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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-01
(54)【発明の名称】洗いやすい炊飯器
(51)【国際特許分類】
   A47J 27/00 20060101AFI20241025BHJP
   A47J 36/38 20060101ALI20241025BHJP
【FI】
A47J27/00 103H
A47J27/00 103E
A47J36/38
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024532869
(86)(22)【出願日】2022-11-23
(85)【翻訳文提出日】2024-05-31
(86)【国際出願番号】 CN2022133703
(87)【国際公開番号】W WO2023103775
(87)【国際公開日】2023-06-15
(31)【優先権主張番号】202111472568.X
(32)【優先日】2021-12-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202111511407.7
(32)【優先日】2021-12-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202123033724.0
(32)【優先日】2021-12-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202211314733.3
(32)【優先日】2021-12-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519196553
【氏名又は名称】九陽股▲分▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】JOYOUNG COMPANY LIMITED
【住所又は居所原語表記】NO.999, MEILI ROAD, HUAIYIN DISTRICT, JINAN, SHANDONG 250118, P.R. CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】朱 澤 春
(72)【発明者】
【氏名】李 揚
(72)【発明者】
【氏名】于 凌 振
(72)【発明者】
【氏名】王 涛
【テーマコード(参考)】
4B055
【Fターム(参考)】
4B055AA03
4B055AA09
4B055BA25
4B055BA56
4B055CA09
4B055CA10
4B055CB03
4B055CB13
(57)【要約】
洗いやすい炊飯器を開示し、炊飯器本体(10)、炊飯器蓋(20)、ご飯調理用内釜(30)、加熱装置(105)、及び冷却ファン(40)を含み、炊飯器本体には収容キャビティ(106)が設けられ、内釜(30)は、収容キャビティ(106)内に配置されるとともに、加熱装置(105)上に位置し、炊飯器蓋(20)を閉めることで収容キャビティ(106)及び内釜(30)を閉鎖するように調理キャビティ(301)を形成し、炊飯器本体(10)は、空気吸込口(108)が設けられた保温インナーカバー(101)を含み、冷却ファン(40)は空気吸込口(108)に設けられ、内釜の外側壁と保温インナーカバー(101)の内壁との間は保温隙間(107)を有し、空気吸込口(108)には、内釜下部(302)に向いて、冷風が保温隙間(107)に入る風圧抵抗を低減するための空気吸入口角度が設けられ、空気吸込口(108)から入った冷風は、下から上へ内釜(30)を取り囲むように、内釜下部(302)を循環的に冷却させ、内釜下部(302)におけるご飯と接した部分は冷却して降温し、ご飯内の水蒸気は内釜(30)の下部(302)におけるご飯と接した部分の内壁に凝結して凝縮水を形成し、凝縮水は内釜の内壁に貼合されるご飯に浸潤する。上記炊飯器は、優れたコーティングなしでノンスティック効果を備え、洗いが容易である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
炊飯器本体、炊飯器蓋、ご飯調理用内釜、加熱装置、及び冷却ファンを含み、前記炊飯器本体には収容キャビティが設けられ、前記内釜は、収容キャビティ内に配置されるとともに、加熱装置上に位置しており、炊飯器蓋を閉めることで収容キャビティ及び内釜を閉鎖するように調理キャビティを形成する洗いやすい炊飯器であって、
前記冷却ファンによって前記内釜を冷却させ、内釜下部におけるご飯と接した部分が冷却して降温して、凝縮水を形成し、凝縮水は、内釜の内壁に貼合されるご飯に浸潤し、
前記炊飯器蓋と炊飯器本体との結合箇所には第1排気口が設けられ、炊飯器蓋と炊飯器本体との間は結合隙間を有し、当該結合隙間は第1排気口を形成し、冷風は、前記内釜を冷却させた後、前記第1排気口を介して排出されることを特徴とする洗いやすい炊飯器。
【請求項2】
前記内釜は内釜つばを備え、前記内釜つばと前記炊飯器本体との係合箇所は吹き出し通路を備え、前記炊飯器本体は保温インナーカバーを含み、前記内釜の外側壁と保温インナーカバーの内壁との間は保温隙間を有し、前記保温隙間中の気流は前記吹き出し通路を介して前記第1排気口に入ることを特徴とする請求項1に記載の洗いやすい炊飯器。
【請求項3】
前記炊飯器本体には保温インナーカバー及び第2排気口が設けられ、前記第2排気口は前記保温インナーカバーと外部ハウジングとの間の内部キャビティに連通し、前記炊飯器本体の底部には、内部キャビティに連通する放熱孔が設けられ、前記冷風は、前記内釜を冷却させた後、前記第2排気口を介して前記内部キャビティに入り込んでから、前記放熱孔を介して排出されることを特徴とする請求項1に記載の洗いやすい炊飯器。
