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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-06
(54)【発明の名称】通信方法および装置
(51)【国際特許分類】
   H04W 52/38 20090101AFI20241029BHJP
   H04W 72/0446 20230101ALI20241029BHJP
   H04W 72/1268 20230101ALI20241029BHJP
   H04W 72/23 20230101ALI20241029BHJP
   H04W 72/25 20230101ALI20241029BHJP
   H04W 52/30 20090101ALI20241029BHJP
【FI】
H04W52/38
H04W72/0446
H04W72/1268
H04W72/23
H04W72/25
H04W52/30
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024523973
(86)(22)【出願日】2022-09-14
(85)【翻訳文提出日】2024-06-03
(86)【国際出願番号】 CN2022118581
(87)【国際公開番号】W WO2023065892
(87)【国際公開日】2023-04-27
(31)【優先権主張番号】202111235354.0
(32)【優先日】2021-10-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.3GPP
(71)【出願人】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Huawei Administration Building, Bantian, Longgang District, Shenzhen, Guangdong 518129, P.R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133569
【弁理士】
【氏名又は名称】野村 進
(72)【発明者】
【氏名】▲劉▼ ▲イェ▼
(72)【発明者】
【氏名】▲張▼ 茜
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA01
5K067CC04
5K067DD34
5K067EE02
5K067EE10
5K067EE25
5K067JJ21
(57)【要約】
通信方法は、第1のアップリンク送信リソースが時間領域において第1のサイドリンク送信リソースと重複しているかどうかを決定するステップと、第1のアップリンク送信リソースが時間領域において第1のサイドリンク送信リソースと重複している場合に、第1の最大電力低減に基づいて第1の設定最大出力電力を決定するステップであって、第1の最大電力低減が、コンカレントモードに対応する最大電力低減である、ステップと、第1の設定最大出力電力に基づいて、第1のアップリンク送信の送信電力と第1のサイドリンク送信の送信電力を決定するステップとを含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の装置によって、ネットワークデバイスから第1の指示情報を受信するステップであって、前記第1の指示情報が、第1のアップリンク送信リソースを指示する、ステップと、
前記第1の装置によって、前記第1のアップリンク送信リソースが時間領域において第1のサイドリンク送信リソースと重複しているかどうかを決定するステップと、
前記第1のアップリンク送信リソースが時間領域において前記第1のサイドリンク送信リソースと重複している場合に、前記第1の装置によって、第1の最大電力低減に基づいて第1の設定最大出力電力を決定するステップであって、前記第1の最大電力低減が、コンカレントモードに対応する最大電力低減である、ステップと、
前記第1の装置によって、前記第1の設定最大出力電力に基づいて、第1のアップリンク送信の送信電力と第1のサイドリンク送信の送信電力を決定するステップであって、前記第1のアップリンク送信の前記送信電力と前記第1のサイドリンク送信の前記送信電力との合計が、前記第1の設定最大出力電力を超えず、前記第1のアップリンク送信が、前記第1のアップリンク送信リソースで搬送され、前記第1のサイドリンク送信が、前記第1のサイドリンク送信リソースで搬送される、ステップと
を含む、通信方法。
【請求項2】
前記方法は、
前記第1のアップリンク送信リソースが時間領域において前記第1のサイドリンク送信リソースと重複していない場合に、
前記第1の装置によって、前記第1の最大電力低減に基づいて前記第1の設定最大出力電力を決定するステップと、
前記第1の装置によって、前記第1の設定最大出力電力に基づいて、前記第1のアップリンク送信の前記送信電力または前記第1のサイドリンク送信の前記送信電力を決定するステップであって、前記第1のアップリンク送信の前記送信電力または前記第1のサイドリンク送信の前記送信電力が、前記第1の設定最大出力電力を超えない、ステップと
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記方法は、
前記第1のアップリンク送信リソースが時間領域において前記第1のサイドリンク送信リソースと重複していない場合に、
前記第1の装置によって、第2の最大電力低減に基づいて第2の設定最大出力電力を決定するステップであって、前記第2の最大電力低減が、前記第1のアップリンク送信リソースが位置されるキャリアに対応する最大電力低減である、ステップと、
前記第1の装置によって、前記第2の設定最大出力電力に基づいて前記第1のアップリンク送信の前記送信電力を決定するステップであって、前記第1のアップリンク送信の前記送信電力が、前記第2の設定最大出力電力を超えない、ステップ、または
前記第1の装置によって、第3の最大電力低減に基づいて第3の設定最大出力電力を決定するステップであって、前記第3の最大電力低減が、前記第1のサイドリンク送信リソースが位置されるキャリアに対応する最大電力低減である、ステップと、
前記第1の装置によって、前記第3の設定最大出力電力に基づいて前記第1のサイドリンク送信の前記送信電力を決定するステップであって、前記第1のサイドリンク送信の前記送信電力が、前記第3の設定最大出力電力を超えない、ステップと
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記第1のアップリンク送信リソースが時間領域において前記第1のサイドリンク送信リソースと重複し、前記第1のアップリンク送信の優先度が前記第1のサイドリンク送信の優先度より高い場合、
前記第1の装置によって、前記第1の設定最大出力電力に基づいて、第1のアップリンク送信の送信電力と第1のサイドリンク送信の送信電力を決定する前記ステップは、
前記第1の装置によって、前記第1のアップリンク送信の前記送信電力を決定するステップであって、前記第1のアップリンク送信の前記送信電力が、前記第1のアップリンク送信の前記送信電力と前記第1の設定最大出力電力とのうちの小さいほうの値であり、前記第1のアップリンク送信の前記送信電力が、第2の最大電力低減に基づいて決定され、前記第2の最大電力低減が、前記第1のアップリンク送信リソースが位置されるキャリアに対応する最大電力低減である、ステップと、
前記第1の装置によって、前記第1の設定最大出力電力と前記第1のアップリンク送信の前記送信電力とに基づいて、前記第1のサイドリンク送信の前記送信電力を決定するステップと
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記第1のアップリンク送信リソースが時間領域において前記第1のサイドリンク送信リソースと重複し、前記第1のサイドリンク送信の優先度が前記第1のアップリンク送信の優先度より高い場合、
前記第1の装置によって、前記第1の設定最大出力電力に基づいて、第1のアップリンク送信の送信電力と第1のサイドリンク送信の送信電力を決定する前記ステップは、
前記第1の装置によって、前記第1のサイドリンク送信の前記送信電力を決定するステップであって、前記第1のサイドリンク送信の前記送信電力が、前記第1のサイドリンク送信の前記送信電力と前記第1の設定最大出力電力とのうちの小さいほうの値であり、前記第1のサイドリンク送信の前記送信電力が、第3の最大電力低減に基づいて決定され、前記第3の最大電力低減が、前記第1のサイドリンク送信リソースが位置されるキャリアに対応する最大電力低減である、ステップと、
前記第1の装置によって、前記第1の設定最大出力電力と前記第1のサイドリンク送信の前記送信電力とに基づいて、前記第1のアップリンク送信の前記送信電力を決定するステップと
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記第1の最大電力低減は、前記第1のアップリンク送信リソースと前記第1のサイドリンク送信リソースとに基づいて決定される、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記方法は、
前記第1の装置によって、前記ネットワークデバイスから第2の指示情報を受信するステップであって、前記第2の指示情報が、第2のアップリンク送信リソースを指示する、ステップと、
前記第2のアップリンク送信リソースが時間領域において前記第1のサイドリンク送信リソースと重複している場合に、前記第1の装置によって、第4の最大電力低減に基づいて第4の設定最大出力電力を決定するステップであって、前記第4の最大電力低減が、前記コンカレントモードに対応する最大電力低減であり、前記第4の最大電力低減が、前記第2のアップリンク送信リソースと前記第1のサイドリンク送信リソースとに基づいて決定される、ステップと、
前記第4の設定最大出力電力が前記第1の設定最大出力電力より大きい場合に、前記第1の装置によって、前記第1の設定最大出力電力に基づいて第2のアップリンク送信の送信電力を決定するステップであって、前記第2のアップリンク送信の前記送信電力と前記第1のサイドリンク送信の前記送信電力との合計が、前記第1の設定最大出力電力を超えず、前記第2のアップリンク送信が、前記第2のアップリンク送信リソースで搬送される、ステップと
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記方法は、
前記第1の装置によって、少なくとも1つの第2のサイドリンク送信リソースを決定するステップと、
前記第2のサイドリンク送信リソースが時間領域において前記第1のアップリンク送信リソースと重複している場合に、前記第1の装置によって、第5の最大電力低減に基づいて第5の設定最大出力電力を決定するステップであって、前記第5の最大電力低減が、前記コンカレントモードに対応する最大電力低減であり、前記第5の最大電力低減が、前記第2のサイドリンク送信リソースと前記第1のアップリンク送信リソースとに基づいて決定される、ステップと、
前記第5の設定最大出力電力が前記第1の設定最大出力電力より大きい場合に、前記第1の装置によって、前記第1の設定最大出力電力に基づいて第2のサイドリンク送信の送信電力を決定するステップであって、前記第2のサイドリンク送信の前記送信電力と前記第1のアップリンク送信の前記送信電力との合計が、前記第1の設定最大出力電力を超えず、前記第2のサイドリンク送信が、前記第2のサイドリンク送信リソースで搬送される、ステップと
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記第1のアップリンク送信リソースと前記第1のサイドリンク送信リソースは、同じ周波数帯域に位置される、
請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
第1の装置によって、ネットワークデバイスから第1の指示情報を受信するステップであって、前記第1の指示情報が、第1のアップリンク送信リソースを指示する、ステップと、
前記第1の装置によって、前記ネットワークデバイスから第2の指示情報を受信するステップであって、前記第2の指示情報が、第2のアップリンク送信リソースを指示する、ステップと、
前記第1の装置によって、前記第1のアップリンク送信リソースが時間領域において前記第2のアップリンク送信リソースと重複しているかどうかを決定するステップであって、
前記第1のアップリンク送信リソースが時間領域において前記第2のアップリンク送信リソースと重複している場合、第1の最大電力低減が、コンカレントモードに対応する最大電力低減である、ステップと、
前記第1の装置によって、第1の設定最大出力電力に基づいて、第1のアップリンク送信の送信電力と第2のアップリンク送信の送信電力を決定するステップであって、前記第1のアップリンク送信の前記送信電力と前記第2のアップリンク送信の前記送信電力との合計が、前記第1の設定最大出力電力を超えず、前記第1のアップリンク送信が、前記第1のアップリンク送信リソースで搬送され、前記第2のアップリンク送信が、前記第2のアップリンク送信リソースで搬送される、ステップと
を含む、通信方法。
【請求項11】
前記方法は、
前記第1のアップリンク送信リソースが時間領域において前記第2のアップリンク送信リソースと重複していない場合に、
前記第1の装置によって、前記第1の最大電力低減に基づいて前記第1の設定最大出力電力を決定するステップと、
前記第1の装置によって、前記第1の設定最大出力電力に基づいて、前記第1のアップリンク送信の前記送信電力または前記第2のアップリンク送信の前記送信電力を決定するステップであって、前記第1のアップリンク送信の前記送信電力または前記第2のアップリンク送信の前記送信電力が、前記第1の設定最大出力電力を超えない、ステップと
をさらに含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記方法は、
前記第1のアップリンク送信リソースが時間領域において前記第2のアップリンク送信リソースと重複していない場合に、
前記第1の装置によって、第2の最大電力低減に基づいて第2の設定最大出力電力を決定するステップであって、前記第2の最大電力低減が、前記第1のアップリンク送信リソースが位置されるキャリアに対応する最大電力低減である、ステップと、
前記第1の装置によって、前記第2の設定最大出力電力に基づいて前記第1のアップリンク送信の前記送信電力を決定するステップであって、前記第1のアップリンク送信の前記送信電力が、前記第2の設定最大出力電力を超えない、ステップ、または
前記第1の装置によって、第3の最大電力低減に基づいて第3の設定最大出力電力を決定するステップであって、前記第3の最大電力低減が、前記第2のアップリンク送信リソースが位置されるキャリアに対応する最大電力低減である、ステップと、
前記第1の装置によって、前記第3の設定最大出力電力に基づいて前記第2のアップリンク送信の前記送信電力を決定するステップであって、前記第2のアップリンク送信の前記送信電力が、前記第3の設定最大出力電力を超えない、ステップと
をさらに含む、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
第1の装置によって、ネットワークデバイスから第1の指示情報を受信するステップであって、前記第1の指示情報が、アップリンク送信リソースを指示する、ステップと、
前記第1の装置によって、サイドリンク送信リソースを決定するステップと、
前記第1の装置によって、第1の最大電力低減に基づいて第1の設定最大出力電力を決定するステップであって、前記第1の最大電力低減が、コンカレントモードに対応する最大電力低減である、ステップと、
前記第1の装置によって、前記第1の設定最大出力電力に基づいてアップリンク送信の送信電力とサイドリンク送信の送信電力を決定するステップであって、前記アップリンク送信の前記送信電力と前記サイドリンク送信の前記送信電力との合計が、前記第1の設定最大出力電力を超えず、前記アップリンク送信が、前記アップリンク送信リソースで搬送され、前記サイドリンク送信が、前記サイドリンク送信リソースで搬送される、ステップと
を含む、通信方法。
【請求項14】
ネットワークデバイスから第1の指示情報を受信するように構成されたトランシーバモジュールであって、前記第1の指示情報が、第1のアップリンク送信リソースを指示する、トランシーバモジュールと、
前記第1のアップリンク送信リソースが時間領域において第1のサイドリンク送信リソースと重複しているかどうかを決定するように構成された処理モジュールであって、
前記第1のアップリンク送信リソースが時間領域において前記第1のサイドリンク送信リソースと重複している場合に、前記処理モジュールが、第1の最大電力低減に基づいて第1の設定最大出力電力を決定し、前記第1の最大電力低減が、コンカレントモードに対応する最大電力低減である、ようにさらに構成され、
前記処理モジュールが、前記第1の設定最大出力電力に基づいて、第1のアップリンク送信の送信電力と第1のサイドリンク送信の送信電力を決定し、前記第1のアップリンク送信の前記送信電力と前記第1のサイドリンク送信の前記送信電力との合計が、前記第1の設定最大出力電力を超えず、前記第1のアップリンク送信が、前記第1のアップリンク送信リソースで搬送され、前記第1のサイドリンク送信が、前記第1のサイドリンク送信リソースで搬送される、ようにさらに構成される、処理モジュールと
を備える、通信装置。
【請求項15】
前記第1のアップリンク送信リソースが時間領域において前記第1のサイドリンク送信リソースと重複していない場合に、
前記処理モジュールは、前記第1の最大電力低減に基づいて前記第1の設定最大出力電力を決定するようにさらに構成され、
前記処理モジュールは、前記第1の設定最大出力電力に基づいて、前記第1のアップリンク送信の前記送信電力または前記第1のサイドリンク送信の前記送信電力を決定し、前記第1のアップリンク送信の前記送信電力または前記第1のサイドリンク送信の前記送信電力が、前記第1の設定最大出力電力を超えない、ようにさらに構成される、
請求項14に記載の装置。
【請求項16】
前記第1のアップリンク送信リソースが時間領域において前記第1のサイドリンク送信リソースと重複していない場合に、
前記処理モジュールは、第2の最大電力低減に基づいて第2の設定最大出力電力を決定し、前記第2の最大電力低減が、前記第1のアップリンク送信リソースが位置されるキャリアに対応する最大電力低減である、ようにさらに構成され、
前記処理モジュールは、前記第2の設定最大出力電力に基づいて前記第1のアップリンク送信の前記送信電力を決定し、前記第1のアップリンク送信の前記送信電力が、前記第2の設定最大出力電力を超えない、ようにさらに構成され、または
前記処理モジュールは、第3の最大電力低減に基づいて第3の設定最大出力電力を決定し、前記第3の最大電力低減が、前記第1のサイドリンク送信リソースが位置されるキャリアに対応する最大電力低減である、ようにさらに構成され、
前記処理モジュールは、前記第3の設定最大出力電力に基づいて前記第1のサイドリンク送信の前記送信電力を決定し、前記第1のサイドリンク送信の前記送信電力が、前記第3の設定最大出力電力を超えない、ようにさらに構成される、
請求項14に記載の装置。
【請求項17】
前記第1のアップリンク送信リソースが時間領域において前記第1のサイドリンク送信リソースと重複し、前記第1のアップリンク送信の優先度が前記第1のサイドリンク送信の優先度より高い場合、
前記処理モジュールは、前記第1のアップリンク送信の前記送信電力を決定し、前記第1のアップリンク送信の前記送信電力が、前記第1のアップリンク送信の前記送信電力と前記第1の設定最大出力電力とのうちの小さいほうの値であり、前記第1のアップリンク送信の前記送信電力が、第2の最大電力低減に基づいて決定され、前記第2の最大電力低減が、前記第1のアップリンク送信リソースが位置されるキャリアに対応する最大電力低減である、ように具体的には構成され、
前記処理モジュールは、前記第1の設定最大出力電力と前記第1のアップリンク送信の前記送信電力とに基づいて、前記第1のサイドリンク送信の前記送信電力を決定するように、具体的には構成される、
請求項14に記載の装置。
【請求項18】
前記第1のアップリンク送信リソースが時間領域において前記第1のサイドリンク送信リソースと重複し、前記第1のサイドリンク送信の優先度が前記第1のアップリンク送信の優先度より高い場合、
前記処理モジュールは、前記第1のサイドリンク送信の前記送信電力を決定し、前記第1のサイドリンク送信の前記送信電力が、前記第1のサイドリンク送信の前記送信電力と前記第1の設定最大出力電力とのうちの小さいほうの値であり、前記第1のサイドリンク送信の前記送信電力が、第3の最大電力低減に基づいて決定され、前記第3の最大電力低減が、前記第1のサイドリンク送信リソースが位置されるキャリアに対応する最大電力低減である、ように具体的には構成され、
前記処理モジュールは、前記第1の設定最大出力電力と前記第1のサイドリンク送信の前記送信電力とに基づいて、前記第1のアップリンク送信の前記送信電力を決定するように、具体的には構成される、
請求項14に記載の装置。
【請求項19】
前記第1の最大電力低減は、前記第1のアップリンク送信リソースと前記第1のサイドリンク送信リソースとに基づいて決定される、請求項14に記載の装置。
【請求項20】
前記トランシーバモジュールは、前記ネットワークデバイスから第2の指示情報を受信し、前記第2の指示情報が、第2のアップリンク送信リソースを指示する、ようにさらに構成され、
前記第2のアップリンク送信リソースが時間領域において前記第1のサイドリンク送信リソースと重複している場合に、前記処理モジュールは、第4の最大電力低減に基づいて第4の設定最大出力電力を決定し、前記第4の最大電力低減が、前記コンカレントモードに対応する最大電力低減であり、前記第4の最大電力低減が、前記第2のアップリンク送信リソースと前記第1のサイドリンク送信リソースとに基づいて決定される、ようにさらに構成され、
前記第4の設定最大出力電力が前記第1の設定最大出力電力より大きい場合に、前記処理モジュールは、前記第1の設定最大出力電力に基づいて第2のアップリンク送信の送信電力を決定し、前記第2のアップリンク送信の前記送信電力と前記第1のサイドリンク送信の前記送信電力との合計が、前記第1の設定最大出力電力を超えず、前記第2のアップリンク送信が、前記第2のアップリンク送信リソースで搬送される、ようにさらに構成される、
請求項14に記載の装置。
【請求項21】
前記処理モジュールは、少なくとも1つの第2のサイドリンク送信リソースを決定するように構成され、
前記第2のサイドリンク送信リソースが時間領域において前記第1のアップリンク送信リソースと重複している場合に、前記処理モジュールは、第5の最大電力低減に基づいて第5の設定最大出力電力を決定し、前記第5の最大電力低減が、前記コンカレントモードに対応する最大電力低減であり、前記第5の最大電力低減が、前記第2のサイドリンク送信リソースと前記第1のアップリンク送信リソースとに基づいて決定される、ようにさらに構成され、
前記第5の設定最大出力電力が前記第1の設定最大出力電力より大きい場合に、前記処理モジュールは、前記第1の設定最大出力電力に基づいて第2のサイドリンク送信の送信電力を決定し、前記第2のサイドリンク送信の前記送信電力と前記第1のアップリンク送信の前記送信電力との合計が、前記第1の設定最大出力電力を超えず、前記第2のサイドリンク送信が、前記第2のサイドリンク送信リソースで搬送される、ようにさらに構成される、
請求項14に記載の装置。
【請求項22】
前記第1のアップリンク送信リソースと前記第1のサイドリンク送信リソースは、同じ周波数帯域に位置される、
請求項14から21のいずれか一項に記載の装置。
【請求項23】
ネットワークデバイスから第1の指示情報を受信するように構成されたトランシーバモジュールであって、前記第1の指示情報が、第1のアップリンク送信リソースを指示し、
前記トランシーバモジュールが、前記ネットワークデバイスから第2の指示情報を受信し、前記第2の指示情報が、第2のアップリンク送信リソースを指示する、ようにさらに構成される、トランシーバモジュールと、
前記第1のアップリンク送信リソースが時間領域において前記第2のアップリンク送信リソースと重複しているかどうかを決定するように構成された処理モジュールであって、
前記第1のアップリンク送信リソースが時間領域において前記第2のアップリンク送信リソースと重複している場合に、第1の最大電力低減が、コンカレントモードに対応する最大電力低減であり、
前記処理モジュールが、第1の設定最大出力電力に基づいて、第1のアップリンク送信の送信電力と第2のアップリンク送信の送信電力を決定し、前記第1のアップリンク送信の前記送信電力と前記第2のアップリンク送信の前記送信電力との合計が、前記第1の設定最大出力電力を超えず、前記第1のアップリンク送信が、前記第1のアップリンク送信リソースで搬送され、前記第2のアップリンク送信が、前記第2のアップリンク送信リソースで搬送される、ようにさらに構成される、処理モジュールと
を備える、通信装置。
【請求項24】
前記第1のアップリンク送信リソースが時間領域において前記第2のアップリンク送信リソースと重複していない場合に、
前記処理モジュールは、前記第1の最大電力低減に基づいて前記第1の設定最大出力電力を決定するようにさらに構成され、
前記処理モジュールは、前記第1の設定最大出力電力に基づいて、前記第1のアップリンク送信の前記送信電力または前記第2のアップリンク送信の前記送信電力を決定し、前記第1のアップリンク送信の前記送信電力または前記第2のアップリンク送信の前記送信電力が、前記第1の設定最大出力電力を超えない、ようにさらに構成される、
請求項23に記載の装置。
【請求項25】
前記第1のアップリンク送信リソースが時間領域において前記第2のアップリンク送信リソースと重複していない場合に、
前記処理モジュールは、第2の最大電力低減に基づいて第2の設定最大出力電力を決定し、前記第2の最大電力低減が、前記第1のアップリンク送信リソースが位置されるキャリアに対応する最大電力低減である、ようにさらに構成され、
前記処理モジュールは、前記第2の設定最大出力電力に基づいて前記第1のアップリンク送信の前記送信電力を決定し、前記第1のアップリンク送信の前記送信電力が、前記第2の設定最大出力電力を超えない、ようにさらに構成され、または
前記処理モジュールは、第3の最大電力低減に基づいて第3の設定最大出力電力を決定し、前記第3の最大電力低減が、前記第2のアップリンク送信リソースが位置されるキャリアに対応する最大電力低減である、ようにさらに構成され、
前記処理モジュールは、前記第3の設定最大出力電力に基づいて前記第2のアップリンク送信の前記送信電力を決定し、前記第2のアップリンク送信の前記送信電力が、前記第3の設定最大出力電力を超えない、ようにさらに構成される、
請求項23に記載の装置。
【請求項26】
ネットワークデバイスから第1の指示情報を受信するステップであって、前記第1の指示情報が、アップリンク送信リソースを指示する、ステップと、
サイドリンク送信リソースを決定するステップと、
第1の最大電力低減に基づいて第1の設定最大出力電力を決定するステップであって、前記第1の最大電力低減が、コンカレントモードに対応する最大電力低減である、ステップと、
前記第1の設定最大出力電力に基づいてアップリンク送信の送信電力とサイドリンク送信の送信電力を決定するステップであって、前記アップリンク送信の前記送信電力と前記サイドリンク送信の前記送信電力との合計が、前記第1の設定最大出力電力を超えず、前記アップリンク送信が、前記アップリンク送信リソースで搬送され、前記サイドリンク送信が、前記サイドリンク送信リソースで搬送される、ステップと
を実施するように構成された、通信装置。
【請求項27】
プロセッサとメモリとを備える通信装置であって、
前記メモリは、コンピュータプログラムを格納するように構成され、
前記プロセッサは、前記メモリに格納された前記コンピュータプログラムを実行するように構成され、その結果、前記通信装置が、請求項1から9のいずれか一項に記載の通信方法を行い、または請求項10から12のいずれか一項に記載の通信方法を行い、または請求項13に記載の通信方法を行う、
通信装置。
【請求項28】
