(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-08
(54)【発明の名称】2つの要素の嵌合又は非嵌合を表示するための隠蔽された解放可能なバーコード又はQRコード(登録商標)、及びその動作
(51)【国際特許分類】
H01R 13/641 20060101AFI20241031BHJP
G06K 19/06 20060101ALI20241031BHJP
【FI】
H01R13/641
G06K19/06 046
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023539238
(86)(22)【出願日】2023-02-09
(85)【翻訳文提出日】2023-07-10
(86)【国際出願番号】 US2023012730
(87)【国際公開番号】W WO2024030158
(87)【国際公開日】2024-02-08
(32)【優先日】2022-08-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2023-02-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】507164434
【氏名又は名称】ジェイ.エス.ティー.コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】100120628
【氏名又は名称】岩田 慎一
(72)【発明者】
【氏名】デマラトス、 デイビッド
【テーマコード(参考)】
5E021
【Fターム(参考)】
5E021FA09
5E021FC38
5E021KA02
5E021KA06
(57)【要約】
2つの要素の嵌合又は非嵌合を表示するための隠蔽された解放可能なバーコード又はQRコードであって、これは、2つの要素の非嵌合を表示する隠蔽機能と、2つの要素の嵌合を表示する表示機能とを含む。前記隠蔽機能と前記表示機能とが、前記隠蔽機能と前記表示機能との間には相対的運動がない1つ且つ同一の構造体である。隠蔽機能と表示機能とが位置する同一の構造体は、回転可能プラッタであり、隠蔽機能は回転可能プラッタの上面であり、表示機能はバーコード又はQRコードをその表面に有するプラッタの下面である。回転可能プラッタがブロック解除されるようになると、ばね(すなわち、ねじりばね、コイルばね、それらの組み合わせ等)又は機械的リンケージが、プラッタを、プラッタの上面(隠蔽機能)からバーコード又はQRコードをその表面に含むプラッタの下面(表示機能)に回転させる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
2つの要素の非嵌合を表示する隠蔽機能と、
前記2つの要素の嵌合を表示する表示機能と、を含むことを特徴とし、
前記隠蔽機能と前記表示機能とが、前記隠蔽機能と前記表示機能との間に相対的運動がない1つ且つ同一の構造体であることを特徴とする、2つの要素の嵌合又は非嵌合を表示するための隠蔽された解放可能なバーコード又はQRコード。
【請求項2】
前記隠蔽機能と前記表示機能とが位置している前記同一の構造体が、回転可能プラッタであることを特徴とし、
前記隠蔽機能が前記回転可能プラッタの上面であることを特徴とし、
前記表示機能が前記回転可能プラッタの下面であって、前記バーコード又はQRコードを表面に有することを特徴とする、請求項1記載の2つの要素の嵌合又は非嵌合を表示するための隠蔽された解放可能なバーコード又はQRコード。
【請求項3】
前記回転可能プラッタが、雌ハウジングアセンブリの上面上に取り付けられていることを特徴とする、請求項2記載の2つの要素の嵌合又は非嵌合を表示するための隠蔽された解放可能なバーコード又はQRコード。
【請求項4】
前記2つの要素が雌ハウジングアセンブリと雄ハウジングアセンブリとから構成されることを特徴とする、請求項3記載の2つの要素の嵌合又は非嵌合を表示するための隠蔽された解放可能なバーコード又はQRコード。
【請求項5】
前記回転可能プラッタが、当該回転可能プラッタに動作可能に接続されたばねとともに、前記雌ハウジングアセンブリの前記上面上に取り付けられていることを特徴とする、請求項4記載の2つの要素の嵌合又は非嵌合を表示するための隠蔽された解放可能なバーコード又はQRコード。
【請求項6】
