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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-01
(54)【発明の名称】包装装置
(51)【国際特許分類】
   A45D 40/10 20060101AFI20241025BHJP
【FI】
A45D40/10
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024531685
(86)(22)【出願日】2022-11-24
(85)【翻訳文提出日】2024-07-26
(86)【国際出願番号】 FR2022052173
(87)【国際公開番号】W WO2023094777
(87)【国際公開日】2023-06-01
(31)【優先権主張番号】2112674
(32)【優先日】2021-11-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】500404605
【氏名又は名称】パフューム クリスチャン ディオール
(74)【代理人】
【識別番号】110000729
【氏名又は名称】弁理士法人ユニアス国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ウーセネカン、アラン
(57)【要約】
製品、特に化粧品を包装するための装置(100)であって、装置は、開放端(12)を有するスリーブ(10)と、スリーブ(10)内で引込位置と解放位置との間で移動可能な、製品のための支持体(30)と、支持体(30)の移動を引き起こすための基準ストロークで回転駆動可能なアクチュエータ(60)と、支持体(30)を解放位置に戻すように構成された戻りシステム(40)と、支持体(30)が解放位置にあるときにアクチュエータ(60)のストロークを基準ストロークに対して制限するように設けられた停止部(66)とを備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
製品、特に化粧品のための包装装置(100)であって、
開放端(12)を有するスリーブ(10)と、
前記製品の容器(32)のための支持体(30)であって、前記スリーブ(10)内で、前記容器(32)が前記スリーブ(10)内に収容される引込位置と、前記容器(32)が前記スリーブ(10)を越えて延びる解放位置との間で移動可能な前記支持体(30)と、
前記スリーブ(10)とは別体で、前記支持体(30)の移動を引き起こす基準ストロークで回転駆動可能なアクチュエータ(60)と、
前記解放位置に向けて前記支持体(30)を戻すように構成された戻りシステム(40)と、
前記支持体(30)が前記解放位置にあるときに前記アクチュエータのストロークを前記基準ストロークに対して制限するように設けられた停止部(66)と、を備える包装装置(100)。
【請求項2】
前記戻りシステム(40)は、前記支持体を前記解放位置に向かって第一方向に戻すように構成され、
前記アクチュエータ(60)は、前記第一方向とは異なり、好ましくは前記第一方向とは垂直な第二方向に回転駆動されるように構成されている、請求項1に記載の包装装置。
【請求項3】
前記停止部(66)が第二の停止部(66)を形成し、
前記包装装置は、前記支持体(30)が前記引込位置にあるときに、前記戻りシステム(40)の影響下で前記支持体(30)の移動を制限するように設けられた第一の停止部(65)をさらに備える、請求項1又は2に記載の包装装置。
【請求項4】
前記戻りシステム(40)は、第一の戻りシステムを形成し、
前記包装装置は、前記引込位置に前記支持体(30)を戻すように構成された第二の戻りシステムをさらに備える、請求項1~3のいずれか一項に記載の包装装置。
【請求項5】
前記第二の戻りシステムは、前記第一の戻りシステムとは異なる方向に、前記支持体を戻すように構成された、請求項4に記載の包装装置。
【請求項6】
前記第一の戻りシステムによって及ぼされる戻り力は、前記第二の戻りシステムによって及ぼされる戻り力以上である、請求項4又は5に記載の包装装置。
【請求項7】
前記第一の戻りシステム及び前記第二の戻りシステムは、プレストレスされた同一の弾性部材(40)から形成されている、請求項4~6のいずれか一項に記載の包装装置。
【請求項8】
前記支持体(30)は、前記スリーブ(10)内で長手方向に移動可能である、請求項1~7のいずれか一項に記載の包装装置。
【請求項9】
前記スリーブ(10)に対する前記支持体(30)の向きが、前記引込位置と前記解放位置の間で維持される、請求項8に記載の包装装置。
【請求項10】
前記支持体(30)と前記アクチュエータ(60)のうちの第一の要素が、前記支持体(30)と前記アクチュエータ(60)のうちの第二の要素のガイド(64)と係合する、請求項1~9のいずれか一項に記載の包装装置。
【請求項11】
前記ガイド(64)は、
前記アクチュエータ(60)の前記基準ストロークに対応する第一の部分(64a)と、
前記第一の部分(64a)と接続され、前記戻りシステム(40)の影響下における前記スリーブ(10)内の前記支持体(30)の移動に対応する第二の部分(64b)と、を有する、請求項10に記載の包装装置。
【請求項12】
前記ガイド(64)は、概ねL字形状である、請求項10又は11に記載の包装装置。
【請求項13】