コンピュータ可読記憶媒体であって、前記コンピュータ可読記憶媒体はコンピュータプログラムを格納し、前記コンピュータプログラムがコンピュータ上で実行されると、前記コンピュータが、請求項1から9のいずれか一項に記載の通信方法を行うこと、または請求項10から12のいずれか一項に記載の通信方法を行うこと、または請求項13に記載の通信方法を行うことを可能にされる、コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項29】
メモリからコンピュータプログラムを呼び出し、かつ前記コンピュータプログラムを実行するように構成されたプロセッサを備えたチップシステムであって、その結果、前記チップシステムが設置された通信デバイスが、請求項1から9のいずれか一項に記載の通信方法を行い、または請求項10から12のいずれか一項に記載の通信方法を行い、または請求項13に記載の通信方法を行う、チップシステム。
【請求項30】
コンピュータプログラム製品であって、前記コンピュータプログラム製品はコンピュータ命令を備え、前記命令が実行されると、コンピュータが、請求項1から9のいずれか一項に記載の通信方法を行うこと、または請求項10から12のいずれか一項に記載の通信方法を行うこと、または請求項13に記載の通信方法を行うことを可能にされる、コンピュータプログラム製品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2021年10月22日に中国国家知識産権局に提出された「通信方法および装置」と題する中国特許出願第202111235354.0号の優先権を主張するものであり、同中国特許出願は、参照によりその全体が本書に組み入れられる。
【0002】
本出願の実施形態は、通信分野に関し、より具体的には、通信方法および装置に関する。
【背景技術】
【0003】
インターネット・オブ・ビークルの適用シナリオでユーザ機器のセキュリティを改善するには、このシナリオでユーザ機器間通信のレイテンシが減らされる必要がある。第3世代パートナーシッププロジェクト(3rd generation partnership project、3GPP)ネットワークは、ロングタームエボリューション(long term evolution、LTE)システムにおける車両対万物(vehicle to everything、V2X)通信のインターネット・オブ・ビークル技術を提案している。
【0004】
V2X通信は、車両に代表される高速デバイスを対象としており、インテリジェント車両、自律運転、およびインテリジェント輸送システムのシナリオなど、通信レイテンシ要件が非常に高い将来のシナリオで使用されるべき基本的かつ重要な技術である。LTE V2X通信は、ネットワークカバレッジがある通信シナリオとネットワークカバレッジがない通信シナリオをサポートでき、LTE V2X通信のリソース配分方式は、ネットワークアクセスデバイススケジューリングモード、例えば、進化型ユニバーサル地上無線アクセスネットワークノードB(E-UTRAN Node B、eNB)スケジューリングモード、およびUE自律選択モードであり得る。V2X技術に基づくと、車両ユーザ機器(Vehicle UE、V-UE)は、車両ユーザ機器のいくつかの情報を周囲のV-UEへ送信でき、例えば、位置、速度、および意図(ターン、平行、後退)などの情報を周期的に送信でき、また、いくつかの非周期的事象によってトリガされる情報を送信できる。同様に、V-UEも周囲のユーザから情報をリアルタイムで受信する。
【0005】
3GPP規格団体における5G NR技術の発展にともない、5G NR V2Xはさらに発展している。例えば、5G NR V2Xは、より低い伝送レイテンシ、信頼性がより高い通信伝送、より高いスループット、およびより良いユーザエクスペリエンスをサポートして、より広い適用シナリオ要件を満たすことができる。
【発明の概要】
【0006】
本出願の実施形態は、適切な設定最大出力電力を柔軟に決定し、アップリンク送信の送信電力および/またはサイドリンク送信の送信電力を適切に決定して、通信成功率を改善するために、通信方法および装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1の態様によると、第1の装置が、ネットワークデバイスから第1の指示情報を受信するステップであって、第1の指示情報が、第1のアップリンク送信リソースを指示する、ステップと、第1の装置が、第1のアップリンク送信リソースが時間領域において第1のサイドリンク送信リソースと重複しているかどうかを決定するステップと、第1のアップリンク送信リソースが時間領域において第1のサイドリンク送信リソースと重複している場合に、第1の装置が、第1の最大電力低減に基づいて第1の設定最大出力電力を決定するステップであって、第1の最大電力低減が、コンカレントモードに対応する最大電力低減である、ステップと、第1の装置が、第1の設定最大出力電力に基づいて、第1のアップリンク送信の送信電力と第1のサイドリンク送信の送信電力とを決定するステップであって、第1のアップリンク送信の送信電力と第1のサイドリンク送信の送信電力との合計が、第1の設定最大出力電力を超えず、第1のアップリンク送信が、第1のアップリンク送信リソースで搬送され、第1のサイドリンク送信が、第1のサイドリンク送信リソースで搬送される、ステップとを含む、通信方法が提供される。
【0008】
第1の装置が、端末であってよく、または端末の機能を有する複合デバイスもしくはコンポーネントであってもよく、または端末で使用される通信チップ(例えば、プロセッサ、ベースバンドチップ、またはチップシステム)であってもよいことを理解されたい。
【0009】
第1の態様では、第1のアップリンク送信リソースが時間領域において第1のサイドリンク送信リソースと重複している場合に、第1の装置がコンカレントモードに対応する最大電力低減を使用して設定最大出力電力を決定し、コンカレントモードでの設定最大出力電力に基づいてアップリンク送信の送信電力とサイドリンク送信の送信電力とを決定するので、コンカレントモードでの送信電力は、スプリアス発射やスペクトラム・エミッション・マスクなどに対応するスペクトル指標を満たすことができ、通信品質と成功率が改善される。
【0010】
前述の実施態様では、第1のアップリンク送信リソースが第1のサイドリンク送信リソースと重複している場合に、第1の装置がコンカレントモードでの適切な設定最大出力電力を決定するので、通信品質は効果的に改善されることができ、通信成功率は効果的に改善されることができる。
【0011】
第1の態様を参照し、第1の態様のいくつかの実施態様において、本方法は、第1のアップリンク送信リソースが時間領域において第1のサイドリンク送信リソースと重複していない場合に、第1の装置が、第1の最大電力低減に基づいて第1の設定最大出力電力を決定するステップと、第1の装置が、第1の設定最大出力電力に基づいて、第1のアップリンク送信の送信電力または第1のサイドリンク送信の送信電力を決定するステップであって、第1のアップリンク送信の送信電力または第1のサイドリンク送信の送信電力が、第1の設定最大出力電力を超えない、ステップとをさらに含む。
【0012】
第1の態様を参照し、第1の態様のいくつかの実施態様において、本方法は、第1のアップリンク送信リソースが時間領域において第1のサイドリンク送信リソースと重複していない場合に、第1の装置が、第2の最大電力低減に基づいて第2の設定最大出力電力を決定するステップであって、第2の最大電力低減が、第1のアップリンク送信リソースが位置されるキャリアに対応する最大電力低減である、ステップと、第1の装置が、第2の設定最大出力電力に基づいて第1のアップリンク送信の送信電力を決定するステップであって、第1のアップリンク送信の送信電力が、第2の設定最大出力電力を超えない、ステップ、または、第1の装置が、第3の最大電力低減に基づいて第3の設定最大出力電力を決定するステップであって、第3の最大電力低減が、第1のサイドリンク送信リソースが位置されるキャリアに対応する最大電力低減である、ステップと、第1の装置が、第3の設定最大出力電力に基づいて第1のサイドリンク送信の送信電力を決定するステップであって、第1のサイドリンク送信の送信電力が、第3の設定最大出力電力を超えない、ステップとをさらに含む。
【0013】
この実施態様では、アップリンク送信リソースがサイドリンク送信リソースと重複していない場合に、第1の装置が、各送信の送信電力を決定するために、それぞれの送信に対応する最大電力低減を使用してそれぞれの設定最大出力電力を決定する。これにより、送信リソースが時間領域において重複しないシナリオで過度に大きい最大電力低減によって通信品質が低下し、通信成功率が低下するという問題を軽減する。
【0014】
前述の実施態様では、第1のアップリンク送信リソースが第1のサイドリンク送信リソースと重複していない場合に、第1の装置が適切な設定最大出力電力を柔軟に決定するので、第1の装置の通信品質は効果的に改善されることができ、通信成功率は効果的に改善されることができる。
【0015】
第1の態様を参照し、第1の態様のいくつかの実施態様において、第1のアップリンク送信リソースが時間領域において第1のサイドリンク送信リソースと重複し、第1のアップリンク送信の優先度が第1のサイドリンク送信の優先度より高い場合に、第1の装置が、第1の設定最大出力電力に基づいて、第1のアップリンク送信の送信電力と第1のサイドリンク送信の送信電力を決定することは、第1の装置が、第1のアップリンク送信の送信電力を決定することであって、第1のアップリンク送信の送信電力が、第1のアップリンク送信の送信電力と第1の設定最大出力電力とのうちの小さいほうの値であり、第1のアップリンク送信の送信電力が、第2の最大電力低減に基づいて決定され、第2の最大電力低減が、第1のアップリンク送信リソースが位置されるキャリアに対応する最大電力低減である、決定することと、第1の装置が、第1の設定最大出力電力と第1のアップリンク送信の送信電力とに基づいて、第1のサイドリンク送信の送信電力を決定することとを含む。
【0016】
前述の実施態様では、通信品質をさらに改善するために、第1の装置が重複する送信リソースの優先度を考慮し、優先度の高い送信の送信電力を優先的に決定して、優先度の高い送信の成功率を保証することができる。
【0017】
第1の態様を参照し、第1の態様のいくつかの実施態様において、第1のアップリンク送信リソースが時間領域において第1のサイドリンク送信リソースと重複している場合に、第1の装置が、第1の設定最大出力電力に基づいて、第1のアップリンク送信の送信電力と第1のサイドリンク送信の送信電力を決定することは、第1の装置が、第1のサイドリンク送信の送信電力を決定することであって、第1のサイドリンク送信の送信電力が、第1のサイドリンク送信の送信電力と第1の設定最大出力電力とのうちの小さいほうの値であり、第1のサイドリンク送信の送信電力が、第3の最大電力低減に基づいて決定され、第3の最大電力低減が、第1のサイドリンク送信リソースが位置されるキャリアに対応する最大電力低減である、決定することと、第1の装置が、第1の設定最大出力電力と第1のサイドリンク送信の送信電力とに基づいて、第1のアップリンク送信の送信電力を決定することとを含む。
【0018】
前述の実施態様では、通信品質をさらに改善するために、第1の装置が重複する送信リソースの優先度を考慮し、優先度の高い送信の送信電力を優先的に決定して、優先度の高い送信の成功率を保証することができる。
【0019】
第1の態様を参照し、第1の態様のいくつかの実施態様において、第1の最大電力低減は、第1のアップリンク送信リソースと第1のサイドリンク送信リソースとに基づいて決定される。
【0020】
第1の態様を参照し、第1の態様のいくつかの実施態様において、本方法は、第1の装置が、ネットワークデバイスから第2の指示情報を受信するステップであって、第2の指示情報が、第2のアップリンク送信リソースを指示する、ステップと、第2のアップリンク送信リソースが時間領域において第1のサイドリンク送信リソースと重複している場合に、第1の装置が、第4の最大電力低減に基づいて第4の設定最大出力電力を決定するステップであって、第4の最大電力低減が、コンカレントモードに対応する最大電力低減であり、第4の最大電力低減が、第2のアップリンク送信リソースと第1のサイドリンク送信リソースとに基づいて決定される、ステップと、第4の設定最大出力電力が第1の設定最大出力電力より大きい場合に、第1の装置が、第1の設定最大出力電力に基づいて第2のアップリンク送信の送信電力を決定するステップであって、第2のアップリンク送信の送信電力と第1のサイドリンク送信の送信電力との合計が、第1の設定最大出力電力を超えず、第2のアップリンク送信が、第2のアップリンク送信リソースで搬送される、ステップとをさらに含む。
【0021】
1つのサイドリンク送信リソースが複数のアップリンク送信リソースと重複している場合は、サイドリンク送信リソースとそれぞれのアップリンク送信リソースとに基づいて決定される最大電力低減に基づいて複数の設定最大出力電力が決定され、第1の装置の設定最大出力電力として複数の設定最大出力電力の最小値が決定されることを理解されたい。
【0022】
前述の実施態様では、1つのサイドリンク送信リソースが複数のアップリンク送信リソースと重複している場合に、サイドリンク送信リソースが複数のアップリンク送信リソースと重複する複数の時間領域リソースにおいて、スプリアス発射のスペクトル指標が要件を満たすことが保証されることができ、通信品質はさらに改善されることができる。
【0023】
第1の態様を参照し、第1の態様のいくつかの実施態様において、本方法は、第1の装置が、少なくとも1つの第2のサイドリンク送信リソースを決定するステップと、第2のサイドリンク送信リソースが時間領域において第1のアップリンク送信リソースと重複している場合に、第1の装置が、第5の最大電力低減に基づいて第5の設定最大出力電力を決定するステップであって、第5の最大電力低減が、コンカレントモードに対応する最大電力低減であり、第5の最大電力低減が、第2のサイドリンク送信リソースと第1のアップリンク送信リソースとに基づいて決定される、ステップと、第5の設定最大出力電力が第1の設定最大出力電力より大きい場合に、第1の装置が、第1の設定最大出力電力に基づいて第2のサイドリンク送信の送信電力を決定するステップであって、第2のサイドリンク送信の送信電力と第1のアップリンク送信の送信電力との合計が、第1の設定最大出力電力を超えず、第2のサイドリンク送信が、第2のサイドリンク送信リソースで搬送される、ステップとをさらに含む。
【0024】
1つのアップリンク送信リソースが複数のサイドリンク送信リソースと重複している場合は、アップリンク送信リソースとそれぞれのサイドリンク送信リソースとに基づいて決定される最大電力低減に基づいて複数の設定最大出力電力が決定され、第1の装置の設定最大出力電力として複数の設定最大出力電力の最小値が決定されることを理解されたい。
【0025】
前述の実施態様では、1つのアップリンク送信リソースが複数のサイドリンク送信リソースと重複している場合に、アップリンク送信リソースが複数のサイドリンク送信リソースと重複する複数の時間領域リソースにおいて、スプリアス発射のスペクトル指標が要件を満たすことが保証されることができ、通信品質はさらに改善されることができる。
【0026】
第1の態様を参照し、第1の態様のいくつかの実施態様において、第1のアップリンク送信リソースと第1のサイドリンク送信リソースは、同じ周波数帯域に位置される。
【0027】
第2の態様によると、第1の装置が、ネットワークデバイスから第1の指示情報を受信するステップであって、第1の指示情報が、第1のアップリンク送信リソースを指示する、ステップと、第1の装置が、ネットワークデバイスから第2の指示情報を受信するステップであって、第2の指示情報が、第2のアップリンク送信リソースを指示する、ステップと、第1の装置が、第1のアップリンク送信リソースが時間領域において第2のアップリンク送信リソースと重複しているかどうかを決定するステップと、第1のアップリンク送信リソースが時間領域において第2のアップリンク送信リソースと重複している場合に、第1の装置が、第1の最大電力低減に基づいて第1の設定最大出力電力を決定するステップであって、第1の最大電力低減が、コンカレントモードに対応する最大電力低減である、ステップと、第1の装置が、第1の設定最大出力電力に基づいて、第1のアップリンク送信の送信電力と第2のアップリンク送信の送信電力を決定するステップであって、第1のアップリンク送信の送信電力と第2のアップリンク送信の送信電力との合計が、第1の設定最大出力電力を超えず、第1のアップリンク送信が、第1のアップリンク送信リソースで搬送され、第2のアップリンク送信が、第2のアップリンク送信リソースで搬送される、ステップとを含む、通信方法が提供される。
【0028】
第1の装置が、端末であってよく、または端末の機能を有する複合デバイスもしくはコンポーネントであってもよく、または端末で使用される通信チップ(例えば、プロセッサ、ベースバンドチップ、またはチップシステム)であってもよいことを理解されたい。
【0029】
第2の態様では、第1のアップリンク送信リソースが時間領域において第2のアップリンク送信リソースと重複している場合に、第1の装置がコンカレントモードに対応する最大電力低減を使用して設定最大出力電力を決定し、コンカレントモードでの設定最大出力電力に基づいてアップリンク送信の送信電力とサイドリンク送信の送信電力を決定するので、コンカレントモードでの送信電力は、スプリアス発射やスペクトラム・エミッション・マスクなどに対応するスペクトル指標を満たすことができ、通信品質と成功率が改善される。
【0030】
前述の実施態様では、第1のアップリンク送信リソースが第2のアップリンク送信リソースと重複している場合に、第1の装置がコンカレントモードでの適切な設定最大出力電力を決定するので、通信品質は効果的に改善されることができ、通信成功率は効果的に改善されることができる。
【0031】
第2の態様を参照し、第2の態様のいくつかの実施態様において、本方法は、第1のアップリンク送信リソースが時間領域において第2のアップリンク送信リソースと重複していない場合に、第1の装置が、第1の最大電力低減に基づいて第1の設定最大出力電力を決定するステップと、第1の装置が、第1の設定最大出力電力に基づいて、第1のアップリンク送信の送信電力または第2のアップリンク送信の送信電力を決定するステップであって、第1のアップリンク送信の送信電力または第2のアップリンク送信の送信電力が、第1の設定最大出力電力を超えない、ステップとをさらに含む。
【0032】
第2の態様を参照し、第2の態様のいくつかの実施態様において、本方法は、第1のアップリンク送信リソースが時間領域において第2のアップリンク送信リソースと重複していない場合に、第1の装置が、第2の最大電力低減に基づいて第2の設定最大出力電力を決定するステップであって、第2の最大電力低減が、第1のアップリンク送信リソースが位置されるキャリアに対応する最大電力低減である、ステップと、第1の装置が、第2の設定最大出力電力に基づいて第1のアップリンク送信の送信電力を決定するステップであって、第1のアップリンク送信の送信電力が、第2の設定最大出力電力を超えない、ステップ、または第1の装置が、第3の最大電力低減に基づいて第3の設定最大出力電力を決定するステップであって、第3の最大電力低減が、第2のアップリンク送信リソースが位置されるキャリアに対応する最大電力低減である、ステップと、第1の装置が、第3の設定最大出力電力に基づいて第2のアップリンク送信の送信電力を決定するステップであって、第2のアップリンク送信の送信電力が、第3の設定最大出力電力を超えない、ステップとをさらに含む。
【0033】
この実施態様では、第1のアップリンク送信リソースが第2のアップリンク送信リソースと重複していない場合に、第1の装置が、各送信の送信電力を決定するために、それぞれの送信に対応する最大電力低減を使用してそれぞれの設定最大出力電力を決定する。これにより、送信リソースが時間領域において重複しないシナリオで過度に大きい最大電力低減によって通信品質が低下し、通信成功率が低下するという問題を軽減する。
【0034】
前述の実施態様では、第1のアップリンク送信リソースが第2のアップリンク送信リソースと重複していない場合に、第1の装置が適切な設定最大出力電力を柔軟に決定するので、第1の装置の通信品質は効果的に改善されることができ、通信成功率は効果的に改善されることができる。
【0035】
第3の態様によると、第1の装置が、ネットワークデバイスから第1の指示情報を受信するステップであって、第1の指示情報が、アップリンク送信リソースを指示する、ステップと、第1の装置が、サイドリンク送信リソースを決定するステップと、第1の装置が、第1の最大電力低減に基づいて第1の設定最大出力電力を決定するステップであって、第1の最大電力低減が、コンカレントモードに対応する最大電力低減である、ステップと、第1の装置が、第1の設定最大出力電力に基づいて、アップリンク送信の送信電力とサイドリンク送信の送信電力を決定するステップであって、アップリンク送信の送信電力とサイドリンク送信の送信電力との合計が、第1の設定最大出力電力を超えず、アップリンク送信が、アップリンク送信リソースで搬送され、サイドリンク送信が、サイドリンク送信リソースで搬送される、ステップとを含む、通信方法が提供される。
【0036】
第1の装置が、端末であってよく、または端末の機能を有する複合デバイスもしくはコンポーネントであってもよく、または端末で使用される通信チップ(例えば、プロセッサ、ベースバンドチップ、またはチップシステム)であってもよいことを理解されたい。
【0037】
第3の態様では、サイドリンク送信リソースがアップリンク送信リソースと重複する可能性があるため、コンカレントモードに対応する最大電力低減を使用して設定最大出力電力が決定され、コンカレントモードでの設定最大出力電力に基づいてアップリンク送信の送信電力とサイドリンク送信の送信電力が決定されるので、送信電力は、スプリアス発射やスペクトラム・エミッション・マスクなどに対応するスペクトル指標を満たすことができ、通信品質と成功率が改善される。
【0038】
前述の実施態様では、アップリンク送信リソースがサイドリンク送信リソースと重複する可能性がある場合に、第1の装置が適切な設定最大出力電力を柔軟に決定するので、通信品質は効果的に改善されることができ、通信成功率は効果的に改善されることができる。
【0039】
第4の態様によると、ネットワークデバイスから第1の指示情報を受信するように構成されたトランシーバモジュールであって、第1の指示情報が、第1のアップリンク送信リソースを指示する、トランシーバモジュールと、第1のアップリンク送信リソースが時間領域において第1のサイドリンク送信リソースと重複しているかどうかを決定するように構成された処理モジュールとを含む、通信装置が提供される。第1のアップリンク送信リソースが時間領域において第1のサイドリンク送信リソースと重複している場合、処理モジュールは、第1の最大電力低減に基づいて第1の設定最大出力電力を決定し、第1の最大電力低減が、コンカレントモードに対応する最大電力低減である、ようにさらに構成され、処理モジュールは、第1の設定最大出力電力に基づいて、第1のアップリンク送信の送信電力と第1のサイドリンク送信の送信電力を決定し、第1のアップリンク送信の送信電力と第1のサイドリンク送信の送信電力との合計が、第1の設定最大出力電力を超えず、第1のアップリンク送信が、第1のアップリンク送信リソースで搬送され、第1のサイドリンク送信が、第1のサイドリンク送信リソースで搬送される、ようにさらに構成される。
【0040】
第4の態様では、第1のアップリンク送信リソースが時間領域において第1のサイドリンク送信リソースと重複している場合に、第1の装置がコンカレントモードに対応する最大電力低減を使用して設定最大出力電力を決定し、コンカレントモードでの設定最大出力電力に基づいてアップリンク送信の送信電力とサイドリンク送信の送信電力を決定するので、コンカレントモードでの送信電力は、スプリアス発射やスペクトラム・エミッション・マスクなどに対応するスペクトル指標を満たすことができ、通信品質と成功率が改善される。
【0041】
前述の実施態様では、第1のアップリンク送信リソースが第1のサイドリンク送信リソースと重複している場合に、第1の装置がコンカレントモードでの適切な設定最大出力電力を決定するので、通信品質は効果的に改善されることができ、通信成功率は効果的に改善されることができる。
【0042】
第4の態様を参照し、第4の態様のいくつかの実施態様において、第1のアップリンク送信リソースが時間領域において第1のサイドリンク送信リソースと重複していない場合、処理モジュールは、第1の最大電力低減に基づいて第1の設定最大出力電力を決定するようにさらに構成され、処理モジュールは、第1の設定最大出力電力に基づいて、第1のアップリンク送信の送信電力または第1のサイドリンク送信の送信電力を決定し、第1のアップリンク送信の送信電力または第1のサイドリンク送信の送信電力が、第1の設定最大出力電力を超えない、ようにさらに構成される。
【0043】
第4の態様を参照し、第4の態様のいくつかの実施態様において、処理モジュールは、第2の最大電力低減に基づいて第2の設定最大出力電力を決定し、第2の最大電力低減が、第1のアップリンク送信リソースが位置されるキャリアに対応する最大電力低減である、ようにさらに構成され、処理モジュールは、第2の設定最大出力電力に基づいて第1のアップリンク送信の送信電力を決定し、第1のアップリンク送信の送信電力が、第2の設定最大出力電力を超えない、ようにさらに構成され、または、処理モジュールは、第3の最大電力低減に基づいて第3の設定最大出力電力を決定し、第3の最大電力低減が、第1のサイドリンク送信リソースが位置されるキャリアに対応する最大電力低減である、ように構成され、処理モジュールは、第3の設定最大出力電力に基づいて第1のサイドリンク送信の送信電力を決定し、第1のサイドリンク送信の送信電力が、第3の設定最大出力電力を超えない、ようにさらに構成される。
【0044】
この実施態様では、アップリンク送信リソースがサイドリンク送信リソースと重複していない場合に、第1の装置が、各送信の送信電力を決定するために、それぞれの送信に対応する最大電力低減を使用してそれぞれの設定最大出力電力を決定する。これにより、送信リソースが時間領域において重複しないシナリオで過度に大きい最大電力低減によって通信品質が低下し、通信成功率が低下するという問題を軽減する。
【0045】
前述の実施態様では、第1のアップリンク送信リソースが第1のサイドリンク送信リソースと重複していない場合に、第1の装置が適切な設定最大出力電力を柔軟に決定するので、第1の装置の通信品質は効果的に改善されることができ、通信成功率は効果的に改善されることができる。
【0046】
第4の態様を参照し、第4の態様のいくつかの実施態様において、第1のアップリンク送信リソースが時間領域において第1のサイドリンク送信リソースと重複し、第1のアップリンク送信の優先度が第1のサイドリンク送信の優先度より高い場合、処理モジュールは、第1のアップリンク送信の送信電力を決定し、第1のアップリンク送信の送信電力が、第1のアップリンク送信の送信電力と第1の設定最大出力電力とのうちの小さいほうの値であり、第1のアップリンク送信の送信電力が、第2の最大電力低減に基づいて決定され、第2の最大電力低減が、第1のアップリンク送信リソースが位置されるキャリアに対応する最大電力低減である、ように具体的には構成され、処理モジュールは、第1の設定最大出力電力と第1のアップリンク送信の送信電力とに基づいて、第1のサイドリンク送信の送信電力を決定するように、具体的には構成される。
【0047】
前述の実施態様では、通信品質をさらに改善するために、第1の装置が重複する送信リソースの優先度を考慮し、優先度の高い送信の送信電力を優先的に決定して、優先度の高い送信の成功率を保証することができる。
【0048】
