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▶ ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニーの特許一覧

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-01
(54)【発明の名称】洗剤組成物
(51)【国際特許分類】
   C11D 3/50 20060101AFI20241025BHJP
   C11D 17/08 20060101ALI20241025BHJP
   C11D 1/04 20060101ALI20241025BHJP
   C11D 1/83 20060101ALI20241025BHJP
   C11B 9/00 20060101ALI20241025BHJP
【FI】
C11D3/50
C11D17/08
C11D1/04
C11D1/83
C11B9/00 K
C11B9/00 E
C11B9/00 D
C11B9/00 T
C11B9/00 U
C11B9/00 J
C11B9/00 N
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024529753
(86)(22)【出願日】2022-11-23
(85)【翻訳文提出日】2024-05-20
(86)【国際出願番号】 US2022080392
(87)【国際公開番号】W WO2023102337
(87)【国際公開日】2023-06-08
(31)【優先権主張番号】17/541,310
(32)【優先日】2021-12-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】590005058
【氏名又は名称】ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー
【氏名又は名称原語表記】THE PROCTER & GAMBLE COMPANY
【住所又は居所原語表記】One Procter & Gamble Plaza, Cincinnati, OH 45202,United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100110423
【弁理士】
【氏名又は名称】曾我 道治
(74)【代理人】
【識別番号】100111648
【弁理士】
【氏名又は名称】梶並 順
(74)【代理人】
【識別番号】100122437
【弁理士】
【氏名又は名称】大宅 一宏
(74)【代理人】
【識別番号】100209495
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 さおり
(72)【発明者】
【氏名】フランネリー、ジョナサン・ハリス
(72)【発明者】
【氏名】ランドール、シェリ・リン
(72)【発明者】
【氏名】ポーター、フィリップ・ジョン
【テーマコード(参考)】
4H003
【Fターム(参考)】
4H003AB03
4H003AB19
4H003AB27
4H003AC08
4H003EA18
4H003EB07
4H003EB13
4H003ED02
4H003FA26
4H003FA28
(57)【要約】
洗剤組成物は、界面活性剤と、濁りを引き起こす香料成分と、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、又はこれらの組み合わせと、を含み得る。濁りを引き起こす香料成分を可溶化する方法も含まれる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体洗剤組成物であって、
a)前記組成物の約5重量%~約20重量%の界面活性剤、好ましくは、アニオン性界面活性剤と、
b)前記組成物の0.1重量%~3重量%、好ましくは、0.25重量%~2.0重量%の、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、又はこれらの組み合わせを含むC8~C10脂肪酸であって、界面活性剤対C8~C10脂肪酸の重量比が、200:1~2:1の範囲である、C8~C10脂肪酸と、
c)香料であって、好ましくは、前記組成物の0.2重量%~5重量%の前記香料であり、5:1~20:1の原子数による炭素対酸素比を有する香料成分を含み、前記香料成分の分子量が、155ダルトン以上であり、前記香料が、好ましくは、前記香料の10重量%以上の前記香料成分を含む、香料と、を含み、
前記液体洗剤組成物が、少なくとも70%のパーセント透過率を有し、前記透過率が、前記液体洗剤組成物の主波長で、かつ乳白剤、構造化剤、及びカプセル化剤の不在下で測定される、液体洗剤組成物。
【請求項2】
前記香料が、ウンデカラクトンを含まない、請求項1に記載の液体洗剤組成物。
【請求項3】
前記香料成分が、ジヒドロミルセノール、ヘキシルシンナミックアルデヒド、メチルノニルアセトアルデヒド、オルソ-三級ブチルシクロへキシルアセテート、テトラヒドロリナロール、メチルセドリロン、アルファイソメチルイオノン、a,4,5,6,7,7a-ヘキサヒドロ-4,7-メタノインデン-6-イルアセテート、テトラヒドロ-2-イソブチル-4メチルピラン-4-オール,7-アセチル,1,2,3,4,5,6,7,8-オクタヒドロ-1,1,6,7-テトラメチルナフタレン、テルピニルアセテート、又はこれらの組み合わせを含む、請求項1又は2に記載の液体洗剤組成物。
【請求項4】
前記界面活性剤が、アニオン性界面活性剤と非イオン性界面活性剤との組み合わせを含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の液体洗剤組成物。
【請求項5】
前記香料成分が芳香環を含む場合、前記芳香環が、別の環の成分ではない少なくとも2つの他の原子と共鳴している、請求項1~4のいずれか一項に記載の液体洗剤組成物。
【請求項6】
前記組成物が、合成保存料を含まない、請求項1~5のいずれか一項に記載の液体洗剤組成物。
【請求項7】
前記組成物が、6~10の希釈されたpHを有する、請求項1~6のいずれか一項に記載の液体洗剤組成物。
【請求項8】
界面活性剤含有組成物中に1つ以上の香料成分を可溶化する方法であって、
前記香料成分を、C8~C10脂肪酸、好ましくは、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、又はこれらの組み合わせと組み合わせることを含み、前記香料成分が、5:1~20:1の原子数による炭素対酸素比を有し、前記香料成分の分子量が、155ダルトン以上であり、界面活性剤対C8~C10脂肪酸の重量比が、200:1~2:1であり、前記界面活性剤含有組成物が、少なくとも70%のパーセント透過率を有する、方法。
【請求項9】
前記香料成分が、ジヒドロジヒドロミルセノール、ヘキシルシンナミックアルデヒド、メチルノニルアセトアルデヒド、オルソ-三級ブチルシクロへキシルアセテート、テトラヒドロリナロール、メチルセドリロン、アルファイソメチルイオノン、a,4,5,6,7,7a-ヘキサヒドロ-4,7-メタノインデン-6-イルアセテート、テトラヒドロ-2-イソブチル-4メチルピラン-4-オール,7-アセチル,1,2,3,4,5,6,7,8-オクタヒドロ-1,1,6,7-テトラメチルナフタレン、テルピニルアセテート、又はこれらの組み合わせを含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記界面活性剤含有組成物が、5重量%~20重量%の前記界面活性剤を含み、前記界面活性剤が、好ましくは、アニオン性界面活性剤、より好ましくは、アニオン性界面活性剤と非イオン性界面活性剤との組み合わせを含む、請求項8又は9に記載の方法。
【請求項11】
前記界面活性剤含有組成物が、前記組成物の0.1重量%~3重量%、好ましくは、0.25重量%~2.0重量%の前記C8~C10脂肪酸を含む、請求項8~10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
前記香料成分が芳香環を含む場合、前記芳香環が、別の環の成分ではない少なくとも2つの他の原子と共鳴している、請求項8~11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記透過率が、前記界面活性剤含有組成物の主波長で、好ましくは、構造化剤、カプセル化剤、及び乳白剤の不在下で測定される、請求項8~12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
香料成分を可溶化するための、C8~C10脂肪酸、好ましくは、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、又はこれらの組み合わせ、より好ましくは、オクタン酸の使用。
【請求項15】
前記香料成分が、5:1~20:1の原子数による炭素対酸素比を有し、前記香料成分の分子量が、155ダルトン以上であり、前記香料成分が、好ましくは、ジヒドロミルセノール、ヘキシルシンナミックアルデヒド、メチルノニルアセトアルデヒド、オルソ-三級ブチルシクロへキシルアセテート、テトラヒドロリナロール、メチルセドリロン、アルファイソメチルイオノン、a,4,5,6,7,7a-ヘキサヒドロ-4,7-メタノインデン-6-イルアセテート、テトラヒドロ-2-イソブチル-4メチルピラン-4-オール,7-アセチル,1,2,3,4,5,6,7,8-オクタヒドロ-1,1,6,7-テトラメチルナフタレン、テルピニルアセテート、又はこれらの組み合わせを含む、請求項14に記載の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、界面活性剤と、曇りを引き起こす香料と、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、又はこれらの組み合わせと、を含む、洗剤組成物、並びに濁りを引き起こす香料を可溶化する方法を対象とする。
【背景技術】
【0002】
香料も含む界面活性剤含有組成物は、透明度に関する問題を有し得る。具体的には、香料が界面活性剤含有組成物内で十分に可溶化されることができない場合、組成物は、かすんで見える場合がある。加えて、香料の不完全な可溶化は、製品の不安定性及び界面活性剤含有組成物内のフレグランスの一貫性のない性能をもたらし得る。この問題を解決しようとする以前の試みには、界面活性剤の量を増加させることが含まれていたが、しかしながら、高レベルの界面活性剤が望ましくないか又は実現不可能である場合、これは許容可能な解決策ではない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
したがって、界面活性剤含有組成物及びこのような組成物中に香料を可溶化する方法が依然として必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0004】
a)組成物の約5重量%~約20重量%の界面活性剤と、b)組成物の約0.1重量%~約3重量%のC8~C10脂肪酸であって、界面活性剤対C8~C10脂肪酸の重量比が、約200:1~約2:1の範囲である、C8~C10脂肪酸と、c)香料であって、約5:1~約20:1の原子数による炭素対酸素比を有する香料成分を含み、香料成分の分子量が、約155ダルトン以上である、香料と、を含む、液体洗剤組成物が本明細書に開示されており、液体洗剤組成物は、製品の主波長で、かつ乳白剤、カプセル化剤、及び構造化剤の不在下で測定して、少なくとも70%のパーセント透過率を有する。
【0005】
a)組成物の約5重量%~約20重量%の、アニオン性界面活性剤を含む界面活性剤と、b)組成物の約0.2重量%~約4重量%の香料であって、香料の10重量%以上の、ジヒドロミルセノール、ヘキシルシンナミックアルデヒド、メチルノニルアセトアルデヒド、オルソ-三級ブチルシクロへキシルアセテート、テトラヒドロリナロール、メチルセドリロン、アルファイソメチルイオノン、a,4,5,6,7,7a-ヘキサヒドロ-4,7-メタノインデン-6-イルアセテート、テトラヒドロ-2-イソブチル-4メチルピラン-4-オール,7-アセチル,1,2,3,4,5,6,7,8-オクタヒドロ-1,1,6,7-テトラメチルナフタレン、テルピニルアセテート、又はこれらの組み合わせを含む香料成分を含む、香料と、c)組成物の約0.1重量%~約3重量%のC8~C10脂肪酸と、を含む、液体洗剤組成物が本明細書に開示されており、組成物は、製品の主波長で測定した場合に少なくとも70%の透過率を有する。
【0006】
香料成分をC8~C10脂肪酸と組み合わせることを含む、界面活性剤含有組成物中の1つ以上の香料成分を可溶化する方法もまた本明細書に開示されており、香料成分は、約5:1~約20:1の炭素対酸素比を有し、香料成分の分子量は、約155ダルトン以上であり、界面活性剤対C8~C10脂肪酸の重量比は、約200:1~約2:1であり、界面活性剤含有組成物は、製品のドミナント波長で、かつ乳白剤、カプセル化剤、及び構造化剤の不在下で測定した場合、少なくとも70%のパーセント透過率を有する。
【0007】
これら及び他の具体化は、本明細書全体を通してより完全に記載されるであろう。
【発明を実施するための形態】
【0008】
より低いレベル(すなわち、約20%以下)の界面活性剤を含む組成物については、香料成分を可溶化することが困難であり得る。香料成分が界面活性剤含有組成物内で十分に可溶化されない場合、安定性及び/又は性能に関する問題が存在し得る。例えば、組成物は相分離し、不十分に可溶化された香料が組成物から出て分離相を形成し得る。加えて、香料は様々な香料成分から構成されており、これらの成分の多くは異なる溶解度パラメータを有するため、このような問題に対する解決策を提案する際に困難が生じる。驚くべきことに、香料成分中の原子数による炭素対酸素比が約5:1~約20:1であり、分子量が約155ダルトン以上である香料成分について、C8~10鎖長の脂肪酸を利用して、このような香料成分を界面活性剤含有組成物中に可溶化するのを助けることができることを見出した。
