(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-06
(54)【発明の名称】NFリポジトリ機能(NRF)を使用する5Gコア(5GC)ネットワーク機能(NF)のための自動ドメインネームシステム(DNS)構成のための方法、システム、およびコンピュータ可読媒体
(51)【国際特許分類】
H04L 61/4511 20220101AFI20241029BHJP
【FI】
H04L61/4511
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024529775
(86)(22)【出願日】2022-11-15
(85)【翻訳文提出日】2024-05-20
(86)【国際出願番号】 US2022050011
(87)【国際公開番号】W WO2023096786
(87)【国際公開日】2023-06-01
(32)【優先日】2021-11-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】502303739
【氏名又は名称】オラクル・インターナショナル・コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ラジプット,ジャイ
(72)【発明者】
【氏名】ジャヤラマチャー,アマーナス
(72)【発明者】
【氏名】シング,ビレンドラ
(57)【要約】
5Gコア(5GC)ネットワーク機能(NF)のための自動ドメインネームシステム(DNS)構成のための方法が、少なくとも1つのプロセッサを含むNFリポジトリ機能(NRF)において、5GCネットワーク機能に関連するメッセージを受信することを含む。本方法は、5GC NFのための第1のDNSリソースレコードパラメータを確定することをさらに含む。本方法は、5GC NFのための第2のDNSリソースレコードパラメータを確定することをさらに含む。本方法は、5GC NFのための第1のDNSリソースレコードパラメータと第2のDNSリソースレコードパラメータとの間でのマッピングを用いてDNSを自動で構成することをさらに含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
5Gコア(5GC)ネットワーク機能(NF)のための自動ドメインネームシステム(DNS:domain name system)構成のための方法であって、前記方法は、少なくとも1つのプロセッサを含むNFリポジトリ機能(NRF)において、
前記5GCネットワーク機能に関連するメッセージを受信することと、
前記5GC NFのための第1のDNSリソースレコードパラメータを確定することと、
前記5GC NFのための第2のDNSリソースレコードパラメータを確定することと、
前記第1のDNSリソースレコードパラメータと前記第2のDNSリソースレコードパラメータとの間でのマッピングを用いてDNSを自動で構成することと、
を含む、方法。
【請求項2】
5GC NFに関連するメッセージを受信することは、前記5GC NFのNFプロファイルまたはサービスプロファイルを含むメッセージを受信することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1のDNSリソースレコードパラメータを確定することは、前記5GC NFの前記NFプロファイルまたは前記サービスプロファイルから前記5GC NFの自己構築完全修飾ドメインネーム(FQDN)を読み込むことを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記第1のDNSリソースレコードパラメータを確定することは、前記5GC NFの前記NFプロファイルまたは前記サービスプロファイル内のパラメータから自己構築完全修飾ドメインネーム(FQDN)を作り出すことを含む、請求項2または請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記第2のDNSレコードパラメータを確定することは、前記5GC NFの前記NFプロファイルまたは前記サービスプロファイルからIPアドレスを読み込むことを含む、請求項2、請求項3、または請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記第2のDNSリソースレコードパラメータを確定することは、前記NFプロファイルまたは前記サービスプロファイルがIPアドレスを含まないことを確定することと、負荷バランサ、クラウドネットワークサービスレジストリ、およびローカルDNSのうちの1つからIPアドレスを取得することと、を含む、先行する請求項のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
前記第1のDNSリソースレコードパラメータを確定することは、前記NFの前記NFプロファイルからNFセット完全修飾ドメインネーム(FQDN)およびNFインスタンスFQDNを読み込むことを含み、前記DNSを自動で構成することは、前記NFセットFQDNから前記NFインスタンスFQDNへのマッピングを行う命名権限ポインタ(NAPTR)レコードを自動で生成することを含む、請求項2~請求項6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記5GC NFのためのNFプロファイルまたはサービスプロファイルを含むメッセージを受信することは、前記5GC NFのための前記NFプロファイルまたは前記サービスプロファイルを含むNF登録メッセージまたはNF更新メッセージを受信することを含む、請求項2~請求項7のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
前記第1のDNSリソースレコードパラメータと前記第2のDNSリソースレコードパラメータとの間での前記マッピングが新しいマッピングまたは前記第1および前記第2のDNSリソースレコードパラメータのための前記DNSによって維持される既存のマッピングの変化を表すことを確定すること、
を含み、
前記DNSを自動で構成することは、前記第1および前記第2のDNSリソースレコードパラメータの間での前記マッピングが新しいマッピングまたは既存のマッピングに対しての変化を表すことを確定することに応答して前記DNSを自動で構成することを含む、
先行する請求項のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
前記DNSを自動で構成することは、前記第1および前記第2のDNSリソースレコードパラメータの間での前記マッピングを含めて、前記DNSによって公開されたアプリケーションプログラミングインターフェース(API)に従ってフォーマットされたメッセージを前記NRFからDNSサーバに伝送することを含む、先行する請求項のいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
5Gコア(5GC)ネットワーク機能(NF)のための自動ドメインネームシステム(DNS)構成のためのシステムであって、前記システムは、
少なくとも1つのプロセッサを含むネットワーク機能(NF)リポジトリ機能(NRF)と、
5GCネットワーク機能に関連するメッセージを受信すること、前記5GC NFのための第1のDNSリソースレコードパラメータを確定すること、前記5GC NFのための第2のDNSリソースレコードパラメータを確定すること、および前記第1のDNSリソースレコードパラメータと前記第2のDNSリソースレコードパラメータとの間でのマッピングを用いてDNSを自動で構成することのために、前記少なくとも1つのプロセッサによって実装されるDNSオートアップデーターと、
を備える、システム。
【請求項12】
