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特表2024-541215コンパクトな電動アクチュエータを有するホットランナー組立体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-08
(54)【発明の名称】コンパクトな電動アクチュエータを有するホットランナー組立体
(51)【国際特許分類】
   B29C 45/27 20060101AFI20241031BHJP
   B29C 45/26 20060101ALI20241031BHJP
【FI】
B29C45/27
B29C45/26
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024523911
(86)(22)【出願日】2022-11-07
(85)【翻訳文提出日】2024-06-07
(86)【国際出願番号】 US2022049113
(87)【国際公開番号】W WO2023086294
(87)【国際公開日】2023-05-19
(31)【優先権主張番号】17/454,670
(32)【優先日】2021-11-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521553380
【氏名又は名称】インコー コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】弁理士法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】グレブ、スコット
(72)【発明者】
【氏名】イェルク、アントン
(72)【発明者】
【氏名】シュトリーゲル、クリスチャン
【テーマコード(参考)】
4F202
【Fターム(参考)】
4F202AJ02
4F202AJ08
4F202AJ12
4F202AM14
4F202AP06
4F202AQ01
4F202AQ03
4F202AR07
4F202AR20
4F202CA11
4F202CB01
4F202CK03
4F202CN05
4F202CN21
(57)【要約】
コンパクトな設計のアクチュエータの使用を容易にするホットランナー射出成形装置は、液体樹脂を金型キャビティに導入するための導管として機能するノズルに樹脂を運ぶための樹脂チャネルを画定するホットランナー・マニホールドと、ノズルを通る液体樹脂の流れを制御するためにノズルの長手方向軸線に沿って直線移動するように構成されたバルブ・ピンと、ハウジングを有するアクチュエータであって、バルブ・ピンがハウジング内の駆動軸に結合されている、アクチュエータとを含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
樹脂溶融物を金型キャビティに向けて運ぶための樹脂チャネルを有するホットランナー・マニホールドと、
前記樹脂溶融物を金型の金型キャビティに運ぶためのノズルと、
前記ノズルを通る前記金型キャビティへの前記樹脂溶融物の流れを制御するために前記ノズルの長手方向軸線に沿って直線的に移動可能なバルブ・ピンと、
ステータ、ロータ、及びトランスミッションを収容するハウジングを有する電動アクチュエータであって、前記トランスミッションは、前記ロータの回転軸線に沿って、前記ロータの内側の境界と前記ロータの両端によって画定された円筒状の空間内で、前記ロータの回転運動を移動駆動軸の直線運動に変換し、前記バルブ・ピンのヘッドが、前記円筒状の空間内で前記駆動軸に直接又は間接的に結合されている、電動アクチュエータと
を有する射出成形装置。
【請求項2】
前記電動アクチュエータ本体が頂部開口部を有し、前記ボアが、前記駆動軸の長さを通って延在し、それにより前記バルブ・ピン位置の手動調節及び前記バルブ・ピンの両方向の取り外しを可能にする、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記電動アクチュエータは、マニホールドに直接又は間接的に装着された支持プレートに直接又は間接的に取り付けられた最少1つの支持部に装着されている、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記電動アクチュエータ本体は、液体冷却剤を循環させるための流体導管を有する一体型冷却ブロックを含む、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記支持部及び又は前記支持プレートは、ステンレス鋼で構成されている、請求項3に記載の装置。
【請求項6】
前記支持部及び又は前記支持プレートは、チタン、又はチタンの熱伝導率以下の熱伝導率を有する他の材料で構成されている、請求項3に記載の装置。
【請求項7】
前記駆動軸を通って延在する前記ボアは、少なくとも部分的に雌ねじが切られ、前記バルブ・ピンは、前記雌ねじ付きボアにねじ係合する雄ねじ付きバルブ・ピン・ナットを介して前記駆動軸に直接又は間接的に結合されている、請求項2に記載の装置。
【請求項8】
前記バルブ・ピン・ナットは、前記バルブ・ピン及び前記バルブ・ピン・ナットを前記駆動軸に対して手動で位置付けるためのツールヘッド係合構造を有する、請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記雌ねじ付きボアにねじ係合し、前記バルブ・ピンと反対側の前記バルブ・ピン・ナットの側に隣接して配置される雄ねじ付きロック・ナットをさらに有する、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記ロック・ナットは、前記ロック・ナットを前記バルブ・ピン・ナットに対して手動で締めるためのツールヘッド係合構造を有する、請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記電動アクチュエータは、前記マニホールドに支持プレートを介して直接又は間接的に取り付けられた1つ又は複数の支持部に装着され、且つ回転防止部品をさらに有し、前記回転防止部品は、前記支持プレートの底部又は前記マニホールドと前記電動アクチュエータとの間に配置され、且つ前記支持プレートの前記底部又は前記マニホールドの前記表面に取り外し可能に取り付けられ、前記回転防止部品は、前記バルブ・ピンが通るための開口を有し、前記開口は、非円形プロフィールを有する前記バルブ・ピンの部分と係合するように構成された形状を有し、それにより前記ノズルの長手方向軸線の周りに前記ピンが回転するのを防止する、請求項1記載の装置。
