(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-06
(54)【発明の名称】高速移動での構成及びデフォルトビーム技術
(51)【国際特許分類】
H04W 16/28 20090101AFI20241029BHJP
H04W 72/231 20230101ALI20241029BHJP
【FI】
H04W16/28
H04W72/231
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024526853
(86)(22)【出願日】2021-11-05
(85)【翻訳文提出日】2024-05-07
(86)【国際出願番号】 CN2021129004
(87)【国際公開番号】W WO2023077427
(87)【国際公開日】2023-05-11
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】503260918
【氏名又は名称】アップル インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Apple Inc.
【住所又は居所原語表記】One Apple Park Way,Cupertino, California 95014, U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100119013
【氏名又は名称】山崎 一夫
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100210239
【氏名又は名称】富永 真太郎
(72)【発明者】
【氏名】スン ハイトン
(72)【発明者】
【氏名】チャン ダウェイ
(72)【発明者】
【氏名】ヘ ホン
(72)【発明者】
【氏名】ニウ フアニン
(72)【発明者】
【氏名】オテリ オゲネコメ
(72)【発明者】
【氏名】ゼン ウェイ
(72)【発明者】
【氏名】チャン ユシュ
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA11
5K067DD34
5K067EE02
5K067EE10
5K067EE24
5K067JJ21
5K067KK02
5K067KK03
(57)【要約】
基地局(102)は、単一周波数ネットワーク方式に従ってユーザ機器(UE)(106)とのセルラリンクを確立することができる。次いで、基地局(102)は、1つ以上の制御リソースセット(CORESET)送信構成指示(TCI)状態を決定し、1つ以上のCORESET TCI状態でUE(106)を構成するためのシグナリングを送信し得る。追加又は代替として、1つ以上のCORESET TCI状態は、セルラネットワーク(100)とのセルラリンクに関連付けられた第1の送信受信ポイント(TRP)及び第2のTRPのうちの少なくとも1つとの通信を実行する際にUE(106)によって使用可能であり得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
方法であって、
基地局(BS)によって、
単一周波数ネットワーク方式に従ってユーザ機器(UE)とのセルラリンクを確立することと、
前記UEを構成するための1つ以上の制御リソースセット(CORESET)送信構成指示(TCI)状態を決定することと、
前記1つ以上のCORESET TCI状態で前記UEを構成するためのシグナリングを前記UEに送信することと、を含み、前記1つ以上のCORESET TCI状態が、前記セルラネットワークとの前記セルラリンクに関連付けられた第1の送信受信ポイント(TRP)及び第2のTRPのうちの少なくとも1つとの通信を実行する際に前記UEによって使用可能である、方法。
【請求項2】
前記シグナリングが、メディアアクセス制御-制御要素(MAC-CE)シグナリングを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記1つ以上のCORESET TCI状態が、コンポーネントキャリア(CC)のアクティブ帯域幅部分(BWP)に含まれる、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記1つ以上のCORESET TCI状態が、UE固有探索空間(USS)に関連付けられている、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記1つ以上のCORESET TCI状態が、共通探索空間(CSS)に関連付けられている、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記CSSが、
システム情報ブロードキャスト1(SIB1)監視のためのタイプ0-物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)CSSセット、
システム情報(SI)監視のためのタイプ0 A-PDCCH CSSセット、
ランダムアクセスチャネル(RACH)監視のためのタイプ1-PDCCH CSSセット、
ページング監視のためのタイプ2-PDCCH CSSセット、
特殊なダウンリンク制御情報(DCI)2_x監視のためのタイプ3-PDCCH CSSセット、のうちの少なくとも1つを含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記1つ以上のCORESET TCI状態が、異なる探索空間において構成されている、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
方法であって、
ユーザ機器(UE)によって、
単一周波数ネットワーク方式に従って基地局(BS)とのセルラリンクを確立することと、
前記セルラネットワークとの前記セルラリンクに関連付けられた少なくとも第1の送信受信ポイント(TRP)及び第2のTRPに対応する測定情報を含む第1のシグナリングを、前記BSに送信することと、
前記BSから、1つ以上の制御リソースセット(CORESET)送信構成インジケータ(TCI)状態構成の指示を含む第2のシグナリングを受信することと、
前記受信された1つ以上のCORESET TCI状態構成に基づいて、1つ以上のデフォルトビームを選択することと、
前記1つ以上のデフォルトビームを使用して、前記第1のTRP及び前記第2のTRPのうちの少なくとも1つとの通信を実行することと、
を含む、方法。
【請求項9】
前記1つ以上のデフォルトビームを使用して実行される前記通信が、物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)のうちの少なくとも1つに対応する、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記1つ以上のTCI状態がダウンリンク制御情報(DCI)において構成されないとき、PDSCHに対する前記1つ以上のTCI状態を示す前記DCIと前記対応するPDSCHとの間のタイミングオフセットが、パラメータtimeDurationForQCL未満である、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記1つ以上のデフォルトビームが、
2つのTCI状態を含む最も低いインデックスを有するPDSCHのためにアクティブ化されたTCIコードポイント、
前記1つ以上のTCI状態で構成されており、物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)上で前記UEによって監視される最後のスロットにおいて最も低い識別子(ID)を有するCORESET、
1つのTCI状態を含む最も低いインデックスを有するPDSCHのためにアクティブ化されたTCIコードポイント、又は
前記1つ以上のTCI状態で構成されており、物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)上で前記UEによって監視される最後のスロットにおいて最も低いID及び2番目に低いIDを有するCORESET、に従って選択される、請求項8に記載の方法。
【請求項12】
前記測定情報がドップラーシフト測定情報を含む、請求項8に記載の方法。
【請求項13】
前記単一周波数ネットワークが、1つ以上の物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)及び1つ以上の物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)のうちの少なくとも1つをサポートするように構成されている、請求項8に記載の方法。
【請求項14】
PDSCHに対する前記1つ以上のTCI状態を示すダウンリンク制御情報(DCI)と前記対応するPDSCHとの間のタイミングオフセットが、パラメータtimeDurationForQCL以上である、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記1つ以上のデフォルトビームを使用して実行される前記通信が、1つ以上の非周期的チャネル状態情報基準信号(AP-CSI-RS)のうちの少なくとも1つに対応する、請求項8に記載の方法。
【請求項16】
前記1つ以上のAP-CSI-RSをトリガするダウンリンク制御情報(DCI)と、前記対応する1つ以上のAP-CSI-RSとの間のタイミングオフセットが、パラメータbeamSwitchTiming未満である、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記UEの1つ以上の実装に基づいて、前記1つ以上のCORESET TCI状態構成を選択すること、
を更に含む、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記UEの1つ以上の送信構成インジケータ(TCI)又はデフォルトビーム能力の指示を含むシグナリングを前記BSに送信すること、
を更に含む、請求項15に記載の方法。
【請求項19】
装置であって、
1つ以上のプロセッサと、
記憶された命令を有するメモリと、を備え、前記命令が、前記1つ以上のプロセッサによって実行されると、請求項1から18のいずれか一項に記載の方法のステップを実行する、装置。
【請求項20】
コンピュータ命令を備えるコンピュータプログラム製品であって、前記コンピュータ命令が、1つ以上のプロセッサによって実行されると、請求項1から18のいずれか一項に記載の方法のステップを実行する、コンピュータプログラム製品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、無線デバイスに関し、より詳細には、無線通信システムにおける高速単一周波数ネットワークシナリオにおける構成及びデフォルトビーム技術のための装置、システム、及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
無線通信システムの使用が急速に増大している。近年、スマートフォンやタブレットコンピュータなどの無線デバイスはますます高性能化されてきている。電話機能のサポートに加えて、多くのモバイルデバイスは今や、インターネットへのアクセス、電子メール、テキストメッセージング、及び全地球測位システム(global positioning system、GPS)を使用したナビゲーションを提供し、それらの機能性を利用する洗練されたアプリケーションを動作させることができる。加えて、数多くの異なる無線通信技術及び規格が存在する。無線通信規格のいくつかの例として、GSM、(例えば、WCDMA又はTD-SCDMAエアインタフェースに関連する)UMTS、LTE、LTE Advanced(LTE-A)、HSPA、3GPP2 CDMA2000(例えば、1xRTT、1xEV-DO、HRPD、eHRPD)、IEEE802.11(WLAN又はWi-Fi)、BLUETOOTH(商標)などが挙げられる。
【0003】
無線通信デバイスに導入される特徴及び機能が絶えず増加すると、無線通信と無線通信デバイスの両方を改善する継続的な必要性が生じる。特に、無線セルラ通信で使用される無線デバイスを介して送信及び受信される信号の精度を保証することは重要である。加えて、UEデバイスの機能性を増大させることにより、UEデバイスの電池寿命に大きな負荷が課され得る。したがって、通信を改善するためにUEデバイスが良好な送信及び受信能力を維持できるようにする一方で、UEデバイスの所要電力を削減することも非常に重要である。
【0004】
更に、無線デバイスは、増大するコンテキスト範囲で使用される。例えば、無線デバイスは、例えば、相対的に静止している又は遅い移動速度(例えば、固定ロケーションにある又は歩行者によって運ばれるデバイス)から超高速(例えば、高速列車(HST)など)に及ぶ、様々な移動速度で使用され得る。異なる技術及び特徴は、少なくともいくつかの事例において、異なるそのような条件下でより良好な性能を提供し得る。したがって、この分野における改善が望まれる。
【発明の概要】
【0005】
実施形態は、無線通信システムにおける高速単一周波数ネットワークシナリオにおける構成及びデフォルトビーム技術のための装置、システム、及び方法に関する。
【0006】
いくつかの実施形態では、基地局は、単一周波数ネットワーク方式に従ってユーザ機器(UE)とのセルラリンクを確立することができる。次いで、基地局は、1つ以上の制御リソースセット(CORESET)送信構成指示(TCI)状態を決定し、1つ以上のCORESET TCI状態でUEを構成するためのシグナリングを送信し得る。追加又は代替として、1つ以上のCORESET TCI状態は、セルラネットワークとのセルラリンクに関連付けられた第1の送信受信ポイント(TRP)及び第2のTRPのうちの少なくとも1つとの通信を実行する際にUEによって使用可能であり得る。
【0007】
いくつかの実施形態によれば、シグナリングは、メディアアクセス制御-制御要素(MAC-CE)シグナリングを含み得る。追加又は代替として、1つ以上のCORESET TCI状態は、コンポーネントキャリア(CC)のアクティブ帯域幅部分(BWP)に含まれ得る。いくつかの実施形態では、1つ以上のCORESET TCI状態は、UE固有探索空間(USS)若しくは共通探索空間(CSS)に関連付けられ、及び/又は異なる探索空間において構成され得る。追加又は代替として、CSSは、システム情報ブロードキャスト1(SIB1)監視のためのタイプ0-物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)CSSセット、システム情報(SI)監視のためのタイプ0 A-PDCCH CSSセット、ランダムアクセスチャネル(RACH)監視のためのタイプ1-PDCCH CSSセット、ページング監視のためのタイプ2-PDCCH CSSセット、及び/又は特殊なダウンリンク制御情報(DCI)2_x監視のためのタイプ3-PDCCH CSSセット、のうちの少なくとも1つを含み得る。
【0008】
いくつかの実施形態では、UEは、単一周波数ネットワーク方式に従って基地局(BS)とのセルラリンクを確立し得る。UEは、セルラネットワークとのセルラリンクに関連付けられた少なくとも第1の送信受信ポイント(TRP)及び第2のTRPに対応する測定情報を含む第1のシグナリングを、BSに送信し得る。UEは、BSから、1つ以上の制御リソースセット(CORESET)送信構成インジケータ(TCI)状態構成の指示を含む第2のシグナリングを受信し得る。したがって、UEは、受信された1つ以上のCORESET TCI状態構成に基づいて、1つ以上のデフォルトビームを選択し、更に、1つ以上のデフォルトビームを使用して、第1のTRP及び第2のTRPのうちの少なくとも1つとの通信を実行し得る。
【0009】
