(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-01
(54)【発明の名称】車両のライダーを監視するためのシステム
(51)【国際特許分類】
G08B 25/04 20060101AFI20241025BHJP
G08B 21/00 20060101ALI20241025BHJP
G08B 21/02 20060101ALI20241025BHJP
G08G 1/16 20060101ALI20241025BHJP
【FI】
G08B25/04 K
G08B25/04 C
G08B21/00 U
G08B21/02
G08G1/16 A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024525607
(86)(22)【出願日】2022-08-31
(85)【翻訳文提出日】2024-06-10
(86)【国際出願番号】 US2022042253
(87)【国際公開番号】W WO2023075926
(87)【国際公開日】2023-05-04
(32)【優先日】2021-10-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522366842
【氏名又は名称】ウエスタン パワー スポーツ,エルエルシー
【氏名又は名称原語表記】Western Power Sports, LLC
【住所又は居所原語表記】601 E. Gowen Road Boise, Idaho, 83716 United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100087398
【氏名又は名称】水野 勝文
(74)【代理人】
【識別番号】100128783
【氏名又は名称】井出 真
(74)【代理人】
【識別番号】100128473
【氏名又は名称】須澤 洋
(74)【代理人】
【識別番号】100160886
【氏名又は名称】久松 洋輔
(72)【発明者】
【氏名】ジョーンズ,マイケル ケー
(72)【発明者】
【氏名】ラスロップ,ジェレミー レン
【テーマコード(参考)】
5C086
5C087
5H181
【Fターム(参考)】
5C086AA22
5C086BA22
5C087AA44
5C087AA51
5C087DD14
5C087FF01
5C087FF02
5C087FF04
5C087GG08
5C087GG17
5C087GG66
5C087GG70
5C087GG83
5H181AA05
5H181BB04
5H181BB05
5H181CC04
5H181CC27
5H181LL01
5H181LL02
5H181LL04
5H181LL07
5H181LL08
5H181LL20
(57)【要約】
本開示は、車両のライダーおよび車両を監視するシステムおよび方法に関する。本システムは、ライダーおよび電子デバイスに関連する複数のセンサを備える。複数のセンサは、ライダーの少なくとも1つの状態または能力を検出し、対応する第1信号セットを生成する。電子デバイスは、第1信号セットを受信し、第2信号セットを生成する。第2信号セットは、ライダーの検出された少なくとも1つの状態または能力を分析するために、1つまたは複数のユーザデバイスに送られてもよい。システムは、対応する車両の少なくとも1つの状態または能力を検出するために、ライダーの対応する車両に関連する複数のセンサのいくつかをさらに備える。システムは、さらに、ライダーおよび/または対応する車両の検出された少なくとも1つの状態または能力を1つまたは複数のインジケータにて示す。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両のライダーを監視するためのシステムであって、
ライダーに関連する複数のパラメータを検出する複数のセンサであって、さらに、前記複数のパラメータを示す第1信号セットを生成するように構成され、前記複数のパラメータは、前記ライダーの少なくとも1つの状態または能力を表す、複数のセンサと、
前記複数のセンサに通信可能に結合された電子デバイスであって、処理ユニットおよびトランシーバを備え、前記複数のセンサから前記第1信号セットを受信するように構成され、さらに、第2信号セットを生成するように構成される電子デバイスと、
を備えるシステム。
【請求項2】
前記複数のセンサは、前記ライダーの対応する車両に関連する複数のパラメータを検出するように構成され、前記対応する車両に関連する前記複数のパラメータは、前記車両の少なくとも1つの状態または能力を表す請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
さらに、通信ネットワークを使用して前記電子デバイスに通信可能に結合される1つまたは複数のユーザデバイスを備え、前記1つまたは複数のユーザデバイスは、前記第2信号セットを受信するように構成され、さらに、受信した前記第2信号セットを分析して前記ライダーの前記少なくとも1つの状態または能力を判定するように構成される請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記複数のセンサは、前記複数のパラメータを検出するために、少なくとも前記ライダーの1つまたは複数のアクセサリおよび前記車両に配置される請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記電子デバイスは、前記第1信号セットに基づいて、前記ライダーの1つまたは複数の状態を示す第3信号セットを生成するように構成される請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
さらに、前記電子デバイスに通信可能に結合される1つまたは複数のインジケータを備え、前記1つまたは複数のインジケータは、前記電子デバイスから前記第3信号セットを受信するように構成され、さらに、前記ライダーおよび前記車両のいずれか1つの1つまたは複数の状態のそれぞれに関連する対応する報知を生成するように構成される請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記電子デバイスは、通信ネットワークを介して1つまたは複数のソースから第4信号セットを受信するように構成され、さらに、第5信号セットを生成するように構成され、前記第4信号セットは、1つまたは複数の危険な周囲状態を示す請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記1つまたは複数のソースは、第2ライダーの第2センサセット、前記ライダーの進路上に配置される第3センサセット、前記電子デバイスと通信するユーザデバイス、およびそれらの組み合わせのうちの少なくとも1つを備える請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
1つまたは複数のインジケータは、前記第5信号セットを受信するように構成され、さらに、前記第4信号セットに対応する前記1つまたは複数の危険な周囲状態を示すように構成される請求項7に記載のシステム。
【請求項10】
前記電子デバイスは、前記第1信号セットを保存するためのメモリユニットを備え、前記保存される第1信号セットは、I/Oインターフェースを使用して前記メモリユニットから読み出されるように構成される請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
前記複数のセンサは、有線接続および無線接続のうちのいずれか1つによって前記電子デバイスに接続される請求項1に記載のシステム。
【請求項12】
前記電子デバイスは、前記ライダーの1つまたは複数のアクセサリのいずれか1つに配置されるように構成される請求項1に記載のシステム。
【請求項13】
1つまたは複数のユーザデバイスを使用して通信ネットワークを介して前記ライダーと第三者との通信を容易にするためのマイクおよびスピーカを備える請求項1に記載のシステム。
【請求項14】
