(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-06
(54)【発明の名称】マルチキャストデータ通信の管理
(51)【国際特許分類】
H04W 12/033 20210101AFI20241029BHJP
H04W 4/06 20090101ALI20241029BHJP
H04W 12/10 20210101ALI20241029BHJP
H04W 12/60 20210101ALI20241029BHJP
H04W 76/40 20180101ALI20241029BHJP
【FI】
H04W12/033
H04W4/06
H04W12/10
H04W12/60
H04W76/40
【審査請求】有
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2024523955
(86)(22)【出願日】2022-10-20
(85)【翻訳文提出日】2024-06-24
(86)【国際出願番号】 US2022047217
(87)【国際公開番号】W WO2023069580
(87)【国際公開日】2023-04-27
(32)【優先日】2021-10-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2021-11-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2021-11-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】502208397
【氏名又は名称】グーグル エルエルシー
【氏名又は名称原語表記】Google LLC
【住所又は居所原語表記】1600 Amphitheatre Parkway 94043 Mountain View, CA U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】チー-シャン・ウ
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA30
5K067CC11
5K067EE02
5K067EE10
5K067EE16
5K067HH36
(57)【要約】
無線アクセスネットワーク(RAN)は、マルチキャストおよび/またはブロードキャストサービス(MBS)に対するセキュリティ保護を管理するための方法を実行することができる。この方法は、DLトンネルを介してコアネットワーク(CN)から、MBSセッションに関連付けられているデータパケットを受信すること(802)と、データパケットを複数のUEに伝送することに先立ち、DLトンネルの識別情報に基づきどのセキュリティ保護をデータパケットに適用すべきかを決定すること(804)と、決定済みセキュリティ保護を使用してデータパケットを複数のUEに伝送すること(806)とを含む。UEは、RANから、RANと論理チャネルを確立するためのコンフィギュレーションを受信し(902)、論理チャネルを介してRANから、MBSセッションに関連付けられているデータパケットを受信し(904)、コンフィギュレーションに基づき、どのセキュリティ保護をデータパケットに適用すべきかを決定し(906)、決定済みセキュリティ保護をデータパケットに適用する(908)ことができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
マルチキャストおよび/またはブロードキャストサービス(MBS)に対するセキュリティ保護を管理するための無線アクセスネットワーク(RAN)における方法であって、
前記RANによってコアネットワーク(CN)から、MBSセッションに関連付けられているデータパケットを受信するステップと、
前記データパケットを複数のUEに伝送するのに先立ち、前記RANによって複数のセキュリティ保護から、前記データパケットに適用すべき第1のセキュリティ保護を選択するステップであって、前記選択するステップは前記データパケットが前記複数のUEにマルチキャストされるべきかどうかに基づく、ステップと、
前記RANによって、前記第1のセキュリティ保護を使用して前記データパケットを前記複数のUEに伝送するステップとを含む方法。
【請求項2】
前記CNから前記データパケットを受信する前記ステップは、ダウンリンク(DL)データトンネルを介して前記CNから前記データパケットを受信するステップを含み、
前記データパケットが前記複数のUEにマルチキャストされるべきかどうかに基づき前記第1のセキュリティ保護を選択する前記ステップは、前記DLデータトンネルの識別情報に基づき前記第1のセキュリティ保護を選択するステップを含む請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記識別情報は、前記DLトンネルが前記複数のUEに共通であることを示し、
前記第1のセキュリティ保護は、ヌルセキュリティ保護である請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記識別情報は、前記DLトンネルが前記複数のUEに共通であることを示し、
前記第1のセキュリティ保護は、非ヌルセキュリティ保護である請求項2に記載の方法。
【請求項5】
ヌルセキュリティ保護は、共通セキュリティ保護である請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記データパケットが前記複数のUEにマルチキャストされるべきと決定するステップをさらに含む請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記データパケットがMBS無線ベアラ(MRB)を介して前記複数のUEに伝送されるべきと決定するステップをさらに含む請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記データパケットが前記MBSセッションに関連付けられていると決定するステップをさらに含む請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記識別情報は、前記DLトンネルが前記複数のUEのうちの1つのみに固有であることを示し、
前記第1のセキュリティ保護は、ヌルセキュリティ保護である請求項2に記載の方法。
【請求項10】
前記識別情報は、前記DLトンネルが前記複数のUEのうちの1つのみに固有であることを示し、
前記第1のセキュリティ保護は、非ヌルセキュリティ保護である請求項2に記載の方法。
【請求項11】
前記非ヌルセキュリティ保護は、UE固有セキュリティ保護である請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記データパケットがユニキャストを使用して前記複数のUEのうちの前記1つに伝送されるべきと決定するステップをさらに含む請求項9から11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記データパケットがデータ無線ベアラ(DRB)を介して前記複数のUEのうちの前記1つに伝送されるべきと決定するステップをさらに含む請求項9から11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
前記データパケットがMBSセッションに関連付けられていないと決定するステップをさらに含む請求項9から11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
前記データパケットを前記複数のUEに伝送するステップは、前記RANの第1のノードによって、前記データパケットを前記RANの第2のノードを介して前記複数のUEに伝送するステップを含む請求項1から14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
前記第1のノードは、前記RANに含まれる第1の分散型基地局内の第1の中央ユニット(CU)、または第1の基地局のうちの一方であり、
前記第2のノードは、分散型基地局内の分散ユニット(DU)、第2の分散型基地局内の第2のCU、または第2の基地局のうちの1つである請求項15に記載の方法。
【請求項17】
処理ハードウェアを含み、請求項1から16のいずれか一項に記載の前記方法を実行するように構成されているRAN。
【請求項18】
マルチキャストおよび/またはブロードキャストサービス(MBS)に対するセキュリティチェックを管理するためのユーザ機器(UE)における方法であって、
無線アクセスネットワーク(RAN)から前記UEによって、MBSセッションに関連付けられているデータパケットを受信するステップと、
複数のセキュリティチェックスキームから、前記UEによって、また前記データパケットが前記RANから受信された際に従ったコンフィギュレーションに基づき、前記データパケットに適用すべき第1のセキュリティチェックスキームを選択するステップと、
前記第1のセキュリティチェックスキームに従って前記データパケットを処理するステップとを含む方法。
【請求項19】
前記第1のセキュリティチェックスキームを選択する前記ステップは、
ヌルセキュリティスキームを、前記UEが任意のセキュリティキーを適用することを控えそれによってヌルセキュリティチェックを実装するように、選択するステップ、または
非ヌルセキュリティスキームを、前記UEがセキュリティキーを受信済みデータパケットに適用するように、選択するステップを含む請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記セキュリティキーは、マルチキャストおよび/もしくはブロードキャストサービス(MBS)に関連付けられている共通セキュリティキーまたは前記UEに割り当てられたUE固有セキュリティキーを含む請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記セキュリティキーは、復号化手順または完全性チェック手順に関連付けられている請求項19から20のいずれか一項に記載の方法。
【請求項22】
前記第1のセキュリティチェックスキームを選択する前記ステップは、前記データパケットが受信された際に従ったハイブリッド自動再送要求(HARQ)プロセスの数に基づく請求項18から21のいずれか一項に記載の方法。
【請求項23】
前記第1のセキュリティチェックスキームを選択する前記ステップは、前記データパケットが受信された際に従ったダウンリンク制御情報(DCI)の形式に基づく請求項18から21のいずれか一項に記載の方法。
【請求項24】
前記第1のセキュリティチェックスキームを選択する前記ステップは、前記データパケットが半永続的スケジューリング(SPS)リソースを介して受信されたかどうかに基づく請求項18から21のいずれか一項に記載の方法。
【請求項25】
前記第1のセキュリティチェックスキームを選択する前記ステップは、前記データパケットが受信された際に従ったDCIが構成済みスケジューリング無線ネットワーク一時識別子(CS-RNTI)またはグループCS-RNTI(G-CS-RNTI)を使用してスクランブルされたかどうかに基づく請求項18から21のいずれか一項に記載の方法。
【請求項26】
前記第1のセキュリティチェックスキームを選択する前記ステップは、前記データパケットが受信された際に従ったDCIがセルRNTI(C-RNTI)またはG-CS-RNTIを使用してスクランブルされたかどうかに基づく請求項18から21のいずれか一項に記載の方法。
【請求項27】
前記第1のセキュリティチェックスキームを選択する前記ステップは、前記データパケットがマルチキャストコンフィギュレーション/ブロードキャストコンフィギュレーションまたはユニキャストコンフィギュレーションに従って受信されたかどうかに基づく請求項18から21のいずれか一項に記載の方法。
【請求項28】
前記第1のセキュリティチェックスキームを選択する前記ステップは、前記データパケットが受信された際に経由した論理チャネルの論理チャネル識別子が特定の形式に準拠しているかどうかに基づく請求項18から21のいずれか一項に記載の方法。
【請求項29】
前記第1のセキュリティチェックスキームを選択する前記ステップは、前記データパケットが受信された際に経由した論理チャネルの論理チャネル識別子が所定の範囲内にあるかどうかに基づく請求項18から21のいずれか一項に記載の方法。
【請求項30】
前記第1のセキュリティチェックスキームを選択する前記ステップは、前記データパケットが受信された際に経由した論理チャネルの論理チャネル識別子が所定の値を有しているかどうかに基づく請求項18から21のいずれか一項に記載の方法。
【請求項31】
前記第1のセキュリティチェックスキームを選択する前記ステップは、前記データパケットが受信された際に経由した論理チャネルがMBS無線ベアラ(MRB)に関連付けられているかどうかに基づく請求項18から21のいずれか一項に記載の方法。
【請求項32】
前記UEによって、前記RANから前記コンフィギュレーションを受信するステップをさらに含み、
前記コンフィギュレーションは前記RANと論理チャネルを確立するためのコンフィギュレーションであり、
前記RANから前記データパケットを受信する前記ステップは、前記データパケットを受信するステップを含む請求項18から31のいずれか一項に記載の方法。
【請求項33】
前記コンフィギュレーションは、前記論理チャネルがマルチキャストトラフィックチャネル(MTCH)であることを示す識別情報を含み、
前記第1のセキュリティチェックスキームは、ヌルセキュリティ保護を含む請求項32に記載の方法。
【請求項34】
前記コンフィギュレーションは、前記論理チャネルがMTCHであることを示す識別情報を含み、
前記第1のセキュリティチェックスキームは、非ヌルセキュリティ保護を含む請求項32に記載の方法。
【請求項35】
前記非ヌルセキュリティ保護は、共通セキュリティ保護である請求項34に記載の方法。
【請求項36】
前記コンフィギュレーションに基づき前記第1のセキュリティチェックスキームを選択する前記ステップは、前記データパケットがマルチキャストを使用して前記RANから伝送されることを決定するステップを含む請求項32から35のいずれか一項に記載の方法。
【請求項37】
前記コンフィギュレーションは、前記論理チャネルが個別トラフィックチャネル(DTCH)または個別制御チャネル(DCCH)であることを示す識別情報を含む請求項32に記載の方法。
【請求項38】
前記コンフィギュレーションに基づき前記第1のセキュリティチェックスキームを選択する前記ステップは、前記識別情報に基づき前記第1のセキュリティチェックスキームを選択するステップを含む請求項39に記載の方法。
【請求項39】
前記コンフィギュレーションに基づき前記第1のセキュリティチェックスキームを選択する前記ステップは、前記データパケットがユニキャストを使用して前記RANから伝送されると決定するステップを含む請求項32、37、および38のいずれか一項に記載の方法。
【請求項40】
前記コンフィギュレーションは、グループ無線ネットワーク一時識別子(G-RNTI)を含み、
前記第1のセキュリティスキームは、ヌルセキュリティ保護を含む請求項32に記載の方法。
【請求項41】
前記コンフィギュレーションは、G-RNTIを含み、
前記第1のセキュリティスキームは、非ヌルセキュリティ保護を含む請求項32に記載の方法。
【請求項42】
前記非ヌルセキュリティ保護は、共通セキュリティ保護である請求項41に記載の方法。
【請求項43】
前記RANから前記データパケットを受信する前記ステップは、前記UEに関連付けられているセル無線ネットワーク一時識別子(C-RNTI)を使用して前記データパケットを受信するステップを含み、
前記第1のセキュリティスキームは、ヌルセキュリティ保護を含む請求項32に記載の方法。
【請求項44】
前記RANから前記データパケットを受信する前記ステップは、前記UEに関連付けられているC-RNTIを使用して前記データパケットを受信するステップを含み、
前記第1のセキュリティスキームは、非ヌルセキュリティ保護を含む請求項32に記載の方法。
【請求項45】
前記非ヌルセキュリティ保護は、UE固有セキュリティ保護である請求項44に記載の方法。
【請求項46】
前記第1のセキュリティチェックスキームに従って前記データパケットを処理するステップは、前記第1のセキュリティチェックスキームを前記UEに適用するステップを含む請求項18から45のいずれか一項に記載の方法。
【請求項47】
処理ハードウェアを含み、請求項18から46のいずれか一項に記載の前記方法を実行するように構成されているUE。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ワイヤレス通信に関するものであり、より詳細には、マルチキャストおよび/またはブロードキャストサービス(MBS)データおよび非MBSデータに対するデータ通信およびセキュリティ保護を管理することに関するものである。
【背景技術】
【0002】
本明細書で与えられている背景の説明は、本開示の文脈を一般的に提示することを目的としている。現在名前を挙げられている発明者らの研究は、研究がこの背景技術の節で説明されている範囲で、さらには、出願の時点において他の何らかの形で従来技術としての資格があり得ない説明の態様は、明示的にも暗示的にも本開示に対する従来技術として認められない。
【0003】
電気通信システムにおいて、無線プロトコルスタックのパケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP)副層は、ユーザプレーンデータの転送、暗号化、完全性保護などのサービスを提供する。たとえば、発展型ユニバーサル地上無線アクセス(EUTRA)無線インターフェース(第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)仕様TS 36.323参照)および新無線(NR)(3GPP仕様TS 38.323参照)に対して定義されたPDCP副層は、ユーザデバイス(ユーザ機器または「UE」とも呼ばれる)から基地局へのアップリンク方向、さらには基地局からUEへのダウンリンク方向のプロトコルデータユニット(PDU)の順序付けを提供する。PDCP副層は、また、シグナリング無線ベアラ(SRB)のためのサービスを無線リソース制御(RRC)副層に提供する。PDCP副層は、データ無線ベアラ(DRB)用のサービスをサービスデータアダプテーションプロトコル(SDAP)副層、またはインターネットプロトコル(IP)層、イーサネットプロトコル層、およびインターネット制御メッセージプロトコル(ICMP)層などのプロトコル層にさらに提供する。一般的に言えば、UEおよび基地局は、SRBを使用してRRCメッセージさらにはノンアクセスストラタム(NAS)メッセージを交換することができ、DRBを使用してユーザプレーン上でデータをトランスポートすることができる。
【0004】
いくつかのシナリオにおけるUEは、バックホールによって相互接続された、無線アクセスネットワーク(RAN)の複数のノード(たとえば、基地局または分散型基地局もしくは非集約型基地局(disaggregated base station)のコンポーネント)のリソースを同時利用することができる。これらのネットワークノードが異なる無線アクセス技術(RAT)をサポートしているときに、この種のコネクティビティはマルチ無線デュアルコネクティビティ(multi-radio dual connectivity)(MR-DC)と称される。MR-DCで動作するときに、マスターノード(MN)として動作する基地局に関連付けられているセルは、マスターセルグループ(MCG)を定義し、セカンダリーノード(SN)として動作する基地局に関連付けられているセルは、セカンダリーセルグループ(SCG)を定義する。MCGは、プライマリーセル(PCell)および0個、1個、またはそれ以上のセカンダリーセル(SCell)をカバーし、SCGは、プライマリーセカンダリーセル(PSCell)および0個、1個、またはそれ以上のSCellをカバーする。UEは、MNと(MCGを介して)、およびSNと(SCGを介して)通信する。他のシナリオでは、UEは一度に1つの基地局のリソースを利用する、すなわち、シングルコネクティビティ(SC)である。SCにおけるUEは、MNと、MCGを介して、通信を行うのみである。基地局および/またはUEは、UEが別の基地局との無線接続をいつ確立すべきであるかを決定する。たとえば、基地局は、UEを別の基地局にハンドオーバーすることを決定し、ハンドオーバー手順を開始することができる。他のシナリオにおけるUEは、バックホールによって相互接続された、別のRANノード(たとえば、基地局または分散型もしくは非集約型基地局のコンポーネント)のリソースを同時利用することができる。
【0005】
UEは、いくつかのタイプのSRBおよびDRBを使用することができる。いわゆる「SRB1」リソースは、いくつかの場合において個別制御チャネル(DCCH)上のNASメッセージを含むRRCメッセージを搬送し、「SRB2」リソースは、これもまたDCCH上であるがSRB1リソースよりも優先度が低い、ログに記録された測定情報またはNASメッセージを含むRRCメッセージをサポートする。より一般的には、SRB1およびSRB2リソースは、UEおよびMNがMNに関係するRRCメッセージを交換し、SNに関係するRRCメッセージを埋め込むことを可能にし、またMCG SRBとも称され得る。「SRB3」リソースは、UEおよびSNがSNに関係するRRCメッセージを交換することを可能にし、これもSCG SRBと称され得る。スプリットSRBは、UEが、MNおよびSNの下位層リソースを介して、MNと直接的にRRCメッセージを交換することを可能にする。さらに、MNで終端し、MNのみの下位層リソースを使用するDRBは、MCG DRBと称され、SNで終端し、SNのみの下位層リソースを使用するDRBは、SCG DRBと称され、MNまたはSNで終端するが、MNおよびSNの両方の下位層リソースを使用するDRBは、スプリットDRBと称され得る。MNで終端するが、SNのみの下位層リソースを使用するDRBは、MN終端SCG DRBと称され得る。SNで終端するが、MNのみの下位層リソースを使用するDRBは、SN終端MCG DRBと称され得る。
【0006】
UEは、SC動作であろうとDC動作であろうと、一方のセルから他方のセルに切り替えるためにハンドオーバー手順を実行することができる。これらの手順は、RANノードおよびUEの間のメッセージング(たとえば、RRCシグナリングおよび準備)を伴う。UEは、シナリオに応じて、サービング基地局のセルからターゲット基地局のターゲットセルへ、またはサービング基地局の第1の分散ユニット(DU)のセルから同じ基地局の第2のDUのターゲットセルへのハンドオーバーを行い得る。DCシナリオでは、UEは、PSCellを変更するためにPSCell変更手順を実行することができる。これらの手順は、RANノードおよびUEの間のメッセージング(たとえば、RRCシグナリングおよび準備)を伴う。UEは、シナリオに応じて、サービングSNのPSCellからターゲットSNのターゲットPSCellへ、または基地局のソースDUのPSCellから同じ基地局のターゲットDUのPSCellへのPSCell変更を実行し得る。さらに、UEは、同期再コンフィギュレーション(reconfiguration)のためにセル内でハンドオーバーまたはPSCell変更を実行し得る。
【0007】
第5世代(5G)新無線(NR)要件に従って動作する基地局は、第4世代(4G)基地局に比べて著しく広い帯域幅をサポートする。したがって、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)では、リリース15について、ユーザ機器ユニット(UE)が周波数範囲1(FR1)の100MHz帯域幅と周波数範囲2(FR2)の400MHz帯域幅をサポートすることを提案した。5G NRでは典型的なキャリアの帯域幅が比較的広いので、3GPPでは、リリース17について5G NR基地局がマルチキャストおよび/またはブロードキャストサービス(MBS)をUEに提供することができることを提案している。MBSは、たとえば透過的なIPv4/IPv6マルチキャスト配信、IPTV、ワイヤレスでのソフトウェア配信、グループ通信、Internet of Things(IoT)アプリケーション、V2Xアプリケーション、公衆安全に関係する緊急メッセージなどの、多くのコンテンツ配信アプリケーションにおいて有用であり得る。
【0008】
5G NRは、無線インターフェース上のMBSパケットフローの伝送にポイントツーポイント(PTP)およびポイントツーマルチポイント(PTM)の両方の配信方法を提供する。PTP通信では、RANノードは、各MBSデータパケットの異なるコピーを無線インターフェース上で異なるUEに伝送するが、PTM通信では、RANノードは、各MBSデータパケットの単一のコピーを無線インターフェース上で複数のUEに伝送する。しかしながら、いくつかのシナリオでは、RANノードがMBSデータパケットにセキュリティ保護を(たとえば、セキュリティアルゴリズム、セキュリティキーを使用して)適用する方法は、仮にあったとしても、不明確である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
無線アクセスネットワーク(RAN)および/またはユーザ機器(UE)は、マルチキャストおよび/またはブロードキャストサービス(MBS)のセキュリティチェックおよび/またはセキュリティ保護を管理するために本開示の技術を実装することができる。たとえば、UEは、マルチキャストおよび/またはブロードキャストサービス(MBS)に関連するデータパケットを含む、RANから受信されたデータパケットに対するセキュリティチェックまたは検証(たとえば、復号化および/または完全性保護)を管理するために本開示の技術を実装することができる。
【0010】
最初に、RANは、ダウンリンク(DL)トンネル上でコアネットワーク(CN)からMBSセッションに関連付けられているデータパケットを受信する。データパケットを複数のUEに伝送することに先立ち、RANはDLトンネルの識別情報に基づき、どのセキュリティチェックスキームおよび/またはどのセキュリティ保護をデータパケットに適用すべきかを決定することができる。一実装形態において、RANがDLトンネルが共通DLトンネルであると決定した場合、RANは、データパケットがマルチキャストまたは1つもしくは複数のMBS無線ベアラ(MRB)を使用して複数のUEに伝送されるべきであることを決定することができる。別の実装形態では、RANがDLトンネルが複数のUEのうちの1つにのみ固有のDLトンネルであると決定した場合、RANは、そのUEに対するデータパケットがユニキャストまたはDRBを介して伝送されるべきであることを決定することができる。これらの実装形態のいずれかにおいて、RANは、ヌルセキュリティチェックスキーム(null security check scheme)(たとえば、ヌルセキュリティ保護を含み得る)をデータパケットに適用するか(データパケットにセキュリティチェックスキームおよび/またはセキュリティ保護を適用することを事実上控える)、または非ヌルセキュリティチェックスキームおよび/または非ヌルセキュリティ保護をデータパケットに適用するかのいずれかを行うことができる。非ヌルセキュリティチェックスキームおよび/または非ヌルセキュリティ保護は、複数のUEのうちの1つのみに個別(すなわち、固有)であり得る、またはデータパケットを受信する複数のUEのすべてに共通であり得る。
【0011】
UEが論理チャネル上でRANからデータパケットを受信することに先立ち、UEは、論理チャネルを確立するためのコンフィギュレーション(configuration)をRANから受信する。コンフィギュレーションに基づき、UEは、どのセキュリティチェックスキームおよび/またはセキュリティ保護を着信データパケットに適用すべきかを決定することができる。一実装形態において、UEがコンフィギュレーションから論理チャネルがマルチキャストトラフィック専用のチャネル(たとえば、マルチキャストトラフィックチャネル(MTCH))であると決定した場合、UEはデータパケットがマルチキャストを使用してRANから伝送されることを予想する。別の実装形態では、UEがコンフィギュレーションから論理チャネルがマルチキャストトラフィック専用のチャネル(たとえば、個別トラフィックチャネル(DTCH)または個別制御チャネル(DCCH))でないと決定した場合、UEは、データパケットがユニキャストを介して受信されることを予想する。さらに別の実装形態では、UEがコンフィギュレーションがグループ無線ネットワーク一時識別子(G-RNTI)を含むと決定した場合、UEは、データパケットがマルチキャストを使用してRANから伝送されることを予想する。これらの実装形態のいずれにおいても、UEは、ヌルセキュリティチェックスキーム(たとえば、ヌルセキュリティ保護を含み得る)をデータパケットに適用するか(データパケットにセキュリティチェックスキームおよび/またはセキュリティ保護を適用することを事実上控える)、または非ヌルセキュリティチェックスキームおよび/または非ヌルセキュリティ保護をデータパケットに適用するかのいずれかを行うことができる。非ヌルセキュリティチェックスキームおよび/または非ヌルセキュリティ保護は、UEに固有であるか、またはUEおよびデータパケットを受信する他のUEに共通であり得る。
【課題を解決するための手段】
【0012】
これらの技術の例示的な実施形態は、MBSに対するセキュリティ保護を管理するためのRANにおける方法である。この方法は、処理ハードウェアによって、またダウンリンク(DL)トンネルを介してコアネットワーク(CN)から、MBSセッションに関連付けられているデータパケットを受信することと、データパケットを複数のUEに伝送することに先立ち、処理ハードウェアによって、DLトンネルの識別情報に基づきどのセキュリティ保護をデータパケットに適用すべきかを決定することと、処理ハードウェアによって、決定済みセキュリティ保護を使用してデータパケットを複数のUEに伝送することとを含む。セキュリティ保護は、ヌルセキュリティ保護または非ヌルセキュリティ保護(たとえば、UE固有セキュリティ保護、または共通セキュリティ保護)であり得る。これらの技術の別の例示的な実施形態は、処理ハードウェアを備え、上記の方法を実装するように構成されているRANである。
【0013】
これらの技術の別の例示的な実施形態は、MBSに対するセキュリティ保護を管理するためのUEにおける方法である。この方法は、処理ハードウェアによって、また無線アクセスネットワーク(RAN)から、RANとの論理チャネルを確立するためのコンフィギュレーションを受信することと、処理ハードウェアによって、また論理チャネルを介してRANから、MBSセッションに関連付けられているデータパケットを受信することと、処理ハードウェアによって、コンフィギュレーションに基づき、どのセキュリティ保護をデータパケットに適用すべきかを決定することと、処理ハードウェアによって、決定済みセキュリティ保護をデータパケットに適用することとを含む。セキュリティ保護は、ヌルセキュリティ保護または非ヌルセキュリティ保護(たとえば、UE固有セキュリティ保護、または共通セキュリティ保護)であり得る。これらの技術の別の例示的な実施形態は、処理ハードウェアを備え、上記の方法を実装するように構成されているUEである。
【0014】
これらの技術のさらに別の例示的な実施形態は、MBSに対するセキュリティチェックを管理するためのUEにおける方法である。この方法は、無線アクセスネットワーク(RAN)から処理ハードウェアによって、MBSセッションに関連付けられているデータパケットを受信することと、処理ハードウェアによって、データパケットがRANから受信された際に従ったコンフィギュレーションに基づき、どのようなセキュリティチェックスキームをデータパケットに適用すべきかを決定することと、決定済みセキュリティチェックスキームに従ってデータパケットを処理することとを含む。
【0015】
これらの技術のなおも別の例示的な実施形態は、上記の方法を実装するように構成されている処理ハードウェア(たとえば、1つまたは複数のプロセッサ、および非一時的コンピュータ可読媒体上に記憶された命令)を含むUEである。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1A】UEとRANとの間のデータ通信におけるセキュリティ保護を管理するための本開示の技術が実装され得る例示的なシステムのブロック図である。
【
図1B】
図1AのRANの基地局の任意の1つまたは複数の例示的な分散型実装形態のブロック図である。
【
図2A】
図1AのUEが
図1Aの基地局と通信する際に従い得る例示的なプロトコルスタックを示す図である。
【
図2B】
図1AのUEが基地局のDUおよびCUと通信する際に従い得る例示的なプロトコルスタックのブロック図である。
【
図3】それぞれ、MBSセッションおよびPDUセッションに対する例示的なトンネルアーキテクチャを例示するブロック図である。
【
図4】
図1Bの分散型基地局で実装され得る、分散型基地局がUEとのマルチキャスト、ブロードキャスト、および/またはユニキャストトラフィックを通信するように構成することができる例示的なMRBおよびDRBを例示するブロック図である。
【
図5A】
図1Bの分散型基地局で実装され得る、複数のUEにMBSセッションのMBSデータを伝送するためのリソースを構成するための例示的な方法のメッセージシーケンスの図である。
【
図5B】
図1Bの分散型基地局で実装され得る、複数のUEにMBSセッションのMBSデータを伝送するためのリソースを構成するための別の例示的な方法のメッセージシーケンスの図である。
【
図5C】
図1Aの基地局で実装され得る、複数のUEにMBSセッションのMBSデータを伝送するためのリソースを構成するための別の例示的な方法のメッセージシーケンスの図である。
【
図5D】
図5Aまたは
図5Bのものに類似しているが、DUはRRC手順を使用してMBSコンフィギュレーションを提供するのではなくむしろ、MBS制御チャネルを介して複数のUEにMBSコンフィギュレーションをブロードキャストする、シナリオのメッセージシーケンス図である。
【
図6A】
図1AのRANノードが、データパケットが
図1AのUEにマルチキャスト(またはブロードキャスト)されるかユニキャストされるかどうかに基づきデータパケットのセキュリティ保護を管理する例示的な方法の流れ図である。
【
図6B】
図6Aの流れ図に類似しているが、RANノードが
図1Bの分散型基地局の一部である、例示的な方法の流れ図である。
【
図6C】
図6Aの流れ図に類似しているが、RANノードが、データパケットがMRBを介してUEに伝送されるべきかどうかに基づきセキュリティ保護を管理する、例示的な方法の流れ図である。
【
図6D】
図6Cの流れ図に類似しているが、RANノードが
図1Bの分散型基地局の一部である、例示的な方法の流れ図である。
【
図6E】
図6Aの流れ図に類似しているが、RANノードが、データパケットが
図1AのCNから共通DLトンネルを介して受信されるかどうかに基づきセキュリティ保護を管理する、例示的な方法の流れ図である。
【
図6F】
図6Eの流れ図に類似しているが、RANノードが
図1Bの分散型基地局の一部である、例示的な方法の流れ図である。
【
図6G】
図6Aの流れ図に類似しているが、RANノードが、データパケットがMBSセッションに関連付けられているかどうかに基づきセキュリティ保護を管理する、例示的な方法の流れ図である。
【
図6H】
図6Gの流れ図に類似しているが、RANノードが
図1Bの分散型基地局の一部である、例示的な方法の流れ図である。
【
図6I】本開示のUEにおいて実装され得る、データパケットが特定のHARQプロセスに関連付けられるかどうかに基づき受信済みデータパケットに対するセキュリティチェック手順を選択する例示的な方法の流れ図である。
【
図6J】本開示のUEにおいて実装され得る、基地局が特定のDCI形式に従ってデータパケットを伝送したかどうかに基づき受信済みデータパケットに対するセキュリティチェック手順を選択する例示的な方法の流れ図である。
【
図6K】本開示のUEにおいて実装され得る、基地局が半永続的スケジューリング(SPS)マルチキャスト無線リソース上でデータパケットを伝送したかどうかに基づき受信済みデータパケットに対するセキュリティチェック手順を選択する例示的な方法の流れ図である。
【
図6L】本開示のUEにおいて実装され得る、データパケットに対するCRCをスクランブルするために基地局が使用した一時識別子のタイプに基づき受信済みデータパケットに対するセキュリティチェック手順を選択する例示的な方法の流れ図である。
【
図6M】
図6Lのものに類似しているが、UEが、構成済みスケジューリング(CS)RNTIではなくむしろセルRNTIをグループCS RNTIと比較する際に従う例示的な方法の流れ図である。
【
図6N】本開示のUEにおいて実装され得る、UEがマルチキャストコンフィギュレーションまたはブロードキャストコンフィギュレーションに従ってデータパケットを受信したかどうかに基づき受信済みデータパケットに対するセキュリティチェック手順を選択する例示的な方法の流れ図である。
【
図6P】本開示のUEにおいて実装され得る、データパケットが関連付けられている論理チャネルIDが特定の形式を有するかどうかに基づき受信済みデータパケットに対するセキュリティチェック手順を選択する例示的な方法の流れ図である。
【
図6Q】本開示のUEにおいて実装され得る、データパケットが関連付けられる論理チャネルIDが特定の事前定義済み値を超えるかどうかに基づき受信済みデータパケットに対するセキュリティチェック手順を選択する例示的な方法の流れ図である。
【
図6R】本開示のUEにおいて実装され得る、データパケットが関連付けられる論理チャネルIDが特定の値を有するかどうかに基づき受信済みデータパケットに対するセキュリティチェック手順を選択する例示的な方法の流れ図である。
【
図6S】本開示のUEにおいて実装され得る、データパケットが関連付けられている論理チャネルIDがMRBに対応しているかどうかに基づき受信済みデータパケットに対するセキュリティチェック手順を選択する例示的な方法の流れ図である。
【
図7A】
図1AのUEが、データパケットが
図1Aまたは