【0009】
表1から分かるように、いくつかの個々の香料成分を界面活性剤含有組成物(以下の比較例1)に0.6%のレベルで添加すると(比較例1の香料の代わりに)、比較例1は濁ってくる。組成物の濁りは、香料成分が組成物中に十分に可溶化されていないことを示す。「濁り」又は「透明」の指定は、試料を通して見ることが困難であるか、又は試料がかすんだ若しくは非半透明の外観を呈したという点で、目視観察によって行った。典型的には、濁って見える試料は、50%未満、例えば、30%の測定された透過率を有し得る。典型的には、透明な試料は、少なくとも70%、例えば、80又は90+%の測定された透過率を有し得る。
【0010】
表1において、C8-99の下のデータ点は、様々なレベルの99%純粋なオクタン酸を用いて行った実験を表す。C8-10Lの下のデータ点は、様々なレベルの主にC8~10鎖長の酸の混合物を用いて行った実験を表す。C8~10の範囲の酸が、本明細書に記載の利益をもたらすのに効果的であることが分かる。
【0011】
【表1】
【0012】
表1はまた、いくつかの香料成分が、C8~C10脂肪酸を有する他のものよりも可溶化するのが困難であることを示す。例えば、ジヒドロミルセノールは、わずか0.25%のオクタン酸又はオクタン酸/デカン酸ブレンドの添加により透明になったが、ヘキシルシンナミックアルデヒドは、1.0%のレベルで透明であったが、0.5%では透明でなかった。理論によって制限されるものではないが、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、又はこれらの混合物は、製品中に存在する界面活性剤微細構造の種類及び/又は形状に影響を与えることができ、香料成分の可溶化にとってより有利な微細構造の形成をもたらすと考えられる。
【0013】
表2では、香料成分を可溶化するのに必要なオクタン酸のレベルに対する界面活性剤の影響、及び組成物中でのその使用時に収穫逓減があるかどうかを理解するために、オクタン酸の量に加えて界面活性剤のレベルが変化される。4つの香料成分を研究した。これらは、ヘキシルシンナミック酸、イソスーパーE、酢酸テルピニル、及びテトラヒドロリナロールを0.6%のレベルで含んでいた。潜在的な界面活性剤の影響を理解するために、比較配合1の配合物を調整した。5.0%の界面活性剤レベルについては、比較配合1中の各界面活性剤の量を半分にした(よって、1.4%のSLS、1.25のHLAS、及び2.35のC14-15EO7)。より高い界面活性剤レベルについては、比較配合1中の界面活性剤の量をそれに応じて調整した(20%に対して2倍など)。比較配合1からの0.6%の香料を、以下に列挙される香料成分と交換した。オクタン酸の量を以下に示すように変化させ、水中で調整して配合物を100%に維持した。使用したオクタン酸は99%純粋なオクタン酸であった。
【0014】
【表2】
【0015】
表2から、約30重量%の界面活性剤を有する組成物は、オクタン酸を必要とせずに、試験した香料成分の4つ全てを0.6%のレベルで可溶化することができる。しかしながら、20%の界面活性剤のレベルでは、香料成分のうちの2つは、界面活性剤単独によって完全に可溶化されないが、オクタン酸の添加によって可溶化され得ることも示す。加えて、5%及び10%の界面活性剤レベルでは、香料成分のいずれも界面活性剤単独によって可溶化されないが、いくつかの場合、オクタン酸の添加によって可溶化することができる。
【0016】
更に、香料を可溶化するためのオクタン酸の影響は、単純な相加効果を有するようには見えず、代わりに収穫逓減を有する。例えば、20重量%、0.25重量%、0.5重量%、及び1.0重量%のオクタン酸の界面活性剤レベルを有する組成物中の0.6%のレベルの香料成分イソスーパーeでは、透明な組成物が得られたが、組成物は2.0%で濁りに戻った。加えて、オクタン酸なしで香料を十分に可溶化するいくつかの香料成分界面活性剤レベルの組み合わせは、ある特定のレベルのオクタン酸を添加すると濁った。これは、30重量%の界面活性剤組成物中の酢酸テルピニルで見ることができ、これは、オクタン酸なしでは透明であるが、3.0%のオクタン酸の添加では濁っている。これもまた、香料の可溶化によってより良好な界面活性剤微細構造の形成に起因する可能性が高いが、しかしながら、C8~10脂肪酸を含む脂肪酸がある特定の配合物パーセンテージを超えると、系からの脂肪酸の沈殿及び/又は溶解性を維持するのに不十分な界面活性剤に起因して濁りを引き起こし得る。
【0017】
洗剤組成物
上で考察されたように、液体洗剤組成物は、界面活性剤、香料、及びC8~C10脂肪酸を含み得る。C8~C10脂肪酸は、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、又はこれらの組み合わせを含み得る。液体洗剤組成物は、洗濯洗剤組成物であり得る。液体「洗濯洗剤組成物」は、洗濯機又は手洗いの状況で布地を清浄化するために意図された任意の組成物を含む。液体洗濯洗剤組成物は、例えば桶又はたらいでの手洗いに加えて、高効率及び標準的な洗濯機で使用することができる。
【0018】
洗剤組成物は、約70%以上のパーセント透過率を有し得る。例えば、パーセント透過率は、約70%~約100%、約75%~約100%、約80%~約100%、約90%~約100%、又は約95%~約100%、又は約100%であり得る。パーセント透過率は、以下の方法の項で述べられるように測定することができる。パーセント透過率は、製品の主波長で測定されるべきである。加えて、濁りを引き起こす香料成分ではない、洗剤組成物を不透明にする物質は、パーセント透過率を測定するために、洗剤組成物又はそれらの成分なしで作製された洗剤組成物から除去されるべきである。洗剤組成物において不透明性を引き起こすか又はそれに寄与し得るいくつかの成分としては、例えば、構造化剤、乳白剤、及びカプセル化剤が挙げられ得る。
【0019】
洗剤組成物は、合成保存料を含まなくてもよい。合成保存料の例としては、メチルイソチアゾリノン及びベンゾイソチアゾリノンが挙げられる。
【0020】
界面活性剤
洗剤組成物は、洗剤組成物の約5重量%~約20重量%、又は約5重量%~約19重量%、又は約5重量%~約18重量%、又は約5重量%~約17重量%、又は約5重量%~約16重量%、又は約5重量%~約15重量%、又は約5重量%~約12重量%、又は約5重量%~約10重量%の界面活性剤を含んでもよい。
【0021】
界面活性剤は、約200:1~約2:1、又は約150:1~約2:1、又は約100:1~約7:1、又は約100:1~約10:1、又は約50:1~約10:1のC8~C10脂肪酸に対する重量比を有し得る。界面活性剤は、アニオン性、非イオン性、両性、双性イオン性、又はこれらの組み合わせであり得る。
【0022】
アニオン性界面活性剤としては、例えば、アルキルベンゼンスルホネート、メチルエステルスルホネート、アルキルエーテルカルボキシレート、アルキルサルフェート、アルキルアルコキシル化サルフェート、又はこれらの組み合わせが挙げられ得る。アルキルベンゼンスルホネートは、直鎖アルキルベンゼンスルホネートを含み得る。直鎖アルキルベンゼンスルホネートは、製造プロセスの副産物として少量の分岐アルキルベンゼンスルホネートを有し得るが、これは一般に約5%未満である。直鎖アルキルベンゼンスルホネートは、液体洗剤組成物の約0.5重量%~約20重量%のレベルで存在し得る。直鎖アルキルベンゼンスルホネートは、例えば、アルキルベンゼンスルホン酸、C10~16アルキルベンゼンスルホン酸のアルカリ金属塩又はアミン塩から選択することができ、直鎖アルキルベンゼンスルホネート界面活性剤は、50%超のC12、60%超、70%超のC12、より好ましくは、75%超を含む。直鎖アルキルベンゼンスルホネートは、C10~C16アルキルベンゼンスルホネート、C11~C14アルキルベンゼンスルホネート、又はこれらの混合物を含み得る。アルキルベンゼンスルホネートは、アミン中和アルキルベンゼンスルホネート、アルカリ金属中和アルキルベンゼンスルホネート、又はこれらの混合物であり得る。アミンは、例えば、モノエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノイソプロパノールアミン、又はこれらの混合物を含む。アルカリ又はアルカリ土類金属は、例えば、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、又はこれらの混合物を含む。
【0023】
別のアニオン性界面活性剤は、アルキルサルフェートアニオン性界面活性剤を含む。アルキルサルフェートアニオン性界面活性剤としては、例えば、アルキルサルフェート、アルコキシル化アルキルサルフェート、又はこれらの混合物が挙げられ得る。アルキルサルフェートアニオン性界面活性剤は、一級又は二級アルキルサルフェートアニオン性界面活性剤、又はこれらの混合物、例えば、ラウリル硫酸ナトリウムであり得る。アルコキシル化アルキルサルフェートは、エトキシル化アルキルサルフェート、プロポキシル化アルキルサルフェート、混合エトキシル化/プロポキシル化アルキルサルフェート、又はこれらの混合物を含み得る。エトキシル化アルキルサルフェートは、0.1~5、又は0.5~3の平均エトキシル化度を有し得る。エトキシル化アルキルサルフェートは、8~18、より好ましくは、10~16、最も好ましくは、12~15の平均アルキル鎖長を有し得る。エトキシル化アルキルサルフェートのアルキル部分は、平均して、13.7~約16個、又は13.9~14.6個の炭素原子を含み得る。少なくとも約50%、又は少なくとも約60%のAES分子は、14個以上の炭素原子、14~18個、又は14~17個、又は14~16個、又は14~15個の炭素原子を有するアルキル部分を含み得る。
【0024】
アルキルエーテルカルボキシレートは、直鎖又は分岐であり得る。それは、約10~約26、約10~約20、又は約16~約18の平均炭素鎖長を有し得る。アルキルエーテルカルボキシレートは、約2~約20、約7~約13、約8~約12、又は約9.5~約10.5の平均エトキシル化レベルを有し得る。酸形態又は塩形態を使用することができる。アルキル鎖は、1つのシス又はトランス二重結合を含んでもよい。商業的なアルキルエーテルカルボキシレートは、花王(Akypo(登録商標))、Huntsman(Empicol(登録商標))、及びClariant(Emulsogen(登録商標))から入手可能である。
【0025】
アルキルサルフェートアニオン性界面活性剤のアルキル鎖は、直鎖、分岐、又はこれらの混合物であり得る。分岐アルキルサルフェートアニオン性界面活性剤は、分岐一級アルキルサルフェート、分岐二級アルキルサルフェート、又はこれらの混合物、好ましくは分岐一級アルキルサルフェートであり得、分岐は、好ましくは、2位にあるか、代替的にアルキル鎖の更に下方に存在し得るか、又は分岐がアルキル鎖上に広がる多分岐であり得る。アルキルサルフェートアニオン性界面活性剤の重量平均重合度は、0%~100%、好ましくは0%~95%、より好ましくは0%~60%、最も好ましくは0%~20%であり得る。代替的に、アルキルサルフェートアニオン性界面活性剤の重量平均重合度は、70%~100%、好ましくは80%~90%であり得る。好ましくは、アルキル鎖は、天然由来材料、合成由来材料、又はこれらの混合物から選択される。好ましくは、合成由来材料は、オキソ合成材料、チーグラー合成材料、ゲルベ合成材料、フィッシャー・トロプシュ合成材料、イソ-アルキル合成材料、又はこれらの混合物、好ましくはオキソ合成材料を含む。
【0026】
特定のアルキル鎖長分布を有する分岐2-アルキル一級アルキルアルコールサルフェート及び2-アルキル一級アルキルアルコールエトキシサルフェートは、(特に冷水中での)向上した染み除去を提供し得る。2-アルキル分岐アルコール(並びに2-アルキル分岐アルキルサルフェート及び2-アルキル分岐アルキルエトキシサルフェート、及びそれらに由来する他の界面活性剤)は、炭素鎖におけるヒドロキシメチル基(ヒドロキシ(-OH)基に結合したメチレン架橋(-CH-単位)からなる)の位置が異なる位置異性体である。したがって、2-アルキル分岐アルキルアルコールは、概して、位置異性体の混合物で構成される。更に、2-アルキル分岐アルコールなどの脂肪族アルコール及び界面活性剤は、鎖長分布によって特徴付けられることが周知である。換言すれば、脂肪族アルコール及び界面活性剤は概して、異なるアルキル鎖長を有する(単一鎖長の片を得ることが可能であるが)分子のブレンドから構成される。特に、特定のアルキル鎖長分布及び/又は特定の割合のある特定の位置異性体を有し得る本明細書に記載の2-アルキル一級アルコールは、市販の材料を単純にブレンドすることによっては得ることができない。具体的には、m+n=11を有する約50重量%~約100重量%の界面活性剤の分布は、市販の材料をブレンドすることによっては達成することができない。
【0027】
洗剤組成物は、式Iの界面活性剤異性体及び式IIの界面活性剤の混合物を含み得:
【0028】
【化1】
ここで、第1の界面活性剤の約50重量%~約100重量%が、m+n=11を有する異性体であり、混合物の約25%~約50%の式Iの界面活性剤異性体は、n=0を有し、第1の界面活性剤の約0.001重量%~約25重量%が、式IIの界面活性剤であり、Xは、親水性部分である。
【0029】
Xは、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化マグネシウム、水酸化リチウム、水酸化カルシウム、水酸化アンモニウム、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノイソプロパノールアミン、ジアミン、ポリアミン、一級アミン、二級アミン、三級アミン、アミン含有界面活性剤、又はこれらの組み合わせで中和され得る。