前記隠蔽機能は、前記プラッタの前記上面のCPA装置がロック位置に向かって前方に移動できないことにより維持されることを特徴とする、請求項5記載の2つの要素の嵌合又は非嵌合を表示するための隠蔽された解放可能なバーコード又はQRコード。
【請求項7】
前記CPA装置が前記ロック位置に向かって前方に移動できないとき、前記プラッタの前記上面がブロックされ、前記ばねは前記プラッタが上面から前記バーコード又はQRコードを表面に含む下面へと回転することを阻止されることを特徴とする、請求項6記載の2つの要素の嵌合又は非嵌合を表示するための隠蔽された解放可能なバーコード又はQRコード。
【請求項8】
前記CPA装置が前記ロック位置に向かって前方に移動することを許可するとき、前記プラッタの前記上面はブロック解除されるようになり、前記ばねは前記プラッタを上面から前記バーコード又はQRコードを表面に含む下面へと回転させることを特徴とする、請求項6記載の2つの要素の嵌合又は非嵌合を表示するための隠蔽された解放可能なバーコード又はQRコード。
【請求項9】
前記回転可能プラッタが、前記CPA装置と前記回転可能プラッタとの間に動作可能に接続された機械的リンケージとともに、前記雌ハウジングアセンブリの上面上に取り付けられていることを特徴とする、請求項4記載の2つの要素の嵌合又は非嵌合を表示するための隠蔽された解放可能なバーコード又はQRコード。
【請求項10】
前記隠蔽機能は、前記プラッタの前記上面のCPA装置がロック位置に向かって前方に移動できないことにより維持されることを特徴とする、請求項9記載の2つの要素の嵌合又は非嵌合を表示するための隠蔽された解放可能なバーコード又はQRコード。
【請求項11】
前記CPA装置が前記ロック位置に向かって前方に移動できないとき、前記プラッタの前記上面がブロックされ、前記ばねは前記プラッタが上面から前記バーコード又はQRコードを表面に含む下面へと回転することを阻止されることを特徴とする、請求項10記載の2つの要素の嵌合又は非嵌合を表示するための隠蔽された解放可能なバーコード又はQRコード。
【請求項12】
前記CPA装置が前記ロック位置に向かって前方に移動することを許可するとき、前記プラッタの前記上面はブロック解除されるようになり、前記ばねは前記プラッタを上面から前記バーコード又はQRコードを表面に含む下面へと回転させることを特徴とする、請求項11記載の2つの要素の嵌合又は非嵌合を表示するための隠蔽された解放可能なバーコード又はQRコード。
【請求項13】
2つの要素の非嵌合を表示する隠蔽機能を提供するステップと、
前記2つの要素の嵌合を表示する表示機能を提供するステップと、を含むことを特徴とし、
前記隠蔽機能と前記表示機能とが、前記隠蔽機能と前記表示機能との間に相対的運動がない1つ且つ同一の構造体であることを特徴とする、2つの要素の嵌合又は非嵌合を表示するための隠蔽された解放可能なバーコード又はQRコードを動作させる方法。
【請求項14】
前記2つの要素が雌ハウジングアセンブリと雄ハウジングアセンブリとを含み、
前記隠蔽機能が回転可能プラッタの上面を含むことを特徴とし、
前記表示機能が前記回転可能プラッタの下面を含むことを特徴とし、
前記隠蔽機能を提供するステップは、CPA装置がロック位置に向かって前方に移動することを阻止し、前記隠蔽機能は、前記雌ハウジングアセンブリと前記雄ハウジングアセンブリとが仮ロック又は仮嵌合位置にあることを表示するステップを含むことを特徴とする、請求項13記載の2つの要素の嵌合又は非嵌合を表示するための隠蔽された解放可能なバーコード又はQRコードを動作させる方法。
【請求項15】
前記表示機能を提供するステップは、前記CPA装置がロック位置に向かって前方に移動することを許可し、前記表示機能は、前記雌ハウジングアセンブリと前記雄ハウジングアセンブリとが完全ロック又は完全嵌合位置にあることを表示するステップを含むことを特徴とする、請求項14記載の2つの要素の嵌合又は非嵌合を表示するための隠蔽された解放可能なバーコード又はQRコードを動作させる方法。
【請求項16】
前記表示機能を提供するステップは、前記CPA装置がロック位置に向かって前方に移動することを許可し、前記プラッタが、当該プラッタの上面から前記バーコード又はQRコードを表面に有する下面に回転することを許可するステップを含むことを特徴とする、請求項14記載の2つの要素の嵌合又は非嵌合を表示するための隠蔽された解放可能なバーコード又はQRコードを動作させる方法。
【請求項17】