第4の態様を参照し、第4の態様のいくつかの実施態様において、第1のアップリンク送信リソースが時間領域において第1のサイドリンク送信リソースと重複し、第1のサイドリンク送信の優先度が第1のアップリンク送信の優先度より高い場合、処理モジュールは、第1のサイドリンク送信の送信電力を決定し、第1のサイドリンク送信の送信電力が、第1のサイドリンク送信の送信電力と第1の設定最大出力電力とのうちの小さいほうの値であり、第1のサイドリンク送信の送信電力が、第3の最大電力低減に基づいて決定され、第3の最大電力低減が、第1のサイドリンク送信リソースが位置されるキャリアに対応する最大電力低減である、ように具体的には構成され、処理モジュールは、第1の設定最大出力電力と第1のサイドリンク送信の送信電力とに基づいて、第1のアップリンク送信の送信電力を決定するように、具体的には構成される。
【0049】
前述の実施態様では、通信品質をさらに改善するために、第1の装置が重複する送信リソースの優先度を考慮し、優先度の高い送信の送信電力を優先的に決定して、優先度の高い送信の成功率を保証することができる。
【0050】
第4の態様を参照し、第4の態様のいくつかの実施態様において、第1の最大電力低減は、第1のアップリンク送信リソースと第1のサイドリンク送信リソースとに基づいて決定される。
【0051】
第4の態様を参照し、第4の態様のいくつかの実施態様において、トランシーバモジュールは、ネットワークデバイスから第2の指示情報を受信し、第2の指示情報が、第2のアップリンク送信リソースを指示する、ようにさらに構成され、第2のアップリンク送信リソースが時間領域において第1のサイドリンク送信リソースと重複している場合、処理モジュールは、第4の最大電力低減に基づいて第4の設定最大出力電力を決定し、第4の最大電力低減が、コンカレントモードに対応する最大電力低減であり、第4の最大電力低減が、第2のアップリンク送信リソースと第1のサイドリンク送信リソースとに基づいて決定される、ようにさらに構成され、第4の設定最大出力電力が第1の設定最大出力電力より大きい場合、処理モジュールは、第1の設定最大出力電力に基づいて第2のアップリンク送信の送信電力を決定し、第2のアップリンク送信の送信電力と第1のサイドリンク送信の送信電力との合計が、第1の設定最大出力電力を超えず、第2のアップリンク送信が、第2のアップリンク送信リソースで搬送される、ようにさらに構成される。
【0052】
1つのサイドリンク送信リソースが複数のアップリンク送信リソースと重複している場合は、サイドリンク送信リソースとそれぞれのアップリンク送信リソースとに基づいて決定される最大電力低減に基づいて複数の設定最大出力電力が決定され、第1の装置の設定最大出力電力として複数の設定最大出力電力の最小値が決定されることを理解されたい。
【0053】
前述の実施態様では、1つのサイドリンク送信リソースが複数のアップリンク送信リソースと重複している場合に、サイドリンク送信リソースが複数のアップリンク送信リソースと重複する複数の時間領域リソースにおいて、スプリアス発射のスペクトル指標が要件を満たすことが保証されることができ、通信品質はさらに改善されることができる。
【0054】
第4の態様を参照し、第4の態様のいくつかの実施態様において、第1の装置は、少なくとも1つの第2のサイドリンク送信リソースを決定し、第2のサイドリンク送信リソースが時間領域において第1のアップリンク送信リソースと重複している場合、処理モジュールは、第5の最大電力低減に基づいて第5の設定最大出力電力を決定し、第5の最大電力低減が、コンカレントモードに対応する最大電力低減であり、第5の最大電力低減が、第2のサイドリンク送信リソースと第1のアップリンク送信リソースとに基づいて決定される、ようにさらに構成され、第5の設定最大出力電力が第1の設定最大出力電力より大きい場合、処理モジュールは、第1の設定最大出力電力に基づいて第2のサイドリンク送信の送信電力を決定し、第2のサイドリンク送信の送信電力と第1のアップリンク送信の送信電力との合計が、第1の設定最大出力電力を超えず、第2のサイドリンク送信が、第2のサイドリンク送信リソースで搬送される、ようにさらに構成される。
【0055】
1つのアップリンク送信リソースが複数のサイドリンク送信リソースと重複している場合は、アップリンク送信リソースとそれぞれのサイドリンク送信リソースとに基づいて決定される最大電力低減に基づいて複数の設定最大出力電力が決定され、第1の装置の設定最大出力電力として複数の設定最大出力電力の最小値が決定されることを理解されたい。
【0056】
前述の実施態様では、1つのアップリンク送信リソースが複数のサイドリンク送信リソースと重複している場合に、アップリンク送信リソースが複数のサイドリンク送信リソースと重複する複数の時間領域リソースにおいて、スプリアス発射のスペクトル指標が要件を満たすことが保証されることができ、通信品質はさらに改善されることができる。
【0057】
第4の態様を参照し、第4の態様のいくつかの実施態様において、第1のアップリンク送信リソースと第1のサイドリンク送信リソースは、同じ周波数帯域に位置される。
【0058】
第5の態様によると、ネットワークデバイスから第1の指示情報を受信するように構成されたトランシーバモジュールであって、第1の指示情報が、第1のアップリンク送信リソースを指示し、トランシーバモジュールが、ネットワークデバイスから第2の指示情報を受信し、第2の指示情報が、第2のアップリンク送信リソースを指示する、ようにさらに構成される、トランシーバモジュールと、第1のアップリンク送信リソースが時間領域において第2のアップリンク送信リソースと重複しているかどうかを決定するように構成された処理モジュールであって、第1のアップリンク送信リソースが時間領域において第2のアップリンク送信リソースと重複している場合に、処理モジュールが、第1の最大電力低減に基づいて第1の設定最大出力電力を決定し、第1の最大電力低減が、コンカレントモードに対応する最大電力低減である、ようにさらに構成され、処理モジュールが、第1の設定最大出力電力に基づいて、第1のアップリンク送信の送信電力と第2のアップリンク送信の送信電力を決定し、第1のアップリンク送信の送信電力と第2のアップリンク送信の送信電力との合計が、第1の設定最大出力電力を超えず、第1のアップリンク送信が、第1のアップリンク送信リソースで搬送され、第2のアップリンク送信が、第2のアップリンク送信リソースで搬送される、ようにさらに構成される、処理モジュールと
を含む、通信装置が提供される。
【0059】
第1の装置が、端末であってよく、または端末の機能を有する複合デバイスもしくはコンポーネントであってもよく、または端末で使用される通信チップ(例えば、プロセッサ、ベースバンドチップ、またはチップシステム)であってもよいことを理解されたい。
【0060】
第5の態様では、第1のアップリンク送信リソースが時間領域において第2のアップリンク送信リソースと重複している場合に、第1の装置がコンカレントモードに対応する最大電力低減を使用して設定最大出力電力を決定し、コンカレントモードでの設定最大出力電力に基づいてアップリンク送信の送信電力とサイドリンク送信の送信電力を決定するので、コンカレントモードでの送信電力は、スプリアス発射やスペクトラム・エミッション・マスクなどに対応するスペクトル指標を満たすことができ、通信品質と成功率が改善される。
【0061】
前述の実施態様では、第1のアップリンク送信リソースが第2のアップリンク送信リソースと重複している場合に、第1の装置がコンカレントモードでの適切な設定最大出力電力を決定するので、通信品質は効果的に改善されることができ、通信成功率は効果的に改善されることができる。
【0062】
第5の態様を参照し、第5の態様のいくつかの実施態様において、第1のアップリンク送信リソースが時間領域において第2のアップリンク送信リソースと重複していない場合、処理モジュールは、第1の最大電力低減に基づいて第1の設定最大出力電力を決定するようにさらに構成され、処理モジュールは、第1の設定最大出力電力に基づいて、第1のアップリンク送信の送信電力または第2のアップリンク送信の送信電力を決定し、第1のアップリンク送信の送信電力または第2のアップリンク送信の送信電力が、第1の設定最大出力電力を超えない、ようにさらに構成される。
【0063】
第5の態様を参照し、第5の態様のいくつかの実施態様において、第1のアップリンク送信リソースが時間領域において第2のアップリンク送信リソースと重複していない場合、処理モジュールは、第2の最大電力低減に基づいて第2の設定最大出力電力を決定し、第2の最大電力低減が、第1のアップリンク送信リソースが位置されるキャリアに対応する最大電力低減である、ようにさらに構成される。処理モジュールは、第2の設定最大出力電力に基づいて第1のアップリンク送信の送信電力を決定し、第1のアップリンク送信の送信電力が、第2の設定最大出力電力を超えない、ようにさらに構成される。あるいは、処理モジュールは、第3の最大電力低減に基づいて第3の設定最大出力電力を決定し、第3の最大電力低減が、第2のアップリンク送信リソースが位置されるキャリアに対応する最大電力低減である、ようにさらに構成され、処理モジュールは、第3の設定最大出力電力に基づいて第2のアップリンク送信の送信電力を決定し、第2のアップリンク送信の送信電力が、第3の設定最大出力電力を超えない、ようにさらに構成される。
【0064】
この実施態様では、第1のアップリンク送信リソースが第2のアップリンク送信リソースと重複していない場合に、第1の装置が、各送信の送信電力を決定するために、それぞれの送信に対応する最大電力低減を使用してそれぞれの設定最大出力電力を決定する。これにより、送信リソースが時間領域において重複しないシナリオで過度に大きい最大電力低減によって通信品質が低下し、通信成功率が低下するという問題を軽減する。
【0065】
前述の実施態様では、第1のアップリンク送信リソースが第2のアップリンク送信リソースと重複していない場合に、第1の装置が適切な設定最大出力電力を柔軟に決定するので、第1の装置の通信品質は効果的に改善されることができ、通信成功率は効果的に改善されることができる。
【0066】
第6の態様によると、第1の装置が、ネットワークデバイスから第1の指示情報を受信するステップであって、第1の指示情報が、アップリンク送信リソースを指示する、ステップと、第1の装置が、サイドリンク送信リソースを決定するステップと、第1の装置が、第1の最大電力低減に基づいて第1の設定最大出力電力を決定するステップであって、第1の最大電力低減が、コンカレントモードに対応する最大電力低減である、ステップと、第1の装置が、第1の設定最大出力電力に基づいて、アップリンク送信の送信電力とサイドリンク送信の送信電力を決定するステップであって、アップリンク送信の送信電力とサイドリンク送信の送信電力との合計が、第1の設定最大出力電力を超えず、アップリンク送信が、アップリンク送信リソースで搬送され、サイドリンク送信が、サイドリンク送信リソースで搬送される、ステップとを含む、通信装置が提供される。
【0067】
第1の装置が、端末であってよく、または端末の機能を有する複合デバイスもしくはコンポーネントであってもよく、または端末で使用される通信チップ(例えば、プロセッサ、ベースバンドチップ、またはチップシステム)であってもよいことを理解されたい。
【0068】
第6の態様では、サイドリンク送信リソースがアップリンク送信リソースと重複する可能性があるため、コンカレントモードに対応する最大電力低減を使用して設定最大出力電力が決定され、コンカレントモードでの設定最大出力電力に基づいてアップリンク送信の送信電力とサイドリンク送信の送信電力が決定されるので、送信電力は、スプリアス発射やスペクトラム・エミッション・マスクなどに対応するスペクトル指標を満たすことができ、通信品質と成功率が改善される。
【0069】
前述の実施態様では、アップリンク送信リソースがサイドリンク送信リソースと重複する可能性がある場合に、第1の装置が適切な設定最大出力電力を柔軟に決定するので、通信品質は効果的に改善されることができ、通信成功率は効果的に改善されることができる。
【0070】
上記の各態様の通信装置は、端末であってよく、または端末で使用されるチップであってもよく、または端末の機能を実施できる別の複合デバイスまたはコンポーネントなどであってもよい。通信装置が端末デバイスである場合、トランシーバモジュールは、送信器および受信器であってよく、または一体型トランシーバであってもよく、アンテナや無線周波数回路などを含み得る。処理モジュールは、プロセッサであってよく、例えばベースバンドチップであってよい。通信装置が端末の機能を有するコンポーネントである場合、トランシーバモジュールは無線周波数ユニットであってよく、処理モジュールはプロセッサであってよい。通信装置がチップシステムである場合、トランシーバモジュールは、チップシステムの入出力インターフェースであってよく、処理モジュールは、チップシステム内のプロセッサであってよく、例えば、中央処理装置(central processing unit、CPU)であってよい。
【0071】
第7の態様によると、1つ以上のプロセッサを含む通信装置が提供される。1つ以上のプロセッサは、メモリに結合され、メモリ内のプログラムまたは命令を実行するように構成されてよく、その結果、本装置は、前述の態様または態様の可能な実施態様のいずれか1つの方法を行う。任意に選べることとして、本装置はメモリをさらに含む。任意に選べることとして、本装置は通信インターフェースをさらに含み、プロセッサは通信インターフェースに結合される。
【0072】
第8の態様によると、処理装置が提供される。本処理装置は、プロセッサと入出力インターフェースとを含む。例えば、本処理装置は、通信装置に適用され、第1の態様から第3の態様の機能または方法を実施するように構成される。本処理装置は、例えば、チップシステムであってよい。実現可能な実施態様では、チップシステムはメモリをさらに含み、メモリは、第1の態様による方法の機能を実施するために必要なプログラム命令およびデータを格納するように構成される。
【0073】
前述の態様におけるチップシステムは、システムオンチップ(system on chip、SOC)やベースバンドチップなどであってよい。ベースバンドチップは、プロセッサ、チャネルエンコーダ、デジタル信号プロセッサ、モデム、インターフェースモジュールなどを含み得る。
【0074】
ある特定の実施態様プロセスでは、入力インターフェースによって受信される入力信号が、例えば、限定はしないが、受信器によって受信および入力されてよく、出力インターフェースによって出力される信号は、例えば、限定はしないが、送信器に出力され、送信器によって送信されてよい。加えて、入力インターフェースと出力インターフェースは、統合された同じインターフェースであってもよく、そのインターフェースは、異なる時点に入力インターフェースとして、また出力インターフェースとして、別々に使用される。プロセッサおよび様々なインターフェースの具体的な実施態様は、本出願の実施形態で限定されない。
【0075】
第9の態様によると、コンピュータ可読記憶媒体が提供される。本コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータプログラムを格納し、コンピュータプログラムがコンピュータ上で実行されると、コンピュータは、第1の態様から第3の態様のいずれか1つに記載の通信方法を行うことを可能にされる。
【0076】
第10の態様によると、コンピュータプログラム製品が提供される。本コンピュータプログラム製品は、コンピュータプログラム(あるいはコードまたは命令と呼ばれることもある)を含む。コンピュータプログラムが実行されると、コンピュータは、前述の態様または態様の可能な実施態様のいずれか1つに記載の方法を行うことを可能にされる。
【0077】
第11の態様によると、チップシステムが提供され、チップシステムは、メモリからコンピュータプログラムを呼び出し、かつコンピュータプログラムを実行するように構成されたプロセッサを含み、その結果、本チップシステムが設置された通信デバイスは、第1の態様から第3の態様のいずれか1つに記載の通信方法を行う。
【図面の簡単な説明】
【0078】
図1】本出願の一実施形態による通信アーキテクチャの概略図である。
図2】数通りの可能なインターネット・オブ・ビークル通信シナリオを示す。
図3】本出願による通信方法100を示す。
図4】本出願による通信方法200を示す。
図5】本出願の一実施形態による通信方法300を示す。
図6】本出願による電力決定方法400を示す。
図7】本出願の一実施形態による通信装置の概略ブロック図である。
図8】本出願の一実施形態による通信装置20の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0079】
以下では、添付の図面を参照して、本出願の実施形態の技術的解決策を説明する。
【0080】
本出願の実施形態の技術的解決策は、様々な通信システム、例えば、ロングタームエボリューション(long term evolution、LTE)システム、LTE周波数分割複信(frequency division duplex、FDD)システム、LTE時分割複信(time division duplex、TDD)システム、ワールドワイド・インターオペラビリティ・フォー・マイクロウェーブ・アクセス(worldwide interoperability for microwave access、WiMAX)通信システム、ニューラジオ(new radio、NR)システム、将来の別の進化型無線通信システムなどに適用され得る。
【0081】
図1は、本出願の一実施形態による通信アーキテクチャの概略図である。図1に示されているように、本出願の通信システムは、少なくとも1つのネットワークデバイスと2つのユーザ機器とを含む。V2X通信シナリオが一例として使用される。V2X通信は、ネットワークカバレッジがある通信シナリオとネットワークカバレッジがない通信シナリオとをサポートできる。ネットワークカバレッジがある通信シナリオでは、ネットワークデバイスがUu(UTRAN-to-UE)エアインターフェースを通じて2つのユーザ機器と通信できる。例えば、図1のRANとUE 1またはUE 2とのアップリンク(uplink、UL)通信およびダウンリンク(downlink、DL)通信が行われ、2つのユーザ機器はサイドリンク(sidelink、SL)キャリアで互いに通信できる。図1のネットワークデバイスとユーザ機器はネットワークカバレッジ内にあり、接続状態、アイドル状態、または非アクティブ状態にあり得る。ネットワークカバレッジがない通信シナリオでは、ネットワークデバイスとユーザ機器は互いに通信せず、2つのユーザ機器がSLキャリアで互いに通信できる。サイドリンクSLキャリアが通常、PC5インターフェース上のキャリアであることに留意されたい。本明細書でのサイドリンクSLは、PC5インターフェース上のキャリアに対する説明のための制限であり、PC5インターフェース上のキャリアをUuインターフェース上のキャリアと区別することが意図されているが、実質的な制限は構成しない。
【0082】
限定ではなく例として、本出願の実施形態におけるユーザ機器(例えば、図1のUE 1およびUE 2)は、無線通信トランシーバ機能を有するデバイス、または無線通信トランシーバ機能を有するデバイス内の装置もしくはチップシステムであり得る。本出願の実施形態における通信装置は、sidelink通信をサポートし、屋内デバイス、屋外デバイス、路側デバイス、ハンドヘルドデバイス、または車載デバイスを含む地上に配備され得、または水面に(例えば、船舶上に)配備され得、または空中に(例えば、飛行機、バルーン、または衛星上に)配備され得る。端末デバイスは、携帯電話(mobile phone)、タブレットコンピュータ(pad)、無線トランシーバ機能を有するコンピュータ、仮想現実(virtual reality、VR)端末、拡張現実(augmented reality、AR)端末、産業制御(industrial control)における無線端末、自動運転(self driving)における無線端末、遠隔医療(remote medical)における無線端末、スマートグリッド(smart grid)における無線端末、輸送安全(transportation safety)における無線端末、スマートシティ(smart city)における無線端末、スマートホーム(smart home)における無線端末、ユーザ機器(user equipment、UE)、車載通信装置、車載通信チップ、路側ユニット、または路側ユニット内の通信装置などであり得る。
【0083】
限定ではなく例として、本出願の実施形態における無線アクセスネットワーク(radio access network、RAN)デバイスは、端末デバイスに無線通信機能サービスを提供するデバイスであり得、通常はネットワーク側に位置される。例えば、具体的な実施態様は、第5世代(5th generation、5G)通信システムの次世代ノードB(g nodeB、gNB)、LTEシステムの進化型ノードB(evolved node B、eNB)、無線ネットワークコントローラ(radio network controller、RNC)、ノードB(node B、NB)、ベースバンドユニット(baseBand unit、BBU)、送受信ポイント(transmitting and receiving point、TRP)、送信ポイント(transmitting point、TP)、移動交換センター、車両対万物(vehicle to everything、V2X)通信(インターネット・オブ・ビークル通信とも呼ばれる)システムで端末デバイスに無線通信サービスを提供する装置、クラウド無線アクセスネットワーク(cloud radio access network、CRAN)シナリオの無線コントローラ、中継局、車載デバイス、ウェアラブルデバイス、将来の進化型ネットワークのネットワークデバイスなどを含むが、これらに限定されない。ネットワーク構造において、基地局は、中央ユニット(centralized unit、CU)ノード、分散ユニット(distributed unit、DU)ノード、またはCUノードおよびDUノードを含むRANデバイスであり得、またはコントロールプレーンCUノード(CU-CPノード)、ユーザプレーンCUノード(CU-UPノード)、およびDUノードを含むRANデバイスであり得る。
【0084】
以下では、Uuエアインターフェース通信とSL通信について簡単に説明する。
【0085】
Uuエアインターフェース通信
Uuエアインターフェースは、端末デバイスとアクセスネットワークデバイスとの通信に使用され、Uuエアインターフェースは、略してUuと呼ばれることもある。Uuエアインターフェース通信では、アクセスネットワークデバイスが端末デバイスへ情報を送信するチャネルがダウンリンク(downlink、DL)チャネルと呼ばれ、ダウンリンクチャネルは、物理ダウンリンク共有チャネル(physical downlink shared channel、PDSCH)および物理ダウンリンク制御チャネル(physical downlink control channel、PDCCH)のうちの少なくともいずれか1つを含み得る。PDCCHはダウンリンク制御情報DCIを搬送するために使用され、PDSCHはダウンリンクデータ(data)を搬送するために使用される。端末デバイスがアクセスネットワークデバイスへ情報を送信するチャネルはアップリンク(uplink、UL)チャネルと呼ばれ、アップリンクチャネルは、物理アップリンク共有チャネル(physical uplink shared channel、PUSCH)および物理アップリンク制御チャネル(physical uplink control channel、PUCCH)のうちの少なくともいずれか1つを含み得る。PUSCHは、アップリンクデータを搬送するために使用される。アップリンクデータは、アップリンクデータ情報と呼ばれることもある。PUCCHは、端末デバイスによってフィードバックされるアップリンク制御情報(uplink control information、UCI)を搬送するために使用される。例えば、UCIは、端末デバイスによってフィードバックされるチャネル状態情報(channel state information、CSI)、肯定応答(acknowledge、ACK)、および/または否定応答(negative acknowledgement、NACK)を含み得る。Uuエアインターフェースを介した送信は、アップリンク送信とダウンリンク送信とを含み得る。アップリンク送信は、端末デバイスがアクセスネットワークデバイスへ情報を送信することを意味し、ダウンリンク送信は、アクセスネットワークデバイスが端末デバイスへ情報を送信することを意味する。アップリンク送信における情報は、アップリンク情報またはアップリンク信号であり得る。アップリンク情報またはアップリンク信号は、PUSCH、PUCCH、およびサウンディング基準信号(sounding reference signal、SRS)のうちの少なくともいずれか1つを含み得る。ダウンリンク送信における情報は、ダウンリンク情報またはダウンリンク信号であり得る。ダウンリンク情報またはダウンリンク信号は、PDSCH、PDCCH、チャネル状態情報基準信号(channel state information reference signal、CSI RS)、および位相追跡基準信号(phase tracking reference signal、PTRS)のうちの少なくともいずれか1つを含み得る。
【0086】
サイドリンク(sidelink、SL)通信
SL通信は、端末間の通信に使用される。SL送信チャネルは、アップリンクキャリア上で搬送され得る。アップリンクキャリアは、ネットワークデバイスが端末と通信するアップリンクキャリアであり得、または独立したキャリアであり得る。サイドリンクsidelinkが、サイドリンク、サイドウェイリンク、またはセカンダリリンクなどと呼ばれることもあることを理解されたい。sidelink通信は、物理サイドリンク共有チャネル(physical sidelink shared channel、PSSCH)または物理サイドリンク制御チャネル(physical sidelink control channel、PSCCH)を使用し得る。換言すると、SLリソースは、PSCCHリソースとPSSCHリソースとを含む。PSCCHは、第1レベルのサイドリンク制御情報(sidelink control information、SCI)を搬送するために使用され、PSSCHは、第2レベルのSCIおよびデータを搬送するために使用され、SCI内の情報は、スケジューリング割り当て(scheduling assignment、SA)と呼ばれることもある。SAは、データスケジューリングに使用される関連情報を、例えば、PSSCHリソース配分や変調および符号化方式などの情報を、含む。PSSCHとPSCCHは、送信側端末(例えば、端末1)によって受信側端末(例えば、端末2)へ送信されるチャネルであり得る。
【0087】
Uuエアインターフェース通信とSL通信の典型的な適用シナリオは、インターネット・オブ・ビークルである。V2Xでは、それぞれの車両がユーザ機器であり、データはSLを通じて2台の車両間で直接送信され得、またはUuインターフェースに基づくネットワークを通じて送信され得る。
【0088】
無線通信技術の発展にともない、高いデータレートとユーザエクスペリエンスに対する人々の要求が高まっており、周囲の人または物を知り、それらと通信するためのプロクシミティサービスに対する要求が高まっている。このため、デバイス対デバイス(device-to-device、D2D)技術が出現している。D2D技術の適用は、セルラネットワークの負荷を軽減し、ユーザ機器のバッテリ電力消費量を減らし、データレートを改善し、プロクシミティサービスに対する要求をより良好に満たすことができる。D2D技術は、ネットワークインフラストラクチャが存在する場合やネットワークインフラストラクチャが存在しない場合に、D2D機能をサポートする複数のユーザ機器(user equipment、略してUE)が直接発見と直接通信を行うことを可能にする。D2D技術の特徴および利点を考慮して、D2D技術に基づくインターネット・オブ・ビークルの適用シナリオが提案されている。しかしながら、セキュリティを考慮すると、レイテンシ要件はこのシナリオで非常に高く、既存のD2D技術を使用して満たされることはできない。