1つまたは複数のパラメータを検出するための1つまたは複数の触覚センサを有する触覚デバイスと、触覚インジケータとを備え、前記触覚デバイスは、前記電子デバイスと通信して前記1つまたは複数の検出されたパラメータを送信するように構成される請求項1に記載のシステム。
【請求項15】
前記電子デバイスは、前記ライダーおよび対応する車両のうちのいずれか1つの状態を検出し、前記検出された状態に対応する触覚アラート信号を生成し、さらに、前記生成された触覚アラート信号を前記触覚インジケータにリアルタイムで送信するように構成される請求項14に記載のシステム。
【請求項16】
前記触覚インジケータは、バイブレータであり、前記生成された触覚アラート信号、ひいては前記検出された状態を前記ライダーにリアルタイムで示すように構成される請求項15に記載のシステム。
【請求項17】
前記触覚デバイスは、前記ライダーの1つまたは複数のアクセサリおよび対応する車両の一部のいずれか1つに配置される請求項14に記載のシステム。
【請求項18】
車両のライダーを監視する方法であって、前記方法は、複数のセンサと、処理ユニットおよびトランシーバを有する電子デバイスと、を備えるシステム上で実行され、前記方法は、
前記複数のセンサによって複数のパラメータを検出し、前記複数のパラメータは、ライダーに関連付けられ、それによって、前記複数のパラメータを示す第1信号セットを生成し、前記複数のパラメータは、前記ライダーの少なくとも1つの状態または能力を表し、
前記電子デバイスによって前記第1信号セットを受信し、
前記第1信号セットに基づいて、前記電子デバイスによって第2信号セットを生成することを含む方法。
【請求項19】
さらに、1つまたは複数のユーザデバイスによって通信ネットワークを使用して前記第2信号セットを受信し、
前記受信した第2信号セットを前記1つまたは複数のユーザデバイスによって分析して前記ライダーの前記少なくとも1つの状態または能力を判定することを含む請求項18に記載の方法。
【請求項20】
さらに、前記ライダーの対応する車両に関連する複数のパラメータを検出することを含み、前記対応する車両に関連する前記複数のパラメータは、前記車両の少なくとも1つの状態または能力を表す請求項18に記載の方法。
【請求項21】
前記第2信号セットを生成するステップは、前記第1信号セットを送信可能な適切なフォーマットに変換することを含む請求項18に記載の方法。
【請求項22】
第3信号セットを前記電子デバイスにより生成することを含み、前記第3信号セットは、前記第1信号セットに基づいて前記ライダーの1つまたは複数の状態を示す請求項18に記載の方法。
【請求項23】
1つまたは複数のインジケータによって前記電子デバイスから前記第3信号セットを受信し、
前記1つまたは複数のインジケータにて対応する報知を生成し、前記報知は、前記ライダーの前記1つまたは複数の状態に関連付けられている請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記電子デバイスのメモリユニットへの前記第1信号セットの保存を容易にし、
I/Oインターフェースを使用して前記メモリから前記保存した第1信号セットを読み出すことを容易にすることを含む請求項18に記載の方法。
【請求項25】
データベースに前記第2信号セットを保存することを含み、前記データベースは、前記1つまたは複数のユーザデバイスと通信することを含む請求項19に記載の方法。
【請求項26】
マイクおよびスピーカによって、1つまたは複数のユーザデバイスを使用した前記ライダーと第三者との通信ネットワークを介した通信を容易にすることを含む請求項18に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に、車両のライダーを監視するためのシステムおよび方法に関する。より具体的には、本開示は、車両のライダーを監視してライダーの能力を判定するためのシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ライダーの怪我、特に頭部の怪我に対する意識の高まりと、相互作用する車両の数の増加と、に伴い、車両とそれに対応するライダーの監視が非常に重要になっている。さらに、事故が発生した場合に車両のライダーを監視することは重要である。このような場合、遠くからライダーの負傷の程度を判断することは困難である。また、スポーツイベント中のアスリートの能力の監視も重要である。このような監視は、参加者の能力に対応するデータを収集する。収集されたデータは、ライダーの能力を向上させるために分析される。このような監視は、イベント中の事故による損傷などの重大な状況を判断するのにも役立つ。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
車両のライダーを監視するために利用できるさまざまなシステムがある。たとえば、カメラは、車両のライダーを監視するために広く使用されている。さまざまな道路/通りのさまざまな光景を得るために、さまざまなカメラがさまざまな場所に設置されている。同様に、レースなどのスポーツイベントでは、さまざまなカメラが使用される。さまざまな保護具やアクセサリが車両のライダーに使用される。しかし、そのようなカメラまたは保護具/アクセサリは、車両のライダーに関連するさまざまなパラメータを監視しない。このようなシステムは、事故または衝撃が発生した場合に負傷の程度を検出することもできない。
【課題を解決するための手段】
【0004】
いくつかの実施形態では、本開示は、車両のライダーを監視するためのシステムを説明する。このシステムは、複数のセンサおよび電子デバイスを備える。複数のセンサは、ライダーに関連する複数のパラメータを検出するように構成され、さらに、複数のパラメータを示す第1信号セットを生成するように構成される。複数のパラメータは、ライダーの少なくとも1つの状態または能力を表す。複数のセンサは、さらに、ライダーの対応する車両に関連する複数のパラメータを検出するように構成される。対応する車両に関連するそのような複数のパラメータは、車両の少なくとも1つの状態または能力を表す。電子デバイスは、複数のセンサに通信可能に結合される。電子デバイスは、処理ユニットおよびトランシーバを備え、複数のセンサから第1信号セットを受信し、第2信号セットを生成するように構成される。
【0005】
このシステムは、さらに、通信ネットワークを使用して電子デバイスに通信可能に結合される1つまたは複数のユーザデバイスを備えてもよい。1つまたは複数のユーザデバイスは、第2信号セットを受信し、受信した第2信号セットを分析してライダーの少なくとも1つの状態または能力を判定するように構成される。
【0006】
いくつかの実施形態では、本開示は、車両のライダーを監視する方法に関する。この方法は、複数のセンサと、処理ユニットおよびトランシーバを有する電子デバイスと、を備えるシステムで実行される。この方法は、複数のセンサによって複数のパラメータを検出し、複数のパラメータを示す第1信号セットを生成するステップを含む。このような実施形態では、複数のパラメータは、ライダーに関連付けられており、ライダーの少なくとも1つの状態または能力を表す。この方法は、さらに、電子デバイスによって第1信号セットを受信し、第1信号セットに基づいて電子デバイスによって第2信号セットを生成するステップを含む。
【0007】
この方法は、ライダーの対応する車両に関連する複数のパラメータを検出するステップを含んでもよい。対応する車両に関連する複数のパラメータは、車両の少なくとも1つの状態または能力を表す。
【0008】
この方法は、通信ネットワークを使用して1つまたは複数のユーザデバイスによって第2信号セットを受信し、受信された第2信号セットを1つまたは複数のユーザデバイスによって分析してライダーの少なくとも1つの状態または能力を判定するステップをさらに含む。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本開示のより完全な理解は、図面と併せて検討した場合に詳細な説明および特許請求の範囲を参照することによって導き出されてもよい。図面全体を通じて同様の参照番号は同様の構成要素を指す。