【請求項12】
前記アクチュエータは、前記ホットランナー・マニホールドに面する前記アクチュエータ・ハウジングの表面と、前記アクチュエータ・ハウジングに面する前記支持プレートの表面との間に隙間を設けるように前記支持プレート又は前記マニホールドに配置されている、請求項3に記載の装置。
【請求項13】
非接触リニア位置センサが、前記アクチュエータ・ハウジング内に配置され、且つ金型キャビティへの樹脂の流れを正確に制御することを容易にするために前記バルブ・ピンの位置を監視するように構成されている、請求項1に記載の装置。
【請求項14】
前記非接触リニア位置センサは絶対位置センサである、請求項13に記載の装置。
【請求項15】
前記センサは誘導リニア位置センサである、請求項13に記載の装置。
【請求項16】
前記センサはホール効果リニア位置センサである、請求項13に記載の装置。
【請求項17】
前記センサは光学センサである、請求項13に記載の装置。
【請求項18】
前記センサはポテンショメータである、請求項13に記載の装置。
【請求項19】
樹脂溶融物を金型キャビティに向けて運ぶための樹脂チャネルを有するホットランナー・マニホールドと、
前記樹脂溶融物を金型の金型キャビティに運ぶためのノズルと、
前記ノズルを通る前記金型キャビティへの前記樹脂溶融物の流れを制御するために前記ノズルの長手方向軸線に沿って直線的に移動可能なバルブ・ピンと、
前記バルブ・ピンに結合された出力駆動軸を有する電動モータを収容するハウジング、及び前記ハウジング内に収容される一体型冷却ブロックであって、液体冷却剤を循環させるための流体導管を有する一体型冷却ブロックを有するアクチュエータと
を有する射出成形装置。
【請求項20】
樹脂溶融物を金型キャビティに向けて運ぶための樹脂チャネルを有するホットランナー・マニホールドと、
前記樹脂溶融物を金型の金型キャビティに運ぶためのノズルと、
前記ノズルを通る前記金型キャビティへの前記樹脂溶融物の流れを制御するために前記ノズルの長手方向軸線に沿って直線的に移動可能なバルブ・ピンと、
前記バルブ・ピンに結合された出力駆動軸を収容するハウジングを有するアクチュエータと、
前記ホットランナー・マニホールドに直接装着された絶縁支持プレートであって、前記ハウジングは、前記ホットランナー・マニホールドに面する前記ハウジングの表面と、前記ハウジングに面する前記支持プレートの表面との間に熱障壁を提供する前記支持プレートに、別個の又は一体化された複数の支持柱を介して配置されている、絶縁支持プレートと
を有する射出成形装置。
【請求項21】
前記絶縁支持部及び又は前記支持プレートが、ステンレス鋼又はチタンで作られている、請求項20に記載の装置。
【請求項22】
前記支持柱のそれぞれが、前記柱の長さの大部分を通って軸方向に延びるボアを有し、前記ボアは、ねじ付きの締結具が前記ボアの長さの短い部分にねじ込まれることができるように、前記ボアの長さの少なくとも一部に沿ってねじが切られ、それにより前記ボア内に空間が設けられて前記柱に沿った熱伝達を減少させることができる、請求項20に記載の装置。
【請求項23】
樹脂溶融物を金型キャビティに向けて運ぶための樹脂チャネルを有するホットランナー・マニホールドと、
前記樹脂溶融物を金型の金型キャビティに運ぶためのノズルと、
前記ノズルを通る前記金型キャビティへの前記樹脂溶融物の流れを制御するために前記ノズルの長手方向軸線に沿って直線的に移動可能なバルブ・ピンと、
ハウジングを有するアクチュエータと、
前記ハウジング内の、又は前記ハウジングに隣接する非接触リニア位置センサであって、金型キャビティへの樹脂の流れを正確に制御することを容易にするために前記バルブ・ピンの位置を監視するように構成された非接触リニア位置センサと
を有する射出成形装置。
【請求項24】
前記センサは、誘導リニア位置センサ又はホール効果リニア位置センサである、請求項23に記載の装置。
【請求項25】
前記センサは光学センサである、請求項23に記載の装置。
【請求項26】
前記センサはポテンショメータである、請求項23に記載の装置。
【請求項27】
前記バルブ・ピンは、前記アクチュエータの高さ内に吊り下げられている、請求項1に記載の装置。
【請求項28】
前記バルブ・ピンは、前記電動モータの前記ロータの半径方向内側の容積内で前記アクチュエータの前記駆動軸に直接又は間接的に結合されている、請求項17に記載の装置。
【請求項29】
樹脂溶融物を金型キャビティに向けて運ぶための樹脂チャネルを有するホットランナー・マニホールドと、
前記樹脂溶融物を金型の金型キャビティに運ぶためのノズルと、
前記ノズルを通る前記金型キャビティへの前記樹脂溶融物の流れを制御するために前記ノズルの長手方向軸線に沿って直線的に移動可能なバルブ・ピンと、
ロータ及びリニア駆動部を有する電動アクチュエータであって、前記バルブは、前記ロータの半径方向内側の容積内で前記駆動部に直接又は間接的に結合されている、電動アクチュエータと
を有する射出成形装置。
【請求項30】
樹脂溶融物を金型キャビティに向けて運ぶための樹脂チャネルを有するホットランナー・マニホールドと、
前記樹脂溶融物を金型の金型キャビティに運ぶためのノズルと、
