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特表2024-540983改善されたデータ品質およびアクセシビリティを提供する医療撮像アップグレード
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  • 特表-改善されたデータ品質およびアクセシビリティを提供する医療撮像アップグレード 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-06
(54)【発明の名称】改善されたデータ品質およびアクセシビリティを提供する医療撮像アップグレード
(51)【国際特許分類】
   G16H 30/20 20180101AFI20241029BHJP
【FI】
G16H30/20
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024523905
(86)(22)【出願日】2021-10-20
(85)【翻訳文提出日】2024-06-12
(86)【国際出願番号】 US2021055890
(87)【国際公開番号】W WO2023069093
(87)【国際公開日】2023-04-27
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.FRAM
2.FIREWIRE
3.THUNDERBOLT
4.JAVASCRIPT
5.iPhone
6.iPad
7.AirPlay
8.CELSIUS
9.WORKLIGHT
10.MONGODB
(71)【出願人】
【識別番号】520342725
【氏名又は名称】エコー イメージング,インク.
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 淳一
(72)【発明者】
【氏名】ユアネス,マーク
(72)【発明者】
【氏名】グンサー,ドレイク
(72)【発明者】
【氏名】ロス,マイケル
【テーマコード(参考)】
5L099
【Fターム(参考)】
5L099AA26
(57)【要約】
医療画像、ビデオ、またはマルチフレーム、および患者経歴情報を含む、患者医療データの効率的な収集および処理のためのプラットフォーム、システム、および方法が記載される。患者経歴情報を取得するように構成される走査モジュール、および、医療撮像システムから得られる医療画像を備えるネットワークノードとの直接のまたは間接的なインターフェースを含むモバイルデバイスアプリケーションの提供は、種々の実施形態において、臨床設定におけるデータ損失を減少させることができる。本明細書で説明するモバイルデバイスアプリケーションおよび/またはシステム構成を使用する既存の医療撮像システムの改良は、種々の実施形態において、データ入力および分析の効率を著しく増加させることができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アップグレードされた医療撮像システムを提供するプラットフォームであって、
a)複数の患者電子医療記録(EMR)を含むデータストアを備える電子医療記録システムと、
b)既存の医療撮像システムと、
c)ヘルスケアプロバイダアプリケーションを備えるモバイルデバイスであって、前記ヘルスケアプロバイダアプリケーションは、
i)患者に関連する一意の患者識別子を取得するように構成される走査モジュール、
ii)モバイルデバイスのスクリーン上に前記一意の患者識別子を含むヘルスケアプロバイダアクセシビリティ表示を提供するように構成されるアクセシビリティモジュール、および、
iii)ネットワークを通じて前記一意の患者識別子を送信するように構成されるフロントエンドデータ品質モジュールを備える、
モバイルデバイスと、
d)インターフェースアプリケーションを備えるサーバであって、前記インターフェースアプリケーションは、
i)前記ネットワークを通じて前記一意の患者識別子を受信するように構成されるバックエンドデータ品質モジュール、
ii)複数の動作を実施するように構成される撮像セッションモジュールであって、前記複数の動作は、
1.前記一意の患者識別子を使用して撮像セッション記録を作成すること、
2.前記既存の医療撮像システムから少なくとも1つの医療画像を受信すること、および、
3.前記一意の患者識別子および前記少なくとも1つの医療画像に少なくとも部分的に基づいて医療撮像記録を作成することを含む、
撮像セッションモジュール、および、
iii)前記電子医療記録システムの前記データストアにおいて前記医療撮像記録を前記患者についての前記電子医療記録に対して永続化させるように構成されるEMRモジュールを備える、
サーバと
を備える、プラットフォーム。
【請求項2】
前記データストアはデータベースサーバを備える、請求項1に記載のプラットフォーム。
【請求項3】
前記データストアはクラウドデータストアを備える、請求項1に記載のプラットフォーム。
【請求項4】
前記既存の医療撮像システムは、超音波デバイス、x線撮影デバイス、磁気共鳴撮像デバイス、内視鏡検査デバイス、サーモグラフィデバイス、写真撮影デバイス、X線コンピュータ断層撮影(CT)デバイス、ポジトロンエミッション断層撮影(PET)デバイス、シングルフォトンエミッションコンピュータ断層撮影(SPECT)デバイス、光音響撮像デバイス、またはそれらの組み合わせを備える、請求項1に記載のプラットフォーム。
【請求項5】
前記既存の医療撮像システムはDICOM対応している、請求項4に記載のプラットフォーム。
【請求項6】
前記ヘルスケアプロバイダアプリケーションは、フロントエンド医療撮像ワークフローアプリケーションを含む、請求項1に記載のプラットフォーム。
【請求項7】
前記ヘルスケアプロバイダアプリケーションは、ネイティブモバイルアプリケーションとして実装される、請求項6に記載のプラットフォーム。
【請求項8】
前記一意の患者識別子は、テキストストリング、数字、前記患者のバイオメトリック特徴、リニアバーコード、2Dバーコード、またはそれらの組み合わせを含む、請求項1に記載のプラットフォーム。
【請求項9】
前記ヘルスケアプロバイダアプリケーションは、前記モバイルデバイスのカメラを使用して前記一意の患者識別子を取得する、請求項1に記載のプラットフォーム。
【請求項10】
前記ヘルスケアプロバイダアプリケーションは、前記ヘルスケアプロバイダアプリケーションを運用するヘルスケアプロバイダのアイデンティティを検証するように構成されるヘルスケアプロバイダサインインモジュールをさらに含む、請求項1に記載のプラットフォーム。
【請求項11】
前記インターフェースアプリケーションのモジュールは、前記医療撮像記録を前記ヘルスケアプロバイダに送信するように構成される、請求項10に記載のプラットフォーム。
【請求項12】
前記インターフェースアプリケーションのモジュールは、前記医療撮像記録を専用通信サーバに送信するように構成される、請求項10に記載のプラットフォーム。
【請求項13】
前記インターフェースアプリケーションのモジュールは、前記電子医療記録システムから患者情報を取り出すために前記一意の患者識別子を使用するように構成される、請求項1に記載のプラットフォーム。
【請求項14】
バックエンド医療撮像ワークフローアプリケーションをさらに含む、請求項1に記載のプラットフォーム。
【請求項15】
前記バックエンド医療撮像ワークフローアプリケーションはクラウドアプリケーションとして実装される、請求項14に記載のプラットフォーム。
【請求項16】
前記既存の医療撮像システムは、前記一意の患者識別子にアクセスできない、請求項1に記載のプラットフォーム。
【請求項17】
前記モバイルデバイスも前記ヘルスケアプロバイダアプリケーションも、前記既存の医療撮像システムと直接通信しない、請求項1に記載のプラットフォーム。
【請求項18】
前記既存の医療撮像システムを修正することなく、前記アップグレードされた医療撮像システムを提供するように構成される、請求項1に記載のプラットフォーム。
【請求項19】
前記フロントエンドデータ品質モジュールは、EMRクエリを始動するようにさらに構成される、請求項1に記載のプラットフォーム。
【請求項20】
EMRクエリを始動することは、EMRクエリ始動信号を前記サーバに送信することを含む、請求項19に記載のプラットフォーム。
【請求項21】
既存の医療撮像デバイスの改善されたデータ品質のためのコンピュータ実装式方法であって、
a)モバイルデバイス上のヘルスケアプロバイダアプリケーションを利用して、患者に関連する一意の患者識別子を取得するステップと、
b)前記ヘルスケアプロバイダアプリケーションによって、前記一意の患者識別子を、サーバ上のインターフェースアプリケーションにネットワークを通じて送信するステップと、
c)前記既存の医療撮像システムからの少なくとも1つの医療画像を前記ネットワークを介して前記インターフェースアプリケーションにおいて受信するステップと、
d)前記一意の患者識別子および前記少なくとも1つの医療画像に少なくとも部分的に基づいて医療撮像記録を作成するステップと、
e)前記医療撮像記録を前記患者についての電子医療記録のデータストアに対して永続化させるステップと
を含む、コンピュータ実装式方法。
【請求項22】
前記一意の患者識別子を使用して撮像セッション記録を作成するステップをさらに含む、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記データストアはデータベースサーバを備える、請求項21に記載の方法。
【請求項24】
前記データストアはクラウドデータストアを備える、請求項21に記載の方法。
【請求項25】
前記モバイルデバイスのスクリーン上に前記一意の患者識別子を含むヘルスケアプロバイダアクセシビリティ表示を提供するステップをさらに含む、請求項21に記載の方法。
【請求項26】
前記既存の医療撮像システムは、超音波デバイス、x線撮影デバイス、磁気共鳴撮像デバイス、内視鏡検査デバイス、サーモグラフィデバイス、写真撮影デバイス、X線コンピュータ断層撮影(CT)デバイス、ポジトロンエミッション断層撮影(PET)デバイス、シングルフォトンエミッションコンピュータ断層撮影(SPECT)デバイス、光音響撮像デバイス、またはそれらの組み合わせを備える、請求項21に記載の方法。
【請求項27】
前記既存の医療撮像システムはDICOM対応している、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記ヘルスケアプロバイダアプリケーションは、前記モバイルデバイス上でネイティブモバイルアプリケーションとして実装される、請求項21に記載の方法。
【請求項29】
前記一意の患者識別子は、テキストストリング、数字、前記患者のバイオメトリック特徴、リニアバーコード、2Dバーコード、またはそれらの組み合わせを含む、請求項21に記載の方法。
【請求項30】
前記ヘルスケアプロバイダアプリケーションは、前記モバイルデバイスのカメラを使用して前記一意の患者識別子を取得する、請求項21に記載の方法。
【請求項31】
前記ヘルスケアプロバイダアプリケーションを運用するヘルスケアプロバイダのアイデンティティを検証するステップをさらに含む、請求項21に記載の方法。
【請求項32】
前記既存の医療撮像システムは、前記一意の患者識別子にアクセスできない、請求項21に記載の方法。
【請求項33】
前記モバイルデバイスも前記ヘルスケアプロバイダアプリケーションも、前記既存の医療撮像システムと直接通信しない、請求項21に記載の方法。
【請求項34】
前記医療撮像記録をヘルスケアプロバイダに送信するステップをさらに含む、請求項21に記載の方法。
【請求項35】
前記医療撮像記録は、前記インターフェースアプリケーションから通信サーバに送信される、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
前記一意の患者識別子を使用して電子医療記録システムから患者情報を取り出すステップをさらに含む、請求項21に記載の方法。
【請求項37】
前記既存の医療撮像システムを修正することなく、アップグレードされた医療撮像システムを提供するステップをさらに含む、請求項21に記載の方法。
【請求項38】
前記ヘルスケアプロバイダアプリケーションにおいてEMRクエリ始動信号を生成するステップをさらに含む、請求項21に記載の方法。
【請求項39】
前記サーバを介して前記EMRクエリを前記電子医療記録システムに送信するステップをさらに含む、請求項38に記載の方法。
【請求項40】
ヘルスケアプロバイダアプリケーションを提供するために、少なくとも1つのプロセッサ、メモリ、ディスプレイ、ネットワークインターフェース、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な命令を備えるモバイルコンピューティングデバイスであって、前記ヘルスケアプロバイダアプリケーションは、
a)患者に関連する一意の患者識別子を取得するように構成される走査モジュールと、
b)前記ディスプレイ上に前記一意の患者識別子を含むヘルスケアプロバイダアクセシビリティインターフェースを提供するように構成されるアクセシビリティモジュールと、
c)医療撮像記録を作成するため、医療撮像システムによって生成される少なくとも1つの医療画像との統合のためのインターフェースアプリケーションを含むサーバに、前記ネットワークインターフェースを利用して、ネットワークを通じて前記一意の患者識別子を送信するように構成されるデータ品質モジュールとを含み、
前記送信される一意の患者識別子および前記医療撮像記録は、電子医療記録システムのデータストアにおいて前記患者についての電子医療記録に対して永続化される、モバイルコンピューティングデバイス。
【請求項41】
前記ヘルスケアプロバイダアプリケーションは、モバイルネイティブアプリケーションとして実装される、請求項40に記載のデバイス。
【請求項42】
前記ヘルスケアプロバイダアプリケーションは、モバイルウェブアプリケーションとして実装される、請求項40に記載のデバイス。
【請求項43】
前記モバイルコンピューティングデバイスはカメラをさらに備える、請求項40に記載のデバイス。
【請求項44】
前記ヘルスケアプロバイダアプリケーションの前記走査モジュールは、前記モバイルコンピューティングデバイスの前記カメラを利用して前記一意の患者識別子を取得する、請求項43に記載のデバイス。
【請求項45】
前記一意の患者識別子は、テキストストリング、数字、前記患者のバイオメトリック特徴、リニアバーコード、2Dバーコード、またはそれらの組み合わせを含む、請求項44に記載のデバイス。
【請求項46】
前記ヘルスケアプロバイダアクセシビリティインターフェースは、前記一意の患者識別子のオーディオ表現を含む、請求項40に記載のデバイス。
【請求項47】
前記ヘルスケアプロバイダアクセシビリティインターフェースは、前記一意の患者識別子の拡大された高コントラスト表現を含む、請求項40に記載のデバイス。
【請求項48】
前記ネットワークインターフェースは無線ネットワークインターフェースコントローラを備え、前記ネットワークは無線ネットワークを備える、請求項40に記載のデバイス。
【請求項49】
前記電子医療記録システムは、複数の患者電子医療記録(EMR)を含む、請求項40に記載のデバイス。
【請求項50】
前記医療撮像システムは、超音波デバイス、x線撮影デバイス、磁気共鳴撮像デバイス、内視鏡検査デバイス、サーモグラフィデバイス、写真撮影デバイス、X線コンピュータ断層撮影(CT)デバイス、ポジトロンエミッション断層撮影(PET)デバイス、シングルフォトンエミッションコンピュータ断層撮影(SPECT)デバイス、光音響撮像デバイス、またはそれらの組み合わせを備える、請求項40に記載のデバイス。
【請求項51】
前記医療撮像システムはDICOM対応している、請求項50に記載のデバイス。
【請求項52】
前記ヘルスケアプロバイダアプリケーションは、前記ヘルスケアプロバイダアプリケーションを運用するヘルスケアプロバイダのアイデンティティを検証するように構成されるヘルスケアプロバイダサインインモジュールをさらに含む、請求項40に記載のデバイス。
【請求項53】
前記ヘルスケアプロバイダアプリケーションは、医療撮像ワークフローインターフェースをさらに含む、請求項40に記載のデバイス。
【請求項54】
前記ヘルスケアプロバイダアプリケーションは、前記患者についてEMRクエリを始動するように構成されるEMRクエリモジュールをさらに含む、請求項40に記載のデバイス。
【請求項55】
前記EMRクエリを始動することは、EMRクエリ始動信号を前記サーバに送信することを含む、請求項54に記載のデバイス。
【請求項56】
前記医療撮像システムは、前記一意の患者識別子にアクセスできない、請求項40に記載のデバイス。
【請求項57】
前記モバイルデバイスも前記ヘルスケアプロバイダアプリケーションも、前記医療撮像システムと直接通信しない、請求項40に記載のデバイス。
【請求項58】
前記インターフェースアプリケーションは、前記一意の患者識別子のタイムスタンプを前記少なくとも1つの医療画像のタイムスタンプと比較するように構成される、請求項1に記載のプラットフォーム。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
[001]臨床診断データと患者経歴情報との間で忠実性を維持することは、高品質患者ケアにとって極めて重要である。万一、例えば、臨床診断データの全てまたは一部分を患者プロファイルに関連付けることの失敗によってまたは臨床診断データの不正確な患者プロファイルとの誤った関連付けによって、臨床診断データが適切な患者プロファイルと関係がなくなる場合、臨床データの全てまたは一部分を再取得する必要性ならびに/または不正確な診断および/もしくは処方される処置の可能性が大きな懸念材料になる。
【0002】
[002]伝統的に、臨床診断データ(例えば、診断医療撮像データ)は、専用医療撮像デバイスを使用して取得され、所与の患者の臨床プロファイルに手作業で関連付けられてきた。ローカル電子データベースに接続される場合があるシステムでさえも、臨床データに効率的にラベル付けするための患者情報の手作業による入力および/または特定のターゲットデータ格納場所への臨床診断データの手作業による転送をしばしば必要とする。データが収集されるたびに、これらのタスクのいずれかを成功裏に実施することを失敗することは、データ損失および/またはデータ破壊につながる可能性があり、それは、高価でかつ不必要なトラブルシューティングまたはデータ置換を必要とする可能性があり、患者ケアの品質に悪影響を及ぼす可能性がある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
[003]臨床データ取得のために使用される医療機器の多くの既存のモデル(例えば、超音波撮像デバイス、磁気共鳴撮像(MRI:magnetic resonance imaging)スキャナ、放射線画像撮影イメージャ(例えば、X線装置)、ポジトロンエミッション断層撮影スキャナ、およびコンピュータ断層撮影(CT:computed tomography)スキャナなどの医療撮像デバイス)は、患者の臨床データプロファイル(例えば、病歴記録)を含むための臨床診断データファイルの自動修正および/またはヘルスケアプロバイダの臨床ワークフローシステムとの自動統合のための手段に欠ける。多くの場合、患者識別情報は、データ取得セッション中にまたはその後に、臨床データ取得システム(例えば、医療撮像システム)に手作業で入力されなければならない。患者の医療履歴記録を含むための、格納された臨床診断データの修正および/または取得された臨床診断データのヘルスケアプロバイダのワークフローシステムとの統合は、既存の臨床データ取得システムが、しばしば、扱うには能力が不十分であるロジスティクスボトルネックの第2のセットを表す。これらの場合のそれぞれにおいて、患者識別子(例えば、患者名、患者生年月日、患者性別、患者住所、病歴番号、医療記録番号、または医療保険番号)、または、医療コード(現在の手続き用語(CPT:current procedural terminology)コードまたはヘルスケア共通手続きコーディングシステム(HCPCS:Healthcare Common Procedure Coding System)コードなど)の単一の数字または英数字の置き換え、見落とし、または不正確な入力は、取得された臨床データにアクセスするまたはそれを使用するヘルスケアプロバイダの能力をひどく損なう可能性がある。患者識別子情報が、位置特定するのが難しい、読み取るのが難しい、または(例えば、緊急医療事態などの時間クリティカルな事態中、または、患者が医療施設に受け入れられる前にデータ取得が実施される状況中)データ取得時に入力するのが困難である場合がある場合、患者識別子(複数可)の入力および/または患者識別子(複数可)の臨床データとの照合は、特に誤りを起こしやすい場合がある。