【
図1】
図1は、本開示による車両のライダーを監視するための例示的なシステムを示す。
【
図2】
図2は、本開示による複数のセンサが配置された例示的な車両を示す。
【
図3】
図3は、本開示による電子デバイスの例示的なブロック図を示す。
【
図4】
図4は、本開示によるヘルメットの側面図を示す。
【
図5】
図5は、本開示によるヘルメットの斜視図を示す。
【
図6】
図6は、本開示による電子デバイスを備えるヘルメットの例示的な背面図を示す。
【
図7】
図7は、本開示による電子デバイスを備えるヘルメットの例示的な背面図を示す。
【
図8】
図8は、本開示による電子デバイスを備えるヘルメットの例示的な背面図を示す。
【
図9】
図9は、本開示による電子デバイスのホルダの例示的な断面図を示す。
【
図10】
図10は、本開示による電子デバイスのホルダの例示的な断面図を示す。
【
図11】
図11は、本開示によるヘルメット上の1つまたは複数のインジケータの例示的な配置を示す。
【
図12】
図12は、本開示によるヘルメット上の1つまたは複数のインジケータの例示的な配置を示す。
【
図13】
図13は、本開示によるヘルメット上の1つまたは複数のインジケータの例示的な配置を示す。
【
図14】
図14は、本開示によるヘルメット上の1つまたは複数のインジケータの例示的な配置を示す。
【
図15】
図15は、本開示による電子デバイスを備える例示的な胸部プロテクタを示す。
【
図16】
図16は、本開示による電子デバイスを備える例示的な肘パッドを示す。
【
図17】
図17は、本開示による電子デバイスを備える例示的な膝パッドを示す。
【
図18】
図18は、本開示による車両のライダーを監視するための例示的な方法を示す。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下の説明は、本発明の例示的な実施形態のみを説明するものであり、本発明の範囲、適用可能性、または構成を限定することを意図するものではない。むしろ、以下の説明は、本発明の様々な実施形態を実施するための便利な例示を提供することを意図している。明らかなように、本明細書に記載の本発明の範囲から逸脱することなく、これらの実施形態に記載された構成要素の機能および配置に様々な変更を加えることができる。ここでの説明は、様々な形状、構成要素、取り付け機構などを有する代替構成の装置に適用することができ、依然として本発明の範囲内に含まれることを理解されたい。したがって、本明細書の詳細な説明は、例示のみを目的として提示されており、限定を目的とするものではない。
【0011】
本明細書における「一実施形態」または「実施形態」への言及は、実施形態に関連して説明される特定の特徴、構造、または特性が本発明の少なくとも一実施形態に含まれることを示すことを意図している。本明細書の様々な場所に現れる「一実施形態において」または「実施形態」という語句は、必ずしもすべてが同じ実施形態を指すわけではない。
【0012】
本開示の第1態様によれば、車両のライダーを監視するためのシステムが開示される。より具体的には、本開示は、能力基準を測定する、および/または車両のライダーの安全上の懸念または状態を測定して警告する、スタンドアロン型または統合型の「スマート」システムを提示する。スマートシステムは、ヘルメットやその他の保護具、対応する車両、またはそれらの任意の組み合わせなど、車両のライダーに使用されるさまざまなアクセサリ/装備具に適用することができる。本開示によるシステムは、人間の能力の遠隔測定およびリアルタイムの衝撃の報告を含む。任意選択的に、または追加的に、システムは、ライダーの能力、および衝撃が発生した場合にはリアルタイムの衝撃およびその程度、を示す1つまたは複数のインジケータを含む。
【0013】
ここで
図1を参照すると、
図1は、車両のライダーを監視するための例示的なシステム10を表す。システム10は、複数のセンサ12を備える。複数のセンサ12は、ライダーに関連する複数のパラメータを検出するように構成される。特に、複数のセンサ12のそれぞれは、ライダーに関連する対応するパラメータを検出するように構成される。いくつかの実施形態では、検出された複数のパラメータは、心拍数、呼吸数、O
2レベル、VO
2レベル、ハイドレーションレベルなどのライダーの生体パラメータに関連付けられてもよい。任意選択的に、または追加的に、複数のパラメータは、非生体パラメータであってもよく、また、衝撃/事故の力、ライダーの進行方向または移動方向などのライダーに影響を与える外部条件に関連付けられてもよい。
【0014】
複数のセンサ12の非限定的な例としては、温度センサ、VO2測定センサ、O2測定センサ、ハイドレーションセンサ、心拍数センサや呼吸センサのような触覚センサ、などが挙げられる。このようなセンサは、ライダーに関連する対応するパラメータを検出するように構成することができる。いくつかの実施形態では、複数のセンサ12は、関連するパラメータを連続的に検出するように構成されてもよい。他の実施形態では、複数のセンサ12は、関連するパラメータを所定の間隔で検出するように構成されてもよい。さらなる実施形態では、複数のセンサ12は、衝撃/事故などの特定のイベントの発生時に関連するパラメータを検出するように構成されてもよい。
【0015】
検出された複数のパラメータは、ライダーに関連する複数の状態から、能力又は少なくとも1つの状態を判定するために利用されてもよい。ライダーに関連する複数の状態の非限定的な例は、正常状態、過大状態、過小状態などである。正常状態は、測定される複数のパラメータが、対応する所定の範囲内にある状態ということができる。過大状態は、測定される複数のパラメータが、対応する所定の範囲外にある状態ということができる。過小状態は、測定される複数のパラメータが、対応する所定の範囲内(または閾値以下)にある状態ということができる。複数の状態には、軽度の衝撃、中等度の衝撃、重度の衝撃などの、衝撃または事故の程度、に関するライダーの状態がさらに含まれてもよい。
【0016】
いくつかの実施形態では、複数のセンサ12は、ライダーに対応する車両に関連付けられてもよい。複数のセンサ12を有する例示的な車両Vが
図2に示されている。このような実施形態では、複数のセンサ12のうちのいくつかは、車両に関連する複数のパラメータを測定するように構成されてもよい。このようなパラメータの非限定的な例としては、速度またはラップタイムの減少、滞空時間(すなわち、地上での時間に対する地上から離れている時間)、車両冷却液の量および/または温度、クラッチの性能、油温、エンジン速度、車両のブレーキ機構、加速、コーナリング、ジャンプの性能、ラップセグメントタイムなどがある。したがって、そのようなセンサに関連する検出されたパラメータは、車両に関連する能力または少なくとも1つの状態を検出するために利用されてもよい。
【0017】
任意選択的に、または追加的に、複数のセンサ12は、1つまたは複数の運動センサを含んでもよい。このようなセンサの非限定的な例としては、車両の適切な加速度を検出する加速度計、地面に対する車両の傾斜角度を検出する傾斜計、車両の向きを検出するジャイロメータ、または動きおよび/または力を検出できる他のタイプのセンサがある。たとえば、複数の加速度計が連携して、ライダーおよび/または車両の三次元の動きを検出してもよい。このようなパラメータは、対応する車両とともにライダーの総合的な能力を判定するために利用される。例えば、いくつかのセンサは、車両の速度とともに、道路/トラックの特定の場所、例えばターン/カーブ、におけるライダーの速度または傾斜角度を判定できてもよい。特定の場所での速度と傾斜の検出は、ライダーおよび車両の能力を決定することができる。いくつかの実施形態では、複数のセンサ12は、2つ以上の同様のタイプのセンサを備えてもよい。例えば、車両は、多次元情報マップがリアルタイムでライダー、コーチ、マネージャー、またはライダーの親にライダーおよび/または対応する車両の少なくとも1つの状態または能力の程度を通知できるようにする1つより多い、より具体的には3つのセンサを備えていてもよい。