前記ノズルを通る前記金型キャビティへの前記樹脂溶融物の流れを制御するために前記ノズルの長手方向軸線に沿って直線的に移動可能なバルブ・ピンと、
ハウジング、前記長手方向軸線に沿って前記ハウジングを通って延びるボア、前記長手方向軸線と同心のねじ付きボアを有するリニア駆動部、及び前記ボアにねじ込まれる雄ねじ付きのバルブ・ピン・ナットであって、前記バルブ・ピンを前記バルブ・ピン・ナットに固定するために前記バルブ・ピンの溝に係合するリムを有するバルブ・ピン・ナットを有する電動アクチュエータと
を有する射出成形装置。
【請求項31】
前記バルブ・ピン・ナットは、前記バルブ・ピン・ナット及び前記バルブ・ピンの位置を手動で調節することを可能にするツールヘッド係合構造を含む、請求項30に記載のアクチュエータ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2021年11月12日に出願された米国出願第17/454,670号の優先権を主張するものであり、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、アクチュエータを有するホットランナー射出成形装置に関する。
【背景技術】
【0003】
ホットランナー射出成形装置では、液体樹脂(溶融プラスチック)は、加熱されたマニホールド内に画定されたチャネル内で溶融状態に維持される。チャネルは、射出成形機から1つ又は複数のノズルに溶融プラスチック材料を運び、ノズルは、溶融プラスチックを、ノズルと金型キャビティとの間の境界に画定されたゲートを経て、少なくとも1つの金型キャビティに運ぶ。金型キャビティが充填された後、固体成形品を取り出すことができるように金型キャビティのみが冷却される。マニホールド・チャネル及びノズルの中の樹脂は、プラスチックを液体状態に保つのに十分な温度に維持されており、したがって、樹脂を運ぶチャネルが型プレート内に画定されるコールド・ランナ射出成形装置と比較して、サイクル時間及び廃棄物が低減される。
【0004】
電動アクチュエータは、ホットランナー・マニホールドで必要とされる高温に曝されると、劣化及び故障しやすくなるので、1つ又は複数の金型キャビティへの溶融樹脂の流れを制御するために、ホットランナー射出成形装置には典型的には液圧又は空気圧アクチュエータが採用されている。電動アクチュエータを採用するこれらのホットランナー射出成形装置では、電動アクチュエータはマニホールドから離されて配置され、及び/又は、外部冷却手段(例えば、マニホールドとアクチュエータとの間の冷却プレート)を備え、より従来から使用されている空気圧又は液圧アクチュエータと比較すると、複雑さ及び費用がかなり追加される。
【0005】
電動アクチュエータで一般に認識されているこれらの欠点にもかかわらず、バルブ・ピンの動きと位置をより正確に制御できることを含む利点もあり、部品の品質及び生産効率に関する関連の利点も同様に有することができる。
【0006】
射出成形システムのバルブ・ピンの位置を制御するための電動アクチュエータは、特定の用途において、液圧アクチュエータで生じる避けられない漏れを回避することによるより清浄な動作、並びにバルブ・ピンの位置及び金型キャビティへの樹脂の流れのより正確な制御を含む大きな利点を提供する。医薬品及び医療品に使用される射出成形品の製造において、清浄さは重要な考慮事項及び利点である。金型キャビティに流入する溶融樹脂の正確な制御はまた、成形品のより薄い部分におけるより急速な冷却によって生じるフロー・ライン(波状の模様又は変色)、及びニット・ライン(ここでは、型に流入する2つ以上の流れが合流する)などの欠陥を回避又は最小化するためにも非常に有益であり得る。これらの欠陥は、典型的には、機能性又は完全性には影響しないが、審美的には、好ましくない、又は許容できないことでさえある。
【0007】
電動アクチュエータは、流れの制御及び清浄さに関して利点を有するが、射出成形システムに使用される従来の電動アクチュエータは、現在ほとんどの射出成形システムで使用されている液圧アクチュエータよりも大きく、樹脂の流れを型に導くノズルの長手方向軸線に沿ったバルブ・ピンの直線移動を容易にするために、電動モータの出力軸の回転運動を直線運動に変換するためのトランスミッションを有している。射出成形に使用される従来の電動アクチュエータでは、トランスミッションはモータ組立体の外部にあり、多くの場合、モータ・ハウジングとは別のハウジングに配置されている。その結果、射出成形装置の組立てがより面倒になり、トランスミッションが、アクチュエータの配置の柔軟性、したがって、成形装置の設計の柔軟性を制限する、又は限定する容積を占める。
【発明の概要】
【0008】
本明細書には、コンパクトな電動モータ・バルブ・アクチュエータを採用した射出成形システムが記載されており、本システムでは、金型キャビティへの樹脂の流れを制御するためのバルブ・ピンが、バルブ・ピンのヘッドを、電動モータのロータの内部境界(又は表面)内に画定された空間内に配置された駆動軸に直接又は間接的に結合するように構成されている。
【0009】
本開示の特定の態様では、アクチュエータは、冷却液(例えば水)を循環させるための内部導管を有する一体型冷却ブロック又はプレートを有するハウジング又はアクチュエータ本体を含む電動アクチュエータ、空気圧アクチュエータ、又は液圧アクチュエータとすることができる。
【0010】
他の態様では、アクチュエータは、ホットランナー・マニホールドに面するアクチュエータ・ハウジングの表面と、アクチュエータ・ハウジングに面する絶縁支持プレートの表面との間に隙間が存在するようにアクチュエータを配置する絶縁部材上に支持された電動アクチュエータ、空気圧アクチュエータ、又は液圧アクチュエータとすることができる。
【0011】
