(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-06
(54)【発明の名称】ユーザ機器、スケジューリングノード、ユーザ機器のための方法、およびスケジューリングノードのための方法
(51)【国際特許分類】
H04W 72/21 20230101AFI20241029BHJP
H04W 28/04 20090101ALI20241029BHJP
H04L 27/26 20060101ALI20241029BHJP
H04L 1/1607 20230101ALI20241029BHJP
H04W 72/1268 20230101ALI20241029BHJP
H04W 72/0446 20230101ALI20241029BHJP
H04W 72/23 20230101ALI20241029BHJP
【FI】
H04W72/21
H04W28/04 110
H04L27/26 110
H04L1/1607
H04W72/1268
H04W72/0446
H04W72/23
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024519736
(86)(22)【出願日】2022-09-20
(85)【翻訳文提出日】2024-03-29
(86)【国際出願番号】 EP2022076019
(87)【国際公開番号】W WO2023052181
(87)【国際公開日】2023-04-06
(32)【優先日】2021-10-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】514136668
【氏名又は名称】パナソニック インテレクチュアル プロパティ コーポレーション オブ アメリカ
【氏名又は名称原語表記】Panasonic Intellectual Property Corporation of America
(74)【代理人】
【識別番号】110002952
【氏名又は名称】弁理士法人鷲田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】シャリーアトマダーリー ハミドレザ
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 秀俊
【テーマコード(参考)】
5K014
5K067
【Fターム(参考)】
5K014DA02
5K067AA13
5K067DD24
5K067EE02
5K067EE10
5K067GG01
5K067GG11
(57)【要約】
本開示は、以下を備えるユーザ機器(UE)に関する。UEの処理回路は、セミパーシステントスケジューリング(SPS)設定に基づいて、確認応答情報の最初の送信機会および少なくとも1つの反復送信機会を決定する。処理回路はさらに、UCIを送信するためのアップリンク制御情報(UCI)送信機会を決定する。処理回路はさらに、UCI送信機会が利用可能でない場合、ターゲット送信機会を決定する。送受信機回路は、確認応答情報を送信するためにターゲット送信機会を使用する。
【選択図】
図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ機器(UE)であって、
回路であって、動作中に、
- セミパーシステントスケジューリング(SPS)設定に基づいて、確認応答情報の最初の送信機会および少なくとも1つの繰り返し送信機会を決定し、
- UCIを送信するためのアップリンク制御情報(UCI)送信機会を決定し、
- 前記UCI送信機会が利用可能でない場合、ターゲット送信機会を決定する、
回路と、
動作中に、前記確認応答情報を送信するために前記ターゲット送信機会を使用する、送受信機と、
を備える、UE。
【請求項2】
前記UEが、第2のSPS設定に基づいて、前記UCI送信機会を決定し、前記UCIが追加の確認応答情報である、
請求項1に記載のUE。
【請求項3】
前記繰り返し送信機会が前記UCI送信機会と重複する場合、前記UEが、前記UCI送信機会が利用可能でないと判定する、
請求項1または請求項2に記載のUE。
【請求項4】
前記UEが、前記ターゲット送信機会の物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)を決定し、
前記UEが、前記UCIと多重化された前記確認応答情報を送信するために前記PUCCHを使用する、
請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のUE。
【請求項5】
前記UEが、前記確認応答情報を送信するために前記最初の送信機会を使用しない、
請求項4に記載のUE。
【請求項6】
前記UEが、前記確認応答情報を送信するために前記最初の送信機会を使用する、
請求項4に記載のUE。
【請求項7】
前記UEが、前記SPS設定に含まれる最大延期指示(k1+k1def)に基づいて、前記ターゲット送信機会のターゲット時間間隔を決定し、前記ターゲット時間間隔が、前記繰り返し送信機会の繰り返し時間間隔とは異なり、
前記UEが、前記確認応答情報を送信するために前記ターゲット時間間隔を使用し、
オプションとして、前記UEが、前記UCIを送信するために前記繰り返し送信機会を使用し、
オプションとして、前記ターゲット時間間隔と前記繰り返し時間間隔の少なくとも一方がスロットまたはミニスロットである、
請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のUE。
【請求項8】
前記UEが、前記SPS設定に含まれる前記最大延期指示に基づいて、前記最初の送信機会のための第2のターゲット時間間隔を決定し、前記第2のターゲット時間間隔が、前記最初の送信機会の前記繰り返し時間間隔および最初の時間間隔とは異なり、
オプションとして、前記UEが、前記確認応答情報を送信するために、前記最初の送信機会の前記第2のターゲット時間間隔を使用し、
オプションとして、前記第2のターゲット時間間隔および前記最初の時間間隔がスロットまたはミニスロットである、
請求項7に記載のUE。
【請求項9】
前記UEが、ダウンリンクに使用されるシンボルが前記UCI送信機会と重複する場合、前記UCI送信機会が利用可能でないと判定する、
請求項1または請求項2に記載のUE。
【請求項10】
- 前記UEが、第2のSPS設定に基づいて、前記UCI送信機会を決定し、前記UCIが追加の確認応答情報であり、
- 前記UEが、前記最初の確認応答情報を再送信するためと前記追加の確認応答情報を送信するために前記繰り返し送信機会を使用し、
- 前記UEが、前記繰り返し確認応答情報および前記追加の確認応答情報を再送信するために前記ターゲット送信機会を使用し、
オプションとして、前記UEが、前記最初の確認応答情報を前記最初の送信機会において送信し、オプションとして、前記最初の確認応答情報の再送信および前記追加の確認応答情報の送信に伴い、前記繰り返し送信をカウントするためのカウンタが再スタートされる、
請求項1または請求項9に記載のUE。
【請求項11】
前記UEが、前記UCIの優先順位に基づいて、UCIを送信するための前記UCI送信機会を決定し、前記UCIが、前記確認応答情報よりも高い優先順位を有する高優先順位UCIであり、
前記UEが、前記SPS設定に含まれる最大延期指示(k1+k1def)に基づいて、前記ターゲット送信機会のターゲット時間間隔を決定し、前記ターゲット時間間隔が、前記繰り返し送信機会の繰り返し時間間隔とは異なり、
前記UEが、前記確認応答情報を送信するために前記ターゲット時間間隔を使用し、
オプションとして、前記高優先順位UCIがスケジューリング要求であり、
オプションとして、前記UEが、前記UCIを送信するために前記繰り返し送信機会を使用し、
オプションとして、前記ターゲット時間間隔と前記繰り返し時間間隔の少なくとも一方がスロットまたはミニスロットである、
請求項1に記載のUE。
【請求項12】
前記確認応答情報が、1つ以上のハイブリッド自動再送要求(HARQ)報告を含み、
前記HARQ報告の各々が、特定のHARQプロセスIDのダウンリンク(DL)トラフィックに関連付けられる、
請求項1から請求項11のいずれか1項に記載のUE。
【請求項13】
前記UEが、前記SPS設定に含まれる最大延期指示(k1+k1def)に基づいて、前記ターゲット送信機会のターゲット時間間隔が前記繰り返し送信機会の繰り返し時間間隔に等しいと判定した場合、前記UEが、前記UCIを送信するために前記ターゲット送信機会の前記ターゲット時間間隔を使用し、前記UEが、前記ターゲット送信機会を使用する前記確認応答情報の送信をドロップし、
オプションとして、前記UEが、前記確認応答情報を送信するために前記最初の送信機会を使用し、
オプションとして、前記UEが、前記ターゲット送信機会の物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)を、前記UCIと多重化された前記確認応答情報の送信に使用できないと追加的に判定した場合、前記UEが前記UCIを送信するために前記PUCCHを使用する、
請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のUE。
【請求項14】
基地局であって、
回路であって、動作中に、
- セミパーシステントスケジューリング(SPS)設定に基づいて、UEから確認応答情報を受信するための最初の送信機会および少なくとも1つの繰り返し送信機会を決定し、
- 前記UEからUCIを受信するためのアップリンク制御情報(UCI)送信機会を決定し、
- 前記UCI送信機会が利用可能でない場合、ターゲット送信機会を決定する、
回路と、
動作中に、前記UEから前記確認応答情報を受信するために前記ターゲット送信機会を使用する送受信機と、
を備える、基地局。
【請求項15】
前記基地局が、第2のSPS設定に基づいて、前記UCI送信機会を決定し、UCIが、追加の確認応答情報である、
請求項14に記載の基地局。
【請求項16】
前記基地局が、前記繰り返し送信機会が前記UCI送信機会と重複する場合、前記UCI送信機会が利用可能でないと判定する、
請求項14または請求項15に記載の基地局。
【請求項17】
前記基地局が、前記ターゲット送信機会の物理アップリンク制御情報(PUCCH)を決定し、
前記基地局が、前記UCIと多重化された前記確認応答情報を前記UEから受信するために、前記PUCCHを使用する、
請求項14または請求項15のいずれか1項に記載の基地局。
【請求項18】
前記基地局が、前記UEから前記確認応答情報を受信するために前記最初の送信機会を使用しない、
請求項17に記載の基地局。
【請求項19】
前記基地局が、前記UEから前記確認応答情報を受信するために最初の送信機会を使用する、
請求項17に記載の基地局。
【請求項20】
前記基地局が、前記SPS設定に含まれる最大延期指示(k1+k1def)に基づいて、前記ターゲット送信機会のターゲット時間間隔を決定し、前記ターゲット時間間隔が、前記繰り返し送信機会の繰り返し時間間隔とは異なり、
前記基地局が、前記UEから前記確認応答情報を受信するために前記ターゲット時間間隔を使用し、
オプションとして、前記基地局が、前記UEから前記UCIを受信するために前記繰り返し送信機会を使用し、
オプションとして、前記ターゲット時間間隔と前記繰り返し時間間隔の少なくとも一方が、スロットまたはミニスロットである、
請求項14から請求項16のいずれか1項に記載の基地局。
【請求項21】
前記基地局が、前記SPS設定に含まれる前記最大延期指示に基づいて、前記最初の送信機会の第2のターゲット時間間隔を決定し、前記第2のターゲット時間間隔が、前記最初の送信機会の前記繰り返し時間間隔および最初の時間間隔とは異なり、
オプションとして、前記基地局が、前記UEから前記確認応答情報を受信するために、前記最初の送信機会の前記第2のターゲット時間間隔を使用し、
オプションとして、前記第2のターゲット時間間隔と前記最初の時間間隔の少なくとも一方が、スロットまたはミニスロットである、
請求項20に記載の基地局。
【請求項22】
前記基地局が、前記UEにおいてダウンリンクに使用されるシンボルが前記UCI送信機会と重複する場合、前記UCI送信機会が利用可能でないと判定する、
請求項14または請求項15に記載の基地局。
【請求項23】
- 前記基地局が、第2のSPS設定に基づいて前記UCI送信機会を決定し、前記UCIが追加の確認応答情報であり、
- 前記基地局が、前記UEから前記最初の確認応答情報を繰り返し受信するためと、前記UEから前記追加の確認応答情報を受信するために、前記繰り返し送信機会を使用し、
- 前記基地局が、前記UEから前記繰り返し確認応答情報および前記追加の確認応答情報を繰り返し受信するために、前記ターゲット送信機会を使用し、
オプションとして、前記基地局が、前記最初の送信機会において前記最初の確認応答情報を受信し、オプションとして、前記最初の確認応答情報の繰り返し受信と前記追加の確認応答情報の受信に伴って、前記繰り返し受信をカウントするためのカウンタが再スタートされる、
請求項14または請求項22に記載の基地局。
【請求項24】
前記基地局が、前記UEからの前記UCIの優先順位に基づいて、前記UCIを受信するための前記UCI送信機会を決定し、前記UCIが、前記確認応答情報よりも高い優先順位を有する高優先順位UCIであり、
前記基地局が、前記SPS設定に含まれる最大延期指示(k1+k1def)に基づいて、前記ターゲット送信機会のターゲット時間間隔を決定し、前記ターゲット時間間隔が、前記繰り返し送信機会の繰り返し時間間隔とは異なり、
前記基地局が、前記確認応答情報を受信するために前記ターゲット時間間隔を使用し、
オプションとして、前記高優先順位UCIが、スケジューリング要求であり、
オプションとして、前記基地局が、前記UCIを受信するために前記繰り返し送信機会を使用し、
オプションとして、前記ターゲット時間間隔と前記繰り返し時間間隔の少なくとも一方がスロットまたはミニスロットである、
請求項14に記載の基地局。
【請求項25】
前記確認応答情報が、1つ以上のハイブリッド自動再送要求(HARQ)報告を含み、
前記HARQ報告の各々が、特定のHARQプロセスIDのダウンリンク(DL)トラフィックに関連付けられる、
請求項14から請求項24のいずれか1項に記載の基地局。
【請求項26】
前記基地局が、前記SPS設定に含まれる最大延期指示(k1+k1def)に基づいて、前記ターゲット送信機会のターゲット時間間隔が前記繰り返し送信機会の繰り返し時間間隔と等しいと判定した場合、前記基地局が、前記UCIを受信するために前記ターゲット送信機会の前記ターゲット時間間隔を使用し、前記基地局が、前記ターゲット送信機会を使用する繰り返し受信を受信せず、
オプションとして、前記基地局が、前記UEから前記確認応答情報を受信するために前記最初の送信機会を使用し、
オプションとして、前記基地局が、前記ターゲット送信機会の物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)を、前記UCIと多重化された前記確認応答情報の受信に使用できないと追加的に判定した場合、前記基地局が、前記UCIを受信するために前記PUCCHを使用する。
請求項14から請求項16のいずれか1項に記載の基地局。
【請求項27】
ユーザ機器(UE)によって実行される以下のステップ、すなわち、
セミパーシステントスケジューリング(SPS)設定に基づいて、確認応答情報の最初の送信機会および少なくとも1つの繰り返し送信機会を決定するステップと、
UCIを送信するためのアップリンク制御情報(UCI)送信機会を決定するステップと、
前記UCI送信機会が利用可能でない場合、ターゲット送信機会を決定するステップと、
前記ターゲット送信機会を使用して前記確認応答情報を送信するステップと、
を含む、方法。
【請求項28】
基地局によって実行される以下のステップ、すなわち、
セミパーシステントスケジューリング(SPS)設定に基づいて、確認応答情報の最初の送信機会および少なくとも1つの繰り返し送信機会を決定するステップと、
UCIを送信するためのアップリンク制御情報(UCI)送信機会を決定するステップと、
前記UCI送信機会が利用可能でない場合、ターゲット送信機会を決定するステップと、
前記ターゲット送信機会を使用して前記確認応答情報を受信するステップと、
を含む、方法。
【請求項29】
動作中にユーザ機器のプロセスを制御する集積回路であって、前記プロセスが、前記ユーザ機器によって実行される以下のステップ、すなわち、
セミパーシステントスケジューリング(SPS)設定に基づいて、確認応答情報の最初の送信機会および少なくとも1つの繰り返し送信機会を決定するステップと、
UCIを送信するためのアップリンク制御情報(UCI)送信機会を決定するステップと、
前記UCI送信機会が利用可能でない場合、ターゲット送信機会を決定するステップと、
前記ターゲット送信機会を使用して前記確認応答情報を送信するステップと、
を含む、
集積回路。
【請求項30】
動作中に基地局のプロセスを制御する集積回路であって、前記プロセスが、前記基地局によって実行される以下のステップ、すなわち、
セミパーシステントスケジューリング(SPS)設定に基づいて、確認応答情報の最初の送信機会および少なくとも1つの繰り返し送信機会を決定するステップと、
UCIを送信するためのアップリンク制御情報(UCI)送信機会を決定するステップと、
前記UCI送信機会が利用可能でない場合、ターゲット送信機会を決定するステップと、
前記ターゲット送信機会を使用して前記確認応答情報を受信するステップと、
を含む、
集積回路。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、通信システムにおける信号の送信および受信に関する。特に、本開示は、そのような送信および受信のための方法および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP:The 3rd Generation Partnership Project)は、最大100GHzの周波数範囲で動作する「新無線」(NR:New Radio)無線アクセス技術(RAT:radio access technology)を含む、第5世代(5G)とも呼ばれる次世代携帯電話技術の技術仕様を策定している。NRは、LTE(Long Term Evolution)およびLTE Advanced(LTE-A)に代表される技術の後継技術である。LTEおよびNRのようなシステムの場合、さらなる改良およびオプションによって、通信システムのみならず、システムに関連する特定のデバイスの効率的な運用を促進することができる。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【非特許文献1】3GPP TS 38.300 v15.6.0
【非特許文献2】3GPP TS 38.211 v16.2.0
【非特許文献3】3GPP TS 38.211 v15.7.0
【非特許文献4】ITU-R M.2083
【非特許文献5】TR 38.913
【非特許文献6】TS 23.501 v16.1.0
【非特許文献7】3GPP TS 38.300 v16.7.0
【非特許文献8】TS 38.212 V16.7.0
【非特許文献9】TS 38.211 V 16.7.0
【非特許文献10】TS 38.213 V16.7.0
【非特許文献11】TS 38.214
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
非限定的かつ例示的な一実施形態は、アップリンク制御情報(UCI)の送信のための送信機会の効率的な使用を容易にする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
一実施形態では、本明細書に開示される技術は、装置(例えば、ユーザ機器、UE)を特徴とする。本装置は、動作中に、セミパーシステントスケジューリング(SPS:Semi-Persistent Scheduling)設定に基づいて、確認応答情報の最初の送信機会および少なくとも1つの繰り返し送信機会を決定する回路、を備える。さらに、回路は、アップリンク制御情報(UCI:Uplink Control Information)を送信するためのUCI送信機会を決定する。さらに、回路は、UCI送信機会が利用可能でない場合、ターゲット送信機会を決定する。さらに、本装置は、動作中に、確認応答情報を送信するためにターゲット送信機会を使用する送受信機、を備える。
【0006】
なお、一般的または特定の実施形態は、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラム、記憶媒体、またはこれらの任意の選択的な組合せとして実施できることに留意されたい。
【0007】
