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特表2024-541036信号の符号化および復号化方法、装置、ユーザイクイップメント、ネットワーク側デバイス並びに記憶媒体
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-06
(54)【発明の名称】信号の符号化および復号化方法、装置、ユーザイクイップメント、ネットワーク側デバイス並びに記憶媒体
(51)【国際特許分類】
   G10L 19/00 20130101AFI20241029BHJP
   G10L 19/008 20130101ALI20241029BHJP
【FI】
G10L19/00 400A
G10L19/008 200
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024525517
(86)(22)【出願日】2021-11-02
(85)【翻訳文提出日】2024-04-26
(86)【国際出願番号】 CN2021128279
(87)【国際公開番号】W WO2023077284
(87)【国際公開日】2023-05-11
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ブルートゥース
(71)【出願人】
【識別番号】516180667
【氏名又は名称】北京小米移動軟件有限公司
【氏名又は名称原語表記】Beijing Xiaomi Mobile Software Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】No.018, Floor 8, Building 6, Yard 33, Middle Xierqi Road, Haidian District, Beijing 100085, China
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100108213
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 豊隆
(72)【発明者】
【氏名】ガオ,シュオ
(57)【要約】
本開示は、信号の符号化および復号化方法、装置、復号化側、符号化側並びに記憶媒体を提供し、通信技術分野に属する。該方法は、サウンドチャネルベースのオーディオ信号、オブジェクトベースのオーディオ信号、およびシーンベースのオーディオ信号のうちの少なくとも1つのフォーマットを含む混合フォーマットのオーディオ信号を取得し、そして、異なるフォーマットのオーディオ信号の信号特徴に基づいて、各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを決定し、その後、各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを用いて各フォーマットのオーディオ信号を符号化して、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を取得し、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を符号化コードストリームに書き込んで復号化側に送信することを含む。本開示によって提供される方法は、符号化の効率を向上させて符号化の難しさを軽減することができる。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
信号の符号化および復号化方法であって、符号化側に適用され、
サウンドチャネルベースのオーディオ信号、オブジェクトベースのオーディオ信号、およびシーンベースのオーディオ信号のうちの少なくとも1つのフォーマットを含む混合フォーマットのオーディオ信号を取得するステップと、
異なるフォーマットのオーディオ信号の信号特徴に基づいて、各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを決定するステップと、
各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを用いて各フォーマットのオーディオ信号を符号化して、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を取得し、前記各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を符号化コードストリームに書き込んで復号化側に送信するステップと、を含む、
ことを特徴とする信号の符号化および復号化方法。
【請求項2】
前記異なるフォーマットのオーディオ信号の信号特徴に基づいて、各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを決定するステップは、
前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号の信号特徴に基づいて、サウンドチャネルベースのオーディオ信号の符号化モードを決定するステップと、
前記オブジェクトベースのオーディオ信号の信号特徴に基づいて、オブジェクトベースのオーディオ信号の符号化モードを決定するステップと、
前記シーンベースのオーディオ信号の信号特徴に基づいて、シーンベースのオーディオ信号の符号化モードを決定するステップと、を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の信号の符号化および復号化方法。
【請求項3】
前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号の信号特徴に基づいて、サウンドチャネルベースのオーディオ信号の符号化モードを決定するステップは、
前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号の数を取得するステップと、
前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号の数が第1の閾値より小さいか否かを判断するステップと、
前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号の数が第1の閾値より小さい場合、前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号の符号化モードが、
オブジェクト信号符号化カーネルを用いて前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号における各オブジェクト信号を符号化することと、
入力された第1のコマンドライン制御情報を取得し、オブジェクト信号符号化カーネルを用いて、前記第1のコマンドライン制御情報に基づいて、前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号における少なくとも一部のオブジェクト信号を符号化することであって、前記第1のコマンドライン制御情報が、前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号のうち符号化する必要があるオブジェクト信号を指示し、前記符号化する必要があるオブジェクト信号の数が1以上であり且つ前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号の合計数より小さいことと、のうちの少なくとも1つであると決定するステップと、を含む、
ことを特徴とする請求項2に記載の信号の符号化および復号化方法。
【請求項4】
前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号の信号特徴に基づいて、サウンドチャネルベースのオーディオ信号の符号化モードを決定するステップは、
前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号の数を取得するステップと、
前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号の数が第1の閾値より小さいか否かを判断するステップと、
前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号の数が第1の閾値以上である場合、前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号の符号化モードが、
前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号を、サウンドチャネル数が前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号のサウンドチャネル数より少ない第1の他のフォーマットのオーディオ信号に変換し、前記第1の他のフォーマットのオーディオ信号に対応する符号化カーネルを用いて前記第1の他のフォーマットのオーディオ信号を符号化することと、
入力された第1のコマンドライン制御情報を取得し、オブジェクト信号符号化カーネルを用いて、前記第1のコマンドライン制御情報に基づいて、前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号における少なくとも一部のオブジェクト信号を符号化することであって、前記第1のコマンドライン制御情報が、前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号のうち符号化する必要があるオブジェクト信号を指示し、前記符号化する必要があるオブジェクト信号の数が1以上であり且つ前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号の合計数より小さいことと、
入力された第2のコマンドライン制御情報を取得し、オブジェクト信号符号化カーネルを用いて、前記第2のコマンドライン制御情報に基づいて、前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号における少なくとも一部のサウンドチャネル信号を符号化することであって、前記第2のコマンドライン制御情報が、前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号に含まれるサウンドチャネル信号のうち符号化する必要があるサウンドチャネル信号を指示し、前記符号化する必要があるサウンドチャネル信号の数が1以上であり且つ前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号に含まれるサウンドチャネル信号の合計数より少ないことと、のうちの少なくとも1つであると決定するステップと、を含む、
ことを特徴とする請求項2に記載の信号の符号化および復号化方法。
【請求項5】
各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを用いて各フォーマットのオーディオ信号を符号化して、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を取得することは、
前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号の符号化モードを用いて、前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号を符号化することを含む、
ことを特徴とする請求項3または4に記載の信号の符号化および復号化方法。
【請求項6】
前記オブジェクトベースのオーディオ信号の信号特徴に基づいて、オブジェクトベースのオーディオ信号の符号化モードを決定するステップは、
前記オブジェクトベースのオーディオ信号に対して信号特徴分析を行って分析結果を取得するステップと、
前記オブジェクトベースのオーディオ信号を分類して、第1の種類のオブジェクト信号セットと第2の種類のオブジェクト信号セットとを取得するステップであって、第1の種類のオブジェクト信号セットと第2の種類のオブジェクト信号セットとはいずれも少なくとも1つのオブジェクトベースのオーディオ信号を含むステップと、
前記第1の種類のオブジェクト信号セットに対応する符号化モードを決定するステップと、
前記分析結果に基づいて前記第2の種類のオブジェクト信号セットを分類して少なくとも1つのオブジェクト信号サブセットを取得し、分類結果に基づいて各オブジェクト信号サブセットに対応する符号化モードを決定するステップであって、前記オブジェクト信号サブセットが少なくとも1つのオブジェクトベースのオーディオ信号を含むステップと、を含む、
ことを特徴とする請求項2に記載の信号の符号化および復号化方法。
【請求項7】
前記オブジェクトベースのオーディオ信号を分類して、第1の種類のオブジェクト信号セットと第2の種類のオブジェクト信号セットとを取得するステップは、
前記オブジェクトベースのオーディオ信号のうち個別の操作処理を必要としない信号を第1の種類のオブジェクト信号セットに分類し、残りの信号を第2の種類のオブジェクト信号セットに分類するステップを含む、
ことを特徴とする請求項6に記載の信号の符号化および復号化方法。
【請求項8】
前記第1の種類のオブジェクト信号セットに対応する符号化モードを決定するステップは、
前記第1の種類のオブジェクト信号セットに対応する符号化モードが、前記第1の種類のオブジェクト信号セットにおけるオブジェクトベースのオーディオ信号に対して第1の事前レンダリング処理を行い、マルチチャネル符号化カーネルを用いて、第1の事前レンダリング処理された信号を符号化することであると決定するステップを含み、
前記第1の事前レンダリング処理は、前記オブジェクトベースのオーディオ信号に対して信号フォーマット変換処理を行って、前記オブジェクトベースのオーディオ信号をサウンドチャネルベースのオーディオ信号に変換することを含む、
ことを特徴とする請求項7に記載の信号の符号化および復号化方法。
【請求項9】
前記オブジェクトベースのオーディオ信号を分類して、第1の種類のオブジェクト信号セットと第2の種類のオブジェクト信号セットとを取得するステップは、
前記オブジェクトベースのオーディオ信号のうち背景音に属する信号を第1の種類のオブジェクト信号セットに分類し、残りの信号を第2の種類のオブジェクト信号セットに分類するステップを含む、
ことを特徴とする請求項6に記載の信号の符号化および復号化方法。
【請求項10】
前記第1の種類のオブジェクト信号セットに対応する符号化モードを決定するステップは、
前記第1の種類のオブジェクト信号セットに対応する符号化モードが、前記第1の種類のオブジェクト信号セットにおけるオブジェクトベースのオーディオ信号に対して第2の事前レンダリング処理を行い、高次アンビソニックス(HOA)符号化カーネルを用いて、第2の事前レンダリング処理された信号を符号化することであると決定するステップを含み、
前記第2の事前レンダリング処理は、前記オブジェクトベースのオーディオ信号に対して信号フォーマット変換処理を行って、前記オブジェクトベースのオーディオ信号をシーンベースのオーディオ信号に変換することを含む、
ことを特徴とする請求項9に記載の信号の符号化および復号化方法。
【請求項11】
前記第1の種類のオブジェクト信号セットは、第1のオブジェクト信号サブセットと第2のオブジェクト信号サブセットとを含み、
前記オブジェクトベースのオーディオ信号を分類して、第1の種類のオブジェクト信号セットと第2の種類のオブジェクト信号セットとを取得するステップは、
前記オブジェクトベースのオーディオ信号のうち個別の操作処理を必要としない信号を第1のオブジェクト信号サブセットに分類し、前記オブジェクトベースのオーディオ信号のうち背景音に属する信号を第2のオブジェクト信号サブセットに分類し、残りの信号を第2の種類のオブジェクト信号セットに分類するステップを含む、
ことを特徴とする請求項6に記載の信号の符号化および復号化方法。
【請求項12】
前記第1の種類のオブジェクト信号セットに対応する符号化モードを決定するステップは、
前記第1の種類のオブジェクト信号セットにおける第1のオブジェクト信号サブセットに対応する符号化モードが、前記第1のオブジェクト信号サブセットにおけるオブジェクトベースのオーディオ信号に対して第1の事前レンダリング処理を行い、マルチチャネル符号化カーネルを用いて、第1の事前レンダリング処理された信号を符号化することであると決定するステップであって、前記第1の事前レンダリング処理は、前記オブジェクトベースのオーディオ信号に対して信号フォーマット変換処理を行って、前記オブジェクトベースのオーディオ信号をサウンドチャネルベースのオーディオ信号に変換することを含むステップと、
前記第1の種類のオブジェクト信号セットにおける第2のオブジェクト信号サブセットに対応する符号化モードが、前記第2のオブジェクト信号サブセットにおけるオブジェクトベースのオーディオ信号に対して第2の事前レンダリング処理を行い、HOA符号化カーネルを用いて、第2の事前レンダリング処理された信号を符号化することであると決定するステップであって、前記第2の事前レンダリング処理は、前記オブジェクトベースのオーディオ信号に対して信号フォーマット変換処理を行って、前記オブジェクトベースのオーディオ信号をシーンベースのオーディオ信号に変換することを含むステップと、を含む、
ことを特徴とする請求項11に記載の信号の符号化および復号化方法。
【請求項13】
前記オブジェクトベースのオーディオ信号に対して信号特徴分析を行って分析結果を取得するステップは、
前記オブジェクトベースのオーディオ信号に対してハイパスフィルタリング処理を行うステップと、
ハイパスフィルタリング処理された信号に対して相関分析を行って、各オブジェクトベースのオーディオ信号の間の相互相関パラメータ値を決定するステップと、を含む、
ことを特徴とする請求項8または10または12に記載の信号の符号化および復号化方法。
【請求項14】
前記分析結果に基づいて前記第2の種類のオブジェクト信号セットを分類して少なくとも1つのオブジェクト信号サブセットを取得し、分類結果に基づいて各オブジェクト信号サブセットに対応する符号化モードを決定するステップは、
相関度に基づいて、正規化された相関度区間を設定するステップと、
前記オブジェクトベースのオーディオ信号の相互相関パラメータ値、及び正規化された相関度区間に基づいて、前記第2の種類のオブジェクト信号セットを分類して少なくとも1つのオブジェクト信号サブセットを取得し、前記少なくとも1つのオブジェクト信号サブセットに対応する相関度に基づいて、対応する符号化モードを決定するステップと、を含む、
ことを特徴とする請求項13に記載の信号の符号化および復号化方法。
【請求項15】
前記オブジェクト信号サブセットに対応する符号化モードは、独立符号化モードまたは連携符号化モードを含む、
ことを特徴とする請求項14に記載の信号の符号化および復号化方法。
【請求項16】
前記独立符号化モードには、時間領域処理方式または周波数領域処理方式が対応しており、
前記オブジェクト信号サブセットにおけるオブジェクト信号が音声信号または類似音声信号である場合、前記独立符号化モードは時間領域処理方式を採用し、
前記オブジェクト信号サブセットにおけるオブジェクト信号が音声信号または類似音声信号以外の他のフォーマットのオーディオ信号である場合、前記独立符号化モードは周波数領域処理方式を採用する、
ことを特徴とする請求項15に記載の信号の符号化および復号化方法。
【請求項17】
各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを用いて各フォーマットのオーディオ信号を符号化して、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を取得するステップは、
前記オブジェクトベースのオーディオ信号の符号化モードを用いて、前記オブジェクトベースのオーディオ信号を符号化するステップを含み、
前記オブジェクトベースのオーディオ信号の符号化モードを用いて、前記オブジェクトベースのオーディオ信号を符号化するステップは、
前記第1の種類のオブジェクト信号セットに対応する符号化モードを用いて、前記第1の種類のオブジェクト信号セットにおける信号を符号化するステップと、
前記第2の種類のオブジェクト信号セットにおけるオブジェクト信号サブセットを事前処理し、同一のオブジェクト信号符号化カーネルを用いて、前記第2の種類のオブジェクト信号セットにおける事前処理されたすべてのオブジェクト信号サブセットを、対応する符号化モードで符号化するステップと、を含む、
ことを特徴とする請求項14に記載の信号の符号化および復号化方法。
【請求項18】
前記オブジェクトベースのオーディオ信号に対して信号特徴分析を行って分析結果を取得するステップは、
前記オブジェクト信号の周波数帯域幅範囲を分析するステップを含む、
ことを特徴とする請求項8または10または12に記載の信号の符号化および復号化方法。
【請求項19】
前記分析結果に基づいて前記第2の種類のオブジェクト信号セットを分類して少なくとも1つのオブジェクト信号サブセットを取得し、分類結果に基づいて各オブジェクト信号サブセットに対応する符号化モードを決定するステップは、
異なる周波数帯域幅に対応する帯域幅区間を決定するステップと、
前記オブジェクトベースのオーディオ信号の周波数帯域幅範囲、及び異なる周波数帯域幅に対応する帯域幅区間に基づいて、前記第2の種類のオブジェクト信号セットを分類して少なくとも1つのオブジェクト信号サブセットを取得し、前記少なくとも1つのオブジェクト信号サブセットに対応する周波数帯域幅に基づいて、対応する符号化モードを決定するステップと、を含む、
ことを特徴とする請求項18に記載の信号の符号化および復号化方法。
【請求項20】
前記分析結果に基づいて前記第2の種類のオブジェクト信号セットを分類して少なくとも1つのオブジェクト信号サブセットを取得し、分類結果に基づいて各オブジェクト信号サブセットに対応する符号化モードを決定するステップは、
前記オブジェクトベースのオーディオ信号に対応する符号化される周波数帯域幅範囲を指示する入力された第3のコマンドライン制御情報を取得するステップと、
前記第3のコマンドライン制御情報と前記分析結果を統合して前記第2の種類のオブジェクト信号セットを分類して少なくとも1つのオブジェクト信号サブセットを取得し、分類結果に基づいて各オブジェクト信号サブセットに対応する符号化モードを決定するステップと、を含む、
ことを特徴とする請求項18に記載の信号の符号化および復号化方法。
【請求項21】
各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを用いて各フォーマットのオーディオ信号を符号化して、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を取得するステップは、
前記オブジェクトベースのオーディオ信号の符号化モードを用いて、前記オブジェクトベースのオーディオ信号を符号化するステップを含み、
前記オブジェクトベースのオーディオ信号の符号化モードを用いて、前記オブジェクトベースのオーディオ信号を符号化するステップは、
前記第1の種類のオブジェクト信号セットに対応する符号化モードを用いて、前記第1の種類のオブジェクト信号セットにおける信号を符号化するステップと、
前記第2の種類のオブジェクト信号セットにおけるオブジェクト信号サブセットを事前処理し、異なるオブジェクト信号符号化カーネルを用いて、異なる事前処理されたオブジェクト信号サブセットを、対応する符号化モードで符号化するステップと、を含む、
ことを特徴とする請求項18に記載の信号の符号化および復号化方法。
【請求項22】
前記シーンベースのオーディオ信号の信号特徴に基づいて、シーンベースのオーディオ信号の符号化モードを決定するステップは、
前記シーンベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号の数を取得するステップと、
前記シーンベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号の数が第2の閾値より小さいか否かを判断するステップと、
前記シーンベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号の数が第2の閾値より小さい場合、前記シーンベースのオーディオ信号の符号化モードが、
オブジェクト信号符号化カーネルを用いて前記シーンベースのオーディオ信号の各オブジェクト信号を符号化することと、
入力された第4のコマンドライン制御情報を取得し、オブジェクト信号符号化カーネルを用いて、前記第4のコマンドライン制御情報に基づいて、前記シーンベースのオーディオ信号における少なくとも一部のオブジェクト信号を符号化することであって、前記第4のコマンドライン制御情報が、前記シーンベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号のうち符号化する必要があるオブジェクト信号を指示し、前記符号化する必要があるオブジェクト信号の数が1以上であり且つ前記シーンベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号の合計数より小さいことと、のうちの少なくとも1つであると決定するステップと、を含む、
ことを特徴とする請求項2に記載の信号の符号化および復号化方法。
【請求項23】
前記シーンベースのオーディオ信号の信号特徴に基づいて、シーンベースのオーディオ信号の符号化モードを決定するステップは、
前記シーンベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号の数を取得するステップと、
前記シーンベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号の数が第2の閾値より小さいか否かを判断するステップと、
前記シーンベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号の数が第2の閾値以上である場合、前記シーンベースのオーディオ信号の符号化モードが、
前記シーンベースのオーディオ信号を、サウンドチャネル数が前記シーンベースのオーディオ信号のサウンドチャネル数より少ない第2の他のフォーマットのオーディオ信号に変換し、シーン信号符号化カーネルを用いて前記第2の他のフォーマットのオーディオ信号を符号化することと、
前記シーンベースのオーディオ信号に対して低次変換を行って、前記シーンベースのオーディオ信号を、次数が前記シーンベースのオーディオ信号の現在の次数より低い低次のシーンベースのオーディオ信号に変換し、シーン信号符号化カーネルを用いて前記低次のシーンベースのオーディオ信号を符号化することと、の少なくとも1つであると決定するステップと、を含む、
ことを特徴とする請求項22に記載の信号の符号化および復号化方法。
【請求項24】
各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを用いて各フォーマットのオーディオ信号を符号化して、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を取得するステップは、
前記シーンベースのオーディオ信号の符号化モードを用いて前記シーンベースのオーディオ信号を符号化するステップを含む、
ことを特徴とする請求項22または23に記載の信号の符号化および復号化方法。
【請求項25】
前記各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を符号化コードストリームに書き込んで復号化側に送信するステップは、
前記第2の種類のオブジェクト信号セットに対する分類方式を指示する分類サイド情報パラメータを決定するステップと、
各フォーマットのオーディオ信号に対応するサイド情報パラメータを決定するステップであって、前記サイド情報パラメータが、対応するフォーマットのオーディオ信号に対応する符号化モードを指示するステップと、
前記分類サイド情報パラメータと、各フォーマットのオーディオ信号に対応するサイド情報パラメータと、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報とに対してコードストリーム多重化を行って符号化コードストリームを取得し、前記符号化コードストリームを復号化側に送信するステップと、を含む、
ことを特徴とする請求項4または6または22に記載の信号の符号化および復号化方法。
【請求項26】
信号の符号化および復号化方法であって、復号化側に適用され、
符号化側から送信された符号化コードストリームを受信するステップと、
前記符号化コードストリームを復号化して混合フォーマットのオーディオ信号を取得するステップであって、前記混合フォーマットのオーディオ信号が、サウンドチャネルベースのオーディオ信号、オブジェクトベースのオーディオ信号、およびシーンベースのオーディオ信号のうちの少なくとも1つのフォーマットを含むステップと、を含む、
ことを特徴とする信号の符号化および復号化方法。
【請求項27】
前記方法は、
前記符号化コードストリームに対してコードストリーム解析を行って分類サイド情報パラメータと、各フォーマットのオーディオ信号に対応するサイド情報パラメータと、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報とを取得するステップをさらに含み、
前記分類サイド情報パラメータが、前記オブジェクトベースのオーディオ信号の第2の種類のオブジェクト信号セットに対する分類方式を指示し、前記サイド情報パラメータが、対応するフォーマットのオーディオ信号に対応する符号化モードを指示する、
ことを特徴とする請求項26に記載の信号の符号化および復号化方法。
【請求項28】
前記符号化コードストリームを復号化して混合フォーマットのオーディオ信号を取得するステップは、
前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号に対応するサイド情報パラメータに基づいて、前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号の符号化された信号パラメータ情報を復号化するステップと、
前記分類サイド情報パラメータと、オブジェクトベースのオーディオ信号に対応するサイド情報パラメータとに基づいて、前記オブジェクトベースのオーディオ信号の符号化された信号パラメータ情報を復号化するステップと、
前記シーンベースのオーディオ信号に対応するサイド情報パラメータに基づいて、前記シーンベースのオーディオ信号の符号化された信号パラメータ情報を復号化するステップと、を含む、
ことを特徴とする請求項27に記載の信号の符号化および復号化方法。
【請求項29】
前記分類サイド情報パラメータと、オブジェクトベースのオーディオ信号に対応するサイド情報パラメータとに基づいて、前記オブジェクトベースのオーディオ信号の符号化された信号パラメータ情報を復号化するステップは、
前記オブジェクトベースのオーディオ信号の符号化された信号パラメータ情報から、第1の種類のオブジェクト信号セットに対応する符号化された信号パラメータ情報と第2の種類のオブジェクト信号セットに対応する符号化された信号パラメータ情報とを決定するステップと、
前記第1の種類のオブジェクト信号セットに対応するサイド情報パラメータに基づいて、前記第1の種類のオブジェクト信号セットに対応する符号化された信号パラメータ情報を復号化するステップと、
前記分類サイド情報パラメータと、第2の種類のオブジェクト信号セットに対応するサイド情報パラメータとに基づいて、前記第2の種類のオブジェクト信号セットに対応する符号化された信号パラメータ情報を復号化するステップと、を含む、
ことを特徴とする請求項28に記載の信号の符号化および復号化方法。
【請求項30】
前記分類サイド情報パラメータと、第2の種類のオブジェクト信号セットに対応するサイド情報パラメータとに基づいて、前記第2の種類のオブジェクト信号セットに対応する符号化された信号パラメータ情報を復号化するステップは、
前記分類サイド情報パラメータに基づいて前記第2の種類のオブジェクト信号セットの分類方式を決定するステップと、
前記第2の種類のオブジェクト信号セットの分類方式と第2の種類のオブジェクト信号セットに対応するサイド情報パラメータとに基づいて、前記第2の種類のオブジェクト信号セットに対応する符号化された信号パラメータ情報を復号化するステップと、を含む、
ことを特徴とする請求項29に記載の信号の符号化および復号化方法。
【請求項31】
前記分類サイド情報パラメータは、前記第2の種類のオブジェクト信号セットの分類方式が、相互相関パラメータ値に基づいて分類することであることを指示し、
前記第2の種類のオブジェクト信号セットの分類方式と第2の種類のオブジェクト信号セットに対応するサイド情報パラメータとに基づいて、前記第2の種類のオブジェクト信号セットに対応する符号化された信号パラメータ情報を復号化するステップは、
同一のオブジェクト信号復号化カーネルを用いて、前記第2の種類のオブジェクト信号セットの分類方式と第2の種類のオブジェクト信号セットに対応するサイド情報パラメータとに基づいて、第2の種類のオブジェクト信号セットにおけるすべての信号の符号化された信号パラメータ情報を復号化するステップを含む、
ことを特徴とする請求項30に記載の信号の符号化および復号化方法。
【請求項32】
前記分類サイド情報パラメータは、前記第2の種類のオブジェクト信号セットの分類方式が、周波数帯域幅範囲に基づいて分類することであることを指示し、
前記第2の種類のオブジェクト信号セットの分類方式と第2の種類のオブジェクト信号セットに対応するサイド情報パラメータとに基づいて、前記第2の種類のオブジェクト信号セットに対応する符号化された信号パラメータ情報を復号化するステップは、
異なるオブジェクト信号復号化カーネルを用いて、第2の種類のオブジェクト信号セットの分類方式と第2の種類のオブジェクト信号セットに対応するサイド情報パラメータとに基づいて、第2の種類のオブジェクト信号セットにおける異なる信号の符号化された信号パラメータ情報を復号化するステップを含む、
ことを特徴とする請求項30に記載の信号の符号化および復号化方法。
【請求項33】
前記方法は、
復号化されたオブジェクトベースのオーディオ信号を後処理するステップをさらに含む、
ことを特徴とする請求項29~32に記載の信号の符号化および復号化方法。
【請求項34】
前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号に対応するサイド情報パラメータに基づいて、前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号の符号化された信号パラメータ情報を復号化するステップは、
前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号に対応するサイド情報パラメータに基づいて、前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号に対応する符号化モードを決定するステップと、
前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号に対応する符号化モードに基づいて、対応する復号化モードを用いて、前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号の符号化された信号パラメータ情報を復号化するステップと、を含む、
ことを特徴とする請求項28に記載の信号の符号化および復号化方法。
【請求項35】
前記シーンベースのオーディオ信号に対応するサイド情報パラメータに基づいて、前記シーンベースのオーディオ信号の符号化された信号パラメータ情報を復号化するステップは、
前記シーンベースのオーディオ信号に対応するサイド情報パラメータに基づいて、前記シーンベースのオーディオ信号に対応する符号化モードを決定するステップと、
前記シーンベースのオーディオ信号に対応する符号化モードに基づいて、対応する復号化モードを用いて、前記シーンベースのオーディオ信号の符号化された信号パラメータ情報を復号化するステップと、を含む、
ことを特徴とする請求項28に記載の信号の符号化および復号化方法。
【請求項36】
信号の符号化および復号化に基づく装置であって、
サウンドチャネルベースのオーディオ信号、オブジェクトベースのオーディオ信号、およびシーンベースのオーディオ信号のうちの少なくとも1つのフォーマットを含む混合フォーマットのオーディオ信号を取得するための取得モジュールと、
異なるフォーマットのオーディオ信号の信号特徴に基づいて、各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを決定するための決定モジュールと、
各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを用いて各フォーマットのオーディオ信号を符号化して、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を取得し、前記各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を符号化コードストリームに書き込んで復号化側に送信するための符号化モジュールと、備える、
ことを特徴とする信号の符号化および復号化に基づく装置。
【請求項37】
信号の符号化および復号化に基づく装置であって、
符号化側から送信された符号化コードストリームを受信するための受信モジュールと、
前記符号化コードストリームを復号化して混合フォーマットのオーディオ信号を取得するための復号化モジュールであって、前記混合フォーマットのオーディオ信号が、サウンドチャネルベースのオーディオ信号、オブジェクトベースのオーディオ信号、およびシーンベースのオーディオ信号のうちの少なくとも1つのフォーマットを含む復号化モジュールと、備える、
ことを特徴とする信号の符号化および復号化に基づく装置。
【請求項38】
通信装置であって、
前記装置は、プロセッサとメモリとを備え、前記メモリにはコンピュータプログラムが記憶され、前記プロセッサは前記メモリに記憶されているコンピュータプログラムを実行することにより、前記装置に請求項1~25のいずれかに記載の方法を実行させる、
ことを特徴とする通信装置。
【請求項39】
通信装置であって、
前記装置は、プロセッサとメモリとを備え、前記メモリにはコンピュータプログラムが記憶され、前記プロセッサは前記メモリに記憶されているコンピュータプログラムを実行することにより、前記装置に請求項26~35のいずれかに記載の方法を実行させる、
ことを特徴とする通信装置。
【請求項40】
通信装置であって、
プロセッサとインターフェース回路とを備え、
前記インターフェース回路は、コード命令を受信して前記プロセッサに送信し、
前記プロセッサ、前記コード命令を実行することにより、請求項1~25のいずれかに記載の方法を実行する、
ことを特徴とする通信装置。
【請求項41】
通信装置であって、
プロセッサとインターフェース回路とを備え、
前記インターフェース回路は、コード命令を受信して前記プロセッサに送信し、
前記プロセッサ、前記コード命令を実行することにより、請求項26~35のいずれかに記載の方法を実行する、
ことを特徴とする通信装置。
【請求項42】
命令が記憶されているコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、前記命令が実行される場合、請求項1~25のいずれかに記載の方法が実現される、
ことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【請求項43】
命令が記憶されているコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、前記命令が実行される場合、請求項26~35のいずれかに記載の方法が実現される、
ことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は通信技術分野に関し、特に信号の符号化および復号化方法、装置、符号化デバイス、復号化デバイス並びに記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
3Dオーディオは、より優れた三次元体験と空間没入感をユーザに提供できるため、広く適用されている。ここで、エンドツーエンドの3Dオーディオ体験を構築する場合、通常、収集側において混合フォーマットのオーディオ信号を収集し、混合フォーマットのオーディオ信号は、例えば、サウンドチャネルベースのオーディオ信号、オブジェクトベースのオーディオ信号、およびシーンベースのオーディオ信号のうちの少なくとも2つのフォーマットを含んでもよく、その後、収集した信号を符号化・復号化し、最後に、再生デバイスの能力(端末の能力など)に基づいて、バイノーラル信号またはマルチスピーカ信号にレンダリングして再生する。
【0003】
関連技術では、混合フォーマットのオーディオ信号を符号化する方法は、そのうちの各種類のフォーマットを、対応する符号化カーネルを用いて処理することであり、すなわち、サウンドチャネルベースのオーディオ信号をサウンドチャネル信号符号化カーネルで処理し、オブジェクトベースのオーディオ信号をオブジェクト信号符号化カーネルで処理し、シーンベースのオーディオ信号をシーン信号符号化カーネルで処理する。
【0004】
しかし、関連技術では、符号化時に、符号化側の制御情報、入力された混合フォーマットのオーディオ信号の特徴、異なるフォーマットのオーディオ信号の間の長所と短所、および再生側の実際の再生ニーズなどのパラメータ情報が考慮されていないため、混合フォーマットのオーディオ信号を符号化する効率は低い。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本開示は、関連技術における符号化方法によるデータ圧縮率が低く、帯域幅を節約できないという技術的課題を解決するために、信号の符号化および復号化方法、装置、ユーザイクイップメント、ネットワーク側デバイス並びに記憶媒体を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様の実施例によって提供される信号の符号化および復号化方法は、符号化側に適用され、
サウンドチャネルベースのオーディオ信号、オブジェクトベースのオーディオ信号、およびシーンベースのオーディオ信号のうちの少なくとも1つのフォーマットを含む混合フォーマットのオーディオ信号を取得するステップと、
異なるフォーマットのオーディオ信号の信号特徴に基づいて、各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを決定するステップと、
各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを用いて各フォーマットのオーディオ信号を符号化して、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を取得し、前記各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を符号化コードストリームに書き込んで復号化側に送信するステップと、を含む。
【0007】
本開示のもう1つの態様の実施例によって提供される信号の符号化および復号化方法は、復号化側に適用され、
符号化側から送信された符号化コードストリームを受信するステップと、
前記符号化コードストリームを復号化して混合フォーマットのオーディオ信号を取得するステップであって、前記混合フォーマットのオーディオ信号がサウンドチャネルベースのオーディオ信号、オブジェクトベースのオーディオ信号、およびシーンベースのオーディオ信号のうちの少なくとも1つのフォーマットを含むステップと、を含む。
【0008】
本開示のもう1つの態様の実施例によって提供される信号の符号化および復号化装置は、
サウンドチャネルベースのオーディオ信号、オブジェクトベースのオーディオ信号、およびシーンベースのオーディオ信号のうちの少なくとも1つのフォーマットを含む混合フォーマットのオーディオ信号を取得するための取得モジュールと、
異なるフォーマットのオーディオ信号の信号特徴に基づいて、各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを決定するための決定モジュールと、
各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを用いて各フォーマットのオーディオ信号を符号化して、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を取得し、前記各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を符号化コードストリームに書き込んで復号化側に送信するための符号化モジュールと、を備える。
【0009】
本開示のもう1つの態様の実施例によって提供される信号の符号化および復号化装置は、
符号化側から送信された符号化コードストリームを受信するための受信モジュールと、
前記符号化コードストリームを復号化して混合フォーマットのオーディオ信号を取得するための復号化モジュールであって、前記混合フォーマットのオーディオ信号がサウンドチャネルベースのオーディオ信号、オブジェクトベースのオーディオ信号、およびシーンベースのオーディオ信号のうちの少なくとも1つのフォーマットを含む復号化モジュールと、を備える。
【0010】
本開示のもう1つの態様の実施例は通信装置を提供し、前記装置は、プロセッサとメモリとを備え、前記メモリにはコンピュータプログラムが記憶され、前記プロセッサは、前記メモリに記憶されているコンピュータプログラムを記憶することにより、前記装置に上記1つの態様の実施例によって提供される方法を実行させる。
【0011】
本開示のもう1つの態様の実施例は通信装置を提供し、前記装置は、プロセッサとメモリとを備え、前記メモリにはコンピュータプログラムが記憶され、前記プロセッサは、前記メモリに記憶されているコンピュータプログラムを記憶することにより、前記装置に上記もう1つの態様の実施例によって提供される方法を実行させる。
【0012】
本開示のもう1つの態様の実施例によって提供される通信装置は、プロセッサとインターフェース回路とを備え、
前記インターフェース回路は、コード命令を受信して前記プロセッサに送信し、
前記プロセッサは、前記コード命令を実行することにより、1つの態様の実施例によって提供される方法を実行する。
【0013】
本開示のもう1つの態様の実施例によって提供される通信装置は、プロセッサとインターフェース回路とを備え、
前記インターフェース回路は、コード命令を受信して前記プロセッサに送信し、
前記プロセッサは、前記コード命令を実行することにより、1つの態様の実施例によって提供される方法を実行する。
【0014】
本開示のもう1つの態様の実施例によって提供されるコンピュータ読み取り可能な記憶媒体は命令を記憶し、前記命令が実行される場合、1つの態様の実施例によって提供される方法が実現される。
【0015】
本開示のもう1つの態様の実施例によって提供されるコンピュータ読み取り可能な記憶媒体は命令を記憶し、前記命令が実行される場合、もう1つの態様の実施例によって提供される方法が実現される。
【発明の効果】
【0016】
以上により、本開示の一実施例によって提供される信号の符号化および復号化方法、装置、符号化デバイス、復号化デバイス並びに記憶媒体では、まず、サウンドチャネルベースのオーディオ信号、オブジェクトベースのオーディオ信号、およびシーンベースのオーディオ信号のうちの少なくとも1つのフォーマットを含む混合フォーマットのオーディオ信号を取得し、そして、異なるフォーマットのオーディオ信号の信号特徴に基づいて、各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを決定し、その後、各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを用いて各フォーマットのオーディオ信号を符号化して、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を取得し、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を符号化コードストリームに書き込んで復号化側に送信する。このことから分かるように、本開示の実施例では、混合フォーマットのオーディオ信号を符号化する時、異なるフォーマットのオーディオ信号の特徴に基づいて、異なるフォーマットのオーディオ信号を再構成し分析し、異なるフォーマットのオーディオ信号に対して、自己適応符号化モードを決定し、そして、対応する符号化カーネルを用いて符号化することにより、より良い符号化効率を達成する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
本開示の上記および/または付加的な態様と利点は、以下の図面と組み合わせた実施例に対する説明から明らかになり且つ容易に理解できるようになる。
図1a】本開示の一実施例によって提供される符号化および復号化方法の概略フローチャートである。
図1b】本開示の一実施例によって提供される収集側のマイクロホン収集レイアウトの概略図である。
図1c】本開示の一実施例によって提供される図1bの再生側に対応するスピーカー再生レイアウトの概略図である。
図2a】本開示の一実施例によって提供されるもう1つの信号の符号化および復号化方法の概略フローチャートである。
図2b】本開示の一実施例によって提供される信号符号化方法のフローチャートである。
図3】本開示のさらなる実施例によって提供される符号化および復号化方法の概略フローチャートである。
図4a】本開示のもう1つの実施例によって提供される符号化および復号化方法の概略フローチャートである。
図4b】本開示の一実施例によって提供されるオブジェクトベースのオーディオ信号に対する信号符号化方法のフローチャートである。
図5a】本開示のもう1つの実施例によって提供される符号化および復号化方法の概略フローチャートである。
図5b】本開示の一実施例によって提供される別のオブジェクトベースのオーディオ信号に対する信号符号化方法のフローチャートである。
図6a】本開示のもう1つの実施例によって提供される符号化および復号化方法の概略フローチャートである。
図6b】本開示の一実施例によって提供される別のオブジェクトベースのオーディオ信号に対する信号符号化方法のフローチャートである。
図7a】本開示のもう1つの実施例によって提供される符号化および復号化方法の概略フローチャートである。
図7b】本開示のもう1つの実施例によって提供されるACELP符号化原理のブロック図である。
図7c】本開示の一実施例によって提供される周波数領域符号化原理のブロック図である。
図7d】本開示の一実施例によって提供される第2の種類のオブジェクト信号セットを符号化する方法のフローチャートである。
図8a】本開示のもう1つの実施例によって提供される符号化および復号化方法の概略フローチャートである。
図8b】本開示の一実施例によって提供される第2の種類のオブジェクト信号セットを符号化するもう1つの方法のフローチャートである。
図9a】本開示のもう1つの実施例によって提供される符号化および復号化方法の概略フローチャートである。
図9b】本開示の一実施例によって提供される第2の種類のオブジェクト信号セットを符号化するもう1つの方法のフローチャートである。
図10】本開示のもう1つの実施例によって提供される符号化および復号化方法の概略フローチャートである。
図11a】本開示のもう1つの実施例によって提供される符号化および復号化方法の概略フローチャートである。
図11b】本開示の一実施例によって提供される信号復号化方法のフローチャートである。
図12a】本開示のもう1つの実施例によって提供される符号化および復号化方法の概略フローチャートである。
図12b-12d】それぞれ本開示の一実施例によって提供されるオブジェクトベースのオーディオ信号を復号化する方法のフローチャートである。
図12e-12f】それぞれ本開示の一実施例によって提供される第2の種類のオブジェクト信号セットを復号化する方法のフローチャートである。
図13】本開示のもう1つの実施例によって提供される符号化および復号化方法の概略フローチャートである。
図14】本開示のもう1つの実施例によって提供される符号化および復号化方法の概略フローチャートである。
図15】本開示のもう1つの実施例によって提供される符号化および復号化方法の概略フローチャートである。
図16】本開示のもう1つの実施例によって提供される符号化および復号化方法の概略フローチャートである。
図17】本開示のもう1つの実施例によって提供される符号化および復号化方法の概略フローチャートである。
図18】本開示の一実施例によって提供される符号化および復号化装置の構造概略図である。
図19】本開示のもう1つの実施例によって提供される符号化および復号化装置の構造概略図である。
図20】本開示の一実施例によって提供されるユーザイクイップメントのブロック図である。
図21】本開示の一実施例によって提供されるネットワーク側デバイスのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
ここで、例示的な実施例を詳しく説明し、その例は図面に示される。以下の説明は図面に関連する場合、別に表示がない限り、異なる図面における同じ数字は、同じ又は類似する要素を表す。以下の例示的な実施例で説明される実施形態は、本発明の実施例に一致するすべての実施形態を表すものではない。むしろ、それらは、添付の特許請求の範囲で詳しく説明される、本発明の実施例の一部の態様と一致する装置と方法の例に過ぎない。
【0019】
本開示の実施例で使用される用語は、特定の実施例を説明するための目的であり、本開示の実施例を限定するものではない。文脈では他の意味がはっきりと示されていない限り、本開示の実施例と添付の特許請求の範囲で使用される単数型の「一種」と「該」も複数型を含む。なお、本明細書で使用される「及び/又は」という用語は、関連し且つ列挙された1つ又は複数の項目の任意又はすべての可能な組み合わせを指し且つ含む。
【0020】
なお、本開示の実施例では、第1、第2、第3などの用語で様々な情報を説明する可能性があるが、これらの情報はこれらの用語に限定すべきではないことを理解されたい。これらの用語は、同一のタイプの情報を互いに区別することだけに使用される。例えば、本開示の実施例の範囲から逸脱しない限り、第1の情報は第2の情報と呼ぶこともでき、同様に、第2の情報は第1の情報と呼ぶこともできる。コンテキストによると、ここで使用される「の場合」という用語は、「・・・時」又は「・・・すると」又は「決定することに応答」こととして解釈することができる。
【0021】
以下、図面を参照して本開示の一実施例によって提供される符号化および復号化方法、装置、ユーザイクイップメント、ネットワーク側デバイス並びに記憶媒体を詳しく説明する。
【0022】
図1aは、本開示の一実施例によって提供される信号の符号化および復号化方法の概略フローチャートであり、該方法は符号化側によって実行され、図1aに示すように、該信号の符号化および復号化方法は以下のステップ101~103を含んでもよい。
