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特表2024-540963光活性化可能な薬剤を制御するためのシステム及び方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-06
(54)【発明の名称】光活性化可能な薬剤を制御するためのシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
   A61B 5/00 20060101AFI20241029BHJP
   A61M 37/00 20060101ALI20241029BHJP
【FI】
A61B5/00 G
A61M37/00 550
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024523769
(86)(22)【出願日】2022-10-14
(85)【翻訳文提出日】2024-05-13
(86)【国際出願番号】 US2022046639
(87)【国際公開番号】W WO2023069306
(87)【国際公開日】2023-04-27
(31)【優先権主張番号】63/270,213
(32)【優先日】2021-10-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
(71)【出願人】
【識別番号】594197872
【氏名又は名称】イーライ リリー アンド カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【弁理士】
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100184343
【弁理士】
【氏名又は名称】川崎 茂雄
(74)【代理人】
【識別番号】100112911
【弁理士】
【氏名又は名称】中野 晴夫
(72)【発明者】
【氏名】アジエレン,ハンス チウイケ
(72)【発明者】
【氏名】イラソキ,ペドロ
【テーマコード(参考)】
4C117
4C267
【Fターム(参考)】
4C117XB01
4C117XB03
4C117XC11
4C117XC21
4C117XE04
4C117XE13
4C117XE23
4C117XE33
4C117XJ42
4C117XN05
4C267AA74
(57)【要約】
対象内の光活性化可能な薬剤を制御するためのシステムは、光変調器及びコントローラを含む。光変調器は、第1の波長の光及び第2の波長の光を放出するように動作可能である。第1の波長の光は、光活性化可能な薬剤を活性化するように構成され、第2の波長の光は、光活性化可能な薬剤を不活性化するように構成されている。コントローラは、光変調器に動作可能に結合される。コントローラは、光変調器に、(1)第1の波長の光を放出させ、それによって光活性化可能な薬剤を活性化させ、(2)第2の波長の光を放出させ、それによって光活性化可能な薬剤を不活性化させるように動作可能である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象内の光活性化可能な薬剤を制御するためのシステムであって、
第1の波長の光及び第2の波長の光を放出するように動作可能な光変調器であって、前記第1の波長の光が、前記光活性化可能な薬剤を活性化するように構成され、前記第2の波長の光が、前記光活性化可能な薬剤を不活性化するように構成された、光変調器と、
前記光変調器に動作可能に結合されたコントローラと、を備え、
前記コントローラが、前記光変調器に、(1)前記第1の波長の光を放出させ、それによって前記光活性化可能な薬剤を活性化させ、(2)前記第2の波長の光を放出させ、それによって前記光活性化可能な薬剤を不活性化させるように動作可能である、システム。
【請求項2】
前記光変調器が、前記第1の波長の光を放出するように構成された第1のエミッタと、前記第2の波長の光を放出するように構成された第2のエミッタと、を備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記光変調器が、前記第1の波長の光を放出するように構成された複数の第1のエミッタと、前記第2の波長の光を放出するように構成された複数の第2のエミッタと、を備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記複数の第2のエミッタが、外周の少なくとも一部分を画定するように配置されており、前記複数の第1のエミッタが、前記外周の前記一部分内に配設される、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記対象の皮膚に固定されるように構成されたウェアラブルデバイスを更に備え、前記ウェアラブルデバイスが、前記光変調器を含む、請求項1~4のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項6】
前記ウェアラブルデバイスが、前記コントローラを含む、請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記対象の身体内に配設されるように構成された埋め込み可能なデバイスを更に備え、前記埋め込み可能なデバイスが、前記光変調器を含む、請求項1~4のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項8】
前記埋め込み可能なデバイスが、前記コントローラを含む、請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
前記光変調器を含み、前記対象の身体内に配設されるように構成された埋め込み可能なデバイスを更に備え、前記埋め込み可能なデバイスが、
前記対象の標的塊内に配設されるように構成された活性化プローブであって、前記第1の波長の光を放出するように構成された第1のエミッタを備える、活性化プローブと、
前記対象の前記標的塊に結合された血管に固定されるように構成された不活性化カフであって、前記第2の波長の光を放出するように構成された第2のエミッタを備える、不活性化カフと、を備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
前記光変調器に結合された光学素子を更に備える、請求項1~9のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項11】
前記光学素子が、マイクロレンズアレイである、請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
前記マイクロレンズアレイが、エレクトロクロミックコーティングを含む、請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記光学素子が、回折光学素子である、請求項10に記載のシステム。
【請求項14】
前記コントローラが、前記光変調器に前記第1の波長の光及び前記第2の波長の光を同時に放出させるように動作可能である、請求項1~13のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項15】
対象内の光活性化可能な薬剤を制御するためのシステムであって、
光を放出するように動作可能な光変調器であって、前記光が、前記光活性化可能な薬剤を活性化するように構成された、光変調器と、
前記対象内の活性化された前記光活性化可能な薬剤の量を判定するように動作可能な活性化センサと、
前記光変調器及び前記活性化センサに動作可能に結合されたコントローラと、を備え、