5GC NFに関連する前記メッセージは、前記5GC NFのNFプロファイルまたはサービスプロファイルを含むメッセージを含む、請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記DNSオートアップデーターは、前記5GC NFの前記NFプロファイルまたは前記サービスプロファイルから前記5GC NFの自己構築完全修飾ドメインネーム(FQDN)を読み込むことにより第1のDNSリソースレコードパラメータを確定するように構成される、請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
前記DNSオートアップデーターは、前記5GC NFの前記NFプロファイルまたは前記サービスプロファイル内のパラメータから前記5GC NFの自己構築完全修飾ドメインネーム(FQDN)を作り出すことにより前記第1のDNSリソースレコードパラメータを確定するように構成される、請求項12または請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
前記DNSオートアップデーターは、前記5GC NFの前記NFプロファイルまたは前記サービスプロファイルからIPアドレスを読み込むことにより第2のDNSリソースレコードパラメータを確定するように構成される、請求項12、請求項13、または請求項14に記載のシステム。
【請求項16】
前記DNSオートアップデーターは、前記NFプロファイルまたは前記サービスプロファイルがIPアドレスを含まないことを確定するように、ならびに、負荷バランサ、クラウドネットワークサービスレジストリ、およびローカルDNSのうちの1つからIPアドレスを取得することにより前記第2のDNSリソースレコードパラメータを確定するように、構成される、請求項11~請求項15のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項17】
前記5GC NFのための前記NFプロファイルまたは前記サービスプロファイルを含む前記メッセージは、前記5GC NFのための前記NFプロファイルまたは前記サービスプロファイルを含むNF登録メッセージまたはNF更新メッセージを含む、請求項12~請求項16のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項18】
前記DNSオートアップデーターは、前記NFの前記NFプロファイルからNFセット完全修飾ドメインネーム(FQDN)およびNFインスタンスFQDNを読み込むことにより前記第1のDNSリソースレコードパラメータを確定するように構成され、前記DNSを自動で構成することは、前記NFセットFQDNから前記NFインスタンスFQDNへのマッピングを行う命名権限ポインタ(NAPTR)レコードを自動で生成することを含む、請求項12~請求項17のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項19】
前記DNSオートアップデーターは、前記第1および前記第2のDNSリソースレコードパラメータの間での前記マッピングを含めて、前記DNSによって公開されたアプリケーションプログラミングインターフェース(API)に従ってフォーマットされたメッセージを前記NRFからDNSサーバに伝送することにより前記DNSを自動で構成する、請求項11~請求項18のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項20】
ネットワーク機能(NF)リポジトリ機能(NRF)のプロセッサによって実行されるときにステップを実施するように前記NRFを制御する実行可能命令をその上に保存する1つまたは複数の非一時的コンピュータ可読媒体であって、前記ステップは、
5Gコア(5GC)ネットワーク機能(NF)に関連するメッセージを受信することと、
前記5GC NFのための第1のDNSリソースレコードパラメータを確定することと、
前記5GC NFのための第2のDNSリソースレコードパラメータを確定することと、
前記5GC NFのための前記第1および前記第2のDNSリソースレコードパラメータの間でのマッピングを用いてDNSを自動で構成することと、
を含む、1つまたは複数の非一時的コンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
優先権主張
本出願は、参照によりその開示の全体が本明細書に組み込まれている、2021年11月24日に出願した米国特許出願第17/534,904号の優先権の利益を主張するものである。
【0002】
技術分野
本明細書で説明される主題は自動DNS構成に関する。より詳細には、本明細書で説明される主題は、NRFを使用する5GC NFのための自動DNS構成のための方法、システム、およびコンピュータ可読媒体に関する。
【背景技術】
【0003】
背景
5G電気通信ネットワークでは、サービスを提供するネットワーク機能はプロデューサNFまたはNFサービスプロデューサと称される。サービスを消費するネットワーク機能はコンシューマNFまたはNFサービスコンシューマと称される。ネットワーク機能は、ネットワーク機能がサービスを消費しているか、生み出しているか、またはサービスを消費し生み出しているかに応じて、プロデューサNF、コンシューマNF、またはこれらの両方となり得る。「プロデューサNF」および「NFサービスプロデューサ」という用語は本明細書では区別なく使用される。同様に、「コンシューマNF」および「NFサービスコンシューマ」という用語は本明細書では区別なく使用される。
【0004】
所与のプロデューサNFは多くのサービスエンドポイントを有することができ、サービスエンドポイントは、プロデューサNFによってホストされる1つまたは複数のNFインスタンスのための接触ポイントである。サービスエンドポイントは、プロデューサNFをホストするネットワークノード上のIPアドレスおよびポート番号に分解されるインターネットプロトコル(IP:Internet protocol)アドレスとポート番号または完全修飾ドメインネームの組み合わせによって特定される。NFインスタンスは、サービスを提供するプロデューサNFのインスタンスである。所与のプロデューサNFは2つ以上のNFインスタンスを含むことができる。複数のNFインスタンスが同じサービスエンドポイントを共有することができることにも留意されたい。
【0005】
プロデューサNFはネットワーク機能リポジトリ機能(NRF:network function repository function)への登録を行う。NRFは、各々のNFインスタンスによってサポートされるサービスを特定する利用可能なNFインスタンスのサービスプロファイルを維持する。「サービスプロファイル」および「NFプロファイル」という用語は本明細書では区別なく使用される。コンシューマNFは、NFサービス発見手順を通してNRFに登録されたプロデューサNFインスタンスに関する情報を取得することができる。NFサービス発見手順に従って、コンシューマNFがNF発見要求をNRFに送信する。NF発見要求は、クエリパラメータによって特定されるサービスを提供することができるプロデューサNFのNFプロファイルを検索するためにNRFによって使用されるクエリパラメータを含む。NFプロファイルは、プロデューサNFインスタンスによって提供されるサービスの種類さらにはプロデューサNFインスタンスに関する接触・容量情報を画定するデータ構造である。
【0006】
コンシューマNFに加えて、NFサービスインスタンスに関する情報を取得することを目的としてNFサービス発見手順を起動することができる別の種類のネットワークノードがサービス通信プロキシ(SCP:service communication proxy)である。SCPがコンシューマNFの代わりにプロデューサNFインスタンスに関する情報を取得するためにNFサービス発見手順を使用する事例は代理発見(delegated discovery)と称される。コンシューマNFがSCPに接続され、SCPが、必要とされるサービスを提供するかまたは目標プロデューサNFインスタンスまでトラフィックを直接送るプロデューサNFサービスインスタンスの間でのトラフィックの負荷バランシングを行う。SCPを介してコンシューマNFがプロデューサNFと通信を行うときの通信モデルは中継通信モデルと称される。
