(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-06
(54)【発明の名称】バラスト取込み装置を備える機械
(51)【国際特許分類】
E01B 27/10 20060101AFI20241029BHJP
E01B 37/00 20060101ALI20241029BHJP
【FI】
E01B27/10
E01B37/00 B
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024525868
(86)(22)【出願日】2022-10-25
(85)【翻訳文提出日】2024-05-01
(86)【国際出願番号】 EP2022079768
(87)【国際公開番号】W WO2023078733
(87)【国際公開日】2023-05-11
(32)【優先日】2021-11-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】AT
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】514318345
【氏名又は名称】プラッサー ウント トイラー エクスポート フォン バーンバウマシーネン ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】Plasser & Theurer, Export von Bahnbaumaschinen, Gesellschaft m.b.H.
【住所又は居所原語表記】Johannesgasse 3, A-1010 Wien, Austria
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】パトリック ヘッツェンドアファー
(72)【発明者】
【氏名】フローリアン マッツィンガー
(72)【発明者】
【氏名】クリスティアン ラッツィンガー
【テーマコード(参考)】
2D057
【Fターム(参考)】
2D057CB06
(57)【要約】
本発明は、軌道(2)よりも下側に位置するバラスト(3)を、チェーン通路(5)内で案内される無端の整理チェーン(6)によって取り込むためのバラスト取込み装置(4)を備える機械(1)であって、チェーン通路(5)は、軌道(2)よりも下側に位置決め可能な横方向通路(13)と、空通路(11)と、バラスト搬送のために設けられた搬送通路(16)と、から構成されている、機械(1)に関する。横方向通路(13)の上縁(25)に沿って、バラスト(3)を搬送通路(16)の方向に搬送するためのコンベヤ装置(26)が配置されている。この付加的な装置(26)によって、バラスト(3)の移動が促進されるため、バラスト(3)は完全に搬送通路(16)内に到達する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
軌道(2)よりも下側に位置するバラスト(3)を、チェーン通路(5)内で案内される無端の整理チェーン(6)によって取り込むためのバラスト取込み装置(4)を備える機械(1)であって、前記チェーン通路(5)は、前記軌道(2)よりも下側に位置決め可能な横方向通路(13)と、空通路(11)と、バラスト搬送のために設けられた搬送通路(16)と、から構成されている、機械(1)において、
前記横方向通路(13)の上縁(25)に沿って、バラスト(3)を前記搬送通路(16)の方向に搬送するためのコンベヤ装置(26)が配置されていることを特徴とする、機械(1)。
【請求項2】
前記コンベヤ装置(26)の搬送方向(27)が、前記横方向通路(13)内の前記整理チェーン(6)の循環方向(28)に対して平行に延びていることを特徴とする、請求項1記載の機械(1)。
【請求項3】
前記搬送通路(16)の下側の開口(17)の外側の縁部に、旋回軸(23)を中心として旋回可能なバラスト案内羽根(22)が配置されていることを特徴とする、請求項1または2記載の機械(1)。
【請求項4】
前記コンベヤ装置(26)は、駆動ユニット(33)として液圧モータまたは電動モータを備えることを特徴とする、請求項1から3までのいずれか1項記載の機械(1)。
【請求項5】
前記コンベヤ装置(26)の上方に、溜まったバラスト(3)を検出するためのセンサ(34)が配置されており、該センサ(34)は、前記コンベヤ装置(26)の前記駆動ユニット(33)に接続されていることを特徴とする、請求項4記載の機械(1)。
【請求項6】
