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特表2024-540833エアロゾル生成デバイスで使用するためのタバコ基材、消耗物品、並びに関連する製造方法及び最適化方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-06
(54)【発明の名称】エアロゾル生成デバイスで使用するためのタバコ基材、消耗物品、並びに関連する製造方法及び最適化方法
(51)【国際特許分類】
   A24B 3/14 20060101AFI20241029BHJP
   A24D 1/20 20200101ALI20241029BHJP
   A24F 40/42 20200101ALI20241029BHJP
【FI】
A24B3/14
A24D1/20
A24F40/42
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024520032
(86)(22)【出願日】2022-10-21
(85)【翻訳文提出日】2024-04-02
(86)【国際出願番号】 EP2022079418
(87)【国際公開番号】W WO2023067160
(87)【国際公開日】2023-04-27
(31)【優先権主張番号】21204012.5
(32)【優先日】2021-10-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】516004949
【氏名又は名称】ジェイティー インターナショナル エスエイ
【住所又は居所原語表記】8,rue Kazem Radjavi,1202 Geneva,SWITZERLAND
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100202854
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 卓行
(72)【発明者】
【氏名】マッケボイ,ヤッコ
【テーマコード(参考)】
4B043
4B045
4B162
【Fターム(参考)】
4B043BA23
4B043BB01
4B043BB13
4B043BB25
4B045AA21
4B045AA41
4B045AB01
4B162AA03
4B162AA05
4B162AB01
4B162AB12
4B162AC14
4B162AC41
4B162AE02
(57)【要約】
本発明は、エアロゾル生成デバイスで使用するためのタバコ基材(25)であって、第1の伝導面(34A)であって、第1の伝導面(34A)上の凹部に形成された空気流路(41、51)を含む、第1の伝導面(34A)を含み、
空気流路(41、51)は、流れ入口(42、52A、52B)と、流れ出口(43A、43B、53)と、前記流れ入口(42、52A、52B)と前記流れ出口(43A、43B、53)との間に第1の伝導面(34A)に沿って延びる流れ溝と、を含み、
流れ溝の幅及び/又は深さ及び/又は断面形状は、流れ溝の長さに沿って変化する、
タバコ基材(25)に関する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル生成デバイス(11)で使用するためのタバコ基材(25)であって、第1の流れ伝導面(34A)であって、前記第1の流れ伝導面(34A)上の凹部に形成された空気流路(41、51)を含む、第1の流れ伝導面(34A)を含み、
前記空気流路(41、51)は、流れ入口(42、52A、52B)と、流れ出口(43A、43B、53)と、前記流れ入口(42、52A、52B)と前記流れ出口(43A、43B、53)との間に前記第1の流れ伝導面(34A)に沿って延びる流れ溝と、を含み、
前記流れ溝の幅及び/又は深さ及び/又は断面形状は、前記流れ溝の長さに沿って変化する、
タバコ基材(25)。
【請求項2】
前記第1の流れ伝導面(34A)は、複数の空気流路(41、51)を含む、請求項1に記載のタバコ基材(25)。
【請求項3】
少なくとも1つの又は各空気流路(41、51)は、複数の流れ出口(43A、43B)及び/又は複数の流れ入口(52A、52B)を含む、請求項1又は2に記載のタバコ基材(25)。
【請求項4】
前記第2の流れ伝導面(34B)上の凹部に形成された1つ又はいくつかの空気流路(41、51)を含む第2の流れ伝導面(34B)を更に含む、請求項1~3のいずれか一項に記載のタバコ基材(25)。
【請求項5】
前記第2の流れ伝導面(34B)は、前記第1の流れ伝導面(34A)の反対側にある、請求項4に記載のタバコ基材(25)。
【請求項6】
前記又は各空気流路(41、51)は、前記タバコ基材(25)の前記対応する面(34A、34B)にエンボス加工又はデボス加工されている、請求項1~5のいずれか一項に記載のタバコ基材(25)。
【請求項7】
平らな形状を有し、タバコシートから形成され、好ましくは0.5~5mmに含まれる厚さを有する、請求項1~6のいずれか一項に記載のタバコ基材(25)。
【請求項8】
タバコと、エアロゾル形成剤と、好ましくは結合剤とを含む、請求項1~7のいずれか一項に記載のタバコ基材(25)。
【請求項9】
請求項1~8のいずれか一項に記載のタバコ基材(25)を含む消耗物品(12)。
【請求項10】
請求項1~8のいずれか一項に記載のタバコ基材(25)を製造するための製造方法であって、空気流路を形成するために、タバコシートにエンボス加工又はデボス加工する工程を含む、製造方法。
【請求項11】
エンボス加工又はデボス加工されたタバコシートを切断する工程を更に含む、請求項10に記載の製造方法。
【請求項12】
切断する前記工程は、エンボス加工又はデボス加工する前記工程と同時に、又はエンボス加工又はデボス加工する前記工程の後に行われる、請求項11に記載の製造方法。
【請求項13】
タバコ生地をタバコシートに押し出す工程を更に含み、押し出す前記工程は、エンボス加工又はデボス加工する前記工程の前に行われる、請求項10~12のいずれか一項に記載の製造方法。
【請求項14】
前記タバコシートは、タバコ基材(25)の流れ伝導面(34A、34B)上の最適化された空気流路配置の所定のパターンを用いてエンボス加工又はデボス加工される、請求項10~13のいずれか一項に記載の製造方法。
【請求項15】
タバコ基材(25)の流れ伝導面(34A、34B)上の空気流路配置の最適化方法(200)であって、
- 1つ又はいくつかの空気流路(41、51)を含む前記タバコ基材(25)の層をモデル化するタバコ層(310)及び構築体積(320)の寸法及び幾何学的形状を提供する工程(210)であって、前記構築体積(320)は、前記タバコ基材(25)内で前記タバコ層(310)に隣接し、前記流れ伝導面を形成する、工程(210)と、
- 前記構築体積(320)の境界条件を提供する工程(220)と、
- 材料入力データを提供する工程(230)と、
- 前記境界条件及び前記材料入力データを考慮しつつ、前記構築体積(320)内に構造構築方法を適用することによって、前記構築体積(320)の内部構造を決定する工程(240)であって、前記構造構築方法は、最適化基準に基づく、工程(240)と、