図1BのRANからマルチキャスト(またはブロードキャスト)上で受信されるかどうかに基づきデータパケットのセキュリティ保護を管理する例示的な方法の流れ図である。
【
図7B】
図7Aの流れ図に類似しているが、UEがRANがグループ無線ネットワーク一時識別子(G-RNTI)をUEに提供するかどうかに基づきセキュリティ保護を管理する、例示的な方法の流れ図である。
【
図7C】
図7Aの流れ図に類似しているが、UEがデータパケットがRANからマルチキャストトラフィックチャネル(MTCH)上で受信されるかどうかに基づきセキュリティ保護を管理する、例示的な方法の流れ図である。
【
図7D】本開示のRANノードにおいて実装され得る、DRBおよびMRBに対して論理チャネル識別子値を選択し割り当てるための例示的な方法の流れ図である。
【
図7E】本開示のRANノードにおいて実装され得る、DRB、マルチキャストMRB、およびブロードキャストMRBに対して論理チャネル識別子値を選択し割り当てるための例示的な方法の流れ図である。
【
図8A】
図1Aまたは
図1BのRANがMBSに対するセキュリティ保護を管理する際の例示的な方法の流れ図である。
【
図8B】
図7Dのものに類似しているが、基地局が論理チャネルがMRBまたはMBSセッションに関連付けられているかどうかも決定する際に従う、例示的な方法の流れ図である。
【
図8C】
図7Eのものに類似しているが、基地局が論理チャネルがマルチキャストMRB、ブロードキャストMRB、またはDRBに関連付けられているかどうかも決定する際に従う、例示的な方法の流れ図である。
【
図9A】
図1AのUEがMBSに対するセキュリティ保護を管理する際の例示的な方法の流れ図である。
【
図9B】本開示のUEがダウンリンクデータパケットに対してセキュリティチェックを実行する際の例示的な方法の流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
一般的に言えば、RANおよび/またはCNは、マルチキャストおよび/またはブロードキャストサービス(MBS)の伝送を管理するために本開示の技術を実装する。CNは、基地局に、複数のUEに対して、CNがMBSセッションに対するMBSデータを基地局に伝送する際に経由することができる共通ダウンリンク(DL)トンネルを構成することを要求することができる。この要求に応答して、基地局は、共通DLトンネルのコンフィギュレーションをCNに伝送する。このコンフィギュレーションは、インターネットプロトコル(IP)アドレスおよびトンネル識別子(たとえば、トンネルエンドポイント識別子(TEID))などのトランスポート層情報を含むことができる。それに加えて、一般的に言えば、本開示のUEは、データパケットがRANから届く方式に基づき、MBSデータパケットを含む、ダウンリンクデータパケットに対するセキュリティ保護チェックを実装する。
【0018】
最初に、RANは、ダウンリンク(DL)トンネル上でコアネットワーク(CN)からMBSセッションに関連付けられているデータパケットを受信する。データパケットを複数のUEに伝送することに先立ち、RANはDLトンネルの識別情報に基づき、どのセキュリティチェックスキームまたはセキュリティ保護をデータパケットに適用すべきかを決定することができる(たとえば、DLトンネルが共通DLトンネルであるか、またはUEに固有であるかに基づき)。たとえば、RANは、データパケットにヌルセキュリティチェックスキームを適用することができるか(データパケットにセキュリティ保護を適用することを事実上控える、たとえば、非ヌルセキュリティ保護)、またはデータパケットに非ヌルセキュリティチェックスキームおよび/またはセキュリティ保護を適用することができ、これは、複数のUEのうちの1つのみに個別(すなわち、固有)であるか、またはデータパケットを受信するUEのすべてに共通であることもできる。
【0019】
UEは、データパケットを伝送するために使用されたRANのHARQプロセス識別子、データパケットの伝送が行われたDCIの形式、データパケットの伝送が行われたSPSマルチキャスト無線リソース、RANがDCIにおいてCRCをスクランブルするために使用した一時識別情報、RANがデータパケットを伝送するためにマルチキャスト、ブロードキャスト、またはユニキャストのコンフィギュレーションを使用したかどうか、RANがデータパケットを伝送した論理チャネルの識別子、などの要因に基づきどのセキュリティチェックスキームまたはセキュリティ保護を受信済みデータパケットに適用すべきかを決定することができる。UEは、ヌルセキュリティチェックスキームおよび/もしくはヌルセキュリティ保護をデータパケットに適用するか(データパケットにセキュリティチェックおよび/もしくは保護を適用することを事実上控える)、または非ヌルセキュリティチェックスキームおよび/もしくは非ヌルセキュリティ保護をデータパケットに適用することができる。非ヌルセキュリティチェックスキームおよび/または非ヌルセキュリティ保護は、UEに固有であるか、またはUEおよびデータパケットを受信する他のUEに共通であり得る。
【0020】
基地局は、UEに向かう1つもしくは複数の論理チャネル、および/またはMBSセッションに関連付けられている1つもしくは複数のMRBを構成することもでき、各論理チャネルと各MRBとの間には1対1マッピングがあり得る。各MRBは、ブロードキャスト、マルチキャスト、またはユニキャストMRBであり得る。共通DLトンネルを介してMBSセッションに対するMBSデータを受信した後、基地局は、ヌルセキュリティチェックスキーム(ヌルセキュリティ保護を含み得る)、または非ヌルセキュリティチェックスキームおよび/もしくは非ヌルセキュリティ保護(たとえば、UE固有セキュリティ保護、もしくは共通セキュリティ保護)など、どのセキュリティチェックスキームまたはセキュリティ保護をMBSデータに適用すべきかを決定し、その後(セキュリティ保護済み)MBSデータを1つまたは複数の論理チャネルを介してMBSセッションに参加している1つまたは複数のUEに伝送することができる。基地局がMBSデータにヌルセキュリティチェックスキームおよび/またはヌルセキュリティ保護を適用する(MBSデータにセキュリティチェックおよび/またはセキュリティ保護を適用することを事実上控える)ことを決定した場合、UEは、元のMBSデータパケットを受信することができる(したがって、元のMBSデータパケットにセキュリティ保護を適用する必要がない)。基地局が、MBSデータに非ヌルセキュリティチェックスキームおよび/または非ヌルセキュリティ保護を適用することを決定した場合、UEは、セキュリティ保護済みMBSデータパケットを受信し、その後セキュリティ保護済みMBSデータパケットに非ヌルセキュリティチェックスキームおよび/または非ヌルセキュリティ保護を適用して、元のMBSデータパケットを取得することができる。いくつかの実装形態において、基地局は、単一の論理チャネルを介してMBSデータを複数のUEに伝送する。さらに、MBSセッションに対して複数のサービス品質(QoS)フローがある場合、単一の論理チャネルが複数のQoSフローに関連付けられ得るか、または各QoSフローと各論理チャネルとの間に1対1マッピングがあり得る。
【0021】
図1Aは、MBSのセキュリティ保護を管理するための本開示の技術が実装され得る例示的なワイヤレス通信システム100を示している。ワイヤレス通信システム100は、ユーザ機器(UE)102A、102B、103、さらにはコアネットワーク(CN)110に接続された無線アクセスネットワーク(RAN)105の基地局104、106を含む。他の実装形態またはシナリオにおいて、ワイヤレス通信システム100は、代わりに、
図1Aに示されているのよりも多いもしくは少ないUE、および/または多いもしくは少ない基地局を含み得る。基地局104、106は、たとえば、発展型ノードB(eNB)、次世代eNB(ng-eNB)、または5GノードB(gNB)などの基地局の任意の好適な1つまたは複数のタイプのものであり得る。より具体的な例として、基地局104は、eNBまたはgNBであってよく、基地局106は、gNBであってよい。
【0022】
基地局104はセル124をサポートし、基地局106はセル126をサポートする。セル124は、セル126と部分的にオーバーラップし、それによりUE102Aは、基地局104と通信する範囲内にあり得るが、それと同時に基地局106と通信する範囲内に(または基地局106からの信号を検出するか、もしくは測定する範囲内に)あり得る。このオーバーラップは、たとえば、UE102Aに無線リンク障害が発生する前に、UE102Aがセル同士の間で(たとえば、セル124からセル126へ)または基地局間で(たとえば、基地局104から基地局106へ)ハンドオーバーすることを可能にし得る。さらに、オーバーラップは、様々なデュアルコネクティビティ(DC)シナリオを可能にする。たとえば、UE102Aは、(マスターノード(MN)として動作する)基地局104および(セカンダリーノード(SN)として動作する)基地局106とDCで通信することができる。UE102Aが基地局104および基地局106とDC状態にあるときに、基地局104はマスターeNB(MeNB)、マスターng-eNB(Mng-eNB)、またはマスターgNB(MgNB)として動作し、基地局106はセカンダリーgNB(SgNB)またはセカンダリーng-eNB(Sng-eNB)として動作する。
【0023】
非MBS(ユニキャスト)動作では、UE102Aは、異なる時点においてMN(たとえば、基地局104)またはSN(たとえば、基地局106)で終端する無線ベアラ(たとえば、DRBまたはSRB)を使用することができる。たとえば、基地局106へのハンドオーバーまたはSN変更の後に、UE102Aは、基地局106で終端する無線ベアラ(たとえば、DRBまたはSRB)を使用することができる。UE102Aは、アップリンク(UE102Aから、基地局104もしくは106などの基地局へ)および/またはダウンリンク(基地局からUE102Aへ)の方向で、無線ベアラ上で通信するときに、1つまたは複数のセキュリティキーを適用することができる。UE102Aは、セキュリティキー(たとえば、完全性キーおよび/または暗号化キー)を使用してセキュリティ保護(たとえば、完全性保護および/または暗号化)を実行し、セキュリティ保護済みデータパケットを生成し、無線ベアラに関連付けられている(第1の)論理チャネル(ID)を介してセキュリティ保護済みデータを基地局に伝送することができる。基地局は、UE102Aから第1の論理チャネル(ID)を介してセキュリティ保護済みデータパケットを受信し、1つまたは複数のセキュリティキーを使用して、セキュリティ保護済みデータパケットを復号化しおよび/またはそれに対して完全性チェックを実行することができる。同様に、基地局は、セキュリティキー(たとえば、完全性キーおよび/または暗号化キー)を使用してセキュリティ保護(たとえば、完全性保護および/または暗号化)を実行し、セキュリティ保護済みデータパケットを生成し、無線ベアラに関連付けられている(第2の)論理チャネル(ID)を介してセキュリティ保護済みデータをUE102Aに伝送することができる。UE102Aは、基地局から第2の論理チャネルを介してセキュリティ保護済みデータパケットを受信し、1つまたは複数のセキュリティキーを使用して、セキュリティ保護済みデータパケットを復号化しおよび/またはそれに対して完全性チェックを実行することができる。第1の論理チャネル(ID)および第2の論理チャネル(ID)は、同じ論理チャネル(ID)であってもよいし、異なる論理チャネル(ID)であってもよい。UE102Aおよび基地局によって使用されるセキュリティキーは、同じであっても、異なっていてもよい。無線ベアラがDRBである場合、いくつかの実装形態におけるセキュリティキーは、暗号化キーKUPencおよび/または完全性キーKUPintなど、ユーザプレーンまたはDRBに関連付けられる。無線ベアラがSRBである場合、いくつかの実装形態におけるセキュリティキーは、暗号化キーKRRCencおよび/または完全性キーKRRCintなど、ユーザプレーンまたはSRBに関連付けられる。非MBS動作において、UE102Aは、セルのアップリンク(UL)帯域幅部分(BWP)上(すなわち、その中)の無線ベアラを介してデータを基地局に伝送し、および/またはセルのダウンリンク(DL)BWP上の無線ベアラを介してデータを基地局から受信する。UL BWPは、初期UL BWPまたは個別UL BWPとすることができ、DL BWPは、初期DL BWPまたは個別DL BWPとすることができる。UE102Aは、DL BWP上でページング、システム情報、公共警告メッセージ、またはランダムアクセス応答を受信することができる。この非MBS動作では、UE102Aは接続状態にあり得る。代替的に、UE102Aがアイドル状態または非アクティブ状態において小データ伝送をサポートしている場合に、UE102Aはアイドル状態または非アクティブ状態にあり得る。
【0024】
MBS動作では、UE102Aは、異なる時点で、MN(たとえば、基地局104)またはSN(たとえば、基地局106)で終端するMRBを使用することができる。たとえば、ハンドオーバーまたはSN変更後に、UE102Aは、MNまたはSNとして動作している可能性のある、基地局106で終端するMRBを使用することができる。いくつかのシナリオでは、基地局(たとえば、MNまたはSN)は、ユニキャスト無線リソース(すなわち、UE102A専用の無線リソース)上でMBSデータをMRBを介してUE102Aに伝送することができる。他のシナリオでは、基地局(たとえば、MNまたはSN)は、マルチキャスト無線リソース(すなわち、UE102Aおよび1つまたは複数の他のUEに共通の無線リソース)上で、またはセルのDL BWP上で、MBSデータをMRBを介して基地局からUE102Aに伝送することができる。DL BWPは、初期DL BWP、個別DL BWP、またはMBS DL BWP(すなわち、MBSに固有のDL BWP、またはユニキャスト用ではないDL BWP)であり得る。いくつかのシナリオにおいて、基地局(たとえば、MNまたはSN)は、MRBまたはDRBを利用して、セキュリティキーなどのアプリケーションレベルメッセージをUE102Aに伝送することができる。基地局は、コアネットワークもしくは別の基地局からセキュリティキーを受信するか、またはセキュリティキーをそれ自体によって生成することができる。基地局は、MBSデータに対するセキュリティ保護(たとえば、MBSデータの完全性を保護する、および/またはMBSデータを暗号化する)を実行するときにセキュリティキーを適用し、無線リソース上で暗号化済みおよび/または完全性保護済みMBSデータをUE102Aに伝送することができる。代替的に、コアネットワークは、MBSデータに対するセキュリティ保護(たとえば、MBSデータの完全性を保護する、および/またはMBSデータを暗号化する)を実行するときにセキュリティキーを適用し、基地局を介して暗号化済みおよび/または完全性保護済みMBSデータをUE102Aに伝送することができる。これに対応して、UE102Aは、MBSデータを受信するときに対応するセキュリティ保護(たとえば、MBSデータを復号化する、および/またはMBSデータの完全性をチェックする)を実行するためにセキュリティキーを適用することができる。他のシナリオでは、基地局は、MBSデータにセキュリティ保護を適用することを控え、MBSデータを元の形式でUE102Aに伝送することができる。これに対応して、UE102Aは、基地局から受信されたMBSデータへのセキュリティ保護の適用を省くことができる。
【0025】
基地局104は、処理ハードウェア130を含み、これは、1つまたは複数の汎用プロセッサ(たとえば、中央演算処理装置(CPU))と、1つまたは複数の汎用プロセッサ、および/または専用演算処理装置で実行可能な機械可読命令を記憶するコンピュータ可読メモリとを備えることができる。
図1Aの例示的な実装形態における処理ハードウェア130は、CN110またはエッジサーバから受信されたMBS情報の伝送を管理するか、または制御するように構成されているMBSコントローラ132を含む。たとえば、MBSコントローラ132は、後述するように、無線リソース制御(RRC)コンフィギュレーション、MBS手順およびセキュリティ保護に関連付けられている手順およびメッセージング、ならびに/またはそれらのコンフィギュレーションおよび/もしくは手順に関連付けられている他の動作をサポートするように構成され得る。処理ハードウェア130は、基地局104が非MBS動作時にMNまたはSNとして動作するときに1つまたは複数のRRCコンフィギュレーションおよび/またはRRC手順を管理するか、または制御するように構成されている非MBSコントローラ134も含むことができる。
【0026】
基地局106は、処理ハードウェア140を含み、これは、1つまたは複数の汎用プロセッサ(たとえば、CPU)と、汎用プロセッサ、および/または専用演算処理装置で実行可能な機械可読命令を記憶するコンピュータ可読メモリとを備えることができる。
図1Aの例示的な実装形態における処理ハードウェア140は、MBSコントローラ142および非MBSコントローラ144を含み、これらは基地局130のコントローラ132および134にそれぞれ類似しているものとしてよい。
図1Aには示されていないが、RAN105は、基地局104の処理ハードウェア130および/または基地局106の処理ハードウェア140に類似する処理ハードウェアを有する追加の基地局を含むことができる。
【0027】
UE102Aは、処理ハードウェア150を含み、これは、1つまたは複数の汎用プロセッサ(たとえば、CPU)と、汎用プロセッサ、および/または専用演算処理装置で実行可能な機械可読命令を記憶するコンピュータ可読メモリとを備えることができる。
図1Aの例示的な実装形態における処理ハードウェア150は、MBS情報の受信を管理するか、または制御するように構成されているMBSコントローラ152を含む。たとえば、UE MBSコントローラ152は、後述するように、RRCコンフィギュレーション、MBS手順およびセキュリティ保護に関連付けられている手順およびメッセージング、ならびに/またはそれらのコンフィギュレーションおよび/もしくは手順に関連付けられている他の動作をサポートするように構成され得る。処理ハードウェア150は、UE102Aが非MBS動作時にMNおよび/またはSNと通信するときに以下で説明されている実装形態のいずれかに従って1つもしくは複数のRRCコンフィギュレーションおよび/もしくはRRC手順を管理するか、または制御するように構成されている非MBSコントローラ154も含むことができる。
図1Aには示されていないが、UE102Bは、UE102Aの処理ハードウェア150に類似する処理ハードウェアを含み得る。
【0028】
CN110は、発展型パケットコア(EPC)111または第5世代コア(5GC)160であってよく、その両方が
図1Aに描かれている。基地局104は、EPC111と通信するためのS1インターフェースをサポートするeNB、5GC160と通信するためのNGインターフェースをサポートするng-eNB、またはNR無線インターフェースさらには5GC160と通信するためのNGインターフェースをもサポートするgNBであってよい。基地局106は、EPC111とのS1インターフェースを有するEUTRA-NR DC(EN-DC)gNB(en-gNB)、EPC111と接続しないen-gNB、NR無線インターフェースと5GC160へのNGインターフェースとをサポートするgNB、またはEUTRA無線インターフェースと5GC160へのNGインターフェースとをサポートするng-eNBであってもよい。以下で説明されているシナリオ中にメッセージを直接的に互いに交換するために、基地局104および106は、X2またはXnインターフェースをサポートするものとしてよい。
【0029】
コンポーネントはほかにもあるがとりわけ、EPC111は、サービングゲートウェイ(SGW)112、モビリティ管理エンティティ(MME)114、およびパケットデータネットワークゲートウェイ(PGW)116を含むことができる。SGW112は、一般的に、音声通話、ビデオ通話、インターネットトラフィックなどに関係するユーザプレーンパケットを転送するように構成され、MME114は、認証、登録、ページング、および他の関係機能を管理するように構成される。PGW116は、UE(たとえば、UE102Aまたは102B)から1つもしくは複数の外部パケットデータネットワーク、たとえば、インターネットネットワークおよび/またはインターネットプロトコル(IP)マルチメディアサブシステム(IMS)ネットワークへのコネクティビティを提供する。5GC160は、ユーザプレーン機能(UPF)162、アクセスおよびモビリティ管理(AMF)164、ならびに/またはセッション管理機能(SMF)166を備える。UPF162は、一般的に、音声通話、ビデオ通話、インターネットトラフィックなどに関係するユーザプレーンパケットを転送するように構成され、AMF164は、一般的に、認証、登録、ページング、および他の関係機能を管理するように構成され、SMF166は、一般的に、PDUセッションを管理するように構成される。
【0030】
UPF162、AMF164、および/またはSMF166は、MBSをサポートするように構成され得る。たとえば、SMF166は、MBSトランスポートを管理するかもしくは制御し、MBSフローに対してUPF162および/もしくはRAN105を構成し、ならびに/またはUE(たとえば、UE102Aまたは102B)に対するMBSのための1つもしくは複数のMBSセッションもしくはPDUセッションを管理するか、もしくは構成するように構成され得る。UPF162は、MBSデータパケット(たとえば、オーディオ、ビデオ、インターネットトラフィックなどに関係する)をRAN105に転送するように構成される。UPF162および/またはSMF166は、非MBSユニキャストサービスおよびMBSの両方、またはMBSのみに合わせて構成され得る。
【0031】
一般的に、ワイヤレス通信システム100は、NRセルおよび/またはEUTRAセルをサポートする任意の好適な数の基地局を含み得る。より一般的には、EPC111または5GC160は、NRセルおよび/またはEUTRAセルをサポートする任意の好適な数の基地局に接続され得る。以下の例は、特定のCNタイプ(EPC、5GC)および無線アクセス技術(RAT)タイプ(5G NRおよびEUTRA)に特に言及しているが、一般に、本開示の技術は、たとえば、第6世代(6G)無線アクセスおよび/または6Gコアネットワークもしくは5G NR-6G DCなどの他の好適な無線アクセスおよび/またはコアネットワーク技術にも適用することができる。
【0032】
ワイヤレス通信システム100の異なる構成またはシナリオにおいて、基地局104は、MeNB、Mng-eNB、またはMgNBとして動作することができ、基地局106は、SgNBまたはSng-eNBとして動作することができる。UE102Aは、EUTRAもしくはNRなどの同じRATを介して、または異なるRATを介して、基地局104および基地局106と通信することができる。
【0033】
基地局104がMeNBであり、基地局106がSgNBであるときに、UE102Aは、MeNB104およびSgNB106とEN-DC状態にあり得る。基地局104がMng-eNBであり、基地局106がSgNBであるときに、UE102Aは、Mng-eNB104およびSgNB106と次世代(NG)EUTRA-NR DC(NGEN-DC)状態にあり得る。基地局104がMgNBであり、基地局106がSgNBであるときに、UE102Aは、MgNB104およびSgNB106とNR-NR DC(NR-DC)状態にあり得る。基地局104がMgNBであり、基地局106がSng-eNBであるときに、UE102Aは、MgNB104およびSng-eNB106とNR-EUTRA DC(NE-DC)状態にあり得る。
【0034】
図1Aには示されていないが、CN110は、RAN105を介して、UE102A、UE102B、および/またはUE103をMBSネットワークに通信可能に接続する。MBSネットワークは、透過的なIPv4/IPv6マルチキャスト配信、IPTV、ワイヤレスでのソフトウェア配信、グループ通信、IoTアプリケーション、V2Xアプリケーション、および公衆安全に関係する緊急メッセージなどの、多くのコンテンツ配信アプリケーションでMBSをUE102A、UE102B、および/またはUE102Cに提供することができる。この目的のために、MBSネットワーク内で動作するエンティティ(たとえば、サーバまたはサーバグループ)が、UE102A、UE102B、および/またはUE103とのパケット交換をサポートしている。パケットは、シグナリング(セッション開始プロトコル(SIP)メッセージ、IPメッセージ、または他の好適なメッセージなど)さらにはテキストメッセージ、オーディオ、および/またはビデオなどのデータ(「またはメディア」)を伝達することができる。
【0035】
図1Bは、基地局104および106のうちのいずれか1つもしくは複数の例示的な分散型実装形態を描いている。この実装形態では、基地局104、106は、中央ユニット(CU)172と、1つまたは複数の分散ユニット(DU)174とを備える。CU172は、1つまたは複数の汎用プロセッサ(たとえば、CPU)ならびに汎用プロセッサ、および/または専用演算処理装置上で実行可能な機械可読命令を記憶するコンピュータ可読メモリなどの処理ハードウェアを含む。たとえば、CU172は、
図1Aの処理ハードウェア130または140の一部または全部を含むことができる。
【0036】
DU174の各々は、1つまたは複数の汎用プロセッサ(たとえば、CPU)と、1つまたは複数の汎用プロセッサ、および/または専用演算処理装置上で実行可能な機械可読命令を記憶するコンピュータ可読メモリとを備えることができる処理ハードウェアも含む。たとえば、処理ハードウェアは、1つまたは複数のMAC動作または手順(たとえば、ランダムアクセス手順)を管理するか、もしくは制御するように構成されている媒体アクセス制御(MAC)コントローラと、基地局(たとえば、基地局104)がMNまたはSNとして動作するときに1つまたは複数のRLC動作または手順を管理するか、もしくは制御するように構成されている無線リンク制御(RLC)コントローラとを備えることができる。処理ハードウェアは、物理(PHY)層コントローラも含むことができ、これは1つもしくは複数のPHY層動作もしくは手順を管理するか、または制御するように構成される。
【0037】
いくつかの実装形態において、CU172は、CU172のパケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP)プロトコルおよび/またはCU172の無線リソース制御(RRC)プロトコルの制御プレーン部分をホストする1つもしくは複数の論理ノード(CU-CP172A)を含むことができる。CU172は、CU172のPDCPプロトコルおよび/またはサービスデータアダプテーションプロトコル(SDAP)プロトコルのユーザプレーン部分をホストする1つもしくは複数の論理ノード(CU-UP172B)も含むことができる。CU-CP172Aは、非MBS制御情報およびMBS制御情報を伝送することができ、CU-UP172Bは、非MBSデータパケットおよびMBSデータパケットを伝送することができ、これは本明細書において説明されているとおりである。
【0038】
CU-CP172Aは、E1インターフェースを通して複数のCU-UP172Bに接続され得る。CU-CP172Aは、UE102に対する要求されたサービスについて適切なCU-UP172Bを選択する。いくつかの実装形態において、単一のCU-UP172Bは、E1インターフェースを通して複数のCU-CP172Aに接続され得る。CU-CP172Aは、F1-Cインターフェースを通して1つまたは複数のDU174に接続され得る。CU-UP172Bは、同じCU-CP172Aの制御の下でF1-Uインターフェースを通して1つまたは複数のDU174に接続され得る。いくつかの実装形態において、1つのDU174は、同じCU-CP172Aの制御の下で複数のCU-UP172Bに接続され得る。そのような実装形態において、CU-UP172BとDU174との間のコネクティビティは、ベアラコンテキスト管理機能を使用してCU-CP172Aによって確立される。
【0039】
上記の説明は、UE102A、102B、および/または103に適用することができる。
【0040】
図2Aは、UE(たとえば、UE102A、102B、または103)がeNB/ng-eNBまたはgNB(たとえば、基地局104、106のうちの1つまたは複数)と通信する際に従うことができる例示的なプロトコルスタック200を、簡略化して例示している。例示的なプロトコルスタック200において、EUTRAのPHY副層202Aは、EUTRA MAC副層204Aにトランスポートチャネルを提供し、これは、次いで、EUTRA RLC副層206Aに論理チャネルを提供する。EUTRA RLC副層206Aは、次いで、EUTRA PDCP副層208に、またいくつかの場合において、NR PDCP副層210に、RLCチャネルを提供する。同様に、NR PHY202Bは、NR MAC副層204Bにトランスポートチャネルを提供し、これは、次いで、NR RLC副層206Bに論理チャネルを提供する。NR RLC副層206Bは、次いで、NR PDCP副層210にRLCチャネルを提供する。UEは、いくつかの実装形態において、EUTRAとNR基地局の間のハンドオーバーをサポートするために、および/またはEUTRAおよびNRインターフェース上のDCをサポートするために、
図2Aに示されているようにEUTRAおよびNRスタックの両方をサポートする。さらに、
図2Aに例示されているように、UEは、EUTRA RLC206A上のNR PDCP210、およびNR PDCP副層210上のSDAP副層212の層化をサポートすることができる。副層は、本明細書では単に「層」とも称される。
【0041】
EUTRA PDCP副層208およびNR PDCP副層210は、サービスデータユニット(SDU)と称され得るパケットを(たとえば、PDCP層208または210の上に直接または間接的に層化されたIP層から)受け取り、プロトコルデータユニット(PDU)と称され得るパケットを(たとえば、RLC層206Aまたは206Bに)出力する。SDUとPDUの違いが関連している場合を除き、本開示では、簡略化のため、SDUおよびPDUの両方を「パケット」として参照する。パケットは、MBSパケットまたは非MBSパケットであってよい。MBSパケットは、たとえば、MBSサービス(たとえば、IPv4/IPv6マルチキャスト配信、IPTV、ワイヤレスでのソフトウェア配信、グループ通信、IoTアプリケーション、V2Xアプリケーション、および/または公衆安全に関係する緊急メッセージ)のためのアプリケーションコンテンツを含み得る。別の例として、MBSパケットは、MBSに対するアプリケーション制御情報を含み得る。
【0042】
制御プレーン上で、EUTRA PDCP副層208およびNR PDCP副層210は、たとえば、RRCメッセージまたはノンアクセスストラタム(NAS)メッセージを交換するためのSRBを提供することができる。ユーザプレーン上で、EUTRA PDCP副層208およびNR PDCP副層210は、データ交換をサポートするためにDRBを提供することができる。NR PDCP副層210上で交換されるデータは、たとえば、SDAP PDU、IPパケット、またはイーサネットパケットであってよい。
【0043】
UEがEN-DCで動作し、基地局104がMeNBとして動作し、基地局106がSgNBとして動作するシナリオにおいて、ワイヤレス通信システム100は、UEにEUTRA PDCP副層208を使用するMN終端ベアラ、またはNR PDCP副層210を使用するMN終端ベアラを提供することができる。また、様々なシナリオにおけるワイヤレス通信システム100は、NR PDCP副層210のみを使用する、SN終端ベアラをUEに提供することもできる。MN終端ベアラは、MCGベアラ、スプリットベアラ、またはMN終端SCGベアラであってよい。SN終端ベアラは、SCGベアラ、スプリットベアラ、またはSN終端MCGベアラであってよい。MN終端ベアラは、SRB(たとえば、SRB1もしくはSRB2)またはDRBであってよい。SN終端ベアラは、SRBまたはDRBであってよい。
【0044】
いくつかの実装形態において、基地局(たとえば、基地局104、106)は、1つまたは複数のMRBを介してMBSデータパケットをブロードキャストするか、またはマルチキャストし、次に、MRBを介してMBSデータパケットを受信する。基地局は、以下で説明されるマルチキャストコンフィギュレーションパラメータ(MBSコンフィギュレーションパラメータとも称され得る)にMRBのコンフィギュレーションを含めることができる。いくつかの実装形態において、基地局は、RLC副層206、MAC副層204、およびPHY副層202を介してMBSデータパケットをブロードキャストし、これに対応して、UEは、PHY副層202、MAC副層204、およびRLC副層206を使用してMBSデータパケットを受信する。そのような実装形態では、基地局およびUEは、MBSデータパケットを通信するためにPDCP副層208およびSDAP副層212を使用し得ない。他の実装形態では、基地局は、PDCP副層208、RLC副層206、MAC副層204、およびPHY副層202を介してMBSデータパケットを伝送し、これに対応して、UEは、PHY副層202、MAC副層204、RLC副層206、およびPDCP副層208を使用して、MBSデータパケットを受信する。そのような実装形態において、基地局およびUEは、MBSデータパケットを通信するためにSDAP副層212を使用し得ない。さらなる他の実装形態では、基地局は、SDAP副層212、PDCP副層208、RLC副層206、MAC副層204、およびPHY副層202を介してMBSデータパケットを伝送し、これに対応して、UEは、PHY副層202、MAC副層204、RLC副層206、PDCP副層208、およびSDAP副層212を使用してMBSデータパケットを受信する。
【0045】
図2Bは、UE(たとえば、UE102A、102B、または103)がDU(たとえば、DU174)およびCU(たとえば、CU172)と通信することができる例示的なプロトコルスタック250を、簡略化して例示している。無線プロトコルスタック200は、
図2Bの無線プロトコルスタック250によって示されるように機能的に分割される。基地局104または106のどれかにおけるCUは、すべての制御および上位層機能(たとえば、RRC214、SDAP212、NR PDCP210)を保持することができるが、下位層動作(たとえば、NR RLC206B、NR MAC204B、およびNR PHY202B)はDUにデリゲートされる。5GCへの接続をサポートするために、NR PDCP210はSRBをRRC214に提供し、NR PDCP210はDRBをSDAP212に、SRBをRRC214に提供する。
【0046】
図3を参照すると、MBSセッション302Aは、CN110および基地局104/106にエンドポイントを有するトンネル312Aを含むことができる。MBSセッション302Aは、たとえば、一時的モバイルグループ識別情報(TMGI)などの特定のセッションIDに対応することができる。MBSデータは、たとえば、IPパケット、TCP/IPパケット、UDP/IPパケット、リアルタイムトランスポートプロトコル(RTP)/UDP/IPパケット、またはRTP/TCP/IPパケットを含むことができる。
【0047】
いくつかの場合において、CN110および/または基地局104/106は、CN110から基地局104/106に向けられたMBSトラフィックに対してのみトンネル312Aを構成し、トンネル312Aはダウンリンク(DL)トンネルと称され得る。しかしながら、他の場合には、CN110および基地局104/106は、たとえば、UEからのコマンドまたはサービス要求をサポートするためにダウンリンクさらにはアップリンク(UL)MBSトラフィックに対してトンネル312Aを使用する。さらに、基地局104/106は、トンネル312Aを介して到来するMBSトラフィックを複数のUEに向けることができるので、トンネル312Aは、共通トンネルまたは共通DLトンネルと称され得る。
【0048】
トンネル312Aは、トランスポート層または副層、たとえば、インターネットプロトコル(IP)上に層化されたユーザデータグラムプロトコル(UDP)プロトコル上で動作することができる。より具体的な例として、トンネル312Aは、汎用パケット無線システム(GPRS)トンネリングプロトコル(GTP)に関連付けられ得る。トンネル312Aは、たとえば、特定のIPアドレス(たとえば、基地局104/106のIPアドレス)および特定のトンネルエンドポイント識別子(TEID)(たとえば、基地局104/106によって割り当てられる)に対応することができる。より一般的には、トンネル312Aは、任意の好適なトランスポート層コンフィギュレーションを有することができる。CN110は、MBSデータパケットを含むトンネルパケットのヘッダにおいてIPアドレスとTEIDアドレスを指定し、トンネル312Aを介してトンネルパケットを基地局104/106にダウンストリームで伝送することができる。ヘッダは、IPアドレスおよび/またはTEIDを含むことができる。たとえば、ヘッダは、IPアドレスおよびTEIDをそれぞれ含むIPヘッダおよびGTPヘッダを含む。したがって、基地局104/106は、IPアドレスおよび/またはTEIDを使用して、トンネル312Aを介して移動するデータパケットを識別することができる。
【0049】
図3に例示されているように、基地局104/106は、トンネル312A内のトラフィックをN個の無線ベアラ314A-1、314A-2、...、314A-Nにマッピングするが、これらはMBS無線ベアラまたはMRBとして構成されるものとしてよく、ただしN≧1である。各MRBは、それぞれの論理チャネルに対応することができる。上で説明されているように、PDCP副層はSRB、DRB、およびMRBなどの無線ベアラに対するサポートを提供し、EUTRAまたはNR MAC副層はEUTRAまたはNR RLC副層に論理チャネルを提供する。MRB314Aの各々は、たとえば、それぞれのMBSトラフィックチャネル(MTCH)に対応することができる。基地局104/106およびCN110は、別のMBSセッション302Bを維持することもでき、これは、同様に、MRB314B-1、314B-2、...、314B-Nに対応するトンネル312Bを含むことができ、ただしN≧1である。MRB314Bの各々は、それぞれの論理チャネルに対応することができる。