開示されている実施形態のさらなる恩恵および利点は、本明細書および図面から明らかになるであろう。これらの恩恵および/または利点は、本明細書および図面の様々な実施形態および特徴によって個別に得ることができ、このような恩恵および/または利点の1つまたは複数を得るために、これらの特徴すべてを設ける必要はない。
【図面の簡単な説明】
【0008】
以下では、例示的な実施形態について、添付の図および図面を参照しながらより詳細に説明する。
【
図1】3GPP NRシステムの例示的なアーキテクチャを示している。
【
図2】NG-RANと5GCとの間の機能の分離を示した概略図である。
【
図3】RRC接続確立/再設定手順のシーケンス図である。
【
図4】拡張モバイルブロードバンド(eMBB:Enhanced mobile broadband)、大規模マシンタイプ通信(mMTC:Massive Machine Type Communications)、および超高信頼・低遅延通信(URLLC:Ultra Reliable and Low Latency Communications)の使用シナリオを示した概略図である。
【
図5】非ローミングの場合の例示的な5Gシステムのアーキテクチャを示したブロック図である。
【
図6】異なるサブキャリア間隔の場合の無線フレーム、サブフレーム、スロット、およびOFDMシンボルを含む、5G NRなどの通信システムにおける例示的な時間領域構造を示している。
【
図7】UCI送信機会が利用できない場合のシナリオを図解した概略図である。
【
図8】UEおよびgNBの例示的かつ簡略化された構造である。
【
図9】改善されたターゲット機会決定手順の例示的な実装形態によるUEの構造を示している。
【
図10】改善されたターゲット機会決定手順の例示的な実装形態による、UE動作のフロー図である。
【
図11】改良されたターゲット機会決定手順の例示的な実装形態による基地局の構造を示している。
【
図12】改善されたターゲット機会決定手順の例示的な実装形態による基地局動作のフロー図である。
【
図13】改善されたターゲット機会決定手順の例示的な実装形態における、UEとgNBとの間の例示的な交換を図解したシグナリング図である。
【
図14】第1の解決策における第1の例示的なUEの動作を図解した概略図である。
【
図15】第1の解決策における第2の例示的なUEの動作を図解した概略図である。
【
図16】第2の解決策における第1の例示的なUEの動作を図解した概略図である。
【
図17】第2の解決策における第2の例示的なUEの動作を図解した概略図である。
【
図18】第3の解決策における例示的なUEの動作を図解した概略図である。
【
図19】第4の解決策における例示的なUEの動作を図解した概略図である。
【
図20】第5の解決策における例示的なUEの動作を図解した概略図である。
【
図21】第5の解決策の例示的な実装形態による、UEの動作のフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
(5G NRシステムのアーキテクチャおよびプロトコルスタック)
3GPPは、最大100GHzの周波数で動作する新しい無線アクセス技術(NR)の開発を含む第5世代セルラー技術(単に5Gと呼ばれる)の次のリリースに取り組んでいる。5G標準の最初のバージョンは、2017年の終わりに完了し、これにより、5G NR標準に準拠したスマートフォンの試験および商用展開に進むことができる。
【0010】
特に、全体的なシステムアーキテクチャは、gNBを備えるNG-RAN(次世代-無線アクセスネットワーク:Next Generation - Radio Access Network)を想定しており、gNBは、UEに向かうNG無線アクセスユーザプレーン(SDAP/PDCP/RLC/MAC/PHY)プロトコルおよび制御プレーン(RRC)プロトコルを終端させる。gNBは、Xnインターフェイスによって互いに相互接続されている。さらにgNBは、次世代(NG)インターフェイスによってNGC(次世代コア:Next Generation Core)に接続され、より具体的には、NG-CインターフェイスによってAMF(アクセスおよびモビリティ管理機能:Access and Mobility Management Function)(例:AMFを実行する特定のコアエンティティ)に接続され、NG-UインターフェイスによってUPF(ユーザプレーン機能:User Plane Function)(例:UPFを実行する特定のコアエンティティ)に接続される。
図1はNG-RANのアーキテクチャを示している(非特許文献1の4節を参照)。
【0011】
NRにおけるユーザプレーンプロトコルスタック(例えば非特許文献1の4.4.1節を参照)は、PDCP(パケットデータコンバージェンスプロトコル:Packet Data Convergence Protocol、非特許文献1の6.4節を参照)サブレイヤ、RLC(無線リンク制御:Radio Link Control、非特許文献1の6.3節を参照)サブレイヤ、およびMAC(媒体アクセス制御:Medium Access Control、非特許文献1の6.2節を参照)サブレイヤを含み、これらのサブレイヤは、ネットワーク側ではgNBにおいて終端する。これに加えて、PDCPの上に、アクセス層(AS)の新しいサブレイヤ(SDAP:サービスデータアダプテーションプロトコル:Service Data Adaptation Protocol)が導入される(例えば非特許文献1の6.5節を参照)。NRにおいても制御プレーンプロトコルスタックが定義されている(例えば非特許文献1の4.4.2節を参照)。レイヤ2の機能の概要は、非特許文献1の6節に記載されている。PDCPサブレイヤ、RLCサブレイヤ、およびMACサブレイヤの機能は、それぞれ非特許文献1の6.4節、6.3節、および6.2節に記載されている。RRC層の機能は、非特許文献1の7節に記載されている。
【0012】
媒体アクセス制御(MAC)層は、例えば、論理チャネルの多重化と、スケジューリングおよびスケジューリング関連機能(様々なヌメロロジーの処理を含む)を扱う。
【0013】
物理層(PHY)は、例えば、符号化、PHY HARQ処理、変調、マルチアンテナ処理、適切な物理的時間-周波数リソースへの信号のマッピングの責務を担う。さらに物理層(PHY)は、物理チャネルへのトランスポートチャネルのマッピングを処理する。物理層(PHY)は、トランスポートチャネルの形でMAC層にサービスを提供する。物理チャネルは、特定のトランスポートチャネルの送信に使用される時間周波数リソースのセットに対応し、各トランスポートチャネルが、対応する物理チャネルにマッピングされる。例えば、物理チャネルは、アップリンク用として、PRACH(物理ランダムアクセスチャネル:Physical Random Access Channel)、PUSCH(物理アップリンク共有チャネル:Physical Uplink Shared Channel)、およびPUCCH(物理アップリンク制御チャネル:Physical Uplink Control Channel)があり、ダウンリンク用として、PDSCH(物理ダウンリンク共有チャネル:Physical Downlink Shared Channel)、PDCCH(物理ダウンリンク制御チャネル:Physical Downlink Control Channel)、およびPBCH(物理ブロードキャストチャネル:Physical Broadcast Channel)がある。
【0014】
NRのユースケース/配置シナリオには、拡張モバイルブロードバンド(eMBB)、超高信頼・低遅延通信(URLLC)、大規模マシンタイプ通信(mMTC)が含まれ、これらのサービスは、データレート、レイテンシ、およびカバレッジに関して多様な要件を有する。例えばeMBBは、IMT-Advancedによって提供される3倍のオーダーのピークデータレート(ダウンリンクが20Gbps、アップリンクが10Gbps)およびユーザ体感データレートをサポートすることが期待される。これに対してURLLCの場合、より厳しい要件として、極めて低いレイテンシ(ユーザプレーンのレイテンシはアップリンクおよびダウンリンクそれぞれで0.5ms)および高い信頼性(1ms内で1~10-5)が課せられる。さらにmMTCでは、高い接続密度(都市環境では1km2あたり1,000,000個のデバイス)、過酷な環境における広いカバレッジ、デバイスコストを下げるための極めて長寿命のバッテリ(15年)が好ましくは要求されうる。
【0015】
したがって、あるユースケースに適したOFDMヌメロロジー(例:サブキャリア間隔、OFDMシンボル持続時間、サイクリックプレフィックス(CP)持続時間、スケジューリング間隔あたりのシンボル数)が、別のユースケースではうまく機能しないことがある。例えば、低レイテンシのサービスでは、mMTCサービスよりも短いシンボル持続時間(したがってより大きいサブキャリア間隔)、および/または、スケジューリング間隔(TTIとも称される)あたりの少ないシンボル、が好ましくは要求されうる。さらには、チャネルの遅延スプレッドが大きい配置シナリオでは、遅延スプレッドが短いシナリオよりも長いサイクリックプレフィックス(CP)持続時間が好ましくは要求されうる。同程度のサイクリックプレフィックス(CP)オーバーヘッドを維持するため、遅延スプレッドに応じてサブキャリア間隔を最適化するべきである。NRでは、サブキャリア間隔の2つ以上の値がサポートされうる。したがって現在のところ、15kHz、30kHz、60kHz、...のサブキャリア間隔が検討されている。シンボル持続時間Tuとサブキャリア間隔Δfは、式Δf=1/Tuにより、直接関係している。LTEシステムの場合と同様に、1個のOFDM/SC-FDMAシンボルの長さに対する1つのサブキャリアから構成される最小リソース単位を表すのに、用語「リソースエレメント」を使用することができる。
【0016】
新無線システム5G NRでは、各ヌメロロジーおよびキャリアごとに、アップリンクおよびダウンリンクそれぞれにおいて、サブキャリアとOFDMシンボルのリソースグリッドが定義される。リソースグリッド内の各要素は、リソースエレメントと呼ばれ、周波数領域における周波数インデックスと時間領域におけるシンボル位置とに基づいて識別される(非特許文献2の例えば4節を参照)。例えば、ダウンリンクおよびアップリンクの送信は、持続時間10msのフレームに編成され、各フレームは、それぞれ持続時間1msの10個のサブフレームから構成される。5G NRの実装では、サブフレームあたりの連続するOFDMシンボルの数は、サブキャリア間隔の設定に依存する。例えば、サブキャリア間隔が15kHzの場合、1サブフレームは14個のOFDMシンボルを有する(通常のサイクリックプレフィックスを想定したLTE準拠の実装に類似する)。一方、サブキャリア間隔が30kHzの場合、サブフレームは2つのスロットを有し、各スロットが14個のOFDMシンボルを含む。
【0017】
LTEのヌメロロジー(サブキャリア間隔およびシンボル長)と比較すると、NRでは、パラメータμによってラベル付けされる複数の異なるタイプのサブキャリア間隔がサポートされる(LTEでは15kHzのサブキャリア間隔のみが存在し、これはNRではμ=0に相当する)。NRのヌメロロジーのタイプは、非特許文献3にまとめられている。
【0018】
(NG-RANと5GCとの間の5G NR機能の分割)
図2は、NG-RANと5GCとの間での機能の分割を示している。NG-RANの論理ノードは、gNBまたはng-eNBである。5GCの論理ノードは、AMF、UPF、およびSMFである。
【0019】
gNBおよびng-eNBは、特に次の主要機能を処理する。
- 無線ベアラ制御(Radio Bearer Control)、無線アドミッション制御(Radio Admission Control)、接続モビリティ制御(Connection Mobility Control)、アップリンクおよびダウンリンクの両方向におけるUEへの動的なリソース割当て(スケジューリング)など、無線リソース管理(Radio Resource Management)の機能
- IPヘッダ圧縮、暗号化、およびデータの完全性保護
- UEによって提供される情報からAMFへのルーティングを決定できないときのUEのアタッチ時のAMFの選択
- UPFへのユーザプレーンデータのルーティング
- AMFへの制御プレーン情報のルーティング
- 接続の確立および解放
- ページングメッセージのスケジューリングおよび送信
- (AMFまたはOAMから送られる)システムブロードキャスト情報のスケジューリングおよび送信
- モビリティおよびスケジューリングのための測定および測定報告の設定
- アップリンクにおけるトランスポートレベルのパケットマーキング
- セッション管理
- ネットワークスライシングのサポート
- QoSフロー管理およびデータ無線ベアラへのマッピング
- RRC_INACTIVE状態にあるUEのサポート
- NASメッセージの配信機能
- 無線アクセスネットワークシェアリング
- 二重接続
- NRとE-UTRA間の緊密なインターワーキング
【0020】
アクセスおよびモビリティ管理機能(AMF)は、次の主要機能を処理する。
- 非アクセス層(NAS:Non-Access Stratum)シグナリングの終端
- NASシグナリングのセキュリティ
- アクセス層(AS:Access Stratum)のセキュリティ制御
- 3GPPアクセスネットワーク間のモビリティのためのコアネットワーク(CN:Core Network)ノード間シグナリング
- アイドルモードUEの到達可能性(ページング再送の制御および実行を含む)
- レジストレーションエリア(Registration Area)管理
- システム内モビリティおよびシステム間モビリティのサポート
- アクセス認証
- ローミング権のチェックを含むアクセス認証
- モビリティ管理制御(サプスクリプションおよびポリシー)
- ネットワークスライシングのサポート
- セッション管理機能(SMF:Session Management Function)の選択
【0021】
さらに、ユーザプレーン機能(UPF:User Plane Function)は、次の主要機能を処理する。
- RAT内/RAT間モビリティのためのアンカーポイント(適用可能時)
- データネットワークとの相互接続の外部PDUセッションポイント
- パケットのルーティングおよび転送
- パケット検査およびポリシー規則施行のユーザプレーン部分
- トラフィック使用報告
- データネットワークへのトラフィックフローのルーティングをサポートするためのアップリンク分類器
- マルチホームPDUセッションをサポートするためのブランチングポイント
- ユーザプレーンのQoS処理(例:パケットフィルタリング、ゲーティング、UL/DLレート強制)
- アップリンクトラフィックの検証(SDFからQoSフローへのマッピング)
- ダウンリンクパケットのバッファリングおよびダウンリンクデータ通知のトリガーリング
【0022】
最後に、セッション管理機能(SMF)は、次の主要機能を処理する。
- セッション管理
- UE IPアドレスの割当ておよび管理
- UP機能の選択および制御
- トラフィックを正しい宛先にルーティングするためのユーザプレーン機能(UPF)におけるトラフィックステアリングの設定
- ポリシー施行およびQoSの制御部分
- ダウンリンクデータ通知
【0023】
(RRC接続の確立および再構成の手順)
図3は、UEがNAS部分においてRRC_IDLEからRRC_CONNECTEDに遷移するときの、UE、gNB、およびAMF(5GCエンティティ)の間のいくつかのインタラクションを示している(非特許文献1を参照)。
【0024】
RRCは、UEおよびgNBの設定に使用される上位層シグナリング(プロトコル)である。特に、この遷移では、AMFがUEコンテキストデータ(例:PDUセッションコンテキスト、セキュリティキー、UE無線能力、UEセキュリティ能力などを含む)を作成し、それを初期コンテキストセットアップ要求(INITIAL CONTEXT SETUP REQUEST)によってgNBに送る。次にgNBが、UEとのASセキュリティをアクティブにし、これはgNBがSecurityModeCommandメッセージをUEに送信し、UEがSecurityModeCompleteメッセージでgNBに応答することによって実行される。その後gNBは、再設定を実行してシグナリング無線ベアラ2(SRB2)およびデータ無線ベアラ(DRB:Data Radio Bearer)を確立し、これは、gNBがRRCReconfigurationメッセージをUEに送信し、これに応答してUEからのRRCReconfigurationCompleteをgNBが受信することによる。シグナリングのみの接続の場合、SRB2およびDRBが確立されないため、RRCReconfigurationに関連するこれらのステップはスキップされる。最後にgNBは、確立手順が完了したことを、初期コンテキストセットアップ応答(INITIAL CONTEXT SETUP RESPONSE)によってAMFに通知する。
【0025】
したがって本開示では、第5世代コア(5GC:5th Generation Core)のエンティティ(例えばAMF、SMFなど)であって、動作時に、gNodeBとの次世代(NG)接続を確立する制御回路と、動作時に、gNodeBとユーザ機器(UE)との間のシグナリング無線ベアラを確立させるために、NG接続を介して初期コンテキスト設定メッセージをgNodeBに送信する送信器と、を備える、第5世代コアのエンティティ、が提供される。具体的には、gNodeBは、リソース割当て設定の情報要素を含むRRC(無線リソース制御:Radio Resource Control)シグナリングを、シグナリング無線ベアラを介してUEに送信する。UEは、リソース割当て設定に基づいて、アップリンク送信またはダウンリンク受信を実行する。
【0026】
(2020年以降のIMTの使用シナリオ)
図4は、5G NRのユースケースのいくつかを示している。3GPP(第3世代パートナーシッププロジェクト)の新無線(3GPP NR)では、IMT-2020による様々なサービスおよびアプリケーションをサポートするために想定される3つのユースケースが考慮されている。拡張モバイルブロードバンド(eMBB)のフェーズ1の仕様は決定された。現在および今後の作業としては、eMBBのサポートをさらに拡張することに加えて、超高信頼・低遅延通信(URLLC)および大規模マシンタイプ通信の標準化が含まれる。
図4は、2020年以降のIMTの想定される使用シナリオのいくつかの例を示している(例えば非特許文献4の
図2を参照)。
【0027】
URLLCのユースケースは、スループット、レイテンシ、可用性などの能力に関する厳しい要件を有し、産業製造や生産工程のワイヤレス制御、リモート医療手術、スマートグリッドにおける配電自動化、輸送の安全性など、将来の垂直アプリケーションを実現する手段の1つとして想定されている。URLLCの超高信頼性は、非特許文献5によって設定される要件を満たすための技術を特定することによってサポートされる。リリース15のNR URLLCでは、主な要件として、UL(アップリンク)で0.5ms、DL(ダウンリンク)で0.5msの目標ユーザプレーンレイテンシが含まれる。パケットの1回の送信における一般的なURLLCの要件は、1msのユーザプレーンレイテンシでパケットサイズ32バイトの場合にBLER(ブロック誤り率)1E-5である。
【0028】
物理層の観点から、信頼性を向上させる方法はいくつか考えられる。信頼性を向上させるための現在の範囲には、URLLC用の個別のCQIテーブルの定義、よりコンパクトなDCIフォーマット、PDCCHの繰り返しなどが含まれる。しかしながら、(NR URLLCの重要な要件について)NRがさらに安定し、開発が進むにつれて、超高信頼性を実現するための範囲が広がりうる。リリース15におけるNR URLLCの具体的なユースケースとしては、拡張現実/仮想現実(AR/VR)、eヘルス、eセーフティ、ミッションクリティカルなアプリケーションが挙げられる。
【0029】
さらに、NR URLLCが対象とする技術強化は、レイテンシの改良および信頼性の向上を目標としている。レイテンシを改良するための技術強化としては、設定可能なヌメロロジー、柔軟なマッピングを使用する非スロットベースのスケジューリング、グラントフリー(設定済みグラント(configured grant))のアップリンク、データチャネルのスロットレベルの繰り返し、およびダウンリンクのプリエンプションが挙げられる。プリエンプションとは、リソースがすでに割り当てられている送信が中止され、すでに割り当てられているリソースが、後から要求された、より小さいレイテンシ/より高い優先順位要件を有する別の送信に使用されることを意味する。したがって、すでに許可された送信が、より後の送信によってプリエンプトされる。プリエンプションは、サービスタイプに関係なく適用される。例えば、サービスタイプA(URLLC)の送信を、サービスタイプB(eMBBなど)の送信によってプリエンプトすることができる。信頼性の向上に関連する技術強化としては、1E-5の目標BLERのための専用CQI/MCSテーブルが挙げられる。