【0030】
Xは、サルフェート、アルコキシル化アルキルサルフェート、スルホネート、アミンオキシド、ポリアルコキシレート、ポリヒドロキシ部分、リン酸エステル、グリセロールスルホネート、ポリグルコネート、ポリリン酸エステル、ホスホネート、スルホスクシネート、スルホサッカミネート、ポリアルコキシル化カルボキシレート、グルカミド、タウリネート、サルコシネート、グリシネート、イセチオネート、ジアルカノールアミド、モノアルカノールアミド、モノアルカノールアミドサルフェート、ジグリコールアミド、ジグリコールアミドサルフェート、グリセロールエステル、グリセロールエステルサルフェート、グリセロールエーテル、グリセロールエーテルサルフェート、ポリグリセロールエーテル、ポリグリセロールエーテルサルフェート、ソルビタンエステル、ポリアルコキシル化ソルビタンエステル、アンモニオアルカンスルホネート、アミドプロピルベタイン、アルキル化四級アンモニウム化合物、アルキル化/ポリヒドロキシアルキル化四級アンモニウム化合物、アルキル化/ポリヒドロキシル化オキシプロピル四級アンモニウム化合物、イミダゾリン、2-イル-スクシネート、スルホン化アルキルエステル、スルホン化脂肪酸、及びそれらの混合物から選択され得る。
【0031】
アニオン性界面活性剤はまた、生物界面活性剤であってもよい。アニオン性生物界面活性剤としては、例えば、ラムノリピドが挙げられ得る。ラムノリピドは、1つのラムノース糖環又は2つの糖環を有し得る。
【0032】
洗剤組成物はまた、非イオン性界面活性剤を含み得る。非イオン性界面活性剤は、例えば、アルコキシル化アルコールを含み、アルコキシル化アルコールは、合成アルコール、天然アルコール、又はこれらの混合物から誘導される。アルコキシル化アルコールは、一級アルコキシル化アルコール、二級アルコキシル化アルコール、又はこれらの混合物、好ましくは一級アルコキシル化アルコールであり得る。好ましくは、アルコキシル化アルコールは、エトキシル化アルコール、プロポキシル化アルコール、混合エトキシル化/プロポキシル化アルコール、又はこれらの混合物、より好ましくはエトキシル化アルコールを含む。代替的に、アルコキシル化アルコールはまた、ブトキシ基などの高級アルコキシ基を含み得る。混合アルコキシ基の場合、アルコキシ基は、ランダムに配列され得るか、又はブロックで存在し得、好ましくは、ブロックで存在する。例えば、混合エトキシ(ethoxy、EO)/プロポキシ(propoxy、PO)基は、EO/POブロック、PO/EOブロック、EO/PO/EOブロック、又はPO/EO/POブロックで配列され得る。好ましくは、エトキシル化アルコールは、0.1~20、好ましくは5~15、最も好ましくは6~10の平均エトキシル化度を有する。エトキシル化アルコールは、Alfonic(商標)1214-9エトキシレートのような広いアルコキシ分布、又はNovel(商標)1214-9のもののようなピークのある狭いアルコキシ分布を有し得、両方の材料はSasol(商標)から市販されている。プロポキシル化が存在する場合、好ましくは、平均プロポキシル化度は、0.1~25、より好ましくは2~20、最も好ましくは5~10である。
【0033】
好ましくは、アルコキシル化アルコールは、8~18、より好ましくは、10~16、最も好ましくは、12~15の平均アルキル鎖長を有する。好ましくは、アルコキシル化アルコールのアルキル鎖は、直鎖状、分岐鎖状、又はこれらの混合物であり、分岐状アルコキシル化アルコールは、分岐状一級アルコキシル化アルコール、分岐状二級アルコキシル化アルコール、又はこれらの混合物、好ましくは分岐状一級アルコキシル化アルコールである。好ましくは、アルコキシル化アルコールの重量平均重合度は、0%~100%、好ましくは0%~95%、より好ましくは0%~60%、最も好ましくは0%~20%である。分岐は、2-アルキル位置にあっても、代替的にアルキル鎖の更に下方にあってもよく、アルキル鎖上に広がる個々の分岐を有する多分岐であってもよい。
【0034】
好ましくは、合成由来材料は、オキソ合成材料、チーグラー合成材料、ゲルベ合成材料、フィッシャー・トロプシュ合成材料、イソ-アルキル分岐状材料、又はこれらの混合物、好ましくはオキソ合成材料を含む。液体洗濯洗剤組成物は、液体洗濯洗剤組成物の0.5重量%~20重量%、好ましくは1重量%~15重量%、より好ましくは3重量%~12重量%の非イオン性界面活性剤を含み得、好ましくは、非イオン性界面活性剤は、アルコキシル化アルコールからなる。理論に束縛されることを望むものではないが、非イオン性界面活性剤、特にアルコキシル化アルコール非イオン性界面活性剤は、優れた身体汚れ洗浄及び汚れ懸濁の利点を提供する。
【0035】
洗剤組成物は、両性界面活性剤及び/又は双性イオン性界面活性剤も含み得る。好適な両性又は双性イオン性界面活性剤としては、アミンオキシド及び/又はベタインが挙げられる。好ましいアミンオキシドは、アルキルジメチルアミンオキシド又はアルキルアミドプロピルジメチルアミンオキシド、より好ましくはアルキルジメチルアミンオキシド、及び特にココジメチルアミンオキシドである。アミンオキシドは、直鎖又は中鎖分岐アルキル部分を有し得る。典型的な直鎖アミンオキシドとしては、1つのR1 C8~18アルキル部分と、C1~3アルキル基及びC1~3ヒドロキシアルキル基からなる群から選択される2つのR2及びR3部分とを含有する水溶性アミンオキシドが挙げられる。好ましくは、アミンオキシドは、式R1-N(R2)(R3)Oにより特徴付けられ、式中、R1はC8~18アルキルであり、R2及びR3は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、2-ヒドロキシエチル、2-ヒドロキシプロピル及び3-ヒドロキシプロピルからなる群から選択される。直鎖アミンオキシド界面活性剤としては、特に、直鎖状C10~C18アルキルジメチルアミンオキシド及び直鎖状C8~C12アルコキシエチルジヒドロキシエチルアミンオキシドを挙げることができる。
【0036】
他の好適な界面活性剤としては、アルキルベタイン、アルキルアミドベタイン、アミドアゾリニウムベタイン、スルホベタイン(スルタイン)、並びにホスホベタインなどのベタイン、又はこれらの組み合わせが挙げられる。
【0037】
香料
洗剤組成物はまた、香料を含む。香料は、例えば、約0.2%~約6.0%、又は約0.2~約5.0%、又は約0.2~約4%、又は約0.2~約3%、又は約0.2~約2.0%のレベルで存在してもよい。香料は、1つ以上の香料成分を含む。香料成分は、洗剤組成物中の界面活性剤によって完全に可溶化されない少なくとも1つを含み、これらは濁りを引き起こす香料成分である。これらの濁りを引き起こす香料成分は、約5:1~約20:1の分子中の原子による炭素対酸素比を有することができ、155ダルトン以上の重量平均分子量を有してもよい。濁りを引き起こす香料成分について、芳香族環が存在する場合、それは、別の環の構成要素ではない少なくとも2つの他の原子と共鳴している。濁りを引き起こす香料成分は、香料の少なくとも10%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、最大100%を構成する。濁りを引き起こす香料成分は、組成物の0.02%~約6.0%、又は約0.1%~約6%、又は約0.2%~約6%、又は約0.3%~約6.0%、又は約0.4%~約6.0%、又は約0.5%~約6%、又は約0.6%~約6.0%であり得る。
【0038】
濁りを引き起こす香料成分は、例えば、ジヒドロミルセノール、ヘキシルシンナミックアルデヒド、メチルノニルアセトアルデヒド、オルソ-三級ブチルシクロへキシルアセテート(商品名ヴェルドックス)、テトラヒドロリナロール、メチルセドリロン、アルファイソメチルイオノン、a,4,5,6,7,7a-ヘキサヒドロ-4,7-メタノインデン-6-イルアセテート(フロールアセテートの商品名)、テトラヒドロ-2-イソブチル-4メチルピラン-4-オール(商品名ピラノール)、7-アセチル,1,2,3,4,5,6,7,8-オクタヒドロ-1,1,6,7-テトラメチルナフタレン(商品名イソeスーパー)、テルピニルアセテート、又はこれらの組み合わせを含み得る。濁りを引き起こす香料成分は、ウンデカラクトンを含まない。
【0039】
追加の香料成分もまた、香料に含まれてもよい。これらの成分は、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、又はそれらの混合物によって可溶化されても、されなくてもよい。追加の香料成分としては、例えば、ギ酸、メチルエステル;メタン、1,1’-チオビス-;酢酸エチルエステル;プロパン酸、エチルエステル;酢酸、2-メチルプロピルエステル;ブタン酸、エチルエステル;1-ブタノール;ブタン酸、2-メチル、エチルエステル;1-ブタノール、3-メチル-、1-アセテート;ブタン酸、2-メチル-、1-フェニルエチルエステル;2-ヘプタノン;2-ヘキセナール、(2E)-;1-ブタノール、3-メチル-;2-ブテン-1-オール、3-メチル-、1-アセテート;1,3-ジオキソラン-2-メタンアミン、N-メチル-;ビシクロ[3.1.1]ヘプタ-2-エン、2,6,6-トリメチル-、(1R,5R)-;ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、2,2-ジメチル-3-メチレン-;2-ブタンチオール、4-メトキシ-2-メチル-;ペンタン酸、2-メチル、エチルエステル;ビシクロ[3.1.1]ヘプタン、6,6-ジメチル-2-メチレン-;1-ブタノール、3-メチル-、1-プロパノエート;1,6-オクタジエン、7-メチル-3-メチレン-;オクタナール;2H-ピラン、2-エテニルテトラヒドロ-2,6,6-トリメチル-;2-オクタノン;ヘキサン酸、エチルエステル;2-オキサビシクロ[2.2.2]オクタン、1,3,3-トリメチル-;ベンゼン、1-メチル-4-(1-メチルエチル)-;ベンゼン、1-メトキシ-4-メチル-;1,3,6-オクタトリエン、3,7-ジメチル-;シクロヘキセン、1-メチル-4-(1-メチルエテニル)-;シクロヘキセン、1-メチル-4-(1-メチルエテニル)-、(4R)-;3-オクタノン;ウンデカナール、2-メチル-;酢酸、ヘキシルエステル;5-ヘプテン-2-オン、6-メチル-;2-ヘプテン-4-オン、5-メチル-;3-ヘキセン-1-オール、1-アセテート、(3Z)-;3-ヘキセン-1-オール、1-アセテート;プロパン酸、2-ヒドロキシ、エチルエステル;ブタン酸、2-メチルブチルエステル;ブタン酸、3-メチルブチルエステル;1,4-シクロヘキサジエン、1-メチル-4-(1-メチルエチル)-;チアゾール、2-(2-メチルプロピル)-;3-ヘキセン-1-オール、(3Z)-;ベンズアルデヒド;ブタン酸、3-オキソ-、エチルエステル;2-ヘキセン-1-オール、(2E)-;2-ヘキセン-1-オール、(2Z)-;シクロヘキサン、3-エトキシ-1,1,5-トリメチル-,シス-(9CI);2-ペンタノン、4-メルカプト-4-メチル-;2,4,6-オクタトリエン,2,6-ジメチル-、(4E,6E)-;オキシラン、2,2-ジメチル-3-(3-メチル-2,4-ペンタジエン-1-イル)-;4,7-オクタジエン酸、メチルエステル、(4E)-;炭酸、(3Z)-3-ヘキセン-1-イルメチルエステル;ヘキサン酸、2-プロペン-1-イルエステル;5-ヘプテナール、2,6-ジメチル-;ヘプタン酸、エチルエステル;3-シクロヘキセン-1-カルボキシアルデヒド、2,4-ジメチル-;ベンゼン、(2,2-ジメトキシエチル)-;2H-ピラン、テトラヒドロ-4-メチル-2-(2-メチル-1-プロン-1-イル)-;3-ノナノン;ベンゾニトリル;3-オクタノール;1-ヘキサノール、3,5,5-トリメチル-、1-アセテート;4-ヘプタノール、2,6-ジメチル-、4-アセテート;ヘキサン酸、2-メチルプロピルエステル;プロパン酸,2-メチル-、ヘキシルエステル;シクロヘキサンカルボン酸、1,4-ジメチル-、メチルエステル、トランス-;ベンゼンアセトアルデヒド;ブタン酸、3-ヒドロキシ-、エチルエステル;プロパン二酸、1,3-ジエチルエステル;安息香酸、メチルエステル;1,3,5-ウンデカトリエン;4-デセナール、(4E)-;1,3-ジオキサン、2-ブチル-4,4,6-トリメチル-;2-ヘプタノール、2,6-ジメチル-;エタノン、1-フェニル-;ベンゼンアセトアルデヒド、α-メチル-;プロパン酸、2-メチル-、1,3-ジメチル-3-ブテン-1-イルエステル;2,6-ノナジエナール、(2E,6Z)-;ピラジン、2-メトキシ-3-(2-メチルプロピル)-;安息香酸,フェニルメチルエステル;ベンゼン、1-メトキシ-4-プロピル-;シクロヘキサノン、5-メチル-2-(1-メチルエチル)-、(2R,5R)-rel-;シクロヘキサノン、5-メチル-2-(1-メチルエチル)-、(2R,5S)-rel-;2-ノネナール;シクロヘキサノン、2-エチル-4,4-ジメチル-;ベンゼン、1,4-ジメトキシ-;ベンゼン、1-(エトキシメチル)-2-メトキシ-;ビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-オン、1,7,7-トリメチル-;2-ヘキセン、6,6-ジメトキシ-2,5,5-トリメチル-;デカナール;ベンゼンプロパナール、β-メチル-;ベンゼンメタノール、α-メチル-、1-アセテート;酢酸、ノニルエステル;エタノン、1-(4-メチルフェニル)-;2H-ピラン、6-ブチル-3,6-ジヒドロ-2,4-ジメチル-;プロパン酸,2-メチル-、(3Z)-3-ヘキセン-1-イルエステル;安息香酸、エチルエステル;3-オクタノール、3,7-ジメチル-、3-アセテート;1-ヘキサノール、5-メチル-2-(1-メチルエチル)-、1-アセテート;シクロヘキサノール、3,3,5-トリメチル、(1R,5R)-rel-;2-ヘキサナール、5-メチル-2-(1-メチルエチル)-;7-オクテン-2-オール、2,6-ジメチル-;酢酸、フェニルメチルエステル;シクロヘキサノン、2-(1-メチルプロピル)-;3-オクテン-1-オール、(3Z)-;ヘプタン酸、2-プロペン-1-イルエステル;ベンゼンメタノール;ブタン酸、2-メチル-、ヘキシルエステル;2(3H)-フラノン、5-エチルジヒドロ-;シクロヘキサンエタノール、1-アセテート;2-ノネン酸、メチルエステル;シクロヘキサンカルボン酸、2,2-ジメチル-6-メチレン-、メチルエステル;ブタン酸、(3Z)-3-ヘキセン-1-イルエステル;2-オクチン酸、メチルエステル;1,3-オキサチアン、2-メチル-4-プロピル、(2R,4S)-rel-;ヘプタナール、6-メトキシ-2,6-ジメチル-;ビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-オール、1,3,3-トリメチル-、2-アセテート;1,6-オクタジエン-3-オール、3,7-ジメチル-、3-アセテート;2-オクタノール、2,6-ジメチル-;1-オクタノール;3-シクロヘキセン-1-メタンチオール、α,α,4-トリメチル-;シクロヘキサンメタノール、α,α,4-トリメチル-、1-アセテート;シクロヘキサノール、2-(1,1-ジメチルエチル)-、1-アセテート;シクロヘキサノール、4-(1,1-ジメチルエチル)-、1-アセテート;ピラジン、2-メトキシ-3-(1-メチルプロピル)-;シクロヘキサノール、5-メチル-2-(1-メチルエテニル)-、(1R,2S,5R)-;2-ウンデカノン;又はこれらの組み合わせを含み得る。追加の香料成分は、米国特許出願公開第2003/0134772号及び同第2014/0170194号に見出され得る。