【請求項4】
前記第2排気口は前記冷却ファンの近傍側に設けられ、前記近傍側とは、前記冷却ファンに接近するように設けられ、冷却ファンまでの距離が10cm以下であることを指すことを特徴とする請求項3に記載の洗いやすい炊飯器。
【請求項5】
第2排気口の高さ位置は前記冷却ファンと揃っていることを特徴とする請求項3に記載の洗いやすい炊飯器。
【請求項6】
前記炊飯器本体はリングをさらに含み、前記リングは支持部材を備え、前記支持部材は前記係合箇所に設けられ、前記内釜は、前記吹き出し通路を形成するように、前記支持部材に支持されることを特徴とする請求項2に記載の洗いやすい炊飯器。
【請求項7】
前記支持部材は複数設けられ、隣り合う支持部材の間には吹き出し通路が形成されることを特徴とする請求項6に記載の洗いやすい炊飯器。
【請求項8】
前記内釜下部の外側壁は弧状側壁及びフラット状底壁を備え、前記内釜下部の内側壁における前記弧状側壁及びフラット状底壁に対応する部分は球状内壁であることを特徴とする請求項1に記載の洗いやすい炊飯器。
【請求項9】
前記内釜下部は、内壁及び外壁が何れも配置される平底部を備え、前記平底部の内壁の表面積は外壁の表面積よりも小さいことを特徴とする請求項1に記載の洗いやすい炊飯器。
【請求項10】
前記内釜下部の外側壁には凹溝又は突起が設けられることを特徴とする請求項8~9の何れか1項に記載の洗いやすい炊飯器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は以下の特許出願の優先権を主張して、その全ての内容は本出願に援用されている:
1)2021年12月6日にて中国特許庁に提出され、出願番号が202111472568.Xであり、発明名称が「洗いやすい炊飯器」である発明特許出願;
2)2021年12月6日にて中国特許庁に提出され、出願番号が202111511407.7であり、発明名称が「洗いやすい炊飯器」である発明特許出願;
3)2021年12月6日にて中国特許庁に提出され、出願番号が202123033724.0であり、発明名称が「洗いやすい炊飯器」である実用新案特許出願;
4)2021年12月6日にて中国特許庁に提出され、出願番号が202211314733.3であり、発明名称が「洗いやすい炊飯器」である発明特許出願。
【0002】
本出願はキッチン用品の技術分野に属し、具体的に洗いやすい炊飯器に係わっている。
【背景技術】
【0003】
従来の炊飯器は、ご飯のノンスティック効果を実現するために、その内釜の内面にはノンスティックコーティングが設けられ、ところが、使用者の使用過程で、このようなノンスティックコーティングの寿命には限りがあり、高温にさらされたり傷がついたりすると脱落しやすく、内釜のノンスティック効果を長く実現できず、脱落したコーティングはご飯に混ぜて誤食する恐れがあり、健康に影響し、コーティングが脱落した後、内釜の基材が露出するため、調理過程で基材は直接的に高温多湿などのような調理環境にさらされ、食品の衛生及び安全に影響し、従って、コーティングが脱落した時、内釜は継続使用には適していない。コーティングがないで内釜を製造する(例えば、内釜の内面に対してステンレス鋼を使用する)と、ご飯がスティックし、ご飯を盛り付ける時、しゃもじは内釜の表面にくっつくご飯を取り除きにくいという問題がある。
【0004】
現在、コーティングが設けられず、内釜を冷却させることでノンスティックを実現する炊飯器をいくつか開示したが、そのスティック防止効果が悪く、内釜を均一に冷却させることができないため、まだスティックする箇所がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
炊飯器は、コーティングがないので、ノンスティック効果が悪いという問題を解決するために、本出願は洗いやすい炊飯器を提供している。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本出願の技術案は以下の通り:
洗いやすい炊飯器であって、炊飯器本体、炊飯器蓋、ご飯調理用内釜、加熱装置、及び冷却ファンを含み、前記炊飯器本体には収容キャビティが設けられ、前記内釜は、収容キャビティ内に配置されるとともに、加熱装置上に位置しており、炊飯器蓋を閉めることで収容キャビティ及び内釜を閉鎖するように調理キャビティを形成し、前記冷却ファンによって前記内釜を冷却させ、内釜下部におけるご飯と接した部分が冷却して降温して、凝縮水を形成し、凝縮水は内釜の内壁に貼合されるご飯に浸潤し、前記炊飯器蓋と炊飯器本体との結合箇所には第1排気口が設けられ、炊飯器蓋と炊飯器本体との間は結合隙間を有し、当該結合隙間は第1排気口を形成し、冷風が前記内釜を冷却させた後、前記第1排気口を介して排出される。
【発明の効果】
【0007】
上記技術案によれば、本出願が取得した有益な効果は以下の通り:
前記第1排気口を介して排出されることで、下降してから上昇する気流を形成し、これによって、内釜の冷却効果を向上して、ノンスティックを実現する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
ここで、説明される図面は本出願へのさらなる理解を提供して、本出願の一部を構成し、本出願の例示的な実施例及びその説明は本出願に対する不当な限定ではなく、本出願を解釈するためのものである。
【0009】
図1】本出願の1つの実施形態での前記炊飯器の断面図である。
図2】本出願の1つの実施形態での前記炊飯器の蓋が開いている状態図である。
図3】本出願の1つの実施形態での内釜下部の、ご飯と接した部分の局所模式図である。
図4】本出願の1つの実施形態での炊飯器蓋と炊飯器本体との結合箇所の局所模式図である。
図5】本出願の1つの実施形態での第2排気口の模式図である。