【0050】
MBSトラフィックは、トンネル312A、312Bなどの各々について、1つまたは複数のQoSフローを含むことができる。たとえば、トンネル312B上のMBSトラフィックは、QoSフロー316A、316B、...、316Lを含むフロー316のセットを含むことができる。さらに、MRBの論理チャネルは、単一のQoSフローまたは複数のQoSフローをサポートすることができる。
図3の例示的なコンフィギュレーションでは、基地局104/106は、QoSフロー316Aおよび316BをMRB314B-1のMTCHにマッピングし、QoSフロー316LをMRB314B-NのMTCHにマッピングする。
【0051】
様々なシナリオにおいて、CN110は、異なるタイプのMBSトラフィックを異なるQoSフローに割り当てることができる。たとえば、比較的高いQoS値を有するフローはオーディオパケットに対応し、比較的低いQoS値を有するフローはビデオパケットに対応することができる。別の例として、比較的高いQoS値を有するフローは、ビデオ圧縮において使用されるIフレームまたは完全な画像に対応することができ、比較的低いQoS値を有するフローは、Iフレームへの変更のみを含むPフレームまたは予測される画像に対応することができる。
【0052】
引き続き
図3を参照すると、基地局104/106およびCN110は、CN110と特定のUEとの間のユニキャストトラフィックをサポートするために1つまたは複数のPDUセッションを維持することができる。PDUセッション304Aは、DRB324A-1、324A-2、...、324-Nなどの1つまたは複数のDRB324Aに対応するUE固有DLトンネルおよび/またはUE固有DLトンネル322Aを含み得る。DRB324Aの各々は、DTCHなどのそれぞれの論理チャネルに対応し得る。
【0053】
次に
図4を参照すると、基地局104/106が分散方式で実装されるときに、CU172およびDU174A/174Bは、MRBまたはDRBに関連付けられているダウンリンクデータおよび/またはアップリンクデータに対するトンネルを確立することができる。上で説明されているMRB314A-1は、たとえば、CU172をUE102Aおよび102Bなどの複数のUEに接続するMRB402Aとして実装され得る。MRB402Aは、CU172とDU174A/174Bとを接続するDLトンネル412AおよびDLトンネル412Aに対応するDL論理チャネル422Aを含み得る。特に、DU174A/174Bは、DLトンネル412Aを介して受信されたダウンリンクトラフィックを、たとえばMTCHまたはDTCHであり得るDL論理チャネル422Aにマッピングすることができる。DLトンネル412Aは、CU172が複数のUEにMBSデータパケットを伝送する際に経由する共通DLトンネルであってよい。代替的に、DLトンネル412Aは、CU172が特定のUEにMBSデータパケットを伝送する際に経由するUE固有DLトンネルであってよい。
【0054】
任意選択で、MRB402Aは、CU172とDU174A/174Bとを接続するULトンネル413A、およびULトンネル413Aに対応するUL論理チャネル423Aも含む。UL論理チャネル423Aは、たとえば、DTCHであり得る。DU174A/174Bは、UL論理チャネル423Aを介して受信されたアップリンクトラフィックをULトンネル413Aにマッピングすることができる。
【0055】
トンネル412Aおよび413Aは、F1-Uインターフェースのトランスポート層または副層で動作することができる。より具体的な例として、CU172およびDU174A/174Bは、ユーザプレーントラフィックに対してF1-Uを利用することができ、トンネル412Aおよび413Aは、UDP/IP上で層化されたGTP-Uプロトコルに関連付けられるものとしてよく、ここで、IPは、好適なデータリンク層および物理(PHY)層上に層化される。さらに、MRB402および/またはDRB404は、それに加えて、これらの場合のうちの少なくともいくつかの場合において、制御プレーントラフィックをサポートする。より詳細には、CU172およびDU174A/174Bは、IP上で層化されたストリーム制御伝送プロトコル(SCTP)に依存するF1-Cインターフェース上でF1-APメッセージを交換することができ、IPは、F1-Uと同様に好適なデータリンク層およびPHY層上で層化される。
【0056】
同様に、MRB402Bは、DLトンネル412B、および任意選択で、ULトンネル413Bを含むことができる。DLトンネル412BはDL論理チャネル422Bに対応することができ、ULトンネル413BはUL論理チャネル423Bに対応することができる。
【0057】
CU172は、いくつかの場合において、DRB404Aを使用して、PDUセッションに関連付けられているMBSデータパケットまたはユニキャストデータパケットを、特定のUE(たとえば、UE102AまたはUE102B)に伝送する。DRB404Aは、CU172とDU174A/174Bとを接続するUE固有DLトンネル432AおよびDLトンネル432に対応するDL論理チャネル442Aを含み得る。特に、DU174A/174Bは、DLトンネル432Aを介して受信されたダウンリンクトラフィックを、たとえばDTCHであり得るDL論理チャネル442Aにマッピングすることができる。DRB404Aは、CU172とDU174A/174Bとを接続するUE固有ULトンネル433AおよびULトンネル433Aに対応するUL論理チャネル443Aをさらに含む。UL論理チャネル443Aは、たとえば、PUSCHであり得る。DU174A/174Bは、UL論理チャネル443Aを介して受信されたアップリンクトラフィックをULトンネル433Aにマッピングすることができる。
【0058】
同様に、DRB404Bは、DL論理チャネル442Bに対応するUE固有DLトンネル432B、およびUL論理チャネル443Bに対応するUE固有ULトンネル433Bを含むことができる。
【0059】
図5Aを参照すると、分散型基地局として実装された基地局104は、CNがMBSセッションのリソースを要求するのに応答して、MBSデータに対する共通トンネルを構成し、その後、MBSデータをUE102Aおよび/またはUE102Bに伝送することに先立ちMBSデータにどのセキュリティ保護を適用すべきかを決定する。MBSデータを受信した後、UE102Aおよび/またはUE102Bは、どのセキュリティ保護をMBSデータに適用すべきかを決定することができる。シナリオ500AにおけるUE102Aは、最初に、基地局104を介してCN110とMBSセッション参加手順を実行し502、特定のMBSセッションに参加する。いくつかのシナリオにおいて、UE102Aは、その後、追加の1つまたは複数のMBS参加手順を実行し、イベント502は、それに応じて、複数のMBS参加手順のうちの第1の手順となる。基地局104がUE固有トンネルではなくむしろ、MBSトラフィックに対する共通DLトンネルを構成するときに、手順502および586は、いずれかの順序で行われ得る。言い換えると、基地局104は、単一のUEがMBSセッションに参加する前に共通DLトンネルを構成することができる。
【0060】
MBSセッション参加手順を実行するために、UE102Aは、いくつかの実装形態において、基地局104を介してCN110にMBSセッション参加要求メッセージを送信する。これに応答して、CN110は、基地局104を介してUE102AにMBSセッション参加応答メッセージを送信して、UE102Aに第1のMBSセッションへのアクセスを許可することができる。いくつかの実装形態において、UE102Aは、MBSセッション参加要求メッセージにMBSセッションのMBSセッションIDを含めることができる。CN110は、いくつかの場合において、MBSセッション参加応答メッセージにMBSセッションIDを含める。いくつかの実装形態において、UE102Aは、MBSセッション参加応答メッセージに応答して基地局104を介してCN110にMBSセッション参加完了メッセージを送信することができる。
【0061】
UE102Aは、いくつかの場合において、RAN105(たとえば、基地局104または基地局106)を介してCN110と追加のMBSセッション参加手順を実行し、追加のMBSセッションに参加する。たとえば、UE102Aは、RAN105を介してCN110と第2のMBSセッション参加手順を実行し、第2のMBSセッションに参加することができる。イベント402と同様に、UE102Aは、いくつかの実装形態において、基地局104を介してCN110に第2のMBSセッション参加要求メッセージを送信することができ、CN110は第2のMBSセッション参加応答メッセージで応答し、UE102Aに第2のMBSセッションへのアクセスを許可することができる。いくつかの実装形態において、UE102Aは、第2のMBSセッション参加応答メッセージに応答して基地局104を介してCN110に第2のMBSセッション参加完了メッセージを送信することができる。いくつかの実装形態において、UE102Aは、第2のMBSセッション参加要求メッセージに第2のMBSセッションの第2のMBSセッションIDを含めることができる。CN110は、任意選択で、第2のMBSセッション参加応答メッセージに第2のMBSセッションIDを含める。いくつかの実装形態において、UE102Aは、第1および第2のMBSセッションに同時に参加するために、第1および第2のMBSセッションIDをMBSセッション参加要求メッセージ(たとえば、第1のMBSセッション参加要求メッセージ)に含めることができる。そのような場合、CN110は、MBSセッション応答メッセージを送信して、第1のMBSセッションもしくは第2のMBSセッションのいずれか、または第1および第2のMBSセッションの両方を許可することができる。
【0062】
いくつかの実装形態において、MBSセッション参加要求メッセージ、MBSセッション参加応答メッセージ、およびMBSセッション参加完了メッセージは、セッション開始プロトコル(SIP)メッセージであってよい。他の実装形態では、MBSセッション参加要求メッセージ、MBSセッション参加応答メッセージ、およびMBSセッション参加完了メッセージは、5Gモビリティ管理(5GMM)メッセージまたは5Gセッション管理メッセージ(5GSM)などのNASメッセージであり得る。5GSMメッセージの場合、UE102Aは、MBSセッション参加要求メッセージを含む(第1の)ULコンテナメッセージを基地局104を介してCN110に伝送することができ、CN110は、MBSセッション参加応答メッセージを含むDLコンテナメッセージを基地局104を介してUE102Aに伝送することができ、UE102Aは、MBSセッション参加完了メッセージを含む(第2の)ULコンテナメッセージを基地局104を介してCN110に伝送することができる。これらのコンテナメッセージは、5GMMメッセージとすることができる。いくつかの実装形態において、MBSセッション参加要求メッセージ、MBSセッション参加応答メッセージ、およびMBSセッション参加完了メッセージは、それぞれ、PDUセッション修正要求メッセージ、PDUセッション修正コマンドメッセージ、およびPDUセッション修正完了メッセージであってよい。次の説明を簡単にするために、MBSセッション参加要求メッセージ、MBSセッション参加応答メッセージ、および/またはMBSセッション参加完了メッセージは、コンテナメッセージを表すことができる。
【0063】
いくつかの実装形態において、UE102Aは、(第1の)MBSセッション参加手順を実行するために基地局104を介してCN110とPDUセッション確立手順を実行しPDUセッションを確立することができる。PDUセッション確立手順において、UE102Aは、基地局104を介してCN110でPDUセッションのPDUセッションIDを伝達することができる。
【0064】
いくつかの実装形態において、(第1の)MBSセッション参加手順(イベント502)を実行する前に、基地局104は、UE102AとのMBSセッション中のデータ通信に対するセキュリティ保護(たとえば、完全性保護/完全性チェックおよび/または暗号化/復号化)をアクティブ化するためにUE102Aとセキュリティアクティブ化手順(たとえば、RRCセキュリティモード手順)を実行することができる。セキュリティアクティブ化手順の一実装形態において、基地局104は、セキュリティアクティブ化コマンドメッセージ(たとえば、SecurityModeCommandメッセージ)を、たとえばSRBを介して、UE102Aに送信することができ、これに応答して、UE102Aは、基地局104とのMBSセッション中のデータ通信に対してセキュリティ(たとえば、完全性保護および/または暗号化)をアクティブ化し、セキュリティアクティブ化完了メッセージ(たとえば、SecurityModeCompleteメッセージ)を、たとえばSRBを介して、基地局104に伝送することができる。いくつかの実装形態において、UE102Aは、セキュリティアクティブ化手順を実行した後に(第1の)MBSセッション参加手順を実行することができ、これにより(第1の)MBSセッション参加手順は、セキュリティによって保護される。他の実装形態では、UE102Aは、セキュリティアクティブ化手順を実行する前に(第1の)MBSセッション参加手順を実行することができる。
【0065】
(第1の)MBSセッション参加手順(イベント502)の前に、その間に、またはその後に、CN110は、第1のMBSセッションIDおよび/またはPDUセッションIDを含む(第1の)CN-BSメッセージをCU172に送信して504、第1のMBSセッションに対するリソースを構成することをCU172に要求することができる。第1のCN-BSメッセージの受信504に応答して、CU172は、第1のMBSセッションに対するMBSコンテキストおよび/または共通DLトンネルのセットアップを要求するためCU-DUメッセージをDU174に送信する506。第1のCU-DUメッセージを受信したこと506に応答して、DU174は、第1のMBSセッションに対する共通CU-DU DLトンネルを構成ための第1のDU DLトランスポート層コンフィギュレーションを含むDU-CUメッセージをCU172に送信する508。いくつかの実装形態において、CU-DUメッセージは、汎用F1APメッセージまたはこのタイプの要求を伝えるために特に定義された個別F1APメッセージ(たとえば、MBSコンテキストセットアップ要求メッセージ)である。いくつかの実装形態において、イベント508のDU-CUメッセージは、汎用F1APメッセージまたはこの目的のために特に定義された個別F1APメッセージ(たとえば、MBSコンテキストセットアップ応答メッセージ)である。CN110は、それに加えて、第1のMBSセッションに対するQoSコンフィギュレーションを含むことができる。そのような場合、CU172は、CU-DUメッセージ(イベント506)にQoS構成を含めることができる。
【0066】
CU172は、イベント504のメッセージに応答して第1のBS-CNメッセージ(たとえば、MBSセッションリソースセットアップ応答メッセージ)を送信する510。CU172は、第1のMBSセッションIDおよび/またはPDUセッションIDを第1のBS-CNメッセージに含めることができる。第1のBS-CNメッセージは、CN110がMBSデータをCU172に送信する共通DLトンネルを構成するためのDLトランスポート層コンフィギュレーションを含むことができる。DLトランスポート層コンフィギュレーションは、共通DLトンネルを識別するためのトランスポート層アドレス(たとえば、IPアドレスおよび/またはTEID)を含む。いくつかの実装形態において、イベント504のCN-BSメッセージは、汎用NGAPメッセージまたはMBSセッションに対するリソースを要求するために特に定義された個別NGAPメッセージ(たとえば、MBSセッションリソースセットアップ要求メッセージ)である。いくつかの実装形態において、イベント510のBS-CNメッセージは、汎用NGAPメッセージまたはMBSセッションに対するリソースを搬送するために特に定義された個別NGAPメッセージ(たとえば、MBSセッションリソースセットアップ応答メッセージ)である。そのような場合に、イベント504のCN-BSメッセージおよびイベント510のBS-CNメッセージは、非UE固有メッセージであり得る。
【0067】
いくつかの実装形態において、QoSコンフィギュレーションはMBSセッションに対するQoSパラメータを含む。いくつかの実装形態において、QoSコンフィギュレーションは、MBSセッションに対する1つまたは複数のQoSフローを構成するためのコンフィギュレーションパラメータを含む(
図3参照)。いくつかの実装形態において、コンフィギュレーションパラメータは、QoSフローを識別する1つまたは複数のQoSフローIDを含む。QoSフローIDの各々は、QoSフローの特定のQoSフローを識別する。いくつかの実装形態において、コンフィギュレーションパラメータは、各QoSフローに対するQoSパラメータを含む。QoSパラメータは、5G QoS識別子(5QI)、優先レベル、パケット遅延バジェット、パケット誤り率、平均化ウィンドウ、および/または最大データバースト量を含むことができる。CN110は、QoSフローに対するQoSパラメータの異なる値を指定することができる。
【0068】
イベント504、506、508、および510は、
図5AにおいてMBSセッションリソースセットアップ手順586と総称される。
【0069】
追加のMBSセッション参加手順において、CN110がUE102Aに対して追加のMBSセッションを許可する場合、CN110は、追加のMBSセッションID、および任意選択で、追加のMBSセッションIDに対するQoSコンフィギュレーションを、第1のCN-BSメッセージ、第2のCN-BSメッセージ、または第1もしくは第2のCN-BSメッセージに類似する追加のCN-BSメッセージに含めることができる。そのような場合に、CU172は、第1のBS-CNメッセージ、第2のBS-CNメッセージ、または第1もしくは第2のBS-CNメッセージに類似する追加のBS-CNメッセージに、追加の共通DLトンネルを構成するために追加のMBSセッションに対する追加のトランスポート層コンフィギュレーションを含める。トランスポート層コンフィギュレーションの各々は、共通DLトンネルの特定の共通DLトンネルを構成し、追加のMBSセッションの特定のMBSセッションに関連付けられ得る。代替的に、CN110は、
図5Aに示されている単一セッションMBSセッションリソースセットアップ手順586と同様に、CU172から追加のトランスポート層コンフィギュレーションを取得するために、CU172と追加のMBSセッションリソースセットアップ手順を実行することができる。トランスポート層コンフィギュレーションは、異なる共通DLトンネルを区別するために異なり得る。特に、トランスポート層コンフィギュレーションの任意の対は、異なるIPアドレス、異なるDL TEID、または異なるIPアドレスさらには異なるDL TEIDを有することができる。
【0070】
いくつかの実装形態において、CN110は、第1のCN-BSメッセージにおいて、第1のMBSセッションに参加するUEのリストを示すことができる。他の実装形態では、CN110は、第1のMBSセッションに参加するUEのリストを示す第2のCN-BSメッセージをCU172に送信する512ことができる。CN110は、第1のMBSセッションIDおよび/またはPDUセッションIDを第2のCN-BSメッセージに含めることができる。CU172は、第2のCN-BSメッセージ512に応答して、第2のBS-CNメッセージをCN110に送信する519ことができる。そのような場合に、第2のCN-BSメッセージは、非UE固有メッセージ、すなわち、UE102AまたはUE102Bに固有でないメッセージであり得る。CU172は、第1のMBSセッションIDおよび/またはPDUセッションIDを第2のBS-CNメッセージに含めることができる。たとえば、UEのリストは、UE102Aおよび/またはUE102Bを含む。UEのリストを示すために、CN110は、各々それらのUEのうちの特定の1つのUEを識別する(CN UEインターフェースID、RAN UEインターフェースIDの)対のリストを含むことができる。CN110はCN UEインターフェースIDを割り当て、CU172はRAN UEインターフェースIDを割り当てる。CN110が(CN UEインターフェースID、RAN UEインターフェースIDの)対のリストを送信する前に、CU172は、UEの各々についてRAN UEインターフェースIDを含むBS-CNメッセージ(たとえば、NGAPメッセージ、INITIAL UE MESSAGE、またはPATH SWITCH REQUESTメッセージ)をCN110に送信し、CN110は、UEの各々についてCN UEインターフェースIDを含むCN-BSメッセージ(たとえば、NGAPメッセージ、INITIAL CONTEXT SETUP REQUESTメッセージ、またはPATH SWITCH REQUEST ACKNOWLEDGEメッセージ)をCN172に送信する。一例において、対のリストは、UE102Aを識別する(第1のCN UEインターフェースIDおよび第1のRAN UEインターフェースID)の第1の対、およびUE102Bを識別する(第2のCN UEインターフェースID、第2のRAN UEインターフェースID)の第2の対を含む。いくつかの実装形態において、「CN UEインターフェースID」は「AMF UE NGAP ID」であり得、「RAN UEインターフェースID」は「RAN UE NGAP ID」であり得る。他の実装形態では、CN110は、各々それらのUEのうちの特定の1つのUEを識別するUE IDのリストを含み得る。いくつかの実装形態では、CN110は、CN110が特定のUEとの間で実行するNAS手順(たとえば、登録手順)においてUE IDを割り当て、UE IDの各々をそれらのUEのうちの特定の1つのUEに送信することができる。たとえば、UE IDのリストは、UE102Aの第1のUE IDおよびUE102Bの第2のUE IDを含み得る。いくつかの実装形態において、UE IDは、S一時移動体加入者識別情報(S-TMSI)(たとえば、5G-S-TMSI)である。CN110がUE IDのリストを送信する前に、CU172は、UEの各々について、UE102AまたはCN110からUE IDを受信することができる。たとえば、CU172は、RRC接続確立手順の間に、UE102AからUE IDを含むRRCメッセージ(たとえば、RRCSetupCompleteメッセージ)を受信することができる。別の例では、CU172は、CN110からUE IDを含むCN-BSメッセージ(たとえば、NGAPメッセージ、INITIAL CONTEXT SETUP REQUESTメッセージ、またはUE INFORMATION TRANSFERメッセージ)を受信することができる。
【0071】
他の実装形態では、CN110は、UE102A(のみ)(たとえば、UE102Bではなく)が第1のMBSセッションに参加することを示す第2のCN-BSメッセージをCU172に送信する512ことができる。第2のCN-BSメッセージは、UE102Aに対するUE関連メッセージであり得る。すなわち、第2のCN-BSメッセージは、UE102Aに固有である。第2のCN-BSメッセージを受信したことに応答して、CU172は、UE102Aに対するUEコンテキスト要求メッセージをDU174に送信する514ことができる。いくつかの実装形態において、CU172は、UEコンテキスト要求メッセージに、第1のMBSセッションIDおよび/または第1のMBSセッション(ID)に関連付けられているMRBのMRB IDを含めることができる。UEコンテキスト要求メッセージに応答して、DU174は、UE102Aが第1のMBSセッションのMBSデータを受信するためのコンフィギュレーションパラメータを含むUEコンテキスト応答メッセージをCU172に送信する516。いくつかの実装形態において、CU172は、UEコンテキスト要求メッセージにQoSコンフィギュレーションを含めることができる。そのような場合に、CU172は、QoSコンフィギュレーションをCU-DUメッセージに含めても含めなくてもよい。コンフィギュレーションパラメータ(のいくつか)は、MRB/MRB IDに関連付けられ得る。いくつかの実装形態において、DU174は、コンフィギュレーションパラメータを含むDUコンフィギュレーションを生成し、そのDUコンフィギュレーションをUEコンテキスト応答メッセージに含める。いくつかの実装形態において、DUコンフィギュレーションはCellGroupConfig IEであり得る。他の実装形態では、DUコンフィギュレーションはMBS固有IEであり得る。いくつかの実装形態において、コンフィギュレーションパラメータは、MRBに関連付けられている1つまたは複数の論理チャネル(LC)を構成する。DU174は、論理チャネル(ID)(値)を特定のMRB(ID)(値)に関連付けられるように構成する。たとえば、コンフィギュレーションパラメータは、1つまたは複数の論理チャネルを構成するための1つまたは複数の論理チャネルID(LCID)を含む。LCIDの各々は、1つまたは複数の論理チャネルのうちの特定の論理チャネルを識別する。いくつかの実装形態において、DU174は、異なるMBSセッション(たとえば、第1のMBSセッションおよび追加のMBSセッションを含む)に関連付けられた異なるMRBに関連付けられるようにLCID(値)を構成することを控える。他の実装形態では、DU174は、同じMBSセッション(たとえば、第1のMBSセッション)に関連付けられている異なるMRBに関連付けられるようにLCID(値)を構成することを控える。そのような実装形態では、DU174は、各々が特定のMBSセッションに関連付けられる異なるMRBに関連付けられるようにLCID(値)を構成し得る。
【0072】
いくつかの実装形態において、第2のCN-BSメッセージおよび第2のBS-CNメッセージは、それぞれ、PDUセッションリソース修正要求メッセージおよびPDUセッションリソース修正応答メッセージであり得る。
【0073】
追加のMBSセッション参加手順において、CN110がUE102Aに対して追加のMBSセッションを許可する場合、CN110は、追加のMBSセッションID、および/または追加のMBSセッションIDに対するQoSコンフィギュレーションを、第1のCN-BSメッセージまたは第2のCN-BSメッセージに含めることができる。そのような場合、CU172は、CU-DUメッセージに追加のMBSセッションIDを含めることができ、DU174は、DU-CUメッセージに、追加のMBSセッションに対する追加のCU-DU DLトンネルを構成するための追加のDUトランスポート層コンフィギュレーションを含める。代替的に、CU172は、イベント506および508と同様に、追加のDU DLトランスポート層コンフィギュレーションを取得するために、DU174と追加のMBSコンテキストセットアップ手順を実行することができる。いくつかの実装形態において、CU172は、追加のCN-BS共通DLトンネルを構成するために、第1のBS-CNメッセージに、追加のMBSセッションに対する追加のCU DLトランスポート層コンフィギュレーションを含める。トランスポート層コンフィギュレーションの各々は、共通CN-BS DLトンネルの特定のDLトンネルを構成し、追加のMBSセッションの特定のMBSセッションに関連付けられ得る。代替的に、CN110は、MBSセッションリソースセットアップ手順586と同様に、CU172から追加のCU DLトランスポート層コンフィギュレーションを取得するために、CU172と追加のMBSセッションリソースセットアップ手順を実行することができる。トランスポート層コンフィギュレーションは、異なる共通DLトンネルを区別するために異なり得る。特に、トランスポート層コンフィギュレーションの任意の対は、異なるIPアドレス、異なるDL TEID、または異なるIPアドレスさらには異なるDL TEIDを有することができる。
【0074】
いくつかの実装形態において、CN110は、第2のCN-BSメッセージにQoSコンフィギュレーションを含める。そのような場合、CN110は、第1のCN-BSメッセージにQoSコンフィギュレーションを含めるか、またはQoSコンフィギュレーションを省いてもよい。いくつかの実装形態において、DU174は、CU-DUメッセージまたはUEコンテキスト要求メッセージを受信したことに応答してUE102Aが第1のMBSセッションのMBSデータを受信するためのコンフィギュレーションパラメータを生成する。いくつかの実装形態において、CU172は、UEコンテキスト要求メッセージおよび/またはCU-DUメッセージにQoSコンフィギュレーションを含める。DU174は、QoSコンフィギュレーションに従ってコンフィギュレーションパラメータの内容を決定することができる。CU172がQoSコンフィギュレーションをCU-DUメッセージにもUEコンテキスト要求メッセージにも含めないときに、DU174は、所定のQoSコンフィギュレーションに従ってコンフィギュレーションパラメータの値を決定することができる。
【0075】
いくつかの実装形態において、UEコンテキスト要求メッセージおよびUEコンテキスト応答メッセージは、それぞれ、UEコンテキストセットアップ要求メッセージおよびUEコンテキストセットアップ応答メッセージである。他の実装形態において、UEコンテキスト要求メッセージおよびUEコンテキスト応答メッセージは、それぞれ、UEコンテキスト修正要求メッセージおよびUEコンテキスト修正応答メッセージである。
【0076】
UEコンテキスト応答メッセージを受信した516後、CU172は、コンフィギュレーションパラメータおよび1つまたは複数のMRBコンフィギュレーションを含むRRC再コンフィギュレーションメッセージを生成し、RRC再コンフィギュレーションメッセージをDU174に伝送する518。次に、DU174は、RRC再コンフィギュレーションメッセージをUE102Aに伝送する520。次いで、UE102Aは、RRC再コンフィギュレーション完了メッセージをDU174に伝送し522、DU174は、続いて、RRC再コンフィギュレーション完了メッセージ523をCU172に伝送する523。
【0077】
いくつかの実装形態において、CU172は、RRC再コンフィギュレーションメッセージを含むPDCP PDUを生成し、PDCP PDUを含むCU-DUメッセージをDU174に送信し518、DU174は、CU-DUメッセージからPDCP PDUを取り出し、RLC層206B、MAC層204B、およびPHY層202Bを介して、UE102AにPDCP PDUを伝送する520。UE102Aは、PHY層202B、MAC層204B、およびRLC層206Bを介して、DU174からPDCP PDUを受信する520。いくつかの実装形態において、UE102Aは、RRC再コンフィギュレーション完了メッセージを含むPDCP PDUを生成し、RLC層206B、MAC層204B、およびPHY層202Bを介して、DU174にPDCP PDUを伝送する522。DU174は、PHY層202B、MAC層204B、およびRLC層206Bを介して、UE102AからPDCP PDUを受信し522、PDCP PDUを含むDU-CUをCU172に送信する523。CU172は、DU-CUメッセージからPDCP PDUを取り出し、PDCP PDUからRRC再コンフィギュレーション完了メッセージを取り出す。
【0078】
UEコンテキスト応答メッセージを受信する516前または受信した後に、CU172は、第2のCN-BSメッセージ408に応答して、第2のBS-CNメッセージをCN110に送信する519ことができる。いくつかの実装形態において、CU172は、RRC再コンフィギュレーション完了メッセージを受信する523前に、第2のBS-CNメッセージをCN110に送信する519。他の実装形態では、CN110は、RRC再コンフィギュレーション完了メッセージを受信した523後に、第2のBS-CNメッセージをCN110に送信する519。CU172は、第2のBS-CNメッセージに第1のCN UEインターフェースIDおよび第1のRAN UEインターフェースIDを含めることができる。代替的に、CU172は、第2のBS-CNメッセージに第1のUE IDを含めることができる。
【0079】
いくつかの実装形態において、イベント512、514、516、518、519、520、522、523のそれぞれのインスタンスが、UE102AおよびUE102Bの各々について生じる。UE102AおよびUE102Bが第1のMBSセッションのMBSデータを受信するためのコンフィギュレーションパラメータは、同じであり得る。
【0080】
いくつかの実装形態において、CU172は、第2のBS-CNメッセージおよび/または追加のBS-CNメッセージに、CU DLトランスポート層コンフィギュレーションを含める。言い換えると、CU172は、同じMBSセッションに参加するUEを示すCN-BSメッセージに応答して、BS-CNメッセージで同じCU DLトランスポート層コンフィギュレーションを送信することができる。そのような実装形態において、CN110は、MBSリソースセットアップ手順586ならびに第2のCN-BSおよびBS-CNメッセージを単一の手順にブレンドすることができる。
【0081】
CU172が、第1のMBSセッションに対する共通CN-BS DLトンネルを確立するために、CN110とMBSリソースセットアップ手順586(たとえば、イベント504、510)を実行する場合、CU172は、第2のBS-CNメッセージに第1のMBSセッションに対するDLトランスポート層コンフィギュレーションを含めることを控えるものとしてよい。そのような場合に、CN110は、第2のCN-BSメッセージに第1のMBSセッションに対するULトランスポート層コンフィギュレーションを含めることを控えるものとしてよい。DU174が、第1のMBSセッションに対する共通CU-DU DLトンネルを確立するために、CU172とMBSリソースセットアップ手順590(たとえば、イベント506、508)を実行する場合、DU174は、UEコンテキスト応答メッセージに第1のMBSセッションに対するDLトランスポート層コンフィギュレーションを含めることを控えるものとしてよい。そのような場合に、CU172は、UEコンテキスト要求メッセージに第1のMBSセッションに対するULトランスポート層コンフィギュレーションを含めることを控えるものとしてよい。
【0082】
第1のBS-CNメッセージを受信する510か、または第2のBS-CNメッセージを受信した519後、CN110は、共通CN-BS DLトンネルを介してCU172にMBSデータ(たとえば、1つまたは複数のMBSデータパケット)を送信する524ことができ、続いて、CU172は、共通CU-DUトンネルを介してDU174にMBSデータを送信する526。DU174は、1つまたは複数の論理チャネルを介してMBSデータをUE102Aに伝送(たとえば、マルチキャストまたはユニキャス)する528。UE102Aは、1つまたは複数の論理チャネルを介してMBSデータを受信する528。たとえば、CU172は、MBSデータパケットを受信し524、MBSデータパケットを含むPDCP PDUを生成し、DU174にPDCP PDUを伝送する526。続いて、DU174は、論理チャネルIDおよびPDCP PDUを含むMAC PDUを生成し、マルチキャストまたはユニキャストを使用してMAC PDUをUE102Aに伝送する528。UE102Aは、マルチキャストまたはユニキャストを使用してDU174から伝送されたMAC PDUを受信し528、MAC PDUからPDCP PDUおよび論理チャネルIDを取り出し、MRBに関連付けられているPDCP PDUを識別し、PDCP PDUからMBSデータパケットを取り出す。
【0083】
いくつかの実装形態において、CN110がMBSデータをCU172に送信した524後、CU172は、DU174を介してMBSデータをUE102Aに伝送(たとえば、マルチキャストまたはユニキャスト)する528ことに先立ち、特定の基準に基づきMBSデータにどのセキュリティ保護を適用すべきかを決定する525ことができる。たとえば、CU172は、MBSデータパケットが共通CN-BS DLトンネルを介して受信されたと決定した場合、ヌルセキュリティ保護を適用することを決定し、受信済みMBSデータパケットにセキュリティ保護を適用することを事実上控える。追加の基準は、
図6A~
図6Sを参照しつつさらに以下で説明される。いずれにせよ、CU172が、受信済みMBSデータパケットにセキュリティ保護を適用すると決定した場合、CU172は、少なくとも1つのセキュリティ機能(たとえば、完全性保護および/または暗号化)をMBSデータパケットに適用して、セキュリティ保護済みMBSデータパケットを生成することができる。より詳細には、完全性保護が有効化されているときに、CU172は、MBSデータパケットの完全性を保護するために完全性のためのメッセージ認証コード(MAC-I)を生成し、それによりセキュリティ保護済みMBSデータパケットは、MBSデータおよびMAC-Iを含む。暗号化が有効化されているときに、CU172は、MBSデータパケットを暗号化して暗号化済みMBSデータパケットを生成し、それによりセキュリティ保護済みMBSデータパケットは、暗号化済みMBSデータパケットである。さらに、完全性保護および暗号化の両方が有効化されているときに、CU172は、MBSデータパケットの完全性を保護するためにMAC-Iを生成し、MBSデータパケットをMAC-Iとともに暗号化して、暗号化済みMBSパケットおよび暗号化済みMAC-Iを生成することができる。
【0084】