前記表示機能を提供するステップが、前記プラッタを上面から前記バーコード又はQRコードを表面に有する下面に回転させるためのばねを提供するステップを含むことを特徴とする、請求項16記載の2つの要素の嵌合又は非嵌合を表示するための隠蔽された解放可能なバーコード又はQRコードを動作させる方法。
【請求項18】
前記表示機能を提供するステップが、前記プラッタを上面から前記バーコード又はQRコードを表面に有する下面に回転させるためのばねを提供するステップを含み、前記ばねが、ねじりばね、コイルばね、及び前記CPA装置と前記プラッタとに動作可能に結合されたコイルばねの組み合わせの少なくとも1つであることを特徴とする、請求項16記載の2つの要素の嵌合又は非嵌合を表示するための隠蔽された解放可能なバーコード又はQRコードを動作させる方法。
【請求項19】
前記表示機能を提供するステップが、前記プラッタを上面から前記バーコード又はQRコードを表面に有する下面に回転させるための機械的リンケージを提供するステップを含むことを特徴とする、請求項16記載の2つの要素の嵌合又は非嵌合を表示するための隠蔽された解放可能なバーコード又はQRコードを動作させる方法。
【請求項20】
前記機械的リンケージが前記CPA装置と前記プラッタとに動作可能に結合されていることを特徴とする、請求項19記載の2つの要素の嵌合又は非嵌合を表示するための隠蔽された解放可能なバーコード又はQRコードを動作させる方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本特許出願は、2022年8月4日に出願された米国仮特許出願第63/395,249の優先権を主張するものであり、その全体を、本明細書の一部を構成するものとして援用する。
【背景技術】
【0002】
米国特許第9,583,860号明細書のコネクタシステム100のコネクタ10が、同文献の
図1及び
図2に例示されている。レバー134は、ハウジング118に枢動可能に結合され、レバー134は、ハウジング118の側部に取り付け、貼り付け、又は描画されたバーコードラベル112をシール又は隠すセグメント204を有する。米国特許第9,583,860号明細書の
図6に例示されているのは、ハウジング118が相手コネクタ(例えば、
図3に示す第2のコネクタ104)に完全には嵌合しない構造配置である。バーコードラベル112は、レバー134のセグメント204によって隠されているため、
図6では仮想線で示されている。レバー134の凹部206がバーコードラベル112と整列し、ハウジング118上のバーコードラベル112が露出するように、レバー134が閉位置に旋回したときの、ハウジング118が相手コネクタ104に完全に嵌合される構造配置は、
図7に示すとおりである。バーコードラベル112はこのように、レバー134の凹部206を通して見えるようになる。
【0003】
換言すれば、米国特許第9,583,860号明細書には「隠蔽機能」が特に定義されているが、これは、ハウジング118が相手コネクタ104に完全に嵌合していないときにバーコードラベル112を隠すレバー134のセグメント204で構成される。米国特許第9,583,860号明細書に記載されているように、このいわゆる「隠蔽機能」は、ハウジング118が相手コネクタ104に完全に嵌合していないときにバーコードラベル112を隠すレバー134のセグメント204からなる。米国特許第9,583,860号明細書に記載されているように、このいわゆる「隠蔽機能」は、レバー134のセグメント204から構成されるが、これは、隠蔽するバーコードラベル112から構造的かつ機能的に分離又は独立している。
【0004】
本発明では、回転可能バーコードプラッタ(platter:標示板)が提供される。本発明の隠蔽機能が回転可能バーコードプラッタの上面であるのに対し、本発明の表示機能はバーコード又はQRコード(登録商標)を表面に有するバーコードプラッタの下面であり、プラッタの上面と、バーコード又はQRコードを含むプラッタの下面とは同じプラッタにあるため、本発明の隠蔽及び表示機能は同一の構造体にある。
【0005】