【0004】
[004]さらに、データ取得のために使用される医療機器は、置換またはアップグレードするのにしばしば非常に高価であり、それは、医療ケア施設における既存の医療の、より新しいおそらくは適合性のないデータ管理システムおよび/またはデータ取得システムに関連する周辺機器との統合についてロジスティクス課題を提示する可能性がある。多くの場合、既存の医療データ取得システム(例えば、医療撮像システムの既存のモデル)は、患者識別情報(例えば、患者識別子(複数可))の記録を促進する統合化手段を備えず、それは、そのようなデータ取得システムの継続した使用またはそのようなデータ取得システムの同じ臨床設定に実装されるより新しいシステムとの統合から生じる臨床ワークフローにおける、犠牲が大きくかつおそらくは危険な機能停止をもたらす可能性がある。例えば、特定の患者情報入力機構を有する新しいMRIスキャナを付加する医療ケア施設は、その施設でのMRIスキャナのより古いモデルの継続した使用において著しくかつ持続的な困難さを経験する場合があり、手作業によるかつおそらくはカスタム化されたシステムおよびプロトコルが、両方の機械の継続使用を調整するために必要とされる場合がある(例えば、データ取得が、医療ケア施設への同じ訪問中に、各スキャナを使用して同じ患者に対して実施される場合)。
【0005】
[005]患者識別子(複数可)を取得するためのモジュールを有するヘルスケアプロバイダアプリケーションの使用を含むことができる、本明細書で説明するプラットフォーム、システム、および方法を採用することは、例えば、モバイルデバイス上にインストールされると、医療データ取得システム(例えば、医療撮像システム)の使用に固有であるまたはそれから発生する場合がある本明細書で説明する問題の多くを回避する可能性がある。幾つかの場合、本明細書で説明するプラットフォーム、システム、および方法は、例えば、患者識別子取得が可能なスキャナを含むため、医療撮像システムをアップグレードするために使用され得る。幾つかの場合、本明細書で説明するプラットフォーム、システム、および方法は、例えば、患者識別子(複数可)、診断データ(例えば、医療撮像データを含む)、および/または既存の医療記録情報を含むことができる、組み合わせ式患者データ記録を作成するために使用され得る。本明細書で説明するプラットフォーム、システム、および方法は、データ品質(例えば、データ損失を減少させ、データ記録用の容量を増加させることによって)および/またはデータ取得プロセスの効率を改善することができる。
【0006】
[006]一態様において、本明細書において、アップグレードされた医療撮像システムを提供するプラットフォームが開示され、プラットフォームは、複数の患者電子医療記録(EMR:electronic medical record)を含むデータストアを備える電子医療記録システムと、既存の医療撮像システムと、ヘルスケアプロバイダアプリケーションを備えるモバイルデバイスであって、ヘルスケアプロバイダアプリケーションは、患者に関連する一意の患者識別子を取得するように構成される走査モジュール、モバイルデバイスのスクリーン上に一意の患者識別子を含むヘルスケアプロバイダアクセシビリティディスプレイを提供するように構成されるアクセシビリティモジュール、および、ネットワークを通じて一意の患者識別子を送信するように構成されるフロントエンドデータ品質モジュールを備える、モバイルデバイスと、インターフェースアプリケーションを備えるサーバであって、インターフェースアプリケーションは、ネットワークを通じて一意の患者識別子を受信するように構成されるバックエンドデータ品質モジュール、複数の動作を実施するように構成される撮像セッションモジュールであって、複数の動作は、一意の患者識別子を使用して撮像セッション記録を作成すること、既存の医療撮像システムから少なくとも1つの医療画像を受信すること、および、一意の患者識別子および少なくとも1つの医療画像に少なくとも部分的に基づいて医療撮像記録を作成することを含む、撮像セッションモジュール、および、電子医療記録システムのデータストアにおいて医療撮像記録を患者についての電子医療記録に対して永続化させるように構成されるEMRモジュールを備える、サーバとを備える。幾つかの実施形態において、データストアはデータベースサーバを備える。他の実施形態において、データストアはクラウドデータストアを備える。種々の実施形態において、既存の医療撮像システムは、超音波デバイス、x線撮影デバイス、磁気共鳴撮像デバイス、内視鏡検査デバイス、サーモグラフィデバイス、写真撮影デバイス、X線コンピュータ断層撮影(CT)デバイス、ポジトロンエミッション断層撮影(PET)デバイス、シングルフォトンエミッションコンピュータ断層撮影(SPECT)デバイス、光音響撮像デバイス、またはそれらの組み合わせを備える。さらなる実施形態において、既存の医療撮像システムはDICOM対応している。幾つかの実施形態において、ヘルスケアプロバイダアプリケーションは、フロントエンド医療撮像ワークフローアプリケーションを含む。さらなる実施形態において、ヘルスケアプロバイダアプリケーションは、ネイティブモバイルアプリケーションとして実装される。種々の実施形態において、一意の患者識別子は、テキストストリング、数字、患者のバイオメトリック特徴、リニアバーコード、2Dバーコードまたはそれらの組み合わせを含む。幾つかの実施形態において、ヘルスケアプロバイダアプリケーションは、モバイルデバイスのカメラを使用して一意の患者識別子を取得する。幾つかの実施形態において、ヘルスケアプロバイダアプリケーションは、ヘルスケアプロバイダアプリケーションを運用するヘルスケアプロバイダのアイデンティティを検証するように構成されるヘルスケアプロバイダサインインモジュールをさらに含む。さらなる実施形態において、インターフェースアプリケーションのモジュールは、医療撮像記録をヘルスケアプロバイダに送信するように構成される。なおさらなる実施形態において、インターフェースアプリケーションのモジュールは、医療撮像記録を専用通信サーバに送信するように構成される。幾つかの実施形態において、インターフェースアプリケーションのモジュールは、電子医療記録システムから患者情報を取り出すために一意の患者識別子を使用するように構成される。幾つかの実施形態において、プラットフォームは、バックエンド医療撮像ワークフローアプリケーションをさらに含む。さらなる実施形態において、バックエンド医療撮像ワークフローアプリケーションはクラウドアプリケーションとして実装される。幾つかの実施形態において、既存の医療撮像システムは、一意の患者識別子にアクセスできない。幾つかの実施形態において、モバイルデバイスもヘルスケアプロバイダアプリケーションも、既存の医療撮像システムと直接通信しない。幾つかの実施形態において、プラットフォームは、既存の医療撮像システムを修正することなく、アップグレードされた医療撮像システムを提供するように構成される。幾つかの実施形態において、フロントエンドデータ品質モジュールは、EMRクエリを始動するようにさらに構成される。さらなる実施形態において、EMRクエリを始動することは、EMRクエリ始動信号をサーバに送信することを含む。さらなる実施形態において、インターフェースアプリケーションは、一意の患者識別子のタイムスタンプおよび少なくとも1つの医療画像のタイムスタンプを比較するように構成される。
【0007】
[007]別の態様において、本明細書において、既存の医療撮像デバイスの改善されたデータ品質のためのコンピュータ実装式方法が開示され、方法は、モバイルデバイス上のヘルスケアプロバイダアプリケーションを利用して、患者に関連する一意の患者識別子を取得すること、ヘルスケアプロバイダアプリケーションによって、一意の患者識別子を、サーバ上のインターフェースアプリケーションにネットワークを通じて送信すること、既存の医療撮像システムからの少なくとも1つの医療画像をネットワークを介してインターフェースアプリケーションにおいて受信すること、一意の患者識別子および少なくとも1つの医療画像に少なくとも部分的に基づいて医療撮像記録を作成すること、および、医療撮像記録を患者についての電子医療記録のデータストアに対して永続化させることを含む。幾つかの実施形態において、方法は、一意の患者識別子を使用して撮像セッション記録を作成することをさらに含む。幾つかの実施形態において、データストアはデータベースサーバを備える。他の実施形態において、データストアはクラウドデータストアを備える。幾つかの実施形態において、方法は、モバイルデバイスのスクリーン上に一意の患者識別子を含むヘルスケアプロバイダアクセシビリティディスプレイを提供することをさらに含む。種々の実施形態において、既存の医療撮像システムは、超音波デバイス、x線撮影デバイス、磁気共鳴撮像デバイス、内視鏡検査デバイス、サーモグラフィデバイス、写真撮影デバイス、X線コンピュータ断層撮影(CT)デバイス、ポジトロンエミッション断層撮影(PET)デバイス、シングルフォトンエミッションコンピュータ断層撮影(SPECT)デバイス、光音響撮像デバイス、またはそれらの組み合わせを備える。さらなる実施形態において、既存の医療撮像システムはDICOM対応している。幾つかの実施形態において、ヘルスケアプロバイダアプリケーションは、モバイルデバイス上でネイティブモバイルアプリケーションとして実装される。種々の実施形態において、一意の患者識別子は、テキストストリング、数字、患者のバイオメトリック特徴、リニアバーコード、2Dバーコード、またはそれらの組み合わせを含む。幾つかの実施形態において、ヘルスケアプロバイダアプリケーションは、モバイルデバイスのカメラを使用して一意の患者識別子を取得する。幾つかの実施形態において、方法は、ヘルスケアプロバイダアプリケーションを運用するヘルスケアプロバイダのアイデンティティを検証することをさらに含む。幾つかの実施形態において、既存の医療撮像システムは、一意の患者識別子にアクセスできない。幾つかの実施形態において、モバイルデバイスもヘルスケアプロバイダアプリケーションも、既存の医療撮像システムと直接通信しない。幾つかの実施形態において、方法は、医療撮像記録をヘルスケアプロバイダに送信することをさらに含む。さらなる実施形態において、医療撮像記録は、インターフェースアプリケーションから通信サーバに送信される。幾つかの実施形態において、方法は、一意の患者識別子を使用して電子医療記録システムから患者情報を取り出すことをさらに含む。幾つかの実施形態において、方法は、既存の医療撮像システムを修正することなく、アップグレードされた医療撮像システムを提供する。幾つかの実施形態において、方法は、ヘルスケアプロバイダアプリケーションにおいてEMRクエリ始動信号を生成することをさらに含む。さらなる実施形態において、方法は、サーバを介してEMRクエリを電子医療記録システムに送信することをさらに含む。
【0008】
[008]別の態様において、本明細書において、ヘルスケアプロバイダアプリケーションを提供するために、少なくとも1つのプロセッサ、メモリ、ディスプレイ、ネットワークインターフェース、および少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な命令を備えるモバイルコンピューティングデバイスが開示され、ヘルスケアプロバイダアプリケーションは、患者に関連する一意の患者識別子を取得するように構成される走査モジュールと、ディスプレイ上に一意の患者識別子を含むヘルスケアプロバイダアクセシビリティインターフェースを提供するように構成されるアクセシビリティモジュールと、医療撮像記録を作成するため、医療撮像システムによって生成される少なくとも1つの医療画像との統合のためのインターフェースアプリケーションを含むサーバに、ネットワークインターフェースを利用して、ネットワークを通じて一意の患者識別子を送信するように構成されるデータ品質モジュールとを含み、送信される一意の患者識別子および医療撮像記録は、電子医療記録システムのデータストアにおいて患者についての電子医療記録に対して永続化される。幾つかの実施形態において、ヘルスケアプロバイダアプリケーションは、モバイルネイティブアプリケーションとして実装される。他の実施形態において、ヘルスケアプロバイダアプリケーションは、モバイルウェブアプリケーションとして実装される。幾つかの実施形態において、モバイルコンピューティングデバイスはカメラをさらに備える。さらなる実施形態において、ヘルスケアプロバイダアプリケーションの走査モジュールは、モバイルコンピューティングデバイスのカメラを利用して一意の患者識別子を取得する。種々の実施形態において、一意の患者識別子は、テキストストリング、数字、患者のバイオメトリック特徴、リニアバーコード、2Dバーコード、またはそれらの組み合わせを含む。幾つかの実施形態において、ヘルスケアプロバイダアクセシビリティインターフェースは、一意の患者識別子のオーディオ表現を含む。幾つかの実施形態において、ヘルスケアプロバイダアクセシビリティインターフェースは、一意の患者識別子の拡大された高コントラスト表現を含む。幾つかの実施形態において、ネットワークインターフェースは無線ネットワークインターフェースコントローラを備え、ネットワークは無線ネットワークを備える。幾つかの実施形態において、電子医療記録システムは、複数の患者電子医療記録(EMR)を含む。種々の実施形態において、医療撮像システムは、超音波デバイス、x線撮影デバイス、磁気共鳴撮像デバイス、内視鏡検査デバイス、サーモグラフィデバイス、写真撮影デバイス、X線コンピュータ断層撮影(CT)デバイス、ポジトロンエミッション断層撮影(PET)デバイス、シングルフォトンエミッションコンピュータ断層撮影(SPECT)デバイス、光音響撮像デバイス、またはそれらの組み合わせを備える。さらなる実施形態において、医療撮像システムはDICOM対応している。幾つかの実施形態において、ヘルスケアプロバイダアプリケーションは、ヘルスケアプロバイダアプリケーションを運用するヘルスケアプロバイダのアイデンティティを検証するように構成されるヘルスケアプロバイダサインインモジュールをさらに含む。幾つかの実施形態において、ヘルスケアプロバイダアプリケーションは、医療撮像ワークフローインターフェースをさらに含む。幾つかの実施形態において、ヘルスケアプロバイダアプリケーションは、患者についてEMRクエリを始動するように構成されるEMRクエリモジュールをさらに含む。さらなる実施形態において、EMRクエリを始動することは、EMRクエリ始動信号をサーバに送信することを含む。幾つかの実施形態において、医療撮像システムは、一意の患者識別子にアクセスできない。幾つかの実施形態において、モバイルデバイスもヘルスケアプロバイダアプリケーションも、医療撮像システムと直接通信しない。
【0009】
[009]本主題の特徴および利点のよりよい理解は、例証的な実施形態および添付図面を述べる以下の詳細な説明を参照して得られるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】[010]コンピューティングデバイスの非制限的な例を示す図である;この場合、デバイスは、1つまたは複数のプロセッサ、メモリ、ストレージ、およびネットワークインターフェースを有する。
図2】[011]プラットフォーム構成図全体の非制限的な例を示す図である;この場合、構成図は、ヘルスケアプロバイダアプリケーションを含むモバイルデバイスのサーバベース医療データ取得システムとの直接的および間接的統合を示す。
図3】[012]実施形態による、プロセスフローチャートの第1の例を示す図である;この場合、プロセスフローチャートは、医療撮像デバイスの改善されたデータ品質のための第1の方法を示す。
図4】[013]実施形態による、プロセスフローチャートの第2の例を示す図である;この場合、プロセスフローチャートは、医療撮像デバイスの改善されたデータ品質のための第2の方法を示す。
図5】[014]実施形態による、アーキテクチャ図の例を示す図である;この場合、アーキテクチャ図は、ヘルスケアプロバイダアプリケーション、医療撮像デバイス、サーバ、および医療記録データベースを含む。
【発明を実施するための形態】
【0011】
[015]本明細書において、特定の実施形態において、アップグレードされた医療撮像システムを提供するプラットフォームが記載され、プラットフォームは、複数の患者電子医療記録(EMR)を含むデータストアを備える電子医療記録システムと、既存の医療撮像システムと、ヘルスケアプロバイダアプリケーションを備えるモバイルデバイスであって、ヘルスケアプロバイダアプリケーションは、患者に関連する一意の患者識別子を取得するように構成される走査モジュール、モバイルデバイスのスクリーン上に一意の患者識別子を含むヘルスケアプロバイダアクセシビリティディスプレイを提供するように構成されるアクセシビリティモジュール、および、ネットワークを通じて一意の患者識別子を送信するように構成されるフロントエンドデータ品質モジュールを備える、モバイルデバイスと、インターフェースアプリケーションを備えるサーバであって、インターフェースアプリケーションは、ネットワークを通じて一意の患者識別子を受信するように構成されるバックエンドデータ品質モジュール、複数の動作を実施するように構成される撮像セッションモジュールであって、複数の動作は、一意の患者識別子を使用して撮像セッション記録を作成すること、既存の医療撮像システムから少なくとも1つの医療画像を受信すること、および、一意の患者識別子および少なくとも1つの医療画像に少なくとも部分的に基づいて医療撮像記録を作成することを含む、撮像セッションモジュール、および、電子医療記録システムのデータストアにおいて医療撮像記録を患者についての電子医療記録に対して永続化させるように構成されるEMRモジュールを備える、サーバとを備える。
【0012】
[016]本明細書において、特定の実施形態において、既存の医療撮像デバイスの改善されたデータ品質のためのコンピュータ実装式方法も記載され、方法は、モバイルデバイス上のヘルスケアプロバイダアプリケーションを利用して、患者に関連する一意の患者識別子を取得すること、ヘルスケアプロバイダアプリケーションによって、一意の患者識別子を、サーバ上のインターフェースアプリケーションにネットワークを通じて送信すること、既存の医療撮像システムからの少なくとも1つの医療画像をネットワークを介してインターフェースアプリケーションにおいて受信すること、一意の患者識別子および少なくとも1つの医療画像に少なくとも部分的に基づいて医療撮像記録を作成すること、および、医療撮像記録を患者についての電子医療記録のデータストアに対して永続化させることを含む。
【0013】
[017]本明細書において、特定の実施形態において、ヘルスケアプロバイダアプリケーションを提供するために、少なくとも1つのプロセッサ、メモリ、ディスプレイ、ネットワークインターフェース、および少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な命令を備えるモバイルコンピューティングデバイスも記載され、ヘルスケアプロバイダアプリケーションは、患者に関連する一意の患者識別子を取得するように構成される走査モジュールと、ディスプレイ上に一意の患者識別子を含むヘルスケアプロバイダアクセシビリティインターフェースを提供するように構成されるアクセシビリティモジュールと、医療撮像記録を作成するため、医療撮像システムによって生成される少なくとも1つの医療画像との統合のためのインターフェースアプリケーションを含むサーバに、ネットワークインターフェースを利用して、ネットワークを通じて一意の患者識別子を送信するように構成されるデータ品質モジュールとを含み、送信される一意の患者識別子および医療撮像記録は、電子医療記録システムのデータストアにおいて患者についての電子医療記録に対して永続化される。
