(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-08
(54)【発明の名称】食品蒸熟装置および食品処理システム
(51)【国際特許分類】
A23L 5/10 20160101AFI20241031BHJP
A23L 35/00 20160101ALI20241031BHJP
A23L 3/36 20060101ALI20241031BHJP
【FI】
A23L5/10 A
A23L35/00
A23L5/10 Z
A23L3/36 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024525265
(86)(22)【出願日】2022-07-19
(85)【翻訳文提出日】2024-04-26
(86)【国際出願番号】 KR2022010511
(87)【国際公開番号】W WO2023075088
(87)【国際公開日】2023-05-04
(31)【優先権主張番号】10-2021-0145509
(32)【優先日】2021-10-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】513178894
【氏名又は名称】シージェイ チェイルジェダン コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】100111372
【氏名又は名称】津野 孝
(72)【発明者】
【氏名】ムン、 ソンヤン
(72)【発明者】
【氏名】ジョン、 ドゥソン
(72)【発明者】
【氏名】キム、ハクニョン
【テーマコード(参考)】
4B022
4B035
4B036
【Fターム(参考)】
4B022LA01
4B022LB02
4B022LF02
4B022LN01
4B022LN03
4B035LC16
4B035LE07
4B035LE16
4B035LP03
4B035LP43
4B035LT02
4B035LT20
4B036LF11
4B036LT02
4B036LT29
(57)【要約】
本発明に係る食品蒸熟装置は、食品を前後方向に沿って連続的に搬送するように設けられ、上下に離隔して配置される複数段の搬送部と、前記複数段の搬送部を介して搬送される食品に対して蒸熟処理するように、前記複数段の搬送部が、通過する蒸熟空間を形成する蒸熟チャンバと、前記蒸熟空間を複数の空間である複数の蒸熟区分空間に区分するように、前記蒸熟空間の内部を通過する前記複数段の搬送部の上側で前記複数段の搬送部をそれぞれカバーするように設けられる複数の搬送カバーとを備える蒸熟部と、を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
食品を前後方向に沿って連続的に搬送するように設けられ、上下に離隔して配置される複数段の搬送部と、
前記複数段の搬送部を介して搬送される食品に対して蒸熟処理するように、前記複数段の搬送部が通過する蒸熟空間を形成する蒸熟チャンバと、前記蒸熟空間を複数の空間である複数の蒸熟区分空間に区分するように、前記蒸熟空間の内部を通過する前記複数段の搬送部の上側で前記複数段の搬送部をそれぞれカバーするように設けられる複数の搬送カバーとを備える蒸熟部と、
を含む、食品蒸熟装置。
【請求項2】
前記搬送カバーの下面の一部である下側遮蔽面は、前後方向に沿って見たとき、左右方向を基準に内側方向に対して上方に傾斜したプロファイルを有する、請求項1に記載の食品蒸熟装置。
【請求項3】
前記搬送カバーの上面の一部である上側遮蔽面は、前後方向に沿って見たとき、左右方向を基準に内側方向に対して上方に傾斜したプロファイルを有する、請求項1に記載の食品蒸熟装置。
【請求項4】
前記蒸熟部は、前記複数段の搬送部の各段と隣接する位置に配置され、温度を取得する複数の温度取得部をさらに含み、
前記複数の温度取得部と電気的に連結されるプロセッサをさらに含む、請求項1に記載の食品蒸熟装置。
【請求項5】
前記蒸熟部は、前記プロセッサと電気的に連結され、蒸気を前記複数の蒸熟区分空間に提供するために、前記複数段の搬送部の各段に対応する位置に配置される複数の蒸気提供部をさらに含み、
前記蒸気提供部は、前記複数段の搬送部の左右側に前後方向に沿って延びて配置される外郭前後パイプを含み、
前記プロセッサは、
前記複数の温度取得部により取得された温度に基づいて、前記複数の蒸気提供部を介して提供される蒸気の量を制御する、請求項4に記載の食品蒸熟装置。
【請求項6】
前記プロセッサは、前記複数段の搬送部と電気的にさらに連結され、前記複数の温度取得部により取得された温度に基づいて、前記複数段の搬送部が食品を搬送する速度を制御する、請求項4に記載の食品蒸熟装置。
【請求項7】
前記複数段の搬送部は、食品を載置して搬送するように設けられるコンベヤと、前記コンベヤを駆動するインバータモジュールと、を含み、
前記プロセッサは、前記インバータモジュールと電気的に連結される、請求項6に記載の食品蒸熟装置。
【請求項8】
前記蒸熟部は、前記プロセッサと電気的に連結され、前記複数の蒸熟区分空間に空気を流動させるために、前記複数の蒸熟区分空間とそれぞれ連通するように前記蒸熟チャンバに連結される複数の空気循環部をさらに含み、
前記プロセッサは、
前記複数の温度取得部により取得された温度に基づいて、前記複数の蒸熟区分空間に流動する空気の流量を調節するために、前記複数の空気循環部を制御する、請求項4に記載の食品蒸熟装置。