さらに、米国特許第9,583,869号明細書では、表示機能(すなわち、バーコードラベル112)及び隠蔽機能(すなわち、レバー134のセグメント204)は、隠蔽位置と露出位置との間で相互に移動可能である。しかしながら、上述したように、上面と、バーコード又はQRコードを含む下面とは同じ回転可能プラッタにあるため、本発明では隠蔽機能(すなわち、回転可能バーコードプラッタの上面)と表示機能(すなわち、バーコード又はQRコードを表面に有する回転可能バーコードプラッタの下面)は1つ且つ同一の構造体であり、相互に移動しない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国特許第9,583,860号明細書
【特許文献2】米国特許第9,583,869号明細書
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の2つの要素の嵌合又は非嵌合を表示するための隠蔽された解放可能なバーコード又はQRコードは、回転可能バーコード又はQRコードプラッタを含み、回転可能バーコード又はQRコードプラッタが本発明の隠蔽機能である。バーコードプラッタとQRコードプラッタとは、プラッタ表面にバーコード又はQRコードが搭載されているかどうかに応じて置き換え可能であることに留意されたい。回転可能バーコード又はQRコードプラッタは、プラッタの上面及び(バーコード又はQRコードを含む)下面が同じバーコード又はQRコードプラッタに設けられているため、殆どの場合、表示機能を搭載している(すなわち、プラッタの下面が表面にバーコード又はQRコードを含む)。換言すれば、本発明では、隠蔽機能(すなわち、回転可能バーコード又はQRコードプラッタの上面)及び表示機能(すなわち、回転可能プラッタの、表面にバーコード又はQRコードを含む下面)とは、プラッタの上面、及びバーコード又はQRコードを含む下面とが同じ回転可能バーコード又はQRコードプラッタの一部であるため、1つ且つ同一の構造体又は要素であり、相互に移動しない。回転可能バーコード又はQRコードプラッタの駆動は、本発明において使用され説明されたタイプのばねの使用に限定されるものではないが、回転可能バーコード又はQRコードプラッタは、例えばプラッタ及びCPA装置に動作可能に接続されたばね(例えば、トーション型ばね)によって駆動又は動作可能にされる。あるいは、プラッタ及びCPA装置に動作可能に結合されたコイルばね又はコイルばねの組み合わせを、本発明におけるばねとして使用してもよい。
【0008】
また、本発明で使用され説明されたタイプのばね、及び上述のコイルばね、又はコイルばねの組み合わせの代わりに、プラッタ及びCPA装置に動作可能に結合された機械的リンケージを使用してもよい。
【0009】
回転可能バーコード又はQRコードプラッタは、例えば、雌ハウジングアセンブリに取り付けられ、コネクタ位置保証(CPA)装置の一部下方の隠蔽位置に取り付けられる。雄ハウジングアセンブリが雌ハウジングアセンブリに嵌合し、嵌合状態が仮ロック(又は仮嵌合)位置にあるとき、CPA装置は、前方に移動する(すなわちロック位置に向かって前方に移動する)ことができず、したがって、CPA装置の一部下方にある回転可能バーコード又はQRコードが、隠蔽位置に留まる。雄雌コネクタアセンブリが完全に嵌合されるようになると、次いでCPAは、前方に移動することが可能となり、雄雌コネクタアセンブリを完全ロック(又は嵌合)位置に配置できる。CPA装置の前方への移動によって、CPA装置がロックされた位置に配置され、回転可能バーコード又はQRコードが隠蔽位置から解放されることが可能となり、次いでばね付勢されたバーコード又はQRコードが回転して、バーコード又はQRコードプラッタの下面のバーコード又はQRコードが現れることが可能となる。また、ばね駆動のバーコードプラッタに代えて、バーコード又はQRコードプラッタは、CPA装置がロックされた位置に移動し、雄雌コネクタアセンブリが完全ロック(又は嵌合)位置に配置又は係合するときに、バーコード又はQRコードプラッタが回転することを同様に許可するようにする、CPA装置とバーコード又はQRコードプラッタとの間の機械的リンケージによって回転させてもよい。CPA装置とバーコード又はQRコードプラッタとの間の機械的リンケージによってバーコード又はQRコードプラッタが回転すると、バーコード又はQRコードプラッタは、バーコード又はQRコードプラッタの回転により隠蔽位置から解放され、それによってバーコード又はQRコードプラッタの下面のバーコード又はQRコードが現われる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は、本発明のバーコード(又はQRコード)プラッタ及びプラッタ駆動ばねとともに、CPA装置を備えた雌ハウジングアセンブリの分解斜視図であり、プラッタ及びばねは、雌ハウジングアセンブリが雄ハウジングアセンブリとの仮ロック又は仮嵌合位置をとる位置にあって、CPA装置がロック位置に向かって前方に移動することができない。