いくつかの実施形態によれば、1つ以上のデフォルトビームを使用して実行される通信は、物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)のうちの少なくとも1つに対応し得る。追加又は代替として、PDSCHに対する1つ以上のTCI状態を示す受信されたダウンリンク制御情報(DCI)と対応するPDSCHとの間のタイミングオフセットは、パラメータtimeDurationForQCL未満であり得る。
【0010】
更なる実施形態によれば、1つ以上のデフォルトビームは、2つのTCI状態を含む最も低いインデックスを有するTCIコードポイント、1つ以上のTCI状態で構成されており、物理ダウンリンク制御チャネル(PDDCH)上でUEによって監視される最後のスロットにおいて最も低い識別子(ID)を有するCORESET、1つのTCI状態を含む最も低いインデックスを有するTCIコードポイント、又は1つ以上のTCI状態で構成されており、物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)上でUEによって監視される最後のスロットにおいて最も低いID及び2番目に低いIDを有するCORESET、に従って選択され得る。
【0011】
いくつかの実施形態では、測定情報は、ドップラーシフト測定情報を含み得る。追加又は代替として、単一周波数ネットワーク(SFN)は、1つ以上の物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)及び1つ以上の物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)のうちの少なくとも1つをサポートするように構成されていてもよい。いくつかの実施形態によれば、PDSCHをスケジューリングし、スケジューリングされたPDSCHに対するTCI状態を示す受信されたDCIと、対応するPDSCHとの間のタイミングオフセットは、パラメータtimeDurationForQCL以上であり得る。
【0012】
いくつかの実施形態によれば、1つ以上のデフォルトビームを使用して実行される通信は、1つ以上の非周期的チャネル状態情報基準信号(AP-CSI-RS)のうちの少なくとも1つに対応し得る。追加又は代替として、AP-CSI-RSをトリガする受信されたDCIと、対応するAP-CSI-RSとの間のタイミングオフセットは、パラメータbeamSwitchTiming未満であり得る。いくつかの実施形態では、UEは、UEの実装に基づいて、1つ以上のCORESET TCI状態構成を選択するように構成されてもよい。追加又は代替として、UEは、UEの1つ以上のTCI又はデフォルトビーム能力の指示を含むシグナリングをBSに送信するように構成され得る。
【0013】
本明細書に記載の技法は、セルラ電話、タブレットコンピュータ、ウェアラブルコンピューティングデバイス、ポータブルメディアプレーヤ、及び様々な他のコンピューティングデバイスのうちのいずれかを含むがそれらに限定されないいくつかの異なるタイプのデバイスにおいて実装されてもよく、及び/又はこれらと共に使用されてもよい。
【0014】
この発明の概要は、本文書に記載の主題のいくつかの簡易的な概要を提供することが意図されている。よって、上記の特徴は単なる一例に過ぎず、本明細書に記載の主題の範囲又は趣旨を狭めるものとして解釈されるべきでないことを理解されたい。本明細書に記載の主題の他の特徴、態様、及び利点は、以下の詳細な説明、図面、及び特許請求の範囲から明らかになる。
【0015】
各種実施形態の以下の詳細な説明が、以下の図面と共に考察されたときに、本主題のより良い理解が得られ得る。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】いくつかの実施形態に係る、例示的な無線通信システムを示す。
【0017】
【
図2】いくつかの実施形態に係る、ユーザ機器(User Equipment、UE)デバイスと通信する基地局(Base Sation、BS)を示す。
【0018】
【
図3】いくつかの実施形態に係る、UEの例示的なブロック図である。
【0019】
【
図4】いくつかの実施形態に係る、BSの例示的なブロック図である。
【0020】
【
図5】いくつかの実施形態に係る、セルラ通信回路の例示的なブロック図を示す。
【0021】
【
図6A】いくつかの実施形態に係る、EPCネットワークとLTE基地局(eNB)と5G NR基地局(gNB)との間の接続の例を示す。
【0022】
【
図6B】いくつかの実施形態に係る、eNB及びgNBに対するプロトコルスタックの例を示す。
【0023】
【
図7】いくつかの実施形態に係る、高速列車単一周波数ネットワーク(HST-SFN)シナリオのための制御リソースセット(CORESET)送信構成インジケータ(TCI)構成を確立するための例示的な方法を示すフローチャート図である。
【0024】
【
図8】いくつかの実施形態に係る、HST-SFNシナリオにおける物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)又は非周期的チャネル状態情報基準信号(AP-CSI-RS)のためのデフォルトビームを決定するための例示的な方法を示すフローチャート図である。
【0025】
本明細書に記載の特徴は、様々な変更形態及び代替的形態が可能ではあるが、その特定の実施形態を例として図面に示し、本明細書において詳細に説明する。しかしながら、図面及びその詳細な説明は、開示されている特定の形態に限定することを意図しておらず、むしろ、添付の特許請求の範囲によって定義されている本主題の趣旨及び範囲内の全ての修正、等価物、及び代替案を包含することが意図されていることを理解されたい。
【発明を実施するための形態】
【0026】
頭字語
【0027】
本開示に全般的に様々な頭字語が使用される。本開示に全般的に出現し得る、最も顕著に使用される頭字語の定義は以下のとおりである。
●3GPP:第3世代パートナーシッププロジェクト
●TS:技術仕様
●RAN:無線アクセスネットワーク
●RAT:無線アクセス技術(Radio Access Technology)
●UE:ユーザ機器
●RF:無線周波数
●BS:基地局
●DL:下りリンク
●UL:上りリンク
●LTE:ロングタームエボリューション
●NR:新無線
●5GS:5Gシステム
●5GMM:5GSモビリティ管理
●5GC:5Gコアネットワーク
●IE:情報要素
●RRC:無線リソース制御
●HST:高速列車
●SFN:単一周波数ネットワーク
●TRP:送受信点
●MAC-CE:メディアアクセス制御-制御要素
●TCI:送信構成インジケータ
●CORESET:制御リソースセット
●CSI-RS:チャネル状態情報基準信号
●CC:コンポーネントキャリア
●RACH:ランダムアクセスチャネル
●RLC:無線リンク制御
●NW:ネットワーク
●UE:ユーザ機器
●SI:システム情報
●SIB1:システム情報ブロック-1
●SSB:同期信号ブロック
●PDCCH:物理ダウンリンク制御チャネル
●PUSCH:物理アップリンク共用チャネル
●BWP:帯域幅部分
●RB:リソースブロック
●USS:UE固有探索空間
●CSS:共通探索空間
●DCI:ダウンリンク制御情報
●ID:識別子
●QCL:疑似コロケート又は疑似コロケーション
●CSI:チャネル状態情報
●CQI:チャネル品質インジケータ
●PMI:プリコーディング行列インジケータ
●RI:ランクインジケータ
用語
【0028】
以下は、本開示で使用されている用語の解説である。
【0029】
メモリ媒体-様々な種類の非一時的メモリデバイス又は記憶デバイスのうちの任意のもの。用語「メモリ媒体」は、例えば、CD-ROM、フロッピーディスク、又はテープデバイスなどのインストール媒体、DRAM、DDR RAM、SRAM、EDO RAM、Rambus RAMなどのコンピュータシステムメモリ又はランダムアクセスメモリ、フラッシュ、ハードドライブなどの磁気媒体、又は光学ストレージなどの不揮発性メモリ;レジスタ、又は他の類似のタイプのメモリ要素などを含むことが意図されている。メモリ媒体は、他のタイプの非一時的メモリも含んでもよく、又はこれらの組み合わせを含んでもよい。加えて、メモリ媒体は、プログラムが実行される第1のコンピュータシステムに配置されてもよく、又はインターネットなどのネットワークを介して第1のコンピュータシステムに接続する第2の異なるコンピュータシステムに配置されてもよい。後者の事例では、第2のコンピュータシステムは、実行するために、プログラム命令を第1のコンピュータに提供することができる。用語「メモリ媒体」は、異なる場所において、例えば、ネットワークを介して接続された異なるコンピュータシステムにおいて存在することができる2つ以上のメモリ媒体を含んでもよい。メモリ媒体は、1つ以上のプロセッサによって実行され得る(例えば、コンピュータプログラムとして具現化された)プログラム命令を記憶してもよい。
【0030】
キャリア媒体-上記のようなメモリ媒体、並びにバス、ネットワークなどの物理的伝送媒体、及び/又は電気信号、電磁信号、若しくはデジタル信号などの信号を伝達する他の物理的伝送媒体。
【0031】
プログラム可能ハードウェア要素-プログラム可能相互接続を介して接続された複数のプログラム可能機能ブロックを備える、様々なハードウェアデバイスを含む。例として、フィールドプログラム可能ゲートアレイ(Field Programmable Gate Array、FPGA)、プログラム可能論理デバイス(Programmable Logic Device、PLD)、フィールドプログラム可能オブジェクトアレイ(Field Programmable Object Array、FPOA)、及び複合PLD(Complex PLD、CPLD)が挙げられる。プログラム可能機能ブロックは、細かい粒度のもの(組み合わせ論理又はルックアップテーブル)から粗い粒度のもの(演算論理装置又はプロセッサコア)にまで及ぶことができる。プログラム可能ハードウェア要素はまた、「再構成可能論理」と称され得る。
【0032】
コンピュータシステム-パーソナルコンピュータシステム(PC)、メインフレームコンピュータシステム、ワークステーション、ネットワーク装置、インターネット装置、携帯情報端末(PDA)、テレビシステム、グリッドコンピューティングシステム、又はその他のデバイス若しくはデバイスの組み合わせ、を含む様々な種類のコンピューティング又は処理システムのうちの任意のもの。一般に、用語「コンピュータシステム」は、メモリ媒体からの命令を実行する少なくとも1つのプロセッサを有する任意のデバイス(又はデバイスの組み合わせ)を包含するように広義に定義され得る。
【0033】
ユーザ機器(UE)(又は「UEデバイス」)-無線通信を実行する様々な種類の移動式又は携帯式コンピュータシステム デバイスのうちのいずれか。UEデバイスの例としては、携帯電話若しくはスマートフォン(例えば、iPhone(商標)、Android(商標)ベースの電話)、ポータブルゲームデバイス(例えば、Nintendo DS(商標)、PlayStation Portable(商標)、Gameboy Advance(商標)、iPhone(商標))、ラップトップ、着用可能なデバイス(例えば、スマートウォッチ、スマートグラス)、PDA、ポータブルインターネットデバイス、音楽プレーヤ、データ記憶デバイス、又は他のハンドヘルドデバイスなどが挙げられる。一般に、用語「UE」又は「UEデバイス」は、ユーザによって容易に持ち運ばれ無線通信が可能である任意の電子、コンピューティング及び/又は電気通信デバイス(又はデバイスの組み合わせ)を包含するように広義に定義され得る。
【0034】
基地局-用語「基地局」は、その通常の意味の全範囲を有し、少なくとも、固定ロケーションに設置され、無線電話システム又は無線システムの一部として通信するために使用される無線通信局を含む。
【0035】
処理要素-ユーザ機器又はセルラネットワークデバイスなどのデバイス内で機能を実行することが可能な、様々な要素又は要素の組み合わせを指す。処理要素は、例えば、プロセッサ及び関連付けられたメモリ、個々のプロセッサコアの一部分又は回路、プロセッサコア全体、プロセッサアレイ、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit、ASIC)などの回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)などのプログラム可能ハードウェア要素、並びに上記のものの様々な組み合わせのうちのいずれかを含み得る。
【0036】
チャネル-送信側(送信機)から受信機に情報を伝達するために使用される媒体。用語「チャネル」の特性は、異なる無線プロトコルに従って異なり得るため、本明細書に使用される場合、用語「チャネル」は、この用語が関連して使用されるデバイスのタイプの規格に一致するように使用されると見なされることに留意されたい。いくつかの規格では、チャネル幅は、(例えば、デバイス能力、帯域条件などに依存して)可変であり得る。例えば、LTEは、1.4MHz~20MHzのスケーラブルなチャネル帯域幅をサポートしてもよい。対照的に、WLANのチャネルは、22MHz幅を有することができ、Bluetoothのチャネルは、1Mhz幅を有することができる。他のプロトコル及び規格は、異なるチャネルの定義を含み得る。更に、いくつかの規格は、複数のタイプのチャネル、例えば、上りリンク若しくは下りリンクのための異なるチャネル、及び/又は、データ、制御情報などの異なる使用のための異なるチャネルを定義及び使用することができる。
【0037】
帯域-用語「帯域」は、帯域の通常の意味の全範囲を有し、少なくとも、チャネルがある目的で使用されるか、又は同じ目的のために取って置かれたスペクトルの部分(例えば、無線周波数スペクトル)を含む。
【0038】
自動的に-ユーザ入力がアクション又は動作を直接指定又は実行することなく、コンピュータシステム(例えば、コンピュータシステムによって実行されるソフトウェア)又はデバイス(例えば、回路、プログラム可能ハードウェア要素、ASICなど)によって実行されるアクション又は動作を指す。したがって、用語「自動的に」は、ユーザが入力を提供して操作を直接実行するような、ユーザによって手動で実行される又は指定される操作とは対照的である。自動手順は、ユーザによって提供された入力によって開始され得るが、「自動的に」実行される後続のアクションは、ユーザによって指定されない。すなわち、実行される各アクションをユーザが指定する「手動」で実行されない。例えば、ユーザが、各フィールドを選択し、情報を指定する入力を提供することによって(例えば、情報をタイピングすること、チェックボックスを選択すること、ラジオボタン(radio selections)を選択することなどによって)電子フォームを記入することは、コンピュータシステムがユーザアクションに応じてフォームを更新しなければならないが、フォームを手動で記入することと見なされる。フォームは、コンピュータシステムによって自動的に記入されてもよく、ここで、コンピュータシステム(例えば、コンピュータシステムで実行されるソフトウェア)は、フォームのフィールドを分析し、フィールドへの回答を指定するユーザ入力なしにフォームに記入する。上記のように、ユーザは、フォームの自動記入を呼び出すことができるが、フォームの実際の記入には関与しない(例えば、ユーザは、フィールドへ回答を手動で指定するのではなく、むしろ、回答は自動的に完了されている)。本明細書は、ユーザが取ったアクションに応じて自動的に実行される動作の様々な例を提供する。
【0039】
おおよそ-ほとんど正確又は精密である値を指す。例えば、おおよそは、精密な(又は所望の)値の1~10パーセント以内の値を指し得る。しかしながら、実際の閾値(又は許容差)は、用途に依存し得ることに留意されたい。例えば、いくつかの実施形態では、「おおよそ」は、ある指定された又は所望の値の0.1%以内を意味し得、他の各種実施形態では、閾値は、所望に応じて、又は特定の用途による必要に応じて、例えば、2%、3%、5%などであり得る。
【0040】