前記支持体(30)上に設けられた、口紅機構などの製品容器(32)をさらに備える、請求項1~12のいずれか一項に記載の包装装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は包装装置に関し、より詳細には、製品、特に化粧品を包装するための装置に関する。
【背景技術】
【0002】
包装装置、特に口紅、クリーム又はスプレータイプの化粧品用の包装装置は、例えばバッグ又はハンドバッグに入れて容易に持ち運ぶことができ、頻繁に使用されなければならない。したがって、包装装置は、軽量で場所を取らず、収容された製品を容易に取り出すことができ、すなわち、使用者がその操作に特別な注意を払うことなく、ほとんど労力を必要とせず、簡単な方法で容易に行うことができるものでなければならない。また、この装置は、簡単な操作で製品を収納でき、使用者が特に注意を払う必要がないものでなければならない。さらに、この収納は信頼できるものでなければならない、すなわち、製品が誤って取り出されることが避けられなければならない。
【0003】
本出願人による国際出願WO2014/096651は、化粧品を、供給位置、解放位置、保管位置、又は引込位置のいずれかに保持するために、磁石要素を使用する解決策を提案している。この解決策は満足のいくものであるが、消費者は現在、例えば磁石を使用しない、生態系への影響が低減された包装装置を望んでいる。したがって、必ずしも磁石を使用する必要はないが、少なくとも同程度の信頼性を有する新しいタイプの包装装置が必要とされている。
【発明の概要】
【0004】
この目的のために、本開示は、製品、特に化粧品のための装置であって、開放端を有するスリーブと、スリーブ内で引込位置と解放位置との間で移動可能な、製品のための支持体と、支持体の移動を引き起こす基準ストロークで回転駆動可能なアクチュエータと、支持体を解放位置に向けて戻すように構成された戻りシステムと、支持体が解放位置にあるときにアクチュエータのストロークを基準ストロークに対して制限するように設けられた停止部とを備える。
【0005】
支持体は、分配や気化等の機構を有するかに関わらず、製品、又はリザーバ等の製品を収容する中間容器を運ぶことができる。
【0006】
基準ストロークにおけるアクチュエータの移動は、支持体の、少なくとも引込位置から解放位置への移動を引き起こす。支持体を解放位置に戻す戻りシステムは、支持体の解放位置への移動を補助することができる。さらに、解放位置では、支持体が不用意に引込位置に戻ることがないように、停止部がアクチュエータのストロークを基準ストロークに対して制限する。言い換えると、解放位置では、停止部によって、アクチュエータの可能なストロークは引込位置よりも少なくなる。
【0007】
さらに、アクチュエータは回転駆動されるように構成されているので、作動態様は使用者にとって特に快適であり、不用意な作動は制限される。
【0008】
支持体が解放位置にあるとき、支持体は、戻りシステムによって及ぼされる、支持体を解放位置に保持しようとする力を受ける。戻りシステムによって及ぼされる力は、基準ストローク全体にわたるアクチュエータの移動を可能にする位置に支持体を戻すために使用者によって及ぼされる力によって克服され、最終的に、支持体を引込位置に向かって戻すことができる。
【0009】
戻りシステムは、例えばエラストマーやバネなどの弾性的な戻り力を発揮する要素や、磁石などの磁気的な戻り力を発揮する要素など、戻り力を発揮する任意の要素を含むことができる。戻り力は、引力であっても斥力であってもよい。
【0010】
アクチュエータ、停止部、及び戻りシステムの間の協働により、包装装置は、製品の分配のための簡単な動作を可能にし、同時に、解放位置で製品支持体を良好に保持する。さらに、この保持は機械的な停止部に基づいており、信頼性の高い方法で実施でき、必ずしも磁気的な協働を採用する必要はない。それにもかかわらず、磁石が戻りシステムとして使用される場合、解放位置での保持が部分的に停止部によって保証されるため、磁石は、従来技術よりも比較的強力でなくすることができる。その結果、包装装置の環境への影響が大幅に改善される。
【0011】
いくつかの実施形態では、戻りシステムは、支持体を第一方向に解放位置に向けて戻すように構成され、アクチュエータは、第一方向とは異なる第二方向、好ましくは第一方向と直交する方向に回転駆動されるように構成される。したがって、停止部は、第一方向での支持体の移動を妨げることなく、第二方向でのアクチュエータの移動を制限することができる。
【0012】
いくつかの実施形態では、前記停止部は第二の停止部を形成し、包装装置は、支持体が引込位置にあるときに、戻りシステムの影響下で支持体の移動を制限するように設けられた第一の停止部をさらに備える。これらの実施形態では、引込位置において、第一の停止部は、支持体が引込位置に留まるように、戻りシステムの影響下での支持体の移動を制限する。アクチュエータを基準ストロークで移動させることで、戻りシステムをブロックしないように第一の停止部を解除でき、その後、戻りシステムは解放位置に向けて支持体を駆動させることができる。第一の停止部により、支持体は引込位置に効果的に保持される。
【0013】
いくつかの実施形態では、前記戻りシステムは、第一の戻りシステムを形成し、包装装置は、支持体を引込位置に向けて戻すように構成された第二の戻りシステムをさらに備える。したがって、第一の戻りシステムが支持体の解放位置への移動を補助する一方で、第二の戻りシステムが支持体の引込位置への移動を補助する。これにより、使用者にとっての支持体の移動が容易である。さらに、第二の戻りシステムは、支持体を引込位置に保持するのに役立ち、支持体の意図しない解放が制限される。