図6】本出願の1つの実施形態での内釜の模式図である。
図7】本出願の1つの実施形態での球状内壁を有する内釜の模式図である。
図8】本出願の1つの実施形態での凹溝を有する内釜の模式図である。
図9】本出願の1つの実施形態での保温インナーカバー上の冷却ファンの局所拡大模式図である。
図10】本出願の1つの実施形態での冷却ファンの模式図である。
図11】本出願の実施例2の炊飯器の断面図である。
図12図1の局所拡大図である。
図13】本出願の実施例2の炊飯器の立体図である。
図14】本出願の実施例2のヒーティングプレートの模式図1である。
図15】本出願の実施例2のヒーティングプレートの模式図2である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本出願の構想全体をより明らかに記載するために、以下、明細書の図面を結合して、例示的に詳しく説明する。
【0011】
本出願を十分に理解するために、以下の記載において多くの具体的な細部を説明するが、本出願は他の異なる形態で実施されてもよく、従って、本出願の保護範囲は、以下に開示される具体的な実施例に限定されていない。
【0012】
また、本出願の記載において、「内」、「外」などの用語が指示する方位又は位置関係は図面による方位又は位置関係であり、指された装置又は素子が特定の方位を備え、特定の方位で構造されて操作されなければならないと指示又は暗示していなく、単に本出願を容易に記載して、そして記載を簡略化するためのものであり、従って、本発明を限定していない。
【0013】
本出願において、特に明示的に規定及び限定がない限り、「装着」、「連結」、「接続」、「固定」などの用語を広義で理解すべきであり、例えば、固定接続、取り外し可能な接続、又は一体としてもよいし、機械接続、電気接続、さらに通信してもよいし、直接的な連結、中間媒体による間接的な連結、さらに2つの素子内部の連通、又は2つの素子の相互作用関係であってもよい。当業者にとって、具体的な状況に応じて上記用語の、本発明における具体的な意味を理解すればよい。
【0014】
本出願において、特に明示的に規定及び限定がない限り、第1特徴が第2特徴の「上」又は「下」に位置することは、第1特徴と第2特徴とが直接的に接し、又は中間媒体によって間接的に接する。本明細書の記載において、参照用語である「実施形態」、「実施例」、「1つの実施例」、「例示」又は「具体的な例示」などの記載は、当該実施例又は例示を結合して記載される具体的な特徴、構造、材料又は特点が本出願の少なくとも1つの実施例又は例示に含まれるように意図される。本明細書において、上記用語の例示的な表現は必ずしも同じ実施例又は例示を対象とするわけではない。そして、記載される具体的な特徴、構造、材料又は特点は何れか1つ又は複数の実施例、或いは例示において適切な方式で結合されてもよい。
【0015】
実施例1
図1~3に示すように、洗いやすい炊飯器であって、炊飯器本体10、炊飯器蓋20、ご飯調理用内釜30、加熱装置105、及び冷却ファン40を含み、前記炊飯器本体10には収容キャビティ106が設けられ、前記内釜30は収容キャビティ106内に配置されるとともに、加熱装置105上に位置し、炊飯器蓋20を閉めることで収容キャビティ106及び内釜30を閉鎖するように調理キャビティ301を形成し、前記炊飯器本体10は空気吸込口108が設けられた保温インナーカバー101を含み、前記冷却ファン40は空気吸込口108に設けられ、前記内釜30の外側壁と保温インナーカバー101の内壁との間は保温隙間107を有し、前記空気吸込口108には、内釜下部302に向いて、冷風が保温隙間107に入る風圧抵抗を低減するための空気吸入口角度が設けられ、前記空気吸込口108から入った冷風は下から上へ内釜30を取り囲むように、内釜下部302を循環的に冷却させ、内釜下部302の、ご飯50と接した部分は冷却して降温し、ご飯50内の水蒸気は内釜下部302の、ご飯50と接した部分の内壁に凝結して凝縮水60を形成し、凝縮水60は内釜30の内壁に貼合されるご飯50に浸潤する。
【0016】
ここで、炊飯器蓋20と炊飯器本体10との間はヒンジ連結されるように設けられてもよいし、別体として設けられてもよく、使用者は炊飯器蓋20を開け・閉めることで、ご飯調理用内釜30の取り外し又はご飯の取りを実現でき、内釜30は炊飯器本体10の収容キャビティ106に取り外し可能に収納され、底部の加熱装置105によって加熱を実現し、本実施例において、加熱装置105は電磁コイルプレートであり、通電際の電磁コイルプレートから生じた交流磁場によって内釜30を加熱し、設けられた保温インナーカバー101の内部には内釜30を収納する収容キャビティ106が形成され、保温インナーカバー101の底部には加熱装置105が固定され、電磁コイルプレートである加熱装置105について、保温インナーカバー101の底側は底部開口を有し、電磁コイルプレートは底部開口に接続されることで、保温インナーカバー101に直接的に接続され、保温インナーカバー101と電磁コイルプレートという両者は結合されて囲まれるように収容キャビティ106を形成し、この場合、収容キャビティ106は、炊飯器蓋20を閉めた後、炊飯器蓋20と炊飯器本体10との結合箇所、及び底部の測温孔、漏水孔以外、外部に連通できる他の箇所がないため、収容キャビティ106全体は相対的に閉鎖し、加熱装置105がヒーティングプレートであれば、収容キャビティ106全体について、その底部には、接続端子が保温インナーカバー101から張り出すための逃げ孔などのようなより多くの開口が存在する。
【0017】