【請求項9】
前記複数の空気循環部は、
前記蒸熟空間に空気を提供するように設けられ、前記蒸熟チャンバに食品が進入する進入口に隣接して配置される空気提供部材と、
前記蒸熟空間から空気を排出させるように設けられ、前記蒸熟チャンバから食品が排出される排出口に隣接して配置される回収部材と、を含む、請求項8に記載の食品蒸熟装置。
【請求項10】
前記蒸熟部は、前記蒸熟チャンバに左右方向に沿って形成される開口を開閉するように設けられる蒸熟ドア部をさらに含み、
前記蒸熟ドア部は、内部蒸熟ドアと、前記内部蒸熟ドアの外側に配置される外部蒸熟ドアと、を含む、請求項1に記載の食品蒸熟装置。
【請求項11】
前記複数段の搬送部は、食品を載置して搬送するように設けられ、前後方向に沿って複数のユニットに区分されるコンベヤを含み、
前記コンベヤのユニットの前後端であるエッジプレートは、前後方向を基準に外側に行くほど、高さが小さくなる形状を有する、請求項1に記載の食品蒸熟装置。
【請求項12】
前記複数段の搬送部は、食品を載置して搬送するように設けられるコンベヤと、前記コンベヤに載置された食品の重量を取得するように、前記蒸熟チャンバの前後側に位置する前記コンベヤの一部に配置される重量取得部と、を含み、
前記重量取得部と電気的にさらに連結されるプロセッサをさらに含み、
前記プロセッサは、
前記重量取得部により取得された、前記蒸熟チャンバに進入しようとする食品の重量と、前記蒸熟チャンバから排出された食品の重量とを用いて、前記食品の蒸熟度を算出する、請求項1に記載の食品蒸熟装置。
【請求項13】
前記複数の搬送カバーは、展開されて前記複数段の搬送部をカバーするカバー状態と、左右方向に沿って折り畳まれて前記複数段の搬送部をカバーしない折り畳み状態に選択的に置かれる、請求項1に記載の食品蒸熟装置。
【請求項14】
食品を前後方向に沿って連続的に搬送するように設けられ、上下に離隔して配置される複数段の搬送部と、
前記複数段の搬送部を介して搬送される食品に対して蒸熟処理するように、前記複数段の搬送部が通過する蒸熟空間を形成する蒸熟チャンバと、前記蒸熟空間を複数の空間である複数の蒸熟区分空間に区分するように、前記複数段の搬送部の上側に配置される複数の搬送カバーとを備える蒸熟部と、
前記蒸熟部により蒸熟処理され、前記複数段の搬送部を介して搬送される食品を凍結させるように設けられる凍結部と、
を含む、食品処理システム。
【請求項15】
前記凍結部により凍結した食品を包装材に投入して包装するように設けられる包装部をさらに含む、請求項14に記載の食品処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、蒸熟された食品を生産する食品蒸熟装置および食品処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
蒸熟過程を経る食品、特に冷凍餃子を生産するための食品蒸熟および凍結工程を連続的に行うことができる。
食品蒸熟および凍結工程に用いられる生産ラインは、単一のコンベヤに食品が載置されて移送されると、移送される食品に対して適切な処理を行うように構成されている。
【0003】
前述した工程により多量の食品を生産することができるが、冷凍餃子のような冷凍食品の需要が急増するにつれ、限られた設備で与えられた時間内に十分な量の冷凍食品を生産することが難しくなった。
生産量を増大させるために、同一の設備を複数配置する方式を用いることができる。
しかし、追加の設備を設置するには、経済的な理由や空間的な制約があり、現実的に実行が難しいという問題があった。
【0004】
限られた設備内に食品が進入できる経路を増やし、蒸熟などの処理を行うようにすることで、時間当たりに処理される食品の数を増加させることができるが、設備内の部分別に蒸熟などの処理程度が異なり、均一な品質の食品生産を担保することはできない。
すなわち、生産量の増大はできても、生産品質は低下することになる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、限られた空間で多量の食品を処理することができる食品蒸熟装置および食品処理システムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の実施形態に係る食品蒸熟装置は、食品を前後方向に沿って連続的に搬送するように設けられ、上下に離隔して配置される複数段の搬送部と、前記複数段の搬送部を介して搬送される食品に対して蒸熟処理するように、前記複数段の搬送部が通過する蒸熟空間を形成する蒸熟チャンバと、前記蒸熟空間を複数の空間である複数の蒸熟区分空間に区分するように、前記蒸熟空間の内部を通過する前記複数段の搬送部の上側で前記複数段の搬送部をそれぞれカバーするように設けられる複数の搬送カバーとを備える蒸熟部と、を含む。
【0007】
本発明の実施形態に係る食品処理システムは、食品を前後方向に沿って連続的に搬送するように設けられ、上下に離隔して配置される複数段の搬送部と、前記複数段の搬送部を介して搬送される食品に対して蒸熟処理するように、前記複数段の搬送部が通過する蒸熟空間を形成する蒸熟チャンバと、前記蒸熟空間を複数の空間である複数の蒸熟区分空間に区分するように、前記複数段の搬送部の上側に配置される複数の搬送カバーとを備える蒸熟部と、前記蒸熟部により蒸熟処理され、前記複数段の搬送部を介して搬送される食品を凍結させるように設けられる凍結部と、を含む。
