(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-06
(54)【発明の名称】処理液を作製するための方法および装置、ならびに前記処理液を生物学的システムに提供するための方法および装置
(51)【国際特許分類】
C12N 5/00 20060101AFI20241029BHJP
B01D 61/18 20060101ALI20241029BHJP
B01D 63/02 20060101ALI20241029BHJP
B01D 69/00 20060101ALI20241029BHJP
C02F 1/68 20230101ALI20241029BHJP
B01D 71/02 20060101ALI20241029BHJP
B01D 71/68 20060101ALI20241029BHJP
B01D 71/30 20060101ALI20241029BHJP
B01D 71/74 20060101ALI20241029BHJP
B01F 21/20 20220101ALI20241029BHJP
B01F 23/231 20220101ALI20241029BHJP
B01F 25/43 20220101ALI20241029BHJP
B01F 35/71 20220101ALI20241029BHJP
B01F 23/53 20220101ALI20241029BHJP
B01F 23/57 20220101ALI20241029BHJP
B01F 27/80 20220101ALI20241029BHJP
C12M 3/00 20060101ALI20241029BHJP
D01F 6/76 20060101ALN20241029BHJP
【FI】
C12N5/00
B01D61/18
B01D63/02
B01D69/00
C02F1/68 510A
C02F1/68 520B
C02F1/68 530A
C02F1/68 540D
B01D71/02 500
B01D71/68
B01D71/30
B01D71/74
B01F21/20
B01F23/231
B01F25/43
B01F35/71
B01F23/53
B01F23/57
B01F27/80
C12M3/00 Z
D01F6/76 D
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2024521323
(86)(22)【出願日】2022-10-07
(85)【翻訳文提出日】2024-06-04
(86)【国際出願番号】 IB2022059641
(87)【国際公開番号】W WO2023057989
(87)【国際公開日】2023-04-13
(31)【優先権主張番号】102021000025622
(32)【優先日】2021-10-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524131914
【氏名又は名称】スイス.318 エスエージーエル
(74)【代理人】
【識別番号】110003797
【氏名又は名称】弁理士法人清原国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】アルベルテッリ,ロベルト
【テーマコード(参考)】
4B029
4B065
4D006
4G035
4G037
4G078
4L035
【Fターム(参考)】
4B029AA01
4B029AA27
4B029BB01
4B029BB11
4B029CC01
4B029CC02
4B029CC10
4B029DG10
4B065AA90X
4B065AC20
4B065BC42
4B065BD21
4B065BD50
4B065CA60
4D006GA06
4D006GA35
4D006HA18
4D006HA61
4D006KE07R
4D006MA01
4D006MA04
4D006MA22
4D006MC02
4D006MC03
4D006MC27
4D006MC62
4D006MC69
4D006PA02
4D006PB02
4D006PB53
4D006PC80
4G035AA01
4G035AB05
4G035AB27
4G035AB46
4G035AC01
4G035AE13
4G037AA01
4G037EA01
4G078BA05
4G078BA09
4G078DA01
4G078EA10
4L035DD03
4L035FF01
4L035MF01
(57)【要約】
活性酸素種(ROS)を含有する処理液(6)を得るための装置および方法は、オゾン水溶液(5)を生成し、所定の圧力(P)で容器(71)の2つの開口(73、74)のうちの第1の開口(73)へと供給するステップを含み、容器内には、所定の通路断面サイズを有する複数の通路(77)を含む通路本体(72)が配置され、それによって、オゾン水溶液(5)が通路本体(72)を通って流れることで、オゾンがO
2イオンなどの活性酸素種に変換される処理液(6)が生成され、次いで処理液(6)は、生成された直後に、ネブライザ装置(80)を通って流れて小液滴の形態で放出されることにより、例えば生物学的システムへの処理液(6)の噴霧によって活性酸素種を生物学的システムと相互作用させた後、活性酸素種は分子の酸素O
2へと崩壊し得るか、またはROSを安定化させるためにゲルに取り込むことができる。横断本体(72)は、好ましくは横断通路サイズ(77)を有する、中空繊維(78)または完全な繊維の束(75)、例えば焼結によって得られるかスポンジの形態で得られる浸透可能な連続気泡格子を有する多孔質体、あるいは遊離無機粒状材料の床の中から選択することができる。オゾン水溶液(5)は、好ましくは、オゾン含有ガスを従来どおりに生成し、これを静的なタンクまたはミキサ中、好ましくは過酸化水素の存在下で、好ましくは非脱イオン水と接触させることによって得られる。
【選択図】
図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
生物学的システムを処理することができる活性酸素種(ROS)を含有する処理液(6)を得るための方法であって、
第1の開口部(73)および第2の開口部(74)を有しており、前記第1の開口部(73)と前記第2の開口部(74)との間において内部に通路本体(72)を有する容器(71)を事前に配置するステップであって、
前記通路本体(72)が、所定の通路断面サイズを有する複数の通路(77)を含む、ステップと、
ネブライザ装置(80)を前記第2の開口部(74)に流体接続して事前に配置するステップと、
オゾン水溶液(5)を生成するステップと、
前記オゾン水溶液(5)を所定の第1の圧力(P
1)で前記容器(71)の前記第1の開口部(73)へと、
前記オゾン水溶液(5)が前記通路本体(72)の前記複数の通路を通って流され、前記所定の通路断面サイズが、前記オゾン水溶液(5)のオゾンを活性酸素種に変換して、前記第1の圧力(P
1)よりも低い第2の圧力(P
2)の処理液を生成するように選択され、
その直後に、前記処理液(6)が、前記ネブライザ装置(80)を通って流され、次いでミリメートル未満の粒子に霧化させられ、
前記ミリメートル未満の粒子が、前記生物学的システムに直接付着させることが可能であり、前記ROSが分子の酸素O
2へと崩壊することなく前記生物学的システムと相互作用することができ、あるいは前記ミリメートル未満の粒子が、保存が可能である
ように供給するステップと
を含み、
前記通路本体(72)が、前記圧力を前記オゾン水溶液(5)の前記第1の圧力(P1)から前記通路本体(72)を通過する前記処理液(6)の前記第2の圧力(P
2)まで低下させるように構成され、かつ
中空繊維(78)の束(75)であって、前記オゾン水溶液(5)および前記処理液(6)のための前記通路(77)が前記中空繊維(78)内に定められている、中空繊維(78)の束(75)、
完全な繊維(76)の束(75)であって、前記通路(77)が前記完全な繊維(76)の間の空き空間を含む、完全な繊維(76)の束(75)、
前記通路(77)が所定の気泡サイズを有する浸透可能な連続気泡格子によって定められる、多孔質体(76)、
遊離無機粒状材料を含む物体(76’)、および
上述の通路本体(72)の組合せ
からなる群から選択される、方法。
【請求項2】
前記多孔質体は、
セラミックまたは金属の焼結体、および
連続気泡スポンジ
からなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記遊離無機粒状材料は、砂および限外ろ過助材の中から選択され、前記遊離無機粒状材料は、所定の気泡サイズを有する浸透可能な連続気泡格子を形成するように選択された粒径を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記通路本体(72)内の前記通路(77)の前記通路断面サイズは、前記通路(77)を通って流れる流体の限外ろ過ステップを実行するように構成される、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記通路本体(72)内の前記通路(77)の前記通路断面サイズは、0.001μm~0.2μmの間、具体的に0.005μm~0.015μmの間で選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記オゾン水溶液(5)を生成するステップは、
酸素、具体的に空気流(3)の酸素からオゾン(30)を生成し、オゾン含有ガス流(4)を得るステップと、
前記オゾン含有ガス流(4)をミキサ装置(40)において水に接触(22)させ、前記オゾンを前記水に溶解させて、前記オゾンO
3水溶液(5)を形成するステップと
を含み、