CU172がMBSデータパケットにセキュリティ保護を適用する525ことを控えると決定した場合、CU172は、続いて、MBSデータパケットを共通のCU-DUトンネルを介してDU174に送信する526。DU174は、1つまたは複数の論理チャネルを介してMBSデータパケットをUE102Aに伝送(たとえば、マルチキャストまたはユニキャス)する528。CU172がMBSデータパケットにセキュリティ保護を適用し525、セキュリティ保護済みMBSデータパケットを取得し、セキュリティ保護済みMBSデータパケットをDU174を介してUE102Aに伝送する528場合、UE102Aは、セキュリティ保護済みMBSデータパケットを受信し、その後、セキュリティ保護済みMBSデータパケットにセキュリティ保護またはセキュリティチェックスキームを適用して529、元のMBSデータパケットを取得することができる。いくつかの実装形態において、CU172は、(セキュリティ保護済み)MBSデータパケットおよびPDCPシーケンス番号を含むPDCP PDUを生成し、DLトンネルを介してDU174にPDCP PDUを伝送する526ことができる。CU172は、別のDLトンネルを介して別のDUにPDCP PDUを伝送することができる。次の説明を簡素化するために、MBSデータパケットは、MBSデータパケットを含むPDCP PDUを表すことができる。
【0085】
DU174は、マルチキャストまたはユニキャストを介してMBSデータパケットを伝送することができる。マルチキャストを介してMBSデータパケットを伝送するために、DU174は、いくつかの実装形態において、MBSデータパケットを含むMAC PDUを生成し、以下で説明されているように、MAC PDUを含むマルチキャスト伝送を伝送する528。ユニキャストを介してMBSデータパケットを伝送するために、いくつかの実装形態におけるDU174は、MBSデータパケットを含むMAC PDUを生成し、MAC PDUを含むユニキャスト伝送をUE102Aに伝送する528。ユニキャスト伝送を伝送するかまたはスケジュールするために、DU174は、ダウンリンク制御情報(DCI)を生成することができ、DCIの巡回冗長検査(CRC)を生成し、UE102AのUE固有ID(たとえば、セル無線ネットワーク一時識別子(C-RNTI))でCRCをスクランブルする。DU174は、DCIおよびスクランブル済みCRCをPDCCH上で伝送する。UE102Aは、PDCCH上でDCIおよびスクランブル済みCRCを受信し、DCIに従ってユニキャスト伝送を受信する。UE102Aは、UE102AのIDに従って、DCIまたはユニキャスト伝送がUE102A宛であることを確認する。UE102Aは、ユニキャスト伝送からMBSデータパケットを取り出す。DCIにおいて、DU174は、以下で説明されているようにマルチキャスト伝送に対するDCIと同様に、ユニキャスト伝送をスケジュールするためのコンフィギュレーションパラメータを含むことができる。いくつかの実装形態において、ユニキャスト伝送のためのDCIのDCI形式は、マルチキャスト伝送に対するDCIのDCI形式と同じであり得る。他の実装形態において、ユニキャスト伝送のためのDCIのDCI形式は、マルチキャスト伝送に対するDCIのDCI形式と異なり得る。
【0086】
いくつかの実装形態において、UE102は、どのセキュリティチェックスキームおよび/またはセキュリティ保護を特定の基準に基づき受信済みMBSデータパケットに適用すべきかを決定することができる529。たとえば、UE102が、MBSデータパケットがマルチキャストを使用して基地局104から伝送されたと決定した場合、UE102Aは、ヌルセキュリティチェックスキームを適用することを決定し、受信済みMBSデータパケットに復号化、完全性検証、または別のセキュリティチェックスキームを適用することを事実上控えることができる。追加の基準は、
図6A~
図6Sを参照しつつさらに以下で説明される。いずれにせよ、MBSデータパケットがセキュリティ保護されている場合、UE102Aは、セキュリティ保護済みMBSデータパケットからMBSデータパケットを取り出すことができる。セキュリティ保護済みMBSデータパケットが暗号化済みMBSデータパケットである場合、UE102Aは、適切な復号化機能および基地局104によって以前に提供されたセキュリティキーを使用して、暗号化済みMBSデータパケットを復号化し、MBSデータを取得することができる。セキュリティ保護済みMBSデータパケットが、MBSデータおよびMAC-Iを含む完全性保護済みMBSデータパケットである場合、UE102Aは、MAC-Iが有効であるかどうかを決定することができる。UE102AがMAC-Iが有効であることを確認した場合、UE102AはMBSデータパケットを取り出す。しかしながら、MAC-Iが無効であるとUE102Aが決定した場合、UE102Aは、MBSデータパケットを破棄する。いくつかの実装形態において、UE102Aは、MBSデータパケットとともに受信された無効なMAC-Iの数をカウントするカウンタを保持し得る。カウンタが特定のカウンタ値に達した場合、UE102Aは、MBSデータを受信することを停止することができる。UE102Aは、DU174を介してCU172から、カウンタ値を事前決定するか、またはカウンタ値を構成するコンフィギュレーションを受信することができる。そのような場合、UE102Aは、DU(たとえば、DU174または別のDU)を介して、CU(たとえば、CU172または別のCU)とRRC接続再確立手順を実行することができる。代替的に、UE102Aは、CN110とMBSセッション解放手順またはPDUセッション解放手順を実行して、MBSセッションを解放または離脱することができる。最後に、セキュリティ保護済みMBSデータパケットが、暗号化済みMBSデータおよび暗号化済みMAC-Iとともに、暗号化および完全性保護の両方が施されているときに、UE102Aは、暗号化済みMBSパケットおよび暗号化済みMAC-Iを復号化して、MBSデータおよびMAC-Iを取得することができる。UE102Aは、次いで、MAC-IがMBSデータに対して有効であることを検証することができる。UE102AがMAC-Iが有効であることを確認した場合、UE102Aは、MBSデータパケットを取り出して処理する。そうでない場合、MAC-Iが無効であるとUE102Aが決定した場合、UE102Aは、MBSデータを破棄する。
【0087】
いくつかの実装形態において、DU174は、MBSデータパケットを伝送するためにUE102AのID(たとえば、セル無線ネットワーク一時識別子(C-RNTI)またはグループRNTI(G-RNTI))でスクランブルされたダウンリンク制御情報(DCI)および巡回冗長検査(CRC)を生成する。DU174は、DCIおよびスクランブル済みCRCを、たとえば、物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)上でUE102Aに伝送する。UE102Aは、UE102のIDに従って、MBSデータパケットがUE102A宛であることを確認することができる。いくつかの実装形態において、UE102は、どのセキュリティ保護を特定の基準に基づき受信済みMBSデータパケットに適用すべきかを決定することができる529。たとえば、UE102が、MBSデータパケットがマルチキャストを使用して基地局104から伝送されたと決定した場合、UE102Aは、ヌルセキュリティ保護を適用することを決定し、受信済みMBSデータパケットにセキュリティ保護を適用することを事実上控えることができる。追加の基準は、
図7A~
図7Eを参照しつつさらに以下で説明される。いずれにせよ、MBSデータパケットがセキュリティ保護されている場合、UE102Aは、セキュリティ保護済みMBSデータパケットからMBSデータパケットを取り出すことができる。セキュリティ保護済みMBSデータパケットが暗号化済みMBSデータパケットである場合、UE102Aは、適切な復号化機能および基地局104によって以前に提供されたセキュリティキーを使用して、暗号化済みMBSデータパケットを復号化し、MBSデータを取得することができる。セキュリティ保護済みMBSデータパケットが、MBSデータおよびMAC-Iを含む完全性保護済みMBSデータパケットである場合、UE102Aは、MAC-Iが有効であるかどうかを決定することができる。UE102AがMAC-Iが有効であることを確認した場合、UE102AはMBSデータパケットを取り出す。しかしながら、MAC-Iが無効であるとUE102Aが決定した場合、UE102Aは、MBSデータパケットを破棄する。いくつかの実装形態において、UE102Aは、MBSデータパケットとともに受信された無効なMAC-Iの数をカウントするカウンタを保持し得る。カウンタが特定のカウンタ値に達した場合、UE102Aは、MBSデータを受信することを停止することができる。UE102Aは、DU174を介してCU172から、カウンタ値を事前決定するか、またはカウンタ値を構成するコンフィギュレーションを受信することができる。そのような場合、UE102Aは、DU(たとえば、DU174または別のDU)を介して、CU(たとえば、CU172または別のCU)とRRC接続再確立手順を実行することができる。代替的に、UE102Aは、CN110とMBSセッション解放手順またはPDUセッション解放手順を実行して、MBSセッションを解放または離脱することができる。最後に、セキュリティ保護済みMBSデータパケットが、暗号化済みMBSデータおよび暗号化済みMAC-Iとともに、暗号化および完全性保護の両方が施されているときに、UE102Aは、暗号化済みMBSパケットおよび暗号化済みMAC-Iを復号化して、MBSデータおよびMAC-Iを取得することができる。UE102Aは、次いで、MAC-IがMBSデータに対して有効であることを検証することができる。UE102AがMAC-Iが有効であることを確認した場合、UE102Aは、MBSデータパケットを取り出して処理する。そうでない場合、MAC-Iが無効であるとUE102Aが決定した場合、UE102Aは、MBSデータを破棄する。
【0088】
いくつかの実装形態において、1つまたは複数のMRBを構成する1つまたは複数のMRBコンフィギュレーションは、第1のMBSセッションに関連付けられている。いくつかの実装形態において、コンフィギュレーションパラメータは、各々特定のMRBに関連付けられている1つまたは複数のRLCベアラコンフィギュレーションも含む。MRBコンフィギュレーションの各々は、MRB ID、PDCPコンフィギュレーション、第1のMBSセッションID、PDCP再確立指示(たとえば、reestablishPDCP)、および/またはPDCP回復指示(たとえば、recoveryPDCP)を含むことができる。いくつかの実装形態において、PDCPコンフィギュレーションは、DRB用のPDCP-Config IEであり得る。いくつかの実装形態において、RLCベアラコンフィギュレーションは、RLC-BearerConfig IEであり得る。いくつかの実装形態において、RLCベアラコンフィギュレーションは、論理チャネルを構成する論理チャネル(LC)IDを含み得る。いくつかの実装形態において、論理チャネルはMTCHであり得る。他の実装形態では、論理チャネルはDTCHであり得る。いくつかの実装形態において、コンフィギュレーションパラメータは、論理チャネルを構成するための論理チャネルコンフィギュレーション(たとえば、LogicalChannelConfig IE)を含み得る。いくつかの実装形態において、RLCベアラコンフィギュレーションは、MRB IDを含み得る。
【0089】
いくつかの実装形態において、CU172は、MRBコンフィギュレーションにおいて、MRBをDL専用RBとして構成することができる。たとえば、CU172は、MRBをDL専用RBとして構成するために、MRBコンフィギュレーション内のPDCPコンフィギュレーションにULコンフィギュレーションパラメータを含めることを控える。CU172は、たとえば、上で説明されているように、MRBコンフィギュレーションにDLコンフィギュレーションパラメータのみを含める。このような場合、CU172は、MBRコンフィギュレーション内のPDCPコンフィギュレーションにおけるMRBに対するULコンフィギュレーションパラメータを除外することによってUE102AがMRBを介してUL PDCPデータPDUをDU174および/またはCU172に伝送しないように構成する。別の例では、DU174は、RLCベアラコンフィギュレーションにULコンフィギュレーションパラメータを含めることを控える。そのような場合、DU174は、RLCベアラコンフィギュレーションからULコンフィギュレーションパラメータを除外することによって論理チャネルを介して制御PDUを基地局104に伝送しないようにUE102Aを構成する。
【0090】
DU174がRLCベアラコンフィギュレーションにULコンフィギュレーションパラメータを含める場合、UE102Aは、ULコンフィギュレーションパラメータを使用して、論理チャネルを介してDU174に制御PDU(たとえば、PDCP制御PDUおよび/またはRLC制御PDU)を伝送するものとしてよい。制御PDUがPDCP制御PDUである場合、DU174はPDCP制御PDUをCU172に送信することができる。たとえば、CU172は、たとえばMRBコンフィギュレーションにおいて、UEが圧縮(解除)プロトコル(たとえば、ロバストヘッダ圧縮(ROHC)プロトコル)によりMBSデータを受信するように構成するものとしてよい。この場合、CU172は、CN110からMBSデータパケットを受信した524ときに、圧縮プロトコルによりMBSデータパケットを圧縮して圧縮済みMBSデータパケットを取得し、圧縮済みMBSデータパケットを含むPDCP PDUを、共通CU-DU DLトンネルを介してDU174に伝送する526。続いて、DU174は、論理チャネルを介してUE102AにPDCP PDUを伝送(たとえば、マルチキャストまたはユニキャスト)528する。UE102Aが論理チャネルを介してPDCP PDUを受信したときに、UE102AはPDCP PDUから圧縮済みMBSデータパケットを取り出す。UE102Aは、圧縮済みMBSデータパケットを圧縮(解除)プロトコルにより圧縮解除し、元のMBSデータパケットを取得する。そのような場合、UE102Aは、論理チャネルを介して、ヘッダ圧縮(解除)プロトコルの動作に対するヘッダ圧縮プロトコルフィードバック(たとえば、散在するROHCフィードバック)を含むPDCP制御PDUをDU174に伝送し得る。続いて、DU174は、UE固有ULトンネル、すなわち、ULトンネルがUE102Aに対して固有であるULトンネルを介して、PDCP制御PDUをCU172に送信する。いくつかの実装形態において、CU172は、UEコンテキスト要求メッセージ内に、UE固有ULトンネルを構成するCU ULトランスポート層コンフィギュレーションを含めることができる。CU ULトランスポート層コンフィギュレーションは、UE固有ULトンネルを識別するためのCUトランスポート層アドレス(たとえば、インターネットプロトコル(IP)アドレス)およびCU UL TEIDを含む。
【0091】
いくつかの実装形態において、MRBコンフィギュレーションは、MRB ID(たとえば、mrb-IdentityまたはMRB-Identity)を含むMRB-ToAddMod IEであり得る。MRB IDは、MRBの特定のMRBを識別する。基地局104は、MRB IDを異なる値に設定する。CU172がユニキャストデータ通信を行うようにUE102Aに対してDRBを構成した場合、いくつかの実装形態において、CU172は、MRB IDのうちの1つまたは複数を、DRBのDRB IDとは異なる値に設定することができる。そのような場合、UE102AおよびCU172は、RBのRB IDに従ってRBがMRBであるかまたはDRBであるかを区別することができる。他の実装形態では、CU172は、MRB IDの1つまたは複数をDRB IDと同じであり得る値に設定することができる。そのような場合、UE102AおよびCU172は、RBのRB IDおよびRBを構成するRRC IEに従って、RBがMRBであるかまたはDRBであるかを区別することができる。たとえば、DRBを構成するDRBコンフィギュレーションは、DRB識別情報(たとえば、drb-IdentityまたはDRB-Identity)とPDCPコンフィギュレーションとを含むDRB-ToAddMod IEである。したがって、UE102Aは、RBを構成するDRB-ToAddMod IEを受信した場合にRBがDRBであると決定し、RBを構成するMRB-ToAddMod IEを受信した場合にRBがMRBであると決定することができる。同様に、CU172は、RBを構成するDRB-ToAddMod IEをUE102に伝送した場合にRBがDRBであると決定し、RBを構成するMRB-ToAddMod IEをUE102Aに伝送した場合にRBがMRBであると決定することができる。
【0092】
いくつかの実装形態において、第1のMBSセッションのMBSデータを受信するためのコンフィギュレーションパラメータは、1つまたは複数の論理チャネルを構成するための1つまたは複数の論理チャネル(LC)IDを含む。いくつかの実装形態において、論理チャネルは、個別トラフィックチャネル(DTCH)とすることができる。いくつかの実装形態において、論理チャネルは、マルチキャストトラフィックチャネル(MTCH)とすることができる。
【0093】
いくつかの実装形態において、コンフィギュレーションパラメータは、G-RNTIを含み得るか、または含み得ない。第1のMBSセッションに参加するUE(たとえば、UE102AおよびUE102B)に対するRRC再コンフィギュレーションメッセージは、第1のMBSセッションのMBSデータを受信するための同じコンフィギュレーションパラメータを含む。いくつかの実装形態において、UEに対するRRC再コンフィギュレーションメッセージは、非MBSデータを受信するための同じまたは異なるコンフィギュレーションパラメータを含み得る。
【0094】
いくつかの実装形態において、コンフィギュレーションパラメータは、UE102AがMBSデータを(各々)含むマルチキャスト伝送を受信するための動的スケジューリングマルチキャストコンフィギュレーションパラメータを含むことができる。いくつかの実装形態において、動的スケジューリングマルチキャストコンフィギュレーションパラメータは、以下のコンフィギュレーションパラメータのうちの少なくとも1つを含み得る。
・ グループ無線ネットワーク一時識別子(G-RNTI)。DU174は、DCIを生成し、DCIのCRCをG-RNTIでスクランブルし、DCIおよびスクランブル済みCRCをPDCCH上で伝送することによって、UE102Aを含むUEのグループに対して、特定のMAC PDUを含む各マルチキャスト伝送を動的にスケジュールする。MAC PDUは、MBSデータパケットまたはMBSデータパケットの一部を含むことができる。UE102Aは、PDCCHでDCIおよびスクランブル済みCRCを受信し、スクランブル済みCRCをG-RNTIにより検証する。各マルチキャスト伝送について、UE102Aが(スクランブル済み)CRCが有効であることを検証した後、UE102は対応するDCIに従ってマルチキャスト伝送を受信し、マルチキャスト伝送から特定のMAC PDUを取り出す。この場合、各マルチキャスト伝送は、次の説明で使用される動的スケジューリングマルチキャスト伝送である。いくつかの実装形態において、各DCIは、対応するマルチキャスト伝送をスケジューリングする動的スケジューリングマルチキャスト無線リソースを構成するコンフィギュレーションパラメータを含む。いくつかの実装形態において、コンフィギュレーションパラメータは、次のパラメータのうちの少なくとも1つを含むことができる。各DCIのコンフィギュレーションパラメータは、次のコンフィギュレーションパラメータについて同じ値および/または異なる値を含むことができる。
○ 周波数領域リソース割り当て
○ 時間領域リソース割り当て
○ 仮想リソースブロック(VRB)-物理リソースブロック(PRB)間マッピング
○ 変調符号化スキーム(MCS)
○ 新データインジケータ
○ 冗長バージョン
○ HARQプロセス番号
○ ダウンリンク割り当てインデックス
○ PUCCHリソースインジケータ
・ HARQコードブック(ID)。これはUE102Aによって受信された動的スケジューリングマルチキャスト伝送に対する対応するHARQ ACKコードブックのHARQ確認応答(ACK)コードブックインデックスを示す。DU174は、HARQ ACKを受信するためにHARQコードブック(ID)を使用する。コンフィギュレーションパラメータがHARQコードブック(ID)を含まない場合、UE102AおよびDU174は、ユニキャスト伝送のためにHARQコードブック(ID)を使用し得る。いくつかの実装形態において、UE102Aは、DU174から、DUコンフィギュレーションにおけるユニキャスト伝送のためのHARQコードブック(ID)を受信することができる。他の実装形態では、UE102Aは、イベント516、518、および520と同様に、DU174から別のDUコンフィギュレーションにおけるユニキャスト伝送に対するHARQコードブック(ID)を受信することができる。
・ PUCCHリソースコンフィギュレーション。これはUE102Aが動的スケジューリングマルチキャスト伝送に対するHARQフィードバック(たとえば、HARQ ACKおよび/または否定ACK(NACK))を伝送するPUCCH上のHARQリソースを示す。コンフィギュレーションパラメータがPUCCHリソースコンフィギュレーションを含まない場合、UE102AおよびDU174は、HARQフィードバックを伝達するためにユニキャスト伝送に対するPUCCHリソースコンフィギュレーションを使用することができる。
・ HARQ NACKのみの指示。これはUE102AがDU174から受信し、UE102Aがトランスポートブロックを取得するのに失敗した動的スケジューリングマルチキャスト伝送に対してHARQ否定ACK(NACK)のみをUE102Aが伝送するように構成する。いくつかの実装形態において、UE102Aがトランスポートブロックに対する巡回冗長検査(CRC)に失敗するか、またはUE102Aが動的スケジューリングマルチキャスト伝送を受信しないので、UE102Aはトランスポートブロックを取得することに失敗する。この指示に従って、UE102Aは、UE102Aが正常に受信し、UE102Aがトランスポートブロックを取得した動的スケジューリングマルチキャスト伝送に対するHARQ ACKをDU174に伝送することを控える。コンフィギュレーションパラメータが指示を含まない場合、UE102Aは、UE102Aが正常に受信し、UE102Aがトランスポートブロックを取得した動的スケジューリングマルチキャスト伝送に対するHARQ ACKをDU174に伝送することができる。
・ HARQ ACK/NACK指示。これはUE102Aがトランスポートブロックを取得するのに失敗した動的スケジューリングマルチキャスト伝送に対するHARQ NACKを伝送するようにUE102Aを構成し、UE102Aが正常に受信し、UE102Aがトランスポートブロックを取得した動的スケジューリングマルチキャスト伝送に対するHARQ ACKを伝送するようにUE102Aを構成する。コンフィギュレーションパラメータが指示を含まない場合、UE102Aは、UE102Aが正常に受信し、UE102Aがトランスポートブロックを取得した動的スケジューリングマルチキャスト伝送に対するHARQ ACKをDU174に伝送することを控える。そのような場合、UE102Aは、UE102Aがトランスポートブロックを取得するのに失敗した動的スケジューリングマルチキャスト伝送に対するHARQ NACKをDU174に伝送することのみ許可される。
・ HARQ ACK指示。これはUE102Aが正常に受信し、UE102Aがトランスポートブロックを取得した動的スケジューリングマルチキャスト伝送に対するHARQ ACKをUE102Aが伝送するように構成する。コンフィギュレーションパラメータが指示を含まない場合、UE102Aは、UE102Aが正常にトランスポートブロックを取得した動的スケジューリングマルチキャスト伝送に対するHARQ ACKをDU174に伝送することを控える。そのような場合、UE102Aは、UE102Aがトランスポートブロックを取得するのに失敗した動的スケジューリングマルチキャスト伝送に対するHARQ NACKをDU174に伝送することのみ許可される。いくつかの実装形態において、DU174は、HARQ NACK指示、HARQ ACK/NACK指示、およびHARQ ACK指示のいずれか1つを含むことができる。
・ 変調符号化スキーム(MCS)コンフィギュレーション。これは動的スケジューリングマルチキャスト伝送を伝送するためにDU174が使用し、動的スケジューリングマルチキャスト伝送を受信するためにUE102Aが使用するMCSテーブルを示す。たとえば、MCSテーブルは、3GPP仕様38.214において定義されているMCSテーブル(たとえば、3GPP TS 38.214の表5.1.3.1-3において示されているLow-SE 64QAMテーブル、またはマルチキャスト伝送に固有の新規テーブル)であり得る。いくつかの実装形態において、DU174がDUコンフィギュレーションにMCSコンフィギュレーションを含めない場合、UE102AおよびDU174は、3GPP仕様38.214において事前に定義されたMCSテーブルを適用することができる。たとえば、事前定義されたMCSテーブルは、それぞれ、たとえば、仕様38.214の表5.1.3.1-2に示される256QAMテーブルもしくは64QAMテーブル、または仕様38.214の表5.1.3.1-1に示される非Low-SE 64QAMテーブルであり得る。DU174がDUコンフィギュレーションにMCSコンフィギュレーションを含めない場合、UE102AおよびDU174は、DU174から動的スケジューリングマルチキャスト伝送を受信するためにユニキャスト伝送に対するMCSテーブルを適用することができる。いくつかの実装形態において、DU174は、DUコンフィギュレーションに、ユニキャスト伝送用にMCSテーブルを構成する物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)コンフィギュレーション(たとえば、PDSCH-Config)を含めることができる。他の実装形態では、DU174は、イベント516、518、および520と同様に、PDSCHコンフィギュレーションを含む別のDUコンフィギュレーションをUE102Aに伝送することができる。
・ アグリゲーション係数。これは、動的スケジューリングマルチキャスト伝送に対する繰り返しの数である。DU174は、アグリゲーション係数に従って動的スケジューリングマルチキャスト伝送のいくつかの繰り返しを伝送(すなわち、マルチキャスト)することができ、UE102Aは、アグリゲーション係数に基づき繰り返しを受信する。DU174がDUコンフィギュレーション内にアグリゲーション係数を含めない場合、いくつかの実装形態において、UE102Aは、ユニキャスト伝送に対してアグリゲーション係数を適用することができる。いくつかの実装形態において、DU174は、DUコンフィギュレーションに、UE102Aへのユニキャスト伝送に対するアグリゲーション係数を含めることができる。他の実装形態では、DU174は、イベント516、518、および520と同様に、ユニキャスト伝送に対するアグリゲーション係数を含む別のDUコンフィギュレーションをUE102に伝送することができる。
【0095】
第1のMBSセッションに参加するUEに対するRRC再コンフィギュレーションメッセージは、第1のMBSセッションのMBSデータを受信するための同じコンフィギュレーションパラメータを含む。いくつかの実装形態において、UEに対するRRC再コンフィギュレーションメッセージは、非MBSデータを受信するための同じまたは異なるコンフィギュレーションパラメータを含み得る。
【0096】
いくつかの実装形態において、コンフィギュレーションパラメータは、UE102AがMBSデータを受信することに対する少なくとも1つの半永続的スケジューリング(SPS)マルチキャストコンフィギュレーションを含むことができる。少なくとも1つのSPSマルチキャストコンフィギュレーションの各々は、SPSマルチキャスト伝送に対する次に示すパラメータのうちの少なくとも1つを含むことができる。
・ グループ構成済みスケジューリング無線ネットワーク一時識別子(G-CS-RNTI)。これはSPSマルチキャスト無線リソースをアクティブ化するかまたは解放するために使用される。DU174は、SPSマルチキャスト無線リソースアクティブ化コマンド(すなわち、DCI)を生成し、DCIのCRCをG-CS-RNTIでスクランブルし、DCIおよびスクランブル済みCRCをPDCCHで伝送することによってUE102Aを含むUEのグループに対してSPSマルチキャスト無線リソースをアクティブ化することができる。SPSマルチキャスト無線リソースをアクティブ化した後、DU174は、DCIに従って、SPSマルチキャスト無線リソース上でマルチキャスト伝送を定期的に伝送する。UE102Aは、PDCCHでDCIおよびスクランブル済みCRCを受信し、スクランブル済みCRCをG-CS-RNTIにより検証する。UE102Aが(スクランブル済み)CRCが有効であると検証した後に、UE102Aは、DCIに応答してSPSマルチキャスト無線リソース(上で受信)をアクティブ化し、UE102がSPSマルチキャスト無線リソースを非アクティブ化する前にSPSマルチキャスト無線リソースアクティブ化コマンド(すなわち、DCI)に従ってSPSマルチキャスト無線リソース上でマルチキャスト伝送を定期的に受信する。この場合、マルチキャスト伝送は、次の説明で使用されるSPSマルチキャスト伝送である。いくつかの実装形態において、DU174は、SPSマルチキャスト無線リソース非アクティブ化コマンド(すなわち、DCI)を生成し、DCIのCRCをG-CS-RNTIでスクランブルし、DCIおよびスクランブル済みCRCをPDCCH上で伝送することによってSPSマルチキャスト無線リソースを非アクティブ化(または解放)することができる。UE102Aは、PDCCHでDCIおよびスクランブル済みCRCを受信し、スクランブル済みCRCをG-CS-RNTIにより検証する。UE102Aが(スクランブル済み)CRCが有効であることを確認した後、UE102Aは、SPSマルチキャスト無線リソースを非アクティブ化する、すなわち、SPSマルチキャスト無線リソース上の受信を停止する。SPSマルチキャスト伝送の各々は、MBSデータパケットまたはMBSデータパケットの一部を含むことができる特定のMAC PDUを含む。いくつかの実装形態において、SPSマルチキャスト無線リソースアクティブ化コマンド(すなわち、DCI)は、SPSマルチキャスト無線リソースを構成するコンフィギュレーションパラメータを含む。いくつかの実装形態において、コンフィギュレーションパラメータは、次のパラメータのうちの少なくとも1つを含むことができる。
○ 周波数領域リソース割り当て
○ 時間領域リソース割り当て
○ 仮想リソースブロック(VRB)-物理リソースブロック(PRB)間マッピング
○ 変調符号化スキーム(MCS)
○ 新データインジケータ
○ 冗長バージョン
○ HARQプロセス番号
○ ダウンリンク割り当てインデックス
○ PUCCHリソースインジケータ
・ 周期性。これはSPSマルチキャスト無線リソースの周期性を示す。
・ HARQプロセスの数。これはSPSマルチキャスト伝送を伝達するためのHARQプロセスの数を示す。DU174は、たかだかHARQプロセスの数を使用してSPSマルチキャスト伝送を伝送し、UE102Aは、たかだかHARQプロセス数を使用してSPSマルチキャスト伝送を受信する。
・ HARQコードブックID。これはUE102Aによって受信されたSPSマルチキャスト伝送またはSPSマルチキャスト無線リソース非アクティブ化コマンドに対する対応するHARQ ACKコードブックのHARQ ACKコードブックインデックスを示す。コンフィギュレーションパラメータがHARQコードブック(ID)を含まない場合、UE102Aは、上で説明されているように、動的スケジューリングマルチキャスト伝送に対してHARQコードブック(ID)を使用するものとしてよい。代替的に、UE102Aは、ユニキャスト伝送に対してHARQコードブック(ID)を使用してもよい。いくつかの実装形態において、UE102Aは、DU174から、上で説明されているように、DUコンフィギュレーションにおけるユニキャスト伝送のためのHARQコードブック(ID)を受信することができる。
・ HARQプロセスIDオフセット。これは、DU174がSPSマルチキャスト伝送を伝送するため、およびUE102AがSPSマルチキャスト伝送を受信するためにHARQプロセスIDを導出する際に使用されるオフセットを示す。
・ SPSマルチキャスト伝送に対するPUCCHリソースコンフィギュレーション。これはUE102AがSPSマルチキャスト伝送に対するHARQフィードバック(たとえば、HARQ ACKおよび/または否定ACK(NACK))を伝送するPUCCH上のHARQリソースを示す。コンフィギュレーションパラメータがSPSマルチキャスト伝送に対するPUCCHリソースコンフィギュレーションを含まない場合、UE102およびDU174は、上で説明されているように、HARQフィードバックを伝達するために動的スケジューリングマルチキャスト伝送に対するPUCCHリソースコンフィギュレーションを使用することができる。代替的に、UE102は、ユニキャスト伝送に対してPUCCHリソースコンフィギュレーションを使用することができる。いくつかの実装形態において、UE102は、上で説明されているように、ユニキャスト伝送に対してPUCCHリソースコンフィギュレーションを使用することができる。
・ HARQ NACKのみの表示。これはUE102がDU174から受信し、UE102がトランスポートブロックを取得するのに失敗したSPSマルチキャスト伝送に対してHARQ否定ACK(NACK)のみをUE102Aが伝送するように構成する。いくつかの実装形態において、UE102Aがトランスポートブロックに対する巡回冗長検査(CRC)に失敗するか、またはUE102Aが動的スケジューリングマルチキャスト伝送を受信しないので、UE102は、トランスポートブロックを取得することに失敗する。この指示に従って、UE102は、UE102が正常に受信し、UE102Aがトランスポートブロックを取得したSPSマルチキャスト伝送に対するHARQ ACKをDU174に伝送することを控える。コンフィギュレーションパラメータが指示を含まない場合、UE102Aは、UE102Aが正常に受信し、UE102Aがトランスポートブロックを取得したSPSマルチキャスト伝送に対するHARQ ACKをDU174に伝送することができる。
・ HARQ ACK/NACK指示。これはUE102Aがトランスポートブロックを取得するのに失敗したSPSマルチキャスト伝送に対するHARQ NACKを伝送するようにUE102Aを構成し、UE102Aが正常に受信し、UE102Aがトランスポートブロックを取得したSPSマルチキャスト伝送に対するHARQ ACKを伝送するようにUE102Aを構成する。コンフィギュレーションパラメータが指示を含まない場合、UE102Aは、UE102Aが正常に受信しトランスポートブロックを取得したSPSマルチキャスト伝送に対するHARQ ACKをDU174に伝送することを控える。そのような場合、UE102Aは、UE102Aがトランスポートブロックを取得するのに失敗したSPSマルチキャスト伝送に対するHARQ NACKをDU174に伝送することのみ許可される。
・ HARQ ACK指示。これはUE102Aが正常に受信し、UE102がトランスポートブロックを取得したSPSマルチキャスト伝送に対するHARQ ACKをUE102Aが伝送するように構成する。コンフィギュレーションパラメータが指示を含まない場合、UE102Aは、UE102Aが正常にトランスポートブロックを取得したSPSマルチキャスト伝送に対するHARQ ACKをDU174に伝送することを控える。そのような場合、UE102Aは、UE102Aがトランスポートブロックを取得するのに失敗したSPSマルチキャスト伝送に対するHARQ NACKをDU174に伝送することのみ許可される。いくつかの実装形態において、DU174は、HARQ NACK指示、HARQ ACK/NACK指示、およびHARQ ACK指示のいずれか1つを含むことができる。
・ アグリゲーション係数。これは、SPSマルチキャスト伝送に対する繰り返しの数である。DU174は、アグリゲーション係数に従っていくつかのSPSマルチキャスト伝送の繰り返しを伝送(すなわち、マルチキャスト)することができ、UE102Aは、アグリゲーション係数に基づき繰り返しを受信する。DU174がDUコンフィギュレーション内にアグリゲーション係数を含めない場合、UE102AおよびDU174は、いくつかの実装形態において、上で説明されているように、動的スケジューリングマルチキャスト伝送に対してアグリゲーション係数を適用することができる。代替的に、UE102AおよびDU174は、ユニキャスト伝送に対してアグリゲーション係数を適用することができる。いくつかの実装形態において、UE102AおよびDU174は、上で説明されているように、ユニキャスト伝送に対してアグリゲーション係数を適用することができる。
・ MCSコンフィギュレーション。これは、DU174がSPSマルチキャスト伝送を伝送するために使用し、UE102AがSPSマルチキャスト伝送を受信するために使用するMCSテーブルを示す。たとえば、MCSテーブルは、3GPP仕様38.214において定義されているMCSテーブル(たとえば、3GPP TS 38.214の表5.1.3.1-3において示されているLow-SE 64QAMテーブル、またはマルチキャスト伝送に固有の新規テーブル)であり得る。いくつかの実装形態において、DU174がDUコンフィギュレーションにMCSコンフィギュレーションを含めない場合、UE102およびDU174は、3GPP仕様38.214において事前に定義されたMCSテーブルを適用することができる。たとえば、事前定義されたMCSテーブルは、それぞれ、たとえば、仕様38.214の表5.1.3.1-2に示される256QAMテーブルもしくは64QAMテーブル、または仕様38.214の表5.1.3.1-1に示される非Low-SE 64QAMテーブルであり得る。DU174がDUコンフィギュレーションにMCSコンフィギュレーションを含めない場合、UE102AおよびDU174は、他の実装形態では、上で説明されているように、DU174からSPSマルチキャスト伝送を受信するために動的スケジューリングマルチキャスト伝送に対するMCSテーブルを適用することができる。代替的に、UE102AおよびDU174は、DU174からSPSマルチキャスト伝送を受信するためにユニキャスト伝送に対してMCSテーブルを適用することができる。いくつかの実装形態において、UE102AおよびDU174は、上で説明されているように、DU174からSPSマルチキャスト伝送を受信するためにユニキャスト伝送に対してMCSテーブルを適用することができる。いくつかの実装形態において、DU174は、DUコンフィギュレーションに、ユニキャスト伝送用にMCSテーブルを構成するPDSCHコンフィギュレーション(たとえば、PDSCH-Config)を含めることができる。他の実装形態では、DU174は、イベント516、518、および520と同様に、PDSCHコンフィギュレーションを含む別のDUコンフィギュレーションをUE102Aに伝送することができる。