前記コンベヤ装置(26)は、循環する連行体を備えるコンベヤベルトまたはコンベヤチェーンを備えることを特徴とする、請求項1から5までのいずれか1項記載の機械(1)。
【請求項7】
前記コンベヤ装置(26)は、特に前記横方向通路(13)に対して平行に延びる回転軸線(30)を有するスクリュコンベヤ(29)であることを特徴とする、請求項1から5までのいずれか1項記載の機械(1)。
【請求項8】
前記スクリュコンベヤ(29)は、前記横方向通路(13)の、前記搬送通路(16)に続く部分区分(32)に沿って配置されていることを特徴とする、請求項7記載の機械(1)。
【請求項9】
前記スクリュコンベヤ(29)は、前記横方向通路(13)全体に沿って配置されていることを特徴とする、請求項7記載の機械(1)。
【請求項10】
前記横方向通路(13)は、ジョイント(37)によって接続された2つの横方向通路区分(36)を備えており、前記スクリュコンベヤ(29)は、前記ジョイント(37)の領域で継手(35)によって接続された2つのコンベヤスクリュ(31)を備えていることを特徴とする、請求項9記載の機械(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、軌道よりも下側に位置するバラストを、チェーン通路内で案内される無端の整理チェーンによって取り込むためのバラスト取込み装置を備える機械であって、チェーン通路は、軌道よりも下側に位置決め可能な横方向通路と、空通路と、バラスト搬送のために設けられた搬送通路と、から構成されている、機械に関する。
【背景技術】
【0002】
本発明の前提部を成す機械は、オーストリア国特許出願公開第518225号明細書に基づき公知である。この公知の機械は、軌道のバラスト道床をクリーニングするために用いられる。この機械は軌道を走行し、その際、循環する整理チェーンが、まくらぎと、まくらぎ上に取り付けられたレールとから成る軌道を取り囲む。軌道よりも下側で、整理チェーンは、まくらぎに対してほぼ平行に横方向通路内で案内される。この区間で、整理チェーンのチェーンリンクに設けられたフィンガ状の突起が、バラスト道床からバラストを分離させ、このバラストを、続く搬送通路の方向に送る。搬送通路内で、バラストは篩分け装置に向かって上方へ搬送される。上側の変向部を経て、チェーンリンクは、空通路内で軌道の方向に戻し案内される。
【0003】
作業開始前に、横方向通路は、軌道よりも下側の露出したトレンチ内に組み込まれる。この工程のために、チェーン通路と整理チェーンとを分離させるか、または軌道が一時的に分断される。バラストクリーニングの間、軌道上での走行は可能なままである。なぜならば、作業箇所のすぐ後方で、クリーニング済みのバラストが、露出した路盤上にもたらされるからである。可能なクリーニング幅は、横方向通路の長さによって決定される。
【0004】
高いクリーニング性能を得るためには、支障のないバラスト搬送が極めて重要となる。ひどく汚れたバラスト道床の場合、チェーンリンクが全てのバラスト粒を互いに分離させることができるわけではないので、支障が生じてしまう。凝塊が形成されて、搬送通路の方向へのバラストの更なる搬送を妨げる。場合によっては、プレート状のバラスト集塊が形成されて、横方向通路の上に移動してしまう。このような支障を阻止するために、ひどく汚れたバラスト道床の場合には、通常、機械の前進走行速度を低下させる。こうして、その都度の作業箇所でバラスト道床からバラストを分離させるために、整理チェーンがとどまる時間が長引いてしまう。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の根底にある課題は、冒頭に記載した形態の機械を改良して、バラスト道床の汚染度に左右されずに、支障のない高い作業性能を伴う運転が保証されているようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によれば、この課題は、独立請求項1の特徴によって解決される。従属請求項は、本発明の有利な形態を記載する。
【0007】
横方向通路の上縁に沿って、バラストを搬送通路の方向に搬送するためのコンベヤ装置が配置されている。この付加的な装置によって、バラストの移動が促進されるため、バラストは完全に搬送通路内に到達する。場合により整理チェーンの上に移動してしまった一部のバラストまたは凝塊は、このコンベヤ装置によって捕捉されて、搬送通路の入口に送られる。付加的な力作用によって、バラスト凝塊が破砕され、これによって、後続の篩分け工程もより効果的に行われる。