前記水は、所定の量の過酸化水素(2)を含み、前記オゾンを水に接触させて溶解させるステップは、前記過酸化水素の存在下で行われる、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記過酸化水素(2)の量は、前記水(1)の量の1/500~1/5000の間に設定された35%過酸化水素水溶液の量に相当する、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記水は、Na
+、K
+、Ca
2+、Mg
2+、Fe
2+、Cl
-、SO
4
=、HCO
3
-、F
-、およびNO
3
-からなる群から選択されるイオンを含み、それぞれが50~500mg/リットルの間に設定された濃度で存在する、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
請求項1~7のいずれかに従って製造された処理液(6)のスーパーオキシドアニオンO
2
-を含む活性酸素種の安定化のための方法であって、前記処理液(6)の前記ミリメートル未満の粒子をゲル(9)中に取り入れるステップを含む、方法。
【請求項10】
前記ミリメートル未満の粒子をゲル(9)中に取り入れるステップは、
ある量の前記ゲル(9)をゲル形成ターボ混合器(90)内に事前に配置するステップと、
前記ゲル形成ターボ混合器(90)内で前記ゲル(9)を撹拌下に維持するステップと、
前記ゲル(9)を撹拌下に維持するステップの最中に、ネブライザ装置によって放出される前記処理液(6)を前記ゲル形成ターボ混合器(90)内に供給するステップと
を含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記ある量のゲル(9)を事前に配置するステップは、
ある量のゲル化剤(7)を前記ゲル形成ターボ混合器(90)内に事前に配置するステップと、
所定の量の水(8)を前記ゲル形成ターボ混合器(90)に供給するステップと、さらには
前記ゲル化剤(7)および前記水(8)を前記ゲル形成ターボ混合器(90)内で撹拌下に事前に維持するステップと
を含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
活性酸素種(ROS)を含有する処理液(6)を作製し、前記処理液(6)で生物学的システムを処理するための装置であって、
オゾン水溶液生成装置(10)と、
処理液生成装置(70)であって、
前記オゾン水溶液生成装置(10)と流体接続されて配置され、
第1の開口部(73)および第2の開口部(74)を有する容器(71)、ならびに
前記第1の開口部(73)と前記第2の開口部(74)との間において前記容器(71)の内部に配置された通路本体(72)
を備えており、
前記通路本体(72)が、所定の通路断面サイズを有する複数の通路(77)を含んでいる、処理液生成装置(70)と、
前記容器(71)の前記第2の開口部(74)に流体接続され、前記処理液(6)をミリメートル未満の粒子の形態で前記生成装置(70)の外部に放出するように構成されたネブライザ装置(80)と、
前記オゾン水溶液(5)を所定の第1の圧力(P
1)で前記容器(71)の前記第1の開口部(73)へと、
前記オゾン水溶液(5)が前記通路本体(72)を通って流れ、前記第1の圧力(P
1)よりも低い第2の圧力(P
2)の処理液(6)を形成し、
その後に前記第2の圧力(P
2)の前記処理液(6)が、前記ネブライザ装置(80)を通って流れ、前記処理液生成装置(70)の外部に放出される
ように供給するよう構成された供給ポンプ(60)と
を備え、
前記通路本体(72)の前記複数の通路が、活性酸素種が前記処理液に溶解し、分子の酸素O
2へと崩壊することなく前記ネブライザ装置(80)によって直接散布可能であるように、前記オゾン水溶液(5)のオゾンを前記処理液へと変換するように選択された前記所定の通路断面サイズを呈し、
前記通路本体(72)が、前記圧力を前記オゾン水溶液(5)の前記第1の圧力(P1)から前記通路本体(72)を通過する前記処理液(6)の前記第2の圧力(P2)まで低下させるように構成され、かつ
中空繊維(78)の束(75)であって、前記オゾン水溶液(5)および前記処理液のための前記通路(77)が前記中空繊維(78)内に定められている、中空繊維(78)の束(75)、
完全な繊維(76)の束(75)であって、前記通路(77)が前記完全な繊維(76)の間の空き空間によって定められる、完全な繊維(76)の束(75)、
前記通路(77)が所定の気泡サイズを有する浸透可能な連続気泡格子によって定められる、多孔質体、および
上述の通路本体(72)の組合せ
からなる群から選択される、装置。
【請求項13】
前記中空繊維(78)は、ポリスルホン、三酢酸セルロース、およびポリ塩化ビニルからなる群から選択される材料で作られる、請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記多孔質体は、
セラミックまたは金属の焼結体、および
連続気泡スポンジ
からなる群から選択される、請求項12に記載の装置。
【請求項15】
前記遊離無機粒状材料は、砂および限外ろ過助材の中から選択され、前記遊離無機粒状材料は、所定の気泡サイズを有する浸透可能な連続気泡格子を形成するように選択された粒径を有する、請求項12に記載の装置。
【請求項16】
前記通路本体(72)は、限外ろ過フィルタである、請求項1に記載の方法。
【請求項17】
前記通路本体(72)内の前記通路(77)の前記通路断面サイズは、0.001μm~0.2μmの間、具体的に0.005μm~0.015μmの間で選択される、請求項12に記載の装置。
【請求項18】
前記供給ポンプ(60)は、7bar g~15bar gの間、具体的に10bar g~12bar gの間に設定される前記所定の第1の圧力(P
1)で前記容器(71)の前記第1の開口部(73)へと前記オゾン水溶液(5)を供給するように構成される、請求項12に記載の装置。
【請求項19】
前記通路本体(72)は、4bar g~7bar gの間に設定される前記第2の圧力(P
2)で前記ネブライザ装置(80)へと前記処理液(6)を放出するように構成される、請求項18に記載の装置。
【請求項20】
前記容器(71)は、細長い形状を有し、前記オゾン水溶液(5)の入口開口部および前記処理液(6)の出口開口部としてそれぞれ機能する前記第1の開口部(73)および前記第2の開口部(74)は、前記容器(71)の両端部に配置され、
具体的に、前記容器(71)は、直径(D)の3~5倍の間に設定される長さ(L)の管形状を有する、請求項12に記載の装置。
【請求項21】
前記オゾン水溶液生成装置(10)は、
水およびオゾンのミキサ装置(50)と、
前記ミキサ装置(50)に気体接続されており、大気流(3)を受け入れ、前記大気流(3)をオゾン含有ガス流(4)に変化させるように構成されたオゾン発生器(40)と、
前記オゾンを前記ミキサ装置(50)へと供給するためのオゾン供給ユニット(22)であって、前記オゾンが前記水に溶解して前記オゾン水溶液(5)O
3が形成されるように、前記オゾン含有ガス流(4)を前記ミキサ装置(50)内に含まれる前記水と接触させるように構成されたオゾン供給ユニット(22)と
を備え、
前記水およびオゾンのミキサ装置(50)は、
所定の量の水(1)を収容するように構成されたリザーバ(51)を備え、前記オゾン供給ユニット(22)および前記リザーバ(51)が、前記リザーバ(51)内の前記量の水(1)に対応するレベルよりも下方に前記オゾン含有ガス流(4)を供給するように構成された、ミキサ装置(50)、および
静的ミキサ(56)が内部に配置された混合ダクト(55)を備えるミキサ(50)
からなる群から選択される、請求項12に記載の装置。
【請求項22】
ある量のゲル(9)を収容し、前記ゲル(9)を撹拌下に維持するように構成されたゲル形成ターボ混合器(90)を備え、
前記ゲル形成ターボ混合器(90)は、前記ネブライザ装置(80)によって放出される前記処理液(6)が供給されるように、前記ネブライザ装置(80)の出力口(81)に流体接続される、請求項12に記載の装置。
【請求項23】
前記ゲル形成ターボ混合器(90)内で前記ゲルを調製するように、前記ゲル形成ターボ混合器(90)に、
ゲル化剤供給手段(82)、および
給水手段(83)
が関連付けられる、請求項12に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、活性酸素種(ROS)を含有する水溶液を製造し、活性酸素種をほとんど崩壊させず、あるいは許容範囲の崩壊にて、処理液を届けるための方法に関する。さらに、本発明は、そのような処理液を製造し、活性酸素種をほとんど崩壊させず、あるいは許容範囲の崩壊にて、処理液を生物学的システムへと届けるための装置に関する。
【背景技術】
【0002】
活性酸素種(ROS)は、1つ以上の不対電子を有し、したがって強く反応性である酸素化合物である。例として、スーパーオキシドアニオンO2
-、ヒドロキシルラジカルOH、などが挙げられる。
【0003】
周知のように、活性酸素種は、さまざまな細胞プロセスに関与し、とくには、例えばイタリア特許出願第102018000009939号明細書に記載されているように、植物および動物の細胞代謝を促進する。
【0004】
イタリア特許出願第102018000009939号明細書は、オゾン分裂生成物、とくにはスーパーオキシドアニオンO2
-の溶液を得るための装置を記載している。装置は、空気または酸素からオゾン含有ガスを得るための管状のオゾン発生器と、強力な交流電場を通ってオゾン含有ガスを流すらせん管イオン発生器と、ガス中に存在するスーパーオキシドアニオンO2
-を一重項酸素O1
2から分離する磁気イオンセパレータと、磁気セパレータを出るガスを冷却するための熱交換器と、このガスをマイクロバブルの形態で水へと吸収するためのマイクロナイザとを含む。
【0005】
上記の設備は、複雑かつ高価であり、イオン発生器および磁気セパレータなどのエネルギーを大量に消費する構成要素を含み、スーパーオキシドアニオン含有流の強力な冷却も必要である。
