(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-11-08
(54)【発明の名称】触覚フィードバック機構を有する採血装置
(51)【国際特許分類】
A61B 5/15 20060101AFI20241031BHJP
A61M 25/06 20060101ALI20241031BHJP
【FI】
A61B5/15
A61M25/06 500
A61M25/06 550
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024525651
(86)(22)【出願日】2022-10-25
(85)【翻訳文提出日】2024-07-01
(86)【国際出願番号】 US2022047630
(87)【国際公開番号】W WO2023076195
(87)【国際公開日】2023-05-04
(32)【優先日】2021-10-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】595117091
【氏名又は名称】ベクトン・ディキンソン・アンド・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】BECTON, DICKINSON AND COMPANY
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】アダム ジェイ.ボウド
(72)【発明者】
【氏名】カーティス エイチ.ブランチャード
(72)【発明者】
【氏名】ウェストン エフ.ハーディング
【テーマコード(参考)】
4C038
4C267
【Fターム(参考)】
4C038TA01
4C267AA03
4C267AA14
4C267BB23
4C267BB39
4C267BB40
4C267CC08
(57)【要約】
採血装置は、イントロデューサ及び、アクチュエータを備える。イントロデューサは、近位末端部、遠位末端部及び、内部容量、並びに、第一長さの第一部分及び、第二長さの第二部分を有する上面を備える。第一部分は、第一長さに沿って平滑な面を有し、そして、第二部分は、第二長さに沿って複数のリッジを有する。アクチュエータは、上面上に配置された外部部分及び、内部容量内に配置された内部部分を備え、アクチュエータの外部部分は、係合部材及び、係合部材の下に突出した下方へ延びるタブを備え、アクチュエータの下方へ延びるタブが、イントロデューサの第二部分の複数のリッジと少なくとも接触して、触覚及び聴覚フィードバックの少なくとも一つを使用者に提供しても良い。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
末梢静脈カテーテル(PIVC)と共に使用される採血装置であって、
前記採血装置は、
近位末端部、遠位末端部及び、内部容量を有するイントロデューサであって、イントロデューサは、更に、第一長さの第一部分及び、第二長さの第二部分を有する上面を備え、第一部分は、第一長さに沿って平滑な面を有し、そして、第二部分は、第二長さに沿って複数のリッジを有するイントロデューサと、並びに、
イントロデューサの上面上に配置された外部部分及び、イントロデューサの内部容量内に配置された内部部分を有するアクチュエータと、を備え、
アクチュエータの外部部分は、係合部材及び、係合部材の下に突出した下方へ延びるタブを備え、アクチュエータがイントロデューサの第二部分に到達したとき、アクチュエータの下方へ延びるタブが、イントロデューサの第二部分の複数のリッジと少なくとも接触して、触覚及び聴覚フィードバックの少なくとも一つを使用者に提供するように、アクチュエータはイントロデューサに対して移動するように構成されている、採血装置。
【請求項2】
イントロデューサの上面の第二部分は、イントロデューサの遠位末端部の近位に配置されている、請求項1に記載の採血装置。
【請求項3】
上面上の第二部分の第二長さは、上面上の第一部分の第一長さはよりも短い、請求項1に記載の採血装置。
【請求項4】
イントロデューサの上面は、更に、イントロデューサの近位末端部の近位に配置された凸状突起部及び、凸状突起部に近位して且つ隣接して配置された凹状インデントを備えている、請求項1に記載の採血装置。
【請求項5】
アクチュエータの係合部材上で遠位方向への力なしにアクチュエータの移動を防止するために、アクチュエータがイントロデューサに対して最も近位に配置されているとき、アクチュエータの下方へ延びるタブは、イントロデューサの凹状インデントと係合するように構成されている、請求項4に記載の採血装置。
【請求項6】
イントロデューサの第一部分から第二部分への転移は、患者内の留置カテーテルの遠位先端を超えて延びるアクチュエータに連結されたフローチューブの遠位位置に対応するように構成されている、請求項1に記載の採血装置。
【請求項7】
イントロデューサは、更に、その上に延びるスロットを備え、そして、アクチュエータの一部は、スロットを通って延びて、アクチュエータの外部部分をアクチュエータの内部部分と連結させる、請求項1に記載の採血装置。
【請求項8】
末梢静脈カテーテル(PIVC)と共に使用される採血装置であって、
前記採血装置は、
近位末端部、遠位末端部及び、内部容量を有するイントロデューサであって、イントロデューサは、更に、近位末端部の近位に配置された第一凸状突起部、遠位末端部の近位に配置された第二凸状突起部及び、第一凸状突起部と第二凸状突起部の間に延びる平滑面を有する上面を備えるイントロデューサと、並びに、
イントロデューサの上面上に配置された外部部分及び、イントロデューサの内部容量内に配置された内部部分を有するアクチュエータと、を備え、
アクチュエータの外部部分は、係合部材及び、係合部材の下に突出した下方へ延びるタブを備え、アクチュエータが第一凸状突起部及び、第二凸状突起部を超えて移動到達したとき、アクチュエータの下方へ延びるタブが、第一凸状突起部及び、第二凸状突起部の少なくとも一つと接触して、触覚及び聴覚フィードバックの少なくとも一つを使用者に提供するように、アクチュエータはイントロデューサに対して移動するように構成されている、採血装置。
【請求項9】
更に、第一凸状突起部の近位に配置された第一凹状インデント及び、第二凸状突起部の近位に配置された第二凹状インデントを備える、請求項8に記載の採血装置。
【請求項10】
アクチュエータが、イントロデューサに対して最も近位の位置に配置されているとき、アクチュエータの下方へ延びるタブは、イントロデューサの第一凹状インデントと係合するように構成され、そして、アクチュエータが、イントロデューサに対して最も遠位の位置に配置されているとき、アクチュエータの下方へ延びるタブは、イントロデューサの第二凹状インデントと係合するように構成されている、請求項9に記載の採血装置。
【請求項11】
イントロデューサは、更に、その上に延びるスロットを備え、そして、アクチュエータの一部は、スロットを通って延びて、アクチュエータの外部部分をアクチュエータの内部部分と連結させる、請求項8に記載の採血装置。
【請求項12】
末梢静脈カテーテル(PIVC)と共に使用される採血装置であって、
前記採血装置は、
近位末端部、遠位末端部及び、内部容量を有するイントロデューサであって、イントロデューサは、更に、外部上面及び、内部上面を備え、内部上面は、第一長さの第一部分及び、第二の長さの第二部分を有し、内部上面の第一部分及び、第二部分の少なくとも一つは、その上に形成された複数のリッジを備える、イントロデューサと、並びに、
イントロデューサの上面上に配置された外部部分及び、イントロデューサの内部容量内に配置された内部部分を有するアクチュエータと、を備え
アクチュエータの外部部分は、係合部材を備え、そして、内部部分は、イントロデューサの内部上面に向かって突出した上方へ延びるタブを備え、イントロデューサの上方へ延びるタブが、イントロデューサの内部上面の第一部分及び、第二部分の少なくとも一つの上に形成された複数のリッジと接触するように、アクチュエータはイントロデューサに対して移動するように構成されている、採血装置。
【請求項13】
内部上面の第一部分及び、第二部分の両方は、それらの上に形成された複数のリッジを備える、請求項12に記載の採血装置。
【請求項14】
第二部分の上に形成された複数のリッジは、第一部分の上に形成された複数のリッジよりも大きい、請求項13に記載の採血装置。
【請求項15】
内部上面の第一部分は平滑面であり、そして、内部上面の第二部分は、その上に形成された複数のリッジを備える、請求項12に記載の採血装置。
【請求項16】
内部上面上の第二部分の第二長さは、内部上面上の第一部分の第一長さよりも短い、請求項12に記載の採血装置。
【請求項17】
イントロデューサの内部上面は、更に、イントロデューサの近位末端部の近位に配置された凸状突起部及び、凸状突起部に近位であり且つ隣接して配置された凹状インデントを備える、請求項12に記載の採血装置。
【請求項18】
アクチュエータの係合部材上で遠位方向への力なしにアクチュエータの移動を防止するために、アクチュエータがイントロデューサに対して最も近位に配置されているとき、アクチュエータの上方へ延びるタブは、イントロデューサの凹状インデントと係合するように構成されている、請求項17に記載の採血装置。
【請求項19】
アクチュエータの上方へ延びるタブは、カンチレバー上に配置されている、請求項12に記載の採血装置。
【請求項20】
アクチュエータは、更に、イントロデューサの内部上面上に形成されたディテントでアクチュエータと脱着可能な係合を提供するように構成されたバネ部材を備える、請求項12に記載の採血装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2021年10月29日付で出願した発明の名称「触覚フィードバック機構を有する採血装置」の米国特許仮出願第63/273,226号の優先権を主張し、この出願の開示全体を引用によって本願に援用する。
【0002】
本明細書に記載の実施形態は、概して、流体転送医療装置に関するものである。より詳細には、本明細書に記載の実施形態は、一つ以上の触覚フィードバック機構を有する採血装置で、装着された末梢静脈カテーテルを通して、患者から採血するための採血装置に関する。
【背景技術】
【0003】
カテーテルは、概して、患者の血管中に流体を注入するために使用されている。例えば、カテーテルは、通常の生理食塩水溶液、多様な薬剤、又は完全非経口栄養を注入するために使用されても良い。更に、カテーテルは、患者から採血するために使用されても良い。
【0004】