【0030】
mMTC(大規模マシンタイプ通信)のユースケースは、非常に多数の接続されたデバイスが、一般には遅延の影響が小さい比較的少量のデータを送信することを特徴とする。デバイスは、低コストでありかつ極めて長いバッテリ寿命を有することが要求される。NRの観点からは、非常に狭い帯域幅部分を利用することは、UEの観点からの省電力を達成して長いバッテリ寿命を可能にするための1つの可能な解決策である。
【0031】
上に述べたように、NRにおける信頼性の範囲が広がることが予測される。あらゆるケース、特にURLLCおよびmMTCの場合に必要な1つの重要な要件は、高信頼性または超高信頼性である。無線の観点およびネットワークの観点から、信頼性を向上させるためのいくつかのメカニズムを考えることができる。一般には、信頼性の向上に役立つ可能性のある重要な領域がいくつか存在する。これらの領域としては、コンパクトな制御チャネル情報、データチャネル/制御チャネルの繰り返し、周波数領域、時間領域、および/または空間領域に関連するダイバーシティが挙げられる。これらの領域は、特定の通信シナリオには関係なく、一般的に信頼性に適用可能である。
【0032】
NR URLLCの場合、ファクトリーオートメーション、運輸業、配電など、より厳しい要件のさらなるユースケースが特定されている。より厳しい要件とは、ユースケースに応じて、より高い信頼性(最大10-6レベル)、より高い可用性、最大256バイトのパケットサイズ、数μsオーダーまでの時刻同期(値は周波数範囲に応じて1μsないし数μs)、0.5~1msオーダーの短いレイテンシ、特に0.5msの目標ユーザプレーンレイテンシである。
【0033】
さらに、NR URLLCの場合、物理層の観点からいくつかの技術的強化が確認されている。特に、PDCCH(物理ダウンリンク制御チャネル)に関連する強化として、コンパクトなDCI、PDCCHの繰り返し、PDCCH監視の増加などが挙げられる。また、UCI(アップリンク制御情報:Uplink Control Information)に関連する強化として、HARQ(ハイブリッド自動再送要求)の強化およびCSIフィードバックの強化が挙げられる。また、ミニスロットレベルのホッピングや再送/繰り返しの強化に関連するPUSCHの強化も認識されている。用語「ミニスロット」は、スロットよりも少ない数のシンボルを含むTTI(送信時間間隔:Transmission Time Interval)を意味する(スロットは14個のシンボルを含む)。
【0034】
(QoS制御)
5G QoS(サービス品質)モデルは、QoSフローに基づいており、保証フロービットレートを必要とするQoSフロー(GBR QoSフロー)と、保証フロービットレートを必要としないQoSフロー(非GBR QoSフロー)の両方をサポートする。したがってNASレベルでは、QoSフローはPDUセッションにおけるQoS差別化の最も細かい粒度である。QoSフローは、PDUセッション内では、NG-Uインターフェイスを通じてカプセル化ヘッダ内で伝えられるQoSフローID(QFI)によって識別される。
【0035】
5GCは、UEごとに1つ以上のPDUセッションを確立する。NG-RANは、UEごとに、PDUセッションと一緒に少なくとも1つのデータ無線ベアラ(DRB)を確立し、次にそのPDUセッションのQoSフローのための追加のDRBを、例えば
図3を参照しながら上述したように設定することができる(いつ設定するかはNG-RANが決定する)。NG-RANは、異なるPDUセッションに属するパケットを異なるDRBにマッピングする。UEおよび5GCにおけるNASレベルのパケットフィルタによって、ULおよびDLのパケットがQoSフローに関連付けられ、UEおよびNG-RANにおけるASレベルのマッピング規則によって、ULおよびDLのQoSフローがDRBに関連付けられる。
【0036】
図5は、5G NRの非ローミング基準アーキテクチャを示している(非特許文献6の4.23節を参照)。アプリケーション機能(AF:Application Function)(例えば
図4に例示的に記載されている5Gサービスを処理する外部アプリケーションサーバ)は、サービスを提供する目的で、3GPPコアネットワークと対話する。例えば、トラフィックのルーティングに対するアプリケーションの影響をサポートしたり、ネットワーク公開機能(NEF:Network Exposure Function)にアクセスしたり、ポリシー制御(例:QoS制御)のためのポリシーフレームワーク(ポリシー制御機能(PCF)を参照)と対話する。事業者の配備に基づいて、事業者によって信頼されるものとみなされるアプリケーション機能(AF)を、関連するネットワーク機能(Network Function)と直接対話できるようにすることができる。ネットワーク機能に直接アクセスすることが事業者によって許可されていないアプリケーション機能(AF)は、NEFを介して外部の公開フレームワークを使用して、関連するネットワーク機能と対話する。
【0037】
図5は、5Gアーキテクチャのさらなる機能ユニット、すなわち、ネットワークスライス選択機能(NSSF:Network Slice Selection Function)、ネットワークリポジトリ機能(NRF:Network Repository Function)、統一データ管理(UDM:Unified Data Management)、認証サーバ機能(AUSF:Authentication Server Function)、アクセスおよびモビリティ管理機能(AMF:Access and Mobility Management Function)、セッション管理機能(SMF:Session Management Function)、およびデータネットワーク(DN:Data Network)(例:事業者のサービス、インターネットアクセス、またはサードパーティのサービス)を示している。コアネットワーク機能およびアプリケーションサービスのすべてまたは一部を、クラウドコンピューティング環境に配置して実行してもよい。
【0038】
したがって本開示では、アプリケーションサーバ(例えば5GアーキテクチャのAF)が提供され、このアプリケーションサーバは、動作時に、URLLCサービス、eMBBサービス、およびmMTCサービスの少なくとも1つに対するQoS要件を含む要求を5GCの機能(例えばNEF、AMF、SMF、PCF、UPFなど)の少なくとも1つに送信して、QoS要件に従ってgNodeBとUEとの間に無線ベアラを含むPDUセッションを確立する送信機と、動作時に、確立されたPDUセッションを使用してサービスを実行する制御回路と、を備える。
【0039】
(ダウンリンク制御チャネルの監視、PDCCH、DCI)
UEによって動作する機能の多くは、例えばUE宛の特定の制御情報またはデータを受信するためにダウンリンク制御チャネル(例えばPDCCH、非特許文献7の5.2.3節を参照)を監視することを含む。
【0040】
以下は、このような機能のリスト(すべてを網羅していない)を示す。
- ・ ページングメッセージ監視機能、
- ・ システム情報取得機能、
- ・ 不連続受信(DRX)機能におけるシグナリング監視動作、
- ・ 不連続受信(DRX)機能における非アクティブ性(inactivity)監視動作、
- ・ ランダムアクセス機能におけるランダムアクセス応答の受信、
- ・ パケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP)層のリオーダリング機能
【0041】
上述したように、PDCCHの監視は、制御情報およびユーザトラフィック(例えばPDCCH上のDCI、PDCCHによって示されるPDSCH上のユーザデータ)など、UEを対象とする情報を識別して受信するために、UEによって行われる。
【0042】
ダウンリンクにおける制御情報(ダウンリンク制御情報、DCIと称することができる)は、5G NRではLTEのDCIと同じ目的を有し、すなわち、例えばダウンリンクデータチャネル(例:PDSCH)またはアップリンクデータチャネル(例:PUSCH)をスケジューリングする特別な制御情報のセットである。5G NRでは、すでに多くの異なるDCIフォーマットが定義されている(非特許文献8の7.3.1節を参照)。
【0043】
これらのDCIフォーマットは、それぞれの情報が形成されて送信される所定のフォーマットを表している。特に、DCIフォーマット0_1および1_1は、それぞれ、1つのセルにおいてPUSCHおよびPDSCHをスケジューリングするために使用される。
【0044】
これらの機能それぞれにおけるPDCCH監視は、特定の目的を果たし、したがってその目的のために開始される。PDCCH監視は、一般に、UEが動作させるタイマーに少なくとも基づいて制御される。タイマーはPDCCH監視を制御する目的を有し、例えば、UEがPDCCHを監視する最大時間長を制限する。例えば、UEはPDCCHを無期限に監視する必要はなく、電力を節約できるように、ある時間後に監視を停止することができる。
【0045】
上述したように、PDCCHにおけるDCIの目的の1つは、ダウンリンクまたはアップリンク、あるいはサイドリンクにおけるリソースを動的にスケジューリングすることである。特に、DCIのいくつかのフォーマットは、特定のユーザのためにデータチャネルに割り当てられるリソースの指示(リソース割当て、RA)を伝えるために提供されている。リソース割当ては、周波数領域および/または時間領域におけるリソースの指定を含むことができる。
【0046】
(5G NRにおける時間領域)
時間領域では、5G NRにおける送信は長さ10msのフレームに編成され、各フレームは長さ1msの均等な大きさの10個のサブフレームに分割される。サブフレームは、それぞれ14個のOFDMシンボルから構成される1つ以上のスロットに分割される。スロットの持続時間(単位:ミリ秒)はヌメロロジーに依存する。例えば、サブキャリア間隔が15kHzの場合、NRのスロットは、通常のサイクリックプレフィックスを有するLTEのサブフレームと同じ構造を有する。5G NRのサブフレームは、ヌメロロジーに依存しない時間基準として機能し、特に複数のヌメロロジーが同じキャリア上で混在している場合に有用であり、一方、スロットは典型的な動的スケジューリング単位である。3GPP 5G NR通信のベースとなるこのフレーム構造は、
図6に例示的に示してある。
【0047】
(スロットフォーマット)
5G NRでは複数のスロットフォーマットが提供され、スロットフォーマットは、1つのスロット内の各シンボルがどのように使用されるかを示す。スロットフォーマットは、特定のスロット内で、どのシンボルがアップリンクに使用され、どのシンボルがダウンリンクに使用されるかを定義する。LTE TDDでは、サブフレーム(NRにおけるスロットに相当)がDLまたはUL用に設定されている場合、そのサブフレーム内のすべてのシンボルがDLまたはULとして使用される必要がある。しかしながら、NRでは、スロット内のシンボルは以下のように様々に設定することができる。
【0048】
本開示では、スロット内のDLシンボル、ULシンボル、フレキシブルシンボルの組合せは、1つの組合せに限定されない。さらに、DLシンボル、ULシンボル、およびフレキシブルシンボルの組合せは、事前定義されたシンボルの組合せであってもよい。
【0049】
(セミパーシステントスケジューリング(SPS))
ダウンリンクでは2種類のスケジューリングが存在する。1つは「ダイナミックスケジューリング」と呼ばれ、もう1つはSPS(セミパーシステントスケジューリング:Semi Persistent Scheduling)と呼ばれる。ダイナミックスケジューリングは、各PDSCHがDCI(DCI 1_0またはDCI 1_1)によってスケジューリングされるメカニズムである。SPSは、PDSCH送信がRRCメッセージによって設定されるメカニズムである。
【0050】
より詳細には、UEには、1つ以上のSPS設定(本開示では、SPS設定はSPSとも呼ばれる)を設定することができる。SPS設定は通常、DL送信のために基地局によって設定されたDLリソースの周期的なセットに対応する。すなわち、SPS設定のリソースは、通常、時間領域における特定の周期性に従い、SPSの連続的な(連続する)リソース割当ての間に特定の時間間隔が存在する。
【0051】
設定されたSPSはそれぞれのDL SPSトラフィックに対応し、それぞれの特定のHARQプロセスIDに関連付けられる。すなわち、一般に、各SPSはそれぞれのHARQプロセスIDと関連付けられ得る。(SPS設定のリソースで受信される)SPSの送信は、本明細書ではDLトラフィックとも呼ばれ、SPSの単一のリソース割当てにおいて送信されるSPSの個々の送信は、このDLトラフィックのインスタンスとも呼ばれ得る。
【0052】
3GPPは、リリース17において、強化された産業用モノのインターネット(lloT:industrial Internet of things)と超高信頼・低遅延(URLLC)のための機能強化に取り組んできた。この機能強化には、HARQ-ACKおよびCQI送信などのUEフィードバックの改善が含まれる。
【0053】
セミパーシステントスケジューリング(SPS)は、ダウンリンク(DL)のデータ送信および関連するアップリンク(UL)のHARQ-ACKフィードバックのためのリソースを予約することにより、タイムセンシティブネットワーク(TSN:time sensitive network)などの決定論的URLLCトラフィック(deterministic URLLC traffic)のために利用することができる。
【0054】
(フィードバックのためのPUCCHフォーマット)
PUCCHの主な目的は、UCI(アップリンク制御情報:Uplink Control Information)を伝えることである。特に、PUCCHは、SPSの場合のULにおけるHARQ-ACKフィードバックに使用することができる。
【0055】
5G NRのPUCCHには、5つの異なるフォーマットがすでに定義されており(非特許文献9の表6.3.2.1-1 「PUCCHフォーマット」を参照)、どのフォーマットを使用するかは、以下に再現した表に示したように、何ビットの情報を伝え、何個のシンボルを割り当てるかによって決定することができる。
【0056】
特に、表の説明は非特許文献7の5.3.3節に記載されており、2個のUCIビットまでの短いPUCCHフォーマットはシーケンス選択に基づき、3個以上のUCIビットの短いPUCCHフォーマットはUCIと復調参照信号(DMRS:Demodulation Reference Signal)を周波数多重化する。長いPUCCHフォーマットは、UCIとDMRSを時間多重化する。
【0057】
周波数ホッピングは、長いPUCCHフォーマットと2シンボルの持続時間の短いPUCCHフォーマットにおいてサポートされる。長いPUCCHフォーマットは、複数のスロットにわたって繰り返すことができる。PUCCHフォーマットは、次の表にまとめてある。
【表1】
【0058】
どのPUCCHフォーマットを使用するかは、さまざまな基準で決めることができる。例えば、第1の基準は、何個のUCIビットを伝える必要があるかである。さらに、UEが同じ物理リソースブロック(PRB)内で多重化する可能性を使用することができる。さらに、さまざまな無線チャネル条件における堅牢性を基準として使用することができる。
【0059】
一般に、「物理リソースブロック」(PRB)という用語は、(ユーザ)データの送信に使用可能な最小の割当て可能なリソース単位を指す。LTEおよびNRでは、PRBは、周波数領域における所定の数(例えば12)の連続するサブキャリアと、時間領域における所定の数のシンボル(例えばLTEでは14個のOFDMシンボル)とを有する。
【0060】
PUCCHの位置および繰り返し
【0061】
非特許文献10は、9.2.1節「PUCCH Resource Sets(PUCCHリソースセット)」で定義している。導出できるように、一部のパラメータはすべてのPUCCHフォーマットに適用されるが、一部のパラメータは以下のように特定のフォーマットのみに適用される。
【0062】
特に、PRBの数は、PUCCHフォーマット2および3のみに適用することができる。さらに、開始PRBは、すべてのPUCCHフォーマットに適用することができる。
【0063】
さらに、例えば、開始シンボルは、すべてのPUCCHフォーマットに適用できるが、値の範囲はフォーマットによって変化し得る。例えば、PUCCHフォーマット0およびフォーマット2はS0~S13の開始シンボルを有することができ、PUCCHフォーマット1、フォーマット3、およびフォーマット4は、上の
図6におけるS0~S10の開始シンボルを有することができる。
【0064】
さらに、例えば、シンボルの数はすべてのPUCCHフォーマットに適用できるが、値の範囲はフォーマットによって変化し得る。例えば、PUCCHフォーマット0およびフォーマット2は、0または1のシンボル数を有することができるが、PUCCHフォーマット1、フォーマット3、およびフォーマット4は、4~14のシンボル数を有することができる。
【0065】
言い換えれば、PUCCHフォーマットに基づいて、例えばスロット/ミニスロットの特定のシンボルをHARQ-ACKの送信に使用することができる。
【0066】
さらに、非特許文献10の9.2.6節、バージョン15.3.0に従い、PUCCHフォーマットに応じて繰り返し手順を確立することができる。例えば、PUCCHフォーマット1、3、または4は、繰り返し手順のために設定することができる。特に、設定されたスロット数にわたり、UEは専用スロット上で、UCIを有するPUCCH送信を繰り返す。
【0067】
上記を考慮して、様々な可能性(例えば、様々なPUCCHフォーマットを使用する、特定の位置を使用する、様々なスロット位置を使用する)によって、SPS HARQ-ACKを送信することができる。
【0068】
(SPS HARQ-ACK)
これらの可能性を考慮し、k1defまたはk1+k1defを使用してSPS HARQの最大延期の制限をサポートすることが合意された。
【0069】
K1は、PDSCHにおいてデータがスケジューリングされるDLスロットと、スケジューリングされたPDSCHデータに対するACK/NACKフィードバックを送信する必要があるULスロットとの間のオフセットである。言い換えれば、K1は、PDSCHの受信とPUCCHの送信の間の遅延である。
【0070】
K1defは、(最大)延期値である。特に、k1defは、スロットの延期値である。
【0071】
制限は、例えばk1defの最大値またはk1deff=k1+k1defの最大値によって与えることができ、例えばK1セットまたはRRCで設定された制限によって決定することができる。SPS HARQの最大延期の制限は、k1eff=k1+k1defによって定義されてもよく、k1defの下限は定義されなくてもよい。言い換えれば、SPS HARQ-ACKの延期について、k1+k1defによる最大延期値は、SPS設定ごとにRRCで設定される。
【0072】
SPS HARQ-ACKの延期はSPS設定ごとに有効にされることが合意されている。特に、SPS PDSCH設定のHARQ-ACKのみを延期に関して有効にすることができる。
【0073】
さらに、最初のスロットから延期するタイミングの定義は、最初のスロット/サブスロットにおけるSPS HARQ-ACKが、SPS-PUCCH-AN-List-r16またはn1PUCCH-ANによるPUCCHを使用して送信するための、結果として生じるPUCCHリソースが有効でないため送信できない場合にのみ、延期が可能であるという条件に基づくことができる。
【0074】
SPS HARQ-ACKの延期では、最初のPUCCHスロットからのHARQ-ACKコードブックから延期の対象となるSPS HARQビットのみがターゲットPUCCHスロットに延期される。
【0075】
SPS HARQ-ACKの延期では、複数の最初のPUCCHスロットからの延期されたSPS HARQビットをターゲットPUCCHスロットに共同で延期することができる。
【0076】
SPS HARQ-ACKの延期の場合、ターゲットPUCCHスロットは、sps-PUCCH-AN-List-r16またはn1PUCCH-AN PUCCHリソースが有効であるとみなされる次のPUCCHスロット、またはPUCCHリソース(PUCCH-ResourceSetから、すなわちDG PDSCH HARQ多重化)が動的に示されるPUCCHスロットとして定義される。