【0089】
そこで、第3世代パートナーシッププロジェクト(the 3rd generation partnership project、3GPP)によって提案されているLTE技術のネットワークでは、車両対万物(vehicle-to-everything、V2X)通信のインターネット・オブ・ビークル技術が提案されている。V2X通信は、車両と外部のあらゆる物体との通信を指し、例えば、図2の(a)に示されている車両対車両(vehicle to vehicle、V2V)通信、図2の(b)に示されている車両対歩行者(vehicle to pedestrian、V2P)通信と車両対インフラ(vehicle to infrastructure、V2I)通信、および図2の(c)に示されている車両対ネットワーク(vehicle to network、V2N)通信を含む。
【0090】
V2X通信は、車両に代表される高速デバイスを対象としており、インテリジェント車両、自律運転、およびインテリジェント輸送システムのシナリオなど、通信レイテンシ要件が非常に高い将来のシナリオで使用されるべき基本的かつ重要な技術である。LTE V2X通信は、ネットワークカバレッジがある通信シナリオとネットワークカバレッジがない通信シナリオをサポートでき、LTE V2X通信のリソース配分方式は、ネットワークアクセスデバイススケジューリングモード、例えば、進化型ユニバーサル地上無線アクセスネットワークノードB(E-UTRAN Node B、略してeNB)スケジューリングモード、およびUE自律選択モードであり得る。V2X技術に基づくと、車両ユーザ機器(vehicle UE、略してV-UE)は、車両ユーザ機器のいくつかの情報を周囲のV-UEへ送信でき、例えば、位置、速度、および意図(ターン、平行、後退)などの情報を周期的に送信でき、また、いくつかの非周期的事象によってトリガされる情報を送信できる。同様に、V-UEも周囲のユーザから情報をリアルタイムで受信する。3GPP規格団体は、2017年初期に最初のバージョンLTE V2X規格、すなわちLTEリリース(Release)14を正式に公開した。
【0091】
LTE V2Xは、V2Xシナリオでいくつかの基本的要件を満たす。しかしながら、既存のLTE V2Xは、将来の完全なインテリジェント運転や自律運転などの適用シナリオを効果的にサポートできない。3GPP規格団体における5G NR技術の発展にともない、5G NR V2Xはさらに発展している。例えば、5G NR V2Xは、より低い伝送レイテンシ、信頼性がより高い通信伝送、より高いスループット、およびより良いユーザエクスペリエンスをサポートして、より広い適用シナリオ要件を満たすことができる。
【0092】
以上から知見され得るように、ネットワークカバレッジがあるNR V2Xシナリオでは、ユーザ機器が3つの異なる送信モードでチャネルを送信でき、複数の実施態様において、Uuエアインターフェースのシングルキャリアをネットワークデバイスへ、サイドリンク(sidelink、SL)のシングルキャリアを他のユーザ機器へ、別々に送信できる。例えば、シングルキャリアがUuエアインターフェースのみを通じてネットワークデバイスへ送信され、またはシングルキャリアがSLキャリアのみを通じて他のユーザ機器へ送信され、またはシングルキャリアがUuエアインターフェースおよびSLキャリアを通じて別々にネットワークデバイスおよび別の端末デバイスへ送信される。シングルキャリアがUuエアインターフェースおよびSLキャリアを通じて別々にネットワークデバイスおよび別の端末デバイスへ送信される場合は、Uuエアインターフェース通信とSLキャリア通信の期間が重複することがあり、またはUuエアインターフェース通信とSLキャリア通信の期間が重複しないことがある。前述の異なる実施態様では、ユーザ機器に適した設定最大出力電力(configured maximum output power)が異なる。
【0093】
現在、ネットワークカバレッジがあるV2Xシナリオでは、より具体的には、UuとSLが同時に動作する場合は、端末デバイスはまず、端末デバイスがSLシングルキャリアで送信を行うときの端末デバイスの設定最大出力電力と、端末デバイスがUuシングルキャリアで送信を行うときの端末デバイスの設定最大出力電力とを別々に決定し、次いで、2つの送信方式の設定最大出力電力に基づいて端末デバイスの設定最大出力電力を決定する。設定最大出力電力を決定するためには、最大電力低減が必要とされることを理解されたい。SLシングルキャリア送信中の設定最大出力電力が決定されるときには、SLシングルキャリア送信中の最大電力低減のみが考慮される。Uuシングルキャリア送信中の設定最大出力電力が決定されるときには、Uuシングルキャリア送信中の最大電力低減のみが考慮される。この場合、Uuエアインターフェース通信とSLキャリア通信の期間が重複している場合にもその方法が使用されると、決定された設定最大出力電力が不適切になる可能性がある。その結果、無線周波数指標(スプリアス発射、スペクトラム・エミッション・マスクなど)が満たされることができないリスクがある。
【0094】
端末デバイスの設定最大出力電力を決定する方法において、Uuエアインターフェース通信とSLキャリア通信の期間が重複しているかどうかが決定されないことが知見され得る。このため、Uuエアインターフェース通信とSLキャリア通信の期間が重複しているかどうかに基づいて異なる最大電力低減は柔軟に選択されることはできない。その結果、適切な設定出力電力は決定されることができない。
【0095】
したがって、ネットワークカバレッジがある通信シナリオでは、より具体的には、UuとSLが同時に動作する場合は、適切な設定最大出力電力をどのようにして柔軟に決定するかが解決されるべき緊急の問題である。
【0096】
本出願の実施形態の技術的解決策をよりよく理解するため、以下ではいくつかの関連する概念を説明する。
【0097】
1.設定最大出力電力(configured maximum output power)
UEは、RB配分位置、連続RB配分長、および変調方式などのネットワーク上で設定されるリソースに基づいて、設定最大出力電力を決定する。以下の式では、NR V2XにおけるSL送信中のシングルキャリアの設定最大出力電力が一例として使用されて、既存の設定最大出力電力計算方式を説明する。
【0098】
設定最大出力電力は、上下限範囲を有する。
【0099】
PCMAX_L,f,c≦PCMAX,f,c≦PCMAX_H,f,cである。
【0100】
本明細書では、PCMAX_L,f,c=MIN{PEMAX,c-ΔTC,c,PPowerClass-MAX(MAX(MPRc,A-MPRc)+ΔTIB,c+ΔTC,c,P-MPRc),PRegulatory,c}である。
【0101】
PCMAX_H,f,c=MIN{PEMAX,c,PPowerClass,PRegulatory}である。
【0102】
いくつかのシナリオでは、上限は、ネットワーク上で設定されるセルレベル電力PEMAX,c、UEによって報告される送信電力クラスPPowerClass、および規制制限PRegulatoryの中で最も小さい値によって決定される。下限は、UEによって報告される送信電力クラスPPowerClassと、最大電力低減MPRcおよびA-MPRcとによって主に決定される。一般的に、本明細書では最大電力低減MPRcのみが考慮され得る。
【0103】
同様に、Uuシングルキャリアの設定最大出力電力も、SLのそれと同様の設定最大出力電力を使用することによって設定され得る。本明細書では詳細は説明されない。
【0104】
2.最大電力低減(maximum power reduction、MPR)
最大電力低減は、スプリアス発射、スペクトラム・エミッション・マスク、隣接チャネル漏洩比(adjacent channel leakage ratio、ACLR)、およびエラーベクトルマグニチュード(error vector magnitude、EVM)などの特定の無線周波数指標を満たすために、物理チャネルのリソース配分に基づいて端末デバイスによって要求される最大電力低減である。最大電力低減は、キャリアにおけるリソースブロック(resource block、RB)リソースの配分位置、RBの数、および通信の変調方式、例えば、直交位相偏移キーイング(quadrature phase shift keying、QPSK)および16直交振幅変調(quadrature amplitude modulation、QAM)に関連される。最大電力低減MPRを満たすことを踏まえ、UEは、追加の地域規制で指定されたスペクトル共存指標を満たすために、追加最大電力低減(additional maximum power reduction)を、すなわち、A-MPRを、さらに必要とし得る。
【0105】
以下では、図3を参照して、本出願の実施形態の通信方法100を詳細に説明する。図3は、本出願による方法100の概略フローチャートである。
【0106】
S101:第1の装置は、ネットワークデバイスから第1の指示情報を受信し、相応に、ネットワークデバイスは、第1の装置へ第1の指示情報を送信し、第1の指示情報は、第1のアップリンク送信リソースを指示する。
【0107】
例えば、本明細書での第1の指示情報は、ダウンリンク制御情報またはセミパーシステントスケジューリング指示情報であり得る。例えば、第1の装置は端末デバイスであってよく、第1の装置は、Uuエアインターフェースを通じて第1の指示情報を受信する。端末デバイスは、無線リソース制御(radioresource control、RRC)接続状態にある。
【0108】
S102:第1の装置は、第1のアップリンク送信リソースが時間領域において第1のサイドリンク送信リソースと重複しているかどうかを決定する。
【0109】
例えば、本明細書での第1のサイドリンク送信リソースは、(例えば、サイドリンク送信mode 1で)指示情報を使用してネットワークデバイスによって設定されてよく、または(例えば、サイドリンク送信mode 2で)予め設定されてもよい。
【0110】
以下は、第1のアップリンク送信リソースが時間領域において第1のサイドリンク送信リソースと重複していると第1の装置が決定する方法の一例である。UEは、第1のアップリンク送信リソースの制御情報を得る前に、第1のサイドリンク送信リソースの制御情報を得る。換言すると、UEは、第1のアップリンク送信リソースの制御情報と第1のサイドリンク送信リソースの制御情報とに基づいて、アップリンク送信リソースが時間領域において複数のサイドリンク送信リソースと重複していると決定できる。
【0111】
例えば、第1のアップリンク送信リソースと第1のサイドリンク送信リソースは、同じ周波数帯域に位置される。
【0112】
例えば、方法100は、アップリンク送信(Uuエアインターフェース通信)とサイドリンク送信(PC5インターフェース通信)が同時に行われるシナリオ、例えばcon-current operationシナリオにあってよい。
【0113】
次に、後続のステップでは、第1の装置が、S102の決定結果(重複または非重複)に基づいて、第1の設定最大出力電力を決定する。
【0114】
S103:第1のアップリンク送信リソースが時間領域において第1のサイドリンク送信リソースと重複している場合、第1の装置は、第1の最大電力低減に基づいて第1の設定最大出力電力を決定する。
【0115】
本明細書での第1の設定最大出力電力が、関連する無線周波数指標が満たされる場合の第1の装置の最大出力電力であることを理解されたい。換言すると、第1のアップリンク送信リソースが時間領域において第1のサイドリンク送信リソースと重複している場合、第1の装置によって第1のアップリンク送信リソースと第1のサイドリンク送信リソースに配分される設定送信電力の合計は、第1の設定最大出力電力を超えない。
【0116】
本明細書での第1の最大電力低減が、コンカレントモードに対応する最大電力低減であることをさらに理解されたい。例えば、第1の最大電力低減は、第1のアップリンク送信リソースと第1のサイドリンク送信リソースとに基づいて決定される。
【0117】
例えば、第1の装置は、複数の第1のマッピング関係または複数の第1の対応関係を予め設定する。複数のマッピング関係または第1の対応関係は、第1の最大電力低減とリソース設定とのマッピング関係であり得る。本明細書でのリソース設定は、例えば、リソースブロック(resource block、RB)配分位置、連続RB配分長、変調方式などのパラメータのうちのいずれか1つ以上であり得る。第1の装置は、複数の第1のマッピング関係または複数の第1の対応関係に基づいて第1の最大電力低減を決定できる。例えば、本明細書での第1のマッピング関係または第1の対応関係は、表の形で提示されてよく、または別の方式で提示されてもよい。これは、本出願で限定されない。
【0118】
第1の装置はまず、第1の設定最大出力電力の上限および下限を決定し、次いで、上限および下限に基づいて第1の設定最大出力電力を決定することができる。一例では、第1の装置は、第1の最大電力低減に基づいて下限を決定する。別の例では、第1の装置は、第1の最大電力低減と第1の電力クラスとに基づいて下限を決定し、第1の装置は、第1の電力クラスに基づいて下限を決定する。あるいは、本明細書での第1の電力クラスは、第1のアップリンク送信リソースが第1のサイドリンク送信リソースと重複する送信リソースに基づいて決定されてよく、または本明細書での第1の電力クラスは、第1のアップリンク送信リソースが第1のサイドリンク送信リソースと重複する送信リソースと予め設定された情報とに基づいて決定されてもよい。詳細については、方法300の可能な実施態様1の例1の説明を参照されたい。
【0119】
S104:第1の装置は、第1の設定最大出力電力に基づいて、第1のアップリンク送信の送信電力と第1のサイドリンク送信の送信電力を決定する。
【0120】
第1のアップリンク送信の送信電力と第1のサイドリンク送信の送信電力との合計は、第1の設定最大出力電力を超えず、第1のアップリンク送信は第1のアップリンク送信リソースで搬送され、第1のサイドリンク送信は第1のサイドリンク送信リソースで搬送される。
【0121】
前述の方法によると、第1のアップリンク送信リソースが時間領域において第1のサイドリンク送信リソースと重複している場合に、第1の装置は、コンカレントモードに対応する最大電力低減を使用して設定最大出力電力を決定する。これは、重複が考慮されないため、無線周波数指標が満たされない可能性があり、それは、リソースが重複するときに設定最大出力電力を決定するために異なる送信リソースの最大電力低減が使用されるからである、という従来技術の問題を軽減する。
【0122】
第1のアップリンク送信リソースが時間領域において第1のサイドリンク送信リソースと重複している場合、第1の装置は、コンカレントモードに対応する最大電力低減を使用して設定最大出力電力を決定し、コンカレントモードでの設定最大出力電力に基づいてアップリンク送信の送信電力とサイドリンク送信の送信電力を決定するので、コンカレントモードでの送信電力は、スプリアス発射やスペクトラム・エミッション・マスクなどに対応するスペクトル指標を満たすことができ、通信品質と成功率が改善される。
【0123】
本出願のこの実施形態では、第1のアップリンク送信リソースが第1のサイドリンク送信リソースと重複している場合に、第1の装置がコンカレントモードでの適切な設定最大出力電力を決定するので、通信品質は効果的に改善されることができ、通信成功率は効果的に改善されることができる。
【0124】
任意に選べることとして、方法100は、以下のステップをさらに含み得る。
【0125】
S103に対応し、第1のアップリンク送信リソースが時間領域において第1のサイドリンク送信リソースと重複していない場合、第1の装置は、異なる方式で第1の設定最大出力電力を決定できる。
【0126】
第1のアップリンク送信リソースが時間領域において第1のサイドリンク送信リソースと重複していない場合は、第1の装置によって送信される対応するリソースについて複数のケースがあり得ることを理解されたい。例えば、第1の装置は、アップリンク送信リソースのみを送信する場合があり、または第1の装置は、サイドリンク送信リソースのみを送信する場合もある。
【0127】
方式1:第1の装置は、第1の最大電力低減に基づいて第1の設定最大出力電力を決定する。
【0128】
本明細書での第1の最大電力低減がS103で説明されていることを理解されたい。加えて、第1の最大電力低減に基づいて第1の設定最大出力電力をどのように決定するかについてもS103で説明されることができる。
【0129】
方式2:第1の装置は、第2の最大電力低減に基づいて第1の設定最大出力電力を決定し、第2の最大電力低減は、第1のアップリンク送信リソースに基づいて決定され、または、第1の装置は、第3の最大電力低減に基づいて第1の設定最大出力電力を決定し、第3の最大電力低減は、第1のサイドリンク送信リソースに基づいて決定される。
【0130】
第1のアップリンク送信リソースが時間領域において第1のサイドリンク送信リソースと重複しないことが、第1の装置が特定の期間にサイドリンク送信かアップリンク送信のみを行うこととして理解され得ることを理解されたい。この場合、第1の装置の設定最大出力電力が決定されるときには、現在送信されている送信リソースに対応する送信電力が決定される。現在送信されている送信リソースに対応する送信電力が決定される前に、送信電力の上限および/または下限が先に決定される必要がある。
【0131】
例えば、以下では、第1の装置が第1のサイドリンク送信のみを行う一例を使用して、第1の設定最大出力電力を決定する方式を説明する。第1の装置は、第3の最大電力低減に基づいて、サイドリンク送信リソースに対応する送信電力の下限を計算する、すなわち、その下限を第1の装置の設定最大出力電力の下限として使用する。あるいは、第1の装置は、第3の最大電力低減と第3の電力クラスとに基づいて、サイドリンク送信リソースに対応する送信電力の下限を計算する、すなわち、その下限を第1の装置の設定最大出力電力の下限として使用する。本明細書での第3の電力クラスは、サイドリンク送信リソースに基づいて決定されてよく、またはサイドリンク送信リソースと予め設定された情報とに基づいて決定されてもよい。あるいは、本明細書での第3の最大電力低減は、第1の最大電力低減であってもよい。換言すると、第1の装置は、第1の最大電力低減と第3の電力クラスとに基づいて、サイドリンク送信リソースに対応する送信電力の下限を計算する、すなわち、その下限を第1の装置の設定最大出力電力の下限として使用する。例えば、第1の装置がサイドリンク送信のみを行う一例を使用して第1の設定最大出力電力を決定する方式は、前述の例と同様である。本明細書では詳細は再度説明されない。
【0132】
この実施態様では、アップリンク送信リソースがサイドリンク送信リソースと重複していない場合に、第1の装置が、各送信の送信電力を決定するために、それぞれの送信に対応する最大電力低減を使用してそれぞれの設定最大出力電力を決定する。これにより、送信リソースが時間領域において重複しないシナリオで過度に大きい最大電力低減によって通信品質が低下し、通信成功率が低下するという問題を軽減する。
【0133】
前述の実施態様では、第1のアップリンク送信リソースが第1のサイドリンク送信リソースと重複していない場合に、第1の装置が適切な設定最大出力電力を柔軟に決定するので、第1の装置の通信品質は効果的に改善されることができ、通信成功率は効果的に改善されることができる。
【0134】
任意に選べることとして、方法100は、以下のステップをさらに含み得る。
【0135】
S103に対応し、第1のアップリンク送信リソースが時間領域において第1のサイドリンク送信リソースと重複していない場合、第1の装置は、異なる方式で第1の設定最大出力電力を決定できる。
【0136】
方式1:第1の装置は、第1の最大電力低減に基づいて第1の設定最大出力電力を決定し、第1の装置は、第1の設定最大出力電力に基づいて第1のアップリンク送信の送信電力または第1のサイドリンク送信の送信電力を決定し、第1のアップリンク送信の送信電力または第1のサイドリンク送信の送信電力は、第1の設定最大出力電力を超えない。
【0137】
方式2:第1の装置は、第2の最大電力低減に基づいて第2の設定最大出力電力を決定し、第2の最大電力低減は、第1のアップリンク送信リソースが位置されるキャリアに対応する最大電力低減であり、第1の装置は、第2の設定最大出力電力に基づいて第1のアップリンク送信の送信電力を決定し、第1のアップリンク送信の送信電力は、第2の設定最大出力電力を超えず、または、第1の装置は、第3の最大電力低減に基づいて第3の設定最大出力電力を決定し、第3の最大電力低減は、第1のサイドリンク送信リソースが位置されるキャリアに対応する最大電力低減であり、第1の装置は、第3の設定最大出力電力に基づいて第1のサイドリンク送信の送信電力を決定し、第1のサイドリンク送信の送信電力は、第3の設定最大出力電力を超えない。
【0138】
前述の解決策では、時間領域リソースが重複する可能性があるすべての状況においてコンカレントモードに対応する最大電力低減を使用して設定最大出力電力が決定されず、非コンカレントシナリオで過度に大きい最大電力低減のために通信品質が低下し、通信成功率が低下するという問題を軽減する。
【0139】
アップリンク送信リソースがサイドリンク送信リソースと重複していない場合、第1の装置は、各送信の送信電力を決定するために、それぞれの送信に対応する最大電力低減を使用してそれぞれの設定最大出力電力を決定する。これにより、送信リソースが時間領域において重複しないシナリオで過度に大きい最大電力低減によって通信品質が低下し、通信成功率が低下するという問題を軽減する。
【0140】
前述の実施態様では、第1のアップリンク送信リソースが第1のサイドリンク送信リソースと重複していない場合に、第1の装置が適切な設定最大出力電力を柔軟に決定するので、第1の装置の通信品質は効果的に改善されることができ、通信成功率は効果的に改善されることができる。
【0141】
S103に基づくと、第1のアップリンク送信リソースが時間領域において第1のサイドリンク送信リソースと重複している場合は、S103の方法に従って設定最大出力電力が決定され、サイドリンク送信とアップリンク送信に対して電力配分が別々に行われるときには、サイドリンク送信とアップリンク送信の優先度が考慮され得る。
【0142】
任意に選べることとして、方法100は、以下のステップをさらに含む。
【0143】
一例では、第1の装置は、第1のアップリンク送信の優先度が第1のサイドリンク送信の優先度より高いと決定し、第1の装置は、第2の設定最大出力電力を決定し、第2の設定最大出力電力は、第1のアップリンク送信の最大出力電力であり、第1の装置は、第1の設定最大出力電力と第2の設定最大出力電力とに基づいて、第3の設定最大出力電力を決定し、第3の設定最大出力電力は、第1のサイドリンク送信の最大出力電力である。
【0144】
この例では、第1のアップリンク送信がより高い優先度を有するため、電力配分中には、第2の最大電力低減に基づいて決定された第2の設定最大出力電力を第1のアップリンク送信が使用できることが優先的に保証され、次いで、第1の設定最大出力電力から第2の設定最大出力電力を減算することによって得られる電力に基づいて第3の設定最大出力電力が決定される。
【0145】
あるいは、別の例では、第1の装置は、第1のサイドリンク送信の優先度が第1のアップリンク送信の優先度より高いと決定し、第1の装置は、第3の設定最大出力電力を決定し、第3の設定最大出力電力は、第1のサイドリンク送信の最大出力電力であり、第1の装置は、第1の設定最大出力電力と第3の設定最大出力電力とに基づいて、第2の設定最大出力電力を決定し、第2の設定最大出力電力は、第1のアップリンク送信の最大出力電力である。
【0146】
この例では、第1のサイドリンク送信がより高い優先度を有するため、電力配分中には、第1のサイドリンク送信が、第3の最大電力低減に基づいて、第1のサイドリンク送信によって使用される第3の設定最大出力電力を決定できることが優先的に保証され、次いで、第1の設定最大出力電力から第3の設定最大出力電力を減算することによって得られる電力に基づいて第2の設定最大出力電力が決定される。
【0147】
S103に基づくと、すなわち、第1のアップリンク送信リソースが時間領域において第1のサイドリンク送信リソースと重複している場合、第1のアップリンク送信リソースは、第1のサイドリンク送信リソース以外の少なくとも1つの第2のサイドリンク送信リソースとさらに重複し得、または第1のサイドリンク送信リソースは、第1のアップリンク送信リソース以外の少なくとも1つの第2のアップリンク送信リソースとさらに重複し得る。この場合、第1の装置は、以下の方法に従って、第1の最大電力低減に基づいて第1の設定最大出力電力を決定できる。例えば、少なくとも1つの第2のサイドリンク送信リソース、少なくとも1つの第2のアップリンク送信リソース、第1のアップリンク送信リソース、および第1のサイドリンク送信リソースは、同じ周波数帯域に位置される。
【0148】
本出願のこの実施形態では、適切な設定最大出力電力が決定された後に、異なる送信リソースの優先度に基づいて異なる送信リソースに対して電力配分が行われるので、通信品質はさらに改善されることができ、通信成功率は保証されることができる。
【0149】
S103とS104に基づくと、第1のアップリンク送信リソースが時間領域において第1のサイドリンク送信リソースと重複している場合は、S103の方法に従って設定最大出力電力が決定され、サイドリンク送信とアップリンク送信に対して電力配分が別々に行われるときには、サイドリンク送信とアップリンク送信の優先度が考慮され得る。
【0150】
任意に選べることとして、方法100は、以下のステップをさらに含む。
【0151】
可能なケース1では、第1のアップリンク送信リソースが時間領域において第1のサイドリンク送信リソースと重複し、第1のアップリンク送信の優先度が第1のサイドリンク送信の優先度より高い。
【0152】
第1の装置が、第1の設定最大出力電力に基づいて、第1のアップリンク送信の送信電力と第1のサイドリンク送信の送信電力を決定することは、
第1の装置が、第1のアップリンク送信の送信電力を決定することであって、第1のアップリンク送信の送信電力が、第1のアップリンク送信の送信電力と第1の設定最大出力電力とのうちの小さいほうの値であり、第1のアップリンク送信の送信電力が、第2の最大電力低減に基づいて決定され、第2の最大電力低減が、第1のアップリンク送信リソースが位置されるキャリアに対応する最大電力低減である、決定することと、
第1の装置が、第1の設定最大出力電力と第1のアップリンク送信の送信電力とに基づいて、第1のサイドリンク送信の送信電力を決定することと、
を含む。
【0153】
可能なケース2では、第1のアップリンク送信リソースが時間領域において第1のサイドリンク送信リソースと重複し、第1のサイドリンク送信の優先度が第1のアップリンク送信の優先度より高い。
【0154】
第1の装置が、第1の設定最大出力電力に基づいて、第1のアップリンク送信の送信電力と第1のサイドリンク送信の送信電力を決定することは、
第1の装置が、第1のサイドリンク送信の送信電力を決定することであって、第1のサイドリンク送信の送信電力が、第1のサイドリンク送信の送信電力と第1の設定最大出力電力とのうちの小さいほうの値であり、第1のサイドリンク送信の送信電力が、第3の最大電力低減に基づいて決定され、第3の最大電力低減が、第1のサイドリンク送信リソースが位置されるキャリアに対応する最大電力低減である、決定することと、
第1の装置が、第1の設定最大出力電力と第1のサイドリンク送信の送信電力とに基づいて、第1のアップリンク送信の送信電力を決定することと、
を含む。
【0155】
前述の実施態様では、通信品質をさらに改善するために、第1の装置が重複する送信リソースの優先度を考慮し、優先度の高い送信の送信電力を優先的に決定して、優先度の高い送信の成功率を保証することができる。
【0156】
任意に選べることとして、方法100は、以下のステップをさらに含む。
【0157】