同時-タスク、プロセス、又はプログラムが少なくとも部分的に重畳して実行される、並列の実行(execution or performance)を指す。例えば、同時実行は、タスクがそれぞれの計算要素で並列に(少なくとも部分的に)実行される「強い」若しくは厳密な並列を使用して実行され得、又は、タスクがインターリーブ式で、例えば、実行スレッドの時分割多重化によって実行される「弱い並列」を使用して実行され得る。
【0041】
様々な構成要素は、タスク(単数又は複数)を実行する「ように構成されている(configured to)」と記載され得る。このようなコンテキストにおいて、「ように構成されている」は、動作中にタスク又は複数のタスクを実行する「構造を有していること」を一般に意味する広範な記述である。したがって、構成要素は、構成要素がタスクを現在実行していないときでも、このタスクを実行するように構成されていてもよい(例えば、導電体のセットは、2つのモジュールが接続されていないときでも、モジュールを別のモジュールに電気的に接続するように構成されていてもよい)。いくつかのコンテキストにおいて、「ように構成されている」は、動作中にタスク又は複数のタスクを実行する「回路を有していること」を一般に意味する構造の広範な記述であってもよい。したがって、構成要素は、構成要素が現在オンでないときでも、タスクを実行するように構成されていてもよい。一般に、「ように構成されている」に対応する構造を形成する回路は、ハードウェア回路を含み得る。
【0042】
本明細書の記載では、便宜上、タスク又は複数のタスクを実行するとして様々な構成要素を説明することができる。そのような説明は、語句「ように構成されている」を含むように解釈されるべきである。1つ以上のタスクを実行するように構成されている構成要素の記載は、この構成要素について米国特許法第112条(f)の解釈を実施しないことが、明示的に意図されている。
図1及び
図2-通信システム
【0043】
図1は、いくつかの実施形態に係る、簡略化した例示的な無線通信システムを示す。
図1のシステムは、可能なシステムの単なる一例であり、本開示の特徴は、様々なシステムのうちのいずれかにおいて所望に応じて実装されてもよいことに留意されたい。
【0044】
図に示すように、例示的な無線通信システムは、1つ以上のユーザデバイス106A、106Bなどから106Nまでと、伝送媒体を介して通信する基地局102Aを含む。ユーザデバイスの各々は、本明細書では、「ユーザ機器」(UE)と称され得る。したがって、ユーザデバイス106は、UE又はUEデバイスと称される。
【0045】
基地局(BS)102Aは、無線基地局装置(Base Transceiver Station、BTS)又はセルサイト(「セルラ基地局」)であってもよく、UE 106A~106Nとの無線通信を可能にするハードウェアを含み得る。
【0046】
基地局の通信領域(又は、カバレッジ領域)は、「セル」と称され得る。基地局102AとUE106は、GSM、(例えば、WCDMA、又はTD-SCDMAエアインタフェースに関連付けられた)UMTS、LTE、LTEアドバンスト(LTE-Advanced、LTE-A)、5G新無線(5G New Radio、5G NR)、HSPA、3GPP2 CDMA2000(例えば、1xRTT、1xEV-DO、HRPD、eHRPD)などの、無線通信技術又は電気通信規格とも称される様々な無線アクセス技術(Radio Access Technology、RAT)のうちのいずれかを使用して、伝達媒体を介して通信するように構成され得る。基地局102AがLTEのコンテキストにおいて実装されている場合、それは、代わりに、「eNodeB」又は「eNB」と称され得ることに留意されたい。基地局102Aが5G NRのコンテキストにおいて実装される場合、基地局102Aは、代替として、「gNodeB」又は「gNB」と称されることがあることに留意されたい。
【0047】
図に示すように、基地局102Aはまた、ネットワーク100(例えば、様々な可能性の中でもとりわけ、セルラサービスプロバイダのコアネットワーク、公衆交換電話網(PSTN)などの電気通信ネットワーク、及び/又はインターネット)と通信するように装備されていてもよい。したがって、基地局102Aは、ユーザデバイス間の通信、及び/又は、ユーザデバイスとネットワーク100との間の通信を容易にすることができる。特に、セルラ基地局102Aは、音声、SMS、及び/又はデータサービスなどの様々な電気通信能力をUE106に提供することができる。
【0048】
基地局102A、及び同一の又は異なるセルラ通信規格に従って動作する(基地局102B~102Nなどの)他の類似の基地局は、セルのネットワークとして提供されてもよく、セルのネットワークは、連続するか、又はほぼ連続する重畳サービスを、地理的エリアにわたって、1つ以上のセルラ通信規格を介して、UE106A~106N及び類似のデバイスに提供することができる。
【0049】
したがって、
図1に示すように、基地局102Aは、UE106A~106Nに対して「サービングセル」として機能することができ、各UE106はまた、信号を、「隣接セル」と称され得る(基地局102B~102N及び/又は任意の他の基地局によって提供され得る)1つ以上の他のセルから(可能な場合、それらの通信範囲内で)受信することが可能である。このようなセルはまた、ユーザデバイス間の通信、及び/又はユーザデバイスとネットワーク100との間の通信を容易にすることが可能である。このようなセルは、「マクロ」セル、「マイクロ」セル、「ピコ」セル、及び/又はサービスエリアサイズの様々な他の粒度のいずれかを提供するセルを含んでもよい。例えば、
図1に示す基地局102A~102Bは、マクロセルであってもよく、基地局102Nは、マイクロセルであってもよい。他の構成も可能である。
【0050】
いくつかの実施形態では、基地局102Aは、次世代基地局、例えば、5G新無線(5G NR)基地局、又は「gNB」であってよい。いくつかの実施形態では、gNBは、従来の進化型パケットコア(Evolved Packet Core、EPC)ネットワーク及び/又はNRコア(NR Core、NRC)ネットワークに接続され得る。加えて、gNBセルは、1つ以上の遷移及び受信点(Transition and Reception Point、TRP)を含むことができる。加えて、5G NRに従って動作することが可能であるUEは、1つ以上のgNB内の1つ以上のTRPに接続されてもよい。
【0051】
UE106は、複数の無線通信規格を使用して通信することが可能であり得ることに留意されたい。例えば、UE106は、少なくとも1つのセルラ通信プロトコル(例えば、GSM、(例えば、WCDMA又はTD-SCDMAエアインタフェースに関連付けられた)UMTS、LTE、LTE-A、5G NR、HSPA、3GPP2 CDMA2000(例えば、1xRTT、1xEV-DO、HRPD、eHRPD)など)に加えて、無線ネットワーキング(例えば、Wi-Fi)及び/又はピアツーピア無線通信プロトコル(例えば、Bluetooth、Wi-Fiピアツーピアなど)を使用して通信するように構成され得る。UE106は、加えて又は代替として、1つ以上のグローバルナビゲーション衛星システム(Global Navigational Satellite System、GNSS、例えば、GPS又はGLONASS)、1つ以上のモバイルテレビ放送規格(例えば、ATSC-M/H又はDVB-H)、及び/又は、所望であれば、任意の他の無線通信プロトコルを使用して通信するように構成され得る。(3つ以上の無線通信規格を含む)無線通信規格の他の組み合わせもまた、可能である。
【0052】
図2は、いくつかの実施形態に係る、基地局102と通信するユーザ機器106(例えば、デバイス106A~106Nのうちの1つ)を示す。UE106は、携帯電話、ハンドヘルドデバイス、コンピュータ若しくはタブレット、又は実質上任意のタイプの無線デバイスなどのセルラ通信能力を有するデバイスであってもよい。
【0053】
UE106は、メモリに記憶されたプログラム命令を実行するように構成されているプロセッサを含んでもよい。UE106は、そのような記憶された命令を実行することによって、本明細書に記載の方法の実施形態のうちのいずれかを実行することができる。代替として又はそれに加えて、UE106は、本明細書に記載の方法の実施形態のうちのいずれか、又は本明細書に記載の方法の実施形態のうちのいずれかの任意の部分を実行するように構成されている、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)などのプログラム可能ハードウェア要素を含んでもよい。
【0054】
UE106は、1つ以上の無線通信プロトコル又は技術を使用して通信するための1つ以上のアンテナを含み得る。いくつかの実施形態では、UE106は、例えば、単一の共用無線機を使用するCDMA2000(1xRTT/1xEV-DO/HRPD/eHRPD)若しくはLTEを使用して、及び/又は、単一の共用無線機を使用するGSM若しくはLTEを使用して、通信するように構成されていてもよい。共用無線機は、無線通信を実行するために、単一のアンテナに結合してもよく、又は(例えば、MIMOについて)複数のアンテナに結合してもよい。一般に、無線機は、ベースバンドプロセッサ、(例えば、フィルタ、ミキサ、発振器、増幅器などを含む)アナログRF信号処理回路、又は(例えば、デジタル変調及び他のデジタル処理のための)デジタル処理回路の任意の組み合わせを含み得る。類似して、無線機は、上記のハードウェアを使用して1つ以上の受信及び送信チェーンを実行してもよい。例えば、UE106は、上記の技術などの複数の無線通信技術間で、受信及び/又は送信チェーンの1つ以上の部分を共用し得る。
【0055】
いくつかの実施形態では、UE106は、UE106がそれで通信するように構成されている無線通信プロトコルのそれぞれについて、(例えば、別個のアンテナ及び他の無線機構成要素を含む)別個の送信及び/又は受信チェーンを含んでもよい。更なる可能性として、UE106は、複数の無線通信プロトコル間で共用される1つ以上の無線機、及び単一の無線通信プロトコルによってのみ使用される1つ以上の無線機を含み得る。例えば、UE106は、LTE又は5G NR(又は、LTE、又は1xRTT、又はLTE、又はGSM)のいずれかを使用して通信するための共用無線機と、Wi-Fi及びBluetoothのそれぞれを使用して通信するための別個の無線機とを含み得る。他の構成も可能である。
図3-UEのブロック図
【0056】
図3は、いくつかの実施形態に係る、通信デバイス106の例示的な簡略化されたブロック図を示す。
図3の通信デバイスのブロック図は、可能な通信デバイスの単なる一例であることに留意されたい。実施形態によれば、通信デバイス106は、他のデバイスの中でもとりわけ、ユーザ機器(UE)デバイス、モバイルデバイス若しくは移動局、無線デバイス若しくは無線局、デスクトップコンピュータ若しくはコンピューティングデバイス、モバイルコンピューティングデバイス(例えば、ラップトップコンピュータ、ノートブックコンピュータ、又はポータブルコンピューティングデバイス)、タブレット、及び/又はデバイスの組み合わせであってもよい。図に示すように、通信デバイス106は、コア機能を実行するように構成された構成要素のセット300を含んでもよい。例えば、構成要素のこのセットは、様々な目的のための部分を含み得るシステムオンチップ(System On Chip、SOC)として実装されてもよい。代替として、構成要素のこのセット300は、様々な目的での別個の構成要素又は構成要素のグループとして実装されてもよい。構成要素のセット300は、通信デバイス106の様々な他の回路に(例えば、直接又は間接的に通信可能に)結合されてもよい。
【0057】
例えば、通信デバイス106は、(例えば、NANDフラッシュ310を含む)様々なタイプのメモリと、(例えば、コンピュータシステム、ドック、充電ステーション、マイクロフォン、カメラ、キーボードなどの入力デバイス、スピーカなどの出力デバイスなどに接続するための)コネクタI/F320などの入出力インタフェースと、通信デバイス106と一体化されてもよく又は通信デバイス106の外部にあってもよいディスプレイ360と、5G NR、LTE、GSMなどのためのセルラ通信回路330と、近中距離無線通信回路329(例えば、Bluetooth(登録商標)及びWLAN回路)と、を含み得る。いくつかの実施形態では、通信デバイス106は、例えばイーサネットのためのネットワークインタフェースカードなどの有線通信回路(図示せず)を含み得る。
【0058】
セルラ通信回路330は、図に示すように、アンテナ335及び336などの1つ以上のアンテナに(例えば、通信可能に、直接又は間接的に)結合し得る。近中距離無線通信回路329はまた、図に示すように、アンテナ337及び338などの1つ以上のアンテナに(例えば、通信可能に、直接又は間接的に)結合することができる。代替として、近中距離無線通信回路329は、アンテナ337及び338に(例えば、直接又は間接的に通信可能に)結合することに加えて又はこの代わりに、アンテナ335及び336に(例えば、直接又は間接的に通信可能に)結合していてもよい。近中距離無線通信回路329及び/又はセルラ通信回路330は、多重入出力(Multiple-Input Multiple Output)(MIMO)設定などにおける複数の空間ストリームを受信及び/又は送信するための複数の受信チェーン及び/又は複数の送信チェーンを含み得る。
【0059】
いくつかの実施形態では、以下に更に説明するように、セルラ通信回路330は、複数のRATのための(例えば、専用プロセッサ及び/若しくは無線機を含む、かつ/又は専用プロセッサ及び/若しくは無線機に通信可能に、直接若しくは間接的に結合されている)専用受信チェーン(例えば、LTEのための第1の受信チェーン、及び5G NRのための第2の受信チェーン)を含み得る。加えて、いくつかの実施形態では、セルラ通信回路330は、特定のRATに専用の無線機間で切り替えられ得る単一の送信チェーンを含んでもよい。例えば、第1の無線機は、第1のRAT、例えばLTEに専用であってもよく、専用受信チェーン、及び追加の無線機、例えば第2の無線機と共用される送信チェーンと通信してもよく、第2の無線機は、第2のRAT、例えば5G NRに専用であってもよく、専用受信チェーン及び共用される送信チェーンと通信してもよい。
【0060】
通信デバイス106はまた、1つ以上のユーザインタフェース要素を含む、及び/又は1つ以上のユーザインタフェース要素との使用のために構成され得る。ユーザインタフェース要素は、(タッチスクリーンディスプレイであってもよい)ディスプレイ360、(分離キーボードであってもよく、又はタッチスクリーンディスプレイの一部分として実装されてもよい)キーボード、マウス、マイクロフォン、及び/若しくはスピーカ、1つ以上のカメラ、1つ以上のボタン、並びに/又は情報をユーザに提供すること及び/又はユーザ入力を受信若しくは解釈することが可能である様々な他の要素のうちのいずれかなどの様々な要素のうちのいずれかを含んでもよい。
【0061】
通信デバイス106は、1つ以上のUICC(単数又は複数)(Universal Integrated Circuit Card、ユニバーサル集積回路カード(単数又は複数))カード345などの、SIM(Subscriber Identity Module、加入者識別モジュール)機能を含む1つ以上のスマートカード345を更に含んでもよい。
【0062】
図に示すように、SOC300は、通信デバイス106のためのプログラム命令を実行し得るプロセッサ(単数又は複数)302と、グラフィック処理を行って、表示信号をディスプレイ360に提供し得る表示回路304と、を含んでもよい。プロセッサ(単数又は複数)302は、メモリ管理ユニット(Memory Management Unit、MMU)340に結合されていてもよく、MMU340は、アドレスをプロセッサ(単数又は複数)302から受信し、これらのアドレスを、メモリ(例えば、メモリ306、読み出し専用メモリ(Read Only Memory、ROM)350、NANDフラッシュメモリ310)、並びに/又は、表示回路304、近距離無線通信回路229、セルラ通信回路330、コネクタI/F320、及び/若しくはディスプレイ360などの、他の回路若しくはデバイス内の位置に変換するように構成され得る。MMU340は、メモリ保護及びページテーブル変換又はセットアップを実行するように構成されていてもよい。いくつかの実施形態では、MMU340は、プロセッサ(単数又は複数)302の一部分として含まれていてもよい。