前記コントローラが、前記光変調器に前記光を放出させ、それによって前記光活性化可能な薬剤を活性化し、前記活性化センサによって判定された前記対象内の活性化された前記光活性化可能な薬剤の量に応答して、前記光変調器によって放出された前記光の量を修正するように動作可能である、システム。
【請求項16】
前記活性化センサが、
第1の波長の光を放出するように動作可能な励起エミッタと、
蛍光体であって、前記蛍光体が活性化された光活性化可能な薬剤の存在下にあるときに、前記第1の波長の光を受けると、第2の波長の光を放出するように構成された、蛍光体と、
前記蛍光体によって放出された前記第2の波長の光を検出するように動作可能な蛍光検出器と、を備える、請求項15に記載のシステム。
【請求項17】
前記活性化センサが、前記励起エミッタを前記蛍光体に光学的に結合する導波路を更に備える、請求項16に記載のシステム。
【請求項18】
前記導波路が、光ファイバを備える、請求項17に記載のシステム。
【請求項19】
前記蛍光検出器が、フォトダイオードを備える、請求項16~18のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項20】
前記励起エミッタが、発光ダイオードを備える、請求項16~19のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項21】
前記励起エミッタを前記蛍光体に光学的に結合する励起フィルタを更に備える、請求項16~20のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項22】
前記蛍光体を前記蛍光検出器に光学的に結合する発光フィルタを更に備える、請求項16~21のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項23】
前記活性化センサが、化学センサを含む、請求項15に記載のシステム。
【請求項24】
前記活性化センサが、複数の化学センサを含む、請求項15に記載のシステム。
【請求項25】
前記活性化センサが、第1の波長の光を放出するように動作可能な励起エミッタを更に備え、前記複数の化学センサは、各々、蛍光体であって、前記蛍光体が活性化された光活性化可能な薬剤の存在下にあるときに、前記第1の波長の光を受けると第2の波長の光を放出するように構成された、蛍光体を備え、前記活性化センサが、前記蛍光体によって放出された前記第2の波長の光を検出するように動作可能な蛍光検出器を更に備える、請求項24に記載のシステム。
【請求項26】
前記活性化センサが、前記蛍光体によって放出された前記第2の波長の光をフィルタリングするように動作可能な複数のリング共振器を更に備える、請求項25に記載のシステム。
【請求項27】
前記活性化センサが、前記励起エミッタを前記複数の化学センサに光学的に結合する導波路を更に備える、請求項25又は26に記載のシステム。
【請求項28】
前記活性化センサが、前記複数の化学センサを前記蛍光検出器に光学的に結合する導波路を更に備える、請求項25又は26に記載のシステム。
【請求項29】
前記導波路が、光ファイバを備える、請求項27又は28に記載のシステム。
【請求項30】
前記活性化センサが、第1の活性化センサであり、前記対象内の生理学的パラメータを判定するように動作可能な第2の活性化センサを更に備え、前記コントローラは、前記第2の活性化センサが前記対象内の前記生理学的パラメータを判定することに応答して、前記光変調器によって放出された前記光の量を修正するように更に動作可能である、請求項15~29のいずれか一項に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、対象の体内の薬剤を活性化及び不活性化するためのシステム及び方法に関する。より具体的には、本開示は、対象の体内の光活性化可能な薬剤を制御するための光変調器システム及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
いくつかの形態のがん及びいくつかの皮膚状態などの様々な局所的病状の治療は、典型的には、一般的に(すなわち、非局所的に)1つ以上の薬剤を対象に提供することを伴う。そのような治療は、1つ以上の薬剤を局所的に提供することが実行不可能及び/又は効果的でないため、典型的に使用される。このような薬剤は、罹患組織を効果的に治療するにもかかわらず、健康な組織に悪影響を及ぼすことも多い。したがって、薬剤を介して治療を提供するための改善されたシステム及び方法が必要とされている。
【発明の概要】
【0003】
本開示は、対象の身体内の1つ以上の光活性化可能な薬剤を制御するための光変調器システム及び方法を提供する。
【0004】
本開示の一実施形態によれば、対象内の光活性化可能な薬剤を制御するためのシステムは、光変調器及びコントローラを含む。光変調器は、第1の波長の光及び第2の波長の光を放出するように動作可能である。第1の波長の光は、光活性化可能な薬剤を活性化するように構成され、第2の波長の光は、光活性化可能な薬剤を不活性化するように構成されている。コントローラは、光変調器に動作可能に結合され、コントローラは、光変調器に、(1)第1の波長の光を放出させ、それによって光活性化可能な薬剤を活性化させ、(2)第2の波長の光を放出させ、それによって光活性化可能な薬剤を不活性化させるように動作可能である。
【0005】
いくつかの実施形態では、活性化は、生理学的事象によって変調される(「外側閉ループ」とも称され得る)。いくつかの実施形態では、活性化は、身体内の活性化合物の測定されたレベルによって変調される(「内部閉ループ」とも称され得る)。
【0006】
いくつかの実施形態では、光変調器は、第1の波長の光を放出するように構成された第1のエミッタと、第2の波長の光を放出するように構成された第2のエミッタと、を含む。
【0007】
いくつかの実施形態では、光変調器は、第1の波長の光を放出するように構成された複数の第1のエミッタと、第2の波長の光を放出するように構成された複数の第2のエミッタと、を含む。
【0008】
いくつかの実施形態では、複数の第2のエミッタは、外周の少なくとも一部分を画定するように配置されており、複数の第1のエミッタは、外周の一部分内に配設される。
【0009】
いくつかの実施形態では、システムは、対象の皮膚に固定されるように構成されたウェアラブルデバイスを更に含み、ウェアラブルデバイスは、光変調器を含む。
【0010】
いくつかの実施形態では、ウェアラブルデバイスは、コントローラを含む。
【0011】
いくつかの実施形態では、システムは、対象の身体内に配設されるように構成された埋め込み可能なデバイスを更に含み、埋め込み可能なデバイスは、光変調器を含む。
【0012】
いくつかの実施形態では、埋め込み可能なデバイスは、コントローラを含む。
【0013】
いくつかの実施形態では、システムは、光変調器を有し、かつ対象の身体内に配設されるように構成された埋め込み可能なデバイスを更に含む。埋め込み可能なデバイスは、活性化プローブ及び不活性化カフを含む。活性化プローブは、対象の標的塊内に配設されるように構成され、活性化プローブは、第1の波長の光を放出するように構成された第1のエミッタを含む。不活性化カフは、対象の標的塊に結合された血管に固定されるように構成され、不活性化カフは、第2の波長の光を放出するように構成された第2のエミッタを含む。
【0014】
いくつかの実施形態では、システムは、光変調器に結合された光学素子を更に含む。
【0015】
いくつかの実施形態では、光学素子は、マイクロレンズアレイである。
【0016】
いくつかの実施形態では、マイクロレンズアレイは、エレクトロクロミックコーティングを含む。
【0017】
いくつかの実施形態では、光学素子は、回折光学素子である。
【0018】
いくつかの実施形態では、コントローラは、光変調器に第1の波長の光及び第2の波長の光を同時に放出させるように動作可能である。
