(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-06
(54)【発明の名称】N-(4-(1-(2,6-ジフルオロベンジル)-5-((ジメチルアミノ)メチル)-3-(6-メトキシ-3-ピリダジニル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)フェニル)-N’-メトキシ尿素のエタノール溶媒和物の結晶形
(51)【国際特許分類】
C07D 495/04 20060101AFI20241029BHJP
A61K 31/519 20060101ALI20241029BHJP
A61P 35/00 20060101ALI20241029BHJP
A61P 13/08 20060101ALI20241029BHJP
A61P 15/00 20060101ALI20241029BHJP
【FI】
C07D495/04 105Z
C07D495/04 CSP
A61K31/519
A61P35/00
A61P13/08
A61P15/00
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024523525
(86)(22)【出願日】2022-10-18
(85)【翻訳文提出日】2024-06-12
(86)【国際出願番号】 EP2022078989
(87)【国際公開番号】W WO2023066941
(87)【国際公開日】2023-04-27
(32)【優先日】2021-10-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519112689
【氏名又は名称】スミトモ ファーマ スウィッツァーランド ゲーエムベーハー
(71)【出願人】
【識別番号】310008859
【氏名又は名称】リヒター ゲデオン ニュイルヴァーノシャン ミューコェデー レースヴェーニュタールシャシャーグ
【氏名又は名称原語表記】Richter Gedeon Nyrt.
(74)【代理人】
【識別番号】100136629
【氏名又は名称】鎌田 光宜
(74)【代理人】
【識別番号】100080791
【氏名又は名称】高島 一
(74)【代理人】
【識別番号】100125070
【氏名又は名称】土井 京子
(74)【代理人】
【識別番号】100121212
【氏名又は名称】田村 弥栄子
(74)【代理人】
【識別番号】100174296
【氏名又は名称】當麻 博文
(74)【代理人】
【識別番号】100137729
【氏名又は名称】赤井 厚子
(74)【代理人】
【識別番号】100152308
【氏名又は名称】中 正道
(74)【代理人】
【識別番号】100201558
【氏名又は名称】亀井 恵二郎
(72)【発明者】
【氏名】ヴラホヴァ、ペティンカ アイ.
(72)【発明者】
【氏名】ネルソン、ジェニファー
(72)【発明者】
【氏名】ブランドル、マイケル トマス
(72)【発明者】
【氏名】センテシュ、エイドリアン
(72)【発明者】
【氏名】カズ、ゾルタン
(72)【発明者】
【氏名】デメテル、アーダーム
【テーマコード(参考)】
4C086
【Fターム(参考)】
4C086AA01
4C086AA02
4C086AA03
4C086AA04
4C086CB26
4C086GA15
4C086MA56
4C086MA63
4C086NA14
4C086ZA81
4C086ZB26
4C086ZC41
(57)【要約】
本開示は、N-(4-(1-(2,6-ジフルオロベンジル)-5-((ジメチルアミノ)メチル)-3-(6-メトキシ-3-ピリダジニル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)フェニル)-N’-メトキシ尿素の結晶溶媒和形に関する。本開示はまた、開示された結晶形を作製する方法、該結晶形を含む医薬組成物およびキット、並びにそれらの投与を含む治療方法および使用に関する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
化合物1のFormXIVとして特徴付けられる、N-(4-(1-(2,6-ジフルオロベンジル)-5-((ジメチルアミノ)メチル)-3-(6-メトキシ-3-ピリダジニル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)フェニル)-N’-メトキシ尿素のエタノール溶媒和物の結晶形。
【請求項2】
7.31°、8.38°、9.96°、10.69°、15.43°、19.02°、および23.36°2θ±0.2°2θから選ばれる少なくとも3つのピークを含む粉末X線回折パターンにより特徴付けられる、請求項1の結晶形。
【請求項3】
7.31°、8.38°、9.96°、10.69°、15.43°、19.02°、および23.36°2θ±0.2°2θから選ばれる少なくとも5つのピークを含む粉末X線回折パターンにより特徴付けられる、請求項1または2の結晶形。
【請求項4】
7.31°、8.38°、9.96°、10.69°、15.43°、19.02°、および23.36°2θ±0.2°2θにピークを含む粉末X線回折パターンにより特徴付けられる、請求項1~3のいずれか1項の結晶形。
【請求項5】
図1に示すパターンと実質的に同じ粉末X線回折パターンにより特徴付けられる、請求項1~4のいずれか1項の結晶形。
【請求項6】
約49℃と約172℃の間で約6.0%の連続的な重量損失を示す熱重量測定(TG)サーモグラムにより特徴付けられる、請求項1~5のいずれか1項の結晶形。
【請求項7】
図4に示すパターンと実質的に同じTGサーモグラムにより特徴付けられる、請求項1~6のいずれか1項の結晶形。
【請求項8】
約147℃と約150℃の間に吸熱ピークを含む示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムにより特徴付けられる、請求項1~7のいずれか1項の結晶形。
【請求項9】
約149℃に吸熱ピークを含むDSCサーモグラムにより特徴付けられる、請求項1~8のいずれか1項の結晶形。
【請求項10】
図5に示すパターンと実質的に同じDSCサーモグラムにより特徴付けられる、請求項1~9のいずれか1項の結晶形。
【請求項11】
3.805Å、4.662Å、5.738Å、8.269Å、8.874Å、10.543Å、および12.083Åから選ばれる近似d-間隔値を有する少なくとも3つのピークを含む粉末X線回折パターンにより特徴付けられる、請求項1~10のいずれか1項の結晶形。
【請求項12】
以下:
a)7.31°、8.38°、9.96°、10.69°、15.43°、19.02°、および23.36°2θ±0.2°2θから選ばれる少なくとも3つのピークを含む粉末X線回折パターン;
b)3.805Å、4.662Å、5.738Å、8.269Å、8.874Å、10.543Å、および12.083Åから選ばれる近似d-間隔値を有する少なくとも3つのピークを含む粉末X線回折パターン;および
c)DSCによって測定した約149℃での吸熱ピーク
の少なくとも2つを有することにより特徴付けられる、請求項1の結晶形。
【請求項13】
該結晶形が、テトラヒドロフラン(THF)を実質的に含まない、請求項1~12のいずれか1項の結晶形。
【請求項14】
請求項1~13のいずれか1項の結晶形を含む、医薬組成物。
【請求項15】
該組成物が、(THF)を実質的に含まない、請求項14の医薬組成物。
【請求項16】
請求項1~13のいずれか1項の結晶形を調製する方法であって、当該方法が:
a)N-(4-(1-(2,6-ジフルオロベンジル)-5-((ジメチルアミノ)メチル)-3-(6-メトキシ-3-ピリダジニル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)フェニル)-N’-メトキシ尿素の結晶形をジメチルホルムアミド(DMF)に溶解して、溶液を形成すること;
b)工程a)の溶液をエタノールに加えて、第2の溶液を形成すること;
c)第2の溶液を攪拌して、懸濁液を生成すること;および
d)懸濁液から固体を単離して、化合物1のFormXIVを得ること
を含む、方法。
【請求項17】
第2の溶液が、約-10℃と-25℃の間に冷却される、請求項16の方法。
【請求項18】
工程b)の第2の溶液が、約-10℃と-25℃の間に1日間冷却される、請求項16または17の方法。
【請求項19】
工程c)の攪拌が、約-10℃と-25℃の間で行われる、請求項16~18のいずれか1項の方法。
【請求項20】
工程d)の単離が、シリンジろ過を用いて達成される、請求項16~19のいずれか1項の方法。
【請求項21】
請求項1~14のいずれか1項の結晶形を調製する方法であって、当該方法が:
a)N-(4-(1-(2,6-ジフルオロベンジル)-5-((ジメチルアミノ)メチル)-3-(6-メトキシ-3-ピリダジニル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)フェニル)-N’-メトキシ尿素の結晶形をエタノール(EtOH)に溶解して、溶液を形成すること;
b)工程a)の溶液を冷却すること;
c)冷却した溶液を攪拌して、懸濁液を生成すること;および
d)懸濁液から固体を単離して、化合物1のFormXIVを得ること
を含む、方法。
【請求項22】
工程a)の溶液が、約5℃と-10℃の間に冷却される、請求項21の方法。
【請求項23】
工程c)の攪拌が、約5℃と-10℃の間で行われる、請求項21または22の方法。
【請求項24】
工程d)の単離が、ろ過を用いて達成される、請求項21~23のいずれか1項の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2021年10月18日に出願された米国仮出願No.63/257,073の利益を主張し、その開示内容は、本明細書に全体として参照により組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
背景
化合物1である、N-(4-(1-(2,6-ジフルオロベンジル)-5-((ジメチルアミノ)メチル)-3-(6-メトキシ-3-ピリダジニル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)フェニル)-N’-メトキシ尿素は、前立腺癌および多量の月経出血、並びに子宮筋腫に伴う他の症状を含む種々の状態を治療するための医薬品としての使用が承認されている、ゴナドトロピン放出ホルモン(GnRH)拮抗薬であり、子宮内膜症に伴う疼痛および他の症状の治療用に開発中である。化合物1はまた、他の疾患または障害の治療において有用であり得る。例えば、米国特許No.7,300,935、米国特許No.8,058,280、米国特許No.8,735,401、米国特許No.9,346,822、米国特許No.10,449,191、米国特許No.10,786,501、および米国特許No.11,033,551を参照されたい。
【0003】
化合物1および化合物1を調製する方法は、米国特許No.7,300,935、米国特許No.8,058,280、米国特許No.8,735,401、米国特許No.9,346,822、米国特許No.9,758,528、米国特許No.10,150,778、米国特許No,10,464,945、米国特許No.10,544,160、米国特許No.11,053,257、米国特許出願No.17/349,584、米国特許No.10,350,170、国際特許出願No.PCT/EP2021/064280、国際特許公報No.WO2021/069711、および国際特許公報No.WO2021/069700に記載されている。
【0004】
参照によりその全体が本明細書に組み込まれる米国特許No.9,758,528は、化合物1および特定の合成中間体を製造する方法、ならびに化合物1の2つの結晶形:化合物1のテトラヒドロフラン(THF)溶媒和物の結晶および化合物1の無水形の結晶(本明細書では化合物1のFormIという)を記載している。参考までに、米国特許No.9,758,528で詳細されているように、化合物1のFormIは、およそ7.4°、8.9°、9.9°、12.1°、16.6°、17.3°、22.2°、22.8°、および27.4°2θにピークを有する粉末X線回折(XRPD)パターンにより特徴付けられ得る。化合物1のFormIは、約189℃で融解し始め、約197℃で分解し始める。化合物1のFormIは、DSCによる約237℃での発熱ピークとTGによる約245℃での分解を示す。
【0005】
参照によりその全体が本明細書に組み込まれる国際特許公報No.WO2021/069711は、第2無水形(FormIIという);半水和物形(FormIIIという);トルエン溶媒和物(FormVという);アニソール溶媒和物(FormVIという);イソプロパノール溶媒和物(FormVIIという);ジオキサン溶媒和物(FormVIIIという);α,α,α-トリフルオロトルエン溶媒和物(FormIXという);トリフルオロエタノール溶媒和物(FormXという);DMF溶媒和物(FormXIという);およびアセトン溶媒和物(FormXIIという)を含む化合物1のいくつかの結晶形を製造する方法を記載している。
【0006】
参照によりその全体が本明細書に組み込まれる国際特許公報No.WO2021/069700は、化合物1のDMSO溶媒和物結晶形(FormXIIIという)を製造する方法を記載している。
【発明の概要】
【0007】
概要