【0007】
SCPに加えて、プロデューサNFとコンシューマNFとの間でトラフィックを転送する中間プロキシの別の例としてセキュリティエッジ保護プロキシ(SEPP:security edge protection proxy)がある。SEPPは、異なる5G公衆陸上モバイルネットワーク(PLMN:public land mobile network)の間で交換される制御プレーントラフィックを保護するのに使用されるネットワーク機能である。したがって、SEPPは、PLMNの間で伝送されるすべてのアプリケーションプログラミングインターフェース(API)メッセージのためのメッセージフィルタリング、規制(policing)、およびトポロジ隠蔽を実施する。
【0008】
5G通信ネットワークおよび他の通信ネットワークで発生し得る1つの問題は、3GPP(登録商標)規格では5GNFが互いに通信を行うのに自己構築FQDNを使用することが可能となり、自己構築FQDNとIPアドレスとの間でのマッピングを維持することが手動DNS構成を必要とし得る、ことである。自己構築FQDNは、3GPP規格で画定されたフォーマットに従って5GCネットワーク機能によって生成されるFQDNである。例えば、3GPP TS23.003は、互いを特定するために5GC NFによって使用され得る自己構築FQDNのためのフォーマットを画定する。自己構築FQDNを使用して5GC NFとの通信を行うために、NFがメッセージをフォーマットし、メッセージ内に自己構築FQDNを含む。メッセージがターゲットNFに到達するようにするためには、メッセージ内の自己構築FQDNがDNSを介してIPアドレスに変換されなければならない。DNSレコードが最新状態を維持しない場合、自己構築FQDNを使用して5GプロデューサNFとの接触を求める5GコンシューマNFが、5GプロデューサNFとの通信を行うための正しいIPアドレスを確定することができなくなる。現在、5GC NFのための自己構築FQDNとIPアドレスと間のマッピングを用いてDNSレコードを最新状態で維持するためには手動DNS構成が実施される。マッピングを最新状態で維持するために手動DNS構成を実施することは、特にクラウドネットワーク環境においては、望ましくなく、クラウドネットワーク環境では、自己構築FQDNとIPアドレスとの間でのマッピングが頻繁に変化し得る。より一般的には、5GC NFに関連する任意の種類のDNSリソースレコードのために手動DNS構成を実施することは望ましくない。
【0009】
したがって、これらのおよび他の困難に照らして、5GC NFのためのDNSを構成するための改善された方法、システム、およびコンピュータ可読媒体が求められる。
【発明の概要】
【0010】
概要
5Gコア(5GC:5G core)ネットワーク機能(NF:network function)のための自動ドメインネームシステム(DNS:domain name system)構成のための方法であって、少なくとも1つのプロセッサを含むNFリポジトリ機能(NRF)において、5GCネットワーク機能に関連するメッセージを受信することを含む。本方法は、5GC NFのための第1のDNSリソースレコードパラメータを確定することをさらに含む。本方法は、5GC NFのための第2のDNSリソースレコードパラメータを確定することをさらに含む。本方法は、第1のDNSリソースレコードパラメータと第2のDNSリソースレコードパラメータとの間でのマッピングを用いてDNSを自動で構成することをさらに含む。
【0011】
本明細書で説明される主題の別の態様によれば、5GC NFに関連するメッセージを受信することが、5GC NFのNFプロファイルまたはサービスプロファイルを含むメッセージを受信することを含む。
【0012】
本明細書で説明される主題の別の態様によれば、第1のDNSリソースレコードパラメータを確定することが、5GC NFのNFプロファイルまたはサービスプロファイルから5GC NFの自己構築完全修飾ドメインネーム(FQDN:fully qualified domain name)を読み込むことを含む。
【0013】
本明細書で説明される主題の別の態様によれば、第1のDNSリソースレコードパラメータを確定することが、5GC NFのNFプロファイルまたはサービスプロファイル内のパラメータから自己構築完全修飾ドメインネーム(FQDN)を作り出すことを含む。
【0014】
本明細書で説明される主題の別の態様によれば、第2のDNSレコードパラメータを確定することが、5GC NFのNFプロファイルまたはサービスプロファイルからIPアドレスを読み込むことを含む。
【0015】
本明細書で説明される主題の別の態様によれば、第2のDNSリソースレコードパラメータを確定することが、NFプロファイルまたはサービスプロファイルがIPアドレスを含まないことを確定することと、負荷バランサ、クラウドネットワークサービスレジストリ、およびローカルDNSのうちの1つからIPアドレスを取得することと、を含む。
【0016】
本明細書で説明される主題の別の態様によれば、第1のDNSリソースレコードパラメータを確定することが、NFのNFプロファイルからNFセット完全修飾ドメインネーム(FQDN)およびNFインスタンスFQDNを読み込むことを含み、ここでは、DNSを自動で構成することが、NFセットFQDNからNFインスタンスFQDNへのマッピングを行う命名権限ポインタ(NAPTR:naming authority pointer)レコードを自動で生成することを含む。
【0017】
本明細書で説明される主題の別の態様によれば、5GC NFのためのNFプロファイルまたはサービスプロファイルを含むメッセージを受信することが、5GC NFのためのNFプロファイルまたはサービスプロファイルを含むNF登録メッセージまたはNF更新メッセージを受信することを含む。
【0018】
本明細書で説明される主題の別の態様によれば、DNSを自動で構成するための方法は、第1のDNSリソースレコードパラメータと第2のDNSリソースレコードパラメータとの間でのマッピングが新しいマッピングまたは第1および第2のDNSリソースレコードパラメータのためのDNSによって維持される既存のマッピングの変化を表すことを確定することを含み、DNSを自動で構成することが、第1および第2のDNSリソースレコードパラメータの間でのマッピングが新しいマッピングまたは既存のマッピングに対しての変化を表すことを確定することに応答してDNSを自動で構成することを含む。
【0019】
本明細書で説明される主題の別の態様によれば、DNSを自動で構成することが、第1および第2のDNSリソースレコードパラメータの間でのマッピングを含めて、DNSによって公開されたアプリケーションプログラミングインターフェースに従ってフォーマットされたメッセージをNRFからDNSサーバに伝送することを含む。
【0020】
本明細書で説明される主題の別の態様によれば、5Gコア(5GC)ネットワーク機能(NF)のための自動ドメインネームシステム(DNS)構成のためのシステムが提供される。本システムは、少なくとも1つのプロセッサを含むネットワーク機能(NF)リポジトリ機能(NRF)を含む。本システムは、5GCネットワーク機能に関連するメッセージを受信することと、5GC NFのための第1のDNSリソースレコードパラメータを確定することと、5GC NFのための第2のDNSリソースレコードパラメータを確定することと、第1のDNSリソースレコードパラメータと第2のDNSリソースレコードパラメータとの間でのマッピングを用いてDNSを自動で構成することとのために、少なくとも1つのプロセッサによって実装されるDNSオートアップデーターをさらに含む。
【0021】
本明細書で説明される主題の別の態様によれば、5GC NFに関連するメッセージは、5GC NFのNFプロファイルまたはサービスプロファイルを含むメッセージを含む。
【0022】
本明細書で説明される主題の別の態様によれば、DNSオートアップデーターは、5GC NFのNFプロファイルまたはサービスプロファイルから5GC NFの自己構築完全修飾ドメインネーム(FQDN)を読み込むことにより第1のDNSリソースレコードパラメータを確定するように構成される。