一例では、第1の装置は、ネットワークデバイスから第2の指示情報を受信し、第2の指示情報は、少なくとも1つの第2のアップリンク送信リソースを指示し、第1の装置は、第1のサイドリンク送信リソースが少なくとも1つの第2のアップリンク送信リソースと重複していると決定する。ステップS103を参照し、第1のサイドリンク送信リソースが第1のアップリンク送信リソースおよび少なくとも1つの第2のアップリンク送信リソースと重複し、第1のサイドリンク送信リソース、第1のアップリンク送信リソース、および少なくとも1つの第2のアップリンク送信リソースの中で、第1のサイドリンク送信リソースが時間領域において最も長いことが知見され得ることを理解されたい。例えば、第1の装置のアップリンク送信リソースとサイドリンク送信リソースは異なるサブキャリア間隔を有する。その結果、アップリンク送信リソースとサイドリンク送信リソースは、時間領域において異なるスロット長または異なる直交周波数分割多重(orthogonal frequency division multiplexing、OFDM)シンボル長を含む。例えば、サブキャリア間隔が15kHzである場合、CPを含まないOFDMシンボルの長さは66.67μsであり、またはサブキャリア間隔が60kHzである場合、CPを含まないOFDMシンボルの長さは16.67μsである。本明細書では、第1のサイドリンク送信リソースが時間領域において最も長いことは、サイドリンク送信リソースが時間領域において最も長いスロットまたは最も長いOFDMシンボルを占有することとして理解され得る。
【0158】
前述の場合において、第1の装置が第1の最大電力低減に基づいて第1の設定最大出力電力を決定することは、以下のステップを具体的には含み得る。
【0159】
ステップ1:第1の装置は、少なくとも1つの第4の最大電力低減に基づいて少なくとも1つの第4の設定最大出力電力を決定する。
【0160】
第4の設定最大出力電力は、第1のサイドリンク送信および第2のアップリンク送信の最大出力電力であり、または第4の設定最大出力電力は、第1のサイドリンク送信および第2のアップリンク送信の合同最大出力電力である。第1のサイドリンク送信の送信電力と第2のアップリンク送信の送信電力との合計は、第4の設定最大出力電力を超えない。第4の最大電力低減は、第1のサイドリンク送信リソースが第2のアップリンク送信リソースと重複するリソースに基づいて決定される。
【0161】
例えば、第1の装置は、第1のサイドリンク送信の最大出力電力およびそれぞれの第2のアップリンク送信の最大出力電力の上限および下限を別々に決定できる。それぞれの最大出力電力の決定される下限は、それぞれの第4の最大電力低減に基づいて決定される。
【0162】
ステップ2:第1の装置は、第1の最大電力低減に基づいて第5の設定最大出力電力を決定し、第5の設定最大出力電力は、第1のサイドリンク送信および第1のアップリンク送信の最大出力電力である。
【0163】
例えば、第1の最大電力低減は、第1のアップリンク送信リソースが第1のサイドリンク送信リソースと重複する送信リソースに基づいて決定される。第1の装置は、第1のサイドリンク送信および第1のアップリンク送信の最大出力電力の上限および下限を別々に決定する。それぞれの最大出力電力の決定される下限は、それぞれの第1の最大電力低減に基づいて決定される。
【0164】
ステップ1とステップ2を参照すると、第1の装置は、第1のアップリンク送信リソースが第1のサイドリンク送信リソースと重複するリソースに対応する送信電力と、第1のアップリンク送信リソースが少なくとも1つの第2のサイドリンク送信リソースと重複するリソースに対応する送信電力とを得る。
【0165】
ステップ3:第1の装置は、少なくとも1つの第4の設定最大出力電力と第5の設定最大出力電力とに基づいて、第1の設定最大出力電力を決定する。
【0166】
例えば、第1の装置は、第1の設定最大出力電力を決定するために、少なくとも1つの第4の設定最大出力電力と第5の設定最大出力電力とに基づいて、第1の設定最大出力電力の上限および下限を決定する。例えば、第1の装置は、第1の設定最大出力電力を決定するために、少なくとも1つの第4の設定最大出力電力と第5の設定最大出力電力の中で最も大きい値を第1の設定最大出力電力の上限として使用し、少なくとも1つの第4の設定最大出力電力と第5の設定最大出力電力の中で最も小さい値を第1の設定最大出力電力の下限として使用することができる。
【0167】
例えば、第1の装置は、第1の設定最大出力電力を決定するために、少なくとも1つの第4の設定最大出力電力の上限および下限、ならびに第5の設定最大出力電力の上限および下限に基づいて、第1の設定最大出力電力の上限および下限を決定する。例えば、第1の装置は、第1の設定最大出力電力を決定するために、少なくとも1つの第4の設定最大出力電力および第5の設定最大出力電力の上限の中で最も大きい値を第1の設定最大出力電力の上限として使用し、少なくとも1つの第4の設定最大出力電力および第5の設定最大出力電力の下限の中で最も小さい値を第1の設定最大出力電力の下限として使用することができる。
【0168】
詳細については、方法400のS401b~S403bの説明を参照されたい。
【0169】
別の例では、第1の装置は、ネットワークデバイスから第2の指示情報を受信し、第2の指示情報は、少なくとも1つの第2のサイドリンク送信リソースを指示し、第1の装置は、第1のアップリンク送信リソースが少なくとも1つの第2のサイドリンク送信リソースと重複していると決定する。ステップS103を参照し、第1のアップリンク送信リソースが第1のサイドリンク送信リソースおよび少なくとも1つの第2のサイドリンク送信リソースと重複し、第1のアップリンク送信リソース、第1のサイドリンク送信リソース、および少なくとも1つの第2のサイドリンク送信リソースの中で、第1のアップリンク送信リソースが時間領域において最も長いことが知見され得ることを理解されたい。例えば、第1の装置のサイドリンク送信リソースとアップリンク送信リソースは異なるサブキャリア間隔を有する。その結果、サイドリンク送信リソースとアップリンク送信リソースは、時間領域において異なるスロット長または異なる直交周波数分割多重(orthogonal frequency division multiplexing、OFDM)シンボル長を含む。例えば、サブキャリア間隔が15kHzである場合、CPを含まないOFDMシンボルの長さは66.67μsであり、またはサブキャリア間隔が60kHzである場合、CPを含まないOFDMシンボルの長さは16.67μsである。本明細書では、第1のアップリンク送信リソースが時間領域において最も長いことは、アップリンク送信リソースが時間領域において最も長いスロットまたは最も長いOFDMシンボルを占有することとして理解され得る。
【0170】
前述の場合において、第1の装置が第1の最大電力低減に基づいて第1の設定最大出力電力を決定することは、以下のステップを具体的には含み得る。
【0171】
ステップ1:第1の装置は、少なくとも1つの第4の最大電力低減に基づいて少なくとも1つの第4の設定最大出力電力を決定する。
【0172】
第4の設定最大出力電力は、第1のアップリンク送信および第2のサイドリンク送信に対応する最大出力電力であり、第4の最大電力低減は、第1のアップリンク送信リソースが第2のサイドリンク送信リソースと重複するリソースに基づいて決定される。
【0173】
第1の装置が、第1のアップリンク送信リソースおよびそれぞれの第2のサイドリンク送信リソースに対応する最大出力電力の上限および下限を別々に決定することを理解されたい。それぞれの最大出力電力の決定される下限は、それぞれの第4の最大電力低減に基づいて決定される。
【0174】
ステップ2:第1の装置は、第1の最大電力低減に基づいて第5の設定最大出力電力を決定し、第5の設定最大出力電力は、第1のアップリンク送信リソースおよび第1のサイドリンク送信リソースに対応する最大出力電力である。
【0175】
第1の最大電力低減が、第1のサイドリンク送信リソースが第1のアップリンク送信リソースと重複する送信リソースに基づいて決定されることを理解されたい。第1の装置は、第1のアップリンク送信リソースおよび第1のサイドリンク送信リソースに対応する最大出力電力の上限および下限を別々に決定する。それぞれの最大出力電力の決定される下限は、それぞれの第1の最大電力低減に基づいて決定される。
【0176】
ステップ1とステップ2を参照すると、第1の装置は、第1のサイドリンク送信リソースおよび少なくとも1つの第2のサイドリンク送信リソースにあり、かつ第1のアップリンク送信リソースと重複する、リソースに対応する送信電力を得る。
【0177】
ステップ3:第1の装置は、少なくとも1つの第4の設定最大出力電力と第5の設定最大出力電力とに基づいて、第1の設定最大出力電力を決定する。
【0178】
例えば、第1の装置は、第1の設定最大出力電力を決定するために、少なくとも1つの第4の設定最大出力電力と第5の設定最大出力電力とに基づいて、第1の設定最大出力電力の上限および下限を決定する。例えば、第1の装置は、第1の設定最大出力電力を決定するために、少なくとも1つの第4の設定最大出力電力と第5の設定最大出力電力の中で最も大きい値を第1の設定最大出力電力の上限として使用し、少なくとも1つの第4の設定最大出力電力と第5の設定最大出力電力の中で最も小さい値を第1の設定最大出力電力の下限として使用することができる。
【0179】
例えば、第1の装置は、第1の設定最大出力電力を決定するために、少なくとも1つの第4の設定最大出力電力の上限および下限、ならびに第5の設定最大出力電力の上限および下限に基づいて、第1の設定最大出力電力の上限および下限を決定する。例えば、第1の装置は、第1の設定最大出力電力を決定するために、少なくとも1つの第4の設定最大出力電力および第5の設定最大出力電力の上限の中で最も大きい値を第1の設定最大出力電力の上限として使用し、少なくとも1つの第4の設定最大出力電力および第5の設定最大出力電力の下限の中で最も小さい値を第1の設定最大出力電力の下限として使用することができる。
【0180】
詳細については、方法400のS401a~S403aの説明を参照されたい。
【0181】
本出願のこの実施形態では、1つのアップリンク送信リソースが複数のサイドリンク送信リソースと重複している場合、または1つのサイドリンク送信リソースが複数のアップリンク送信リソースと重複している場合に、第1の装置の設定最大出力電力の範囲を決定して、第1の装置の設定最大出力電力を決定するために、互いに重複する2つのリソースに基づいて設定最大出力電力が別々に決定される。これにより、本出願の電力増大方法の適用範囲がさらに拡大し、その結果、設定最大出力電力を決定する方式がより柔軟になり、通信品質がさらに改善され、通信成功率がさらに改善される。
【0182】
別の例では、第1の装置は、ネットワークデバイスから第2の指示情報を受信し、第2の指示情報は、第2のアップリンク送信リソースを指示し、第2のアップリンク送信リソースが時間領域において第1のサイドリンク送信リソースと重複している場合、第1の装置は、第4の最大電力低減に基づいて第4の設定最大出力電力を決定し、第4の最大電力低減は、コンカレントモードに対応する最大電力低減であり、第4の最大電力低減は、第2のアップリンク送信リソースと第1のサイドリンク送信リソースとに基づいて決定され、第4の設定最大出力電力が第1の設定最大出力電力より大きい場合、第1の装置は、第1の設定最大出力電力に基づいて第2のアップリンク送信の送信電力を決定し、第2のアップリンク送信の送信電力と第1のサイドリンク送信の送信電力との合計は、第1の設定最大出力電力を超えず、第2のアップリンク送信は、第2のアップリンク送信リソースで搬送される。
【0183】
1つのサイドリンク送信リソースが複数のアップリンク送信リソースと重複している場合は、サイドリンク送信リソースとそれぞれのアップリンク送信リソースとに基づいて決定される最大電力低減に基づいて複数の設定最大出力電力が決定され、第1の装置の設定最大出力電力として複数の設定最大出力電力の最小値が決定されることを理解されたい。
【0184】
前述の実施態様では、1つのサイドリンク送信リソースが複数のアップリンク送信リソースと重複している場合に、サイドリンク送信リソースが複数のアップリンク送信リソースと重複する複数の時間領域リソースにおいて、スプリアス発射のスペクトル指標が要件を満たすことが保証されることができ、通信品質はさらに改善されることができる。
【0185】
別の例では、第1の装置は、少なくとも1つの第2のサイドリンク送信リソースを決定し、第2のサイドリンク送信リソースが時間領域において第1のアップリンク送信リソースと重複している場合、第1の装置は、第5の最大電力低減に基づいて第5の設定最大出力電力を決定し、第5の最大電力低減は、コンカレントモードに対応する最大電力低減であり、第5の最大電力低減は、第2のサイドリンク送信リソースと第1のアップリンク送信リソースとに基づいて決定され、第5の設定最大出力電力が第1の設定最大出力電力より大きい場合、第1の装置は、第1の設定最大出力電力に基づいて第2のサイドリンク送信の送信電力を決定し、第2のサイドリンク送信の送信電力と第1のアップリンク送信の送信電力との合計は、第1の設定最大出力電力を超えず、第2のサイドリンク送信は、第2のサイドリンク送信リソースで搬送される。
【0186】
1つのアップリンク送信リソースが複数のサイドリンク送信リソースと重複している場合は、アップリンク送信リソースとそれぞれのサイドリンク送信リソースとに基づいて決定される最大電力低減に基づいて複数の設定最大出力電力が決定され、第1の装置の設定最大出力電力として複数の設定最大出力電力の最小値が決定されることを理解されたい。
【0187】
前述の実施態様では、1つのアップリンク送信リソースが複数のサイドリンク送信リソースと重複している場合に、アップリンク送信リソースが複数のサイドリンク送信リソースと重複する複数の時間領域リソースにおいて、スプリアス発射のスペクトル指標が要件を満たすことが保証されることができ、通信品質はさらに改善されることができる。
【0188】
以下では、図4を参照して、本出願で提供される通信方法200を説明する。
【0189】
S201:第1の装置は、ネットワークデバイスから第1の指示情報を受信し、相応に、ネットワークデバイスは、第1の装置へ第1の指示情報を送信し、第1の指示情報は、第1のアップリンク送信リソースを指示する。
【0190】
例えば、本明細書での第1の指示情報は、ダウンリンク制御情報またはセミパーシステントスケジューリング指示情報であり得る。例えば、第1の装置は端末デバイスであってよく、第1の装置は、Uuエアインターフェースを通じて第1の指示情報を受信する。端末デバイスは、無線リソース制御(radioresource control、RRC)接続状態にある。
【0191】
S202:第1の装置は、ネットワークデバイスから第2の指示情報を受信し、相応に、ネットワークデバイスは、第1の装置へ第2の指示情報を送信し、第2の指示情報は、第2のアップリンク送信リソースを指示する。
【0192】
S203:第1の装置は、第1のアップリンク送信リソースが時間領域において第2のアップリンク送信リソースと重複しているかどうかを決定する。
【0193】
S204:第1のアップリンク送信リソースが時間領域において第2のアップリンク送信リソースと重複している場合、第1の装置は、第1の最大電力低減に基づいて第1の設定最大出力電力を決定する。
【0194】
本明細書での第1の設定最大出力電力が、第1のアップリンク送信と第2のアップリンク送信を行うために第1の装置によって使用される最大出力電力であることを理解されたい。換言すると、第1のアップリンク送信リソースが時間領域において第2のアップリンク送信リソースと重複している場合、端末デバイスによって第1のアップリンク送信リソースと第2のアップリンク送信リソースに配分される設定送信電力の合計は、第1の設定最大出力電力である。
【0195】
本明細書での第1の最大電力低減が、コンカレントモードに対応する最大電力低減であることをさらに理解されたい。例えば、第1の装置は、複数の第1のマッピング関係または複数の第1の対応関係を予め設定する。複数のマッピング関係または第1の対応関係は、第1の最大電力低減と前述の重複する送信リソースのリソース設定とのマッピング関係であり得る。本明細書でのリソース設定は、例えば、リソースブロック(resource block、RB)配分位置、連続RB配分長、変調方式などのパラメータのうちのいずれか1つ以上であり得る。第1の装置は、複数の第1のマッピング関係または複数の第1の対応関係に基づいて第1の最大電力低減を決定できる。
【0196】
第1の装置が第1の最大電力低減に基づいて第1の設定最大出力電力を決定するときに、第1の装置はまず、第1の設定最大出力電力の上限および下限を決定し、次いで、上限および下限に基づいて第1の設定最大出力電力を決定する。一例では、第1の装置は、第1の最大電力低減に基づいて下限を決定する。別の例では、第1の装置は、第1の最大電力低減と第1の電力クラスとに基づいて下限を決定し、第1の装置は、第1の電力クラスに基づいて下限を決定する。あるいは、本明細書での第1の電力クラスは、第1のアップリンク送信リソースが第2のアップリンク送信リソースと重複する送信リソースに基づいて決定されてよく、または本明細書での第1の電力クラスは、第1のアップリンク送信リソースが第2のアップリンク送信リソースと重複する送信リソースと予め設定された情報とに基づいて決定されてもよい。
【0197】
前述の方法では、第1の装置は、第1のアップリンク送信リソースが時間領域において第2のアップリンク送信リソースと重複しているかどうかを決定し、時間領域における第1のアップリンク送信リソースと第2のアップリンク送信リソースとの重複に基づいて適切な設定最大出力電力を、さらに決定する。リソースが時間領域において重複している場合は、コンカレントモードに対応する最大電力低減を使用して設定最大出力電力が決定される。これは、重複が考慮されないため、無線周波数指標が満たされない可能性があり、それは、リソースが重複するときに設定最大出力電力を決定するために異なる送信リソースの最大電力低減が使用されるからである、という従来技術の問題を軽減する。
【0198】
前述の解決策では、リソースの重複に基づいて適切な設定最大出力電力が柔軟に決定されるので、第1の装置の通信品質が効果的に改善されることができ、通信成功率が効果的に改善されることができる。
【0199】
任意に選べることとして、方法200は、以下のステップをさらに含み得る。
【0200】
S203に対応し、第1のアップリンク送信リソースが時間領域において第2のアップリンク送信リソースと重複していない場合、第1の装置は、異なる方式で第1の設定最大出力電力を決定できる。
【0201】
第1のアップリンク送信リソースが時間領域において第2のアップリンク送信リソースと重複していない場合に、第1の装置が第1のアップリンク送信のみを行う場合があること、または第1の装置が第2のアップリンク送信のみを行う場合があること、または第1の装置が第2のアップリンク送信と第2のアップリンク送信を行う場合があることを理解されたい。
【0202】
方式1:第1の装置は、第1の最大電力低減に基づいて第1の設定最大出力電力を決定する。
【0203】
本明細書での第1の最大電力低減がS203で説明されていることを理解されたい。加えて、第1の最大電力低減に基づいて第1の設定最大出力電力をどのように決定するかについてもS203で説明されることができる。
【0204】
方式2:第1の装置は、第2の最大電力低減に基づいて第1の設定最大出力電力を決定し、第2の最大電力低減は、第1のアップリンク送信リソースに基づいて決定され、または、第1の装置は、第3の最大電力低減に基づいて第1の設定最大出力電力を決定し、第3の最大電力低減は、第2のアップリンク送信リソースに基づいて決定される。
【0205】
第1のアップリンク送信リソースが時間領域において第2のアップリンク送信リソースと重複しないことが、第1の装置が特定の期間に第2のアップリンク送信またはアップリンク送信のみを行うこととして理解され得ることを理解されたい。この場合、第1の装置の設定最大出力電力が決定されるときには、現在送信されている送信に対応する送信電力が決定される。現在送信されている送信リソースに対応する送信電力が決定される前に、送信電力の上限および/または下限が先に決定される必要がある。例えば、以下では、第1の装置が第1のアップリンク送信のみを行う一例を使用して、第1の設定最大出力電力を決定する方式を説明する。第1の装置は、第2の最大電力低減に基づいて、第2のアップリンク送信リソースに対応する送信電力の下限を計算する、すなわち、その下限を第1の装置の設定最大出力電力の下限として使用する。あるいは、第1の装置は、第2の最大電力低減と第2の電力クラスとに基づいて、第2のアップリンク送信リソースに対応する送信電力の下限を計算する、すなわち、その下限を第1の装置の設定最大出力電力の下限として使用する。本明細書での第2の電力クラスは、第2のアップリンク送信リソースに基づいて決定されてよく、または第2のアップリンク送信リソースと予め設定された情報とに基づいて決定されてもよい。あるいは、本明細書での第2の最大電力低減は、第1の最大電力低減であってもよい。換言すると、第1の装置は、第1の最大電力低減と第2の電力クラスとに基づいて、第2のアップリンク送信リソースに対応する送信電力の下限を計算する、すなわち、その下限を第1の装置の設定最大出力電力の下限として使用する。例えば、第1の装置が第2のアップリンク送信のみを行う一例を使用して第1の設定最大出力電力を決定する方式は、前述の例と同様である。本明細書では詳細は再度説明されない。
【0206】
本出願のこの実施形態では、時間領域リソースが重複する可能性があるすべての状況においてコンカレントモードに対応する最大電力低減を使用して設定最大出力電力が決定されず、時間領域リソースが重複しないシナリオで過度に大きい最大電力低減のために通信品質が低下し、通信成功率が低下するという問題を軽減する。したがって、本出願のこの実施形態では、リソースの重複に基づいて適切な設定最大出力電力が柔軟に決定されるので、第1の装置の通信品質は効果的に改善されることができ、通信成功率は効果的に改善されることができる。
【0207】
第1の装置が第1のアップリンク送信リソースと第2のアップリンク送信リソースとの重複または非重複に基づいて設定最大出力電力を決定する前述の方式が、キャリアアグリゲーションのシナリオでさらに使用され得ることに留意されたい。換言すると、第1のアップリンク送信リソースと第2のアップリンク送信リソースの両方がネットワークデバイスの指示情報によって決定される。
【0208】
以下で、図5を参照して、本出願の実施形態の通信方法300を詳細に説明する。図5は、本出願による方法300の概略フローチャートである。
【0209】
UEがサイドリンクを通じて通信を行うときに、半二重問題が存在することを理解されたい。具体的に述べると、UEは、サイドリンクでデータの送受信を同時に行うことができない。NR V2Xは、サイドリンク上で2つの動作方式、すなわちmode 1(モード1)とmode 2(モード2)とを有する。mode 1は、基地局スケジューリング方式である。mode 2は、チャネルモニタリング結果に基づいてUEによってリソースを選択することである。換言すると、SLリソースは予め設定される。加えて、UEとネットワークデバイスとのUuエアインターフェース通信は、無線リソース制御(radioresource control、RRC)IDLE(アイドル)状態、INACTIVE(非アクティブ)状態、およびCONNECTED(接続)状態であり得る。
【0210】
UEがアップリンク送信とサイドリンク送信を行う異なるケースについて、方法300のいくつかの具体的な実施態様が別々に説明される。
【0211】
サイドリンク送信リソース設定ケース1では、UEはサイドリンクでmode 2を使用する。換言すると、SLリソースは予め設定される。
【0212】
可能な実施態様1では、UEは、Uuエアインターフェース通信が接続状態にあると決定し、UEは、SL既定リソースプールでSL送信を行う。
【0213】
可能な実施態様1は、以下のいくつかの可能なケースを使用して具体的には実施される。
【0214】
可能なケース1では、アップリンク送信リソースが時間領域においてサイドリンク送信リソースと重複しているかどうかに基づいて、異なる具体的な実施態様があり得る。
【0215】
例1:UEは、アップリンク送信リソースが時間領域においてサイドリンク送信リソースと重複していると決定する。
【0216】
S301:UEは、アップリンク送信および/またはサイドリンク送信を行うかどうかを決定する。
【0217】
UEは、サイドリンク送信とアップリンク送信を実行することを決定する。
【0218】
さらに、UEは、アップリンク送信リソースが時間領域においてサイドリンク送信リソースと重複していると決定する。
【0219】
以下は、アップリンク送信リソースが時間領域においてサイドリンク送信リソースと重複しているとUEが決定する方法の一例である。UEは、アップリンク送信リソースの制御情報を得る前に、サイドリンク送信リソースの制御情報を得る。換言すると、UEは、アップリンク送信リソースの制御情報とサイドリンク送信リソースの制御情報とに基づいて、アップリンク送信リソースが時間領域においてサイドリンク送信リソースと重複していると決定できる。
【0220】
S302:UEは、決定結果に基づいて設定最大出力電力を決定する。
【0221】
アップリンク送信リソースは時間領域においてサイドリンク送信リソースと重複しているため、本出願のこの実施形態では、設定最大出力電力の下限が計算されるときに、アップリンク送信リソースとサイドリンク送信リソースとの合同最大電力低減を使用して設定最大出力電力が計算されると考えられることができる。
【0222】
具体的には、設定最大出力電力を計算するときに、UEはまず、設定最大出力電力の上限および下限を計算する。UEは、最大電力低減に基づいて下限を計算する。本明細書での最大電力低減は、MAX(MPRcon-current,A-MPRcon-current)またはMPRcon-currentであり得る。MPRcon-currentとA-MPRcon-currentは、ネットワーク上のリソース設定に基づいてUEによって決定され得る。最大電力低減は、UEがSLシングルキャリアで送信を行うときに使用される最大電力低減およびUEがUuシングルキャリアで送信を行うときに使用される最大電力低減とは異なる方式で決定される。
【0223】
以下では、アップリンク送信リソースとサイドリンク送信リソースのサブキャリア間隔が同じである場合と、アップリンク送信リソースとサイドリンク送信リソースのサブキャリア間隔が異なる場合とに基づいて、設定最大出力電力を決定する具体的な実施態様を別々に説明する。
【0224】
サブキャリア間隔が同じである場合、
PCMAX_L≦PCMAX≦PCMAX_H
PCMAX_L=MIN{10log10ΣpEMAX,c-ΔTC,PPowerClass,con-current-MAX(MAX(MPRcon-current,A-MPRcon-current)+ΔTIB,c+ΔTC,P-MPR)}、および
PCMAX_H=MIN{10log10ΣpEMAX,c,PPowerClass,con-current}である。
【0225】
本明細書では、pEMAX,cは、PEMAX,cの線形値であり、UuサービングセルcのIE P-MaxまたはSLのIE slmaxTxPowerによって与えられる。PPowerClass,con-currentは、UuとSLが同時に動作するときの電力クラスに対応する最大UE電力であり、予め設定されてよい。ΔTIB,cは、許容最大設定出力電力緩和である。詳細については、3GPP TS 38.101-1の第6.2.4節の規制を参照されたい。P-MPRは、電力管理のためにUEによって使用される最大低減である。ΔTC,cは、サービングセルcの許容動作帯域端送信電力緩和である。ΔTCは、すべてのサービングセルcのΔTC,cの最大値である。
【0226】
サブキャリア間隔が異なる場合、
PCMAX,c(i),i(p)は、サブキャリア間隔タイプiを使用するサービングセルc(i)のスロットpに対応する設定最大出力電力であり、サブキャリア間隔タイプiは、15kHz、30kHz、または60kHzであり得る。