【
図2】
図2は、CPA装置、バーコード(QRコード)プラッタ、及びプラッタ駆動ばねが取り付けられ組み立てられた雌ハウジングアセンブリの斜視図であり、雌ハウジングアセンブリが雄ハウジングアセンブリとの仮ロック又は仮嵌合位置にあり、CPA装置がロック位置に向かって前方に移動することができず、プラッタの上面が表示されている状態である。
【
図3】
図3は、CPA装置、バーコード(QRコード)プラッタ、及びプラッタ駆動ばねが取り付けられ組み立てられた雌ハウジングアセンブリの上面図であり、雌ハウジングアセンブリが雄ハウジングアセンブリとの仮ロック又は仮嵌合位置にあり、CPA装置がロック位置に向かって前方に移動することができず、プラッタの上面が表示されている状態である。
【
図4】
図4は、バーコード(又はQRコード)プラッタの上面に組付け、及び結合する準備ができている位置にある本発明のプラッタ駆動ばねの斜視図である。
【
図5】
図5は、バーコード(又はQRコード)プラッタの、上面及び本発明のプラッタ駆動ばねの一部を受け入れるための溝を有していることを示す斜視図である。
【
図6】
図6は、本発明のバーコード(又はQRコード)プラッタ及びプラッタ駆動ばねとともに、CPA装置を備えた雌ハウジングアセンブリの分解斜視図であり、プラッタ及びプラッタ駆動ばねは、雌ハウジングアセンブリが、CPA装置がロック位置に向かって前方に移動した、雄ハウジングアセンブリとのロック又は嵌合位置にある位置をとっている。
【
図7】
図7は、CPA装置、バーコード(又はQRコード)プラッタ、及びプラッタ駆動ばねが取り付けられ組み立てられた雌ハウジングアセンブリの斜視図であり、雌ハウジングアセンブリは、雄ハウジングアセンブリとのロック又は嵌合位置にあり、CPA装置がロック位置に向かって前方に移動し、プラッタが回転してその表面にバーコードが示された状態の下面を示している。
【
図8】
図8は、CPA装置、バーコード(又はQRコード)プラッタ、及びプラッタ駆動ばねが取り付けられ組み立てられた雌ハウジングアセンブリの上面図であり、雌ハウジングアセンブリは、雄ハウジングアセンブリとのロック又は嵌合位置にあり、CPA装置がロック位置に向かって前方に移動し、プラッタが回転してその表面にバーコードが示された状態の下面を示している。
【
図9】
図9は、プラッタの下面がその表面のバーコード又はQRコードを露出又は現わさせる位置に回転した、本発明のプラッタ駆動ばねの斜視図である。
【
図10】
図10は、回転して、バーコードが表面に設けられた下面を示す位置にある、バーコード(又はQRコード)プラッタの斜視図である。
【
図11A】
図11Aは、回転可能バーコード(又はQRコード)プラッタがその上面(隠蔽機能)を示すときの、CPA装置とバーコード(又はQRコード)プラッタとの間の機械的リンケージの使用を概略的に示すブロックボックス図である。
【
図11B】
図11Bは、回転可能バーコード(又はQRコード)プラッタがその下面を示し、それによってその表面のバーコードが現わされる又は露出する(表示機能)ときの、CPA装置とバーコード(又はQRコード)プラッタとの間の機械的リンケージの使用を概略的に示すブロックボックス図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図1は、本発明のバーコード(又はQRコード(登録商標))プラッタ(platter:標示板)10及びプラッタ駆動ばね12とともに、CPA装置8を備えた雌ハウジングアセンブリの分解斜視図であり、プラッタ10及びばね12は、雌ハウジングアセンブリ5が、CPA装置8がロック位置に向かって前方に移動することができない、仮ロック又は仮嵌合位置(すなわち、雄ハウジングアセンブリ25との仮ロック又は仮嵌合位置)を取る位置にある。
【0012】
以下でより詳細に説明するように、プラッタ駆動ばね12は、実質的にU字形状の構成をなす部分12a、12b、12c、12dを含み、部分12c、12dからそれぞれ略垂直に延出している追加延長部12e、12fを備える。ばね12の延長部12e、12fの自由端は、略U字状の端部12gである(
図4参照)。
【0013】
