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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-08
(54)【発明の名称】レーザ光ファイバ操作器
(51)【国際特許分類】
   A61B 18/22 20060101AFI20241031BHJP
【FI】
A61B18/22
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023530079
(86)(22)【出願日】2023-04-20
(85)【翻訳文提出日】2023-05-17
(86)【国際出願番号】 CN2023089431
(87)【国際公開番号】W WO2024087543
(87)【国際公開日】2024-05-02
(31)【優先権主張番号】202211309236.4
(32)【優先日】2022-10-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522103317
【氏名又は名称】南華大学附属第一医院
【氏名又は名称原語表記】The First Affiliated Hospital of University of South China
【住所又は居所原語表記】No. 69, Chuanshan Road, Shigu District, Hengyang city, Hunan province, China
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】李 明勇
(72)【発明者】
【氏名】胡 威
【テーマコード(参考)】
4C026
【Fターム(参考)】
4C026AA02
4C026AA03
4C026DD02
4C026DD03
4C026DD06
4C026DD07
4C026DD08
4C026FF17
4C026FF56
4C026FF59
4C026HH02
4C026HH07
4C026HH21
(57)【要約】
本発明はレーザ光ファイバ操作器を提供し、取り付けるための第一管スリーブを含み、その軸心に光ファイバを穿設するためのフロントチャネルが貫通して設置され、かつその前端に第一ガイド管、第二ガイド管及び第三ガイド管が同軸に取り付けられ、かつ各ガイド管の間に導流チャネルが形成され、同様に、第一管スリーブの後端に第二管スリーブ及び第三管スリーブが同軸に取り付けられ、両者の間にも導流チャネルが形成され、第一管スリーブの前後端チャネルの対応する導通、かつ独立した設置により、使用要件に応じて吸引ドレナージ及び洗浄ドレナージの効果を実現することができ、かつ対応するチャネルにそれぞれバルブが設置され、吸引及び洗浄の制御可能を実現する。レーザ手術切断過程において切断患部に対して迅速かつ正確な洗浄及び冷却を行い、視野を改善し、手術効率及び安全性を向上させることができる。また、切断、洗浄及び吸引機能は一体的に設置され、執刀医は片手で上記操作を実現することができ、さらに使用を容易にする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第一管スリーブ(1)であって、その軸心に光ファイバ(a)を穿設するためのフロントチャネル(1.4)が貫通して設置され、前記第一管スリーブ(1)の側壁に前記フロントチャネル(1.4)と連通する第一接続口(1.6)が開設され、前記第一接続口(1.6)に第二回転弁(9)が取り付けられるものと、
前記第一管スリーブ(1)の前端に同軸に取り付けられ、かつ順次外側から内側へ配列して設置される第一ガイド管(10)、第二ガイド管(11)及び第三ガイド管(12)であって、前記第一ガイド管(10)と前記第二ガイド管(11)との間に第三チャネル(P3)が形成され、前記第二ガイド管(11)と前記第三ガイド管(12)との間に第二チャネル(P2)が形成され、前記第三ガイド管(12)の内側が第一チャネル(P1)であり、前記第一チャネル(P1)が前記フロントチャネル(1.4)と連通するものと、
第二管スリーブ(2)であって、前記第一管スリーブ(1)の後端に螺着され、前記第二管スリーブ(2)の側壁に第二接続口(2.1)が開設され、前記第二接続口(2.1)に第一回転弁(8)が取り付けられるものと、