【0040】
C8~10脂肪酸
洗剤組成物は、C8~C10脂肪酸を含む。これらは、オクタン酸、ノナン酸、及び/若しくはデカン酸、又はこれらの混合物である。ココナッツ油由来のもののような天然長鎖脂肪酸中には、いくらかの微量のC8及びC10脂肪酸が見出され得るが、これらの微量は、所望の効果を達成するのに十分ではないと考えられる。本明細書で考察されるC8~C10脂肪酸は、主にC8、C9、若しくはC10であるか、又はC8~C10の組み合わせが、材料中の主要な鎖長である。脂肪酸又は脂肪酸の混合物は、洗剤組成物の約0.1重量%~約3.0重量%、約0.1重量%~約2.5重量%、約0.1重量%~約2.0重量%、約0.2重量%~約2.0重量%、又は約0.25重量%~約2.0重量%のレベルで存在することができる。オクタン酸は、8-炭素骨格を有する飽和中鎖脂肪酸である。これは、末端メチル基の水素の1つがカルボン酸基によって置換されたヘプタンである直鎖飽和脂肪酸である。オクタン酸はカプリル酸としても知られている。ノナン酸は、9-炭素骨格を有する飽和中鎖脂肪酸である。デカン酸は、10個の炭素骨格を有する飽和中鎖脂肪酸である。注目すべきことに、これらの酸の化学形態は、それらがプロトン化状態又は脱プロトン化状態のいずれかで存在し得るという点で、製品のpHの関数として変化し得る。これらの酸をプロトン化状態及び脱プロトン化状態の両方で含むことは本発明の範囲内である。
【0041】
オクタン酸、ノナン酸、及びデカン酸は、主に純粋な混合物として使用されてもよく、これは、特定の酸組成物が約99%以上の所定の脂肪酸を有することを意味する。更に、脂肪酸は、混合物として、例えば、Procter and Gamble Chemicalsから、パーム油又はヤシ油に由来するC8/C10ブレンドとして購入することもできる。例えば、混合物は、最大6%のC6、53~60%のC8、34~42%のC10、及び最大2%のC12を含むことができる。脂肪酸は、主に純粋なものであっても、製造プロセスの結果として追加の脂肪酸を含むことができる。これらの微量物質を含めることは、それらを本発明の範囲から排除しない。
【0042】

洗剤組成物はまた、水を含む。水は、組成物の約5重量%~約95重量%のレベルで存在し得る。
【0043】
pH
洗剤組成物は、約5.0~約12、好ましくは6.0~10.0、より好ましくは8.0~10のpHを有し得、洗剤組成物のpHは、20℃の脱塩水中の10%希釈物として測定される。
【0044】
補助成分
液体洗剤組成物は、1つ以上の補助剤成分を含み得る。補助成分としては、例えば、カラーケア剤;有機溶媒;審美染料;色調染料;ロイコ染料;Acusolの商標名で市販されているものなどの乳白剤、FWA49、FWA15、及びFWA36を含む光沢剤;PVNO、PVP、及びPVPVI染料移動抑制剤を含む染料移動抑制剤;クエン酸及び脂肪酸を含むビルダー;キレート剤;酵素、香料カプセル;保存剤;亜硫酸カリウム塩又は重亜硫酸カリウム塩などの亜硫酸塩、及びブランド名Raloxで市販されているものを含む酸化防止剤;BASF社から入手可能なTinosan HP100などの4.4’-ジクロロ2-ヒドロキシジフェニルエーテルを含む抗細菌剤及び抗ウイルス剤;安息香酸ベンジルなどの抗ダニ活性物質;硬化ヒマシ油を含む構造化剤;シリコーン系消泡材料;塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化マグネシウム、及び塩化カルシウム、並びに関連する硫酸ナトリウム塩、硫酸カリウム塩、硫酸マグネシウム塩、及び硫酸カルシウム塩などの無機電解質、並びにホルメート、シトレート、アセテートなどのカルボネート、ビカルボネート、カルボキシレートのナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩、及びカルシウム塩などの有機電解質;水酸化ナトリウム、塩化水素、並びにモノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、及びモノイソプロパノールアミンを含むアルカノールアミンを含むpH調整剤;プロバイオティック;衛生剤、リシノール酸亜鉛、チモール、Bardac(登録商標)などの四級アンモニウム塩、ポリエチレンイミン(BASF製のLupasol(登録商標)などの)、及びその亜鉛錯体、銀及び銀化合物、塩化オクチルデシルジメチルアンモニウムを含むカチオン性殺生物剤、塩化ジオクチルジメチルアンモニウム、塩化ジデシルジメチルアンモニウム、分散剤、清浄化ポリマー、グルカン、又はこれらの混合物を挙げることができる。
【0045】
有機溶媒は、アルコール及び/又はポリオールを含み得る。例えば、有機溶媒は、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、糖アルコール、グリコール、グリコールエーテル、又はこれらの組み合わせを含み得る。有機溶媒は、ポリエチレングリコール、特にPEG200及びPEG400などの低分子量ポリエチレングリコール;ジエチレングリコール;グリセロール;1,2-プロパンジオール;ジプロピレングリコール及びトリプロピレングリコールを含むポリプロピレングリコール、並びにPPG400などの低分子量ポリプロピレングリコール;又はこれらの混合物を含み得る。
【0046】
キレート剤は、例えば、EDDS、HEDP、GLDA、DTPA、DTPMP、DETA、EDTA、MGDA、又はこれらの混合物を含み得る。キレート剤は、生分解性であり得る。生分解性キレート剤としては、例えば、NTA、IDS、EDDG、EDDM、HIDS、HEIDA、HEDTA、DETA、又はこれらの組み合わせを挙げることができる。
【0047】
酵素は、例えば、プロテアーゼ、アミラーゼ、セルラーゼ、マンナナーゼ、リパーゼ、キシログルカナーゼ、ペクチン酸リアーゼ、ヌクレアーゼ酵素、又はこれらの混合物を含み得る。
【0048】
組成物は1つ以上のポリマーを含んでもよい。例は、任意選択で変性されるカルボキシメチルセルロース、変性ポリグルカン、ポリ(ビニルピロリドン)、ポリ(エチレングリコール)、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(ビニルピリジン-N-オキシド)、ポリ(ビニルイミダゾール)、ポリアクリレートなどのポリカルボキシレート、マレイン酸/アクリル酸コポリマー、及びラウリルメタクリレート/アクリル酸コポリマーである。
【0049】
組成物は、1つ以上の両親媒性清浄化ポリマーを含み得る。このようなポリマーは、布地及び表面からグリース粒子を除去するように、親水性及び疎水性の特性が釣り合っている。好適な両親媒性アルコキシル化グリース清浄化ポリマーは、コア構造と、そのコア構造に結合した複数のアルコキシレート基とを含む。これらは、アルコキシル化ポリアルキレンイミン、特に、エトキシル化ポリエチレンイミン、又は内側ポリエチレンオキシドブロック及び外側ポリプロピレンオキシドブロックを有するポリエチレンイミンを含み得る。典型的には、これらは、0.005重量%~10重量%、概ね0.5重量%~8重量%の量で本発明の組成物に配合され得る。
【0050】
組成物は、修飾ヘキサメチレンジアミンである双性イオン性ポリアミンを含み得る。ヘキサメチレンジアミンの修飾としては、以下が挙げられる:(1)ヘキサメチレンジアミンの窒素原子1つ当たり1つ又は2つのアルコキシル化修飾。アルコキシル化修飾は、ヘキサメンチレンジアミンの窒素上の水素原子を、修飾1つ当たり平均約1~約40個のアルコキシ部分を有する(ポリ)アルコキシレン鎖で置換することからなり、アルコキシレン鎖の末端アルコキシ部分は、水素、C1~C4アルキル、サルフェート、カルボネート、若しくはこれらの混合物で保護されている。(2)ヘキサメンチレンジアミンの窒素原子1つ当たり1つのC1~C4アルキル部分の置換及び1つ若しくは2つのアルコキシル化修飾。アルコキシル化修飾は、水素原子を、修飾1つ当たり平均約1~約40個のアルコキシ部分を有する(ポリ)アルコキシレン鎖で置換することからなり、アルコキシレン鎖の末端アルコキシ部分は、水素、C1~C4アルキル若しくはこれらの混合物で保護されている。又は、(3)これらの組み合わせ。
【0051】
他の好適なポリマーとしては、両親媒性グラフトコポリマーが挙げられる。好ましい両親媒性グラフトコポリマーは、(i)ポリエチレングリコール主鎖と、(ii)ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール及びこれらの混合物から選択される少なくとも1つのペンダント部分とを含む。両親媒性グラフトコポリマーの例は、BASFから供給されるSokalan HP22である。他の好適なポリマーとしては、ランダムグラフトコポリマー、好ましくは、ポリエチレンオキシド主鎖と複数のポリ酢酸ビニル側鎖とを有するポリ酢酸ビニルグラフト化ポリエチレンオキシドコポリマーが挙げられる。ポリエチレンオキシド主鎖の分子量は、好ましくは約6000であり、ポリエチレンオキシドのポリ酢酸ビニルに対する重量比は、約40~60であり、グラフト点は、エチレンオキシド単位50個当たり1個以下である。典型的には、これらは、0.005~10重量%、より通常は0.05~8重量%の量で本発明の組成物に配合される。
【0052】
組成物は、1つ以上の汚れ放出ポリマーを含み得る。例としては、以下の式(VI)、(VII)又は(VIII)の1つによって定義される構造を有する汚れ放出ポリマーが挙げられ:
(VI) -[(OCHR-CHR-O-OC-Ar-CO-]
(VII) -[(OCHR-CHR-O-OC-sAr-CO-]
(VIII) -[(OCHR-CHR-OR
式中、
a、b及びcは、1~200であり、
d、e及びfは、1~50であり、
Arは、1,4-置換フェニレンであり、
sArは、5位がSOMeで置換されている1,3-置換フェニレンであり、
Meは、Na、Li、K、Mg/2、Ca/2、Al/3、アンモニウム、モノ-、ジ-、トリ-、若しくはテトラ-アルキルアンモニウム(アルキル基は、C~C18アルキル又はC~C10ヒドロキシアルキルである)、又はそれらの混合物であり、
、R、R、R、R、及びRは、独立して、H又はC~C18n-若しくはイソ-アルキルから選択され、
は、直鎖若しくは分岐C~C18アルキル、又は直鎖若しくは分岐C~C30アルケニル、又は5~9個の炭素原子を有するシクロアルキル基、又はC~C30アリール基、又はC~C30アリールアルキル基である。
【0053】
好適な汚れ放出ポリマーは、Rhodiaによって供給されているRepel-o-tex SF、SF-2及びSRP6を含むRepel-o-texポリマーなどのポリエステル汚れ放出ポリマーである。他の好適な汚れ放出ポリマーとしては、Clariantより供給されるTexcare SRA100、SRA300、SRN100、SRN170、SRN240、SRN260、SRN300及びSRN325を含む、Texcareポリマーが挙げられる。他の好適な汚れ放出ポリマーは、Sasolにより供給されているMarloquestポリマー、例えばMarloquest SLである。
【0054】
既知のポリマー汚れ放出剤、以下「SRA(単数又は複数)」を、任意選択で本洗剤組成物に使用してもよい。利用する場合、SRAは、概ね、組成物の0.01重量%~10.0重量%、典型的には0.1重量%~5重量%、好ましくは0.2重量%~3.0重量%を構成する。
【0055】
SRAは、例えば種々の荷電性の、例えば、アニオン性又は更にはカチオン性(米国特許第4,956,447号を参照されたい)、並びに、非荷電性の、モノマー単位を含むことができ、構造は、直鎖、分岐又は更には星状であってもよい。SRAの例は、米国特許第4,968,451号、同第4,711,730号、同第4,721,580号、同第4,702,857号、同第4,877,896号、同第3,959,230号、同第3,893,929号、同第4,000,093号、同第5,415,807号、同第4,201,824号、同第4,240,918号、同第4,525,524号、同第4,201,824号、同第4,579,681号及び同第4,787,989号に記載される。