カテーテルは、「オーバーザニードル式」の末梢静脈カテーテル(PIVC)であっても良い。この場合、カテーテルは、鋭い遠位先端部を有する導入針の上に装着され得る。カテーテル及び導入針は、導入針の遠位先端部が、ニードルのベベルが患者の皮膚から離れる方に面した状態で、カテーテルの遠位先端部を超えて延びるように組立てられても良い。カテーテル及び導入針は、概して、皮膚を通して患者の血管系の中へ浅い角度で挿入される。針の適正な装着後、医師は、時折、血管系中の流れを塞ぎ、針を取り除き、その後の採血及び/又は注入のための場所(即ち、留置)にカテーテルを残しても良い。
【0005】
PIVCは採血に使用されても良いが、それらは、そのような目的のために、典型的にデザインされ、そして、最適化されてはいない。したがって、数個の採血装置が、PIVCsとの使用のために、血液収集を向上させるために開発されて来ている。(例えば、Velano Vascular社のPIVO(商標)のような)これらの装置は、血液試料を取るために、PIVCsに一時的に付けられた、使い捨て装置として構成されている。存在する末梢静脈ラインを血管への導管として使用して、採血装置は、使用者が手動で、カテーテルの先端を超えて、そして、採血試料を収集する静脈中にPIVCを通して、フレキシブルフローチューブを前進させるように構成されたイントロデューサ及びアクチュエータを備える。このフローチューブは、血流が最適である静脈の位置に達するように、留置ライン周辺の次善の採血状態を超えて延びるようにデザインされている。血液収集が完了すると、フローチューブは格納されて、そして、装置はPIVCから除去されて、そして、廃棄される。
【0006】
ある場合、PIVCsと共に使用する採血装置は、留置カテーテルに対して、フローチューブの位置を、使用者に示唆する触覚フィードバックを提供する機能を備える。そのような装置の具体例は、特許文献1に記載されており、それは、参照により、本明細書中に組込まれる。例えば、特許文献1に記載の実施形態中では、採血装置のイントロデューサは、リッジが提供される2つの独自の領域を有し、それらの上面を横断して延びる複数のリブ又はリッジを備える。使用者はイントロデューサに沿ってアクチュエータをスライドするので、それが患者の血管に入ったときに、それらの2つの領域の間の転移は、使用者にフローチューブの位置を示唆する触覚フィードバックを提供するように意図されている。しかし、リッジはイントロデューサの実質的な部分を横断して形成されているため、もし、フローチューブが、バルブ又は別の静脈組織との接触を通して遭遇する妨害、障害又は抵抗に遭遇するとき、イントロデューサに沿ったアクチュエータの移動は、使用者によって振動と感じることがあり、これらの振動により、フローチューブからの触覚フィードバックを区別する使用者の能力が妨害される。さらに、これらの振動は、リッジが形状及び/又は振幅が変化した位置を区別する使用者の能力を制限する程に十分に大きく、それにより、リッジの意図した機能を低減させるかもしれない。
【発明の概要】
【0007】
したがって、本開示は、概して、触覚フィードバックを改良するために構成されたイントロデューサ及び/又はアクチュエータを有する採血装置を含む、アセンブリ、システム並びに、方法に関する。
【0008】
本開示の実施態様に従って、末梢静脈カテーテル(PIVC)と共に使用される採血装置が提供される。採血装置は、近位末端部、遠位末端部、及び、内部容量を有するイントロデューサを備え、イントロデューサは更に、第一長さの第一部分及び、第二長さの第二部分を有する上面を備え、第一部分は、第一長さに沿って平滑な面を有し、そして、第二部分は、第二長さに沿って複数のリッジを有する。採血装置は、イントロデューサの上面上に配置された外部部分及び、イントロデューサの内部容量内に配置された内部部分を有するアクチュエータも備えても良く、アクチュエータの外部部分は、係合部材及び、係合部材の下に突出した下方へ延びるタブを備え、アクチュエータがイントロデューサの第二部分に達したとき、アクチュエータの下方へ延びるタブが、イントロデューサの第二部分の複数のリッジと少なくとも接触して、触覚及び聴覚フィードバックの少なくとも一つを使用者に提供するように、アクチュエータはイントロデューサに対して移動するように構成されている。
【0009】
いくつかの実施形態において、イントロデューサの上面の第二部分は、イントロデューサの遠位末端部の近位に配置されている。
【0010】
いくつかの実施形態において、上面上の第二部分の第二長さは、上面上の第一部分の第一長さはよりも短い。
【0011】
いくつかの実施形態において、イントロデューサの上面は、更に、イントロデューサの近位末端部の近位に配置された凸状突起部及び、凸状突起部に近位して且つ隣接して配置された凹状インデントを備えても良い。
【0012】
いくつかの実施形態において、アクチュエータがイントロデューサに対して最も近位の配置にあり、アクチュエータの係合部材上で遠位方向の力なしにアクチュエータの移動を防止するとき、アクチュエータの下方へ延びるタブは、イントロデューサの凹状インデントと係合するように構成されている。
【0013】
いくつかの実施形態において、イントロデューサの第一部分から第二部分への転移は、患者内の留置カテーテルの遠位先端を超えて延びるアクチュエータに連結されたフローチューブの遠位位置に対応するように構成されている。
【0014】
いくつかの実施形態において、イントロデューサは、更に、その上に延びるスロットを備え、そして、アクチュエータの一部は、スロットを通って延びて、アクチュエータの外部部分をアクチュエータの内部部分と連結させても良い。
【0015】
本開示の別の実施態様に従って、末梢静脈カテーテル(PIVC)と共に使用される採血装置が提供される。採血装置は、近位末端部、遠位末端部、及び、内部容量を有するイントロデューサを備え、イントロデューサは更に、近位末端部の近位に配置された第一凸状突起部、遠位末端部の近位に配置された第二凸状突起部、及び、第一凸状突起部と第二凸状突起部の間に延びる平滑面を有する上面を備える。採血装置は、更に、イントロデューサの上面上に配置された外部部分及び、イントロデューサの内部容量内に配置された内部部分を有するアクチュエータを備えても良く、アクチュエータの外部部分は、係合部材及び、係合部材の下に突出した下方へ延びるタブを備え、アクチュエータが第一凸状突起部及び、第二凸状突起部を超えて移動して到達したとき、触覚及び聴覚フィードバックの少なくとも一つを使用者に提供するように、アクチュエータの下方へ延びるタブが第一凸状突起部及び、第二凸状突起部の少なくとも一つと接触するように、アクチュエータはイントロデューサに対して移動するように構成されている。
【0016】
いくつかの実施形態において、採血装置は、更に、第一凸状突起部の近位に配置された第一凹状インデント及び、第二凸状突起部の近位に配置された第二凹状インデントを備えても良い。
【0017】
いくつかの実施形態において、アクチュエータが、イントロデューサに対して最も近位の位置に配置されているとき、アクチュエータの下方へ延びるタブは、イントロデューサの第一凹状インデントと係合するように配置され、そして、アクチュエータが、イントロデューサに対して最も遠位の位置に配置されているとき、アクチュエータの下方へ延びるタブは、イントロデューサの第二凹状インデントと係合するように配置されている。
【0018】
いくつかの実施形態において、イントロデューサは、更に、その上に延びるスロットを備え、そして、アクチュエータの一部は、スロットを通って延びて、アクチュエータの外部部分をアクチュエータの内部部分と連結させても良い。
【0019】
本開示の別の実施態様に従って、末梢静脈カテーテル(PIVC)と共に使用される採血装置が提供される。採血装置は、近位末端部、遠位末端部、及び、内部容量を有するイントロデューサを備え、イントロデューサは更に、外部上面及び内部上面を備え、内部上面は、少なくとも第一長さの第一部分及び、第二長さの第二の部分を有する上面を備え、内部上面の第一部分及び、第二部分の少なくとも一つは、その上に形成された複数のリッジを備える。採血装置は、イントロデューサの上面上に配置された外部部分及び、イントロデューサの内部容量内に配置された内部部分を有するアクチュエータを備えても良く、アクチュエータの外部部分は、係合部材を備え、内部部分は、イントロデューサの内部上面に向かって突出した上方へ延びるタブを備え、イントロデューサの上方へ延びるタブが、イントロデューサの内部上面の第一部分及び、第二部分の少なくとも一つの上に形成された複数のリッジと接触するように、アクチュエータはイントロデューサに対して移動するように構成されている。
【0020】
いくつかの実施形態において、内部上面の第一部分及び、第二部分の両方は、それらの上に形成された複数のリッジを備える。
【0021】
いくつかの実施形態において、第二部分の上に形成された複数のリッジは、第二部分の上に形成された複数のリッジよりも大きい。
【0022】
いくつかの実施形態おいて、内部上面の第一部分は平滑面であり、そして、内部上面の第二部分は、その上に形成された複数のリッジを備える。
【0023】
いくつかの実施形態において、内部上面上の第二部分の第二長さは、内部上面上の第一部分の第一の長さよりも短い。
【0024】
いくつかの実施形態において、イントロデューサの内部上面は、更に、イントロデューサの近位末端部の近位に配置された凸状突起部、及び、凸状突起部に近位であり且つ隣接して配置された凹状インデントを備える。
【0025】
いくつかの実施形態において、アクチュエータがイントロデューサに対して最も近位の配置にあり、アクチュエータの係合部材上で遠位方向の力なしにアクチュエータの移動を防止するとき、アクチュエータの上方へ延びるタブは、イントロデューサの凹状インデントと係合するように構成されている。
【0026】
いくつかの実施形態において、アクチュエータの上方へ延びるタブは、カンチレバー上に配置されている。
【0027】
いくつかの実施形態において、アクチュエータは、イントロデューサの内部上面上に形成されたディテントでアクチュエータと脱着可能な係合を提供するように配置されたバネ部材を更に備えても良い。
【0028】
本発明の更なる詳細及び、利点は、添付の図面及び、関連する下記の詳細な説明を読めばより明らかになるであろう。同様の部品には、全体にわたって同様の参照番号がつけられている。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【
図1】
図1は、本開示の実施態様に従った第1の構成における採血装置の概略図である。
【
図2】
図2は、本開示の実施態様に従った第2の構成における
図1の採血装置の概略図である。