雌ハウジングアセンブリ5の上面20には、CPA装置リテーナ23が設けられている。また、雌ハウジングアセンブリ5の上面20には、スプリング12及びプラッタ10を収容するスロット部28が設けられている。
図1に示され、また以下でより詳細に説明されるように、スロット部28は、スロット部28aとスロット部28bとから実質的に構成される。
【0014】
図2は、CPA装置8、バーコード(又はQRコード)プラッタ10、及びプラッタ駆動ばね12が取り付けられ組み立てられた雌ハウジングアセンブリ5の斜視図であり、雌ハウジングアセンブリ5が、雄ハウジングアセンブリ25との仮ロック又は仮嵌合位置(すなわち、雄ハウジングアセンブリ25との仮ロック又は仮嵌合位置)にあり、CPA装置8がロック位置に向かって前方に移動することができず、プラッタ10の上面30が表示されている状態である。ここで、CPA装置8がロック位置に向かって前方に移動できないときは、本発明で、バーコード50の隠蔽機能は回転可能バーコードプラッタ10がその上面30を示すように、バーコード50(
図6-
図8を参照)は隠蔽され、隠蔽されたままであり、それは、後述するように、表示機構(すなわち、バーコード50がプラッタ10の下面60にある)と同じ構造体の一部である。後でさらに説明するように、本発明の隠蔽機能(すなわち、プラッタ10)及び表示機能(すなわち、バーコード50)は、1つ且つ同一の構造体であり、バーコード50は回転可能バーコードプラッタ10の一部であるため、したがって相互に移動しない(すなわち、2者の間の相対的運動がない)。
【0015】
図3は、CPA装置8、バーコード(又はQRコード)プラッタ10、及びプラッタ駆動ばね12が取り付けられ組み立てられた雌ハウジングアセンブリ5の上面図であり、雌ハウジングアセンブリ5が仮ロック又は仮嵌合位置(すなわち、雄ハウジングアセンブリ25との仮ロック又は仮嵌合位置)にあり、CPA装置8がロック位置に向かって前方に移動することができず、プラッタ10の上面30が表示されている状態である。
図3に例示するように、CPA装置8が仮ロック位置にあるときに、CPA装置8はプラッタ10の上面30を覆い、より重要なことに、ばね駆動のバーコードプラッタ10がスロット部28bから、プラッタ10によって未だ占有されていないスロット部28bに向かって回転するのをブロック(block:阻止)している。
図3に示すように、ばね駆動のバーコードプラッタ10がCPA装置8によってブロックされることで、バーコードプラッタ10は本発明の隠蔽機能(すなわち、バーコード50を隠蔽するもの)として働く。本発明のこの隠蔽機能は、CPA装置8が未だロック位置に向かって前方に移動できず、CPA装置8が仮ロック位置に留まっていることを表示するが、これは雌ハウジングアセンブリ5と雄ハウジングアセンブリ25とが仮ロック又は仮嵌合位置にあることを意味している。図示しないが、スロット部28bのスロット、穴、又は開口は、ばね12の部分12a、12bをそれぞれ収容し、ばね部分12c、12dがスロット部28b内にぴったり又はしっかりと留まるようにする。
【0016】
図4は、バーコード(又はQRコード)プラッタ10の上面30に組み付ける準備ができている位置にある本発明のばね12の斜視図である。より詳細には、ばね12は、
図4に示すように、実質的にU字形状の構成をなす部分12a、12b、12c、12dを含み、部分12c、12dからそれぞれ略垂直に延出している追加延長部12e、12fを備える。延長部12e、12fの自由端は、略U字状の端部12gである。本発明において、ばね12は、ばね12の延長部12e、12fが、それらがそこから延びる部分12c、12dに対して回転可能となるように区分されている。すなわち、延長部12e、12fは、矢印Aで示すように(
図4参照)、部分12c、12dのそれぞれの軸周りに回転できる。
【0017】
ばね12の復元性又は弾性は、弾性を有する部分12c、12d(すなわち弾性部12c、12d)に起因する。より詳細には、ばね12の復元性又は弾性は、ばね12の弾性部12c、12dの捻じれによってもたらされる。すなわち、弾性部12c、12dのそれぞれが「ねじり」ばねとして働く。したがって、隠蔽位置にあるとき(すなわち、本発明が組み立てられている際に、バーコード(又はQRコード)プラッタ10の上面30がCPA装置8によってブロックされている)、弾性部12c、12dは、捩じられており、CPA装置8が前方に移動して本発明が露出位置になる(すなわち、バーコード50を表面に含むプラッタ10の下面60が