- 前記構築体積(320)の前記決定された内部構造を用いて、前記タバコ基材(25)の前記流れ伝導面(34A、34B)上の最適化された空気流路配置のパターンを決定する工程(260)であって、前記パターンは、前記構築体積(320)内の空気流路の幾何学的形状、形状、及び数を含む、工程(260)と、
を含む、方法(200)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、少なくとも1つの空気流路を含む、エアロゾル生成デバイスで使用するためのタバコ基材に関する。本発明によるタバコ基材は、本発明の意味において、そのまま消耗物品として使用することができる、又は消耗物品の一部であってもよい。
【0002】
特に、本発明によるタバコ基材は、非燃焼加熱式デバイス即ちHNBデバイスとしても知られるエアロゾル生成デバイスと共に動作するように構成されている。このようなタイプのエアロゾル生成デバイスは、物品内に含まれるエアロゾル生成基材を燃焼させるのではなく、加熱するように適合されている。
【0003】
本発明はまた、そのようなタバコ基材を製造するための製造方法、及びそのようなタバコ基材の伝導面上の空気流路配置を最適化するための最適化方法に関する。
【背景技術】
【0004】
(気化器又はエアロゾル生成デバイスとしても知られる)リスク低減デバイス又はリスク修正デバイスの人気及び使用は、紙巻きタバコ、葉巻、シガリロ、及び巻きタバコ等の従来のタバコ製品の喫煙を辞めようと望む常習的喫煙者を支援するための補助として、ここ数年で急速に成長している。従来のタバコ製品においてタバコを燃焼させるのとは対照的に、気化性物質を加熱又は加温する様々なデバイス及びシステムが利用可能である。
【0005】
一般に利用可能なリスク低減デバイス又はリスク修正デバイスは、基材加熱式エアロゾル生成デバイス、又はHNBとしても知られる加熱非燃焼式デバイスである。このタイプのデバイスは、典型的には、湿った葉タバコ又は他の好適な気化性材料を含むエアロゾル生成基材を典型的には150℃~350℃の範囲の温度に加熱することにより、エアロゾル又は蒸気を発生させる。エアロゾル生成基材を、燃焼させる又は燃やすのではなく、加熱することにより、ユーザが求める成分を含むが、燃焼及び燃やすことによる毒性及び発癌性のある副生成物を含まないエアロゾルが放出される。更に、タバコ又は他の気化性材料を加熱することによって生成されるエアロゾルは、典型的には、ユーザにとって不快となり得る、燃焼及び燃やすことに起因する焦げた味又は苦味を含まない。したがって、基材は、煙及び/又は蒸気をユーザにとってより口当たりのよいものにするためにそのような材料に典型的に添加される糖及び他の添加物を必要としない。
【0006】
いくつかのHNBデバイスは、縮小された寸法を有する消耗物品と共に動作するように適合され得る。そのような物品は、例えば平らな形状を有し、厚さ1又は2mmの実質的に直方体の形状を形成し得る。それらの横断方向寸法及び長手方向寸法は、10~30mmに含まれ得る。このような形状及び寸法によって、これらの消耗物品は、蒸気生成のための熱伝達をロッドタイプの形式と比較してより効率的にしている。
【0007】
HNBデバイスと共に動作可能な消耗物品は、一般に、タバコ基材を含み、タバコ基材は、実質的に固体であり、例えばタバコを圧縮することによって作ることができる。このようなタバコ基材は、ベイピングセッション中に空気流を伝導する1つ又はいくつかの空気流路を画定し得る。しかしながら、そのような空気流路に沿った流れの伝導は最適ではなく、基材の不均一な加熱につながり、その結果、その最適でない使用につながる可能性があることが認められている。これは、不満足なユーザ経験の原因となる可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的の1つは、向上した空気流伝導特性を有するタバコ基材を提案することである。これは、基材のより均質な加熱につながり、ユーザの経験を向上させる。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この目的のために、本発明は、エアロゾル生成デバイスで使用するためのタバコ基材であって、第1の伝導面であって、第1の伝導面上の凹部に形成された空気流路を含む、第1の伝導面を含む、タバコ基材に関する。空気流路は、流れ入口と、流れ出口と、前記流れ入口と前記流れ出口との間に第1の伝導面に沿って延びる流れ溝とを含む。流れ溝の幅及び/又は深さ及び/又は断面形状は、その長さに沿って変化する。
【0010】
これらの特徴により、空気流路の断面寸法及び/又は形状は、その長さに沿って変化する。したがって、空気流路を通る空気流の伝導を、所望の手法で最適化することができる。この最適化は、例えば、タバコ基材にわたる流量、圧力降下、温度及び/又は材料特性の最適化など、異なる基準に基づいて行うことができる。例えば、場合によっては、流れ出口の近傍の断面寸法と比較してより大きな断面寸法を流れ入口の近傍に有する空気流路を形成することが有利となり得る。この場合、空気流は、流れ入口に隣接するタバコ基材の部分において遅くなり得る。このことは、この部分におけるタバコ基材のより均質な加熱につながる可能性がある。これとは逆に、流れ出口の近傍では、流れが加速するように空気流路の断面寸法を縮小することで、対応する部分における基材の過熱を回避することができる。空気流路の断面寸法を最適化することで、基材に沿った圧力降下を低減することもできる。
【0011】
いくつかの実施形態によれば、第1の伝導面は、複数の空気流路を含む。
【0012】
これらの特徴により、タバコ基材の同じ表面上にいくつかの空気流路が配置される。これらの空気流路は、以下で述べるような空気流の最適化を可能にするための任意の適切な手法で配置され得る。空気流路は、例えば、それらの間で実質的に平行に延び得る、又は1つ又はいくつかの地点で互いに交差し得る。更に、空気流路の断面寸法及び/又は形状は、同じ法則又は異なる法則に従って変化させることができる。この後者のケースでは、法則は、独立し得る、又はそれらの間で相関し得る。例えば、1つの法則は、別の法則から推定することができる。変形例では、特定の法則を少なくとも1つの空気流路の断面寸法及び/又は形状の変化に関連付けることはできない。この場合、これらの寸法は、例えば、所定の値の間隔内でランダムに選択することができる。
【0013】
いくつかの実施形態によれば、少なくとも1つの又は各空気流路は、複数の流れ出口及び/又は複数の流れ入口を含む。
【0014】
これらの特徴により、少なくともいくつか空気流路を分割して、いくつかの流れ入口及び/又はいくつかの流れ出口を形成することができる。更に、少なくとも2つの空気流路は、同じ流れ入口とこの入口に隣接する少なくとも共通部分とを共有することができる。その後、これらの空気流路は、異なる流れ出口を有する2つの独立した空気流路に分割することができる。逆に、2つの空気流路は、各々の流れ入口の近傍で独立し、その後、合流して共通の流れ出口を形成することができる。変形例では、2つの空気流路は、共通の流れ入口と、共通の流れ出口と、この流れ入口とこの流れ出口との間に延びる2つの異なる流れ溝とを有し得る。空気流路のそのような配置は、伝導面に沿った最適化された流れの伝導に寄与し得る。