【
図3A】
図3Aは、本開示の実施態様に従った第1の構成における採血装置のイントロデューサ及びアクチュエータの斜視図である。
【
図3B】
図3Bは、第2の構成における
図3Aのイントロデューサ及びアクチュエータの斜視図である。
【
図4A】
図4Aは、本開示の別の実施態様に従った第1の構成における採血装置のイントロデューサ及びアクチュエータの斜視図である。
【
図4B】
図4Bは、第2の構成における
図4Aのイントロデューサ及びアクチュエータの斜視図である。
【
図5A】
図5Aは、本開示の別の実施態様に従った第1の構成における採血装置のイントロデューサ及びアクチュエータの斜視図である。
【
図5B】
図5Bは、第2の構成における
図5Aのイントロデューサ及びアクチュエータの斜視図である。
【
図6A】
図6Aは、本開示の実施態様に従った第1の構成における
図5A及び
図5Bのイントロデューサ及びアクチュエータの部分的な斜視図である。
【
図6B】
図6Bは、本開示の実施態様に従った第2の構成における
図5A及び
図5Bのイントロデューサ及びアクチュエータの部分的な斜視図である。
【
図7A】
図7Aは、本開示の別の実施態様に従った第1の構成における
図5A及び
図5Bのイントロデューサ及びアクチュエータの部分的な斜視図である。
【
図7B】
図7Bは、本開示の別の実施態様に従った第2の構成における
図5A及び
図5Bのイントロデューサ及びアクチュエータの部分的な斜視図である。
【
図8A】
図8Aは、本開示の別の実施態様に従った第1の構成における
図5A及び
図5Bのイントロデューサ及びアクチュエータの部分的な斜視図である。
【
図8B】
図8Bは、本開示の別の実施態様に従った第2の構成における
図5A及び
図5Bのイントロデューサ及びアクチュエータの部分的な斜視図である。
【
図9】
図9は、本開示の実施態様に従ったアクチュエータの斜視図である。
【
図10】
図10は、本開示の別の実施態様に従った採血装置のイントロデューサ及びアクチュエータの部分的な斜視図である。
【
図11A】
図11Aは、本開示の別の実施態様に従った採血装置のイントロデューサの部分的な斜視図である。
【
図11B】
図11Bは、本開示の別の実施態様に従った採血装置のイントロデューサの一部の側面図である。
【
図12】
図12は、本開示の別の実施態様に従った採血装置のイントロデューサ及びアクチュエータの拡大斜視図である。
【
図13】
図13は、本開示の別の実施態様に従った採血装置のイントロデューサ及びアクチュエータの拡大斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下の説明は、当業者が、本発明を実施するために企図された、説明された態様を、製造し使用することを可能にするために提供される。しかしながら、種々の修正、均等、変形、および、代替が、当業者には、容易に明らかになるであろう。任意の、および、全ての、そのような修正、変形、均等、および、代替が、本発明の精神および範囲内に入ることが意図される。
【0031】
以下の説明の目的のため、用語「上」、「下」、「右」、「左」、「垂直」、「水平」、「上部」、「底部」、「横方向」、「長手方向」、および、それの派生語は、それが、図面に向いているとして、本発明に関連するであろう。しかし、本発明は、明白にそれに反して特定される場合を除き、様々な代替の変形を想定し得ることが理解されるべきである。また、添付の図面に示され、以下の明細書に記載される、特定の装置は、単に、本発明の例示的な態様であることが理解されるべきである。したがって、本明細書に開示された態様に関連する特定の寸法および他の物理的特性は限定的であると考慮されるべきではない。
【0032】
本開示の実施形態は、一体化PIVCsと共に使用する採血装置という文脈で、主に記述されることになる。しかしながら、本開示の実施形態は、同様に、いかなる流体転送装置にも拡張することが出来る。したがって、本開示の技術及び機能は、いかなる種類の流体転送装置にも適用することが出来、そして、一体化PIVCを介した採血に限定されるものではない。
【0033】
図1及び2は、本開示の実施態様に従った、第一の構成及び第二の構成のそれぞれで、末梢静脈ライン又はカテーテルを通った静脈切開術用の採血装置(100)の概略図を示す。採血装置(100)は、いかなる好適な形状、大きさ、及び/又は構成であり得る。本明細書中で、更に詳細に述べるように、採血装置(100)は、留置末梢静脈カテーテル(PIVC)(105)と連結及び/又は、そうでなければ、係合して、患者の一部から、流体(例えば、血液の吸引)を、及び/又は、患者の一部へ流体(薬剤又は物質の注入)を転送するように配置されている。
【0034】
採血装置(100)は、少なくとも、イントロデューサ(110)、カテーテル(160)(又はカニューレ)及びアクチュエータ(170)を備える。イントロデューサ(110)は、いかなる好適な構成であり得る。例えば、いくつかの実施形態では、イントロデューサ(110)は、実質的に円形状又はU形状の細長部材であり得る。いくつかの実施形態では、イントロデューサ(110)の形状及び/又は、イントロデューサ(110)の少なくとも外側表面の機能若しくは表面仕上げの一つ以上は、採血装置(100)の人間工学を向上させるように配置されることが出来、ある場合、使用者が片手(即ち、片手使用)で、採血装置(100)を操作させることが出る。
【0035】
イントロデューサ(110)は、近位末端部(111)及び、遠位末端部(112)を有し、そして、内部容量(113)を規定する。
図1及び2には示していないが、イントロデューサ(110)の近位末端部(111)は、移動可能にカテーテル(160)の一部を受容するように構成された開口部又はポートを備えることが出る。そのように、カテーテル(160)の第一の部分は、内部容量(113)内に配置されることが出来、そして、カテーテル(160)の第二部分は、内部容量(113)の外側に配置されることが出る。開口部又はポートは、いかなる好適な構成であることが出る。例えば、いくつかの実施形態では、開口部及び/又はポートは、その中で廃棄されるカテーテル(160)の外側表面と実質的に流体タイトなシールを形成するように構成されたシール又は類似物を備えることが出る。別の実施形態では、開口部及び/又はポートの配置は、使用者が、開口部及び/又はポートを規定する近位末端部(111)の表面と選択的に接触するようにカテーテル(160)を配置して、順番に、カテーテル(160)を挟む及び/又はつまんで、選択的にカテーテル(160)のルーメンを妨害することができる。
【0036】
イントロデューサ(110)の遠位末端部(112)は、PIVC(105)にイントロデューサ(110)を物理的に及び、流体的に連結するように構成されたロックを備えるか、及び/又は、ロックに連結されている(例えば、
図2を参照)。例えば、いくつかの実施形態において、遠位末端部(112)は、連結器又は、Luer Lok(商標)のような連結器又は、ロックの関連連結器に物理的に及び流体的に連結するように配置された連結器などを備え得る。いくつかの実施形態において、ロックは、そこにイントロデューサ(110)を連結させるためにPIVC(105)と選択的に係合するか及び/又は接触するように構成されている。例えば、いくつかの実施形態において、ロックの形状、大きさ、及び/又は配置は、ロックがPIVC(105)と接触する3つのポイントを形成するようにされる。いくつかの実施形態において、そのような配置は、ロックの一部(例えば、鈍カニューレなど)がPIVC(105)の一部に挿入されたとき、PIVC(105)に対して構造上の剛性及び/又はサポートを提供する。
【0037】
いくつかの実施形態において、イントロデューサ(110)の遠位末端部(112)(及び/又はロック)は、シールされた構成から実質的に開いた構成に転送されて、ロックと流体連通している内部容量(113)の少なくとも一部に配置され得るシールなどを備えることが出来る。いくつかの実施形態において、シールは、例えば、シールを通る近位方向中で、カテーテル(160)の外側に、流体の流れを制限及び/又は実質的に防止しながら、カテーテル(160)が、その中を通る遠位方向へ前進させることを可能にする、一方向バルブなどのような逆流防止機構を備え得る。
【0038】
上記に述べたように、イントロデューサ(110)は、内部容量(113)を規定し、それは、近位末端部(111)と遠位末端部(112)の間に延びる。内部容量(113)は、
図1及び2に示すように、アクチュエータ(170)の第一部分(171)を受容するように配置された第一部分(114)並びに、カテーテル(160)及び、アクチュエータ(170)の第二部分(175)を受容するように配置された第二部分(115)を有し、及び/又は、規定する。より詳細には、内部容量(113)を規定するイントロデューサ(110)の内部表面は、例えば、内部容量(113)の第一部分(114)により規定される軸が、内部容量(113)の第二部分(115)により規定される軸に並行で、そして、内部容量(113)の第二部分(115)により規定される軸からオフセットされるように、(
図1及び2には示していないが)曲がりくねった断面形状を有することが出来る。このように、内部容量(113)の第一の部分(114)は、内部容量(113)の第二部分(115)から、それらから流体的に隔離されることなく空間を開けることが出来る。いくつかの実施形態において、内部容量(113)の第一部分(114)は、イントロデューサ(110)の壁を通って延びることが出来る。即ち、イントロデューサ(110)は、スロット、チャネル、トラック、開口部、及び/又は、内部容量(113)の第一部分(114)と流体連通するものなどを規定し得る。逆に、内部容量(113)の第二部分(115)は、イントロデューサ(110)により、(少なくとも円周方向へ)完全に規定及び/又は包摂されることが出来る。更に、いくつかの実施形態において、内部容量(113)の曲がりくねった断面形状は、第二の部分(115)が、スロットなどを介して、内部容量(113)の第一部分(114)と流体連通して、見えないようになって(例えば、視界の外にあるので)、順番に、その中で廃棄されるカテーテル(160)の汚染を制限及び/又は実質的に防止することが出来る。
【0039】