【0018】
複数のセンサ12は、第1信号セットを生成するように構成される。特に、複数のセンサ12のそれぞれは、第1信号セットにつながる対応する信号を生成するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、第1信号セットは、ライダーおよび/または対応する車両に関連して対応する検出されたパラメータを表す複数の信号であってもよい。したがって、第1信号セットは、ライダーおよび/または対応する車両の検出された状態または能力を示す。
【0019】
システム10は、複数のセンサ12と通信可能に結合された電子デバイス14をさらに備える。いくつかの実施形態では、電子デバイス14は、有線接続を使用して複数のセンサ12に接続されてもよい。他の実施形態では、電子デバイス14は、複数のセンサ12に例えばBluetooth(登録商標)通信または近距離無線通信を使用して、無線接続されてもよい。
【0020】
図3は、本開示による電子デバイス14の例示的なブロック図を示す。電子デバイス14は、処理ユニット16およびトランシーバ20を備える。電子デバイス14は、複数のセンサ12によって生成された第1信号セットを受信するように構成され、さらに、第2信号セットを生成するように構成されてもよい。より具体的には、電子デバイス14の処理ユニット16は、第1信号セットに基づいて第2信号セットを生成するように構成されてもよい。電子デバイス14は、I/Oインターフェース18およびメモリユニット22をさらに備えてもよい。複数のセンサ12から受信される第1信号セットは、複数のパラメータのそれぞれの値に関連付けられてもよく、メモリユニット22は、第1信号セットに関連付けられた値を保存するように構成されてもよい。メモリユニット22は、複数のセンサ12によって検出される複数のパラメータのそれぞれに対応する閾値を保存するようにさらに構成されてもよい。好ましい実施形態では、処理ユニット16は、検出された第1信号セットを受信し、検出されたパラメータに関連づけられた値と対応する閾値とを比較して対応する第2信号セットを決定してもよい。例えば、第2信号セットは、検出されたパラメータの値が対応する閾値より大きいか小さい場合に生成されるように構成されてもよい。
【0021】
電子デバイス14は、I/Oインターフェース18および少なくとも1つの視覚インジケータ26を有する第1面23をさらに備えていてもよい。システム10は、以下にさらに詳述するように、少なくとも1つのアクセサリ、例えば
図1に示すようなアクセサリA、および/または対応する車両、例えば
図2に示すような車両、に1つまたは複数の追加のインジケータをさらに備えることに留意されたい。I/Oインターフェース18を使用して、メモリユニット22に保存された第1信号セットを読み出し、読み出した第1パラメータセットを分析してもよい。このようなパラメータは、ライダーの能力を判定するために分析されてもよい。加えて、I/Oインターフェース18は、さらに、電子デバイス14のバッテリを充電するために使用されてもよい。電子デバイス14の第1面23上の少なくとも1つの視覚インジケータ26は、ライダーおよび/または対応する車両の複数の状態または能力のうちの少なくとも1つを示すように構成されてもよい。
【0022】
いくつかの例示的な実施形態では、電子デバイス14は、1つまたは複数の検出信号を生成するように構成されてもよい。1つまたは複数の検出信号は、対応するパラメータを複数のセンサ12のうちの1つまたは複数が検出するための指示またはトリガとして機能してもよい。いくつかの実施形態では、電子デバイス14は、複数のセンサ12が対応するパラメータを検出するためのインスタンスを決定してもよい。例えば、振動センサにより激しい振動が検出された場合、処理ユニット16は、心拍数や呼吸数などのライダーの対応するパラメータを検出してライダーの状態を判定するために、例えば心拍センサまたは呼吸センサである他のセンサに指示する検出信号を生成してもよい。
【0023】
電子デバイス14には、ライダーの少なくとも1つのアクセサリ/保護具が取り付けられてもよい。「アクセサリ」および「保護具」という語句は、様々な外的影響からの保護を得るためにライダーに利用され得る保護層を指すことに留意されたい。「アクセサリ」および「保護具」という語句は、本開示の範囲を妨げることなく互換的に使用される。
【0024】
いくつかの実施形態では、電子デバイス14は、少なくとも1つのアクセサリAに挿入されてもよい。任意選択的に、電子デバイス14は、少なくとも1つのアクセサリAに埋め込まれてもよい。少なくとも1つのアクセサリAの非限定的な例は、ヘルメット、グローブ、ブーツ、アーマースーツ、胸部プロテクタ、ジャケット、膝パッド、肘パッド、車両(例えば、オートバイ)の一部などである。電子デバイス14は、ホルダを用いて少なくとも1つのアクセサリAに挿入または埋め込まれてもよい。ホルダは、少なくとも1つのアクセサリAの内部部分内で少なくとも1つのアクセサリAに取り付けられてもよい。いくつかの実施形態では、電子デバイス14は、ホルダに挿入可能なチップであってもよい。他の実施形態では、電子セバイス14は、ホルダに挿入可能な箱に封入された小型回路であってもよい。
【0025】
図4~
図10には、電子デバイス14が、ヘルメット40のような例示的なアクセサリAに対応するホルダ62とともに示されている。本開示によるヘルメット40は、その形状を画定するアウターシェル42と、ライダーにパッド/クッションを提供するインナーライナ48とを備える。アウターシェル42は、外面44、内面46、前部50、後部52、第1側部54、第2側部56を備える。電子デバイス14は、ヘルメット40のインナーライナ48のホルダ62内に配置されてもよい。インナーライナ48は、インナーライナ48に取り付けられて付加的なクッション/パッドを提供する付加的な発泡体60を備えてもよい。例えば、発泡体60は、ライダーの頬に対応する第1側面および第2側面において、インナーライナ48の内側に取り付けられてもよい。発泡体60は、ライダーの首を支持するために、インナーライナ48の背部に、かつアウターシェル42の底部58に隣接して配置されてもよい。一実施形態では、ホルダ62は、ヘルメット40の後部52においてヘルメット40のボトムトリムに隣接して配置される。ホルダ62は、キャビティ70および閉鎖機構68を備える。キャビティ70および閉鎖機構68は、その中に電子デバイス14を完全に封入するように構成されている。
【0026】
いくつかの実施形態では、キャビティ70は、インナーライナ48内に彫り込まれてもよい。他の実施形態では、キャビティ70は、特定の材料で作製されてもよく、インナーライナ48内に配置されてもよい。キャビティ70の開口部は、閉鎖機構68を使用して閉鎖されるように構成される。閉鎖機構68は、ドア72および対応するフラップ74を備える(例えば、
図9、
図10参照)。ドア72は、ヒンジ付きドア72であってもよく、追加の発泡体60の剛性アウターサポートに取り付けられてもよい。ドア72は、閉位置と開位置とを得るように構成されてもよい。開位置(例えば、
図9参照)では、キャビティ70は開いており、その中に電子デバイス14を受け入れることができる。電子デバイス14がキャビティ70内に配置されると、ドア72は閉位置を取り得、ドア72を閉位置(例えば、
図10参照)に変えることによってキャビティ70が閉じる。閉位置では、ドア72は対応するフラップ74と係合する。対応するフラップ74は、後部52の底部58においてアウターシェル42に取り付けられてもよい。
【0027】
いくつかの実施形態では、電子デバイス14の第1面23のI/Oインターフェース18および少なくとも1つのインジケータ26は、アクセサリ/装備具の外面から第1開口64および第2開口66を介して外部からアクセス可能であってもよい。上記で説明したようなヘルメット40の例示的な第1開口64および第2開口66が、
図7~