【0056】
組成物は、マレエート/アクリレートランダムコポリマー又はポリアクリレートホモポリマーなどのカルボキシレートポリマーを含み得る。好適なカルボキシレートポリマーとしては、4,000Da~9,000Daの分子量を有するポリアクリレートホモポリマー、50,000Da~100,000Da、又は60,000Da~80,000Daの分子量を有するマレエート/アクリレートランダムコポリマーを含む。
【0057】
代替的に、これら物質は、7~8つのアクリレート単位ごとに1つのエトキシ側鎖を有するポリアクリレートを含み得る。側鎖は、式-(CHCHO)(CHCH[式中、mは、2~3であり、nは、6~12である]のものである。側鎖は、ポリアクリレート「骨格」にエステル結合され、「櫛形」ポリマー型の構造を提供する。分子量は変動し得るが、典型的には、約2000~約50,000の範囲内である。このようなアルコキシル化ポリカルボキシレートは、本明細書における組成物の約0.05重量%~約10重量%を構成し得る。
【0058】
このようなカルボキシレート系ポリマーは、有利には、本明細書の組成物中約0.1重量%~約7重量%の濃度で使用することができる。好適なポリマー分散剤としては、マレエート/アクリレートランダムコポリマー又はポリアクリレートホモポリマーなどのカルボキシレートポリマーが挙げられる。好ましくは、カルボキシレートポリマーは、4,000ダルトン~9,000ダルトンの分子量を有するポリアクリレートホモポリマー、又は60,000ダルトン~80,000ダルトンの分子量を有するマレエート/アクリレートコポリマーである。ポリマーポリカルボキシレート及びポリエチレングリコールを使用することもできる。ポリアルキレングリコール系グラフトポリマーは、ポリアルキレングリコール系化合物及びモノマー材料から調製されてもよく、モノマー材料は、カルボキシル基含有モノマー及び任意の追加モノマーを含む。カルボキシル基含有モノマーとして分類されない任意の追加モノマーとしては、スルホン酸基含有モノマー、アミノ基含有モノマー、アリルアミンモノマー、四級化アリルアミンモノマー、N-ビニルモノマー、ヒドロキシル基含有モノマー、ビニルアリールモノマー、イソブチレンモノマー、酢酸ビニルモノマー、これらのいずれかの塩、これらのいずれかの誘導体、及びこれらの混合物が挙げられる。
【0059】
組成物は、アルコキシル化ポリアミンを含み得る。このような物質としては、エトキシル化ポリエチレンイミン、エトキシル化ヘキサメチレンジアミン、及びこれらのサルフェート化物が挙げられるが、これらに限らない。ポリプロポキシル化誘導体も挙げられる。多種多様なアミン及びポリアクリエンイミン(polyaklyeneimine)は様々な度合いまでアルコキシル化してもよく、任意選択で更に修飾して上記の利点をもたらすこともできる。有用な例は、NH1個当たり20個のEO基までエトキシル化されている600g/モルのポリエチレンイミンコアである。好ましいエトキシル化ポリエチレンイミンは、BASFから入手可能なPE-20である。
【0060】
有用なアルコキシル化ポリアミン系ポリマーとしては、アルコキシル化ポリエチレンイミン型が挙げられ、当該アルコキシル化ポリアルキレンイミンは、ポリアルキレンイミンコアにおける少なくとも1つの窒素原子に結合した1つ以上の側鎖を有するポリアルキレンイミンコアを有し、当該アルコキシル化ポリアルキレンイミンは、(PEI)-(EO)-Rの実験式(I)(式中、aは、アルコキシル化ポリエチレンイミンのポリアルキレンイミンコアの数平均分子量(MWPEI)であり、100~100,000ダルトンの範囲であり、bは、アルコキシル化ポリアルキレンイミンの当該1つ以上の側鎖における平均エトキシル化度であり、5~40の範囲であり、Rは、独立して、水素、C~Cアルキル、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される)を有する。
【0061】
他の好適なアルコキシル化ポリアルキレンイミンとしては、当該アルコキシル化ポリアルキレンイミンが、ポリアルキレンイミンコアにおける少なくとも1つの窒素原子に1本以上の側鎖が結合しているポリアルキレンイミンコアを有し、アルコキシル化ポリアルキレンイミンが、(PEI)-(EO)(PO)-R又は(PEI)-(PO)(EO)-Rの実験式(II)(式中、oは、アルコキシル化ポリアルキレンイミンのポリアルキレンイミンコアの数平均分子量(MWPEI)であり、100~100,000ダルトンの範囲であり、mは、10~50の範囲の、アルコキシル化ポリアルキレンイミンの当該1本以上の側鎖における平均エトキシル化度であり、nは、1~50の範囲の、アルコキシル化ポリアルキレンイミンの当該1本以上の側鎖における平均プロポキシル化度であり、Rは、独立して、水素、C~Cアルキル、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される)を有するものが挙げられる。
【0062】
セルロース系ポリマーは、本発明に従って使用することができる。好適なセルロース系ポリマーは、アルキルセルロース、アルキルアルコキシアルキルセルロース、カルボキシルアルキルセルロース、アルキルカルボキシアルキルセルロース、スルホアルキルセルロースから選択され、より好ましくは、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、メチルヒドロキシエチルセルロース、メチルカルボキシメチルセルロース、及びこれらの混合物から選択される。好適なカルボキシメチルセルロースは、0.5~0.9のカルボキシメチル置換度、及び100,000Da~300,000Daの分子量を有する。好適なカルボキシメチルセルロースは、例えば、国際公開第09/154933号に記載されているように、0.65超の置換度及び0.45超のブロック性度を有する。
【0063】
本発明の消費者製品はまた、
アルキルセルロース、アルキルアルコキシアルキルセルロース、カルボキシアルキルセルロース、アルキルカルボキシアルキルセルロースから選択されるものを含む1つ以上のセルロース系ポリマーを含み得る。一態様では、セルロースポリマーは、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、メチルヒドロキシエチルセルロース、メチルカルボキシメチルセルロース、及びこれらの混合物を含む群から選択される。一態様では、カルボキシメチルセルロースは、0.5~0.9のカルボキシメチル置換度及び100,000Da~300,000Daの分子量を有する。カルボキシメチルセルロースポリマーの例は、CPKelkoによってFinnfix(登録商標)GDAとして市販されているカルボキシメチルセルロース、疎水変性カルボキシメチルセルロース、例えば、CPKelcoによってFinnfix(登録商標)SH1として市販されているカルボキシメチルセルロースのアルキルケテンダイマー誘導体、又はCPKelcoによってFinnfix(登録商標)Vとして市販されているブロック状カルボキシメチルセルロースである。
【0064】
カチオン性ポリマーも、本発明に従って使用することができる。好適なカチオン性ポリマーは、組成物の意図する用途のpH(概ね、pH3~pH9、一実施形態ではpH4~pH8の範囲のpH)において、少なくとも0.5meq/gm、別の実施形態では少なくとも0.9meq/gm、別の実施形態では少なくとも1.2meq/gm、更に別の実施形態では少なくとも1.5meq/gmであるが、一実施形態では7meq/gm未満、別の実施形態では5meq/gm未満のカチオン電荷密度を有する。本明細書において、ポリマーの「カチオン電荷密度」とは、ポリマー上の正電荷数の、ポリマーの分子量に対する比を指す。このような好適なカチオン性ポリマーの平均分子量は、概ね、10,000~10,000,000、一実施形態では、50,000~5,000,000、別の実施形態では100,000~3百万である。
【0065】
本明細書の組成物に使用するのに好適なカチオン性ポリマーは、四級アンモニウムなどのカチオン性窒素含有部分、又はプロトン化されたカチオン性アミノ部分を含有できる。ポリマーが、水中、組成物中、若しくは組成物のコアセルベート相中で可溶性のままであり、かつ対イオンが、組成物の必須成分と物理的及び化学的に適合性があるか、又はそうでなければ、製品の性能、安定性若しくは審美性を過度に損なうことがない限り、任意のアニオン性対イオンをカチオン性ポリマーと併せて使用してもよい。このような対イオンの非限定的な例としては、ハライド(例えば、クロリド、フルオリド、ブロミド、ヨーダイド)、サルフェート及びメチルサルフェートが挙げられる。
【0066】
このようなポリマーの非限定的な例は、CTFA Cosmetic Ingredient Dictionary、第3版、Estrin、Crosley及びHaynes編(The Cosmetic,Toiletry,and Fragrance Association,Inc.(Washington,D.C.)(1982年))に記載されている。
【0067】
使用され得る特に有用なカチオン性ポリマーとしては、カチオン性セルロース、カチオン性グアー、ポリ(アクリルアミド-コ-ジアリルジメチルアンモニウムクロリド)、ポリ(アクリルアミド-コ-ジアリルジメチルアンモニウムクロリド-コ-アクリル酸)、ポリ(アクリルアミド-コ-メタクリロアミドプロピル-ペンタメチル-1,3-プロピレン-2-オール-アンモニウムジクロリド)、ポリ(アクリルアミド-コ-N,N-ジメチルアミノエチルアクリレート)及びその四級化誘導体、ポリ(アクリルアミド-コ-N,N-ジメチルアミノエチルメタクリレート)及びその四級化誘導体、ポリ(アクリルアミド-メタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロリド)、ポリ(アクリルアミド-メタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロリド-コ-アクリル酸)、ポリ(ジアリルジメチルアンモニウムクロリド)、ポリ(ジアリルジメチルアンモニウムクロリド-コ-アクリル酸)、ポリ(エチルメタクリレート-コ-オレイルメタクリレート-コ-ジエチルアミノエチルメタクリレート)及びその四級化誘導体、ポリ(エチルメタクリレート-コ-ジメチルアミノエチルメタクリレート)及びその四級化誘導体、ポリ(ヒドロキシプロピルアクリレート-コ-メタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロリド)及びその四級化誘導体、ポリ(ヒドロキシエチルアクリレート-コ-ジメチルアミノエチルメタクリレート)及びその四級化誘導体、ポリ(メチルアクリルアミド-コ-ジメチルアミノエチルアクリレート)及びその四級化誘導体、ポリ(メタクリレート-コ-メタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロリド)、ポリ(ビニルホルムアミド-コ-アクリル酸-コ-ジアリルジメチルアンモニウムクロリド)、ポリ(ビニルホルムアミド-コ-ジアリルジメチルアンモニウムクロリド)、ポリ(ビニルピロリドン-コ-アクリルアミド-コ-ビニルイミダゾール)及びその四級化誘導体、ポリ(ビニルピロリドン-コ-ジメチルアミノエチルメタクリレート)及びその四級化誘導体、ポリ(ビニルピロリドン-コ-メタクリルアミド-コ-ビニルイミダゾール)及びその四級化誘導体、ポリ(ビニルピロリドン-コ-ビニルイミダゾール)及びその四級化誘導体、ポリエチレンイミン(及びその四級化誘導体を含む)、並びにこれらの混合物からなる群から選択されるポリマーを含む当該カチオン性ポリマーが挙げられる。
【0068】
本組成物に使用するのに好適な他のカチオン性ポリマーとしては、多糖類ポリマー、カチオン性グアーガム誘導体、四級窒素含有セルロースエーテル、合成ポリマー、エーテル化セルロース、グアー及びデンプンのコポリマーが挙げられる。使用される場合、本明細書におけるカチオン性ポリマーは、組成物に可溶性であるか、又は上述のカチオン性ポリマー、並びにアニオン性、両性及び/又は双極性界面活性剤成分によって形成される組成物中の複合コアセルベート相に可溶性である。また、カチオン性ポリマーの複合コアセルベートは、組成物中の他の帯電物質と共に形成することもできる。
【0069】
好適なカチオン性ポリマーは、米国特許第3,962,418号、同第3,958,581号、及び米国特許出願公開第2007/0207109(A1)号に記載されている。
【0070】
組成物は、1種以上の移染防止剤を含んでもよい。本発明の一実施形態では、本発明者らは驚くべきことに、特定の染料に加えて、ポリマー移染防止剤を含む組成物は、性能が向上することを見出した。これは、驚くべきことに、ポリマー移染防止剤が染料の付着を防ぐためである。好適な移染防止剤としては、ポリビニルピロリドンポリマー、ポリアミンN-オキシドポリマー、N-ビニルピロリドンとN-ビニルイミダゾールとのコポリマー、ポリビニルオキサゾリドン及びポリビニルイミダゾール又はこれらの混合物が挙げられるが、これらに限らない。好適な例としては、Ashland Aqualon製のPVP-K15、PVP-K30、ChromaBond S-400、ChromaBond S-403E及びChromabond S-100、並びにBASF製のSokalan HP165、Sokalan HP50、Sokalan HP53、Sokalan HP59、Sokalan(登録商標)HP56K、Sokalan(登録商標)HP66が挙げられる。染料制御剤は、(i)スルホン化フェノール/ホルムアルデヒドポリマー、(ii)尿素誘導体、(iii)染料で分子インプリントされた、エチレン性不飽和モノマーのポリマー、(iv)約2μm以下の平均直径を有する、非水溶性ポリアミドからなる繊維、(v)ベンゾオキサジンモノマー化合物の重合から得ることができるポリマー、及び(vi)これらの組み合わせ、からなる群から選択され得る。他の好適なDTIは、国際公開第2012/004134号に記載されるとおりである。移染防止剤は、対象組成物中に存在する場合、組成物の約0.0001重量%~約10重量%、約0.01重量%~約5重量%、又は更には約0.1重量%~約3重量%の濃度で存在してもよい。