本開示のさらなる態様では、コンパクトな非接触リニア位置センサがアクチュエータ・ハウジング内に配置されて、金型キャビティへの樹脂の流れを正確に制御することを容易にするようにバルブ・ピンの位置を正確に監視するように構成される。アクチュエータは、電動アクチュエータ、空気圧アクチュエータ、又は液圧アクチュエータとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本開示による装置の立面断面図である。
図2】アクチュエータ、及びアクチュエータが支持されているホットランナー・マニホールドの一部分の拡大図である。
図3】アクチュエータ支持部、及びバルブ・ピンをリニア駆動軸に固定するための機構の斜視図である。
図4】バルブ・ピンがバルブ・ピン延長部を介してアクチュエータ駆動軸に間接的に結合されている代替の実施例の拡大断面図である。
図5】アクチュエータの斜視図である。
図6】正確な流量制御を容易にするコンパクトなアクチュエータ組立体を提供するために、アクチュエータ本体内に取り付けられた非接触リニア位置センサを示す断面斜視図である。
図7A】バルブ・ピンの回転を防止するために回転防止デバイス又は部品をホットランナー・マニホールドに取り付けられた支持プレートに固定するための手順の図である。
図7B】バルブ・ピンの回転を防止するために回転防止デバイス又は部品をホットランナー・マニホールドに取り付けられた支持プレートに固定するための手順の図である。
図7C】バルブ・ピンの回転を防止するために回転防止デバイス又は部品をホットランナー・マニホールドに取り付けられた支持プレートに固定するための手順の図である。
図7D】バルブ・ピンの回転を防止するために回転防止デバイス又は部品をホットランナー・マニホールドに取り付けられた支持プレートに固定するための手順の図である。
図7E】回転防止のない代替の構成の図である。
図8】改善された熱管理を提供するアクチュエータ取付け組立体の部分断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1には、射出成形機(図示せず)から、型プレート14、16によって画定された金型キャビティ12に液体樹脂(典型的には、溶融熱可塑性組成物)を供給するのに使用するためのホットランナー組立体10が示されている。樹脂は、射出成形機から、電気抵抗加熱要素22によって加熱されたスプルー・ブッシュ20に配置されたチャネル18に流入し、加熱された(又は加熱可能な)マニホールド26に画定されたマニホールド・チャネル24を通って分配される。加熱されるマニホールドは、樹脂を流れやすくする所望の温度に維持することができる電気抵抗加熱要素28を備える。樹脂は、マニホールド・チャネル24から、ノズル34の内壁32とバルブ・ピン36との間に画定された環状空間30に流入し、バルブ・ピン36は、開位置(図1の左側のノズルに対して示されている)と閉位置(図1の右側のノズルに対して示されている)との間で、ノズルの長手方向軸線に沿ってノズル34内を直線的に移動可能である。バルブ・ピン36が開位置にあるとき、液体樹脂(例えば、溶融熱可塑性樹脂)は金型キャビティ12に流入する。ノズル34は、電気抵抗加熱要素38によって、樹脂を液体(流動可能)状態に保つのに十分な温度に維持される。ノズル34は、ノズルの入口端に、マニホールド26の底部を通ってボアの雌ねじと係合する雄ねじ40を備えて液密シールを提供することができる。型は単一のキャビティ又は複数のキャビティを画定することができ、各キャビティには単一のノズル又は複数のノズルから樹脂を供給することができる。
【0014】
バルブ・ピン36の位置及び移動速度は、アクチュエータ100によって制御される。アクチュエータ100は、電動モータ101のための本体及び/又はハウジングを含み、電動モータの回転運動を、駆動軸102(例えば、内側に円筒状の長手方向ボアを有する雄ねじ付き軸)の直線運動(図2の上下)に変換し、駆動軸102は、図示の実例では、駆動軸の全長を貫通する細長い雌ねじ付きボア104を有する。軸線105(図6)の周りのステータ101Sに対するロータ101Rの回転は、直接又は間接的(例えば、遊星ローラねじ機構)に駆動軸102の雄ねじに係合するねじ構造をロータに設けることなどによって、駆動軸102の直線運動に変換することができる。駆動軸102の移動範囲は、アクチュエータ100の本体の範囲に制限することができる。ボア104は、ピン36及びノズル34の中心軸線と一致する中心軸線105を有する。アクチュエータ100の本体及び/又はハウジングは、ねじ付きボア104へのアクセスを可能にする底部開口部107及び頂部開口部109を有して、雄ねじ付きのバルブ・ピン・ナット106をボア104に両方向からねじ込むことができる。ロック・ナット108は、頂部開口部からボア104にねじ込まれて、バルブ・ピン・ナット106とバルブ・ピン36の位置を調節後に係止することができる。バルブ・ピン・ナット106の下端は、バルブ・ピン36をバルブ・ピン・ナット106に固定するために、バルブ・ピン36の上端の円周溝112に係合する、内側に突出した半円周リム111を有する。リムの開口部により、バルブ・ピン36をバルブ・ピン・ナット106に挿入することができる。バルブ・ピン・ナット106と駆動軸102との間のねじ接続は、駆動軸102とバルブ・ピン・ナット106との間の固定された接続又は他の接続と置き換えることができるが、その場合、(後述のように)バルブ・ピンの位置を手動で調節する可能性がなくなる。
【0015】
特に、ピン・ヘッド110はバルブ・ピン・ナット106に結合され、バルブ・ピン・ナット106は、駆動軸102の細長い雌ねじ付きボア104内に固定され、その結果、バルブ・ピン36のヘッド110は、ロータの半径方向内側の境界とロータの両端によって画定される円筒状の空間内で駆動軸に直接又は間接的に結合される。
【0016】