【0227】
PCMAX,c(i),i(p)は、以下の制約を満たす:
PCMAX_L,f,c(i),i(p)≦PCMAX,f,c(i),i(p)≦PCMAX_H,f,c(i),i(p)。
【0228】
PCMAX_L,f,c(i),i(p)とPCMAX_H,f,c(i),i(p)の詳細については、GPP TS 38.101-1の第6.2E節または第6.2.4節を参照されたい。
【0229】
時間的に重複するスロットpおよびスロットqに対応する総使用可能設定最大電力PCMAX(p,q)は、以下の制約を満たす:
PCMAX_L(p,q)≦PCMAX(p,q)≦PCMAX_H(p,q)
【0230】
スロットpおよびqが異なる伝送長を有し、同じ周波数帯域で異なるセルに属する場合、
PCMAX_L(p,q)=MIN{10log10[pCMAX_L,f,c(i),Uu,i(p)+pCMAX_L,f,c(i),V2X,j(q)]、PPowerClass,con-current}、および
PCMAX_H(p,q)=MIN{10log10[pCMAX_H,f,c(i),Uu、i(p)+pCMAX_H,f,c(i),V2X,j(q)],PPowerClass,con-current}である。
【0231】
本明細書では、pCMAX_L,f,c(i),iとpCMAX_H,f,c(i),iは、PCMAX_L,f,c(i),iとPCMAX_H,f,c(i),iとに対応するそれぞれの線形値である。PPowerClass,con-currentは、UuとSLが同時に動作するときの電力クラスに対応する最大UE電力であり、予め設定されてよい。
【0232】
例2:UEは、アップリンク送信リソースが時間領域においてサイドリンク送信リソースと重複していないと決定する。
【0233】
S301:UEは、アップリンク送信および/またはサイドリンク送信を行うかどうかを決定する。
【0234】
UEは、サイドリンク送信とアップリンク送信を行うことを決定する。
【0235】
さらに、UEは、アップリンク送信リソースが時間領域においてサイドリンク送信リソースと重複していないと決定する。
【0236】
S302:UEは、決定結果に基づいて設定最大出力電力を決定する。
【0237】
具体的には、時間領域の各部分でUEによって送信される送信に基づいて、UEは、対応する送信リソースに基づいてUEの設定最大出力電力として対応する送信電力を決定する。例えば、UEが特定の期間または特定の時間領域リソースにおいてアップリンク送信のみを行う場合、UEは、UEの設定最大出力電力としてアップリンク送信リソースに対応する送信電力を決定するために、アップリンク送信リソースに対応する第2の最大電力低減に基づいて、アップリンク送信リソースに対応する送信電力の下限を決定し、次いで、アップリンク送信リソースに対応する送信電力の上限を決定する。同様に、UEがサイドリンク送信のみを行う場合、UEは、UEの設定最大出力電力としてサイドリンク送信リソースに対応する送信電力を決定するために、サイドリンク送信リソースに対応する第2の最大電力低減に基づいて、サイドリンク送信リソースに対応する送信電力の下限を決定し、次いで、サイドリンク送信リソースに対応する送信電力の下限を決定する。
【0238】
例えば、UEがサイドリンク送信のみを行う場合、UEの設定最大出力電力は、サイドリンク送信リソースに対応する送信電力である。
【0239】
PCMAX_L,c,SL≦PCMAX,c,SL≦PCMAX_H,c,SLである。
【0240】
本明細書では、PCMAX_L,c,SL=MIN{PEMAX,c-ΔTC,c,PPowerClass-MAX(MAX(MPRc,A-MPRc)+ΔTIB,c+ΔTC,c,P-MPRc),PRegulatory,c}である。
【0241】
PCMAX_H,c,SL=MIN{PEMAX,c,PPowerClass,PRegulatory}である。
【0242】
いくつかのシナリオにおいて、上限PCMAX_H,c,SLは、ネットワーク上で設定されるセルレベル電力PEMAX,c、UEによって報告される送信電力クラスPPowerClass、および規制制限PRegulatoryの中で最も小さい値によって決定される。下限PCMAX_L,c,SLは、UEによって報告される送信電力クラスPPowerClassと、最大電力低減MPRcおよびA-MPRcとによって主に決定される。一般的に、本明細書では最大電力低減MPRcのみが考慮され得る。換言すると、UEは、サイドリンク送信に対応するMAX(MPRc,A-MPRc)に基づいて下限を決定する。本明細書でのMAX(MPRc,A-MPRc)は、MPRcに、あるいは置き換えられてもよい。
【0243】
例えば、MPRcの値については表1を参照されたい。表1は、電力クラスが3である場合のMPRを示している。QAMは直交振幅変調であり、QPSKは直交位相偏移キーイングである。CP-OFDMは、サイクリックプレフィックス直交周波数分割多重化である。
【0244】
【表1】
【0245】
例えば、UEがアップリンク送信のみを行う場合、UEの設定最大出力電力は、アップリンク送信リソースに対応する送信電力である。
【0246】
PCMAX_L,c,Uu≦PCMAX,c,Uu≦PCMAX_H,c,Uuである。
【0247】
本明細書では、PCMAX_L,c,Uu=MIN{PEMAX,c-ΔTC,c,(PPowerClass-ΔPPowerClass)-MAX(MAX(MPRc+ΔMPRc,A-MPRc)+ΔTIB,c+ΔTC,c+ΔTRxSRS,P-MPRc)}である。
【0248】
PCMAX_H,c,Uu=MIN{PEMAX,c,PPowerClass-ΔPPowerClass}である。
【0249】
上限PCMAX_H,c,Uuは、ネットワーク上で設定されるセルレベル電力PEMAX,cとUEによって報告される送信電力クラスPPowerClassとのうちの小さいほうの値によって決定される。下限PCMAX_H,c,Uuは、UEによって報告される送信電力クラスPPowerClassと、最大電力低減MPRcおよびA-MPRcとによって主に決定される。一般的に、本明細書では最大電力低減MPRcのみが考慮され得る。換言すると、UEは、アップリンク送信に対応するMAX(MPRc+ΔMPRc,A-MPRc)に基づいて下限を決定する。本明細書でのMAX(MPRc+ΔMPRc,A-MPRc)は、MPRcに置き換えられてもよい。
【0250】
例えば、MPRcの値については表2を参照されたい。表2は、電力クラスが2である場合のMPRを示している。QAMは直交振幅変調であり、QPSKは直交位相偏移キーイングである。CP-OFDMは、サイクリックプレフィックス直交周波数分割多重化である。
【0251】
【表2】
【0252】
本出願のこの実施形態では、UEがアップリンク送信とサイドリンク送信を行う場合に、アップリンク送信リソースが時間領域においてサイドリンク送信リソースと重複しているかどうかが決定され、時間領域におけるアップリンク送信リソースとサイドリンク送信リソースとの重複に基づいて適切な設定最大出力電力がさらに決定される。リソースが時間領域において重複している場合は、コンカレントモードに対応する最大電力低減を使用して設定最大出力電力が決定される。これは、重複が考慮されないため、無線周波数指標が満たされない可能性があり、それは、リソースが重複するときに設定最大出力電力を計算するために異なる送信リソースの最大電力低減が使用されるからである、という従来技術の問題を軽減する。加えて、同時並行が可能なすべての状況においてコンカレントモードに対応する最大電力低減を使用して設定最大出力電力が決定されず、非コンカレントシナリオで過度に大きい最大電力低減のために通信品質が低下し、通信成功率が低下するという問題を軽減する。したがって、本出願のこの実施形態では、リソースの重複に基づいて適切な設定最大出力電力が柔軟に決定されるので、端末デバイスの通信品質は効果的に改善されることができ、通信成功率は効果的に改善されることができる。
【0253】
例3:例1に基づいて、UEは、サイドリンク送信とアップリンク送信の優先度に基づいて、サイドリンク送信リソースとアップリンク送信リソースに対する設定最大出力電力の配分をさらに決定する。
【0254】
具体的には、UEは、例1の実施態様に従って設定最大出力電力を決定する。例えば、サイドリンク送信の優先度は、アップリンク送信の優先度より高い。UEは最初に、サイドリンク送信に対応する最大電力低減に基づいてサイドリンク送信の送信電力を計算し、設定最大出力電力の中でサイドリンク送信の送信電力以外の電力をアップリンク送信に使用することができる。UEによってサイドリンク送信に配分される送信電力の下限は、サイドリンク送信に対応する最大電力低減に基づいて計算され得る。サイドリンク伝送の送信電力の計算については、例2の計算方式を参照されたい。
【0255】
あるいは、具体的には、UEは、例1の実施態様に従って設定最大出力電力を決定する。例えば、アップリンク送信の優先度は、サイドリンク送信の優先度より高い。UEは最初に、アップリンク送信に対応する最大電力低減に基づいてアップリンク送信の送信電力を計算し、設定最大出力電力内の中でアップリンク送信の送信電力以外の電力をサイドリンク送信に使用することができる。UEによってアップリンク送信に配分される送信電力の下限は、アップリンク送信に対応する最大電力低減に基づいて計算され得る。アップリンク送信の送信電力の計算については、例2の計算方式を参照されたい。
【0256】
本出願のこの実施形態では、適切な設定最大出力電力が決定された後に、異なる送信リソースの優先度に基づいて異なる送信リソースに対して電力配分が行われるので、通信品質はさらに改善されることができ、通信成功率は保証されることができる。
【0257】
可能なケース2では、UEは、アップリンク送信リソースが時間領域においてサイドリンク送信リソースと重複しているかどうかを決定しないか、または決定することができない。
【0258】
例4:S301:UEは、アップリンク送信および/またはサイドリンク送信を行うかどうかを決定する。
【0259】
UEは、サイドリンク送信とアップリンク送信を行うことを決定する。
【0260】
S302:UEは、決定結果に基づいて設定最大出力電力を決定する。
【0261】
S301では、UEがサイドリンク送信とアップリンク送信とを行う。換言すると、アップリンク送信リソースが時間領域においてサイドリンク送信リソースと重複する可能性がある。したがって、本出願のこの実施形態では、設定最大出力電力の下限を計算するために使用される最大電力低減は、MAX(MPRcon-current、A-MPRcon-current)またはMPRcon-currentであり得る。具体的な決定プロセスについては、可能なケース1の例1のS302を参照されたい。
【0262】
例えば、本出願でサイドリンク送信とアップリンク送信を行うUEの場合、サイドリンク送信リソース、アップリンク送信リソース、および送信リソースの重複するリソースは、3つの異なる表にそれぞれ対応する。表は、最大電力低減とネットワーク上のリソース設定とのマッピング関係を示すことができる。
【0263】
サイドリンク送信とアップリンク送信が送信されるときに、サイドリンク送信リソースがアップリンク送信リソースと重複する可能性があることを理解されたい。したがって、設定最大出力電力は、コンカレントモードに対応する最大電力低減を使用して決定される。これは、重複が考慮されないため、無線周波数指標が満たされない可能性があり、それは、リソースが重複するときに設定最大出力電力を計算するために異なる送信リソースの最大電力低減が使用されるからである、という従来技術の問題を軽減する。
【0264】
本出願のこの実施形態では、適切な設定最大出力電力が柔軟に決定されることができ、端末デバイスの通信品質は効果的に改善されることができ、通信成功率は効果的に改善されることができる。
【0265】
可能な実施態様2では、UEは、Uuエアインターフェース通信がアイドル状態にあると決定し、UEは、SL既定リソースプールでSL送信を行う。
【0266】
S301:UEは、アップリンク送信および/またはサイドリンク送信を行うかどうかを決定する。
【0267】
UEは、サイドリンク送信のみが送信されると決定する。
【0268】
S302:UEは、決定結果に基づいて設定最大出力電力を決定する。
【0269】
UEは最初に、設定最大出力電力の上限および下限を決定し、下限は、サイドリンク送信に対応するMAX(MPRc,A-MPRc)に基づいて決定される。本明細書でのMAX(MPRc,A-MPRc)は、MPRcに、あるいは置き換えられてもよい。
【0270】
PCMAX_L,c,SL≦PCMAX,c,SL≦PCMAX_H,c,SLである。
【0271】
本明細書では、PCMAX_L,c,SL=MIN{PEMAX,c-ΔTC,c,PPowerClass-MAX(MAX(MPRc,A-MPRc)+ΔTIB,c+ΔTC,c,P-MPRc),PRegulatory,c}である。
【0272】
PCMAX_H,c,SL=MIN{PEMAX,c,PPowerClass,PRegulatory}である。
【0273】
いくつかのシナリオにおいて、上限PCMAX_H,c,SLは、ネットワーク上で設定されるセルレベル電力PEMAX,c、UEによって報告される送信電力クラスPPowerClass、および規制制限PRegulatoryの中で最も小さい値によって決定される。下限PCMAX_H,c,SLは、UEによって報告される送信電力クラスPPowerClassと、最大電力低減MPRcおよびA-MPRcによって主に決定される。一般的に、本明細書では最大電力低減MPRcのみが考慮され得る。換言すると、UEは、サイドリンク送信に対応するMAX(MPRc,A-MPRc)に基づいて下限を決定する。本明細書でのMAX(MPRc,A-MPRc)は、MPRcに、あるいは置き換えられてもよい。
【0274】
例えば、MPRcの値については表1を参照されたい。表1は、電力クラスが3である場合のMPRを示している。QAMは直交振幅変調であり、QPSKは直交位相偏移キーイングである。CP-OFDMは、サイクリックプレフィックス直交周波数分割多重化である。
【0275】
可能な実施態様3では、UEは、Uuエアインターフェース通信が非アクティブ状態にあると決定する。
【0276】
可能な実施態様3は、UEがPUSCH送信をサポートするかどうかに基づいて2つの可能なケースに分類され得る。
【0277】
可能なケース1では、UEはPUSCH送信をサポートしない。例えば、UEはスモールデータ伝送(small data transmission、SDT)をサポートしない。
【0278】
S301:UEは、アップリンク送信および/またはサイドリンク送信を行うかどうかを決定する。
【0279】
UEは、サイドリンク送信のみが送信されると決定する。
【0280】
S302:UEは、決定結果に基づいて設定最大出力電力を決定する。
【0281】
詳細については、可能な実施態様2のS302を参照されたい。
【0282】
可能なケース2では、UEはPUSCH送信をサポートする。例えば、UEはスモールデータ伝送(small data transmission、SDT)をサポートする。
【0283】
S301:UEは、アップリンク送信および/またはサイドリンク送信を行うかどうかを決定する。
【0284】
UEは、アップリンク送信とサイドリンク送信が送信され得ると決定する。
【0285】
S302:UEは、決定結果に基づいて設定最大出力電力を決定する。
【0286】
例5:UEは、アップリンク送信リソースが時間領域においてサイドリンク送信リソースと重複していると決定できる。
【0287】
詳細については、可能な実施態様1の可能なケース1の例1を参照されたい。
【0288】
例6:UEは、アップリンク送信リソースが時間領域においてサイドリンク送信リソースと重複していないと決定できる。
【0289】
詳細については、可能な実施態様1の可能なケース1の例2を参照されたい。
【0290】
例7:UEは、アップリンク送信リソースが時間領域においてサイドリンク送信リソースと重複しているかどうかを決定しないか、または決定することができない。
【0291】
詳細については、可能な実施態様1の可能なケース2を参照されたい。
【0292】
サイドリンク送信リソース設定ケース2では、UEはサイドリンクでmode 1を使用する。換言すると、SLリソースはネットワークデバイスによって設定される。
【0293】
この場合に、UEのRRCが接続状態にあることを理解されたい。具体的な実施態様については、サイドリンク送信リソースの設定ケース1の可能な実施態様1を参照されたい。
【0294】
本出願のこの実施形態では、UEがアップリンク送信および/またはサイドリンク送信を行うかどうかに基づいてUEの設定最大出力電力が柔軟に決定され、さらに、UEがアップリンク送信とサイドリンク送信を行うときには、アップリンク送信が時間領域においてサイドリンク送信と重複しているかどうかに基づいてUEの設定最大出力電力が柔軟に決定される。このようにして、端末デバイスの通信品質は効果的に改善されることができ、通信成功率は効果的に改善されることができる。
【0295】
以下では、図6を参照して、本出願で提供される電力決定方法400を説明する。
【0296】
サイドリンク送信リソースとアップリンク送信リソースとが異なるサブキャリア間隔に対応し、アップリンク送信リソースがサイドリンク送信リソースと重複しているかどうかをUEが決定する場合に、1つのアップリンク送信リソースが複数のサイドリンク送信リソースと重複し得ること、または1つのサイドリンク送信リソースが複数のアップリンク送信リソースと重複し得ることを理解されたい。以下では、図6の(a)および(b)を参照して別々に説明する。
【0297】
図6の(a)に示されているように、S401aでは、UEは、アップリンク送信リソースが複数のサイドリンク送信リソースと重複していると決定する。
【0298】
以下は、アップリンク送信リソースが時間領域において複数のサイドリンク送信リソースと重複しているとUEが決定する方法の一例である。UEは、アップリンク送信リソースの制御情報を得る前に、複数のサイドリンク送信リソースの制御情報を得る。換言すると、UEは、アップリンク送信リソースの制御情報と複数のサイドリンク送信リソースの制御情報とに基づいて、アップリンク送信リソースが時間領域において複数のサイドリンク送信リソースと重複していると決定できる。
【0299】
S402a:UEは、アップリンク送信リソースと複数のサイドリンク送信リソースとに対応する設定最大出力電力を別々に決定する。
【0300】
アップリンク送信リソースとそれぞれのサイドリンク送信リソースについて、UEは、方法300の可能な実施態様1の可能なケース1の例1で説明されている方法に従って、複数の設定最大出力電力を別々に決定できる。
【0301】
アップリンク送信リソースと複数のサイドリンク送信リソースでは、アップリンク送信リソースの長さが最も長く、複数のサイドリンク送信リソースが異なる時間領域でアップリンク送信リソースと別々に重複することを理解されたい。
【0302】
S403a:UEは、アップリンク送信リソースと複数のサイドリンク送信リソースとに対応する設定最大出力電力に基づいて設定最大出力電力を決定する。
【0303】
次いで、複数の設定最大出力電力に基づいてUEの設定最大出力電力の上限PCMAX_Hおよび下限PCMAX_Lが決定され、その結果、設定最大出力電力の範囲が決定され得る。例えば、PCMAX_Hは、複数の設定最大出力電力の中で最も大きい値であり得、PCMAX_Lは、複数の設定最大出力電力の中で最も小さい値であり得る。PCMAX_L≦PCMAX≦PCMAX_Hである。
【0304】
図6の(b)に示されているように、S401bでは、UEは、サイドリンク送信リソースが複数のアップリンク送信リソースと重複していると決定する。
【0305】
S402b:UEは、サイドリンク送信リソースと複数のアップリンク送信リソースとに対応する設定最大出力電力を別々に決定する。
【0306】
S403b:UEは、サイドリンク送信リソースと複数のアップリンク送信リソースとに対応する設定最大出力電力に基づいて設定最大出力電力を決定する。
【0307】
具体的な実施態様はS401a~S403aと同様であり、本明細書では詳細は再度説明されない。
【0308】
本出願のこの実施形態では、1つのアップリンク送信リソースが複数のサイドリンク送信リソースと重複している場合、または1つのサイドリンク送信リソースが複数のアップリンク送信リソースと重複している場合に、UEの設定最大出力電力の範囲を決定して、UEの設定最大出力電力を決定するために、互いに重複する2つのリソースに基づいて設定最大出力電力が別々に決定される。これにより、本出願の電力増大方法の適用範囲がさらに拡大し、その結果、設定最大出力電力を決定する方式がより柔軟になり、通信品質がさらに改善され、通信成功率がさらに改善される。
【0309】
本出願の実施形態で提供される方法は、図1から図6を参照して上記で詳細に説明されている。本出願の実施形態で提供される装置は、図7および図8を参照して以下で詳細に説明される。
【0310】
図7は、本出願の一実施形態による通信装置の概略ブロック図である。図7に示されているように、通信装置10は、トランシーバモジュール11と処理モジュール12とを含み得る。
【0311】
トランシーバモジュール11は、別の装置によって送信される情報を受信するように構成されてよく、または別の装置へ情報を送信するように構成されてよい。例えば、第1の数量が受信され、またはPUSCHが送信される。処理モジュール12は、装置の内容処理を行うように構成されてよく、例えば、タイムウィンドウに含まれる時間単位の数量を決定するように構成されてよい。
【0312】
可能な一設計では、通信装置10は、前述の方法の実施形態における端末デバイスに対応し得る。
【0313】
具体的には、通信装置10は、本出願の実施形態による方法100から方法400のいずれか1つにおける第1の装置またはUEに対応し得る。通信装置10は、対応する方法で第1の装置によって行われる作業を行うように構成されたモジュールを含み得る。加えて、通信装置10内のユニットは、対応する方法で第1の装置によって行われる作業を実施するように別々に構成される。
【0314】
例えば、通信装置10が方法100の第1の装置に対応する場合、トランシーバモジュール11は、ステップS101を行うように構成され、処理モジュール12は、S102、S103、およびS104を行うように構成される。
【0315】
例えば、通信装置10が方法200の端末デバイスに対応する場合、トランシーバモジュール11は、ステップS201およびS202を行うように構成され、処理モジュール12は、S203、およびS204を行うように構成される。
【0316】
例えば、通信装置10が方法300の端末デバイスに対応する場合、処理モジュール12は、S301およびS302を行うように構成される。
【0317】
例えば、通信装置10が方法400の端末デバイスに対応する場合、処理モジュール12は、S401a~S403a、S401b、およびS402bを行うように構成される。
【0318】
図8は、本出願の一実施形態による通信装置20の概略図である。
【0319】
可能な一設計では、通信装置20は、無線通信機能を有する様々なハンドヘルドデバイス、車載デバイス、ウェアラブルデバイス、コンピューティングデバイス、または無線モデムに接続された別の処理デバイス、および様々な形態の端末、モバイルステーション、ユーザ機器、ソフト端末などを含む端末デバイスであってよく、または端末デバイス上に配置されたチップ、チップシステムなどであってもよい。
【0320】
通信装置20は、プロセッサ21(具体的には、処理モジュールの一例)とメモリ22とを含み得る。メモリ22は、命令を格納するように構成される。プロセッサ21は、メモリ22に格納された命令を行うように構成され、その結果、通信装置20は、図3から図6に対応する方法における前述の可能な設計でデバイスによって行われるステップを実施する。
【0321】
さらに、通信装置20は、入力ポート23(具体的には、トランシーバモジュールの一例)と出力ポート24(具体的には、トランシーバモジュールの別の例)とをさらに含み得る。さらに、プロセッサ21、メモリ22、入力ポート23、および出力ポート24は、内部の接続経路を通じて互いに通信して、制御信号および/またはデータ信号を送信することができる。メモリ22は、コンピュータプログラムを格納するように構成される。プロセッサ21は、信号を受信するように入力ポート23を制御し、かつ信号を送信するように出力ポート24を制御して、前述の方法の端末デバイス、無線アクセスネットワークデバイス、UE、または基地局のステップを完了するために、メモリ22からコンピュータプログラムを呼び出し、かつコンピュータプログラムを実行するように構成されてよい。メモリ22は、プロセッサ21に統合されてよく、またはプロセッサ21とは別々に配置されてもよい。
【0322】
任意に選べることとして、通信装置20が通信デバイスである場合、入力ポート23は受信器であり、出力ポート24は送信器である。受信器と送信器は、同一の物理的エンティティであってよく、または異なる物理的エンティティであってもよい。受信器と送信器が同一の物理的エンティティである場合は、受信器と送信器がまとめてトランシーバと呼ばれることがある。
【0323】
任意に選べることとして、通信装置20がチップまたは回路である場合、入力ポート23は入力インターフェースであり、出力ポート24は出力インターフェースである。
【0324】
一実施態様では、入力ポート23および出力ポート24の機能が、トランシーバ回路または専用トランシーバチップによって実施されると考えられることができる。プロセッサ21は、専用の処理チップ、処理回路、プロセッサ、または汎用チップによって実施されると考えられることができる。
【0325】
別の実施態様では、本出願の実施形態で提供されるデバイスが汎用コンピュータを使用して実施されると考えられることができる。具体的に述べると、プロセッサ21、入力ポート23、および出力ポート24の機能を実施するプログラムコードがメモリ22に格納され、汎用プロセッサが、メモリ22内のコードを実行することによって、プロセッサ21、入力ポート23、および出力ポート24の機能を実施する。
【0326】
通信装置20内のモジュールまたはユニットは、前述の方法でランダムアクセスデバイス(例えば、端末デバイス)によって行われるアクションまたは処理プロセスを行うように構成されてよい。繰り返しを避けるため、本明細書ではその詳細な説明は省略される。
【0327】
本出願の実施形態で提供される技術的解決策に関連される通信装置20の概念、解説、詳細な説明、および他のステップについては、方法または他の実施形態の内容の説明を参照されたい。本明細書では詳細は再度説明されない。
【0328】
本出願の実施形態において、プロセッサが、中央処理装置(CPU、central processing unit)であってよく、またはプロセッサは、別の汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP、digital signal processor)、特定用途向け集積回路(application specific integrated circuit、ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(field programmable gate array、FPGA)もしくは別のプログラマブルロジックデバイス、ディスクリートゲートもしくはトランジスタロジックデバイス、またはディスクリートハードウェアコンポーネントなどであってもよいことを理解されたい。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであってよく、またはプロセッサは従来の何らかのプロセッサなどであってよい。
【0329】
本出願の一実施形態は、コンピュータ可読記憶媒体をさらに提供する。このコンピュータ可読記憶媒体は、前述の方法の実施形態で第1の装置またはUEによって行われる方法を実施するために使用されるコンピュータ命令を格納する。