【0023】
ステップ101において、サウンドチャネルベースのオーディオ信号、オブジェクトベースのオーディオ信号、およびシーンベースのオーディオ信号のうちの少なくとも1つのフォーマットを含む混合フォーマットのオーディオ信号を取得する。
【0024】
ここで、本開示の一実施例では、該符号化側はUE(User Equipment、端末デバイス)または基地局であってもよく、UEは、ユーザに音声および/またはデータ連通性を提供するデバイスであってもよい。端末デバイスはRAN(Radio Access Network、無線アクセスネットワーク) を介して1つまたは複数のコアネットワークと通信することができ、UEは、例えばセンサデバイス、移動電話(又は「セルラ」電話とも呼ばれる)のようなモノのインターネット、およびモノのインターネットを有するコンピュータであってもよく、例えば、固定式、ポータブル、ポケット、ハンドヘルド、コンピュータ内蔵又は車載の装置であってもよい。例えば、ステーション(Station、STA)、加入者ユニット(subscriber unit)、加入者局(subscriber station)、移動局(mobile station)、モバイル(mobile)、リモート局(remote station)、アクセスポイント、リモート端末(remote terminal)、アクセス端末 (access terminal)、ユーザ端末(user terminal)またはユーザエージェント(user agent)。又は、UEは無人航空機のデバイスであってもよい。又は、UEは車載デバイスであってもよく、例えば、無線通信機能を備えるモバイルコンピュータ、又は外付けモバイルコンピュータを有する無線通信デバイスであってもよい。又は、UEは道端デバイスであってもよく、例えば、無線通信機能を備える街灯、信号灯又は他の道端デバイスなどであってもよい。
【0025】
および、本開示の一実施例では、上記三種類のフォーマットのオーディオ信号は、具体的に、信号の収集フォーマットに基づいて分けられたものであり、且つ異なるフォーマットのオーディオ信号が主に適用されるシーンもそれぞれ異なる。
【0026】
具体的に、本開示の一実施例では、上記サウンドチャネルベースのオーディオ信号の主な適用シーンは、収集側と再生側において同じマイクロホン収集レイアウトとスピーカー再生レイアウトがそれぞれ事前に設定されているシーンであり、例えば、図1bは、本開示の一実施例によって提供される収集側のマイクロホン収集レイアウトの概略図であり、それは、5.0フォーマットのサウンドチャネルベースのオーディオ信号を収集することができる。図1cは本開示の一実施例によって提供される、図1bに対応する再生側のスピーカー再生レイアウトの概略図であり、それは、図1bの収集側によって収集される5.0フォーマットのサウンドチャネルベースのオーディオ信号を再生することができる。
【0027】
本開示のもう1つの実施例では、上記オブジェクトベースのオーディオ信号は、通常、独立したマイクロホンを用いて発声オブジェクトを録音し、その主な適用シーンは、再生側においてこのオーディオ信号に対して、音声のオンオフ、音量調整、音声と映像の方向調整、周波数帯域イコライゼーション処理などの独立した制御操作を行う必要があるシーンである。
【0028】
本開示のもう1つの実施例では、上記シーンベースのオーディオ信号の主な適用シーンは、収集側が所在する完全な音場を録音する必要があるシーンであり、例えばコンサートのライブ録音、サッカーの試合のライブ録音などである。
【0029】
ステップ102において、異なるフォーマットのオーディオ信号の信号特徴に基づいて、各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを決定する。
【0030】
ここで、本開示の一実施例では、上記「異なるフォーマットのオーディオ信号の信号特徴に基づいて、各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを決定する」ステップは、サウンドチャネルベースのオーディオ信号の信号特徴に基づいて、サウンドチャネルベースのオーディオ信号の符号化モードを決定するステップと、オブジェクトベースのオーディオ信号の信号特徴に基づいて、オブジェクトベースのオーディオ信号の符号化モードを決定するステップと、シーンベースのオーディオ信号の信号特徴に基づいて、シーンベースのオーディオ信号の符号化モードを決定するステップと、を含んでもよい。
【0031】
なお、本開示の一実施例では、異なるフォーマットのオーディオ信号に対して、信号特徴に基づいて、対応する符号化モードを決定する方法は異なる。ここで、各フォーマットのオーディオ信号の信号特徴に基づいて、各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを決定することについては、後続の実施例では詳しく説明する。
【0032】
ステップ103において、各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを用いて各フォーマットのオーディオ信号を符号化して、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を取得し、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を符号化コードストリームに書き込んで復号化側に送信する。
【0033】
本開示の一実施例では、各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを用いて各フォーマットのオーディオ信号を符号化して各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を取得するステップは、
サウンドチャネルベースのオーディオ信号の符号化モードを用いて、前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号を符号化するステップと、
オブジェクトベースのオーディオ信号の符号化モードを用いて、前記オブジェクトベースのオーディオ信号を符号化するステップと、
シーンベースのオーディオ信号の符号化モードを用いて、前記シーンベースのオーディオ信号を符号化するステップとを含んでもよい。
【0034】
さらに、本開示の一実施例では、上記各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を符号化コードストリームに書き込む時、決定された各フォーマットのオーディオ信号に対応するサイド情報パラメータを同時に符号化コードストリームに書き込み、ここで、該サイド情報パラメータは、対応するフォーマットのオーディオ信号に対応する符号化モードを指示する。
【0035】
また、本開示の一実施例では、各フォーマットのオーディオ信号に対応するサイド情報パラメータを符号化コードストリームに書き込んで復号化側に送信することにより、復号化側は各フォーマットのオーディオ信号に対応するサイド情報パラメータに基づいて各フォーマットのオーディオ信号に対応する符号化モードを決定し、そしてこの後に該符号化モードに基づいて各フォーマットのオーディオ信号に対して対応する復号化モードを用いて復号化することができる。
【0036】
なお、本開示の一実施例では、オブジェクトベースのオーディオ信号にとって、対応する符号化された信号パラメータ情報は、一部のオブジェクト信号を保留してもよい。シーンベースのオーディオ信号とサウンドチャネルベースのオーディオ信号にとって、その対応する符号化された信号パラメータ情報は、元のフォーマット信号を保留する必要がなく、他のフォーマット信号に変換する。
【0037】
以上により、本開示の一実施例によって提供される信号の符号化および復号化方法では、まず、混合フォーマットのオーディオ信号を取得し、該混合フォーマットのオーディオ信号は、サウンドチャネルベースのオーディオ信号、オブジェクトベースのオーディオ信号、およびシーンベースのオーディオ信号のうちの少なくとも1つのフォーマットを含み、そして、異なるフォーマットのオーディオ信号の信号特徴に基づいて、各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを決定し、その後、各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを用いて各フォーマットのオーディオ信号を符号化して、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を取得し、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を符号化コードストリームに書き込んで復号化側に送信する。このことから分かるように、本開示の実施例では、混合フォーマットのオーディオ信号を符号化する時、異なるフォーマットのオーディオ信号の特徴に基づいて、異なるフォーマットのオーディオ信号を再構成し分析し、異なるフォーマットのオーディオ信号に対して、適応符号化モードを決定し、そして、対応する符号化カーネルを用いて符号化して、より良い符号化効率を達成する。
【0038】
図2aは本開示の一実施例によって提供されるもう1つの信号の符号化および復号化方法の概略フローチャートであり、該方法は符号化側によって実行され、図2aに示すように、該信号の符号化および復号化方法は以下のステップ201~205を含んでもよい。
【0039】
ステップ201において、サウンドチャネルベースのオーディオ信号、オブジェクトベースのオーディオ信号、およびシーンベースのオーディオ信号のうちの少なくとも1つのフォーマットを含む混合フォーマットのオーディオ信号を取得する。
【0040】
ステップ202において、混合フォーマットのオーディオ信号にサウンドチャネルベースのオーディオ信号が含まれていることに応答して、サウンドチャネルベースのオーディオ信号の信号特徴に基づいて、サウンドチャネルベースのオーディオ信号の符号化モードを決定する。
【0041】
ここで、本開示の一実施例では、サウンドチャネルベースのオーディオ信号の信号特徴に基づいて、サウンドチャネルベースのオーディオ信号の符号化モードを決定することは、
サウンドチャネルベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号の数を取得し、サウンドチャネルベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号の数が第1の閾値(例えば、5であってもよい)より小さいか否かを判断することを含んでもよい。
【0042】
ここで、本開示の一実施例では、サウンドチャネルベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号の数が第1の閾値より小さい場合、サウンドチャネルベースのオーディオ信号の符号化モードが以下の方策1~2のうちの少なくとも1つであると決定する。
【0043】
方策1において、オブジェクト信号符号化カーネルを用いてサウンドチャネルベースのオーディオ信号における各オブジェクト信号を符号化する。
【0044】
方策2において、入力された第1のコマンドライン制御情報を取得し、オブジェクト信号符号化カーネルを用いて、第1のコマンドライン制御情報に基づいて、サウンドチャネルベースのオーディオ信号における少なくとも一部のオブジェクト信号を符号化する。ここで、第1のコマンドライン制御情報は、サウンドチャネルベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号のうち符号化する必要があるオブジェクト信号を指示し、符号化する必要があるオブジェクト信号の数が1以上であり且つサウンドチャネルベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号の合計数より小さい。
【0045】
このことから分かるように、本開示の一実施例では、サウンドチャネルベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号の数が第1の閾値より小さいと決定された場合、サウンドチャネルベースのオーディオ信号におけるすべてまたは一部のオブジェクト信号を符号化し、これにより、符号化の難しさを大幅に低下させ、符号化効率を向上させることができる。
【0046】
また、本開示のもう1つの実施例では、サウンドチャネルベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号の数が第1の閾値以上である場合、サウンドチャネルベースのオーディオ信号の符号化モードが以下の方策3~5のうちの少なくとも1つであると決定する。
【0047】
方策3において、サウンドチャネルベースのオーディオ信号を第1の他のフォーマットのオーディオ信号(例えばシーンベースのオーディオ信号またはオブジェクトベースのオーディオ信号であってもよい)に変換し、第1の他のフォーマットのオーディオ信号のサウンドチャネル数がサウンドチャネルベースのオーディオ信号のサウンドチャネル数以下であり、第1の他のフォーマットのオーディオ信号に対応する符号化カーネルを用いて、第1の他のフォーマットのオーディオ信号を符号化する。例示的に、本開示の一実施例では、当該サウンドチャネルベースのオーディオ信号が7.1.4フォーマットのサウンドチャネルベースのオーディオ信号(総サウンドチャネル数が13)である時、該第1の他のフォーマットのオーディオ信号は、例えば、FOA(First Order Ambisonics、一次アンビソニックス)信号(総サウンドチャネル数が4)であってもよく、7.1.4フォーマットのサウンドチャネルベースのオーディオ信号をFOA信号に変換することで、符号化する必要がある信号総サウンドチャネル数を13から4に変換することができ、これにより、符号化の難しさを大幅に低下させて、符号化効率を向上させることができる。
【0048】
方策4において、入力された第1のコマンドライン制御情報を取得し、オブジェクト信号符号化カーネルを用いて、第1のコマンドライン制御情報に基づいて、サウンドチャネルベースのオーディオ信号における少なくとも一部のオブジェクト信号を符号化し、第1のコマンドライン制御情報は、前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号のうち符号化する必要があるオブジェクト信号を指示し、符号化する必要があるオブジェクト信号の数が1以上であり且つサウンドチャネルベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号の合計数より小さい。
【0049】
方策5において、入力された第2のコマンドライン制御情報を取得し、オブジェクト信号符号化カーネルを用いて、第2のコマンドライン制御情報に基づいて、サウンドチャネルベースのオーディオ信号における少なくとも一部のサウンドチャネル信号を符号化する。ここで、第2のコマンドライン制御情報が、サウンドチャネルベースのオーディオ信号に含まれるサウンドチャネル信号のうち符号化する必要があるサウンドチャネル信号を指示し、該符号化する必要があるサウンドチャネル信号の数が1以上であり且つサウンドチャネルベースのオーディオ信号に含まれるサウンドチャネル信号の合計数以下である。
【0050】
このことから分かるように、本開示の一実施例では、サウンドチャネルベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号の数が多いと決定された場合、該サウンドチャネルベースのオーディオ信号を直接符号化すると、符号化の難しさが高い。この時、サウンドチャネルベースのオーディオ信号における一部のオブジェクト信号のみを符号化してもよく、および/またはサウンドチャネルベースのオーディオ信号における一部のサウンドチャネル信号を符号化してもよく、および/または該サウンドチャネルベースのオーディオ信号をサウンドチャネル数の少ない信号に変換してから符号化してもよく、これにより、符号化難しさを大幅に低下させ、符号化効率を最適化することができる。
【0051】
ステップ203において、混合フォーマットのオーディオ信号にオブジェクトベースのオーディオ信号が含まれていることに応答して、オブジェクトベースのオーディオ信号の信号特徴に基づいて、オブジェクトベースのオーディオ信号の符号化モードを決定する。
【0052】
ステップ203についての詳しい説明は以下の実施例で説明する。
【0053】
ステップ204において、混合フォーマットのオーディオ信号にシーンベースのオーディオ信号が含まれていることに応答して、シーンベースのオーディオ信号の信号特徴に基づいて、シーンベースのオーディオ信号の符号化モードを決定する。
【0054】
本開示の一実施例では、シーンベースのオーディオ信号の信号特徴に基づいて、シーンベースのオーディオ信号の符号化モードを決定するステップは、
シーンベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号の数を取得し、シーンベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号の数が第2の閾値例えば5であってもよい)より小さいか否かを判断するステップを含んでもよい(。
【0055】
ここで、本開示の一実施例では、シーンベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号の数が第2の閾値より小さい場合、シーンベースのオーディオ信号の符号化モードが以下の方策a~bのうちの少なくとも1つであると決定する。
【0056】
方策aにおいて、オブジェクト信号符号化カーネルを用いてシーンベースのオーディオ信号の各オブジェクト信号を符号化する。
【0057】
方策bにおいて、入力された第4のコマンドライン制御情報を取得し、オブジェクト信号符号化カーネルを用いて、第4のコマンドライン制御情報に基づいて、シーンベースのオーディオ信号における少なくとも一部のオブジェクト信号を符号化し、ここで、第4のコマンドライン制御情報が、シーンベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号のうち符号化する必要があるオブジェクト信号を指示し、符号化する必要があるオブジェクト信号の数が1以上であり且つシーンベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号の合計数以下である。
【0058】
このことから分かるように、本開示の一実施例では、シーンベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号の数が第2の閾値より小さいと決定された場合、シーンベースのオーディオ信号のすべてまたは一部のオブジェクト信号を符号化し、これによって、符号化の難しさを大幅に低下させ、符号化効率を向上させることができる。
【0059】
本開示のもう1つの実施例では、シーンベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号の数が第2の閾値以上である場合、シーンベースのオーディオ信号の符号化モードが以下の方策c~dのうちの少なくとも1つであると決定する。
【0060】
方策cにおいて、シーンベースのオーディオ信号を第2の他のフォーマットのオーディオ信号に変換し、第2の他のフォーマットのオーディオ信号のサウンドチャネル数がシーンベースのオーディオ信号のサウンドチャネル数以下であり、シーン信号符号化カーネルを用いて、第2の他のフォーマットのオーディオ信号を符号化する。
【0061】
方策dにおいて、シーンベースのオーディオ信号に対して低次変換を行って、シーンベースのオーディオ信号を、次数がシーンベースのオーディオ信号の現在の次数より低い低次のシーンベースのオーディオ信号に変換し、シーン信号符号化カーネルを用いて低次のシーンベースのオーディオ信号を符号化する。なお、本開示の一実施例では、シーンベースのオーディオ信号に対して低次変換を行う時、該シーンベースのオーディオ信号を他のフォーマットの信号に低次変換してもよい。例示的に、3次のシーンベースのオーディオ信号を低次5.0フォーマットのサウンドチャネルベースのオーディオ信号に変換しいてもよく、この時、符号化する必要がある信号総サウンドチャネル数は16((3+1)*(3+1))から5に変えられ、これにより、符号化の難しさを大幅に低下させ、符号化効率を向上させる。
【0062】
このことから分かるように、本開示の一実施例では、シーンベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号の数が多いと決定された場合、該シーンベースのオーディオ信号を直接符号化すると、符号化の難しさが高い。この時、該シーンベースのオーディオ信号のみをサウンドチャネル数の少ない信号に変換してから符号化してもよく、および/または該シーンベースのオーディオ信号を低次信号に変換してから符号化してもよく、これにより、符号化難しさを大幅に低下させて、符号化効率を向上させることができる。
【0063】
ステップ205において、各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを用いて各フォーマットのオーディオ信号を符号化して、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を取得し、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を符号化コードストリームに書き込んで復号化側に送信する。
【0064】
ここで、ステップ205についての紹介は前述した実施例の説明を参照されたく、本開示の実施例では詳しい説明を省略する。
【0065】
最後に、上記説明内容に基づいて、図2bは、本開示の一実施例によって提供される信号符号化方法のフローチャートであり、上記内容および図2bと組み合わせて分かるように、符号化側は混合フォーマットのオーディオ信号を受信すると、信号特徴分析により各フォーマットのオーディオ信号を分類し、その後、コマンドライン制御情報(即ち上記第1のコマンドライン制御情報、および/または第2のコマンドライン制御情報(以下の内容で説明される)、および/または第4のコマンドライン制御情報)に基づいて、各フォーマットのオーディオ信号に対して、対応する符号化カーネルを用いて対応する符号化モードで符号化し、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を符号化コードストリームに書き込んで復号化側に送信する。
【0066】
以上により、本開示の一実施例によって提供される信号の符号化および復号化方法では、まず、混合フォーマットのオーディオ信号を取得し、該混合フォーマットのオーディオ信号は、サウンドチャネルベースのオーディオ信号、オブジェクトベースのオーディオ信号、およびシーンベースのオーディオ信号のうちの少なくとも1つのフォーマットを含み、そして、異なるフォーマットのオーディオ信号の信号特徴に基づいて、各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを決定し、その後、各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを用いて各フォーマットのオーディオ信号を符号化して、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を取得し、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を符号化コードストリームに書き込んで復号化側に送信する。このことから分かるように、本開示の実施例では、混合フォーマットのオーディオ信号を符号化する時、異なるフォーマットのオーディオ信号の特徴に基づいて、異なるフォーマットのオーディオ信号を再構成し分析し、異なるフォーマットのオーディオ信号に対して、適応符号化モードを決定し、そして、対応する符号化カーネルを用いて符号化して、より良い符号化効率を達成する。
【0067】
図3は、本開示の一実施例によって提供される信号の符号化および復号化方法の概略フローチャートであり、該方法は符号化側によって実行され、図3に示すように、該信号の符号化および復号化方法は、以下のステップ301~306を含んでもよい。
【0068】
ステップ301において、サウンドチャネルベースのオーディオ信号、オブジェクトベースのオーディオ信号、およびシーンベースのオーディオ信号のうちの少なくとも1つのフォーマットを含む混合フォーマットのオーディオ信号を取得する。
【0069】
ステップ302において、混合フォーマットのオーディオ信号にオブジェクトベースのオーディオ信号が含まれていることに応答して、オブジェクトベースのオーディオ信号に対して信号特徴分析を行って分析結果を取得する。
【0070】
ここで、本開示の一実施例では、該信号特徴分析は、信号の相互相関パラメータ値分析であってもよい。本開示のもう1つの実施例では、該特徴分析は、信号の周波数帯域幅範囲分析であってもよい。また、相互相関パラメータ値分析と周波数帯域幅範囲分析について、この後の実施例において詳しく説明する。
【0071】
ステップ303において、前記オブジェクトベースのオーディオ信号を分類して、第1の種類のオブジェクト信号セットと第2の種類のオブジェクト信号セットとを取得し、第1の種類のオブジェクト信号セットと第2の種類のオブジェクト信号セットとはいずれも少なくとも1つのオブジェクトベースのオーディオ信号を含む。
【0072】
オブジェクトベースのオーディオ信号には、異なるタイプのオブジェクト信号が含まれる可能性があり、そして、異なるタイプのオブジェクト信号について、その後続の符号化モードは異なる。よって、本開示の一実施例では、該オブジェクトベースのオーディオ信号における異なるタイプのオブジェクト信号を分類して第1の種類のオブジェクト信号セットと第2の種類のオブジェクト信号セットを取得し、その後、第1の種類のオブジェクト信号セットと第2の種類のオブジェクト信号セットに対して、対応する符号化モードをそれぞれ決定することができる。ここで、第1の種類のオブジェクト信号セットと第2の種類のオブジェクト信号セットの分類方式についてこの後の実施例では詳しく説明する。
【0073】
ステップ304において、第1の種類のオブジェクト信号セットに対応する符号化モードを決定する。
【0074】
本開示の一実施例では、上記ステップ303における第1の種類のオブジェクト信号セットに対する分類方式が異なる場合、本ステップで決定された第1の種類のオブジェクト信号セットの符号化モードも異なる。ここで、「第1の種類のオブジェクト信号セットに対応する符号化モードを決定する」具体的な方法は、この後の実施例で説明する。
【0075】
ステップ305において、分析結果に基づいて第2の種類のオブジェクト信号セットを分類して少なくとも1つのオブジェクト信号サブセットを取得し、分類結果に基づいて各オブジェクト信号サブセットに対応する符号化モードを決定し、前記オブジェクト信号サブセットが少なくとも1つのオブジェクトベースのオーディオ信号を含む。
【0076】
ここで、ステップ302で採用される信号特徴分析方法が異なる場合、本ステップにおけるオブジェクトベースのオーディオ信号の分類方法、及び各オブジェクト信号サブセットに対応する符号化モードを決定する方法も異なる。
【0077】
具体的には、本開示の一実施例では、ステップ302で採用される信号特徴分析方法が信号の相互相関パラメータ値分析方法である場合、本ステップにおける第2の種類のオブジェクト信号セットの分類方法は、信号の相互相関パラメータ値に基づく分類方法であってもよく、各オブジェクト信号サブセットに対応する符号化モードを決定する方法は、信号の相互相関パラメータ値に基づいて各オブジェクト信号サブセットに対応する符号化モードを決定することであってもよい。
【0078】
本開示のもう1つの実施例では、ステップ302で採用される信号特徴分析方法が、信号の周波数帯域幅範囲分析方法である場合、本ステップにおける第2の種類のオブジェクト信号セットの分類方法は、信号の周波数帯域幅範囲に基づく分類方法であってもよく、各オブジェクト信号サブセットに対応する符号化モードを決定する方法は、信号の周波数帯域幅範囲に基づいて各オブジェクト信号サブセットに対応する符号化モードを決定することであってもよい。
【0079】
および、上記「信号の相互相関パラメータ値または信号の周波数帯域幅範囲に基づく分類方法」、「信号の相互相関パラメータ値または信号の周波数帯域幅範囲に基づいて各オブジェクト信号サブセットに対応する符号化モードを決定すること」についての詳しい説明もこの後の実施例で説明する。
【0080】
ステップ306において、各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを用いて各フォーマットのオーディオ信号を符号化して、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を取得し、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を符号化コードストリームに書き込んで復号化側に送信する。
【0081】
ここで、本開示の一実施例では、ステップ307における第2の種類のオブジェクト信号セットの分類方式が異なる場合、上記第2の種類のオブジェクト信号サブセットに対する符号化状況も異なる。
【0082】
これに基づいて、本開示の一実施例では、上記各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を符号化コードストリームに書き込んで復号化側に送信することは、具体的には、
第2の種類のオブジェクト信号セットに対する分類方式を指示する分類サイド情報パラメータを決定するステップ1と、
各フォーマットのオーディオ信号に対応する、対応するフォーマットのオーディオ信号に対応する符号化モードを指示するサイド情報パラメータを決定するステップ2と、
分類サイド情報パラメータと、各フォーマットのオーディオ信号に対応するサイド情報パラメータと、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報とに対してコードストリーム多重化を行って符号化コードストリームを取得し、符号化コードストリームを復号化側に送信するステップ3と、を含んでもよい。
【0083】
ここで、本開示の一実施例では、分類サイド情報パラメータと、各フォーマットのオーディオ信号に対応するサイド情報パラメータとを復号化側に送信することにより、復号化側は分類サイド情報パラメータに基づいて第2の種類のオブジェクト信号セットにおけるオブジェクト信号サブセットに対応する符号化状況を決定し、且つ各オブジェクト信号サブセットに対応するサイド情報パラメータに基づいて各オブジェクト信号サブセットに対応する符号化モードを決定することができ、これにより、この後に該符号化状況と符号化モードに基づいて、オブジェクトベースのオーディオ信号に対して対応する復号化モードと復号化モードを用いて復号化することができ、および、復号化側は、各フォーマットのオーディオ信号に対応するサイド情報パラメータに基づいて、サウンドチャネルベースのオーディオ信号と、シーンベースのオーディオ信号に対応する符号化モードとを決定することができ、ひいてはサウンドチャネルベースのオーディオ信号とシーンベースのオーディオ信号の復号化を実現する。
【0084】
以上により、本開示の一実施例によって提供される信号の符号化および復号化方法では、まず、混合フォーマットのオーディオ信号を取得し、該混合フォーマットのオーディオ信号は、サウンドチャネルベースのオーディオ信号、オブジェクトベースのオーディオ信号、およびシーンベースのオーディオ信号のうちの少なくとも1つのフォーマットを含み、そして、異なるフォーマットのオーディオ信号の信号特徴に基づいて、各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを決定し、その後、各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを用いて各フォーマットのオーディオ信号を符号化して、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を取得し、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を符号化コードストリームに書き込んで復号化側に送信する。このことから分かるように、本開示の実施例では、混合フォーマットのオーディオ信号を符号化する時、異なるフォーマットのオーディオ信号の特徴に基づいて、異なるフォーマットのオーディオ信号を再構成し分析し、異なるフォーマットのオーディオ信号に対して、適応符号化モードを決定し、そして、対応する符号化カーネルを用いて符号化して、より良い符号化効率を達成する。
【0085】
図4aは、本開示のもう1つの実施例によって提供される信号の符号化および復号化方法の概略フローチャートであり、該方法は符号化側によって実行され、図4aに示すように、該信号の符号化および復号化方法は、以下のステップ401~406を含んでもよい。
【0086】
ステップ401において、サウンドチャネルベースのオーディオ信号、オブジェクトベースのオーディオ信号、およびシーンベースのオーディオ信号のうちの少なくとも1つのフォーマットを含む混合フォーマットのオーディオ信号を取得する。
【0087】
ステップ402において、混合フォーマットのオーディオ信号にオブジェクトベースのオーディオ信号が含まれていることに応答して、オブジェクトベースのオーディオ信号に対して信号特徴分析を行って分析結果を取得する。
【0088】
ここで、ステップ401~402についての説明は前述した実施例の説明を参照されたく、本開示の実施例では詳しい説明を省略する。
【0089】
ステップ403において、オブジェクトベースのオーディオ信号のうち個別の操作処理を必要としない信号を第1の種類のオブジェクト信号セットに分類し、残りの信号を第2の種類のオブジェクト信号セットに分類し、第1の種類のオブジェクト信号セットと第2の種類のオブジェクト信号セットがいずれも少なくとも1つのオブジェクトベースのオーディオ信号を含む。
【0090】
ステップ404において、第1の種類のオブジェクト信号セットに対応する符号化モードが、第1の種類のオブジェクト信号セットにおけるオブジェクトベースのオーディオ信号に対して第1の事前レンダリング処理を行い、マルチチャネル符号化カーネルを用いて、第1の事前レンダリング処理された信号を符号化することであると決定する。
【0091】
ここで、本開示の一実施例では、該第1の事前レンダリング処理は、オブジェクトベースのオーディオ信号に対して信号フォーマット変換処理を行って、前記オブジェクトベースのオーディオ信号をサウンドチャネルベースのオーディオ信号に変換することを含んでもよい。
【0092】
ステップ405において、分析結果に基づいて第2の種類のオブジェクト信号セットを分類して少なくとも1つのオブジェクト信号サブセットを取得し、分類結果に基づいて各オブジェクト信号サブセットに対応する符号化モードを決定し、オブジェクト信号サブセットが少なくとも1つのオブジェクトベースのオーディオ信号を含む。
【0093】
ステップ406において、各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを用いて各フォーマットのオーディオ信号を符号化して、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を取得し、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を符号化コードストリームに書き込んで復号化側に送信する。
【0094】
ここで、ステップ405~406についての説明は前述した実施例の説明を参照されたく、本開示の実施例では詳しい説明を省略する。
【0095】
最後に、上記説明内容に基づいて、図4bは本開示の一実施例によって提供されるオブジェクトベースのオーディオ信号に対する信号符号化方法のフローチャートであり、上記内容と図4bと組み合わせて分かるように、まずオブジェクトベースのオーディオ信号に対して特徴分析を行い、その後、オブジェクトベースのオーディオ信号を第1の種類のオブジェクト信号セットと第2の種類のオブジェクト信号セットに分類し、そして、第1の種類のオブジェクト信号セットに対して第1の事前レンダリング処理を行い且つマルチサウンドチャネル符号化カーネルを用いて符号化し、第2の種類のオブジェクト信号セットに対して、分析結果に基づいて分類して少なくとも1つのオブジェクト信号サブセット(例えばオブジェクト信号サブセット1、オブジェクト信号サブセット2・・・オブジェクト信号サブセットn)を取得し、その後、該少なくとも1つのオブジェクト信号サブセットをそれぞれ符号化する。
【0096】
以上により、本開示の一実施例によって提供される信号の符号化および復号化方法では、まず、混合フォーマットのオーディオ信号を取得し、該混合フォーマットのオーディオ信号は、サウンドチャネルベースのオーディオ信号、オブジェクトベースのオーディオ信号、およびシーンベースのオーディオ信号のうちの少なくとも1つのフォーマットを含み、そして、異なるフォーマットのオーディオ信号の信号特徴に基づいて、各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを決定し、その後、各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを用いて各フォーマットのオーディオ信号を符号化して、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を取得し、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を符号化コードストリームに書き込んで復号化側に送信する。このことから分かるように、本開示の実施例では、混合フォーマットのオーディオ信号を符号化する時、異なるフォーマットのオーディオ信号の特徴に基づいて、異なるフォーマットのオーディオ信号を再構成し分析し、異なるフォーマットのオーディオ信号に対して、適応符号化モードを決定し、そして、対応する符号化カーネルを用いて符号化して、より良い符号化効率を達成する。
【0097】
図5aは、本開示の一実施例によって提供される信号の符号化および復号化方法の概略フローチャートであり、該方法は符号化側によって実行され、図5aに示すように、該信号の符号化および復号化方法は以下のステップ501~506を含んでもよい。
【0098】
ステップ501において、サウンドチャネルベースのオーディオ信号、オブジェクトベースのオーディオ信号、およびシーンベースのオーディオ信号のうちの少なくとも1つのフォーマットを含む混合フォーマットのオーディオ信号を取得する。
【0099】
ステップ502において、混合フォーマットのオーディオ信号にオブジェクトベースのオーディオ信号が含まれていることに応答して、オブジェクトベースのオーディオ信号に対して信号特徴分析を行って分析結果を取得する。
【0100】
ここで、ステップ501~502についての説明は前述した実施例の説明を参照されたく、本開示の実施例では詳しい説明を省略する。
【0101】
ステップ503において、オブジェクトベースのオーディオ信号のうち背景音に属する信号を第1の種類のオブジェクト信号セットに分類し、残りの信号を第2の種類のオブジェクト信号セットに分類し、第1の種類のオブジェクト信号セットと第2の種類のオブジェクト信号セットがいずれも少なくとも1つのオブジェクトベースのオーディオ信号を含む。
【0102】
ステップ504において、第1の種類のオブジェクト信号セットに対応する符号化モードが、第1の種類のオブジェクト信号セットにおけるオブジェクトベースのオーディオ信号に対して第2の事前レンダリング処理を行って、HOA(High Order Ambisonics、高次アンビソニックス)符号化カーネルを用いて、第2の事前レンダリング処理された信号を符号化することであると決定する。
【0103】
ここで、本開示の一実施例では、第2の事前レンダリング処理は、オブジェクトベースのオーディオ信号に対して信号フォーマット変換処理を行って、オブジェクトベースのオーディオ信号をシーンベースのオーディオ信号に変換することであってもよい。
【0104】
ステップ505において、分析結果に基づいて第2の種類のオブジェクト信号セットを分類して少なくとも1つのオブジェクト信号サブセットを取得し、分類結果に基づいて各オブジェクト信号サブセットに対応する符号化モードを決定し、前記オブジェクト信号サブセットが少なくとも1つのオブジェクトベースのオーディオ信号を含む。
【0105】
ステップ506において、各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを用いて各フォーマットのオーディオ信号を符号化して、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を取得し、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を符号化コードストリームに書き込んで復号化側に送信する。
【0106】
ここで、ステップ505~506についての説明は前述した実施例の説明を参照されたく、本開示の実施例では詳しい説明を省略する。
【0107】
最後に、上記説明内容に基づいて、図5bは本開示の一実施例によって提供される他のオブジェクトベースのオーディオ信号に対する信号符号化方法のフローチャートであり、上記内容と図5bと組み合わせて分かるように、まずオブジェクトベースのオーディオ信号に対して特徴分析を行い、その後、オブジェクトベースのオーディオ信号を第1の種類のオブジェクト信号セットと第2の種類のオブジェクト信号セットに分類し、そして、第1の種類のオブジェクト信号セットに対して第2の事前レンダリング処理を行い且つHOA符号化カーネルを用いて符号化し、第2の種類のオブジェクト信号セットに対して、分析結果に基づいて分類して少なくとも1つのオブジェクト信号サブセット(例えばオブジェクト信号サブセット1、オブジェクト信号サブセット2・・・オブジェクト信号サブセットn)を取得し、その後、該少なくとも1つのオブジェクト信号サブセットをそれぞれ符号化する。
【0108】
以上により、本開示の一実施例によって提供される信号の符号化および復号化方法では、まず、混合フォーマットのオーディオ信号を取得し、該混合フォーマットのオーディオ信号は、サウンドチャネルベースのオーディオ信号、オブジェクトベースのオーディオ信号、およびシーンベースのオーディオ信号のうちの少なくとも1つのフォーマットを含み、そして、異なるフォーマットのオーディオ信号の信号特徴に基づいて、各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを決定し、その後、各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを用いて各フォーマットのオーディオ信号を符号化して、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を取得し、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を符号化コードストリームに書き込んで復号化側に送信する。このことから分かるように、本開示の実施例では、混合フォーマットのオーディオ信号を符号化する時、異なるフォーマットのオーディオ信号の特徴に基づいて、異なるフォーマットのオーディオ信号を再構成し分析し、異なるフォーマットのオーディオ信号に対して、適応符号化モードを決定し、そして、対応する符号化カーネルを用いて符号化して、より良い符号化効率を達成する。
【0109】
図6aは本開示の一実施例によって提供される信号の符号化および復号化方法の概略フローチャートであり、該方法は復号化側によって実行され、図6aと、図4aおよび図5aとの実施例の相違点は、本実施例では、第1の種類のオブジェクト信号セットがさらに第1のオブジェクト信号サブセットと第2のオブジェクト信号サブセットに分けられることである。図6aに示すように、該信号の符号化および復号化方法は以下のステップを含んでもよい。
【0110】
ステップ601において、サウンドチャネルベースのオーディオ信号、オブジェクトベースのオーディオ信号、およびシーンベースのオーディオ信号のうちの少なくとも1つのフォーマットを含む混合フォーマットのオーディオ信号を取得する。
【0111】
ステップ602において、オブジェクトベースのオーディオ信号に対して信号特徴分析を行って分析結果を取得する。
【0112】
ステップ603において、オブジェクトベースのオーディオ信号のうち個別の操作処理を必要としない信号を第1のオブジェクト信号サブセットに分類し、オブジェクトベースのオーディオ信号のうち背景音に属する信号を第2のオブジェクト信号サブセットに分類し、残りの信号を第2の種類のオブジェクト信号セットに分類し、第1の種類のオブジェクト信号サブセット、第2の種類のオブジェクト信号サブセットおよび第2の種類のオブジェクト信号セットにはいずれも少なくとも1つのオブジェクトベースのオーディオ信号が含まれる。
【0113】
ステップ604において、第1の種類のオブジェクト信号セットにおける第1のオブジェクト信号サブセットと第2のオブジェクト信号サブセットの符号化モードを決定する。
【0114】
ここで、本開示の一実施例では、第1の種類のオブジェクト信号セットにおける第1のオブジェクト信号サブセットに対応する符号化モードが、第1のオブジェクト信号サブセットにおけるオブジェクトベースのオーディオ信号に対して第1の事前レンダリング処理を行って、マルチチャネル符号化カーネルを用いて、第1の事前レンダリング処理された信号を符号化することであると決定し、第1の事前レンダリング処理は、オブジェクトベースのオーディオ信号に対して信号フォーマット変換処理を行って、前記オブジェクトベースのオーディオ信号をサウンドチャネルベースのオーディオ信号に変換することを含む。
【0115】
本開示の一実施例では、第1の種類のオブジェクト信号セットにおける第2のオブジェクト信号サブセットに対応する符号化モードが、第2のオブジェクト信号サブセットにおけるオブジェクトベースのオーディオ信号に対して第2の事前レンダリング処理を行って、HOA符号化カーネルを用いて、第2の事前レンダリング処理された信号を符号化することであると決定し、第2の事前レンダリング処理は、オブジェクトベースのオーディオ信号に対して信号フォーマット変換処理を行って、オブジェクトベースのオーディオ信号をシーンベースのオーディオ信号に変換することを含む。
【0116】
ステップ605において、分析結果に基づいて第2の種類のオブジェクト信号セットを分類して少なくとも1つのオブジェクト信号サブセットを取得し、分類結果に基づいて各オブジェクト信号サブセットに対応する符号化モードを決定し、前記オブジェクト信号サブセットが少なくとも1つのオブジェクトベースのオーディオ信号を含む。
【0117】
ステップ606において、各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを用いて各フォーマットのオーディオ信号を符号化して、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を取得し、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を符号化コードストリームに書き込んで復号化側に送信する。
【0118】
また、ステップ601~606についての詳しい説明は上記実施例の説明を参照されたく、本開示の実施例では詳しい説明を省略する。
【0119】
最後に、上記説明内容に基づいて、図6bは本開示の一実施例によって提供される他のオブジェクトベースのオーディオ信号に対する信号符号化方法のフローチャートであり、上記内容と図6bと組み合わせて分かるように、まずオブジェクトベースのオーディオ信号に対して特徴分析を行い、その後、オブジェクトベースのオーディオ信号を第1の種類のオブジェクト信号セットと第2の種類のオブジェクト信号セットに分類し、ここで、第1の種類のオブジェクト信号セットが、第1のオブジェクト信号サブセットと第2のオブジェクト信号サブセットを含み、第1のオブジェクト信号サブセットに対して第1の事前レンダリング処理を行い且つマルチサウンドチャネル符号化カーネルを用いて符号化し、第2のオブジェクト信号サブセットに対して第2の事前レンダリング処理を行い且つHOA符号化カーネルを用いて符号化し、第2の種類のオブジェクト信号セットに対して、分析結果に基づいて分類して少なくとも1つのオブジェクト信号サブセット(例えばオブジェクト信号サブセット1、オブジェクト信号サブセット2・・・オブジェクト信号サブセットn)を取得し、その後、該少なくとも1つのオブジェクト信号サブセットをそれぞれ符号化する。
【0120】
以上により、本開示の一実施例によって提供される信号の符号化および復号化方法では、まず、混合フォーマットのオーディオ信号を取得し、該混合フォーマットのオーディオ信号は、サウンドチャネルベースのオーディオ信号、オブジェクトベースのオーディオ信号、およびシーンベースのオーディオ信号のうちの少なくとも1つのフォーマットを含み、そして、異なるフォーマットのオーディオ信号の信号特徴に基づいて、各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを決定し、その後、各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを用いて各フォーマットのオーディオ信号を符号化して、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を取得し、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を符号化コードストリームに書き込んで復号化側に送信する。このことから分かるように、本開示の実施例では、混合フォーマットのオーディオ信号を符号化する時、異なるフォーマットのオーディオ信号の特徴に基づいて、異なるフォーマットのオーディオ信号を再構成し分析し、異なるフォーマットのオーディオ信号に対して、適応符号化モードを決定し、そして、対応する符号化カーネルを用いて符号化して、より良い符号化効率を達成する。
【0121】
図7aは本開示の一実施例によって提供される信号の符号化および復号化方法の概略フローチャートであり、該方法は符号化側によって実行され、図7aに示すように、該信号の符号化および復号化方法は以下ステップ701~707を含んでもよい。
【0122】
ステップ701において、サウンドチャネルベースのオーディオ信号、オブジェクトベースのオーディオ信号、およびシーンベースのオーディオ信号のうちの少なくとも1つのフォーマットを含む混合フォーマットのオーディオ信号を取得する。
【0123】
ステップ702において、混合フォーマットのオーディオ信号に オブジェクトベースのオーディオ信号が含まれていることに応答して、オブジェクトベースのオーディオ信号に対してハイパスフィルタリング処理を行う。
【0124】
本開示の一実施例では、フィルタを用いてオブジェクト信号をハイパスフィルタリング処理してもよい。
【0125】
ここで、該フィルタのカットオフ周波数が20Hz(ヘルツ)に設定される。該フィルタで使用されるフィルタ式は以下の式(1)に示すとおりである。
【数1】
ここで、a、a、b、b、bはいずれも定数であり、例示的に、b=0.9981492、b=-1.9963008、b=0.9981498、a=1.9962990、a=-0.9963056である。
【0126】
ステップ703において、ハイパスフィルタリング処理された信号に対して相関分析を行って、各オブジェクトベースのオーディオ信号の間の相互相関パラメータ値を決定する。
【0127】
ここで、本開示の一実施例では、上記相関分析は、具体的には以下の式(2)で計算可能である。
【数2】
【0128】
なお、上記「式(2)を用いて相互相関パラメータ値を計算する」方法は、本開示の一実施例によって提供される1つの選択可能な方式であり、そして、当分野においてオブジェクト信号間の相互相関パラメータ値を計算する他の方法も本開示に適用可能であることを理解されたい。
【0129】
ステップ704において、前記オブジェクトベースのオーディオ信号を分類して、第1の種類のオブジェクト信号セットと第2の種類のオブジェクト信号セットとを取得し、第1の種類のオブジェクト信号セットと第2の種類のオブジェクト信号セットとがいずれも少なくとも1つのオブジェクトベースのオーディオ信号を含む。
【0130】
ステップ705において、第1の種類のオブジェクト信号セットに対応する符号化モードを決定する。
【0131】
ここで、ステップ704~705についての紹介は前述した実施例の説明を参照されたく、本開示の実施例では詳しい説明を省略する。
【0132】
ステップ706において、分析結果に基づいて第2の種類のオブジェクト信号セットを分類して少なくとも1つのオブジェクト信号サブセットを取得し、分類結果に基づいて各オブジェクト信号サブセットに対応する符号化モードを決定し、前記オブジェクト信号サブセットが少なくとも1つのオブジェクトベースのオーディオ信号を含む。
【0133】
本開示の一実施例では、第2の種類のオブジェクト信号セットを分類して少なくとも1つのオブジェクト信号サブセットを取得し、分類結果に基づいて各オブジェクト信号サブセットに対応する符号化モードを決定するステップは、
相関度に基づいて、正規化された相関度区間を設定し、信号の相互相関パラメータと正規化された相関度区間とに基づいて、少なくとも1つの第2の種類のオブジェクト信号セットを分類して少なくとも1つのオブジェクト信号サブセットを取得し、その後、オブジェクト信号セットに対応する相関度に基づいて、対応する符号化モードを決定するステップを含んでもよい。
【0134】
なお、該正規化された相関度区間の数は、相関度の区分方式によって決定され、本開示は相関度の区分方式について限定せず、異なる正規化された相関度区間の長さも限定せず、異なる相関度の区分方式に基づいて、対応する数の正規化された相関度区間および異なる区間の長さを設定してもよい。
【0135】
本開示の一実施例では、相関度を、弱い相関、実際の相関、顕著な相関、高度な相関という4種類の関度に区分し、表1は本開示の一実施例によって提供される正規化された相関度区間の分類表である。
【表1】
【0136】
上記内容に基づいて、一例として、相互相関パラメータ値が第1の区間にあるオブジェクト信号をオブジェクト信号セット1に分け、オブジェクト信号セット1が独立符号化モードに対応すると決定し、
相互相関パラメータ値が第2の区間にあるオブジェクト信号をオブジェクト信号セット2に分け、オブジェクト信号セット2が連携符号化モード1に対応すると決定し、
相互相関パラメータ値が第3の区間にあるオブジェクト信号をオブジェクト信号セット3に分け、オブジェクト信号セット3が連携符号化モード2に対応すると決定し、