化合物1のFormXIVとして特徴付けられる、N-(4-(1-(2,6-ジフルオロベンジル)-5-((ジメチルアミノ)メチル)-3-(6-メトキシ-3-ピリダジニル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)フェニル)-N’-メトキシ尿素のエタノール溶媒和物の結晶形が本明細書に開示される。いくつかの実施態様においては、化合物1のFormXIVは、7.31°、8.38°、9.96°、10.69°、15.43°、19.02°、および23.36°2θ±0.2°2θから選ばれる少なくとも3つのピークを含む粉末X線回折パターンにより特徴付けられる。いくつかの実施態様においては、化合物1のFormXIVは、7.31°、8.38°、9.96°、10.69°、15.43°、19.02°、および23.36°2θ±0.2°2θから選ばれる少なくとも5つのピークを含む粉末X線回折パターンにより特徴付けられる。いくつかの実施態様においては、化合物1のFormXIVは、7.31°、8.38°、9.96°、10.69°、15.43°、19.02°、および23.36°2θ±0.2°2θに含む粉末X線回折パターンにより特徴付けられる。
【0008】
N-(4-(1-(2,6-ジフルオロベンジル)-5-((ジメチルアミノ)メチル)-3-(6-メトキシ-3-ピリダジニル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)フェニル)-N’-メトキシ尿素のエタノール溶媒和物の結晶形を調製する方法もまた、本明細書に開示される。いくつかの実施態様においては、そのような結晶形を調製する方法は、N-(4-(1-(2,6-ジフルオロベンジル)-5-((ジメチルアミノ)メチル)-3-(6-メトキシ-3-ピリダジニル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)フェニル)-N’-メトキシ尿素の結晶形をジメチルホルムアミド(DMF)に溶解して、溶液を形成することを含み得る。方法はまた、溶液をエタノールに加えて、第2の溶液を形成することも含み得る。方法は、第2の溶液を攪拌して、懸濁液を生成することをさらに含み得る。方法はまた、懸濁液から固体を単離して、化合物1のFormXIVを得ることも含み得る。
【0009】
N-(4-(1-(2,6-ジフルオロベンジル)-5-((ジメチルアミノ)メチル)-3-(6-メトキシ-3-ピリダジニル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)フェニル)-N’-メトキシ尿素のエタノール溶媒和物の結晶形の医薬組成物もまた、本明細書に開示される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は、化合物1のFormXIVの粉末X線回析パターンを示す。
【
図2】
図2は、化合物1のFormXIV、化合物1のFormXI、化合物1のTHF溶媒和物、および化合物1のFormIIの粉末X線回析パターンを重ねて示したものである。
【
図3】
図3A-Cは、化合物1のFormXIVおよび化合物1のTHF溶媒和物の粉末X線回析パターンを重ねて示したものである。
【
図4】
図4は、およそ-6.036%のステップを示す、化合物1のFormXIVの熱重量分析を示す。
【
図5】
図5は、およそ142.33℃の開始温度とおよそ149.24℃のピーク温度を示す、化合物1のFormXIVの示差走査熱量分析を示す。
【
図6】
図6A-Dは、化合物1のFormXIVのジメチルスルホキシド-d
6中の
1H NMRスペクトル(600MHz)を示す。
図6Aは、結晶形中のエタノールの存在を示す全NMRスペクトルを示す。
図6B-6Dは、全NMRスペクトルの拡大領域である。
【
図7】
図7Aおよび
図7Bは、化合物1のFormXIVのサンプル調製物のXRPD、TG、およびDSC分析を示す。
【
図8】
図8Aおよび
図8Bは、化合物1のFormXIVのサンプル調製物のXRPD、TG、およびDSC分析を示す。
【発明を実施するための形態】
【0011】
詳細な説明
【0012】
本明細書に記載されているのは、N-(4-(1-(2,6-ジフルオロベンジル)-5-((ジメチルアミノ)メチル)-3-(6-メトキシ-3-ピリダジニル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)フェニル)-N’-メトキシ尿素(化合物1)の結晶溶媒和物形、当該結晶形を作製する方法、当該結晶形を含む医薬組成物およびキット、並びにそれらの投与を含む治療方法および使用である。化合物1の化学構造は以下の通りである:
【0013】
【0014】
一般情報
冠詞「a」および「an」は、本開示においては、冠詞の文法的対象の1つまたは1つより多く(すなわち、少なくとも1つ)を指すのに使用される。例として、「要素」は、1つの要素または1つより多い要素を意味する。
【0015】
用語「および/または」は、本開示においては、他に指示されない限り、「および」または「または」のいずれかを意味するのに使用される。
【0016】
本開示の結晶形
FormXIVは、化合物1の結晶質のエタノール溶媒和物である。本明細書で使用される用語「溶媒和物」は、化合物1と溶媒によって形成される、化学量論的溶媒和物およびチャンネル型溶媒和物などの非化学量論的溶媒和物を含む。いくつかの実施態様においては、適切な溶媒は、エタノールを含み得るが、これに限定されない。
【0017】
化合物1のFormXIV
【0018】
本開示は、化合物1のFormXIVとして特徴付けられる化合物1の結晶形を提供する。いくつかの実施態様においては、化合物1のFormXIVは、エタノール溶媒和物である。いくつかの実施態様においては、化合物1のFormXIVは、7.31°、8.38°、9.96°、10.69°、15.43°、19.02°、および23.36°2θ±0.2°2θからなる群から選ばれる少なくとも1つのピークを含む粉末X線回折(XRPD)パターンにより特徴付けられる。いくつかの実施態様においては、化合物1のFormXIVは、7.31°、8.38°、9.96°、10.69°、15.43°、19.02°、および23.36°2θ±0.2°2θからなる群から選ばれる少なくとも2つのピークを含むXRPDパターンにより特徴付けられる。いくつかの実施態様においては、化合物1のFormXIVは、7.31°、8.38°、9.96°、10.69°、15.43°、19.02°、および23.36°2θ±0.2°2θからなる群から選ばれる少なくとも3つのピークを含むXRPDパターンにより特徴付けられる。いくつかの実施態様においては、化合物1のFormXIVは、7.31°、8.38°、9.96°、10.69°、15.43°、19.02°、および23.36°2θ±0.2°2θからなる群から選ばれる少なくとも4つのピークを含むXRPDパターンにより特徴付けられる。いくつかの実施態様においては、化合物1のFormXIVは、7.31°、8.38°、9.96°、10.69°、15.43°、19.02°、および23.36°2θ±0.2°2θからなる群から選ばれる少なくとも5つのピークを含むXRPDパターンにより特徴付けられる。いくつかの実施態様においては、化合物1のFormXIVは、7.31°、8.38°、9.96°、10.69°、15.43°、19.02°、および23.36°2θ±0.2°2θからなる群から選ばれる少なくとも6つのピークを含むXRPDパターンにより特徴付けられる。いくつかの実施態様においては、化合物1のFormXIVは、7.31°、8.38°、9.96°、10.69°、15.43°、19.02°、および23.36°2θ±0.2°2θにピークを含むXRPDパターンにより特徴付けられる。いくつかの実施態様においては、化合物1のFormXIVは、
図1に示すパターンと実質的に同じXRPDパターンにより特徴付けられる。
【0019】
いくつかの実施態様においては、化合物1のFormXIVは、7.31°、8.38°、9.96°、10.69°、15.43°、19.02°、および23.36°2θ±0.2°2θにピークを含むXRPDパターンを示す。いくつかの実施態様においては、化合物1のFormXIVは、7.31°、10.69°、および15.43°2θ±0.2°2θにピークを含むXRPDパターンを示す。いくつかの実施態様においては、化合物1のFormXIVは、7.31°、8.38°、10.69°、および15.43°2θ±0.2°2θにピークを含むXRPDパターンを示す。いくつかの実施態様においては、化合物1のFormXIVは、7.31°、9.96°、10.69°、および15.43°2θ±0.2°2θにピークを含むXRPDパターンを示す。いくつかの実施態様においては、化合物1のFormXIVは、7.31°、10.69°、15.43°、および19.02°2θ±0.2°2θにピークを含むXRPDパターンを示す。いくつかの実施態様においては、化合物1のFormXIVは、7.31°、10.69°、15.43°、および23.36°2θ±0.2°2θにピークを含むXRPDパターンを示す。いくつかの実施態様においては、化合物1のFormXIVは、7.31°、8.38°、9.96°、10.69°、および15.43°2θ±0.2°2θにピークを含むXRPDパターンを示す。いくつかの実施態様においては、化合物1のFormXIVは、7.31°、8.38°、10.69°、15.43°および19.02°2θ±0.2°2θにピークを含むXRPDパターンを示す。いくつかの実施態様においては、化合物1のFormXIVは、7.31°、8.38°、10.69°、15.43°、および23.36°2θ±0.2°2θにピークを含むXRPDパターンを示す。いくつかの実施態様においては、化合物1のFormXIVは、7.31°、9.96°、10.69°、15.43°、および19.02°2θ±0.2°2θにピークを含むXRPDパターンを示す。いくつかの実施態様においては、化合物1のFormXIVは、7.31°、9.96°、10.69°、15.43°、および23.36°2θ±0.2°2θにピークを含むXRPDパターンを示す。いくつかの実施態様においては、化合物1のFormXIVは、7.31°、10.69°、15.43°、19.02°、および23.36°2θ±0.2°2θにピークを含むXRPDパターンを示す。
【0020】
いくつかの実施態様においては、化合物1のFormXIVは、3.805Å、4.662Å、5.738Å、8.269Å、および12.083Åからなる群から選ばれる近似d-間隔値を有するピークを含むXRPDパターンにより特徴付けられる。いくつかの実施態様においては、化合物1のFormXIVは、3.805Å、4.662Å、5.738Å、8.269Å、8.874Å、10.543Å、および12.083Åからなる群から選ばれる近似d-間隔値を有する少なくとも2つのピークを含むXRPDパターンにより特徴付けられる。いくつかの実施態様においては、化合物1のFormXIVは、3.805Å、4.662Å、5.738Å、8.269Å、8.874Å、10.543Å、および12.083Åからなる群から選ばれる近似d-間隔値を有する少なくとも3つのピークを含むXRPDパターンにより特徴付けられる。いくつかの実施態様においては、化合物1のFormXIVは、3.805Å、4.662Å、5.738Å、8.269Å、8.874Å、10.543Å、および12.083Åからなる群から選ばれる近似d-間隔値を有する少なくとも4つのピークを含むXRPDパターンにより特徴付けられる。いくつかの実施態様においては、化合物1のFormXIVは、3.805Å、4.662Å、5.738Å、8.269Å、8.874Å、10.543Å、および12.083Åからなる群から選ばれる近似d-間隔値を有する少なくとも5つのピークを含むXRPDパターンにより特徴付けられる。いくつかの実施態様においては、化合物1のFormXIVは、3.805Å、4.662Å、5.738Å、8.269Å、8.874Å、10.543Å、および12.083Åからなる群から選ばれる近似d-間隔値を有する少なくとも6つのピークを含むXRPDパターンにより特徴付けられる。いくつかの実施態様においては、化合物1のFormXIVは、3.805Å、4.662Å、5.738Å、8.269Å、8.874Å、10.543Å、および12.083Åの近似d-間隔値を有するピークを含むXRPDパターンにより特徴付けられる。
【0021】