【0023】
本明細書で説明される主題の別の態様によれば、DNSオートアップデーターは、5GC NFのNFプロファイルまたはサービスプロファイル内のパラメータから5GC NFの自己構築完全修飾ドメインネーム(FQDN)を作り出すことにより第1のDNSリソースレコードパラメータを確定するように構成される。
【0024】
本明細書で説明される主題の別の態様によれば、DNSオートアップデーターは、5GC NFのNFプロファイルまたはサービスプロファイルからIPアドレスを読み込むことにより第2のDNSリソースレコードパラメータを確定するように構成される。
【0025】
本明細書で説明される主題の別の態様によれば、DNSオートアップデーターは、NFプロファイルまたはサービスプロファイルがIPアドレスを含まないことを確定するように、ならびに、負荷バランサ、クラウドネットワークサービスレジストリ、およびローカルDNSのうちの1つからIPアドレスを取得することにより第2のDNSリソースレコードパラメータを確定するように、構成される。
【0026】
本明細書で説明される主題の別の態様によれば、5GC NFのためのNFプロファイルまたはサービスプロファイルを含むメッセージは、5GC NFのためのNFプロファイルまたはサービスプロファイルを含むNF登録メッセージまたはNF更新メッセージを含む。
【0027】
本明細書で説明される主題の別の態様によれば、DNSオートアップデーターは、NFのNFプロファイルからNFセット完全修飾ドメインネーム(FQDN)およびNFインスタンスFQDNを読み込むことにより第1のDNSリソースレコードパラメータを確定するように構成され、ここでは、DNSを自動で構成することが、NFセットFQDNからNFインスタンスFQDNへのマッピングを行う命名権限ポインタ(NAPTR)レコードを自動で生成することを含む。
【0028】
本明細書で説明される主題の別の態様によれば、DNSオートアップデーターは、第1および第2のDNSリソースレコードパラメータの間でのマッピングを含めて、DNSによって公開されたアプリケーションプログラミングインターフェース(API)に従ってフォーマットされたメッセージをNRFからDNSサーバに伝送することによりDNSを自動で構成する。
【0029】
本明細書で説明される主題の別の態様によれば、ネットワーク機能(NF)リポジトリ機能(NRF)のプロセッサによって実行されるときにステップを実施するようにNRFを制御する実行可能命令をその上に保存する1つまたは複数の非一時的コンピュータ可読媒体が提供される。ステップは、5Gコア(5GC)ネットワーク機能(NF)に関連するメッセージを受信することを含む。ステップは、5GC NFのための第1のDNSリソースレコードパラメータを確定することをさらに含む。ステップは、5GC NFのための第2のDNSリソースレコードパラメータを確定することをさらに含む。ステップは、5GC NFのための第1および第2のDNSリソースレコードパラメータの間でのマッピングを用いてDNSを自動で構成することをさらに含む。
【0030】
本明細書で説明される主題は、ハードウェアおよび/またはファームウェアとの組み合わせでソフトウェアで実装され得る。例えば、本明細書で説明される主題は、プロセッサによって実行されるソフトウェアで実装され得る。1つの例示の実装形態では、本明細書で説明される主題は、コンピュータのプロセッサによって実行されるときにステップを実施するようにコンピュータを制御するコンピュータ実行可能命令をその上に保存する非一時的コンピュータ可読媒体を使用して実装され得る。本明細書で説明される主題を実装するのに適する例示のコンピュータ可読媒体は、ディスクメモリデバイス、チップメモリデバイス、プログラム可能論理デバイス、および特定用途向け集積回路などの、非一時的コンピュータ可読媒体を含む。加えて、本明細書で説明される主題を実装するコンピュータ可読媒体は単一のデバイスまたはコンピューティングプラットフォームに位置することができるか、あるいは複数のデバイスまたはコンピューティングプラットフォームに跨って分散され得る。
【0031】
次に、添付図面を参照して、本明細書で説明される主題の例示の実装形態を説明する。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【
図1】例示の5Gシステムネットワークアーキテクチャを示すネットワーク図である。
【
図2】NF登録サービスオペレーションのための交換される例示のメッセージを示すメッセージフロー図である。
【
図3】NFプロファイルおよびNFサービスプロファイルに含まれ得る例示の属性を示すブロック図である。
【
図4】5GC NFの自己構築FQDNのために手動DNS構成が必要である例示のネットワークアーキテクチャを示すネットワーク図である。
【
図5】5GC NFの自己構築FQDNのために手動DNS構成が実施されるネットワークにおいて交換される例示のメッセージを示すメッセージフロー図である。
【
図6】NRFが5GC NFのための自動DNS構成を実施するときに交換される例示のメッセージを示すメッセージフロー図である。
【
図7】5GC NFのための自動DNS構成を実施するためのNRFのための例示のアーキテクチャを示すブロック図である。
【
図8】5GC NFのための自動DNS構成を実施するための例示のプロセスを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0033】
詳細な説明
図1は、例示の5Gシステムネットワークアーキテクチャを示すブロック図である。
図1のアーキテクチャは、同じ家庭公衆陸上モバイルネットワーク(HPLMN:home public land mobile network)内に位置することができるNRF100およびSCP101を含む。上述したように、NFR100は、利用可能なプロデューサNFサービスインスタンスおよびそれらのサポートされるサービスのプロファイルを維持することができ、コンシューマNFまたはSCPを新しい/更新されたプロデューサNFサービスインスタンスに加入させるのをおよびその登録を通知するのを可能にすることができる。SCP101はさらに、プロデューサNFインスタンスのサービス発見・選択をサポートすることができる。SCP101は、コンシューマNFとプロデューサNFとの間の接続の負荷バランシングを実施することができる。
【0034】
NRF100は、プロデューサNFインスタンスのNFプロファイルまたはサービスプロファイルのためのリポジトリである。プロデューサNFインスタンスとの通信を行うためには、コンシューマNFまたはSCPは、NRF100からプロデューサNFインスタンスのNFプロファイルまたはサービスプロファイルを取得しなければならない。NFプロファイルまたはサービスプロファイルは、3GPP TS29.510で画定されるJavaScript(登録商標)オブジェクト表記(JSON:JavaScript object notation)データ構造である。NFプロファイルまたはサービスプロファイルは、提供されるサービスの種類、NFインスタンスの容量、およびNFインスタンスに接触するための情報を示す属性を含む。
【0035】
図1では、ネットワーク機能のうちの任意のネットワーク機能は、これらがサービスを要求するか、サービスを提供するか、またはサービスを要求および提供するかのいずれであるかに応じて、コンシューマNF、プロデューサNF、またはこれらの両方となり得る。示される実施例では、NFは、ネットワーク内でポリシー関連のオペレーションを実施するポリシー制御機能(PCF:policy control function)102と、ユーザデータを管理する統一データ管理機能(UDM:unified data management function)104と、アプリケーションサービスを提供するアプリケーション機能(AF:application function)106と、を含む。