概要
[018]図2は、例えば本明細書で説明するように、医療診断データの取得、患者識別子データの取得、患者医療記録の作成または修正、および/または医療撮像システムなどの既存の医療機器をアップグレードすることにおいて有用である可能性があるデバイス、プラットフォーム200、およびシステム200の略図を示す。モバイルデバイスアプリケーション(例えば、ヘルスケアプロバイダアプリケーション)を含むモバイルデバイス204は、例えば、モバイルデバイス204のカメラまたはスキャナを使用して、1つまたは複数の患者識別子202(例えば、患者バーコードを含む)を取得するために使用され得る。1つまたは複数の患者識別子202は、モバイルデバイスアプリケーションを使用して、第1のフォーマットから第2のフォーマットに(例えば、画像ファイルからテキストストリングまたはファイルに)任意選択で変換され得る。1つまたは複数の患者識別子202(例えば、取得方法に固有のフォーマットのまたは第2のフォーマットに修正されたフォーマットの)は、電気通信ネットワークを備える場合がある有線または無線ネットワーク接続を介して仮想(例えば、クラウドベース)サーバ208にモバイルデバイスアプリケーションによって送信され得る。仮想サーバ208は、1つまたは複数の患者識別子を、仮想または物理サーバ214上でインスタンス化されるインターフェースアプリケーションに送信することができる(例えば、図2の210参照)。幾つかの場合、仮想または物理サーバ214は、情報(例えば、ステータスおよび/または接続情報を含む)を仮想サーバ208に送信することができる(例えば、図2の212参照)。幾つかの場合、1つまたは複数の患者識別子202は、仮想または物理サーバ214上で直接インスタンス化されるインターフェースアプリケーションにモバイルデバイスアプリケーションによって直接送信され得る(例えば、図2の216参照。仮想または物理サーバ214上でインスタンス化されるインターフェースアプリケーションは、医療撮像システム218(例えば、既存の医療撮像システム)から医療診断データ(例えば、1つまたは複数の医療画像、ビデオ、またはマルチフレームを含む)を受信するように構成され得る。幾つかの場合、サーバ214上でインスタンス化されるインターフェースアプリケーションは、1つまたは複数の患者識別子および医療診断データを組み合わせて医療撮像記録にすることができる。幾つかの場合、サーバ214のインターフェースアプリケーションは、医療撮像記録を電子医療記録システム224(EMRシステム)のデータストアに送信するように構成され得る(例えば、図2の222参照)。幾つかの場合、サーバ214上でインスタンス化されるインターフェースアプリケーションは、本明細書で説明するように、例えば、インターフェースアプリケーションからEMRシステム224へのEMRクエリの中継に続して(例えば、モバイルデバイスアプリケーションによってインターフェースアプリケーションに送信されるEMRクエリ始動信号の結果として)、EMRシステム224から電子医療記録(EMR)(例えば、1つまたは複数の患者識別子に関連する)を受信するように構成され得る。幾つかの場合、サーバ214上でインスタンス化されるインターフェースアプリケーションは、EMRを含む情報の全てまたは一部分を、仮想サーバ208に(例えば、図2の212参照)および/またはモバイルデバイス204上でインスタンス化されるモバイルデバイスアプリケーションに送信するように構成され得る。
【0014】
[019]図3および図4は、例えば、本明細書で説明するように、医療診断データの取得、患者識別子データの取得、患者医療記録の作成または修正、および/または医療撮像システムなどの既存の医療機器をアップグレードすることにおいて有用である可能性がある、方法3000および4000の実施形態のフローチャートをそれぞれ示す。幾つかの場合、モバイルデバイスアプリケーション(例えば、ヘルスケアプロバイダアプリケーション(HPA:Healthcare Provider Application))は、オプションのステップ3010およびオプションのステップ4010に示すように、例えば、モバイルデバイスアプリケーションがその上でインスタンス化されるモバイルデバイスのスクリーン上で、ユーザ(例えば、ヘルスケアプロバイダ)にログインプロンプトを提示することができる。ユーザに対するログインチャレンジは、ユーザ(例えば、特定の公認ヘルスケアプロバイダなどの公認ユーザ)のアイデンティティを検証することによってデータセキュリティを増加させることができる。幾つかの実施形態において、ログインチャレンジ後のユーザのログイン情報の成功裏の妥当性確認(例えば、ステップ3020および3010の場合のようにおよびステップ4020および4010に示すように)は、後続のモバイルデバイスアプリケーション使用セッションを特定のユーザプロファイルと接続することもでき、特定のユーザプロファイルは、患者データの特定のセット(例えば、1つまたは複数の電子医療記録および/もしくは1つまたは複数の過去の医療撮像記録からの)に(例えば、自動的に)アクセスする、ならびに/または、医療撮像システムの特定のセットおよび/もしくは特定のインターフェースアプリケーション(IA:interface application)に接続するかもしくはそれと協調するために使用され得る。幾つかの場合、ユーザログインチャレンジおよび妥当性確認は、本明細書で説明する方法、プラットフォーム、またはシステムに関連する好ましい設定を適用するために使用され得る。例えば、本明細書で説明する方法、プラットフォーム、またはシステムは、例えば、自動的に、あるいは、使用セッション中にまたは使用セッション後にユーザからの入力によってのいずれかで、メッセージ(例えば、患者識別子、医療診断データ、電子医療記録、医療撮像記録、確認メッセージ、セッション要約メッセージ、またはそれらの組み合わせ)を電気通信宛先(例えば、電子メールアカウントまたは音声メール)に(例えば、自動的に)送信するために、無線または電気通信ネットワークにアクセスするかまたはそれとインターフェースするように構成される場合がある。幾つかの場合、方法は、チャレンジ(例えば、ステップ3010またはステップ4010における)によってユーザによって提供されるログイン情報の成功裏の妥当性確認(例えば、ステップ3020またはステップ4020における)の結果として、例えば、モバイルデバイスのスクリーンを介して、ユーザインターフェースを提示すること(例えば、ステップ3030またはステップ4030における)を含むことができる。幾つかの場合、ユーザインターフェースの提示は、本明細書で説明するように、ユーザアクセシビリティ設定および選好の適用を含むことができる(例えば、ディスプレイフォント、カラー、コントラストを調整すること、および/または、スピーチ-ツー-テキスト機能性の適用を含む場合がある)。幾つかの場合、ユーザインターフェースの提示は、プラットフォーム、システム、または方法の機能性についてのオプションをユーザに提示することを含むことができる。例えば、ユーザインターフェースの提示(例えば、ステップ3030の場合のように)は、スキャンオプション(例えば、モバイルデバイスのカメラまたはスキャナの動作を通して、例えば、患者識別子データの取得を始動するための)、設定オプション(例えば、アクセシビリティ機能性を調整または実装するための)、および/またはEMRクエリオプション(本明細書で説明するように、例えば、EMRクエリ始動信号を送信することによって、例えば、ユーザが、EMRクエリを定義および/または送信することを可能にするための)を含むユーザインターフェースを提示することを含むことができる。方法3000および4000は、例えば、ユーザによるコマンド入力に応答してモバイルデバイスのカメラまたはスキャナを動作させることによって、患者識別子データ(例えば、1つまたは複数の一意の患者識別子(UPI)を含む)を取得することを含むことができる(例えば、ステップ3040またはステップ4040に示すように)。
【0015】
[020]方法3000および4000は、スクリーンを備える場合があるモバイルデバイスディスプレイ上に、取得した患者識別子データを表示することを含むことができる(例えば、ステップ3050またはステップ4050に示すように)。取得した患者識別子データをユーザに表示することは、例えば、ユーザが、取得した患者識別子データを患者識別子データのオリジナルソースに対して調査することを可能にすることによって、例えば、患者識別子データを再取得する機会を、そうする機会が依然として手近にある間に、ユーザに提示することによって、データ品質を改善することができる。さらに、取得した患者識別子データをユーザに表示すること(例えば、ステップ3050またはステップ4050に示すように)は、既存の医療撮像システムのアクセシビリティを改善することができ、既存の医療撮像システムは、取得した患者識別子データを表示する手段を欠く場合がある、または、適切なディスプレイアクセシビリティを欠くディスプレイを備える場合がある(例えば、ディスプレイは、フォントタイプ、フォントサイズ、カラー、コントラスト、を調整するための、および/または、スピーチ-ツー-テキスト機能性などの他のアクセシビリティ特徴を実装するための十分な能力を欠く)。幾つかの場合、患者識別子データ(例えば、1つまたは複数の一意の患者識別子を含む)は、例えば、モバイルデバイスのディスプレイを介して、モバイルデバイスに(例えば、ユーザによって)手作業で入力され得る。幾つかの場合、ディスプレイは、モバイルデバイスに(例えば、ユーザによって)手作業で入力された患者識別子データを確認するために使用され得る。
【0016】
[021]方法3000は、例えば、ステップ3060に示すように、本明細書で説明するように、患者識別子データ(例えば、1つまたは複数のUPIを含む)を、モバイルデバイスアプリケーション(例えば、モバイルデバイスHPA)またはそのモジュールから、仮想または物理サーバ上でインスタンス化される場合があるインターフェースアプリケーション(IA)に直接送信することを含むことができる。幾つかの場合、仮想または物理サーバ上でインスタンス化されるインターフェースアプリケーション(IA)は、モバイルデバイス上でインスタンス化されるモバイルデバイスアプリケーションから患者識別子データ(例えば、1つまたは複数の一意の患者識別子を含む)を受信するように構成されるモジュール(例えば、バックエンドデータ品質モジュール)を含むことができる(例えば、ステップ3070に示すように。
【0017】
[022]幾つかの場合、方法4000は、例えば、図4のステップ4060に示すように、モバイルデバイスディスプレイ上に患者識別子データを表示した後、または、患者識別子データを(例えば、本明細書で説明するようにモバイルデバイスアプリケーションの走査モジュールを使用して)取得した後のいずれかに、モバイルデバイスアプリケーションのモジュールから、仮想サーバ(例えば、クラウドベースサーバ208)上でインスタンス化されるかまたはそれとして役立つ場合があるフロントエンド医療撮像ワークフローアプリケーション(FEMIWA:front-end medical imaging workflow application)において、患者識別子データ(例えば、1つまたは複数のUPIを含む)を受信することを含むことができる。幾つかの場合、方法4000は、患者識別子データの全てまたは一部分をFEMIWAから、物理または仮想サーバ214上でインスタンス化される場合があるインターフェースアプリケーション(IA)に送信することを含むことができる(例えば、図4のステップ4062に示すように)。IAのモジュール(例えば、IAのバックエンドデータ品質モジュール)は、患者識別子データをFEMIWAから受信するように構成され得る(例えば、ステップ4070に示すように)。
【0018】
[023]図3および図4にそれぞれ示すように、方法3000および4000は、本明細書で説明するように、および、例えば、ステップ3080および4080に示すように、患者識別子データ(例えば、1つまたは複数の一意の患者識別子(UPI)を含むことができる)に基づいて、(例えば、IAの撮像セッションモジュールにおいて)撮像セッション記録を作成することを含むことができる。幾つかの場合、方法3000および4000は、例えば、ステップ3090および4090に示すように、IAのモジュールにおいて(例えば、IAの撮像セッションモジュールにおいて)医療診断データ(例えば、1つまたは複数の医療画像、ビデオ、またはマルチフレームを含む)を受信することを含むことができる。幾つかの場合、方法3000または4000は、例えば、ステップ3100および4100に示すように、患者識別子データ(例えば、一意の患者識別子の1つまたは複数)の全てまたは一部分、および、医療撮像システムから受信される医療診断データ(例えば、1つまたは複数の医療画像、ビデオ、またはマルチフレーム)の全てまたは一部分に少なくとも部分的に基づいて医療撮像記録を作成することを含むことができる。幾つかの場合、本明細書で説明するプラットフォーム、システム、または方法(例えば、方法3000または4000)は、仮想または物理サーバ214上に存在する(例えば、有線もしくは無線ネットワーク接続または電気通信ネットワーク接続を介して、例えば、サーバ214上に記憶されたかあるいは医療撮像システム、EMRシステム、または別のソースから予め受信された)患者識別子データの全てまたは一部分および医療診断データ(例えば、1つまたは複数の医療画像、ビデオ、またはマルチフレーム)のセットの全てまたは一部分に少なくとも部分的に基づいて医療撮像記録を作成することを含むことができる。幾つかの場合、モバイルデバイスは、医療診断データ(例えば、モバイルデバイスは超音波スキャナを備える)を作成するために、および任意選択で、患者識別子データの全てまたは一部分および医療診断データの全てまたは一部分に少なくとも部分的に基づいて医療撮像記録を作成するために使用され得る。方法3000または4000は、例えば、ステップ3110および4110に示すように、(例えば、IAのEMRモジュールを介して)電子医療記録システム(EMRシステム)に対して医療撮像記録を永続化することを含むことができる。
【0019】
[024]任意選択で、方法3000または4000は、例えば、IAにて医療診断データを受信した後に、患者記録クエリ(例えば、1つまたは複数の患者識別子を含む)を電子医療記録システム(EMRシステム)に、IAによって(例えば、IAのEMRモジュールによって)送信することを含むことができる(例えば、ステップ3092および4092に示すように)。任意選択で、方法3000または4000は、(例えば、EMRモジュールによって受信される1つまたは複数のEMRに部分的に基づく場合があるIAにおける医療撮像記録の作成の前に)例えば、ステップ3094および4094に示すように、EMRシステムから患者記録データ(例えば、EMRクエリによってEMRシステムに送信される1つまたは複数の患者識別子に対応する1つまたは複数の電子医療記録(EMR)を含む)をIAによって(例えば、IAのEMRモジュールによって)受信することを含むことができる。
【0020】
[025]図5は、例えば、本明細書で説明するように、医療診断データの取得、患者識別子データの取得、患者医療記録の作成または修正、および/または医療撮像システムなどの既存の医療機器をアップグレードすることにおいて有用である可能性があるデバイス、プラットフォーム、およびシステムの略図を示す。幾つかの場合、モバイルデバイスアプリケーション5040(例えば、モバイルデバイス上でインスタンス化される)は、走査モジュール5042、アクセシビリティモジュール5044、および/またはデータ品質モジュール5046(例えば、フロントエンドデータ品質モジュール)を含むことができる。幾つかの場合、走査モジュール5042は、例えば、モバイルデバイスのスキャナまたはカメラとインターフェースするおよび/またはそれを動作させることによって、患者識別子データ(例えば、1つまたは複数の患者識別子を含む)を取得するように構成され得る。幾つかの場合、走査モジュール5042は、患者識別子データの全てまたは一部分をモバイルデバイスアプリケーション5040のアクセシビリティモジュール5044に送信するように構成され得る。モバイルデバイスアプリケーション5040のアクセシビリティモジュール5044は、ユーザに対する患者識別子データのアクセシビリティ(例えば、判読性)を改善するために、ユーザ(例えば、ヘルスケアプロバイダ)に対して患者識別子データの全てまたは一部分を表示する(および、フォーマットまたはその提示を任意選択で調整する)ように構成され得る。幾つかの場合、モバイルデバイスアプリケーション5040の走査モジュール5042は、取得した患者識別子データの全てまたは一部分をモバイルデバイスアプリケーション5040のデータ品質モジュール5046に送信するように構成され得る。幾つかの場合、モバイルデバイスアプリケーション5040のデータ品質モジュール5046は、取得した患者識別子データの全てまたは一部分を物理または仮想サーバ5080に(例えば、物理または仮想サーバ5080でインスタンス化されるインターフェースアプリケーション5081のデータ品質モジュール5082に)送信するように構成され得る。幾つかの場合、インターフェースアプリケーション5081(例えば、物理または仮想サーバ5080上でインスタンス化される)は、データ品質モジュール5082(例えば、バックエンドデータ品質モジュール)、撮像セッションモジュール5084、および/またはEMRモジュール5086を含むことができる。幾つかの場合、インターフェースアプリケーション5081のデータ品質モジュール5082は、患者識別子データの全てまたは一部分をインターフェースアプリケーション5081の撮像セッションモジュール5084に送信するように構成され得る。幾つかの場合、インターフェースアプリケーション5081の撮像セッションモジュール5084は、医療撮像システム5180(例えば、既存の医療撮像システム)から医療診断データ(例えば、1つまたは複数の医療画像、ビデオ、またはマルチフレーム5182を含む)を受信するように構成され得る。幾つかの場合、インターフェースアプリケーション5081の撮像セッションモジュール5084は、医療撮像記録を(例えば、患者識別子データの全てまたは一部分および医療診断データの全てまたは一部分に基づいて)作成するように構成され得る。幾つかの場合、撮像セッションモジュール5084は、医療撮像記録をインターフェースアプリケーション5080の電子医療記録モジュール5086(EMRモジュール)に送信するように構成され得る。幾つかの場合、EMRモジュールは、電子医療記録システム5240(EMRシステム)のデータストア5241に対して医療撮像記録を永続化させるように構成される。幾つかの場合、EMRモジュール5086は、例えば、EMRクエリに応答してEMRシステム5240から1つまたは複数の電子医療記録5242(EMR)を受信するように構成され、EMRクエリは、例えば、モバイルデバイスアプリケーション5040のデータ品質モジュール5046からインターフェースアプリケーション5081に送信されるEMRクエリ始動信号の結果として、EMRモジュール5086によってEMRシステム5240に送信される場合がある。幾つかの場合、EMRを含む情報の全てまたは一部分は、医療撮像記録によって(例えば、医療撮像記録の全てまたは一部分を付加することによって)修正され得るまたは医療撮像記録に組み込まれ得る。幾つかの場合、1つまたは複数(例えば、修正済みのまたは未修正のEMR)は、EMRモジュール5086からEMRシステム5240またはその一部分に送信され得る。幾つかの場合、インターフェースアプリケーション5080のモジュールによって受信される1つまたは複数のEMR5242を含む情報の全てまたは一部分は、(例えば、アクセシビリティモジュール5044によって)例えば、モバイルデバイスのスクリーン上に表示するためにモバイルデバイスアプリケーション5040に送信され得る。
ヘルスケアプロバイダアプリケーション