いくつかの実施態様においては、化合物1のFormXIVは、3.805Å、4.662Å、5.738Å、8.269Å、8.874Å、10.543Å、および12.083Åの近似d-間隔値を有するピークを含むXRPDパターンを示す。いくつかの実施態様においては、化合物1のFormXIVは、5.738Å、8.269Å、および12.083Åの近似d-間隔値を有するピークを含むXRPDパターンを示す。いくつかの実施態様においては、化合物1のFormXIVは、5.738Å、8.269Å、8.874Å、および12.083Åの近似d-間隔値を有するピークを含むXRPDパターンを示す。いくつかの実施態様においては、化合物1のFormXIVは、5.738Å、8.269Å、10.543Å、および12.083Åの近似d-間隔値を有するピークを含むXRPDパターンを示す。いくつかの実施態様においては、化合物1のFormXIVは、3.805Å、5.738Å、8.269Å、および12.083Åの近似d-間隔値を有するピークを含むXRPDパターンを示す。いくつかの実施態様においては、化合物1のFormXIVは、4.662Å、5.738Å、8.269Å、および12.083Åの近似d-間隔値を有するピークを含むXRPDパターンを示す。いくつかの実施態様においては、化合物1のFormXIVは、3.805Å、4.662Å、5.738Å、8.269Å、および12.083Åの近似d-間隔値を有するピークを含むXRPDパターンを示す。いくつかの実施態様においては、化合物1のFormXIVは、3.805Å、5.738Å、8.269Å、8.874Å、および12.083Åの近似d-間隔値を有するピークを含むXRPDパターンを示す。いくつかの実施態様においては、化合物1のFormXIVは、3.805Å、5.738Å、8.269Å、10.543Å、および12.083Åの近似d-間隔値を有するピークを含むXRPDパターンを示す。いくつかの実施態様においては、化合物1のFormXIVは、4.662Å、5.738Å、8.269Å、8.874Å、および12.083Åの近似d-間隔値を有するピークを含むXRPDパターンを示す。いくつかの実施態様においては、化合物1のFormXIVは、4.662Å、5.738Å、8.269Å、10.543Å、および12.083Åの近似d-間隔値を有するピークを含むXRPDパターンを示す。いくつかの実施態様においては、化合物1のFormXIVは、5.738Å、8.269Å、8.874Å、10.543Å、および12.083Åの近似d-間隔値を有するピークを含むXRPDパターンを示す。いくつかの実施態様においては、化合物1のFormXIVは、米国特許No.9,758,528に開示された化合物1のテトラヒドロフラン(THF)溶媒和物と同構造である。
【0022】
化合物1のFormXIVはまた、熱重量測定(TG)により特徴付けられ得る。いくつかの実施態様においては、化合物1のFormXIVは、約49℃と約172℃の間で、約2.0%と約10.0%の間の連続的な重量損失を示すTGサーモグラムにより特徴付けられる。いくつかの実施態様においては、化合物1のFormXIVは、約49℃と約172℃の間で、約3.0%と約9.0%の間の連続的な重量損失を示すTGサーモグラムにより特徴付けられる。いくつかの実施態様においては、化合物1のFormXIVは、約49℃と約172℃の間で、約4.0%と約8.0%の間の連続的な重量損失を示すTGサーモグラムにより特徴付けられる。いくつかの実施態様においては、化合物1のFormXIVは、約49℃と約172℃の間で、約5.0%と約7.0%の間の連続的な重量損失を示すTGサーモグラムにより特徴付けられる。いくつかの実施態様においては、化合物1のFormXIVは、約49℃と約172℃の間で、約5.5%と約6.5%の間の連続的な重量損失を示すTGサーモグラムにより特徴付けられる。いくつかの実施態様においては、化合物1のFormXIVは、約49℃と約172℃の間で、約6.0%の連続的な重量損失を示すTGサーモグラムにより特徴付けられる。いくつかの実施態様においては、化合物1のFormXIVは、
図4に示すパターンと実質的に同じTGサーモグラムにより特徴付けられる。
【0023】
化合物1のFormXIVはまた、示差走査熱量測定(DSC)により特徴付けられ得る。いくつかの実施態様においては、化合物1のFormXIVは、約140℃と約145℃の間での融解の開始により特徴付けられる。いくつかの実施態様においては、化合物1のFormXIVは、約141℃と約143℃の間の融解の開始により特徴付けられる。いくつかの実施態様においては、化合物1のFormXIVは、約141.5℃と約142.5℃の間の融解の開始により特徴付けられる。いくつかの実施態様においては、化合物1のFormXIVは、約142℃での融解の開始により特徴付けられる。いくつかの実施態様においては、化合物1のFormXIVは、約145℃と約155℃の間に吸熱ピークを含む示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムにより特徴付けられる。いくつかの実施態様においては、化合物1のFormXIVは、約147℃と約151℃の間に吸熱ピークを含む示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムにより特徴付けられる。いくつかの実施態様においては、化合物1のFormXIVは、約148℃と約150℃の間に吸熱ピークを含む示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムにより特徴付けられる。いくつかの実施態様においては、化合物1のFormXIVは、約148.5℃と約149.5℃の間に吸熱ピークを含む示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムにより特徴付けられる。いくつかの実施態様においては、化合物1のFormXIVは、約149℃に吸熱ピークを含むDSCサーモグラムにより特徴付けられる。いくつかの実施態様においては、化合物1のFormXIVは、
図5に示すパターンと実質的に同じDSCサーモグラムにより特徴付けられる。
【0024】
いくつかの実施態様においては、化合物1のFormXIVは、以下:
a)7.31°、8.38°、9.96°、10.69°、15.43°、19.02°、および23.36°2θ±0.2°2θからなる群から選ばれる少なくとも2つのピークを含むXRPDパターン;
b)3.805Å、4.662Å、5.738Å、8.269Å、8.874Å、10.543Å、および12.083Åから選ばれる近似d-間隔値を有する少なくとも3つのピークを含む粉末X線回折パターン;
c)DSCによって測定した約141℃と約143℃の間での融解の開始;および
d)DSCによって測定した約148℃と約150℃の間での吸熱ピーク
の少なくとも2つを有することによりにより特徴付けられる。
【0025】
いくつかの実施態様においては、化合物1のFormXIVは、以下:
a)7.31°、8.38°、9.96°、10.69°、15.43°、19.02°、および23.36°2θ±0.2°2θからなる群から選ばれる少なくとも3つのピークを含むXRPDパターン;
b)3.805Å、4.662Å、5.738Å、8.269Å、8.874Å、10.543Å、および12.083Åから選ばれる近似d-間隔値を有する少なくとも3つのピークを含む粉末X線回折パターン;
c)DSCによって測定した約141℃と約143℃の間での融解の開始;および
d)DSCによって測定した約148℃と約150℃の間での吸熱ピーク
の少なくとも2つを有することによりにより特徴付けられる。
【0026】
いくつかの実施態様においては、化合物1のFormXIVは、以下:
a)7.31°、8.38°、9.96°、10.69°、15.43°、19.02°、および23.36°2θ±0.2°2θからなる群から選ばれる少なくとも2つのピークを含むXRPDパターン;
b)3.805Å、4.662Å、5.738Å、8.269Å、8.874Å、10.543Å、および12.083Åから選ばれる近似d-間隔値を有する少なくとも3つのピークを含む粉末X線回折パターン;
c)DSCによって測定した約142℃での融解の開始;および
d)DSCによって測定した約148℃と約150℃の間での吸熱ピーク
の少なくとも2つを有することによりにより特徴付けられる。
【0027】
いくつかの実施態様においては、化合物1のFormXIVは、以下:
a)7.31°、8.38°、9.96°、10.69°、15.43°、19.02°、および23.36°2θ±0.2°2θからなる群から選ばれる少なくとも2つのピークを含むXRPDパターン;
b)3.805Å、4.662Å、5.738Å、8.269Å、8.874Å、10.543Å、および12.083Åから選ばれる近似d-間隔値を有する少なくとも3つのピークを含む粉末X線回折パターン;
c)DSCによって測定した約141℃と約143℃の間での融解の開始;および
d)DSCによって測定した約149℃の間での吸熱ピーク
の少なくとも2つを有することによりにより特徴付けられる。
【0028】
いくつかの実施態様においては、化合物1のFormXIVは、以下:
a)7.31°、8.38°、9.96°、10.69°、15.43°、19.02°、および23.36°2θ±0.2°2θからなる群から選ばれる少なくとも3つのピークを含むXRPDパターン;
b)3.805Å、4.662Å、5.738Å、8.269Å、8.874Å、10.543Å、および12.083Åから選ばれる近似d-間隔値を有する少なくとも3つのピークを含む粉末X線回折パターン;
c)DSCによって測定した約142℃での融解の開始;および
d)DSCによって測定した約149℃での吸熱ピーク
の少なくとも2つを有することによりにより特徴付けられる。
【0029】
いくつかの実施態様においては、化合物1のFormXIVは、以下:
a)7.31°、8.38°、9.96°、10.69°、15.43°、19.02°、および23.36°2θ±0.2°2θからなる群から選ばれる少なくとも2つのピークを含むXRPDパターン;
b)3.805Å、4.662Å、5.738Å、8.269Å、8.874Å、10.543Å、および12.083Åから選ばれる近似d-間隔値を有する少なくとも3つのピークを含む粉末X線回折パターン;
c)DSCによって測定した約141℃と約143℃の間での融解の開始;および
d)DSCによって測定した約148℃と約150℃の間での吸熱ピーク
のそれぞれを有することにより特徴付けられる。
【0030】
いくつかの実施態様においては、化合物1のFormXIVは、以下:
a)7.31°、8.38°、9.96°、10.69°、15.43°、19.02°、および23.36°2θ±0.2°2θからなる群から選ばれる少なくとも2つのピークを含むXRPDパターン;
b)3.805Å、4.662Å、5.738Å、8.269Å、8.874Å、10.543Å、および12.083Åから選ばれる近似d-間隔値を有する少なくとも3つのピークを含む粉末X線回折パターン;および
c)DSCによって測定した約148℃と約150℃の間での吸熱ピーク
のそれぞれを有することにより特徴付けられる。
【0031】
いくつかの実施態様においては、化合物1のFormXIVは、以下:
a)7.31°、8.38°、9.96°、10.69°、15.43°、19.02°、および23.36°2θ±0.2°2θからなる群から選ばれる少なくとも3つのピークを含むXRPDパターン;
b)3.805Å、4.662Å、5.738Å、8.269Å、8.874Å、10.543Å、および12.083Åから選ばれる近似d-間隔値を有する少なくとも3つのピークを含む粉末X線回折パターン;
c)DSCによって測定した約141℃と約143℃の間での融解の開始;および
d)DSCによって測定した約148℃と約150℃の間での吸熱ピーク
のそれぞれを有することにより特徴付けられる。
【0032】
いくつかの実施態様においては、化合物1のFormXIVは、以下:
a)7.31°、8.38°、9.96°、10.69°、15.43°、19.02°、および23.36°2θ±0.2°2θからなる群から選ばれる少なくとも3つのピークを含むXRPDパターン;
b)3.805Å、4.662Å、5.738Å、8.269Å、8.874Å、10.543Å、および12.083Åから選ばれる近似d-間隔値を有する少なくとも3つのピークを含む粉末X線回折パターン;および
c)DSCによって測定した約148℃と約150℃の間での吸熱ピーク
のそれぞれを有することにより特徴付けられる。
【0033】
いくつかの実施態様においては、化合物1のFormXIVは、以下:
a)7.31°、8.38°、9.96°、10.69°、15.43°、19.02°、および23.36°2θ±0.2°2θからなる群から選ばれる少なくとも2つのピークを含むXRPDパターン;
b)3.805Å、4.662Å、5.738Å、8.269Å、8.874Å、10.543Å、および12.083Åから選ばれる近似d-間隔値を有する少なくとも3つのピークを含む粉末X線回折パターン;
c)DSCによって測定した約142℃での融解の開始;および
d)DSCによって測定した約148℃と約150℃の間での吸熱ピーク
のそれぞれを有することにより特徴付けられる。
【0034】
いくつかの実施態様においては、化合物1のFormXIVは、以下:
a)7.31°、8.38°、9.96°、10.69°、15.43°、19.02°、および23.36°2θ±0.2°2θからなる群から選ばれる少なくとも2つのピークを含むXRPDパターン;
b)3.805Å、4.662Å、5.738Å、8.269Å、8.874Å、10.543Å、および12.083Åから選ばれる近似d-間隔値を有する少なくとも3つのピークを含む粉末X線回折パターン;および
c)DSCによって測定した約148℃と約150℃の間での吸熱ピーク
のそれぞれを有することにより特徴付けられる。
【0035】
いくつかの実施態様においては、化合物1のFormXIVは、以下:
a)7.31°、8.38°、9.96°、10.69°、15.43°、19.02°、および23.36°2θ±0.2°2θからなる群から選ばれる少なくとも2つのピークを含むXRPDパターン;
b)3.805Å、4.662Å、5.738Å、8.269Å、8.874Å、10.543Å、および12.083Åから選ばれる近似d-間隔値を有する少なくとも3つのピークを含む粉末X線回折パターン;