相互相関パラメータ値が第4の区間にあるオブジェクト信号をオブジェクト信号セット4に分け、オブジェクト信号セット4が連携符号化モード3に対応すると決定する。
【0137】
ここで、本開示の一実施例では、第1の区間は[0.00 ~±0.30)であってもよく、第2の区間は[±0.30-±0.50)であってもよく、第3の区間は[±0.50-±0.80)であってもよく、第4の区間は[±0.80-±1.00]であってもよい。そして、オブジェクト信号の相互相関パラメータ値が第1の区間にある場合は、オブジェクト信号間の相関が弱いことを示し、この時、符号化の精度を確保するために、独立符号化モードを用いて符号化するべきである。オブジェクト信号間の相互相関パラメータ値が第2の区間、第3の区間、第4の区間にある場合は、オブジェクト信号間の相互相関が高いことを示し、この時、圧縮率を確保して、帯域幅を節約するために、連携符号化モードで符号化することができる。
【0138】
本開示の一実施例では、オブジェクト信号サブセットに対応する符号化モードは、独立符号化モードまたは連携符号化モードを含む。
【0139】
および、本開示の一実施例では、独立符号化モードには、時間領域処理方式または周波数領域処理方式が対応しており、
ここで、オブジェクト信号サブセットにおけるオブジェクト信号が音声信号または類似音声信号である場合、独立符号化モードは時間領域処理方式を採用し、
オブジェクト信号サブセットにおけるオブジェクト信号が音声信号または類似音声信号以外の他のフォーマットのオーディオ信号である場合、独立符号化モードは周波数領域処理方式を採用する。
【0140】
本開示の一実施例では、上記時間領域処理方式は、ACELP符号化モデルによって実現可能であり、図7bは、本開示の一実施例によって提供されるACELP符号化の原理ブロック図である。および、ACELPエンコーダの原理は具体的に従来技術における説明を参照されたく、本開示の実施例では詳しい説明を省略する。
【0141】
本開示の一実施例では、上記周波数領域処理方式は、変換領域処理方式を含んでもよく、図7cは、本開示の一実施例によって提供される周波数領域符号化の原理のブロック図である。図7cを参照すると、まず変換モジュールによって、入力されたオブジェクト信号に対してMDCT変換を行って周波数領域に変換し、ここで、MDCT変換の変換式と逆変換式はそれぞれ以下の式(3)と式(4)に示すとおりである。
【数3】
【0142】
その後、心理音響モデルを用いて、周波数領域に変換されたオブジェクト信号の各周波数帯域を調整し、量子化モジュールを用いてビット割り当てを通じて各周波数帯域包絡係数を量子化して量子化パラメータを得て、最後に、エントロピー符号化モジュールを用いて、量子化パラメータをエントロピー符号化して、符号化されたオブジェクト信号を出力する。
【0143】
ステップ707において、各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを用いて各フォーマットのオーディオ信号を符号化して、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を取得し、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を符号化コードストリームに書き込んで復号化側に送信する。
【0144】
ここで、本開示の一実施例では、各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを用いて各フォーマットのオーディオ信号を符号化して各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を取得することは、
サウンドチャネルベースのオーディオ信号の符号化モードを用いて、前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号を符号化することと、
オブジェクトベースのオーディオ信号の符号化モードを用いて、前記オブジェクトベースのオーディオ信号を符号化することと、
シーンベースのオーディオ信号の符号化モードを用いて、前記シーンベースのオーディオ信号を符号化することと、を含んでもよい。
【0145】
および、本開示の一実施例では、上記オブジェクトベースのオーディオ信号の符号化モードを用いて、オブジェクトベースのオーディオ信号を符号化することは、
第1の種類のオブジェクト信号セットに対応する符号化モードを用いて第1の種類のオブジェクト信号セットにおける信号を符号化することを含む。
【0146】
第2の種類のオブジェクト信号セットにおけるオブジェクト信号サブセットを事前処理し、同一のオブジェクト信号符号化カーネルを用いて、第2の種類のオブジェクト信号セットにおける事前処理されたすべてのオブジェクト信号サブセットを、対応する符号化モードで符号化する。そして、上記説明された内容に基づいて、図7dは本開示の一実施例によって提供される第2の種類のオブジェクト信号セットを符号化する方法のフローチャートである。
【0147】
以上により、本開示の一実施例によって提供される信号の符号化および復号化方法では、まず、混合フォーマットのオーディオ信号を取得し、該混合フォーマットのオーディオ信号は、サウンドチャネルベースのオーディオ信号、オブジェクトベースのオーディオ信号、およびシーンベースのオーディオ信号のうちの少なくとも1つのフォーマットを含み、そして、異なるフォーマットのオーディオ信号の信号特徴に基づいて、各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを決定し、その後、各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを用いて各フォーマットのオーディオ信号を符号化して、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を取得し、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を符号化コードストリームに書き込んで復号化側に送信する。このことから分かるように、本開示の実施例では、混合フォーマットのオーディオ信号を符号化する時、異なるフォーマットのオーディオ信号の特徴に基づいて、異なるフォーマットのオーディオ信号を再構成し分析し、異なるフォーマットのオーディオ信号に対して、適応符号化モードを決定し、そして、対応する符号化カーネルを用いて符号化して、より良い符号化効率を達成する。
【0148】
図8aは本開示の一実施例によって提供される信号の符号化および復号化方法の概略フローチャートであり、該方法は符号化側によって実行され、図8aに示すように、該信号の符号化および復号化方法は以下のステップ801~806を含んでもよい。
【0149】
ステップ801において、サウンドチャネルベースのオーディオ信号、オブジェクトベースのオーディオ信号、およびシーンベースのオーディオ信号のうちの少なくとも1つのフォーマットを含む混合フォーマットのオーディオ信号を取得する。
【0150】
ステップ802において、混合フォーマットのオーディオ信号にオブジェクトベースのオーディオ信号が含まれていることに応答して、オブジェクト信号の周波数帯域幅範囲を分析する。
【0151】
ステップ803において、前記オブジェクトベースのオーディオ信号を分類して、第1の種類のオブジェクト信号セットと第2の種類のオブジェクト信号セットとを取得し、第1の種類のオブジェクト信号セットと第2の種類のオブジェクト信号セットとがいずれも少なくとも1つのオブジェクトベースのオーディオ信号を含む。
【0152】
ステップ804において、第1の種類のオブジェクト信号セットに対応する符号化モードを決定する。
【0153】
ステップ805において、分析結果に基づいて第2の種類のオブジェクト信号セットを分類して少なくとも1つのオブジェクト信号サブセットを取得し、分類結果に基づいて各オブジェクト信号サブセットに対応する符号化モードを決定し、前記オブジェクト信号サブセットが少なくとも1つのオブジェクトベースのオーディオ信号を含む。
【0154】
本開示の一実施例では、分析結果に基づいて第2の種類のオブジェクト信号セットを分類して少なくとも1つのオブジェクト信号サブセットを取得し、分類結果に基づいて各オブジェクト信号サブセットに対応する符号化モードを決定することは、
異なる周波数帯域幅に対応する帯域幅区間を決定することと、
前記オブジェクト信号の周波数帯域幅範囲、及び異なる周波数帯域幅に対応する帯域幅区間に基づいて、第2の種類のオブジェクト信号セットを分類して少なくとも1つのオブジェクト信号サブセットを取得し、少なくとも1つのオブジェクト信号サブセットに対応する周波数帯域幅に基づいて、対応する符号化モードを決定することと、を含む。
【0155】
ここで、信号の周波数帯域幅は、通常、狭帯域、広帯域、超広帯域及び全帯域を含む。狭帯域に対応する帯域幅区間は第1の区間であってもよく、広帯域に対応する帯域幅区間は第2の区間であってもよく、超広帯域に対応する帯域幅区間は第3の区間であってもよく、全帯域に対応する帯域幅区間は第4の区間であってもよい。これにより、オブジェクト信号の周波数帯域幅範囲が属する帯域幅区間を判断することにより第2の種類のオブジェクト信号セットを分類して少なくとも1つのオブジェクト信号サブセットを取得してもよい。その後、少なくとも1つのオブジェクト信号サブセットに対応する周波数帯域幅に基づいて、対応する符号化モードを決定し、ここで、狭帯域、広帯域、超広帯域および全帯域はそれぞれ狭帯域符号化モード、広帯域符号化モード、超広帯域符号化モードおよび全帯域符号化モードに対応している。
【0156】
なお、本開示の実施例では、異なる帯域幅区間の長さを限定せず、そして、異なる周波数帯域幅の間の帯域幅区間はオーバラップしてもよい。
【0157】
また、一例として、周波数帯域幅範囲が第1の区間にあるオブジェクト信号をオブジェクト信号サブセット1に分け、オブジェクト信号サブセット1が狭帯域符号化モードに対応すると決定し、
周波数帯域幅範囲が第2の区間にあるオブジェクト信号をオブジェクト信号サブセット2に分け、オブジェクト信号サブセット2が広帯域符号化モードに対応すると決定し、
周波数帯域幅範囲が第3の区間にあるオブジェクト信号をオブジェクト信号サブセット3に分け、オブジェクト信号サブセット3が超広帯域符号化モードに対応すると決定し、
周波数帯域幅範囲が第4の区間にあるオブジェクト信号をオブジェクト信号サブセット4に分け、オブジェクト信号サブセット4が全帯域符号化モードに対応すると決定してもよい。
【0158】
ここで、本開示の一実施例では、第1の区間は0~4kHzであってもよく、第2の区間は0~8kHzであってもよく、第3の区間は0~16kHzであってもよく、第4の区間は0~20kHzであってもよい。そして、オブジェクト信号の周波数帯域幅が第1の区間にある場合は、オブジェクト信号が狭帯域信号であることを示し、これにより、該オブジェクト信号に対応する符号化モードが、少ないビットで符号化する(即ち、狭帯域符号化モードを用いる)ことであると決定することができ、オブジェクト信号の周波数帯域幅が第2の区間にある場合は、オブジェクト信号が広帯域信号であることを示し、該オブジェクト信号に対応する符号化モードが、比較的多いビットで符号化する(即ち、広帯域符号化モードを用いる)ことであると決定することができ、オブジェクト信号の周波数帯域幅が第3の区間にある場合は、オブジェクト信号が超広帯域信号であることを示し、これにより、該オブジェクト信号に対応する符号化モードが、多いビットで符号化する(即ち超広帯域符号化モードを用いる)ことであると決定することができ、オブジェクト信号の周波数帯域幅が第4の区間にある場合は、オブジェクト信号が全帯域信号であることを示し、該オブジェクト信号に対応する符号化モードが、より多くのビットで符号化する(即ち全帯域符号化モードを用いる)ことであると決定することができる。
【0159】
これにより、異なる周波数帯域幅信号に対して異なるビットで符号化することにより、信号に対する圧縮率を確保でき、帯域幅を節約する。
【0160】
ステップ806において、各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを用いて各フォーマットのオーディオ信号を符号化して、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を取得し、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を符号化コードストリームに書き込んで復号化側に送信する。
【0161】
ここで、本開示の一実施例では、各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを用いて各フォーマットのオーディオ信号を符号化して各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を取得することは、
サウンドチャネルベースのオーディオ信号の符号化モードを用いて、前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号を符号化することと、
オブジェクトベースのオーディオ信号の符号化モードを用いて、前記オブジェクトベースのオーディオ信号を符号化することと、
シーンベースのオーディオ信号の符号化モードを用いて、前記シーンベースのオーディオ信号を符号化することと、を含んでもよい。
【0162】
また、本開示の一実施例では、上記オブジェクトベースのオーディオ信号の符号化モードを用いてオブジェクトベースのオーディオ信号を符号化することは、
第1の種類のオブジェクト信号セットに対応する符号化モードを用いて第1の種類のオブジェクト信号セットにおける信号を符号化することと、
第2の種類のオブジェクト信号セットにおけるオブジェクト信号サブセットを事前処理し、異なるオブジェクト信号符号化カーネルを用いて、異なる事前処理されたオブジェクト信号サブセットを、対応する符号化モードで符号化することと、を含んでもよい。そして、上記説明内容に基づいて、図8bは本開示の一実施例によって提供される、第2の種類のオブジェクト信号セットを符号化するもう1つの方法のフローチャートである。
【0163】
以上により、本開示の一実施例によって提供される信号の符号化および復号化方法では、まず、混合フォーマットのオーディオ信号を取得し、該混合フォーマットのオーディオ信号は、サウンドチャネルベースのオーディオ信号、オブジェクトベースのオーディオ信号、およびシーンベースのオーディオ信号のうちの少なくとも1つのフォーマットを含み、そして、異なるフォーマットのオーディオ信号の信号特徴に基づいて、各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを決定し、その後、各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを用いて各フォーマットのオーディオ信号を符号化して、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を取得し、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を符号化コードストリームに書き込んで復号化側に送信する。このことから分かるように、本開示の実施例では、混合フォーマットのオーディオ信号を符号化する時、異なるフォーマットのオーディオ信号の特徴に基づいて、異なるフォーマットのオーディオ信号を再構成し分析し、異なるフォーマットのオーディオ信号に対して、適応符号化モードを決定し、そして、対応する符号化カーネルを用いて符号化して、より良い符号化効率を達成する。
【0164】
図9aは本開示の一実施例によって提供される信号の符号化および復号化方法の概略フローチャートであり、該方法は符号化側によって実行され、図9aに示すように、該信号の符号化および復号化方法は以下のステップ901~907を含んでもよい。
【0165】
ステップ901において、サウンドチャネルベースのオーディオ信号、オブジェクトベースのオーディオ信号、およびシーンベースのオーディオ信号のうちの少なくとも1つのフォーマットを含む混合フォーマットのオーディオ信号を取得する。
【0166】
ステップ902において、混合フォーマットのオーディオ信号にオブジェクトベースのオーディオ信号が含まれていることに応答して、オブジェクト信号の周波数帯域幅範囲を分析する。
【0167】
ステップ903において、前記オブジェクトベースのオーディオ信号を分類して、第1の種類のオブジェクト信号セットと第2の種類のオブジェクト信号セットとを取得し、前記第1の種類のオブジェクト信号セットと第2の種類のオブジェクト信号セットとはいずれも少なくとも1つのオブジェクトベースのオーディオ信号を含む。
【0168】
ステップ904において、第1の種類のオブジェクト信号セットに対応する符号化モードを決定する。
【0169】
ステップ905において、オブジェクトベースのオーディオ信号に対応する符号化される周波数帯域幅範囲を指示する入力された第3のコマンドライン制御情報を取得する。
【0170】
ステップ906において、第3のコマンドライン制御情報と分析結果を統合して第2の種類のオブジェクト信号セットを分類して少なくとも1つのオブジェクト信号サブセットを取得し、分類結果に基づいて各オブジェクト信号サブセットに対応する符号化モードを決定する。
【0171】
ここで、本開示の一実施例では、第3のコマンドライン制御情報と分析結果を統合して第2の種類のオブジェクト信号セットを分類して少なくとも1つのオブジェクト信号サブセットを取得し、分類結果に基づいて各オブジェクト信号サブセットに対応する符号化モードを決定することは、
第3のコマンドライン制御情報により指示された周波数帯域幅範囲が分析結果から得られた周波数帯域幅範囲と異なる場合、第3のコマンドライン制御情報により指示された周波数帯域幅範囲で優先的に第2の種類のオブジェクト信号セットを分類し、分類結果に基づいて各オブジェクト信号セットに対応する符号化モードを決定することと、
第3のコマンドライン制御情報により指示された周波数帯域幅範囲が分析結果から得られた周波数帯域幅範囲と同じである場合、第3のコマンドライン制御情報により指示された周波数帯域幅範囲または分析結果から得られた周波数帯域幅範囲で第2の種類のオブジェクト信号セットを分類し、分類結果に基づいて各オブジェクト信号セットに対応する符号化モードを決定することと、を含んでも良い。
【0172】
例示的に、本開示の一実施例では、オブジェクト信号の分析結果が超広帯域信号であり、オブジェクト信号の第3のコマンドライン制御情報により指示された周波数帯域幅範囲が全帯域信号であると仮定する場合、第3のコマンドライン制御情報に基づいて該オブジェクト信号をオブジェクト信号サブセット4に分けて、該オブジェクト信号サブセット4に対応する符号化モードが全帯域符号化モードであると決定することができる。
【0173】
ステップ907において、各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを用いて各フォーマットのオーディオ信号を符号化して、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を取得し、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を符号化コードストリームに書き込んで復号化側に送信する。
【0174】
ここで、本開示の一実施例では、各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを用いて各フォーマットのオーディオ信号を符号化して各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を取得することは、
サウンドチャネルベースのオーディオ信号の符号化モードを用いて、前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号を符号化することと、
オブジェクトベースのオーディオ信号の符号化モードを用いて、前記オブジェクトベースのオーディオ信号を符号化することと、
シーンベースのオーディオ信号の符号化モードを用いて、前記シーンベースのオーディオ信号を符号化することと、を含んでもよい。
【0175】
および、本開示の一実施例では、上記オブジェクトベースのオーディオ信号の符号化モードを用いてオブジェクトベースのオーディオ信号を符号化することは、
第1の種類のオブジェクト信号セットに対応する符号化モードを用いて第1の種類のオブジェクト信号セットにおける信号を符号化することと、
第2の種類のオブジェクト信号セットにおけるオブジェクト信号サブセットを事前処理し、異なるオブジェクト信号符号化カーネルを用いて、異なる事前処理されたオブジェクト信号サブセットを、対応する符号化モードで符号化することと、を含んでもよい。そして、上記説明内容に基づいて、図9bは本開示の一実施例によって提供される、第2の種類のオブジェクト信号セットを符号化するもう1つの方法のフローチャートである。
【0176】
以上により、本開示の一実施例によって提供される信号の符号化および復号化方法では、まず、混合フォーマットのオーディオ信号を取得し、該混合フォーマットのオーディオ信号は、サウンドチャネルベースのオーディオ信号、オブジェクトベースのオーディオ信号、およびシーンベースのオーディオ信号のうちの少なくとも1つのフォーマットを含み、そして、異なるフォーマットのオーディオ信号の信号特徴に基づいて、各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを決定し、その後、各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを用いて各フォーマットのオーディオ信号を符号化して、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を取得し、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を符号化コードストリームに書き込んで復号化側に送信する。このことから分かるように、本開示の実施例では、混合フォーマットのオーディオ信号を符号化する時、異なるフォーマットのオーディオ信号の特徴に基づいて、異なるフォーマットのオーディオ信号を再構成し分析し、異なるフォーマットのオーディオ信号に対して、適応符号化モードを決定し、そして、対応する符号化カーネルを用いて符号化して、より良い符号化効率を達成する。
【0177】
図10は本開示の一実施例によって提供される信号の符号化および復号化方法の概略フローチャートであり、該方法は復号化側によって実行され、図10に示すように、該信号の符号化および復号化方法は以下のステップ1001~1002を含んでもよい。
【0178】
ステップ1001において、符号化側から送信された符号化コードストリームを受信する。
【0179】
ここで、本開示の一実施例では、該復号化側はUEまたは基地局であってもよい。
【0180】
ステップ1002において、符号化コードストリームを復号化して、サウンドチャネルベースのオーディオ信号、オブジェクトベースのオーディオ信号、およびシーンベースのオーディオ信号のうちの少なくとも1つのフォーマットを含む混合フォーマットのオーディオ信号を取得する。
【0181】
以上により、本開示の一実施例によって提供される信号の符号化および復号化方法では、まず、混合フォーマットのオーディオ信号を取得し、該混合フォーマットのオーディオ信号は、サウンドチャネルベースのオーディオ信号、オブジェクトベースのオーディオ信号、およびシーンベースのオーディオ信号のうちの少なくとも1つのフォーマットを含み、そして、異なるフォーマットのオーディオ信号の信号特徴に基づいて、各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを決定し、その後、各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを用いて各フォーマットのオーディオ信号を符号化して、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を取得し、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を符号化コードストリームに書き込んで復号化側に送信する。このことから分かるように、本開示の実施例では、混合フォーマットのオーディオ信号を符号化する時、異なるフォーマットのオーディオ信号の特徴に基づいて、異なるフォーマットのオーディオ信号を再構成し分析し、異なるフォーマットのオーディオ信号に対して、適応符号化モードを決定し、そして、対応する符号化カーネルを用いて符号化して、より良い符号化効率を達成する。
【0182】
図11aは本開示の一実施例によって提供される信号の符号化および復号化方法の概略フローチャートであり、該方法は復号化側によって実行され、図11aに示すように、該信号の符号化および復号化方法は以下のステップ1101~1105を含んでもよい。
【0183】
ステップ1101において、符号化側から送信された符号化コードストリームを受信する。
【0184】
ステップ1102において、符号化コードストリームに対してコードストリーム解析を行って分類サイド情報パラメータと、各フォーマットのオーディオ信号に対応するサイド情報パラメータと、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報とを取得する。
【0185】
ここで、分類サイド情報パラメータが、オブジェクトベースのオーディオ信号の第2の種類のオブジェクト信号セットに対する分類方式を指示し、サイド情報パラメータが、対応するフォーマットのオーディオ信号に対応する符号化モードを指示する。
【0186】
ステップ1103において、サウンドチャネルベースのオーディオ信号に対応するサイド情報パラメータに基づいて、サウンドチャネルベースのオーディオ信号の符号化された信号パラメータ情報を復号化する。
【0187】
ここで、本開示の一実施例では、サウンドチャネルベースのオーディオ信号に対応するサイド情報パラメータに基づいて、サウンドチャネルベースのオーディオ信号の符号化された信号パラメータ情報を復号化することは、サウンドチャネルベースのオーディオ信号に対応するサイド情報パラメータに基づいて、サウンドチャネルベースのオーディオ信号に対応する符号化モードを決定することと、サウンドチャネルベースのオーディオ信号に対応する符号化モードに基づいて、対応する復号化モードを用いてサウンドチャネルベースのオーディオ信号の符号化された信号パラメータ情報を復号化することと、を含んでもよい。
【0188】
ステップ1104において、シーンベースのオーディオ信号に対応するサイド情報パラメータに基づいて、シーンベースのオーディオ信号の符号化された信号パラメータ情報を復号化する。
【0189】
本開示の一実施例では、シーンベースのオーディオ信号に対応するサイド情報パラメータに基づいて、シーンベースのオーディオ信号の符号化された信号パラメータ情報を復号化することは、シーンベースのオーディオ信号に対応するサイド情報パラメータに基づいて、シーンベースのオーディオ信号に対応する符号化モードを決定することと、シーンベースのオーディオ信号に対応する符号化モードに基づいて、対応する復号化モードを用いてシーンベースのオーディオ信号の符号化された信号パラメータ情報を復号化することと、を含んでもよい。
【0190】
ステップ1105において、分類サイド情報パラメータと、オブジェクトベースのオーディオ信号に対応するサイド情報パラメータとに基づいて、オブジェクトベースのオーディオ信号の符号化された信号パラメータ情報を復号化する。
【0191】
ここで、ステップ1105の具体的な実現方法については、この後の実施例で説明する。
【0192】
最後に、上記説明に基づいて、図11bは本開示の一実施例によって提供される信号復号化方法のフローチャートである。
【0193】
以上により、本開示の一実施例によって提供される信号の符号化および復号化方法では、まず、混合フォーマットのオーディオ信号を取得し、該混合フォーマットのオーディオ信号は、サウンドチャネルベースのオーディオ信号、オブジェクトベースのオーディオ信号、およびシーンベースのオーディオ信号のうちの少なくとも1つのフォーマットを含み、そして、異なるフォーマットのオーディオ信号の信号特徴に基づいて、各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを決定し、その後、各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを用いて各フォーマットのオーディオ信号を符号化して、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を取得し、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を符号化コードストリームに書き込んで復号化側に送信する。このことから分かるように、本開示の実施例では、混合フォーマットのオーディオ信号を符号化する時、異なるフォーマットのオーディオ信号の特徴に基づいて、異なるフォーマットのオーディオ信号を再構成し分析し、異なるフォーマットのオーディオ信号に対して、適応符号化モードを決定し、そして、対応する符号化カーネルを用いて符号化して、より良い符号化効率を達成する。
【0194】
図12aは本開示の一実施例によって提供される信号の符号化および復号化方法の概略フローチャートであり、該方法は復号化側によって実行され、図12aに示すように、該信号の符号化および復号化方法は以下のステップ1201~1205を含んでもよい。
【0195】
ステップ1201において、符号化側から送信された符号化コードストリームを受信する。
【0196】
ステップ1202において、符号化コードストリームに対してコードストリーム解析を行って分類サイド情報パラメータと、各フォーマットのオーディオ信号に対応するサイド情報パラメータと、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報とを取得する。
【0197】
ステップ1203において、オブジェクトベースのオーディオ信号の符号化された信号パラメータ情報から、第1の種類のオブジェクト信号セットに対応する符号化された信号パラメータ情報と第2の種類のオブジェクト信号セットに対応する符号化された信号パラメータ情報とを決定する。
【0198】
ここで、本開示の一実施例では、オブジェクトベースのオーディオ信号に対応するサイド情報パラメータに基づいて、オブジェクトベースのオーディオ信号の符号化された信号パラメータ情報から、第1の種類のオブジェクト信号セットに対応する符号化された信号パラメータ情報と第2の種類のオブジェクト信号セットに対応する符号化された信号パラメータ情報とを決定することができる。
【0199】
ステップ1204において、第1の種類のオブジェクト信号セットに対応するサイド情報パラメータに基づいて、第1の種類のオブジェクト信号セットに対応する符号化された信号パラメータ情報を復号化する。
【0200】
具体的には、本開示の一実施例では、第1の種類のオブジェクト信号セットに対応するサイド情報パラメータに基づいて、第1の種類のオブジェクト信号セットに対応する符号化された信号パラメータ情報を復号化することは、第1の種類のオブジェクト信号セットに対応するサイド情報パラメータに基づいて第1の種類のオブジェクト信号セットに対応する符号化モードを決定し、第1の種類のオブジェクト信号セットに対応する符号化モードに基づいて、対応する復号化モードを用いて第1の種類のオブジェクト信号セットの符号化された信号パラメータ情報を復号化することを含んでもよい。
【0201】
ステップ1205において、分類サイド情報パラメータと、第2の種類のオブジェクト信号セットに対応するサイド情報パラメータとに基づいて、第2の種類のオブジェクト信号セットに対応する符号化された信号パラメータ情報を復号化する。
【0202】
本開示の一実施例では、分類サイド情報パラメータと、第2の種類のオブジェクト信号セットに対応するサイド情報パラメータとに基づいて、第2の種類のオブジェクト信号セットに対応する符号化された信号パラメータ情報を復号化する方法は、以下のステップaとステップbを含む。
【0203】
ステップaにおいて、分類サイド情報パラメータに基づいて第2の種類のオブジェクト信号セットの分類方式を決定する。
【0204】
ここで、上記実施例の説明を参照して分かるように、第2の種類のオブジェクト信号セットの分類方式が異なる場合、対応する符号化状況も異なる。具体的には、本開示の一実施例では、第2の種類のオブジェクト信号セットの分類方式が信号の相互相関パラメータ値に基づく分類方法である場合、符号化側に対応する符号化状況は、同一の符号化カーネルを用いて、すべての前記オブジェクト信号セットを対応する符号化モードで符号化することである。
【0205】
本開示のもう1つの実施例では、第2の種類のオブジェクト信号セットの分類方式が、周波数帯域幅範囲に基づく分類方法である場合、符号化側に対応する符号化状況は、異なる符号化カーネルを用いて、異なるオブジェクト信号セットを対応する符号化モードで符号化することである。
【0206】
したがって、本ステップでは、まず、符号化中の符号化状況を決定するように、分類サイド情報パラメータに基づいて符号化中の第2の種類のオブジェクト信号セットの分類方式を決定する必要があり、この後、該符号化状況に基づいて復号化することができる。
【0207】
ステップbにおいて、第2の種類のオブジェクト信号セットの分類方式と第2の種類のオブジェクト信号セットに対応するサイド情報パラメータとに基づいて、第2の種類のオブジェクト信号セットにおける各オブジェクト信号サブセットに対応する符号化された信号パラメータ情報を復号化する。
【0208】
ここで、本開示の一実施例では、第2の種類のオブジェクト信号セットの分類方式と第2の種類のオブジェクト信号セットに対応するサイド情報パラメータとに基づいて、第2の種類のオブジェクト信号セット内の各オブジェクト信号サブセットに対応する符号化された信号パラメータ情報を復号化することは、
まず、分類方式に基づいて符号化中の符号化状況を決定し、次に、符号化状況に基づいて、対応する復号化状況を決定し、その後、対応する復号化状況に基づいて、各オブジェクト信号サブセットに対応する符号化された信号パラメータ情報に対応する符号化モードに基づいて、対応する復号化モードを用いて各オブジェクト信号サブセットに対応する符号化された信号パラメータ情報を復号化することを含んでもよい。
【0209】
具体的に、本開示の一実施例では、分類サイド情報パラメータに基づいて、符号化中の符号化状況が、同一の符号化カーネルを用いてすべてのオブジェクト信号サブセットを対応する符号化モードで符号化することであると決定された場合、復号化プロセスの復号化状況が、同一の復号化カーネルを用いてすべてのオブジェクト信号サブセットに対応する符号化された信号パラメータ情報を復号化することであると決定する。ここで、復号化中に、具体的には、各オブジェクト信号サブセットに対応する符号化された信号パラメータ情報に対応する符号化モードに基づいて、対応する復号化モードを用いてオブジェクト信号サブセットに対応する符号化された信号パラメータ情報を復号化する。
【0210】
また、本開示のもう1つの実施例では、分類サイド情報パラメータに基づいて、符号化中の符号化状況が、異なる符号化カーネルを用いて異なるオブジェクト信号サブセットを対応する符号化モードで符号化することであると決定された場合、復号化プロセスの復号化モードが、異なる復号化カーネルを用いて各オブジェクト信号サブセットに対応する符号化された信号パラメータ情報をそれぞれ復号化することであると決定する。ここで、復号化中に、具体的には、各オブジェクト信号サブセットに対応する符号化された信号パラメータ情報に対応する符号化モードに基づいて、対応する復号化モードを用いて各オブジェクト信号サブセットに対応する符号化された信号パラメータ情報を復号化する。
【0211】
最後に、上記説明に基づいて、図12b、12c及び12dはそれぞれ本開示の一実施例によって提供されるオブジェクトベースのオーディオ信号の復号化方法のフローチャートである。図12e、12fはそれぞれ本開示の一実施例によって提供される第2の種類のオブジェクト信号セットの復号化方法のフローチャートである。
【0212】
以上により、本開示の一実施例によって提供される信号の符号化および復号化方法では、まず、混合フォーマットのオーディオ信号を取得し、該混合フォーマットのオーディオ信号は、サウンドチャネルベースのオーディオ信号、オブジェクトベースのオーディオ信号、およびシーンベースのオーディオ信号のうちの少なくとも1つのフォーマットを含み、そして、異なるフォーマットのオーディオ信号の信号特徴に基づいて、各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを決定し、その後、各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを用いて各フォーマットのオーディオ信号を符号化して、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を取得し、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を符号化コードストリームに書き込んで復号化側に送信する。このことから分かるように、本開示の実施例では、混合フォーマットのオーディオ信号を符号化する時、異なるフォーマットのオーディオ信号の特徴に基づいて、異なるフォーマットのオーディオ信号を再構成し分析し、異なるフォーマットのオーディオ信号に対して、適応符号化モードを決定し、そして、対応する符号化カーネルを用いて符号化して、より良い符号化効率を達成する。
【0213】
図13は、本開示の一実施例によって提供される信号の符号化および復号化方法の概略フローチャートであり、該方法は復号化側によって実行され、図13に示すように、該信号の符号化および復号化方法は以下のステップ1301~1303を含んでもよい。
【0214】
ステップ1301において、符号化側から送信された符号化コードストリームを受信する。
【0215】
ステップ1302において、符号化コードストリームを復号化して混合フォーマットのオーディオ信号を取得し、前記混合フォーマットのオーディオ信号は、サウンドチャネルベースのオーディオ信号、オブジェクトベースのオーディオ信号、およびシーンベースのオーディオ信号のうちの少なくとも1つのフォーマットを含む。
【0216】
ステップ1303において、復号化されたオブジェクトベースのオーディオ信号を後処理する。
【0217】
以上により、本開示の一実施例によって提供される信号の符号化および復号化方法では、まず、混合フォーマットのオーディオ信号を取得し、該混合フォーマットのオーディオ信号は、サウンドチャネルベースのオーディオ信号、オブジェクトベースのオーディオ信号、およびシーンベースのオーディオ信号のうちの少なくとも1つのフォーマットを含み、そして、異なるフォーマットのオーディオ信号の信号特徴に基づいて、各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを決定し、その後、各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを用いて各フォーマットのオーディオ信号を符号化して、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を取得し、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を符号化コードストリームに書き込んで復号化側に送信する。このことから分かるように、本開示の実施例では、混合フォーマットのオーディオ信号を符号化する時、異なるフォーマットのオーディオ信号の特徴に基づいて、異なるフォーマットのオーディオ信号を再構成し分析し、異なるフォーマットのオーディオ信号に対して、適応符号化モードを決定し、そして、対応する符号化カーネルを用いて符号化して、より良い符号化効率を達成する。
【0218】
図14は本開示の一実施例によって提供されるもう1つの信号の符号化および復号化方法の概略フローチャートであり、該方法は符号化側によって実行され、図14に示すように、該信号の符号化および復号化方法は以下のステップ1401~1403を含んでもよい。
【0219】
ステップ1401において、サウンドチャネルベースのオーディオ信号、オブジェクトベースのオーディオ信号、およびシーンベースのオーディオ信号のうちの少なくとも1つのフォーマットを含む混合フォーマットのオーディオ信号を取得する。
【0220】
ステップ1402において、混合フォーマットのオーディオ信号にサウンドチャネルベースのオーディオ信号が含まれていることに応答して、サウンドチャネルベースのオーディオ信号の信号特徴に基づいて、サウンドチャネルベースのオーディオ信号の符号化モードを決定する。
【0221】
ここで、本開示の一実施例では、サウンドチャネルベースのオーディオ信号の信号特徴に基づいて、サウンドチャネルベースのオーディオ信号の符号化モードを決定することは、
サウンドチャネルベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号の数を取得し、サウンドチャネルベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号の数が第1の閾値(例えば、5であってもよい)より小さいか否かを判断することを含んでもよい。
【0222】
ここで、本開示の一実施例では、サウンドチャネルベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号の数が第1の閾値より小さい場合、サウンドチャネルベースのオーディオ信号の符号化モードが以下の方策1~2のうちの少なくとも1つであると決定する。
【0223】
方策1において、オブジェクト信号符号化カーネルを用いてサウンドチャネルベースのオーディオ信号における各オブジェクト信号を符号化する。
【0224】
方策2において、入力された第1のコマンドライン制御情報を取得し、オブジェクト信号符号化カーネルを用いて、第1のコマンドライン制御情報に基づいて、サウンドチャネルベースのオーディオ信号における少なくとも一部のオブジェクト信号を符号化する。ここで、第1のコマンドライン制御情報は、サウンドチャネルベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号のうち符号化する必要があるオブジェクト信号を指示し、符号化する必要があるオブジェクト信号の数が1以上であり且つサウンドチャネルベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号の合計数より小さい。
【0225】
このことから分かるように、本開示の一実施例では、サウンドチャネルベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号の数が第1の閾値より小さいと決定された場合、サウンドチャネルベースのオーディオ信号におけるすべてまたは一部のオブジェクト信号を符号化し、これにより、符号化の難しさを大幅に低下させ、符号化効率を向上させることができる。
【0226】
また、本開示のもう1つの実施例では、サウンドチャネルベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号の数が第1の閾値以上である場合、サウンドチャネルベースのオーディオ信号の符号化モードが以下の方策3~5のうちの少なくとも1つであると決定する。
【0227】
方策3において、サウンドチャネルベースのオーディオ信号を第1の他のフォーマットのオーディオ信号(例えばシーンベースのオーディオ信号またはオブジェクトベースのオーディオ信号であってもよい)に変換し、第1の他のフォーマットのオーディオ信号のサウンドチャネル数がサウンドチャネルベースのオーディオ信号のサウンドチャネル数以下であり、第1の他のフォーマットのオーディオ信号に対応する符号化カーネルを用いて、第1の他のフォーマットのオーディオ信号を符号化する。例示的に、本開示の一実施例では、当該サウンドチャネルベースのオーディオ信号が7.1.4フォーマットのサウンドチャネルベースのオーディオ信号(総サウンドチャネル数が13)である時、該第1の他のフォーマットのオーディオ信号は、例えば、FOA(First Order Ambisonics、一次アンビソニックス)信号(総サウンドチャネル数が4)であってもよく、7.1.4フォーマットのサウンドチャネルベースのオーディオ信号をFOA信号に変換することで、符号化する必要がある信号総サウンドチャネル数を13から4に変換することができ、これにより、符号化の難しさを大幅に低下させて、符号化効率を向上させることができる。
【0228】
方策4において、入力された第1のコマンドライン制御情報を取得し、オブジェクト信号符号化カーネルを用いて、第1のコマンドライン制御情報に基づいて、サウンドチャネルベースのオーディオ信号における少なくとも一部のオブジェクト信号を符号化し、第1のコマンドライン制御情報は、前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号のうち符号化する必要があるオブジェクト信号を指示し、符号化する必要があるオブジェクト信号の数が1以上であり且つサウンドチャネルベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号の合計数より小さい。
【0229】
方策5において、入力された第2のコマンドライン制御情報を取得し、オブジェクト信号符号化カーネルを用いて、第2のコマンドライン制御情報に基づいて、サウンドチャネルベースのオーディオ信号における少なくとも一部のサウンドチャネル信号を符号化する。ここで、第2のコマンドライン制御情報が、サウンドチャネルベースのオーディオ信号に含まれるサウンドチャネル信号のうち符号化する必要があるサウンドチャネル信号を指示し、該符号化する必要があるサウンドチャネル信号の数が1以上であり且つサウンドチャネルベースのオーディオ信号に含まれるサウンドチャネル信号の合計数以下である。
【0230】
このことから分かるように、本開示の一実施例では、サウンドチャネルベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号の数が多いと決定された場合、該サウンドチャネルベースのオーディオ信号を直接符号化すると、符号化の難しさが高い。この時、サウンドチャネルベースのオーディオ信号における一部のオブジェクト信号のみを符号化してもよく、および/またはサウンドチャネルベースのオーディオ信号における一部のサウンドチャネル信号を符号化してもよく、および/または該サウンドチャネルベースのオーディオ信号をサウンドチャネル数の少ない信号に変換してから符号化してもよく、これにより、符号化難しさを大幅に低下させ、符号化効率を最適化することができる。
【0231】
ステップ1403において、サウンドチャネルベースのオーディオ信号の符号化モードを用いてサウンドチャネルベースのオーディオ信号を符号化してサウンドチャネルベースのオーディオ信号の符号化された信号パラメータ情報を取得し、且つサウンドチャネルベースのオーディオ信号の符号化された信号パラメータ情報を符号化コードストリームに書き込んで復号化側に送信する。
【0232】
ここで、ステップ1403についての紹介は上記実施例の説明を参照されたく、本開示の実施例では詳しい説明を省略する。
【0233】
以上により、本開示の一実施例によって提供される信号の符号化および復号化方法では、まず、混合フォーマットのオーディオ信号を取得し、該混合フォーマットのオーディオ信号は、サウンドチャネルベースのオーディオ信号、オブジェクトベースのオーディオ信号、およびシーンベースのオーディオ信号のうちの少なくとも1つのフォーマットを含み、そして、異なるフォーマットのオーディオ信号の信号特徴に基づいて、各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを決定し、その後、各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを用いて各フォーマットのオーディオ信号を符号化して、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を取得し、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を符号化コードストリームに書き込んで復号化側に送信する。このことから分かるように、本開示の実施例では、混合フォーマットのオーディオ信号を符号化する時、異なるフォーマットのオーディオ信号の特徴に基づいて、異なるフォーマットのオーディオ信号を再構成し分析し、異なるフォーマットのオーディオ信号に対して、適応符号化モードを決定し、そして、対応する符号化カーネルを用いて符号化して、より良い符号化効率を達成する。
【0234】
図15は本開示の一実施例によって提供されるもう1つの信号の符号化および復号化方法の概略フローチャートであり、該方法は符号化側によって実行され、図15に示すように、該信号の符号化および復号化方法は以下のステップ1501~1503を含んでもよい。
【0235】
ステップ1501において、シーンベースのオーディオ信号、オブジェクトベースのオーディオ信号、及びシーンベースのオーディオ信号のうちの少なくとも1つのフォーマットを含む混合フォーマットのオーディオ信号を取得する。
【0236】
ステップ1502において、混合フォーマットのオーディオ信号にシーンベースのオーディオ信号が含まれていることに応答して、シーンベースのオーディオ信号の信号特徴に基づいて、シーンベースのオーディオ信号の符号化モードを決定する。
【0237】
本開示の一実施例では、シーンベースのオーディオ信号の信号特徴に基づいて、シーンベースのオーディオ信号の符号化モードを決定するステップは、
シーンベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号の数を取得し、シーンベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号の数が第2の閾値(例えば5であってもよい)より小さいか否かを判断するステップを含んでもよい。
【0238】
ここで、本開示の一実施例では、シーンベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号の数が第2の閾値より小さい場合、シーンベースのオーディオ信号の符号化モードが以下の方策a~bのうちの少なくとも1つであると決定する。
【0239】
方策aにおいて、オブジェクト信号符号化カーネルを用いてシーンベースのオーディオ信号の各オブジェクト信号を符号化する。
【0240】
方策bにおいて、入力された第4のコマンドライン制御情報を取得し、オブジェクト信号符号化カーネルを用いて、第4のコマンドライン制御情報に基づいて、シーンベースのオーディオ信号における少なくとも一部のオブジェクト信号を符号化し、ここで、第4のコマンドライン制御情報が、シーンベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号のうち符号化する必要があるオブジェクト信号を指示し、符号化する必要があるオブジェクト信号の数が1以上であり且つシーンベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号の合計数以下である。
【0241】
このことから分かるように、本開示の一実施例では、シーンベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号の数が第2の閾値より小さいと決定された場合、シーンベースのオーディオ信号のすべてまたは一部のオブジェクト信号を符号化し、これによって、符号化の難しさを大幅に低下させ、符号化効率を向上させることができる。
【0242】
本開示のもう1つの実施例では、シーンベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号の数が第2の閾値以上である場合、シーンベースのオーディオ信号の符号化モードが以下の方策c~dのうちの少なくとも1つであると決定する。
【0243】
方策cにおいて、シーンベースのオーディオ信号を第2の他のフォーマットのオーディオ信号に変換し、第2の他のフォーマットのオーディオ信号のサウンドチャネル数がシーンベースのオーディオ信号のサウンドチャネル数以下であり、シーン信号符号化カーネルを用いて、第2の他のフォーマットのオーディオ信号を符号化する。
【0244】
方策dにおいて、シーンベースのオーディオ信号に対して低次変換を行って、シーンベースのオーディオ信号を、次数がシーンベースのオーディオ信号の現在の次数より低い低次のシーンベースのオーディオ信号に変換し、シーン信号符号化カーネルを用いて低次のシーンベースのオーディオ信号を符号化する。なお、本開示の一実施例では、シーンベースのオーディオ信号に対して低次変換を行う時、該シーンベースのオーディオ信号を他のフォーマットの信号に低次変換してもよい。例示的に、3次のシーンベースのオーディオ信号を低次5.0フォーマットのサウンドチャネルベースのオーディオ信号に変換することができ、この時、符号化する必要がある信号総サウンドチャネル数は16((3+1)*(3+1))から5に変えられ、これにより、符号化の難しさを大幅に低下させ、符号化効率を向上させる。
【0245】
このことから分かるように、本開示の一実施例では、シーンベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号の数が多いと決定された場合、該シーンベースのオーディオ信号を直接符号化すると、符号化の難しさが高い。この時、該シーンベースのオーディオ信号のみをサウンドチャネル数の少ない信号に変換してから符号化してもよく、および/または該シーンベースのオーディオ信号を低次信号に変換してから符号化してもよく、これにより、符号化難しさを大幅に低下させて、符号化効率を向上させることができる。
【0246】
ステップ1503において、シーンベースのオーディオ信号の符号化モードを用いてシーンベースのオーディオ信号を符号化してシーンベースのオーディオ信号の符号化された信号パラメータ情報を取得し、シーンベースのオーディオ信号の符号化された信号パラメータ情報を符号化コードストリームに書き込んで復号化側に送信する。
【0247】
ここで、ステップ1503についての説明は上記実施例の説明を参照されたく、本開示の実施例では詳しい説明を省略する。
【0248】