【0014】
いくつかの実施形態では、第二の戻りシステムは、第一の戻りシステムとは異なる方向に支持体を戻すように構成される。異なる二つの方向とは、それらの間にゼロでない角度を形成する二つの方向を意味し、同じ方向の二つの反対方向だけではない。したがって、戻りシステムはほとんど、あるいは全く同時に作用せず、支持体の解放位置と引込位置との間での移動を容易にする。必要に応じて、第一の(それぞれ第二の)戻りシステムは、第一の(それぞれ第二の)停止部によってブロックされ得る方向に支持体を戻すように構成される。
【0015】
いくつかの実施形態では、第一の戻りシステムによって及ぼされる戻り力は、第二の戻りシステムによって及ぼされる戻り力以上である。システムの一方又は他方によって及ぼされる戻り力は、潜在的に変更可能であるため、この条件は、少なくとも、支持体が引込位置及び解放位置の一方又は他方に向かって移動し得る状態において満たされる。したがって、使用者にとって製品への良好なアクセス性を確保するために、支持体は、好ましくは解放位置に戻されることが意図される。
【0016】
いくつかの実施形態では、第一の戻りシステム及び第二の戻りシステムは、プレストレスされた同一の弾性部材によって形成される。これにより、戻りシステムは特に簡単で安価である。例えば、同じ弾性部材を一方向にプレストレスして第一の戻りシステムを形成し、別の方向にプレストレスしてして第二の戻りシステムを形成することができる。他の実施形態では、第一の戻りシステム及び第二の戻りシステムは、互いに独立した異なる構成要素によって形成されてもよい。
【0017】
いくつかの実施形態では、支持体はスリーブ内で長手方向に移動可能である。
【0018】
いくつかの実施形態では、スリーブに対する支持体の向きは、引込位置と解放位置の間で保持される。したがって、装置はより便利に使用できるものとなる。また、スリーブと支持体に対応する装飾が施されている場合、包装装置の美観の構築をよりよく制御することができる。
【0019】
いくつかの実施形態では、支持体とアクチュエータのうちの第一の要素は、支持体及びアクチュエータのうちの第二の要素のガイドと係合する。支持体とアクチュエータは、前述の通り、アクチュエータの動き、特に回転が支持体の動きを引き起こすように協働する。第一の要素は、ガイドに係合する後述の要素を含んでもよく、例えば、突起、スロット、ピン等の形態である。他のタイプの協働も想定される。
【0020】
いくつかの実施形態では、ガイドは、アクチュエータの基準ストロークに対応する第一の部分と、第一の部分に連結され、戻りシステムの影響下でのスリーブに対する支持体の移動に対応する第二の部分とを有する。したがって、ガイドの第一の部分はアクチュエータの移動によって移動され、第二の部分は(第一の)戻りシステムによって移動される。場合によっては、第二の戻りシステムは、その一部分において、第一の部分における支持体の移動に影響を与えることができる。
【0021】
いくつかの実施形態では、ガイドは、概ねL字形状を有する。L字形状の枝は、45°から135°の間の角度を形成することができる。
【0022】
いくつかの実施形態では、包装装置は支持体上に設けられた製品容器をさらに備える。容器は、支持体に対して取り外し可能であってもよく、包装装置はその後、収納ケースのように機能し、場合によっては詰め替え可能であり、異なる製品で使用可能である。
【0023】
いくつかの実施形態では、製品容器は口紅機構である。その他の容器としては、ボトル、スプレー、その他のディスペンサー等が想定される。
【図面の簡単な説明】
【0024】
本開示の主題のさらなる特徴及び利点は、添付の図を参照して、非限定的な例として与えられる以下の実施形態の説明により明らかになる。
【0025】
図1図1は、一実施形態による包装装置の分解透視図である
【0026】
図2図2は、引込位置にある図1の装置の縦断面図である。
【0027】
図3図3は、解放位置にある図1の装置の別の平面における縦断面図である。
【0028】
図4図4は、図1の拡大ゾーンの動作を側面から見た模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
図1図4は、一実施形態に基づく包装装置100を示す。
【0030】
先に示したように、包装装置100は、スリーブ10を含む。この場合では、スリーブ10は筒状であり、特に、長手方向を規定するX軸(以下、「長手方向X」)を中心とする円筒状である。半径方向とは、このX軸に垂直で、X軸と交差する方向である。同様に、軸方向又は長手方向の平面とは、スリーブのX軸を含む平面であり、半径方向の平面とは、X軸に垂直な平面である。円周とは、半径方向の平面に属し、その中心がスリーブのX軸に属する円を意味する。接線方向または円周方向とは、円周に接する方向であり、スリーブのX軸に垂直であるが、この軸を通らない方向である。
【0031】
特に断らない限り、形容詞の内側及び外側は半径方向に関して使用され、要素の内側部分は、半径方向に関して、当該要素の外側部分よりも軸に近い。
【0032】
ここでは、スリーブ10は円形の断面を有する。
【0033】