【0015】
第1の及び/又は第2の伝導面は、流れ伝導面であり、これは、第1の及び/又は第2の伝導面が、空気流を伝導するように構成されていることを意味する。
【0016】
当業者は、流れ溝が、溝の長手方向に沿って、特にその全長に沿って開口部を呈し、これは、例えば、チャネルの場合には当てはまらないことは理解している。
【0017】
いくつかの実施形態によれば、各空気流路に関して、1つ又は複数の直線が流れ入口と流れ出口との間に画定され得る。この場合、この又は各直線と物品軸線との間に形成される角度は、20度以下、好ましくは10度未満であり得る。物品軸線は、空気流を受け入れるように構成された入口端と口側端との間に、特にタバコ基材の反対にある側面に平行に延びる。
【0018】
いくつかの実施形態によれば、第2の伝導面上の凹部に形成された1つ又はいくつかの空気流路を含む第2の伝導面を含む。
【0019】
これらの特徴により、タバコ基材のいくつかの表面を使用して、空気流路を形成することができる。したがって、空気流路の配置は、更に最適化され得る。
【0020】
いくつかの実施形態によれば、第2の伝導面は、第1の伝導面の反対側にある。
【0021】
これらの特徴により、空気流路は、例えば平らな形状を有するタバコ基材の両側に配置される。空気流路は、互いに面するように、又はそれらの間でオフセットするように配置され得る。
【0022】
いくつかの実施形態によれば、この又は各空気流路は、タバコ基材の対応する表面上にエンボス加工又はデボス加工されている。
【0023】
これらの特徴により、タバコ基材は、簡単に製造することができる。更に、空気流路をエンボス加工又はデボス加工することで、例えば、それらの長さに沿って可変断面寸法及び/又は形状を有する空気流路のように複雑な形状の空気流路を形成することを可能にする。エンボス加工又はデボス加工を実施する任意の適切な製造方法をこの目的のために使用することができる。以下、これらの方法のいくつかについて説明する。
【0024】
いくつかの実施形態によれば、平らな形状を有し、タバコシートから形成され、好ましくは0.5~5mmに含まれる厚さを有する。
【0025】
タバコ基材の平らな形状は、その均質な加熱のために特に有利である。例えば、タバコ基材の両側に抵抗加熱器を適用することができる。したがって、抵抗加熱器によって生成される熱の実質的に全量を伝導及び/又は対流によってタバコ基材に伝達することができる。更に、タバコ基材のこの形状は、例えばタバコシートから容易に製造することができる。以下、これらの製造方法のいくつかについて説明する。
【0026】
いくつかの実施形態によれば、タバコ基材は、タバコと、エアロゾル形成剤と、好ましくは結合剤とを含む。
【0027】
これらの特徴により、タバコ基材は、エアロゾル生成デバイスと共に使用されるように適合されている。特に、加熱されると、エアロゾル形成剤はエアロゾルを形成し、エアロゾルは、流れ出口から放出される。吸入される物質の特定の味を保証する例えば香味剤などの他の成分も使用され得る。例えば、欧州特許第2279677号明細書、欧州特許第2682007号明細書、欧州特許第2682008号明細書、欧州特許第2682009号明細書、又は欧州特許第3533348号明細書に記載されているような多糖類担体を有する香味剤が使用され得る。
【0028】
いくつかの実施形態によれば、タバコ基材は、第1の伝導面及び/又は第2の伝導面の流れ溝の平均幅及び/又は平均深さに実質的に等しい又はそれよりも大きな、チャネルの断面に従った幅及び/又は深さを有するそのような内部チャネルを少なくとも欠いた内部容積を含む。換言すれば、例えば、タバコ基材の内部容積は、大きなチャネルを欠く、即ち巨視的な又は大きな幅又は深さを有するチャネルを欠く場合がある。
【0029】
内部容積は、第1の伝導面と第2の伝導面との間の空間と定義され得る。内部容積は、特に、タバコ基材の外側から見えないタバコ基材の内部部分によって画定される。
【0030】
いくつかの実施形態によれば、内部容積は、流れ入口と流れ入口の反対側にある流れ出口との間に空気流路を形成するチャネルを欠く。
【0031】
本発明はまた、以下に定義するタバコ基材を含む消耗物品に関する。
【0032】
本発明の異なる実施形態によれば、タバコ基材は、エアロゾルを生成するためにユーザがエアロゾル生成デバイスに挿入し、使い切ったときにデバイスから取り出すことができる消耗物品をそれ自体が形成することができる。場合によっては、タバコ基材は、アルミニウム及び/又は紙を含むラッパーで包むことができ、これは、タバコ基材の味を保つこと及び/又はその使用中に漏れを回避することを可能にする。いくつかの他の実施形態では、消耗物品は、例えばろ過/冷却構造のような追加的な構造を更に含み得る。この構造は、ラッパー又は任意の他の適切な手段を使用してタバコ基材に取り付けることができる。いずれの場合においても、ろ過/冷却構造及びタバコ基材は、共通のラッパー又は異なるラッパーで包むことができる。前の場合と同様に、ラッパーは、アルミニウム及び/又は紙を含み得る。
【0033】
本発明はまた、空気流路を形成するために、タバコシートにエンボス加工又はデボス加工する工程を含む、上記で定義したようなタバコ基材を製造するための製造方法に関する。
【0034】
これらの特徴により、タバコ基材は、例えばエンボス加工ローラシステムを使用して簡単に製造することができる。エンボス加工ローラシステムは、タバコシート上に所定のパターンをエンボス加工又はデボス加工するエンボス加工ローラを含み得る。その後、タバコシートは、切断されて、複数のタバコ基材を形成することができる。エンボス加工ローラは、例えば、任意の適切な方法(コールドスプレー、SLS、6軸CNCなど)を用いて所定のパターンが形成された固体表面(金属など)を含み得る。特に、そのような方法は、ローラの表面上に薄く複雑な形状の突起及び複雑な幾何学的形状の溝を形成することを可能にする。突起及び溝は、これらの突起及び溝によって形成されることになる空気流路の断面形状に相補的な不規則な曲線形状を有し得る。
【0035】
更に、全てのタバコ基材を、同じパターンを使用して形成することができる。この場合、パターンは、エンボス加工ローラに沿って繰り返され、このローラによって形成される全てのタバコ基材は、実質的に同じ空気流路配置を有する。これは、例えば、繰り返し可能な効果を得るために使用され得る。或いは、異なるパターンを使用して、異なるタバコ基材上に異なる配置の流路を形成することができる。この場合、エンボス加工ローラは、独特な、例えば連続的なパターンを画定することができ、この独特なパターンの異なる部分は、異なるタバコ基材上に適用される。
【0036】
いくつかの実施形態によれば、エンボス加工又はデボス加工されたタバコシートを切断する工程を含む。