【0077】
・ ターゲットPUCCHスロットの決定は、候補ターゲットPUCCHスロットの延期SPS HARQ-ACK情報および非延期HARQ-ACK情報(存在時)を含む総HARQ-ACKペイロードサイズに基づく。
・ PUCCHリソースセットおよびPUCCHリソースIDに関するターゲットPUCCHスロットにおける最終的なPUCCHリソース選択は、リリース16の手順に従う。
【0078】
SPS HARQ-ACKの延期では、ターゲットPUCCHスロットの決定後に、延期されたSPS HARQ-ACKを送信できない場合、延期されたSPS HARQ-ACKビットはそれ以上延期されず、ドロップされる。
【0079】
SPS HARQ-ACKの延期では、ターゲットPUCCHスロットにおいて、延期されたSPS HARQ-ACKビットが、最初のHARQビット/タイプ1またはタイプ2コードブックに付加される。
【0080】
RAN1#104b-eの更新されたバージョンでは、延期されたSPS HARQ-ACKに起因する同じHARQプロセスの衝突を処理するため、非特許文献11の5.1節に従ってUEが特定のHARQプロセスIDのPDSCHを受信すると予想される場合、そのHARQプロセスIDの延期されたSPS HARQ-ACKビットをドロップすることが規定されている。
【0081】
(衝突)
したがって、特にUEが時分割複信(TDD:Time Division Duplex)で動作しているとき、1つ以上のDLシンボルと衝突する送信機会は、(任意の)利用可能なSPS HARQ-ACKの送信には使用されないと決定することができる。さらに、PUCCHの繰り返しは状況を悪化させる可能性があり、なぜなら以下に示したように、PUCCHを複数のスロット/ミニスロットにわたって繰り返す必要があるためである。
【0082】
特に、例えば
図7に示したように、UEには2つのSPS設定が設定され、スロットnにSPS#0用のリソースが対応し、スロットn+2にSPS#1用のリソースが対応する。さらに、SPS#0設定は、k1=1、k1def=4として設定され、UEはSPS#0に対する確認応答フィードバック(HARQ ACK/NACK)を、PUCCH0を使用して送信することができ、PUCCH0は、繰り返し機能を使用するように設定される(例えば合計で2回の送信)。SPS#1設定は、k1=1、k1def=0で設定され、UEがSPS#1に対する確認応答フィードバックを、PUCCH1を使用して送信することができ、PUCCH1は、繰り返し機能を使用しないように設定される。
図7に示したスロットn+3から明らかなように、PUCCH0とPUCCH1のリソースが重複する。
【0083】
その結果、SPS#0に対する確認応答フィードバックの最初の送信は、k1=1により、スロットn+1で送信され(ラベル「繰り返し:1」を参照)、同じ確認応答フィードバックの繰り返しは、依然として許容されるk1def制限内にあるスロットn+3で送信される予定である(ラベル「繰り返し:2」を参照)。同様に、SPS#1に対する確認応答フィードバックも、k1=1であるため、スロットn+3で送信される予定である。したがって、スロットn+3におけるSPS#0に対するPUCCH0でのフィードバック情報の繰り返し送信は、SPS#1に対するPUCCH1でのフィードバック情報の送信と衝突する可能性がある。UEは、PUCCH0とPUCCH1のうちの一方のみを送信することができる。
【0084】
議論されているHARQ-ACK延期の解決策は、SPS HARQ-ACKの送信を延期することによって、ある程度までしかこれらの問題に対処できない。しかしながら、PUCCHの繰り返しが有効になっているときには、さらなる考慮が必要である。
【0085】
このような場合、HARQ-ACK報告の繰り返しを、ドロップする、または後から送信するように延期することができる。あるいは、例えば
図7に示したように、スロットn+3のPUCCH1をドロップする。いずれにしても、HARQ-ACKをドロップすることは、通信の信頼性を低下させる可能性がある。
【0086】
さらに、HARQ-ACKの延期はレイテンシを増加させ、HARQプロセスの衝突を引き起こす可能性がある。
【0087】
さらには、衝突が発生した場合、UEにおいて、どのHARQ報告(または他のUCI)を送信し、どれをドロップするかが曖昧になる可能性がある。例えば、
図7に示したように、SPS#0に対するPUCCH0でのHARQフィードバックの延期された繰り返し送信は、スロットn+3でPUCCH1によって報告されるSPS#1のHARQ-ACKと衝突する可能性がある。
【0088】
本発明者らは、上述した潜在的な欠点および課題を特定し、したがって、繰り返し確認応答情報(例えば、スロットn+1におけるPUCCH0)およびUCI(例えば、スロットn+3におけるPUCCH1)を効率的に送信することを可能にする、改善されたUCI報告手順を提供する可能性を特定した。本発明は、このような改善された確認応答手順のためのさまざまな解決策および変形形態に関する。
【0089】
例えば、改善された確認応答手順は、第2のSPS設定の追加のSPS-HARQ ACK報告、スロットn+3で送信されるUCI、またはDLシンボルとの繰り返し送信の衝突の場合に、第1のSPS設定の繰り返しSPS-HARQ ACK報告(例えばスロットn+1のPUCCH0)をより効率的に送信することを可能にする改善されたターゲット送信機会決定を含む。
【0090】
特に、
図7に示したように、UEにおいて、HARQ-ACKの延期と、PUCCH0について示したようにPUCCHの繰り返しの両方が有効になっている場合、PUCCHの繰り返しと他のPUCCH送信(例えばSPS#1のPUCCH1送信)との衝突が発生する可能性がある。
【0091】
(実施形態)
以下では、5G移動通信システムにおいて想定される新しい無線アクセス技術のための、上記のニーズを満たすためのUE、基地局、およびそれぞれの手順について説明する(ただしこれらはLTE移動通信システムでも使用することができる)。複数の異なる実装形態および変形形態も説明する。以下の開示は、上述した議論および発見事項によって促進され、例えば、その少なくとも一部に基づくことができる。
【0092】
一般に、本開示の基礎となる原理を明確、簡潔に、かつ理解しやすい方法で説明できるように、本明細書では多くの想定がなされていることに留意されたい。しかしながら、これらの想定は、本明細書において説明を目的としてなされた単なる例であり、本開示の範囲を限定するものではないことを理解されたい。当業者であれば、以下の開示の原理および特許請求の範囲に記載された原理は、異なるシナリオに適用することができ、本明細書に明示的に記載されていない方法で適用することができることを認識するであろう。
【0093】
さらに、次の3GPP 5G通信システムのための新しい無線アクセス技術のコンテキストで使用される特定の専門用語は、まだ完全に決定されていない、または最終的に変更される可能性があるが、以下で使用されている手順、エンティティ、層などの用語のいくつかは、LTE/LTE-Aシステムに、または現在の3GPP 5G標準化において使用されている専門用語に、密接に関連している。したがって、用語は将来的に変更されうるが、実施形態の機能に影響を与えることはない。したがって、実施形態およびその保護範囲は、より新しいまたは最終的に合意された専門用語が存在しないために本明細書で例示的に使用されている特定の用語に制限されるものではなく、本開示の機能および原理の基礎をなす機能およびコンセプトの観点においてより広義に理解されるべきであることが、当業者には認識されるであろう。
【0094】
例えば、移動局または移動ノードまたはユーザ端末またはユーザ機器(UE)は、通信ネットワーク内の物理的なエンティティ(物理ノード)である。1つのノードがいくつかの機能エンティティを有することができる。機能エンティティとは、所定の機能セットを実装する、および/または、所定の機能セットを同じノードもしくは別のノードまたはネットワークの他の機能エンティティに提供するソフトウェアまたはハードウェアモジュールを指す。ノードは、自身を通信設備または通信媒体にアタッチする1つまたは複数のインターフェイスを有することができ、ノードは、これら通信設備または通信媒体を通じて通信することができる。同様に、ネットワークエンティティは、機能エンティティを通信設備または通信媒体にアタッチする論理インターフェイスを有することができ、機能エンティティは、これら通信設備または通信媒体を通じて別の機能エンティティまたは対応するノードと通信することができる。
【0095】
本明細書における「基地局」または「無線基地局」という用語は、通信ネットワーク内の物理的なエンティティを指す。移動局と同様に、基地局はいくつかの機能エンティティを有することができる。機能エンティティとは、所定の機能セットを実装する、および/または、所定の機能セットを同じノードもしくは別のノードまたはネットワークの他の機能エンティティに提供するソフトウェアまたはハードウェアモジュールを指す。物理エンティティは、スケジューリングおよび設定の1つ以上を含む、通信デバイスに関するいくつかの制御タスクを実行する。なお基地局の機能と通信デバイスの機能は、単一のデバイス内に統合されてもよいことに留意されたい。例えば、移動端末が、他の端末のために基地局の機能も実施することができる。LTEで使用される専門用語はeNB(またはeNodeB)であり、5G NRで現在使用されている専門用語はgNBである。
【0096】
UEと基地局との間の通信は、一般に標準化されており、PHY、MAC、RRCなどの異なるレイヤによって定義されることがある(上記の背景技術のセクションを参照)。
【0097】
「送信機会」という用語は、アップリンク制御情報(UCI)などの情報を送信するために利用可能なULリソースを指す。一般に、送信機会は基地局によって決定され、対応する指示がUEに送信されることがある。その後、UEは、この指示から、例えばPDCCHまたはPDSCHを介して基地局から受信されたDCIシグナリングから、送信機会を取得および/または決定することができる。しかしながら、本発明はこれに限定されない。一般に、PUCCHリソースは事前に予約されなくてもよく、例えば、k1およびk1def値に従って使用することができる。一般に、いくつかの送信機会は基地局によって設定され、他の送信機会は例えばk1タイミング値に基づいてUEによって自律的に決定されることも可能である。一般に、本出願で使用される送信機会は、例えば、UEがPUCCHまたはPUSCH上でUCIを送信するために使用するシンボル、スロット、ミニスロットなどとして広義に理解されたい。さらに、送信機会は、専用チャネル、例えばUCIの送信に使用されるPUCCHフォーマットを指定することができる。
【0098】
「確認応答情報」という用語は、肯定的または否定的なフィードバック(例えばSPS送信がUEによって受信されたか否か)を送信するためにUEによって送信され得る肯定応答(ACK)または否定応答(NACK)フィードバックを意味する。
【0099】
「時間間隔」という用語は、少なくとも1つのシンボル、スロット、ミニスロットなどを指す。
【0100】
「ユーザ制御情報(UCI)」の内容は、CSI、ACK/NACK、スケジューリング要求(SR)、またはそれらの組合せを指すことがある。特に、UCIは確認応答情報またはSRであってもよい。
【0101】
「繰り返し」という用語は、UEが情報(例えば確認応答フィードバック)を複数回送信する方法を指す。特に、情報の最初の送信が、スロットまたはミニスロットなど、少なくとも1つの異なる時間間隔において繰り返される。
【0102】
特に、送信された情報が宛先に届く確率が高まるという利点がある。
【0103】
「送信機会が利用可能ではない」という条件は、例えば衝突条件を広義に指す。例えば、このような衝突条件は、ある送信(例えばUCIの送信)のためのPRBが、第2の送信(例えばSPS設定の繰り返し確認応答フィードバック)のためのPRBと衝突することである。例えば、UCIなどの送信に必要であると特定されたシンボルが、確認応答情報の繰り返し送信のために特定されたPRBのシンボルによってブロックされることがある。その結果、2つの送信のうち一方のみを実行することができる。
【0104】
図8は、ユーザ機器(通信デバイスとも称される)およびスケジューリングデバイス(本明細書では例示的に、基地局、例えばeLTE eNB(代替的にng-eNBと称される)または5G NRのgNBに配置されると想定される)の一般的で簡略化された例示的なブロック図を示している。UEとeNB/gNBは、送受信機を使用して、それぞれ(無線)物理チャネルを介して互いに通信する。
【0105】
通信デバイスは、送受信機および処理回路を備えることができる。送受信機は、受信機および送信機を備える、および/または受信機および送信機として機能することができる。処理回路は、1つ以上のプロセッサまたは任意のLSIなどの1つ以上のハードウェアとすることができる。送受信機と処理回路との間には入出力点(またはノード)が存在し、処理回路は動作時に入出力点(またはノード)を通じて送受信機を制御する、すなわち受信機および/または送信機を制御し、受信/送信データを交換することができる。送受信機は、送信機および受信機として、1つ以上のアンテナ、増幅器、RF変調器/復調器などを含むRF(無線周波数)フロントを含むことができる。処理回路は、処理回路によって提供されるユーザデータおよび制御データを送信する、および/または、処理回路によってさらに処理されるユーザデータおよび制御データを受信するように送受信機を制御することなどの制御タスクを実施することができる。処理回路はまた、判定、決定、計算、測定などの他の処理を実行する役割を担ってもよい。送信機は、送信の処理およびそれに関連する他の処理を実行する役割を担ってもよい。受信機は、受信の処理およびそれに関連する他の処理(チャネルを監視するなど)を実行する役割を担ってもよい。
【0106】
以下では、改善されたターゲット送信機会の決定を含む、改善された確認応答送信手順のさまざまな解決策を説明する。これに関連して、改善された手順に参加する改善されたUEおよび改善された基地局を提示する。UEの動作および基地局の動作に対応する方法も提供する。集積回路は、UEおよび基地局のそれぞれの動作に対応する。
【0107】
図9は、
図8に関連して説明した一般的なUE構造に基づいて実施することができる、確認応答送信手順の例示的な実装形態による簡略化された例示的なUE構造を示している。この
図9に示されたUEの様々な構造要素は、例えば制御データおよびユーザデータ、ならびに他の信号を交換するために、例えば対応する入出力ノード(図示せず)を使用して互いに相互接続することができる。説明を目的として示していないが、UEはさらなる構造要素を含むことができる。
【0108】
図9から明らかなように、UEは、繰り返し送信機会を決定するための回路と、UCI送信機会を決定するための回路と、ターゲット送信機会を決定するための回路と、確認応答情報を送信するための送信機とを含むことができる。
【0109】
以下の開示から明らかになるように、この場合には、処理回路は、SPS設定に基づいて、確認応答情報の最初の送信機会および少なくとも1つの繰り返し送信機会を決定すること、UCIを送信するためのUCI送信機会を決定すること、およびUCI送信機会が利用可能でない場合に、ターゲット送信機会を決定することなどの1つ以上を少なくとも部分的に実行するように構成することができる。
【0110】
以下の開示から明らかになるように、この場合には、送信機は、HARQフィードバックまたはスケジューリング要求などのUCIの送信の1つ以上を少なくとも部分的に実行するように構成することができる。
【0111】
以下の開示から明らかになるように、この場合には、受信機は、SPS設定を介したダウンリンク情報の受信などの1つ以上を少なくとも部分的に実行するように構成することができる。
【0112】
以下でさらに詳細に開示される1つの例示的な手順は、以下を含むUEによって実施される。UEのプロセッサは、SPS設定に基づいて、確認応答情報の最初の送信機会および少なくとも1つの繰り返し送信機会を決定し、UCIを送信するためのUCI送信機会を決定し、UCI送信機会が利用可能でない場合、ターゲット送信機会を決定する。
【0113】
UEの送信機は、決定されたターゲット送信機会を使用して、確認応答情報を送信する。
【0114】
対応する例示的な方法は、UEによって実行される以下のステップを含む。
・ SPS設定に基づいて、確認応答情報の最初の送信機会および少なくとも1つの繰り返し送信機会を決定するステップ、
・ UCIを送信するためのUCI送信機会を決定するステップ、
・ UCI送信機会が利用可能でない場合、ターゲット送信機会を決定するステップ、
・ ターゲット送信機会を使用して、確認応答情報を送信するステップ。
【0115】
上述したUEおよびUEの方法に沿った例示的なUEの動作の対応するシーケンス図を
図10に示す。
図10から明らかなように、UEは、SPS設定に基づいて、確認応答情報の最初の送信機会および少なくとも1つの繰り返し送信機会を決定する。さらに、UEは、UCIを送信するためのUCI送信機会を決定する。さらに、UCI送信機会が利用可能でない場合、UEはターゲット送信機会を決定する。さらに、UEは、ターゲット送信機会を使用して確認応答情報を送信する。
【0116】
改善されたターゲット送信機会決定手順のいくつかの例示的な実装形態は、UEが現在接続されている基地局(例えばサービング基地局と称される)も含む。これに対応して、改善されたターゲット送信機会決定手順は、手順に参加する改善された基地局も提供する。
【0117】
図11は、改善された確認応答送信手順の例示的な実装形態による、簡略化された例示的な基地局構造を示しており、これは
図8に関連して説明した一般的な基地局構造に基づいて実施することができる。
【0118】
この
図11に示される基地局の様々な構造要素は、例えば制御データおよびユーザデータ、ならびに他の信号を交換するために、例えば対応する入出力ノード(図示していない)を使用して相互に接続することができる。説明を目的として示していないが、基地局はさらなる構造要素を含むことができる。
【0119】
図11から明らかなように、基地局は、繰り返し送信機会を決定する回路と、UCI送信機会を決定する回路と、ターゲット送信機会を決定する回路と、確認応答情報を受信する受信機とを備える。
【0120】
以下の開示から明らかになるように、この場合には、基地局のプロセッサは、SPS設定に基づいて、確認応答情報の最初の送信機会および少なくとも1つの繰り返し送信機会を決定すること、UCIを送信するためのUCI送信機会を決定すること、UCI送信機会が利用可能でない場合、ターゲット送信機会を決定すること、等のうちの1つ以上を少なくとも部分的に実行するように構成することができる。
【0121】
以下の開示から明らかになるように、この場合には、基地局の送信機は、UEへのダウンリンク情報を送信するなどの1つ以上を少なくとも部分的に実行するように構成することができる。
【0122】
以下の開示から明らかになるように、この場合には、基地局の受信機は、HARQフィードバックまたはスケジューリング要求などのUEからのアップリンク制御情報の受信のうちの1つ以上を少なくとも部分的に実行するように構成することができる。
【0123】
以下にさらに詳細に開示される1つの例示的な手順は、以下を含む基地局によって実施される。基地局のプロセッサは、SPS設定に基づいて、確認応答情報の最初の送信機会および少なくとも1つの繰り返し送信機会を決定し、UCIを送信するためのUCI送信機会を決定し、UCI送信機会が利用可能でない場合、ターゲット送信機会を決定する。
【0124】
基地局の受信機は、決定されたターゲット送信機会を使用して、UEから確認応答情報を受信する。
【0125】
対応する例示的な方法は、基地局によって実行される以下のステップを含む。
・ SPS設定に基づいて、確認応答情報の最初の送信機会および少なくとも1つの繰り返し送信機会を決定するステップ、
・ UCIを送信するためのUCI送信機会を決定するステップ、
・ UCI送信機会が利用可能でない場合、ターゲット送信機会を決定するステップ、
・ ターゲット送信機会を使用して、確認応答情報を受信する。
【0126】
上述した基地局および対応する方法に沿った例示的な基地局の動作の対応するシーケンス図を
図12に示す。このシーケンス図は、上に提示した基地局の方法の例示的かつ簡略化された実装形態を示している。この図から明らかなように、基地局は、SPS設定に基づいて、確認応答情報の最初の送信機会および少なくとも1つの繰り返し送信機会を決定する。さらに、UEは、UCIを送信するためのUCI送信機会を決定する。さらに、UCI送信機会が利用可能でない場合、UEはターゲット送信機会を決定する。さらに、UEは、ターゲット送信機会を使用して確認応答情報を送信する。