バルブ・ピン・ナット106は、バルブ・ピン・ナット106及びピン36の位置を手動で調節できるように、六角レンチなどの工具によって係合することができるツールヘッド係合構造114を有することができる。同様に、ロック・ナット108は、バルブ・ピン・ナット106が移動又は回転しないように、六角レンチなどの工具を用いてバルブ・ピン・ナット106に対してロック・ナット108を締め付けることができるようにツールヘッド係合構造及びボア116を有する。図示の実施例では、係合構造114及び116は六角ソケットである。しかしながら、他の形状又はツール係合手段も可能である。頂部プレート64は、ツール係合構造(例えば、ソケット114、116)へのアクセスを可能にするように開口部又はボア117を備えて、プレート64を取り外す、又はホットランナー組立体10を分解することなく、バルブ・ピンの位置を手動で調節することを容易にすることができる。この構成は、電動アクチュエータ、空気圧アクチュエータ、又は液圧アクチュエータで採用することができる。
【0017】
電気コネクタ118、120は、電気モータに電力を供給し制御するため、及び/又は、駆動軸の位置を追跡するエンコーダに電力を供給し信号を受信するために設けられている。
【0018】
アクチュエータ100は、過熱によって引き起こされるモータの劣化又は故障からモータを保護するために、アクチュエータの本体及び/又はハウジングの中に冷却剤(例えば、冷水又は油)を循環させることができるように、冷却剤入口ポート122及び冷却剤出口ポート124を有する一体型冷却プレートを備えることができる。冷却ブロックをアクチュエータの本体に組み込むことはまた、射出成形装置の組立及び分解を簡単にする。
【0019】
アクチュエータ100は、絶縁支持プレート126上に支持することができる(図3参照)。支持プレート126は、比較的低い熱伝導率を有することができ、比較的低い熱伝導率を有することが好ましい。支持プレート126用の好ましい材料は、ステンレス鋼及びチタン、又はチタンの熱伝導率以下の熱伝導率を有する他の材料である。支持プレート126は、ねじ又はボルト(図示せず)などでマニホールド26に取外し可能に固定することができる。
【0020】
組立てのとき、バルブ・ピン36の上端は、マニホールド26、支持プレート126、及びアクチュエータ100の本体又はハウジングの開口部を通ってボア104内に延在して、型10のための鉛直方向にコンパクトな設計を可能にする。
【0021】
任意選択で、回転防止ディスク又はガイド130(図7A図7D)は、ボルト132で支持プレート126に取外し可能に固定することができる。部品130は、バルブ・ピン36が通るための開口(例えば、かぎ穴設計)134を有する。開口134は、ピン36及びノズル34の長手方向軸線周りのピンの回転を防止するために、非円形プロフィール(例えば、かぎ穴に合う平行平板)を有するバルブ・ピン36の部分と係合するように構成された形状を有する。図示の実施例では、非円形プロフィールは、2つの対向する平坦な又は平面状の面136(そのうちの1つは図3に示されている)を含む。平坦な面136は、図示の実施例の回転防止部品130を貫通する開口の直線状の縁134によって係合されるが、バルブ・ピン36の回転を防止することができるスプライン、溝、及び他の構造などの他の回転防止手段を設けることができる。
【0022】
回転防止部品130を支持プレート126に固定し、部品130の表面をピン36の表面に係合させてピン36の回転を防止する手順を図7A図7Dに示す。最初のステップは、ピン36が部品130の開口134の拡大された部分を通って延在している状態で、部品130を支持プレート126上に降ろすことを含む(図7A)。次のステップは、(図7Bに示すように)開口134の平坦な面135がピン36の平坦な面136に係合した状態で、部品130を図7Aの矢印170で示す方向にスライドさせることを含む。部品130を貫通する締結具開口部172が、支持板126の上面のねじ付きボア174と位置が合うように、図7Bに示す形態で部品130とピン36とを一緒に回転させることが必要な場合がある。次いで、締結具132が開口部172と位置合わせされ(図7C)、ボア174にねじ込まれる(図7D)。
【0023】
マニホールド26とアクチュエータ100は、頂部型プレート64と中間型プレート66とによって概ね囲まれた空間に配置されている。
【0024】
組立体10はまた、組立体の構成要素の適切な位置合わせ及び間隔を容易にするための様々な下部支持要素68、だぼ70、及び上部支持要素72を含むことができる。
【0025】
ピン・シール138は、液体樹脂がマニホールド26のチャネル24から上方に漏れるのを防止する。
【0026】
開示する装置は、(型バック・プレート64に面する)アクチュエータの後側から(バルブ・ピンの反対側又はバルブ・ピンが伸びる側とは反対側から)、専用工具/レンチ等を用いてバルブ・ピンの調節を可能にする。
【0027】
開示する装置は、(隣り合うアクチュエータと干渉しないでアクチュエータを真上に持ち上げながらバルブ・ピン・ナット106をねじ込むことによって)アクチュエータをバルブ・ピンに対して軸方向に結合及び結合解除することを可能にすることができる。
【0028】
バルブ・ピンは、アクチュエータの高さ内に吊り下げることができる。特に、バルブ・ピンは、電動モータのロータの半径方向内側の容積内でアクチュエータの駆動軸に直接又は間接的に結合されて、設計の柔軟性を最大化し、射出成形装置の組立及び分解の際の労力を最小化する極めてコンパクトな設計を提供することができる。
【0029】
開示する装置はまた、ホットランナー・マニホールドに直接接触する断熱支持プレート上に、アクチュエータをバルブ・ピンに対して軸方向に取り付けることを可能にすることができ、ここで、支持プレートは、アクチュエータの角に沿って突出することができる一体化された又は追加の支持柱180を有することができる(図8)。
【0030】