【0071】
水溶性ポリマーの例としては、限定されないが、ポリビニルアルコール(polyvinyl alcohol、PVA)、変性PVA、ポリビニルピロリドン;PVA/ポリビニルピロリドン及びPVA/ポリビニルアミンなどのPVAコポリマー;部分加水分解されたポリ酢酸ビニル;ポリエチレンオキシドなどのポリアルキレンオキシド;ポリエチレングリコール;アクリルアミド;アクリル酸;セルロース、メチルセルロース、エチルセルロース及びプロピルセルロースなどのアルキルセルロース系材料;セルロースエーテル;セルロースエステル;セルロースアミド;ポリ酢酸ビニル;ポリカルボン酸及び塩;ポリアミノ酸又はペプチド;ポリアミド、ポリアクリルアミド;マレイン酸/アクリル酸のコポリマー;デンプン、変性デンプンを含む多糖類;ゼラチン、アルギネート;キシログルカン、キシラン、グルクロノキシラン、アラビノキシラン、マンナン、グルコマンナン、及びガラクトグルコマンナンを含む他のヘミセルロース系多糖類;並びにペクチン、キサンタン、及びカラギーナン、ローカス(locus)ビーン、アラビック、トラガカントなどの天然ガム;並びにこれらの組み合わせが挙げられる。
【0072】
組成物は、布地シェーディング剤を含み得る。好適な布地シェーディング剤としては、染料、染料-クレイ結合体、及び顔料が挙げられる。好適な染料としては、小分子染料及び高分子染料が挙げられる。好適な低分子染料としては、ダイレクトブルー、ダイレクトレッド、ダイレクトバイオレット、アシッドブルー、アシッドレッド、アシッドバイオレット、ベーシックブルー、ベーシックバイオレット及びベーシックレッド、又はこれらの混合物のカラーインデックス(Colour Index、C.I.)分類に区分される染料からなる群から選択される低分子染料が挙げられる。好ましい染料としては、アルコキシル化アゾチオフェン、ソルベントバイオレット13、アシッドバイオレット50及びダイレクトバイオレット9が挙げられる。
【0073】
カプセル化剤
組成物は、カプセル化剤を含み得る。組成物は、例えば、組成物の約0.05重量%~約5重量%、又は約0.05重量%~約5重量%、又は約0.1重量%~約5重量%、又は約0.2重量%~約2重量%のカプセル化剤を含んでもよい。組成物は、組成物の約0.05重量%~約10重量%、又は約0.1重量%~約5重量%、又は約0.1重量%~約2重量%の香料を組成物に提供するのに十分な量のカプセル化剤を含んでもよい。カプセル化剤は、シェル及びコアを含む。コアは、シェルによって包囲されてもよい。
【0074】
本明細書で考察される場合、封入体の量又は重量パーセントは、シェル材料とコア材料との合計を意味する。
【0075】
カプセル化剤は、約0.5マイクロメートル~約100マイクロメートル、又は更には10~100マイクロメートル、好ましくは約1マイクロメートル~約60マイクロメートル、又は更には10マイクロメートル~50マイクロメートル、又は更には20マイクロメートル~45マイクロメートル、又は代替的に20マイクロメートル~60マイクロメートルの容積重量中央値のカプセル化剤サイズを有してもよい。
【0076】
コア
コアは、香料を含んでもよい。香料は、単一の香料原料又は香料原料の混合物を含んでもよい。「香料原料」という用語(又は「perfume raw material、PRM」)は、本明細書で使用するとき、少なくとも約100g/モルの分子量を有し、かつ匂い、芳香、エッセンス、又は香りを、単独で又はその他の香料原料と共に付与するのに有用な化合物を意味する。典型的なPRMとしては特に、アルコール、ケトン、アルデヒド、エステル、エーテル、ナイトライト、及びテルペン等のアルケンが挙げられる。一般的なPRMのリストは、例えば、「Perfume and Flavor Chemicals」第I巻及び第II巻;Steffen Arctander Allured Pub.Co.(1994)及び「Perfumes:Art,Science and Technology」、Miller,P.M.and Lamparsky,D.,Blackie Academic and Professional(1994)のような様々な参照元に見出され得る。
【0077】
コア内の香料は、香料原料の混合物を含有してもよい。コア内の香料は、少なくとも3種、又は少なくとも4種、又は少なくとも5種、又は少なくとも6種、又は少なくとも7種、又は少なくとも8種、又は少なくとも9種、又は少なくとも10種の香料原料を含んでもよい。香料原料の混合物は、より複雑で望ましい審美性、及び/又はより良好な香料性能若しくは寿命を、例えば、種々のタッチポイントで提供してもよい。
【0078】
コア内の香料は、約50種未満、又は約40種未満、又は約30種未満、又は約25種未満、又は約20種未満の香料原料を含んでもよい。配合の複雑性及び/又はコストを低減又は制限する方法として香料中の香料原料の数を制限することが望ましい場合がある。
【0079】
香料は、天然由来の少なくとも1種の香料原料を含んでもよい。このような成分は、持続可能性/環境上の理由から望ましい場合がある。天然由来の香料原料は、PRMの混合物を含有し得る天然抽出物又はエッセンスを含んでもよい。このような天然抽出物又はエッセンスとしては、オレンジ油、レモン油、バラ抽出物、ラベンダー、ムスク、パチョリ、バルサムエッセンス、白檀油、松根油、スギなどが挙げられ得る。
【0080】
本開示のカプセル化剤のコアは、分配変性剤を含んでもよい。コアは、封入された有益剤に加えて、コアの総重量に基づいて、0%より大きく約80%まで、好ましくは0%より大きく約50%まで、より好ましくは0%より大きく約30%まで、最も好ましくは0%より大きく約20%までの分配変性剤を含んでもよい。
【0081】
分配調整剤は、植物油、変性植物油、C~C24脂肪酸のモノエステル、ジエステル、及びトリエステル、ミリスチン酸イソプロピル、ドデカノフェノン、ラウリン酸ラウリル、ベヘン酸メチル、ラウリン酸メチル、パルミチン酸メチル、ステアリン酸メチル、並びにこれらの混合物からなる群から選択される材料を含んでもよい。分配調整剤は、好ましくはミリスチン酸イソプロピルを含んでもよい、又はミリスチン酸イソプロピルからなってもよい。変性植物油は、エステル化及び/又は臭素化されたものであってもよい。変性植物油は、好ましくは、ヒマシ油及び/又はダイズ油を含んでもよい。参照により本明細書に組み込まれる米国特許出願公開第20110268802号は、本明細書に記載される香料カプセル化剤において有用であり得る他の分配調整剤を記載している。
【0082】
シェル
カプセル化剤は、シェルを含んでもよい。シェルは、コアを部分的に又は完全に包囲してもよい。壁材料はアミノプラストを含むことができる。アミノプラストは、ポリウレア、ポリウレタン、及び/又はポリウウレアウレタンを含むことができる。アミノプラストは、アミノプラストコポリマー、例えば、メラミンホルムアルデヒド、尿素ホルムアルデヒド、架橋メラミンホルムアルデヒド、又はこれらの混合物を含み得る。壁はメラミンホルムアルデヒドを含み得、以下に記載されるようなコーティングを更に含み得る。カプセル化剤は、香料を含むコアと、メラミンホルムアルデヒド及び/又は架橋メラミンホルムアルデヒドを含む壁とを含んでもよい。カプセル化剤は、香料を含むコアと、メラミンホルムアルデヒド及び/又は架橋メラミンホルムアルデヒド、ポリ(アクリル酸)及びポリ(アクリル酸-co-ブチルアクリレート)を含む壁とを含んでもよい。
【0083】
シェルは、ポリマー材料を含んでもよい。ポリマー材料は、(メタ)アクリレート材料を含んでもよい。上記のように、5.0mgKOH/gを超える酸価を有する香料は、アクリレート材料を含むシェルに封入された場合に驚くほど良く性能を発揮することが見出されている。シェルのポリマー材料は、少なくとも部分的にラジカル重合プロセスにより形成されてもよい。
【0084】
シェルのアクリレート材料は、ポリアクリレート、ポリエチレングリコールアクリレート、ポリウレタンアクリレート、エポキシアクリレート、ポリメタクリレート、ポリエチレングリコールメタクリレート、ポリウレタンメタクリレート、エポキシメタクリレート、及びこれらの混合物からなる群から選択される(メタ)アクリレート材料を含んでもよい。
【0085】
本明細書で使用する場合、「(メタ)アクリレート」又は「(メタ)アクリル」という用語への言及は、特定のモノマー、オリゴマー、及び/又はプレポリマーのアクリレート及びメタクリレートバージョンの両方を意味するものとして理解すべきである。例えば、「アリル(メタ)アクリレート」は、アリルメタクリレート及びアリルアクリレートの両方の可能性があることを示し、同様に、(メタ)アクリル酸のアルキルエステルへの言及は、アクリル酸のアルキルエステル及びメタクリル酸のアルキルエステルの両方の可能性があることを示し、同様に、ポリ(メタ)アクリレートは、ポリアクリレート及びポリメタクリレートの両方の可能性があることを示す。ポリ(メタ)アクリレート材料は、例えば、ポリエステルポリ(メタ)アクリレート、ウレタン及びポリウレタンポリ(メタ)アクリレート(特に、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートと、ポリイソシアネート又はウレタンポリイソシアネートとの反応によって調製されるもの)、メチルシアノアクリレート、エチルシアノアクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリレート官能性シリコーン、ジ-、トリ-、及びテトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジ(ペンタメチレングリコール)ジ(メタ)アクリレート、エチレンジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エトキシル化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、ジグリセロールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジクロロアクリレート、1,3-ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、及びジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、並びに様々な多官能(メタ)アクリレートを含む、広範なポリマー材料を包含することを意図する。単官能性アクリレート、すなわち、1つのアクリレート基のみを含むものも、有利に使用されてもよい。典型的なモノアクリレートとしては、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、シアノエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、p-ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、クロロベンジル(メタ)アクリレート、アミノアルキル(メタ)アクリレート、様々なアルキル(メタ)アクリレート、及びグリシジル(メタ)アクリレートが挙げられる。(メタ)アクリレート又はそれらの誘導体との混合物、並びに1つ以上の(メタ)アクリレートモノマー、オリゴマー、及び/若しくはプレポリマーの組み合わせ又はそれらの誘導体と、アクリロニトリル及びメタアクリロニトリルを含むその他のコポリマー化可能なモノマーとの混合物も、同様に使用されてもよい。
【0086】
主な当該シェル材料は、ポリアクリレートを含んでもよい。シェル材料は、シェル材料の約25重量%~約100重量%、又は約50重量%~約100重量%、又は約65重量%~約100重量%のポリアクリレートポリマーを含んでもよい。ポリアクリレートは、ポリアクリレート架橋ポリマーを含んでもよい。
【0087】
カプセル化剤の(メタ)アクリレート材料は、1つ以上の多官能性アクリレート部分を含む材料から誘導されるポリマーを含んでもよい。多官能性アクリレート部分は、三官能性アクリレート、四官能性アクリレート、五官能性アクリレート、六官能性アクリレート、七官能性アクリレート、及びこれらの混合物からなる群から選択されてもよい。多官能性アクリレート部分は、好ましくは、六官能性アクリレートである。アクリレート材料は、アクリレート部分、メタクリレート部分、アミンアクリレート部分、アミンメタクリレート部分、カルボン酸アクリレート部分、カルボン酸メタクリレート部分、及びこれらの組み合わせ、好ましくは、アミンメタクリレート部分又はカルボン酸アクリレート部分からなる群から選択される部分を含む、ポリアクリレートを含んでもよい。
【0088】
(メタ)アクリレート材料は、1つ以上の多官能性アクリレート及び/又は多官能性メタクリレート部分を含む材料を含んでもよい。1つ以上の多官能性アクリレート部分を含む材料の1つ以上のメタクリレート部分を含む材料に対する比は、約999:1~約6:4、好ましくは約99:1~約8:1、より好ましくは約99:1~約8.5:1であってもよい。
【0089】