【0037】
いくつかの実施形態によれば、切断する工程は、エンボス加工又はデボス加工する工程と同時に、又はエンボス加工又はデボス加工する工程の後に行われる。
【0038】
エンボス加工(又はデボス加工)する工程と切断する工程を同時に行うために、特別な切断及びエンボス加工ローラが使用され得る。例えば、そのようなローラは、タバコシートを切断する第1の突起群と、タバコシートの特定のパターンをエンボス加工又はデボス加工する第2の突起群とを有し得る。第1の群の突起は、第2の群の突起よりも深くタバコシートに貫入することができる。連続的なエンボス加工/デボス加工及び切断を行うために、第2の群の突起のみを有するエンボス加工ローラを使用することができる。その後、切断ホイール、静止ブレード、又は高い周波数でわずかな量振動する空気圧動作式ブレードのような任意の適切な方法を使用して切断を行うことができる。これにより、きれいな切断を可能にし、タバコ消耗品がブレードに付着する可能性が低下する。いずれの場合においても、切断された材料は、回収され、再利用され得る。
【0039】
いくつかの実施形態によれば、タバコ生地をタバコシートに押し出す工程を更に含み、押し出す工程は、エンボス加工又はデボス加工する工程の前に行われる。
【0040】
これらの特徴により、所望の厚さのタバコシートがタバコ生地から形成され得る。この厚さは、例えば、0.5~5mmに含まれ得る。タバコシートを形成するために使用されるタバコ生地は、例えば、タバコと、エアロゾル形成剤と、任意選択的に結合剤とを含む気化性材料を含む。タバコ生地は、例えば一対の対向するローラなどの任意の適切な手段を使用して押し出され得る。タバコシートの寸法は、例えば未エンボス材料の量を削減するように、エンボス加工ローラシステムに適合される。
【0041】
いくつかの実施形態によれば、タバコシートは、タバコ基材の伝導面上の最適化された空気流路配置の所定のパターンを用いてエンボス加工又はデボス加工される。
【0042】
これらの特徴により、全てのタバコ基材に関して同じ空気流路配置を得ることが可能である。したがって、各タバコ基材は、ベイピングセッション中に、実質的に同じ効果/味を生じさせることができる。更に、タバコ基材の所与の寸法に対して最適化された流路配置を得るための所定のパターンを開発することができる。この最適化された流路配置は、例えば、以下で更に詳細に説明する最適化方法を使用して決定することができる。
【0043】
本発明はまた、タバコ基材の伝導面上の空気流路配置の最適化方法であって、
- タバコ層及び構築体積の寸法及び幾何学的形状を提供する工程であって、構築体積は、タバコ基材内でタバコ層に隣接し、前記伝導面を形成し、1つ又はいくつかの空気流路を含むことを意図する、工程と、
- 構築体積の境界条件を提供する工程と、
- 材料入力データを提供する工程と、
- 境界条件及び材料入力データを考慮しつつ、構築体積内に構造構築方法を適用することによって、構築体積の内部構造を決定する工程であって、構造構築方法は、最適化基準に基づく、工程と、
- 構築体積の決定された内部構造を用いて、タバコ基材の前記伝導面上の最適化された空気流路配置のパターンを決定する工程であって、パターンは、構築体積内の空気流路の幾何学的形状、形状、及び数を含む、
工程と、
を含む、方法に関する。
【0044】
これらの特徴により、本発明によるタバコ基材の製造に使用することができるパターンを決定することが可能である。このパターンは、タバコ基材の効率的な加熱及び空気流伝導を確実にする最適化された空気流路配置を有する。最適化された配置は、基材を形成するタバコ層の寸法及び幾何学的形状、境界条件、並びに材料入力データを含む多くのパラメータに基づいて決定される。最適化方法は、最適化方法の工程の少なくともいくつかを実行するソフトウェア命令を含むコンピュータソフトウェア製品によって少なくとも部分的に実施され得る。そのようなソフトウェア製品は、特にプロセッサとメモリとを含むコンピュータによって実行され得る。或いは、ソフトウェア製品は、コンピュータネットワークによって接続された、いくつかのコンピュータによって実行され得る。
【0045】
有利には、本発明によれば、「構築体積」は、最適化されたトポロジーが作成される出発構造として使用される。最適化は、最適化方法を実施した後に変化しないままのタバコ層においては実施されないことも考えられる。タバコ層は、例えば、厚さ、幅、及び長さが0.1x10x20mmの平らな矩形の形状であり得、この上方の構築体積は、厚さ、幅、及び長さが1x10x20mmである。
【0046】
最適化方法によって生成される出力データは、例えばコンピュータ可読ファイルを提示することができるパターンを含む。例えば、パターンは、パターンの3D形状を含むCAD(「コンピュータ支援設計」)ファイルを提示することができる。その後、パターンは、このパターンをタバコシートの表面上にエンボス加工/デボス加工するために、例えば、上記で説明したようなエンボス加工ローラの表面上に適用され得る。エンボス加工ローラのパターン化表面は、例えば、3D印刷又は任意の他の既知の技術によって実現され得る。
【0047】
いくつかの実施形態によれば、本方法は、構築体積の内部構造が要件を満たしているかを検証する検証工程を更に含む。要件は、1つ又はいくつかの最適化基準及び/又は境界条件に基づいて決定され得る。要件が満たされている場合、決定されたパターンは出力される。そうでなければ、構造構築方法は、前の反復後に得られた構築体積から示して、1回又は数回繰り返され得る。
【0048】
いくつかの実施形態によれば、境界条件は、以下の要素の少なくとも1つを含む。
- 流量、
- 入力エネルギー、
- 圧力、
- 温度。
【0049】
境界条件は、最適化方法を実施する前に指定することができ、各境界条件は、固定値又は値の範囲によって形成され得る。値の範囲が使用される場合、最適化方法の範囲は大幅に増大する。
【0050】
いくつかの実施形態によれば、最適化基準は、以下の基準の少なくとも1つを含む。
- タバコ基材にわたる圧力降下の最適化、
- タバコ基材の出口端の温度の又は出口端における温度の最適化、
- タバコ基材の内部又は表面のタバコ温度の最適化。
【0051】
これらの特徴により、前述の要素の少なくとも1つを最適化することが可能である。例えば、圧力降下の最適化により、ユーザのパフに応じてユーザに送達されるエアロゾルの量を最適化することを可能にする。タバコ基材の出口端の温度の又は出口端における温度の最適化により、ユーザに送達されるエアロゾルの温度を最適化することができる。タバコ基材の内部又は表面のタバコ温度の最適化により、タバコ基材の温度を、その燃焼を回避しつつエアロゾル生成を確実にするように最適化することができる。複数の最適化基準を使用し、前述の基準の少なくともいくつかの同時適用を確実とすることも可能である。
【0052】
1つ又はいくつかの最適化基準は、利用可能なコンピュータ実施最適化ツールを使用して実行することができる。
【0053】
いくつかの実施形態によれば、材料入力データは、一般的な材料特性を含む。