【0019】
本開示の別の実施形態によれば、対象内の光活性化可能な薬剤を制御するためのシステムは、光変調器と、活性化センサと、コントローラと、を含む。光変調器は、光を放出するように動作可能であり、光は、光活性化可能な薬剤を活性化するように構成されている。活性化センサ(例えば、「内側閉ループ」の一部であってもよい)は、対象内の活性化された光活性化可能な薬剤の量を判定するように動作可能である。コントローラは、光変調器及び活性化センサに動作可能に結合される。コントローラは、光変調器に光を放出させ、それによって光活性化可能な薬剤を活性化し、活性化センサによって判定された対象内の活性化された光活性化可能な薬剤の量に応答して、光変調器によって放出された光の量を修正するように動作可能である。
【0020】
本開示の別の実施形態によれば、対象内の光活性化可能な薬剤を制御するためのシステムは、光変調器と、活性化センサと、コントローラと、を含む。光変調器は、光を放出するように動作可能であり、光は、光活性化可能な薬剤を活性化するように構成されている。活性化センサ(例えば、「外側閉ループ」の一部であってもよい)は、対象内の薬剤の活性化を保証する生理学的事象を判定するように動作可能である。コントローラは、光変調器及び活性化センサに動作可能に結合される。コントローラは、光変調器に光を放射させ、それによって光活性化可能な薬剤を活性化し、患者の生理学的状態の変化に応答して光変調器によって放出された光の量を修正するように動作可能である。
【0021】
別の実施形態によれば、内側閉ループ及び外側閉ループの両方が、同じシステム又はデバイスにおいて実装される。
【0022】
いくつかの実施形態では、活性化センサは、励起エミッタ、蛍光体、及び蛍光検出器を含む。励起エミッタは、第1の波長の光を放出するように動作可能である。蛍光体は、蛍光体が活性化された光活性化可能な薬剤の存在下にあるときに、第1の波長の光を受けると、第2の波長の光を放出するように構成されている。蛍光検出器は、蛍光体によって放出された第2の波長の光を検出するように動作可能である。
【0023】
いくつかの実施形態では、活性化センサは、励起エミッタを蛍光体に光学的に結合する導波路を更に含む。
【0024】
いくつかの実施形態では、導波路は、光ファイバを含む。
【0025】
いくつかの実施形態では、蛍光検出器は、フォトダイオードを含む。
【0026】
いくつかの実施形態では、励起エミッタは、発光ダイオードを含む。
【0027】
いくつかの実施形態では、システムは、励起エミッタを蛍光体に光学的に結合する励起フィルタを更に含む。
【0028】
いくつかの実施形態では、システムは、蛍光体を蛍光検出器に光学的に結合する発光フィルタを更に含む。
【0029】
いくつかの実施形態では、活性化センサは、化学センサを含む。
【0030】
いくつかの実施形態では、活性化センサは、複数の化学センサを含む。
【0031】
いくつかの実施形態では、活性化センサは、第1の波長の光を放出するように動作可能な励起エミッタを更に含み、複数の化学センサは、各々、蛍光体が活性化された光活性化可能な薬剤の存在下にあるときに、第1の波長の光を受光すると第2の波長の光を放出するように構成された蛍光体を含む。活性化センサは、蛍光体によって放出された第2の波長の光を検出するように動作可能な蛍光検出器を更に含む。
【0032】
いくつかの実施形態では、活性化センサは、蛍光体によって放出された第2の波長の光をフィルタリングするように動作可能な複数のリング共振器を更に含む。
【0033】
いくつかの実施形態では、活性化センサは、励起エミッタを複数の化学センサに光学的に結合する導波路を更に含む。
【0034】
いくつかの実施形態では、活性化センサは、複数の化学センサを蛍光検出器に光学的に結合する導波路を更に含む。
【0035】
いくつかの実施形態では、導波路は、光ファイバを含む。
【0036】
いくつかの実施形態では、活性化センサは、第1の活性化センサであり、システムは、対象内の生理学的事象を判定するように動作可能な第2の活性化センサを更に含み、コントローラは、第2の活性化センサが対象内の生理学的事象を判定することに応答して、光変調器によって放出された光の量を修正するように更に動作可能である。
【図面の簡単な説明】
【0037】
本発明の上述の、及び他の利点及び目的、並びにそれらを達成する様式は、添付の図面に関連してなされた本発明の実施形態の以下の記述を参照することによって、より明らかになり、かつ本発明自体がよりよく理解されるであろう。
図1】本開示の一実施形態による、対象内の光活性化可能な薬剤を制御するためのシステムの概略図である。
図2】本開示の別の実施形態による、対象内の光活性化可能な薬剤を制御するためのウェアラブルデバイスの概略図である。
図3図2のウェアラブルデバイスの分解斜視図である。
図4】本開示の別の実施形態による、対象内の光活性化可能な薬剤を制御するためのウェアラブルデバイスの概略図である。
図5図4のウェアラブルデバイスの分解斜視図である。
図6】本開示の一実施形態による、対象内の光活性化可能な薬剤を制御するためのデバイスのための例示的な回折光学素子の上面図である。
図7図6の回折光学素子の一部分の拡大上面図である。
図8】本開示の一実施形態による、対象内の光活性化可能な薬剤を制御するためのデバイスのための別の例示的な回折光学素子の上面図である。
図9図8の回折光学素子の一部分の拡大斜視図である。
図10】本開示の一実施形態による、対象内の光活性化可能な薬剤を制御するためのデバイスのための更に別の例示的な回折光学素子の上面図である。
図11】本開示の一実施形態による、対象内の光活性化可能な薬剤を制御するためのデバイスのための更に別の例示的な回折光学素子の斜視図である。
図12】本開示の一実施形態による、対象内の光活性化可能な薬剤を制御するためのデバイスのための例示的なマイクロレンズアレイの側面図である。
図13】本開示の別の実施形態による、対象内の光活性化可能な薬剤を制御するためのウェアラブルデバイスの上面図である。
図14図13のウェアラブルデバイスの側面図である。
図15】本開示の別の実施形態による、対象内の光活性化可能な薬剤を制御するための埋め込み可能なデバイスの概略図である。
図16】本開示の別の実施形態による、対象内の光活性化可能な薬剤を制御するためのウェアラブルデバイスの概略図である。
図17図16の埋め込み可能なデバイスの拡大斜視図である。
図18】本開示の一実施形による、対象内の活性化された光活性化可能な薬剤を感知するためのセンサの概略図である。
図19図18のセンサと使用するための電子機器アセンブリの概略図である。
図20】本開示の別の実施形態による、対象内の活性化された光活性化可能な薬剤を感知するためのセンサの斜視断面図である。
図21】本開示の別の実施形態による、対象内の活性化された光活性化可能な薬剤を感知するためのセンサの概略図である。
図22図21のセンサの化学センサのスペクトルを例解するグラフである。
図23図21のセンサの治療領域リング共振器及び境界リング共振器のスペクトルを例解するグラフである。
図24図21のセンサの導波路に伝達された蛍光のスペクトルを例解するグラフである。
【0038】
複数の図面全体を通して、対応する参照符号は、対応する部品を示す。図面は、本発明の実施形態を表すものであるが、図面は必ずしも縮尺通りではなく、本発明をより良好に例解及び説明するために、ある特定の特徴は、いくつかの図面で誇張又は省略されている場合がある。
【発明を実施するための形態】
【0039】