c)DSCによって測定した約141℃と約143℃の間での融解の開始;および
d)DSCによって測定した約149℃の間での吸熱ピーク
のそれぞれを有することにより特徴付けられる。
【0036】
いくつかの実施態様においては、化合物1のFormXIVは、以下:
a)7.31°、8.38°、9.96°、10.69°、15.43°、19.02°、および23.36°2θ±0.2°2θからなる群から選ばれる少なくとも2つのピークを含むXRPDパターン;
b)3.805Å、4.662Å、5.738Å、8.269Å、8.874Å、10.543Å、および12.083Åから選ばれる近似d-間隔値を有する少なくとも3つのピークを含む粉末X線回折パターン;および
c)DSCによって測定した約149℃の間での吸熱ピーク
のそれぞれを有することにより特徴付けられる。
【0037】
いくつかの実施態様においては、化合物1のFormXIVは、以下:
a)7.31°、8.38°、9.96°、10.69°、15.43°、19.02°、および23.36°2θ±0.2°2θからなる群から選ばれる少なくとも3つのピークを含むXRPDパターン;
b)3.805Å、4.662Å、5.738Å、8.269Å、8.874Å、10.543Å、および12.083Åから選ばれる近似d-間隔値を有する少なくとも3つのピークを含む粉末X線回折パターン;
c)DSCによって測定した約142℃での融解の開始;および
d)DSCによって測定した約149℃での吸熱ピーク
のそれぞれを有することにより特徴付けられる。
【0038】
いくつかの実施態様においては、化合物1のFormXIVは、以下:
a)7.31°、8.38°、9.96°、10.69°、15.43°、19.02°、および23.36°2θ±0.2°2θからなる群から選ばれる少なくとも3つのピークを含むXRPDパターン;
b)3.805Å、4.662Å、5.738Å、8.269Å、8.874Å、10.543Å、および12.083Åから選ばれる近似d-間隔値を有する少なくとも3つのピークを含む粉末X線回折パターン;および
c)DSCによって測定した約149℃での吸熱ピーク
のそれぞれを有することにより特徴付けられる。
【0039】
いくつかの実施態様においては、化合物1のFormXIVは、単結晶構造を有する。
【0040】
いくつかの実施態様においては、化合物1のFormXIVは、化合物1のFormXIVに存在する化合物1の総重量に対して、約1重量%から約10重量%の量でエタノールを含む。いくつかの実施態様においては、化合物1のFormXIVは、化合物1のFormXIVに存在する化合物1の総重量に対して、約5重量%から約7重量%の量でエタノールを含む。いくつかの実施態様においては、化合物1のFormXIVは、化合物1のFormXIVに存在する化合物1の総重量に対して、約5.5重量%から約6.5重量%の量でエタノールを含む。いくつかの実施態様においては、化合物1のFormXIVは、化合物1のFormXIVに存在する化合物1の総重量に対して、約6.0重量%の量でエタノールを含む。
【0041】
いくつかの実施態様においては、化合物1のFormXIVは、化合物1のFormXIVに存在する化合物1の1molに対して、約0.1molから約1.5molの量でエタノールを含む。いくつかの実施態様においては、化合物1のFormXIVは、化合物1のFormXIVに存在する化合物1の1molに対して、約0.5molから約1.3molの量でエタノールを含む。いくつかの実施態様においては、化合物1のFormXIVは、化合物1のFormXIVに存在する化合物1の1molに対して、約0.7molから約1.1molの量でエタノールを含む。いくつかの実施態様においては、化合物1のFormXIVは、化合物1のFormXIVに存在する化合物1の1molに対して、約0.8molから約1.0molの量でエタノールを含む。いくつかの実施態様においては、化合物1のFormXIVは、化合物1のFormXIVに存在する化合物1の1molに対して、約0.9molの量でエタノールを含む。いくつかの実施態様においては、化合物1のFormXIVは、
図6Aに示されるパターンと実質的に同じである、DMSO-d
6中の
1H NMRスペクトルにより特徴付けられる。
【0042】
いくつかの実施態様においては、化合物1のFormXIVは、THFを実質的に含まない。本明細書で使用される「THFを実質的に含まない」とは、当業者にはよく知られている日常的な特性評価技術を使用して検出できないTHFの量を指す。いくつかの実施態様においては、化合物1のFormXIVは、約720ppmより少ない、約500ppmより少ない、約300ppmより少ない、約250ppmより少ない、または約50ppmより少ないTHFを有する。
【0043】
いくつかの実施態様においては、本明細書に開示される化合物IのFormXIVは、表1にリストされる顕著なピークを有するXRPDパターンより特徴付けられ得る。全てのピークリストは、°2θ±0.2°2θである。
【0044】
【0045】
いくつかの実施態様においては、本明細書に開示される化合物IのFormXIVは、表2にリストされる観察されたピークを有するXRPDパターンにより特徴付けられ得る。全てのピークリストは、°2θ±0.2°2θである。相対強度が低いため、すべてのピークが観察されるわけではないことを理解すべきである。本明細書に開示される化合物IのFormXIVのいくつかの実施態様においては、化合物1のFormXIVは、表2にリストされる1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、または15ピークを有する。いくつかの実施態様においては、化合物1のFormXIVは、表2にリストされる15より多いピークを有する。
【0046】
【0047】
【0048】
本開示の結晶形の調製
化合物1のFormXIVは、化合物1のFormIの合成または製造中に使用し得る。化合物1のFormIおよび化合物1のFormIを調製する方法は、特に合成法および結晶化法に関して、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる米国特許No.9,758,528に記載されている。結晶化前の化合物1を調製する方法は、参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれる、米国特許No.7,300,935、米国特許No.8,058,280、米国特許No.8,735,401、米国特許No.9,346,822、米国特許No.9,758,528、米国特許No.10,150,778、米国特許No,10,464,945、米国特許No.10,544,160、米国特許No.11,053,257、米国特許出願No.17/349,584、米国特許No.10,350,170、国際特許出願No.PCT/EP2021/064280、国際特許公報No.WO2021/069711、および国際特許公報No.WO2021/069700に記載されている。
【0049】
いくつかの実施態様においては、化合物1のFormIは、化合物1のFormXIVを使用することにより、作製し得る。
【0050】
本開示は、化合物1のFormXIVを製造するための方法を提供する。いくつかの実施態様においては、化合物1のFormXIVは、化合物1の他の形態から調製され得る。いくつかの実施態様においては、化合物1のFormXIVは、化合物1の結晶形から調製され得る。いくつかの実施態様においては、化合物1のFormXIVは、化合物1のFormI、化合物1のTHF溶媒和物形、化合物1のFormII、化合物1のFormIII、化合物1のFormV、化合物1のFormVI、化合物1のFormVII、化合物1のFormVIII、化合物1のFormIX、化合物1のFormX、化合物1のFormXI、化合物1のFormXII、および化合物1のFormXIIIの1以上から調製され得る。いくつかの実施態様においては、化合物1のFormXIVは、化合物1のFormIおよび化合物1のTHF溶媒和物形の1以上から調製され得る。
【0051】
いくつかの実施態様においては、化合物1のFormXIVは、化合物1のFormIから調製される。いくつかの実施態様においては、化合物1のFormXIVを調製する方法は、化合物1のFormIをエタノールと混和できる極性溶媒に溶解して、溶液を得ることを含む。いくつかの実施態様においては、極性溶媒は、ジメチルホルムアミド(DMF)である。いくつかの実施態様においては、化合物1のFormIのDMFへの溶解は、室温で行われる。
【0052】
いくつかの実施態様においては、化合物1のFormXIVを調製する方法は、化合物1のFormIの溶液をエタノールに加えて、第2の溶液を形成することを含む。いくつかの実施態様においては、第2の溶液は、約85/15v/vと約99/1v/vの間のエタノール/極性溶媒体積比を有する。いくつかの実施態様においては、第2の溶液は、約88/12v/vと約98/2v/vの間のエタノール/極性溶媒体積比を有する。いくつかの実施態様においては、第2の溶液は、約90/10v/vと約96/4v/vの間のエタノール/極性溶媒体積比を有する。いくつかの実施態様においては、第2の溶液は、約92/8v/vと約94/6v/vの間のエタノール/極性溶媒体積比を有する。いくつかの実施態様においては、第2の溶液は、約93/7v/vのエタノール/極性溶媒体積比を有する。
【0053】
いくつかの実施態様においては、化合物1のFormXIVを調製する方法は、第2の溶液を攪拌して、懸濁液を生成することを含む。いくつかの実施態様においては、化合物1のFormXIVを調製する方法は、懸濁液からの固体を単離して、化合物IのFormXIVを得ることを含む。いくつかの実施態様においては、第2の溶液は、攪拌前および/または攪拌中、冷却される。
【0054】
いくつかの実施態様においては、第2の溶液は、攪拌前に室温で保持される。いくつかの実施態様においては、第2の溶液は、攪拌前に冷却される。いくつかの実施態様においては、第2の溶液は、攪拌前に約0℃と-25℃の間に冷却される。いくつかの実施態様においては、第2の溶液は、攪拌前に、約0℃と-25℃;0℃と-20℃;0℃と-15℃;0℃と-10℃;0℃と-5℃;-5℃と-25℃;-5℃と-20℃;-5℃と-15℃;-5℃と-10℃;-10℃と-25℃;-10℃と-20℃;-10℃と-15℃;-15℃と-25℃;-15℃と-20℃;または-20℃と-25℃の間に冷却される。いくつかの実施態様においては、第2の溶液は、攪拌前に、約1時間、約2時間、約3時間、約6時間、約12時間、約18時間、約1日間、約2日間、または約3日間、約-10℃と-25℃の間に冷却される。いくつかの実施態様においては、第2の溶液は、攪拌前に、約1日間、約-10℃と-25℃の間に冷却される。
【0055】
いくつかの実施態様においては、第2の溶液は、攪拌前に、約1時間、約2時間、約3時間、約6時間、約12時間、約18時間、約1日間、約2日間、または約3日間攪拌される。いくつかの実施態様においては、第2の溶液は、室温で攪拌される。いくつかの実施態様においては、第2の溶液は、攪拌中、冷却される。いくつかの実施態様においては、第2の溶液は、攪拌中、約-10℃と-25℃の間に冷却される。いくつかの実施態様においては、第2の溶液は、攪拌中、約0℃と-25℃;0℃と-20℃;0℃と-15℃;0℃と-10℃;0℃と-5℃;-5℃と-25℃;-5℃と-20℃;-5℃と-15℃;-5℃と-10℃;-10℃と-25℃;-10℃と-20℃;-10℃と-15℃;-15℃と-25℃;-15℃と-20℃;または-20℃と-25℃の間に冷却される。いくつかの実施態様においては、第2の溶液は、攪拌前に、約1時間、約2時間、約3時間、約6時間、約12時間、約18時間、約1日間、約2日間、または約3日間、約-10℃と-25℃の間の温度に冷却され、次いで、約1時間、約2時間、約3時間、約6時間、約12時間、約18時間、約1日間、約2日間、または約3日間、約-10℃と-25℃の間の温度で攪拌される。いくつかの実施態様においては、第2の溶液は、攪拌前に、約1日間、約-10℃と-25℃の間の温度に冷却され、次いで、約1日間、約-10℃と-25℃の間の温度で攪拌される。
【0056】
いくつかの実施態様においては、固体は、ろ過により単離され得る。いくつかの実施態様においては、固体は、シリンジろ過または真空ろ過により単離され得る。いくつかの実施態様においては、固体は、シリンジろ過により単離され得る。いくつかの実施態様においては、固体は、低温シリンジろ過により単離され得る。いくつかの実施態様においては、ろ過は、約0℃と-25℃の間の温度で行われる。
【0057】