図7、
図8に例示するように露出する)まで、捻じれた状態のままである。
【0018】
代替的に、部分12c、12dに対する延長部分12e、12fの復元性又は弾性は、例えば、そのそれぞれの端部が部分12c及び延長部12e、又は部分12d及び延長部12fに取り付けられた、部分12c、12d内部の内部ばね(例えば、コイルばね等)(図示せず)によって可能にすることもできる。ばね12の延長部12e、12f及び端部12gは、
図5に示すように、プラッタ10の上面30のスロット部40内に収容されている。ばね12の延出部12e、12f及び端部12gは、プラッタ10の上面30のスロット部40内に圧入や接着等により固定される。ばね12の延長部12e、12f及び端部12gがプラッタ10の上面30のスロット部40内に固定されるとき、ばね12の部分12c、12dは、プラッタ10の側部33(
図5参照)に当接してもよいし、しなくてもよい。
【0019】
図6は、本発明のバーコード(又はQRコード)プラッタ10及びプラッタ駆動ばね12とともに、CPA装置8を備えた雌ハウジングアセンブリの分解斜視図であり、プラッタ10及びばね12は、雌ハウジングアセンブリ5が、CPA装置8がロック位置に向かって前方に移動した、完全嵌合位置(すなわち、雄ハウジングアセンブリ25との完全嵌合位置)を取る位置にある。雌ハウジングアセンブリ5の上面20には、CPA装置リテーナ23が設けられる。また、雌ハウジングアセンブリ5の上面20は、以下でさらに詳しく説明するように、ばね12及びプラッタ10を内部に収容するスロット部28a、28bを含んでいる。
【0020】
図7は、CPA装置8、バーコード(又はQRコード)プラッタ10、及びプラッタ駆動ばね12が取り付けられ組み立てられた雌ハウジングアセンブリ5の斜視図であり、雌ハウジングアセンブリ5は完全嵌合位置(すなわち、雄ハウジングアセンブリ25との完全嵌合位置)にあり、CPA装置8がロック位置に向かって前方に移動し、プラッタ10の下面60を現れている又は表示している状態である。より具体的には、バーコード50は、CPA装置8が前方に移動した際に現われる。本発明では、表示機能(バーコード50)は、隠蔽機能(回転バーコードプラッタ10)と同じ構造体(same structure)である。換言すれば、本発明の隠蔽機能(すなわち、プラッタ10)及び表示機能(すなわち、バーコード50)は、1つ且つ同一の構造体であり、バーコード50は回転可能バーコードプラッタ10の一部であるため、したがって相互に移動しない(すなわち、2者の間の相対的運動がない)。CPA装置8が前方に移動すると、それまで部分的に覆われていたプラッタ10の上面30(
図2及び
図3参照)が、露出又はブロック解除され、それによって、プラッタ10が解放又は駆動し、雌ハウジングアセンブリ5の上面20のスロット部28bからスロット28aへと回転できるようになる。スロット部28bからスロット部28へのプラッタ10の回転可能な移動は、前述したように、ばね12の延長部12e、12f及び端部12gを、
図5に示すように、プラッタ10の上面30のスロット部40内に取り付け、また、延長部12e、12fがばね12の部分12c、12dの長手軸周りにそれぞれ回転できることによって可能とされる。
【0021】
図8は、CPA装置8、バーコード(又はQRコード)プラッタ10、及びプラッタ駆動ばね12が取り付けられ組み立てられた雌ハウジングアセンブリ5の上面図であり、雌ハウジングアセンブリ5は完全ロック又は完全嵌合位置(すなわち、雄ハウジングアセンブリ25との完全ロック又は完全嵌合位置)にあり、CPA装置8がロック位置に向かって前方に移動し、プラッタ10の下面60を表示している状態である。
図8に例示するように、CPA装置8はプラッタ10の上面30をもはや覆っておらず(
