項1~
19のいずれか一項に記載の方法を実行させるコンピュータプログラムを記憶した記憶装置(802)と、
を備える第1のネットワークノード(800)。
【請求項21】
少なくとも1つのプロセッサ上で実行されると、前記少なくとも1つのプロセッサに、請求項1~
19のいずれか一項に記載の方法を実行させるコンピュータプログラム
。
【国際調査報告】