第三管スリーブ(4)であって、前端に延伸接続管(4.1)が設置され、その前端が前記第一管スリーブ(1)に密封接続され、前記延伸接続管(4.1)の後端が前記第二管スリーブ(2)の後端に螺着され、前記延伸接続管(4.1)と前記第二管スリーブ(2)との間に第一バックキャビティ(C1)が形成され、前記延伸接続管(4.1)の内側に第二バックキャビティ(C2)が形成され、ここで、前記第二チャネル(P2)が前記第二バックキャビティ(C2)と連通し、前記第三チャネル(P3)が第一バックキャビティ(C1)と連通し、かつ前記フロントチャネル(1.4)と前記第二バックキャビティ(C2)との連通箇所に密封プラグ(13)により密封され、第三管スリーブ(4)に第三接続口(4.4)が設置され、前記第三接続口(4.4)に押圧弁が取り付けられるものと、
前記光ファイバ(a)の後端を取り付けるために用いられる第四ケーシング(5)と、
第五ケーシング(6)であって、前記第三管スリーブ(4)の後端に螺着され、前記第四ケーシング(5)が前記第五ケーシング(6)の後端に螺着されるものと、
を含むことを特徴とする、レーザ光ファイバ操作器。
【請求項2】
前記第三ガイド管(12)の前端が前記第二ガイド管(11)の前端から突出して設置され、前記第二ガイド管(11)の前端が前記第一ガイド管(10)の前端から突出して設置されることを特徴とする、請求項1に記載のレーザ光ファイバ操作器。
【請求項3】
前記第一ガイド管(10)の前端周壁と前記第三ガイド管(12)の前端周壁にいずれも貫通孔が開設され、ここで、前記第三ガイド管(12)の前端周壁の孔が前記第二ガイド管(11)の内側まで延伸することを特徴とする、請求項2に記載のレーザ光ファイバ操作器。
【請求項4】
前記第一管スリーブ(1)の前端にそれぞれ第一リング溝(1.1)、第二リング溝(1.2)、第三リング溝(1.3)が開設され、かつ前記第一管スリーブ(1)の径方向に沿って順に外側から内側へ配列して設置され、前記第一ガイド管(10)、前記第二ガイド管(11)及び前記第三ガイド管(12)が外側から内側へ順に対応するリング溝に取り付けられることを特徴とする、請求項1に記載のレーザ光ファイバ操作器。
【請求項5】
前記第一管スリーブ(1)の後端に第四リング溝(1.5)が開設され、その溝底に弾性ゴムリングが設置され、前記延伸接続管(4.1)が第四リング溝(1.5)内に挿入されかつ弾性ゴムリングに当接することを特徴とする、請求項1に記載のレーザ光ファイバ操作器。
【請求項6】
前記延伸接続管(4.1)の周壁に円錐形の薄壁係合リング(4.11)が設置され、そのリング壁に複数の開口溝が設置され、
操作器はさらに中間スリーブ(3)を含み、前記中間スリーブ(3)は前記係合リング(4.11)の小径端から前記延伸接続管(4.1)の後端に密封嵌着され、前記中間スリーブ(3)に当接スロット(3.1)が設置され、その内側にネジ山が設置され、かつ前記第二管スリーブ(2)に螺着されることを特徴とする、請求項5に記載のレーザ光ファイバ操作器。
【請求項7】
前記第三接続口(4.4)は第一分岐口(4.41)及び第二分岐口(4.42)を含み、両者はそれぞれ前記第二バックキャビティ(C2)に連通し、
前記押圧弁は第一押圧弁(4.2)及び第二押圧弁(4.3)を含み、前記第一押圧弁(4.2)は前記第一分岐口(4.41)の導通と中断を制御し、前記第二押圧弁(4.3)は前記第二分岐口(4.42)の導通と中断を制御することを特徴とする、請求項1に記載のレーザ光ファイバ操作器。
【請求項8】
前記第四ケーシング(5)の一側に取付口(5.1)が開設され、前記取付口(5.1)内に前記第四ケーシング(5)の軸線に沿って往復移動可能なボタン(7)が取り付けられ、その一端が前記取付口(5.1)の外側に配置され、他端が内側に配置され、かつ該端にクランプ口(7.1)が設置されることを特徴とする、請求項1に記載のレーザ光ファイバ操作器。
【請求項9】
前記取付口(5.1)の内側にストッパ板(5.2)が設置され、かつ前記取付口(5.1)の縁部と一つのスロットを形成し、
前記ボタン(7)の周壁に翼板(7.2)が設置され、スロット内に挿入され、前記スロットの内側に翼板(7.2)に当接しかつ前記ボタン(7)を押圧して反発させることができるドーム(5.3)が設置され、
前記取付口(5.1)の内側縁部に配列して設置された複数の凹溝(5.4)が開設され、前記翼板(7.2)にバンプ(7.3)が開設され、前記バンプ(7.3)は前記凹溝(5.4)内に配置されて前記ボタン(7)の位置決めを実現することができることを特徴とする、請求項8に記載のレーザ光ファイバ操作器。
【請求項10】
