(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-06
(54)【発明の名称】食品を加熱する装置及び方法
(51)【国際特許分類】
A23L 13/00 20160101AFI20241029BHJP
A22C 11/00 20060101ALI20241029BHJP
A22C 11/02 20060101ALI20241029BHJP
A23L 13/60 20160101ALI20241029BHJP
【FI】
A23L13/00 Z
A22C11/00
A22C11/02
A23L13/60 A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024524432
(86)(22)【出願日】2022-10-07
(85)【翻訳文提出日】2024-05-27
(86)【国際出願番号】 EP2022077897
(87)【国際公開番号】W WO2023072552
(87)【国際公開日】2023-05-04
(32)【優先日】2021-10-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】503209940
【氏名又は名称】アルベルト ハントマン マシネンファブリク ゲーエムベーハー ウント ツェーオー.カーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123995
【氏名又は名称】野田 雅一
(72)【発明者】
【氏名】ボルカス, ペーター
(72)【発明者】
【氏名】バーグマン, マルティン
(72)【発明者】
【氏名】エバーハルト, ケビン
【テーマコード(参考)】
4B011
4B042
【Fターム(参考)】
4B011BA03
4B011BA04
4B011BA05
4B011CA02
4B011CB03
4B011CC06
4B042AD03
4B042AP02
4B042AT10
(57)【要約】
食品(14)を加熱及び任意選択で調理する装置(1)は、成形管(2)と、成形管内で案内される充填スライド(8)と、充填スライドに関連する第1のキャップ(15)と、第2のキャップ(18)とを備え、2つのキャップ(15、18)がそれぞれ、互いに向き合い、間にキャビティ(33)を画定する凹面(16、21)を有し、食品が、充填スライドによりキャビティ(33)に供給され得、装置(1)は、加熱装置(27)によって食品を加熱するように構成される。装置(1)は、第2のキャップに空気弁(22)を備える。さらに、食品を加熱する対応する方法。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
食品(14)を加熱する装置(1)であって、
非導電性材料から作られた成形管(2)と、
前記成形管(2)内を動くことができるように案内される充填スライド(8)と、
前記充填スライド(8)に関連する第1のキャップ(15)と、
第2のキャップ(18)と
を備え、
前記第1のキャップ及び前記第2のキャップ(15、18)が、互いに向き合い、間にキャビティ(33)を画定する凹面(16、21)をそれぞれ有し、
前記食品(14)が、前記充填スライド(8)を介して前記キャビティ(33)に供給され得、
前記装置(1)が、前記キャビティ(33)内に配置された前記食品(14)を加熱するように構成された加熱装置(27)を備える、
装置(1)において、
前記第2のキャップ(18)に空気弁(22)を備えることを特徴とする、
装置(1)。
【請求項2】
前記キャップ(15、18)間に形成された前記キャビティ(33)が、前記空気弁(22)を介して排気され得ることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
常圧下の空気又は圧縮空気が、前記キャップ(15、18)間に形成された前記キャビティ(33)に前記空気弁(22)を介して供給され得ることを特徴とする、請求項1又は2に記載の装置。
【請求項4】
前記空気弁(22)が、円錐弁として構成されることを特徴とする、請求項1~3のいずれか一項に記載の装置。
【請求項5】
前記空気弁(22)が、前記第2のキャップ(18)と一体に形成されていることを特徴とする、請求項1~4のいずれか一項に記載の装置。
【請求項6】
前記第2のキャップ(18)が、前記成形管(2)に対して固定的に配置されていることを特徴とする、請求項1~5のいずれか一項に記載の装置。
【請求項7】
前記充填スライド(8)が、前記成形管(2)から完全に外に動かされ得、前記充填スライド(8)が、遮断される充填弁(11)を好ましくは備えることを特徴とする、請求項1~6のいずれか一項に記載の装置。
【請求項8】
前記第1のキャップ及び前記第2のキャップ(15、18)が、電極としてそれぞれ構成され、前記加熱装置(27)が、前記第1の電極及び前記第2の電極(15、18)の間に電圧を印加するように構成されることを特徴とする、請求項1~7のいずれか一項に記載の装置。
【請求項9】
食品(14)を加熱する方法であって、食品(14)が、成形管(2)内を動くことができるように案内される充填スライド(8)を介して、互いに向き合う凹面(16、21)をそれぞれ備える第1のキャップ及び第2のキャップ(15、18)によって画定されたキャビティ(33)へと充填され、前記食品(14)が前記キャビティ(33)に充填されると、前記キャビティ(33)内に配置された前記食品(14)が、加熱装置(27)によって少なくとも局所的に加熱される、方法において、前記キャビティ(33)が、前記食品(14)が前記キャビティ(33)内に充填される前に空気弁(22)を介して排気されることを特徴とする、方法。