【発明の効果】
【0008】
これにより、限られた空間で多量の食品を生産することができ、食品の位置に応じて個別的に適切な処理が行われることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の一実施形態に係る食品処理システムの斜視図である。
【0010】
【
図2】本発明の一実施形態に係る食品処理システムの内部構造を露出させた状態で、食品処理システムを上方から下方に見た図である。
【0011】
【
図3】本発明の一実施形態に係る食品処理システムの内部構造を露出させた状態で、食品処理システムの側面を見た図である。
【0012】
【
図4】本発明の一実施形態に係る蒸熟部の内部構造を露出させた状態で、食品蒸熟装置の正面を見た図である。
【0013】
【
図5】本発明の一実施形態に係る食品蒸熟装置の内部構造の一部を示した図である。
【0014】
【
図6】本発明の一実施形態に係る蒸熟カバーの斜視図である。
【0015】
【
図7】本発明の一実施形態に係る蒸熟部の側面を開いた状態を示した図である。
【0016】
【
図8】本発明の一実施形態に係る食品処理システムにおける蒸熟部に食品が進入する状況を示した図である。
【0017】
【
図9】本発明の一実施形態に係る食品処理システムの搬送部の一部を示した側面図である。
【0018】
【
図10】本発明の一実施形態に係る食品処理システムにおける蒸熟部から食品が排出される状況を示した図である。
【0019】
【
図11】本発明の一実施形態に係る蒸熟部の蒸熟ドア部を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の一部の実施形態を図面により詳細に説明する。
各図面の構成要素に参照符号を付するにあたり、同一の構成要素に対しては他の図面上に表示されるときにも可能な限り同一の符号を付するようにしていることに留意しなければならない。
また、本発明の実施形態を説明するにあたり、関連する公知の構成または機能に関する具体的な説明が本発明の実施形態に対する理解を妨げると判断される場合には、その詳細な説明は省略する。
【0021】
また、本発明の実施形態の構成要素を説明するにあたり、第1、第2、A、B、(a)、(b)などの用語を用いてもよい。
このような用語は、その構成要素を他の構成要素と区別するためのものにすぎず、その用語により当該構成要素の本質や序列または順番などが限定されることはない。
ある構成要素が他の構成要素に「連結」、「結合」、または「接続」されると記載された場合、その構成要素は前記他の構成要素に直接的に連結または接続されてもよいが、各構成要素の間にまた他の構成要素が「連結」、「結合」、または「接続」されてもよいものと理解しなければならない。
【0022】
図1は、本発明の一実施形態に係る食品処理システム1の斜視図である。
図2は、本発明の一実施形態に係る食品処理システム1の内部構造を露出させた状態で、食品処理システム1を上方から下方に見た図である。
図3は、本発明の一実施形態に係る食品処理システム1の内部構造を露出させた状態で、食品処理システム1の側面を見た図である。
図4は、本発明の一実施形態に係る蒸熟部20の内部構造を露出させた状態で、食品蒸熟装置の正面を見た図である。
図5は、本発明の一実施形態に係る食品蒸熟装置の内部構造の一部を示した図である。
図6は、本発明の一実施形態に係る蒸熟カバーの斜視図である。
図7は、本発明の一実施形態に係る蒸熟部20の側面を開いた状態を示した図である。
図8は、本発明の一実施形態に係る食品処理システム1における蒸熟部20に食品Fが進入する状況を示した図である。
図9は、本発明の一実施形態に係る食品処理システム1の搬送部10の一部を示した側面図である。
【0023】
図面を参照すると、本発明の一実施形態に係る食品処理システム1は、搬送部10、蒸熟部20、および凍結部50を含むことができる。
食品処理システム1は、放冷部40および予冷部30を含むことができ、搬送部10、放冷部40、予冷部30、および凍結部50が食品F凍結装置を構成することができる。
放冷部40および予冷部30は、冷却部を構成することができる。
前側から後方に向かって、蒸熟部20、放冷部40、予冷部30、および凍結部50が順に位置することができる。
本発明の一実施形態に係る食品蒸熟装置は、搬送部10および蒸熟部20を含むことができる。
食品処理システム1は、除霜部60を含むことができる。
本明細書において、前後、左右、および上下方向は、説明の便宜上用いられる相対的な方向であり、食品処理システム1が配列される状態に応じて異なり得る。
【0024】
放冷部40、予冷部30、および凍結部50
【0025】
放冷部40は、搬送部10を介して蒸熟部20から搬送される食品Fに対して放冷処理するように設けられる構成要素である。
放冷処理とは、別の冷媒などを用いず、外気に食品Fを露出させるか、または、外気を食品Fの周辺に流動させる方式で冷却する処理方法を意味する。
【0026】
放冷部40は、放冷空間を内部に形成するための放冷チャンバを含むことができ、放冷チャンバは、外気が放冷空間に出入りできるように開放された開口を有することができる。
放冷部40は、放冷チャンバの内部に配置され、放冷空間に外気を圧送して供給可能な外気提供手段を含むことができる。放冷部40は、蒸熟部20の後側に配置されることができる。