本開示の実施形態によるシステム及び方法は、光活性化可能な薬又は薬物とも称され得る1つ以上の光活性化可能な薬剤を制御することを容易にする。概して、光活性化可能な薬剤は、1つ以上の波長の光に曝露されることによって、活性状態に構成され得るか、又は活性化され得る。活性状態において、光活性化可能な薬剤は、対象の身体に1つ以上の薬理学的効果を引き起こすように構成されている。別の言い方をすれば、活性状態において、光活性化可能な薬剤は、対象に薬理学的治療を提供するように構成されている。光活性化可能な薬剤はまた、1つ以上の異なる波長の光に曝露されることによって、非活性状態に構成され得るか、又は不活性化され得る。非活性状態において、光活性化可能な薬剤は、対象の身体に対して薬理学的効果を引き起こさない。別の言い方をすれば、非活性状態では、光活性化可能な薬剤は、対象の身体に対して不活性である。
【0040】
光活性化可能な薬剤は、例えば、光ケージ化ラセグルラント(raseglurant)、より具体的にはJ.Font et al.,「Optical control of pain in vivo with a photoactive mGlu5 receptor negative allosteric modulator」,eLife,vol.6,p.e23545,Apr.2017,doi:10.7554/eLife.23545によって説明されているような光ケージ化ラセグルラント、又は光ケージ化モルヒネ、より具体的にはM.Lopez-Cano et al.,「Remote local photoactivation of morphine produces analgesia without opioid-related adverse effects」,British Journal of Pharmacology,p.bph.15645,Sep.2021,doi:10.1111/bph.15645によって説明されているような光ケージ化モルヒネを含み得る。上記の刊行物の両方は、本明細書において参照によって組み込まれる。
【0041】
光活性化可能な薬剤は、最初に、例えば、液体形態で、及び/又はシリンジアセンブリ若しくは静脈内(「intravenous、IV」)導管を介して、対象に投与され得る。次いで、光活性化可能な薬剤は、循環系を介して対象の身体内に分配され得る。
【0042】
本開示の実施形態によるシステム及び方法は、異なる身体場所及び/又は特定の時間において、光活性化可能な薬剤を活性化及び不活性化することを容易にする。別の言い方をすれば、本開示の実施形態によるシステム及び方法は、空間的/時間的特異性を有する光活性化可能な薬剤の制御を容易にする。
【0043】
本開示による実施形態によるシステムは、概して本明細書に説明される様式でユーザ(例えば、医療専門家、介護者、又は別の人)が動作させて、対象(例えば、別の人又はユーザ)内の1つ以上の光活性化可能な薬剤を制御する。
【0044】
図1は、本開示の一実施形態による、対象内の1つ以上の光活性化可能な薬剤を制御するためのシステム100を概略的に例解する。概して、システム100は、1つ以上の光変調器104に動作可能に結合された制御モジュール102を含む(例解的に、無線通信を介して、本出願で使用される場合「動作可能に結合された」という用語は、1つ以上の介在デバイス又は構成要素を介して直接的又は間接的であるかどうかにかかわらず、有線データ通信及び無線データ通信を含み、そのようなデータ通信は、連続的又は間欠的であり得る)。制御モジュール102は、光変調器104に、(1)光活性化可能な薬剤を活性化する1つ以上の波長の光を放出させ、(2)光活性化可能な薬剤を不活性化する1つ以上の異なる波長の光を放出させるように動作可能である。これらの態様は、以下で更に詳しく説明される。
【0045】
引き続き図1を参照すると、制御モジュール102は、コントローラ106によって実行されたとき、システム100に本明細書で説明する機能を実行させる、記憶されたソフトウェア及び/又はファームウェアコードを実行することが可能な任意のデバイス又は構成要素であり得る1つ以上のコントローラ106を含む。コントローラ106は、例えば、特定用途向け集積回路(application-specific integrated circuit、ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(field-programmable gate array、FPGA)、デジタルシグナルプロセッサ(digital signal processor、DSP)、ハードワイヤードロジック、それらの組み合わせなどであり得る。
【0046】
コントローラ106は、以下で更に詳細に説明するように、例えば、ソフトウェア若しくはファームウェアコード又は感知されたパラメータを記憶するためのメモリ108に(例解的に、有線通信を介して)動作可能に結合する。メモリ108は、プロセッサ106によってアクセス可能な任意の好適なコンピュータ可読媒体であり得る。メモリ108は、単一の記憶デバイス又は複数の記憶デバイスであってもよく、コントローラ106の内部又は外部に位置してもよく、揮発性及び不揮発性媒体の両方を含み得る。メモリ108は、例えば、ランダムアクセスメモリ(random-access memory、RAM)、読み出し専用メモリ(read-only memory、ROM)、電気的消去可能プログラマブルROM(electrically erasable programmable ROM、EEPROM)、フラッシュメモリ、磁気記憶デバイス、光ディスク記憶装置、又はデータを記憶することができ、コントローラ106によってアクセス可能な任意の他の好適な媒体であり得る。
【0047】
コントローラ106はまた、システム100の様々な構成要素に電力を提供するための電源110に(例解的には、有線通信を介して)動作可能に結合する。電源110は、例えば、1つ以上の再充電可能バッテリ、1つ以上の誘導/無線電力受信機などであり得る。
【0048】
コントローラ106は、感知されたパラメータ(例えば、「外側閉ループ」の一部として感知され得る)などの情報を、スマートフォン、スマートウォッチ、又はタブレットデバイスを含むモバイルデバイス、パーソナルコンピュータ、遠隔コンピュータ又はデータベースなどの1つ以上の遠隔デバイス(図示せず)に無線送信するために、送信機112に(例解的に、有線通信を介して)更に動作可能に結合する。送信機112は、例えば、Bluetooth送信機、IEEE 802.11送信機、セルラー通信送信機、近距離通信送信機などであり得る。送信機112は、遠隔デバイスに連続的に結合されるか、又は間欠的に結合され得る。遠隔デバイスからシステム100への情報の提供を容易にするために、送信機112の代わりにトランシーバ(図示せず)が使用され得る。このような情報は、例えば、ソフトウェア更新を含み得る。
【0049】
引き続き図1を参照すると、光変調器104は、1つ以上の第1のエミッタ114及び1つ以上の第2のエミッタ116を含む。第1のエミッタ114は、光活性化可能な薬剤を活性化する第1の波長の光を放出する。より具体的には、第1のエミッタ114は、例えば、約450nmの波長を有する光、又は青色光を放出するように構成され得る。例解的に、第1のエミッタ114は、第1の波長の光のみを放出し得る。代替的に、第1のエミッタ114は、複数の波長の光を放出することが可能であってもよく、コントローラ106は、第1のエミッタ114に第1の波長の光を放出させ得る。第1のエミッタ114は、発光ダイオード(「light-emitting diode、LED」)などであり得る。同様に、第2のエミッタ116は、光活性化可能な薬剤を不活性化する第2の波長の光を放出する。より具体的には、第2のエミッタ116は、例えば、約550nmの波長を有する光、又は緑色光を放出するように構成され得る。例解的に、第2のエミッタ116は、第2の波長の光のみを放出し得る。代替的に、第2のエミッタ116は、複数の波長の光を放出することが可能であってもよく、コントローラ106は、第2のエミッタ116に第2の波長の光を放出させ得る。第2のエミッタ116は、LEDなどであり得る。