【0036】
図1に示されるNFは、アクセス・移動性管理機能(AMF:access and mobility management function)110とPCF102との間のセッションを管理するセッション管理機能(SMF:session management function)108をさらに含む。AMF110は、4Gネットワーク内での移動性管理エンティティ(MME:mobility management entity)によって実施されるオペレーションに類似の移動性管理オペレーションを実施する。認証サーバ機能(AUSF:authentication server function)112は、ネットワークへのアクセスを求めるユーザ装置(UE:user equipment)114などのユーザ装置(UE)のための認証サービスを実施する。
【0037】
ネットワークスライス選択機能(NSSF:network slice selection function)116が、ネットワークスライスに関連する特定のネットワーク能力および性質にアクセスすることを求めるデバイスのためのネットワークスライシングサービスを提供する。ネットワーク露出機能(NEF:network exposure function)118が、インターネットオブシングス(IoT:Internet of things)デバイスおよびネットワークに属する他のUEに関する情報を取得することを求めるアプリケーション機能のためのアプリケーションプログラミングインターフェース(API)を提供する。NEF118は、4Gネットワーク内でのサービス容量露出機能(SCEF:service capability exposure function)と同様の機能を実施する。
【0038】
無線アクセスネットワーク(RAN:radio access network)120が、無線リンクを介してユーザ装置(UE)114をネットワークに接続する。無線アクセスネットワーク120は、g-Node B(gNB)(
図1には示されない)または他の無線アクセスポイントを使用してアクセスされ得る。ユーザプレーン機能(UPF:user plane function)122は、ユーザプレーンサービスのための種々のプロキシ機能性をサポートすることができる。このようなプロキシ機能性のうちの1つの例は、マルチパス伝送制御プロトコル(MPTCP:multipath transmission control protocol)プロキシ機能性である。UPF122はさらに、ネットワーク性能測定を達成するためにUE114によって使用され得る性能測定機能性をサポートすることができる。
図1にはさらにデータネットワーク(DN:data network)124が示され、UEはこのデータネットワーク124を通してインターネットサービスなどのデータネットワークサービスにアクセスする。
【0039】
SEPP126は別のPLMNから入ってくるトラフィックをフィルタリングし、ホームPLMNから出るトラフィックのためのトポロジ隠蔽を実施する。SEPP126は、非ホームPLMN(foreign PLMN)のためのセキュリティを管理する非ホームPLMN内のSEPPとの通信を行うことができる。したがって、異なるPLMN内のNFの間のトラフィックは2つのSEPP機能を横断することができ、一方のSEPPがホームPLMNのためのものであり、もう一方のSEPPが非ホームPLMNのためのものである。
【0040】
上述したように、5Gおよび他のネットワークで起こり得る1つの問題は、自己構築FQDNとIPアドレスとの間でのマッピングおよび5GC NFのための他の種類のDNSマッピングが手動DNS構成を使用して維持されるということである。3GPPは、コンシューマがNRFからこのようなプロデューサNFの発見を実施することができない場合に利用される、5G NFのための画定された自己構築FQDNを有する。自己構築FQDNのための例示の使用事例は、NF発見のためにローカル構成を用いずにNRFと通信を行うNF、V-NRFからH-NRFへの通信、V-NSSFからH-NSSFへの通信、AMFからNSSFへの通信などを含む。自己構築FQDNの1つの問題はDNSの手動構成が必要であることである。さらに、DNSでの自己構築FQDNおよびIPアドレスのマッピングは、常に変化するクラウドネイティブ5Gトポロジとの同期状態を維持されることが必要である。クラウドネイティブ5Gトポロジ情報は既にNRFに存在する。しかし、NRFによって維持されるトポロジをDNSシステムに同期させるための明確な機構は存在しない。本明細書で説明される主題によると、NRFが、マッピングが頻繁に変化するクラウドネイティブ5Gトポロジにおいても、自己構築FQDNとIPアドレスとの間でのマッピングのまたは他の種類のDNSマッピングの変化を用いてDNSを構成および更新するのに利用され得る。
【0041】
5G通信ネットワークでは、5GC NFがNRFにそれらのNFプロファイルを登録する。NFプロファイルは、NFの自己構築FQDN、NFのIPアドレス、またはこれらの両方を含むことができる。
図2は、NF登録サービスオペレーションのための交換される例示のメッセージを示すメッセージフロー図である。
図2を参照すると、メッセージフローのライン1内で、コンシューマNF200が、ハイパーテキスト転送プロトコル(HTTP:hypertext transfer protocol)PUTメッセージをNRF100に送信することによりNF登録サービスオペレーションを開始する。HTTP PUTメッセージはコンシューマNF200のNFプロファイルを含む。NFプロファイルは、NRF100にそのNFプロファイルが登録されているものであるNFのための、FQDN、IPアドレス、またはこれらの両方を含むことができる。NF登録オペレーションが成功した場合、NRF100がライン2aに示されるように201の作り出されたメッセージで応答する。NF登録サービスオペレーションが成功しなかった場合またはメッセージが別のNRFにリダイレクトされる場合、NRF100はライン2bに示されるように問題詳細(problem detail)を有する4XXまたは5XXメッセージでまたはリダイレクションを示す3XXメッセージで応答する。NRFがコンシューマNFのNFプロファイルを有すると、NRFは、自己構築FQDNとIPアドレスとの間でのマッピングを用いてDNSを構成するためにNFプロファイル内の情報を使用することができる。しかし、現行の3GPP規格は、5GC NFのためのDNSレコードを維持するのにNRFのためのこのような手順を画定しない。
【0042】
上で示したように、5GG NFのためのNFプロファイルは、5GC NFのための自己構築FQDN、IPアドレス、またはこれらの両方を含むことができる。
図3は、NFプロファイルおよびNFサービスプロファイルに含まれ得る例示の属性を示すブロック図である。FQDNのURI部分内のスキームがトランスポートレイヤーセキュリティ(TLS)を必要としない場合、5GC NFはNRFにNFプロファイルを登録する。FQDNのURI内のスキームがHTTPであってTLSを必要とする場合、5GC NFはNRFにサービスプロファイルを登録する。示される実施例では、NFプロファイル300は、FQDN属性、IPv4アドレス属性、およびIPv6アドレス属性を含む。サービスプロファイル302は、FQDN属性と、IPv4アドレスまたはIPv6アドレスを含むIPエンドポイント属性と、を含む。サービスプロファイルまたはNFプロファイルからのこれらのパラメータまたは属性のうちの任意のパラメータまたは属性が、5GC NFのためのDNSを自動で構成するのに使用され得る。
【0043】
自己構築FQDNは、3GPP TS23.003で指定のフォーマットに従って、5GC NFによって作り出され得る。3GPP TS23.003のセクション28が、以下のもの:
・N3インターワーキング機能(N3IWF:N3 inter-working function)
・PLMNレベルのNRFおよびH-NRF
・NSSF
・AMF