[026]本明細書で開示するプラットフォーム、システム、および方法は、モバイルデバイスアプリケーション5040(例えば、ヘルスケアプロバイダアプリケーション)を含むことができる。本明細書で説明するように、モバイルデバイスアプリケーションは、患者識別子(複数可)(例えば、患者識別子データ202)の取得を支援することができ、臨床診断データ(例えば、医療画像データ)および1つまたは複数の患者識別子(複数可)を含むことができる組み合わせ式医療データファイル(例えば、医療撮像記録)の作成を促進することができる。本明細書で説明するモバイルデバイスアプリケーションによって与えられる使用の柔軟性および容易さは、例えば、患者識別子収集のための機会が制限されるおよび/またはストレスフルである場合があり、患者識別子および診断データ取得の継続性が脆弱である可能性があるときに、外来またはクリティカルケア状況(例えば、緊急診療部ケア)において利用されると、臨床診断データの品質を増加させることができる。
【0021】
[027]モバイルデバイスアプリケーション(例えば、ヘルスケアプロバイダアプリケーション)は、臨床プロバイダ(例えば、医師、ナースプラクティショナー、医師助手、または臨床専門看護師)または医療技術者(例えば、救急医療隊員、超音波検査技師、脳波計技師、または、X線技師などの放射線(radiology)技師)などのヘルスケアプロバイダによって使用されるモバイルデバイス上でインスタンス化され得る。例えば、モバイルデバイスアプリケーションは、ヘルスケアプロバイダあるいは技師の個人フォンまたは医療施設によって所有および/もしくは運用され、患者ケアもしくはデータ取得を担当する部署もしくは個人によって使用されるフォン上で実行される場合がある。幾つかの場合、本明細書で説明するモバイルデバイスアプリケーションは、ネイティブモバイルアプリケーションとして実装され得る。例えば、モバイルデバイスアプリケーションは、モバイルデバイスのオペレーティングシステム内にコード化され得、それは、モバイルデバイス上でのアプリケーションの機能の速度および信頼性を改善することができる。幾つかの場合、モバイルデバイスアプリケーションは、モバイルウェブアプリケーションとして実装され得る。幾つかの場合、モバイルデバイスアプリケーションは、(例えば、ネットワークを介して)モバイルフォンにダウンロードされ得る。本明細書で説明するダウンロード可能なモバイルデバイスアプリケーションは、ネイティブモバイルアプリケーションとしてモバイルデバイスアプリケーションを装備していない既存のモバイルデバイスをアップグレードするために使用され得る。幾つかの場合、モバイルデバイスのポータビリティおよびアクセシビリティは、データ品質損失の可能性を低減する可能性がある。なぜなら、例えば、患者識別子データを入力するために、別個にログインするおよび/または患者のケアを一時停止することをプロバイダまたは技師に要求する場合がある、デスクトップまたはラップトップコンピュータ端末あるいは手書きログシステムの使用と比較して、プロバイダまたは技師が、患者識別子を即座に記録しやすくなる可能性があるからである。
【0022】
[028]本明細書で説明するモバイルデバイスアプリケーション5040(例えば、ヘルスケアプロバイダアプリケーション)がその上でインスタンス化されるモバイルデバイス204は、撮像デバイスを備えることができる。例えば、モバイルデバイスの撮像デバイスは、例えば、患者識別子情報(例えば、一意の患者識別子を含む場合がある光学画像データ)を取得するために使用され得るカメラを備えることができる。モバイルデバイスアプリケーションは、モバイルデバイスアプリケーションがその上でインスタンス化されるモバイルデバイスの撮像デバイスからデータを受信するように構成され得る。幾つかの場合、本明細書で説明するモバイルデバイスアプリケーションは、例えば、モバイルデバイスの撮像デバイスとインターフェースするおよび/またはそれを動作させることによってデータ(例えば、患者識別子)取得を制御するように構成され得る。幾つかの場合、モバイルデバイスアプリケーション5040(例えば、ヘルスケアプロバイダアプリケーション)は、走査モジュール5042を含むことができる。モバイルデバイスアプリケーションの走査モジュールは、患者に関連する患者識別子を取得するように構成され得る。例えば、モバイルデバイスアプリケーションの走査モジュールは、バーコード、数字または英数字コード(例えば、一意の患者識別子、病院患者識別(ID:identification)番号、患者名、患者住所、社会保障番号(social security number)、患者性別)、または他の患者識別子データ(例えば、指紋スキャンまたは網膜スキャン)を含む画像データを受信するように構成され得る。モバイルデバイスアプリケーション5040の走査モジュール5042は、例えば、モバイルデバイスのスクリーン上への患者識別子データの表示のために、モバイルデバイスアプリケーションのアクセシビリティモジュール5044に患者識別子データ(例えば、1つまたは複数の患者識別子)を送信するように構成され得る。幾つかの場合、モバイルデバイスアプリケーションの走査モジュールは、例えば、モバイルデバイスの撮像デバイスから受信される患者識別子情報と患者の医療撮像記録または電子医療記録(EMR)からの他のデータとの適合性を増加させるために、および/あるいは、医療記録に適合するデータに画像データを変換するかまたはそうでなければ画像データに取り込まれた患者識別子(複数可)を患者の診断撮像データおよび/もしくは医療撮像記録に組み込むため、個人(例えば、プロバイダ、技師、または他の職員)について必要とされる時間量を減少させるために、モバイルデバイスの撮像デバイスから受信されるデータを第1のフォーマット(例えば、画像フォーマット)から第2のフォーマット(例えば、テキストフォーマット)に変換するように構成され得る。走査モジュール5042は、例えば、本明細書で説明するプラットフォーム、システム、または方法のサーバ5080への後続の送信のために、患者識別子データ(例えば、1つまたは複数の患者識別子)をモバイルデバイスアプリケーションのデータ品質モジュール5046に送信するように構成され得る。
【0023】
[029]幾つかの場合、走査モジュールは、例えば、患者識別子データの取得を支援するために、モバイルデバイスのカメラおよびモバイルデバイスのディスプレイとインターフェースすることができる。幾つかの場合、カメラからの光学データは、例えば、患者識別子データの取得中に焦点、距離、配向、フレーミング、および/または照明を調整するための目視基準をユーザに提供するために、ライブフィードでカメラからディスプレイに提供され得る。そのような目視基準は、(例えば、患者識別子データを不完全にまたは判読できないようにするカメラを用いた画像データの不十分な取得によって)患者識別子情報の取得が再び試みられる必要があることになる可能性を低減することができる。幾つかの場合、ガイダンスレチクルは、患者識別子データ取得中に(例えば、患者識別子データを含む患者識別子ターゲットに対して)カメラの位置決めおよび焦点合わせを支援するために表示され得る。幾つかの場合、ガイダンスレチクルは、患者識別子データ取得のために患者識別子ターゲットに対するカメラの最適位置決めを示すスクリーン上の形状および位置決めを含むことができる。幾つかの場合、ガイダンスレチクル形状は、丸形(例えば、網膜または虹彩パターンデータを取り込むために、例えば、円形)、矩形(例えば、リニアバーコード、数字、または英数字データを取り込むため)、または方形(例えば、2Dバーコードを取り込むため)であることができる。
【0024】
[030]幾つかの場合、走査モジュールは、直接ユーザ入力によって、患者識別子(複数可)のセットの全てまたは一部分を受信するように構成され得る。例えば、走査モジュールは、モバイルデバイスのスクリーン上に表示されるキーパッドによって数字または英数字患者識別子データを受信するように構成され得る。幾つかの場合、走査モジュールは、描かれた患者識別子データ(例えば、モバイルデバイスに適合するフィンガーまたはスタイラスを使用してモバイルデバイスのスクリーン上に手書きされたデータ)を受信するように構成され得る。
【0025】
[031]幾つかの場合、モバイルデバイスアプリケーション5040(例えば、ヘルスケアプロバイダアプリケーション)は、アクセシビリティモジュール5044を含むことができる。アクセシビリティモジュールは、モバイルデバイスのスクリーンを介してヘルスケアプロバイダにアクセシビリティディスプレイを提供するように構成され得る。アクセシビリティモジュールは、モバイルデバイスアプリケーション5040の走査モジュール5042から患者識別子データ(例えば、1つまたは複数の一意の患者識別子)を受信するように構成され得る。1つまたは複数の患者識別子(例えば、モバイルデバイスの撮像デバイスを介して取得された、および/または、タイプされるか描かれたユーザからの入力を介してモバイルデバイスに直接入力された)は、(例えば、アクセシビリティディスプレイを介して)アクセシビリティモジュールによってユーザ(例えば、ヘルスケアプロバイダ)に表示され得る。幾つかの場合、ユーザに対する患者識別子データ(例えば、走査モジュールおよび/またはアクセシビリティモジュールを介してモバイルデバイスアプリケーションによって受信される)の提示は、患者識別子データ取得時に患者識別子データの正確さおよび/または完全性をユーザが検証することを可能にすることができる。幾つかの場合、これは、患者識別子取得のための機会が依然として存在する間に、患者識別子データのエラーをユーザに警告することによって、データ品質を改善することができる。例えば、アクセシビリティモジュールを介して患者識別子データをユーザに表示することは、任意のタイポグラフィカルエラーおよび/またはデータ読み取りまたは変換エラー(例えば、ぼやけ、不十分な縁取り、または照明が不十分な画像に起因する)を明らかにすることができる。
【0026】
[032]さらに、アクセシビリティモジュール5044は、患者の医療撮像記録および/または患者の医療記録からの1つまたは複数の患者識別子および/または情報を含むことができる、モバイルデバイスアプリケーション(例えば、ヘルスケアプロバイダアプリケーション)によって(例えば、ヘルスケアプロバイダアクセシビリティインターフェースを介してモバイルデバイスによって)表示される情報を理解する容易さ改善するように構成され得る。幾つかの場合、アクセシビリティモジュールは、例えば、モバイルデバイスのスクリーン上に表示されるテキストのサイズを増加させることによって、ディスプレイの複数の部分のカラーおよび/または輝度を修正する(例えば、可読性を改善し、目に対する負担を減少させるためにディスプレイのコントラストを調整するもしくは反転させる、および/または、例えば、ユーザの色覚異常に対応するため、ディスプレイのカラーを調整する)ことによって、(例えば、ユーザが自分の関心を患者からそらす必要性を低減するためにおよび/もしくはユーザの視力の低下に対応するために)テキストをスピーチに変換することによって、および/または、(例えば、ユーザが自分の関心を患者からそらす必要性を低減するために)モバイルデバイスアプリケーションの1つまたは複数の機能を制御することが可能な実行可能コマンドに、ユーザによって提供される口頭コマンドを翻訳することによって、テキストをより判読可能にするように構成され得る。幾つかの場合、ヘルスケアアクセシビリティインターフェースは、患者識別子データのオーディオ表現(例えば、テキスト-ツー-スピーチまたは画像-ツー-スピーチコンピュータプロトコルによって作成される)を含むことができる。幾つかの場合、ヘルスケアアクセシビリティインターフェースは、患者識別子データの拡大された高コントラスト表現(例えば、モバイルデバイスのスクリーン上に表示される)を含むことができる。
【0027】
[033]幾つかの場合、数字、英数字、および/または描かれた患者識別子データは、モバイルデバイスアプリケーションのアクセシビリティモジュールを介してモバイルデバイスアプリケーションによって受信され得る。幾つかの場合、モバイルデバイスアプリケーションの走査モジュールは、モバイルデバイスアプリケーションの走査モジュールとインターフェースすることができる。幾つかの場合、数字、英数字、および/または描かれた患者識別子データ(例えば、モバイルデバイスアプリケーションの走査モジュールおよび/またはアクセシビリティモジュールによって受信される)は、モバイルデバイスアプリケーションによって、モバイルデバイスの撮像デバイスによって取り込まれる患者識別子データ(例えば、画像データのように)に組み込まれるかまたはそれに関連付けられ得る。幾つかの場合、モバイルデバイスアプリケーションは、走査モジュールおよび/またはアクセシビリティモジュールを介して受信される患者識別子データ、ならびに、走査モジュールを介して受信される画像データを、本明細書で説明するプラットフォームまたはシステムのサーバ(214、5080)に直接または間接的に送信するように構成され得る。
【0028】
[034]モバイルデバイスアプリケーション5040(例えば、ヘルスケアプロバイダアプリケーション)は、データ品質モジュール(例えば、フロントエンドデータ品質モジュール5046)を含むことができる。モバイルデバイスアプリケーション5040のデータ品質モジュール(例えば、フロントエンドデータ品質モジュール5042)は、例えば、本明細書で説明するプラットフォーム、システム、または方法のサーバ5080への後続の送信のために、モバイルデバイスアプリケーションの走査モジュールから患者識別子データ(例えば、1つまたは複数の患者識別子)を受信するように構成され得る。幾つかの場合、モバイルデバイスアプリケーション5040のデータ品質モジュール(例えば、フロントエンドデータ品質モジュール5042)は、例えば、モバイルデバイスの撮像デバイスから受信される患者識別子情報と患者の医療撮像記録または電子医療記録(EMR)からの他のデータとの適合性を増加させるために、および/あるいは、医療記録に適合するデータに画像データを変換するかまたはそうでなければ画像データに取り込まれた患者識別子(複数可)を患者の診断撮像データおよび/もしくは医療撮像記録に組み込むため、個人(例えば、プロバイダ、技師、または他の職員)について必要とされる時間量を減少させるために、モバイルデバイスの撮像デバイスから(例えば、走査モジュールを介して)受信されるデータを第1のフォーマット(例えば、画像フォーマット)から第2のフォーマット(例えば、テキストフォーマット)に変換するように構成され得る。モバイルデバイスアプリケーションのデータ品質モジュールは、ネットワークを通じてモバイルデバイスアプリケーションによって取得または受信されるデータを含むことができるデータ(例えば、ユーザにより手作業の入力によっておよび/またはモバイルデバイスの撮像デバイスにより取り込まれた画像データによって取得された患者識別子データ)を、例えば、サーバ5080のインターフェースアプリケーション5081に送信するように構成され得る。幾つかの場合、データ品質モジュール(例えば、フロントエンドデータ品質モジュール)は、ネットワークを通じて無線でデータを送信するように構成され得る。幾つかの場合、モバイルデバイスアプリケーションのデータ品質モジュールは、1つまたは複数のサーバ(例えば、クラウドベースアプリケーションなどの1つまたは複数の物理サーバおよび/または1つまたは複数の仮想サーバを備える)にデータを送信するように構成され得る。幾つかの場合、モバイルデバイスアプリケーションのデータ品質モジュールは、電気通信ネットワークを介して(例えば、1つまたは複数のリモートサーバを含む場合がある1つまたは複数のサーバ(208、214、5080)に)データを送信するように構成され得る。幾つかの場合、モバイルデバイスアプリケーションのデータ品質モジュールは、短距離無線通信を介して(例えば、WiFiネットワークなどの無線ローカルエリアネットワーク(WLAN:wireless local area network)を介して、Bluetooth(商標)またはZigBee(商標)などのパーソナルエリアネットワーク(PAN:personal area network)を介して、またはウルトラワイドバンド(UWB:ultra wideband)システムを介して)(例えば、1つまたは複数のローカルサーバを含むことができる1つまたは複数のサーバ(208、214、5080)に)データを送信するように構成され得る。幾つかの場合、モバイルデバイス204上でインスタンス化されるモバイルデバイスアプリケーションのデータ品質モジュールは、第1の(例えば、仮想)サーバ208によって第2の(例えば、物理)サーバ214に送信される(例えば、図2の経路210に示すように)前に、データ(例えば、患者識別子データ202を含む)を第1の(例えば、仮想)サーバ208に送信する(例えば、図2の経路206に示すように)ように構成され得る。幾つかの場合、モバイルデバイス204上でインスタンス化されるモバイルデバイスアプリケーションのデータ品質モジュールは、データ(例えば、患者識別子データ202を含む)を(例えば、物理)宛先サーバ214に直接(例えば、図2に概略的に示すように、例えば、第1の(例えば、仮想)サーバに最初に送信されることなく)送信するように構成され得る。モバイルデバイスアプリケーション5040のデータ品質モジュール(例えば、フロントエンドデータ品質モジュール5046)は、例えば、図2および図5に示すように、サーバ5080のインターフェースアプリケーション5081のデータ品質モジュール(例えば、バックエンドデータ品質モジュール5082)に直接または間接的に、データ(例えば、1つまたは複数の一意の患者識別子などの患者識別子データを含む)を送信するように構成され得る。
【0029】
[035]幾つかの場合、モバイルデバイスアプリケーション(例えば、ヘルスケアプロバイダアプリケーション)は、ログインモジュール(例えば、ヘルスケアプロバイダサインインモジュール)を含むことができる。モバイルデバイスアプリケーションのログインモジュールは、例えば、ユーザ(例えば、ヘルスケアプロバイダ)のアイデンティティを検証するために、ログインプロンプトを用いてユーザにチャレンジするように構成され得る(例えば、ログインプロンプトは、モバイルデバイスのスクリーン上に表示される)。幾つかの場合、ログインモジュールは、ログインプロンプト内へのユーザ入力を、モバイルデバイス上に記憶されたアクセス認証情報のリストに対して妥当性確認することができる。幾つかの場合、ログインモジュールは、ログインプロンプト内にユーザによって入力される情報を、リモートサーバまたはデータベースに(例えば、無線ネットワーク接続を介して)送信することができる。幾つかの場合、ログインモジュールは、例えば、ユーザログイン情報の成功裏の妥当性確認によって、または、例えば、有効ログイン情報を入力することをユーザに要求しない実施形態において、モバイルデバイスの最初の使用によって、ユーザインターフェースを始動し、ユーザインターフェースをモバイルデバイスのスクリーン上に表示することができる。幾つかの場合、モバイルデバイスアプリケーションのユーザインターフェースは、ユーザがスキャン(例えば、患者識別子データを取得するための、例えば、モバイルデバイスのカメラの動作)を始動するオプションを含むことができる。幾つかの場合、モバイルデバイスアプリケーションのユーザインターフェースは、患者識別子データ(例えば、1つまたは複数の一意の患者識別子を含む)をインターフェースアプリケーションに送信するための、(例えば、医療撮像記録を作成するために)患者識別子データのセットを、医療撮像システムによって作成される医療画像、ビデオ、またはマルチフレームのセットと組み合わせるための命令をインターフェースアプリケーションに送信するための、電子医療記録(EMR)クエリ(例えば、本明細書で説明するように、EMRクエリ始動信号を生成し送信する場合がある)を送信するための、EMR内に含まれる患者情報にアクセスするための、および/または、(例えば、EMRシステムに対して1つまたは複数の医療撮像記録を永続化することが、インターフェースアプリケーションによって自動的に実施されない実施形態において)電子医療記録システム(EMRシステム)のデータストアに対して医療撮像記録を永続化するためのオプションを含むことができる。