【0027】
放冷チャンバは、前後方向に開放された箱の形状を有することができる。
放冷チャンバの前後方向の開口を搬送部10が、貫通することができる。
したがって、搬送部10を介して後方に移送される食品Fが、放冷空間を通過することで放冷処理されることができる。
【0028】
予冷部30は、放冷処理され、搬送部10を介して搬送される食品Fに対して予冷処理するように設けられる構成要素である。
予冷処理とは、冷媒を用いて冷却した空気を食品Fの周辺に流動させる方式で食品Fを冷却する処理方法を意味する。
予冷部30は、放冷部40の後側に配置されることができる。
【0029】
予冷部30は、予冷空間を内部に形成するための予冷チャンバを含むことができる。
予冷チャンバは、前後方向に開放された箱の形状を有することができる。
予冷チャンバの前後方向の開口を搬送部10が、貫通することができる。
したがって、搬送部10を介して後方に移送される食品Fが予冷空間を通過することで予冷処理されることができる。
【0030】
予冷部30は、予冷チャンバの内部に配置され、予冷空間に冷媒により冷却された空気を圧送して供給可能な予冷空気提供手段を含むことができる。
予冷部30は、冷媒と空気の熱交換により空気を冷却して予冷空気提供手段に提供可能な予冷空気生成手段を含むことができる。
予冷空気生成手段は、予冷チャンバの上側に配置されることができる。
予冷空気生成手段は、塩水などを含む冷媒を用いる、間接的な冷却方式を用いるブラインクーラ(brine cooler)であってもよい。
【0031】
予冷部30内の温度は、3~7℃であってもよく、好ましくは、5℃であってもよく、予冷部30から排出された食品Fは、35~45℃の温度を有してもよく、好ましくは、40℃であってもよい。
【0032】
凍結部50は、蒸熟部20により蒸熟処理され、複数段の搬送部10を介して搬送される食品Fを凍結させるように設けられる構成要素である。
凍結部50は、予冷部30の後側に配置され、蒸熟後に予冷処理され、搬送部10を介して搬送される食品Fを凍結することができる。
凍結部50は、凍結空間を内部に形成するための凍結チャンバを含むことができる。
凍結チャンバは、前後方向に開放された箱の形状を有することができる。
凍結チャンバの前後方向の開口を搬送部10が、貫通することができる。
したがって、搬送部10を介して後方に移送される食品Fが、凍結空間を通過することで凍結することができる。
【0033】
凍結部50は、冷却された空気である冷気を提供する凍結モジュールを含むことができる。
凍結モジュールは、凍結空気提供手段および凍結空気生成手段を含むことができる。
凍結空気提供手段は、凍結チャンバの内部に配置され、凍結空間に冷媒により冷却された空気を圧送して供給することができる。
凍結空気生成手段は、冷媒と空気の熱交換により空気を冷却して凍結空気提供手段に提供することができる。
凍結空気生成手段は、凍結チャンバの上側に配置されることができる。
凍結空気生成手段は、R-404、R-507などの冷媒を用いる凍結装置であってもよい。
【0034】
凍結部50内の温度は、-37~-40℃であってもよく、凍結部50から排出された食品Fは、-5~-10℃の温度を有し、好ましくは、-7℃であってもよい。
放冷部40、予冷部30、および、凍結部50を順に経ることで、搬送部10を介して搬送される食品Fが徐々に冷却され、急激な温度変化を受けることを最小化し、最終的に冷凍された状態で排出されることができる。
徐々に冷却されることで、凍結部50の負荷が減少することができる。
【0035】
放冷部40、予冷部30、および、凍結部50のうち少なくとも1つは、搬送部10の各段に対応する位置に配置され、空気を圧送する複数の空気提供手段を含むことができる。
このような空気提供手段は、放冷部40では外気提供手段、予冷部30では予冷空気提供手段、凍結部50では凍結空気提供手段であってもよい。
空気提供手段は、外部空気を吸引し処理して各チャンバに提供してもよいが、チャンバで用いられた空気を再び処理してチャンバに再び提供してもよい。
【0036】
複数の空気提供手段のうち、異なる段に対応する位置に配置される空気提供手段は、独立して動作することができる。
したがって、各搬送段に載置された食品Fに対して、互いに異なる温度で処理が行われることができる。
このような個別制御のために、各搬送段と隣接する位置には、温度を取得する温度センサが配置されることができる。
温度センサが取得した温度に応じて、当該温度センサに対応する空気提供手段が制御されることができる。
【0037】
放冷部40、予冷部30、および、凍結部50のうち少なくとも1つは、複数の空気提供手段に提供する空気の流量を調節するように設けられる風量調節用ダンパを含むことができる。
風量調節用ダンパは、パイプ状の外観を有し、空気が流れる流路の途中に配置され、内側に配置される姿勢を調節可能なダンパ部材を含み、このようなダンパ部材の姿勢を調節することで、風量調節用ダンパを介して提供される風量を調節することができる。
【0038】
放冷部40、予冷部30、および、凍結部50は、食品Fに空気を噴射するように設けられるエアカーテンをそれぞれの入口と出口に備えることができる。