・TAI(トラッキングエリア識別子FQDN)
・AMFセット
・AMFインスタンス
・SMFセット
・ショートメッセージサービス機能(SMSF:short message service function)
のための自己構築FQDNを画定する。
NRFのための自己構築FQDNの例は:
https://nrf.5gc.mnc345.mcc012.3gppnetwork.org/である。
NSSFのための自己構築FQDNの例は:
https://nssf.5gc.mnc345.mcc012.3gppnetwork.org/である。
強調すべき1つのポイントは、自己構築FQDNを使用するコンシューマNFが自己構築FQDNのための最新のIPアドレスを取得するのを可能にするためには、DNSが自己構築FQDNのためのIPアドレスマッピングを用いて構成されて最新状態として維持されることを必要とする、ということである。
【0044】
5Gのための現行の3GPPによって画定されるアーキテクチャでは、5G NFの自己構築FQDNのための自動DNS構成のための機構が存在しない。
図4は例示のネットワークアーキテクチャを示すネットワーク図であり、ここでは、5GC NFの自己構築FQDNのために手動DNS構成が必要である。
図4を参照すると、ネットワークは訪問PLMNおよびホームPLMNを含む。訪問PLMNは、訪問SEPP126Aと、訪問NRF100Aと、訪問NSSF116Aと、SMSF400と、gNodeB402と、SMF108と、N3IWF404と、AMF110と、を含む。訪問PLMNは、訪問PLMN DNS406Aをさらに含む。ホームPLMNは、ホームSEPP126Bと、ホームNRF100Bと、ホームNSSF116Bと、ホームPLMN DNS406Bと、を含む。ホームPLMN内のおよび訪問PLMN内のNFは、互いを特定して互いに通信を行うためのFQDNを自己構築する。自己構築FQDNに関連付けられたIPアドレスは頻繁に変化することができる。3GPP規格で画定された自動DNS構成手順は存在しないことから、5GC NFの自己構築FQDNとIPアドレスとの間での最新のマッピングを維持するにはDNS406Aおよび406Bの手動の構成が必要となる。
【0045】
下記の表1は、
図4のアーキテクチャで自己構築FQDNが使用され得るいくつかの実施例を示す。
【0046】
【0047】
表1の各々のシナリオで、ターゲットNFの自己構築FQDNを用いてメッセージを受信するNFは、ターゲットのIPアドレスを取得するためにはDNSに問い合わせることを必要とする。したがって、手動DNS構成の必要性を回避するかまたは少なくとも低減するような、自己構築FQDNのためのDNSレコードを最新状態で維持するための効率的な機構を有することが望ましい。
【0048】
図5はネットワーク内で交換される例示のメッセージを示すメッセージフロー図であり、ここでは、5GC NFの自己構築FQDNのために手動DNS構成が実施される。
図5を参照すると、NFがNRF100AにそのNFプロファイルまたはサービスプロファイルを登録する場合、NFのための自己構築FQDNとIPアドレスとの間でのマッピングを用いてDNS406Aを手動で構成することが必要である。NFがNRFを用いてそのプロファイルを更新するとき、同様のオペレーションが行われる。NRF DNS構成はまた、DNS406Aを用いて維持されなければならない。
図5のメッセージフローを参照すると、ライン1および2内で、AMF110がNRF100AにそのNFプロファイルを登録し、NRF100Aが応答してAMF110のNFプロファイルの成功裏の登録を示す。ライン3内で、NSSF116AがNF登録メッセージをNRF100Aに送信する。ライン4内で、NRF100Aが、NSSF116Aの成功裏の登録を示す成功メッセージで応答する。ライン4の後で、またはNRF100Aへの登録が実施される場合は常に、そのNFプロファイルまたはサービスプロファイルが登録されているものであるNFの自己構築FQDNおよび対応するIPアドレスを用いてDNS406Aが構成されなければならない。ライン5内で、NRF100AのIPアドレスおよび自己構築FQDNを用いてDNS406Aが手動で構成される。ライン6内で、AMF110の自己構築FQDNおよびIPアドレスを用いてDNS406Aが手動で構成される。ライン7内で、NSSF116Aの自己構築FQDNおよびIPアドレスを用いてDNS406Aが手動で構成される。
【0049】
コンシューマNFがターゲットNFと通信を行うことを求める場合、コンシューマNFが、3GPP TS23.003で画定されたフォーマットに従ってターゲットNFのFQDNを自己構築する。コンシューマNF200がFQDNに対応するIPアドレスを認知しないことから、コンシューマNFあるいはSCPまたはSEPPのいずれかが、FQDNをIPアドレスに変換するためにDNSクエリをDNS406Aに送信しなければならない。ライン9内で、コンシューマNF200が、FQDNとIPアドレスとの間でのマッピングを含むDNSクエリに対しての応答を受信する。ライン9の後で、コンシューマNF200が、DNS406Aから取得された自己構築FQDNおよびIPアドレスを使用してターゲットプロデューサNFにメッセージを送信することができる。
【0050】
メッセージフロー図のライン10内で、AMF110が、NRF100Aを用いてAMF110のNFプロファイルを更新するためにNF更新メッセージをNRF100Aに送信する。ライン11内で、NRF100Aが、NF更新サービスオペレーションが成功したことを示す成功メッセージで応答する。ライン12内で、NSSF116Aが、NRF100Aを用いてNSSF116AのNFプロファイルを更新するためのメッセージをNRF100Aに送信する。ライン13内で、NRF100Aが、NF更新オペレーションが成功したことを示す成功メッセージで応答する。ライン13の後で、NRF100A、AMF110、およびNSSF116AのためのIPアドレスマッピングにおける任意の変化を用いてDNS406Aが手動で構成されなければならない。ライン14内で、NRF100Aのための更新されたIPアドレスマッピング情報を用いてDNS406Aが手動で構成される。ライン15内で、AMF110のための更新されたIPアドレスマッピング情報を用いてDNS406Aが手動で構成される。ライン16内で、NSSF116Aの更新されたIPアドレスマッピング情報を用いてDNS406Aが手動で構成される。
【0051】
各々のNF登録および/またはNF更新の後での手動DNS構成の必要性を回避または低減するために、本明細書で説明される主題は、5G NFに関連するメッセージが受信されるときにDNSを自動で構成するための機能性をNRFに追加する。
図6は、NRFが5GC NFの自己構築FQDNのための自動DNS構成を実施するときに交換される例示のメッセージを示すメッセージフロー図である。ライン1内で、NRF100Aが、DNS406Aを用いてそのFQDNからIPアドレスへのマッピングを自動で構成する。NRF100Aは、NRF100Aの起動時に、またはNRF100AのIPアドレスが変化する場合は常に、DNS406Aを用いてそのFQDNからIPアドレスへのマッピングを自動で更新することができる。
【0052】
NFがNRF100AにそのNFプロファイルまたはサービスプロファイルを登録するかまたは更新するとき、NFのための自己構築FQDNとIPアドレスとの間でのマッピングを用いてDNS406Aを手動で構成することはもはや必要ない。ライン2内で、AMF110がNRF100AにそのNFプロファイルを登録し、ライン3内で、NRF100Aが応答してAMF110のNFプロファイルの成功裏の登録を示す。ライン4内で、AMF110のNFプロファイルを登録したことに応答して、NRF100Aが、AMF110の自己構築FQDNと自己構築FQDNに対応するIPアドレスとの間でのマッピングを用いてDNS406Aを自動で構成する。IPアドレスおよび自己構築FQDNの両方がNFプロファイル内に存在する場合、NRF100AがNFプロファイルから自己構築FQDNおよびIPアドレスを読み込むことができ、NRF100AによりDNS406Aの一部分であるDNSサーバに伝送されるメッセージ内で自己構築FQDNおよびIPアドレスを使用することができる。NRF100AによりDNSサーバに伝送されるメッセージのフォーマットは、マッピングが更新されるところの領域内でDNSサーバによって使用されるアプリケーションプログラミングインターフェース(API)によって決定される。IPアドレスがNFプロファイル内に存在しない場合、NRF100Aが、負荷バランサ、クラウドネットワークサービスレジストリ、ローカルDNSキャッシュ、または他のソースなどの別のソースに問い合わせることによりIPアドレスを取得することができる。