採血装置(100)のカテーテル(160)は、近位末端部(161)及び、遠位末端部(162)を有し、そして、近位末端部(161)及び遠位末端部(162)を通って延びるルーメン(163)を規定する。カテーテル(160)は、イントロデューサ(110)により規定される内部容量(113)の第二部分(115)内に移動可能に配置され、アクチュエータ(170)と連結されている。いくつかの実施形態において、カテーテル(160)は、(例えば、アクチュエータ(170)の移動を介して)第一部分と第二部分の間を移動して、転送装置(100)を、それぞれ、第一の配置と第二の配置の間に転送させることが出来る。より詳細には、カテーテル(160)が第一の位置にあるとき(
図1)、少なくともカテーテル(160)の遠位末端部(162)は、内部容量(113)の第二部分(115)内に配置されており、そして、カテーテル(160)が第二の位置にあるとき(
図2)、カテーテル(160)の少なくとも一部は、PIVC(105)を通って延び、カテーテル(160)の遠位末端部を、PIVC(105)の一部に対して遠位の位置に配置する。
図1及び2には示していないが、いくつかの実施形態において、採血装置(100)は、アクチュエータ(170)に連結され、そして、カテーテル(160)と流体連通する第二のカテーテルなどを備えることが出来る。そのような実施形態において、第二のカテーテルは、例えば、カテーテル(160)に対して近位の位置に配置され、そして、イントロデューサ(110)の近位末端部(111)により規定される開口部及び/又はポートを通って延びるように構成させることが出来る。このように、第二のカテーテルの近位末端部は、流体リザーバ、流体源、シリンジなどに連結させることが出来、順番に、それらと流体連通するカテーテル(160)を配置させる。更に、第二のカテーテルを備える実施形態において、カテーテル(160)は、カテーテル(160)が第一の位置にあるとき、イントロデューサ(110)内で完全に廃棄することが出来る。
【0040】
カテーテル(160)は、あらゆる好適な形状、大きさ、及び/又は構成であり得る。例えば、いくつかの実施形態において、少なくともカテーテル(160)の一部は、イントロデューサ(110)の遠位末端部(112)に連結されたロックの部分により規定される内径と実質的に同じか、又は若干小さい外径(例えば、16ゲージと26ゲージの間)を有し得る。このように、ロックの部分の内部表面は、カテーテル(160)が、第一の位置及び第二の位置の間を移動するとき、カテーテル(160)をガイドすることが出来る。いくつかの実施形態において、そのような配置は、カテーテル(160)が、第一の位置及び第二の位置の間を移動するとき、カテーテル(160)の曲がり、変形及び/又は、よじれを実質的に防止することが出来る。いくつかの実施形態において、カテーテル(160)が第二の位置にあるとき、カテーテル(160)は、PIVC(105)の遠位表面に対して所望の位置に、カテーテル(160)の遠位表面を配置させるために十分な長さを有することが出来る。即ち、カテーテル(160)の長さは、カテーテル(160)が第二の位置にあるとき、カテーテル(160)の遠位表面とPIVC(105)の遠位表面の間の予め決めた及び/又は所望の長さを規定するため十分であることが出来る。ある場合、PIVC(105)の遠位表面から予め決めた及び/又は所望の長さに、カテーテル(160)の遠位表面を配置することは、例えば、患者の静脈内の所望の位置にカテーテル(160)の遠位表面への配置を可能に出来る。
【0041】
カテーテル(160)は、いかなる好適な材料又は、材料の組合せから形成され、順番に、いかなる好適な硬さ又は硬度を有するカテーテル(160)であることが出来る。いくつかの実施形態において、少なくともカテーテル(160)の一部は、編まれた材料などから形成されることが出来、曲げ力などに応答して、カテーテル(160)の可撓性を変更し、修正し、及び/又は改変させることが出来る。いくつかの実施形態において、編まれた材料などでカテーテル(160)を形成することは、よじれる可能性及び/又はそうでなければ、望ましくないやり方での変形を低減させることが出来る。更に、編まれた材料などでカテーテル(160)の少なくとも一部を形成することは、カテーテル(160)により規定される長手方向中心線の方向に発揮される圧縮力(例えば、軸方向の力など)に応答して、圧縮すること及び/又は変形させることが出来る。このように、カテーテル(160)は、例えば、障害物などに影響を与えることと関連した力の一部を吸収することが出来る。
【0042】
転送装置(100)のアクチュエータ(170)は、あらゆる好適な形状、大きさ及び/又は構成であり得る。上記のように、アクチュエータ(170)は、内部容量(113)の第一部分(114)内に移動可能に配置された第一部分(171)、並びに、内部容量(113)の第二部分(115)内に移動可能に配置され、そして、カテーテル(160)に連結された第二部分(175)を備える。
図1及び2には示していないが、アクチュエータ(170)は、内部容量(113)の断面形状に関連する、及び/又はそうでなければ対応する断面形状を有し得る(例えば、曲がりくねった断面形状)。したがって、アクチュエータ(170)の第一部分(171)により規定される軸は、アクチュエータ(170)の第二部分(175)により規定される軸に並行で、そして、アクチュエータ(170)の第二部分(175)により規定される軸からオフセットされる。
【0043】
アクチュエータ(170)及び、イントロデューサ(110)の配置は、第一部分(171)がスロットなどを通って延びて、内部容量(113)の第一部分(114)と流体連通するようになっている。そのように、アクチュエータ(170)の第一部分(171)の第一領域は、イントロデューサ(110)の外側に配置され、そして、アクチュエータ(170)の第一部分(171)の第二領域は、内部容量(113)の第一部分(114)中に配置されている。このように、使用者は、アクチュエータ(170)の第一部分(171)の第一領域と係合させることが出来、そして、アクチュエータ(170)をイントロデューサ(110)に対して長手方向に移動させ、第一位置及び第二の位置の間で、アクチュエータ(170)の第二部分(175)に連結されたカテーテル(160)を移動させることが出来る。
図1及び2には示していないが、いくつかの実施形態において、アクチュエータ(170)の第一部分(171)は、イントロデューサ(110)の外側表面と接触するタブ、突起部及び/又は表面を備えることが出来る。そのような実施形態において、以下に更に詳細に述べることになるように、イントロデューサ(110)の外側表面は、クチュエータ(170)がイントロデューサ(110)に対して移動して、順番に、触覚フィードバックを作り、カテーテル(160)の遠位末端部(162)に関連した使用者に指示を与えるとき、例えば、タブ、突起部及び/又は、第一部分(171)の表面がそれに沿って前進するリブ、リッジ、隆起、溝などのセットを備えることが出来る。
【0044】
いくつかの実施形態において、採血装置(100)は、使用前の第一の構成に配置されることが出来る(例えば、発送、保存、調製など、第一の構成で)。使用の際、使用者は、採血装置(100)を操作して、(例えば、イントロデューサ(110)に連結及び/又は、と組立てられたロックを介して)イントロデューサ(110)を留置PIVC(105)に連結させることが出来る。PIVC(105)に連結された採血装置(100)で、使用者は、アクチュエータ(170)の第一部分(171)を係合させて、アクチュエータ(170)をイントロデューサ(110)に対して移動させることが出来、順番に、第一の位置(例えば、イントロデューサ(110)内に配置)から第二の位置へ向けてカテーテル(160)を移動させることが出来る。いくつかの実施形態において、アクチュエータ(170)及び、イントロデューサ(110)の配置は、アクチュエータ(170)をイントロデューサ(110)に対して前進させることが、使用者に、提供するように構成された触覚出力及び/又はフィードバック、並びに、イントロデューサ(110)に対して及び/又はPIVC(105)に対して、カテーテル(160)の遠位末端部の位置に関連した指示を作り出すようにされている。
【0045】
第二の位置におけるカテーテル(160)(例えば、
図2に示す第二の構成にある採血装置(100)と)で、使用者は、流体リザーバ、流体源、シリンジなどと、カテーテル(160)の間で流体連通を確立させることが出来る。例えば、上記に述べたように、いくつかの実施形態において、使用者は、第二のカテーテル(図示せず)を流体リザーバ、流体源、シリンジなどに連結させることが出来る。第二の位置にカテーテル(160)を配置した後、カテーテル(160)と、流体リザーバ又は、流体源との間で流体連通を確立させるときを記載したが、別の実施形態において、使用者は、イントロデューサ(110)に対してアクチュエータ(170)を移動させる前に、カテーテル(160)と、流体リザーバ又は、流体源との間に流体連通を確立させることが出来る。流体リザーバ及び/又は、流体源との間に流体連通したカテーテル(160)で、採血装置(100)は、その後、PIVC(105)を通して、そして、超えて延びるカテーテル(160)を介して、患者から流体を転送又は、患者へ流体を転送できる。
【0046】
図3A及び3Bを参照して、本開示の別の実施態様に従った、イントロデューサ(210)及びアクチュエータ(270)が示されている。理解を容易にさせるために、例えば、カテーテルのような採血装置の別の機能は示されていない。しかしながら、イントロデューサ(210)及びアクチュエータ(270)は、
図1及び2に関して、上記に述べたような採血装置(100)に類似する採血装置と共に使用するために構成され、そして、更に、採血装置は、例えば、ロック及び/又はアダプタを介して、例えば、PIVCと連結されるように構成されていると、理解されている。
【0047】
イントロデューサ(210)は、近位末端部(211)及び、遠位末端部(212)を有し、近位末端部(211)は、例えば、イントロデューサ(210)に連結された、延長チューブと、カテーテル(示さず)との間を流体連通させる、その中に形成された開口部(224)を有する。イントロデューサ(210)は、本体(214)を備え、本体(214)は、いかなる形状、大きさ又は構成である。例えば、いくつかの実施形態において、イントロデューサ(210)の本体(214)は、実質的に円形又はU形状の断面形状を有する細長部材であり得る。いくつかの実施形態において、イントロデューサ(210)の形状及び/又は、イントロデューサ(210)の少なくとも外側表面の機能又は表面仕上げは、イントロデューサ(210)の人間工学を向上させるように配置され、ある場合、それは使用者がアクチュエータ(270)を操作して、そして、イントロデューサ(210)を片手で保持(即ち、片手使用)を可能にさせる。更に、及び/又は代替的に、イントロデューサ(210)の本体(214)は、2つ以上の分けられたセクションで形成されており、セクションは、例えば、一つ以上の固定剤、接着剤、溶接などで連結されても良い。