以上により、本開示の一実施例によって提供される信号の符号化および復号化方法では、まず、シーンベースのオーディオ信号、オブジェクトベースのオーディオ信号、及びシーンベースのオーディオ信号のうちの少なくとも1つのフォーマットを含む混合フォーマットのオーディオ信号を取得し、そして、異なるフォーマットのオーディオ信号の信号特徴に基づいて、各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを決定し、その後、各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを用いて各フォーマットのオーディオ信号を符号化して、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を取得し、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を符号化コードストリームに書き込んで復号化側に送信する。このことから分かるように、本開示の実施例では、混合フォーマットのオーディオ信号を符号化する時、異なるフォーマットのオーディオ信号の特徴に基づいて、異なるフォーマットのオーディオ信号を再構成し分析し、異なるフォーマットのオーディオ信号に対して、適応符号化モードを決定し、そして、対応する符号化カーネルを用いて符号化して、より良い符号化効率を達成する。
【0249】
図16は、本開示の一実施例によって提供される信号の符号化および復号化方法の概略フローチャートであり、該方法は復号化側によって実行され、図16に示すように、該信号の符号化および復号化方法は以下のステップ1601~1603を含んでもよい。
【0250】
ステップ1601において、符号化側から送信された符号化コードストリームを受信する。
【0251】
ステップ1602において、符号化コードストリームに対してコードストリーム解析を行って分類サイド情報パラメータと、各フォーマットのオーディオ信号に対応するサイド情報パラメータと、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報とを取得する。
【0252】
ステップ1603において、サウンドチャネルベースのオーディオ信号に対応するサイド情報パラメータに基づいて、サウンドチャネルベースのオーディオ信号の符号化された信号パラメータ情報を復号化する。
【0253】
以上により、本開示の一実施例によって提供される信号の符号化および復号化方法では、まず、シーンベースのオーディオ信号、オブジェクトベースのオーディオ信号、及びシーンベースのオーディオ信号のうちの少なくとも1つのフォーマットを含む混合フォーマットのオーディオ信号を取得し、そして、異なるフォーマットのオーディオ信号の信号特徴に基づいて、各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを決定し、その後、各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを用いて各フォーマットのオーディオ信号を符号化して、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を取得し、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を符号化コードストリームに書き込んで復号化側に送信する。このことから分かるように、本開示の実施例では、混合フォーマットのオーディオ信号を符号化する時、異なるフォーマットのオーディオ信号の特徴に基づいて、異なるフォーマットのオーディオ信号を再構成し分析し、異なるフォーマットのオーディオ信号に対して、適応符号化モードを決定し、そして、対応する符号化カーネルを用いて符号化して、より良い符号化効率を達成する。
【0254】
図17は本開示の一実施例によって提供される信号の符号化および復号化方法の概略フローチャートであり、該方法は復号化側によって実行され、図17に示すように、該信号の符号化および復号化方法は以下のステップ1701~1703を含んでもよい。
【0255】
ステップ1701において、符号化側から送信された符号化コードストリームを受信する。
【0256】
ステップ1702において、符号化コードストリームに対してコードストリーム解析を行って分類サイド情報パラメータと、各フォーマットのオーディオ信号に対応するサイド情報パラメータと、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報とを取得する。
【0257】
ステップ1703において、シーンベースのオーディオ信号に対応するサイド情報パラメータに基づいて、シーンベースのオーディオ信号の符号化された信号パラメータ情報を復号化する。
【0258】
以上により、本開示の一実施例によって提供される信号の符号化および復号化方法では、まず、シーンベースのオーディオ信号、オブジェクトベースのオーディオ信号、及びシーンベースのオーディオ信号のうちの少なくとも1つのフォーマットを含む混合フォーマットのオーディオ信号を取得し、そして、異なるフォーマットのオーディオ信号の信号特徴に基づいて、各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを決定し、その後、各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを用いて各フォーマットのオーディオ信号を符号化して、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を取得し、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を符号化コードストリームに書き込んで復号化側に送信する。このことから分かるように、本開示の実施例では、混合フォーマットのオーディオ信号を符号化する時、異なるフォーマットのオーディオ信号の特徴に基づいて、異なるフォーマットのオーディオ信号を再構成し分析し、異なるフォーマットのオーディオ信号に対して、適応符号化モードを決定し、そして、対応する符号化カーネルを用いて符号化して、より良い符号化効率を達成する。
【0259】
図18は本開示の一実施例によって提供される信号の符号化および復号化方法の装置の構造概略図であり、符号化側に適用され、図18に示すように、装置1800は、
サウンドチャネルベースのオーディオ信号、オブジェクトベースのオーディオ信号、およびシーンベースのオーディオ信号のうちの少なくとも1つのフォーマットを含む混合フォーマットのオーディオ信号を取得するための取得モジュール1801と、
異なるフォーマットのオーディオ信号の信号特徴に基づいて、各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを決定するための決定モジュール1802と、
各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを用いて各フォーマットのオーディオ信号を符号化して、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を取得し、前記各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を符号化コードストリームに書き込んで復号化側に送信するための符号化モジュール1803と、を含んでもよい。
【0260】
以上により、本開示の一実施例によって提供される信号の符号化および復号化装置では、まず、サウンドチャネルベースのオーディオ信号、オブジェクトベースのオーディオ信号、およびシーンベースのオーディオ信号のうちの少なくとも1つのフォーマットを含む混合フォーマットのオーディオ信号を取得し、そして、異なるフォーマットのオーディオ信号の信号特徴に基づいて、各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを決定し、その後、各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを用いて各フォーマットのオーディオ信号を符号化して、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を取得し、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を符号化コードストリームに書き込んで復号化側に送信する。このことから分かるように、本開示の実施例では、混合フォーマットのオーディオ信号を符号化する時、異なるフォーマットのオーディオ信号の特徴に基づいて、異なるフォーマットのオーディオ信号を再構成し分析し、異なるフォーマットのオーディオ信号に対して、適応符号化モードを決定し、そして、対応する符号化カーネルを用いて符号化して、より良い符号化効率を達成する。
【0261】
選択可能に、本開示の一実施例では、前記決定モジュールはさらに、
前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号の信号特徴に基づいて、サウンドチャネルベースのオーディオ信号の符号化モードを決定し、
前記オブジェクトベースのオーディオ信号の信号特徴に基づいて、オブジェクトベースのオーディオ信号の符号化モードを決定し、
前記シーンベースのオーディオ信号の信号特徴に基づいて、シーンベースのオーディオ信号の符号化モードを決定する。
【0262】
選択可能に、本開示の一実施例では、前記決定モジュールはさらに、
前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号の数を取得し、
前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号の数が第1の閾値より小さいか否かを判断し、
前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号の数が第1の閾値より小さい場合、前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号の符号化モードが、
オブジェクト信号符号化カーネルを用いて前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号における各オブジェクト信号を符号化することと、
入力された第1のコマンドライン制御情報を取得し、オブジェクト信号符号化カーネルを用いて、前記第1のコマンドライン制御情報に基づいて、前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号における少なくとも一部のオブジェクト信号を符号化することであって、前記第1のコマンドライン制御情報が、前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号のうち符号化する必要があるオブジェクト信号を指示し、前記符号化する必要があるオブジェクト信号の数が1以上であり且つ前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号の合計数より小さいことと、のうちの少なくとも1つであると決定する。
【0263】
選択可能に、本開示の一実施例では、前記決定モジュールはさらに、
前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号の数を取得し、
前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号の数が第1の閾値より小さいか否かを判断し、
前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号の数が第1の閾値以上である場合、決定前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号の符号化モードが、
前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号を、サウンドチャネル数が前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号のサウンドチャネル数より少ない第1の他のフォーマットのオーディオ信号に変換し、前記第1の他のフォーマットのオーディオ信号に対応する符号化カーネルを用いて前記第1の他のフォーマットのオーディオ信号を符号化することと、
入力された第1のコマンドライン制御情報を取得し、オブジェクト信号符号化カーネルを用いて、前記第1のコマンドライン制御情報に基づいて、前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号における少なくとも一部のオブジェクト信号を符号化することであって、前記第1のコマンドライン制御情報が、前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号のうち符号化する必要があるオブジェクト信号を指示し、前記符号化する必要があるオブジェクト信号の数が1以上であり且つ前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号の合計数より小さいことと、
入力された第2のコマンドライン制御情報を取得し、オブジェクト信号符号化カーネルを用いて、前記第2のコマンドライン制御情報に基づいて、前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号における少なくとも一部のサウンドチャネル信号を符号化することであって、前記第2のコマンドライン制御情報が、前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号に含まれるサウンドチャネル信号のうち符号化する必要があるサウンドチャネル信号を指示し、前記符号化する必要があるサウンドチャネル信号の数が1以上であり且つ前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号に含まれるサウンドチャネル信号の合計数より少ないことと、のうちの少なくとも1つであると決定する。
【0264】
選択可能に、本開示の一実施例では、前記符号化モジュールはさらに、
前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号の符号化モードを用いて前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号を符号化する。
【0265】
選択可能に、本開示の一実施例では、前記決定モジュールはさらに、
前記オブジェクトベースのオーディオ信号に対して信号特徴分析を行って分析結果を取得し、
前記オブジェクトベースのオーディオ信号を分類して、第1の種類のオブジェクト信号セットと第2の種類のオブジェクト信号セットとを取得し、前記第1の種類のオブジェクト信号セットと第2の種類のオブジェクト信号セットとはいずれも少なくとも1つのオブジェクトベースのオーディオ信号を含み、
前記第1の種類のオブジェクト信号セットに対応する符号化モードを決定し、
前記分析結果に基づいて前記第2の種類のオブジェクト信号セットを分類して少なくとも1つのオブジェクト信号サブセットを取得し、分類結果に基づいて各オブジェクト信号サブセットに対応する符号化モードを決定し、前記オブジェクト信号サブセットが少なくとも1つのオブジェクトベースのオーディオ信号を含む。
【0266】
選択可能に、本開示の一実施例では、前記決定モジュールはさらに、
前記オブジェクトベースのオーディオ信号のうち個別の操作処理を必要としない信号を第1の種類のオブジェクト信号セットに分類し、残りの信号を第2の種類のオブジェクト信号セットに分類する。
【0267】
選択可能に、本開示の一実施例では、前記決定モジュールはさらに、
前記第1の種類のオブジェクト信号セットに対応する符号化モードが、前記第1の種類のオブジェクト信号セットにおけるオブジェクトベースのオーディオ信号に対して第1の事前レンダリング処理を行い、マルチチャネル符号化カーネルを用いて、第1の事前レンダリング処理された信号を符号化することであると決定し、
ここで、前記第1の事前レンダリング処理は、前記オブジェクトベースのオーディオ信号に対して信号フォーマット変換処理を行って、前記オブジェクトベースのオーディオ信号をサウンドチャネルベースのオーディオ信号に変換することを含む。
【0268】
選択可能に、本開示の一実施例では、前記決定モジュールはさらに、
前記オブジェクトベースのオーディオ信号のうち背景音に属する信号を第1の種類のオブジェクト信号セットに分類し、残りの信号を第2の種類のオブジェクト信号セットに分類する。
【0269】
選択可能に、本開示の一実施例では、前記決定モジュールはさらに、
前記第1の種類のオブジェクト信号セットに対応する符号化モードが、前記第1の種類のオブジェクト信号セットにおけるオブジェクトベースのオーディオ信号に対して第2の事前レンダリング処理を行い、高次アンビソニックス(HOA)符号化カーネルを用いて、第2の事前レンダリング処理された信号を符号化することであると決定し、
ここで、前記第2の事前レンダリング処理は、前記オブジェクトベースのオーディオ信号に対して信号フォーマット変換処理を行って、前記オブジェクトベースのオーディオ信号をシーンベースのオーディオ信号に変換することを含む。
【0270】
選択可能に、本開示の一実施例では、前記決定モジュールはさらに、
前記オブジェクトベースのオーディオ信号のうち個別の操作処理を必要としない信号を第1のオブジェクト信号サブセットに分類し、前記オブジェクトベースのオーディオ信号のうち背景音に属する信号を第2のオブジェクト信号サブセットに分類し、残りの信号を第2の種類のオブジェクト信号セットに分類する。
【0271】
選択可能に、本開示の一実施例では、前記決定モジュールはさらに、
前記第1の種類のオブジェクト信号セットにおける第1のオブジェクト信号サブセットに対応する符号化モードが、前記第1のオブジェクト信号サブセットにおけるオブジェクトベースのオーディオ信号に対して第1の事前レンダリング処理を行って、マルチチャネル符号化カーネルを用いて、第1の事前レンダリング処理された信号を符号化することであると決定し、前記第1の事前レンダリング処理が、前記オブジェクトベースのオーディオ信号に対して信号フォーマット変換処理を行って、前記オブジェクトベースのオーディオ信号をサウンドチャネルベースのオーディオ信号に変換することを含み、
前記第1の種類のオブジェクト信号セットにおける第2のオブジェクト信号サブセットに対応する符号化モードが、前記第2のオブジェクト信号サブセットにおけるオブジェクトベースのオーディオ信号に対して第2の事前レンダリング処理を行って、HOA符号化カーネルを用いて、第2の事前レンダリング処理された信号を符号化することであると決定し、前記第2の事前レンダリング処理が、前記オブジェクトベースのオーディオ信号に対して信号フォーマット変換処理を行って、前記オブジェクトベースのオーディオ信号をシーンベースのオーディオ信号に変換することを含む。
【0272】
選択可能に、本開示の一実施例では、前記決定モジュールはさらに、
前記オブジェクトベースのオーディオ信号に対してハイパスフィルタリング処理を行い、
ハイパスフィルタリング処理された信号に対して相関分析を行って、各オブジェクトベースのオーディオ信号の間の相互相関パラメータ値を決定する。
【0273】
選択可能に、本開示の一実施例では、前記決定モジュールはさらに、
相関度に基づいて、正規化された相関度区間を設定し、
前記オブジェクトベースのオーディオ信号の相互相関パラメータ値、及び正規化された相関度区間に基づいて、前記第2の種類のオブジェクト信号セットを分類して少なくとも1つのオブジェクト信号サブセットを取得し、前記少なくとも1つのオブジェクト信号サブセットに対応する相関度に基づいて、対応する符号化モードを決定する。
【0274】
選択可能に、本開示の一実施例では、前記符号化モジュールは、
前記オブジェクト信号サブセットに対応する符号化モードが、独立符号化モードまたは連携符号化モードを含むことに用いられる。
【0275】
選択可能に、本開示の一実施例では、前記独立符号化モードには、時間領域処理方式または周波数領域処理方式が対応しており、
ここで、前記オブジェクト信号サブセットにおけるオブジェクト信号が音声信号または類似音声信号である場合、前記独立符号化モードは時間領域処理方式を採用し、
前記オブジェクト信号サブセットにおけるオブジェクト信号が音声信号または類似音声信号以外の他のフォーマットのオーディオ信号である場合、前記独立符号化モードは周波数領域処理方式を採用する。
【0276】
選択可能に、本開示の一実施例では、前記符号化モジュールはさらに、
前記オブジェクトベースのオーディオ信号の符号化モードを用いて前記オブジェクトベースのオーディオ信号を符号化し、
前記オブジェクトベースのオーディオ信号の符号化モードを用いて前記オブジェクトベースのオーディオ信号を符号化することは、
前記第1の種類のオブジェクト信号セットに対応する符号化モードを用いて前記第1の種類のオブジェクト信号セットにおける信号を符号化することと、
前記第2の種類のオブジェクト信号セットにおけるオブジェクト信号サブセットを事前処理し、同一のオブジェクト信号符号化カーネルを用いて、前記第2の種類のオブジェクト信号セットにおける事前処理されたすべてのオブジェクト信号サブセットを、対応する符号化モードで符号化することと、を含む。
【0277】
選択可能に、本開示の一実施例では、前記決定モジュールはさらに、
前記オブジェクト信号の周波数帯域幅範囲を分析する。
【0278】
選択可能に、本開示の一実施例では、前記決定モジュールはさらに、
異なる周波数帯域幅に対応する帯域幅区間を決定し、
前記オブジェクトベースのオーディオ信号の周波数帯域幅範囲、及び異なる周波数帯域幅に対応する帯域幅区間に基づいて、前記第2の種類のオブジェクト信号セットを分類して少なくとも1つのオブジェクト信号サブセットを取得し、前記少なくとも1つのオブジェクト信号サブセットに対応する周波数帯域幅に基づいて、対応する符号化モードを決定する。
【0279】
選択可能に、本開示の一実施例では、前記決定モジュールはさらに、
前記オブジェクトベースのオーディオ信号に対応する符号化される周波数帯域幅範囲を指示する入力された第3のコマンドライン制御情報を取得し、
前記第3のコマンドライン制御情報と前記分析結果を統合して前記第2の種類のオブジェクト信号セットを分類して少なくとも1つのオブジェクト信号サブセットを取得し、分類結果に基づいて各オブジェクト信号サブセットに対応する符号化モードを決定する。
【0280】
選択可能に、本開示の一実施例では、前記符号化モジュールはさらに、
前記オブジェクトベースのオーディオ信号の符号化モードを用いて前記オブジェクトベースのオーディオ信号を符号化し、
前記オブジェクトベースのオーディオ信号の符号化モードを用いて前記オブジェクトベースのオーディオ信号を符号化することは、
前記第1の種類のオブジェクト信号セットに対応する符号化モードを用いて前記第1の種類のオブジェクト信号セットにおける信号を符号化することと、
前記第2の種類のオブジェクト信号セットにおけるオブジェクト信号サブセットを事前処理し、異なるオブジェクト信号符号化カーネルを用いて、異なる事前処理されたオブジェクト信号サブセットを、対応する符号化モードで符号化することと、を含む。
【0281】
選択可能に、本開示の一実施例では、前記決定モジュールはさらに、
前記シーンベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号の数を取得し、
前記シーンベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号の数が第2の閾値より小さいか否かを判断し、
前記シーンベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号の数が第2の閾値より小さい場合、前記シーンベースのオーディオ信号の符号化モードが、
オブジェクト信号符号化カーネルを用いて前記シーンベースのオーディオ信号の各オブジェクト信号を符号化することと、
入力された第4のコマンドライン制御情報を取得し、オブジェクト信号符号化カーネルを用いて、前記第4のコマンドライン制御情報に基づいて、前記シーンベースのオーディオ信号における少なくとも一部のオブジェクト信号を符号化することであって、ここで、前記第4のコマンドライン制御情報が、前記シーンベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号のうち符号化する必要があるオブジェクト信号を指示し、前記符号化する必要があるオブジェクト信号の数が1以上であり且つ前記シーンベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号の合計数より小さいことと、の少なくとも1つであると決定する。
【0282】
選択可能に、本開示の一実施例では、前記決定モジュールはさらに、
前記シーンベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号の数を取得し、
前記シーンベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号の数が第2の閾値より小さいか否かを判断し、
前記シーンベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号の数が第2の閾値以上である場合、前記シーンベースのオーディオ信号の符号化モードが、
前記シーンベースのオーディオ信号を、サウンドチャネル数が前記シーンベースのオーディオ信号のサウンドチャネル数より少ない第2の他のフォーマットのオーディオ信号に変換し、シーン信号符号化カーネルを用いて前記第2の他のフォーマットのオーディオ信号を符号化することと、
前記シーンベースのオーディオ信号に対して低次変換を行って、前記シーンベースのオーディオ信号を、次数が前記シーンベースのオーディオ信号の現在の次数より低い低次のシーンベースのオーディオ信号に変換し、シーン信号符号化カーネルを用いて前記低次のシーンベースのオーディオ信号を符号化することと、の少なくとも1つであると決定する。
【0283】
選択可能に、本開示の一実施例では、前記符号化モジュールはさらに、
前記シーンベースのオーディオ信号の符号化モードを用いて前記シーンベースのオーディオ信号を符号化する。
【0284】
選択可能に、本開示の一実施例では、前記符号化モジュールはさらに、
前記第2の種類のオブジェクト信号セットに対する分類方式を指示する分類サイド情報パラメータを決定し、
各フォーマットのオーディオ信号に対応するサイド情報パラメータを決定し、前記サイド情報パラメータが、対応するフォーマットのオーディオ信号に対応する符号化モードを指示し、
前記分類サイド情報パラメータと、各フォーマットのオーディオ信号に対応するサイド情報パラメータと、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報とに対してコードストリーム多重化を行って符号化コードストリームを取得し、前記符号化コードストリームを復号化側に送信する。
【0285】
図19は本開示の一実施例によって提供される信号の符号化および復号化方法の装置の構造概略図であり、復号化側に適用され、図19に示すように、装置1900は、
符号化側から送信された符号化コードストリームを受信するための受信モジュール1901と、
前記符号化コードストリームを復号化して、サウンドチャネルベースのオーディオ信号、オブジェクトベースのオーディオ信号、およびシーンベースのオーディオ信号のうちの少なくとも1つのフォーマットを含む混合フォーマットのオーディオ信号を取得するための復号化モジュール1902と、を含んでもよい。
【0286】
以上により、本開示の一実施例によって提供される信号の符号化および復号化装置では、まず、サウンドチャネルベースのオーディオ信号、オブジェクトベースのオーディオ信号、およびシーンベースのオーディオ信号のうちの少なくとも1つのフォーマットを含む混合フォーマットのオーディオ信号を取得し、そして、異なるフォーマットのオーディオ信号の信号特徴に基づいて、各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを決定し、その後、各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを用いて各フォーマットのオーディオ信号を符号化して、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を取得し、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を符号化コードストリームに書き込んで復号化側に送信する。このことから分かるように、本開示の実施例では、混合フォーマットのオーディオ信号を符号化する時、異なるフォーマットのオーディオ信号の特徴に基づいて、異なるフォーマットのオーディオ信号を再構成し分析し、異なるフォーマットのオーディオ信号に対して、適応符号化モードを決定し、そして、対応する符号化カーネルを用いて符号化して、より良い符号化効率を達成する。
【0287】
選択可能に、本開示の一実施例では、前記装置はさらに、
前記符号化コードストリームに対してコードストリーム解析を行って分類サイド情報パラメータと、各フォーマットのオーディオ信号に対応するサイド情報パラメータと、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報とを取得し、
ここで、前記分類サイド情報パラメータが、前記オブジェクトベースのオーディオ信号の第2の種類のオブジェクト信号セットに対する分類方式を指示し、前記サイド情報パラメータが、対応するフォーマットのオーディオ信号に対応する符号化モードを指示する。
【0288】
選択可能に、本開示の一実施例では、前記復号化モジュールはさらに、
前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号に対応するサイド情報パラメータに基づいて、前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号の符号化された信号パラメータ情報を復号化し、
前記分類サイド情報パラメータと、オブジェクトベースのオーディオ信号に対応するサイド情報パラメータとに基づいて、前記オブジェクトベースのオーディオ信号の符号化された信号パラメータ情報を復号化し、
前記シーンベースのオーディオ信号に対応するサイド情報パラメータに基づいて、前記シーンベースのオーディオ信号の符号化された信号パラメータ情報を復号化する。
【0289】
選択可能に、本開示の一実施例では、前記復号化モジュールはさらに、
前記オブジェクトベースのオーディオ信号の符号化された信号パラメータ情報から、第1の種類のオブジェクト信号セットに対応する符号化された信号パラメータ情報と第2の種類のオブジェクト信号セットに対応する符号化された信号パラメータ情報とを決定し、
前記第1の種類のオブジェクト信号セットに対応するサイド情報パラメータに基づいて、前記第1の種類のオブジェクト信号セットに対応する符号化された信号パラメータ情報を復号化し、
前記分類サイド情報パラメータと、第2の種類のオブジェクト信号セットに対応するサイド情報パラメータとに基づいて、前記第2の種類のオブジェクト信号セットに対応する符号化された信号パラメータ情報を復号化する。
【0290】
選択可能に、本開示の一実施例では、前記復号化モジュールはさらに、
前記分類サイド情報パラメータに基づいて前記第2の種類のオブジェクト信号セットの分類方式を決定し、
前記第2の種類のオブジェクト信号セットの分類方式と第2の種類のオブジェクト信号セットに対応するサイド情報パラメータとに基づいて、前記第2の種類のオブジェクト信号セットに対応する符号化された信号パラメータ情報を復号化する。
【0291】
選択可能に、本開示の一実施例では、前記分類サイド情報パラメータは、前記第2の種類のオブジェクト信号セットの分類方式が、相互相関パラメータ値に基づいて分類することであることを指示し、前記復号化モジュールはさらに、
同一のオブジェクト信号復号化カーネルを用いて、前記第2の種類のオブジェクト信号セットの分類方式と第2の種類のオブジェクト信号セットに対応するサイド情報パラメータとに基づいて、第2の種類のオブジェクト信号セットにおけるすべての信号の符号化された信号パラメータ情報を復号化する。
【0292】
選択可能に、本開示の一実施例では、前記分類サイド情報パラメータは、前記第2の種類のオブジェクト信号セットの分類方式が周波数帯域幅範囲に基づいて分類することであることを指示し、前記復号化モジュールはさらに、
異なるオブジェクト信号復号化カーネルを用いて、第2の種類のオブジェクト信号セットの分類方式と第2の種類のオブジェクト信号セットに対応するサイド情報パラメータとに基づいて、第2の種類のオブジェクト信号セットにおける異なる信号の符号化された信号パラメータ情報を復号化する。
【0293】
選択可能に、本開示の一実施例では、前記装置はさらに、
復号化されたオブジェクトベースのオーディオ信号を後処理する。
【0294】
選択可能に、本開示の一実施例では、前記復号化モジュールはさらに、
前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号に対応するサイド情報パラメータに基づいて、前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号に対応する符号化モードを決定し、
前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号に対応する符号化モードに基づいて、対応する復号化モードを用いて前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号の符号化された信号パラメータ情報を復号化する。
【0295】
選択可能に、本開示の一実施例では、前記復号化モジュールはさらに、
前記シーンベースのオーディオ信号に対応するサイド情報パラメータに基づいて、前記シーンベースのオーディオ信号に対応する符号化モードを決定し、
前記シーンベースのオーディオ信号に対応する符号化モードに基づいて、対応する復号化モードを用いて前記シーンベースのオーディオ信号の符号化された信号パラメータ情報を復号化する。
【0296】
図20は本開示の一実施例によって提供されるユーザイクイップメントUE2000のブロック図である。例えば、UE2000は、モバイルフォン、コンピュータ、デジタル放送端末デバイス、メッセージ送受信装置、ゲームコンソール、タブレット端末、医療機器、フィットネス機器パーソナルデジタルアシスタントなどであってもよい。
【0297】
図20を参照すると、UE2000は、処理コンポーネント2002、メモリ2004、電源コンポーネント2006、マルチメディアコンポーネント2008、オーディオコンポーネント2010、入力/出力(I/O)インターフェース2012、センサコンポーネント2013、及び通信コンポーネント2016、のうちの1つ又は複数を含むことができる。
【0298】
処理コンポーネント2002は通常、表示、電話呼び出し、データ通信、カメラ操作及び記録操作に関連する操作など、UE2000の全般の操作を制御する。処理コンポーネント2002は、上記方法の全てまたは一部のステップを完成するために、命令を実行するための1つ又は複数のプロセッサ2020を含むことができる。また、他のコンポーネントとのインタラクションを容易にするために、処理コンポーネント2002は、1つ以上のモジュールを含むことができる。例えば、処理コンポーネント2002は、マルチメディアコンポーネント2008と処理コンポーネント2002とのインタラクションを容易にするために、マルチメディアモジュールを含むことができる。
【0299】
メモリ2004は、UE2000上の操作をサポートするために、UE2000において操作される如何なるアプリケーションプログラム又は方法の命令、連絡先データ、電話簿データ、メッセージ、写真、ビデオなど様々なタイプのデータを記憶するように構成される。メモリ2004は、静的ランダムアクセスメモリ(SRAM)、電気的消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(EEPROM)、消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(EPROM)、プログラマブル読み取り専用メモリ(PROM)、読み取り専用メモリ(ROM)、磁気メモリ、フラッシュメモリ、磁気ディスク、光ディスクなどの任意のタイプの揮発性または不揮発性の記憶装置またはそれらの組み合わせによって実現されてもよい。
【0300】
電源コンポーネント2006は、UE2000の様々なコンポーネントのために電力を提供する。電源コンポーネント2006は、電源管理システム、少なくとも1つの電源、および他のUE2000のために電力を生成し、管理し、割り当てることに関連するコンポーネントを含むことができる。
【0301】
マルチメディアコンポーネント2008は、前記UE2000とユーザとの間に出力インターフェースを提供するスクリーンを含む。幾つかの実施例において、スクリーンは液晶ディスプレイ(LCD)とタッチパネル(TP)を含むことができる。スクリーンがタッチパネルを含む場合、スクリーンは、ユーザからの入力信号を受信するように、タッチスクリーンとして実現することができる。タッチパネルは、タッチ、スライド及びタッチパネル上のジェスチャを感知するように、1つ又は複数のタッチセンサを含む。前記タッチセンサはタッチ又はスライド動作の境界だけではなく、前記タッチ又はスライド操作に関連する持続時間と圧力を検出する。幾つかの実施例において、マルチメディアコンポーネント2008は1つのフロントカメラおよび/またはバックカメラを含む。UE2000が撮影モードやビデオモードなどの操作モードにある場合、フロントカメラおよび/またはバックカメラは、外部のマルチメディアデータを受信することができる。各フロントカメラおよびバックカメラは、固定の光学レンズシステムであってもよく、または焦点距離および光学ズーム能力を備えてもよい。
【0302】
オーディオコンポーネント2010はオーディオ信号を出力及び/又は入力するように構成される。例えば、オーディオコンポーネント2010は1つのマイクロフォン(MIC)を含み、UE2000が、呼び出しモード、記録モード及び音声認識モードなどの操作モードである場合、マイクロフォンは外部オーディオ信号を受信するように構成される。受信されるオーディオ信号はさらにメモリ2004に記憶するか又は通信コンポーネント2016を介して送信することができる。幾つかの実施例において、オーディオコンポーネント2010は、オーディオ信号を出力するための1つのスピーカーをさらに含む。
【0303】
I/Oインターフェース2012は処理コンポーネント2002と周サイドインターフェースモジュールとの間にインターフェースを提供し、上記周サイドインターフェースモジュールはキーボード、クリックホイール、ボタンなどであってもよい。これらのボタンは、ホームボタン、音量ボタン、スタートボタン、およびロックボタンを含むことができるが、これらに限定されない。
【0304】
センサコンポーネント2013は、UE2000のために様々な態様の状態評価を提供するために、少なくとも1つ又は複数のセンサを含む。例えば、センサコンポーネント2013は、UE2000のオン/オフ状態、コンポーネントの相対的な位置決めを検出でき、例えば、前記コンポーネントはUE2000のディスプレイおよびキーパッドであり、センサコンポーネント2013は、UE2000またはUE2000のコンポーネントの位置変更、ユーザがUE2000との接触が存在するか存在しないか、UE2000の方位または加速/減速およびUE2000の温度変化を検出することもできる。センサコンポーネント2013は、任意の物理的接触がない場合、付近の物体の存在を検出するように構成される近接センサを含むこともできる。センサコンポーネント2013は、イメージングアプリケーションで使用するためのCMOSまたはCCDイメージセンサのような光センサをさらに含むことができる。いくつかの実施例では、当該センサコンポーネント2013はまた、加速度センサ、ジャイロセンサ、磁気センサ、圧力センサまたは温度センサをさらに含んでもよい。
【0305】
通信コンポーネント2016は、UE2000と他の装置との間の有線または無線方式の通信を容易にするように構成される。UE2000は、通信規格に基づく無線ネットワーク、例えばWiFi、2Gまたは3G、またはこれらの組み合わせにアクセスすることができる。例示的な一実施例では、通信コンポーネント2016は、ブロードキャストチャネルを介して外部放送管理システムからのブロードキャスト信号またはブロードキャスト関連情報を受信する。例示的な実施例では、前記通信コンポーネント2016は、短距離通信を容易にするために、近距離通信(NFC)モジュールをさらに含む。例えば、NFCモジュールでは、無線周波数識別(RFID)技術、赤外線データ協会(IrDA)技術、超広帯域(UWB)技術、ブルートゥース(BT)技術、および他の技術に基づいて実現されてもよい。
【0306】
例示的な実施例では、UE2000は、上記方法を実行するために、専用集積回路(ASIC)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、デジタル信号処理装置(DSPD)、プログラマブルロジックデバイス(PLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、または他の電子部品、1つまたは複数のアプリケーションによって実現されてもよい。
【0307】
図21は、本開示の一実施例によって提供されるネットワーク側デバイス2100のブロック図である。例えば、ネットワーク側デバイス2100は1つの基地局として提供され得る。図21を参照すると、ネットワーク側デバイス2100は少なくとも1つのプロセッサを含む処理コンポーネント2111、及びメモリ2132を始めとするメモリリソースをさらに含み、メモリリソースは、処理コンポーネント2122により実行可能な命令、例えばアプリケーションプログラムを記憶するために使用される。メモリ2132に記憶されているアプリケーションプログラムは、それじれ1組の命令に対応する1つまたは1つ以上のモジュールを含んでもよい。また、処理コンポーネント2115は命令を実行するように構成され、これにより、上記方法の前記基地局に適用される任意の方法を実行し、例えば、図1に示す方法である。
【0308】
ネットワーク側デバイス2100は、ネットワーク側デバイス2100の電源管理を実行するように構成される1つの電源コンポーネント2126と、ネットワーク側デバイス2100をネットワークに接続するように構成される1つ有線又は無線ネットワークインターフェース2150と、1つの入力出力(I/O)インターフェース2158と、をさらに含んでもよい。ネットワーク側デバイス2100は、メモリ2132に記憶されているオペレーティングシステム、例えばWindows Server TM、Mac OS XTM、UnixTM、LinuxTM、FreeBSDTM又は類似するものを操作することができる。
【0309】
上記本開示によって提供される実施例では、それぞれネットワーク側デバイス、UEの角度から本開示の実施例によって提供される方法を紹介した。上記本開示の実施例によって提供される方法の各機能を実現するために、ネットワーク側デバイスとUEはハードウェア構造、ソフトウェアモジュールを含んでもよく、ハードウェア構造、ソフトウェアモジュール、またはハードウェア構造にソフトウェアモジュールを加える形で上記各機能を実現する。上記各機能における特定の機能はハードウェア構造、ソフトウェアモジュール、又はハードウェア構造にソフトウェアモジュールを加える方式で実行可能である。
【0310】
上記本開示によって提供される実施例では、それぞれネットワーク側デバイス、UEの角度から本開示の実施例によって提供される方法を紹介した。上記本開示の実施例によって提供される方法の各機能を実現するために、ネットワーク側デバイスとUEはハードウェア構造、ソフトウェアモジュールを含んでもよく、ハードウェア構造、ソフトウェアモジュール、またはハードウェア構造にソフトウェアモジュールを加える形で上記各機能を実現する。上記各機能における特定の機能はハードウェア構造、ソフトウェアモジュール、又はハードウェア構造にソフトウェアモジュールを加える方式で実行可能である。
【0311】
本開示の一実施例は通信装置を提供する。通信装置は送受信モジュールと処理モジュールを含んでもよい。送受信モジュールは送信モジュール及び/又は受信モジュールを含んでもよく、送信モジュールは送信機能を実現するために使用され、受信モジュールは受信機能を実現するために使用され、送受信モジュールは送信機能及び/又は受信機能を実現することができる。
【0312】
通信装置は端末デバイス(例えば、前述した方法実施例における端末デバイス)であってもよく、端末デバイス内の装置であってもよく、端末デバイスと組み合わせて使用可能な装置であってもよい。又は、通信装置は、ネットワークデバイスであってもよく、ネットワークデバイス内の装置であってもよく、ネットワークデバイスと組み合わせて使用可能な装置であってもよい。
【0313】
本開示の実施例はもう1つの通信装置を提供する。通信装置は、ネットワークデバイスであってもよく、端末デバイス(前述した方法実施例内の端末デバイス)であってもよく、上記方法を実現するようにネットワークデバイスをサポートするチップ、チップシステム、またはプロセッサなどであってもよく、上記方法を実現するように端末デバイスをサポートするチップ、チップシステム、またはプロセッサなどであってもよい。該装置は、上記方法実施例において説明される方法を実現するために使用されてもよく、具体的には、上記方法実施例における説明を参照されたい。
【0314】
通信装置は1つまたは複数のプロセッサを含んでもよい。プロセッサは汎用プロセッサ又は専用プロセッサなどであってもよい。例えば、ベースバンドプロセッサ又は中央プロセッサであってもよい。ベースバンドプロセッサは、通信プロトコル及び通信データを処理するために使用されてもよく、中央プロセッサは、通信装置(例えばベースバンド、ベースバンドチップ、端末デバイス、端末デバイスチップ、DU又はCUなど)を制御し、コンピュータプログラムを実行し、コンピュータプログラムのデータを処理するために使用されてもよい。
【0315】
選択可能に、通信装置は、コンピュータプログラムを記憶可能な1つ又は複数のメモリをさらに含んでもよく、プロセッサは前記コンピュータプログラムを実行することで、通信装置に上記方法実施例で説明される方法を実行させる。選択可能に、前記メモリにはデータが記憶されてもよい。通信装置とメモリは独立して設置されてもよく、一体に統合されてもよい。
【0316】
選択可能に、通信装置は、送受信機、アンテナをさらに含んでもよい。送受信機は送受信ユニット、送受信機、又は送受信回路などと呼ばれてもよく、送受信機能を実現するために使用される。送受信機は受信機と送信機を含んでもよく、受信機は受信装置又は受信回路などと呼ばれてもよく、受信機能を実現するために使用され、送信機は送信装置又は送信回路などと呼ばれてもよく、送信機能を実現するために使用される。
【0317】
選択可能に、通信装置は1つまたは複数のインターフェース回路を含んでもよい。インターフェース回路は、コード命令を受信しプロセッサに伝送するために使用される。プロセッサは、前記コード命令を実行することで通信装置に上記方法実施例において説明される方法を実行させる。
【0318】
通信装置は端末デバイス(例えば前述した方法実施例における端末デバイス)である場合、プロセッサは図1図4のいずれかに記載の方法を実行するために使用される。
【0319】
通信装置はネットワークデバイスである場合、送受信器は図5図8のいずれかに記載の方法を実行するために使用される。
【0320】
1つの実現形態では、プロセッサは、受信と送信機能を実現するための送受信機を含んでもよい。例えば、該送受信機は送受信回路であってもよく、又はインターフェースであってもよく、又はインターフェース回路であってもよい。受信と送信機能を実現するための送受信回路、インターフェース又はインターフェース回路は分離したものであってもよく、一体に統合されたものであってもよい。上記送受信回路、インターフェース又はインターフェース回路は、コード/データの読み書きに使用可能であり、又は、上記送受信回路、インターフェース又はインターフェース回路は信号の伝送又は伝達に使用可能である。
【0321】
1つの実現形態では、プロセッサはコンピュータプログラムが記憶されてもよく、コンピュータプログラムがプロセッサにおいて実行されることにより、通信装置は上記いずれかの方法実施例で説明される方法を実行することができる。コンピュータプログラムはプロセッサに埋め込まれてもよく、この場合、プロセッサはハードウェアによって実現され得る。
【0322】
1つの実現形態では、通信装置は回路を含んでもよく、前記回路は、前述した方法実施例における送信または受信または通信の機能を実現することができる。本開示で説明されるプロセッサと送受信機は、集積回路(integrated circuit、IC)、アナログIC、高周波集積回路RFIC、混合信号IC、特定用途向け集積回路(application specific integrated circuit、ASIC)、印刷回路板(printed circuit board、PCB)、電子デバイスなどに集積することができる。該プロセッサと送受信機は、様々なICプロセス技術により製造可能であり、例えば相補型金属酸化膜半導体(complementary metal oxide semiconductor、CMOS)、N型金属酸化物半導体(nMetal-oxide-semiconductor、NMOS)、P型金属酸化物半導体(positive channel metal oxide semiconductor、PMOS)、バイポーラトランジスタ(bipolar junction transistor、BJT)、バイポーラCMOS(BiCMOS)、シリコンゲルマニウム(SiGe)、ガリウムヒ素(Gas)などである。
【0323】
以上の実施例の説明における通信装置は、ネットワークデバイスまたは端末デバイス(前述した方法実施例における端末デバイス)であってもよく、しかし、本開示で説明される通信装置の範囲はこれに限らず、且つ通信装置の構造は制限されなくてもよい。通信装置は独立したデバイスまたは大きいデバイスの一部であってもよい。例えば前記通信装置は以下のとおりであってもよい。
(1)独立した集積回路IC、またはチップ、または、チップシステムまたはサブシステム、
(2)1つまたは複数のICを有するセットであって、選択可能に、該ICセットは、データ、コンピュータプログラムを記憶するための記憶部品を含んでもよいもの、
(3)ASIC、例えばモデム(Modem)、
(4)他のデバイスに組み込み可能なモジュール、
(5)受信機、端末デバイス、インテリジェント端末デバイス、セルラ電話、無線デバイス、ハンドヘルド、モバイルユニット、車載デバイス、ネットワークデバイス、クラウドデバイス、人工知能デバイスなど、
(6)その他。
【0324】
通信装置がチップまたはチップシステムである場合について、チップはプロセッサとインターフェースを含む。ここで、プロセッサの数は1つ又は複数であってもよく、インターフェースの数は複数であってもよい。
【0325】
選択可能に、チップはメモリをさらに含み、メモリは必要なコンピュータプログラムとデータを記憶するために使用される。
【0326】
当業者であれば分かるように、本開示の実施例において列挙された様々な例示的な論理ブロック(illustrative logical block)とステップ(step)は、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア、または両者の組み合わせによって実現可能である。このような機能がハードウェアによって実現されるか、それともソフトウェアによって実現されるかは、特定の応用とシステム全体の設計要件に応じたものである。当業者は特定の適用のそれぞれに対して、様々な方法を用いて前記機能を実現することができるが、このような実現は本開示の実施例の保護範囲を超えたものとして理解すべきではない。
【0327】
本開示の実施例は、サイドリンク時間長を決定するシステムをさらに提供し、該システムは、前述した実施例における端末デバイス(前述した方法実施例における第一端末デバイス)としての通信装置及びネットワークデバイスとしての通信装置を含み、又は、該システムは、前述した実施例における端末デバイス(前述した方法実施例における第一端末デバイス)としての通信装置及びネットワークデバイスとしての通信装置を含む。
【0328】
本開示は、命令が記憶されている読み取り可能な記憶媒体をさらに提供し、該命令はコンピュータによって実行される際に、上記いずれか1つの方法実施例の機能を実現する。
【0329】
本開示はコンピュータプログラム製品をさらに提供し、該コンピュータプログラム製品は、コンピュータにより実行される際に、上記いずれか1つの方法実施例の機能を実現する。
【0330】
上記実施例では、そのすべてまたは一部は、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア又はその任意の組み合わせで実現可能である。ソフトウェアを用いて実現する際に、そのすべてまたは一部はコンピュータプログラム製品の形式で実現可能である。前記コンピュータプログラム製品は1つまたは複数のコンピュータプログラムを含む。コンピュータにおいて前記コンピュータプログラムをロードし且つ実行する際に、本開示の実施例の記載に従うフローまたは機能を全部又は部分的に生成する。前記コンピュータは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、コンピュータネットワーク、又はその他のプログラマブルデバイスであってもよい。前記コンピュータプログラムはコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶可能であり、又は1つのコンピュータ読み取り可能な記憶媒体からもう1つのコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に伝送可能であり、例えば、前記コンピュータプログラムは、1つのウェブサイト、コンピュータ、サーバまたはデータセンタから、有線(例えば同軸ケーブル、光ファイバ、デジタルユーザライン(digital subscriber line、DSL))または無線(例えば赤外線、無線、マイクロ波等)方式により、もう1つのウェブサイト、コンピュータ、サーバまたはデータセンタに伝送することができる。前記コンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、コンピュータにアクセス可能な任意の使用可能なメディア、又は1つまたは複数の使用可能なメディア統合を含むサーバ、データセンタなどのデータストレージデバイスであってもよい。前記使用可能な媒体は、磁気媒体(例えば、フロッピーディスク、ハードディスク、磁気テープ)、光媒体(例えば、高密度デジタルビデオディスク(digital video disc、DVD))、又は半導体媒体(例えば、ソリッドステートドライブ(solid state disk、SSD))などであってもよい。