エアカーテンが配置されることで、搬送部10を介して搬送される食品Fに付着した異物を除去することができ、食品F以外の他の異物が放冷チャンバ、予冷チャンバ、および凍結チャンバに進入するのを遮断することができる。
【0039】
予冷部30および放冷部40は、食品Fを冷却するものの凍結しないため、冷却部を構成することができる。
すなわち、冷却部は、凍結部50と蒸熟部20との間に配置され、蒸熟後、搬送部10を介して搬送される食品Fを凍結部50に伝達する前に冷却するように設けられる部分である。
【0040】
放冷部40、予冷部30、および、凍結部50の左右側面にも開口が形成され、それを開閉するドアの放冷ドア、予冷ドア、および凍結ドアが配置されることができる。
また、放冷部40、予冷部30、および凍結部50の内側にも、空気、蒸気、洗浄水、および、洗浄剤などの物質を噴射し、各チャンバを洗浄するための洗浄手段が配置されることができる。
【0041】
放冷部40、予冷部30、および、凍結部50は、前後方向に有する長さが互いに異なってもよい。
放冷部40から予冷部30、凍結部50に行くほど、前後方向に有する長さが長くなることができる。
【0042】
除霜部60
【0043】
除霜部60は、凍結部50の内部に形成される霜を除去するように凍結部50と連結される構成要素である。
除霜部60は、凍結部50に空気を噴射して霜を除去するように設けられることができる。
除霜部60は、凍結チャンバの内部ではなく、凍結モジュールに空気を噴射し、凍結モジュール内で発生する霜を除去することができる。
【0044】
除霜部60は、複数の除霜ノズル、空気タンク、および空気乾燥モジュールを含むことができる。
除霜ノズルは、凍結モジュールに連結され、凍結モジュールの凍結空気生成手段に空気を噴射するように設けられることができる。
除霜ノズルは、配管を介して空気タンクに連結されることができ、空気タンクは、内部に保管した乾燥された空気を配管を介して除霜ノズルに伝達することができる。
各配管にバルブが配置され、除霜ノズルに伝達される空気の量を調節することができる。
空気乾燥モジュールは、空気タンクと連結され、外部から流入する空気を吸引および乾燥させ、空気タンクに貯蔵されるようにすることができる。
空気乾燥モジュールは、空気を冷却させて水蒸気を凝縮させる方式で除湿を行うか、または、シリカゲルのような吸着剤を用いて除湿を行う除湿機であってもよいが、その種類はこれに限定されない。
【0045】
除霜ノズルは、凍結空気生成手段の霜が生じやすい部分に向かうように配置されることができる。
図示したように、除霜ノズルは、凍結空気生成手段の側面から凍結空気生成手段を向くように格子状に配置され、高圧の空気を噴射して霜を物理的に除去することができる。
【0046】
搬送部10
【0047】
搬送部10は、食品Fを連続的に搬送するように設けられる構成要素である。
搬送部10は、食品Fを前後方向に沿って搬送することができる。
搬送部10は、複数の段で構成されることができる。
搬送部10の各段は、上下に離隔して配置されることができる。
搬送部10は、本発明の一実施形態のように、下方に向かって順に配置された第1搬送部11、第2搬送部12、および第3搬送部13を備えて3段で構成されることができるが、その段数は、これに限定されない。
【0048】
搬送部10の前側には、食品F供給設備が配置されることができる。
食品F供給設備は、搬送部10の各段と平行に配置されてもよいが、搬送部10の各段の左右方向側に配置され、左右方向に沿って食品Fを搬送部10に伝達してもよく、直線に形成された経路を介して搬送部10に食品Fを伝達するのではなく、回転する構造を有するロータリ供給設備であってもよく、その種類はこれに限定されない。
【0049】
搬送部10の各段は、載置された食品Fを搬送するように設けられるコンベヤを含むことができる。
コンベヤは、前後方向に延び、左右方向と前後方向に沿って複数の食品Fが配列されるように設けられることができる。
コンベヤは、複数のローラと、複数のローラの外周面に巻かれたベルトと、を含み、ローラの回転によりベルトが回転するようにし、ベルトの上面に置かれた食品Fが所定方向に搬送されるようにする。
本発明の一実施形態では、前後方向に直交する左右方向を軸方向にローラが回転し、ベルトが後方に食品Fを移送することができる。
【0050】
コンベヤは、前後方向に沿って複数のユニットに区分することができる。
コンベヤのユニットの前後端であるエッジプレート111は、前後方向を基準に外側に行くほど、上下方向を基準とした高さが小さくなる形状を有することができる。
したがって、図示したように、テーパ状のエッジプレート111をコンベヤのユニットが有することで、ローラなどを用いてコンベヤのユニットを連結する場合に発生し得る食品の破れや倒れを防止し、食品Fが倒れることなく移送が円滑に行われるようにする。
【0051】
搬送部10は、コンベヤを駆動するインバータモジュールを含むことができる。
インバータモジュールの制御に応じて、コンベヤの駆動速度が調節されることができる。
本発明の一実施形態に係る食品処理システム1は、プロセッサをさらに含むことができる。
プロセッサは、インバータモジュールと電気的に連結されることができる。
ここで、電気的連結とは、電力を伝達できる導電性材料で各構成要素が連結されていることだけでなく、物理的接触がなくても情報の送受信のための電気通信が可能なように、各構成要素が連結されていることを包括して意味する。
【0052】