スリーブ10は、対向する2つの端部12、14を有する。これらの端部の一方は、図の上部に示されており、開放端12である。他の端部14は、図の下部に示されており、後述するベース20によって閉じられるようになっている。
【0034】
特に図1から明らかなように、スリーブ10はスロット16を有する。スロット16はスリーブ10の端部、ここでは開放端12とは反対側の端部14に通じてもよい。ここで、スロット16は第一方向、すなわち長手方向に延びているが、他の方向も想定される。ここでは、スロット16は直線状である。
【0035】
図2に示すように、実際には、スリーブ10は、本実施形態では、反対方向に対向する2つのスロット16を含む。スロット16の数及び配置は様々であってもよい。
【0036】
また、包装装置100は、化粧品のような製品のための支持体30を備える。製品は、固体、液体、ペースト、又は粉体として提供されても構わない。典型的には、製品は口紅であっても構わない。必要に応じて、図示のように、製品は、場合によっては分配手段(不図示のポンプ、カム、噴霧器等)を備えたその場限りの容器32に入れて提供されてもよい。あるいは、製品は、中間容器なしで、支持体30上に直接提供されてもよい。以下では、簡潔に、しかし一般性を損なわないように、製品が容器32に収容されている場合について説明する。支持体30から独立した容器32を設けることで、製品の塗布のために容器32を取り外すことが可能になり、包装装置100は本質的に収納ケースとなる。いずれにしても、容器32が支持体30から独立していることで、包装装置100を異なる製品に適用することができ、場合によっては詰め替え可能にできる。
【0037】
支持体30は、スリーブ10の内側で可動に、より詳細には長手方向Xに移動可能に取り付けられている。支持体30は、図2に示すように通常は製品にアクセスできない引込位置と、図3に示すように支持体30が製品へのアクセスを容易にする解放位置との間を移動するようになっている。典型的には、解放位置では、容器32はスリーブ10を越えて延びることができ、一方、引込位置では、容器32はスリーブ10に収容され、好ましくはスリーブ10に完全に収容される。
【0038】
本実施例では、支持体は台座34を有し、ここでは管状のジャケット36が台座34から突出し、台座34とジャケット36は共に、容器32を収容できるレセプタクルを規定する。より具体的には、ジャケット36は台座からスリーブ10の開放端12に向かって、長手方向に突出している。ジャケット36は、管状である代わりに、容器32と協働できる1つ以上のグリッパーから構成することもできるし、容器32を支持体30に取り外し可能に構成された他の形状をとることもできる。本実施例では、容器32はジャケット36に強制的にはめ込まれ、摩擦によって保持される。摩擦のレベルは、容器32を支持体30から手動で取り外すことができるように調整することができる。
【0039】
支持体30は、図2に示すように、キャップ38と、ジャケット36と、台座34との間で容器32を囲むようにキャップ38を有してもよい。例えば、キャップ38は、ジャケット36の自由端に支持されてもよく、容器32の上部に設けられる可能性のある分配ヘッドを意図せず作動させる危険性がないように、容器32の端部から任意に離れた位置に配置されてもよい。別の実施例によれば、キャップ38は容器32の端部に支持され、ジャケット36から任意に離れた位置に配置される。
【0040】
本実施形態では、キャップ38は支持体30を延長する。キャップ38は、少なくとも支持体30の引込位置では、全体がスリーブ10に収容されるように設計されても構わない。また、ジャケット36は、支持体の引込位置(図2)及び解放位置(図3)の両方で、全体がスリーブ内に収容されることに留意されたい。
【0041】
前述の通り、キャップ38は任意であり、設けなくてもよいし、他の取り外し可能な要素、もしくは取り外し不可能な要素、例えば噴霧器の押しボタン、装飾要素等と置き換えてもよく、このような要素は容器32と関連付けることができる。
【0042】
支持体30、特にその台座34は、ここでは台座34から容器32とは反対方向に突出する2つの突起37aの間に溝37を画定することができる。溝37は、軸Xを中心とした回転において、支持体30とバネ40の第一の端部との結合を可能にする。これを実現するために、図1において42と表示された前記第一の端部は、回転方向において溝37の形状と相補的な形状を有してもよい。この特定の場合において、バネ40の第一の端部42は、回転トルクを突起37aのより大きな部分に分配して、回転におけるバネ40の第一の端部42と支持体30との間の結合をより確実なものにするように、直線状の部分を含んでもよい。
【0043】
もちろん、支持体30とバネ40の第一の端部42を一体回転可能にするために、他の手段を実施してもよい。
【0044】
本実施形態では、バネ40は、らせんバネであるが、他のタイプのバネも考えられる。第一の端部42はバネ40の内側に向かって半径方向に延びている。
【0045】
バネ40の第二の端部44は、図示されているように、第一の端部42と同様の形状を有してもよいし、異なる形状を有してもよい。第二の端部44は、その一部がインサート50と一体的に回転可能である。このために、第二の端部44は、支持体30の溝37と同様の、インサートの溝52に受容されてもよい。しかしながら、溝37、50の代わりに、例えば1つ以上の開口部や他の少なくとも部分的に相補的な形状など、一体的に回転可能に固定する他の手段が想定される。