【0127】
図13は、上述した改善された確認応答送信手順の、改善されたUEと改善された基地局との間の簡略化された例示的なインタラクションを示している。
図13に提示したこの解決策では、インタラクションは、UEおよび基地局に1つ以上のSPS設定を設定することから開始される。特に、SPS設定は通常、DL送信用に基地局によって設定されたDLリソースの周期的なセットに対応する。すなわち、SPS設定のリソースは、通常、時間領域における特定の周期性に従い、SPSの連続的な(連続する)リソース割当ての間に特定の時間間隔が存在する。
【0128】
UEおよび基地局は、SPS設定に基づいて、確認応答情報の最初の送信機会および少なくとも1つの繰り返し送信機会を決定する。特に、HARQ-ACK報告のためのSPS設定は、確認応答情報の繰り返しを可能にすることができる。
【0129】
UEおよび基地局は、UCIを送信するためのUCI送信機会を決定し、ここでUCIは、確認応答情報ではない。例えば、UEに第2のSPSを設定することができ、UCIは、この第2のSPSにおける追加の確認応答情報であってもよい。上記を考慮すると、繰り返し送信機会とUCIが衝突する、すなわちUCI送信機会が利用できないことがある。
【0130】
UCI送信機会が利用できない場合、UEおよび基地局はターゲット送信機会を決定する。このようなターゲット送信機会の決定により、UEおよび基地局は、確認応答情報の送信に使用される時間間隔、例えばスロットまたはミニスロット、および/またはチャネル、例えばPUCCHフォーマットを明確に決定することが可能になる。
【0131】
UEは、確認応答情報を送信するためにターゲット送信機会を使用する。したがって、UCI送信が利用できない場合、確認応答情報をより効率的に送信することができる。
【0132】
以下では、UEがターゲット送信機会を決定するためのさまざまな解決策について説明する。こうして決定されたターゲット送信機会は、確認応答情報を効率的に送信するために使用される。特に、UEは、適切なHARQ-ACK送信機会を決定するために、例えばSPS設定に基づき、特に上述したk1またはk1defなどの定義された延期期間に基づき、アクションを実行することができる。
【0133】
(第1の想定)
以下では、根本的な欠点を説明するために使用した
図7で想定したシナリオに極めて類似する第1の想定に基づいて、解決策を検討する。これに対応して、UEには2つのSPS設定が設定されており、異なるスロットに対応するリソースが設定されているものと想定する。UEは、両方のSPS設定SPS#0およびSPS#1に基づいて、SPS#0に対する確認応答情報およびSPS#1に対するさらなる確認応答情報を送信するための送信機会を決定する。
【0134】
さらに、第1のSPSは、例えば、HARQ-ACKの延期が有効であるように設定されている。これに加えて、またはこれに代えて、第2のSPSは、例えば、HARQ-ACK延期が無効であるように、すなわちk1def=0として設定されている。
【0135】
特に、UEには、第1の時間間隔において第1のSPS設定(SPS#0)が設定されており、第2の時間間隔において第2のSPS設定(SPS#1)が設定されている。例えば、第1の時間間隔は第1のスロットとすることができ、第2の時間間隔は第2のスロットとすることができる。例えば、第1のSPS設定のフィードバックに使用される時間間隔は、第2のSPS設定のフィードバックに使用される時間間隔と等しくない。
【0136】
例えば、確認応答情報は、HARQ ACKフィードバックまたはHARQ NACKフィードバックである。
【0137】
同様に、追加の確認応答情報は、例えばHARQ ACKフィードバックまたはHARQ NACKフィードバックである。
【0138】
UEは、例えば、k1、k1def、およびPUCCHフォーマットのうちの少なくとも1つを含む第1のSPS設定に基づいて、第1のSPS設定SPS#0に対するHARQフィードバックのための最初の送信機会および繰り返し送信機会を決定する。同様に、UEは、例えば、k1、k1def、およびPUCCHフォーマットのうちの少なくとも1つを含む第2のSPS設定に基づいて、第2のSPS設定SPS#1に対するHARQフィードバックのさらなる送信機会を決定する。
【0139】
このようなシナリオにおいて、例えば、第2のSPS(SPS#1)に対する追加の確認応答情報の送信機会が、第1のSPS(SPS#0)に対する確認応答情報の繰り返し送信機会と重複する場合、UEは、一方の送信機会が利用できないと判定するものと想定する。
【0140】
(第1の解決策)
第1の例示的な解決策によれば、SPS#0およびSPS#1に対するHARQフィードバックを送信するための2つの送信機会のうちの1つが利用可能でない場合、UEは、UEによって最初に意図されたものとは異なるターゲット送信機会を決定する。より具体的には、UEはターゲット送信機会の物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)を決定することができる。さらに、本例によれば、UEは決定したPUCCHを使用して、第1のSPS設定に対する確認応答情報を、第2のSPS設定に対する他方の確認応答情報と多重化して送信する。
【0141】
より詳細には、多重化とは、複数の信号(この場合には、第1のSPS設定に対する確認応答情報と第2のSPS設定に対する追加の確認応答情報)を例えば組み合わせて、共有媒体上のリソース(例えばPUCCHまたはPUSCH)を介して一緒に送信する方法である。例えば、PUCCHフォーマットは、時間リソースおよび周波数リソースの少なくとも一方を共有することを可能にする。しかしながら、本発明は、このような共有リソースの多重化に限定されるものではない。
【0142】
第1の想定を考慮すると、このような多重化により、特に、SPS#0およびSPS#1の両方に対するHARQ-ACKが最大延期期間(すなわちk1+k1def)内に送信され、どちらの送信にも遅延が発生しないことが可能になる。
【0143】
第1の例示的な解決策に従って多重化を使用する第1の例を
図14に示す。
図7において上述した設定と同様に、第1のSPS設定SPS#0は、例えば、k1=1かつk1def=4として、HARQ-ACK延期を可能にするように設定されている。さらに、第1のSPS設定SPS#0は、繰り返し(例えば2回の繰り返し)を伴うPUCCH0を使用するように設定されている。
【0144】
図14に示した例では、第1のSPS設定SPS#0が第1の時間間隔(例えばスロットn)において受信されるものと想定する。したがって、スロットn+1における、SPS#0に対する対応する確認応答情報は、スロットn+1、スロットn+3~スロットn+5のいずれか1つにおいて、本例に従ってPUCCH0を使用して送信することができる。特に、
図14に示した例によれば、例えばスロットn+2はDLシンボル用に予約されているため、SPS#0に対する確認応答情報の繰り返し送信のためのスロットn+2における送信機会はブロックされる。
【0145】
さらに、
図14は、第1の想定を使用した例を示しており、すなわちUEは、第2のSPS設定(SPS#1)に基づいて、SPS#1に対するHARQフィードバックの送信機会を決定する。例えば、SPS#1設定は第2の時間間隔(例えばスロットn+2)に存在し、UEは、スロットn+3においてPUCCH1を介して追加の確認応答情報を送信するための対応する送信機会を決定する。
【0146】
上の
図7に示した設定と同様に、第2のSPS設定SPS#1は、例えばHARQ-ACKの延期を有効にせずに、例えば、k1=1、k1def=0として設定されている。さらに、第2のSPS設定SPS#1は、例えば、PUCCH1を使用して、1回のみの送信、すなわち繰り返しなしで設定されている。
【0147】
図14に示した例では、第2のSPS設定SPS#1のためのリソースが第2の時間間隔(例えばスロットn+2)に存在するものと想定している。したがって、確認応答情報(例えばPUCCH1)は、スロットn+3(すなわちn+2+k1+k1def)においてのみ、例に従って送信することができる。
【0148】
上記を考慮して、確認応答情報をより効率的に送信するための例示的な第1の解決策によれば、PUCCH0の繰り返し2と、追加の確認応答情報(すなわちPUCCH1)が多重化される。例えば、SPS#0に対する確認応答情報とSPS#1に対する追加の確認応答情報を伝えるために、スロットn+3におけるターゲット送信機会を使用してPUCCH(例えば
図14ではPUCCH1)が使用される。これに対応して、UEは、SPS#0の確認応答情報を送信するための(PUCCH0を使用することによるスロットn+3の)繰り返し送信機会を使用しない。
【0149】
さらに、
図14に示したさらなる例によれば、UEは、SPS#0の確認応答情報を送信するための最初の(すなわちPUCCH0を使用するスロットn+1の)送信機会を使用しない。
【0150】
この利点は、複数のSPS設定(例えばSPS#0およびSPS#1)に対する確認応答情報(例えばHARQ-ACK)が、それらの最大延期期間、例えばk1+k1def内に送信されることである。
【0151】
したがって、UEは、SPS#0に対する確認応答情報(例えばスロットn+1におけるPUCCH0送信)を、より後の時間間隔(例えばスロット、サブスロット、ミニスロット)に延期して、別のPUCCHリソース(例えばスロットn+3のPUCCH1)において多重化することができる。
【0152】
図14に示した設定に類似するシナリオに基づく、第1の解決策の代替例を
図15に示す。
図14で説明した例とは対照的に、UEは、この例では繰り返し1を含むPUCCH0を使用することにより、SPS#0に対する確認応答情報を送信するための第1の送信機会(すなわちスロットn+1)を使用する。
図14で説明した例と同様に、UEは、SPS#0のための繰り返し送信機会(すなわちスロットn+3における繰り返し2のPUCCH0)を使用しない。その代わりに、この例によれば、SPS#0の確認応答情報(その2回目の繰り返し2)は、SPS#1に対する追加の確認応答情報と多重化され、例えば、スロットn+3で別のPUCCH(ここではPUCCH1)を使用する。
【0153】
この利点は、複数のSPS設定(例えばSPS#0およびSPS#1)に対する確認応答情報(例えばHARQ-ACK)が、それぞれの最大延期期間(例えば、k1+k1def)内に送信されることである。さらに、第1のSPS設定に対する確認応答情報(例えばスロットn+1におけるSPS#0に対するHARQ-ACK)が、可能な限り早期に送信され、SPS#0に対するHARQフィードバックは、繰り返される送信から得られる。
【0154】
言い換えれば、UEは、例えば、SPS#0に対する確認応答情報の繰り返しをスロットn+3で終了し、ペイロードは、例えば、スロットn+3でPUCCH1を使用するなど、他のPUCCHリソースにおいて多重化することによって再送信することができる。
【0155】
(第2の解決策)
第2の例示的な解決策によれば、SPS#0およびSPS#1に対するHARQフィードバックを送信するための2つの送信機会のうちの1つが利用可能でない場合、UEは、UEによって最初に意図されたものとは異なるターゲット送信機会を決定する。UEは、第1のSPS設定(SPS#0)に含まれる最大延期指示(k1+k1def)に基づいて、ターゲット送信機会のターゲット時間間隔を決定する。ターゲット時間間隔は、繰り返し送信機会の繰り返し時間間隔とは異なり、UEは確認応答情報の送信にターゲット時間間隔を使用する。
【0156】
例えば、第1の想定として第2のSPS設定(SPS#1)に対する追加の確認応答情報を考慮し、最初にUCIを送信するために、SPS#0に対する確認応答情報の繰り返しが中断される。これに対応して、確認応答情報の繰り返しは、第2のSPS設定(SPS#1)に対する追加の確認応答情報が送信された後に再開される。
【0157】
特に、第2の解決策による中断または延期は、時間的な延期である。例えば、ターゲット送信機会のターゲット時間間隔および繰り返し送信機会の繰り返し時間間隔(すなわち、2回目の繰り返しを送信するための当初意図された機会)は、スロットまたはミニスロットである。
【0158】
第2の例示的な解決策に従って確認応答情報の延期を使用する第1の例を
図16に示す。
図7に示した設定と同様に、第1のSPS設定SPS#0は、例えば、k1=1かつk1def=4により、HARQ-ACKの延期を有効にするように設定されている。さらに、第1のSPS設定SPS#0は、繰り返し(例えば2回の繰り返し)を有するPUCCH0を使用するように設定されている。
【0159】
図16に示した例では、第1のSPS設定SPS#0が第1の時間間隔(例えばスロットn)において受信されるものと想定している。したがって、スロットn+1におけるSPS#0に対する対応する確認応答情報は、スロットn+1からスロットn+5のいずれかにおいて、例に従ってPUCCH0を使用して送信することができる。特に、
図16に示した例によれば、SPS#0に対する確認応答情報の繰り返し送信のためのスロットn+2における送信機会は、例えば、スロットn+2がDLシンボル用に予約されているため、ブロックされる。
【0160】
さらに、
図16は、第1の想定を使用した例を示しており、すなわち、UEが第2のSPS設定(SPS#1)に基づいて、SPS#1に対するHARQフィードバックの送信機会を決定する。例えば、SPS#1設定は第2の時間間隔(例えばスロットn+2)に存在し、UEは、スロットn+3においてPUCCH1を介して追加の確認応答情報を送信するための対応する送信機会を決定する。
【0161】
図7に示した設定と同様に、第2のSPS設定SPS#1は、例えば、k1=1かつk1def=0を使用して、HARQ-ACK延期を有効にせずに設定されている。
【0162】
さらに、第2のSPS設定SPS#1は、例えば、PUCCH1を使用して、1回のみ送信する、すなわち繰り返しなしで設定されている。
【0163】
図16に示した例では、第2のSPS設定SPS#1のリソースが第2の時間間隔(例えばスロットn+2)に存在するものと想定する。したがって、確認応答情報(例えばPUCCH1)は、この例によれば、スロットn+3(すなわちn+2+k1+k1def)においてのみ送信することができる。
【0164】
上記を考慮して、確認応答情報をより効率的に送信するための例示的な第2の解決策によれば、PUCCH1におけるSPS#1に対する確認応答情報の最初の(かつ唯一の)送信との衝突を回避するために、PUCCH0の繰り返し2が延期される。
【0165】
例えば、UEは、SPS#0設定のk1def=4に合わせて、確認応答情報、例えばPUCCH0の繰り返し2のためのターゲット時間間隔として、例えばスロットn+4を決定する。
【0166】
図16に示した例によれば、SPS#0に対する確認応答情報の最初の送信(繰り返し:1)(ここではPUCCH0の繰り返し:1)は、スロットn+1で実行される。このように、第1のSPS設定に対する確認応答情報の最初の送信(例えば、SPS#0に対するHARQ-ACK)が、可能な限り早期に送信される。
【0167】
さらに、一例によれば、SPS#0に対する確認応答情報の2回目の送信(繰り返し:2)(ここではPUCCH0の繰り返し:2)は、スロットn+3で実行されるSPS#1に対する追加の確認応答情報(ここではPUCCH1)を最初に送信するために中断される。
【0168】
SPS#0に対する確認応答情報の2回目の送信(繰り返し:2)(ここではPUCCH0の繰り返し:2)は、その後に再開され、すなわち繰り返し:2はスロットn+4で実行される。この利点は、複数のSPS設定(例えばSPS#0およびSPS#1)に対する確認応答情報(例えばHARQ-ACK)が、それぞれの最大延期期間(例えばk1+k1def)内に送信されることである。
【0169】
多重化を用いた第1の解決策と比較して、SPS#0に対する確認応答情報(すなわちSPS#0に対するHARQ-ACK)と、PUCCH1におけるSPS#1に対する確認応答情報との多重化が不可能な理由は、例えば、利用可能なリソース(例えばPUCCH1)のペイロードサイズ容量が限られているためである。
【0170】
したがって、この解決策は、例えば、リソースのペイロードサイズ容量が限られているなどの理由で、PUCCH1においてSPS#0に対するHARQ-ACKを多重化することが不可能な場合に使用することができる。したがって、さらなる例によれば、PUCCHが、UCIと多重化された確認応答情報を伝えることができない場合、UEは、SPS設定に含まれる最大延期指示(k1+k1def)に基づいて、スロットnのSPS#0に対する確認応答情報の第2の繰り返しを送信するためのターゲット送信機会のターゲット時間間隔を決定し、この場合、ターゲット時間間隔は、第2の繰り返しの送信のためにUEによって最初に意図された繰り返し送信機会の繰り返し時間間隔とは異なる。
【0171】
第2の解決策の代替例を
図17に示す。
図17に示した設定は、
図16に示した設定に類似している。
図17の例では、スロットnのSPS#0のHARQフィードバックの確認応答情報の最初の送信も延期される。
【0172】
特に、図示した例によれば、第2のターゲット時間間隔および最初の時間間隔は、例えばスロットまたはミニスロットである。
【0173】
より詳細には、UEは、例えば、確認応答情報(例えばSPS#0に対するHARQ-ACK)の両方の繰り返しの送信を、第1および第2のターゲット時間間隔(例えばスロットn+4およびn+5)で送信されるように延期する。
【0174】
例えば、UEは、SPS#0に対して設定された最大延期値(この例ではK1def=4)およびk1に基づいて、第1および第2のターゲット時間間隔を決定し、その結果、DL SPS#0スロットと、HARQフィードバックの対応するPUCCH送信との間に新たな遅延が生じ、SPS設定(ここではSPS#0)の確認応答情報を送信するために、この例ではそれぞれk1eff=4およびk1eff=5となる。
【0175】
図16を参照して開示した例と同様に、SPS#1およびPUCCH1では延期が許可されておらず、SPS#1がk1def=0であることも考慮して、追加の確認応答情報(例えばSPS#1に対するHARQ-ACK)は、スロットn+3においてPUCCH1のリソースを使用して送信される。
【0176】
図17に示した例によれば、UEは、決定された第1および第2のターゲット時間間隔を使用して、スロットnのSPS#0リソースに対する確認応答情報を送信する。
【0177】
この利点は、複数のSPS設定(例えばSPS#0およびSPS#1)に対する確認応答情報(例えばHARQ-ACK)が、それぞれの最大延期期間(例えばk1+k1def)内に送信されることである。
【0178】
(第3の解決策)
第3の例示的な解決策によれば、UEは、SPS#0およびSPS#1に対する2つの衝突する確認応答情報のうちの一方をドロップする。
【0179】
例えば、第3の解決策は、UEが、(SPS#0およびSPS#1の)2つのSPS設定に含まれる最大延期指示(k1+k1def)に基づいて、SPS#1リソースのHARQフィードバックのターゲット送信機会のターゲット時間間隔が、SPS#0のHARQフィードバックの繰り返し送信機会の繰り返し時間間隔に等しいか否かを判定することを含み得る。言い換えれば、SPS#0およびSPS#1設定のそれぞれのk1およびK1defパラメータに基づく、2つのHARQフィードバックの延期である。
【0180】
多重化を使用する第1の解決策と比較して、SPS#0に対する確認応答情報、すなわちSPS#0に対するHARQ-ACKと、SPS#1に対する確認応答情報をPUCCH1で多重化することが可能ではない理由は、例えば、利用可能なアップリンク制御リソースPUCCH1のペイロードサイズ容量が限られているためである。したがって、衝突を回避するには第1の解決策とは異なる解決策、この場合は第3の解決策が必要である。
【0181】
したがって、この第3の解決策は、例えば、スロットn+3において利用可能なアップリンク制御リソースPUCCH1のペイロードサイズ容量が限られているため、PUCCH1においてSPS#0に対するHARQ-ACKをSPS#1に対するHARQ-ACKと多重化することが可能ではないと判定した後に、使用することができる。
【0182】
一般に、さらなる例によれば、UEは、SPS#1に対する追加の確認応答情報を送信するためにPUCCH1を使用する。
【0183】