【0008】
最適化された改良形態では、コンベヤ装置の搬送方向が、横方向通路内の整理チェーンの循環方向に対して平行に延びている。こうして、コンベヤ装置と整理チェーンとが、搬送通路内へのバラスト搬送において特に効果的となる。機械の前進走行中にバラスト道床から分離される全てのバラスト材料は、調整されて側方に移動させられる。
【0009】
有利には、搬送通路の下側のバラスト入口開口の外側の縁部に、旋回軸を中心として旋回可能なバラスト案内羽根が配置されている。この配置形態により、横方向通路の長さが不変である場合に、送り幅の拡大を達成することができる。電柱のような障害物がある場合、衝突を回避するために、バラスト案内羽根は内方に旋回させられる。作業の中断は必要ない。
【0010】
更なる改良において、コンベヤ装置は、駆動ユニットとして液圧モータまたは電動モータを備えている。液圧モータは、小型でロバストな構造形態と同時に比較的高い定格出力という利点を有している。さらに、場合によっては、機械内に存在する液圧システムを利用することができる。電動モータは、一般に、より高い効率を有しており、簡単に設置できる電気線路を介して、既存の機械内に後付けで接続することができる。
【0011】
有利な補足において、コンベヤ装置の上方に、溜まったバラストを検出するためのセンサが配置されており、このセンサは、コンベヤ装置の駆動ユニットに接続されている。この変更形態により、状況に応じたコンベヤ装置の運転が可能になる。整理チェーンによるバラストの搬出が不十分であることがセンサによって確認されて初めて、コンベヤ装置の自動的な有効化が行われる。これにより、エネルギが節約され、またコンベヤ装置の使用が抑えられるので、メンテナンス間隔が延長される。
【0012】
本発明の簡単な構成は、コンベヤ装置が、循環する連行体を備えるコンベヤベルトまたはコンベヤチェーンを備えることを特定している。このような装置は、簡単に製造することができる。さらに、個々のチェーンリンクおよび連行体(スコップ)は、摩耗現象が生じた場合に交換することができる。
【0013】
別の好適な変化形態では、コンベヤ装置は、特に横方向通路に対して平行に延びる回転軸線を有しているスクリュコンベヤである。このスクリュコンベヤは、僅かな所要エネルギで、搬送通路の方向への連続的なバラスト移動を保証する。回転するコンベヤスクリュによってバラスト凝塊に加えられる力が、個々のバラスト粒への迅速な破砕を生じさせる。さらに、スクリュコンベヤの寸法は、同じ送り性能で比べた場合、他の構造形態よりも小さいので、狭いスペース状況においても組込みが可能である。
【0014】
有利な構成では、スクリュコンベヤは、横方向通路の、搬送通路に続く部分区分に沿って配置されている。この変化形態では、スクリュコンベヤは、最も問題をはらむ箇所、すなわち、横方向通路と搬送通路との間の移行部の直前で作用する。コンベヤ装置による付加的なバラスト移動によって、搬送通路の入口でのバラスト停滞が回避される。
【0015】
スクリュコンベヤが、横方向通路全体に沿って配置されている代替的な変化形態でも、利点が得られる。横方向通路の全長にわたる配置は、特に掘出し深さが大きい場合に有意である。この場合、バラスト材料は、整理チェーンの上方でも整理幅の全体にわたって搬送通路の方向に移動させられる。さらに、全幅にわたって、場合により存在するプレート状のバラスト凝塊が砕かれる。従来のバラスト取込み装置では、このようなバラスト凝塊が横方向通路の上に移動し、整理チェーンの後方で路盤上に落下するリスクがある。
【0016】
この変化形態の改良において、横方向通路は、ジョイントによって接続された2つの横方向通路区分を備えており、スクリュコンベヤは、このジョイントの領域で継手によって接続された2つのコンベヤスクリュを有している。横方向通路は、空通路および搬送通路にもジョイントを介して接続されている。こうして、両方の横方向通路区分を前方に向けて屈曲させることにより、整理幅を変更することができる。また、これにより、横方向通路を取り外すことなしに、上昇させた位置で機械を作業現場に移動走行させることが可能となる。コンベヤスクリュ同士の間の継手は、例えばコンベヤスクリュ同士の相互の旋回を可能にする噛合いクラッチである。こうして、整理幅の変更が行われる場合に、コンベヤスクリュは、対応する横方向通路区分と一緒に動く。さらに、継手によって、1つの共通の駆動装置を配置することが可能になるので、スペースが節約される。代替的な変化形態では、各々のコンベヤスクリュが、固有の駆動装置を備えている。