さらに、得られた溶液または分散液において、スーパーオキシドアニオンは、低濃度でしか存在せず、分子の酸素に急速に崩壊する。
【0006】
欧州特許出願公開第3804844号明細書は、水中のナノバブルの発生器を開示している。オゾンであってもよいガスが、超微細気泡発生装置に水と共に供給され、超微細気泡発生装置は、ナノ気泡を含む水を発生させることができ、次いで、ナノ気泡を含む水は、合流点において主たる水の流れに添加される。次いで、主たる水の流れおよびナノ気泡を含む水は、植物などの受け手に噴霧される。このようにして、ガスのナノ気泡を含む水が、受け手に噴霧される。オゾンがガスとして使用される場合、受け手へと、オゾンのナノ気泡を含む水が受け手に噴霧される。ナノ気泡を発生させるために、気泡発生装置に通過孔が設けられている。
【0007】
中国特許出願公開第111643700号明細書が、オゾン-水合成装置とオゾン-水溶解システムとを備える可動式のすぐに使用可能なオゾン殺菌噴霧器を開示している。発生器で発生させたオゾンをオゾン-水溶解システムによって水に溶解させ、細菌およびウイルスを死滅させることができる高濃度のオゾン水を得る。オゾン-水合成装置が水しか必要としないため、可動式のすぐに使用可能なオゾン殺菌噴霧器は、水をタンクに加えるだけでよい。オゾン-水溶解システムは、オゾンと水とをノズルによる噴霧の前に混合する水-オゾン溶解管を備える。
【0008】
特開平0240289号公報は、水へと供給されるオゾンを生成するオゾナイザを開示している。このような水を使用することにより、生鮮食品の貯蔵安定性が向上し、このような水中の魚の寿命が長くなる。水配管26の通路が、チューブを介して供給されるノズルからオゾンを受け取る。オゾンを水に混合させるために、ノズルの下流に、セラミックの複数の多孔質部材を含むメッシュ体を備える気液混合部が設けられる。通路から流出した水中のオゾンの泡が、部材を通過することによって水中に溶解する。
【0009】
独国特許出願公開第2938517号明細書が、医療および歯科医療のための消毒液を製造するために、O3で水を豊かにするための装置を開示している。ラインが、気体のO3が注入される混合ノズルを有する。ノズルは、水とガスとを混合するように機能するメッシュインサートを有する。とくには、ヘッドが、流水(矢印)を受け入れるための入口と、オゾン化装置またはオゾン貯蔵部からもたらされるオゾン(矢印)を流すことができるラインを接続することができるさらなる入口とを有するハウジングを含む混合ノズルの前端に接続される。オゾンの入口と混合ノズルの出口との間に、複数の個別のスクリーンが存在し、これらのスクリーンは、互いに隣接して積み重ねられ、オゾンと水とを密接に混合し、したがって高濃度に富化されたオゾン/水混合物を生成するための多段混合スクリーンとして機能する。プレートおよび微細メッシュグリッドを設けることができる。メッシュは、流れを分割し、気体と液体との間の密接な混合を提供する。装置を歯科医のドリルに組み込むことが可能である。
【発明の概要】
【0010】
したがって、本発明の目的は、ROS含有生成物、とくにはスーパーオキシドアニオン含有生成物を作製するための方法および装置であって、許容できない量のROSが崩壊して分子酸素に戻る前に生成物を届けることができる方法および装置を提供することである。
【0011】
本発明の特定の目的は、そのような方法および装置であって、ROS含有生成物が、ROS生成の直後に生物学的システムに供給することができる水溶液である方法および装置を提供することである。
【0012】
さらに、本発明の目的は、そのような方法および装置であって、生成物または溶液中のより高いスーパーオキシドアニオン濃度を達成するための方法および装置を提供することである。
【0013】
さらに、本発明の目的は、そのような方法および装置であって、先行技術よりも少ないエネルギー消費で上記生成物を得るための方法および装置を提供することである。
【0014】
本発明の別の目的は、そのような装置であって、先行技術の装置よりも簡単かつ安価に製造することができる装置を提供することである。
【0015】
さらに、本発明の目的は、そのような装置であって、サイズが小さく、容易に運ぶことができる装置を提供することである。
【0016】
上記目的は、オゾン水溶液から生物学的システムを処理することができる活性酸素種を含有する処理液を製造するための請求項1に記載の方法および装置、ならびに、そのような処理液を作製し、処理水溶液で生物学的システムを処理するための請求項12に記載の装置によって達成される。本方法および装置の好都合な変形形態および実施形態が、従属請求項に定義される。
【0017】
簡潔にするために、以下の説明において、「オゾン水溶液」という用語は、オゾン水溶液を指すために使用され、「処理液」という用語は、活性酸素種を含有する処理水溶液を指すために使用される。
【0018】
本発明の一態様によれば、本方法は、
第1の開口部および第2の開口部を有しており、第1の開口部と第2の開口部との間において内部に通路本体を有する容器を事前に配置するステップであって、
通路本体が、所定の通路断面サイズを有する複数の通路を含む、ステップと、
ネブライザ装置を第2の開口部に流体接続して事前に配置するステップと、
オゾン水溶液を生成するステップと、
オゾン水溶液を所定の第1の圧力で容器の第1の開口部へと、
オゾン水溶液が通路本体の複数の通路を通って流され、前記所定の通路断面サイズが、オゾン水溶液中のオゾンを活性酸素種に変換して、第1の圧力よりも低い第2の圧力の処理液を生成するように選択され、
その直後に、処理液が、ネブライザ装置を通って流され、次いで、生物学的システムに直接付着させることが可能であり、分子の酸素O2へと崩壊することなく生物学的システムと相互作用することができ、あるいは保存が可能であるミリメートル未満の粒子に霧化させられる
ように供給するステップと
を含み、
通路本体は、前記圧力をオゾン水溶液の第1の圧力値から通路本体を通過する処理液の第2の圧力値まで低下させるように構成され、かつ、
中空繊維の束であって、オゾン水溶液および処理液のための通路が中空繊維内に定められている、中空繊維の束、
完全な繊維の束であって、処理液へと変化するオゾン水溶液が流れる通路が、完全な繊維の間の空の空間を含む、完全な繊維の束、
処理液へと変化するオゾン水溶液が流れる通路が、所定の気泡サイズを有する浸透可能な連続気泡格子によって定められている、多孔質体、
やはりこの場合も所定の気泡サイズを有する浸出可能な連続気泡格子が形成されるように選択される粒子サイズを有する遊離無機粒状材料を含む物体(76’)、および
上述の通路本体の組合せ
からなる群から選択される。
【0019】
本発明の別の態様によれば、本装置は、
オゾン水溶液生成装置と、
オゾン水溶液生成装置と流体接続されて配置され、第1の開口部および第2の開口部を有する容器と、
容器の第1の開口部と第2の開口部との間において容器の内部に配置された通路本体と
を備えており、
通路本体は、所定の通路断面サイズを有する複数の通路を含んでいる、とくにはスーパーオキシドアニオンを含むROS水溶液を生成するための処理液生成装置と、
容器の第2の容器開口部に流体接続され、処理液をミリメートル未満の粒子の形態で処理液生成装置の外部に放出するように構成されたネブライザ装置と、
オゾン水溶液を所定の第1の圧力で容器の第1の開口部へと、
前記オゾン水溶液が通路本体を通って流れ、第1の圧力よりも低い第2の圧力の処理液を形成し、
その後に第2の圧力の前記処理液が、ネブライザを通って流れ、処理液生成装置の外部に放出される
ように供給するよう構成された供給ポンプと
を備え、
通路本体の複数の通路は、活性酸素種が処理液に溶解し、分子の酸素O2へと崩壊することなくネブライザ装置によって直接散布可能であるように、オゾン水溶液のオゾンを処理液へと変換するように選択された所定の通路断面サイズを呈し、
通路本体は、前記圧力をオゾン水溶液の第1の圧力値から通路本体を通過する処理液の第2の圧力値まで低下させるように構成され、かつ、
中空繊維の束であって、オゾン水溶液および処理液のための通路が中空繊維内に定められている、中空繊維の束、
完全な繊維の束であって、通路が完全な繊維の間の空き空間によって定められている、完全な繊維の束、
通路が所定の気泡サイズを有する浸透可能な連続気泡格子によって定められている、多孔質体、および
上述の通路本体の組合せ
からなる群から選択される。
【0020】
狭い通路寸法を有する通路を通る加圧されたオゾン水溶液の流れは、本質的に不安定なO3分子の活性酸素種への変換を助ける。実際に、第1の圧力と第2の圧力との間に設定された圧力と、水溶液が流れる通路本体の通路の狭い通路断面との組合せの作用が、O3分子に機械的応力を引き起こし、これが前述のイオン種O2
-およびO+へのO3の分裂、すなわち不均一開裂反応をもたらす。
【0021】
【0022】
「生物学的システム」は、植物、種子、ヒト細胞、および動物細胞を含むことができる。処理液を、製造方法および装置ならびに/あるいは可能なROSゲル安定化によって可能になるROS濃度で、直接または直ちに、あるいはゲル安定化の形態で、そのような生物学的システムに投与することにより、活性酸素種によって細胞代謝プロセスを加速させることができる。これは、例えば、植物の成長の促進、植物自体およびその果実のサイズの増大、ヒトまたは動物の組織、とくには皮膚組織の迅速な再生、毛球の再活性化、および本発明の発明者が発見した他の効果などの有益な効果をもたらす。
【0023】
とくには、中空繊維の束は、ポリスルホン、三酢酸セルロース、およびポリ塩化ビニルの中から選択される材料で製作されてよい。
【0024】
とくには、多孔質体は、焼結させたセラミックまたは金属材料、あるいは連続気泡スポンジを含んでよい。
【0025】
例えば、遊離無機粒状材料は、適切にふるい分けされた砂または限外ろ過助材を含んでよい。
【0026】