【請求項10】
前記充填スライド(8)が、前記キャビティ(33)に前記食品(13)が充填される間、前記成形管(2)内で動かされ、好ましくは、前記キャビティ(33)に充填される前記食品(14)の充填圧力によって少なくとも支援されることを特徴とする、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記キャビティ(33)に充填される前記食品(14)の充填圧力が、少なくとも10bar、好ましくは少なくとも15bar、より好ましくは15~25barであることを特徴とする、請求項9又は10に記載の方法。
【請求項12】
前記充填スライド(8)が、前記成形管(2)からの前記食品(14)の放出のために前記成形管(2)から完全に外に動かされることを特徴とする、請求項9~11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記食品(14)が、前記キャビティ(33)内に圧縮空気を供給することによって、又は前記キャビティ(33)内に圧縮空気を供給することによって支援されて、前記成形管(2)から放出され、前記圧縮空気が、好ましくは、排気に使用される前記空気弁(22)を介して前記キャビティ(33)に供給されることを特徴とする、請求項9~12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
前記第1のキャップ及び前記第2のキャップ(15、18)が、電極としてそれぞれ構成されること、並びに、電流が、前記第1の電極及び前記第2の電極(15、18)の間に電圧を印加することによって前記食品(14)内に発生することを特徴とする、請求項9~13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
コレット(26)が設けられ、前記食品(14)が加熱される間、前記充填スライド(8)を少なくとも一時的に固定することを特徴とする、請求項9~14のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、好ましくは、食品を少なくとも部分的に調理するために、食品を加熱する装置及び方法に関する。
【発明の概要】
【0002】
導電性の食品に電流を通すことによって食品をオーム加熱又は調理する装置は、例えば、米国特許第3,167,000号又は米国特許第4,642,847号から既に知られている。国際公開第00/76330A1号には、食料製品を連続的に生産するシステムが記載されている。オーム加熱により食品を処理する方法は、欧州特許第3032956B1号から生じる。欧州特許第2895014B1号には、10MHz~50MHzの範囲内の周波数を有する電流を印加することによって食品の塊を低温殺菌する装置が開示されている。その装置では、凸状に湾曲した電極が使用されている。オーム加熱の別法として、食品は、熱伝導又は電磁放射によってエネルギーを供給することによって加熱されてもよい。
【0003】
従来の装置及び方法は、食品が、局所的な過剰な加熱又は燃焼なしに、比較的均一且つ均質に加熱又は調理され得るという利点を有するが、同時に、従来の装置及び方法の性能には限りがある。
【0004】
本発明の目的は、従来の装置及び方法と比較して、より高い生産性を可能にする、食品を加熱する装置及び方法を提供することである。
【0005】
この目的は、請求項1の特徴を有する装置によって、又は請求項9の特徴を有する、食品を加熱する方法によって満たされる。本発明の有利なさらなる発展形態は、従属請求項において示されている。
【0006】
本発明による装置、及び本発明による方法は、ソーセージ肉又はパスタなど、ペースト状食品の加熱、場合により調理にも特に適している。ソーセージ肉が食品として使用されるとき、例えばホットドッグソーセージ又はいわゆるウィンナソーセージである、予調理された、又は既に完全に調理されたソーセージ製品が、本発明の装置又は方法によって処理の間に生産され得る。
【0007】
装置で使用される成形管は、必ずしも円形の円筒形状を有する必要はない。成形管は、円形の内部断面を有してもよいが、例えば楕円形、正方形、多角形など、他の形状を有してもよい。成形管は、さらに、耐熱性が十分でなければならない、すなわち例えば80℃、好ましくは100℃、又はさらに好ましくは少なくとも120℃の温度に簡単に耐えなければならない非導電性材料、又は概ね非導電性材料から作られなければならない。
【0008】
成形管は、比較的高い内圧でも変形しないほど十分な機械的強度でなければならない。これは、例えば、少なくとも0.5cm、好ましくは少なくとも1cm、より好ましくは少なくとも1.5cmの適当な壁厚によって達成され得る。
【0009】
成形管は、(例えば窓のような)部分的又は全体的に透明材料を含んでもよい。これは、食品が加熱されるときに食品の過程、特に視覚の変化を視覚的に、又はビジョンシステムを用いて認識又は監視することができるという利点を有する。透明材料に加えて、又は透明材料の代替として、成形管は、少なくとも部分的にセラミック材料を含んでもよい。食品の観点から、成形管の材料が耐摩耗性を有する、及び/又は非粘着作用を有することが有利である。
【0010】