【0063】
上記のように、通信デバイス106は、無線及び/又は有線通信回路を使用して通信するように構成され得る。通信デバイス106は、第1のRATに従って動作する第1のネットワークノードに接続する(attach)要求を送信し、無線デバイスが第1のネットワークノード及び第2のRATに従って動作する第2のネットワークノードとの実質的に同時接続を維持することが可能であるという指示を送信する、ように構成され得る。無線デバイスはまた、第2のネットワークノードに接続する(attach)ための要求を送信するように構成され得る。要求は、無線デバイスが第1のネットワークノード及び第2のネットワークノードとの実質的に同時接続を維持することが可能であるという指示を含んでもよい。更に、無線デバイスは、第1のネットワークノード及び第2のネットワークノードとのデュアルコネクティビティが確立されたという指示を受信するように構成されてもよい。
【0064】
本明細書に記載されているように、通信デバイス106は、NSA NR動作のためのULデータを時分割多重化するための上記の特徴を実装するためのハードウェア及びソフトウェア構成要素を含むことができる。通信デバイス106のプロセッサ302は、例えば、メモリ媒体(例えば、非一時的コンピュータ可読メモリ媒体)に記憶されたプログラム命令を実行することによって、本明細書に記載の特徴のうちの一部又は全部を実行するように構成され得る。代替として(又は加えて)、プロセッサ302は、フィールドプログラム可能ゲートアレイFPGAなどのプログラム可能ハードウェア要素として、又は特定用途向け集積回路ASICとして構成されていてもよい。代替として(又は加えて)、通信デバイス106のプロセッサ302は、他の構成要素300、304、306、310、320、329、330、340、345、350、360のうちの任意の1つ以上と共に、本明細書に記載の特徴のうちの一部又は全部を実装するように構成され得る。
【0065】
加えて、本明細書に記載されているように、プロセッサ302は、1つ以上の処理要素を含んでもよい。したがって、プロセッサ302は、プロセッサ302の機能を実行するように構成されている1つ以上の集積回路(Integrated Circuit、IC)を含み得る。加えて、集積回路の各々は、プロセッサ(複数可)302の機能を実行するように構成されている回路(例えば、第1の回路、第2の回路など)を含んでもよい。
【0066】
更に、本明細書に記載されているように、セルラ通信回路330及び近距離無線通信回路329はそれぞれ、1つ以上の処理要素を含むことができる。換言すれば、1つ以上の処理要素は、セルラ通信回路330内に含められてもよく、同様に、1つ以上の処理要素は、近距離無線通信回路329内に含まれ得る。したがって、セルラ通信回路330は、セルラ通信回路330の機能を実行するように構成された1つ以上の集積回路(IC)を含んでもよい。加えて、各集積回路は、セルラ通信回路230の機能を実行するように構成された回路(例えば、第1の回路、第2の回路など)を含んでもよい。同様に、近距離無線通信回路329は、近距離無線通信回路32の機能を実行するように構成された1つ以上のICを含んでもよい。加えて、各集積回路は、近距離無線通信回路329の機能を実行するように構成された回路(例えば、第1の回路、第2の回路など)を含んでもよい。
図4-基地局のブロック図
【0067】
図4は、いくつかの実施形態に係る、基地局102の例示的なブロック図を示す。
図4の基地局は、可能な基地局の単なる一例に過ぎないことに留意されたい。図示するように、基地局102は、基地局102のためのプログラム命令を実行し得るプロセッサ(単数又は複数)404を含む。プロセッサ(単数又は複数)404はまた、メモリ管理ユニット(MMU)440に結合されていてもよく、このユニットは、プロセッサ(単数又は複数)404からアドレスを受信して、それらのアドレスをメモリ(例えば、メモリ460及び読み出し専用メモリ(ROM)450)内の位置、又は他の回路若しくはデバイスに変換するように構成されていてもよい。
【0068】
基地局102は、少なくとも1つのネットワークポート470を含んでもよい。ネットワークポート470は、電話網に結合し、UEデバイス106などの複数のデバイスに、上記
図1及び
図2に説明するような電話網へのアクセスを提供するように構成されていてもよい。
【0069】
ネットワークポート470(若しくは追加のネットワークポート)はまた、又は代替として、例えば、セルラサービスプロバイダのコアネットワークのセルラネットワークに結合するように構成されていてもよい。コアネットワークは、モビリティ関連サービス及び/又は他のサービスを、UEデバイス106などの複数のデバイスに提供し得る。いくつかの事例では、ネットワークポート470はコアネットワークを介して電話網に結合してもよく、かつ/又は、コアネットワークが電話網を提供してもよい(例えば、セルラサービスプロバイダのサービス対象である他のUEデバイス間に)。
【0070】
いくつかの実施形態では、基地局102は、次世代基地局、例えば、5G新無線(5G NR)基地局、又は「gNB」であってもよい。このような実施形態では、基地局102は、従来型進化型パケットコア(EPC)ネットワーク及び/又はNRコア(NRC)ネットワークに接続されてもよい。加えて、基地局102は、5G NRセルと見なされてもよく、1つ以上の遷移及び受信ポイント(TRP)を含んでもよい。加えて、5G NRに従って動作することが可能であるUEは、1つ以上のgNB内の1つ以上のTRPに接続されてもよい。
【0071】
基地局102は、少なくとも1つのアンテナ434、可能な場合、複数のアンテナを含んでもよい。少なくとも1つのアンテナ434は、無線送受信機として動作するように構成されてもよく、無線機430を介してUEデバイス106と通信するように更に構成されてもよい。アンテナ434は、通信チェーン432を介して無線機430と通信する。通信チェーン432は、受信チェーン、送信チェーン、又はその両方であってもよい。無線機430は、5G NR、LTE、LTE-A、GSM、UMTS、CDMA2000、Wi-Fiなどを含むがこれらには限定されない様々な無線通信規格を介して通信するように構成され得る。
【0072】
基地局102は、複数の無線通信規格を使用して無線通信するように構成することができる。場合によっては、基地局102は、複数の無線機を含むことができ、複数の無線機は、基地局102が複数の無線通信技術に従って通信することを可能にすることができる。例えば、1つの可能性として、基地局102は、LTEに従って通信を実行するためのLTE無線機、並びに5G NRに従って通信を実行するための5G NR無線機を含んでもよい。このような場合、基地局102は、LTE基地局及び5G NR基地局の両方として動作することが可能であってもよい。別の可能性として、基地局102は、マルチモード無線機を含んでもよく、マルチモード無線機は、複数の無線通信技術(例えば、5G NR及びWi-Fi、LTE及びWi-Fi、LTE及びUMTS、LTE及びCDMA2000、UMTS及びGSMなど)のうちのいずれかに従って、通信を実行することが可能である。
【0073】
本明細書に以下に更に説明するように、BS102は、本明細書に記載の特徴を実装する、又はそれらの実装をサポートするためのハードウェア及びソフトウェア構成要素を含むことができる。基地局102のプロセッサ404は、例えば、メモリ媒体(例えば、非一時的コンピュータ可読メモリ媒体)に記憶されたプログラム命令を実行することによって、本明細書に記載の方法のうちの一部又は全部を実装する又はこれらの実装をサポートするように構成され得る。あるいは、プロセッサ404は、FPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)などのプログラム可能なハードウェア要素として、又はASIC(特定用途向け集積回路)として、又はそれらの組み合わせとして構成されていてもよい。代替として(又は加えて)、BS102のプロセッサ404は、他の構成要素430、432、434、440、450、460、470のうちの1つ以上と共に、本明細書に記載の特徴のうちの一部又は全てを実行する又はこれらの実行をサポートするように構成され得る。
【0074】
加えて、本明細書に記載されているように、プロセッサ(単数又は複数)404は、1つ以上の処理要素から構成されてもよい。換言すれば、1つ以上の処理要素は、プロセッサ(単数又は複数)404内に含まれ得る。したがって、プロセッサ(単数又は複数)404は、プロセッサ(単数又は複数)404の機能を実行するように構成されている1つ以上の集積回路(IC)を含むことができる。加えて、各集積回路は、プロセッサ(単数又は複数)404の機能を実行するように構成されている回路(例えば、第1の回路、第2の回路など)を含むことができる。
【0075】
更に、本明細書に記載されているように、無線機430は、1つ以上の処理要素から構成されてもよい。換言すれば、1つ以上の処理要素は、無線機430内に含まれ得る。したがって、無線機430は、無線機430の機能を実行するように構成されている1つ以上の集積回路(IC)を含むことができる。加えて、各集積回路は、無線機430の機能を実行するように構成されている回路(例えば、第1の回路、第2の回路など)を含んでもよい。
図5:セルラ通信回路のブロック図
【0076】
図5は、いくつかの実施形態に係る、セルラ通信回路の例示的な簡略化されたブロック図を示す。
図5のセルラ通信回路のブロック図は、考えられるセルラ通信回路の一例に過ぎないことに留意されたい。実施形態によれば、セルラ通信回路330は、上記の通信デバイス106などの通信デバイス内に含まれてもよい。上記のように、通信デバイス106は、他のデバイスの中でもとりわけ、ユーザ機器(UE)デバイス、モバイルデバイス若しくは移動局、無線デバイス若しくは無線基地局、デスクトップコンピュータ若しくはコンピューティングデバイス、モバイルコンピューティングデバイス(例えば、ラップトップ、ノートブック、若しくはポータブルコンピューティングデバイス)、タブレット、及び/又はデバイスの組み合わせであってもよい。
【0077】
セルラ通信回路330は、(
図3に)示すように、アンテナ335a、335b及び336などの1つ以上のアンテナに、(例えば、通信可能に、直接的又は間接的に)結合することができる。いくつかの実施形態では、セルラ通信回路330は、複数のRATのための(例えば、専用プロセッサ及び/若しくは無線機を含む、かつ/又は専用プロセッサ及び/若しくは無線機に通信可能に、直接若しくは間接的に結合されている)専用受信チェーン(例えば、LTEのための第1の受信チェーン、及び5G NRのための第2の受信チェーン)を含み得る。例えば、
図5に示すように、セルラ通信回路330は、モデム510及びモデム520を含んでもよい。モデム510は、第1のRAT、例えば、LTE又はLTE-Aなどに従った通信のために構成されてもよく、モデム520は、第2のRAT、例えば、5G NRなどに従った通信のために構成され得る。
【0078】
図に示すように、モデム510は、1つ以上のプロセッサ512、及びプロセッサ512と通信するメモリ516を含み得る。モデム510は、無線周波数(Radio Frequency、RF)フロントエンド530と通信してもよい。RFフロントエンド530は、無線信号を送信及び受信する回路を含んでもよい。例えば、RFフロントエンド530は、受信回路(receive circuitry、RX)532及び送信回路(transmit circuitry、TX)534を含み得る。いくつかの実施形態では、受信回路532は、アンテナ335aを介して無線信号を受信するための回路を含み得る下りリンク(downlink、DL)フロントエンド550と通信してもよい。
【0079】
類似して、モデム520は、1つ以上のプロセッサ522、及びプロセッサ522と通信するメモリ526を含み得る。モデム520は、RFフロントエンド540と通信してもよい。RFフロントエンド540は、無線信号を送信及び受信するための回路を含むことができる。例えば、RFフロントエンド540は、受信回路542及び送信回路544を含み得る。いくつかの実施形態では、受信回路542は、アンテナ335bを介して無線信号を受信するための回路を含み得るDLフロントエンド560と通信してもよい。
【0080】
いくつかの実施形態では、スイッチ570は、送信回路534をアップリンク(uplink、UL)フロントエンド572に結合し得る。加えて、スイッチ570は、送信回路544をULフロントエンド572に結合し得る。ULフロントエンド572は、アンテナ336を介して無線信号を送信するための回路を含み得る。したがって、セルラ通信回路330が(例えば、モデム510を介してサポートされるように)第1のRATに従って送信するための命令を受信したときに、スイッチ570は、モデム510が第1のRATに従って信号を(例えば、送信回路534及びULフロントエンド572を含む送信チェーンを介して)送信することを可能にする第1の状態に切り替えられてもよい。類似して、セルラ通信回路330が(例えば、モデム520を介してサポートされるように)第2のRATに従って送信するための命令を受信したときに、スイッチ570は、モデム520が第2のRATに従って信号を(例えば、送信回路544及びULフロントエンド572を含む送信チェーンを介して)送信することを可能にする第2の状態に切り替えられてもよい。
【0081】
いくつかの実施形態では、セルラ通信回路330は、第1のシステム帯域幅で動作する第1のセルとの第1の無線リンクを、第1の無線アクセス技術(RAT)に従って確立し、第2のシステム帯域幅で動作する第2のセルとの第2の無線リンクを、第2の無線アクセス技術(RAT)に従って確立する、ように構成されてもよい。更に、セルラ通信回路330は、セルラ通信回路330が第1のRAT及び第2のRATの両方に従ってスケジューリングされたアップリンク活動を有するかどうか判定し、アップリンク活動が第1のRAT及び第2のRATの両方に従ってスケジューリングされている場合、第1のRATのためのアップリンクデータ及び第2のRATのためのアップリンクデータを時分割多重化(Time Division Multiplexing、TDM)することによって第1のRAT及び第2のRATの両方についてのアップリンク活動を実行する、ように構成され得る。いくつかの実施形態では、アップリンク活動が第1のRAT及び第2のRATの両方に従ってスケジューリングされている場合、第1のRATのためのアップリンクデータ及び第2のRATのためのアップリンクデータを時分割多重化(TDM)することによって第1のRAT及び第2のRATの両方についてのアップリンク活動を実行するために、セルラ通信回路330は、第1のRATに従った送信のための第1のULサブフレームの割り当て、及び第2のRATに従った送信のための第2のULサブフレームの割り当てを受信するように構成され得る。いくつかの実施形態では、アップリンクデータのTDMは、セルラ通信回路330の物理層において実行されてもよい。いくつかの実施形態では、セルラ通信回路330は、第1又は第2のRATのうちの1つに従った制御シグナリングのためのULサブフレームのそれぞれの一部分の割り当てを受信するように更に構成され得る。
【0082】