前記クランプ口(7.1)の輪郭縁部に前記クランプ口(7.1)を貫通する裂け目(7.4)が設置されることを特徴とする、請求項8に記載のレーザ光ファイバ操作器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はレーザ手術設備の分野に関し、具体的にはレーザ光ファイバ操作器に関する。
【背景技術】
【0002】
レーザは、その高効率、精度、優れた切断止血効果により、体表面の皮膚や塊などを除去するために使用できるだけでなく、近年、腹腔鏡下内臓摘出手術に徐々に使用され、新しい技術として、従来のメスに取って代わる傾向があり、さまざまな異なる波長のレーザ光ファイバの開発と応用に伴い、将来のレーザ医学の臨床での適用範囲がますます広くなる。
【0003】
しかし、現在の腹腔鏡手術臨床には専用のレーザ光ファイバ操作器具がないため、一部の医師は腹腔鏡手術の外科的治療にレーザ光ファイバを使用しようとする時、いくつかの一時的な操作レバーを借用してレーザ光ファイバを操作することしかできないが、使用には非常に不便であり、また以下の多くの問題が露呈する。
【0004】
1.レーザ光ファイバの高エネルギーのために、創傷痂皮形成を減らすために手術中に水で連続冷却する必要がある。
【0005】
2.上記に基づいて、レーザ光ファイバは臓器や人間の組織を除去する時に大量の煙を発生させ、操作の視界をぼやけさせ、タイムリーに排出する必要があるが、腹腔鏡手術において気腹圧力の確立により、空気漏れや吸引位置が正確かつタイムリーでない場合、吸引の目的を確保しながら余分な気体を過剰に吸引し、気腹圧力の急激な不足と不安定性をもたらし、手術の操作空間に悪影響を与え、手術の正確な操作を妨げる。
【0006】
3.上記に基づいて、吸引と洗浄を達成するためには、患者の皮膚に2つの追加の切開を開き、2つの腹腔鏡の操作トロカールを増加させる必要があるため、手術コストが増加する。さらに、臨床操作では、冷却のために手術中の継続的な水の注入と、および血液と煙を抽出するための吸引器の使用とを支援するために、少なくとも1人のアシスタントを追加する必要がある。
【0007】
したがって、要約すると、外科手術の快適性と効率が大幅に低下するだけでなく、皮膚切開の数と外科用消耗品の使用も増加し、それはレーザ手術の幅広い適用を深刻に制限する。
【0008】
以上の問題に鑑み、レーザ光ファイバ操作器を設計する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明が解決しようとする技術的問題は以下のとおりである:従来のレーザ光ファイバを用いて腹腔鏡手術を行う時に、光ファイバをよく制御することができず、及び手術において一人での切断操作、洗浄操作及び吸引操作を実現することができないという問題を解決する。
【0010】
本発明はその技術的問題を解決するために採用する技術的解決手段はレーザ光ファイバ操作器を提供することであり、それは、
第一管スリーブ(1)であって、その軸心に光ファイバ(a)を穿設するためのフロントチャネル(1.4)が貫通して設置され、前記第一管スリーブ(1)の側壁に前記フロントチャネル(1.4)と連通する第一接続口(1.6)が開設され、前記第一接続口(1.6)に第二回転弁(9)が取り付けられるものと、
前記第一管スリーブの前端に同軸に取り付けられ、かつ順次外側から内側へ配列して設置される第一ガイド管、第二ガイド管及び第三ガイド管であって、前記第一ガイド管と前記第二ガイド管との間に第三チャネルが形成され、前記第二ガイド管と前記第三ガイド管との間に第二チャネルが形成され、前記第三ガイド管の内側が第一チャネルであり、前記第一チャネルが前記フロントチャネルと連通するものと、
第二管スリーブであって、前記第一管スリーブの後端に螺着され、前記第二管スリーブの側壁に第二接続口が開設され、前記第二接続口に第一回転弁が取り付けられるものと、 第三管スリーブであって、前端に延伸接続管が設置され、その前端が前記第一管スリーブに密封接続され、前記延伸接続管の後端が前記第二管スリーブの後端に螺着され、前記延伸接続管と前記第二管スリーブとの間に第一バックキャビティが形成され、前記延伸接続管の内側に第二バックキャビティが形成され、ここで、前記第二チャネルが前記第二バックキャビティと連通し、前記第三チャネルが第一バックキャビティと連通し、かつ前記フロントチャネルと前記第二バックキャビティとの連通箇所に密封プラグにより密封され、第三管スリーブに第三接続口が設置され、前記第三接続口に押圧弁が取り付けられるものと、