通路本体の上述の実施形態はいずれも、簡単かつ比較的安価に製造することができ、したがって装置の製造コストを抑えることができる。
【0027】
好都合には、通路本体内の通路の通路断面サイズは、通路を流れる流体の限外ろ過ステップを得るために適した範囲に設定される。例えば、中空繊維の壁が、マイクロメートル以下の多孔を有することができ、例えば、血液透析に使用される種類の中空繊維のうちの一種類であってよい。この場合、好都合には、中空繊維の壁の多孔を、オゾンおよび形成されるROSを含有する水溶液が流れる通路の一部として構成することができる。
【0028】
とくには、通路の通路断面サイズは、0.001μm~0.2μmの間、好ましくは0.005μm~0.015μmの間に設定される。上述のサイズ範囲は、処理液中のO2
-およびO+濃度を高め、あるいは最大化することを可能にする。通路を通るオゾン水溶液の強制的な流れは、第1の圧力から第2の圧力への圧力低下を決定する。
【0029】
供給ポンプは、オゾン水溶液が好ましくは7~15bar gの間、とくには10~12bar gの間に設定される所定の第1の圧力P1で処理液生成装置の容器に到達するように選択される。さらに、通路本体は、形成されたばかりの処理液を4bar g~7bar gの間に設定される第2の圧力P2でネブライザ装置に放出するように構成される。
【0030】
好都合には、通路を通過する前または通過した後に、オゾン水溶液またはROS含有処理液のそれぞれを、通路本体に設けられたダクト部分を通って流すことができる。これらのダクト部分は、10μm~1mmの間、好ましくは50μm~500μmの間、より好ましくは100μm~300μmの間に設定された断面サイズを有することができる。上記のダクト部分は、水溶液の流れをより容易にする。
【0031】
具体的に、オゾン水溶液を生成するステップは、
酸素、とくには空気流の酸素からオゾンを生成し、オゾン含有ガス流を得るステップと、
オゾン含有ガス流をミキサ装置において水に接触させ、オゾンを水に溶解させて、オゾン水溶液を形成するステップと
を含む。
【0032】
この目的のために、オゾン水溶液生成装置は、
水およびオゾンのミキサ装置と、
ミキサ装置に気体接続されており、大気流を受け入れ、大気流をオゾン含有ガス流に変化させるように構成されたオゾン発生器と、
前記オゾンをミキサ装置へと供給するためのオゾン供給ユニットと
を含むことができ、
供給ユニットは、オゾンが水に溶解してオゾン水溶液が形成されるように、オゾン含有ガス流をミキサ装置内に含まれる前記水と接触させるように構成される。
【0033】
一実施形態において、ミキサ装置は、所定の量の水を収容するように構成されたリザーバを備える。この場合、オゾン供給ユニットおよびリザーバは、オゾン含有ガスの流れを、リザーバ内の水の量に対応するレベルより下方でリザーバへと供給するように相互に配置される。この実施形態においては、オゾン水溶液がリザーバ内でバッチ式にて生成され、これにより、オゾン水溶液中のオゾン濃度のより正確な制御が可能になり、処理液中の活性酸素種の濃度もより正確に制御することができる。
【0034】
別の実施形態において、ミキサ装置は、静的ミキサが内部に配置された混合ダクトを備える。このようにして、オゾン水溶液は、処理液を生成する後続のステップのように連続的に混合ダクトを通って流れる間に形成される。したがって、オゾン水溶液のための貯蔵容器が必要とされず、したがって、装置のサイズおよび重量を抑えることができる。この理由で、装置の輸送および使用が簡単になる。さらに、この実施形態において、オゾン水溶液は、生成された直後に処理液を生成するために使用され、水溶液のオゾンが直ちにROSに変換される。したがって、ROSに変換される前に不安定さゆえに二原子酸素O2に戻ってしまうオゾンは、少量にすぎない。これは、酸素からのROS生成プロセスにおける全体的なROS収率を向上させる。
【0035】
好都合には、オゾンの溶解およびオゾン水溶液の形成に使用される水は、所定の量の過酸化水素を含み、したがって、オゾンを水に接触させて溶解させるステップは、過酸化水素の存在下で行われる。
【0036】
好ましくは、過酸化水素の量は、前記水の量の1/500~1/5000の間に設定された35%過酸化水素水溶液の量に相当する。
【0037】
好ましくは、オゾン水溶液の作製に使用される水は、一定量の溶解塩を含有する。具体的には、溶解塩は、それぞれ50~500mg/リットルの間に設定された濃度で存在するナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、鉄、塩化物、硫酸塩、重炭酸塩、フッ化物、および硝酸塩からなる群から選択されるアニオンおよび1つのカチオンの少なくとも1対からなる。
【0038】
好ましくは、処理液生成装置の容器は、細長い形状を有し、第1および第2の開口部は、容器の両端部に配置される。とくには、通路本体または容器は、直径の3~5倍の間に設定される長さの管形状を有する。
【0039】
上述のように製造された処理液中のスーパーオキシドアニオンO2
-を含む活性酸素種を、処理液のミリメートル未満の粒子をゲル中に取り込むことによって安定化させるための方法も、本発明の範囲に含まれる。
【0040】
とくには、そのようなROS水溶液のミリメートル未満の粒子のゲルへの取り込みは、
ある量のゲルをゲル形成ターボ混合器内、すなわちゲルの作製に一般的に用いられる設備内に事前に配置するステップと、
ゲル形成ターボ混合器内で前記ゲルを撹拌下に維持するステップと、
ゲルを撹拌する上記ステップの最中に、ネブライザ装置によって放出される処理液をゲル形成ターボ混合器内に供給するステップと
を含む。
【0041】
とくには、ある量のゲル化剤をゲル形成ターボ混合器内に事前に配置すること、およびゲルを撹拌する上記ステップの最中に、所定の量の水(8)を前記ゲル形成ターボ混合器(90)へと供給することによりゲルをその場で生成することができ、すなわち形成済みまたは形成中のゲルへのROS水溶液の取り込みの直前または最中にゲル形成ターボ混合器内で生成することができる。
【0042】
この目的のために、装置は、このようなゲル形成ターボ混合器を、ネブライザ装置によって放出される処理液が供給されるように、ネブライザ装置の出力口に流体接続して備える。さらに、ゲル形成ターボ混合器を、前記ゲル形成ターボ混合器内で前記ゲルを調製し、あるいは処理液中のROSを伴う水の添加に起因する予め形成されたゲルの粘度変化を補償するために、ゲル化剤供給手段および水供給手段と関連付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0043】
本発明のさらなる特徴および/または利点が、添付の図面を参照して、あくまでも限定ではなく例として行われる実施形態の変種および形態についての以下の説明によって、さらに明確になるであろう。
【0044】
【
図1】本発明による活性酸素種を含有する処理液を作製するための装置のフロー図である。
【
図2】通路本体が完全な繊維で作られている処理液生成装置の縦断面図を図式的に示している。
【
図3】通路本体が中空繊維で作られている処理液生成装置の縦断面図を図式的に示している。
【
図4】微小孔性の繊維が使用される変形例における
図4の通路本体の繊維の詳細図である。
【
図5】通路本体が多孔質構造を有する処理液生成装置の縦断面図を図式的に示している。
【
図6】例えば血液透析に使用するための丸められた多孔質膜の斜視図を図式的に示している。
【
図7】通路本体が
図5の丸められた多孔質膜で作られている処理液生成装置の縦断面図を図式的に示している。
【
図8】通路本体が粒状構造を有し、遊離無機粒状材料から形成されている処理液生成装置の縦断面図を図式的に示している。
【
図9】
図1のオゾン水溶液生成装置とネブライザとの間の経路に沿ってオゾン/ROS水溶液の圧力がどのように変化するかを示す図である。
【
図10】ミキサ装置がリザーバを備えている本発明の一実施形態による装置のフロー図である。
【
図11】水-オゾンミキサ装置にH
2O
2を供給するための過酸化水素供給装置が設けられた
図10の実施形態の変形例による装置のフロー図である。
【
図12】ミキサ装置が静的ミキサを囲む混合ダクトを備えている本発明の一実施形態による装置のフロー図である。
【
図13】水-オゾンミキサ装置にH
2O
2を供給するための過酸化水素供給装置が設けられた
図11の実施形態の変形例による装置のフロー図である。
【
図14】
図10の実施形態の変形例に係る装置のフロー図であり、一実施形態に係る処理液生成装置とオゾン水溶液生成装置のリザーバとの間に補償および/またはリサイクルダクトが設けられている。
【
図15】活性酸素種を含有する処理液を作製し、溶液をゲルに取り込むことによって活性酸素種を安定化させるための装置のフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0045】
図1を参照し、活性酸素種(ROS)、とくにはスーパーオキシドアニオンO
2
-を含有する処理液6を得るための装置100を説明する。
【0046】
装置100は、
図2~
図8を参照して以下でさらに詳細に説明されるオゾン水溶液生成装置10と、オゾン水溶液生成装置10に流体接続して配置された処理液生成装置70とを備える。処理液生成装置70は、オゾン水溶液生成装置10によって得られたオゾン水溶液5を、活性酸素種を含有する処理液6に変換するように構成される。
【0047】
処理液生成装置70において、容器71は、第1の開口部73および第2の開口部74を有し、通路本体72を囲んでいる。第1の開口部73は、オゾン水溶液生成装置10によって生成されたオゾン水溶液5を処理液生成装置70の第1の開口部73に供給することができるように、オゾン水溶液生成装置10の出口に流体接続されて配置されている。以下でさらに詳細に説明されるとおり、オゾン水溶液5を生成処理液生成装置70に供給するための供給ポンプ60を設けることができる。