【0054】
いくつかの実施形態によれば、前記材料特性は、以下の要素の少なくとも1つを含む。
- 熱伝導率、
- 比熱、
- 密度。
【0055】
いくつかの実施形態によれば、前記材料は、均質化されたタバコ材料で好ましくは本質的に構成されたタバコを含む。
【0056】
いくつかの実施形態によれば、前記材料特性は、以下の材料要素の少なくとも1つを使用してモデル化される。
- タバコの水分、
- 密度、
- タバコの種類、
- 圧縮。
【0057】
一般に、タバコ基材を形成することを意図した材料は複雑な組成を有するため、タバコ粒の大きさ、水分、タバコの種類、密度、組成など、この組成に特有の詳細な特性を用いて空気流路配置を直接最適化することは、通常は不可能であり得る。その代わりに、例えば、熱伝導率、比熱、及び密度のような標準的な材料特性を有する一般化された材料が定義され得る。標準的な材料特性は、最適化方法を実施する前に、例えば上述の特定の特性に基づいて決定され得る。例えば、熱伝導率は、水分、組成、成分密度などに依存する。比熱は、水分などに依存する。密度は、成分密度、水分、圧縮などに依存する。
【0058】
本発明はまた、上記の最適化方法を含み、且つ上記の製造方法を更に含む概念及び製造方法に関する。製造方法は、最適化方法の少なくとも1つの実施に続いて実施されることが好ましい。
【0059】
本発明及びその利点は、非限定的な例としてのみ挙げられ添付の図面を参照して記述される以下の説明を読むことにより、よりよく理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0060】
図1】本発明によるエアロゾル生成デバイス及び消耗物品を含むエアロゾル生成アセンブリの斜視図であり、消耗物品は、エアロゾル生成デバイスで使用可能である。
図2図1の消耗物品の斜視図であり、消耗物品は、本発明によるタバコ基材を含む。
図3図2のタバコ基材の頂面図である。
図4図2のタバコ基材の空気流伝導を示す図である。
図5図2のタバコ基材を製造するのに適した設備の概略図である。
図6】本発明による最適化方法のフローチャートであり、最適化方法は、図2のタバコ基材を製造するために使用されるパターンを決定する。
図7図6の最適化方法の工程の1つを示す概略図である。
図8図6の最適化方法の別の工程を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0061】
本発明について説明する前に、本発明は、以下の説明で記述される構造の詳細に限定されないことを理解されたい。本発明が、他の実施形態が可能であり、様々な方法で実践又は実行され得ることは、本開示の利益を享受する当業者には明らかであろう。
【0062】
本明細書で使用する場合、「エアロゾル生成デバイス」又は「デバイス」という用語は、以下で更に詳細に説明するヒータ要素を用いて、ベイピングのためのエアロゾルを含むエアロゾルをユーザに送達するベイピングデバイスを含み得る。デバイスは、携帯用であってもよい。「携帯用」とは、ユーザが保持しながら使用するデバイスを指し得る。デバイスは、例えば、可変の時間量にわたってヒータ要素を作動させることにより、(定量のエアロゾルとは対照的に)可変量のエアロゾルを生成するように適合され得、その生成は、トリガにより制御され得る。トリガは、ベイピングボタン及び/又は吸入センサなど、ユーザが作動させるものであってもよい。吸入センサは、(タバコ、葉巻、又はパイプなどの従来の可燃性喫煙物品の喫煙効果を模倣するように)可変量の蒸気を提供することを可能にするために、吸入強度及び吸入継続時間に対する感度が高いものであってもよい。デバイスは、ヒータ及び/又は加熱されたエアロゾル生成物質(エアロゾル前駆体)の温度を特定の目標温度まで駆動し、その後、その温度をエアロゾルの効率的な生成を可能にするその目標温度に維持するための温度調節制御部を含んでもよい。
【0063】
本明細書では「エアロゾル」という用語は、固体粒子、液滴、気体の1つ以上としての気化性材料の浮遊物を含み得る。前記浮遊物は、空気を含む気体の状態であってもよい。本明細書のエアロゾルは、一般に、蒸気を指し得る/含み得る。エアロゾルは、気化性材料の1つ以上の成分を含み得る。
【0064】
本明細書で使用する場合、「気化性材料」又は「前駆体」という用語は、例えば、ニコチン又はタバコ及びエアロゾル形成剤を含み得る喫煙可能材料を指し得る。タバコは、刻みタバコ、粒状タバコ、タバコ葉及び/又は再構成タバコなどの様々な材料の形態を取り得る。適切なエアロゾル形成剤としては、ポリオール(例えば、ソルビトール、グリセロール及びプロピレングリコール又はトリエチレングリコールなどのグリコール)、非ポリオール(例えば、一価アルコール、乳酸などの酸、グリセロール誘導体、トリアセチン、トリエチレングリコールジアセテート、クエン酸トリエチルなどのエステル、グリセリン又は植物性グリセリン)が挙げられる。いくつかの実施形態では、エアロゾル生成剤は、グリセロール、プロピレングリコール、又はグリセロールとプロピレングリコールとの混合物であり得る。基材は、ゲル化剤、結合剤、安定化剤及び保湿剤の少なくとも1つも含み得る。
【0065】
図1は、本発明による、エアロゾル生成デバイス11と消耗物品12とを含むエアロゾル生成アセンブリ10を示す。エアロゾル生成デバイス11は、図2により詳細に示す消耗物品12と共に動作するように意図されている。
【0066】
図1を参照すると、エアロゾル生成デバイス11は、デバイス軸線Yに沿って延びるデバイス本体15を含む。デバイス本体15は、デバイス軸線Yに沿って連続的に配置されたマウスピース16及びハウジング17を含む。図1の例によれば、マウスピース16とハウジング17は、2つの異なる部品を形成する。特に、この例によれば、マウスピース16は、ハウジング17の端部の1つに形成された挿入開口部に固定されるように、又は挿入開口部内に受け入れられるように設計されている。この場合、消耗物品12は、マウスピース16がハウジング17から取り外されたときにデバイス11内に挿入され得る。別の例(図示せず)によれば、マウスピース16とハウジング17は、1つの独特な部品を形成する。この場合、消耗物品12は、例えば出口穴を通してデバイス11内に挿入することができる。両例によれば、マウスピース16は、少なくとも部分的に消耗物品12を受け入れるように適合された貫通穴を画定する。特に、貫通穴は、以下で更に詳細に説明する、消耗物品12の少なくとも口側端を受け入れるように適合され得る。更に別の実施形態(図示せず)によれば、マウスピース16は、エアロゾル生成デバイス11に設けられない。この場合、消耗物品12の口側端は、ベイピングセッション中にユーザの唇及び/又は口に接触するように設計されたマウスピースを形成することができる。
【0067】