充填スライドは、成形管内で動くことができるように案内される。この充填スライドは、理論上は、充填スライドの外側断面が成形管の内側断面に適合するが若干小さくなるように形作られる。充填スライドは、中空であってもよく、このように、キャビティへの食品の供給のためのラインの一部であってもよい。この形態において、充填スライドは、充填管と称されてもよい。
【0011】
装置には、食品がその間のキャビティに受容され得る2つのキャップ、言い換えれば、充填スライドに関連する第1のキャップ、及び充填スライドとは反対側に配置される第2のキャップが設けられる。両方のキャップは、食品を受容するためのキャビティを間に画定する、互いに向かい合う凹面を有する。ここにおける「凹面」とは、キャビティに面するそれぞれのキャップの面の少なくとも一部が凹状であるが、キャビティに面するキャップの面全体が凹状であってもよいことを意味する。そのような凹面は、完成した食品のその後の形に関して、及び食品への入熱に関して好ましいことが分かった。
【0012】
本発明によれば、装置は、第2のキャップに空気弁を備える。以下の説明から明らかになるように、この手段は、本発明による装置の特に高い生産性に関して非常に有利であることが分かった。「空気弁」とは、空気が弁を通ることができることを意味する。本発明の文脈における「第2のキャップに」とは、空気弁が、第2のキャップ内、第2のキャップに、又は第2のキャップの隣に、但しいずれの場合もキャビティの充填スライドとは反対に配置された側に配置され得ることを意味する。
【0013】
キャップ間に形成されるキャビティは、好ましくは空気弁によって排気されてもよく、すなわち、常圧と比較すると、負圧がキャビティ内で発生され得る。この目的のため、装置は、空気弁による排気を引き起こすことができるようにするために、真空源若しくは真空ポンプを備える、又は真空源若しくは真空ポンプに連結されてもよい。
【0014】
装置は、キャビティ内に、例えば500mbar、好ましくは200mbar、又はさらに100mbar以下の負圧を発生させるように構成されてもよい。
【0015】
食品が充填スライドを介してキャビティに導入される前に、キャビティの排気が空気弁を介して少なくとも部分的に、しかし好ましくは完全に完了される。これは、第一に、食品がキャビティに行き渡る常圧に抗して充填される場合よりも迅速にキャビティに食品が充填され得るという利点をもたらす。第二に、キャビティ内のより低い背圧は、充填についてのエネルギー必要量を低減させる。第三に、食品の充填のときに食品に望ましくない空気が混じる危険が低減される。
【0016】
装置は、第1のキャップと第2のキャップとの間に、結果的にキャップ間に配置された食品を流れる電流になる電圧を印加するように構成され得る。この目的のため、2つのキャップは、電極として構成されることが好ましく、加熱装置のような装置は、それ自体の電源又は外部電源への接続部を備える。装置は、ある時間だけ、又はある時間間隔にわたって2つの電極間に電圧を印加するように構成される制御装置を備えてもよい。言うまでもなく、食品は、電流が印加されると加熱可能であるために、導電性でなければならない。
【0017】
銅合金は、電極の材料として特に効果的であることが分かった。少なくともキャビティに面する電極の面は、導電性を向上させるため、及び腐食を防ぐために、任意選択で銀層でコーティングされてもよく、銀被膜は、5マイクロメートル~20マイクロメートルの厚さを有することが好ましい。
【0018】
オーム加熱の別法として、又はそれに加えて、装置は、電磁放射を用いて食品を加熱又は場合により調理するように構成されてもよい。この実施形態において、例えば、マイクロ波発振器が装置の加熱装置として設けられてもよく、キャビティに配置される食品は、マイクロ波発振器によって発生するマイクロ波に曝されてもよい。
【0019】
加えて、又は別法として、装置は、熱伝導によって食品を加熱するように構成されてもよい。この構成において、加熱装置は、例えば、加熱装置が成形管に埋め込まれた加熱カートリッジ又は成形管を収容する加熱液槽を備えるので、成形管が熱をキャビティに配置された食品に伝える前に成形管を最初に加熱するために設けられ得る。
【0020】
圧縮空気がキャップ間に形成されるキャビティに空気弁を介して供給されてもよいことが考えられる。この目的のため、装置は、圧縮空気源を装備する、又は圧縮空気源に連結可能であってもよい。キャビティへの圧縮空気の供給は、空気弁の反対側における完成した処理済み食品の除去若しくは排出を支援し、著しく簡単にすることができ、又は、成形管を掃除することに使用されてもよい。
【0021】
キャップ間のキャビティが空気弁を介して排気され得、空気が換気のために常圧下でこのキャビティに供給され得る、又は圧縮空気が供給され得る実施形態は、特に好ましい。したがって、この実施形態において、空気弁は二重機能を有する。常圧下の空気か圧縮空気のどちらかが供給され得る場合、空気弁は、三重機能を有する。既に、換気は、充填スライドが後退されるときに食品の変形を回避するという利点をもたらすことができる。
【0022】
設計の観点から、円錐弁として空気弁を構成することが有利であることが分かった。そのような円錐弁は、必要な圧力に耐えることができ、小さく、したがって、必要に応じて少なくとも部分的に成形管に据え付けられてもよい。円錐弁はさらに、正確な作動及び信頼性の高い閉鎖を可能にする。
【0023】
装置の構造は、空気弁が第2のキャップと一体に構成される場合、特に単純になる。これは、弁座(しかし、当然のことながら、それに対して動かされ得る弁本体ではない)が第2のキャップと一体に形成されることを意味する。このように、装置の構成要素の数が減少される。