インターフェースアプリケーション
[036]本明細書で開示するプラットフォーム、システム、および方法は、インターフェースアプリケーション5081を含むことができる。本明細書で説明するように、インターフェースアプリケーションは、患者識別子(複数可)(例えば、患者識別子データ202)と臨床診断データ(例えば、医療画像データ)を、組み合わせ式医療データファイル(例えば、医療撮像記録)の形態での組み合わせを支援することができる。ローカルサーバ(214、5080)またはリモートサーバ(214、5080)上でインスタンス化され得るインターフェースアプリケーションは、例えば、モバイルデバイスアプリケーション5040を含むモバイルデバイス204との有線または無線接続を介して、患者識別子データ(例えば、1つまたは複数の患者識別子を含む)を受信するように構成されるデータ品質モジュール5082(例えば、バックエンドデータ品質モジュール)を含むことができる。幾つかの場合、インターフェースアプリケーション(例えば、インターフェースアプリケーションのデータ品質モジュール5082)は、モバイルデバイスアプリケーション5040のデータ品質モジュール5046(例えば、フロントエンドデータ品質モジュール)から患者識別子データ(例えば、1つまたは複数の一意の患者識別子を含む)を受信するように構成され得る。幾つかの場合、インターフェースアプリケーション5081のデータ品質モジュール5046は、患者識別子データ(例えば、1つまたは複数の患者識別子を含む場合がある、モバイルデバイスアプリケーション5040から受信される患者識別子データ)をインターフェースアプリケーション5081の撮像セッションモジュール5084に送信するように構成され得る。
【0030】
[037]インターフェースアプリケーション5081は、例えば、有線または無線接続を介して、例えば、医療撮像システム(218、5180)から、臨床診断データ(例えば、医療撮像システム218、5180を使用して取得された、例えば、1つまたは複数の医療画像、ビデオ、またはマルチフレーム5182を含む)を受信するように構成され得る撮像セッションモジュール5084を含むことができる。インターフェースアプリケーション5081の撮像セッションモジュール5084は、インターフェースアプリケーション5081のデータ品質モジュール5082から患者識別子データ(例えば、1つまたは複数の患者識別子を含む)を受信するように構成され得る。幾つかの場合、インターフェースモジュールの撮像セッションモジュール5084は、患者識別子データ(例えば、インターフェースアプリケーション5081のデータ品質モジュール5082から受信される)および臨床診断データ5182(例えば、医療撮像システム5180から受信される)を含む場合がある撮像セッション記録を作成するように構成され得る。幾つかの場合、インターフェースアプリケーション5080の撮像セッションモジュール5084は、(例えば、インターフェースアプリケーション5081のデータ品質モジュール5082を介して)モバイルデバイスアプリケーションから受信される患者識別子データ(例えば、1つまたは複数の一意の患者識別子)を使用して撮像セッション記録を作成するように構成され得る。幾つかの場合、インターフェースアプリケーション5081の撮像セッションモジュール5084は、臨床診断データ5182(例えば、1つまたは複数の医療画像、ビデオ、またはマルチフレームを含む)を使用して撮像セッション記録を作成するように構成され得る。幾つかの場合、インターフェースアプリケーション5081の撮像セッションモジュール5084は、臨床診断データの少なくとも一部分を受信する前に、(例えば、患者識別子データを使用して)撮像セッション記録を作成するように構成され得る。幾つかの場合、そのような構成は、一意の患者識別子に関連するその後生成される臨床診断データ(例えば、少なくとも1つの医療画像を含む)のための宛先を作成することによって、データ損失を減少させることができ、それは、臨床診断データをまとめることができ、データを、容易にアクセス可能でかつ転送可能にすることができる。幾つかの場合、インターフェースアプリケーションの撮像セッションモジュールは、臨床診断データの少なくとも一部分を受信した後に、(例えば、患者識別子データおよび/または臨床診断データを使用して)撮像セッション記録を作成するように構成され得る。したがって、インターフェースアプリケーションは、一意の患者識別子を臨床診断データの既存のセットに付加すること(例えば、一意の患者識別子を得る機会が臨床診断データの作成前に起こらなかった、または、モバイルデバイスアプリケーションから受信される患者識別子データが破壊されたかまたは判読できなかった状況において)、または、患者識別子情報を使用して作成されるサーバベース宛先に臨床診断データを付加することに関して柔軟性があることができる。撮像セッションモジュールは、医療記録を作成するように構成され得、例えば、医療撮像記録は、患者識別子データ(例えば、一意の患者識別子を含む)および臨床診断データ(例えば、少なくとも1つの医療画像を含む、例えば、少なくとも1つの医療画像は、医療撮像システムからインターフェースアプリケーションによって受信される)のセットの少なくとも一部分に少なくとも部分的に基づいて作成される。
【0031】
[038]インターフェースアプリケーション5081は、モバイルデバイスアプリケーション5040(例えば、ヘルスケアプロバイダアプリケーション)からデータを受信するおよび/またはそこにデータを送信するように構成され得る。幾つかの場合、患者識別子データ(例えば、一意の患者識別子を含む)は、例えば、有線または無線ネットワーク接続を介して、モバイルデバイスアプリケーション5040から(例えば、モバイルデバイス上でインスタンス化されるモバイルデバイスアプリケーション5040のフロントエンドデータ品質モジュール5046から)直接、インターフェースアプリケーション5081によって(例えば、インターフェースアプリケーション5081のバックエンドデータ品質モジュール5082によって)受信され得る。幾つかの場合、患者識別子データは、モバイルデバイスから間接的に、インターフェースアプリケーションによって(例えば、インターフェースアプリケーション5081のバックエンドデータ品質モジュール5082によって)受信され得る。例えば、患者識別子データは、物理または仮想(例えば、クラウドベース)サーバ208から、インターフェースアプリケーションによって(例えば、インターフェースアプリケーション5081のバックエンドデータ品質モジュール5082によって)受信され得、物理または仮想サーバ208は、幾つかの実施形態において、例えば、有線または無線ネットワーク接続を介して、モバイルデバイスアプリケーション5040(例えば、モバイルデバイスアプリケーション5040のデータ品質モジュール5046)から患者識別子データを受信し、患者識別子データをインターフェースアプリケーション(例えば、物理サーバ214または仮想サーバ上でインスタンス化される場合がある)に送信するように構成され得る。
【0032】
[039]インターフェースアプリケーションは、電子医療記録モジュール5086(EMRモジュール)を含むことができる。インターフェースアプリケーション5081のEMRモジュール5086は、インターフェースアプリケーション5081の撮像セッションモジュール5084から医療撮像記録(例えば、インターフェースアプリケーション5081の撮像セッションモジュール5084で作成される)を受信するように構成され得る。インターフェースアプリケーション5081のEMRモジュール5086は、例えば、有線または無線ネットワーク接続を介して、複数の患者電子医療記録(EMR)を含むことができる電子医療記録システム(EMRシステム)のデータストアにおいて、患者についての電子医療記録に対して、医療撮像記録(例えば、インターフェースアプリケーションの撮像セッションモジュールを使用して作成される)を永続化するように構成され得る。幾つかの場合、インターフェースアプリケーション5081(例えば、インターフェースアプリケーションのEMRモジュール5086)は、患者識別子データ(例えば、一意の患者識別子を含む)をEMRシステムに送信することによって、EMRシステム5240(例えば、EMRシステム5240のデータストア5241)から患者情報を取り出すように構成され得る。例えば、EMRモジュール5086は、本明細書で説明するように、EMRクエリ(例えば、プラットフォーム、システム、または方法のモバイルデバイスアプリケーション5040によって取得された可能性がある患者識別子データを含む)をEMRシステム5240に送信することができる。幾つかの場合、インターフェースアプリケーション5081(例えば、インターフェースアプリケーション5081のEMRモジュール5086)は、(例えば、EMRシステム5240またはその部分にEMRモジュール5086によって送信されるEMRクエリに応答して)EMRシステム5240から1つまたは複数のEMR5242(例えば、モバイルデバイスアプリケーションから受信される1つまたは複数の患者識別子に対応する)を受信するように構成され得る。幾つかの場合、EMRシステム5240のデータストア5241はデータベースサーバであることができる。幾つかの場合、EMRシステム5240のデータストア5241はクラウドデータストアであることができる。
【0033】
[040]幾つかの場合、インターフェースアプリケーション5080は、医療撮像記録(例えば、1つまたは複数の患者識別子および1つまたは複数の医療画像、ビデオ、またはマルチフレームを含む)を通信サーバに送信するように構成され得る。例えば、ユーザは、医療撮像記録のコピーを電子メールアドレスにまたはEMRシステム以外のデータベース(例えば、医療施設を運営する実体のファイル管理システム)に送信したいと思う場合がある。したがって、医療撮像記録は、ヘルスケアプロバイダ(例えば、ユーザ、または、医療撮像記録の症例またはコンテンツの照会のためにユーザによって識別されるプロバイダ)に送信され得、それは、モバイルデバイスアプリケーションの使用とは別に医療撮像記録の後続の検討を可能にすることができる。
患者識別子
[041]本明細書で開示するプラットフォーム、システム、または方法は、1つまたは複数の患者識別子(複数可)、1つまたは複数の患者識別子(複数可)の取得、および/または1つまたは複数の患者識別子(複数可)を取得するための手段を備えることができる。患者識別子は、一意の患者識別子であることができる。患者識別子(例えば、一意の患者識別子)は、テキストストリング、数字、患者のバイオメトリック特徴(例えば、指紋、掌紋、虹彩パターン、顔認識パターン、または網膜パターン)、リニアバーコード、2Dバーコード、またはそれらの組み合わせを含むことができる。幾つかの場合、患者識別子は、一意の患者識別子、病院患者識別(ID)番号、患者名、患者住所、政府発行識別番号(例えば、社会保障番号、パスポート番号、運転免許証番号、認識番号(例えば、米国国防総省ID番号)、または軍用犬タグからの情報)、または患者性別のうちの1つまたは複数を含む。幾つかの場合、一意の患者識別子は、特定の個人の識別を可能にする。
医療撮像システム
[042]本明細書で開示するプラットフォーム、システム、または方法は、医療撮像システムを備えることができる。医療撮像システムは、アップグレード(例えば、レトロフィットアップグレード)を必要とする場合がある既存の医療撮像システムであることができる。幾つかの場合、医療施設は、所与の機能を欠く医療撮像システム(例えば、「既存の医療撮像システム(existing medical imaging system)」)を所有および/または運用する場合がある。幾つかの場合、医療施設によって所有および/または運用される医療撮像システム(例えば、「既存の医療撮像システム」)は、1つまたは複数の機能性を欠き、それは、システムを、データ品質低下(例えば、データ損失)に対して脆弱にするかまたはそれを受けやすくする。例えば、既存の医療撮像は、患者識別子データ(例えば、1つまたは複数の患者識別子)を収集するための手段および/または医療画像(例えば、既存の医療撮像システムによって生成される)および1つまたは複数の患者識別子を含む組み合わせ式記録を作成するための手段を欠く場合がある。幾つかの場合、医療撮像システム(例えば、「既存の医療撮像システム」)のそのような欠点は、医療診断データが、適切な患者識別データによって識別されることを確実にするための医療診断データ(例えば、1つまたは複数の医療画像、ビデオ、またはマルチフレームを含む)の手作業による処理、または、複数のおそらくは適合性がないおよび/または非同期に更新される第3者データ処理ソフトウェアパッケージの使用についての必要性をもたらし、それは、データ損失の減少(例えば、医療診断データの不適切なまたは不完全なラベル付けを介した)につながる場合がある。本明細書で説明するように、1つまたは複数のそのような機能性を欠く(例えば、アップグレードを必要とする)医療撮像システム(複数可)(例えば、「既存の医療撮像システム」)は、本明細書で説明するプラットフォーム、システム、方法(またはその部分)を使用してアップグレードされて、医療撮像システム(複数可)に存在しない1つまたは複数の機能性を付加することができ、それにより、医療撮像システム(複数可)の使用と併せてデータ品質を増加させる。幾つかの場合、医療撮像システム(例えば、アップグレードを必要とする既存の医療撮像システム)は、(例えば、ブレスレット、用紙などの患者識別子ターゲット、または、患者識別子情報を含むバーコードまたは書かれたテキストを含む他の媒体、または、目、指、または掌などのバイオメトリック情報源から)患者識別子を取得するための手段を欠く場合がある。したがって、本明細書で説明する医療撮像システム(例えば、アップグレードを必要とする既存の医療撮像システム)は、患者識別子データに(例えば、医療撮像システムが、その人について1つまたは複数の医療画像、ビデオ、またはマルチフレームを生成するために使用される患者の、例えば、1つまたは複数の一意の患者識別子に)アクセスできない場合がある。幾つかの場合、医療撮像システム(例えば、アップグレードを必要とする既存の医療撮像システム)は、(例えば、有線または無線接続を介して)ローカルコンピュータネットワークおよび/または電気通信ネットワークに接続される。幾つかの場合、医療撮像システム(例えば、アップグレードを必要とする既存の医療撮像システム)は、ローカルコンピュータネットワークおよび/または電気通信ネットワークに接続されない。幾つかの場合、医療撮像システム(例えば、アップグレードを必要とする既存の医療撮像システム)は、本明細書で説明するモバイルデバイスおよび/またはモバイルデバイスアプリケーション(例えば、ヘルスケアプロバイダアプリケーション)と直接通信するように構成されないおよび/または直接通信することができない場合がある。幾つかの場合、本明細書で説明するプラットフォーム、システム、および方法は、アップグレード済み医療撮像システム(例えば、アップグレードを必要とする場合がある既存の医療撮像システムを備える)を確立するように構成され得る。幾つかの場合、本明細書で説明するプラットフォーム、システム、および方法は、既存の医療撮像システムを修正することなく、アップグレード済み医療撮像システム(例えば、既存の医療撮像システムを備える)を確立するように構成され得る。医療撮像は、超音波デバイス、x線撮影デバイス、磁気共鳴撮像(MRI)デバイス、内視鏡検査デバイス、サーモグラフィデバイス、写真撮影デバイス、X線コンピュータ断層撮影(CT)デバイス、ポジトロンエミッション断層撮影(PET)デバイス、シングルフォトンエミッションコンピュータ断層撮影(SPECT)デバイス、光音響撮像デバイス、またはそれらの組み合わせを備えることができる。医療撮像システムは、超音波システムまたはその部分(例えば、手持ち式超音波スキャナまたはポータブル超音波装置などの超音波デバイス)を備えることができる。
【0034】
[043]多くの場合、本明細書で説明する医療撮像システムは、例えば、患者の検査および/または処置中に1つまたは複数の医療画像(例えば、1つまたは複数の診断医療画像、ビデオ、またはマルチフレーム)を生成することができる。幾つかの場合、医療撮像システムは、患者の検査および/または処置中に少なくとも1つの医療画像を生成することができる。幾つかの場合、医療撮像システムは、患者の検査および/または処置中に複数の医療画像、ビデオ、またはマルチフレームを生成することができる。幾つかの場合、医療撮像システムは、本明細書で説明するように、例えば、有線または無線接続を介して、1つまたは複数の医療画像、ビデオ、またはマルチフレームをサーバ(例えば、本明細書で説明するインターフェースアプリケーションを含むサーバ214、5080)に送信するように構成され得る。幾つかの場合、医療撮像システムは、(例えば、本明細書で説明するサーバへの後続のアップロードのために)医療撮像システムの非一時的メモリに対しておよび/または医療撮像システムに接続されたコンピュータの非一時的メモリに対して1つまたは複数の医療画像、ビデオ、またはマルチフレームを記憶するように構成され得る。幾つかの場合、医療撮像システムは、医療画像(複数可)の表示、記憶、および/または伝送において医療におけるデジタル画像と通信(DICOM:Digital Imaging and Communications in Medicine)フォーマティングを採用する。例えば、医療撮像システムはDICOM対応していることができる。
電子医療記録システム
[044]本明細書で開示するプラットフォーム、システム、および方法は、電子医療記録システムを備えることができる。電子医療記録システム224、5240(EMRシステム)は、患者電子医療記録ファイル5242(EMR)の電子記憶のための手段を備えることができる。幾つかの場合、本明細書で説明するアプリケーション(例えば、インターフェースアプリケーションのEMRモジュール)は、例えば、有線または無線接続を介して、1つまたは複数の患者電子医療記録ファイル5242(EMR)の取り出しを要求するEMRシステムにEMRクエリを送信することができる。幾つかの場合、EMRクエリは、例えば、ユーザからの入力によって生成されるEMRクエリ始動信号を介して、および/または、モバイルデバイスアプリケーションによる1つまたは複数の患者識別子(例えば、1つまたは複数の一意の患者識別子)の提供後に、モバイルデバイスアプリケーション(例えば、ヘルスケアプロバイダアプリケーション)によって始動され得る。幾つかの場合、モバイルデバイスアプリケーションは、(例えば、ユーザ入力および/またはモバイルデバイスの画像デバイスによる取得を介して)1つまたは複数の患者識別子の取得後に、EMRクエリ始動信号を自動的に生成するように構成され得る。幾つかの場合、EMRクエリ始動信号は、1つまたは複数の患者識別子(例えば、ユーザ入力および/またはモバイルデバイスの画像デバイスによる取得によって決定されるように)を含むことができる。EMRクエリ始動信号は、例えば、有線または無線接続を介して、モバイルデバイスアプリケーション(例えば、モバイルデバイスアプリケーションのフロントエンドデータ品質モジュール)からインターフェースアプリケーション(例えば、インターフェースアプリケーションのバックエンドデータ品質モジュール)に直接送信され得る。幾つかの場合、EMRクエリ始動信号は、例えば、有線または無線接続を介して、モバイルデバイスアプリケーション(例えば、モバイルデバイスアプリケーションのフロントエンドデータ品質モジュール)からインターフェースアプリケーション(例えば、インターフェースアプリケーションのバックエンドデータ品質モジュール)に間接的に送信され得る。例えば、EMRクエリ始動信号は、幾つかの実施形態において、モバイルデバイスアプリケーション(例えば、モバイルデバイスアプリケーションのフロントエンドデータ品質モジュール)から第1のネットワークノード(例えば、物理または仮想(例えば、クラウドベース)サーバ)に送信され得る。幾つかの場合、第1のネットワークノード(例えば、物理または仮想サーバ)によって受信されるEMRクエリ始動信号は、その後、第1のネットワークノード208によって第2のネットワークノード214、5080に送信され得、第2のネットワークノード214、5080は、インターフェースアプリケーションを含むことができ、インターフェースアプリケーションのバックエンドデータ品質モジュールにおいてEMRクエリ始動信号を受信するように構成される場合がある。EMRクエリ始動信号は、例えば、EMRクエリがEMRクエリ始動信号のフォーマットと異なるフォーマットであることをEMRシステムが要求する場合、第1のフォーマットから第2のフォーマットにネットワークノード214、5080(例えば、物理または仮想サーバを備えることができる)のインターフェースアプリケーションによって、任意選択で修正され得る。インターフェースアプリケーションは、例えば、有線または無線接続を介して、修正済みのまたは未修正のEMRクエリ始動信号を含む場合があるEMRクエリをEMRシステムに送信するように構成され得る。EMRクエリは、1つまたは複数の患者識別子を含むことができ、1つまたは複数の患者識別子に対応するEMRシステムのデータストアに記憶された1つまたは複数のEMRをEMRシステムが取り出しおよび送信する要求を含むことができる。幾つかの場合、EMRシステムのデータストアは、データベースサーバを備えることができる。幾つかの場合、EMRシステムのデータストアは、クラウドデータストアを備えることができる。インターフェースアプリケーションは、EMRクエリに基づいてEMRシステムによってネットワークノード214、5080に送信される1つまたは複数のEMRを受信するように構成され得る。