図8に示されている。図示されているように、第1開口64は少なくとも1つの視覚インジケータ26に対応し、第2開口66はI/Oインターフェース18に対応する。第1開口64は、電子デバイス14がホルダ62内に封入されている場合でも、視覚インジケータ26によって示される少なくとも1つの状態を外部から視認可能に示すように構成される。同様に、アウターシェル42の第2開口66は、電子デバイス14がホルダ62に封入されている間、I/Oインターフェース18へのアクセスを容易にする。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの視覚インジケータのみが、アクセサリAの外面44から視認される。このような実施形態では、I/Oインターフェース18は、電子デバイス14の第2面上にあってもよく、少なくとも1つのアクセサリAから電子デバイス14を取り外したときにアクセス可能であってもよい。
【0028】
ヘルメット40は、ライダーの頭上でのヘルメット40の支持およびより良いフィッティングを提供するために、アウターシェル42の第1側部54および第2側部56のそれぞれの底部58に取り付けられるあご紐76(例えば、
図7、
図8参照)をさらに備えてもよい。あご紐76は、ライダーの対応するパラメータを検出するための1つまたは複数のセンサ12を備えてもよい。いくつかの実施形態では、あご紐76は、対応するストラップに1つまたは複数の触覚センサおよび触覚インジケータを有する触覚デバイスHを備えてもよい。触覚デバイスは、あご紐76のストラップのいずれか一方、または両方のストラップに配置されるように構成される。触覚センサは、ライダーの対応する1つまたは複数のパラメータ、例えば心拍数、呼吸数を検出するように構成されている。検出された1つまたは複数のパラメータは電子デバイス14に送信される。検出されたパラメータは、有線接続または無線接続を使用して電子デバイスによって受信されてもよい。
【0029】
ヘルメット40に取り付けられた電子デバイス14は、便宜上説明したものであり、本開示の範囲を限定するものではないことに留意されたい。電子デバイス14は、ライダーまたは車両自体の様々なアクセサリ/装備具に取り付けられてもよく、ヘルメット40に関して説明したのと同じように機能してもよい。例えば、
図15~
図17は、自身に取り付けられた電子デバイス14を備える胸部プロテクタ80、肘パッド82、膝パッド84などの例示的なアクセサリをそれぞれ示している。図示されているように、電子デバイス14はアクセサリ内に取り付けられる。胸部プロテクタ80、肘パッド82、膝パッド84のそれぞれの電子デバイス14の少なくとも1つの視覚インジケータ26は、ライダーの少なくとも1つの状態または能力を示してもよい。
【0030】
電子デバイス14は、ライダーおよび/または対応する車両の1つまたは複数の状態のそれぞれに対応する第2信号セットを生成するように構成される。例えば、検出されたパラメータ、例えば、ライダーの検出された心拍数および呼吸数に対応する値、が対応する閾値と比較して高い場合に、過大状態と判定される。油温(又は冷却水温等)に対応するセンサは、油温が所定の制限値内にあるか否かを示す。したがって、処理ユニット16は、ライダーおよび/または対応する車両の複数の状態のそれぞれに対応する別々の第2信号セットを生成するように構成される。
【0031】
第2信号セットは、ライダーおよび/または対応する車両の能力または少なくとも1つの状態を判定するために分析されてもよい。第2信号セットは、電子デバイス14のメモリユニット22に保存されている判定された状態の関連値を備えてもよい。いくつかの実施形態では、電子デバイス14、より具体的には処理ユニット16は、第2信号セットを分析するように構成される。任意選択的に、または追加的に、電子デバイス14は、第1信号セットを第2信号セットに変換するように構成される。変換された第2信号セットは、送信可能であってもよい。換言すると、変換された第2信号セットは、検出された複数のパラメータを、変換されるのに適した形式で表すことができる。電子デバイス14は、このような実施形態では、生成された第2信号セットを分析のために送信するようにさらに構成される。
【0032】
いくつかの実施形態では、電子デバイス14は、状態を検出するように構成され、さらに、検出された1つまたは複数のパラメータおよび/または検出された状態の分析をリアルタイムでライダーに伝達するように構成される。例えば、あご紐76上の触覚デバイスを参照すると、検出された1つまたは複数のパラメータの受信時に、電子デバイス14は、1つまたは複数の検出されたパラメータの対応する値を対応する閾値と比較するように構成される。検出されたパラメータに対応する値が対応する閾値と比較して高い又は低い場合、電子デバイス14によって触覚アラート信号が生成される。触覚アラート信号は、検出されたパラメータに基づいて検出された状態を示してもよい。触覚アラート信号は、ライダーにリアルタイムで検出された状態を示すために、例えばバイブレータである触覚アラートインジケータに送信されてもよい。バイブレータは、そのような状態において、振動するように構成され、それにより、あご紐76のストラップを振動させ、したがって、あご紐76に接触しているライダーのあごを振動させ、その結果、変化したパラメータ、例えば呼吸数がライダーに示される。このような報知に基づいてライダーは能力を変更してもよく、例えば呼吸数を増減させてもよい。したがって、このシステムは、リアルタイムのパラメータ検出、変換、分析、および検出された1つまたは複数の状態のライダーへの通信を提供する。触覚デバイスの配置は、あご紐76に関して図示されているが、触覚デバイスは、胸部プロテクタ80、肘パッド82、膝パッド84、または車両の一部など、他の場所に配置されてもよいことに留意されたい。さらに、単一の触覚デバイスが図示されているが、システム10は、本明細書に開示されているのと同様の方法で動作する1つまたは複数の触覚デバイスを備えてもよいことに留意されたい。
【0033】
再び
図1を参照すると、システム10は、電子デバイス14に通信可能に結合された1つまたは複数のユーザデバイス24を備えてもよい。1つまたは複数のユーザデバイス24は、第2信号セットを受信し、受信した第2信号セットを分析して、ライダーおよび/または対応する車両の少なくとも1つの状態または能力を判定するように構成されてもよい。分析は、例えば、ライダーの平均ラップタイム、平均速度、道路/トラックの様々なカーブ/ターンにおける車両の様々な傾斜角度などを分析するために利用されてもよい。対応する車両の分析により、車両の特定の部品/コンポーネントの清掃および/または整備が必要か否かを判定してもよい。分析は、さらに、車両がどの速度で最高の効率を提供するかを決定してもよい。特にスポーツイベントの場合、このような分析結果はすべて、ライダーがより良い能力を発揮できるようにトレーニングしたり、より良い能力を発揮できるように車両を改良したりするために利用してもよい。
【0034】
1つまたは複数のユーザデバイス24は、スマートフォン、携帯電話、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、タブレットコンピュータ、デスクトップコンピュータ、スマートテレビ、スマートウェアラブルデバイス、ラップトップコンピュータなどから選択されてもよい。1つまたは複数のユーザデバイス24は、無線通信ネットワーク28を使用して電子デバイス14に接続されてもよい。通信ネットワーク28の非限定的な例は、インターネット、イントラネット、PSTN、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、メトロポリタンエリアネットワーク(MAN)などである。
【0035】