図4には、バルブ・ピン36が、アクチュエータ又はモータの外側にあるバルブ・ピン延長部140によって(図1及び2に示されているように直接ではなく)間接的に駆動軸102に結合されている代替の構成体(我々の設計ほどコンパクトではない)が示されている。
【0031】
アクチュエータ100は、軸線方向に、すなわち、アクチュエータを軸線105から離れるように横方向に移動させることなく、バルブ・ピン36に取り付けて結合することができる。これは、まず、バルブ・ピンの上端がマニホールドの頂部(すなわち、ノズルがそこから延在する面とは反対側の面)から上方に突出した状態で、バルブ・ピンをマニホールドを通して関連するノズル内に配置することによって達成することができる。その後、支持プレート126をマニホールドに(ねじなどで)取り付けることができ、回転防止ディスクをバルブ・ピン36の周りに配置し、ボルト132で支持部に固定することができる。次に、バルブ・ピン・ナット106をバルブ・ピン36のヘッド(上端)に配置することができる。次いで、アクチュエータ100は、駆動軸110のボアがバルブ・ピンと軸方向に位置が合っている状態で配置される。次いで、バルブ・ピン・ナット106のツール係合構造に、アクチュエータ100の頂部開口部109を通して工具でアクセスして、バルブ・ピン・ナット106を回転させてナット108を駆動軸102のねじ付きボア104にねじ込むことができる。
【0032】
これに代えて、図7Eに示すように、回転防止のない構成を使用することができる。
【0033】
図5及び図6に最も明瞭に示すように、アクチュエータ100は、アクチュエータの底面と絶縁支持部材の上面との間に空間又は隙間145を有する支持プレート部材126上に支持することができる。支持部126aは、部材126を機械加工して一体的に作ることもできる(図2)、又は、製造をより容易にし無駄を減らすために別個の構成部品150として形成することもできる(図5及び図6)。支持プレート126及び支持柱150(又は126a)の両方とも、好ましくは、ステンレス鋼、チタン、又は低い熱伝導率を示す他の材料で作られる。この構造により、ホットランナー・マニホールド26とアクチュエータ100との間が十分に離れ、アクチュエータ・ハウジングとマニホールド又は支持プレートのような高温表面との間の直接接触が回避され、その結果、一体型冷却ブロック又は個別冷却のアクチュエータ・ハウジングへの熱負荷及び機械負荷の両方が最小になる。
【0034】
アクチュエータ100の本体内でのコンパクトなリニア位置センサ160の使用を図6に示す。センサは、センサが高温に曝されるのを減らすために、ホットランナー・マニホールドに最も近いハウジングの側とは反対側のモータの側(図面では上方)に配置されている。アクチュエータ頂部での冷却プレートなどの追加の冷却方策は、型の温度が高い用途で使用/検討することができ、又は、型が十分に冷たい場合には、アクチュエータは、アクチュエータを後側から間接的に冷却するように後側で型に接触するだけでよい。センサ160は、誘導センサ(例えば、英国ケンブリッジのCambridge Integrated Circuits Ltd.から市販されている)、磁気ホール効果非接触リニア位置センサ(例えば、インディアナ州インディアナポリスのActive Sensors Inc.から市販されている)など、非接触位置センサであることが好ましい。ピン36の位置を検出するために、光学センサ又はポテンショメータも使用することができる。センサ160は、非常にコンパクトで信頼性の高いアクチュエータ・ユニットを使用して型内への樹脂の流れを正確に制御することを可能にするために、バルブ・ピン36の位置を正確に測定するように配置及び構成することができ、一体型冷却及び非接触リニア位置検知手段を有することが好ましい。センサ160は、電気アクチュエータと同様に、空気圧又は液圧アクチュエータと共に使用することができる。センサ160は絶対位置センサとすることができる。
【0035】
図8には、アクチュエータが取り付けられるホットランナー・マニホールド(図8には図示せず)からの熱伝達を低減するように取り付けられたアクチュエータ100が示されている。支持プレート126は、(締結具190などで)ホットランナー・マニホールドに直接締結されている。別個の(すなわち、非一体の)支持柱180は、支持プレート126に対して間隔を空けた関係でアクチュエータ100を支持し、その結果、アクチュエータ・ハウジングの下側と支持プレート126との間に空隙145が配置される。支持プレート126及び/又は支持柱180は、熱伝導率の低い材料(例えば、チタン若しくはステンレス鋼、又は場合によってはセラミック材料)で形成することができる。ボア193は、支持柱180の長さの大部分を通って軸方向に延在し、ねじ付き締結具194は、ボアの長さのうちの短い部分にしかねじ込むことができないような長さであり、それによって、生じる空隙又は空間は、支持柱180及び締結具194に沿った熱伝達を減少させる。プレート126に結合される支持柱180の端部195は、支持プレート126を通って延在するボアの雌ねじと係合するように雄ねじを付けることができ、このねじ付きの端部194は、締結具194がねじ付きのボア193から緩められるときに支持柱180が支持プレート126から緩むのを防止するために、ボア及び締結具194の直径よりも大きな直径である。
【0036】
上記の説明は例示することを意図したものであり、限定することを意図したものではない。本発明の範囲は、均等物の全範囲とともに添付の特許請求の範囲を参照して決定されるべきである。当技術分野において将来の発展が起こり、開示するデバイス、キット、及び方法はそのような将来の実施例に組み込まれることが予想され、意図されている。したがって、本発明は修正及び変形が可能であり、以下の特許請求の範囲によってのみ限定される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7A