炊飯器本体10はリング104、外部ハウジング102及び台座103をさらに含み、外部ハウジング102は保温インナーカバー101の外側に設けられ、保温インナーカバー101及び外部ハウジング102を固定するために、リング104は台座103に接続され、外部ハウジング102はリング104と台座103との間に設けられ、保温インナーカバー101はリング104に設けられ、外部ハウジング102と保温インナーカバー101との間は内部キャビティ114である。加熱装置105が電磁コイルプレートである炊飯器について、台座103には吸気口109が設けられ、冷却ファン40は台座103上の吸気口109によって吸気する。いくつかの実施例において、外部ハウジング102における空気吸込口108に対応する高さ位置には吸気口109が設けられる。
【0018】
図6に示すように、内釜30は内釜腰部303、内釜下部302及び内釜上部304を含み、内釜腰部303の直径は内釜下部302よりも大きく、いくつかの実施例において、内釜腰部303の直径は内釜上部304よりも大きく、内釜下部302は弧状側壁306及びフラット状底壁307を含み、具体的な内釜形状について、以下、詳しく記載する。
【0019】
伝統の内釜はまだ冷却していない時、内釜の内部と外部との間は温度差がなく、又は、熱源としての内釜の温度について、内釜本体の温度がご飯の温度よりも大きい場合があり、内釜下部302の、ご飯と接した部分の内壁に凝結して凝縮水を形成するほどではなく、従って、ご飯は焦げてスティックし、この時、内釜はノンスティックコーティングを備えていないと、洗いにくい。本実施例において、冷却ファン40によって内釜の冷却を完成し、具体的に以下の通りである。
【0020】
図1を参照し、冷却ファン40は動作し、空気吸込口108を介して冷風を吸入し、収容キャビティ106内へ送風し、空気吸込口108の吹き出し方向と、炊飯器本体10の垂直方向とは一定の夾角をなし、これによって、空気吸込口108には、内釜下部302に向いて、冷風が保温隙間107に入る風圧抵抗を低減するための空気吸入口角度が設けられ、一定の空気吸入口角度を呈している冷風が保温隙間107に入った後、上から下へ内釜を取り囲むように、内釜下部302を循環的に冷却させる。内釜30内には、調理したご飯がある場合、ご飯中の高温の水蒸気は、内釜下部302におけるご飯と接した部分の内壁に凝結し、凝縮して形成された凝縮水は内釜の内壁に貼合されるご飯に浸潤し、この時、冷却後、内釜30の内部と外部との温度差は、外部が低く、内部が高く、即ち、温度は外部から内部へ徐々に高くなり、これによって、ご飯と接した部分の内壁には、ご飯に浸潤する凝縮水が持続的に存在し、スティックを回避して、洗いが容易である。
【0021】
凝縮水を形成する場合、従来の冷却ファン40の気流は内釜下部302に均一に作用しにくいため、ご飯と接した各部分の内壁は何れも凝縮水の存在を維持でき、ノンスティック効果が悪い。
【0022】
一定の空気吸入口角度によって、保温隙間107に入る風圧抵抗を低減して、空気吸込量を向上でき、また、冷風はまず、内釜下部302を冷却させ、下から上へ内釜を取り囲むように、内釜下部302を循環的に冷却させ、即ち、冷風は内釜下部302を取り囲むまで、内釜腰部303から下へ吹いており、内釜腰部303の直径が垂直方向で一般的に大きく、下へ行くほど、内釜の直径が徐々に縮んでいるため、気流が下へ運動する時、内釜30の底部に接近するほど、その表面積が小さく、気流が上へ運動する時、内釜30の底部から離れるほど、その表面積が大きく、水平方向で、柱面が存在するため、内釜30の左側から中間線に至って、ラジアンが徐々に大きくなり、中間線から右側に至って、ラジアンが徐々に小さくなり、気流が左右側へ運動する時、空気吸込口108から流出したばかりの気流は、内釜30の中間線側に近いほど、その表面積が徐々に大きくなり、中間線を超えた後、中間線側から遠いほど、その表面積が徐々に小さくなり、一定の空気吸入口角度によって、冷風が下降してから上昇するように内釜下部302を取り囲んで、気流は水平方向ではなく、主に垂直方向で流れ、垂直方向で冷風が下降してから上昇する経路から見れば、空気吸込口108が吹き出した気流が下へ運動する時、表面積が徐々に小さくなっているため、集中効果を形成し、気流が上へ運動する時、表面積が徐々大きくなっているため、拡散効果を形成し、集中効果によって、冷気は内釜30と接する時、その接触面積が大きくなってから、小さくなり、冷風はより冷たい時、接触面積が大きく、より多くの熱を吸収し、これによって、集中後、より熱い時、接触面積が小さく、より低い熱を吸収することで、集中箇所で冷気が冷たすぎるため、接触面積が小さい箇所で多すぎる熱を吸収して、ご飯と接した各部分の凝縮水の形成が不均一になるという問題を回避し、集中効果が作用した後、冷風は昇温し、これを踏まえて、上へ拡散して流動する時、接触面積が小さな箇所で吸熱しすぎて、冷却が不均一になるという問題がなくなる。
【0023】
図4に示すように、下降してから上昇する気流を形成するために、炊飯器蓋20と炊飯器本体10との結合箇所には第1排気口110が設けられ、炊飯器蓋20と炊飯器本体10との間は結合隙間を有し、当該結合隙間は第1排気口110を形成し、前記冷風は前記内釜30を冷却させた後、前記第1排気口110から排出される。第1排気口110を介して排気し、これは、収容キャビティ106の底部及び側壁をできるだけ閉鎖して、孔洞の開設を減少して、気流が底部及び側壁から流出することを回避することを意味する。好ましくは、この場合、加熱装置105は上記の電磁コイルプレートであり、電磁コイルプレートは保温インナーカバー101の底部開口に取り付けられる。
【0024】
本実施例において、図3に示すように、内釜30は炊飯器本体10の収容キャビティ106に収納され、保温インナーカバー101の下側には加熱装置105が設けられ、加熱装置105と内釜30との間は底部隙間111を有し、当該底部隙間111を形成するために、内釜30は内釜つば305を備え、内釜つば305と前記炊飯器本体10との係合箇所は吹き出し通路112を備え、前記保温隙間107における気流は前記吹き出し通路112を介して前記第1排気口110に入る。吹き出し通路112を配置することで、気流は内釜つば305の阻止で方向を変換して、熱風はより容易に第1排気口110に入って排出されることができる。