前記光ファイバの後端を取り付けるために用いられる第四ケーシングと、
第五ケーシングであって、前記第三管スリーブ(の後端に螺着され、前記第四ケーシングが前記第五ケーシングの後端に螺着されるものと、を含む。
【0011】
好ましくは、前記第三ガイド管の前端が前記第二ガイド管の前端から突出して設置され、前記第二ガイド管の前端が前記第一ガイド管の前端から突出して設置される。
【0012】
好ましくは、前記第一ガイド管の前端周壁と前記第三ガイド管の前端周壁にいずれも貫通孔が開設され、ここで、前記第三ガイド管の前端周壁の孔が前記第二ガイド管の内側まで延伸する。
【0013】
好ましくは、前記第一管スリーブの前端にそれぞれ第一リング溝、第二リング溝、第三リング溝が開設され、かつ前記第一管スリーブの径方向に沿って順に外側から内側へ配列して設置され、前記第一ガイド管、前記第二ガイド管及び前記第三ガイド管が外側から内側へ順に対応するリング溝に取り付けられる。
【0014】
好ましくは、前記第一管スリーブの後端に第四リング溝が開設され、その溝底に弾性ゴムリングが設置され、前記延伸接続管が第四リング溝内に挿入されかつ弾性ゴムリングに当接する。
【0015】
好ましくは、前記延伸接続管の周壁に円錐形の薄壁係合リングが設置され、そのリング壁に複数の開口溝が設置され、操作器はさらに中間スリーブを含み、前記中間スリーブは前記係合リングの小径端から前記延長接続管の後端に密封嵌着され、前記中間スリーブに当接スロットが設置され、その内側にネジ山が設置され、かつ前記第二管スリーブに螺着される。
【0016】
好ましくは、前記第三接続口は第一分岐口及び第二分岐口を含み、両者はそれぞれ前記第二バックキャビティに連通し、前前記押圧弁は第一押圧弁及び第二押圧弁を含み、前記第一押圧弁は前記第一分岐口の導通と中断を制御し、前記第二押圧弁は前記第二分岐口の導通と中断を制御する。
【0017】
好ましくは、前記第四ケーシングの一側に取付口が開設され、前記取付口内に前記第四ケーシングの軸線に沿って往復移動可能なボタンが取り付けられ、その一端が前記取付口の外側に配置され、他端が内側に配置され、かつ該端にクランプ口が設置される。
【0018】
好ましくは、前記取付口の内側にストッパ板が設置され、かつ前記取付口の縁部と一つのスロットを形成し、前記ボタンの周壁に翼板が設置され、スロット内に挿入され、前記スロットの内側に翼板に当接しかつ前記ボタンを押圧して反発させることができるドームが設置され、前記取付口の内側縁部に配列して設置された複数の凹溝が開設され、前記翼板にバンプが開設され、前記バンプは前記凹溝内に配置されて前記ボタンの位置決めを実現することができる。
【0019】
好ましくは、前記クランプ口の輪郭縁部に前記クランプ口を貫通する裂け目が設置される。
【0020】
本発明の有益な効果は以下のとおりである:光ファイバ切断端の周囲に洗浄端、吸引端が同心に配置されることにより、レーザ手術切断過程において切断患部に対して迅速かつ正確な洗浄及び冷却を行うことができ、かつ洗浄後の洗浄液を迅速に収集することができ、特に煙を吸引する時に、煙が完全に拡散しない時に正確に迅速に吸引することができ、吸引の過剰と漏れを回避し、気腹圧力が安定して変動することを保証し、同時に視野を改善し、手術効率及び安全性を向上させることができる。
【0021】
また、切断、洗浄及び吸引機能は一体的に設置され、執刀医は片手で上記操作を実現することができ、さらに使用を容易にする。光ファイバをペン状の操作器に取り付けることにより、光ファイバの取り出し及び制御を容易にすることができ、一体的に設置することにより患者の腹部の開口を減少させかつ医療用具の使用を減少させ、患者の損傷を低減し、医療費を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
本発明の実施例又は従来の技術における技術的解決手段をより明確に説明するために、以下に実施例又は従来の技術の説明に必要な図面を簡単に紹介し、明らかに、以下に説明する図面は単に本発明のいくつかの実施例であり、当業者にとって、創造的な労力を要することなく、これらの図面に基づいて他の図面を取得することができる。
【0023】
図1】本発明の実施例におけるレーザ光ファイバ操作器の全体構造概略図である。
図2図1の分解構造概略図である。
図3図1の正面構造概略図である。
図4図3の全断面構造概略図である。
図5図2のH箇所の拡大構造概略図である。
図6図2のK箇所の拡大構造概略図である。