いくつかの実施形態では、例えば、衝撃/事故が発生した場合、1つまたは複数のユーザデバイス24は、アラート信号を生成するように構成され、さらに、衝撃の程度が中等度の衝撃または重度の衝撃である場合に、生成されたアラート信号を近くの医療/救急サービスに送信するように構成されてもよい。任意選択的に、または追加的に、1つまたは複数のユーザデバイス24は、第2信号セットと、対応するライダーの状態または能力とをデータベース30に保存するように構成されてもよい。同様に、1つまたは複数のユーザデバイス24は、データベース30に接続されてもよい。ライダーおよび/または対応する車両の能力または検出された少なくとも1つの状態の分析は、データベース30に保存されてもよい。保存された第2信号セットおよび対応する分析は、データベース30から読み出されてもよい。分析は、改善またはトレーニングの目的で使用されてもよい。
【0036】
システム10は、通信ネットワーク28を使用して第三者と通信するために、ライダーの少なくとも1つのアクセサリ/装備具に取り付けられたマイクおよびスピーカをさらに備えてもよい。スポーツまたはレースイベントにおいて、ライダーは、経過時間、残り時間、他のライダーの位置などの指示または他の情報を、スピーカを介して第三者に求めてもよい。第三者は、スピーカを介してライダーから受信したそのような情報について、ライダーに知らせることができる。任意選択的に、または追加的に、第三者は、進路上の転倒したライダーまたはその他の障害物、またはその他の走行指示について通信ネットワーク28を使用してライダーに知らせることができる。第三者は、さらに、ライダーが走行しているトラック/道路の死角に関する情報を提供してもよい。「死角」とは、トラック/道路上の急なターンまたは坂道など、容易には見えないまたは認識できないトラック/道路の一部を指す場合がある。ライダーは、スピーカを介して第三者からこのような情報を受け取ってもよい。スピーカは、このような実施形態では、ライダーのみにその情報が聞こえるようにライダーの近傍に配置されてもよい。本明細書で上述した「第三者」は、コーチ、マネージャー、ライダーの親、およびライダーにそのような情報を提供する他の適切な人物のいずれかであってもよい。
【0037】
いくつかの実施形態では、システム10は、通信ネットワーク28を使用して電子デバイス14、1つまたは複数のユーザデバイス24、およびデータベース30に通信可能に結合されたサーバ(不図示)を備えてもよい。サーバは、電子デバイス14から第2信号セットを受信するように構成され、さらに、受信した第2信号セットを分析するように構成されてもよい。そのような実施形態では、サーバによって行われた分析は、その対応するディスプレイ上で1つまたは複数のユーザデバイス24に提示されてもよい。同様に、ソフトウェアアプリケーションが1つまたは複数のユーザデバイス24にインストールされ、1つまたは複数のユーザデバイス24上のサーバの機能および/または分析にアクセスしてもよい。追加的および/または代替的に、サーバの機能および/または分析は、ウェブブラウザを使用して1つまたは複数のユーザデバイス24上でアクセスされてもよい。サーバは、さらに、1つまたは複数のパラメータ、第2信号セット、または分析をデータベース30に保存および/またはデータベース30から読み出すように構成されてもよい。
【0038】
システム10は、ライダーおよび/または対応する車両の検出された少なくとも1つの状態または能力を示すために、インジケータ26などの1つまたは複数のインジケータをさらに備えてもよい。1つまたは複数のインジケータ26は、ライダーおよび/または対応する車両の少なくとも1つのアクセサリAにおいて異なる位置に配置されてもよい。
【0039】
検出された少なくとも1つの状態または能力を1つまたは複数のインジケータ26にて示すために、電子デバイス14は、第1信号セットから第3信号セットを生成するように構成される。第3信号セットは、1つまたは複数のインジケータ26に示されることができる。実施形態において、電子デバイス14は、ライダー及び/又は対応する車両の複数の状態又は能力のそれぞれに対応する第3信号セットを生成するように構成される。したがって、1つまたは複数のインジケータ26は、複数のセンサ12によって別々に検出された1つまたは複数以上の状態または能力のそれぞれを示すように構成される。換言すると、複数の状態および能力のそれぞれは、1つまたは複数のインジケータ26によって異なって示される。1つまたは複数のインジケータ26が電子デバイス14から第3信号セットを受信すると、1つまたは複数のインジケータ26は、電子デバイス14によって、特に処理ユニット16によって制御される。換言すると、1つまたは複数のインジケータ26の動作モードは、電子デバイス14によって制御される。
【0040】
1つまたは複数のインジケータ26は、ライダーの正常状態、過大状態、過小状態などの複数の状態のそれぞれを示すように構成される。さらに、1つまたは複数のインジケータ26は、軽度の衝撃、中等度の衝撃、重度の衝撃などの、衝撃または事故に関連する複数の状態、をさらに示す。ライダーの検出された状態のこのような報知により、トラック上またはその近くにいる傍の人、またはレースイベントを観戦している人が、外部通信または追加要素なしにライダーの現在の状態を知ることが容易になる。さらに、このような報知は、衝撃や事故が発生した場合の第一応答者にとって極めて重要である。例えば、1つまたは複数のインジケータ26が中等度の衝撃の状態を示す場合、第一応答者はそれに応じて対応を準備することができる。重度の衝撃の状態の場合、第一応答者は最も効果的に対応することができる。事故現場に到着した時点で衝撃の程度を知ることで、特に脳震盪、外傷性脳損傷(「TBI」)、および脊椎損傷に関する第一応答者の身体評価およびリスク評価を大幅に加速することができる。
【0041】
ライダーに関連する1つまたは複数のインジケータ26は、さらにライダーの能力を示してもよい。例えば、レースイベントでは、ライダーの安定した能力が安定した信号により1つまたは複数のインジケータ26にて示されてもよいし、または、より長いラップタイムが、対応する信号によって示されてもよい。
【0042】
いくつかの実施形態では、車両に関連する1つまたは複数のインジケータ26は、車両の少なくとも1つの状態または能力を示してもよい。例えば、冷却水の量が低い場合、または車両の制御機構(例えば、クラッチ、ブレーキ、スロットル、シフタなど)が適切に動作していない場合、対応するインジケータが車両のそのような状態を示してもよい。
【0043】
1つまたは複数のインジケータ26は、音声インジケータ、視覚インジケータ、またはそれらの組み合わせから選択されてもよい。いくつかの実施形態では、1つまたは複数の視覚インジケータは、発光ダイオード(LED)または有機発光ダイオード(OLED)であってもよい。そのような実施形態において、複数の状態は、LEDにて異なる色の光を示すことによって検出されてもよい。例えば、軽度の衝撃の場合、LEDは黄色の光を示してもよい。中等度の衝撃の場合、LEDはオレンジ色の光を示し、重度の衝撃の場合、LEDは赤色の光を示してもよい。複数の状態を示すために、複数の状態を示す様々な色とともにLEDの点滅の頻度も制御されてもよい。例えば、正常状態を示すために、LEDは第1所定間隔で点滅してもよい。過大状態を示すために、LEDは第2所定間隔で点滅してもよい。第2所定間隔は、第1所定間隔に比べて短い。実施形態では、重度の衝撃状態を示すために、LEDは赤色で連続的に点滅してもよい。LEDの光の色および点滅の頻度は、電子デバイス14によって、より具体的には電子デバイス14の処理ユニット16によって、制御されてもよいことに留意されたい。
【0044】
視覚インジケータの他の非限定的な例として、蛍光、白熱、生物発光などの特殊なタイプの材料がある。視覚インジケータは、一旦ある程度の衝撃が加えられると物理的状態またはその色を変化させ、ある衝撃閾値が満たされたことを示す相変化構造または相変化材料をさらに備えてもよい。視覚インジケータは、例えば衝撃を受けると飛び出すポップアップデバイスであってもよい。音声インジケータは、ライダーのみがアナウンスを聞くことができるようなアナウンス可能なスピーカであってもよい。
【0045】
本開示によるヘルメット40上の1つまたは複数のインジケータ26の例示的な配置が
図4、
図5、
図11~