【0035】
[045]本明細書で説明するプラットフォーム、システム、および方法のEMRシステムの一部分を備える場合がある現在のEMRサービスの非網羅的なリストは、TherapyNotes(商標)、Sevocity(登録商標)、Care360(登録商標)、Practice Fusion、Cerner、Optum Physician、EpicCare、Office Ally EHR 24/7、InteGreat EHR、Kareo Clinical、TouchWorks HER、CampDoc、Centricity EMR、NextGen Healthcare、PointClickCare、Amazing Charts、Praxis、InSync EMR、MDVision PM EMR、Nextech EMR、AthenaHealth(登録商標)、AdvancedMD、Clinicient INSIGHT、PrognoCIS、MicroMD、AllegianceMD、ABELMed、ReLi Med Solutions、iClinic Systems、またはOpenEMRを含む。
データ品質
[046]正確かつ完全なデータ記録を維持することに依存する可能性がある医療設定におけるデータ品質は、医療施設の管理を担当するヘルスケアプロバイダおよび組織にとって主要な関心領域である。多くの場合、そのようなプロバイダおよび組織によって運用され所有される既存の医療機器(例えば、医療撮像システム)は、(例えば、医療機器の使用と異なる時間および場所で行われる場合があり、患者識別子が医療撮像データなどの医療診断データにその後付加されるときのエラーまたは見落としにつながる場合がある管理設定における患者識別子データの収集と対照的に)臨床設定において患者識別子データを取り込むための手段など、データ品質を改善することになる機能性を欠く。多くの場合、新たに生成される医療診断データを患者の既存の電子医療記録(EMR)に組み込むために重要である場合がある患者識別子は、医療画像ファイルに手作業で付加される。これは、新たに生成される医療診断データを組織のファイル管理システム内で見出すまたは識別するときの困難さにつながる可能性があり、それは、次に、データの損失につながる可能性がある(例えば、それは、診断撮像が再び実施されることを要求する場合がある)。幾つかの場合、データ品質を維持するために重要なそのような機能性を欠く医療機器(例えば、既存の医療撮像システム)は、(例えば、所与のデータポイントまたはデータセットに関連する不正の患者識別子情報の結果として)誤診または誤った処置のリスクを増加させる場合がある。
【0036】
[047]既存の医療機器の近代化は、製造業者が既存のシステム用のアップグレードをまれに市場に出し、販売のためにより新しい完成システムのモデルを代わりに提供することを選択するため、非常に高価である。そのため、データ品質を維持するときに有用な種々の機能性を欠く場合があり、完全な置換を必要とする傾向がある医療撮像システムを所有し運用するプロバイダおよび組織は、そのような機能性を有する新しい機器を取得することなしで、しばしば何年もまたはさらに何十年も済ます。そのようなシステムが、通常、高価で取得されると、時代遅れの既存のシステムの廃止措置および新しく購入されたシステムについてのイストールおよび訓練は、問題を起こす可能性があり、既存の機器が(例えば、ネットワーク接続性、または、患者識別子を取得し、患者識別子を生成される医療診断データと統合する手段の欠如などの、機能性の欠如のために)使用されないが、依然として運用可能である場合、不経済である可能性がある。
【0037】
[048]本明細書で開示するプラットフォーム、システム、および方法は、既存の医療機器(例えば、既存の医療撮像システム)が、データ品質を維持または増加するために重要な機能性を備えることができる代替のパラダイムを提供する。多くの場合、本明細書で開示するプラットフォーム、システム、および方法は、既存の医療撮像システムの修正なしで、既存の医療撮像システムにそのような利益を与えることができる。さらに、本明細書で開示するプラットフォーム、システム、および方法は、それらが提供する付加機能性から利益を得る医療機器(例えば、医療撮像システム)をアップグレードする必要性なしで、その後それら自身アップグレードされ得る。
タイムスタンプ
[049]幾つかの場合、本明細書で説明するプラットフォーム、システム、または方法におけるデータ品質は、タイムスタンプ(例えば、年月日、時間、またはそれらの組み合わせを含む)を、プラットフォーム、システム、または方法を利用する過程で記録および/または送信されるデータに組み込むことによって改善され得る。幾つかの場合、タイムスタンプは、要求、クエリ、医療診断データ(例えば、1つまたは複数の画像を含む)、記録(例えば、撮像セッション記録、医療撮像記録、または患者電子医療記録)、および/または識別子(例えば、一意の患者識別子)に組み込まれ得る。幾つかの場合、本明細書で説明されるかまたは本明細書で説明する方法の実施において利用されるプラットフォームまたはシステムを備える1つまたは複数のコンポーネントは、例えば、データ(例えば、画像、記録、要求、もしくはクエリ)の一部分の作成または修正の日付および/または時間を索引付けするまたはそのログをとるために、および/あるいは、プラットフォーム、システム、または方法の他の1つまたは複数の同じ、同様の、または異なる動作の中の或る動作(例えば、送信、受信、または、要求もしくはクエリの実行を含む)を待ち行列に入れるために、タイムスタンプを含むデータを利用する場合がある。幾つかの場合、本明細書で説明されるかまたは本明細書で説明する方法の実施において利用されるプラットフォームまたはシステムを備えるかまたはそれと相互作用する第1のコンポーネントによって作成されるかまたは修正されるタイムスタンプは、例えば、第1および第2のコンポーネントの内部にあるかまたはそれによって使用される時間測定システムの同期の欠如の結果として、および/あるいは、第1のコンポーネントと第2のコンポーネントとの間のタイムスタンプデータのフォーマットの差(例えば、タイムゾーンの差から、24時間クロックもしくは12時間クロックの使用など、タイムスタンプのフォーマットの差から、または月、日、年、および/もしくは時間の順序などのタイムスタンプフォーマット変換の差から生じる)の結果として、プラットフォームもしくはシステムを備えるかまたはそれと相互作用するまたは方法の実施において利用される第2のコンポーネントによって作成されるかまたは修正されるタイムスタンプに対応しない場合がある。幾つかの場合、そのような差は、例えば、プラットフォーム、システム、または方法の使用(例えば、機能)において、あるいは、プラットフォーム、システム、または方法の実装において作成される、修正される、または更新されるデータの使用(例えば、解釈)において不確実性またはエラーを導入することによって、データ品質に悪影響を及ぼす可能性がある。幾つかの実施形態において、本明細書のプラットフォーム、システム、または方法は、タイムスタンプを作成することまたは既存のタイムスタンプ(例えば、本明細書で説明するデバイス、モジュール、またはサーバによって作成されるタイムスタンプ、あるいは、既存の医療撮像システムによって作成され、そして任意選択で、既存の医療撮像システムによって作成される医療画像に組み込まれるタイムスタンプ)を修正することを含むことができる。幾つかの場合、タイムスタンプを作成すること、組み込むこと、または修正することは、データ(例えば、クエリ、要求、医療診断データ、または記録を含む)の送信または受信および/またはデータの第1および第2の部分の組み合わせ(例えば、撮像セッション記録、医療撮像記録、または患者電子医療記録の作成または修正中の)の妥当性確認および/または正確さを改善することができる。幾つかの場合、例えば、ヘルスケアプロバイダアプリケーション、インターフェースアプリケーション、既存の医療撮像システム、および/またはEMRシステムによってデータの第1のセット(例えば、クエリ、要求、医療診断データ、または記録)に組み込まれる(例えば、付加される)1つまたは複数のタイムスタンプの第1のセットは、(例えば、データの第1のおよび/または第2のセットの送信、受信、または修正中に)データの第2のセットに組み込まれる1つまたは複数のタイムスタンプの第2のセットを用いて、および/または、本明細書で説明するデバイスまたはシステムの時間測定システムを用いて比較され得る。例えば、(例えば、DICOMフォーマット済みの)医療診断画像データ5182の一部分のタイムスタンプ(例えば、タイムスタンプは、医療撮像システムによって医療診断データの部分において作成される)は、例えば、サーバ(例えば、医療撮像記録を作成または修正するために使用される)が医療診断データおよび/または識別子(例えば、複数の識別子および/または医療診断データの複数の部分の中で、異なる患者または異なる撮像セッションからの識別子(複数可)またはデータを、いずれかがまたは両方が含む場合がある)を受信する時間または順序の間に差が存在する場合でも、医療診断データが正しい識別子と組み合わされることを確実にするために、(例えば、インターフェースアプリケーションによって)医療診断データ5182および識別子に基づいて医療撮像記録を作成または修正するときに使用するための識別子のタイムスタンプ(例えば、ヘルスケアプロバイダアプリケーションによって一意の患者識別子に組み込まれるタイムスタンプ)と比較され得る。幾つかの場合、タイムスタンプは、例えば、本明細書で説明するプラットフォーム、システム、または方法の第1のコンポーネントの時間測定システムおよび/またはタイムスタンピング機能と、プラットフォーム、システム、または方法の第2のコンポーネントの時間測定システムおよび/またはタイムスタンピング機能との差(例えば、時間測定システムおよび/またはタイムスタンピング機能の間の差は、存在することがわかっている、または、ファイル名、ファイルサイズ、ファイルフォーマット、および/またはタイムスタンプ済みデータに関連する識別子(複数可)などの他の利用可能な情報から明らかであるまたは識別可能である)を補正するために、または、そのような第1および第2のコンポーネントによって作成されるタイムスタンプを同期させるために、(例えば、ヘルスケアプロバイダアプリケーション、インターフェースアプリケーション、EMRシステム、および/または仮想サーバ208によって)修正され得る。
アクセシビリティ
[050]本明細書で開示するプラットフォーム、システム、および方法は、特定のユーザのためにまたは特定の設定において重要である場合がある表示および/またはカスタム化オプションを提供しない場合がある既存の医療機器(例えば、既存の医療撮像システム)の使用の容易さを改善することもできる。例えば、既存の医療機器は、ポータビリティを欠く場合があり、ポータビリティは、医療施設内で場所から場所へ絶えず移動し、複数の異なるバージョンの所与のタイプの医療機器(例えば、異なるオペレーティングシステム、ファイル管理システム、またはアクセシビリティオプションを利用する場合がある異なる超音波撮像システム)を使用する場合があるプロバイダにとって重要である可能性がある。多くの場合、本明細書で説明するプラットフォーム、システム、および方法は、複数の異種の医療撮像システムとインターフェースするように、および、医療診断データ(例えば、医療画像および/またはビデオおよび/またはマルチフレームを含む)を単一医療記録に統合するように容易に適合され得る。さらに、本明細書で開示するプラットフォーム、システム、および方法は、ユーザに対して表示される情報の理解しやすさを改善する機能性を既存のシステムに付加する場合がある。例えば、本明細書で説明するプラットフォーム、システム、および方法は、例えば、モバイルデバイスのスクリーン上に表示されるテキストのサイズをユーザが大きくすることを可能にすることによって、ユーザインターフェースの複数の部分のカラーおよび/または輝度の修正を可能にすることによって(例えば、可読性を改善するためにディスプレイのコントラストを調整するまたは反転させること、それは、目に対する負担を減少させる可能性があること、によって、および/または、例えば、ユーザの色覚異常に対応するためにディスプレイのカラーを調整することによって)、(例えば、ユーザが自分の関心を患者からそらす必要性を低減するためにおよび/またはユーザの視力の低下に対応するために)テキストをスピーチに変換することによって、および/または、(例えば、ユーザが自分の関心を患者からそらす必要性を低減するために)モバイルデバイスアプリケーションの1つまたは複数の機能を制御することが可能な実行可能コマンドに、ユーザによって提供される口頭コマンドを翻訳することによって、テキストをより判読可能にするように構成され得る。
コンピューティングシステム
[051]本明細書で開示するプラットフォーム、システム、および方法は、1つまたは複数のコンピューティングシステムおよび/またはその使用を含むことができる。図1を参照すると、コンピュータシステム100(例えば、処理またはコンピューティングシステム)を含む例示的な機械を示すブロック図が示され、コンピュータシステム100内で、本開示の静的コードスケジューリングのための態様および/または方法論の任意の1つまたは複数をデバイスに実施または実行させるための命令のセットが実行され得る。図1のコンポーネントは、例に過ぎず、任意のハードウェア、ソフトウェア、組み込み式(embedded)ロジックコンポーネント、または、特定の実施形態を実装する2つ以上のそのようなコンポーネントの組み合わせの使用または機能性の範囲を制限しない。
【0038】
[052]コンピュータシステム100は、バス140を介して、互いにおよび他のコンポーネントと通信する1つまたは複数のプロセッサ101、メモリ103、およびストレージ108を含む場合がある。バス140は、ディスプレイ132、1つまたは複数の入力デバイス133(例えば、キーパッド、キーボード、マウス、スタイラスなどを含む場合がある)、1つまたは複数の出力デバイス134、1つまたは複数の記憶デバイス135、および種々の有形記憶媒体136にリンクする場合もある。これらの要素の全ては、直接あるいは1つまたは複数のインターフェースまたはアダプターを介してバス140にインターフェースする場合がある。例えば、種々の有形記憶媒体136は、記憶媒体インターフェース126を介してバス140とインターフェースすることができる。コンピュータシステム100は、1つまたは複数の集積回路(IC:integrated circuit)、プリント回路板(PCB:printed circuit board)、モバイル手持ち式デバイス(モバイルテレフォン(例えば、スマートフォン)またはPDAなど)、ラップトップまたはノートブックコンピュータ、分散型コンピュータシステム、コンピューティンググリッド、またはサーバを含むがそれに限定しない任意の適切な物理的形態を有する場合がある。
【0039】
[053]本明細書で開示するプラットフォーム、システム、および方法は、例えば、モバイルデバイスアプリケーション(例えば、ヘルスケアプロバイダアプリケーション)を実装するときに使用するために、コンピュータシステム100を備えるモバイルデバイスを備えることができる。モバイルデバイスは、セルラーフォン(例えば、スマートフォン)、タブレットコンピュータ、ラップトップコンピュータ、携帯情報端末(PDA:personal digital assistant)、または手持ち式スキャナを備えることができる。
【0040】
[054]コンピュータシステム100は、機能を実行する1つまたは複数のプロセッサ(複数可)101(例えば、中央処理ユニット(CPU:central processing unit)、汎用グラフィクス処理ユニット(GPGPU:general purpose graphics processing unit)、または量子処理ユニット(QPU:quantum processing unit))を含む。プロセッサ(複数可)101は、命令、データ、またはコンピュータアドレスの一時的ローカル記憶のためにキャッシュメモリユニット102を、任意選択で含む。プロセッサ(複数可)101は、コンピュータ可読命令の実行を支援するように構成される。コンピュータシステム100は、メモリ103、ストレージ108、記憶デバイス135、および/または記憶媒体136などの1つまたは複数の有形コンピュータ可読記憶媒体において具現化される非一時的プロセッサ実行可能命令をプロセッサ(複数可)101が実行する結果として図1に示すコンポーネントのための機能性を提供する場合がある。コンピュータ可読媒体は、特定の実施形態を実装するソフトウェアを記憶する場合があり、プロセッサ(複数可)101は、ソフトウェアを実行する場合がある。メモリ103は、1つまたは複数の他のコンピュータ可読媒体(大容量記憶デバイス(複数可)135、136など)から、または、ネットワークインターフェース120などの適切なインターフェースを通した1つまたは複数の他の供給源からソフトウェアを読み取る場合がある。ソフトウェアは、本明細書で説明するかまたは示す、1つまたは複数のプロセスあるいは1つまたは複数のプロセスの1つまたは複数のステップをプロセッサ(複数可)101に実行させる場合がある。そのようなプロセスまたはステップを実行することは、メモリ103に記憶されるデータ構造を規定すること、および、ソフトウェアによって指示されるようにデータ構造を修正することを含む場合がある。
【0041】
[055]メモリ103は、ランダムアクセスメモリコンポーネント(例えば、RAM104)(例えば、スタティックRAM(SRAM)、ダイナミックRAM(DRAM)、強誘電体ランダムアクセスメモリ(FRAM:ferroelectric random access memory)、相変化ランダムアクセスメモリ(PRAM:phase-change random access memory)など)、読み出し専用メモリコンポーネント(例えば、ROM105)、およびその任意の組み合わせを含むがそれに限定されない種々のコンポーネント(例えば、機械可読媒体)を含む場合がある。ROM105は、プロセッサ(複数可)101に対してデータおよび命令を一方向に通信するために働く場合があり、RAM104は、プロセッサ(複数可)101とデータおよび命令を双方向に通信するために働く場合がある。ROM105およびRAM104は、以下で説明する任意の適切な有形コンピュータ可読媒体を含む場合がある。一例において、スタートアップ中などで、コンピュータシステム100内の要素間で情報を転送するのを助ける基本ルーチンを含む基本入力/出力システム106(BIOS:basic input/output system)は、メモリ103に記憶される場合がある。