多官能性アクリレートの例としては、CN975(六官能性芳香族ウレタンアクリレート)、CN9006(六官能性脂肪族ウレタンアクリレート)、CN296、CN293、CN2295(六官能性ポリエステルアクリレートオリゴマー又はアクリル化ポリエステル)、CN2282、CN294E、CN299(四官能性ポリエステルアクリレートオリゴマー又はアクリル化ポリエステル)、SR494、SR295、SR255(四官能性アクリレートオリゴマー)、SR9009、SR9011(三官能性メタクリレートオリゴマー)、SR929(ポリエステルウレタンアクリレートオリゴマー)、SR9053(酸エステル三官能性アクリレートオリゴマー)、CN989、CN9301(脂肪族ウレタンアクリレート)、SR350、SR353(三官能性アクリレートオリゴマー)、SR9012(三官能アクリレートエステル)、及び/又はSR368(トリス(2-ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリアクリレート)などのSartomer Inc.から販売されている材料が挙げられる。
【0090】
アクリレート材料は、六官能性アクリレート、トリアクリレート、又はこれらの混合物、好ましくは、六官能性芳香族アクリレート、イソシアヌレートトリアクリレート、又はこれらの混合物、より好ましくは、六官能性芳香族ウレタンアクリレート、トリス(2-ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリアクリレート、又はこれらの混合物から選択されるモノマーから誘導されてもよく、それは、このような材料が堅牢なカプセルを製造するのに有用であることが見出されているためである。
【0091】
例えば、本明細書に記載された粒子のシェルは、少なくとも1つのモノマー又はそのオリゴマーの反応生成物を含むポリ(メタ)アクリレートポリマーを含んでもよい。モノマーは、式Iによる構造を含み:
【0092】
【化2】
式中、Rは、C~Cから選択され、Rは水素又はメチルであり、nは1~3の整数であり、Aは、式II~式VIから選択されるもののいずれかから選択される環状構造である:
【0093】
【化3】
【0094】
カプセル化剤のシェルは、メラミン誘導体を実質的に含まなくてもよい。メラミン誘導体としては、メラミン系モノマー、例えば、メラミン-ホルムアルデヒド材料から誘導されるポリマー又はその他の材料を挙げられ得る。カプセル化剤のシェルは、メラミン-ホルムアルデヒド材料を実質的に含まなくてもよい。
【0095】
カプセル化剤は、カプセル化剤の総重量を基準にして、約0.5%~約40%、より好ましくは0.8%~5%の乳化剤を含んでもよい。乳化剤は、カプセル化剤の形成中に加工助剤として有用であり得る。乳化剤は、シェル内に埋め込まれてもよい、及び/又はシェル上に位置していてもよい。乳化剤は、ポリビニルアルコール、カルボキシル化又は部分加水分解ポリビニルアルコール、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、ステアリン酸の塩又はエステル、レシチン、有機スルホン酸、2-アクリルアミド-2-アルキルスルホン酸、スチレンスルホン酸、ポリビニルピロリドン、N-ビニルピロリドンのコポリマー、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、アクリル酸とメタクリル酸とのコポリマー、及び水の表面張力を低下させる水溶性界面活性剤ポリマーからなる群から選択され得る。
【0096】
乳化剤は、好ましくは、ポリビニルアルコールを含む。好ましくは、ポリビニルアルコールは、以下の特性のうちの少なくとも1つ又はその混合を有する:(i)70%~99%、好ましくは75%~98%、より好ましくは80%~96%、より好ましくは82%~96%、最も好ましくは86%~94%の加水分解度、及び/又は(ii)20℃の4%水溶液において、2mPa.s~150mPa.s、好ましくは3mPa.s~70mPa.s、より好ましくは4mPa.s~60mPa.s、更により好ましくは5mPa.s~55mPa.sの粘度。好適なポリビニルアルコール材料は、Selvol 540 PVA(Sekisui Specialty Chemicals,Dallas,TX)、Mowiol 18-88=Poval 18-88、Mowiol 3-83、Mowiol 4-98=Poval 4-98(クラレ)、Poval KL-506=Poval 6-77 KL(Kuraray)、Poval R-1130=Poval 25-98 R(Kuraray)、Gohsenx K-434(日本合成化学工業)から選択されてもよい。
【0097】
本開示のカプセル化剤は、コーティングを含んでもよい。シェルは、コーティングを含んでもよく、例えば、コーティングは、シェルの外面上に存在してもよい。カプセル化剤は製造されてから、続いてコーティング材料でコーティングされてもよい。コーティングは、付着助剤として有用であり得る。コーティング材料の非限定的な例としては、ポリ(メタ)アクリレート、ポリ(エチレン-無水マレイン酸)、ポリアミン、ワックス、ポリビニルピロリドン、ポリビニルピロリドンコポリマー、ポリビニルピロリドン-エチルアクリレート、ポリビニルピロリドン-ビニルアクリレート、ポリビニルピロリドンメタクリレート、ポリビニルピロリドン/ビニルアセテート、ポリビニルアセタール、ポリビニルブチラール、ポリシロキサン、ポリ(プロピレン無水マレイン酸)、無水マレイン酸誘導体、無水マレイン酸誘導体のコポリマー、ポリビニルアルコール、スチレン-ブタジエンラテックス、ゼラチン、アラビアガム、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、他の変性セルロース、アルギン酸ナトリウム、キトサン、カゼイン、ペクチン、化工デンプン、ポリビニルアセタール、ポリビニルブチラール、ポリビニルメチルエーテル/無水マレイン酸、ポリビニルピロリドン及びそのコポリマー、ポリ(ビニルピロリドン/メタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩化物)、ポリビニルピロリドン/ビニルアセテート、ポリビニルピロリドン/ジメチルアミノエチルメタアクリレート、ポリビニルアミン、ポリビニルホルムアミド、ポリアリルアミン、並びにポリビニルアミン、ポリビニルホルムアミド、及びポリアリルアミンのコポリマー、並びにこれらの混合物からなる群から選択される材料が挙げられるが、これらに限定されない。コーティング材料は、カチオン性ポリマーであってもよい。コーティング材料は、キトサンを含んでもよい。
【0098】
組成物は、本明細書に記載されたカプセル化剤シェル厚さ試験法によって測定されるように、カプセル化剤の少なくとも75%が、約10nm~約350nm、約20nm~約200nm、又は25nm~約180nmのカプセル化剤シェル厚さを有する本開示によるカプセル化剤を含んでもよい。
【0099】
香料成分を可溶化する方法
上で考察される組成成分に加えて、本開示は、界面活性剤含有組成物中に1つ以上の香料成分を可溶化する方法も対象とする。この方法は、香料成分をC8~C10脂肪酸と組み合わせることを含むことができ、香料成分は、約5:1~約20:1の原子数による炭素対酸素比を有し、香料成分の分子量は、約155ダルトン以上であり、界面活性剤対C8~C10脂肪酸の重量比は、約200:1~約2:1であり、界面活性剤含有組成物は、少なくとも70%のパーセント透過率を有する。香料成分は、ジヒドロミルセノール、ヘキシルシンナミックアルデヒド、メチルノニルアセトアルデヒド、ヴェルドックス、テトラヒドロリナロール、メチルセドリロン、イオノンガンマメチル、フロールアセテート、ピラノール、イソeスーパー、テルピニルアセテート、又はこれらの組み合わせを含むことができる。組成物は、約5重量%~約20重量%の界面活性剤を含み得る。組成物は、約0.1重量%~約3重量%のC8~C10脂肪酸を含み得る。香料成分が芳香環を含む場合、芳香環は、別の環の成分ではない少なくとも2つの他の原子と共鳴している。C8~C10脂肪酸は、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、又はこれらの組み合わせを含み得る。透過率は、製品の主波長で、かつ乳白剤、構造化剤、及びカプセル化剤の不在下で測定することができる。簡潔にするために、組成成分及び属性のうちのいくつかのみが本明細書に列挙されるが、上で考察されるもののうちのいずれかが、この方法において利用され得ることが想定される。
【0100】
組み合わせ
1.液体洗剤組成物であって、
a)組成物の約5重量%~約20重量%の界面活性剤と、
b)組成物の約0.1重量%~約3重量%、好ましくは、約0.25重量%~約2.0重量%の、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、又はこれらの組み合わせを含むC8~C10脂肪酸であって、界面活性剤対C8~C10脂肪酸の重量比が、約200:1~約2:1の範囲である、C8~C10脂肪酸と、
c)香料であって、約5:1~約20:1の原子数による炭素対酸素比を有する香料成分を含み、香料成分の分子量が、約155ダルトン以上である、香料と、を含み、
液体洗剤組成物が、少なくとも70%のパーセント透過率を有し、透過率が、液体洗剤組成物の主波長で、かつ乳白剤、構造化剤、及びカプセル化剤の不在下で測定される、液体洗剤組成物。
2.組成物が、組成物の約0.2重量%~約5.0重量%の香料を含む、1に記載の液体洗剤組成物。
3.界面活性剤が、アニオン性界面活性剤を含む、1又は2に記載の液体洗剤組成物。
4.香料が、原子数による約5:1~約20:1の炭素対酸素比を有する、香料の約10重量%以上の香料成分を有し、香料成分の分子量が、約155ダルトン以上である、1~3のいずれかに記載の液体洗剤組成物。
5.香料が、ウンデカラクトンを含まない、1~4のいずれかに記載の液体洗剤組成物。
6.香料成分が、ジヒドロミルセノール、ヘキシルシンナミックアルデヒド、メチルノニルアセトアルデヒド、オルソ-三級ブチルシクロへキシルアセテート、テトラヒドロリナロール、メチルセドリロン、アルファイソメチルイオノン、a,4,5,6,7,7a-ヘキサヒドロ-4,7-メタノインデン-6-イルアセテート、テトラヒドロ-2-イソブチル-4メチルピラン-4-オール,7-アセチル,1,2,3,4,5,6,7,8-オクタヒドロ-1,1,6,7-テトラメチルナフタレン、テルピニルアセテート、又はこれらの組み合わせを含む、1~5のいずれかに記載の液体洗剤組成物。
7.界面活性剤が、アニオン性界面活性剤と非イオン性界面活性剤との組み合わせを含む、1~6のいずれかに記載の液体洗剤組成物。
8.香料成分が芳香環を含む場合、芳香環が、別の環の成分ではない少なくとも2つの他の原子と共鳴している、1~7のいずれかに記載の液体洗剤組成物。
9.組成物が、合成保存料を含まない、1~8のいずれかに記載の液体洗剤組成物。
10.組成物が、約6~約10の希釈されたpHを有する、1~9のいずれかに記載の液体洗剤組成物。
11.C8~C10脂肪酸が、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、又はこれらの組み合わせを含む、1~10のいずれかに記載の液体洗剤組成物。
12.液体洗剤組成物であって、
a)アニオン性界面活性剤を含む、組成物の約5重量%~約20重量%の界面活性剤と、
b)組成物の約0.2重量%~約4重量%の香料であって、ジヒドロミルセノール、ヘキシルシンナミックアルデヒド、メチルノニルアセトアルデヒド、オルソ-三級ブチルシクロへキシルアセテート、テトラヒドロリナロール、メチルセドリロン、アルファイソメチルイオノン、a,4,5,6,7,7a-ヘキサヒドロ-4,7-メタノインデン-6-イルアセテート、テトラヒドロ-2-イソブチル-4メチルピラン-4-オール,7-アセチル,1,2,3,4,5,6,7,8-オクタヒドロ-1,1,6,7-テトラメチルナフタレン、テルピニルアセテート、又はこれらの組み合わせを含む香料成分を含み、香料成分が、香料の10重量%を占める、香料と、
c)組成物の約0.1重量%~約3重量%、好ましくは、約0.25重量%~約2.0重量%の、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、又はこれらの組み合わせを含むC8~C10脂肪酸と、を含み、
組成物が、少なくとも70%の透過率を有する、液体洗剤組成物。
13.界面活性剤対C8~C10脂肪酸の重量比が、約200:1~約2:1である、12に記載の液体洗剤組成物。
14.香料が、香料の約10重量%、20重量%、30重量%、40重量%、50重量%、又はそれ以上の香料成分を有する、1~13のいずれかに記載の液体洗剤組成物。
15.香料成分が、原子数による約5:1~約20:1の炭素対酸素比を有し、香料成分の分子量が、約155ダルトン以上である、12~14のいずれかに記載の液体洗剤組成物。
16.香料が、ウンデカラクトンを含まない、12~15のいずれかに記載の液体洗剤組成物。
17.界面活性剤が、アニオン性界面活性剤と非イオン性界面活性剤との組み合わせを含む、12~16のいずれかに記載の液体洗剤組成物。
18.香料成分が芳香環を含む場合、芳香環が、別の環の成分ではない少なくとも2つの他の原子と共鳴している、12~17のいずれかに記載の液体洗剤組成物。
19.組成物が、合成保存料を含まない、12~18のいずれかに記載の液体洗剤組成物。
20.組成物が、約6~約10の希釈されたpHを有する、12~20のいずれかに記載の液体洗剤組成物。
21.C8~C10脂肪酸が、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、又はこれらの組み合わせを含む、12~20のいずれかに記載の液体洗剤組成物。
22.透過率が、液体洗剤組成物の主波長で測定される、12~21のいずれかに記載の液体洗剤組成物。
23.透過率が、構造化剤、カプセル化剤、及び乳白剤の不在下で測定される、12~22のいずれかに記載の液体洗剤組成物。
24.C8~C10脂肪酸が、オクタン酸、デカン酸、又はこれらの組み合わせを含む、1~23のいずれかに記載の液体洗剤組成物。
24b.界面活性剤含有組成物中に1つ以上の香料成分を可溶化する方法であって、