プロセッサは、インバータモジュールなどの構成要素の制御のために各構成要素に電気的に連結される。
プロセッサは、食品蒸熟装置を制御する制御信号を生成して各構成要素に伝達することができる。
論理的演算が可能なCPU(Central Processing Unit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)などをプロセッサとして用いることができるが、その種類は、これに限定されない。
【0053】
プロセッサは、それぞれの構成要素と電気的に連結されることができるため、導線で連結されるか、または、無線で通信可能な通信モジュールを追加して互いに通信することができる。
【0054】
プロセッサが実行する制御命令は、ストレージ媒体に格納して活用することができ、ストレージ媒体は、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、サーバ、揮発性媒体、不揮発性媒体などの装置であってもよいが、その種類は、これに限定されない。
ストレージ媒体には、この他にも、プロセッサが作業を行うために必要なデータなどがさらに格納されることができる。
【0055】
搬送部10は、コンベヤに載置された食品Fの重量を取得するように、蒸熟チャンバ21の前後側に位置するコンベヤの一部に配置される重量取得部を含むことができる。
重量取得部は、食品Fの重量を取得するためのロードセルを含むことができる。
【0056】
プロセッサは、重量取得部と電気的に連結されることができる。
プロセッサは、重量取得部により取得された、後述する蒸熟チャンバ21に進入しようとする食品Fの重量と、蒸熟チャンバ21から排出された食品Fの重量とを用いて、食品Fの蒸熟度を算出することができる。
プロセッサは、算出された蒸熟度に基づいて、インバータモジュールを制御することができる。
例えば、算出された蒸熟度が所定の基準蒸熟度範囲に属さない場合、インバータモジュールを制御することで、コンベヤが現在状態より遅いか速く駆動するようにし、新たに算出される蒸熟度が基準蒸熟度範囲に属するようにすることができる。
コンベヤの駆動速度が増加する場合には蒸熟度が減少し、コンベヤの駆動速度が減少する場合には蒸熟度が増加することができる。
【0057】
蒸熟部20
【0058】
蒸熟部20は、蒸気を用いて食品Fを調理する蒸熟処理を行うために設けられる部分である。
蒸熟部20は、搬送部10を介して搬送される食品Fを蒸熟処理することができる。
蒸熟部20は、予冷部30の前側に配置され、蒸熟された食品Fを予冷部30に伝達して予冷処理されるようにすることができる。
【0059】
蒸熟部20は、蒸熟チャンバ21を含むことができる。
蒸熟チャンバ21は、複数段の搬送部10を介して搬送される食品Fに対して蒸熟処理するように、複数段の搬送部10が通過する蒸熟空間を内部に形成することができる。
蒸熟チャンバ21は、前後方向に開放された箱の形状を有し、蒸熟チャンバ21は、前後方向の開口を有することができる。
蒸熟チャンバ21の前後方向の開口を搬送部10が、貫通することができる。
したがって、搬送部10を介して後方に移送される食品Fが、蒸熟空間を通過することで蒸熟されることができる。
効果的な蒸熟が行われるように、蒸熟チャンバ21の前後方向の開口には、一時的に前後方向の開口を閉鎖して蒸熟空間を密閉したり開放したりできる蒸熟ゲートが配置されることができる。
【0060】
蒸熟部20は、搬送カバー25を含むことができる。
搬送カバー25は、複数設けられることができる。
搬送カバー25は、蒸熟空間を複数の空間である蒸熟区分空間に区分するように、蒸熟空間の内部を通過する複数段の搬送部10の上側で複数段の搬送部10をそれぞれカバーするように設けられることができる。
【0061】
左右方向を基準に搬送カバー25の中心部は、左右方向を基準に内側方向に対して上方に傾斜した形状を有することができる。
したがって、中心に行きほど、コンベヤから搬送カバー25の距離が遠ざかる形状を有することができる。
搬送カバー25の下面中の中心部である下側遮蔽面は、前後方向に沿って見たとき、左右方向を基準に内側方向に対して上方に傾斜したプロファイルを有することができる。
搬送カバー25の上面中の中心部である上側遮蔽面は、前後方向に沿って見たとき、左右方向を基準に内側方向に対して上方に傾斜したプロファイルを有することができる。
搬送カバー25がこのような形状を有することで、搬送カバー25の下面に蒸気により発生する水である凝縮水が結露しても、左右方向を基準に外側に凝縮水がガイドされて落下することができるため、左右方向を基準に中心に位置する食品Fに凝縮水が落下する状況を防止することができる。
【0062】
蒸熟部20は、バッフルプレートを含むことができる。
バッフルプレートは、搬送カバー25に結合されることができる。
したがって、バッフルプレートは、蒸熟部20の数と対応する数で構成されることができる。
バッフルプレートは、前後方向に沿って見たとき、搬送カバー25と同様に、左右方向を基準に内側方向に対して上方に傾斜した形状を有し、上下方向に沿って所定の厚さを有することができる。
バッフルプレートは、グラスウールのような断熱材で構成され、各蒸熟区分空間を断熱することができる。
【0063】
複数の搬送カバー25は、展開されて複数段の搬送部10をカバーするカバー状態と、左右方向に沿って折り畳まれて複数段の搬送部10をカバーしない折り畳み状態に選択的に置かれることができる。