【0330】
例えば、コンピュータプログラムがコンピュータによって実行されると、コンピュータは、前述の方法の実施形態で第1の装置またはUEによって行われる方法を実施できる。
【0331】
本出願の一実施形態は、コンピュータ可読記憶媒体をさらに提供する。このコンピュータ可読記憶媒体は、前述の方法の実施形態で第1の装置またはUEによって行われる方法を実施するために使用されるコンピュータ命令を格納する。
【0332】
例えば、コンピュータプログラムがコンピュータによって実行されると、コンピュータは、前述の方法の実施形態で第1の装置またはUEによって行われる方法を実施できる。
【0333】
本出願の実施形態におけるメモリが、揮発性メモリまたは不揮発性メモリであり得、または揮発性メモリと不揮発性メモリの両方を含み得ることをさらに理解されたい。不揮発性メモリは、読み取り専用メモリ(read-only memory、ROM)、プログラム可能読み取り専用メモリ(programmable ROM、PROM)、消去可能プログラム可能読み取り専用メモリ(erasable PROM、EPROM)、電気的消去可能プログラム可能読み取り専用メモリ(electrically EPROM、EEPROM)、またはフラッシュメモリであってよい。揮発性メモリは、ランダム・アクセス・メモリ(random access memory、RAM)であってよく、外部キャッシュとして使用されてよい。限定的な説明ではなく例として、多くの形態のRAM、例えば、スタティック・ランダム・アクセス・メモリ(static RAM、SRAM)、ダイナミック・ランダム・アクセス・メモリ(DRAM)、シンクロナス・ダイナミック・ランダム・アクセス・メモリ(synchronous DRAM、SDRAM)、ダブル・データ・レート・シンクロナス・ダイナミック・ランダム・アクセス・メモリ(double data rate SDRAM、DDR SDRAM)、エンハンスト・シンクロナス・ダイナミック・ランダム・アクセス・メモリ(enhanced SDRAM、ESDRAM)、シンクロナス・リンク・ダイナミック・ランダム・アクセス・メモリ(synchlink DRAM、SLDRAM)、およびダイレクト・ラムバス・ランダム・アクセス・メモリ(direct rambus RAM、DR RAM)が使用されてよい。
【0334】
前述の実施形態の全部または一部は、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の他の組み合わせを使用することによって実施されてよい。ソフトウェアが使用されて実施形態を実施する場合は、前述の実施形態の全部または一部がコンピュータプログラム製品の形態で実施されてよい。このコンピュータプログラム製品は、1つ以上のコンピュータ命令またはコンピュータプログラムを含む。プログラム命令またはコンピュータプログラムがコンピュータに読み込まれて実行されると、本出願の実施形態による手順または機能が、全面的に、または部分的に、生成される。コンピュータは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、コンピュータネットワーク、または別のプログラム可能な装置であってよい。コンピュータ命令は、コンピュータ可読記憶媒体に格納されてよく、またはあるコンピュータ可読記憶媒体から別のコンピュータ可読記憶媒体へ送信されてもよい。例えば、コンピュータ命令は、あるウェブサイト、コンピュータ、サーバ、またはデータセンターから、別のウェブサイト、コンピュータ、サーバ、またはデータセンターに有線(例えば、赤外線、電波、またはマイクロ波)方式で送信されてよい。コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータによってアクセス可能な何らかの使用可能な媒体であってよく、または1つ以上の使用可能な媒体を統合したサーバもしくはデータセンターなどのデータ記憶デバイスであってもよい。使用可能な媒体は、磁気媒体(例えば、フロッピーディスク、ハードディスク、または磁気テープ)、光媒体(例えば、DVD)、または半導体媒体であってよい。半導体媒体は、ソリッドステートドライブであってよい。
【0335】
本明細書における「および/または」という用語が、関連する対象間の関連関係のみを記述するものであり、3つの関係が存在し得ることを表すことを理解されたい。例えば、Aおよび/またはBは、以下の3つの場合、すなわちAのみが存在する場合、AとBの両方が存在する場合、およびBのみが存在する場合を表すことができる。加えて、本明細書における文字「/」は、一般的に、関連する対象間の「または」関係を示す。
【0336】
プロセスの連続番号が、本出願の様々な実施形態における実行順序を意味しないことを理解されたい。プロセスの実行順序は、プロセスの機能および内部論理に従って決定される必要があり、本出願の実施形態の実施プロセスに対するいかなる限定としても解釈されるべきではない。
【0337】
当業者は、本明細書で開示されている実施形態で説明されている例と組み合わせて、ユニットとアルゴリズムステップが、電子ハードウェアまたはコンピュータソフトウェアと電子ハードウェアとの組み合わせによって実施され得ることに気づくことができる。機能がハードウェアによって行われるかソフトウェアによって行われるかは、技術的解決策の具体的な用途と設計上の制約条件しだいで決まる。当業者は、具体的な用途ごとに異なる方法を使用して説明されている機能を実施できるが、その実施態様が本出願の範囲を超えると考えられるべきではない。
【0338】
説明を簡便にするため、前述のシステム、装置、およびユニットの詳細な動作プロセスについては、前述の方法の実施形態における対応するプロセスを参照するべきことは、当業者によって明確に理解されよう。本明細書では詳細は再度説明されない。
【0339】
本出願で提供されるいくつかの実施形態において、開示されているシステム、装置、および方法が別のやり方で実施されてもよいことを理解されたい。例えば、説明されている装置の実施形態は一例にすぎない。例えば、ユニットへの分割は論理的な機能分割にすぎず、実際の実施態様の際には別の分割であってもよい。例えば、複数のユニットまたはコンポーネントが組み合わされるか、または別のシステムに統合されてもよく、またはいくつかの特徴は無視されてもよく、または行われなくてもよい。加えて、表示または論述されている相互結合または直接結合または通信接続は、いくつかのインターフェースによって実施されてよい。装置またはユニット間の間接結合または通信接続は、電子的形態、機械的形態、または別の形態で実施されてよい。
【0340】
別々の部分として説明されているユニットは、物理的に別々であってもなくてもよく、ユニットとして表示されている部分は、物理的なユニットであってもなくてもよく、一箇所に配置されてよく、または複数のネットワークユニット上に分散されてもよい。実施形態の解決策の目的を達成するため、実際の要件に基づいてユニットの一部または全部が選択されてよい。
【0341】
加えて、本出願の実施形態における機能ユニットは、1つの処理ユニットに統合されてよく、またはユニットの各々が物理的に単独で存在してもよく、または2つ以上のユニットが1つのユニットに統合されてもよい。
【0342】
機能がソフトウェア機能ユニットの形態で実施され、独立した製品として販売または使用される場合は、機能がコンピュータ可読記憶媒体に格納されてよい。そのような理解に基づくと、本出願の技術的解決策は本質的に、または従来技術に寄与する部分は、または技術的解決策の一部は、コンピュータソフトウェア製品の形態で実施されてよい。コンピュータソフトウェア製品は記憶媒体に格納され、本出願の実施形態で説明されている方法のステップの全部または一部を行うことをコンピュータデバイス(パーソナルコンピュータ、サーバ、ネットワークデバイスなどであってよい)に命令するいくつかの命令を含む。記憶媒体は、USBフラッシュドライブ、リムーバブル・ハード・ディスク、読み取り専用メモリ(read-only memory、ROM)、ランダム・アクセス・メモリ(random access memory、RAM)、磁気ディスク、光ディスクなど、プログラムコードを格納できるあらゆる媒体を含む。
【0343】
前述の説明は、本出願の特定の実施態様にすぎず、本出願の保護範囲を限定することが意図されるものではない。本出願で開示されている技術的範囲内で当業者によって容易く考え出されるいかなるバリエーションまたは置換も、本出願の保護範囲内に入るものとする。したがって、本出願の保護範囲は、特許請求の範囲の保護範囲に従うものとする。
【符号の説明】
【0344】
10 通信装置
11 トランシーバモジュール
12 処理モジュール
20 通信装置
21 プロセッサ
22 メモリ
23 入力ポート
24 出力ポート
100 通信方法
200 通信方法
300 通信方法
400 電力決定方法
図1
図2(a)】
図2(b)】
図2(c)】
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【手続補正書】
【提出日】2024-06-03
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1の指示情報を受信するステップであって、前記第1の指示情報が、第1のアップリンク送信リソースを指示する、ステップと、
記第1のアップリンク送信リソースが時間領域において第1のサイドリンク送信リソースと重複しているかどうかを決定するステップと、
前記第1のアップリンク送信リソースが時間領域において前記第1のサイドリンク送信リソースと重複している場合に、第1の最大電力低減に基づいて第1の設定最大出力電力を決定するステップであって、前記第1の最大電力低減が、コンカレントモードに対応する最大電力低減である、ステップと、
記第1の設定最大出力電力に基づいて、第1のアップリンク送信の送信電力と第1のサイドリンク送信の送信電力を決定するステップであって、前記第1のアップリンク送信の前記送信電力と前記第1のサイドリンク送信の前記送信電力との合計が、前記第1の設定最大出力電力を超えず、前記第1のアップリンク送信が、前記第1のアップリンク送信リソースで搬送され、前記第1のサイドリンク送信が、前記第1のサイドリンク送信リソースで搬送される、ステップと
を含む、方法。
【請求項2】
前記方法は、
前記第1のアップリンク送信リソースが時間領域において前記第1のサイドリンク送信リソースと重複していない場合に、
2の最大電力低減に基づいて第2の設定最大出力電力を決定するステップであって、前記第2の最大電力低減が、前記第1のアップリンク送信リソースが位置されるキャリアに対応する最大電力低減である、ステップと、
記第2の設定最大出力電力に基づいて前記第1のアップリンク送信の前記送信電力を決定するステップであって、前記第1のアップリンク送信の前記送信電力が、前記第2の設定最大出力電力を超えない、ステップ、または
3の最大電力低減に基づいて第3の設定最大出力電力を決定するステップであって、前記第3の最大電力低減が、前記第1のサイドリンク送信リソースが位置されるキャリアに対応する最大電力低減である、ステップと、
記第3の設定最大出力電力に基づいて前記第1のサイドリンク送信の前記送信電力を決定するステップであって、前記第1のサイドリンク送信の前記送信電力が、前記第3の設定最大出力電力を超えない、ステップと
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1の最大電力低減は、前記第1のアップリンク送信リソースと前記第1のサイドリンク送信リソースとに基づいて決定される、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記方法は、
2の指示情報を受信するステップであって、前記第2の指示情報が、第2のアップリンク送信リソースを指示する、ステップと、
前記第2のアップリンク送信リソースが時間領域において前記第1のサイドリンク送信リソースと重複している場合に、第4の最大電力低減に基づいて第4の設定最大出力電力を決定するステップであって、前記第4の最大電力低減が、前記コンカレントモードに対応する最大電力低減であり、前記第4の最大電力低減が、前記第2のアップリンク送信リソースと前記第1のサイドリンク送信リソースとに基づいて決定される、ステップと、
前記第4の設定最大出力電力が前記第1の設定最大出力電力より大きい場合に、前記第1の設定最大出力電力に基づいて第2のアップリンク送信の送信電力を決定するステップであって、前記第2のアップリンク送信の前記送信電力と前記第1のサイドリンク送信の前記送信電力との合計が、前記第1の設定最大出力電力を超えず、前記第2のアップリンク送信が、前記第2のアップリンク送信リソースで搬送される、ステップと
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記第1のアップリンク送信リソースと前記第1のサイドリンク送信リソースは、同じ周波数帯域に位置される、
請求項1に記載の方法。
【請求項6】
1の指示情報を受信するように構成されたトランシーバモジュールであって、前記第1の指示情報が、第1のアップリンク送信リソースを指示する、トランシーバモジュールと、
前記第1のアップリンク送信リソースが時間領域において第1のサイドリンク送信リソースと重複しているかどうかを決定するように構成された処理モジュールであって、
前記第1のアップリンク送信リソースが時間領域において前記第1のサイドリンク送信リソースと重複している場合に、前記処理モジュールが、第1の最大電力低減に基づいて第1の設定最大出力電力を決定し、前記第1の最大電力低減が、コンカレントモードに対応する最大電力低減である、ようにさらに構成され、
前記処理モジュールが、前記第1の設定最大出力電力に基づいて、第1のアップリンク送信の送信電力と第1のサイドリンク送信の送信電力を決定し、前記第1のアップリンク送信の前記送信電力と前記第1のサイドリンク送信の前記送信電力との合計が、前記第1の設定最大出力電力を超えず、前記第1のアップリンク送信が、前記第1のアップリンク送信リソースで搬送され、前記第1のサイドリンク送信が、前記第1のサイドリンク送信リソースで搬送される、ようにさらに構成される、処理モジュールと
を備える、通信装置。
【請求項7】
前記第1のアップリンク送信リソースが時間領域において前記第1のサイドリンク送信リソースと重複していない場合に、
前記処理モジュールは、第2の最大電力低減に基づいて第2の設定最大出力電力を決定し、前記第2の最大電力低減が、前記第1のアップリンク送信リソースが位置されるキャリアに対応する最大電力低減である、ようにさらに構成され、
前記処理モジュールは、前記第2の設定最大出力電力に基づいて前記第1のアップリンク送信の前記送信電力を決定し、前記第1のアップリンク送信の前記送信電力が、前記第2の設定最大出力電力を超えない、ようにさらに構成され、または
前記処理モジュールは、第3の最大電力低減に基づいて第3の設定最大出力電力を決定し、前記第3の最大電力低減が、前記第1のサイドリンク送信リソースが位置されるキャリアに対応する最大電力低減である、ようにさらに構成され、
前記処理モジュールは、前記第3の設定最大出力電力に基づいて前記第1のサイドリンク送信の前記送信電力を決定し、前記第1のサイドリンク送信の前記送信電力が、前記第3の設定最大出力電力を超えない、ようにさらに構成される、
請求項6に記載の通信装置。
【請求項8】
前記第1の最大電力低減は、前記第1のアップリンク送信リソースと前記第1のサイドリンク送信リソースとに基づいて決定される、請求項6に記載の通信装置。
【請求項9】
前記トランシーバモジュールは、第2の指示情報を受信し、前記第2の指示情報が、第2のアップリンク送信リソースを指示する、ようにさらに構成され、
前記第2のアップリンク送信リソースが時間領域において前記第1のサイドリンク送信リソースと重複している場合に、前記処理モジュールは、第4の最大電力低減に基づいて第4の設定最大出力電力を決定し、前記第4の最大電力低減が、前記コンカレントモードに対応する最大電力低減であり、前記第4の最大電力低減が、前記第2のアップリンク送信リソースと前記第1のサイドリンク送信リソースとに基づいて決定される、ようにさらに構成され、
前記第4の設定最大出力電力が前記第1の設定最大出力電力より大きい場合に、前記処理モジュールは、前記第1の設定最大出力電力に基づいて第2のアップリンク送信の送信電力を決定し、前記第2のアップリンク送信の前記送信電力と前記第1のサイドリンク送信の前記送信電力との合計が、前記第1の設定最大出力電力を超えず、前記第2のアップリンク送信が、前記第2のアップリンク送信リソースで搬送される、ようにさらに構成される、
請求項6に記載の通信装置。
【請求項10】
前記第1のアップリンク送信リソースと前記第1のサイドリンク送信リソースは、同じ周波数帯域に位置される、
請求項6に記載の通信装置。
【請求項11】
前記通信装置は、ユーザ機器またはユーザ機器のチップを備える、請求項6に記載の通信装置。
【請求項12】
コンピュータプログラムであって、前記コンピュータプログラムはコンピュータ命令を備え、前記命令が通信装置上で実行されると、前記通信装置が、
第1の指示情報を受信するステップであって、前記第1の指示情報が、第1のアップリンク送信リソースを指示する、ステップと、
前記第1のアップリンク送信リソースが時間領域において第1のサイドリンク送信リソースと重複しているかどうかを決定するステップと、
前記第1のアップリンク送信リソースが時間領域において前記第1のサイドリンク送信リソースと重複している場合に、第1の最大電力低減に基づいて第1の設定最大出力電力を決定するステップであって、前記第1の最大電力低減が、コンカレントモードに対応する最大電力低減である、ステップと、
前記第1の設定最大出力電力に基づいて、第1のアップリンク送信の送信電力と第1のサイドリンク送信の送信電力を決定するステップであって、前記第1のアップリンク送信の前記送信電力と前記第1のサイドリンク送信の前記送信電力との合計が、前記第1の設定最大出力電力を超えず、前記第1のアップリンク送信が、前記第1のアップリンク送信リソースで搬送され、前記第1のサイドリンク送信が、前記第1のサイドリンク送信リソースで搬送される、ステップと
を行うことを可能にされる、コンピュータプログラム。
【請求項13】
前記命令が前記通信装置上で実行されると、前記通信装置は、
前記第1のアップリンク送信リソースが時間領域において前記第1のサイドリンク送信リソースと重複していない場合に、
第2の最大電力低減に基づいて第2の設定最大出力電力を決定するステップであって、前記第2の最大電力低減が、前記第1のアップリンク送信リソースが位置されるキャリアに対応する最大電力低減である、ステップと、
前記第2の設定最大出力電力に基づいて前記第1のアップリンク送信の前記送信電力を決定するステップであって、前記第1のアップリンク送信の前記送信電力が、前記第2の設定最大出力電力を超えない、ステップ、または
第3の最大電力低減に基づいて第3の設定最大出力電力を決定するステップであって、前記第3の最大電力低減が、前記第1のサイドリンク送信リソースが位置されるキャリアに対応する最大電力低減である、ステップと、
前記第3の設定最大出力電力に基づいて前記第1のサイドリンク送信の前記送信電力を決定するステップであって、前記第1のサイドリンク送信の前記送信電力が、前記第3の設定最大出力電力を超えない、ステップと
を行うことを可能にされる、請求項12に記載のコンピュータプログラム。
【請求項14】
前記第1の最大電力低減は、前記第1のアップリンク送信リソースと前記第1のサイドリンク送信リソースとに基づいて決定される、請求項12に記載のコンピュータプログラム。
【請求項15】
前記命令が前記通信装置上で実行されると、前記通信装置は、
第2の指示情報を受信するステップであって、前記第2の指示情報が、第2のアップリンク送信リソースを指示する、ステップと、
前記第2のアップリンク送信リソースが時間領域において前記第1のサイドリンク送信リソースと重複している場合に、第4の最大電力低減に基づいて第4の設定最大出力電力を決定するステップであって、前記第4の最大電力低減が、前記コンカレントモードに対応する最大電力低減であり、前記第4の最大電力低減が、前記第2のアップリンク送信リソースと前記第1のサイドリンク送信リソースとに基づいて決定される、ステップと、
前記第4の設定最大出力電力が前記第1の設定最大出力電力より大きい場合に、前記第1の設定最大出力電力に基づいて第2のアップリンク送信の送信電力を決定するステップであって、前記第2のアップリンク送信の前記送信電力と前記第1のサイドリンク送信の前記送信電力との合計が、前記第1の設定最大出力電力を超えず、前記第2のアップリンク送信が、前記第2のアップリンク送信リソースで搬送される、ステップと
を行うことを可能にされる、請求項12に記載のコンピュータプログラム。
【請求項16】
前記第1のアップリンク送信リソースと前記第1のサイドリンク送信リソースは、同じ周波数帯域に位置される、請求項12に記載のコンピュータプログラム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0001
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0001】
開示は、2021年10月22日に中国国家知識産権局に提出された「通信方法および装置」と題する中国特許出願第202111235354.0号の優先権を主張するものであり、同中国特許出願は、参照によりその全体が本書に組み入れられる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0002
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0002】
開示の実施形態は、通信分野に関し、より具体的には、通信方法および装置に関する。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
開示の実施形態は、適切な設定最大出力電力を柔軟に決定し、アップリンク送信の送信電力および/またはサイドリンク送信の送信電力を適切に決定して、通信成功率を改善するために、通信方法および装置を提供する。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0074
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0074】
ある特定の実施態様プロセスでは、入力インターフェースによって受信される入力信号が、例えば、限定はしないが、受信器によって受信および入力されてよく、出力インターフェースによって出力される信号は、例えば、限定はしないが、送信器に出力され、送信器によって送信されてよい。加えて、入力インターフェースと出力インターフェースは、統合された同じインターフェースであってもよく、そのインターフェースは、異なる時点に入力インターフェースとして、また出力インターフェースとして、別々に使用される。プロセッサおよび様々なインターフェースの具体的な実施態様は、本開示の実施形態で限定されない。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0078
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0078】
図1】本開示の一実施形態による通信アーキテクチャの概略図である。
図2】数通りの可能なインターネット・オブ・ビークル通信シナリオを示す。
図3】本開示による通信方法100を示す。
図4】本開示による通信方法200を示す。
図5】本開示の一実施形態による通信方法300を示す。
図6】本開示による電力決定方法400を示す。
図7】本開示の一実施形態による通信装置の概略ブロック図である。
図8】本開示の一実施形態による通信装置20の概略図である。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0079
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0079】
以下では、添付の図面を参照して、本開示の実施形態の技術的解決策を説明する。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0080
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0080】
開示の実施形態の技術的解決策は、様々な通信システム、例えば、ロングタームエボリューション(long term evolution、LTE)システム、LTE周波数分割複信(frequency division duplex、FDD)システム、LTE時分割複信(time division duplex、TDD)システム、ワールドワイド・インターオペラビリティ・フォー・マイクロウェーブ・アクセス(worldwide interoperability for microwave access、WiMAX)通信システム、ニューラジオ(new radio、NR)システム、将来の別の進化型無線通信システムなどに適用され得る。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0081
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0081】
図1は、本開示の一実施形態による通信アーキテクチャの概略図である。図1に示されているように、本開示の通信システムは、少なくとも1つのネットワークデバイスと2つのユーザ機器とを含む。V2X通信シナリオが一例として使用される。V2X通信は、ネットワークカバレッジがある通信シナリオとネットワークカバレッジがない通信シナリオとをサポートできる。ネットワークカバレッジがある通信シナリオでは、ネットワークデバイスがUu(UTRAN-to-UE)エアインターフェースを通じて2つのユーザ機器と通信できる。例えば、図1のRANとUE 1またはUE 2とのアップリンク(uplink、UL)通信およびダウンリンク(downlink、DL)通信が行われ、2つのユーザ機器はサイドリンク(sidelink、SL)キャリアで互いに通信できる。図1のネットワークデバイスとユーザ機器はネットワークカバレッジ内にあり、接続状態、アイドル状態、または非アクティブ状態にあり得る。ネットワークカバレッジがない通信シナリオでは、ネットワークデバイスとユーザ機器は互いに通信せず、2つのユーザ機器がSLキャリアで互いに通信できる。サイドリンクSLキャリアが通常、PC5インターフェース上のキャリアであることに留意されたい。本明細書でのサイドリンクSLは、PC5インターフェース上のキャリアに対する説明のための制限であり、PC5インターフェース上のキャリアをUuインターフェース上のキャリアと区別することが意図されているが、実質的な制限は構成しない。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0082
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0082】
限定ではなく例として、本開示の実施形態におけるユーザ機器(例えば、図1のUE 1およびUE 2)は、無線通信トランシーバ機能を有するデバイス、または無線通信トランシーバ機能を有するデバイス内の装置もしくはチップシステムであり得る。本開示の実施形態における通信装置は、sidelink通信をサポートし、屋内デバイス、屋外デバイス、路側デバイス、ハンドヘルドデバイス、または車載デバイスを含む地上に配備され得、または水面に(例えば、船舶上に)配備され得、または空中に(例えば、飛行機、バルーン、または衛星上に)配備され得る。端末デバイスは、携帯電話(mobile phone)、タブレットコンピュータ(pad)、無線トランシーバ機能を有するコンピュータ、仮想現実(virtual reality、VR)端末、拡張現実(augmented reality、AR)端末、産業制御(industrial control)における無線端末、自動運転(self driving)における無線端末、遠隔医療(remote medical)における無線端末、スマートグリッド(smart grid)における無線端末、輸送安全(transportation safety)における無線端末、スマートシティ(smart city)における無線端末、スマートホーム(smart home)における無線端末、ユーザ機器(user equipment、UE)、車載通信装置、車載通信チップ、路側ユニット、または路側ユニット内の通信装置などであり得る。