【0046】
最後に、包装装置100は、その動き、より詳細には回転駆動が、支持体30を引込位置と解放位置との間で移動させるアクチュエータ60を備える。
【0047】
本実施形態では、アクチュエータ60は、長手方向Xに関して筒状であり、より詳細には円形断面を有する円筒状である。アクチュエータ60は、図の上部に示され、開放されていた端部61と、図の下部に示され、インサート50によって閉じられるようになっている端部63とを有する。本実施形態では、インサート50は、インサート50から突出し、アクチュエータ60の対応する溝に収容されるカラー54によって、アクチュエータ60の長手方向に組み付けられる。ここで、カラー54は周方向に連続しているが、連続していなくても構わない。より一般的には、アクチュエータ60とインサート50を長手方向に結合するための他のアセンブリも可能である。
【0048】
さらに、アクチュエータ60とインサート50は、軸Xを中心に一体的に回転可能である。そのために、インサート50に少なくとも1つの留め部56を設けることが可能であり、ここでは、径方向に対向する2つの留め部56が、アクチュエータ60の対応する凹部に係合するように設けられている。留め部56は、円周方向に間隔を置いて配置されている。しかし、アクチュエータ60とインサート50を一体的に回転可能にするために、他のアセンブリも可能である。
【0049】
したがって、インサート50はアクチュエータ60と一体的に回転可能であり、並進可能である。
【0050】
さらに、アクチュエータ60は、後述するように、その取り扱いを容易にするために、その開放端61にリング62を含んでもよい。リング62は、任意の適切な手段(接着、インターロック等)によりアクチュエータ60に組み付けられ、特に一体的に回転可能とされてもよく、あるいはアクチュエータ62と一体的に形成されてもよい。さらに、リング62はアクチュエータ60よりも半径方向に大きくてもよい。開放端61又はリング62は、スリーブ10又はフープ18(後述する)を越えて延び、使用者がアクセスして取り扱うことができるようになっている。
【0051】
図1及び図3に示すように、アクチュエータ60はガイド64を含む。ここでは、アクチュエータ60は、実際には、直径方向に対向する2つのガイド64を含むが、一般性を損なうことなく、以下では、単一のガイド64について説明する。なお、ガイドの数及び配置は様々であってよく、ガイドは互いに同一であってもよいし、同一でなくてもよいことが理解される。
【0052】
ガイド64は、ここではアクチュエータ60の切り欠きの形で設けられているが、溝、リブ、レール等から構成することもできる。したがって、アクチュエータ60は、ガイド64を有し、第一の要素、すなわちここでは支持体30が係合する第二の要素を形成する。より具体的には、支持体30は少なくとも一つのラグ35、例えばアクチュエータがガイド64を有するのと同数のラグ35を含む。ラグ35は、支持体30がアクチュエータ60に嵌め込まれたとき、ガイド64と(ここではガイド64内で)係合する。ラグ35は支持体30から、ここではジャケット36から、アクチュエータ60に向かって突出していてもよい。図2からわかるように、ラグ35は、アクチュエータ60を越えて延び、アクチュエータ60と支持体30がスリーブ10内に押し込まれたときに、スリーブ10のスロット16に係合するように十分に突出する。
【0053】
支持体30、アクチュエータ60及びスリーブ10の間の協働は、支持体30がスリーブ10に対して取り得る位置、特に引込位置と解放位置を規定する。
【0054】
ガイド64へのラグ35の挿入を容易にするために、ガイド64はアクチュエータ60の一端、この場合は開放端61とは反対側の端部63で開口していてもよい。しかし、これは必須ではなく、ラグ35は、アクチュエータ60又は支持体30の弾性変形を利用して挿入することもできる。
【0055】
包装装置100の組み立ては、以下の方法で達成することができる。別段の記載がない限り、又は文脈上必要とされない限り、ステップの順序は変更されてもよい。
【0056】
容器32は支持体30内、この例ではジャケット36の内側に置かれる。容器32は支持体30に可逆的に固定されても、されていなくてもよい。アクチュエータ60は支持体30に取り付けられ、ラグ35はガイド64の開口端から挿入される。バネ40が取り付けられ、その端部42は支持体30に係合する。バネ40の他端44は、インサート50に係合され、インサート50は、例えば上述のカラー54を用いてアクチュエータ60に組み付けられる。
【0057】
弾性部材、より一般的には戻りシステムの一例であるバネ40は、支持体30とインサート50との間にあるときにプレストレスを受けるように寸法決めされている。より具体的には、バネ40は、支持体30をインサート50から離す方向に付勢するという意味で、圧縮状態でプレストレスされる。このようにして、バネ40は、後で見るように支持体30を解放位置に戻すように構成された第一の戻りシステムを形成する。したがって、第一の戻りシステム(圧縮されたバネ40)は、支持体30を第一方向、ここではすなわち長手方向に戻すように構成されている。
【0058】