【0025】
本実施例のいくつかの変形の実施例において、図5に示すように、前記冷却ファン40の近傍側には第2排気口113が設けられ、前記第2排気口113は前記保温インナーカバー101と外部ハウジング102との間の内部キャビティ114に連通し、前記炊飯器本体10の底部には、キャビティ114に連通する放熱孔が設けられ、前記冷風は前記内釜30を冷却させた後、前記第2排気口113を介して前記内部キャビティ114に入り込んでから、前記放熱孔を介して排出される。
【0026】
近傍側とは、前記冷却ファン40に接近するように設けられ、冷却ファン40までの距離は10cm以下であり、第2排気口113の高さ位置は冷却ファン40と揃っており、無論、いくつかの具体的な実施形態において、第2排気口113の方位は他の位置に所在してもよい。
【0027】
図2、4に示すように、リング104は支持部材115を備え、支持部材115は前記係合箇所に設けられ、前記吹き出し通路112を形成するように前記内釜30は前記支持部材115に支持される。支持部材115は複数設けられてもよく、隣り合う支持部材115の間には吹き出し通路112が形成され、支持部材115によって吹き出し通路112を形成することで、内釜30をリング104に引っかかって接続したので、隔離隙間を形成する上に、吹き出し通路112を形成し、構造が簡単である。
【0028】
凝縮水の形成過程は冷却時間を必要とし、冷却時間は長すぎてはならない。冷却時間を短縮するために、その方法は内釜下部302の、ご飯と接した部分の表面積をできるだけ減少して、これによって、浸潤用凝縮水を形成するための電力を低減する。
【0029】
凝縮水の形成過程を推定して分析し、調理後期、内釜30の温度は約100~110℃であり、ご飯の温度は100℃である。推定過程によれば、内釜30による降温放熱と水蒸気による凝縮放熱との和は、冷却ファン40の送風によって奪われた熱に等しい。
【0030】
冷却ファン40が輸送する冷気が150L/minであり、内釜が95℃に降温することを例として、ΔT内釜を15℃にして、冷気が昇温するΔT空気を30℃にする。
内釜が降温して放出する熱 Q内釜=m内釜内釜ΔT内釜
水蒸気が凝縮して放出する熱 Q水層=m水層△H
冷気が1分間に奪った熱 Q空気= m空気空気ΔT空気
凝縮水を形成するための時間(Q内釜+Q水層)/ Q空気
【表1】
【0031】
上記推定から分かるように、約4分の冷却時間で凝縮水層を形成でき、4分間の延長はご飯調理の許容範囲内に属し、ご飯調理に加えてもよく、50mmほどの直径を有する小型送風機は150L/minの流量の輸送を実現できるため、当該解決策の適用性が高い。
【0032】
サンプルを製造して試験して検証するように、冷却ファン40による3~5分の降温は、内釜の内面を約95℃に冷却させ、内釜の内壁表面には水層が形成され、ご飯は内釜に付着されにくい。
【0033】
上記計算から分かるように、内釜の材質、形状、重量は水層の面積、内釜比熱容量、内釜品質、冷気の温度上昇に影響するため、内釜の構造を改善することで、冷却時間を制御する。
【0034】
具体的に、いくつかの実施例において、図7に示すように、前記内釜下部302の外側壁は、弧状側壁306及びフラット状底壁307を備え、弧状側壁306の前記内側下部の内側壁の、前記弧状側壁及びフラット状底壁と対応する部分は球状内壁308であり、球状内壁308によって、内釜下部302の、ご飯と接した部分の表面積を最小にして、さらに、冷却時間を最小にする。弧状側壁306は、内釜の外側壁の上下方向の断面が弧状であり、弧状側壁306が軸の周りに回転して弧面を形成し、弧状の弧線は同じ曲率を有する円弧線ではなく、異なる曲率を有する弧線であり、これは、内釜下部302の曲面が非球面であってもよいことを意味し、フラット状底壁307によって、内釜をテーブルに平らに置くことができ、フラット状底壁307とは、内釜の外側壁が水平に設けられる。「外側が平して、内側が湾曲する」ように設けられることで、内釜の取り外し体験に影響することない上に、球状内壁308を配置することで、ご飯の重量が同様である場合、ご飯と内釜との接触の表面積が最小であり、水蒸気が凝縮して放出するエネルギーを低減して、さらに、冷却時間を短縮する。
【0035】
さらに、いくつかの実施例において、図7に示すように、前記球状内壁308と前記フラット状底壁307との間の肉厚はB1であり、前記球状内壁308と前記弧状側壁306との間の肉厚はB2であり、前記B1≦B2である。ここで、B1及びB2は最小の厚さであってもよいし、平均厚さであってもよく、一般的に、内釜の肉厚は0.5~10mmの範囲にあり、状況に応じて設置してもよく、B1≦B2である場合、「外側が平して、内側が湾曲する」ように設けられる内釜をできるだけ軽くして薄くすることで、内釜の重量を減少し、さらに、内釜の蓄熱能力を低減し、これによって、内釜の降温を容易にして、凝縮水を迅速に形成する。
【0036】
加工を容易にするために、一般的に、プレス成形プロセスによって内釜を成形し、これによって、内釜の肉厚は一致に保持され、内壁、外壁の形状も一致に保持され、従って、いくつかの実施例において、図8に示すように、前記内釜下部302は、内壁、外壁が何れも水平に設けられる平底部310を備え、前記平底部310の内壁の表面積は、その外壁の表面積よりも小さく、内壁の表面積をその外壁の表面積よりも小さくするために、前記内釜下部302の外側壁には凹溝309又は突起が設けられる。平底部310の外壁には凹溝309又は突起が設けられることで、平底部310の外壁の表面積を大きくして、冷気の温度上昇を向上して、冷気が1分間当たりに奪った熱を高めて、冷却時間を短縮する。