本明細書に説明するように、モデム510は、上記の特徴を実装するための、又はNSA NR動作のためにULデータを時分割多重化するためのハードウェア及びソフトウェア構成要素、並びに本明細書に記載の様々な他の技法を含むことができる。プロセッサ512は、例えば、メモリ媒体(例えば、非一時的コンピュータ可読メモリ媒体)に記憶されたプログラム命令を実行することによって、本明細書に記載の特徴の一部分又は全てを実装するように構成されてもよい。代替として(又は、加えて)、プロセッサ512は、FPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)などのプログラム可能なハードウェア要素として、又はASIC(特定用途向け集積回路)として構成されてもよい。代替として(又は加えて)、プロセッサ512は、他の構成要素530、532、534、550、570、572、335、及び336のうちの任意の1つ以上と共に、本明細書に記載の特徴のうちの一部分又は全てを実装するように構成されてもよい。
【0083】
加えて、本明細書で説明するように、プロセッサ512は、1つ以上の処理要素を含んでもよい。よって、プロセッサ512は、プロセッサ512の機能を実行するように構成されている1つ以上の集積回路(IC)を含んでもよい。加えて、各集積回路は、プロセッサ512の機能を実行するように構成されている回路(例えば、第1の回路、第2の回路など)を含んでもよい。
【0084】
本明細書に記載されているように、モデム520は、NSA NR動作のためのULデータを時分割多重化するための上記の特徴を実装するためのハードウェア及びソフトウェア構成要素、並びに本明細書に記載の様々な他の技法を含むことができる。プロセッサ522は、例えば、メモリ媒体(例えば、非一時的コンピュータ可読メモリ媒体)に記憶されたプログラム命令を実行することによって、本明細書に記載の特徴のうちの一部又は全部を実装するように構成することができる。代替として(又は加えて)、プロセッサ522は、FPGA(フィールドプログラム可能ゲートアレイ)などのプログラム可能ハードウェア要素として、又はASIC(特定用途向け集積回路)として構成され得る。代替として(又は加えて)、プロセッサ522は、他の構成要素540、542、544、550、570、572、335、及び336のうちの1つ以上と共に、本明細書に記載の特徴のうちの一部又は全部を実装するように構成され得る。
【0085】
加えて、本明細書に記載されているように、プロセッサ522は、1つ以上の処理要素を含み得る。したがって、プロセッサ522は、プロセッサ522の機能を実行するように構成された1つ以上の集積回路(IC)を含んでもよい。加えて、各集積回路は、プロセッサ522の機能を実行するように構成された回路(例えば、第1の回路、第2の回路など)を含んでもよい。
LTEとの5G NRの非独立型(Non-standalone)(NSA)動作
【0086】
いくつかの実装態様では、第5世代(fifth generation、5G)無線通信は初期に、現在の無線通信規格(例えば、LTE)と同時に展開される。例えば、LTEと5G新無線(5G NR又はNR)との間の二重接続性は、NRの初期展開の一部として規定されている。したがって、
図6A~Bに示すように、進化型パケットコア(EPC)ネットワーク600は、現在のLTE基地局(例えば、eNB602)とそのまま通信を続けることができる。加えて、eNB602は、5G NR基地局(例えば、gNB604)と通信していてもよく、EPCネットワーク600とgNB604との間でデータを渡すことができる。したがって、EPCネットワーク600は使用(又は、再使用)することができ、そしてgNB604は、UEに対する追加の能力(例えば、UEに増大したダウンリンクスループットを提供する)として機能することができる。言い換えれば、LTEを制御プレーンシグナリングに使用し、NRをユーザプレーンシグナリングに使用することができる。したがって、LTEを用いて、ネットワークへの接続を確立することができ、NRをデータサービスに使用することができる。
【0087】
図6Bは、eNB602及びgNB604についての提案されたプロトコルスタックの例を示す。図に示すように、eNB602は、無線リンク制御(radio link control、RLC)レイヤ622a~bとインタフェースする媒体アクセス制御(medium access control、MAC)レイヤ632を含み得る。RLCレイヤ622aは、パケットデータコンバージェンスプロトコル(packet data convergence protocol、PDCP)レイヤ612aとインタフェースしてもよく、RLCレイヤ622bは、PDCPレイヤ612bとインタフェースしてもよい。LTE-Advanced Release 12において指定されるようなデュアルコネクティビティと同様に、PDCPレイヤ612aは、マスタセルグループ(master cell group、MCG)ベアラを介してEPCネットワーク600にインタフェースしてもよく、PDCPレイヤ612bは、分割ベアラを介してEPCネットワーク600とインタフェースしてもよい。
【0088】
加えて、図に示すように、gNB604は、RLCレイヤ624a~bとインタフェースするMACレイヤ634を含んでもよい。RLCレイヤ624aは、eNB602とgNB604との間の情報交換及び/又は調整(例えば、UEのスケジューリング)のためのX2インタフェースを介して、eNB602のPDCPレイヤ622bとインタフェースしてもよい。加えて、RLCレイヤ624bは、PDCPレイヤ614とインタフェースしてもよい。LTE-Advancedリリース12に指定するような二重接続性と同様に、PDCPレイヤ614は、セカンダリセルグループ(secondary cell group、SCG)ベアラを介してEPCネットワーク600とインタフェースしてもよい。したがって、eNB602は、マスタノード(master node、MeNB)と見なされてもよく、gNB604は、セカンダリノード(secondary node、SgNB)と見なされてもよい。いくつかのシナリオでは、UEには、MeNBとSgNBの両方への接続を維持することが必要とされる場合がある。そのようなシナリオでは、EPCへの無線リソース制御(RRC)接続を維持するためにMeNBが使用されてもよく、能力(例えば、追加のダウンリンク及び/又はアップリンクスループット)のためにSgNBが使用されてもよい。
基準信号
【0089】
ユーザ機器(UE)などの無線デバイスは、1つ以上のセルラ基地局によって提供される基準信号(RS)の使用を含む様々なタスクを実行するように構成され得る。例えば、無線デバイスによる初期アクセス及びビーム測定は、無線デバイスの通信範囲内の1つ以上のセルラ基地局によって提供される1つ以上のセルによって提供される同期信号ブロック(SSB)に少なくとも部分的に基づいて実行され得る。セルラ通信システムにおいて一般に提供される別のタイプの基準信号は、チャネル状態情報(CSI)RSを含み得る。様々なタイプのCSI-RSが、様々な可能性の中でもとりわけ、トラッキング(例えば、時間及び周波数オフセットトラッキング)、ビーム管理(例えば、アップリンク及び/又はダウンリンク通信のために使用すべき1つ以上のビームを決定することを支援するように構成された繰り返しを伴う)、及び/又はチャネル測定(例えば、ダウンリンクチャネルの品質を測定し、この品質測定に関係する情報を基地局に報告するためにリソースセットにおいて構成されたCSI-RS)のために提供され得る。例えば、CSI取得のためのCSI-RSの場合、UEは、チャネル測定を周期的に実行し、チャネル状態情報(CSI)をBSに定期的に送信することができる。基地局は次いで、このチャネル状態情報を受信及び使用して、無線デバイスとの通信中の様々なパラメータの調整を決定することができる。特に、BSは、受信したチャネル状態情報を使用して、ダウンリンク伝送のコード化を調整して、ダウンリンクチャネル品質を改善することができる。
【0090】
多くのセルラ通信システムでは、基地局は、SSB及び/又はCSI-RSなど、いくつか又は全てのそのような基準信号(又はパイロット信号)を周期的に送信することができる。いくつかの事例では、非周期的チャネル状態情報基準信号(AP-CSI-RS)などの(例えば、非周期的CSI報告のための)非周期的基準信号が、同じく又は代替的に提供され得る。
【0091】
詳細な例として、3GPP NRセルラ通信規格では、少なくともいくつかの実施形態によれば、CSI取得のためのCSI-RSに基づいてUEからフィードバックされるチャネル状態情報は、チャネル品質インジケータ(CQI)、プリコーディング行列インジケータ(PMI)、ランクインジケータ(RI)、CSI-RSリソースインジケータ(CRI)、SSBRI(SS/PBCHリソースブロックインジケータ)、及びレイヤインジケータ(LI)のうちの1つ以上を含み得る。
【0092】
チャネル品質情報は、例えば、基地局がデータを送信するときにどの変調及びコーディング方式(MCS)を使用するべきかについてガイダンスを提供するために、リンク適応のために基地局に提供され得る。例えば、基地局とUEとの間のダウンリンクチャネル通信品質が高いと決定されるとき、UEは、高いCQI値をフィードバックすることができ、それにより、基地局は、比較的高い変調次数及び/又は低いチャネルコーディングレートを使用してデータを送信することができる。別の例として、基地局とUEとの間のダウンリンクチャネル通信品質が低いと決定されるとき、UEは、低いCQI値をフィードバックすることができ、それにより、基地局は、比較的低い変調次数及び/又は高いチャネルコーディングレートを使用してデータを送信することができる。
【0093】
プリコーディング行列インジケータ(PMI)フィードバックは、基地局がどのMIMOプリコーディング方式を使用するべきかどうか、を示すために基地局に提供され得る好ましいプリコーディング行列情報を含み得る。言い換えれば、UEは、チャネル上の受信パイロット信号に基づいて、基地局とUEとの間のダウンリンクMIMOチャネルの品質を測定し得、PMIフィードバックを通じて、どのMIMOプリコーディングが基地局によって適用されることが望まれるかを推奨し得る。いくつかのセルラシステムでは、PMI構成は、線形MIMOプリコーディングを提供する行列形式で表現される。基地局及びUEは、複数のプリコーディング行列から構成されるコードブックを共有し得、コードブック内の各MIMOプリコーディング行列は、固有のインデックスを有し得る。したがって、UEによってフィードバックされるチャネル状態情報の一部として、PMIは、コードブック内の最も好ましいMIMOプリコーディング行列(複数可)に対応するインデックス(又は場合によっては複数のインデックス)を含み得る。これにより、UEはフィードバック情報の量を最小限に抑えることができる。したがって、PMIは、少なくともいくつかの実施形態によれば、コードブックからのどのプリコーディング行列がUEへの送信に使用されるべきであるかを示すことができる。
【0094】
ランクインジケータ情報(RIフィードバック)は、例えば、基地局及びUEが、空間多重化によるマルチレイヤ送信を可能にし得る複数のアンテナを有している場合に、UEが、チャネルによってサポートされ得ると判定した送信レイヤの数を示し得る。RI及びPMIは集合的に、例えば、送信レイヤの数に応じて、どのプリコーディングがどのレイヤに適用される必要があるかを、基地局が知ることを可能にし得る。
【0095】
いくつかのセルラシステムでは、PMIコードブックは、送信層の数に応じて定義される。言い換えれば、Rレイヤ送信について、N個のNt×R行列が定義され得る(例えば、Rは、レイヤの数を表し、Ntは、送信機アンテナポートの数を表し、Nは、コードブックのサイズを表す)。そのようなシナリオでは、送信レイヤ(R)の数は、プリコーディング行列(Nt×R行列)のランク値に適合することができ、したがって、このコンテキストでは、Rは、「ランクインジケータ(RI)」と呼ばれることができる。
【0096】
したがって、チャネル状態情報は、割り当てられたランク(例えば、ランクインジケータつまりRI)を含み得る。例えば、BSと通信するMIMO対応UEは、4つの受信機チェーンを含み得、例えば、4つのアンテナを含み得る。BSはまた、MIMO通信(例えば、4×4MIMO)を可能にするための4つ以上のアンテナを含み得る。したがって、UEは、BSから最大4つ(又はそれより多)の信号(例えば、層)を同時に受信することが可能であり得る。アンテナマッピングへの層が適用されてもよく、例えば、各層は、任意の数のアンテナポート(例えば、アンテナ)にマッピングされてもよい。各アンテナポートは、1つ以上の層と関連付けられた情報を送信及び/又は受信することができる。ランクは、複数のビットを含むことができ、BSが次の時間期間(例えば、今後の送信時間間隔又はTTI中)でUEに送信することができる信号の数を示し得る。例えば、ランク4の指示は、BSがUEに4信号を送信することを示し得る。1つの可能性として、RIは、長さが2ビット(例えば、2ビットが4つの異なるランク値を区別するのに十分であるため)であり得る。様々な実施形態によれば、(例えば、UE又はBSのいずれか又は両方における)アンテナの他の数及び/若しくは構成、並びに/又はデータレイヤの他の数も可能であることに留意されたい。
高速単一周波数ネットワーク(SFN)のための構成及びデフォルトビーム決定
【0097】
無線デバイスの使用が一般的に増加するにつれて、無線デバイスは、ますます広範囲のコンテキストにおいて使用されている。1つのそのようなますます広くなる使用範囲は、無線デバイスの移動速度を含み得る。ユーザは、様々な可能性の中でもとりわけ、静止しているとき、歩行者移動速度で、自動車内で、及び高速列車などの更に高速の輸送形態にいる間に、自分の無線デバイスを時々利用することがある。無線デバイスの移動速度は、無線デバイスの動作に様々な影響を及ぼす可能性がある。例えば、高速で移動する無線デバイスは、より低速で移動する無線デバイスよりも頻繁に1つのセルから別のセルに移動することがあり、セル間のそのような各移行は、より短縮されたタイムラインに従って進行することがある。無線デバイスが、現在どの速度で移動しているかを十分な精度で決定することができる場合、それに応じて、無線デバイスの移動速度に従って無線デバイスのいくつかの挙動を修正して、ユーザエクスペリエンスを潜在的に改善し、電力消費を低減し、及び/又は場合によっては改善された動作特性を提供することが可能であり得る。
【0098】
高速列車(HST)は、世界の多くの地域において重要な輸送手段となっている。更に、旅行者は、これらの高速移動中に無線デバイス(例えば、携帯電話)を頻繁に利用し、したがって、これは、ユーザ機器(UE)及びネットワーク事業者にとって特に興味深いシナリオである。1つのHSTシナリオとして、UE(したがってHST)が移動中であるとき、それは、2つの送受信ポイント(TRP)の間を移動し得る。したがってUEは、1つのTRPからの非常に高い正のドップラーシフトと、他のTRPからの非常に高い負のドップラーシフトとを観測し得る。結果として、複合チャネルは急速に(例えば、2kHz以上のオーダーで)変化し得る。複合チャネルのこの変化は、チャネル能力を潜在的に低減し得、及び/又はUEが正確なチャネル推定を実行することを困難にし得る。1つの潜在的な解決策(HST-SFN方式1)として、UEは、チャネル推定手順においてUEを支援するために、2つの別個のドップラーシフト(各TRPから1つ)を推定するように構成され得る。追加又は代替として、ネットワークは、ドップラーシフトを事前補償するように構成され得る(事前補償を伴うHST-SFN)。したがって、NWは、当該事前補償を提供することができる前に、ドップラーシフトを知る必要があり得る。
【0099】