ハウジング17は、デバイス11の異なる機能を実行するように設計された様々な要素を受け入れるデバイス11の内部空間を画定する。この内部空間は、例えば、デバイス11に電源を供給するための電池、デバイス11の動作を制御するための制御モジュール、消耗物品12を加熱するための加熱チャンバなどを受け入れることができる。特に、加熱チャンバは、少なくとも部分的に、消耗物品12の少なくともタバコ基材を受け入れ、適切なヒータを使用してそれを加熱するように設計されている。図1の例では、加熱チャンバは、例えば、デバイス軸線Yに従って、マウスピース16の貫通穴の延長部に配置され得る。
【0068】
図2を参照すると、消耗物品12は、例えば、入口端18と口側端19との間で物品軸線Xに沿って延び、外形寸法LxWxHを有する平坦状の直方体である。以下で更に詳細に説明するように、消耗物品12は、空気流を入口端18から口側端19に伝導するように適合されている。典型的な例では、物品軸線Xに従った物品12の長さLは、実質的に25~35mm、例えば33mmに等しく、その幅Wは、8~15mmに含まれ、例えば、実質的に12mmに等しく、高さHは、0.8~2mmに含まれ、例えば、実質的に1.2mmに等しい。異なる例によれば、値L、値W、及び値Hは、例えば、+/-40%の範囲内で選択され得る。
【0069】
図2の例では、消耗物品12は、共通のラッパー21で包まれている。換言すれば、この例では、ラッパー21は、物品軸線Xの周りで消耗物品12の実質的に全長を包む独特なシートから形成されている。他の例では、ラッパー21は、消耗物品12の長さの一部のみに沿って延びる。例えば、ラッパー21は、消耗物品12のタバコ基材のみに沿って延びることができ、有利には、タバコ基材のみを包むことができる。別の例によれば、ラッパー21は、例えばタバコ基材と消耗物品12の残りの部分を別々に包む2つの異なるシートから形成される。ラッパー21は、アルミニウム及び/又は紙で作られ得る。いくつかの実施形態では、ラッパー21がアルミニウムを含む場合、アルミニウムは、結露の漏れ及び/又は蒸気の漏れを防ぐために、タバコ基材のみを包むことができる。更に、アルミニウムは、より良好な熱伝達を可能にする。いくつかの実施形態では、消耗物品12は、ラッパー21なしで提供及び使用することができる。
【0070】
消耗物品12は、エアロゾルを生成するためのタバコ基材25と、タバコ基材25によって生成されたエアロゾルをろ過及び/又は冷却するためのろ過/冷却構造を含む。ろ過/冷却構造は、タバコ基材25からエアロゾル流を収集し、それをユーザの口に案内するようにも機能し得る。ろ過/冷却構造は、完全に中空であってもよく、又はフローガイド及び/若しくはろ過要素を含んでもよい。ろ過/冷却構造は、物品軸線Xに従って、タバコ基材25の延長部に配置されてもよい。したがって、タバコ基材25は、例えば、消耗物品12の入口端18に隣接し、ろ過/冷却構造は、消耗物品12の口側端19に隣接する。いくつかの実施形態では、ろ過/冷却構造は提供されない。この場合、タバコ基材25は、入口端18と口側端19との間に延びる。
【0071】
図3に示すように、タバコ基材25は、消耗物品12の入口端18を画定し、物品軸線Xに従って出口端29まで延びる。異なる実施形態によれば、出口端29は、ろ過/冷却構造に隣接し得る、又は消耗物品12の口側端19を形成し得る。その軸方向延長長さL1は、消耗物品12の長さL以下である。例えば、L1は、1/2Lに実質的に等しくすることができる。タバコ基材25は、上記で定義したような気化性材料を包含する。気化性材料は、例えば、圧縮されて、加熱時にエアロゾルを放出することができる固体構造を形成する。
【0072】
消耗物品12として、タバコ基材25は、一対の反対にある側面33A、33B(図4の基材の上側及び左下側として示されている)と、一対の反対にある伝導面34A、34B(図4では伝導面34Aのみが見える)とを画定する例えば実質的に平坦状の直方体を画定し、各前記面は、物品軸線Xに沿って延びる。一対の反対にある伝導面34A、34Bは、一対の側面33A、33Bよりも、例えば、少なくとも5倍、有利には10倍広い。一対の反対にある伝導面34A、34Bは、特に、側面33A、33Bが延びる方向に対して垂直な方向に従って延びる。
【0073】
伝導面34A、34Bは、タバコ基材25の外面を形成する。特に、外面を形成する伝導面34A、34Bは、タバコ基材25の外側から見える。換言すれば、タバコ基材25が実質的に平坦状の直方体を画定する場合、伝導面34A、34Bは、この直方体の外面を形成する。特に、伝導面34A、34Bは、例えば直方体内の内部空洞には配置されていない。
【0074】
伝導面34A、34Bは、デバイス11の加熱チャンバにより、伝導及び/又は対流によって加熱されるように設計されている。別の実施形態によれば、タバコ基材25は、サセプタを含み、更に、サセプタと磁気コイルとの磁気相互作用によって誘導加熱されるように設計されている。各側面33A、33Bは、各断面に丸みを帯びた縁を画定し得る略平坦な表面を画定し得る。
【0075】
タバコ基材25の伝導面34A、34Bの少なくとも1つ、有利には各伝導面34A、34Bは、入口端18と出口端29との間に、対応する伝導面34A、34Bに沿って空気流を伝導するように設計された1つ又は複数の空気流路を画定する。
【0076】
第1及び/又は第2の伝導面34A、34Bは、流れ伝導面である。「流れ伝導面」とは、対応する伝導面が、特に入口端18と出口端29との間の、この表面によって画定される空気流路内の空気流を伝導又は案内又は誘導するように構成されているものと理解される。
【0077】
各空気流路は、概ね物品軸線Xに沿って延びることができ、これは、この空気流路によって伝導される空気流が、主に、入口端18から出口端29に誘導されることを意味する。特に、対応する空気流路によって伝導される空気流は、実質的に物品軸線Xに沿って、この空気流路によって伝導される空気流の方向に沿って画定される又は空気流路の壁によって画定される空気流路の長さの少なくとも80%にわたって延び得る。この場合、「物品軸線Xに実質的に沿って延びる空気流路」とは、空気流路が、20度以下の変動角度を伴って、物品軸線Xに平行な方向に沿って延びるものと好ましくは理解され得る。変動角度は、空気流路が延びる方向と物品軸線Xとの間に画定される。空気流路が物品軸線Xに厳密に沿って延びる場合、変動角度はゼロに等しい。
【0078】
空気流路の少なくともいくつかは、直線とすることができる、及び/又は空気流路の少なくともいくつかは曲線とすることができる。各空気流路は、タバコ基材25の入口端18に配置された流れ入口と、タバコ基材25の出口端29に配置された流れ出口と、前記流れ入口と前記流れ出口との間の対応する伝導面34A、34Bに沿って延びる流れ溝とを含む。
【0079】
以下では、物品軸線Xに概ね沿って延びる各空気流路の配置の例について説明する。
【0080】
好ましくは、各空気流路について、タバコ基材25の入口端18に配置された流れ入口と出口端29に配置された流れ出口との間に直線が定義され得る。この場合、この直線と物品軸線Xとの間に形成される角度は、20度以下、好ましくは10度未満であり得る。
【0081】