図7】本発明の実施例における第一管スリーブの前端の構造概略図である。
図8図7の後端の構造概略図である。
図9図3のA-A箇所の断面構造概略図である。
図10図3のB-B箇所の断面構造概略図である。
図11】本発明の実施例における第四ケーシングの構造概略図である。
図12】本発明の実施例におけるボタン構造概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下に具体的な実施例を参照して上記解決手段をさらに説明する。これらの実施例は、本発明を説明するためのものであり、本発明の範囲を限定するものではないことを理解されたい。実施例で採用された実施条件は具体的なメーカーの条件に応じてさらに調整することができ、明記されていない実施条件は一般的には一般的な実験における条件である。
【0025】
具体的な実施例において、レーザ光ファイバ操作器を提供し、具体的には、
腹腔内に導入することができる第一ガイド管10、第二ガイド管11及び第三ガイド管12と、三本のガイド管を取り付け及び固定するための第一管スリーブ1とを含み、ここでの第一管スリーブ1は取付台に相当し、三本のガイド管をその前端に取り付け、かつ三つのガイド管の間に前端ドレナージチャネルを構築し、即ち第三チャネルP3、第二チャネルP2及び第一チャネルP1を含む。
【0026】
また、操作器はさらに第一管スリーブ1の後端に取り付けられた第二管スリーブ2及び第三管スリーブ4を含み、両者の間に後端ドレナージキャビティ、すなわち第一バックキャビティC1及び第二バックキャビティC2が形成され、かつ二つのキャビティにそれぞれ対応する制御弁が連通し、洗浄量及び吸引量を制御する。
【0027】
洗浄及び吸引機能を実現するために、前端ドレナージチャネルと後端ドレナージキャビティは連通して設置される。
【0028】
操作器の後端にさらに第四ケーシング5及び第五ケーシング6が設置され、第五ケーシング6が第三管スリーブ4の後端に螺着され、第四ケーシング5が第五ケーシング6の後端に螺着されるか又は挿着され、ここで、第四ケーシング5は主に光ファイバaの後端の取り付け又は固定に用いられ、光ファイバaの前端がガイド管の内側に沿って設置されること及び光ファイバaの安定的な設置を保証することができる。また、操作時に操作器のハンドルとして使用し、手術操作を容易にする。第五ケーシング6は主に光ファイバa後端の接続部の密封に用いられ、液体が第四ケーシング5の末端から漏れることを回避し、ここで、第五ケーシング6の前端にガスケット14が設置され、第五ケーシング6の後端に防水キャップ15が設置され、両者は弾性ゴム材料のみで製造され、光ファイバaは両者を密封で貫通することができ、ガスケット14と防水キャップ15が二層密封に相当することを見ることができ、密封効果をさらに向上させ、これを基礎として、第四ケーシング5の末端に弾性尾キャップ16が設置され、光ファイバaの後端を支持し、光ファイバaが大きく折り曲げて破損することを回避する。
【0029】
光ファイバaの取り付け及び配置を実現するために、本実施例において光ファイバaは操作器の軸線に設置され、かつ前端から後端に延設され、前端の光ファイバは切断に用いられ、後端の光ファイバはレーザ発生器に接続される。
【0030】
上記のように、本実施形態の具体的な構造及び接続形式は以下のとおりである。
【0031】
第一管スリーブ1の軸心に光ファイバaを穿設するためのフロントチャネル1.4が貫通して設置され、光ファイバaが穿設された後に一般的にフロントチャネル1.4との間に隙間が残され、洗浄液が通過するために用いられ、したがって、本実施例では、光ファイバaとフロントチャネル1.4とが最も近接するため、フロントチャネル1.4は主に洗浄液を放出して切断箇所を洗浄し冷却するために用いられる。
【0032】
洗浄液の進入を実現するために、第一管スリーブ1の側壁にフロントチャネル1.4に連通する第一接続口1.6が開設され、かつ洗浄液の導通と中断及び洗浄流量を制御するために第一接続口1.6に第二回転弁9が取り付けられ、ここで、第二回転弁9は一般的にボール弁を選択し、本実施例において、第二回転弁9は対応するチャネルの常開及び常閉の効果を実現することができる。
【0033】
本実施例において、第一ガイド管10、第二ガイド管11及び第三ガイド管12は第一管スリーブ1の前端に同軸に取り付けられ、かつ順次外側から内側に配列して設置され、ここで、第一ガイド管10と第二ガイド管11との間に第三チャネルP3が形成され、第二ガイド管11と第三ガイド管12との間に第二チャネルP2が形成され、第三ガイド管12の内側は第一チャネルP1であり、かつ第一チャネルP1はフロントチャネル1.4と連通して洗浄液の切断組織への導入を実現する。