【0048】
イントロデューサ(210)は、更に、近位末端部(211)及び、遠位末端部(212)の間のイントロデューサ(210)の上面の実質的部分を通って、そして、沿って延びるスロット(216)を備える。スロット(216)は、スロット(216)に沿った係合部材(228)の移動がイントロデューサ(210)内の本体部分の移動に対応するように、イントロデューサ(210)内にスライド可能に配置されたアクチュエータ(270)の本体(示さず)が、係合部材(228)に連結されるように構成されている。そのように、係合部材(228)は、使用者により係合及び/又は操作(例えば、使用者の指又は親指により)されて、イントロデューサ(210)に対してアクチュエータ(270)を移動させることが出来る。いくつかの実施形態において、係合部材(228)は、リッジのセット及び/又は、例えば、グリップ及び/又は、アクチュエータ(270)及び/又はイントロデューサ(210)の人間工学を向上させる、いかなる好適な表面仕上げ、を備えることが出来る。
【0049】
図3A及び3Bを引き続き参照して、イントロデューサ(210)の上面は、長さA延びる第一表面部分(218)及び、長さB延びる第二表面部分(220)を備える。第一表面部分(218)は、近位末端部(211)から第二表面部分(220)の近位末端に実質的に延び、一方、第二表面部分(220)は、第一表面部分(218)の遠位末端からイントロデューサ(210)の遠位末端部(212)に向かって実質的に延びる。いくつかの実施形態において、第一表面部分(218)は、長さAに沿って実質的に平滑であり、一方、第二表面部分(220)は、長さBに沿って延びる、複数のリッジ又はリブを備える。
【0050】
したがって、アクチュエータ(270)が、第一表面部分(218)を横断して、使用者により操作されるとき、イントロデューサ(210)から係合部材(228)を通して使用者により感じられる最小限の触覚フィードバック及び/又は振動が存在する。しかしながら、アクチュエータ(270)は遠位に操作されるので、アクチュエータ(270)の下方に延びるタブ(226)は、第二表面部分(220)のリッジと接触することになり、それにより、触覚フィードバック及び/又は振動を使用者へ提供する。このように、アクチュエータ(270)が、イントロデューサ(210)の遠位末端部(212)に接近するとき(それは、アクチュエータ(270)に連結されたカテーテル/フローチューブ(示さず)の遠位末端が、患者の血管系内の意図した部分に近づく点に相関する)、触覚フィードバック及び/又は振動が、使用者へ提供される。逆に、第一表面部分(218)は実質的に平滑であるので、もし、アクチュエータが第一表面部分(218)に沿って操作されるときで、カテーテル/フローチューブが、バルブ又は、別の静脈組織との接触を通して生じる、妨害、障害又は抵抗に遭遇するとき、使用者は、アクチュエータ(270)に連結されたカテーテル/フローチューブから直接触覚フィードバックをより良く検出出来る。
【0051】
追加的に及び/又は代替的に、イントロデューサ(210)は、近位末端部(211)の近位に配置された凸状突起部(222)及び、凸状突起部(222)に近位に(そして、実質的に隣接して)配置された凹状インデント(223)を備えても良い。
図3Aに示すように、凹状インデント(223)及び、凸状突起部(222)は、アクチュエータ(270)の下方に延びるタブ(226)用の物理的「ストップ」を提供するように配置されることが出来る。もし、使用者が、イントロデューサ(210)に沿って、アクチュエータ(270)を操作したい場合、使用者は、下方に延びるタブ(226)が凹状インデント(223)を出て、そして、凸状突起部(222)を超えてスライドさせるために十分な力を適用しなければならない。この構成で、イントロデューサ(210)に沿って、アクチュエータ(270)の予期しない又は望ましくない移動を回避することが出来る。更に、アクチュエータ(270)が第一表面部分(218)に入ってしまった及び/又は出てしまったとき、凸状突起部(222)は、触覚及び/又は聴覚フィードバックを提供してもよい。
【0052】
図4A及び4Bを今度は参照して、本開示の別の実施態様に従った、イントロデューサ(310)及びアクチュエータ(370)が示されている。理解を容易にさせるために、
図3A及び3Bに関して上記に述べたイントロデューサ(210)及びアクチュエータ(270)と同様に、採血装置の全ての機能が示されているわけではない。しかしながら、イントロデューサ(310)及びアクチュエータ(370)は、
図1及び2に関して、上記に述べたように、採血装置(100)に類似する採血装置と共に使用するために構成され、そして、更に、採血装置は、例えば、ロック及び/又はアダプタを介して、例えば、PIVCと連結されるように構成されていると、理解されている。
【0053】
イントロデューサ(310)は、近位末端部(311)及び、遠位末端部(312)を有し、近位末端部(311)は、イントロデューサ(310)に連結された、例えば、延長チューブと、カテーテル(示さず)との間を流体連通させる、その中に形成された開口部(324)を有する。イントロデューサ(310)は、本体(314)を備え、本体(314)は、いかなる形状、大きさ又は構成である。いくつかの実施形態において、イントロデューサ(310)の本体(314)は、実質的に円形又はU形状の断面形状を有する細長部材であり得る。いくつかの実施形態において、イントロデューサ(310)の形状及び/又は、イントロデューサ(310)の少なくとも外側表面の一つ以上の機能又は表面仕上げは、イントロデューサ(310)の人間工学を向上させるように配置され、使用者がアクチュエータ(370)を操作して、そして、イントロデューサ(310)を片手で保持(即ち、片手使用)を可能にさせることが出来る。更に、及び/又は代替的に、イントロデューサ(310)の本体(314)は、2つ以上の分けられたセクションで形成されており、セクションは、例えば、一つ以上の固定剤、接着剤、溶接などを介して連結されている。
【0054】
イントロデューサ(310)は、更に、近位末端部(311)及び、遠位末端部(312)の間のイントロデューサ(310)の上面の実質的部分を通って、そして、沿って延びるスロット(316)を備える。スロット(316)は、イントロデューサ(310)内にスライド可能に配置されたアクチュエータ(370)の本体(示さず)が、アクチュエータ(370)の係合部材(327)に連結されるように構成されている。そのように、係合部材(327)のスロット(316)に沿った移動は、イントロデューサ(310)内の本体の移動に対応することになる。そのように、係合部材(327)は、使用者により係合及び/又は操作(例えば、使用者の指又は親指により)されて、イントロデューサ(310)に対してアクチュエータ(370)を移動させることが出来る。いくつかの実施形態において、係合部材(327)は、リッジのセット及び/又は、例えば、グリップ及び/又はアクチュエータ(370)及び/又はイントロデューサ(310)の人間工学を向上させる、いかなる好適な表面仕上げ、を備えることが出来る。
【0055】
図4A及び4Bを引き続き参照して、イントロデューサ(310)の上面は、長さC延びる表面部分(318)を備える。長さCは、近位末端部(311)からイントロデューサ(310)の遠位末端部(312)に向かって実質的に延びる。いくつかの実施形態において、表面部分(318)は、長さCの全体に沿って実質的に平滑である。したがって使用者によりアクチュエータ(370)が、表面部分(318)を横断して操作されるとき、係合部材(327)と通して、使用者により感じられる最小限の触覚フィードバック及び/又は振動が存在する。
【0056】
図3A及び3Bに関して上記に述べたイントロデューサ(210)とは異なり、イントロデューサ(310)は、遠位末端部(312)に近づくとき、アクチュエータ(370)上で、触覚フィードバックを与えるように、複数のリッジ又はリブを有する上面部分を備えない。むしろ、イントロデューサ(310)は、近位末端部(311)及び、遠位末端部(312)それぞれの近くに配置されたインデント/突起部機能の対を備え、これらのインデント/突起部機能は、使用者に、アクチュエータ(370)用の物理的「ストップ」と、触覚フィードバックの両方を提供する。
【0057】
特に、イントロデューサ(310)は、近位末端部(311)の近位に配置された第一凸状突起部(322)及び、第一凸状突起部(322)の近位に(そして、隣接して)、配置された第一凹状インデント(323)を備える。
図4Aに示すように、第一凹状インデント(323)及び、第一凸状突起部(322)は、アクチュエータ(370)の下方に延びるタブ(326)用の物理的「ストップ」を提供するように配置されることが出来る。もし、使用者が、イントロデューサ(310)に沿って、アクチュエータ(370)を操作したいとき、使用者は、下方に延びるタブ(326)が第一凹状インデント(323)を出て、そして、第一凸状突起部(322)を超えてスライドさせるために十分な力を適用しなければならない。この構成で、イントロデューサ(310)に沿って、アクチュエータ(370)の予期しない又は望ましくない移動を回避することが出来る。
【0058】
同様に、イントロデューサ(310)は、遠位末端部(312)の近位に配置された第二凸状突起部(328)を、第二凸状突起部(328)の遠位に(そして、隣接して)、配置された第二凹状インデント(329)と共に備える。
図4Bに示すように、第二凹状インデント(329)及び、第二凸状突起部(328)は、遠位末端部(312)に対してアクチュエータ(370)の下方に延びるタプ用の物理的「ストップ」を提供するように配置されている。したがって、もし、使用者が、イントロデューサ(310)に沿ってその最も遠位位置に、アクチュエータ(370)を操作したいとき、使用者は、下方に延びるタブ(326)が、第二凸状突起部(328)を超えてスライドさせ、そして、第二凹状インデント(329)に入るために十分な力を適用しなければならない。同様に、もし、使用者が、この最も遠位位置からアクチュエータ(370)を操作したいとき、近位方向の力がアクチュエータ(370)に適用されて、第二凸状突起部(328)を超えなければならない。この構成で、イントロデューサ(310)に沿って、アクチュエータ(370)の予期しない又は望ましくない移動を回避することが出来る。更に、第一凸状突起部(322)及び、第二凸状突起部(328)は、アクチュエータ(370)が、イントロデューサ(310)の近位限界及び遠位限界のそれぞれに到達してしまったとき、触覚及び/又は聴覚フィードバックを使用者へ提供しても良い。しかしながら、表面部分(318)が実質的に平滑であるので、もし、アクチュエータ(370)が表面部分(318)に沿って操作されるときで、カテーテル/フローチューブが、バルブ又は、別の静脈組織との接触を通して生じる、妨害、障害又は抵抗に遭遇するとき、使用者は、アクチュエータ(370)に連結されたカテーテル/フローチューブから直接触覚フィードバックをより良く検出出来る。