延期を使用する第2の解決策と比較して、SPS#0に対する確認応答情報、すなわちSPS#0に対するHARQ-ACKをターゲット時間間隔に延期することが可能ではない理由は、例えば、第1のSPS設定SPS#0によって提供される最大延期指示(k1+k1def1)により、衝突を回避するための延期が許容されないためである。さらに、SPS#1に対するHARQフィードバックも延期させることができないものと想定する。
【0184】
したがって、この第3の例は、例えば、第2の解決策によるSPS#0に対するHARQ-ACKの延期が不可能であり、オプションとして第1の解決策による多重化が不可能である場合に使用することができる。
【0185】
したがって、第3の解決策によれば、衝突を回避するために、UEは、SPS#0リソースに対する確認応答情報の2回目の繰り返しの送信をドロップする。代わりに、UEは、ターゲット送信機会を使用して、SPS#1リソースに対する確認応答情報を送信する。一例では、UEが、SPS設定に含まれる最大延期指示(k1+k1def)に基づいて、SPS#1のターゲット送信機会のターゲット時間間隔が、SPS#0の繰り返し送信機会の繰り返し時間間隔に等しいと判定した場合、UEは、SPS#1のHARQフィードバックを送信するのにターゲット送信機会のターゲット時間間隔を使用し、ターゲット送信機会を使用する確認応答情報の送信をドロップする。
【0186】
一例によれば、UEは、最初に、第1の解決策のいずれの例も不可能であると判定することができる。次に、UEは、第2のステップにおいて、第2の解決策のいずれの例も不可能であると判定することができる。次に、UEは第3の解決策に進むことができる。
【0187】
第3の解決策によれば、UEは、第2のSPS設定(SPS#1)の追加の確認応答情報の送信を開始するために、第1のSPS設定SPS#0の確認応答情報の繰り返しを終了する。さらに、UEは、例えば、このスロットにおける確認応答送信の繰り返し送信をドロップする。
【0188】
この利点は、複数のSPS設定(例えばSPS#0およびSPS#1)の各々について、少なくとも1つの確認応答情報(例えばHARQ-ACK)が、それらの最大延期期間(例えばk1+k1def)内に送信されることである。
【0189】
第3の例示的な解決策による、終了を使用した例を
図18に示す。
【0190】
図7に示した設定と同様に、第1のSPS設定SPS#0は、例えば、k1=1によってHARQ-ACK延期を有効にするように設定されている。さらに、第1のSPS設定SPS#0は、繰り返し(例えば2回の繰り返し)を伴うPUCCH0を使用するように設定されている。
【0191】
しかしながら、
図7で使用される最大延期値k1def=4の代わりに、
図18に例示的に示したように、第1のSPS設定SPS#0は、例えば、最大延期値k1def=2を使用して設定される。したがって、確認応答情報(例えばSPS#0のPUCCH0)は、スロットn+1およびスロットn+3のいずれにおいてもこの例に従って送信することができる。特に、
図18に示した例によれば、スロットn+2はDLシンボル用に予約されているため、確認応答情報の繰り返し送信のためのスロットn+2の送信機会はブロックされる。
【0192】
さらに、
図18は、第1の想定を使用した例、すなわち、UEが第2のSPS設定(SPS#1)に基づいてUCI送信機会を決定する例を示している。例えば、SPS#1設定のリソースが第2の時間間隔(例えばスロットn+2)に存在し、UEは、追加の確認応答情報を送信するためのUCI送信機会を、例えばスロットn+3のPUCCH1に決定する。
【0193】
上の
図7に示した設定と同様に、第2のSPS設定SPS#1は、例えば、HARQ-ACKの延期を有効にせずに、例えば、k1=1、k1def=0として設定されている。さらに、第2のSPS設定SPS#1は、例えば、PUCCH1を使用して、繰り返しなしで、1回のみの送信として設定されている。
【0194】
上記を考慮して、SPS#0に対する確認応答情報およびSPS#1に対する追加の確認応答情報をより効率的に送信するために、UEは、例えば、確認応答情報の繰り返し(例えば、
図18のスロットn+3におけるPUCCH0の繰り返し2)を終了する。代わりに、SPS#1に対する追加の確認応答情報が、スロットn+3においてPUCCH1を介して送信される。
【0195】
さらに、UEは、
図18に示したように、SPS#0に対する確認応答情報を送信するために、例えばn+1の最初の送信機会を使用する。
【0196】
図18の例に示したこのシナリオでは、SPS#0に対するHARQ-ACKの最初のPUCCH送信はスロットn+1で実行される。スロットn+3では、UEは、PUCCH0またはPUCCH1のいずれかを送信できる可能性を判定する。(例えば、PUCCH0およびPUCCH1のペイロード容量が限られているため)多重化が実行不可能であることが追加的に判定される。UEはPUCCH0の代わりにPUCCH1を送信し、この例によれば、PUCCH0は前に(すなわちスロットn+1で)すでに1回送信されている。
【0197】
(第4の解決策)
第4の例示的な解決策を説明するために、ダウンリンクに使用されるシンボルがUCI送信機会と重複する場合、UEはUCI送信機会が利用可能でないと判定するものと例示的に想定する。より具体的には、第2のSPS設定SPS#1のリソースに対するHARQフィードバック送信が、対応するスロットのDLシンボルによってブロックされるものと想定する。
【0198】
例えば、UEは、第1のSPS設定SPS#0のリソースに対する確認応答情報の送信のために、送信機会を使用することが可能であると判定する。さらに、UEは、ターゲット送信機会を、第2の設定SPS#1のリソースに対する確認応答情報の送信に使用することができないと判定する。
【0199】
第4の解決策によれば、UEは、例えば、第2のSPS設定SPS#1の追加HARQ-ACKなどの他のUCIを含めるために、PUCCH繰り返しのペイロード情報を変更する。一例では、SPS#0に対するHARQフィードバック情報に使用される繰り返しカウンタを、前のスロットにおけるSPS#0に対するHARQフィードバック情報の最初の送信によって増加させた後に、再スタートさせることができる。
【0200】
この利点は、SPS設定SPS#0およびSPS#1の両方のリソースに対するHARQ-ACKを含む更新されたペイロードにおいてPUCCHの繰り返し回数が達成されることと、さらに、これらがそれぞれの最大延期期間(すなわちk1+k1def)内に送信されることである。
【0201】
第4の例示的な解決策による、再スタートされた繰り返しカウンタを使用する例を
図19に示す。
図7において上に示した設定と同様に、第1のSPS設定SPS#0は、例えばk1=1およびk1def=4を使用して、HARQ-ACK延期を可能にするように設定されている。
【0202】
さらに、第1のSPS設定SPS#0は、例えば、繰り返し(例えば2回の繰り返し)を伴うPUCCH0を使用するように設定される。
【0203】
図19に示した例では、第1のSPS設定SPS#0のリソースが第1の時間間隔(例えばスロットn)に存在するものと想定している。したがって、このSPS#0のリソースに対する確認応答情報は、スロットn+1、スロットn+3~スロットn+5のいずれかにおいて、PUCCH0を介して例に従って送信することができる。特に、
図19に示した例によれば、確認応答情報の繰り返し送信のためのスロットn+2の送信機会は、例えば、スロットn+2がDLシンボル用に予約されているため、ブロックされる。
【0204】
さらに、
図19は、第1の想定を使用した例、すなわち、UEが第2のSPS設定(SPS#1)に基づいてUCI送信機会を決定する例を示している。
図7において上に示した設定と同様に、第2のSPS設定SPS#1は、例えばk1=1およびk1def=0を使用して、例えばHARQ-ACK延期を有効にすることなく設定されている。さらに、第2のSPS設定SPS#1は、例えば、PUCCH1を使用して、繰り返しなしで1回のみの送信であるように設定されている。
【0205】
しかしながら、上の
図7に示した設定に加えて、第2のSPS#1設定に対する追加の確認応答情報を送信するためのUCI送信機会は、例えば、スロットn+2のSPS#1リソースに対するスロットn+3のPUCCH1のように、ブロックされる。例えば、
図19に示したように、スロットn+3は、一部のDLシンボルと一部のULシンボルを含み、したがって追加のDLシンボルを考慮すると、UCI送信機会をSPS#1に対する追加の確認応答のために使用することはできない。
【0206】
図19の例にさらに示したように、SPS#0に対する確認応答情報(すなわちPUCCH0)は、スロットn+3で送信することができ、なぜならPUCCH0は、例えばPUCCH1よりも少ないシンボル(特にアップリンクシンボル)を占有するためである
図19の例にさらに示したように、SPS#1に対する追加の確認応答情報(すなわちPUCCH1)は、スロットn+4で送信することができず、なぜならSPS#1のk1およびk1defで定義される最大延期は、そのような延期を許容しないためである。
【0207】
図19に示した例によれば、UEは、スロットnのSPS#0リソースに対するHARQフィードバックのみならず、スロットn+2のSPS#1リソースに対するHARQフィードバックも含めることによって、スロットn+3におけるPUCCH0のペイロードを更新する。特に、
図19の例に示したように、UEはスロットn+3において、PUCCH0のHARQフィードバックを対象に繰り返しカウンタを再スタートさせる。
【0208】
さらに、UEは、
図16に示した解決策と同様に、スロットn+4において、スロットnのSPS#0リソースに対するHARQフィードバックと、スロットn+2のSPS#1リソースに対するHARQフィードバックの両方を含む、繰り返し2のPUCCH0を送信する。
【0209】
さらに、一例では、UEは、スロットnのSPS#0リソースに対するHARQフィードバックに関して、繰り返し1のPUCCH0の送信にスロットn+1を使用する。これにより、SPS#0設定の早期のフィードバックを返すことができる。
【0210】
(第1~第4の解決策の修正)
上記の解決策は、第2のSPS設定が1回のみの送信を有する図を参照しながら説明してきた。これに代えて、第2のSPSは、繰り返しを可能にするPUCCHを使用するように設定されてもよい。
【0211】
上記の解決策は、第2のSPS設定がスロットn+2において受信される場合の図を参照しながら説明してきた。これに代えて、第2のSPSは任意のスロットまたはスロットの一部において設定されてもよい。
【0212】
上記の解決策は、対応するk1def値が延期を許容しない第2のSPS設定の場合の図を考慮して説明してきた。これに代えて、第2のSPSは、HARQ-ACKの延期を伴うように設定されてもよい。
【0213】
(第2の想定)
以下では、根本的な欠点を説明するために使用した
図7で想定したシナリオとは異なる第2の想定に基づいて、解決策について説明する。特に、UEに1つのSPS設定が設定されており、そのSPS設定が、繰り返しを伴うように設定されたHARQフィードバック用のPUCCHリソースに関連付けられているものと想定する。さらに、UEは、確認応答情報(すなわちSPS設定のHARQ)の最大延期期間内に、スケジューリング要求など、確認応答情報よりも高い優先順位を有するアップリンク制御情報を送信する必要がある。
【0214】
第2の想定を考慮して、UEは、UCIの優先順位に基づいて、その高優先順位UCIを送信するためのUCI送信機会を決定する。
【0215】
さらに、第1のSPSは、例えば、HARQ-ACK延期が有効であるように設定されている。
【0216】
例えば、高優先順位UCIは、スケジューリング要求(SR)、CSI、または第2のSPS設定の追加の確認応答情報であり、第2の想定によれば、これは確認応答情報よりも高い優先順位を有するUCIである。
【0217】
特に、
図7のように、UEには、第1の時間間隔(例えばスロットn)において、第1のSPS設定(SPS#0)が設定されており、第2の時間間隔において、高い優先順位のUCIが設定される。例えば、第1の時間間隔は第1のスロットとすることができ、第2の時間間隔は第2のスロットとすることができる。
【0218】
例えば、確認応答情報は、HARQ ACKまたはHARQ NACKフィードバックである。
【0219】
UEは、例えば、k1、k1def、およびPUCCHフォーマットのうちの少なくとも1つを含む第1のSPS設定に基づいて、第1のSPS設定SPS#0に対するHARQフィードバックの最初の送信機会および繰り返し送信機会を決定する。さらに、UEは、UCIの優先順位に基づいて、高優先順位UCIのさらなる送信機会を決定する。特に、第2のシナリオによれば、高優先順位UCIの優先順位は、第1のSPS設定SPS#0に対するHARQフィードバックの優先順位よりも高いと判定される。
【0220】
(第5の解決策)
第5の例示的な解決策によれば、SPS#0に対するHARQフィードバックを送信するための繰り返し送信機会がUCI送信機会と衝突する場合、UEは、第1のSPS設定(SPS#0)に含まれる最大延期指示(k1+k1def)に基づいて、SPS#1のHARQフィードバックを送信するためのターゲット送信機会のターゲット時間間隔を決定する。ターゲット時間間隔は、SPS#0リソースに対するHARQフィードバックの2回目の繰り返しの繰り返し送信機会の繰り返し時間間隔とは異なり、UEは、SPS#1の確認応答情報HARQフィードバックを送信するためにターゲット時間間隔を使用する。
【0221】
さらに、例えば、ターゲット時間間隔および繰り返し時間間隔は、スロットまたはミニスロットである。
【0222】
例えば、SPS#0リソースに対する確認応答情報の繰り返しは、高優先順位UCIが確認応答情報よりも高い優先順位を有することを考慮して、高優先順位UCIを最初に送信するために中断される。確認応答情報の繰り返しは、高優先順位UCIが送信された後に再開される。
【0223】
特に、第5の解決策による中断または延期は、第2の解決策と同様である。例えば、中断は時間的な延期である。
【0224】
第5の例示的な解決策に従って優先順位に基づく確認応答情報の延期を使用する第1の例を、
図20に示す。上で
図7に示した設定と同様に、第1のSPS設定SPS#0は、例えば、k1=1かつk1def=4を使用して、HARQ-ACK延期を有効にするように設定されている。さらに、第1のSPS設定SPS#0は、例えば、繰り返し(例えば2回の繰り返し)を伴うPUCCH0を使用するように設定されている。
【0225】
図20に示した例では、第1のSPS設定SPS#0のリソースが第1の時間間隔(例えばスロットn)に存在するものと想定する。したがって、SPS#0リソースに対応する確認応答情報は、スロットn+1、スロットn+3~スロットn+5のいずれかにおいて、例に従ってPUCCH0を使用して送信することができる。特に、
図20に示した例によれば、SPS#0に対する確認応答情報の繰り返し送信のためのスロットn+2における送信機会はブロックされ、なぜなら例えば、スロットn+2がDLシンボル用に予約されているためである。
【0226】
さらに、
図20は、第2の想定を使用した例、すなわち、UEが高優先順位UCIに基づいて、高優先順位UCIを送信するUCI送信機会を使用することを決定する例を示す。例えば、高優先順位UCIのUCI送信機会は、例えば、スロットn+3およびスロットn+5のPUCCH1である。
【0227】
図20に示した例によれば、スケジューリング要求(SR)がスロットn+3において送信可能になり、UEは、高優先順位UCI、例えば
図20のSRを第3の時間間隔(例えばスロットn+3)で送信するように意図しているものと想定する。したがって、高優先順位UCI(例えばSR)は、例に従ってスロットn+3において送信される。
【0228】
上記を考慮して、確認応答情報をより効率的に送信するための例示的な第5の解決策によれば、高優先順位UCI(すなわちPUCCH1)の送信との衝突を回避するように、PUCCH0の繰り返し2が延期される。
【0229】
例えば、UEは、延期された確認応答情報(例えば、PUCCH0の繰り返し2)のターゲット時間間隔(例えばスロットn+4)を決定する。
【0230】
図20に示した例によれば、SPS#0に対する確認応答情報の最初の送信(繰り返し:1)(ここではPUCCH0の繰り返し:1)は、スロットn+1において実行される。このように、第1のSPS設定に対する確認応答情報(例えば、SPS#0に対するHARQ-ACK)の最初の送信は、可能な限り早期に送信される。
【0231】
さらに、一例によれば、高優先順位UCI(ここではPUCCH1のSR)を最初に送信する(スロットn+3で実行される)ために、SPS#0に対する確認応答情報の2回目の送信(繰り返し:2)(ここではPUCCH0の繰り返し:2)が中断される。言い換えれば、UEは、高優先順位UCIを送信するために、UCI送信機会(例えばスロットn+3のPUCCH1)を使用する。
【0232】
SPS#0に対する確認応答情報の2回目の送信(繰り返し:2)(ここではPUCCH0の繰り返し:2)はその後に再開され、すなわち繰り返し:2はスロットn+4で実行される。この利点は、優先順位の高いUCI(例えばSR)が適切なタイミングで送信されることである。第1のSPS設定(例えばSPS#0)に対する確認応答情報(例えばHARQ-ACK)は、許容される延期期間(例えばk1+k1def)内に送信される。
【0233】
多重化を使用する第1の解決策と比較して、SPS#0に対する確認応答情報(すなわちSPS#0に対するHARQ-ACK)と高優先順位UCI(例えばSR)とをPUCCH1において多重化することが不可能な理由は、SRを伝える利用可能なリソース(すなわちPUCCH1)のペイロードサイズの容量が限られているためである。
【0234】
したがって、この第5の例は、例えば、リソースのペイロードサイズ容量が限られているために、SPS#0に対するHARQ-ACKをPUCCH1に多重化することが不可能な場合に使用することができる。したがって、さらなる例によれば、PUCCHが、高優先順位UCIと多重化された確認応答情報を伝えることができない場合、SPS設定SPS#0に含まれる最大延期指示(k1+k1def)に基づいて、スロットnにおけるSPS#0リソースに対するHARQフィードバックの第2の繰り返しを送信するためのターゲット送信機会のターゲット時間間隔を決定し、ターゲット時間間隔は、第2の繰り返しの送信のためにUEによって最初に意図された繰り返し送信機会の繰り返し時間間隔とは異なる。
【0235】
上述した第5の解決策に沿った例示的なUEの動作に対応するシーケンス図が、
図21に示されている。図から明らかなように、UEは、SPS設定に基づいて、確認応答情報のための最初の送信機会および少なくとも1つの繰り返し送信機会を決定する。特に、
図21に示したように、UEはn回の繰り返しを伴うPUCCH送信を開始する。
【0236】
さらに、UEは最初に、例えばn回の繰り返しがすべて実行されたかどうかを判定する。
【0237】
UEが、例えば上の
図20のスロットn+1~n+4に示されているように、すべての繰り返しが実行されていないと判定した場合、UEは、例えば、送信すべき優先順位の高いUCIが存在するかどうかの判定を進める。
【0238】
上述したように、例えば、UCIがSR、CSI、または優先順位の高い第2のSPS設定の追加の確認応答情報である場合、UEは、高優先順位UCIが送信されるべきであると判定する。
【0239】
例えば、UEは、最初の判定の後、すなわち、n回の繰り返しすべてが実行されたかを判定した後、高優先順位UCIを送信することを決定する。例えば、
図20の例に示したように、UEは、n回の繰り返しを伴うPUCCH送信(例えば
図20のスロットn+1)を開始した後の時間間隔(例えばスロットn+3)において、高優先順位UCI(例えば
図20のSR)を送信するように意図する。
【0240】
例えば、SRまたはCSIの優先順位は、確認応答情報の優先順位よりも高い。これに加えて、またはこれに代えて、追加の確認応答情報、例えばHARQ報告(例えば、1つのHARQ報告、複数のHARQ報告、またはすべて/各HARQ報告)の優先順位は、HARQ報告が肯定応答(ACK)であるか否定応答(NACK)であるかに依存する、または基づくことができる。例えば、HARQ報告がACKであるときよりも、HARQ報告がNACKであるときの方が、(複数のまたは各)HARQ報告の優先順位を高くすることができる。例えば、UEは、追加の確認応答情報についてNACKと判定し、追加の確認応答情報を送信することを決定する。
【0241】