【0042】
[056]固定ストレージ108は、任意選択で、ストレージ制御ユニット107を通して、プロセッサ(複数可)101に双方向に接続される。固定ストレージ108は、さらなるデータ記憶容量を提供し、本明細書で説明する任意の適切な有形コンピュータ可読媒体を含む場合もある。ストレージ108は、オペレーティングシステム109、実行ファイル(複数可)110、データ111、アプリケーション112(アプリケーションプログラム)、および同様なものを記憶するために使用される場合がある。ストレージ108は、光ディスクドライブ、固体メモリデバイス(例えば、フラッシュベースシステム)、または上記の任意のものの組み合わせを含むこともできる。ストレージ108内の情報は、適切な場合、メモリ103内の仮想メモリとして組み込まれる場合がある。
【0043】
[057]一例において、記憶デバイス(複数可)135は、記憶デバイスインターフェース125を介してコンピュータシステム100と(例えば、外部ポートコネクタ(示さず)を介して)取り外し可能にインターフェースされる場合がある。特に、記憶デバイス(複数可)135および関連する機械可読媒体は、機械可読命令、データ構造、プログラムモジュール、および/またはコンピュータシステム100用の他のデータの不揮発性および/または揮発性記憶を提供する場合がある。一例において、ソフトウェアは、記憶デバイス(複数可)135上の機械可読媒体内に完全にまたは部分的に存在する場合がある。別の例において、ソフトウェアは、プロセッサ(複数可)101内に完全にまたは部分的に存在する場合がある。
【0044】
[058]バス140は、多種多様なサブシステムを接続する。本明細書で、バスに対する参照は、適切である場合、共通機能を提供する1つまたは複数のデジタル信号線を包含する場合がある。バス140は、種々のバスアーキテクチャの任意のバスアーキテクチャを使用する、メモリバス、メモリコントローラ、周辺バス、ローカルバス、およびその任意の組み合わせを含むがそれに限定されない幾つかのタイプのバス構造の任意のバス構造である場合がある。制限としてではなく例として、そのようなアーキテクチャは、業界標準アーキテクチャ(ISA:Industry Standard Architecture)バス、エンハンスドISA(EISA:Enhanced ISA)バス、マイクロチャネルアーキテクチャ(MCA:Micro Channel Architecture)バス、ビデオエレクトロニクススタンダーズアソーシエーションローカルバス(VLB:Video Electronics Standards Association local bus)、ペリフェラルコンポーネントインターコネクト(PCI:Peripheral Component Interconnect)バス、PCI-エクスプレス(PCI-X:PCI-Express)バス、アクセラレーテッドグラフィクスポート(AGP:Accelerated Graphics Port)バス、ハイパートランスポート(HTX:HyperTransport)バス、シリアルアドバンスドテクノロジーアタッチメント(SATA:serial advanced technology attachment)バス、およびその任意の組み合わせを含む。
【0045】
[059]コンピュータシステム100は、入力デバイス133を含む場合もある。一例において、コンピュータシステム100のユーザは、コマンドおよび/または他の情報を入力デバイス(複数可)133を介してコンピュータシステム100に入力する場合がある。入力デバイス(複数可)133の例は、英数字入力デバイス(例えば、キーボード)、ポインティングデバイス(例えば、マウスまたはタッチパッド)、タッチパッド、タッチスクリーン、マルチタッチスクリーン、ジョイスティック、スタイラス、ゲームパッド、オーディオ入力デバイス(例えば、マイクロフォン、音声応答システムなど)、光学スキャナ、ビデオまたはスチル画像取り込みデバイス(例えば、カメラ)、およびその任意の組み合わせを含むがそれに限定されない。例えば、モバイルデバイス(例えば、コンピュータシステム100を備える)は、光学データを(例えば、レンズまたは検出器を介して)取得する手段を備えることができる撮像デバイス(例えば、光学スキャナおよび/またはカメラなどのビデオまたはスチル画像取り込みデバイス、またはそれらの組み合わせを備えることができる)を備えることができる。モバイルデバイスは、光源を備えることができ、光源は、幾つかの実施形態において、例えば、モバイルデバイスの撮像デバイスの使用中に、患者識別子ターゲット上の照明を改善するためにモバイルデバイスアプリケーションによって動作される場合がある。幾つかの場合、コンピュータシステム100を備えるモバイルデバイスの入力デバイス133は、キーパッド(例えば、キーパッドは物理的キーを備える)を備えることができる。幾つかの実施形態において、入力デバイスは、Kinect、Leap Motion、または同様なものである。入力デバイス(複数可)133は、シリアル、パラレル、ゲームポート、USB、FIREWIRE、THUNDERBOLT、または上記の任意の組み合わせを含むがそれに限定されない種々の入力インターフェース123(例えば、入力インターフェース123)の任意の入力インターフェースを介してバス140にインターフェースされる場合がある。
【0046】
[060]特定の実施形態において、コンピュータシステム100が、ネットワーク130に接続されると、コンピュータシステム100は、ネットワーク130に接続された、他のデバイス、特にモバイルデバイスおよびエンタープライズシステム、分散型コンピューティングシステム、クラウドストレージシステム、クラウドコンピューティングシステム、および同様なものと通信する場合がある。コンピュータシステム100へおよびコンピュータシステム100からの通信は、ネットワークインターフェース120を通して送信される場合がある。例えば、ネットワークインターフェース120は、ネットワーク130から1つまたは複数のパケット(インターネットプロトコル(IP:Internet Protocol)パケットなど)の形態で到来する通信(要求または他のデバイスからの応答など)を受信する場合があり、コンピュータシステム100は、処理のために、到来する通信をメモリ103に記憶する場合がある。コンピュータシステム100は、1つまたは複数のパケットの形態で出て行く通信(要求または他のデバイスへの応答など)をメモリ103に同様に記憶し、ネットワークインターフェース120からネットワーク130に通信する場合がある。プロセッサ(複数可)101は、処理のために、メモリ103に記憶されたこれらの通信パケットにアクセスする場合がある。
【0047】
[061]ネットワークインターフェース120の例は、ネットワークインターフェースカード、モデム、およびその任意の組み合わせを含むがそれに限定されない。ネットワーク130またはネットワークセグメント130の例は、分散型コンピューティングシステム、クラウドコンピューティングシステム、ワイドエリアネットワーク(WAN:wide area network)(例えば、インターネット、エンタープライズネットワーク)、ローカルエリアネットワーク(LAN:local area network)(例えば、オフィス、建物、キャンパス、または他の比較的小さい地理空間に関連するネットワーク)、テレフォンネットワーク、2つのコンピューティングデバイス間の直接接続、ピア-ツー-ピアネットワーク、およびその任意の組み合わせを含むがそれに限定されない。ネットワーク130などのネットワークは、有線および/または無線通信モードを採用する場合がある。一般に、任意のネットワークトポロジーが使用される場合がある。
【0048】
[062]情報およびデータは、ディスプレイ132を通して表示され得る。幾つかの場合、モバイルデバイス(例えば、コンピュータシステム100を備える)は、ディスプレイを備えることができ、ディスプレイは、取得されるデータ(例えば、モバイルデバイスのカメラを介して取得される患者識別子)を表示するために、(例えば、モバイルデバイスのカメラからの光学データを使用して、例えば、患者識別子データの取得中に、患者識別子ターゲットに対するモバイルデバイスの位置決めを支援するために)ビューファインダーからのデータを表示するために、および/またはモバイルデバイスアプリケーションのユーザインターフェースを介して情報を表示するために使用される場合がある。ディスプレイ132の例は、陰極線管(CRT:cathode ray tube)、液晶ディスプレイ(LCD:liquid crystal display)、薄膜トランジスタ液晶ディスプレイ(TFT-LCD:thin film transistor liquid crystal display)、パッシブマトリクスOLED(PMOLED:passive-matrix OLED)またはアクティブマトリクスOLED(AMOLED:active-matrix OLED)ディスプレイなどの有機液晶ディスプレイ(OLED:organic liquid crystal display)、プラズマディスプレイ、およびその任意の組み合わせを含むがそれに限定されない。ディスプレイ132は、バス140を介して、プロセッサ(複数可)101、メモリ103、および固定ストレージ108、ならびに、入力デバイス(複数可)133などの他のデバイスにインターフェースすることができる。ディスプレイ132は、ビデオインターフェース122を介してバス140にリンクされ、ディスプレイ132とバス140との間のデータの伝送は、グラフィクスコントロール121を介して制御され得る。幾つかの実施形態において、ディスプレイはビデオプロジェクタである。幾つかの実施形態において、ディスプレイは、VRヘッドセットなどの頭部搭載型ディスプレイ(HMD:head-mounted display)である。さらなる実施形態において、適切なVRヘッドセットは、非制限的な例によれば、HTC Vive、Oculus Rift、Samsung Gear VR、Microsoft HoloLens、Razer OSVR、FOVE VR、Zeiss VR One、Avegant Glyph、Freefly VRヘッドセット、および同様なものを含む。なおさらなる実施形態において、ディスプレイは、本明細書で開示するデバイスなどのデバイスの組み合わせである。
【0049】
[063]ディスプレイ132に加えて、コンピュータシステム100は、オーディオスピーカ、プリンター、記憶デバイス、およびその任意の組み合わせを含むがそれに限定されない1つまたは複数の他の周辺出力デバイス134を含む場合がある。そのような周辺出力デバイスは、出力インターフェース124を介してバス140に接続される場合がある。出力インターフェース124の例は、シリアルポート、パラレル接続、USBポート、FIREWIREポート、THUNDERBOLTポート、およびその任意の組み合わせを含むがそれに限定されない。
【0050】
[064]さらにまたは代替として、コンピュータシステム100は、本明細書で説明するかまたは示す1つまたは複数のプロセスあるいは1つまたは複数のプロセスの1つまたは複数のステップを実行するためにソフトウェアの代わりにまたはソフトウェアと共に動作する場合がある、回路において配線で接続されたまたはその他の方法で具現化されたロジックの結果として機能性を提供する場合がある。本開示におけるソフトウェアに対する参照は、ロジックを包含する場合があり、ロジックに対する参照は、ソフトウェアを包含する場合がある。さらに、コンピュータ可読媒体に対する参照は、適切である場合、実行のためのソフトウェアを記憶する回路(ICなど)、実行のためのロジックを具現化する回路、または両方を包含する場合がある。本開示は、ハードウェア、ソフトウェア、または両方の任意の適切な組み合わせを包含する。
【0051】
[065]本明細書で開示する実施形態に関連して説明する、種々の例証的な論理ブロック、モジュール、回路、およびアルゴリズムステップが、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア、または両方の組み合わせとして実装される場合があることを当業者は理解するであろう。ハードウェアおよびソフトウェアのこの互換性を明確に示すために、種々の例証的なコンポーネント、ブロック、モジュール、回路、およびステップが、それらの機能性の観点から全体的に上記で説明された。
【0052】
[066]本明細書で開示する実施形態に関連して説明する、種々の例証的な論理ブロック、モジュール、および回路は、本明細書で説明する機能を実施するために設計された、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP:digital signal processor)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)または他のプログラマブルロジックデバイス、ディスクリートゲートまたはトランジスタロジック、ディスクリートハードウェアコンポーネント、またはその任意の組み合わせによって実装または実施される場合がある。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサである場合があるが、代替において、プロセッサは、任意の従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、または状態機械である場合がある。プロセッサは、コンピューティングデバイスの組み合わせ、例えば、DSPおよびマイクロプロセッサの組み合わせ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連携する1つまたは複数のマイクロプロセッサ、または任意の他のそのような構成として実装される場合もある。
【0053】
[067]本明細書で開示する実施形態に関連して説明する方法またはアルゴリズムのステップは、ハードウェアで直接、1つまたは複数のプロセッサ(複数可)によって実行されるソフトウェアモジュールで、または両者の組み合わせで具現化される場合がある。ソフトウェアモジュールは、RAMメモリ、フラッシュメモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、レジスター、ハードディスク、取り外し可能ディスク、CD-ROM、または当技術分野で知られている任意の他の形態の記憶媒体内に存在する場合がある。例示的な記憶媒体は、プロセッサが、記憶媒体から情報を読み取り、情報を記憶媒体に書き込むことができるように、プロセッサに結合される。代替において、記憶媒体は、プロセッサと一体をなす場合がある。プロセッサおよび記憶媒体は、ASIC内に存在する場合がある。ASICは、ユーザ端末内に存在する場合がある。代替において、プロセッサおよび記憶媒体は、ユーザ端末内でディスクリートコンポーネントとして存在する場合がある。
【0054】
[068]本明細書の説明によれば、適切なコンピューティングデバイスは、非制限的な例として、サーバコンピュータ、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、ノートブックコンピュータ、手持ち式コンピュータ、インターネットアプライアンス、モバイルスマートフォン、およびタブレットコンピュータを含む。オプションのコンピュータネットワーク接続性を有するセレクトテレビジョン、ビデオプレーヤ、およびデジタルミュージックプレーヤが、本明細書で説明するシステムで使用するのに適することも当業者は同様に認識するであろう。適切なタブレットコンピュータは、種々の実施形態において、当業者に知られている、ブックレット、スレート、および変換可能な構成を有するコンピュータを含む。
【0055】
[069]幾つかの実施形態において、コンピューティングデバイスは、実行可能命令を実施するように構成されるオペレーティングシステムを含む。オペレーティングシステムは、例えば、デバイスのハードウェアを管理し、アプリケーションの実行のためのサービスを提供する、プログラムおよびデータを含むソフトウェアである。適切なサーバオペレーティングシステムが、非制限的な例として、FreeBSD、OpenBSD、NetBSD(登録商標)、Linux(登録商標)、Apple(登録商標)Mac OS X Server(登録商標)、Oracle(登録商標)Solaris(登録商標)、Windows Server(登録商標)、およびNovell(登録商標)NetWare(登録商標)を含むことを当業者は認識するであろう。適切なパーソナルコンピュータオペレーティングシステムが、非制限的な例として、Microsoft(登録商標)Windows(登録商標)、Apple(登録商標)Mac OS X(登録商標)、UNIX(登録商標)、およびGNU/Linux(登録商標)などのUNIXに似たオペレーティングシステムを含むことを当業者は認識するであろう。幾つかの実施形態において、オペレーティングシステムは、クラウドコンピューティングによって提供される。適切なモバイルスマートフォンオペレーティングシステムが、非制限的な例として、Nokia(登録商標)Symbian(登録商標)OS、Apple(登録商標)iOS(登録商標)、Research In Motion(登録商標)BlackBerry OS(登録商標)、Google(登録商標)Android(登録商標)、Microsoft(登録商標)Windows Phone(登録商標)OS、Microsoft(登録商標)Windows Mobile(登録商標)OS、Linux(登録商標)、およびPalm(登録商標)WebOS(登録商標)を含むことを当業者は同様に認識するであろう。
非一時的コンピュータ可読記憶媒体
[070]幾つかの実施形態において、本明細書で開示するプラットフォーム、システム、媒体、および方法は、任意選択でネットワーク化されたコンピューティングデバイスのオペレーティングシステムによって実行可能な命令を含むプログラムによってエンコードされた1つまたは複数の非一時的コンピュータ可読記憶媒体を含む。例えば、モバイルデバイスは、種々の実施形態において、コンピュータシステム100およびその上に命令が記憶される非一時的メモリを備えることができ、命令は、実行されると、モバイルデバイス上のモバイルデバイスアプリケーションを実装する(例えば、インスタンス化するおよび/または実行する)、および/または、それらの1つまたは複数がモバイルデバイスアプリケーションとインターフェースするおよび/またはそれによって制御される場合がある、モバイルデバイスの撮像デバイス(例えば、カメラ)、モバイルデバイスのディスプレイ、および/またはモバイルデバイスの無線通信システムなどのモバイルデバイスのさらなる機能性を動作させる。さらなる実施形態において、コンピュータ可読記憶媒体は、コンピューティングデバイスの有形コンポーネントである。なおさらなる実施形態において、コンピュータ可読記憶媒体は、任意選択で、コンピューティングデバイスから取り外し可能である。幾つかの実施形態において、コンピュータ可読記憶媒体は、非制限的な例として、CD-ROM、DVD、フラッシュメモリデバイス、固体メモリ、磁気ディスクドライブ、磁気テープドライブ、光ディスクドライブ、クラウドコンピューティングシステムおよびサービスを含む分散型コンピューティングシステム、および同様なものを含む。幾つかの場合、プログラムおよび命令は、永久的に、実質的に永久的に、半永久的に、または非一時的に媒体上にエンコードされる。
コンピュータプログラム
[071]幾つかの実施形態において、本明細書で開示するプラットフォーム、システム、媒体、および方法は、少なくとも1つのコンピュータプログラムまたはその使用を含む。コンピュータプログラムは、指定されたタスクを実施するために書かれた、コンピューティングデバイスのCPUの1つまたは複数のプロセッサ(複数可)によって実行可能な、命令のシーケンスを含む。コンピュータ可読命令は、特定のタスクを実施するかまたは特定の抽象データ型を実装する、関数、オブジェクト、アプリケーションプログラミングインターフェース(API:Application Programming Interface)、コンピューティングデータ構造、および同様なものなどのプログラムモジュールとして実装される場合がある。本明細書で提供される開示に照らせば、コンピュータプログラムが種々の言語の種々のバージョンで書かれる場合があることを当業者は認識するであろう。