流れ入口と流れ出口との間の横断方向距離は、物品軸線Xに垂直な横断方向に沿って画定され得る。横断方向は、特に、消耗物品12の幅Wに平行に延びる。流れ入口及び流れ出口の横断方向距離は、タバコ基材25の全幅の、例えば、3分の1、好ましくは4分の1であってもよい。タバコ基材25の全幅は、横断方向に沿って、即ち図3を参照すると、例えば、タバコ基材25の長さL1に対して垂直に画定され得る。
【0082】
空気流路の少なくともいくつかは、それらの長さに沿って可変断面寸法及び/又は形状を呈し得る。特に、これらの空気流路の流れ溝の幅及び/又は深さは、それらの長さに沿って変化し得る。溝の断面形状も変化し得る。例えば、いくつかの断面では、溝は、丸みを帯びた形状を有することができ、いくつかの他の断面では、矩形の形状を有することができる。形状及び/又は寸法の変化は、滑らか(漸進的)又は不連続であり得る。
【0083】
更に、空気流路の少なくともいくつかは、複数の流れ出口及び/又は複数の流れ入口を含み得る。更に、少なくとも2つの空気流路は、少なくとも1つの共通の流れ入口及び/又は少なくとも1つの共通の流れ出口及び/又は対応する流れ溝の少なくとも共通部分を共有し得る。特に、入口端18における少なくとも2つの空気流路は、出口端29において単一の空気流路へと合流し得る。逆に、入口端18における少なくとも1つの空気流路は、出口端29において2つの分離した空気流路へと分割し得る。図3の例では、空気流路41は、単一の流れ入口42と2つの流れ出口43A、43Bとを含む。これとは逆に、空気流路51は、2つの流れ入口52A、52Bと単一の流れ出口53とを含む。
【0084】
図4に示すように、動作時、空気流は、最初に、デバイス入口から、タバコ基材25の側面33A、33Bに沿ってタバコ基材25の入口端18まで、タバコ基材25の外部で伝導され得る。この目的のために、デバイス11の加熱チャンバは、その側壁とタバコ基材25の側面33A、33Bとの間に空気流チャネルを画定するカップ形状を有し得る。したがって、空気流は、タバコ基材25の各又は少なくとも1つの伝導面34A、34Bに形成された空気流路の流れ入口を通ってタバコ基材内に入る。その後、空気流は、タバコ基材25の出口端29にある対応する流れ出口まで空気流路によって伝導される。最後に、空気流は、消耗物品12の口側端19から又はデバイス11のマウスピース16を通してユーザに送達される。
【0085】
本発明によるタバコ基材25を製造するために、様々な製造設備を使用することができる。
【0086】
そのような製造設備100の一例を図5に示す。この図5を参照すると、製造設備100は、受入機構105と、プレロールシステム110と、エンボス加工ローラシステム120と、送出機構130とを含む。受入機構105は、例えばタバコ生地の形態のタバコ基材25を形成することを意図した気化性材料受け入れることができる。プレロールシステム110は、タバコ生地をローラで予めロールして平らなシートを形成することができる。この目的のために、プレロールシステム110は、例えば、受入機構105に接続された一対のローラを含む。エンボス加工ローラシステム120は、例えば、エンボス加工ローラ122及びガイドローラ124を含む。エンボス加工ローラ122は、上記で説明したように、タバコシート上に所定のパターンをエンボス加工又はデボス加工して、1つ又はいくつかの空気流路を含む少なくとも1つのタバコ基材25を形成するように構成されている。有利には、エンボス加工ローラ122は、タバコシート上に複数の所定のパターンをエンボス加工/デボス加工して、複数のタバコ基材25を形成するように構成されている。これらのパターンは、同一であり得る又は異なり得る。この後者の場合では、異なるタバコ基材25上に異なる空気流路配置を得ることができる。エンボス加工ローラ122は、例えば、任意の適切な方法(コールドスプレー、SLS、6軸CNCなど)を用いて所定のパターンが形成された固体表面(金属など)を含み得る。タバコ基材25の両伝導面34A、34Bが空気流路を画定する実施形態では、互いに面する2つのエンボス加工ローラ122が使用され得る。いくつかの実施形態では、エンボス加工ローラ122は、複数のタバコ基材25を形成するために、タバコシートの切断も行うことができる。いくつかの他の実施形態では、エンボス加工ローラシステム120と送出機構130との間に特別な切断機構が配置される。送出機構130は、切断後に形成されたタバコ基材25を送達するように構成されている。場合によっては、送出機構130はまた、これらの基材25の周りにラッパーを形成する及び/又はこれらの基材25をろ過/冷却構造と組み立てるように構成され得る。
【0087】
タバコ生地は、タバコ粒子並びに/又は少なくとも1つの刺激剤、例えばニコチン及び/若しくはフレーバー、エアロゾル形成剤、及びゲル化剤若しくは結合剤を含む吸入可能剤を含む基材であり得る。エアロゾル形成剤は、基材の乾量基準で20~70重量%を示すことがある。ゲル化剤は、乾量基準で1~8重量%を示すことがある。ゲル化剤は、グアーガム、ゲランガム、非タンバク質多糖類、及びそれらの混合物であってもよい。基材は、カルボキシメチルセルロースなどの分解防止剤及び/又は増粘安定剤を更に含んでもよい。プレスされるタバコ基材の例は、国際公開第2021094365号パンフレットに記載されている。混合物は、300ミクロン以下、好ましくは20~220ミクロンの粒度(D90)にするために粉砕された固形のタバコを含み得る。タバコ粒子は、エアロゾル形成剤、ゲル化剤、任意選択的に、安定剤及び水と混合され得る。約30~50%の液体含有量のタバコ生地を得ることができる。タバコ生地の製造は、欧州特許第3852554号明細書に記載されているように行ってもよい。
【0088】
タバコ基材25の製造方法は、例えば、図5の製造設備100によって行われる。本方法は、タバコ生地をタバコシートに押し出す最初の工程を含む。この工程は、プレロールシステム110によって実施され得る。本方法は、その後、タバコ基材25に形成されることが意図された空気流路配置に対応する複数のパターンをタバコシートにエンボス加工/デボス加工する工程を含む。この工程は、エンボス加工ローラシステム120によって実施される。その後、本方法は、複数のタバコ基材25を形成するためにエンボス加工タバコシートを切断する工程を含む。この工程は、エンボス加工/デボス加工の工程と同時にエンボス加工ローラシステム120によって、又はエンボス加工/デボス加工の工程の後に別個の切断機構によって行うことができる。最後に、タバコ基材25は、送出機構130によって送出され、例えば、上記で説明したように、ろ過/冷却構造で包まれる及び/又はこれと組み立てられる。
【0089】
本発明によるタバコ基材25上に1つ又はいくつかの空気流路を形成するために使用される所定のパターンは、前記製造方法の前に実行される最適化方法200を用いて決定することができる。特に、この最適化方法は、タバコ基材25の周囲及び内部の空気流挙動をモデル化することによって、タバコ基材25の少なくとも1つの伝導面上の最適化された空気流路配置を決定する。
【0090】