【0053】
ライン5内で、NSSF116AがNF登録メッセージをNRF100Aに送信する。ライン6内で、NRF100Aが、NSSF116Aの成功裏の登録を示す成功メッセージで応答する。ライン7内で、NRF100Aが、NSSF116Aの自己構築FQDNと自己構築FQDNに対応するIPアドレスとの間でのマッピングを用いてDNS406Aを自動で構成する。AMF110の場合と同様に、NRF100Aは、NSSF116AのNFプロファイルまたはサービスプロファイルから、あるいは、負荷バランサ、ローカルDNSキャッシュ、またはクラウドネットワークサービスレジストリなどの別のソースから、IPアドレスを取得することができる。
【0054】
コンシューマNFがターゲットNFと通信を行うことを求める場合、コンシューマNFが、3GPP TS23.003で画定されたフォーマットに従ってターゲットNFのFQDNを自己構築する。コンシューマNF200がFQDNに対応するIPアドレスを認知しないことから、コンシューマNFあるいはSCPまたはSEPPのいずれかが、FQDNをIPアドレスに変換するためにDNSクエリをDNS4046Aに送信しなければならない。ライン9内で、コンシューマNF200が、FQDNとIPアドレスとの間でのマッピングを含むDNSクエリに対しての応答を受信する。ライン9の後で、コンシューマNF200が、DNS406Aから取得された自己構築FQDNおよびIPアドレスを使用してターゲットプロデューサNFにメッセージを送信することができる。プロデューサNFのためのDNSレコードがNRF100Aによって維持されることから、手動DNS構成は必要ではなく、コンシューマNF200は、NRF100Aにとって利用可能であるIPアドレスマッピングデータに同期された自己構築FQDNのためのIPアドレスを受信することになる。
【0055】
メッセージフロー図のライン10内で、NRF100AがDNS406Aを用いてそのIPアドレスマッピング情報を構成する。上述したように、NRF100Aは、例えばクラウドネットワーク資源配分の変化を原因として、IPアドレスが変化するときは常に、NRF100Aの自己構築FQDNに対応するIPアドレスを自動で更新することができる。
【0056】
メッセージフロー図のライン11内で、AMF110が、NRF100Aを用いてAMF110のNFプロファイルを更新するためにNF更新メッセージをNRF100Aに送信する。ライン12内で、NRF100Aが、NF更新サービスオペレーションが成功したことを示す成功メッセージで応答する。ライン13内で、NRF100Aが、AMF110の自己構築FQDNと自己構築FQDNに対応するIPアドレスとの間でのマッピングを用いてAMF110を自動で構成する。
【0057】
ライン14内で、NSSF116Aが、NRF100Aを用いてNSSF116AのNFプロファイルを更新するためにNF更新メッセージをNRF100Aに送信する。ライン15内で、NRF100Aが、NF更新オペレーションが成功したことを示す成功メッセージで応答する。ライン16内で、NRF100Aが、NSSF116Aの自己構築FQDNと自己構築FQDNに対応するIPアドレスとの間でのマッピングを用いてDNS406Aを自動で構成する。
【0058】
図7は、5GC NFの自己構築FQDNのための自動DNS構成を実施するためのNRFのための例示のアーキテクチャを示すブロック図である。
図7を参照すると、NRF100Aは少なくとも1つのプロセッサ700およびメモリ702を含む。NRF100Aは、メモリ702内に存在することができるNF/サービスプロファイルデータベース704をさらに含む。NF/サービスプロファイルデータベース704は、NRF100Aに登録されるNFのNFプロファイルおよびサービスプロファイルを保存する。NRF100Aは、NF/サービスプロファイルデータベース704内のNFプロファイルおよびNFサービスプロファイルを保存および更新するためのNF登録・更新メッセージを受信して処理するNF登録/更新ハンドラ706をさらに含む。
【0059】
NRF100Aは、NFの自己構築FQDNとIPアドレスとの間のマッピングおよび他の種類のDNSマッピングの変化を検出することに応答してDNSを自動で構成するDNSオートアップデーター708をさらに含む。DNSオートアップデーター708は、コンシューマNFからNF登録メッセージまたはNF更新メッセージを受信することに応答してDNSレコードを更新することができる。NF登録/更新ハンドラ706およびDNSオートアップデーター708は、メモリ702内で保存されてプロセッサ700によって実行可能であるコンピュータ実行可能命令を使用して実装され得る。
【0060】
DNSオートアップデーター708は、DNSオートアップデーター708が存在するところである特定のネットワークにおいて、DNSによって提供されるAPIを使用してDNSと相互作用することができる。NRF100Aは、DNSオートアップデーター708がDNSと相互作用するのを可能にするためにAPIの以下の属性を有するように構成され得る:
【0061】
【0062】
表2では、DNS APIエンドポイント属性の値は、DNSレコードを更新するためにNRFが接触するDNSサーバのFQDNである。DNS APIプレフィックス属性の値は、DNSレコードを更新するためにNRFが接触するDNSサーバのFQDNに対してのプレフィックスである。DNSセキュリティ認証情報属性の値は、NRFにより5GC NFのためのDNSレコードを更新するのを可能にするためにDNSサーバのために必要とされる任意のセキュリティ認証情報を含む。
【0063】
図8は、5GC NFの自己構築FQDNのための自動DNS構成を実施するための例示のプロセスを示すフローチャートである。
図8を参照すると、ステップ800で、プロセスが、5GC NFに関連するメッセージを受信することを含む。例えば、NRF101AのDNSオートアップデーター708は、NRF100AのNFプロファイルまたはサービスプロファイルを登録または更新するためのNF登録要求またはNF更新要求を受信することができる。
【0064】
ステップ802で、プロセスが、5GC NFのための第1のDNSリソースレコードパラメータを確定することを含む。例えば、FQDNがNFプロファイルまたはサービスプロファイル内に存在する場合、NRF100AのDNSオートアップデーター708はNFプロファイルまたはサービスプロファイルから自己構築FQDNを読み込むことができる。別法として、NRF100Aは、NFプロファイルまたはサービスプロファイル内で利用可能であるパラメータを使用して5GC NFのFQDNを自己構築することができる。別の実施例では、NRF100Aは、5GC NFのNFプロファイルまたはサービスプロファイルから統一資源名(URN:uniform resource name)を読み込むことができるかまたは構築することができる。
【0065】
ステップ804で、プロセスが、5GC NFのための第2のDNSリソースレコードパラメータを確定することを含む。例えば、IPアドレスがNFプロファイルまたはサービスプロファイル内に存在する場合、NRF100AのDNSオートアップデーター708はNF登録メッセージまたはNF更新メッセージ内の受信されたNFプロファイルまたはサービスプロファイルからIPアドレスを読み込むことができる。別法として、NRF100AのDNSオートアップデーター708は、負荷バランサ、クラウドネットワークサービスレジストリ、あるいはローカルDNSサーバまたはキャッシュなどの外部ソースから、FQDNに対応するIPアドレスを確定することができる。