【0059】
次に、
図5A及び5Bを参照しつつ、本開示の別の実施態様に従った、イントロデューサ(410)及びアクチュエータ(470)が示されている。
図3A-4Bで上記述べたように、それぞれのイントロデューサ(210、310)は、アクチュエータ(270、370)が、その上で操作されるとき、使用者に触覚フィードバックを提供するように構成された、それらの上面上に配置された機能を備えている。しかしながら、使用者がアクチュエータ(270、370)のそれぞれの係合部材(228、327)上に、彼らの親指又は指で適用する下方への力により、イントロデューサ及びアクチュエータを操作しているとき、係合部材(228、327)に適用される下方及び横向きの力の組合せは、望ましくないレベルの抵抗及び/又は振動を生じさせるかもしれないから、イントロデューサの上面上のそのような機能は理想的ではないかもしれない。したがって、更に、以下の詳細に述べるように、イントロデューサ(410)及びアクチュエータ(470)は、触覚フィードバック機能が、イントロデューサ(410)の上部内部表面上に提供されるように構成され、それは、実際、アクチュエータ(470)に適用される増加した下方への力に対する抵抗及び/又は振動の程度を低減させるかもしれない。
【0060】
図5A及び5Bに示すように、イントロデューサ(410)及びアクチュエータ(470)は、
図1及び2に関して、上記に述べた採血装置(100)に類似の採血装置を使用して構成されて、そして、更に、採血装置は、例えば、ロック及び/又はアダプタを介して、例えば、PIVCと連結されるように構成されている。イントロデューサ(410)は、近位末端部(411)及び、遠位末端部(412)を有し、近位末端部(411)は、イントロデューサ(410)に連結された、例えば、延長チューブと、カテーテル(示さず)との間を流体連通させる、その中に形成された開口部(424)を有する。
【0061】
イントロデューサ(410)は、本体(414)も備え、本体(414)は、いかなる形状、大きさ又は構成である。いくつかの実施形態において、イントロデューサ(410)の本体(414)は、実質的に円形又はU形状の断面形状を有する細長部材であり得る。いくつかの実施形態において、イントロデューサ(410)の形状及び/又は、イントロデューサ(410)の少なくとも外側表面の一つ以上の機能又は表面仕上げは、イントロデューサ(410)の人間工学を向上させるように配置され、使用者がアクチュエータ(470)を操作して、そして、イントロデューサ(410)を片手で保持(即ち、片手使用)を可能にさせる。更に、及び/又は代替的に、イントロデューサ(410)の本体(414)は、2つ以上の分けられたセクションで形成されており、セクションは、例えば、一つ以上の固定剤、接着剤、溶接などを介して連結されても良い。
【0062】
イントロデューサ(410)は、更に、近位末端部(411)及び、遠位末端部(412)の間のイントロデューサ(410)の上面の実質的部分を通って、そして、沿って延びるスロット(416)を備える。スロット(416)は、イントロデューサ(410)内にスライド可能に配置されたアクチュエータ(470)の本体(示さず)が、アクチュエータ(470)の係合部材(428)に連結されるように構成されている。したがって、スロット(416)に沿った係合部材(428)の移動は、イントロデューサ(410)内の本体部分の移動に対応するようになる。そのように、係合部材(428)は、使用者により係合及び/又は操作(使用者の指又は親指により)されて、イントロデューサ(410)に対してアクチュエータ(470)を移動させることが出来る。いくつかの実施形態において、係合部材(428)は、リッジのセット及び/又は、例えば、グリップ及び/又は、アクチュエータ(470)及び/又はイントロデューサ(410)の人間工学を向上させる、いかなる好適な表面仕上げ、を備えることが出来る。
【0063】
イントロデューサ(410)の本体(414)は、近位末端部(411)から、遠位末端部(412)に実質的に走る上面部分(418)を備える。しかしながら、上面部分(418)は、アクチュエータ(470)を介して、使用者に触覚フィードバックを提供するリッジ又は別の機能を備えない。むしろ、
図6A及び6Bを参照しつつ、イントロデューサ(410)は、その上に形成された複数のリッジ又はリブを有する内部上面(450、452)を備える。更に、詳細には、第一内部上面(450)は、イントロデューサ(410)内で、長さD延び、一方、第二内部上面(452)は、イントロデューサ(410)内で、長さE延びる。第一内部上面(450)は、第一の大きさを有する複数のリッジを備え、一方、第二内部上面(452)は、第一の大きさよりも大きい第二の大きさを有する複数のリッジを備える。したがって、アクチュエータ(470)が使用者により上面部分(418)を横断して操作されるとき、アクチュエータ(470)の上方へ延びるタブ(429)は、第一内部上面(450)及び第二内部上面(452)の両方のリッジに接触するようになり、それにより、変化する触覚フィードバック及び/又は振動を使用者に提供する。第一内部上面(450)の複数のリッジの大きさと比較して、大きい第二の内部上面(452)の複数のリッジの大きさのために、アクチュエータ(470)が、第一内部上面(450)のリッジから第二内部上面(452)のリッジへ転移するとき、アクチュエータ(470)を介して使用者が感じる触覚フィードバック(及び/又は聞こえる聴覚フィードバック)は増大する。このように、アクチュエータ(470)が、イントロデューサ(410)の遠位末端部(412)に近づくとき(それは、アクチュエータ(470)に連結されたカテーテル/フローチューブ(示さず)の遠位末端が、患者の血管系内の意図した部分に近づく点に相関する)、肯定的な触覚及び/又は聴覚フィードバックが、使用者へ提供される。
【0064】
追加的に又は代替的に、イントロデューサ(410)は、近位末端部(411)の近位の内部上面上に配置された凸状突起部(422)及び、凸状突起部(422)に近位に、(そして、実質的に隣接して)配置された凹状インデント(423)も備えても良い。
図6Bに示すように、凹状インデント(423)及び、凸状突起部(422)は、アクチュエータ(470)の上方に延びるタブ(429)用の物理的「ストップ」を提供するように配置され得る。もし、使用者が、イントロデューサ(410)に沿って、アクチュエータ(470)を操作したい場合、使用者は、上方に延びるタブ(429)が凹状インデント(423)を出て、そして、凸状突起部(422)を超えてスライドさせるために十分な力を適用しなければならない。この配置で、イントロデューサ(410)に沿って、アクチュエータ(470)の予期しない又は望ましくない移動を回避することが出来る。更に、アクチュエータ(470)が第一内部上面(450)に入ってしまった及び/又は出てしまったとき、凸状突起部(422)は、触覚及び/又は聴覚フィードバックを使用者に提供してもよい。
【0065】
更に、
図5A-6Aに示すように、アクチュエータ(470)は、下方に延びるタブ(426)も備える。したがって、いくつかの実施形態において、イントロデューサは、例えば、追加の接触フィードバックなどを提供するように、下方に延びるタブ(426)と作用するように構成された上面部分(418)上に一つ以上の追加の機能が提供されても良い。
【0066】
次に、
図7A及び7Bを参照しつつ、本開示の別の実施態様に従った、イントロデューサ(510)が示されている。イントロデューサ(510)は、外形的に、
図5A-6Bに関して上記に述べたイントロデューサ(410)と実質的に類似して、そして、アクチュエータ(470)と共に使用可能に構成されている。即ち、イントロデューサ(510)は、近位末端部(511)及び、遠位末端部(512)を備え、近位末端部(511)は、イントロデューサ(510)に連結された、例えば、延長チューブと、カテーテル(示さず)との間を流体連通させる、その中に形成された開口部(524)を有する。イントロデューサ(510)は、本体(514)も備え、本体(514)は、いかなる形状、大きさ又は構成である。いくつかの実施形態において、イントロデューサ(510)の本体(514)は、実質的に円形又はU形状の断面形状を有する細長部材であり得る。
【0067】
しかしながら、その内部上面上にリッジ又はリブの2つの区別できるセクションを備える、イントロデューサ(410)とは異なり、イントロデューサ(510)は、内部上面(550、552)を備えるが、2つの内部上面の一つだけが複数のリッジ又はリブを備える。より詳細には、第一内部上面(550)は、イントロデューサ(510)内で、長さF延び、一方、第二内部上面(552)は、イントロデューサ(510)内で、長さG延びる。第一内部上面(550)は、長さFに沿って実質的に平滑であり、一方、第二内部上面(552)は、長さGに沿って延びる、複数のリッジ又はリブを備える。したがって、アクチュエータ(470)が、イントロデューサ(510)の第一上面部分を横断して、使用者により操作されるとき、アクチュエータ(470)の上方に延びるタブ(429)は、(あるとすれば)最小限の抵抗で、第一内部上面(550)を横断して移動する。しかしながら、アクチュエータ(470)が第二内部上面(552)に近づくとき、第二内部上面(552)の複数のリッジは、触覚フィードバック及び/又は振動を使用者に提供する。このように、アクチュエータ(470)が、イントロデューサ(510)の遠位末端部(512)に近づくとき(それは、アクチュエータ(470)に連結されたカテーテル/フローチューブ(示さず)の遠位末端が、患者の血管系内のその意図した部分に近づく点に相関する)、肯定的な触覚及び/又は聴覚フィードバックが、使用者へ提供される。しかしながら、第一内部上面(550)が実質的に平滑であるので、もし、アクチュエータが第一内部上面(550)の長さFに沿って操作されるときで、カテーテル/フローチューブが、バルブ又は、別の静脈組織との接触を通して生じる、妨害、障害又は抵抗に遭遇するとき、使用者は、アクチュエータ(470)に連結されたカテーテル/フローチューブから直接触覚フィードバックをより良く検出出来る。