【0037】
いくつかの実施例において、弧状側壁306又はフラット状底壁307には凹溝309又は突起が設けられることで、内釜下部302の外側の表面積を大きくしてもよく、この場合、「外側が平して、内側が湾曲する」ように設けられる内釜の内側と外側との表面積の差がさらに大きくなり、ご飯と接した部分の内側と外側との表面積は「外側が大きく、内側が小さい」という設置を形成し、凝縮水の形成を速める。
【0038】
冷気の風量の大きさを調整することで冷却効果を向上してもよく、冷却ファン40について、ダクト抵抗力が存在するために、定格風量を200L/minと仮定し、実際の損失は風量を200L/min以下に低減し、これによって、空気吸込抵抗力を小さくして、風量を向上して、冷却時間を低減する。
【0039】
図9に示すように、空気吸込口108には導風シート41及び導風通路42が設けられ、導風シート41によって、空気吸込口108から保温隙間107に入った冷風は空気吸入口角度を有し、好ましくは、導風シート41から保温隙間107に入った空気吸入口角度は10~20度の間であり、当該夾角は導風シート41の、空気吸込口108での接線方向と保温インナーカバー101の垂直方向との間の夾角である。本実施例において、空気吸入口角度は18度であり、いくつかの変形の実施例において、当該夾角は10、12、15、20度などであってもよい。空気吸入口角度が10度よりも小さい場合、導風通路42は金型成形には不便であり、加工の困難さが大きく、20度よりも大きい場合、冷風は内釜壁により多く作用して、風圧抵抗が大きくなる。
【0040】
導風シート41は導風面43を備え、導風面43は前記冷却ファン40側から保温隙間107側へ弧状を呈して延在するように設けられ、これによって、冷却ファン40から吹き出された冷風は、導風シート41を通過する時、水平方向から所定の空気吸入口角度になだらかに移行するように保温隙間107に入って、導風シート41の不合理な設計による風量の損失を回避して、導風シート41を通過する風圧抵抗をさらに低減して、空気吸込量を高めて、冷却效率を向上する。
【0041】
導風通路42を構成する上部導風シート44と下部導風シート45との、水平方向に沿う投影は重畳していなく、例えば、上部導風シート44の下端部と、下部導風シート45の上端部とは保温インナーカバー101の高さ方向で導風隙間46を有し、導風隙間46が存在することで、導風シート41を容易に成形する一方、導風通路42の風圧抵抗を低減する。
【0042】
図10に示すように、前記導風通路42は、冷風が前記内釜30の側壁へ送風する第1導風通路421、及び冷風が保温隙間107へ送風する第2導風通路422を含み、各導風通路42は何れも内釜下部302の弧状側壁306が所在する高さ位置にあり、第1導風通路421は内釜下部302の最大直径箇所にあり、その空気吸入口角度が弧状側壁306と交差することで、第1導風通路421の冷風は内釜腰部303の位置へ送風でき、腰部位置の側壁直径が大きいため、表面積が大きく、一部の導風通路によってこの箇所に送風して冷却することで、集中効果を形成して、内釜下部302の冷却の均一性を保証し、第2導風通路422の空気吸入口角度と弧状側壁306とは離間するように設けられることで、第2導風通路422の冷風は内釜壁ではなく、保温隙間107へ送風し、これによって、風圧抵抗を低減して、冷気の空気吸込量を向上して、冷却時間を短縮する。第1導風通路421及び第2導風通路422は複数あり、本実施例において、第1導風通路421及び第2導風通路422はそれぞれ2つ設けられる。
【0043】
冷却ファン40の設置位置は外部ハウジング102の対角にあり、外部ハウジング102と保温インナーカバー101との間の内部キャビティ114の対角箇所の空間が最大であり、冷却ファン40の吸気を容易にして、風圧抵抗を低減して、空気吸込量を向上する。
【0044】
実施例2
本実施例は洗いやすい炊飯器を提出し、図11図13を参照し、炊飯器本体1、ヒーティングプレート2、炊飯器本体1内に収納される内釜3及び冷却ファン4を含み、前記ヒーティングプレート2は前記内釜3を加熱し、ヒーティングプレート2と炊飯器本体の内壁との間は第1隙間5を有し、内釜の側壁と炊飯器本体の内壁とは第2隙間6を有し、前記第1隙間5は第2隙間6に連通し、炊飯器本体1の内壁には冷却空気吸込口13が設けられ、前記冷却空気吸込口13は少なくとも第1隙間5に向き、冷却ファン4が冷却空気吸込口から吹き込んだ冷却風は第1隙間5から第2隙間6へ流れる。
【0045】
内釜3は食材を収納し、ヒーティングプレート2は内釜3に貼合され、熱を内釜3に伝達し、内釜3を冷却させるために、従来技術において、一般的に、内釜3の側壁を冷却させるが、ヒーティングプレート2を用いて加熱する炊飯器であれば、ヒーティングプレートは高い熱慣性を有するため、内釜3の側壁を冷却させても、ヒーティングプレート2が相変わらず熱を内釜3に伝達して、冷却効果が悪く、また、食材は主に内釜3の底部に集まる。従って、本出願において換気隙間を配置することで、ヒーティングプレート2という熱源を冷却させ、最適な冷却効果に達して、さらに、内釜底部の冷却を実現し、内釜底部のご飯が黄ばんでスティックすることを回避する。内釜におけるご飯の調理が終了した後、底部の冷却ファンによって降温して、内釜の温度が低減し、内釜の内壁は液化して凝縮水を形成し、凝縮水は内釜の内壁とご飯との間に位置して隔離層を形成することで、ご飯がスティックすることを回避して、しゃもじを用いて内釜の内壁に沿ってご飯を容易に取り出す。従来技術において、ヒーティングプレート冷却用の構造が存在するが、一般的に、ヒーティングプレートの下方に冷却媒体を配置し、そのコストが高く、且つ製造プロセスが複雑である。本出願において、単に冷却ファン4を配置して換気隙間に合わせることで、ヒーティングプレート2の冷却を実現して、内釜冷却の効果を達成する。冷却ファン4が冷却空気吸込口13を介して吹き込んだ冷却風はまず第1隙間5に入って、直接的にヒーティングプレート2を効果的に冷却させてから、第2隙間6に入って、内釜3の側壁を冷却させ、冷却風の整然とした流動を形成して、理想的な風冷効果を達成し、そのコストが低く、製品の寿命が長い。