【0331】
当業者であれば分かるように、本開示に係る第1、第2などの様々な数字の番号は、説明を容易にするために行った区分であり、本開示の実施例の範囲を限定するものではなく、優先順位をも表す。
【0332】
本開示における「少なくとも1つ」は、「1つまたは複数」として説明されてもよく、複数とは、2つ、3つ、4つ又はそれ以上であってもよく、本開示で限定されない。本開示の実施例では、1つの技術的特徴について、「第1」、「第2」、「第3」、「A」、「B」、「C」と「D」などにより、該種類の技術的特徴における技術的特徴を区別し、該「第1」、「第2」、「第3」、「A」、「B」、「C」と「D」によって説明された技術的特徴の間には、優先順位又はサイズ順序がない。
【0333】
当業者は明細書を考慮し且つここで開示された発明を実践した後、本発明の他の実施形態を容易に想像し得る。本開示は本発明の如何なる変形、用途又は適応的な変化をカバーしようとしており、これらの変形、用途又は適応的変化は、本発明の一般的な原理を含み、かつ本開示の開示されていない当分野の技術常識又は慣用されている技術的手段を含む。明細書と実施例は単なる例示的なものとして見なされ、本開示の真の範囲と精神は以下の特許請求の範囲によって指摘される。
【0334】
なお、本開示は以上に説明され且つ図面に示される正確な構造に限定され、その範囲から逸脱しない限り、様々な修正と変更を行うことができる。本開示の範囲は添付の特許請求の範囲のみによって限定される。
図1a
図1b
図1c
図2a
図2b
図3
図4a
図4b
図5a
図5b
図6a
図6b
図7a
図7b
図7c
図7d
図8a
図8b
図9a
図9b
図10
図11a
図11b
図12a
図12b
図12c
図12d
図12e
図12f
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
【手続補正書】
【提出日】2024-04-26
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は通信技術分野に関し、特に信号の符号化および復号化方法、装置、符号化デバイス、復号化デバイス並びに記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
3Dオーディオは、より優れた三次元体験と空間没入感をユーザに提供できるため、広く適用されている。ここで、エンドツーエンドの3Dオーディオ体験を構築する場合、通常、収集側において混合フォーマットのオーディオ信号を収集し、混合フォーマットのオーディオ信号は、例えば、サウンドチャネルベースのオーディオ信号、オブジェクトベースのオーディオ信号、およびシーンベースのオーディオ信号のうちの少なくとも2つのフォーマットを含んでもよく、その後、収集した信号を符号化・復号化し、最後に、再生デバイスの能力(端末の能力など)に基づいて、バイノーラル信号またはマルチスピーカ信号にレンダリングして再生する。
【0003】
関連技術では、混合フォーマットのオーディオ信号を符号化する方法は、そのうちの各種類のフォーマットを、対応する符号化カーネルを用いて処理することであり、すなわち、サウンドチャネルベースのオーディオ信号をサウンドチャネル信号符号化カーネルで処理し、オブジェクトベースのオーディオ信号をオブジェクト信号符号化カーネルで処理し、シーンベースのオーディオ信号をシーン信号符号化カーネルで処理する。
【0004】
しかし、関連技術では、符号化時に、符号化側の制御情報、入力された混合フォーマットのオーディオ信号の特徴、異なるフォーマットのオーディオ信号の間の長所と短所、および再生側の実際の再生ニーズなどのパラメータ情報が考慮されていないため、混合フォーマットのオーディオ信号を符号化する効率は低い。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本開示は、関連技術における符号化方法によるデータ圧縮率が低く、帯域幅を節約できないという技術的課題を解決するために、信号の符号化および復号化方法、装置、ユーザイクイップメント、ネットワーク側デバイス並びに記憶媒体を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様の実施例によって提供される信号の符号化および復号化方法は、符号化側に適用され、
サウンドチャネルベースのオーディオ信号、オブジェクトベースのオーディオ信号、およびシーンベースのオーディオ信号のうちの少なくとも1つのフォーマットを含む混合フォーマットのオーディオ信号を取得するステップと、
異なるフォーマットのオーディオ信号の信号特徴に基づいて、各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを決定するステップと、
各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを用いて各フォーマットのオーディオ信号を符号化して、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を取得し、前記各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を符号化コードストリームに書き込んで復号化側に送信するステップと、を含む。
【0007】
本開示のもう1つの態様の実施例によって提供される信号の符号化および復号化方法は、復号化側に適用され、
符号化側から送信された符号化コードストリームを受信するステップと、
前記符号化コードストリームを復号化して混合フォーマットのオーディオ信号を取得するステップであって、前記混合フォーマットのオーディオ信号がサウンドチャネルベースのオーディオ信号、オブジェクトベースのオーディオ信号、およびシーンベースのオーディオ信号のうちの少なくとも1つのフォーマットを含むステップと、を含む。
【0008】
本開示のもう1つの態様の実施例によって提供される信号の符号化および復号化装置は、
サウンドチャネルベースのオーディオ信号、オブジェクトベースのオーディオ信号、およびシーンベースのオーディオ信号のうちの少なくとも1つのフォーマットを含む混合フォーマットのオーディオ信号を取得するための取得モジュールと、
異なるフォーマットのオーディオ信号の信号特徴に基づいて、各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを決定するための決定モジュールと、
各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを用いて各フォーマットのオーディオ信号を符号化して、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を取得し、前記各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を符号化コードストリームに書き込んで復号化側に送信するための符号化モジュールと、を備える。
【0009】
本開示のもう1つの態様の実施例によって提供される信号の符号化および復号化装置は、
符号化側から送信された符号化コードストリームを受信するための受信モジュールと、
前記符号化コードストリームを復号化して混合フォーマットのオーディオ信号を取得するための復号化モジュールであって、前記混合フォーマットのオーディオ信号がサウンドチャネルベースのオーディオ信号、オブジェクトベースのオーディオ信号、およびシーンベースのオーディオ信号のうちの少なくとも1つのフォーマットを含む復号化モジュールと、を備える。
【0010】
本開示のもう1つの態様の実施例は通信装置を提供し、前記装置は、プロセッサとメモリとを備え、前記メモリにはコンピュータプログラムが記憶され、前記プロセッサは、前記メモリに記憶されているコンピュータプログラムを記憶することにより、前記装置に上記1つの態様の実施例によって提供される方法を実行させる。
【0011】
本開示のもう1つの態様の実施例は通信装置を提供し、前記装置は、プロセッサとメモリとを備え、前記メモリにはコンピュータプログラムが記憶され、前記プロセッサは、前記メモリに記憶されているコンピュータプログラムを記憶することにより、前記装置に上記もう1つの態様の実施例によって提供される方法を実行させる。
【0012】
本開示のもう1つの態様の実施例によって提供される通信装置は、プロセッサとインターフェース回路とを備え、
前記インターフェース回路は、コード命令を受信して前記プロセッサに送信し、
前記プロセッサは、前記コード命令を実行することにより、1つの態様の実施例によって提供される方法を実行する。
【0013】
本開示のもう1つの態様の実施例によって提供される通信装置は、プロセッサとインターフェース回路とを備え、
前記インターフェース回路は、コード命令を受信して前記プロセッサに送信し、
前記プロセッサは、前記コード命令を実行することにより、1つの態様の実施例によって提供される方法を実行する。
【0014】
本開示のもう1つの態様の実施例によって提供されるコンピュータ読み取り可能な記憶媒体は命令を記憶し、前記命令が実行される場合、1つの態様の実施例によって提供される方法が実現される。
【0015】
本開示のもう1つの態様の実施例によって提供されるコンピュータ読み取り可能な記憶媒体は命令を記憶し、前記命令が実行される場合、もう1つの態様の実施例によって提供される方法が実現される。
【発明の効果】
【0016】
以上により、本開示の一実施例によって提供される信号の符号化および復号化方法、装置、符号化デバイス、復号化デバイス並びに記憶媒体では、まず、サウンドチャネルベースのオーディオ信号、オブジェクトベースのオーディオ信号、およびシーンベースのオーディオ信号のうちの少なくとも1つのフォーマットを含む混合フォーマットのオーディオ信号を取得し、そして、異なるフォーマットのオーディオ信号の信号特徴に基づいて、各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを決定し、その後、各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを用いて各フォーマットのオーディオ信号を符号化して、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を取得し、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を符号化コードストリームに書き込んで復号化側に送信する。このことから分かるように、本開示の実施例では、混合フォーマットのオーディオ信号を符号化する時、異なるフォーマットのオーディオ信号の特徴に基づいて、異なるフォーマットのオーディオ信号を再構成し分析し、異なるフォーマットのオーディオ信号に対して、自己適応符号化モードを決定し、そして、対応する符号化カーネルを用いて符号化することにより、より良い符号化効率を達成する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
本開示の上記および/または付加的な態様と利点は、以下の図面と組み合わせた実施例に対する説明から明らかになり且つ容易に理解できるようになる。
図1a】本開示の一実施例によって提供される符号化および復号化方法の概略フローチャートである。
図1b】本開示の一実施例によって提供される収集側のマイクロホン収集レイアウトの概略図である。
図1c】本開示の一実施例によって提供される図1bの再生側に対応するスピーカー再生レイアウトの概略図である。
図2a】本開示の一実施例によって提供されるもう1つの信号の符号化および復号化方法の概略フローチャートである。
図2b】本開示の一実施例によって提供される信号符号化方法のフローチャートである。
図3】本開示のさらなる実施例によって提供される符号化および復号化方法の概略フローチャートである。
図4a】本開示のもう1つの実施例によって提供される符号化および復号化方法の概略フローチャートである。
図4b】本開示の一実施例によって提供されるオブジェクトベースのオーディオ信号に対する信号符号化方法のフローチャートである。
図5a】本開示のもう1つの実施例によって提供される符号化および復号化方法の概略フローチャートである。
図5b】本開示の一実施例によって提供される別のオブジェクトベースのオーディオ信号に対する信号符号化方法のフローチャートである。
図6a】本開示のもう1つの実施例によって提供される符号化および復号化方法の概略フローチャートである。
図6b】本開示の一実施例によって提供される別のオブジェクトベースのオーディオ信号に対する信号符号化方法のフローチャートである。
図7a】本開示のもう1つの実施例によって提供される符号化および復号化方法の概略フローチャートである。
図7b】本開示のもう1つの実施例によって提供されるACELP符号化原理のブロック図である。
図7c】本開示の一実施例によって提供される周波数領域符号化原理のブロック図である。
図7d】本開示の一実施例によって提供される第2の種類のオブジェクト信号セットを符号化する方法のフローチャートである。
図8a】本開示のもう1つの実施例によって提供される符号化および復号化方法の概略フローチャートである。
図8b】本開示の一実施例によって提供される第2の種類のオブジェクト信号セットを符号化するもう1つの方法のフローチャートである。
図9a】本開示のもう1つの実施例によって提供される符号化および復号化方法の概略フローチャートである。
図9b】本開示の一実施例によって提供される第2の種類のオブジェクト信号セットを符号化するもう1つの方法のフローチャートである。
図10】本開示のもう1つの実施例によって提供される符号化および復号化方法の概略フローチャートである。
図11a】本開示のもう1つの実施例によって提供される符号化および復号化方法の概略フローチャートである。
図11b】本開示の一実施例によって提供される信号復号化方法のフローチャートである。
図12a】本開示のもう1つの実施例によって提供される符号化および復号化方法の概略フローチャートである。
図12b-12d】それぞれ本開示の一実施例によって提供されるオブジェクトベースのオーディオ信号を復号化する方法のフローチャートである。
図12e-12f】それぞれ本開示の一実施例によって提供される第2の種類のオブジェクト信号セットを復号化する方法のフローチャートである。
図13】本開示のもう1つの実施例によって提供される符号化および復号化方法の概略フローチャートである。
図14】本開示のもう1つの実施例によって提供される符号化および復号化方法の概略フローチャートである。
図15】本開示のもう1つの実施例によって提供される符号化および復号化方法の概略フローチャートである。
図16】本開示のもう1つの実施例によって提供される符号化および復号化方法の概略フローチャートである。
図17】本開示のもう1つの実施例によって提供される符号化および復号化方法の概略フローチャートである。
図18】本開示の一実施例によって提供される符号化および復号化装置の構造概略図である。
図19】本開示のもう1つの実施例によって提供される符号化および復号化装置の構造概略図である。
図20】本開示の一実施例によって提供されるユーザイクイップメントのブロック図である。
図21】本開示の一実施例によって提供されるネットワーク側デバイスのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
ここで、例示的な実施例を詳しく説明し、その例は図面に示される。以下の説明は図面に関連する場合、別に表示がない限り、異なる図面における同じ数字は、同じ又は類似する要素を表す。以下の例示的な実施例で説明される実施形態は、本発明の実施例に一致するすべての実施形態を表すものではない。むしろ、それらは、添付の特許請求の範囲で詳しく説明される、本発明の実施例の一部の態様と一致する装置と方法の例に過ぎない。
【0019】
本開示の実施例で使用される用語は、特定の実施例を説明するための目的であり、本開示の実施例を限定するものではない。文脈では他の意味がはっきりと示されていない限り、本開示の実施例と添付の特許請求の範囲で使用される単数型の「一種」と「該」も複数型を含む。なお、本明細書で使用される「及び/又は」という用語は、関連し且つ列挙された1つ又は複数の項目の任意又はすべての可能な組み合わせを指し且つ含む。
【0020】
なお、本開示の実施例では、第1、第2、第3などの用語で様々な情報を説明する可能性があるが、これらの情報はこれらの用語に限定すべきではないことを理解されたい。これらの用語は、同一のタイプの情報を互いに区別することだけに使用される。例えば、本開示の実施例の範囲から逸脱しない限り、第1の情報は第2の情報と呼ぶこともでき、同様に、第2の情報は第1の情報と呼ぶこともできる。コンテキストによると、ここで使用される「の場合」という用語は、「・・・時」又は「・・・すると」又は「決定することに応答」こととして解釈することができる。
【0021】
以下、図面を参照して本開示の一実施例によって提供される符号化および復号化方法、装置、ユーザイクイップメント、ネットワーク側デバイス並びに記憶媒体を詳しく説明する。
【0022】
図1aは、本開示の一実施例によって提供される信号の符号化および復号化方法の概略フローチャートであり、該方法は符号化側によって実行され、図1aに示すように、該信号の符号化および復号化方法は以下のステップ101~103を含んでもよい。
【0023】
ステップ101において、サウンドチャネルベースのオーディオ信号、オブジェクトベースのオーディオ信号、およびシーンベースのオーディオ信号のうちの少なくとも1つのフォーマットを含む混合フォーマットのオーディオ信号を取得する。
【0024】
ここで、本開示の一実施例では、該符号化側はUE(User Equipment、端末デバイス)または基地局であってもよく、UEは、ユーザに音声および/またはデータ連通性を提供するデバイスであってもよい。端末デバイスはRAN(Radio Access Network、無線アクセスネットワーク) を介して1つまたは複数のコアネットワークと通信することができ、UEは、例えばセンサデバイス、移動電話(又は「セルラ」電話とも呼ばれる)のようなモノのインターネット、およびモノのインターネットを有するコンピュータであってもよく、例えば、固定式、ポータブル、ポケット、ハンドヘルド、コンピュータ内蔵又は車載の装置であってもよい。例えば、ステーション(Station、STA)、加入者ユニット(subscriber unit)、加入者局(subscriber station)、移動局(mobile station)、モバイル(mobile)、リモート局(remote station)、アクセスポイント、リモート端末(remote terminal)、アクセス端末 (access terminal)、ユーザ端末(user terminal)またはユーザエージェント(user agent)。又は、UEは無人航空機のデバイスであってもよい。又は、UEは車載デバイスであってもよく、例えば、無線通信機能を備えるモバイルコンピュータ、又は外付けモバイルコンピュータを有する無線通信デバイスであってもよい。又は、UEは道端デバイスであってもよく、例えば、無線通信機能を備える街灯、信号灯又は他の道端デバイスなどであってもよい。
【0025】
および、本開示の一実施例では、上記三種類のフォーマットのオーディオ信号は、具体的に、信号の収集フォーマットに基づいて分けられたものであり、且つ異なるフォーマットのオーディオ信号が主に適用されるシーンもそれぞれ異なる。
【0026】
具体的に、本開示の一実施例では、上記サウンドチャネルベースのオーディオ信号の主な適用シーンは、収集側と再生側において同じマイクロホン収集レイアウトとスピーカー再生レイアウトがそれぞれ事前に設定されているシーンであり、例えば、図1bは、本開示の一実施例によって提供される収集側のマイクロホン収集レイアウトの概略図であり、それは、5.0フォーマットのサウンドチャネルベースのオーディオ信号を収集することができる。図1cは本開示の一実施例によって提供される、図1bに対応する再生側のスピーカー再生レイアウトの概略図であり、それは、図1bの収集側によって収集される5.0フォーマットのサウンドチャネルベースのオーディオ信号を再生することができる。
【0027】
本開示のもう1つの実施例では、上記オブジェクトベースのオーディオ信号は、通常、独立したマイクロホンを用いて発声オブジェクトを録音し、その主な適用シーンは、再生側においてこのオーディオ信号に対して、音声のオンオフ、音量調整、音声と映像の方向調整、周波数帯域イコライゼーション処理などの独立した制御操作を行う必要があるシーンである。
【0028】
本開示のもう1つの実施例では、上記シーンベースのオーディオ信号の主な適用シーンは、収集側が所在する完全な音場を録音する必要があるシーンであり、例えばコンサートのライブ録音、サッカーの試合のライブ録音などである。
【0029】
ステップ102において、異なるフォーマットのオーディオ信号の信号特徴に基づいて、各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを決定する。
【0030】
ここで、本開示の一実施例では、上記「異なるフォーマットのオーディオ信号の信号特徴に基づいて、各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを決定する」ステップは、サウンドチャネルベースのオーディオ信号の信号特徴に基づいて、サウンドチャネルベースのオーディオ信号の符号化モードを決定するステップと、オブジェクトベースのオーディオ信号の信号特徴に基づいて、オブジェクトベースのオーディオ信号の符号化モードを決定するステップと、シーンベースのオーディオ信号の信号特徴に基づいて、シーンベースのオーディオ信号の符号化モードを決定するステップと、を含んでもよい。
【0031】
なお、本開示の一実施例では、異なるフォーマットのオーディオ信号に対して、信号特徴に基づいて、対応する符号化モードを決定する方法は異なる。ここで、各フォーマットのオーディオ信号の信号特徴に基づいて、各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを決定することについては、後続の実施例では詳しく説明する。
【0032】
ステップ103において、各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを用いて各フォーマットのオーディオ信号を符号化して、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を取得し、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を符号化コードストリームに書き込んで復号化側に送信する。
【0033】
本開示の一実施例では、各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを用いて各フォーマットのオーディオ信号を符号化して各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を取得するステップは、
サウンドチャネルベースのオーディオ信号の符号化モードを用いて、前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号を符号化するステップと、
オブジェクトベースのオーディオ信号の符号化モードを用いて、前記オブジェクトベースのオーディオ信号を符号化するステップと、
シーンベースのオーディオ信号の符号化モードを用いて、前記シーンベースのオーディオ信号を符号化するステップとを含んでもよい。
【0034】
さらに、本開示の一実施例では、上記各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を符号化コードストリームに書き込む時、決定された各フォーマットのオーディオ信号に対応するサイド情報パラメータを同時に符号化コードストリームに書き込み、ここで、該サイド情報パラメータは、対応するフォーマットのオーディオ信号に対応する符号化モードを指示する。
【0035】
また、本開示の一実施例では、各フォーマットのオーディオ信号に対応するサイド情報パラメータを符号化コードストリームに書き込んで復号化側に送信することにより、復号化側は各フォーマットのオーディオ信号に対応するサイド情報パラメータに基づいて各フォーマットのオーディオ信号に対応する符号化モードを決定し、そしてこの後に該符号化モードに基づいて各フォーマットのオーディオ信号に対して対応する復号化モードを用いて復号化することができる。
【0036】
なお、本開示の一実施例では、オブジェクトベースのオーディオ信号にとって、対応する符号化された信号パラメータ情報は、一部のオブジェクト信号を保留してもよい。シーンベースのオーディオ信号とサウンドチャネルベースのオーディオ信号にとって、その対応する符号化された信号パラメータ情報は、元のフォーマット信号を保留する必要がなく、他のフォーマット信号に変換する。
【0037】
以上により、本開示の一実施例によって提供される信号の符号化および復号化方法では、まず、混合フォーマットのオーディオ信号を取得し、該混合フォーマットのオーディオ信号は、サウンドチャネルベースのオーディオ信号、オブジェクトベースのオーディオ信号、およびシーンベースのオーディオ信号のうちの少なくとも1つのフォーマットを含み、そして、異なるフォーマットのオーディオ信号の信号特徴に基づいて、各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを決定し、その後、各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを用いて各フォーマットのオーディオ信号を符号化して、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を取得し、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を符号化コードストリームに書き込んで復号化側に送信する。このことから分かるように、本開示の実施例では、混合フォーマットのオーディオ信号を符号化する時、異なるフォーマットのオーディオ信号の特徴に基づいて、異なるフォーマットのオーディオ信号を再構成し分析し、異なるフォーマットのオーディオ信号に対して、適応符号化モードを決定し、そして、対応する符号化カーネルを用いて符号化して、より良い符号化効率を達成する。
【0038】
図2aは本開示の一実施例によって提供されるもう1つの信号の符号化および復号化方法の概略フローチャートであり、該方法は符号化側によって実行され、図2aに示すように、該信号の符号化および復号化方法は以下のステップ201~205を含んでもよい。
【0039】
ステップ201において、サウンドチャネルベースのオーディオ信号、オブジェクトベースのオーディオ信号、およびシーンベースのオーディオ信号のうちの少なくとも1つのフォーマットを含む混合フォーマットのオーディオ信号を取得する。
【0040】
ステップ202において、混合フォーマットのオーディオ信号にサウンドチャネルベースのオーディオ信号が含まれていることに応答して、サウンドチャネルベースのオーディオ信号の信号特徴に基づいて、サウンドチャネルベースのオーディオ信号の符号化モードを決定する。
【0041】
ここで、本開示の一実施例では、サウンドチャネルベースのオーディオ信号の信号特徴に基づいて、サウンドチャネルベースのオーディオ信号の符号化モードを決定することは、
サウンドチャネルベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号の数を取得し、サウンドチャネルベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号の数が第1の閾値(例えば、5であってもよい)より小さいか否かを判断することを含んでもよい。
【0042】
ここで、本開示の一実施例では、サウンドチャネルベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号の数が第1の閾値より小さい場合、サウンドチャネルベースのオーディオ信号の符号化モードが以下の方策1~2のうちの少なくとも1つであると決定する。
【0043】
方策1において、オブジェクト信号符号化カーネルを用いてサウンドチャネルベースのオーディオ信号における各オブジェクト信号を符号化する。
【0044】
方策2において、入力された第1のコマンドライン制御情報を取得し、オブジェクト信号符号化カーネルを用いて、第1のコマンドライン制御情報に基づいて、サウンドチャネルベースのオーディオ信号における少なくとも一部のオブジェクト信号を符号化する。ここで、第1のコマンドライン制御情報は、サウンドチャネルベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号のうち符号化する必要があるオブジェクト信号を指示し、符号化する必要があるオブジェクト信号の数が1以上であり且つサウンドチャネルベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号の合計数より小さい。
【0045】
このことから分かるように、本開示の一実施例では、サウンドチャネルベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号の数が第1の閾値より小さいと決定された場合、サウンドチャネルベースのオーディオ信号におけるすべてまたは一部のオブジェクト信号を符号化し、これにより、符号化の難しさを大幅に低下させ、符号化効率を向上させることができる。
【0046】
また、本開示のもう1つの実施例では、サウンドチャネルベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号の数が第1の閾値以上である場合、サウンドチャネルベースのオーディオ信号の符号化モードが以下の方策3~5のうちの少なくとも1つであると決定する。
【0047】
方策3において、サウンドチャネルベースのオーディオ信号を第1の他のフォーマットのオーディオ信号(例えばシーンベースのオーディオ信号またはオブジェクトベースのオーディオ信号であってもよい)に変換し、第1の他のフォーマットのオーディオ信号のサウンドチャネル数がサウンドチャネルベースのオーディオ信号のサウンドチャネル数以下であり、第1の他のフォーマットのオーディオ信号に対応する符号化カーネルを用いて、第1の他のフォーマットのオーディオ信号を符号化する。例示的に、本開示の一実施例では、当該サウンドチャネルベースのオーディオ信号が7.1.4フォーマットのサウンドチャネルベースのオーディオ信号(総サウンドチャネル数が13)である時、該第1の他のフォーマットのオーディオ信号は、例えば、FOA(First Order Ambisonics、一次アンビソニックス)信号(総サウンドチャネル数が4)であってもよく、7.1.4フォーマットのサウンドチャネルベースのオーディオ信号をFOA信号に変換することで、符号化する必要がある信号総サウンドチャネル数を13から4に変換することができ、これにより、符号化の難しさを大幅に低下させて、符号化効率を向上させることができる。
【0048】
方策4において、入力された第1のコマンドライン制御情報を取得し、オブジェクト信号符号化カーネルを用いて、第1のコマンドライン制御情報に基づいて、サウンドチャネルベースのオーディオ信号における少なくとも一部のオブジェクト信号を符号化し、第1のコマンドライン制御情報は、前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号のうち符号化する必要があるオブジェクト信号を指示し、符号化する必要があるオブジェクト信号の数が1以上であり且つサウンドチャネルベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号の合計数より小さい。
【0049】
方策5において、入力された第2のコマンドライン制御情報を取得し、オブジェクト信号符号化カーネルを用いて、第2のコマンドライン制御情報に基づいて、サウンドチャネルベースのオーディオ信号における少なくとも一部のサウンドチャネル信号を符号化する。ここで、第2のコマンドライン制御情報が、サウンドチャネルベースのオーディオ信号に含まれるサウンドチャネル信号のうち符号化する必要があるサウンドチャネル信号を指示し、該符号化する必要があるサウンドチャネル信号の数が1以上であり且つサウンドチャネルベースのオーディオ信号に含まれるサウンドチャネル信号の合計数以下である。
【0050】
このことから分かるように、本開示の一実施例では、サウンドチャネルベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号の数が多いと決定された場合、該サウンドチャネルベースのオーディオ信号を直接符号化すると、符号化の難しさが高い。この時、サウンドチャネルベースのオーディオ信号における一部のオブジェクト信号のみを符号化してもよく、および/またはサウンドチャネルベースのオーディオ信号における一部のサウンドチャネル信号を符号化してもよく、および/または該サウンドチャネルベースのオーディオ信号をサウンドチャネル数の少ない信号に変換してから符号化してもよく、これにより、符号化難しさを大幅に低下させ、符号化効率を最適化することができる。
【0051】
ステップ203において、混合フォーマットのオーディオ信号にオブジェクトベースのオーディオ信号が含まれていることに応答して、オブジェクトベースのオーディオ信号の信号特徴に基づいて、オブジェクトベースのオーディオ信号の符号化モードを決定する。
【0052】
ステップ203についての詳しい説明は以下の実施例で説明する。
【0053】
ステップ204において、混合フォーマットのオーディオ信号にシーンベースのオーディオ信号が含まれていることに応答して、シーンベースのオーディオ信号の信号特徴に基づいて、シーンベースのオーディオ信号の符号化モードを決定する。
【0054】
本開示の一実施例では、シーンベースのオーディオ信号の信号特徴に基づいて、シーンベースのオーディオ信号の符号化モードを決定するステップは、
シーンベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号の数を取得し、シーンベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号の数が第2の閾値例えば5であってもよい)より小さいか否かを判断するステップを含んでもよい(。
【0055】
ここで、本開示の一実施例では、シーンベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号の数が第2の閾値より小さい場合、シーンベースのオーディオ信号の符号化モードが以下の方策a~bのうちの少なくとも1つであると決定する。
【0056】
方策aにおいて、オブジェクト信号符号化カーネルを用いてシーンベースのオーディオ信号の各オブジェクト信号を符号化する。
【0057】
方策bにおいて、入力された第4のコマンドライン制御情報を取得し、オブジェクト信号符号化カーネルを用いて、第4のコマンドライン制御情報に基づいて、シーンベースのオーディオ信号における少なくとも一部のオブジェクト信号を符号化し、ここで、第4のコマンドライン制御情報が、シーンベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号のうち符号化する必要があるオブジェクト信号を指示し、符号化する必要があるオブジェクト信号の数が1以上であり且つシーンベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号の合計数以下である。
【0058】
このことから分かるように、本開示の一実施例では、シーンベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号の数が第2の閾値より小さいと決定された場合、シーンベースのオーディオ信号のすべてまたは一部のオブジェクト信号を符号化し、これによって、符号化の難しさを大幅に低下させ、符号化効率を向上させることができる。
【0059】
本開示のもう1つの実施例では、シーンベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号の数が第2の閾値以上である場合、シーンベースのオーディオ信号の符号化モードが以下の方策c~dのうちの少なくとも1つであると決定する。
【0060】
方策cにおいて、シーンベースのオーディオ信号を第2の他のフォーマットのオーディオ信号に変換し、第2の他のフォーマットのオーディオ信号のサウンドチャネル数がシーンベースのオーディオ信号のサウンドチャネル数以下であり、シーン信号符号化カーネルを用いて、第2の他のフォーマットのオーディオ信号を符号化する。
【0061】
方策dにおいて、シーンベースのオーディオ信号に対して低次変換を行って、シーンベースのオーディオ信号を、次数がシーンベースのオーディオ信号の現在の次数より低い低次のシーンベースのオーディオ信号に変換し、シーン信号符号化カーネルを用いて低次のシーンベースのオーディオ信号を符号化する。なお、本開示の一実施例では、シーンベースのオーディオ信号に対して低次変換を行う時、該シーンベースのオーディオ信号を他のフォーマットの信号に低次変換してもよい。例示的に、3次のシーンベースのオーディオ信号を低次5.0フォーマットのサウンドチャネルベースのオーディオ信号に変換しいてもよく、この時、符号化する必要がある信号総サウンドチャネル数は16((3+1)*(3+1))から5に変えられ、これにより、符号化の難しさを大幅に低下させ、符号化効率を向上させる。
【0062】
このことから分かるように、本開示の一実施例では、シーンベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号の数が多いと決定された場合、該シーンベースのオーディオ信号を直接符号化すると、符号化の難しさが高い。この時、該シーンベースのオーディオ信号のみをサウンドチャネル数の少ない信号に変換してから符号化してもよく、および/または該シーンベースのオーディオ信号を低次信号に変換してから符号化してもよく、これにより、符号化難しさを大幅に低下させて、符号化効率を向上させることができる。
【0063】
ステップ205において、各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを用いて各フォーマットのオーディオ信号を符号化して、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を取得し、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を符号化コードストリームに書き込んで復号化側に送信する。
【0064】
ここで、ステップ205についての紹介は前述した実施例の説明を参照されたく、本開示の実施例では詳しい説明を省略する。
【0065】
最後に、上記説明内容に基づいて、図2bは、本開示の一実施例によって提供される信号符号化方法のフローチャートであり、上記内容および図2bと組み合わせて分かるように、符号化側は混合フォーマットのオーディオ信号を受信すると、信号特徴分析により各フォーマットのオーディオ信号を分類し、その後、コマンドライン制御情報(即ち上記第1のコマンドライン制御情報、および/または第2のコマンドライン制御情報(以下の内容で説明される)、および/または第4のコマンドライン制御情報)に基づいて、各フォーマットのオーディオ信号に対して、対応する符号化カーネルを用いて対応する符号化モードで符号化し、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を符号化コードストリームに書き込んで復号化側に送信する。
【0066】
以上により、本開示の一実施例によって提供される信号の符号化および復号化方法では、まず、混合フォーマットのオーディオ信号を取得し、該混合フォーマットのオーディオ信号は、サウンドチャネルベースのオーディオ信号、オブジェクトベースのオーディオ信号、およびシーンベースのオーディオ信号のうちの少なくとも1つのフォーマットを含み、そして、異なるフォーマットのオーディオ信号の信号特徴に基づいて、各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを決定し、その後、各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを用いて各フォーマットのオーディオ信号を符号化して、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を取得し、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を符号化コードストリームに書き込んで復号化側に送信する。このことから分かるように、本開示の実施例では、混合フォーマットのオーディオ信号を符号化する時、異なるフォーマットのオーディオ信号の特徴に基づいて、異なるフォーマットのオーディオ信号を再構成し分析し、異なるフォーマットのオーディオ信号に対して、適応符号化モードを決定し、そして、対応する符号化カーネルを用いて符号化して、より良い符号化効率を達成する。
【0067】
図3は、本開示の一実施例によって提供される信号の符号化および復号化方法の概略フローチャートであり、該方法は符号化側によって実行され、図3に示すように、該信号の符号化および復号化方法は、以下のステップ301~306を含んでもよい。
【0068】
ステップ301において、サウンドチャネルベースのオーディオ信号、オブジェクトベースのオーディオ信号、およびシーンベースのオーディオ信号のうちの少なくとも1つのフォーマットを含む混合フォーマットのオーディオ信号を取得する。
【0069】
ステップ302において、混合フォーマットのオーディオ信号にオブジェクトベースのオーディオ信号が含まれていることに応答して、オブジェクトベースのオーディオ信号に対して信号特徴分析を行って分析結果を取得する。
【0070】
ここで、本開示の一実施例では、該信号特徴分析は、信号の相互相関パラメータ値分析であってもよい。本開示のもう1つの実施例では、該特徴分析は、信号の周波数帯域幅範囲分析であってもよい。また、相互相関パラメータ値分析と周波数帯域幅範囲分析について、この後の実施例において詳しく説明する。
【0071】
ステップ303において、前記オブジェクトベースのオーディオ信号を分類して、第1の種類のオブジェクト信号セットと第2の種類のオブジェクト信号セットとを取得し、第1の種類のオブジェクト信号セットと第2の種類のオブジェクト信号セットとはいずれも少なくとも1つのオブジェクトベースのオーディオ信号を含む。
【0072】
オブジェクトベースのオーディオ信号には、異なるタイプのオブジェクト信号が含まれる可能性があり、そして、異なるタイプのオブジェクト信号について、その後続の符号化モードは異なる。よって、本開示の一実施例では、該オブジェクトベースのオーディオ信号における異なるタイプのオブジェクト信号を分類して第1の種類のオブジェクト信号セットと第2の種類のオブジェクト信号セットを取得し、その後、第1の種類のオブジェクト信号セットと第2の種類のオブジェクト信号セットに対して、対応する符号化モードをそれぞれ決定することができる。ここで、第1の種類のオブジェクト信号セットと第2の種類のオブジェクト信号セットの分類方式についてこの後の実施例では詳しく説明する。
【0073】
ステップ304において、第1の種類のオブジェクト信号セットに対応する符号化モードを決定する。
【0074】
本開示の一実施例では、上記ステップ303における第1の種類のオブジェクト信号セットに対する分類方式が異なる場合、本ステップで決定された第1の種類のオブジェクト信号セットの符号化モードも異なる。ここで、「第1の種類のオブジェクト信号セットに対応する符号化モードを決定する」具体的な方法は、この後の実施例で説明する。
【0075】
ステップ305において、分析結果に基づいて第2の種類のオブジェクト信号セットを分類して少なくとも1つのオブジェクト信号サブセットを取得し、分類結果に基づいて各オブジェクト信号サブセットに対応する符号化モードを決定し、前記オブジェクト信号サブセットが少なくとも1つのオブジェクトベースのオーディオ信号を含む。
【0076】
ここで、ステップ302で採用される信号特徴分析方法が異なる場合、本ステップにおけるオブジェクトベースのオーディオ信号の分類方法、及び各オブジェクト信号サブセットに対応する符号化モードを決定する方法も異なる。
【0077】
具体的には、本開示の一実施例では、ステップ302で採用される信号特徴分析方法が信号の相互相関パラメータ値分析方法である場合、本ステップにおける第2の種類のオブジェクト信号セットの分類方法は、信号の相互相関パラメータ値に基づく分類方法であってもよく、各オブジェクト信号サブセットに対応する符号化モードを決定する方法は、信号の相互相関パラメータ値に基づいて各オブジェクト信号サブセットに対応する符号化モードを決定することであってもよい。
【0078】
本開示のもう1つの実施例では、ステップ302で採用される信号特徴分析方法が、信号の周波数帯域幅範囲分析方法である場合、本ステップにおける第2の種類のオブジェクト信号セットの分類方法は、信号の周波数帯域幅範囲に基づく分類方法であってもよく、各オブジェクト信号サブセットに対応する符号化モードを決定する方法は、信号の周波数帯域幅範囲に基づいて各オブジェクト信号サブセットに対応する符号化モードを決定することであってもよい。
【0079】
および、上記「信号の相互相関パラメータ値または信号の周波数帯域幅範囲に基づく分類方法」、「信号の相互相関パラメータ値または信号の周波数帯域幅範囲に基づいて各オブジェクト信号サブセットに対応する符号化モードを決定すること」についての詳しい説明もこの後の実施例で説明する。
【0080】
ステップ306において、各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを用いて各フォーマットのオーディオ信号を符号化して、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を取得し、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を符号化コードストリームに書き込んで復号化側に送信する。
【0081】
ここで、本開示の一実施例では、ステップ307における第2の種類のオブジェクト信号セットの分類方式が異なる場合、上記第2の種類のオブジェクト信号サブセットに対する符号化状況も異なる。
【0082】
これに基づいて、本開示の一実施例では、上記各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を符号化コードストリームに書き込んで復号化側に送信することは、具体的には、
第2の種類のオブジェクト信号セットに対する分類方式を指示する分類サイド情報パラメータを決定するステップ1と、
各フォーマットのオーディオ信号に対応する、対応するフォーマットのオーディオ信号に対応する符号化モードを指示するサイド情報パラメータを決定するステップ2と、
分類サイド情報パラメータと、各フォーマットのオーディオ信号に対応するサイド情報パラメータと、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報とに対してコードストリーム多重化を行って符号化コードストリームを取得し、符号化コードストリームを復号化側に送信するステップ3と、を含んでもよい。
【0083】
ここで、本開示の一実施例では、分類サイド情報パラメータと、各フォーマットのオーディオ信号に対応するサイド情報パラメータとを復号化側に送信することにより、復号化側は分類サイド情報パラメータに基づいて第2の種類のオブジェクト信号セットにおけるオブジェクト信号サブセットに対応する符号化状況を決定し、且つ各オブジェクト信号サブセットに対応するサイド情報パラメータに基づいて各オブジェクト信号サブセットに対応する符号化モードを決定することができ、これにより、この後に該符号化状況と符号化モードに基づいて、オブジェクトベースのオーディオ信号に対して対応する復号化モードと復号化モードを用いて復号化することができ、および、復号化側は、各フォーマットのオーディオ信号に対応するサイド情報パラメータに基づいて、サウンドチャネルベースのオーディオ信号と、シーンベースのオーディオ信号に対応する符号化モードとを決定することができ、ひいてはサウンドチャネルベースのオーディオ信号とシーンベースのオーディオ信号の復号化を実現する。
【0084】
以上により、本開示の一実施例によって提供される信号の符号化および復号化方法では、まず、混合フォーマットのオーディオ信号を取得し、該混合フォーマットのオーディオ信号は、サウンドチャネルベースのオーディオ信号、オブジェクトベースのオーディオ信号、およびシーンベースのオーディオ信号のうちの少なくとも1つのフォーマットを含み、そして、異なるフォーマットのオーディオ信号の信号特徴に基づいて、各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを決定し、その後、各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを用いて各フォーマットのオーディオ信号を符号化して、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を取得し、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を符号化コードストリームに書き込んで復号化側に送信する。このことから分かるように、本開示の実施例では、混合フォーマットのオーディオ信号を符号化する時、異なるフォーマットのオーディオ信号の特徴に基づいて、異なるフォーマットのオーディオ信号を再構成し分析し、異なるフォーマットのオーディオ信号に対して、適応符号化モードを決定し、そして、対応する符号化カーネルを用いて符号化して、より良い符号化効率を達成する。
【0085】
図4aは、本開示のもう1つの実施例によって提供される信号の符号化および復号化方法の概略フローチャートであり、該方法は符号化側によって実行され、図4aに示すように、該信号の符号化および復号化方法は、以下のステップ401~406を含んでもよい。
【0086】
ステップ401において、サウンドチャネルベースのオーディオ信号、オブジェクトベースのオーディオ信号、およびシーンベースのオーディオ信号のうちの少なくとも1つのフォーマットを含む混合フォーマットのオーディオ信号を取得する。
【0087】
ステップ402において、混合フォーマットのオーディオ信号にオブジェクトベースのオーディオ信号が含まれていることに応答して、オブジェクトベースのオーディオ信号に対して信号特徴分析を行って分析結果を取得する。
【0088】
ここで、ステップ401~402についての説明は前述した実施例の説明を参照されたく、本開示の実施例では詳しい説明を省略する。
【0089】
ステップ403において、オブジェクトベースのオーディオ信号のうち個別の操作処理を必要としない信号を第1の種類のオブジェクト信号セットに分類し、残りの信号を第2の種類のオブジェクト信号セットに分類し、第1の種類のオブジェクト信号セットと第2の種類のオブジェクト信号セットがいずれも少なくとも1つのオブジェクトベースのオーディオ信号を含む。
【0090】
ステップ404において、第1の種類のオブジェクト信号セットに対応する符号化モードが、第1の種類のオブジェクト信号セットにおけるオブジェクトベースのオーディオ信号に対して第1の事前レンダリング処理を行い、マルチチャネル符号化カーネルを用いて、第1の事前レンダリング処理された信号を符号化することであると決定する。
【0091】
ここで、本開示の一実施例では、該第1の事前レンダリング処理は、オブジェクトベースのオーディオ信号に対して信号フォーマット変換処理を行って、前記オブジェクトベースのオーディオ信号をサウンドチャネルベースのオーディオ信号に変換することを含んでもよい。
【0092】
ステップ405において、分析結果に基づいて第2の種類のオブジェクト信号セットを分類して少なくとも1つのオブジェクト信号サブセットを取得し、分類結果に基づいて各オブジェクト信号サブセットに対応する符号化モードを決定し、オブジェクト信号サブセットが少なくとも1つのオブジェクトベースのオーディオ信号を含む。
【0093】
ステップ406において、各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを用いて各フォーマットのオーディオ信号を符号化して、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を取得し、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を符号化コードストリームに書き込んで復号化側に送信する。
【0094】
ここで、ステップ405~406についての説明は前述した実施例の説明を参照されたく、本開示の実施例では詳しい説明を省略する。
【0095】
最後に、上記説明内容に基づいて、図4bは本開示の一実施例によって提供されるオブジェクトベースのオーディオ信号に対する信号符号化方法のフローチャートであり、上記内容と図4bと組み合わせて分かるように、まずオブジェクトベースのオーディオ信号に対して特徴分析を行い、その後、オブジェクトベースのオーディオ信号を第1の種類のオブジェクト信号セットと第2の種類のオブジェクト信号セットに分類し、そして、第1の種類のオブジェクト信号セットに対して第1の事前レンダリング処理を行い且つマルチサウンドチャネル符号化カーネルを用いて符号化し、第2の種類のオブジェクト信号セットに対して、分析結果に基づいて分類して少なくとも1つのオブジェクト信号サブセット(例えばオブジェクト信号サブセット1、オブジェクト信号サブセット2・・・オブジェクト信号サブセットn)を取得し、その後、該少なくとも1つのオブジェクト信号サブセットをそれぞれ符号化する。
【0096】
以上により、本開示の一実施例によって提供される信号の符号化および復号化方法では、まず、混合フォーマットのオーディオ信号を取得し、該混合フォーマットのオーディオ信号は、サウンドチャネルベースのオーディオ信号、オブジェクトベースのオーディオ信号、およびシーンベースのオーディオ信号のうちの少なくとも1つのフォーマットを含み、そして、異なるフォーマットのオーディオ信号の信号特徴に基づいて、各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを決定し、その後、各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを用いて各フォーマットのオーディオ信号を符号化して、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を取得し、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を符号化コードストリームに書き込んで復号化側に送信する。このことから分かるように、本開示の実施例では、混合フォーマットのオーディオ信号を符号化する時、異なるフォーマットのオーディオ信号の特徴に基づいて、異なるフォーマットのオーディオ信号を再構成し分析し、異なるフォーマットのオーディオ信号に対して、適応符号化モードを決定し、そして、対応する符号化カーネルを用いて符号化して、より良い符号化効率を達成する。