【0017】
以下に、本発明を例示的に添付の図面を参照しながら説明する。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図2】1つの横方向通路領域に沿ったコンベヤ装置を備えるバラスト取込み装置を示す概略的な平面図である。
【
図3】
図2に示したバラスト取込み装置を示す概略的な正面図である。
【
図4】横方向通路全体に沿ったコンベヤ装置を備える代替的なバラスト取込み装置を示す概略的な平面図である。
【
図5】
図4に示したバラスト取込み装置を示す概略的な正面図である。
【
図6】軌道よりも下側の領域におけるバラスト取込み装置を示す概略的な側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1に示す機械1は、軌道2上で走行可能である、この軌道2が支持されているバラスト3用のクリーニング機械である。機械1は、完全な軌道更新車または路盤改良機械として構成されていてもよい。いずれにせよ、機械1は、チェーン通路5を備えるバラスト取込み装置4を有しており、チェーン通路5内で、無端の整理チェーン6が案内されている。整理チェーン6は、引掻フィンガを備えて互いに枢動自在に結合されたチェーンリンクから成り、上側の変向箇所7でスプロケット式駆動装置8によって駆動される。
【0020】
作業中、整理チェーン6は、まくらぎ9と、まくらぎ9上に取り付けられたレール10とから形成された軌道2を取り囲む。整理チェーン6は、上側の変向箇所7から、軌道2よりも下側に位置する第2の変向箇所12まで、空通路11内で案内されている。ここで、枢動自在な接続部によって、横方向通路13の一方の端部が空通路11に接続している。前方に向かって開放された横方向通路13内で、整理チェーン6は、軌道2よりも下側で延びている。機械1が走行方向14に前進走行する間、整理チェーン6は、バラスト道床3からバラスト粒を分離させる。
【0021】
横方向通路13の他方の端部には、整理チェーン6の第3の変向箇所15が位置している。この箇所15で、横方向通路13に、枢動自在な接続部によって搬送通路16が続いている。搬送通路16は、スプロケット式駆動装置8の方向に戻るように延びている。搬送通路16の下側の開口17に各々のチェーンリンクが進入する際に、バラスト3が搬送通路16内に到達する。循環する整理チェーン6によって、バラスト3は、搬送通路16内で上側の変向箇所7に送られ、篩分け装置18に供給される。篩分け済みのバラスト3は、供給装置19を介して軌道2よりも下側に送り戻され、その場所で再び、まくらぎ9用の支持部を形成する。クリーニングされるバラスト3から分離された廃物は、コンベヤベルト20を介して機械1の端部に到達し、そこで貯蔵車両に引き渡される。
【0022】
整理幅21を拡張するために、有利には、側方のバラスト案内羽根22が配置されている。特に、このようなバラスト案内羽根22が、搬送通路16の下側の開口17の外側の縁部に、鉛直の旋回軸23を中心として旋回可能に配置されている。バラスト案内羽根22は、整理チェーン6によって分離されたバラスト3が、その集積/停滞時に、搬送通路16の下側の開口17の外側を通過することを阻止する。各々のバラスト案内羽根22の位置の変更は、対応する作動駆動装置24によって行われる。
【0023】
本発明によれば、横方向通路13の上縁25に沿って、バラスト3を搬送通路16の方向に搬送するためのコンベヤ装置26が配置されている。有利には、このコンベヤ装置26の搬送方向27は、横方向通路13内の整理チェーン6の循環方向28に対して平行に延びている。これによって、搬送通路16の下側の開口17内へのバラスト3の送りが最適化される。特に、コンベヤ装置26は、バラスト3が横方向通路13の手前で不都合に集積し、ひいては横方向通路13から溢れることを阻止する。
【0024】
図示しない構成では、コンベヤ装置26は、2つの変向部を備えるコンベヤチェーンまたはコンベヤベルトを有している。前面で、コンベヤ装置は横方向通路13に対して平行に、搬送通路16の下側の開口17の方向に延びている。変向は、水平方向に向いた変向ローラによって行われ、一方の変向ローラは駆動装置に連結されている。コンベヤチェーンまたはコンベヤベルトの外面には、個々のバラスト粒のための連行体(スコップ)が配置されている。
【0025】