【0048】
図2~
図8に示されるように、通路本体72は、所定の通路断面サイズを有する複数の通路77を含み、オゾン水溶液5は、通路77を通って流れるときに処理液6に変化し、すなわち、通路本体72内をオゾン水溶液5が進行するにつれて、オゾンがROSに変換される。
【0049】
以下で説明されるように、ROS、とくにはO2
-およびO+イオンへのオゾン変換を可能にするために、通路77の通路断面サイズは、0.001μm~0.2μm、好ましくは0.005μm~0.015μmに設定される。
【0050】
とくには、
図2~
図8に示される実施形態において、容器71は、長手軸71’に沿って延びる細長い形状を有する。好都合には、容器71は、円筒形状を有することができるが、これに限定されない。これらの実施形態において、第1の開口部73、すなわちオゾン水溶液5の入口開口部と、第2の開口部74、すなわち処理液6の出口開口部とが、細長い容器71の両端部に位置する。
【0051】
図2の実施形態において、通路本体72は、容器71の長手軸71’の方向に配置された完全な繊維76の束75を備える。完全な繊維76は、1つの中実繊維76と他の中実繊維との間にオゾン水溶液5および形成される処理液6のための通路77を定めるように互いにパックされる。流入するオゾン水溶液5について繊維の束75の断面全体にわたる均一な分布を得るように、第1の開口部73と繊維の束75との間に空の空間73’が好都合にもたらされる。
【0052】
図3の実施形態において、通路本体72は、やはり長手軸71’の方向に配置された中空繊維78の束75を備える。中空繊維78は、自身の内部に、オゾン水溶液5および形成される処理液6のためのそれぞれの通路77を定める。この場合、通路断面サイズは、中空繊維78の内部断面に対応する。この場合も、通路本体72内のオゾン水溶液5の均一な分布を促進するために、第1の開口部73と繊維の束75との間に空の空間73’を設けることが好ましい。中空繊維78は、通路本体72の通路77の数を最大にするように密にパックされる。好ましくは、中空繊維78の繊維束75は、シェル・アンド・チューブ型熱交換器のチューブと同じやり方で、2つのエンドプレートの間に取り付けられる。
【0053】
図4が、
図3の実施形態の変形例を示しており、シェル・アンド・チューブ型熱交換器のシェル側と同様に、中空繊維78の壁が、中空繊維78の内側管路を容器71の内側の中空繊維78自身の外側に流体連絡させるマイクロメートル以下の多孔77を有する。この場合、オゾンおよび形成されるROSを含有する水溶液5、6が流れる通路77は、中空繊維78の壁の多孔77を含むことができ、あるいは中空繊維78の壁の多孔77であってよい。
【0054】
この構成において、第1の開口部73および第2の開口部74は、好ましくは、処理液6へと変化するオゾン水溶液5が、束75のシェル側79から多孔77を通って管側へと流入するように配置され、すなわち、第1の開口部73が、容器71のシェル部分の壁を貫いて作られる一方で、第2の開口部74は、容器71のボンネット部分の壁を貫いて作られる。
【0055】
具体的に、通路本体72の中空繊維78は、透析装置において使用されるものと同じ種類であってよい。
【0056】
具体的に、通路本体72の中空繊維78は、それを通り、すなわち中空繊維78の壁の多孔を通って、典型的には中空繊維78の外側から内側へと流れる液体の限外ろ過を実施するために使用されるものと同じ種類であってよい。
【0057】
図2~
図4に示される通路本体72、すなわち完全な繊維76および中空繊維78は、さまざまな材料で製作可能である。具体的に、ポリスルホン、三酢酸セルロース、およびポリ塩化ビニル、ならびに限外ろ過の当業者に周知のポリプロピレンおよびポリエーテルスルホンが好ましい。
【0058】
図5の実施形態において、通路本体72は、チューブまたはチューブの束の構造を含まない多孔質の成形体である。この場合、ROS含有処理液6に変化するオゾン水溶液5のための通路77は、浸透可能な連続気泡格子によって定められ、通路断面サイズは、格子の気泡サイズに対応する。例えば、多孔質成形体の通路本体72を、金属またはセラミック粉末を焼結することによって、既知の方法で得ることができる。この実施形態の一変形例において、多孔質構造の通路本体72は、連続気泡スポンジであってもよい。
【0059】
図6および
図7は、通路本体72が、軸78”の周りに巻かれることによって、円筒の形状を有する容器71への挿入に適した実質的に円筒形の構造を形成する丸められた多孔質膜78’からなる多孔質体である実施形態に関する。
【0060】
この場合も、具体的に、通路本体72の多孔質膜78’は、透析装置において使用されるものと同じ種類であってよい。
【0061】
この場合も、具体的に、通路本体72の多孔質膜78’は、そこを通って流れ、すなわち典型的には軸78”に向かって膜78’の多孔77を通って流れる液体の限外ろ過を実行するために使用されるものと同じ種類であってよい。
【0062】
図6および
図7に示される通路本体72、すなわち多孔質膜78’は、さまざまな材料で製作可能である。具体的に、限外ろ過の当業者にとって周知のとおり、ポリスルホン、三酢酸セルロース、ポリ乳酸、およびポリ塩化ビニルが好ましい。
【0063】
図8の実施形態において、通路本体72は、遊離無機粒状材料72’から形成され、その粒径は、この場合にも浸透可能な連続気泡格子が形成され、気泡は本方法によって提供されるとおりの所定のサイズを有するように選択される。例えば、遊離無機粒状材料72’は、管理された粒径の砂、すなわち所望の通路断面サイズを得るように適切にふるい分けされた砂であってよい。代替として、遊離無機粒状材料は、限外ろ過助材として技術的に知られている鉱物であってもよい。
【0064】
好ましくは直列に配置された複数の通路本体72を、上述した種類のオゾン水溶液5の流路に沿って設けることができる。
【0065】
好都合には、通路77の通過前または通過後に、オゾン水溶液5またはROS含有処理液6は、それぞれ、通路本体72に設けられたダクト部分77’(
図4)を通って流れることができる。ダクト部分77’は、10μm~1mm、好ましくは50μm~500μm、より好ましくは100μm~300μmに設定された断面サイズを有することができる。
【0066】
処理液生成装置70の下流に、ネブライザ80が設けられ、ネブライザ80は、第2の開口部74に流体接続され、好ましくは所定の第2の圧力P2で利用可能な液体の流れを、ミリメートル未満の粒子、より好ましくはミクロンサイズの粒子に分割するように構成され、次いで、処理液6をそのような粒子の形態で生成装置70の外部に放出するように配置される。
【0067】
供給ポンプ60が、オゾン水溶液5が好ましくは7~15bar gの間、具体的に10~12bar gの間に設定される所定の第1の圧力P1で容器71に到達するように選択される。装置100に沿った水溶液の圧力プロファイルが、
図9に概略的に示されている。
【0068】
さらに、通路本体72は、処理液6を4bar g~7bar gの間に設定される第2の圧力P2でネブライザ装置80に放出するように構成される。
【0069】
このようにして、オゾン水溶液5は、例えば
図3の中空繊維78の内側管路、または
図3の中空繊維78の壁の多孔77、あるいは
図5~
図8のような多孔質体または粒状体72の浸透可能な格子など、通路本体72の通路77を通って流れることができる。この通過の際に、圧力および通路77の内壁との相互作用の複合効果が、オゾン水溶液5に含まれるオゾン分子O
3の不安定性を強めることにより、オゾンが少なくとも部分的にROSに変化し、例えば、オゾンの不均一開裂反応が生じ、アニオンO
2
-およびカチオンO
+が形成される。
【0070】
【化2】
したがって、第2の開口部74は、活性酸素種を含有する処理液6を生成する。
【0071】
次いで、通路本体72において生成された処理液6は、ネブライザ80を通って流れ、後述されるように、生物学的システムへの散布、またはさらなるROS安定化のために利用可能である。
【0072】
第1の場合、処理液からの活性酸素種を生物学的システムに直接付着させることができ、分子の酸素O2へと自然に崩壊する前に生物学的システムと相互作用させることができる。
【0073】
図10を参照すると、水1および酸素含有ガス3、具体的に空気から、活性酸素種、具体的にO
2
-アニオンを含有する処理液6を生成して投与するための本発明の一実施形態による装置101が記載されている。簡潔にするために、以下の説明においては、酸素含有ガスとして、環境から取り込まれる空気3を参照する。しかしながら、図面に示されていない実施形態において、酸素含有ガスは、例えば実質的に純粋な酸素または可搬の圧力容器から取り出される圧縮空気など、大気とは別個の気体であってもよい。
【0074】
装置101は、後述されるように、空気3に含まれる酸素をオゾンに少なくとも部分的に変換するように構成され、次いで、このオゾンから、処理液6のスーパーオキシドアニオンが得られる。
【0075】
装置101は、空気3に含まれる酸素の少なくとも一部をオゾンO
3に変換するように構成された従来からのオゾン発生器40を備える。オゾン発生器40に、環境から取り込まれた空気流3を所定の流量で発生器40を通って運ぶように構成されたファン30が関連付けられる。
図10の実施形態において、ファン30は、オゾン発生器40の上流に配置されているが、他の実施形態においては、オゾン発生器40の下流に配置されてもよい。
【0076】
したがって、オゾン発生器40は、オゾンを、チッ素および残り得る未変換の酸素ならびに空気中に通常含まれるより少量の他のガスに加えて含有するガス4を生成する。
【0077】
装置101は、オゾンを水1に溶解させてオゾン水溶液5を得るために、ある量の水1または水1の流れをオゾン含有ガス4に接触させるように構成されたミキサ装置50をさらに備える。