さらに、バネ40の端部42、44はそれぞれ支持体30とインサート50に一体的に回転可能であるため、バネ40をねじり方向にプレストレスすることも可能である。このようにして、バネ40は、後で見るように、支持体30を引込位置に戻すように構成された第二の戻りシステムを形成する。第二の戻りシステム(ねじりバネ40)は、支持体30を第二方向、すなわちここでは円周方向に戻すように構成されている。
【0059】
その結果、同じ弾性部材、すなわちここではバネ40に2つの異なる方向で異なるプレストレスをかけることができ、支持体を異なる方向に戻すように構成された2つの戻りシステムを形成することができる。
【0060】
包装装置100は、アクチュエータ60の周りにスリーブ10をはめ込むことでさらに組み立てられる。場合によっては、スリーブ10の周囲に装飾的なフープ18を取り付けることができる。本実施形態では、フープ18は、開放端12とは反対側の端部14の側で、スリーブ10を越えて延びている。特に、フープ18は、スロット16を覆っても構わない。フープ18により、スリーブ10をベース20に組み付けることができ、スリーブ10の端部14を閉じ、インサート50を隠すことができる。変形例では、ベース20はスリーブ10に直接組み付けられても構わない。いずれにせよ、ベース20は装飾的なものであり、支持体30の動きには関与しない。ベース20はフープ18と一体的に形成することも可能である。
【0061】
図2から明らかなように、アクチュエータ60はスリーブ10内で長手方向に保持される。端部61では、リング62がアクチュエータ60を越えて半径方向に延び、スリーブ10の内径を超える。端部63では、インサート50がアクチュエータ60を越えて半径方向に延び、スリーブ10の内径を超える。言い換えると、スリーブ10はリング62とインサート50との間に長手方向に保持されている。
【0062】
包装装置100が組み立てられると、アクチュエータ60は、使用者がアクセス可能な部分、特にこの場合はリング62を有する。しかし、インサート50によって長手方向にブロックされているため、リング62は、スリーブ10からアクチュエータを取り外すことを許容しない。
【0063】
本実施形態では、アクチュエータ60は、スリーブ10内で長手方向に移動可能に固定される。また、アクチュエータ60は、スリーブ10内で、特に長手方向X周りに回転可能とされる。ここで、アクチュエータ60は、リング62に対する使用者の単純な操作によって駆動することができる。しかし、回転駆動のための、他のより高度な機構を想定してもよい。
【0064】
したがって、包装装置100は、(第一の)戻りシステム、すなわちここでは圧縮されたバネ40が、支持体30を第一方向、すなわち長手方向に解放位置に向けて戻すように構成され、アクチュエータ60が、第一方向とは異なる第二方向、この場合は円周方向に移動するように構成されている。特にこの場合、第二方向である円周方向と、第一方向である長手方向とは、互いに直交してもいる。
【0065】
図2は、支持体30が引込位置にある包装装置100を示す。図1の詳細を表す図4に図示されるように、包装装置、ここではアクチュエータ60、より詳細にはガイド64が、支持体30が引込位置にあるときに(第一の)戻りシステムの影響下で支持体30の移動を制限するように設けられた第一の停止部65を有することにより、支持体30は引込位置に保持される。より具体的には、支持体30のラグ35は図4の参照位置Aの位置にあり、圧縮されたバネ40が、ラグ35を第一の停止部65に向かって押す。この停止部65の存在により、支持体30はスリーブ10からそれ以上離れることはできず、例えばキャップ38がリング62と水平になる図2に示す位置に位置する。
【0066】
使用者が製品を分配する目的で容器32を開放したいときは、リング62を回転させることができる。位置A(支持体の引込位置)にあるラグ35に対して、第三の停止部67は、アクチュエータ60の回転の方向を制限する。
【0067】
したがって、使用者はアクチュエータ60を駆動して、この場合は回転して、いわゆる基準ストロークに沿って移動させる。基準ストロークは、最終的に支持体30を、ガイド60の第一の部分64aに対応する、解放位置まで移動させる。第一の部分64aは、円周方向、より一般的には前述の第二方向に延びる。オプションとして、支持体30が意図せずに引込位置から離れるのを避けるために、第一の停止部65に続いて角部65aを設けても構わない。その場合、使用者の駆動力によって、角部65aを越えて基準ストロークが移動できるようにされる。
【0068】
基準ストロークの終端(図4の左方)では、ガイド64の形状は、第一の停止部65が、長手方向への戻り力の影響下で支持体30の移動に対してもはや対抗しないような形状である。このような条件下で、第一の戻りシステム(圧縮されたバネ40)は支持体30を解放位置に向けて移動させる。そして、支持体30は図3に示す解放位置に位置し、ラグ35は図4に示す位置Bに位置する。この位置において、使用者は、キャップ38を容易に取り外し、容器32に収容された製品を分配し、キャップ38を交換でき、又は例えば口紅機構である容器32を取り出し、使用後に支持体30に再び挿入することができる。
【0069】
解放位置に移動するために、ラグ35はガイド64の第二の部分64bを通過し、第二の部分64bは第一の部分64aに接続され、(第一の)戻りシステムの影響下でのスリーブ10内の支持体30の移動に対応する。第二の部分64bは、主に長手方向、より一般的には前述の第一方向に延びている。
【0070】