【0097】
いくつかの実装形態において、CU172は、RRC再コンフィギュレーションメッセージにMBSセッション参加応答メッセージを含めることができる。UE102Aは、RRC再コンフィギュレーション完了メッセージにMBSセッション参加完了メッセージを含めることができる。代替的に、UE102Aは、MBSセッション参加完了メッセージを含むUL RRCメッセージを、DU174を介してCU172に送信することができる。UL RRCメッセージは、ULInformationTransferメッセージまたはUL NAS PDUを含むことができる任意の好適なRRCメッセージとすることができる。CU172は、第2のBS-CNメッセージにMBSセッション参加完了メッセージを含めることができる。代替的に、CU172は、MBSセッション参加完了メッセージを含むBS-CNメッセージ(たとえば、UPLINK NAS TRANSPORTメッセージ)をCN110に送信することができる。
【0098】
他の実装形態では、CU172は、MBSセッション参加応答メッセージを含むDL RRCメッセージをUE102Aに伝送する。DL RRCメッセージは、DLInformationTransferメッセージ、別のRRC再コンフィギュレーションメッセージ、またはDL NAS PDUを含むことができる任意の好適なRRCメッセージとすることができる。UE102Aは、MBSセッション参加完了メッセージを含むUL RRCメッセージを、DU174を介してCU172に送信することができる。UL RRCメッセージは、ULInformationTransferメッセージ、別のRRC再コンフィギュレーション完了メッセージ、またはDL NAS PDUを含むことができる任意の好適なRRCメッセージとすることができる。
【0099】
引き続き
図5Aを参照すると、UE102Bは、上で説明されている手順502に類似するMBSセッション参加手順を実行する530ことができる。UE102Bは、上で説明されているように、基地局104を介してCN110とPDUセッション確立手順を実行することができる。UE102Bは、PDUセッション確立手順において、CN110とPDUセッションIDを通信することができる。いくつかの実装形態において、UE102BのPDUセッションIDは、UE102AのPDUセッションIDと同じであり得る。他の実装形態では、UE102BのPDUセッションIDは、UE102AのPDUセッションIDと異なり得る。UE102Bは、MBSセッション参加要求を送信し、同じMBSセッションIDを指定することによってUE102Aと同じMBSセッションに参加することができる。この例示的なシナリオでは、基地局104がUE102AへのMBSデータパケットの伝送528を開始した後に、UE102Bは、MBSセッションに参加する。CN110は、UE102BがMBSセッションIDに対応するMBSセッションに対するMBSデータの受信を開始すべきであることを示すためにMBSセッションIDおよび/またはPDUセッションIDを含むCN-BSメッセージをCU172に伝送する532。
【0100】
いくつかのシナリオにおいて、CU172またはCN110は、イベント532で識別されたMBSセッションに対するDLトンネルがすでに存在しており、手順586を実行する必要がないと決定する。しかしながら、任意選択で、CU172は、DU174にCU-DUメッセージを送信して534、第1のMBSセッションに対するMBSコンテキストおよび/または共通DLトンネルのセットアップを要求し、DU174は、DUコンフィギュレーションで応答する536。
【0101】
CU172は、RRC再コンフィギュレーションメッセージをDU174に伝送し538、DU174はRRC再コンフィギュレーションメッセージをUE102Bに送信して540、MBSトラフィックをUE102Bが受信するように構成する。RRC再コンフィギュレーションメッセージは、UE102Aおよび102Bが同じセルまたは異なるセルにおいて動作するときに、イベント520と同じLCID(値)、MRBコンフィギュレーション、および/もしくはRLCベアラコンフィギュレーションを含むか、または構成することができる。代替的に、UE102Aおよび102Bが異なるセルにおいて動作するときに、RRC再コンフィギュレーションメッセージは、たとえば、異なるG-RNTI、LCID、および/またはRLCベアラコンフィギュレーションを有することができる。RRC再コンフィギュレーションメッセージは、たとえば、UE102Aおよび102Bが異なるセルで動作するときに、イベント520と同じMRBコンフィギュレーションを含むことができる。
図3に例示されているように、CU172は、共通CN-BS DLトンネルを介して到来するデータパケットを、各々共通CU-DU DLトンネルおよび/またはそれぞれの論理チャネルに対応する1つまたは複数のMRBにマッピングすることができる。
【0102】
UE102Bは、イベント540のRRC再コンフィギュレーションメッセージに応答して、RRC再コンフィギュレーション完了メッセージ(たとえば、RRCReconfigurationCompleteメッセージ)を基地局104に伝送する542。RRC再コンフィギュレーション完了メッセージを受信する542前または受信した後に、基地局104は、いくつかの場合において、イベント519と一般的に同様に、別のBS-CNメッセージをCN110に伝送する539。BS-CNメッセージは、たとえば、イベント532で指定されたMBSセッションに関連付けられたUEの更新済みリストを示すことができる。UE102BがMBSセッションに参加し530、必要なRRCコンフィギュレーションを取得した後、CU172は、共通CN-BS DLトンネルを介してMBSデータの受信544を継続し、共通CU-DU DLトンネルを介してDU174にMBSデータを伝送する546。いくつかの実装形態において、DU174は、マルチキャストを使用してMBSデータをUE102AおよびUE102Bに伝送する548。UE102AおよびUE102Bは、イベント528と同様に、MBSデータを受信する548ことができる。代替的に、基地局104は、ユニキャストを介して、MBSデータをUE102AおよびUE102Bに別々に伝送する548ことができる。
【0103】
次に
図5Bを参照すると、一般的にシナリオ500Aに類似しているシナリオ500Bが示されている。しかしながら、シナリオ500Bでは、基地局は、MBSセッションに対するリソースを構成する要求を受信する以前ではなくむしろ、それに先立ち、MBSセッションに参加するUEのリストを受信する。上で説明されているものに類似するこのシナリオにおけるイベントは、同じ参照番号がラベル付されており、
図5Aに対する例および実装形態は、
図5Bに適用することができる。
図5Aと
図5Bのシナリオの違いは以下で説明される。
【0104】
いくつかの実装形態において、CU172は、第2のCN-BSメッセージを受信した512ことに応答して、CN110とMBSセッションリソースセットアップ手順(すなわち、イベント510および504)を実行することができる。そのような実装形態では、CU172は、第2のCN-BSメッセージを受信した512ことに応答して、第1のBS-CNメッセージをCN110に伝送する510。次いで、CN110は、第1のBS-CNメッセージを受信した510ことに応答して第1のCN-BSメッセージをCU172に伝送する504。そのような場合、CN110は、第1のCN-BSメッセージにMBSセッションID(すなわち、第1のMBSセッションID)を含めても含めなくてもよい。CN110は、第2のCN-BSメッセージを受信した512または第1のCN-BSメッセージを受信した504ことに応答して、もしくは受信した後に、BS-CNメッセージを伝送する519ことができる。第2のCN-BSメッセージを受信した512後に、もしくは受信したことに応答して、第2のBS-CNメッセージを伝送した510後に、もしくは伝送したことに応答して、または第1のCN-BSメッセージを受信した504後に、もしくは受信したことに応答して、CU172はDU174にCU-DUメッセージを伝送する506ことができる。
【0105】
イベント512、510、504、506、508、514、516、518、519、520、522および523は、
図5Bでは、MBSリソースセットアップおよびUE固有MBSセッションコンフィギュレーション手順587と総称される。追加のMBSセッション参加手順においてCN110がUE102Aに対して追加のMBSセッションを許可する場合、CN110は、手順587と同様に、基地局104およびUE102AとMBSリソースセットアップおよびUE固有MBSセッションコンフィギュレーション手順を実行することができる。そのような場合、CN110は、第1または第2のCN-BSメッセージと同様に、MBSリソースセットアップおよびUE固有MBSセッションコンフィギュレーション手順におけるCN-BSメッセージに、追加のMBSセッションID、および任意選択で、追加のMBSセッションIDに対するQoSコンフィギュレーションを含めることができる。そのような場合、CU172は、第1または第2のBS-CNメッセージと同様に、MBSリソースセットアップおよびUE固有MBSセッションコンフィギュレーション手順においてBS-CNメッセージに追加の共通DLトンネルを構成するための追加のMBSセッションに対する追加のトランスポート層コンフィギュレーションを含める。トランスポート層コンフィギュレーションの各々は、共通DLトンネルの特定の共通DLトンネルを構成し、追加のMBSセッションの特定のMBSセッションに関連付けられ得る。トランスポート層コンフィギュレーションは、異なる共通DLトンネルを区別するために異なり得る。特に、トランスポート層コンフィギュレーションの任意の対は、異なるIPアドレス、異なるDL TEID、または異なるIPアドレスさらには異なるDL TEIDを有することができる。
【0106】
次に、
図5Cは、シナリオ500Aに一般的に類似する例示的なシナリオ500Cを例示している。しかしながら、シナリオ500Cでは、基地局104は、非分散型基地局として実装される。
【0107】
シナリオ500Cにおいて、UE102Aは、最初に、基地局104を介してCN110とMBSセッション参加手順を実行し502、特定のMBSセッションに参加する。いくつかのシナリオにおいて、UE102Aは、その後、追加の1つまたは複数のMBS参加手順を実行し、イベント502は、それに応じて、複数のMBS参加手順のうちの第1の手順となる。基地局104が、以下で説明されているように、UE固有トンネルではなくむしろ、MBSトラフィックに対する共通DLトンネルを構成するので、手順502および588は、いずれかの順序で行われ得る。言い換えると、基地局104は、単一のUEがMBSセッションに参加する前に共通DLトンネルを構成することができる。
【0108】
MBSセッション参加手順を実行するために、UE102Aは、いくつかの実装形態において、基地局104を介してCN110にMBSセッション参加要求メッセージを送信する。これに応答して、CN110は、基地局104を介してUE102AにMBSセッション参加応答メッセージを送信して、UE102Aに第1のMBSセッションへのアクセスを許可することができる。いくつかの実装形態において、UE102Aは、MBSセッション参加要求メッセージにMBSセッションのMBSセッションIDを含めることができる。CN110は、いくつかの場合において、MBSセッション参加応答メッセージにMBSセッションIDを含める。いくつかの実装形態において、UE102Aは、MBSセッション参加応答メッセージに応答して基地局104を介してCN110にMBSセッション参加完了メッセージを送信することができる。
【0109】
UE102Aは、いくつかの場合において、RAN105(たとえば、基地局104または基地局106)を介してCN110と追加のMBSセッション参加手順を実行し、追加のMBSセッションに参加する。たとえば、UE102Aは、RAN105を介してCN110と第2のMBSセッション参加手順を実行し、第2のMBSセッションに参加することができる。イベント502と同様に、UE102Aは、いくつかの実装形態において、基地局104を介してCN110に第2のMBSセッション参加要求メッセージを送信することができ、CN110は第2のMBSセッション参加応答メッセージで応答し、UE102Aに第2のMBSセッションへのアクセスを許可することができる。いくつかの実装形態において、UE102Aは、第2のMBSセッション参加応答メッセージに応答して基地局104を介してCN110に第2のMBSセッション参加完了メッセージを送信することができる。いくつかの実装形態において、UE102Aは、第2のMBSセッション参加要求メッセージに第2のMBSセッションの第2のMBSセッションIDを含めることができる。CN110は、任意選択で、第2のMBSセッション参加応答メッセージに第2のMBSセッションIDを含める。いくつかの実装形態において、UE102Aは、第1および第2のMBSセッションに同時に参加するために、第1および第2のMBSセッションIDをMBSセッション参加要求メッセージ(たとえば、第1のMBSセッション参加要求メッセージ)に含めることができる。そのような場合、CN110は、MBSセッション応答メッセージを送信して、第1のMBSセッションもしくは第2のMBSセッションのいずれか、または第1および第2のMBSセッションの両方を許可することができる。
【0110】
いくつかの実装形態において、MBSセッション参加要求メッセージ、MBSセッション参加応答メッセージ、およびMBSセッション参加完了メッセージは、セッション開始プロトコル(SIP)メッセージであってよい。他の実装形態では、MBSセッション参加要求メッセージ、MBSセッション参加応答メッセージ、およびMBSセッション参加完了メッセージは、5Gモビリティ管理(5GMM)メッセージまたは5Gセッション管理メッセージ(5GSM)などのNASメッセージであり得る。5GSMメッセージの場合、UE102Aは、MBSセッション参加要求メッセージを含む(第1の)ULコンテナメッセージを基地局104を介してCN110に伝送することができ、CN110は、MBSセッション参加応答メッセージを含むDLコンテナメッセージを基地局104を介してUE102Aに伝送することができ、UE102Aは、MBSセッション参加完了メッセージを含む(第2の)ULコンテナメッセージを基地局104を介してCN110に伝送することができる。これらのコンテナメッセージは、5GMMメッセージとすることができる。いくつかの実装形態において、MBSセッション参加要求メッセージ、MBSセッション参加応答メッセージ、およびMBSセッション参加完了メッセージは、それぞれ、PDUセッション修正要求メッセージ、PDUセッション修正コマンドメッセージ、およびPDUセッション修正完了メッセージであってよい。次の説明を簡単にするために、MBSセッション参加要求メッセージ、MBSセッション参加応答メッセージ、および/またはMBSセッション参加完了メッセージは、コンテナメッセージを表すことができる。
【0111】
いくつかの実装形態において、UE102Aは、第1のMBSセッション参加手順および/または追加のMBSセッション参加手順を実行するために基地局104を介してCN110とPDUセッション確立手順を実行しPDUセッションを確立することができる。PDUセッション確立手順において、UE102Aは、基地局104を介してCN110でPDUセッションのPDUセッションIDを伝達することができる。
【0112】
いくつかの実装形態において、(第1の)MBSセッション参加手順(イベント502)を実行する前に、基地局104は、UE102AとのMBSセッション中のデータ通信に対するセキュリティ保護(たとえば、完全性保護/完全性チェックおよび/または暗号化/復号化)をアクティブ化するためにUE102Aとセキュリティアクティブ化手順(たとえば、RRCセキュリティモード手順)を実行することができ、これは
図5Aに関して上で説明されている。
【0113】
(第1の)MBSセッション参加手順(イベント502)の前に、その間に、またはその後に、CN110は、第1のMBSセッションIDおよび/またはPDUセッションIDを含む(第1の)CN-BSメッセージを基地局104に送信して504、第1のMBSセッションに対するリソースを構成することを基地局104に要求することができる。CN110は、それに加えて、第1のMBSセッションに対するQoSコンフィギュレーションを含むことができる。それに応答して、基地局104は、基地局104にCN110がMBSデータを送信するように共通DLトンネルを構成するためのDLトランスポート層コンフィギュレーションを含む(第1の)BS-CNメッセージ(たとえば、MBSセッションリソースセットアップ応答メッセージ)を送信する510ことができる。DLトランスポート層コンフィギュレーションは、共通DLトンネルを識別するためのトランスポート層アドレス(たとえば、IPアドレスおよび/またはTEID)を含む。基地局104は、第1のMBSセッションIDおよび/またはPDUセッションIDを第1のBS-CNメッセージに含めることができる。
【0114】
いくつかの実装形態において、イベント504のCN-BSメッセージは、汎用NGAPメッセージまたはMBSセッションに対するリソースを要求するために特に定義された個別NGAPメッセージ(たとえば、MBSセッションリソースセットアップ要求メッセージ)であり得る。いくつかの実装形態において、イベント510のBS-CNメッセージは、汎用NGAPメッセージまたはMBSセッションに対するリソースを搬送するために特に定義された個別NGAPメッセージ(たとえば、MBSセッションリソースセットアップ応答メッセージ)である。そのような場合に、イベント504のCN-BSメッセージおよびイベント510のBS-CNメッセージは、非UE固有メッセージであり得る。
【0115】
いくつかの実装形態において、QoSコンフィギュレーションはMBSセッションに対するQoSパラメータを含む。いくつかの実装形態において、QoSコンフィギュレーションは、MBSセッションに対する1つまたは複数のQoSフローを構成するためのコンフィギュレーションパラメータを含む(
図3参照)。いくつかの実装形態において、コンフィギュレーションパラメータは、QoSフローを識別する1つまたは複数のQoSフローIDを含む。QoSフローIDの各々は、QoSフローの特定のQoSフローを識別する。いくつかの実装形態において、コンフィギュレーションパラメータは、各QoSフローに対するQoSパラメータを含む。QoSパラメータは、5G QoS識別子(5QI)、優先レベル、パケット遅延バジェット、パケット誤り率、平均化ウィンドウ、および/または最大データバースト量を含むことができる。CN110は、QoSフローに対するQoSパラメータの異なる値を指定することができる。
【0116】
イベント504および510は、
図5CにおいてMBSセッションリソースセットアップ手順588と総称される。
【0117】
追加のMBSセッション参加手順において、CN110がUE102Aに対して追加のMBSセッションを許可する場合、CN110は、追加のMBSセッションID、および/または任意選択で、追加のMBSセッションIDに対するQoSコンフィギュレーションを、第1または第2のCN-BSメッセージに含めることができる。そのような場合に、基地局104は、追加の共通DLトンネルを構成するために、第1または第2のBS-CNメッセージに、追加のMBSセッションに対する追加のトランスポート層コンフィギュレーションを含める。トランスポート層コンフィギュレーションの各々は、共通DLトンネルの特定の共通DLトンネルを構成し、追加のMBSセッションの特定のMBSセッションに関連付けられ得る。代替的に、CN110は、
図5Cに示されている単一セッションMBSセッションリソースセットアップ手順588と同様に、基地局104から追加のトランスポート層コンフィギュレーションを取得するために、基地局104と追加のMBSセッションリソースセットアップ手順を実行することができる。トランスポート層コンフィギュレーションは、異なる共通DLトンネルを区別するために異なり得る。特に、トランスポート層コンフィギュレーションの任意の対は、異なるIPアドレス、異なるDL TEID、または異なるIPアドレスさらには異なるDL TEIDを有することができる。
【0118】
いくつかの実装形態において、CN110は、イベント504のCN-BSメッセージにおいて、第1のMBSセッションに参加するUEのリストを示すことができる。他の実装形態では、CN110は、第1のMBSセッションに参加するUEのリストを示す別の第2のCN-BSメッセージを基地局104に送信する512ことができる。CN110は、第1のMBSセッションIDおよび/またはPDUセッションIDを第2のCN-BSメッセージに含めることができる。基地局104は、第2のCN-BSメッセージ512に応答して、第2のBS-CNメッセージをCN110に送信する519ことができる。そのような場合に、第2のCN-BSメッセージおよび第2のBS-CNメッセージは、非UE固有メッセージであり得る。たとえば、UEのリストは、UE102Aおよび/またはUE102Bを含む。UEのリストを示すために、CN110は、各々それらのUEのうちの特定の1つのUEを識別する(CN UEインターフェースID、RAN UEインターフェースIDの)対のリストを含むことができる。たとえば、対のリストは、UE102Aを識別する(第1のCN UEインターフェースIDおよび第1のRAN UEインターフェースID)の第1の対、およびUE102Bを識別する(第2のCN UEインターフェースID、第2のRAN UEインターフェースID)の第2の対を含む。いくつかの実装形態において、「CN UEインターフェースID」は「AMF UE NGAP ID」であり得、「RAN UEインターフェースID」は「RAN UE NGAP ID」であり得る。他の実装形態では、CN110は、各々UEのセット内の特定の1つのUEを識別するUE IDのリストを含むことができる。いくつかの実装形態では、CN110は、CN110が特定のUEとの間で実行するNAS手順(たとえば、登録手順)においてUE IDを割り当て、UE IDの各々をそれらのUEのうちの特定の1つのUEに送信することができる。たとえば、UE IDのリストは、UE102Aの第1のUE IDおよびUE102Bの第2のUE IDを含み得る。いくつかの実装形態において、UE IDは、S一時移動体加入者識別情報(S-TMSI)(たとえば、5G-S-TMSI)である。
【0119】
他の実装形態では、CN110は、UE102Aが第1のMBSセッションに参加することを示す第2のCN-BSメッセージを基地局104に送信する512ことができる。CN110は、第1のMBSセッションIDおよび/またはPDUセッションIDを第2のCN-BSメッセージに含めることができる。第2のCN-BSメッセージは、UE102Aに対するUE固有メッセージであり得る。基地局104は、第2のCN-BSメッセージを受信した512ことに応答して、第2のBS-CNメッセージをCN110に送信する519ことができる。基地局104は、第1のMBSセッションIDおよび/またはPDUセッションIDを第2のBS-CNメッセージに含めることができる。CN110は、第2のCN-BSメッセージにUE102Aに対するMBSセッション参加応答メッセージを含めることができる。基地局104は、第2のCN-BSメッセージに第1のCN UEインターフェースIDおよび第1のRAN UEインターフェースIDを含めることができる。代替的に、基地局104は、第2のCN-BSメッセージに第1のUE IDを含めることができる。そのような実装形態では、CN110は、UE102B(のみ)が第1のMBSセッションに参加することを示す追加のCN-BSメッセージを基地局104に送信する(図示せず)ことができる。追加のCN-BSメッセージは、UE102Bに対するUE固有メッセージであり得る。CN110は、追加のCN-BSメッセージにUE102Bに対するMBSセッション参加応答メッセージを含めることができる。CN110は、追加のCN-BSメッセージに第2のCN UEインターフェースIDおよび第2のRAN UEインターフェースIDを含めることができる。代替的に、CN110は、追加のCN-BSメッセージに第2のUE IDを含めることができる。基地局104は、追加のCN-BSメッセージに応答して、追加のBS-CNメッセージをCN110に送信する(図示せず)ことができる。
【0120】
いくつかの実装形態において、第2のCN-BSメッセージおよびBS-CNメッセージは、それぞれ、PDUセッションリソース修正要求メッセージおよびPDUセッションリソース修正応答メッセージであり得る。
【0121】
いくつかの実装形態において、基地局104は、第2のBS-CNメッセージおよび/または追加のBS-CNメッセージに、DLトランスポート層コンフィギュレーションを含めることができる。言い換えると、基地局104は、同じMBSセッションに参加する複数のUEを示すCN-BSメッセージに応答して、BS-CNメッセージで同じDLトランスポート層コンフィギュレーションを送信することができる。そのような実装形態において、CN110は、MBSリソースセットアップ手順588ならびに第2および/または追加のCN-BSおよびBS-CNメッセージを単一の手順にブレンドすることができる。
【0122】
いくつかの実装形態において、基地局104は、第2のCN-BSメッセージを受信したことに応答して、CN110とMBSリソースセットアップ手順588を実行することができる。そのような実装形態では、基地局104は、第2のCN-BSメッセージを受信したことに応答して、第1のBS-CNメッセージをCN110に伝送する。次いで、CN110は、第1のBS-CNメッセージに応答して第1のCN-BSメッセージを基地局104に送信する。そのような場合、CN110は、第1のCN-BSメッセージにMBSセッションID(すなわち、第1のMBSセッションID)を含めても含めなくてもよい。
【0123】
基地局104が、第1のMBSセッションに対する共通DLトンネルを確立するために、CN110とMBSリソースセットアップ手順588を実行する場合、基地局104は、第2のBS-CNメッセージに第1のMBSセッションに対するDLトランスポート層コンフィギュレーションを含めることを控えるものとしてよい。そのような場合に、CN110は、第2のCN-BSメッセージに第1のMBSセッションに対するULトランスポート層コンフィギュレーションを含めることを控えるものとしてよい。
【0124】
MBSセッションリソースセットアップ手順を実行した588、または第2のCN-BSメッセージを受信した512後に、基地局104は、第1のMBSセッションのMBSデータを受信するUE102Aに対するコンフィギュレーションパラメータを含むRRC再コンフィギュレーションメッセージ(たとえば、RRCReconfigurationメッセージ)を生成する。次いで、基地局104は、RRC再コンフィギュレーションメッセージをUE102Aに伝送する520。それに応答して、UE102Aは、RRC再コンフィギュレーション完了メッセージ(たとえば、RRCReconfigurationCompleteメッセージ)を基地局104に伝送する522。基地局104は、RRC再コンフィギュレーション完了メッセージを受信する前または受信した後に、第2のBS-CNメッセージをCN110に送信する519ことができる。
【0125】
第1のBS-CNメッセージを受信した510、または第2のBS-CNメッセージを受信した519後に、CN110は基地局104にMBSデータを送信する524ことができ、続いて基地局104は1つまたは複数の論理チャネルを介してUE102AにMBSデータを伝送(たとえば、マルチキャストまたはユニキャスト)する528。UE102Aは、1つまたは複数の論理チャネルを介してMBSデータを受信する528。たとえば、基地局104は、MBSデータパケットを受信し524、MBSデータパケットを含むPDCP PDUを生成し、論理チャネルIDおよびPDCP PDUを含むMAC PDUを生成し、MAC PDUをUE102Aに伝送する528。UE102Aは、MAC PDUを受信し528、MAC PDUからPDCP PDUおよび論理チャネルIDを取り出し、MRBに関連付けられているPDCP PDUを識別し、PDCP PDUからMBSデータパケットを取り出す。
【0126】
いくつかの実装形態において、CN110がMBSデータを基地局104に送信した524後、基地局104は、
図5Aに関して上で説明されている方式と同様に、MBSデータをUE102Aに伝送(たとえば、マルチキャストまたはユニキャスト)する528ことに先立ち、どのセキュリティ保護をMBSデータに適用すべきかを決定する525ことができる。基地局104がMBSデータパケットにセキュリティ保護を適用し525、セキュリティ保護済みMBSデータパケットを取得し、セキュリティ保護済みMBSデータパケットをUE102Aに伝送する528場合、UE102Aは、セキュリティ保護済みMBSデータパケットを受信し、その後、セキュリティ保護済みMBSデータパケットにセキュリティ保護を適用して529、元のMBSデータパケットを取得することができ、これは
図5Aに関して上で説明されている方式と同様である。
【0127】
いくつかの実装形態において、コンフィギュレーションパラメータは、第1のMBSセッションに関連付けられている1つまたは複数のMRBを構成する1つまたは複数のMRBコンフィギュレーションを含むことができる。コンフィギュレーションパラメータは、各々特定のMRBに関連付けられている1つまたは複数のRLCベアラコンフィギュレーションも含むことができる。MRBコンフィギュレーションの各々は、MRB ID、PDCPコンフィギュレーション、第1のMBSセッションID、PDCP再確立指示(たとえば、reestablishPDCP)、および/またはPDCP回復指示(たとえば、recoveryPDCP)を含むことができる。いくつかの実装形態において、PDCPコンフィギュレーションは、DRB用のPDCP-Config IEであり得る。いくつかの実装形態において、RLCベアラコンフィギュレーションは、RLC-BearerConfig IEであり得る。いくつかの実装形態において、RLCベアラコンフィギュレーションは、論理チャネルを構成する論理チャネル(LC)IDを含み得る。いくつかの実装形態において、コンフィギュレーションパラメータまたはMRBコンフィギュレーションは、論理チャネルを構成するための論理チャネルコンフィギュレーション(たとえば、LogicalChannelConfig IE)を含み得る。いくつかの実装形態において、RLCベアラコンフィギュレーションは、MRB IDを含み得る。
【0128】
いくつかの実装形態において、基地局104は、MRBコンフィギュレーションにおいて、MRBをDL専用RBとして構成することができる。たとえば、基地局104は、MRBをDL専用RBとして構成するために、MRBコンフィギュレーション内のPDCPコンフィギュレーションにULコンフィギュレーションパラメータを含めることを控えることができる。基地局104は、たとえば、上で説明されているように、MRBコンフィギュレーションにDLコンフィギュレーションパラメータのみを含めることができる。そのような場合、基地局104は、MBRコンフィギュレーション内のPDCPコンフィギュレーションにおけるMRBに対するULコンフィギュレーションパラメータを除外することによってUE102AがMRBを介してUL PDCPデータPDUを基地局104に伝送しないように構成する。別の例では、基地局104は、RLCベアラコンフィギュレーションにULコンフィギュレーションパラメータを含めることを控える。そのような場合、基地局104は、RLCベアラコンフィギュレーションからULコンフィギュレーションパラメータを除外することによって論理チャネルを介して制御PDUを基地局104にUE102Aが伝送しないように構成する。
【0129】
基地局104がRLCベアラコンフィギュレーションにUL構成パラメータを含める場合、UE102Aは、ULコンフィギュレーションパラメータを使用して、論理チャネルを介して基地局104に制御PDU(たとえば、PDCP制御PDUおよび/またはRLC制御PDU)を伝送するものとしてよい。たとえば、基地局104は、UEが圧縮(解除)プロトコル(たとえば、ロバストヘッダ圧縮(ROHC)プロトコル)によりMBSデータを受信するように構成するものとしてよい。この場合、基地局104は、CN110からMBSデータパケットを受信した524ときに、圧縮プロトコルによりMBSデータパケットを圧縮して圧縮済みMBSデータパケットを取得し、圧縮済みMBSデータパケットを含むPDCP PDUをUE102Aに伝送する528。UE102Aは、圧縮済みMBSデータパケットを受信したときに、圧縮(解除)プロトコルにより圧縮済みMBSデータパケットを圧縮解除して元のMBSデータパケットを取得する。そのような場合、UE102Aは、論理チャネルを介して、ヘッダ圧縮(解除)プロトコルの動作に対するヘッダ圧縮プロトコルフィードバック(たとえば、散在するROHCフィードバック)を含むPDCP制御PDUを基地局104に伝送し得る。
【0130】
いくつかの実装形態において、MRBコンフィギュレーションは、MRB ID(たとえば、mrb-IdentityまたはMRB-Identity)を含むMRB-ToAddMod IEであり得る。MRB IDは、MRBの特定のMRBを識別する。基地局104は、MRB IDを異なる値に設定する。基地局104がユニキャストデータ通信を行うようにUE102Aに対してDRBを構成した場合、基地局104は、いくつかの実装形態において、MRB IDを、DRBのDRB IDとは異なる値に設定することができる。そのような場合、UE102Aおよび基地局104は、RBのRB IDに従ってRBがMRBであるかまたはDRBであるかを区別することができる。他の実装形態では、基地局104は、MRB IDの1つまたは複数をDRB IDの1つまたは複数と同じであり得る値に設定することができる。そのような場合、UE102Aおよび基地局104は、RBのRB IDおよびRBを構成するRRC IEに従って、RBがMRBであるかまたはDRBであるかを区別することができる。たとえば、DRBを構成するDRBコンフィギュレーションは、DRB識別情報(たとえば、drb-IdentityまたはDRB-Identity)とPDCPコンフィギュレーションとを含むDRB-ToAddMod IEである。したがって、UE102Aおよび基地局104は、UE102AがRBを構成するDRB-ToAddMod IEを受信した場合にRBがDRBであると決定し、UE102AがRBを構成するMRB-ToAddMod IEを受信した場合にRBがMRBであると決定することができる。
【0131】
いくつかの実装形態において、第1のMBSセッションのMBSデータを受信するためのコンフィギュレーションパラメータは、1つまたは複数の論理チャネルを構成するための1つまたは複数の論理チャネル(LC)IDを含む。いくつかの実装形態において、論理チャネルはDTCHであり得る。他の実装形態において、論理チャネルはMTCHであり得る。いくつかの実装形態において、コンフィギュレーションパラメータは、G-RNTIを含み得るか、または含み得ないこともある。第1のMBSセッションに参加するUE(たとえば、UE102AおよびUE102B)に対するRRC再コンフィギュレーションメッセージは、第1のMBSセッションのMBSデータを受信するための同じコンフィギュレーションパラメータを含む。いくつかの実装形態において、UEに対するRRC再コンフィギュレーションメッセージは、非MBSデータを受信するための同じまたは異なるコンフィギュレーションパラメータを含み得る。
【0132】
いくつかの実装形態において、基地局104は、基地局104がUE102Aに伝送520するRRC再コンフィギュレーションメッセージにMBSセッション参加応答メッセージを含めることができる。UE102Aは、イベント522のRRC再コンフィギュレーション完了メッセージにMBSセッション参加完了メッセージを含めることができる。代替的に、UE102Aは、MBSセッション参加完了メッセージを含むUL RRCメッセージを基地局104に送信することができる。UL RRCメッセージは、ULInformationTransferメッセージまたはUL NAS PDUを含むことができる任意の好適なRRCメッセージとすることができる。基地局104は、第2のBS-CNメッセージにMBSセッション参加完了メッセージを含めることができる。代替的に、基地局104は、CN110へのMBSセッション参加完了メッセージを含むBS-CNメッセージ(たとえば、UPLINK NAS TRANSPORTメッセージ)をCN110に送信することができる。
【0133】
他の実装形態では、基地局104は、MBSセッション参加応答メッセージを含むDL RRCメッセージをUE102Aに伝送する。DL RRCメッセージは、DLInformationTransferメッセージ、別のRRC再コンフィギュレーションメッセージ、またはDL NAS PDUを含むことができる任意の好適なRRCメッセージとすることができる。UE102Aは、MBSセッション参加完了メッセージを含むUL RRCメッセージを基地局104に送信することができる。UL RRCメッセージは、ULInformationTransferメッセージ、別のRRC再コンフィギュレーション完了メッセージ、またはDL NAS PDUを含むことができる任意の好適なRRCメッセージとすることができる。