【0024】
第2のキャップが成形管に対して固定的に配置されることが好都合であることが分かった。このように、第2のキャップは、特にしっかりと固定されてもよく、特に処理済み食品が排出されるとき、排出圧力についてのカウンタベアリング(counter bearing)としての役割を果たすことができる。
【0025】
一代替実施形態において、第2のキャップは、成形管に対して動くことができるように取り付けられる。これによって、(任意選択で第2の電極として構成されてもよい)第2のキャップは、食品が加熱された後にその食品が排出され得るキャビティ内の開口を形成するように成形管に対して変位することが可能になる。
【0026】
充填スライドは、成形管から完全に外に動かされ得ることが好ましい。これは、充填スライドが成形管に挿入され得る同じ開口を通って処理済み食品を放出することを可能にする。充填スライドは、成形管に再び導入され得るようにするために食品が放出された後に比較的迅速且つ安全に戻すことができるようにするために、充填スライドが成形管に対する軸方向アライメントを維持する、又は再びそれを確実に呈するように、成形管から完全に外に動かされる位置に適当に案内又は取り付けられることが好都合である。
【0027】
有利な一実施形態において、充填スライドは、遮断される充填弁を備える。遮断される充填弁は、食品が充填スライドによってキャビティに充填される場合にしか開放されない。遮断は、予め決められた最大体積の食品が常にキャビティに充填されることを確実にすることができる。
【0028】
充填スライドが中空充填管として構成されることが考えられる。或いは、充填スライドは、充填スライドの外側に充填溝がある略U字形断面を有してもよい。しかし、中空充填管のような構成は、より遮断しやすいという利点を有する。
【0029】
装置は、コレットを備えてもよい。コレットは、例えば、成形管に取り付けられてもよく、充填スライドがコレット内部に一時的に取り付け又は締め付けられてもよい。この目的のため、コレットは、互いに対して可動な2つの締め付けジョーを備えてもよい。これは、食品が加熱されている間に成形管に対して固定的に充填スライドを少なくとも一時的に取り付けることができるという利点をもたらす。これは、食品の内部圧力による充填スライドの早期過ぎる外に向かう動き、及び処理中の食品の破壊を防ぐ。
【0030】
コレットは導電性に構成されることが特に好ましい。これにより、例えば、食品がオーム加熱により加熱される場合、電極として構成され充填スライドに設けられる第1のキャップに電流を供給することが可能になる。コレットは、充填スライドのキャップ(電極)への電気及び熱(締め付けジョーに統合された加熱作用(heating))の局所伝達に使用されてもよい。充填スライドの配置及び保持は、起動可能な外部機械ストッパによって実行又は支援されてもよい。
【0031】
装置は、さらなる構成要素として排出器を備えてもよい。排出器は、ロッド形に構成されてもよい。排出器は、食品が加熱され第1のキャップ並びに第2のキャップの両方が成形管から除去された後、成形管から食品を押し出すことに使用され得る。排出器は、任意選択で、食品が成形管から排出されるときに成形管の内壁を機械的に掃除するための可撓性掃除リップを備えてもよい。
【0032】
食品を加熱、場合により調理又は茹でる、本発明による方法において、食品は、充填スライドにより成形管のキャビティに充填され、次いで、全体的又は少なくとも局所的に加熱される。この方法は、上述した変形形態のうちの1つの装置により行われ得る。本発明によれば、キャビティは、食品がこのキャビティ内に充填される前に空気弁を介して排気され、すなわちキャビティ内に常圧と比較して負圧が発生することがもたらされる。これは、抵抗がより低いので、食品を充填しやすくし、エネルギー需要を減少させ、それと同時に、食品への望ましくない空気の混合及び場合により蒸気泡の形成が防止、又は少なくとも著しく減少される。
【0033】
充填スライドは、キャビティに食品が充填される間、成形管内で変位されることが好ましい。この変位は、キャビティに充填される食品の充填圧力、すなわち一種の反動作用(recoil effect)によって引き起こされる。スティックスリップ現象を回避するため、充填スライドの動きは、絞り弁によって調整されてもよい。キャビティ充填の間の充填スライドの変位の利点は、キャビティをはじめは比較的小さく保つことができ、このようにして迅速に排気することができ、これが生産性を向上させることである。
【0034】
キャビティに充填される食品の充填圧力を、比較的高い、少なくとも10bar、好ましくはさらに少なくとも15bar、より好ましくは15bar~25barの範囲内とすることが好都合であることが分かった。これらの圧力によって、キャビティが迅速に充填され、充填スライドが成形管から押し出され得る。実施形態において、この押出しは、成形管から外に充填スライドを変位させるための能動駆動装置の必要がなくても可能である。
【0035】
充填スライドは、食品が成形管から放出され得るように、成形管から完全に外に動かされ得ることが好ましい。このように、充填スライドは、ある意味で、食品が加熱後に放出され得る開口を解放する。
【0036】
成形管から食品を放出、又はいわば排出することは、圧縮空気をキャビティに供給することによって達成又は少なくとも支援され得る。放出又は排出のための機械的構成要素を回避することによって、装置は、複雑さが減り、掃除しやすくなる。
【0037】