図7B
図7C
図7D
図7E
図8
【手続補正書】
【提出日】2023-05-09
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
樹脂溶融物を金型キャビティに向けて運ぶための樹脂チャネルを有するホットランナー・マニホールドと、
前記樹脂溶融物を金型の金型キャビティに運ぶためのノズルと、
前記ノズルを通る前記金型キャビティへの前記樹脂溶融物の流れを制御するために前記ノズルの長手方向軸線に沿って直線的に移動可能なバルブ・ピンと、
ステータ、ロータ、及びトランスミッションを収容するハウジングを有する電動アクチュエータであって、前記トランスミッションは、前記ロータの回転軸線に沿って、前記ロータの内側の境界と前記ロータの両端によって画定された円筒状の空間内で、前記ロータの回転運動を移動駆動軸の直線運動に変換し、前記バルブ・ピンのヘッドが、前記円筒状の空間内で前記駆動軸に直接又は間接的に結合されている、電動アクチュエータと
前記アクチュエータ・ハウジング内に配置された位置センサと
を有する射出成形装置。
【請求項2】
前記電動アクチュエータ本体が頂部開口部を有し、前記ボアが、前記駆動軸の長さを通って延在し、それにより前記バルブ・ピン位置の手動調節及び前記バルブ・ピンの両方向の取り外しを可能にする、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記電動アクチュエータは、マニホールドに直接又は間接的に装着された支持プレートに直接又は間接的に取り付けられた最少1つの支持部に装着されている、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記電動アクチュエータ本体は、液体冷却剤を循環させるための流体導管を有する一体型冷却ブロックを含む、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記支持部及び又は前記支持プレートは、ステンレス鋼で構成されている、請求項3に記載の装置。
【請求項6】
前記支持部及び又は前記支持プレートは、チタン、又はチタンの熱伝導率以下の熱伝導率を有する他の材料で構成されている、請求項3に記載の装置。
【請求項7】
前記駆動軸を通って延在する前記ボアは、少なくとも部分的に雌ねじが切られ、前記バルブ・ピンは、前記雌ねじ付きボアにねじ係合する雄ねじ付きバルブ・ピン・ナットを介して前記駆動軸に直接又は間接的に結合されている、請求項2に記載の装置。
【請求項8】
前記バルブ・ピン・ナットは、前記バルブ・ピン及び前記バルブ・ピン・ナットを前記駆動軸に対して手動で位置付けるためのツールヘッド係合構造を有する、請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記雌ねじ付きボアにねじ係合し、前記バルブ・ピンと反対側の前記バルブ・ピン・ナットの側に隣接して配置される雄ねじ付きロック・ナットをさらに有する、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記ロック・ナットは、前記ロック・ナットを前記バルブ・ピン・ナットに対して手動で締めるためのツールヘッド係合構造を有する、請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記電動アクチュエータは、前記マニホールドに支持プレートを介して直接又は間接的に取り付けられた1つ又は複数の支持部に装着され、且つ回転防止部品をさらに有し、前記回転防止部品は、前記支持プレートの底部又は前記マニホールドと前記電動アクチュエータとの間に配置され、且つ前記支持プレートの前記底部又は前記マニホールドの前記表面に取り外し可能に取り付けられ、前記回転防止部品は、前記バルブ・ピンが通るための開口を有し、前記開口は、非円形プロフィールを有する前記バルブ・ピンの部分と係合するように構成された形状を有し、それにより前記ノズルの長手方向軸線の周りに前記ピンが回転するのを防止する、請求項1記載の装置。
【請求項12】
前記アクチュエータは、前記ホットランナー・マニホールドに面する前記アクチュエータ・ハウジングの表面と、前記アクチュエータ・ハウジングに面する前記支持プレートの表面との間に隙間を設けるように前記支持プレート又は前記マニホールドに配置されている、請求項3に記載の装置。
【請求項13】
前記位置センサは、金型キャビティへの樹脂の流れを正確に制御することを容易にするために前記バルブ・ピンの位置を監視するように構成された非接触リニア位置センサである、請求項1に記載の装置。
【請求項14】
前記非接触リニア位置センサは絶対位置センサである、請求項13に記載の装置。
【請求項15】
前記センサは誘導リニア位置センサである、請求項13に記載の装置。
【請求項16】
前記センサはホール効果リニア位置センサである、請求項13に記載の装置。
【請求項17】
前記センサは光学センサである、請求項13に記載の装置。
【請求項18】
前記センサはポテンショメータである、請求項13に記載の装置。
【請求項19】
樹脂溶融物を金型キャビティに向けて運ぶための樹脂チャネルを有するホットランナー・マニホールドと、
前記樹脂溶融物を金型の金型キャビティに運ぶためのノズルと、
前記ノズルを通る前記金型キャビティへの前記樹脂溶融物の流れを制御するために前記ノズルの長手方向軸線に沿って直線的に移動可能なバルブ・ピンと、
前記バルブ・ピンに結合された出力駆動軸を有する電動モータを収容するハウジング、及び前記ハウジング内に収容される一体型冷却ブロックであって、液体冷却剤を循環させるための流体導管を有する一体型冷却ブロックを有するアクチュエータと
前記アクチュエータ・ハウジング内に配置された非接触リニア位置センサと