すなわち、搬送カバー25を折り畳んで蒸熟区分空間が形成されず、一体の蒸熟空間が形成されるようにするか、または、搬送カバー25を展開して蒸熟区分空間が形成されるようにすることができる。
一体の蒸熟空間が形成される場合、搬送部10全体に単一種類の食品が配置されることができ、蒸熟区分空間が形成される場合、互いに異なる種類の食品がそれぞれの蒸熟区分空間に配置されることができる。
互いに異なる種類の食品が、それぞれの蒸熟区分空間に配置され、それぞれの蒸熟区分空間に対して温度などが互いに独立して制御され、それぞれの種類の食品が全て適切に処理されることができる。
【0064】
蒸熟部20は、複数段の搬送部10の各段と隣接する位置に配置され、温度を取得する複数の温度取得部を含むことができる。
温度取得部は、蒸熟チャンバ21の内部において、搬送部10の各段の前端、中間領域、および後端のうち少なくとも1つに隣接して配置されることができる。
プロセッサは、複数の温度取得部と電気的に連結されることができる。
【0065】
蒸熟部20は、複数の蒸気提供部を含むことができる。
複数の蒸気提供部は、プロセッサと電気的に連結され、蒸気を複数の蒸熟区分空間にそれぞれ提供するために、複数段の搬送部10の各段に対応する位置に配置されることができる。
複数の蒸気提供部は、互いに独立して制御されることができる。
蒸気提供部は、水を加熱して蒸気を生成し、後述するパイプに提供する蒸気生成部材を含むことができる。
【0066】
蒸気提供部は、前後パイプ232を含むことができる。
前後パイプ232は、前後方向に沿って延びたパイプであり、前後方向に沿って並べられた複数の孔を介して蒸気を蒸熟空間に提供することができる。
前後パイプ232は、中心前後パイプ2321および外郭前後パイプ2322を含むことができる。
中心前後パイプ2321は、複数段の搬送部10の上側に配置されることができる。
外郭前後パイプ2322は、複数段の搬送部10の左右側に前後方向に沿って延びて配置されることができる。
外郭前後パイプ2322により提供される蒸気は、食品Fに直接的に噴射されず、蒸熟空間に流動して食品Fに到達し、間接的に食品Fが蒸熟されることができる。
【0067】
蒸気提供部は、左右パイプ231を含むことができる。
左右パイプ231は、左右方向に沿って延び、左右方向に沿って並べられた複数の孔を介して蒸熟空間に蒸気を提供することができる。
【0068】
蒸気提供部は、前後パイプ232のみを含むか、または左右パイプ231を前後パイプ232とともに含むことができる。
【0069】
プロセッサは、複数の温度取得部により取得された温度に基づいて、複数の蒸気提供部を介して提供される蒸気の量を制御することができる。
例えば、プロセッサは、複数の温度取得部により取得された温度が所定の基準温度範囲に収まるように、複数の蒸気提供部を制御することができる。
蒸気提供部を介して提供される蒸気の量が増加すると、温度取得部により取得される温度が増加し、対応する蒸熟区分空間の温度が増加することができる。
蒸気提供部を介して提供される蒸気の量が減少すると、温度取得部により取得される温度が減少し、対応する蒸熟区分空間の温度が減少することができる。
【0070】
その他にも、プロセッサは、投入される製品の種類、製品の体積、製品の質量、および、製品の形状のうち少なくとも1つを入力値として入力され、蒸気提供部を介して提供される蒸気の量を制御することができる。
プロセッサは、前述した温度と入力値を搬送部10の各段に対し個別的に収集することができ、収集した情報に基づいて、各段に対し互いに独立した量の蒸気を提供するように蒸気提供部を制御することができる。
例えば、搬送部10の第1段に第1種類の製品が投入される場合、第1種類の製品に対応する第1温度に第1段周辺の温度が形成されるよう、蒸気提供部が提供する蒸気の量が制御されることができる。
搬送部10の第1段と異なる第2段に第1種類の製品と異なる第2種類の製品が投入される場合、第2種類の製品に対応され第1温度と異なる第2温度に第2段周辺の温度が形成されるよう、蒸気提供部が提供する蒸気の量が制御されることができる。
第1段に第2種類の製品が投入される場合、第2温度に第1段周辺の温度が形成されるよう、蒸気提供部が提供する蒸気の量が制御されることができる。
【0071】
プロセッサは、複数の温度取得部により取得された温度に基づいてインバータモジュールを制御し、複数段の搬送部10が食品Fを搬送する速度を調節することができる。
例えば、プロセッサは、複数の温度取得部により取得された温度が高いほど、搬送部10が食品Fを搬送する速度が増加するようにインバータモジュールを制御することができる。
プロセッサは、搬送部10の各段の温度に基づいて、各段が食品Fを搬送する速度を個別的に制御することができる。
プロセッサは、搬送部10の各段に対し入力された入力値に応じて、各段が食品Fを搬送する速度を個別的に制御することができる。
製品の種類によって蒸熟に必要な速度が異なるため、例えば、蒸熟に長い時間が必要な製品が搬送部10のいずれか1つの段に投入されたことが確認された場合、当該段が食品Fを搬送する速度を減少させることができる。
【0072】
図10は、本発明の一実施形態に係る食品処理システム1における蒸熟部20から食品Fが排出される状況を示した図である。
【0073】