いくつかの実施態様においては、化合物1のFormXIVを調製する方法は、N-(4-(1-(2,6-ジフルオロベンジル)-5-((ジメチルアミノ)メチル)-3-(6-メトキシ-3-ピリダジニル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)フェニル)-N’-メトキシ尿素の結晶形をエタノール(EtOH)に溶解して、溶液を形成することを含む。いくつかの実施態様においては、N-(4-(1-(2,6-ジフルオロベンジル)-5-((ジメチルアミノ)メチル)-3-(6-メトキシ-3-ピリダジニル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)フェニル)-N’-メトキシ尿素の結晶形は、室温でEtOHに溶解される。いくつかの実施態様においては、N-(4-(1-(2,6-ジフルオロベンジル)-5-((ジメチルアミノ)メチル)-3-(6-メトキシ-3-ピリダジニル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)フェニル)-N’-メトキシ尿素の結晶形は、還流温度でEtOHに溶解される。いくつかの実施態様においては、N-(4-(1-(2,6-ジフルオロベンジル)-5-((ジメチルアミノ)メチル)-3-(6-メトキシ-3-ピリダジニル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)フェニル)-N’-メトキシ尿素の結晶形は、約0℃と還流温度の間の温度または約25℃と還流温度の間の温度でEtOHに溶解される。いくつかの実施態様においては、EtOHは、他の溶媒を含まない。
【0058】
いくつかの実施態様においては、N-(4-(1-(2,6-ジフルオロベンジル)-5-((ジメチルアミノ)メチル)-3-(6-メトキシ-3-ピリダジニル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)フェニル)-N’-メトキシ尿素のEtOH溶液は、冷却される。いくつかの実施態様においては、溶液は、約5℃と-10℃の間に冷却される。いくつかの実施態様においては、溶液は、約5℃と-5℃;5℃と0℃;0℃と-10℃;0℃と-5℃;または-5℃と-10℃の間に冷却される。いくつかの実施態様においては、溶液は、約5℃、4℃、3℃、2℃、1℃、0℃、-1℃、-2℃、-3℃、-4℃、-5℃、-6℃、-7℃、-8℃、-9℃、および-10℃に冷却される。いくつかの実施態様においては、溶液は、約15分、約30分、約45分、約1時間、または約1時間より多くかけて冷却される。
【0059】
いくつかの実施態様においては、N-(4-(1-(2,6-ジフルオロベンジル)-5-((ジメチルアミノ)メチル)-3-(6-メトキシ-3-ピリダジニル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)フェニル)-N’-メトキシ尿素のEtOH中の冷却した溶液は、攪拌されて、懸濁液を生成する。いくつかの実施態様においては、冷却した溶液は、約1、約2、約3、約4、約5、約6、または約6時間より多く攪拌される。
【0060】
いくつかの実施態様においては、懸濁液からの固体は単離されて、化合物1のFormXIVを得る。いくつかの実施態様においては、懸濁液からの固体は、ろ過(例、真空ろ過)により単離される。いくつかの実施態様においては、懸濁液からの固体は、さらに乾燥される。いくつかの実施態様においては、固体は、約40℃で乾燥される。いくつかの実施態様においては、固体は、真空で約40℃で乾燥される。いくつかの実施態様においては、固体は、不活性ガス(例、窒素)の気流下で乾燥される。いくつかの実施態様においては、化合物1のFormXIVは、他の溶媒を含まない。
【0061】
医薬組成物
開示された化合物1の結晶FormXIVは、それ自体で使用し得るが、対象に投与する場合、一般に、化合物1のFormXIVが薬学的に許容される担体と一緒になった医薬組成物の形態で投与されるであろう。適切な医薬組成物の選択および調製のための慣用の手順は、例えば、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる「Pharmaceuticals-The Science of Dosage Form Designs,」M.E.Aulton,Churchill Livingstone,1988に記載されている。
【0062】
本開示において使用される用語「担体」は、担体、賦形剤、および希釈剤を包含し得、本開示の結晶形などの医薬品を、対象のある器官または身体の一部から、別の器官または身体の一部に運搬または輸送することに関与する、液体または固体の充填剤、希釈剤、賦形剤、溶媒またはカプセル化材料などの、材料、組成物またはビヒクルを意味し得る。担体は、所望の剤形の適合性および放出プロファイル特性に基づいて選択すべきである。例示的な担体材料は、例えば、結合剤、懸濁剤、崩壊剤、充填剤、界面活性剤、可溶化剤、安定剤、潤滑剤、湿潤剤、希釈剤、噴霧乾燥分散液等を含む。例えば、Hoover,John E.,Remington’s Pharmaceutical Sciences,Mack Publishing Co.,Easton,Pa.1975を参照されたい。
【0063】
いくつかの実施態様においては、本開示は、本明細書に開示される1つ以上の結晶形を含む医薬組成物を提供する。いくつかの実施態様においては、本開示は、本明細書に開示される1つの結晶形のみを含む医薬組成物を提供する。いくつかの実施態様においては、本開示は、化合物1のFormXIVを含む医薬組成物を提供する。他の実施態様においては、本開示は、本明細書に開示される2つの結晶形を含む医薬組成物を提供する。例えば、化合物1を含む医薬組成物は、化合物1のFormIおよび化合物1のFormXIVを含み得る。
【0064】
いくつかの実施態様においては、本開示は、化合物1のFormXIVおよび薬学的に許容される担体を含む医薬組成物を提供する。いくつかの実施態様においては、本開示は、化合物1のFormIおよびFormXIV並びに薬学的に許容される担体を含む医薬組成物を提供する。
【0065】
投与の様式に応じて、医薬組成物は、全ての重量パーセントが総組成に基づく、約0.05から約99重量%(重量パーセント)、より具体的には約0.05から約80重量%、さらにより具体的には約0.10から約70重量%、および一層より具体的には約0.10から約50重量%の1つ以上の開示した結晶形を含むであろう。いくつかの実施形態において、医薬組成物は、経皮的、経粘膜的、または局所的(例えば、皮膚または粘膜に)に投与される。いくつかの実施形態において、医薬組成物は、膣座薬として投与される。
【0066】
本開示の医薬組成物は、1つ以上の薬学的に許容される担体と一緒に処方される、治療有効量の1つ以上の開示した結晶形を含み得る。薬学的に許容される担体の例は、ラクトース、デキストロース、マンニトール、グルコースおよびスクロースなどの糖;とうもろこし、小麦またはジャガイモに由来するでん粉などのでん粉およびでん粉グリコール酸ナトリウムなどの他の医薬品グレードのでん粉;セルロース、およびカルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、酢酸セルロース、および微結晶性セルロースなどのその誘導体;粉末トラガカント;麦芽;ゼラチン;タルク;ココアバターおよび坐剤ワックスなどの賦形剤;ピーナッツ油、綿実油、サフラワー油、ゴマ油、オリーブ油、コーン油、および大豆油などの油;プロピレングリコールなどのグリコール;オレイン酸エチルおよびラウリン酸エチルなどのエステル;寒天;水酸化マグネシウムおよび水酸化アルミニウムなどの緩衝剤;アルギン酸;パイロジェンフリー水;等張食塩水;リンゲル液;エチルアルコール;リン酸緩衝溶液;ラウリル硫酸ナトリウムおよびステアリン酸マグネシウムなどの潤滑剤;着色剤;放出剤;コーティング剤;甘味料、香味剤および芳香剤;防腐剤および抗酸化剤を含む。
【0067】
本明細書で提供されるのは、THFを実質的に含まない医薬組成物である。
【0068】
治療の方法および使用
本開示は、有効量の、本明細書に記載される、1つ以上の結晶形、または該1つ以上の結晶形を含む1つ以上の医薬組成物を投与し、それによってそれを必要とする対象における障害を治療することを含む、該障害を治療する方法を提供する。
【0069】
本開示の方法および使用のいくつかの実施態様においては、障害は、ホルモン依存性状態である。ホルモン依存性状態は、性ホルモン依存性癌(例えば、前立腺癌、子宮癌、乳癌、および卵巣癌)、性ホルモン依存性癌の骨転移、前立腺肥大、子宮筋腫(hysteromyoma(uterine fibroids))、腺筋腫、子宮線維腫、思春期早発症、無月経、月経前症候群、月経困難症、多房性卵巣症候群、多嚢胞性卵巣症候群、にきび、不妊症、一過性熱感、子宮内膜症、腺筋症、多量の月経出血、およびこれらの状態に伴う症状を含み得る。そのような症状は、貧血、生理不順、斑点、炎症、疼痛、倦怠感、尿路閉塞、頻尿、失禁、便秘、不安、睡眠障害、生活の質の低下、日常生活動作の困難、女性の性機能障害、およびうつを含み得る。本開示の方法および使用のいくつかの実施態様においては、ホルモン依存性状態は、前立腺癌、子宮癌、乳癌、または卵巣癌である。化合物1が治療に有用である追加の障害は、参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれる、米国特許No.7,300,935、米国特許No.8,058,280、米国特許No.8,735,401、米国特許No.9,346,822、米国特許No.10,449,191、米国特許No.10,786,501、および米国特許No.11,033,551に記載されている。
【0070】
本開示の方法および使用のいくつかの実施態様においては、ホルモン依存性状態は、前立腺癌である。本開示の方法および使用のいくつかの実施態様においては、ホルモン依存性状態は、子宮癌である。本開示の方法および使用のいくつかの実施態様においては、ホルモン依存性状態は、乳癌である。本開示の方法および使用のいくつかの実施態様においては、ホルモン依存性状態は、卵巣癌である。本開示の方法および使用のいくつかの実施態様においては、ホルモン依存性状態は子宮筋腫である。本開示の方法および使用のいくつかの実施態様においては、ホルモン依存性状態は、子宮筋腫に伴う多量の月経出血である。本開示の方法および使用のいくつかの実施態様においては、ホルモン依存性状態は、子宮筋腫に伴う疼痛または他の症状である。本開示の方法および使用のいくつかの実施態様においては、ホルモン依存性状態は、子宮内膜症である。本開示の方法および使用のいくつかの実施態様においては、ホルモン依存性状態は、子宮内膜症に伴う疼痛である。本開示の方法および使用のいくつかの実施態様においては、ホルモン依存性状態は、腺筋症である。本開示の方法および使用のいくつかの実施態様においては、ホルモン依存性状態は、多量の月経出血である。
【0071】
「患者」または「対象」は、哺乳動物である。哺乳動物の例は、ヒトを含む哺乳綱の任意のメンバー;チンパンジー、サル、ヒヒ、およびアカゲザルなどの非ヒト霊長類;ウシ、ウマ、ヒツジ、ヤギ、およびブタ;ウサギ、イヌ、およびネコ;並びにラット、マウス、およびモルモットなどの齧歯類を含み得るが、これらに限定されない。いくつかの実施態様においては、患者または対象は、ヒトである。
【0072】
本開示の1つ以上の結晶形または医薬組成物に関連して使用するときの用語「有効量」または「治療有効量」は、所望の生物学的結果を提供するのに十分な量の1つ以上の結晶形または医薬組成物を指し得る。その結果は、障害の兆候、症状、若しくは原因の低下および/若しくは緩和、または生物学的システムの任意の他の所望の変化であり得る。例えば、治療的使用についての「有効量」は、障害において臨床的に有意な減少を与えるのに必要とされる、本明細書に開示される1つ以上の結晶形を含む1つ以上の医薬組成物の量であり得る。任意の個々の場合における適切な「有効量」は、日常的な実験を使用して当業者によって決定し得る。
【0073】
本明細書で使用される用語「治療する」または「治療」またはそれらの同族語は、障害の発症の延期;および/または発症するであろう若しくは発症すると予想されるそのような症状の重症度の低下を示すことを意味する。すなわち、これらの用語は、既存の障害症状を改善すること;追加の症状を予防すること;症状の根本的な原因を改善すること若しくは予防すること;障害を抑制すること、例えば、障害の発症を阻止すること;障害を緩和すること;障害の退行を引き起こすこと;障害によって引き起こされる症状を緩和すること;または障害の症状を停止すること若しくは軽減することを含み得る。
【0074】
本開示で使用される用語「投与された」、「投与」、または「投与すること」は、本開示の1つ以上の結晶形または医薬組成物のいずれかを対象に直接投与することを指し得る。
【0075】
本開示は、有効量の化合物1のFormXIVを投与し、それによりそれを必要とする対象における障害を治療することを含む、該障害を治療する方法を提供する。本開示は、有効量の化合物1のFormIとFormXIVの混合物を投与し、それによりそれを必要とする対象における障害を治療することを含む、該障害を治療する方法を提供する。いくつかの実施態様においては、障害は、ホルモン依存性状態である。
【0076】
本開示は、有効量の本開示の1つ以上の医薬組成物を投与し、それによってそれを必要とする対象における障害を治療することを含む、該障害を治療する方法を提供する。いくつかの実施態様においては、本開示は、有効量の、本明細書に開示される1つ以上の結晶形を含む1つ以上の医薬組成物を投与し、それによってそれを必要とする対象における障害を治療することを含む、該障害を治療する方法を提供する。いくつかの実施態様においては、本開示は、有効量の、化合物1のFormXIVを含む1つ以上の医薬組成物を投与し、それによってそれを必要とする対象における障害を治療することを含む、該障害を治療する方法を提供する。本開示は、有効量の、化合物1のFormIとFormXIVの混合物を含む1つ以上の医薬組成物を投与し、それによってそれを必要とする対象における障害を治療することを含む、該障害を治療する方法を提供する。いくつかの実施態様においては、障害は、ホルモン依存性状態である。