【0097】
図5aは、本開示の一実施例によって提供される信号の符号化および復号化方法の概略フローチャートであり、該方法は符号化側によって実行され、図5aに示すように、該信号の符号化および復号化方法は以下のステップ501~506を含んでもよい。
【0098】
ステップ501において、サウンドチャネルベースのオーディオ信号、オブジェクトベースのオーディオ信号、およびシーンベースのオーディオ信号のうちの少なくとも1つのフォーマットを含む混合フォーマットのオーディオ信号を取得する。
【0099】
ステップ502において、混合フォーマットのオーディオ信号にオブジェクトベースのオーディオ信号が含まれていることに応答して、オブジェクトベースのオーディオ信号に対して信号特徴分析を行って分析結果を取得する。
【0100】
ここで、ステップ501~502についての説明は前述した実施例の説明を参照されたく、本開示の実施例では詳しい説明を省略する。
【0101】
ステップ503において、オブジェクトベースのオーディオ信号のうち背景音に属する信号を第1の種類のオブジェクト信号セットに分類し、残りの信号を第2の種類のオブジェクト信号セットに分類し、第1の種類のオブジェクト信号セットと第2の種類のオブジェクト信号セットがいずれも少なくとも1つのオブジェクトベースのオーディオ信号を含む。
【0102】
ステップ504において、第1の種類のオブジェクト信号セットに対応する符号化モードが、第1の種類のオブジェクト信号セットにおけるオブジェクトベースのオーディオ信号に対して第2の事前レンダリング処理を行って、HOA(High Order Ambisonics、高次アンビソニックス)符号化カーネルを用いて、第2の事前レンダリング処理された信号を符号化することであると決定する。
【0103】
ここで、本開示の一実施例では、第2の事前レンダリング処理は、オブジェクトベースのオーディオ信号に対して信号フォーマット変換処理を行って、オブジェクトベースのオーディオ信号をシーンベースのオーディオ信号に変換することであってもよい。
【0104】
ステップ505において、分析結果に基づいて第2の種類のオブジェクト信号セットを分類して少なくとも1つのオブジェクト信号サブセットを取得し、分類結果に基づいて各オブジェクト信号サブセットに対応する符号化モードを決定し、前記オブジェクト信号サブセットが少なくとも1つのオブジェクトベースのオーディオ信号を含む。
【0105】
ステップ506において、各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを用いて各フォーマットのオーディオ信号を符号化して、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を取得し、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を符号化コードストリームに書き込んで復号化側に送信する。
【0106】
ここで、ステップ505~506についての説明は前述した実施例の説明を参照されたく、本開示の実施例では詳しい説明を省略する。
【0107】
最後に、上記説明内容に基づいて、図5bは本開示の一実施例によって提供される他のオブジェクトベースのオーディオ信号に対する信号符号化方法のフローチャートであり、上記内容と図5bと組み合わせて分かるように、まずオブジェクトベースのオーディオ信号に対して特徴分析を行い、その後、オブジェクトベースのオーディオ信号を第1の種類のオブジェクト信号セットと第2の種類のオブジェクト信号セットに分類し、そして、第1の種類のオブジェクト信号セットに対して第2の事前レンダリング処理を行い且つHOA符号化カーネルを用いて符号化し、第2の種類のオブジェクト信号セットに対して、分析結果に基づいて分類して少なくとも1つのオブジェクト信号サブセット(例えばオブジェクト信号サブセット1、オブジェクト信号サブセット2・・・オブジェクト信号サブセットn)を取得し、その後、該少なくとも1つのオブジェクト信号サブセットをそれぞれ符号化する。
【0108】
以上により、本開示の一実施例によって提供される信号の符号化および復号化方法では、まず、混合フォーマットのオーディオ信号を取得し、該混合フォーマットのオーディオ信号は、サウンドチャネルベースのオーディオ信号、オブジェクトベースのオーディオ信号、およびシーンベースのオーディオ信号のうちの少なくとも1つのフォーマットを含み、そして、異なるフォーマットのオーディオ信号の信号特徴に基づいて、各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを決定し、その後、各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを用いて各フォーマットのオーディオ信号を符号化して、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を取得し、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を符号化コードストリームに書き込んで復号化側に送信する。このことから分かるように、本開示の実施例では、混合フォーマットのオーディオ信号を符号化する時、異なるフォーマットのオーディオ信号の特徴に基づいて、異なるフォーマットのオーディオ信号を再構成し分析し、異なるフォーマットのオーディオ信号に対して、適応符号化モードを決定し、そして、対応する符号化カーネルを用いて符号化して、より良い符号化効率を達成する。
【0109】
図6aは本開示の一実施例によって提供される信号の符号化および復号化方法の概略フローチャートであり、該方法は符号化側によって実行され、図6aと、図4aおよび図5aとの実施例の相違点は、本実施例では、第1の種類のオブジェクト信号セットがさらに第1のオブジェクト信号サブセットと第2のオブジェクト信号サブセットに分けられることである。図6aに示すように、該信号の符号化および復号化方法は以下のステップを含んでもよい。
【0110】
ステップ601において、サウンドチャネルベースのオーディオ信号、オブジェクトベースのオーディオ信号、およびシーンベースのオーディオ信号のうちの少なくとも1つのフォーマットを含む混合フォーマットのオーディオ信号を取得する。
【0111】
ステップ602において、オブジェクトベースのオーディオ信号に対して信号特徴分析を行って分析結果を取得する。
【0112】
ステップ603において、オブジェクトベースのオーディオ信号のうち個別の操作処理を必要としない信号を第1のオブジェクト信号サブセットに分類し、オブジェクトベースのオーディオ信号のうち背景音に属する信号を第2のオブジェクト信号サブセットに分類し、残りの信号を第2の種類のオブジェクト信号セットに分類し、第1の種類のオブジェクト信号サブセット、第2の種類のオブジェクト信号サブセットおよび第2の種類のオブジェクト信号セットにはいずれも少なくとも1つのオブジェクトベースのオーディオ信号が含まれる。
【0113】
ステップ604において、第1の種類のオブジェクト信号セットにおける第1のオブジェクト信号サブセットと第2のオブジェクト信号サブセットの符号化モードを決定する。
【0114】
ここで、本開示の一実施例では、第1の種類のオブジェクト信号セットにおける第1のオブジェクト信号サブセットに対応する符号化モードが、第1のオブジェクト信号サブセットにおけるオブジェクトベースのオーディオ信号に対して第1の事前レンダリング処理を行って、マルチチャネル符号化カーネルを用いて、第1の事前レンダリング処理された信号を符号化することであると決定し、第1の事前レンダリング処理は、オブジェクトベースのオーディオ信号に対して信号フォーマット変換処理を行って、前記オブジェクトベースのオーディオ信号をサウンドチャネルベースのオーディオ信号に変換することを含む。
【0115】
本開示の一実施例では、第1の種類のオブジェクト信号セットにおける第2のオブジェクト信号サブセットに対応する符号化モードが、第2のオブジェクト信号サブセットにおけるオブジェクトベースのオーディオ信号に対して第2の事前レンダリング処理を行って、HOA符号化カーネルを用いて、第2の事前レンダリング処理された信号を符号化することであると決定し、第2の事前レンダリング処理は、オブジェクトベースのオーディオ信号に対して信号フォーマット変換処理を行って、オブジェクトベースのオーディオ信号をシーンベースのオーディオ信号に変換することを含む。
【0116】
ステップ605において、分析結果に基づいて第2の種類のオブジェクト信号セットを分類して少なくとも1つのオブジェクト信号サブセットを取得し、分類結果に基づいて各オブジェクト信号サブセットに対応する符号化モードを決定し、前記オブジェクト信号サブセットが少なくとも1つのオブジェクトベースのオーディオ信号を含む。
【0117】
ステップ606において、各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを用いて各フォーマットのオーディオ信号を符号化して、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を取得し、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を符号化コードストリームに書き込んで復号化側に送信する。
【0118】
また、ステップ601~606についての詳しい説明は上記実施例の説明を参照されたく、本開示の実施例では詳しい説明を省略する。
【0119】
最後に、上記説明内容に基づいて、図6bは本開示の一実施例によって提供される他のオブジェクトベースのオーディオ信号に対する信号符号化方法のフローチャートであり、上記内容と図6bと組み合わせて分かるように、まずオブジェクトベースのオーディオ信号に対して特徴分析を行い、その後、オブジェクトベースのオーディオ信号を第1の種類のオブジェクト信号セットと第2の種類のオブジェクト信号セットに分類し、ここで、第1の種類のオブジェクト信号セットが、第1のオブジェクト信号サブセットと第2のオブジェクト信号サブセットを含み、第1のオブジェクト信号サブセットに対して第1の事前レンダリング処理を行い且つマルチサウンドチャネル符号化カーネルを用いて符号化し、第2のオブジェクト信号サブセットに対して第2の事前レンダリング処理を行い且つHOA符号化カーネルを用いて符号化し、第2の種類のオブジェクト信号セットに対して、分析結果に基づいて分類して少なくとも1つのオブジェクト信号サブセット(例えばオブジェクト信号サブセット1、オブジェクト信号サブセット2・・・オブジェクト信号サブセットn)を取得し、その後、該少なくとも1つのオブジェクト信号サブセットをそれぞれ符号化する。
【0120】
以上により、本開示の一実施例によって提供される信号の符号化および復号化方法では、まず、混合フォーマットのオーディオ信号を取得し、該混合フォーマットのオーディオ信号は、サウンドチャネルベースのオーディオ信号、オブジェクトベースのオーディオ信号、およびシーンベースのオーディオ信号のうちの少なくとも1つのフォーマットを含み、そして、異なるフォーマットのオーディオ信号の信号特徴に基づいて、各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを決定し、その後、各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを用いて各フォーマットのオーディオ信号を符号化して、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を取得し、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を符号化コードストリームに書き込んで復号化側に送信する。このことから分かるように、本開示の実施例では、混合フォーマットのオーディオ信号を符号化する時、異なるフォーマットのオーディオ信号の特徴に基づいて、異なるフォーマットのオーディオ信号を再構成し分析し、異なるフォーマットのオーディオ信号に対して、適応符号化モードを決定し、そして、対応する符号化カーネルを用いて符号化して、より良い符号化効率を達成する。
【0121】
図7aは本開示の一実施例によって提供される信号の符号化および復号化方法の概略フローチャートであり、該方法は符号化側によって実行され、図7aに示すように、該信号の符号化および復号化方法は以下ステップ701~707を含んでもよい。
【0122】
ステップ701において、サウンドチャネルベースのオーディオ信号、オブジェクトベースのオーディオ信号、およびシーンベースのオーディオ信号のうちの少なくとも1つのフォーマットを含む混合フォーマットのオーディオ信号を取得する。
【0123】
ステップ702において、混合フォーマットのオーディオ信号に オブジェクトベースのオーディオ信号が含まれていることに応答して、オブジェクトベースのオーディオ信号に対してハイパスフィルタリング処理を行う。
【0124】
本開示の一実施例では、フィルタを用いてオブジェクト信号をハイパスフィルタリング処理してもよい。
【0125】
ここで、該フィルタのカットオフ周波数が20Hz(ヘルツ)に設定される。該フィルタで使用されるフィルタ式は以下の式(1)に示すとおりである。
【数1】
ここで、a、a、b、b、bはいずれも定数であり、例示的に、b=0.9981492、b=-1.9963008、b=0.9981498、a=1.9962990、a=-0.9963056である。
【0126】
ステップ703において、ハイパスフィルタリング処理された信号に対して相関分析を行って、各オブジェクトベースのオーディオ信号の間の相互相関パラメータ値を決定する。
【0127】
ここで、本開示の一実施例では、上記相関分析は、具体的には以下の式(2)で計算可能である。
【数2】
【0128】
なお、上記「式(2)を用いて相互相関パラメータ値を計算する」方法は、本開示の一実施例によって提供される1つの選択可能な方式であり、そして、当分野においてオブジェクト信号間の相互相関パラメータ値を計算する他の方法も本開示に適用可能であることを理解されたい。
【0129】
ステップ704において、前記オブジェクトベースのオーディオ信号を分類して、第1の種類のオブジェクト信号セットと第2の種類のオブジェクト信号セットとを取得し、第1の種類のオブジェクト信号セットと第2の種類のオブジェクト信号セットとがいずれも少なくとも1つのオブジェクトベースのオーディオ信号を含む。
【0130】
ステップ705において、第1の種類のオブジェクト信号セットに対応する符号化モードを決定する。
【0131】
ここで、ステップ704~705についての紹介は前述した実施例の説明を参照されたく、本開示の実施例では詳しい説明を省略する。
【0132】
ステップ706において、分析結果に基づいて第2の種類のオブジェクト信号セットを分類して少なくとも1つのオブジェクト信号サブセットを取得し、分類結果に基づいて各オブジェクト信号サブセットに対応する符号化モードを決定し、前記オブジェクト信号サブセットが少なくとも1つのオブジェクトベースのオーディオ信号を含む。
【0133】
本開示の一実施例では、第2の種類のオブジェクト信号セットを分類して少なくとも1つのオブジェクト信号サブセットを取得し、分類結果に基づいて各オブジェクト信号サブセットに対応する符号化モードを決定するステップは、
相関度に基づいて、正規化された相関度区間を設定し、信号の相互相関パラメータと正規化された相関度区間とに基づいて、少なくとも1つの第2の種類のオブジェクト信号セットを分類して少なくとも1つのオブジェクト信号サブセットを取得し、その後、オブジェクト信号セットに対応する相関度に基づいて、対応する符号化モードを決定するステップを含んでもよい。
【0134】
なお、該正規化された相関度区間の数は、相関度の区分方式によって決定され、本開示は相関度の区分方式について限定せず、異なる正規化された相関度区間の長さも限定せず、異なる相関度の区分方式に基づいて、対応する数の正規化された相関度区間および異なる区間の長さを設定してもよい。
【0135】
本開示の一実施例では、相関度を、弱い相関、実際の相関、顕著な相関、高度な相関という4種類の関度に区分し、表1は本開示の一実施例によって提供される正規化された相関度区間の分類表である。
【表1】
【0136】
上記内容に基づいて、一例として、相互相関パラメータ値が第1の区間にあるオブジェクト信号をオブジェクト信号セット1に分け、オブジェクト信号セット1が独立符号化モードに対応すると決定し、
相互相関パラメータ値が第2の区間にあるオブジェクト信号をオブジェクト信号セット2に分け、オブジェクト信号セット2が連携符号化モード1に対応すると決定し、
相互相関パラメータ値が第3の区間にあるオブジェクト信号をオブジェクト信号セット3に分け、オブジェクト信号セット3が連携符号化モード2に対応すると決定し、
相互相関パラメータ値が第4の区間にあるオブジェクト信号をオブジェクト信号セット4に分け、オブジェクト信号セット4が連携符号化モード3に対応すると決定する。
【0137】
ここで、本開示の一実施例では、第1の区間は[0.00 ~±0.30)であってもよく、第2の区間は[±0.30-±0.50)であってもよく、第3の区間は[±0.50-±0.80)であってもよく、第4の区間は[±0.80-±1.00]であってもよい。そして、オブジェクト信号の相互相関パラメータ値が第1の区間にある場合は、オブジェクト信号間の相関が弱いことを示し、この時、符号化の精度を確保するために、独立符号化モードを用いて符号化するべきである。オブジェクト信号間の相互相関パラメータ値が第2の区間、第3の区間、第4の区間にある場合は、オブジェクト信号間の相互相関が高いことを示し、この時、圧縮率を確保して、帯域幅を節約するために、連携符号化モードで符号化することができる。
【0138】
本開示の一実施例では、オブジェクト信号サブセットに対応する符号化モードは、独立符号化モードまたは連携符号化モードを含む。
【0139】
および、本開示の一実施例では、独立符号化モードには、時間領域処理方式または周波数領域処理方式が対応しており、
ここで、オブジェクト信号サブセットにおけるオブジェクト信号が音声信号または類似音声信号である場合、独立符号化モードは時間領域処理方式を採用し、
オブジェクト信号サブセットにおけるオブジェクト信号が音声信号または類似音声信号以外の他のフォーマットのオーディオ信号である場合、独立符号化モードは周波数領域処理方式を採用する。
【0140】
本開示の一実施例では、上記時間領域処理方式は、ACELP符号化モデルによって実現可能であり、図7bは、本開示の一実施例によって提供されるACELP符号化の原理ブロック図である。および、ACELPエンコーダの原理は具体的に従来技術における説明を参照されたく、本開示の実施例では詳しい説明を省略する。
【0141】
本開示の一実施例では、上記周波数領域処理方式は、変換領域処理方式を含んでもよく、図7cは、本開示の一実施例によって提供される周波数領域符号化の原理のブロック図である。図7cを参照すると、まず変換モジュールによって、入力されたオブジェクト信号に対してMDCT変換を行って周波数領域に変換し、ここで、MDCT変換の変換式と逆変換式はそれぞれ以下の式(3)と式(4)に示すとおりである。
【数3】
【0142】
その後、心理音響モデルを用いて、周波数領域に変換されたオブジェクト信号の各周波数帯域を調整し、量子化モジュールを用いてビット割り当てを通じて各周波数帯域包絡係数を量子化して量子化パラメータを得て、最後に、エントロピー符号化モジュールを用いて、量子化パラメータをエントロピー符号化して、符号化されたオブジェクト信号を出力する。
【0143】
ステップ707において、各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを用いて各フォーマットのオーディオ信号を符号化して、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を取得し、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を符号化コードストリームに書き込んで復号化側に送信する。
【0144】
ここで、本開示の一実施例では、各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを用いて各フォーマットのオーディオ信号を符号化して各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を取得することは、
サウンドチャネルベースのオーディオ信号の符号化モードを用いて、前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号を符号化することと、
オブジェクトベースのオーディオ信号の符号化モードを用いて、前記オブジェクトベースのオーディオ信号を符号化することと、
シーンベースのオーディオ信号の符号化モードを用いて、前記シーンベースのオーディオ信号を符号化することと、を含んでもよい。
【0145】
および、本開示の一実施例では、上記オブジェクトベースのオーディオ信号の符号化モードを用いて、オブジェクトベースのオーディオ信号を符号化することは、
第1の種類のオブジェクト信号セットに対応する符号化モードを用いて第1の種類のオブジェクト信号セットにおける信号を符号化することを含む。
【0146】
第2の種類のオブジェクト信号セットにおけるオブジェクト信号サブセットを事前処理し、同一のオブジェクト信号符号化カーネルを用いて、第2の種類のオブジェクト信号セットにおける事前処理されたすべてのオブジェクト信号サブセットを、対応する符号化モードで符号化する。そして、上記説明された内容に基づいて、図7dは本開示の一実施例によって提供される第2の種類のオブジェクト信号セットを符号化する方法のフローチャートである。
【0147】
以上により、本開示の一実施例によって提供される信号の符号化および復号化方法では、まず、混合フォーマットのオーディオ信号を取得し、該混合フォーマットのオーディオ信号は、サウンドチャネルベースのオーディオ信号、オブジェクトベースのオーディオ信号、およびシーンベースのオーディオ信号のうちの少なくとも1つのフォーマットを含み、そして、異なるフォーマットのオーディオ信号の信号特徴に基づいて、各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを決定し、その後、各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを用いて各フォーマットのオーディオ信号を符号化して、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を取得し、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を符号化コードストリームに書き込んで復号化側に送信する。このことから分かるように、本開示の実施例では、混合フォーマットのオーディオ信号を符号化する時、異なるフォーマットのオーディオ信号の特徴に基づいて、異なるフォーマットのオーディオ信号を再構成し分析し、異なるフォーマットのオーディオ信号に対して、適応符号化モードを決定し、そして、対応する符号化カーネルを用いて符号化して、より良い符号化効率を達成する。
【0148】
図8aは本開示の一実施例によって提供される信号の符号化および復号化方法の概略フローチャートであり、該方法は符号化側によって実行され、図8aに示すように、該信号の符号化および復号化方法は以下のステップ801~806を含んでもよい。
【0149】
ステップ801において、サウンドチャネルベースのオーディオ信号、オブジェクトベースのオーディオ信号、およびシーンベースのオーディオ信号のうちの少なくとも1つのフォーマットを含む混合フォーマットのオーディオ信号を取得する。
【0150】
ステップ802において、混合フォーマットのオーディオ信号にオブジェクトベースのオーディオ信号が含まれていることに応答して、オブジェクト信号の周波数帯域幅範囲を分析する。
【0151】
ステップ803において、前記オブジェクトベースのオーディオ信号を分類して、第1の種類のオブジェクト信号セットと第2の種類のオブジェクト信号セットとを取得し、第1の種類のオブジェクト信号セットと第2の種類のオブジェクト信号セットとがいずれも少なくとも1つのオブジェクトベースのオーディオ信号を含む。
【0152】
ステップ804において、第1の種類のオブジェクト信号セットに対応する符号化モードを決定する。
【0153】
ステップ805において、分析結果に基づいて第2の種類のオブジェクト信号セットを分類して少なくとも1つのオブジェクト信号サブセットを取得し、分類結果に基づいて各オブジェクト信号サブセットに対応する符号化モードを決定し、前記オブジェクト信号サブセットが少なくとも1つのオブジェクトベースのオーディオ信号を含む。
【0154】
本開示の一実施例では、分析結果に基づいて第2の種類のオブジェクト信号セットを分類して少なくとも1つのオブジェクト信号サブセットを取得し、分類結果に基づいて各オブジェクト信号サブセットに対応する符号化モードを決定することは、
異なる周波数帯域幅に対応する帯域幅区間を決定することと、
前記オブジェクト信号の周波数帯域幅範囲、及び異なる周波数帯域幅に対応する帯域幅区間に基づいて、第2の種類のオブジェクト信号セットを分類して少なくとも1つのオブジェクト信号サブセットを取得し、少なくとも1つのオブジェクト信号サブセットに対応する周波数帯域幅に基づいて、対応する符号化モードを決定することと、を含む。
【0155】
ここで、信号の周波数帯域幅は、通常、狭帯域、広帯域、超広帯域及び全帯域を含む。狭帯域に対応する帯域幅区間は第1の区間であってもよく、広帯域に対応する帯域幅区間は第2の区間であってもよく、超広帯域に対応する帯域幅区間は第3の区間であってもよく、全帯域に対応する帯域幅区間は第4の区間であってもよい。これにより、オブジェクト信号の周波数帯域幅範囲が属する帯域幅区間を判断することにより第2の種類のオブジェクト信号セットを分類して少なくとも1つのオブジェクト信号サブセットを取得してもよい。その後、少なくとも1つのオブジェクト信号サブセットに対応する周波数帯域幅に基づいて、対応する符号化モードを決定し、ここで、狭帯域、広帯域、超広帯域および全帯域はそれぞれ狭帯域符号化モード、広帯域符号化モード、超広帯域符号化モードおよび全帯域符号化モードに対応している。
【0156】
なお、本開示の実施例では、異なる帯域幅区間の長さを限定せず、そして、異なる周波数帯域幅の間の帯域幅区間はオーバラップしてもよい。
【0157】
また、一例として、周波数帯域幅範囲が第1の区間にあるオブジェクト信号をオブジェクト信号サブセット1に分け、オブジェクト信号サブセット1が狭帯域符号化モードに対応すると決定し、
周波数帯域幅範囲が第2の区間にあるオブジェクト信号をオブジェクト信号サブセット2に分け、オブジェクト信号サブセット2が広帯域符号化モードに対応すると決定し、
周波数帯域幅範囲が第3の区間にあるオブジェクト信号をオブジェクト信号サブセット3に分け、オブジェクト信号サブセット3が超広帯域符号化モードに対応すると決定し、
周波数帯域幅範囲が第4の区間にあるオブジェクト信号をオブジェクト信号サブセット4に分け、オブジェクト信号サブセット4が全帯域符号化モードに対応すると決定してもよい。
【0158】
ここで、本開示の一実施例では、第1の区間は0~4kHzであってもよく、第2の区間は0~8kHzであってもよく、第3の区間は0~16kHzであってもよく、第4の区間は0~20kHzであってもよい。そして、オブジェクト信号の周波数帯域幅が第1の区間にある場合は、オブジェクト信号が狭帯域信号であることを示し、これにより、該オブジェクト信号に対応する符号化モードが、少ないビットで符号化する(即ち、狭帯域符号化モードを用いる)ことであると決定することができ、オブジェクト信号の周波数帯域幅が第2の区間にある場合は、オブジェクト信号が広帯域信号であることを示し、該オブジェクト信号に対応する符号化モードが、比較的多いビットで符号化する(即ち、広帯域符号化モードを用いる)ことであると決定することができ、オブジェクト信号の周波数帯域幅が第3の区間にある場合は、オブジェクト信号が超広帯域信号であることを示し、これにより、該オブジェクト信号に対応する符号化モードが、多いビットで符号化する(即ち超広帯域符号化モードを用いる)ことであると決定することができ、オブジェクト信号の周波数帯域幅が第4の区間にある場合は、オブジェクト信号が全帯域信号であることを示し、該オブジェクト信号に対応する符号化モードが、より多くのビットで符号化する(即ち全帯域符号化モードを用いる)ことであると決定することができる。
【0159】
これにより、異なる周波数帯域幅信号に対して異なるビットで符号化することにより、信号に対する圧縮率を確保でき、帯域幅を節約する。
【0160】
ステップ806において、各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを用いて各フォーマットのオーディオ信号を符号化して、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を取得し、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を符号化コードストリームに書き込んで復号化側に送信する。
【0161】
ここで、本開示の一実施例では、各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを用いて各フォーマットのオーディオ信号を符号化して各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を取得することは、
サウンドチャネルベースのオーディオ信号の符号化モードを用いて、前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号を符号化することと、
オブジェクトベースのオーディオ信号の符号化モードを用いて、前記オブジェクトベースのオーディオ信号を符号化することと、
シーンベースのオーディオ信号の符号化モードを用いて、前記シーンベースのオーディオ信号を符号化することと、を含んでもよい。
【0162】
また、本開示の一実施例では、上記オブジェクトベースのオーディオ信号の符号化モードを用いてオブジェクトベースのオーディオ信号を符号化することは、
第1の種類のオブジェクト信号セットに対応する符号化モードを用いて第1の種類のオブジェクト信号セットにおける信号を符号化することと、
第2の種類のオブジェクト信号セットにおけるオブジェクト信号サブセットを事前処理し、異なるオブジェクト信号符号化カーネルを用いて、異なる事前処理されたオブジェクト信号サブセットを、対応する符号化モードで符号化することと、を含んでもよい。そして、上記説明内容に基づいて、図8bは本開示の一実施例によって提供される、第2の種類のオブジェクト信号セットを符号化するもう1つの方法のフローチャートである。
【0163】
以上により、本開示の一実施例によって提供される信号の符号化および復号化方法では、まず、混合フォーマットのオーディオ信号を取得し、該混合フォーマットのオーディオ信号は、サウンドチャネルベースのオーディオ信号、オブジェクトベースのオーディオ信号、およびシーンベースのオーディオ信号のうちの少なくとも1つのフォーマットを含み、そして、異なるフォーマットのオーディオ信号の信号特徴に基づいて、各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを決定し、その後、各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを用いて各フォーマットのオーディオ信号を符号化して、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を取得し、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を符号化コードストリームに書き込んで復号化側に送信する。このことから分かるように、本開示の実施例では、混合フォーマットのオーディオ信号を符号化する時、異なるフォーマットのオーディオ信号の特徴に基づいて、異なるフォーマットのオーディオ信号を再構成し分析し、異なるフォーマットのオーディオ信号に対して、適応符号化モードを決定し、そして、対応する符号化カーネルを用いて符号化して、より良い符号化効率を達成する。
【0164】
図9aは本開示の一実施例によって提供される信号の符号化および復号化方法の概略フローチャートであり、該方法は符号化側によって実行され、図9aに示すように、該信号の符号化および復号化方法は以下のステップ901~907を含んでもよい。
【0165】
ステップ901において、サウンドチャネルベースのオーディオ信号、オブジェクトベースのオーディオ信号、およびシーンベースのオーディオ信号のうちの少なくとも1つのフォーマットを含む混合フォーマットのオーディオ信号を取得する。
【0166】
ステップ902において、混合フォーマットのオーディオ信号にオブジェクトベースのオーディオ信号が含まれていることに応答して、オブジェクト信号の周波数帯域幅範囲を分析する。
【0167】
ステップ903において、前記オブジェクトベースのオーディオ信号を分類して、第1の種類のオブジェクト信号セットと第2の種類のオブジェクト信号セットとを取得し、前記第1の種類のオブジェクト信号セットと第2の種類のオブジェクト信号セットとはいずれも少なくとも1つのオブジェクトベースのオーディオ信号を含む。
【0168】
ステップ904において、第1の種類のオブジェクト信号セットに対応する符号化モードを決定する。
【0169】
ステップ905において、オブジェクトベースのオーディオ信号に対応する符号化される周波数帯域幅範囲を指示する入力された第3のコマンドライン制御情報を取得する。
【0170】
ステップ906において、第3のコマンドライン制御情報と分析結果を統合して第2の種類のオブジェクト信号セットを分類して少なくとも1つのオブジェクト信号サブセットを取得し、分類結果に基づいて各オブジェクト信号サブセットに対応する符号化モードを決定する。
【0171】
ここで、本開示の一実施例では、第3のコマンドライン制御情報と分析結果を統合して第2の種類のオブジェクト信号セットを分類して少なくとも1つのオブジェクト信号サブセットを取得し、分類結果に基づいて各オブジェクト信号サブセットに対応する符号化モードを決定することは、
第3のコマンドライン制御情報により指示された周波数帯域幅範囲が分析結果から得られた周波数帯域幅範囲と異なる場合、第3のコマンドライン制御情報により指示された周波数帯域幅範囲で優先的に第2の種類のオブジェクト信号セットを分類し、分類結果に基づいて各オブジェクト信号セットに対応する符号化モードを決定することと、
第3のコマンドライン制御情報により指示された周波数帯域幅範囲が分析結果から得られた周波数帯域幅範囲と同じである場合、第3のコマンドライン制御情報により指示された周波数帯域幅範囲または分析結果から得られた周波数帯域幅範囲で第2の種類のオブジェクト信号セットを分類し、分類結果に基づいて各オブジェクト信号セットに対応する符号化モードを決定することと、を含んでも良い。
【0172】
例示的に、本開示の一実施例では、オブジェクト信号の分析結果が超広帯域信号であり、オブジェクト信号の第3のコマンドライン制御情報により指示された周波数帯域幅範囲が全帯域信号であると仮定する場合、第3のコマンドライン制御情報に基づいて該オブジェクト信号をオブジェクト信号サブセット4に分けて、該オブジェクト信号サブセット4に対応する符号化モードが全帯域符号化モードであると決定することができる。
【0173】
ステップ907において、各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを用いて各フォーマットのオーディオ信号を符号化して、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を取得し、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を符号化コードストリームに書き込んで復号化側に送信する。
【0174】
ここで、本開示の一実施例では、各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを用いて各フォーマットのオーディオ信号を符号化して各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を取得することは、
サウンドチャネルベースのオーディオ信号の符号化モードを用いて、前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号を符号化することと、
オブジェクトベースのオーディオ信号の符号化モードを用いて、前記オブジェクトベースのオーディオ信号を符号化することと、
シーンベースのオーディオ信号の符号化モードを用いて、前記シーンベースのオーディオ信号を符号化することと、を含んでもよい。
【0175】
および、本開示の一実施例では、上記オブジェクトベースのオーディオ信号の符号化モードを用いてオブジェクトベースのオーディオ信号を符号化することは、
第1の種類のオブジェクト信号セットに対応する符号化モードを用いて第1の種類のオブジェクト信号セットにおける信号を符号化することと、
第2の種類のオブジェクト信号セットにおけるオブジェクト信号サブセットを事前処理し、異なるオブジェクト信号符号化カーネルを用いて、異なる事前処理されたオブジェクト信号サブセットを、対応する符号化モードで符号化することと、を含んでもよい。そして、上記説明内容に基づいて、図9bは本開示の一実施例によって提供される、第2の種類のオブジェクト信号セットを符号化するもう1つの方法のフローチャートである。
【0176】
以上により、本開示の一実施例によって提供される信号の符号化および復号化方法では、まず、混合フォーマットのオーディオ信号を取得し、該混合フォーマットのオーディオ信号は、サウンドチャネルベースのオーディオ信号、オブジェクトベースのオーディオ信号、およびシーンベースのオーディオ信号のうちの少なくとも1つのフォーマットを含み、そして、異なるフォーマットのオーディオ信号の信号特徴に基づいて、各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを決定し、その後、各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを用いて各フォーマットのオーディオ信号を符号化して、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を取得し、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を符号化コードストリームに書き込んで復号化側に送信する。このことから分かるように、本開示の実施例では、混合フォーマットのオーディオ信号を符号化する時、異なるフォーマットのオーディオ信号の特徴に基づいて、異なるフォーマットのオーディオ信号を再構成し分析し、異なるフォーマットのオーディオ信号に対して、適応符号化モードを決定し、そして、対応する符号化カーネルを用いて符号化して、より良い符号化効率を達成する。
【0177】
図10は本開示の一実施例によって提供される信号の符号化および復号化方法の概略フローチャートであり、該方法は復号化側によって実行され、図10に示すように、該信号の符号化および復号化方法は以下のステップ1001~1002を含んでもよい。
【0178】
ステップ1001において、符号化側から送信された符号化コードストリームを受信する。
【0179】
ここで、本開示の一実施例では、該復号化側はUEまたは基地局であってもよい。
【0180】
ステップ1002において、符号化コードストリームを復号化して、サウンドチャネルベースのオーディオ信号、オブジェクトベースのオーディオ信号、およびシーンベースのオーディオ信号のうちの少なくとも1つのフォーマットを含む混合フォーマットのオーディオ信号を取得する。
【0181】
以上により、本開示の一実施例によって提供される信号の符号化および復号化方法では、まず、混合フォーマットのオーディオ信号を取得し、該混合フォーマットのオーディオ信号は、サウンドチャネルベースのオーディオ信号、オブジェクトベースのオーディオ信号、およびシーンベースのオーディオ信号のうちの少なくとも1つのフォーマットを含み、そして、異なるフォーマットのオーディオ信号の信号特徴に基づいて、各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを決定し、その後、各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを用いて各フォーマットのオーディオ信号を符号化して、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を取得し、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を符号化コードストリームに書き込んで復号化側に送信する。このことから分かるように、本開示の実施例では、混合フォーマットのオーディオ信号を符号化する時、異なるフォーマットのオーディオ信号の特徴に基づいて、異なるフォーマットのオーディオ信号を再構成し分析し、異なるフォーマットのオーディオ信号に対して、適応符号化モードを決定し、そして、対応する符号化カーネルを用いて符号化して、より良い符号化効率を達成する。
【0182】
図11aは本開示の一実施例によって提供される信号の符号化および復号化方法の概略フローチャートであり、該方法は復号化側によって実行され、図11aに示すように、該信号の符号化および復号化方法は以下のステップ1101~1105を含んでもよい。
【0183】
ステップ1101において、符号化側から送信された符号化コードストリームを受信する。
【0184】
ステップ1102において、符号化コードストリームに対してコードストリーム解析を行って分類サイド情報パラメータと、各フォーマットのオーディオ信号に対応するサイド情報パラメータと、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報とを取得する。
【0185】
ここで、分類サイド情報パラメータが、オブジェクトベースのオーディオ信号の第2の種類のオブジェクト信号セットに対する分類方式を指示し、サイド情報パラメータが、対応するフォーマットのオーディオ信号に対応する符号化モードを指示する。
【0186】
ステップ1103において、サウンドチャネルベースのオーディオ信号に対応するサイド情報パラメータに基づいて、サウンドチャネルベースのオーディオ信号の符号化された信号パラメータ情報を復号化する。
【0187】
ここで、本開示の一実施例では、サウンドチャネルベースのオーディオ信号に対応するサイド情報パラメータに基づいて、サウンドチャネルベースのオーディオ信号の符号化された信号パラメータ情報を復号化することは、サウンドチャネルベースのオーディオ信号に対応するサイド情報パラメータに基づいて、サウンドチャネルベースのオーディオ信号に対応する符号化モードを決定することと、サウンドチャネルベースのオーディオ信号に対応する符号化モードに基づいて、対応する復号化モードを用いてサウンドチャネルベースのオーディオ信号の符号化された信号パラメータ情報を復号化することと、を含んでもよい。
【0188】
ステップ1104において、シーンベースのオーディオ信号に対応するサイド情報パラメータに基づいて、シーンベースのオーディオ信号の符号化された信号パラメータ情報を復号化する。
【0189】
本開示の一実施例では、シーンベースのオーディオ信号に対応するサイド情報パラメータに基づいて、シーンベースのオーディオ信号の符号化された信号パラメータ情報を復号化することは、シーンベースのオーディオ信号に対応するサイド情報パラメータに基づいて、シーンベースのオーディオ信号に対応する符号化モードを決定することと、シーンベースのオーディオ信号に対応する符号化モードに基づいて、対応する復号化モードを用いてシーンベースのオーディオ信号の符号化された信号パラメータ情報を復号化することと、をを含んでもよい。
【0190】
ステップ1105において、分類サイド情報パラメータと、オブジェクトベースのオーディオ信号に対応するサイド情報パラメータとに基づいて、オブジェクトベースのオーディオ信号の符号化された信号パラメータ情報を復号化する。
【0191】
ここで、ステップ1105の具体的な実現方法については、この後の実施例で説明する。
【0192】
最後に、上記説明に基づいて、図11bは本開示の一実施例によって提供される信号復号化方法のフローチャートである。
【0193】
以上により、本開示の一実施例によって提供される信号の符号化および復号化方法では、まず、混合フォーマットのオーディオ信号を取得し、該混合フォーマットのオーディオ信号は、サウンドチャネルベースのオーディオ信号、オブジェクトベースのオーディオ信号、およびシーンベースのオーディオ信号のうちの少なくとも1つのフォーマットを含み、そして、異なるフォーマットのオーディオ信号の信号特徴に基づいて、各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを決定し、その後、各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを用いて各フォーマットのオーディオ信号を符号化して、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を取得し、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を符号化コードストリームに書き込んで復号化側に送信する。このことから分かるように、本開示の実施例では、混合フォーマットのオーディオ信号を符号化する時、異なるフォーマットのオーディオ信号の特徴に基づいて、異なるフォーマットのオーディオ信号を再構成し分析し、異なるフォーマットのオーディオ信号に対して、適応符号化モードを決定し、そして、対応する符号化カーネルを用いて符号化して、より良い符号化効率を達成する。
【0194】
図12aは本開示の一実施例によって提供される信号の符号化および復号化方法の概略フローチャートであり、該方法は復号化側によって実行され、図12aに示すように、該信号の符号化および復号化方法は以下のステップ1201~1205を含んでもよい。
【0195】
ステップ1201において、符号化側から送信された符号化コードストリームを受信する。
【0196】
ステップ1202において、符号化コードストリームに対してコードストリーム解析を行って分類サイド情報パラメータと、各フォーマットのオーディオ信号に対応するサイド情報パラメータと、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報とを取得する。
【0197】
ステップ1203において、オブジェクトベースのオーディオ信号の符号化された信号パラメータ情報から、第1の種類のオブジェクト信号セットに対応する符号化された信号パラメータ情報と第2の種類のオブジェクト信号セットに対応する符号化された信号パラメータ情報とを決定する。
【0198】
ここで、本開示の一実施例では、オブジェクトベースのオーディオ信号に対応するサイド情報パラメータに基づいて、オブジェクトベースのオーディオ信号の符号化された信号パラメータ情報から、第1の種類のオブジェクト信号セットに対応する符号化された信号パラメータ情報と第2の種類のオブジェクト信号セットに対応する符号化された信号パラメータ情報とを決定することができる。
【0199】
ステップ1204において、第1の種類のオブジェクト信号セットに対応するサイド情報パラメータに基づいて、第1の種類のオブジェクト信号セットに対応する符号化された信号パラメータ情報を復号化する。
【0200】
具体的には、本開示の一実施例では、第1の種類のオブジェクト信号セットに対応するサイド情報パラメータに基づいて、第1の種類のオブジェクト信号セットに対応する符号化された信号パラメータ情報を復号化することは、第1の種類のオブジェクト信号セットに対応するサイド情報パラメータに基づいて第1の種類のオブジェクト信号セットに対応する符号化モードを決定し、第1の種類のオブジェクト信号セットに対応する符号化モードに基づいて、対応する復号化モードを用いて第1の種類のオブジェクト信号セットの符号化された信号パラメータ情報を復号化することを含んでもよい。
【0201】
ステップ1205において、分類サイド情報パラメータと、第2の種類のオブジェクト信号セットに対応するサイド情報パラメータとに基づいて、第2の種類のオブジェクト信号セットに対応する符号化された信号パラメータ情報を復号化する。
【0202】
本開示の一実施例では、分類サイド情報パラメータと、第2の種類のオブジェクト信号セットに対応するサイド情報パラメータとに基づいて、第2の種類のオブジェクト信号セットに対応する符号化された信号パラメータ情報を復号化する方法は、以下のステップaとステップbを含む。
【0203】
ステップaにおいて、分類サイド情報パラメータに基づいて第2の種類のオブジェクト信号セットの分類方式を決定する。
【0204】
ここで、上記実施例の説明を参照して分かるように、第2の種類のオブジェクト信号セットの分類方式が異なる場合、対応する符号化状況も異なる。具体的には、本開示の一実施例では、第2の種類のオブジェクト信号セットの分類方式が信号の相互相関パラメータ値に基づく分類方法である場合、符号化側に対応する符号化状況は、同一の符号化カーネルを用いて、すべての前記オブジェクト信号セットを対応する符号化モードで符号化することである。
【0205】
本開示のもう1つの実施例では、第2の種類のオブジェクト信号セットの分類方式が、周波数帯域幅範囲に基づく分類方法である場合、符号化側に対応する符号化状況は、異なる符号化カーネルを用いて、異なるオブジェクト信号セットを対応する符号化モードで符号化することである。
【0206】
したがって、本ステップでは、まず、符号化中の符号化状況を決定するように、分類サイド情報パラメータに基づいて符号化中の第2の種類のオブジェクト信号セットの分類方式を決定する必要があり、この後、該符号化状況に基づいて復号化することができる。
【0207】
ステップbにおいて、第2の種類のオブジェクト信号セットの分類方式と第2の種類のオブジェクト信号セットに対応するサイド情報パラメータとに基づいて、第2の種類のオブジェクト信号セットにおける各オブジェクト信号サブセットに対応する符号化された信号パラメータ情報を復号化する。
【0208】
ここで、本開示の一実施例では、第2の種類のオブジェクト信号セットの分類方式と第2の種類のオブジェクト信号セットに対応するサイド情報パラメータとに基づいて、第2の種類のオブジェクト信号セット内の各オブジェクト信号サブセットに対応する符号化された信号パラメータ情報を復号化することは、
まず、分類方式に基づいて符号化中の符号化状況を決定し、次に、符号化状況に基づいて、対応する復号化状況を決定し、その後、対応する復号化状況に基づいて、各オブジェクト信号サブセットに対応する符号化された信号パラメータ情報に対応する符号化モードに基づいて、対応する復号化モードを用いて各オブジェクト信号サブセットに対応する符号化された信号パラメータ情報を復号化することを含んでもよい。
【0209】
具体的に、本開示の一実施例では、分類サイド情報パラメータに基づいて、符号化中の符号化状況が、同一の符号化カーネルを用いてすべてのオブジェクト信号サブセットを対応する符号化モードで符号化することであると決定された場合、復号化プロセスの復号化状況が、同一の復号化カーネルを用いてすべてのオブジェクト信号サブセットに対応する符号化された信号パラメータ情報を復号化することであると決定する。ここで、復号化中に、具体的には、各オブジェクト信号サブセットに対応する符号化された信号パラメータ情報に対応する符号化モードに基づいて、対応する復号化モードを用いてオブジェクト信号サブセットに対応する符号化された信号パラメータ情報を復号化する。
【0210】
また、本開示のもう1つの実施例では、分類サイド情報パラメータに基づいて、符号化中の符号化状況が、異なる符号化カーネルを用いて異なるオブジェクト信号サブセットを対応する符号化モードで符号化することであると決定された場合、復号化プロセスの復号化モードが、異なる復号化カーネルを用いて各オブジェクト信号サブセットに対応する符号化された信号パラメータ情報をそれぞれ復号化することであると決定する。ここで、復号化中に、具体的には、各オブジェクト信号サブセットに対応する符号化された信号パラメータ情報に対応する符号化モードに基づいて、対応する復号化モードを用いて各オブジェクト信号サブセットに対応する符号化された信号パラメータ情報を復号化する。
【0211】
最後に、上記説明に基づいて、図12b、12c及び12dはそれぞれ本開示の一実施例によって提供されるオブジェクトベースのオーディオ信号の復号化方法のフローチャートである。図12e、12fはそれぞれ本開示の一実施例によって提供される第2の種類のオブジェクト信号セットの復号化方法のフローチャートである。
【0212】
以上により、本開示の一実施例によって提供される信号の符号化および復号化方法では、まず、混合フォーマットのオーディオ信号を取得し、該混合フォーマットのオーディオ信号は、サウンドチャネルベースのオーディオ信号、オブジェクトベースのオーディオ信号、およびシーンベースのオーディオ信号のうちの少なくとも1つのフォーマットを含み、そして、異なるフォーマットのオーディオ信号の信号特徴に基づいて、各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを決定し、その後、各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを用いて各フォーマットのオーディオ信号を符号化して、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を取得し、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を符号化コードストリームに書き込んで復号化側に送信する。このことから分かるように、本開示の実施例では、混合フォーマットのオーディオ信号を符号化する時、異なるフォーマットのオーディオ信号の特徴に基づいて、異なるフォーマットのオーディオ信号を再構成し分析し、異なるフォーマットのオーディオ信号に対して、適応符号化モードを決定し、そして、対応する符号化カーネルを用いて符号化して、より良い符号化効率を達成する。