【0050】
代替的に、上述のような第1のエミッタ114及び第2のエミッタ116を含む代わりに、光変調器104は、(例えば、特定の時間に及び/又は感知されたパラメータに基づいて)第1の波長の光及び(例えば、他の時間に及び/又は他の感知されたパラメータに基づいて)第2の波長の光を放出するように構成された1つ以上のエミッタを含み得る。
【0051】
図1を更に参照すると、光変調器104はまた、1つ以上のセンサ118を含む。センサ118は、生理学的パラメータ及び/又は光活性化可能な薬剤に関連するパラメータを感知し得る。生理学的パラメータは、例えば、対象が経験する疼痛を示す生理学的パラメータ、炎症を示す生理学的パラメータ(サイトカインレベルなど)、対象及び/又は対象の身体部分の温度、糖尿病事象を示す生理学的パラメータ(グルコースレベルの変化など)、心拍数の変化、及び標的塊(例えば、罹患組織)の特性を含み得る。光活性化可能な薬剤に関連するパラメータは、例えば、不活性化された光活性化可能な薬剤の存在又は量、及び/又は活性化された光活性化可能な薬剤の存在又は量を含み得る。以下で更に詳細に説明するように、コントローラ106は、センサ118によって感知されたパラメータに基づいて、システム100の動作、より具体的には光変調器104によって放出された光の量を修正し得る。
【0052】
本開示によるシステムは、対象によって装着されるように構成されているデバイス、又はウェアラブルデバイスに組み込まれ得る。ここで図2及び図3を参照すると、本開示の一実施形態によるウェアラブルデバイス200が例解される。ウェアラブルデバイス200は、上述のシステム100のより具体的な実施形態である。したがって、ウェアラブルデバイス200は、同じ構成要素のうちの一部を含み、上述のシステム100と同様の様式で動作する。概して、ウェアラブルデバイス200はパッチの形態で構成されている。より具体的には、ウェアラブルデバイス200は、(例えば、1つ以上の接着剤(図示せず)を介して)対象の皮膚に取り外し可能に固定されるように構成されている可撓性ベース又は筐体202を含む。ベース202の対象に面する側204は、対象の皮膚に固定されるように構成されている。ベース202の対向面206は、光学素子208(図3)、光変調器210(図3)、制御モジュール212(図3)、及びこれらの構成要素をベース202に固定するための可撓性カバー214を担持する。ベース202は、ウェアラブルデバイス200からの光の放射を容易にするために、光学素子208及び光変調器210に隣接する透明部分216(図3)を更に含み得る。
【0053】
特に図3を参照すると、制御モジュール212は、上述した制御モジュール102と同じか、又は同様であり得る。同様に、光変調器210は、上述の光変調器104と同じか、又は同様であり得る。より具体的には、光変調器210は、第1の波長の光を放出するように構成されている1つ以上の第1のエミッタ218と、第2の波長の光を放出するように構成されている1つ以上の第2のエミッタ220とを含む。光変調器210はまた、複数のセンサ222を含む。光学素子208は、第1のエミッタ218及び第2のエミッタ220から光を受け取り、光を対象に向かってより均一に方向付けるように構成されている。光学素子208は様々な形態をとってもよく、例示的な詳細を以下に説明する。
【0054】
引き続き図3を参照すると、第1のエミッタ218及び第2のエミッタ220は、グリッド状に、より具体的には3行3列のグリッドに配置される。例解的に、第1のエミッタ218は、グリッドの中心に配設され、第2のエミッタ220は、グリッドの外周を形成する。したがって、ウェアラブルデバイス200は、第1のエミッタ218が対象の標的塊(例えば、罹患組織)に隣接するように位置付けられてもよい。第1のエミッタ218は、第1の波長の光を放出して、標的塊内の光活性化可能な薬剤を活性化してもよく、第2のエミッタ220は、同時に、第2の波長の光を放出して、光活性化可能な薬剤が標的塊から離れるように循環するにつれて、光活性化可能な薬剤を不活性化し得る。他の実施形態では、第1のエミッタ218及び第2のエミッタ220は、異なる配置を有し得る。
【0055】
ここで図4及び図5を参照すると、本開示の一実施形態によるウェアラブルデバイス300が例解されている。ウェアラブルデバイス300は、上述のウェアラブルデバイス200と同様である。より具体的には、ウェアラブルデバイス300は、光学素子302と、光変調器304と、制御モジュール(図示せず)と、これらの構成要素をベースに固定するためのカバー306とを担持するベース(図示せず)を含む。特に図5を参照すると、光変調器304の第1のエミッタ308及び第2のエミッタ310は、プラス記号(すなわち、「+」)の形状に略配列される。例解的に、第1のエミッタ308は、記号の側部に配設され、第2のエミッタ310は、記号の外周を形成する。したがって、ウェアラブルデバイス300は、第1のエミッタ308が対象の標的塊に隣接するように位置付けられ得る。第1のエミッタ308は、第1の波長の光を放出して、標的塊内の光活性化可能な薬剤を活性化してもよく、第2のエミッタ310は、同時に、第2の波長の光を放出して、光活性化可能な薬剤が標的塊から離れるように循環するにつれて、光活性化可能な薬剤を不活性化し得る。
【0056】
簡単に上述したように、本開示によるデバイスは、光を対象に方向付けるための光学素子を含み得る。このような光学素子は、様々な形態をとり得る。例えば、光学素子は、レンズ又は回折光学素子、不透明部分及び透明部分のパターンを含む要素を含み得る。図6及び図7は、例示的な回折光学素子400を例解する。回折光学素子400は、円形ゾーンプレート402(そのうちの3つが図6で識別される)のグリッドを含み、各円形ゾーンプレート402は、交互かつ同心の不透明リング404及び透明リング406(各々のうちの2つが図7で識別される)を含む。例解的に、リング404、406は、各円形ゾーンプレート402の中心から離れるにつれて厚さが減少する。リング404、406の厚さはまた、回折を通して標的塊において所望の光学波面を作成するように調節され得る。光源の位置、標的塊の位置、及び回折される光の波長などの要因は、ゾーンプレートリングに対して選択される最終的な厚さに影響を及ぼす。円形ゾーンプレート402は、異なるサイズで提供されてもよく、図6は、2つのそのようなサイズを例解する。
【0057】
図8及び図9は、別の例示的な回折光学素子500を例解する。回折光学素子500は、六角形502(そのうちの3つが図8で識別される)のグリッドを含み、各六角形502は、交互かつ同心の不透明リング504及び半透明リング506(各々のうちの2つが図9で識別される)を含む。例解的に、リング504、506は、各六角形502の縁部の近くで切断され、リング504、506は、各六角形502の中心から離れるにつれて厚さが減少する。
【0058】
図10は、別の例示的な回折光学素子600を例解する。回折光学素子600は、円形602(そのうちの2つが図10で識別される)のグリッドを含み、各円形602は、交互かつ同心の不透明リング604及び半透明リング606(各々のうちの2つが図10で識別される)を含む。例解的に、リング604、606は、各円形602の中心から離れるにつれて厚さが減少する。回折光学素子600はまた、隣接する円形602(そのうち2つが図10で識別される)間に略三角形608を含む。各三角形608は、交互かつ同心の不透明な三角形610と半透明三角形612と(各々のうちの2つが図10で識別される)を含む。例解的に、三角形610、612は、各三角形608の中心から離れるにつれて厚さが減少する。