【0078】
図10の実施形態において、ミキサ装置50は、所定の量の水1を受け入れるためのリザーバ51を備える。この目的のために、ミキサ装置50に、例えば
図10に示されるような給水網からの供給ライン21など、給水手段21が関連付けられる。図示されていない変形例において、給水手段21は、水1を重力によってリザーバ51へと移すために、水1を受け取り、選択的にリザーバ51に連絡させるように構成されたホッパを備えることができる。
【0079】
装置101は、上述のようにファン30およびオゾン発生器40が配置されるオゾン含有ガス流4の供給ライン22をさらに備える。供給ライン22およびリザーバ51は、好ましくは、オゾン含有ガス4を水1と接触させるように、水1の量に対応するリザーバ51に含まれる液体1、5のレベルよりも下方にオゾン含有ガス流4を供給するように構成される。
図10に示される実施形態において、リザーバ51には、オゾン含有ガス4の供給ライン22に流体接続された浸漬管52が設けられている。図示されていない本実施形態のいくつかの変形例において、ミキサ装置50は、オゾン含有ガス4をリザーバ51に収容された水1に細かく分散させるための従来からの気体-液体拡散手段を備える。このような拡散手段は、沈められた端部、すなわち浸漬管52の出口に配置可能である。
【0080】
装置101は、オゾン水溶液5の排出ダクト23をさらに備え、排出ダクト23に沿ってポンプ60が配置され、したがって排出ダクト23の吸引部分25および送出部分26を定める。排出ダクト23の送出部分26は、処理液生成装置70に接続される。
【0081】
図11が、過酸化水素H
2O
2 2をミキサ装置50のリザーバ51に供給するための過酸化水素供給装置35を備えるという点で
図10の装置101から相違する本発明の一実施形態による装置102を示している。過酸化水素供給装置35は、供給ライン36、および過酸化水素容器38から所定の量の過酸化水素2を移すように構成された計量ポンプなどのポンプ37を備えてよい。過酸化水素容器38は、供給業者から購入される過酸化水素の容器、または装置102の固定のタンク38であってよい。
【0082】
水1、オゾン含有ガス4、および過酸化水素2の供給手段または供給装置21、22、35は、所定の量の水、オゾン、および過酸化水素をミキサ装置50、具体的にリザーバ51に供給するために設けられたそれぞれの質量または流量事前決定手段を備えることができる。供給手段としての給水ライン1および過酸化水素2の場合、そのような事前決定手段は、水1の給水ライン21の遮断弁24を閉じ、あるいは過酸化水素供給ポンプ37を停止させるために、ミキサ装置50に供給される所定の液体の量に達したときに電気信号を発するように構成された流量計であってよい。供給手段としての荷役ホッパの場合、事前決定手段は、計量装置またはレベルインジケータを備えることができる。前述の事前決定手段は、従来からの形式のものであり、したがって分野の技術者によって容易に実装可能であるため、詳しくは説明せず、図面にも示さない。
【0083】
図12は、ミキサ装置50が、混合タンク51の代わりに、この場合には従来からの静的ミキサ56が内部に配置される管状要素である混合ダクト55を備える点で、
図10の装置101から相違する本発明のさらなる実施形態による装置103に関する。
【0084】
この場合も、装置103は、給水手段21およびオゾン含有ガス供給装置22を備える。給水手段21は、供給タンク54および供給ポンプ60を備え、好ましくは、混合ダクト55への正しい流量を設定するための水流量制御弁29を備えることができる。ポンプ60および調整弁29は、静的ミキサ56が必要とする圧力で混合ダクト55に水1を供給するように選択される。代替として、点線で示されるように、供給タンク54および水1を混合ダクト55へと運ぶためのポンプ60を必要とせずに、水1を静的ミキサ56が必要とする圧力に少なくとも等しい圧力で利用可能である分配網から、水1を直接引くことも可能である。
【0085】
図13が、
図11の装置102と同様に過酸化水素2をミキサタンク54に供給するための過酸化水素供給装置35を備えるという点で、
図12の装置103から相違する本発明の一実施形態による装置104を示している。この場合、適切な過酸化水素/水の比率が供給タンク54に好都合に設定される。
【0086】
再び
図9~
図12を参照すると、処理液生成装置70の容器71は、オゾン水溶液5の出口ダクト23に流体接続された第1の開口部73を有する一方で、スーパーオキシドアニオン生成器70の第2の開口部74は、好ましくはネブライザ80に直接接続される。
【0087】
図14は、処理液生成装置70の容器71、とりわけ容器71のシェルと中空繊維78との間に定められた空間79が、容器内の圧力を所定の安全値未満に維持するために、補償およびリサイクルダクト57を介してリザーバ51の開口部に流体接続されるという点で、
図10の装置101から相違する装置105を示している。
図14の実施形態の代替として、適切に設定された安全弁を、容器の1つの壁に設けることも可能である。
【0088】
図15は、ネブライザ装置80によって放出される処理液6が供給されるようにネブライザ装置80の出力口81に流体接続されたゲル形成ターボ混合器90を備えている本発明のさらなる実施形態による装置106を図式的に示している。さらに、ゲル形成ターボ混合器90を、ゲル形成ターボ混合器90内でゲル9を調製し、あるいは処理液6中のROSを伴う水の添加に起因する予め形成されたゲル9の粘度変化を補償するために、ゲル化剤7の供給手段82および水8のさらなる供給手段83と関連付けることができる。
【実施例】
【0089】
ROS含有処理液6の製造試験を、
図14の装置105の図による試作装置を使用して行った。
・ファン30は、2.4mbarの送出圧力で0.3mc/hrの空気流量を送出することができるファンである;
・オゾン発生器40は、80Wの発生器である;
・ミキサ装置50のタンク51は、30リットルの容量を有する;
・供給ポンプ60は、1.8barの送出圧力で20リットル/分の水流量を送出することができる回転ポンプである;
・処理液生成装置70は、
図4に示されるようなφ3.2×27 mmの容器を備え、この容器において、直径200μmの中空ポリスルホン繊維の束75、より詳細にはFresenius社のモデルF5HPs型の透析装置を使用した;
・ネブライザ80は、灌注に標準的に使用される一種の黄銅アトマイザである。
【0090】
試験を、以下の動作条件下で行った:オゾン水溶液処理量:30リットル;
・オゾン水溶液生成ステップの時間(オゾン発生器40の稼働時間):約1分;
・処理液生成器70への供給量:20リットル/分;
実施例2および4の試験においては、35%過酸化水素2を、リザーバ51内の水について0.2ml/lに設定して、水1に添加してオゾン水溶液5を調製した。
【0091】
電気伝導率の測定を、測定値をイオン濃度値に変換することができるHanna EDGE器具によって、水中に普通に存在するイオンの寄与を除外するために予備較正を行ってから、生成されたばかりの処理液6について行った。
【0092】
結果を、イタリア特許出願第102018000009939号明細書に記載の先行技術の装置で得られた処理液の比較例と共に、以下の表に示す。
【0093】
【0094】
上記の結果は、先行技術の装置で可能な濃度と比較して、活性酸素種の濃度が著しく高くなること、水中の溶存塩との組合せにおいてとくに重要な過酸化水素の著しい効果、および溶存塩自体の著しい効果を示している。
【0095】
水中の溶存塩のさまざまな濃度において、異なる量の過酸化水素で行った試験によって、得られた処理液中のROSイオンの濃度に関して、表の第1行に示されているような低い値から出発して、他の行に示されているような高い値(これらを超えると飽和効果が生じる傾向にある)まで、これらの因子の大きな効果が確認された。
【0096】
特定の具体的な実施形態の上記の説明、ならびに提示された実施例は、他者が、既知の技術を使用して、さらなる研究を必要とせずに、本発明の考え方から外れることなく、種々の用途において具体的な実施形態を変更および/または調整することができるように、本発明を考え方の観点から示すことができ、したがって、そのような調整および変更は、具体的な実施形態の均等物とみなされると理解される。記載されたさまざまな機能を実現するための手段および材料は、本発明の範囲から逸脱することなく、さまざまな種類のものであってよい。使用される表現または用語は、純粋に説明のためのものであり、したがって、限定のためのものではないと理解される。
【手続補正書】
【提出日】2023-09-24
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
生物学的システムを処理することができる活性酸素種(ROS)を含有する処理液(6)を得るための方法であって、
第1の開口部(73)および第2の開口部(74)を有しており、前記第1の開口部(73)と前記第2の開口部(74)との間において内部に通路本体(72)を有する容器(71)を事前に配置するステップ
であって、前記通路本体(72)が、所定の通路断面サイズを有する複数の通路(77)を含む
、ステップと、
ネブライザ装置(80)を前記第2の開口部(74)に流体接続して事前に配置するステップと、
オゾン水溶液(5)を生成するステップと、
前記オゾン水溶液(5)を所定の第1の圧力(
P1)で前記容器(71)の前記第1の開口部(73)へと、
前記オゾン水溶液(5)が前記通路本体(72)の前記複数の通路を通って流され、前記所定の通路断面サイズが、前記オゾン水溶液(5)のオゾンを活性酸素種に変換して、前記第1の圧力(
P1)よりも低い第2の圧力(
P2)の処理液を生成するように選択され、