図3参照)、より重要なことに、ばね駆動のバーコードプラッタ10が雌ハウジングアセンブリ5の上面20のスロット28のスロット部28bからスロット部28aに向かって回転するのをもはやブロック又は防ぐことはなく、次いで、プラッタ10が雌ハウジングアセンブリ5の上面20のスロット部28bからスロット部28aに回転することを可能にする、又は駆動させる。CPA装置8がバーコードプラッタ10をもはやブロックせず、それによってバーコードプラッタ10が解放されると、ばね駆動バーコードプラッタ10は、雌ハウジングアセンブリ5の上面20のスロット28bからスロット28aに向かって回転し、プラッタ10の下面60のバーコード50を現わさせ、バーコードは本発明の表示機能として働く。本発明のこの表示機能は、CPA装置8がロック位置に向かって前方に移動し、CPA装置8が完全ロック位置にあることを表示するが、これは、雌ハウジングアセンブリ5と雄ハウジングアセンブリ25とが完全に嵌合し、完全ロック又は嵌合位置にあることを意味している。
【0022】
図9は、ばね12の延長部12e、12f及び端部12gが、
図9の位置に示すように、内側に弾性的に回転している、本発明のばね12の斜視図である。この位置では、
図9に示すように、ばね12の延長部12e、12f及び端部12gがプラッタ10を回転させて、プラッタ10の下面60のバーコード50を現わさせる。すなわち、本発明では、ばね12の延長部12e、12fが、それらがそれぞれ延びている部分12c、12dに対して回転可能である(
図4の矢印A参照)。
【0023】
上述のように、ばね12の復元性又は弾性は、弾性を有する部分12c、12d(すなわち弾性部12c、12d)に起因する。より詳細には、ばね12の復元性又は弾性は、ばね12の弾性部12c、12dの捻じれによってもたらされる。すなわち、弾性部12c、12dのそれぞれが「ねじり」ばねとして働く。したがって、隠蔽位置にあるとき(すなわち、本発明が組み立てられている際に、バーコード(又はQRコード)プラッタ10の上面30がCPA装置8によってブロックされている)、弾性部12c、12dは、捩じられており、CPA装置8が前方に移動して本発明が露出位置になる(すなわち、バーコード50を表面に含むプラッタ10の下面60が
図7、
図8に例示するように露出する)まで、捻じれた状態のままである。
【0024】
代替的に、部分12c、12dに対する延長部分12e、12fの復元性又は弾性はそれぞれ、例えば、そのそれぞれの端部が部分12c及び延長部12e、又は部分12d及び延長部12fに取り付けられた、部分12c、12d内部の内部ばね(例えば、コイルばね等)(図示せず)によって可能にすることもできる。すなわち、延長部12e、12fは、
図4の矢印Aで示すように、部分12c、12dのそれぞれの軸周りに回転できる。一旦回転すると、バーコード50がスロット28a上に現れ、その結果、(プラッタ10の下面60の)バーコードが可能になる(
図10を参照)。バーコード50が現れると、この状態又は位置は、本発明のCPA装置5がロック位置に向かって前方に完全に移動し、それによって雌ハウジングアセンブリ5と雄ハウジングアセンブリ25とが互いに完全にロック又は嵌合した位置に配置されたことを表示又は示唆する。
【0025】
回転可能バーコード又はQRコードプラッタ10の駆動は、本発明において使用され説明されたタイプのばね12の使用に限定されるものではないが、回転可能バーコード又はQRコードプラッタ10は、ここに記載された(及び
図4と
図9に例示された)ばね12によって駆動又は動作可能にされる。あるいは、プラッタ10及びCPA装置8に動作可能に結合されたコイルばね又はコイルばねの組み合わせを、本発明におけるばねとして使用してもよい。また、本発明で使用され説明されたタイプのばね、又は上述のコイルばね、又はコイルばねの組み合わせの代わりに、プラッタ10及びCPA装置8に動作可能に結合された機械的リンケージ80を使用してもよい。
【0026】
図11Aは、回転可能バーコード又はQRコードプラッタ10がその上面(隠蔽機能)を示しているときの、(プラッタ駆動ばね12の代わりに)CPA装置8とバーコード又はQRコードプラッタ10との間に動作可能に接続された機械的リンケージ80の使用を概略的に示すブロックボックス図である。
図11Bは、回転可能バーコード又はQRコードプラッタ10がその下面を示しており、その表面のバーコードが現れた、又は露出した際の、機械的リンケージ80を用いてプラッタ10を隠蔽機能から表示機能まで回転させる場合のCPA装置8とバーコード又はQRコードプラッタ10との間に動作可能に接続された機械的リンケージ80の使用を概略的に示すブロックボックス図である。
【0027】
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、種々の設計変更や構成変更等を行うことができる。
【国際調査報告】