【0059】
図11は、更に別の例示的な回折光学素子700を例解する。回折光学素子700は、六角形702(そのうちの2つが図11で識別される)のグリッドを含み、各六角形702は、交互かつ同心の不透明六角形704及び半透明六角形706(各々のうちの2つが図11で識別される)を含む。例解的に、六角形704、706は、各六角形702の中心から離れるにつれて厚さが減少する。
【0060】
別の例として、光学素子は、マイクロレンズアレイ、又は複数の比較的小さいレンズを含むアレイであってもよい。そのようなアレイは、対象に向かって光をより均一に方向付けてもよく、標準的なレンズと比較して比較的コンパクトであり得る。図12は、例示的なマイクロレンズアレイ800のプロファイル図(すなわち、側部からの図)を提供する。アレイ800は、複数の比較的小さいレンズ802を含み、レンズ802はグリッド状に配置されてもよい。より具体的には、レンズ802は、例解されるように水平に配置され、ページ内に延在し得る。マイクロレンズアレイ800は、1つ以上の可撓性の生体適合性材料から構築され得る。レンズ802は、エレクトロクロミックコーティング(図示せず)を有してもよく、各レンズ802は、ピクセルと同様の様式で制御され得る。結果として、マイクロレンズアレイ800は、第1の波長の光及び/又は第2の波長の光を対象の身体の比較的小さい領域に放出することを容易にし得る。
【0061】
本開示によるウェアラブルデバイスは、様々な他の様式で修正され得る。例えば、システム100の1つ以上の構成要素は、本開示によるウェアラブルデバイスから遠隔に配設され得る。より具体的な例として、図13及び図14は、本開示の別の実施形態が例解されるによるウェアラブルデバイス900が例解されている。ウェアラブルデバイス900は、上述のウェアラブルデバイスと同様である。より具体的には、ウェアラブルデバイス900は、可撓性基板904を担持する筐体902を含み、可撓性基板904は光変調器906を担持する。光変調器906は、1つ以上の第1のエミッタ908と、1つ以上の第2のエミッタ910とを含む。可撓性基板904はまた、センサ912を担持する。光変調器906及びセンサ912は、有線通信を介して制御モジュール(図示せず)に動作可能に結合する。代替的には、光変調器906及びセンサ912は、無線通信を介して制御モジュールに動作可能に結合する。制御モジュールは、別のウェアラブルデバイス(図示せず)又は非ウェアラブルデバイス(図示せず)の一部であり得る。
【0062】
本開示によるシステムは、対象に埋め込まれるように構成されたデバイス、又は埋め込み可能なデバイスに組み込まれ得る。ここで図15を参照すると、本開示の一実施形態による埋め込み可能なデバイス1000が例解されている。埋め込み可能なデバイス1000は、上述のシステム100のより具体的な実施形態である。したがって、埋め込み可能なデバイス1000は、同じ構成要素のうちの一部を含み、上述のシステム100と同じ様式で動作する。概して、埋め込み可能なデバイス1000は、対象に埋め込まれるように構成されている筐体1002を含む。筐体1002は、制御モジュール1004を担持し、制御モジュール1004は、有線通信を介して光変調器1006に動作可能に結合する。制御モジュール1004は、上述の制御モジュール102と同じか、又は同様であり得る。光変調器1006は、標的塊TM内に配設されるように構成されている活性化プローブ1008を含む。プローブ1008は、第1の波長の光を標的組織TMに放出するように構成されている1つ以上の第1のエミッタ1010を有する。光変調器1006はまた、標的塊TMに結合された血管BVの周囲に延在するか、又は別様にそれに固定されるように構成されている複数の不活性化カフ1012を含む。各カフ1012は、第2の波長の光を放出するように構成されている1つ以上の第2のエミッタ1014を含む。したがって、第1のエミッタ1010は、第1の波長の光を放出して、標的塊TM内の光活性化可能な薬剤を活性化してもよく、第2のエミッタ1014は、光活性化可能な薬剤が標的塊TMから離れて血管BVを通って移動するときに、第2の波長を放出して、光活性化可能な薬剤を不活性化し得る。
【0063】
ここで図16及び図17を参照すると、本開示の一実施形態による埋め込み可能なデバイス1100が例解されている。埋め込み可能なデバイス1100は、上述のシステム100のより具体的な実施形態である。したがって、埋め込み可能なデバイス1100は、同じ構成要素のうちの一部を含み、上述のシステム100と同じ様式で動作する。概して、埋め込み可能なデバイス1100は、カプセルの形態で構築され、埋め込み可能なデバイス1100は、導入器Iを介して経皮的に埋め込まれ得る。より具体的には、埋め込み可能なデバイス1100は、対象に埋め込まれるように構成されている筐体1102を含む。筐体1102は、光変調器1104及び制御モジュール1106(図17)を担持する。制御モジュール1106は、制御モジュール102と同じか、又は同様であってもよい。同様に、光変調器1104は、上述の光変調器104と同じか、又は同様であってもよい。より具体的には、光変調器1104は、第1の波長の光を放出するように構成されている1つ以上の第1のエミッタ1108と、第2の波長の光を放出するように構成されている1つ以上の第2のエミッタ1110とを含む。第1のエミッタ1108及び第2のエミッタ1110は、同時に又は異なる時間に光を放出してもよく、又は埋め込み可能なデバイス1100は、第1の波長の光を放出し、第2の同様の埋め込み可能なデバイス(図示せず)は、第2の波長の光を放出し得る。代替的に、いくつかの実施形態では、第1のエミッタ1108及び第2のエミッタ1110は、同じタイプのエミッタであってもよく、第1の時間に第1の波長の光を放出し、第2の異なる時間に第2の波長の光を放出するように集合的に構成され得る。いくつかの実施形態では、埋め込み可能なデバイス1100は、生理学的パラメータ及び/又は光活性化可能な薬剤に関連するパラメータを感知するための1つ以上のセンサ(他の場所に示されているセンサ118など)を含む。センサは、第1のエミッタ1108及び第2のエミッタ1110に隣接して、又は埋め込み可能なデバイス1100上若しくは内の他の場所に配設され得る。
【0064】
簡単に上述したように、システム100の動作は、センサ118によって感知されたパラメータに基づいて修正され得る。より具体的には、システム100は、センサ118によって感知されたパラメータに基づいて、光変調器104によって放出された光の量を修正し得る。光変調器104によって放出された光の量を修正することは、例えば、放出される光の強度を修正すること、光の放出の持続時間を修正すること、光の放出のパターンを修正すること(例えば、光が放出され、省略されないタイミングを変動させること)、(単位面積当たりの強度が一定のままである場合であっても)光が放出される領域のサイズを修正することを含み得る。
【0065】
センサ118は、様々な形態をとり得る。例えば、1つ以上のセンサ118は、光活性化可能な薬剤に関連するパラメータを感知し得る。図18は、そのようなパラメータを感知するための例示的な作動センサ1200を概略的に例解する。より具体的には、活性化センサ1200は、対象内の活性化された光活性化可能な薬剤の存在及び量を感知するように構成されている。センサ1200は、対象に対して内部に配設されるように構成されている。概して、センサ1200は、第1の波長の光EL(「励起光」と称されてもよく、例えば約475nmの波長を有する)を蛍光体1204に送信するための光ファイバなどの導波路1202を含む。蛍光体1204は、第1の波長の光ELを受けると、活性化された光活性化可能な薬剤AA(活性化された薬剤自体又はカルシウムイオンなどの活性化された物質を示すバイオマーカーに基づいて判定される)の存在下で、第2の波長の光FL(「蛍光」と称され得、例えば、約515nmの波長を有する)を放出する。蛍光体1204は、活性化された光活性化可能な薬剤AAの現在の量に対応する量の第2の波長の光FLを放出する。導波路1202は、蛍光体1204によって放出された第2の波長の光FLを、第2の波長の光FLの量を検出及び/又は測定するセンサに戻すように送信し、システム100は、導波路1202によって送信された第2の波長の光FLの量に基づいて、光変調器104(図1)によって放出された光の量を修正し得る。