その直後に、前記処理液(6)が、前記ネブライザ装置(80)を通って流され、次いでミリメートル未満の粒子に霧化させられ、
前記ミリメートル未満の粒子が、前記生物学的システムに直接付着させることが可能であり、前記ROSが分子の酸素O
2へと崩壊することなく前記生物学的システムと相互作用することができ、あるいは前記ミリメートル未満の粒子が、保存が可能である
ように供給するステップと
を含み、
前記通路本体(72)が、前記圧力を前記オゾン水溶液(5)の前記第1の圧力(P1)から前記通路本体(72)を通過する前記処理液(6)の前記第2の圧力(
P2)まで低下させるように構成され、かつ
中空繊維(78)の束(75)であって、前記オゾン水溶液(5)および前記処理液(6)のための前記通路(77)が前記中空繊維(78)内に定められている、中空繊維(78)の束(75)、
完全な繊維(76)の束(75)であって、前記通路(77)が前記完全な繊維(76)の間の空き空間を含む、完全な繊維(76)の束(75)、
前記通路(77)が所定の気泡サイズを有する浸透可能な連続気泡格子によって定められる、多孔質体(76)
、
遊離無機粒状材料を含む物体(76’)、および
上述の通路本体(72)の組合せ
からなる群から選択され
、
前記通路本体(72)内の前記通路(77)の前記通路断面サイズが、0.001μm~0.2μmの間で選択される、
処理液(6)を得るための方法。
【請求項2】
生物学的システムを処理することができる活性酸素種(ROS)を含有する処理液(6)を得るための方法であって、
第1の開口部(73)および第2の開口部(74)を有しており、前記第1の開口部(73)と前記第2の開口部(74)との間において内部に通路本体(72)を有する容器(71)を事前に配置するステップであって、前記通路本体(72)が、所定の通路断面サイズを有する複数の通路(77)を含む、ステップと、
ネブライザ装置(80)を前記第2の開口部(74)に流体接続して事前に配置するステップと、
オゾン水溶液(5)を生成するステップと、
前記オゾン水溶液(5)を所定の第1の圧力(P1)で前記容器(71)の前記第1の開口部(73)へと、
前記オゾン水溶液(5)が前記通路本体(72)の前記複数の通路を通って流され、前記所定の通路断面サイズが、前記オゾン水溶液(5)のオゾンを活性酸素種に変換して、前記第1の圧力(P1)よりも低い第2の圧力(P2)の処理液を生成するように選択され、
その直後に、前記処理液(6)が、前記ネブライザ装置(80)を通って流され、次いでミリメートル未満の粒子に霧化させられ、
前記ミリメートル未満の粒子が、前記生物学的システムに直接付着させることが可能であり、前記ROSが分子の酸素O
2
へと崩壊することなく前記生物学的システムと相互作用することができ、あるいは前記ミリメートル未満の粒子が、保存が可能である
ように供給するステップと
を含み、
前記通路本体(72)が、前記圧力を前記オゾン水溶液(5)の前記第1の圧力(P1)から前記通路本体(72)を通過する前記処理液(6)の前記第2の圧力(P2)まで低下させるように構成され、かつ
中空繊維(78)の束(75)であって、前記オゾン水溶液(5)および前記処理液(6)のための前記通路(77)が前記中空繊維(78)内に定められている、中空繊維(78)の束(75)、
完全な繊維(76)の束(75)であって、前記通路(77)が前記完全な繊維(76)の間の空き空間を含む、完全な繊維(76)の束(75)、
前記通路(77)が所定の気泡サイズを有する浸透可能な連続気泡格子によって定められる、多孔質体(76)、
遊離無機粒状材料を含む物体(76’)、および
上述の通路本体(72)の組合せ
からなる群から選択され、
前記オゾン水溶液(5)を生成するステップが、
酸素からオゾン(30)を生成し、オゾン含有ガス流(4)を得るステップと、
前記オゾン含有ガス流(4)をミキサ装置(40)において水に接触(22)させ、前記オゾンを前記水に溶解させて、オゾンO
3
水溶液(5)を形成するステップと
を含み、
前記水が、所定の量の過酸化水素(2)を含み、オゾンを水に接触させて溶解させるステップが、前記過酸化水素の存在下で行われ、
前記過酸化水素(2)の量が、前記水(1)の量の1/500~1/5000の間に設定された35%過酸化水素水溶液の量に相当する、処理液(6)を得るための方法。
【請求項3】
前記多孔質体は、
セラミックまたは金属の焼結体、および
連続気泡スポンジ
からなる群から選択される、請求項1または2に記載の処理液(6)を得るための方法。
【請求項4】
前記遊離無機粒状材料は、砂および限外ろ過助材の中から選択され、前記遊離無機粒状材料は、所定の気泡サイズを有する浸透可能な連続気泡格子を形成するように選択された粒径を有する、請求項1または2に記載の処理液(6)を得るための方法。
【請求項5】
前記通路本体(72)内の前記通路(77)の前記通路断面サイズは、前記通路(77)を通って流れる流体の限外ろ過ステップを実行するように構成される、請求項1または2に記載の処理液(6)を得るための方法。
【請求項6】
前記通路本体(72)内の前記通路(77)の前記通路断面サイズは、0.001μm~0.2μmの間、具体的に0.005μm~0.015μmの間で選択される、請求項2に記載の処理液(6)を得るための方法。
【請求項7】
前記オゾン水溶液(5)を生成するステップは、
酸素、具体的に空気流(3)の酸素からオゾン(30)を生成し、オゾン含有ガス流(4)を得るステップと、
前記オゾン含有ガス流(4)をミキサ装置(40)において水に接触(22)させ、前記オゾンを前記水に溶解させて、前記オゾンO
3
水溶液(5)を形成するステップと
を含み、
前記水は、所定の量の過酸化水素(2)を含み、前記オゾンを水に接触させて溶解させるステップは、前記過酸化水素の存在下で行われる、請求項1に記載の処理液(6)を得るための方法。
【請求項8】
前記過酸化水素(2)の量は、前記水(1)の量の1/500~1/5000の間に設定された35%過酸化水素水溶液の量に相当する、請求項7に記載の処理液(6)を得るための方法。
【請求項9】
前記水は、Na
+
、K
+
、Ca
2+
、Mg
2+
、Fe
2+
、Cl
-
、SO
4
=
、HCO
3
-
、F
-
、およびNO
3
-
からなる群から選択されるイオンを含み、それぞれが50~500mg/リットルの間に設定された濃度で存在する、請求項1または2に記載の処理液(6)を得るための方法。
【請求項10】
前記通路本体(72)は、限外ろ過フィルタである、請求項1または2に記載の処理液(6)を得るための方法。
【請求項11】
前記通路本体(72)内の前記通路(77)の前記通路断面サイズは、0.005μm~0.015μmの間で選択される、請求項1に記載の処理液(6)を得るための方法。
【請求項12】
酸素からオゾン(30)を生成するステップは、空気流(3)の酸素からオゾン(30)を生成するステップである、請求項2に記載の処理液(6)を得るための方法。
【請求項13】
処理液(6)のスーパーオキシドアニオンO
2
-
を含む活性酸素種の安定化のための方法であって、
第1の開口部(73)および第2の開口部(74)を有しており、前記第1の開口部(73)と前記第2の開口部(74)との間において内部に通路本体(72)を有する容器(71)を事前に配置するステップであって、前記通路本体(72)が、所定の通路断面サイズを有する複数の通路(77)を含む、ステップと、
ネブライザ装置(80)を前記第2の開口部(74)に流体接続して事前に配置するステップと、
オゾン水溶液(5)を生成するステップと、
前記オゾン水溶液(5)を所定の第1の圧力(P1)で前記容器(71)の前記第1の開口部(73)へと、
前記オゾン水溶液(5)が前記通路本体(72)の前記複数の通路を通って流され、前記所定の通路断面サイズが、前記オゾン水溶液(5)の前記オゾンを活性酸素種に変換して、前記第1の圧力(P1)よりも低い第2の圧力(P2)の処理液を生成するように選択され、
その直後に、前記処理液(6)が、前記ネブライザ装置(80)を通って流され、次いでミリメートル未満の粒子に霧化させられ、
前記ミリメートル未満の粒子が、前記生物学的システムに直接付着させることが可能であり、前記ROSが分子の酸素O
2
へと崩壊することなく前記生物学的システムと相互作用することができ、あるいは前記ミリメートル未満の粒子が、保存が可能である
ように供給するステップと
を含む、処理液(6)を製造するステップを含んでおり、
前記通路本体(72)が、前記圧力を前記オゾン水溶液(5)の前記第1の圧力(P1)から前記通路本体(72)を通過する前記処理液(6)の前記第2の圧力(P2)まで低下させるように構成され、かつ
中空繊維(78)の束(75)であって、前記オゾン水溶液(5)および前記処理液(6)のための前記通路(77)が前記中空繊維(78)内に定められている、中空繊維(78)の束(75)、
完全な繊維(76)の束(75)であって、前記通路(77)が前記完全な繊維(76)の間の空き空間を含む、完全な繊維(76)の束(75)、
前記通路(77)が所定の気泡サイズを有する浸透可能な連続気泡格子によって定められる、多孔質体(76)、
遊離無機粒状材料を含む物体(76’)、および
上述の通路本体(72)の組合せ
からなる群から選択され、
前記方法が、
前記処理液(6)の前記ミリメートル未満の粒子をゲル(9)中に取り入れるステップをさらに含む、活性酸素種の安定化のための方法。
【請求項14】
前記処理液(6)を製造するステップは、請求項3~8のいずれか一項に従って実行される、請求項13に記載の活性酸素種の安定化のための方法。
【請求項15】
前記ミリメートル未満の粒子をゲル(9)中に取り入れるステップは、
ある量の前記ゲル(9)をゲル形成ターボ混合器(90)内に事前に配置するステップと、
前記ゲル形成ターボ混合器(90)内で前記ゲル(9)を撹拌下に維持するステップと、