図14に示される。1つまたは複数のインジケータ26は、ヘルメット40のアウターシェル42の様々な位置に配置されてもよい。例えば、1つまたは複数のインジケータ26は、アウターシェル42の前部50および後部52に配置されてもよい(例えば、
図4、
図5、
図11のそれぞれを参照)。1つまたは複数のインジケータ26は、アウターシェル42の第一側部54および第二側部56に配置されてもよい(例えば、
図5参照)。1つまたは複数のインジケータは、さらに、ヘルメット40の底部トリムに配置されてもよい(例えば、
図12参照)。1つまたは複数のインジケータ26は、
図13、
図14に示されるように、ヘルメット40の底部トリムに配置できるLEDストリップの形態であってもよい。
【0046】
いくつかの実施形態では、ライダーおよび/または対応する車両は、1つまたは複数の近接センサをさらに備えてもよい。そのような近接センサは、他のライダーまたは他の障害物が近くにあるか否かを検出してもよい。他のライダーまたは他の障害物が近くにある場合、近接センサは、対応する第1信号セットを生成する。電子デバイス14は、第1信号セットを受信し、対応する第2信号セットを生成し、この第2信号セットは、例えば、ヘルメット40の下部トリムに配置された1つまたは複数のインジケータ26、例えば、LED群/1つのLEDストリップ、によって示されてもよい。このような実施形態では、LED群/LEDストリップによって射出される光は、ライダーの肩にて反射されてもよい。このような反射は、ライダーの頭の動きを無視しやすくでき、近くのライダーまたは他の障害物に関してライダーに容易に警告することができる。したがって、ライダーは、衝突の可能性を回避するために、対応する車両の進路を変更することができる。
【0047】
ヘルメット40上の1つまたは複数のインジケータ26は、例示のために説明したものであり、本開示の範囲を限定するものではないことに留意されたい。1つまたは複数のインジケータ26は、ライダーの様々なアクセサリ/装備具上の様々な位置に配置されてもよく、ヘルメット40に関する説明と同様に、ライダーの少なくとも1つの検出された状態または能力を示してもよい。例えば、1つまたは複数のインジケータは、ライダーの他のアクセサリ/装備具と共に配置されてもよい。例えば、少なくとも1つのインジケータ26が、
図15~
図17に示されるように、ライダーの少なくとも1つの状態を示すために、胸部プロテクタ82、肘パッド82、および/または膝パッド84に配置されてもよい。
図15~
図17には単一のインジケータが示されているが、胸部プロテクタ82、肘パッド82、および/または膝パッド84は、それらの上における様々な部分に配置された複数のインジケータをさらに含んでいてもよいことに留意されたい。
【0048】
1つまたは複数のインジケータ26が第三者または第一応答者に容易に見えるように、かつ、ライダーの検出された少なくとも1つの状態または能力が第三者または第一応答者に容易に判断され得るように、1つまたは複数のインジケータ26が配置されることに留意されたい。さらに、
図4、
図5、
図11~
図17は、例示的な目的のために1つまたは複数のインジケータ26としてLEDを示すことにさらに留意されたい。本明細書で説明したような他のインジケータは、LEDと同様の効果を提供するように使用されてもよい。
【0049】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つのアクセサリAは、外面に取り付けられた第2インジケータをさらに備えてもよい。いくつかの実施形態では、第2インジケータは、接着材料を使用して外面に取り付けられてもよい。任意選択的に、第2インジケータは、外面にエンボス加工されてもよい。第2インジケータは、第一応答者に対する警告標識であってもよい。例えば、警告標識は、「重度の衝撃の状態が検出された場合は、アクセサリAを外さないでください」などの、重度の衝撃が発生した場合の第一応答者への指示を示してもよい。このような場合、第一応答者は、ライダーの命を救うため、または長期的な健康への影響を軽減するための適切な行動を実行することに応じた対応を行うことができる。
【0050】
いくつかの実施形態では、電子デバイス14は、1つまたは複数のソースから通信ネットワーク28を介して第4信号セットを受信するように構成されてもよい。第4信号セットは、ライダーの進路上の1つまたは複数の危険な周囲状態を示してもよい。例えば、進路上に転倒したライダーがいる場合であってもよい。電子デバイス14の外部の1つまたは複数のソースは、そのような第4信号セットを電子デバイス14に送信してもよい。いくつかの実施形態では、第2ライダーに関連する複数のセンサ12は、第2ライダーが転倒した場合に1つまたは複数の信号を送信してもよい。任意選択的に、ライダーの進路上に配置されたセンサは、ライダーの前方の進路にある障害物を示してもよい。
【0051】
電子デバイス14は、そのような第4信号セットを受信し、対応する第5信号セットを生成してもよい。生成された第5信号セットは、1つまたは複数のインジケータ26に送信されてもよい。1つまたは複数のインジケータ26は、受信した第5信号セットに基づいて、1つまたは複数の危険な周囲状態を示す。一実施形態では、1つまたは複数のインジケータ26は、1つまたは複数の危険な周囲状態のそれぞれを示すように構成されてもよい。
【0052】
いくつかの実施形態では、システム10は、カメラをさらに備えてもよく、該カメラは、少なくとも1つのアクセサリA上、または対応する車両上、の適切な位置に配置され、ライダーの後方経路の複数の画像または動画を取得する。取得した画像または動画がライダーに表示されてもよい。そのような実施形態では、取得した画像または動画は、ヘルメットのバイザー上に部分的に表示されてもよい。任意選択的に、取得した画像または動画は、ヘルメットの適切な位置に取り付けられた別のスクリーンにも表示されてもよい。取得した画像また動画は、さらに、ライダーの対応する車両のステアリング、またはハンドル、に取り付けられたスクリーンに表示されてもよい。
【0053】
本開示の第2態様によれば、システム10を使用して車両のライダーを監視する方法が開示される。
図18は、本開示による例示的な方法100を示す。方法100は、本明細書で開示したようなシステム10を使用して実行されていることに留意されたい。従って、システム10の全ての構成要素が、方法の実行に含まれ、使用される。それゆえに、システム10は、ライダーに関連する複数のパラメータを検出するための複数のセンサ12と、処理ユニット16およびトランシーバ20を含む電子デバイス14と、を備える。複数のセンサ12は、電子デバイス14と通信可能に結合されてもよい。いくつかの実施形態では、複数のセンサ12は、電子デバイス14と有線接続されてもよい。任意選択的に、複数のセンサ12は、電子デバイス14と無線接続されてもよい。システム10は、ライダーの少なくとも1つの状態または能力を示すための1つまたは複数のインジケータ26と、ライダーの少なくとも1つの状態または能力を分析するための1つまたは複数のユーザデバイス24と、をさらに備えてもよい。いくつかの実施形態では、複数のセンサ12は、ライダーの少なくとも1つのアクセサリ/装備具と結合されてもよい。任意選択的に、または追加的に、複数のセンサ12は、ライダーの対応する車両と結合されてもよい。
【0054】
方法100は、複数のセンサ12がライダーの1つまたは複数のパラメータを検出するステップ102から開始してもよい。いくつかの実施形態では、複数のパラメータは、ライダーの生態認証データに関連付けられてもよい。任意選択的に、または追加的に、複数のセンサ12は、外部衝撃または外部振動など、ライダーに影響を与える1つまたは複数の外部条件に関連付けられてもよい。複数のセンサ12の非限定的な例は、温度センサ、心拍センサ、VO2測定センサ、O2測定センサ、ハイドレーションセンサ、加速度センサなどである。複数のセンサ12は、検出された複数のパラメータに基づいて第1パラメータセットを生成するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、第1パメータセットは、検出された複数のパラメータの組み合わせであってもよい。いくつかの実施形態では、複数のセンサ12は、複数のパラメータを連続的に検出するように構成されてもよい。任意選択的に、複数のセンサ12は、所定の間隔で複数のパラメータを検出してもよい。さらなる実施形態では、複数のセンサ12は、衝撃/事故などの特定のイベントの発生時に、関連するパラメータを検出するように構成されてもよい。