【0134】
引き続き
図5Cを参照すると、UE102Bは、上で説明されている手順502に類似するMBSセッション参加手順を実行する530ことができる。UE102Bは、上で説明されているように、基地局104を介してCN110とPDUセッション確立手順を実行することができる。UE102Bは、PDUセッション確立手順において、CN110とPDUセッションIDを通信することができる。UE102Bは、MBSセッション参加要求を送信し、同じMBSセッションIDを指定することによってUE102Aと同じMBSセッションに参加することができる。この例示的なシナリオでは、基地局104がUE102AへのMBSデータパケットの伝送528を開始した後に、UE102Bは、MBSセッションに参加する。CN110は、UE102BがMBSセッションIDに対応するMBSセッションに対するMBSデータの受信を開始すべきであることを示すためにMBSセッションIDおよび/またはPDUセッションIDを含むCN-BSメッセージを基地局104に伝送する532。いくつかの実装形態において、UE102AおよびUE102BのPDUセッションIDは同じ(値)であってよい。他の実装形態では、UE102AおよびUE102BのPDUセッションIDは異なる(値)であってよい。
【0135】
基地局104またはCN110は、イベント532で識別されたMBSセッションに対するDLトンネルがすでに存在しており、手順588を実行する必要がないと決定する。基地局104は、MBSトラフィックを受信するようにUE102Bを構成するRRC再コンフィギュレーションメッセージをUE102Bに伝送する540。RRC再コンフィギュレーションメッセージは、UE102Aおよび102Bが同じセルにおいて動作するときに、イベント520と同じLCID(値)、MRBコンフィギュレーション、およびRLCベアラコンフィギュレーションを含むことができる。UE102Aおよび102Bが異なるセルにおいて動作するときに、RRC再コンフィギュレーションメッセージは、たとえば、異なるG-RNTI、LCID、および/またはRLCベアラコンフィギュレーションを有することができる。RRC再コンフィギュレーションメッセージは、UE102Aおよび102Bが異なるセルで動作するときに、イベント520と同じMRBコンフィギュレーションを含むことができる。
図3に例示されているように、基地局104は、共通DLトンネルを介して到来するデータパケットを、各々それぞれの論理チャネルに対応する1つまたは複数のMRBにマッピングすることができる。
【0136】
UE102Bは、イベント540のRRC再コンフィギュレーションメッセージに応答して、RRC再コンフィギュレーション完了メッセージ(たとえば、RRCReconfigurationCompleteメッセージ)を基地局104に伝送する542。RRC再コンフィギュレーション完了メッセージを受信する542前または受信した後に、基地局104は、いくつかの場合において、イベント519と一般的に同様に、別のBS-CNメッセージをCN110に送信する539。BS-CNメッセージは、たとえば、イベント532で指定されたMBSセッションに関連付けられたUEの更新済みリストを示すことができる。UE102BがMBSセッションに参加し530、必要なRRCコンフィギュレーションを取得した540後、基地局104は共通DLトンネルを介してMBSデータを受信し544続ける。いくつかの実装形態において、基地局104は、マルチキャストを使用してMBSデータをUE102AおよびUE102Bに伝送する548。UE102AおよびUE102Bは、イベント528と同様に、MBSデータを受信する548ことができる。代替的に、基地局104は、ユニキャストを介して、MBSデータをUE102AおよびUE102Bに別々に伝送することができる。
【0137】
いくつかの実装形態において、CN110がMBSデータを基地局104に送信した544後、基地局104は、MBSデータをUE102Bに伝送(たとえば、マルチキャストまたはユニキャスト)する548ことに先立ち、イベント525と同様に、どのセキュリティ保護をMBSデータに適用すべきかを決定する545ことができる。基地局104がMBSデータパケットにセキュリティ保護を適用し545、セキュリティ保護済みMBSデータパケットを取得し、セキュリティ保護済みMBSデータパケットをUE102Bに伝送する548場合、UE102Bは、セキュリティ保護済みMBSデータパケットを受信し、その後、イベント529と同様に、セキュリティ保護済みMBSデータパケットにセキュリティ保護を適用して549、元のMBSデータパケットを取得することができる。
【0138】
次に
図5Dを参照すると、一般的にシナリオ500A、500B、および500Cに類似しているシナリオ500Dが示されている。上で説明されているものに類似するこのシナリオにおけるイベントは、同じ参照番号がラベル付されており、
図5A、
図5B、および
図5Cに対する例および実装形態は、
図5Dに適用することができる。
図5A、
図5B、
図5C、および
図5Dのシナリオの間の相違点は以下で説明される。
【0139】
シナリオ500Dにおいて、基地局104は、特定のMBSセッション(たとえば、(第3の)MBSセッションIDによって識別される)をブロードキャストする。基地局104は、
図5Aについて説明されているように、MBSセッションをマルチキャストすることもできる。UE102(すなわち、UE102Aおよび/または102B(の各々))は、最初に、
図5Aのイベント502と同様に、MBSセッションに参加するために基地局104を介してCN110と(第3の)MBSセッション参加手順を実行する503ことができる。代替的に、UE102は、第3のMBSセッション(のMBSデータ)を受信するためのMBSセッション参加手順を実行しない。
【0140】
CN110および基地局104は、
図5Aのイベント586と同様に、第3のMBSセッションのMBSデータを伝送するための(第1の)共通CN-BS DLトンネルおよび(第1の)共通CU-DU DLトンネルを確立するためにMBSリソースセットアップ手順を実行する585。MBSリソースセットアップ手順585の前、その間、またはその後に、DU174は、1つまたは複数のセル(たとえば、セル124および/またはDU174によって操作される他のセル)上のMBS制御チャネル(MCCH)コンフィギュレーションを含むシステム情報(たとえば、1つまたは複数のシステム情報ブロック(SIB))を伝送(たとえば、ブロードキャスト)する567。いくつかの実装形態において、基地局DU174は、システム情報を定期的に伝送する567ことができる。DU174は、MCCHコンフィギュレーションによって構成されるMCCHを介して少なくとも1つのMBSコンフィギュレーションを伝送(たとえば、ブロードキャスト)する569。
【0141】
いくつかの実装形態において、MCCHコンフィギュレーションは、ウィンドウ開始スロット、ウィンドウ持続時間、修正期間、ならびに/または繰り返し期間およびオフセットなどのコンフィギュレーションパラメータを含む。ウィンドウ持続時間は、ウィンドウ開始スロットによって示されるスロットから開始する、持続時間(すなわち、たとえば(連続する)スロットの単位でのMCCH伝送ウィンドウ)を示し、この時間において、MCCH情報の伝送(すなわち、MCCHを介したMBSコンフィギュレーションの伝送)がスケジュールされ得る。修正期間は、周期的に出現する境界、すなわち、SFN mod 修正期間=0となる無線フレームを定義する。MCCH情報の異なる伝送の内容は、それらの間に少なくとも1つのそのような境界がある場合にのみ異なり得る。繰り返し期間およびオフセットパラメータは、MCCH繰り返し期間の長さおよびオフセットを定義する。MCCH情報の伝送は、システムフレーム番号(SFN) mod 繰り返し期間長さが繰り返し期間のオフセットとなる無線フレームでスケジュールされる。
【0142】
いくつかの実装形態において、MBSコンフィギュレーションはMBSセッション情報リストを含みMBSセッション情報IE(すなわち、第3のMBSセッションを含む1つまたは複数のMBSセッションに関係する情報)のリストを含む。たとえば、MBSセッション情報IEは、MBSセッションID、G-RNTI、MRBコンフィギュレーション、RLCコンフィギュレーション、および/またはDRX情報を含む。MBSセッションIDはMBSセッションを識別し、G-RNTIはMBSセッションのMBSデータの伝送をスケジュールするために使用され、MRBコンフィギュレーションは1つまたは複数のブロードキャストMRBを構成し、RLCコンフィギュレーションはMRBのRLCパラメータを構成し、DRX情報はMBSセッションのMBSデータの伝送のためのDRX関係パラメータを構成する。MRBコンフィギュレーションの各々は、MRBを構成することができる。たとえば、MRBコンフィギュレーションは、MRBに対するPDCPコンフィギュレーションを含む。シナリオ500Cにおいて、リスト内のMBSセッション情報IEは、第3のMBSセッションID、第3のMBSセッションに対する1つまたは複数のMRBを構成するMRBコンフィギュレーション、MRBまたは第3のMBSセッションのMBSデータの伝送をスケジュールするためにDU174によって使用されるG-RNTI、MRBに対するRLCコンフィギュレーション、および/またはMRBまたは第3のMBSセッションのMBSデータの伝送のためのDRX関係パラメータを構成するDRX情報を含む。
【0143】
いくつかの実装形態において、DU174は、MBSリソースセットアップ手順を実行した585ことに応答して、システム情報を伝送する567(ことを開始する)ことができる。いくつかの実装形態において、CU172はシステム情報を生成し、システム情報をDU174に伝送する。他の実装形態では、DU174はシステム情報を生成する。
【0144】
いくつかの実装形態において、DU174は、MBSリソースセットアップ手順を実行した585ことに応答してMBSコンフィギュレーションを伝送する569(ことを開始する)ことができる。いくつかの実装形態において、基地局DU174は、MBSコンフィギュレーションを定期的に伝送する569ことができる。いくつかの実装形態において、CU172はMBSコンフィギュレーションを生成し、MBSコンフィギュレーションをDU174に伝送する。他の実装形態では、DU174はMBSコンフィギュレーションを生成する。さらに他の実装形態では、CU172はMBSコンフィギュレーションの一部(第1の部分)を生成し、DU174はMBSコンフィギュレーションの一部(第2の部分)(すなわち、MBSコンフィギュレーションの残り部分)を生成する。これらの異なる実装形態の詳細は、以下で説明される。
【0145】
いくつかの実装形態において、CU172は、第3のMBSセッションID、QoSコンフィギュレーション、DRXサイクルコンフィギュレーション、MRBのMRB ID、および/またはMRBのPDCPコンフィギュレーションなどの、第3のMBSセッションに対するコンフィギュレーションパラメータを含むCU-DUメッセージをDU174に伝送することができる。いくつかの実装形態において、DU174は、コンフィギュレーションパラメータに従ってMBSセッション情報IEを生成することができる。いくつかの実装形態において、DU174は、たとえば事前構成された値に従って、MBSセッション情報IEの少なくとも一部を生成することができる。たとえば、DU174は、PDCPコンフィギュレーション、MRB ID、および/またはCU172から受信された第3のMBSセッションIDを含む、MRBコンフィギュレーションを生成することができる。代替的に、DU174は、事前構成された値を用いて、PDCPコンフィギュレーション、MRB ID、および/または第3のMBSセッションIDを含む、MRBコンフィギュレーションを生成することができる。いくつかの実装形態において、DU174は、MRBコンフィギュレーションにMRB IDを含めないものとしてよい。DU174は、たとえば、QoSコンフィギュレーションおよび/またはMRB IDに従って、MRBに対するRLCコンフィギュレーション(たとえば、MRB IDを含む)を生成することができる。代替的に、DU174は、事前構成されたRLCパラメータを用いてRLCコンフィギュレーションを生成することができる。DU174はMRBに対して論理チャネルIDを割り当て、MBSセッション情報IEまたはRLCコンフィギュレーション内に論理チャネルIDを含めることができる。別の例では、DU174は、CU172から受信されたDRXサイクルコンフィギュレーションに従って、DRXサイクルを構成するDRX情報を生成することができる。代替的に、DU174は、たとえば、CU172から受信されたQoSコンフィギュレーションに従って、DRXサイクルを決定する。さらに別の例では、DU174は、G-RNTIを割り当て、G-RNTIを第3のMBSセッションIDと関連付けることができる。そのような場合、DU174は、MBSセッション情報、およびMBSセッション情報を含むMBSコンフィギュレーション(たとえば、MBSブロードキャストコンフィギュレーションメッセージ)を生成し、1つまたは複数のセル上でMCCHを介してMBSコンフィギュレーションを伝送する569ことができる。いくつかの実装形態において、CU-DUメッセージは、イベント506と同様に、MBSリソースセットアップ手順585のCU-DUメッセージであり得る。他の実装形態では、CU-DUメッセージは、MBSリソースセットアップ手順585のCU-DUメッセージ以外の(第2の)メッセージであり得る。
【0146】
他の実装形態では、DU174は、RLCベアラコンフィギュレーション、DRX情報、およびG-RNTIを含むDU-CUメッセージをCU172に伝送することができる。そのような実装形態では、CU172は、PDCPコンフィギュレーション、MRB ID、および/または第3のMBSセッションIDを含む、MRBコンフィギュレーションを生成する。DU-CUメッセージを受信した後、CU172は、1つまたは複数のセル(の各々)に対して、MBSセッション情報、およびMBSセッション情報を含むMBSコンフィギュレーション(たとえば、MBSブロードキャストコンフィギュレーションメッセージ)を生成する。次いで、CU172は、MBSコンフィギュレーションを含むCU-DUメッセージをDU174に伝送する。CU172からMBSコンフィギュレーションを受信した後、DU174は、MCCHを介してMBSコンフィギュレーションを伝送する569。いくつかの実装形態において、CU172は、DU174にCU-DUメッセージを送信して、DU-CUメッセージを送信することをDU174に要求することができる。そのような場合、DU174は、CU-DUメッセージに応答して、DU-CUメッセージをCU172に送信する。
【0147】
いくつかの実装形態において、DU174は、イベント508と同様に、システム情報を伝送し567、および/またはMBSコンフィギュレーションを伝送した569後に、手順585のDU-CUメッセージをCU172に伝送することができる。他の実装形態は、DU174は、システム情報を伝送する567および/またはMBSコンフィギュレーションを伝送する569前にDU-CUメッセージをCU172に伝送することができる。
【0148】
MBSリソースセットアップ手順585の後に、CN110は、第1の共通CN-BS DLトンネルを介して第3のMBSセッションのMBSデータをCU172に送信する575。続いて、CU172は、MBSコンフィギュレーション569におけるPDCPコンフィギュレーションに従って第1の共通CU-DU DLトンネルを介してDU174にMBSデータを伝送する577。DU174は、次いで、MBSコンフィギュレーション569に従って(たとえば、論理チャネルIDによって識別される論理チャネルを介して、ならびに/またはRLCコンフィギュレーションおよび/もしくはG-RNTIを使用して)MBSデータを伝送(すなわち、ブロードキャスト)する579。UE102は、MBSコンフィギュレーション569に従ってMBSデータを受信する579。たとえば、CU172は、MBSデータパケットを受信し575、PDCPコンフィギュレーションに従ってMBSデータパケットを含むPDCP PDUを生成し、そのPDCP PDUを第1の共通CU-DU DLトンネルを介してDU174に伝送する577。続いて、DU174は、論理チャネルIDおよびPDCP PDUを含むMAC PDUを生成し、G-RNTIを使用してMAC PDUをUE102に伝送する579。UE102は、G-RNTIを使用してMAC PDUを受信し579、MAC PDUからPDCP PDUおよび論理チャネルIDを取り出し、MRBに関連付けられているPDCP PDUを識別し、PDCPコンフィギュレーションに従ってPDCP PDUからMBSデータパケットを取り出す。いくつかの実装形態において、接続済み状態(たとえば、RRC_CONNECTED状態)、非アクティブ状態(たとえば、RRC_INACTIVE状態)、またはアイドル状態(たとえば、RRC_IDLE状態)で動作しているUE102は、MBSデータを受信する579。
【0149】
いくつかの実装形態において、CU172は、上で説明されているように、イベント575でCU172が受信したMBSデータにヌルセキュリティ保護を適用することができる。そのような場合に、UE102も、上で説明されているように、イベント579でUE102が受信したMBSデータにヌルセキュリティ保護を適用することができる。
【0150】
次に、
図1Aおよび
図1Bのいくつかの構成要素を伴う、セキュリティ保護を管理することに関係する、いくつかの例示的なシナリオまたは実装形態は、
図6Aから
図9Bを参照しつつ次に説明される。簡単のため、これらの図における「マルチキャスト」は、マルチキャストとブロードキャストの両方を指す。これらの方法は、処理ハードウェア、たとえば、非一時的コンピュータ可読媒体上に記憶されている命令のセットを実行する1つまたは複数のプロセッサによって実行され得る。
【0151】
最初に
図6Aを参照すると、シナリオ600Aにおいて、ブロック602のRANのノード(たとえば、RAN105)が、複数のUE(たとえば、UE102A、UE102B、UE103)に対してCN(たとえば、CN110)からデータパケットを最初に受信する(たとえば、イベント524、544において)。データパケットは、たとえば、IPパケット、イーサネットパケット、またはNAS PDUであり得る。より一般的には、データパケットは、MBSデータパケットまたは非MBSデータパケットのいずれかとすることができる。RANノードは、
図1Aで説明されている基地局のいずれか1つ(たとえば、基地局104、基地局106)であり得る。複数のUEの各々は、接続済み状態(たとえば、RRC_CONNECTED状態)、非アクティブ状態(たとえば、RRC_INACTIVE状態)、またはアイドル状態(たとえば、RRC_IDLE状態)で動作しているものとしてよい。いくつかの実装形態において、データパケットを受信することに先立ち、RANノードは、CNに、第1のトランスポート層アドレス(たとえば、IPアドレス)およびDLトンネルを識別する第1のDLトンネルIDを含むトランスポート層コンフィギュレーションを提供することができる。CNは、CNがデータパケットを伝送するDLトンネルを示すために、データパケットとともに第2のトランスポート層アドレスおよび第2のDLトンネルIDをRANノードに提供することができる。たとえば、CNは、データパケットとともに第2のトランスポート層アドレス、第2のDLトンネルIDを含むトンネルパケットを生成し、トンネルパケットをRANノードに伝送することができる。
【0152】
ブロック604において、RANノードは、データパケットが複数のUEにマルチキャストされるべきかどうかを決定する。いくつかの実装形態において、RANノードは、データパケットが複数のUEにマルチキャストされるべきかどうかを決定するためにCNがデータパケットを共通DLトンネルを介してRANノードに提供したかどうかを決定することができる。RANノードが、共通DLトンネルを介してデータパケットを受信したと決定した場合、RANノードは、データパケットが複数のUEにマルチキャストされるべきであると決定することができる。RANノードが、特定のUEのみ(たとえば、UE103ではなくUE102A)に固有のDLトンネルを介してデータパケットを受信したと決定した場合、RANノードは、データパケットがUE102Aにユニキャストされるべきであると決定することができる。いくつかの実装形態において、CNが共通DLトンネルを介してデータパケットをRANノードに提供したかどうかを決定するために、RANノードは、第2のトランスポート層アドレスおよび第2のDLトンネルIDを、上で説明されている第1のトランスポート層アドレスおよび第1のDLトンネルIDと比較することができる。RANノードが第1のDLトンネルIDを共通DLトンネルの識別情報に設定し、RANノードが第2のトランスポート層アドレスおよび第2のDLトンネルIDがそれぞれ第1のトランスポート層アドレスおよび第1のDLトンネルIDと一致すると決定した場合、RANノードは、CNが共通DLトンネルを介してRANノードにデータパケットを提供したと決定することができる。RANノードが第1のDLトンネルIDを共通DLトンネルの識別情報に設定し、RANノードが第2のトランスポート層アドレスおよび第2のDLトンネルIDがそれぞれ第1のトランスポート層アドレスおよび第1のDLトンネルIDと一致しないと決定した場合、RANノードは、CNが共通DLトンネルの代わりに特定のUEに固有のDLトンネルを介してデータパケットをRANノードに提供したと決定することができる。
【0153】
データパケットが複数のUEにマルチキャストされるかどうかに応じて、RANノードは、どのセキュリティチェックスキームおよび/またはセキュリティ保護をデータパケットに適用すべきかを決定することができる(たとえば、イベント525、545で)。RANノードが、ブロック604において、データパケットが複数のUEにマルチキャストされるべきであると決定した場合、RANノードは、ブロック606において、第1のセキュリティチェックスキームをデータパケットに適用することができる。一実装形態において、第1のセキュリティチェックスキームは、ヌルセキュリティ保護を含み得るか、またはヌルセキュリティ保護であり得るので、事実上、RANノードは、ブロック606において、データパケットにセキュリティ保護を適用することを控え、元のデータパケットを複数のUEに提供することができる。別の実装形態では、第1のセキュリティチェックスキームは、非ヌルセキュリティ保護(たとえば、共通セキュリティ保護)を含み得るか、または非ヌルセキュリティ保護であり得る。この実装形態において、RANノードは、第1のセキュリティ保護を適用するときに複数のUEに伝送するデータパケットに同じ(すなわち、共通)セキュリティアルゴリズムおよび同じセキュリティキー(たとえば、1つまたは複数のMRBまたはMBSセッションに対するセキュリティキー)を使用することができる。いくつかの実装形態において、RANノードは、UE固有セキュリティ保護を使用して、セキュリティキーを導出するために、同じセキュリティキーを複数のUEの各々に送信するか、または複数のUEの各々に同じパラメータを送信することができる。複数のUEは、それぞれのUE固有セキュリティ保護を適用するためのUE固有セキュリティキーを有する。その後、RANノードは、ブロック608において、データパケット(すなわち、元のデータパケットまたはセキュリティ保護済みデータパケットのいずれか)をUEに伝送することができる。他方では、RANノードが、ブロック604において、データパケットが特定のUEにユニキャストされるべきであると決定した場合、RANノードは、ブロック610において、データパケットに第2のセキュリティ保護を適用することができる。一実装形態において、第2のセキュリティ保護は、特定のUEに固有の非ヌルセキュリティ保護(すなわち、UE固有セキュリティ保護)であり得る。RANノードがデータパケットにセキュリティ保護が適用されることを必要としない場合、いくつかの場合において、UE固有セキュリティ保護は、ヌルセキュリティ保護であり得る。その後、RANノードは、ブロック612において、セキュリティ保護済みデータパケットを特定のUEに伝送することができる。
【0154】
図6Bを参照すると、シナリオ600Bは、ブロック602、604、606、および610におけるシナリオ600Aに類似している。シナリオ600AのRANノードは、たとえば、基地局104であってよいが、シナリオ600BのRANノードは、たとえば、基地局104のCU(たとえば、CU172)である。RANノードがブロック606においてデータパケットに第1のセキュリティ保護を適用した後に、RANノードは、ブロック609において、データパケット(すなわち、元のデータパケットまたはセキュリティ保護済みデータパケットのいずれか)を基地局104の1つまたは複数のDU(たとえば、DU174)に伝送することができる。RANノードがブロック610においてデータパケットに第2のセキュリティ保護を適用した後に、RANノードは、ブロック613において、セキュリティ保護済みデータパケットを、基地局104のDU(たとえば、DU174)、別の基地局(たとえば、基地局106)の別のCU(たとえば、CU172)、または別の基地局(たとえば、基地局106)などの別のRANノードに伝送することができる。
【0155】
図6Cを参照すると、シナリオ600Cは、ブロック604以外におけるシナリオ600Aに類似している。シナリオ600AのRANノードは、ブロック604においてデータパケットが複数のUEにマルチキャストされるべきかどうかを決定するが、シナリオ600CのRANノードは、ブロック605において、データパケットがMRBを介して複数のUEに伝送されるべきかどうかを決定する。いくつかの実装形態において、RANノードは、データパケットがMRBを介して複数のUEに伝送されるべきかどうかを決定するためにCNがデータパケットを共通DLトンネルを介してRANノードに提供したかどうかを決定することができる。RANノードが、共通DLトンネルを介してデータパケットを受信したと決定した場合、RANノードは、データパケットがMRBを介して複数のUEに伝送されるべきであると決定し、上で説明されているようにブロック606および608に進むことができる。RANノードが、特定のUEのみに固有のDLトンネルを介してデータパケットを受信したと決定した場合、RANノードは、データパケットがDRBを介して特定のUEに伝送されるべきであると決定し、上で説明されているようにブロック610および612に進むことができる。RANノードは、いくつかの実装形態において、MRBをDRBから区別するように、MRBを識別するMRB IDを、DRBを識別するDRB IDとは異なる値に設定することができる。
【0156】
図6Dを参照すると、シナリオ600Dは、ブロック602、605、606、および610におけるシナリオ600Cに類似している。シナリオ600CのRANノードは、たとえば、基地局104であってよいが、シナリオ600DのRANノードは、たとえば、基地局104のCU(たとえば、CU172)である。RANノードがブロック606においてデータパケットに第1のセキュリティ保護を適用した後に、RANノードは、ブロック609において、データパケット(すなわち、元のデータパケットまたはセキュリティ保護済みデータパケットのいずれか)を基地局104の1つまたは複数のDU(たとえば、DU174)に伝送することができる。RANノードがブロック610においてデータパケットに第2のセキュリティ保護を適用した後に、RANノードは、ブロック613において、セキュリティ保護済みデータパケットを、基地局104のDU(たとえば、DU174)、別の基地局(たとえば、基地局106)の別のCU(たとえば、CU172)、または別の基地局(たとえば、基地局106)などの別のRANノードに伝送することができる。
【0157】
図6Eを参照すると、シナリオ600Eは、ブロック604以外におけるシナリオ600Aに類似している。シナリオ600AのRANノードは、ブロック604においてデータパケットが複数のUEにマルチキャストされるべきかどうかを決定するが、シナリオ600EのRANノードは、CNがブロック603において共通DLトンネルを介してデータパケットをRANノードに提供したかどうかを決定する。
図6Aに関して上で説明されているように、RANノードは、第2のトランスポート層アドレスおよび第2のDLトンネルIDがそれぞれ第1のトランスポート層アドレスおよび第1のDLトンネルIDと一致する場合にCNが共通のDLトンネルを介してデータパケットを提供したと決定することができる。一致しない場合、RANノードは、CNがUE固有DLトンネルを介してデータパケットを提供したと決定することができる。RANノードが、ブロック603において、共通DLトンネルを介してデータパケットを受信したと決定した場合、RANノードは、上で説明されているようにブロック606および608に進むことができる。RANノードが、ブロック603において、共通DLトンネルの代わりに、特定のUEのみに固有のDLトンネルを介してデータパケットを受信したと決定した場合、RANノードは、上で説明されているように、ブロック610および612に進むことができる。
【0158】
図6Fを参照すると、シナリオ600Fは、ブロック602、605、603、および610におけるシナリオ600Eに類似している。シナリオ600EのRANノードは、たとえば、基地局104であってよいが、シナリオ600FのRANノードは、たとえば、基地局104のCU(たとえば、CU172)である。RANノードがブロック606においてデータパケットに第1のセキュリティ保護を適用した後に、RANノードは、ブロック609において、データパケット(すなわち、元のデータパケットまたはセキュリティ保護済みデータパケットのいずれか)を基地局104の1つまたは複数のDU(たとえば、DU174)に伝送することができる。RANノードがブロック610においてデータパケットに第2のセキュリティ保護を適用した後に、RANノードは、ブロック613において、セキュリティ保護済みデータパケットを、基地局104のDU(たとえば、DU174)、別の基地局(たとえば、基地局106)の別のCU(たとえば、CU172)、または別の基地局(たとえば、基地局106)などの別のRANノードに伝送することができる。
【0159】
図6Gを参照すると、シナリオ600Gは、ブロック604以外におけるシナリオ600Aに類似している。シナリオ600AのRANノードは、ブロック604においてデータパケットが複数のUEにマルチキャストされるべきかどうかを決定するが、シナリオ600GのRANノードは、ブロック607において、データパケットがMBSセッションに関連付けられているかどうかを決定する。いくつかの実装形態において、RANノードは、データパケットがMBSセッションに関連付けられているかどうかを決定するためにCNがデータパケットを共通DLトンネルを介してRANノードに提供したかどうかを決定することができる。RANノードが、共通DLトンネルを介してデータパケットを受信したと決定した場合、RANノードは、データパケットがMBSセッションに関連付けられていると決定し、上で説明されているようにブロック606および608に進むことができる。RANノードが、特定のUEのみに固有のDLトンネルを介してデータパケットを受信したと決定した場合、RANノードは、ブロック607で、データパケットがMBSセッションに関連付けられていないと決定することができる。たとえば、RANノードは、データパケットがPDUセッション(すなわち、MBSセッションではない)に関連付けられるか、またはデータパケットが制御プレーンインターフェース(たとえば、NG-C)上で受信された制御メッセージ(たとえば、NGAPメッセージ)に含まれ、したがってMBSセッションに関連付けられ得ないと決定することができる。その後、RANノードは、上で説明されているようにブロック610および612に進む。
【0160】
図6Hを参照すると、シナリオ600Hは、ブロック602、607、606、および610におけるシナリオ600Gに類似している。シナリオ600GのRANノードは、たとえば、基地局104であってよいが、シナリオ600HのRANノードは、たとえば、基地局104のCU(たとえば、CU172)である。RANノードがブロック606においてデータパケットに第1のセキュリティ保護を適用した後に、RANノードは、ブロック609において、データパケット(すなわち、元のデータパケットまたはセキュリティ保護済みデータパケットのいずれか)を基地局104の1つまたは複数のDU(たとえば、DU174)に伝送することができる。RANノードがブロック610においてデータパケットに第2のセキュリティ保護を適用した後に、RANノードは、ブロック613において、セキュリティ保護済みデータパケットを、基地局104のDU(たとえば、DU174)、別の基地局(たとえば、基地局106)の別のCU(たとえば、CU172)、または別の基地局(たとえば、基地局106)などの別のRANノードに伝送することができる。
【0161】
次に
図6Iを参照すると、UE102A、UE102B、またはUE103などのUEが、方法600Iを実装することができる。ブロック620において、UEは、最初に、RANノードから、(第1の)論理チャネルを介してデータパケットを受信する(たとえば、イベント528、529、548において)。データパケットは、PDCP SDU、IPパケット、イーサネットパケット、またはNAS PDUとすることができ、これは、たとえば、RANによってセキュリティ保護されていてもされていなくてもよい。より一般的には、データパケットは、MBSデータパケットまたは非MBSデータパケットのいずれかとすることができる。RANノードは、
図1Aで説明されている基地局のいずれか1つ(たとえば、基地局104、基地局106)、または基地局のいずれか1つのCU(たとえば、CU172)であり得る。UEは、接続済み状態(たとえば、RRC_CONNECTED状態)、非アクティブ状態(たとえば、RRC_INACTIVE状態)、またはアイドル状態(たとえば、RRC_IDLE状態)で動作しているものとしてよい。いくつかの実装形態において、データパケットを受信することに先立ち、RANノードは、UEがデータパケットを受信する論理チャネルを確立するためのコンフィギュレーションをUEに提供することができる。コンフィギュレーションは、論理チャネルを識別する論理チャネル識別情報(ID)(値)を含むことができる。いくつかの実装形態において、UEは、ブロック620において、論理チャネルID(値)およびデータパケットを含むMAC PDUをRANノードから受信し、これはUEが論理チャネルを介してデータパケットを受信することを表す。
【0162】
いくつかの実装形態において、論理チャネル(ID)は、無線ベアラ(RB)(ID)に関連付けられ得る。RB(ID)は、MRB(ID)、DRB(ID)、またはSRB(ID)とすることができる。UEは、イベント520、540と同様に、RBを構成するRB IDを含むRBコンフィギュレーションをRANから受信することができる。いくつかの実装形態において、論理チャネルは、それぞれMRB、DRB、またはSRBに関連付けられているMTCH、DTCH、またはDCCHであり得る。論理チャネルIDがMRBに関連付けられている場合、UEは、MTCHを介してデータパケットを受信したと決定する。論理チャネルIDがMRBに関連付けられていない場合、UEは、MTCHを介してではなく、データパケットを受信したと決定する。いくつかの実装形態において、論理チャネルIDがDRBに関連付けられている場合、UEは、DTCHを介してデータパケットを受信したと決定し、論理チャネルIDがSRBに関連付けられている場合、UEは、DCCHを介してデータパケットを受信したと決定する。
【0163】
いくつかの実装形態において、MRB(ID)は、マルチキャスト、ブロードキャスト、またはユニキャストMRB(ID)とすることができる。いくつかの実装形態において、論理チャネルは、マルチキャストMRB、ブロードキャストMRB、またはユニキャストMRBにそれぞれ関連付けられているマルチキャストMTCH、ブロードキャストMTCH、またはユニキャストMTCHであり得る。マルチキャストMRBの場合、RANは、いくつかの実装形態において、イベント520、540と同様に、UEをマルチキャストMRBに関連付けられている第2の論理チャネル(ID)に構成することができる。第2の論理チャネルは、(マルチキャスト)MTCHまたはDTCHとすることができる。ユニキャストMRBの場合、RANは、UEを(ユニキャスト)MTCHの代わりにユニキャストMRBに関連付けられているDTCHに構成することができる。この場合、第1の論理チャネルIDは、DTCHを構成する。
【0164】