最適化方法は、最適化方法の工程の少なくともいくつかを実行するソフトウェア命令を含むコンピュータソフトウェア製品によって少なくとも部分的に実施され得る。そのようなソフトウェア製品は、特にプロセッサとメモリとを含むコンピュータによって実行され得る。或いは、ソフトウェア製品は、コンピュータネットワークによってリンクされたいくつかのコンピュータによって実行され得る。ここで、最適化方法200について、図6図8を参照して詳細に説明する。
【0091】
最適化方法200のフローチャートを示す図6を参照すると、最適化方法200は、入力データを提供する初期の工程210~230を含む。
【0092】
特に、工程210の間に、タバコ層及び構築体積の寸法及び幾何学的形状が提供される。タバコ層は、空気流路を含むことを意図しないタバコ基材25の層をモデル化したものである。換言すれば、タバコ層は、最適化方法200を実施した後も変わらないままである。タバコ層310の一例を図7に示す。この例によれば、タバコ層310は、物品軸線Xに沿って延びる矩形の形状を有する。タバコ層310は、例えば、厚さ、幅、及び長さが0.1x10x20mmであり得る。構築体積は、タバコ層の一方の側に隣接する体積であり、1つ又はいくつかの空気流路を含むタバコ基材25の層をモデル化することを意図する。したがって、構築体積は、最適化されたトポロジーが作成される出発構造として使用される。最初に、構築体積は、例えば空であると想定される。更に、また、タバコ基材25の流入端とみなされる構築体積の側面とタバコ基材25の流出端とみなされる構築体積の側面を指定することができる。図7の例によれば、タバコ層310として、構築体積320は、厚さ、幅、及び長さが例えば1x10x20mmの矩形の形状を有する。この構築体積320は、タバコ基材25の流入端とみなされる側面321と、流出端とみなされる側面322とを含む。更に、図7の例によれば、タバコ層310の一方の側に配置される1つの構築体積320のみが定義される。この場合、モデル化されたタバコ基材25は、1つ又はいくつかの空気流路を含む1つの伝導面のみを含む。一般的なケースでは、タバコ層の両側に配置される2つの構築体積を定義することが可能である。或いは、タバコ基材25の半分のみを1つの構築体積でモデル化することが可能である。タバコ基材25の全体は、モデル化された半分の対称反射によってモデル化することができる。
【0093】
工程220の間に、構築体積の境界条件が提供される。境界条件は、以下の要素の少なくとも1つ、好ましくは、以下の要素の少なくとも2つ又は3つの組み合わせを含み得る。
- 流量、
- 入力エネルギー、
- 圧力、
- 温度。
【0094】
各境界条件は、固定値又は値の範囲によって形成され得る。有利には、境界条件は、タバコ基材25の入口端及び出口端をモデル化することが意図された構築体積の側面にのみ定義され得る。したがって、図7の例では、境界条件は、構築体積の側面321及び側面322にのみ定義され得る。
【0095】
工程230の間に、材料入力データが提供される。この材料入力データは、タバコ基材25を形成することが意図された材料の物理的特性に対応する。特に、この材料は、気化性材料に対応することができ、その入力データは、例えば、タバコの粒度、水分、タバコの種類、密度、組成などのような、この気化性材料の物理的特性に対応し得る。或いは、タバコ基材25を形成することが意図された材料は、例えば熱伝導率、比熱、及び密度のような標準的な材料特性を有する一般化された材料によってモデル化される。この場合、標準的な材料特性は、例えば、気化性材料の挙動を観察することによって実験的に得ることができる。
【0096】
工程240の間に、構築体積の内部構造が、この構築体積内に構造構築方法を適用することによって決定される。この内部構造は、境界条件及び材料入力データを尊重する。構造構築方法は、トポロジー最適化ツールを備えた任意の市販のCFD(「数値流体力学」)ソルバーによって実行され得る。このトポロジー最適化ツールは、最適化されるべきモデル化されたタバコ基材25のパラメータに基づいて選択された最適化基準を含む。例えば、最適化基準は、以下の基準の少なくとも1つを含む。
- タバコ基材25にわたる圧力降下の最適化、
- タバコ基材25の出口端19の温度の又は出口端19における温度の最適化、
- タバコ基材25の内部又は表面のタバコ温度の最適化。
【0097】
例えば、圧力降下の最適化により、ユーザのパフに応じてユーザに送達されるエアロゾルの量を最適化することを可能にする。タバコ基材25の出口端19の温度の最適化により、ユーザに送達されるエアロゾルの温度を最適化することができる。タバコ基材25の内部又は表面のタバコ温度の最適化により、タバコ基材25の温度を、その燃焼を回避しつつエアロゾル生成を確実にするように最適化することができる。複数の最適化基準を使用し、前述の基準の少なくともいくつかの同時適用を確実とすることも可能である。
【0098】
その後、最適化された構築体積において、空気流路の幾何学的形状、形状、及び数が決定される。例えば、上述したように、空気流路の少なくともいくつかは、それらの長さに沿って変化する幅及び/又は深さを有することができる。
【0099】
図8は、工程240の間に、例えば最適化基準の1つの1回の反復を適用することで更に決定された構築体積320の内部構造を示す。したがって、このような内部構造は、物品軸線Xに沿って延び、5つの空気流路を画定する4つの壁を含むことができる。この内部構造は、以下で説明するように、1つ又はいくつかの最適化基準の更なる反復を適用することによって更に最適化され得る。
【0100】
工程250の間に、最適化された構築体積の得られた構造が上述の要件を満たしているか否かが検証される。特に、この工程では、工程220で定義された境界条件が検証され得る。追加的又は代替的に、対応する要件を有する1つ又はいくつかの最適化基準が達成されたかどうかが検証され得る。例えば、圧力降下最適化基準に関しては、圧力降下が所定の閾値よりも小さいかどうかが検証され得る。同様に、例えば、タバコ温度の最適化基準に関しては、この温度が所定の範囲内であるかどうかが検証され得る。
【0101】
要件が満たされている場合、次の工程260が実行される。そうでなければ、工程250の前の反復後に得られた最適化された構築体積から開始して、工程240の反復がもう一度実行される。
【0102】
工程260の間に、モデル化されたタバコ基材25の伝導面上の最適化された空気流路配置のパターンが出力される。このパターンは、構築体積内の決定された空気流路の幾何学的形状、形状、及び数を含む。このパターンは、例えば、コンピュータ可読ファイルを提示することができる。例えば、パターンは、パターンの3D形状を含むCAD(「コンピュータ支援設計」)ファイルを提示することができる。有利には、パターンファイルは、対応する構造を3Dプリンタによって実行するために読み取られ、使用され得る。或いは、パターンファイルは、成形プロセス(例えば、コンピュータ数値制御射出成形)又はレーザエングレービングを実行するために使用され得る。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【国際調査報告】