いくつかの実施形態では、メディアアクセス制御-制御要素(MAC-CE)が、制御リソースセット(CORESET)のための2つの送信構成インジケータ(TCI)状態を構成するために使用され得る。更に、トラッキング基準信号(TRS)は、TRP固有又は非SFN方式で送信され得る。追加又は代替として、TRPからの復調基準信号(DM-RS)及び物理ダウンリンク制御チャネル/物理ダウンリンク共有チャネル(PDCCH/PDSCH)送信は、SFN方式で送信され得る。したがって、CORESET TCI構成並びにPDSCH及びCSI-RSのためのデフォルトビームの決定は、HST-SFN構成及びデフォルトビーム設計の改善に関する関心領域である。
【0100】
いくつかの実施形態によれば、ネットワーク(例えば、基地局)は、ドップラーシフト測定値又は1つ以上の制御リソースセット(CORESET)TCI構成能力の指示を含む第1のシグナリングをユーザ機器(UE)から受信することができる。例えば、UEは、1つのTCI状態を有するCORESETをサポートするか、又は2つのTCI状態を有するCORESETをサポートするかを示すことができる。追加又は代替として、いくつかの実施形態によれば、UEは、1つ及び/又は2つのTCI状態を有するCORESETの混合構成をサポートすることを示すことができる。したがって、ネットワークは、指示に基づいて、UEがネットワークの複数のTRP(その間を移動している可能性がある)とより効率的に通信することができるように、UEを構成する1つ以上のCORESET TCI状態を決定することができる。例えば、ネットワークは、UEが複数のTRPと通信する、又はそのチャネル測定を実行するためのより効率的な方法を可能にするために、コンポーネントキャリア(CC)の同じアクティブ帯域幅部分(BWP)内の全てのCORESETが単一のTCI状態を有するように構成すべきであると決定してもよい。追加又は代替として、ネットワークは、2つのTCI状態を有するように、CCの同じアクティブBWP内の全てのCORESETを構成すべきであると決定し得る。いくつかの実施形態によれば、BS(例えば、ネットワーク)は、1つのTCI状態を有するいくつかのCORESETと、2つのTCI状態を有する(CCの同じアクティブなBWP内の)他の/追加のCORESETとを構成することができる。
【0101】
いくつかの実施形態では、ネットワークは、1つ以上のTCI状態を有する1つ以上のCORESETを構成するために、シグナリングをUEに送信し得る。いくつかの実施形態によれば、シグナリングは、メディアアクセス制御-制御要素(MAC-CE)シグナリングを含み得る。例えば、MAC-CEは、HSTのためのPDCCH信頼性強化を提供する方法として、1つ又は2つのTCI状態を有する各CORESETを構成することが可能であり得る。いくつかの実施形態では、コンポーネントキャリア(CC)内の同じアクティブ帯域幅部分(BWP)内の異なるCORESETに対して、ネットワーク(NW)は、CC内の同じアクティブBWP内の全てのCORESETを、全てが2つのTCI状態を有するか、又は全てが単一のTCI状態を有するように構成することができる。追加又は代替として、ネットワークは、1つのTCI状態を有するいくつかのCORESETと、2つのTCI状態を有するCC内の同じアクティブBWP内の他のCORESETとを構成することができる。いくつかの実施形態では、UEは、UEが、1つのTCI状態を有するいくつかのCORESET及び2つのTCI状態を有する他のCORESETの混合構成をサポートするか否かに関する能力を報告することが可能であり得る。
【0102】
いくつかの実施形態によれば、同じBWPにおいて、1つ以上のCORESETが1つのTCI状態で構成され、1つ以上の追加のCORESETが2つのTCI状態で構成される場合、USS(UE固有探索空間)に関連付けられたCORESETは、同じ方式で構成されることが要求され得る。例えば、いくつかの実施形態では、CORESETは、それらが全て単一TRP方式であるように構成され得る(例えば、単一TCI状態で構成される)。追加又は代替として、CORESETは、それらが全てHST-SFN方式であるように構成され得る(例えば、2つのTCI状態で構成される)。したがって、HST-SFN方式で構成される場合、同一のHST-SFN方式で更に構成されてもよい。言い換えれば、CORESETは全て、HST-SFN方式1又は事前補償を伴うHST-SFNをサポートするように構成されてもよい。
【0103】
いくつかの実施形態によれば、同じBWPにおいて、1つ以上のCORESETが1つのTCI状態で構成され、1つ以上の追加のCORESETが2つのTCI状態で構成される場合、USSに関連付けられたCORESETは2つのTCI状態で構成され、CSS(共通探索空間)に関連付けられたCORESETは1つのTCI状態で構成されてもよい。更に、CSSは、SIB1監視のためのタイプ0-PDCCH CSSセット、他のSI監視のためのタイプ0A-PDCCH CSSセット、他のRACH監視のためのタイプ1-PDCCH CSSセット、他のページング監視のためのタイプ2-PDCCH CSSセット、又は特殊なDCI 2_x監視のためのタイプ3-PDCCH CSSセットなど、1つ又は複数のPDCCH CSSセットを利用することを伴い得る。
【0104】
更なる実施形態によれば、同じCORESETが異なる探索空間において構成されるとき、同じTCI構成が、異なる探索空間における同じCORESETのために利用され得る。追加又は代替として、いくつかの実施形態によれば、異なるTCI状態が、異なる探索空間内の同じCORESETに対して構成され得る。例えば、CORESETは、1つの探索空間において1つのTCI状態を有することができ、したがって、同じCORESETが、異なる探索空間において構成されるとき、2つのTCI状態を有することができる。いくつかの実施形態では、UEは、1つのTCI状態を有するいくつかのCORESETと2つのTCI状態を有する他のCORESETとの混合構成をUEがサポートするか否かに関する1つ以上の能力を報告し得る。
【0105】
いくつかの実施形態によれば、UEは、ネットワークの基地局(BS)から、ネットワークの複数のTRP(例えば、UEが高速で移動している可能性があるTRP)との通信のためにUEが利用する1つ以上の送信構成インジケータ(TCI)状態構成を示すシグナリングを受信することができる。例えば、UEは、それが1つのTCI状態を有するCORESETをサポートするか、又は2つのTCI状態を有するCORESETをサポートするかを基地局に事前に示していてもよい。追加又は代替として、いくつかの実施形態によれば、UEは、1つ及び/又は2つのTCI状態を有するCORESETの混合構成をサポートすることを示していてもよい。したがって、BSは、コンポーネントキャリア(CC)の同じアクティブ帯域幅部分(BWP)内の全てのCORESETが単一のTCI状態を有するように構成すべきであると決定することができる。追加又は代替として、ネットワークは、2つのTCI状態を有するように、CCの同じアクティブBWP内の全てのCORESETを構成すべきであると決定し得る。いくつかの実施形態によれば、BS(例えば、ネットワーク)は、1つのTCI状態を有するいくつかのCORESETと、2つのTCI状態を有する(CCの同じアクティブなBWP内の)他の/追加のCORESETとを構成することができる。したがって、BSは、UEを構成するための1つ以上の決定された送信構成インジケータ(TCI)状態構成を示すシグナリングをUEに送信し得る。
【0106】
したがって、UEは、指示に基づいて、複数のTRPと相互作用する際に使用する1つ以上のデフォルトビームを選択し得る。例えば、UEは、1つ以上のTRPのサンプルバッファリングを実行するためにデフォルトビームを利用し得る。いくつかの実施形態では、高速SFNが物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)をサポートするように構成されていないが、物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)をサポートするように構成されているとき、いくつかの実施形態によれば、PDSCHを使用して後続の通信を実行するために1つ以上のデフォルトビームが選択され得る。例えば、NWがDCIにおいてをTCIを構成しない第1のシナリオと、第2のシナリオは、NWがDCIにおいてTCIを構成するが、DL DCIの受信と対応するPDSCHとの間の時間オフセットが指定されたパラメータtimeDurationForQCL未満であることを含み得る。したがって、いくつかの実施形態によれば、PDSCHデフォルトビームは、(PDSCH受信のためのアクティブ化されたTCIコードポイントの中で)2つのTCI状態を含む最も低いインデックスを有するTCIコードポイントによって決定され得る。追加又は代替として、PDSCHデフォルトビームは、UEがPDCCHを監視する最新のスロット内の最も低いIDを有するCORESETによって決定され得る。いくつかの実施形態によれば、PDSCHデフォルトビームは、(PDSCH受信のためのアクティブ化されたTCIコードポイントの中で)1つのTCI状態を含む最も低いインデックスを有するTCIコードポイントによって決定され得る。いくつかの実施形態では、PDSCHデフォルトビームは、UEがPDCCHを監視する最新のスロット内の最も低いID及び(存在する場合)2番目に低いIDを有するCORESETによって決定され得る。
【0107】
いくつかの実施形態によれば、UEは、複数のTRPを用いてPDCCH及び/又はPDSCHにおいて1つ以上の送信及び/又は受信を実行する際に、選択された1つ以上のデフォルトビームを使用することができる。例えば、UEは、サポートされるPDSCHの利用を通じて複数のTRP(例えば、ネットワーク)との通信を実行し得る。追加又は代替として、UEは、複数のTRPの非周期的チャネル状態情報基準信号(AP-CSI-RS)に関係するチャネル推定を実行するために、選択された1つ以上のデフォルトビームを利用し得る。言い換えれば、UEは、選択されたデフォルトビームを利用してネットワークと通信することができる。
追加の情報
【0108】
いくつかの実施形態では、HST-SFNがPDCCH及びPDSCHの両方に対して構成されるとき、デフォルトビームは、NWがDCIにおいてTCIを構成しない上記のシナリオ、又はNWがDCIにおいてTCIを構成するが、DL DCIの受信と対応するPDSCHとの間の時間オフセットが指定されたパラメータtimeDurationForQCL未満である代替シナリオに従って、PDSCHに対して決定され得る。したがって、いくつかの実施形態によれば、PDSCHデフォルトビームは、(PDSCH受信のためのアクティブ化されたTCIコードポイントの中で)2つのTCI状態を含む最も低いインデックスを有するTCIコードポイントによって決定され得る。追加又は代替として、PDSCHデフォルトビームは、UEがPDCCHを監視する最新のスロット内の2つのTCI状態で構成された最も低いIDを有するCORESETによって決定され得る。更に、2つのTCI状態を有するCORESETが存在しない場合、PDSCHデフォルトビームは、単一のTCI状態を有する最も低いIDを有するCORESETによって決定され得る。いくつかの実施形態によれば、PDSCHデフォルトビームは、(PDSCH受信のためのアクティブ化されたTCIコードポイントの中で)1つのTCI状態を含む最も低いインデックスを有するTCIコードポイントによって決定され得る。いくつかの実施形態では、PDSCHデフォルトビームは、UEがPDCCHを監視する最新のスロット内の1つのTCI状態で構成された最も低いIDを有するCORESETによって決定され得る。
【0109】
いくつかの実施形態では、HST-SFNがPDSCHのために構成されるとき、UEは、UEが1つ以上の拡張PDSCHデフォルトビーム能力をサポートするか否かを報告し得る。追加又は代替として、PDSCHデフォルトビーム能力がサポートされないシナリオでは、NWは、非フォールバックDCI(例えば、DCIフォーマット1_1及び1_2)においてTCIを構成するように要求され得る。したがって、NWは、DL DCIの受信と対応するPDSCHとの間の時間オフセットがパラメータtimeDurationForQCL以上であることを保証する必要があり得る。いくつかの実施形態では、NWは、HST-SFNがPDSCH及び/若しくはPDCCHのために構成されるとき、又はHST-SFNと他の単一TRP若しくは複数TRP方式との間のDCIベースの動的切替えがPDSCHのために構成されるとき、TCIを構成し得る。
【0110】
いくつかの実施形態によれば、HST-SFNがPDCCHのために構成されないが、HST-SFNがPDSCHのために構成されるとき、AP-CSI-RSのためのデフォルトビームは、DL DCIの受信と対応するAP-CSI-RSとの間の時間オフセットがbeamSwitchTimingなどのパラメータ未満であるシナリオに従って決定され得る。いくつかの実施形態では、AP-CSI-RSデフォルトビームは、UEがPDCCHを監視する最新のスロット内の最も低いIDを有するCORESETによって決定され得る。追加又は代替として、AP-CSI-RSデフォルトビームは、(PDSCH受信のためのアクティブ化されたTCIコードポイントの中で)1つのTCI状態を含む最も低いインデックスを有するTCIコードポイントによって決定され得る。いくつかの実施形態によれば、AP-CSI-RSデフォルトビームは、(PDSCH受信のためのアクティブ化されたTCIコードポイントの中で)2つのTCI状態を含む最も低いインデックスを有するTCIコードポイントによって決定され得る。追加又は代替として、AP-CSI-RSデフォルトビームは、UEがPDCCHを監視する最新のスロット内の最も低いID及び(存在する場合)2番目に低いIDを有するCORESETによって決定され得る。
【0111】
いくつかの実施形態によれば、HST-SFNがPDCCH及びPDSCHの両方に対して構成されるとき、AP-CSI-RSのためのデフォルトビームは、DL DCIの受信と対応するAP-CSI-RSとの間の時間オフセットがbeamSwitchTimingなどのパラメータ未満である上記のシナリオに従って決定され得る。例えば、いくつかの実施形態では、AP-CSI-RSのためのデフォルトビームは、UEがPDCCHを監視する最新のスロット内の最も低いIDを有するCORESETに従って決定され得る。例えば、選択されたCORESETが2つのTCI状態で構成されるとき、第1のTCI状態が使用され得るか、又は1つのTCI状態を選択するためにUE実装によって決定され得る。追加又は代替として、AP-CSI-RSのためのデフォルトビームは、(PDSCH受信のためのアクティブ化されたTCIコードポイントの中で)1つのTCI状態を含む最も低いインデックスを有するTCIコードポイントに従って決定され得る。いくつかの実施形態では、AP-CSI-RSのためのデフォルトビームは、(PDSCH受信のためのアクティブ化されたTCIコードポイントの中で)2つのTCI状態を含む最も低いインデックスを有するTCIコードポイントに従って決定され得る。追加又は代替として、AP-CSI-RSのためのデフォルトビームは、UEがPDCCHを監視する最新のスロット内の1つのTCI状態で構成された最も低いIDを有するCORESETに従って決定され得る。
【0112】
いくつかの実施形態によれば、HST-SFNがPDCCHのために構成されるが、PDSCHのために構成されないとき、AP-CSI-RSのためのデフォルトビームは、DL DCIの受信と対応するAP-CSI-RSとの間の時間オフセットがbeamSwitchTimingなどのパラメータ未満である上記のシナリオに従って決定され得る。例えば、いくつかの実施形態では、AP-CSI-RSのためのデフォルトビームは、UEがPDCCHを監視する最新のスロット内の最も低いIDを有するCORESETに従って決定され得る。したがって、選択されたCORESETが2つのTCI状態で構成されるとき、第1のTCI状態が使用され得るか、又は1つのTCI状態を選択するためにUEの実装によって決定され得る。追加又は代替として、AP-CSI-RSのためのデフォルトビームは、(PDSCH受信のためのアクティブ化されたTCIコードポイントの中で)最も低いインデックスを有するTCIコードポイントに従って決定され得る。いくつかの実施形態では、AP-CSI-RSのためのデフォルトビームは、UEがPDCCHを監視する最新のスロット内の1つのTCI状態で構成された最も低いIDを有するCORESETに従って決定され得る。更なる実施形態によると、HST-SFNがPDSCH及び/又はPDCCHのために構成されるとき、UEは、拡張AP-CSI-RSデフォルトビーム能力をサポートするか否かを報告するように構成されてもよい。