これに加えて、またはこれに代えて、追加の確認応答情報の優先順位は、PUCCHが繰り返し送信を行うように設定されているかどうか、および繰り返し回数に依存する、または基づくことができる。例えば、繰り返しを行うように設定されたPUCCHの優先順位は、繰り返しなしに設定されたPUCCHの優先順位よりも低くすることができる。例えば、これにより、第2の解決策に関して上述したものに類似する解決策がもたらされる。
【0242】
例えば
図20のn+3におけるSRによって示されるように、UEが高優先順位UCIを送信する必要があると判定した場合、UEはPUCCH0を送信しないなど、PUCCHの繰り返しを中断して処理を進め、代わりに、例えば上の
図20のPUCCH1を使用して高優先順位UCIの送信を実行する。
【0243】
UEが高優先順位UCIを送信する必要がないと判定した場合、例えば上の
図20のスロットn+4に示されているように、UEはPUCCHの繰り返しの送信を進め、例えばスロットn+4のPUCCH0を使用して確認応答情報を送信する。
【0244】
判定後、高優先順位UCIを送信する必要がある場合、UEはPUCCHの繰り返しを再開する。
【0245】
すべての繰り返しが実行されたとUEが判定した場合、例えば上の
図20のスロットn+5に示されているように、UEの手順は終了する。
【0246】
(さらなる態様)
第1の態様によれば、以下を含むユーザ機器が提供される。UEの処理回路は、セミパーシステントスケジューリング(SPS)設定に基づいて、確認応答情報の最初の送信機会および少なくとも1つの繰り返し送信機会を決定する。処理回路はさらに、UCIを送信するためのアップリンク制御情報(UCI)送信機会を決定する。処理回路はさらに、UCI送信機会が利用可能でない場合、ターゲット送信機会を決定する。送受信機回路は、確認応答情報を送信するためにターゲット送信機会を使用する。
【0247】
第1の態様に加えて提供される第2の態様によれば、UEは、第2のSPS設定に基づいて、UCI送信機会を決定し、UCIは追加の確認応答情報である。
【0248】
第1または第2の態様に加えて提供される第3の態様によれば、UEは、繰り返し送信機会がUCI送信機会と重複する場合、UCI送信機会が利用可能でないと判定する。
【0249】
第1から第3の態様の1つに加えて提供される第4の態様によれば、UEは、ターゲット送信機会の物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)を決定し、UEは、UCIと多重化された確認応答情報を送信するためにPUCCHを使用する。
【0250】
第4の態様に加えて提供される第5の態様によれば、UEは、確認応答情報を送信するために最初の送信機会を使用しない。
【0251】
第4の態様に加えて提供される第6の態様によれば、UEは、確認応答情報を送信するために最初の送信機会を使用する。
【0252】
第1から第3の態様に加えて提供される第7の態様によれば、UEは、SPS設定に含まれる最大延期指示(k1+k1def)に基づいて、ターゲット送信機会のターゲット時間間隔を決定し、ターゲット時間間隔は、繰り返し送信機会の繰り返し時間間隔とは異なり、UEは、確認応答情報を送信するためにターゲット時間間隔を使用する。
【0253】
オプションの実施態様では、UEは、UCIを送信するために繰り返し送信機会を使用する。
【0254】
さらなるオプションの実施態様では、ターゲット時間間隔と繰り返し時間間隔の少なくとも一方はスロットまたはミニスロットである。
【0255】
第7の態様に加えて提供される第8の態様によれば、UEは、SPS設定に含まれる最大延期指示に基づいて、最初の送信機会のための第2のターゲット時間間隔を決定し、第2のターゲット時間間隔は、最初の送信機会の繰り返し時間間隔および最初の時間間隔とは異なる。
【0256】
オプションの実施態様では、UEは、確認応答情報を送信するために、最初の送信機会の第2のターゲット時間間隔を使用する。
【0257】
さらなるオプションの実施態様では、第2のターゲット時間間隔および最初の時間間隔はスロットまたはミニスロットである。
【0258】
第1または第2の態様に加えて提供される第9の態様によれば、UEは、ダウンリンクに使用されるシンボルがUCI送信機会と重複する場合、UCI送信機会が利用可能でないと判定する。
【0259】
第1または第9の態様に加えて提供される第10の態様によれば、UEは、第2のSPS設定に基づいて、UCI送信機会を決定し、UCIは追加の確認応答情報であり、UEは、最初の確認応答情報を再送信するためと追加の確認応答情報を送信するために繰り返し送信機会を使用し、UEは、繰り返し確認応答情報および追加の確認応答情報を再送信するためにターゲット送信機会を使用する。
【0260】
オプションの実施態様では、UEは、最初の確認応答情報を最初の送信機会において送信する。さらに、オプションの実施態様によれば、最初の確認応答情報の再送信および追加の確認応答情報の送信に伴い、繰り返し送信をカウントするためのカウンタが再スタートされる。
【0261】
第1の態様に加えて提供される第11の態様によれば、UEは、UCIの優先順位に基づいて、UCIを送信するためのUCI送信機会を決定し、UCIは、確認応答情報よりも高い優先順位を有する高優先順位UCIであり、UEは、SPS設定に含まれる最大延期指示に基づいて、ターゲット送信機会のターゲット時間間隔を決定し、ターゲット時間間隔は、繰り返し送信機会の繰り返し時間間隔とは異なり、UEは、確認応答情報を送信するためにターゲット時間間隔を使用する。
【0262】
オプションの実施態様では、高優先順位UCIはスケジューリング要求である。
【0263】
さらなるオプションの実施態様では、UEは、UCIを送信するために繰り返し送信機会を使用する。
【0264】
さらなるオプションの実施態様では、ターゲット時間間隔と繰り返し時間間隔の少なくとも一方はスロットまたはミニスロットである。
【0265】
第1から第11の態様のいずれか1つに加えて提供される第12の態様によれば、確認応答情報は、1つ以上のハイブリッド自動再送要求(HARQ)報告を含み、HARQ報告の各々は、特定のHARQプロセスIDのダウンリンク(DL)トラフィックに関連付けられる。
【0266】
第1から第3の態様のいずれか1つに加えて提供される第13の態様によれば、UEは、SPS設定に含まれる最大延期指示(k1+k1def)に基づいて、ターゲット送信機会のターゲット時間間隔が繰り返し送信機会の繰り返し時間間隔に等しいと判定した場合、UEは、UCIを送信するためにターゲット送信機会のターゲット時間間隔を使用し、UEは、ターゲット送信機会を使用する確認応答情報の送信をドロップする。
【0267】
オプションの実施態様では、UEは、確認応答情報を送信するために最初の送信機会を使用する。
【0268】
オプションの実施態様では、UEは、ターゲット送信機会の物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)が、UCIと多重化された確認応答情報の送信に使用できないと追加的に判定した場合、UEはUCIを送信するためにPUCCHを使用する。
【0269】
第14の態様によれば、処理回路を備える基地局が提供され、処理回路は、動作中に、セミパーシステントスケジューリング(SPS)設定に基づいて、UEから確認応答情報を受信するための最初の送信機会および少なくとも1つの繰り返し送信機会を決定し、UEからUCIを受信するためのアップリンク制御情報(UCI)送信機会を決定し、UCI送信機会が利用可能でない場合、ターゲット送信機会を決定する。基地局の受信機は、UEから、ターゲット送信機会を使用して確認応答情報を受信する。
【0270】
第14の態様に加えて提供される第15の態様によれば、基地局は、第2のSPS設定に基づいて、UCI送信機会を決定し、UCIは、追加の確認応答情報である。
【0271】
第14または第15の態様に加えて提供される第16の態様によれば、基地局は、繰り返し送信機会がUCI送信機会と重複する場合、UCI送信機会が利用可能でないと判定する。
【0272】
第14から第16の態様のいずれか1つに加えて提供される第17の態様によれば、基地局は、ターゲット送信機会のPUCCHを決定し、基地局は、UCIと多重化された確認応答情報をUEから受信するために、PUCCHを使用する。
【0273】
第17の態様に加えて提供される第18の態様によれば、基地局は、UEから確認応答情報を受信するために最初の送信機会を使用しない。
【0274】
第17の態様のいずれか1つに加えて提供される第19の態様によれば、基地局は、UEから確認応答情報を受信するために最初の送信機会を使用する。
【0275】
第14から第16の態様のいずれか1つに加えて提供される第20の態様によれば、基地局は、SPS設定に含まれる最大延期指示(k1+k1def)に基づいて、ターゲット送信機会のターゲット時間間隔を決定し、ターゲット時間間隔は、繰り返し送信機会の繰り返し時間間隔とは異なり、基地局は、UEから確認応答情報を受信するためにターゲット時間間隔を使用する。
【0276】
オプションの実施態様では、基地局は、UEからUCIを受信するために繰り返し送信機会を使用する。
【0277】
さらなるオプションの実施態様では、ターゲット時間間隔と繰り返し時間間隔の少なくとも一方は、スロットまたはミニスロットである。
【0278】
第20の態様に加えて提供される第21の態様によれば、基地局は、SPS設定に含まれる最大延期指示に基づいて、最初の送信機会の第2のターゲット時間間隔を決定し、第2のターゲット時間間隔は、最初の送信機会の繰り返し時間間隔および最初の時間間隔とは異なる。
【0279】
オプションの実施態様では、基地局は、UEから確認応答情報を受信するために、最初の送信機会の第2のターゲット時間間隔を使用する。
【0280】
さらなるオプションの実施態様では、第2のターゲット時間間隔と最初の時間間隔の少なくとも一方は、スロットまたはミニスロットである。
【0281】
第14または第15の態様に加えて提供される第22の態様によれば、基地局は、UEにおいてダウンリンクに使用されるシンボルがUCI送信機会と重複する場合、UCI送信機会が利用可能でないと判定する。
【0282】
第14または第22の態様に加えて提供される第23の態様によれば、基地局は、第2のSPS設定に基づいてUCI送信機会を決定し、UCIが追加の確認応答情報であり、基地局は、UEから最初の確認応答情報を繰り返し受信するためと、UEから追加の確認応答情報を受信するために、繰り返し送信機会を使用し、基地局は、UEから繰り返し確認応答情報および追加の確認応答情報を繰り返し受信するために、ターゲット送信機会を使用する。
【0283】
オプションの実施態様では、基地局は、最初の送信機会において最初の確認応答情報を受信する。さらに、オプションの実施態様によれば、最初の確認応答情報の繰り返し受信と追加の確認応答情報の受信に伴って、繰り返し受信をカウントするためのカウンタが再スタートされる。
【0284】
第14の態様に加えて提供される第24の態様によれば、基地局は、UCIの優先順位に基づいて、UCIを受信するためのUCI送信機会を決定し、UCIは、確認応答情報よりも高い優先順位を有する高優先順位UCIであり、基地局は、SPS設定に含まれる最大延期指示(k1+k1def)に基づいて、ターゲット送信機会のターゲット時間間隔を決定し、ターゲット時間間隔は、繰り返し送信機会の繰り返し時間間隔とは異なり、基地局は、確認応答情報を受信するためにターゲット時間間隔を使用する。
【0285】
オプションの実施態様では、高優先順位UCIは、スケジューリング要求である。
【0286】
さらなるオプションの実施形態では、基地局は、UCIを受信するために繰り返し送信機会を使用する。
【0287】
さらなるオプションの実施態様では、ターゲット時間間隔と繰り返し時間間隔の少なくとも一方はスロットまたはミニスロットである。
【0288】
第14から第24の態様のいずれか1つに加えて提供される第25の態様によれば、確認応答情報は、1つ以上のハイブリッド自動再送要求(HARQ)報告を含み、HARQ報告の各々は、特定のHARQプロセスIDのダウンリンク(DL)トラフィックに関連付けられる。
【0289】
第14から第16の態様のいずれか1つに加えて提供される第26の態様によれば、基地局が、SPS設定に含まれる最大延期指示(k1+k1def)に基づいて、ターゲット送信機会のターゲット時間間隔が繰り返し送信機会の繰り返し時間間隔と等しいと判定した場合、基地局は、UCIを受信するためにターゲット送信機会のターゲット時間間隔を使用し、基地局は、ターゲット送信機会を使用する繰り返し受信を受信しない。
【0290】
オプションの実施態様では、基地局は、UEから確認応答情報を受信するために最初の送信機会を使用する。
【0291】
さらなるオプションの実施態様では、基地局が、ターゲット送信機会の物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)を、UCIと多重化された確認応答情報の受信に使用できないと追加的に判定した場合、基地局は、UCIを受信するためにPUCCHを使用する。
【0292】
第27の態様によれば、UEによって実行される以下のステップを含む方法が提供される。
セミパーシステントスケジューリング(SPS)設定に基づいて、確認応答情報の最初の送信機会および少なくとも1つの繰り返し送信機会を決定するステップと、
UCIを送信するためのアップリンク制御情報(UCI)送信機会を決定するステップと、
UCI送信機会が利用可能でない場合、ターゲット送信機会を決定するステップと、
ターゲット送信機会を使用して確認応答情報を送信するステップ。
【0293】
第28の態様によれば、基地局によって実行される以下のステップを含む方法が提供される。
【0294】
セミパーシステントスケジューリング(SPS)設定に基づいて、確認応答情報の最初の送信機会および少なくとも1つの繰り返し送信機会を決定するステップと、
UCIを送信するためのアップリンク制御情報(UCI)送信機会を決定するステップと、
UCI送信機会が利用可能でない場合、ターゲット送信機会を決定するステップと、
ターゲット送信機会を使用して確認応答情報を受信するステップ。
【0295】
第29の態様によれば、動作中にユーザ機器のプロセスを制御する集積回路が提供され、このプロセスは、ユーザ機器によって実行される以下のステップを含む。
セミパーシステントスケジューリング(SPS)設定に基づいて、確認応答情報の最初の送信機会および少なくとも1つの繰り返し送信機会を決定するステップと、
UCIを送信するためのアップリンク制御情報(UCI)送信機会を決定するステップと、
UCI送信機会が利用可能でない場合、ターゲット送信機会を決定するステップと、
ターゲット送信機会を使用して確認応答情報を送信するステップ。
【0296】
第30の態様によれば、動作中に基地局のプロセスを制御する集積回路が提供され、このプロセスは、基地局によって実行される以下のステップを含む。
セミパーシステントスケジューリング(SPS)設定に基づいて、確認応答情報の最初の送信機会および少なくとも1つの繰り返し送信機会を決定するステップと、
UCIを送信するためのアップリンク制御情報(UCI)送信機会を決定するステップと、
UCI送信機会が利用可能でない場合、ターゲット送信機会を決定するステップと、
ターゲット送信機会を使用して確認応答情報を受信するステップ。
【0297】
(本開示のハードウェアおよびソフトウェア実装を含むさらなる変形形態)
本開示は、ソフトウェアによって、ハードウェアによって、またはハードウェアと協働するソフトウェアによって、実施することができる。上述した各実施形態の説明において使用される各機能ブロックは、その一部または全体を、集積回路などのLSIによって実施することができ、各実施形態において説明した各プロセスは、その一部または全体を、同じLSIまたはLSIの組合せによって制御することができる。LSIは、チップとして個別に形成する、または、機能ブロックの一部またはすべてが含まれるように1個のチップを形成することができる。LSIは、自身に結合されたデータ入出力部を含むことができる。ここでLSIは、集積度の違いに応じて、IC(集積回路)、システムLSI、スーパーLSI、またはウルトラLSIとも称される。しかしながら、集積回路を実施する技術は、LSIに限定されず、専用回路、汎用プロセッサ、または専用プロセッサを使用することによって実施されてもよい。さらには、LSIの製造後にプログラムすることのできるFPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)や、LSI内部に配置されている回路セルの接続および設定を再設定できるリコンフィギャラブル・プロセッサを使用することもできる。本開示は、デジタル処理またはアナログ処理として実施することができる。半導体技術または別の派生技術が進歩する結果として、LSIが将来の集積回路技術に置き換わる場合、その将来の集積回路技術を使用して機能ブロックを集積化することができる。バイオテクノロジを適用することもできる。
【0298】
本開示は、通信の機能を有する任意の種類の装置、デバイス、またはシステム(通信装置と呼ばれる)によって実施することができる。
【0299】
送受信機は、受信機および送信機を備えている、および/または、受信機および送信機として機能することができる。送信機および受信機としての送受信機は、増幅器、RF変調器/復調器などを含むRF(無線周波数)モジュールと、1つ以上のアンテナを含むことができる。
【0300】
このような通信装置の非限定的ないくつかの例としては、電話(例:携帯電話、スマートフォン)、タブレット、パーソナルコンピュータ(PC)(例:ラップトップ、デスクトップ、ノートブック)、カメラ(例:デジタルスチル/ビデオカメラ)、デジタルプレイヤー(デジタルオーディオ/ビデオプレイヤー)、ウェアラブルデバイス(例:ウェアラブルカメラ、スマートウォッチ、トラッキングデバイス)、ゲームコンソール、電子書籍リーダー、遠隔医療/テレメディシン(リモート医療・医薬)装置、通信機能を提供する車両(例:自動車、飛行機、船舶)、およびこれらのさまざまな組合せ、が挙げられる。
【0301】
通信装置は、携帯型または可搬型に限定されず、非携帯型または据置型である任意の種類の装置、デバイス、またはシステム、例えば、スマートホームデバイス(例:電化製品、照明、スマートメーター、制御盤)、自動販売機、および「モノのインターネット(IoT:Internet of Things)」のネットワーク内の任意の他の「モノ」なども含むことができる。
【0302】
通信は、例えばセルラーシステム、無線LANシステム、衛星システム、その他、およびこれらのさまざまな組合せを通じてデータを交換するステップ、を含むことができる。
【0303】
通信装置は、本開示の中で説明した通信の機能を実行する通信デバイスに結合されたコントローラやセンサなどのデバイスを備えることができる。例えば、通信装置は、通信装置の通信機能を実行する通信デバイスによって使用される制御信号またはデータ信号を生成するコントローラまたはセンサ、を備えていることができる。
【0304】
通信装置は、インフラストラクチャ設備、例えば、上の非限定的な例における装置等の装置と通信する、またはそのような装置を制御する基地局、アクセスポイント、および任意の他の装置、デバイス、またはシステムなどを、さらに含むことができる。
【0305】
(制御信号)
本開示では、本開示に関連するダウンリンク制御信号(情報)は、物理層のPDCCHを介して送信される信号(情報)とすることができる、または、上位層のMAC制御要素(CE)またはRRCを介して送信される信号(情報)とすることができる。ダウンリンク制御信号は、事前定義される信号(情報)とすることができる。
【0306】
本開示に関連するアップリンク制御信号(情報)は、物理層のPUCCHを介して送信される信号(情報)とすることができる、または、上位層のMAC CEもしくはRRCを介して送信される信号(情報)とすることができる。さらに、アップリンク制御信号は、事前定義される信号(情報)とすることができる。アップリンク制御信号は、アップリンク制御情報(UCI)、第1段サイドリンク制御情報(SCI)(1st stage sildelink control information (SCI))、または第2段SCI(2nd stage SCI)に置き換えることができる。
【0307】
(基地局)
本開示において、基地局は、例えば、送受信点(TRP:Transmission Reception Point)、クラスタヘッド、アクセスポイント、遠隔無線ヘッド(RRH:Remote Radio Head)、eNodeB(eNB)、gNodeB(gNB)、基地局(BS)、ベーストランシーバステーション(BTS:Base Transceiver Station)、ベースユニット、またはゲートウェイとすることができる。さらに、サイドリンク通信では、基地局の代わりに端末を採用することができる。基地局は、上位ノードと端末との間の通信を中継する中継装置であってもよい。基地局は、路側機(roadside unit)であってもよい。