ブロック624Aにおいて、UEは、特定のHARQプロセス(番号)を使用してデータパケットを受信したかどうかを決定する。UEが特定のHARQプロセスを介してデータパケットを受信したかどうかに応じて、UEは、どのセキュリティ保護をデータパケットに適用すべきかを決定することができる(たとえば、イベント529、549において)。UEが、ブロック624Aにおいて、特定のHARQプロセス(番号)を使用してデータパケットを受信したと決定した場合、UEは、ブロック626において、対応する第1のセキュリティ保護をデータパケットに適用することができる。一実装形態において、第1のセキュリティ保護はヌルセキュリティ保護とすることができ、それにより、事実上、UEは、ブロック626において、データパケットにセキュリティ保護を適用することを控え、RANノードからデータパケットを元の形式で単純に受信することができる。別の実装形態では、第1のセキュリティ保護は、共通セキュリティ保護などの、非ヌルセキュリティ保護であり得る。この実装形態では、UEは、RANノードによって以前にセキュリティ保護されたデータパケットに第1のセキュリティ保護を適用するときに、共通セキュリティキー(たとえば、1つまたは複数のMRBまたはMBSセッションのセキュリティキー)を使用して、元のデータパケットを取得することができる。他方で、UEが、ブロック624Aにおいて、特定のHARQプロセス(番号)を使用してデータパケットを受信したと決定した場合、UEは、ブロック628において、対応する第2のセキュリティ保護をデータパケットに適用することができる。一般的に、第2のセキュリティ保護は、少なくとも使用されるセキュリティキーに関して第1のセキュリティ保護と異なる。第2のセキュリティ保護で使用されるセキュリティアルゴリズムは、第1のセキュリティ保護で使用されるものと同じまたは異なり得る。一実装形態において、第2のセキュリティ保護は、UEに固有の非ヌルセキュリティ保護(すなわち、UE固有セキュリティ保護)であり得る。この実装形態では、UEは、RANによって以前にセキュリティ保護されたデータパケットに第2のセキュリティ保護を適用するときにUE固有セキュリティキー(たとえば、上で説明されている完全性キーおよび/または暗号化キー)を使用して、元のデータパケットを取得することができる。RANがデータパケットにセキュリティ保護が適用されることを必要としない場合、いくつかの場合において、UE固有セキュリティ保護は、ヌルセキュリティ保護であり得る。ブロック626または628のいずれかに続いて、UEは、ブロック630において、元のデータパケットを処理することができる。
【0165】
いくつかの実装形態において、UEは、RANからPDCCH上でDCIおよびDCIのスクランブル済みCRCを受信して(ことを試みて)データパケットを受信することができる。いくつかの実装形態において、UEは、C-RNTIおよびDCIを使用することによってスクランブル済みCRCを検証することができる。スクランブル済みCRCが有効であることをUEが検証した場合、UEは、DCIに従って動的スケジューリングユニキャスト伝送を受信し、ブロック620で動的スケジューリングユニキャスト伝送からデータパケットを取り出す。いくつかの実装形態において、UEは、RANからPDCCH上でDCIおよびDCIのスクランブル済みCRCを受信して(ことを試みて)データパケットを受信することができる。いくつかの実装形態において、UEは、G-RNTIおよびDCIを使用することによってスクランブル済みCRCを検証することができる。スクランブル済みCRCが有効であることをUEが検証した場合、UEは、DCIに従って動的スケジューリングマルチキャスト伝送を受信し、ブロック620で動的スケジューリングマルチキャスト伝送からデータパケットを取り出す。いくつかの実装形態において、UEは、ブロック620でデータパケットを受信する前までにRANからPDCCH上でDCIおよびDCIのスクランブル済みCRCを受信する(ことを試みる)ことができる。UEは、CS-RNTIおよびDCIを使用することによってスクランブル済みCRCを検証することができる。スクランブル済みCRCが有効であることをUEが検証した場合、UEは、DCIに従って、SPSユニキャスト無線リソースをアクティブ化し、SPSユニキャスト無線リソース上でSPSユニキャスト伝送を定期的に受信する(ことを決定する)ことができる。UEは、SPSユニキャスト伝送からデータパケットを取り出す。そのような実装形態では、UEは、ブロック620において、DCIに従ってSPSユニキャスト無線リソース上でSPSユニキャスト伝送を受信し、SPSユニキャスト伝送からデータパケットを取り出すことができる。他の実装形態では、UEは、ブロック620でデータパケットを受信する前までにRANからPDCCH上でDCIおよびDCIのスクランブル済みCRCを受信する(ことを試みる)ことができる。UEは、G-CS-RNTIおよびDCIを使用することによってスクランブル済みCRCを検証することができる。スクランブル済みCRCが有効であることをUEが検証した場合、UEは、DCIに従って、SPSマルチキャスト無線リソースをアクティブ化し、SPSマルチキャスト無線リソース上でデータパケットを定期的に受信する(ことを決定する)ことができる。そのような実装形態では、UEは、ブロック620において、DCIに従ってSPSマルチキャスト無線リソース上でSPSマルチキャスト伝送を受信し、SPSマルチキャスト伝送からデータパケットを取り出すことができる。
【0166】
いくつかの実装形態において、DCIは、HARQプロセス番号を含む。UEは、HARQプロセスをHARQプロセス番号に関連付け、DCIに従ってHARQプロセスを使用してMAC PDUを含む伝送を受信する。DCI内のHARQプロセス番号がブロック624Aの特定のHARQプロセス番号である場合、UEは、特定のHARQプロセス(番号)を使用してデータパケットを受信したと決定する。いくつかの実装形態において、UEは、ブロック624Aの特定のHARQプロセス(番号)を使用して、動的スケジューリングマルチキャスト伝送またはSPSマルチキャスト伝送を受信する。
【0167】
DCI内のHARQプロセス番号がブロック624Aの特定のHARQプロセス番号でない場合、UEは、特定のHARQプロセス(番号)を使用せずにデータパケットを受信したと決定する。たとえば、特定のHARQプロセス番号は、第1のHARQプロセス番号である。DCI内のHARQプロセス番号が第1のHARQプロセス番号である場合、UEは、データパケットに第1のセキュリティ保護を適用する。DCI内のHARQプロセス番号が第2のHARQプロセス番号である場合、UEは、データパケットに第2のセキュリティ保護を適用する。
【0168】
図6Jを参照すると、シナリオ600Jは、ブロック624A以外におけるシナリオ600Iに類似している。シナリオ600IのUEは、ブロック624Aにおいて、特定のHARQプロセス(番号)を使用してRANノードによって伝送されたデータパケットを受信したかどうかを決定するが、シナリオ600JのUEは、ブロック624Bにおいて、特定のDCI形式に従ってブロック620でデータパケットを受信したかどうかを決定する。UEが、ブロック624Bにおいて、特定のDCI形式に従ってデータパケットを受信したと決定した場合、フローはブロック626に進む。UEが、ブロック624Bにおいて、特定のDCI形式に従わずにデータパケットを受信したと決定した場合、フローはブロック628に進む。
【0169】
データパケットを受信するために、UEは、上で説明されているように、RANからPDCCH上でDCIおよびDCIのスクランブル済みCRCを受信する(ことを試みる)ことができる。DCIのDCI形式がブロック624Bの特定のDCI形式である場合、UEは、特定のDCI形式に従ってデータパケットを受信したと決定する。DCIのDCI形式がブロック624Bの特定のDCI形式でない場合、UEは、特定のDCI形式に従わずにデータパケットを受信したと決定する。たとえば、特定のDCI形式は、第1のDCI形式である。DCIのDCI形式が第1のDCI形式である場合、UEは、データパケットに第1のセキュリティ保護を適用する。DCIのDCI形式が第2のDCI形式である場合、UEは、データパケットに第2のセキュリティ保護を適用する。いくつかの実装形態において、ユニキャスト伝送をスケジュールするDCIのDCI形式およびマルチキャスト伝送をスケジュールするDCIのDCI形式は、それぞれ、第1のDCI形式および第2のDCI形式であってよい。
【0170】
図6Kを参照すると、シナリオ600Kは、ブロック624A以外におけるシナリオ600Iに類似している。シナリオ600IのUEは、ブロック624Aにおいて、特定のHARQプロセス(番号)を使用してRANノードによって伝送されたデータパケットを受信したかどうかを決定するが、シナリオ600KのUEは、ブロック624Cにおいて、SPSマルチキャスト無線リソース上でブロック620においてデータパケットを受信したかどうかを決定する。いくつかの実装形態において、UEは、論理チャネルを確立するためにRANによって提供されるコンフィギュレーションが、UEがデータパケットにアクセスするために使用するG-CS-RNTIを含むかどうかを決定することができる。UEが、ブロック624Cにおいて、SPSマルチキャスト無線リソース上でデータパケットを受信したと決定した場合、UEは、上で説明されているようにブロック626および630に進むことができる。UEが、ブロック624Cにおいて、SPSマルチキャスト無線リソース上でなくデータパケットを受信したと決定した場合、UEは、上で説明されているようにブロック628および630に進むことができる。たとえば、上で説明されているようにUEがRANからユニキャスト無線リソース(たとえば、動的スケジューリングまたはSPSユニキャスト無線リソース)上でデータパケットを受信することができる場合、UEは、SPSマルチキャスト無線リソース上ではなくデータパケットを受信したと決定する。いくつかのシナリオおよび実装形態では、UEが、上で説明されているような動的スケジューリングマルチキャスト無線リソース上でデータパケットを受信したと決定した場合、UEは、上で説明されているように、ブロック626および630に進むことができる。
【0171】
図6Lを参照すると、シナリオ600Lは、ブロック624A以外におけるシナリオ600Iに類似している。シナリオ600IのUEは、ブロック624Aで、特定のHARQプロセス(番号)を使用してRANノードによって伝送されたデータパケットを受信したかどうかを決定するが、シナリオ600LのUEは、ブロック624Dで、巡回冗長検査(CRC)がG-CS-RNTIまたはCS-RNTIによってスクランブルされたDCIに従って、ブロック620でデータパケットを受信したかどうかを決定する。UEが、ブロック624Dにおいて、G-CS-RNTIによってCRCがスクランブルされたDCIに従ってデータパケットを受信したと決定した場合、UEは、上で説明されているように、ブロック626および630に進むことができる。UEが、ブロック624Dにおいて、CS-RNTIによってCRCがスクランブルされたDCIに従ってデータパケットを受信したと決定した場合、UEは、上で説明されているように、ブロック628および630に進むことができる。
【0172】
図6Mを参照すると、シナリオ600Mは、ブロック624A以外におけるシナリオ600Iに類似している。シナリオ600IのUEは、ブロック624Aで、特定のHARQプロセス(番号)を使用してRANノードによって伝送されたデータパケットを受信したかどうかを決定するが、シナリオ600MのUEは、ブロック624Eで、巡回冗長検査(CRC)がG-CS-RNTIまたはC-RNTIによってスクランブルされたDCIに従って、ブロック620でデータパケットを受信したかどうかを決定する。UEが、ブロック624Eにおいて、G-CS-RNTIによってCRCがスクランブルされたDCIに従ってデータパケットを受信したと決定した場合、UEは、上で説明されているように、ブロック626および630に進むことができる。UEが、ブロック624Eにおいて、C-RNTIによってCRCがスクランブルされたDCIに従ってデータパケットを受信したと決定した場合、UEは、上で説明されているように、ブロック628および630に進むことができる。
【0173】
図6Nを参照すると、シナリオ600Nは、ブロック624A以外におけるシナリオ600Iに類似している。シナリオ600Nにおいて、「マルチキャスト」はマルチキャストおよびブロードキャストの両方を指してはいない。シナリオ600IのUEは、ブロック624Aにおいて、特定のHARQプロセス(番号)を使用してRANノードによって伝送されたデータパケットを受信したかどうかを決定するが、シナリオ600NのUEは、ブロック624Fにおいて、マルチキャストコンフィギュレーションまたはブロードキャストコンフィギュレーションに従ってブロック620でデータパケットを受信したかどうかを決定する。UEが、ブロック624Fにおいて、マルチキャストコンフィギュレーションまたはブロードキャストコンフィギュレーションに従ってデータパケットを受信したと決定した場合、UEは、上で説明されているようにブロック626および630に進むことができる。UEが、ブロック624Fにおいて、マルチキャストコンフィギュレーションにもブロードキャストコンフィギュレーションにも従うことなくデータパケットを受信したと決定した場合、UEは、上で説明されているようにブロック628および630に進むことができる。たとえば、UEは、ユニキャストコンフィギュレーションに従ってデータパケットを受信した。
【0174】
いくつかの実装形態において、UEは、イベント520、540のDUコンフィギュレーションにおけるコンフィギュレーションパラメータと同様に、RANからのRRC再コンフィギュレーションメッセージでマルチキャストコンフィギュレーションを受信することができる。マルチキャストコンフィギュレーションは、RANによってマルチキャストされたMBSデータを受信するためのコンフィギュレーションパラメータを含む。たとえば、マルチキャストコンフィギュレーションは、RLCベアラコンフィギュレーションおよび/またはMRBコンフィギュレーションを含む。RLCベアラコンフィギュレーションは、MRBコンフィギュレーションと関連付けられ得る。いくつかの実装形態において、UEは、イベント569のMBSコンフィギュレーションと同様に、RANからブロードキャストコンフィギュレーションを含むMCCHメッセージを受信することができる。ブロードキャストコンフィギュレーションは、RANによってブロードキャストされたMBSデータを受信するためのコンフィギュレーションパラメータを含む。たとえば、ブロードキャストコンフィギュレーションは、RLCベアラコンフィギュレーションを含み、MRBコンフィギュレーションを含むことも含まないこともある。いくつかの実装形態において、UEは、RANからのRRC再コンフィギュレーションメッセージでユニキャストコンフィギュレーションを受信することができる。ユニキャストコンフィギュレーションは、RANによってユニキャストされた非MBSデータを受信するためのコンフィギュレーションパラメータを含む。たとえば、ユニキャストコンフィギュレーションは、RLCベアラコンフィギュレーションおよび/またはDRBコンフィギュレーションを含む。RLCベアラコンフィギュレーションは、DRBコンフィギュレーションと関連付けられ得る。
【0175】
図6Pを参照すると、シナリオ600Pは、ブロック624A以外におけるシナリオ600Iに類似している。シナリオ600IのUEが、ブロック624Aにおいて特定のHARQプロセス(番号)を使用してRANノードによって伝送されたデータパケットを受信したかどうかを決定するが、シナリオ600PのUEは、ブロック624Gにおいて特定の形式に従う論理チャネルの論理チャネルIDを受信したかどうかを決定する。UEが、ブロック624Gにおいて、特定の形式に従う論理チャネルIDを受信したと決定した場合、UEは、上で説明されているように、ブロック626および630に進むことができる。UEが、ブロック624Gにおいて、特定の形式に従わない従論理チャネルIDを受信したと決定した場合、UEは、上で説明されているように、ブロック628および630に進むことができる。
【0176】
上で説明されているように、UEは、ブロック620において、論理チャネルIDおよびデータパケットを含むMAC PDUをRANから受信する。UEが特定の形式(たとえば、第1の形式)に従う論理チャネルIDを取り出した場合、UEは、UEが特定の形式に従う論理チャネルIDを受信したと決定し、UEはブロック626および630に進む。たとえば、第1の形式は1オクテットの拡張論理チャネルID(eLCID)形式である。UEが第2の形式に従う論理チャネルIDを取り出す場合、UEは、特定の形式に従っていない論理チャネルIDを受信したと決定し、UEは、ブロック628および630に進む。たとえば、第2の形式はLCID形式である(すなわち、1オクテットのeLCID形式ではない)。
【0177】
図6Qを参照すると、シナリオ600Qは、ブロック624A以外におけるシナリオ600Iに類似している。シナリオ600IのUEが、ブロック624Aにおいて特定のHARQプロセス(番号)を使用してRANノードによって伝送されたデータパケットを受信したかどうかを決定するが、シナリオ600QのUEは、ブロック624Hにおいて論理チャネルの論理チャネルID値が所定値より大きいかどうかを決定する。たとえば、所定の値は63であり得る。UEが、ブロック624Hにおいて、論理チャネルID値が所定値より大きいと決定した場合、UEは、上で説明されているように、ブロック626および630に進むことができる。UEが、ブロック624Hにおいて、論理チャネルID値が所定値以下であると決定した場合、UEは、上で説明されているように、ブロック628および630に進むことができる。
【0178】
図6Rを参照すると、シナリオ600Rは、ブロック624A以外におけるシナリオ600Iに類似している。シナリオ600IのUEが、ブロック624Aにおいて、特定のHARQプロセス(番号)を使用してRANノードによって伝送されたデータパケットを受信したかどうかを判定するが、シナリオ600RのUEは、ブロック624Iにおいて、論理チャネルの論理チャネルID値が特定の値(すなわち、特定の論理チャネルID値)であるかどうかを決定する。UEが、ブロック624Iにおいて、論理チャネルID値が特定の値であると決定した場合、UEは、上で説明されているように、ブロック626および630に進むことができる。UEが、ブロック624Iにおいて、論理チャネルID値が特定の値でないと決定した場合、UEは、上で説明されているように、ブロック628および630に進むことができる。
【0179】
ブロック620においてデータパケットを受信するのに先立ち、UEは、特定の値(すなわち、第1の値)を含む第1のコンフィギュレーションを含む第1のRRCメッセージをRANから受信することができる。ブロック620でデータパケットを受信するのに先立ち、UEは、第2の論理チャネルを構成するための第2の値(すなわち、第2の論理チャネルID値)を含む第2のコンフィギュレーションを含む第2のRRCメッセージをRANから受信することができる。上で説明されているように、UEは、ブロック620において、論理チャネルID値およびデータパケットを含むMAC PDUを受信する。論理チャネルID値が第1の値である場合、UEは、ブロック626および630に進む。論理チャネルID値が第2の値である場合、UEは、ブロック628および630に進む。いくつかの実装形態において、第1のRRCメッセージおよび第2のRRCメッセージは、同じメッセージ(たとえば、RRC再コンフィギュレーションメッセージ)である。他の実装形態では、第1のRRCメッセージおよび第2のRRCメッセージは異なるメッセージである。たとえば、第1のRRCメッセージおよび第2のRRCメッセージは、それぞれ、RRC再コンフィギュレーションメッセージおよびRRCセットアップとすることができる。別の例では、第1のRRCメッセージおよび第2のRRCメッセージは、RRC再コンフィギュレーションメッセージとすることができる。さらに別の例では、第1のRRCメッセージおよび第2のRRCメッセージは、それぞれ、RRC再コンフィギュレーションメッセージおよびRRC再開とすることができる。
【0180】
図6Sを参照すると、シナリオ600Sは、ブロック624A以外におけるシナリオ600Iに類似している。シナリオ600IのUEが、ブロック624Aにおいて特定のHARQプロセス(番号)を使用してRANノードによって伝送されたデータパケットを受信したかどうかを決定するが、シナリオ600SのUEは、ブロック624Jにおいて論理チャネル(ID)がMRB(ID)と関連付けられているかどうかを決定する。UEが、ブロック624Jにおいて、論理チャネル(ID)がMRB(ID)に関連付けられていると決定した場合、UEは、上で説明されているように、ブロック626および630に進むことができる。UEが、ブロック624Jにおいて、論理チャネル(ID)がMRB(ID)に関連付けられていないと決定した場合、UEは、上で説明されているように、ブロック628および630に進むことができる。たとえば、UEは、ブロック624Jにおいて、論理チャネル(ID)がDRBまたはSRBに関連付けられていると決定する。
【0181】
論理チャネルは、DTCH、MTCH、またはDOCHとすることができる。いくつかの実装形態において、論理チャネルは、MRBまたはDRBに関連付けられているDTCHであり得る。他の実装形態において、論理チャネルは、MRB(たとえば、マルチキャストMRBまたはブロードキャストMRB)に関連付けられているMTCHであり得る。MTCHは、それぞれ、マルチキャストMRBまたはブロードキャストMRBに関連付けられているマルチキャストMTCHまたはブロードキャストMTCHであり得る。さらに他の実装形態では、論理チャネルはSRBに関連付けられているDCCHであり得る。
【0182】
ブロック620でデータパケットを受信するのに先立ち、UEは、MRB(ID)と関連付けられている第1の論理チャネルを構成する第1の論理チャネルID(値)を含む第1のコンフィギュレーションを含む第1のRRCメッセージをRANから受信することができる。ブロック620でデータパケットを受信するのに先立ち、UEは、DRB(ID)またはSRB(ID)と関連付けられている第2の論理チャネルを構成する第2の論理チャネルID(値)を含む第2のコンフィギュレーションを含む第2のRRCメッセージをRANから受信することができる。UEが第1の論理チャネルを介してデータパケットを受信した場合、UEは、ブロック626および630に進む。UEが第2の論理チャネルを介してデータパケットを受信した場合、UEは、ブロック628および630に進む。いくつかの実装形態において、第1のRRCメッセージおよび第2のRRCメッセージは、同じメッセージ(たとえば、RRC再コンフィギュレーションメッセージ)である。他の実装形態では、第1のRRCメッセージおよび第2のRRCメッセージは異なるメッセージである。たとえば、第1のRRCメッセージおよび第2のRRCメッセージは、それぞれ、RRCセットアップメッセージおよびRRC再コンフィギュレーションメッセージとすることができる。別の例では、第1のRRCメッセージおよび第2のRRCメッセージは、RRC再コンフィギュレーションメッセージとすることができる。
【0183】
UEは、異なる論理チャネルを介してRANから複数のデータパケットを受信し、上で説明されているように、データパケットの各々について例示的な方法600I~600Sを実行することができる。
【0184】
次に
図7A~
図7Cを参照すると、一般的に言えば、
図6A~
図6HのRANノードは、どのセキュリティ保護をデータパケットに適用すべきかを決定するが、
図7A~
図7CのUEは、同様に、RANノードからデータパケット(すなわち、元のデータパケットまたはセキュリティ保護済みデータパケットのいずれか)を受信した後どのセキュリティ保護を適用すべきかを決定する。一般的に言えば、RANノードがデータパケットにセキュリティ保護(たとえば、暗号化、完全性保護)を適用する場合、UEは、対応するセキュリティ保護(たとえば、復号化、完全性検査)を実行して元のデータパケットを取り出す。RANノードがデータパケットにセキュリティ保護を適用することを控える場合、UEは、対応するどのセキュリティ保護をも実行する必要はない。
【0185】
最初に
図7Aを参照すると、シナリオ700Aにおいて、UE(たとえば、UE102A、UE102B、UE103のいずれか1つ)は、ブロック702において、最初に、RANノードから、論理チャネルを介して(たとえば、イベント528、548において)データパケットを受信する。データパケットは、IPパケット、イーサネットパケット、またはNAS PDUとすることができ、これは、たとえば、RANによってセキュリティ保護されていてもされていなくてもよい。より一般的には、データパケットは、MBSデータパケットまたは非MBSデータパケットのいずれかとすることができる。RANノードは、
図1Aで説明されている基地局のいずれか1つ(たとえば、基地局104、基地局106)、または基地局のいずれか1つのCU(たとえば、CU172)であり得る。UEは、接続済み状態(たとえば、RRC_CONNECTED状態)、非アクティブ状態(たとえば、RRC_INACTIVE状態)、またはアイドル状態(たとえば、RRC_IDLE状態)で動作しているものとしてよい。いくつかの実装形態において、データパケットを受信することに先立ち、RANノードは、UEがデータパケットを受信する論理チャネルを確立するためのコンフィギュレーションをUEに提供することができる。コンフィギュレーションは、たとえば、論理チャネルがMTCHまたは他のタイプの論理チャネル(たとえば、DTCHもしくはDCCH)であることを示す識別情報を含むことができる。
【0186】
ブロック704において、UEは、マルチキャストを使用してRANノードによって伝送されたデータパケットを受信したかどうかを決定する。いくつかの実装形態において、UEは、マルチキャストを使用してRANノードによって伝送されたデータパケットを受信したかどうかを決定するために、RANノードから受信されたコンフィギュレーションが、論理チャネルがMTCHまたは他のタイプの論理チャネル(たとえば、DTCH、もしくはDCCH)であることを示すかどうかを決定することができる。たとえば、コンフィギュレーションは、論理チャネルを識別する論理チャネルID(値)を含む。論理チャネルIDがMRBに関連付けられている場合、論理チャネルは、MTCHである。論理チャネルIDがDRBに関連付けられている場合、論理チャネルは、DTCHである。論理チャネルIDがSRBに関連付けられている場合、論理チャネルは、DCCHである。いくつかの実装形態において、UEが、MTCHを介してデータパケットを受信したと決定した場合、UEは、マルチキャストを使用してRANノードから伝送されたデータパケットを受信した、およびデータパケットがRANノードによってセキュリティ保護されていない(たとえば、RANノードはデータパケットにヌルセキュリティ保護を適用した)と決定することができる。他の実装形態において、UEが、MTCHを介してデータパケットを受信したと決定した場合、UEは、マルチキャストを使用してRANノードから伝送されたデータパケットを受信した、およびデータパケットがRANノードによってセキュリティ保護されている(たとえば、RANノードはデータパケットに、共通セキュリティ保護などの非ヌルセキュリティ保護を適用した)と決定することができる。UEが、別のタイプの論理チャネル(たとえば、DTCHまたはDCCH)を介してデータパケットを受信したと決定した場合、UEは、ユニキャストを介してデータパケットを受信した、およびデータパケットがRANノードによってセキュリティ保護されている(たとえば、RANノードがUE固有セキュリティ保護などの非ヌルセキュリティ保護をデータパケットに適用した)と決定することができる。
【0187】
UEは、ブロック702において、論理チャネルIDおよびデータパケットを含むMAC PDUをRANノードから受信する。論理チャネルIDがMRBに関連付けられている場合、UEは、MTCHを介してデータパケットを受信したと決定する。論理チャネルIDがMRBに関連付けられていない場合、UEは、MTCHを介してではなく、データパケットを受信したと決定する。いくつかの実装形態において、論理チャネルIDがDRBに関連付けられている場合、UEは、DTCHを介してデータパケットを受信したと決定し、論理チャネルIDがSRBに関連付けられている場合、UEは、DCCHを介してデータパケットを受信したと決定する。
【0188】
UEがマルチキャストを使用してRANノードによって伝送されたデータパケットを受信したかどうかに応じて、UEは、どのセキュリティ保護をデータパケットに適用すべきかを決定することができる(たとえば、イベント529、549において)。UEが、ブロック704において、マルチキャストを使用してRANノードによって伝送されたデータパケットを受信したと決定した場合、UEは、ブロック706において、対応する第1のセキュリティ保護をデータパケットに適用することができる。一実装形態において、第1のセキュリティ保護はヌルセキュリティ保護とすることができ、それにより、事実上、UEは、ブロック706において、データパケットにセキュリティ保護を適用することを控え、RANノードからデータパケットを元の形式で単純に受信することができる。別の実装形態では、第1のセキュリティ保護は、共通セキュリティ保護などの、非ヌルセキュリティ保護であり得る。この実装形態では、UEは、RANノードによって以前にセキュリティ保護されたデータパケットに第1のセキュリティ保護を適用するときに、共通セキュリティキー(たとえば、1つまたは複数のMRBまたはMBSセッションのセキュリティキー)を使用して、元のデータパケットを取得することができる。他方で、UEが、ブロック704において、ユニキャストを使用してRANノードによって伝送されたデータパケットを受信したと決定した場合、UEは、ブロック708において、対応する第2のセキュリティ保護をデータパケットに適用することができる。一般的に、第2のセキュリティ保護は、少なくとも使用されるセキュリティキーに関して第1のセキュリティ保護と異なる。第2のセキュリティ保護で使用されるセキュリティアルゴリズムは、第1のセキュリティ保護で使用されるものと同じまたは異なり得る。一実装形態において、第2のセキュリティ保護は、UEに固有の非ヌルセキュリティ保護(すなわち、UE固有セキュリティ保護)であり得る。この実装形態では、UEは、RANノードによって以前にセキュリティ保護されたデータパケットに第2のセキュリティ保護を適用するときにUE固有セキュリティキー(たとえば、上で説明されている完全性キーおよび/または暗号化キー)を使用して、元のデータパケットを取得することができる。RANノードがデータパケットにセキュリティ保護が適用されることを必要としない場合、いくつかの場合において、UE固有セキュリティ保護は、ヌルセキュリティ保護であり得る。ブロック706または708のいずれかに続いて、UEは、ブロック710において、元のデータパケットを処理することができる。
【0189】
図7Bを参照すると、シナリオ700Bは、ブロック702および704以外におけるシナリオ700Aに類似している。シナリオ700AのUEは、ブロック704で、マルチキャストを使用してRANノードによって伝送されたデータパケットを受信したかどうかを決定するが、シナリオ700BのUEは、ブロック705で、巡回冗長検査(CRC)がG-RNTIまたはC-RNTIによってスクランブルされたDCIに従って、ブロック702でデータパケットを受信したかどうかを決定する。いくつかの実装形態において、UEは、論理チャネルを確立するためにRANによって提供されるコンフィギュレーションが、UEがデータパケットにアクセスするために使用するG-RNTIを含むかどうかを決定することができる。コンフィギュレーションがG-RNTIを含む場合、G-RNTIおよびDCIを使用することによってスクランブル済みCRCを検証することができる。UEがスクランブル済みCRCが有効であることを検証した場合、UEは、DCIを使用してデータパケットにアクセスすることによって、ブロック702においてデータパケットを受信する(ことを決定する)ことができる。コンフィギュレーションがG-RNTIを含むかまたは除外するかに関係なく、UEは、UEおよびDCIによってすでに知られている一意のC-RNTIを使用することによってスクランブル済みCRCを検証することができる。UEがスクランブル済みCRCが有効であることを検証した場合、UEは、DCIを使用することによって、ブロック702においてデータパケットを受信する(ことを決定する)ことができる。UEが、G-RNTIによってCRCがスクランブルされたDCIに従ってデータパケットを受信したと決定した場合、UEは、上で説明されているようにブロック706および710に進むことができる。UEが、C-RNTIによってCRCがスクランブルされたDCIに従ってデータパケットを受信したと決定した場合、UEは、上で説明されているようにブロック708および710に進むことができる。
【0190】
図7Cを参照すると、シナリオ700Cは、ブロック704以外におけるシナリオ700Aに類似している。シナリオ700AのUEは、ブロック704において、マルチキャストを使用してRANノードによって伝送されたデータパケットを受信したかどうかを決定するが、シナリオ700CのUEは、ブロック703においてデータパケットを受信した論理チャネルがMTCHであるかどうかを決定する。
図7Aに関して上で説明されているように、UEは、RANノードから受信されたコンフィギュレーションが、論理チャネルがMTCHまたは他のタイプの論理チャネル(たとえば、DTCH、もしおくはDCCH)であることを示しているかどうかを決定することができる。UEが、MTCH上でデータパケットを受信したと決定した場合、UEは、上で説明されているようにブロック706および710に進むことができる。UEが、別のタイプの論理チャネル(たとえば、DTCH、もしくはDCCH)上でデータパケットを受信したと決定した場合、UEは、上で説明されているようにブロック708および710に進むことができる。
【0191】
次に
図7Dを参照すると、RAN(たとえば、RAN105、基地局104、基地局106、DU174)は、MBSデータおよび非MBSデータを伝達するための論理チャネルを管理する例示的な方法700Dを実装することができる。方法700は、ブロック722から始まり、RANは少なくとも1つのMRBに対して論理チャネルID値の第1のセットを予約する。ブロック724において、RANは、少なくとも1つのDRBに対して、論理ID値の第2のセットを予約する。ブロック726において、RANは、MRBに関連付けられている第1の論理チャネル(ID)を構成するために、第1のセットからMRBに対する第1の論理チャネルID値を選択する。ブロック728において、RANは、各々第1の論理チャネルID値を含む少なくとも1つの第1のメッセージを、少なくとも1つの第1のUEに伝送する(たとえば、イベント520、540、569)。ブロック730において、RANは、少なくとも1つの第1のUEに、各々データパケットおよび第1の論理チャネルIDを含む少なくとも1つの第1のMAC PDUをマルチキャストを介して伝送する(たとえば、イベント528、548、579)。ブロック732において、RANは、DRBに関連付けられている第2の論理チャネル(ID)を構成するために、第2のセットからMRBに対する第2の論理チャネルID値を選択する。ブロック734において、RANは、第2の論理チャネルID値を含む第2のメッセージを第2のUEに伝送する。ブロック736において、RANは、データパケットおよび第2の論理チャネルID値を含む第2のMAC PDUをユニキャストを介して第2のUEに伝送する。
【0192】
いくつかの実装形態において、第2のMAC PDUにおけるデータパケットは、第2のUEが実行するユニキャストサービスに対するIPパケット、イーサネットパケット、またはアプリケーションパケットであってよい。たとえば、ユニキャストサービスは、ウェブブラウジングサービス、Gmail(登録商標)、YouTube(登録商標)、Facebook(登録商標)、WhatsApp(登録商標)、Instant Gram(登録商標)またはNetflix(登録商標)であり得る。
【0193】
いくつかの実装形態において、少なくとも1つの第1のUEは、第2のUEを含むことができる。他の実装形態では、少なくとも1つの第1のUEは、第2のUEを含まない。いくつかの実装形態において、少なくとも1つの第1のメッセージおよび第2のメッセージは、RRC再コンフィギュレーションメッセージおよび/またはRRC再開メッセージであり得る。
【0194】
いくつかの実装形態において、第1のセットは、少なくとも1つの第1の論理チャネルID値を含み、第2のセットは、少なくとも1つの第1の論理チャネルID値とは異なる少なくとも1つの第2の論理チャネルID値を含む。いくつかの実装形態において、少なくとも1つの第1の論理チャネルID値は、少なくとも1つの第2の論理チャネルID値よりも大きい。たとえば、第1のセットは、63より大きく309より小さい整数値を含み、第2のセットは4より大きく64または33より小さい整数値を含む。別の例では、第1のセット値は、63より大きく72、80、88、96、104、112、120または128より小さい整数値を含み、第2のセットは、4より大きく64または33より小さい整数値を含む。さらに別の例では、第1のセットは、244、252、260、268、276、284、292または300より大きく309より小さい整数値を含み、第2のセットは、4より大きく64または33より小さい値を含む。
【0195】
他の実装形態では、第1のセットおよび第2のセットは、4より大きく所定の値Nより小さい異なる値を含み、Nは、たとえば、4より大きく33より小さい。そのような実装形態では、RANは、値5、...、所定の値を第1のセットと第2のセットとに区切るかまたは分割することができる。たとえば、第1のセットは値X、...、32を含み、Xは6より大きく33より小さい整数であり、第2のセットは値5、...、(X-1)を含む。
【0196】