支持体30がスリーブ10から完全に離脱することを避けるために、長手方向への支持体30の移動は、第一の戻りシステム(圧縮されたバネ40)の戻り力に対向する第四の停止部68によって制限することができる。さらに、支持体が解放位置に移動する間にラグ35が第四の停止部68に押し付けられると、クリック音が聞こえ、解放位置に到達したことを使用者に感じさせ、したがって、包装装置が正しく作動していることを感じさせる。
【0071】
包装装置、ここではアクチュエータ60、より詳細にはガイド64が、支持体30が解放位置にあるときにアクチュエータ60の基準ストロークに対する相対的な移動を制限するように構成された第二の停止部66を有することにより、支持体30は解放位置に保持される。実際、図4に示すように、ラグ35が位置Bにあるとき、アクチュエータ60は第二の停止部66に衝突するため、基準ストローク(図4の右方向)で回転することができない。したがって、アクチュエータ60の単なる移動だけでは、支持体30を引込位置に格納することは不可能である。
【0072】
支持体30を解放位置から引込位置に移動させるには、使用者は、第一の戻りシステムによって及ぼされる力に打ち勝つのに十分な力で、支持体30を押さなければならない。これを行うには、使用者はキャップ38を押すか、容器32を再び係合させ、キャップ38又は容器32が、必要に応じてジャケット36を介して支持体30を押す。そうすると、ラグ35は、第二の停止部66がアクチュエータ60の動作に対抗しなくなるまで、ガイドの第二の部分64bに沿って他の方向(図4では下方向)に通過する。例えば、使用者は、支持体30を第二の部分64bと第一の部分64aとの間の境界まで押すことができる。
【0073】
ガイド64の形状は、図4に示されるように、第一の部分64aと第二の部分64bとの間の移行を容易にするように設計されてもよい。例えば、ガイドの中間部分は、第一方向と第二方向との間の中間方向に延びていてもよい。
【0074】
支持体30、特にラグ35が第二の部分64bと第一の部分64aとの間の移行部に達すると、支持体30の引込位置への戻りは、第二の戻りシステム、すなわちねじり状態にあるバネ40によって促進され得る。実際、バネ40のねじれは、支持体30を引込位置から解放するためのアクチュエータ60の動作によって一方向に増大されている。このねじれは、使用者によるアクチュエータ60の保持によって克服されることはなく、支持体30を引込位置に戻すために、特に、インサート50とバネ40の係合によってアクチュエータ60を再装着するために、反対方向に作用する。この結果、ラグ35は図4の位置Aに戻る。第二の戻りシステムの影響下でラグ35が第三の停止部67に押し付けられると、クリック音が聞こえ、このクリック音によって、使用者は、引込位置に到達したことを感じ、したがって、包装装置が適切に動作していることを感じる。
【0075】
引込位置へ戻すための第二の戻りシステムの補助により、引込位置へ適切に戻すことを保証するためにガイド64に必要とされるクリアランスを減少させることも可能になる。したがって、使用者によって行われる動作は、従来技術よりも振幅が小さくなり、少なくとも同等の信頼性を保ちながら、より快適な動作となる。
【0076】
本実施形態では、図4に見られるように、ガイドは一般的なL字形状である。L字の枝は、それぞれ、第一の部分64a及び第二の部分64bを形成することができる。もちろん、他の形状も考えられる。例えば、ガイド64は半月形状を有し得る。オプションとして、図4に示すように、ガイド64は、迅速な作動を容易にするために丸みを帯びた部分を含む。
【0077】
オプションとして、少なくとも、支持体の移動が第一の停止部65によっても第二の停止部66によっても制限されない箇所では、第一の戻りシステム(圧縮されたバネ40)によって及ぼされる戻り力は、第二の戻りシステム(ねじられたバネ40)によって及ぼされる戻り力よりも大きいか等しい。これにより、第一の戻りシステムの力が、単純な圧力によって、使用者により容易に克服され得るので、引込位置への移行よりも解放位置への移行を有利にすることが可能となる。
【0078】
前述の通り、支持体のラグ35はスリーブ10のスロット16に係合し、支持体30をスリーブ10の回転に対して固定する。その結果、スリーブ10に対する支持体30の向きは、引込位置と解放位置との間で維持される。ここでは、アクチュエータ60のみが支持体30及びスリーブ10に対して相対的に回転可能である。
【0079】
本明細書は特定の例示的な実施形態に言及しているが、特許請求の範囲によって定義される本発明の一般的な範囲から逸脱することなく、これらの実施例に変形を適用することができる。例えば、本明細書を通して既に示した変形例に加えて、以下のような変更が考えられる。
アクチュエータ60は、スリーブ10の内側ではなく、外側に設けられても構わない。
ガイド64はスリーブ10内に設けられてもよく、スロット16はアクチュエータ60内に設けられても構わない。この場合、支持体30は、アクチュエータ60と一体的に回転し、スリーブ10内で引込位置と解放位置の間を回転することになる。
ラグ35はスリーブ10に設けられてもよく、スロット16が支持体30に設けられてもよく、より一般的には、全ての機械的な協働は、反転されても構わない。
並進と回転の方向を交換することができる。
【0080】
より一般的には、図示又は言及された様々な実施形態の個々の特徴は、追加の実施形態に組み合わせることができる。したがって、本明細書及び図面は、制限的な意味ではなく例示的な意味で考慮されなければならない。