【0046】
さらに、図11及び図12を参照し、前記炊飯器本体1はケーシング11、及びケーシング内に位置する保温カバー12を含み、前記ヒーティングプレート2及び内釜3は保温カバー12内に位置し、前記ヒーティングプレート2は前記内釜3を加熱し、ヒーティングプレート2と保温カバー12の底壁との間は第1隙間5を有し、内釜3の側壁と保温カバー12の側壁とは第2隙間6を有し、前記第1隙間5と第2隙間6とは連通し、炊飯器本体1の内壁には冷却空気吸込口13が設けられ、前記冷却空気吸込口は少なくとも第1隙間5に向き、冷却ファン4が冷却空気吸込口13から吹き込んだ冷却風は第1隙間5から第2隙間6へ流れ、前記保温カバー12の底部には排気口が設けられることで、保温カバー12とケーシング11との間には放熱空間が形成される。排気口によって熱風を即時に排出して、保温カバー12内の温度を低減し、冷却風が保温カバー12内に流動するが、熱風を持ち出すことができず、降温効果に影響することを回避する。
【0047】
本実施例において、図12を参照し、前記冷却ファン4は保温カバー12の外部に位置し、前記保温カバー12の内壁には冷却空気吸込口13が設けられ、冷却空気吸込口13の高さは前記ヒーティングプレート2よりも低く、冷却ファンが冷却空気吸込口を介して吹き込んだ冷却風は前記ヒーティングプレート2へ吹く。一般的に、保温カバー12は金属部材であり、ヒーティングプレート2及び内釜3の温度が保温カバー12の外部に拡散して、炊飯器のケーシングの温度が高すぎる状況を減少し、そして、保温カバー12を配置することで、ヒーティングプレート2の加熱際の熱の散逸を減少する。冷却ファン4が保温カバー12の外部に位置して、保温カバー12内にはヒーティングプレート2が設けられることで、ヒーティングプレート2の温度が冷却ファンに放射することを回避して、冷却ファンの寿命を延長する。また、保温カバー12内の空間には限りがあり、冷却ファン4の設置は保温カバー12の内部空間を占めることなく、冷却ファン4が保温カバー12の外部に位置して、外部により接近するため、外部の冷風を保温カバー12内に容易に吸入する。本実施例において、冷却空気吸込口13の高さはヒーティングプレート2よりも低く、冷却空気吸込口13からの冷却風は直接的に内釜3へ吹いていなく、ヒーティングプレート2に吹いて、ヒーティングプレート2という熱源の冷却を実現する。
【0048】
本実施例において、図11を参照し、前記ケーシング11には空気吸入口14が設けられ、前記冷却ファン4は前記空気吸入口14と冷却空気吸込口13との間に位置し、ケーシング11の外部の冷却風を空気吸入口14から吸入して冷却空気吸込口13から吹き出す。ケーシング11における空気吸入口14によって、冷却ファン4は直接的に大量の外部冷却風を吸入してから、保温カバー12内に吹き込んで、ヒーティングプレート2を冷却させて降温させる。本実施例において、空気吸入口14はケーシング11の側壁に位置し、他の実施例において、空気吸入口14はケーシング11の底壁に位置してもよい。
【0049】
本実施例において、図14及び図15を参照し、前記ヒーティングプレート2の局所は凹溝又は突起を備えることで、前記内釜3とヒーティングプレート2との間は換気隙間7を有する。ヒーティングプレート2を用いて内釜3を加熱する構造であれば、内釜3の冷却にとって、肝心なところは、ヒーティングプレート2の内釜3に対する熱伝達を遮断することにあり、本実施例において、ヒーティングプレート2の局所に凹溝又は突起を配置することで、内釜3とヒーティングプレート2との間には換気隙間が形成され、冷却降温を必要とする時、冷却風が換気隙間内に吹き込むことで、内釜の温度を迅速に低減できる。好ましくは、前記換気隙間7は、交錯するように設けられた周方向隙間71と径方向隙間72とを含む。交錯するように設けられた隙間によって冷却風は迅速に拡散して冷却できる。
【0050】
本実施例において、図12図14及び図15を参照し、前記ヒーティングプレート2の中央には貫通孔21が設けられ、前記貫通孔21には導風板24が設けられ、前記導風板24は、少なくとも冷却風の一部を前記第1隙間5から前記換気隙間7に流入するようにガイドする。ヒーティングプレート2における貫通孔21及び導風板24を配置することで、冷却風は第1隙間5から換気隙間7に流入し、冷却風は第1隙間5で流動している時、ヒーティングプレート2の底部を冷却させ、導風板24によって換気隙間7内にガイドされてから、ヒーティングプレート2の他の領域に拡散して、ヒーティングプレート2の天井部を冷却させ、ヒーティングプレートの上部、下部に対する冷却効果を実現し、第1隙間5からの冷却風も冷却空気吸込口13から吹き込まれたばかりであり、その温度が低いため、冷却風が保温カバー12に入った後、すぐにヒーティングプレート2の底部及び天井部を冷却させて降温させ、最適な冷却効果を達成する。本実施例において、導風板24及び換気隙間7によって、ヒーティングプレートが内釜に貼合されるように加熱する方式の冷却問題を解決する。
【0051】