改良された変化形態は、好ましくは横方向通路13に対して平行に延びる回転軸線30を有するスクリュコンベヤ29を有している。回転軸線30を中心として回転するコンベヤスクリュ31が、横方向通路13の上に移動してしまったバラスト3を捕捉して、これを搬送通路16の下側の開口17の方向に送る。ひどく汚れたバラスト道床3において生じるバラスト集塊は、回転するコンベヤスクリュ31によって破砕され、これによって、バラスト3の搬送およびクリーニングが容易になる。
【0026】
図2および
図3は、一般的に利用可能なバラスト取込み装置4の構成を示している。この構成では、スクリュコンベヤ29は、横方向通路13の、第3の変向箇所15に続く部分区分32に対して平行に配置されている。搬送通路16の下側の開口17の直前に、コンベヤスクリュ31の一方の開放端部が配置されている。コンベヤスクリュ31の他方の端部には、駆動ユニット33が配置されている。この駆動ユニット33は、例えば機械1の液圧システムに接続されている液圧モータを有している。代替的な構成では、電動モータが設けられている。電動モータは、特に、既存のバラスト取込み装置4に追加装備する場合に適している。なぜならば、電気駆動されるスクリュコンベヤ29は、より簡単に既存のシステムに組込み可能であるからである。
【0027】
有利には、コンベヤ装置26に、バラスト停滞を検出するセンサ34が配置されている。これは、例えば機械式または光学式のセンサによって行われる。このセンサ34によって監視されるのは、横方向通路13の手前の領域である。過度に多くのバラスト3が溜まり、整理チェーン6によってもはや十分に搬送通路16の方向に搬送されなくなると、ただちにセンサ34がバラスト停滞を報知する。この報知信号によって、コンベヤ装置26の自動的な有効化が行われる。これによって、コンベヤ装置26は、実際に必要とされる場合にのみ作動することが保証される。
【0028】
ひどく汚れたバラストに対して適した変化形態では、コンベヤ装置26が、横方向通路13の全長にわたって延びている(
図5、
図6)。この場合、コンベヤ装置26の作用は、整理幅21全体に及ぶ。これにより得られる性能向上によって、特に掘出し深さが大きい場合に、整理チェーン6の上方のバラスト材料全体が搬送通路16の方向に送られることが保証される。さらに、極めてひどく汚れた基礎(例えばローム)の場合に生じるプレート状の集塊が砕かれる。従来のバラスト取込み装置4では、これらのプレートは、機械1の前進によって横方向通路13の上に出て、横方向通路13の後方で砕けて路盤上に落下してしまう。
【0029】
スクリュコンベヤ29として構成される場合、好適には、2つのコンベヤスクリュ31が、フレキシブルな急速継手35によって連結されている。例えば、両方のコンベヤスクリュ31のうちの一方のコンベヤスクリュ31が、駆動ユニット33に直接接続されており、第2のコンベヤスクリュ31は、噛合いクラッチ35を介して第1のコンベヤスクリュ31に接続されている。こうして、駆動ユニット33によって発生したトルクが、両方のコンベヤスクリュ31に伝達される。フレキシブルな継手35によって、両方のコンベヤスクリュ31相互の可変の角度位置が可能となる。
【0030】
このようなスクリュコンベヤ29は、
図2および
図3に示すスクリュコンベヤ29と同様に、分割された横方向通路13を備えるバラスト取込み装置4に適している。この場合、2つの横方向通路区分36が、ジョイント37によって接続されている。ジョイント37の箇所で、横方向通路13を屈曲させることができ、これによって、有効な整理幅21を調整することができる。作業現場への移動走行のためにも、上昇させた横方向通路13を、許容された内法形状内にとどまるために屈曲させる。2つのコンベヤスクリュ31が設けられている場合、分割可能な継手35によって、スクリュコンベヤ29の相応の屈曲が可能になる。
【0031】
図6に示す断面図は、両方の変化形態に関するものであり、整理チェーン6に対するスクリュコンベヤ29の位置を示している。1つのチェーンリンクの輪郭が一点鎖線で描かれ、ハッチングが施されている。その上方に、コンベヤスクリュ31が位置している。機械1が走行方向14で前方へ移動する間、整理チェーン6は、バラスト道床からバラスト3を分離させる。整理チェーン6と、回転するコンベヤスクリュ31とは、同じ送り方向を有している。この配置形態は、全てのバラスト3が搬送通路16の下側の開口17に送られることを保証する。大量のバラストも処理可能であり、移動させられるバラスト3が開口17の外側を通り過ぎてしまうことを、調整可能なバラスト羽根22が阻止する。
【国際調査報告】