【0077】
本開示は、それを必要とする対象における障害を治療することに使用するための、本開示の1つ以上の結晶形または本開示の1つ以上の医薬組成物を提供する。いくつかの実施態様においては、1つ以上の結晶形は、化合物1のFormXIVを含む。いくつかの実施態様においては、1つ以上の結晶形は、化合物1のFormIとFormXIVの混合物である。いくつかの実施態様においては、本開示の1つ以上の医薬組成物は、本明細書に開示される1つ以上の結晶形を含む。いくつかの実施態様においては、本開示の1つ以上の医薬組成物は、化合物1のFormXIVを含む。いくつかの実施態様においては、本開示の1つ以上の医薬組成物は、化合物1のFormIとFormXIVの混合物を含む。いくつかの実施態様においては、障害は、ホルモン依存性状態である。
【0078】
本開示は、それを必要とする対象における障害を治療するための、本開示の1つ以上の結晶形の使用を提供する。いくつかの実施態様においては、本開示は、それを必要とする対象における障害を治療するための、化合物1のFormXIVの使用を提供する。いくつかの実施態様においては、本開示は、それを必要とする対象における障害を治療するための、化合物1のFormIとFormXIVの混合物の使用を提供する。いくつかの実施態様においては、障害は、ホルモン依存性状態である。
【0079】
本開示は、それを必要とする対象における障害を治療するための、本開示の1つ以上の医薬組成物の使用を提供する。いくつかの実施態様においては、本開示は、それを必要とする対象における障害を治療するための、本明細書に開示される1つ以上の結晶形を含む1つ以上の医薬組成物の使用を提供する。いくつかの実施態様においては、本開示は、それを必要とする対象における障害を治療するための、化合物1のFormXIVを含む1つ以上の医薬組成物の使用を提供する。いくつかの実施態様においては、本開示は、それを必要とする対象における障害を治療するための、化合物1のFormIとFormXIVの混合物を含む1つ以上の医薬組成物の使用を提供する。いくつかの実施態様においては、障害は、ホルモン依存性状態である。
【0080】
本開示は、障害を治療するための薬剤の製造における、本開示の1つ以上の結晶形の使用を提供する。いくつかの実施態様においては、本開示は、障害を治療するための薬剤の製造における、化合物1のFormXIVの使用を提供する。いくつかの実施態様においては、本開示は、障害を治療するための薬剤の製造における、化合物1のFormIとFormXIVの混合物の使用を提供する。いくつかの実施態様においては、障害は、ホルモン依存性状態である。
【0081】
本開示は、障害を治療するための薬剤の製造における、本開示の1つ以上の医薬組成物の使用を提供する。いくつかの実施態様においては、本開示は、障害を治療するための薬剤の製造における、本明細書に開示される1つ以上の結晶形を含む1つ以上の医薬組成物の使用を提供する。いくつかの実施態様においては、本開示は、障害を治療するための薬剤の製造における、化合物1のFormXIVを含む1つ以上の医薬組成物の使用を提供する。本開示は、障害を治療するための薬剤の製造における、化合物1のFormIとFormXIVの混合物を含む1つ以上の医薬組成物の使用を提供する。いくつかの実施態様においては、障害は、ホルモン依存性状態である。
【0082】
本開示は、障害を治療するための薬剤としての、本開示の1つ以上の結晶形の使用を提供する。いくつかの実施態様においては、本開示は、障害を治療するための薬剤としての、化合物のFormXIVの使用を提供する。いくつかの実施態様においては、本開示は、障害を治療するための薬剤としての、化合物1のFormIとFormXIVの混合物の使用を提供する。いくつかの実施態様においては、障害は、ホルモン依存性状態である。
【0083】
本開示は、障害を治療するための薬剤としての、本開示の1つ以上の医薬組成物の使用を提供する。いくつかの実施態様においては、本開示は、障害を治療するための薬剤としての、本明細書に開示される1つ以上の結晶形を含む1つ以上の医薬組成物の使用を提供する。いくつかの実施態様においては、本開示は、障害を治療するための薬剤としての、化合物1のFormXIVを含む1つ以上の医薬組成物の使用を提供する。いくつかの実施態様においては、本開示は、障害を治療するための薬剤としての、化合物1のFormIとFormXIVの混合物を含む1つ以上の医薬組成物の使用を提供する。いくつかの実施態様においては、障害は、ホルモン依存性状態である。
【0084】
本開示の方法および使用のいくつかの実施態様においては、本開示の1つの医薬組成物のみを、該方法または使用において使用する。本開示の方法および使用のいくつかの実施態様においては、本開示の1つの結晶形のみを、該方法または使用において使用する。
【0085】
本明細書で述べる治療的使用については、投与される投与量は、もちろん、用いられる1つ以上の結晶形または医薬組成物、投与の様式、所望の治療および適応疾患で異なるであろう。例えば、本開示の1つ以上の結晶形の1日投与量は、吸入する場合、体重1キログラムあたり約0.05マイクログラム(μg/kg)から体重1キログラムあたり約100マイクログラム(μg/kg)の範囲であり得る。あるいは、1つ以上の結晶形または医薬組成物を経口投与する場合、本開示の1つ以上の結晶形の1日投与量は、体重1キログラムあたり約0.01マイクログラム(μg/kg)から体重1キログラムあたり約100ミリグラム(mg/kg)の範囲であり得る。
【0086】
しかしながら、本開示の1つ以上の結晶形または医薬組成物の1日の総使用量は、健全な医学的判断の範囲内で主治医によって決定されるであろうことが理解されるであろう。任意の特定の患者についての特定の治療上有効な用量レベルは、治療される障害および障害の重症度;用いられる特定の結晶形の活性;用いられる特定の医薬組成物;患者の年齢、体重、一般的な健康、性別および食事;投与の時間、投与の経路、および用いられる特定の結晶形の排泄の速度;治療の期間;用いられる特定の結晶形と組み合わせてまたは同時に使用する薬物;並びに医学分野においてよく知られている同様の要因を含むさまざまな要因に依存するであろう。当業者である医師または獣医は、障害を治療する、障害に対抗する、または障害の進行を阻止するのに必要とされる、治療有効量の、本明細書に開示される1つ以上の結晶形または医薬組成物を、容易に決定し、処方することができる。
【0087】
併用療法
いくつかの実施態様においては、本明細書に記載される1つ以上の結晶形または医薬組成物は、単独で使用し得るか、または1つ以上の他の治療剤若しくは医薬組成物と一緒に若しくは共同で投与し得るか、または組み合わせて使用し得る。共同の投与または組み合わせの使用は、第二の化合物、結晶形または医薬組成物を、以前に投与した化合物、結晶形または医薬組成物が身体内でまだ効力がある間に投与するような、2つ以上の異なる化合物、結晶形または医薬組成物の任意の形態の投与を指し得る。例えば、異なる化合物、結晶形または医薬組成物を、同じ製剤または別個の製剤のいずれかで、同時に、連続して、または治療の個々の成分の別個の投与のいずれかで投与し得る。いくつかの実施態様においては、異なる化合物、結晶形または医薬組成物を、互いに、約1時間、約12時間、約24時間、約36時間、約48時間、約72時間、または約1週間以内に投与することができる。すなわち、そのような治療を受ける個人は、異なる化合物、結晶形または医薬組成物の複合効果から利益を得ることができる。
【0088】
いくつかの実施態様においては、本開示の1つ以上の結晶形または医薬組成物は、本開示の方法または使用において、本開示の1つ以上の他の結晶形または医薬組成物と組み合わせて使用される。特定のそのような実施態様においては、本開示の1つ以上の他の結晶形または医薬組成物の組合せは、本明細書でリストされる障害の1つ以上を治療する方法において使用される。
【0089】
いくつかの実施態様においては、本開示の1つ以上の結晶形または医薬組成物は、エストラジオールまたは対応する量のエストラジオール同等物と組み合わせて使用される。いくつかの実施態様においては、本開示の1つ以上の結晶形または医薬組成物は、プロゲスチンと組み合わせて使用される。いくつかの実施態様においては、本開示の1つ以上の結晶形または医薬組成物は、エストラジオールまたは対応する量のエストラジオール同等物、およびプロゲスチンと組み合わせて使用される。いくつかの実施態様においては、プロゲスチンは、酢酸ノルエチンドロンである。
【0090】
いくつかの実施態様においては、本明細書で提供される1つ以上の結晶形若しくは医薬組成物の組合せ、または他の既知の薬剤若しくは医薬組成物および本明細書で提供される1つ以上の結晶形若しくは医薬組成物の組合せは、本開示の方法および使用において有用である医薬組成物および医薬品に処方される。本開示はまた、本明細書でリストされる障害の1つ以上の治療におけるそのような組合せの使用を提供する。
【0091】
本開示のいくつかの実施態様においては、本開示の1つ以上の結晶形または医薬組成物を、治療量以下の用量で投与し、ここで、治療量以下の用量は、単独で投与された場合、本明細書でリストされる障害の1つを治療するのに不十分であろう用量である。
【0092】
キット
いくつかの実施態様においては、本開示はまた、本開示の少なくとも1つの結晶形または医薬組成物を充填した1つ以上の容器を含む医薬パッケージまたはキットを提供する。そのような容器に、任意で、医薬品または生物学的製品の製造、使用または販売を規制する政府機関が定める形式の通知を任意に添付し得、当該通知には、(a)ヒト投与用の製造、使用または販売の政府機関による承認、(b)使用の指示、またはその両方が反映されている。
【0093】
上記は、本明細書に記載される結晶形、医薬組成物、方法、および使用のいずれにも適用される。本開示は、そのような結晶形、医薬組成物、方法、および使用(単独または組み合わせでの)の特徴と、このセクションにおいて説明される種々のキットについて説明される特徴との任意の組合せを具体的に企図する。
【0094】
本明細書に記載されるものと類似のまたは同等の方法および材料を本開示の実施または試験において使用することができるが、例示的な方法および材料を、本明細書に記載する。本開示の他の特徴、目的、および利点は、記述からおよび特許請求の範囲から明らかであるであろう。明細書および添付の特許請求の範囲においては、文脈が他に明確に指示されない限り、単数形はまた、複数形を含む。他に定義されない限り、本明細書で使用される全ての技術および科学用語は、本開示が属する技術分野における当業者によって通常理解されるのと同じ意味を有する。本明細書で引用される全ての特許および刊行物は、参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれる。
【0095】
本明細書に記載されている各実施態様は、単独でまたは任意の1つ以上の他の実施態様と組み合わせ得る。
【0096】
列挙した実施態様
実施態様I-1. 化合物1のFormXIVとして特徴付けられる、N-(4-(1-(2,6-ジフルオロベンジル)-5-((ジメチルアミノ)メチル)-3-(6-メトキシ-3-ピリダジニル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)フェニル)-N’-メトキシ尿素のエタノール溶媒和物の結晶形。
【0097】
実施態様I-2. 7.31°、8.38°、9.96°、10.69°、15.43°、19.02°、および23.36°2θ±0.2°2θから選ばれる少なくとも3つのピークを含む粉末X線回折パターンにより特徴付けられる、実施態様I-1の結晶形。
【0098】
実施態様I-3. 7.31°、8.38°、9.96°、10.69°、15.43°、19.02°、および23.36°2θ±0.2°2θから選ばれる少なくとも5つのピークを含む粉末X線回折パターンにより特徴付けられる、実施態様I-1またはI-2の結晶形。
【0099】
実施態様I-4. 7.31°、8.38°、9.96°、10.69°、15.43°、19.02°、および23.36°2θ±0.2°2θにピークを含む粉末X線回折パターンにより特徴付けられる、実施態様I-1からI-3のいずれか1つの結晶形。
【0100】
実施態様I-5.
図1に示すパターンと実質的に同じ粉末X線回折パターンにより特徴付けられる、実施態様I-1からI-4のいずれか1つの結晶形。
【0101】
実施態様I-6. 約49℃と約172℃の間で約6.0%の連続的な重量損失を示す熱重量測定(TG)サーモグラムにより特徴付けられる、実施態様I-1からI-5のいずれか1つの結晶形。
【0102】
実施態様I-7.
図4に示すパターンと実質的に同じTGサーモグラムにより特徴付けられる、実施態様I-1からI-6のいずれか1つの結晶形。
【0103】
実施態様I-8. 約147℃と約150℃の間に吸熱ピークを含む示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムにより特徴付けられる、実施態様I-1からI-7のいずれか1つの結晶形。
【0104】
実施態様I-9. 約149℃に吸熱ピークを含むDSCサーモグラムにより特徴付けられる、実施態様I-1からI-8のいずれか1つの結晶形。
【0105】
実施態様I-10.