香料成分をC8~C10脂肪酸と組み合わせることを含み、香料成分が、約5:1~約20:1の原子数による炭素対酸素比を有し、香料成分の分子量が、約155ダルトン以上であり、界面活性剤対C8~C10脂肪酸の重量比が、約200:1~約2:1であり、界面活性剤含有組成物が、少なくとも70%のパーセント透過率を有する、方法。
25.香料成分が、ジヒドロミルセノール、ヘキシルシンナミックアルデヒド、メチルノニルアセトアルデヒド、オルソ-三級ブチルシクロへキシルアセテート、テトラヒドロリナロール、メチルセドリロン、アルファイソメチルイオノン、a,4,5,6,7,7a-ヘキサヒドロ-4,7-メタノインデン-6-イルアセテート、テトラヒドロ-2-イソブチル-4メチルピラン-4-オール,7-アセチル,1,2,3,4,5,6,7,8-オクタヒドロ-1,1,6,7-テトラメチルナフタレン、テルピニルアセテート、又はこれらの組み合わせを含む、24bに記載の方法。
26.組成物が、約5重量%~約20重量%の界面活性剤を含む、24b又は25に記載の方法。
27.組成物が、約0.1重量%~約3重量%、好ましくは、約0.25重量%~約2.0重量%のC8~C10脂肪酸を含む、24b~26のいずれかに記載の方法。
28.香料成分が芳香環を含む場合、芳香環が、別の環の成分ではない少なくとも2つの他の原子と共鳴している、24b~27のいずれかに記載の方法。
29.C8~C10脂肪酸が、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、又はこれらの組み合わせを含む、24b~28のいずれかに記載の方法。
30.組成物が、合成保存剤を含まない、24b~29のいずれかに記載の方法。
31.香料が、香料の約10重量%、20重量%、30重量%、40重量%、50重量%、又はそれ以上の香料成分を有する、24b~30のいずれかに記載の方法。
32.香料が、追加の香料成分を更に含む、24b~31のいずれかに記載の方法。
33.透過率が、液体洗剤組成物の主波長で測定される、24b~32のいずれかに記載の方法。
34.透過率が、構造化剤、カプセル化剤、及び乳白剤の不在下で測定される、24b~33のいずれかに記載の方法。
35.香料成分を可溶化するためのC8~C10脂肪酸の使用。
36.香料成分が、約5:1~約20:1の原子数による炭素対酸素比を有し、香料成分の分子量が、約155ダルトン以上である、35に記載の使用。
37.香料成分が、ジヒドロミルセノール、ヘキシルシンナミックアルデヒド、メチルノニルアセトアルデヒド、オルソ-三級ブチルシクロへキシルアセテート、テトラヒドロリナロール、メチルセドリロン、アルファイソメチルイオノン、a,4,5,6,7,7a-ヘキサヒドロ-4,7-メタノインデン-6-イルアセテート、テトラヒドロ-2-イソブチル-4メチルピラン-4-オール,7-アセチル,1,2,3,4,5,6,7,8-オクタヒドロ-1,1,6,7-テトラメチルナフタレン、テルピニルアセテート、又はこれらの組み合わせを含む、35又は36に記載の使用。
38.C8~C10脂肪酸が、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、又はこれらの組み合わせを含む、35~37のいずれかに記載の使用。
39.C8~C10脂肪酸がオクタン酸を含む、35~38のいずれかに記載の使用。
【0101】
試験方法
透過率の測定方法
総透過率を決定するために、HunterLab UltraScan VIS分光光度計を用いて試料を分析することができる。使用前に、分光光度計を製造業者の指示(UltraScan VIS Supplemental Manual for EasyMatch QC ver2.0)に従って標準化する。評価した各組成物について、50mlの製品を、傾斜した首の細胞培養フラスコ(10 CellStar(登録商標)、Greiner Bio-one、690175)に添加する。試料容器の外側表面を、リントフリーワイプ(Kimtech Science(商標)Kimwipes(商標)、VWR 89218-057)できれいにする。試料容器を透過コンパートメントに置き、EasyMatch(登録商標)QCソフトウェアを開始する。製品試料の色に基づいて分光光度計ソフトウェアによって主波長を決定し、全体のT%を得る。製品の主波長が利用できないか又は測定できない場合、製品は染料なしで製造することができ、Liquitint Blue AH染料(Milliken&Company)を0.05%のレベルで製品に添加し、透過率を476nmで測定することができる。以下の試験した試料について、Liquitint(登録商標)Blue AH染料(Milliken&Company)は、約476nmの主波長を生じたため、透過率をその波長で測定した。
【0102】
試料が、それを不透明にする材料であって、香料以外の、例えば、構造化剤、カプセル化剤、又は乳白剤などの材料を含む場合、試料の透過率は、これらの成分を含まない試料のバージョンで測定されるべきである。
【実施例
【0103】
比較例1
【0104】
【表3】
【0105】
以下の比較例は、製品を濁らせない香料成分の例を示す。
【0106】
【表4】
メチルジヒドロジャスモネート;エチレンブラシレート;オレンジテルペン;ベータナフトールメチルエーテル;パラヒドロキシフェニルブタノン;アニスアルデヒド
【0107】
比較例は、アニオン性界面活性剤を混合容器中に混合し、続いて、ホウ酸塩、キレート剤、及び水を混合することによって作製される。材料を、均質な混合物への材料の組み込みを開始するのに十分なエネルギーで混合する。混合しながら、溶媒、非イオン性界面活性剤、及びビルダーを配合物に加える。次いで、配合物のpHを、苛性又は酸性のいずれかで目標pHに調整する。適切なpHが得られると、染料、香料、又は香料原料を含み得る混合物に、残りの材料、補助材料を添加する。
【0108】
本発明の実施例
【0109】
【表5】
ジヒドロミルセノール;ヘキシルシンナミックアルデヒド;メチルノニルアセトアルデヒド
【0110】
【表6】
メチルノニルアセトアルデヒド;ヴェルドックス;テトラヒドロリナロール;メチルセドリロン
【0111】
【表7】
メチル-セドリロン;イオノンガンマメチル;フロールアセテート
【0112】
【表8】
フロールアセテート;ピラノール;10イソEスーパー
【0113】
【表9】
10イソEスーパー 11酢酸テルピニル
【0114】
【表10】
【0115】
【表11】
【0116】
【表12】
【0117】
【表13】
【0118】
【表14】
【0119】
本明細書は、本明細書に列挙された全ての出願全体を参照により組み込む。
【0120】
本明細書に開示される寸法及び値は、列挙された正確な数値に厳密に限定されるものとして理解されるべきではない。その代わりに、特に明記されない限り、そのような寸法は各々、列挙された値とその値を囲む機能的に同等な範囲との両方を意味することが意図される。例えば、「40mm」と開示された寸法は、「約40mm」を意味することが意図される。
【0121】
相互参照される又は関連するあらゆる特許又は特許出願、及び本願が優先権又はその利益を主張する任意の特許出願又は特許を含む、本明細書に引用される全ての文書は、除外又は限定することが明言されない限りにおいて、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。いずれの文献の引用も、本明細書中で開示又は特許請求されるいずれの発明に対する先行技術であるともみなされず、あるいはそれを単独で又は他の任意の参考文献又は複数の参考文献と組み合わせたときに、そのようないずれの発明も教示、示唆、又は開示するとはみなされない。更に、本文献における用語のいずれの意味又は定義も、参照により組み込まれた文献内の同じ用語の任意の意味又は定義と矛盾する程度まで、本文献においてその用語に与えられた意味又は定義が適用されるものとする。
【0122】
本発明の特定の実施形態を例解及び記載してきたが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく様々な他の変更及び修正を行うことができる点は当業者には明白であろう。したがって、本発明の範囲内にある全てのこのような変更及び修正を添付の特許請求の範囲に網羅することが意図される。
【手続補正書】
【提出日】2024-05-20
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体洗剤組成物であって、
a)前記組成物の約5重量%~約20重量%の界面活性剤、好ましくは、アニオン性界面活性剤と、
b)前記組成物の0.1重量%~3重量%、好ましくは、0.25重量%~2.0重量%の、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、又はこれらの組み合わせを含むC8~C10脂肪酸であって、界面活性剤対C8~C10脂肪酸の重量比が、200:1~2:1の範囲である、C8~C10脂肪酸と、
c)香料であって、好ましくは、前記組成物の0.2重量%~5重量%の前記香料であり、5:1~20:1の原子数による炭素対酸素比を有する香料成分を含み、前記香料成分の分子量が、155ダルトン以上であり、前記香料が、好ましくは、前記香料の10重量%以上の前記香料成分を含む、香料と、を含み、
前記液体洗剤組成物が、少なくとも70%のパーセント透過率を有し、前記透過率が、前記液体洗剤組成物の主波長で、かつ乳白剤、構造化剤、及びカプセル化剤の不在下で測定される、液体洗剤組成物。
【請求項2】
前記香料が、ウンデカラクトンを含まない、請求項1に記載の液体洗剤組成物。
【請求項3】
前記香料成分が、ジヒドロミルセノール、ヘキシルシンナミックアルデヒド、メチルノニルアセトアルデヒド、オルソ-三級ブチルシクロへキシルアセテート、テトラヒドロリナロール、メチルセドリロン、アルファイソメチルイオノン、a,4,5,6,7,7a-ヘキサヒドロ-4,7-メタノインデン-6-イルアセテート、テトラヒドロ-2-イソブチル-4メチルピラン-4-オール,7-アセチル,1,2,3,4,5,6,7,8-オクタヒドロ-1,1,6,7-テトラメチルナフタレン、テルピニルアセテート、又はこれらの組み合わせを含む、請求項1に記載の液体洗剤組成物。
【請求項4】
前記界面活性剤が、アニオン性界面活性剤と非イオン性界面活性剤との組み合わせを含む、請求項1に記載の液体洗剤組成物。
【請求項5】
前記香料成分が芳香環を含む場合、前記芳香環が、別の環の成分ではない少なくとも2つの他の原子と共鳴している、請求項1に記載の液体洗剤組成物。
【請求項6】
前記組成物が、合成保存料を含まない、請求項1に記載の液体洗剤組成物。
【請求項7】
前記組成物が、6~10の希釈されたpHを有する、請求項1に記載の液体洗剤組成物。
【請求項8】
界面活性剤含有組成物中に1つ以上の香料成分を可溶化する方法であって、
前記香料成分を、C8~C10脂肪酸、好ましくは、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、又はこれらの組み合わせと組み合わせることを含み、前記香料成分が、5:1~20:1の原子数による炭素対酸素比を有し、前記香料成分の分子量が、155ダルトン以上であり、界面活性剤対C8~C10脂肪酸の重量比が、200:1~2:1であり、前記界面活性剤含有組成物が、少なくとも70%のパーセント透過率を有する、方法。
【請求項9】
前記香料成分が、ジヒドロジヒドロミルセノール、ヘキシルシンナミックアルデヒド、メチルノニルアセトアルデヒド、オルソ-三級ブチルシクロへキシルアセテート、テトラヒドロリナロール、メチルセドリロン、アルファイソメチルイオノン、a,4,5,6,7,7a-ヘキサヒドロ-4,7-メタノインデン-6-イルアセテート、テトラヒドロ-2-イソブチル-4メチルピラン-4-オール,7-アセチル,1,2,3,4,5,6,7,8-オクタヒドロ-1,1,6,7-テトラメチルナフタレン、テルピニルアセテート、又はこれらの組み合わせを含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記界面活性剤含有組成物が、5重量%~20重量%の前記界面活性剤を含み、前記界面活性剤が、好ましくは、アニオン性界面活性剤、より好ましくは、アニオン性界面活性剤と非イオン性界面活性剤との組み合わせを含む、請求項8に記載の方法。
【請求項11】
前記界面活性剤含有組成物が、前記組成物の0.1重量%~3重量%、好ましくは、0.25重量%~2.0重量%の前記C8~C10脂肪酸を含む、請求項8に記載の方法。
【請求項12】
前記香料成分が芳香環を含む場合、前記芳香環が、別の環の成分ではない少なくとも2つの他の原子と共鳴している、請求項8に記載の方法。
【請求項13】
前記透過率が、前記界面活性剤含有組成物の主波長で、好ましくは、構造化剤、カプセル化剤、及び乳白剤の不在下で測定される、請求項8に記載の方法。
【請求項14】
香料成分を可溶化するための、C8~C10脂肪酸、好ましくは、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、又はこれらの組み合わせ、より好ましくは、オクタン酸の使用。
【請求項15】
前記香料成分が、5:1~20:1の原子数による炭素対酸素比を有し、前記香料成分の分子量が、155ダルトン以上であり、前記香料成分が、好ましくは、ジヒドロミルセノール、ヘキシルシンナミックアルデヒド、メチルノニルアセトアルデヒド、オルソ-三級ブチルシクロへキシルアセテート、テトラヒドロリナロール、メチルセドリロン、アルファイソメチルイオノン、a,4,5,6,7,7a-ヘキサヒドロ-4,7-メタノインデン-6-イルアセテート、テトラヒドロ-2-イソブチル-4メチルピラン-4-オール,7-アセチル,1,2,3,4,5,6,7,8-オクタヒドロ-1,1,6,7-テトラメチルナフタレン、テルピニルアセテート、又はこれらの組み合わせを含む、請求項14に記載の使用。
【国際調査報告】