いくつかの実装形態において、RANは、第1の論理チャネルID値を含むように第1の論理チャネルIDフィールド/IEを生成し、第1のメッセージに第1の論理チャネルIDフィールド/IEを含めることができる。同様に、RANは、第2の論理チャネルID値を含むように第2の論理チャネルIDフィールド/IEを生成し、第2のメッセージに第2の論理チャネルIDフィールド/IEを含めることができる。いくつかの実装形態において、第1および第2の論理チャネルIDフィールド/IEは、異なるフィールド/IEである。たとえば、第1の論理チャネルIDフィールドは、logicalChannelIdentity-Ext(-r17)、logicalChannelIdentityExt(-r17)、eLogicalChannelIdentity(-r17)、またはextLogicalChannelIdentity(-r17)フィールドとすることができ、第2の論理チャネルIDフィールドは、logicalChannelIdentityフィールドとすることができる。別の例では、第1の論理チャネルID IEは、LogicalChannelIdentity-Ext(-r17)、LogicalChannelIdentityExt(-r17)、ELogicalChannelIdentity(-r17)またはExtLogicalChannelIdentity(-r17)IEとすることができ、第2の論理チャネルIDフィールドは、LogicalChannelIdentity IEとすることができる。他の実装形態では、第1および第2の論理チャネルIDフィールド/IEは、同じフィールド/IEの異なるインスタンスである。たとえば、このフィールドは、logicalChannelIdentity、logicalChannelIdentity-Ext(-r17)、logicalChannelIdentityExt(-r17)、eLogicalChannelIdentity(-r17)、またはextLogicalChannelIdentity(-r17)フィールドとすることができる。別の例では、IEは、LogicalChannelIdentity、LogicalChannelIdentity-Ext(-r17)、LogicalChannelIdentityExt(-r17)、ELogicalChannelIdentity(-r17)、またはExtLogicalChannelIdentity(-r17)IEとすることができる。
【0197】
いくつかの実装形態において、RANは、ブロック730において、第1の論理チャネルID値を表す(第1の)マッピング値を生成する。そのような実装形態では、RANは、第1の論理チャネルID値の代わりにマッピング値を第1のMAC PDUに含める。いくつかの実装形態において、RANは、第1のMAC PDUに、マッピング値の存在を示す指示をさらに含めることができる。この指示は、特定の論理チャネルID値とすることができる。たとえば、特定の論理チャネルID値は、所定の論理チャネルID値(たとえば、34)とすることができる。したがって、UEが第1のMAC PDUを受信したときに、UE(たとえば、MAC204B)は、指示に従ってマッピング値の存在を決定し、マッピング値から第1の論理チャネルID値を取得することができる。いくつかの実装形態において、RANは、第2のMAC PDUに指示を含めなくてもよい。そのような場合、UEが第1のMAC PDUを受信したときに、UE(たとえば、MAC204B)は、指示に従ってマッピング値の存在を決定することができる。
【0198】
いくつかの実装形態において、マッピング値は、論理チャネルID値64、65、...、308にそれぞれマッピングする、数0、1、...、244のうちの1つであってよい。たとえば、マッピング値は、それぞれ、論理チャネルID値64、65、...、64+Mにマッピングする数0、1、...、Mのうちの1つとすることができ、Mは7、15、23、31、39、47、55、63とすることができる。この例では、RANは、マッピング値および第1のセットに対して、それぞれ、数M+1、...、244および論理チャネルID値(65+M)、...、308の使用を控える。さらに別の例では、マッピング値は、論理チャネルID値(245+N)、246、...、308にそれぞれマッピングする値(181+N)、182、...、244のうちの1つとすることができ、N=0、8、16、24、32、48、56である。この例では、RANは、マッピング値および第1のセットに対して、それぞれ、数0、...、(180+N)および論理チャネルID値64、...、(244+N)を使用することを控える。
【0199】
論理チャネルID値をMRBおよびDRBに対する異なるセットに分割する利点は、RANの実装形態を単純化することである。方法700Dがなければ、RANが複数のUE(たとえば、第1のUE)に対して論理チャネル(ID)をMRBに対して構成するように要求される毎に、RANは、どの論理チャネルID値が複数のUEに割り当てられるかをチェックしなければならない。
【0200】
図7Eを参照すると、シナリオ700Eは、マルチキャストおよびブロードキャストがシナリオ700Eにおいて別々に説明されていることを除いてシナリオ700Dに類似している。方法700Eは、ブロック721から始まり、RANは少なくとも1つのマルチキャストMRBに対して論理チャネルID値の第1のセットを予約する。ブロック725において、RANは、少なくとも1つのブロードキャストMRBに対して、論理チャネルID値の第3のセットを予約する。ブロック727において、RANは、第1のセットからマルチキャストMRBに対する第1の論理チャネルID値を選択する。ブロック728において、RANは、各々第1の論理チャネルID値を含む少なくとも1つの第1のメッセージを、少なくとも1つの第1のUEに伝送する(たとえば、イベント520、540)。ブロック738において、RANは、ブロードキャストMRBに関連付けられている第3の論理チャネル(ID)を構成するために、第3のセットからブロードキャストMRBに対する第3の論理チャネルID値を選択する。ブロック740において、RANは、各々第3の論理チャネルID値を含む少なくとも1つの第3のメッセージを、少なくとも1つの第3のUEに伝送する(たとえば、イベント569)。ブロック742において、RANは、データパケットおよび第3の論理チャネルID値を含む第3のMAC PDUをユニキャストを介して少なくとも1つの第3のUEに伝送する(たとえば、イベント579)。
【0201】
いくつかの実装形態において、少なくとも1つの第1のUEは、第2のUEを含むことができる。他の実装形態では、少なくとも1つの第1のUEは、第2のUEを含まない。いくつかの実装形態において、少なくとも1つの第3のUEは、第2のUEを含むことができる。他の実装形態では、少なくとも1つの第3のUEは、第2のUEを含まない。いくつかの実装形態において、少なくとも1つの第1のUEおよび少なくとも1つの第3のUEは、同じUEおよび/または異なるUEを含み得る。
【0202】
いくつかの実装形態において、第3のセットは、少なくとも1つの第1の論理チャネルID値および少なくとも1つの第2の論理チャネルID値とは異なる少なくとも1つの第3の論理チャネルID値を含む。いくつかの実装形態において、少なくとも1つの第3の論理チャネルID値は、少なくとも1つの第2の論理チャネルID値よりも大きい。たとえば、第3のセットは63より大きく309より小さい値を含み、第2のセットは4より大きく64または33より小さい整数値を含む。別の例では、第3のセットは、63より大きく72、80、88、96、104、112、120または128より小さい整数値を含み、第2のセットは、4より大きく64または33より小さい整数値を含む。さらに別の例では、第3のセットは、244、252、260、268、276、284、292または300より大きく309より小さい値を含み、第2のセットは、4より大きく64または33より小さい整数値を含む。
【0203】
他の実装形態では、第1のセット、第2のセット、および第3のセットは、4より大きく所定の値Nより小さい異なる値を含み、Nは、たとえば、4より大きく33より小さい。そのような実装形態では、RANは、値5、...、所定の値を第1のセット、第2のセット、および第3のセットに分割することができる。たとえば、第1および第3のセットは値X、...、32を含み、Xは6より大きく33より小さい整数である。そのような場合に、第2のセットは、値5、...、(X-1)を含む。
【0204】
いくつかの実装形態において、RANは、第3の論理チャネルID値を含むように第3の論理チャネルIDフィールド/IEを生成し、第3のメッセージに第3の論理チャネルIDフィールド/IEを含めることができる。いくつかの実装形態において、第3および第2の論理チャネルIDフィールド/IEは、異なるフィールド/IEである。たとえば、第3の論理チャネルIDフィールドは、logicalChannelIdentity-Ext(-r17)、logicalChannelIdentityExt(-r17)、eLogicalChannelIdentity(-r17)、またはextLogicalChannelIdentity(-r17)フィールドとすることができ、第2の論理チャネルIDフィールドは、logicalChannelIdentityフィールドとすることができる。別の例では、第1の論理チャネルID IEは、LogicalChannelIdentity-Ext(-r17)、LogicalChannelIdentityExt(-r17)、ELogicalChannelIdentity(-r17)またはExtLogicalChannelIdentity(-r17)IEとすることができ、第2の論理チャネルIDフィールドは、LogicalChannelIdentity IEとすることができる。他の実装形態では、第3および第2の論理チャネルIDフィールド/IEは、同じフィールド/IEの異なるインスタンスである。たとえば、このフィールドは、logicalChannelIdentity、logicalChannelIdentity-Ext(-r17)、logicalChannelIdentityExt(-r17)、eLogicalChannelIdentity(-r17)、またはextLogicalChannelIdentity(-r17)フィールドとすることができる。別の例では、IEは、LogicalChannelIdentity、LogicalChannelIdentity-Ext(-r17)、LogicalChannelIdentityExt(-r17)、ELogicalChannelIdentity(-r17)、またはExtLogicalChannelIdentity(-r17)IEとすることができる。
【0205】
いくつかの実装形態において、RANは、ブロック742において、第1の論理チャネルID値を表す(第2の)マッピング値を生成する。そのような実装形態では、RANは、第3の論理チャネルID値を直接的に含める代わりにマッピング値を第3のMAC DUに含める。いくつかの実装形態において、RANは、第3のMAC PDUに、マッピング値の存在を示す指示をさらに含めることができる。この指示は、特定の論理チャネルID値(たとえば、34)とすることができる。第2のマッピング値の例示および実装形態は、
図7Dに対して説明されている第1のマッピング値に類似している。
【0206】
次に
図8Aを参照すると、RAN(たとえば、RAN105、基地局104、基地局106、CU172)は、MBSに対するセキュリティ保護を管理する例示的な方法800Aを実装することができる。
【0207】
ブロック802で、RANは、DLトンネルを介してCN(たとえば、CN110)から、MBSセッション(たとえば、イベントまたはブロック524、544、602)に関連付けられているデータパケットを受信する。
【0208】
ブロック804において、データパケットを複数のUE(たとえば、UE102A、UE102B、UE103)に伝送するのに先立ち、RANは、DLトンネルの識別情報(たとえば、TEID、IPアドレス)に基づき、どのセキュリティ保護をデータパケットに適用すべきかを決定する(たとえば、イベントまたはブロック525、545、603、604、605、607)。いくつかの実装形態において、RANがDLトンネルの識別情報がDLトンネルが共通DLトンネルであることを示すと決定したときに、RANは、ヌルセキュリティ保護を適用することができ、それによりデータパケットにセキュリティ保護を適用することを事実上控える。他の実装形態では、RANがDLトンネルの識別情報がDLトンネルが共通DLトンネルであることを示すと決定したときに、RANは、共通セキュリティ保護などの、非ヌルセキュリティ保護をデータパケットに適用することができる。さらに他の実装形態では、RANがDLトンネルの識別情報がDLトンネルがUE固有DLトンネルであることを示すと決定したときに、RANは、UE固有セキュリティ保護などの、非ヌルセキュリティ保護をデータパケットに適用することができる。RANがデータパケットにセキュリティ保護が適用されることを必要としない場合、いくつかの場合において、UE固有セキュリティ保護は、ヌルセキュリティ保護であり得る。
【0209】
ブロック806において、RANは、ブロック804で決定されたセキュリティ保護を使用してデータパケットを複数のUEに伝送する(たとえば、イベントまたはブロック526、528、546、548、608、609、612、613)。
【0210】
図8Bを参照すると、RAN(たとえば、RAN105、基地局104、基地局106、DU174)は、MBSデータおよび非MBSデータを伝達するための論理チャネルを管理する例示的な方法800Bを実装することができる。方法800Bは、方法700Dに類似している。
図7Dについて説明されている例および実装形態は、
図8Bにも適用することができる。
【0211】
方法800Bは、ブロック822から始まり、RANは少なくとも1つのMRBに対して論理チャネルID値の第1のセットを予約する。ブロック824において、RANは、少なくとも1つのDRBに対して、論理ID値の第2のセットを予約する。ブロック826において、RANは、論理チャネルを構成することを決定する。ブロック828において、RANは、論理チャネルがMRBまたはMBSセッションに関連付けられているかどうかを決定する。RANが論理チャネルがMRBまたはMBSセッションに関連付けられていると決定したときに、フローはブロック830に進む。ブロック830において、RANは、第1のセットからMRBに対する第1の論理チャネルID値を選択する。ブロック832において、RANは、各々第1の論理チャネルID値を含む少なくとも1つの第1のメッセージを、少なくとも1つの第1のUEに伝送する(たとえば、イベント520、540、569)。ブロック834において、RANは、少なくとも1つの第1のUEに、各々データパケットおよび第1の論理チャネルIDを含む少なくとも1つの第1のMAC PDUをマルチキャストを介して伝送する(たとえば、イベント528、548、579)。
【0212】
そうでない場合、ブロック808で、UEが、論理チャネルがMRBにもMBSセッションにも関連付けられていない(たとえば、論理チャネルはSRB、DRB、またはPDUセッションに関連付けられている)と決定したときに、フローはブロック836に進む。ブロック836において、RANは、第2のセットからDRBに対する第2の論理チャネルID値を選択する。ブロック838において、RANは、第2の論理チャネルID値を含む第2のメッセージを第2のUEに伝送する。ブロック840において、RANは、データパケットおよび第2の論理チャネルID値を含む第2のMAC PDUをユニキャストを介して第2のUEに伝送する。
【0213】
図8Cを参照すると、方法800Cは、方法800A、700D、および700Eに類似している。
図7Dおよび
図7Eについて説明されている例および実装形態は、
図8Cにも適用することができる。方法800Cは、ブロック821から始まり、RANは少なくとも1つのマルチキャストMRBに対して論理チャネルID値の第1のセットを予約する。任意選択で、ブロック824において、RANは、少なくとも1つのDRBに対して、論理ID値の第2のセットを予約することができる。ブロック825において、RANは、少なくとも1つのブロードキャストMRBに対して、論理ID値の第3のセットを予約する。ブロック826において、RANは、論理チャネルを構成することを決定する。ブロック829において、RANは、論理チャネルがマルチキャストMRB、ブロードキャストMRB、またはDRBに関連付けられているかどうかを決定する。RANが論理チャネルがマルチキャストMRBに関連付けられていると決定したときに、フローはブロック831、832、および834に進む。ブロック831において、RANは、第1のセットからマルチキャストMRBに対する第1の論理チャネルID値を選択する。ブロック832において、RANは、各々第1の論理チャネルID値を含む少なくとも1つの第1のメッセージを、少なくとも1つの第1のUEに伝送する(たとえば、イベント520、540)。ブロック834において、RANは、少なくとも1つの第1のUEに、各々データパケットおよび第1の論理チャネルIDを含む少なくとも1つの第1のMAC PDUをマルチキャストを介して伝送する(たとえば、イベント528、548)。
【0214】
ブロック829において、UEが論理チャネルがDRBと関連付けられていると決定したときに、フローはブロック836、838、および840に進む。ブロック829において、UEが論理チャネルがブロードキャストMRBと関連付けられていると決定したときに、フローはブロック842、844、および846に進む。ブロック842において、RANは、第3のセットからブロードキャストMRBに対する第3の論理チャネルID値を選択する。ブロック844において、RANは、各々第3の論理チャネルID値を含む少なくとも1つの第3のメッセージを、少なくとも1つの第3のUEに伝送する。ブロック846において、RANは、少なくとも1つの第3のUEに、各々データパケットおよび第3の論理チャネルID値を含む少なくとも1つの第3のMAC PDUを、ブロードキャストを介して少なくとも1つの第3のUEに対して、伝送する。
【0215】
図9Aを参照すると、UE(たとえば、UE102A、UE102B、UE103)は、MBSに対するセキュリティ保護を管理する例示的な方法900Aを実装することができる。
【0216】
ブロック902において、UEは、RAN(たとえば、RAN105、基地局104、基地局106、CU172)から、RANとの論理チャネルを確立するためのコンフィギュレーションを受信する(たとえば、イベント520)。
【0217】
ブロック904において、UEは、論理チャネルを介してRANから、MBSセッションに関連付けられているデータパケットを受信する(たとえば、イベントまたはブロック528、548、702)。
【0218】
ブロック906において、UEは、コンフィギュレーションに基づき、どのセキュリティ保護をデータパケットに適用すべきかを決定する(たとえば、イベントまたはブロック529、549、703、704、705)。いくつかの実装形態において、論理チャネルがMTCHであることを示す論理チャネルの識別情報をこのコンフィギュレーションが含むとUEが決定したときに、UEは、ヌルセキュリティ保護を適用することができ、それによりUEがデータパケットにセキュリティ保護を適用することを事実上控える。他の実装形態では、論理チャネルがMTCHであることを示す論理チャネルの識別情報をこのコンフィギュレーションが含むとUEが決定したときに、UEは、共通セキュリティ保護などの、非ヌルセキュリティ保護をデータパケットに適用することができる。さらに他の実装形態では、コンフィギュレーションが論理チャネルがMTCHではないこと(たとえば、代わりにDTCHまたはDCCH)を示す論理チャネルの識別情報を含むとUEが決定したときに、UEは、UE固有セキュリティ保護などの非ヌルセキュリティ保護をデータパケットに適用することができる。RANがデータパケットにセキュリティ保護が適用されることを必要としない場合、いくつかの場合において、UE固有セキュリティ保護は、ヌルセキュリティ保護であり得る。
【0219】
ブロック908において、UEは、ブロック906で決定されたセキュリティ保護をデータパケットに適用する(たとえば、イベントまたはブロック529、549、706、708)。
【0220】
図9Bを参照すると、UE(たとえば、UE102A、UE102B、UE103)は、MBSに対するセキュリティ保護を管理する例示的な方法900Bを実装することができる。
【0221】
ブロック914において、UEは、論理チャネルを介してRANから、MBSセッションに関連付けられているデータパケットを受信する(たとえば、イベントまたはブロック528、548、579、620)。いくつかの実装形態において、UEは、RANから、データパケットの受信に使用されるコンフィギュレーションを受信する(たとえば、イベントまたはブロック520、540、567、569)。
【0222】
ブロック916において、UEは、複数のセキュリティチェックスキームから、データパケットがRANから受信された914コンフィギュレーションに基づきデータパケットに適用すべき第1のセキュリティチェックスキームを選択する(たとえば、イベントまたはブロック529、549、624A~624J)。いくつかの実装形態において、コンフィギュレーションが論理チャネルがMTCHであることを示す論理チャネルの識別情報を含むとUEが決定したときに、UEは、ヌルセキュリティ保護を含むセキュリティチェックスキーム(たとえば、第1のセキュリティチェックスキーム)を選択することができ、それによりUEがデータパケットにセキュリティ保護を適用することを事実上控える。他の実装形態において、コンフィギュレーションが論理チャネルがMTCHであることを示す論理チャネルの識別情報を含むとUEが決定したときに、UEは、データパケットへの、共通セキュリティ保護などの、非ヌルセキュリティ保護を含むセキュリティチェックスキーム(たとえば、第1のセキュリティチェックスキーム)を選択することができる。さらに他の実装形態では、コンフィギュレーションが論理チャネルがMTCHではないこと(たとえば、代わりにDTCHまたはDCCH)を示す論理チャネルの識別情報を含むとUEが決定したときに、UEは、データパケットへの、UE固有セキュリティ保護などの、非ヌルセキュリティ保護を含むセキュリティチェックスキーム(たとえば、第1のセキュリティチェックスキーム)を選択することができる。RANがデータパケットにセキュリティ保護が適用されることを必要としない場合、いくつかの場合において、UE固有セキュリティ保護は、ヌルセキュリティ保護であり得る。
【0223】
ブロック918において、UEは、ブロック916で選択された第1のセキュリティチェックスキームをデータパケットに適用する(たとえば、イベントまたはブロック529、549、626、628)。
【0224】
次に示す追加の考察は、前述の説明に適用される。
【0225】
いくつかの実装形態において、「メッセージ」が使用されているが、これは「情報要素(IE)」で置き換えることができる。いくつかの実装形態において、「IE」が使用されているが、これは「フィールド」で置き換えることができる。いくつかの実装形態において、「コンフィギュレーション」は、「いくつかのコンフィギュレーション」または「コンフィギュレーションパラメータ」で置き換えることができる。いくつかの実装形態において、「MBS」は、「マルチキャスト」または「ブロードキャスト」で置き換えることができる。
【0226】
本開示の技法が実装され得るユーザデバイス(たとえば、UE102A、102B、UE103)は、スマートフォン、タブレットコンピュータ、ラップトップコンピュータ、モバイルゲーム機、販売時点情報管理(POS)端末、健康監視デバイス、ドローン、カメラ、メディアストリーミングドングルもしくは別のパーソナルメディアデバイス、スマートウォッチなどのウェアラブルデバイス、ワイヤレスホットスポット、フェムトセル、またはブロードバンドルーターなどのワイヤレス通信が可能な任意の好適なデバイスとすることができる。さらに、ユーザデバイスは、いくつかの場合において、車両のヘッドユニットまたは先進運転支援システム(ADAS)などの電子システムに組み込まれ得る。なおもさらに、ユーザデバイスは、モノのインターネット(IoT)デバイスまたはモバイル/インターネットデバイス(MID)として動作することができる。タイプに応じて、ユーザデバイスは、1つまたは複数の汎用プロセッサ、コンピュータ可読メモリ、ユーザインターフェース、1つまたは複数のネットワークインターフェース、1つまたは複数のセンサーなどを含み得る。
【0227】
いくつかの実施形態は、本開示において、論理またはいくつかのコンポーネントもしくはモジュールを含むものとして説明される。モジュールは、ソフトウェアモジュール(たとえば、非一時的機械可読媒体に記憶されているコード)またはハードウェアモジュールであってよい。ハードウェアモジュールは、いくつかの動作を実行することができる有形のユニットであり、特定の方法で構成されるか、または配置構成され得る。ハードウェアモジュールは、いくつかの動作を実行するように恒久的に(たとえば、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)または特定用途向け集積回路(ASIC)などの専用プロセッサとして)構成された専用回路またはロジックを備えることができる。ハードウェアモジュールは、また、いくつかの動作を実行するようにソフトウェアによって一時的に構成されるプログラム可能なロジックまたは回路(たとえば、汎用プロセッサもしくは他のプログラム可能なプロセッサ内に包含されるような)を備え得る。ハードウェアモジュールを専用の恒久的に構成された回路で実装するか、一時的に構成された回路(たとえば、ソフトウェアによって構成された)で実装するかの決定は、コストと時間を考慮することによって進められ得る。
【0228】
ソフトウェアで実装されるときに、これらの技術は、オペレーティングシステム、複数のアプリケーションによって使用されるライブラリ、特定のソフトウェアアプリケーションなどの一部として提供され得る。ソフトウェアは、1つもしくは複数の汎用プロセッサまたは1つもしくは複数の専用プロセッサによって実行され得る。
【0229】
当業者は、本開示を読んだ後であれば、本明細書において開示されている原理を通してMBSを伝達するためのなおも追加される代替的構造および機能設計を理解するであろう。したがって、特定の実施形態およびアプリケーションが例示され、説明されているが、開示された実施形態は、本明細書において開示されている正確な構造およびコンポーネントに限定されないことは理解されるべきである。当業者に明らかになるであろう、様々な修正、変更、および変化は、付属の請求項で定義されている精神および範囲から逸脱することなく本明細書において開示されている方法および装置の配置構成、動作、および詳細においてなされ得る。
【符号の説明】
【0230】
100 ワイヤレス通信システム
102A、102B、102C、103 ユーザ機器(UE)
104、106 基地局
105 無線アクセスネットワーク(RAN)
110 コアネットワーク(CN)
111 発展型パケットコア(EPC)
112 サービングゲートウェイ(SGW)
114 モビリティ管理エンティティ(MME)
116 パケットデータネットワークゲートウェイ(PGW)
124 セル
126 セル
130 処理ハードウェア
130 基地局
132 MBSコントローラ
134 非MBSコントローラ
140 処理ハードウェア
142 MBSコントローラ
144 非MBSコントローラ
150 処理ハードウェア
152 MBSコントローラ
154 非MBSコントローラ
160 第5世代コア(5GC)
162 ユーザプレーン機能(UPF)
164 アクセスおよびモビリティ管理(AMF)
166 セッション管理機能(SMF)
172 中央ユニット(CU)
172A CU-CP
172B CU-UP
174 分散ユニット(DU)
174A/174B DU
200 プロトコルスタック
202 PHY副層
202A PHY副層
202B NR PHY
204 MAC副層
204A EUTRA MAC副層
204B NR MAC副層
206 RLC副層
206A EUTRA RLC副層
206B NR RLC副層
208 EUTRA PDCP副層
210 NR PDCP副層
212 SDAP副層
214 RRC
250 無線プロトコルスタック
302A MBSセッション
302B MBSセッション
304A PDUセッション
312A、312B トンネル
314A MRB
314A-1、314A-2、...、314A-N 無線ベアラ
314B MRB
314B-1、314B-2、...、314B-N MRB
316 フロー
316A、316B、...、316L QoSフロー
322A UE固有DLトンネルおよび/またはUE固有DLトンネル
324A DRB
324A-1、324A-2、...、324-N DRB
402 MRB
402A MRB
402B MRB
404 DRB
404A DRB
404B DRB
412A DLトンネル
412B DLトンネル
413A ULトンネル
413B ULトンネル
422A DL論理チャネル
422B DL論理チャネル
423A UL論理チャネル
423B UL論理チャネル
432 DLトンネル
432A UE固有DLトンネル
432B UE固有DLトンネル
433A UE固有ULトンネル
433B UE固有ULトンネル
442A DL論理チャネル
442B DL論理チャネル
443A UL論理チャネル
443B UL論理チャネル
500A シナリオ
500B シナリオ
500C シナリオ
500D シナリオ
502 イベント
504 イベント
506 イベント
508 イベント
510 イベント
512 第2のCN-BSメッセージ
512、514、516、518、519、520、522、523、532 イベント
524、544 イベント
569 MBSコンフィギュレーション
586 MBSセッションリソースセットアップ手順
588 MBSセッションリソースセットアップ手順
600A シナリオ
600B シナリオ
600C シナリオ
600D シナリオ
600E シナリオ
600F シナリオ
600G シナリオ
600H シナリオ
600I シナリオ
600J シナリオ
600K シナリオ
600L シナリオ
600M シナリオ
600N シナリオ
600P シナリオ
600Q シナリオ
600R シナリオ
600S シナリオ
700A シナリオ
700B シナリオ
700C シナリオ
700D 方法
700E シナリオ
800A 方法
800B 方法
800C 方法
900A 方法
900B 方法
【手続補正書】
【提出日】2024-06-24
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
処理ハードウエアにより実行される、マルチキャストおよび/またはブロードキャストサービス(MBS)に対するセキュリティ保護を管理するための無線アクセスネットワーク(RAN)における方法であって、
前記RANによってコアネットワーク(CN)から、MBSセッションに関連付けられているデータパケットを受信するステップと、
前記データパケットを複数のUEに伝送するのに先立ち、前記RANによって
、前記データパケットがマルチキャストまたはユニキャストを使用することによって前記複数のUEに伝送されるべきかどうかを決定するステップと、
前記MBSセッションに関連付けられている前記データパケットがマルチキャストを使用することによって前記複数のUEに伝送されるべきであるときに、前記RANによって、複数のセキュリティ保護のうちの第1のセキュリティ保護を使用して前記データパケットを前記複数のUEに伝送するステップと
、
前記MBSセッションに関連付けられている前記データパケットがユニキャストを使用することによって伝送されるべきであるときに、前記RANによって、前記複数のセキュリティ保護のうちの第2のセキュリティ保護を使用して前記データパケットを前記複数のUEのうちの1つのUEに伝送するステップとを含む方法。
【請求項2】
前記CNから前記データパケットを受信する前記ステップは、ダウンリンク(DL)データトンネルを介して前記CNから前記データパケットを受信するステップを含み、
前記データパケットが
マルチキャストまたはユニキャストを使用することによって前記複数のUEに
伝送されるべきかどうか
を決定する前記ステップは、前記DLデータトンネルの識別情報に基づ
く請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記識別情報は、前記DLトンネルが前記複数のUEに共通である
か、または前記DLトンネルが前記複数のUEのうちの1つのUEのみに固有であることを示し、
前記第1のセキュリティ保護は、ヌルセキュリティ保護
または非ヌルセキュリティ保護であ
り、
任意選択で、前記非ヌルセキュリティ保護は、共通セキュリティ保護である請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記データパケットが
マルチキャストを使用することによって前記複数のUEに
伝送されるべきと決定するステップ
、
前記データパケットがMBS無線ベアラ(MRB)を介して前記複数のUEに伝送されるべきと決定するステップ、または
前記データパケットが前記MBSセッションに関連付けられていると決定するステップのうちの少なくとも1つをさらに含む請求項1から
3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記データパケットがユニキャストを使用して
、またはデータ無線ベアラ(DRB)を介して前記複数のUEのうちの前記1つ
のUEのみに伝送されるべきと決定するステップ
、または
前記データパケットがデータ無線ベアラ(DRB)を介して前記複数のUEのうちの前記1つのUEのみに伝送されるべきと決定するステップをさらに含む請求項
2から
3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記データパケットを前記複数のUE
または前記少なくとも1つのUEに伝送する
前記ステップは、前記RANの第1のノードによって、前記データパケットを前記RANの第2のノードを介して前記複数のUE
または前記少なくとも1つのUEに伝送するステップを含
み、
前記第1のノードは、前記RANに含まれる第1の分散型基地局内の第1の中央ユニット(CU)、または第1の基地局のうちの一方であり、
前記第2のノードは、前記分散型基地局内の分散ユニット(DU)、第2の分散型基地局内の第2のCU、または第2の基地局のうちの1つである請求項1から
3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
処理ハードウェアを含み、請求項1から
3のいずれか一項に記載の前記方法を実行するように構成されているRAN。
【請求項8】
処理ハードウエアにより実行される、マルチキャストおよび/またはブロードキャストサービス(MBS)に対するセキュリティチェックを管理するためのユーザ機器(UE)における方法であって、
無線アクセスネットワーク(RAN)から前記UEによって、MBSセッションに関連付けられているデータパケットを受信するステップと、
前記MBSセッションに関連付けられている前記データパケットがマルチキャストを介して前記RANから受信されたときに、複数のセキュリティチェックスキームから、前記UEによって
、前記データパケットに適用すべき第1のセキュリティチェックスキームを選択するステップと、
前記MBSセッションに関連付けられている前記データパケットがユニキャストを介して前記RANから受信されたときに、前記UEによって、前記複数のセキュリティチェックスキームから、前記データパケットに適用すべき第2のセキュリティチェックスキームを選択するステップと、
選択済みセキュリティチェックスキームに従って前記データパケットを処理するステップとを含む方法。
【請求項9】
前記第1のセキュリティチェックスキームを選択する前記ステップは、
ヌルセキュリティスキームを、前記UEが任意のセキュリティキーを適用することを控えそれによってヌルセキュリティチェックを実装するように、選択するステップ、または
非ヌルセキュリティスキームを、前記UEがセキュリティキーを受信済みデータパケットに適用するように、選択するステップを含
み、任意選択で、
前記セキュリティキーは、マルチキャストおよび/もしくはブロードキャストサービス(MBS)に関連付けられている共通セキュリティキーまたは前記UEに割り当てられたUE固有セキュリティキーを含むか、または
前記セキュリティキーは、復号化手順または完全性チェック手順に関連付けられている、のちの少なくとも一方である請求項
8に記載の方法。
【請求項10】
前記UEによって、前記RANから
、前記RANと論理チャネルを確立するためのコンフィギュレーションを受信するステップ
と、
前記データパケットが前記コンフィギュレーションに基づきマルチキャストまたはユニキャストを介して前記RANから受信されるかどうかを決定するステップとをさらに含
む請求項
8に記載の方法。
【請求項11】
前記コンフィギュレーションは、
グループ無線ネットワーク一時識別子(G-RNTI)、前記論理チャネルがマルチキャストトラフィックチャネル(MTCH)であることを示す識別情報
、または前記論理チャネルが個別トラフィックチャネル(DTCH)もしくは個別制御チャネル(DCCH)であることを示す識別情報を含み、
前記第1のセキュリティチェックスキームは、ヌルセキュリティ保護
または非ヌルセキュリティ保護を含
み、
任意選択で、前記非ヌルセキュリティ保護は、共通セキュリティ保護である請求項
10に記載の方法。
【請求項12】
前記コンフィギュレーションは、前記論理チャネルが
前記DTCHまたは
前記DCCHであることを示す識別情報を含
み、前記コンフィギュレーションに基づき前記第1のセキュリティチェックスキームを選択する前記ステップは、前記識別情報に基づき前記第1のセキュリティチェックスキームを選択するステップを含む請求項
11に記載の方法。
【請求項13】
前記データパケットが前記コンフィギュレーションに基づき
マルチキャストまたはユニキャストを介して前記RANから受信されるかどうかを決定する前記ステップは、前記データパケットがユニキャストを使用して前記RANから伝送されると決定するステップを含む請求項
10に記載の方法。
【請求項14】
前記RANから前記データパケットを受信する前記ステップは、前記UEに関連付けられているセル無線ネットワーク一時識別子(C-RNTI)を使用して前記データパケットを受信するステップを含み、
第
2のセキュリティスキームは、ヌルセキュリティ保護
または非ヌルセキュリティ保護を含
み、
任意選択で、前記非ヌルセキュリティ保護は、UE固有セキュリティ保護である請求項
10に記載の方法。
【請求項15】
処理ハードウェアを含み、請求項
8から
14のいずれか一項に記載の前記方法を実行するように構成されているUE。
【国際調査報告】