【0066】
ステップ806で、プロセスが、第1および第2のDNSリソースレコードパラメータの間でのマッピングを用いてDNSを自動で構成することを含む。例えば、NRF100AのDNSオートアップデーター708は、5GC NFの自己構築FQDNとNFのIPアドレスとの間でのマッピングを含むことを目的として5GC NFのためのDNSレコードを更新するためのメッセージをDNSサーバに伝送することができる。別の実施例では、DNSオートアップデーター708は、5GC NFのための命名権限ポインタレコード(NAPTR:naming authority pointer record)レコードを生成することができ、NAPTRレコードをDNSサーバに伝送することができる。下記は、5GC NFのNFプロファイルからのパラメータを使用してDNSオートアップデーター708によって生成され得るNAPTRレコードの例である。
【0067】
【0068】
本実施例では、NAPTRレコードは、AMFセットのメンバーである、AMFのset001.region48.amfsetであるAMFセットFQDNならびにtopoff.amf11.amfおよびtopoff.amf12.amfであるNFインスタンスFQDNを含む。セミコロンで始まる行はコメントである。DNSオートアップデーター708は、NFセットのためのNFプロファイルから抽出されたFQDNおよびIPアドレスを使用してNAPTRレコードコンテンツを生成することができる。
【0069】
一実施例では、DNSオートアップデーター708は、5GC NFのFQDNとIPアドレスとの間でのマッピングのローカルDNSキャッシュを保持または維持することができ、DNSにメッセージを送信する前に、DNSレコードにより更新が必要とされているか否かを確定するためにキャッシュを確認することができる。NF登録メッセージまたはNF更新メッセージから受信されるかまたは確定されたIPアドレスが5GC NFの自己構築FQDNのための新しいまたは更新されたIPアドレスである場合、DNSオートアップデーター708が、IPアドレスとDNSサーバによって維持される自己構築FQDNとの間でのマッピングを更新するためのメッセージをDNSサーバに伝送することができる。NF登録メッセージまたはNF更新メッセージから受信されるかまたは確定されるIPアドレスが自己構築FQDNのための新しいIPアドレスではない場合、DNSオートアップデーター708がDNSサーバを用いてDNSレコードを更新することを控えることができる。
【0070】
本明細書で説明される主題の例示の利点は、要求に応じるかたちのトポロジ変化(例えば、自己構築FQDNのためのIPアドレスの変化またはDNSによって維持される他のマッピングの変化をもたらすネットワークスライスの追加/削除/更新)のためのDNS構成の自動化を含む。一般に、本明細書で説明されるNRFは、5GC NFのNFプロファイルおよびサービスプロファイルからNFトポロジ情報を取得し、5GC NFのためのDNSリソースレコードを自動で更新するためにNFトポロジ情報を使用する。手動の変化ではトポロジ変化のペースに合わせることができないことから、非常に頻繁に変化するクラウドネイティブトポロジの動的性質はDNSレコードの自動更新から恩恵を受けることになる。自己構築FQDNおよび他のFQDNのためのDNS詳細は手動で構成されることを必要としない。IPアドレスと5GC NFのFQDNとの間でのマッピングは、5GCおよびDNSシステムの両方で動作するNRFによって同期され得る。例えば、NRFによって維持されるローカルDNS構成は外部DNSに同期され得る。NRFを使用する自動DNS構成を実施することにより実施の複雑さが低減される。NRFはDNS構成を実施することのみを必要とされる。新しいNF登録メッセージおよびNF更新メッセージが受信されると、NRFによって維持されるDNS構成が変化に関して継続的に監査される。IPアドレスの変化が検出されると、NRFがこの変化をDNSに自動で投入する。
【0071】
以下の参考文献の各々の開示は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
参考文献
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2. 3rdGeneration Partnership Project; Technical Specification Group Core Network and Terminals; Technical Realization of Service Based Architecture (5GS); Stage 3 (Release 17) 3GPP TS 29.500 V17.4.0 (2021-09)
3. 3rdGeneration Partnership Project; Technical Specification Group Services and System Aspects; System Architecture for the 5G System (5GS); Stage 2 (Release 17) 3GPP TS 23.501 V17.2.0 (2021-09)
4. 3rdGeneration Partnership Project; Technical Specification Group Services and System Aspects; Procedures for the 5G System (5GS); Stage 2 (Release 17) 3GPP TS 23.502 V17.2.1 (2021-09)
5. 3rdGeneration Partnership Project; Technical Specification Group Croup Core Network and Terminals; Principles and Guidelines for Services Definitions; Stage 3 (Release 17) 3GPP TS 29.501 V17.3.1 (2021-09)
6. 3rdGeneration Partnership Project; Technical Specification Group Core Network and Terminals; 5G System; Network Function Repository Services; Stage 3 (Release 17) 3GPP TS 29.510 V17.3.0 (2021-09)
7. 3rdGeneration Partnership Project; Technical Specification Group Services and System Aspects; Security architecture and procedures for 5G System (5GS) (Release 17) 3GPP TS 33.501 V17.3.0 (2021-09)
8. 3rd Generation Partnership Project; Technical Specification Group Core Network and Terminals; Domain Name System Procedures (Release 17) 3GPP TS 29.303 V17.0 (2021-03)
本明細書で説明される主題の範囲から逸脱することなく、本明細書で説明される主題の種々の細部が変更され得ることが理解されよう。さらに、上記の記述は単に説明を目的とし、限定することを目的とせず、したがって本明細書で説明される主題は以下に記載される特許請求の範囲によって定義される。
【国際調査報告】