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0083
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0083】
限定ではなく例として、本開示の実施形態における無線アクセスネットワーク(radio access network、RAN)デバイスは、端末デバイスに無線通信機能サービスを提供するデバイスであり得、通常はネットワーク側に位置される。例えば、具体的な実施態様は、第5世代(5th generation、5G)通信システムの次世代ノードB(g nodeB、gNB)、LTEシステムの進化型ノードB(evolved node B、eNB)、無線ネットワークコントローラ(radio network controller、RNC)、ノードB(node B、NB)、ベースバンドユニット(baseBand unit、BBU)、送受信ポイント(transmitting and receiving point、TRP)、送信ポイント(transmitting point、TP)、移動交換センター、車両対万物(vehicle to everything、V2X)通信(インターネット・オブ・ビークル通信とも呼ばれる)システムで端末デバイスに無線通信サービスを提供する装置、クラウド無線アクセスネットワーク(cloud radio access network、CRAN)シナリオの無線コントローラ、中継局、車載デバイス、ウェアラブルデバイス、将来の進化型ネットワークのネットワークデバイスなどを含むが、これらに限定されない。ネットワーク構造において、基地局は、中央ユニット(centralized unit、CU)ノード、分散ユニット(distributed unit、DU)ノード、またはCUノードおよびDUノードを含むRANデバイスであり得、またはコントロールプレーンCUノード(CU-CPノード)、ユーザプレーンCUノード(CU-UPノード)、およびDUノードを含むRANデバイスであり得る。
【手続補正12】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0096
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0096】
開示の実施形態の技術的解決策をよりよく理解するため、以下ではいくつかの関連する概念を説明する。
【手続補正13】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0105
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0105】
以下では、図3を参照して、本開示の実施形態の通信方法100を詳細に説明する。図3は、本開示による方法100の概略フローチャートである。
【手続補正14】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0123
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0123】
開示のこの実施形態では、第1のアップリンク送信リソースが第1のサイドリンク送信リソースと重複している場合に、第1の装置がコンカレントモードでの適切な設定最大出力電力を決定するので、通信品質は効果的に改善されることができ、通信成功率は効果的に改善されることができる。
【手続補正15】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0148
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0148】
開示のこの実施形態では、適切な設定最大出力電力が決定された後に、異なる送信リソースの優先度に基づいて異なる送信リソースに対して電力配分が行われるので、通信品質はさらに改善されることができ、通信成功率は保証されることができる。
【手続補正16】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0181
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0181】
開示のこの実施形態では、1つのアップリンク送信リソースが複数のサイドリンク送信リソースと重複している場合、または1つのサイドリンク送信リソースが複数のアップリンク送信リソースと重複している場合に、第1の装置の設定最大出力電力の範囲を決定して、第1の装置の設定最大出力電力を決定するために、互いに重複する2つのリソースに基づいて設定最大出力電力が別々に決定される。これにより、本開示の電力増大方法の適用範囲がさらに拡大し、その結果、設定最大出力電力を決定する方式がより柔軟になり、通信品質がさらに改善され、通信成功率がさらに改善される。
【手続補正17】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0188
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0188】
以下では、図4を参照して、本開示で提供される通信方法200を説明する。
【手続補正18】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0206
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0206】
開示のこの実施形態では、時間領域リソースが重複する可能性があるすべての状況においてコンカレントモードに対応する最大電力低減を使用して設定最大出力電力が決定されず、時間領域リソースが重複しないシナリオで過度に大きい最大電力低減のために通信品質が低下し、通信成功率が低下するという問題を軽減する。したがって、本開示のこの実施形態では、リソースの重複に基づいて適切な設定最大出力電力が柔軟に決定されるので、第1の装置の通信品質は効果的に改善されることができ、通信成功率は効果的に改善されることができる。
【手続補正19】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0208
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0208】
以下で、図5を参照して、本開示の実施形態の通信方法300を詳細に説明する。図5は、本開示による方法300の概略フローチャートである。
【手続補正20】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0221
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0221】
アップリンク送信リソースは時間領域においてサイドリンク送信リソースと重複しているため、本開示のこの実施形態では、設定最大出力電力の下限が計算されるときに、アップリンク送信リソースとサイドリンク送信リソースとの合同最大電力低減を使用して設定最大出力電力が計算されると考えられることができる。
【手続補正21】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0252
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0252】
開示のこの実施形態では、UEがアップリンク送信とサイドリンク送信を行う場合に、アップリンク送信リソースが時間領域においてサイドリンク送信リソースと重複しているかどうかが決定され、時間領域におけるアップリンク送信リソースとサイドリンク送信リソースとの重複に基づいて適切な設定最大出力電力がさらに決定される。リソースが時間領域において重複している場合は、コンカレントモードに対応する最大電力低減を使用して設定最大出力電力が決定される。これは、重複が考慮されないため、無線周波数指標が満たされない可能性があり、それは、リソースが重複するときに設定最大出力電力を計算するために異なる送信リソースの最大電力低減が使用されるからである、という従来技術の問題を軽減する。加えて、同時並行が可能なすべての状況においてコンカレントモードに対応する最大電力低減を使用して設定最大出力電力が決定されず、非コンカレントシナリオで過度に大きい最大電力低減のために通信品質が低下し、通信成功率が低下するという問題を軽減する。したがって、本開示のこの実施形態では、リソースの重複に基づいて適切な設定最大出力電力が柔軟に決定されるので、端末デバイスの通信品質は効果的に改善されることができ、通信成功率は効果的に改善されることができる。
【手続補正22】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0256
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0256】
開示のこの実施形態では、適切な設定最大出力電力が決定された後に、異なる送信リソースの優先度に基づいて異なる送信リソースに対して電力配分が行われるので、通信品質はさらに改善されることができ、通信成功率は保証されることができる。
【手続補正23】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0261
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0261】
S301では、UEがサイドリンク送信とアップリンク送信とを行う。換言すると、アップリンク送信リソースが時間領域においてサイドリンク送信リソースと重複する可能性がある。したがって、本開示のこの実施形態では、設定最大出力電力の下限を計算するために使用される最大電力低減は、MAX(MPRcon-current、A-MPRcon-current)またはMPRcon-currentであり得る。具体的な決定プロセスについては、可能なケース1の例1のS302を参照されたい。
【手続補正24】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0262
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0262】
例えば、本開示でサイドリンク送信とアップリンク送信を行うUEの場合、サイドリンク送信リソース、アップリンク送信リソース、および送信リソースの重複するリソースは、3つの異なる表にそれぞれ対応する。表は、最大電力低減とネットワーク上のリソース設定とのマッピング関係を示すことができる。
【手続補正25】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0264
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0264】
開示のこの実施形態では、適切な設定最大出力電力が柔軟に決定されることができ、端末デバイスの通信品質は効果的に改善されることができ、通信成功率は効果的に改善されることができる。
【手続補正26】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0294
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0294】
開示のこの実施形態では、UEがアップリンク送信および/またはサイドリンク送信を行うかどうかに基づいてUEの設定最大出力電力が柔軟に決定され、さらに、UEがアップリンク送信とサイドリンク送信を行うときには、アップリンク送信が時間領域においてサイドリンク送信と重複しているかどうかに基づいてUEの設定最大出力電力が柔軟に決定される。このようにして、端末デバイスの通信品質は効果的に改善されることができ、通信成功率は効果的に改善されることができる。
【手続補正27】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0295
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0295】
以下では、図6を参照して、本開示で提供される電力決定方法400を説明する。
【手続補正28】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0308
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0308】
開示のこの実施形態では、1つのアップリンク送信リソースが複数のサイドリンク送信リソースと重複している場合、または1つのサイドリンク送信リソースが複数のアップリンク送信リソースと重複している場合に、UEの設定最大出力電力の範囲を決定して、UEの設定最大出力電力を決定するために、互いに重複する2つのリソースに基づいて設定最大出力電力が別々に決定される。これにより、本開示の電力増大方法の適用範囲がさらに拡大し、その結果、設定最大出力電力を決定する方式がより柔軟になり、通信品質がさらに改善され、通信成功率がさらに改善される。
【手続補正29】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0309
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0309】
開示の実施形態で提供される方法は、図1から図6を参照して上記で詳細に説明されている。本開示の実施形態で提供される装置は、図7および図8を参照して以下で詳細に説明される。
【手続補正30】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0310
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0310】
図7は、本開示の一実施形態による通信装置の概略ブロック図である。図7に示されているように、通信装置10は、トランシーバモジュール11と処理モジュール12とを含み得る。
【手続補正31】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0313
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0313】
具体的には、通信装置10は、本開示の実施形態による方法100から方法400のいずれか1つにおける第1の装置またはUEに対応し得る。通信装置10は、対応する方法で第1の装置によって行われる作業を行うように構成されたモジュールを含み得る。加えて、通信装置10内のユニットは、対応する方法で第1の装置によって行われる作業を実施するように別々に構成される。
【手続補正32】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0318
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0318】
図8は、本開示の一実施形態による通信装置20の概略図である。
【手続補正33】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0325
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0325】
別の実施態様では、本開示の実施形態で提供されるデバイスが汎用コンピュータを使用して実施されると考えられることができる。具体的に述べると、プロセッサ21、入力ポート23、および出力ポート24の機能を実施するプログラムコードがメモリ22に格納され、汎用プロセッサが、メモリ22内のコードを実行することによって、プロセッサ21、入力ポート23、および出力ポート24の機能を実施する。
【手続補正34】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0327
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0327】
開示の実施形態で提供される技術的解決策に関連される通信装置20の概念、解説、詳細な説明、および他のステップについては、方法または他の実施形態の内容の説明を参照されたい。本明細書では詳細は再度説明されない。
【手続補正35】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0328
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0328】
開示の実施形態において、プロセッサが、中央処理装置(CPU、central processing unit)であってよく、またはプロセッサは、別の汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP、digital signal processor)、特定用途向け集積回路(application specific integrated circuit、ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(field programmable gate array、FPGA)もしくは別のプログラマブルロジックデバイス、ディスクリートゲートもしくはトランジスタロジックデバイス、またはディスクリートハードウェアコンポーネントなどであってもよいことを理解されたい。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであってよく、またはプロセッサは従来の何らかのプロセッサなどであってよい。
【手続補正36】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0329
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0329】
開示の一実施形態は、コンピュータ可読記憶媒体をさらに提供する。このコンピュータ可読記憶媒体は、前述の方法の実施形態で第1の装置またはUEによって行われる方法を実施するために使用されるコンピュータ命令を格納する。
【手続補正37】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0331
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0331】
開示の一実施形態は、コンピュータ可読記憶媒体をさらに提供する。このコンピュータ可読記憶媒体は、前述の方法の実施形態で第1の装置またはUEによって行われる方法を実施するために使用されるコンピュータ命令を格納する。
【手続補正38】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0333
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0333】
開示の実施形態におけるメモリが、揮発性メモリまたは不揮発性メモリであり得、または揮発性メモリと不揮発性メモリの両方を含み得ることをさらに理解されたい。不揮発性メモリは、読み取り専用メモリ(read-only memory、ROM)、プログラム可能読み取り専用メモリ(programmable ROM、PROM)、消去可能プログラム可能読み取り専用メモリ(erasable PROM、EPROM)、電気的消去可能プログラム可能読み取り専用メモリ(electrically EPROM、EEPROM)、またはフラッシュメモリであってよい。揮発性メモリは、ランダム・アクセス・メモリ(random access memory、RAM)であってよく、外部キャッシュとして使用されてよい。限定的な説明ではなく例として、多くの形態のRAM、例えば、スタティック・ランダム・アクセス・メモリ(static RAM、SRAM)、ダイナミック・ランダム・アクセス・メモリ(DRAM)、シンクロナス・ダイナミック・ランダム・アクセス・メモリ(synchronous DRAM、SDRAM)、ダブル・データ・レート・シンクロナス・ダイナミック・ランダム・アクセス・メモリ(double data rate SDRAM、DDR SDRAM)、エンハンスト・シンクロナス・ダイナミック・ランダム・アクセス・メモリ(enhanced SDRAM、ESDRAM)、シンクロナス・リンク・ダイナミック・ランダム・アクセス・メモリ(synchlink DRAM、SLDRAM)、およびダイレクト・ラムバス・ランダム・アクセス・メモリ(direct rambus RAM、DR RAM)が使用されてよい。
【手続補正39】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0334
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0334】
前述の実施形態の全部または一部は、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の他の組み合わせを使用することによって実施されてよい。ソフトウェアが使用されて実施形態を実施する場合は、前述の実施形態の全部または一部がコンピュータプログラム製品の形態で実施されてよい。このコンピュータプログラム製品は、1つ以上のコンピュータ命令またはコンピュータプログラムを含む。プログラム命令またはコンピュータプログラムがコンピュータに読み込まれて実行されると、本開示の実施形態による手順または機能が、全面的に、または部分的に、生成される。コンピュータは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、コンピュータネットワーク、または別のプログラム可能な装置であってよい。コンピュータ命令は、コンピュータ可読記憶媒体に格納されてよく、またはあるコンピュータ可読記憶媒体から別のコンピュータ可読記憶媒体へ送信されてもよい。例えば、コンピュータ命令は、あるウェブサイト、コンピュータ、サーバ、またはデータセンターから、別のウェブサイト、コンピュータ、サーバ、またはデータセンターに有線(例えば、赤外線、電波、またはマイクロ波)方式で送信されてよい。コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータによってアクセス可能な何らかの使用可能な媒体であってよく、または1つ以上の使用可能な媒体を統合したサーバもしくはデータセンターなどのデータ記憶デバイスであってもよい。使用可能な媒体は、磁気媒体(例えば、フロッピーディスク、ハードディスク、または磁気テープ)、光媒体(例えば、DVD)、または半導体媒体であってよい。半導体媒体は、ソリッドステートドライブであってよい。
【手続補正40】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0336
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0336】
プロセスの連続番号が、本開示の様々な実施形態における実行順序を意味しないことを理解されたい。プロセスの実行順序は、プロセスの機能および内部論理に従って決定される必要があり、本開示の実施形態の実施プロセスに対するいかなる限定としても解釈されるべきではない。
【手続補正41】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0337
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0337】
当業者は、本明細書で開示されている実施形態で説明されている例と組み合わせて、ユニットとアルゴリズムステップが、電子ハードウェアまたはコンピュータソフトウェアと電子ハードウェアとの組み合わせによって実施され得ることに気づくことができる。機能がハードウェアによって行われるかソフトウェアによって行われるかは、技術的解決策の具体的な用途と設計上の制約条件しだいで決まる。当業者は、具体的な用途ごとに異なる方法を使用して説明されている機能を実施できるが、その実施態様が本開示の範囲を超えると考えられるべきではない。
【手続補正42】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0339
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0339】
開示で提供されるいくつかの実施形態において、開示されているシステム、装置、および方法が別のやり方で実施されてもよいことを理解されたい。例えば、説明されている装置の実施形態は一例にすぎない。例えば、ユニットへの分割は論理的な機能分割にすぎず、実際の実施態様の際には別の分割であってもよい。例えば、複数のユニットまたはコンポーネントが組み合わされるか、または別のシステムに統合されてもよく、またはいくつかの特徴は無視されてもよく、または行われなくてもよい。加えて、表示または論述されている相互結合または直接結合または通信接続は、いくつかのインターフェースによって実施されてよい。装置またはユニット間の間接結合または通信接続は、電子的形態、機械的形態、または別の形態で実施されてよい。
【手続補正43】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0341
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0341】
加えて、本開示の実施形態における機能ユニットは、1つの処理ユニットに統合されてよく、またはユニットの各々が物理的に単独で存在してもよく、または2つ以上のユニットが1つのユニットに統合されてもよい。
【手続補正44】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0342
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0342】
機能がソフトウェア機能ユニットの形態で実施され、独立した製品として販売または使用される場合は、機能がコンピュータ可読記憶媒体に格納されてよい。そのような理解に基づくと、本開示の技術的解決策は本質的に、または従来技術に寄与する部分は、または技術的解決策の一部は、コンピュータソフトウェア製品の形態で実施されてよい。コンピュータソフトウェア製品は記憶媒体に格納され、本開示の実施形態で説明されている方法のステップの全部または一部を行うことをコンピュータデバイス(パーソナルコンピュータ、サーバ、ネットワークデバイスなどであってよい)に命令するいくつかの命令を含む。記憶媒体は、USBフラッシュドライブ、リムーバブル・ハード・ディスク、読み取り専用メモリ(read-only memory、ROM)、ランダム・アクセス・メモリ(random access memory、RAM)、磁気ディスク、光ディスクなど、プログラムコードを格納できるあらゆる媒体を含む。
【手続補正45】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0343
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0343】
前述の説明は、本開示の特定の実施態様にすぎず、本開示の保護範囲を限定することが意図されるものではない。本開示開示されている技術的範囲内で当業者によって容易く考え出されるいかなるバリエーションまたは置換も、本開示の保護範囲内に入るものとする。したがって、本開示の保護範囲は、特許請求の範囲の保護範囲に従うものとする。
【国際調査報告】