【0308】
(アップリンク/ダウンリンク/サイドリンク)
本開示は、アップリンク、ダウンリンク、およびサイドリンクのいずれにも適用することができる。
【0309】
本開示は、例えば、PUSCH、PUCCH、およびPRACHなどのアップリンクチャネル、PDSCH、PDCCH、およびPBCHなどのダウンリンクチャネル、ならびに物理サイドリンク共有チャネル(PSSCH:Physical Sidelink Shared Channel)、物理サイドリンク制御チャネル(PSCCH:Physical Sidelink Control Channel)、および物理サイドリンクブロードキャストチャネル(PSBCH:Physical Sidelink Broadcast Channel)などのサイドリンクチャネルに適用することができる。
【0310】
PDCCH、PDSCH、PUSCH、PUCCHは、それぞれ、ダウンリンク制御チャネル、ダウンリンクデータチャネル、アップリンクデータチャネル、アップリンク制御チャネルの一例である。PSCCHおよびPSSCHは、それぞれ、サイドリンク制御チャネルおよびサイドリンクデータチャネルの一例である。PBCHおよびPSBCHは、それぞれブロードキャストチャネルの一例であり、PRACHは、ランダムアクセスチャネルの一例である。
【0311】
(データチャネル/制御チャネル)
本開示は、データチャネルおよび制御チャネルのいずれにも適用することができる。本開示におけるチャネルは、PDSCH、PUSCH、およびPSSCHを含むデータチャネル、および/または、PDCCH、PUCCH、PBCH、PSCCH、およびPSBCHを含む制御チャネルに置き換えることができる。
【0312】
(参照信号)
本開示において、参照信号は、基地局および移動局の両方に既知である信号であり、各参照信号は、基準信号(RS)または場合によりパイロット信号と呼ばれることがある。参照信号は、DMRS、チャネル状態情報-参照信号(CSI-RS:Channel State Information - Reference Signal)、追跡参照信号(TRS:Tracking Reference Signal)、位相追跡参照信号(PTRS:Phase Tracking Reference Signal)、セル固有参照信号(CRS:Cell-specific Reference Signal)、およびサウンディング参照信号(SRS:Sounding Reference Signal)のいずれであってもよい。
【0313】
(時間間隔)
本開示において、時間リソースの単位は、スロットおよびシンボルの一方または組合せに限定されず、フレーム、スーパーフレーム、サブフレーム、スロット、時間スロットサブスロット、ミニスロットなどの時間リソース単位、または、シンボル、直交周波数分割多重(OFDM:Orthogonal Frequency Division Multiplexing)シンボル、シングルキャリア-周波数分割多重アクセス(SC-FDMA:Single Carrier-Frequency Division Multiplexing Access)シンボルなどの時間リソース単位、または他の時間リソース単位であってもよい。1スロットに含まれるシンボルの数は、上述した実施形態において例示した数に限定されず、別のシンボル数であってもよい。
【0314】
(周波数帯域)
本開示は、ライセンスバンドおよびアンライセンスバンドのいずれにも適用することができる。
【0315】
(通信)
本開示は、基地局と端末との間の通信(Uuリンク通信)、端末と端末の間の通信(サイドリンク通信)、および、車両と何らかのエンティティとの通信(V2X:Vehicle to Everything)のいずれにも適用することができる。本開示におけるチャネルは、PSCCH、PSSCH、物理サイドリンクフィードバックチャネル(PSFCH:Physical Sidelink Feedback Channel)、PSBCH、PDCCH、PUCCH、PDSCH、PUSCH、およびPBCHに置き換えることができる。
【0316】
さらに、本開示は、地上ネットワーク、または、衛星もしくは高高度疑似衛星(HAPS:High Altitude Pseudo Satellite)を使用する地上ネットワーク以外のネットワーク(NTN:非地上系ネットワーク:Non-Terrestrial Network)のいずれにも適用することができる。さらに、本開示は、大きいセルサイズを有するネットワーク、または超広帯域伝送ネットワークのようにシンボル長やスロット長に比べて遅延が大きい地上ネットワークに適用してもよい。
【0317】
(アンテナポート)
アンテナポートとは、1つ以上の物理アンテナから形成される論理アンテナ(アンテナ群)のことを指す。すなわち、アンテナポートは、必ずしも1つの物理アンテナを指すものではなく、複数のアンテナから形成されるアレイアンテナ等を指す場合もある。例えば、アンテナポートを形成する物理アンテナの数は定義されておらず、代わりに、端末が参照信号を送信することのできる最小単位をアンテナポートと定義する。また、アンテナポートは、プリコーディングベクトル重み付けの乗算のための最小単位として定義されることもある。
【0318】
さらに、様々な実施形態は、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュールによって、またはハードウェアに直接実装することもできる。また、ソフトウェアモジュールとハードウェア実装の組合せも可能である。ソフトウェアモジュールは、例えば、RAM、EPROM、EEPROM、フラッシュメモリ、レジスタ、ハードディスク、CD-ROM、DVDなど、あらゆる種類のコンピュータ可読記憶媒体に格納することができる。さらには、複数の異なる実施形態の個々の特徴は、個別に、または任意の組合せにおいて、別の実施形態の主題とすることができることに留意されたい。
【0319】
特定の実施形態に示した本開示には、多数の変更および/または修正を行い得ることが、当業者には理解されるであろう。したがって本明細書における実施形態は、あらゆる点において説明を目的としており、本発明を制限するものではないとみなされたい。
【手続補正書】
【提出日】2024-04-02
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ機器(UE)であって、
回路であって、動作中に、
- セミパーシステントスケジューリング(SPS)設定に基づいて、確認応答情報の最初の送信機会および少なくとも1つの繰り返し送信機会を決定し、
- UCIを送信するためのアップリンク制御情報(UCI)送信機会を決定し、
- 前記UCI送信機会が利用可能でない場合、ターゲット送信機会を決定する、
回路と、
動作中に、前記確認応答情報を送信するために前記ターゲット送信機会を使用する、送受信機と、
を備える、UE。
【請求項2】
前記UEが、第2のSPS設定に基づいて、前記UCI送信機会を決定し、前記UCIが追加の確認応答情報である、
請求項1に記載のUE。
【請求項3】
前記繰り返し送信機会が前記UCI送信機会と重複する場合、前記UEが、前記UCI送信機会が利用可能でないと判定する、
請求項
1に記載のUE。
【請求項4】
前記UEが、前記ターゲット送信機会の物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)を決定し、
前記UEが、前記UCIと多重化された前記確認応答情報を送信するために前記PUCCHを使用する、
請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のUE。
【請求項5】
前記UEが、前記確認応答情報を送信するために前記最初の送信機会を使用しない、
請求項4に記載のUE。
【請求項6】
前記UEが、前記確認応答情報を送信するために前記最初の送信機会を使用する、
請求項4に記載のUE。
【請求項7】
前記UEが、前記SPS設定に含まれる最大延期指示(k1+k1def)に基づいて、前記ターゲット送信機会のターゲット時間間隔を決定し、前記ターゲット時間間隔が、前記繰り返し送信機会の繰り返し時間間隔とは異なり、
前記UEが、前記確認応答情報を送信するために前記ターゲット時間間隔を使用し、
オプションとして、前記UEが、前記UCIを送信するために前記繰り返し送信機会を使用し、
オプションとして、前記ターゲット時間間隔と前記繰り返し時間間隔の少なくとも一方がスロットまたはミニスロットである、
請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のUE。
【請求項8】
前記UEが、前記SPS設定に含まれる前記最大延期指示に基づいて、前記最初の送信機会のための第2のターゲット時間間隔を決定し、前記第2のターゲット時間間隔が、前記最初の送信機会の前記繰り返し時間間隔および最初の時間間隔とは異なり、
オプションとして、前記UEが、前記確認応答情報を送信するために、前記最初の送信機会の前記第2のターゲット時間間隔を使用し、
オプションとして、前記第2のターゲット時間間隔および前記最初の時間間隔がスロットまたはミニスロットである、
請求項7に記載のUE。
【請求項9】
前記UEが、ダウンリンクに使用されるシンボルが前記UCI送信機会と重複する場合、前記UCI送信機会が利用可能でないと判定する、
請求項
1に記載のUE。
【請求項10】
- 前記UEが、第2のSPS設定に基づいて、前記UCI送信機会を決定し、前記UCIが追加の確認応答情報であり、
- 前記UEが、前記最初の確認応答情報を再送信するためと前記追加の確認応答情報を送信するために前記繰り返し送信機会を使用し、
- 前記UEが、前記繰り返し確認応答情報および前記追加の確認応答情報を再送信するために前記ターゲット送信機会を使用し、
オプションとして、前記UEが、前記最初の確認応答情報を前記最初の送信機会において送信し、オプションとして、前記最初の確認応答情報の再送信および前記追加の確認応答情報の送信に伴い、前記繰り返し送信をカウントするためのカウンタが再スタートされる、
請求項1または請求項9に記載のUE。
【請求項11】
前記UEが、前記UCIの優先順位に基づいて、UCIを送信するための前記UCI送信機会を決定し、前記UCIが、前記確認応答情報よりも高い優先順位を有する高優先順位UCIであり、
前記UEが、前記SPS設定に含まれる最大延期指示(k1+k1def)に基づいて、前記ターゲット送信機会のターゲット時間間隔を決定し、前記ターゲット時間間隔が、前記繰り返し送信機会の繰り返し時間間隔とは異なり、
前記UEが、前記確認応答情報を送信するために前記ターゲット時間間隔を使用し、
オプションとして、前記高優先順位UCIがスケジューリング要求であり、
オプションとして、前記UEが、前記UCIを送信するために前記繰り返し送信機会を使用し、
オプションとして、前記ターゲット時間間隔と前記繰り返し時間間隔の少なくとも一方がスロットまたはミニスロットである、
請求項1に記載のUE。
【請求項12】
前記確認応答情報が、1つ以上のハイブリッド自動再送要求(HARQ)報告を含み、
前記HARQ報告の各々が、特定のHARQプロセスIDのダウンリンク(DL)トラフィックに関連付けられる、
請求項
1に記載のUE。
【請求項13】
前記UEが、前記SPS設定に含まれる最大延期指示(k1+k1def)に基づいて、前記ターゲット送信機会のターゲット時間間隔が前記繰り返し送信機会の繰り返し時間間隔に等しいと判定した場合、前記UEが、前記UCIを送信するために前記ターゲット送信機会の前記ターゲット時間間隔を使用し、前記UEが、前記ターゲット送信機会を使用する前記確認応答情報の送信をドロップし、
オプションとして、前記UEが、前記確認応答情報を送信するために前記最初の送信機会を使用し、
オプションとして、前記UEが、前記ターゲット送信機会の物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)を、前記UCIと多重化された前記確認応答情報の送信に使用できないと追加的に判定した場合、前記UEが前記UCIを送信するために前記PUCCHを使用する、
請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のUE。
【請求項14】
基地局であって、
回路であって、動作中に、
- セミパーシステントスケジューリング(SPS)設定に基づいて、UEから確認応答情報を受信するための最初の送信機会および少なくとも1つの繰り返し送信機会を決定し、
- 前記UEからUCIを受信するためのアップリンク制御情報(UCI)送信機会を決定し、
- 前記UCI送信機会が利用可能でない場合、ターゲット送信機会を決定する、
回路と、
動作中に、前記UEから前記確認応答情報を受信するために前記ターゲット送信機会を使用する送受信機と、
を備える、基地局。
【請求項15】
前記基地局が、第2のSPS設定に基づいて、前記UCI送信機会を決定し、UCIが、追加の確認応答情報である、
請求項
14に記載の基地局。
【請求項16】
前記基地局が、前記繰り返し送信機会が前記UCI送信機会と重複する場合、前記UCI送信機会が利用可能でないと判定する、
請求項14に記載の基地局。
【請求項17】
前記基地局が、前記ターゲット送信機会の物理アップリンク制御情報(PUCCH)を決定し、
前記基地局が、前記UCIと多重化された前記確認応答情報を前記UEから受信するために、前記PUCCHを使用する、
請求項14
から請求項16のいずれか1項に記載の基地局。
【請求項18】
前記基地局が、前記UEから前記確認応答情報を受信するために前記最初の送信機会を使用しない、
請求項17に記載の基地局。
【請求項19】
前記基地局が、前記UEから前記確認応答情報を受信するために最初の送信機会を使用する、
請求項17に記載の基地局。
【請求項20】
前記基地局が、前記SPS設定に含まれる最大延期指示(k1+k1def)に基づいて、前記ターゲット送信機会のターゲット時間間隔を決定し、前記ターゲット時間間隔が、前記繰り返し送信機会の繰り返し時間間隔とは異なり、
前記基地局が、前記UEから前記確認応答情報を受信するために前記ターゲット時間間隔を使用し、
オプションとして、前記基地局が、前記UEから前記UCIを受信するために前記繰り返し送信機会を使用し、
オプションとして、前記ターゲット時間間隔と前記繰り返し時間間隔の少なくとも一方が、スロットまたはミニスロットである、
請求項14から請求項16のいずれか1項に記載の基地局。
【請求項21】
前記基地局が、前記SPS設定に含まれる前記最大延期指示に基づいて、前記最初の送信機会の第2のターゲット時間間隔を決定し、前記第2のターゲット時間間隔が、前記最初の送信機会の前記繰り返し時間間隔および最初の時間間隔とは異なり、
オプションとして、前記基地局が、前記UEから前記確認応答情報を受信するために、前記最初の送信機会の前記第2のターゲット時間間隔を使用し、
オプションとして、前記第2のターゲット時間間隔と前記最初の時間間隔の少なくとも一方が、スロットまたはミニスロットである、
請求項20に記載の基地局。
【請求項22】
前記基地局が、前記UEにおいてダウンリンクに使用されるシンボルが前記UCI送信機会と重複する場合、前記UCI送信機会が利用可能でないと判定する、
請求項
14に記載の基地局。
【請求項23】
- 前記基地局が、第2のSPS設定に基づいて前記UCI送信機会を決定し、前記UCIが追加の確認応答情報であり、
- 前記基地局が、前記UEから前記最初の確認応答情報を繰り返し受信するためと、前記UEから前記追加の確認応答情報を受信するために、前記繰り返し送信機会を使用し、
- 前記基地局が、前記UEから前記繰り返し確認応答情報および前記追加の確認応答情報を繰り返し受信するために、前記ターゲット送信機会を使用し、
オプションとして、前記基地局が、前記最初の送信機会において前記最初の確認応答情報を受信し、オプションとして、前記最初の確認応答情報の繰り返し受信と前記追加の確認応答情報の受信に伴って、前記繰り返し受信をカウントするためのカウンタが再スタートされる、
請求項14または請求項22に記載の基地局。
【請求項24】
前記基地局が、前記UEからの前記UCIの優先順位に基づいて、前記UCIを受信するための前記UCI送信機会を決定し、前記UCIが、前記確認応答情報よりも高い優先順位を有する高優先順位UCIであり、
前記基地局が、前記SPS設定に含まれる最大延期指示(k1+k1def)に基づいて、前記ターゲット送信機会のターゲット時間間隔を決定し、前記ターゲット時間間隔が、前記繰り返し送信機会の繰り返し時間間隔とは異なり、
前記基地局が、前記確認応答情報を受信するために前記ターゲット時間間隔を使用し、
オプションとして、前記高優先順位UCIが、スケジューリング要求であり、
オプションとして、前記基地局が、前記UCIを受信するために前記繰り返し送信機会を使用し、
オプションとして、前記ターゲット時間間隔と前記繰り返し時間間隔の少なくとも一方がスロットまたはミニスロットである、
請求項14に記載の基地局。
【請求項25】
前記確認応答情報が、1つ以上のハイブリッド自動再送要求(HARQ)報告を含み、
前記HARQ報告の各々が、特定のHARQプロセスIDのダウンリンク(DL)トラフィックに関連付けられる、
請求項
14に記載の基地局。
【請求項26】
前記基地局が、前記SPS設定に含まれる最大延期指示(k1+k1def)に基づいて、前記ターゲット送信機会のターゲット時間間隔が前記繰り返し送信機会の繰り返し時間間隔と等しいと判定した場合、前記基地局が、前記UCIを受信するために前記ターゲット送信機会の前記ターゲット時間間隔を使用し、前記基地局が、前記ターゲット送信機会を使用する繰り返し受信を受信せず、
オプションとして、前記基地局が、前記UEから前記確認応答情報を受信するために前記最初の送信機会を使用し、
オプションとして、前記基地局が、前記ターゲット送信機会の物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)を、前記UCIと多重化された前記確認応答情報の受信に使用できないと追加的に判定した場合、前記基地局が、前記UCIを受信するために前記PUCCHを使用する。
請求項
14に記載の基地局。
【請求項27】
ユーザ機器(UE)によって実行される以下のステップ、すなわち、
セミパーシステントスケジューリング(SPS)設定に基づいて、確認応答情報の最初の送信機会および少なくとも1つの繰り返し送信機会を決定するステップと、
UCIを送信するためのアップリンク制御情報(UCI)送信機会を決定するステップと、
前記UCI送信機会が利用可能でない場合、ターゲット送信機会を決定するステップと、
前記ターゲット送信機会を使用して前記確認応答情報を送信するステップと、
を含む、方法。
【請求項28】
基地局によって実行される以下のステップ、すなわち、
セミパーシステントスケジューリング(SPS)設定に基づいて、確認応答情報の最初の送信機会および少なくとも1つの繰り返し送信機会を決定するステップと、
UCIを送信するためのアップリンク制御情報(UCI)送信機会を決定するステップと、
前記UCI送信機会が利用可能でない場合、ターゲット送信機会を決定するステップと、
前記ターゲット送信機会を使用して前記確認応答情報を受信するステップと、
を含む、方法。
【請求項29】
動作中にユーザ機器のプロセスを制御する集積回路であって、前記プロセスが、前記ユーザ機器によって実行される以下のステップ、すなわち、
セミパーシステントスケジューリング(SPS)設定に基づいて、確認応答情報の最初の送信機会および少なくとも1つの繰り返し送信機会を決定するステップと、
UCIを送信するためのアップリンク制御情報(UCI)送信機会を決定するステップと、
前記UCI送信機会が利用可能でない場合、ターゲット送信機会を決定するステップと、
前記ターゲット送信機会を使用して前記確認応答情報を送信するステップと、
を含む、
集積回路。
【請求項30】
動作中に基地局のプロセスを制御する集積回路であって、前記プロセスが、前記基地局によって実行される以下のステップ、すなわち、
セミパーシステントスケジューリング(SPS)設定に基づいて、確認応答情報の最初の送信機会および少なくとも1つの繰り返し送信機会を決定するステップと、
UCIを送信するためのアップリンク制御情報(UCI)送信機会を決定するステップと、
前記UCI送信機会が利用可能でない場合、ターゲット送信機会を決定するステップと、
前記ターゲット送信機会を使用して前記確認応答情報を受信するステップと、
を含む、
集積回路。
【国際調査報告】