【0213】
図13は、本開示の一実施例によって提供される信号の符号化および復号化方法の概略フローチャートであり、該方法は復号化側によって実行され、図13に示すように、該信号の符号化および復号化方法は以下のステップ1301~1303を含んでもよい。
【0214】
ステップ1301において、符号化側から送信された符号化コードストリームを受信する。
【0215】
ステップ1302において、符号化コードストリームを復号化して混合フォーマットのオーディオ信号を取得し、前記混合フォーマットのオーディオ信号は、サウンドチャネルベースのオーディオ信号、オブジェクトベースのオーディオ信号、およびシーンベースのオーディオ信号のうちの少なくとも1つのフォーマットを含む。
【0216】
ステップ1303において、復号化されたオブジェクトベースのオーディオ信号を後処理する。
【0217】
以上により、本開示の一実施例によって提供される信号の符号化および復号化方法では、まず、混合フォーマットのオーディオ信号を取得し、該混合フォーマットのオーディオ信号は、サウンドチャネルベースのオーディオ信号、オブジェクトベースのオーディオ信号、およびシーンベースのオーディオ信号のうちの少なくとも1つのフォーマットを含み、そして、異なるフォーマットのオーディオ信号の信号特徴に基づいて、各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを決定し、その後、各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを用いて各フォーマットのオーディオ信号を符号化して、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を取得し、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を符号化コードストリームに書き込んで復号化側に送信する。このことから分かるように、本開示の実施例では、混合フォーマットのオーディオ信号を符号化する時、異なるフォーマットのオーディオ信号の特徴に基づいて、異なるフォーマットのオーディオ信号を再構成し分析し、異なるフォーマットのオーディオ信号に対して、適応符号化モードを決定し、そして、対応する符号化カーネルを用いて符号化して、より良い符号化効率を達成する。
【0218】
図14は本開示の一実施例によって提供されるもう1つの信号の符号化および復号化方法の概略フローチャートであり、該方法は符号化側によって実行され、図14に示すように、該信号の符号化および復号化方法は以下のステップ1401~1403を含んでもよい。
【0219】
ステップ1401において、サウンドチャネルベースのオーディオ信号、オブジェクトベースのオーディオ信号、およびシーンベースのオーディオ信号のうちの少なくとも1つのフォーマットを含む混合フォーマットのオーディオ信号を取得する。
【0220】
ステップ1402において、混合フォーマットのオーディオ信号にサウンドチャネルベースのオーディオ信号が含まれていることに応答して、サウンドチャネルベースのオーディオ信号の信号特徴に基づいて、サウンドチャネルベースのオーディオ信号の符号化モードを決定する。
【0221】
ここで、本開示の一実施例では、サウンドチャネルベースのオーディオ信号の信号特徴に基づいて、サウンドチャネルベースのオーディオ信号の符号化モードを決定することは、
サウンドチャネルベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号の数を取得し、サウンドチャネルベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号の数が第1の閾値(例えば、5であってもよい)より小さいか否かを判断することを含んでもよい。
【0222】
ここで、本開示の一実施例では、サウンドチャネルベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号の数が第1の閾値より小さい場合、サウンドチャネルベースのオーディオ信号の符号化モードが以下の方策1~2のうちの少なくとも1つであると決定する。
【0223】
方策1において、オブジェクト信号符号化カーネルを用いてサウンドチャネルベースのオーディオ信号における各オブジェクト信号を符号化する。
【0224】
方策2において、入力された第1のコマンドライン制御情報を取得し、オブジェクト信号符号化カーネルを用いて、第1のコマンドライン制御情報に基づいて、サウンドチャネルベースのオーディオ信号における少なくとも一部のオブジェクト信号を符号化する。ここで、第1のコマンドライン制御情報は、サウンドチャネルベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号のうち符号化する必要があるオブジェクト信号を指示し、符号化する必要があるオブジェクト信号の数が1以上であり且つサウンドチャネルベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号の合計数より小さい。
【0225】
このことから分かるように、本開示の一実施例では、サウンドチャネルベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号の数が第1の閾値より小さいと決定された場合、サウンドチャネルベースのオーディオ信号におけるすべてまたは一部のオブジェクト信号を符号化し、これにより、符号化の難しさを大幅に低下させ、符号化効率を向上させることができる。
【0226】
また、本開示のもう1つの実施例では、サウンドチャネルベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号の数が第1の閾値以上である場合、サウンドチャネルベースのオーディオ信号の符号化モードが以下の方策3~5のうちの少なくとも1つであると決定する。
【0227】
方策3において、サウンドチャネルベースのオーディオ信号を第1の他のフォーマットのオーディオ信号(例えばシーンベースのオーディオ信号またはオブジェクトベースのオーディオ信号であってもよい)に変換し、第1の他のフォーマットのオーディオ信号のサウンドチャネル数がサウンドチャネルベースのオーディオ信号のサウンドチャネル数以下であり、第1の他のフォーマットのオーディオ信号に対応する符号化カーネルを用いて、第1の他のフォーマットのオーディオ信号を符号化する。例示的に、本開示の一実施例では、当該サウンドチャネルベースのオーディオ信号が7.1.4フォーマットのサウンドチャネルベースのオーディオ信号(総サウンドチャネル数が13)である時、該第1の他のフォーマットのオーディオ信号は、例えば、FOA(First Order Ambisonics、一次アンビソニックス)信号(総サウンドチャネル数が4)であってもよく、7.1.4フォーマットのサウンドチャネルベースのオーディオ信号をFOA信号に変換することで、符号化する必要がある信号総サウンドチャネル数を13から4に変換することができ、これにより、符号化の難しさを大幅に低下させて、符号化効率を向上させることができる。
【0228】
方策4において、入力された第1のコマンドライン制御情報を取得し、オブジェクト信号符号化カーネルを用いて、第1のコマンドライン制御情報に基づいて、サウンドチャネルベースのオーディオ信号における少なくとも一部のオブジェクト信号を符号化し、第1のコマンドライン制御情報は、前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号のうち符号化する必要があるオブジェクト信号を指示し、符号化する必要があるオブジェクト信号の数が1以上であり且つサウンドチャネルベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号の合計数より小さい。
【0229】
方策5において、入力された第2のコマンドライン制御情報を取得し、オブジェクト信号符号化カーネルを用いて、第2のコマンドライン制御情報に基づいて、サウンドチャネルベースのオーディオ信号における少なくとも一部のサウンドチャネル信号を符号化する。ここで、第2のコマンドライン制御情報が、サウンドチャネルベースのオーディオ信号に含まれるサウンドチャネル信号のうち符号化する必要があるサウンドチャネル信号を指示し、該符号化する必要があるサウンドチャネル信号の数が1以上であり且つサウンドチャネルベースのオーディオ信号に含まれるサウンドチャネル信号の合計数以下である。
【0230】
このことから分かるように、本開示の一実施例では、サウンドチャネルベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号の数が多いと決定された場合、該サウンドチャネルベースのオーディオ信号を直接符号化すると、符号化の難しさが高い。この時、サウンドチャネルベースのオーディオ信号における一部のオブジェクト信号のみを符号化してもよく、および/またはサウンドチャネルベースのオーディオ信号における一部のサウンドチャネル信号を符号化してもよく、および/または該サウンドチャネルベースのオーディオ信号をサウンドチャネル数の少ない信号に変換してから符号化してもよく、これにより、符号化難しさを大幅に低下させ、符号化効率を最適化することができる。
【0231】
ステップ1403において、サウンドチャネルベースのオーディオ信号の符号化モードを用いてサウンドチャネルベースのオーディオ信号を符号化してサウンドチャネルベースのオーディオ信号の符号化された信号パラメータ情報を取得し、且つサウンドチャネルベースのオーディオ信号の符号化された信号パラメータ情報を符号化コードストリームに書き込んで復号化側に送信する。
【0232】
ここで、ステップ1403についての紹介は上記実施例の説明を参照されたく、本開示の実施例では詳しい説明を省略する。
【0233】
以上により、本開示の一実施例によって提供される信号の符号化および復号化方法では、まず、混合フォーマットのオーディオ信号を取得し、該混合フォーマットのオーディオ信号は、サウンドチャネルベースのオーディオ信号、オブジェクトベースのオーディオ信号、およびシーンベースのオーディオ信号のうちの少なくとも1つのフォーマットを含み、そして、異なるフォーマットのオーディオ信号の信号特徴に基づいて、各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを決定し、その後、各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを用いて各フォーマットのオーディオ信号を符号化して、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を取得し、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を符号化コードストリームに書き込んで復号化側に送信する。このことから分かるように、本開示の実施例では、混合フォーマットのオーディオ信号を符号化する時、異なるフォーマットのオーディオ信号の特徴に基づいて、異なるフォーマットのオーディオ信号を再構成し分析し、異なるフォーマットのオーディオ信号に対して、適応符号化モードを決定し、そして、対応する符号化カーネルを用いて符号化して、より良い符号化効率を達成する。
【0234】
図15は本開示の一実施例によって提供されるもう1つの信号の符号化および復号化方法の概略フローチャートであり、該方法は符号化側によって実行され、図15に示すように、該信号の符号化および復号化方法は以下のステップ1501~1503を含んでもよい。
【0235】
ステップ1501において、サウンドチャネルベースのオーディオ信号、オブジェクトベースのオーディオ信号、及びシーンベースのオーディオ信号のうちの少なくとも1つのフォーマットを含む混合フォーマットのオーディオ信号を取得する。
【0236】
ステップ1502において、混合フォーマットのオーディオ信号にシーンベースのオーディオ信号が含まれていることに応答して、シーンベースのオーディオ信号の信号特徴に基づいて、シーンベースのオーディオ信号の符号化モードを決定する。
【0237】
本開示の一実施例では、シーンベースのオーディオ信号の信号特徴に基づいて、シーンベースのオーディオ信号の符号化モードを決定するステップは、
シーンベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号の数を取得し、シーンベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号の数が第2の閾値(例えば5であってもよい)より小さいか否かを判断するステップを含んでもよい。
【0238】
ここで、本開示の一実施例では、シーンベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号の数が第2の閾値より小さい場合、シーンベースのオーディオ信号の符号化モードが以下の方策a~bのうちの少なくとも1つであると決定する。
【0239】
方策aにおいて、オブジェクト信号符号化カーネルを用いてシーンベースのオーディオ信号の各オブジェクト信号を符号化する。
【0240】
方策bにおいて、入力された第4のコマンドライン制御情報を取得し、オブジェクト信号符号化カーネルを用いて、第4のコマンドライン制御情報に基づいて、シーンベースのオーディオ信号における少なくとも一部のオブジェクト信号を符号化し、ここで、第4のコマンドライン制御情報が、シーンベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号のうち符号化する必要があるオブジェクト信号を指示し、符号化する必要があるオブジェクト信号の数が1以上であり且つシーンベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号の合計数以下である。
【0241】
このことから分かるように、本開示の一実施例では、シーンベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号の数が第2の閾値より小さいと決定された場合、シーンベースのオーディオ信号のすべてまたは一部のオブジェクト信号を符号化し、これによって、符号化の難しさを大幅に低下させ、符号化効率を向上させることができる。
【0242】
本開示のもう1つの実施例では、シーンベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号の数が第2の閾値以上である場合、シーンベースのオーディオ信号の符号化モードが以下の方策c~dのうちの少なくとも1つであると決定する。
【0243】
方策cにおいて、シーンベースのオーディオ信号を第2の他のフォーマットのオーディオ信号に変換し、第2の他のフォーマットのオーディオ信号のサウンドチャネル数がシーンベースのオーディオ信号のサウンドチャネル数以下であり、シーン信号符号化カーネルを用いて、第2の他のフォーマットのオーディオ信号を符号化する。
【0244】
方策dにおいて、シーンベースのオーディオ信号に対して低次変換を行って、シーンベースのオーディオ信号を、次数がシーンベースのオーディオ信号の現在の次数より低い低次のシーンベースのオーディオ信号に変換し、シーン信号符号化カーネルを用いて低次のシーンベースのオーディオ信号を符号化する。なお、本開示の一実施例では、シーンベースのオーディオ信号に対して低次変換を行う時、該シーンベースのオーディオ信号を他のフォーマットの信号に低次変換してもよい。例示的に、3次のシーンベースのオーディオ信号を低次5.0フォーマットのサウンドチャネルベースのオーディオ信号に変換することができ、この時、符号化する必要がある信号総サウンドチャネル数は16((3+1)*(3+1))から5に変えられ、これにより、符号化の難しさを大幅に低下させ、符号化効率を向上させる。
【0245】
このことから分かるように、本開示の一実施例では、シーンベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号の数が多いと決定された場合、該シーンベースのオーディオ信号を直接符号化すると、符号化の難しさが高い。この時、該シーンベースのオーディオ信号のみをサウンドチャネル数の少ない信号に変換してから符号化してもよく、および/または該シーンベースのオーディオ信号を低次信号に変換してから符号化してもよく、これにより、符号化難しさを大幅に低下させて、符号化効率を向上させることができる。
【0246】
ステップ1503において、シーンベースのオーディオ信号の符号化モードを用いてシーンベースのオーディオ信号を符号化してシーンベースのオーディオ信号の符号化された信号パラメータ情報を取得し、シーンベースのオーディオ信号の符号化された信号パラメータ情報を符号化コードストリームに書き込んで復号化側に送信する。
【0247】
ここで、ステップ1503についての説明は上記実施例の説明を参照されたく、本開示の実施例では詳しい説明を省略する。
【0248】
以上により、本開示の一実施例によって提供される信号の符号化および復号化方法では、まず、サウンドチャネルベースのオーディオ信号、オブジェクトベースのオーディオ信号、及びシーンベースのオーディオ信号のうちの少なくとも1つのフォーマットを含む混合フォーマットのオーディオ信号を取得し、そして、異なるフォーマットのオーディオ信号の信号特徴に基づいて、各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを決定し、その後、各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを用いて各フォーマットのオーディオ信号を符号化して、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を取得し、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を符号化コードストリームに書き込んで復号化側に送信する。このことから分かるように、本開示の実施例では、混合フォーマットのオーディオ信号を符号化する時、異なるフォーマットのオーディオ信号の特徴に基づいて、異なるフォーマットのオーディオ信号を再構成し分析し、異なるフォーマットのオーディオ信号に対して、適応符号化モードを決定し、そして、対応する符号化カーネルを用いて符号化して、より良い符号化効率を達成する。
【0249】
図16は、本開示の一実施例によって提供される信号の符号化および復号化方法の概略フローチャートであり、該方法は復号化側によって実行され、図16に示すように、該信号の符号化および復号化方法は以下のステップ1601~1603を含んでもよい。
【0250】
ステップ1601において、符号化側から送信された符号化コードストリームを受信する。
【0251】
ステップ1602において、符号化コードストリームに対してコードストリーム解析を行って分類サイド情報パラメータと、各フォーマットのオーディオ信号に対応するサイド情報パラメータと、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報とを取得する。
【0252】
ステップ1603において、サウンドチャネルベースのオーディオ信号に対応するサイド情報パラメータに基づいて、サウンドチャネルベースのオーディオ信号の符号化された信号パラメータ情報を復号化する。
【0253】
以上により、本開示の一実施例によって提供される信号の符号化および復号化方法では、まず、サウンドチャネルベースのオーディオ信号、オブジェクトベースのオーディオ信号、及びシーンベースのオーディオ信号のうちの少なくとも1つのフォーマットを含む混合フォーマットのオーディオ信号を取得し、そして、異なるフォーマットのオーディオ信号の信号特徴に基づいて、各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを決定し、その後、各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを用いて各フォーマットのオーディオ信号を符号化して、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を取得し、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を符号化コードストリームに書き込んで復号化側に送信する。このことから分かるように、本開示の実施例では、混合フォーマットのオーディオ信号を符号化する時、異なるフォーマットのオーディオ信号の特徴に基づいて、異なるフォーマットのオーディオ信号を再構成し分析し、異なるフォーマットのオーディオ信号に対して、適応符号化モードを決定し、そして、対応する符号化カーネルを用いて符号化して、より良い符号化効率を達成する。
【0254】
図17は本開示の一実施例によって提供される信号の符号化および復号化方法の概略フローチャートであり、該方法は復号化側によって実行され、図17に示すように、該信号の符号化および復号化方法は以下のステップ1701~1703を含んでもよい。
【0255】
ステップ1701において、符号化側から送信された符号化コードストリームを受信する。
【0256】
ステップ1702において、符号化コードストリームに対してコードストリーム解析を行って分類サイド情報パラメータと、各フォーマットのオーディオ信号に対応するサイド情報パラメータと、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報とを取得する。
【0257】
ステップ1703において、シーンベースのオーディオ信号に対応するサイド情報パラメータに基づいて、シーンベースのオーディオ信号の符号化された信号パラメータ情報を復号化する。
【0258】
以上により、本開示の一実施例によって提供される信号の符号化および復号化方法では、まず、サウンドチャネルベースのオーディオ信号、オブジェクトベースのオーディオ信号、及びシーンベースのオーディオ信号のうちの少なくとも1つのフォーマットを含む混合フォーマットのオーディオ信号を取得し、そして、異なるフォーマットのオーディオ信号の信号特徴に基づいて、各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを決定し、その後、各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを用いて各フォーマットのオーディオ信号を符号化して、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を取得し、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を符号化コードストリームに書き込んで復号化側に送信する。このことから分かるように、本開示の実施例では、混合フォーマットのオーディオ信号を符号化する時、異なるフォーマットのオーディオ信号の特徴に基づいて、異なるフォーマットのオーディオ信号を再構成し分析し、異なるフォーマットのオーディオ信号に対して、適応符号化モードを決定し、そして、対応する符号化カーネルを用いて符号化して、より良い符号化効率を達成する。
【0259】
図18は本開示の一実施例によって提供される信号の符号化および復号化方法の装置の構造概略図であり、符号化側に適用され、図18に示すように、装置1800は、
サウンドチャネルベースのオーディオ信号、オブジェクトベースのオーディオ信号、およびシーンベースのオーディオ信号のうちの少なくとも1つのフォーマットを含む混合フォーマットのオーディオ信号を取得するための取得モジュール1801と、
異なるフォーマットのオーディオ信号の信号特徴に基づいて、各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを決定するための決定モジュール1802と、
各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを用いて各フォーマットのオーディオ信号を符号化して、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を取得し、前記各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を符号化コードストリームに書き込んで復号化側に送信するための符号化モジュール1803と、を含んでもよい。
【0260】
以上により、本開示の一実施例によって提供される信号の符号化および復号化装置では、まず、サウンドチャネルベースのオーディオ信号、オブジェクトベースのオーディオ信号、およびシーンベースのオーディオ信号のうちの少なくとも1つのフォーマットを含む混合フォーマットのオーディオ信号を取得し、そして、異なるフォーマットのオーディオ信号の信号特徴に基づいて、各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを決定し、その後、各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを用いて各フォーマットのオーディオ信号を符号化して、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を取得し、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を符号化コードストリームに書き込んで復号化側に送信する。このことから分かるように、本開示の実施例では、混合フォーマットのオーディオ信号を符号化する時、異なるフォーマットのオーディオ信号の特徴に基づいて、異なるフォーマットのオーディオ信号を再構成し分析し、異なるフォーマットのオーディオ信号に対して、適応符号化モードを決定し、そして、対応する符号化カーネルを用いて符号化して、より良い符号化効率を達成する。
【0261】
選択可能に、本開示の一実施例では、前記決定モジュールはさらに、
前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号の信号特徴に基づいて、サウンドチャネルベースのオーディオ信号の符号化モードを決定し、
前記オブジェクトベースのオーディオ信号の信号特徴に基づいて、オブジェクトベースのオーディオ信号の符号化モードを決定し、
前記シーンベースのオーディオ信号の信号特徴に基づいて、シーンベースのオーディオ信号の符号化モードを決定する。
【0262】
選択可能に、本開示の一実施例では、前記決定モジュールはさらに、
前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号の数を取得し、
前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号の数が第1の閾値より小さいか否かを判断し、
前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号の数が第1の閾値より小さい場合、前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号の符号化モードが、
オブジェクト信号符号化カーネルを用いて前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号における各オブジェクト信号を符号化することと、
入力された第1のコマンドライン制御情報を取得し、オブジェクト信号符号化カーネルを用いて、前記第1のコマンドライン制御情報に基づいて、前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号における少なくとも一部のオブジェクト信号を符号化することであって、前記第1のコマンドライン制御情報が、前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号のうち符号化する必要があるオブジェクト信号を指示し、前記符号化する必要があるオブジェクト信号の数が1以上であり且つ前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号の合計数より小さいことと、のうちの少なくとも1つであると決定する。
【0263】
選択可能に、本開示の一実施例では、前記決定モジュールはさらに、
前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号の数を取得し、
前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号の数が第1の閾値より小さいか否かを判断し、
前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号の数が第1の閾値以上である場合、決定前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号の符号化モードが、
前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号を、サウンドチャネル数が前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号のサウンドチャネル数より少ない第1の他のフォーマットのオーディオ信号に変換し、前記第1の他のフォーマットのオーディオ信号に対応する符号化カーネルを用いて前記第1の他のフォーマットのオーディオ信号を符号化することと、
入力された第1のコマンドライン制御情報を取得し、オブジェクト信号符号化カーネルを用いて、前記第1のコマンドライン制御情報に基づいて、前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号における少なくとも一部のオブジェクト信号を符号化することであって、前記第1のコマンドライン制御情報が、前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号のうち符号化する必要があるオブジェクト信号を指示し、前記符号化する必要があるオブジェクト信号の数が1以上であり且つ前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号の合計数より小さいことと、
入力された第2のコマンドライン制御情報を取得し、オブジェクト信号符号化カーネルを用いて、前記第2のコマンドライン制御情報に基づいて、前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号における少なくとも一部のサウンドチャネル信号を符号化することであって、前記第2のコマンドライン制御情報が、前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号に含まれるサウンドチャネル信号のうち符号化する必要があるサウンドチャネル信号を指示し、前記符号化する必要があるサウンドチャネル信号の数が1以上であり且つ前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号に含まれるサウンドチャネル信号の合計数より少ないことと、のうちの少なくとも1つであると決定する。
【0264】
選択可能に、本開示の一実施例では、前記符号化モジュールはさらに、
前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号の符号化モードを用いて前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号を符号化する。
【0265】
選択可能に、本開示の一実施例では、前記決定モジュールはさらに、
前記オブジェクトベースのオーディオ信号に対して信号特徴分析を行って分析結果を取得し、
前記オブジェクトベースのオーディオ信号を分類して、第1の種類のオブジェクト信号セットと第2の種類のオブジェクト信号セットとを取得し、前記第1の種類のオブジェクト信号セットと第2の種類のオブジェクト信号セットとはいずれも少なくとも1つのオブジェクトベースのオーディオ信号を含み、
前記第1の種類のオブジェクト信号セットに対応する符号化モードを決定し、
前記分析結果に基づいて前記第2の種類のオブジェクト信号セットを分類して少なくとも1つのオブジェクト信号サブセットを取得し、分類結果に基づいて各オブジェクト信号サブセットに対応する符号化モードを決定し、前記オブジェクト信号サブセットが少なくとも1つのオブジェクトベースのオーディオ信号を含む。
【0266】
選択可能に、本開示の一実施例では、前記決定モジュールはさらに、
前記オブジェクトベースのオーディオ信号のうち個別の操作処理を必要としない信号を第1の種類のオブジェクト信号セットに分類し、残りの信号を第2の種類のオブジェクト信号セットに分類する。
【0267】
選択可能に、本開示の一実施例では、前記決定モジュールはさらに、
前記第1の種類のオブジェクト信号セットに対応する符号化モードが、前記第1の種類のオブジェクト信号セットにおけるオブジェクトベースのオーディオ信号に対して第1の事前レンダリング処理を行い、マルチチャネル符号化カーネルを用いて、第1の事前レンダリング処理された信号を符号化することであると決定し、
ここで、前記第1の事前レンダリング処理は、前記オブジェクトベースのオーディオ信号に対して信号フォーマット変換処理を行って、前記オブジェクトベースのオーディオ信号をサウンドチャネルベースのオーディオ信号に変換することを含む。
【0268】
選択可能に、本開示の一実施例では、前記決定モジュールはさらに、
前記オブジェクトベースのオーディオ信号のうち背景音に属する信号を第1の種類のオブジェクト信号セットに分類し、残りの信号を第2の種類のオブジェクト信号セットに分類する。
【0269】
選択可能に、本開示の一実施例では、前記決定モジュールはさらに、
前記第1の種類のオブジェクト信号セットに対応する符号化モードが、前記第1の種類のオブジェクト信号セットにおけるオブジェクトベースのオーディオ信号に対して第2の事前レンダリング処理を行い、高次アンビソニックス(HOA)符号化カーネルを用いて、第2の事前レンダリング処理された信号を符号化することであると決定し、
ここで、前記第2の事前レンダリング処理は、前記オブジェクトベースのオーディオ信号に対して信号フォーマット変換処理を行って、前記オブジェクトベースのオーディオ信号をシーンベースのオーディオ信号に変換することを含む。
【0270】
選択可能に、本開示の一実施例では、前記決定モジュールはさらに、
前記オブジェクトベースのオーディオ信号のうち個別の操作処理を必要としない信号を第1のオブジェクト信号サブセットに分類し、前記オブジェクトベースのオーディオ信号のうち背景音に属する信号を第2のオブジェクト信号サブセットに分類し、残りの信号を第2の種類のオブジェクト信号セットに分類する。
【0271】
選択可能に、本開示の一実施例では、前記決定モジュールはさらに、
前記第1の種類のオブジェクト信号セットにおける第1のオブジェクト信号サブセットに対応する符号化モードが、前記第1のオブジェクト信号サブセットにおけるオブジェクトベースのオーディオ信号に対して第1の事前レンダリング処理を行って、マルチチャネル符号化カーネルを用いて、第1の事前レンダリング処理された信号を符号化することであると決定し、前記第1の事前レンダリング処理が、前記オブジェクトベースのオーディオ信号に対して信号フォーマット変換処理を行って、前記オブジェクトベースのオーディオ信号をサウンドチャネルベースのオーディオ信号に変換することを含み、
前記第1の種類のオブジェクト信号セットにおける第2のオブジェクト信号サブセットに対応する符号化モードが、前記第2のオブジェクト信号サブセットにおけるオブジェクトベースのオーディオ信号に対して第2の事前レンダリング処理を行って、HOA符号化カーネルを用いて、第2の事前レンダリング処理された信号を符号化することであると決定し、前記第2の事前レンダリング処理が、前記オブジェクトベースのオーディオ信号に対して信号フォーマット変換処理を行って、前記オブジェクトベースのオーディオ信号をシーンベースのオーディオ信号に変換することを含む。
【0272】
選択可能に、本開示の一実施例では、前記決定モジュールはさらに、
前記オブジェクトベースのオーディオ信号に対してハイパスフィルタリング処理を行い、
ハイパスフィルタリング処理された信号に対して相関分析を行って、各オブジェクトベースのオーディオ信号の間の相互相関パラメータ値を決定する。
【0273】
選択可能に、本開示の一実施例では、前記決定モジュールはさらに、
相関度に基づいて、正規化された相関度区間を設定し、
前記オブジェクトベースのオーディオ信号の相互相関パラメータ値、及び正規化された相関度区間に基づいて、前記第2の種類のオブジェクト信号セットを分類して少なくとも1つのオブジェクト信号サブセットを取得し、前記少なくとも1つのオブジェクト信号サブセットに対応する相関度に基づいて、対応する符号化モードを決定する。
【0274】
選択可能に、本開示の一実施例では
記オブジェクト信号サブセットに対応する符号化モードが、独立符号化モードまたは連携符号化モードを含む。
【0275】
選択可能に、本開示の一実施例では、前記独立符号化モードには、時間領域処理方式または周波数領域処理方式が対応しており、
ここで、前記オブジェクト信号サブセットにおけるオブジェクト信号が音声信号または類似音声信号である場合、前記独立符号化モードは時間領域処理方式を採用し、
前記オブジェクト信号サブセットにおけるオブジェクト信号が音声信号または類似音声信号以外の他のフォーマットのオーディオ信号である場合、前記独立符号化モードは周波数領域処理方式を採用する。
【0276】
選択可能に、本開示の一実施例では、前記符号化モジュールはさらに、
前記オブジェクトベースのオーディオ信号の符号化モードを用いて前記オブジェクトベースのオーディオ信号を符号化し、
前記オブジェクトベースのオーディオ信号の符号化モードを用いて前記オブジェクトベースのオーディオ信号を符号化することは、
前記第1の種類のオブジェクト信号セットに対応する符号化モードを用いて前記第1の種類のオブジェクト信号セットにおける信号を符号化することと、
前記第2の種類のオブジェクト信号セットにおけるオブジェクト信号サブセットを事前処理し、同一のオブジェクト信号符号化カーネルを用いて、前記第2の種類のオブジェクト信号セットにおける事前処理されたすべてのオブジェクト信号サブセットを、対応する符号化モードで符号化することと、を含む。
【0277】
選択可能に、本開示の一実施例では、前記決定モジュールはさらに、
前記オブジェクト信号の周波数帯域幅範囲を分析する。
【0278】
選択可能に、本開示の一実施例では、前記決定モジュールはさらに、
異なる周波数帯域幅に対応する帯域幅区間を決定し、
前記オブジェクトベースのオーディオ信号の周波数帯域幅範囲、及び異なる周波数帯域幅に対応する帯域幅区間に基づいて、前記第2の種類のオブジェクト信号セットを分類して少なくとも1つのオブジェクト信号サブセットを取得し、前記少なくとも1つのオブジェクト信号サブセットに対応する周波数帯域幅に基づいて、対応する符号化モードを決定する。
【0279】
選択可能に、本開示の一実施例では、前記決定モジュールはさらに、
前記オブジェクトベースのオーディオ信号に対応する符号化される周波数帯域幅範囲を指示する入力された第3のコマンドライン制御情報を取得し、
前記第3のコマンドライン制御情報と前記分析結果を統合して前記第2の種類のオブジェクト信号セットを分類して少なくとも1つのオブジェクト信号サブセットを取得し、分類結果に基づいて各オブジェクト信号サブセットに対応する符号化モードを決定する。
【0280】
選択可能に、本開示の一実施例では、前記符号化モジュールはさらに、
前記オブジェクトベースのオーディオ信号の符号化モードを用いて前記オブジェクトベースのオーディオ信号を符号化し、
前記オブジェクトベースのオーディオ信号の符号化モードを用いて前記オブジェクトベースのオーディオ信号を符号化することは、
前記第1の種類のオブジェクト信号セットに対応する符号化モードを用いて前記第1の種類のオブジェクト信号セットにおける信号を符号化することと、
前記第2の種類のオブジェクト信号セットにおけるオブジェクト信号サブセットを事前処理し、異なるオブジェクト信号符号化カーネルを用いて、異なる事前処理されたオブジェクト信号サブセットを、対応する符号化モードで符号化することと、を含む。
【0281】
選択可能に、本開示の一実施例では、前記決定モジュールはさらに、
前記シーンベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号の数を取得し、
前記シーンベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号の数が第2の閾値より小さいか否かを判断し、
前記シーンベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号の数が第2の閾値より小さい場合、前記シーンベースのオーディオ信号の符号化モードが、
オブジェクト信号符号化カーネルを用いて前記シーンベースのオーディオ信号の各オブジェクト信号を符号化することと、
入力された第4のコマンドライン制御情報を取得し、オブジェクト信号符号化カーネルを用いて、前記第4のコマンドライン制御情報に基づいて、前記シーンベースのオーディオ信号における少なくとも一部のオブジェクト信号を符号化することであって、ここで、前記第4のコマンドライン制御情報が、前記シーンベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号のうち符号化する必要があるオブジェクト信号を指示し、前記符号化する必要があるオブジェクト信号の数が1以上であり且つ前記シーンベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号の合計数より小さいことと、の少なくとも1つであると決定する。
【0282】
選択可能に、本開示の一実施例では、前記決定モジュールはさらに、
前記シーンベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号の数を取得し、
前記シーンベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号の数が第2の閾値より小さいか否かを判断し、
前記シーンベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号の数が第2の閾値以上である場合、前記シーンベースのオーディオ信号の符号化モードが、
前記シーンベースのオーディオ信号を、サウンドチャネル数が前記シーンベースのオーディオ信号のサウンドチャネル数より少ない第2の他のフォーマットのオーディオ信号に変換し、シーン信号符号化カーネルを用いて前記第2の他のフォーマットのオーディオ信号を符号化することと、
前記シーンベースのオーディオ信号に対して低次変換を行って、前記シーンベースのオーディオ信号を、次数が前記シーンベースのオーディオ信号の現在の次数より低い低次のシーンベースのオーディオ信号に変換し、シーン信号符号化カーネルを用いて前記低次のシーンベースのオーディオ信号を符号化することと、の少なくとも1つであると決定する。
【0283】
選択可能に、本開示の一実施例では、前記符号化モジュールはさらに、
前記シーンベースのオーディオ信号の符号化モードを用いて前記シーンベースのオーディオ信号を符号化する。
【0284】
選択可能に、本開示の一実施例では、前記符号化モジュールはさらに、
前記第2の種類のオブジェクト信号セットに対する分類方式を指示する分類サイド情報パラメータを決定し、
各フォーマットのオーディオ信号に対応するサイド情報パラメータを決定し、前記サイド情報パラメータが、対応するフォーマットのオーディオ信号に対応する符号化モードを指示し、
前記分類サイド情報パラメータと、各フォーマットのオーディオ信号に対応するサイド情報パラメータと、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報とに対してコードストリーム多重化を行って符号化コードストリームを取得し、前記符号化コードストリームを復号化側に送信する。
【0285】
図19は本開示の一実施例によって提供される信号の符号化および復号化方法の装置の構造概略図であり、復号化側に適用され、図19に示すように、装置1900は、
符号化側から送信された符号化コードストリームを受信するための受信モジュール1901と、
前記符号化コードストリームを復号化して、サウンドチャネルベースのオーディオ信号、オブジェクトベースのオーディオ信号、およびシーンベースのオーディオ信号のうちの少なくとも1つのフォーマットを含む混合フォーマットのオーディオ信号を取得するための復号化モジュール1902と、を含んでもよい。
【0286】
以上により、本開示の一実施例によって提供される信号の符号化および復号化装置では、まず、サウンドチャネルベースのオーディオ信号、オブジェクトベースのオーディオ信号、およびシーンベースのオーディオ信号のうちの少なくとも1つのフォーマットを含む混合フォーマットのオーディオ信号を取得し、そして、異なるフォーマットのオーディオ信号の信号特徴に基づいて、各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを決定し、その後、各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを用いて各フォーマットのオーディオ信号を符号化して、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を取得し、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を符号化コードストリームに書き込んで復号化側に送信する。このことから分かるように、本開示の実施例では、混合フォーマットのオーディオ信号を符号化する時、異なるフォーマットのオーディオ信号の特徴に基づいて、異なるフォーマットのオーディオ信号を再構成し分析し、異なるフォーマットのオーディオ信号に対して、適応符号化モードを決定し、そして、対応する符号化カーネルを用いて符号化して、より良い符号化効率を達成する。
【0287】
選択可能に、本開示の一実施例では、前記装置はさらに、
前記符号化コードストリームに対してコードストリーム解析を行って分類サイド情報パラメータと、各フォーマットのオーディオ信号に対応するサイド情報パラメータと、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報とを取得し、
ここで、前記分類サイド情報パラメータが、前記オブジェクトベースのオーディオ信号の第2の種類のオブジェクト信号セットに対する分類方式を指示し、前記サイド情報パラメータが、対応するフォーマットのオーディオ信号に対応する符号化モードを指示する。
【0288】
選択可能に、本開示の一実施例では、前記復号化モジュールはさらに、
前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号に対応するサイド情報パラメータに基づいて、前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号の符号化された信号パラメータ情報を復号化し、
前記分類サイド情報パラメータと、オブジェクトベースのオーディオ信号に対応するサイド情報パラメータとに基づいて、前記オブジェクトベースのオーディオ信号の符号化された信号パラメータ情報を復号化し、
前記シーンベースのオーディオ信号に対応するサイド情報パラメータに基づいて、前記シーンベースのオーディオ信号の符号化された信号パラメータ情報を復号化する。
【0289】
選択可能に、本開示の一実施例では、前記復号化モジュールはさらに、
前記オブジェクトベースのオーディオ信号の符号化された信号パラメータ情報から、第1の種類のオブジェクト信号セットに対応する符号化された信号パラメータ情報と第2の種類のオブジェクト信号セットに対応する符号化された信号パラメータ情報とを決定し、
前記第1の種類のオブジェクト信号セットに対応するサイド情報パラメータに基づいて、前記第1の種類のオブジェクト信号セットに対応する符号化された信号パラメータ情報を復号化し、
前記分類サイド情報パラメータと、第2の種類のオブジェクト信号セットに対応するサイド情報パラメータとに基づいて、前記第2の種類のオブジェクト信号セットに対応する符号化された信号パラメータ情報を復号化する。
【0290】
選択可能に、本開示の一実施例では、前記復号化モジュールはさらに、
前記分類サイド情報パラメータに基づいて前記第2の種類のオブジェクト信号セットの分類方式を決定し、
前記第2の種類のオブジェクト信号セットの分類方式と第2の種類のオブジェクト信号セットに対応するサイド情報パラメータとに基づいて、前記第2の種類のオブジェクト信号セットに対応する符号化された信号パラメータ情報を復号化する。
【0291】
選択可能に、本開示の一実施例では、前記分類サイド情報パラメータは、前記第2の種類のオブジェクト信号セットの分類方式が、相互相関パラメータ値に基づいて分類することであることを指示し、前記復号化モジュールはさらに、
同一のオブジェクト信号復号化カーネルを用いて、前記第2の種類のオブジェクト信号セットの分類方式と第2の種類のオブジェクト信号セットに対応するサイド情報パラメータとに基づいて、第2の種類のオブジェクト信号セットにおけるすべての信号の符号化された信号パラメータ情報を復号化する。
【0292】
選択可能に、本開示の一実施例では、前記分類サイド情報パラメータは、前記第2の種類のオブジェクト信号セットの分類方式が周波数帯域幅範囲に基づいて分類することであることを指示し、前記復号化モジュールはさらに、
異なるオブジェクト信号復号化カーネルを用いて、第2の種類のオブジェクト信号セットの分類方式と第2の種類のオブジェクト信号セットに対応するサイド情報パラメータとに基づいて、第2の種類のオブジェクト信号セットにおける異なる信号の符号化された信号パラメータ情報を復号化する。
【0293】
選択可能に、本開示の一実施例では、前記装置はさらに、
復号化されたオブジェクトベースのオーディオ信号を後処理する。
【0294】
選択可能に、本開示の一実施例では、前記復号化モジュールはさらに、
前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号に対応するサイド情報パラメータに基づいて、前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号に対応する符号化モードを決定し、
前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号に対応する符号化モードに基づいて、対応する復号化モードを用いて前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号の符号化された信号パラメータ情報を復号化する。
【0295】
選択可能に、本開示の一実施例では、前記復号化モジュールはさらに、
前記シーンベースのオーディオ信号に対応するサイド情報パラメータに基づいて、前記シーンベースのオーディオ信号に対応する符号化モードを決定し、
前記シーンベースのオーディオ信号に対応する符号化モードに基づいて、対応する復号化モードを用いて前記シーンベースのオーディオ信号の符号化された信号パラメータ情報を復号化する。
【0296】
図20は本開示の一実施例によって提供されるユーザイクイップメントUE2000のブロック図である。例えば、UE2000は、モバイルフォン、コンピュータ、デジタル放送端末デバイス、メッセージ送受信装置、ゲームコンソール、タブレット端末、医療機器、フィットネス機器パーソナルデジタルアシスタントなどであってもよい。
【0297】
図20を参照すると、UE2000は、処理コンポーネント2002、メモリ2004、電源コンポーネント2006、マルチメディアコンポーネント2008、オーディオコンポーネント2010、入力/出力(I/O)インターフェース2012、センサコンポーネント2013、及び通信コンポーネント2016、のうちの1つ又は複数を含むことができる。
【0298】
処理コンポーネント2002は通常、表示、電話呼び出し、データ通信、カメラ操作及び記録操作に関連する操作など、UE2000の全般の操作を制御する。処理コンポーネント2002は、上記方法の全てまたは一部のステップを完成するために、命令を実行するための1つ又は複数のプロセッサ2020を含むことができる。また、他のコンポーネントとのインタラクションを容易にするために、処理コンポーネント2002は、1つ以上のモジュールを含むことができる。例えば、処理コンポーネント2002は、マルチメディアコンポーネント2008と処理コンポーネント2002とのインタラクションを容易にするために、マルチメディアモジュールを含むことができる。
【0299】
メモリ2004は、UE2000上の操作をサポートするために、UE2000において操作される如何なるアプリケーションプログラム又は方法の命令、連絡先データ、電話簿データ、メッセージ、写真、ビデオなど様々なタイプのデータを記憶するように構成される。メモリ2004は、静的ランダムアクセスメモリ(SRAM)、電気的消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(EEPROM)、消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(EPROM)、プログラマブル読み取り専用メモリ(PROM)、読み取り専用メモリ(ROM)、磁気メモリ、フラッシュメモリ、磁気ディスク、光ディスクなどの任意のタイプの揮発性または不揮発性の記憶装置またはそれらの組み合わせによって実現されてもよい。
【0300】
電源コンポーネント2006は、UE2000の様々なコンポーネントのために電力を提供する。電源コンポーネント2006は、電源管理システム、少なくとも1つの電源、および他のUE2000のために電力を生成し、管理し、割り当てることに関連するコンポーネントを含むことができる。
【0301】
マルチメディアコンポーネント2008は、前記UE2000とユーザとの間に出力インターフェースを提供するスクリーンを含む。幾つかの実施例において、スクリーンは液晶ディスプレイ(LCD)とタッチパネル(TP)を含むことができる。スクリーンがタッチパネルを含む場合、スクリーンは、ユーザからの入力信号を受信するように、タッチスクリーンとして実現することができる。タッチパネルは、タッチ、スライド及びタッチパネル上のジェスチャを感知するように、1つ又は複数のタッチセンサを含む。前記タッチセンサはタッチ又はスライド動作の境界だけではなく、前記タッチ又はスライド操作に関連する持続時間と圧力を検出する。幾つかの実施例において、マルチメディアコンポーネント2008は1つのフロントカメラおよび/またはバックカメラを含む。UE2000が撮影モードやビデオモードなどの操作モードにある場合、フロントカメラおよび/またはバックカメラは、外部のマルチメディアデータを受信することができる。各フロントカメラおよびバックカメラは、固定の光学レンズシステムであってもよく、または焦点距離および光学ズーム能力を備えてもよい。