を有する射出成形装置。
【請求項20】
樹脂溶融物を金型キャビティに向けて運ぶための樹脂チャネルを有するホットランナー・マニホールドと、
前記樹脂溶融物を金型の金型キャビティに運ぶためのノズルと、
前記ノズルを通る前記金型キャビティへの前記樹脂溶融物の流れを制御するために前記ノズルの長手方向軸線に沿って直線的に移動可能なバルブ・ピンと、
前記バルブ・ピンに結合された出力駆動軸を収容するハウジングを有するアクチュエータと、
前記ホットランナー・マニホールドに直接装着された絶縁支持プレートであって、前記ハウジングは、前記ホットランナー・マニホールドに面する前記ハウジングの表面と、前記ハウジングに面する前記支持プレートの表面との間に熱障壁を提供する前記支持プレートに、別個の又は一体化された複数の支持柱を介して配置されている、絶縁支持プレートと
を有する射出成形装置。
【請求項21】
前記絶縁支持部及び又は前記支持プレートが、ステンレス鋼又はチタンで作られている、請求項20に記載の装置。
【請求項22】
前記支持柱のそれぞれが、前記柱の長さの大部分を通って軸方向に延びるボアを有し、前記ボアは、ねじ付きの締結具が前記ボアの長さの短い部分にねじ込まれることができるように、前記ボアの長さの少なくとも一部に沿ってねじが切られ、それにより前記ボア内に空間が設けられて前記柱に沿った熱伝達を減少させることができる、請求項20に記載の装置。
【請求項23】
樹脂溶融物を金型キャビティに向けて運ぶための樹脂チャネルを有するホットランナー・マニホールドと、
前記樹脂溶融物を金型の金型キャビティに運ぶためのノズルと、
前記ノズルを通る前記金型キャビティへの前記樹脂溶融物の流れを制御するために前記ノズルの長手方向軸線に沿って直線的に移動可能なバルブ・ピンと、
ハウジングを有するアクチュエータと、
前記アクチュエータの、前記ホットランナー・マニホールドに隣接する端部とは反対の端部において、前記ハウジング内に配置された非接触リニア位置センサであって、金型キャビティへの樹脂の流れを正確に制御することを容易にするために前記バルブ・ピンの位置を監視するように構成された非接触リニア位置センサと
を有する射出成形装置。
【請求項24】
前記センサは、誘導リニア位置センサ又はホール効果リニア位置センサである、請求項23に記載の装置。
【請求項25】
前記センサは光学センサである、請求項23に記載の装置。
【請求項26】
前記センサはポテンショメータである、請求項23に記載の装置。
【請求項27】
前記バルブ・ピンは、前記アクチュエータの高さ内に吊り下げられている、請求項1に記載の装置。
【請求項28】
前記バルブ・ピンは、前記電動モータの前記ロータの半径方向内側の容積内で前記アクチュエータの前記駆動軸に直接又は間接的に結合されている、請求項17に記載の装置。
【請求項29】
樹脂溶融物を金型キャビティに向けて運ぶための樹脂チャネルを有するホットランナー・マニホールドと、
前記樹脂溶融物を金型の金型キャビティに運ぶためのノズルと、
前記ノズルを通る前記金型キャビティへの前記樹脂溶融物の流れを制御するために前記ノズルの長手方向軸線に沿って直線的に移動可能なバルブ・ピンと、
ロータ及びリニア駆動部を有する電動アクチュエータであって、前記バルブ・ピンは、前記ロータの半径方向内側の容積内で前記駆動部に直接又は間接的に結合されている、電動アクチュエータと
前記ホットランナー・マニホールドに直接装着された絶縁支持プレートであって、前記ハウジングは、前記ホットランナー・マニホールドに面する前記ハウジングの表面と、前記ハウジングに面する前記支持プレートの表面との間に熱障壁を提供する前記支持プレートに、別個の又は一体化された複数の支持柱を介して配置され、前記絶縁支持部及び又は前記支持プレートは、ステンレス鋼又はチタンで作られ、前記支持柱のそれぞれが、前記柱の長さの大部分を通って軸方向に延びるボアを有し、前記ボアは、ねじ付きの締結具が前記ボアの長さの短い部分にねじ込まれることができるように、前記ボアの長さの少なくとも一部に沿ってねじが切られ、それにより前記ボア内に空間が設けられて前記柱に沿った熱伝達を減少させることができる、絶縁支持プレートと
を有する射出成形装置。
【請求項30】
樹脂溶融物を金型キャビティに向けて運ぶための樹脂チャネルを有するホットランナー・マニホールドと、
前記樹脂溶融物を金型の金型キャビティに運ぶためのノズルと、
前記ノズルを通る前記金型キャビティへの前記樹脂溶融物の流れを制御するために前記ノズルの長手方向軸線に沿って直線的に移動可能なバルブ・ピンと、
ハウジング、前記長手方向軸線に沿って前記ハウジングを通って延びるボア、前記長手方向軸線と同心のねじ付きボアを有するリニア駆動部、及び前記ボアにねじ込まれる雄ねじ付きのバルブ・ピン・ナットであって、前記バルブ・ピンを前記バルブ・ピン・ナットに固定するために前記バルブ・ピンの溝に係合するリムを有するバルブ・ピン・ナットを有する電動アクチュエータと
前記アクチュエータの、前記ホットランナー・マニホールドに隣接する端部とは反対の端部において、前記ハウジング内に配置された非接触リニア位置センサであって、金型キャビティへの樹脂の流れを正確に制御することを容易にするために前記バルブ・ピンの位置を監視するように構成された非接触リニア位置センサと、
前記ホットランナー・マニホールドに直接装着された絶縁支持プレートであって、前記ハウジングは、前記ホットランナー・マニホールドに面する前記ハウジングの表面と、前記ハウジングに面する前記支持プレートの表面との間に熱障壁を提供する前記支持プレートに、別個の又は一体化された複数の支持柱を介して配置される、絶縁支持プレートと
を有する射出成形装置。
【請求項31】
前記バルブ・ピン・ナットは、前記バルブ・ピン・ナット及び前記バルブ・ピンの位置を手動で調節することを可能にするツールヘッド係合構造を含む、請求項30に記載のアクチュエータ。
【国際調査報告】