【0066】
図19は、作動センサ1200(図18)と共に使用するための例示的な電子機器アセンブリ1300を概略的に例解する。電子機器アセンブリ1300は、電子機器アセンブリ1300の様々な構成要素に電力を提供するための電力源又は電源1302を含む。電源1302は、例えば、上述したものと同じ電源110であってもよく、又は異なるデバイスであってもよい。電源1302は、1つ以上の低ドロップアウト調整器(図示せず)を含む電力調整器1304に(例解的に、有線通信を介して)動作可能に結合する。電力調整器1304は、1つ以上の増幅器及びフィルタ1306、コントローラ又はマイクロコントローラ1310、並びに定電流ドライバ1311に(例解的に、有線通信を介して)動作可能に結合する。増幅器及びフィルタ1306は、蛍光検出器又は光センサ1308に(例解的に、有線通信を介して)動作可能に結合する。コントローラ1310は、例えば、上述したコントローラ106と同じであってもよく、又は異なるデバイスであってもよい。コントローラ1310は、アナログ-デジタル変換器1312を介して増幅器及びフィルタ1306に(例解的に、有線通信を介して)動作可能に結合する。コントローラ1310はまた、無線機1315を介して送信機又はアンテナ1314に動作可能に結合する。コントローラ1310はまた、デジタル-アナログ変換器1316を介して定電流ドライバ1311に(例解的には、有線通信を介して)動作可能に結合する。定電流源変換器1311は、励起エミッタ又は光源1318に(例解的に、有線通信を介して)動作可能に結合する。励起エミッタ1318は、励起光をセンサ1200(図18)の導波路1202に放出し、導波路1202は、蛍光を蛍光検出器1308に送信する。コントローラ1310は、蛍光検出器1308によって受け取られた蛍光を検出して、対象内の活性化された光活性化可能な薬剤の存在及び量を判定し、それによってシステム100は、光変調器104(図1)によって放出された光の量を修正し得る。
【0067】
ここで図20を参照すると、本開示の一実施形態によるセンサ1400が例解されている。センサ1400は、上述のセンサ1200のより具体的な実施形態である。したがって、センサ1400は、同じ構成要素のうちの一部を含み、上述のセンサ1200と同じ様式で動作する。センサ1400はまた、電子機器アセンブリ1300(図19)と共に使用され得る。センサ1400は、電子機器アセンブリ1300の励起エミッタ1318を含む、様々な構成要素を担持する筐体1402を含む。励起エミッタ1318は、第1のレンズ1404、励起フィルタ1406、ビームスプリッタ1408、及び第2のレンズ1410を介して、励起光を導波路1202(図18)に送信する。導波路1202は、機械的カプラ1411によって担持される。導波路1202は、励起光を、蛍光体1204(図18)を含むオプトロード1412に送信する。上述したように、励起光を受けると、活性化された光活性化可能な薬剤の存在下で、蛍光体1204は、導波路1202に蛍光を放出する。導波路1202は、蛍光の光を、第2のレンズ1410、ビームスプリッタ1408、及び発光フィルタ1414を介して蛍光検出器1308に送信する。コントローラ1310(図19)は、蛍光検出器1308によって受け取られた蛍光を検出して、対象内の活性化された光活性化可能な薬剤の存在及び量を判定し、それによってシステム100は、光変調器104(図1)によって放出された光の量を修正し得る。
【0068】
図21は、光活性化可能な薬剤に関連するパラメータを感知するための別の例示的な活性化センサ1500を概略的に例解する。活性化センサ1500は、センサ1200(図18)の代わりに、又はそれに加えて使用され得る。活性化センサ1500は、対象内の活性化された光活性化可能な薬剤の存在、量、及び場所を感知するように構成されている。センサ1500は、対象に対して内部に配設されるように構成されている。概して、センサ1500は、励起光ELを1つ以上の化学センサ1504(そのうちの2つが識別されている)に送信するための光ファイバなどの第1の導波路1502を含む。各化学センサ1504は、励起光ELを受光すると、活性化された光活性化可能な薬剤AA(活性化された薬剤自体又はカルシウムイオンなどの活性化された物質を示すバイオマーカーに基づいて判定される)の存在下で蛍光を放出する蛍光体1506を含む。各蛍光体1506は、活性化された光活性化可能な薬剤AAの隣接量に対応する量の蛍光を放出する。すなわち、蛍光体1506は、様々な量の蛍光を独立して放出するように構成されている。蛍光体1506によって放出された蛍光は、複数のリング共振器1508(そのうちの2つが識別されている)によってフィルタリングされる。破線で描画されたリング共振器1508は、対象の標的治療領域に隣接して配設されるように構成された「治療領域」リング共振器を示し、一方、実線で描画されたリング共振器1508は、標的治療領域の境界又は外周に沿って配設されるように構成された「境界」リング共振器を描画する。各リング共振器は、蛍光体1506によって放出された光をフィルタリングして、特定の周波数を有する光を通過させ、他の周波数を有する光を除去する。フィルタリングされた蛍光は、光ファイバなどの第2の導波路1510によって受け取られる。第2の導波管1510は、フィルタリングされた蛍光FLを送信し、システム100は、蛍光FLの量及び/又は蛍光FL内に符号化された場所情報に基づいて、光変調器104(図1)によって放出された光の量を修正し得る。
【0069】
図22は、化学センサ1504(図21)のスペクトルを例解する。図から分かるように、各化学センサは複数の周波数の光を放出する。図23は、「治療領域」リング共振器1508(図21、すなわち、仮想線で描画されたリング共振器1508)及び「境界」リング共振器1508(すなわち、実線で描画されたリング共振器1508)の透過スペクトル(すなわち、透過されフィルタ除去されない光の量)を例解する。図24は、リング共振器1508を通してフィルタリングされ、第2の導波路1510(図21)に送信された後の化学センサ1504からの蛍光のスペクトルを例解する。図24に見られるように、フィルタリングされた光は、2つの周波数領域、すなわち、「治療領域」リング共振器1508を通してフィルタリングされた光を含む第1の周波数領域と、「境界」リング共振器1508を通してフィルタリングされた光を含む第2の周波数領域とを占有すると予想され得、この実施形態では、第1の周波数領域は第2の周波数領域よりも低い周波数であるが、活性化センサ1500は、代替的に、第1の周波数領域が第2の周波数領域よりも高い周波数であるように構成され得る。これらの異なる周波数領域の各々において第2の導波路1510に送信されるフィルタリングされた光の強度を測定することによって、測定システムは、(i)治療領域に隣接する化学センサによって放出された光の量、及び(ii)標的治療領域の境界又は外周に沿って配設される化学センサによって放出された光の量を別個に判定し得る。このようにして、測定システムは、治療領域及び境界領域における活性化された光活性化可能な薬剤AAの量を別個に判定し得る。