【0034】
上記実施形態の好ましい実施例として、各ガイド管の取り付け安定性及び密封接続を容易にするために、第一管スリーブ1の前端にそれぞれ第一リング溝1.1、第一リング溝1.2、第三リング溝1.3が開設され、かつ第一管スリーブ1の径方向に沿って順に外側から内側へ配列して設置され、第一ガイド管10、第二ガイド管11及び第三ガイド管12は外側から内側への配列順序に応じて対応するリング溝に取り付けられ、したがって、溝によりガイド管の端部を制限し固定することができ、具体的には溝とネジ接続又は緊密嵌合を採用すべきである。
【0035】
ここで、本実施例において、第三チャネルP3は主に煙の吸引に用いられ、第二チャネルP2は主に洗浄液の吸引に用いられる。
【0036】
後端ドレナージを実現するために、操作器の後端の具体的な接続構造は以下のとおりである。
【0037】
第一管スリーブ1の後端に第二管スリーブ2が螺着され、ここで螺着は導流を実現するためであり、一般的には密封接続である。また、外向きのドレナージを実現するために、同様に、第二管スリーブ2の側壁に第二接続口2.1が開設され、第二接続口2.1に第一回転弁8が取り付けられ、ボール弁を選択することができ、対応するチャネルの常開及び常閉の効果を実現することができる。
【0038】
後端ドレナージキャビティを構築するために、さらに第三管スリーブ4を含み、その前端に延伸接続管4.1が設置され、延伸接続管4.1の主な作用は第二管スリーブ2と嵌設構造を形成することができる。
【0039】
具体的には、延伸接続管4.1の前端が第一管スリーブ1に密封接続され、延伸接続管4.1の後端が第二管スリーブ2の後端に螺着され、ここでの螺着も密封螺着である。このように延伸接続管4.1と第二管スリーブ2との間に導流する第一バックキャビティC1が形成され、かつ延伸接続管4.1の内側に第二バックキャビティC2が形成され、両者は連通せずに互いに独立したキャビティを形成し、それぞれのドレナージチャネルを形成してドレナージ制御を容易にする。
【0040】
上記実施形態の好ましい実施例として、延伸接続管4.1の位置決め及び第一管スリーブ1の後端との密封接続を実現するために、第一管スリーブ1の後端に第四リング溝1.5が開設され、その溝底に弾性ゴムリングが設置され、取り付けた後、延伸接続管4.1は第四リング溝1.5内に挿入されかつ弾性ゴムリングに当接すれば、端部密封を実現することができる。
【0041】
本実施例の好ましい解決手段として、上記から分かるように、第一管スリーブ1の後端に第二管スリーブ2が螺着され、かつ延伸接続管4.1の後端が第二管スリーブ2の後端に螺着され、第一管スリーブ1がいずれも螺着を採用するため、取り付ける時に、第一回転弁8と第三接続口4.4の取付位置に同時にネジ山が密封要件に達することを保証するために、一つの中間スリーブ3を採用し、ねじ込む時に第二管スリーブ2と延伸接続管4.1が同期回転することを回避し、具体的な構造は以下のとおりである。
【0042】
延伸接続管4.1の周壁に円錐形の薄壁係合リング4.11が設置され、そのリング壁に複数の開口溝が設置され、薄壁係合リング4.11が開口溝を圧縮して変形するため、中間スリーブ3は係合リング4.11の小径端から延伸接続管4.1の後端に密封嵌設され、ここでの密封について通常中間スリーブ3の内部に密封リングが設置され、密封リングは延伸接続管4.1と運動密封接続を実現することができる。中間スリーブ3に当接スロット3.1が設置され、その内側にネジ山が設置され、かつ第二管スリーブ2に螺着され、したがって、延伸接続管4.1の回転を回避し、中間スリーブ3の回転を利用して延長接続管4.1の移動を推進し、さらに使用の利便性を向上させる。
【0043】
ここで、前後端のドレナージ接続方式は、第二チャネルP2が第二バックキャビティC2と連通し、前記第三チャネルP3が第一バックキャビティC1と連通することである。
【0044】
また、上記から分かるように、フロントチャネル1.4は主に洗浄チャネルであるため、洗浄液が第二バックキャビティC2に入ることを回避するために、フロントチャネル1.4と第二バックキャビティC2との連通箇所に密封プラグ13により密封される。本実施例において、光ファイバaを密封で貫通することができるために、一般的に密封プラグ13はゴム材料で製造され、かつ光ファイバaは密封プラグ13を密封で摺動的に貫通することができ、具体的には光ファイバaと嵌合する孔の内側に複数の密封リングが設置され、密封リングは光ファイバaの外壁に接続され、それは従来の可動密封形式に属し、例えば弁棒密封であり、ここでは説明を省略する。