蒸熟部20は、空気循環部27を含むことができる。
空気循環部27は、複数設けられることができる。
空気循環部27は、プロセッサと電気的に連結されることができる。
複数の空気循環部27は、複数の蒸熟区分空間に空気を流動させるために、複数の蒸熟区分空間とそれぞれ連通するように蒸熟チャンバ21に連結されることができる。
プロセッサは、複数の温度取得部により取得された温度に基づいて、複数の蒸熟区分空間に流動する空気の流量を調節するために、複数の空気循環部27を制御することができる。
したがって、プロセッサは、蒸気提供部だけでなく、空気循環部27を用いて、各蒸熟区分空間の温度を調節することができる。
例えば、プロセッサは、複数の温度取得部により取得される温度が所定の基準温度範囲に収まるように、複数の空気循環部27を制御することができる。
蒸熟区分空間に流動する空気の流量が増加する場合、温度取得部により取得される温度が減少することができる。
【0074】
空気循環部27は、全体としてパイプやダクトの形態で流路を形成することができ、空気提供部材を含むことができる。
空気提供部材は、蒸熟空間に空気を提供するように設けられ、蒸熟チャンバ21に食品Fが進入する進入口に隣接して配置されることができる。
空気循環部27は、回収部材271を含むことができる。
回収部材271は、蒸熟空間から空気を排出させるように設けられ、蒸熟チャンバ21から食品Fが排出される排出口に隣接して配置されることができる。
空気提供部材と回収部材271が、それぞれ蒸熟チャンバ21の前端と後端に隣接して配置され、空気の流れが後方に形成されるようにすることができる。
回収部材271は、回転により空気の流動を作り出すファンを含むことができる。
回収部材271を介して、空気だけでなく、蒸熟空間に提供された蒸気が外部に排出されることができる。
空気循環部27は、回収配管272を含むことができる。
回収配管272は、回収部材271に連結され、各回収部材271により排出された空気や蒸気を集め、排出が容易な所定の位置にガイドすることができる。
【0075】
図11は、本発明の一実施形態に係る蒸熟部20の蒸熟ドア部を示した図である。
【0076】
蒸熟部20は、蒸熟ドア部を含むことができる。
蒸熟ドア部は、蒸熟チャンバ21に左右方向に沿って形成される開口を開閉するように設けられる。
具体的に、蒸熟チャンバ21は、二重構造で形成されることができる。
すなわち、蒸熟空間を形成する内部蒸熟チャンバ212を外部蒸熟チャンバ211が囲む形態で蒸熟チャンバ21が形成されることができる。
蒸熟チャンバ21には、左右方向に沿って開口がさらに形成されることができる。
このような左右方向の開口を開閉するように蒸熟ドア部が設けられることができる。
【0077】
蒸熟ドア部は、内部蒸熟チャンバ212の開口を開閉する内部蒸熟ドア2121と、外部蒸熟チャンバ211の開口を開閉するように左右方向を基準に内部蒸熟ドア2121の外側に配置される外部蒸熟ドア2111と、を含むことができる。
すなわち、蒸熟ドア部は、二重のドア構造を有し、蒸熟空間に充満した蒸気が漏れて発生し得る事故を防止することができる。
ユーザは、適切な処理のために、外部蒸熟ドア2111を開放した後、内部蒸熟ドア2121を開放して蒸熟空間に接近することができる。
外部蒸熟ドア2111と内部蒸熟ドア2121との間の空間は、各ドアが閉じられたときに密閉されることができる。
【0078】
食品処理システム1は、凍結部50により凍結した食品Fを包装材に投入して包装するように設けられる包装部をさらに含むことができる。
【0079】
以上、本発明の実施形態を構成する全ての構成要素が1つに結合するかまたは結合して動作するものと説明したが、本発明が必ずしもこのような実施形態に限定されるものではない。
すなわち、本発明の目的の範囲内であれば、その全ての構成要素が1つ以上に選択的に結合して動作してもよい。
また、以上に記載された「含む」、「構成する」、または、「有する」などの用語は、特に反対の記載がない限り、当該構成要素を内在できることを意味するため、他の構成要素を除くものではなく、他の構成要素をさらに含んでもよいものと解釈されなければならない。
技術的または科学的な用語を含む全ての用語は、特に定義しない限り、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者により一般的に理解されるものと同一の意味を有する。
辞書に定義された用語のように一般的に用いられる用語は、関連技術の文脈上の意味と一致するものと解釈されなければならず、本発明において明らかに定義しない限り、理想的または過度に形式的な意味に解釈されない。
【0080】
以上の説明は、本発明の技術思想を例示的に説明したものにすぎず、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者であれば、本発明の本質的な特性から逸脱しない範囲内で様々な修正および変形が可能であろう。
したがって、本発明に開示された実施形態は、本発明の技術思想を限定するためのものではなく説明するためのものであって、このような実施形態により、本発明の技術思想の範囲が限定されるものではない。
本発明の保護範囲は、後述する特許請求の範囲により解釈されなければならず、それと同等な範囲内の全ての技術思想は、本発明の権利範囲に含まれるものと解釈されるべきである。
【国際調査報告】