図7は、高速単一周波数ネットワークにおけるCORESET TCI構成の方法である。
【0113】
無線デバイス能力が増加するにつれて、例えば、無線通信の信頼性を改善するために、無線通信のレイテンシを低減するために、通信され得るデータの量を増加させるために、及び/又は様々な他の考えられる理由のいずれかのために、それらの増加した無線デバイス能力を利用することができる技術を提供することが有用であり得る。
【0114】
無線通信を実行するときに利用するのに有益であり得る1つの無線デバイス能力は、例えば、送信され得るデータの量を増加させるために、及び/又はビームダイバーシティを用いて通信されるデータ又はシグナリングの繰り返しを与えることによって無線通信の信頼性を改善するために、並行して/同時に、又は異なる時間に、送信及び/又は受信するために複数のビームを使用する能力を含み得る。
【0115】
通信信頼性を潜在的に改善し、及び/又は他の可能な利益を提供するために複数のビームのそのような使用が導入され得る可能な領域の中に、少なくともいくつかの実施形態によれば、高速単一周波数ネットワークにおける複数のTRPのCORESET TCI構成が含まれ得る。
【0116】
したがって、少なくともいくつかの事例では、高速単一周波数ネットワークシナリオにおいて複数のTRPのためのCORESET TCI構成を実行するための技術を指定することが有益であり得る。そのような可能な技術を示すために、
図7は、少なくともいくつかの実施形態による、無線通信システムにおける高速単一周波数ネットワークシナリオにおいてCORESET TCI構成を実行するための方法を示す信号フロー図である。
【0117】
図7の方法の態様は、図に示され、図に関して説明されるように、1つ以上の基地局(例えば、BS102)と通信しているUE(単数又は複数)106などの無線デバイスによって、又はより一般的には、必要に応じて、他のデバイスの中でも特に、図に示される回路、システム、デバイス、要素、又は構成要素の中でも特に、図に示されるコンピュータシステム又はデバイスのいずれかと共に実装され得る。例えば、UEの1つ以上のプロセッサ(又は処理要素)(例えば、様々な可能性の中でもとりわけ、プロセッサ(単数又は複数)402、ベースバンドプロセッサ(単数又は複数)、通信回路に関連付けられたプロセッサ(単数又は複数)など)は、UEに、図に示す方法要素の一部分又は全てを実行させることができる。方法の少なくともいくつかの要素は、3GPP仕様文書に関連付けられた通信技法及び/又は特徴の使用に関係して記載されているが、このような記載は、本開示に限定することは意図されておらず、方法の態様は、所望に応じて、任意の好適な無線通信システムにおいて使用され得ることに留意されたい。各種実施形態では、図に示す方法の要素のうちのいくつかは、同時に実行されてもよく、図に示す順序とは異なる順序で実行されてもよく、他の方法要素によって置換されてもよく、又は省略されてもよい。必要に応じて、追加の方法要素が実行されてもよい。図に示すように、方法は以下のように動作してもよい。
【0118】
702では、無線デバイスは、セルラネットワークとのセルラリンクを確立し得る。セルラリンクは、単一周波数ネットワーク(SFN)方式に従って動作し得る。いくつかの事例では、SFN方式は、より詳細には、高速列車(HST)SFN方式であり得、それは、高速列車において移動する無線デバイスにサービスを提供するために使用され得る。いくつかの実施形態によれば、セルラリンクは、5G NRに従って動作し得る。例えば、無線デバイスは、セルラネットワークへの無線アクセスを提供する1つ以上のgNBを介して、セルラネットワークのAMFエンティティとのセッションを確立することができる。別の可能性として、セルラリンクは、LTEに従って動作することができる。例えば、無線デバイスは、セルラネットワークへの無線アクセスを提供するeNBを介して、セルラネットワークのモビリティ管理エンティティとのセッションを確立することができる。他のタイプのセルラリンクも可能であり、セルラネットワークは、様々な実施形態による別のセルラ通信技術(例えば、UMTS、CDMA2000、GSMなど)に従って、追加的又は代替的に動作することができる。
【0119】
無線リンクを確立することは、少なくともいくつかの実施形態による、サービングセルラ基地局とのRRC接続を確立することを含み得る。第1のRRC接続を確立することは、無線デバイスとセルラ基地局との間の通信のための様々なパラメータを構成することと、無線デバイスのコンテキスト情報、及び/又は、例えば、無線デバイスのためのエアインタフェースを確立することに関連する様々な他の可能な特徴のいずれかを確立して、セルラ基地局に関連付けられたセルラネットワークとセルラ通信を実行することと、を含み得る。RRC接続を確立した後、無線デバイスは、RRC接続状態で動作することができる。いくつかのインスタンスでは、RRC接続はまた(例えば、データ通信に関して特定の非アクティブ期間後に)解放され得、その場合、無線デバイスは、RRCアイドル状態又はRRC非アクティブ状態で動作することができる。いくつかのインスタンスでは、無線デバイスは、無線媒体条件を変更する無線デバイスモビリティ及び/又は様々な他の可能な理由のうちのいずれかに起因して、(例えば、RRC接続モードにある間に)ハンドオーバーを実行してもよい、又は(例えば、RRCアイドル又はRRC非アクティブモードで)新しいサービングセルへのセル再選択を実行してもよい。
【0120】
少なくともいくつかの実施形態によれば、無線デバイスは、マルチTRP構成に従って、例えば、セルラネットワークの複数のTRPとの複数の無線リンクを確立することができる。そのようなシナリオでは、無線デバイスは、例えば、TRPと通信するために使用され得る様々なビームに対応し得る1つ以上の送信構成インジケータ(TCI)を用いて(例えば、RRCシグナリングを介して)構成され得る。更に、1つ以上の構成されたTCI状態が、特定の時間に無線デバイスのメディアアクセス制御(MAC)制御要素(CE)によってアクティブ化され得る場合がある。
【0121】
少なくともいくつかのインスタンスでは、無線リンク(単数又は複数)を確立することは、無線デバイスが無線デバイスの機能情報を提供することを含み得る。そのような機能情報は、様々なタイプの無線デバイス機能のいずれかに関連する情報を含み得る。
【0122】
704において、ネットワークは、複数のTRP(例えば、ネットワークの少なくとも第1及び第2のTRP)との通信のためにUEを構成するための1つ以上のCORESET TCI状態を決定し得る。例えば、ネットワークは、UEが複数のTRPと通信する、又はそのサンプルバッファリング若しくはチャネル測定を実行するためのより効率的な方法を可能にするために、コンポーネントキャリア(CC)の同じアクティブ帯域幅部分(BWP)内の全てのCORESETが単一のTCI状態を有するように構成すべきであると決定してもよい。追加又は代替として、ネットワークは、2つのTCI状態を有するように、CCの同じアクティブBWP内の全てのCORESETを構成すべきであると決定し得る。いくつかの実施形態によれば、BS(例えば、ネットワーク)は、1つのTCI状態を有するいくつかのCORESETと、2つのTCI状態を有する(CCの同じアクティブなBWP内の)他の/追加のCORESETとを構成することができる。
【0123】
いくつかの実施形態によれば、セルラネットワーク(例えば、セルラネットワークにおいて1つ以上のTRPを提供するように構成されたセルラ基地局)は、ネットワークの第1及び第2のTRPに対応する測定情報を含むシグナリングを無線デバイス(例えば、ユーザ機器)から受信し得る。追加又は代替として、測定情報は、ネットワークの第1及び第2のTRPに対応するドップラーシフト測定情報を含み得る。例えば、UEが高速で移動し、単一周波数ネットワークを利用していることに起因して、UEは、1つのTRPからより高い又は正のドップラーシフト測定値を測定し、別のTRPからより低い又は負のドップラーシフト測定値を測定した可能性がある。したがって、ネットワークとのより良好な接続を容易にするために、UEは、この情報をネットワークに送信することを選択することができる。いくつかの実施形態では、UEは更に、UEのCORESET TCI構成能力を示し得る。例えば、UEは、1つのTCI状態を有するCORESETをサポートするか、又は2つのTCI状態を有するCORESETをサポートするかを示すことができる。追加又は代替として、いくつかの実施形態によれば、UEは、1つ及び/又は2つのTCI状態を有するCORESETの混合構成をサポートすることを示すことができる。
【0124】
より具体的には、ドップラーシフト測定情報を含む受信された測定情報の例では、UEが高ドップラーシフト測定結果を報告するとき、ネットワークは、測定された高ドップラーシフトを補償するために、CORESETに対して2つのTCI状態を構成すべきであると決定することができる。追加又は代替として、UEが低~中ドップラーシフト測定情報を報告する場合、ネットワークは、CORESETのための1つのTCI状態を構成し得る。いくつかの実施形態では、UEが、CORESETのための2つのTCI状態をサポートしないことを報告する場合、ネットワークは、CORESETのための単一のTCI状態を構成し得る。追加又は代替として、ネットワークは、CORESETのための2つのTCI状態を構成し得る。
【0125】
706において、ネットワークは、決定されたCORESET TCI状態を用いてセルラデバイス(例えば、UE)を構成するために、セルラデバイスにシグナリングを送信し得る。したがって、いくつかの実施形態によれば、UEは、後続の通信、サンプルバッファリング、及び/又はチャネル測定に使用するために、複数のTRPの各々に対応する決定されたCORESET TCI状態を用いて構成され得る。
図8は、高速単一周波数ネットワークにおけるPDSCH及び/又はAP-CSI-RSのためのデフォルトビームを決定する方法である。
【0126】
少なくともいくつかの実施形態によれば、高速単一周波数ネットワークにおけるPDSCH及び/又はAP-CSI-RSのためのデフォルトビームを決定する、通信信頼性を潜在的に改善し、及び/又は他の可能な利益を提供するために、複数のビームのそのような使用が導入され得る別の可能な領域が含まれ得る。
【0127】
したがって、少なくともいくつかの事例では、高速単一周波数ネットワークシナリオにおいて複数のTRPとの通信のためのPDSCH及び/又はAP-CSI-RSのためのデフォルトビームを決定するための技術を指定することが有益であり得る。そのような可能な技術を示すために、
図8は、少なくともいくつかの実施形態による、無線通信システムにおける高速単一周波数ネットワークシナリオにおいてPDSCH及び/又はAP-CSI-RSのためのデフォルトビームの当該決定を実行するための方法を示す信号フロー図である。
【0128】
図8の方法の態様は、図に示され、図に関して説明されるように、1つ以上の基地局(例えば、BS102)と通信しているUE(単数又は複数)106などの無線デバイスによって、又はより一般的には、必要に応じて、他のデバイスの中でも特に、図に示される回路、システム、デバイス、要素、又は構成要素の中でも特に、図に示されるコンピュータシステム又はデバイスのいずれかと共に実装され得る。例えば、UEの1つ以上のプロセッサ(又は処理要素)(例えば、様々な可能性の中でもとりわけ、プロセッサ(単数又は複数)402、ベースバンドプロセッサ(単数又は複数)、通信回路に関連付けられたプロセッサ(単数又は複数)など)は、UEに、図に示す方法要素の一部分又は全てを実行させることができる。方法の少なくともいくつかの要素は、3GPP仕様文書に関連付けられた通信技法及び/又は特徴の使用に関係して記載されているが、このような記載は、本開示に限定することは意図されておらず、方法の態様は、所望に応じて、任意の好適な無線通信システムにおいて使用され得ることに留意されたい。各種実施形態では、図に示す方法の要素のうちのいくつかは、同時に実行されてもよく、図に示す順序とは異なる順序で実行されてもよく、他の方法要素によって置換されてもよく、又は省略されてもよい。必要に応じて、追加の方法要素が実行されてもよい。図に示すように、方法は以下のように動作してもよい。
【0129】
802では、無線デバイスは、セルラネットワークとのセルラリンクを確立し得る。セルラリンクは、単一周波数ネットワーク(SFN)方式に従って動作し得る。いくつかの事例では、SFN方式は、より詳細には、高速列車(HST)SFN方式であり得、それは、高速列車において移動する無線デバイスにサービスを提供するために使用され得る。いくつかの実施形態によれば、セルラリンクは、5G NRに従って動作し得る。例えば、無線デバイスは、セルラネットワークへの無線アクセスを提供する1つ以上のgNBを介して、セルラネットワークのAMFエンティティとのセッションを確立することができる。別の可能性として、セルラリンクは、LTEに従って動作することができる。例えば、無線デバイスは、セルラネットワークへの無線アクセスを提供するeNBを介して、セルラネットワークのモビリティ管理エンティティとのセッションを確立することができる。他のタイプのセルラリンクも可能であり、セルラネットワークは、様々な実施形態による別のセルラ通信技術(例えば、UMTS、CDMA2000、GSMなど)に従って、追加的又は代替的に動作することができる。
【0130】
無線リンクを確立することは、少なくともいくつかの実施形態による、サービングセルラ基地局とのRRC接続を確立することを含み得る。第1のRRC接続を確立することは、無線デバイスとセルラ基地局との間の通信のための様々なパラメータを構成することと、無線デバイスのコンテキスト情報、及び/又は、例えば、無線デバイスのためのエアインタフェースを確立することに関連する様々な他の可能な特徴のいずれかを確立して、セルラ基地局に関連付けられたセルラネットワークとセルラ通信を実行することと、を含み得る。RRC接続を確立した後、無線デバイスは、RRC接続状態で動作することができる。いくつかのインスタンスでは、RRC接続はまた(例えば、データ通信に関して特定の非アクティブ期間後に)解放され得、その場合、無線デバイスは、RRCアイドル状態又はRRC非アクティブ状態で動作することができる。いくつかのインスタンスでは、無線デバイスは、無線媒体条件を変更する無線デバイスモビリティ及び/又は様々な他の可能な理由のうちのいずれかに起因して、(例えば、RRC接続モードにある間に)ハンドオーバーを実行してもよい、又は(例えば、RRCアイドル又はRRC非アクティブモードで)新しいサービングセルへのセル再選択を実行してもよい。
【0131】
少なくともいくつかの実施形態によれば、無線デバイスは、マルチTRP構成に従って、例えば、セルラネットワークの複数のTRPとの複数の無線リンクを確立することができる。そのようなシナリオでは、無線デバイスは、例えば、TRPと通信するために使用され得る様々なビームに対応し得る1つ以上の送信構成インジケータ(TCI)を用いて(例えば、RRCシグナリングを介して)構成され得る。更に、1つ以上の構成されたTCI状態が、特定の時間に無線デバイスのメディアアクセス制御(MAC)制御要素(CE)によってアクティブ化され得る場合がある。少なくともいくつかのインスタンスでは、無線リンク(単数又は複数)を確立することは、無線デバイスが無線デバイスの機能情報を提供することを含み得る。そのような機能情報は、様々なタイプの無線デバイス機能のいずれかに関連する情報を含み得る。