放出に使用される圧縮空気を、排気に使用される空気弁を介してキャビティに供給することが特に好ましい。したがって、これは、排気だけでなく、キャビティからの食品の放出の支援という二重機能を有する。
【0038】
1つの実施形態において、食品が加熱される間に充填スライドをある位置に少なくとも一時的に固定するコレットが設けられてもよい。コレットは、任意選択で、導電性であってもよく、このように、食品をオーム加熱によって加熱するために食品に対する及び食品を通る電流を供給することに使用されてもよい。
【0039】
方法の一変形形態において、例えば、ロッド形排出器は、成形管から加熱された食品を機械的に押し出すことに使用される。この場合、2つのキャップが、押出しプロセスよりも前に成形管から除去されることが好都合である。排出器は、任意選択で、食品の押出しのときに成形管の内壁を機械的に掃除するための可撓性掃除リップを備えてもよい。
【0040】
導入部で既に述べたように、食品は、例えば、ペースト状の塊、又はいわゆるフォースミート、例えば生地又はソーセージ肉であってもよい。
【0041】
本発明による装置及び本発明による方法におけるオーム加熱の場合のオプションにおいて2つの電極間に使用される電圧は、150V~650Vの範囲内であることが好ましい。食品の処理の間のアンペア数は、例えば、1~5Aの値に達し、加熱の間の電力は、0.5~2.5kW、好ましくは1~1.5kWであってもよい。オーム加熱による食品の処理の継続期間として、例えば、10s~45sの期間が好ましいことが分かった。どの値が最適であるかは、例えば、食品の種類、並びに適用可能ならば食品の濃度及び/又は水分量に応じて決まる。
【0042】
この点において、装置の文脈に記載されるすべての特徴は、本発明による方法及びその変形形態にも適用され、逆に、方法の文脈に記載される特徴は、装置に適用されてもよいことに留意すべきである。
【0043】
本発明の有利な実施形態は、図面を参照して、以下でより詳細に示される。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【
図1】本発明による装置の第1の実施形態の重要な構成要素を示す概略図である。
【
図2】第1の状態にある、
図1の実施形態を示す図である。
【
図3】第2の状態にある、
図1の実施形態を示す図である。
【
図4】第3の状態にある、
図1の実施形態を示す図である。
【
図5】第4の状態にある、
図1の実施形態を示す図である。
【
図6】第5の状態にある、
図1の実施形態を示す図である。
【
図7】第6の状態にある、
図1の実施形態を示す図である。
【
図8】第7の状態にある、
図1の実施形態を示す図である。
【
図9】第1の状態にある、本発明による装置の第2の実施形態を示す図である。
【
図10】第2の状態にある、
図9の実施形態を示す図である。
【
図11】第3の状態にある、
図9の実施形態を示す図である。図を通して、同一又は対応する構成要素には、同じ参照符号が付与されている。以下に述べられる装置の構成要素及びパラメータは共に、装置を動作させるときの生産性の最も高い向上を可能にするが、個別に又は任意の副組合せで独立した発明を示すこともできる。
【発明を実施するための形態】
【0045】
図1は、食品を加熱する、本発明による装置1の様々な実施形態の個々の構成要素の簡略化された概略図を示す。装置1は、成形管2を備える。成形管は、略円筒形の外面3を有することができ、非導電性材料から作られてもよく、特に全体的又は少なくとも部分的にプレキシグラスなどの透明材料から作られてもよい。成形管2がセラミックから形成されることも考えられる。成形管2は、内壁5によって画定される内部4を有する。本実施形態において、内部4の中央セクションは、同様に、円筒形であるが、内部4は、任意の他の断面形状を有してもよい。本実施形態において、内部4は、例えば、0.5cm~4cmの直径を有してもよいが、より大きな値も考えられる。内部4は、内部の端部にそれぞれ第1の開口6及び第2の開口7を備える。
【0046】
充填スライド8は、成形管2に対して動くことができ、成形管2の内部4に少なくとも部分的に挿入されるようにもたらされる。充填スライド8の外輪郭は、成形管の内部4の断面に適合するように構成されるが、第1の開口6において内部4を封止するために、内部4の断面よりも最小限に小さいサイズにされ、但し依然として内部4において比較的簡単に動くことができることが好ましい。したがって、本実施形態において、充填スライド8の外輪郭9は円形とされ得る。
【0047】
本実施形態において、充填スライド8は、充填管、すなわち、充填スライドの内部に、例として円錐弁として本発明において構成される充填弁11によって(
図1において左の)遠位端において閉じられるライン10を含む充填管として構成される。充填スライド8は、例えば、概略的に示される可撓性供給ライン12を介して、加熱されるべき食品14を受容するリザーバ13と連通している。食品14は、例えば、生地又はソーセージ肉である、ペースト状であってもよい。食品14は、ポンプ(図示せず)などの適当な搬送装置を用いて、供給ラインを経て充填スライド8に搬送され得る。
【0048】
充填スライド8は、充填スライドの(
図1の左の)遠位端に、第1のキャップ15を備える。キャップ15は、内部4の方を向く凹面16を備える。充填弁11の開口は、凹面16のほぼ中央に配置される。
【0049】