【0070】
本発明は、好ましい設計を有するものとして示され、説明されてきたが、本発明は、本開示の趣旨及び範囲内で変更されてもよい。したがって、本出願は、その一般的原理を使用する本発明のあらゆる変形、使用、又は適応化を網羅することを意図する。更に、本出願は、本発明が関係する技術分野における既知の又は慣習的な実施内にある、本開示からのかかる逸脱を網羅することが意図されている。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
【手続補正書】
【提出日】2024-05-13
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象内の光活性化可能な薬剤を制御するためのシステムであって、
第1の波長の光及び第2の波長の光を放出するように動作可能な光変調器であって、前記第1の波長の光が、前記光活性化可能な薬剤を活性化するように構成され、前記第2の波長の光が、前記光活性化可能な薬剤を不活性化するように構成された、光変調器と、
前記光変調器に動作可能に結合されたコントローラと、を備え、
前記コントローラが、前記光変調器に、(1)前記第1の波長の光を放出させ、それによって前記光活性化可能な薬剤を活性化させ、(2)前記第2の波長の光を放出させ、それによって前記光活性化可能な薬剤を不活性化させるように動作可能である、システム。
【請求項2】
前記光変調器が、前記第1の波長の光を放出するように構成された第1のエミッタと、前記第2の波長の光を放出するように構成された第2のエミッタと、を備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記光変調器が、前記第1の波長の光を放出するように構成された複数の第1のエミッタと、前記第2の波長の光を放出するように構成された複数の第2のエミッタと、を備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記複数の第2のエミッタが、外周の少なくとも一部分を画定するように配置されており、前記複数の第1のエミッタが、前記外周の前記一部分内に配設される、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記対象の皮膚に固定されるように構成されたウェアラブルデバイスを更に備え、前記ウェアラブルデバイスが、前記光変調器を含む、請求項1~4のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項6】
前記対象の身体内に配設されるように構成された埋め込み可能なデバイスを更に備え、前記埋め込み可能なデバイスが、前記光変調器を含む、請求項1~4のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項7】
前記光変調器を含み、前記対象の身体内に配設されるように構成された埋め込み可能なデバイスを更に備え、前記埋め込み可能なデバイスが、
前記対象の標的塊内に配設されるように構成された活性化プローブであって、前記第1の波長の光を放出するように構成された第1のエミッタを備える、活性化プローブと、
前記対象の前記標的塊に結合された血管に固定されるように構成された不活性化カフであって、前記第2の波長の光を放出するように構成された第2のエミッタを備える、不活性化カフと、を備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記光変調器に結合されたマイクロレンズアレイを更に備える、請求項1~のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項9】
前記マイクロレンズアレイが、エレクトロクロミックコーティングを含む、請求項に記載のシステム。
【請求項10】
前記光変調器に結合された回折光学素子を更に備える、請求項1~のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項11】
前記コントローラが、前記光変調器に前記第1の波長の光及び前記第2の波長の光を同時に放出させるように動作可能である、請求項1~のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項12】
対象内の光活性化可能な薬剤を制御するためのシステムであって、
光を放出するように動作可能な光変調器であって、前記光が、前記光活性化可能な薬剤を活性化するように構成された、光変調器と、
前記対象内の活性化された前記光活性化可能な薬剤の量を判定するように動作可能な活性化センサと、
前記光変調器及び前記活性化センサに動作可能に結合されたコントローラと、を備え、
前記コントローラが、前記光変調器に前記光を放出させ、それによって前記光活性化可能な薬剤を活性化し、前記活性化センサによって判定された前記対象内の活性化された前記光活性化可能な薬剤の量に応答して、前記光変調器によって放出された前記光の量を修正するように動作可能である、システム。
【請求項13】
前記活性化センサが、
第1の波長の光を放出するように動作可能な励起エミッタと、
蛍光体であって、前記蛍光体が活性化された光活性化可能な薬剤の存在下にあるときに、前記第1の波長の光を受けると、第2の波長の光を放出するように構成された、蛍光体と、
前記蛍光体によって放出された前記第2の波長の光を検出するように動作可能な蛍光検出器と、を備える、請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
前記活性化センサが、前記励起エミッタを前記蛍光体に光学的に結合する導波路を更に備える、請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
前記蛍光検出器が、フォトダイオードを備える、請求項13~14のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項16】
前記励起エミッタが、発光ダイオードを備える、請求項13~14のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項17】
前記活性化センサが、化学センサを含む、請求項12に記載のシステム。
【請求項18】
前記活性化センサが、複数の化学センサと、第1の波長の光を放出するように動作可能な励起エミッタを備え、前記複数の化学センサは、各々、蛍光体であって、前記蛍光体が活性化された光活性化可能な薬剤の存在下にあるときに、前記第1の波長の光を受けると第2の波長の光を放出するように構成された、蛍光体を備え、前記活性化センサが、前記蛍光体によって放出された前記第2の波長の光を検出するように動作可能な蛍光検出器を更に備える、請求項12に記載のシステム。
【請求項19】
前記活性化センサが、前記蛍光体によって放出された前記第2の波長の光をフィルタリングするように動作可能な複数のリング共振器を更に備える、請求項18に記載のシステム。
【請求項20】
前記活性化センサが、前記励起エミッタを前記複数の化学センサに光学的に結合する導波路を更に備える、請求項18又は19に記載のシステム。
【請求項21】
前記活性化センサが、前記複数の化学センサを前記蛍光検出器に光学的に結合する導波路を更に備える、請求項18又は19に記載のシステム。
【請求項22】
前記活性化センサが、第1の活性化センサであり、前記対象内の生理学的パラメータを判定するように動作可能な第2の活性化センサを更に備え、前記コントローラは、前記第2の活性化センサが前記対象内の前記生理学的パラメータを判定することに応答して、前記光変調器によって放出された前記光の量を修正するように更に動作可能である、請求項12~14のいずれか一項に記載のシステム。
【国際調査報告】