【0045】
同様に、第二バックキャビティC2の外向きの導通を実現するために、第三管スリーブ4に第三接続口4.4が設置され、かつ第三接続口4.4に押圧弁が取り付けられ、この押圧弁は一般的に押圧形式で導通と中断を行うバルブを指し、押圧制御バルブに属する。使用する時に指で押す形式でバルブの導通と中断を制御することができ、断続的な吸引を実現し、使用の利便性を向上させる。
【0046】
また、第二チャネルP2は洗浄チャネルとして使用されてもよく、使用時に、洗浄液は第三ガイド管12の前端周壁の貫通孔から排出され、補助洗浄を行うことができ、かつ押圧弁の制御を結合して断続的な洗浄を実現することができ、使用の利便性を向上させる。
【0047】
好ましい実施形態として、第二チャネルP2の吸引又は洗浄機能の選択を実現するために、第三接続口4.4は第一分岐口4.41及び第二分岐口4.42を含み、両者はそれぞれ第二バックキャビティC2に連通する。第二チャネルP2の吸引又は洗浄の断続制御を実現するために、二つの押圧弁で制御され、すなわち第一押圧弁4.2及び第二押圧弁4.3であり、第一押圧弁4.2は第一分岐口4.41の導通と中断を制御し、第二押圧弁4.3は第二分岐口4.42の導通と中断を制御し、したがって、使用時に第一分岐口4.41と第二分岐口4.42に対応して異なる洗浄ポンプ又は吸引器を接続すればよい。
【0048】
具体的な臨床使用時に、まず各バルブを外部装置に接続し、即ち対応する腹圧吸引器及び給水ポンプに連通し、さらに光ファイバaを操作器の後端から挿入して操作器の前端まで延伸し、組織切断に用いられる。使用時に腹腔により確立されたチャネルにより第一ガイド管10、第二ガイド管11及び第三ガイド管12を腹腔内に導入し、かつ内視鏡の可視ガイドで光ファイバaの切断端を患部に到達させ、かつ切断を行い、同時に第二回転弁9を開放して洗浄液を供給し、洗浄液が第一チャネルP1を通過して光ファイバaの前端に導入されて洗浄及び冷却を行う。切断に煙が存在するため、この時に第一回転弁8を開くことができ、第三チャネルP3に微小な負圧を持続的に生成させ、さらに気腹圧力が安定したことを保証する場合に煙を吸引し、また、洗浄液を吸引する必要がある場合、押圧弁を制御することにより洗浄液を第二チャネルP2から入り、かつ収集することができる。
【0049】
したがって、切断、洗浄、液体吸引及び煙吸引はいずれも同じ操作器に配置され、執刀医は片手で上記操作を実現することができる。光ファイバaがペン状の操作器に取り付けられることにより、光ファイバの取り出しと制御を容易にすることができる。
【0050】
本案において、第三チャネルP3及び第二チャネルP2は一般的にチャネル断面が小さく、このように吸引時に気腹圧力が急速に低下することを回避することができる。
【0051】
また、分かるように、洗浄端及び吸引端はいずれも光ファイバaの切断箇所の周囲に設置されるため、洗浄及び吸引を迅速で効率的に実現することができ、特に煙を吸引する時に、煙が完全に拡散しない時に正確な迅速な吸引を行うことができ、吸引過剰及び吸引漏れを回避し、気腹圧力が安定して変動することを保証し、視覚効果を改善し、手術効率及び安全性を向上させることができる。
【0052】
また、切断、洗浄及び吸引機能はいずれも一体設置であり、患者の腹部の開口を減少させかつ医療用具の使用を減少させ、患者の損傷を低減し、医療費を低減することができる。
【0053】
上記実施形態を総合して、手術時に、手術視野をさらに向上させ、執刀医が光ファイバaの位置を観察しやすいために、第三ガイド管12の前端を第二ガイド管11の前端から突出して設置し、第二ガイド管11の前端を第一ガイド管10の前端から突出して設置される。即ち操作器の前端に階段状を形成し、このように第一ガイド管10及び第二ガイド管11はそれぞれ光ファイバaに対する遮断を減少し、切断の正確性を向上させ、手術の安全性をさらに向上させることができる。
【0054】
吸引と洗浄効率及び範囲をさらに向上させるために、第一ガイド管10の前端周壁と第三ガイド管12の前端周壁にいずれも貫通孔が開設され、ここで、第三ガイド管12の前端周壁の貫通孔は第二ガイド管11の内側まで延伸する。
【0055】