成形管2は、第2の開口7の領域内に段17を備える。キャップ本体19を有する第2のキャップ18は、段17に挿入され得る。キャップ本体19は、段17に挿入され得るフランジ20を備える。第2のキャップ18は、成形管2の内部4又は充填スライド8の凹面16のそれぞれの方を向く凹面21を備える。
【0050】
第2のキャップ18の空気弁22を形成する弁要素23は、キャップ本体19内に動くことができるように取り付けられる。本実施形態において、空気弁22は、円錐弁として構成され、空気弁の開口は、第2のキャップ18の凹面21のほぼ中央に配置される。空気ライン24は、空気弁22を、真空源25、例えば真空ポンプに連結する。
【0051】
コレット26は、第1の開口6の領域内で成形管2内に配置される。コレット26は、開位置と締め付け位置との間において互いに対して動くことができる2つの締め付けジョー26a、26bを備える。開位置において、締め付けジョー26aと締め付けジョー26bとの間の間隔は、締め付けジョー26aと締め付けジョー26bとの間を充填スライド8が通ることができるほどの十分な大きさがある。
【0052】
さらなる構成要素として、装置1は、装置1の制御装置28に接続され得る加熱装置27を備える。加熱装置27は、成形管2内に配置された食品14を加熱するためのエネルギーをもたらすことに使用される。この目的のため、加熱装置27は、様々な方法で構成され得る。例えば、加熱装置は、マイクロ波放射29を発生させ、そのマイクロ波放射を成形管2に配置された食品14に向ける、マイクロ波発振器であってもよい。或いは、加熱装置は、熱の吸収のために成形管2が埋め込まれる液槽であってもよく、若しくは液槽を備えてもよく、及び/又は、加熱装置27は、成形管2に当接する、若しくは成形管2の壁に埋め込まれ得る電気抵抗素子を備えてもよい。さらなる一実施形態において、加熱装置27は、電源を有する又は備え、本明細書において以下に説明されるように、成形管2内に配置された食品をオーム加熱するように構成されてもよい。この実施形態において、第1のキャップ15及び第2のキャップ18はそれぞれ、第1の電極及び第2の電極として構成され、すなわち導電性材料から作られる。第1の電極及び第2の電極15、18の凹面16、21は、任意選択で、例えば銀から作られる被膜が施されてもよい。この実施形態において、コレット26及び充填スライド8も導電性である、若しくは導電性材料から形成されることが好ましく、送電線30は、加熱装置27からそれぞれ第2のキャップ18又はコレット26へ延びる。
【0053】
さらなる構成要素として、装置は、略ロッド形排出器31を処置する(dispose)。排出器は、可撓性材料から形成されるリング形掃除リップ32を備える。掃除リップ32は、排出器31が内部4を通って右から左に押されるとき、成形管2の内部4の内壁5を機械的に掃除することを可能にするようなサイズにされる。
【0054】
明瞭にするため、
図2には装置1のいくつかの構成要素はもはや示されていない。装置1は第1の状態にある。充填スライド8は、成形管2の内部4に可能な限り挿入される。コレット26は、コレットの開位置に配置される。第2のキャップ18は、成形管2の第2の開口7にある段17に挿入される。第1のキャップ15及び第2のキャップ18は、互いに接触する、又は互いに対して最小距離だけ間隔を置いて配置される。2つのキャップ15、18の凹面16、21は、2つのキャップ15、18間にキャビティ33を形成する。
【0055】
空気弁22は、弁要素23が左の方に向けて後退される、空気弁の開位置にある。真空源25は、空気ライン24を経て、キャビティ33が空気弁22を介して排気されることを確実にする。キャビティ33の空気圧は、500mbar未満、好ましくは200mbar未満、又はさらに100mbar未満の値まで低減され得る。
【0056】
図3は、第2の状態にある装置1を示す。
図2に示される第1の状態から始まり、円錐弁として構成される空気弁22の弁要素23が空気弁の弁座内へと右に動かされているので、空気弁22は、閉じられている。これによってキャビティ33の排気は完了する。これは、その後の食品14によるキャビティ33の充填が、著しく低い抵抗による反作用を受けるという利点に加えて、キャビティが充填されるときにキャビティ33内に含まれる空気が食品14と混ざり、食品が加熱される又は調理されるときに場合により破裂し食品を破壊するおそれがある望ましくない泡をそこに形成する危険が低減するという利点をもたらす。
【0057】
図4は、第3の状態、言い換えればキャビティ33への食品の充填の開始のときの装置1を示す。この状態において、充填弁11は開いている。(一般にペースト状の)食品14は、リザーバ13から供給ライン12を経て充填スライド8へ送達される。食品14は、例えば10bar~25barの非常に高い圧力下で、充填スライド8内部のライン10に充填され、充填弁11を通ってキャビティ33に入れられる。キャビティ33内の食品14の内部圧力は、充填スライドのための推進力として働き、充填スライド8を右手側に動かす。その理由は、第1のキャップ18が、充填スライド8よりもしっかりと成形管2に対して取り付けられているからである。これは、既に(小さな)空間が第1のキャップ15と第2のキャップ18との間に形成されている
図4において見ることができる。当然のことながら、キャビティ33は、食品14が充填され始めるともはや空ではなく、キャビティには、食品14が完全に充填されることさえあり得る(一般に完全に充填されることになる)。2つのキャップ15、18間の空間が全体的に又は部分的に充填されても、本発明の文脈における用語「キャビティ」33は、整合性を取る理由で使用される。