【0068】
追加的に又は代替的に、
図7Bを参照しつつ、イントロデューサ(510)は、近位末端部(511)の近位の内部上面上に配置された凸状突起部(522)及び、凸状突起部(522)の近位に(そして、隣接して)、配置された凹状インデント(523)を備える。凹状インデント(523)及び、凸状突起部(522)は、アクチュエータ(470)の上方に延びるタブ(429)用の物理的「ストップ」を提供するように配置されることが出来る。もし、使用者が、イントロデューサ(510)に沿って、アクチュエータ(470)を操作したいとき、使用者は、上方に延びるタブ(429)が凹状インデント(523)を出て、そして、凸状突起部(522)を超えてスライドさせるために十分な力を適用しなければならない。この配置で、イントロデューサ(510)に沿って、アクチュエータ(470)の予期しない又は望ましくない移動を回避することが出来る。更に、アクチュエータ(570)が第一の内部上面(550)に入ってしまったか、及び/又は出てしまったとき、凸状突起部(522)は、触覚及び/又は振動フィードバックを使用者へ提供しても良い。
【0069】
次に、
図8A及び8Bを参照しつつ、本開示の別の実施態様に従った、イントロデューサ(610)が示されている。
図7A及び7Bに関して上記に述べたイントロデューサ(510)のように、イントロデューサ(610)は、
図5A-6Bに関して上記に述べたイントロデューサ(410)と実質的に類似して、そして、アクチュエータ(470)と共に使用可能に構成されている。イントロデューサ(610)は、近位末端部(611)及び、遠位末端部(612)を備え、近位末端部(611)は、イントロデューサ(610)に連結された、例えば、延長チューブと、カテーテル(示さず)との間を流体連通させる、その中に形成された開口部(624)を有する。イントロデューサ(610)は、本体(614)も備え、本体(614)は、いかなる形状、大きさ又は構成である。いくつかの実施形態において、イントロデューサ(610)の本体(614)は、実質的に円形又はU形状の断面形状を有する細長部材であることが出来る。
【0070】
しかしながら、イントロデューサ(410)及びイントロデューサ(510)とは異なり、イントロデューサ(610)は、触覚及び/又は振動フィードバックを提供するために、その表面上に複数の隣接するリッジ又はリブを備えない。代わりに、イントロデューサ(610)は、その完全な長さに沿って実質的に平滑である内部下側面(650)を備える。内部下側面(650)の近位末端で、イントロデューサ(610)は、近位末端部(611)の近位に配置された第一凸状突起部(622)及び、第一凸状突起部(622)の近位に、(そして、実質的に隣接して)配置された第一凹状インデント(623)を備える。第一凹状インデント(623)及び、第一凸状突起部(622)は、アクチュエータ(470)の上方に延びるタブ(429)用の物理的「ストップ」を提供するように配置されることが出来る。もし、使用者が、イントロデューサ(610)に沿って、アクチュエータ(470)を操作したい場合、使用者は、上方に延びるタブ(429)が第一凹状インデント(623)を出て、そして、第一凸状突起部(622)を超えてスライドさせるために十分な力を適用しなければならない。この構成で、イントロデューサ(610)に沿って、アクチュエータ(470)の予期しない又は望ましくない移動を回避することが出来る。
【0071】
追加的に、イントロデューサ(610)は、遠位末端部(612)の近位に配置された第二凸状突起部(632)及び、第二凸状突起部(632)の遠位に、(そして、実質的に隣接して)配置された第二凹状インデント(633)も備えても良い。
図8Bを参照しつつ、第二凹状インデント(633)及び、第二凸状突起部(632)は、遠位末端部(612)に対して、アクチュエータ(470)の上方に延びるタブ(429)用の物理的「ストップ」として働くように提供される。したがって、もし、使用者が、イントロデューサ(640)に沿って、アクチュエータ(470)を、その最も遠位位置に操作したい場合、使用者は、上方に延びるタブ(429)が、第二凸状突起部(632)を超えてスライドさせ、そして、第二凹状インデント(633)中に入るために十分な力を適用しなければならない。同様に、もし、使用者が、この最も遠位位置からアクチュエータ(470)を操作したいとき、近位方向の力がアクチュエータ(470)に適用されて、第二凸状突起部(632)を超えなければならない。
【0072】
この構成で、イントロデューサ(610)に沿って、アクチュエータ(470)の予期しない又は望ましくない移動を回避することが出来る。更に、第一凸状突起部(622)及び、第二凸状突起部(632)は、アクチュエータ(470)が、イントロデューサ(610)の近位限界、遠位限界のそれぞれに到達してしまったとき、触覚及び/又は聴覚フィードバックを使用者へ提供しても良い。しかしながら、それぞれの凸状突起部(622,632)の間の長さに沿って、内部下側面の表面部分(650)が実質的に平滑であるので、もし、アクチュエータ(470)が内部下側面(650)に沿って操作されるときで、カテーテル/フローチューブが、バルブ又は、別の静脈組織との接触を通して生じる、妨害、障害又は抵抗に遭遇するとき、使用者は、アクチュエータ(470)に連結されたカテーテル/フローチューブから直接触覚フィードバックをより良く検出出来る。
【0073】
図9を今度は参照して、アクチュエータ(470)の特定の機能を更に詳細に示している。アクチュエータ(470)は、上部分(482)及び下部分(490)と、その間に延びる壁(484)を備える。アクチュエータ(470)の上部分の一部は、少なくともイントロデューサのスロットを通って、そして、スロットの下に規定された内部容量内の一部に配置され、一方、下部分(490)は、イントロデューサの内部容量の別の部分内に完全に配置されても良い。アクチュエータ(470)の上部分(482)は、係合部材(428)を備える。アクチュエータ(470)の配置は、係合部材(428)がイントロデューサの外側に配置され、一方、上部分(482)の残りは、イントロデューサにより規定される内部容量内にあるようにされている。このように、係合部材(428)は、使用者により係合及び/又は操作(例えば、使用者の指又は親指により)されて、イントロデューサに対してアクチュエータ(470)を移送させることが出来る。いくつかの実施形態において、係合部材(428)は、リッジのセット(480)及び/又は、アクチュエータ(470)の人間工学を向上させる、いかなる好適な表面仕上げ、を備えることが出来る。
【0074】
示すように、下部分(490)は、開口部(492)を規定し、開口部(492)は、採血装置の少なくとも一つのカテーテルの一部を受容するように構成されている。いくつかの実施形態において、第一のカテーテルの近位末端部は、近位末端部分が開口部(492)中に配置されているとき、アクチュエータ(470)の下部分(490)の内部表面と摩擦フィットを形成することが出来、一方、第二のカテーテルの遠位末端部は、遠位末端部が開口部(492)中に配置されているとき、アクチュエータ(470)の下部分(490)の内部表面と摩擦フィットを形成することが出来る。そのように、第一のカテーテル及び、第二のカテーテルは、アクチュエータ(470)に対して固定された位置に維持されて、そして、したがって、アクチュエータ(470)がイントロデューサに対して移動するとき、アクチュエータ(470)と連動して移動する。
【0075】
図9を引き続き参照して、アクチュエータ(470)の上方に延びるタブ(429)は、アーム部材(439)上に配置され、アーム部材(439)は、上部分(482)に形成された第一ギャップ(483)、及び、壁(484)中に形成された第二ギャップ(485)の間に延びている。このように、アーム部材(439)(及び、したがって、上方に延びるタブ(429))は、カンチレバーになり、それにより、イントロデューサの硬い表面を横断する、アクチュエータ(470)の上方に延びるタブ(429)の移動が容易になる。そのように、使用者には、アクチュエータ(470)から触覚及び/又は聴覚フィードバックが提供され得るが、しかし、アクチュエータ(470)の移動は、複数のリッジ又はイントロデューサ上及び/又は内で形成された別の機能により、かなり妨害される。
【0076】
次に、
図10を参照して、本開示の別の実施態様に従った、イントロデューサ(710)及びアクチュエータ(770)が示されている。イントロデューサ(710)は、近位末端部(711)及び、遠位末端部(示さず)を備える。
図10には示されていなが、近位末端部(711)は、イントロデューサ(710)と連結された、例えば、延長チューブと、カテーテル(示さず)との間を流体連通させる、その中に形成された開口部を有しても良い、と理解されている。イントロデューサ(710)は、本体(714)も備え、本体(714)は、いかなる形状、大きさ又は構成である。
図3A-6Bに関して上記に示したイントロデューサと同様に、イントロデューサ(710)は、それらの上面に沿って形成されたスロット(715)を備え、スロット(715)は、イントロデューサ(710)の全体の長さに沿って実質的に延びている。更に、イントロデューサ(710)は、以下に詳細に述べるように、そこの中に形成された内部空間(722)を備え、内部空間(722)は、アクチュエータ(770)の下方部分をスライド可能に受容するように構成されている。イントロデューサ(710)は、それらの内部面上に形成された少なくとも一つのディテント(716)を備えてもよい。以下に詳細に述べるように、少なくとも一つのディテント(716)は、イントロデューサ(710)に対するある位置で、アクチュエータ(770)の移動を制限/抵抗するようにアクチュエータ(770)の対応する突出部と相互作用するように構成されている。
【0077】
アクチュエータ(770)は、上部分(730)及び下部分(750)と、その間に延びる壁(740)を備える。アクチュエータ(770)の上部分(730)の一部は、少なくともイントロデューサ(710)のスロット(715)を通って、そして、スロットの下に規定された内部容量内に部分的に配置され、一方、下部分(750)及び/又は壁(740)は、イントロデューサの(710)内部容量(722)内に完全に配置されても良い。
【0078】