前記ゲル(9)を撹拌下に維持するステップの最中に、前記ネブライザ装置によって放出される前記処理液(6)を前記ゲル形成ターボ混合器(90)内に供給するステップと
を含む、請求項13に記載の活性酸素種の安定化のための方法。
【請求項16】
前記ある量のゲル(9)を事前に配置するステップは、
ある量のゲル化剤(7)を前記ゲル形成ターボ混合器(90)内に事前に配置するステップと、
所定の量の水(8)を前記ゲル形成ターボ混合器(90)に供給するステップと、さらには
前記ゲル化剤(7)および前記水(8)を前記ゲル形成ターボ混合器(90)内で撹拌下に事前に維持するステップと
を含む、請求項15に記載の活性酸素種の安定化のための方法。
【請求項17】
活性酸素種(ROS)を含有する処理液(6)を作製し、前記処理液(6)で生物学的システムを処理するための装置であって、
オゾン水溶液生成装置(10)と、
処理液生成装置(70)であって、
前記オゾン水溶液生成装置(10)と流体接続されて配置され、
第1の開口部(73)および第2の開口部(74)を有する容器(71)、ならびに
前記第1の開口部(73)と前記第2の開口部(74)との間において前記容器(71)の内部に配置された通路本体(72)
を備えており、
前記通路本体(72)が、所定の通路断面サイズを有する複数の通路(77)を含んでいる、処理液生成装置(70)と、
前記容器(71)の前記第2の開口部(74)に流体接続され、前記処理液(6)をミリメートル未満の粒子の形態で前記生成装置(70)の外部に放出するように構成されたネブライザ装置(80)と、
前記オゾン水溶液(5)を所定の第1の圧力(P1)で前記容器(71)の前記第1の開口部(73)へと、
前記オゾン水溶液(5)が前記通路本体(72)を通って流れ、前記第1の圧力(P1)よりも低い第2の圧力(P2)の処理液(6)を形成し、
その後に前記第2の圧力(P2)の前記処理液(6)が、前記ネブライザ装置(80)を通って流れ、前記処理液生成装置(70)の外部に放出される
ように供給するよう構成された供給ポンプ(60)と
を備え、
前記通路本体(72)の前記複数の通路が、活性酸素種が前記処理液に溶解し、分子の酸素O
2
へと崩壊することなく前記ネブライザ装置(80)によって直接散布可能であるように、前記オゾン水溶液(5)のオゾンを前記処理液へと変換するように選択された前記所定の通路断面サイズを呈し、
前記通路本体(72)が、前記圧力を前記オゾン水溶液(5)の前記第1の圧力(P1)から前記通路本体(72)を通過する前記処理液(6)の前記第2の圧力(P2)まで低下させるように構成され、かつ
中空繊維(78)の束(75)であって、前記オゾン水溶液(5)および前記処理液のための前記通路(77)が前記中空繊維(78)内に定められている、中空繊維(78)の束(75)、
完全な繊維(76)の束(75)であって、前記通路(77)が前記完全な繊維(76)の間の空き空間によって定められる、完全な繊維(76)の束(75)、
前記通路(77)が所定の気泡サイズを有する浸透可能な連続気泡格子によって定められる、多孔質体、および
上述の通路本体(72)の組合せ
からなる群から選択され、
前記通路本体(72)内の前記通路(77)の前記通路断面サイズが、0.001μm~0.2μmの間で選択される、装置。
【請求項18】
活性酸素種(ROS)を含有する処理液(6)を作製し、前記処理液(6)で生物学的システムを処理するための装置であって、
オゾン水溶液生成装置(10)と、
処理液生成装置(70)であって、
前記オゾン水溶液生成装置(10)と流体接続されて配置され、
第1の開口部(73)および第2の開口部(74)を有する容器(71)、ならびに
前記第1の開口部(73)と前記第2の開口部(74)との間において前記容器(71)の内部に配置された通路本体(72)
を備えており、
前記通路本体(72)が、所定の通路断面サイズを有する複数の通路(77)を含んでいる、処理液生成装置(70)と、
前記容器(71)の前記第2の開口部(74)に流体接続され、前記処理液(6)をミリメートル未満の粒子の形態で前記生成装置(70)の外部に放出するように構成されたネブライザ装置(80)と、
前記オゾン水溶液(5)を所定の第1の圧力(P1)で前記容器(71)の前記第1の開口部(73)へと、
前記オゾン水溶液(5)が前記通路本体(72)を通って流れ、前記第1の圧力(P1)よりも低い第2の圧力(P2)の処理液(6)を形成し、
その後に前記第2の圧力(P2)の前記処理液(6)が、前記ネブライザ装置(80)を通って流れ、前記処理液生成装置(70)の外部に放出される
ように供給するよう構成された供給ポンプ(60)と
を備え、
前記通路本体(72)の前記複数の通路が、活性酸素種が前記処理液に溶解し、分子の酸素O
2
へと崩壊することなく前記ネブライザ装置(80)によって直接散布可能であるように、前記オゾン水溶液(5)のオゾンを前記処理液へと変換するように選択された前記所定の通路断面サイズを呈し、
前記通路本体(72)が、前記圧力を前記オゾン水溶液(5)の前記第1の圧力(P1)から前記通路本体(72)を通過する前記処理液(6)の前記第2の圧力(P2)まで低下させるように構成され、かつ
中空繊維(78)の束(75)であって、前記オゾン水溶液(5)および前記処理液のための前記通路(77)が前記中空繊維(78)内に定められている、中空繊維(78)の束(75)、
完全な繊維(76)の束(75)であって、前記通路(77)が前記完全な繊維(76)の間の空き空間によって定められる、完全な繊維(76)の束(75)、
前記通路(77)が所定の気泡サイズを有する浸透可能な連続気泡格子によって定められる、多孔質体、および
上述の通路本体(72)の組合せ
からなる群から選択され、
前記装置が、ある量のゲル(9)を収容し、前記ゲル(9)を撹拌下に維持するように構成されたゲル形成ターボ混合器(90)をさらに備え、
前記ゲル形成ターボ混合器(90)が、前記ネブライザ装置(80)によって放出される前記処理液(6)が供給されるように、前記ネブライザ装置(80)の出力口(81)に流体接続される、装置。
【請求項19】
前記中空繊維(78)は、ポリスルホン、三酢酸セルロース、およびポリ塩化ビニルからなる群から選択される材料で作られる、請求項17または18に記載の装置。
【請求項20】
前記多孔質体は、
セラミックまたは金属の焼結体、および
連続気泡スポンジ
からなる群から選択される、請求項17または18に記載の装置。
【請求項21】
前記遊離無機粒状材料は、砂および限外ろ過助材の中から選択され、前記遊離無機粒状材料は、所定の気泡サイズを有する浸透可能な連続気泡格子を形成するように選択された粒径を有する、請求項17または18に記載の装置。
【請求項22】
前記通路本体(72)内の前記通路(77)の前記通路断面サイズは、0.001μm~0.2μmの間、具体的に0.005μm~0.015μmの間で選択される、請求項18に記載の装置。
【請求項23】
前記通路本体(72)内の前記通路(77)の前記通路断面サイズは、0.005μm~0.015μmの間で選択される、請求項17に記載の装置。
【請求項24】
前記供給ポンプ(60)は、7bar g~15bar gの間、具体的に10bar g~12bar gの間に設定される前記所定の第1の圧力(P1)で前記容器(71)の前記第1の開口部(73)へと前記オゾン水溶液(5)を供給するように構成される、請求項17または18に記載の装置。
【請求項25】
前記通路本体(72)は、4bar g~7bar gの間に設定される前記第2の圧力(P2)で前記ネブライザ装置(80)へと前記処理液(6)を放出するように構成される、請求項24に記載の装置。
【請求項26】
前記容器(71)は、細長い形状を有し、前記オゾン水溶液(5)の入口開口部および前記処理液(6)の出口開口部としてそれぞれ機能する前記第1の開口部(73)および前記第2の開口部(74)は、前記容器(71)の両端部に配置され、具体的に、前記容器(71)は、直径(D)の3~5倍の間に設定される長さ(L)の管形状を有する、請求項17または18に記載の装置。
【請求項27】
前記オゾン水溶液生成装置(10)は、
水およびオゾンのミキサ装置(50)と、
前記ミキサ装置(50)に気体接続されており、大気流(3)を受け入れ、前記大気流(3)をオゾン含有ガス流(4)に変化させるように構成されたオゾン発生器(40)と、
前記オゾンを前記ミキサ装置(50)へと供給するためのオゾン供給ユニット(22)であって、前記オゾンが前記水に溶解して前記オゾン水溶液(5)O
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が形成されるように、前記オゾン含有ガス流(4)を前記ミキサ装置(50)内に含まれる前記水と接触させるように構成されたオゾン供給ユニット(22)と
を備え、
前記水およびオゾンのミキサ装置(50)は、
所定の量の水(1)を収容するように構成されたリザーバ(51)を備え、前記オゾン供給ユニット(22)および前記リザーバ(51)が、前記リザーバ(51)内の前記量の水(1)に対応するレベルよりも下方に前記オゾン含有ガス流(4)を供給するように構成された、ミキサ装置(50)、および
静的ミキサ(56)が内部に配置された混合ダクト(55)を備えるミキサ(50)
からなる群から選択される、請求項17または18に記載の装置。
【請求項28】
ある量のゲル(9)を収容し、前記ゲル(9)を撹拌下に維持するように構成されたゲル形成ターボ混合器(90)を備え、
前記ゲル形成ターボ混合器(90)が、前記ネブライザ装置(80)によって放出される前記処理液(6)が供給されるように、前記ネブライザ装置(80)の出力口(81)に流体接続される、請求項17に記載の装置。
【請求項29】
前記ゲル形成ターボ混合器(90)内で前記ゲルを調製するように、前記ゲル形成ターボ混合器(90)に、
ゲル化剤供給手段(82)、および
給水手段(83)
が関連付けられる、請求項28に記載の装置。
【国際調査報告】