【0058】
図5は、食品14によるキャビティ33の充填が完了した第4の状態にある装置1を示す。第1のキャップ15と第2のキャップ18との間の空間全体に食品14が充填される。
【0059】
充填スライド8の充填弁11は、遮断される。コレット26の締め付けジョー26a、26bは、閉位置を取る。閉位置において、コレット26の締め付けジョー26a、26bは、締め付けジョー26aと締め付けジョー26bとの間にある充填スライド8を締め付け、以て充填スライドは成形管2に対して固定的に取り付けられる。
【0060】
この状態において、食品14の加熱が実施され得る。上記で説明したように、加熱装置27は、キャビティ33に含まれる食品14の部分に熱を供給することに使用される。これは、成形管2を経る熱伝導によって、例えばマイクロ波放射29である電磁放射を供給することによって、又は、電圧がコレット26及び電極として構成される第1のキャップ15と第2のキャップ18との間の導電性充填スライド8を経て印加される、オーム加熱によって行われ得る。電流は、さらに導電性である食品14を流れ、食品14の電気抵抗によって熱に変換され、この熱が、食品14を少なくとも局所的に、好ましくは全体的且つ均質に加熱する。「加熱」とは、食品の温度が例えば少なくとも5℃上昇し、以て食品14が任意選択で調理されることもあることを意味する。電極として構成される2つのキャップ15、18間の電圧は、例えば、150V~650Vであり、例えば、5秒~45秒間印加されてもよい。
【0061】
図6は、第5の状態にある装置を示す。
図5に示される状態から始まり、コレット26は、その開位置を取っている。充填スライド8は、右手側の方へと動かされ、成形管2から完全に除去されている。第2のキャップ18を含むアセンブリも、段17から外へ動かされ、成形管2から完全に除去されている。加熱された食品14は、依然として成形管2の内部4に配置されている。食品14の両端の形状は、キャップ15、18の凹面16、21によって画定される、又はキャップ15、18の面16、21の形状にそれぞれ対応する。
【0062】
図7は、第6の状態にある装置1を示す。充填スライド8及び第2のキャップ18を含むアセンブリが成形管2から除去されると、成形管2は、充填スライド8及び第2のキャップ18のアライメント34から外に動かされている。これを行う1つのオプションは、成形管2をガイド35に取り付け、充填スライド8に対してガイドに沿ってオフセットすることである。他のオプションは、成形管2(又は複数のそのような成形管2)を、例えば、回転ドラム36であるキャリア36に配置し、キャリア36を用いてアライメント34から外に動かすことである。他のオプションは、成形管2を静止させておきながら、成形スライダ8及び第2のキャップ18を含むアセンブリを動かすことである。
【0063】
次に、成形管2の内部4が排出器31に対して整列される。排出器は、第1の開口6を通って成形管2の内部に挿入される。排出器31が左手側の方に向けて動かされると、掃除リップ32が内部4の内壁5に沿ってスワイプし、こうして内壁5を掃除する。第2の開口7は、自由又は開放である。
【0064】
図8は、第7の状態にある装置1を示す。排出器31は、
図7の状態から始まり、排出器31の遠位端にある掃除リップ32が成形管2の第2の開口7から出るほど、成形管2の内部4を通って遠くに動かされている。このように、加熱された(又は調理された)食品14は、成形管2から排出又は放出される。その結果、装置1又は方法はそれぞれ、例えば、ホットドッグソーセージであるソーセージ又は生地から(予)焼成されたスティックなど、加熱された、予め調理された、又はさらに調理済み食品を製造する。
【0065】
食品14の放出に続いて、装置1は
図2に示される第1の状態に再び戻り、サイクルがもう一度始まる。
【0066】
図9は、本発明による装置1のさらなる一実施形態を示す。第1の実施形態と同様に、第2のキャップ18を含むキャップ本体19は、成形管2に対して固定される。キャップ本体19は、この目的のため、成形管2にしっかりと取り付けられてもよい。
【0067】
さらなる相違点として、空気弁22が、空気ライン24を経て真空源25だけでなく選択的に圧縮空気源37にも連結され得る。圧縮空気源37の代わりに、要素37は単に、周囲空気(常圧)への接続部であってもよい。方向制御弁38は、制御装置28によって作動されてもよく、空気弁22が常に真空源25か圧縮空気源37のどちらかだけに流体連結されることを確実にする。
【0068】
食品14の充填及び加熱は、食品14が充填スライド8を経て充填される前のキャビティ33の排気を含めて、第1の実施形態と類似的に行われる。
図9は、食品14の加熱が完了し充填スライド8が成形管2から完全に除去されている状態にある装置1を示す。
図10は、第2の状態にある
図9による実施形態を示す。空気弁22は、
図9に示される状態から始まり、開放されており、方向制御弁38により圧縮空気源37又は常圧下の周囲空気に連結されている。したがって、空気又は圧縮空気は、第2のキャップ18の空気弁22によってキャビティ33内に送られる。
【0069】
図11に示されるように、圧縮空気は、加熱された食品14が成形管2から右手側に放出又は排出されることを確実にする。第2のキャップ18又は第2のキャップのキャップ本体19は、成形管2に対して固定的に連結されているので、カウンタベアリングとしての役割を果たす。それと同時に、圧縮空気は、内部4の内壁5上の掃除効果を有することができる。
【0070】