図1
図2
図3
図4
【手続補正書】
【提出日】2024-07-29
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
製品、特に化粧品のための包装装置(100)であって、
開放端(12)を有するスリーブ(10)と、
前記製品の容器(32)のための支持体(30)であって、前記スリーブ(10)内で、前記容器(32)が前記スリーブ(10)内に収容される引込位置と、前記容器(32)が前記スリーブ(10)を越えて延びる解放位置との間で移動可能な前記支持体(30)と、
前記スリーブ(10)とは別体で、前記支持体(30)の移動を引き起こす基準ストロークで回転駆動可能なアクチュエータ(60)と、
前記解放位置に向けて前記支持体(30)を戻すように構成された戻りシステム(40)と、
前記支持体(30)が前記解放位置にあるときに前記アクチュエータのストロークを前記基準ストロークに対して制限するように設けられた停止部(66)と、を備える包装装置(100)。
【請求項2】
前記戻りシステム(40)は、前記支持体を前記解放位置に向かって第一方向に戻すように構成され、
前記アクチュエータ(60)は、前記第一方向とは異なり、前記第一方向とは垂直な第二方向に回転駆動されるように構成されている、請求項1に記載の包装装置。
【請求項3】
前記停止部(66)が第二の停止部(66)を形成し、
前記包装装置は、前記支持体(30)が前記引込位置にあるときに、前記戻りシステム(40)の影響下で前記支持体(30)の移動を制限するように設けられた第一の停止部(65)をさらに備える、請求項1記載の包装装置。
【請求項4】
前記戻りシステム(40)は、第一の戻りシステムを形成し、
前記包装装置は、前記引込位置に前記支持体(30)を戻すように構成された第二の戻りシステムをさらに備える、請求項1~3のいずれか一項に記載の包装装置。
【請求項5】
前記第二の戻りシステムは、前記第一の戻りシステムとは異なる方向に、前記支持体を戻すように構成された、請求項4に記載の包装装置。
【請求項6】
前記第一の戻りシステムによって及ぼされる戻り力は、前記第二の戻りシステムによって及ぼされる戻り力以上である、請求項4記載の包装装置。
【請求項7】
前記第一の戻りシステム及び前記第二の戻りシステムは、プレストレスされた同一の弾性部材(40)から形成されている、請求項4記載の包装装置。
【請求項8】
前記支持体(30)は、前記スリーブ(10)内で長手方向に移動可能である、請求項1~のいずれか一項に記載の包装装置。
【請求項9】
前記スリーブ(10)に対する前記支持体(30)の向きが、前記引込位置と前記解放位置の間で維持される、請求項8に記載の包装装置。
【請求項10】
前記支持体(30)と前記アクチュエータ(60)のうちの第一の要素が、前記支持体(30)と前記アクチュエータ(60)のうちの第二の要素のガイド(64)と係合する、請求項1~のいずれか一項に記載の包装装置。
【請求項11】
前記ガイド(64)は、
前記アクチュエータ(60)の前記基準ストロークに対応する第一の部分(64a)と、
前記第一の部分(64a)と接続され、前記戻りシステム(40)の影響下における前記スリーブ(10)内の前記支持体(30)の移動に対応する第二の部分(64b)と、を有する、請求項10に記載の包装装置。
【請求項12】
前記ガイド(64)は、概ねL字形状である、請求項10記載の包装装置。
【請求項13】
前記支持体(30)上に設けられ製品容器(32)をさらに備える、請求項1~のいずれか一項に記載の包装装置。
【請求項14】
前記製品容器(32)は口紅機構である、請求項13に記載の包装装置。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0050
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0050】
さらに、アクチュエータ60は、後述するように、その取り扱いを容易にするために、その開放端61にリング62を含んでもよい。リング62は、任意の適切な手段(接着、インターロック等)によりアクチュエータ60に組み付けられ、特に一体的に回転可能とされてもよく、あるいはアクチュエータ60と一体的に形成されてもよい。さらに、リング62はアクチュエータ60よりも半径方向に大きくてもよい。開放端61又はリング62は、スリーブ10又はフープ18(後述する)を越えて延び、使用者がアクセスして取り扱うことができるようになっている。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0067
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0067】
したがって、使用者はアクチュエータ60を駆動して、この場合は回転して、いわゆる基準ストロークに沿って移動させる。基準ストロークは、最終的に支持体30を、ガイド64の第一の部分64aに対応する、解放位置まで移動させる。第一の部分64aは、円周方向、より一般的には前述の第二方向に延びる。オプションとして、支持体30が意図せずに引込位置から離れるのを避けるために、第一の停止部65に続いて角部65aを設けても構わない。その場合、使用者の駆動力によって、角部65aを越えて基準ストロークが移動できるようにされる。
【国際調査報告】