アクチュエータ(770)の上部分(730)は、係合部材(728)を備える。アクチュエータ(470)の配置は、係合部材(728)がイントロデューサ(710)の外側に配置するようにされている。このように、係合部材(728)は、使用者により係合及び/又は操作(例えば、使用者の指又は親指により)されて、イントロデューサに対してアクチュエータ(770)を移動させることが出来る。いくつかの実施形態において、係合部材(728)は、リッジのセット(729)及び/又は、アクチュエータ(770)の人間工学を向上させる、いかなる好適な表面仕上げ、を備えることが出来る。
【0079】
更に、アクチュエータ(770)は、イントロデューサ(710)のディテント(716)と共に、アクチュエータ(770)の壁(740)から上方に延びる突出部(742)と選択的に係合(及び、離脱)するように構成されているバネ部材を備える。特に、
図10に示すように、バネ部材は、それぞれのアーム(732A、732B)により形成された板バネの形状であっても良い。使用者は、係合部材(728)を下方へ押して、(アーム(732A、732B)をそらし)、突出部(742)が明確なディテント(716)となり、それにより、アクチュエータ(770)を、スロット(715)に対して、イントロデューサ(710)に沿って直線上を移動させることが出来るようになる。逆に、使用者は、係合部材(728)上の下方圧を解放するとき、アーム(732A、732B)は、突出部(742)に上方に力を加えて、それがディテント(716)と係合して、それにより、アクチュエータ(770)の直線的な移動を制限しても良い。
【0080】
図10には示されていないが、イントロデューサ(710)は、係合用の一つ以上のディテントを備えても良い。例えば、イントロデューサ(710)の遠位末端部は、アクチュエータ(770)に対する移動の遠位制限を意味する第二のディテントを備えても良い。更に、アクチュエータ(770)のバネ部材は、
図10に示されているように、板バネに限定されるものではなく、例えば、一つ以上のコイルバネ、一つ以上の可僥性バネのような、いかなる別の好適なバネ型であっても良い。
【0081】
図11A及び11Bを今度は参照して、本開示の別の実施態様に従った、触覚及び/又は聴覚機能を提供するためにイントロデューサ上で使用する多様なリッジパターンが示されている。特に、
図11Aを参照して、上面(814)を有するイントロデューサ(810)が示されており、上面(814)は、少なくともその上に部分的に延びている複数のリッジを有する。複数のリッジは、長さJを有する第一リッジ部分(822)、長さIを有する第二リッジ部分(824)、及び、長さHを有する第三リッジ部分(826)に分けられている。第一リッジ部分(822)と第三リッジ部分(826)の間に配置されている、第二リッジ部分(824)は、最も大きいリッジを有しても良く、更に、最も短い長さを有しても良い。このように、第一リッジ部分(822)のより小さいリッジと、第三リッジ部分(826)のより大きいリッジの間の転移点が到達したとき、第二リッジ部分(824)は、使用者により実質的で且つ、認識可能な触覚フィードバックを提供しても良い。
【0082】
同様に、
図11Bを参照しつつ、イントロデューサ(910)のリッジの側面図を示す。複数のリッジは、長さKを有する第一リッジ部分(922)、長さLを有する実質的に四角カットの転移点(924)、及び、長さMを有する第二リッジ部分(926)に分けられる。第一リッジ部分(922)と第二リッジ部分(926)の間に配置されている、長さLを有する実質的に四角カットの転移点(924)は、イントロデューサの異なる部分の間で容易に認識可能な転移点を提供し、第一リッジ部分(822)のより小さいリッジと、第二リッジ部分(826)のより大きいリッジの間の転移点に到達したとき、より明確な触覚フィードバックを提供する。
【0083】
次に、
図12及び13を参照しつつ、本開示の別の実施態様に従った、イントロデューサ及び、アクチュエータが示されている。
【0084】
第一に、
図12に関して、イントロデューサ(1100)及び、アクチュエータ(1170)が示されている。2つのピース、第一本体部分(1113A)及び、第二本体部分(1113B)から構成された、イントロデューサ(1100)が示されている。第一本体部分(1113A)は、近位末端部(1111A)及び、遠位末端部(1112A)を備え、一方、第二本体部分(1113B)は、対応する近位末端部(1111B)及び、遠位末端部(1112B)を備える。第一本体部分(1113A)及び、第二の本体部分(1113B)は、例えば、一つ以上の固定剤、接着剤、溶接などのいかなる好適な方法で連結されても良い。
【0085】
イントロデューサ(1100)の内部部分(1118)は、それぞれの本体部分(1113A)及び、(1113B)が一緒に、イントロデューサ(1100)に沿ってアクチュエータ(1170)の下部分(1127)の直線的な移動が可能なように構成されている内部部分(1118)と連結されたとき、形成される。イントロデューサ(1100)は、その上に形成された上面(1114)、第二本体部分(1113B)の近位末端部(1111B)の近位の上面中の形成された第一凹状ディテント(1150)、及び、第二本体部分(1113B)の遠位末端部(1112B)の近位の上面中の形成された第二凹状ディテント(1152)も備える。
【0086】
アクチュエータ(1170)は、係合部材(1128)を、下方向へ延びるタブ(1129)と共に備える。下方向へ延びるタブ(1129)は、第一凹状ディテント(1150)及び、第二凹状ディテント(1152)の一つ又は両方と選択的に係合するように配置されている。しかしながら、これらのディテントは、イントロデューサ(1100)上に提供される制限又は指標であるだけではない。代わりに、バックル支持部(1200)が提供され、バックル支持部(1200)は、外部部分(1210)及び内部部分(1220)を有する。イントロデューサ(1100)に沿ったバックル支持部(1200)の位置は、カテーテル/フローチューブ(示さず)が留置カテーテルの遠位端を超えて、アクチュエータ(1170)によってイントロデューサ(1100)を通って患者内で提供されるとき、配置されることになる場所を規定する。即ち、使用者がアクチュエータ(1170)を、イントロデューサ(1100)に沿ってスライドさせるとき、アクチュエータ(1170)は、最終的には、バックル支持部(1200)と接触し、使用者に、カテーテル/フローチューブが留置カテーテルを現在超えていることを知らせる。このように、本明細書に記載のこれまでの実施態様は、例えば、イントロデューサ上に形成された複数のリッジにより、使用者に触覚フィードバックを提供したが、
図12に示すようなイントロデューサ(1100)は、バックル支持部(1200)を使用して、使用者に、触覚(及び、可視的)フィードバックを提供する。
【0087】
図13を参照して、本開示の別の実施態様に従った、イントロデューサ(1310)及び、アクチュエータ(1370)が示されている。2つのピース、第一本体部分(1313A)及び、第二本体部分(1313B)から構成されたイントロデューサ(1310)が示されている。第一本体部分(1313A)は、近位末端部(1311A)及び、遠位末端部(1312A)を備え、一方、第二本体部分(1313B)は、対応する近位末端部(1311B)及び、遠位末端部(1312B)を備える。第一本体部分(1313A)及び、第二本体部分(1313B)は、例えば、一つ以上の固定剤、接着剤、溶接などのいかなる好適な方法で連結されても良い。
【0088】
イントロデューサ(1310)の内部部分(1318)は、それぞれの本体部分(1313A)及び、(1313B)が、イントロデューサ(1310)に沿ってアクチュエータ(1370)の下部分(1327)の直線的な移動が可能なように配置されている内部部分(1318)に供に連結されたとき、形成される。イントロデューサ(1310)は、その上に形成された上面(1314)、第二本体部分(1313B)の近位末端部(1311B)の近位の上面(1314)中の形成された第一凹状ディテント(1350)、及び、第二本体部分(1313B)の遠位末端部(1312B)の近位の上面(1314)中の形成された第二凹状ディテント(1352)も備える。
【0089】
アクチュエータ(1370)は、係合部材(1328)を、下方向へ延びるタブ(1329)と共に備える。下方向へ延びるタブ(1329)は、第一凹状ディテント(1350)及び、第二凹状ディテント(1352)の一つ又は両方と選択的に係合するように配置されている。更に、バックル支持部(1400)が、イントロデューサ(1310)の内部部分(1318)内全体に提供され、バックル支持部(1400)は、細長部分(1410)及び、ストップ部分(1420)を有する。イントロデューサ(1310)に沿ったバックル支持部(1400)のストップ部分(1420)の位置は、カテーテル/フローチューブ(示さず)が留置カテーテルの遠位端を超えて、アクチュエータ(1370)によってイントロデューサ(1310)を通って患者内で提供されるとき、配置されることになる場所を規定する。即ち、使用者がアクチュエータ(1370)を、イントロデューサ(1310)に沿ってスライドさせるとき、アクチュエータ(1370)は、最終的には、バックル支持部(1400)のストップ部分(1420)と接触し、使用者に、カテーテル/フローチューブが留置カテーテルを現在超えていることを知らせる。このように、本明細書に記載のこれまでの実施態様は、例えば、イントロデューサ(1310)上に形成された複数のリッジによって、使用者に触覚フィードバックを提供したが、
図13に示すようなイントロデューサ(1310)は、バックル支持部(1400)を使用して、使用者に、この触覚フィードバックを提供する。
【0090】
多様な実施態様が上記に記載されてきているが、それらは、具体例としてのみ示されているのであって、限定するものではないと理解されるべきである。上記に記載の概要及び/又は実施態様は、ある配向又は位置に配置されたある構成要素を示しているが、構成要素の配置は変更することが出来る。多様な実施態様が、ある機能及び/又は構成要素の組合せとして記載されてきているが、上記で述べたいかなる実施態様からのいかなる機能及び/又は構成要素の組合せを有する別の実施態様も可能である。
【0091】
上記に述べた方法及び/又は概要は、ある事象及び/又はフローパターンをある順序で示しているが、ある事象及び/又はフローパターンの順序は、変更することが出来る。更に、ある事象は、可能である場合、順番に行なうことが出来ると、同時に、並行したプロセスで同時に行われても良い。
【国際調査報告】