【0132】
804において、UEは、ネットワークの第1及び第2のTRPに対応する測定情報を含むシグナリングをネットワークに送信することができる。例えば、UEが高速で移動し、単一周波数ネットワークを利用しているので、UEは、TRPとのチャネル測定又は他の通信(例えば、サンプルバッファリング)を実行していることがある。したがって、ネットワークとのより良好な接続を容易にするために、UEは、この情報をネットワークに送信することを選択することができる。いくつかの実施形態では、UEは更に、UEのCORESET TCI構成能力を示し得る。例えば、UEは、1つのTCI状態を有するCORESETをサポートするか、又は2つのTCI状態を有するCORESETをサポートするかを示すことができる。追加又は代替として、いくつかの実施形態によれば、UEは、1つ及び/又は2つのTCI状態を有するCORESETの混合構成をサポートすることを示すことができる。
【0133】
いくつかの実施形態によれば、測定情報は、ドップラーシフト測定情報を含み得る。例えば、UEが高速で移動し、単一周波数ネットワークを利用していることに起因して、UEは、1つのTRPからより高い又は正のドップラーシフト測定値を測定し、別のTRPからより低い又は負のドップラーシフト測定値を測定した可能性がある。したがって、ネットワークとのより良好な接続を容易にするために、UEは、この情報をネットワークに送信することを選択することができる。
【0134】
806において、UEは、UEがネットワークの複数のTRP(例えば、第1及び第2のTRP)と相互作用するためのCORESET TCI状態構成を示すシグナリングをネットワークから受信してもよい。例えば、UEは、ネットワークの基地局(BS)から、単一周波数ネットワークに従って動作する複数のTRP(例えば、UEが高速で移動している可能性がある第1及び第2のTRP)との通信のためにUEが利用する1つ以上の送信構成インジケータ(TCI)状態構成を示すシグナリングを受信することができる。いくつかの実施形態では、ネットワークは、UEによって報告された受信されたドップラーシフト測定に基づいて、CORESET TCI状態構成を決定していてもよい。いくつかの実施形態によれば、UEはまた、それが1つのTCI状態を有するCORESETをサポートするか、又は2つのTCI状態を有するCORESETをサポートするかを基地局に事前に示していてもよい。追加又は代替として、いくつかの実施形態によれば、UEは、1つ及び/又は2つのTCI状態を有するCORESETの混合構成をサポートすることを示していてもよい。したがって、BSは、コンポーネントキャリア(CC)の同じアクティブ帯域幅部分(BWP)内の全てのCORESETが単一のTCI状態を有するように構成すべきであると決定することができる。追加又は代替として、ネットワークは、2つのTCI状態を有するように、CCの同じアクティブBWP内の全てのCORESETを構成すべきであると決定し得る。いくつかの実施形態によれば、BS(例えば、ネットワーク)は、1つのTCI状態を有するいくつかのCORESETと、2つのTCI状態を有する(CCの同じアクティブなBWP内の)他の/追加のCORESETとを構成することができる。
【0135】
808において、UEは、受信されたCORESET TCI状態構成に基づいて、SFNの複数のTRP(例えば、第1及び第2のTRP)と相互作用する(例えば、通信する及び/又はチャネル測定を実行する)1つ以上のデフォルトビームを選択することができる。例えば、UEは、高速SFNの1つ以上のTRPのチャネル測定を実行するためにデフォルトビームを利用し得る。いくつかの実施形態では、高速SFNが物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)をサポートするように構成されていないが、物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)をサポートするように構成されているとき、いくつかの実施形態によれば、PDSCHを使用して後続の通信を実行するために1つ以上のデフォルトビームが選択され得る。いくつかの実施形態によれば、PDSCHデフォルトビームは、(PDSCH受信のためにアクティブ化されたTCIコードポイントの中で)2つのTCI状態を含む最も低いインデックスを有するTCIコードポイントによって決定され得る。追加又は代替として、PDSCHデフォルトビームは、UEがPDCCHを監視する最新のスロット内の最も低いIDを有するCORESETによって決定され得る。いくつかの実施形態によれば、PDSCHデフォルトビームは、(PDSCH受信のためのアクティブ化されたTCIコードポイントの中で)1つのTCI状態を含む最も低いインデックスを有するTCIコードポイントによって決定され得る。いくつかの実施形態では、PDSCHデフォルトビームは、UEがPDCCHを監視する最新のスロット内の最も低いID及び(存在する場合)2番目に低いIDを有するCORESETによって決定され得る。
【0136】
808において、UEは、1つ以上の選択されたデフォルトビームを使用して、複数のTRPの通信/チャネル測定を実行する。例えば、UEは、サポートされるPDSCHの利用を通じて複数のTRP(例えば、ネットワーク)との通信を実行し得る。追加又は代替として、UEは、複数のTRPの非周期的チャネル状態情報基準信号(AP-CSI-RS)に関係するチャネル推定を実行するために、選択された1つ以上のデフォルトビームを利用し得る。言い換えれば、UEは、選択されたデフォルトビームを利用してネットワークとの後続の通信を実行することができる。
【0137】
なお、本明細書に記載される様々な実施形態は、5G/NRに関連し得るが、それらは、LTE、GSM、CDMAなどを含む無線通信の任意のセットに拡張されてもよいことに留意されたい。
【0138】
本開示の実施形態は、任意の様々な形態のいずれかで実現されてもよい。例えば、いくつかの実施形態は、コンピュータにより実行される方法、コンピュータ可読メモリ媒体、又はコンピュータシステムとして実現されてもよい。他の実施形態は、ASICなどの1つ以上のカスタム設計されたハードウェアデバイスを使用して実現されてもよい。更なる他の実施形態は、FPGAなどの1つ以上のプログラム可能ハードウェア要素を使用して実現されてもよい。
【0139】
いくつかの実施形態では、非一時的コンピュータ可読メモリ媒体は、プログラム命令及び/又はデータを記憶するように構成されてもよく、このプログラム命令は、コンピュータシステムによって実行されると、コンピュータシステムに、本方法を、例えば、本明細書に記載された方法の実施形態のいずれか、又は、本明細書に記載された方法の実施形態の組み合わせ、又は、本明細書に記載された方法の実施形態のサブセット、又は、そのようなサブセットの組み合わせを実行させる。
【0140】
いくつかの実施形態では、デバイス(例えば、UE106)は、プロセッサ(又はプロセッサのセット)及びメモリ媒体を含むように構成してもよい。ここで、メモリ媒体は、プログラム命令を記憶し、プロセッサは、メモリ媒体からプログラム命令を読み込み、実行するように構成されている。プログラム命令は、本明細書に記載された種々の方法の実施形態の任意のもの(又は、本明細書に記載された方法の実施形態の任意の組み合わせ、又は、本明細書に記載された方法の実施形態のいずれかの任意のサブセット、又は、このようなサブセットの任意の組み合わせ)を実施するために実行可能である。デバイスは、様々な形態のいずれかにおいて実現されてもよい。
【0141】
個人特定可能な情報の使用は、ユーザのプライバシーを維持するための業界又は政府の要件を満たす又は超えるとして一般に認識されているプライバシーポリシー及びプラクティスに従うべきであることに十分に理解されたい。特に、個人特定可能な情報データは、意図されない又は許可されていないアクセス又は使用のリスクを最小限に抑えるように管理及び取り扱いされるべきであり、許可された使用の性質はユーザに明確に示されるべきである。
【0142】
上記の実施形態は、かなり詳細に記載されているが、上記の開示が完全に理解されれば、多数の変形形態及び修正形態が当業者には明らかになる。以下の特許請求の範囲は、全てのこのような変形及び修正を包含すると解釈されることが意図されている。
【手続補正書】
【提出日】2024-05-07
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
単一周波数ネットワーク方式に従ってユーザ機器(UE)とのセルラリンクを確立することと、
前記UEを構成するための1つ以上の制御リソースセット(CORESET)送信構成指示(TCI)状態を決定することと、
前記1つ以上のCORESET TCI状態で前記UEを構成するためのシグナリングを前記UEに送信することと、を含み、前記1つ以上のCORESET TCI状態が、前記セルラネットワークとの前記セルラリンクに関連付けられた第1の送信受信ポイント(TRP)及び第2のTRPのうちの少なくとも1つとの通信を実行する際に前記UEによって使用可能である、
を含む、方法。
【請求項2】
前記シグナリングが、メディアアクセス制御-制御要素(MAC-CE)シグナリングを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記1つ以上のCORESET TCI状態が、コンポーネントキャリア(CC)のアクティブ帯域幅部分(BWP)に含まれる、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記1つ以上のCORESET TCI状態が、UE固有探索空間(USS)に関連付けられている、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記1つ以上のCORESET TCI状態が、共通探索空間(CSS)に関連付けられている、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記CSSが、
システム情報ブロードキャスト1(SIB1)監視のためのタイプ0-物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)CSSセット、
システム情報(SI)監視のためのタイプ0 A-PDCCH CSSセット、
ランダムアクセスチャネル(RACH)監視のためのタイプ1-PDCCH CSSセット、
ページング監視のためのタイプ2-PDCCH CSSセット、
特殊なダウンリンク制御情報(DCI)2_x監視のためのタイプ3-PDCCH CSSセット、のうちの少なくとも1つを含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記1つ以上のCORESET TCI状態が、異なる探索空間において構成されている、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
単一周波数ネットワーク方式に従って基地局(BS)とのセルラリンクを確立することと、
前記セルラネットワークとの前記セルラリンクに関連付けられた少なくとも第1の送信受信ポイント(TRP)及び第2のTRPに対応する測定情報を含む第1のシグナリングを、前記BSに送信することと、
前記BSから、1つ以上の制御リソースセット(CORESET)送信構成インジケータ(TCI)状態構成の指示を含む第2のシグナリングを受信することと、
前記受信された1つ以上のCORESET TCI状態構成に基づいて、1つ以上のデフォルトビームを選択することと、
前記1つ以上のデフォルトビームを使用して、前記第1のTRP及び前記第2のTRPのうちの少なくとも1つとの通信を実行することと、
を含む、方法。
【請求項9】
前記1つ以上のデフォルトビームを使用して実行される前記通信が、物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)のうちの少なくとも1つに対応する、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記1つ以上のTCI状態がダウンリンク制御情報(DCI)において構成されないとき、PDSCHに対する前記1つ以上のTCI状態を示す前記DCIと前記対応するPDSCHとの間のタイミングオフセットが、パラメータtimeDurationForQCL未満である、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記1つ以上のデフォルトビームが、
2つのTCI状態を含む最も低いインデックスを有するPDSCHのためにアクティブ化されたTCIコードポイント、
前記1つ以上のTCI状態で構成されており、物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)上で前記UEによって監視される最後のスロットにおいて最も低い識別子(ID)を有するCORESET、
1つのTCI状態を含む最も低いインデックスを有するPDSCHのためにアクティブ化されたTCIコードポイント、又は
前記1つ以上のTCI状態で構成されており、物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)上で前記UEによって監視される最後のスロットにおいて最も低いID及び2番目に低いIDを有するCORESET、に従って選択される、請求項8に記載の方法。
【請求項12】
前記測定情報がドップラーシフト測定情報を含む、請求項8に記載の方法。
【請求項13】
前記単一周波数ネットワークが、1つ以上の物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)及び1つ以上の物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)のうちの少なくとも1つをサポートするように構成されている、請求項8に記載の方法。
【請求項14】
PDSCHに対する前記1つ以上のTCI状態を示すダウンリンク制御情報(DCI)と前記対応するPDSCHとの間のタイミングオフセットが、パラメータtimeDurationForQCL以上である、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記1つ以上のデフォルトビームを使用して実行される前記通信が、1つ以上の非周期的チャネル状態情報基準信号(AP-CSI-RS)のうちの少なくとも1つに対応する、請求項8に記載の方法。
【請求項16】
前記1つ以上のAP-CSI-RSをトリガするダウンリンク制御情報(DCI)と、前記対応する1つ以上のAP-CSI-RSとの間のタイミングオフセットが、パラメータbeamSwitchTiming未満である、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記UEの1つ以上の実装に基づいて、前記1つ以上のCORESET TCI状態構成を選択すること、
を更に含む、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記UEの1つ以上の送信構成インジケータ(TCI)又はデフォルトビーム能力の指示を含むシグナリングを前記BSに送信すること、
を更に含む、請求項15に記載の方法。
【請求項19】
ベースバンドプロセッサであって、
記憶された命令を有するメモリ、を備え、前記命令が、前記ベースバンドプロセッサによって実行されると、請求項1から18のいずれか一項に記載の方法のステップを実行する、ベースバンドプロセッサ。
【請求項20】
コンピュータ命令を備えるコンピュータプログラム製品であって、前記コンピュータ命令が、1つ以上のプロセッサによって実行されると、請求項1から18のいずれか一項に記載の方法のステップを実行する、コンピュータプログラム製品。
【国際調査報告】