【0055】
ステップ104では、電子デバイス14は、第1信号セットを受信するように構成されてもよい。前述したように、電子デバイス14は、第1信号セットを受信するために複数のセンサ12と有線接続または無線接続されてもよい。実施形態では、電子デバイス14は、複数のセンサ12が、関連するパラメータを検出するためのインスタンスを決定してもよい。例えば、振動センサから激しい振動が検出された場合、処理ユニット16は、他のセンサ、例えば、心拍センサや呼吸センサ、に指示する検出信号を生成し、ライダーの状態を判定するためにライダーの心拍数や呼吸数などの対応するパラメータを検出してもよい。
【0056】
ステップ106では、第2信号セットは、第1信号セットに基づいて電子デバイス14によって生成されるように構成される。特に、第1信号セットは、電子デバイス14によって第2信号セットに変更または変換されるように構成される。第2信号セットは、送信可能であってもよい。換言すると、電子デバイス14は、第1信号セットを、送信するのに適した形式に変更/変換する。
【0057】
ステップ108において、生成された第2信号セットは、1つまたは複数のユーザデバイス24によって通信ネットワーク28を使用して受信される。1つまたは複数のユーザデバイス24の非限定的な例は、スマートフォン、携帯電話、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、タブレットコンピュータ、デスクトップコンピュータ、スマートテレビ、スマートウェアラブルデバイス、ラップトップコンピュータなどである。1つまたは複数のユーザデバイス24は、電子デバイス14に有線または無線通信ネットワーク28を使用して接続されてもよい。通信ネットワーク28の非限定的な例は、インターネット、イントラネット、PSTN、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、メトロポリタンエリアネットワーク(MAN)などである。
【0058】
ステップ110では、1つまたは複数のユーザデバイス24は、第2信号セットを分析するように構成される。分析するステップは、第2信号セットに対応する検出されたパラメータが、対応する所定の範囲内にあるか否かを判定することを含む。第2信号セットはさらに、重要なイベント中またはイベント後のライダーの少なくとも1つの状態を判定するために分析されてもよい。例えば、レースイベントでは、心拍数または呼吸数が、対応する所定の閾値に対して判定および分析される。重要なイベントはレース順位であってもよい。さらに、事故または衝撃が発生した場合、ライダーの状態、および/または事故または衝撃の程度、を確認するために、このようなパラメータが分析される。いくつかの実施形態では、1つまたは複数のユーザデバイス24は、衝撃の程度が中等度の衝撃または重度の衝撃である場合に、近くの医療/救急サービスにアラート信号を送信するように構成されてもよい。任意選択的に、または追加的に、1つまたは複数のユーザデバイス24は、第2信号セットと、ライダーの対応する状態または能力と、をデータベース30に保存するように構成されてもよい。保存された第2信号セットおよび対応する状態または能力は、将来のイベントでより良い能力を発揮するためのライダーのトレーニングに利用されてもよい。
【0059】
いくつかの実施形態では、本方法は、ライダーの対応する車両に関連する複数のパラメータを検出するステップを含む。そのような実施形態では、複数のセンサ12のうちのいくつかは、対応する車両に結合され、対応する車両に関連する対応するパラメータを測定するように構成される。このようなパラメータの非限定的な例は、速度またはラップタイムの低下、滞空時間(すなわち、地上での時間に対する地上を離れている時間)、車両冷却水の量および/または温度、クラッチの性能、油温、エンジン速度、ブレーキ機構の能力、車両の加速、コーナリング、ジャンプ、ラップセグメントタイムなどがある。したがって、このようなセンサに関連する検出されたパラメータは、車両に関連する能力または少なくとも1つの状態を検出するために利用されてもよい。
【0060】
本方法は、第1信号セットに基づいて電子デバイス14によって第3信号セットを生成するステップをさらに含んでもよい。第3信号セットは、ライダーおよび/または対応する車両の1つまたは複数の状態または能力を示してもよい。第3信号セットは、電子デバイス14と通信可能に結合された1つまたは複数のインジケータ26によって受信されてもよい。実施形態では、1つまたは複数のインジケータ26は、ライダーの少なくとも1つのアクセサリ/装備具の外面44上、または対応する車両の外面44上に配置されるように構成される。1つまたは複数のインジケータ26は、ライダーおよび/または対応する車両の少なくとも1つの状態または能力を示すように構成される。したがって、少なくとも1つのアクセサリ/装備具上の1つまたは複数のインジケータ26は、ライダーの状態または能力を示してもよく、車両のインジケータは、車両の状態または能力を示してもよい。1つまたは複数のインジケータ26は、第三者または第一応答者が、ライダーおよび/または対応する車両の状態または能力を容易に判断できるように配置されるように構成される。衝撃または事故が発生する場合、このような報知は、第一応答者が衝撃または事故に関する予備的な理解を持つことを容易にする。
【0061】
いくつかの実施形態では、本方法は、電子デバイス14のメモリユニット22に第1信号セットを保存することと、分析のためにI/Oインターフェース18を使用してメモリから保存された第1信号セットを取得することと、を容易にするステップをさらに含む。他の実施形態では、メモリユニット22は、複数のパラメータのそれぞれの所定の閾値を保存するように構成されてもよい。処理ユニット16は、受信した第1信号セットのそれぞれに関連付けられた値を所定の閾値と比較してもよい。このような比較は、検出されたパラメータが特定の制限値内にあるか否かを判定することができる。特定の制限値は、パラメータの標準的な制限値であってもよい。
【0062】
いくつかの実施形態では、本方法は、ライダーと第三者との通信を通信ネットワーク28を使用して容易にすることができる。このような実施形態では、システム10は、マイクとスピーカとを備える。第三者は、進路上の転倒したライダーまたは他の障害物、または他の走行指示について通信ネットワーク28を使用してライダーに通知することができる。ライダーは、スピーカを通じてその通知を受信してもよい。スピーカは、このような実施形態では、通知がライダーのみに聞こえるようにヘルメット40内に配置されてもよい。
【0063】
本明細書に記載されるさまざまな値およびパラメータは、本質的に例示的なものであり、本明細書をいかなる形でも拘束することを意図したものではないことに留意されたい。
【0064】
最後に、様々な例示的な実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明の範囲から逸脱することなく、例示的な実施形態に対して多くの変更、組み合わせ、および修正を行うことができる。たとえば、さまざまな構成要素を別の方法で実装することもできる。これらの代替案は、特定の用途に応じて、またはデバイスの動作に関連する任意の数の要因を考慮して、適切に選択することができる。さらに、本明細書で説明される技術は、他のタイプのデバイスで使用するために拡張または修正されてもよい。これらおよび他の変更または修正は、本発明の範囲内に含まれるものとする。
【国際調査報告】