本実施例において、第1隙間5からの冷却風がスムーズに流動できることを確保するために、図15を参照し、ヒーティングプレート2の底部には止めリブ23が設けられ、止めリブ23は導風通路を形成し、止めリブ23は平行するように複数本設けられ、冷却空気吸込口13は導風通路に対応して設けられ、形成された導風通路はちょうど、冷却風をスムーズに流動させ、図12を結合し、冷却風の一部は導風板24に合わせて、貫通孔21を通ってヒーティングプレート2の上方に達して、換気隙間7を介してヒーティングプレート2の他の領域に拡散する。
【0052】
本実施例において、図12を参照し、前記冷却ファン4と冷却空気吸込口13との間にはダクト8が設けられ、前記ダクト8の断面積は徐々に小さくなっている。冷却ファン4の回転速度が一致する場合、ダクトの断面積が小さくなっていることで、冷却風の流動を速めて、冷却ファン4の冷却効果を改善できる。
【0053】
本実施例において、図12を参照し、前記第2隙間6は下から上へ徐々に小さくなっている。このように設計すれば、冷却風の大部分が内釜3の下方に止まることを確保し、調理の時、ご飯も主に内釜3の下方に止まるため、内釜中のご飯領域を効果的に冷却させることができる。
【0054】
本実施例において、前記内釜は球状内釜であり、前記球状内釜は最大緯度円の部位を有し、前記冷却ファンは前記最大緯度円の部位よりも低い。球状内釜は最大緯度円の部位を有することを特徴とし、即ち、高さ方向で最も広い部位を有し、最大緯度円から上又は下へ、幅が徐々に小さくなっている。本実施例において、冷却ファンは最大緯度円よりも低く設けられ、球状内釜の形状によって、最大緯度円の横方向空間が最小になり、その上方又は下方には、対応するように一定の空間がある一方、内釜の下方の冷却がさらに必要になるため、本出願において、冷却ファンを最大緯度円の下方に設けて、空間及び冷却効果を何れも配慮する。
【0055】
本実施例において、前記内釜3はステンレス鋼の内釜である。従来技術において、ご飯がスティックすることを回避するために、内釜3の内面にはノンスティックコーティングが設けられ、ノンスティックコーティングの問題は、引っ掻きに弱いことにあり、長期使用後、コーティングは脱落して内釜3のスティックを招致して、内釜3の寿命に影響する。本実施例において、内釜中のご飯の調理が終了した後、底部の冷却ファンによって降温し、内釜の温度が低下し、内釜の内壁は液化するように凝縮水を形成し、凝縮水が内釜の内壁とご飯との間に位置して、隔離層を形成し、これによって、ご飯がスティックすることを回避して、しゃもじを用いて内釜の内壁に沿ってご飯を容易に取り出す。冷却ファンによってご飯がスティックすることを回避できるため、本実施例において、内釜はステンレス鋼の内釜として配置され、その内面にはノンスティックコーティングが設けられる必要がなく、内釜3の寿命を大幅に延長し、内面にはノンスティックコーティングがないため、コーティングの脱落という問題を配慮する必要がなく、洗う時、鋼線ボールを用いて内釜の内面を洗っても良い。
【0056】
本実施例において、前記ヒーティングプレート2の接続端子22は保温カバー12の底壁を通って前記放熱空間に延在する。接続端子22は保温カバー12の下方に位置し、その温度が低く、電気素子の寿命を延長でき、排気口から排出された気流はさらに接続端子22などを冷却させて降温させる。排気口は、保温カバー12の底壁上の貫通孔から構成され、複数設けられ、一部の排気口は接続端子22などの電気素子が同時に通ることに用いられ、一部の排気口は測温素子が同時に通ることに用いられる。
【0057】
本出願において言及されていないところに対して、従来技術を採用又は参照すれば、実現されることができる。
【0058】
本明細書における各実施例に対して何れも漸進の方式で記載され、各実施例の間の同様又は類似する部分について、互いに参照すればよく、各実施例は何れも他の実施例との相違点を主に説明する。
【0059】
以上は本出願を限定していなく、本出願の実施例に過ぎない。当業者にとって、本出願はいろんな変更及び変形を有してもよい。本出願の精神及び原理内で完成した任意の補正、均等置換、改良などは、何れも本出願の請求項の範囲内に該当すべきである。
【符号の説明】
【0060】
10 ・・・炊飯器本体;
101 ・・・保温インナーカバー;
102 ・・・外部ハウジング;
103 ・・・台座;
104 ・・・リング;
105 ・・・加熱装置;
106 ・・・収容キャビティ;
107 ・・・保温隙間;
108 ・・・空気吸込口;
109 ・・・吸気口;
110 ・・・第1排気口;
111 ・・・底部隙間;
112 ・・・吹き出し通路;
113 ・・・第2排気口;
114 ・・・内部キャビティ;
115 ・・・支持部材;
20 ・・・炊飯器蓋;
30 ・・・内釜;
301 ・・・調理キャビティ;
302 ・・・内釜下部;
303 ・・・内釜腰部;
304 ・・・内釜上部;
305 ・・・内釜つば;
306 ・・・弧状側壁;
307 ・・・フラット状底壁;
308 ・・・球状内壁;
309 ・・・凹溝;
310 ・・・平底部;
40 ・・・冷却ファン;
41 ・・・導風シート;
42 ・・・導風通路;
43 ・・・導風面;
44 ・・・上部導風シート;
45 ・・・下部導風シート;
46 ・・・導風隙間;
421 ・・・第1導風通路;
422 ・・・第2導風通路;
50 ・・・ご飯;
60 ・・・凝縮水。
図11~15の符号の説明]
【0061】
1 ・・・炊飯器本体;
11 ・・・ケーシング;
12 ・・・保温カバー;
13 ・・・冷却空気吸込口;
14 ・・・空気吸入口;
2 ・・・ヒーティングプレート;
21 ・・・貫通孔;
22 ・・・接続端子;
23 ・・・止めリブ;
24 ・・・導風板;
3 ・・・内釜;
4 ・・・冷却ファン;
5 ・・・第1隙間;
6 ・・・第2隙間;
7 ・・・換気隙間;
8 ・・・ダクト。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
【国際調査報告】