具体的に使用する時、第一ガイド管10は主な煙吸引チャネルであるため、前端側壁上の貫通孔により拡散した煙を入らせて吸引効率を向上させることができる。また、第三ガイド管12の前端は最も突出するため、第二チャネルP2は吸引する時、第三ガイド管12の前端周壁の貫通孔により吸引することができ、吸引効率を向上させ、かつある程度で大きい血液塊が第二チャネルP2内に入ることを回避することができる。
【0056】
上記解決手段を総合して、手術操作時に、異なる位置の切断に適用するように光ファイバaの伸縮制御を実現するために、第四ケーシング5に光ファイバaの運動を制御する機構が設置され、具体的には以下のとおりである。
【0057】
第四ケーシング5の一側に取付口5.1が開設され、取付口5.1内に第四管スリーブ5の軸線に沿って往復移動することができるボタン7が取り付けられ、その一端が取付口5.1の外側に配置され、他端が内側に配置され、かつ該端にクランプ口7.1が設置され、クランプ口7.1が光ファイバaをクランプすることができ、さらに使用時にボタン7を押せば光ファイバaの前端の伸縮を実現することができる。同様に、第四ケーシング5が光ファイバaに摺動可能に接続されることを実現するために、第四ケーシング5の前端にガスケット14が取り付けられ、光ファイバaがガスケット14内に密封で摺動的に挿着される。
【0058】
これを基礎として、光ファイバaの位置決めをさらに実現し、切断時に移動することを回避するために、取付口5.1の内側にストッパ板5.2が設置され、かつ取付口5.1の縁部と一つのスロットが形成される。また、ボタン7の周壁に翼板7.2が設置され、スロット内に挿入される。かつスロットの内側に翼板7.2に当接してかつボタン7を押圧して反発させることができるドーム5.3が設置される。
【0059】
また、取付口5.1の内側縁部に配列して設置された複数の凹溝5.4が開設され、同時に、翼板7.2にバンプ7.3が開設され、バンプ7.3が凹溝5.4内に配置されてボタン7の位置決めを実現することができる。具体的に使用する時、ボタン7を押してバンプ7.3を凹溝5.4から離脱させ、ボタン7の取付口5.1内での前後スライドを実現し、さらに光ファイバaの伸縮移動を駆動し、光ファイバaの切断端の位置を決定した後、ボタン7を解放し、ドーム5.3の弾性力によりバンプ7.3と凹溝5.4を嵌合してボタン7を制限し、さらに光ファイバaの位置決めを実現する。
【0060】
上記を総合して、光ファイバaに対するクランプをよりよく容易にするために、クランプ口7.1の輪郭縁部にクランプ口7.1を貫通する裂け目7.4が設置され、該裂け目7.4によりクランプ口7.1に弾性を生成させ、取り付ける時に、裂け目7.4を開けることにより、光ファイバaをクランプ口7.1にスムーズに貫通させ、クランプ位置を決定した後、裂け目7.4を解放してクランプ口7.1に光ファイバaを挟持させ、したがって、取り付けの利便性を向上させることができる。
【0061】
本発明に基づく上記の理想的な実施例を啓示としてとらえ、上記の説明を通じて、当業者は、本発明の技術的思想から逸脱しない範囲で様々な変更や修正を完全に行うことができる。本発明の技術的範囲は明細書に記載された内容に限定されるものではなく、請求項の範囲に基づいてその技術的範囲を決定する必要がある。
【符号の説明】
【0062】
1 第一管スリーブ
1.1 第一リング溝
1.2 第二リング溝
1.3 第三リング溝
1.4 フロントチャネル
1.5 第四リング溝
1.6 第一接続口
2 第二管スリーブ
2.1 第二接続口
3 中間スリーブ
3.1 当接スロット
4 第三管スリーブ
4.1 延伸接続管
4.11 係合リング
4.2 第一押圧弁
4.3 第二押圧弁
4.4 第三接続口
4.41 第一分岐口
4.42 第二分岐口
5 第四ケーシング
5.1 取付口
5.2 ストッパ板
5.3 ドーム
5.4 凹溝
6 第五ケーシング
7 ボタン
7.1 クランプ口
7.2 翼板
7.3 バンプ
7.4 裂け目
8 第一回転弁
9 第二回転弁
10 第一ガイド管
11 第二ガイド管
12 第三ガイド管
13 密封プラグ
14 ガスケット
15 防水キャップ
16 尾キャップ
P1 第一チャネル
P2 第二チャネル
P3 第三チャネル
C1 第一バックキャビティ
C2 第二バックキャビティ
a 光ファイバ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
【国際調査報告】