図5に示すパターンと実質的に同じDSCサーモグラムにより特徴付けられる、実施態様I-1からI-19のいずれか1つの結晶形。
【0106】
実施態様I-11. 3.805Å、4.662Å、5.738Å、8.269Å、8.874Å、10.543Å、および12.083Åから選ばれる近似d-間隔値を有する少なくとも3つのピークを含む粉末X線回折パターンにより特徴付けられる、実施態様I-1からI-10のいずれか1つの結晶形。
【0107】
実施態様I-12. 以下:(a)7.31°、8.38°、9.96°、10.69°、15.43°、19.02°、および23.36°2θ±0.2°2θから選ばれる少なくとも3つのピークを含む粉末X線回折パターン;(b)3.805Å、4.662Å、5.738Å、8.269Å、8.874Å、10.543Å、および12.083Åから選ばれる近似d-間隔値を有する少なくとも3つのピークを含む粉末X線回折パターン;および(c)DSCによって測定した約149℃での吸熱ピーク
の少なくとも2つを有することにより特徴付けられる、実施態様I-1の結晶形。
【0108】
実施態様I-13. 該結晶形が、テトラヒドロフラン(THF)を実質的に含まない、実施態様I-1からI-12のいずれか1つの結晶形。
【0109】
実施態様I-14. 実施態様I-1からI-13のいずれか1つの結晶形を含む、医薬組成物。
【0110】
実施態様I-15. 該組成物が、(THF)を実質的に含まない、実施態様I-14の医薬組成物。
【0111】
実施態様I-16. 実施態様I-1からI-13のいずれか1つの結晶形を調製する方法であって、当該方法が:(a)N-(4-(1-(2,6-ジフルオロベンジル)-5-((ジメチルアミノ)メチル)-3-(6-メトキシ-3-ピリダジニル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)フェニル)-N’-メトキシ尿素の結晶形をジメチルホルムアミド(DMF)に溶解して、溶液を形成すること;(b)工程a)の溶液をエタノールに加えて、第2の溶液を形成すること;(c)第2の溶液を攪拌して、懸濁液を生成すること;および(d)懸濁液から固体を単離して、化合物1のFormXIVを得ること
を含む、方法。
【0112】
実施態様I-17. 第2の溶液が、約-10℃と-25℃の間に冷却される、実施態様I-16の方法。
【0113】
実施態様I-18. 工程b)の第2の溶液が、約-10℃と-25℃の間に1日間冷却される、実施態様I-16またはI-17の方法。
【0114】
実施態様I-19. 工程c)の攪拌が、約-10℃と-25℃の間で行われる、実施態様I-16からI-18のいずれか1つの方法。
【0115】
実施態様I-20. 工程d)の単離が、シリンジろ過を用いて達成される、実施態様I-16からI-19のいずれか1つの方法。
【0116】
実施態様I-21. 実施態様I-1 I-14のいずれか1つの結晶形を調製する方法であって、当該方法が:(a)N-(4-(1-(2,6-ジフルオロベンジル)-5-((ジメチルアミノ)メチル)-3-(6-メトキシ-3-ピリダジニル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)フェニル)-N’-メトキシ尿素の結晶形をエタノール(EtOH)に溶解して、溶液を形成すること;(b)工程a)の溶液を冷却すること;(c)冷却した溶液を攪拌して、懸濁液を生成すること;および(d)懸濁液から固体を単離して、化合物1のFormXIVを得ること
を含む、方法。
【0117】
実施態様I-22. 工程a)の溶液が、約5℃と-10℃の間に冷却される実施態様I-21の方法。
【0118】
実施態様I-23. 工程c)の攪拌が、約5℃と-10℃の間で行われる実施態様I-21またはI-22の方法。
【0119】
実施態様I-24. 工程d)の単離が、ろ過を用いて達成される実施態様I-21からI-23のいずれか1つの方法。
【0120】
実施態様II-22. 有効量の、実施態様I-1からI-13のいずれか1つの結晶形を、それを必要とする対象に投与することを含む、当該対象における障害を治療する方法。
【0121】
実施態様II-23. 有効量の、実施態様I-14またはI-15の医薬組成物を、それを必要とする対象に投与することを含む、当該対象における障害を治療する方法。
【0122】
実施態様II-24. 障害が、ホルモン依存性状態である、実施態様II-22からII-23の方法。
【0123】
実施態様II-25. ホルモン依存性状態が、性ホルモン依存性癌、前立腺癌、子宮癌、乳癌、卵巣癌、性ホルモン依存性癌の骨転移、前立腺肥大、子宮筋腫、腺筋腫、子宮線維腫、思春期早発症、無月経、月経前症候群、月経困難症、多房性卵巣症候群、多嚢胞性卵巣症候群、にきび、不妊症、一過性熱感、子宮内膜症、腺筋症、または多量の月経出血である、実施態様II-24の方法。
【0124】
実施態様II-26. ホルモン依存性状態が、前立腺癌、子宮癌、乳癌、または卵巣癌である、実施態様II-24またはII-25の方法。
【0125】
実施態様II-27. ホルモン依存性状態が、前立腺癌である、実施態様II-24からII-26のいずれか1つの方法。
【0126】
実施態様II-28. ホルモン依存性状態が、子宮癌である、実施態様II-24からII-26のいずれか1つの方法。
【0127】
実施態様II-29 ホルモン依存性状態が、乳癌である、実施態様II-24からII-26のいずれか1つの方法。
【0128】
実施態様II-30. ホルモン依存性状態が、卵巣癌である、実施態様II-24からII-26のいずれか1つの方法。
【0129】
実施態様II-31. ホルモン依存性状態が、子宮筋腫である、実施態様II-24の方法。
【0130】
実施態様II-32. ホルモン依存性状態が、子宮筋腫に伴う多量の月経出血である、実施態様II-24の方法。
【0131】
実施態様II-33. ホルモン依存性状態が、子宮筋腫に伴う疼痛または他の症状である、実施態様II-24の方法。
【0132】
実施態様II-35. ホルモン依存性状態が、子宮内膜症である、実施態様II-24またはII-25の方法。
【0133】
実施態様II-36. ホルモン依存性状態が、腺筋症である、実施態様II-24またはII-25の方法。
【0134】
実施態様II-37. ホルモン依存性状態が、多量の月経出血である、実施態様II-24またはII-25の方法。
【0135】
実施態様II-38. 該方法が、エストラジオールまたは対応する量のエストラジオール同等物を対象に投与することを含む、実施態様II-22からII-37のいずれか1つの方法。
【0136】
実施態様II-39. 該方法が、プロゲスチンを対象に投与することを含む、実施態様II-22からII-38のいずれか1つの方法。
【0137】
実施態様II-40. 該方法が、エストラジオールまたは対応する量のエストラジオール同等物、およびプロゲスチンを対象に投与することを含む、実施態様II-22からII-37のいずれか1つの方法。
【0138】
実施態様II-41. プロゲスチンが、酢酸ノルエチンドロンである、実施態様II-39またはII-40の方法。
【0139】
実施態様II-42. それを必要とする対象における障害を治療することに使用するための、実施態様I-1からI-13のいずれか1つの結晶形。
【0140】
実施態様II-43. 障害が、ホルモン依存性状態である、実施態様II-42の使用のための結晶形。
【0141】
実施態様II-44. ホルモン依存性状態が、性ホルモン依存性癌、前立腺癌、子宮癌、乳癌、卵巣癌、性ホルモン依存性癌の骨転移、前立腺肥大、子宮筋腫、腺筋腫、子宮線維腫、思春期早発症、無月経、月経前症候群、月経困難症、多房性卵巣症候群、多嚢胞性卵巣症候群、にきび、不妊症、一過性熱感、子宮内膜症、腺筋症、または多量の月経出血である、実施態様II-43の使用のための結晶形。
【0142】
実施態様II-45. ホルモン依存性状態が、前立腺癌、子宮癌、乳癌、または卵巣癌である、実施態様II-42からII-44のいずれか1つの使用のための結晶形。
【0143】
実施態様II-46. ホルモン依存性状態が、前立腺癌である、実施態様II-43からII-45のいずれか1つの使用のための結晶形。
【0144】
実施態様II-47. ホルモン依存性状態が、子宮癌である、実施態様II-43からII-45のいずれか1つの使用のための結晶形。
【0145】
実施態様II-48. ホルモン依存性状態が、乳癌である、実施態様II-43からII-45のいずれか1つの使用のための結晶形。
【0146】
実施態様II-49. ホルモン依存性状態が、卵巣癌である、実施態様II-43からII-45のいずれか1つの使用のための結晶形。
【0147】
実施態様II-50. ホルモン依存性状態が、子宮筋腫である、実施態様II-43の使用のための結晶形。
【0148】
実施態様II-51. ホルモン依存性状態が、子宮筋腫に伴う多量の月経出血である、実施態様II-43の使用のための結晶形。
【0149】
実施態様II-52. ホルモン依存性状態が、子宮筋腫に伴う疼痛または他の症状である、実施態様II-43の使用のための結晶形。
【0150】
実施態様II-53. ホルモン依存性状態が、子宮内膜症である、実施態様II-43またはII-44の使用のための結晶形。
【0151】
実施態様II-54. ホルモン依存性状態が、腺筋症である、実施態様II-43またはII-44の使用のための結晶形。
【0152】
実施態様II-55. ホルモン依存性状態が、多量の月経出血である、実施態様II-43またはII-44の使用のための結晶形。
【0153】
実施態様II-56. 使用のための結晶形が、エストラジオールまたは対応する量のエストラジオール同等物と組み合わせて使用される、実施態様II-42からII-55のいずれか1つの使用のための結晶形。
【0154】
実施態様II-57. 使用のための1以上の結晶形が、プロゲスチンと組み合わせて使用される、実施態様II-42からII-55のいずれか1つの使用のための結晶形。
【0155】
実施態様II-58. 使用のための1以上の結晶形が、エストラジオールまたは対応する量のエストラジオール同等物、およびプロゲスチンと組み合わせて使用される、実施態様II-42からII-55のいずれか1つの使用のための結晶形。
【0156】
実施態様II-59. プロゲスチンが、酢酸ノルエチンドロンである、実施態様II-57またはII-58の使用のための結晶形。
【0157】
実施態様II-60. それを必要とする対象における障害を治療することに使用するための、実施態様II-15またはII-16の医薬組成物。
【0158】
実施態様II-61. 障害が、ホルモン依存性状態である、実施態様II-60の使用のための医薬組成物。
【0159】
実施態様II-62. ホルモン依存性状態が、性ホルモン依存性癌、前立腺癌、子宮癌、乳癌、卵巣癌、性ホルモン依存性癌の骨転移、前立腺肥大、子宮筋腫、腺筋腫、子宮線維腫、思春期早発症、無月経、月経前症候群、月経困難症、多房性卵巣症候群、多嚢胞性卵巣症候群、にきび、不妊症、一過性熱感、子宮内膜症、腺筋症、または多量の月経出血である、実施態様II-61の使用のための医薬組成物。
【0160】
実施態様II-63. ホルモン依存性状態が、前立腺癌、子宮癌、乳癌、または卵巣癌である、実施態様II-61またはII-62の使用のための医薬組成物。
【0161】
実施態様II-64. ホルモン依存性状態が、前立腺癌である、実施態様II-61からII-63のいずれか1つの使用のための医薬組成物。
【0162】
実施態様II-65. ホルモン依存性状態が、子宮癌である、実施態様II-61からII-63のいずれか1つの使用のための医薬組成物。
【0163】
実施態様II-66. ホルモン依存性状態が、乳癌である、実施態様II-61からII-63のいずれか1つの使用のための医薬組成物。
【0164】
実施態様II-67. ホルモン依存性状態が、卵巣癌である、実施態様II-61からII-63のいずれか1つの使用のための医薬組成物。
【0165】
実施態様II-68. ホルモン依存性状態が、子宮筋腫である、実施態様II-61の使用のための医薬組成物。
【0166】
実施態様II-69. ホルモン依存性状態が、子宮筋腫に伴う多量の月経出血である、実施態様II-61の使用のための医薬組成物。
【0167】
実施態様II-70. ホルモン依存性状態が、子宮筋腫に伴う疼痛または他の症状である、実施態様II-61の使用のための医薬組成物。
【0168】
実施態様II-71. ホルモン依存性状態が、子宮内膜症である、実施態様II-61またはII-62の使用のための医薬組成物。
【0169】
実施態様II-72. ホルモン依存性状態が、腺筋症である、実施態様II-61またはII-62の使用のための医薬組成物。
【0170】
実施態様II-73. ホルモン依存性状態が、多量の月経出血である、実施態様II-61またはII-62の使用のための医薬組成物。
【0171】
実施態様II-74. 使用のための医薬組成物が、エストラジオールまたは対応する量のエストラジオール同等物と組み合わせて使用される、実施態様II-60からII-73のいずれか1つの使用のための医薬組成物。
【0172】
実施態様II-75. 使用のための医薬組成物が、プロゲスチンと組み合わせて使用される、実施態様II-60からII-73のいずれか1つの使用のための医薬組成物。
【0173】