【0302】
オーディオコンポーネント2010はオーディオ信号を出力及び/又は入力するように構成される。例えば、オーディオコンポーネント2010は1つのマイクロフォン(MIC)を含み、UE2000が、呼び出しモード、記録モード及び音声認識モードなどの操作モードである場合、マイクロフォンは外部オーディオ信号を受信するように構成される。受信されるオーディオ信号はさらにメモリ2004に記憶するか又は通信コンポーネント2016を介して送信することができる。幾つかの実施例において、オーディオコンポーネント2010は、オーディオ信号を出力するための1つのスピーカーをさらに含む。
【0303】
I/Oインターフェース2012は処理コンポーネント2002と周サイドインターフェースモジュールとの間にインターフェースを提供し、上記周サイドインターフェースモジュールはキーボード、クリックホイール、ボタンなどであってもよい。これらのボタンは、ホームボタン、音量ボタン、スタートボタン、およびロックボタンを含むことができるが、これらに限定されない。
【0304】
センサコンポーネント2013は、UE2000のために様々な態様の状態評価を提供するために、少なくとも1つ又は複数のセンサを含む。例えば、センサコンポーネント2013は、UE2000のオン/オフ状態、コンポーネントの相対的な位置決めを検出でき、例えば、前記コンポーネントはUE2000のディスプレイおよびキーパッドであり、センサコンポーネント2013は、UE2000またはUE2000のコンポーネントの位置変更、ユーザがUE2000との接触が存在するか存在しないか、UE2000の方位または加速/減速およびUE2000の温度変化を検出することもできる。センサコンポーネント2013は、任意の物理的接触がない場合、付近の物体の存在を検出するように構成される近接センサを含むこともできる。センサコンポーネント2013は、イメージングアプリケーションで使用するためのCMOSまたはCCDイメージセンサのような光センサをさらに含むことができる。いくつかの実施例では、当該センサコンポーネント2013はまた、加速度センサ、ジャイロセンサ、磁気センサ、圧力センサまたは温度センサをさらに含んでもよい。
【0305】
通信コンポーネント2016は、UE2000と他の装置との間の有線または無線方式の通信を容易にするように構成される。UE2000は、通信規格に基づく無線ネットワーク、例えばWiFi、2Gまたは3G、またはこれらの組み合わせにアクセスすることができる。例示的な一実施例では、通信コンポーネント2016は、ブロードキャストチャネルを介して外部放送管理システムからのブロードキャスト信号またはブロードキャスト関連情報を受信する。例示的な実施例では、前記通信コンポーネント2016は、短距離通信を容易にするために、近距離通信(NFC)モジュールをさらに含む。例えば、NFCモジュールでは、無線周波数識別(RFID)技術、赤外線データ協会(IrDA)技術、超広帯域(UWB)技術、ブルートゥース(BT)技術、および他の技術に基づいて実現されてもよい。
【0306】
例示的な実施例では、UE2000は、上記方法を実行するために、専用集積回路(ASIC)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、デジタル信号処理装置(DSPD)、プログラマブルロジックデバイス(PLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、または他の電子部品、1つまたは複数のアプリケーションによって実現されてもよい。
【0307】
図21は、本開示の一実施例によって提供されるネットワーク側デバイス2100のブロック図である。例えば、ネットワーク側デバイス2100は1つの基地局として提供され得る。図21を参照すると、ネットワーク側デバイス2100は少なくとも1つのプロセッサを含む処理コンポーネント2111、及びメモリ2132を始めとするメモリリソースをさらに含み、メモリリソースは、処理コンポーネント2122により実行可能な命令、例えばアプリケーションプログラムを記憶するために使用される。メモリ2132に記憶されているアプリケーションプログラムは、それじれ1組の命令に対応する1つまたは1つ以上のモジュールを含んでもよい。また、処理コンポーネント2115は命令を実行するように構成され、これにより、上記方法の前記基地局に適用される任意の方法を実行し、例えば、図1に示す方法である。
【0308】
ネットワーク側デバイス2100は、ネットワーク側デバイス2100の電源管理を実行するように構成される1つの電源コンポーネント2126と、ネットワーク側デバイス2100をネットワークに接続するように構成される1つ有線又は無線ネットワークインターフェース2150と、1つの入力出力(I/O)インターフェース2158と、をさらに含んでもよい。ネットワーク側デバイス2100は、メモリ2132に記憶されているオペレーティングシステム、例えばWindows Server TM、Mac OS XTM、UnixTM、LinuxTM、FreeBSDTM又は類似するものを操作することができる。
【0309】
上記本開示によって提供される実施例では、それぞれネットワーク側デバイス、UEの角度から本開示の実施例によって提供される方法を紹介した。上記本開示の実施例によって提供される方法の各機能を実現するために、ネットワーク側デバイスとUEはハードウェア構造、ソフトウェアモジュールを含んでもよく、ハードウェア構造、ソフトウェアモジュール、またはハードウェア構造にソフトウェアモジュールを加える形で上記各機能を実現する。上記各機能における特定の機能はハードウェア構造、ソフトウェアモジュール、又はハードウェア構造にソフトウェアモジュールを加える方式で実行可能である。
【0310】
上記本開示によって提供される実施例では、それぞれネットワーク側デバイス、UEの角度から本開示の実施例によって提供される方法を紹介した。上記本開示の実施例によって提供される方法の各機能を実現するために、ネットワーク側デバイスとUEはハードウェア構造、ソフトウェアモジュールを含んでもよく、ハードウェア構造、ソフトウェアモジュール、またはハードウェア構造にソフトウェアモジュールを加える形で上記各機能を実現する。上記各機能における特定の機能はハードウェア構造、ソフトウェアモジュール、又はハードウェア構造にソフトウェアモジュールを加える方式で実行可能である。
【0311】
本開示の一実施例は通信装置を提供する。通信装置は送受信モジュールと処理モジュールを含んでもよい。送受信モジュールは送信モジュール及び/又は受信モジュールを含んでもよく、送信モジュールは送信機能を実現するために使用され、受信モジュールは受信機能を実現するために使用され、送受信モジュールは送信機能及び/又は受信機能を実現することができる。
【0312】
通信装置は端末デバイス(例えば、前述した方法実施例における端末デバイス)であってもよく、端末デバイス内の装置であってもよく、端末デバイスと組み合わせて使用可能な装置であってもよい。又は、通信装置は、ネットワークデバイスであってもよく、ネットワークデバイス内の装置であってもよく、ネットワークデバイスと組み合わせて使用可能な装置であってもよい。
【0313】
本開示の実施例はもう1つの通信装置を提供する。通信装置は、ネットワークデバイスであってもよく、端末デバイス(前述した方法実施例内の端末デバイス)であってもよく、上記方法を実現するようにネットワークデバイスをサポートするチップ、チップシステム、またはプロセッサなどであってもよく、上記方法を実現するように端末デバイスをサポートするチップ、チップシステム、またはプロセッサなどであってもよい。該装置は、上記方法実施例において説明される方法を実現するために使用されてもよく、具体的には、上記方法実施例における説明を参照されたい。
【0314】
通信装置は1つまたは複数のプロセッサを含んでもよい。プロセッサは汎用プロセッサ又は専用プロセッサなどであってもよい。例えば、ベースバンドプロセッサ又は中央プロセッサであってもよい。ベースバンドプロセッサは、通信プロトコル及び通信データを処理するために使用されてもよく、中央プロセッサは、通信装置(例えばベースバンド、ベースバンドチップ、端末デバイス、端末デバイスチップ、DU又はCUなど)を制御し、コンピュータプログラムを実行し、コンピュータプログラムのデータを処理するために使用されてもよい。
【0315】
選択可能に、通信装置は、コンピュータプログラムを記憶可能な1つ又は複数のメモリをさらに含んでもよく、プロセッサは前記コンピュータプログラムを実行することで、通信装置に上記方法実施例で説明される方法を実行させる。選択可能に、前記メモリにはデータが記憶されてもよい。通信装置とメモリは独立して設置されてもよく、一体に統合されてもよい。
【0316】
選択可能に、通信装置は、送受信機、アンテナをさらに含んでもよい。送受信機は送受信ユニット、送受信機、又は送受信回路などと呼ばれてもよく、送受信機能を実現するために使用される。送受信機は受信機と送信機を含んでもよく、受信機は受信装置又は受信回路などと呼ばれてもよく、受信機能を実現するために使用され、送信機は送信装置又は送信回路などと呼ばれてもよく、送信機能を実現するために使用される。
【0317】
選択可能に、通信装置は1つまたは複数のインターフェース回路を含んでもよい。インターフェース回路は、コード命令を受信しプロセッサに伝送するために使用される。プロセッサは、前記コード命令を実行することで通信装置に上記方法実施例において説明される方法を実行させる。
【0318】
通信装置は端末デバイス(例えば前述した方法実施例における端末デバイス)である場合、プロセッサは図1図4のいずれかに記載の方法を実行するために使用される。
【0319】
通信装置はネットワークデバイスである場合、送受信器は図5図8のいずれかに記載の方法を実行するために使用される。
【0320】
1つの実現形態では、プロセッサは、受信と送信機能を実現するための送受信機を含んでもよい。例えば、該送受信機は送受信回路であってもよく、又はインターフェースであってもよく、又はインターフェース回路であってもよい。受信と送信機能を実現するための送受信回路、インターフェース又はインターフェース回路は分離したものであってもよく、一体に統合されたものであってもよい。上記送受信回路、インターフェース又はインターフェース回路は、コード/データの読み書きに使用可能であり、又は、上記送受信回路、インターフェース又はインターフェース回路は信号の伝送又は伝達に使用可能である。
【0321】
1つの実現形態では、プロセッサはコンピュータプログラムが記憶されてもよく、コンピュータプログラムがプロセッサにおいて実行されることにより、通信装置は上記いずれかの方法実施例で説明される方法を実行することができる。コンピュータプログラムはプロセッサに埋め込まれてもよく、この場合、プロセッサはハードウェアによって実現され得る。
【0322】
1つの実現形態では、通信装置は回路を含んでもよく、前記回路は、前述した方法実施例における送信または受信または通信の機能を実現することができる。本開示で説明されるプロセッサと送受信機は、集積回路(integrated circuit、IC)、アナログIC、高周波集積回路RFIC、混合信号IC、特定用途向け集積回路(application specific integrated circuit、ASIC)、印刷回路板(printed circuit board、PCB)、電子デバイスなどに集積することができる。該プロセッサと送受信機は、様々なICプロセス技術により製造可能であり、例えば相補型金属酸化膜半導体(complementary metal oxide semiconductor、CMOS)、N型金属酸化物半導体(nMetal-oxide-semiconductor、NMOS)、P型金属酸化物半導体(positive channel metal oxide semiconductor、PMOS)、バイポーラトランジスタ(bipolar junction transistor、BJT)、バイポーラCMOS(BiCMOS)、シリコンゲルマニウム(SiGe)、ガリウムヒ素(Gas)などである。
【0323】
以上の実施例の説明における通信装置は、ネットワークデバイスまたは端末デバイス(前述した方法実施例における端末デバイス)であってもよく、しかし、本開示で説明される通信装置の範囲はこれに限らず、且つ通信装置の構造は制限されなくてもよい。通信装置は独立したデバイスまたは大きいデバイスの一部であってもよい。例えば前記通信装置は以下のとおりであってもよい。
(1)独立した集積回路IC、またはチップ、または、チップシステムまたはサブシステム、
(2)1つまたは複数のICを有するセットであって、選択可能に、該ICセットは、データ、コンピュータプログラムを記憶するための記憶部品を含んでもよいもの、
(3)ASIC、例えばモデム(Modem)、
(4)他のデバイスに組み込み可能なモジュール、
(5)受信機、端末デバイス、インテリジェント端末デバイス、セルラ電話、無線デバイス、ハンドヘルド、モバイルユニット、車載デバイス、ネットワークデバイス、クラウドデバイス、人工知能デバイスなど、
(6)その他。
【0324】
通信装置がチップまたはチップシステムである場合について、チップはプロセッサとインターフェースを含む。ここで、プロセッサの数は1つ又は複数であってもよく、インターフェースの数は複数であってもよい。
【0325】
選択可能に、チップはメモリをさらに含み、メモリは必要なコンピュータプログラムとデータを記憶するために使用される。
【0326】
当業者であれば分かるように、本開示の実施例において列挙された様々な例示的な論理ブロック(illustrative logical block)とステップ(step)は、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア、または両者の組み合わせによって実現可能である。このような機能がハードウェアによって実現されるか、それともソフトウェアによって実現されるかは、特定の応用とシステム全体の設計要件に応じたものである。当業者は特定の適用のそれぞれに対して、様々な方法を用いて前記機能を実現することができるが、このような実現は本開示の実施例の保護範囲を超えたものとして理解すべきではない。
【0327】
本開示の実施例は、サイドリンク時間長を決定するシステムをさらに提供し、該システムは、前述した実施例における端末デバイス(前述した方法実施例における第一端末デバイス)としての通信装置及びネットワークデバイスとしての通信装置を含み、又は、該システムは、前述した実施例における端末デバイス(前述した方法実施例における第一端末デバイス)としての通信装置及びネットワークデバイスとしての通信装置を含む。
【0328】
本開示は、命令が記憶されている読み取り可能な記憶媒体をさらに提供し、該命令はコンピュータによって実行される際に、上記いずれか1つの方法実施例の機能を実現する。
【0329】
本開示はコンピュータプログラム製品をさらに提供し、該コンピュータプログラム製品は、コンピュータにより実行される際に、上記いずれか1つの方法実施例の機能を実現する。
【0330】
上記実施例では、そのすべてまたは一部は、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア又はその任意の組み合わせで実現可能である。ソフトウェアを用いて実現する際に、そのすべてまたは一部はコンピュータプログラム製品の形式で実現可能である。前記コンピュータプログラム製品は1つまたは複数のコンピュータプログラムを含む。コンピュータにおいて前記コンピュータプログラムをロードし且つ実行する際に、本開示の実施例の記載に従うフローまたは機能を全部又は部分的に生成する。前記コンピュータは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、コンピュータネットワーク、又はその他のプログラマブルデバイスであってもよい。前記コンピュータプログラムはコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶可能であり、又は1つのコンピュータ読み取り可能な記憶媒体からもう1つのコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に伝送可能であり、例えば、前記コンピュータプログラムは、1つのウェブサイト、コンピュータ、サーバまたはデータセンタから、有線(例えば同軸ケーブル、光ファイバ、デジタルユーザライン(digital subscriber line、DSL))または無線(例えば赤外線、無線、マイクロ波等)方式により、もう1つのウェブサイト、コンピュータ、サーバまたはデータセンタに伝送することができる。前記コンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、コンピュータにアクセス可能な任意の使用可能なメディア、又は1つまたは複数の使用可能なメディア統合を含むサーバ、データセンタなどのデータストレージデバイスであってもよい。前記使用可能な媒体は、磁気媒体(例えば、フロッピーディスク、ハードディスク、磁気テープ)、光媒体(例えば、高密度デジタルビデオディスク(digital video disc、DVD))、又は半導体媒体(例えば、ソリッドステートドライブ(solid state disk、SSD))などであってもよい。
【0331】
当業者であれば分かるように、本開示に係る第1、第2などの様々な数字の番号は、説明を容易にするために行った区分であり、本開示の実施例の範囲を限定するものではなく、優先順位をも表す。
【0332】
本開示における「少なくとも1つ」は、「1つまたは複数」として説明されてもよく、複数とは、2つ、3つ、4つ又はそれ以上であってもよく、本開示で限定されない。本開示の実施例では、1つの技術的特徴について、「第1」、「第2」、「第3」、「A」、「B」、「C」と「D」などにより、該種類の技術的特徴における技術的特徴を区別し、該「第1」、「第2」、「第3」、「A」、「B」、「C」と「D」によって説明された技術的特徴の間には、優先順位又はサイズ順序がない。
【0333】
当業者は明細書を考慮し且つここで開示された発明を実践した後、本発明の他の実施形態を容易に想像し得る。本開示は本発明の如何なる変形、用途又は適応的な変化をカバーしようとしており、これらの変形、用途又は適応的変化は、本発明の一般的な原理を含み、かつ本開示の開示されていない当分野の技術常識又は慣用されている技術的手段を含む。明細書と実施例は単なる例示的なものとして見なされ、本開示の真の範囲と精神は以下の特許請求の範囲によって指摘される。
【0334】
なお、本開示は以上に説明され且つ図面に示される正確な構造に限定され、その範囲から逸脱しない限り、様々な修正と変更を行うことができる。本開示の範囲は添付の特許請求の範囲のみによって限定される。
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
信号の符号化および復号化方法であって、符号化側に適用され、
サウンドチャネルベースのオーディオ信号、オブジェクトベースのオーディオ信号、およびシーンベースのオーディオ信号のうちの少なくとも1つのフォーマットを含む混合フォーマットのオーディオ信号を取得するステップと、
異なるフォーマットのオーディオ信号の信号特徴に基づいて、各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを決定するステップと、
各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを用いて各フォーマットのオーディオ信号を符号化して、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を取得し、前記各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を符号化コードストリームに書き込んで復号化側に送信するステップと、を含む、
ことを特徴とする信号の符号化および復号化方法。
【請求項2】
前記異なるフォーマットのオーディオ信号の信号特徴に基づいて、各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを決定するステップは、
前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号の信号特徴に基づいて、サウンドチャネルベースのオーディオ信号の符号化モードを決定するステップと、
前記オブジェクトベースのオーディオ信号の信号特徴に基づいて、オブジェクトベースのオーディオ信号の符号化モードを決定するステップと、
前記シーンベースのオーディオ信号の信号特徴に基づいて、シーンベースのオーディオ信号の符号化モードを決定するステップと、を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の信号の符号化および復号化方法。
【請求項3】
前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号の信号特徴に基づいて、サウンドチャネルベースのオーディオ信号の符号化モードを決定するステップは、
前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号の数を取得するステップと、
前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号の数が第1の閾値より小さいか否かを判断するステップと、
前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号の数が第1の閾値より小さい場合、前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号の符号化モードが、
オブジェクト信号符号化カーネルを用いて前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号における各オブジェクト信号を符号化することと、
入力された第1のコマンドライン制御情報を取得し、オブジェクト信号符号化カーネルを用いて、前記第1のコマンドライン制御情報に基づいて、前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号における少なくとも一部のオブジェクト信号を符号化することであって、前記第1のコマンドライン制御情報が、前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号のうち符号化する必要があるオブジェクト信号を指示し、前記符号化する必要があるオブジェクト信号の数が1以上であり且つ前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号の合計数より小さいことと、のうちの少なくとも1つであると決定するステップと、を含む、
ことを特徴とする請求項2に記載の信号の符号化および復号化方法。
【請求項4】
前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号の信号特徴に基づいて、サウンドチャネルベースのオーディオ信号の符号化モードを決定するステップは、
前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号の数を取得するステップと、
前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号の数が第1の閾値より小さいか否かを判断するステップと、
前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号の数が第1の閾値以上である場合、前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号の符号化モードが、
前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号を、サウンドチャネル数が前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号のサウンドチャネル数より少ない第1の他のフォーマットのオーディオ信号に変換し、前記第1の他のフォーマットのオーディオ信号に対応する符号化カーネルを用いて前記第1の他のフォーマットのオーディオ信号を符号化することと、
入力された第1のコマンドライン制御情報を取得し、オブジェクト信号符号化カーネルを用いて、前記第1のコマンドライン制御情報に基づいて、前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号における少なくとも一部のオブジェクト信号を符号化することであって、前記第1のコマンドライン制御情報が、前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号のうち符号化する必要があるオブジェクト信号を指示し、前記符号化する必要があるオブジェクト信号の数が1以上であり且つ前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号の合計数より小さいことと、
入力された第2のコマンドライン制御情報を取得し、オブジェクト信号符号化カーネルを用いて、前記第2のコマンドライン制御情報に基づいて、前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号における少なくとも一部のサウンドチャネル信号を符号化することであって、前記第2のコマンドライン制御情報が、前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号に含まれるサウンドチャネル信号のうち符号化する必要があるサウンドチャネル信号を指示し、前記符号化する必要があるサウンドチャネル信号の数が1以上であり且つ前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号に含まれるサウンドチャネル信号の合計数より少ないことと、のうちの少なくとも1つであると決定するステップと、を含む、
ことを特徴とする請求項2に記載の信号の符号化および復号化方法。
【請求項5】
各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを用いて各フォーマットのオーディオ信号を符号化して、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を取得することは、
前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号の符号化モードを用いて、前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号を符号化することを含む、
ことを特徴とする請求項3または4に記載の信号の符号化および復号化方法。
【請求項6】
前記オブジェクトベースのオーディオ信号の信号特徴に基づいて、オブジェクトベースのオーディオ信号の符号化モードを決定するステップは、
前記オブジェクトベースのオーディオ信号に対して信号特徴分析を行って分析結果を取得するステップと、
前記オブジェクトベースのオーディオ信号を分類して、第1の種類のオブジェクト信号セットと第2の種類のオブジェクト信号セットとを取得するステップであって、第1の種類のオブジェクト信号セットと第2の種類のオブジェクト信号セットとはいずれも少なくとも1つのオブジェクトベースのオーディオ信号を含むステップと、
前記第1の種類のオブジェクト信号セットに対応する符号化モードを決定するステップと、
前記分析結果に基づいて前記第2の種類のオブジェクト信号セットを分類して少なくとも1つのオブジェクト信号サブセットを取得し、分類結果に基づいて各オブジェクト信号サブセットに対応する符号化モードを決定するステップであって、前記オブジェクト信号サブセットが少なくとも1つのオブジェクトベースのオーディオ信号を含むステップと、を含む、
ことを特徴とする請求項2に記載の信号の符号化および復号化方法。
【請求項7】
前記オブジェクトベースのオーディオ信号を分類して、第1の種類のオブジェクト信号セットと第2の種類のオブジェクト信号セットとを取得するステップは、
前記オブジェクトベースのオーディオ信号のうち個別の操作処理を必要としない信号を第1の種類のオブジェクト信号セットに分類し、残りの信号を第2の種類のオブジェクト信号セットに分類するステップを含む、
ことを特徴とする請求項6に記載の信号の符号化および復号化方法。
【請求項8】
前記第1の種類のオブジェクト信号セットに対応する符号化モードを決定するステップは、
前記第1の種類のオブジェクト信号セットに対応する符号化モードが、前記第1の種類のオブジェクト信号セットにおけるオブジェクトベースのオーディオ信号に対して第1の事前レンダリング処理を行い、マルチチャネル符号化カーネルを用いて、第1の事前レンダリング処理された信号を符号化することであると決定するステップを含み、
前記第1の事前レンダリング処理は、前記オブジェクトベースのオーディオ信号に対して信号フォーマット変換処理を行って、前記オブジェクトベースのオーディオ信号をサウンドチャネルベースのオーディオ信号に変換することを含む、
ことを特徴とする請求項7に記載の信号の符号化および復号化方法。
【請求項9】
前記オブジェクトベースのオーディオ信号を分類して、第1の種類のオブジェクト信号セットと第2の種類のオブジェクト信号セットとを取得するステップは、
前記オブジェクトベースのオーディオ信号のうち背景音に属する信号を第1の種類のオブジェクト信号セットに分類し、残りの信号を第2の種類のオブジェクト信号セットに分類するステップを含む、
ことを特徴とする請求項6に記載の信号の符号化および復号化方法。
【請求項10】
前記第1の種類のオブジェクト信号セットに対応する符号化モードを決定するステップは、
前記第1の種類のオブジェクト信号セットに対応する符号化モードが、前記第1の種類のオブジェクト信号セットにおけるオブジェクトベースのオーディオ信号に対して第2の事前レンダリング処理を行い、高次アンビソニックス(HOA)符号化カーネルを用いて、第2の事前レンダリング処理された信号を符号化することであると決定するステップを含み、
前記第2の事前レンダリング処理は、前記オブジェクトベースのオーディオ信号に対して信号フォーマット変換処理を行って、前記オブジェクトベースのオーディオ信号をシーンベースのオーディオ信号に変換することを含む、
ことを特徴とする請求項9に記載の信号の符号化および復号化方法。
【請求項11】
前記第1の種類のオブジェクト信号セットは、第1のオブジェクト信号サブセットと第2のオブジェクト信号サブセットとを含み、
前記オブジェクトベースのオーディオ信号を分類して、第1の種類のオブジェクト信号セットと第2の種類のオブジェクト信号セットとを取得するステップは、
前記オブジェクトベースのオーディオ信号のうち個別の操作処理を必要としない信号を第1のオブジェクト信号サブセットに分類し、前記オブジェクトベースのオーディオ信号のうち背景音に属する信号を第2のオブジェクト信号サブセットに分類し、残りの信号を第2の種類のオブジェクト信号セットに分類するステップを含む、
ことを特徴とする請求項6に記載の信号の符号化および復号化方法。
【請求項12】
前記第1の種類のオブジェクト信号セットに対応する符号化モードを決定するステップは、
前記第1の種類のオブジェクト信号セットにおける第1のオブジェクト信号サブセットに対応する符号化モードが、前記第1のオブジェクト信号サブセットにおけるオブジェクトベースのオーディオ信号に対して第1の事前レンダリング処理を行い、マルチチャネル符号化カーネルを用いて、第1の事前レンダリング処理された信号を符号化することであると決定するステップであって、前記第1の事前レンダリング処理は、前記オブジェクトベースのオーディオ信号に対して信号フォーマット変換処理を行って、前記オブジェクトベースのオーディオ信号をサウンドチャネルベースのオーディオ信号に変換することを含むステップと、
前記第1の種類のオブジェクト信号セットにおける第2のオブジェクト信号サブセットに対応する符号化モードが、前記第2のオブジェクト信号サブセットにおけるオブジェクトベースのオーディオ信号に対して第2の事前レンダリング処理を行い、HOA符号化カーネルを用いて、第2の事前レンダリング処理された信号を符号化することであると決定するステップであって、前記第2の事前レンダリング処理は、前記オブジェクトベースのオーディオ信号に対して信号フォーマット変換処理を行って、前記オブジェクトベースのオーディオ信号をシーンベースのオーディオ信号に変換することを含むステップと、を含む、
ことを特徴とする請求項11に記載の信号の符号化および復号化方法。
【請求項13】
前記オブジェクトベースのオーディオ信号に対して信号特徴分析を行って分析結果を取得するステップは、
前記オブジェクトベースのオーディオ信号に対してハイパスフィルタリング処理を行うステップと、
ハイパスフィルタリング処理された信号に対して相関分析を行って、各オブジェクトベースのオーディオ信号の間の相互相関パラメータ値を決定するステップと、を含む、
ことを特徴とする請求項8または10または12に記載の信号の符号化および復号化方法。
【請求項14】
前記分析結果に基づいて前記第2の種類のオブジェクト信号セットを分類して少なくとも1つのオブジェクト信号サブセットを取得し、分類結果に基づいて各オブジェクト信号サブセットに対応する符号化モードを決定するステップは、
相関度に基づいて、正規化された相関度区間を設定するステップと、
前記オブジェクトベースのオーディオ信号の相互相関パラメータ値、及び正規化された相関度区間に基づいて、前記第2の種類のオブジェクト信号セットを分類して少なくとも1つのオブジェクト信号サブセットを取得し、前記少なくとも1つのオブジェクト信号サブセットに対応する相関度に基づいて、対応する符号化モードを決定するステップと、を含む、
ことを特徴とする請求項13に記載の信号の符号化および復号化方法。
【請求項15】
前記オブジェクト信号サブセットに対応する符号化モードは、独立符号化モードまたは連携符号化モードを含む、
ことを特徴とする請求項14に記載の信号の符号化および復号化方法。
【請求項16】
前記独立符号化モードには、時間領域処理方式または周波数領域処理方式が対応しており、
前記オブジェクト信号サブセットにおけるオブジェクト信号が音声信号または類似音声信号である場合、前記独立符号化モードは時間領域処理方式を採用し、
前記オブジェクト信号サブセットにおけるオブジェクト信号が音声信号または類似音声信号以外の他のフォーマットのオーディオ信号である場合、前記独立符号化モードは周波数領域処理方式を採用する、
ことを特徴とする請求項15に記載の信号の符号化および復号化方法。
【請求項17】
各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを用いて各フォーマットのオーディオ信号を符号化して、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を取得するステップは、
前記オブジェクトベースのオーディオ信号の符号化モードを用いて、前記オブジェクトベースのオーディオ信号を符号化するステップを含み、
前記オブジェクトベースのオーディオ信号の符号化モードを用いて、前記オブジェクトベースのオーディオ信号を符号化するステップは、
前記第1の種類のオブジェクト信号セットに対応する符号化モードを用いて、前記第1の種類のオブジェクト信号セットにおける信号を符号化するステップと、
前記第2の種類のオブジェクト信号セットにおけるオブジェクト信号サブセットを事前処理し、同一のオブジェクト信号符号化カーネルを用いて、前記第2の種類のオブジェクト信号セットにおける事前処理されたすべてのオブジェクト信号サブセットを、対応する符号化モードで符号化するステップと、を含む、
ことを特徴とする請求項14に記載の信号の符号化および復号化方法。
【請求項18】
前記オブジェクトベースのオーディオ信号に対して信号特徴分析を行って分析結果を取得するステップは、
前記オブジェクトベースのオーディオ信号の周波数帯域幅範囲を分析するステップを含む、
ことを特徴とする請求項8または10または12に記載の信号の符号化および復号化方法。
【請求項19】
前記分析結果に基づいて前記第2の種類のオブジェクト信号セットを分類して少なくとも1つのオブジェクト信号サブセットを取得し、分類結果に基づいて各オブジェクト信号サブセットに対応する符号化モードを決定するステップは、
異なる周波数帯域幅に対応する帯域幅区間を決定するステップと、
前記オブジェクトベースのオーディオ信号の周波数帯域幅範囲、及び異なる周波数帯域幅に対応する帯域幅区間に基づいて、前記第2の種類のオブジェクト信号セットを分類して少なくとも1つのオブジェクト信号サブセットを取得し、前記少なくとも1つのオブジェクト信号サブセットに対応する周波数帯域幅に基づいて、対応する符号化モードを決定するステップと、を含む、
ことを特徴とする請求項18に記載の信号の符号化および復号化方法。
【請求項20】
前記分析結果に基づいて前記第2の種類のオブジェクト信号セットを分類して少なくとも1つのオブジェクト信号サブセットを取得し、分類結果に基づいて各オブジェクト信号サブセットに対応する符号化モードを決定するステップは、
前記オブジェクトベースのオーディオ信号に対応する符号化される周波数帯域幅範囲を指示する入力された第3のコマンドライン制御情報を取得するステップと、
前記第3のコマンドライン制御情報と前記分析結果を統合して前記第2の種類のオブジェクト信号セットを分類して少なくとも1つのオブジェクト信号サブセットを取得し、分類結果に基づいて各オブジェクト信号サブセットに対応する符号化モードを決定するステップと、を含む、
ことを特徴とする請求項18に記載の信号の符号化および復号化方法。
【請求項21】
各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを用いて各フォーマットのオーディオ信号を符号化して、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を取得するステップは、
前記オブジェクトベースのオーディオ信号の符号化モードを用いて、前記オブジェクトベースのオーディオ信号を符号化するステップを含み、
前記オブジェクトベースのオーディオ信号の符号化モードを用いて、前記オブジェクトベースのオーディオ信号を符号化するステップは、
前記第1の種類のオブジェクト信号セットに対応する符号化モードを用いて、前記第1の種類のオブジェクト信号セットにおける信号を符号化するステップと、
前記第2の種類のオブジェクト信号セットにおけるオブジェクト信号サブセットを事前処理し、異なるオブジェクト信号符号化カーネルを用いて、異なる事前処理されたオブジェクト信号サブセットを、対応する符号化モードで符号化するステップと、を含む、
ことを特徴とする請求項18に記載の信号の符号化および復号化方法。
【請求項22】
前記シーンベースのオーディオ信号の信号特徴に基づいて、シーンベースのオーディオ信号の符号化モードを決定するステップは、
前記シーンベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号の数を取得するステップと、
前記シーンベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号の数が第2の閾値より小さいか否かを判断するステップと、
前記シーンベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号の数が第2の閾値より小さい場合、前記シーンベースのオーディオ信号の符号化モードが、
オブジェクト信号符号化カーネルを用いて前記シーンベースのオーディオ信号の各オブジェクト信号を符号化することと、
入力された第4のコマンドライン制御情報を取得し、オブジェクト信号符号化カーネルを用いて、前記第4のコマンドライン制御情報に基づいて、前記シーンベースのオーディオ信号における少なくとも一部のオブジェクト信号を符号化することであって、前記第4のコマンドライン制御情報が、前記シーンベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号のうち符号化する必要があるオブジェクト信号を指示し、前記符号化する必要があるオブジェクト信号の数が1以上であり且つ前記シーンベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号の合計数より小さいことと、のうちの少なくとも1つであると決定するステップと、を含む、
ことを特徴とする請求項2に記載の信号の符号化および復号化方法。
【請求項23】
前記シーンベースのオーディオ信号の信号特徴に基づいて、シーンベースのオーディオ信号の符号化モードを決定するステップは、
前記シーンベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号の数を取得するステップと、
前記シーンベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号の数が第2の閾値より小さいか否かを判断するステップと、
前記シーンベースのオーディオ信号に含まれるオブジェクト信号の数が第2の閾値以上である場合、前記シーンベースのオーディオ信号の符号化モードが、
前記シーンベースのオーディオ信号を、サウンドチャネル数が前記シーンベースのオーディオ信号のサウンドチャネル数より少ない第2の他のフォーマットのオーディオ信号に変換し、シーン信号符号化カーネルを用いて前記第2の他のフォーマットのオーディオ信号を符号化することと、
前記シーンベースのオーディオ信号に対して低次変換を行って、前記シーンベースのオーディオ信号を、次数が前記シーンベースのオーディオ信号の現在の次数より低い低次のシーンベースのオーディオ信号に変換し、シーン信号符号化カーネルを用いて前記低次のシーンベースのオーディオ信号を符号化することと、の少なくとも1つであると決定するステップと、を含む、
ことを特徴とする請求項に記載の信号の符号化および復号化方法。
【請求項24】
各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを用いて各フォーマットのオーディオ信号を符号化して、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を取得するステップは、
前記シーンベースのオーディオ信号の符号化モードを用いて前記シーンベースのオーディオ信号を符号化するステップを含む、
ことを特徴とする請求項22または23に記載の信号の符号化および復号化方法。
【請求項25】
前記各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を符号化コードストリームに書き込んで復号化側に送信するステップは、
前記第2の種類のオブジェクト信号セットに対する分類方式を指示する分類サイド情報パラメータを決定するステップと、
各フォーマットのオーディオ信号に対応するサイド情報パラメータを決定するステップであって、前記サイド情報パラメータが、対応するフォーマットのオーディオ信号に対応する符号化モードを指示するステップと、
前記分類サイド情報パラメータと、各フォーマットのオーディオ信号に対応するサイド情報パラメータと、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報とに対してコードストリーム多重化を行って符号化コードストリームを取得し、前記符号化コードストリームを復号化側に送信するステップと、を含む、
ことを特徴とする請求項4または6または22に記載の信号の符号化および復号化方法。
【請求項26】
信号の符号化および復号化方法であって、復号化側に適用され、
符号化側から送信された符号化コードストリームを受信するステップと、
前記符号化コードストリームを復号化して混合フォーマットのオーディオ信号を取得するステップであって、前記混合フォーマットのオーディオ信号が、サウンドチャネルベースのオーディオ信号、オブジェクトベースのオーディオ信号、およびシーンベースのオーディオ信号のうちの少なくとも1つのフォーマットを含むステップと、を含む、
ことを特徴とする信号の符号化および復号化方法。
【請求項27】
前記方法は、
前記符号化コードストリームに対してコードストリーム解析を行って分類サイド情報パラメータと、各フォーマットのオーディオ信号に対応するサイド情報パラメータと、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報とを取得するステップをさらに含み、
前記分類サイド情報パラメータが、前記オブジェクトベースのオーディオ信号の第2の種類のオブジェクト信号セットに対する分類方式を指示し、前記サイド情報パラメータが、対応するフォーマットのオーディオ信号に対応する符号化モードを指示する、
ことを特徴とする請求項26に記載の信号の符号化および復号化方法。
【請求項28】
前記符号化コードストリームを復号化して混合フォーマットのオーディオ信号を取得するステップは、
前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号に対応するサイド情報パラメータに基づいて、前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号の符号化された信号パラメータ情報を復号化するステップと、
前記分類サイド情報パラメータと、オブジェクトベースのオーディオ信号に対応するサイド情報パラメータとに基づいて、前記オブジェクトベースのオーディオ信号の符号化された信号パラメータ情報を復号化するステップと、
前記シーンベースのオーディオ信号に対応するサイド情報パラメータに基づいて、前記シーンベースのオーディオ信号の符号化された信号パラメータ情報を復号化するステップと、を含む、
ことを特徴とする請求項27に記載の信号の符号化および復号化方法。
【請求項29】
前記分類サイド情報パラメータと、オブジェクトベースのオーディオ信号に対応するサイド情報パラメータとに基づいて、前記オブジェクトベースのオーディオ信号の符号化された信号パラメータ情報を復号化するステップは、
前記オブジェクトベースのオーディオ信号の符号化された信号パラメータ情報から、第1の種類のオブジェクト信号セットに対応する符号化された信号パラメータ情報と第2の種類のオブジェクト信号セットに対応する符号化された信号パラメータ情報とを決定するステップと、
前記第1の種類のオブジェクト信号セットに対応するサイド情報パラメータに基づいて、前記第1の種類のオブジェクト信号セットに対応する符号化された信号パラメータ情報を復号化するステップと、
前記分類サイド情報パラメータと、第2の種類のオブジェクト信号セットに対応するサイド情報パラメータとに基づいて、前記第2の種類のオブジェクト信号セットに対応する符号化された信号パラメータ情報を復号化するステップと、を含む、
ことを特徴とする請求項28に記載の信号の符号化および復号化方法。
【請求項30】
前記分類サイド情報パラメータと、第2の種類のオブジェクト信号セットに対応するサイド情報パラメータとに基づいて、前記第2の種類のオブジェクト信号セットに対応する符号化された信号パラメータ情報を復号化するステップは、
前記分類サイド情報パラメータに基づいて前記第2の種類のオブジェクト信号セットの分類方式を決定するステップと、
前記第2の種類のオブジェクト信号セットの分類方式と第2の種類のオブジェクト信号セットに対応するサイド情報パラメータとに基づいて、前記第2の種類のオブジェクト信号セットに対応する符号化された信号パラメータ情報を復号化するステップと、を含む、
ことを特徴とする請求項29に記載の信号の符号化および復号化方法。
【請求項31】
前記分類サイド情報パラメータは、前記第2の種類のオブジェクト信号セットの分類方式が、相互相関パラメータ値に基づいて分類することであることを指示し、
前記第2の種類のオブジェクト信号セットの分類方式と第2の種類のオブジェクト信号セットに対応するサイド情報パラメータとに基づいて、前記第2の種類のオブジェクト信号セットに対応する符号化された信号パラメータ情報を復号化するステップは、
同一のオブジェクト信号復号化カーネルを用いて、前記第2の種類のオブジェクト信号セットの分類方式と第2の種類のオブジェクト信号セットに対応するサイド情報パラメータとに基づいて、第2の種類のオブジェクト信号セットにおけるすべての信号の符号化された信号パラメータ情報を復号化するステップを含む、
ことを特徴とする請求項30に記載の信号の符号化および復号化方法。
【請求項32】
前記分類サイド情報パラメータは、前記第2の種類のオブジェクト信号セットの分類方式が、周波数帯域幅範囲に基づいて分類することであることを指示し、
前記第2の種類のオブジェクト信号セットの分類方式と第2の種類のオブジェクト信号セットに対応するサイド情報パラメータとに基づいて、前記第2の種類のオブジェクト信号セットに対応する符号化された信号パラメータ情報を復号化するステップは、
異なるオブジェクト信号復号化カーネルを用いて、第2の種類のオブジェクト信号セットの分類方式と第2の種類のオブジェクト信号セットに対応するサイド情報パラメータとに基づいて、第2の種類のオブジェクト信号セットにおける異なる信号の符号化された信号パラメータ情報を復号化するステップを含む、
ことを特徴とする請求項30に記載の信号の符号化および復号化方法。
【請求項33】
前記方法は、
復号化されたオブジェクトベースのオーディオ信号を後処理するステップをさらに含む、
ことを特徴とする請求項29~32のいずれかに記載の信号の符号化および復号化方法。
【請求項34】
前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号に対応するサイド情報パラメータに基づいて、前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号の符号化された信号パラメータ情報を復号化するステップは、
前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号に対応するサイド情報パラメータに基づいて、前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号に対応する符号化モードを決定するステップと、
前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号に対応する符号化モードに基づいて、対応する復号化モードを用いて、前記サウンドチャネルベースのオーディオ信号の符号化された信号パラメータ情報を復号化するステップと、を含む、
ことを特徴とする請求項28に記載の信号の符号化および復号化方法。
【請求項35】
前記シーンベースのオーディオ信号に対応するサイド情報パラメータに基づいて、前記シーンベースのオーディオ信号の符号化された信号パラメータ情報を復号化するステップは、
前記シーンベースのオーディオ信号に対応するサイド情報パラメータに基づいて、前記シーンベースのオーディオ信号に対応する符号化モードを決定するステップと、
前記シーンベースのオーディオ信号に対応する符号化モードに基づいて、対応する復号化モードを用いて、前記シーンベースのオーディオ信号の符号化された信号パラメータ情報を復号化するステップと、を含む、
ことを特徴とする請求項28に記載の信号の符号化および復号化方法。
【請求項36】
信号の符号化および復号化に基づく装置であって、
サウンドチャネルベースのオーディオ信号、オブジェクトベースのオーディオ信号、およびシーンベースのオーディオ信号のうちの少なくとも1つのフォーマットを含む混合フォーマットのオーディオ信号を取得するための取得モジュールと、
異なるフォーマットのオーディオ信号の信号特徴に基づいて、各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを決定するための決定モジュールと、
各フォーマットのオーディオ信号の符号化モードを用いて各フォーマットのオーディオ信号を符号化して、各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を取得し、前記各フォーマットのオーディオ信号の符号化された後の信号パラメータ情報を符号化コードストリームに書き込んで復号化側に送信するための符号化モジュールと、備える、
ことを特徴とする信号の符号化および復号化に基づく装置。
【請求項37】
信号の符号化および復号化に基づく装置であって、
符号化側から送信された符号化コードストリームを受信するための受信モジュールと、
前記符号化コードストリームを復号化して混合フォーマットのオーディオ信号を取得するための復号化モジュールであって、前記混合フォーマットのオーディオ信号が、サウンドチャネルベースのオーディオ信号、オブジェクトベースのオーディオ信号、およびシーンベースのオーディオ信号のうちの少なくとも1つのフォーマットを含む復号化モジュールと、備える、
ことを特徴とする信号の符号化および復号化に基づく装置。
【請求項38】
通信装置であって、
前記装置は、プロセッサとメモリとを備え、前記メモリにはコンピュータプログラムが記憶され、前記プロセッサは前記メモリに記憶されているコンピュータプログラムを実行することにより、前記装置に請求項1~のいずれかに記載の方法を実行させる、
ことを特徴とする通信装置。
【請求項39】
通信装置であって、
前記装置は、プロセッサとメモリとを備え、前記メモリにはコンピュータプログラムが記憶され、前記プロセッサは前記メモリに記憶されているコンピュータプログラムを実行することにより、前記装置に請求項26~32のいずれかに記載の方法を実行させる、
ことを特徴とする通信装置。
【請求項40】
通信装置であって、
プロセッサとインターフェース回路とを備え、
前記インターフェース回路は、コード命令を受信して前記プロセッサに送信し、
前記プロセッサ、前記コード命令を実行することにより、請求項1~のいずれかに記載の方法を実行する、
ことを特徴とする通信装置。
【請求項41】
通信装置であって、
プロセッサとインターフェース回路とを備え、
前記インターフェース回路は、コード命令を受信して前記プロセッサに送信し、
前記プロセッサ、前記コード命令を実行することにより、請求項26~32のいずれかに記載の方法を実行する、
ことを特徴とする通信装置。
【請求項42】
命令が記憶されているコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、前記命令が実行される場合、請求項1~のいずれかに記載の方法が実現される、
ことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【請求項43】
命令が記憶されているコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、前記命令が実行される場合、請求項26~32のいずれかに記載の方法が実現される、
ことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【国際調査報告】