【0056】
[072]コンピュータ可読命令の機能性は、種々の環境において、所望に応じて、組み合わされるかまたは分配される場合がある。幾つかの実施形態において、コンピュータプログラムは命令の1つのシーケンスを含む。幾つかの実施形態において、コンピュータプログラムは命令の複数のシーケンスを含む。幾つかの実施形態において、コンピュータプログラムは1つの場所から提供される。他の実施形態において、コンピュータプログラムは複数の場所から提供される。種々の実施形態において、コンピュータプログラムは、1つまたは複数のソフトウェアモジュールを含む。種々の実施形態において、コンピュータプログラムは、1つまたは複数のウェブアプリケーション、1つまたは複数のモバイルアプリケーション、1つまたは複数のスタンドアロンアプリケーション、1つまたは複数のウェブブラウザプラグイン、エクステンション、アドイン、またはアドオン、あるいはそれらの組み合わせを、部分的にまたは全体として含む。
モバイルアプリケーション
[073]幾つかの実施形態において、コンピュータプログラムは、モバイルコンピューティングデバイスに提供されるモバイルアプリケーションを含む。幾つかの実施形態において、モバイルアプリケーションは、モバイルコンピューティングデバイスが製造されるときにモバイルコンピューティングデバイスに提供される。他の実施形態において、モバイルアプリケーションは、本明細書で説明するコンピュータネットワークを介してモバイルコンピューティングデバイスに提供される。
【0057】
[074]本明細書で提供される開示を考慮して、モバイルアプリケーションは、当技術分野で知られているハードウェア、言語、および開発環境を使用して当業者によって知られている技法によって作成される。モバイルアプリケーションが、幾つかの言語で書かれることを当業者は認識するであろう。適切なプログラミング言語は、非制限的な例として、C、C++、C♯、Objective-C、Java(商標)、JavaScript、Pascal、Object Pascal、Python(商標)、Ruby、VB.NET、WML、およびCSSを有するかまたはCSSを有さないXHTML/HTML、またはそれらの組み合わせを含む。
【0058】
[075]適切なモバイルアプリケーション開発環境は、幾つかのソースから入手可能である。市販の開発環境は、非制限的な例として、AirplaySDK、alcheMo、Appcelerator(登録商標)、Celsius、Bedrock、Flash Lite、.NET Compact Framework、Rhomobile、およびWorkLight Mobile Platformを含む。非制限的な例として、Lazarus、MobiFlex、MoSync、およびPhonegapを含む他の開発環境は、費用なしで入手可能である。同様に、モバイルデバイス製造業者は、非制限的な例として、iPhoneおよびiPad(iOS) SDK、Android(商標)SDK, BlackBerry(登録商標)SDK、BREW SDK、Palm(登録商標)OS SDK、Symbian SDK、webOS SDK、およびWindows(登録商標)Mobile SDKを含むソフトウェア開発者キットを配信する。
ウェブアプリケーション
[076]幾つかの実施形態において、コンピュータプログラムはウェブアプリケーションを含む。本明細書で提供される開示に照らして、ウェブアプリケーションが、種々の実施形態において、1つまたは複数のソフトウェアフレームワークおよび1つまたは複数のデータベースシステムを利用することを当業者は認識するであろう。幾つかの実施形態において、ウェブアプリケーションは、Microsoft(登録商標).NETまたはルビーオンレイルズ(RoR:Ruby on Rails)などのソフトウェアフレームワーク上で作成される。幾つかの実施形態において、ウェブアプリケーションは、非制限的な例として、リレーショナル、非リレーショナル、オブジェクト指向、アソシアティブ、XML、およびドキュメント指向データベースシステムを含む1つまたは複数のデータベースシステムを利用する。さらなる実施形態において、適切なリレーショナルデータベースシステムは、非制限的な例として、Microsoft(登録商標)SQL Server、mySQL(商標)、およびOracle(登録商標)を含む。ウェブアプリケーションが、種々の実施形態において、1つまたは複数の言語の1つまたは複数のバージョンで書かれることも当業者は認識するであろう。ウェブアプリケーションは、1つまたは複数のマークアップ言語、プレゼンテーション定義言語、クライアントサイドスクリプティング言語、サーバサイドコーディング言語、データベースクエリ言語、またはそれらの組み合わせで書かれる場合がある。幾つかの実施形態において、ウェブアプリケーションは、ハイパーテキストマークアップ言語(HTML:Hypertext Markup Language)、拡張可能ハイパーテキストマークアップ言語(XHTML:Extensible Hypertext Markup Language)、または拡張可能マークアップ言語(XML:eXtensible Markup Language)などのマークアップ言語で或る程度書かれる。幾つかの実施形態において、ウェブアプリケーションは、カスケーディングスタイルシート(CSS:Cascading Style Sheet)などのプレゼンテーション定義言語で或る程度書かれる。幾つかの実施形態において、ウェブアプリケーションは、非同期JavaScriptおよびXML(AJAX:Asynchronous JavaScript and XML)、Flash(登録商標)ActionScript、JavaScript、またはSilverlight(登録商標)などのクライアントサイドスクリプティング言語で或る程度書かれる。幾つかの実施形態において、ウェブアプリケーションは、アクティブサーバページ(ASP:Active Server Pages)、ColdFusion(登録商標)、Perl、Java(商標)、Javaサーバページ(JSP:JavaServer Pages),ハイパーテキストプリプロセッサ(PHP:Hypertext Preprocessor)、Python(商標)、Ruby、Tel、Smalltalk、WebDNA(登録商標)、またはGroovyなどのサーバサイドコーディング言語で或る程度書かれる。幾つかの実施形態において、ウェブアプリケーションは、構造化クエリ言語(SQL:Structured Query Language)などのデータベースクエリ言語で或る程度書かれる。幾つかの実施形態において、ウェブアプリケーションは、IBM(登録商標)Lotus Domino(登録商標)などのエンタープライズサーバ製品を統合する。幾つかの実施形態において、ウェブアプリケーションは、メディアプレーヤ要素を含む。種々のさらなる実施形態において、メディアプレーヤ要素は、非制限的な例として、Adobe(登録商標)Flash(登録商標)、HTML 5、Apple(登録商標)QuickTime(登録商標)、Microsoft(登録商標)Silverlight(登録商標)、Java(商標)、およびUnity(登録商標)を含む多くの適切なマルチメディア技術の1つまたは複数を利用する。
ソフトウェアモジュール
[077]幾つかの実施形態において、本明細書で開示するプラットフォーム、システム、媒体、および方法は、ソフトウェア、サーバ、および/またはデータベースモジュール、あるいはその使用を含む。本明細書で提供される開示を考慮すると、ソフトウェアモジュールは、当技術分野に知られている機械、ソフトウェア、および言語を使用して、当業者に知られている技法によって作成される。本明細書で開示するソフトウェアモジュールは、多数の方法で実装される。種々の実施形態において、ソフトウェアモジュールは、ファイル、コードのセクション、プログラミングオブジェクト、プログラミング構造、分散型コンピューティングリソース、クラウドコンピューティングリソース、またはそれらの組み合わせを含む。さらなる種々の実施形態において、ソフトウェアモジュールは、複数のファイル、複数のコードのセクション、複数のプログラミングオブジェクト、複数のプログラミング構造、複数の分散型コンピューティングリソース、複数のクラウドコンピューティングリソース、またはそれらの組み合わせを含む。種々の実施形態において、1つまたは複数のソフトウェアモジュールは、非制限的な例として、ウェブアプリケーション、モバイルアプリケーション、スタンドアロンアプリケーション、および分散型またはクラウドコンピューティングアプリケーションを含む。幾つかの実施形態において、ソフトウェアモジュールは、1つのコンピュータプログラムまたはアプリケーション内にある。他の実施形態において、ソフトウェアモジュールは、2つ以上のコンピュータプログラムまたはアプリケーション内にある。幾つかの実施形態において、ソフトウェアモジュールは、1つの機械上でホストされる。他の実施形態において、ソフトウェアモジュールは、2つ以上の機械上でホストされる。さらなる実施形態において、ソフトウェアモジュールは、クラウドコンピューティングプラットフォームなどの分散型コンピューティングプラットフォーム上でホストされる。幾つかの実施形態において、ソフトウェアモジュールは、1つの場所の1つまたは複数の機械上でホストされる。他の実施形態において、ソフトウェアモジュールは、2つ以上の場所の1つまたは複数の機械上でホストされる。
データベース
[078]幾つかの実施形態において、本明細書で開示するプラットフォーム、システム、媒体、および方法は、1つまたは複数のデータベースまたはその使用を含む。本明細書で提供される開示を考慮すると、多くのデータベースが、個人識別情報(例えば、個人識別子データ)および/または患者の医療ファイルに関連する医療データ(例えば、画像、経歴情報、および/または、診断および/または処置を含むデータ)情報の記憶および取り出しに適することを当業者は認識するであろう。種々の実施形態において、適切なデータベースは、非制限的な例として、リレーショナルデータベース、非リレーショナルデータベース、オブジェクト指向データベース、オブジェクトデータベース、実体関連モデルデータベース、アソシアティブデータベース、XMLデータベース、ドキュメント指向データベース、およびグラフデータベースを含む。さらなる非制限的な例は、SQL、PostgreSQL、MySQL、Oracle、DB2、Sybase、およびMongoDBを含む。幾つかの実施形態において、データベースはインターネットベースである。さらなる実施形態において、データベースはウェブベースである。なおさらなる実施形態において、データベースはクラウドコンピューティングベースである。特定の実施形態において、データベースは分散型データベースである。他の実施形態において、データベースは1つまたは複数のローカルコンピュータ記憶デバイスに基づく。
特定の定義
[079]別段に定義されない限り、本明細書で使用される全ての技術用語は、本主題が属する技術分野の専門家によって一般に理解されるのと同じ意味を有する。
【0059】
[080]本明細書および添付の特許請求項で使用されるように、単数形「1つの(a)」、「1つの(an)」、および「その(the)」は、別段に文脈が明確に指示しない限り、複数参照を含む。本明細書の「または(or)」に対するいずれの参照も、別段に述べない限り、「および/または(and/or)」を包含することを意図される。
【0060】
[081]本明細書全体を通して、「幾つかの実施形態(some embodiments)」、「さらなる実施形態(further embodiments)」、または「特定の実施形態(a particular embodiment)」に対する参照は、実施形態に関連して説明する特定の特徴、構造、または特性が少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。そのため、本明細書全体を通しての種々の場所におけるフレーズ「幾つかの実施形態において(in some embodiments)」または「さらなる実施形態において(in further embodiments)」または「特定の実施形態において(in a particular embodiment)」の出現は、必ずしも全てが同じ実施形態を参照するわけではない。さらに、特定の特徴、構造、または特性は、1つまたは複数の実施形態において、任意の適切な方法で組み合わされる場合がある。
【0061】
[082]本主題の好ましい実施形態が、本明細書で示され、説明されたが、そのような実施形態が単に例として提供されることが当業者に明らかになるであろう。多数の変形、変更、および置換を、ここで、本主題から逸脱することなく当業者が思い付くことになる。本明細書で説明する本主題の実施形態に対する種々の代替が本主題を実施するときに採用される場合があることが理解されるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
【手続補正書】
【提出日】2024-06-12
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アップグレードされた医療撮像システムを提供するプラットフォームであって、
a)複数の患者電子医療記録(EMR)を含むデータストアを備える電子医療記録システムと、
b)既存の医療撮像システムと、
c)ヘルスケアプロバイダアプリケーションを備えるモバイルデバイスであって、前記ヘルスケアプロバイダアプリケーションは、
i)患者に関連する一意の患者識別子を取得するように構成される走査モジュール、
ii)モバイルデバイスのスクリーン上に前記一意の患者識別子を含むヘルスケアプロバイダアクセシビリティ表示を提供するように構成されるアクセシビリティモジュール、および、
iii)ネットワークを通じて前記一意の患者識別子を送信するように構成されるフロントエンドデータ品質モジュールを備える、
モバイルデバイスと、
d)インターフェースアプリケーションを備えるサーバであって、前記インターフェースアプリケーションは、
i)前記ネットワークを通じて前記一意の患者識別子を受信するように構成されるバックエンドデータ品質モジュール、
ii)複数の動作を実施するように構成される撮像セッションモジュールであって、前記複数の動作は、
1.前記一意の患者識別子を使用して撮像セッション記録を作成すること、
2.前記既存の医療撮像システムから少なくとも1つの医療画像を受信すること、および、
3.前記一意の患者識別子および前記少なくとも1つの医療画像に少なくとも部分的に基づいて医療撮像記録を作成することを含む、
撮像セッションモジュール、および、
iii)前記電子医療記録システムの前記データストアにおいて前記医療撮像記録を前記患者についての前記電子医療記録に対して永続化させるように構成されるEMRモジュールを備える、
サーバと
を備える、プラットフォーム。
【請求項2】
前記既存の医療撮像システムは、超音波デバイス、x線撮影デバイス、磁気共鳴撮像デバイス、内視鏡検査デバイス、サーモグラフィデバイス、写真撮影デバイス、X線コンピュータ断層撮影(CT)デバイス、ポジトロンエミッション断層撮影(PET)デバイス、シングルフォトンエミッションコンピュータ断層撮影(SPECT)デバイス、光音響撮像デバイス、またはそれらの組み合わせを備える、請求項1に記載のプラットフォーム。
【請求項3】
前記ヘルスケアプロバイダアプリケーションは、フロントエンド医療撮像ワークフローアプリケーションを含み、前記ヘルスケアプロバイダアプリケーションは、ネイティブモバイルアプリケーションとして実装される、請求項1に記載のプラットフォーム。
【請求項4】
前記ヘルスケアプロバイダアプリケーションは、前記モバイルデバイスのカメラを使用して前記一意の患者識別子を取得する、請求項1に記載のプラットフォーム。
【請求項5】
前記ヘルスケアプロバイダアプリケーションは、前記ヘルスケアプロバイダアプリケーションを運用するヘルスケアプロバイダのアイデンティティを検証するように構成されるヘルスケアプロバイダサインインモジュールをさらに含む、請求項1に記載のプラットフォーム。
【請求項6】
前記インターフェースアプリケーションのモジュールは、
(i)前記医療撮像記録を前記ヘルスケアプロバイダに送信し、(ii)前記医療撮像記録を専用通信サーバに送信し、および/または(iii)前記電子医療記録システムから患者情報を取り出すために前記一意の患者識別子を使用するように構成される、請求項1に記載のプラットフォーム。
【請求項7】
バックエンド医療撮像ワークフローアプリケーションをさらに含む、請求項1に記載のプラットフォーム。
【請求項8】
前記既存の医療撮像システムは、前記一意の患者識別子にアクセスできない、請求項1に記載のプラットフォーム。
【請求項9】
前記モバイルデバイスも前記ヘルスケアプロバイダアプリケーションも、前記既存の医療撮像システムと直接通信しない、請求項1に記載のプラットフォーム。
【請求項10】
前記既存の医療撮像システムを修正することなく、前記アップグレードされた医療撮像システムを提供するように構成される、請求項1に記載のプラットフォーム。
【請求項11】
前記フロントエンドデータ品質モジュールは、EMRクエリを始動するようにさらに構成され、EMRクエリを始動することは、EMRクエリ始動信号を前記サーバに送信することを含む、請求項1に記載のプラットフォーム。
【請求項12】
既存の医療撮像デバイスの改善されたデータ品質のためのコンピュータ実装式方法であって、
a)モバイルデバイス上のヘルスケアプロバイダアプリケーションを利用して、患者に関連する一意の患者識別子を取得するステップと、
b)前記ヘルスケアプロバイダアプリケーションによって、前記一意の患者識別子を、サーバ上のインターフェースアプリケーションにネットワークを通じて送信するステップと、
c)前記既存の医療撮像システムからの少なくとも1つの医療画像を前記ネットワークを介して前記インターフェースアプリケーションにおいて受信するステップと、
d)前記一意の患者識別子および前記少なくとも1つの医療画像に少なくとも部分的に基づいて医療撮像記録を作成するステップと、
e)前記医療撮像記録を前記患者についての電子医療記録のデータストアに対して永続化させるステップと
を含む、コンピュータ実装式方法。
【請求項13】
f)前記一意の患者識別子を使用して撮像セッション記録を作成するステップと、
g)前記モバイルデバイスのスクリーン上に前記一意の患者識別子を含むヘルスケアプロバイダアクセシビリティ表示を提供するステップ、
h)前記ヘルスケアプロバイダアプリケーションを運用するヘルスケアプロバイダのアイデンティティを検証するステップ、
i)前記医療撮像記録をヘルスケアプロバイダに送信するステップ、
j)前記一意の患者識別子を使用して前記電子医療記録システムから患者情報を取り出すステップ、
k)前記既存の医療撮像システムを修正することなく、前記アップグレードされた医療撮像システムを提供するステップ、
l)前記ヘルスケアプロバイダアプリケーションにおいてEMRクエリ始動信号を生成するステップ、
m)前記サーバを介して前記EMRクエリを前記電子医療記録システムに送信するステップ、または
それらの組み合わせ
をさらに含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記既存の医療撮像システムは、前記一意の患者識別子にアクセスできない、および/または前記モバイルデバイスも前記ヘルスケアプロバイダアプリケーションも、前記既存の医療撮像システムと直接通信しない、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記インターフェースアプリケーションは、前記一意の患者識別子のタイムスタンプを前記少なくとも1つの医療画像のタイムスタンプと比較するように構成される、請求項1に記載のプラットフォーム。
【国際調査報告】