図示し記載した実施形態に基づいて、本発明による装置及び本発明による方法は、多くの方法で修正可能である。例えば、第2の実施形態において、常圧での空気弁22によるキャビティ33の換気が成形管2から
図11に示されるように食品14を排出するのに既に十分である場合、圧縮空気源37及び方向制御弁38は省かれてもよいことが考えられる。空気弁22は、キャップ本体19と一体に形成されてもよいが、必ずしもそうでなくてもよい。例えば、空気弁は、成形管2の壁に、キャップ18と隣り合って配置されてもよい。より高い温度又はより長い処理時間の場合、キャビティ33内の物品は殺菌されてもよい。
【手続補正書】
【提出日】2024-05-27
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
食品(14)を加熱する装置(1)であって、
非導電性材料から作られた成形管(2)と、
前記成形管(2)内を動くことができるように案内される充填スライド(8)と、
前記充填スライド(8)に関連する第1のキャップ(15)と、
第2のキャップ(18)と
を備え、
前記第1のキャップ及び前記第2のキャップ(15、18)が、互いに向き合い、間にキャビティ(33)を画定する凹面(16、21)をそれぞれ有し、
前記食品(14)が、前記充填スライド(8)を介して前記キャビティ(33)に供給され得、
前記装置(1)が、前記キャビティ(33)内に配置された前記食品(14)を加熱するように構成された加熱装置(27)を備える、
装置(1)において、
前記第2のキャップ(18)に空気弁(22)を備えることを特徴とする、
装置(1)。
【請求項2】
前記キャップ(15、18)間に形成された前記キャビティ(33)が、前記空気弁(22)を介して排気され得ることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
常圧下の空気又は圧縮空気が、前記キャップ(15、18)間に形成された前記キャビティ(33)に前記空気弁(22)を介して供給され得ることを特徴とする、請求項1又は2に記載の装置。
【請求項4】
前記空気弁(22)が、円錐弁として構成されることを特徴とする、請求項
1又は2に記載の装置。
【請求項5】
前記空気弁(22)が、前記第2のキャップ(18)と一体に形成されていることを特徴とする、請求項
1又は2に記載の装置。
【請求項6】
前記第2のキャップ(18)が、前記成形管(2)に対して固定的に配置されていることを特徴とする、請求項
1又は2に記載の装置。
【請求項7】
前記充填スライド(8)が、前記成形管(2)から完全に外に動かされ得、前記充填スライド(8)が、遮断される充填弁(11)を好ましくは備えることを特徴とする、請求項
1又は2に記載の装置。
【請求項8】
前記第1のキャップ及び前記第2のキャップ(15、18)が、電極としてそれぞれ構成され、前記加熱装置(27)が、前記第1の電極及び前記第2の電極(15、18)の間に電圧を印加するように構成されることを特徴とする、請求項
1又は2に記載の装置。
【請求項9】
食品(14)を加熱する方法であって、食品(14)が、成形管(2)内を動くことができるように案内される充填スライド(8)を介して、互いに向き合う凹面(16、21)をそれぞれ備える第1のキャップ及び第2のキャップ(15、18)によって画定されたキャビティ(33)へと充填され、前記食品(14)が前記キャビティ(33)に充填されると、前記キャビティ(33)内に配置された前記食品(14)が、加熱装置(27)によって少なくとも局所的に加熱される、方法において、前記キャビティ(33)が、前記食品(14)が前記キャビティ(33)内に充填される前に空気弁(22)を介して排気されることを特徴とする、方法。
【請求項10】
前記充填スライド(8)が、前記キャビティ(33)に前記食品(13)が充填される間、前記成形管(2)内で動かされ、好ましくは、前記キャビティ(33)に充填される前記食品(14)の充填圧力によって少なくとも支援されることを特徴とする、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記キャビティ(33)に充填される前記食品(14)の充填圧力が、少なくとも10bar、好ましくは少なくとも15bar、より好ましくは15~25barであることを特徴とする、請求項9又は10に記載の方法。
【請求項12】
前記充填スライド(8)が、前記成形管(2)からの前記食品(14)の放出のために前記成形管(2)から完全に外に動かされることを特徴とする、請求項
9又は10に記載の方法。
【請求項13】
前記食品(14)が、前記キャビティ(33)内に圧縮空気を供給することによって、又は前記キャビティ(33)内に圧縮空気を供給することによって支援されて、前記成形管(2)から放出され、前記圧縮空気が、好ましくは、排気に使用される前記空気弁(22)を介して前記キャビティ(33)に供給されることを特徴とする、請求項
9又は10に記載の方法。
【請求項14】
前記第1のキャップ及び前記第2のキャップ(15、18)が、電極としてそれぞれ構成されること、並びに、電流が、前記第1の電極及び前記第2の電極(15、18)の間に電圧を印加することによって前記食品(14)内に発生することを特徴とする、請求項
9又は10に記載の方法。
【請求項15】
コレット(26)が設けられ、前記食品(14)が加熱される間、前記充填スライド(8)を少なくとも一時的に固定することを特徴とする、請求項
9又は10に記載の方法。
【国際調査報告】