実施態様II-76. 使用のための医薬組成物が、エストラジオールまたは対応する量のエストラジオール同等物、およびプロゲスチンと組み合わせて使用される、実施態様II-60からII-73のいずれか1つの使用のための医薬組成物。
【0174】
実施態様II-77. プロゲスチンが、酢酸ノルエチンドロンである、実施態様II-75またはII-76の使用のための医薬組成物。
【0175】
実施態様II-78. 障害を治療するための薬剤の製造における、実施態様I-1からI-13のいずれか1つの結晶形の使用。
【0176】
実施態様II-79. 障害を治療するための薬剤の製造における、実施態様I-14またはI-15の医薬組成物の使用。
【0177】
実施態様II-80. 障害を治療するための薬剤としての、実施態様II-1からII-13のいずれか1つの結晶形の使用。
【0178】
実施態様II-81. 障害を治療するための薬剤としての、実施態様II-14またはI-15の医薬組成物の使用。
【0179】
実施態様II-82. 障害が、ホルモン依存性状態である、実施態様II-78からII-81のいずれか1つの使用。
【0180】
実施態様II-83. ホルモン依存性状態が、性ホルモン依存性癌、前立腺癌、子宮癌、乳癌、卵巣癌、性ホルモン依存性癌の骨転移、前立腺肥大、子宮筋腫、腺筋腫、子宮線維腫、思春期早発症、無月経、月経前症候群、月経困難症、多房性卵巣症候群、多嚢胞性卵巣症候群、にきび、不妊症、一過性熱感、子宮内膜症、腺筋症、または多量の月経出血である、実施態様II-82の使用。
【0181】
実施態様II-84. ホルモン依存性状態が、前立腺癌、子宮癌、乳癌、または卵巣癌である、実施態様II-82またはII-83の使用。
【0182】
実施態様II-85. ホルモン依存性状態が、前立腺癌である、実施態様II-82からII-84のいずれか1つの使用。
【0183】
実施態様II-86. ホルモン依存性状態が、子宮癌である、実施態様II-82からII-84のいずれか1つの使用。
【0184】
実施態様II-87. ホルモン依存性状態が、乳癌である、実施態様II-82からII-84のいずれか1つの使用。
【0185】
実施態様II-88. ホルモン依存性状態が、卵巣癌である、実施態様II-82からII-84のいずれか1つの使用。
【0186】
実施態様II-89. ホルモン依存性状態が、子宮筋腫である、実施態様II-82からII-83の使用。
【0187】
実施態様II-90. ホルモン依存性状態が、子宮筋腫に伴う多量の月経出血である、実施態様II-82の使用。
【0188】
実施態様II-91. ホルモン依存性状態が、子宮筋腫に伴う疼痛または他の症状である、実施態様II-82の使用。
【0189】
実施態様II-92. ホルモン依存性状態が、子宮内膜症である、実施態様II-82またはII-83の使用。
【0190】
実施態様II-93. ホルモン依存性状態が、腺筋症である、実施態様II-82またはII-83の使用。
【0191】
実施態様II-94. ホルモン依存性状態が、多量の月経出血である、実施態様II-82またはII-83の使用。
【0192】
実施態様II-95. 使用が、障害を治療するための、エストラジオールまたは対応する量のエストラジオール同等物の使用を含む、実施態様II-81からII-94のいずれか1つの使用。
【0193】
実施態様II-96. 使用が、障害を治療するためのプロゲスチンの使用を含む、実施態様II-81からII-94のいずれか1つの使用。
【0194】
実施態様II-97. 使用が、障害を治療するための、エストラジオールまたは対応する量のエストラジオール同等物、およびプロゲスチンの使用を含む、実施態様II-81からII-94のいずれか1つの使用。
【0195】
実施態様II-98. プロゲスチンが、酢酸ノルエチンドロンである、実施態様II-96またはII-97の使用。
【実施例】
【0196】
実施例の一般的な方法
粉末X線回折(XRPD)
粉末X線回折図は、Optixの長い高精度焦点源を使用して生成したCu放射線の入射ビームを使用するPANalytical X’Pert PRO MPD回折計を使用した。楕円状に傾斜した(elliptically graded)多層膜ミラーを使用して、Cu Kα X線を標本を通して検出器に集束させた。分析の前に、シリコン標本(NIST SRM 640f)を分析して、Si 111のピーク位置がNIST認定の位置と一致していることを確認した。サンプルの標本を厚さ3μmのフィルムの間に挟み、透過形状で分析した。ビームストップ、短い散乱防止エクステンション、および散乱防止ナイフエッジを使用して、空気によって生成されるバックグラウンドを最小限に抑えた。入射ビームと回折ビーム用のソーラースリットを使用して、軸発散からの広がりを最小限に抑えた。標本から240mmの位置にある走査型位置検出器(X’Celerator)とData Collector ソフトウェア v.5.5を使用して、回折パターンを収集した。データの収集に使用した機器および/または固有のピーク分解能に応じて、丸めアルゴリズムを使用して各ピークを最も近い0.1°または0.01°2θに丸めた。図および表の両方におけるx軸に沿ったピークの位置(°2θ)は、独自のソフトウェア(TRIADSTMv2.1)を使用して決定した。ピーク位置のばらつきは、粉末X線回折におけるばらつきに関するUSPの議論(米国薬局方、USP42-NF 37からS1、<941>、粉末X線回折(XRPD)による結晶質および部分結晶質の固体の特性評価、2019年8月1日から公式)で概説されている推奨事項に基づいて、±0.2°2θ以内に与えられる。d-空間リストについては、d-空間の計算に使用した波長は、Cu-Kα1波長である1.5405929Åであった(Phys.Rev.A56(6)4554-4568(1997))。
【0197】
実施例2のXRPD分析は、Empyrean Cu LFF HRの長い高精度焦点源を使用して生成したCu放射線の入射ビームを使用するPANalytical X’Pert PRO MPD回折計を使用して行なった。サンプルの標本を厚さ6μmのMylar(登録商標)フィルムの間に挟み、透過形状で分析した。d-空間リストについては、d-空間の計算に使用した波長は、Cu-Kα1波長の1.5405980Åであった。
【0198】
示差走査熱量計(DSC)
DSC分析は、Mettler-Toledo TGA/DSC3+分析装置を使用して実施した。温度とエンタルピーはインジウム、スズ、亜鉛で調整した。次いで、調整はインジウムで検証し、バランスはシュウ酸カルシウムで検証した。サンプルを風袋を測定した開放したアルミニウムパンに置いた。サンプルの重量を測定し、次いで、パンを密閉し、蓋に穴を開け、炉に挿入した。炉を窒素下で加熱し、25℃から350℃まで10℃/分でデータを収集した。
【0199】
実施例2のDSC分析は、TA Instruments Discovery DSC 2500機器を使用して実施した。温度とエンタルピーの校正は、インジウム標準とスズ標準を使用して行なった。サンプルを開放したアルミニウムパンに置き、重量を正確に記録した。次いで、パンをDSC機器のオートサンプラートレイに挿入し、そこからサンプルプラットフォームに置いた。重量を測定した空のアルミニウムサンプルパンを基準プラットフォーム上に置いた。DSCセルを50ml/分の窒素気流下で加熱し、30℃から260℃まで10℃/分でデータを収集した。
【0200】
熱重量測定(TG)
TG分析は、Mettler-Toledo TGA/DSC3+分析装置を使用して実施した。温度とエンタルピーはインジウム、スズ、亜鉛で調整した。次いで、調整はインジウムで検証し、バランスはシュウ酸カルシウムで検証した。サンプルを風袋を測定した開放したアルミニウムパンに置いた。サンプルの重量を測定し、次いで、パンを密閉し、蓋に穴を開け、炉に挿入した。炉を窒素下で加熱し、25℃から350℃まで10℃/分でデータを収集した。
【0201】
実施例2のTG分析は、TA Instruments Discovery TGA 5500機器を使用して実施した。温度校正は、アルメルおよびニッケルのキュリー温度標準を使用して行った。サンプルを開放した白金サンプルパンに置いた。次いで、パンをTG機器のオートサンプラートレイに挿入し、そこから天びんのサンプル吊り下げワイヤー上に置いた。空のプラチナサンプルパンを天びんの基準プラチナ吊り下げワイヤー上に置いた。炉を25ml/分の窒素気流下で加熱し、周囲温度から260℃まで10℃/分でデータを収集した。
【0202】
プロトン核磁気共鳴(1H NMR)
1H NMRスペクトルは、Avance 600MHz NMR分光計を用いて得た。サンプルは、特性評価対象の物質およそ5-10mgをジメチルスルホキシド-d6(DMSO-d6)に溶解して調製した。スペクトルは内部テトラメチルシラン(TMS)基準に合わせて校正した。
【0203】
化合物1のFormXIVの調製および特性
化合物1のFormXIV
本開示は、化合物1のFormXIVを調製する方法を提供する。
【0204】
実施例1: 化合物1のFormI(118.6mg)を、周囲温度で、DMF(0.4mL)に溶解した。溶液を、0.2μmナイロンフィルターを通して、EtOH(5mL)を含むバイアルにろ過した。得られた溶液を攪拌せずに放置し、フリーザーに1日間置いた。次いで、生じた透明溶液を、-10℃と-25℃の間で1日間攪拌してスラリーを与えた。低温のシリンジおよびフィルターを使用してシリンジろ過により、固体を低温で単離して、化合物1のFormXIVを得た。これらの条件を以下の表3に要約した。
【0205】
比較例1-4: 化合物1のFormXIVが得られなかった、いくつかの比較例の条件を、以下の表3に要約した。
【0206】
【0207】
化合物1のFormXIVのXRPD特性
本明細書に開示される化合物1の結晶FormXIVのXRPDデータは、上で詳述したように収集された。化合物1のFormXIVのXRPDパターンを
図1に詳述する。このXRPDパターンに存在する顕著なピークを表1に示し、このXRPDパターンに存在する観察されたピークを表2に示す。全てのピークリストは、°2θ±0.2°2θである。XRPDパターンは指標付けに成功し、暫定的なユニットセルパラメーターが以下の表4で提供される。XRPDパターンの指標付けは、材料が主にまたは専らに単一の結晶相として存在することを示す。XRPDパターンは、化合物1のFormXIVが、米国特許No.9,758,528に開示されている化合物1のテトラヒドロフラン(THF)溶媒和物と同構造であることを示している。化合物1のFormXIV、化合物1のFormXI、化合物1のTHF溶媒和物、および化合物1のFormIIのXRPDパターンを
図2に示して比較する。化合物1のFormXIVおよび化合物1のテトラヒドロフラン(THF)溶媒和物のXRPDパターンを
図3A-Cに示して比較する。
【0208】
【0209】
化合物1のFormXIVの熱分析(DSCおよびTG)
本明細書に開示される化合物1のFormXIVについてのDSCおよびTGデータは、上で詳述したように収集された。化合物1のFormXIVについてのTGサーモグラムを
図4に示す。化合物1のFormXIVについてのDSCサーモグラムを
図5に示す。化合物1のFormXIVのDSCおよびTGにおける熱イベントを以下の表5にまとめる。TGサーモグラムは49から171℃で6.0%の重量損失を示し、これは0.9モルのエタノールに相当する。DSCサーモグラムでは、開始温度142℃で吸熱が観察された。
【0210】
【0211】
化合物1のFormXIVの
1H NMR特性
化合物1のFormXIVの
1H NMRスペクトルを
図6A-Dに示す。スペクトルは化合物1の構造と一致しており、微量のDMFおよび1.15モルのEtOH(化合物1の1モルに対して)の存在を示している。
【0212】
実施例2:化合物1のFormXIVの追加の調製および特性
【0213】
実施例2: 化合物1のFormXIVは、還流温度で、化合物1のFormI(1.0g)をabs.エタノール(78ml)に溶解することによって、追加で調製した。溶液を0.1μmのナイロンフィルターを通して100mlのEasyMax反応器に濾過し、透明な溶液をおよそ30分かけて0℃に冷却した。生じたスラリーを3時間撹拌し、固体を濾過した。得られた湿結晶を、窒素気流下、真空(500mbar)中、40℃で30分間乾燥させて、0.325gの化合物1のFormXIVを得た。サンプルを、XRPD(
図7A)、TG-MS(
図7B)、DSC(
図7C)、およびNMRによって特性評価した。XRPD分析を表6に示す。
【0214】
【0215】
【0216】
化合物1のFormXIVは、還流温度で、化合物1のFormI(1.0g)をabs.エタノール(130ml)に溶解することによって、追加で調製した。透明な溶液を約30分かけて0℃に冷却した。生じたスラリーを3時間撹拌し、固体を濾過した。得られた湿結晶を、窒素気流下、真空(500mbar)中、40℃で30分間乾燥させ、0.533gの化合物1のFormXIVを得た。サンプルを、XRPD(
図8A)、TGおよびDSC(
図8B、TGサーモグラムは、60から155℃で約6.5%の重量損失を示し、これは0.94モルのエタノールに相当し、DSC上の吸熱ピークは147.2℃で観察された)およびNMR(スペクトルは化合物1の構造と一致し、1モルの化合物1に対して0.98モルのEtOHの存在を示している。)によって特性評価した。XRPD分析を表7に示す。
【0217】
【0218】
【国際調査報告】